JP2020124772A - Annular tool, processing device including the same, and processing method using the same - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、環状工具、環状工具を備えた加工装置及び環状工具を用いた加工方法に関する。 The present invention relates to an annular tool, a processing device including the annular tool, and a processing method using the annular tool.
特許文献1には、外周面をすくい面とする環状の切れ刃を有する環状工具を回転させながら、工作物に対する切削加工を行う技術が記載されている。この環状工具を用いた切削加工では、環状工具を回転させながら切削加工を行うことにより、切れ刃に発生する切削熱を外周面全周に分散し、工具寿命の向上を図っている。
上記した特許文献1に記載の技術において、切削加工は、工作物に対する環状工具の送り方向に対し、環状工具の軸線を非平行に配置した状態で、環状工具を回転させながら行われる。この場合、環状工具に生じる振れや環状工具に付着する溶着物に起因して、切削加工した工作物の加工面に模様が生成される場合がある。模様は、加工面の面粗度が基準を満たす場合であっても形成されるものであるが、多くの場合、加工面に模様がない工作物が好まれる。一方、環状工具による切削加工後の工作物に仕上加工を行うことにより、模様のない工作物を形成することができるが、この場合には、作業工数が増加する。
In the technique described in
本発明は、作業工数の増加を回避しつつ、加工面に形成される模様の低減を図ることができる環状工具、環状工具を備えた加工装置及び環状工具を用いた加工方法を提供することを目的とする。 The present invention provides an annular tool that can reduce the number of patterns formed on a machined surface while avoiding an increase in the number of working steps, a processing apparatus including the annular tool, and a processing method using the annular tool. To aim.
本発明の環状工具は、回転軸本体と、前記回転軸本体の外周側かつ軸線方向端部に配置され、前記回転軸本体の回転に伴って回転し、外周面をすくい面とする環状の切れ刃と、前記回転軸本体の前記軸線方向端部に配置され、前記回転軸本体の回転に伴って回転し、逃げ面の少なくとも一部を構成する砥石逃げ面を備え、前記切れ刃により切削された工作物の加工面を研削可能な砥石とを備える。 The annular tool of the present invention is a rotary shaft main body, and an annular cut that is disposed on the outer peripheral side and axial end of the rotary shaft main body, rotates with the rotation of the rotary shaft main body, and has an outer peripheral surface as a rake face. A blade, disposed at the axial end of the rotary shaft main body, rotates with the rotation of the rotary shaft main body, and includes a grindstone flank that constitutes at least a part of the flank, and is cut by the cutting edge. And a grindstone capable of grinding the machined surface of the workpiece.
当該環状工具によれば、切れ刃及び砥石は、回転軸本体と一体的に回転する。よって、環状工具は、切れ刃及び砥石の双方を工作物に接触させた状態で回転軸本体を回転させることにより、工作物に対し、切れ刃による切削加工と砥石逃げ面による研削加工とを同時に行うことができる。つまり、環状工具は、切れ刃による切削加工を行った後の工作物の加工面に対し、仕上加工として、砥石逃げ面による研削加工を行うことができる。よって、環状工具は、切削加工後の加工面に模様が生成されたとしても、当該加工面に対して砥石逃げ面による研削加工を行うことにより、加工後の加工面に模様が生成されることを低減できる。 According to the annular tool, the cutting edge and the grindstone rotate integrally with the rotary shaft body. Therefore, the annular tool rotates the rotary shaft main body in a state where both the cutting edge and the grindstone are in contact with the workpiece, thereby simultaneously performing the cutting processing by the cutting edge and the grinding processing by the grinding wheel flank surface on the workpiece. It can be carried out. That is, the annular tool can perform the grinding process by the grinding wheel flank face as the finishing process on the machined surface of the workpiece after the cutting process by the cutting edge. Therefore, in the annular tool, even if a pattern is generated on the machined surface after cutting, the pattern is generated on the machined surface after machining by performing grinding with the grinding wheel flank surface on the machined surface. Can be reduced.
本発明の環状工具を備えた加工装置は、上記した環状工具を回転可能に保持する工具保持装置と、前記工作物を保持する工作物保持装置とを備える。当該加工装置は、上記した環状工具と同等の効果を奏する。 A processing apparatus including an annular tool of the present invention includes a tool holding device that rotatably holds the above-described annular tool and a workpiece holding device that holds the workpiece. The processing device has the same effects as the above annular tool.
