以下、本発明に係る遊技機の一実施形態を、パチンコ遊技機を例にして、図面を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明において、上下左右の方向を示す場合は、図示正面から見た場合の上下左右をいうものとする。
<パチンコ遊技機外観構成の説明>
まず、図1〜図6を参照して、本実施形態に係るパチンコ遊技機の外観構成を説明する。
<パチンコ遊技機前面の外観構成の説明>
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、木製の外枠2と、この外枠2の前面に、左側面に設けられているヒンジ4a(図2参照)を介して縦軸心廻りに開閉自在及び着脱自在に枢着された矩形状の前面枠3とを備えている。
この前面枠3は、図2及び図3に示すように、上部装着部5と、この上部装着部5の下側に設けられた下部装着部6とを備えている。この上部装着部5の前側には、上記ヒンジ4aを介して縦軸心廻りに開閉自在及び着脱自在に枢着された透明ガラスを支持した上部開閉扉7が設けられ、下部装着部6の前側には、下部開閉扉8がヒンジ4aと同じ側に設けられたヒンジ4bにより開閉自在及び着脱自在に枢着されている。
そして、この下部開閉扉8には、図1に示すように、排出された遊技球を貯留する上受け皿9と、この上受け皿9が満杯になったときにその余剰球を受けて貯留する下受け皿10とが一体形成されている。また、下部開閉扉8には、球貸しボタン11及びプリペイドカード排出ボタン12(カード返却ボタン12)が設けられ、そして、上受け皿9の上皿表面部分には、内蔵ランプ(図示せず)点灯時に押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置13が設けられている。また、この上受け皿9には、当該上受け皿9に貯留された遊技球を下方に抜くための球抜きボタン14が設けられ、さらに、略十字キーからなる設定ボタン15が設けられている。この設定ボタン15は、遊技者による操作が可能なもので、中央部に設けられた円形の決定キー15aと、その決定キー15aの図示上側に設けられた三角形状の上キー15bと、その決定キー15aの図示左側に設けられた三角形状の左キー15cと、その決定キー15aの図示右側に設けられた三角形状の右キー15dと、その決定キー15aの図示下側に設けられた三角形状の下キー15eとで構成されている。
一方、下部開閉扉8の右端部側には、図1に示すように、発射ユニットを作動させるための発射ハンドル16が設けられ、図1〜図3に示すように、前面枠3の上部両側面側及び発射ハンドル16の近傍には、BGM(Background music)あるいは効果音を発するスピーカ17が設けられている。そして、上部開閉扉7及び下部開閉扉8の各所には、光の装飾による演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプが配置されている。
他方、上部装着部5には、図2及び図3に示すように、遊技盤装着枠18が設けられており、この遊技盤装着枠18に遊技盤YB(図1参照)が、図5に示す遊技領域40を前面に臨ませた状態で装着され、遊技盤装着枠18内に固定されることとなる。すなわち、図3に示すように、上部装着部5には、右側面側下部に複数の接続用コネクタ19(図示では4個)が設けられているため、これら接続用コネクタ19に、遊技盤YBの背面に設けられた被接続用コネクタ(図示せず)が接続されることで、遊技盤装着枠18内に遊技盤YBが装着される。そして、右側面側上下方向に設けられた固定具20a,20bによって遊技盤装着枠18内に遊技盤YBが固定されることとなる。これにより、遊技盤装着枠18内に遊技盤YBが装着され、もって、その遊技盤YBの遊技領域40の前側に、透明ガラスを支持した上部開閉扉7が設けられることとなる(図1参照)。なお、上記遊技領域40は、遊技盤YBの面上に配置された球誘導レールUR(図5参照)で囲まれた領域からなるものである。
一方、下部装着部6には、図2及び図3に示すように、左右方向略中央に発射機構21が配置され、その発射機構21の右側には、スピーカ17が配置されている。この発射機構21は、図3に示すように、板金製の支持板22と、この支持板22の前面に装着された発射レール23と、支持板22の前面に装着され且つ発射用の遊技球を発射レール23上の発射待機位置24に保持する球保持部25と、支持板22の前面で前後方向の駆動軸26廻りに揺動自在に支持された打撃槌27と、支持板22の裏側に装着され、且つ、打撃槌27を、駆動軸26を介して打撃方向に駆動する発射モータを備えた発射制御基板71とを備えている。
<遊技盤の外観構成の説明>
他方、上記遊技盤YBの遊技領域40には、図5に示すように、略中央部にLCD(Liquid Crystal Display)等からなる液晶表示装置41が配置されている。この液晶表示装置41は、表示エリアを左、中、右の3つのエリアに分割し、独立して数字やキャラクタ、文字(キャラクタの会話や歌詞テロップ等)あるいは特別図柄の変動表示が可能なものである。そしてこのような液晶表示装置41の周囲には、装飾用の上飾り42a、左飾り42b、右飾り42cが設けられており、この上飾り42a、左飾り42b、右飾り42cの背面側には可動役物装置43が配置されている。
この可動役物装置43は、図5に示すように、遊技の進行に伴い所定の演出動作を行う上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cと、左上可動役物43dと、さらに、上・左・右・左上可動役物43a〜43dを、夫々、駆動する2相のステッピングモータ等のモータ(図示せず)とで構成されている。なお、これら上・左・右・左上可動役物43a〜43dには、光の装飾により演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプが配置されている。
一方、液晶表示装置41の真下には、特別図柄1始動口44が配置され、その内部には入賞球を検出する特別図柄1始動口スイッチ44a(図7参照)が設けられている。そしてこの特別図柄1始動口スイッチ44a(図7参照)が検出した有効入賞球数、すなわち、第1始動保留球数が所定数(例えば、4個)液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、この第1始動保留球数は、特別図柄1始動口44へ遊技球が入賞し、特別図柄1始動口スイッチ44a(図7参照)にて検出されると、1加算(+1)され、数字やキャラクタあるいは図柄(装飾図柄)等の特別図柄の変動表示が開始されると、1減算(−1)されるというものである。
他方、液晶表示装置41の右下部側には、特別図柄2始動口45が配置され、その内部には入賞球を検出する特別図柄2始動口スイッチ45a(図7参照)が設けられている。そしてこの特別図柄2始動口スイッチ45a(図7参照)が検出した有効入賞球数、すなわち、第2始動保留球数が所定数(例えば、4個)液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、この第2始動保留球数は、特別図柄2始動口45へ遊技球が入賞し、特別図柄2始動口スイッチ45a(図7参照)にて検出されると、1加算(+1)され、数字やキャラクタあるいは図柄(装飾図柄)等の特別図柄の変動表示が開始されると、1減算(−1)されるというものである。
一方、この特別図柄2始動口45は、図5に示すように、開閉部材45bを備えており、この開閉部材45bが開放した場合に遊技球が入賞し易い状態となる。この開閉部材45bは、後述する普通図柄の抽選に当選した場合に、所定回数、所定時間開放するもので、普通電動役物ソレノイド45c(図7参照)によって開閉動作が制御されている。なお、以下では、このような開閉部材45b及び普通電動役物ソレノイド45cを合せた装置を普通電動役物と称することがある。
他方、特別図柄1始動口44の右側には、図5に示すように、入賞装置46が配置されている。この入賞装置46は、後述する特別図柄の抽選に当選したとき、すなわち大当たりしたことにより発生する特別遊技状態の際、開閉扉46aにて閉止されている図示しない大入賞口が開放するように開閉扉46aが特別電動役物ソレノイド46b(図7参照)によって駆動制御され、遊技球が大入賞口(図示せず)に入球可能となる。なお、この大入賞口(図示せず)に入球した遊技球は入賞球として大入賞口(図示せず)内部に設けられている大入賞口スイッチ46c(図7参照)によって検出される。
一方、特別図柄の抽選に当選していないとき、すなわち、特別遊技状態でない場合は、特別電動役物ソレノイド46b(図7参照)によって開閉扉46aが駆動制御され、大入賞口(図示せず)が閉止される。これにより、大入賞口(図示せず)内に遊技球が入球することができなくなる。なお、以下では、このような開閉扉46a及び特別電動役物ソレノイド46bを合せた装置を特別電動役物と称することがある。
他方、液晶表示装置41の右上部には、図5に示すように、ゲートからなる普通図柄始動口47が配置され、その内部には、遊技球の通過を検出する普通図柄始動口スイッチ47a(図7参照)が設けられている。また、上記入賞装置46の右側及び上記特別図柄1始動口44の左側には、一般入賞口48が夫々配置されている。この一般入賞口48は、上記入賞装置46の右側に配置されている右上一般入賞口48aと、上記特別図柄1始動口44の左側に配置されている左上一般入賞口48bと、左中一般入賞口48cと、左下一般入賞口48dとで構成されている。そして、右上一般入賞口48aの内部には遊技球の通過を検出する右上一般入賞口スイッチ48a1(図7参照)が設けられ、左上一般入賞口48bの内部には遊技球の通過を検出する左上一般入賞口スイッチ48b1(図7参照)が設けられ、左中一般入賞口48cの内部には遊技球の通過を検出する左中一般入賞口スイッチ48c1(図7参照)が設けられ、左下一般入賞口48dの内部には遊技球の通過を検出する左下一般入賞口スイッチ48d1(図7参照)が設けられている。
一方、特別図柄1始動口44の真下には、入賞することなく遊技領域40最下流部まで流下してきた遊技球(アウト球)が入球されるアウト口49が配置されている。なお、このアウト口49に入球した遊技球は非入賞球として内部に設けられているアウト口スイッチ49a(図7参照)によって検出され、さらに、上述した入賞球も遊技盤4の背面側を通って最下流部まで流下することとなるため、アウト口スイッチ49a(図7参照)によって検出されることとなる。それゆえ、アウト口スイッチ49a(図7参照)は、排出されたアウト総数、すなわち、発射ハンドル16にて遊技領域40に発射された遊技球と同数の遊技球を検出することとなる。
他方、上記遊技盤4の遊技領域40の右下周縁部には、7セグメントが3個並べて構成されており、そのうち2個の7セグメントが特別図柄表示装置50であり、他の7セグメントは特別図柄1や特別図柄2の始動保留球数を表示するものである。この特別図柄表示装置50は、図5に示すように、特別図柄1表示装置50aと特別図柄2表示装置50bとで構成されており、その特別図柄1表示装置50aの左側には、2個のLEDからなる普通図柄表示装置51が設けられている。
また、特別図柄1,特別図柄2に対応する識別情報を示す識別ランプ装置52が左飾り43b上端部側に設けられている。
この識別ランプ装置52は、特別図柄1,特別図柄2が変動中、あるいは、当該特別図柄1,特別図柄2の当りハズレの情報を遊技者に知らせるための第1,第2識別ランプ52a,52bを有している。この第1識別ランプ52aは、特別図柄1に対応しており、第2識別ランプ52bは、特別図柄2に対応している。そして、特別図柄1が変動中の場合、第1識別ランプ52aは点滅し、特別図柄1が当りの場合、第1識別ランプ52aは点灯し、特別図柄1がハズレの場合、第1識別ランプ52aは消灯する。そしてさらに、特別図柄2が変動中の場合、第2識別ランプ52bは点滅し、特別図柄2が当りの場合、第2識別ランプ52bは点灯し、特別図柄2がハズレの場合、第2識別ランプ52bは消灯するというものである。
なお、上記遊技盤4の遊技領域40には、図示はしないが複数の遊技釘が配置され、遊技球の落下方向変換部材としての風車53が配置されている。
ところで、上記の説明においては、発射ハンドル16にて遊技領域40に発射された遊技球と同数の遊技球を検出するにあたり、アウト口スイッチ49a(図7参照)にて、排出されたアウト総数を検出する例を示したが、それに限らず、図6に示すように、球誘導レールURに遊技球検出スイッチUR1aを備えた遊技球検出装置UR1を設けても良い。すなわち、図6に示すように、発射ハンドル16にて遊技領域40に向って発射された遊技球YKは、球誘導レールURに沿って矢印Y1方向に移動することとなる。そして、その矢印Y1方向に移動した遊技球YKが、遊技球検出スイッチUR1aに接触すると、遊技球検出装置UR1は、発射ハンドル16にて発射された遊技球を検出することとなる。しかして、このようにしても、発射ハンドル16にて遊技領域40に発射された遊技球と同数の遊技球を検出することができる。
ところで、このような遊技球検出スイッチUR1aを備えた遊技球検出装置UR1を設けるにあたり、発射ハンドル16にて遊技領域40に向って発射された遊技球YKが球誘導レールURの先端部URaに移動し、遊技領域40内に到達すれば何ら問題はないが、発射ハンドル16にて遊技領域40に向って発射された遊技球YKの勢いが弱く、図6に示す矢印Y2方向に遊技球YKが落下し、球誘導レールUR内に侵入した際、遊技球YKは、図6に示す矢印Y3方向・矢印Y4方向に移動しながら、遊技領域40内に到達することとなる。この際、球誘導レールUR内に侵入した遊技球YKが遊技球検出装置UR1に接触(衝突)すると、遊技球検出装置UR1が遊技球検出スイッチUR1aに遊技球YKが接触したと勘違いし、誤検出する可能性がある。
そこで、本実施形態においては、遊技球検出装置UR1に遊技球YKが接触(衝突)しないよう、遊技球検出装置UR1の上部側(図示右側)、すなわち、球誘導レールUR内に位置する部分を覆うように防護壁UR2を設けている。これにより、球誘導レールUR内に侵入した遊技球YKは、遊技球検出装置UR1に接触(衝突)せず、防護壁UR2に接触(衝突)することとなるから、誤検出を防止することできる。
一方、誤検出を防止する方法として、防護壁UR2を設けず、プログラム処理で対応することも可能である。すなわち、遊技球検出装置UR1が遊技球検出スイッチUR1aに遊技球YKが接触したことを検出した後、一定期間(例えば、400ms)検出無効期間を設けるようにしても良い。このようにしても、球誘導レールUR内に侵入した遊技球YKが遊技球検出装置UR1に接触(衝突)する場合、上記の検出無効期間内に接触(衝突)する可能性が高いため、もって、誤検出を防止することができる。なお、この一定期間(例えば、400ms)は、発射ハンドル16にて遊技領域40に発射される間隔(例えば、600ms)よりも短くするのが好ましい。また、遊技球検出装置UR1に何らかの不具合が発生し、例えば、1000ms区間、遊技球検出装置UR1が遊技球検出スイッチUR1aに遊技球YKが接触したことを検出し続けていた場合、遊技球検出装置UR1に何らかの不具合が発生したとし、エラーを報知するようにしても良い。
<パチンコ遊技機背面の外観構成の説明>
かくして、このように構成されるパチンコ遊技機1の背面は、図4に示すように、遊技盤装着枠18を覆って遊技盤YBを裏側から押さえる枠体状の裏機構板54が取付けられている。そして、この裏機構板54の上部右側寄りには、パチンコホール側島設備の遊技球補給装置(図示せず)から供給される遊技球を貯留する遊技球貯留タンク55が設けられ、さらには、その遊技球貯留タンク55から球を導出するタンクレール56が設けられている。
このタンクレール56の傾斜下端には、払出し装置57と払出し通路58とが装着されており、遊技球が大入賞口(図示せず)等の入賞口に入賞した時、又は、遊技球貸出装置(図示せず)から球貸し指令があった時に、遊技球貯留タンク55内の遊技球を、タンクレール56を経て払出し装置57により払出し、その遊技球を、払出し通路58を経て上受け皿9(図1参照)に案内するようになっている。
また、裏機構板54の略中央には、遊技盤YBの裏側に着脱自在に装着された透明の裏カバー59(図3も参照)が装着されており、この裏カバー59内には、演出制御基板90を収納した透明の演出制御基板ケース90aと、液晶制御基板120を収納した透明の液晶基板ケース120aとが着脱自在に設けられている。そして、演出制御基板ケース90aの下方には、内部に主制御基板60を収納した透明な主制御基板ケース60aが着脱自在に設けられ、この主制御基板ケース60aの下方には、払出制御基板70を収納した透明な払出制御基板ケース70aが着脱自在に設けられている。さらに、この主制御基板ケース60aの下方には、電源基板130を収納した電源基板ケース130aが着脱自在に設けられている。
<制御装置の説明>
次に、上記のような外観構成からなるパチンコ遊技機1内に設けられる遊技の進行状況に応じて電子制御を行う制御装置を、図7を用いて説明する。この制御装置は、図7に示すように、遊技動作全般の制御を司る主制御基板60と、その主制御基板60からの制御コマンドに基づいて遊技球を払出す払出制御基板70と、画像と光と音についての制御を行うサブ制御基板80とで主に構成されている。なお、サブ制御基板80は、図7に示すように、演出制御基板90と、装飾ランプ基板100と、液晶制御基板120とで構成されている。
<主制御基板に関する説明>
主制御基板60は、主制御CPU600aと、一連の遊技制御手順を記述した遊技プログラム等を格納した主制御ROM600bと、作業領域やバッファメモリ等として機能する主制御RAM600cとで構成されたワンチップマイクロコンピュータ600と、低確時(当たり抽選確率が通常の低確率状態)に幾らの賞球がされたかの比率等に関する内容を表示する7セグメントからなる計測表示装置610と、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定内容を表示する7セグメントからなる設定表示装置620と、RAMクリアスイッチ630と、設定キースイッチ640と、設定変更スイッチ650と、を主に搭載している。
そして、このように構成される主制御基板60には、払出モータMを制御して遊技球を払出す払出制御基板70が接続されている。そしてさらには、特別図柄1始動口44への入賞を検出する特別図柄1始動口スイッチ44aと、特別図柄2始動口45への入賞を検出する特別図柄2始動口スイッチ45aと、普通図柄始動口47の通過を検出する普通図柄始動口スイッチ47aと、一般入賞口48(右上一般入賞口48a,左上一般入賞口48b,左中一般入賞口48c,左下一般入賞口48d)への入賞を検出する右上一般入賞口スイッチ48a1,左上一般入賞口スイッチ48b1,左中一般入賞口スイッチ48c1,左下一般入賞口スイッチ48d1と、開閉扉46aによって開放又は閉止される大入賞口(図示せず)の入賞を検出する大入賞口スイッチ46cと、発射ハンドル16にて遊技領域40に発射された遊技球と同数の遊技球を検出可能なアウト口スイッチ49aとが接続されている。またさらには、開閉部材45bの動作を制御する普通電動役物ソレノイド45cと、開閉扉46aの動作を制御する特別電動役物ソレノイド46bと、特別図柄1表示装置50aと、特別図柄2表示装置50bと、普通図柄表示装置51とが接続されている。
このように構成される主制御基板60は、特別図柄1始動口スイッチ44a又は特別図柄2始動口スイッチ45aあるいは普通図柄始動口スイッチ47aからの信号を主制御CPU600aにて受信すると、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか(いわゆる「当たり」)、あるいは、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させないか(いわゆる「ハズレ」)の抽選を行い、その抽選結果である当否情報に応じて特別図柄の変動パターンや停止図柄あるいは普通図柄の表示内容を決定し、その決定した情報を特別図柄1表示装置50a又は特別図柄2表示装置50bあるいは普通図柄表示装置51に送信する。これにより、特別図柄1表示装置50a又は特別図柄2表示装置50bあるいは普通図柄表示装置51に抽選結果が表示されることとなる。そしてさらに、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600aは、その決定した情報を含む演出制御コマンドDI_CMDを生成し、演出制御基板90に送信する。なお、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600aが、特別図柄1始動口スイッチ44a、特別図柄2始動口スイッチ45a、右上一般入賞口スイッチ48a1、左上一般入賞口スイッチ48b1、左中一般入賞口スイッチ48c1、左下一般入賞口スイッチ48d1、大入賞口スイッチ46cからの信号を受信した場合は、遊技者に幾らの遊技球を払い出すかを決定し、その決定した情報を含む払出制御コマンドPAY_CMDを払出制御基板70に送信することで、払出制御基板70が遊技者に遊技球を払出すこととなる。
