JP2020133225A - 安全装置及び建設機械 - Google Patents

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Takayuki Doi
隆行 土井
山▲崎▼ 洋一郎
Yoichiro Yamazaki
洋一郎 山▲崎▼
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Abstract

【課題】法面の傾斜した路肩上で作業する建設機械の転倒を未然に防止する。【解決手段】形状データから法面の建設機械の接地面に対する傾斜角度である第1法面角度を算出する第1法面角度算出部と、水平面に対する接地面の傾斜角度である接地面角度を検出する傾斜センサと、接地面角度に第1法面角度を加算し、水平面に対する法面の傾斜角度である第2法面角度を算出する第2法面角度算出部と、第2法面角度に応じて作業装置の先端位置の高さ制限値を設定する設定部と、先端位置が高さ制限値以下になるように前記作業装置の動作を制限する制限部とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、建設機械の安全装置及びその安全装置を備える建設機械に関するものである。
近年、油圧ショベルなどの建設機械では周囲の地面の形状を検出し、検出した形状から建設機械の安定度を判定し、転倒を未然に防ぐ機能を備えるものが知られている。
例えば、特許文献1には、ショベルの現在位置及び向きに関する情報と、掘削アタッチメントの現在の姿勢と、作業対象地面の現在の形状に関する情報と、作業者の操作内容とに基づいて所定時間後のショベル姿勢を予測して、ショベル安定度を算出し、安定度が所定値以下の場合にアタッチメントの動きを鈍化又は停止させるショベルが開示されている。
特開2016−172963号公報
ところで、法面は不安定であるため、建設機械が法面の路肩上で作業している場合、建設機械が備える作業装置の先端位置を高位置から低位置に向けて勢いよく振り降ろす動作を行うと、作業装置の慣性が大きいために建設機械全体の姿勢が不安定になり、転倒する可能性がある。しかし、特許文献1では、この課題について何ら考慮されていない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、法面の傾斜した路肩上で作業する建設機械の転倒を未然に防止する安全装置及び建設機械を提供することを目的とする。
本発明者は、法面の傾斜した路肩上で作業する建設機械の転倒の可能性について検討しており、下記の知見が得られた。建設機械が路肩上で作業装置を振り降ろす動作を行うと、作業装置の慣性によって下部走行体の法面側の荷重が過大になって路肩が崩れ、建設機械が転倒する可能性が高まる。このような事態を未然に防止するには、法面の傾斜角度に応じて作業装置の先端位置の高さを制限すればよい。
ここで、路肩が傾斜している場合、路肩に対する傾斜角度は緩慢な法面であっても、路肩の水平面に対する傾斜角度が急峻であれば、法面の水平面に対する傾斜角度は急峻になるため、路肩は崩れる可能性が高い。
しかし、このような路肩上で建設機械が作業を行う場合、建設機械に取り付けられた形状センサが検出する形状データは水平面基準ではなく建設機械の接地面を基準にして計測されたものである。そのため、形状センサが検出した形状データが示す法面の傾斜角度は緩やかな傾斜角度を示し、これでは、法面の傾斜角度を正確に評価できず、適切な高さ制限値を設定することができない。
一方、路肩が傾斜した法面で作業をしている場合、作業装置の先端位置を高位置に位置決めする作業が行われるケースは少ないため、高さ制限を行っても作業効率に与える影響は小さい。本発明者は、これらの知見に着目し、本発明を想到するに至った。
本発明の一態様は、下部走行体と、前記下部走行体に対して旋回可能に構成された上部旋回体と、前記上部旋回体に回動可能に構成された作業装置とを備える建設機械の安全装置であって、
前記建設機械の周囲の地形の形状を示す形状データを取得する取得部と、
前記形状データから前記建設機械の接地面に対する法面の傾斜角度である第1法面角度を算出する第1法面角度算出部と、
水平面に対する前記接地面の傾斜角度である接地面角度を検出する傾斜センサと、
前記接地面角度に前記第1法面角度を加算することで、前記水平面に対する前記法面の傾斜角度である第2法面角度を算出する第2法面角度算出部と、
前記第2法面角度に応じて前記作業装置の先端位置の高さ制限値を設定する設定部と、
前記先端位置が前記高さ制限値以下になるように前記作業装置の動作を制限する制限部とを備える。
本構成によれば、水平面に対する法面の傾斜角度である第2法面角度に応じて作業装置の先端位置の高さ制限値が設定され、作業装置の先端位置が高さ制限値を超えないように作業装置の動作が制限される。そのため、法面の傾斜した路肩上で作業している建設機械が作業装置を振り降ろす動作を行ったとしても、下部走行体の法面側の荷重が過大になって路肩が崩れ、建設機械が転倒することを未然に防止できる。また、法面の路肩で作業している場合、作業装置の先端位置を高位置に位置決めする作業が行われるケースは少ないため、高さ制限を行っても作業効率に与える影響は小さい。
