JP2020134278A - ガス分析方法及びガス分析装置 - Google Patents
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Abstract
Description
この問題に対しては、例えば、「電極間に直流電圧を印加することにより生ずるイオン電流を測定するジルコニア固体電解質酸素センサーにおいて、測定ガス流路内に検出部として両面に網目状白金電極を持つ板状のジルコニア固体電解質を配し、固体電解質の両面が同一のガスに接触し、混在する可燃性物質の影響をキャンセルさせることを特徴とする分析計。」が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、サンプルガスに混入した可燃性ガスの影響を排除してサンプルガス中の酸素濃度を正確に測定するための別の手段としては、例えば、サンプルガス中の可燃性ガスを精製器によって除去した後に、サンプルガス中の酸素濃度をジルコニア式酸素分析計によって測定することが考えられる。しかし、メタンのような低級炭化水素ガス又は水素ガスが混入している場合には、これらを精製器によって完全に除去することが困難である。従って、従来、可燃性ガスの影響を排除して、可燃性ガスが混入したサンプルガスの酸素濃度を正確に測定できなかった。
[1] 可燃性ガスの影響を排除したサンプルガスの酸素濃度を求めるためのガス分析方法であって、
前記サンプルガスに所定量の酸素ガスを追加し、酸素ガスを追加したサンプルガスの酸素濃度をジルコニア式酸素分析計によって測定するA工程と、
前記サンプルガスから酸素ガスを除去した後に所定量の酸素ガスを追加し、酸素ガスを除去及び追加したサンプルガスの酸素濃度をジルコニア式酸素分析計によって測定するB工程と、
前記サンプルガスの可燃性ガスの影響を排除した酸素濃度を式(1)によって算出するX工程と
を含み、
前記A工程及び前記B工程において追加する酸素ガスの量がジルコニア式酸素分析計による酸素濃度測定の際に減少する酸素の量以上である、
ガス分析方法。
x=a−b (1)
但し、前記式(1)中、
xは、可燃性ガスの影響を排除したサンプルガスの酸素濃度であり、
aは、A工程において測定した酸素ガスを追加したサンプルガスの酸素濃度であり、
bは、B工程において測定した酸素ガスを除去及び追加したサンプルガスの酸素濃度である。
[2] サンプルガスが可燃性ガスを含有するか否かを判定するためのガス分析方法であって、
前記サンプルガスに所定量の酸素ガスを追加し、酸素ガスを追加したサンプルガスの酸素濃度をジルコニア式酸素分析計によって測定するA工程と、
前記サンプルガスから酸素ガスを除去した後に所定量の酸素ガスを追加し、酸素ガスを除去及び追加したサンプルガスの酸素濃度をジルコニア式酸素分析計によって測定するB工程と、
前記サンプルガスの酸素濃度をジルコニア式酸素分析計によって測定するC工程と、
前記C工程において測定したサンプルガスの酸素濃度と前記可燃性ガスの影響を排除したサンプルガスの酸素濃度の差を式(2)によって算出するZ工程と、
前記C工程において測定したサンプルガスの酸素濃度と前記可燃性ガスの影響を排除したサンプルガスの酸素濃度の差が−2ppb以上であるか否かを評価する評価工程と、
前記C工程において測定したサンプルガスの酸素濃度と前記可燃性ガスの影響を排除したサンプルガスの酸素濃度の差が−2ppb以上であると評価された場合に、前記サンプルガスは可燃性ガスを含有しないと判定する判定工程と
を含み、
前記A工程及び前記B工程において追加する酸素ガスの量がジルコニア式酸素分析計による酸素濃度測定の際に減少する酸素の量以上である、
ガス分析方法。
z=c−(a−b) (2)
但し、前記式(2)中、
zは、C工程において測定したサンプルガスの酸素濃度と可燃性ガスの影響を排除したサンプルガスの酸素濃度の差であり、
aは、A工程において測定した酸素ガスを追加したサンプルガスの酸素濃度であり、
bは、B工程において測定した酸素ガスを除去及び追加したサンプルガスの酸素濃度であり、
cは、C工程において測定したサンプルガスの酸素濃度である。
