JP2020120035A - 温度制御装置および細胞培養装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度制御装置の性能を向上する。【解決手段】温度制御装置は、行列状に配置された複数のセルCLを備え、各セルCLは、第1端部と第2端部とを含み、第1端部を行電極REに接続されたp型半導体PSと、第3端部と第4端部とを含み、第3端部を列電極CEに接続されたn型半導体NSと、第2端部と第4端部とを接続する共通電極COMと、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、温度制御装置およびそれを用いた細胞培養装置に関する。
急速に伸展する再生医療分野における評価系として細胞アレイを用いる創薬や環境分析など応用研究が盛んに行われており、個々の細胞をきめ細かく操作・分析する手法へのニーズが高まっている。そのため、単純な細胞培養だけではなく、基板材料上の任意の場所に細胞を接着させてパターニングを行う技術が求められている。
特許文献1には、基板表面に親水性領域と疎水性領域のパターンを形成することによって、細胞の基板への接着強度に強弱をつけて細胞のパターニングを行うことが記載されている。
特許文献2には、複数の熱電モジュールをマトリックス状に配置した加熱・冷却装置が記載されている。
特開2014−103857号公報 米国特許出願公開第2003/0097845号明細書
本願発明者の検討によれば、特許文献1の技術には、基板表面の任意の領域における細胞の時間的制御の観点で検討の余地が残されている。
また、特許文献2の技術には、効率的な加熱・冷却の観点で検討の余地が残されている。FIG.3A〜3Cに開示された熱電モジュールは、半導体ペレットを挟むパネル12および14と、パネル12および14に接触する導電体20および22とを含み、導電体20および22間に電圧を印加して半導体ペレットに電流を流し、その結果、例えば、パネル12の温度を増加または減少させるものである。しかしながら、加熱・冷却の対象物と半導体ペレットとの間にパネル12または14、および、導電体20または22が介在する為、加熱・冷却の効率が低下してしまう。
つまり、温度制御装置およびこれを用いた細胞培養装置の性能の向上が望まれる。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態による温度制御装置は、行列状に配置された複数のセルを備え、各セルは、第1端部と第2端部とを含み、第1端部を行電極に接続されたp型半導体と、第3端部と第4端部とを含み、第3端部を列電極に接続されたn型半導体と、第2端部と第4端部とを接続する共通電極と、を有する。
一実施の形態によれば、温度制御装置および細胞培養装置の性能を向上することができる。
一実施の形態に係る温度制御装置を示す平面図である。 一実施の形態に係る温度制御装置のセルアレイ領域を示す斜視図である。 一実施の形態に係る温度制御装置のセルを示す斜視図である。 図3のA−A線およびB−B線に沿う断面図である。 一実施の形態に係る温度制御装置の製造工程中の断面図である。 図5に続く温度制御装置の製造工程中の断面図である。 図6に続く温度制御装置の製造工程中の断面図である。 図7に続く温度制御装置の製造工程中の断面図である。 図8に続く温度制御装置の製造工程中の断面図である。 一実施の形態に係る細胞培養装置を示す平面図である。 図10のC−C線に沿う断面図である。 一実施の形態に係る細胞培養装置の要部断面図である。 一実施の形態に係る細胞培養装置において、培養された細胞を示す平面模式図である。 一実施の形態に係る細胞培養装置において、培養された細胞を示す平面模式図である。 図12の変形例1に係る細胞培養装置の要部断面図である。 図12の変形例2に係る細胞培養装置の要部断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なときを除き、同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
(実施の形態)
<温度制御装置>
以下、本実施の形態の温度制御装置について、図1〜図4を用いて説明する。
