JP2020122487A - 真空ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体装置チャンバ内へのパーティクルの反跳を低減することができる真空ポンプ。【解決手段】ターボ分子ポンプ1は、モータ10により回転駆動されるシャフト4bにポンプロータ4aが締結された回転体4と、ポンプロータ4aの吸気口側端面に形成された凹部43と、凹部43を覆うカバー部6を有するバランス修正部材65とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、真空ポンプに関する。
ターボ分子ポンプのロータは、一般的に回転軸であるシャフトにボルト等の締結部材を用いて締結されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のターボ分子ポンプでは、ロータの吸気口側端面に凹部が形成され、その凹部底面部分をシャフトにボルト締結している。
特許3974772号公報
ところで、ターボ分子ポンプ等の真空ポンプを、例えばエッチング装置等の半導体製造装置の排気ポンプとして使用した場合、プロセスガス排出時にプロセスガス中の成分の化学的変化により発生したパーティクルが、吸気口から真空ポンプ内に流入する。上述したように、ロータの吸気口側端面に凹部が形成されている場合、凹部にパーティクルが堆積しやすい。半導体製造装置チャンバへのガス流入を調節してチャンバ内の加減圧を繰り返すと、凹部に堆積したパーティクルがチャンバ側に反跳する。その結果、半導体製造における品質低下を招く。
本発明の好ましい実施形態による真空ポンプは、モータにより回転駆動されるシャフトにポンプロータが締結された回転体と、前記ポンプロータの吸気口側端面に形成された凹部と、前記凹部を覆うカバー部を有するロータバランス修正部材とを備える。
さらに好ましい実施形態では、前記カバー部のロータ軸方向位置は、前記カバー部の外面が前記凹部の内壁の縁と一致する位置から前記カバー部の内面が前記ポンプロータの吸気口側端面と一致する位置までの間に設定されている。
さらに好ましい実施形態では、前記ポンプロータは、前記凹部の内壁の縁と前記ポンプロータの吸気口側端面とを接続する上り勾配の斜面を有する。
さらに好ましい実施形態では、前記ロータバランス修正部材は、前記凹部に配置される第1バランス修正部を備える第1部品と、前記カバー部が形成された第2部品とで構成されている。
さらに好ましい実施形態では、前記カバー部は第2バランス修正部を有する。
さらに好ましい実施形態では、前記第1部品は、前記カバー部の外周側に配置されて前記凹部の一部を覆い、カバー機能とバランス修正機能とを兼ねる第3修正部を有する。
さらに好ましい実施形態では、前記第1部品、前記ポンプロータおよび前記シャフトは、ボルトによる共締めによって互いに締結され、前記第2部品は、前記第1部品に固定されている。
さらに好ましい実施形態では、前記シャフトは前記ポンプロータを貫通して前記凹部に突出し、前記ロータバランス修正部材は前記シャフトの前記凹部に突出した部分に固定されている。
さらに好ましい実施形態では、前記シャフトは前記ポンプロータを貫通して前記凹部に突出し、前記第2部品は前記シャフトの前記凹部に突出した部分に固定されている。
さらに好ましい実施形態では、前記凹部と前記カバー部の外部空間とを接続する連通路
を備える。
本発明によれば、半導体装置チャンバ内へのパーティクルの反跳を低減することができる。
図1は、本発明に係る真空ポンプの一実施の形態を示す図である。 図2は、ポンプロータの凹部部分の拡大図である。 図3は、バランスリングおよびカバー部の組み付け手順とバランス調整方法とを説明する図である。 図4は、カバー部の軸方向位置を説明する図である。 図5は、本実施の形態の第1の変形例を示す図である。 図6は、本実施の形態の第2の変形例を示す図である。 図7は、本実施の形態の第3の変形例を示す図である。 図8は、本実施の形態の第4の変形例を示す図である。 図9は、本実施の形態の第5の変形例を示す図である。 図10は、本実施の形態の第6の変形例を示す図である。 図11は、本実施の形態の第6の変形例の他の例を示す図である。
以下、図を参照して本発明を実施するための形態について説明する。図1は、本発明に係る真空ポンプの一実施の形態を示す図であり、ターボ分子ポンプ1の概略構成を示す断面図である。
図1に示すターボ分子ポンプ1は、回転翼41と固定翼31とで構成されるターボポンプ段と、円筒部42とステータ32とで構成されるネジ溝ポンプ段とを有している。ネジ溝ポンプ段においては、ステータ32または円筒部42にネジ溝が形成されている。回転翼41および円筒部42はポンプロータ4aに形成されている。ポンプロータ4aはシャフト4bにボルト締結されている。ポンプロータ4aとシャフト4bとによって回転体ユニット4が構成される。
