JP2020122425A - 過給機付圧縮着火式エンジンの制御装置 - Google Patents

過給機付圧縮着火式エンジンの制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】燃費性能を高めつつ異常燃焼の発生を抑制できる過給機付圧縮着火式エンジンの制御装置を提供する。【解決手段】過給機33とインタークーラ35とを備えるエンジンにおいて、吸気通路30に、過給機33とインタークーラ35とが配設された過給通路37と、過給機33とインタークーラ35とをバイパスするバイパス通路36を設ける。低速低負荷領域A1では、気筒内の混合気の少なくとも一部が自着火により燃焼するように、過給機33を停止させ且つ気筒2内の燃料重量に対する気筒内の全ガス重量の割合であるガス燃料比を24以上にし、高速領域Bでは、過給機33を駆動させるとともに、気筒2内のガス燃料比を20以下とし且つ気筒2内の空燃比を14.5以上15以下とする。【選択図】図1

Description

本発明は、気筒が形成されたエンジン本体と、当該エンジン本体に導入される吸気が流通する吸気通路と、当該吸気通路に配設されて吸気を過給する過給機と、前記過給機よりも下流の前記吸気通路に配設されて当該過給機を通過した後の吸気を冷却するインタークーラとを備えた過給機付圧縮着火式エンジンの制御装置に関する。
車両等に設けられるエンジンでは、高い出力を得ること等を目的として吸気通路に過給機を配設して吸気を過給することが行われている。例えば、特許文献1には、エンジン本体により回転駆動されて吸気を過給する機械式過給機が設けられたエンジンが開示されている。
また、車両等に設けられるエンジンにおいて、燃費性能を高めるために混合気の少なくとも一部を自着火させることが検討されている。ここで、このような燃焼形態では、混合気を自着火可能な温度にまで高める必要がある。そのため、気筒内の温度が低くなりやすい運転領域において適切に混合気を自着火させるためには、気筒に導入される吸気の温度を高くすることが望まれる。しかしながら、単に気筒に導入される吸気の温度を高くしてしまうと、気筒内の温度が高くなりやすい運転領域において気筒内の温度が過度に高くなってしまいノッキング等の異常燃焼が生じるおそれがある。
これに対して、特許文献2には、エンジン回転速度およびエンジン負荷が低い低速低負荷領域において混合気を自着火させるようにしたエンジンであって、この低速低負荷領域のうちエンジン負荷が低く気筒内の温度が低くなりやすい領域では、内部EGRガス(気筒内に残留する排気ガス)の量を多くして燃焼室内の温度を高めるようにし、低速低負荷領域のうちエンジン負荷が高く気筒内の温度が高くなりやすい領域では、吸気弁を早期に開弁させて内部EGRガスの一部を吸気通路に導出し、これを新気によって冷却させた後に気筒に再流入させるようにしたものが開示されている。
特許第3564989号公報 特開2009−197740号公報
前記の特許文献2のエンジンによれば、一部の運転領域において混合気の自着火燃焼が実現されることで燃費性能を高めることができる。また、このエンジンでは、前記のように、気筒内の温度が高くなりやすい領域において、内部EGRガスを吸気通路で冷却した後気筒に再流入させるようにしており、前記領域において気筒内の温度上昇をある程度抑制することができると考えられる。しかしながら、内部EGRガスの温度は新気に比べて十分に高く、前記の構成によって得られる気筒内の温度上昇抑制効果は限定的である。従って、エンジン負荷が特に高いとき等において、気筒内の温度が過度に高くなるのを十分に防止することができず、ノッキング等の異常燃焼の発生を確実に回避できないおそれがある。
本発明は、前記のような事情に鑑みてなされたものであり、燃費性能を高めつつ異常燃焼の発生を抑制できる過給機付圧縮着火式エンジンの制御装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は、気筒が形成されたエンジン本体と、当該エンジン本体に導入される吸気が流通する吸気通路と、当該吸気通路に配設されて吸気を過給する過給機と、前記過給機よりも下流の前記吸気通路に配設されて当該過給機を通過した後の吸気を冷却するインタークーラとを備えた過給機付圧縮着火式エンジンの制御装置であって、気筒内の空燃比を変更可能な空燃比変更手段と、前記過給機の駆動と停止とを切替可能な過給機駆動手段と、前記空燃比変更手段および前記過給機駆動手段を制御する制御手段とを備え、前記吸気通路は、前記過給機と前記インタークーラとが配設された過給通路と、これら過給機とインタークーラとをバイパスするバイパス通路とを有し、前記制御手段は、エンジン回転速度が所定の基準速度未満で且つエンジン負荷が所定の基準負荷未満の低速低負荷領域でエンジンが運転されているときは、気筒内の混合気の少なくとも一部が自着火により燃焼するように、前記過給機駆動手段に前記過給機の駆動を停止させるとともに、気筒内の燃料重量に対する気筒内の全ガス重量の割合であるガス燃料比が24以上になるように前記空燃比変更手段を制御し、前記基準速度よりもエンジン回転速度が高い側に設定された高速領域でエンジンが運転されているときは、前記過給機駆動手段に前記過給機を駆動させるとともに、気筒内の前記ガス燃料比が20以下となり且つ気筒内の空燃比が14.5以上15以下となるように前記空燃比変更手段を制御する、ことを特徴とする(請求項1)。
本発明によれば、低速低負荷域において燃費性能を効果的に高めつつノッキング等の異常燃焼が生じるのを抑制することができる。
具体的には、本発明では、低速低負荷域において、気筒内の混合気の少なくとも一部が自着火により燃焼する圧縮着火燃焼が実行されるとともに前記ガス燃料比が24以上とされて気筒内の全ガス量に対する燃料の割合が小さくされている。そのため、燃費性能を効果的に高めることができる。ここで、低速低負荷領域ではエンジン負荷が低いことで気筒内の温度が低く抑えられる。そのため、このような低速低負荷領域においてガス燃料比を大きくすると燃焼安定性が悪化するおそれがある。これに対して、本発明では、低速低負荷領域において過給機の駆動が停止されていることで、ほぼ全ての吸気を過給機が配設された過給通路ではなくバイパス通路に導入して、過給通路に配設されたインタークーラで冷却されることなく高温のまま気筒に導入することができる。従って、気筒内の混合気の温度を高くして燃焼安定性を高めることができ、前記のようにガス燃料比を大きくしつつ適切な圧縮着火燃焼を実現することができ、より確実に燃費性能を高めることができる。
一方で、高速領域においては、過給機を駆動させて、ほぼ全ての吸気が過給機およびインタークーラを通過して過給され且つ冷却されて気筒に導入されるようになっている。そのため、気筒内の温度が高くなりやすい高速高負荷域(高速領域のうちエンジン負荷が高い領域)において、気筒内に導入される吸気の量を適切に確保できるとともに、気筒内の温度が過度に高くなるのを回避して異常燃焼の発生を抑制することができる。しかも、本発明では、高速領域のうちエンジン負荷の低い領域でもほぼ全ての吸気がインタークーラによって冷却されることになる。そのため、車両の加速等に伴って高速領域においてエンジン負荷が低い状態から高い状態に移行した直後においても、気筒内に低温の吸気を導入することができ、異常燃焼の発生をより確実に抑制することができる。
ここで、前記のように、高速領域のうちエンジン負荷が低い領域においても吸気の温度を低く抑えるようにすれば異常燃焼の発生を確実に抑制することができるが、エンジン負荷の低いときに吸気の温度を低くすると燃焼安定性が悪化するおそれがある。これに対して、本発明では、高速領域においてガス燃料比を20以下にし且つ空燃比を14.5以上15以下にして、気筒内の全ガス重量および空気重量に対して燃料重量の割合を比較的大きくしている。そのため、高速領域のうちエンジン負荷の低い領域において燃焼安定性が悪化するのを防止することができ、燃焼安定性を確保しつつ異常燃焼の発生を抑制することができる。
前記構成において、好ましくは、前記バイパス通路を開閉可能な開閉弁を備え、前記制御手段は、前記低速低負荷領域でエンジンが運転されているときは、前記バイパス通路が全開となるように前記開閉弁を制御し、前記高速領域でエンジンが運転されているときは、エンジン負荷が高い方が前記開閉弁の開度が小さくなるように当該開閉弁を制御する(請求項2)。
この構成によれば、低速低負荷領域において、ほぼ全ての吸気をより確実にバイパス通路に導入することができ、気筒に導入される吸気の温度を確実に高くして燃焼安定性を高めることができる。また、高速領域において、エンジン負荷に応じた量の吸気を気筒に導入することができる。すなわち、高速領域内でエンジン負荷が低いときには過給通路を通過した後の吸気の多くをバイパス通路に戻して気筒に導入される吸気の量を少なく抑えることができ、エンジン負荷が高いときには過給通路を通過した後の吸気の多くを気筒に導入することができる。
