JP2020121260A - 担持金属触媒及びその製造方法、燃料電池セル - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池セルの内部抵抗を低減することが可能な担持金属触媒を提供する。【解決手段】本発明によれば、担体粉末と、前記担体粉末に担持された金属微粒子とを備える担持金属触媒であって、前記担体粉末は、担体微粒子の集合体であり、前記担体微粒子は、複数の結晶子が鎖状に融着結合されて構成された鎖状部を備え、前記担体微粒子は、酸化チタンを含み、前記担体微粒子は、チタンとは原子価の異なる元素がドープされており、前記担体粉末は、前記酸化チタンのアナタース相/ルチル相の比が0.2以下であり、前記金属微粒子は、かつ平均粒子径が3〜10nmであり、前記金属微粒子は、白金を含み、前記担持金属触媒は、標準条件で測定したセル抵抗が0.090Ω・cm2以下である、担持金属触媒が提供される。【選択図】図1

Description

本発明は、担持金属触媒及びその製造方法に関する。本発明の担持金属触媒は、燃料電池のアノード電極触媒として好適に用いられる。
特許文献1には、異種金属をドープした酸化チタンで構成される担体に金属触媒を担持させた担持金属触媒を、燃料電池セルのアノード極の触媒層に用いる点が開示されている。
WO2016/203679
Journal of catalysis 161, 560-569(1996): Charge Transfer in Metal Catalysts Supported on Doped TiO2: A Theoretical Approach Based on Metal-Semiconductor Contact Theory
しかし、特許文献1の燃料電池セルは内部抵抗が十分に小さいとはいえず、内部抵抗を低減することが望まれている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、燃料電池セルの内部抵抗を低減することが可能な担持金属触媒を提供するものである。
本発明によれば、担体粉末と、前記担体粉末に担持された金属微粒子とを備える担持金属触媒であって、前記担体粉末は、担体微粒子の集合体であり、前記担体微粒子は、複数の結晶子が鎖状に融着結合されて構成された鎖状部を備え、前記担体微粒子は、酸化チタンを含み、前記担体微粒子は、チタンとは原子価の異なる元素がドープされており、前記担体粉末は、前記酸化チタンのアナタース相/ルチル相の比が0.2以下であり、前記金属微粒子は、かつ平均粒子径が3〜10nmであり、前記金属微粒子は、白金を含み、前記担持金属触媒は、標準条件で測定したセル抵抗が0.090Ω・cm以下である、担持金属触媒が提供される。
酸化チタン(TiO)は、四価のチタン(Ti4+)がドーパントによって還元されてTi3+となることによって導電性が生じる。Ti3+は、担体表面においては金属微粒子に隣接している領域に局在する。このTi3+領域の面積が広いほど、担持金属触媒の導電性が向上して、この担持金属触媒を用いた燃料電池セルの内部抵抗が低減される。
本発明者が検討を行ったところ、担体に金属コロイド粒子を吸着させた後の熱処理を920℃以上の温度で行った場合には、Ti3+領域が広くなり、担持金属触媒の導電性が大きくなることが分かった。また、1100℃を超える温度で上記熱処理を行った場合には、担体上で金属微粒子が凝集して肥大化することによって、金属微粒子間の距離が増大し、その結果、担持金属触媒の導電性が小さくなることが分かった。
このような知見により、上記熱処理を920〜1100℃で行うことによって、金属微粒子の平均粒子径が3〜10nmであり、標準条件で測定したセル抵抗が0.09Ω・cm以下である担持金属触媒が得ることができることが分かり、本発明の完成に到った。
なお、特許文献1のように担体に金属コロイド粒子を吸着させた後の熱処理を900℃で行った場合には、Ti3+領域が十分に広くならず、上記標準条件で測定したセル抵抗が0.10Ω・cm以上となることが分かった。
担持金属触媒100の触媒構造のモデル図である。 図1から担体微粒子150を抜き出した図である。 図1における担体微粒子150の分枝160の状態を示す図である。 図1におけるガス拡散径路を示す図である。 担体粉末に含まれる空隙110の分布の一例を示す。 図6A〜図6Bは、実施例1〜実施例2の担持金属触媒100のTEM画像である。 燃料電池のモデル図を示す。 担体粉末を製造するための製造装置1の、バーナー2の中央を通る断面図である。 図8中の領域Xの拡大図である。 図8中のA−A断面図である。 図10中の領域Yの拡大図である。 金属微粒子130の担持及び還元工程のフローを示す。 図13Aは、PtCo/Ta−TiO及びPt/Ta−TiOのXRDパターンを示す。図13Bは、図13Aの35〜55°付近の拡大図である。 I−V特性及びセル抵抗の測定結果を示す。 ポンプ試験の装置構成を示す。 アノードの分極曲線を示す。 PtCo/Ta−TiO触媒及びPt/Ta−TiO触媒のサイクリックボルタモグラムを示す。
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴事項について独立して発明が成立する。
1.担持金属触媒100
図1〜図4に示すように、担持金属触媒100は、複数の結晶子120が鎖状に融着結合されて構成された鎖状部を有する担体微粒子150の集合体である担体粉末と、担体粉末に担持される金属微粒子130とを備える。
担持金属触媒100は、標準条件で測定したセル抵抗が0.090Ω・cm以下であり、0.085Ω・cm以下が好ましく、0.080Ω・cm以下がさらに好ましく、0.075Ω・cm以下がさらに好ましく、0.070Ω・cm以下がさらに好ましい。セル抵抗の下限は、特に既定されないが、例えば、0.010Ω・cmである。標準条件については、実施例で詳細に説明する。
