JP2020130014A - 栽培ボード及び栽培システム - Google Patents

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Abstract

【課題】苗へのダメージを低減させながら作業効率を向上させ、植物への不均一な光の受光を抑制させることが可能な栽培ボードの提供。【解決手段】植物Sが定植される定植部211と、前記定植部211の周囲に所定面積を有する面をなすベース部210と、前記ベース部210の周囲に着脱可能に設けられ、当該ベース部210の外周から外向きに所定面積を有する面をなす間隔調整部220、230と、を有する栽培ボード200。【選択図】図2

Description

本発明は、栽培ボード及び栽培システムに関する。
水耕栽培システムによる植物栽培では、栽培する植物の成長に合わせて、苗や株の定植位置の間隔が異なる栽培ボードを用いて植物を栽培する方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
この方法においては、間隔が小さい栽培ボードから苗を抜き取り、間隔が大きい栽培ボードへ差し替える、いわゆる移植作業を行うため、苗にダメージを与えやすい。また、栽培ボードを変更する都度、移植作業が発生するため作業性が低い。
また、隣り合う植物の葉がそれぞれ近接または干渉すると、この部分の葉は光源からの光を十分に受光できなくなり、結果として形状のばらつきが発生するおそれがある。隣り合う植物の葉の重なりが生じないよう、植物の向きを変えることが望ましいが、植物の向きを変える際に、移植作業と同様に植物に直接触れると、苗にダメージを与えやすい。
本発明は、苗へのダメージを低減させながら作業効率を向上させ、植物への不均一な光の受光を抑制させることが可能な栽培ボードを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、植物が定植される定植部と、前記定植部の周囲に所定面積を有する面をなすベース部と、前記ベース部の周囲に着脱可能に設けられ、当該ベース部の外周から外向きに所定面積を有する面をなす間隔調整部と、を有する栽培ボードにある。
本発明によれば、苗へのダメージを低減させながら作業効率を向上させ、植物への不均一な光の受光を抑制させることが可能となる。
本発明に係る栽培システムの一例の概略図である。 植物の定植位置の間隔が小間隔である場合の栽培ボードの一例の平面図である。 ベース部から定植部を取り外した状態の一例を示す斜視図である。 植物の定植位置の間隔が中間隔である場合の栽培ボードの一例の平面図である。 図4に示した栽培ボードの斜視図及び断面図である。 植物の定植位置の間隔が大間隔である場合の栽培ボードの一例の平面図である。 図6に示した栽培ボードの斜視図及び断面図である。 植物の向きを変更する前の状態の一例を示す正面図である。 植物の向きを変更した後の状態の一例を示す正面図である。 植物の向きの変更の一例を示す図である。 間隔調整部に対してベース部の向きを90°変更可能な構成を示す図である。 間隔調整部に対してベース部の向きを90°と135°とに変更可能な構成を示す図である。 間隔調整部に対してベース部の向きを135°変更した状態の一例を示す斜視図である。 間隔調整部の向きを0°変更した状態の一例を示す斜視図である。 間隔調整部の向きを90°変更した状態の一例を示す斜視図である。 間隔調整部の向きを135°変更した状態の一例を示す斜視図である。 ベース部に対して定植部の向きを変更可能な構成の一例を示す図である。 ベース部に対して定植部の向きを変更可能な構成の他の一例を示す図である。 ベース部がY方向に複数配置された状態を示す平面図である。 ベース部の一例の斜視図である。 複数のベース部を互いに連結させる前の状態の一例を示す斜視図である。 複数のベース部を互いに連結させた後の状態の一例を示す斜視図である。 栽培ボードを押し出し移動させる様子を表した平面図である。 間隔調整部がY方向に複数配置された状態を示す平面図である。 間隔調整部の一例の斜視図である。 植物の定植位置の間隔を小間隔から中間隔に変更する様子を表した斜視図である。 植物の定植位置の間隔を中間隔から大間隔に変更する様子を表した斜視図である。 植物の定植位置の間隔を小間隔から中間隔に変更した状態を示す図である。 植物の定植位置の間隔を中間隔から大間隔に変更した状態を示す図である。 間隔調整部の変形例を示す斜視図である。 図1に示した栽培システムに備えられた照射装置の一例の斜視図である。 図31に示した照射装置の別角度からの斜視図である。 図31に示した照射装置に備えられた第1の部材、第2の部材及び第3の部材の一例の正面図である。 図33に示した各部材の平面図である。 図33に示した各部材の底面図である。 図33に示した第1の部材に備えられた光源の配置の一例を示す図である。 図31に示した照射装置に備えられたケースの一例の斜視図である。 図37に示したケースの右側面図である。 図31に示した照射装置の回路図である。 植物の定植位置の間隔が小間隔である場合に使用する照射装置の一例の平面図である。 図40に示した照射装置を使用した場合の植物と光源との位置関係を表した正面図である。 植物の定植位置の間隔が中間隔である場合に使用する照射装置の一例の平面図である。 図42に示した照射装置を使用した場合の植物と光源との位置関係を表した正面図である。 植物の定植位置の間隔が大間隔である場合に使用する照射装置の一例の平面図である。 図44に示した照射装置を使用した場合の植物と光源との位置関係を表した正面図である。 図33に示した第1の部材の他の一例を示す図である。 (a)は図37に示したケースの他の一例の右側面図、(b)は光源がY方向に複数配置された状態を示す図である。 植物の定植位置の間隔が小間隔である場合を示す図である。 植物の定植位置の間隔が中間隔である場合を示す図である。 植物の定植位置の間隔が大間隔である場合を示す図である。 植物と光源との位置関係を表した斜視図である。 植物と光源との位置関係を表した正面図である。 図49に示す状態から照射装置の光源を1行とした図である。 図50に示す状態から照射装置の光源を3行とした図である。 図48に示す状態から照射装置の光源を1行とした図である。 図41に示す小間隔の状態から植物の定植位置の間隔を中間隔に変更した状態を示す図である。 光源の高さを変更する様子を表した図である。 栽培システムの機能ブロック図である。
(水耕栽培システム)
図1に、本発明に係る栽培システムとしての水耕栽培システム500の一例を示す。図1以降の各図において、矢印Xで示された第一方向であるX方向は水耕栽培システム500の左右方向を、矢印Yで示された第二方向(所定方向)であるY方向は水耕栽培システム500の前後方向を、矢印Zで示されたZ方向は水耕栽培システム500の上下方向を示している。
図1に示すように、水耕栽培システム500は、上段に配置された栽培槽10と、栽培槽10の下段に配置された栽培槽20とを備えている。栽培槽10、20はサイフォン管30を介して接続された同容積の槽であり、それぞれ槽内下部に養液Lを貯留可能である。本実施形態では、養液Lとして、水を主成分として栄養分を含有させた液体を使用しているが、養液Lはこれに限られるものではなく、単なる水や水を主成分としない液体であってもよい。
栽培槽10、20の上部には、それぞれ、養液Lによって生育する植物Sを複数定植可能な栽培ボード200が配置されている。図1では、栽培ボード200には植物Sが1つ配置されているが、実際には複数の植物Sが配置されている。植物Sは葉Hと根Nを有する植物であり、本実施形態では、例えばレタスや小松菜などの葉野菜を想定している。
栽培槽20の下段には、サイフォン管40を介して栽培槽20と接続された溜めタンク50が設けられており、溜めタンク50には養液Lが溜められている。
溜めタンク50は循環配管60を介して栽培槽10と接続されており、循環配管60の途中には養液ポンプ70とバブル発生器80とが設けられている。養液ポンプ70を作動することによって、溜めタンク50中の養液Lを循環配管60を通じて栽培槽10に供給することが可能である。
バブル発生器80は、気体タンク90から気体の供給を受けて養液L中にバブルを発生させるものであり、養液ポンプ70の下流側に設けられる。バブル発生方式には、キャビテーション方式や加圧溶解方式などを利用することが可能である。
栽培槽10、20の直上には、栽培槽10、20の上面全体、すなわち栽培ボード200に定植された植物Sに光を照射する照射装置としての植物用照射装置100が設けられている。