また、抽選を行った結果、普通図柄の抽選に当選した場合、開閉部材45bが所定回数、所定時間開放するように普通電動役物ソレノイド45cが駆動制御され、特別図柄の抽選に当選した場合、特別電動役物ソレノイド46bが大入賞口(図示せず)を開放するように制御される。
一方、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600aは、特別図柄1始動口スイッチ44a、特別図柄2始動口スイッチ45a、右上一般入賞口スイッチ48a1、左上一般入賞口スイッチ48b1、左中一般入賞口スイッチ48c1、左下一般入賞口スイッチ48d1、大入賞口スイッチ46cからの信号を受信する毎に、賞球数を計測し、アウト口スイッチ49aからの信号を受信する毎に、排出された遊技球の総数を計測する。そして、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600aは、この計測した賞球数及び排出された遊技球の総数に基づき、低確時に幾らの賞球がされたかの比率等に関する内容を計測表示装置610に出力する。これにより、計測表示装置610に低確時に幾らの賞球がされたかの比率等に関する内容が表示されることとなる。
この計測表示装置610についてより詳しく説明すると、計測表示装置610は、図8(a)に示すように、7セグメントからなる第1の計測表示装置610Aと、7セグメントからなる第2の計測表示装置610Bと、7セグメントからなる第3の計測表示装置610Cと、7セグメントからなる第4の計測表示装置610Dと、で構成されており、この第1の計測表示装置610A、第2の計測表示装置610B、第3の計測表示装置610C、第4の計測表示装置610Dに低確時に幾らの賞球がされたかの比率等に関する内容が表示されることとなる。
一方、設定表示装置620は、図8(b)に示すように、1個の7セグメントからなり、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定内容を、例えば、「1」〜「6」の6段階で表示することができるようになっている。しかして、このような設定内容を変更するにあたっては、設定キースイッチ640に専用キーを挿入し、ONされると、設定変更スイッチ650にて、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定内容を例えば「1」〜「6」の6段階で設定変更することができるようになっている(例えば、設定「6」が、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率が最も高く、設定「1」が、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率が最も低くなっている)。そして、その設定変更内容は、設定表示装置620に表示され、設定変更内容が確定すると、7セグメントの右下側にあるドットが点灯し、設定内容が確定したことが表示されるようになっている。なお、以下の説明において、設定変更スイッチ650は、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定内容を変更させる機能(設定変更機能)と、その設定変更内容を確定させる機能(設定変更完了機能)を両方合わせ持つことを前提に説明するが、勿論、設定変更スイッチ650は、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定内容を変更させる機能だけを備え、その設定変更内容の確定は、別のスイッチを設けて行うようにしても良い。
他方、RAMクリアスイッチ630は、RAMクリアスイッチ630が押下されると、主制御RAM600c(図7参照)のメモリ領域は全てクリアされず、一部のメモリ領域のみクリアされるようになっている。すなわち、主制御RAM600cは、図9(a)に示すように、メモリ空間アドレス0000H番地〜0200H番地のうち、メモリ空間アドレス0000H番地〜0100H番地までが、抽選処理等の遊技処理時の作業領域等として使用される通常用RAM領域600caで、メモリ空間アドレス0100H番地〜0110H番地までが、未使用領域600cbで、メモリ空間アドレス0110H番地〜0130H番地までが、抽選処理等の遊技処理時に使用される通常用スタック領域600ccで、メモリ空間アドレス0130H番地〜0150H番地までが、未使用領域600cdで、メモリ空間アドレス0150H番地〜0190H番地までが、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600にて計測した賞球数,非入賞数を含む遊技領域40に発射された遊技球の総数等を記憶する計測用RAM領域600ceで、メモリ空間アドレス0190H番地〜01E0H番地までが、未使用領域600cfで、メモリ空間アドレス01E0H番地〜0200H番地までが、賞球数,非入賞数を含む遊技領域40に発射された遊技球の総数等を計測する等の際に使用される計測用スタック領域600cgで構成されている。
かくして、このように構成された主制御RAM600cは、RAMクリアスイッチ630が押下された際、主制御RAM600cの計測用RAM領域600ce,計測用スタック領域600cgはクリアされず、通常用RAM領域600ca,通常用スタック領域600ccがクリアされるようになっている。しかして、このようにすれば、計測した賞球数,非入賞数を含む遊技領域40に発射された遊技球の総数等が誤ってクリアされる事態を防止することができる。なお、本実施形態においては、RAMクリアスイッチ630が押下された際、通常用RAM領域600ca,通常用スタック領域600ccがクリアされる例を示したが、それに限らず、未使用領域600cb,600cdを含めて、メモリ空間アドレス0000H番地〜0150H番地までクリアされるようにしてもよい。
また、通常用RAM領域600ca,通常用スタック領域600cc,計測用RAM領域600ce,計測用スタック領域600cgの各領域を下1桁が0から始まる番地から開始し、通常用RAM領域600caと通常用スタック領域600ccとの間に未使用領域600cbを設け、又、通常用スタック領域600ccと計測用RAM領域600ceとの間に未使用領域600cdを設け、さらに、計測用RAM領域600ceと計測用スタック領域600cgとの間に未使用領域600cfを設けることによって、領域毎の区別をつけるようにしている。これにより、プログラムが暴走した際に、他の領域に影響が出ないようにすることができる。
一方、主制御ROM600bは、図9(b)に示すように、メモリ空間アドレス8000H番地〜A800H番地のうち、メモリ空間アドレス8000H番地〜8B90H番地までが、抽選処理等の遊技処理時に使用されるプログラムが格納されている通常用プログラム領域600baで、メモリ空間アドレス8B90H番地〜9000H番地までが、未使用領域600bbで、メモリ空間アドレス9000H番地〜9A00H番地までが、抽選処理等の遊技処理時に使用されるデータが格納されている通常用データ領域600bcで、メモリ空間アドレス9A00H番地〜9C00H番地までが、未使用領域600bdで、メモリ空間アドレス9C00H番地〜A010H番地までが、賞球数,非入賞数を含む遊技領域40に発射された遊技球の総数等を計測する際に使用されるプログラムが格納されている計測用プログラム領域600beで、メモリ空間アドレスA010H番地〜A200H番地までが、未使用領域600bfで、メモリ空間アドレスA200H番地〜A320H番地までが、賞球数,非入賞数を含む遊技領域40に発射された遊技球の総数等を計測する際に使用されるデータが格納されている計測用データ領域600bgで、メモリ空間アドレスA320H番地〜A780H番地までが、未使用領域600bhで、メモリ空間アドレスA780H番地〜A800H番地までが、ベクタテーブル領域600biで構成されている。なお、このベクタテーブル領域600biは、後述する複数のコール命令のうち、CALL_S命令で呼び出すことができるサブルーチンのテーブルアドレスが格納されているものである。
しかして、このように構成された主制御RAM600cは、通常用プログラム領域600ba,通常用データ領域600bc,計測用プログラム領域600be,計測用データ領域600bg,ベクタテーブル領域600biの各領域を下1桁が0から始まる番地から開始し、通常用プログラム領域600baと通常用データ領域600bcとの間に未使用領域600bbを設け、又、通常用データ領域600bcと計測用プログラム領域600beとの間に未使用領域600bdを設け、さらに、計測用プログラム領域600beと計測用データ領域600bgとの間に未使用領域600bfを設け、そしてさらに、計測用データ領域600bgとベクタテーブル領域600biとの間に未使用領域600bhを設けることによって、領域毎の区別をつけるようにしている。これにより、プログラムが暴走した際に、他の領域に影響が出ないようにすることができる。
<払出制御基板に関する説明>
払出制御基板70は、上記主制御基板60(主制御CPU600a)からの払出制御コマンドPAY_CMDを受信し、その受信した払出制御コマンドPAY_CMDに基づいて払出モータ信号を生成する。そして、その生成した払出モータ信号にて、払出モータMを制御し、遊技者に遊技球を払出す。そしてさらに、払出制御基板70は、遊技球の払出動作を示す賞球計数信号や払出動作の異常に係るステイタス信号を送信し、遊技者の操作に応答して遊技球を発射させる発射制御基板71の動作を開始又は停止させる発射制御信号を送信する処理を行う。
<演出制御基板に関する説明>
演出制御基板90は、上記主制御基板60(主制御CPU600a)からの演出制御コマンドDI_CMDを受けて各種演出を実行制御する演出制御CPU900と、演出制御手順を記述した制御プログラム等が格納されているフラッシュメモリからなる演出制御ROM910と、作業領域やバッファメモリ等として機能する演出制御RAM920とで構成されている。そしてさらに、演出制御基板90は、所望のBGMや効果音を生成する音LSI930と、BGMや効果音等の音データ等が予め格納されている音ROM940とが搭載されている。
このように構成される演出制御基板90には、ランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプが搭載されている装飾ランプ基板100が接続され、さらに、内蔵されているランプ(図示せず)点灯時に遊技者が押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置13が接続され、BGMや効果音等を発するスピーカ17が接続されている。そしてさらに、演出制御基板90には、遊技の進行に伴い所定の演出動作を行う可動役物装置43が接続され、特別図柄1,特別図柄2が変動中、あるいは、当該特別図柄1,特別図柄2の当りハズレの情報を遊技者に知らせるための識別ランプ装置52が接続され、各種設定が可能な設定ボタン15が接続され、液晶表示装置41を制御する液晶制御基板120が接続されている。なお、言うまでもないが、この装飾ランプ基板100には、上・左・右・左上可動役物43a〜43dに配置されている装飾ランプも搭載されている。
かくして、このように構成される演出制御基板90は、主制御基板60(主制御CPU600a)より送信される大当たり抽選結果(大当たりかハズレの別)に基づく特別図柄変動パターン、現在の遊技状態、第1始動保留球数、第2始動保留球数、抽選結果に基づき停止させる装飾図柄等に必要となる基本情報を含んだ演出制御コマンドDI_CMDを演出制御CPU900にて受信する。そして、演出制御CPU900は、受信した演出制御コマンドDI_CMDに対応した演出パターンを、演出制御ROM910内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンを実行指示する制御信号を演出制御RAM920内に一時的に格納する。
そして、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、音に関する制御信号を音LSI930に送信する。これを受けて音LSI930は、当該制御信号に対応する音データを音ROM940より読み出し、スピーカ17に出力する。これにより、スピーカ17より上記決定された演出パターンに対応したBGMや効果音が発せられることとなる。
また、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、光に関する制御信号を装飾ランプ基板100に送信する。これにより、装飾ランプ基板100が、ランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプを点灯又は消灯する制御を行うため、上記決定された演出パターンに対応したランプ演出が実行されることとなる。
さらに、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、画像(映像)に関する液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120が、当該液晶制御コマンドLCD_CMDに基づく画像を表示させるように液晶表示装置41を制御することにより、上記決定された演出パターンに対応した画像(映像)が液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、液晶制御基板120には演出内容に沿った画像(映像)を表示するための種々の画像データ(映像データ)が記憶されており、さらに、演出出力全般の制御を担うVDP(Video Display Processor)が搭載されている。
またさらに、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信する。これにより、可動役物装置43は、上記決定された演出パターンに対応した可動をすることとなる。
ところで、上記説明した各基板への電源供給は、図7に示す電源基板130より供給されている。この電源基板130は、電圧生成部1300と、電圧監視部1310と、システムリセット生成部1320とを含んで構成されている。この電圧生成部1300は、遊技店に設置された図示しない変圧トランスから供給される外部電源である交流電圧AC24Vを受けて複数種類の直流電圧を生成するもので、その生成された直流電圧は、図示はしないが各基板に供給されている。
また、電圧監視部1310は、上記交流電圧AC24Vの電圧を監視するもので、この電圧が遮断されたり、停電が発生したりして電圧異常を検出した場合に電圧異常信号ALARMを主制御基板60に出力するものである。なお、電圧異常信号ALARMは、電圧異常時には「L」レベルの信号を出力し、正常時には「H」レベルの信号を出力する。
また、一方、システムリセット生成部1320は、電源投入時のシステムリセット信号を生成するもので、その生成されたシステムリセット信号は、図示はしないが各基板に出力されている。
<主制御ROMのデータ配置の説明>
ここで、上記説明した主制御ROM600bのうち、通常用データ領域600bc,計測用データ領域600bgに格納されるデータ配置について、図10を参照して説明することとする。
従来、主制御ROM600bのデータ配置は、1バイト単位で構成されている為、データの種類によっては、1バイトを構成する8ビットの内、未使用となるビットも含めたデータ配置となっている。この点、図10(a)に示す、特別図柄の変動時間データのデータ配置を例にして、具体的に説明することとする。
特別図柄の変動時間のデータとして、10秒の第1変動時間と、30秒の第2変動時間と、50秒の第3変動時間と、120秒の第4変動時間とが存在したとする。この際、10秒は、10000ミリ秒で、後述するように4ms毎に定期的にタイマ割込みが発生すると1カウントすることとなるため、10000/4=2500となり、これを16進数にすると、09C4Hとなる。しかして、このようにして計算していくと、30秒は、1D4CH、50秒は、30D4H、120秒は、7530Hとなる。
かくして、10秒に相当する第1変動時間データは、09C4Hであって、2進数にすると、「0000 1001 1100 0100」となり、図10(a)に示すように、主制御ROM600bの通常用データ領域600bcにおける従来の変動時間データのデータ配置では、メモリ空間アドレス9000H番地に、下位8ビットである「1100 0100」が配置され、次のメモリ空間アドレス9001H番地に、上位8ビットである「0000 1001」が配置されることとなる。
次いで、30秒に相当する第2変動時間データは、1D4CHであって、2進数にすると、「0001 1101 0100 1100」となり、図10(a)に示すように、主制御ROM600bの通常用データ領域600bcにおける従来の変動時間データのデータ配置では、メモリ空間アドレス9002H番地に、下位8ビットである「0100 1100」が配置され、次のメモリ空間アドレス9003H番地に、上位8ビットである「0001 1101」が配置されることとなる。
次いで、50秒に相当する第3変動時間データは、30D4Hであって、2進数にすると、「0011 0000 1101 0100」となり、図10(a)に示すように、主制御ROM600bの通常用データ領域600bcにおける従来の変動時間データのデータ配置では、メモリ空間アドレス9004H番地に、下位8ビットである「1101 0100」が配置され、次のメモリ空間アドレス9005H番地に、上位8ビットである「0011 0000」が配置されることとなる。
次いで、120秒に相当する第4変動時間データは、7530Hであって、2進数にすると、「0111 0101 0011 0000」となり、図10(a)に示すように、主制御ROM600bの通常用データ領域600bcにおける従来の変動時間データのデータ配置では、メモリ空間アドレス9006H番地に、下位8ビットである「0011 0000」が配置され、次のメモリ空間アドレス9007H番地に、上位8ビットである「0111 0101」が配置されることとなる。
かくして、このようにして、従来の変動時間データのデータ配置では、メモリ空間アドレス番地毎にデータが配置されることとなる。
しかしながら、このようなデータ配置では、10秒の第1変動時間と、30秒の第2変動時間と、50秒の第3変動時間と、120秒の第4変動時間いずれも、最上位ビットである16ビット目が何れも「0」であるから、本来であれば、変動時間データとして15ビットしか必要でないにもかかわらず、無駄な1ビットを、図10(a)に示すように、メモリ空間アドレス9001H番地の8ビット目、メモリ空間アドレス9003H番地の8ビット目、メモリ空間アドレス9005H番地の8ビット目、メモリ空間アドレス9007H番地の8ビット目に配置していることとなる。それゆえ、従来のデータ配置では、主制御ROM600bのデータ配置を効率的に行えておらず、もって、主制御ROM600bのデータ容量の削減を図れていないといった問題があった。
そこで、本実施形態においては、主制御ROM600bのデータ配置を効率的に行うために、通常用データ領域600bcに格納されるデータを、図10(b)に示すようなデータ配置としている。
すなわち、10秒に相当する第1変動時間データは、09C4Hであって、使用する15ビット分のデータを2進数で表すと、「000 1001 1100 0100」となり、図10(b)に示すように、メモリ空間アドレス9000H番地に、下位8ビットである「1100 0100」が配置され、次のメモリ空間アドレス9001H番地に、上位7ビットである「000 1001」が配置されることとなる。
次いで、30秒に相当する第2変動時間データは、1D4CHであって、使用する15ビット分のデータを2進数で表すと、「001 1101 0100 1100」となり、図10(b)に示すように、メモリ空間アドレス9001H番地の8ビット目に、下位8ビットのうち最下位ビットである「0」が配置され、次のメモリ空間アドレス9002H番地に、下位8ビットのうち残り7ビットである「0100 110」が配置され、メモリ空間アドレス9002H番地の8ビット目に、上位7ビットのうち、最下位ビットである「1」が配置され、次のメモリ空間アドレス9003H番地に、上位7ビットのうち残り6ビットである「001 110」が配置されることとなる。
次いで、50秒に相当する第3変動時間データは、30D4Hであって、使用する15ビット分のデータを2進数で表すと、「011 0000 1101 0100」となり、図10(b)に示すように、メモリ空間アドレス9003H番地の8ビット目、7ビット目に、下位8ビットのうち下位2ビットである「00」が配置され、次のメモリ空間アドレス9004H番地に、下位8ビットのうち残り6ビットである「1101 01」が配置され、メモリ空間アドレス9004H番地の8ビット目、7ビット目に、上位7ビットのうち、下位2ビットである「00」が配置され、次のメモリ空間アドレス9005H番地に、上位7ビットのうち残り5ビットである「011 00」が配置されることとなる。