軸方向に配置された複数段の回転翼41に対して、複数段の固定翼31が交互に配置されている。各固定翼31は、スペーサリング33を介してポンプ軸方向に積層されている。シャフト4bは、ベース3に設けられたラジアル電磁石34,35およびアキシャル電磁石36によって非接触支持される。シャフト4bの目標浮上位置からの変位は、ギャップセンサ34a,35a,36aによって検出される。
回転体ユニット4はモータ10により回転駆動される。磁気軸受が作動していない時には、シャフト4bは非常用のメカニカルベアリング37a,37bによって支持される。回転体ユニット4がモータ10により高速回転されると、ポンプ吸気口30から流入した気体分子は、ターボポンプ段(回転翼41、固定翼31)およびネジ溝ポンプ段(円筒部42、ステータ32)により順に排気され、排気ポート38から排出される。ベース3には、ベース冷却用の冷却水パイプ39が設けられている。
ポンプロータ4aのポンプ吸気口側の端面402には、凹部43が形成されている。凹部43にはバランス修正部材65が設けられている。バランス修正部材65は、凹部43を覆うカバー部6とバランス修正用のバランスリング5とを有している。ボルト75によりカバー部6をバランスリング5のボス部502に固定することにより、それらはバランス修正部材65として一体化される。バランスリング5は、ボルト70によってポンプロータ4aと共にシャフト4bに共締めされている。
図2は、ポンプロータ4aの凹部43の部分の拡大図である。ポンプロータ4aの凹部底面に形成された貫通孔400に、シャフト4bの頂部に形成されたボス部401と、バランスリング5の裏面側に形成されたボス部501とが挿入される。また、バランスリング5のボス部502の頂部には凸部503が形成され、この凸部503がカバー部6の裏面側に形成された凹部601に嵌め合うことにより、カバー部6が位置決めされる。カバー部6の外面602の高さ(軸方向位置)については後述する。
凹部43はカバー部6によって覆われているので、ポンプ吸気口30(図1参照)から流入したパーティクルPは、ポンプロータ4aのポンプ吸気口側の端面402やカバー部6の外面602の上に落下する。ターボ分子ポンプ1の回転体ユニット4は高速回転するので、端面402や外面602に落下したパーティクルPは、遠心力によって回転の軸Jから遠ざかるように回転翼41の先端方向に移動する。回転翼41の部分に移動したパーティクルPは、回転翼41および固定翼31に通過してポンプ下流側へと移動する。よって、ポンプロータ4aの端面におけるパーティクルPの堆積を防止でき、半導体装置チャンバ内の圧力を加減圧した際の、パーティクルPのチャンバ内への反跳を防止することができる。
上述したように回転体ユニット4は高速回転するので、バランス調整が重要となる。図3は、バランスリング5およびカバー部6の組み付け手順とバランス調整方法とを説明する図である。第1の工程では、図3(a)に示すように、ポンプロータ4aとバランスリング5とを、ボルト70によりシャフト4bに共締めする。これにより、ポンプロータ4aとシャフト4bとが一体化されると共に、ポンプロータ4aの凹部底面にバランスリング5が固定される。
第2の工程では、カバー部6が取り付けられていない状態において、回転試験機により回転体ユニット4のアンバランス量を計測する。計測されたアンバランス量が許容値を越えている場合には、アンバランス量を低減させるためにバランスリング5の修正部504の一部をドリル等で削り取る。逆に、修正部504に止めネジ等の質量を付加することで、アンバランスを修正しても良い。
第3の工程では、図3(b)のように、カバー部6をバランスリング5に固定し、回転試験機により回転体ユニット4のアンバランス量を計測する。計測されたアンバランス量が許容値を越えている場合には、アンバランス量を低減させるためにカバー部6の外面602の一部を削り取る。なお、カバー部6の縁に近い領域を、削り取る部位としての修正部603に設定する。カバー部6の質量は回転体ユニット全体の質量に比べてはるかに小さいので、カバー部6を取り付けたことによるバランスの崩れは小さく、許容値を越えた場合の削除量は、第2工程における削除量に比べ非常に小さい。そのため、修正部603の厚さは、バランスリング5の修正部504の厚さに比べて薄くできる。
