JP2020135849A - 生産スケジュール変更システム、生産スケジュール変更方法、及び生産スケジュール変更プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】最低限の製品の品質を確保しつつ、工場側のリソースと運送業者の少なくとも一方の待機時間をより効果的に短縮することが可能な生産スケジュール変更システム等を提供する。【解決手段】生産スケジュール変更システムは、生産速度の初期条件で製品を生産した場合の前記製品の生産スケジュールを取得するための生産スケジュール取得部と、集荷予定時刻を示す時刻情報を取得するための時刻情報取得部と、時刻情報に基づいて、製品の品質基準から定まる範囲内で生産速度を初期条件から変更し、製品の配送可能時刻と集荷予定時刻との時間差が許容範囲に含まれる第1条件を満たし、更に、配送可能時刻が集荷予定時刻よりも早くなる第2条件と、集荷予定時刻が配送可能時刻よりも早くなる第3条件とのうち少なくとも一つの条件を満たす、少なくとも一つの生産スケジュールの候補を求めるためのスケジュール候補算出部と、を備える。【選択図】 図1
Description
本開示は、生産スケジュール変更システム、生産スケジュール変更方法、及び生産スケジュール変更プログラムに関する。
工場において、製品を生産する目安として生産スケジュールを設定することがある。生産スケジュールは、例えば、製品の生産オーダとその生産オーダに関する予定時刻等を含む。生産スケジュールは、コンピュータによって作成及び管理される場合がある。
例えば、特許文献1には、受注データに基づいて、配送トラック、配送トラックへの積込形態、及び出荷日時を決定し、その積込形態及び出荷日時に基づいて段ボールの生産スケジュールを作成する生産管理装置が開示されている。
生産スケジュールの出荷日時は大まかな日時に過ぎず、実際の運送業者(例えば配送トラック)の集荷予定時刻は、状況に応じて変動し得る。運送業者の集荷が遅れると、工場側のリソース(例えば、生産業者、生産設備、生産済みで一時保管状態の製品等)には待機時間が生じる。運送業者の集荷が早まると、運送業者には待機時間が生じる。
そのため、両者の待機時間をより効果的に短縮するためには、特許文献1のように受注データに基づいて生産スケジュールを作成するだけではなく、状況に応じて変動し得る運送業者の集荷予定時刻を考慮して、生産スケジュールを柔軟に変更することが求められる。人がそのような変更を行う場合、煩雑となる。また、運送業者の集荷予定時刻を考慮して生産スケジュールを変更する場合であっても、その変更に無理がある場合、最低限の製品の品質を確保できない虞がある。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、最低限の製品の品質を確保しつつ、工場側のリソースの待機時間と運送業者の待機時間をより効果的に短縮することが可能な生産スケジュール変更システム等を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る生産スケジュール変更システムは、
生産速度の初期条件で製品を生産した場合の前記製品の生産スケジュールを取得するための生産スケジュール取得部と、
運送業者の集荷予定時刻を示す時刻情報を取得するための時刻情報取得部と、
前記時刻情報に基づいて、前記製品の品質基準から定まる範囲内で前記生産速度を前記初期条件から変更し、
前記製品の配送可能時刻と前記集荷予定時刻との時間差が許容範囲に含まれる第1条件を満たし、更に、
前記配送可能時刻が前記集荷予定時刻よりも早くなる第2条件と、
前記集荷予定時刻が前記配送可能時刻よりも早くなる第3条件とのうち少なくとも一つの条件を満たす、少なくとも一つの前記生産スケジュールの候補を求めるためのスケジュール候補算出部と、
を備える。
生産速度の初期条件で製品を生産した場合の前記製品の生産スケジュールを取得するための生産スケジュール取得部と、
運送業者の集荷予定時刻を示す時刻情報を取得するための時刻情報取得部と、
前記時刻情報に基づいて、前記製品の品質基準から定まる範囲内で前記生産速度を前記初期条件から変更し、
前記製品の配送可能時刻と前記集荷予定時刻との時間差が許容範囲に含まれる第1条件を満たし、更に、
前記配送可能時刻が前記集荷予定時刻よりも早くなる第2条件と、
前記集荷予定時刻が前記配送可能時刻よりも早くなる第3条件とのうち少なくとも一つの条件を満たす、少なくとも一つの前記生産スケジュールの候補を求めるためのスケジュール候補算出部と、
を備える。
上記(1)の構成によれば、第1条件を満たし、更に、第2条件と、第3条件とのうち少なくとも一つを満たす生産スケジュールの候補を求める。この場合、その候補を適用することにより、工場側のリソースの待機時間と運送業者の待機時間をより効果的に短縮することができる。また、上記構成では、製品の品質基準から定まる範囲内で生産速度を初期条件から変更して、生産スケジュールの候補を求める。そのため、最低限の製品の品質を確保することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記生産スケジュールに複数の前記製品の生産オーダが含まれる場合において、
前記スケジュール候補算出部は、前記製品の種類毎に前記生産速度と前記製品の品質との感度を示す感度情報に応じた優先度に基づいて前記生産速度を変更する前記生産オーダを選択する。
前記生産スケジュールに複数の前記製品の生産オーダが含まれる場合において、
前記スケジュール候補算出部は、前記製品の種類毎に前記生産速度と前記製品の品質との感度を示す感度情報に応じた優先度に基づいて前記生産速度を変更する前記生産オーダを選択する。
上記(2)の構成によれば、感度情報に応じた優先度に基づいて生産速度を変更する生産オーダを選択するため、効率よく生産スケジュールの候補を求めることができ、製品の品質を確保しやすくすることができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)の構成において、
前記生産スケジュールに複数の前記製品の生産オーダが含まれる場合において、
前記時間差が前記許容範囲に含まれず、かつ前記集荷予定時刻が前記配送可能時刻より早い場合には、前記スケジュール候補算出部は、前記感度が小さい前記製品の生産オーダの前記生産速度を優先的に上げて前記配送可能時刻を再計算し、前記第1条件と前記第2条件との少なくとも一方を満たす前記生産スケジュールの候補を求める。
前記生産スケジュールに複数の前記製品の生産オーダが含まれる場合において、
前記時間差が前記許容範囲に含まれず、かつ前記集荷予定時刻が前記配送可能時刻より早い場合には、前記スケジュール候補算出部は、前記感度が小さい前記製品の生産オーダの前記生産速度を優先的に上げて前記配送可能時刻を再計算し、前記第1条件と前記第2条件との少なくとも一方を満たす前記生産スケジュールの候補を求める。
上記(3)の構成によれば、感度が小さい製品の生産オーダを、優先的に生産速度を上げる対象とするため、生産速度を上げることによる品質低下を抑えることができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(2)又は(3)の構成において、
前記生産スケジュールに複数の前記製品の生産オーダが含まれる場合において、
前記時間差が前記許容範囲に含まれず、かつ前記集荷予定時刻が前記配送可能時刻より遅い場合には、前記スケジュール候補算出部は、前記感度が大きい前記製品の生産オーダの前記生産速度を優先的に下げて前記配送可能時刻を再計算し、前記第1条件と前記第3条件との少なくとも一方を満たす前記生産スケジュールの候補を求める。
前記生産スケジュールに複数の前記製品の生産オーダが含まれる場合において、
前記時間差が前記許容範囲に含まれず、かつ前記集荷予定時刻が前記配送可能時刻より遅い場合には、前記スケジュール候補算出部は、前記感度が大きい前記製品の生産オーダの前記生産速度を優先的に下げて前記配送可能時刻を再計算し、前記第1条件と前記第3条件との少なくとも一方を満たす前記生産スケジュールの候補を求める。
上記(4)の構成によれば、感度が大きい製品の生産オーダを、優先的に生産速度を下げる対象とするため、生産速度を下げることによる品質向上効果を得ることができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(2)乃至(4)の何れか一つの構成において、
前記スケジュール候補算出部は、データベースに記憶されている前記感度情報を取得して、前記生産スケジュールの候補を求める。
前記スケジュール候補算出部は、データベースに記憶されている前記感度情報を取得して、前記生産スケジュールの候補を求める。
上記(5)の構成によれば、データベースに記憶されている感度情報を使用するため、処理を高速化することができ、集荷予定時刻の変動に対して追従性を高くすることができる。特にリアルタイムで生産スケジュールの見直しを図る場合に有利である。
(6)幾つかの実施形態では、上記(2)乃至(4)の何れか一つの構成において、前記生産スケジュール変更システムは、
前記生産速度に対する前記製品の品質を予測する品質予測モデルを、過去の前記生産オーダの実績情報に基づいて作成するための品質予測モデル作成部と、
作成された前記品質予測モデルを使用して前記感度情報を作成又は更新するための感度情報作成部と、
を備え、
前記実績情報は、前記製品を生産したときの前記生産速度と前記製品の品質とに関する情報を含む。
前記生産速度に対する前記製品の品質を予測する品質予測モデルを、過去の前記生産オーダの実績情報に基づいて作成するための品質予測モデル作成部と、
作成された前記品質予測モデルを使用して前記感度情報を作成又は更新するための感度情報作成部と、
