次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。先ず図1を参照して、本実施の形態における部品供給装置であるテープフィーダ1の全体構成を説明する。テープフィーダ1は、部品供給用のキャリアテープ20に収納された部品を図外の部品実装装置へ供給する機能を有する。
キャリアテープ20には、図21に示すように、実装の対象となる部品Pを収納した収納部20bと搬送用の送り孔20cが一定間隔で形成されている。キャリアテープ20の搬送は、送り孔20cに係合する係合ピンが設けられたスプロケットを回転させることにより行われる。キャリアテープ20の上面は収納部20bを封止するためのカバーテープ20aによって覆われている。
カバーテープ20aは、キャリアテープ20との貼着界面に接着剤によって形成された接着部を介してキャリアテープ20に貼着されている。カバーテープ20aをキャリアテープ20から剥離した状態では、キャリアテープ20とカバーテープ20aとの貼着界面(キャリアテープ20の表面およびカバーテープ20aの裏面)には、それぞれ接着部の跡20d、20eが残留して付着している。
テープフィーダ1による部品Pの供給に際しては、キャリアテープ20からカバーテープ20aを剥離して収納部20bを開放し、テープフィーダ1の下流端部近傍に設定された部品取り出し位置において開放された収納部20bから部品Pを取り出して部品実装装置へ供給する。なお、本実施の形態では、テープフィーダ1によって供給されるキャリアテープ20には、通常の供給形態であるフープ状のキャリアテープ20のみならず、図21に示すように、不定形の長さ寸法TLで切断された短テープ20*も含まれる。このため、以下に説明する本実施の形態では、このような短テープ20*を対象としてテープ装着作業を良好な作業性で実行できるように配慮がなされている。
テープフィーダ1は、板状のフレームより成る本体部2に、以下に説明する要素を配設して構成されている。これらの要素は、両側面に設けられた側面カバー(図支省略)によって覆われている。図1に示すように、本体部2にはキャリアテープ20を上流側の下部に開口した挿入口4aから下流側の上面の端部近傍に設定された排出口4bまで案内するテープ搬送路4が設けられている。
挿入口4aからテープ搬送路4に導入(矢印a)されたキャリアテープ20は、中間に設けられた斜行部を経て本体部2の上面まで搬送され、部品取出し位置4cに到達する。部品取出し位置4cにおいて、部品実装装置M(図示省略)のノズルが昇降して(矢印b)部品取出動作を行うことにより、収納部20bから部品Pが取り出される。取り出された部品Pは、実装ヘッドによって部品実装装置へ移送され(矢印c)、作業対象の基板に実装される。上述の部品供給におけるキャリアテープ20の搬送は、以下に説明するテープ搬送部3によって行われる。
テープ搬送部3は、第1のモータ5、搬送スプロケット6、位置決めスプロケット7および排出スプロケット8を備えている。駆動源である第1のモータ5によって搬送スプロケット6、位置決めスプロケット7および排出スプロケット8を駆動することにより、挿入口4aから挿入されたキャリアテープ20はテープフィーダ1内を搬送され、部品取出し位置4cに位置決めされる。テープ搬送部3は開閉可能な開閉カバー9によって覆われており、キャリアテープ20の位置決めスプロケット7、排出スプロケット8への係合は、開閉カバー9によってキャリアテープ20を位置決めスプロケット7、排出スプロケット8に押し付けることにより行われる。
テープ搬送部3によってキャリアテープ20をテープ搬送路4に沿って搬送するテープ搬送過程において、キャリアテープ20から剥離されたカバーテープ20aは上流側へ折返されて、本体部2に設けられたカバーテープ収納部2f内へ回収される。部品取出し位置4cにて部品Pが取り出された後のキャリアテープ20は、本体部2の端面に配置された前カバー2hを介して排出スプロケット8によってテープフィーダ1の下流側へ排出される。
すなわち、位置決めスプロケット7は、キャリアテープ20の送り孔20cに係合して回転することによりキャリアテープ20を下流の部品取出し位置4cへ搬送する第1のスプロケットである。また排出スプロケット8は、部品取出し位置4cよりも下流に配置され、キャリアテープ20の送り孔20cに係合して回転することによりキャリアテープ20を部品取出し位置4cから排出口4bへ搬送する第2のスプロケットである。このように、本実施の形態では、部品取出し位置4cを、第1のスプロケットである位置決めスプロケット7と、第2のスプロケットである排出スプロケット8との間に配置した構成となっている。
このような構成を採用することにより、図21に示す短テープ20*を用いた部品供給に際しても、キャリアテープ20の全ての収納部20bを部品取出し位置4cに位置させることができる。したがって部品取出し位置4cにて部品取り出しが行えない収納部20bが発生せず、部品ロスの発生を防止することができる。
位置決めスプロケット7および第1のモータ5は、テープ搬送路4の下流部に配置され、キャリアテープ20を部品取出し位置4cに搬送する第1のキャリアテープ搬送部15を構成する。さらに本実施の形態では、挿入口4aから導入されたキャリアテープ20をテープ搬送路4の上流から第1のキャリアテープ搬送部15まで搬送する第2のキャリアテープ搬送部16を備えている。すなわち、テープ搬送路4において挿入口4aの下流側の近傍には、テープ搬入スプロケット10を第2のモータ11によって回転駆動する構成の第2のキャリアテープ搬送部16が配置されている。
