JP2020121027A - 模型眼 - Google Patents
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Abstract
【課題】被検眼の眼底を撮像する眼科装置において眼底中心部から眼底周辺部の広範囲に亘る解像力を精度良く測定できる模型眼を提供する。【解決手段】眼科装置の光学ヘッド部11の光学系における光軸K上に同軸に配置される第1の光学部品410と、模型眼400が眼科装置に取り付けられた際に第1の光学部品410における眼科装置の側とは反対側に配置され、第1の光学部品410の光軸Kに対して直交する基準面420aを有し、基準面420aには、当該基準面に沿った方向の眼科装置の解像力を測定するための解像力チャートであって当該基準面における第1の光学部品410の光軸Kの位置からの距離が異なる複数の解像力チャート421が設けられている第2の光学部品420と、第2の光学部品420を第1の光学部品410の光軸Kに沿って移動させる可動機構440を備える。【選択図】図4
Description
本発明は、被検眼を撮像する眼科装置に取り付け可能に構成され、眼科装置の光学系の評価に用いられる模型眼に関するものである。
現在、光学機器を用いた様々な眼科装置が実用化されている。例えば、被検眼を観察する眼科装置として、前眼部撮影機や眼底カメラ、共焦点レーザー走査検眼鏡(Scanning Laser Ophthalmoscope:SLO)装置等の様々な装置が使用されている。さらに、被検眼を撮像する眼科装置として、多波長光波干渉を利用した光コヒーレンストモグラフィ(OpticalCoherence Tomography:OCT)装置は、被検眼の測定対象の断層画像を高解像度で取得することができる装置である。このため、OCT装置は、眼科用の医療機器として網膜の専門外来では必要不可欠な装置になりつつある。
OCT装置では、まず、測定光を測定対象に照射し、その測定対象からの後方散乱光(測定光の戻り光)と測定光に対応する参照光とを、干渉系または干渉光学系を用いて合波し、合波光を得る。そして、OCT装置では、取得した合波光を高速フーリエ変換して測定対象における深さ方向の情報を得ることで、高感度な測定を行うことができるようになっている。この際、測定光として用いる低コヒーレント光は、その波長幅を広くすることにより、高解像度の断層画像を得ることができる。また、OCT装置では、測定光を測定対象上においてスキャン(走査)することで複数の深さ方向の情報が得られ、これらを合成して3次元の断層画像を得ることもできる。
従来から、OCT装置で得られる断層画像の画質を向上させるため、更なる高解像度化を目指した努力が続けられている。高解像度化に伴い、断層画像の画質評価は、非常に重要性のあるものとなっている。OCT装置の画質評価の例として、OCT装置から照射される測定光の光軸方向に直交する方向の分解能を示す横方向分解能と、OCT装置から照射される測定光の光軸方向の分解能を示す縦方向分解能とがある。そして、これらの分解能の調べる解像力評価は、眼を模した模型眼によって行われている。さらに、高解像度化に加えて、より広範囲の被検眼の眼底周辺部まで観察できる高画角化の要求も高くなっており、高画角化に応じて模型眼の要求仕様も高度化してきている。
上述した解像力評価を考慮した模型眼として、特許文献1には、眼を模した網膜相当面に解像力チャートを配置し、横分解能の解像力評価を行える模型眼が記載されている。また、特許文献2には、眼を模した網膜相当面に散乱強度の異なる複数の層を形成し、縦分解能の解像力評価を行える模型眼が記載されている。
被検眼の眼底を撮像する眼科装置において特に眼底周辺部の解像力評価を行う場合、断層画像の正確な解像力評価のため、より眼底に近い形状への考慮を要する。例えば、特許文献1では、解像力チャートを眼底に近い形状の模型眼へ適用する場合、特に高解像度に対応した解像力チャートを眼底中心部相当位置から眼底周辺部相当位置へ曲面上に生成する場合、かなり製作上の困難を伴う。また、特許文献2では、眼球に近い球面形状において眼底中心部相当位置と眼底周辺部相当位置との間に、層厚さにムラが発生してしまう。
即ち、従来の技術においては、被検眼の眼底を撮像する眼科装置において眼底中心部から眼底周辺部の広範囲に亘る解像力を精度良く測定することは困難であった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、被検眼の眼底を撮像する眼科装置において眼底中心部から眼底周辺部の広範囲に亘る解像力を精度良く測定できる模型眼を提供することを目的とする。
本発明の模型眼は、被検眼の眼底を撮像する眼科装置に取り付け可能に構成され、前記眼科装置の光学系の評価に用いられる模型眼であって、前記眼科装置の光学系における光軸上に同軸に配置される第1の光学部品と、当該模型眼が前記眼科装置に取り付けられた際に前記第1の光学部品における前記眼科装置の側とは反対側に配置され、前記第1の光学部品の光軸に対して直交する基準面を有し、前記基準面には、当該基準面に沿った方向の前記眼科装置の解像力を測定するためのチャートであって当該基準面における前記第1の光学部品の光軸の位置からの距離が異なる複数のチャートが設けられている第2の光学部品と、前記第2の光学部品を前記第1の光学部品の光軸に沿って移動させる可動機構と、を有する。
本発明の模型眼における他の態様は、被検眼の眼底を撮像する眼科装置に取り付け可能に構成され、前記眼科装置の光学系の評価に用いられる模型眼であって、前記眼科装置の光学系における光軸上に同軸に配置される第1の光学部品と、当該模型眼が前記眼科装置に取り付けられた際に前記第1の光学部品における前記眼科装置の側とは反対側に配置され、前記第1の光学部品の光軸に対して直交する基準面であって前記第1の光学部品の光軸に沿った方向において前記第1の光学部品からの距離が異なる複数の基準面を有する第2の光学部品と、を有し、前記複数の基準面には、当該基準面に沿った方向の前記眼科装置の解像力を測定するためのチャートであって当該基準面における前記第1の光学部品の光軸の位置からの距離が異なる複数のチャートが設けられており、前記複数の基準面のうち、前記第1の光学部品の光軸に沿った方向において前記第1の光学部品からの距離が大きくなる基準面に従って、前記複数のチャートのうち、前記第1の光学部品の光軸の位置からの距離が小さいチャートが設けられている。
本発明によれば、被検眼の眼底を撮像する眼科装置において眼底中心部から眼底周辺部の広範囲に亘る解像力を精度良く測定できる模型眼を提供することが可能となる。
以下に、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(実施形態)について説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
<眼科装置の概略構成>
図1は、本発明の実施形態に係る眼科装置10の概略構成の一例を示す図である。具体的に、図1では、眼科装置10として、OCT装置を適用した例を示している。また、図1では、眼科装置10を側面から見た図を示しており、さらに、被検眼Eの深さ方向をZ方向とし、このZ方向に直交するX方向及びY方向を表すXYZ座標系を図示している。この眼科装置10は、OCT光走査部122を介して測定光が照射された被検眼Eからの戻り光と、当該測定光に対応する参照光とを合波した光に基づいて、被検眼Eの断層画像を取得する装置である。
図1は、本発明の実施形態に係る眼科装置10の概略構成の一例を示す図である。具体的に、図1では、眼科装置10として、OCT装置を適用した例を示している。また、図1では、眼科装置10を側面から見た図を示しており、さらに、被検眼Eの深さ方向をZ方向とし、このZ方向に直交するX方向及びY方向を表すXYZ座標系を図示している。この眼科装置10は、OCT光走査部122を介して測定光が照射された被検眼Eからの戻り光と、当該測定光に対応する参照光とを合波した光に基づいて、被検眼Eの断層画像を取得する装置である。
眼科装置10は、被検眼Eを検査する装置であり、図1に示すように、光学ヘッド部11、画像生成部12、制御部13、入力部14、及び、表示部15を有して構成されている。
まず、光学ヘッド部11の内部の構成について説明する。
光学ヘッド部11は、被検眼Eの前眼部Eaにおける前眼部観察画像、被検眼Eの眼底Efにおける眼底2次元画像、及び、被検眼Eの眼底Efにおける眼底断層画像を撮像するための測定光学系を有して構成されている。この光学ヘッド部11では、被検眼Eに対向して対物レンズ101−1が配置されている。被検眼Eからの光路は、光路分岐部である第1ダイクロイックミラー102及び第2ダイクロイックミラー103によって、OCT光学系の測定光路OP1、眼底観察光学系の光路OP2、及び、前眼部観察光学系の光路OP3に、光の波長帯域ごとに分岐される。
