JP2020118619A - 移動体追跡システム、および移動体追跡方法 - Google Patents

移動体追跡システム、および移動体追跡方法 Download PDF

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光 長澤
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Abstract

【課題】移動体を見失った場合であっても、その後に、再度、固有IDと紐付ける。【解決手段】移動体追跡システム100は、対象エリア90内に含まれる、予め定められた所定エリアa1において、所定の反射光強度が取得された移動体80に対して、固有IDを付与する付与部123と、付与部123が付与した固有IDと、反射光強度とを紐付けて記憶する記憶部130と、を備え、付与部123は、固有IDを付与した移動体80の位置情報が得られなくなった後、固有IDが付与されていない移動体80から、所定の反射光強度が取得された場合に、記憶部130に該所定の反射光強度に紐付けられて記憶された固有IDを、移動体80に再付与する。【選択図】図1

Description

本発明は、移動体追跡システム、および移動体追跡方法に関する。
従来、監視カメラからの画像に基づいて、人物等の移動体の行動を追跡することが行われている。
このような技術に関連し、特許文献1では、保育園等に適用する移動体追跡装置が開示されており、部屋などの閉空間の出入口に設けたRFID装置により、園児等の移動体のID番号を認識し、その後は、閉空間全体を撮影するカメラの画像により移動体を追跡する。そして、追跡した移動体の位置をID番号と紐付けることにより、閉空間内における、移動体の位置をID番号とともに識別可能にしている。
特開2003−274389号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、出入口で、ID番号と移動体の位置を紐付けた後は、カメラの画像により移動体の行動を追跡するため、移動体を一時的に見失うと、その後は、ID番号と紐付けながら行動を追跡することができなくなる。例えば、移動体が構造物の陰に隠れたり、複数の人物が重なったりした場合には、一時的に移動体を見失うことになる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、移動体を見失った場合であっても、その後に、固有IDと紐付けることが可能な、移動体追跡システム、および移動体追跡方法を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
(1)複数の照射方向に向けて光を、対象エリアに渡って照射し、該対象エリア内の対象物からの照射した光の反射光に応じた受光信号を出力する投受光部と、
前記投受光部の受光信号に基づいて、光を照射してから該光の反射光を受光するまでの時間間隔から、それぞれの前記照射方向における対象物までの距離を算出するととともに、該照射方向における反射光強度を取得する取得部と、
前記取得部から得られた時系列の距離データから、前記対象エリア内の移動体を認識するとともに、該移動体の位置情報を認識する認識部と、
前記対象エリア内に含まれる、予め定められた所定エリアにおいて、所定の反射光強度が取得された前記移動体に対して、固有IDを付与する付与部と、
前記付与部が付与した固有IDと、前記反射光強度とを紐付けて記憶する記憶部と、を備え、
前記固有IDを付与した移動体の前記位置情報が得られなくなった後、前記固有IDが付与されていない移動体から、前記所定の反射光強度が取得された場合に、前記記憶部に該所定の反射光強度に紐付けられて記憶された前記固有IDを、該移動体に再付与する、移動体追跡システム。
(2)前記移動体は、外周面に反射率が高い反射体を備える装備品を保有し、
前記付与部は、前記反射体から所定の反射光強度が取得された前記移動体に対して、前記固有IDを付与する、上記(1)に記載の移動体追跡システム。
(3)複数の前記装備品それぞれは、反射率が異なる反射体を備える、上記(2)に記載の移動体追跡システム。
(4)前記対象エリアの全域に、前記所定エリアを設定している、上記(1)から上記(3)のいずれかに記載の移動体追跡システム。
(5)前記対象エリアの一部の領域に、前記所定エリアを設定している、上記(1)から上記(3)のいずれかに記載の移動体追跡システム。
(6)前記付与部は、前記所定エリアにおいて、移動体が保有するID情報担持体から読み取ったID情報を、前記固有IDとして該移動体に付与する、上記(5)に記載の移動体追跡システム。
(7)前記付与部は、前記所定エリア以外のエリアで、前記固有IDが付与されていない移動体から、前記所定の反射光強度が取得された場合に、該移動体に対する前記再付与の処理を行う、上記(6)に記載の移動体追跡システム。
(8)前記付与部は、前記固有IDを付与していない移動体に対しては、自装置で生成した通常IDを付与する、上記(6)、または上記(7)に記載の移動体追跡システム。
(9)前記対象エリア内には、監視エリアが設定されており、
前記固有IDを付与していない移動体が、前記監視エリアに侵入した場合に、アラート信号を出力する発報部を、さらに備える、上記(1)から上記(8)のいずれかに記載の移動体追跡システム。
(10)前記付与部は、前記取得部から取得した前記対象物からの反射光強度を、前記対象物までの距離に応じて補正する、上記(1)から上記(9)のいずれかに記載の移動体追跡システム。
(11)複数の照射方向に向けて光を、対象エリアに渡って照射し、該対象エリア内の対象物からの照射した光の反射光に応じた受光信号を出力する投受光部、および記憶部を備える移動体追跡システムにおける移動体追跡方法であって、
前記投受光部の前記受光信号に基づいて、光を照射してから該光の反射光を受光するまでの時間間隔から、それぞれの前記照射方向における対象物までの距離を算出するととともに、該照射方向における反射光強度を取得するステップ(a)と、
前記ステップ(a)で得られた時系列の距離データから、前記対象エリア内の移動体を認識するとともに、該移動体の位置情報を認識するステップ(b)と、
前記対象エリア内に含まれる、予め定められた所定エリアにおいて、所定の反射光強度が取得された前記移動体に対して、固有IDを付与するステップ(c)と、
前記ステップ(c)で付与した固有IDと、前記反射光強度とを紐付けて前記記憶部に記憶するステップ(d)と、を含み、