第1のキャリアテープ搬送部15と第2のキャリアテープ搬送部16の間のテープ搬送路4の斜行部(図7に示す登り区間4e参照)には、いずれも光学センサを用いた第1のテープ検出部13および第2のテープ検出部14が設けられている。第1のテープ検出部13は、テープ搬送路4を上流側から搬送されたキャリアテープ20を検出するキャリアテープ検出手段である。ここでは、キャリアテープ20の所定の部位を光学的に検出することにより、第1のテープ検出部13の位置にキャリアテープ20が存在していることを検出する。
また第2のテープ検出部14は、先行のキャリアテープ20と後続のキャリアテープ20とを連結する連結部を検出する連結部検出手段である。すなわち、供給されるキャリアテープ20のうち先行・後続の2つのキャリアテープ20を予め連結して連続的に供給するいわゆるスプライシング方式において、2つのキャリアテープ20を連結する連結部材(スプライシングテープ)を光学的に検出することにより、連結部が第2のテープ検出部14に到達したことを検出する。
なお、第1のテープ検出部13と第2のテープ検出部14とを併せて備える替わりに、第1のテープ検出部13によってキャリアテープ20および連結部のいずれをも検出するようにしてもよい。すなわちこの場合には、第1のテープ検出部13は第1のキャリアテープ搬送部15と第2のキャリアテープ搬送部16との間のテープ搬送路4に配置され、テープ搬送路4を通過するキャリアテープ20およびテープ搬送路4とを検出可能なキャリアテープ検出手段となっている。
本体部2の下面には、部品実装装置M(図14参照)との接続用の凸状部2a、取り付け用レール2bが設けられている。取り付け用レール2bを部品実装装置Mの部品供給部に設けられたフィーダベースに装着することにより、テープフィーダ1は部品供給部の所定位置にセットされる。凸状部2aにはコネクタ2c、エアジョイント2dおよびフック2eが設けられており、フィーダベースにテープフィーダ1をセットした状態では、コネクタ2c、エアジョイント2dは相手側(部品実装装置側)と嵌合して接続状態となる。このとき、テープフィーダ1はフック2eによってフィーダベースに位置固定される。この接続状態においては、部品実装装置からテープフィーダ1への電源供給、エアの供給、さらに部品実装装置とテープフィーダ1の間での信号授受が可能となっている。
凸状部2aにはテープフィーダ1の動作を制御するフィーダ制御部12(制御部)が内蔵されている。テープフィーダ1を部品実装装置Mに接続した状態では、フィーダ制御部12は部品実装装置Mの装置制御部とコネクタ2cを介して電気的に接続される。これにより、部品実装装置Mの装置制御部からの動作指令がテープフィーダ1に対して伝達されるとともに、テープフィーダ1による部品供給動作の動作フィードバック信号が部品実装装置Mに伝達される。
本体部2の上面には、上流側に位置して操作パネル2gが設けられている。操作パネル2gには、フィーダ制御部12と接続されたボタン41、表示部42、ランプ43(図14参照)が設けられている。ボタン41を操作することにより、テープフィーダ1へ所定の操作入力が行われる。表示部42は小型の表示パネルやセグメント方式の表示ユニットなどであり、テープフィーダ1の動作状態などが表示される。ランプ43は報知用の表示灯であり、点灯することにより異常警報などを報知する。
次に図2〜図6を参照して、テープ搬送部3および開閉カバー9の詳細構成を説明する。図2に示すように、本体部2の上端面にはテープ搬送路4の下流側を覆って、開閉カバー9が開閉自在に取り付けられている。図6に示すように、開閉カバー9は下面側が開放された略門形断面(図5参照)を有する細長形状の部材である。
開閉カバー9には門型を構成する頂面の両側端から下方に延出した1対の側面部9gが設けられている。開閉カバー9の上流側端部には、1対の側面部9gを連結して係止ピン9iが設けられている。さらに開閉カバー9の下流側端部に側面部9gから下方に延出して1対の下垂部9jが設けられており、下垂部9jは固定ピン9hによって連結されている。
図2において、本体部2の下流側の先端部には、開閉カバー9を保持する開閉カバー保持部17が設けられている。本体部2において開閉カバー保持部17の上流側には、開閉カバー9の上流側の端部を係止する開閉カバー係止部18が設けられている。開閉カバー9を本体部2に取り付けた状態では、開閉カバー9の下流側端部の固定ピン9hは開閉カバー保持部17に設けられた縦長の長穴に軸支されるとともに、開閉カバー保持部17が備えた付勢バネ17aによって下方に付勢されている。
開閉カバー9を本体部2に対して閉じた状態では、開閉カバー9の上流側端部に設けられた係止ピン9iが開閉カバー係止部18によって係止される。開閉カバー係止部18は、係止ピン9iを係止可能な係止部材18cが設けられ軸支ピン18bによって軸支された係止ブロック18aを備えている。係止ブロック18aには係止部材18cを押し下げる方向に付勢する付勢バネ18dが接続されており、開閉カバー9を閉じた状態では、係止ピン9iが係止部材18cによって押し下げられて係止される。