一般的に、ポンプロータ4aはアルミ合金で形成されるが、半導体装置用途のターボ分子ポンプでは耐食処理が施される。例えば、ニッケルメッキ等の耐食処理が施される。その場合、メッキ処理前に上述した第1の工程および第2の工程が行われる。なお、バランスリング5およびカバー部6には、ステンレス材のような耐食性の金属材料が用いられる。第2の工程のバランス修正後に、ポンプロータ4aのメッキ処理を施す。メッキ処理後、シャフト4bにポンプロータ4aを組み付けてカバー部6をバランスリング5に固定する。その後、上述した第3の工程の場合と同様に回転体ユニット4のバランス修正を行う。
図4は、カバー部6の軸方向位置を説明する図である。図4(a)は、カバー部6の軸方向位置の下限を説明する図である。カバー部6の外面602の下限位置は、凹部43の内壁431の縁と一致する位置に設定される。ポンプロータ4aには、凹部43の内壁431の縁(上端)とポンプ吸気口側の端面402とを繋ぐ斜面403が形成されている。すなわち、凹部43の縁には面取り加工が施されている。この場合には、内壁431の縁は斜面403の下端となる。
外面602上のパーティクルPは、破線矢印で示すように斜面403を昇って端面402へ移動し、その後、回転翼41の部分まで移動して排気されることになる。そのため、パーティクルPが斜面403を乗り越え易いように、斜面403の勾配は小さい方が好ましい。
一方、二点鎖線L1で示すように、凹部43の縁に面取りが形成されない場合、または、面取りが非常に小さい場合には、カバー部6の高さの下限位置は、軸方向位置に関して外面602と端面402とが一致するように設定される。
図4(b)は、カバー部6の軸方向位置の上限を説明する図である。ポンプ小型化のためには、回転体ユニット4の軸方向高さはなるべく低く抑えるのが好ましい。そのため、カバー部6の上限位置は、カバー部6の内面604が端面402に接触している場合の位置とするのが好ましい。このとき、カバー部6の外面602の軸方向位置は、端面402の軸方向位置にカバー部6の厚さ寸法tをプラスした値となる。
(第1の変形例)
図5は、本実施の形態の第1の変形例を示す図である。図3で説明したように、カバー部6をバランスリング5に取り付けた後にもバランス調整を行い、アンバランス量が基準値を上回っていた場合には、カバー部6の修正部603を削ってバランス修正をする。そこで、図5に示す第1の変形例では、修正部603の厚さを厚くして、修正の余裕度を大きくするようにした。
また、バランスリング5とカバー部6との締結部においては、カバー部6に凸部605を形成し、バランスリング5に凹部505を形成した。なお、斜面403とカバー部6の修正部603との間には隙間Gが形成される。この隙間Gを介して凹部43の空間と外部空間とが連通される。これは、凹部43を密閉空間とするとこの空間がエアポケットとなるため、真空排気したときに凹部43内の気体が徐々にリークして真空環境に悪影響を及ぼす。しかし、図5のように隙間Gを形成することにより、真空排気時には凹部43内の気体が速やかに排気されるので、上述のような問題は生じない。なお、隙間Gを形成する代わりに、カバー部6に貫通孔を形成しても良い。
(第2の変形例)
図6は、本実施の形態の第2の変形例を示す図である。図2に示した実施の形態では、ポンプロータ4aとバランスリング5とを、ボルト70によりシャフト4bに共締めして一体とする構成とした。一方、図6(a)に示す構成では、ポンプロータ4aとシャフト4bとの締結はボルト71で行い、ポンプロータ4aとバランスリング5との締結はボルト72で行うようにした。いずれの場合も凹部43側からボルト締めが行われる。一方、図6(b)に示す構成では、シャフト4bにフランジ404を形成して、このフランジ404の部分を、ボルト73を用いてポンプロータ4aに締結するようにした。ボルト73の締め付けはシャフト側(図示下側)から行われる。
(第3の変形例)
図7は、本実施の形態の第3の変形例を示す図である。図2に示した実施の形態では、ポンプロータ4aの貫通孔400に、シャフト4bのボス部401およびバランスリング5のボス部501を嵌め合わせる構成とした。一方、図7に示す構成では、ポンプロータ4aには、シャフト締結用の凹部405とバランスリング締結用のボス部406とが形成されている。また、バランスリング5の裏面側には、ボス部406が嵌め合わされる凹部506が形成されている。シャフト4bのボス部401を凹部405に嵌め合わせ、かつ、バランスリング5の凹部506にポンプロータ4aのボス部406を嵌め合わせ、ボルト70で共締めすることにより、ポンプロータ4a,シャフト4bおよびバランスリング5が一体とされる。
(第4の変形例)