を備え、
前記実績情報は、前記製品を生産したときの前記生産速度と前記製品の品質とに関する情報を含む。
上記(6)の構成によれば、感度情報が未作成の場合又は感度情報の更新が必要な場合であっても、過去の生産オーダの実績情報に基づいて作成した品質予測モデルを使用して感度情報の作成又は更新をすることができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(6)の構成において、
前記実績情報は、さらに、前記製品を生産した生産設備に関する設備情報と、前記製品を生産したときの外部環境に関する環境情報と、前記製品に関する製品情報とのいずれか一つ以上を含む。
前記実績情報は、さらに、前記製品を生産した生産設備に関する設備情報と、前記製品を生産したときの外部環境に関する環境情報と、前記製品に関する製品情報とのいずれか一つ以上を含む。
上記(7)の構成によれば、多様な情報を含む実績情報を利用するため、より正確な感度情報を作成し、その感度情報を用いて生産スケジュールの候補を求めることができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(7)の何れか1つの構成において、前記生産スケジュール変更システムは、
過去の前記生産オーダの実績情報に基づいて、前記製品の前記生産オーダの前記生産速度を変更した場合の前記製品の品質を予測するための品質予測部を備え、
前記実績情報は、前記製品を生産したときの前記生産速度と前記製品の品質とに関する情報を含み、
前記スケジュール候補算出部は、前記品質予測部に、前記生産スケジュールに含まれる前記製品の前記生産オーダの前記生産速度を前記初期条件から変更した場合の前記製品の品質を予測させ、予測結果に基づいて変更した前記生産速度に基づく前記生産スケジュールを前記候補として求める。
過去の前記生産オーダの実績情報に基づいて、前記製品の前記生産オーダの前記生産速度を変更した場合の前記製品の品質を予測するための品質予測部を備え、
前記実績情報は、前記製品を生産したときの前記生産速度と前記製品の品質とに関する情報を含み、
前記スケジュール候補算出部は、前記品質予測部に、前記生産スケジュールに含まれる前記製品の前記生産オーダの前記生産速度を前記初期条件から変更した場合の前記製品の品質を予測させ、予測結果に基づいて変更した前記生産速度に基づく前記生産スケジュールを前記候補として求める。
上記(8)の構成によれば、上限速度、下限速度、感度等の情報を使用しなくても、製品の品質基準を満たす生産速度で、第1条件を満たし、更に、第2条件と、第3条件との少なくとも一つを満たす生産スケジュールの候補を求めることができる。なお、上限速度、下限速度、感度等の情報を使用して、処理の効率化及び高速化を図る構成にされてもよい。
(9)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(8)の何れか1つの構成において、前記生産スケジュール変更システムは、
前記生産速度に対する前記製品の品質を予測する品質予測モデルを使用して、前記製品の品質基準から定まる前記生産速度の範囲を探索するための探索処理部を備える。
前記生産速度に対する前記製品の品質を予測する品質予測モデルを使用して、前記製品の品質基準から定まる前記生産速度の範囲を探索するための探索処理部を備える。
上記(9)の構成によれば、製品の品質基準から定まる生産速度の範囲が設定されていない場合であっても、探索処理によって設定することができる。また、品質予測モデルを使用して生産速度の範囲を探索するため、探索処理の効率化と高速化を図ることができる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(9)の何れか1つの構成において、
前記生産スケジュールは、紙工機械によって段ボールを生産する場合の前記生産スケジュールであり、
前記製品の品質基準は、前記段ボールの貼合状態における反りと、前記段ボールの折り目のずれと、前記段ボールの印字のずれと、前記段ボールの傷との何れか一つ以上の品質指標に基づく基準を含む。
前記生産スケジュールは、紙工機械によって段ボールを生産する場合の前記生産スケジュールであり、
前記製品の品質基準は、前記段ボールの貼合状態における反りと、前記段ボールの折り目のずれと、前記段ボールの印字のずれと、前記段ボールの傷との何れか一つ以上の品質指標に基づく基準を含む。
一般に、段ボールの生産では、一つの生産ラインで多様な種類の製品を生産することが多い。また、生産速度が製品の品質に影響する場合が多い。段ボールは製品の生産コストや製品価格に比べて運送コストが高い。そのため、上記(10)の構成によれば、運送に関する無駄を削減するというスケジュール変更システムの利点をより有効に活用することができる。また、段ボールの生産において重要な反り、折り目のずれ、印字のずれ、傷等の品質指標を踏まえて生産スケジュールの候補を求めることができる。
(11)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(10)の何れか1つの構成において、
前記スケジュール候補算出部は、前記第1条件を満たす前記生産スケジュールの候補が見つからなかった場合に、前記製品の品質基準から定まる前記生産速度の範囲内で前記配送可能時刻と前記集荷予定時刻との時間差を最小化する前記生産スケジュールの候補を求める。
前記スケジュール候補算出部は、前記第1条件を満たす前記生産スケジュールの候補が見つからなかった場合に、前記製品の品質基準から定まる前記生産速度の範囲内で前記配送可能時刻と前記集荷予定時刻との時間差を最小化する前記生産スケジュールの候補を求める。
上記(11)の構成によれば、品質基準を満たす程度に製品の品質を確保しつつ、工場側のリソースの待機時間と運送業者の待機時間をより効果的に短縮することができる。
(12)本発明の少なくとも一実施形態に係る生産スケジュール変更方法は、
生産速度の初期条件で製品を生産した場合の前記製品の生産スケジュールを取得する生産スケジュール取得ステップと、
運送業者の集荷予定時刻を示す時刻情報を取得する時刻情報取得ステップと、
前記時刻情報に基づいて、前記製品の品質基準から定まる範囲内で前記生産速度を前記初期条件から変更し、
前記製品の配送可能時刻と前記集荷予定時刻との時間差が許容範囲となる第1条件を満たし、更に、
前記配送可能時刻が前記集荷予定時刻よりも早くなる第2条件と、
前記集荷予定時刻が前記配送可能時刻よりも早くなる第3条件とのうち少なくとも一つの条件を満たす、少なくとも一つの前記生産スケジュールの候補を求めるスケジュール候補算出ステップと、
を含む。
生産速度の初期条件で製品を生産した場合の前記製品の生産スケジュールを取得する生産スケジュール取得ステップと、
運送業者の集荷予定時刻を示す時刻情報を取得する時刻情報取得ステップと、
前記時刻情報に基づいて、前記製品の品質基準から定まる範囲内で前記生産速度を前記初期条件から変更し、
前記製品の配送可能時刻と前記集荷予定時刻との時間差が許容範囲となる第1条件を満たし、更に、
前記配送可能時刻が前記集荷予定時刻よりも早くなる第2条件と、
前記集荷予定時刻が前記配送可能時刻よりも早くなる第3条件とのうち少なくとも一つの条件を満たす、少なくとも一つの前記生産スケジュールの候補を求めるスケジュール候補算出ステップと、
を含む。
上記(12)の方法によれば、第1条件を満たし、更に、第2条件と、第3条件とのうち少なくとも一つを満たす生産スケジュールの候補を求める。この場合、その候補を適用することにより、工場側のリソースと運送業者の待機時間をより効果的に短縮することができる。また、上記(11)の方法では、製品の品質基準から定まる範囲内で生産速度を初期条件から変更して、生産スケジュールの候補を求める。そのため、最低限の製品の品質を確保することができる。
(13)本発明の少なくとも一実施形態に係る生産スケジュール変更プログラムは、
コンピュータを、
生産速度の初期条件で製品を生産した場合の前記製品の生産スケジュールを取得する生産スケジュール取得手段、
運送業者の集荷予定時刻を示す時刻情報を取得する時刻情報取得手段、
前記時刻情報に基づいて、前記製品の品質基準から定まる範囲内で前記生産速度を前記初期条件から変更し、
前記製品の配送可能時刻と前記集荷予定時刻との時間差が許容範囲となる第1条件を満たし、更に、
前記配送可能時刻が前記集荷予定時刻よりも早くなる第2条件と、
前記集荷予定時刻が前記配送可能時刻よりも早くなる第3条件とのうち少なくとも一つの条件を満たす、少なくとも一つの前記生産スケジュールの候補を求めるスケジュール候補算出手段、
として機能させる。
コンピュータを、
生産速度の初期条件で製品を生産した場合の前記製品の生産スケジュールを取得する生産スケジュール取得手段、
運送業者の集荷予定時刻を示す時刻情報を取得する時刻情報取得手段、
前記時刻情報に基づいて、前記製品の品質基準から定まる範囲内で前記生産速度を前記初期条件から変更し、
前記製品の配送可能時刻と前記集荷予定時刻との時間差が許容範囲となる第1条件を満たし、更に、
前記配送可能時刻が前記集荷予定時刻よりも早くなる第2条件と、
前記集荷予定時刻が前記配送可能時刻よりも早くなる第3条件とのうち少なくとも一つの条件を満たす、少なくとも一つの前記生産スケジュールの候補を求めるスケジュール候補算出手段、
として機能させる。
