JP2020134678A - 位相差層積層偏光板およびそれを用いた画像表示装置 - Google Patents

位相差層積層偏光板およびそれを用いた画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、安定生産の行いやすい縦方向(フイルム生産の走行方向)または幅方向(走行方向に直交する方向)に配向したポリエステルフィルムを用いながら、偏光サングラスをかけて表示画面を見た場合でもブラックアウトが生じることのない偏光板、およびそれを用いた画像表示装置を提供するものである。【解決手段】偏光子(A)の片面に配向ポリエステルフィルム(B)および液晶化合物からなる位相差層(C)を有する偏光板であって、配向ポリエステルフィルム(B)の主配向軸方向と偏光子(A)の消光軸方向との角度が平行(0度)又は直交(90度)に対してずれ角度が15度以下である偏光板。【選択図】なし

Description

本発明は、偏光板に関する。さらに詳しくは、画像表示装置の視認側に好適に用いられ偏光サングラスをかけて画像を見た場合であってもブラックアウトが生じない偏光板に関する。
従来、VAやIPS方式の液晶表示装置では、視認側の偏光板の消光軸(吸収軸)を水平方向にすること、すなわち表示画面の長辺と視認側偏光板の消光軸が平行であることが一般的であった。偏光サングラスをかけた状態でこの画面を見た場合、一般家庭のテレビなどに見られるような表示部分の長辺を水平方向に設置した場合は、視認側偏光板の消光軸と偏光サングラスの消光軸が一致するため、ブラックアウトと言われる画面が見えなくなる現象は起こらなかった。しかし、近年、屋外のデジタルサイネージ用途でこのような表示装置が用いられることも多くなり、デジタルサイネージ用途では表示部分の長辺を垂直にすることが一般的であるため、このブラックアウト現象により、偏光サングラスを掛けた人は表示内容が見えないといった問題があった。また、有機EL表示装置では、反射防止のために表面に円偏光板を設けているが、この場合でも円偏光板の方向によってはブラックアウト現象が生じていた。
さらには、近年スマートフォンやタブレット型パーソナルコンピュータでは場面に合わせて画面の長辺を上下方向や左右方向にするため、偏光サングラスをかけた状態ではブラックアウトが生じていた。
偏光板の視認側に偏光板の透過軸と配向フィルムの遅相軸または進相軸との角度を45度となるように設置して偏光を解消することにより偏光サングラスを使用した場合にブラックアウトなく、虹斑を生じないようにするという技術が知られていた(例えば特許文献1参照)。かかる技術は偏光板に別途偏光解消用のフィルムを組み合わせる必要があった。
偏光子の吸収軸と偏光子保護フィルムの進相軸方向の角度が5度以上40度以下となるようにした偏光板を偏光子の吸収軸方向が水平方向となるように設置することで、ブラックアウトや虹斑がなく、明所でのコントラストに優れた表示装置が提案されている(例えば特許文献2参照)。しかし、高配向フィルムは通常フィルムを製膜する流れ方向(縦方向)または流れ方向と直交する方向(幅方向)に配向主軸を持つため、ロールフィルムから特定の角度になるように配向フィルムを切り出す場合は幅広のロールフィルムから一枚一枚角度を合わせて切り出すことが必要になり、生産に劣る上、廃棄物の量が多くなり経済性にも問題があるものであった。また、ロールツーロールで貼り合わせるためには、フィルムを斜め方向に延伸を行う必要があるが、斜め延伸は専用の延伸設備が必要であるうえ、配向角度の制御が難しいものであった。
配向ポリエステルフィルムを用いた偏光板は、優れた耐吸湿性、低透湿性、寸法安定性、機械的強靱性に優れるものであるが、容易に安定して生産可能であり、かつ、ブラックアウトが生じない配向ポリエステルフィルムを用いた偏光板は知られていなかった。
特開2011−107198号公報 特開2015−68847号公報
本発明は、かかる従来技術の課題を背景になされたものである。すなわち、本発明の目的は、安定生産の行いやすい縦方向(フイルム生産の走行方向)または幅方向(フィルム生産の走行方向に直交する方向)に配向したポリエステルフィルムを用いながら、偏光サングラスをかけて表示画面を見た場合でもブラックアウトが生じることのない偏光板、およびそれを用いた画像表示装置を提供するものである。
即ち、代表的な本発明は、以下のとおりである。
項1.
偏光子(A)の片面に配向ポリエステルフィルム(B)および液晶化合物からなる位相差層(C)を有する偏光板であって、配向ポリエステルフィルム(B)の主配向軸方向と偏光子(A)の消光軸方向との角度が平行(0度)又は直交(90度)に対してずれ角度が15度以下である偏光板。
項2.
位相差層(C)がλ/4位相差層(C1)又はλ/4位相差層(C1)とλ/2位相差層(C2)の複合位相差層である項1に記載の偏光板。
項3.
偏光子(A)の配向ポリエステルフィルム(B)が積層された側とは反対側に位相差層(D)を有する項1又は2に記載の偏光板。
項4.
配向ポリエステルフィルム(B)の偏光子(A)が積層された側とは反対側に反射制御層(E)を有する項1〜3のいずれかに記載の偏光板。
項5.
配向ポリエステルフィルム(B)の面内レタデーションが3000nm〜30000nmである項1〜4のいずれかに記載の偏光板。
項6.
位相差層(D)が液晶化合物からなるλ/4位相差層(D1)又は液晶化合物からなるλ/4位相差層(D1)と液晶化合物からなるλ/2位相差層(D2)の複合位相差層である項1〜5のいずれかに記載の偏光板
項7.
項1〜6のいずれかに記載の偏光板を画像表示セルの視認側に有する画像表示装置。
項8.
画像表示装置が液晶表示装置である項7に記載の画像表示装置。
項9.
画像表示装置が有機エレクトロルミネッセンス表示装置である項7に記載の画像表示装置。
本発明により、安定生産の行いやすい縦方向(フイルム生産の走行方向)または幅方向(フィルム生産の走行方向に直交する方向)に配向したポリエステルフィルムを用いながら、偏光サングラスをかけて表示画面を見た場合でもブラックアウトが生じることのない偏光板、およびそれを用いた画像表示装置を提供することができる。
本発明の偏光板は、偏光子(A)の片面に液晶化合物からなる位相差層(C)および配向ポリエステルフィルム(B)を有する。積層順は、偏光子(A)/配向ポリエステルフィルム(B)/位相差層(C)であっても偏光子(A)/位相差層(C)/配向ポリエステルフィルム(B)であってもよい。
さらに好ましい積層形態として反射制御層(E)を設けるが、その場合は偏光子(A)/配向ポリエステルフィルム(B)/位相差層(C)/反射制御層(E)であっても偏光子(A)/位相差層(C)/配向ポリエステルフィルム(B)/反射制御層(E)であってもよい。前者の場合、取り扱い時に傷の付きやすい位相差層が硬度の高い反射制御層で保護されているため、偏光子との積層工程などで位相差層の傷付きによる欠点が少なくなる。反射制御層(E)と位相差層(C)を転写により同時に設けることができる。一方、後者の場合は、予め位相差層(C)と偏光子(A)の積層体を作成してこれを貼り合わせたり転写したりして同時に設けることができる。
まずは配向ポリエステルフィルム(B)に関して説明する。
(配向ポリエステルフィルム(B))
本発明に用いられる配向ポリエステルフィルム(B)のポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)が好適な例として挙げられるが、他の共重合成分を含んでも構わない。これらの樹脂は透明性に優れるとともに、熱的、機械的特性にも優れており、延伸加工によって容易にリタデーションを制御することができる。特に、ポリエチレンテレフタレートは固有複屈折が大きく、フィルムを延伸することで進相軸(遅相軸方向と垂直)方向の屈折率を低く抑えることができること、及びフィルムの厚みが薄くても比較的容易に大きなリタデーションが得られることから、最も好適な素材である。
ポリエステルの素材に加えて、無機粒子、耐熱性高分子粒子、リン化合物、帯電防止剤、紫外線吸収剤、耐光剤、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、界面活性剤等の添加剤が加えられていても良い。また、高い透明性を奏するためには配向ポリエステルフィルム(B)に実質的に粒子を含有しないことも好ましい。「粒子を実質的に含有させない」とは、例えば無機粒子の場合、ケイ光X線分析で無機元素を定量した場合に50ppm以下、好ましくは10ppm以下、特に好ましくは検出限界以下となる含有量を意味する。
配向ポリエステルフィルム(B)の面内レタデーション(Re)の下限は好ましくは3000nmであり、より好ましくは4000nmであり、さらに好ましくは4500nmであり、特に好ましくは5000nmである。上記未満であると画像表示装置を偏光サングラスを掛けて斜め方向から見た場合に虹斑が観察されることがある。
配向ポリエステルフィルム(B)の面内レタデーションの上限は好ましくは30000nmであり、より好ましくは15000nmであり、さらに好ましくは12000nmであり、特に好ましくは10000nmである。上記を越えても、偏光解消の機能は同程度であるだけでなく、フィルムが厚くなり取り扱い性に劣ったり、表示装置が厚くなったりすることがある。
配向ポリエステルフィルム(B)の面内レタデーションと厚さ方向レタデーションの比(Re/Rth)は、好ましくは0.200以上、より好ましくは0.500以上、さらに好ましくは0.600以上である。上記面内レタデーションと厚さ方向レタデーションの比(Re/Rth)が大きいほど、複屈折の作用は等方性を増し、斜めから見た場合であっても虹状の色斑の発生が生じ難くなる。そして、完全な1軸性(1軸対称)フィルムでは上記面内レタデーションと厚さ方向レタデーションの比(Re/Rth)は2.0となる。しかし、完全な1軸性(1軸対称)フィルムに近づくにつれ配向方向と直行する方向の機械的強度が低下する。
一方、配向ポリエステルフィルム(B)の面内レタデーションと厚さ方向レタデーションの比(Re/Rth)は、好ましくは1.5以下、より好ましくは1.2以下、さらに好ましくは1.0以下である。
(Nz係数)
配向ポリエステルフィルム(B)は、|ny−nz|/|ny−nx|で表されるNz係数が1.7以下であることが好ましい。ここで、nyは遅相軸方向の屈折率、nxは進相軸方向の屈折率、nzは厚み方向の屈折率である。Nz係数が1.7を超えると、表示装置を斜め方向から観察した際に、角度によっては虹斑が生じ得る場合がある。Nz係数はより好ましくは1.65以下、さらに好ましくは1.63以下である。Nz係数の下限値は、1.20である。これは、1.20未満のフィルムを得ることは製造技術的に難しいためである。また、フィルムの機械的強度を保つためには、Nz係数の下限値は1.30以上が好ましく、より好ましくは1.40以上、さらに好ましくは1.45以上である。
配向ポリエステルフィルム(B)は、(nx+ny)/2−nzで表される面配向度(ΔP)を特定値以下にすることが好ましい。配向ポリエステルフィルムの面配向度は0.08以上が好ましく、さらに好ましくは0.10以上である。配向ポリエステルフィルムの面配向度は0.13以下が好ましく、より好ましくは0.125以下、さらの好ましくは0.12以下である。面配向度が0.13を超えると、表示装置を斜め方向から観察した際に虹斑が生じることがある。面配向度が0.08未満では、フィルム厚みが変動し、リタデーションの値がフィルム面内で不均一となる場合がある。
