JP2020126037A - 放射線イメージング装置、エネルギー校正方法及び記録媒体 - Google Patents

放射線イメージング装置、エネルギー校正方法及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】広範囲にわたるエネルギー校正を効率よく行うことのできる放射線イメージング装置を提供する。【解決手段】放射線イメージング装置は、処理回路を備える。処理回路は、複数の検出器チャネルに入射し単一の校正源からのみ照射されるガンマ線の時間およびエネルギーを表す校正データ165を取得し、ガンマ線のエネルギーが複数の検出器チャネルのうちの複数のチャネルによって共有され検出されるマルチチャネルイベントを決定120し、単一の校正源から照射されるガンマ線の既知のエネルギーと校正データのマルチチャネルイベントから生成されるエネルギーとの差分を表す誤差関数を最小化するように、エネルギー校正185を生成する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、放射線イメージング装置、エネルギー校正方法及び記録媒体に関する。
本願はガンマ線検出器におけるエネルギー検出に関し、より具体的には、単一エネルギー源を用いるガンマ線検出器のエネルギー補正を校正することに関する。
ここで説明する背景技術は、本願の背景の概要を説明するためのものである。本背景技術に記載される限りにおいて、本願発明者の研究および、出願の時点において先行技術として認められない本記載の態様は、本願開示の先行技術として明示的にも黙示的にも行技術として認定されるものではない。
ポジトロン放射断層撮影(Positron Emission Tomography:PET)イメージングでは、トレーサ薬剤が患者に導入され、その物理的生体分子的特性によってトレーサ薬剤は患者の体内の特定部位に集中する。トレーサは陽電子を放射し、陽電子が1個の電子と衝突する時、それにより、略180度離れる方向に進む2本の(511keVの)ガンマ線を生じさせる対消滅イベントが起こる。
PETイメージングシステムは、患者の周りに設置された検出器を用いてガンマ線の同時計数ペアを検出する。各角度から来るガンマ線を検出するため、環状の検出器を使用することができる。したがってPETスキャナは等方的照射の撮像を最大限にするように略円筒形にすることができる。PETスキャナは、それぞれのシンチレーションイベントからの光パルスを測定するため光検出器とともにモジュール化されて収容された2次元のシンチレータアレイとして配置された、数千個の個別のクリスタル(例えば、オルトケイ酸ルテチウム(Lutetium Orthosilicate:LYSO)などのシンチレーションクリスタル)から構成することができる。例えば、シンチレータクリスタルアレイのそれぞれの素子からの光は、複数の光電子増倍管(photomultiplier tube:PMT)で共有されたり、シンチレータクリスタルアレイの素子と一対一対応するシリコン光電子増倍管(silicon photomultipliers:SiPMs)によって検出されたりすることができる。
断層撮影再構成の原理によってトレーサの時空的分布を再構成するため、検出されたイベントのそれぞれはイベントのエネルギー(つまり、発生する光量)、位置、タイミングで特徴付けられる。2本のガンマ線を検出し、それらの位置の間に1本の線、つまり同時計数線(line-of-response:LOR)を引くことによって、最初の崩壊の見込み位置を決定することができる。また、タイミング情報を用いて、2本のガンマ線の飛行時間(time-of-flight:TOF)情報に基づくLORに沿った対消滅の統計分布を決定することもできる。そして、多数のLORを累積することによって、断層撮影再構成を実施して被検体内部の放射能(例えば、トレーサ密度)の空間分布の立体画像を決定することができる。
単一光子放射断層撮影(Single-photon emission computed tomography:SPECT)はPETと同様であるが、相違点は、それぞれの検出素子(つまり、シンチレータクリスタルアレイのそれぞれの素子)に入射するガンマ線の立体角を制限するためコリメータを用いることであり、LORを決定する同時計数を必要とするのではなく、単一のガンマ線検出イベントを用いて再構成を可能にする。
ここで、位置情報(例えば、LOR)および時間情報(例えば、TOF)に加えて、PETおよびSPECTシステムの検出器は、画像再構成プロセスでエネルギー情報も取得して利用する。ただし、エネルギー測定値は、例えば、測定プロセスでの非線形性および/または、マルチチャネルでガンマ線を検出したチャネル間で共有する光/電荷に関する実施上の課題のため(例えば、コンプトン散乱のために発生する場合があるように、複数の検出器/チャネルにおいてガンマ線エネルギーが吸収されるため)、理想的な線形応答から逸脱する場合がある。したがって、画素化されたガンマ線検出器でエネルギー測定値を補正する技術の向上が望まれる。
PETおよびSPECTイメージング(例えば、time-of-flight PET)双方において、いくつかの実施例は、検出されたガンマ線の位置、時間、エネルギーを決定する能力に依存している。例えば、時間およびエネルギーのウィンドウィングを用いて、同じ陽電子の対消滅イベントから生じる同時計数ガンマ線から、散乱ガンマ線およびランダムガンマ線を区別することができる。したがって、同時計数判定の信頼性は、タイミングおよびエネルギーの校正の精度によって決めることができる。
このように、ガンマ線検出器のエネルギー校正を向上させることが望ましいが、一方で、エネルギー校正が手間や時間のかかりすぎるものになることとの妥協がある。このような妥協に対処するため、費用や手間をかけすぎることなく精度を良くするエネルギー校正方法の向上が望まれる。
米国特許第9,927,539号明細書 米国特許出願公開第2003/0209662号明細書 米国特許出願公開第2007/0235657号明細書
Chad Jacob Bircher, "Design, and Evaluation of Depth-of-Interaction-Capable PET Detector Module", A Dissertation Presented to the Faculty of Texas Health Science Center at Houston and The University of Texas M.D, Anderson Cancer Center Graduate School of Biomedical Science, December 2012.