前記ステップ(c)では、 前記固有IDを付与した移動体の前記位置情報が得られなくなった後、前記固有IDが付与されていない移動体から、前記所定の反射光強度が取得された場合に、前記記憶部に該所定の反射光強度に紐付けられて記憶された前記固有IDを、該移動体に再付与する、移動体追跡方法。
(12)前記移動体は、外周面に反射率が高い反射体を備える装備品を保有し、
前記ステップ(c)では、前記反射体から所定の反射光強度が取得された前記移動体に対して、前記固有IDを付与する、上記(11)に記載の移動体追跡方法。
(13)前記ステップ(c)では、前記所定エリアにおいて、移動体が保有するID情報担持体を、ID情報受信部で読み取って得られたID情報を、前記固有IDとして、該移動体に付与する、上記(11)、または上記(12)に記載の移動体追跡方法。
本発明によれば、移動体追跡システムは、対象エリア内に含まれる、予め定められた所定エリアにおいて、所定の反射光強度が取得された移動体に対して、固有IDを付与し、所定の反射光強度が得られなくなった後、固有IDが付与されていない移動体から、所定の反射光強度が取得された場合に、記憶部に所定の反射光強度に紐付けられて記憶された固有IDを、移動体に再付与する。このようにすることで、移動体を見失った場合であっても、その後に、再度、固有IDと紐付けることが可能となる。
第1の実施形態に係る移動体追跡システムの構成を示すブロック図である。 ライダーの対象エリアを示す模式図である。 ライダーの概略構成を示す断面図である。 固有IDに反射光強度を紐付けたテーブルの例である。 第1の実施形態における移動体追跡処理を示すフローチャートである。 図4Aに続く処理を示すフローチャートである。 認識した移動体に付与したIDを示すテーブルである。 図2の後の状態を示す模式図である。 図7Aの後の状態を示す模式図である。 図7Bの後の状態を示す模式図である。 図7Cの後の状態を示す模式図である。 第2の実施形態に係る移動体追跡システムにおけるライダーの対象エリアを示す模式図である。 第3の実施形態に係る移動体追跡システムにおけるライダーの対象エリアを示す模式図である。 図9に対応する上面模式図である。 第3の実施形態における移動体追跡処理を示すフローチャートである。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1は、移動体追跡システム100の主要構成を示すブロック図である。図2は、ライダー110の対象エリア90を示す模式図である。移動体追跡システム100は、ID情報受信部300、および発報装置400と通信接続する。移動体追跡システム100は、ライダー110、処理部120、および記憶部130を備える。
ライダー110(LiDAR:Light Detection and Ranging)は、ToF方式により、物体までの距離を測定する。すなわち、図2において、ライダー110は、複数の照射方向に向けて光を、対象エリア90の全域に渡って照射し、対象物からの反射光を受光するまでの時間により対象エリア90内の対象物までの距離を測定する。対象エリア90としては、例えば屋外の工事現場、駅のホーム、屋内の製造工程がある。図2に示すように対象エリア90内には、複数の移動体80、85が存在する。また、対象エリア90内には、固定配置された壁、電柱等の障害物89が設けられている。また、対象エリア90の端に設けられた認識ゲートには、ID情報受信部300が配置されている。ID情報受信部300の周辺には、所定エリアa1が設定されている。この所定エリアa1は、ID情報受信部300の受信範囲に含まれる範囲内であり、ユーザーにより予め設定されたものである。
ライダー110の構成の詳細については後述する。発報装置400は、例えば対象エリア90内に配置したパトライト(登録商標)や、対象エリア90を管理する管理者が保有する携帯端末、またはPC(パーソナルコンピューター)である。発報装置400は、後述するように監視エリアに立ち入り権限を有さない移動体の侵入があった場合に発行されるアラート信号に応じて、警告表示を行ったり、警告事象を通知したりする。
(装備品70)
図2において、移動体80は装備品70を保有する(装着する)移動体(人)であり、移動体85は、装備品70を保有しない移動体(人)である。装備品70としては、上着、帽子、ヘルメット、またはネックストラップに入れたICカード、等である。図2では、装備品70としてヘルメットを用いている。この装備品70は、外周面に反射率が高い反射体を備える。具体的には、装備品70の外周面は、反射体が貼り付けられている。反射体としては、例えば高反射テープ(「高反射シート」ともいう)である。ライダー110は、反射体に照射した光の反射光強度が高いことにより、反射体が貼り付けられた装備品70を、移動体が保有していることを検出できる。このようなことから、装備品70は、頭部に装着する物、例えば、ヘルメットや帽子が最も好ましい。頭部に装着する装備品70に貼り付けた反射体は、ライダー110からの光が照射されやすく、検出が容易になるためである。また、反射体は装備品70に対して、装着された状態において移動体の少なくとも前面側に貼り付けるが、全周面に貼り付けることが好ましい。
また、反射体の反射率が2段階、または3段階程度の複数段階で異なる反射率の反射体を用いてもよい。この反射体毎の複数段階の反射率と固有IDとの対応関係を予め登録し、記憶部130に記憶しておくことで、装備品70を保有する移動体が、同時に複数存在したとしても、反射率の違いから、処理部120は、両者を識別してき認識できる。
(ID情報担持体200、ID情報受信部300)
また装備品70には、ID情報担持体200も取り付けられている。ID情報担持体200は、移動体80に保有されるものであり、RFIDタグ、携帯端末等の可搬型のデバイスである。ID情報受信部300は、ID情報担持体200と協働することで、ID情報担持体200のID情報を取得する。ID情報担持体200の内部メモリには、固有ID(「デバイスID」ともいう)が記憶されている。固有IDは、予めID情報担持体200に対応付けられたものであり、このID情報担持体200のメモリに予め記憶されている。この固有IDは、例えば、書き換え不可状態で記憶されている。例えばID情報受信部300のMACアドレスを固有IDとして用いてもよい。