配向ポリエステルフィルム(B)の厚みの下限は好ましくは20μmであり、より好ましくは30μmであり、さらに好ましくは40μmである。上記未満であると十分な面内レタデーションが確保しにくくなる。厚みの上限は好ましくは300μmであり、より好ましくは100μmであり、さらに好ましくは90μmであり、特に好ましくは80μmである。上記を越えるとフィルムが取り扱い性に劣ったり、表示装置が厚くなったりすることがある。
配向ポリエステルフィルム(B)の主配向軸方向はフィルムの縦方向または幅方向と略平行であることが好ましい。主配向軸方向が縦方向と略平行であるとは、フィルムの縦方向と主配向軸方向とがなす角度が15度以下であることが好ましく、より好ましくは10度以下、さらに好ましくは7度以下、特に好ましくは5度以下である。主配向軸方向が幅方向と略平行であるとは、フィルムの幅方向と主配向軸方向とがなす角度が15度以下であることが好ましく、より好ましくは10度以下、さらに好ましくは7度以下、特に好ましくは5度以下である。配向ポリエステルフィルム(B)の主配向軸方向を上記範囲にすることで、偏光子の消光軸方向や位相差層の配向方向を設計通りにロールツーロールで積層することが容易になる。
(易接着層)
配向ポリエステルフィルム(B)の少なくとも片面には易接着層が設けられていることが好ましい。特に、液晶化合物からなる位相差層(C)を積層する面には位相差層との密着性を確保するために易接着層(P1)が設けられていることが好ましい。
易接着層(P1)に用いられる樹脂は、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂などが用いられ、ポリエステル樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリカーボネートポリウレタン樹脂、アクリル樹脂が好ましい。易接着層は架橋されていることが好ましい。架橋剤としては、イソシアネート化合物、メラミン化合物、エポキシ樹脂、オキサゾリン化合物等が挙げられる。
易接着層(P1)はこれら樹脂と必要により架橋剤、粒子等を添加した水系塗料として配向ポリエステルフィルム(B)に塗布・乾燥して設けることができる。粒子としては上述の配向ポリエステルフィルム(B)に用いられるものが例示される。
易接着層(P1)は、延伸済みの長尺状の配向ポリエステルフィルムにオフラインで設けても良いが、製膜工程中にインラインで設けることが好ましい。インラインで設ける場合は、縦延伸前、横延伸前のいずれであっても良いが、横延伸直前に塗工され、テンターによる予熱、加熱、熱処理工程で乾燥、架橋されることが好ましい。なお、ロールによる縦延伸直前でインラインコートする場合には塗工後、縦型乾燥機で乾燥させた後に延伸ロールに導くことが好ましい。
易接着層(P1)の塗工量は0.01〜1.0g/mが好ましく、さらには0.03〜0.5g/mが好ましい。
配向ポリエステルフィルム(B)上に直接偏光子を設ける場合には易接着層(P2)が設けられていることが好ましい。 易接着層(P2)に用いられる樹脂、架橋剤等の組成、厚みなどは易接着層(P1)で挙げたものと同じであるが、さらに偏光子を水系の接着剤で貼り合わせる場合、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン等の水溶性樹脂を添加することも好ましい。
また、配向ポリエステルフィルム(B)上に直接反射制御層(E)を積層する場合には、配向ポリエステルフィルム(B)の反射性制御層を積層する面に易接着層(P3)が設けられていることが好ましい。
易接着(P3)に用いられる樹脂、架橋剤等の組成、厚みなどは易接着層(P1)で挙げたものと同じである。
易接着層(P1)、易接着層(P2)、易接着層(P3)は、組成や厚みが同じであってもよいし、異なるものであってもよい。
(配向ポリエステルフィルム(B)の製造方法)
配向ポリエステルフィルム(B)の製造方法に関して説明する。
長尺の配向ポリエステルフィルム(B)は規定のレタデーションを持たせるため、一軸方向に配向されていることが好ましい。延伸の方法としては、それぞれの樹脂に合わせた通常の方法で行うことができる。例えば溶融したフィルムを冷却ロール上にシート状に押し出して製造する場合であれば、冷却ロールを押し出される樹脂の速度以上に設定して配向させる方法、溶融して押し出された未延伸フィルムを加熱したロール群で縦方向に延伸して配向させる方法、溶融して押し出された未延伸フィルムをテンター内で加熱して幅方向に延伸させる方法などが挙げられる。
縦方向の延伸倍率としては2.5〜10倍が好ましく、より好ましくは3〜8倍、特に好ましくは3.3〜7倍である。幅方向の延伸倍率としては2.5〜10倍が好ましく、より好ましくは3〜8倍、特に好ましくは3.3〜7倍である。これらの中でも、溶融して押し出された未延伸フィルムをテンター内で加熱して幅方向に延伸させる方法が好ましい。
なお、縦方向に配向させる場合であっても、配向方向に対して垂直方向の機械的強度を高めるために、縦方向の延伸前に弱い(2.2倍程度以下)の幅方向の延伸を加えたり、縦方向の延伸後に弱い(1.5倍程度以下)の幅方向の延伸を加えても良い。
同様に、幅方向に配向させる場合であっても、配向方向に対して垂直方向の機械的強度を高めるために、幅方向の延伸前に弱い(2.2倍程度以下)の縦方向の延伸を加えたり、幅方向の延伸後に弱い(1.5倍程度以下)の縦方向の延伸を加えたしりしても良い。
また、より配向方向の配向性を上げるため、幅方向の延伸時、または延伸後に縦方向に若干収縮させても良い。前記収縮は、延伸時の最大幅に対して0.7〜0.995倍が好ましく、さらには0.8〜0.99倍、特には0.9〜0.98倍が好ましい。なお、縦方向の延伸、幅方向の延伸はテンター型の同時二軸延伸機で行っても良い。
延伸時の温度は縦方向、幅方向とも予備加熱、延伸時の加熱で80〜150℃が好ましい。また、延伸後は、配向フィルムの耐熱性を確保するため、延伸時の加熱温度より高温で熱固定することが好ましい。熱固定温度としては150〜250℃が好ましく、さらに好ましくは170〜245℃である。
(反射制御層(E))
反射制御層はポリエステルフィルムが本来持つ反射率(5〜8%)の反射率を低下させるか、表面で乱反射を生じさせて眩しさを低減させる層である。一般的には、反射防止層、低反射層、防眩層などと呼ばれているものである。これら反射制御層の下層としてハードコート層が設けられていてもよい。本発明ではハードコート層も含めて反射制御層(E)と呼ぶ場合がある。
(ハードコート層)
ハードコート層は、表面を高硬度化して保護する機能を有する層である。ハードコート層は従来公知のものの中から適宜選択して用いることができる。ハードコート層としては、硬化性樹脂組成物の硬化物からなる層であることが好ましい。ハードコート層としても適用可能な硬化性樹脂としては、電離放射線硬化性樹脂、その他公知の硬化性樹脂などを要求性能などに応じて適宜採用すればよい。電離放射線硬化性樹脂としては、アクリレート系、オキセタン系、シリコーン系などが挙げられる。例えば、アクリレート系の電離放射線硬化性樹脂は、単官能(メタ)アクリレートモノマー、2官能(メタ)アクリレートモノマーモノマー、3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーなどの(メタ)アクリル酸エステルモノマー、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステルオリゴマー乃至は(メタ)アクリル酸エステルプレポリマーなどからなる。さらに3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーを例示すれば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等がある。
ハードコート層は、上記硬化性樹脂を含むハードコート層用樹脂組成物を、基材に塗工し、例えば紫外線により硬化することにより得られる。
ハードコート層は鉛筆硬度でH以上が好ましく、2H以上がより好ましい。
ハードコート層の厚みは、0.1〜100μmの範囲が好ましく、0.8〜20μmの範囲がより好ましい。
ハードコート層の屈折率は、1.45〜1.70であることがより好ましく、1.50〜1.60であることがさらに好ましい。
なお、ハードコート層の屈折率は、波長589nmの条件で測定される値である。
(反射防止層)
反射防止層は、表面の反射率を下げ、外来光の鏡面反射による背景の映り込みを防止する層である。本発明において反射防止層は、従来公知の反射防止層の中から適宜選択して用いることができる。反射防止層としては、例えば、高屈折率層と低屈折率層とを順に積層し、最表面が低屈折率層となる様に多層化(マルチコート)した樹脂層や、微細凹凸形状等のナノ構造が形成された(モスアイ構造)反射防止層等が挙げられる。
上記高屈折率層としては、チタン、タンタル、ジルコニウム、インジウム等の金属酸化物微粒子を含有する高屈折率層形成用樹脂組成物及びその硬化物等が挙げられる。また、上記低屈折率層としては、フッ素系の樹脂や、中空シリカ微粒子等を含有する低屈折率層形成用樹脂組成物及その硬化物等が挙げられる。
高屈折率層や低屈折率層に用いられる樹脂としては、電離放射線硬化性樹脂、その他公知の硬化性樹脂などを要求性能などに応じて適宜採用すればよい。電離放射線硬化性樹脂としては、ハードコート層として挙げたものがそのまま好ましい樹脂として挙げられる。
高屈折率層の屈折率は1.55〜1.85とすることが好ましく、1.56〜1.70とすることがより好ましい。
なお、高屈折率層の屈折率は、波長589nmの条件で測定される値である。
高屈折率層の厚みは30nm〜5000nmが好ましく、さらには50〜3000nmで、特には50〜2000nmあることが好ましい。高屈折率層の下層としてハードコート層が設けられる場合など、下層との界面反射を相殺する場合には、高屈折率層の厚みは30〜200nmあることが好ましく、50〜180nmであることがより好ましい。高屈折率層は複数の層であってもよいが、2層以下が好ましく、単層がより好ましい。複数の層の場合は、複数の層の厚みの合計が、上記範囲内であることが好ましい。
高屈折率層を2層とする場合は、低屈折率層側の高屈折率層の屈折率をより高くすることが好ましく、具体的には、低屈折率層側の高屈折率層の屈折率は1.60〜1.85であることが好ましく、他方の高屈折率層の屈折率は1.55〜1.70であることが好ましい。
低屈折率層の屈折率は、1.45以下が好ましく、1.42以下がより好ましい。また、低屈折率層の屈折率は、1.20以上が好ましく、1.25以上がより好ましい。
なお、低屈折率層の屈折率は、波長589nmの条件で測定される値である。
低屈折率層の厚みは限定されないが、通常、30nm〜1μm程度の範囲内から適宜設定すればよい。また、低屈折率層表面の反射と、低屈折率層とその内側の層(高屈折率層等)との界面反射とを相殺させて、より反射率を低くする目的であれば、低屈折率層の厚みは70〜120nmが好ましく、75〜110nmがより好ましい。