前記構成において、好ましくは、前記過給機駆動手段は、前記過給機とエンジン本体の連結状態を、エンジン本体によって前記過給機が回転駆動されるように両者が連結された締結状態と、前記過給機の駆動が停止されるように前記連結が解除された解放状態とに切り替え可能なクラッチを備え、前記制御手段は、前記高速領域でエンジンが運転されているときは、前記過給機とエンジン本体との連結状態が前記締結状態となるように前記クラッチを制御する(請求項3)。
この構成によれば、過給機とエンジン本体との連結状態をクラッチにより切り替えることで、過給機の駆動および停止を容易に切り替えることができる。しかも、エンジン本体の運転領域が高速領域に移行すると、エンジン負荷にかかわらず過給機とエンジン本体との連結状態が維持されるようになっている。そのため、高速領域内でエンジン負荷が高い場合にのみ前記連結状態を締結状態に切り替える構成に比べて、高速で回転しているエンジン本体と過給機との連結状態が開放状態と締結状態とに切り替えられる機会を少なく抑えることができる。従って、クラッチの信頼性を高めることができる。
前記構成において、前記インタークーラを通過する吸気を冷却するための冷媒を当該インタークーラに供給するとともに当該冷媒の前記インタークーラへの供給量を変更可能な冷媒供給手段をさらに備え、前記制御手段は、前記高速領域でエンジンが運転されているときの方が前記低速低負荷領域でエンジンが運転されているときよりも前記インタークーラへの前記冷媒の供給量が多くなるように、前記冷媒供給手段を制御する、のが好ましい(請求項4)。
この構成によれば、低速低負荷領域において、過給通路およびインタークーラを通過した一部の吸気の降温量を少なく抑えて燃焼安定性を確保することができるとともに、高速領域において気筒に導入される吸気の温度を確実に低下させることができる。
前記構成において、前記高速領域でエンジンが運転されているときにも、気筒内の混合気の少なくとも一部が自着火により燃焼する圧縮着火燃焼が実行される、のが好ましい(請求項5)。
この構成によれば、高速領域においても燃費性能を高めることができる。
前記構成において、気筒内に燃料を噴射する燃料噴射手段を備え、前記制御手段は、前記低速低負荷領域よりもエンジン負荷が高い低速高負荷領域でエンジンが運転されているときは、前記燃料噴射手段によって圧縮行程の後半に気筒内に燃料を噴射する圧縮行程後半噴射を実行し、前記高速領域でエンジンが運転されているときは、前記圧縮行程後半噴射の実行を停止して、1燃焼サイクル中に気筒に供給される燃料の全量が圧縮行程の後半よりも前に気筒内に噴射されるように前記燃料噴射手段を制御する、のが好ましい(請求項6)。
圧縮行程後半噴射を実行して圧縮行程の後半に気筒内に燃料を噴射すれば、この燃料の気化潜熱によって圧縮されて高温となった混合気の温度を効果的に低下させることができる。従って、この構成によれば、圧縮行程後半噴射の実行によって低速高負荷領域においても混合気の温度が過度に高くなるのを防止して異常燃焼の発生を抑制することができる。ただし、エンジン回転速度が高い場合は1クランク角あたりの時間が短いため、圧縮行程後半噴射に係る燃料が十分に気化せずに混合気が燃焼してしまい排気性能が悪化するおそれがある。これに対して、この構成では高速領域において圧縮行程後半噴射の実行を停止して、前記のように吸気の温度を低下させるようにしており、排気性能の悪化を回避しつつ異常燃焼を抑制できる。
以上説明したように、本発明の過給機付圧縮着火式エンジンの制御装置によれば、排気の空燃比をより適切に制御して排気性能および燃費性能を高めることができる。
本発明の一実施形態にかかるエンジンの全体構成を概略的に示すシステム図である。 エンジンの制御系統を示すブロック図である。 エンジンの運転領域を燃焼形態の相違により区分けしたマップ図である。 SPCCI燃焼(部分圧縮着火燃焼)時の熱発生率の波形を示すグラフである。 各領域の燃料噴射のパターンを示した図である。 図1の一部を拡大して示した図である。 エンジンの暖機状態に対する制御の違いを説明するためのフローチャートである。
(1)エンジンの全体構成
図1は、本発明の制御装置が適用されたエンジンの好ましい実施形態を示す図である。本図に示されるエンジンは、走行用の動力源として車両に搭載された4サイクルのガソリン直噴エンジンであり、エンジン本体1と、エンジン本体1に導入される吸気が流通する吸気通路30と、エンジン本体1から排出される排気が流通する排気通路40と、排気通路40を流通する排気の一部を吸気通路30に還流するEGR装置50を備えている。
エンジン本体1は、気筒2が内部に形成されたシリンダブロック3と、気筒2を上から閉塞するようにシリンダブロック3の上面に取り付けられたシリンダヘッド4と、気筒2にそれぞれ往復摺動可能に挿入されたピストン5とを有している。エンジン本体1は、典型的には複数の気筒(例えば、図1の紙面と直交する方向に並ぶ4つの気筒)を有する多気筒型のものであるが、ここでは簡略化のため、1つの気筒2のみに着目して説明を進める。
ピストン5の上方には燃焼室6が画成されており、燃焼室6には、ガソリンを主成分とする燃料が、後述するインジェクタ15からの噴射によって供給される。供給された燃料は燃焼室6で空気と混合して燃焼し、この燃焼による膨張力によってピストン5が押し下げられるとともに上下方向に往復運動する。本実施形態では、燃焼室6に噴射される燃料には、主成分としてガソリンを含有したものが用いられる。この燃料には、ガソリンに加えてバイオエタノール等の副成分が含まれてもよい。
ピストン5の下方には、エンジン本体1の出力軸であるクランク軸7が設けられている。クランク軸7は、ピストン5とコネクティングロッド8を介して連結され、ピストン5の往復運動(上下運動)に応じて中心軸回りに回転駆動される。
気筒2の幾何学的圧縮比、つまりピストン5が上死点にあるときの燃焼室6の容積とピストン5が下死点にあるときの燃焼室の容積との比は、後述するSPCCI燃焼(部分圧縮着火燃焼)に好適な値として、13以上30以下に設定される。より詳しくは、気筒2の幾何学的圧縮比は、オクタン価が91程度のガソリン燃料を使用するレギュラー仕様の場合に14以上17以下に設定し、オクタン価が96程度のガソリン燃料を使用するハイオク仕様の場合に15以上18以下に設定するのが好ましい。
シリンダブロック3には、クランク軸7の回転角度(クランク角)およびクランク軸7の回転速度(エンジン回転速度)を検出するクランク角センサSN1が設けられている。
シリンダヘッド4には、燃焼室6に開口する吸気ポート9および排気ポート10と、吸気ポート9を開閉する吸気弁11と、排気ポート10を開閉する排気弁12とが設けられている。なお、本実施形態のエンジンのバルブ形式は、吸気2バルブ×排気2バルブの4バルブ形式であり、吸気ポート9、排気ポート10、吸気弁11および排気弁12は、1つの気筒2についてそれぞれ2つずつ設けられている。図示は省略するが、本実施形態では、1つの気筒2に接続された2つの吸気ポート9のうちの一方に、開閉可能なスワール弁(不図示)が設けられており、気筒2内のスワール流(気筒軸線の回りを旋回する旋回流)の強さが変更されるようになっている。
吸気弁11および排気弁12は、シリンダヘッド4に配設された一対のカム軸等を含む動弁機構13、14により、クランク軸7の回転に連動して開閉駆動される。
吸気弁11用の動弁機構13には、吸気弁11の少なくとも開時期を変更可能な吸気VVT13aが内蔵されている。同様に、排気弁12用の動弁機構14には、排気弁12の少なくとも閉時期を変更可能な排気VVT14aが内蔵されている。これら吸気VVT13aおよび排気VVT14aの制御により、吸気弁11および排気弁12の双方が排気上死点を跨いで開弁するバルブオーバーラップ期間は変更される。そして、このバルブオーバーラップ期間の変更により、燃焼室6に残留する既燃ガス(内部EGRガス)の量が変更されるようになっている。なお、吸気VVT13a(排気VVT14a)は、吸気弁11(排気弁12)の開時期(閉時期)を固定したまま閉時期(開時期)のみを変更するタイプの可変機構であってもよいし、吸気弁11(排気弁12)の開時期および閉時期を同時に変更する位相式の可変機構であってもよい。
シリンダヘッド4には、燃焼室6に燃料(主にガソリン)を噴射するインジェクタ15と、インジェクタ15から燃焼室6に噴射された燃料と燃焼室6に導入された空気との混合気に点火する点火プラグ16とが設けられている。シリンダヘッド4には、さらに、燃焼室6の圧力である筒内圧を検出する筒内圧センサSN2が設けられている。このインジェクタ15は、請求項の「燃料噴射手段」および「空燃比変更手段」に相当する。