以下、各構成について説明する。
1−1.担体微粒子150及び担体粉末
図1に示すように、担体微粒子150には、その分枝160及びその複数の分枝間に存在する孔で取り囲まれた立体的な空隙110が形成されている。分枝160は、担体微粒子150を構成する複数の結晶子120が鎖状に融着結合されて構成された鎖状部が枝として分かれた部分である。酸化剤である酸素及びまたは燃料である水素を拡散させ、担持金属触媒100上へ輸送するガス拡散経路を上記した担体微粒子150の立体配置により形成されている。
図1〜図3に担持金属触媒の構造モデルの例として示したように、担体微粒子150は、分枝同士がつながる点(分岐点、以下単に分岐と称す場合もあり)b1、b2、b5、b4、b1で囲まれた第1の孔部、分岐点b1、b2、b3、b1で囲まれた第2の孔部、分岐点b2、b3、b6、b7、b5、b2で囲まれた第3の孔部、分岐点b1、b3、b6、b7、b5、b4、b1で囲まれた第4の孔部の計4つの孔部を備える。ここで各孔部(第1〜第4の孔部)の分岐点で囲まれた面を孔面とすると、空隙110はこれら4つの孔面で囲まれる立体的空間である。担体微粒子150は、このように複数の分枝同士がつながる複数の分岐点で囲まれる孔部を複数備える。そして複数の孔部によって囲まれる立体的空間(空隙)が互いに連続して備えられた構造となっている。したがってこの空隙が酸素や水素などのガス拡散径路(ガス拡散パス)となる。図4は、図1におけるガス拡散径路を示す図である。図4では、空隙110のガス拡散径路(ガス拡散パス)の一例を示している。酸化剤(ガス)、燃料ガス等の流れ(ガス拡散径路)170は図4に示すように空隙110を介して所望の方向に流れることができる。つまりこの空隙110がガス拡散径路となる。
なお、担体微粒子150の簡素な構成としては、単に1つの孔部(たとえば分岐点b1、b2、b5、b4、b1で囲まれた第1の孔部)を備えるようにしてもよい。この場合は、結晶子120の結晶子粒の厚みの分の空隙110を備えることになる。さらに簡素な構成としては、担体微粒子150は1つ以上の分枝を持つものであってもよい。この場合であっても担体微粒子150同士間に分枝があるために密着できずその間に空隙110を備えることができる。
なお、上記で孔部と記したところは、閉曲線(クローズドループ)と言い換えてもよい。あるいは、複数の上述した分岐点(たとえば分岐点b1〜b7)を含む閉曲面に囲まれた空隙110を有すると言い換えることもできる。分岐点b1〜b7としては、分枝同士がつながる担体微粒子150を構成する金属酸化物の結晶子の重心としてとらえることもできるし、あるいはこの結晶子上の任意の1点としてもよい。
結晶子120のサイズは、1〜30nmが好ましく、5〜15nmがさらに好ましい。このサイズは、具体的には例えば、1、5、10、15、20、25、30nmであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。結晶子120のサイズ(結晶子径)は、XRDパターンのピークの半値幅からシェラー式に基づいて求めることができる。
担体微粒子150の集合体は、粉末状である。このような集合体を「担体粉末」と称する。
担体粉末中の担体微粒子150の平均粒子径は、0.1μm〜4μmであり、0.5μm〜2μmが好ましい。担体微粒子150の平均粒子径は、レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置によって測定することができる。
担体粉末の比表面積は、12m/g以上が好ましく、25m/g以上がさらに好ましい。この比表面積は、例えば12〜100m/gであり、具体的には例えば、12、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100m/gであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
担体粉末に含まれる空隙110の分布の一例を図5に示す。空隙110の分布は、水銀ポロシメータを用いて担体粉末の立体的な空隙の容積を測定することによって求めることができる。図5は、測定された容積値と空隙の数とから空隙1つあたりの容積を求め、求められた容積と同じ容積の球の直径に換算した値(水銀圧入法による球相当径)の積算分布を示している。図5に示すように、担体粉末には、11nm以下の空隙(一次孔)と11nmより大きな空隙(二次孔)が存在するが好ましい。これによって、燃料電池の触媒層におけるガス拡散経路が確保される。
担体粉末は、空隙率が50%以上であることが好ましく、60%以上であることがさらに好ましい。空隙率は、例えば50〜80%であり、具体的には例えば、50、55、60、65、70、75、80%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。空隙率は、水銀圧入法またはFIB−SEMによって求めることができる。
担体粉末は、安息角が50度以下であることが好ましく、45度以下であることがさらに好ましい。この場合、担体粉末は小麦粉と同程度の流動性を有しており、取り扱いが容易である。この安息角は、例えば20〜50度であり、具体的には例えば、20、25、30、35、40、45、50度であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。安息角は、落下体積法によって求めることができる。