低屈折率層は単層でもよく、2層以上設けてもよい。2層以上の低屈折率層を設ける場合、各々の低屈折率層の屈折率及び厚みは、互いに同一であっても異なっていてもよいが、互いに異なっていることが好ましい。
これらの反射防止層を用いることにより、層界面での反射光を干渉によって相殺することで、表面の反射を抑え、良好な反射防止効果を得る反射防止層等とすることができる。
(低反射層)
低反射層はフィルムの表面に低屈折率層を設け、空気界面との反射率を下げることができる。低反射層の好ましい組成、屈折率は上記の低屈折率層と同様である。低屈折率層の厚みは30nm〜5000nmが好ましく、さらに好ましくは50〜3000nmで、特には50〜2000nmあることが好ましい。
(防眩層)
防眩層は、外来光を散乱もしくは拡散させる層である。例えば、光の入射面を粗面化することにより、外来光を拡散することができる。この粗面化処理には、サンドブラスト法やエンボス法等により基体表面を直接、微細凹凸を形成して粗面化する方法、基体表面に放射線、熱の何れかもしくは組み合わせにより硬化する樹脂バインダ中にシリカなどの無機フィラーや、樹脂粒子などの有機フィラーを含有させた塗膜により粗面化層を設ける方法、及び基体表面に海島構造による多孔質膜を形成する方法を挙げることができる。樹脂バインダの樹脂としては、表面層として表面強度が望まれる関係上、硬化性アクリル樹脂や、上記ハードコート層同様に電離放射線硬化性樹脂等が好適には使用される。
防眩層は凹凸を出す機能の層の単一層であってもよいが、さらにその上に低屈折率層を設けたり、高屈折率層と低屈折率層を設けて低反射機能や反射防止機能を付加した層であってもよい。これらの複合層も本発明では防眩層と称する。
防眩層表面の凹凸の算術平均粗さ(Ra)は、好ましくは0.02〜0.25μmであり、より好ましくは0.02〜0.15μmであり、さらに好ましくは0.02〜0.12μmである。
防眩層表面の凹凸の十点平均粗さ(Rzjis)は、好ましくは0.15〜2.00μmであり、より好ましくは0.20〜1.20μmであり、さらに好ましくは0.30〜0.80μmである。
防眩層表面の凹凸の平均間隔(RSm)は、好ましくは50〜600μmであり、より好ましくは100〜400μmであり、さらに好ましくは120〜300μmであり、特に好ましくは150〜280μmである。
防眩層表面の凹凸の平均傾斜角(θa)は、好ましくは0.01〜1.5°であり、より好ましくは0.04〜1.2°であり、さらに好ましくは0.1〜0.5°である。
防眩層表面を上記の粗さにすることで、輝度およびコントラストに優れながら、効果的に映り込みを防止することができる。なお、上記表面特性はJISB0601−2001に準拠して求めた値である。
防眩層の屈折率は、1.20以上1.80以下とすることが好ましく、1.40〜1.70が好ましい。
防眩層自体の屈折率を低くして低反射効果を求める場合には屈折率は1.20〜1.45が好ましく、さらには1.25〜1.40であることが好ましい。
防眩層の上に低屈折率層を設け、反射防止効果を求める場合には屈折率は1.50〜1.80であることが好ましく、さらには1.55〜1.70であることが好ましい。
防眩層の上に高屈折率層と低屈折率層を設け、反射防止効果を求める場合には屈折率は1.40〜1.60であることが好ましく、さらには1.45〜1.55であることが好ましい。
これらの反射制御層(E)は反射制御層を設ける対象となるフィルム(配向ポリエステルフィルム(B)、配向ポリエステルフィルム(B)と液晶化合物からなる位相差層(C)の積層体、又は、配向ポリエステルフィルム(B)と液晶化合物からなる位相差層(C)と偏光子(A)との積層体)に塗工により設けることができる。また、離型フィルムに反射制御層を塗工し、これを反射制御層を設ける対象となるフィルムに転写してもよい。
(偏光子(A))
偏光子(A)の種類は特に制限されない。例えば、一軸延伸したポリビニルアルコール(PVA)にヨウ素や有機系の二色性色素を吸着させた偏光子、液晶化合物と有機系の二色性色素を配向させた偏光子、液晶性の二色性色素からなる液晶性の偏光子、ワイヤーグリッド方式の偏光子などを挙げることができる。
(延伸PVA偏光子)
本発明の偏光子として、一軸延伸したポリビニルアルコール(PVA)にヨウ素や有機系の二色性色素を吸着させたフィルム状の偏光子(延伸PVA偏光子)を用いることができる。延伸PVA偏光子の片側にPVA系の接着剤、紫外線硬化型の接着剤、粘着剤を用いて、偏光子を積層する対象となるフィルム(配向ポリエステルフィルム(B)または配向ポリエステルフィルム(B)と液晶化合物からなる位相差層(C)の積層体、これらに反射制御層(E)が積層されているものなど)に積層することができる。このタイプの偏光子の厚みは、例えば、5〜50μm、好ましくは10〜30μm、より好ましくは12〜25μmである。接着剤や粘着剤の厚さは、例えば、1〜10μm、好ましくは2〜5μmである。
(基材積層延伸偏光子)
未延伸または一軸延伸した基材(離型性支持基材)にPVAを塗工し、基材と共に一軸延伸してヨウ素や有機系の二色性色素を吸着させた偏光子(基材積層延伸偏光子)も好ましい例である。この場合、基材に積層された偏光子と、偏光子を積層する対象となるフィルムとを接着剤または粘着剤で貼り合わせ、その後偏光子を作成する時に用いた基材(離型性支持基材)を剥離することで、偏光板とすることができる。このタイプの偏光子の厚みは、例えば、1〜10μm、好ましくは2〜8μm、より好ましくは3〜6μmである。接着剤や粘着剤の厚さは、例えば、1〜10μm、好ましくは2〜5μmである。
この様に非常に薄い偏光子であっても離型性支持基材があるために取り扱いが容易であり、薄型の偏光子を偏光子を積層する対象となるフィルムに容易に積層させることができる。このような薄型の偏光子を用いることでさらに薄型化に対応することができ、本発明に用いる偏光子として好ましい偏光子である。このような偏光子は、例えば、特開2001−350021号公報、特開2009−93074号公報など多く紹介されている。
上記の偏光子は、例えば、次のような手順で得ることができる。未延伸又は長手方向に対して垂直方向に一軸延伸された熱可塑性樹脂の離型性支持基材にPVAを塗布し、その後PVAを塗布した熱可塑性樹脂の離型性支持基材とPVAの積層体を長手方向に2〜20倍、好ましくは3〜15倍に延伸する。延伸温度は好ましくは80〜180℃、さらに好ましくは100〜160℃である。引き続き延伸された積層体を二色性色素を含有する浴に浸漬し二色性色素を吸着させる。二色性色素としては、例えば、ヨウ素や有機染料等が挙げられる。ヨウ素を用いる場合は、ヨウ素とヨウ化カリウムの水溶液が好ましい。次いで、ホウ酸の水溶液に浸漬して処理を行い、水洗後、乾燥させる。なお、二色性色素の吸着前に予備延伸として1.5〜3倍の延伸を行っても良い。この手順は一例であり、延伸前に二色性色素の吸着を行ってもよく、二色性色素の吸着前にホウ酸での処理を行ってもよい。二色性色素を含有する浴内やホウ酸水溶液の浴中で延伸しても良い。また、これらの工程を多段階に分けて組み合わせて行っても良い。
熱可塑性樹脂の離型性支持基材としては、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン、ポリアミド、ポリウレタンなどが用いられる。熱可塑性樹脂の離型性支持基材には、コロナ処理を行ったり、離型コートや易接着コートなどを設け、剥離力を調整することができる。
(液晶化合物偏光子)
液晶性の偏光子は、偏光子を積層する対象となるフィルムに液晶化合物と有機系の二色性色素を配合させたものや液晶性の二色性色素を含有するコート液を塗工後、乾燥させ、光または熱硬化させて偏光子としたものである。液晶性の偏光子を配向させる方法としては、対象となるフィルムの表面をラビング処理する方法、偏光の紫外線を照射して液晶性の偏光子を配向させながら硬化させる方法などが挙げられる。また、液晶性の偏光子を設ける前に、偏光子を積層する対象となるフィルムに配向制御層を設けることも好ましい方法である。配向制御層を設ける方法としては、下記を挙げることができる。
・ポリビニルアルコールおよびその誘導体、ポリイミドおよびその誘導体、アクリル樹脂、ポリシロキサン誘導体などを偏光子を積層する対象となるフィルムに塗工しその表面をラビング処理して配向制御層(ラビング配向制御層)とする方法。
・シンナモイル基及びカルコン基等の光反応性基を有するポリマー又はモノマーと溶剤とを含む塗工液を偏光子を積層する対象となるフィルムに塗布し、偏光紫外線を照射することによって配向硬化させ配向制御層(光配向制御層)とする方法。
次に、液晶性化合物に二色性色素を配合した塗工偏光子に関して詳しく説明する。発明において、偏光子を積層する対象となるフィルム上に直接偏光膜を設けても良いが、偏光子を積層する対象となるフィルム上に配向制御層を設け、その上に偏光膜を設けても良い。なお、本発明において、配向制御層と偏光膜を総称して偏光子と呼ぶことがあり、偏光子を積層する対象となるフィルム上に配向制御層を設けずに偏光膜を設けた場合、偏光膜を偏光子と称することがある。
(配向制御層)
配向制御層は偏光膜の配向方向を制御することで、より偏光度の高い偏光膜を与えることができる。配向制御層としては、偏光膜の液晶化合物を所望の配向状態にすることができるものであれば、どのような配向制御層でもよい。配向制御層に配向状態を与える方法としては、例えば、表面へのラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する層の形成などが挙げられる。さらに、偏光の光照射により分子を配向させて配向機能を生じさせる光配向制御層とする方法も好ましい。以下に好ましいラビング処理配向制御層と光配向制御層の2例を説明する。
(ラビング処理配向制御層)
ラビング処理により形成される配向制御層に用いられるポリマー材料としては、ポリビニルアルコールおよびその誘導体、ポリイミドおよびその誘導体、アクリル樹脂、ポリシロキサン誘導体などが好ましく用いられる。
まず、上記のポリマー材料を含むラビング処理配向制御層形成用塗布液を、偏光子を積層する対象となるフィルム上に塗布した後、加熱乾燥等を行ない、ラビング処理前の配向制御層を得る。配向制御層形成用塗布液は架橋剤を有していても良い。
ラビング処理配向制御層形成用塗布液の溶剤としては、ポリマー材料を溶解するものであれば制限なく用いることができる。具体例としては、水、メタノール、エタノール、エチレングリコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、セロソルブ、などのアルコール;酢酸エチル、酢酸ブチル、ガンマーブチロラクトン、などのエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、などのケトン系溶剤;トルエン又はキシレンなどの芳香族炭化水素溶剤、;テトラヒドロフラン又はジメトキシエタンなどのエーテル系溶剤などが挙げられる。これら溶剤は、単独で用いてもよいし、組み合わせてもよい。