光学ヘッド部11は、被検眼Eの前眼部Eaにおける前眼部観察画像、被検眼Eの眼底Efにおける眼底2次元画像、及び、被検眼Eの眼底Efにおける眼底断層画像を撮像するための測定光学系を有して構成されている。この光学ヘッド部11では、被検眼Eに対向して対物レンズ101−1が配置されている。被検眼Eからの光路は、光路分岐部である第1ダイクロイックミラー102及び第2ダイクロイックミラー103によって、OCT光学系の測定光路OP1、眼底観察光学系の光路OP2、及び、前眼部観察光学系の光路OP3に、光の波長帯域ごとに分岐される。
≪光路OP2:眼底観察光学系の光路≫
光路OP2は、第2ダイクロイックミラー103の反射方向に位置する光路であり、この第2ダイクロイックミラー103によって、測定光路OP1におけるOCT光学系の測定光に対して波長分離された眼底観察光学系の光路である。具体的に、光路OP2には、第2ダイクロイックミラー103より順に、レンズ101−2、観察光走査部117、合焦レンズ111、レンズ112、及び、プリズム118が配置されている。ここで、これらレンズのうち、合焦レンズ111は、不図示の固視灯及び眼底観察用光の合焦調整のため不図示のモータ等の駆動機構191によって、双方向矢印で示される光軸方向に駆動される。プリズム118は、光源115からの眼底観察用の照明光を透過し、被検眼Eの眼底Efからの反射光をシングルディテクター116の方向に反射する。
光路OP2は、第2ダイクロイックミラー103の反射方向に位置する光路であり、この第2ダイクロイックミラー103によって、測定光路OP1におけるOCT光学系の測定光に対して波長分離された眼底観察光学系の光路である。具体的に、光路OP2には、第2ダイクロイックミラー103より順に、レンズ101−2、観察光走査部117、合焦レンズ111、レンズ112、及び、プリズム118が配置されている。ここで、これらレンズのうち、合焦レンズ111は、不図示の固視灯及び眼底観察用光の合焦調整のため不図示のモータ等の駆動機構191によって、双方向矢印で示される光軸方向に駆動される。プリズム118は、光源115からの眼底観察用の照明光を透過し、被検眼Eの眼底Efからの反射光をシングルディテクター116の方向に反射する。
眼底観察用の光源115(SLO光源)は、例えば780nmの波長の光を生成する。また、観察光走査部117は、眼底観察用の光源115から照射された光を被検眼Eの眼底Ef上で、それぞれX方向及びY方向に走査するためのXスキャナ117−1及びYスキャナ117−2を有して構成されている。レンズ101−2は、Xスキャナ117−1及びYスキャナ117−2の中心位置付近を焦点位置とするように配置されている。Xスキャナ117−1は、X方向を高速スキャンするために、例えばポリゴンミラーによって構成されている。なお、このXスキャナ117−1は、例えば共振型のミラーで構成されていてもよい。シングルディテクター116は、例えばAPD(アバランシェフォトダイオード)により構成され、被検眼Eの眼底Efから散乱・反射されて戻ってきた光を検出する。プリズム118は、例えば穴あきミラーや中空のミラーが蒸着されたプリズムであり、眼底観察用の光源115による照明光と、被検眼Eの眼底Efからの戻り光とを分離する。また、光路OP2上にダイクロイックミラーを更に配置し、不図示の固視灯の光源としてLED等を更に設けてもよい。このとき、固視灯の光源を観察光走査部117よりも光源115の側に配置する。これにより、観察光走査部117を固視用の走査手段として共用することで、走査型の固視灯を構成することができる。この場合、制御部13が、固視灯の光源からの光が検者の所望の位置で走査される際に固視灯の光源を点灯するように制御すればよい。なお、固視灯の光源の点灯と消灯は、この光路OP2上に更にシャッターを配置し、この開閉によって代用してもよい。
なお、本実施形態では、眼底観察光学系の構成として、スポット状の測定光を2次元走査して眼底2次元画像を取得する点走査型のSLO光学系を用いている。また、眼底観察光学系の構成として、シリンドリカルレンズ等を用いて、ライン状のビームを1方向に走査するライン走査型のSLO光学系(ラインSLO光学系)を用いもよい。また、光路OP2は、上述した観察光走査部117を用いる代わりに、2次元CCDセンサで赤外観察する構成でもよい。具体的には、この場合、Xスキャナ117−1及びYスキャナ117−2の代わりに、眼底観察用の2次元CCDセンサを配置し、被検眼Eの眼底2次元画像を取得するように構成してもよい。このとき、2次元CCDセンサは、不図示の眼底観察用照明光の波長、具体的には780nm付近に感度を持つものと用いる。
また、光路OP2における固視灯は、液晶等の固視用のディスプレイにより可視光を生成し、固視用のディスプレイ側で点灯位置を変更することで検者が所望の位置に被検者の固視を促すように構成してもよい。このとき、固視用のディスプレイは、観察光走査部117よりも第2ダイクロイックミラー103の側に配置される。なお、駆動機構191、観察光走査部117及びシングルディテクター116は、眼科装置10を統括的に制御する制御部13によって各々制御される。
≪光路OP3:前眼部観察光学系の光路≫
光路OP3は、第1ダイクロイックミラー102の透過方向に位置する光路である。この光路OP3には、レンズ131と、前眼部観察用の赤外線CCD132とが配置されている。赤外線CCD132は、前眼部Eaを照明可能な位置に配置された不図示の前眼部観察用光源からの照明光の波長、具体的には970nm付近に感度を持つ。赤外線CCD132は、制御部13に接続され、赤外線CCD132の出力信号は、制御部13に送られる。
光路OP3は、第1ダイクロイックミラー102の透過方向に位置する光路である。この光路OP3には、レンズ131と、前眼部観察用の赤外線CCD132とが配置されている。赤外線CCD132は、前眼部Eaを照明可能な位置に配置された不図示の前眼部観察用光源からの照明光の波長、具体的には970nm付近に感度を持つ。赤外線CCD132は、制御部13に接続され、赤外線CCD132の出力信号は、制御部13に送られる。
≪測定光路OP1:OCT光学系の測定光路≫
測定光路OP1には、被検眼Eの眼底Efの断層画像を撮像するためのOCT光学系が配置されている。より具体的に、このOCT光学系は、被検眼Eに照射した測定光の当該被検眼Eからの戻り光を用いて、被検眼Eの眼底Efの断層画像を形成するための干渉信号を得る測定光学系である。測定光路OP1は、第1ダイクロイックミラー102の反射方向及び第2ダイクロイックミラー103の透過方向に位置する光路である。この測定光路OP1には、第2ダイクロイックミラー103より順に、レンズ101−3、ミラー121、及び、OCT光走査部122が配置されている。ここで、OCT光走査部122は、Xスキャナ122−1及びYスキャナ122−2を有して構成されている。Xスキャナ122−1は、測定光を被検眼Eの眼底Ef上で第1の方向の一例であるX方向(主走査方向)に走査するためのスキャナである。また、Yスキャナ122−2は、測定光を被検眼Eの眼底Ef上で第1の方向と交差する第2の方向の一例であるY方向(副走査方向)に走査するためのスキャナである。本実施形態においては、OCT光走査部122は、測定対象上で測定光を走査する走査手段を構成する。なお、図1において、Xスキャナ122−1とYスキャナ122−2との間の光路は、紙面に平行な方向に配置されているが、実際は紙面垂直方向に配置されている。
測定光路OP1には、被検眼Eの眼底Efの断層画像を撮像するためのOCT光学系が配置されている。より具体的に、このOCT光学系は、被検眼Eに照射した測定光の当該被検眼Eからの戻り光を用いて、被検眼Eの眼底Efの断層画像を形成するための干渉信号を得る測定光学系である。測定光路OP1は、第1ダイクロイックミラー102の反射方向及び第2ダイクロイックミラー103の透過方向に位置する光路である。この測定光路OP1には、第2ダイクロイックミラー103より順に、レンズ101−3、ミラー121、及び、OCT光走査部122が配置されている。ここで、OCT光走査部122は、Xスキャナ122−1及びYスキャナ122−2を有して構成されている。Xスキャナ122−1は、測定光を被検眼Eの眼底Ef上で第1の方向の一例であるX方向(主走査方向)に走査するためのスキャナである。また、Yスキャナ122−2は、測定光を被検眼Eの眼底Ef上で第1の方向と交差する第2の方向の一例であるY方向(副走査方向)に走査するためのスキャナである。本実施形態においては、OCT光走査部122は、測定対象上で測定光を走査する走査手段を構成する。なお、図1において、Xスキャナ122−1とYスキャナ122−2との間の光路は、紙面に平行な方向に配置されているが、実際は紙面垂直方向に配置されている。