図8は、本実施の形態の第4の変形例を示す図である。図8に示す構成では、バランスリング5の構成が図2に示したバランスリング5と異なり、それに応じてカバー部6の外径寸法を変更している。図3において説明したように、バランス調整作業においては、カバー部6を取り付ける前にバランスリング5を利用してバランス修正を行い、カバー部6を取り付けた後には、カバー部6を削ることで再度のバランス修正を行うようにしている。第4の変形例では、これら両方のバランス修正をバランスリング5だけで行えるような構成とした。
バランスリング5では、修正部504の外周部分に凹部43の開口方向に伸延する立設部507を形成し、立設部507の先端に修正部507aを設けた。この修正部507aはカバー部6の外周側に配置され、カバー部6と共に凹部43の一部を覆っている。すなわち、修正部507aは、バランス修正機能とカバー機能とを備えている。
カバー部6を取り付ける前のバランス修正では、図3(a)に示す場合と同様に、バランスリング5の修正部504の一部をドリル等で削り取る。そして、カバー部6を取り付けた後のバランス修正では、修正部507aの一部をドリル等で削り取ることによりバランス修正を行う。この構成の場合、カバー部6にバランス修正用の削り代を設ける必要がないので、カバー部6の厚さを薄くすることが可能となる。
(第5の変形例)
図9は、本実施の形態の第5の変形例を示す図である。上述した図2に示す例では、バランス修正部材65をバランスリング5とカバー部との2部品で構成した。一方、図9(a)に示す構成では、バランス修正部材65を一部品で構成した。バランス修正部材65はカバー部650を有しており、カバー部650の外周側の肉厚を厚くして修正部650aとした。
第5の変形例では、バランス修正部材65はバランス修正機能とカバー部機能とを備えているので、図2のように2部品で構成する場合と比べて、組立作業の工数低減を図ることができる。さらに、バランス調整作業においては、ポンプロータ4aとシャフト4bとバランス修正部材65とを一体とした後に行われるバランス修正の1回だけで済む。
図9(b)に示す構成は、バランス修正用の修正部650aを、カバー部650で覆われた凹部43の内部に配置した場合を示す。このように構成した場合、バランス修正の際に修正部650aの貫通孔をカバー部650に形成する必要があり、2部品構成の方が好ましい。
なお、図9(a),(b)に示す例では、バランス修正部材65をボルト74でポンプロータ4aに固定する構成としたが、図2の構成の場合と同様に、ポンプロータ4a,シャフト4bおよびバランス修正部材65をボルトによる共締めで締結するようにしても良い。
(第6の変形例)
図10,11は、本実施の形態の第6の変形例を示す図である。第6の変形例では、図10(a)に示すように、シャフト4bのボス部401は、ポンプロータ4aの貫通孔400を貫通するように構成されている。図10(a)に示す構成では、凹部43側に突出したボス部401の先端は、バランスリング5に形成された凹部505に嵌め合わされている。カバー部6の構成は、図5に示すカバー部6と同様である。
図10(b)に示す構成では、バランスリング5は単純なリング状の板部材であり、その中心部をシャフト4bのボス部401が貫通している。また、カバー部6はポンプロータ4aの端面402に固定される構成となっており、外周部分がポンプロータ4aの端面402にボルト固定されている。カバー部6の裏面側中央に形成された凹部601は、シャフト4bの先端に嵌め合う構成となっている。
図10(c)に示す構成は、図8の構成において、シャフト4bのボス部401がポンプロータ4aの貫通孔400を貫通する構成としたものである。カバー部6は図8に示す場合と同一形状であり、バランスリング5についても図8に示す場合とほぼ同様の構成となっている。ただし、シャフト4bのボス部401がポンプロータ4aを貫通しているので、バランスリング5の裏面側に凹部405が形成され、その凹部405にシャフト4bの先端が嵌め合わされている。
図11(a)に示す構成は、図10(b)に示す構成において、カバー部6をシャフト4bのボス部401の先端に固定する構成としたものである。また、図11(b)に示す構成では、バランス修正機能とカバー部機能とを備えているバランス修正部材65を、シャフト4bのボス部401の先端に固定する構成とした。ポンプロータ4aはシャフト4bにボルト固定され、バランス修正部材65はボス部401の先端にボルト固定される。バランス修正部材65の裏面側中央にはボス部401と嵌め合わされる凹部651が形成され、カバー部650外周部分には厚肉の修正部650aが形成されている。バランス調整作業は、ポンプロータ4aとシャフト4bとを締結し、バランス修正部材65をシャフト4bの先端に固定した後に行われる。バランス修正では、バランス修正部材65の修正部650aの一部が削り取られる。
以上説明したように本実施の形態は以下のような作用効果を奏する。