本発明が解決しようとする課題は、広範囲にわたるエネルギー校正を効率よく行うことである。
実施形態の放射線イメージング装置は、処理回路を備える。処理回路は、複数の検出器チャネルに入射し単一の校正源からのみ照射されるガンマ線の、時間およびエネルギーを表す校正データを取得する。処理回路は、ガンマ線のエネルギーが前記複数の検出器チャネルのうちの複数のチャネルによって共有され検出されるマルチチャネルイベントを決定する。処理回路は、前記単一の校正源から照射されるガンマ線の既知のエネルギーと前記校正データの前記マルチチャネルイベントから生成されるエネルギーとの差分を表す誤差関数を最小化するように、第1のチャネルについてパラメータ表記された関数のそれぞれのパラメータを調整することによって、前記第1のチャネルのエネルギー応答をパラメータ化して、エネルギー校正を生成する。前記パラメータ表記された関数は、前記複数の検出器チャネルのうちの複数のチャネルで検出されたエネルギー値を前記ガンマ線の実際のエネルギーに関連付ける。
図1は、一実施例に係るエネルギー校正を生成する方法とエネルギー測定値を補正するエネルギー校正を用いる方法との組み合わせたフローチャートの一例である。 図2Aは、一実施例に係るPETスキャナの斜視図である。 図2Bは、一実施例に係るPETスキャナの概略図である。 図3は、一実施例に係るタイムオーバースレッシュホールド(time-over-threshold:TOT)測定に対するガンマ線の入力エネルギーのプロットを示す図である。 図4Aは、一実施例に係る単一クリスタルおよび光電子増倍管を有するガンマ線検出器モジュールを示す図である。 図4Bは、一実施例に係る、アレイとして配置され、光検出器としてシリコン光電子増倍管を用いる、複数のシンチレータクリスタル素子を有する、ガンマ線検出器モジュールを示す図である。 図5は、一実施例に係る単一の1次ガンマ線から2つのエネルギー信号を生じさせるコンプトン散乱の一例を示す図である。 図6Aは、一実施例に係るタイムオーバースレッシュホールド測定のプロットを示す図である。 図6Bは、一実施例に係る付与されたパルス波形についての、スレッシュホールドに対するピーク高の割合の関数とTOTとのプロットを示す図である。 図7は、一実施例に係るチャネル「A」およびチャネル「B」の測定されたエネルギー信号の関数としての2チャネルカウントのヒストグラムを示す図である。 図8は、一実施例に係る補正されたエネルギー値のヒストグラムを示す図である。 図9は、一実施例に係る特性エネルギーに対応する領域を示す図である。
以下、添付図面を参照して、放射線イメージング装置、エネルギー校正方法及び記録媒体の実施形態について説明する。なお、本願は、添付図面とともに以下の詳細説明を参照することで、理解がより深まり、実施形態を把握することが容易になる。
上述したように、ポジトロン放射断層撮影(Positron Emission Tomography:PET)または単一光子放射断層撮影(Single-photon emission computed tomography:SPECT)を用いる画像再構成の精度は、ガンマ線を検出するエネルギーおよびタイミングに対する分解能および精度によって決めることができる。さらに、検出のエネルギーおよびタイミングの精度は、ガンマ線検出器のエネルギーおよびタイミングの校正によって決めることができる。本実施形態に記載の方法は、ガンマ線検出器のエネルギー校正について改善された方法を提供する。すなわち、本願に記載の前記エネルギー校正方法は、単一エネルギーのガンマ線源を用いて、広範囲なエネルギーにわたってガンマ線検出器を校正する効率的技術を実現する。
ここで、最良の結果の実現のためには、検出された信号強度を入射ガンマ線のエネルギー値に正確にマップすることが可能となるように、ガンマ線検出器のエネルギー応答を適切に校正することが望ましい。すなわち、分解能の高い正確なエネルギー測定値によって、PETやSPECTなどの多くのアプリケーションのさらに良い結果を得ることができる。
例えば、検出器の感度素子がクリスタルアレイの場合、結晶内散乱、光共有、電荷共有によって入射ガンマ線のエネルギーが、複数のクリスタル/読み出しチャネル間で共有される場合がある。つまり、エネルギーを共有する各チャネルは、ガンマ線のエネルギー合計のフラクションを検出する。したがって、エネルギー値を測定することのできるレンジ全体をカバーするには、ガンマ線検出器のエネルギー校正は、ポジトロン放射ガンマ線(つまり、511keV)から低エネルギー(例えば、検出器の校正レンジは、それより下では信号がノイズとして扱われ無視される最小検出スレッシュホールドまで広がることができる)まで広がるレンジ全体にわたることが望ましい。このように広がった対象範囲を校正することによって、例えば、電荷共有メカニズム(例えば、コンプトン散乱)の結果として生じる、マルチチャネルにて検出されるエネルギー値の正確な表示が可能になる。
ここで、一般に、ガンマ線検出器のエネルギー応答は、ある程度の非線形性を表す。したがって、広いエネルギーレンジにわたって検出器のエネルギー応答を校正するひとつの方法は、異なるエネルギーの複数のエネルギー源を用いることである。例えば、外部のガンマ線源またはクリスタルからの照射背景を用いて、異なるエネルギーのガンマ線を供給することができる。
このようなマルチ検出器方法に対して、本願に記載された方法は単一ガンマ線源を使用し、PETイメージング中放射される(例えば、511keV)ガンマ線エネルギー以上のエネルギーを持つガンマ線を発生する。そこで、ガンマ線のエネルギーが数個の(各チャネルはガンマ線エネルギー合計のフラクションのみを検出する)検出器チャネルに分散されるマルチチャネルイベントを用いてPETイメージングのガンマ線エネルギー(例えば、511keV)に満たないエネルギーについて検出器を校正する。このエネルギー校正方法は、マルチチャネルイベントが校正プロセスから除外される、複数のガンマ線源を用いたエネルギー校正方法にまさるいくつかの利点がある。例えば、複数のガンマ線源を用いたエネルギー校正には以下の課題または難点がある。(i)単一の線源ではなく複数の線源が必要であるため、校正の費用が高くなる、(ii)校正を実施する時間が長くなる、(iii)複数の線源のすべてを変更しながら一貫した試験環境を保守する(試験環境を一定にする)ことが容易ではない、(iv)連続というよりは不連続なエネルギーカバレッジが提供される(複数の線源を用いたとしても、得られるデータは離散的なデータであり、データ間は補間などを行うこととなる)。そこで、本願に記載の単一線源のエネルギー校正方法は、これらの難点に取り組み/克服する。
この単一の線源によるエネルギー校正方法は、例えば、単一エネルギーのガンマ線源からのエネルギー共有とともにマルチチャネルイベントを用いてエネルギー校正を実施し保守する。なお、エネルギー共有の原因は、結晶内散乱、結晶間光共有および/または、光センサ、読み出しチャネル間の電荷共有を含むことができるが、これらに限定されない。いくつかの実施例では、エネルギーの初期/工場校正を、複数のガンマ線源を用いて最初に実施し、次に単一の線源によるエネルギー校正方法を用いてエネルギー校正の保守を実施することができる。
いくつかの実施例では、単一エネルギーのガンマ線源は、単一の放射性同位体(つまりガンマ線を放射する1つのみの同位体)を含むことができ、単一放射性同位体は主として、単一ガンマ線エネルギーのガンマ線を放射することができる(つまり、単一の放射性同位体によって放射されるガンマ線のうち単一ガンマ線エネルギーの輝線にあるものは、50%を超える)。例えば、上記した単一の放射性同位体はセシウム同位体137に、また、上記した単一ガンマ線エネルギーは、662keVにすることができる。単一放射性同位体および単一ガンマ線エネルギーの別の可能性を以下に記載する。
上述したように、入力されたエネルギー(つまり、入射された実際のエネルギー/1次ガンマ線のエネルギー)の関数としての検出器応答/出力は、さまざまな実装上の都合により理想的な線形応答から逸脱する場合がある。例えば、入力されたエネルギーを表すためにタイムオーバースレッシュホールドを代理量として用いると、測定プロセスで非線形性が生じる場合がある。したがって、本願に係る方法および装置は、エネルギー測定値を補正するための改善されたアプローチおよび技術を適用して、略直線である校正されたエネルギー値を生成する。