測定光路OP1において、OCT光走査部122であるXスキャナ122−1及びYスキャナ122−2より光源130の側の構成として、合焦レンズ123、レンズ124、OCT光学系で測定光が出射するファイバー端125が配置されている。光学ヘッド部11では、OCT光走査部122と被検眼Eの前眼部Eaとが光学的に共役の関係である場合に、合焦調整を行うことにより、ファイバー端125と被検眼Eの眼底Efとが光学的に共役な関係になるように設計されている。合焦レンズ123は、合焦調整をするために不図示のモータ等の駆動機構192によって双方向矢印で示される光軸方向に駆動される。合焦調整は、ファイバー端125から出射する測定光が被検眼Eの眼底Ef上に結像するように調整されることによって行われる。合焦手段の一例である合焦レンズ123は、ファイバー端125と、測定光のOCT光走査部122であるXスキャナ122−1及びYスキャナ122−2との間に配置されている。これにより、より大きなレンズ101−3や、ファイバー端125と接続されている光ファイバー141−2を動かす必要がなくなる。なお、駆動機構192及びOCT光走査部122は、制御部13に接続されており、制御部13によって駆動制御が行われる。
上述した合焦調整によって、被検眼Eの眼底Efにファイバー端125から射出される測定光を結像させることができる。また、被検眼Eの眼底Efからの当該測定光の戻り光を、ファイバー端125を通じて光ファイバー141−2へ効率良く戻すことができる。なお、前眼部観察時の光路OP2においては、合焦レンズ111を用いて同様に合焦調整を行う。
続いて、図1における光源130から出射された光の光路、参照光学系等からなる干渉系等の構成について説明する。本実施形態では、光源130、ミラー152及び153、光カプラー126及び127、光ファイバー141−1〜4及び142−1〜3、コリメータレンズ151及び154によって、干渉光学系が構成されている。光ファイバー141−1〜4及び142−1〜3は、それぞれ、光カプラー126及び127に接続されて一体化しているシングルモードの光ファイバーである。さらに、光ファイバー141−4は、光カプラー127に接続している。
光源130から出射された光は、光ファイバー141−1を通じて光カプラー126に導かれる。光カプラー126は、分割手段として、導かれた光を光ファイバー141−2側へ出射される測定光と、光ファイバー141−3側に出射される参照光とに分割する。測定光は、上述したOCT光走査部122等の光学系を通じて、測定対象である被検眼Eの眼底Efに照射される。被検眼Eの眼底Efに照射された測定光は、網膜による反射や散乱により戻り光として同じ光路を逆に戻り、ファイバー端125を介して光カプラー126を経て、光ファイバー141−4を介して、光カプラー127に到達する。一方、参照光は、光ファイバー141−3、コリメータレンズ151を介して、ミラー152に到達し反射される。その後、参照光は、ミラー153で反射され、コリメータレンズ154で集光され、光ファイバー142−1の端面に入射して光カプラー127に到達する。ここで、コリメータレンズ151の焦点位置と光ファイバー141−3の端面が一致し、コリメータレンズ154の焦点位置と光ファイバー142−1の端面が一致している。また、本実施形態では、この位置関係を維持するように、ミラー152とミラー153とが一体となって、光軸方向に移動するようになっている。
上述した測定光は、光ファイバー141−4に到達し、参照光路を経た参照光は、光ファイバー142−1に到達するので、図1の光カプラー127によって合波されて干渉光となる。ここで、測定光の光路長と参照光の光路長とがほぼ同一となったときに干渉を生じる。図1に示すように、参照ミラーであるミラー152及び153は、コリメータレンズ151とコリメータレンズ154との間に配置される。ミラー152とミラー153は、位置関係が固定されており、不図示のモータ等からなる駆動機構193によって光軸方向にミラー152及び153の位置が調整可能でかつ保持される。駆動機構193の動作は制御部13によって行われる。したがって、被検眼Eによって変わる測定光の光路長に参照光の光路長を合わせることが可能である。光カプラー127で合波され、光路長を合せて得られた干渉光は、光ファイバー142−2及び142−3を経由して、合波された光を検出する差動検出器160へ導かれる。差動検出器160は、干渉信号を電気信号に変換する。差動検出器160から出力されたそれぞれの電気信号に対して、画像生成部12は、一般的な再構成処理を行うことで、被検眼Eの眼底Efにおける断層画像を生成する。
次に、光源130について説明する。
光源130は、例えば、波長変化させることが可能な波長掃引型(Swept Source)光源を用いる。この場合、光源130から射出される光の中心波長を1050nmとし、掃引幅を約100nmで掃引しながら光を射出する。ここで、中心波長は、被検眼を測定することを鑑みると近赤外光が適している。また、波長バンド幅は、得られる断層画像の光軸方向の分解能に影響するため重要なパラメータである。
光源130は、例えば、波長変化させることが可能な波長掃引型(Swept Source)光源を用いる。この場合、光源130から射出される光の中心波長を1050nmとし、掃引幅を約100nmで掃引しながら光を射出する。ここで、中心波長は、被検眼を測定することを鑑みると近赤外光が適している。また、波長バンド幅は、得られる断層画像の光軸方向の分解能に影響するため重要なパラメータである。
画像生成部12は、差動検出器160から出力されたそれぞれの電気信号に対して、一般的な再構成処理を行うことで、被検眼Eの眼底Efに係る眼底断層画像を生成する。
制御部13は、例えば入力部14から入力された情報に基づいて、眼科装置10の動作を統括的に制御するとともに、各種の処理を行う。例えば、制御部13は、光学ヘッド部11を制御して、赤外線CCD132の出力信号に基づく被検眼Eの前眼部Eaに係る前眼部観察画像や、シングルディテクター116の出力信号に基づく被検眼Eの眼底Efに係る眼底2次元画像を生成して取得する。また、例えば、制御部13は、画像生成部12で生成された眼底断層画像を取得する。そして、例えば、制御部13は、取得したこれらの画像を表示部15に表示する制御を行う。
入力部14は、制御部13に対して各種の情報を入力する。
表示部15は、制御部13の制御に基づいて、各種の画像や各種の情報を表示する。例えば、表示部15は、制御部13で取得された前眼部観察画像や、眼底2次元画像、眼底断層画像を表示するとともに、眼科装置10の状態を示す情報等を表示する。
<断層画像の撮像方法>
次に、被検眼Eの眼底Efに係る眼底断層画像の撮像方法について説明する。
眼科装置10は、制御部13によってXスキャナ122−1及びYスキャナ122−2を制御することで、被検眼Eの眼底Efにおける所望部位で測定光を走査することができ、その所望部位の断層画像を撮像することができる。
次に、被検眼Eの眼底Efに係る眼底断層画像の撮像方法について説明する。
眼科装置10は、制御部13によってXスキャナ122−1及びYスキャナ122−2を制御することで、被検眼Eの眼底Efにおける所望部位で測定光を走査することができ、その所望部位の断層画像を撮像することができる。
図2は、本発明の実施形態を示し、図1に示す被検眼Eの眼底Efに測定光201を照射し、図1に示すXスキャナ122−1を制御して被検眼Eの眼底EfをX方向にスキャンを行っている様子を示す図である。この図2において、図1に示す構成と同様の構成については同じ符号を付しており、その詳細な説明は省略する。また、図2には、図1に示すXYZ座標系に対応するXYZ座標系を図示している。具体的に、図2に示すXYZ座標系は、XY平面に関して、図1に示すXYZ座標系を90度回転させたものとなっている。
眼科装置10では、図1に示すXスキャナ122−1を制御して被検眼Eの眼底EfをX方向の撮像範囲において測定光を走査し、その戻り光より所定の撮像本数の情報を差動検出器160により取得する。そして、差動検出器160より出力された信号は、画像生成部12に出力される。画像生成部12は、X方向のある位置で得られる差動検出器160上の輝度分布をFFT(高速フーリエ変換)し、FFTにより得られた線状の輝度分布を表示部15に示すために濃度あるいはカラー情報に変換する。本実施形態においては、この濃度変換等されて得られた画像をAスキャン画像と呼ぶ。また、本実施形態においては、この複数のAスキャン画像をX方向に並べた2次元の眼底断層画像をBスキャン画像と呼ぶ。また、眼科装置10では、1つのBスキャン画像を構築するための複数のAスキャン画像を撮像した後、Y方向に測定光の走査位置を移動させて再びX方向の測定光の走査を行うことにより、複数のBスキャン画像を得る。そして、眼科装置10では、複数のBスキャン画像、或いは複数のBスキャン画像から構築したEnFace画像を表示部15に表示する。