[3] サンプルガス源と、酸素ガス除去手段と、酸素ガス追加手段と、ジルコニア式酸素分析計と、サンプルガス源から供給されるサンプルガスを、前記酸素ガス除去手段を経由せず、前記酸素ガス追加手段を経由して、前記ジルコニア式酸素分析計に導入する第1の被測定ガス経路と、サンプルガス源から供給されるサンプルガスを、前記酸素ガス除去手段及び前記酸素ガス追加手段をこの順に経由して、前記ジルコニア式酸素分析計に導入する第2の被測定ガス経路と、被測定ガス経路を切り替えるための流路切替手段とを備え、前記第1の被測定ガス経路と前記第2の被測定ガス経路とは切替え可能であるガス分析部を有し、
前記酸素ガス追加手段において追加する酸素ガスの量がジルコニア式酸素分析計による酸素濃度測定の際に減少する酸素の量以上であるガス分析装置。
[4] 前記ガス分析部は、サンプルガス源から供給されるサンプルガスを、前記酸素ガス除去手段及び前記酸素ガス追加手段を経由せず、前記ジルコニア式酸素分析計に導入する第3の被測定ガス経路とをさらに備え、前記第1の被測定ガス経路と前記第2の被測定ガス経路と前記第3の被測定ガス経路とは切替え可能である、[3]に記載のガス分析装置。
[5] 前記ガス分析部は、サンプルガスの流量を制御するための流量制御手段をさらに備える、[3]又は[4]に記載のガス分析装置。
[6] 前記酸素ガス追加手段は、追加する酸素の温度を一定に制御するための温度制御手段を有する、[3]〜[5]のいずれかに記載のガス分析装置。
[7] 前記酸素ガス除去手段は、前記サンプルガスから酸素ガスを除去する際に放出する可燃性ガスの濃度が1ppb以下である酸素吸着剤を充填した酸素吸着筒を有する、[3]〜[6]のいずれかに記載のガス分析装置。
また、本発明によれば、サンプルガスが可燃性ガスを含有するか否かを判定できるガス分析方法及びガス分析装置を提供できる。
<第1の態様>
本発明のガス分析方法の第1の態様は、可燃性ガスの影響を排除したサンプルガスの酸素濃度を求めるためのガス分析方法であり、後述するA工程、B工程及びX工程を含む。
A工程は、サンプルガスに所定量の酸素ガスを追加し、酸素ガスを追加したサンプルガスの酸素濃度をジルコニア式酸素分析計によって測定する工程である。なお、本明細書においては、A工程を「補正後サンプルガス酸素濃度測定工程」という場合がある。
B工程は、サンプルガスから酸素ガスを除去した後に所定量の酸素ガスを追加し、酸素ガスを除去及び追加したサンプルガスの酸素濃度をジルコニア式酸素分析計によって測定する工程である。なお、本明細書においては、B工程を「補正用酸素濃度測定工程」という場合がある。
まず、サンプルガスから酸素ガスを除去し、次いで、ある量の酸素ガスを追加する。この混合ガスの酸素濃度をジルコニア式酸素分析計によって測定する。追加した酸素ガスの量が可燃性ガスの燃焼によって減少する酸素ガスの量よりも多い場合には、ジルコニア式酸素分析計によって測定される酸素濃度が0[ppb]を超えるが、同量又は少ない場合には、測定される酸素濃度が0[ppb]となる。追加する酸素ガスの量を増減して、追加する酸素ガスの量を検討することにより、可燃性ガスの燃焼により減少する酸素の量を求めることができる。このようにして求めた酸素の量以上とすることで、本発明のガス分析方法によって、サンプルガスの真の酸素濃度を正確に測定することができるようになる。
上記A工程及び上記B工程の順序は限定されず、例えば、A工程の後にB工程を行ってもよく、B工程の後にA工程を行ってもよい。
前記A工程において追加する酸素ガスの量と前記B工程において追加する酸素ガスの量(物質量)は同一である。
X工程は、サンプルガスの可燃性ガスの影響を排除した酸素濃度を式(1)によって算出する工程である。
x=a−b (1)
但し、式(1)中、
xは、可燃性ガスの影響を排除したサンプルガスの酸素濃度であり、
aは、A工程において測定した酸素ガスを追加したサンプルガスの酸素濃度であり、
bは、B工程において測定した酸素ガスを除去及び追加したサンプルガスの酸素濃度である。
上記式(1)の導き方については、後述する。