多くの市販のポジトロン放射断層撮影(Positron Emission Tomography:PET)システムは、電子・陽電子対消滅で生成される、エネルギーが511keVのガンマ線を検出するためシンチレータクリスタルのアレイを用いる。こうしたPETシステムは、エネルギー情報および位置情報の両方を提供することができる。例えば、1本のガンマ線のエネルギーが、結晶内散乱(例えば、コンプトン散乱)によって、2つのクリスタルに共有される場合がある。このような、単一のガンマ線からのエネルギーが2つ以上のクリスタル/チャネルで検出される検出イベントは、「マルチチャネルイベント」と呼ぶことができる。散乱イベントのエネルギー合計は、関与したすべてのクリスタルの個々のエネルギーを足し合わせることによって得ることができる(それぞれのクリスタルおよび対応する光検出器、アンプ、電子装置も「チャネル」と呼ぶことができる)。この可算は、読み出しまたは電子装置の選択によってアナログまたはデジタルのどちらの方法でも認識することができる。
クリスタルに蓄えられたエネルギーは、電気信号に変換され、その電気信号はデジタル化することができる。このデジタル化プロセスは、さまざまな方法で実施することができる。ガンマ線のエネルギー測定値をデジタル化する方法のうち、タイムオーバースレッシュホールド(time-over-threshold:TOT)による方法は非常に対費用効果が高いという利点があり、高いチャネル密度を要求するアプリケーションに容易に適用することができる。TOT値は所与のチャネルにおいて吸収されたエネルギーの単調増加関数であるが、TOTと実際のエネルギーとの関係は、完全に直線であることから逸脱する場合がある。この非線形検出器応答および/または、別の非線形性検出器応答は本願に記載の方法を用いて補正することができる。
なお、本願で用いられる「エネルギー」という用語は、実際または真のエネルギーに線形的に相関した校正されたエネルギーを意味するように制限されない。一般に、「エネルギー」という用語は、本願で用いられるとおり、実際または真のエネルギーを表し、またそれらに単調的に相関しているエネルギー座標を示す。したがって、「エネルギー」という用語は、文脈上明らかに別の意味であることを示しているのでない限り、必ずしも実際または真のエネルギーを意味しない。
例えば、エネルギーの合計について本願に記載される場合、この合計は、実際のエネルギーに線形的に相関する校正された値というよりも、「エネルギー座標」上で実施することができる。測定された/生のエネルギー「Eraw」の関係式(つまり、「エネルギー座標」)は、非線形関数「Etrue=f(Eraw)」によって真のエネルギー「Etrue」に関連させることができ、その逆関数を適用して真のエネルギーから測定された生のエネルギー値へ「Eraw=f-1(Etrue)」に従ってマップすることができる。測定された生のエネルギーの真のエネルギーに対する関係式は非線形であるため、2チャネルによる検出から測定された2つのエネルギー「f-1(E1)」および「f-1(E2)」の合計は、同等の単一チャネルによる検出から測定された/生のエネルギーに等しくならず、すなわち、「f-1(E1)+f-1(E2)≠f-1(E1+E2)」であり、「E1+E2=ETotal」であり、また、「ETotal」は入射の真のエネルギー、例えば、511keVである。したがって、マルチチャネルイベントのエネルギーを正確に単一チャネルによる検出のエネルギーと比較するために、エネルギー校正および補正がマルチチャネルイベントの、合計されたエネルギーに適用される。
図に戻って、別々の図で同一の参照符号は同一または相当の部位を示し、図1は、PETデータ105においてエネルギー測定値を補正するための方法100のフロー図の限定されない一例を示し、PETデータ105においてエネルギー測定値を補正する方法100で用いられるエネルギー校正を決定するための方法160のフロー図の限定されない一例を示す。さらに、図2Aおよび2Bは、方法100および160を実施するのに用いることができるPETスキャナ200の限定されない一例を示す。
方法160は、校正データからエネルギー校正185を生成する。方法100は、エネルギー校正185を用いてPETデータ105のエネルギー校正を実施し、マルチチャネルイベントを判定し、PETデータ105を補正し、補正された放射データからPET画像155を再構成する。
方法100においては、ステップ110で、PETデータ105が取得され前処理される。例えば、PETスキャナ200は、ガンマ線検出イベントに相当するエネルギー、時間、位置を表すPETデータ105を取得する。例えば、検出イベントは被検体OBJで発生するそれぞれのポジトロン放射からの同時計数ペアに対応することができる。検出イベントは、複数の検出器素子で検出される場合がある。例えば、図2Aおよび2Bに示すように、検出器素子は、検出器モジュールといわれる2次元(2D)アレイに配置され、検出器モジュールは環状に配置されて、撮影される被検体OBJを取り囲むことができる。マルチチャネルイベントが発生する場合、単一ガンマ線からのエネルギーが分散され、2つ以上の検出器素子で検出される。こうした2つ以上の検出器素子は、単一の検出器モジュール(例えば、隣り合う検出器素子)内にあってもよく、2つ以上の検出器モジュールに分散されることができる。例えば、コンプトン散乱において、散乱ガンマ線は、数個の検出器素子を横切ってから、コンプトン散乱が発生した第1の検出器素子から離れた第2の検出器素子に吸収されることができる。
ステップ120で、プロセッサ270(処理回路)は、PETデータ105からマルチチャネルイベントを選択し、それらをイベント別にグループ化するように構成される。つまり、各グループは、単一の1次ガンマ線に対応する。1次散乱では、各グループは2ヒットを含む。第1のヒットはコンプトン散乱が発生した第1のクリスタルで検出されたエネルギーであり、第2のヒットは散乱ガンマ線が吸収される第2のクリスタルで検出されたエネルギーである。同様に、2次散乱イベントの各グループは、3ヒットを含む(つまり、1次ガンマ線による1ヒット、2つの散乱ガンマ線のそれぞれによる2ヒット)などとなる(例えば、グループにおける4つのヒットは3次散乱に対応するなど)。
マルチチャネルイベントは、例えば、検出信号の時間的近接、検出信号の空間的近接、信号のエネルギーの合計、またはそれらの任意の組み合わせに基づいて選択することができる。例えば、ガンマ線源のエネルギーが周知である場合(例えば、陽電子の対消滅からのガンマ線では511keV)、信号の合計が周知のエネルギーに近づくほど、それらの信号は同じマルチチャネルイベントに対応する可能性が高い。さらに、近い時間に発生する信号は、同じマルチチャネルイベントに対応する可能性が高く、近い空間で発生する信号は、同じマルチチャネルイベントに対応する可能性が高い。またさらに、前述の3つの条件のすべて(つまり、エネルギー、時間、空間)をすべて満たす場合、信号は、同じマルチチャネルイベントに対応する可能性がさらに高まる。よって、信号をマルチチャネルイベントにグループ化する処理は、多変量統計解析を用いて実施することができる。
ステップ140で、補正されたPETデータを生成するためエネルギー校正185はPETデータに適用される。
ステップ150で、PET画像155は任意の再構成方法を用いて、補正後のPETデータから再構成される。例えば、PETデータ105を用いて、放射能レベル(例えば、トレーサ密度)の画像をボクセル位置の関数として再構成することができる。画像の再構成は、逆投影法、フィルタ補正逆投影法、フーリエ変換ベースの画像再構成方法、反復画像再構成方法、マトリックス反転画像再構成方法、統計的画像再構成方法、リストモード法、などの再構成方法またはそれらの組み合わせを用いて、当業者が理解できるものとして、実施することができる。例えば、初期PET画像は、FBPで再構成されたPET画像で初期化される、サブセット化による期待値最大化(ordered subset expectation maximization method:OS−EM)アルゴリズムを用いて再構成することができる。
方法160は、校正データ165からエネルギー校正185を生成する。校正データ165は、PETスキャナ200の検出器素子によって発生するガンマ線測定値にすることができる。校正データ165はガンマ線の単一の校正源を用いて生成することができる。