図3は、このようにして本体部2に取り付けられた状態の開閉カバー9の上面を示している。また図4は、開閉カバー9の上面における開口部の配置を示している。図4に示すように、開閉カバー9の上面には平面状の第1カバー部9a、第2カバー部9bが設けられている。第1カバー部9a、第2カバー部9bは、開閉カバー9が本体部2に取り付けられた状態においてテープ搬送路4の上方を覆う。すなわち開閉カバー9はテープ搬送路4の上方を覆うカバー部を有している。
さらに開閉カバー9の上面には、第1開口部9c、第2開口部9d、第1の逃がし部9e、第2の逃がし部9fが開口して設けられている。第1開口部9cは部品取り出し用の開口であり、第1開口部9cの下流側の端部領域はテープ搬送路4における部品取出し位置4cと合致している。部品取出し位置4cの上流側の第1開口部9cには、以下に説明するテープガイド23の下流部分が嵌入する。テープガイド23の下流側の端部は、後述するように、マニュアル操作でキャリアテープ20のセットを行う場合に、カバーテープ20aを端部で折り返すことによりキャリアテープ20からカバーテープ20aを剥離する剥離部23aとして機能する。
第2開口部9dは、以下に説明する従動ローラ22に対応した位置に形成されており、これにより開閉カバー9を閉じた状態において上方から従動ローラ22にアクセスすることが可能となっている。第1の逃がし部9e、第2の逃がし部9fは、開閉カバー9を本体部2に対して下降させて閉じた状態において、それぞれ位置決めスプロケット7の係合ピン7a、排出スプロケット8の係合ピン8aを逃がすために設けられている。
図5は、図4に示す開閉カバー9におけるA−A断面〜E−E断面を示している。すなわち図5に示す各断面には、いずれも開閉カバー9の門型断面を構成する上面および側面部9g、係止ピン9iが現れている。そして図5(a)に示すA−A断面には、上面の第1カバー部9a、第1の逃がし部9eおよび従動ローラ22が現れている。図5(b)に示すB−B断面には、上面に設けられた第1開口部9cおよび従動ローラ22が現れている。図5(c)に示すC−C断面には、上面に設けられた第1開口部9c、第2の逃がし部9fおよび従動ローラ22が現れている。図5(d)に示すD−D断面には、上面に設けられた第2開口部9dおよび従動ローラ22が現れている。図5(e)に示すE−E断面には、上面の第2カバー部9bおよび係止ピン9iが現れている。
テープ搬送部3には、板状のテープガイド23が、テープ搬送路4の上面に沿って搬送スプロケット6、位置決めスプロケット7の上方を覆う配置で設けられている。テープガイド23はテープ搬送路4に沿って搬送されるキャリアテープ20の上面をガイドする機能を有する。テープガイド23にはテープ搬送路4を上方に連通させる開口部23bが設けられている。開口部23bの上方には、カバーテープ20aの剥離および排出用の駆動ローラ21および従動ローラ22を噛み合わせた構成の一対のローラが配置されている。
テープ搬送路4の底面において開口部23bと対向する位置には、所定のタイミングでエアを噴射する機能を有するエア噴出孔(図示省略)が開口している。このエア噴出孔から噴射されたエアによってキャリアテープ20に張り付いているカバーテープ20aの先端を吹き上げることにより、カバーテープ20aを駆動ローラ21と従動ローラ22の間に導入することができる。そしてこの状態で、駆動ローラ21、従動ローラ22を回転させることにより、カバーテープ20aをキャリアテープ20から剥離するとともに、剥離されたカバーテープ20aをカバーテープ排出路24を介してカバーテープ収納部2fに排出することができる。
したがって駆動ローラ21および従動ローラ22は、部品取出し位置4cよりも上流においてキャリアテープ20からカバーテープ20aを剥離する剥離部としての機能を有するとともに、この剥離部によって剥離されたカバーテープ20aをカバーテープ収納部2fに排出する機能を有している。すなわちこの場合には、駆動ローラ21および従動ローラ22を備えた剥離部は、カバーテープ20aを自動的に剥離する自動剥離機能を有している。そしてこの自動剥離機能は、キャリアテープ20を自動的に装填するオートロードモードにおいて用いられる。
これらの1対のローラのうち、一方の駆動ローラ21は本体部2に固定配置されており、第1のモータ5を駆動源とする駆動機構(図8参照)によって回転駆動される。またこれら1対のローラのうち、他方の従動ローラ22は開閉カバー9の側面部9gに軸支されており、駆動ローラ21に噛み合うことによって回転する。すなわち本実施の形態では、開閉カバー9は従動ローラ22を有する構成となっており、これにより、従動ローラ22を開閉カバー9とともに着脱することができ、キャリアテープ20をテープフィーダ1に装着する際のカバーテープ20aのセットが容易になる。
そして第1のスプロケットである位置決めスプロケット7と第2のスプロケットである排出スプロケット8と1対のローラである駆動ローラ21、従動ローラ22とは、開閉カバー9の下方に配置されている。このような構成により、駆動ローラ21、従動ローラ22を部品取出し位置4cに近い位置に配置することが可能となり、短テープ20*を対象とする場合に適合した構成となっている。
図7は、開閉カバー9を開放してテープ搬送部3およびテープ搬送路4を露呈させた状態を示している。すなわち、まず開閉カバー係止部18において係止ブロック18aを軸支ピン18b廻りに回動させて(矢印d)、係止部材18cによる係止ピン9iの係止を解除する。これにより、開閉カバー保持部17によって下流側の固定ピン9hを軸支された状態の開閉カバー9を開放することができる(矢印e)。このとき、従動ローラ22は駆動ローラ21との噛み合いが解除されて開閉カバー9とともに移動する。この状態では、テープ搬送路4およびテープ搬送路4を覆うテープガイド23が露呈された状態となる。