ID情報担持体200、およびID情報受信部300は、種種の公知の技術を適用できる。例えばRFID(Radio Frequency Identifier)、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)ビーコン(Beacon)、Wifi測位装置、UWB(Ultra Wide Band)測位装置、超音波測位装置、GPS(Global Positioning System)、等の技術を適用できる。
これらの技術の中では、RFID技術が最も好ましい。例えば、ID情報担持体200としてRFID技術を用いた場合には、図2に示すように入口ゲートに配置したID情報受信部300の近傍を、ID情報担持体200(装備品70)を保有する移動体80が通過することで、移動体追跡システム100は、ID情報受信部300を経由してID情報を取得できる。特に、パッシブ型のRFIDタグを用いた場合には、電池が不要で軽量になるため、ヘルメット等の装備品70に容易に取り付けることができる。
(ライダー110)
図3は、ライダー110の概略構成を示す断面図である。ライダー110は、複数の方位に向けたレーザー光を、図2に示す対象エリア90に向けて照射してから、このレーザー光の対象物からの反射光を受信するまでの時間間隔により各方位における物体までの距離を測定する。このレーザー光は、例えば、赤外線光(800〜1000nm程度)である。
図3に示すようにライダー110は、投受光部111、および測距点群データ生成部112を有する。投受光部111は、半導体レーザー51、コリメートレンズ52、ミラーユニット53、レンズ54、フォトダイオード55、およびモーター56、ならびにこれらの各構成部材を収容する筐体57を有する。筐体57内には、測距点群データ生成部112が配置されている。この測距点群データ生成部112は、この受光信号に基づいて、測定空間内(対象エリア90内)の対象物までの距離値の分布を示す複数の画素で構成される測距点群データを生成する。この測距点群データ(単に「距離データ」ともいう)は距離画像、または距離マップとも称される。
半導体レーザー51は、パルス状のレーザー光束を出射する。コリメートレンズ52は、半導体レーザー51からの発散光を平行光に変換する。ミラーユニット53は、コリメートレンズ52で平行とされたレーザー光を、回転するミラー面により対象エリアに向かって走査投光するとともに、対象物からの反射光を反射させる。レンズ54は、ミラーユニット53で反射された対象物からの反射光を集光する。フォトダイオード55は、レンズ54により集光された光を受光し、Y方向に並んだ複数の画素を有する。モーター56はミラーユニット53を回転駆動する。
測距点群データ生成部112は、投受光部111の動作を制御し、所定周期(例えば、数〜20Hz)で連続したフレーム(測距点群データ)を生成する。測距点群データ生成部112は、ライダー110の半導体レーザー51の出射タイミングと、フォトダイオード55の受光タイミングとの時間間隔(時間差)に基づいて距離情報(距離値)を求める。測距点群データ生成部112は、CPU(Central Processing Unit)とメモリで構成され、メモリに記憶しているプログラムを実行することにより各種の処理を実行することによって測距点群データを求めるが、測距点群データ生成用の専用ハードウェア回路を備えてもよい。なお、測距点群データ生成部112を省略し、この機能を後述する処理部120が担うようにしてもよい。この場合、ライダー110は、単に各画素に対応する受光信号を、移動体追跡システム100に出力する。
また、ライダー110は、各画素に対応する反射光強度の信号を移動体追跡システム100に出力する。この際、反射光強度を取得した移動体追跡システム100は、各画素に対応する反射光強度の信号を補正することが好ましい。補正については後述する。
本実施形態において、半導体レーザー51とコリメートレンズ52とで出射部501を構成し、レンズ54とフォトダイオード55とで受光部502を構成する。出射部501、受光部502の光軸は、ミラーユニット53の回転軸530に対して直交していることが好ましい。
剛体である柱62等に固定して設置されたボックス状の筐体57は、上壁57aと、これに対向する下壁57bと、上壁57aと下壁57bとを連結する側壁57cとを有する。側壁57cの一部に開口57dが形成され、開口57dには透明板58が取り付けられている。
ミラーユニット53は、2つの四角錐を逆向きに接合して一体化した形状を有し、すなわち対になって向き合う方向に傾いたミラー面531a、531bを4対(但し4対に限られない)有している。ミラー面531a、531bは、ミラーユニットの形状をした樹脂素材(例えばPC(ポリカーボネート))の表面に、反射膜を蒸着することにより形成されていることが好ましい。
ミラーユニット53は、筐体57に固定されたモーター56の軸56aに連結され、回転駆動されるようになっている。本実施形態では、例えば、柱62に設置された状態で、軸56aの軸線(回転軸線)が鉛直方向であるZ方向に延在しており、Z方向に直交するX方向およびY方向によりなすXY平面が水平面となっているが、軸56aの軸線を鉛直方向に対して傾けてもよい。
次に、ライダー110の対象物検出原理について説明する。図3において、半導体レーザー51からパルス状に間欠的に出射された発散光は、コリメートレンズ52で平行光束に変換され、回転するミラーユニット53の第1ミラー面531aに入射する。その後、第1ミラー面531aで反射され、さらに第2ミラー面531bで反射した後、透明板58を透過して外部の測定空間に向けて、例えば縦長の矩形断面を持つレーザースポット光として走査投光される。なお、レーザースポット光が出射される方向と、出射されたレーザースポット光が対象物で反射し、反射光として戻ってくる方向は重複し、この重複する2方向を投受光方向という(なお、図3では分かり易さのため、図面では出射光と反射光をずらして示している)。同一の投受光方向に進行するレーザースポット光は、同一の画素で検出される。