本発明の環状工具を用いた加工方法は、上記した環状工具を回転させながら前記環状工具により前記工作物を加工する方法であって、前記切れ刃は、前記工作物を切削し、前記砥石は、前記切れ刃により切削された前記工作物の前記加工面を研削する。当該加工装置は、上記した環状工具と同等の効果を奏する。 The processing method using the annular tool of the present invention is a method of processing the workpiece by the annular tool while rotating the annular tool described above, wherein the cutting edge cuts the workpiece, and the grindstone is Grinding the machined surface of the workpiece cut by the cutting edge. The processing device has the same effects as the above annular tool.
(1.環状工具の概要)
環状工具は、工作物に対し、切削加工と研削加工を同時に行うことができる回転工具である。環状工具は、工作物を切削可能な切れ刃と、工作物を研削可能な砥石とを備える。環状工具を用いた加工において、切れ刃及び砥石は、一体的に回転する。
(1. Outline of annular tool)
The annular tool is a rotary tool capable of simultaneously cutting and grinding a workpiece. The annular tool includes a cutting edge capable of cutting a workpiece and a grindstone capable of grinding the workpiece. In the processing using the annular tool, the cutting edge and the grindstone rotate integrally.
環状工具は、工作物の加工時において、切れ刃による切削加工を行った後、当該切削加工により加工された加工面に対し、砥石による研削加工を行うことができる。この場合、環状工具は、切れ刃による切削加工後の加工面に模様が生成されたとしても、当該加工面に対し、砥石による研削加工を行うことにより、加工後の工作物の加工面に模様が生成されることを軽減できる。 When machining a workpiece, the annular tool can perform cutting with a cutting edge, and then perform grinding with a grindstone on a processing surface processed by the cutting. In this case, even if a pattern is generated on the machined surface after cutting with the cutting edge, the annular tool performs patterning on the machined surface of the machined workpiece by performing grinding with a grindstone on the machined surface. Can be reduced.
(2.環状工具50の構成)
まず、図1A及び図1Bを参照して、環状工具50の構成について説明する。図1A及び図1Bに示すように、環状工具50は、工具軸部材51と、回転軸本体52と、切れ刃53と、砥石60とを備える。工具軸部材51は、駆動源からの回転駆動力が伝達される部位であり、工具軸部材51に回転駆動力が伝達されると、回転軸本体52、切れ刃53及び砥石60は、工具軸部材51と一体的に回転する。
(2. Configuration of the annular tool 50)
First, the configuration of the
回転軸本体52は、円錐台状に形成される。回転軸本体52には、小径側の端面52aにおいて工具軸部材51が一体回転可能に連結され、大径側の端面52bにおいて砥石60が一体回転可能に保持される。なお、回転軸本体52は、円柱状であってもよい。
The rotary shaft
切れ刃53は、環状工具50を用いた工作物W(図2A参照)の加工において、工作物Wの切削を行う環状の部位である。なお、本実施形態において、環状工具50は、回転軸本体52と切れ刃53とが同種材料により形成されると共に、回転軸本体52と切れ刃53とが一体形成されている。この点に関し、切れ刃53は、回転軸本体52とは別個に形成されるものであってもよく、回転軸本体52とは異なる材料により形成されるものであってもよい。また、本実施形態において、切れ刃53の外周面53aは、回転軸本体52の外周面52cと面一状に形成されているが、切れ刃53の外周面53aと回転軸本体52の外周面52cとは、面一状でなくてもよい。