インジェクタ15は、その先端部に複数の噴孔を有した多噴孔型のインジェクタであり、当該複数の噴孔から放射状に燃料を噴射することが可能である。インジェクタ15は、その先端部がピストン5の冠面の中心部と対向するように設けられている。なお、図示は省略するが、本実施形態では、ピストン5の冠面に、その中央部を含む比較的広い領域をシリンダヘッド4とは反対側(下方)に凹陥させたキャビティが形成されている。
点火プラグ16は、インジェクタ15に対し吸気側に幾分ずれた位置に配置されている。
吸気通路30は、吸気ポート9と連通するようにシリンダヘッド4の一側面に接続されている。吸気通路30の上流端から取り込まれた空気(新気)は、吸気通路30および吸気ポート9を通じて燃焼室6に導入される。
本実施形態では、吸気通路30の上流側部分が2つの通路(低温用通路131と高温用通路132)に分かれており、各通路の上流端からそれぞれ空気を取り込むことができるようになっている。具体的には、低温用通路131は、その上流端が車両の外方を向くように配設されており、低温用通路131には車両外部の比較的低温の空気が取り込まれる。高温用通路132は、その上流端の開口部が、車両に設けられたラジエータ72の後方に位置するように配設されており、高温用通路132にはラジエータ72の後方の比較的高温の空気が取り込まれる。詳細には、ラジエータ72は、エンジン本体1を冷却するためのエンジン冷却水を車両の走行風によって冷却する装置であり、車両の前方に走行風を受けるように設けられている。従って、ラジエータ72の後方には冷却液から放熱されたエネルギーを受けて昇温された空気が存在し、ラジエータ72の後方に開口する高温用通路132にはこの昇温された比較的高温の空気が導入されることになる。
高温用通路132には、これを開閉する高温用開閉弁134が設けられている。また、低温用通路131にも、これを開閉する低温用開閉弁133が設けられている。
吸気通路30には、低温用通路131と高温用通路132とが合流する位置から下流側に向かって、順に、吸気中の異物を除去するエアクリーナ31と、吸気の流量を調整する開閉可能なスロットル弁32と、吸気を圧縮しつつ送り出す過給機33と、過給機33により圧縮された吸気を冷却するインタークーラ35と、サージタンク36とが設けられている。
吸気通路30には、過給機33をバイパスするためのバイパス通路38が設けられている。つまり、吸気通路30の途中部は2つの通路に分かれており、吸気通路30は、過給機33が設けられた過給通路37と、これと並設されたバイパス通路38とを有する。バイパス通路38は、スロットル弁32と過給機33の間の部分と、サージタンク36とをつないでおり、インタークーラ35は過給通路37に設けられている。バイパス通路38には、これを開閉するバイパス弁39が設けられている。このバイパス弁39は、請求項の「開閉弁」に相当する。
過給機33は、エンジン本体1と機械的に連係されてエンジン本体1により回転駆動される機械式の過給機(スーパーチャージャ)である。過給機33の具体的な形式は特に問わないが、例えばリショルム式、ルーツ式、または遠心式といった公知の過給機のいずれかを過給機33として用いることができる。
過給機33とエンジン本体1との間には、両者の連結状態を、エンジン本体1によって過給機33が回転駆動されるように両者が連結された締結状態と、過給機33の駆動が停止されるように両者の連結が解除された解放状態とに切り替えることが可能な電磁クラッチ34が介設されている。電磁クラッチ34は、前記の連結状態の切替を電気的に行う電磁式のクラッチである。電磁クラッチ34が締結されて過給機33とエンジン本体1とが締結状態にされると、つまり、両者が連結されると、エンジン本体1から過給機33に駆動力が伝達される。これにより、過給機33は回転駆動され、過給機33による過給が行われる。一方、電磁クラッチ34が解放されて、過給機33とエンジン本体1とが解放状態にされると、つまり、両者の連結が解除されると、上記駆動力の伝達が遮断される。これにより、過給機33の駆動は停止され、過給機33による過給が停止される。前記の電磁クラッチ34は、請求項の「クラッチ」および「過給機駆動手段」に相当する。
インタークーラ35は水冷式であり、過給後の吸気はインタークーラ35を流通する冷媒(以下、インタークーラ用冷媒という)によって冷却される。具体的に、車両には、エンジン冷却水を冷却するための前記のラジエータ72の側方に、インタークーラ用冷媒を冷却するためのサブラジエータ71が設けられている。サブラジエータ71は、前記のラジエータ72と同様に、走行風によってインタークーラ用冷媒を冷却する装置である。サブラジエータ71とインタークーラ35とは、インタークーラ用冷媒通路60によって接続されている。インタークーラ用冷媒通路60には、インタークーラ用冷媒を圧送するための冷媒ポンプ61が設けられている。この冷媒ポンプ61が駆動することで、インタークーラ用冷媒通路60を介してサブラジエータ71とインタークーラ35との間でインタークーラ用冷媒が循環し、サブラジエータ71で冷却された低温のインタークーラ用冷媒がインタークーラ35に供給される。そして、インタークーラ35内で、インタークーラ用冷媒によって過給機後の吸気が冷却される。本実施形態では、冷媒ポンプ61として、電動式で、且つ、その吐出量を変更可能なポンプが用いられている。前記の冷媒ポンプ61は、請求項の「冷媒供給手段」に相当する。
吸気通路30の各部には、吸気の流量を検出するエアフローセンサSN3と、吸気の温度を検出する吸気温センサSN4と、吸気の圧力を検出する吸気圧センサSN5とが設けられている。エアフローセンサSN3および吸気温センサSN4は、吸気通路30におけるエアクリーナ31とスロットル弁32との間の部分に設けられ、当該部分を通過する吸気の流量および温度を検出する。吸気圧センサSN5は、サージタンク36に設けられ、当該サージタンク36内の吸気の圧力を検出する。
また、インタークーラ用冷媒通路60には、これを流通するインタークーラ用冷媒の温度を検出するための冷媒温度センサSN7が設けられている。
排気通路40は、排気ポート10と連通するようにシリンダヘッド4の他側面に接続されている。燃焼室6で生成された既燃ガス(排気)は、排気ポート10および排気通路40を通じて外部に排出される。
排気通路40には触媒コンバータ41が設けられている。触媒コンバータ41には、三元触媒41aと、GPF(ガソリン・パティキュレート・フィルタ)41bとが、この順で上流側から内蔵されている。
三元触媒41aは、排気通路40を流通する排気に含まれる有害成分(HC、CO、NOx)を浄化するためのものである。具体的には、三元触媒41aは、これを通過する排気の空燃比が理論空燃比近傍のときおよび理論空燃比よりも高い(リーンである)ときに、HC、COを高い浄化率で浄化(酸化)し、排気の空燃比が理論空燃比近傍のときおよび理論空燃比よりも低い(リッチである)ときに、NOxを高い浄化率で浄化(還元)する。GPF41bは、排気中に含まれる粒子状物質(PM)を捕集するためのものである。
EGR装置50は、排気通路40と吸気通路30とを接続するEGR通路51と、EGR通路51に設けられたEGRクーラ52およびEGR弁53とを有している。EGR通路51は、排気通路40における触媒コンバータ41よりも下流側の部分と、吸気通路30におけるスロットル弁32と過給機33との間の部分であって過給通路37とバイパス通路38とが分岐する部分とを接続している。EGRクーラ52は、EGR通路51を通じて排気通路40から吸気通路30に還流される排気(外部EGRガス)を熱交換により冷却する。EGR弁53は、EGRクーラ52よりも下流側(吸気通路30に近い側)のEGR通路51に開閉可能に設けられ、EGR通路51を流通する排気の流量を調整する。
EGR通路51には、EGR弁53の上流側の圧力と下流側の圧力との差を検出するための差圧センサSN6が設けられている。
(2)制御系統
図2は、エンジンの制御系統を示すブロック図である。本図に示されるECU100は、エンジンを統括的に制御するためのマイクロプロセッサであり、周知のCPU、ROM、RAM等から構成されている。
ECU100には各種センサによる検出信号が入力される。例えば、ECU100は、前述したクランク角センサSN1、筒内圧センサSN2、エアフローセンサSN3、吸気温センサSN4、吸気圧センサSN5、差圧センサSN6、冷媒温度センサSN7、と電気的に接続されており、これらのセンサによって検出された情報(つまりクランク角、エンジン回転速度、筒内圧、吸気流量、吸気温、吸気圧、EGR弁53の前後差圧、インタークーラ用冷媒の温度等)がECU100に逐次入力されるようになっている。エンジン本体1には、さらに、エンジン本体1を冷却するためのエンジン冷却水の温度(以下、エンジン水温という)を検出するためエンジン水温センサSN8が設けられている。また、車両には、当該車両を運転するドライバーにより操作されるアクセルペダルの開度を検出するアクセルセンサSN9が設けられている。このエンジン水温センサSN8による検出信号およびアクセルセンサSN9による検出信号もECU100に入力される。