なお、本明細書においては、xを「補正酸素濃度」という場合がある。
本発明のガス分析方法の第2の態様は、サンプルガスが可燃性ガスを含有するか否かを判定するためのガス分析方法であり、上述したA工程及びB工程と、後述するC工程、Z工程、評価工程及び判定工程を含む。
C工程は、サンプルガスの酸素濃度をジルコニア式酸素分析計によって測定する工程である。なお、本明細書においては、C工程を「非補正サンプルガス酸素濃度測定工程」という場合がある。
A工程及びB工程とは異なり、サンプルガスに酸素を追加したり、酸素を除去したりすることなく、ジルコニア式酸素分析計を用いて、酸素濃度を測定する。
サンプルガスが可燃性ガスを含有する場合には、ジルコニア式酸素分析計を用いてサンプルガスの酸素濃度を測定する際に可燃性ガスの燃焼によって酸素が消費されるため、C工程において測定されるサンプルガスの酸素ガス濃度は、サンプルガスの真の酸素濃度よりも低くなる。
上記A工程、上記B工程及びC工程の順序は限定されず、例えば、A工程、B工程、C工程の順に行ってもよいし、A工程、C工程、B工程の順に行ってもよいし、B工程、A工程、C工程の順に行ってもよいし、B工程、C工程、A工程の順に行ってもよいし、C工程、A工程、B工程の順に行ってもよいし、C工程、B工程、A工程の順に行ってもよい。
Z工程は、C工程において測定したサンプルガスの酸素濃度と可燃性ガスの影響を排除したサンプルガスの酸素濃度の差を式(2)によって算出する工程である。
z=c−(a−b) (2)
但し、式(2)中、
zは、C工程において測定したサンプルガスの酸素濃度と可燃性ガスの影響を排除したサンプルガスの酸素濃度の差であり、
aは、A工程において測定した酸素ガスを追加したサンプルガスの酸素濃度であり、
bは、B工程において測定した酸素ガスを除去及び追加したサンプルガスの酸素濃度であり、
cは、C工程において測定したサンプルガスの酸素濃度である。
なお、本発明においては、zを「差分酸素濃度」という場合がある。
評価工程は、C工程において測定したサンプルガスの酸素濃度と可燃性ガスの影響を排除したサンプルガスの酸素濃度の差(差分酸素濃度:z)が−2ppb以上であるか否かを評価する評価工程である。
判定工程は、C工程において測定したサンプルガスの酸素濃度と前記可燃性ガスの影響を排除したサンプルガスの酸素濃度の差(差分酸素濃度:z)が−2ppb以上であると評価された場合に、サンプルガスは可燃性ガスを含有しないと判定する工程である。
判定工程においては、さらに、zが−2ppb以上ではないと評価された場合、すなわち、zが−2ppb未満であると評価された場合には、サンプルガスは可燃性ガスを含有すると判定してもよい。サンプルガスに含有される可燃性ガスを正確に定量するには、他の適切な分析計を使用することが好ましい。
本発明のガス分析方法の第2の態様の変形は、サンプルガスが可燃性ガスを含有するか否かを判定するためのガス分析方法であり、上述したA工程、B工程、X工程及びC工程と、後述するZ´工程と、上述した評価工程及び判定工程とを含む。
Z工程は、C工程において測定したサンプルガスの酸素濃度と可燃性ガスの影響を排除したサンプルガスの酸素濃度の差(差分酸素濃度:z)を式(2´)によって算出する工程である。
z=c−x (2´)
但し、式(2´)中、
zは、C工程において測定したサンプルガスの酸素濃度と可燃性ガスの影響を排除したサンプルガスの酸素濃度の差であり、
cは、C工程において測定したサンプルガスの酸素濃度であり、
xは、X工程において算出した可燃性ガスの影響を排除したサンプルガスの酸素濃度である。
式(1)、式(2)及び式(2´)について、導出方法を説明する。
・式(1)について
A工程において、サンプルガスが含有する酸素ガスの量をχ[mol]、サンプルガスに追加する酸素ガスの物質量をυA[mol]、ジルコニア式酸素分析計によって測定した、酸素ガスを追加したサンプルガスの酸素濃度を換算した酸素ガスの物質量をα[mol]、ジルコニア式酸素分析計による測定の際に可燃性ガスの燃焼により変動する酸素ガスの物質量をζA[mol]とすると、以下の関係が成り立つ。