図1は、本実施の形態に係る温度制御装置を示す平面図である。図1に示すように、本実施の形態の温度制御装置TCDは、基板SBと、複数の端子TAと、複数の配線WRと、行列状に配置された複数のセルCLと、を有する。基板SBは、四角形の主面SBaを有し、複数の端子TAは、主面SBa上において、各辺に沿って配列されている。基板SBの主面SBaの中央部には、セルアレイ領域CLAが配置されており、セルアレイ領域CLAは、その周囲を複数の端子TAで囲まれている。
セルアレイ領域CLAには、行列状に配置された複数のセルCLが設けられている。複数の端子TAの各々からセルアレイ領域CLAに向かって配線WRが伸びており、各配線WRは、端子TAとセルアレイ領域CLA内のセルCLとを接続している。
後述するが、各セルCLは、共通電極COMを有する。そして、基板SBの主面SBaは、絶縁膜で覆われており、行列状に配置された複数の共通電極COM、および、各端子TAの一部が、絶縁膜の表面から露出している。
図2は、本実施の形態に係る温度制御装置のセルアレイ領域CLAを示す斜視図である。なお、後述する絶縁膜IF1〜IF6は省略している。図2に示すように、基板SBの主面SBa上には、X方向に延在する複数の行電極(第1電極)REと、X方向に直交するY方向に延在する複数の列電極(第2電極)CEが配置されている。行電極(第1電極)REは、例えば、幅2μm、間隔13μmでY方向に配置され、列電極(第2電極)CEは、例えば、幅2μm、間隔10μmでX方向に配置されている。そして、複数の行電極(第1電極)REと複数の列電極(第2電極)CEの交叉部には、セルCLが配置されている。つまり、複数のセルCLは、X方向およびX方向に直交するY方向に行列状に配置されている。
図3は、本実施の形態に係る温度制御装置のセルCLを示す斜視図である。なお、後述する絶縁膜IF1〜IF6は省略している。セルCLは、n型半導体NSと、p型半導体PSと、共通電極COMと、を有する。n型半導体NSは、例えば、FeTiVSiからなるn型の熱電変換材料で構成されており、四角柱または円柱の形状を有する。そして、n型半導体NSは、列電極CE上に搭載されており、その一端は、列電極CEに接続しており、その他端は、共通電極COMに接続している。p型半導体PSは、例えば、FeTiVSiAlからなるp型の熱電変換材料で構成されており、四角柱または円柱の形状を有する。そして、p型半導体PSは、行電極RE上に搭載されており、その一端は、行電極REに接続しており、その他端は、共通電極COMに接続している。
つまり、セルCLは、π(パイ)型構造のペルチェ素子である。n型半導体NSおよびp型半導体PSのサイズは、例えば、四角柱の場合の底面は2μm×2μmの正方形であり、円柱の場合の底面は直径2μmの円形である。そして、n型半導体NSおよびp型半導体PSの離間距離は、1μmである。従って、共通電極COMは、2μm×5μmの長方形またはレーストラック形状を有する。図1に示すように、この共通電極COMが、X方向には間隔10μmで、Y方向には間隔10μmで行列状に配置されている。ただし、共通電極COM、行電極REおよび列電極CEのそれぞれの間隔は、変更可能であり、上記の例に限定されるものではない。
そして、図3に示すように、行電極REからセルCLを介して列電極CEに電流Iaを流すと、共通電極COMは冷却(吸熱)され、逆に、列電極CEからセルCLを介して行電極REに電流Ibを流すと、共通電極COMは加熱(放熱)される。このように、行電極REおよび列電極CEの一方から他方へ電流を流すことによって、セルCLの共通電極COMの冷却または加熱を制御することができる。また、電流IaまたはIbの電流量を調整することで、冷却または加熱の程度を加減することができる。
なお、変形例として、n型半導体NSを行電極RE上に搭載して行電極REに接続し、p型半導体PSを列電極CE上に搭載して列電極CEに接続してもよい。
図4は、図3のA−A線およびB−B線に沿う断面図であり、A−A線に沿う断面図をAA領域、B−B線に沿う断面図をBB領域としている。A−A線は、列電極CEに沿う方向であり、B−B線は、行電極REに沿う方向である。