ここで、ミラーユニット53の対のミラー(例えば第1ミラー面531aと第2ミラー面531b)の組み合わせにおいて、4対はそれぞれ交差角が異なっている。レーザー光は、回転する第1ミラー面531aと第2ミラー面531bにて、順次反射される。まず1番対の第1ミラー面531aと第2ミラー面531bにて反射したレーザー光は、ミラーユニット53の回転に応じて、測定空間の一番上の領域を水平方向(「主走査方向」ともいう)に左から右へと走査される。次に、2番対の第1ミラー面531aと第2ミラー面531bで反射したレーザー光は、ミラーユニット53の回転に応じて、測定空間の上から2番目の領域を水平方向に左から右へと走査される。次に、3番対の第1ミラー面531aと第2ミラー面531bで反射したレーザー光は、ミラーユニット53の回転に応じて、測定空間の上から3番目の領域を水平方向に左から右へと走査される。次に、4番対の第1ミラー面531aと第2ミラー面で反射したレーザー光は、ミラーユニット53の回転に応じて、測定空間の最も下の領域を水平方向に左から右へと走査される。これによりライダー110が測定可能な測定空間全体(対象エリア90)の1回の走査が完了する。この4つの領域の走査により得られた画像を組み合わせて、1つのフレームが得られる。そして、ミラーユニット53が1回転した後、再び1番対の第1ミラー面531aと第2ミラー面531bに戻り、以降は測定空間の一番上の領域から最も下の領域までの走査(この上下方向を「副走査方向」ともいう)を繰り返し、次のフレームが得られる。
図3において、走査投光された光束のうち対象物に当たって反射したレーザー光の一部は、再び透明板58を透過して筐体57内のミラーユニット53の第2ミラー面531bに入射し、ここで反射され、さらに第1ミラー面531aで反射されて、レンズ54により集光され、それぞれフォトダイオード55の受光面で画素毎に検知される。さらに、測距点群データ生成部112が、半導体レーザー51の出射タイミングとフォトダイオード55の受光タイミングとの時間差に応じて距離情報を求める。これにより測定空間内の全領域で対象物の検出を行って、画素毎に距離情報を持つ測距点群データとしてのフレームを得ることができる。このフレームは、所定周期、例えば10fpsで生成される。また、ユーザーの指示により、得られた測距点群データを背景画像データとして、測距点群データ生成部112内のメモリ、または移動体追跡システム100のメモリ(記憶部130)に記憶してもよい。
(処理部120)
図1を再び参照し、移動体追跡システム100の処理部120、記憶部130について説明する。処理部120は、例えば、コンピューターであり、CPU、メモリ(半導体メモリ、磁気記録媒体(ハードディスク等))、入出力部(ディスプレイ、キーボード、等)、通信I/F(Interface)等を備える。通信I/Fは、外部機器と通信するためのインターフェースである。通信には、イーサネット(登録商標)、SATA、PCI Express、USB、IEEE1394などの規格によるネットワークインターフェースを用いてもよい。また、通信には、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11、4Gなどの無線通信インターフェースを用いてもよい。また処理部120は、タイマー機能を有し、時刻、経過時間を判定する。
処理部120は、取得部121、認識部122、付与部123、追跡部124、および発報部125を含む。
(取得部121)
取得部121は、通信I/Fで構成され、取得部121は、ID情報受信部300から、対象エリア90内のID情報担持体200のメモリに記憶されている固有IDを取得する。
また取得部121は、ライダー110から対象エリア90内を測定して生成された、時系列に並んだ測距点群データ(フレームともいう)を取得する。例えば、ライダー110のフレームレートは、10fpsである。また、取得部121は、測距点群データの各画素の反射光強度の情報を取得する。この取得した反射光強度は、後述する付与部123により補正される。
(認識部122)
認識部122は、取得部121を経由して取得した測距点群データを用いて対象エリア90内の物体を認識する。認識により生成した物体情報には、少なくとも物体の位置、大きさが含まれる。この位置の情報は、認識した物体の3次元的な中心位置、または、この中心位置を対象エリア90の地面(床面)に投影した2次元位置を用いることができる。この2次元位置は、後述する所定エリア等の各エリアの内外判定に用いることができる。
本実施形態では、物体の認識には、例えば背景差分法を採用する。この背景差分法では、予め生成し、メモリ(記憶部130)に保存しておいた背景画像データ(基準背景データともいう)を用いる。
認識部122の物体を認識する機能について説明する。認識部122はメモリに保持している背景画像データと現時点での測距点群データとを比較して、差が生じた場合、車両等の何らかの物体(前景の物体)が、対象エリア90内に現れたことを認識できる。例えば、背景差分法を用いて、背景画像データと、現時点での測距点群データ(距離画像データ)とを比較することで、前景データを抽出する。そして抽出した前景データの画素(画素群)を、例えば画素の距離値に応じてクラスタに分ける。そして、各クラスタのサイズを算定する。例えば、垂直方向寸法、水平方向寸法、総面積等を算出する。なお、ここでいう「サイズ」は、実寸法であり、見た目上の大きさ(画角、すなわち画素の広がり)とは異なり、対象物までの距離に応じて画素群の塊が判断される。例えば、認識部122は算定したサイズが抽出対象の解析対象の動体を特定するための所定のサイズ閾値以下か否か判定する。サイズ閾値は、測定場所や行動解析対象等により任意に設定できる。車両、人を追跡して行動を解析するのであれば、車両、または人の大きさそれぞれの最小値を、クラスタリングする場合のサイズ閾値とすればよい。これにより、落ち葉やビニール袋等のゴミ、または小動物を検知対象から除外できる。
移動軌跡(動体追跡)の検出は、現在フレームの測距点群データでクラスタリングした物体と(サイズ、形状の比較において)同じ物体が前フレームにあったか否かを検索する。そして、前フレームに同じ物体があれば、その物体の前フレームの位置と現在フレームの位置を比較して、その物体の移動方向、および速度から想定される距離内にあれば、前後のフレームにおける両物体は同じ物体(移動体)であると判定できる。
また、このときに、その形状を構成する画素を細かく抽出してもよいが、物体全体(移動体全体)を取り囲む1個の直方体、または数個(例えば2、3個)の直方体を合成した立体としてクラスタリングしてもよい。
また、認識部122は、認識した移動体の種別判別を行うようにしてもよい。この種別判定は、例えば種類毎の特徴(サイズ、形状)が予めメモリ(記憶部130)に記憶されており、この特徴とマッチングすることにより行う。例えば、人、普通車車両、大型車両(トラック等)、および二輪車の種別を判定する。また、この種別判定アルゴリズは公知のアルゴリズムにより事前に機械学習するようにしてもよい。この機械学習は、膨大なデータを用いて、事前に他の高性能なコンピューターで実施し、パラメータを決定する。
