JP2020120481A - 蓄電システム - Google Patents

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孟光 大沼
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Abstract

【課題】放電容量の低下の緩和と自己放電の低減とを組み合わせて、ニッケル亜鉛電池の寿命性能を高めることができる蓄電システムを提供する。【解決手段】蓄電システム1は、ニッケル亜鉛電池11と、ニッケル亜鉛電池11のSOCを検出するBCU12と、BCU12から得られるニッケル亜鉛電池11のSOCに基づいて、ニッケル亜鉛電池11の充放電を制御する統括コントローラ30とを備える。統括コントローラ30は、ニッケル亜鉛電池11のSOCを第1のレベルに保持する第1の制御モードと、ニッケル亜鉛電池のSOCを、第1のレベルよりも低い第2のレベルに保持する第2の制御モードとを有する。第1のレベルは満充電状態の75%以上であり、第2のレベルは満充電状態の50%以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、蓄電システムに関する。
特許文献1には、アルカリ蓄電池の充放電制御方法に関する技術が記載されている。この文献に記載された方法は、負荷機器への電力供給を行う前に、アルカリ蓄電池を充放電する方法であって、(1)充電状態が、満充電状態の90%を超える第1充電状態に達するまでアルカリ蓄電池を充電する工程、および(2)充電を終了してから予め定められた時間以内に、充電状態が、第1充電状態よりも低く、かつ満充電状態の50%以上である第2充電状態になるまでアルカリ蓄電池を強制放電する工程を含む。
特開2012−135114号公報
ニッケル亜鉛電池(例えばニッケル亜鉛二次電池)は、水酸化カリウム水溶液等の水系電解液を用いる水系電池であることから、高い安全性を有すると共に、亜鉛電極とニッケル電極との組み合わせにより、水系電池としては高い起電力を有することが知られている。さらに、ニッケル亜鉛電池は、優れた入出力性能に加えて、低コストであることから、産業用途(例えば、バックアップ電源等の用途)及び自動車用途(例えば、ハイブリッド自動車等の用途)への適用可能性が検討されている。
このニッケル亜鉛電池に求められる寿命性能の一つとして、充放電サイクルにおける放電容量維持率が挙げられる。すなわち、ニッケル亜鉛電池では、充放電サイクルに伴う放電容量の低下を緩和することが求められる。また、ニッケル亜鉛電池において寿命性能が低下する原因の一つとして、自己放電が知られている。ニッケル亜鉛電池の自己放電を低減することは、寿命性能を向上させる上で重要な課題である。
本発明は、放電容量の低下の緩和と自己放電の低減とを組み合わせて、ニッケル亜鉛電池の寿命性能を高めることができる蓄電システムを提供することを目的とする。
本発明の一態様による蓄電システムは、ニッケル亜鉛電池と、ニッケル亜鉛電池の充電状態を検出する充電状態検出部と、充電状態検出部から得られるニッケル亜鉛電池の充電状態に基づいて、ニッケル亜鉛電池の充放電を制御する制御部と、を備える。制御部は、ニッケル亜鉛電池の充電状態を第1のレベルに保持する第1の制御モードと、ニッケル亜鉛電池の充電状態を、第1のレベルよりも低い第2のレベルに保持する第2の制御モードとを有する。第1のレベルは満充電状態の75%以上であり、第2のレベルは満充電状態の50%以下である。
本発明者の実験により、ニッケル亜鉛電池では他の蓄電池(例えばニッケル水素電池)と異なり、充電状態(State Of Charge:SOC)が高いほど自己放電が小さく、また、SOCが低いほど、充放電サイクルに伴う放電容量の低下が小さいことが判明した。特に、SOCが75%以上であるときに自己放電が顕著に小さくなり、また、SOCが50%以下であるときに放電容量の低下が顕著に抑制された。