The
砥石60は、回転軸本体52の軸線At方向端部、且つ、切れ刃53の内側において、切れ刃53と同軸に配置される。本実施形態において、切れ刃53の底面(図1Bにおいて下方を向く端面)と、砥石60の底面(図1Bにおいて下方を向く端面)とは、面一状に配置される。
The
ここで、切削工具としての環状工具50は、回転軸本体52の外周面52c及び切れ刃53の外周面53aをすくい面とし、切れ刃53の底面及び砥石60の底面を逃げ面とする。環状工具50は、切れ刃53における外周面と底面との稜線部分である環状の刃先54を工作物Wに接触させた状態で、環状工具50を軸線At周りに回転させつつ、環状工具50を移動させることにより、工作物Wに対する切削を行うことができる。以下において、切れ刃53の底面を「切れ刃逃げ面53b」と称し、砥石60の底面を「砥石逃げ面60a」と称する。
Here, in the
また、環状工具50は、砥石60を工作物に接触させた状態で、環状工具50を軸線At周りに回転させつつ、環状工具50を移動させることにより、工作物Wに対する研削を行うことができる。
Further, the
そして、環状工具50において、切れ刃53及び砥石60は、回転軸本体52の回転に伴って軸線At周りに回転する。つまり、環状工具50は、切れ刃53及び砥石60を工作物Wに接触させた状態で、環状工具50を軸線At周りに回転させつつ、環状工具50を移動させることにより、切れ刃53による切削加工を行いつつ、砥石60による研削加工を行うことができる。
Then, in the
ここで、切れ刃逃げ面53b及び砥石逃げ面60aは、環状工具50の軸線Atに直交する平面状に形成される。即ち、環状工具50の軸線Atに直交する平面であって刃先54を含む仮想平面Vに対し、切れ刃逃げ面53b及び砥石逃げ面60aのなす逃げ角は、0度となる。この場合、環状工具50は、砥石逃げ面60aによる逃げ角が0度未満である場合と比べ、砥石逃げ面60aが工作物Wに対して過剰に接触することを防止できる。その結果、環状工具50は、砥石60が早期に摩耗することを抑制でき、工具寿命の向上を図ることができる。
Here, the
また、環状工具50において、砥石60は、切れ刃53の刃先54に対して径方向内側へ離れた位置に配置される。これにより、環状工具50は、刃先54に近接する砥石60の外周側において、砥石60の内周側よりも早期に摩耗することを防止できる。これに加え、環状工具50において、切れ刃逃げ面53bによる逃げ角が0度に設定されているので、切れ刃逃げ面53bによる逃げ角が0度を超える場合と比べて、切れ刃53の径方向剛性を高めることができる。
Further, in the
さらに、環状工具50は、砥石60に摩耗が生じた場合に、砥石60の修正を行うことができる。即ち、環状工具50は、例えば、砥石逃げ面60aに凹凸が生じた場合に、砥石逃げ面60aのツルーイングを行うことができ、砥石逃げ面60aに摩耗した場合に、砥石逃げ面60aのドレッシングを行うことができる。このように、環状工具50は、砥石60が摩耗した場合であっても、摩耗した砥石60の修正を行うことにより、砥石60の切れ味を回復させることができる。よって、環状工具50は、工具寿命の長期化を図ることができる。
Furthermore, the
これに加え、環状工具50は、切れ刃53に摩耗が生じた場合に、切れ刃53の修正を行うことができる。即ち、環状工具50は、切れ刃53が摩耗した場合には、切れ刃53の再研磨を行うことができる。このように、環状工具50は、切れ刃53が摩耗した場合であっても、摩耗した切れ刃53の修正を行うことにより、切れ刃53の切れ味を回復させることができる。よって、環状工具50は、工具寿命の長期化を図ることができる。
In addition to this, the
また、環状工具50は、砥石逃げ面60aの摩耗等が発生した場合に、切れ刃53を修正することにより、砥石逃げ面60aによる逃げ角の調整を行うことができる。つまり、環状工具50は、軸線At方向における刃先54の位置を、軸線At方向における砥石逃げ面60aの位置に合わせることができる。よって、環状工具50は、砥石逃げ面60aが摩耗したとしても、切れ刃53の修正を行うことにより、切れ刃53による切削加工時に、砥石逃げ面60aが工作物Wに対して接触可能な状態を維持することができる。その結果、環状工具50は、工具寿命の向上を図ることができる。
Further, the
なお、切れ刃53の修正及び砥石逃げ面60aの修正は、別々に行ってもよく、同時に行ってもよい。また、環状工具50は、切れ刃53の修正と砥石逃げ面60aの修正とを同時に行うことにより、切れ刃逃げ面53bによる逃げ角と砥石逃げ面60aによる逃げ角とを同一角度にすることが容易となる。