次いで、120秒に相当する第4変動時間データは、7530Hであって、使用する15ビット分のデータを2進数で表すと、「111 0101 0011 0000」となり、図10(b)に示すように、メモリ空間アドレス9005H番地の8ビット目〜6ビット目に、下位8ビットのうち下位3ビットである「000」が配置され、次のメモリ空間アドレス9006H番地に、下位8ビットのうち残り5ビットである「0011 0」が配置され、メモリ空間アドレス9006H番地の8ビット目〜6ビット目に、上位7ビットのうち、下位3ビットである「101」が配置され、次のメモリ空間アドレス9007H番地に、上位7ビットのうち残り4ビットである「111 0」が配置されることとなる。
かくして、このようにして、連続するアドレス番地に跨ってデータを配置するようにし、且つ、データを詰めて配置するようにすれば、メモリ空間アドレス9007H番地の8ビット目〜5ビット目が空き領域となり、もって、データ容量の削減を図ることができることとなる。
ところで、図10(b)に示すようなデータ配置をするにあたっては、例えば、図11(a)に示すようなプログラムが用いられる。以下、このプログラムについて説明することとする。なお、このプログラムは、図9(b)に示す主制御ROM600bの通常用プログラム領域600baに格納されているものである。
図11(a)に示すように、まず、データ配置を行う通常用データ領域600bc(図9(b)参照)の先頭のメモリ空間アドレス番地9000Hを定義し(ORG 9000H)、その定義したラベルをD_HEDOUTIMEとする。
次いで、格納するサイズを15ビットにする宣言をし(START EQU SIZE{15})、10秒の第1変動時間に相当するデータ09C4H、30秒の第2変動時間に相当するデータ1D4CH、50秒の第3変動時間に相当するデータ30D4H、120秒の第4変動時間に相当するデータ7530Hを記載し、格納するサイズを15ビットにするデータがここまでであることを宣言する(END EQU SIZE)。これにより、プログラムをアセンブルしてROMデータが作成される際、通常用データ領域600bc(図9(b)参照)に、図10(b)に示すように、上記プログラムに記載したデータが格納されていくこととなる。
かくして、このようにプログラムで格納するサイズを指定したデータ配置にすることによって、図10(b)に示すようなデータ配置がされることとなる。なお、09C4H、1D4CH、30D4H、7530Hのデータは16ビット形式で記載しているものの、格納するサイズを15ビットにする宣言をしていることから、プログラムをアセンブルしてROMデータが作成される際、図10(b)に示すように、9000H番地を先頭に15ビット分のデータが格納されていくこととなる。
一方、主制御ROM600bの通常用データ領域600bc(図9(b)参照)に格納されているデータを取得するにあたっては、例えば、図11(b)に示すようなプログラムが用いられる。以下、このプログラムについて説明することとする。なお、このプログラムは、図9(b)に示す主制御ROM600bの通常用プログラム領域600baに格納されているものである。
まず、このプログラムの処理が開始される前の処理として、主制御CPU600aにて特別図柄の変動パターン(特別図柄の変動時間)抽選が行われ、この抽選の結果、120秒の第4変動時間の変動パターンが選択され、その選択された変動パターンの番号を示す「04H」が、図11(b)に示すW_HENDOUNoに格納されているものとして説明することとする。
図11(b)に示すように、まず、選択された変動パターンの番号(「04H」)が格納されているW_HENDOUNoから選択された変動パターンの番号(「04H」)を取得する(LD A、(W_HENDOUNo)−1)。
次いで、取得した変動パターンの番号からディクリメント(−1)された番号(「03H」)に15をかけて、オフセット値を計算する(MUL A、15)。
次いで、呼び出すビット位置に合わせるために、上記で計算したオフセット値をインクリメント(+1)する(INC A)。
次いで、変動時間が格納されている先頭のアドレス番地(図11(a)に示す、D_HENDOUTIME(9000H))に、上記で計算したオフセット値を加算したアドレスから15ビット分のデータをHLレジスタにセットする(LD(15) HL、D_HENDOUTIME、A)。これにより、主制御CPU600aは、図10(b)に示す、メモリ空間アドレス9000H番地からオフセット値46ビット目のデータから15ビット分のデータ、すなわち、メモリ空間アドレス9005H番地の6ビット目からメモリ空間アドレス9007H番地の4ビット目まで格納されているデータ(111 0101 0011 0000)をHLレジスタにセットすることとなる。しかして、このようにして、120秒に相当する第4変動時間データが、主制御ROM600bの通常用データ領域600bc(図9(b)参照)より取得されることとなる。なお、主制御CPU600aの内部レジスタ(Aレジスタ、HLレジスタ等)は、1バイト単位で構成されている。そのため、主制御CPU600aは、プログラム上、主制御CPU600aの内部レジスタ(Aレジスタ、HLレジスタ等)に合わせて1バイト単位で処理を行うため、2バイトのHLレジスタに15ビットのデータ(111 0101 0011 0000)をセットする際、最上位ビットに0を付加し、2バイトのHLレジスタに16ビットのデータ(0111 0101 0011 0000)をセットすることとなる。それゆえ、プログラムでは、読み込んだデータサイズが15ビットであることを気にせず、処理が行えることとなる。
ところで、本実施形態においては、通常用データ領域600bcのみを例に説明したが、もちろん、計測用データ領域600bgであっても、同様のデータ配置が可能である。また、通常用データ領域600bc,計測用データ領域600bgとして、上記説明したデータ配置の領域のみで構成しても良いし、上記説明したデータ配置の領域と、従来のデータ配置の領域とに分けて構成するようにしても良い。このようにすれば、状況に応じたプログラムを組むことができ、もって、最適なプログラム処理が可能となる。
また、本実施形態においては、特別図柄の変動時間データのデータ配置を例にして説明したが、これに限らず、変動パターンの振分け値と、選択される変動パターンの番号の振分けテーブルデータ、大当りの種別抽選の振分け値と、振分けテーブルデータ、その他大当り制御に関わる設定値データなど、どのようなデータにも適用可能である。
一方、本実施形態においては、15ビットのデータサイズを定義、すなわち、1つのデータサイズを定義する例を示したが、複数のデータに対し、それぞれ別のビットサイズを定義することも可能である。この点、変動パターン乱数の判定値と、その時選択される変動パターンの番号データを定義する場合のプログラムを例にして、図12を参照して具体的に説明する。
図12に示すように、当該データ配置を行う通常用データ領域600bc(図9(b)参照)の先頭のメモリ空間アドレス番地9100Hを定義し(ORG 9100H)、その定義したラベルをD_HEDOUHANTEIとする。
次いで、格納するサイズを14ビット、4ビットにする宣言(START EQU SIZE{14,4})をする。そして、変動パターン乱数が0〜255(=0100H−1)の場合、変動パターンの番号01Hを選択することを示す「0100H、01H」を記載し、変動パターン乱数が256〜511(=0200H−1)の場合、変動パターンの番号02Hを選択することを示す「0200H、02H」を記載し、変動パターン乱数が512〜4999(=1388H−1)の場合、変動パターンの番号04Hを選択することを示す「1388H、04H」を記載し、変動パターン乱数が5000〜10000(=2710H−1)の場合、変動パターンの番号08Hを選択することを示す「2710H、08H」を記載し、格納するサイズを14ビット、4ビットにするデータがここまであることを宣言する(END EQU SIZE)。これにより、主制御CPU600aは、通常用データ領域600bc(図9(b)参照)のメモリ空間アドレス番地9100H番地から順に、14ビット、4ビットのデータを格納していくこととなる。なお、0100H、0200H、1388H、2710Hのデータは16ビット形式で記載し、01H、02H、04H、08Hのデータは8ビット形式で記載しているものの、格納するサイズを14ビット、4ビットにする宣言をしていることから、主制御CPU600aは、9100H番地を先頭に14ビット分、4ビット分のデータを格納していくこととなる。
かくして、このようにして、複数のデータに対し、それぞれ別のビットサイズを定義することができる。
<カウンタの更新処理の説明>
次に、後述する当否抽選に使用する普通図柄、特別図柄等の乱数の更新、コモンカウンタ等のカウンタの更新処理について、図13を参照して説明することとする。
従来、プログラムで所定範囲を循環するカウンタを更新する際、所定範囲を超えたら0に戻すという処理のプログラムを組む必要があった。この点、図13(a)に示す、0〜99の範囲で更新するカウンタプログラムを例にして、具体的に説明することとする。
図13(a)に示すように、ラベルM_INCEXのカウンタプログラムでは、まず、指定された上限値をもとにカウンタを更新、すなわち、W_COUNTERのワークの値をAレジスタにセットする(LD A、(W_COUNTER))。
次いで、Aレジスタの値をインクリメント(+1)する(INC A)。
次いで、100と比較し(CP 100)、100を超えていれば、Aレジスタを0にする(XOR A)。
一方、100と比較し(CP 100)、100を超えていなければ、ラベルXXXへ飛ぶ(JR C、XXX)。そして、このラベルXXXでは、更新したカウント値をW_COUNTERのワークに格納する(LD (W_COUNTER)、A)。
かくして、上記のようなプログラムを繰り返し行うことで、0〜99の範囲でカウント値を更新することとなる。
しかして、このように従来においては、プログラムで0〜99を循環するカウンタを更新する際、99を超えたら0に戻すという処理のプログラムを上記のように組む必要があった。
しかしながら、上記のようなプログラムでは、比較命令を必ず用いて分岐処理を行わなければならず、プログラムの処理負荷軽減と、プログラム容量の削減を図ることができていないという問題があった。
そこで、本実施形態においては、比較命令を用いて分岐することなく、所定範囲を循環するカウンタを更新可能なカウンタプログラムを組むようにしている。この点、図13(b)に示す、0〜63の範囲で更新するカウンタプログラムを例にして、具体的に説明することとする。なお、このカウンタプログラムは、図9(b)に示す主制御ROM600bの通常用プログラム領域600ba、計測用プログラム領域600beに格納されているものである。
図13(b)に示すように、ラベルM_INCEXのカウンタプログラムでは、まず、指定された上限値をもとにカウンタを更新、すなわち、W_COUNTERのワークの値をAレジスタにセットする(LD A、(W_COUNTER))。
次いで、Aレジスタの値をインクリメント(+1)すると共に、下位6ビットを「0011 1111」でマスクする(AND A+、0011 1111B)。
次いで、更新したカウント値をW_COUNTERのワークに格納する(LD (W_COUNTER)、A)。
かくして、上記のようなプログラムを繰り返し行うことで、0〜63の範囲でカウント値を更新することとなる。
しかして、上記のようなプログラムを用いれば、カウント値が63(=0011 1111)からインクリメント(+1)し、64(=0100 0000)になったとしても、加算後の値に対して「0011 1111」でマスクすることにより(AND A+、0011 1111B)、カウント値が0(=0000 0000)となる。それゆえ、上記説明したプログラムのように63から64へ値が変化するときだけに限らず、常に「0011 1111」でマスクすることにより、従来のように、プログラムで比較命令を用いた分岐処理を設けることなく、所定範囲を循環するカウンタを更新することができる。これにより、プログラムの処理負荷軽減と、プログラム容量の削減を図ることができることとなる。
なお、本実施形態においては、総数が64、すなわち、総数が2のべき乗で構成されるカウント値を例に説明したが、それに限らず、上記プログラムは、どのようなカウント値にも適用可能である。しかしながら、総数が2のべき乗で構成されるカウント値を更新するカウンタプログラムに用いた方が好ましい。マスク処理がしやすいためである。
ところで、上記説明したカウンタプログラムは、汎用モジュールとして使用することもできる。この点、図13(c)〜(d)を参照して具体的に説明する。
図13(c)に示すように、ラベルM_INCEXのカウンタプログラムでは、まず、指定された上限値をもとにカウンタを更新、すなわち、HLレジスタの値をAレジスタにセットする(LD A、(HL))。
次いで、Aレジスタの値をインクリメント(+1)すると共に、Bレジスタの値でマスクする(AND A+、B)。
次いで、更新したカウント値をHLレジスタに格納する(LD (HL)、A)。
かくして、上記のように汎用モジュール化されたラベルM_INCEXのカウンタプログラムは、図13(d)に示すように、W_COUNTERのワークの値をHLレジスタにセットし(LD HL、W_COUNTER)、「0011 1111」の値をBレジスタにセットした上で、ラベルM_INCEXのカウンタプログラムを読み出す(CALL M_INCEX)ことで使用することができる。
しかして、このように、上記説明したカウンタプログラムを汎用モジュールとして使用することにより、複数のカウント値を更新する際に使用することが可能となる。
<コール命令の説明>
次に、図9(b)に示す、主制御ROM600bのベクタテーブル領域600biに格納されているCALL_S命令で呼び出すことができるサブルーチンのテーブルアドレスに関するコール命令について、図14を参照して説明することとする。
本実施形態においては、主制御CPU600aが実行可能なコール命令として、CALL_S命令、CALL_M命令、CALL_L命令、CALL命令の複数のコール命令を備えている。このCALL_S命令は、複数のコール命令の中で最小のプログラムコードのデータ量(例えば、1バイト)である。そして、このCALL_S命令で呼び出すサブルーチンは、図9(b)に示す、主制御ROM600bのベクタテーブル領域600biに格納されているアドレスデータテーブルの格納番号を使って呼び出されるようになっている。このアドレスデータテーブルとしては、図14(a)に示すように、データセット処理(DW M_DTSET)、コマンド送信処理(DW M_CMDOUT)等のCALL_S命令で呼び出すサブルーチンの先頭アドレスデータ、が2バイトで格納されている。なお、この格納された順番がそのままCALL_S命令で呼び出される際の格納番号となる。これにより、プログラムでは格納番号を意識することなく、このアドレスデータテーブルで宣言したサブルーチンの名前を使用すれば良いこととなる。
しかして、このようなアドレスデータテーブルに格納されている処理を呼び出すために、図14(b)に示すように、CALL_S命令が使用されることとなる。より具体的に説明すると、図14(b)に示すプログラムは、後述する初期化処理の一部を示すもので、主制御CPU600aの内部に設けられている一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC(Counter Timer Circuit)の設定テーブル(D_CTCSET)をHLレジスタにセットし(LD HL、D_CTCSET)、データセット処理(M_DTSET)をCALL_S命令でコールするようにしているものである(CALL_S M_DTSET)。
ところで、このCTCの設定テーブルは、図14(c)に示すような内容が格納されている。すなわち、前半部分(LOW W_CTC1〜3)がセットされる図9(a)に示す主制御RAM600cの通常用RAM領域600caを示し、後半部分(001H、010H、080H)が通常用RAM領域600caにセットされるデータを示し、そして、最後に、データセット終了を示す終了コードが格納されている(DB 0FFH)。
一方、データセット処理は、図14(d)に示すような処理が行われる。具体的には、まず、HLレジスタの中をAレジスタに移行した後、HLレジスタをインクリメント(+1)する(LD A、(HL+))。
次いで、データセットの終了か否かをチェックするために、Aレジスタと0FFHを比較する(CP 0FFH)。
次いで、Dレジスタに通常用RAM領域600caの上位アドレスをセットする(LD D、00H)。
次いで、EレジスタにCTCの設定テーブル(図14(c)に示すD_CTCSET)で読み込んだ通常用RAM領域600caの下位アドレスをセットする(LD E、A)。
次いで、CTCの設定テーブル(図14(c)に示すD_CTCSET)からセットするデータの値をAレジスタに読み込む(LD A、(HL+))。
次いで、DEレジスタにセットされたワークアドレスにデータをセットし(LD (DE)、A)、データセット処理の最初の処理に戻る(JR M_DTSET)。
かくして、このようにして、CALL_S命令で呼び出されたデータセット処理が実行されることとなる。
一方、図14(b)に示す後述する初期化処理の一部を示すプログラムは、データセット処理(M_DTSET)をCALL_S命令でコールした後、液晶表示装置41(図5参照)に待機画面を表示させる待機画面表示コマンド(0BA01H)をDEレジスタにセットする(LD DE、0BA01H)。
次いで、コマンド送信処理(M_CMDOUT)をCALL_S命令でコールする(CALL_S M_CMDOUT)。このコマンド送信処理は、図14(e)に示すような処理が行われる。
具体的には、
LD A、D
OUT (CMDPORT)、A
とプログラムし、コマンドの上位バイトデータをコマンドポートから出力する。
次いで、
LD B、1000
WAIT:
DJNZ WAIT
とプログラムし、演出制御CPU900がコマンドデータを受信するまでしばらく待機する。
次いで、
LD A、E
OUT (CMDPORT)、A
とプログラムし、コマンドの下位バイトデータをコマンドポートから出力する。
かくして、このようにして、CALL_S命令で呼び出されたコマンド送信処理が実行されることとなる。
しかして、このようにして、初期化処理にてCALL_S命令が使用されることとなる。
ただし、上記プログラムはあくまで一例であるため、CALL_S命令は初期化処理に限らず、後述するタイマ割込みでも使用される。すなわち、コマンド送信処理は、初期化処理に限らず、タイマ割込み処理で実行される始動保留球の増加時、特別図柄の変動開始時、大当たり開始時、エラー発生時など様々な状況でコマンド送信が実行される。そのため、CALL_S命令はタイマ割込みでも使用される。
しかして、上記プログラムにて説明したように、汎用性が高い処理を、CALL_S命令に対応するサブルーチンとすることで、プログラムのデータ量の増加を抑制することができる。それゆえ、プログラムの処理負荷軽減と、プログラム容量の削減を図ることができる。
また、コマンド送信処理は、タイマ割込み処理で実行される始動保留球の増加時、特別図柄の変動開始時、大当たり開始時、エラー発生時など様々な状況でコマンド送信が実行されることとなるため、CALL_S命令が使用される割合は、タイマ割込み処理で使用される割合の方が、初期化処理からタイマ割込み処理を呼び出すメインループ処理までに使用される割合より高くなる。それゆえ、よりプログラムの処理負荷軽減と、プログラム容量の削減を図ることができる。
ところで、複数のコール命令のうちCALL_M命令は、予め決められたアドレス番地の範囲内にあるサブルーチンをコールする際に使用される。具体的には、後述するタイマ割込み処理で実行される特別図柄処理、普通図柄処理、タイマ管理処理等の各サブルーチンをコールする際に使用される。汎用性が高いサブルーチンを呼び出す際は、CALL_S命令が用いられるため、1回しか呼び出されないタイマ割込み処理内で実行される各サブルーチンなどは、CALL_M命令が使用される。なお、CALL_M命令は、呼び出すサブルーチンのアドレス番地によってプログラムコードのデータ量が異なるようになっている(例えば、2バイト〜3バイト)。
一方、複数のコール命令のうちCALL_L命令は、サブルーチンをコールする際、プログラムカウンタ(実行しているプログラムのアドレス)を、図9(a)に示す主制御RAM600cの通常用スタック領域600cc、計測用スタック領域600cgに退避させるだけでなく、フラグレジスタの値も図9(a)に示す主制御RAM600cの通常用スタック領域600cc、計測用スタック領域600cgに退避させる。それゆえ、CALL_L命令は、サブルーチンを呼び出す前にフラグを保持した上で、サブルーチン内でフラグの値が変化する場合に使用される。なお、このCALL_L命令は、例えば、2バイトで構成されるものである。