サイフォン管30は、側面視で逆J字状に湾曲した管であり、その両端部に取水口と排水口とを有している。取水口は栽培槽10の底面近傍に設定した下限水位LWL、例えば根Nの下端に位置しており、排水口は栽培槽20の内部に配置されている。サイフォン管30の頂部は、植物Sの葉Hと根Nとの境界部の高さに設定した上限水位HWLに位置している。
サイフォン管40も、サイフォン管30と同様の配置態様となっている。すなわち、サイフォン管40の取水口は栽培槽20の底面近傍に設定した下限水位LWLに位置し、排水口は溜めタンク50の内部に配置される。サイフォン管40の頂部は、植物Sの葉Hと根Nとの境界部の高さに設定した上限水位HWLに位置している。
水耕栽培システム500では、養液ポンプ70を所定のタイミングでオン・オフ操作することによって、サイフォン管30、40内を養液Lで交互に満たし、サイフォン動作による排水を交互に生じさせ、栽培槽10、20内の養液Lの水位WLを交互に上下させる。各栽培槽10、20で水位WLが上限水位HWL、下限水位LWL間で上下すると、植物Sの根Nが養液Lに浸される状態と、養液Lから露出する状態とが繰り返される。本実施形態においては、植物Sの根Nが養液Lから露出する時間を、養液Lに浸される時間よりも長く設定する。
上述の動作手順について、より具体的に説明する。
図1に示すように、栽培槽10内の養液Lの水位WLが下限水位LWLに達すると、栽培槽10から栽培槽20へのサイフォン管30からの自動排水が停止する。一方、栽培槽20内の養液Lの水位WLが上限水位HWLに達すると、サイフォン管40内には養液Lが満たされるので、サイフォン動作による自動排水を開始する。これにより、栽培槽20内の養液Lは、サイフォン管40を通じて溜めタンク50に排水される。
ここで、サイフォン管30からの自動排水が停止した時点、またはそれ以後に、養液ポンプ70をオンにして作動させる。溜めタンク50から循環配管60を通じて栽培槽10に養液Lの供給を開始し、栽培槽10の水位WLが上昇する。養液Lには、バブル発生器80で発生させたバブル、すなわちマイクロバブルまたはウルトラファインバブルが混入している。一方、栽培槽20の水位WLは、サイフォン管40の自動排水により低下する。栽培槽20の水位WLが下限水位LWLに達すると、サイフォン動作が停止し、栽培槽20から溜めタンク50への自動排水が停止する。
栽培槽10の水位WLが上限水位HWLに達すると、サイフォン管30内には養液Lが満たされるので、サイフォン動作による自動排水を開始する。これにより、栽培槽10内の養液Lは、サイフォン管30を通じて栽培槽20に排水される。
ここで、サイフォン管30による自動排水を開始した時点、またはそれ以後に、養液ポンプ70をオフにして作動を停止させる。これにより、循環配管60から栽培槽10への養液Lの供給が停止する。以降、上記の手順で養液ポンプ70のオン・オフ操作を繰り返すことによって、栽培槽10、20内の養液Lの水位WLを上限水位HWL、下限水位LWL間で交互に上下させる。
(栽培ボードの第1実施形態)
実施形態にかかる水耕栽培システム500では、栽培する植物Sの成長に合わせて、苗や株の定植位置の間隔または向きを定植した状態で変更することができる。以下、具体的な構成について説明する。
図2に、植物Sが定植される位置である定植位置の間隔が、小間隔である場合の栽培ボード200の一例を示す。定植位置の間隔とは、たとえば、隣り合う定植部211の外周部間の距離や定植部211の中心間の距離、または定植部211に定植される植物Sの定植位置間の距離である。小間隔とは、水耕栽培システム500において定植位置の間隔が最小ということである。
図2に示すように、栽培ボード200は、X方向に沿って互いに隣り合うように設けられた複数のベース部210を有している。ベース部210は、X方向及びY方向における中央部に、植物Sを保持し、植物Sが定植される定植部211を有している。ベース部210は、定植部211の周囲に所定面積を有する面をなしている。ベース部210は矩形状であり、X方向における各ベース部210はそれぞれ独立して配置され、同じ構成である。ベース部210は、塩化ビニルや発泡スチロール等のプラスチック製であり、その表面は植物用照射装置100からの光を効率良く利用するため、白色にする等の反射加工が施されていることが望ましい。
ベース部210は栽培槽10、20の上端に載置されるものであり、隣り合うベース部210の対向する辺同士が突き当てられることでX方向の位置が確定する。
また、図3(a)、図3(b)に示すように、ベース部210は、下面から下方に突出する突出部としてのリブ216を有している。リブ216は、X方向に延設されている。ベース部210が栽培槽10に載置された状態のとき(図2)、リブ216は、栽培槽10の側壁10aよりも内側に配置されるように形成されている。したがって、図2におけるY方向にベース部210が移動して栽培槽10から落下することを、リブ216は防止している。
定植部211は、図3に示すように略円筒形であり、上端の外周部211bの径は円筒部211cの径よりも大きい。そして、ベース部210の係合穴210aの径に対して、外周部211bの径は大きく、円筒部211cの径は同じか小さく設定されている。
また、定植部211は、円筒部211cの内周面で植物Sの根Nを保持する形態(図3(a))または、円筒部211cの内周に装着される保持部211aに種を播種し成長させることで植物Sが定植される形態(図3(b))のいずれでもよい。保持部211aはスポンジなどの吸水性の材質であり、種を保持する切れ込みが中央部に形成されている。
図3(a)、図3(b)に示すように、定植部211はベース部210本体に対して上方向から装着、上方向に離脱するように取り外し可能であり、定植部211をベース部210中央の係合穴210aに挿入することによってベース部210本体に位置決めされる。ここでいう位置決めとは、定植部211がベース部210に装着された状態において、下方への移動が規制されるとともに水平方向への移動が規制されるものである。植物Sの根Nを定植部211に挿入(図3(a))または植物Sの種を保持部211aに播種(図3(b))することによって、植物Sがベース部210に定植された状態、すなわち植物Sがベース部210の定位置に位置決めされた状態である定植状態が形成される。
また、ベース部210は、栽培ボード200の表面積を拡大する(間隔を変更するともいう)際に把持する把持部210bを有している。把持部210bは、図3(a)、図3(b)に示すようにY方向の一端に形成され、ベース部210に対する定植部211の着脱方向と同じ側に突出する凸部を形成している。したがって、定植部211の着脱作業とベース部210を把持することがともに同じ方向となり、作業性が向上する。
次に、図2に示す小間隔の状態で植物Sを所定期間生育させたあと、定植位置の間隔を拡大させる。図4は、植物Sの定植位置の間隔が中間隔である場合の栽培ボード200の一例である。中間隔とは、図2に示す小間隔より大きく、後述する大間隔より小さい間隔のことである。
図5(a)に示すように、栽培ボード200は、定植状態を維持したままベース部210の外周に着脱可能な間隔調整部としての中間隔調整部220を有している。定植状態を維持した状態とは、定植部211がベース部210に装着された状態のことである。
中間隔調整部220は、ベース部210の外周から外向きに所定面積を有する面をなしている。すなわち、中間隔調整部220は、ベース部210の表面の周囲を囲うようにして栽培ボード200の表面積を拡張する面を有している。中間隔調整部220は、ベース部210と同様に、塩化ビニルや発泡スチロール等のプラスチック製であり、その表面は植物用照射装置100からの光を効率良く利用するため、白色にする等の反射加工が施されていることが望ましい。
また、中間隔調整部220は、略中央に位置する開口と、開口から露出する載置部220a、220bとを有している。開口はベース部210と同じ形状をなし、定植部211の面積よりも大きい。したがって、ベース部210を上方から下方に下して中間隔調整部220に装着するとき、定植部211から下方に伸びる根を確実に開口の領域に収容することができる。
また、中間隔調整部220は、栽培ボード200の表面積を拡大する(間隔を変更する)際に把持する把持部224を有している。把持部224は、図5(a)、図5(b)に示すように、ベース部210と同様にY方向の一端に形成され、中間隔調整部220に対する定植部211およびベース部210の着脱方向と同じ側に突出する凸部を形成している。したがって、定植部211およびベース部210の着脱作業と中間隔調整部220を把持することがともに同じ方向となり、作業性が向上する。