上記(13)のプログラムによれば、コンピュータに、第1条件を満たし、更に、第2条件と、第3条件とのうち少なくとも一つを満たす生産スケジュールの候補を求めさせる。この場合、その候補を適用することにより、工場側のリソースと運送業者の待機時間をより効果的に短縮することができる。また、上記(12)のプログラムでは、コンピュータに、製品の品質基準から定まる範囲内で生産速度を初期条件から変更して、生産スケジュールの候補を求めさせる。そのため、最低限の製品の品質を確保することができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、最低限の製品の品質を確保しつつ、工場側のリソースの待機時間と運送業者の待機時間をより効果的に短縮することができる。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る生産スケジュール変更システム10の構成を概略的に示すブロック図である。
生産スケジュール変更システム10は、生産設備の生産速度を変更した生産スケジュールの候補を算出するシステムである。生産設備は、製品を生産するための設備である。例えば、製品が段ボールである場合、生産設備はコルゲータ、製函機等の紙工機械である。
生産スケジュール変更システム10は、少なくとも一つ以上のコンピュータから構成される。生産スケジュール変更システム10は、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等の通信端末装置やサーバ装置を含む。以下の説明では、生産スケジュール変更システム10が通信端末装置である場合を一例として説明する。
なお、生産スケジュール変更システム10は、このような一例に限られず、複数の通信端末装置やサーバ装置から構成され、それらの協働関係によって、その機能を実現する構成であってもよい。生産スケジュール変更システム10は、工場の生産スケジュールを管理する生産管理システムに一体的に組み込まれてもよい。また、生産スケジュール変更システム10は、生産管理システムとは別体として構成され、生産管理システムと通信可能に接続されてもよい。
図1に示すように、生産スケジュール変更システム10は、他の装置と通信を行う通信部11と、各種データを記憶する記憶部12と、ユーザの入力を受け付ける入力部13と、ユーザに情報を出力する出力部14と、装置全体の制御を行う制御部15とを備える。これらの構成要素は、バスライン16によって相互に接続される。
通信部11は、有線通信又は無線通信を行うためのNIC(Network Interface Card controller)を備える通信インターフェースである。通信部11は、WAN(World Area Network)、LAN(Local Area Network)等のネットワークを介して、他の装置と通信を行う。
記憶部12は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等から構成される。記憶部12は、各種制御処理を実行するためのプログラム(例えば、生産スケジュール変更プログラム)、各種データ等を記憶する。
入力部13は、例えば、操作ボタン、キーボード、ポインティングデバイス、マイクロフォン等の入力装置から構成される。入力部13は、ユーザ(例えば、工場の管理者や作業者)が指示を入力するために用いられる入力インターフェースである。
出力部14は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、EL(Electroluminescence)ディスプレイ、スピーカー等の出力装置から構成される。出力部14は、ユーザに各種情報(例えば、生産スケジュールの候補の算出結果)を提示するための出力インターフェースである。
制御部15は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサから構成される。制御部15は、記憶部12に記憶されているプログラムを実行することにより、システム全体の動作を制御する。
以下、制御部15の機能的な構成を説明する。制御部15は、生産スケジュール取得部151、時刻情報取得部152、スケジュール候補算出部153(153A)、品質予測モデル作成部154、探索処理部155、感度情報作成部156として機能する。
生産スケジュール取得部151は、生産速度の初期条件で製品を生産した場合の製品の生産スケジュールを取得する。例えば、生産スケジュール変更システム10が生産管理システムと別体である場合、生産スケジュール取得部151は、通信部11を介して生産管理システムと通信することによって生産スケジュールを取得してもよい。生産スケジュール変更システム10が生産管理システムと一体である場合、生産スケジュール取得部151は、記憶部12を参照して生産スケジュールを取得してもよい。
ここで、生産速度の初期条件とは、現状の生産スケジュールにおける製品の配送可能時刻を算出するための基礎となる生産速度の条件である。例えば、生産速度の初期条件は、生産設備に設定されている現状の生産速度の設定値であってもよいし、生産設備の生産速度の定格値であってもよい。
生産速度は、例えば、単位時間あたりに生産可能な製品の数量を示す情報である。しかし、生産速度は、そのような情報に限られず、製造プロセスを進行する生産ライン上を流れる物体の移動速度の情報であってもよい。例えば、段ボールを生産する場合には、コルゲータや製函機の生産速度は1分当たりの紙材の移動速度である。また、生産速度は、速度を示す情報ではなく、生産速度に関係する生産設備の電流、電圧、モータの回転数等の情報であってもよい。
時刻情報取得部152は、集荷予定時刻を示す時刻情報を取得する。例えば、運送業者からユーザが集荷予定時刻に関する連絡を受けて、そのユーザが入力部13を介して集荷予定時刻を入力した場合に、時刻情報取得部152がその入力情報を時刻情報として取得してもよい。時刻情報取得部152は、通信部11を介して、他の装置と通信することにより、時刻情報を取得してもよい。他の装置は、例えば、運送業者の配送状況(集荷予定時刻、移動状況、出発状況等)を管理する配送管理サーバ、運送業者が携帯する通信端末、配送トラックの車載装置等である。
また、時刻情報取得部152は、集荷予定時刻を算出するための基礎となる情報を通信部11又は入力部13を介して取得し、その情報を用いて演算することによって間接的に時刻情報を取得してもよい。例えば、時刻情報取得部152は、通信部11を介して配送トラックの位置情報を取得して、その位置情報から推定される集荷予定時刻を時刻情報として取得してもよい。例えば、時刻情報取得部152は、通信部11を介して配送トラックの出発時刻に関する情報を取得して、その情報から推定される集荷予定時刻を時刻情報として取得してもよい。
スケジュール候補算出部153(153A)は、工場側のリソースと運送業者との両方の待機時間を減らすための変更案として、第1条件を満たす少なくとも一つの生産スケジュールの候補を求める。第1条件は、製品の配送可能時刻と前記集荷予定時刻との時間差が許容範囲となる条件である。具体的には、スケジュール候補算出部153(153A)は、時刻情報取得部152が取得した時刻情報に基づいて、製品の品質基準から定まる範囲内で生産速度を初期条件から変更し、製品の配送可能時刻の集荷予定時刻に対する遅延時間と集荷予定時刻の配送可能時刻に対する遅延時間との両方が許容範囲に含まれる少なくとも一つの生産スケジュールの候補を求める。
求められた生産スケジュールの候補は、そのまま生産スケジュールに反映されてもよいし、ユーザに提示され、ユーザが採用するか否かを決定したうえで生産スケジュールに反映されてもよい。すなわち、生産スケジュール変更システム10は、生産スケジュールを直接的に変更するように構成されてもよいし、候補を出力するだけで、直接的には生産スケジュールを変更しないように構成されてもよい。なお、待機時間を許容範囲に減らすことが可能な候補がみつからない場合、生産スケジュール変更システム10は、そのような結果を出力してもよいし、待機時間をある程度減らすことが可能な候補を出力してもよい。
すなわち、「第1条件を満たす生産スケジュールの候補を求める」という表現は、第1条件を満たす候補が必ずしも得られるという意味ではなく、第1条件を満たす候補をみつけるための演算を実行するという意味である。なお、後述する第2条件又は第3条件を満たす生産スケジュールの候補を求めるという表現も、同様の意味である。
製品の品質基準は、例えば、生産業者の知見又は法律に基づいて設定される最低限の品質指標である。品質指標は、品質が数値で示すことができる場合には数値であってもよく、品質が数値で示すことができない場合には良否を判定する基準(例えば傷の有無)であってもよい。
製品の品質は、生産速度によって変動することがある。例えば、紙工機械(コルゲータ、製函機)による段ボールの生産において、段ボールの品質は、紙工機械の生産速度によって変動する。なお、生産速度による製品の品質への影響(すなわち生産速度と品質との感度)は製品種類によって異なる。
例えば、コルゲータが表面の紙材と裏面の紙材を貼合する際に加熱する工程がある。生産速度が速すぎる場合、表面の紙材と裏面の紙材をバランス良く加熱することができず、温度低下後の吸湿に伴う紙材の伸び量に差が生じて、貼合状態において反りが生じてしまう虞がある。例えば、製函機は、コルゲータによって製造されたシート状の紙材に対して、印字や折り目を設ける。これらの工程において、生産速度が速すぎる場合、印字や折り目を入れる目標位置に対して実際の紙材の位置がズレてしまい、印字や折り目が正しく入らない虞がある。製函機は、最後に製函された段ボールを積み上げる。この工程において、途中で詰まり(ジャム)が生じると連続する段ボール同士が押しつぶされて傷が生じる虞がある。
そのため、段ボールの生産では、製品の品質基準は、段ボールの貼合状態における反りと、段ボールの折り目のずれと、段ボールの印字のずれと、段ボールの傷との何れか一つ以上の品質指標に基づく基準を含むことが好ましい。