担体微粒子150は、チタンとは原子価の異なる元素がドープされている。チタンとは原子価の異なる元素としては、イットリウムを代表とする希土類元素、ニオブ、タンタルを代表とする5属元素、タングステンを代表とする6属元素およびアンチモンを代表とする15属元素の中から少なくとも1つが選ばれる。このような元素でドーピングすることによって担体微粒子に対して導電性を付与することができる。このような元素のうち、ニオブ、タンタルを代表とする5属元素、又はタングステンを代表とする6属元素が好ましく、タンタル、ニオブ又はタングステンが特に好ましい。タンタル又はタングステンの2つは固溶限が大きいため特に好ましい。ところで、酸化チタンのアナタース相はノンドープの場合には500℃程度の熱処理でルチル相に変化させることができるが、ドーパントの固溶置換に伴って相変化温度が1000℃以上にまで上昇することがある。このため、担体微粒子150の酸化チタンがドーパントを含む場合には、後述する「3.担体粉末の製造方法」で説明した方法によって担体微粒子150及び担体粉末を製造する意義が特に大きい。
担体粉末の導電率は、0.001S/cm以上であることが好ましく、0.01S/cm以上であることがさらに好ましい。この導電率は、例えば0.01〜1000S/cmであり、具体的には例えば、0.01、0.1、1、10、100、1000S/cmであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。導電率は、JIS規格(JIS K 7194)に基づいて測定することができる。
担体微粒子150は、複数の結晶子120が鎖状に融着結合されて構成された鎖状部からなる分枝160を有しており、これ自身が電子を流す性質を備える。担体微粒子150は図1〜図4に示すように、複数の分枝160を持ち、分枝同士が互いにつながる分岐点(b1〜b7)を介して分枝同士がネットワークを組んだ状態となっており、これらの間は電気的に導電性の性質を有することになる。従って図1のP0点から点線で示した担体微粒子150の分枝160は、これ自体が電子伝導径路(電子伝導パス)140を構成している。
本実施形態では、担体微粒子150は、酸化チタンを含んでおり、担体微粒子150に含まれる金属酸化物中の酸化チタンの割合は、50mol%以上が好ましい。この割合は、具体的には例えば、50、60、70、80、90、95、100mol%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
担体粉末中の酸化チタンは、アナタース相/ルチル相の比が0.2以下である。この場合、ルチル相の特徴が強く現れることになるので、熱力学的安定性が高まり、且つドーピングしたときに導電性を付与されやくなる。この比は、具体的には例えば、0、0.05、0.1、0.15、0.2であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。この比は、XRDパターンでの(2θ=25.16度のピーク強度)/(2θ=27.24度のピーク強度)によって求めることができる。2θ=25.16度及び27.24度は、それぞれ、アナタース相及びルチル相の存在に起因するピークであるからである。
1−2.金属微粒子130
金属微粒子130は、触媒として機能しうる金属又は合金の微粒子である。金属微粒子130は、白金を含む。担体粉末に担持される多数の金属微粒子130の平均粒子径は、3〜10nmである。この平均粒子径は、具体的には例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20nmであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。金属微粒子130の平均粒子径が3nm未満であれば、電極反応の進行と共に溶解し、また10nmより大きくなると電気化学的活性表面積が小さくなり所望の電極性能が得られない。金属微粒子130の平均粒子径は、図6に示すような担持金属触媒100のTEM画像に写っている全ての金属微粒子130の外接円の直径を測定し、その算術平均によって求めることができる。
金属微粒子130は、コアと、これを被覆するスキン層を備えることが好ましい。コアは、貴金属と遷移金属の合金を含むことが好ましい。スキン層は、貴金属を含むことが好ましい。貴金属としては、白金が好ましく、遷移元素としてはコバルト(Co)あるいはニッケル(Ni)が好ましく、特にコバルトが好適である。
金属微粒子130には、チタンが固溶されていることが好ましく、スキン層よりもコアにチタンが多く固溶されていることが好ましい。このように、コアに多くのチタンが固溶されることによってコアの活性が向上する。
金属微粒子130の担持量は、1〜50質量%が好ましく、5〜25質量%がさらに好ましい。この担持量は、具体的には例えば、1、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50質量%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
担持金属触媒100の電気化学的活性表面積は、20m/g以上であることが好ましい。この表面積は、例えば20〜200m/gであり、具体的には例えば、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200m/gであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。電気化学的活性表面積は、サイクリックボルタンメトリーによって求めることができる。
2.燃料電池セル200