また一方、複数のコール命令のうちCALL命令は、呼び出すサブルーチンのアドレス番地に制限がないものであるため、主に、図9(b)に示す主制御ROM600bの計測用プログラム領域600beに格納されている賞球数,非入賞数を含む遊技領域40に発射された遊技球の総数等を計測する際に使用されるプログラムを呼び出す際に使用される。すなわち、賞球数,非入賞数を含む遊技領域40に発射された遊技球の総数等を計測する際に使用されるプログラムのアドレス番地を呼び出す場合には、他のコール命令では読み出すことができないアドレス番地にサブルーチンを配置している可能性があるため、賞球数,非入賞数を含む遊技領域40に発射された遊技球の総数等を計測する際に使用されるプログラムを呼び出す際にCALL命令が使用される。なお、上述したCALL_M命令では、賞球数,非入賞数を含む遊技領域40に発射された遊技球の総数等を計測する際に使用されるプログラムを呼び出すことができない。上述したCALL_M命令は、HLレジスタ等の2バイトのレジスタにサブルーチンのアドレス番地をセットして呼び出すことができないため、直接アドレス番地を指定して呼び出すこととなるが、そのアドレス番地の値に制限がある。それゆえ、CALL命令は、呼び出すサブルーチンのアドレス番地に制限がないため、賞球数,非入賞数を含む遊技領域40に発射された遊技球の総数等を計測する際に使用されるプログラムを呼び出すことができる。なお、このCALL命令は、例えば、4バイトで構成されるものである。
ここで、上述したCALL_M命令とCALL命令の使用例について、図14(f)に示すプログラムを例にして説明する。図14(f)に示すプログラムは、後述するメインループ処理を示すもので、割込み禁止処理(DI)をした後、図9(b)に示す主制御ROM600bの計測用プログラム領域600beに格納されている賞球数,非入賞数を含む遊技領域40に発射された遊技球の総数等を計測する際に使用されるプログラムである後述する賞球入賞数管理処理1(M_SHOUKYU1)をCALL命令でコールし(CALL M_SHOUKYU1)、図9(b)に示す主制御ROM600bの通常用プログラム領域600baに格納されている抽選処理等の遊技処理時に使用されるプログラムである後述する各種乱数更新処理(M_RANSU)をCALL_M命令でコールし(CALL M_SHOUKYU1)、割込み許可(EI)をするという処理を繰り返し行うものである。
かくして、このようにして、CALL_M命令とCALL命令が使用されることとなる。
しかして、上述したように、複数のコール命令のうちCALL_M命令で呼び出されるサブルーチンと、CALL_S命令で呼び出されるサブルーチンは、図9(b)に示す主制御ROM600bの通常用プログラム領域600baに格納されており、CALL命令で呼び出されるサブルーチンは、図9(b)に示す主制御ROM600bの計測用プログラム領域600beに格納されている。しかるに、このように、複数のコール命令を状況に応じて使い分けることにより、プログラムの処理負荷軽減と、プログラム容量の削減を図ることができる。
<客待ちデモコマンドの欠落に関する説明>
次に、主制御基板60(主制御CPU600a)(図7参照)より送信される客待ちデモコマンドである演出制御コマンドDI_CMDを演出制御CPU900にて受信できなかった場合について、図15を参照して説明することとする。
図15(a)に示すタイミングT1時、主制御基板60(主制御CPU600a)より演出制御コマンドDI_CMDとして、始動保留球数が1個から0個に減算される始動保留減算コマンド(例えば、B001H)、装飾図柄(特別図柄)の変動パターン(例えば、ハズレパターン1)の変動パターンコマンド(例えば、A001H)、装飾図柄(特別図柄)の指定(例えば、ハズレ図柄)を行う図柄指定コマンド(例えば、BB01H)が、演出制御CPU900に送信される。これを受けて、演出制御CPU900は、受信した演出制御コマンドDI_CMDに対応した演出パターンを、演出制御ROM910内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号を演出制御RAM920内に一時的に格納する。
そして、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号のうち、音に関する制御信号を音LSI930に送信する。これを受けて音LSI930は、当該制御信号に対応する音データを音ROM940より読み出し、スピーカ17に出力する。これにより、スピーカ17より上記決定された演出パターンに対応したBGMが発せられることとなる。この際、音LSI930にて、当該BGMが既に再生されていた場合は、そのまま再生し、当該BGMが再生されていなければ、再生されることとなる。
また、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号のうち、光に関する制御信号を装飾ランプ基板100に送信する。これにより、装飾ランプ基板100が、ランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプを点灯又は消灯する制御を行うため、変動用ランプ演出が実行されることとなる。
さらに、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号のうち、画像(映像)に関する液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120が、当該液晶制御コマンドLCD_CMDに基づく画像(映像)を表示させるように液晶表示装置41を制御することにより、変動用映像が液晶表示装置41に表示されることとなる。
次いで、図15(a)に示すタイミングT2時、主制御基板60(主制御CPU600a)より演出制御コマンドDI_CMDとして、装飾図柄(特別図柄)を停止させる図柄停止コマンド(例えば、BF01H)が、演出制御CPU900に送信される。これを受けて、演出制御CPU900は、図15(a)に示すタイミングT1時に決定された演出パターンを停止させるための演出パターンを実行指示する制御信号を演出制御RAM920内に一時的に格納する。これにより、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、画像(映像)に関する液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120が、当該液晶制御コマンドLCD_CMDに基づく画像(映像)を表示させるように液晶表示装置41を制御することにより、装飾図柄(特別図柄)の変動が停止した映像が液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、音LSI930にて、再生されているBGMは、そのまま継続して再生され、演出制御CPU900にて実行されている変動用ランプ演出は、そのまま継続して実行されることとなる。
次いで、始動保留球数が0個の状態で、装飾図柄(特別図柄)の変動が待機状態となった場合には、図15(a)に示すタイミングT3時、主制御基板60(主制御CPU600a)より演出制御コマンドDI_CMDとして、客待ちデモコマンドが(例えば、B401H)が、演出制御CPU900に送信される。これを受けて、演出制御CPU900は、受信した演出制御コマンドDI_CMD(客待ちデモコマンド)に対応した演出パターンを実行指示する制御信号を演出制御RAM920内に一時的に格納する。
そして、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、音に関する制御信号を音LSI930に送信する。これを受けて音LSI930は、再生されているBGMの音量をフェードアウトさせ、ミュート状態にする。これにより、スピーカ17よりBGMが発せられなくなる。なお、ミュート状態とは、音量が「0」、又は、遊技者が認識困難な音量をいうものである。
また、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、光に関する制御信号を装飾ランプ基板100に送信する。これにより、装飾ランプ基板100が、ランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプを点灯又は消灯する制御を行うため、客待ちデモ用ランプ演出が実行されることとなる。
さらに、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、画像(映像)に関する液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120が、当該液晶制御コマンドLCD_CMDに基づく画像(映像)を表示させるように液晶表示装置41を制御することにより、客待ちデモムービーが液晶表示装置41に表示されることとなる。
かくして、このように、客待ちデモコマンドを契機として、遊技状態が客待ちデモ状態に移行することとなる。
なお、1)再生されているBGMの音量をフェードアウトさせ、ミュート状態にすること、2)客待ちデモ用ランプ演出を実行すること、3)客待ちデモムービーの表示をすること、の3つのうち少なくとも1つは、客待ちデモコマンドを受信してから所定時間経過後(例えば60秒後)に行われるようにしても良い。このようにすれば、遊技者が遊技している状態で、特別図柄1始動口44(図5参照)又は特別図柄2始動口45(図5参照)へ遊技球が入賞(特別図柄1始動口スイッチ44a(図7参照)又は特別図柄2始動口スイッチ45a(図7参照)にて検出)せず、変動停止状態が長く続いた場合に、上記1)〜3)のうち、少なくとも1つが行われると、遊技釘(図示せず)の調整が悪いのではないかという印象を遊技者に与えてしまい、もって、遊技場(ホール)側にとって不利な印象を遊技者にあたえてしまこととなる。しかして、上記のように、変動停止からの時間をある程度保つことにより、遊技者に悪い印象を与えないようにすることができる。
ところで、主制御基板60(主制御CPU600a)より演出制御コマンドDI_CMDとして、客待ちデモコマンドが送信されたにも係らず、ノイズ等の影響により、演出制御CPU900にて客待ちデモコマンドが受信できない、すなわち、欠落した場合、遊技状態が客待ちデモ状態に移行できなくなる。それゆえ、従来においては、遊技状態が客待ちデモ状態に移行できないことを報知するため、液晶表示装置41に「コマンド受信エラー」のようなエラー表示をしていた。
しかしながら、客待ちデモコマンドが受信できなかったとしても、その後のコマンドを受信できれば遊技機としては動作可能なため、「コマンド受信エラー」のようなエラー表示をしてしまうと、遊技者にとって遊技の阻害になってしまい、もって、遊技者にとって不自然さが残ってしまうという問題があった。
そこで、本実施形態においては、図15(b)に示すタイミングT3時、主制御基板60(主制御CPU600a)より演出制御コマンドDI_CMDとして、客待ちデモコマンドが送信されたにも係らず、ノイズ等の影響により、演出制御CPU900にて客待ちデモコマンドが受信できない、すなわち、欠落した場合、液晶表示装置41に「コマンド受信エラー」のような表示をしないようにしている。これにより、遊技者が不自然に感じることがないようにすることができる。
しかしながら、それだけでは、エラーが発生したことを遊技場の従業員等に知らせることができない。そこで、本実施形態においては、液晶表示装置41に「コマンド受信エラー」のような表示をしない代わりに以下のような処理をしている。
すなわち、音LSI930は、客待ちデモコマンドが受信できなかったことを想定して、最初から最後まで再生させたBGMをそのまま終了させるのではなく、BGMをループ再生するようにしている。具体的に説明すると、図15(b)に示すタイミングT1時、主制御基板60(主制御CPU600a)より演出制御コマンドDI_CMDとして、始動保留球数が1個から0個に減算される始動保留減算コマンド(例えば、B001H)、装飾図柄(特別図柄)の変動パターン(例えば、ハズレパターン1)の変動パターンコマンド(例えば、A001H)、装飾図柄(特別図柄)の指定(例えば、ハズレ図柄)を行う図柄指定コマンド(例えば、BB01H)が、演出制御CPU900に送信される。これを受けて、演出制御CPU900は、受信した演出制御コマンドDI_CMDに対応した演出パターンを、演出制御ROM910内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号を演出制御RAM920内に一時的に格納する。この際、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号のうち、音に関する制御信号を音LSI930に送信する。これを受けて音LSI930は、装飾図柄(特別図柄)の変動時間(例えば、120秒等)に係らず、BGMをループ再生することとなる。
そしてさらに、図15(b)に示すタイミングT2時、主制御基板60(主制御CPU600a)より演出制御コマンドDI_CMDとして、装飾図柄(特別図柄)を停止させる図柄停止コマンド(例えば、BF01H)が、演出制御CPU900に送信される。これを受けて、演出制御CPU900は、図15(b)に示すタイミングT1時に決定された演出パターンを停止させるための演出パターンを実行指示する制御信号を演出制御RAM920内に一時的に格納する。この際、音LSI930は、ループ再生されているBGMを停止させず、そのままループ再生することとなる。
かくして、このようにすれば、図15(b)に示すタイミングT3時、客待ちデモコマンドが受信できなかった(欠落した)としても、BGMがループ再生され続けることとなる。それゆえ、BGMがループ再生され続けることにより、液晶表示装置41に「コマンド受信エラー」のような表示をせずとも、エラーの仕様を理解している遊技場の従業員等に、コマンド受信エラーが発生したことを知らせることが可能となる。
ところで、客待ちデモコマンドが受信できず、BGMがループ再生され続けている状態で、特別図柄1始動口44(図5参照)又は特別図柄2始動口45(図5参照)へ遊技球が入賞(特別図柄1始動口スイッチ44a(図7参照)又は特別図柄2始動口スイッチ45a(図7参照)にて検出)すると、図15(b)に示すタイミングT4時、主制御基板60(主制御CPU600a)より演出制御コマンドDI_CMDとして、装飾図柄(特別図柄)の変動パターン(例えば、ハズレパターン1)の変動パターンコマンド(例えば、A001H)、装飾図柄(特別図柄)の指定(例えば、ハズレ図柄)を行う図柄指定コマンド(例えば、BB01H)が、演出制御CPU900に送信される。これを受けて、演出制御CPU900は、受信した演出制御コマンドDI_CMDに対応した演出パターンを、演出制御ROM910内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号を演出制御RAM920内に一時的に格納する。この際、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号のうち、音に関する制御信号を音LSI930に送信する。これを受けて音LSI930は、新たなBGMを再生するのではなく、ループ再生しているBGMをそのまま再生するようにする。これにより、エラー状態から通常遊技状態に移行した際、遊技者は、違和感なく遊技をすることができる。
一方、図15(b)に示すタイミングT1時、主制御基板60(主制御CPU600a)より演出制御コマンドDI_CMDとして送信された、始動保留球数が1個から0個に減算される始動保留減算コマンド(例えば、B001H)、装飾図柄(特別図柄)の変動パターン(例えば、ハズレパターン1)の変動パターンコマンド(例えば、A001H)、装飾図柄(特別図柄)の指定(例えば、ハズレ図柄)を行う図柄指定コマンド(例えば、BB01H)を、演出制御CPU900が受信した際、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号のうち、光に関する制御信号を装飾ランプ基板100に送信する。これにより、装飾ランプ基板100が、ランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプを点灯又は消灯する制御を行うため、装飾図柄(特別図柄)の変動時間(例えば、120秒等)に係らず、変動用ランプ演出がループして実行されることとなる。
そしてさらに、図15(b)に示すタイミングT2時、主制御基板60(主制御CPU600a)より演出制御コマンドDI_CMDとして送信された、装飾図柄(特別図柄)を停止させる図柄停止コマンド(例えば、BF01H)を、演出制御CPU900が受信した際、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号のうち、光に関する制御信号を装飾ランプ基板100に送信する。これにより、装飾ランプ基板100は、ループして実行されている変動用ランプ演出を停止させず、そのままループして実行することとなる。
かくして、このようにすれば、図15(b)に示すタイミングT3時、客待ちデモコマンドが受信できなかった(欠落した)としても、変動用ランプ演出がループして実行され続けることとなる。それゆえ、変動用ランプ演出がループして実行され続けることにより、液晶表示装置41に「コマンド受信エラー」のような表示をせずとも、エラーの仕様を理解している遊技場の従業員等に、コマンド受信エラーが発生したことを知らせることが可能となる。またさらに、BGMも共にループ再生し続けることにより、遊技場の従業員等が、BGMがループ状態になっていることに気付かなくとも、客待ちデモ用ランプ演出になっておらず、変動用ランプ演出がループして実行されていることを遊技場の従業員等が把握することで、エラー状態の遊技機をいち早く発見することができる。
ところで、ランプ演出としては、上記のような変動用ランプ演出をループして実行するものに代え、図15(c)に示すように、図柄停止用ランプ演出を実行しても良い。すなわち、図15(c)に示すタイミングT2時、主制御基板60(主制御CPU600a)より演出制御コマンドDI_CMDとして送信された、装飾図柄(特別図柄)を停止させる図柄停止コマンド(例えば、BF01H)を、演出制御CPU900が受信した際、図15(c)に示すタイミングT1時に決定された演出パターンを停止させるための演出パターンを実行指示する制御信号を演出制御RAM920内に一時的に格納し、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、光に関する制御信号を装飾ランプ基板100に送信する。これにより、装飾ランプ基板100は、図柄停止用ランプ演出を実行することとなる。この図柄停止用ランプ演出は、ランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプの輝度を下げてループさせたパターンを継続するもの、又は、装飾ランプの点灯又は消灯を繰り返すパターンを継続させるものである。
しかして、このようにしても、図15(c)に示すタイミングT3時、客待ちデモコマンドが受信できなかった(欠落した)としても、図柄停止用ランプ演出が実行され続けることとなる。それゆえ、図柄停止用ランプ演出が実行され続けることにより、液晶表示装置41に「コマンド受信エラー」のような表示をせずとも、エラーの仕様を理解している遊技場の従業員等に、コマンド受信エラーが発生したことを知らせることが可能となる。またさらに、BGMも共にループ再生し続けることにより、遊技場の従業員等が、BGMがループ状態になっていることに気付かなくとも、客待ちデモ用ランプ演出になっておらず、図柄停止用ランプ演出が実行されていることを遊技場の従業員等が把握することで、エラー状態の遊技機をいち早く発見することができる。
ところで、客待ちデモコマンドが受信できず、変動用ランプ演出がループして実行され続けている状態で、特別図柄1始動口44(図5参照)又は特別図柄2始動口45(図5参照)へ遊技球が入賞(特別図柄1始動口スイッチ44a(図7参照)又は特別図柄2始動口スイッチ45a(図7参照)にて検出)すると、図15(b)に示すタイミングT4時、主制御基板60(主制御CPU600a)より演出制御コマンドDI_CMDとして、装飾図柄(特別図柄)の変動パターン(例えば、ハズレパターン1)の変動パターンコマンド(例えば、A001H)、装飾図柄(特別図柄)の指定(例えば、ハズレ図柄)を行う図柄指定コマンド(例えば、BB01H)が、演出制御CPU900に送信される。これを受けて、演出制御CPU900は、受信した演出制御コマンドDI_CMDに対応した演出パターンを、演出制御ROM910内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号を演出制御RAM920内に一時的に格納する。この際、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号のうち、光に関する制御信号を装飾ランプ基板100に送信する。これを受けて、装飾ランプ基板100は、ループして実行されている変動用ランプ演出を停止させず、そのままループして実行することとなる。これにより、エラー状態から通常遊技状態に移行した際、遊技者は、違和感なく遊技をすることができる。