上記態様において、前記設定部は、前記第2法面角度が増大するにつれて前記高さ制限値を減少させることが好ましい。
本構成によれば、第2法面角度が増大するにつれて高さ制限値が減少されるため、作業装置を振り降ろした際の建設機械の転倒をより確実に防止できる。
上記態様において、前記制限部は、前記法面までの距離が所定距離未満になった場合に前記作業装置の動作制限を開始することが好ましい。
建設機械から法面までの距離が離れている場合、路肩の崩れは生じにくいため、動作制限をする必要性は低い。本構成によれば、法面までの距離が所定距離未満になったときに動作制限が開始されるため、不必要に動作制限が行われることを防止し、作業効率を高めることができる。
上記態様において、前記動作制限の開始時に前記先端位置の高さが前記高さ制限値を超えている場合、前記作業装置の速度を制限しながら前記先端位置が前記高さ制限値以下になるように前記作業装置を制御することが好ましい。
作業態様によっては、動作制限の開始時に既に作業装置の先端位置の高さが高さ制限値を超えていることもあり、この場合、作業装置を振り降ろす動作が行われると、建設機械が転倒する可能性がある。本態様は、動作制限の開始時に既に先端位置の高さが高さ制限値を超えている場合、作業装置の速度が制限されつつ、先端位置が高さ制限値以下に位置決めされるように作業装置が制御される。そのため、建設機械の転倒をより確実に防止できる。
上記態様において、前記取得部は、前記作業装置又は前記上部旋回体に配置され、前記形状データを取得する形状センサであり、前記形状データの座標系を前記作業装置又は前記上部旋回体の座標系から前記建設機械の座標系に変換し、前記座標系が変換された形状データから前記法面の傾斜方向に沿った複数の点を抽出し、前記複数の点から前記法面の傾斜を示す直線を算出し、前記直線の傾きに基づいて前記第1法面角度を算出することが好ましい。
本構成によれば、作業装置又は上部旋回体を基準とする座標系で得られた形状データの座標系が建設機械の座標系に変換され、変換後の形状データにおいて法面の傾斜方向に沿った複数の点が抽出され、複数の点から法面の傾斜を示す直線が算出され、この直線から第1法面角度が算出される。そのため、第1法面角度を正確に算出できる。
本発明によれば、法面の傾斜した路肩上で作業する建設機械の姿勢が不安定になり、建設機械が転倒することを未然に防止できる。
本発明の実施の形態に係る安全装置が搭載される建設機械の例である油圧ショベルを示す図である。 図1に示す油圧ショベルのブロック図である。 第1法面角度が算出される様子の一例を示す図である。 第1法面角度が算出される様子の他の一例を示す図である。 路肩で作業する油圧ショベルの一例を示す図である。 作業装置の動作制限の一例を示す図である。 高さ制限値を設定する際に用いられる高さ制限値マップの一例を示すグラフである。 動作制限の開始時に先端位置が高さ制限値よりも上側に位置している状況を説明する図である。 図2に示す油圧ショベルの動作を示すフローチャートである。
本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る安全装置が搭載される建設機械の例である油圧ショベル1を示す図である。この油圧ショベル1は、地面Gの上を走行可能な下部走行体10と、下部走行体10に搭載される上部旋回体12と、上部旋回体12に搭載される作業装置14とを備える。ここでは、安全装置が油圧ショベル1に適用される構成を例示するが、本発明はこれに限定されない。例えば、安全装置は、油圧クレーン等の下部走行体、上部旋回体、及び作業装置を備える建設機械であれば、どのような建設機械に適用されてもよい。
また、本実施の形態において、地面Gに直行する上側の方向を上方、下側の方向を下方と呼び、上方及び下方を総称して上下方向と呼ぶ。また、上部旋回体12を基準に正面の方向を前方、前方の反対方向を後方と呼び、前方及び後方を総称して前後方向と呼ぶ。また、上下方向及び前後方向のそれぞれに直行する方向を左右方向と呼ぶ。また、後方から前方に見て左右方向の左側を左方、右側を右方と呼ぶ。
下部走行体10及び上部旋回体12は、作業装置14を支持する機体を構成する。上部旋回体12は、旋回フレーム16と、その上に搭載される複数の要素とを有する。当該複数の要素は、エンジンを収容するエンジンルーム17及び運転室であるキャブ18を含む。下部走行体10は、一対のクローラで構成されている。上部旋回体12は下部走行体に対して旋回可能に取り付けられている。
作業装置14は、掘削作業その他の必要な作業のための動作を行うことが可能であり、ブーム21、アーム22、及びバケット23を含む。ブーム21は、旋回フレーム16の前端に起伏可能すなわち水平軸回りに回動可能に支持される基端部と、その反対側の先端部とを有する。アーム22は、ブーム21の先端部に水平軸回りに回動可能に取付けられる基端部と、その反対側の先端部とを有する。バケット23は、アーム22の先端部に回動可能に取付けられる。
ブーム21、アーム22、及びバケット23のそれぞれには、複数の伸縮可能な油圧シリンダであるブームシリンダC1、アームシリンダC2、及びバケットシリンダC3が取り付けられている。