遅延時間の許容範囲は、生産業者又は運送業者が自身の許容できる待機時間に基づいて設定した時間であってもよいし、生産スケジュール変更システム10の提供業者が知見に基づいて予め定めた時間(例えば、1時間、15分間、5分間等)であってもよい。なお、許容範囲は、1時間以内の時間に設定されることが好ましい。また、許容範囲は、製品の配送可能時刻の集荷予定時刻に対する遅延時間と集荷予定時刻の配送可能時刻に対する遅延時間とで異なる時間であってもよい。例えば、前者が15分間であるのに対し、後者が30分間であってもよい。
スケジュール候補算出部153(153A)は、スケジュール候補算出処理を実行する。具体的には、スケジュール候補算出部153(153A)は、生産スケジュールに複数の製品の生産オーダが含まれる場合において、スケジュール候補算出部153(153A)は、製品の種類毎に生産速度と製品の品質との感度を示す感度情報に応じた優先度に基づいて生産速度を変更する生産オーダを選択する。
ここで、感度情報について説明する。図2は、一実施形態に係る生産スケジュール変更システム10が使用する感度情報の一例を示す図である。図2に示すように、感度情報は、製品種類を示す情報と、その製品種類の感度と、その製品種類を生産する場合の生産速度を示す情報とを関連付けた情報である。
製品種類を示す情報は、図2に示すように、製品名、製品の材料、寸法等の情報を含んでいてもよいし、単に製品種類を示す識別情報であってもよい。例えば、製品が段ボールである場合、製品種類を示す情報は、段ボールの製品名、表ライナ紙種、表ライナ坪量、中芯紙種、中芯坪量、裏ライナ紙種、裏ライナ坪量等を示す情報を含んでいてもよい。
感度を示す情報は、図2に示すように、大(感度が大きい)、中(感度が普通)、小(感度が小さい)等の感度の大きさをレベル分けした情報であってもよいし、感度の大きさを数値で示す情報であってもよい。感度情報において、生産速度を示す情報は、図2に示すように、感度の算出に使用される生産速度の上限値及び下限値を示す情報であってもよいし、生産速度を変更する場合に使用する生産速度(例えば、上限値、下限値、定格値等)を示す情報であってもよい。
また、感度を示す情報は、後述する探索処理によって設定される生産速度の上限と下限における品質の差分を、生産速度の上限と下限の速度の差分で除算した値又はその値に応じたレベルであってもよい。感度を示す情報は、差分同士の単なる除算によって得られる情報ではなく、生産速度に対して予測される品質の変化を統計的に解析した結果であってもよい。例えば、感度を示す情報は、正規性、相関性、外れ値等を解析することによって取得されてもよい。
図1に示す品質予測モデル作成部154は、過去の生産オーダの実績情報に基づいて品質予測モデルを作成する。品質予測モデル作成部154は、例えば、実績情報について回帰分析等の機械学習を行うことによって品質予測モデルを作成する。実績情報は、入力部13を介してユーザによって入力されてもよいし、通信部11を介して他の装置(例えば、運転情報の履歴を記憶する生産設備や生産設備の管理装置等)から取得されてもよい。
実績情報は、過去の実績を示す情報であって、ある製品を生産したときの生産速度とその製品の品質とに関する情報を含む。実績情報は、さらに、その製品を生産した生産設備に関する設備情報と、その製品を生産したときの外部環境に関する環境情報と、その製品に関する製品情報とのいずれか一つ以上を含んでいてもよい。設備情報は、例えば、設備の識別情報や設定情報等である。外部環境は、温度、湿度、天候等である。製品情報は、例えば、製品種類を示す情報である。
探索処理部155は、探索処理を実行する。具体的には、探索処理部155は、品質予測モデル作成部154が作成した品質予測モデルを使用して、製品の品質基準から定まる生産速度の範囲を探索する。
感度情報作成部156は、品質予測モデル作成部154によって作成された品質予測モデルを使用して感度情報を作成又は更新する。なお、感度情報作成部156は、後述するように、探索処理部155が探索した生産速度の範囲の上限及び下限とそれらの生産速度における品質の予測結果とに基づいて感度情報を作成してもよい。
ここで、図3〜図5を参照しながら、探索処理部155が実行する探索処理について2つの例を挙げて説明する。
まず、一つ目の例として、最大速度と最低速度とをそれぞれ基準速度(出発点)とし、それら二つの基準速度に基づいて探索する探索処理を説明する。最大速度と最低速度とは、実績情報に含まれる過去の生産速度(実績値)の最大速度と最低速度であってもよい。すなわち、この例では、過去の生産速度における最大速度と最低速度を見直しした結果を生産速度の上限と下限にする。感度情報の更新のための探索処理では、前回の感度情報に基づく上限と下限が基準速度にされてもよい。
図3は、一実施形態に係る生産スケジュール変更システム10が探索処理の一例を説明するための概念図である。図3が示すグラフでは、横軸が生産速度を示し、縦軸が品質の高さを示している。なお、実績値の予測結果は、実績値の生産速度で実際に得られた品質の実績値をそのまま使用したものであってもよい。
探索処理部155は、実績値の最低速度で予測した予測結果の品質が不確かであれば、より速度を高くして下限速度を探索する。実績値の最低速度で予測した予測結果の品質が不確かでなければ、より速度を低くして下限速度を探索する。不確かとは、予測結果が定まらないという予測精度上の限界を意味し、例えば、正解率が所定値以下である場合を意味する。探索において、探索処理部155は、速度を一定量ずつ変化させる。
探索処理部155は、実績値の最高速度で予測した予測結果の品質が品質基準を下回らない場合、より速度を高くして上限速度を探索する。実績値の最高速度で予測した予測結果の品質が品質基準を下回る場合、より速度を高くして下限速度を探索する。探索において、探索処理部155は、速度を一定量ずつ変化させる。
図3に示す例では、最低速度における品質の予測結果が不確かではないものの、最低速度より一定量だけ速度を下げた場合には品質の予測結果が不確かとなった場合を示している。この場合、最低速度が下限速度に設定される。また、図3に示す例では、最高速度における品質の予測結果が品質基準を下回らず、最高速度より一定量だけ速度を上げた場合にも品質の予測結果が品質基準を下回らず、さらに一定量だけ速度を上げた場合に品質の予測結果が品質基準を下回った場合を示している。この場合、品質基準を下回った最後の速度の直前の速度が上限速度に設定される。
次に、二つ目の例として、一つの生産速度を基準速度(出発点)として生産速度の上限と下限とを探索する探索処理を説明する。基準速度となる一つの生産速度は、実績情報に基づく過去の生産速度であってもよいし、現行の設定速度であってもよいし、定格速度であってもよいし、過去の生産速度の平均速度であってもよい。
図4は、一実施形態に係る生産スケジュール変更システム10の探索処理の一例を説明するための概念図である。図4が示すグラフでは、横軸が生産速度を示し、縦軸が品質の高さを示している。なお、実績値の予測結果は、実績値の生産速度で実際に得られた品質の実績値をそのまま使用したものであってもよいし、実績値の生産速度において予測される予測結果であってもよい。なお、この例では、基準速度が過去の生産速度の実績値であるが、上述したように基準速度は実績値に限られない。
下限速度の探索において、探索処理部155は、基準速度から速度を徐々に下げながら予測結果の品質が不確かとなるまで品質の予測を繰り返して下限速度を探索する。予測結果の品質が不確かとなる直前の速度が下限速度に設定される。探索において速度は一定量ずつ変化させる。
上限速度の探索において、探索処理部155は、基準速度から速度を上げながら予測結果の品質が品質基準を下回るまで品質の予測を繰り返して上限速度を探索する。予測結果の品質が品質基準を下回る直前の速度が上限速度に設定される。探索において速度は一定量ずつ変化させる。
ここで、これら2つの探索処理の例に共通する処理の流れを示すフローチャートを参照しながら、探索処理について詳細に説明する。図5は、一実施形態に係る生産スケジュール変更システム10の探索処理の一例を示すフローチャートである。
探索処理部155は、生産速度の上限及び下限を求めるべき製品種類に対応する品質予測モデルの読み込みを行う(ステップS1)。なお、読み込まれる品質予測モデルは、品質予測モデル作成部154によって作成され、記憶部12に記憶されている。
探索処理部155は、基準速度の設定を行う(ステップS2)。例えば、最高速度と最低速度がそれぞれ基準速度として設定されてもよい。この場合、基準速度は二つである。一方、一つの生産速度が共通の基準速度として設定されてもよい。この場合、基準速度は一つである。
探索処理部155は、品質予測モデルを使用して基準速度にした場合の品質を予測する(ステップS3)。例えば、二つの基準速度がある場合には最高速度で品質を予測し、基準速度が一つである場合にはその基準速度で品質を予測する。探索処理部155は、予測結果の品質が品質基準を満たすか否かを判別する(ステップS4)。なお、品質基準を満たすか否かとは、品質基準を下回るか否かを意味する。
ステップS4において、予測結果の品質が品質基準を満たす場合(ステップS4;Yes)、生産速度を一定量だけ増加させた場合の品質を予測し(ステップS5)、再びその品質が品質基準を満たすか否かを判別する(ステップS6)。予測結果の品質が品質基準を満たす場合(ステップS6;Yes)、ステップS5に戻る。一方、予測結果の品質が品質基準を満たさない場合(ステップS6;No)、その直前値を上限速度に設定する(ステップS7)。