例えば、校正データ165は、1つ以上のセシウム同位体137(Cs−137)を有し、半減期がおよそ30年で、エネルギーが662keVのガンマ線を生じる校正源を用いて生成することができる。これらのCs−137を、ビーム内でおよそ均一の放射線束密度のガンマ線を生成するように配置することができる。いくつかの実施例では、このビームは、円錐状ビームにすることもできるし、全立体角4πステラジアンに同位体的に放射することもできる。前記Cs−137で生成された662keVのガンマ線は、ポジトロン放射線源によって生成された511keVのガンマ線よりエネルギーが高い。複数のCs−137ではなく、略均一の分散された校正源を用いてもよい(「フラッドソース」として一般に知られている)。他に用いることのできるガンマ線源は例えば、以下のとおりである。
(i)コバルト同位体60(半減期が5.3年でガンマ線エネルギー1.17MeVおよび1.33MeVである、Co−60)
(ii)ゲルマニウム同位体68(半減期が0.74年でガンマ線エネルギー511keVである、Ge−68)
(iii)ナトリウム同位体22(半減期が2.6年でガンマ線エネルギー511keVおよび1.275MeVである、Na−22)
(iv)イリジウム同位体192(半減期が74.3日でガンマ線のエネルギーレンジが0.21MeVから0.61MeVである、Ir−192)
このような所与の線源によって生じるガンマ線のエネルギーが511keV(つまり、ポジトロン放射によって発生するエネルギー)以上である場合、マルチチャネルイベントの共有エネルギーのフラクションは1次ガンマ線(例えば662keVのCs−137)から0keVまで連続的にエネルギー値域を定めることができる。よって、単一線源を用いて、マルチチャネルイベントについて所望のレンジ全体のエネルギーを校正することができる。すなわち、少なくとも511keVのエネルギーのガンマ線を生成する単一ガンマ線源を用いて関心範囲全体を校正することができる。
ステップ170で、校正データ165はマルチチャネルイベントおよび単一チャネルイベントにソートされる。校正データ165の合計セットからのマルチチャネルイベントのソートおよびフィルタリングは、方法100のステップ120に記載されたものと同様の方法を用いて実施することができる。
ステップ180で、校正データ165を用いてエネルギー校正185が生成される。図3は、エネルギーに対する非線形検出器応答のパラメータ表示曲線の非限定例を示す。図示されるように、非線形検出器応答は、いくつかのパラメータ(例、変数α、β、γ)で定義された関数形を仮定し、次に、曲線近似基準(例えば、関数形と校正データとの平均二乗誤差を最小化すること)に従ってデータに最も合うパラメータの値を見つけるようにデータを曲線近似させることによって、パラメータ表記させることができる。このようにして、エネルギーを入力するため検出器の非線形応答をパラメータ表記させることができる。パラメータ表記は、エネルギー軸に沿った複数の点を含むデータを用いて向上することができる。一般に、非線形応答の形状は、異なる検出器素子/チャネル間で同様になるが、最適合するパラメータは、所与のスキャナ内の異なる検出器素子/チャネル間で変わる場合がある。このようにして、パラメータは、同じ関数形をスキャナのすべてのチャネルに用いて、各読み出しチャネル/モジュールについて校正することができる。図3は、タイムオーバースレッシュホールド(time-over-threshold:TOT)技術において非線形性について補正することを目的としたエネルギー校正を示す。つまり、図3に示すエネルギー応答のパラメータ表記はTOT技術を用いたPET検出器のためのものである。この場合、データに一致するように選択された関数形は以下の式(1)によって示される。
ここで、式(1)における「x」は、エネルギー(例えば、TOT値)を示す測定された信号の振幅であり、ベクトルp={α,β,γ}は、関数形のパラメータであり、最適合を取得するために調整される。他の関数形も、本発明の主旨から外れることなく、当業者によって理解されるように、用いることができる。
例えば、関数形のパラメータ表記の代替案として、パラメータ表記はルックアップテーブル(Look-Up-Table:LUT)でパラメータを用いて表すことができる。一実施例で、例えば、LUTは「Ei=f(xi)」のマッピングの離散点に関し、補間を用いて離散点の間の点のマッピングを決定することができる。
このようにして、いくつかの実施例では、関数形を用いるよりも、非線形補正をLUTで指定することができ、LUTは特定の信号レベルに対応する補正ファクタ値を指定する。LUTに表示されない信号レベルの補正ファクタ値は、LUTに表示される値の補間または外挿から決定することができる。ここで、さまざまな補間の方法(例えば、スプライン補間、線形補間、立方補間)が、精度および計算上の複雑さの制約により用いることができる。同様に、LUTの信号レベルの数は、精度および計算上の複雑さの制約によることができる。一般的に、値の数が大きくなると、エネルギー分解能(つまり、補正の精度)が向上する。LUTでのアプローチの場合、LUTのどの補正ファクタも、エネルギー校正によって決定されるそれぞれのパラメータにすることができる。
エネルギー校正185は、TOT非線形補正を含むことができる。さらに、エネルギー校正185は、電荷共有、スレッシュホールディング、および他の非線形効果による非線形性を説明することができる。例えば、エネルギー校正185は、非線形補正を表す式のパラメータを取得するため、それぞれの検出器素子の位置/識別子(ID)によってインデックスされるルックアップテーブルにすることができる。それによって、エネルギー校正のパラメータ表記は、検出器素子ベースで検出器素子について実施することができる。
ここでPET装置および、チャネル間の信号共有について説明し、その後、エネルギー校正についてより詳細に説明する。
図2Aおよび2Bは、環状に配置された検出器モジュール(つまり、ガンマ線検出器(gamma-ray detectors:GRD)で構成されたPETスキャナ200の、非限定的例である。検出器モジュールのそれぞれは、複数列の検出器素子を含むことができる。複数のGRDは、ガンマ線を(例えば、光、赤外線、紫外線波長の)シンチレーション光子に変換するシンチレータクリスタルアレイを含み、それらシンチレーション光子は光検出器で検出される。図2Aおよび2Bに示す非限定的例において、光検出器は、それぞれがシンチレータクリスタル素子よりはるかに大きい光電子増倍管(photomultiplier tube:PMT)である。好ましい一実施形態において、光検出器は、個別のシンチレータクリスタル素子の断面に近似の検出断面を有し、クリスタルと光検出器との一対一対応を作る、シリコン光電子増倍管(silicon photomultiplier:SiPM)である。単一の光検出器を用いて複数のクリスタルから光信号を検出するくらい、光検出器がクリスタルより大きい場合、Anger計算を用いて位置を決定することができる。ただし、クリスタルと光検出器との一対一対応がある場合には、Anger計算は必ずしも必要ない。
図2Aおよび2Bは、方法100および160を実施することができるPETスキャナ200の非限定的例を示す。PETスキャナ200は、矩形の検出器モジュールとしてそれぞれ構成されている、いくつかのガンマ線検出器(GRD)(例えば、GRD1、GRD2…GRDN)を含む。一実施例によると、検出器リングは、40個のGRDを含む。別の実施例では、48個のGRDを含み、個数の多いGRDを用いてよりボアサイズの大きいPETスキャナ200を構成する。
各GRDは、個別の検出器クリスタルの2次元アレイを含み、それらはガンマ線を吸収し、シンチレーション光子を放出する。シンチレータ光子は、やはりGRDに配置される光電子増倍管(photomultiplier tube:PMT)の2次元アレイによって検出することができる。ライトガイドを検出器クリスタルのアレイとPMTとの間に設けることができる。
あるいは、シンチレーション光子は、シリコン光電子増倍管(silicon photomultiplier:SiPM)によって検出され、各個別の検出器クリスタルはそれぞれSiPMを有することができる。
各光検出器(例えば、PMTまたはSiPM)は、シンチレーションイベントが発生すると示されるアナログ信号を生成し、検出イベントを生じさせるガンマ線のエネルギーを生成する。さらに、1つの検出器クリスタルから放出される光子を、複数の光検出器によって検出することができ、また、各光検出器で生じるアナログ信号に基づき、検出イベントに対応する検出器クリスタルは、例えば、Angerロジックおよびクリスタルデコーディングを用いて決定することができる。