(付与部123)
付与部123は、認識部122が認識した1つ、または複数の移動体それぞれについて、装備品70を保有する移動体80であるか、または、保有していない移動体85であるかを判定する。装備品70を保有する移動体80であるか否かは、反射光強度が所定の反射光強度であるか否かにより判定する。具体的には、付与部123は、認識部122が認識した移動体の反射光強度が、所定値以上であるか否かを判定する。この反射光強度は、移動体を構成するクラスタリングした複数の画素の反射光強度のうち、最大の反射光強度の値を用いる。また、認識部122で、移動体の種別を判別した場合に、移動体が人であれば、移動体の頭部領域を認識し、この頭部領域の反射光強度の最大値、または平均値を用いてもよい。装備品70として、ヘルメット、または帽子を用い、この装備品70に反射体を貼り付けた場合には、このような処理を適用できる。
(反射光強度の補正)
また、付与部123は、以下の手法により、ライダー110から取得した各画素の反射光強度を補正してもよい。補正因子としては、距離因子、および天候因子である。反射光強度は、距離の2乗で低下するため、対象物までの距離が遠くなることによる反射光強度の低減を相殺するように補正することが好ましい。
また、ライダー110の対象エリア90を屋外とした場合には、天候因子が影響する。天候因子の補正も行うようにしてもよい。具体的には、天候因子としては、雨、雪、もしくは霧、または太陽光の光量がある。雨、雪、霧では、光量は減衰する。また、太陽光の照射量により、反射光量のオフセットが生じる。これらの影響は、対象エリア90に固定配置した基準プレートからの反射光強度の変化に応じて、補正するようにしてもよく、天候因子を取得して、所定の係数で補正するようにしてもよい。天候因子の取得は、例えば、インターネットを経由して、天候情報配信部が提供するAPI(Application Programming Interface)を利用して取得するようにしてもよい。また、他の例として、対象エリア90を撮影するカメラを設け、このカメラからの画像、またはライダー110の測定データから、降雨、降雪、霧等の天候因子を推定するようにしてもよい。
付与部123は、認識された移動体80が所定エリアa1に位置し、そしてこの移動体80の反射光強度が所定の反射光強度であれば、固有IDを付与する。例えば移動体80が装備品70を装備していれば、この装備品70の外周面の反射体からの反射光強度により、所定の反射光強度と判定される。
所定エリアa1は、ID情報受信部300の受信エリアに内包されるように設定されており、所定エリアa1に位置する移動体80のID情報担持体200のメモリに記憶されている固有IDは、ID情報受信部300を経由して、移動体追跡システム100に取得される。
付与部123は、このID情報担持体200に記憶されている固有IDを、移動体80のIDとして用いて、移動体80に付与する(設定する)。また、このときに得られた反射光強度は、固有IDと紐付けられて記憶部130に記憶される。図4は、固有IDに反射光強度を紐付けたテーブルの例である。固有ID、および反射光強度は、装備品70(または後述の図8の70a、70b)に由来し、それぞれID情報担持体200、および高反射シート701から得られたものである。また、装備品70の保有者の氏名、および立入権限の設定も固有IDに紐付けられて予め記憶部130等に記憶されている。
(追跡部124)
追跡部124は、認識部122が認識した、移動体80、85の位置情報を追跡し、固有ID、または通常IDに関連付けて記憶部130に記憶させる。この通常IDは、自装置で自動的に作成したID(以下、固有IDと区別するため「通常ID」と称す)である。この通常IDは、英数字を組み合わせたユニークな文字列であり、例えば、連続する番号である。
(発報部125)
発報部125は、追跡部124が追跡した移動体80、85の位置情報から、移動体80、85が監視エリア(立入禁止エリア)(後述の図10参照)に侵入したか否かを判定し、侵入を判定した場合には、アラート信号を発報装置400に送信する。また発報部125は、固有IDが付与された移動体80であれば、その立入権限(図4参照)を参照して、移動体80が管理エリアへの立入権限を有する人物であれば、監視エリアへの侵入があったとしてもアラート信号を出力しないようにする。
(記憶部130)
記憶部130は、半導体メモリ、および磁気記録媒体(ハードディスク等)で構成され、種種のデータを記憶する。記憶部130には、反射光強度情報、およびID情報が記憶されている(図4参照)。また、記憶部130には、追跡部124が追跡した移動体の位置情報、ならびに監視エリアa20(図10参照)、および所定エリアa1等(図2等参照)の設定が記憶されている。また、記憶部130には、上述の認識部122の認識処理に用いる1フレーム分の基準背景データが記憶されている。
(第1の実施形態の移動体追跡処理)
次に、図5A、図5B、図6、および図7A〜図7Dを参照し、第1の実施形態に係る移動体追跡システム100が実行する移動体追跡処理について説明する。図5A、図5Bは、移動体追跡処理を示すフローチャートである。図6は、認識した移動体に付与したID番号を示すテーブルである。図7A〜図7Dは、図2に続く時系列な状態を示す模式図である。
(ステップS101)
移動体追跡システム100は、ライダー110により、対象エリア90内の測定(走査)を行う。処理部120の取得部121は、ライダー110から測定により生成された各画素(方向)における距離値の分布を示す測距点群データ、および各画素の反射光強度を得る。ライダー110による対象エリア90の走査は、所定周期(例えば100msec)で繰り返し行う。取得部121は、ライダー110から時系列に並んだ複数フレームの測距点群データを取得する。
(ステップS102)
認識部122は、上述したアリゴリズムにより、測距点群データから対象エリア90内に存在する移動体を認識するとともに、移動体の位置情報を認識する。
(ステップS103)
処理部120は、ID情報受信部300により固有IDを受信していれば(YES)、処理をステップS104に進める。固有IDを受信していなければ(NO)、処理をステップS101に戻す(丸数字の10)。
(ステップS104)