ステップS4において、予測結果の品質が品質基準を満たさない場合(ステップS4;No)、生産速度を一定量だけ減少させた場合の品質を予測し(ステップS8)、再びその品質が品質基準を満たすか否かを判別する(ステップS9)。予測結果の品質が品質基準を満たさない場合(ステップS9;Yes)、ステップS8に戻る。一方、予測結果の品質が品質基準を満たす場合(ステップS9;No)、その値を上限速度に設定する(ステップS10)。
次に、探索処理部155は、品質予測モデルを使用して基準速度にした場合の品質を予測する(ステップS11)。例えば、二つの基準速度がある場合には最低速度で品質を予測し、基準速度が一つである場合にはその基準速度で品質を予測する。探索処理部155は、予測結果の品質が不確かである否かを判別する(ステップS12)。
ステップS12において、予測結果の品質が不確かである場合(ステップS12;Yes)、生産速度を一定量だけ増加させた場合の品質を予測し(ステップS13)、再びその品質が不確かである否かを判別する(ステップS14)。予測結果の品質が不確かである場合(ステップS14;Yes)、ステップS13に戻る。一方、予測結果の品質が不確かではない場合(ステップS14;No)、その値を下限速度に設定する(ステップS15)。
ステップS12において、予測結果の品質が不確かではない場合(ステップS12;No)、生産速度を一定量だけ減少させた場合の品質を予測し(ステップS16)、再びその品質が不確かであるか否かを判別する(ステップS17)。予測結果の品質が不確かではない場合(ステップS17;No)、ステップS16に戻る。一方、予測結果の品質が不確かである場合(ステップS17;Yes)、その直前値を下限速度に設定する(ステップS18)。
ここで、図6を参照しながら、スケジュール候補算出部153(153A)が実行するスケジュール候補算出処理について説明する。図6は、一実施形態に係る生産スケジュール変更システム10が実行する生産スケジュール候補算出処理の一例を示すフローチャートである。
スケジュール候補算出部153(153A)は、生産スケジュール取得部151に現状の生産スケジュール(すなわち初期条件の生産速度で生産した場合の生産スケジュール)を取得させ、時刻情報取得部152に最新の集荷予定時刻を示す時刻情報を取得させる(ステップS21)。また、スケジュール候補算出部153(153A)は、感度情報を取得する(ステップS22)。なお、取得される感度情報は、感度情報作成部156によって予め作成され、記憶部12に記憶されている。
スケジュール候補算出部153(153A)は、時刻情報に基づく集荷予定時刻が現状の生産スケジュールに基づく配送可能時刻より早いか否かを判別する(ステップS23)。
ステップS23において、集荷予定時刻が配送可能時刻より早いと判別された場合(ステップS23;Yes)、スケジュール候補算出部153(153A)は、感度情報に応じた優先度に基づいて生産オーダを選択する(ステップS24)。例えば、生産スケジュールに複数の製品の生産オーダが含まれる場合において、感度が小さい製品の生産オーダを優先的に選択する。スケジュール候補算出部153(153A)は、選択した生産オーダの生産速度を感度情報に含まれる上限速度にした場合の配送可能時刻を再計算する(ステップS25)。
ここで、スケジュール候補算出部153(153A)は、配送可能時刻の集荷予定時刻に対する遅延時間及び集荷予定時刻の配送可能時刻に対する遅延時間の両方(すなわち配送可能時刻と集荷予定時刻の時間差)が許容範囲であるか否かを判別する(ステップS26)。すなわち、ステップS26では、第1条件を満たすか否かが判別される。ステップS26において、両方の遅延時間が許容範囲であると判別された場合(ステップS26;Yes)、その上限速度を生産スケジュールの候補に反映して処理を終了する。
ステップS26において、2つの遅延時間のうち少なくとも一方の遅延時間が許容範囲ではないと判別された場合(ステップS26;No)、スケジュール候補算出部153(153A)は、集荷予定時刻が配送可能時刻より遅いか否かを判別する(ステップS27)。すなわち、生産速度の変更量が大き過ぎるか否かが判別される。
集荷予定時刻が配送可能時刻より遅いと判別された場合(ステップS27;Yes)、生産速度を減少させて、再び配送可能時刻を再計算し(ステップS28)、ステップS26に戻る。集荷予定時刻が配送可能時刻より遅くないと判別された場合(ステップS27;No)、スケジュール候補算出部153(153A)は、そのときの生産速度を生産スケジュールの候補に反映させ(ステップS29)、未だ選択していない生産オーダがあるか否かを判別する(ステップS30)。
ここで、未だ選択していない生産オーダがない場合(ステップS30;No)、それまでに作成した生産スケジュールの候補を出力して終了する。この場合、両方の遅延時間を許容範囲にできる候補がみつからなかったことを示す情報が出力されてもよい。一方、未だ選択していない生産オーダがある場合(ステップS30;Yes)、ステップS24に戻り、次に優先度が高い生産オーダ(次に感度が小さい製品の生産オーダ)を選択する。
ステップS23において、集荷予定時刻が配送可能時刻より早くないと判別された場合(ステップS23;No)、スケジュール候補算出部153(153A)は、感度情報に応じた優先度に基づいて生産オーダを選択する(ステップS31)。例えば、生産スケジュールに複数の製品の生産オーダが含まれる場合において、感度が大きい製品の生産オーダを優先的に選択する。スケジュール候補算出部153(153A)は、選択した生産オーダの生産速度を感度情報に含まれる下限速度にした場合の配送可能時刻を再計算する(ステップS32)。
ここで、スケジュール候補算出部153(153A)は、配送可能時刻の集荷予定時刻に対する遅延時間及び集荷予定時刻の配送可能時刻に対する遅延時間の両方が許容範囲であるか否かを判別する(ステップS33)。すなわち、ステップS33では、第1条件を満たすか否かが判別される。ステップS33において、両方の遅延時間が許容範囲であると判別された場合(ステップS33;Yes)、その下限速度を生産スケジュールの候補に反映して処理を終了する。
ステップS33において、2つの遅延時間のうち少なくとも一方の遅延時間が許容範囲ではないと判別された場合(ステップS33;No)、スケジュール候補算出部153(153A)は、集荷予定時刻が配送可能時刻より早いか否かを判別する(ステップS27)。すなわち、生産速度の変更量が大き過ぎるか否かが判別される。
集荷予定時刻が配送可能時刻より早いと判別された場合(ステップS34;Yes)、生産速度を増加させて、再び配送可能時刻を再計算し(ステップS35)、ステップS33に戻る。集荷予定時刻が配送可能時刻より早くないと判別された場合(ステップS34;No)、スケジュール候補算出部153(153A)は、そのときの生産速度を生産スケジュールの候補に反映させ(ステップS36)、未だ選択していない生産オーダがあるか否かを判別する(ステップS37)。
ここで、未だ選択していない生産オーダがない場合(ステップS37;No)、それまでに作成した生産スケジュールの候補を出力して終了する。この場合、両方の遅延時間を許容範囲にできる候補がみつからなかったことを示す情報が出力されてもよい。一方、未だ選択していない生産オーダがある場合(ステップS37;Yes)、ステップS31に戻り、次に優先度が高い生産オーダ(次に感度が大きい製品の生産オーダ)を選択する。
以上、感度情報を使用して第1条件を満たす生産スケジュールの候補を求める生産スケジュール変更システム10について説明した。以下、感度情報を使用しなくても生産スケジュールの候補を求めることが可能で、第1条件を満たし、更に第2条件と第3条件との少なくとも一つを満たす生産スケジュールの候補を求める生産スケジュール変更システム10について説明する。
図7は、一実施形態に係る生産スケジュール変更システム10の構成を概略的に示すブロック図である。図7に示すように、生産スケジュール変更システム10は、スケジュール候補算出部153(153B)と品質予測部157とを備える。この生産スケジュール変更システム10は、図1に示す生産スケジュール変更システム10が備える品質予測モデル作成部154、探索処理部155、及び感度情報作成部156を備えていない。
スケジュール候補算出部153(153B)は、工場側のリソースと運送業者との一方待機時間を減らすための変更案として、少なくとも一つの生産スケジュールの候補を求める。具体的には、スケジュール候補算出部153(153B)は、時刻情報取得部152が取得した時刻情報に基づいて、製品の品質基準から定まる範囲内で生産速度を初期条件から変更し、製品の配送可能時刻の集荷予定時刻に対する遅延時間と集荷予定時刻の配送可能時刻に対する遅延時間との一方が許容範囲に含まれる少なくとも一つの生産スケジュールの候補を求める。
すなわち、スケジュール候補算出部153(153B)は、第1条件を満たし、更に第2条件と第3条件とのうち少なくとも一つを満たす生産スケジュールの候補を求める。ここで、第1条件は、製品の配送可能時刻と集荷予定時刻との時間差が許容範囲に含まれる条件である。第2条件は、配送可能時刻が集荷予定時刻よりも早くなる条件である。第3条件は、集荷予定時刻が配送可能時刻よりも早くなる条件である。スケジュール候補算出部153(153B)は、品質予測部157に、生産スケジュールに含まれる製品の生産オーダの生産速度を初期条件から変更した場合の製品の品質を予測させ、予測結果に基づいて変更した生産速度に基づく生産スケジュールを候補として求める。
品質予測部157は、製品の生産オーダの過去の実績情報に基づいて、生産スケジュールに含まれる生産オーダの生産速度を変更した場合の製品の品質を予測する。実績情報は、製品を生産したときの生産速度とその製品の品質とに関する情報を含む。品質予測部157は、実績情報を回帰分析等により機械学習して品質の予測が可能な構成であってもよいし、予め設定された条件で予測する構成であってもよい。