ベース部210の把持部210bを持ち、ベース部210を中間隔調整部220に装着すると、ベース部210の下面は載置部220a、220bに載置され、下方向への移動が規制される。ベース部210が中間隔調整部220に装着されたときのベース部210の水平方向側面と中間隔調整部220の開口の側面とは対向するので、ベース部210は、中間隔調整部220のX方向及びY方向の位置が規制される。このように、栽培ボード200は、ベース部210の外周に中間隔調整部220を装着することによって、小間隔のときの定植状態を維持したまま、図4に示すように、X方向において隣り合う植物Sの定植位置の間隔を小間隔から中間隔に変更可能である。
ここで、図4における中間隔の状態の各中間隔調整部220は、栽培槽10、20の上端に載置されるものであり、隣り合う中間隔調整部220の対向する辺同士が突き当てられることでX方向の位置が確定する。
また、図4のY1−Y2断面図である図5(b)に示すように、小間隔のときと同様、リブ216は、側壁10aよりも内側に配置されることで、図4におけるY方向に栽培ボード200が移動して栽培槽10から落下することを防止している。また、ベース部210の下面(図5(b))と、中間隔調整部220の下面(図4)とが側壁10aの上端に載置されることで、栽培ボード200は栽培槽10に安定して載置される。
次に、図4に示す中間隔の状態で植物Sを所定期間生育させたあと、定植位置の間隔をさらに拡大させる。図6は、植物Sの定植位置の間隔が大間隔である場合の栽培ボード200の一例である。大間隔とは、水耕栽培システム500において定植位置の間隔が図4に示す中間隔より大きい間隔のことである。
図7(a)に示すように、栽培ボード200は、定植状態を維持したまま中間隔調整部220の外周に着脱可能な間隔調整部としての大間隔調整部230を有している。定植状態を維持した状態とは、定植部211がベース部210ならびに中間隔調整部220に装着された状態のことである。
大間隔調整部230は、中間隔調整部220の表面の周囲を囲うようにして栽培ボード200の表面積を拡張する面を有している。大間隔調整部230は、ベース部210および中間隔調整部220と同様に、塩化ビニルや発泡スチロール等のプラスチック製であり、その表面は植物用照射装置100からの光を効率良く利用するため、白色にする等の反射加工が施されていることが望ましい。
また、大間隔調整部230は、略中央に位置する開口と、開口から露出する載置部230a、230bとを有している。開口は中間隔調整部220と同じ形状をなし、定植部211の面積よりも大きい。したがって、中間隔調整部220を上方から下方に下して大間隔調整部230に装着するとき、定植部211から下方に伸びる根を確実に開口の領域に収容することができる。
中間隔調整部220はベース部210を受ける構造であるため、中間隔調整部220の把持部224を持ち、大間隔調整部230に装着することで、中間隔調整部220の下面は載置部230a、230bに載置され、下方向への移動が規制される。中間隔調整部220が大間隔調整部230に装着されたときの中間隔調整部220の水平方向側面と大間隔調整部230の開口の側面とは対向するので、中間隔調整部220は、大間隔調整部230のX方向及びY方向の位置が規制される。このように、栽培ボード200は、中間隔調整部220の外周に大間隔調整部230を装着することによって、中間隔のときの定植状態を維持したまま、図6に示すように、X方向において隣り合う植物Sの定植位置の間隔を中間隔から大間隔に変更可能である。
ここで、図6における大間隔の状態の各大間隔調整部230は、栽培槽10、20の上端に載置されるものであり、隣り合う大間隔調整部230の対向する辺同士が突き当てられることでX方向の位置が確定する。
また、図6のY1−Y2断面図である図7(b)に示すように、小間隔および中間隔のときと同様、リブ216は、側壁10aよりも内側に配置されることで、図6におけるY方向に栽培ボード200が移動して栽培槽10から落下することを防止している。また、ベース部210の下面と中間隔調整部220の下面とを側壁10aの上端に載置するだけでなく、側壁10aの外側に別の側壁Lを設けることで、より栽培ボード200を栽培槽10に安定して載置することができる。なお、側壁Lは、図6および図7(b)に示すように、中間隔調整部220と大間隔調整部230とに跨る位置に配置することで、中間隔、大間隔の両方で栽培ボード200を栽培槽10に安定して載置することが可能である。
このように、植物Sの定植位置の間隔を調整する場合の移植作業において間隔が小さい栽培ボードから苗を抜き取り、間隔が大きい栽培ボードへ差し替えるという工程を経ることなく移植作業が完了する。すなわち、ベース部210や中間隔調整部220を把持して間隔調整することにより植物Sそのものに触れずに移植作業が完了するため、苗(たとえば植物Sの葉や根)へのダメージ及び人由来による生菌の付着が低減される。また、移植作業の簡便さから従来の移植方式よりも移植作業に掛かる作業効率の向上が達成される。
本実施形態では、把持部210b、224の形状は突起に限られず、ベース部210又は中間隔調整部220を把持できる構成であればよい。例えば、ベース部210又は中間隔調整部220の、植物Sに直接触れない位置に穴を設け、穴に指を入れることによって把持する構成であってもよい。または、ベース部210や中間隔調整部220の平面部そのものを把持部としてもよい。
本実施形態では、図4及び図6の矢印Aに示すように、植物Sの定植位置の間隔を中間隔から大間隔に変更するときに、中間隔調整部220をXY平面において90°回転させた上で中間隔調整部220の外周に大間隔調整部230を装着する。このため、図8及び図9の矢印Aに示すように、定植状態を維持したまま(植物Sを把持せず)植物SをXY平面において90°回転させることが可能である。
このように、定植状態を維持したまま植物Sの向きを変更可能であるため、隣り合う植物Sの葉の重なりを解消し、植物Sに均一に光を受光させることが可能となる。
(第1実施形態の変形例1)
本実施形態では、植物Sの定植位置の間隔を中間隔から大間隔に変更するときにのみ植物Sの向きを変更可能としているが、植物Sの定植位置の間隔を小間隔から中間隔に変更するときにも植物Sの向きを変更できるようにしてもよい。たとえば、図2の小間隔から中間隔に変更した状態を図10(a)に示し、図10(a)の中間隔から大間隔に変更した状態を図10(b)に示す。図10(a)は、図5(a)のようにベース部210が載置された中間隔調整部220を、図2から時計回りに90°回転させて側壁10aに載置したものである。そして、図10(a)の中間隔調整部220の把持部224を持ち、図7(a)と同様に大間隔調整部230に載置する。中間隔調整部220の載置が完了した大間隔調整部230を図10(a)から時計回りに90°回転させて側壁10aに載置したものが図10(b)である。このように、各間隔において植物Sの向きを変更することで、隣り合う植物Sの葉の重なりをより解消し、より植物Sに均一に光を受光させることが可能となる。
(第1実施形態の変形例2)
また、第1実施形態では、中間隔調整部220に対するベース部210の向き、大間隔調整部230に対する中間隔調整部220の向きを相対的に変更可能とすることについて明示しなかったが、変更可能としてもよい。
中間隔調整部220に対するベース部210の向きを変更可能とする形態として、例えば、図11〜図13に示すように、中間隔調整部220の表面にベース部210の位置を固定するための溝を数か所設けておき、ベース部210を回転させてベース部210の係合部210cを溝に嵌合させるようにしてもよい。図11は中間隔調整部220に対してベース部210の向きを90°変更できる例であり、図12および図13は90°と135°に変更できる例である。
ベース部210は、把持部210bと反対側であって、下面から下方に突出する矩形状の係合部210cを有している。中間隔調整部220の溝220a、220bは開口部220dの周囲に設けられ、ベース部210の係合部210cと同じ矩形状をなす。
図11の例においては、図5と同じ状態(把持部210bと把持部224とがY方向に同じ側に位置するとき)を0°とすると、係合部210cが溝220aに係合したときが0°で、溝220bに係合したときが、時計回りに90°回転した状態となる。中間隔調整部220に対するベース部210の向きを変えるときは、把持部210bを把持してベース部210全体を持ち上げて係合部210cと溝220aとの係合を解除し、向きを変えて係合部210cを溝220bに係合させる。このとき、中間隔調整部220の開口部220dの大きさはベース部210中央の開口よりも大きいので、ベース部210を上昇させたときに根元が中間隔調整部220の開口部220dと干渉することを防止できる。また、このような構成により、図4の状態から、所望のベース部210の向きのみを変えることが可能であるので、隣り合う植物Sの葉の重なりをより解消し、より植物Sに均一に光を受光させることが可能となる。