付与部123は、所定エリアa1内に移動体があるか否かを判定する。すなわち、ステップS102で認識した移動体の位置情報が、所定エリアa1内に含まれるかを判定する。所定エリアa1内に移動体が存在すれば(YES)、処理をステップS105進め、存在しなければ(NO)、処理をステップS101に戻す。
(ステップS105)
付与部123は、ステップS104で判定した所定エリアa1内に存在する移動体の反射光強度を判定し、所定値以上であるか否かを判定する。所定値以上であれば(YES)、処理をステップS106に進める。例えば、図2に示すように、装備品70を装備する移動体80が、所定エリアa1に存在する場合には、ステップS106に処理を進める。一方で、反射光強度が、所定値未満であれば、処理をステップS101に戻す。なお、この判定は、予め装備品70の反射体の反射光強度が分かっていればその反射光強度に一致するか否かにより判定してもよい。
(ステップS106)
付与部123は、移動体80のIDを、ステップS103で取得した固有IDに設定する。図6は、認識した移動体に付与したID番号を示すテーブルである。処理部120は、認識部122がステップS102で新たな移動体を認識する毎に、通常IDを付与する。図6(a)は、5個の認識した移動体に対して、認識した順に連続番号01〜05の通常IDを付与した状態を示している。移動体ID(01〜04)は、反射光強度が所定値未満であることから、移動体IDとして通常IDを用いている。移動体ID(05)は、反射光強度が所定値以上であることから、図6(b)に示すように、移動体IDは、通常ID(05)から固有ID(1xx01)に付け替えている(変更)。
また、付与部123は、反射光強度をこの固有IDと紐付けて記憶部130に記憶させる。
(ステップS111)
図5Bに示すように、ステップS111では、追跡部124は、固有IDが付与された移動体80の移動軌跡を追跡する。追跡した位置情報は、記憶部130に逐次、記憶される。
図7Aは、図2に続く状態を示す図である。なお同図では、ライダー110の記載を省略している(図7B以降も同様)。付与部123は、移動体80の位置情報が継続して得られている場合には、固有IDと反射光強度との紐付けを維持する。
(ステップS112)
追跡部124は、追跡した移動体80を見失った場合(YES)、処理をステップS113に進める。図7Bは、移動体80を見失った状態を示す図である。移動体80が、例えば図7Bに示すように障害物89の陰に隠れることで、ライダー110の視野から消えた場合には、移動体80はロストした状態となる。また、ライダー110に近い側に他の移動体85が存在することで、移動体80の一部、または全部が隠れた場合にはロストした状態となる。移動体80がロストしたことは、移動体80の反射光強度が得られないことで判定できる。または、移動体80の位置情報が得られないことで判定できる。
(ステップS113)
認識部122が、見失った位置から所定距離の範囲内に移動体を新たに捕捉した場合には(YES)、処理をステップS114に進める。所定距離としては、例えば、数m以内である。例えば図7Cに示すように、所定エリアa1以外のエリアにおいて、障害物89の背後から再び移動体80が現れた場合には、この移動体80は、認識部122により再度認識され、新たに捕捉されることになる。一方で、新たな移動体の捕捉がない場合には(NO)、処理をステップS101(図5A)に戻す。
(ステップS114)
付与部123は、新たに捕捉した移動体80の反射光強度が、ステップS106で、記憶部130に記憶した反射光強度に一致するか否かを判定する。この判定は、記憶されている反射光強度に対して所定の振れ幅の範囲内にあることにより、一致すると判定できる。所定の振れ幅は、反射光強度の測定ばらつきにより適宜設定できる。対応する場合には、処理をステップS115に進め、一致しなければ処理をステップS101に戻す。
(ステップS115)
また、追跡部124が移動体80を見失った時間から、所定時間経過していなければ(YES)、処理をステップS116に進め、所定時間以上経過していれば(NO)、処理をステップS101に戻す。所定時間としては、例えば数分から数十分である。
(ステップS116)
付与部123は、ステップS113で新たに捕捉した移動体80に、ステップS112で見失った移動体80の固有IDを再付与して終了する(エンド)。以降は、この固有IDを再付与した移動体80に対して、移動軌跡の追跡を継続する。
このように、第1の実施形態においては、移動体追跡システムは、対象エリア内に含まれる、予め定められた所定エリアにおいて、所定の反射光強度が取得された移動体に対して、固有IDを付与し、所定の反射光強度が得られなくなった後、固有IDが付与されていない移動体から、所定の反射光強度が取得された場合に、記憶部に所定の反射光強度に紐付けられて記憶された固有IDを、移動体に再付与する。このようにすることで、移動体を見失った場合であっても、その後に、再度、固有IDと紐付けることが可能となる。
また、移動体80が保有するID情報担持体200の内部メモリに記憶されている固有IDを、移動体追跡システム100が利用する固有IDとして用いる。これにより、ID情報担持体200を保有する移動体80を特定しつつ、他の移動体と識別して追跡できる。
特に、本実施形態では、移動体80は、外周面に反射率が高い反射体を備える装備品70を保有する。特に装備品70として、移動体80の頭部に装着するヘルメット、または帽子を採用することで、ライダー110から反射体を認識し易い。図7Dでは、装備品70を保有しない他の移動体85の人混みの中に、移動体80が存在している状態を示している。この状態でも、移動体80は、頭部に装備品70を装着しているため、人混みでもロストしにくい。
(第2の実施形態)
図8は、第2の実施形態に係る移動体追跡システム100におけるライダー110の対象エリアを示す模式図である。第1の実施形態においては、ID情報受信部300はゲートに取り付けられており、ID情報受信部300の受信エリアを狭めたり、指向性を持たせたりすることも可能であった。第2の実施形態では、図8に示すように、ゲートはなく、ID情報受信部300a、300bは、柱の上方に配置されている。また、1つの対象エリア90に、複数のID情報受信部300a、300bを配置している。それぞれのID情報受信部300a、300bの所定エリアa2、a3も受信エリアに対応させ、第1の実施形態に比べて、広く設定している。