図3は、本発明の実施形態を示し、図1に示す表示部15に表示された前眼部観察画像310、眼底2次元画像320及びBスキャン画像である眼底断層画像330の一例を示す図である。
前眼部観察画像310は、赤外線CCD132の出力信号を処理することによって得られた被検眼Eの前眼部Eaにおける2次元画像である。眼底2次元画像320は、シングルディテクター116の出力信号を処理することによって得られた被検眼Eの眼底Efにおける2次元画像である。眼底断層画像330は、眼底2次元画像320に図示されているライン321について、差動検出器160から出力された被検眼Eの眼底Efにおける断層画像である。また、例えば、制御部13は、複数の眼底断層画像330(Bスキャン画像)から構築した、眼底2次元画像320を高解像度にしたようなEnFace画像を生成することもできる。
眼科装置10(光学ヘッド部11)は、このようにして検者が撮影した眼底断層画像330やEnFace画像を用いて、被検眼Eの診断を行えるようにしている。なお、光学ヘッド部11内にある光学系の解像力を評価するには、被検眼Eを模した模型眼を使用する。以下、本実施形態に係る模型眼について説明する。
<模型眼の概略構成>
図4は、本発明の第1の実施形態に係る模型眼400の概略構成の一例を示す図である。この図4において、図1に示す構成と同様の構成については同じ符号を付しており、その詳細な説明は省略する。また、図4(a)には、図1に示すXYZ座標系と同じXYZ座標系を示している。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る模型眼400の概略構成の一例を示す図である。この図4において、図1に示す構成と同様の構成については同じ符号を付しており、その詳細な説明は省略する。また、図4(a)には、図1に示すXYZ座標系と同じXYZ座標系を示している。
図4(a)に示すように、模型眼400は、眼科装置10の光学ヘッド部11における対物レンズ鏡筒に取り付け可能に構成された筐体構造を有している。即ち、模型眼400は、被検眼Eの眼底Efを撮像する眼科装置10に取り付け可能に構成されており、眼科装置10の光学系の評価に用いられる模型眼である。
模型眼400は、図4(a)に示すように、第1の光学部品410、第2の光学部品420、第3の光学部品430、可動機構440、及び、可動制御機構450を有して構成されている。
第1の光学部品410は、眼科装置10の光学系における光軸上(光軸K上)に同軸に配置される光学部品である。具体的に、第1の光学部品410は、対物レンズ101−1における光軸K上に同軸に配置され、かつ被検眼500の瞳相当位置に配置される集光レンズである。この第1の光学部品410の総合焦点距離は、例えば16mmから18mmであることが好適である。また、この第1の光学部品410は、曲率半径が6mmから8mmのレンズであることが好適である。
第2の光学部品420は、模型眼400が眼科装置10に取り付けられた際に第1の光学部品410における眼科装置10の側とは反対側に配置され、第1の光学部品410の光軸Kに対して直交する基準面420a及び420bを有する光学部品である。この第2の光学部品420は、被検眼500の眼底相当位置を含む周辺領域に配置され、かつ可動機構440に連結されて第1の光学部品410の光軸Kに沿った方向に移動可能となっている。図4(a)に示す例では、第2の光学部品420は、所定の屈折率を有する光学ガラスまたは光学プラスティックからなる、少なくとも2つの平行な平面を基準面420a及び420bとする、チャートが設けられたチャートガラスである。
この第2の光学部品420には、基準面420aに、図4(c)に示すような複数の解像力チャート421が設けられている。図4(c)には、図4(a)に示すXYZ座標系に対応するXYZ座標系を図示している。図4(c)には、基準面420aに沿った方向の眼科装置10の解像力を測定するための解像力チャートであって基準面420aにおける第1の光学部品410の光軸Kの位置からの距離が異なる複数の解像力チャート421が設けられている。ここで、図4(c)では、例えば中心部に位置する解像力チャート421が基準面420aにおいて第1の光学部品410の光軸Kの位置を含む領域に設けられた解像力チャートである。また、図4(c)では、この中心部に位置する解像力チャート421の同心円状周辺部に、複数の解像力チャート421が設けられている。また、図4(c)の左上には、1つの解像力チャート421の図柄例を示している。この同心円状に中心部から周辺部に亘り設けられた複数の解像力チャート421によって、光学ヘッド部11内にある光学系の横解像力(第1の光学部品410の光軸Kに対して直交する第2の光学部品420の基準面420a及び420bに沿った方向の眼科装置10の解像力)を評価できる。
図4(a)に示す第3の光学部品430は、第2の光学部品420の基準面420bに接触して設けられ、第2の光学部品420の基準面420a及び420bに対して直交方向であるZ方向の眼科装置10の解像力を測定するための光学部品である。この第3の光学部品430は、図4(b)に示すように、散乱強度または屈折率の異なる複数の層431及び432が、第2の光学部品420の基準面420a及び420bに対して直交方向であるZ方向に形成された積層体である。具体的に、図4(b)に示す第3の光学部品430は、散乱強度または屈折率の異なる層431と層432とが、交互に複数の薄膜層で形成されている。ここで、本実施形態では、第3の光学部品430における複数の層431及び432の厚みは、2umから10umである。また、図4(b)には、第3の光学部品430における複数の層431及び432の総数が6層である例を示しているが、本実施形態においてはこの態様に限定されるものではなく、複数の層431及び432の総数が2層以上であれば本実施形態に適用可能である。この図4(b)に示す第3の光学部品430における複数の層431及び432の積層体によって、光学ヘッド部11内にある光学系の縦解像力(第1の光学部品410の光軸Kに沿った方向(基準面420a及び420bに対して直交方向)であるZ方向の眼科装置10の解像力)を評価できる。
可動機構440は、第2の光学部品420を第1の光学部品410の光軸Kに沿って移動させることが可能に構成された機構である。即ち、可動機構440が第2の光学部品420を第1の光学部品410の光軸Kに沿って移動させることによって、第2の光学部品420及び第2の光学部品420に接触して設けられている第3の光学部品430が第1の光学部品410の光軸Kに沿って移動する。例えば、可動機構440は、第1の光学部品410の光軸Kに沿って第2の光学部品420を、被検眼500の深さ方向に相当するZ方向の位置として、Z方向位置461やZ方向位置462、Z方向位置463等のように移動する。ここで、図4(a)では、Z方向位置462及びZ方向位置463では、第2の光学部品420のみを図示し、第2の光学部品420に接触して設けられている第3の光学部品430の図示は省略している。
可動制御機構450は、可動機構440による移動動作を制御する機構であり、第1の光学部品410の光軸Kに沿ったZ方向の任意の位置で、第2の光学部品420及び第3の光学部品430を位置固定することが可能である。
図5は、本発明の第1の実施形態に係る模型眼400において、図4(a)に示す第2の光学部品420及び第3の光学部品430の位置関係と、当該位置関係の場合に得られるEnFace画像及び断層画像の一例を示す図である。この図5において、図4に示す構成と同様の構成については同じ符号を付しており、その詳細な説明は省略する。
図5(a)は、眼科装置10(光学ヘッド部11)の解像力撮影の際に、第2の光学部品420及び第3の光学部品430の位置が、例えば被検眼500の眼底相当位置である図4(a)のZ方向位置461にある場合を示している。また、図5(b)は、眼科装置10(光学ヘッド部11)の解像力撮影の際に、第2の光学部品420及び第3の光学部品430の位置が、例えば被検眼500の眼底相当位置に対して周辺位置である図4(a)のZ方向位置462にある場合を示している。また、図5(c)は、眼科装置10(光学ヘッド部11)の解像力撮影の際に、第2の光学部品420及び第3の光学部品430の位置が、例えば被検眼500の眼底相当位置に対して周辺位置である図4(a)のZ方向位置463にある場合を示している。
また、図5(a)、図5(b)及び図5(c)において、領域511、領域521及び領域531には、第1の光学部品410に加えて、各位置関係における第2の光学部品420及び第3の光学部品430を図示している。この領域511、領域521及び領域531には、図4(a)に示すXYZ座標系と同じXYZ座標系を示している。