ECU100は、上記各センサからの入力信号に基づいて種々の判定や演算等を実行しつつエンジンの各部を制御する。すなわち、ECU100は、吸気VVT13a、排気VVT14a、インジェクタ15、点火プラグ16、スワール弁18、スロットル弁32、電磁クラッチ34、低温用開閉弁133、高温用開閉弁134、バイパス弁39、EGR弁53、冷媒ポンプ61等と電気的に接続されており、前記演算の結果等に基づいてこれらの機器にそれぞれ制御用の信号を出力する。このECU100は、請求項の「制御手段」に相当する。
(3)通常制御
エンジン暖機後に行われる通常制御について次に説明する。本実施形態では、エンジン水温が所定の第1判定水温(例えば80℃程度)以上であり、且つ、吸気の温度が所定の第1判定吸気温(例えば60℃程度)以上のときに、以下に説明する通常制御が実施される。なお、この判定には、燃焼室6に流入する直前の吸気の温度の予測値が用いられる。
図3は、エンジン回転速度/エンジン負荷に応じた制御の相違を説明するためのマップ図である。本図に示すように、エンジンの運転領域は、6つの領域A1〜A6(第1領域A1、第2領域A2、第3領域A3、第4領域A4、第5領域A5、第6領域A6)に大別される。
第1領域A1は、エンジン回転速度が予め設定された第1回転速度N1以下且つエンジン負荷が予め設定された第1負荷T1以下の領域である。第2領域A2は、エンジン回転速度が第1回転速度N1より高い値に予め設定された第2回転速度N2以下、且つ、エンジン負荷が第1負荷T1より高い値に予め設定された第2負荷T2以下の領域のうち第1領域A1を除く領域である。第3領域A3は、エンジン回転速度が第2回転速度N2以下、且つ、エンジン負荷が第2負荷T2よりも高い領域である。第4領域A4は、エンジン回転速度が第2回転速度N2以上で第3回転速度N3未満、且つ、エンジン負荷が第2負荷T2未満の領域である。なお、第3回転速度N3は第2回転速度N2よりも高い値に予め設定されている。第5領域A5は、エンジン回転速度が第2回転速度N2以上で第3回転速度N3未満、且つ、エンジン負荷が第2負荷T2以上の領域である。第6領域A6は、エンジン回転速度が第3回転速度N3以上の領域である。
前記の第1回転速度N1は請求項の「第1基準速度」に相当し、前記の第1負荷T1は請求項の「基準負荷」に相当し、前記の第1領域A1は請求項の「低速低負荷領域」に相当する。前記の第2回転速度N2は請求項の「第2基準速度」に相当し、前記の第4領域A4と第5領域A6とを合わせた運転領域Bが請求項の「高速領域」に相当する。
ECU100は、クランク角センサSN1により検出されるエンジン回転速度およびエンジン負荷に基づいて、現在の運転ポイントが第1〜第6領域A1〜A6のいずれに含まれるのかを判定し、以下に説明する制御を実施する。なお、ECU100は、アクセルセンサSN9により検出されたアクセルペダルの開度、エンジン回転速度等に基づいてエンジン負荷を算出する。
(3−1)第1領域A1〜第5領域A5
第1〜第5領域A1〜A5つまり第6領域A6を除いた領域では、SI燃焼とCI燃焼とをミックスした部分圧縮着火燃焼(以下、これをSPCCI燃焼という)が実行される。なお、SPCCI燃焼における「SPCCI」とは、「Spark Controlled Compression Ignition」の略である。
SI燃焼とは、点火プラグ16により混合気に点火し、その点火点から周囲へと燃焼領域を拡げていく火炎伝播により混合気を強制的に燃焼させる形態のことであり、CI燃焼とは、ピストン5の圧縮により高温・高圧化された環境下で混合気を自着火により燃焼させる形態のことである。そして、これらSI燃焼とCI燃焼とをミックスしたSPCCI燃焼とは、混合気が自着火する寸前の環境下で行われる火花点火により燃焼室6内の混合気の一部をSI燃焼させ、当該SI燃焼の後に(SI燃焼に伴うさらなる高温・高圧化により)燃焼室6内の残りの混合気を自着火によりCI燃焼させる、という燃焼形態のことである。
図4は、SPCCI燃焼が起きたときのクランク角に対する熱発生率(J/deg)の変化を示したグラフである。SPCCI燃焼では、SI燃焼時の熱発生がCI燃焼時の熱発生よりも穏やかになる。例えば、SPCCI燃焼が行われたときの熱発生率の波形は、図4に示すように、立ち上がりの傾きが相対的に小さくなる。また、燃焼室6における圧力変動(つまりdP/dθ:Pは筒内圧 θはクランク角度)も、SI燃焼時はCI燃焼時よりも穏やかになる。言い換えると、SPCCI燃焼時の熱発生率の波形は、SI燃焼によって形成された相対的に立ち上がりの傾きが小さい第1熱発生率部(Q1で示した部分)と、CI燃焼によって形成された相対的に立ち上がりの傾きが大きい第2熱発生部(Q2で示した部分)とが、この順に連続するように形成される。
SI燃焼によって、燃焼室6内の温度および圧力が高まると、これに伴い未燃混合気が自着火し、CI燃焼が開始される。図4に例示するように、この自着火のタイミング(つまりCI燃焼が開始するタイミング)で、熱発生率の波形の傾きが小から大へと変化する。すなわち、SPCCI燃焼における熱発生率の波形は、CI燃焼が開始するタイミングθciで現れる変曲点(図4のX)を有している。
CI燃焼の開始後は、SI燃焼とCI燃焼とが並行して行われる。CI燃焼は、SI燃焼よりも熱発生が大きいため、熱発生率は相対的に大きくなる。ただし、CI燃焼は、圧縮上死点の後に行われるため、熱発生率の波形の傾きが過大になることはない。すなわち、圧縮上死点を過ぎるとピストン5の下降によりモータリング圧力が低下するので、このことが熱発生率の上昇を抑制する結果、CI燃焼時のdp/dθが過大になることが回避される。このように、SPCCI燃焼では、SI燃焼の後にCI燃焼が行われるという性質上、燃焼騒音の指標となるdP/dθ(クランク角に対する筒内圧の上昇速度)が過大になり難く、単純なCI燃焼(全ての燃料をCI燃焼させた場合)に比べて燃焼騒音を抑制することができる。
CI燃焼の終了に伴いSPCCI燃焼も終了する。CI燃焼はSI燃焼に比べて燃焼速度が速いので、単純なSI燃焼(全ての燃料をSI燃焼させた場合)に比べて燃焼終了時期を早めることができる。言い換えると、SPCCI燃焼では、燃焼終了時期を膨張行程内において圧縮上死点に近づけることができる。これにより、SPCCI燃焼では、単純なSI燃焼に比べて燃費性能を向上させることができる。
(a)第1領域A1
SPCCI燃焼が行われる領域のうちエンジン回転速度およびエンジン負荷の低い第1領域A1では、燃費性能を高めるべく、燃焼室6内の燃料量(重量)の割合が小さくなるように、インジェクタ15から噴射される燃料の量や燃焼室6に導入される空気の量等が調整される。具体的には、燃焼室6内の燃料の重量をFとし、燃焼室6内の全てのガスの重量をGとし、これらの比率G/Fをガス燃料比としたとき、第1領域A1では、このG/Fつまりガス燃料比が24以上とされる。また、第1領域A1では、燃焼室6内の空燃比(燃焼室6内の燃料の重量をFとし、燃焼室6内の空気の重量をAとしたときに、A/Fで表される燃料重量に対する空気重量の割合)が理論空燃比よりも高く(リーンに)される。例えば、第1領域A1では、ガス空燃比が30程度とされ、空燃比が少なくとも20以上(例えば30程度)とされる。このように空燃比が十分に高い値とされることで、第1領域A1では、前記のように燃費性能が高められるとともに、燃焼室6でのNOxの生成量が小さく抑えられる。
第1領域A1では、スロットル弁32は全開とされる。
第1領域A1では、インジェクタ15は、前記のガス空燃比および空燃比が実現される量の燃料を燃焼室6内に噴射するように駆動される。例えば、ECU100は、エアフローセンサSN3の検出値等から燃焼室6内の空気量や内部EGRガス量を推定し、これらの推定値に基づいて目標とするガス空燃比および空燃比が実現される燃料の量を算出して、算出した量の燃料をインジェクタ15に噴射させる。
図5は、図3に示す運転ポイントP1〜P4における燃料噴射のパターンを示した図である。運転ポイントP1の図に示すように、第1領域A1では、1サイクル中に噴射すべき燃料の全量が吸気行程中に燃焼室6に噴射される(M1)。本実施形態では、吸気行程の前半に全ての燃料が噴射される。なお、本明細書において吸気行程等の行程の前半、後半は、この行程を2等分したときの前半、後半のことを指す。