ここに示すように、テープ搬送路4において位置決めスプロケット7の頂点から下流の範囲はテープ搬送路4が平坦な平坦区間4dであり、平坦区間4dの上流の範囲は本体部2の下部から上面に至る登り区間4eとなっている。部品Pを取り出す部品取出し位置4cは、平坦区間4dに配置されている。そして1対のローラである駆動ローラ21、従動ローラ22は、上流の登り区間4eと開閉カバー9とに挟まれた空間に配置されている。
登り区間4eから部品取出し位置4cの上流のテープ搬送路4の上方には、テープ搬送路4を覆うテープガイド23が、開閉カバー9とは別体で本体部2に固定されて設けられている。テープガイド23に設けられた開口部23bは駆動ローラ21、従動ローラ22の間の噛み合い部に位置している。これにより、テープ搬送路4を搬送されるキャリアテープ20から剥離されたカバーテープ20aを、駆動ローラ21と従動ローラ22によって挟み込んで排出することができるようになっている。
テープフィーダ1が備えたオートローディング機能を用いずにキャリアテープ20を装填する場合には、カバーテープ20aをテープガイド23の下流側のエッジを周回させて折り返すことにより、カバーテープ20aをキャリアテープ20から剥離する。すなわちこの場合はテープガイド23の下流側のエッジは、部品取出し位置4cよりも上流においてキャリアテープ20からカバーテープ20aを剥離する剥離部として機能する(図10参照)。さらにテープガイド23の下流側のエッジは、短く切断された短テープ20*をテープ搬送路4に装填する際のガイドとして機能する(図11参照)。
ここで図8を参照して、第1のキャリアテープ搬送部15における駆動機構の構成について説明する。図8において第1のモータ5の回転軸に結合された駆動ギア50には、第一伝動ギア51が噛み合っており、第一伝動ギア51と同軸に設けられた第二伝動ギア52には第三伝動ギア35が噛み合っている。第三伝動ギア35には、キャリアテープ20を位置決めする位置決めスプロケット7と同軸の位置決めスプロケットギア31、およびキャリアテープ20を位置決めスプロケット7まで搬送する搬送スプロケット6と同軸の搬送スプロケットギア34(第4のギア)が噛み合っている。
位置決めスプロケットギア31には、キャリアテープ20を排出する排出スプロケット8と同軸の排出スプロケットギア32へトルクを伝達するための第四伝動ギア33が噛み合っている。また搬送スプロケットギア34には、第五伝動ギア37が噛み合っている。さらに第五伝動ギア37には、駆動ローラ21と同軸の剥離ローラギア36へトルクを伝達する第六伝動ギア38が噛み合っている。従って、位置決めスプロケットギア31のトルクは、第五伝動ギア37と第六伝動ギア38と剥離ローラギア36によって、キャリアテープ20から剥離されたカバーテープ20aをテープ送りする1対のローラである駆動ローラ21と従動ローラ22に伝達される。
上記構成において、第1のモータ5を駆動してトルクを発生させることにより、位置決めスプロケットギア31、排出スプロケットギア32、搬送スプロケットギア34および剥離ローラギア36に複数のギアを介してトルクが伝達される。これにより、位置決めスプロケットギア31、排出スプロケットギア32、搬送スプロケットギア34、剥離ローラギア36と同軸に設けられた、位置決めスプロケット7、排出スプロケット8、搬送スプロケット6、駆動ローラ21にトルクが伝達される。
すなわち、第1のスプロケットである位置決めスプロケット7、第2のスプロケットである排出スプロケット8および第3のスプロケットである搬送スプロケット6、カバーテープ20aの排出のための駆動ローラ21とは、共通の駆動源である第1のモータ5によって駆動される。このように駆動源を共通にすることにより、カバーテープ20aの排出のための駆動ローラ21、従動ローラ22を部品取出し位置4cに近い位置に配置することができ、短テープ20*の使用に適合した構成を実現することができる。
図9は、キャリアテープ20を自動的に装填するオートロードモードにおいてキャリアテープ20をセットした状態を示している。すなわちカバーテープ20aの先端部をエア噴射によって開口部23bを介して駆動ローラ21、従動ローラ22の間に導入し、この状態でこれらのローラを回転させることにより、カバーテープ20aを挟み込んでキャリアテープ20から剥離する。そして剥離されたカバーテープ20aは、カバーテープ排出路24を介してカバーテープ収納部2f(図1参照)に排出される。
次に図10は、キャリアテープ20を手動操作によってセットした状態を示している。本実施の形態では、スプライシングによって連結された複数のキャリアテープ20を連続的に供給するスプライシングモードにおいて、先頭のキャリアテープ20をセットする場合に適用される。この場合には、開閉カバー9を開放した状態で(図7参照)、先頭のキャリアテープ20をテープ搬送路4に沿って搬送して、先端部をテープガイド23の剥離部23aの下流側まで到達させる。
次いでこの状態でカバーテープ20aを手動操作によりキャリアテープ20から剥離し、剥離部23aを折り返してカバーテープ排出路24まで導く。そしてこの状態で開閉カバー9を閉じることにより、カバーテープ20aは駆動ローラ21と従動ローラ22との間に挟み込まれた状態となる。これにより、これらのローラによるカバーテープ20aのキャリアテープ20からの剥離およびカバーテープ収納部2fへの排出が可能となる。