また、図5(a)、図5(b)及び図5(c)において、領域512、領域522及び領域532には、各位置関係において第2の光学部品420に設けられた複数の解像力チャート421に関するEnFace画像を図示している。本実施形態においては、この領域512、領域522及び領域532に示すEnFace画像は、例えば、眼科装置10の画像生成部12で生成することが可能である。
また、図5(a)、図5(b)及び図5(c)において、領域513、領域523及び領域533には、各位置関係において第3の光学部品430である積層体を構成する複数の層431及び432に関する断層画像を図示している。本実施形態においては、この領域513、領域523及び領域533に示す断層画像は、例えば、眼科装置10の画像生成部12で生成することが可能である。
まず、横解像力(第2の光学部品420の基準面420a及び420bに沿った方向の眼科装置10の解像力)の中心部撮影について、図5(a)を用いて説明する。
本実施形態において、横解像力の中心部撮影では、図5(a)の領域511に示すように、第2の光学部品420を被検眼500の眼底相当位置に配置し、撮影を行う。その撮影結果として、図5(a)の領域512に示すように、図4(c)に示す複数の解像力チャート421のうち、中心部に位置する解像力チャート421−1のEnFace画像が得られる。また、この図5(a)の領域512に示すEnFace画像では、図4(c)に示す複数の解像力チャート421のうち、中心部に位置する解像力チャート421−1以外の周辺部に位置する解像力チャート421−2及び421−3等は、ボケてしまっている。
本実施形態において、横解像力の中心部撮影では、図5(a)の領域511に示すように、第2の光学部品420を被検眼500の眼底相当位置に配置し、撮影を行う。その撮影結果として、図5(a)の領域512に示すように、図4(c)に示す複数の解像力チャート421のうち、中心部に位置する解像力チャート421−1のEnFace画像が得られる。また、この図5(a)の領域512に示すEnFace画像では、図4(c)に示す複数の解像力チャート421のうち、中心部に位置する解像力チャート421−1以外の周辺部に位置する解像力チャート421−2及び421−3等は、ボケてしまっている。
続いて、横解像力の中間周辺部撮影について、図5(b)を用いて説明する。
図5(b)の領域522に示す、第2の光学部品420において第1の光学部品410の光軸Kの位置を含む中心部に位置する解像力チャート421−1から中間周辺部に位置する解像力チャート421−2までの距離W1と、図5(b)の領域521に示す被検眼500の眼底曲率半径によって、第2の光学部品420を被検眼500の眼底相当位置から移動させる、図5(b)の領域521に示す距離D1を求めることができる。本実施形態において、横解像力の中間周辺部撮影では、図5(b)の領域521に示すように、第2の光学部品420を被検眼500の眼底相当位置から+Z方向に距離D1だけ移動して配置し、撮影を行う。その撮影結果として、図5(b)の領域522に示すように、図4(c)に示す複数の解像力チャート421のうち、中間周辺部に位置する解像力チャート421−2のEnFace画像が得られる。この図5(b)の領域522に示すEnFace画像では、中間周辺部に位置する解像力チャート421−2以外の解像力チャート421−1及び421−3等は、ボケてしまっている。
図5(b)の領域522に示す、第2の光学部品420において第1の光学部品410の光軸Kの位置を含む中心部に位置する解像力チャート421−1から中間周辺部に位置する解像力チャート421−2までの距離W1と、図5(b)の領域521に示す被検眼500の眼底曲率半径によって、第2の光学部品420を被検眼500の眼底相当位置から移動させる、図5(b)の領域521に示す距離D1を求めることができる。本実施形態において、横解像力の中間周辺部撮影では、図5(b)の領域521に示すように、第2の光学部品420を被検眼500の眼底相当位置から+Z方向に距離D1だけ移動して配置し、撮影を行う。その撮影結果として、図5(b)の領域522に示すように、図4(c)に示す複数の解像力チャート421のうち、中間周辺部に位置する解像力チャート421−2のEnFace画像が得られる。この図5(b)の領域522に示すEnFace画像では、中間周辺部に位置する解像力チャート421−2以外の解像力チャート421−1及び421−3等は、ボケてしまっている。
続いて、横解像力の遠位周辺部撮影について、図5(c)を用いて説明する。
図5(c)の領域532に示す、第2の光学部品420において第1の光学部品410の光軸Kの位置を含む中心部に位置する解像力チャート421−1から遠位周辺部に位置する解像力チャート421−2までの距離W2と、図5(c)の領域531に示す被検眼500の眼底曲率半径によって、第2の光学部品420を被検眼500の眼底相当位置から移動させる、図5(c)の領域531に示す距離D2を求めることができる。本実施形態において、横解像力の遠位周辺部撮影では、図5(c)の領域531に示すように、第2の光学部品420を被検眼500の眼底相当位置から+Z方向に距離D2だけ移動して配置し、撮影を行う。その撮影結果として、図5(c)の領域532に示すように、図4(c)に示す複数の解像力チャート421のうち、遠位周辺部に位置する解像力チャート421−3のEnFace画像が得られる。この図5(c)の領域532に示すEnFace画像では、遠位周辺部に位置する解像力チャート421−3以外の解像力チャート421−1及び421−2等は、ボケてしまっている。
図5(c)の領域532に示す、第2の光学部品420において第1の光学部品410の光軸Kの位置を含む中心部に位置する解像力チャート421−1から遠位周辺部に位置する解像力チャート421−2までの距離W2と、図5(c)の領域531に示す被検眼500の眼底曲率半径によって、第2の光学部品420を被検眼500の眼底相当位置から移動させる、図5(c)の領域531に示す距離D2を求めることができる。本実施形態において、横解像力の遠位周辺部撮影では、図5(c)の領域531に示すように、第2の光学部品420を被検眼500の眼底相当位置から+Z方向に距離D2だけ移動して配置し、撮影を行う。その撮影結果として、図5(c)の領域532に示すように、図4(c)に示す複数の解像力チャート421のうち、遠位周辺部に位置する解像力チャート421−3のEnFace画像が得られる。この図5(c)の領域532に示すEnFace画像では、遠位周辺部に位置する解像力チャート421−3以外の解像力チャート421−1及び421−2等は、ボケてしまっている。
なお、図4(c)に示す複数の解像力チャート421のうち、第1の光学部品410の光軸Kの位置の外に置かれる解像力チャート(例えば、図5に示す解像力チャート421−2や解像力チャート421−3)は、第2の光学部品420の基準面と第1の光学部品410の像面湾曲に沿った位置に配置される。
なお、本実施形態においては、制御部13は、例えば画像生成部12で生成された領域512、領域522及び領域532に示すEnFace画像を、順次、表示部15に表示する形態を採りうる。また、制御部13は、例えば画像生成部12で生成された領域512、領域522及び領域532に示すEnFace画像を一旦メモリに保管し、既知の技術により、これらのEnFace画像を合成し、当該合成により得られた合成EnFace画像を表示部15に表示する形態も採りうる。
図6は、本発明の第1の実施形態を示し、図5の領域512〜領域532に示すEnFace画像を合成した合成EnFace画像、及び、図5の領域513〜533に示す断層画像を合成した合成断層画像の一例を示す図である。具体的には、図6の領域610に合成EnFace画像の一例を示し、図6の領域620に合成断層画像の一例を示している。本実施形態においては、例えば図6の領域610に示す合成EnFace画像を表示部15に表示等することにより、同時に眼科装置10(光学ヘッド部11)の横解像力の評価ができる。
次に、縦解像力(第1の光学部品410の光軸Kに沿った方向であるZ方向の眼科装置10の解像力)の中心部撮影について、図5(a)を用いて説明する。
本実施形態において、縦解像力の中心部撮影では、図5(a)の領域511に示すように、第2の光学部品420を被検眼500の眼底相当位置に配置し、撮影を行う。その撮影結果として、図5(a)の領域513に示すように、中心部に位置する層431と層432との積層体の断層画像が得られる。また、中心部以外に位置する層431と層432との積層体は、ボケてしまっている。