ブームシリンダC1は、上部旋回体12とブーム21との間に介在し、ブーム21に起伏動作を行わせるように伸縮する。アームシリンダC2は、ブーム21とアーム22との間に介在し、アーム22に回動動作を行わせるように伸縮する。バケットシリンダC3は、アーム22とバケット23との間に介在し、バケット23に回動動作を行わせるように伸縮する。
図2は、図1に示す油圧ショベル1のブロック図である。油圧ショベル1は、コントローラ100、形状センサ101、傾斜センサ102、姿勢センサ103、ブーム操作装置105、アーム操作装置106、バケット操作装置107、旋回操作装置108、走行操作装置109、及び油圧回路200を備える。
油圧回路200は、図1に示すブームシリンダC1〜バケットシリンダC3に加え、旋回モータM1、走行モータM2L,M2R、一対のブーム電磁弁V1、一対のアーム電磁弁V2、一対のバケット電磁弁V3、一対の旋回電磁弁V4、左の一対の走行電磁弁V5L、右の一対の走行電磁弁V5R、ブーム制御弁V6、アーム制御弁V7、バケット制御弁V8、旋回制御弁V9、左右一対の走行制御弁V10L,V10Rを含む。さらに、油圧回路200は、図示しないエンジンの動力により駆動され、各アクチュエータに作動油を供給する油圧ポンプおよび各切換弁のパイロットポートに対してパイロットラインを介してパイロット圧を送るパイロットポンプを含む。
ブームシリンダC1は、油圧ポンプからの作動油の供給を受けることにより伸縮し、これによりブーム上げ動作とブーム下げ動作とを行わせる。
アームシリンダC2は、油圧ポンプからの作動油の供給を受けることにより伸縮し、これによりアーム引き動作とアーム押し動作とを行わせる。
バケットシリンダC3は、油圧ポンプからの作動油の供給を受けることにより伸縮し、これによりバケット掬い動作とバケット開き動作とを行わせる。
旋回モータM1は、油圧ポンプからの作動油の供給を受けることにより双方向に回転動作するモータ出力軸を有し、当該モータ出力軸に連結された上部旋回体12に左旋回動作または右旋回動作を行わせる。
走行モータM2L及び走行モータM2Rは、それぞれ、油圧ポンプからの作動油の供給を受けることにより双方向に回転動作するモータ出力軸を有し、当該モータ出力軸に連結された下部走行体10に前進走行動作または後進走行動作を行わせる。走行モータM2L及び走行モータM2Rは、同一速度で回転することで、下部走行体10は前進又は後進する。一方、走行モータM2L及び走行モータM2Rが異なる速度で回転することで、下部走行体10は旋回する。
ブーム制御弁V6は、一対のブームパイロットポートを有する油圧パイロット切換弁からなり、当該一対のブームパイロットポートのいずれかにブームパイロット圧が入力されることにより、そのブームパイロットポートに対応した方向にそのブームパイロット圧の大きさに対応したストロークで開弁し、これにより、ブーム21に対する作動油の供給の方向及び流量を変化させる。
アーム制御弁V7は、一対のアームパイロットポートを有する油圧パイロット切換弁からなり、当該一対のアームパイロットポートのいずれかにアームパイロット圧が入力されることにより、そのアームパイロットポートに対応した方向にそのアームパイロット圧の大きさに対応したストロークで開弁し、これにより、アーム22に対する作動油の供給の方向及び流量を変化させる。
バケット制御弁V8は、一対のバケットパイロットポートを有する油圧パイロット切換弁からなり、当該一対のバケットパイロットポートのいずれかにバケットパイロット圧が入力されることにより、そのバケットパイロットポートに対応した方向にそのバケットパイロット圧の大きさに対応したストロークで開弁し、これにより、バケット23に対する作動油の供給の方向及び流量を変化させる。
旋回制御弁V9は、一対の旋回パイロットポートを有する油圧パイロット切換弁からなり、当該一対の旋回パイロットポートのいずれかに旋回パイロット圧が入力されることにより、その旋回パイロットポートに対応した方向にその旋回パイロット圧の大きさに対応したストロークで開弁し、これにより、旋回モータM1に対する作動油の供給の方向及び流量を変化させる。
走行制御弁V10L,V10Rは、それぞれ、一対の走行パイロットポートを有する油圧パイロット切換弁からなり、当該一対の走行パイロットポートのいずれかに走行パイロット圧が入力されることにより、その走行パイロットポートに対応した方向にその走行パイロット圧の大きさに対応したストロークで開弁し、これにより、走行モータM2L,M2Rに対する作動油の供給の方向及び流量を変化させる。
一対のブーム電磁弁V1は、パイロットポンプとブーム制御弁V6の一対のブームパイロットポートとの間にそれぞれ介在する電磁弁であり、電気信号であるブーム指令信号の入力を受けて開閉動作を行う。一対のブーム電磁弁V1は、ブーム指令信号の入力を受けるとそのブーム指令信号に応じた度合いに前記ブームパイロット圧を調節する。
一対のアーム電磁弁V2は、パイロットポンプとアーム制御弁V7の一対のアームパイロットポートとの間にそれぞれ介在する電磁弁であり、電気信号であるアーム指令信号の入力を受けて開閉動作を行う。一対のアーム電磁弁V2は、アーム指令信号の入力を受けるとそのアーム指令信号に応じた度合いに前記アームパイロット圧を調節する。