図7に本発明の燃料電池のモデル図を示す。図7において、燃料電池セル200は、電解質膜230を挟んでアノード201側の触媒層220A、ガス拡散層210Aとカソード202側の触媒層220K、ガス拡散層210Kがそれぞれ対向するように構成される。アノード側ガス拡散層210A、アノード側触媒層220A、電解質膜230、カソード側触媒層220K、カソード側ガス拡散層210Kがこの順に並ぶ構成である。固体高分子形燃料電池200のアノード201とカソード202の間に負荷203を接続することにより、負荷203に対し電力を出力する。
アノード側触媒層220Aとカソード側触媒層220Kの少なくとも一方が担持金属触媒100によって形成されることが好ましく、アノード側触媒層220Aが担持金属触媒100によって形成されることがさらに好ましい。担持金属触媒100は、酸素雰囲気下での電気抵抗が、水素雰囲気下での電気抵抗よりも大きい。このため、担持金属触媒100をアノード側触媒層220Aに用いると、燃料電池セルの起動時や停止時にアノード側触媒層220Aにおいて酸素還元反応が起こることが抑制され、カソード側触媒層220Kの担体がカーボンであっても、その腐食反応が抑制され、燃料電池セルの発電性能の低下が抑制される。
担持金属触媒100以外の触媒としては、特許文献1に開示されている触媒、酸化チタン以外のセラミック(例:酸化スズ)の担体に金属微粒子を担持した触媒、カーボン担体に金属微粒子を担持した触媒などが挙げられる。
3.担体粉末の製造方法
まず、図8〜図11を用いて、担体粉末の製造に利用可能な製造装置1について説明する。製造装置1は、バーナー2と、原料供給部3と、反応筒4と、回収器5と、ガス貯留部6を備える。原料供給部3は、外筒13と、原料流通筒23を備える。
バーナー2は、筒状であり、原料供給部3は、バーナー2の内部に配置されている。バーナー2と外筒13の間にバーナーガス2aが流通される。バーナーガス2aは、着火により、バーナー2の先端に火炎7を形成するために用いられる。火炎7によって、1000℃以上の高温領域が形成される。バーナーガス2aは、プロパン、メタン、アセチレン、水素もしくは亜酸化窒素等の可燃性ガスを含むことが好ましい。一例では、バーナーガス2aとして、酸素及びプロパンの混合ガスを用いることができる。高温領域の温度は、例えば1000〜2000℃であり、具体的には例えば、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000℃であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
原料流通筒23には、担体粉末を生成するための原料溶液23aが流通される。原料溶液23aとしては、チタン化合物を含むものが用いられる。チタン化合物としては、脂肪酸チタンが例示される。脂肪酸の炭素数は、例えば2〜20であり、4〜15が好ましく、6〜12がさらに好ましい。脂肪酸チタンとしては、オクチル酸チタンが好ましい。原料溶液23aには、担体微粒子150をドーピングするための金属化合物を含んでもよい。金属化合物としては、脂肪酸金属(Nb,Ta,Wなど)塩が例示される。脂肪酸の炭素数は、例えば2〜20であり、4〜15が好ましく、6〜12がさらに好ましい。脂肪酸金属塩としては、オクチル酸ニオブ、オクチル酸タンタル、オクチル酸タングステンが好ましい。チタン化合物:金属化合物のモル比は、担体粉末の導電率を高めるべく、適宜決定されるが、例えば、0.8:0.2〜0.99:0.01が好ましい。
原料溶液23a中において、チタン化合物は、非水溶媒中に溶解又は分散されることが好ましい。非水溶媒としては、ターペンを代表とする有機溶媒が挙げられる。原料溶液23a中に水分が含まれていると、脂肪酸チタンが加水分解されて劣化する場合がある。脂肪酸チタンの加水分解を防ぐべく、原料溶液23aは、水の含有量が100ppm以下であることが好ましく、50ppm以下であることがさらに好ましい。脂肪酸チタンの加水分解を防ぐことによって酸化チタンのルチル相の割合を高めることができる。
外筒13と原料流通筒23の間には、原料溶液23aのミスト化に用いられるミスト化ガス13aが流通される。ミスト化ガス13aと原料溶液23aを原料供給部3の先端から一緒に噴出させると、原料溶液23aがミスト化される。原料溶液23aのミスト23bは、火炎7中に噴霧され、原料溶液23a中のチタン化合物が火炎7中で熱分解反応して結晶子120が鎖状に融着結合されて構成された鎖状部を有する担体微粒子150の集合体である担体粉末が生成される。ミスト化ガス13aは、一例では、酸素である。
反応筒4は、回収器5とガス貯留部6の間に設けられている。反応筒4内に火炎7が形成される。回収器5にはフィルタ5aと、ガス排出部5bが設けられている。ガス排出部5bには陰圧が加えられる。このため、回収器5及び反応筒4内にガス排出部5bに向かう気流が生成される。
ガス貯留部6は、筒状であり、冷却ガス導入部6aと、スリット6bを備える。冷却ガス導入部6aから冷却ガス6gがガス貯留部6内に導入される。冷却ガス導入部6aは、ガス貯留部6の内周壁6cの接線に沿った方向に向けられているので、冷却ガス導入部6aを通じてガス貯留部6内に導入された冷却ガス6gは、内周壁6cに沿って旋回する。ガス貯留部6の中央にはバーナー挿通孔6dが設けられている。バーナー挿通孔6dにはバーナー2が挿通される。スリット6bは、バーナー挿通孔6dに隣接した位置に、バーナー挿通孔6dを取り囲むように設けられている。このため、バーナー挿通孔6dにバーナー2を挿通させた状態では、スリット6bは、バーナー2を取り囲むように設けられる。ガス貯留部6内の冷却ガス6gは、ガス排出部5bに加えられた陰圧によって駆動されて、スリット6bから反応筒4に向けて排出される。冷却ガス6gは、生成された酸化チタンを冷却可能なものであればよく、不活性ガスが好ましく、例えば空気である。冷却ガス6gの流速は、バーナーガス2aの流速の2倍以上が好ましい。冷却ガス6gの流速の上限は、特に規定されないが、例えば、バーナーガス2aの流速の1000倍である。冷却ガス6gの流速/バーナーガス2aの流速は、例えば2〜1000であり、具体的には例えば、2、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、100、200、500、1000であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。なお、本実施形態では、ガス排出部5bに陰圧を加えて冷却ガス6gを流しているが、冷却ガス導入部6aに陽圧を加えて冷却ガス6gを流すようにしてもよい。