図12は、図11における135°の位置に、ベース部210の係合部210cと係合する中間隔調整部220の溝220cを加えたものである。このような構成により、中間隔調整部220に対してベース部210を3方向に変更することが可能となる。
また、図11ないし図13の形態を大間隔調整部230に適用可能である。図14〜図16に示すように、中間隔調整部220は、把持部224と反対側であって、下面から下方に突出する矩形状の係合部を有している。大間隔調整部230の開口部230dの周囲には、中間隔調整部220の係合部と同じ形状の溝230a、230b、230cが設けられている。中間隔調整部220の係合部が大間隔調整部230の溝230a、230b、230cに係合することで、XY平面において0°(図14)、90°(図15)、135°(図16)に中間隔調整部220の向きを変えることができる。
なお、図14ないし図16では、中間隔調整部220に対するベース部210の向きを固定した状態で、中間隔調整部220の向きを大間隔調整部230に対して変更したが、ベース部210のみの向きを大間隔調整部230に対して変更してもよい。また、図15の状態からさらにベース部210のみを溝220cに変更するか、図16の状態からさらにベース部210のみを溝220bに変更することで、0°、90°、135°以外の向きに変更することが可能である。
(第1実施形態の変形例3)
第1実施形態の変形例2では、中間隔調整部220に対するベース部210の向き、大間隔調整部230に対する中間隔調整部220の向きを変更することで植物Sの向きを変更していたが、定植部211をベース部210に対して変更可能としてもよい。
定植部211をベース部210に対して回転する一実施形態である図17に示すように、定植部211は、上端の外周部211bから突出する回転把持部211dを有している。回転把持部211dは外周部211bと一体形成されており、塩化ビニルや発泡スチロール等のプラスチック製であり、その表面は植物用照射装置100からの光を効率良く利用するため、白色にする等の反射加工が施されていることが望ましい。このような構成により、図2、図4、図6の状態において、定植部211がベース部210に装着された状態で回転把持部211dを所定方向へ回転させることで、植物Sを所望の向きに変更できる。また、本例を上記変形例2の形態に適用してもよい。
本形態により、苗へのダメージを低減させながら隣り合う植物Sの葉の重なりをより解消し、より植物Sに均一に光を受光させることが可能となる。
図18は、定植部211の断面形状を多角形としたものである。図18に示すように、外周部211b、円筒部211cは断面が五角形であり、円筒部211cと係合する係合穴210aも五角形をなす。ベース部210に対する植物Sの向きを変更するときは、定植部211を上方に持ち上げ、所定方向に回転させ再度ベース部210へ接続する。このとき、ベース部210を持ち上げる高さは、定植部211から下に伸びる根がベース部210の係合穴210aから上方へ抜けない程度とすることが好ましい。植物Sを完全に抜き取ることなく回転できるので、苗へのダメージを低減させながら隣り合う植物Sの葉の重なりをより解消し、より植物Sに均一に光を受光させることが可能となる。なお、本例を上記変形例2の形態に適用してもよい。また、定植部211を持ち上げる把持部を外周部211bに形成してもよい。
(栽培ボードの第2実施形態)
第2実施形態は、小間隔のときにベース部210をY方向に複数配置可能とする実施形態である。
図19は小間隔のときの栽培ボード200の配置例であり、X方向に加えて、Y方向に3行ベース部210が配列されている。したがって、苗が小さいうちは植物SをY方向にも複数定植することでY方向におけるスペースを有効活用でき、収穫量の増大につながる。
本発明に係る水耕栽培システム500では、一定の時間間隔を空けて、例えば一日おきに栽培ボード200をX方向上流側から下流側に向けて押し出し、栽培槽10、20の端まで到達した栽培ボード200を回収することによって植物Sの移植作業を行っている。
ベース部210を押し出し移動させる際に、Y方向において隣り合うベース部210が互いに固定されていないと、各行のベース部210の群ごとに各々押し出し移動させる必要が生じてしまう。
そこで、本実施形態では、図20に示すように、ベース部210は、Y方向において隣り合うベース部210の一端を受ける連結部212を有している。連結部212はY方向における一端側の辺に設けられ、他のベース部210の他端側の辺(係合凸部213が形成されている側の辺)と係合する凹部を有している。他のベース部210の他端側の辺が連結部212に係合することによって、Y方向に複数配置されたベース部210は、Y方向において連結される。ベース部210は、Y方向の一端に設けられた係合凸部213と、Y方向の他端に設けられ、Y方向において隣接するベース部210の係合凸部213を受ける係合凹部214と、を有している。係合凸部213はY方向外側の側面が曲面をなしており、係合凹部214に挿入しやすくなっている。なお、係合凸部213は、植物Sの定植位置の間隔及び植物Sの向きを変更するための把持部215を兼ねている。
係合凹部214は、連結部212に設けられている。また、係合凸部213はY方向に長くU字状に形成されている。したがって、他のベース部210の他端側の辺が連結部212に係合すると、係合凸部213と係合凹部214との係合によりZ方向を回転中心とする回転方向の移動を規制し、連結部212の凹部により、Z方向の移動を規制することができる。
図21及び図22に示すように、Y方向において隣り合うベース部210の係合凸部213と係合凹部214との連結により、ベース部210は、Y方向において固定される。図23に示すように、ベース部210のY方向が連結固定されることにより、栽培期間中にベース部210をX方向に押し出し移動させる際に押し出す力を加える箇所は、最も左に位置するベース部210のY方向における少なくとも一箇所(中央の一箇所またはY方向両側の2箇所など)で良い。
また、図20に示すように、ベース部210は、栽培槽10、20からの脱落を防止するリブ216を有している。リブ216は、ベース部210の一辺に沿い且つ当該一辺よりも所定距離だけ内側に形成されている。ベース部210を栽培槽10に載置すると、側壁10aの内面にY方向からリブ216が当接する。これにより、ベース部210を押し出し移動させるときに栽培槽10からベース部210が滑落することを防止するとともに、X方向への押し出し移動をリブ216が案内することができる。また、図23の場合、Y方向両端のリブ216が栽培槽10の側壁10aの内面に当接する。なお、ベース部210を円滑に案内するため、リブ216と栽培槽10の側壁10aとは所定のクリアランスをもって対向するようにしてもよい。また、図23に示すY方向1列のベース部210の群が、図19におけるX方向に複数配置されており、隣り合う列同士のベース部210の群同士は、対向する辺同士が突き当てられることでX方向の位置が確定する。
次に、図19に示す小間隔の状態で植物Sを所定期間生育させたあと、定植位置の間隔を中間隔に変更した状態を図24に示す。栽培ボード200は、中間隔調整部220にベース部210が装着されたものであり、X方向に加えて、Y方向に2行中間隔調整部220が配列されている。ベース部210の向きは図19の状態と同じである。栽培ボード200は、第1実施形態と同様、ベース部210の外周に中間隔調整部220を装着することによって、定植状態を維持したまま、X方向およびY方向において隣り合う植物Sの定植位置の間隔を小間隔から中間隔に変更可能である。
図5の例と同様に、中間隔調整部220は、ベース部210の下面を受ける載置部220a、220bを有している(図25)。載置部220aは、下面が下方に突出する連結部212と接触しない位置に配置されている。したがって、把持部215を持ち、図26に示すようにベース部210の下面を載置部220a、220bに載置することで、中間隔調整部220に対するベース部210の位置が確定する。このとき、中間隔調整部220の上面とベース部210の上面(連結部212を除く)とが略同一の高さとなる。
また、図20に示したベース部210の構成と同様に、中間隔調整部220は、Y方向において隣り合う中間隔調整部220の一端を受ける連結部221を有している(図25)。連結部221はY方向における一端側の辺に設けられ、他の中間隔調整部220の他端側の辺(係合凸部222が形成されている側の辺)と係合する凹部を有している。他の中間隔調整部220の他端側の辺が連結部221に係合することによって、Y方向に複数配置された中間隔調整部220は、Y方向において連結される。中間隔調整部220は、Y方向の一端に設けられた係合凸部222と、Y方向の他端に設けられ、Y方向において隣接する中間隔調整部220の係合凸部222を受ける係合凹部223と、を有している。係合凸部222はY方向外側の側面が曲面をなしており、係合凹部223に挿入しやすくなっている。なお、係合凸部222は、植物Sの定植位置の間隔及び植物Sの向きを変更するための把持部224を兼ねている。