図4に示すように、基板SB上に絶縁膜IF1を介して列電極CEが形成されている。BB領域に示すように、列電極CEは絶縁膜IF2に形成された開口OP1内に埋め込まれており、列電極CEの側面は絶縁膜IF2で覆われている。列電極CEおよび絶縁膜IF2の上には絶縁膜IF3が形成され、絶縁膜IF3上には行電極REが形成されている。つまり、列電極CEと行電極REとは、絶縁膜IF3で電気的に分離されている。AA領域に示すように、行電極REは絶縁膜IF4に形成された開口OP2内に埋め込まれており、行電極REの側面は絶縁膜IF4で覆われている。さらに、行電極REおよび絶縁膜IF4の上には絶縁膜IF5が形成されている。
積層された絶縁膜IF3〜IF5には、列電極CEの表面を露出する開口OP3が形成されており、開口OP3内にはn型半導体NSが埋め込まれている。n型半導体NSの一端は列電極CEに電気的に接続されている。絶縁膜IF5には、行電極REの表面を露出する開口OP4が形成されており、開口OP4内にはp型半導体PSが埋め込まれている。p型半導体PSの一端は行電極REに電気的に接続されている。
絶縁膜IF5上には、開口OP5を有する絶縁膜IF6が形成されており、開口OP5内には共通電極COMが埋め込まれている。共通電極COMは、主面COMaおよび裏面COMbを有し、裏面COMbは、n型半導体NSの他端およびp型半導体PSの他端に電気的に接続されており、主面COMaは、絶縁膜IF6の主面IF6aから露出している。
基板SBは、例えば、単結晶シリコン基板またはセラミック基板で構成されており、絶縁膜IF1〜IF6は、例えば、酸化シリコン膜等の無機絶縁膜で構成されている。また、行電極RE、列電極CEおよび共通電極COMは、電気伝導性および熱伝導性が良好な金属膜で構成するのが好ましく、例えば、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)またはクロム(Cr)を含む金属または合金で構成されている。n型半導体NSは、FeTiVSiで構成するが、その他のn型の熱電変換材料で構成してもよい。また、p型半導体PSは、FeTiVSiAlで構成するが、その他のp型の熱電変換材料で構成してもよい。例えば、熱電変換材料は、ビスマス(Bi)、テルル(Te)、アンチモン(Sb)、鉛(Pb)、スズ(Sn)、セレン(Se)、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、マンガン(Mn)、マグネシウム(Mg)、コバルト(Co)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、酸素(O)のうち少なくとも一種類の元素を含有しており、Bi‐Te系合金、Pb‐Te系合金、スクッテルダイト化合物、クラスレート化合物、カルコゲナイド化合物、シリサイド化合物、フルホイスラー化合物、ハーフホイスラー化合物や酸化物、硫化物、有機材料系の半導体を用いてもよい。
本実施の形態によれば、以下の効果を得ることができる。
セルアレイ領域CLAには複数の共通電極COMが行列状に配置されており、ペルチェ素子により共通電極COMを冷却または加熱できるため、セルアレイ領域CLAにおいて、微小領域の温度制御を選択的にすることができる。
また、n型半導体NSおよびp型半導体PSの一端に列電極CEおよび行電極REが接続され、n型半導体NSおよびp型半導体PSの他端に共通電極COMが接続されており、共通電極COMを冷却または加熱できるため、冷却または加熱の効率を向上できる。
<温度制御装置の製造方法>
図4〜図9を用いて、本実施の形態の温度制御装置の製造方法を説明する。図5〜図9は、本実施の形態の温度制御装置の製造工程中の断面図である。前述のとおり、図4は、セルCLの断面図であり、図5〜図9もセルCLの製造工程中の断面図である。
図5に示すように、基板SBを準備した後に、基板SB上に絶縁膜IF1を形成する。次に、絶縁膜IF1上に開口OP1を有する絶縁膜IF2を形成する。そして、開口OP1内および絶縁膜IF2上に、例えば、銅(Cu)からなる金属膜MLを形成した後、金属膜MLにCMP(Chemical Mechanical Polishing:化学機械研磨)等の研磨処理を施す。そして、図6に示すように、絶縁膜IF2上の金属膜MLを除去し、開口OP1内に選択的に金属膜MLを残し、列電極CEを形成する。さらに、絶縁膜IF2および列電極CEを覆うように絶縁膜IF3およびIF4を順に形成する。