ガス貯留部6がない場合、バーナーと反応筒の隙間から外気が反応筒に直接流入する。このために、反応筒内において外気が乱流になって、ミスト,結晶子、及び担体微粒子が撹乱されてしまうために、これらが火炎によって十分加熱されずに、準安定相であるアナタース相の割合が多い酸化チタンが生成される。一方、本発明では、スリット6bを通じて火炎7の周囲に冷却ガス6gを供給しているので、冷却ガス6gが層流になって火炎7の周囲を流れる。このために、ミスト23b,結晶子120、及び担体微粒子150が冷却ガス6gによって撹乱されず、火炎7に沿って移動しながら火炎7によって十分に加熱されて反応が進むので、担体微粒子150中の酸化チタンのルチル相の割合が高められる。また、担体微粒子150が火炎7から出た後は担体微粒子150が冷却ガス6gによって即座に冷却されるので、鎖状部を有する構造が維持される。冷却された担体微粒子150は、フィルタ5aによって捕捉されて回収される。
本発明では、担体微粒子150の集合体である担体粉末は、製造装置1を用い、バーナー2の先端に火炎7によって1000℃以上の高温領域を形成し、スリット6bを通じて冷却ガス6gを高温領域の周囲に供給しつつ、この高温領域においてチタン化合物を熱分解反応させることによって製造することができる。高温領域は、火炎7以外にも、プラズマなどによって形成してもよい。
4.担持金属触媒100の製造方法
担持金属触媒100の製造方法は、担持工程と、還元工程を備える。
<担持工程>
担持工程では、担体粉末に金属微粒子130を担持させる。この担持は、逆ミセル法、コロイド法、含浸法などの手法を用いて行うことができる。コロイド法では、担持工程は、吸着工程と、熱処理工程を備える。
吸着工程では、担体粉末に金属コロイド粒子を吸着させる。より具体的には、コロイド法で合成した金属コロイド粒子を水溶液中に分散させた分散液を調製し、前記分散液中に金属コロイド粒子を添加及び混合することで、担体粉末表面に前記コロイド粒子を吸着させる。コロイド粒子を吸着させた担体粉末はろ過と乾燥を経て、分散媒と分離することができる。金属コロイド粒子の金属は、白金を含む。
熱処理工程では、吸着工程の後に、920〜1100℃で熱処理を行って金属コロイド粒子を金属微粒子130に変化させる。この熱処理の温度は、具体的には例えば、920、930、940、950、960、970、980、990、1000、1010、1020、1030、1040、1050、1060、1070、1080、1090、1100℃であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
熱処理時間は、例えば0.1〜20時間であり、0.5〜5時間が好ましい。この時間は、具体的には例えば、0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20時間であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
熱処理は、窒素などの不活性ガス雰囲気下や1〜4%の水素を含む不活性ガス雰囲気下で行うことができる。
このような温度での熱処理工程を行うことによって、(1)担体粉末中のルチル相の割合が増大するという効果、(2)金属微粒子130が担体微粒子150と強固に融着されるという効果と、(3)金属微粒子130の近傍に形成されるTi3+領域が広くなって担持金属触媒の導電性が向上するという効果が得られる。
ここで、(3)について、より詳しく説明する。
800℃以上の熱処理では、担体粉末のTi原子が金属微粒子130内に拡散する。このため、金属微粒子130の全体がTiとPtを含む合金となる(Tiの割合は、内部が大きく、外に行くほど小さい)。900℃程度まではその状態が維持されるが、920℃以上になると、金属微粒子130の表面にPtが析出してスキン層を形成する。Ptのスキン層が形成されると、その近傍のTiOから酸素が抜けやすくなり(非特許文献1を参照)、その結果、金属微粒子130の周辺のTi3+領域が広がり、担持金属触媒の導電性が向上する。特許文献1のように、900℃で熱処理を行うと、金属微粒子130の全体がTiとPtを含む合金となり、Ptのスキン層が形成されない。このため、Ti3+領域が広がりにくく、導電性が高くならない。
<還元工程>
還元工程では、熱処理工程の後に、金属微粒子130の還元処理が行われる。還元処理は、水素などの還元性ガスを含む還元性雰囲気下で、熱処理を行うことによって行うことができる。
この熱処理の温度は、例えば70〜300℃であり、100〜200℃が好ましい。この温度は、具体的には例えば、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、250、300℃であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