係合凹部223は、連結部221に設けられている。また、係合凸部222はY方向に長く形成されている。したがって、他の中間隔調整部220の他端側の辺が連結部221に係合すると、係合凸部222と係合凹部223との係合によりZ方向を回転中心とする回転方向の移動を規制し、連結部221の凹部により、Z方向の移動を規制することができる。
このように、Y方向において隣り合う中間隔調整部220の係合凸部222と係合凹部223との連結により、中間隔調整部220は、Y方向において固定される。中間隔調整部220のY方向が連結固定されることにより、栽培期間中に中間隔調整部220をX方向に押し出し移動させる際に押し出す力を加える箇所は、最も左に位置する中間隔調整部220のY方向における少なくとも一箇所(中央の一箇所またはY方向両側の2箇所など)で良い。
また、図25に示すように、中間隔調整部220は、栽培槽10、20からの脱落を防止するリブ225を有している。リブ225は、中間隔調整部220の一辺に沿い且つ当該一辺よりも所定距離だけ内側に形成されている。中間隔調整部220を栽培槽10に載置すると、側壁10aの内面にY方向からリブ225が当接する。これにより、中間隔調整部220を押し出し移動させるときに栽培槽10から中間隔調整部220が滑落することを防止するとともに、X方向への押し出し移動をリブ225が案内することができる。また、図24のようにY方向に複数中間隔調整部220が連結された場合、Y方向両端のリブ225が栽培槽10の側壁10aの内面に当接する。なお、中間隔調整部220を円滑に案内するため、リブ225と栽培槽10の側壁10aとは所定のクリアランスをもって対向するようにしてもよい。
次に、図24に示す中間隔の状態で植物Sを所定期間生育させたあと、定植位置の間隔をさらに拡大させ大間隔の状態にする。このとき、栽培槽10、20に対して、Y方向に1行の大間隔調整部230が配列される。
図25に示した中間隔調整部220と同様に、大間隔調整部230は、中間隔調整部220の下面を受ける載置部230a、230bを有している(図27)。載置部230aは、下面が下方に突出する連結部221と接触しない位置に配置されている。したがって、把持部224を持ち、図27に示すように中間隔調整部220の下面を載置部230a、230bに載置することで、大間隔調整部230に対する中間隔調整部220(またはベース部210)の位置が確定する。このとき、大間隔調整部230の上面と中間隔調整部220の上面(連結部221を除く)およびベース部210の上面(連結部212を除く)が略同一の高さとなる。
また、図27に示す大間隔調整部230も同様に、栽培槽10、20からの脱落を防止するリブ231を有している。リブ231は、大間隔調整部230の一辺に沿い且つ当該一辺よりも所定距離だけ内側に形成されている。大間隔調整部230を栽培槽10に載置すると、側壁10aの内面にY方向からリブ231が当接する。これにより、大間隔調整部230を押し出し移動させるときに栽培槽10から大間隔調整部230が滑落することを防止するとともに、X方向への押し出し移動をリブ231が案内することができる。
本実施形態においては、第1実施形態での効果に加え、ベース部210および中間隔調整部220をY方向に連結可能としたことにより、Y方向におけるスペースを有効活用でき、収穫量の増大につながる。
また、植物Sの定植や移植、収穫等の作業をする際に、把持部215、224を把持して行うことによって、植物Sそのものに触れることなく作業をすることが可能となる。栽培期間中に植物Sに触れることのない栽培作業を行うことにより、植物Sの葉や根へのダメージ及び人由来による生菌の付着が低減される。また、従来の移植方式よりも移植作業に掛かる工数を削減することが可能となる。
本実施形態では、把持部215、224は突起形状をしているが、把持部215、224の形状は突起に限られず、ベース部210又は中間隔調整部220を把持できる構成であればよい。
例えば、ベース部210又は中間隔調整部220の、植物Sに直接触れない位置に穴を設け、穴に指を入れることによって把持する構成であってもよい。この場合、他のベース部210の穴と係合する係合凸部を係合凹部214の位置に下向きに突出するように形成し、連結部212の下側の面を削除する。そして、小間隔状態でベース部210をY方向に連結するときは、係合凸部が他のベース部210の穴と係合するように、ベース部210を上方から下方に移動させるようにすればよい。このような構成により、ベース部210の穴は、上述した把持部と係合部とを兼ね備えることが可能である。
また、ベース部210や中間隔調整部220の平面部そのものを把持部としてもよい。
(第2実施形態の変形例1)
本実施形態では、植物Sの定植位置の間隔を中間隔(図24)から大間隔(図27)に変更するときにのみ植物Sの向きを変更可能としているが、植物Sの定植位置の間隔を小間隔から中間隔に変更するときにも植物Sの向きを変更できるようにしてもよい。たとえば、図19の小間隔から中間隔に変更した状態を図28に示し、図28の中間隔から大間隔に変更した状態を図29に示す。
図28は、中間隔調整部220に対してベース部210を時計回りに90°回転させて中間隔調整部220に載置し、その中間隔調整部220をY方向に連結したものである。X方向において隣り合う中間隔調整部220は、互いに突き当てられることで位置が確定する。
図29は、図28の状態からベース部210を中間隔調整部220に対して0°になるように向きを変えて中間隔調整部220に載置し、その中間隔調整部220を大間隔調整部230に載置し、大間隔調整部230を図28におけるベース部210の向きから時計回りに90°回転した向きとなるようにして側壁10aに載置したものである。なお、図28に示す中間隔調整部220とベース部210との位置関係をそのままとして、大間隔調整部230に載置してもよい。
なお、植物Sの向きを変更する方法としては、第1実施形態の変形例2、変形例3を適用もしくは組み合わせてもよい。
このようにすることで、小間隔から大間隔にかけて隣り合う植物Sの葉の重なりを解消し、より植物Sに均一に光を受光させることが可能となる。
(第2実施形態の変形例2)
図30は、中間隔調整部220の変形例を示す。本例の中間隔調整部220は、第1の中間隔調整部220aと第2の中間隔調整部220bとに分けられており、第2の中間隔調整部220bが第1の中間隔調整部220aから取り外し可能となっている。
第1の中間隔調整部220aのY方向一端側には、他の第1の中間隔調整部220aと係合する連結部220a3、220a2が設けられている。連結部220a3、220a2はX方向の両端に設けられ、他の第1の中間隔調整部220aの他端側の辺を受け入れる凹部を有している。連結部220a3は、他の第1の中間隔調整部220aの凸部220a8を受け入れる切り欠き220a1を有している。凸部220a8はY方向に長く形成されており、切り欠き220a1と係合することで、第1の中間隔調整部220aのZ方向を中心とする回転方向の移動を規制することができる。
第1の中間隔調整部220aは、開口から内側に突出する凸部220a6、220a7を有している。図30(a)に示すように、凸部220a6、220a7にベース部210の上面を当接させながらベース部210をY方向にスライドし、凸部213aを凹部220a5に係合させる。そして、第2の中間隔調整部220bの連結部220b1、220b2を第1の中間隔調整部220aに係合させながら、第2の中間隔調整部220bをY方向にスライドさせ、辺220b3を連結部212に係合させる。
このような構成にすると、中間隔調整部220のベース部210への装着は、第1の中間隔調整部220aにベース部210をスライドさせて取り付けることによって行われるため、ベース部210の把持部215は不要となる。
また、第2の中間隔調整部220bを装着した第1の中間隔調整部220aの凸部220a8を他の第1の中間隔調整部220aの切り欠き220a1と係合させることで、図30(b)に示すようにY方向に複数の植物Sを配置することが可能である。
なお、本実施形態における中間隔調整部220とベース部210との構成を第1実施形態に適用してもよい。
(植物用照射装置)
図31及び図32に、植物用照射装置100の一例を示す。植物用照射装置100は、X方向に長く、X方向に延在している。
図31、図32又は図33に示すように、植物用照射装置100は、各々が光源としてのLED112を有する複数の第1の部材111を備えている。