α=χ+υA+ζA (11)
また、B工程において、酸素ガス除去後のサンプルガスに追加する酸素ガスの物質量をυB[mol]、ジルコニア式酸素分析計によって測定した、酸素ガスを追加したサンプルガスの酸素濃度を換算した酸素ガスの物質量をβ[mol]、ジルコニア式酸素分析計による測定の際に可燃性ガスの燃焼により変動する酸素ガスの物質量をζB[mol]とすると、以下の関係が成り立つ。
β=υB+ζB (12)
ここで、A工程及びB工程において追加する酸素の量(物質量)は同一であるから、υA=υBであり、ジルコニア式酸素分析計により酸素濃度を測定する際の条件が同一であれば、ζA=ζBとみなすことができる。
従って、式(11)及び式(12)から、式(13)で表される関係が導かれる。
χ=α−β (13)
式(13)から式(1)を導くことができる。
x=a−b (1)
ここで、xは、サンプルガスの真の酸素濃度、すなわち、可燃性ガスの影響を排除したサンプルガスの酸素濃度であり、aは、A工程においてジルコニア式酸素分析計によって測定した、酸素ガスを追加したサンプルガスの酸素濃度であり、酸素ガスを追加したサンプルガスの酸素濃度であり、bは、B工程においてジルコニア式酸素分析計によって測定した、酸素ガスを除去及び追加したサンプルガスの酸素濃度である。
式(1)から、可燃性ガスの影響を排除したサンプルガスの酸素濃度を算出するために、A工程及びB工程において追加する酸素の量は同一であればよく、その具体的な値は必要ないことがわかる。これは、本発明のガス分析方法の有利な点の一つである。
さらに、C工程において、サンプルガスが含有する酸素ガスの量をχ[mol]、ジルコニア式酸素分析計により測定されるサンプルガスの酸素濃度から換算した酸素ガスの物質量をγ[mol]、ジルコニア式酸素分析計による測定の際に可燃性ガスの燃焼により変動する酸素ガスの物質量をζC[mol]とすると、以下の関係が成り立つ。
χ=γ+ζC (14)
ここで、A工程及びB工程において追加する酸素の量(物質量)は同一であるから、υA=υBであり、ジルコニア式酸素分析計により酸素濃度を測定する際の条件が同一であれば、ζA=ζB=ζC=ζとみなすことができる。
従って、式(11)、式(12)及び式(14)から、式(15)で表される関係が導かれる。
ζ=γ−(α−β) (15)
式(15)から式(2)を導くことができる。
z=c−(a−b) (2)
ここで、zは、C工程において測定したサンプルガスの酸素濃度と可燃性ガスの影響を排除したサンプルガスの酸素濃度の差であり、aは、A工程において測定した酸素ガスを追加したサンプルガスの酸素濃度であり、bは、B工程において測定した酸素ガスを除去及び追加したサンプルガスの酸素濃度であり、cは、C工程において測定したサンプルガスの酸素濃度である。
式(1)及び式(2)から、式(2´)を導くことができる。
z=c−x (2´)
ここで、z、c及びxは上述したとおりである。
以下では、図を参照しながら、本発明のガス分析装置を説明する。図中、三方弁13、15〜19について、3つの三角形を組み合わせて表し、遮断弁14について、2つの三角形を表しているが、白塗りの三角形は開いている経路を表し、黒塗りの三角形は閉じている経路を表している。また、マルチポジショニングバルブ21について、開通している経路を実線で、開通していない経路を点線で、それぞれ表している。
ここで、第1の被測定ガス経路と第2の被測定ガス経路と第3の被測定ガス経路とは切替え可能である。
図1は、サンプルガス源11と、酸素ガス除去手段23と、酸素ガス除去手段23の上流に配置された三方弁13と、酸素ガス除去手段23の下流側に配置された三方弁15と、酸素ガス除去手段23をバイパスして三方弁13と三方弁15を接続するバイパス経路25と、酸素ガス追加手段24と、酸素ガス追加手段24の上流に配置された三方弁16と、酸素ガス追加手段24の下流側に配置された三方弁17と、酸素ガス追加手段24をバイパスして三方弁16と三方弁17を接続するバイパス経路26と、ジルコニア式酸素分析計31と、流量制御手段22と、サンプルガス源11から供給されるサンプルガスを、流量制御手段22、三方弁13、酸素ガス除去手段23、三方弁15、三方弁16、酸素ガス追加手段24及び三方弁17を経由してジルコニア式酸素分析計31に導く被測定ガス経路を備えるガス分析部を含むガス分析装置の概念図である。