点火プラグ16は、圧縮上死点(TDC)の近傍で混合気に点火が行われるように駆動される。第1領域A1では、この点火をきっかけにSPCCI燃焼が開始され、燃焼室6内の一部の混合気が火炎伝播により燃焼(SI燃焼)し、その後に残りの混合気が自着火により燃焼(CI燃焼)する。
ここで、前記のようにガス燃料比および空燃比を高くすれば燃費性能およびNOxの生成量を小さくすることができるが、燃焼が不安定になりやすい。特に、第1領域A1ではエンジン負荷が低いために燃焼室6内の温度が低くなりやすく、燃焼安定性が悪化しやすい。これより、第1領域A1では、ほぼ全ての吸気がインタークーラ35で冷却されることなく燃焼室6に導入されるようにする。
具体的には、第1領域A1では、電磁クラッチ34が解放されて過給機33の駆動が停止されるとともに、バイパス弁39が開弁される。本実施形態では、第1領域A1においてバイパス弁39は全開とされる。
過給通路37は過給機33が配設されていることでバイパス通路38よりも流通抵抗が大きい。これより、過給機33の駆動が停止している状態では、ほぼ全ての吸気(スロットル弁32を通過した後の吸気)は、過給通路37に流入せずバイパス通路38を通過することになる。従って、第1領域A1では、バイパス弁39が開弁している状態で過給機33の駆動が停止されることで、ほぼ全ての吸気がバイパス通路38を通って燃焼室6に導入される。バイパス通路38にはインタークーラ35は設けられていない。そのため、第1領域A1では、インタークーラ35で冷却されることなく比較的高温に維持された吸気が燃焼室6に導入されることになる。
また、第1領域A1では、低温用開閉弁133が閉弁され且つ高温用開閉弁134が開弁される。これより、吸気通路30に比較的高温の空気が取り込まれるようになり、十分に高い温度の空気が燃焼室6に導入されることになる。
また、第1領域A1では、EGR弁53が全閉とされて、低温の外部EGRガスの燃焼室6への導入が停止される。また、第1領域A1では、燃焼室6内に高温の内部EGRガスを残存させるべく、吸・排気弁11、12の双方が排気上死点を跨いで開弁するように吸気VVT13aおよび排気VVT14aが駆動される。ただし、前記のような高いガス空燃比が実現されるように、吸・排気弁11、12のバルブオーバーラップ期間は比較的短くされて、内部EGRガス量は小さく抑えられる。例えば、吸・排気弁11、12のバルブオーバーラップ期間は60°CA(クランク角)程度とされる。
スワール弁18は全閉もしくは全閉に近い低開度まで閉じられる。これにより、燃焼室6内に強いスワール流が形成されて、燃焼安定性が高められる。
第1領域A1では、冷媒ポンプ61の吐出量が小さくされる。
具体的には、エンジン本体1の稼働中、冷媒ポンプ61は常に稼働しており、ECU100は、冷媒温度センサSN7で検出されたインタークーラ用冷媒の温度が所定の基準温度に維持されるように冷媒ポンプ61の吐出量を変更する。詳細には、ECU100は、インタークーラ用冷媒の温度の基準温度からの増加量が多いときは少ないときよりも冷媒ポンプ61の吐出量を多くして、サブラジエータに導入されるインタークーラ用冷媒の流量を大きくし、インタークーラ用冷媒の温度がより早期に基準温度にまで低下するようにする。インタークーラ用冷媒は、インタークーラ35で吸気を冷却すること、つまり、インタークーラ35において吸気から熱の供給を受けることで昇温する。そのため、インタークーラ35を通過する吸気の量が多いときは、インタークーラ用冷媒の基準温度からの昇温量も多くなり、冷媒ポンプ61の吐出量は大きくなる。一方、インタークーラ35を通過する吸気の量が少ないときは、インタークーラ用冷媒の基準温度からの昇温量は小さく抑えられ、冷媒ポンプ61の吐出量は小さくなる。第1領域A1では、前記のようにバイパス通路38およびインタークーラ35を通過する吸気の量は少なく抑えられる。従って、第1領域A1では、インタークーラ用冷媒の昇温量は小さく抑えられ、これに伴い、前記のように冷媒ポンプ61の吐出量は小さくなる。
(b)第3領域A3
第3領域A3は、第1領域A1と同様にエンジン回転速度は低い一方、第1領域A1に比べてエンジン負荷が高く燃焼室6内に供給される燃料の量が多い領域である。そのため、第3領域A3では、燃焼室6内のガス燃料比および空燃比を高くするのが困難となる。これより、第3領域A3では、燃焼室6内の空燃比が理論空燃比近傍とされる。詳細には、第3領域A3において、空燃比は14.5以上15.0以下とされる。また、燃焼室6内のガス燃料比が第1領域A1よりも低くされる。詳細には、ガス燃料比は、20以下とされる。つまり、第3領域A3では、この空燃比およびガス燃料比が前記のようになるようにインジェクタ15の燃料量が調整される。なお、このように空燃比が比較的高くされると燃焼室6内で生成されるNOxの量が多くなりやすいが、燃焼室6内の空燃比が理論空燃比近傍とされることで、生成されたNOxを三元触媒41aにおいて適切に浄化することができ、車両から排出されるNOxの量は少なく抑えられる。
第3領域A3では、高いエンジン負荷に対応した多量の空気が燃焼室6に導入されるように、電磁クラッチ34が締結されて過給機33が駆動される。これにより、吸気通路30に取り込まれた吸気は過給通路37に導入されて過給機33により過給され、多量の空気が燃焼室6に導入される。
ここで、バイパス弁39が開弁している状態で過給機33が駆動されると、過給通路37の下流端およびバイパス通路38の下流端の圧力が高くなることで、図1の一部を拡大して示した図である図6の矢印Y1に示すように、過給された吸気の一部がバイパス通路38を逆流することになる。バイパス弁39の開度が小さい(閉じ側である)方が、このバイパス通路38を逆流する吸気の量は少なくなり、燃焼室6に導入される吸気の量は多くなる。これより、第3領域A3では、エンジン負荷が高いほどつまり必要な空気が多くなるほどバイパス弁39の開度は小さくされて、エンジン負荷が高いほど燃焼室6に導入される吸気の量は多くされる。本実施形態では、第3領域A3のうちエンジン負荷が最大となる運転ポイントおよびその近傍において、バイパス弁39は全閉とされる。以下では、適宜、エンジン負荷が最大となる運転ポイントおよびその近傍の領域を全負荷領域という。
第3領域A3でも、第1領域A1と同様に、スロットル弁32は全開とされる。また、第3領域A3でも、吸・排気弁11、12の双方が排気上死点を跨いで開弁するように吸気VVT13aおよび排気VVT14aが駆動される。ただし、第3領域A3では、第1領域A1と異なり、過給機33によって吸気が過給されて、燃焼室6に多量の吸気が高圧で導入される状態で吸・排気弁11、12の双方が開弁することで、掃気性が向上することになり、内部EGRガスの量は小さく抑えられる。
第3領域A3では、エンジン負荷が高くなるに従ってEGR弁53の開度は低減され、全負荷領域においてEGR弁53は全閉とされる。つまり、第3領域A3のうちエンジン負荷が低い領域ではEGR弁53は開弁されて低温の外部EGRガスが燃焼室6に導入される一方、全負荷領域ではEGR弁53は全閉とされて外部EGRガスの燃焼室6への導入が停止される。
第3領域A3では、スワール弁18は開弁され、その開度は、エンジン負荷が高いほど大きくされる。
第3領域A3では、低温用開閉弁133が開弁され且つ高温用開閉弁134が閉弁される。これより、吸気通路30には比較的低温の空気が取り込まれる。
ここで、第3領域A3では、過給によって高圧の空気が燃焼室6に導入されることおよび燃焼室6で高い燃焼エネルギーが生成されることで、燃焼室6内の混合気の温度が過度に高くなってノッキング等の異常燃焼が生じるという事態が起こりやすい。これに対して、過給通路37にはインタークーラ35が設けられており、過給された後の吸気の温度が低く抑えられるようになっている。また、前記のように、第3領域A3では、燃焼室6に残留する高温の内部EGRガスの量が少なく抑えられるようになっているとともに、吸気通路30自体に低温の空気が取り込まれるようになっている。そのため、これらの制御によって、基本的には、混合気の温度は適切な範囲に抑えられて異常燃焼の発生は抑制される。しかしながら、前記のように、第3領域A3よりもエンジン負荷が低い第1領域A1では、高温用通路132を介して吸気通路30に比較的高温の空気が取り込まれるとともに、この空気がインタークーラ35で冷却されることなく燃焼室6に導入されるようになっており、吸気通路30内の空気の温度は比較的高い値に維持されている。そのため、第1領域A1から第3領域A3への移行時、つまり、加速に伴ってエンジン負荷が増大して運転ポイントが第1領域A1から第3領域A3に移行したときには、吸気通路30に残っている比較的高温の空気が燃焼室6に導入されることになり、混合気の温度が過度に高くなるおそれがある。