図2Bは、被検体OBJから放射されるガンマ線を検出するために配置されたガンマ線光子計数検出器(GRD)を有するPETスキャナシステムの概略図を示す。複数のGRDは、各ガンマ線検出に対応するタイミング、位置、エネルギーを測定することができる。一実施例では、図2Aおよび2Bに示すように、ガンマ線検出器は、リング状に配置される。検出器クリスタルは、シンチレータクリスタルにすることができ、2次元アレイに配置された個別のシンチレータ素子を有し、シンチレータ素子は任意の周知のシンチレーティング素材とすることができる。複数のPMTは、各シンチレータ素子から来る光が複数のPMTに検出されAnger計算およびシンチレーションイベントのクリスタルデコーディングを可能にするように配置することができる。
図2Bは、PETスキャナ200の配置の一例を示し、イメージングされる被検体OBJは天板216に置かれ、GRDモジュールGRD1からGRDNは被検体OBJおよび天板216の外周に沿って配置される。複数のGRDは、架台240に固定的に接続されている円形部品220に固定的に接続することができる。架台240はPETイメージャの多くの部位を収容する。PETイメージャの架台240は、被検体OBJおよび天板216が通過することができる開口部を含み、対消滅イベントのため被検体OBJから逆方向に放射されるガンマ線は前記複数のGRDによって検出することができ、タイミングおよびエネルギー情報を用いてガンマ線ペアの同時計数ペアを決定することができる。
図2Bに、ガンマ線検出データを取得、格納、処理、分散するための回路およびハードウェアを示す。処理回路およびハードウェアは、プロセッサ270、ネットワークコントローラ274、メモリ278、データ取得システム(DAS)276を含む。PETイメージャも、複数GRDからDAS276への検出測定結果をルーティングするデータチャネル、プロセッサ270、メモリ278、ネットワークコントローラ274を含む。データ取得システム276は、複数の検出器からの検出データの取得、デジタル化、ルーティングを制御することができる。一実施例において、DAS276は、天板216の動きを制御する。プロセッサ270は、本願に記載するように、検出データからの画像の再構成、検出データの前再構成処理、画像データの後再構成処理を含む機能を実施する。
プロセッサ270は、本願に記載の方法100および160のさまざまなステップおよびそれらのバリエーションを実施するよう構成することができる。プロセッサ270は、離散論理ゲートとして、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)または他のコンプレックスプログラマブルロジックデバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)として実装することのできるCPUを含むことができる。FPGAまたはCPLDの実装は、VHDL、Verilogまたは他の任意のハードウェア記述言語でコード化してもよく、コードは、FPGAまたはCPLD内の電子メモリにダイレクトに、または別個の電子メモリとして、格納されてもよい。さらに、メモリは、ROM、EPROM、EEPROMまたはFLASHメモリなどの、不揮発性であってもよい。メモリは、スタティックまたはダイナミックRAMなどの揮発性にすることもでき、またマイクロコントローラまたはマイクロプロセッサなどのプロセッサを設けて、電子メモリならびにFPGAまたはCPLDとメモリとの間のインタラクションを管理してもよい。
あるいは、プロセッサ270のCPUは、方法100および160のさまざまなステップを実施するコンピュータ可読命令のセットを含むコンピュータプログラムを実行することができ、プログラムは前述の非一時的電子メモリおよび/または、ハードディスクドライブ、CD、DVD、FLASHドライブまたは他の周知の記憶媒体のどれかに格納される。さらに、コンピュータ可読命令を、ユーティリティアプリケーション、バックグラウンドデーモン、またはオペレーティングシステムのコンポーネント、またはそれらの組み合わせとして設け、アメリカ合衆国のインテルコーポレーションのインテル(登録商標)Xeon(登録商標)プロセッサまたはアメリカ合衆国AMDのOpteron(登録商標)プロセッサなどのプロセッサ、およびマイクロソフトVISTA、UNIX(登録商標)、Solaris、LINUX(登録商標)、Apple、MAC−OSなどのオペレーティングシステムおよび当業者に周知の他のオペレーティングシステムとともに実行してもよい。さらに、CPUは、命令を実行することと平行して共同的に動作するマルチプロセッサとして実装することができる。
メモリ278は、ハードディスクドライブ、CD−ROMドライブ、DVDドライブ、FLASHドライブ、RAM、ROMまたは当技術分野で周知の電子記憶装置にすることができる。
アメリカ合衆国のインテルコーポレーションのインテル(登録商標)イーサネット(登録商標)PROネットワークインタフェースカードなどの前記ネットワークコントローラ274は、PETイメージャの異なる部位の間でインタフェースをとることができる。さらに、ネットワークコントローラ274は、外部ネットワークとインタフェースをとることができる。前述から理解できるように、外部ネットワークは、インターネットのような公衆網、またはLANまたはWANネットワークなどの構内網、またはそれらの任意の組み合わせにすることができ、PSTNまたはISDNサブネットワークも含むことができる。外部ネットワークは、Ethernet(登録商標)ネットワークなどの有線、またはEDGE、3Gおよび4G無線セルラーネットワークを含むセルラーネットワークなどの無線にすることができる。無線ネットワークは、WiFi、Bluetooth(登録商標)、または他の周知の無線通信にすることもできる。
図4Aおよび4Bは、ガンマ線検出器(ガンマカメラとも呼ぶ)の限定されないいくつかの実施例を示す。図4Aでは、シンチレータクリスタルは単一のモノリシックブロックであり、ガンマ線光子を2次光子に変換するシンチレーションイベントの位置は、光検出器のアレイで検出することができ、その光検出器は複数の光電子増倍管(photomultiplier tube:PMT)として本図に示される。シンチレーションイベントの位置はAnger計算を用いて決定することができる。
図4Bでは、シンチレータは、クリスタルアレイの個別の素子間の反射バリアによって区分および光学的に分離された個別のクリスタルの周期性アレイに分割されている。ブロックのクリスタル間の、この光学的分離は、隣り合うクリスタル間で光を一部共有できるように不完全にすることができる。図4Bは、シリコン光電子増倍管(silicon photomultiplier:SiPM)において、クリスタルアレイの個別の素子とそれぞれのSiPMとの間に一対一対応がある場合を示す。あるいは、光検出器は、光電子増倍管(photomultiplier tube:PMT)にすることもでき、この場合PMTよりもクリスタル素子の方が多い場合がある(つまり、クリスタル素子と光検出器との間に多数対少数の対応がある)。光検出器がPMTの場合、隣り合うクリスタル間の光の共有は、クリスタルを出た後で発生する光の共有に較べて少なくなり、この場合、Anger計算を用いて位置を近似的に決定してから、フラッドマップ(floodmap)校正を用いて、Anger計算で計算された近似的位置を、クリスタルアレイのそれぞれのインデックスにマッピングするルックアップテーブルを生成して、アレイの個別の素子間でシンチレーションイベントを識別することができる。
図4Bで、各クリスタル素子からの光はそれぞれのSiPMによって検出される。各クリスタルがそれぞれ光検出器を有することによって、光検出器間の光の共有を減少させることができる。さらに、各クリスタルがそれぞれ光検出器を有することは、単一の検出器モジュール内で、異なるクリスタルで発生する同時シンチレーションイベント間の識別を可能にして、分解能を向上させる結果になる(例、隣り合うクリスタル間のコンプトン散乱の識別)。
図5は、入射ガンマ線が第1のクリスタルでコンプトン散乱を経た場合の残存エネルギーが第2のクリスタルにたまる非限定的な例である。第1および第2のクリスタルは、その後、光電吸収を介してそれぞれ2次光子を生じ、対応するSiPMが第1および第2のエネルギー信号を生成する結果になる。散乱角は小さく、第1のエネルギー信号のエネルギーは第2のエネルギー信号のエネルギーより小さい。第1のパルスおよび第2のパルスの波形が同じで振幅の大きさが異なる場合でも、2つの信号は図5に示すとおり、到達時刻が、パルスの立ち上がりエッジが所定の値を超える時刻に基づく場合に生じる、タイムウォーク(time−walk)オフセットを原因とする、異なる時刻での発生として読み取られる。