一方、図15(b)に示すタイミングT1時、主制御基板60(主制御CPU600a)より演出制御コマンドDI_CMDとして送信された、始動保留球数が1個から0個に減算される始動保留減算コマンド(例えば、B001H)、装飾図柄(特別図柄)の変動パターン(例えば、ハズレパターン1)の変動パターンコマンド(例えば、A001H)、装飾図柄(特別図柄)の指定(例えば、ハズレ図柄)を行う図柄指定コマンド(例えば、BB01H)を、演出制御CPU900が受信した際、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号のうち、画像(映像)に関する液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120が、当該液晶制御コマンドLCD_CMDに基づく画像(映像)を表示させるように液晶表示装置41を制御することにより、変動用映像が液晶表示装置41に表示されることとなる。
そしてさらに、図15(b)に示すタイミングT2時、主制御基板60(主制御CPU600a)より演出制御コマンドDI_CMDとして、装飾図柄(特別図柄)を停止させる図柄停止コマンド(例えば、BF01H)が、演出制御CPU900に送信される。これを受けて、演出制御CPU900は、図15(b)に示すタイミングT1時に決定された演出パターンを停止させるための演出パターンを実行指示する制御信号を演出制御RAM920内に一時的に格納する。この際、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、画像(映像)に関する液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120が、当該液晶制御コマンドLCD_CMDに基づく画像(映像)を表示させるように液晶表示装置41を制御することにより、装飾図柄(特別図柄)の変動が停止した映像が液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、この装飾図柄(特別図柄)の変動が停止した映像は、液晶表示装置41に継続して表示されることとなる。
かくして、このようにすれば、図15(b)に示すタイミングT3時、客待ちデモコマンドが受信できなかった(欠落した)としても、装飾図柄(特別図柄)の変動が停止した映像が液晶表示装置41に継続して表示され続けることとなる。それゆえ、装飾図柄(特別図柄)の変動が停止した映像が表示され続けることにより、液晶表示装置41に「コマンド受信エラー」のような表示をせずとも、エラーの仕様を理解している遊技場の従業員等に、コマンド受信エラーが発生したことを知らせることが可能となる。またさらに、BGM及び/又はランプ演出も共にループ再生し続けることにより、遊技場の従業員等が、BGM及び/又はランプ演出がループ状態になっていることに気付かなくとも、客待ちデモムービーが表示されておらず、装飾図柄(特別図柄)の変動が停止した映像が表示され続けていることを遊技場の従業員等が把握することで、エラー状態の遊技機をいち早く発見することができる。
ところで、客待ちデモコマンドが受信できず、装飾図柄(特別図柄)の変動が停止した映像が表示され続けている状態で、特別図柄1始動口44(図5参照)又は特別図柄2始動口45(図5参照)へ遊技球が入賞(特別図柄1始動口スイッチ44a(図7参照)又は特別図柄2始動口スイッチ45a(図7参照)にて検出)すると、図15(b)に示すタイミングT4時、主制御基板60(主制御CPU600a)より演出制御コマンドDI_CMDとして、装飾図柄(特別図柄)の変動パターン(例えば、ハズレパターン1)の変動パターンコマンド(例えば、A001H)、装飾図柄(特別図柄)の指定(例えば、ハズレ図柄)を行う図柄指定コマンド(例えば、BB01H)が、演出制御CPU900に送信される。これを受けて、演出制御CPU900は、受信した演出制御コマンドDI_CMDに対応した演出パターンを、演出制御ROM910内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号を演出制御RAM920内に一時的に格納する。この際、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号のうち、画像(映像)に関する液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120が、当該液晶制御コマンドLCD_CMDに基づく画像(映像)を表示させるように液晶表示装置41を制御することにより、装飾図柄(特別図柄)の変動が停止した映像から装飾図柄(特別図柄)の変動が開始される変動用映像が液晶表示装置41に表示されることとなる。これにより、エラー状態から通常遊技状態に移行した際、遊技者は、違和感なく遊技をすることができる。
<図柄停止コマンドの欠落に関する説明>
次に、上記のような客待ちデモコマンドを備えておらず、図柄停止コマンドを契機として、遊技状態が客待ちデモ状態へ移行するような場合に、主制御基板60(主制御CPU600a)(図7参照)より送信される図柄停止コマンドである演出制御コマンドDI_CMDが演出制御CPU900にて受信できなかった場合について、図16を参照して説明することとする。
図16(a)に示すタイミングT10時、主制御基板60(主制御CPU600a)より演出制御コマンドDI_CMDとして、始動保留球数が1個から0個に減算される始動保留減算コマンド(例えば、B001H)、装飾図柄(特別図柄)の変動パターン(例えば、ハズレパターン1)の変動パターンコマンド(例えば、A001H)、装飾図柄(特別図柄)の指定(例えば、ハズレ図柄)を行う図柄指定コマンド(例えば、BB01H)が、演出制御CPU900に送信される。これを受けて、演出制御CPU900は、受信した演出制御コマンドDI_CMDに対応した演出パターンを、演出制御ROM910内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号を演出制御RAM920内に一時的に格納する。
そして、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号のうち、音に関する制御信号を音LSI930に送信する。これを受けて音LSI930は、当該制御信号に対応する音データを音ROM940より読み出し、スピーカ17に出力する。これにより、スピーカ17より上記決定された演出パターンに対応したBGMが発せられることとなる。この際、音LSI930にて、当該BGMが既に再生されていた場合は、そのまま再生し、当該BGMが再生されていなければ、再生されることとなる。
また、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号のうち、光に関する制御信号を装飾ランプ基板100に送信する。これにより、装飾ランプ基板100が、ランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプを点灯又は消灯する制御を行うため、変動用ランプ演出が実行されることとなる。
さらに、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号のうち、画像(映像)に関する液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120が、当該液晶制御コマンドLCD_CMDに基づく画像(映像)を表示させるように液晶表示装置41を制御することにより、変動用映像が液晶表示装置41に表示されることとなる。
次いで、図16(a)に示すタイミングT11時、主制御基板60(主制御CPU600a)より演出制御コマンドDI_CMDとして、装飾図柄(特別図柄)を停止させる図柄停止コマンド(例えば、BF01H)が、演出制御CPU900に送信される。これを受けて、演出制御CPU900は、図16(a)に示すタイミングT10時に決定された演出パターンを停止させるための演出パターンを実行指示する制御信号を演出制御RAM920内に一時的に格納する。これにより、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、画像(映像)に関する液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120が、当該液晶制御コマンドLCD_CMDに基づく画像(映像)を表示させるように液晶表示装置41を制御することにより、装飾図柄(特別図柄)の変動が停止した映像が液晶表示装置41に表示されることとなる。また、演出制御CPU900は、装飾図柄(特別図柄)を停止させる図柄停止コマンド(例えば、BF01H)を受信したことにより、所定時間(例えば、30秒)をカウントするタイマを起動させる。なお、音LSI930にて、再生されているBGMは、そのまま継続して再生され、演出制御CPU900にて実行されている変動用ランプ演出は、そのまま継続して実行されることとなる。
次いで、起動したタイマが所定時間(例えば、30秒)をカウントすると(図16(a)に示すタイミングT12参照)、遊技状態を客待ちデモ状態に移行させるための演出パターンを実行指示する制御信号を演出制御RAM920内に一時的に格納する。
そして、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、音に関する制御信号を音LSI930に送信する。これを受けて音LSI930は、再生されているBGMの音量をフェードアウトさせ、ミュート状態にする。これにより、スピーカ17よりBGMが発せられなくなる。なお、ミュート状態とは、音量が「0」、又は、遊技者が認識困難な音量をいうものである。
また、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、光に関する制御信号を装飾ランプ基板100に送信する。これにより、装飾ランプ基板100が、ランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプを点灯又は消灯する制御を行うため、客待ちデモ用ランプ演出が実行されることとなる。
さらに、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、画像(映像)に関する液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120が、当該液晶制御コマンドLCD_CMDに基づく画像(映像)を表示させるように液晶表示装置41を制御することにより、客待ちデモムービーが液晶表示装置41に表示されることとなる。
かくして、このように、図柄停止コマンドを契機として、タイマが起動し、所定時間カウントすると、遊技状態が客待ちデモ状態に移行することとなる。なお、このタイマが起動した後、主制御基板60(主制御CPU600a)より演出制御コマンドDI_CMDとして、装飾図柄(特別図柄)の変動パターン(例えば、ハズレパターン1)の変動パターンコマンド(例えば、A001H)が、演出制御CPU900に送信されてくると、このタイマは、初期化されることとなる。
しかしながら、主制御基板60(主制御CPU600a)より演出制御コマンドDI_CMDとして、図柄停止コマンドが送信されたにも係らず、ノイズ等の影響により、演出制御CPU900にて図柄停止コマンドが受信できない、すなわち、欠落した場合、所定時間(例えば、30秒)をカウントするカウンタが起動されることがないため、遊技状態が客待ちデモ状態に移行できなくなる。それゆえ、従来においては、遊技状態が客待ちデモ状態に移行できないことを報知するため、液晶表示装置41に「コマンド受信エラー」のようなエラー表示をしていた。
しかしながら、図柄停止コマンドが受信できなかったとしても、その後のコマンドを受信できれば遊技機としては動作可能なため、「コマンド受信エラー」のようなエラー表示をしてしまうと、遊技者にとって遊技の阻害になってしまい、もって、遊技者にとって不自然さが残ってしまうという問題があった。
そこで、本実施形態においては、図16(b)に示すタイミングT11時、主制御基板60(主制御CPU600a)より演出制御コマンドDI_CMDとして、図柄停止コマンドが送信されたにも係らず、ノイズ等の影響により、演出制御CPU900にて図柄停止コマンドが受信できない、すなわち、欠落した場合、液晶表示装置41に「コマンド受信エラー」のような表示をしないようにしている。これにより、遊技者が不自然に感じることがないようにすることができる。
しかしながら、それだけでは、エラーが発生したことを遊技場の従業員等に知らせることができない。そこで、本実施形態においては、液晶表示装置41に「コマンド受信エラー」のような表示をしない代わりに以下のような処理をしている。なお、BGM及びランプ演出のループ再生は、図16(b),(c)に示すように、上述した客待ちデモコマンドが受信できなかった(欠落した)場合の処理と同様であるため、説明は省略することとする。
図16(b)に示すタイミングT10時、主制御基板60(主制御CPU600a)より演出制御コマンドDI_CMDとして送信された、始動保留球数が1個から0個に減算される始動保留減算コマンド(例えば、B001H)、装飾図柄(特別図柄)の変動パターン(例えば、ハズレパターン1)の変動パターンコマンド(例えば、A001H)、装飾図柄(特別図柄)の指定(例えば、ハズレ図柄)を行う図柄指定コマンド(例えば、BB01H)を、演出制御CPU900が受信した際、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号のうち、画像(映像)に関する液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120が、当該液晶制御コマンドLCD_CMDに基づく画像(映像)を表示させるように液晶表示装置41を制御することにより、変動用映像が液晶表示装置41に表示されることとなる。
この変動用映像は、装飾図柄(特別図柄)の変動が表示されているが、装飾図柄(特別図柄)の変動時間(例えば、120秒等)が決まっているため、決められた変動時間(例えば、120秒等)に達すると、装飾図柄(特別図柄)の変動は揺れ変動を行うこととなる。
この装飾図柄(特別図柄)の揺れ変動は、図柄停止コマンド(例えば、BF01H)を演出制御CPU900が受信することにより、停止することとなる。しかしながら、図柄停止コマンド(例えば、BF01H)が演出制御CPU900にて受信できなかったことを想定して、この装飾図柄(特別図柄)の揺れ変動は、液晶表示装置41にループ状態で表示されることとなる。
かくして、このようにすれば、図16(b)に示すタイミングT11時、図柄停止コマンドが受信できなかった(欠落した)としても、装飾図柄(特別図柄)が揺れ変動している映像が液晶表示装置41にループ状態で表示されることとなる。それゆえ、装飾図柄(特別図柄)が揺れ変動している映像がループ状態で表示され続けることにより、液晶表示装置41に「コマンド受信エラー」のような表示をせずとも、エラーの仕様を理解している遊技場の従業員等に、コマンド受信エラーが発生したことを知らせることが可能となる。またさらに、BGM及び/又はランプ演出も共にループ再生し続けることにより、遊技場の従業員等が、BGM及び/又はランプ演出がループ状態になっていることに気付かなくとも、客待ちデモムービーが表示されておらず、装飾図柄(特別図柄)が揺れ変動している映像がループ状態で表示され続けていることを遊技場の従業員等が把握することで、エラー状態の遊技機をいち早く発見することができる。
ところで、図柄停止デモコマンドが受信できず、装飾図柄(特別図柄)が揺れ変動している映像がループ状態で表示され続けている状態で、特別図柄1始動口44(図5参照)又は特別図柄2始動口45(図5参照)へ遊技球が入賞(特別図柄1始動口スイッチ44a(図7参照)又は特別図柄2始動口スイッチ45a(図7参照)にて検出)すると、図16(b)に示すタイミングT13時、主制御基板60(主制御CPU600a)より演出制御コマンドDI_CMDとして、装飾図柄(特別図柄)の変動パターン(例えば、ハズレパターン1)の変動パターンコマンド(例えば、A001H)、装飾図柄(特別図柄)の指定(例えば、ハズレ図柄)を行う図柄指定コマンド(例えば、BB01H)が、演出制御CPU900に送信される。これを受けて、演出制御CPU900は、受信した演出制御コマンドDI_CMDに対応した演出パターンを、演出制御ROM910内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号を演出制御RAM920内に一時的に格納する。この際、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号のうち、画像(映像)に関する液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120が、当該液晶制御コマンドLCD_CMDに基づく画像(映像)を表示させるように液晶表示装置41を制御することにより、変動用映像が液晶表示装置41に表示されることとなる。しかして、装飾図柄(特別図柄)が揺れ変動している映像がループ状態で表示され続けている状態ではあるが、遊技球の入賞を契機として、液晶表示装置41に変動用映像が表示されることによって、エラー状態から通常遊技状態に移行した際、遊技者は、違和感なく遊技をすることができる。
なお、装飾図柄(特別図柄)が揺れ変動している映像をループ状態で液晶表示装置41に表示させることに代え、決められた変動時間(例えば、120秒等)に達すると、装飾図柄(特別図柄)の変動を停止させ、識別ランプ装置52を点滅表示させておいても良い。このようにしても、液晶表示装置41に「コマンド受信エラー」のような表示をせずとも、エラーの仕様を理解している遊技場の従業員等に、コマンド受信エラーが発生したことを知らせることが可能となる。なお、この場合、液晶表示装置41には、停止した装飾図柄(特別図柄)の映像が表示し続けられることとなる。
ところで、本実施形態においては、客待ちデモコマンド又は図柄停止コマンドが受信できない(欠落される)ことによって、BGMがループ再生し続ける場合を例示したが、この際、遊技場の従業員等が、BGMがループ状態になっていることを発見するのが遅れると、BGMが長時間ループ再生され続けることとなる。この場合、エラー状態となっている遊技機の隣にいる遊技者にとっては、この状態を不快に感じるおそれがある。そのため、装飾図柄(特別図柄)の変動パターンのシナリオとして、変動時間が終了した所定時間経過後に、BGMを停止させるような処理をいれておいてもよい。また、客待ちデモコマンドが図柄停止コマンドの後に送信される場合は、図柄停止コマンドに対応した演出パターンを実行した所定時間経過後に、BGMを停止させるような処理をいれておいてもよい。なお、所定時間に関しては、変動時間が終了し、図柄停止状態から客待ちデモ状態に移行するまでの時間より長い時間(例えば、180秒)、または、客待ちデモコマンドの受信から一定時間経過後(例えば、60秒後)に、再生されているBGMの音量をフェードアウトさせ、ミュート状態にする場合においては、ミュート状態にするまでより長い時間(例えば300秒)など、遊技場の従業員等が発見するのに十分な時間で、且つ、エラー状態となった遊技機の隣にいる遊技者が不快に感じない程度の時間にするのが最適である。さらに、この装飾図柄(特別図柄)の変動パターンのシナリオとして、BGMを停止させる処理を行った場合は、液晶表示装置41に「消音中」との表示をさせても良い。これにより、遊技者には、単に、消音状態であることを報知しているように見せることができると共に、遊技場の従業員等には、エラーによる消音状態であるこを発見させることができる。
<始動保留減算コマンドの欠落に関する説明>
次に、主制御基板60(主制御CPU600a)(図7参照)より送信される始動保留減算コマンドである演出制御コマンドDI_CMDが演出制御CPU900にて受信できなかった場合について、図17を参照して説明することとする。
図17(a−1)に示すように、液晶表示装置41に、特別図柄1始動口44(図5参照)又は特別図柄2始動口45(図5参照)へ入賞(特別図柄1始動口スイッチ44a(図7参照)又は特別図柄2始動口スイッチ45a(図7参照)にて検出)した遊技球が始動保留球として3個保留されている状態が表示(画像P1参照)され、左、中、右の順に表示される装飾図柄(特別図柄)が、高速変動している状態が表示(画像P2参照)されている。そして、図17(a−1)の画像P2に示す、高速変動している装飾図柄(特別図柄)の変動が、図17(a−2)に示すように、停止(図示では、組合せ図柄が「123」のハズレの状態で停止)(画像P3参照)する。そしてその後、主制御基板60(主制御CPU600a)より演出制御コマンドDI_CMDとして、始動保留球数が3個から2個に減算される始動保留減算コマンド(例えば、B003H)、装飾図柄(特別図柄)の変動パターン(例えば、ハズレパターン1)の変動パターンコマンド(例えば、A001H)、装飾図柄(特別図柄)の指定(例えば、ハズレ図柄)を行う図柄指定コマンド(例えば、BB01H)が、演出制御CPU900に送信される。これを受けて、演出制御CPU900は、受信した演出制御コマンドDI_CMDに対応した演出パターンを、演出制御ROM910内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号を演出制御RAM920内に一時的に格納する。