また図11、図12、図13は、キャリアテープ20が短尺に切断された短テープ20*のテープフィーダ1への装填作業を示している。ここで作業の対象となる短テープ20*は、図21に示すように、非定型のテープ長さTLに切断された短尺テープである。装填作業に先立って、短テープ20*にはカバーテープ20aの剥離のための前処理が行われる。
ここでは、剥離されるカバーテープ20aの先端部を上流側に導いて駆動ローラ21と従動ローラ22によって挟み込むことが可能となるように、短テープ20*の先端部分のベーステープ部分のみを切除するか(図11参照)、あるいはカバーテープ20aの先端部に追加のダミーテープ20a*を継ぎ足して(図21参照)、カバーテープ20aを上流側に導くための所要長さを確保する。短テープ20*の装填作業では、図11に示すように、まず開閉カバー9の第1開口部9cを上面側から通過させた短テープ20*の後端部20fを、テープガイド23の下流側エッジである剥離部23aとテープ搬送路4の隙間から上流側に挿入する(矢印f)。すなわち本実施の形態では、テープ搬送路4において剥離部23aが位置する開口部分が短テープ20*を挿入する短テープ装填口となっている。
この後、図12に示すように、短テープ20*をさらに上流側に挿入し(矢印g)、短テープ20*においてカバーテープ20aが剥離された先端部分を剥離部23aの位置と略一致させる。この短テープ20*の装填において、送り孔20cが位置決めスプロケット7、排出スプロケット8の係合ピン7a、係合ピン8aに係合する。次いで折り返されたカバーテープ20aの先端部をカバーテープ排出路24内に挿入する。
次に、図13に示すように、開閉カバー9を閉じてカバーテープ20aを従動ローラ22によって押し下げる。これによりカバーテープ20aは駆動ローラ21と従動ローラ22によって挟み込まれ、カバーテープ20aをカバーテープ排出路24内に排出することが可能な状態となる。このとき、手作業によって短テープ20*の位置を調整し、先頭部分の送り孔20cが部品取出し位置4cと一致するよう、頭出し作業を行う。
これとともに、カバーテープ20aの弛み除去を行う。カバーテープ20aは剛性に乏しく撓みやすいテープであるため、開閉カバー9を閉じる際に従動ローラ22の下流側において弛んだ状態となり易い。このような場合には、開閉カバー9に設けられた第2開口部9dを介して手指または作業ツールによって従動ローラ22を弛み除去方向に手動で回転させる操作を行い、カバーテープ20aの弛み状態を修正する。
すなわち本実施の形態においては、一対のローラである駆動ローラ21と従動ローラ22を開閉カバー9の下方に配置し、開閉カバー9に駆動ローラ21と従動ローラ22の少なくとも一方へのアクセスを許容する第2開口部9dを形成した構成となっている。この構成により、開閉カバー9を閉じた状態でも、開閉カバー9の下方に配置されている駆動ローラ21と従動ローラ22を調整して、カバーテープ20aの弛みを容易に除去することができる。
ここで、図14を参照して、テープフィーダ1の制御系の構成を説明する。図14において、テープフィーダ1が部品実装装置Mにセットされた状態において、フィーダ制御部12は部品実装装置Mの装置制御部と接続される。これにより、フィーダ制御部12はテープフィーダ1との制御信号の授受が可能となっている。フィーダ制御部12は第1のモータ5、第2のモータ11と接続されてこれらを制御する。これにより、第1のキャリアテープ搬送部15、第2のキャリアテープ搬送部16の動作が制御される。
フィーダ制御部12は第1のテープ検出部13、第2のテープ検出部14と接続されて、これらの検出信号を受信する。第1のキャリアテープ搬送部15、第2のキャリアテープ搬送部16の動作制御はこれらの検出信号に基づいて実行される。またフィーダ制御部12は、操作パネル2gに設けられたボタン41、表示部42、ランプ43と接続されている。
ボタン41を操作してフィーダ制御部12に所定の操作入力を行うことにより、テープフィーダ1における第1のキャリアテープ搬送部15、第2のキャリアテープ搬送部16への動作指令が行われる。表示部42はフィーダ制御部12からの指令に従って、テープフィーダ1の動作状態などを表示する。ランプ43はフィーダ制御部12からの指令に従って点灯することにより異常警報などを報知する。
本実施の形態においては、上述構成のフィーダ制御部12がテープフィーダ1の各部を制御することにより、以下に説明する3つの異なる動作モードが実現される。まず、第1の動作モードは複数のキャリアテープ20を、スプライシングを行うことなく逐次テープフィーダ1に供給するオートロードモードである。このオートロードモードでは、第1のテープ検出部13の検出結果を利用して、第1のキャリアテープ搬送部15と第2のキャリアテープ搬送部16とを制御して、後続のキャリアテープ20を先行のキャリアテープ20に追従させて部品取出し位置4cへ搬送する。
この場合には、連結部検出手段である第2のテープ検出部14による連結部検出機能は無効化される。そしてキャリアテープ検出手段である第1のテープ検出部13がキャリアテープ20を検出している間は第1のキャリアテープ搬送部15によってキャリアテープ20をピッチ送りにより搬送して、キャリアテープ20の送り孔20cを部品取出し位置4cに順次停止させる。第1のテープ検出部13が先行のキャリアテープ20を検出しなくなったら、第1のキャリアテープ搬送部15による先行のキャリアテープ20の搬送に追従して、第2のキャリアテープ搬送部16によって後続のキャリアテープ20を搬送する。