一対のバケット電磁弁V3は、パイロットポンプとバケット制御弁V8の一対のアームパイロットポートとの間にそれぞれ介在する電磁弁であり、電気信号であるバケット指令信号の入力を受けて開閉動作を行う。一対のバケット電磁弁V3は、バケット指令信号の入力を受けるとそのバケット指令信号に応じた度合いに前記バケットパイロット圧を調節する。
一対の旋回電磁弁V4は、パイロットポンプと旋回制御弁V9の一対の旋回パイロットポートとの間にそれぞれ介在する電磁弁であり、電気信号である旋回指令信号の入力を受けて開閉動作を行う。旋回電磁弁V4は、旋回指令信号の入力を受けるとその旋回指令信号に応じた度合いに前記旋回パイロット圧を調節する。
一対の走行電磁弁V5Lは、パイロットポンプと走行制御弁V10Lの一対の走行パイロットポートとの間にそれぞれ介在する電磁弁であり、電気信号である旋回指令信号の入力を受けて開閉動作を行う。一対の走行電磁弁V5Lは、走行指令信号の入力を受けるとその走行指令信号に応じた度合いに前記走行パイロット圧を調節する。
一対の走行電磁弁V5Rは、パイロットポンプと走行制御弁V10Rの一対の走行パイロットポートとの間にそれぞれ介在する電磁弁であり、電気信号である旋回指令信号の入力を受けて開閉動作を行う。一対の走行電磁弁V5Rは、走行指令信号の入力を受けるとその走行指令信号に応じた度合いに前記走行パイロット圧を調節する。
形状センサ101(取得部の一例)は、油圧ショベル1の周囲の地形の距離分布を示す形状データを検出する。形状センサ101は、例えば、LIDAR(light detection and ranging)などの3次元の測距センサを含む。形状センサ101はLIDARの他、赤外線を用いた測距センサ及び超音波を用いた測距センサなど、距離分布を計測できるセンサであれば、どのようなセンサを含んでいてもよい。本実施の形態では、形状センサ101は、例えば上部旋回体12、又は作業装置14において、画角の中心線が下斜め前方を向くように取り付けられている。以下の説明では、形状センサ101は、図3に示すように作業装置14の下面に取り付けられているものとして説明する。形状データは、例えば形状センサ101から地形までの深度を示す深度データがマトリックス状に配列された距離画像データである。
傾斜センサ102は、下部走行体10の接地面の水平面に対する傾斜角度である接地面角度を検出する。傾斜センサ102は、例えば加速度センサ及び角速度センサの機能を有する慣性センサを含む。傾斜センサ102は、慣性センサの検出信号に基づいてストラップダウン方式などにより接地面角度を検出する。
姿勢センサ103は、作業装置14の姿勢を検出する。姿勢センサ103は、図1に示すブーム角度センサ61、アーム角度センサ62、及びバケット角度センサ63を含む。ブーム角度センサ61は、上部旋回体12に対するブーム21の回転角を検出する。アーム角度センサ62は、ブーム21に対するアーム22の回転角を検出する。バケット角度センサ63は、アーム22に対するバケット23の回転角を検出する。ブーム角度センサ61〜バケット角度センサ63は、それぞれ、レゾルバ又はロータリーエンコーダなどで構成される。
ブーム操作装置105は、いわゆる電気レバー装置で構成され、ブーム上げ動作又はブーム下げ動作のためのオペレータからの操作を受け付けるブーム操作レバーと、ブーム操作レバーの操作量を電気信号であるブーム操作信号に変換してコントローラ100に入力する操作信号生成部とを含む。
アーム操作装置106は、いわゆる電気レバー装置で構成され、アーム引き動作又はアーム押し動作のためのオペレータからの操作を受け付けるアーム操作レバーと、アーム操作レバーの操作量を電気信号であるアーム操作信号に変換してコントローラ100に入力する操作信号生成部とを含む。
バケット操作装置107は、いわゆる電気レバー装置で構成され、バケット掬い動作又はバケット開き動作のためのオペレータからの操作を受け付けるバケット操作レバーと、バケット操作レバーの操作量を電気信号であるバケット操作信号に変換してコントローラ100に入力する操作信号生成部とを含む。
旋回操作装置108は、いわゆる電気レバー装置で構成され、上部旋回体12を右旋回又は左旋回させるためのオペレータからの操作を受け付ける旋回操作レバーと、旋回操作レバーの操作量を電気信号である旋回操作信号に変換してコントローラ100に入力する操作信号生成部とを含む。
走行操作装置109は、いわゆる電気レバー装置で構成され、下部走行体10を前進又は後進させるためのオペレータからの操作を受け付ける走行操作レバーと、走行操作レバーの操作量を電気信号である走行操作信号に変換してコントローラ100に入力する操作信号生成部とを含む。
コントローラ100は、例えばマイクロコンピュータからなり、演算部110及び指令部120を備える。演算部110は、油圧ショベル1が不安定状態にあるか否かの判定を行う機能を担う。指令部120は、油圧回路200に含まれる各要素の作動を制御する機能を担う。
指令部120は、ブーム指令部121、アーム指令部122、バケット指令部123、旋回指令部124、及び走行指令部125を備える。ブーム指令部121は、ブーム操作装置105の操作量に応じた値のブーム指令信号を一対のブーム電磁弁V1に入力することで該ブーム操作装置105の操作量に応じた開度にブーム電磁弁V1の開度を設定する。