(1)図2や図9に示すように、ターボ分子ポンプ1は、凹部43を覆うカバー部6を有するバランス修正部材65を備える。その結果、ポンプ内に流入したパーティクルPは、端面402やカバー部6の外面602の上に落下し、凹部43に溜まるのを防止できる。端面402や外面602の上のパーティクルPは、遠心力により回転翼41の方向に移動しポンプ下流側に排気されるので、ポンプロータ端面上へのパーティクルPの堆積を防止でき、半導体装置チャンバの加減圧によるチャンバ内へのパーティクルPの反跳を防止することができる。
(2)図4に示すように、カバー部6のロータ軸方向位置は、カバー部6の外面602が凹部43の内壁431の縁と一致する位置(図4(a)に示す位置)から、カバー部6の内面604がポンプロータ4aの吸気口側の端面402と一致する位置(図4(b)に示す位置)までの間に設定される。また、凹部43の内壁431の縁とポンプロータ4aの吸気口側の端面402とを接続する上り勾配の斜面403が設けられる場合には、設定範囲の下限位置である内壁431の縁は、斜面403と内壁431との交線である。
このようにカバー部6のロータ軸方向位置を設定することにより、カバー部6の外面602上のパーティクルPは、遠心力によって容易に回転翼方向に移動することができる。例えば、カバー部6の外面602が内壁431の縁よりも低い場合には、外面602上を移動するパーティクルPは内壁431に堰き止められて、この部分にパーティクルPが蓄積されてしまうことになる。一方、本実施の形態では、外面602の下限位置を内壁431の縁としているので、そのようなパーティクルPの蓄積を防止することができる。また、垂直な内壁431が露出していないので、ポンプメンテナンス時に外面602上のパーティクルPの拭き取りを行う際に、拭き取りが行いやすい。
(3)また、図2に示すように、バランス修正部材65を、凹部43に配置されるバランスリング5とカバー部6との2部品で構成することにより、バランスリング5によるバランス修正作業が容易となる。また、バランスリング5には比重の大きな金属を使用し、カバー部6には比重の小さな金属材料を使用する等の、それぞれ部品に適した材料を用いることができる。
(4)さらに、図5に示すように、カバー部6にもバランス修正用の修正部603を設けることで、カバー部6を取り付けた後のバランス修正における修正可能量に余裕が生じる。
(5)図8に示す構成では、バランスリング5は、カバー部6の外周側に配置されて凹部43の一部を覆い、カバー機能とバランス修正機能とを兼ねる修正部507aを有する。このような構成とすることで、カバー部6を取り付ける前のバランス修正およびカバー部6を取り付けた後のバランス修正のいずれにおいても、修正部507aによりバランス修正を行うことができる。このように、バランス修正機能の部品(バランスリング5)とカバー機能の部品(カバー部6)とを厳密に別部品とすることで、それぞれに特化した構成とすることができる。例えば、カバー部6の厚さを可能な限り薄くかつ軽くすることができる。
(6)図2に示すように、バランスリング5、ポンプロータ4aおよびシャフト4bを、ボルト70による共締めによって互いに締結する構成とすることで、組立作業の工数低減を図ることができる。
(7)また、図5に示すように、凹部43とカバー部6の外部空間とを接続する連通路(隙間G)を備えることで、真空排気時には凹部43内の気体が速やかに排気される。その結果、凹部43内の気体が徐々にリークして真空環境に悪影響を及ぼすという事態が発生しない。
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。また、上述した変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。さらに、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。例えば、上述の実施形態ではターボ分子ポンプを例に説明したが、高速回転するロータを有する真空ポンプ、例えば、モレキュラードラッグポンプ等にも適用できる。カバー部を取り付けるためのボルトはカバー部より若干上方に飛び出した形であってもよい。また、バランスリングやカバーを腐食防止の為にメッキ処理を施しても良い。この場合、バランスリングやカバーの全面をメッキ処理してもよく、凹部から露出するカバー部の上面のみがメッキ処理されてもよい。
1…ターボ分子ポンプ、4…回転体ユニット、4a…ポンプロータ、4b…シャフト、5…バランスリング、6,650…カバー部、10…モータ、43…凹部、65…バランス修正部材、402…端面、403…斜面、431…内壁、504,507a,603,650a…修正部、602…外面、G…隙間、P…パーティクル