すなわちオートロードモードでは、先行のキャリアテープ20と後続のキャリアテープ20とが連結されていない状態で、先行のキャリアテープ20に追従して後続のキャリアテープ20を部品取出し位置4cに送ることによりキャリアテープ20に収納された部品を部品実装装置Mに供給することができるようになっている。
次に、第2の動作モードは先行・後続のキャリアテープ20をスプライシングにより連結して連続的にテープフィーダ1に供給するスプライシングモードである。このスプライシングモードでは、第1のキャリアテープ搬送部15によってキャリアテープ20をピッチ送りにより部品取出し位置4cへ搬送する。このスプライシングモードでは、第2のテープ検出部14による連結部検出機能が有効となり、キャリアテープ20の搬送の過程で連結部が検出されたならばその旨が部品実装装置Mへ通知される。
なお、第2のキャリアテープ搬送部16は有効、無効のいずれであってもよい。有効とする場合には、挿入口4aに先頭のキャリアテープ20が挿入された場合のみ、作動させることとする。第1のキャリアテープ搬送部15によってキャリアテープ20をピッチ送りする過程において、第1のテープ検出部13がキャリアテープ20を検出しなくなったら搬送を中止し、テープ切れであることを部品実装装置Mに通知する。
また第3の動作モードは、図21に示す短テープ20*を供給対象とする短テープモードである。短テープモードでは、第1のキャリアテープ搬送部15によって短テープ20*をピッチ送りにより搬送する。この短テープモードでは、第1のテープ検出部13によるキャリアテープ検出機能、第2のテープ検出部14による連結部検出機能のいずれも無効化される。そして第1のキャリアテープ搬送部15は、第1のテープ検出部13によるキャリアテープ20の検出の有無に関係なく、短テープ20*のピッチ送りを行う。
次に、前述のオートロードモードにおける処理フローについて、図15を参照して説明する。まずテープフィーダ1は部品実装装置Mからの動作指令を待つ待機状態にあり(ST1)、この状態において指令の有無を監視する(ST2)。ここで指令なしであれば(ST1)に戻って待機を継続する。(ST2)において、部品実装装置Mからテープ送り指令があった場合には、第1のキャリアテープ搬送部15を作動させてキャリアテープ20を1ピッチだけ搬送する(ST3)。
次いで第1のテープ検出部13の検出結果よりキャリアテープ20の有無を判断する(ST4)。ここでキャリアテープ20が有る場合には(ST1)に戻って次の指令を待機する。またキャリアテープ20がない場合には、その旨を部品実装装置Mに通知する(ST5)。この通知を承けて部品実装装置Mは以下の処理を実行する。
まず、部品実装装置Mは第1のキャリアテープ搬送部15によるキャリアテープ20のテープ送り量のカウントダウンを開始する。ここでは、キャリアテープ20の後端が部品取出し位置4cを通過するタイミングでカウント値がゼロとなるようにカウンタが設定されている。そして部品切れとなる前に、キャリアテープ20の後端が部品取出し位置4cを通過してカウント値がゼロとなったらテープフィーダ1へテープ交換指令を発出する。カウント値がゼロとなる前に部品切れが発生した場合も同様の処理を行う。なお、部品切れの発生は、部品実装装置M側で判断する。すなわち吸着ノズルによる部品のピックアップに連続して失敗した場合に、部品なしと判断して部品切れ判定を行う。
また(ST2)にて部品実装装置Mからテープ交換指令があった場合には、テープ排出動作を開始する(ST6)。すなわちその時点で第1のキャリアテープ搬送部15の搬送対象となっているキャリアテープ20を連続搬送により排出口4bから排出する。そしてキャリアテープ20の有無を第1のテープ検出部13により監視し、キャリアテープ20が存在しないことが確認された後、さらに所定時間が経過したか否かを監視する(ST8)。
ここでは、第1のテープ検出部13がキャリアテープ20を検出しなくなった後に所定時間の経過を待つことにより、テープ搬送路4からキャリアテープ20を確実に排出するようにしている。そして(ST8)にて所定時間の経過を確認した後に、第1のキャリアテープ搬送部15によるテープ排出動作を停止して、次のキャリアテープ20のローディングを開始する(ST9)。すなわち挿入口4aから次のキャリアテープ20を挿入して、第2のキャリアテープ搬送部16によってテープ搬送路4に沿って連続搬送によって下流側にテープ送りする。
次いでこのテープ送りにおいて、キャリアテープ20を検出したか否かを監視する(ST10)。このテープ検出は第1のテープ検出部13によって次のキャリアテープ20の先端を検出することにより行われる。(ST10)にてキャリアテープ20の検出が確認されたならば、頭出し処理を行う(ST11)。すなわち、キャリアテープ20の先頭の送り孔20cが部品取出し位置4cに停止するように、キャリアテープ20の位置を調整する。
この後、部品供給準備完了を部品実装装置Mへ通知する(ST12)。そしてこの通知を承けて、部品実装装置Mは部品に関するデータの更新を行い、装着プログラムで指示されたタイミングにて、テープフィーダ1にテープ送り指令を発出する。ここで更新されるデータには、当該キャリアテープ20の部品残数のほか、生産履歴情報として使用される部品の識別情報、ロット情報、製造メーカ情報などが含まれる。