アーム指令部122は、アーム操作装置106の操作量に応じた値のアーム指令信号を一対のアーム電磁弁V2に入力ことで該アーム操作装置106の操作量に応じた開度にアーム電磁弁V2の開度を設定する。
バケット指令部123は、バケット操作装置107の操作量に応じた値のバケット指令信号を一対のバケット電磁弁V3に入力することで該バケット操作装置107の操作量に応じた開度にバケット電磁弁V3の開度を設定する。
旋回指令部124は、旋回操作装置108の操作量に応じた値の旋回指令信号を旋回電磁弁V4に入力することで該旋回操作装置108の操作量に応じた開度に旋回電磁弁V4の開度を設定する。
走行指令部125は、走行操作装置109の操作量に応じた値の走行指令信号を一対の走行電磁弁V5L及び一対の走行電磁弁V5Rに入力することで該走行操作装置109の操作量に応じた開度に一対の走行電磁弁V5L及び一対の走行電磁弁V5Rそれぞれの開度を設定する。
演算部110は、第1法面角度算出部111、第2法面角度算出部112、設定部113、及び制限部114を含む。第1法面角度算出部111は、形状センサ101が検出した形状データに基づいて第1法面角度を算出する。
図3は、第1法面角度θ1が算出される様子の一例を示す図である。まず、第1法面角度算出部111は、形状センサ101で検出された形状データを油圧ショベル1の座標系500に変換する。座標系500は、例えば、油圧ショベル1の重心を原点とする3次元の直行座標系であり、X軸、Y軸、及びZ軸を備える。X軸は前後方向の座標軸であり、Y軸は上下方向の座標軸であり、Z軸は左右方向の座標軸である。ここでは、座標系500は、上部旋回体12が基準とされている。形状センサ101は作業装置14に取り付けられているため、座標系500における形状センサ101の位置は作業装置14の姿勢に応じて変化する。
そこで、第1法面角度算出部111は、姿勢センサ103の検出信号を用いて、座標系500における形状センサ101の位置を算出し、この位置から形状センサ101の座標系と座標系500との相対的な位置関係を特定し、特定した相対的な位置関係に基づいて形状データの座標系を座標系500に変換する。
なお、形状センサ101が上部旋回体12に配置されている場合、形状センサ101の座標系500における位置は一定であるため、形状データを座標系500に変換するに際して姿勢センサ103の検出信号は不要である。
次に、第1法面角度算出部111は、座標系500に変換した形状データから第1法面角度θ1を算出する。この場合、第1法面角度算出部111は、変換後の形状データから油圧ショベル1の前方にある法面301の傾斜方向L1と特定し、特定した傾斜方向L1と平行な1ラインのデータ群を形状データから抽出する。 この場合、第1法面角度算出部111は、例えば、座標系500の原点を通り、傾斜方向L1と平行な1ラインのデータ群を抽出すればよい。
次に、第1法面角度算出部111は、抽出した1ラインのデータ群から法面301の傾斜を示す回帰直線Y1を算出し、X−Z平面、すなわち接地面SAに対する回帰直線Y1の角度を第1法面角度θ1として算出する。
なお、油圧ショベル1と法面301までの距離によっては形状センサ101の画角内に路肩302が含まれることもある。この場合、抽出した1ラインのデータ群を1つの直線で近似して回帰直線Y1を求めると、路肩302の傾斜を示すデータ群の影響により法面301の傾斜を正確に示す回帰直線Y1が得られない可能性がある。
そこで、第1法面角度算出部111は、抽出した1ラインのデータ群を2つの直線で近似することで、法面301の傾斜を示す回帰直線Y1と、路肩302の傾斜を示す回帰直線Y2とを求めてもよい。この場合、第1法面角度算出部111は、X軸に対する回帰直線Y1の角度、或いは回帰直線Y2に対する回帰直線Y1の角度を、第1法面角度θ1として算出してもよい。
このとき、第1法面角度算出部111は、回帰直線Y1の決定係数が所定の値以下であれば、形状データには法面301は含まれていないと判定し、回帰直線Y1の決定係数が所定の値より大きければ、形状データには法面301が含まれていると判定してもよい。
また、第1法面角度算出部111は、傾斜方向L1に平行な複数ラインのデータ群を抽出し、複数ラインのそれぞれについて回帰直線Y1、Y2を求めてもよい。この場合、第1法面角度算出部111は、複数の回帰直線のそれぞれについて第1法面角度θ1を算出し、各第1法面角度θ1の平均値を最終的に求める第1法面角度θ1として算出してもよい。
図4は、第1法面角度θ1が算出される様子の他の一例を示す図である。図4では、接地面SAの前方に法面301が存在していない。そのため、形状データから抽出した1ラインのデータ群に対して回帰直線を求めると、接地面SAの傾斜を示す1つの回帰直線Y3が得られる。ここで、接地面SAはX軸と平行である。そのため、X軸に対する回帰直線Y3の角度は0度となり、第1法面角度θ1は0度となり、法面301は存在しない。