上記の蓄電システムでは、制御部が、ニッケル亜鉛電池のSOCを75%以上の第1のレベルに保持する第1の制御モードと、ニッケル亜鉛電池のSOCを50%以下の第2のレベルに保持する第2の制御モードとを有する。従い、ニッケル亜鉛電池の動作状況に応じて、自己放電を小さくする必要があるときには第1の制御モードで動作し、放電容量の低下を抑制する必要があるときには第2の制御モードで動作することができる。故に、上記の蓄電システムによれば、放電容量の低下の緩和と自己放電の低減とを組み合わせて、ニッケル亜鉛電池の寿命性能を高めることができる。
上記の蓄電システムにおいて、第2のレベルは満充電状態の30%以上であってもよい。SOCが30%以上であることにより、負極から溶出する酸化亜鉛の量を少なく抑え、自己放電の影響を小さくすることができる。
上記の蓄電システムにおいて、制御部は、第1の制御モードののち、ニッケル亜鉛電池を放電させることにより第2の制御モードへ移行してもよい。この場合、ニッケル亜鉛電池のSOCを第1のレベルから第2のレベルへ容易に低下させることができる。
上記の蓄電システムにおいて、制御部は、ニッケル亜鉛電池に需要要素が接続されているときには第1の制御モードでニッケル亜鉛電池の充放電を制御し、ニッケル亜鉛電池から需要要素が切り離されているときには第2の制御モードでニッケル亜鉛電池の充放電を制御してもよい。この場合、ニッケル亜鉛電池に需要要素が接続されているときには自己放電の低下を抑制し、ニッケル亜鉛電池が需要要素から開放されているときには放電容量の低下を緩和することができる。従って、ニッケル亜鉛電池の寿命性能を効果的に高めることができる。
本発明の一態様による蓄電システムによれば、放電容量の低下の緩和と自己放電の低減とを組み合わせて、ニッケル亜鉛電池の寿命性能を高めることができる。
図1は、蓄電システム1およびその周辺の構成の一例を模式的に示す図である。 図2は、統括コントローラ30のハードウェア構成を示す図である。 図3は、統括コントローラ30が有する2つの制御モードの概略を示すグラフである。 図4は、第1のレベルSOC1及び第2のレベルSOC2の許容範囲を示す図である。 図5は、各SOCにおけるニッケル亜鉛電池11の回復容量の時間変化を示すグラフである。 図6は、各SOCにおけるニッケル亜鉛電池11の容量維持率の時間変化を示すグラフである。 図7は、各SOCにおけるニッケル亜鉛電池11の残存容量維持率の時間変化を示すグラフである。 図8は、各SOCにおけるニッケル亜鉛電池11の残存容量維持率の時間変化を示すグラフである。
以下、添付図面を参照しながら本発明による蓄電システムの実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、蓄電システム1およびその周辺の構成の一例を模式的に示す図である。蓄電システム1は、生成された電気を蓄え、その蓄えた電気を必要に応じて供給するシステムである。蓄電システム1が適用される場面は限定されず、例えば、蓄電システム1は固定物にも移動体にも適用可能である。固定物への適用の例として、蓄電システム1は、再生可能エネルギを利用して生成された電気を管理してもよく、例えば家庭、オフィス、工場、農場等の様々な場所で利用され得る。移動体への適用の例として、蓄電システム1は自動車等に動力源として搭載されてもよい。
蓄電システム1は、蓄電システム1に電力を供給可能な供給要素2と、蓄電システム1から電力を受け取ることが可能な需要要素(負荷)4との間に設けられる。蓄電システム1、供給要素2、および需要要素4は、直流電流が流れるDC(Direct Current)バス6を介して電気的に接続される。供給要素2により生成された電気、または蓄電システム1に蓄えられた電力は需要要素4に供給される。蓄電システム1は、供給要素2から需要要素4への電力供給の変動を緩和する役割を担ってもよい。
供給要素2は、蓄電システム1に電力を供給可能な装置または設備である。供給要素2の種類は何ら限定されない。例えば、供給要素2は、再生可能エネルギを利用して発電を行う発電装置であってもよい。発電方法および発電装置の種類は何ら限定されず、例えば、発電装置は太陽光発電装置でもよいし風力発電機でもよい。または、供給要素2は、移動体に搭載されたモータ若しくはオルタネータであってもよい。あるいは、供給要素2は、発電、変電、送電、および配電を統合した商用電源の設備である外部の電力系統であってもよい。外部の電力系統は、例えば電力会社により提供される。