次に、前述のスプライシングモードにおける処理フローについて、図16を参照して説明する。まずテープフィーダ1は部品実装装置Mからの動作指令を待つ待機状態にあり(ST20)、この状態において指令の有無を監視する(ST21)。ここで指令なしであれば(ST20)に戻って待機を継続する。(ST21)において、部品実装装置Mからテープ送り指令があった場合には、第1のキャリアテープ搬送部15を作動させてキャリアテープ20を1ピッチだけ搬送する(ST22)。
次いで第1のテープ検出部13の検出結果よりキャリアテープ20の有無を判断する(ST23)。ここでキャリアテープ20が無い場合にはその旨を部品実装装置Mへ通知し(ST24)、その後(ST20)に戻って次の指令を待機する。(ST24)にてこの通知を受けた部品実装装置Mは、部品切れと判断してその旨を部品実装装置Mの報知手段を利用して作業者へ報知するとともに、テープフィーダ1に対して部品切れ報知指令を発出する。これにより、テープフィーダ1の操作パネル2gでは表示部42による表示またはランプ43の点灯により部品切れが報知される。なお、スプライシングモードの場合、キャリアテープ20の補充が正常になされていれば部品切れとなる事態は発生しないが、人的なミスによりスプライシングが不正常である場合には、部品切れが発生する可能性がある。
また(ST23)にてキャリアテープ20有りと判断された場合には、第2のテープ検出部14により連結部の検出の有無を判断する(ST25)。ここで連結部が未検出であれば、(ST20)に戻って待機を継続し、連結部が検出された場合には、その旨を部品実装装置Mに通知する。
この通知を承けて部品実装装置Mは以下の処理を実行する。まず、部品実装装置Mは第1のキャリアテープ搬送部15によるキャリアテープ20のテープ送り量のカウントダウンを開始する。ここでは、検出された連結部が部品取出し位置4cを通過するタイミングでカウント値がゼロとなるようにカウンタが設定されている。そして連結部が部品取出し位置4cを通過してカウント値がゼロとなったらキャリアテープ20が切り替わったと判断して、部品に関するデータの更新を行う。また(ST21)にて、部品切れ報知指令があった場合には、表示部42による表示またはランプ43の点灯を行って(ST27)、部品切れである旨を作業者に報知した後、(ST20)に戻って待機する。
次に、前述の短テープモードにおける処理フローについて、図17を参照して説明する。まずテープフィーダ1は部品実装装置Mからの動作指令を待つ待機状態にあり(ST30)、この状態において指令の有無を監視する(ST31)。ここで指令なしであれば(ST30)に戻って待機を継続する。(ST31)において、部品実装装置Mからテープ送り指令があった場合には、第1のキャリアテープ搬送部15を作動させてキャリアテープ20を1ピッチだけ搬送し(ST32)、この後(ST30)に戻って待機を継続する。また(ST31)にて、部品切れ報知指令があった場合には、表示部42による表示またはランプ43の点灯を行って(ST33)、部品切れである旨を作業者に報知した後、(ST30)に戻って待機する。
本実施の形態に示すテープフィーダ1では、上述の第1の動作モード、第2の動作モードおよび第3の動作モードのいずれをも、選択的に実行できるようになっている。すなわち、先行のキャリアテープ20と後続のキャリアテープ20を連結せずに部品取出し位置4cに送るオートロードモード(第1の動作モード)の場合は、フィーダ制御部12はキャリアテープ検出手段である第1のテープ検出部13の検出結果を利用して、第1のキャリアテープ搬送部15と第2のキャリアテープ搬送部16を制御する。
また先行のキャリアテープ20と後続のキャリアテープ20とを連結して送るスプライシングモード(第2の動作モード)の場合は、フィーダ制御部12は第1のキャリアテープ搬送部15を制御するとともに、連結部検出手段である第2のテープ検出部14が先行のキャリアテープ20と後続のキャリアテープ20との連結部を検出したら部品実装装置Mにその旨通知する。
なお、上述実施例では、連結部検出手段である第2のテープ検出部14を備えた例を示しているが、第1のテープ検出部13によって連結部を検出するようにしてもよい。すなわちこの場合には、キャリアテープ検出手段である第1のテープ検出部13は、テープ搬送路4を通過するキャリアテープ20および先行のキャリアテープ20と後続のキャリアテープ20との連結部を検出可能となっている。そして第1のテープ検出部13が先行のキャリアテープ20と後続のキャリアテープ20との連結部を検出したら部品実装装置Mにその旨通知する。
次に図18〜図20を参照して、変形例の開閉カバー9Aについて説明する。なお図20は、図19におけるF−F断面を示している。図18に示すように、開閉カバー9Aは、図1〜図13に示す開閉カバー9おいて、第2カバー部9bの下面側にフィン9kを配置した構成となっている。フィン9kはカバーテープガイドであり、一対のローラである駆動ローラ21、従動ローラ22によってキャリアテープ20から剥離されて送り出されたカバーテープ20aをカバーテープ排出路24への排出方向へ案内する形状で設けられている。このようなフィン9kを設けることにより、キャリアテープ20から剥離されて送り出されたカバーテープ20aをスムーズに排出することができる。