図2に参照を戻す。第2法面角度算出部112は、第1法面角度算出部111で算出された第1法面角度θ1に傾斜センサ102で検出された接地面角度θ0を加算して第2法面角度θ2を算出する。図5は、路肩302で作業する油圧ショベル1の一例を示す図である。第2法面角度θ2は、水平面303に対する法面301の傾斜角度である。接地面角度θ0は、水平面303に対する接地面SA(路肩302)の傾斜角度である。一方、第1法面角度θ1は接地面SAに対する法面301の傾斜角度である。したがって、第1法面角度θ1に接地面角度θ0を加算することで水平面303に対する法面301の傾斜角度である第2法面角度θ2が算出できる。
図2に参照を戻す。設定部113は、第2法面角度θ2に応じて作業装置14の先端位置の高さ制限値を設定する。図7は、高さ制限値を設定する際に用いられる高さ制限値マップの一例を示すグラフである。高さ制限値マップは、例えば、コントローラ100のメモリ(図略)に予め記憶されており、高さ制限値と第2法面角度θ2とを対応付けて記憶する。
高さ制限値マップにおいて、高さ制限値は、これ以上、先端位置P1が高くなると、作業装置14を振り降ろす動作が行われた場合、油圧ショベル1が転倒する可能性が高くなる第2法面角度θ2に応じて予め定められた値が採用されている。
具体的には、高さ制限値は、第2法面角度θ2が0度からθ2_1度までの範囲では最高値Maxを維持し、θ2_1度からθ2_2度までの範囲では第2法面角度θ2の増大に伴ってリニアに減少し、θ2_2度より大きい範囲では最小値Minを維持している。
最高値Maxは油圧ショベルが物理的に位置決め可能な作業装置14の先端位置P1の最大の高さを示している。したがって、θ2_1度は、作業装置14を最高値Maxから振り降ろす動作を行ったとしても、油圧ショベル1が転倒する可能性の低い第2法面角度θ2の最大値が採用されている。
第2法面角度θ2がθ2_1度より大きくなると、第2法面角度θ2の増大に伴って、作業装置14を振り降ろした際の油圧ショベル1が転倒する可能性は、先端位置P1が高くなるほど高くなる。そこで、第2法面角度θ2がθ2_1度からθ2_2度までの範囲では、高さ制限値は第2法面角度θ2の増大に伴ってリニアに減少されている。ここで、リニアに減少させることは一例であり、漸次に減少されるものであればリニア以外で減少されてもよい。
高さ制限値を過大に制限すると、油圧ショベル1は作業ができなくなる。そこで、図7の例では最小値Minを設け、第2法面角度θ2がθ2_2度より大きい範囲では、高さ制限値が最小値Minより小さくならないようにしている。ここで、最小値Minは、油圧ショベル1が路肩302上で作業をするにあたり最低限確保する必要がある先端位置P1の高さ位置であって、作業装置14の振り降ろしに伴う油圧ショベル1の転倒を可能な限り抑制できる高さ位置が採用される。
図2に参照を戻す。制限部114は、先端位置P1が高さ制限値以下になるように作業装置14の動作を制限する。図6は、作業装置14の動作制限の一例を示す図である。図6の例では、高さ制限値601は、法面301を基準に設定されているため、高さ制限値601を示す直線は法面301と平行な直線で示されている。
具体的には、制限部114は、姿勢センサ103の検出信号から先端位置P1を求める。先端位置P1は、例えば、ブーム21、アーム22、及びバケット23のそれぞれの既知の長さと、ブーム角度センサ61、アーム角度センサ62、及びバケット角度センサ63のそれぞれが検出したブーム角度、アーム角度、及びバケット角度とを用いた幾何演算により算出される。
そして、制限部114は、オペレータの操作によって先端位置P1が高さ制限値601より高くなったことを検出した場合、ブーム指令部121、アーム指令部122、及びバケット指令部123のそれぞれに停止指令を出力する。これにより、ブーム指令部121、アーム指令部122、及びバケット指令部123は、それぞれ、一対のブーム電磁弁V1、一対のアーム電磁弁V2、及びバケット電磁弁V3のそれぞれを閉弁させる。その結果、作業装置14の動作が停止され、先端位置P1が高さ制限値601以内に収まるように先端位置P1の高さを制限できる。
具体的には、制限部114は、ブーム上げ動作、アーム押し動作、及びバケット開き動作の少なくとも1つの動作がオペレータの操作によって開始されると、先端位置P1が高さ制限値601より高くなったか否かをモニタする。そして、先端位置P1が高さ制限値601より高くなったことを検出した場合、制限部114は、停止指令を出力すればよい。
一方、上述のように先端位置P1の高さは制限されているため、オペレータの操作によって作業装置14が振り降ろされる動作が行われたとしても、油圧ショベル1が転倒する可能性が低い。したがって、制限部114は、例えば、ブーム下げ動作、アーム引き動作、及びバケット掬い動作の少なくとも1つの動作がオペレータの操作によって行われた場合、動作制限は行わない。
ここで、高さ制限値601は、法面301を基準に設定されたが、本発明はこれに限定されず、接地面SAを基準に設定されてもよいし、水平面303を基準に設定されてもよい。
なお、先端位置P1が高さ制限値601より高くなったときに停止指令を出力した場合、慣性によって作業装置14は、先端位置P1が高さ制限値601の少し上側で停止する可能性がある。そこで、制限部114は、高さ制限値601よりも少し下側に予備高さ制限値を設け、先端位置P1が予備高さ制限値よりも大きくなったときに、停止指令を出力してもよい。これにより、先端位置P1が高さ制限値601を超えた位置で作業装置14が停止することを防止できる。