The
また、砥石60は、環状工具50の軸線At方向における厚さ寸法が同等に設定されている。よって、環状工具50は、砥石60の摩耗又は修正により、砥石逃げ面60aの一部分が、他の部分よりも早期に欠落することを抑制できる。また、砥石60は、軸線At方向における厚さ寸法を大きくすることにより、砥石逃げ面60aの修正を多く行うことができる分、環状工具50の工具寿命を向上させることができる。
Further, the
なお、本実施形態において、切れ刃53は、円錐台状に形成された回転軸本体52と一体である。つまり、刃先54の外径は、切れ刃53の再研磨を行う毎に縮径し、切れ刃逃げ面53bの径方向寸法が小さくなるため、砥石60の外周縁60bと刃先54との間隔が小さくなる。よって、環状工具50は、砥石60の外周縁とすくい面を構成する切れ刃53の外周面との最小間隔を所定寸法以上とすることが好ましい。これにより、環状工具50は、再研磨を複数回行った場合であっても、切れ刃53の径方向剛性を維持できると共に、砥石60の外周側が砥石60の内周側よりも早期に摩耗することを抑制できる。
In addition, in the present embodiment, the
(3.加工装置1)
次に、図2A及び図2Bを参照して、加工装置1の構成を説明する。図2Aに示すように、加工装置1は、相互に直交する3つの直進軸(X軸、Y軸及びZ軸)と、1つの回転軸(C軸)とを備えた4軸マシニングセンタである。加工装置1は、工作物保持装置10と、工作物送り装置20と、工具保持装置30とを主に備える。
(3. Processing device 1)
Next, the configuration of the
工作物保持装置10は、工作物Wを回転可能に保持する。工作物保持装置10は、主軸台11と、心押台12とを備える。主軸台11は、工作物Wの軸線方向一端側(図2A右側)を回転可能に支持する。主軸台11は、ハウジングとしての主軸台本体13と、主軸台本体13に回転可能に支持される回転主軸14と、回転主軸14を回転させるための駆動力を付与する図示略の回転主軸モータとを備える。心押台12は、ハウジングとしての心押台本体16と、工作物Wの軸線方向他端側(図2A左側)を回転可能に支持する心押センタ17とを備える。
The
工作物保持装置10は、工作物Wの軸線AwをX軸方向と平行に向けた状態で、軸線Aw方向両端を回転主軸14と心押センタ17により支持する。そして、工作物Wは、回転主軸モータに駆動されることで、軸線Aw周りに回転する。なお、本実施形態では、工作物Wが回転体である場合を例に挙げて説明するが、回転体でない工作物に対し、環状工具50を用いた加工を行うことも可能である。
The
工作物送り装置20は、工作物WをX軸方向へ送る。工作物送り装置20は、送り台21と、図示略のX軸駆動装置とを備える。送り台21は、ベッド2の上面をX軸方向へ移動可能に設けられる。具体的に、ベッド2の上面には、X軸方向へ延びる一対のX軸ガイドレール23が設けられ、送り台21は、X軸ガイドレール23に案内されながらX軸方向へ移動すると共に、X軸駆動装置に駆動されることで、ベッド2に対してX軸方向(工作物Wの軸線Aw方向)へ移動する。また、送り台21の上面には、主軸台11及び心押台12が設置される。主軸台11及び心押台12に支持された工作物Wは、送り台21がX軸方向へ移動することにより、工作物Wの軸線Aw方向へ送られる。
The
工具保持装置30は、環状工具50を回転可能に保持する。工具保持装置30は、コラム31と、図示略のZ軸駆動装置と、サドル33と、図示略のY軸駆動装置と、工具主軸35と、図示略の工具主軸モータとを備える。
The
コラム31は、ベッド2の上面をZ軸方向へ移動可能に設けられる。ベッド2の上面には、Z軸方向へ延びる一対のZ軸ガイドレール37が設けられる。コラム31は、Z軸ガイドレール37に案内されながらZ軸方向へ移動可能に設置され、Z軸駆動装置に駆動されることで、ベッド2に対してZ軸方向へ移動する。
The
サドル33は、コラム31の側面をY軸方向へ移動可能に設けられる。コラム31の側面には、Y軸方向(鉛直方向)へ延びる一対のY軸ガイドレール38が設けられる。サドル33は、Y軸ガイドレール38に案内されながらY軸方向へ移動可能に配置され、Y軸駆動装置に駆動されることで、コラム31に対してY軸方向へ移動する。
The
工具主軸35は、サドル33に対し、Z軸方向に平行な軸線まわりに回転可能に支持され、サドル33の内部に収容された工具主軸モータに駆動されることで、回転する。工具主軸35の先端には、環状工具50が着脱可能に装着される。環状工具50は、工具保持装置30に回転可能に保持され、コラム31及びサドル33の移動に伴い、ベッド2に対してZ軸方向及びY軸方向(送り方向に直交する方向)へ平行移動する。
The
(4.環状工具50を用いた工作物Wの加工方法)