需要要素4は、蓄電システム1から電力を受け取ることが可能な装置または設備である。需要要素4の種類も何ら限定されない。需要要素4は、電力を消費する1以上の機器または装置の集合である負荷であってもよい。負荷の例として、1以上の家庭用または業務用の様々な電気機器の集合と、任意の装置の任意の構成要素とが挙げられる。
蓄電システム1は、蓄電装置10、電力変換器20、および統括コントローラ30を備える。一つの蓄電装置10には一つの電力変換器20が対応し、これら二つの装置はDCバスを介して電気的に接続する。対応し合う蓄電装置10および電力変換器20の組を蓄電ユニットということもできる。図1の例では蓄電システム1は3組の蓄電装置10および電力変換器20(3個の蓄電ユニット)を備えるが、その組数は限定されず、1でも2でも4以上でもよい。複数の蓄電ユニットが存在する場合に、蓄電装置10の性能(例えば、定格容量、応答速度など)および電力変換器20の性能(例えば、定格出力、応答速度など)は統一されてもよいし、統一されなくてもよい。統括コントローラ30は、通信線40を介して各蓄電装置10および各電力変換器20と通信可能に接続される。
蓄電装置10は、供給要素2から提供される電気を化学エネルギに変えて蓄える装置であり、充放電が可能である。蓄電装置10は、供給要素2から提供された直流電力の変動を緩和(平準化)するためにも用いられ得る。蓄電装置10は、直列に接続された複数のセルを含んで構成されるニッケル亜鉛電池11を有する。蓄電装置10はさらに、バッテリ・コントロール・ユニット(Battery Control Unit:BCU)12などの制御機能を含み、この制御機能により、蓄電装置10に関するデータを統括コントローラ30に送信することができる。
BCU12は、本実施形態における充電状態検出部を兼ねる。すなわち、BCU12は、ニッケル亜鉛電池11の充電状態(State Of Charge;SOC)を検出する。例えば、BCU12は、電池に通電された電流を計測し、積算することによりSOCを検出する。BCU12が検出したSOCに関する情報は、他のデータとともに統括コントローラ30に送信される。
電力変換器20は、蓄電装置10の充放電を制御する装置である。電力変換器20は、統括コントローラ30から指示信号(データ信号)を受信し、その指示信号に基づいて蓄電装置10の充放電を制御する。電力変換器20は、充電モードでは、供給要素2から流れてきた電気を蓄電装置10に蓄え、放電モードでは、蓄電装置10を放電させて外部に電力を供給し、停止状態では充放電を行わない。電力変換器20は、例えばDC/DCコンバータであり得る。
なお、供給要素と需要要素とは、DCバス6に代えて、ACバスを介して互いに接続されていてもよい。その場合、電力変換器20はAC/DCコンバータであってもよい。
統括コントローラ30は、本実施形態における制御部であって、蓄電装置10および電力変換器20を制御するコンピュータ(例えばマイクロコンピュータ)である。図2は、統括コントローラ30のハードウェア構成を示す図である。この図に示すように、統括コントローラ30は、プロセッサ101、メモリ102、および通信インタフェース103を備える。プロセッサ101は例えばCPUであり、メモリ102は例えばフラッシュメモリで構成されるが、統括コントローラ30を構成するハードウェア装置の種類はこれらに限定されず、任意に選択されてよい。統括コントローラ30の各機能は、プロセッサ101が、メモリ102に格納されているプログラムを実行することで実現される。例えば、プロセッサ101は、メモリ102から読み出したデータまたは通信インタフェース103を介して受信したデータに対して所定の演算を実行し、その演算結果を他の装置に出力することで、該他の装置を制御する。あるいは、プロセッサ101は受信したデータまたは演算結果をメモリ102に格納する。統括コントローラ30は1台のコンピュータで構成されてもよいし、複数のコンピュータの集合(すなわち分散システム)で構成されてもよい。