次に、図7に示すように、絶縁膜IF4に開口OP2を設け、開口OP2内に行電極REを形成する。行電極REは、前述の列電極CEの製造方法と同様に、金属膜の堆積および研磨処理を用いて形成する。
次に、図8に示すように、n型半導体NSを形成する。先ず、絶縁膜IF4および行電極REを覆うように絶縁膜IF5を形成した後、絶縁膜IF3,IF4およびIF5に、列電極CEの表面を露出する開口OP3を形成する。そして、前述の列電極CEの製造方法と同様に、開口OP3内および絶縁膜IF5上に、n型の熱電変換材料を形成し、次に、n型の熱電変換材料に研磨処理を施して絶縁膜IF5の主面IF5aを露出する。こうして絶縁膜IF5上のn型の熱電変換材料を除去し、開口OP3内に選択的にn型の熱電変換材料を残してn型半導体NSを形成する。
次に、n型半導体NSの製造方法と同様にして、図9に示すように、絶縁膜IF5に設けられた開口OP4内にp型半導体PSを形成する。
さらに、図4に示すように、絶縁膜IF5上に開口OP5を有する絶縁膜IF6を形成し、開口OP5内に選択的に共通電極COMを形成する。共通電極COMは、前述の列電極CEの製造方法と同様である。共通電極COMは、n型半導体NSおよびp型半導体PSに接続されており、その主面COMaは絶縁膜IF6の主面IF6aから露出している。
以上の工程を経て、本実施の形態に係る温度制御装置TCDのセルCLが形成される。図1に示す配線WRおよび端子TAは、適宜、行電極RE、列電極CEおよび共通電極COMを構成する金属膜で形成することができる。
<細胞培養装置>
以下、本実施の形態の温度制御装置TCDの適用例である細胞培養装置CCDについて図10〜図14を用いて説明する。図10は、本実施の形態に係る細胞培養装置の平面図、図11は、図10のC−C線に沿う断面図、図12は、本実施の形態に係る細胞培養装置の要部断面図、図13および図14は、本実施の形態に係る細胞培養装置において、培養された細胞を示す平面模式図である。なお、図12では、図4の絶縁膜IF1〜IF6を纏めて絶縁膜IFとしている。
図10および図11に示すように、細胞培養装置CCDは、温度制御装置TCDと、温度制御装置TCD上に配置された容器RSと、容器RS内に配置された培養液CFと、培養液CF内に載置された細胞CELとにより構成されている。容器RSは、セルアレイ領域CLAを覆うように、図4に示す絶縁膜IF6上に配置されている。そして、温度制御部であるセルCLの共通電極COMは、容器RS内の培養液CFおよび細胞CELと直接接触するように構成されている。
図12に示すように、細胞培養装置CCDの温度制御部である、セルCLの共通電極COMの上面には、温度応答性材料TRMが形成されている。そして、セルCLで温度制御して、共通電極COMを加熱または冷却することで、温度応答性材料TRMを疎水性または親水性にすることができる。
そして、細胞は疎水性表面に接着しやすく、親水性表面に接着しにくい。その結果、例えば、細胞培養装置CCDにおいて、いずれの共通電極COMも加熱すると、全ての共通電極COM上の温度応答性材料TRMは疎水性となり、全ての共通電極COM上の温度応答性材料TRMに細胞CELが接着し、図13に示すようなパターンを形成することができる。
一方、一部の共通電極COMのみ加熱すると、加熱された共通電極COM上の温度応答性材料TRMのみが疎水性となり、加熱されていない(または、冷却された)共通電極COM上の温度応答性材料TRMは親水性のままとなる。従って、一部の共通電極COM上の温度応答性材料TRMにのみ細胞CELが接着し、それ以外の温度応答性材料TRMには細胞CELが接着しない。その結果、図14に示すようなパターンを形成することができる。