植物用照射装置100は、LED112を有しない複数の第2の部材121を備えている。
植物用照射装置100は、LED112の駆動回路としてのLEDドライバ132を有する第3の部材131を備えている。
植物用照射装置100は、第1の部材111と第2の部材121と第3の部材131とを位置決めして収める樹脂製のケース140を備えている。
第1の部材111はいわゆる電子回路基板である。図34又は図35に示すように、第1の部材111は、グランド電極113とプラス電極114とマイナス電極115とを有している。LED112は、グランド電極113とプラス電極114とマイナス電極115とに電気的に接続される。第1の部材111は、グランド電極113とプラス電極114とマイナス電極115とを除く部分の表面を白色のレジストで覆う等の反射加工が施されている。
X方向におけるLED112の間隔は、X方向における第1の部材111の位置を変更することによって変更可能である。
図36に示すように、本実施形態では、LED112は、2つの赤色のLED112rと1つの青色のLED112bとが1つにパッケージングされたものである。LED112rとLED112bとは、例えば図36(a)〜(c)に示すように配置されるが、配置の仕方はこれに限られない。
図34又は図35に示すように、第2の部材121は、X方向の幅がaである。幅aは任意に設定可能である。第2の部材121は、2つの第1の部材111の間、又は第1の部材111と第3の部材131との間の位置に配置される。このような位置に第2の部材121を配置することによって、幅aの調整によりX方向におけるLED112の間隔を任意の幅に設定することが可能である。
第2の部材121は、LED112からの光を植物Sに向けて反射する。すなわち、第2の部材121の表面には反射加工が施されている。
第2の部材121は、厚さが第1の部材111及び第3の部材131と同じで厚さで、表面が反射加工されているものであれば、材質は電子回路基板用の素材でなくてもよい。また、第2の部材121は複数でなくてもよい。
第3の部材131は、第1の部材111と同様に、電子回路基板の表面に反射加工が施されたものである。第3の部材131は、グランド電極133とプラス電極134とマイナス電極135とを有している。LEDドライバ132は、グランド電極133とプラス電極134とマイナス電極135とに電気的に接続されている。
図37又は図38に示すように、ケース140は、第1の部材111と第2の部材121と第3の部材131とをX方向にスライド可能に保持する保持部材としてのスライドレール141を有している。
ケース140は、第1の部材111及び第3の部材131の防水機能及び防塵機能を有するカバー部材142を有している。
ケース140は、X方向に延びて配置された通電部材としての、グランド電極143とプラス電極144とマイナス電極145とを有している。第1の部材111、第2の部材121及び第3の部材131は、グランド電極143、プラス電極144及びマイナス電極145の所望の位置に配置可能である。第1の部材111、第2の部材121及び第3の部材131は、X方向からスライドレール141に挿入することで、グランド電極143、プラス電極144及びマイナス電極145に配置された状態でX方向における位置を調整可能に保持される。よって、X方向におけるグランド電極143、プラス電極144及びマイナス電極145の設定範囲内において任意の位置を占めたLED112に通電が行われる。
グランド電極143とプラス電極144とマイナス電極145とは、スライドレール141に設けられている。
グランド電極143は、グランド電極133とグランド電極113とを電気的に接続する。プラス電極144は、プラス電極134とプラス電極114とを電気的に接続する。マイナス電極145は、マイナス電極135とマイナス電極115とを電気的に接続する。
図39に示すように、LEDドライバ132の一次電源は、DCで外部より供給を受ける。マイナス電極145を基準電位とする場合は、グランド電極143はなくてもよい。
図40に、植物Sの定植位置の間隔が小間隔である場合の栽培ボード200(すなわち図2に示す栽培ボード200を使用して水耕栽培を行う場合)に使用する植物用照射装置100の一例を示す。図40に示すように、第1の部材111と第3の部材131のみをスライドレール141にセットすると、LED112がX方向に複数配列される。
すべての部材がスライドレール141にセットされると、グランド電極113、133とグランド電極143、プラス電極114、134とプラス電極144、マイナス電極115、135とマイナス電極145とが電気的に接続される。第3の部材131に搭載されたLEDドライバ132の出力電流が第1の部材111に搭載されたLED112まで通電し、LED112が発光する。
図40に示す植物用照射装置100を使用することによって、図41に示すように、栽培する植物Sの真上にLED112を配置することができ、LED112より照射される光を効率良く利用することが可能となる。
図42に、X方向において隣り合う植物Sの定植位置の間隔を小間隔から中間隔に変更した場合(すなわち図4に示す栽培ボード200を使用して水耕栽培を行う場合)に使用する植物用照射装置100の一例を示す。図40に示す状態から図42に示す状態にするためには、まず、第1の部材111と第3の部材131とをX方向にスライドさせてスライドレール141より取り外す。そして、X方向上流側から第1の部材111と幅aを調整された第2の部材121とをスライドレール141に交互に挿入しセットしていく。第1の部材111と第2の部材121とは、X方向下流側からセットしてもよい。
第3の部材131は、X方向におけるどの位置にセットしても電気接続上の問題はないが、LED112間のピッチを揃えるためには、スライドレール141のX方向における最端部に位置するようにセットすることが望ましい。
すべての部材がスライドレール141にセットされると、グランド電極113、133とグランド電極143、プラス電極114、134とプラス電極144、マイナス電極115、135とマイナス電極145とが電気的に接続される。第3の部材131に搭載されたLEDドライバ132の出力電流が第1の部材111に搭載されたLED112まで通電し、LED112が発光する。幅aを調整された第2の部材121をスライドレール141にセットすることで、LED112間のピッチを容易に広げ、かつ正確に位置決めすることが可能となる。
図42に示す植物用照射装置100を使用することによって、図43に示すように、栽培する植物Sの真上にLED112を配置することができ、LED112より照射される光を効率良く利用することが可能となる。
図44に、X方向において隣り合う植物Sの定植位置の間隔を中間隔から大間隔に変更した場合(すなわち図6に示す栽培ボード200を使用して水耕栽培を行う場合)に使用する植物用照射装置100の一例を示す。図42に示す状態から図44に示す状態にするためには、第1の部材111と第2の部材121と必要に応じて第3の部材131とをスライドレール141よりX方向上流側又は下流側へ引き出して取り外す。そして、第2の部材121の幅aをより広いものに交換し、スライドレール141にセットすることで、LED112間のピッチを容易に広げ、かつ正確に位置決めすることが可能となる。
図44に示す植物用照射装置100を使用することによって、図45に示すように、栽培する植物Sの真上にLED112を配置することができ、LED112より照射される光を効率良く利用することが可能となる。
このように、植物Sの成長に合わせて定植位置を変更できるだけでなく、変更した定植位置に適したLED112の位置となるようLED112の位置を変更することができるので、各成長過程において適切に光が植物Sへ照射され、植物Sの成長が促される。その結果、効率的な植物Sの栽培が可能となり、生産性の向上が達成される。
また、部材111、121、131ごとに取り外しが可能であるため、あるLED112に光量低下や故障、不点灯などが発生した場合であっても、そのLED112を含む第1の部材111のみを交換することが可能となる。
第1の部材111と第2の部材121との様々な組み合わせによって、LED112の間隔を任意の幅に設定可能であるため、設計の自由度が高い。
(植物用照射装置の変形例)
本実施形態では、第2の部材121を用いることによってX方向におけるLED112の間隔を変更可能としているが、図46(a)、(b)に示すように、第1の部材111のみでX方向におけるLED112の間隔を変更可能としてもよい。
例えば、図46(a)に示すように、X方向におけるLED112の配置位置が互いに異なる第1の部材111を用いることによってLED112の間隔を変更可能としてもよい。