そこで、本実施形態では、第3領域A3において異常燃焼が発生するのを確実に回避するべく、第3領域A3において、圧縮行程の後半に燃焼室6内に燃料を噴射する圧縮行程後半噴射を実施する。具体的には、図5の運転ポイントP2のグラフに示したように、第3領域A3では、インジェクタ15は、1サイクル中に燃焼室6に噴射すべき燃料の大半をまず吸気行程中に噴射し(M1)、その後、圧縮行程の後半に残りのわずかな燃料を噴射する(Ma)。本実施形態では、吸気行程の中期(排気上死点後60°CA〜120°CA)付近に主たる燃料噴射M1が実施され、圧縮上死点前60°CA付近で圧縮行程後半噴射Maが実施される。なお、吸気行程等の行程の前期・中期・後期は、この行程を3つに等分したときの前から順に期間をそれぞれ指す。
このように圧縮行程の後半に燃料を噴射すれば、噴射された燃料を気化させてその気化潜熱によって混合気の温度の上昇を抑制することができる。従って、前記の圧縮行程後半噴射Maの実施によって、第3領域A3において混合気の温度が過度に高くなることが確実に回避され異常燃焼の発生が確実に防止される。
第1領域A1と同様に、第3領域A3においても、点火プラグ16は圧縮上死点の近傍で混合気に点火する。第3領域A3でも、この点火をきっかけにSPCCI燃焼が開始され、燃焼室6内の一部の混合気が火炎伝播により燃焼(SI燃焼)し、その後に残りの混合気が自着火により燃焼(CI燃焼)する。
第3領域A3では、冷媒ポンプ61の吐出量が第1領域A1よりも大きくされる。具体的には、前記のように、第3領域A3では吸気の少なくとも一部がインタークーラ35に導入される。これに伴い、インタークーラ35を流通する冷却液の温度は低下する。この結果、冷却液の温度を前記の所定の温度に戻そうとして、冷媒ポンプ61の吐出量は大きくされる。
(c)第5領域A5
第5領域A5では、燃焼室6内の空燃比およびガス燃料比等について、第3領域A3と同様の制御がなされる。
具体的には、第5領域A5でも、第3領域A3と同様に、エンジン負荷が高いことに伴い、燃焼室6内の空燃比が理論空燃比近傍、具体的には、14.5以上15.0以下とされる。また、燃焼室6内のガス燃料比が20以下とされる。
また、第5領域A5でも、第3領域A3と同様に、電磁クラッチ34が締結されて過給機33が駆動されるとともにバイパス弁39が全開よりも閉じ側の開度とされて、吸気の少なくとも一部が過給機33によって過給された後インタークーラ35で冷却され、これにより多量の空気が燃焼室6に導入される。バイパス弁39の開度はエンジン負荷が高いほど小さくされ、エンジン負荷が高いほど過給通路37に導入される吸気の量が多くされる。本実施形態では、第3領域A3と同様に、第5領域A5の全負荷領域においてバイパス弁39は全閉とされ、全ての吸気が過給機33により過給される。
このように、インタークーラ35を多量の空気が流通することで、インタークーラ35を流通する冷却液の温度は低下する。これより、第5領域A5でも、第3領域A3と同様に、冷媒ポンプ61の吐出量が第1領域A1よりも大きくされる。つまり、インタークーラ35を流通する冷却液の温度低下量が増大することで、冷却液の温度を前記の所定の温度に戻すべく冷媒ポンプ61の吐出量が大きくされる。
また、第5領域A5でも、第3領域A3と同様に、スロットル弁32は全開とされる。また、第5領域A5でも、吸・排気弁11、12の双方が排気上死点を跨いで開弁するように吸気VVT13aおよび排気VVT14aが駆動される。ただし、第5領域A5でも、第3領域A3と同様に過給機33によって吸気が過給されている状態で吸・排気弁11、12の双方が開弁することで、掃気性が向上するため、内部EGRガスの量は小さく抑えられる。
また、第5領域A5でも、第3領域A3と同様に、エンジン負荷が高くなるに従ってEGR弁53の開度は低減されるようになっており、エンジン負荷が低い領域ではEGR弁53が開弁されて低温の外部EGRガスが燃焼室6に導入される一方、全負荷領域ではEGR弁53は全閉とされて外部EGRガスの燃焼室6への導入が停止される。
また、第5領域A5でも、第3領域A3と同様に、スワール弁18は開弁され、その開度はエンジン負荷が高いほど大きくされる。
また、第5領域A5でも、第3領域A3と同様に、低温用開閉弁133が開弁され且つ高温用開閉弁134が閉弁されて、吸気通路30に比較的低温の空気が取り込まれる。
また、第5領域A5でも、第3領域A3と同様に、点火プラグ16は圧縮上死点の近傍で混合気に点火し、この点火をきっかけにSPCCI燃焼が開始され、燃焼室6内の一部の混合気が火炎伝播により燃焼(SI燃焼)し、その後に残りの混合気が自着火により燃焼(CI燃焼)する。
一方、第3領域A3と異なり、第5領域A5では、圧縮行程後半噴射の実施は停止される。つまり、第5領域A5では、圧縮行程の後半に燃焼室6に燃料は噴射されない。第5領域A5は第3領域A3よりもエンジン回転速度が高い領域であり、第3領域A5に比べて1クランク角あたりの時間が短い。そのため、仮に第5領域A5で圧縮行程の後半に燃焼室6に燃料を圧縮行程後半噴射すると、噴射された燃料が圧縮上死点付近で混合気が燃焼を開始するまでの間に十分に気化せず、混合気の温度を低下する効果が十分に得られないとともに、圧縮行程後半噴射された燃料が十分に燃焼しないことで排気性能が悪化するおそれがある。これより、第5領域A5では、圧縮行程の後半に燃焼室6に燃料を噴射する圧縮行程後半噴射を停止する。ただし、第5領域A5においても、加速に伴ってエンジン負荷が低い第4領域A4から第5領域A5への移行時に吸気通路30内に高温の吸気が残留していると、燃焼室6内の混合気の温度が過度に高くなってノッキング等の異常燃焼が生じるおそれがある。これに対して、本実施形態では、後述するように、第4領域A4での運転時において吸気通路30内の吸気の温度を低く抑えるようにする。
本実施形態では、図5の運転ポイントP4のグラフに示したように、第5領域A5でも、2段階に分けてインジェクタ15から燃料が噴射される。ただし、1サイクル中に燃焼室6に供給すべき燃料の全てが圧縮行程の前期の終了時点(吸気下死点後60°CA)までに噴射される。具体的には、インジェクタ15は、1サイクル中に燃焼室6に噴射すべき燃料の大半をまず吸気行程の後半に噴射し(M1)、その後、圧縮行程の前半(例えば、吸気下死点後すぐ)に残りのわずかな燃料を噴射する(M2)。
(d)第4領域A4
第4領域A4は、エンジン負荷が低いことで燃焼室6に導入すべき空気の量は比較的少なくてもよい。従って、第4領域A4では、吸気を過給する必要はない。しかし、本実施形態では、前記のように吸気通路30内の吸気の温度を低く抑えるべく、第4領域A4においても、過給機33を稼働させる。つまり、過給機33を稼働させれば、過給通路37に吸気が導入されてインタークーラ35で吸気が冷却される。従って、吸気通路30内に存在する吸気の温度を低く抑えることができる。そして、このように、吸気通路30内に存在する吸気の温度が低く抑えられれば、第4領域A4から第5領域A5への移行時に、混合気の温度を低く抑えることができ、異常燃焼の発生を回避できる。
ただし、前記のように第4領域A4では燃焼室6に導入すべく空気の量は少なくてよいため、バイパス弁39を全開にする。これによりバイパス通路38を逆流する吸気の量が多くなり燃焼室6に導入される吸気の量はエンジン負荷に応じた少ない量とされる。 このように、第4領域A5において吸気の温度を低く抑えれば第5領域A5において異常燃焼の発生を回避できる。しかしながら、エンジン負荷が低い第4領域A4では燃焼室6の壁面温度が比較的低いことから、吸気の温度が低くなると混合気の温度も低くなって燃焼が不安定になるおそれがある。
そこで、本実施形態では、同じようにエンジン負荷が低い第1領域A1と異なり、第4領域A4では混合気のガス燃料比を20以下にするとともに空燃比を14.5以上15以下の理論空燃比近傍にして、燃焼室6内の燃料質量の割合を多くする。つまり、インジェクタ15は、混合気のガス燃料比が20以下且つ空燃比が14.5以上15以下となるような量の燃料を噴射する。また、第4領域A4では、スロットル弁32の開度が全開よりも閉じ側の開度とされて燃焼室6に導入される空気の量が少なくされる。
また、第4領域A4では、スワール弁18は開弁されるが、燃焼室6内に比較的強いスワール流が形成されて燃焼安定性が高められるように、スワール弁18の開度は小さい(閉じ側の)開度とされる。
また、第4領域A4では、第1領域A1と同様に、低温用開閉弁133が閉弁され且つ高温用開閉弁134が開弁されて、吸気通路30に比較的高温の空気が取り込まれ、インタークーラ35での冷却によって燃焼室6に導入される吸気の温度が過度に低くなるのが回避されるようになっている。
また、図5のP3に示すように、第4領域A4でも、第1領域A1と同様に、1サイクル中に噴射すべき燃料の全量が吸気行程中に燃焼室6に噴射される(M1)。本実施形態では、吸気行程の前半に全ての燃料が噴射される。