次に、環状工具50を用いた工作物Wの加工方法を説明する。図3に示すように、工具保持装置30は、工作物Wに対する環状工具50の送り方向(X軸方向)に対し、環状工具50の軸線Atが直交するように配置する。つまり、加工装置1は、仮想平面Vに対して、砥石逃げ面60aがなす逃げ角が0度となるように、環状工具50を配置する。
(4. Method of processing workpiece W using annular tool 50)
Next, a method of processing the workpiece W using the
そして、加工装置1は、工作物Wを軸線Aw周りに回転させながら、環状工具50を軸線Atまわりに回転させると共に、工作物WをX軸方向へ送る。これにより、環状工具50は、切れ刃53及び砥石60を工作物Wに接触させた状態で、軸線At周りに回転しながら平行移動する。
Then, the
なお、加工装置1は、環状工具50を用いた加工を開始する際、砥石60よりも先に切れ刃53を工作物Wに接触させる。そして、加工装置1は、切れ刃53を工作物Wに接触させた状態で、工作物Wに対する砥石逃げ面60aの位置決めを行う。これにより、加工装置1は、環状工具50の位置決めを的確に行うことができる。
In addition, the
また、環状工具50において、砥石逃げ面60aによる逃げ角が0度に設定される。よってこの場合、環状工具50は、工作物Wと砥石逃げ面60aとの接触により、切れ刃53の外周面53aによるすくい角が大きくなることを回避できると共に、工作物Wに対して砥石逃げ面60aが過剰に接触することを防止できる。
Further, in the
そして、加工装置1は、切れ刃逃げ面53b及び砥石逃げ面60aによる逃げ角を0度に設定した状態で加工を行うことにより、環状工具50の振れが加工面に転写されることを抑制できる。つまり、加工中における環状工具50の振れは、環状工具50の軸線Atに直交する方向に発生する。従って、工作物Wに対して刃先54が接触する接触点(加工部位)を含む平面であって環状工具50の軸線Atに直交する仮想平面Vに対し、環状工具50の軸線Atのなす角度が90度から離れるほど、環状工具50の振れが加工面に転写されやすくなり、切削加工後の加工面に模様が生成されやすくなる。
Then, the
これに対し、加工装置1は、仮想平面Vに対し、環状工具50の軸線Atを直交させた状態で、環状工具50による加工を行うことで、切削加工後の加工面に模様が生成されることを抑制できる。
On the other hand, the
図4に示すように、環状工具50は、切れ刃53及び砥石逃げ面60aの双方を工作物Wに接触させながら、工作物Wの加工を行う。つまり、加工装置1は、環状工具50を用いた工作物Wの加工において、切れ刃53により工作物Wを切削しつつ、切れ刃53により切削された工作物Wの加工面を、砥石逃げ面60aにより研削する。
As shown in FIG. 4, the
この場合、環状工具50は、切れ刃53により切削された加工面に模様が生成されたとしても、当該加工面に対して砥石逃げ面60aによる研削を行うことにより、加工後の加工面に模様が生成されることを低減できる。つまり、加工装置1は、環状工具50を用いた加工を行うことにより、切れ刃53による切削加工と、砥石60による仕上加工としての研削加工を同時に行うことができる。よって、加工装置1は、切削加工後の工作物に対して仕上加工を別途行う必要がないので、作業工数を抑制できる。
In this case, even if a pattern is generated on the machined surface cut by the
また、環状工具50において、切れ刃53及び砥石60は、回転軸本体52と一体的に回転するので、加工装置1は、切れ刃53及び砥石逃げ面60aの双方を工作物Wに接触させた状態で回転軸本体52を回転させることにより、工作物Wに対し、切れ刃53による切削加工と砥石逃げ面60aによる研削加工とを同時に行うことができる。つまり、加工装置1は、1つの回転駆動源(工具主軸モータ)で切れ刃53及び砥石60の双方を回転させることができる。よって、加工装置1は、切削加工と研削加工とを同時に行うにあたり、切れ刃53を回転させるための駆動源と砥石60を回転させるための駆動源とを別個に設ける必要がないので、加工装置1の構造が複雑化することを回避できる。
Further, in the
さらに、加工装置1は、環状工具50の切れ刃53又は砥石逃げ面60aに摩耗が発生した場合に、切れ刃53又は砥石逃げ面60aを修正することにより、切れ刃53及び砥石60の切れ味を良好にすることができる。また、加工装置1は、切れ刃53又は砥石逃げ面60aに摩耗が発生した場合に、切れ刃53又は砥石逃げ面60aの修正を行い、修正後の切れ刃53又は砥石逃げ面60aを用いて、工作物Wに対する加工を良好に行うことができる。よって、環状工具50は、工具寿命の向上を図ることができる。
Further, the