ラビング処理配向制御層形成用塗布液の濃度は、ポリマーの種類や製造しようとする配向制御層の厚みによって適宜調節できるが、固形分濃度で表して、0.2〜20質量%とすることが好ましく、0.3〜10質量%の範囲が特に好ましい。
塗布方法としては、グラビアコーティング法、ダイコーティング法、バーコーティング法及びアプリケータ法などの塗布法や、フレキソ法などの印刷法などの公知の方法が挙げられる。
加熱乾燥の温度は、30℃〜170℃の範囲が好ましく、より好ましくは、50〜150℃、さらに好ましくは、70〜130℃である。乾燥温度が低い場合は乾燥時間を長く取る必要が生じ生産性に劣る場合がある。乾燥温度が高すぎる場合、配向ポリエステルフィルム(B)の配向状態に影響を及ぼし、レタデーションが低下したり、熱収縮が大きくなったりし、設計通りの光学機能が達成できない、平面性が悪くなるといった場合がある。加熱乾燥時間は例えば0.5〜30分であればよく、1〜20分がより好ましく、さらには2〜10分がより好ましい。
ラビング処理配向制御層の厚さは、0.01〜10μmであることが好ましく、さらに好ましくは0.05〜5μm、特には0.1μm〜1μmであることが好ましい。
ラビング処理は、一般にはポリマー層の表面を、紙や布で一定方向に擦ることにより実施することができる。一般的には、ナイロン、ポリエステル、アクリルなどの繊維の起毛布のラビングローラーを用い、配向膜表面をラビング処理する。
ラビングする方向の角度の調整は、ラビングローラーとフィルムとの角度調整、フィルムの搬送速度とローラーの回転数の調整で行うことが出来る。
(光配向制御層)
光配向制御層とは、光反応性基を有するポリマー又はモノマーと溶剤とを含む塗工液を、偏光子を積層する対象となるフィルムに塗布し、偏光、好ましくは偏光紫外線を照射することによって配向規制力を付与した配向膜のことをいう。光反応性基とは、光照射により液晶配向能を生じる基をいう。具体的には、光を照射することで生じる分子の配向誘起又は異性化反応、二量化反応、光架橋反応、あるいは光分解反応のような、液晶配向能の起源となる光反応を生じるものである。当該光反応性基の中でも、二量化反応又は光架橋反応を起こすものが、配向性に優れ、偏光膜のスメクチック液晶状態を保持する点で好ましい。以上のような反応を生じうる光反応性基としては、不飽和結合、特に二重結合であると好ましく、C=C結合、C=N結合、N=N結合、C=O結合からなる群より選ばれる少なくとも一つを有する基が特に好ましい。
C=C結合を有する光反応性基としては例えば、ビニル基、ポリエン基、スチルベン基、スチルバゾ−ル基、スチルバゾリウム基、カルコン基及びシンナモイル基などが挙げられる。C=N結合を有する光反応性基としては、芳香族シッフ塩基及び芳香族ヒドラゾンなどの構造を有する基が挙げられる。N=N結合を有する光反応性基としては、アゾベンゼン基、アゾナフタレン基、芳香族複素環アゾ基、ビスアゾ基及びホルマザン基などや、アゾキシベンゼンを基本構造とするものが挙げられる。C=O結合を有する光反応性基としては、ベンゾフェノン基、クマリン基、アントラキノン基及びマレイミド基などが挙げられる。これらの基は、アルキル基、アルコキシ基、アリ−ル基、アリルオキシ基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシル基、スルホン酸基及びハロゲン化アルキル基などの置換基を有していてもよい。
上記の中でも、光二量化反応を起こしうる光反応性基が好ましく、シンナモイル基及びカルコン基が、光配向に必要な偏光照射量が比較的少なく、かつ、熱安定性や経時安定性に優れる光配向制御層が得られやすいため好ましい。光反応性基を有するポリマーとしては、当該ポリマー側鎖の末端部が桂皮酸構造となるようなシンナモイル基を有するものが特に好ましい。主鎖の構造としては、ポリイミド、ポリアミド、(メタ)アクリル、ポリエステル等が挙げられる。
具体的な配向制御層は、例えば、特開2006−285197号公報、特開2007−76839号公報、特開2007−138138号公報、特開2007−94071号公報、特開2007−121721号公報、特開2007−140465号公報、特開2007−156439号公報、特開2007−133184号公報、特開2009−109831号公報、特開2002−229039号公報、特開2002−265541号公報、特開2002−317013号公報、特表2003−520878号公報、特表2004−529220号公報、特開2013−33248号公報、特開2015−7702号公報、特開2015−129210号公報に記載の配向制御層が挙げられる。
光配向制御層形成用塗工液の溶剤としては、光反応性基を有するポリマー及びモノマーを溶解するものであれば制限なく用いることができる。具体例としてはラビング処理配向制御層で挙げたものが例示できる。光配向制御層形成用塗工液には、光重合開始剤、重合禁止剤、各種安定剤を添加することも好ましい。また、光反応性基を有するポリマー及びモノマー以外のポリマーや光反応性基を有するモノマーと共重合可能な光反応性基を有しないモノマーを加えていても良い。
光配向制御層形成用塗工液の濃度、塗布方法、乾燥条件もラビング処理配向制御層で挙げたものが例示できる。厚みもラビング処理配向制御層の好ましい厚みと同様である。
この様にして得られた配向前の光配向制御層に偏光を照射することにより、光配向制御層が得られる。
偏光は、配向前の光配向制御層に配向制御層面から照射してもよい。
偏光の波長は、光反応性基を有するポリマー又はモノマーの光反応性基が、光エネルギーを吸収できる波長領域のものが好ましい。具体的には、波長250〜400nmの範囲の紫外線が好ましい。
偏光の光源は、キセノンランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、KrF、ArFなどの紫外光レ−ザ−などが挙げられ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ及びメタルハライドランプが好ましい。
偏光は、例えば前記光源からの光を、偏光子を通過させることにより得られる。前記偏光子の偏光角を調整することにより、偏光の方向を調整することができる。前記偏光子は、偏光フィルターやグラントムソン、グランテ−ラ−等の偏光プリズムやワイヤーグリッドタイプの偏光子が挙げられる。偏光は、実質的に平行光であると好ましい。
照射する偏光の角度を調整することにより、光配向制御層の配向規制力の方向を任意に調整することができる。
照射強度は重合開始剤や樹脂(モノマー)の種類や量で異なるが、例えば365nm基準で10〜10000mJ/cmが好ましく、さらには20〜5000mJ/cmが好ましい。
(偏光膜)
偏光膜は一方向のみの偏光を通過させる偏光子としての機能を有し、二色性色素を含む。
(二色性色素)
二色性色素とは、分子の長軸方向における吸光度と、短軸方向における吸光度とが異なる性質を有する色素をいう。
二色性色素は、300〜700nmの範囲に吸収極大波長(λMAX)を有するものが好ましい。このような二色性色素は、例えば、アクリジン色素、オキサジン色素、シアニン色素、ナフタレン色素、アゾ色素及びアントラキノン色素などが挙げられるが、中でもアゾ色素が好ましい。アゾ色素は、モノアゾ色素、ビスアゾ色素、トリスアゾ色素、テトラキスアゾ色素及びスチルベンアゾ色素などが挙げられ、好ましくはビスアゾ色素及びトリスアゾ色素である。二色性色素は単独でも、組み合わせても良いが、色調を調整(無彩色)にするため、2種以上を組み合わせることが好ましい。特には3種類以上を組み合わせるのが好ましい。特に、3種類以上のアゾ化合物を組み合わせるのが好ましい。
好ましいアゾ化合物としては、特開2007−126628号公報、特開2010−168570号、特開2013−101328号、特開2013−210624号に記載の色素が挙げられる。
二色性色素はアクリルなどのポリマーの側鎖に導入された二色性色素ポリマーであることも好ましい形態である。これら二色性色素ポリマーとしては特開2016−4055号で挙げられるポリマー、特開2014−206682号の[化6]〜[化12]の化合物が重合されたポリマーが例示できる。
偏光膜中の二色性色素の含有量は、二色性色素の配向を良好にする観点から、偏光膜中、0.1〜30質量%が好ましく、0.5〜20質量%がより好ましく、1.0〜15質量%がさらに好ましく、2.0〜10質量%が特に好ましい。
偏光膜には、膜強度や偏光度、膜均質性の向上のため、さらに重合性液晶化合物が含まれていることが好ましい。なお、ここで重合性液晶化合物は膜として重合後の物も含まれる。
(重合性液晶化合物)
重合性液晶化合物とは、重合性基を有し、かつ、液晶性を示す化合物である。重合性基とは、重合反応に関与する基を意味し、光重合性基であることが好ましい。光重合性基は、後述する光重合開始剤から発生した活性ラジカルや酸などによって重合反応し得る基のことをいう。重合性基としては、ビニル基、ビニルオキシ基、1−クロロビニル基、イソプロペニル基、4−ビニルフェニル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、オキシラニル基、オキセタニル基等が挙げられる。中でも、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニルオキシ基、オキシラニル基及びオキセタニル基が好ましく、アクリロイルオキシ基がより好ましい。液晶性を示す化合物は、サーモトロピック性液晶でもリオトロピック液晶でもよく、また、サーモトロピック液晶における、ネマチック液晶でもスメクチック液晶でもよい。
重合性液晶化合物は、より高い偏光特性が得られるという点でスメクチック液晶化合物が好ましく、高次スメクチック液晶化合物がより好ましい。重合性液晶化合物が形成する液晶相が高次スメクチック相であると、配向秩序度のより高い偏光膜を製造することができる。
具体的な好ましい重合性液晶化合物は、例えば、特開2002−308832号公報、特開2007−16207号公報、特開2015−163596号公報、特表2007−510946号公報、特開2013−114131号公報、WO2005/045485号公報、Lub et al. Recl.Trav.Chim.Pays−Bas,115, 321−328(1996)などに記載のものが挙げられる。
偏光膜中の重合性液晶化合物の含有割合は、重合性液晶化合物の配向性を高くするという観点から、偏光膜中70〜99.5質量%が好ましく、より好ましくは75〜99質量%、さらに好ましくは80〜97質量%であり、特に好ましくは83〜95質量%である。
偏光膜は偏光膜組成物塗料を塗工して設けることができる。偏光膜組成物塗料は、溶剤、重合開始剤、増感剤、重合禁止剤、レベリング剤及び、重合性非液晶化合物、架橋剤等を含んでもよい。
溶剤としては、配向制御層形成用塗布液の溶剤として挙げたものが好ましく用いられる。
重合開始剤は、重合性液晶化合物を重合させるものであれば限定はされないが、光により活性ラジカルを発生する光重合開始剤が好ましい。重合開始剤としては、例えばベンゾイン化合物、ベンゾフェノン化合物、アルキルフェノン化合物、アシルホスフィンオキサイド化合物、トリアジン化合物、ヨードニウム塩及びスルホニウム塩などが挙げられる。
増感剤は光増感剤が好ましい、例えば、キサントン化合物、アントラセン化合物、フェノチアジン、ルブレン等が挙げられる。