特に、本実施形態の統括コントローラ30は、BCU12から得られるニッケル亜鉛電池11のSOCに基づいて、電力変換器20の動作を制御することにより、ニッケル亜鉛電池11の充放電を制御する。統括コントローラ30は、ニッケル亜鉛電池11のSOCに関する少なくとも2つの制御モードを有する。
図3は、統括コントローラ30が有する2つの制御モードの概略を示すグラフである。図3において、横軸は時間を表し、縦軸はSOCを表す。第1の制御モード(図中の区間D1)では、統括コントローラ30は、ニッケル亜鉛電池11の充放電を制御することにより、ニッケル亜鉛電池11のSOCを第1のレベルSOC1に保持する。また、第2の制御モード(図中の区間D2)では、統括コントローラ30は、ニッケル亜鉛電池11の充放電を制御することにより、ニッケル亜鉛電池11のSOCを第2のレベルSOC2に保持する。なお、ニッケル亜鉛電池11のSOCは瞬時に変化できないので、区間D1と区間D2との間には、ニッケル亜鉛電池11のSOCが第1のレベルSOC1から第2のレベルSOC2へ(第2の制御モードが第1の制御モードよりも先である場合、第2のレベルSOC2から第1のレベルSOC1へ)連続的に変化する移行区間D3が存在する。
図4は、第1のレベルSOC1及び第2のレベルSOC2の許容範囲を示す図である。図4に示すように、第2のレベルSOC2は、第1のレベルSOC1よりも低い。本実施形態では、第1のレベルSOC1は満充電状態の75%以上とされるか、または80%以上とされる。且つ、第1のレベルSOC1は満充電状態の90%以下とされるか、または100%以下とされる。第2のレベルSOC2は満充電状態の50%以下とされる。第2のレベルSOC2の下限は特に限定されないが、一例では30%以上である。なお、第1のレベルSOC1及び第2のレベルSOC2は、一定の値であってもよく、或る範囲内で変動する値であってもよい。
一例では、第1の制御モードは、蓄電システム1に需要要素4が接続されているときに実行される。蓄電システム1に需要要素4が接続されているとは、例えば、電力変換器20を介して需要要素4に電力を供給している状態をいう。言い換えると、電力変換器20がニッケル亜鉛電池11から継続的に放電を行っている状態をいう。また、一例では、第2の制御モードは、蓄電システム1から需要要素4が切り離されているときに実行される。蓄電システム1から需要要素4が切り離されているとは、例えば、需要要素4への電力供給が停止している状態をいう。言い換えると、電力変換器20がニッケル亜鉛電池11への充電を行うか、またはニッケル亜鉛電池11の充放電を全く行っていない状態をいう。或いは、蓄電システム1と需要要素4との間に機械的または電気的なスイッチを設け、このスイッチを開状態とすることにより、蓄電システム1から需要要素4を電気的に切り離してもよい。ニッケル亜鉛電池11の充放電、及びスイッチの制御は統括コントローラ30が行うので、統括コントローラ30は、蓄電システム1に需要要素4が接続されていること(或いは切り離されていること)を容易に知ることができる。
図3に示すように、統括コントローラ30は、第1の制御モードを実行したのち、第2の制御モードに移行してもよい。この場合、統括コントローラ30は、第1の制御モードにおいてニッケル亜鉛電池11のSOCを第1のレベルSOC1まで高めた後、ニッケル亜鉛電池11を放電させて、第2のレベルSOC2まで低下させることにより第2の制御モードへ移行する。このとき、ニッケル亜鉛電池11に蓄えられた電力を、DCバス6に接続されている他の蓄電池(蓄電システム1が自動車等の移動体に搭載されている場合には、鉛電池など)に供給することによってニッケル亜鉛電池11のSOCを低下させてもよい。また、需要要素4への放電を行うことによってニッケル亜鉛電池11のSOCを低下させてもよい。或いは、機械的または電気的なスイッチを介してニッケル亜鉛電池11に抵抗を接続し、必要な時間だけ該スイッチを接続して該抵抗に余剰な電流を流すことによって電力を消費してもよい。ニッケル亜鉛電池11の放電は、蓄電システム1から需要要素4が切り離された直後に行ってもよい。また、需要要素4への放電を行う場合には、必要量だけ放電した後に蓄電システム1から需要要素4を切り離してもよい。