ここで、図8を参照しながら、スケジュール候補算出部153(153B)が実行するスケジュール候補算出処理について説明する。図8は、一実施形態に係る生産スケジュール変更システム10が実行する生産スケジュール候補算出処理の一例を示すフローチャートである。
スケジュール候補算出部153(153B)は、生産スケジュール取得部151に現状の生産スケジュール(すなわち初期条件の生産速度で生産した場合の生産スケジュール)を取得させ、時刻情報取得部152に最新の集荷予定時刻を示す時刻情報を取得させる(ステップS41)。また、スケジュール候補算出部153(153B)は、実績情報を取得する(ステップS42)。なお、取得される実績情報は、通信部11又は入力部13を介して取得され、予め記憶部12に記憶されている。
スケジュール候補算出部153(153B)は、時刻情報に基づく集荷予定時刻が現状の生産スケジュールに基づく配送可能時刻より早いか否かを判別する(ステップS43)。
ステップS43において、集荷予定時刻が配送可能時刻より早いと判別された場合(ステップS43;Yes)、スケジュール候補算出部153(153B)は、生産スケジュールに含まれる生産オーダを選択する(ステップS44)。例えば、生産スケジュールに複数の製品の生産オーダが含まれる場合において、その選択時点の時刻に近い時間帯に予定されている生産オーダを優先的に選択する。なお、スケジュール変更のリアルタイム性を向上させるために、スケジュール候補算出部153(153B)は、その選択時点に進行中の生産オーダを選択する構成であってもよい。スケジュール候補算出部153(153B)は、選択した生産オーダの生産速度を一定量だけ増加させた場合の品質を品質予測部157に予測させる(ステップS45)。
ここで、スケジュール候補算出部153(153B)は、その予測結果の品質が品質基準を満たすか否かを判別する(ステップS46)。なお、品質基準を満たすか否かとは、品質基準を下回るか否かを意味する。
ステップS46において、予測結果が品質基準を満たさないと判別された場合(ステップS46;No)、スケジュール候補算出部153(153B)は、その速度は生産スケジュールの候補に反映させずに、未だ選択していない生産オーダがあるか否かを判別する(ステップS50)。
ここで、未だ選択していない生産オーダがない場合(ステップS50;No)、それまでに作成した生産スケジュールの候補を出力して終了する。この場合、第1条件又は第2条件を満たす候補がみつからなかったことを示す情報が出力されてもよい。一方、未だ選択していない生産オーダがある場合(ステップS50;Yes)、ステップS44に戻り、次に優先度が高い生産オーダ(例えば、次に予定されている生産オーダ)を選択する。
ステップS46において、予測結果が品質基準を満たすと判別された場合(ステップS46;Yes)、スケジュール候補算出部153(153B)は、その変化させた生産速度を生産スケジュールの候補に反映し、(ステップS47)、変化後の生産速度に基づく配送可能時刻を再計算する(ステップS48)。
ここで、スケジュール候補算出部153(153B)は、集荷予定時刻が配送可能時刻より早いか否かを判別する(ステップS49)。集荷予定時刻が配送可能時刻より早くないと判別された場合(ステップS49;No)、それまでに作成した生産スケジュールの候補を出力して処理を終了する。すなわち、集荷予定時刻の配送可能時刻に対する遅延時間が許容範囲ではない場合であっても、第1条件又は第2条件を満たしているため、処理が終了する。これは、当初の予定よりも早く運送業者が集荷する予定になった場合に、その運送業者を待たせなくてもよい候補であれば、工場側のリソースに待機時間が生じることは許容するという意味である。
一方、集荷予定時刻が配送可能時刻より早いと判別された場合(ステップS49;Yes)、スケジュール候補算出部153(153B)は、ステップS45の処理に戻る。
ステップS43において、集荷予定時刻が配送可能時刻より早くないと判別された場合(ステップS43;No)、スケジュール候補算出部153(153B)は、生産スケジュールに含まれる生産オーダを選択する(ステップS51)。例えば、生産スケジュールに複数の製品の生産オーダが含まれる場合において、その選択時点の時刻に近い時間帯に予定されている生産オーダを優先的に選択する。スケジュール候補算出部153(153B)は、選択した生産オーダの生産速度を一定量だけ減少させた場合の品質を品質予測部157に予測させる(ステップS52)。
ここで、スケジュール候補算出部153(153B)は、その予測結果の品質が不確かかであるか否かを判別する(ステップS53)。
ステップS53において、予測結果の品質が不確かであると判別された場合(ステップS53;Yes)、スケジュール候補算出部153(153B)は、その速度は生産スケジュールの候補に反映させずに、未だ選択していない生産オーダがあるか否かを判別する(ステップS57)。
ここで、未だ選択していない生産オーダがない場合(ステップS57;No)、それまでに作成した生産スケジュールの候補を出力して終了する。この場合、第1条件又は第3条件を候補がみつからなかったことを示す情報が出力されてもよい。一方、未だ選択していない生産オーダがある場合(ステップS57;Yes)、ステップS51に戻り、次に優先度が高い生産オーダ(例えば、次に予定されている生産オーダ)を選択する。
ステップS53において、予測結果の品質が不確かではないと判別された場合(ステップS53;No)、スケジュール候補算出部153(153B)は、その変化させた生産速度を生産スケジュールの候補に反映し、(ステップS54)、変化後の生産速度に基づく配送可能時刻を再計算する(ステップS55)。
ここで、スケジュール候補算出部153(153B)は、集荷予定時刻が配送可能時刻より遅いか否かを判別する(ステップS56)。集荷予定時刻が配送可能時刻より遅くないと判別された場合(ステップS56;No)、それまでに作成した生産スケジュールの候補を出力して処理を終了する。すなわち、配送可能時刻の集荷予定時刻に対する遅延時間が許容範囲ではない場合であっても、第1条件又は第3条件を満たしているため、処理が終了する。これは、当初の予定よりも遅く運送業者が集荷を行う予定になった場合に、工場側のリソースに待機時間が生じない候補であれば、その運送業者に待機時間が生じることは許容するという意味である。
一方、集荷予定時刻が配送可能時刻より遅いと判別された場合(ステップS56;Yes)、スケジュール候補算出部153(153B)は、ステップS52の処理に戻る。
図1及び図6に示すように、一実施形態に係る生産スケジュール変更システム10は、第1条件を満たす生産スケジュールの候補を求める。図7及び図8に示すように、一実施形態に係る生産スケジュール変更システム10は、第1条件を満たし、更に第2条件と第3条件とのうち少なくとも一つの条件を満たす生産スケジュールの候補を求める。これらの構成は、適宜組み合わせ可能である。
そのため、幾つかの実施形態に係る生産スケジュール変更システム10は、図1及び図6〜図8に示すように、製品の品質基準から定まる範囲内で生産速度を初期条件から変更し、製品の配送可能時刻と集荷予定時刻との時間差が許容範囲に含まれる第1条件を満たし、更に配送可能時刻が集荷予定時刻よりも早くなる第2条件と、集荷予定時刻が配送可能時刻よりも早くなる第3条件とのうち少なくとも一つの条件を満たす、少なくとも一つの生産スケジュールの候補を求める。
かかる構成によれば、第1条件を満たし、更に第2条件と、第3条件とのうち少なくとも一つを満たす生産スケジュールの候補を求める。この場合、その候補を適用することにより、工場側のリソースの待機時間と運送業者の待機時間をより効果的に短縮することができる。また、上記構成では、製品の品質基準から定まる範囲内で生産速度を初期条件から変更して、生産スケジュールの候補を求める。そのため、最低限の製品の品質を確保することができる。
幾つかの実施形態では、図1及び図6に示すように、生産スケジュールに複数の製品の生産オーダが含まれる場合において、スケジュール候補算出部153は、製品の種類毎に生産速度と製品の品質との感度を示す感度情報に応じた優先度に基づいて生産速度を変更する生産オーダを選択する。
かかる構成によれば、感度情報に応じた優先度に基づいて生産速度を変更する生産オーダを選択するため、効率よく生産スケジュールの候補を求めることができ、製品の品質を確保しやすくすることができる。
幾つかの実施形態では、図1及び図6に示すように、生産スケジュールに複数の製品の生産オーダが含まれる場合において、配送可能時刻と集荷予定時刻の時間差が許容範囲に含まれず、かつ集荷予定時刻が配送可能時刻より早い場合には、スケジュール候補算出部153は、感度が小さい製品の生産オーダの生産速度を優先的に上げて配送可能時刻を再計算し、時間差が許容範囲に含まれる生産スケジュールの候補を求める。
かかる構成によれば、感度が小さい製品の生産オーダを、優先的に生産速度を上げる対象とするため、生産速度を上げることによる品質低下を抑えることができる。
幾つかの実施形態では、図1及び図6に示すように、生産スケジュールに複数の前記製品の生産オーダが含まれる場合において、配送可能時刻と集荷予定時刻の時間差が許容範囲に含まれず、かつ集荷予定時刻が配送可能時刻より早い場合には、スケジュール候補算出部153は、感度が大きい製品の生産オーダの生産速度を優先的に下げて配送可能時刻を再計算し、時間差が許容範囲に含まれる生産スケジュールの候補を求める。
かかる構成によれば、感度が大きい製品の生産オーダを、優先的に生産速度を下げる対象とするため、生産速度を下げることによる品質向上効果を得ることができる。