重合禁止剤としては、ハイドロキノン類、カテコール類、チオフェノール類が挙げられる。
重合性非液晶化合物としては、重合性液晶化合物と共重合するものが好ましく、例えば、重合性液晶化合物が(メタ)アクリロイルオキシ基を有する場合は(メタ)クレート類が挙げられる。(メタ)クリレート類は単官能であっても多官能であっても良い。多官能の(メタ)アクリレート類を用いることで、偏光膜の強度を向上させることができる。重合性非液晶化合物を用いる場合は偏光膜中に1〜15質量%とすることが好ましく、さらには2〜10質量%、特には3〜7質量%にすることが好ましい。15質量%を越えると偏光度が低下することがある。
架橋剤としては、重合性液晶化合物、重合性非液晶化合物の官能基と反応しうる化合物が挙げられ、イソシアネート化合物、メラミン、エポキシ樹脂、オキサゾリン化合物などが挙げられる。
偏光膜組成物塗料を、偏光子を積層する対象となるフィルム上または配向制御層上に直接塗工後、必要により乾燥、加熱、硬化することにより、偏光膜が設けられる。
塗工方法としては、グラビアコーティング法、ダイコーティング法、バーコーティング法及びアプリケータ法などの塗布法や、フレキソ法などの印刷法などの公知の方法が採用される。
乾燥は、塗工後の偏光子を積層する対象となるフィルムを温風乾燥機、赤外線乾燥機などに導き、30〜170℃、より好ましくは50〜150℃、さらに好ましくは70〜130℃で乾燥される。乾燥時間は0.5〜30分が好ましく、1〜20分がより好ましく、さらには2〜10分がより好ましい。
加熱は、偏光膜中の二色性色素および重合性液晶化合物をより強固に配向させるために行うことができる。加熱温度は、重合性液晶化合物が液晶相を形成する温度範囲にすることが好ましい。
偏光膜組成物塗料に重合性液晶化合物が含まれる場合は、硬化するのが好ましい。硬化方法としては、加熱及び光照射が挙げられ、光照射が好ましい。硬化により二色性色素を配向した状態で固定することができる。硬化は、重合性液晶化合物に液晶相を形成させた状態で行うのが好ましく、液晶相を示す温度で光照射して硬化してもよい。
光照射における光は、可視光、紫外光及びレーザー光が挙げられる。取り扱いやすい点で、紫外光が好ましい。
照射強度は重合開始剤や樹脂(モノマー)の種類や量で異なるが、例えば365nm基準で100〜10000mJ/cmが好ましく、さらには200〜5000mJ/cmが好ましい。
偏光膜は、偏光膜組成物塗料を配向制御層上に塗布することで、色素が配向制御層の配向方向に添って配向し、その結果、所定方向の偏光透過軸を有することになるが、配向制御層を設けず直接基材に塗工した場合は、偏光光を照射して偏光膜形成用組成物を硬化させることで、偏光膜を配向させることもできる。
偏光膜の厚さは、0.1〜5μmであり、好ましくは0.3〜3μm、より好ましくは0.5〜2μmである。
これらの中でも、偏光板が薄型にできるという点で、基材積層延伸偏光子、液層化合物偏光子が好ましい。
(液晶化合物偏光子の積層)
上記のように偏光子を積層する対象となるフィルムに直接配向制御層や偏光層を積層する方法だけでなく、別の離型性フィルム上に上記の方法に準じて偏光層を設け、これを偏光子を積層する対象となるフィルムに転写することも好ましい方法である。離型フィルムとしては前述の離型性支持基材と積層された離型性支持基材積層偏光子で用いられた離型性支持基材が好ましい例として挙げられ、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルムなどが、特に好ましい離型性フィルムとして挙げられる。離型性フィルムはコロナ処理を行ったり、離型コートや易接着コートなどを設け、剥離力を調整しても良い。
(偏光子(A)の積層)
上記では、偏光子を積層する対象となるフィルムに、偏光子(A)を設ける方法を挙げたが、偏光板(偏光子(A)に偏光子保護フィルムが積層されたもの)を、偏光子を積層する対象となるフィルムと貼り合わせてもよい。この場合、偏光子保護フィルム面と貼り合わせてもよく、片側のみ保護フィルムを有する偏光板の場合は偏光子面と貼り合わせてもよい。しかしながら、偏光板の薄型化のためには、偏光子を積層する対象となるフィルムに偏光子(A)を設ける方法が好ましい。
(偏光子(A)の消光軸方向)
本発明において、配向ポリエステルフィルム(B)の主配向軸方向と偏光子(A)の消光軸方向との角度は平行(0度)又は直交(90度)であることが好ましい。平行(0度)又は直交(90度)に対してのずれ角度(絶対値)は、15度以下であることが好ましく、より好ましくは10度以下、さらに好ましくは7度以下、特に好ましくは5度以下である。平行または直交からのずれ角度を上記範囲にすることによって、安定した光学特性の偏光板にすることができる。
また、本発明の偏光板の全面において、上記ずれ角度の最大値と最小値の差は5度以下であることが好ましく、3度以下であることがさらに好ましく、2度以下であることが特に好ましい。なお、ずれ角度の最大値と最小値は偏光板の四隅および中央部の5点を測定した最大値と最小値である。
ずれ角度の差を上記範囲にすることによって、全面で均一な光学特性の偏光板にすることができる。
なお、ずれ角度の最大値と最小値の差を評価する際は、ずれ角度は、配向ポリエステルフィルム(B)を下、偏光子(A)を上にして、配向ポリエステルフィルム(A)の主配向軸方向または主配向軸方向と垂直の方向に対して偏光子(A)の消光軸方向が右側にずれている場合を+、左側にずれている場合を−として評価する。
(位相差層(C))
位相差層(C)は薄型化できるという点で液晶化合物からなるものが好ましい。液晶化合物としては、棒状液晶化合物を使用することができ、配向状態を固定できるという観点で、二重結合などの重合性基を持つ重合性棒状液晶化合物が好ましい。
重合性棒状液晶化合物の例としては、特開2002−030042号公報、特開2004−204190号公報、特開2005−263789号公報、特開2007−119415号公報、特開2007−186430号公報、及び特開平11−513360号公報に記載された重合性基を有する棒状液晶化合物が挙げられる。
具体的な化合物としては、
CH2=CHCOO-(CH2)m-O-Ph1-COO-Ph2-OCO-Ph1-O-(CH2)n-OCO-CH=CH2
CH2=CHCOO-(CH2)m-O-Ph1-COO-NPh-OCO-Ph1-O-(CH2)n-OCO-CH=CH2
CH2=CHCOO-(CH2)m-O- Ph1-COO-Ph2-OCH3
CH2=CHCOO-(C H2)m-O-Ph1-COO-Ph-Ph-C H2CH(CH3)C2H5
m、nは2〜6の正数
Ph1、Ph2:1,4−フェニル基(Ph2は2位がメチル基であっても良い)
NPh:2,6−ナフチル基
が挙げられる。
これらは、BASF社製からLC242等として市販されており利用することができる。
これらの棒状液晶化合物は複数種を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
位相差層(C)は偏光子(A)を透過してきた直線偏光を円偏光に変換する機能を有することが好ましい。位相差層(C)としてはλ/4位相差層(C1)又はλ/4位相差層(C1)とλ/2位相差層(C2)の複合位相差層であることが好ましい。λ/4位相差層、λ/2位相差層の各層は液晶化合物からなるものが好ましい。
λ/4位相差層(C1)の正面レタデーションは100〜180nmが好ましく、さらに好ましくは120〜150nmである。
また、λ/4位相差層(C1)単独では可視光の広い波長領域で1/4波長とならず、着色する場合がある。この様な場合には、さらにλ/2位相差層(C2)を設けても良い。この場合、偏光子とλ/4位相差層(C1)との間にλ/2位相差層(C2)を設けることが好ましい。1/2位相差層の正面レタデーションは200〜360nmが好ましく、さらに好ましくは240〜300nmである。
λ/4位相差層(C1)のみを用いる場合、λ/4位相差層(C1)の配向軸(遅相軸)方向と偏光子の吸収軸方向との角度は35〜55度が好ましく、より好ましくは40度〜50度、さらに好ましくは42〜48度である。
λ/4位相差層(C1)、λ/2位相差層(C2)を組み合わせて用いる場合、λ/2位相差層(C2)の配向軸(遅相軸)と偏光子の透過軸または吸収軸の角度(θ)は5〜20度が好ましく、より好ましくは7度〜17度である。λ/2位相差層(C2)の配向軸(遅相軸)とλ/4位相差層(C1)の配向軸(遅相軸)との角度は、2θ+45度±10度の範囲(2θ+35度〜2θ+55度の範囲)が好ましく、より好ましくは2θ+45度±5度の範囲(2θ+40度〜2θ+50度の範囲)であり、さらに好ましくは2θ+45度±3度の範囲(2θ+42度〜2θ+48度の範囲)である。
さらに、斜めから見た場合の着色の変化などを低減するためにλ/4位相差層(C1)の上にCプレート層を設けることも好ましい形態である。Cプレート層はλ/4位相差層(C1)やλ/2位相差層(C2)の特性に合わせ、正または負のCプレート層が用いられる。
位相差層(C)は、配向ポリエステルフィルム(B)(配向ポリエステルテル(B)には反射制御層(E)が設けられているものも含む)に液晶化合物を含有するコート液を塗工後、乾燥させ、光または熱硬化させて設けることができる。液晶化合物を配向させる方法としては、配向ポリエステルフィルム(B)の表面をラビング処理する方法、偏光の紫外線を照射して液晶性化合物を配向させながら硬化させる方法などが挙げられる。また、配向ポリエステルフィルム(B)に配向制御層を設け、この上に液晶化合物を含有する層を設けることも好ましい方法である。これらの方法は液晶化合物偏光子を設ける時に用いられる方法と同様である。
位相差層の液晶化合物の配向方向は、ラビングの方向や偏光紫外線の偏光方向で制御することができる。
位相差層(C)を設ける方法においても、液晶化合物偏光子を設ける場合と同様に転写によって設けることも好ましい方法である。
また、この場合に例えば、
・配向ポリエステルフィルム(B)に転写によりλ/2位相差層(C2)を設け、さらにその上にλ/4位相差層(C1)を転写により設ける。
・離型フィルム上にλ/4位相差層(C1)とλ/2位相差層(C2)をこの順に設け、これを配向ポリエステルフィルム(B)に転写する。
・塗布により配向ポリエステルフィルム(B)にλ/2位相差層(C2)を設け、λ/4位相差層(C1)は転写により設ける。
・塗布により配向ポリエステルフィルム(B)にλ/2位相差層(C2)を設け、さらに塗布によりλ/4位相差層(C1)を設ける。
などの様々な方法を採用することができる。
また、位相差層(C)だけではなく、離型フィルムに反射制御層(E)を設け、さらにその上に位相差層(C)を設けたものを利用して、配向ポリエステルフィルム(B)に位相差層(C)と反射制御層(E)を同時に転写することはさらに好ましい方法である。この方法を採用することでプロセスを簡略にすることができるうえ、反射制御層(E)により、位相差層(C)の傷を防ぐことができる。また、この方法では反射制御層(E)の表面をラビング処理して反射制御層(E)に配向制御性を持たせることも工程簡略化のために好ましい方法である。