また、第4領域A4でも、第1領域A1と同様に、点火プラグ16は圧縮上死点の近傍で混合気に点火し、この点火をきっかけにSPCCI燃焼が開始され、燃焼室6内の一部の混合気が火炎伝播により燃焼(SI燃焼)し、その後に残りの混合気が自着火により燃焼(CI燃焼)する。
なお、第4領域A4では、第1領域A1と同様に、吸・排気弁11、12の双方が排気上死点を跨いで開弁するように吸気VVT13aおよび排気VVT14aが駆動される。第4領域A4では、過給機33が稼働しているが、過給後の吸気の多くがバイパス通路38に逆流するように構成されているため、第5領域A5と異なり、吸・排気弁11、12のオーバーラップによって燃焼室6内に高温の内部EGRガスが残存することになる。第4領域A4では、例えば、吸・排気弁11、12のバルブオーバーラップ期間は60°CA(クランク角)程度とされる。
(e)第2領域A2
第2領域A2は、第1領域A1と第3領域A3の境界の領域および第1領域A1と第4領域A4の境界の領域に設定されており、第2領域A2では、第1領域A1と同様に、過給機33の駆動が停止され且つバイパス弁39が全開にされるとともに高温用開閉弁134が開弁されて低温用開閉弁133が閉弁される一方、第3領域A3および第4第2領域A2と同様に、燃焼室6内の空燃比が理論空燃比近傍とされる。また、第2領域A2では、エンジン負荷が低い状態で空燃比を理論空燃比近傍にするべく、第4領域A4と同様にスロットル弁32が全開よりも閉じ側とされる。また、第2領域A2では、第3領域A3のエンジン負荷が低い領域および第4領域A4と同様に、吸・排気弁11、12の双方が排気上死点を跨いで開弁するように吸気VVT13aおよび排気VVT14aが駆動され、スワール弁18の開度が全開よりも小さい(閉じ側の)開度とされ、1サイクル中に燃焼室6に供給すべき燃料の全てが吸気行程中に噴射されるようにインジェクタ15が駆動される。また、第2領域A2でも、第1領域A1および第4領域A4と同様に、点火プラグ16は圧縮上死点の近傍で混合気に点火し、この点火をきっかけにSPCCI燃焼が開始され、燃焼室6内の一部の混合気が火炎伝播により燃焼(SI燃焼)し、その後に残りの混合気が自着火により燃焼(CI燃焼)する。
(3−2)第6領域A6
第4領域A4および第5領域A5よりもエンジン回転速度の高い第6領域A6では、比較的オーソドックスなSI燃焼が実行される。このSI燃焼の実現のために、第6領域A6では、ECU100によってエンジンの各部が次のように制御される。
インジェクタ15は、少なくとも吸気行程と重複する所定の期間にわたって噴射を噴射する。点火プラグ16は、圧縮上死点の近傍で混合気に点火する。第3領域A3では、この点火をきっかけにSI燃焼が開始され、燃焼室6内の混合気の全てが火炎伝播により燃焼する。
過給機33は稼働される。スロットル弁32は全開とされる。EGR弁53は、燃焼室6内の空燃比(A/F)が理論空燃比もしくはこれよりややリッチとなるように、その開度が制御される。一方、燃焼室6内のガス燃料比は、全負荷領域を除いていずれも理論空燃比よりも高い値とされる。スワール弁18は全開とされる。
(4)エンジン暖機前の制御
図7は、エンジンの暖機状態に対する制御内容の違いを示したフローチャートである。この図7を参照しつつ、エンジン暖機前の制御について簡単に説明する。
ECU100は、ステップS1にて、エンジン水温が第1判定水温よりも低い所定の第2判定水温(例えば30℃)以上、且つ、吸気の温度が第1判定吸気温よりも低い所定の第2判定吸気温(例えば−10℃)以上であるか否かを判定する。この判定がNOであってエンジン水温が第2判定水温未満あるいは吸気の温度が第2判定吸気温未満のときは、ECU100は、ステップS2に進み、極冷間制御を実施する。具体的には、ECU100は、全運転領域において、過給機33を稼働させ、燃焼室6内の空燃比を理論空燃比近傍にし、EGR弁53を全閉にし、燃焼室6内に高温の内部EGRガスが残留するように吸気弁11と排気弁12とを排気上死点を跨いでオーバーラップさせるとともに、混合気をSI燃焼させる極冷間制御を実施する。なお、エンジン水温が特に低いときは、内部EGRガスを0にし、燃焼室6内の空燃比を理論空燃比よりも小さくしてもよい。ステップS2の後はステップS1に戻る。
一方、ステップS1の判定がYESのときは、ECU100は、ステップS3に進む。ECU100は、ステップS3にて、エンジン水温が第1判定水温以上、且つ、吸気の温度が第1判定吸気温以上であるか否かを判定する。この判定がNOであってエンジン水温が第1判定水温未満あるいは吸気の温度が第1判定吸気温未満のときは、ECU100は、ステップS4に進み、冷間制御を実施する。具体的には、ECU100は、前記の第1〜第5領域A1〜A5において、つまり、エンジン回転速度が第3回転速度N3未満の領域において、過給機33を稼働させ、燃焼室6内の空燃比を理論空燃比近傍にし、EGR弁53を開弁させ、且つ、内部EGRガスが0よりも大きくなるように吸気弁11と排気弁12とを排気上死点を跨いでオーバーラップさせるとともに、混合気をSPCCI燃焼させる冷間制御を実施する。なお、第6領域A6においては、ECU100は、混合気をSI燃焼させる制御を実施する。
そして、ECU100は、ステップS3の判定がYESであってエンジン水温が第1判定水温未満あるいは吸気の温度が第1判定吸気温未満のときにのみ、ステップS5に進み、前記の通常制御を実施する。
(5)作用等
以上のように、本実施形態では、エンジン回転速度およびエンジン負荷が低い第1領域A1において、SPCCI燃焼が実施されるとともに混合気のガス燃料比が24以上とされて燃焼室6内の全ガス量に対する燃料の割合が小さくされる。そのため、燃費性能を高めることができる。しかも、第1領域A1において過給機33の駆動が停止され且つバイパス弁39が開弁されるようになっている。そのため、吸気通路30に取り込まれたほぼ全ての吸気を、インタークーラ35を通さずに燃焼室6に導入することができ、燃焼室6内の混合気の温度を高くして燃焼安定性を高めることができる。従って、前記のようにガス燃料比を大きくしつつ適切な部分圧縮着火燃焼を実現することができ、より確実に燃費性能を高めることができる。
そして、第1領域A1よりもエンジン回転速度が高い第4領域A4と第5領域A5とを合わせた領域B(以下、適宜、高速領域Bという)においては、過給機33が駆動されて、ほぼ全ての吸気が過給機33およびインタークーラ35を通過するようになっている。そのため、エンジン回転速度およびエンジン負荷が高い第5領域A5において、燃焼室6に導入される吸気の量を適切に確保できるとともに燃焼室6内の温度が過度に高くなるのを抑制することができる。しかも、第5領域A5よりもエンジン負荷が低い第4領域A5においても吸気通路30内に存在する吸気の温度が低く抑えられることで、車両の加速等に伴って第4領域A4から第5領域A5に移行した直後においても燃焼室6に導入される吸気の温度ひいては混合気の温度が過度に高くなるのを防止でき、第5領域A5にて異常燃焼が生じるのを確実に回避することができる。
さらに、このようにエンジン負荷が低い第4領域A4において吸気通路30内の温度つまり吸気の温度を低く抑えた場合には燃焼安定性が悪化するおそれがあるのに対して、本実施形態では、第4領域A4を含む高速領域Bにおいてガス燃料比を20以下にし且つ空燃比を14.5以上15以下にしている。つまり、気筒内の全ガス重量および空気重量に対して燃料重量の割合を比較的大きくしている。そのため、第4領域A4において混合気の燃焼を促進することができ、第4領域A4において燃焼安定性を確保しつつ第5領域A5での異常燃焼の発生を回避することができる。
また、本実施形態では、第1領域A1に加えて第2〜第5領域A2〜A5においてもSPCCI燃焼が実施されており、燃費性能を格段に高めることができる。
また、本実施形態では、高速領域Bでエンジン本体1が運転されているときの方が第1領域A1で運転されているときよりも、冷媒ポンプ61の吐出量が大きくなるように構成されている。そのため、高速領域Bにおいて吸気の温度を低くすることができ、異常燃焼の発生をより確実に防止できる。
また、本実施形態では、第1領域A1よりもエンジン回転速度の高い第3領域A3では、圧縮行程後半噴射Maが実施されて、圧縮行程の後半に燃焼室6に燃料が噴射されるようになっている。そのため、この圧縮行程後半噴射Maに係る燃料の気化潜熱の作用によって混合気の温度を効果的に低下させることができ、第3領域A3においても異常燃焼が発生するのを防止することができる。
そして、エンジン回転速度が高いことで圧縮行程の後半に燃焼室6に燃料を噴射すると排気性能が悪化するおそれがある第5領域A5では、この圧縮行程後半噴射Maを停止して前記のように第4領域A4における吸気温度の低下により異常燃焼の発生を防止しており、排気性能を悪化させることなくSPCCI燃焼の実施時に異常燃焼が生じるのを確実に回避できる。