また、図46(c)に示すような上下二段で構成されたスライドレール141を用い、図46(b)に示すように第1の部材111を上下二段に配置し、それぞれスライド可能とすることによってLED112の間隔を変更可能としてもよい。このとき、複数の第1の部材111は、X方向において所定の長さで重なり合うように保持される。所定の長さは、植物Sの株間隔に合わせて適宜変更することが可能である。
このように、図46に示す構成例では、スペーサーとなる第2の部材121を用いずともX方向におけるLED112の間隔を変更可能である。
本実施形態では、LEDドライバ132は第3の部材131に設けられているが、第1の部材111又は第2の部材121に設けられていてもよい。ただし、第1の部材111と第2の部材121とは別にLEDドライバ132が搭載された第3の部材131を設けることが望ましい。LED112は経時で劣化するため交換する必要があるが、LEDドライバ132のみが搭載された第3の部材131は長期間にわたって使用することが可能であるからである。
本実施形態では、ケース140はスライドレール141とカバー部材142とを一体として構成したものであるが、これに限らず、図47(a)に示すように、スライドレール141のみから構成されるものであってもよい。
(栽培ボードと植物用照射装置との位置関係)
上述したLED112は、図47(b)に示すように、X方向だけでなくY方向にも配列可能である。すなわち、X方向に沿って配列された複数のLED112からなる列を、Y方向に複数列配置可能である。したがって、上述した各実施形態における栽培ボード200の各植物Sの配列にあわせて、LED112をX方向およびY方向に配列可能である。
(植物用照射装置と第2実施形態にかかる栽培ボードとの位置に関する実施形態1)
図48に示す植物Sの定植位置の間隔が小間隔である場合、図48(a)に示す栽培ボード200と対向する上方には、図48(b)に示す植物用照射装置100が配置されている。X方向においては、図48(c)に示すように、栽培ボード200のX方向における各植物Sの定植位置(定植部211)の真上に植物用照射装置100の各LED112が配置されている。一方、Y方向においては、図48(d)に示すように、栽培ボード200のY方向における各植物Sの定植位置(定植部211)の真上に植物用照射装置100の各LED112が配置されている。このように、各定植部211の中心部の直上にそれぞれLED112を配置していることで、各定植部211の植物Sに確実に光を当てることができる。
次に、図48に示す小間隔の状態で植物Sを所定期間生育させたあと、定植位置の間隔を中間隔に変更した状態を図49に示す。3行の栽培ボード200(図48(a))から2行の栽培ボード200(図49(a))に変更したことにより、植物用照射装置100も3行(図48(b))から2行(図49(b))に変更している。この状態においても、各定植部211の中心部の直上にそれぞれLED112を配置している(図49(c)、(d))ことで、中間隔状態における各定植部211の植物Sにも確実に光を当てることができる。
次に、図49に示す中間隔の状態で植物Sを所定期間生育させたあと、定植位置の間隔を大間隔に変更した状態を図50に示す。2行の栽培ボード200(図49(a))から1行の栽培ボード200(図50(a))に変更したことにより、植物用照射装置100も2行(図49(b))から1行(図50(b))に変更している。この状態においても、各定植部211の中心部の直上にそれぞれLED112を配置している(図50(c)、(d))ことで、大間隔状態における各定植部211の植物Sにも確実に光を当てることができる。
このように、植物Sの成長により隣り合う定植部211の間隔が広がることに対応して、植物用照射装置100の隣り合うLED112の間隔を調整する(図51に示すようにX方向およびY方向におけるLED112と定植部211との位置を一致させる)。なお、LED112と定植部211との位置が一致している状態とは、Z方向から見たときに、LED112の中心が定植部211外周上、もしくは定植部211外周より内側の範囲に位置している状態を意味する。これにより、どの植物Sの成長状態においても各植物Sの真上から光を照射させることができ、上方から見たときの植物Sの形状のばらつきを従来に比べて抑制することができる。
また、植物Sの成長に合わせて、植物Sの定植位置の間隔をベース部210と、ベース部210の外周に接続される中間隔調整部220及び大間隔調整部230との組み合わせにより調整する。そして、定植部211とLED112との位置が合うように、LED112の間隔をLED112が備えられた第1の部材111とスペーサーである第2の部材121との組み合わせにより調整する。これにより、図52に示すように、各成長過程において適切に光が植物Sへ照射され、植物Sの成長が促される。その結果、効率的な植物Sの栽培が可能となり、生産性の向上が達成される。
(植物用照射装置と栽培ボードとの位置の変形例1)
実施形態1にかかる図49にかえて、植物用照射装置100のLED112を1行としたものを図53に示す。
図53の栽培ボード200は中間隔の状態であり、小間隔の状態は図48を、大間隔の状態は図50を適用する。
本例においては、Y方向における2つの定植部211の間にLED112が配置されている(図53(b)、(d))。なお、Y方向における各定植部211からLED112までの距離は等しい。X方向においては、各定植部211の位置と同じ位置にLED112が配置されている(図53(c))。
図49の形態とは異なり、図53ではLED112のY方向における位置が定植部211の位置よりずれているが、上述したように所定時間おきに植物Sの向きを変更することで、植物Sに均一に光を照射させることが可能である。
(植物用照射装置と栽培ボードとの位置の変形例2)
実施形態1にかかる図50にかえて、植物用照射装置100のLED112を3行としたものを図54に示す。
図54の栽培ボード200は大間隔の状態であり、小間隔の状態は図48を、中間隔の状態は図49を適用する。
本例においては、1つの定植部211のY方向においてLED112が3つ配置されている(図54(b)、(d))。X方向においては、各定植部211の位置と同じ位置にLED112が配置されている(図54(c))。
定植部211の真上にあるLED112(図54(b)、(d)の中央のLED112)は、直下への光量に比べて植物SのY方向両側への光量が少ない。そのため、Y方向の両側にそれぞれLED112を配置することで、植物Sの中央とY方向両側との光量差を小さくできる。本例では、植物SのX方向両側への光量が少ないが、上述したように所定時間おきに植物Sの向きを変更することで、植物Sに均一に光を照射させることが可能である。
なお、X方向への光量の不均衡を解消するために、1つの定植位置に対してLED112を9つ(3行×3列)とし、中央のLED112が定植部211の中央の真上に来るようにするとよい。この構成により、大間隔状態での植物Sの向きの変更作業を減らすことが可能である。
(植物用照射装置と栽培ボードとの位置の変形例3)
実施形態1にかかる図48にかえて、植物用照射装置100のLED112を1行としたものを図55に示す。
図55の栽培ボード200は小間隔の状態であり、中間隔の状態は図49を、大間隔の状態は図50を適用する。
小間隔の段階では、発芽した状態または葉が小さい状態であることから、各定植部211の直上にLED112を配置せず、1つのLED112でY方向における3つの定植部211を照らすようにしてもよい(図55(b)、(d))。X方向においては、各定植部211の位置と同じ位置にLED112が配置されている(図55(c))。多くの光量を必要としない成長段階では、必要最小限の数のLEDとすることで使用電力を小さくできる。
なお、Y方向における中央の定植部211の真上にLED112が配置されているため、上述したように所定時間おきにベース部210のY方向位置を変更させることで、植物Sに均一に光を照射させることが可能である。また、LED112の光がカバー部材142を通過するときに光が拡散するように、カバー部材142が拡散機能を有していてもよい。これにより、Y方向における光量の差を抑制することができる。
(植物用照射装置と第1実施形態にかかる栽培ボードとの位置に関する実施形態)
第1の実施形態にかかる栽培ボード200(小間隔、中間隔、大間隔それぞれY方向に1行配列された栽培ボード200)と植物用照射装置100との位置関係について、図41、図56、図54を用いて説明する。