本実施形態において、縦解像力の中心部撮影では、図5(a)の領域511に示すように、第2の光学部品420を被検眼500の眼底相当位置に配置し、撮影を行う。その撮影結果として、図5(a)の領域513に示すように、中心部に位置する層431と層432との積層体の断層画像が得られる。また、中心部以外に位置する層431と層432との積層体は、ボケてしまっている。
続いて、縦解像力の中間周辺部撮影について、図5(b)を用いて説明する。
本実施形態において、縦解像力の中間周辺部撮影では、図5(b)の領域521に示すように、第2の光学部品420を被検眼500の眼底相当位置から+Z方向に距離D1だけ移動させて、撮影を行う。その撮影結果として、図5(b)の領域523に示すように、中間周辺部に位置する層431と層432との積層体の断層画像が得られる。また、中間周辺部以外に位置する層431と層432との積層体は、ボケてしまっている。
本実施形態において、縦解像力の中間周辺部撮影では、図5(b)の領域521に示すように、第2の光学部品420を被検眼500の眼底相当位置から+Z方向に距離D1だけ移動させて、撮影を行う。その撮影結果として、図5(b)の領域523に示すように、中間周辺部に位置する層431と層432との積層体の断層画像が得られる。また、中間周辺部以外に位置する層431と層432との積層体は、ボケてしまっている。
続いて、縦解像力の遠位周辺部撮影について、図5(c)を用いて説明する。
本実施形態において、縦解像力の遠位周辺部撮影では、図5(c)の領域531に示すように、第2の光学部品420を被検眼500の眼底相当位置から+Z方向に距離D2だけ移動させて、撮影を行う。その撮影結果として、図5(c)の領域533に示すように、遠位周辺部に位置する層431と層432との積層体の断層画像が得られる。また、遠位周辺部以外に位置する層431と層432との積層体は、ボケてしまっている。
本実施形態において、縦解像力の遠位周辺部撮影では、図5(c)の領域531に示すように、第2の光学部品420を被検眼500の眼底相当位置から+Z方向に距離D2だけ移動させて、撮影を行う。その撮影結果として、図5(c)の領域533に示すように、遠位周辺部に位置する層431と層432との積層体の断層画像が得られる。また、遠位周辺部以外に位置する層431と層432との積層体は、ボケてしまっている。
なお、本実施形態においては、制御部13は、例えば画像生成部12で生成された領域513、領域523及び領域533に示す断層画像を、順次、表示部15に表示する形態を採りうる。また、制御部13は、例えば画像生成部12で生成された領域513、領域523及び領域533に示す断層画像を一旦メモリに保管し、既知の技術により、これらの断層画像を合成し、当該合成により得られた合成断層画像を表示部15に表示する形態も採りうる。この形態を採る場合、例えば図6の領域620に示す合成断層画像を表示部15に表示等することにより、同時に眼科装置10(光学ヘッド部11)の縦解像力の評価ができる。
第1の実施形態に係る模型眼400では、第2の光学部品420の基準面420aに、当該基準面に沿った方向の眼科装置10の解像力を測定するための解像力チャートであって第1の光学部品410の光軸Kの位置からの距離が異なる複数の解像力チャート421を設けている。そして、第1の実施形態に係る模型眼400では、当該距離が異なる複数の解像力チャート421による横解像力を測定する際に、可動機構440によって第2の光学部品420を第1の光学部品410の光軸Kに沿って移動させるようにしている。
かかる構成によれば、被検眼Eの眼底Efを撮像する眼科装置10において眼底中心部から眼底周辺部の広範囲に亘る解像力(横解像力)を精度良く測定できる模型眼を提供することが可能となる。
かかる構成によれば、被検眼Eの眼底Efを撮像する眼科装置10において眼底中心部から眼底周辺部の広範囲に亘る解像力(横解像力)を精度良く測定できる模型眼を提供することが可能となる。
さらに、第1の実施形態に係る模型眼400では、第2の光学部品420の基準面420bに接触して設けられ、当該基準面に対して直交方向の眼科装置10の解像力を測定するための第3の光学部品430を備えるようにしている。そして、第1の実施形態に係る模型眼400では、可動機構440によって、第2の光学部品420とともに第3の光学部品430を第1の光学部品410の光軸Kに沿って移動させるようにしている。
かかる構成によれば、被検眼Eの眼底Efを撮像する眼科装置10において眼底中心部から眼底周辺部の広範囲に亘る解像力(縦解像力)を精度良く測定できる模型眼を提供することが可能となる。
かかる構成によれば、被検眼Eの眼底Efを撮像する眼科装置10において眼底中心部から眼底周辺部の広範囲に亘る解像力(縦解像力)を精度良く測定できる模型眼を提供することが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、以下に記載する第2の実施形態の説明では、上述した第1の実施形態と共通する事項については説明を省略し、上述した第1の実施形態と異なる事項について説明を行う。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、以下に記載する第2の実施形態の説明では、上述した第1の実施形態と共通する事項については説明を省略し、上述した第1の実施形態と異なる事項について説明を行う。
第2の実施形態に係る眼科装置の概略構成は、図1に示す眼科装置10の概略構成と同様である。
<模型眼の概略構成>
図7は、本発明の第2の実施形態に係る模型眼700の概略構成の一例を示す図である。この図7には、図1、図4(a)及び図5に示すXYZ座標系に対応するXYZ座標系を図示している。具体的に、図7に示すXYZ座標系は、図1、図4(a)及び図5に示すXYZ座標系に対してZ方向を逆向きにするべく回転させたものとなっている。具体的に、図7(a)に模型眼700の斜視図を示し、図7(b)に模型眼700の側面図を示している。
図7は、本発明の第2の実施形態に係る模型眼700の概略構成の一例を示す図である。この図7には、図1、図4(a)及び図5に示すXYZ座標系に対応するXYZ座標系を図示している。具体的に、図7に示すXYZ座標系は、図1、図4(a)及び図5に示すXYZ座標系に対してZ方向を逆向きにするべく回転させたものとなっている。具体的に、図7(a)に模型眼700の斜視図を示し、図7(b)に模型眼700の側面図を示している。
図7(a)及び図7(b)に示す模型眼700は、第1の実施形態に係る模型眼400と同様に、眼科装置10の光学ヘッド部11における対物レンズ鏡筒に取り付け可能に構成された筐体構造を有している。即ち、模型眼700は、被検眼Eの眼底Efを撮像する眼科装置10に取り付け可能に構成されており、眼科装置10の光学系の評価に用いられる模型眼である。この図7に示す例では、眼科装置10は、図7(a)及び図7(b)に示す第1の光学部品710よりも紙面左側に位置することになる。
模型眼700は、図7(a)及び図7(b)に示すに示すように、第1の光学部品710、複数の光学部材720、730及び740を有して構成された第2の光学部品を有して構成されている。
第1の光学部品710は、眼科装置10の光学系における光軸上(光軸K上)に同軸に配置される光学部品である。具体的に、第1の光学部品710は、図4(a)に示す第1の光学部品410と同様に、図4(a)に示す対物レンズ101−1における光軸K上に同軸に配置され、かつ被検眼500の瞳相当位置に配置される集光レンズである。この第1の光学部品710の総合焦点距離は、例えば16mmから18mmであることが好適である。また、この第1の光学部品710は、曲率半径が6mmから8mmのレンズであることが好適である。また、例えば、被検眼500をイメージした円の半径rは、例えば12mm程度である。
複数の光学部材720、730及び740を有して構成された第2の光学部品は、模型眼700が眼科装置10に取り付けられた際に第1の光学部品710における眼科装置10の側とは反対側に配置されている。そして、この第2の光学部品は、第1の光学部品710の光軸Kに対して直交する複数の基準面721、731及び741を有する光学部品である。ここで、本実施形態においては、図7に示すように、この複数の基準面721、731及び741は、第1の光学部品710の光軸Kに沿った方向であるZ方向において第1の光学部品710からの距離が異なる複数の基準面となっている。また、複数の光学部材720、730及び740における各光学部材は、例えば同じ屈折率を有する光学部材であり、図7(b)に示すように、互いに嵌め合い構造で同心が保証される形態で接着されている。また、第1の光学部品710と、複数の光学部材720、730及び740における1つの光学部材720とは、図7に示すように、接合されている。