ステップ180でエネルギー校正を実施する方法の、非限定的な例に戻ると、図6Aおよび6Bは、TOT非線形補正のプロットを示し、それらはステップ180で校正し、ステップ140で適用することができる。図6Aは、ガンマ線の検出に基づくパルスの電圧を、時間の関数としてプロットする。さらに、図6Aは、約1.2ミリボルトでの定義済みスレッシュホールドを示し、パルスがこのスレッシュホールドを超えている間の継続時間がTOT値であることを示す。図6Bに示すように、TOT値は、検出されたガンマ線のエネルギーに単調的に相関しており、パルス波形がパルスの大きさの変化によって変形されない場合に、パルスの曲線の下の領域(スレッシュホールドを超えている間の面積)によって、またはパルスの振幅によって表すことができる。なお、スレッシュホールドより下の信号では、ヒットが読み取られない。
図6Bでプロットを作成する機能は、多数の方法のひとつを用いて得られた校正データからステップ180で生成することができる。例えば、単一チャネルイベントのみを用いて、異なるエネルギー値に対応するTOT値を決定するため、ガンマ線について、既知のエネルギー値の異なるエネルギー源を使用することができ、関数(例えば、シフトされた平方根)をこれらの点(既知のエネルギー値をもつ線源から得られた複数のTOT値)に曲線近似することができる。また、経験的な測定データは、コンプトン散乱からの散乱ガンマ線の検出結果を用いた低いガンマ線エネルギーを補足することができ、散乱ガンマ線は入射/初期ガンマ線よりも低いエネルギーを有する。コンプトン散乱検出のエネルギーは、パルスの曲線の下の領域、またはパルスの振幅に基づいて決定することができる。この校正は、一度実施してメモリに格納することができ、その後PETスキャンが実施または処理される場合に、メモリから呼び出すことができる。前述の校正方向は、非限定的例であり、TOT値からエネルギーへのマッピングを校正する他の方法を、本願に記載の方法および装置の主旨から外れることなく用いることができる。
タイムオーバースレッシュホールド(time-over-threshold:TOT)方法は、所与のスレッシュホールドに対する信号の合計時間を測定することによって信号の振幅を概算する。測定された時間は、非線形変換(例えば、図6Bに示すマッピング関数)を介して振幅に逆変換される。スレッシュホールドの存在により、スレッシュホールドより下の振幅はゼロとして報告される(つまり、ヒットなし)。
マルチチャネルイベントが発生し、TOT技術がエネルギーの測定に適用される場合、図7に示すように、2つのクリスタル素子の間の検出エネルギーについてヒストグラムプロットを生成することができる(例えば、チャネル「A」およびチャネル「B」)。例えば、図5に示すように、2つのクリスタル素子(例えば、チャネル「A」およびチャネル「B」)は、隣り合う素子であることができ、または隣り合わない素子であることができる。検出器応答が線形の場合、ヒストグラム値は、線形応答を示す線に沿って、ピークでクラスタ状になる。しかしながら、検出器応答は非線形であるため、図7に示すように、ヒストグラム値について曲線状になる。
所与のガンマ線源について、ガンマ線エネルギーが既知であり、マルチチャネルイベントからのエネルギーの合計がこの既知のガンマ線エネルギーに等しくなければならないことを考慮すると、ヒストグラムに示された値を用いて検出器のエネルギー応答を校正することができる。上述したように、検出器応答は、関数形「E=f(TOT)」のパラメータについて解いて、誤差関数を最小化することによって校正することができる(つまり、最良の曲線近似を生成する)。
ここで、図7に、このマルチチャネルカウントを用いた関数形のパラメータ表記を実施する方法について、非限定的な例を示す。図7は、2チャネル検出イベントを示すが、以下に記載するように、本方法は高次マルチチャネル検出にも適用される。チャネルパラメータ表記によるエネルギー校正の関数形の一例は、例えば、以下の式(2)で示すことができる。
マルチチャネルイベントにおけるエネルギー共有によって、入射エネルギーのフラクショナルエネルギーを用いてエネルギー校正を実施することができる。したがって、検出器に照射するための単一エネルギーのガンマ線源(例えば、511keV以上)を用いて、エネルギーの関心範囲全体を広げることができる。効果的にするため、単一エネルギーのガンマ線源は、相当期間内に統計的に有意なデータセットを生成するために、十分に高い流量も生じることとする。
また、連続的なエネルギーレンジをカバーするために、マルチチャネルイベントを識別および選択することができる(つまり、マルチチャネルイベントは、エネルギーが2つ以上のチャネルによって共有される検出イベントである)。図7に示すように、2チャネルイベント(つまり、チャネル「A」およびチャネル「B」)では、チャネル間のエネルギー相互作用の2次元(2D)ヒストグラムを導き出すことができる。一般に、それぞれの検出器チャネル間に微少な偏差が存在しても、検出器チャネルそれぞれの該当カウントは、略同じ領域内に存在することができ、その領域は、図7の選択ボックスとして示される。選択ボックス(選択領域ともいう)の外部で発生するイベントは、エネルギー校正解析のマルチチャネル部分から除外することができる。
ここで、図7において「単一」とラベルが付けられた楕円形は、単一チャネル検出イベントがそれぞれのチャネルについてクラスタ化するであろう領域を示す。図7に示す非限定的な例では、それより下ではカウントが記録されない低エネルギーのスレッシュホールドを適用しているため、図7の「単一」領域に示されるイベントが存在しない(つまり、図7では、2チャネルイベントのみを示す)。ただし、エネルギー校正は、完全エネルギーカバレッジを実現するため、2チャネルイベントに加え単一チャネルイベントを含むことができる。いくつかの実施例では、単一チャネルイベントの発生頻度はマルチチャネルイベントより高くすることができる。したがって、エネルギー校正で単一チャネルイベントを過剰表示することを避けるため、単一チャネルデータの、偏りがないサブセットをランダムに選択して検出器のエネルギーレンジにわたって表示されるデータの統計分布のバランスをとるようにしてもよい。
3つ以上のチャネルイベントでは、同じ一般的概念を適用し、本願に記載の方法を高次マルチチャネルイベントに拡張する。例えば、多次元空間でヒストグラムに適用される選択領域を用いて全吸収イベントを選択することができる。
図8は、上記した誤差関数で最小化サーチを実行することによってパラメータが決定された後の、補正されたエネルギー値のヒストグラムを示す。図8では、単一エネルギーガンマ線源は、エネルギーが511keVのガンマ線を用いた。ヒストグラムの値は、期待されたように、点(0,511keV)から点(511keV,0)まで走る線上でクラスタ化する。
次に、ヒストグラム上の特殊/特徴的領域内にあるデータに特殊な重みを適用することによる前述の方法について説明する。特徴的エネルギーを伴うイベント(例えば、コンプトンエッジ/後方散乱ピーク、Kエッジ/エスケープピーク、または全吸収/単一チャネルピークに対応するイベント)は、図9のそれぞれのサークルによって示される。ヒストグラムのこれらの特殊/特徴的領域内に置かれたデータは標識され、追加校正点として用いることができる。例えば、これらのイベントは、エネルギーが既知の、単一チャネルの標識されたイベントとして用いることができる。この場合、誤差関数は以下の式(4)によって定義することができる。
ここで、式(4)における「Ei」は標識された(式(4)に示す「tagged」)イベントの既知の特徴的エネルギーであり、は非標識(例えば、マルチチャネルイベント)と標識(例えば、特徴的エネルギーイベント)の間で相対寄与を調整する定数である。前述の例で、特徴的エネルギーイベントのすべては、均等に組み合わされ、重み付けされる。あるいは、Kエッジピークイベントは、コンプトンピークイベントと異なるように重み付けすることができ、順番に、全吸収/エネルギー共有なしイベントと異なるように重み付けすることができる。さらに校正データ165に寄与する各タイプのイベント相対数によって、相対的重み付けも実現することができる。このように、本願では、Kエッジピークイベントや、コンプトンピークインベント等のエネルギーが既知のイベントを利用することで、パラメータを調整することができる。