そして、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号のうち、画像(映像)に関する液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120が、当該液晶制御コマンドLCD_CMDに基づく画像(映像)を表示させるように液晶表示装置41を制御することにより、液晶表示装置41には、図17(a−3)に示すように、高速変動している装飾図柄(特別図柄)が表示(画像P4参照)されると共に、始動保留球数が3個から1個消去されて2個になるという始動保留球数が減算されるアニメーションが表示(画像P5参照)され、図17(a−4)に示すように、始動保留球数として2個保留されている状態が表示(画像P6参照)されることとなる。
しかしながら、主制御基板60(主制御CPU600a)より演出制御コマンドDI_CMDとして、始動保留球数が3個から2個に減算される始動保留減算コマンド(例えば、B003H)が送信されたにも係らず、ノイズ等の影響により、演出制御CPU900にて始動保留減算コマンドが受信できない、すなわち、欠落した場合、演出制御CPU900は、始動保留球数が3個から2個に減算されたことが不明のため、図17(a−5)に示すように、高速変動している装飾図柄(特別図柄)が表示(画像P4参照)され、始動保留球として3個保留されている状態がそのまま表示(画像P1参照)されることとなる。すなわち、実際に保留されている始動保留球数と、表示されている始動保留球数とが不一致の状態となる。
そして、図17(b−1)に示すように、始動保留球数として3個保留されている状態がそのまま表示(画像P1参照)され続け、高速変動している装飾図柄(特別図柄)の変動が、図17(b−2)に示すように、停止(図示では、組合せ図柄が「123」のハズレの状態で停止)(画像P7参照)する。そしてその後、主制御基板60(主制御CPU600a)より演出制御コマンドDI_CMDとして、始動保留球数が2個から1個に減算される始動保留減算コマンド(例えば、B002H)、装飾図柄(特別図柄)の変動パターン(例えば、ハズレパターン1)の変動パターンコマンド(例えば、A001H)、装飾図柄(特別図柄)の指定(例えば、ハズレ図柄)を行う図柄指定コマンド(例えば、BB01H)が、演出制御CPU900に送信される。これを受けて、演出制御CPU900は、受信した演出制御コマンドDI_CMDに対応した演出パターンを、演出制御ROM910内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号を演出制御RAM920内に一時的に格納する。
そして、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号のうち、画像(映像)に関する液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120が、当該液晶制御コマンドLCD_CMDに基づく画像(映像)を表示させるように液晶表示装置41を制御することにより、液晶表示装置41には、図17(b−3)に示すように、高速変動している装飾図柄(特別図柄)が表示(画像P8参照)され、さらに、始動保留球数が3個から、2個消去されて1個になるという始動保留球数が減算されるアニメーションが表示(画像P9参照)されることとなる。これにより、液晶表示装置41には、図17(b−4)に示すように、始動保留球として1個保留されている状態が表示(画像P10参照)されることとなる。これにより、実際に保留されている始動保留球数と、表示されている始動保留球数とが一致することとなる。
しかしながら、このように、始動保留球数が3個から、2個消去されて1個になるという始動保留球数が減算されるアニメーションを表示してしまうと、遊技者が非常に違和感を覚え、もって、不自然さを感じたまま遊技を継続することになるという問題があった。さらには、始動保留球数が3個から、2個消去されて1個になるという始動保留球数が減算されるアニメーションを別途用意しなければならないという問題があった。
そこで、本実施形態においては、そのような問題を解決すべく、以下のような処理を行っている。すなわち、図17(c−1)に示すように、始動保留球として3個保留されている状態がそのまま表示(画像P1参照)され続け、高速変動している装飾図柄(特別図柄)の変動が、図17(c−2)に示すように、停止(図示では、組合せ図柄が「123」のハズレの状態で停止)(画像P7参照)する。そしてその後、主制御基板60(主制御CPU600a)より演出制御コマンドDI_CMDとして、始動保留球数が2個から1個に減算される始動保留減算コマンド(例えば、B002H)、装飾図柄(特別図柄の)変動パターン(例えば、ハズレパターン1)の変動パターンコマンド(例えば、A001H)、装飾図柄(特別図柄)の指定(例えば、ハズレ図柄)を行う図柄指定コマンド(例えば、BB01H)が、演出制御CPU900に送信される。これを受けて、演出制御CPU900は、受信した演出制御コマンドDI_CMDに対応した演出パターンを、演出制御ROM910内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号を演出制御RAM920内に一時的に格納する。
そして、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンの音や光や画像(映像)など演出動作が格納されたシナリオに対応して実行指示する制御信号のうち、画像(映像)に関する液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120が、当該液晶制御コマンドLCD_CMDに基づく画像(映像)を表示させるように液晶表示装置41を制御することにより、液晶表示装置41には、図17(c−3)に示すように、高速変動している装飾図柄(特別図柄)が表示(画像P8参照)される。そしてさらに、液晶表示装置41には、始動保留球数として2個保留されている状態が瞬時に表示(画像P11参照)される。この際、始動保留球数が3個から1個消去されて2個になるという始動保留球数が減算されるアニメーションを液晶表示装置41に表示するのではなく、始動保留球として3個保留されている状態から2個保留されている状態へ瞬時に表示を切り替えることとなる。
そして、この状態から、始動保留球数が2個から1個消去されて1個になるという始動保留球数が減算されるアニメーションが開始され、図17(c−4)に示すように、液晶表示装置41には、始動保留球数が2個から1個消去されて1個になるという始動保留球数が減算されるアニメーションが表示(画像P12参照)され、もって、図17(c−5)に示すように、始動保留球数として1個保留されている状態が表示(画像P13参照)されることとなる。
しかして、このようにすれば、遊技者は、始動保留球数が3個保留されている状態から2個保留されている状態へ瞬時に表示が切り替わり、2個から1個に減算される見慣れたアニメーションが表示されることとなるため、遊技者に大きな違和感を与えることなく、正常な始動保留球の数が表示されている始動保留表示に戻すことができる。これにより、遊技者が不自然に感じることなく、遊技を継続することができる。また、始動保留球数が3個から、2個消去されて1個になるという始動保留球数が減算されるアニメーションを別途用意する必要もなくなる。
なお、本実施形態においては、始動保留球数が3個から2個、又は、2個から1個に減算される始動保留減算コマンドを送信する例を示したが、それに限らず、単に始動保留球数の個数を示す始動保留コマンドでも良い(例えば、B003Hは、始動保留球数が3個から2個に減少する場合と、始動保留球数が1個から2個増加する場合のどちらでも使用される始動保留コマンドとすれば良い)。すなわち、演出制御CPU900は、このような始動保留コマンドを受信すると、演出制御RAM920内に始動保留球数を記憶しておく。これにより、例えば、演出制御RAM920内に記憶されている始動保留球数が3個で、始動保留球数が2個という始動保留コマンドを受信すれば、演出制御CPU900は、始動保留球数が1個減算したことが分かることとなる。それゆえ、演出制御RAM920内に記憶されている始動保留球数が3個で、始動保留球数が2個という始動保留コマンドが受信できず、始動保留球数が1個という始動保留コマンドを受信したとしても、減算されたことは分かるため、液晶表示装置41には、図17(c−3)〜(c−5)に示すような表示がされることとなる。
一方、始動保留球数が3個から2個に減算される始動保留減算コマンド(例えば、B003H)が送信されたにも係らず、ノイズ等の影響により、演出制御CPU900にて始動保留減算コマンドが受信できない、すなわち、欠落した状態において、特別図柄1始動口44又は特別図柄2始動口45へ、遊技球が入球(入賞)する場合も考えられる。この際、始動保留球数が2個から3個に減算される始動保留増加コマンド(例えば、B103H)が送信されても、表示されている始動保留球数に変化はない。それゆえ、この際、始動保留球数が2個から3個に増加するアニメーションを行わなくてもよい。
しかしながら、特別図柄1始動口44又は特別図柄2始動口45へ、遊技球が入球(入賞)したにも関わらず始動保留球数が増加するアニメーションが実行されないと、遊技者は、不利益を被ったと感じてしまう可能性がある。そのため、このような事態を低減させるべく、始動保留球数が3個保留されている状態から2個保留されている状態へ瞬時に表示を切り替え、2個から3個に始動保留球数が増加される見慣れたアニメーションを表示させるようにしてもよい。
<主制御:プログラムの説明>
ここで、上記説明した図9(b)に示す主制御ROM600bの通常用プログラム領域600baに格納されている抽選処理等の遊技処理時に使用されるプログラム、主制御ROM600bの計測用プログラム領域600beに格納されている賞球数,非入賞数を含む遊技領域40に発射された遊技球の総数等を計測する際に使用されるプログラムの概要を図18〜図27を参照して説明する。
<主制御:メイン処理の説明>
まず、パチンコ遊技機1に電源が投入されると、電源基板130(図7参照)の電圧生成部1300にて生成された直流電圧が各制御基板に投入された旨の電源投入信号が送られ、その信号を受けて、主制御CPU600a(図7参照)は、図9(b)に示す主制御ROM600bの通常用プログラム領域600baに格納されているプログラムを読み出し、図18に示す主制御メイン処理を行う。この際、主制御CPU600aは、まず、最初に自らを割込み禁止状態に設定する(ステップS1)。
次いで、主制御CPU600aは、当該主制御CPU600a内のレジスタ値等の初期設定を行う(ステップS2)。
続いて、主制御CPU600aは、サブ制御基板80の起動待ち時間をセットし(ステップS3)、セットした待ち時間をデクリメント(−1)し(ステップS4)、図示しないウォッチドックタイマ(WDT)をクリアする(ステップS5)。
次いで、主制御CPU600aは、セットした待ち時間が「0」になったか否かを確認し(ステップS6)、「0」になっていなければ(ステップS6:≠0)、ステップS4の処理に戻り、「0」になっていれば(ステップS6:=0)、ステップS7の処理に進む。
次いで、主制御CPU600aは、電源基板130(電圧監視部1310)(図7参照)より出力されている電圧異常信号ALARM(図7参照)を2回取得し、その2回取得した電圧異常信号ALARMのレベルが一致するか否かを確認した上で図示しない当該主制御CPU600aの内部レジスタ内に格納し、その電圧異常信号ALARMのレベルを確認する(ステップS7)。そして電圧異常信号ALARMのレベルが「L」レベルであれば(ステップS8:YES)、ステップS7の処理に戻り、電圧異常信号ALARMのレベルが「H」レベルであれば(ステップS8:NO)、ステップS9の処理に進む。すなわち、主制御CPU600aは、電圧異常信号ALARMが正常レベル(すなわち「H」レベル)に変化するまで同一の処理を繰り返す(ステップS7〜S8)。このように、電圧異常信号ALARMを2回取得することで、正確な信号を読み込むことができる。
次いで、主制御CPU600aは、図示しないウォッチドックタイマ(WDT)をクリアし(ステップS9)、払出制御基板70から電源が投入された旨の信号(電源投入信号)が来たか否かを確認する(ステップS10)。電源投入信号が来ていなければ(ステップS10:OFF)、ステップS9の処理に戻り、電源投入信号が来ていれば(ステップS10:ON)、主制御CPU600aの内部に設けられている一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC(Counter Timer Circuit)の設定を行う。すなわち、主制御CPU600aは、4ms毎に定期的にタイマ割込みがかかるように上記CTCの時間定数レジスタを設定する(ステップS11)。
なお、このCTCの設定処理が、図14(b)に示す、CTCの設定テーブル(D_CTCSET)をHLレジスタにセットし(LD HL、D_CTCSET)、データセット処理(M_DTSET)をCALL_S命令でコールするようにしているプログラムで処理されるものである。
<主制御:メイン処理:設定表示装置に関する説明>
次いで、主制御CPU600aは、図7に示す設定キースイッチ640に専用キーが挿入され、ONされているか否かを確認する(ステップS12)。設定キースイッチ640がONされていれば(ステップS12:YES)、主制御CPU600aは、図2に示すように、上部開閉扉7、下部開放扉8が開放されているか否かを確認する(ステップS13)。上部開閉扉7、下部開放扉8が開放されていれば(ステップS13:YES)、主制御CPU600aは、図9(a)に示す主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca、通常用スタック領域600ccを全てクリアする(ステップS14)。ただし、後述する設定値に関するデータが格納されているRAM領域は、前回の設定値を元に変更することも考慮して、クリアせずに保持しておいたほうが望ましい。
次いで、主制御CPU600aは、設定変更中フラグをONに設定し(ステップS15)、主制御RAM600c(図7参照)へのデータ書込みを許可する(ステップS16)。
次いで、主制御CPU600aは、演出制御基板90に液晶表示装置41に設定変更中であることを表示させるような処理コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信し(ステップS17)、主制御RAM600c(図7参照)内に記憶されている遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定値(例えば「1」〜「6」の設定値)を取得する(ステップS18)。なお、この設定変更中であることを表示させるような処理コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)送信処理は、CALL_S命令でコールして処理されることとなる。
次いで、主制御CPU600aは、取得した設定値の値が、「1」〜「6」の何れかの値を示しているか否かを確認する(ステップS19)。取得した設定値の値が、「1」〜「6」の何れかの値を示していなければ(ステップS19:NO)、取得した設定値に「1」を設定する(ステップS20)。一方、取得した設定値の値が、「1」〜「6」の何れかの値を示していれば(ステップS19:YES)、ステップS21の処理に進む。
次いで、主制御CPU600aは、上記設定値を設定表示装置620(図7、図8(b)参照)に表示させる処理を行う(ステップS21)。これにより、設定表示装置620に、「1」〜「6」の何れかの値が表示させることとなる。
次いで、主制御CPU600aは、メイン処理中入力管理処理を実行する(ステップS22)。
<主制御:メイン処理中入力管理処理の説明>
このメイン処理中入力管理処理について、図19を参照して具体的に説明する。図19に示すように、主制御CPU600aは、まず、図示しないウォッチドックタイマ(WDT)をクリアする(ステップS50)。
次いで、主制御CPU600aは、4msのウェイトがかかるように、主制御CPU600a内のレジスタに所定値をセットして、カウントダウンする処理を行う(ステップS51)。なお、この処理は、設定変更スイッチ650(図7参照)のレベルデータの変化を確認する際、前回のスイッチレベルの取得から少なくとも4msの時間をおくことで、ノイズ等のイレギュラーによるレベルデータの変化ではないことを確認するための処理である。
次いで、主制御CPU600aは、設定変更スイッチ650(図7参照)のスイッチレベルの変化を確認することができる主制御CPU600aの入力ポート(スイッチポート)から今回のスイッチレベルデータを取得する(ステップS52)。
次いで、主制御CPU600aは、前回と今回のスイッチレベルデータからスイッチエッジデータを作成する(ステップ53)。なお、主制御CPU600aは、作成したエッジデータを主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca(図9(a)参照)に格納する。
次いで、主制御CPU600aは、電圧監視処理を実行し(ステップS54)、メイン処理中入力管理処理を終える。この電圧監視処理は、電源基板130(図7参照)から出力される電圧異常信号ALARMのレベルを判定し、電圧異常信号ALARMが「L」レベル(異常レベル)であれば、主制御CPU600aの出力ポートのクリア、演出制御基板90への電断コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)送信など、バックアップ処理が目的ではなく、通常遊技時の電断時処理を実行することを目的としている。なお、この電断コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)送信処理は、CALL_S命令でコールして処理されることとなる。
かくして、このようなメイン処理中入力管理処理を実行することにより、主制御CPU600aが、設定変更スイッチ650(図7参照)にて設定が変更されていないにも係らず、誤ってノイズ等のデータを取得して設定が変更されたと誤認し、誤った設定変更がされないようにしている。
<主制御:メイン処理:設定表示装置に関する説明>
次いで、主制御CPU600aは、主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca(図9(a)参照)に格納している作成したエッジデータを確認し、設定変更スイッチ650(図7参照)にて設定変更完了機能がONされているか否かを確認する(ステップS23)。設定変更スイッチ650(図7参照)にて設定変更完了機能がONされていなければ(ステップS23:NO)、主制御CPU600aは、設定変更スイッチ650(図7参照)にて設定変更機能がONされているか否かを確認する(ステップS24)。設定変更スイッチ650(図7参照)にて設定変更機能がONされていなければ(ステップS24:NO)、主制御CPU600aは、ステップS22の処理に戻り、設定変更スイッチ650(図7参照)にて設定変更機能がONされていれば(ステップS24:YES)、主制御CPU600aは、現在の設定値をインクリメント(+1)し(ステップS25)、ステップS19の処理に戻る。
一方、主制御CPU600aは、設定変更スイッチ650(図7参照)にて設定変更完了機能がONされていれば(ステップS23:YES)、現在の設定値を主制御RAM600c(図7参照)内(図9(a)に示す主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca)に記憶させ(ステップS26)、設定表示装置620(図7、図8(b)参照)に設定値が確定したことを示す表示をさせる処理を行う(ステップS27)。これにより、設定表示装置620(図8(b)参照)を構成する7セグメントの右下側にあるドットが点灯し、設定内容が確定したことが表示されることとなる。
次いで、主制御CPU600aは、図示しないウォッチドックタイマ(WDT)をクリアする(ステップS28)。
次いで、主制御CPU600aは、図7に示す設定キースイッチ640がOFFされているか否かを確認する(ステップS29)。OFFされていなければ(ステップS29:NO)、OFFされるまでステップS28〜ステップS29の処理を繰り返し行い、OFFされれば(ステップS29:YES)、演出制御基板90に設定された設定値を示す設定値コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信し(ステップS30)、設定変更中フラグをOFFに設定し(ステップS31)、ステップS40の処理に進む。なお、この設定値コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)送信処理は、CALL_S命令でコールして処理されることとなる。