ここで、環状工具50を用いた加工装置1による研削加工において、環状工具50の周速は、通常の研削盤を用いた場合の砥石車の周速と比べて、十分に小さい。そのため、切れ刃53による工作物Wの加工部位(接触点)は、通常の研削盤を用いた場合の砥石車による工作物Wの加工部位ほど、高熱とはならない。よって、環状工具50を用いた加工装置1による研削加工では、加工部位に対するクーラントの供給がなくても、加工面において研削焼け等の不具合が生じない。この点において、加工装置1は、クーラントを使用しなくても、加工面の面性状を良好にすることができる。
Here, in the grinding process by the
これに加え、切れ刃53による切削が行われた直後の加工面は、非加工時と比べて高熱となる分、やわらかくなり、砥石60による研削加工条件として適した状態となる。つまり、加工装置1は、研削加工条件として適した状態の加工面に対し、砥石60による研削を行うことができる。よって、加工装置1は、切れ刃53による切削加工後の加工面に模様が生成された場合であっても、砥石60による研削加工によって模様を十分に目立たなくさせることができる。
In addition to this, the processed surface immediately after being cut by the
(5.環状工具の変形例)
次に、図5Aから図8を参照して、環状工具の変形例を説明する。例えば、上記実施形態では、切れ刃逃げ面53bによる逃げ角が0度である場合について説明したが、切れ刃逃げ面53bによる逃げ角は、0度を超える角度であってもよい。また、上記実施形態では、砥石逃げ面60aによる逃げ角が0度である場合について説明したが、砥石逃げ面60aによる逃げ角は、0度を超える角度であってもよい。さらに、上記実施形態において、砥石60は、環状工具50の軸線At方向における厚さ寸法が一定である場合を例に挙げて説明したが、砥石60の厚さ寸法は、一定でなくてもよい。
(5. Modification of annular tool)
Next, a modified example of the annular tool will be described with reference to FIGS. 5A to 8. For example, in the above embodiment, the case where the clearance angle by the
(5−1:第一変形例)
まず、図5A及び図5Bを参照して、第一変形例である環状工具150について説明する。図5A及び図5Bに示すように、環状工具150において、切れ刃逃げ面153bによる逃げ角は、0度を超える角度である一方、砥石逃げ面60aによる逃げ角は、0度である。そして、砥石60の外周縁60bは、切れ刃153の刃先54に対して径方向内側へ離れた位置に配置される。なお、図5Bでは、図面を見やすくするため、砥石60にハッチングが付されている。
(5-1: first modified example)
First, with reference to FIG. 5A and FIG. 5B, an
これにより、環状工具150には、切れ刃逃げ面153bと砥石60の外周縁60bとにより形成された溝部170が設けられる。この溝部170は、周方向に連続して設けられた環状の凹部である。これにより、環状工具150は、切削加工時に切れ刃53に溶着する溶着物Cを、溝部170に収容することができる。なお、図5Aにおいて、切れ刃153に付着した溶着物Cが破線で模式的に示されている。溶着物Cは、切削加工時に発生した切削熱が切れ刃153に伝達されることを抑制する保護膜としての役割を果たし、切れ刃153は、溶着物Cが溶着された状態で切削加工を行うことにより、切れ刃53の摩耗を抑制できる。
Accordingly, the
つまり、環状工具150は、溝部170を設けることで、切れ刃逃げ面153bに溶着物Cが溶着された状態を確保しつつ、溶着物Cが加工面に接触することを抑制できる。よって、環状工具150は、工具寿命の向上を図りつつ、切削加工後の加工面に模様が生成されることを低減できる。
That is, in the
(5−2:第二変形例)
次に、図6A及び図6Bを参照して、第二変形例である環状工具250について説明する。上記した第一変形例の環状工具150において、溝部170は、周方向に連続的に形成されるのに対し、第二変形例の環状工具250は、溝部270が周方向に断続的に形成される。なお、図6Bでは、図面を見やすくするため、砥石60にハッチングが付されている。
(5-2: Second modified example)
Next, with reference to FIG. 6A and FIG. 6B, an
具体的には、図6A及び図6Bに示すように、切れ刃253において、切れ刃逃げ面253bは、逃げ角が0度である4つの第一切れ刃逃げ面253b1と、逃げ角が0度を超える4つの第二切れ刃逃げ面253b2とを備える。そして、第一切れ刃逃げ面253b1及び第二切れ刃逃げ面253b2は、周方向において交互に配置される。なお、図6Bに示す第一切れ刃逃げ面253b1及び第二切れ刃逃げ面253b2の数及び形状等は、一例である。