この熱処理の時間は、例えば0.01〜20時間であり、0.1〜5時間が好ましい。この時間は、具体的には例えば、0.01、0.05、0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20時間であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
還元性ガスが水素である場合、その濃度は、例えば0.1〜100体積%であり、0.2〜10体積%が好ましく、0.5〜3体積%がさらに好ましい。この濃度は、具体的には例えば、0.1、0.2、0.5、1、1.5、2、2.5、3、10、100体積%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
担持工程での熱処理後の金属微粒子130は、酸化された状態になっている場合があり、その場合、金属微粒子130が触媒活性を示さない場合がある。この場合、金属微粒子130の還元を行うことによってその触媒活性を高めることができる。
以下に示す方法で担持金属触媒を製造し、各種評価を行った。
1.担持金属触媒100の製造
<実施例1>
(担体粉末の製造)
図8〜図11に示す製造装置1を用いて、担体粉末の製造を行った。バーナーガス2aとしては、酸素5L/分、プロパンガス1L/分を混合したガスを用い、このガスに着火してバーナー2の先端に1600℃以上の火炎(化学炎)7を形成した。原料溶液23aとしては、オクチル酸チタンおよびオクチル酸タンタルをモル比で0.95:0.05の割合でミネラルスプリットターペンに混合し、溶解させたものを用いた。ミスト化ガス13aとしては、酸素を用いた。9L/分のミスト化ガス13aと、3g/分の原料溶液23aを混合し、スプレーノズル(アトマイザー)である原料供給部3の先端から火炎中心部分に噴霧し、燃焼させ、担体微粒子150の集合体である担体粉末を生成させた。その際、ガス排出部5bを負圧にすることによって、スリット6bから空気を170L/分の流量で吸引することで、生成した担体粉末を回収器5(フィルタ5a付き)に回収した。原料供給部3は、二重管構造(全長322.3mm)からなり外筒13から酸素ガス、原料流通筒23には原料溶液23aが供給され、原料流通筒23先端にはフルイドノズル、エアノズルがあり、そこで、原料溶液23aをミスト23bにした。担体粉末の回収量は60分間の運転で10g以上であった。
(金属微粒子130の担持及び還元)
図12の手順に従い、金属微粒子130を担体粉末に担持させた。
まず、塩化白金酸六水和物水溶液0.57mLを38mlの超純水に溶解させ、更に炭酸ナトリウム1.76gを加え撹拌した(図12のステップS1)。
その溶液を150mlの水で希釈し、NaOHを用いて溶液のpHを5に調整した。その後、過酸化水素を25ml加え、NaOHでpHを5に再調整した(図12のステップS2)。
その分散液に15mLの超純水に0.50gの担体粉末を分散させた分散液を加え(図12のステップS3)、90℃にて3時間撹拌した(図12のステップS4)。室温まで冷却した後、濾過及び超純水及びアルコールでの洗浄を行い、80℃にて一晩乾燥した後、窒素中で950℃で2時間の熱処理行って金属微粒子130を担体粉末に担持させ、その後、1%水素中で150℃で2時間の熱処理を行って金属微粒子130を還元した(図12のステップS5)。以上の工程によって、金属微粒子130が担体粉末に担持された担持金属触媒100が得られた。
<実施例2>
図12のステップS2において、更にCoCl溶液(CoCl (関東化学製)/15mL超純水)を2mL/分で滴下して撹拌した以外は、実施例1と同様の方法で担持金属触媒100を製造した。
<比較例1>
ステップS5の950℃の熱処理温度を900℃に変更した以外は、実施例1及び実施例2と同様にして、担持金属触媒100を得た。
2.各種評価
<BET比表面積>
実施例1の担体粉末について、BETによる比表面積を測定したところ、60m/gであった。
<XRDパターン>
実施例1〜2の担持金属触媒100についてXRD測定により得られた回折パターンを図13Aに示す。35〜55°付近の拡大図を図13Bに示す。
実施例1〜2の担持金属触媒100について、ルチル相に起因するピーク(2θ=27.24度)のみが確認され、アナタース相に起因するピーク(2θ=25.16度)は確認されなかった。また、実施例1〜2の担体粉末についてXRDパターンを測定したところ、アナタース相に起因するピークが確認されたものの、その強度は非常に小さく、アナタース相/ルチル相の比が0.2以下であった。
また、図13Bによると、Pt/Ta−TiO(実施例1)及びPtCo/Ta−TiO(実施例2)の回析パターンにおいて、40°、45°付近にPtのピークが確認できる。これらは、Ptのみのピークに対して僅かに高角度側へシフトしている。このことから、金属微粒子130であるPtCo及びPtが950℃にて熱処理された際、担体粉末の構成成分であるTiが各金属微粒子130に拡散及び固溶してPtCoTi及びPtTi合金が形成されているものと考えられる。
<TEM画像による解析>
実施例1〜2の担持金属触媒100についてTEM画像を図6A及び図6Bに示す。図6A及び図6Bに示す担持金属触媒100のTEM画像に写っている全ての金属微粒子130の外接円の直径を測定し、その算術平均によって金属微粒子130を算出した。実施例1では、金属微粒子130の平均粒子径が6.9nmであり、標準偏差値が2.7nmであった。実施例2では、金属微粒子130の平均粒子径が7.8nmであり、標準偏差値が3.0nmであった。
<燃料電池セルの作製>
(アノード触媒インクの作製)