<主制御:メイン処理の説明>
他方、主制御CPU600aは、設定キースイッチ640(図7参照)がOFF(ステップS12:NO)、図2に示すように、上部開閉扉7、下部開放扉8が開放されていなければ(ステップS13:NO)、主制御CPU600aは、主制御RAM600c(図7参照)へのデータ書込みを許可し(ステップS32)、演出制御基板90に液晶表示装置41に待機画面を表示させるような処理コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信する(ステップS33)。
なお、この待機画面表示コマンド送信の設定処理が、図14(b)に示す、液晶表示装置41(図5参照)に待機画面を表示させる待機画面表示コマンド(0BA01H)をDEレジスタにセットし(LD DE、0BA01H)、コマンド送信処理(M_CMDOUT)をCALL_S命令でコールする(CALL_S M_CMDOUT)プログラムで処理されるものである。
次いで、主制御CPU600aは、バックアップフラグBFLの内容を確認する(ステップS34)。なお、このバックアップフラグBFLとは、図20に示す電圧監視処理において、停電等による電圧低下を検出した場合に、バックアップの処理が実行されたか否かを示すデータである。
このバックアップフラグBFLがOFF状態(ステップS34:OFF)であれば、後述する図20に示す電圧監視処理において、停電等による電圧低下を検出した場合に、バックアップの処理が実行されていないこととなり、主制御CPU600aは、演出制御基板90にRAMエラーであることを示す処理コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信し(ステップS35)、無限ループ処理を行う。なお、このRAMエラーであることを示す処理コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)送信処理は、CALL_S命令でコールして処理されることとなる。
一方、バックアップフラグBFLがON状態(ステップS34:ON)であれば、後述する図20に示す電圧監視処理において、停電等による電圧低下を検出した場合に、バックアップの処理が実行されていることとなるため、主制御CPU600aは、チェックサム値を算出するためのチェックサム演算を行う。そして、主制御CPU600aは、上記チェックサム値が算出されたら、この演算結果を主制御RAM600c内のSUM番地の記憶値と比較する処理を行う(ステップS36)。なお、チェックサム演算とは、主制御RAM600cを対象とする8ビット加算演算であり、記憶された演算結果は、主制御RAM600c内に記憶されている他のデータと共に、図7に示す電源基板130にて生成されるバックアップ電源によって維持されている。
このSUM番地の記憶値と算出されたチェックサム値が不一致(ステップS36:NO)であれば、主制御CPU600aは、演出制御基板90にRAMエラーであることを示す処理コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信し(ステップS35)、無限ループ処理を行う。なお、上述したように、このRAMエラーであることを示す処理コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)送信処理は、CALL_S命令でコールして処理されることとなる。
一方、一致(ステップS36:YES)していれば、主制御CPU600aは、RAMクリアスイッチ630(図7参照)の内容を確認する(ステップS37)。RAMクリアスイッチ630のエッジデータがONであれば(ステップS37:ON)、主制御CPU600aは、RAMクリアスイッチ630が押下されたと判断し、主制御RAM600cの計測用RAM領域600ce(図9(a)参照)、計測用スタック領域600cg(図9(a)参照)はクリアせず、主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca(図9(a)参照)、通常用スタック領域600cc(図9(a)参照)をクリアし(ステップS39)、ステップS40の処理に進む。
かくして、上述したように、バックアップフラグがOFFの場合(ステップS34:OFF)や、チェックサム値が一致していない場合(ステップS36:NO)、RAMクリアスイッチ630(図7参照)がONとなっていても、主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca、通常用スタック領域600cc(図9(a)参照)がクリアされることはない。これは、バックアップ処理に異常があった場合やチェックサム値が異常の場合、設定表示装置620(図7、図8(b)参照)に表示される設定値が異常となっている可能性が高いためである。それゆえ、本実施形態にて示すように、ステップS35の処理後、無限ループ処理を実行し、再度、電源投入をし直し、設定値の変更処理を行ってからでないと遊技を再開できないようにすることで、遊技者及び遊技場(ホール)側が不利益となる事態を防止することができる。
一方、RAMクリアスイッチ630のエッジデータがOFFであれば(ステップS37:OFF)、主制御CPU600aは、RAMクリアスイッチ630が押下されていないと判断し、主制御RAM600c内に記憶されているデータに基づいて電源遮断時の遊技動作に復帰させる処理を行う(ステップS38)。
かくして、主制御CPU600aは、上記ステップS38又はステップS39の処理を終えた後、主制御RAM600c(図7参照)へのデータ書込みを許可し(ステップS40)、図示しないウォッチドックタイマ(WDT)をクリアする(ステップS41)。
次いで、主制御CPU600aは、発射制御信号をONに設定し、払出制御基板70に送信する(ステップS42)。これにより、払出制御基板70は、発射制御基板71の動作を開始させるように制御する。
次いで、主制御CPU600aは、自身への割込みを禁止状態にセットした状態(ステップS43)で、図9(b)に示す主制御ROM600bの計測用プログラム領域600beに格納されているプログラムを読み出し、賞球数,非入賞数を含む遊技領域40に発射された遊技球の総数等を算出する賞球入賞数管理処理1の処理を行う(ステップS44)。そして、主制御CPU600aは、図9(b)に示す主制御ROM600bの通常用プログラム領域600baに格納されているプログラムに基づいて、各種の乱数カウンタの更新処理を行った後(ステップS45)、割込み許可状態に戻して(ステップS46)、ステップS43に戻り、ステップS43〜ステップS46の処理を繰り返し行うループ処理を行う。
なお、このステップS43〜ステップS46の処理が、図14(f)に示す、割込み禁止処理(DI)をした後、賞球入賞数管理処理1(M_SHOUKYU1)をCALL命令でコールし(CALL M_SHOUKYU1)、各種乱数更新処理(M_RANSU)をCALL_M命令でコールし(CALL M_SHOUKYU1)、割込み許可(EI)をするという処理を繰り返し行うプログラムで処理されるものである。
しかして、このように、RAMクリアスイッチ630(図7参照)が押下されていた際、主制御RAM600cの計測用RAM領域600cb、計測用スタック領域600cg(図9(a)参照)はクリアせず、主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca、通常用スタック領域600cc(図9(a)参照)をクリアするようにすれば、計測した賞球数,非入賞数を含む遊技領域40に発射された遊技球の総数等が誤ってクリアされる事態を防止することができる。すなわち、何らかの異常等が発生し電源が遮断され、その後、電源遮断復帰したとしても、計測した賞球数,非入賞数を含む遊技領域40に発射された遊技球の総数等が誤ってクリアされる事態を防止することができるため、計測表示装置610(図7、図8(a)参照)に表示される正確な情報を生成することができ、もって、電源遮断復帰時に正確な情報を生成することができる。
<主制御:タイマ割込み処理の説明>
次に、図20を参照して、上述したメイン処理を中断させて、4ms毎に開始されるタイマ割込みプログラムについて説明する。なお、このプログラムは、図9(b)に示す主制御ROM600bの通常用プログラム領域600baに格納されているプログラムを読み出して実行するものである。
このタイマ割込みが生じると、主制御CPU600a内のレジスタ群の内容を主制御RAM600cの通常用スタック領域600cc(図9(a)参照)に退避させる退避処理を実行し(ステップS100)、その後電圧監視処理を実行する(ステップS101)。この電圧監視処理は、電源基板130(図7参照)から出力される電圧異常信号ALARMのレベルを判定し、電圧異常信号ALARMが「L」レベル(異常レベル)であれば、主制御RAM600c内に記憶されているデータのバックアップ処理、すなわち、当該データのチェックサム値を算出し、その算出したチェックサム値をバックアップデータとして主制御RAM600c内に保存する処理を行うものである。
次いで、主制御CPU600aは、上記電圧監視処理(ステップS101)が終了すると、各遊技動作の時間を管理している各種タイマ(普通図柄変動タイマ、普通図柄役物タイマ等)のタイマ減算処理を行う(ステップS102)。
続いて、主制御CPU600aには、特別図柄1始動口スイッチ44a(図7参照)と、特別図柄2始動口スイッチ45a(図7参照)と、普通図柄始動口スイッチ47a(図7参照)と、右上一般入賞口スイッチ48a1(図7参照),左上一般入賞口スイッチ48b1(図7参照),左中一般入賞口スイッチ48c1(図7参照),左下一般入賞口スイッチ48d1(図7参照)と、アウト口スイッチ49a(図7参照)と、大入賞口スイッチ46c(図7参照)を含む各種スイッチ類のON/OFF信号が入力され、主制御RAM600c内の作業領域にON/OFF信号レベルや、その立ち上がり状態が記憶される(ステップS103)。
次いで、主制御CPU600aは、乱数管理処理を行う(ステップS104)。具体的には、当否抽選に使用する普通図柄、特別図柄等の乱数を更新する処理を行うものである。なお、この際、上述した図13(b)〜(d)に示すようなカウンタプログラムが実行されることとなる。
次いで、主制御CPU600aは、エラー管理処理を行う(ステップS105)。なお、エラー管理処理は、遊技球の補給が停止したり、あるいは、遊技球が詰まったり、特別図柄1始動口スイッチ44a(図7参照)、特別図柄2始動口スイッチ45a(図7参照)、普通図柄始動口スイッチ47a(図7参照)、右上一般入賞口スイッチ48a1(図7参照)、左上一般入賞口スイッチ48b1(図7参照)、左中一般入賞口スイッチ48c1(図7参照)、左下一般入賞口スイッチ48d1(図7参照)、アウト口スイッチ49a(図7参照)、大入賞口スイッチ46c(図7参照)の断線など、機器内部に異常が生じていないかの判定を行うものである。なお、何らかのエラーが発生した際、演出制御基板90へ、そのエラーに応じたコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)が送信されることとなり、このコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)送信処理は、CALL_S命令でコールして処理されることとなる。
次いで、主制御CPU600aは、主制御RAM600c(図7参照)内に記憶されている遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定値が「1」〜「6」の範囲内か否かを示すRAMエラーフラグを確認する(ステップS106)。RAMエラーフラグがONに設定されていれば(ステップS106:YES)、主制御CPU600aは、主制御RAM600c(図7参照)内に記憶されている遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定値が「1」〜「6」の範囲外となっていると判断し、図柄に関連する処理をスキップし、ステップS119の処理に進む。一方、RAMエラーフラグがOFFに設定されていれば(ステップS106:NO)、主制御CPU600aは、主制御RAM600c(図7参照)内に記憶されている遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定値が「1」〜「6」の範囲内となっていると判断し、ステップS107の処理に進む。
次いで、主制御CPU600aは、設定変更中フラグを確認する(ステップS107)。設定変更中フラグがONに設定されていれば(ステップS107:YES)、主制御CPU600aは、本来電源投入時でしか変更できない設定値の変更状態となっているイレギュラー状態と判断し、ステップS117の処理に進む。一方、設定変更中フラグがOFFに設定されていれば(ステップS107:NO)、主制御CPU600aは、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定値が変更中でないと判断し、ステップS108の処理に進む。
次いで、主制御CPU600aは、設定確認フラグを確認する(ステップS108)。設定確認フラグがONに設定されていれば(ステップS108:YES)、主制御CPU600aは、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定値を確認中であると判断し、ステップS114の処理に進む。一方、設定確認フラグがOFFに設定されていれば(ステップS108:NO)、主制御CPU600aは、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定値を確認中でないと判断し、ステップS109の処理に進む。
次いで、主制御CPU600aは、賞球管理処理を実行する(ステップS109)。この賞球管理処理は、払出制御基板70(図7参照)に払出し動作を行わせるための払出制御コマンドPAY_CMDを出力している。
次いで、主制御CPU600aは、普通図柄処理を実行する(ステップS110)。この普通図柄処理は、普通図柄の当否抽選を実行し、その抽選結果に基づいて普通図柄の変動パターンや普通図柄の停止表示状態を決定したりするものである。なお、この処理の詳細は後述することとする。
次いで、主制御CPU600aは、普通電動役物管理処理を実行する(ステップS1111)。この普通電動役物管理処理は、普通図柄処理(ステップS110)の抽選結果に基づき、普通電動役物開放遊技発生に必要な普通電動役物ソレノイド45c(図7参照)の制御に関する信号が生成されるものである。
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄処理を実行する(ステップS112)。この特別図柄処理では、特別図柄の当否抽選を実行し、その抽選の結果に基づいて特別図柄の変動パターンや特別図柄の停止表示態様を決定するものである。なお、この処理の詳細は後述することとする。
ところで、特別図柄処理を実行する際、主制御CPU600aは、特別図柄の当否抽選に関し、主制御RAM600c(図7参照)内に記憶されている遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定値に基づいて、特別図柄の当否抽選を行う。そのため、主制御CPU600aは、主制御RAM600c(図7参照)内に記憶されている遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定値が「1」〜「6」の範囲内であるか否かを確認し、範囲外であれば、RAMエラーフラグにONを設定する。
次いで、主制御CPU600aは、特別電動役物管理処理を実行する(ステップS113)。この特別電動役物管理処理では、主に、大当たり抽選結果が「大当たり」又は「小当たり」であった場合、その当りに対応した当り遊技を実行制御するために必要な設定処理を行うものである。この際、特別電動役物ソレノイド46b(図7参照)の制御に関する信号も生成される。なお、大当たり抽選結果が「大当たり」又は「小当たり」であった場合、それに関するコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)が演出制御基板90に送信される。なお、このコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)送信処理は、CALL_S命令でコールして処理されることとなる。
次いで、主制御CPU600aは、主制御RAM600c(図7参照)内に記憶されている遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定値を確認する処理を行う(ステップS114)。
次いで、主制御CPU600aは、賞球入賞数管理処理2を実行する(ステップS115)。この賞球入賞数管理処理2では、図18に示すステップS44の賞球入賞数管理処理1にて算出した値を計測表示装置610(図7、図8(a)参照)に表示させる処理を行うものである。
ところで、賞球入賞数管理処理2は、図20に示すように、RAMエラー(図20に示すステップS106)、設定値の変更状態となっているイレギュラー状態(図20に示すステップS107)は処理されないこととなる。なお、賞球入賞数管理処理2は、CALL命令でコールされて処理されることとなる。
次いで、主制御CPU600aは、ソレノイド駆動処理を行う(ステップS116)。この際、主制御CPU600aは、普通電動役物管理処理(ステップS111)にて生成された普通電動役物ソレノイド45c(図7参照)の制御に関する信号を確認すると共に、特別電動役物管理処理(ステップS113)にて生成された特別電動役物ソレノイド46b(図7参照)の制御に関する信号を確認する。そしてこの信号に基づき、普通電動役物ソレノイド45c又は特別電動役物ソレノイド46bの作動/停止が制御され、開閉部材45b(図5参照)が開放又は閉止、あるいは、大入賞口(図示せず)が開放又は閉止するように開閉扉46a(図5参照)が動作することとなる。
次いで、主制御CPU600aは、LED管理処理を実行する(ステップS117)。このLED管理処理は、処理の進行状態に応じて、特別図柄表示装置50(図5参照)や普通図柄表示装置51(図5参照)への出力データを生成したり、当該データに基づく制御信号を出力したり、あるいは、設定変更中フラグ、設定確認フラグがONに設定されている場合は、設定表示装置620(図7、図8(b)参照)への出力データを生成したり、当該データに基づく制御信号を出力したりする処理である。この処理により、特別図柄表示装置50、普通図柄表示装置51に抽選結果が表示され、設定表示装置620に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定値が表示されることとなる。
次いで、主制御CPU600aは、外部端子管理処理を実行する(ステップS118)。この外部端子管理処理では、遊技場の遊技島管理に使用されるホールコンピュータ(図示せず)に、当り遊技中、当りの発生回数、特別図柄の変動回数、入賞口への入賞球検出情報など、所定の遊技情報が出力されるものである。また、設定変更中フラグ、設定確認フラグがONに設定されている場合は、セキュリティ信号の出力が行われる。
次いで、主制御CPU600aは、割込み許可状態に戻し(ステップS119)、主制御RAM600cの通常用スタック領域600cc(図9(a)参照)に退避させておいたレジスタの内容を復帰させタイマ割込みを終える(ステップS120)。これにより、割込み処理ルーチンからメイン処理(図18参照)に戻ることとなる。
なお、タイマ割込み処理にて実行される電圧監視処理(ステップS101)〜エラー管理処理(ステップS105)、賞球管理処理(ステップS109)〜外部端子管理処理(ステップS118)は、CALL_M命令でコールされて処理されることとなる。
<主制御:普通図柄処理の説明>
次に、図21を参照して、上記普通図柄処理について詳細に説明する。
図21に示すように、普通図柄処理は、先ず、ゲートからなる普通図柄始動口47(図5参照)において、遊技球の通過を検出したか否かを確認、すなわち、普通図柄始動口47の普通図柄始動口スイッチ47a(図7参照)の信号レベルを確認する(ステップS150)。そして遊技球の通過を検出した場合(ステップS150:YES)、主制御CPU600aは、普通図柄の始動保留球数が例えば4以上か否かを判断するため、普通図柄の始動保留球数が格納されている主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca(図9(a)参照)を確認する(ステップS151)。その際、普通図柄の始動保留球数が4未満であれば(ステップS151:≠MAX)、普通図柄の始動保留球数を1加算する(ステップS152)。その後、主制御CPU600aは、普通図柄の当否抽選に用いられる普通図柄当り判定用乱数値を普通図柄の始動保留球数が格納されている主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca(図9(a)参照)に格納した上で(ステップS153)、ステップS154の処理に進む。