Specifically, as shown in FIGS. 6A and 6B, in the
環状工具250は、第一切れ刃逃げ面253b1を設けることにより、切れ刃253の径方向剛性を確保できる。その一方、環状工具250は、第二切れ刃逃げ面253b2を設けることにより、溝部270を形成することができる。その結果、環状工具250は、第二切れ刃逃げ面253b2に溶着物が溶着された状態を確保しつつ、溶着物Cが加工面に接触することを抑制できるので、工具寿命の向上を図りつつ、切削加工後の加工面に模様が生成されることを低減できる。
The
(5−3:第三変形例)
次に、図7を参照して、第三変形例の環状工具350について説明する。図7に示すように、環状工具350において、切れ刃逃げ面353bによる逃げ角及び砥石逃げ面360aによる逃げ角は、0度を超える角度である。つまり、環状工具350の軸線At方向において、砥石逃げ面360aは、切れ刃353の刃先54を含む平面であって軸線Atに直交する仮想平面Vと面一ではなく、切れ刃353の刃先54よりも図7に示す上方に配置される。
(5-3: Third modified example)
Next, the
よって、環状工具350は、工作物Wの加工面と砥石逃げ面360aとの接触頻度を少なくすることができるので、砥石逃げ面360aの摩耗を抑制できる。その結果、環状工具350は、工具寿命の向上を図ることができる。なお、環状工具350は、砥石逃げ面360aによる逃げ角が0を超える角度に設定された場合であっても、切削加工後の加工面に形成された部位に対し、砥石逃げ面360aを接触させることができる。よって、環状工具350は、切削加工後の加工面に形成された模様を、砥石逃げ面360aによる研削加工によって低減させることができる。
Therefore, since the
また、環状工具350は、切れ刃逃げ面353bによる逃げ角が0度を超える角度に設定されている。よって、環状工具350は、切れ刃逃げ面353bによる逃げ角が0度以下である場合と比べ、切削加工後の加工面に形成された部位に対し、砥石逃げ面360aを接触させやすくことができる。さらに、環状工具350は、工作物Wと砥石逃げ面360aとの接触により、切れ刃53の外周面53aによるすくい角が大きくなることを回避できると共に、工作物Wに対して砥石逃げ面360aが過剰に接触することを防止できる。
Further, the
(5−4:第四変形例)
次に、図8を参照して、第四変形例の環状工具450について説明する。図8に示すように、環状工具450は、環状工具50の軸線At方向における砥石460の厚さ寸法が均一でない。具体的に、砥石460の径方向外側部分461における砥石460の厚さ寸法は、径方向内側部分462の厚さ寸法よりも内側に位置する部分よりも大きい。
(5-4: Fourth modified example)
Next, with reference to FIG. 8, the
つまり、径方向外側部分461は、切れ刃53に近接した位置に配置されるため、径方向内側部分462よりも早期に摩耗する傾向がある。そこで、環状工具450は、砥石460の径方向外側部分461の厚さ寸法を径方向内側部分462よりも大きくすることにより、工具寿命の向上を図ることができる。
That is, since the radially
さらに、砥石460において、径方向外側部分461に形成される砥石逃げ面460aは、径方向内側部分462に形成される砥石逃げ面460aよりも、環状工具450の軸線At方向において刃先54に近接した位置に配置される。よって、砥石460は、工作物Wの加工面に対し、砥石逃げ面460aを接触させやすくすることができる。なお、本変形例において、砥石460は、径方向外側部分461のみを有する円環状であってもよい。
Further, in the
50,150,250,350,450:環状工具、 52:回転軸本体、53,153,253,353:切れ刃、 53a:切れ刃の外周面、 53b,153b,253b,353b:切れ刃逃げ面、 54:刃先、 60,360,460:砥石、 60a,360a:砥石逃げ面、 60b:砥石の外周縁、 170,270:溝部、 460:砥石、 Aw:回転軸本体の軸線、 W:工作物
50, 150, 250, 350, 450: annular tool, 52: rotary shaft body, 53, 153, 253, 353: cutting edge, 53a: outer peripheral surface of cutting edge, 53b, 153b, 253b, 353b: cutting edge flank , 54: blade edge, 60, 360, 460: grindstone, 60a, 360a: grindstone flank, 60b: outer edge of grindstone, 170, 270: groove part, 460: grindstone, Aw: axis of rotary shaft main body, W: workpiece