図1に示すガス分析装置において、A工程を行うには、サンプルガスがバイパス経路26ではなく酸素ガス追加手段24を通過するように、三方弁16及び17を設定し、かつ、サンプルガスがバイパス経路25を通過するように、三方弁13及び15を設定すればよい。
また、図1に示すガス分析装置において、B工程を行うには、サンプルガスがバイパス経路26ではなく酸素ガス追加手段24を通過するように、三方弁16及び17を設定し、かつ、サンプルガスがバイパス経路25ではなく酸素ガス除去手段23を通過するように、三方弁13及び15を設定すればよい。
図2は、サンプルガス源11と、流量制御手段22と、三方弁18と、三方弁13と、酸素ガス除去手段23と、遮断弁14と、三方弁15と、酸素ガス追加手段24と、三方弁と、ジルコニア式酸素分析計31と、酸素ガス除去手段23をバイパスするバイパス経路25と、酸素ガス除去手段23及び酸素ガス追加手段24をバイパスするバイパス経路と、サンプルガス源11から供給されるサンプルガスを、流量制御手段22、三方弁18、三方弁13、酸素ガス除去手段23、遮断弁14、三方弁15、酸素ガス追加手段24及び三方弁を経由してジルコニア式酸素分析計31に導く被測定ガス経路を備えるガス分析部を含むガス分析装置を示す概念図である。
図2に示すガス分析装置は、三方弁13、15、18及び19、並びに遮断弁14を、サンプルガスが酸素ガス除去手段23及び酸素ガス追加手段24を通過しないように設定した状態を示す。この状態では、本発明のガス分析方法におけるC工程を行うことができる。
また、図2に示すガス分析装置においては、三方弁13、15、18及び19と遮断弁14を適切に設定することにより、本発明のガス分析方法のA工程又はB工程を行うこともできる。
図4は、サンプルガス源11と、流量制御手段22と、三方弁18と、三方弁13と、酸素ガス除去手段23と、遮断弁14と、三方弁15と、酸素ガス追加手段24と、マルチポジショニングバルブ21と、ジルコニア式酸素分析計31と、酸素ガス除去手段23をバイパスするバイパス経路25と、サンプルガス源11から供給されるサンプルガスを、流量制御手段22、三方弁18、三方弁13、酸素ガス除去手段23、遮断弁14、三方弁15、酸素ガス追加手段24及びマルチポジショニングバルブ21を経由してジルコニア式酸素分析計31に導く被測定ガス経路と、サンプルガス源11から供給されるサンプルガスを、流量制御手段22、三方弁18及びマルチポジショニングバルブ21を経由してジルコニア式酸素分析計31に導く被測定ガス経路とを備えるガス分析部を含むガス分析装置を示す概念図である。
図4は、図2における三方弁19をマルチポジショニングバルブ21に置き換えたものである。
図4は、サンプルガスが酸素ガス除去手段23をバイパスし、酸素ガス追加手段24を通過して、ジルコニア式酸素分析計31に導かれるように三方弁13、15及び18、遮断弁14、並びにマルチポジショニングバルブが設定された状態を示す。この状態では、本発明のガス分析方法におけるA工程を行うことができる。本発明のガス分析方法におけるB工程又はC工程を実施するには、三方弁、遮断弁及びマルチポジショニングバルブを適切に設定すればよい。
サンプルガス源11から供給されたサンプルガスは、流量制御手段22aによって流量を制御され、酸素ガス追加手段24を通過して、サンプルガスに所定濃度の酸素ガスが追加される。酸素ガスが追加されたサンプルガスは、マルチポジショニングバルブ21を通過してジルコニア式酸素分析計31に導かれ、酸素濃度が測定される。
サンプルガス源11から供給されたサンプルガスは、流量制御手段22aによって流量を制御され、酸素ガス除去手段23及び酸素ガス追加手段24を通過して、サンプルガスに所定濃度の酸素ガスが追加される。酸素ガスが追加されたサンプルガスは、マルチポジショニングバルブ21を通過してジルコニア式酸素分析計31に導かれ、酸素濃度が測定される。