(6)変形例
前記実施形態では、第1領域A1においてバイパス弁39を全開にした場合について説明したが、第1領域A1においてバイパス弁39は開弁されていればよく、具体的な開度は全開に限らない。ただし、第1領域A1においてバイパス弁39を全開にしておけば、インタークーラ35を通過する吸気の量を確実に少なくすることができ、燃焼室6に導入される吸気の温度を確実に高めて燃焼安定性を高くすることができる。また、前記実施形態では高速領域Bにおいてエンジン負荷が高いときの方が低いときよりもバイパス弁39の開度を小さくする場合について説明したが、第4領域A4において一部の吸気がバイパス通路38に逆流するようにバイパス弁39が開弁されている限りにおいて、エンジン負荷とバイパス弁39の開度との関係はこれに限らない。ただし、高速領域Bにおいてエンジン負荷が高い方がバイパス弁39の開度が小さくなるようにこれを制御すれば、エンジン負荷に応じた量の吸気を燃焼室6に確実に導入することができる。
また、バイパス弁39は省略してもよい。バイパス弁39を省略した場合でも、第1領域A1において過給機33を停止すれば吸気の多くをバイパス通路38を通過させることができるので、第1領域A1の燃焼安定性を高めることができる。また、第4領域A4において吸気通路30内に低温の吸気を存在させて第5領域A5への移行時に混合気の温度を低くさせることができる。
前記実施形態では、過給機33を電磁クラッチ34を介してエンジン本体1と連結し、電磁クラッチ34の締結・解除によって過給機33の駆動・停止を切り替えた場合を説明したが、過給機33を電気エネルギーによって駆動させるように構成し、過給機33への電気エネルギーの供給量の調整によって過給機33の駆動と停止とを切り替えるようにしてもよい。ただし、電磁クラッチ34を介して過給機33とエンジン本体1とを連結する前記実施形態の構造によれば、エンジン本体1の回転力を利用して過給機33を駆動できエネルギー効率を高めることができるとともに、電磁クラッチ34の締結・解除によって容易に過給機33の駆動・停止を切り替えることができる。
ここで、電磁クラッチ34を介して過給機33とエンジン本体1とを連結する構造では、エンジン回転速度が高いときに電磁クラッチ34の締結と解除との切り替えを行うと電磁クラッチ34の損傷が促進されるおそれがある。これに対して、前記実施形態では、高速領域Bではエンジン負荷によらず電磁クラッチ34が締結されて過給機33が駆動されるようになっている。つまり、高速領域Bでエンジン本体1が運転されているときは、エンジン負荷が変化しても電磁クラッチ34の締結と解除とが切り替えられないようになっている。そのため、高速領域Bのうちの第5領域A5では電磁クラッチ34を締結して過給機33を駆動させて高速領域Bのうちの第4領域A4では電磁クラッチ34を開放して過給機33の駆動を停止させる構成に比べて、前記の実施形態では、電磁クラッチ34の締結と解除との切替機会を少なくすることができ、クラッチの信頼性を高めることができる。
前記実施形態では、第3領域A3および第4領域A4と第1領域A1との間に第2領域A2が設定された場合について説明したが、第2領域A2は省略してもよい。つまり、エンジン回転速度が第2回転速度N2未満で且つエンジン負荷が第3負荷T2未満の領域に第1領域A1を設定してもよい。
1 エンジン本体
2 気筒
6 燃焼室
15 インジェクタ(燃料噴射手段、空燃比変更手段)
16 点火プラグ
33 過給機
34 電磁クラッチ(クラッチ、過給機駆動手段)
35 インタークーラ
37 過給通路
38 バイパス通路
39 バイパス弁
61 冷媒ポンプ(冷媒供給手段)
100 ECU(制御手段)
A1 第1領域(低速低負荷領域)
B 高速領域

Claims (6)

  1. 気筒が形成されたエンジン本体と、当該エンジン本体に導入される吸気が流通する吸気通路と、当該吸気通路に配設されて吸気を過給する過給機と、前記過給機よりも下流の前記吸気通路に配設されて当該過給機を通過した後の吸気を冷却するインタークーラとを備えた過給機付圧縮着火式エンジンの制御装置であって、
    気筒内の空燃比を変更可能な空燃比変更手段と、
    前記過給機の駆動と停止とを切替可能な過給機駆動手段と、
    前記空燃比変更手段および前記過給機駆動手段を制御する制御手段とを備え、
    前記吸気通路は、前記過給機と前記インタークーラとが配設された過給通路と、これら過給機とインタークーラとをバイパスするバイパス通路とを有し、
    前記制御手段は、
    エンジン回転速度が所定の基準速度未満で且つエンジン負荷が所定の基準負荷未満の低速低負荷領域でエンジンが運転されているときは、気筒内の混合気の少なくとも一部が自着火により燃焼するように、前記過給機駆動手段に前記過給機の駆動を停止させるとともに、気筒内の燃料重量に対する気筒内の全ガス重量の割合であるガス燃料比が24以上になるように前記空燃比変更手段を制御し、
    前記基準速度よりもエンジン回転速度が高い側に設定された高速領域でエンジンが運転されているときは、前記過給機駆動手段に前記過給機を駆動させるとともに、気筒内の前記ガス燃料比が20以下となり且つ気筒内の空燃比が14.5以上15以下となるように前記空燃比変更手段を制御する、ことを特徴とする過給機付圧縮着火式エンジンの制御装置。
  2. 請求項1に記載の過給機付圧縮着火式エンジンの制御装置において、
    前記バイパス通路を開閉可能な開閉弁を備え、
    前記制御手段は、
    前記低速低負荷領域でエンジンが運転されているときは、前記バイパス通路が全開となるように前記開閉弁を制御し、
    前記高速領域でエンジンが運転されているときは、エンジン負荷が高い方が前記開閉弁の開度が小さくなるように当該開閉弁を制御する、ことを特徴とする過給機付圧縮着火式エンジンの制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の過給機付圧縮着火式エンジンの制御装置において、
    前記過給機駆動手段は、前記過給機とエンジン本体の連結状態を、エンジン本体によって前記過給機が回転駆動されるように両者が連結された締結状態と、前記過給機の駆動が停止されるように前記連結が解除された解放状態とに切り替え可能なクラッチを備え、
    前記制御手段は、前記高速領域でエンジンが運転されているときは、前記過給機とエンジン本体との連結状態が前記締結状態となるように前記クラッチを制御する、ことを特徴とする過給機付圧縮着火式エンジンの制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の過給機付圧縮着火式エンジンの制御装置において、
    前記インタークーラを通過する吸気を冷却するための冷媒を当該インタークーラに供給するとともに当該冷媒の前記インタークーラへの供給量を変更可能な冷媒供給手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記高速領域でエンジンが運転されているときの方が前記低速低負荷領域でエンジンが運転されているときよりも前記インタークーラへの前記冷媒の供給量が多くなるように、前記冷媒供給手段を制御する、ことを特徴とする過給機付圧縮着火式エンジンの制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の過給機付圧縮着火式エンジンの制御装置において、
    前記高速領域でエンジンが運転されているときにも、気筒内の混合気の少なくとも一部が自着火により燃焼する圧縮着火燃焼が実行される、ことを特徴とする過給機付圧縮着火式エンジンの制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の過給機付圧縮着火式エンジンの制御装置において、
    気筒内に燃料を噴射する燃料噴射手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記低速低負荷領域よりもエンジン負荷が高い低速高負荷領域でエンジンが運転されているときは、前記燃料噴射手段によって圧縮行程の後半に気筒内に燃料を噴射する圧縮行程後半噴射を実行し、
    前記高速領域でエンジンが運転されているときは、前記圧縮行程後半噴射の実行を停止して、1燃焼サイクル中に気筒に供給される燃料の全量が圧縮行程の後半よりも前に気筒内に噴射されるように前記燃料噴射手段を制御する、ことを特徴とする過給機付圧縮着火式エンジンの制御装置。
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