さらに、予め偏光子(A)上に位相差層(C)を設け、これを配向ポリエステルフィルム(B)と積層することも好ましい方法である。この方法により、転写基材の廃棄物量を減らすことや、工程を簡略化することができる。
具体的には、延伸PVA偏光子であれば、例えば、延伸PVA偏光子上に位相差層(C)をコートにより設け、位相差層(C)面と配向ポリエステルフィルム(B)とを貼り合わせる方法が挙げられる。この場合、延伸PVA偏光子をラビング処理しても良い。
基材積層延伸偏光子であれば、例えば、基材積層偏光子上に位相差層(C)をコートにより設け、位相差層(C)面と配向ポリエステルフィルム(B)とを貼り合わせて転写する方法が挙げられる。この場合、積層偏光子をラビング処理しても良い。
液晶化合物偏光子であれば、離型性基材上に液晶化合物偏光子、位相差層(C)をこの順に設け、位相差層(C)面と配向ポリエステルフィルム(B)とを貼り合わせて転写する方法が挙げられる。
(位相差層D)
偏光子(A)の配向ポリエステルフィルム(B)を積層する側とは反対側に位相差層(D)を有することも本発明の好ましい形態の一つである。具体的には、位相差層(D)/偏光子(A)/配向ポリエステルフィルム(B)/位相差層(C)、または、位相差層(D)/偏光子(A)/位相差層(C)/配向ポリエステルフィルム(B)の形態である。
本発明の偏光板が有機EL表示装置などの反射防止用の円偏光板として用いられるものである時は、位相差層(D)はλ/4位相差層(D1)であるか、又は、λ/4位相差層(D1)とλ/2位相差層(D2)の複合位相差層であることが好ましい。この場合、位相差層(D)の具体的な詳細は位相差層(C)で詳細に説明したものと同じである。位相差層(D)と位相差層(C)は同じものが積層されていてもよく、異なっていてもよい。λ/4位相差層、λ/2位相差層の各層は液晶化合物からなるものが好ましい。
また、本発明の偏光板が液晶表示装置の視認側偏光板として用いられるものである時は、位相差層(D)は光学補償機能を有する層(光学補償層)であることが好ましい。液晶表示装置においては、液晶セルの液晶化合物の屈折率異方性の影響によって、液晶セルに対して法線方向を通過する偏光と斜めに通過する光とでは偏光状態が異なり、液晶表示画面を斜め方向から見た場合に色再現性が低下する現象がおこる。光学補償機能とは、斜めに通過する偏光の状態を補正して正面から見た画像と斜めから見た画像の差を小さくする機能を有する。
位相差層(D)が光学補償機能層である場合、液晶化合物としては、正や負のAプレート、正や負のCプレート、Oプレートなど、目的や液晶セルに合わせて棒状液晶化合物やディスコティック液晶化合物などを使用することができる。
例えば、TN方式の場合はディスコティック液晶を用いたOプレートが好ましく用いられる。VA方式やIPS方式の場合、棒状液晶化合物やディスコティック液晶化合物を用いたCプレートやAプレートが好ましく用いられる。
位相差層(D)も位相差層(C)と同様、偏光子(C)に直接塗工して設ける方法だけでなく、転写により設けてもよい。また、予め位相差層(D)と偏光子(A)の積層体を作成しておき、これを偏光子を積層する対象となるフィルムに貼り合わせたり、転写しても良い。
(液晶表示装置)
本発明の偏光板は、液晶表示装置の視認側偏光板として用いることができる。偏光板は偏光子(A)を光源側、配向ポリエステルフィルムを視認側にして液晶セルに貼り合わせて使用される。貼り合わせは基材レスの光学用粘着剤シートが好ましい。
液晶表示装置のバックライトとしては、青色発光ダイオードと黄色蛍光体の光源、青緑赤の各色発光ダイオード光源、青色発光ダイオードと緑色蛍光体と赤色蛍光体の光源、量子ドットによる波長変換光源、半導体レーザー光源、冷陰極管など特に制限無く用いることができるが、青色発光ダイオードと黄色蛍光体の光源、青色発光ダイオードと緑色蛍光体と赤色蛍光体の光源、量子ドットによる波長変換光源が好ましい。
なお、本発明の偏光板を近年の薄型化に合わせて用いる場合には、偏光板の厚みも20〜80μmが好ましく、より好ましくは25〜70μmさらに好ましくは28〜60μmである。
(EL表示装置)
本発明の偏光板は、EL表示装置等の反射防止用の円偏光板としても好適に用いることができる。偏光板は偏光子(A)をELセル側、配向ポリエステルフィルムを視認側にして使用される。ELセルと偏光板は基材レスの光学用粘着剤シートで貼り合わされていることが好ましい。
本発明の偏光板は、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの小型画像表示装置から、大型のパブリックビューイング用途まで制限なく用いることができるが、画像表示部分が40型(インチ)以上、特には50型(インチ)以上の大型の表示装置に好適に用いることができる。
なお、本明細書中において、屈折率、及び、レタデーションを計算する際に用いる屈折率は、波長589nmの条件で測定される値である。
(1)配向ポリエステルフィルムの主配向軸方向
分子配向計(王子計測器株式会社製、MOA−6004型分子配向計)を用いて、フィルムの遅相軸方向を求めた。スリットしたフィルムの幅方向の両端部、中央部、両端部と中央部との中央の5箇所を測定し、その平均を主配向軸方向とした。
(2)配向ポリエステルフィルムの屈折率
上記で求めた遅相軸方向が長辺と平行になるように、4cm×2cmの長方形を切り出し、測定用サンプルとした。このサンプルについて、直交する二軸の屈折率(遅相軸方向の屈折率:ny、進相軸方向(遅相軸方向と直交する方向)の屈折率:nx)、及び厚さ方向の屈折率(nz)をアッベ屈折率計(アタゴ社製、NAR−4T、測定波長589nm)によって求めた。上記5箇所の平均値を各屈折率とした。
(3)原反フィルムの厚みd
電気マイクロメータ(ファインリューフ社製、ミリトロン1245D)を用いて、5箇所の厚みを測定し、その平均値を求めた。
(4)面内リタデーション(Re)
屈折率の異方性(△Nxy)とフィルムの厚みd(nm)との積(△Nxy×d)より、面内リタデーション(Re)を求めた。△Nxy=|ny−nx|である。
(5)Nz係数
|ny−nz|/|ny−nx|で得られる値をNz係数とした。
(6)面配向度(ΔP)
(nx+ny)/2−nzで得られる値を面配向度(ΔP)とした。
(7)厚さ方向リタデーション(Rth)
厚さ方向リタデーションとは、フィルム厚さ方向断面から見たときの2つの複屈折△Nxz(=|nx−nz|)、△Nyz(=|ny−nz|)にそれぞれフィルム厚さdを掛けて得られるリタデーションの平均を示すパラメーターである。前記と同様の方法でnx、ny、nzとフィルム厚みd(nm)を求め、(△Nxz×d)と(△Nyz×d)との平均値を算出して厚さ方向リタデーション(Rth)を求めた:Rth=(△Nxz×d+△Nyz×d)/2。
(易接着層成分の製造)
(ポリエステル樹脂の重合)
攪拌機、温度計、及び部分還流式冷却器を具備するステンレススチール製オートクレーブに、ジメチルテレフタレート194.2質量部、ジメチルイソフタレート184.5質量部、ジメチル−5−ナトリウムスルホイソフタレート14.8質量部、ジエチレングリコール233.5質量部、エチレングリコール136.6質量部、及びテトラ−n−ブチルチタネート0.2質量部を仕込み、160℃から220℃の温度で4時間かけてエステル交換反応を行った。次いで255℃まで昇温し、反応系を徐々に減圧した後、30Paの減圧下で1時間30分反応させ、共重合ポリエステル樹脂を得た。得られた共重合ポリエステル樹脂は、淡黄色透明であった。共重合ポリエステル樹脂の還元粘度を測定したところ0.70dl/gであった。DSCによるガラス転移温度は40℃であった。
(ポリエステル水分散体の調製)
攪拌機、温度計及び還流装置を備えた反応器に、共重合ポリエステル樹脂30質量部、及びエチレングリコールn−ブチルエーテル15質量部を入れ、110℃で加熱、攪拌し、樹脂を溶解した。樹脂が完全に溶解した後、水55質量部をポリエステル溶液に攪拌しつつ徐々に添加した。添加後、液を攪拌しつつ室温まで冷却して、固形分30質量%の乳白色のポリエステル水分散体を作製した。
(易接着層で用いるブロックポリイソシアネート系架橋剤の重合)
攪拌機、温度計、及び還流冷却管を備えたフラスコに、ヘキサメチレンジイソシアネートを原料としたイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ製、デュラネートTPA)100質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート55質量部、及びポリエチレングリコールモノメチルエーテル(平均分子量750)30質量部を仕込み、窒素雰囲気下、70℃で4時間保持した。その後、反応液温度を50℃に下げ、メチルエチルケトオキシム47質量部を滴下した。反応液の赤外スペクトルを測定し、イソシアネート基の吸収が消失したことを確認し、固形分75質量%のブロックポリイソシアネート水分散液を得た。
(易接着層用塗工液の調整)
下記の塗剤を混合し易接着層用塗布液を作成した。
・水 50.00質量%
・イソプロパノール 33.00質量%
・ポリエステル水分散体 12.00質量%
・ブロックイソシアネート系架橋剤 0.80質量%
・粒子 1.40質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
・触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.30質量%
・界面活性剤 0.50質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
(フィルム用ポリエステル樹脂の製造)
(製造例1−ポリエステルX)
エステル化反応缶を昇温し、200℃に到達した時点で、テレフタル酸を86.4質量部及びエチレングリコール64.6質量部を仕込み、撹拌しながら触媒として三酸化アンチモンを0.017質量部、酢酸マグネシウム4水和物を0.064質量部、及びトリエチルアミン0.16質量部を仕込んだ。ついで、加圧昇温を行い、ゲージ圧0.34MPa、240℃の条件で加圧エステル化反応を行った後、エステル化反応缶を常圧に戻し、リン酸0.014質量部を添加した。さらに、15分かけて260℃に昇温し、リン酸トリメチル0.012質量部を添加した。次いで15分後に、高圧分散機で分散処理を行い、15分後、得られたエステル化反応生成物を重縮合反応缶に移送し、280℃で減圧下重縮合反応を行った。
重縮合反応が終了した後、95%カット径が5μmのナスロン(登録商標)製フィルターで濾過処理を行い、ノズルからストランド状に押出し、予め濾過処理(孔径:1μm以下)を行った冷却水を用いて冷却し、固化させ、ペレット状にカットした。得られたポリエチレンテレフタレート樹脂(X)の固有粘度は0.62dl/gであり、不活性粒子及び内部析出粒子は実質上含有していなかった。(以後、PET(X)と略す。)
(スリットフィルムB1の製造)
フィルム用原料として粒子を含有しないPET(X)樹脂ペレットを押出機に供給し、口金よりシート状にして押し出した後、静電印加キャスト法を用いて表面温度30℃のキャスティングドラムに巻きつけて冷却固化し、未延伸フィルムを作った。次いで、リバースロール法によりこの未延伸PETフィルムの両面に易接着層用塗工液をいずれも乾燥後の塗布量が0.12g/mになるように塗布した後、乾燥機に導き80℃で20秒間乾燥した。