サンプルガス源11から供給されたサンプルガスは、流量制御手段22bによって流量を制御され、マルチポジショニングバルブ21を通過してジルコニア式酸素分析計31に導かれ、酸素濃度が測定される。
データ処理部においては、例えば、本発明のガス分析方法におけるX工程を実施することができる。また、本発明のガス分析方法におけるC工程を実施した場合には、本発明のガス分析方法におけるZ工程を実施することもできる。
表1に示す酸素濃度及び可燃性ガス濃度のサンプルガスを用いて、図5〜図7に概念図を示すガス分析装置により、サンプルガスの真の酸素濃度を測定した。詳細には以下のとおりである。
<補正後サンプルガス酸素濃度測定工程>
ガス分析装置を図5に示すように経路設定して、サンプルガスがパーミエーションチューブ(酸素ガス追加手段24)を通過し、所定量の酸素ガスが追加された後、ジルコニア式酸素分析計(31)に導かれるようにした。
パーミエーションチューブにおいてサンプルガスに追加した酸素による酸素濃度の増分(追加酸素濃度)は、表1の「追加酸素濃度」の欄に示すとおり250(ppb)とした。
酸素ガスを追加したサンプルガスをジルコニア式酸素分析計によって測定して得られた酸素濃度は、表1の「酸素濃度a」の欄に示すとおり、44(ppb)であった。
<補正用酸素濃度測定工程>
ガス分析装置を図6に示すように経路設定して、サンプルガスが酸素吸着筒(酸素ガス除去手段23)を通過して酸素ガスが除去され、さらに、パーミエーションチューブ(酸素ガス追加手段24)を通過して所定量の酸素ガスが追加された後、ジルコニア式酸素分析計(31)に導かれるようにした。
パーミエーションチューブにおいて酸素ガス除去後のサンプルガスに追加した酸素による酸素濃度の増分(追加酸素濃度)は、表1の「追加酸素濃度」の欄に示すとおり250(ppb)とした。
酸素ガスを除去・追加したサンプルガスをジルコニア式酸素分析計によって測定して得られた酸素濃度は、表1の「酸素濃度b」の欄に示すとおり、34(ppb)であった。
<非補正サンプルガス酸素濃度測定工程>
ガス分析装置を図7に示すように経路設定して、サンプルガスが酸素吸着筒(酸素ガス除去手段23)及びパーミエーションチューブ(酸素ガス追加手段24)をバイパスして、直接、ジルコニア式酸素分析計(31)に導かれるようにした。
サンプルガスをジルコニア式酸素分析計によって測定して得られた酸素濃度は、表1の「酸素濃度c」の欄に示すとおり、0(ppb)であった。
<補正酸素濃度の算出>
測定により得られた酸素濃度a及び酸素濃度bから、以下の式により、可燃性ガスの影響を排除したサンプルガスの酸素濃度(補正酸素濃度)を算出した。
a−b=44−34=10(ppb)
サンプルガスの酸素濃度は10(ppb)であったから、誤差は0%であった。
表1に示す酸素濃度及び可燃性ガス濃度のサンプルガスを用いて、実施例1と同様にして酸素濃度a、酸素濃度b及び酸素濃度cを測定して、非補正酸素濃度、誤差及び「c−(a−b)」を算出し、サンプルガス中の可燃性ガスの有無を判定した。
結果は表1に示す。
これに対して、比較例1では、追加した酸素の量が少なかったため、サンプルガスの酸素濃度を正確に測定することができなかった。
12 試料排気口
13,15,16,17,18,19 三方弁
14 遮断弁
21 マルチポジショニングバルブ
22,22a,22b 流量制御手段
23 酸素ガス除去手段
24 酸素ガス追加手段
25,26 バイパス経路
31 ジルコニア式酸素分析計
Claims (7)
- 可燃性ガスの影響を排除したサンプルガスの酸素濃度を求めるためのガス分析方法であって、
前記サンプルガスに所定量の酸素ガスを追加し、酸素ガスを追加したサンプルガスの酸素濃度をジルコニア式酸素分析計によって測定するA工程と、
前記サンプルガスから酸素ガスを除去した後に所定量の酸素ガスを追加し、酸素ガスを除去及び追加したサンプルガスの酸素濃度をジルコニア式酸素分析計によって測定するB工程と、