因みに、温度応答性材料TRMとしては、例えば温度変化により水に対する溶解度が劇的に変化する温度応答性高分子が挙げられる。温度応答性高分子には、例えば、低温で水に対して可溶であるのに対して、下限臨界溶液温度(lower critical solution temperature:LCST)まで昇温すると不溶化して白濁・沈殿し、冷却すると再溶解するという可逆的な挙動を示す高分子がある。また、温度応答性高分子には、例えば、高温で水に対して可溶であるのに対して、上限臨界溶液温度(upper critical solution temperature:HCST)以下では不溶化して白濁・沈殿するという挙動を示す高分子がある。LCSTを示す温度応答性高分子の例としては、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)、ポリ(N−アルキルアクリルアミド)、ポリ(N−ビニルアルキルエーテル)がある。特に、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)は、LCSTが32℃であり、室温近傍で性質変化を示すため、温度応答性材料として好ましい。
なお、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)は、LCST以下の温度では、アミド結合部位と水との強い相互作用により高分子鎖は水和されて引き伸ばされランダムコイル状の立体配座をとる(親水性)。一方、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)は、LCSTよりも高い温度では、脱水和が進行し、疎水性相互作用により高分子鎖が凝集したグロビュール状態となる(疎水性)。
このようにして、本実施の形態の細胞培養装置CCDでは、細胞CELのパターニングが可能であり、さらには、加熱する共通電極COMの位置および数を時間軸で変化させることによって、細胞CELの接着パターンを変化させることができる。以上より、本実施の形態の細胞培養装置CCDでは、細胞CELのパターニングを動的に変化させることができる。
また、図3で説明したように、n型半導体NSおよびp型半導体PSの一端に列電極CEおよび行電極REが接続され、他端に共通電極COMが接続されている。共通電極COMと温度応答性材料TRMとが接するため、冷却または加熱の効率を向上できる。
図15は、図12の変形例1に係る細胞培養装置の要部断面図である。図15に示すように、共通電極COMの表面は培養液CFと反応しない保護層PLにより被覆されており、保護膜PL上面に、温度応答性材料TRMが形成されている。保護層PLは、共通電極COMを培養液CFから保護できるように化学的に耐性のある材料からなる。従って、保護層PLは、金(Au)や白金(Pt)からなることが好ましい。
図16は、図12の変形例2に係る細胞培養装置の要部断面図である。図16に示すように、例えば、金(Au)からなる保護層PL表面に単分子膜MFが形成されており、単分子膜MFと温度応答性材料TRMとを反応させることで、温度応答性材料TRMの共通電極COMに対する接着性を向上させることができる。
なお、温度応答性材料TRM等の結晶構造は、X線回折(X-ray Diffraction:XRD)によって容易に確認できる。また、透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:TEM)により格子像を観察することや、電子線回折像においてスポット状パターンやリング状パターンから単結晶または多結晶の結晶構造および積層構造を確認することもできる。
また、温度応答性材料TRM等の組成分布は、XPS、電子線マイクロアナライザ(Electron Probe Micro Analyzer:EPMA)、エネルギー分散型X線分析(Energy Dispersive X-ray Spectroscopy:EDX)、二次イオン質量分析法(Secondary Ion Mass Spectrometry:SIMS)等を用いて確認することができる。また、磁性体部等の組成分布は、誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma:ICP)による発光分析や質量分析等の手法を用いても確認することができる。