この塗布層を形成した未延伸フィルムをテンター延伸機に導き、フィルムの端部をクリップで把持しながら、温度135℃の熱風ゾーンに導き、幅方向に3.8倍に延伸した。次に、幅方向に延伸された幅を保ったまま、温度225℃で30秒間処理し、その後、130℃まで冷却したフィルムの両端部をシェア刃で切断し、0.5kg/mmの張力で耳部を切り取った後に巻き取り、フィルム厚み80μmのフィルムロールB1を得た。
フィルムロールB1の右部分から幅60cmをスリットし、スリットフィルムB1(長さ1000m)を得た。スリットフィルムB1の主配向軸方向はフィルムの縦方向に対して、88度であった。
(スリットフィルムB2の製造)
上記と同様にして得られた未延伸フィルムを周速の異なるロールに導き、縦方向に3.2倍延伸した。次いで、リバースロール法によりこの縦延伸フィルムの両面に易接着層用塗工液をいずれも乾燥後の塗布量が0.12g/mになるように塗布した後、乾燥機に導き80℃で20秒間乾燥した。
この塗布層を形成した縦延伸フィルムをテンター延伸機に導き、フィルムの端部をクリップで把持しながら、温度135℃の熱風ゾーンに導き、幅方向に3.3倍に延伸した。後は上記と同様にして、フィルム厚み80μmのフィルムロールB2を得た。
フィルムロールB2の右部分から幅60cmをスリットし、スリットフィルムB2(長さ1000m)を得た。スリットフィルムB2の主配向軸方向はフィルムの縦方向に対して、72度であった。
スリットフィルムB1,B2の屈折率、Re、Re/Rth、Nz係数、ΔPについて、表1にまとめた。
(基材積層延伸偏光子の製造)
熱可塑性樹脂基材として極限粘度0.63のポリエチレンテレフタレートを用いて厚さ100μmの未延伸フィルムを作成し、この未延伸フィルムの片面に、重合度2400、ケン化度99.9モル%のポリビニルアルコールの水溶液を塗布および乾燥して、PVA層を形成した。
得られた積層体を、120℃で周速の異なるロール間で長手方向に2倍に延伸して巻き取った。次に、得られた積層体を4%のホウ酸水溶液で30秒間の処理を行った後、ヨウ素(0.2%)とヨウ化カリウム(1%)の混合水溶液で60秒間浸漬し染色し、引き続き、ヨウ化カリウム(3%)とホウ酸(3%)の混合水溶液で30秒間処理した。
さらに、この積層体を72℃のホウ酸(4%)とヨウ化カリウム(5%)混合水溶液中で長手方向に一軸延伸を行い、引き続き、4%ヨウ化カリウム水溶液で洗浄、エアナイフで水溶液を除去した後に80℃のオーブンで乾燥し、両端部をスリットして巻き取り、幅60cm、長さ1000mの基材積層延伸偏光子を得た。合計の延伸倍率は6.5倍で、偏光子の厚みは5μmであった。なお、厚みは基材積層延伸偏光子をエポキシ樹脂に包埋して切片を切り出し、光学顕微鏡で観察して読み取った。基材積層延伸偏光子の消光軸は、フィルム長手方向(長さ方向)と平行であった。
(転写フィルム1の作成)
(低屈折率層の作成)
厚み50μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製、コスモシャイン(R)A4100 幅60cm、長さ1000m)の非易接着コート面にペルトロン(R)A−2508LR(ペルノックス株式会社製 中空シリカ含有タイプ 屈折率1.33(アッベ))に光重合開始剤としてイルガキュア184を3質量%(対固形分)添加した塗液を塗布後、オーブンに導き、80℃で乾燥させて溶剤を蒸発させた後に、紫外線を照射して低屈折率層を形成した。低屈折率層の厚みは0.5μmであった。
(低屈折率層のラビング処理)
引き続き、得られた低屈折率層面を表面をナイロン製の起毛布が巻かれたラビングロールで処理した。ラビングはフィルムを斜めにラビングロールに掛け、縦方向に対して45度になるようにフィルムの搬送層速度とラビングロールの回転数を調整した。
(λ/4位相差層の積層)
引き続き、ラビング処理を施した面に、下記位相差層形成用溶液を塗布後、オーブンに導入し、110℃で3分間乾燥した後、紫外線を照射して硬化させλ/4位相差層を設けた。
位相差層形成用溶液
・LC242(BASF社製)75質量部
・下記化合物 20質量部
・トリメチロールプロパントリアクリレート 5質量部
・イルガキュア379 3質量部
・界面活性剤 0.1質量部
・メチルエチルケトン 250質量部
(転写フィルム2の作成)
(低屈折率層、λ/4位相差の作成)
転写フィルム1と同様にして二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム上に低屈折率層を形成し、ラビング処理後、λ/4位相差を設けた。但し、ラビング方向がフィルムの縦方向に対して75度になるようにした。
(λ/2位相差層の形成)
引き続き、λ/4位相差層上にポリビニルアルコール(ポリビニルアルコール1000完全ケン化型)の2質量%水溶液(界面活性剤0.2%)を塗布後、オーブンに導き乾燥し、厚さ約100nmのポリビニルアルコール膜を得た。続いて、ポリビニルアルコール膜の表面にラビング処理を施し、ラビング処理配向制御層を作成した。ラビング処理は縦方向に対して15度になるように行った。
さらに、ラビング処理配向制御層面に位相差層形成用溶液を塗布し、オーブンに導き乾燥、配向処理後、紫外線を照射して硬化させ、λ/2位相差層を設けた。
(転写フィルム3(λ/4位相差層)の作成)
(ラビング処理配向制御層の形成)
転写フィルム1で用いた二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの非易接着コート面に下記組成のラビング処理配向制御層用塗料をバーコーターを用いて塗布し、80℃で5分間乾燥し厚み200nmの膜を形成した。引き続き、転写フィルム1と同様にしてラビング処理、λ/4位相差層の形成を行った。
ラビング処理配向制御層用塗料
・完全ケン化型ポリビニルアルコール 分子量800 2質量部
・イオン交換水 100質量部
・界面活性剤 0.5質量部
(転写フィルム4(λ/4位相差層−λ/2位相差層)の作成)
転写フィルム3と同様にして、二軸延伸ポリエステルフィルムの非易接着コート面にラビング処理配向制御層、λ/4位相差層を設けた。但し、ラビング処理はフィルムの縦方向に対して75度となるように行った。
引き続き、転写フィルム2と同様にして、ラビング処理配向制御層、λ/2位相差層を設けた。
(転写フィルム5(λ/2位相差層−λ/4位相差層)の作成)
転写フィルム4のλ/4位相差層の代わりにλ/2位相差層を、λ/2位相差層の代わりにλ/4位相差層を設けた。但し、λ/2位相差層を設けるためのラビング処理はフィルムの縦方向に対して15度に、λ/4位相差層を設けるためのラビング処理はフィルムの縦方向に対して75度となるように行った。
(転写フィルム6(偏光子−λ/4位相差層)の作成)
基材積層偏光子の偏光子面をラビング処理(偏光子の吸収軸に対して45度)し、ラビング処理面に転写フィルム1と同様にしてλ/4位相差層を設け、転写フィルム6を作成した。
各転写フィルムの積層構成を表2に示した。
(防眩層用塗布液の作成)
防眩層用等のコート組成物として以下を準備した。
(防眩層用塗布液)
・親水化処理アクリル−スチレン共重合体粒子 3質量部
(平均粒子径2.0μm、屈折率1.55、積水化成品工業社製)
・フュームドシリカ 1質量部
(オクチルシラン処理;平均粒子径12nm、日本アエロジル社製)
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 60質量部
・ウレタンアクリレート 40質量部
(製品名:UV1700B、日本合成化学社製)
・イルガキュア184 5質量部
・トルエン 105質量部
・イソプロピルアルコール 30質量部
・シクロヘキサノン 15質量部
(実施例1)
スリットフィルムB1の片面に市販の紫外線硬化型接着剤を塗布し、この塗布面と転写フィルム1のλ/4位相差層面とを両フィルムの長手方向(長さ方向)が平行となるように貼り合わせ、紫外線を照射した後、転写フィルム1の基材(二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製、コスモシャイン(R)A4100))を剥離した。
引き続き、スリットフィルムB1の他方の面に、紫外線硬化型接着剤を塗布し、この塗布面と基材積層延伸偏光子の偏光子面とを両フィルムの長手方向(長さ方向)が平行となるように貼り合わせ、紫外線を照射したのち、基材積層延伸偏光子の熱可塑性樹脂基材を剥離した。
得られた積層体の偏光子面に市販の光学用粘着剤シートを貼り合わせ、両端部を切り取り、幅52cm、長さ1000mの偏光板ロールを得た。配向ポリエステルフィルムの主配向軸方向と偏光子の消光軸方向との角度は88度であった。
(実施例2)
スリットフィルムB1の片面に市販の紫外線硬化型接着剤を塗布し、この塗布面と転写フィルム3のλ/4位相差層とを両フィルムの長手方向(長さ方向)が平行となるように貼り合わせ、紫外線を照射した後、転写フィルム3の基材(二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製、コスモシャイン(R)A4100))を剥離した。さらに、配向制御層上に防眩層用塗布液を塗布した。その後、オーブン中で80℃1分間乾燥させて溶剤を蒸発させ、紫外線を照射して防眩層を形成した。防眩層の厚みは4μmであった。
引き続き、スリットフィルムB1の他方の面に、紫外線硬化型接着剤を塗布し、この塗布面と基材積層延伸偏光子の偏光子面とを両フィルムの長手方向(長さ方向)が平行となるように貼り合わせ、紫外線を照射したのち、基材積層延伸偏光子の熱可塑性樹脂基材を剥離した。
得られた積層体の偏光子面に市販の光学用粘着剤シートを貼り合わせ、両端部を切り取り、幅52cm、長さ1000mの偏光板ロールを得た。配向ポリエステルフィルムの主配向軸方向と偏光子の消光軸方向との角度は88度であった。
(実施例3)
スリットフィルムB1の片面に防眩層用塗布液を塗布した。その後、オーブン中で80℃1分間乾燥させて溶剤を蒸発させ、紫外線を照射して防眩層を形成した。防眩層の厚みは4μmであった。
さらに、スリットフィルムB1の他方の面に、市販の紫外線硬化型接着剤を塗布し、この塗布面と転写フィルム3のλ/4位相差層とを両フィルムの長手方向(長さ方向)が平行となるように貼り合わせ、紫外線を照射した後、転写フィルム3の基材(二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製、コスモシャイン(R)A4100))を剥離した。
引き続き、上記積層フィルムの配向制御層上に紫外線硬化型接着剤を塗布し、この塗布面と基材積層延伸偏光子の偏光子面とを両フィルムの長手方向(長さ方向)が平行となるように貼り合わせ、紫外線を照射したのち、基材積層延伸偏光子の熱可塑性樹脂基材を剥離した。
得られた積層体の偏光子面に市販の光学用粘着剤シートを貼り合わせ、両端部を切り取り、幅52cm、長さ1000mの偏光板ロールを得た。配向ポリエステルフィルムの主配向軸方向と偏光子の消光軸方向との角度は88度であった。
(比較例1)