例えば、検出器モジュール内のチャネルのすべては、略等しい非線形応答を有し、検出器モジュールでチャネルのすべてについて単一のパラメータ表記を可能にしてもよい。同様に、PETスキャナ内のすべてのチャネルの検出器応答は、単一のパラメータ表記を用いて一致させてもよい。この場合、前述の誤差関数は、単一のパラメータ表記を用いてともに校正される複数のチャネルを累算したデータについての合計となる。
本願に記載の単一ガンマ線源を用いるエネルギー校正方法は、単一チャネルイベントのみを用い、異なるガンマ線エネルギーに対応する複数の線源を必要とする関連エネルギー校正方法よりも、いくつか利点がある。第1に、本願に記載の方法は、単一の線源のみが必要であるため、費用がより少ない。第2に、本願に記載の方法は、異なる線源によるイテレーションの繰り返しよりも、単一イテレーションで迅速および容易に実施できるため、時間が節約される。第3に、本願に記載の方法は、ガンマ線源が存在する不連続エネルギーに制限されるよりも、エネルギー値のレンジ全体で連続的なエネルギーカバレッジが可能である。
いくつかの実施例によると、本願に記載の方法は、単一のエネルギー源のみを用いて、画素化されたガンマ線検出器のエネルギー応答を校正し、この方法は、以下を備える。本方法は、以下によって実施することができる。(i)ガンマ線検出器のエネルギー応答をパラメータ表記する関数形を選択し、(ii)単一エネルギー源を用いて校正データを収集し、(iii)入射ガンマ線のエネルギーから合計されたエネルギーの偏差を最小化するように各チャネルのパラメータを調整する。
いくつかの実施例では、この方法は、エネルギー応答のパラメータ表記が代表的なチャネルで行われさえすればよいことを含むように拡張することができる。エネルギー校正プロセスを繰り返す、および/または、複数エネルギー源で検証することができることもある。代表的なチャネルを用いて抽出されたパラメータ表記は、その後同じタイプの検出器の他のすべてのチャネルに共通に適用することができる。
また、この方法は、スキャナで用いるガンマ線のエネルギー以上のエネルギーを有するガンマ線を生じる単一ガンマ線源を用いて実施することができる(例えば、スキャナがPETスキャナである場合に、陽電子の対消滅中に生じるガンマ線のエネルギー)。つまり、マルチチャネルイベントがエネルギーの関心範囲全体をカバーするエネルギーに対応するのに十分なほど大きいエネルギーを有するガンマ線を生じる単一ガンマ線源である。さらに、単一ガンマ線源は、所定時間内に所望のレベルの統計値を生成するため所定の流量まで、ビーム角内で検出器のアクティブ領域全体が照射/カバーされるようにガンマ線ビームを生じる。
いくつかの実施例では、マルチチャネルイベントをランダムと散乱とで区別するために、所定のタイムウィンドウを備えるチャネル間の同時計数を用いてマルチチャネルイベントを選択する。
いくつかの実施例では、複数チャネルに関わる全吸収イベントが多次元ヒストグラム空間内で選択される(例えば、各次元はそれぞれのチャネルに対応する)。例えば、1つのチャネルはエネルギーを共有する4つの隣り合うチャネルを有することができる。チャネル間の不完全な光学的分離のためエネルギー共有が発生する場合、エネルギー共有は、例えば、1次チャネルと側方を共有する隣り合うチャネルすべてと同時に発生し、結果として、選択領域を決定するための5次元空間になる。また、エネルギー共有の性質(例えば、コンプトン散乱)が原因で、エネルギーが共有されるチャネルは必ずしも隣り合わなくてよい。
いくつかの実施例では、単一チャネルの合計吸収イベントは、エネルギー共有が極端な(100%から0)マルチチャネルイベントまたは単一チャネルの標識されたイベントのどちらかとして校正データセットに追加してもよい。
いくつかの実施例では、特徴的エネルギーを伴う単一イベント(例えば、コンプトンエッジ/後方散乱ピークおよびKエッジ/エスケープピークのイベント)を、他のイベントと一致しているかにかかわらず、誤差関数において単一イベントとして用いることができる。これらの特徴的イベントは、単一チャネルの標識されたイベントとして、マルチチャネルイベントとして、またはその両方として、データセットに追加することができる。
いくつかの実施例では、入射光子のエネルギーからの選択された合計吸収イベントの合計されたエネルギーの偏差は、誤差関数として、例えば、上記の説明目的のためのカイ二乗誤差関数として表すことができる。単一チャネルの標識されたイベントを追加する場合、式(4)に示すように、追加の項を誤差関数に導入する。カイ二乗誤差関数に加えて、誤差関数の他の選択を用いることもできる。
いくつかの実施例では、平均を避け、また最終的にすべての統計値を用いるため、代替案として検出器全体からのすべてのデータを組み合わせ、すべてのチャネルの校正パラメータを調整することによって合計偏差を最小化する。合計偏差は、すべてのカイ二乗の合計にすることができる。最良の結果には高効率の最小化アルゴリズムが必要である。
いくつかの実施例では、品質/健全性チェックを実施して非線形補正(つまり、エネルギー校正)が所定の仕様内にあるか検証することができる。この品質チェックは、ステップ180で計算したエネルギー校正が妥当である/期待値と一致していることを検証するため、または検出器チャネルに対するエージング/変化が校正の保守を必要とし方法160を実施してエネルギー校正185を更新するかを判定するため、実施することができる。例えば、入射ガンマ線(例えば、511keV)の既知のエネルギーからの合計されたエネルギーのマルチチャネルイベント間での差分、および/または、入射ガンマ線の既知のエネルギーからの選択された単一チャネルイベント(つまり合計吸収イベント)のエネルギー間での差分、を用いて非線形補正が妥当かどうかチェック/検証することができる。この検証は、保守校正中および/または、定期品質チェックとして実施することができる。
以上、説明したとおり、実施形態によれば、広範囲にわたるエネルギー校正を効率よく行うを可能にする。
いくつかの実施例を記載してきたが、こうした実施例は例にすぎず、本願の教示を制限する意図はない。当然ながら、本願に記載の新規の方法、装置、システムは他のさまざまな形式で具体化してもよい。さらに、本願に記載の方法、装置、システムの形で、さまざまな省略、置換、変更を、本願の主旨から外れることなく行ってよい。
200 PETスキャナ
270 プロセッサ

Claims (20)

  1. 複数の検出器チャネルに入射し単一の校正源からのみ照射されるガンマ線の、時間およびエネルギーを表す校正データを取得し、
    ガンマ線のエネルギーが前記複数の検出器チャネルのうちの複数のチャネルによって共有され検出されるマルチチャネルイベントを決定し、
    前記単一の校正源から照射されるガンマ線の既知のエネルギーと前記校正データの前記マルチチャネルイベントから生成されるエネルギーとの差分を表す誤差関数を最小化するように、第1のチャネルについてパラメータ表記された関数のそれぞれのパラメータを調整することによって、前記第1のチャネルのエネルギー応答をパラメータ化して、エネルギー校正を生成する処理回路を備え、
    前記パラメータ表記された関数は、前記複数の検出器チャネルのうちの複数のチャネルで検出されたエネルギー値を前記ガンマ線の実際のエネルギーに関連付ける、放射線イメージング装置。
  2. 前記校正データは前記単一の校正源から取得され、前記単一の校正源は、単一ガンマ線エネルギーのガンマ線を放射する1つのみの放射性同位体を含む、請求項1に記載の放射線イメージング装置。
  3. 前記処理回路は、前記第1のチャネルに対応する前記マルチチャネルイベントのそれぞれについて、各マルチチャネルイベントに対応する検出器チャネルの校正されたエネルギー値の合計を計算することによって、校正されたエネルギーを生成し、
    前記校正されたエネルギー値は、前記校正データの検出されたエネルギー値を前記校正データからの前記パラメータ表記された関数に適用することによって生成される、請求項1又は2に記載の放射線イメージング装置。
  4. 前記処理回路は、前記複数の検出器チャネルを用いてガンマ線放射スキャン中に取得される放射データの測定されたエネルギー値を補正するために前記エネルギー校正を適用することによって、エネルギー補正された放射データを生成し、
    前記エネルギー補正された放射データを用いて、画像を再構成する、請求項1〜3のいずれか1つに記載の放射線イメージング装置。
  5. 前記処理回路は、前記ガンマ線のエネルギーに加えて、前記ガンマ線が検出される時間および位置を示す前記校正データを取得し、