幾つかの実施形態では、図1及び図6に示すように、生産スケジュール変更システム10は、生産速度に対する製品の品質を予測する品質予測モデルを、過去の生産オーダの実績情報に基づいて作成するための品質予測モデル作成部154と、作成された品質予測モデルを使用して感度情報を作成又は更新するための感度情報作成部156と、を備え、実績情報は、製品を生産したときの生産速度と製品の品質とに関する情報を含む。
かかる構成によれば、感度情報が未作成の場合又は感度情報の更新が必要な場合であっても、過去の生産オーダの実績情報に基づいて作成した品質予測モデルを使用して感度情報の作成又は更新することができる。
幾つかの実施形態では、実績情報は、さらに、製品を生産した生産設備に関する設備情報と、その製品を生産したときの外部環境に関する環境情報と、その製品に関する製品情報とのいずれか一つ以上を含む。
この場合、多様な情報を含む実績情報を利用するため、より正確な感度情報を作成し、その感度情報を用いて生産スケジュールの候補を求めることができる。
幾つかの実施形態では、図7及び図8に示すように、過去の生産オーダの実績情報に基づいて、生産スケジュール変更システム10は、製品の生産オーダの生産速度を変更した場合の製品の品質を予測するための品質予測部157を備え、実績情報は、製品を生産したときの生産速度とその製品の品質とに関する情報を含み、スケジュール候補算出部153は、品質予測部157に、生産スケジュールに含まれる製品の生産オーダの生産速度を初期条件から変更した場合の製品の品質を予測させ、予測結果に基づいて変更した生産速度に基づく生産スケジュールを候補として求める。
かかる構成によれば、上限速度、下限速度、感度等の情報を使用しなくても、製品の品質基準を満たす生産速度で、第1条件を満たし、更に、第2条件と、第3条件との少なくとも一つを満たす生産スケジュールの候補を求めることができる。なお、上限速度、下限速度、感度等の情報を使用して、処理の効率化及び高速化を図る構成にされてもよい。
幾つかの実施形態では、図1及び図6に示すように、生産スケジュール変更システム10は、品質予測モデルを使用して、製品の品質基準から定まる生産速度の範囲を探索するための探索処理部155を備える。
かかる構成によれば、製品の品質基準から定まる生産速度の範囲が設定されていない場合であっても、探索処理によって設定することができる。また、品質予測モデルを使用して生産速度の範囲を探索するため、探索処理の効率化と高速化を図ることができる。
幾つかの実施形態では、生産スケジュールは、紙工機械による段ボールの生産スケジュールであり、製品の品質基準は、段ボールの貼合状態における反りと、段ボールの折り目のずれと、段ボールの印字のずれと、段ボールの傷との何れか一つ以上の品質指標に基づく基準を含む。
一般に、段ボールの生産では、一つの生産ラインで多様な種類の製品を生産することが多い。また、生産速度が製品の品質に影響する場合が多い。段ボールは製品の生産コストや製品価格に比べて運送コストが高い。そのため、かかる構成によれば、運送に関する無駄を削減するという生産スケジュール変更システム10の利点をより有効に活用することができる。また、段ボールの生産において重要な反り、折り目のずれ、印字のずれ、傷等の品質指標を踏まえて生産スケジュールの候補を求めることができる。
以下、生産スケジュール変更システム10の使用例を説明する。図9は、一実施形態に係る生産スケジュール変更システム10の使用例を説明するための概略図である。
図9に示すように、段ボールを生産する工場には、段ボールシートを製造するコルゲータと、段ボールを組み立てる製函機と、積み込みを行うパレタイジングロボ及び積み込みロボとが配置されている。生産された段ボールは、ストレージに一時保管され、配送トラックによって出荷される。
生産スケジュール変更システム10は、第1機能として、このような工場内の各生産設備から運転データ(生産オーダ、生産速度、装置設定等)を収集し、1つのデータベースに記録する。収集する運転データは、生産設備から得られる全データであってもよいし、第2機能で感度を算出する際に利用するデータのみであってもよい。運転データは、リアルタイムにデータベースに記録されてもよいし、予め定められた周期(1時間、1日、1周間等)毎に各装置で記録したデータをまとめて収集することによってデータベースに記録されてもよい。
データベースは、第2機能で利用するデータを記録するだけでなく、収集された運転データを工場内の生産ログとして記録する役割をもつ。このデータベースが存在するサーバは、工場内に設置されるオンプレミスサーバであってもよいし、工場とは異なる場所に設置されるクラウドサーバであってもよい。
生産スケジュール変更システム10は、第2機能として、生産オーダ毎に生産装置(コルゲータ、製函機等)のそれぞれについて、感度に関連するデータをデータベースから取得して機械学習を行い、感度情報を作成する。この機械学習と感度情報の作成を実行するタイミングは、その日の生産オーダが決定される時間帯であってもよいし、予め定められた周期(1時間、1日、1周間等)毎であってもよい。
生産スケジュール変更システム10は、第3機能として、生産スケジュールの見直しが必要と判断した使用者から指示を受け付けて、現状の生産スケジュールと集荷予定時刻を示す時刻情報と、第2機能で作成した感度情報とを参照し、生産スケジュールの候補を算出する。生産スケジュールの候補は、見直し結果として使用者に提示される。
図10は、一実施形態に係る生産スケジュール変更システム10を使用した生産管理の一例を示す概念図である。この例では、生産スケジュール変更システム10は、生産管理を行う管理PCである。工場管理部において、管理者は、生産スケジュール変更システム10のディスプレイを介して情報を確認し、生産スケジュールに関する指示を生産スケジュール変更システム10に入力したり、配送業者に配送指示を送ったりする。配送業者は、集荷予定時刻を提示し、工場の作業現場に配送トラックを手配する。
生産スケジュール変更システム10は、工場の作業現場の作業者や生産設備に対して生産スケジュールに基づく作業指示を出力する。生産スケジュール変更システム10は、管理者によって生産スケジュールの変更指示があった場合に、コルゲータや製函機等の設備情報と、原材料や交換部品などの在庫情報と、配送トラックの集荷状況を示す情報とを現場情報として取得する。生産スケジュール変更システム10は、取得した現場情報に基づいて生産スケジュールの候補を求めて、その候補に基づいて生産スケジュールを変更する。変更後の生産スケジュールは、工場の作業現場の作業者や生産設備に対して出力される。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
例えば、スケジュール候補算出部153は、データベースに記憶されている感度情報を取得して、生産スケジュールの候補を求めてもよい。この場合、感度情報を作成する必要がなく、データベースに記憶されている感度情報を使用するため、処理を高速化することができ、集荷予定時刻の変動に対して追従性を高くすることができる。特にリアルタイムで生産スケジュールの見直しを図る場合に有利である。データベースは、記憶部12のROMに記憶されていてもよいし、他の装置に記憶されていてもよい。
スケジュール候補算出部153は、生産スケジュールの候補を求めるたびに、感度情報を作成又は更新し、その感度情報を使用して、生産スケジュールの候補を求めてもよい。この場合、最新の感度情報が使用されるため、精度良く生産スケジュールの候補を求めることができる。
図7に示す生産スケジュール変更システム10において、スケジュール候補算出部153Bは感度情報を使用しなくてもよい構成にされている。しかし、スケジュール候補算出部153Bは感度情報を使用するように構成され、感度情報を用いてスケジュール候補算出処理を効率化させてもよい。
なお、生産スケジュール変更システム10は、生産速度を変化させる生産オーダを一つずつ選択する構成に限られない。生産スケジュール変更システム10は、生産速度を変化させる生産オーダとして複数の生産オーダを同時に選択する構成であってもよい。この場合、生産速度の変更量を複数の生産オーダに分散させ、品質への影響を分散させることが可能となる。なお、図6に示す一例のように、生産速度を上限又は下限に設定した場合の配送可能時刻を計算する処理によれば、変更する生産オーダ数を最小化することができる点で有利である。
生産スケジュール変更システム10が実行する各種処理は、図5、図6及び図8に示す順序に限られない。例えば、図5に示す探索処理では、上限速度を探索した後に下限速度を探索しているが、これとは逆の順序であってもよい。探索処理では、単純探索、二分探索等の他の探索方法が適用されてもよい。実績情報に基づく品質予測や探索処理において、スパースモデリング技術が適用されてもよい。この場合、製品種類毎の実績情報が少ない場合においても、予測精度を向上させることができる。生産スケジュール変更システム10が実行する各種処理は、図5、図6及び図8に示す内容に限られず、一部が省略されてもよい。
図1及び図7では、生産スケジュール変更システム10が通信端末装置である場合の構成を示している。しかし、生産スケジュール変更システム10の構成はこれらの構成に限られない。例えば、生産スケジュール変更システム10がサーバ装置である場合、入力部13と出力部14は省略されてもよい。