図19に示すように、第2カバー部9bの下面において、平面視して従動ローラ22の位置に対応した位置には、2つのフィン9kが並列して配置されている。図20のF−F断面に示すように、第2カバー部9bの下面から下方に延出した2つのフィン9kは、キャリアテープ20から剥離された状態におけるカバーテープ20aの裏面に付着して残留する接着部の跡20eを避ける位置に配置されている。フィン9kをこのように配置することにより、剥離されたカバーテープ20aに残留する接着部の跡20eのフィン9kへの付着を防止することができる。したがってカバーテープ20aを安定して案内しながら、スムーズにカバーテープ排出路24へ排出することができる。
なお、図1に全体構成が示されたテープフィーダ1においては、連結部検出手段である第2のテープ検出部14を、本体部2においてキャリアテープ20を挿入口4aから排出口4bまで案内するテープ搬送路4に配置した実施例を示した。本実施の形態においては、このような実施例には限定されず、例えば図22、図23に示す構成を採用してもよい。
図22に示すテープフィーダ1Aでは、テープフィーダ1と同様に挿入口4aから排出口4bまでキャリアテープ20を案内するテープ搬送路4が設けられた本体部2を備えた構成において、第2のテープ検出部14と同様に連結部を検出する機能を有する第2のテープ検出部14Aを、キャリアテープ20がテープ搬送路4に搬入する前のキャリアテープ20の移動経路上に配置した構成例を示している。すなわちこの構成例では、本体部2から上流側に延出して設けられた保持部材2iに、キャリアテープ20の移動経路において挿入口4aから離隔した位置に配置された第2のテープ検出部14Aを保持させている。
また図23に示すテープフィーダ1Bでは、テープフィーダ1と同様に挿入口4aから排出口4bまでキャリアテープ20を案内するテープ搬送路4が設けられた本体部2を備えた構成において、第2のテープ検出部14と同様に連結部を検出する機能を有する第2のテープ検出部14Bを、キャリアテープ20をテープ搬送路4に挿入する挿入口4aに配置した構成例を示している。すなわちこの構成例では、本体部2の上流側の端面において挿入口4aと一致する位置に第2のテープ検出部14Bを配置している。
上記説明したように、本実施の形態に示すテープフィーダ1は、部品Pを収納した収納部20bと搬送用の送り孔20cが一定間隔で形成されたキャリアテープ20からその上面を覆うカバーテープ20aを剥離して収納部20bを開放し、部品取出し位置4cにおいて開放された収納部20bから部品Pを部品実装装置Mへ供給する部品供給装置であって、キャリアテープ20を挿入口4aから排出口4bまで案内するテープ搬送路4が設けられた本体部2と、送り孔20cに係合して回転することによりキャリアテープ20を下流の部品取出し位置4cへ搬送する第1のスプロケットとしての位置決めスプロケット7と、部品取出し位置4cよりも下流に配置され、送り孔20cに係合して回転することによりキャリアテープ20を部品取出し位置4cから排出口4bへ搬送する第2のスプロケットとしての排出スプロケット8と、部品取出し位置4cよりも上流においてキャリアテープ20からカバーテープ20aを剥離する剥離部と、剥離部で剥離されたカバーテープ20aを排出する一対のローラである駆動ローラ21、従動ローラ22と、テープ搬送路4の上方を覆うカバー部を有する開閉カバー9と、を備えた構成において、位置決めスプロケット7と排出スプロケット8と駆動ローラ21、従動ローラ22とを開閉カバー9の下方に配置するようにしている。この構成により、カバーテープ20aを剥離する機能を有する駆動ローラ21、従動ローラ22を部品取出し位置4cに近い位置に設けることができ、カバーテープ20a付きの短テープ20*への対応を容易にして、短テープ20*を簡便に装着することができる。
また本実施の形態に示すテープフィーダ1は、上述構成を有する部品供給装置であって、キャリアテープ20を挿入口4aから排出口4bまで案内するテープ搬送路4が設けられた本体部2と、送り孔20cに係合して回転することによりキャリアテープ20を部品取出し位置4cへ搬送する位置決めスプロケット7を有する第1のキャリアテープ搬送部15と、部品取出し位置4cよりも上流においてキャリアテープ20からカバーテープ20aを剥離する剥離部と、剥離部で剥離されたカバーテープ20aを排出する一対のローラである駆動ローラ21、従動ローラ22と、テープ搬送路4の上方を覆うカバー部を有する開閉カバー9とを備えた構成において、駆動ローラ21、従動ローラ22を開閉カバー9の下方に配置し、開閉カバー9に駆動ローラ21、従動ローラ22の少なくとも一方へのアクセスを許容する第2開口部9dを形成している。この構成により、キャリアテープ20から剥離されたカバーテープ20aを駆動ローラ21、従動ローラ22まで導いてセットする際には、カバーテープ20aに大きな弛みが生じた場合においても、第2開口部9dから駆動ローラ21、従動ローラ22に容易にアクセスして、弛みを矯正することができる。したがってキャリアテープから剥離されたカバーテープの弛みによる変形を防止して、正常なカバーテープの剥離を行うことができる。
なお、本明細書では、第1の動作モード、第2の動作モードおよび第3の動作モードのいずれかを選択的に実行可能なテープフィーダ1を例に説明したが、本発明は、いずれかの動作モードでしか作動しない専用のテープフィーダ、すなわちカバーテープ20aを自動で剥離する自動剥離機能を有するオートロードフィーダや、自動剥離機能を有さない通常のテープフィーダにも適用できる。