以上に説明した、本実施形態の蓄電システム1によって得られる効果について説明する。上述したように、本実施形態の蓄電システム1は、ニッケル亜鉛電池11と、ニッケル亜鉛電池11の充電状態を検出するBCU12と、BCU12から得られるニッケル亜鉛電池11の充電状態に基づいて、ニッケル亜鉛電池11の充放電を制御する統括コントローラ30と、を備える。統括コントローラ30は、ニッケル亜鉛電池11の充電状態を第1のレベルSOC1に保持する第1の制御モードと、ニッケル亜鉛電池11の充電状態を、第1のレベルSOC1よりも低い第2のレベルSOC2に保持する第2の制御モードとを有する。第1のレベルSOC1は満充電状態の75%以上であり、第2のレベルSOC2は満充電状態の50%以下である。
図5は、本発明者による実験の結果として、各SOCにおけるニッケル亜鉛電池11の回復容量(Recovery capacity)の時間変化を示すグラフである。同図においても、SOC=40%、50%、60%、及び100%のそれぞれについてグラフが2本づつ示されている。グラフG11はSOC=40%の場合を示し、グラフG12はSOC=50%の場合を示し、グラフG13はSOC=60%の場合を示し、グラフG14はSOC=100%の場合を示す。
この実験結果から明らかなように、ニッケル亜鉛電池11のSOCが低いほど、充放電サイクルに伴う放電容量の低下が抑制される。これは、SOCが低いと正極電位が低下するので、電解液との反応速度が低下するためと考えられる。特に、SOCが50%以下であるときに放電容量の低下が顕著に抑制されている。
なお、上記の実験における測定条件及び測定手順は以下の通りである。
<測定条件>
・供試電池:8Ah、単セル
・充電:CCCV 1C(8A),1.9V cutoff 0.05C,25℃
・放電:CC 1/3C(2.67A),cutoff 1.1V,25℃
・貯蔵SOC:40%,50%,60%,100%
・貯蔵温度:60℃
<測定手順>
1.初回放電容量確認
2.満充電またはSOC調整
3.貯蔵(SOC:40%,50%,60%,100%),60℃,30日
4.残存容量(自己放電量)確認放電
5.満充電
6.回復容量確認放電
7.2〜6を任意の期間で繰り返す
図6は、本発明者による実験の結果として、各SOCにおけるニッケル亜鉛電池11の残存容量維持率(Residual capacity retention)の時間変化を示すグラフである。同図には、SOC=40%、50%、60%、及び100%のそれぞれについてグラフが2本づつ示されている。グラフG21はSOC=40%の場合を示し、グラフG22はSOC=50%の場合を示し、グラフG23はSOC=60%の場合を示し、グラフG24はSOC=100%の場合を示す。なお、参考として、ニッケル水素電池におけるSOC=100%の場合の容量維持率の時間変化を併せて示している(グラフG25)。なお、この実験における測定条件及び測定手順は上述した図5と同様である。
また、図7及び図8は、本発明者による別の実験の結果として、各SOCにおけるニッケル亜鉛電池11の残存容量維持率の時間変化を示すグラフである。同図には、SOC=50%、75%、及び100%のそれぞれについてグラフが1本づつ示されている。グラフG31はSOC=50%の場合を示し、グラフG32はSOC=75%の場合を示し、グラフG33はSOC=100%の場合を示す。なお、この実験における測定条件は下記の通りである。
<測定条件>
・供試電池:8Ah 単セル
・充電:CCCV 1C(8A),1.9V cutoff 0.05C,25℃
・放電:CC 1C(8A),cutoff 1.1V,25℃
・貯蔵SOC:50%,75%,100%
・貯蔵温度:45℃(図7),60℃(図8)
これらの実験結果(図6〜図8)から明らかなように、ニッケル亜鉛電池11では他の蓄電池(例えばニッケル水素電池)と異なり、SOCが高いほど、容量維持率の時間変化すなわち自己放電が小さくなる。特に、図7及び図8に示すように、SOCが75%以上であるときに自己放電が顕著に小さくなる。自己放電反応は、放電に伴い電極から酸化亜鉛が徐々に溶出することよって生じる現象である。酸化亜鉛の溶出量は、SOCが高いほど少ない。従って、SOCが高いほど自己放電が小さくなると考えられる。なお、本発明者の知見によれば、ニッケル水素電池の場合、SOCが高いほど、容量維持率の時間変化すなわち自己放電が大きくくなる。従って、ニッケル亜鉛電池に関するこの結果は、本発明者が見い出した新たな知見である。