図5を参照する。油圧ショベル1から法面301までの距離が所定距離以上であれば、路肩302は崩れる可能性は低く、油圧ショベル1が転倒する可能性は低い。そこで、制限部114は、油圧ショベル1から法面301までの距離を形状データから算出し、その距離が所定距離未満になった場合においてのみ、作業装置14の動作制限を実施してもよい。この態様を採用する場合、油圧ショベル1の作業態様によっては、動作制限の開始時に既に先端位置P1が高さ制限値601よりも上側に位置している場合もある。
そこで、制限部114は、動作制限の開始時に先端位置P1の高さが高さ制限値601を超えている場合、作業装置14の速度を制限しながら先端位置P1が高さ制限値601を下回る位置まで作業装置14を移動させればよい。
図8は、動作制限の開始時に先端位置P1が高さ制限値601よりも上側に位置している状況を説明する図である。この場合、制限部114は、先端位置P1が所定の軌跡901に沿って所定の低速度で移動するように、ブーム指令部121、アーム指令部122、及びバケット指令部123のそれぞれにブーム指令信号、アーム指令信号、及びバケット指令信号を出力すればよい。図8の例では、軌跡901は、高さ制限値601を示す法面301と平行なラインに対して所定の角度αで交わる直線が採用されている。低速度は、例えば、ブームシリンダC1、アームシリンダC2、及びバケットシリンダC3が出力し得る速度のうち最低の速度、あるいは最低の速度の多少のマージンを加えた速度が採用できる。これにより、強制的に先端位置P1が高さ制限値601内に収められ、油圧ショベル1の転倒を未然に防止できる。
図9は、図2に示す油圧ショベル1の動作を示すフローチャートである。この処理は、油圧ショベル1の稼働中、所定の周期で繰り返し実行されるものとする。まず、傾斜センサ102は、接地面SAの水平面303に対する傾斜角度である接地面角度θ0を検出する(S1)。次に、形状センサ101は、油圧ショベル1の周囲の地形の距離分布を示す形状データを取得する(S2)。次に、第1法面角度算出部111は、取得された形状データを形状センサ101の座標系から油圧ショベル1の座標系500に変換する(S3)。
次に、第1法面角度算出部111は、下部走行体10から法面301までの距離、すなわち、下部走行体10から法面301までの距離が所定距離以下であるか否かを判定する(S4)。下部走行体10から法面301までの距離が所定距離以下であれば(S4でYES)、第1法面角度算出部111は、第1法面角度θ1を算出する(S5)。一方、下部走行体10から法面301までの距離が所定距離より大きければ(S4でNO)、処理を終了する。
次に、第2法面角度算出部112は、S1で検出された接地面角度θ0にS6で算出された第1法面角度θ1を加算し、第2法面角度θ2を算出する(S6)。次に、設定部113は、高さ制限値マップを参照して第2法面角度θ2に対応する高さ制限値を設定する(S7)。
次に、制限部114は、姿勢センサ103の検出信号から作業装置14の先端位置P1を算出する(S8)。次に、制限部114は、先端位置P1が高さ制限値601以下に収まるように作業装置14の動作制限を行い(S9)、処理を終了する。
図5に示すように、油圧ショベル1は路肩302で作業している。路肩302は水平面303に対して法面301側に傾斜している。この状況下で先端位置P1が高位置から低位置に移動するように作業装置14を振り降ろす動作が行われると、下部走行体10の先端側の荷重によって路肩302が崩れ、油圧ショベル1が法面301側に傾斜して転倒する可能性がある。
そこで、本実施の形態では、図6に示すように、第2法面角度θ2に応じた高さ制限値601を設定し、先端位置P1が高さ制限値601より上側に移動しないように作業装置14の動作制限が行われている。これにより、作業装置14を振り降ろす動作が行われたとしても、油圧ショベル1に作業装置14の過大な慣性が作用せず、油圧ショベル1の転倒を未然に防止できる。
さらに、本実施の形態では、路肩302に対する法面301の傾斜角度である第1法面角度θ1ではなく、水平面303に対する法面301の傾斜角度である第2法面角度θ2に応じて高さ制限値が設定されている。そのため、路肩302に対する傾斜角度は緩慢であるが、路肩302の傾斜角度が急峻であるために水平面303に対する傾斜角度が急峻な法面301においても、法面301が油圧ショベル1の転倒の可能性を正確に評価することができ、適切な高さ制限値を設定できる。
(変形例)
本発明は以下の変形例が採用できる。
(1)油圧ショベル1から法面301までの距離が所定距離より大きい場合であっても、形状センサ101の画角内に法面301が入っていれば、第2法面角度算出部112は、第2法面角度θ2を算出でき、設定部113は第2法面角度θ2に応じた高さ制限値を予測できる。この場合、制限部114は、先端位置P1が予測された高さ制限値より大きい場合、油圧ショベル1が法面301から前記所定距離に移動するまでに、先端位置P1が高さ制限値に位置するように、先端位置P1の高さを漸次低下させてもよい。