また、第2の実施形態においては、装備品70a、70bでは、装備品毎に反射率が異なる反射体が貼り付けられている。上述の図4に示したように、装備品70aにはその外周面に反射率が高い(レベルH)反射体が貼り付けられており、装備品70bには、反射率がこれよりも低い中程度(レベルM)の反射体が貼り付けられている。ただし、中程度の反射体であっても、十分な反射光強度が得られる、反射体がない移動体85、すなわち、装備品70を保有しない移動体85とは識別できる。
図8に示すように、1つの所定エリアa2に2つの移動体80a、80bが、存在する場合であっても、付与部123は、装備品70a、70bそれぞれの反射体からの反射光強度の違いから、両者を識別できる。そして識別により、対応する固有IDを移動体80a、80bにそれぞれ紐付けて、移動体80a、80bの行動を追跡できる。なお、1つの所定エリアa2に、同一レベルの反射光強度の装備品70を保有する移動体80が複数、存在する場合には、両者を識別できない。この場合には、固有IDとの紐付けは行わずに、発報部125は、発報装置400から発報を行い、移動体80にリトライを促してもよい。例えば、複数の移動体80は互いに離れて、別々に所定エリアa2を通過することで、同時に認識されないようにする。このような第2の実施形態でも、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
(第3の実施形態)
次に、図9〜図11を参照し、第3の実施形態に係る移動体追跡システム100について説明する。第3の実施形態においては、ライダー110の対象エリア90内に監視エリアa20を設定し、監視エリアa20への侵入によりアラート信号を出力するものである。図9は、第3の実施形態に係る移動体追跡システムにおけるライダーの対象エリアを示す模式図であり、図10は、図9に対応する上面図である。図11は、第3の実施形態における移動体追跡処理を示すフローチャートである。
第3の実施形態においては、駅のホームに移動体追跡システム100を適用している。図10に示すように、駅のホーム全体が対象エリア90となるように、複数のライダー110a、110bを配置している。複数のライダー110a、110bを用いることで、死角領域が少なくなり、またより広いエリアを測定できる。なお、複数のライダー110a、110bでそれぞれ得られた測距点群データは、処理部120で、座標変換することにより、1つの座標系に統合するようにしてもよい。また、処理が煩雑になるのを避けるため、座標系の統合を行わず、測定空間内の物体(移動体)を認識した場合に、その移動体の軌跡の対応づけだけを行うようにしてもよい。
図9、図10に示す第3の実施形態においては、駅のホームの端(黄色ブロックの外側)に監視エリアa20を設定している。同図における移動体80cは、駅員、または警備員であり、装備品70cは帽子である。第1、第2の実施形態と同様に、この装備品70cの外周面には、反射体(高反射テープ)が貼り付けられており、また、ID情報担持体200を備える。ホーム上には、複数の移動体85としての乗客が存在する。
(ステップS201)
図11のフローチャートは、図5A、図5Bに続いて実行される処理である。最初に、発報部125は、追跡部124による移動体80、85の移動軌跡の追跡処理に基づいて、移動体80c、または移動体85が監視エリアa20へ侵入したか否かを判定し、侵入があれば(YES)、処理をステップS202に進める。
(ステップS202)
発報部125は、監視エリアa20に侵入した移動体が、図5AのステップS106(またはS116)で固有IDが付与された移動体80であるか否かを判定する。固有IDが付与された移動体80cであれば(YES)、処理をステップS203に進め、固有IDが設定されていない(すなわち通常ID)の移動体85であれば(NO)、処理をステップS204に進める。
(ステップS203)
発報部125は、記憶部130に記憶されているテーブルを参照し、固有IDに関連付けられた、移動体80cの立入権限の情報を取得する(図4参照)。移動体80cが立入権限を有すれば(YES)、処理を終了する(エンド)。一方で、立入権限が無ければ(NO)、処理をステップS204に進める。
(ステップS204)
発報部125は、アラート信号を発報装置400に出力する。例えば、図10に示すように駅のホームに発報装置400として複数のパトライト(登録商標)を配置した場合には、移動体80c(駅員)に近いパトライト(登録商標)、および監視エリアa20に存在する移動体85に最も近いパトライト(登録商標)とを点灯させ、注意を促す。
なお、上述の処理においては、固有IDが付与された移動体80に対してもステップS203の立入権限の有無を判定することで、アラート信号の出力判定をしたが、この処理を省略してもよい。具体的には、固有IDが付与されていない(通常IDが設定)移動体85の侵入に対してのみ、アラート信号を出力するようにしてもよい。
このように、第3の実施形態においては、移動体追跡システム100の発報部125は、固有IDを付与していない移動体が、監視エリアに侵入した場合に、アラート信号を出力する。これにより、第1の実施形態と同様の効果が得られるとともに、固有IDを付与された駅員等が監視エリアに立ち入ったとしてもアラート信号を出さないので、適切にアラート信号を出力できる。
以上に説明した、移動体追跡システム100の構成は、上述の実施形態の特徴を説明するにあたって主要構成を説明したのであって、上述の構成に限られず、特許請求の範囲内において、種種改変することができる。また、移動体追跡システム100が備える構成を排除するものではない。
(第1の変形例)
例えば、装備品70は、ID情報担持体200を省略し、反射体のみを取り付けてもよい。この場合、移動体追跡システム100は、装備品70の反射体の反射光強度と、この装備品70の所有者(氏名)、および固有IDを予め記憶部130に記憶しておき、これを用いることで、固有IDと移動体との対応づけを行える。この場合は、所定エリアを、対象エリア90の全域としてもよい。すなわち、図2等では、所定エリアa1は、対象エリア90の一部の領域に設定したが、第1の変形例では同じ領域に設定してもよい。
(第2の変形例)
また、上述の実施形態では、移動体が人(歩行者)である場合について説明したが、これに限られない。移動体として車両であってもよい。この場合、装備品は、車体のボンネットに貼り付ける高反射シートである。例えば、入構許可書としてマグネットの基体に高反射シートを貼り付けた装備品を、ボンネットに磁力で吸着させる。さらに、この入構許可書は、対象エリア90内の監視エリアへの入構権限によって、装備品の高反射シートの反射率を異ならせてもよい。また、この装備品においては、各実施形態で説明したようにID情報担持体200を含ませてもよく、あるいは、第1の変形例のように含ませなくてもよい。