本実施形態では、統括コントローラ30が、ニッケル亜鉛電池11のSOCを75%以上の第1のレベルSOC1に保持する第1の制御モードと、ニッケル亜鉛電池11のSOCを50%以下の第2のレベルSOC2に保持する第2の制御モードとを有する。従い、ニッケル亜鉛電池11の動作状況に応じて、自己放電を小さくする必要があるときには第1の制御モードで動作し、放電容量の低下を抑制する必要があるときには第2の制御モードで動作することができる。故に、本実施形態の蓄電システム1によれば、放電容量の低下の緩和と自己放電の低減とを組み合わせて、ニッケル亜鉛電池11の寿命性能を高めることができる。
また、本実施形態のように、第2のレベルSOC2は満充電状態の30%以上であってもよい。SOCが30%以上であることにより、負極から溶出する酸化亜鉛の量を少なく抑え、自己放電の影響を小さくすることができる。
本実施形態のように、統括コントローラ30は、第1の制御モードののち、ニッケル亜鉛電池11を放電させることにより第2の制御モードへ移行してもよい。この場合、ニッケル亜鉛電池11のSOCを第1のレベルSOC1から第2のレベルSOC2へ容易に低下させることができる。
本実施形態のように、統括コントローラ30は、ニッケル亜鉛電池11に需要要素4(負荷)が接続されているときには第1の制御モードでニッケル亜鉛電池11の充放電を制御し、ニッケル亜鉛電池11から需要要素4が切り離されているときには第2の制御モードでニッケル亜鉛電池11の充放電を制御してもよい。この場合、ニッケル亜鉛電池11に需要要素4が接続されているときには自己放電の低下を抑制し、ニッケル亜鉛電池11が需要要素4から開放されているときには放電容量の低下を緩和することができる。従って、ニッケル亜鉛電池11の寿命性能を効果的に高めることができる。
本発明による蓄電システムは、上述した実施形態の例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…蓄電システム、2…供給要素、4…需要要素、6…DCバス、10…蓄電装置、11…ニッケル亜鉛電池、12…BCU、20…電力変換器、30…統括コントローラ、40…通信線、101…プロセッサ、102…メモリ、103…通信インタフェース、D1,D2…区間、D3…移行区間、SOC1…第1のレベル、SOC2…第2のレベル。

Claims (4)

  1. ニッケル亜鉛電池と、
    前記ニッケル亜鉛電池の充電状態を検出する充電状態検出部と、
    前記充電状態検出部から得られる前記ニッケル亜鉛電池の充電状態に基づいて、前記ニッケル亜鉛電池の充放電を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記ニッケル亜鉛電池の充電状態を第1のレベルに保持する第1の制御モードと、
    前記ニッケル亜鉛電池の充電状態を、前記第1のレベルよりも低い第2のレベルに保持する第2の制御モードと、
    を有し、
    前記第1のレベルは満充電状態の75%以上であり、前記第2のレベルは満充電状態の50%以下である、蓄電システム。
  2. 前記第2のレベルは満充電状態の30%以上である、請求項1に記載の蓄電システム。
  3. 前記制御部は、前記第1の制御モードののち、前記ニッケル亜鉛電池を放電させることにより前記第2の制御モードへ移行する、請求項1または2に記載の蓄電システム。
  4. 前記制御部は、前記ニッケル亜鉛電池に需要要素が接続されているときには前記第1の制御モードで前記ニッケル亜鉛電池の充放電を制御し、前記ニッケル亜鉛電池から需要要素が切り離されているときには前記第2の制御モードで前記ニッケル亜鉛電池の充放電を制御する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄電システム。
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