Claims (11)

  1. モータにより回転駆動されるシャフトにターボポンプ段を有するポンプロータが締結された回転体と、
    前記ポンプロータの吸気口側端面に形成された凹部と、
    後記第2部材に固定されて前記凹部を覆い、後記第2部材に固定されることにより前記回転体に固定された状態で前記回転体のバランスを修正する第1修正部を外面に有する第1部材と、
    前記凹部において前記回転体に固定され、前記回転体のバランスを修正する第2修正部を有する第2部材とを備える、真空ポンプ。
  2. 請求項1に記載の真空ポンプにおいて、
    前記第1部材のロータ軸方向位置は、前記第1部材の外面が前記凹部の内壁の縁と一致する位置から前記第1部材の内面が前記ポンプロータの吸気口側端面と一致する位置までの間に設定されている、真空ポンプ。
  3. 請求項2に記載の真空ポンプにおいて、
    前記ポンプロータは、前記凹部の内壁の縁と前記ポンプロータの吸気口側端面とを接続する上り勾配の斜面を有する、真空ポンプ。
  4. 請求項3に記載の真空ポンプにおいて、
    前記第1部材は、前記上り勾配の斜面上に配置されたカバー部を有する、真空ポンプ。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の真空ポンプにおいて、
    前記第2部材、前記ポンプロータおよび前記シャフトは、ボルトによる共締めによって互いに締結されている、真空ポンプ。
  6. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の真空ポンプにおいて、
    前記シャフトは前記ポンプロータを貫通して前記凹部に突出し、
    前記第2部材は前記シャフトの前記凹部に突出した部分に固定されている、真空ポンプ。
  7. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の真空ポンプにおいて、
    前記シャフトは前記ポンプロータを貫通して前記凹部に突出し、
    前記第1部材は前記シャフトの前記凹部に突出した部分に固定されている、真空ポンプ。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の真空ポンプにおいて、
    前記凹部と前記第1部材の外部空間とを接続する連通路を備える、真空ポンプ。
  9. モータにより回転駆動されるシャフトにポンプロータが締結された回転体と、
    前記ポンプロータの吸気口側端面に形成された凹部と、
    前記凹部を覆うカバー部を有するロータバランス修正部材とを備え、
    前記カバー部のロータ軸方向位置は、前記カバー部の外面が前記凹部の内壁の縁と一致する位置から前記カバー部の内面が前記ポンプロータの吸気口側端面と一致する位置までの間に設定されており、
    前記ロータバランス修正部材は、
    前記凹部に配置される第1バランス修正部を備える第1部品と、前記カバー部が形成された第2部品とで構成されており、
    前記第1部品は、前記カバー部の外周側に配置されて前記凹部の一部を覆い、カバー機能とバランス修正機能とを兼ねる第3修正部を有する、真空ポンプ。
  10. モータにより回転駆動されるシャフトにポンプロータが締結された回転体と、
    前記ポンプロータの吸気口側端面に形成された凹部と、
    前記凹部を覆うカバー部を有するロータバランス修正部材とを備え、
    前記ポンプロータは、前記凹部の内壁の縁と前記ポンプロータの吸気口側端面とを接続する上り勾配の斜面を有し、
    前記ロータバランス修正部材は、
    前記凹部に配置される第1バランス修正部を備える第1部品と、前記カバー部が形成された第2部品とで構成されており、
    前記第1部品は、前記カバー部の外周側に配置されて前記凹部の一部を覆い、カバー機能とバランス修正機能とを兼ねる第3修正部を有する、真空ポンプ。
  11. 請求項1に記載の真空ポンプのバランス修正方法であって、
    前記ポンプロータの凹部に前記第2部材を固定する第1の工程と、
    前記第1部材が取り付けられていない状態において、前記回転体のアンバランス量を計測し、前記第2修正部において前記回転体のバランスを修正する第2の工程と、
    前記第1部材を前記第2部材に固定し、前記回転体のアンバランス量を計測し、前記第1修正部において前記回転体のバランスを修正する第3の工程と、をこの順に実行する、真空ポンプのバランス修正方法。
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