前記サンプルガスの可燃性ガスの影響を排除した酸素濃度を式(1)によって算出するX工程と
を含み、
前記A工程及び前記B工程において追加する酸素ガスの量がジルコニア式酸素分析計による酸素濃度測定の際に減少する酸素の量以上である、
ガス分析方法。
x=a−b (1)
但し、前記式(1)中、
xは、可燃性ガスの影響を排除したサンプルガスの酸素濃度であり、
aは、A工程において測定した酸素ガスを追加したサンプルガスの酸素濃度であり、
bは、B工程において測定した酸素ガスを除去及び追加したサンプルガスの酸素濃度である。 - サンプルガスが可燃性ガスを含有するか否かを判定するためのガス分析方法であって、
前記サンプルガスに所定量の酸素ガスを追加し、酸素ガスを追加したサンプルガスの酸素濃度をジルコニア式酸素分析計によって測定するA工程と、
前記サンプルガスから酸素ガスを除去した後に所定量の酸素ガスを追加し、酸素ガスを除去及び追加したサンプルガスの酸素濃度をジルコニア式酸素分析計によって測定するB工程と、
前記サンプルガスの酸素濃度をジルコニア式酸素分析計によって測定するC工程と、
前記C工程において測定したサンプルガスの酸素濃度と前記可燃性ガスの影響を排除したサンプルガスの酸素濃度の差を式(2)によって算出するZ工程と、
前記C工程において測定したサンプルガスの酸素濃度と前記可燃性ガスの影響を排除したサンプルガスの酸素濃度の差が−2ppb以上であるか否かを評価する評価工程と、
前記C工程において測定したサンプルガスの酸素濃度と前記可燃性ガスの影響を排除したサンプルガスの酸素濃度の差が−2ppb以上であると評価された場合に、前記サンプルガスは可燃性ガスを含有しないと判定する判定工程と
を含み、
前記A工程及び前記B工程において追加する酸素ガスの量がジルコニア式酸素分析計による酸素濃度測定の際に減少する酸素の量以上である、
ガス分析方法。
z=c−(a−b) (2)
但し、前記式(2)中、
zは、C工程において測定したサンプルガスの酸素濃度と可燃性ガスの影響を排除したサンプルガスの酸素濃度の差であり、
aは、A工程において測定した酸素ガスを追加したサンプルガスの酸素濃度であり、
bは、B工程において測定した酸素ガスを除去及び追加したサンプルガスの酸素濃度であり、
cは、C工程において測定したサンプルガスの酸素濃度である。 - サンプルガス源と、酸素ガス除去手段と、酸素ガス追加手段と、ジルコニア式酸素分析計と、サンプルガス源から供給されるサンプルガスを、前記酸素ガス除去手段を経由せず、前記酸素ガス追加手段を経由して、前記ジルコニア式酸素分析計に導入する第1の被測定ガス経路と、サンプルガス源から供給されるサンプルガスを、前記酸素ガス除去手段及び前記酸素ガス追加手段をこの順に経由して、前記ジルコニア式酸素分析計に導入する第2の被測定ガス経路と、被測定ガス経路を切り替えるための流路切替手段とを備え、前記第1の被測定ガス経路と前記第2の被測定ガス経路とは切替え可能であるガス分析部を有し、
前記酸素ガス追加手段において追加する酸素ガスの量がジルコニア式酸素分析計による酸素濃度測定の際に減少する酸素の量以上であるガス分析装置。 - 前記ガス分析部は、サンプルガス源から供給されるサンプルガスを、前記酸素ガス除去手段及び前記酸素ガス追加手段を経由せず、前記ジルコニア式酸素分析計に導入する第3の被測定ガス経路とをさらに備え、前記第1の被測定ガス経路と前記第2の被測定ガス経路と前記第3の被測定ガス経路とは切替え可能である、請求項3に記載のガス分析装置。
- 前記ガス分析部は、サンプルガスの流量を制御するための流量制御手段をさらに備える、請求項3又は4に記載のガス分析装置。
- 前記酸素ガス追加手段は、追加する酸素の温度を一定に制御するための温度制御手段を有する、請求項3〜5のいずれか1項に記載のガス分析装置。
- 前記酸素ガス除去手段は、前記サンプルガスから酸素ガスを除去する際に放出する可燃性ガスの濃度が1ppb以下である酸素吸着剤を充填した酸素吸着筒を有する、請求項3〜6のいずれか1項に記載のガス分析装置。
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