Claims (16)
前記回転軸本体の外周側かつ軸線方向端部に配置され、前記回転軸本体の回転に伴って回転し、外周面をすくい面とする環状の切れ刃と、
前記回転軸本体の前記軸線方向端部に配置され、前記回転軸本体の回転に伴って回転し、逃げ面の少なくとも一部を構成する砥石逃げ面を備え、前記切れ刃により切削された工作物の加工面を研削可能な砥石と、
を備える、環状工具。 With the rotating shaft body,
An annular cutting edge disposed on the outer peripheral side of the rotary shaft main body and at an axial end portion, rotated with the rotation of the rotary shaft main body, and having an outer peripheral surface as a rake face.
A workpiece cut by the cutting edge is provided at the axial end of the rotary shaft main body, rotates with the rotation of the rotary shaft main body, and includes a grindstone flank that constitutes at least a part of the flank, and is cut by the cutting edge. With a grindstone that can grind the processed surface of
An annular tool equipped with.
前記切れ刃逃げ面と前記砥石の外周縁とにより、周方向に連続的又は断続的な溝部が形成される、請求項5に記載の環状工具。 The cutting edge includes a cutting edge flank forming another part of the flank,
The annular tool according to claim 5, wherein the cutting edge flank and the outer peripheral edge of the grindstone form a continuous or intermittent groove in the circumferential direction.
前記砥石逃げ面は、前記切れ刃の修正に応じて修正可能である、請求項7に記載の環状工具。 The cutting edge is modifiable,
The annular tool according to claim 7, wherein the whetstone flank can be modified according to the modification of the cutting edge.
前記工作物を保持する工作物保持装置と、
を備える、加工装置。 A tool holding device for rotatably holding the annular tool according to claim 1.
A work holding device for holding the work,
A processing device including.
前記切れ刃は、前記工作物を切削し、
前記砥石は、前記切れ刃により切削された前記工作物の前記加工面を研削する、加工方法。 A method for machining the workpiece with the annular tool while rotating the annular tool according to claim 1.
The cutting edge cuts the workpiece,
The grinding wheel is a processing method in which the processing surface of the workpiece cut by the cutting edge is ground.
The positioning of the grindstone with respect to the workpiece is performed in a state where the cutting edge is in contact with the workpiece when the machining of the workpiece by the annular tool is started. The processing method described in.
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