図41に示す植物Sの定植位置の間隔が小間隔である場合、図41(a)に示す栽培ボード200と対向する上方には、図41(b)に示す植物用照射装置100が配置されている。X方向およびY方向において、各植物Sの定植位置(定植部211)の真上に植物用照射装置100の各LED112が配置されている(図41(a)、(b))。このように、各定植部211の中心部の直上にそれぞれLED112を配置していることで、各定植部211の植物Sに確実に光を当てることができる。
次に、図41に示す小間隔の状態で植物Sを所定期間生育させたあと、定植位置の間隔を中間隔に変更した状態を図56に示す。栽培ボード200のX方向およびY方向が大きくなることにより、植物用照射装置100も1行(図41(b))から2行(図56(b))に変更している。定植部211の中央の真上に1つのLED112とすると、直下への光量に比べて植物SのY方向両側への光量が少ないが、Y方向に2つLED112を配置することで、植物Sの中央とY方向両側との光量差を小さくできる。本例では、植物SのX方向両側への光量が小さいが、上述したように所定時間おきに植物Sの向きを変更することで、植物Sに均一に光を照射させることが可能である。
次に、図56に示す中間隔の状態で植物Sを所定期間生育させたあと、定植位置の間隔を大間隔に変更した状態を図54に示す。栽培ボード200のX方向およびY方向がさらに大きくなることにより、植物用照射装置100も2行(図56(b))から3行(図54(b))に変更している。本例においては、1つの定植部211のY方向においてLED112が3つ配置されている(図54(b)、(d))。X方向においては、各定植部211の位置と同じ位置にLED112が配置されている(図54(c))。
定植部211の真上にあるLED112(図54(b)、(d)の中央のLED112)は、直下への光量に比べて植物SのY方向両側への光量が少ない。そのため、Y方向の両側にそれぞれLED112を配置することで、植物Sの中央とY方向両側との光量差を小さくできる。本例では、植物SのX方向両側への光量が小さいが、上述したように所定時間おきに植物Sの向きを変更することで、植物Sに均一に光を照射させることが可能である。
なお、X方向への光量の不均衡を解消するために、1つの定植位置に対してLED112を9つ(3行×3列)とし、中央のLED112が定植部211の中央の真上に来るようにするとよい。この構成により、大間隔状態での植物Sの向きの変更作業を減らすことが可能である。
このように、植物Sの成長により隣り合う定植部211の間隔が広がることに対応して、植物用照射装置100の隣り合うLED112の間隔を調整する(X方向およびY方向におけるLED112と定植部211との位置を一致させる)とともにLEDの数を増やす。これにより、どの植物Sの成長状態においても各植物Sの真上から光を照射させることができ、上方から見たときの植物Sの形状のばらつきを従来に比べて抑制することができる。
また、植物Sの成長に合わせて、植物Sの定植位置の間隔をベース部210と、ベース部210の外周に接続される中間隔調整部220及び大間隔調整部230との組み合わせにより調整する。そして、定植部211とLED112との位置が合うように、LED112の間隔をLED112が備えられた第1の部材111とスペーサーである第2の部材121との組み合わせにより調整する。これにより、図52に示すように、各成長過程において適切に光が植物Sへ照射され、植物Sの成長が促される。その結果、効率的な植物Sの栽培が可能となり、生産性の向上が達成される。
上述した各実施形態では、各定植部211に対するLED112の配置や個数を最適化するようにしたが、植物Sの成長に応じて光を必要とする葉の面積が大きくなるため、LED112から照射される光の面積も大きくなるように調整することがより望ましい。すなわち、植物Sの成長に合わせてLED112の高さが調整可能であることが望ましい。植物SとLED112との距離が変更可能であればよく、図57(a)に示すようにLED112が取り付けられた棚の高さを調整可能としてもよいし、図57(b)に示すように植物Sの定植位置の高さを調整可能としてもよい。
植物Sを栽培するために必要とされる光量は、植物Sが小さいうちは少ない量で充分であり、植物Sが大きくなるにしたがって多くなる。そのため、植物Sの成長に合わせて、LED112の高さだけでなく、LED112の光量すなわち出力も調整可能であることが望ましい。
そこで、本実施形態では、図58に示すように、水耕栽培システム500に備えられた入力部510と制御部520と出力部530とによって、LED112の光量を調整可能としている。入力部510は、例えば、植物Sの定植位置の間隔を変更したことを入力するようにしてもよいし、LED112の高さが変更されたことを検知するセンサを設け、センサによる検知結果を入力するようにしてもよい。制御部520は、入力部510から入力された情報に基づきLED112の光量の制御を行う。出力部530すなわち植物用照射装置100は、制御部520によって制御された量の光を出力する。
このように、植物Sの成長に合わせてLED112の光量を調整可能とすることにより、過剰な光照射が抑えられ、栽培の効率化や省電力が達成される。
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
本実施形態では、LED112の間隔が変更可能な植物用照射装置100を使用しているが、LED112の間隔は不変であってもよい。また、光源はLEDでなくてもよく、蛍光灯であってもよいし、太陽光であってもよい。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
10、20 栽培槽
30、40 サイフォン管
50 溜めタンク
60 循環配管
70 養液ポンプ
80 バブル発生器
90 気体タンク
100 照射装置、植物用照射装置
111 第1の部材
112 光源、LED
121 第2の部材
131 第3の部材
132 駆動回路、LEDドライバ
140 ケース
141 保持部材、スライドレール
142 カバー部材
143 通電部材、グランド電極
144 通電部材、プラス電極
145 通電部材、マイナス電極
200 栽培ボード
210 ベース部
210b 把持部
211 定植部
212 連結部
213 係合凸部
214 係合凹部
215 把持部
216 突出部、リブ
220 間隔調整部、中間隔調整部
221 連結部
222 係合凸部
223 係合凹部
224 把持部
225 突出部、リブ
230 間隔調整部、大間隔調整部
231 突出部、リブ
500 栽培システム、水耕栽培システム
510 入力部
520 制御部
530 出力部
H 葉
L 養液
N 根
S 植物
WL 水位
X 第一方向
Y 第二方向、所定方向
特開平7−99852号公報

Claims (7)

  1. 植物が定植される定植部と、
    前記定植部の周囲に所定面積を有する面をなすベース部と、
    前記ベース部の周囲に着脱可能に設けられ、当該ベース部の外周から外向きに所定面積を有する面をなす間隔調整部と、
    を有する栽培ボード。
  2. 植物が定植される定植部と、
    前記定植部の周囲に所定面積を有する面をなすベース部と、
    前記ベース部の周囲に着脱可能に設けられ、当該ベース部の外周から外向きに所定面積を有する面をなす間隔調整部と、
    を有し、
    前記定植部は、前記ベース部または前記間隔調整部に対して相対的に向きを変更可能であることを特徴とする栽培ボード。
  3. 請求項1または2記載の栽培ボードにおいて、
    前記ベース部は、一端に設けられた係合凸部と、他端に設けられ、隣接する前記ベース部の前記係合凸部を受ける係合凹部と、を有することを特徴とする栽培ボード。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の栽培ボードにおいて、
    前記間隔調整部は、一端に設けられた係合凸部と、他端に設けられ、隣接する前記間隔調整部の前記係合凸部を受ける係合凹部と、を有することを特徴とする栽培ボード。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1つに記載の栽培ボードにおいて、
    前記ベース部および前記間隔調整部は、把持部を有することを特徴とする栽培ボード。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1つに記載の栽培ボードにおいて、
    前記ベース部または前記間隔調整部の少なくとも一方は、下面から下方に突出する突出部を有することを特徴とする栽培ボード。
  7. 所定方向に複数設けられた請求項1ないし6のいずれか1つに記載の栽培ボードと、
    前記栽培ボードに定植された植物に光を照射する光源と、を有することを特徴とする栽培システム。
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