図6では、ステップS30において未だ選択していない生産オーダがない場合(ステップS30;No)、それまでに作成した生産スケジュールの候補を出力して終了する。この場合、両方の遅延時間を許容範囲にできる候補がみつからなかったことがわかる。しかし、この場合においても生産スケジュールの候補は、ステップS25、S29で上限速度に変更されて候補に反映されており、さらにステップS30で選択していない生産オーダがなくなるまでステップS25、S29が繰り返されている。そのため、製品の品質が品質基準を満たす生産速度の範囲では、製品の配送可能時刻と集荷予定時刻との時間差が許容範囲に含まれる第1条件を満たす候補が見つからなかったとしても、製品の品質が品質基準を満たす生産速度の範囲内で製品の配送可能時刻と集荷予定時刻との時間差をできる限り最小化した生産スケジュールの候補を求めることができる。幾つかの実施形態において、生産スケジュール変更システム10のスケジュール候補算出部153は、製品の配送可能時刻と集荷予定時刻との時間差が許容範囲に含まれる第1条件を満たす生産スケジュールの候補が見つからなかった場合に、このような候補を求めるように構成されてもよい。
10 生産スケジュール変更システム
11 通信部
12 記憶部
13 入力部
14 出力部
15 制御部
16 バスライン
151 生産スケジュール取得部
152 時刻情報取得部
153,153A,153B スケジュール候補算出部
154 品質予測モデル作成部
155 探索処理部
156 感度情報作成部
157 品質予測部
11 通信部
12 記憶部
13 入力部
14 出力部
15 制御部
16 バスライン
151 生産スケジュール取得部
152 時刻情報取得部
153,153A,153B スケジュール候補算出部
154 品質予測モデル作成部
155 探索処理部
156 感度情報作成部
157 品質予測部
Claims (13)
- 生産速度の初期条件で製品を生産した場合の前記製品の生産スケジュールを取得するための生産スケジュール取得部と、
集荷予定時刻を示す時刻情報を取得するための時刻情報取得部と、
前記時刻情報に基づいて、前記製品の品質基準から定まる範囲内で前記生産速度を前記初期条件から変更し、
前記製品の配送可能時刻と前記集荷予定時刻との時間差が許容範囲に含まれる第1条件を満たし、更に、
前記配送可能時刻が前記集荷予定時刻よりも早くなる第2条件と、
前記集荷予定時刻が前記配送可能時刻よりも早くなる第3条件とのうち少なくとも一つの条件を満たす、少なくとも一つの前記生産スケジュールの候補を求めるためのスケジュール候補算出部と、
を備える生産スケジュール変更システム。 - 前記生産スケジュールに複数の前記製品の生産オーダが含まれる場合において、
前記スケジュール候補算出部は、前記製品の種類毎に前記生産速度と前記製品の品質との感度を示す感度情報に応じた優先度に基づいて前記生産速度を変更する前記生産オーダを選択する
請求項1に記載の生産スケジュール変更システム。 - 前記生産スケジュールに複数の前記製品の生産オーダが含まれる場合において、
前記時間差が前記許容範囲に含まれず、かつ前記集荷予定時刻が前記配送可能時刻より早い場合には、前記スケジュール候補算出部は、前記感度が小さい前記製品の生産オーダの前記生産速度を優先的に上げて前記配送可能時刻を再計算し、前記第1条件と前記第2条件との少なくとも一方を満たす前記生産スケジュールの候補を求める
請求項2に記載の生産スケジュール変更システム。 - 前記生産スケジュールに複数の前記製品の生産オーダが含まれる場合において、
前記時間差が前記許容範囲に含まれず、かつ前記集荷予定時刻が前記配送可能時刻より遅い場合には、前記スケジュール候補算出部は、前記感度が大きい前記製品の生産オーダの前記生産速度を優先的に下げて前記配送可能時刻を再計算し、前記第1条件と前記第3条件との少なくとも一方を満たす前記生産スケジュールの候補を求める
請求項2又は3に記載の生産スケジュール変更システム。 - 前記スケジュール候補算出部は、データベースに記憶されている前記感度情報を取得して、前記生産スケジュールの候補を求める
請求項2乃至4の何れか一項に記載の生産スケジュール変更システム。 - 前記生産速度に対する前記製品の品質を予測する品質予測モデルを、過去の前記生産オーダの実績情報に基づいて作成するための品質予測モデル作成部と、
作成された前記品質予測モデルを使用して前記感度情報を作成又は更新するための感度情報作成部と、
を備え、
前記実績情報は、前記製品を生産したときの前記生産速度と前記製品の品質とに関する情報を含む
請求項2乃至4のいずれか一項に記載の生産スケジュール変更システム。 - 前記実績情報は、さらに、前記製品を生産した生産設備に関する設備情報と、前記製品を生産したときの外部環境に関する環境情報と、前記製品に関する製品情報とのいずれか一つ以上を含む
請求項6に記載の生産スケジュール変更システム。 - 前記製品の生産オーダの過去の実績情報に基づいて、前記生産スケジュールに含まれる前記生産オーダの前記生産速度を変更した場合の前記製品の品質を予測するための品質予測部を備え、
前記実績情報は、前記製品を生産したときの前記生産速度と前記製品の品質とに関する情報を含み、
前記スケジュール候補算出部は、前記品質予測部に、前記生産スケジュールに含まれる前記製品の前記生産オーダの前記生産速度を前記初期条件から変更した場合の前記製品の品質を予測させ、予測結果に基づいて変更した前記生産速度に基づく前記生産スケジュールを前記候補として求める
請求項1乃至7の何れか一項に記載の生産スケジュール変更システム。 - 前記生産速度に対する前記製品の品質を予測する品質予測モデルを使用して、前記製品の品質基準から定まる前記生産速度の範囲を探索するための探索処理部を備える
請求項1乃至8の何れか一項に記載の生産スケジュール変更システム。 - 前記生産スケジュールは、紙工機械によって段ボールを生産する場合の前記生産スケジュールであり、
前記製品の品質基準は、前記段ボールの貼合状態における反りと、前記段ボールの折り目のずれと、前記段ボールの印字のずれと、前記段ボールの傷との何れか一つ以上の品質指標に基づく基準を含む
請求項1乃至9の何れか一項に記載の生産スケジュール変更システム。 - 前記スケジュール候補算出部は、前記第1条件を満たす前記生産スケジュールの候補が見つからなかった場合に、前記製品の品質基準から定まる前記生産速度の範囲内で前記配送可能時刻と前記集荷予定時刻との時間差を最小化した前記生産スケジュールの候補を求める
請求項1乃至10の何れか一項に記載の生産スケジュール変更システム。 - 生産速度の初期条件で製品を生産した場合の前記製品の生産スケジュールを取得する生産スケジュール取得ステップと、
集荷予定時刻を示す時刻情報を取得する時刻情報取得ステップと、
前記時刻情報に基づいて、前記製品の品質基準から定まる範囲内で前記生産速度を前記初期条件から変更し、
前記製品の配送可能時刻と前記集荷予定時刻との時間差が許容範囲となる第1条件を満たし、更に、
前記配送可能時刻が前記集荷予定時刻よりも早くなる第2条件と、
前記集荷予定時刻が前記配送可能時刻よりも早くなる第3条件とのうち少なくとも一つの条件を満たす、少なくとも一つの前記生産スケジュールの候補を求めるスケジュール候補算出ステップと、
を含む生産スケジュール変更方法。 - コンピュータを、
生産速度の初期条件で製品を生産した場合の前記製品の生産スケジュールを取得する生産スケジュール取得手段、
集荷予定時刻を示す時刻情報を取得する時刻情報取得手段、
前記時刻情報に基づいて、前記製品の品質基準から定まる範囲内で前記生産速度を前記初期条件から変更し、
前記製品の配送可能時刻と前記集荷予定時刻との時間差が許容範囲となるとなる第1条件を満たし、更に、
前記配送可能時刻が前記集荷予定時刻よりも早くなる第2条件と、
前記集荷予定時刻が前記配送可能時刻よりも早くなる第3条件とのうち少なくとも一つの条件を満たす、少なくとも一つの前記生産スケジュールの候補を求めるスケジュール候補算出手段、
として機能させるための生産スケジュール変更プログラム。
Priority Applications (2)
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DE102019008295.8A DE102019008295A1 (de) | 2019-02-21 | 2019-11-28 | Produktionsplanänderungssystem, produktionsplanänderungsverfahren und produktionsplanänderungsprogramm |
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JP2019029115 | 2019-02-21 | ||
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JP2019203008A Withdrawn JP2020135849A (ja) | 2019-02-21 | 2019-11-08 | 生産スケジュール変更システム、生産スケジュール変更方法、及び生産スケジュール変更プログラム |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7485845B1 (ja) | 2023-11-08 | 2024-05-16 | 岩井ファルマテック株式会社 | 製造工程の管理システム及び製造工程の管理方法 |
-
2019
- 2019-11-08 JP JP2019203008A patent/JP2020135849A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7485845B1 (ja) | 2023-11-08 | 2024-05-16 | 岩井ファルマテック株式会社 | 製造工程の管理システム及び製造工程の管理方法 |
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