具体的には、制限部114は、高さ制限値が予測された場合、予測された高さ制限値よりも先端位置P1が高く、且つ、油圧ショベル1が法面301に向かって前進している操作が入力されている場合、予測された高さ制限値に向けて先端位置P1を徐々に下げていくブーム指令信号、アーム指令信号、及びバケット指令信号をそれぞれブーム電磁弁V1、アーム電磁弁V2、及びバケット電磁弁V3に出力すればよい。
(2)上記実施の形態では、ブーム操作装置105〜走行操作装置109として電気レバー装置が用いられているが本発明はこれに限定されず、操作量に応じたパイロット圧を出力する油圧レバー装置が用いられてもよい。以下、ブーム制御弁V6を例に挙げて説明する。
この場合、ブーム制御弁V6のパイロットポートに電磁切替弁を設ける。電磁切替弁は、通常動作時は、油圧レバー装置からのパイロット圧をブーム制御弁V6のパイロットポートに入力する。一方、電磁切換弁は、制限部114から停止指令が入力されると、パイロットポートへのパイロット圧の入力を遮断する。これにより、ブーム21の動作が禁止される。
(3)上記実施の形態では、形状センサ101が検出した形状データを用いて法面301が検出されていたが、本発明はこれに限定されず、予め計測された形状データをメモリから取得する、或いは、外部サーバから通信により形状データを取得することで法面301を検出してもよい。この場合、第1法面角度算出部111は、図略のGPSセンサから油圧ショベル1の現在位置を取得し、取得した形状データに油圧ショベル1の現在位置をプロットすることで、形状データから油圧ショベル1の周囲の法面301を検出すればよい。
(4)上記実施の形態では、下部走行体10が法面301に向き合っているが、上部旋回体12は旋回可能であるので作業装置14の動作制限を行う基準である前方の向きが変化してしまう。そこで、本発明は油圧ショベル1の姿勢によって変更されない特定方向の傾斜に基づいて作業装置14の動作制限を行うようにしてもよい。例えば、上部旋回体12が法面301に対して向き合った状態を特定方向と定義すれば、油圧ショベル1がその場で旋回動作を行う場合であっても常に特定方向にある法面301の第2法面角度θ2に基づいて作業装置14の動作制限を行うことができる。
1 :油圧ショベル
10 :下部走行体
12 :上部旋回体
14 :作業装置
100 :コントローラ
101 :形状センサ
110 :演算部
111 :第1法面角度算出部
112 :第2法面角度算出部
113 :設定部
114 :制限部
120 :指令部
200 :油圧回路
θ0 :接地面角度
θ1 :第1法面角度
θ2 :第2法面角度

Claims (6)

  1. 下部走行体と、前記下部走行体に対して旋回可能に構成された上部旋回体と、前記上部旋回体に回動可能に構成された作業装置とを備える建設機械の安全装置であって、
    前記建設機械の周囲の地形の形状を示す形状データを取得する取得部と、
    前記形状データから前記建設機械の接地面に対する法面の傾斜角度である第1法面角度を算出する第1法面角度算出部と、
    水平面に対する前記接地面の傾斜角度である接地面角度を検出する傾斜センサと、
    前記接地面角度に前記第1法面角度を加算することで、前記水平面に対する前記法面の傾斜角度である第2法面角度を算出する第2法面角度算出部と、
    前記第2法面角度に応じて前記作業装置の先端位置の高さ制限値を設定する設定部と、
    前記先端位置が前記高さ制限値以下になるように前記作業装置の動作を制限する制限部とを備える安全装置。
  2. 請求項1記載の安全装置であって、
    前記設定部は、前記第2法面角度が増大するにつれて前記高さ制限値を減少させる安全装置。
  3. 請求項1又は2記載の安全装置であって、
    前記制限部は、前記法面までの距離が所定距離未満になった場合に前記作業装置の動作制限を開始する安全装置。
  4. 請求項3記載の安全装置であって、
    前記制限部は、前記動作制限の開始時に前記先端位置の高さが前記高さ制限値を超えている場合、前記作業装置の速度を制限しながら前記先端位置が前記高さ制限値以下になるように前記作業装置を制御する安全装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の安全装置であって、
    前記取得部は、前記作業装置又は前記上部旋回体に配置され、前記形状データを取得する形状センサであり、
    前記第1法面角度算出部は、前記形状データの座標系を前記作業装置又は前記上部旋回体の座標系から前記建設機械の座標系に変換し、前記座標系が変換された形状データから前記法面の傾斜方向に沿った複数の点を抽出し、前記複数の点から前記法面の傾斜を示す直線を算出し、前記直線の傾きに基づいて前記第1法面角度を算出する安全装置。
  6. 下部走行体と、
    前記下部走行体に対して旋回可能に構成された上部旋回体と、
    前記上部旋回体に回動可能に構成された作業装置と、
    請求項1〜5のいずれかに記載の安全装置とを備える建設機械。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023105944A1 (ja) * 2021-12-10 2023-06-15 日立建機株式会社 作業機械

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