まず、0.45gの担持金属触媒100とナフィオンを体積比が0.7となるように混合し、この混合物と、2−プロパノール1.98g、及び水2g、及びジルコニア製ボール(直径5mm)20個を、ジルコニア製ポット(フリッチュ製、容積45cm)に入れ、遊星ボールミル(フリッチュ製、P−6、回転数270rpm)にて30分混合した。この遊星ボールミルでの混合で得られた混合物を、ミルポット回転機(日東科学製、ANZ−61S、回転数60rpm)にてさらに2時間混合し、得られた混合物を保冷庫(12℃)にて24時間静置した。24時間静置した混合物をさらにミルポット回転機にてさらに1時間混合し、さらに、超音波ホモジナイザー(SMT製、UH−50)にて再分散処理を行った。一連の操作で得られた混合物を、以後、アノード触媒インクと表記する。
(カソード触媒インクの作製)
また、Ptを担持したカーボンブラック(Pt/GCB、田中貴金属製、TEC10EA50E,Pt担持量46wt%)、及びナフィオン、及びエタノール、及び水の混合液も前記カソード触媒インクの作製条件と同様な方法にて作製した。具体的には、Pt/GCBを0.45g、ナフィオンをPt/GCBの体積に対して0.7の割合で混合し、揮発性有機化合物の一種であるエタノール3.96g、及び水2g、及びジルコニア製ボール(直径5mm)20個を、ジルコニア製ポット(フリッチュ製、容積45cm)に入れ、遊星ボールミル(フリッチュ製、P−6、回転数270rpm)にて30分混合した。この遊星ボールミルでの混合で得られた混合物を、ミルポット回転機(日東科学製、ANZ−61S、回転数60rpm)にてさらに2時間混合し、得られた混合物を保冷庫(12℃)にて24時間静置した。24時間静置した混合物をさらにミルポット回転機にてさらに12時間混合し、さらに、超音波ホモジナイザー(SMT製、UH−50)にて再分散処理を行った。一連の操作で得られたPt/CB及びナフィオンの混合物を、以後、カソード触媒インクと表記する。
アノード触媒塗布膜(CCM、面積:4.4cm)の作製にはパルススワールスプレー法(PSS)を用いた。霧化圧を0.15MPa、オペレーション圧を0.4MPa、シリンジ圧を0.1MPa、基板温度を55℃に調整し、白金担持量が約0.5mg−Pt/cmになるようにアノード触媒インクを高分子電解質膜(ナフィオン膜)上に数回塗布し、続けて60℃の恒温槽にて乾燥させることで、白金担持量が約0.048〜0.054mg−Pt/cmとなるアノードのCCM(高分子電解質膜の片面にアノード触媒層が形成された構造)を作製した。
一方、Pt/GCBのCCMの作製にもPSS法用いた。カーボンペーパーを用いたガス拡散層(GDL、25BCH,SGL carbon group)にPS)に、カソード触媒インクを塗布した。霧化圧を0.15MPa、オペレーション圧を0.4MPa、シリンジ圧を0.1MPa、基板温度を55℃に調整し、白金担持量が約0.5mg−Pt/cmになるようにカソード触媒インクをGDL上に数回塗布すると共に、60℃の恒温槽にて乾燥させた。その結果、白金担持量が約0.5mg−Pt/cmとなるカソードのガス拡散電極(ガス拡散層上にカソード触媒層が形成された構造)(GDE,触媒層面積4.4cm)を作製することができた。
上記のCCMにおいて、アノード触媒層が塗布されていない高分子電解質膜の面に対して、カソード触媒層が高分子電解質膜に当接するように前記のGDEを積層し、さらにCCMのアノード触媒層上にガス拡散層(GDL)を重ね、ホットプレス(140℃、圧力10kg・f/cm)を3分間行った。これにより、高分子電解質膜上にカソード触媒層及びアノード触媒層がそれぞれ対向するように積層された膜電極接合体(MEA)を得た。
上記の各MEAを用いて単セルを組み立て、発電評価装置(Panasonic Production Technology製、FCE−1)に設置した。
<I−V特性及びセル抵抗の測定>
電流と電圧(I−V)の関係は電子負荷装置(菊水電子製、PLZ−664WA)を用いて測定した。アノードには水素(100ml/min、大気圧)、カソードには酸素もしくは空気を100ml/minの流量で、大気圧にて導入した。温度は80℃に保持した。セル抵抗はミリオームメータ(鶴賀電機製、Model 356E)にて測定した。負荷に流れる電流の密度が0.5A/cmとなるときのセル抵抗を「標準条件で測定したセル抵抗」とする。
I−V特性の測定結果を図14に示す。Pt/Ta−TiO触媒(実施例1)と、PtCo/Ta−TiO触媒(実施例2)と、比較としての市販のPt/GCB触媒の測定結果を共に示す。Pt/Ta−TiO触媒及びPtCo/Ta−TiO触媒のI−V測定結果は比較対象である市販のPt/GCB触媒のI−V測定結果と遜色ないことが分かる。また、PtCo/Ta−TiO触媒のI−V特性測定結果はPt/Ta−TiO触媒より僅かに過電圧が抑制されていることも分かる。
実施例1及び実施例2の担持金属触媒100を用いて作製した燃料電池セルの「標準条件で測定したセル抵抗」を測定した。測定結果を図14の下部に示す。セル抵抗は、どちらも0.069Ω・cmであり、市販Pt/GCB触媒を用いて作成した燃料電池セルのセル抵抗とほぼ同じである。図14下部のグラフがほぼ重なっていることからもそのことが分かる。一方、比較例1の担持金属触媒100、すなわち900℃で熱処理したPt/Ta−TiO触媒及びPtCo/Ta−TiO触媒を用いた場合、その燃料電池セルのセル抵抗は、0.113Ω・cmであった。このことから、950℃で熱処理をすることにより、標準条件で測定したセル抵抗が0.09Ω・cm以下である担持金属触媒が得ることができることが分かった。すなわち、本発明の担持金属触媒及びその担持金属触媒を用いた燃料電池セルは、燃料電池セルの内部抵抗を低減するというすぐれた効果を有する。