上述した実施形態に係る移動体追跡システム100における各種処理を行う手段および方法は、専用のハードウェア回路、またはプログラムされたコンピューターのいずれによっても実現することが可能である。上記プログラムは、例えば、USBメモリやDVD(Digital Versatile Disc)−ROM等のコンピューター読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ハードディスク等の記憶部に転送され記憶される。また、上記プログラムは、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、装置の一機能としてその装置のソフトウエアに組み込まれてもよい。
100 移動体追跡システム
110 ライダー
111 投受光部
112 測距点群データ生成部
120 処理部
121 取得部
122 認識部
123 付与部
124 追跡部
125 発報部
130 記憶部
200 ID情報担持体
300 ID情報受信部
400 発報装置
70、70a、70b 装備品
80、80a、80b、80c 移動体(装備品70を保有)
85 移動体(装備品70を非保有)
90 対象エリア
a1、a2、a3 所定エリア
a20 監視エリア

Claims (13)

  1. 複数の照射方向に向けて光を、対象エリアに渡って照射し、該対象エリア内の対象物からの照射した光の反射光に応じた受光信号を出力する投受光部と、
    前記投受光部の受光信号に基づいて、光を照射してから該光の反射光を受光するまでの時間間隔から、それぞれの前記照射方向における対象物までの距離を算出するととともに、該照射方向における反射光強度を取得する取得部と、
    前記取得部から得られた時系列の距離データから、前記対象エリア内の移動体を認識するとともに、該移動体の位置情報を認識する認識部と、
    前記対象エリア内に含まれる、予め定められた所定エリアにおいて、所定の反射光強度が取得された前記移動体に対して、固有IDを付与する付与部と、
    前記付与部が付与した固有IDと、前記反射光強度とを紐付けて記憶する記憶部と、を備え、
    前記固有IDを付与した移動体の前記位置情報が得られなくなった後、前記固有IDが付与されていない移動体から、前記所定の反射光強度が取得された場合に、前記記憶部に該所定の反射光強度に紐付けられて記憶された前記固有IDを、該移動体に再付与する、移動体追跡システム。
  2. 前記移動体は、外周面に反射率が高い反射体を備える装備品を保有し、
    前記付与部は、前記反射体から所定の反射光強度が取得された前記移動体に対して、前記固有IDを付与する、請求項1に記載の移動体追跡システム。
  3. 複数の前記装備品それぞれは、反射率が異なる反射体を備える、請求項2に記載の移動体追跡システム。
  4. 前記対象エリアの全域に、前記所定エリアを設定している、請求項1から請求項3のいずれかに記載の移動体追跡システム。
  5. 前記対象エリアの一部の領域に、前記所定エリアを設定している、請求項1から請求項3のいずれかに記載の移動体追跡システム。
  6. 前記付与部は、前記所定エリアにおいて、移動体が保有するID情報担持体から読み取ったID情報を、前記固有IDとして該移動体に付与する、請求項5に記載の移動体追跡システム。
  7. 前記付与部は、前記所定エリア以外のエリアで、前記固有IDが付与されていない移動体から、前記所定の反射光強度が取得された場合に、該移動体に対する前記再付与の処理を行う、請求項6に記載の移動体追跡システム。
  8. 前記付与部は、前記固有IDを付与していない移動体に対しては、自装置で生成した通常IDを付与する、請求項6、または請求項7に記載の移動体追跡システム。
  9. 前記対象エリア内には、監視エリアが設定されており、
    前記固有IDを付与していない移動体が、前記監視エリアに侵入した場合に、アラート信号を出力する発報部を、さらに備える、請求項1から請求項8のいずれかに記載の移動体追跡システム。
  10. 前記付与部は、前記取得部から取得した前記対象物からの反射光強度を、前記対象物までの距離に応じて補正する、請求項1から請求項9のいずれかに記載の移動体追跡システム。
  11. 複数の照射方向に向けて光を、対象エリアに渡って照射し、該対象エリア内の対象物からの照射した光の反射光に応じた受光信号を出力する投受光部、および記憶部を備える移動体追跡システムにおける移動体追跡方法であって、
    前記投受光部の前記受光信号に基づいて、光を照射してから該光の反射光を受光するまでの時間間隔から、それぞれの前記照射方向における対象物までの距離を算出するととともに、該照射方向における反射光強度を取得するステップ(a)と、
    前記ステップ(a)で得られた時系列の距離データから、前記対象エリア内の移動体を認識するとともに、該移動体の位置情報を認識するステップ(b)と、
    前記対象エリア内に含まれる、予め定められた所定エリアにおいて、所定の反射光強度が取得された前記移動体に対して、固有IDを付与するステップ(c)と、
    前記ステップ(c)で付与した固有IDと、前記反射光強度とを紐付けて前記記憶部に記憶するステップ(d)と、を含み、
    前記ステップ(c)では、 前記固有IDを付与した移動体の前記位置情報が得られなくなった後、前記固有IDが付与されていない移動体から、前記所定の反射光強度が取得された場合に、前記記憶部に該所定の反射光強度に紐付けられて記憶された前記固有IDを、該移動体に再付与する、移動体追跡方法。
  12. 前記移動体は、外周面に反射率が高い反射体を備える装備品を保有し、
    前記ステップ(c)では、前記反射体から所定の反射光強度が取得された前記移動体に対して、前記固有IDを付与する、請求項11に記載の移動体追跡方法。
  13. 前記ステップ(c)では、前記所定エリアにおいて、移動体が保有するID情報担持体を、ID情報受信部で読み取って得られたID情報を、前記固有IDとして、該移動体に付与する、請求項11、または請求項12に記載の移動体追跡方法。
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