    2つ以上の検出イベントが所定のタイムウィンドウ内で発生する場合に、前記2つ以上の検出イベントが所与のマルチチャネルイベントに対応することを決定することによって、マルチチャネルイベントが所定の空間近似内であり、および/または所定のエネルギーウィンドウ内の値に達するエネルギーを有することを決定する、請求項1〜4のいずれか1つに記載の放射線イメージング装置。
  6. 前記処理回路は、前記単一の校正源から照射される前記ガンマ線の校正データを取得し、
    前記単一の校正源から照射される前記ガンマ線は、前記ガンマ線放射スキャン中照射されるガンマ線のエネルギー以上のエネルギーを有し、前記放射データを取得する、請求項4に記載の放射線イメージング装置。
  7. 前記処理回路は、前記第1のチャネルの前記調整されたパラメータを適用することによって前記第1のチャネルに対応する前記測定されたエネルギー値を補正し、前記第1のチャネルと同じグループの他のチャネルに対応する前記測定されたエネルギー値を補正して、前記放射データの前記測定されたエネルギー値を補正するため、前記エネルギー校正を適用する、請求項4に記載の放射線イメージング装置。
  8. 前記処理回路は、前記エネルギー応答をパラメータ表記し、
    前記第1のチャネルについて決定された前記マルチチャネルイベントは、前記第1のチャネルに隣り合うチャネルおよび/または前記第1のチャネルに隣り合わないチャネルを含む、前記複数の検出器チャネルの複数の他のチャネルとのエネルギー共有イベントを含み、
    前記第1のチャネルについて、前記検出器チャネルのエネルギー値の合計の計算は、前記第1のチャネルおよび前記複数の他のチャネルによって定義される多次元エネルギー空間内の選択領域の外にあるマルチチャネルイベントを除外する、請求項1〜7のいずれか1つに記載の放射線イメージング装置。
  9. 前記処理回路は、前記第1のチャネルのエネルギー応答をパラメータ表記し、
    前記誤差関数はマルチチャネル項および単一項を含み、
    前記マルチチャネル項は、前記単一の校正源からの前記ガンマ線の前記既知のエネルギーと前記第1のチャネルのそれぞれのエネルギー値の合計との差分を含み、
    前記単一項は、前記ガンマ線の1つ以上の特徴的エネルギーと特徴的イベントに対応する特徴的測定値との差分を含み、前記特徴的測定値は前記校正データからの前記パラメータ表記された関数によって取得され、前記特徴的イベントは、合計吸収イベント、Kエッジエスケープピーク、および/またはコンプトン散乱ピークに対応する、請求項1〜8のいずれか1つに記載の放射線イメージング装置。
  10. 前記処理回路は、前記第1のチャネルのエネルギー応答をパラメータ表記し、
    前記誤差関数はカイ二乗誤差関数である、請求項1〜9のいずれか1つに記載の放射線イメージング装置。
  11. 前記処理回路は、 前記第1のチャネルに加えて前記複数の検出器チャネルの他のチャネルを含むグループとともに前記第1のチャネルのエネルギー応答をパラメータ表記し、前記グループの前記エネルギー応答の前記パラメータ表記は、前記誤差関数の値を最小化するように前記グループの前記パラメータ表記された関数のそれぞれのパラメータを調整することによって実施され、前記誤差関数は前記グループの2つ以上のチャネルのマルチチャネルイベントおよび単一チャネルイベントに基づく、請求項1〜10のいずれか1つに記載の放射線イメージング装置。
  12. 前記処理回路は、前記グループの前記エネルギー応答をパラメータ表記し、
    前記グループのそれぞれのチャネルからの前記誤差関数への寄与が、前記グループの対応するチャネルのマルチチャネルイベントのそれぞれの統計値に従って重み付けされる、請求項11に記載の放射線イメージング装置。
  13. 前記処理回路は、(i)前記マルチチャネルイベントを決定すること、(ii)エネルギー値の合計を計算すること、(iii)前記校正データよりも別の校正データを用いることを除き、前記第1のチャネルのエネルギー応答をパラメータ表記すること、を実施することによって前記別の校正データについてエネルギー校正を繰り返し、
    前記エネルギー校正の前記繰り返しは、前記パラメータ表記された関数の前記パラメータを更新するように定期的に実施される、請求項1に記載の放射線イメージング装置。
  14. 前記処理回路は、前記エネルギー校正を繰り返すイテレーション間の所定量未満で変化する安定的パラメータに基づき、前記パラメータ表記された関数の前記安定的パラメータを決定し、
    前記エネルギー応答のパラメータ表記において、前記誤差関数を最小化するように前記パラメータ表記された関数の他のパラメータを調整する一方、前記安定的パラメータを維持する、請求項13に記載の放射線イメージング装置。
  15. 前記処理回路は、品質チェック放射データを用いて品質チェックを実施することによって、前記パラメータ表記された関数が所定の仕様内であることを検証し、
    前記品質チェック放射データの単一チャネルイベントに適用される前記パラメータ表記された関数の第1の定義済みパーセンテージは統計的に第1の定義済みエネルギーレンジにあるか、および/または、前記品質チェック放射データのマルチチャネルイベントに適用される前記パラメータ表記された関数の合計の第2の定義済みパーセンテージは統計的に第2の定義済みエネルギーレンジにあるか、を決定することによって前記品質チェックを実施し、
    前記品質チェック放射データは、前記校正データ、前記別の校正データ、および/または、放射データのうちの1つである、請求項13に記載の放射線イメージング装置。
  16. 前記処理回路は、第2の校正源からの第2の校正データを前記単一の校正源からの前記取得された校正データとともに用いて前記誤差関数をマルチソース誤差関数として生成し、
    前記マルチソース誤差関数を最小化するように前記第1のチャネルについて前記パラメータ表記された関数のそれぞれのパラメータを調整することによって、前記第1のチャネルの前記エネルギー応答をパラメータ表記する、請求項1〜15のいずれか1つに記載の放射線イメージング装置。
  17. 前記処理回路は、前記グループのエネルギー応答をパラメータ表記し、前記グループは前記複数の検出器チャネルのすべてのチャネルを含む、請求項11に記載の放射線イメージング装置。
  18. 前記処理回路は、第2のチャネルに加えて前記複数の検出器チャネルの他のチャネルを含む別のグループとともに第2のチャネルのエネルギー応答をパラメータ表記し、
    前記グループのエネルギー応答を前記パラメータ表記することは、前記誤差関数の値を最小化するように前記別のグループについて、パラメータ表記された関数のそれぞれのパラメータを調整することによって実施され、前記誤差関数は前記別のグループの2つ以上のチャネルのマルチチャネルイベントおよび単一チャネルイベントに基づき、
    前記チャネルのグループは、前記第1のチャネルに隣り合うチャネルを含み、前記別のグループのチャネルは前記第2のチャネルに隣り合うチャネルを含み、
    第3のチャネルが前記グループおよび前記別のグループに含まれる場合、前記第3のチャネルに適用される前記パラメータ表記された関数のそれぞれのパラメータは、前記第3のチャネルが含まれるグループにおける平均値に対応する、請求項11に記載の放射線イメージング装置。
  19. 複数の検出器チャネルに入射し単一の校正源からのみ照射されるガンマ線の、時間およびエネルギーを表す校正データを取得し、
    ガンマ線のエネルギーが前記複数の検出器チャネルのうちの複数のチャネルによって共有され検出されるマルチチャネルイベントを決定し、
    前記単一の校正源から照射されるガンマ線の既知のエネルギーと前記校正データの前記マルチチャネルイベントから生成されるエネルギーとの差分を表す誤差関数を最小化するように、第1のチャネルについてパラメータ表記された関数のそれぞれのパラメータを調整することによって、前記第1のチャネルのエネルギー応答をパラメータ化して、エネルギー校正を生成すること、を含み、
    前記パラメータ表記された関数は、前記複数の検出器チャネルのうちの1つ以上のチャネルで検出されたエネルギー値を前記ガンマ線の実際のエネルギーに関連付ける、エネルギー校正方法。
  20. 処理回路によって実行されると、前記処理回路に請求項19に記載のエネルギー校正方法を実行させる実行可能命令を含む、記録媒体。
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