ここで、第2の光学部品を構成する光学部材のうち、第1光学部材720における第1の光学部品710の側とは反対側の平面が基準面721となっており、この基準面721には、例えば図4に示す解像力チャート421−3が少なくとも設けられている。また、第2の光学部品を構成する光学部材のうち、第2光学部材730における第1の光学部品710の側とは反対側の平面が基準面731となっており、この基準面731には、例えば図4に示す解像力チャート421−2が少なくとも設けられている。また、第2の光学部品を構成する光学部材のうち、第3光学部材740における第1の光学部品710の側とは反対側の平面が基準面741となっており、この基準面741には、例えば図4に示す解像力チャート421−1が少なくとも設けられている。即ち、第2の光学部品は、複数の基準面721、731及び741における各基準面を有する複数の光学部材720、730及び740を有して構成されている。図7に示す例では、複数の光学部材720、730及び740における各光学部材は、Z方向において第1の光学部品710からの距離が大きくなる光学部材に従って、それぞれ、基準面に相当する平面の大きさが小さくなっている。
そして、本実施形態では、複数の基準面721、731及び741には、当該基準面に沿った方向の眼科装置10の解像力を測定するためのチャートであって当該基準面における第1の光学部品710の光軸Kの位置からの距離が異なる複数の解像力チャート421−1、421−2及び421−3が設けられている。より詳細に、本実施形態では、複数の基準面721、731及び741のうち、第1の光学部品710の光軸Kに沿った方向であるZ方向において第1の光学部品710からの距離が大きくなる基準面に従って、複数の解像力チャート421のうち、第1の光学部品710の光軸Kの位置からの距離が小さい解像力チャートが設けられている。例えば、Z方向において第1の光学部品710からの距離が一番大きい基準面741には、第1の光学部品710の光軸Kの位置からの距離が一番小さい解像力チャート421−1が設けられている。
第2の実施形態に係る模型眼700では、第2の光学部品を構成する複数の光学部材720、730及び740に、それぞれ、第1の光学部品710の光軸Kに対して直交する基準面であって第1の光学部品710の光軸Kに沿った方向において第1の光学部品710からの距離が異なる複数の基準面721、731及び741を設けている。そして、第2の実施形態に係る模型眼700では、複数の基準面721、731及び741には、当該基準面に沿った方向の眼科装置10の解像力を測定するための解像力チャートであって当該基準面における第1の光学部品710の光軸Kの位置からの距離が異なる複数の解像力チャート421を設けている。そして、第2の実施形態に係る模型眼700では、第1の光学部品710の光軸Kに沿った方向において第1の光学部品710からの距離が大きくなる基準面になるのに従って、第1の光学部品710の光軸Kの位置からの距離が小さい解像力チャート421が設けられている。
かかる構成によれば、被検眼Eの眼底Efを撮像する眼科装置10において眼底中心部から眼底周辺部の広範囲に亘る解像力(横解像力)を精度良く測定できる模型眼を提供することが可能となる。
かかる構成によれば、被検眼Eの眼底Efを撮像する眼科装置10において眼底中心部から眼底周辺部の広範囲に亘る解像力(横解像力)を精度良く測定できる模型眼を提供することが可能となる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、以下に記載する第3の実施形態の説明では、上述した第1の実施形態と共通する事項については説明を省略し、上述した第1の実施形態と異なる事項について説明を行う。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、以下に記載する第3の実施形態の説明では、上述した第1の実施形態と共通する事項については説明を省略し、上述した第1の実施形態と異なる事項について説明を行う。
第3の実施形態に係る眼科装置の概略構成は、図1に示す眼科装置10の概略構成と同様である。
<模型眼の概略構成>
図8は、本発明の第3の実施形態に係る模型眼800の概略構成の一例を示す図である。この図8には、図1、図4(a)及び図5に示すXYZ座標系に対応するXYZ座標系を図示している。具体的に、図8に示すXYZ座標系は、図7に示すXYZ座標系と同様に、図1、図4(a)及び図5に示すXYZ座標系に対してZ方向を逆向きにするべく回転させたものとなっている。
図8は、本発明の第3の実施形態に係る模型眼800の概略構成の一例を示す図である。この図8には、図1、図4(a)及び図5に示すXYZ座標系に対応するXYZ座標系を図示している。具体的に、図8に示すXYZ座標系は、図7に示すXYZ座標系と同様に、図1、図4(a)及び図5に示すXYZ座標系に対してZ方向を逆向きにするべく回転させたものとなっている。
図8に示す模型眼800は、第1の実施形態に係る模型眼400と同様に、眼科装置10の光学ヘッド部11における対物レンズ鏡筒に取り付け可能に構成された筐体構造を有している。即ち、模型眼800は、被検眼Eの眼底Efを撮像する眼科装置10に取り付け可能に構成されており、眼科装置10の光学系の評価に用いられる模型眼である。この図8に示す例では、眼科装置10は、図8に示す第1の光学部品810よりも紙面左側に位置することになる。
模型眼800は、図8に示すに示すように、第1の光学部品810、複数の光学部材820、830、840及び850を有して構成された第2の光学部品を有して構成されている。
第1の光学部品810は、眼科装置10の光学系における光軸上(光軸K上)に同軸に配置される光学部品である。具体的に、第1の光学部品810は、図4(a)に示す第1の光学部品410と同様に、図4(a)に示す対物レンズ101−1における光軸K上に同軸に配置され、かつ被検眼500の瞳相当位置に配置される集光レンズである。この第1の光学部品810の総合焦点距離は、例えば16mmから18mmであることが好適である。また、この第1の光学部品810は、曲率半径が6mmから8mmのレンズであることが好適である。
複数の光学部材820、830、840及び850を有して構成された第2の光学部品は、模型眼800が眼科装置10に取り付けられた際に第1の光学部品810における眼科装置10の側とは反対側に配置されている。そして、この第2の光学部品は、第1の光学部品810の光軸Kに対して直交する複数の基準面821、831及び841を有する光学部品である。ここで、本実施形態においては、図8に示すように、この複数の基準面821、831及び841は、第1の光学部品810の光軸Kに沿った方向であるZ方向において第1の光学部品810からの距離が異なる複数の基準面となっている。また、複数の光学部材820、830、840及び850における各光学部材は、例えば同じ屈折率を有する光学部材であり、図8に示すように、同心が保証される形態で接着されている。また、第1の光学部品810と、複数の光学部材820、830、840及び850における1つの光学部材820とは、図8に示すように、接合されている。
ここで、第2の光学部品を構成する光学部材のうち、第1光学部材820における第1の光学部品810の側とは反対側の平面が基準面821となっており、この基準面821には、例えば図4に示す解像力チャート421−3が少なくとも設けられている。また、第2の光学部品を構成する光学部材のうち、第2光学部材830における第1の光学部品810の側とは反対側の平面が基準面831となっており、この基準面831には、例えば図4に示す解像力チャート421−2が少なくとも設けられている。また、第2の光学部品を構成する光学部材のうち、第3光学部材840における第1の光学部品810の側とは反対側の平面が基準面841となっており、この基準面841には、例えば図4に示す解像力チャート421−1が少なくとも設けられている。即ち、第2の光学部品は、複数の基準面821、831及び841における各基準面を有する複数の光学部材820、830及び840を有して構成されている。図8に示す例では、複数の光学部材820、830及び840における各光学部材は、Z方向において第1の光学部品810からの距離が大きくなる光学部材に従って、それぞれ、基準面に相当する平面の大きさが小さくなっている。
そして、本実施形態では、複数の基準面821、831及び841には、当該基準面に沿った方向の眼科装置10の解像力を測定するためのチャートであって当該基準面における第1の光学部品810の光軸Kの位置からの距離が異なる複数の解像力チャート421−1、421−2及び421−3が設けられている。より詳細に、本実施形態では、複数の基準面821、831及び841のうち、第1の光学部品810の光軸Kに沿った方向であるZ方向において第1の光学部品810からの距離が大きくなる基準面に従って、複数の解像力チャート421のうち、第1の光学部品810の光軸Kの位置からの距離が小さい解像力チャートが設けられている。例えば、Z方向において第1の光学部品810からの距離が一番大きい基準面841には、第1の光学部品810の光軸Kの位置からの距離が一番小さい解像力チャート421−1が設けられている。