アノード側の性能向上を確認するため、Hポンプ試験によるアノード分極測定を行った。表1の条件下で、上記のセル抵抗の測定で用いたセルにてHポンプ試験を実施した。なお、アノードに供給した水素ガスをカソードへ連続して供給(図15)した。PtCo/Ta−TiO触媒、Pt/Ta−TiO触媒及び比較として市販のPt/GCB触媒を用いたセルにおけるアノードの分極曲線を図16に示す。PtCo/Ta−TiO触媒のアノード分極はPt/Ta−TiO触媒を用いた場合と同等であり、Pt/GCBの場合より僅かに過電圧が高い値を示した。またこの値は、比較例1として担持金属触媒100を用いて900℃で熱処理したPt/Ta−TiO触媒及びPtCo/Ta−TiO触媒を用いた場合に比べ10分の1以下である。すなわち、950℃で熱処理することにより、Hポンプ試験においてもアノード側の性能が向上することが確認できた。すなわち、本発明は、Hポンプに対して適用することにより、Hポンプの性能が向上するというすぐれた効果を有する。
図17にPtCo/Ta−TiO触媒及びPt/Ta−TiO触媒のサイクリックボルタモグラムを示す。図17より得られた電気化学的活性表面積(ECA)はPtCo / Ta-TiO2では17.0 m2 g-1、Pt / Ta-TiO2では17.2 m2 g-1であった。Pt及びPtCo双方でECAがほぼ同じであることは、最表面が同じPtスキン層で覆われていることを示す証拠である。また、Ptの酸化還元に伴う0.6Vから1.0Vの波形ピーク面積が水素吸着脱離波の面積に比べ大幅に低下していることも分かる。これは、アノードにおける酸素還元反応が大幅に低下していることを意味しており、例えば、燃料電池自動車の起動停止時において、アノードでの酸素還元反応が抑制されることを意味している。その結果、カソードでの水素発生反応及びプロトンのリバース電流が抑制され、カソードでのカーボン劣化が抑制される。すなわち、本発明の担持金属触媒及びその担持金属触媒を用いた燃料電池セルは、アノードで生じる酸素還元反応によるカソード触媒劣化を抑制するというすぐれた効果を有する。
1 :製造装置
2 :バーナー
2a :バーナーガス
3 :原料供給部
4 :反応筒
5 :回収器
5a :フィルタ
5b :ガス排出部
6 :ガス貯留部
6a :冷却ガス導入部
6b :スリット
6c :内周壁
6d :バーナー挿通孔
6g :冷却ガス
7 :火炎
13 :外筒
13a :ミスト化ガス
23 :原料流通筒
23a :原料溶液
23b :ミスト
100 :担持金属触媒
110 :空隙
120 :結晶子
130 :金属微粒子
150 :担体微粒子
160 :分枝
200 :固体高分子形燃料電池
201 :アノード
202 :カソード
203 :負荷
210A :アノード側ガス拡散層
210K :カソード側ガス拡散層
220A :触媒層
220A :アノード側触媒層
220K :カソード側触媒層
230 :電解質膜

Claims (5)

  1. 担体粉末と、前記担体粉末に担持された金属微粒子とを備える担持金属触媒であって、
    前記担体粉末は、担体微粒子の集合体であり、
    前記担体微粒子は、複数の結晶子が鎖状に融着結合されて構成された鎖状部を備え、
    前記担体微粒子は、酸化チタンを含み、
    前記担体微粒子は、チタンとは原子価の異なる元素がドープされており、
    前記担体粉末は、前記酸化チタンのアナタース相/ルチル相の比が0.2以下であり、
    前記金属微粒子は、かつ平均粒子径が3〜10nmであり、
    前記金属微粒子は、白金を含み、
    前記担持金属触媒は、標準条件で測定したセル抵抗が0.090Ω・cm以下である、担持金属触媒。
  2. アノード側触媒層、電解質膜、及びカソード側触媒層をこの順に備える燃料電池セルであって、
    前記アノード側触媒層と前記カソード側触媒層の少なくとも一方は、請求項1に記載の担持金属触媒によって形成される、燃料電池セル。
  3. 請求項2に記載の燃料電池セルであって、
    前記アノード側触媒層は、請求項1に記載の担持金属触媒によって形成される、燃料電池セル。
  4. 担持工程を備える、担持金属触媒の製造方法であって、
    前記担持工程は、吸着工程と、熱処理工程を備え、
    前記吸着工程では、担体粉末に金属コロイド粒子を吸着させ、
    前記金属コロイド粒子の金属は、白金を含み、
    前記担体粉末は、担体微粒子の集合体であり、
    前記担体微粒子は、複数の結晶子が鎖状に融着結合されて構成された鎖状部を備え、
    前記担体微粒子は、酸化チタンを含み、
    前記担体微粒子は、チタンとは原子価の異なる元素がドープされており、
    前記担体粉末は、前記酸化チタンのアナタース相/ルチル相の比が0.2以下であり、
    前記熱処理工程では、前記吸着工程の後に、920〜1100℃で熱処理を行って前記金属コロイド粒子を金属微粒子に変化させる、方法。
  5. 請求項4に記載の方法であって、
    前記担体粉末は、担体粉末生成工程によって生成され、
    前記担体粉末生成工程では、チタン化合物を1000℃以上の高温領域で熱分解反応させて担体微粒子の集合体である担体粉末を生成し、
    前記担体粉末生成工程は、筒状のガス貯留部に設けられたスリットを通じて前記高温領域の周囲に冷却ガスを供給しながら行われ、
    前記ガス貯留部は、前記ガス貯留部内に前記冷却ガスを導入する冷却ガス導入部を備え、
    前記冷却ガス導入部は、前記冷却ガス導入部を通じて前記ガス貯留部内に導入された前記冷却ガスが前記ガス貯留部内で前記ガス貯留部の内周壁に沿って旋回するように構成される、方法。
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