また、ペルチェ素子の配列は、走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)や光学顕微鏡等を用いて確認することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、列電極CEと行電極REとの間において、上記セルCLにトランジスタを、直列に接続して、このトランジスタのオン/オフで、セルCLに流す電流を制御してもよい。
CCD 細胞培養装置
CE 列電極(第2電極)
CEL 細胞
CF 培養液
CL セル
CLA セルアレイ領域
COM 共通電極(第3電極)
COMa 主面
COMb 裏面
IF、IF1〜IF6 絶縁膜
IF5a、IF6a 主面
MF 単分子膜
ML 金属膜
NS n型半導体
OP1〜OP5 開口
PL 保護膜
PS p型半導体
RE 行電極(第1電極)
RS 容器
SB 基板
SBa 主面
TA 端子
TCD 温度制御装置
TRM 温度応答性材料
WR 配線

Claims (11)

  1. 基板と、
    前記基板上に配置され、平面視において第1方向に延在する複数の第1電極と、
    前記基板上に配置され、平面視において前記第1方向と直交する第2方向に延在する複数の第2電極と、
    前記複数の第1電極と前記複数の第2電極との交叉部に配置された複数のセルと、
    を備え、
    前記複数のセルの各々は、
    第1端部と第2端部とを含み、前記第1端部を前記複数の第1電極の内の1本の第1電極に接続されたp型半導体と、
    第3端部と第4端部とを含み、前記第3端部を前記複数の第2電極の内の1本の第2電極に接続されたn型半導体と、
    前記第2端部と前記第4端部とを接続する第3電極と、
    を有する、温度制御装置。
  2. 請求項1記載の温度制御装置において、
    前記複数のセルの各々は、ペルチェ素子である、温度制御装置。
  3. 請求項1記載の温度制御装置において、
    前記p型半導体は、前記1本の第1電極上に配置されており、
    前記n型半導体は、前記1本の第2電極上に配置されている、温度制御装置。
  4. 請求項1記載の温度制御装置において、
    前記複数の第1電極は、複数の第1銅配線からなり、
    前記複数の第2電極は、複数の第2銅配線からなる、温度制御装置。
  5. 請求項4記載の温度制御装置において、
    前記第3電極は、第3銅配線からなる、温度制御装置。
  6. 請求項1記載の温度制御装置において、
    さらに、
    前記基板上に配置され、前記複数の第1電極に電気的に接続された複数の第1端子と、
    前記基板上に配置され、前記複数の第2電極に電気的に接続された複数の第2端子と、
    を備えた、温度制御装置。
  7. 基板と、
    前記基板上に配置され、平面視において第1方向に延在する複数の第1電極と、
    前記基板上に配置され、平面視において前記第1方向と直交する第2方向に延在する複数の第2電極と、
    前記複数の第1電極と前記複数の第2電極との交叉部に配置された複数のセルと、
    前記複数のセルの上部に配置され、細胞を含む培養液を保持する容器と、
    を備え、
    前記複数のセルの各々は、
    第1端部と第2端部とを含み、前記第1端部を前記複数の第1電極の内の1本の第1電極に接続されたp型半導体と、
    第3端部と第4端部とを含み、前記第3端部を前記複数の第2電極の内の1本の第2電極に接続されたn型半導体と、
    前記第2端部と前記第4端部に接続された第3電極と、
    を有し、
    前記第3電極上には、温度応答性材料が設けられている、細胞培養装置。
  8. 請求項7記載の細胞培養装置において、
    さらに、
    前記第3電極と前記温度応答性材料との間に配置された保護層、を有する、細胞培養装置。
  9. 請求項8記載の細胞培養装置において、
    前記保護層は、金または白金からなる、細胞培養装置。
  10. 請求項8記載の細胞培養装置において、
    さらに、
    前記保護層と前記温度応答性材料との間に配置された単分子膜、を有する、細胞培養装置。
  11. 請求項10記載の細胞培養装置において、
    前記単分子膜は、チオール化合物からなる、細胞培養装置。
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