第3の実施形態に係る模型眼800では、第2の光学部品を構成する複数の光学部材820、830及び840に、それぞれ、第1の光学部品710の光軸Kに対して直交する基準面であって第1の光学部品710の光軸Kに沿った方向において第1の光学部品810からの距離が異なる複数の基準面821、831及び841を設けている。そして、第3の実施形態に係る模型眼800では、複数の基準面821、831及び841には、当該基準面に沿った方向の眼科装置10の解像力を測定するための解像力チャートであって当該基準面における第1の光学部品710の光軸Kの位置からの距離が異なる複数の解像力チャート421を設けている。そして、第3の実施形態に係る模型眼800では、第1の光学部品810の光軸Kに沿った方向において第1の光学部品810からの距離が大きくなる基準面になるのに従って、第1の光学部品810の光軸Kの位置からの距離が小さい解像力チャート421が設けられている。
かかる構成によれば、被検眼Eの眼底Efを撮像する眼科装置10において眼底中心部から眼底周辺部の広範囲に亘る解像力(横解像力)を精度良く測定できる模型眼を提供することが可能となる。
かかる構成によれば、被検眼Eの眼底Efを撮像する眼科装置10において眼底中心部から眼底周辺部の広範囲に亘る解像力(横解像力)を精度良く測定できる模型眼を提供することが可能となる。
なお、上述した本発明の実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
11:眼科装置の光学ヘッド部、101−1:対物レンズ、400:模型眼、410:第1の光学部品、420:第2の光学部品、420a,420b:基準面、421:解像力チャート、430:第3の光学部品、431,432:層、440:可動機構、450:可動制御機構
Claims (13)
- 被検眼の眼底を撮像する眼科装置に取り付け可能に構成され、前記眼科装置の光学系の評価に用いられる模型眼であって、
前記眼科装置の光学系における光軸上に同軸に配置される第1の光学部品と、
当該模型眼が前記眼科装置に取り付けられた際に前記第1の光学部品における前記眼科装置の側とは反対側に配置され、前記第1の光学部品の光軸に対して直交する基準面を有し、前記基準面には、当該基準面に沿った方向の前記眼科装置の解像力を測定するためのチャートであって当該基準面における前記第1の光学部品の光軸の位置からの距離が異なる複数のチャートが設けられている第2の光学部品と、
前記第2の光学部品を前記第1の光学部品の光軸に沿って移動させる可動機構と、
を有することを特徴とする模型眼。 - 前記基準面に接触して設けられ、前記基準面に対して直交方向の前記眼科装置の解像力を測定するための第3の光学部品を更に有し、
前記可動機構は、前記第2の光学部品および前記第3の光学部品を前記第1の光学部品の光軸に沿って移動させることを特徴とする請求項1に記載の模型眼。 - 前記第3の光学部品は、散乱強度または屈折率の異なる複数の層が前記基準面に対して前記直交方向に形成された積層体であることを特徴とする請求項2に記載の模型眼。
- 前記複数の層の厚みは、2umから10umであることを特徴とする請求項3に記載の模型眼。
- 前記複数の層の総数は、2層以上であることを特徴とする請求項3または4に記載の模型眼。
- 前記第2の光学部品は、所定の屈折率を有する光学ガラスまたは光学プラスティックからなる、少なくとも2つの平行な平面を有する光学部品であって、当該平面が前記基準面であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の模型眼。
- 被検眼の眼底を撮像する眼科装置に取り付け可能に構成され、前記眼科装置の光学系の評価に用いられる模型眼であって、
前記眼科装置の光学系における光軸上に同軸に配置される第1の光学部品と、
当該模型眼が前記眼科装置に取り付けられた際に前記第1の光学部品における前記眼科装置の側とは反対側に配置され、前記第1の光学部品の光軸に対して直交する基準面であって前記第1の光学部品の光軸に沿った方向において前記第1の光学部品からの距離が異なる複数の基準面を有する第2の光学部品と、
を有し、
前記複数の基準面には、当該基準面に沿った方向の前記眼科装置の解像力を測定するためのチャートであって当該基準面における前記第1の光学部品の光軸の位置からの距離が異なる複数のチャートが設けられており、
前記複数の基準面のうち、前記第1の光学部品の光軸に沿った方向において前記第1の光学部品からの距離が大きくなる基準面に従って、前記複数のチャートのうち、前記第1の光学部品の光軸の位置からの距離が小さいチャートが設けられていることを特徴とする模型眼。 - 第2の光学部品は、前記複数の基準面における各基準面を有する複数の光学部材を有して構成されており、
前記複数の光学部材における各光学部材は、前記第1の光学部品の光軸に沿った方向において前記第1の光学部品からの距離が大きくなる光学部材に従って、前記基準面に相当する平面の大きさが小さくなっていることを特徴とする請求項7に記載の模型眼。 - 前記複数の光学部材における各光学部材は、互いに接着されていることを特徴とする請求項8に記載の模型眼。
- 前記第1の光学部品と前記複数の光学部材における1つの光学部材とは、接合されていることを特徴とする請求項8または9に記載の模型眼。
- 前記第1の光学部品の総合焦点距離は、16mmから18mmであることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の模型眼。
- 前記複数のチャートのうち、前記第1の光学部品の光軸の位置の外に置かれるチャートは、前記基準面と前記第1の光学部品の像面湾曲に沿った位置に配置されることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の模型眼。
- 前記第1の光学部品は、曲率半径が6mmから8mmのレンズであることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の模型眼。
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JP2019015853A JP2020121027A (ja) | 2019-01-31 | 2019-01-31 | 模型眼 |
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JP2019015853A JP2020121027A (ja) | 2019-01-31 | 2019-01-31 | 模型眼 |
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JP2019015853A Pending JP2020121027A (ja) | 2019-01-31 | 2019-01-31 | 模型眼 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US20200288117A1 (en) * | 2019-03-04 | 2020-09-10 | Nikon Corporation | Resolution test chart and artificial eye for assessing fundus imaging systems |
-
2019
- 2019-01-31 JP JP2019015853A patent/JP2020121027A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US20200288117A1 (en) * | 2019-03-04 | 2020-09-10 | Nikon Corporation | Resolution test chart and artificial eye for assessing fundus imaging systems |
US11652981B2 (en) * | 2019-03-04 | 2023-05-16 | Nikon Corporation | Resolution test chart and artificial eye for assessing fundus imaging systems |
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