スリットフィルムB1の片面に防眩層用塗布液を塗布した。その後、オーブン中で80℃1分間乾燥させて溶剤を蒸発させ、紫外線を照射して防眩層を形成した。防眩層の厚みは4μmであった。
さらに、スリットフィルムB1の他方の面に紫外線硬化型接着剤を塗布し、この塗布面と基材積層延伸偏光子の偏光子面とを両フィルムの長手方向(長さ方向)が平行となるように貼り合わせ、紫外線を照射したのち、基材積層延伸偏光子の熱可塑性樹脂基材を剥離した。
得られた積層体の偏光子面に市販の光学用粘着剤シートを貼り合わせ、両端部を切り取り、幅52cm、長さ1000mの偏光板ロールを得た。配向ポリエステルフィルムの主配向軸方向と偏光子の消光軸方向との角度は88度であった。
(比較例2)
スリットフィルムB1の代わりにスリットフィルムB2を用いた以外は実施例1と同様に行い、幅52cm、長さ1000mの偏光板ロールを得た。配向ポリエステルフィルムの主配向軸方向と偏光子の消光軸方向との角度は72度であった。
(実施例4)
スリットフィルムB1の片面に市販の紫外線硬化型接着剤を塗布し、この塗布面と転写フィルム2のλ/2位相差層面とを両フィルムの長手方向(長さ方向)が平行となるように貼り合わせ、紫外線を照射した後、転写フィルムの基材(二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製、コスモシャイン(R)A4100))を剥離した。
引き続き、スリットフィルムB1の他方の面に、紫外線硬化型接着剤を塗布し、この塗布面と基材積層延伸偏光子の偏光子面とを両フィルムの長手方向(長さ方向)が平行となるように貼り合わせ、紫外線を照射したのち、基材積層延伸偏光子の熱可塑性樹脂基材を剥離した。
得られた積層体の偏光子面に市販の光学用粘着剤シートを貼り合わせ、両端部を切り取り、幅52cm、長さ1000mの偏光板ロールを得た。配向ポリエステルフィルムの主配向軸方向と偏光子の消光軸方向との角度は88度であった。
(実施例5)
スリットフィルムB1の片面に防眩層用塗布液を塗布した。その後、オーブン中で80℃1分間乾燥させて溶剤を蒸発させ、紫外線を照射して防眩層を形成した。防眩層の厚みは4μmであった。
さらに、スリットフィルムB1の他方の面に、市販の紫外線硬化型接着剤を塗布し、この塗布面と転写フィルム5のλ/4位相差層とを両フィルムの長手方向(長さ方向)が平行となるように貼り合わせ、紫外線を照射した後、転写フィルム5の基材(二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製、コスモシャイン(R)A4100))を剥離した。
引き続き、上記積層フィルムの配向制御層上に紫外線硬化型接着剤を塗布し、この塗布面と基材積層延伸偏光子の偏光子面とを両フィルムの長手方向(長さ方向)が平行となるように貼り合わせ、紫外線を照射したのち、基材積層延伸偏光子の熱可塑性樹脂基材を剥離した。
得られた積層体の偏光子面に市販の光学用粘着剤シートを貼り合わせ、両端部を切り取り、幅52cm、長さ1000mの偏光板ロールを得た。配向ポリエステルフィルムの主配向軸方向と偏光子の消光軸方向との角度は88度であった。
(実施例6)
スリットフィルムB1の片面に防眩層用塗布液を塗布した。その後、オーブン中で80℃1分間乾燥させて溶剤を蒸発させ、紫外線を照射して防眩層を形成した。防眩層の厚みは4μmであった。
さらに、スリットフィルムB1の他方の面に、市販の紫外線硬化型接着剤を塗布し、この塗布面と転写フィルム6のλ/4位相差層とを両フィルムの長手方向(長さ方向)が平行となるように貼り合わせ、紫外線を照射した後、転写フィルム6の熱可塑性樹脂基材を剥離した。
得られた積層体の偏光子面に市販の光学用粘着剤シートを貼り合わせ、両端部を切り取り、幅52cm、長さ1000mの偏光板ロールを得た。配向ポリエステルフィルムの主配向軸方向と偏光子の消光軸方向との角度は88度であった。
(液晶表示装置用偏光板としての評価)
市販の液晶表示装置(シャープ製 PNY−425)の視認側偏光板を剥がし、代わりに実施例1〜6、比較例1,2の偏光板ロールから必要長さ(93cm)を切り取り、消光軸方向が元の偏光板と同じ向きになるよう貼り付けた。得られた液晶表示装置に画像を表示させ、表示装置の長辺を上下方向にして置き、偏光サングラスをかけて画像を観察した。
(ブラックアウト)
○:正面から観察してブラックアウトは生じなかった。
×:正面から観察してブラックアウトし、画像がほとんど見えなかった。
(虹斑、着色)
◎:観察する角度を変えたり首を傾けたりしても、虹斑は観察されず、
着色もほとんど認められなかった。
○:虹斑は観察されなかったが、観察する角度、首の傾けかたにより着色があった。
×:斜め方向から観察すると虹斑が観察された。
実施例1〜6、比較例1及び2の液晶表示装置用偏光板としての評価結果(偏光サングラス視認性)を表3にまとめた。
(実施例7)
実施例1の偏光板ロールの光学用粘着剤シート面に転写フィルム3のλ/4位相差層面を両フィルムの長手方向(長さ方向)が平行となるように貼り合わせ、転写フィルム3の基材(二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製、コスモシャイン(R)A4100))を剥離し、円偏光板を得た。配向ポリエステルフィルムの主配向軸方向と偏光子の消光軸方向との角度は88度であった。
(実施例8)
実施例2の偏光板ロールの光学用粘着剤シート面に転写フィルム3のλ/4位相差層面を両フィルムの長手方向(長さ方向)が平行となるように貼り合わせ、転写フィルム3の基材(二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製、コスモシャイン(R)A4100))を剥離し、円偏光板を得た。配向ポリエステルフィルムの主配向軸方向と偏光子の消光軸方向との角度は88度であった。
(実施例9)
実施例3の偏光板の光学用粘着剤シート面に転写フィルム3のλ/4位相差層面を両フィルムの長手方向(長さ方向)が平行となるように貼り合わせ、転写フィルム3の基材(二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製、コスモシャイン(R)A4100))を剥離し、円偏光板を得た。配向ポリエステルフィルムの主配向軸方向と偏光子の消光軸方向との角度は88度であった。
(比較例3)
比較例1の偏光板の光学用粘着剤シート面に転写フィルム3のλ/4位相差層面を両フィルムの長手方向(長さ方向)が平行となるように貼り合わせ、転写フィルム3の基材(二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製、コスモシャイン(R)A4100))を剥離し、円偏光板を得た。配向ポリエステルフィルムの主配向軸方向と偏光子の消光軸方向との角度は88度であった。
(比較例4)
比較例2の偏光板を用いた以外は実施例7と同様にしてλ/4位相差層を設け、円偏光板を得た。配向ポリエステルフィルムの主配向軸方向と偏光子の消光軸方向との角度は72度であった。
(実施例10)
実施例4の偏光板の光学用粘着剤シート面に転写フィルム4のλ/2位相差層面を両フィルム長手方向(長さ方向)が平行となるように貼り合わせ、転写フィルム4の基材(二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製、コスモシャイン(R)A4100))を剥離し、円偏光板を得た。配向ポリエステルフィルムの主配向軸方向と偏光子の消光軸方向との角度は88度であった。
(実施例11)
実施例5の光学用粘着剤シート面に転写フィルム4のλ/2位相差層面を両フィルムの長手方向(長さ方向)が平行となるように貼り合わせ、転写フィルム4の基材(二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製、コスモシャイン(R)A4100))を剥離し、円偏光板を得た。配向ポリエステルフィルムの主配向軸方向と偏光子の消光軸方向との角度は88度であった。
(実施例12)
実施例6の光学用粘着剤シート面に転写フィルム3のλ/4位相差層面を両フィルムの長手方向(長さ方向)が平行となるように貼り合わせ、転写フィルム3の基材(二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製、コスモシャイン(R)A4100))を剥離し、円偏光板を得た。配向ポリエステルフィルムの主配向軸方向と偏光子の消光軸方向との角度は88度であった。
(反射防止用円偏光板としての評価)
実施例7〜12、比較例3、4の円偏光板をアルミニウム板に乗せ、上方から光を照射し、反射状態を観察した
◎:ほぼ反射光は認められなかった。
○:弱い反射光が観察された。
×:ほとんど反射防止効果は認められなかった。
(有機EL表示装置での評価)
市販の有機EL表示装置(ソニー製 KJ-55A8F)の円偏光板を剥がし、代わりに実施例7〜12、比較例3、4の円偏光板を乗せ、偏光サングラスをかけて、円偏光板を乗せた部分の画像を観察した。
評価の指標は液晶表示装置用偏光板としての評価と同じである。
実施例7〜12、比較例3及び4の
反射防止用円偏光板としての評価(反射防止性評価)の結果、及び、有機EL表示装置での偏光サングラス視認性評価の結果を表4にまとめた。
本発明により、安定生産の行いやすい縦方向または幅方向に配向したポリエステルフィルムを用いながら、偏光サングラスをかけて表示画面を見た場合でもブラックアウトが生じることのない偏光板、およびそれを用いた画像表示装置を提供することができる。

Claims (9)

  1. 偏光子(A)の片面に配向ポリエステルフィルム(B)および液晶化合物からなる位相差層(C)を有する偏光板であって、配向ポリエステルフィルム(B)の主配向軸方向と偏光子(A)の消光軸方向との角度が平行(0度)又は直交(90度)に対してずれ角度が15度以下である偏光板。
  2. 位相差層(C)がλ/4位相差層(C1)又はλ/4位相差層(C1)とλ/2位相差層(C2)の複合位相差層である請求項1に記載の偏光板。
  3. 偏光子(A)の配向ポリエステルフィルム(B)が積層された側とは反対側に位相差層(D)を有する請求項1又は2に記載の偏光板。
  4. 配向ポリエステルフィルム(B)の偏光子(A)が積層された側とは反対側に反射制御層(E)を有する請求項1〜3のいずれかに記載の偏光板。
  5. 配向ポリエステルフィルム(B)の面内レタデーションが3000nm〜30000nmである請求項1〜4のいずれかに記載の偏光板。
  6. 位相差層(D)が液晶化合物からなるλ/4位相差層(D1)又は液晶化合物からなるλ/4位相差層(D1)と液晶化合物からなるλ/2位相差層(D2)の複合位相差層である請求項1〜5のいずれかに記載の偏光板
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の偏光板を画像表示セルの視認側に有する画像表示装置。
  8. 画像表示装置が液晶表示装置である請求項7に記載の画像表示装置。
  9. 画像表示装置が有機エレクトロルミネッセンス表示装置である請求項7に記載の画像表示装置。
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