一方、ステップS150にて、遊技球の通過を検出しなかった場合(ステップS150:NO)、ステップS151にて、普通図柄の始動保留球数が4以上であると判断した場合(ステップS151:=MAX)には、ステップS152〜S153の処理は行わず、ステップS154の処理に進む。
主制御CPU600aは、ステップS154の処理に進むと、普通図柄当たり作動フラグがONに設定されているか、すなわち、普通図柄当たり作動フラグに5AHが設定されているかを確認する(ステップS154)。普通図柄当たり作動フラグに5AHが設定されていれば(ステップS154:ON)、普通図柄が当たり中であると判断し、普通図柄の表示データの更新を行った後(ステップS163)、普通図柄処理を終える。
一方、普通図柄当たり作動フラグに5AHが設定されていなければ(ステップS154:OFF)、普通図柄の挙動を示す処理状態、すなわち、普通図柄動作ステータスフラグの値を確認する(ステップS155)。そして、普通図柄動作ステータスフラグが00Hであれば、主制御CPU600aは、普通図柄の変動開始前の状態であると判断し、ステップS156に進み、普通図柄の始動保留球数が0か否かを確認する(ステップS156)。
主制御CPU600aは、普通図柄の始動保留球数が格納されている主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca(図9(a)参照)を確認した上で、0であると判断した場合(ステップS156:=0)は、普通図柄の表示データの更新を行った後(ステップS163)、普通図柄処理を終える。一方、0でないと判断した場合(ステップS156:≠0)は、普通図柄の始動保留球数を1減算する(ステップS157)。
その後、主制御CPU600aは、図27(a)に示す普通図柄当たり判定テーブルNPP_TBLを用いて主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca(図9(a)参照)に格納されている普通図柄の始動保留球数に対応した乱数値の当たり判定を行う。すなわち、主制御CPU600aは、遊技状態を示す普通図柄確変フラグがOFFであれば、当該乱数値が、図27(a)に示す普通図柄当たり判定テーブルNPP_TBL(通常状態)の下限値(図示では、249)以上で上限値(図示では、250)以下か否かを判定し、下限値以上で上限値以下であれば、普通図柄当たり判定フラグに5AHをセットし、ONにする。それ以外の場合は、普通図柄当たり判定フラグをOFFにする。
一方、遊技状態を示す普通図柄確変フラグがONであれば、当該乱数値が、図27(a)に示す普通図柄当たり判定テーブルNPP_TBL(確変状態)の下限値(図示では、4)以上で上限値(図示では、250)以下か否かを判定し、下限値以上で上限値以下であれば、普通図柄当たり判定フラグに5AHをセットし、ONにする。それ以外の場合は、普通図柄当たり判定フラグをOFFにセットする処理を行う(ステップS158)。
そして、主制御CPU600aは、上記乱数抽選処理にて決定した抽選結果に基づいて、停止図柄(普通図柄停止図柄)を決定する(ステップS159)。
次いで、主制御CPU600aは、普通図柄の変動時間を短くする普通図柄時短フラグがONに設定されているかを確認し、ONに設定されていれば、普通図柄変動タイマにそれに応じた変動時間を設定し、OFFに設定されていれば、普通図柄変動タイマに通常の変動時間を設定する処理を行う(ステップS160)。
次いで、主制御CPU600aは、普通図柄の始動保留球数に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されている主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca(図9(a)参照)の記憶領域をシフトする(ステップS161)。すなわち、普通図柄の始動保留球数を最大で4個保留できるとすると、普通図柄の始動保留球数4に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値を普通図柄の始動保留球数3に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca(図9(a)参照)にシフトし、普通図柄の始動保留球数3に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値を普通図柄の始動保留球数2に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca(図9(a)参照)にシフトし、普通図柄の始動保留球数2に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値を普通図柄の始動保留球数1に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca(図9(a)参照)にシフトするという処理を行う。
この処理の後、主制御CPU600aは、上記ステップS155にて用いた普通図柄動作ステータスフラグに01Hを設定し、普通図柄の始動保留球数4に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca(図9(a)参照)に00Hを設定する処理を行う(ステップS162)。
そして、主制御CPU600aは、上記ステップS162の処理を終えた後、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS163)、普通図柄処理を終える。
他方、主制御CPU600aは、上記ステップS155にて、普通図柄の挙動を示す処理状態、すなわち、普通図柄動作ステータスフラグの値が01Hであれば、主制御CPU600aは、普通図柄が変動中であると判断し、ステップS164に進み、普通図柄変動タイマが0か否かを確認する(ステップS164)。普通図柄変動タイマが0でなければ(ステップS164:≠0)、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS163)、普通図柄処理を終える。そして、普通図柄変動タイマが0であれば(ステップS164:=0)、主制御CPU600aは、上記ステップS155にて用いた普通図柄動作ステータスフラグに02Hを設定し、普通図柄の当否抽選結果を一定時間維持させるために、普通図柄変動タイマに例えば約600msの時間が設定される(ステップS165)。
主制御CPU600aは、上記ステップS165の処理を終えた後、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS163)、普通図柄処理を終える。
一方、主制御CPU600aは、上記ステップS155にて、普通図柄の挙動を示す処理状態、すなわち、普通図柄動作ステータスフラグの値が02Hであれば、主制御CPU600aは、普通図柄が確認時間中(普通図柄の変動が終了して停止中)であると判断し、ステップS166に進み、普通図柄変動タイマが0か否かを確認する(ステップS166)。普通図柄変動タイマが0でなければ(ステップS166:≠0)、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS163)、普通図柄処理を終える。そして、普通図柄変動タイマが0であれば(ステップS166:=0)、主制御CPU600aは、上記ステップS155にて用いた普通図柄動作ステータスフラグに00Hを設定し(ステップS167)、普通図柄当たり判定フラグがONに設定(5AHが設定)されているかを確認する(ステップS168)。
これにより、普通図柄当たり判定フラグがOFFに設定(5AHが設定されていない)されていれば(ステップS168:OFF)、主制御CPU600aは、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS163)、普通図柄処理を終える。そして、普通図柄当たり判定フラグがONに設定(5AHが設定)されていれば(ステップS168:ON)、主制御CPU600aは、ステップS154にて用いられる普通図柄当たり作動フラグをON(5AHを設定)に設定した(ステップS169)後、普通図柄処理を終える。
<主制御:特別図柄処理の説明>
次に、図22〜図26を参照して、上記特別図柄処理について詳細に説明する。
図22に示すように、特別図柄処理は、先ず、特別図柄1始動口44(図5参照)の特別図柄1始動口スイッチ44a(図7参照)において、遊技球の入球(入賞球)を検出した否かを確認し(ステップS200)、さらに、特別図柄2始動口45(図5参照)の特別図柄2始動口スイッチ45a(図7参照)において、遊技球の入球(入賞球)を検出したか否かを確認する(ステップS201)。
<主制御:特別図柄処理:始動口チェック処理の説明>
この処理について、図23を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600aは、特別図柄1始動口44又は特別図柄2始動口45に遊技球が入球(入賞)したか否かを確認、すなわち、特別図柄1始動口44の特別図柄1始動口スイッチ44a又は特別図柄2始動口45の特別図柄2始動口スイッチ45aのレベルを確認する(ステップS250)。これにより、遊技球の入球(入賞)を検出しなければ(ステップS250:NO)、特別図柄処理を終える。
一方、遊技球の入球(入賞)を検出すれば(ステップS250:YES)、主制御CPU600aは、特別図柄の変動契機となる始動保留球数が所定数、主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca(図9(a)参照)に格納されているか否かを確認する(ステップS251)。その始動保留球数が、4未満であれば(ステップS251:≠MAX)、当該始動保留球数を1加算(+1)する(ステップS252)。
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄停止の際用いられる乱数値及び変動パターン用乱数値並びに大当たり判定用乱数値を特別図柄の変動契機となる始動保留球数が格納されている主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca(図9(a)参照)に格納する(ステップ253)。
次いで、主制御CPU600aは、現在の遊技状態(特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されているか否か等)を確認し、先読み禁止状態か否かを判定する(ステップS254)。そして、先読み禁止状態でなければ(ステップS254:NO)、主制御CPU600aは、上記ステップS253にて主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca(図9(a)参照)に格納した特別図柄の当否抽選に用いられる大当たり判定用乱数値を取得し(ステップS255)、さらに、図示しない始動口入賞時乱数判定テーブルを取得する(ステップS256)。
次いで、主制御CPU600aは、上記ステップS255にて取得した大当たり判定用乱数値及びステップS256にて取得した始動口入賞時乱数判定テーブル(図示せず)を用いて、大当たり抽選を行い、さらに、上記ステップS253にて主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca(図9(a)参照)に格納した特別図柄用乱数値を用いて、大当たりの種類(ランクアップボーナス当り,通常の大当り等)を決定し、変動パターン用乱数値を用いて、変動パターンを決定し、それに応じた特別図柄始動口入賞コマンドを生成する(ステップS257)。なお、この特別図柄始動口入賞コマンドを生成する際、図11(b)に示すような変動時間を取得するプログラムが実行されることとなる。
次いで、主制御CPU600aは、上記生成された特別図柄始動口入賞コマンドに応じた下位バイトの始動保留加算コマンドを生成する(ステップS258)。
一方、主制御CPU600aは、上記ステップS258の処理を終えるか、又は、上記ステップS251にて特別図柄1又は2の始動保留球数が4以上であるか(ステップS251:=MAX)、あるいは、先読み禁止状態であれば(ステップS254:YES)、増加した始動保留球数に応じた上位バイトの始動保留加算コマンドを生成する(ステップS259)。
次いで、主制御CPU600aは、上記ステップS258にて生成した下位バイトの始動保留加算コマンドと、上記ステップS259にて生成した上位バイトの始動保留加算コマンドとを結合した上で、始動保留加算コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)として、演出制御基板90に送信する処理を行う(ステップS260)。この始動保留加算コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)送信処理は、CALL_S命令でコールして処理されることとなる。
<主制御:特別図柄処理の説明>
かくして、図22に示すステップS200及びステップS201の処理を終えると、主制御CPU600aは、特別図柄小当たり作動フラグがONに設定されているか、すなわち、特別図柄小当たり作動フラグに5AHが設定されているかを確認する(ステップS202)。特別図柄小当たり作動フラグに5AHが設定されていれば(ステップS202:ON)、特別図柄が小当たり中であると判断し、特別図柄の表示データの更新を行った後(ステップS208)、特別図柄処理を終える。
一方、特別図柄小当たり作動フラグに5AHが設定されていなければ(ステップS202:OFF)、特別図柄大当たり作動フラグがONに設定されているか、すなわち、特別図柄大当たり作動フラグに5AHが設定されているかを確認する(ステップS203)。特別図柄大当たり作動フラグに5AHが設定されていれば(ステップS203:ON)、特別図柄が大当たり中であると判断し、特別図柄の表示データの更新を行った後(ステップS208)、特別図柄処理を終える。
一方、特別図柄大当たり作動フラグに5AHが設定されていなければ(ステップS203:OFF)、特別図柄の挙動を示す処理状態、すなわち、特別図柄動作ステータスフラグの値を確認する(ステップS204)。より詳しく説明すると、主制御CPU600aは、特別図柄動作ステータスフラグの値が00H又は01Hであれば、特別図柄変動待機中(特別図柄の変動が行われておらず次回の変動のための待機状態であることを示す)であると判定し、特別図柄変動開始処理を行う(ステップS205)。
<主制御:特別図柄処理:特別図柄変動開始処理の説明>
この処理について、図24を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600aは、特別図柄の変動契機となる始動保留球数が0か否かを確認する(ステップS300)。すなわち、主制御CPU600aは、主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca(図9(a)参照)に格納されているか否かを確認し、始動保留球数が0であると判断した場合(ステップS300:=0)、特別図柄動作ステータスフラグの値が00Hか否かを確認する(ステップS301)。特別図柄動作ステータスフラグの値が00Hであれば(ステップS301:YES)、特別図柄変動開始処理を終了する。
一方、特別図柄動作ステータスフラグの値が00Hでなければ(ステップS301:NO)、主制御CPU600aは、客待ちデモコマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして演出制御基板90(図3参照)に送信する(ステップS302)。これを受けて、演出制御基板90(演出制御CPU900)は、図15(a)に示すタイミングT3時から所定時間が経過すると、客待ちデモ状態に移行することとなる。なお、客待ちデモコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)送信処理は、CALL_S命令でコールして処理されることとなる。
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄動作ステータスフラグに00Hをセットし(ステップS303)、特別図柄変動開始処理を終了する。
他方、主制御CPU600aは、始動保留球数が0でないと判断した場合(ステップS300:≠0)、始動保留球数を1減算(−1)し(ステップS304)、始動保留減算コマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして、演出制御基板90(演出制御CPU900)に送信する(ステップS305)。これを受けて、演出制御基板90(演出制御CPU900)は、始動保留球数を1減算(−1)表示させる液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する。そして、液晶制御基板120が、図17(a−3)に示すような画面を液晶表示装置41に、表示させるよう制御すると、始動保留球として3個から2個保留されている状態が表示(画像P5参照)されることとなる。一方で、演出制御基板90(演出制御CPU900)が始動保留減算コマンドを受信できなかった場合、図17(a−4)に示すように始動保留球が3個のまま保留されている状態が液晶表示装置41に表示(画像P1参照)されることとなる。これにより、主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca(図9(a)参照)に実際に格納されている始動保留球数と、表示されている始動保留球数とが不一致となることとなる。なお、始動保留減算コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)送信処理は、CALL_S命令でコールして処理されることとなる。
次いで、主制御CPU600は、特別図柄停止の際用いられる乱数値及び変動パターン用乱数値並びに大当たり判定用乱数値(図23のステップS253参照)が格納されている主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca(図9(a)参照)内の記憶領域をシフトし(ステップS306)、始動保留4に対応した特別図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca(図9(a)参照)内の領域に0を設定する(ステップS307)。
次いで、主制御CPU600aは、図23のステップS253にて主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca(図9(a)参照)に格納した大当たり判定用乱数値を用いて当たり判定を行う。具体的には、大当たり判定用乱数値と、図27(b)に示す特別図柄大当たり判定テーブルSDH_TBLに格納されている判定値とを比較、又は、図27(c)に示す特別図柄小当たり判定テーブルSDP_TBLに格納されている判定値とを比較して、特別図柄の当たり判定を行う。すなわち、特別図柄大当たり判定テーブルSDH_TBLには、図27(b)に示すように、遊技状態が通常状態の場合、下限値として10001,上限値として10164が格納され、遊技状態が確変状態(当たり抽選確率が通常より高確率状態である確率変動状態)の場合、下限値として10001,上限値として11640が格納されている。そのため、遊技状態が通常状態で、大当たり判定用乱数値が10001〜10164の場合、特別図柄は大当たりとなり、それ以外の乱数値はハズレとなる。そして、遊技状態が確変状態で、大当たり判定用乱数値が10001〜11640の場合、特別図柄は大当たりとなり、それ以外の乱数値はハズレとなる。また、特別図柄小当たり判定テーブルSDP_TBLには、図27(c)に示すように、下限値として20001,上限値として20164が格納されている。そのため、大当たり判定用乱数値が20001〜20164の場合、特別図柄は小当たりとなり、それ以外の乱数値はハズレとなる。このようにして、図23のステップS253にて主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca(図9(a)参照)に格納した大当たり判定用乱数値の当たり判定が行われる(ステップS308)。
次いで、主制御CPU600aは、図23のステップS253にて主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca(図9(a)参照)に格納した特別図柄停止の際用いられる乱数値を用いて、特別図柄の停止図柄を生成する(ステップS309)。
次いで、主制御CPU600aは、通常状態、時短状態、潜伏確変状態、確変状態のいずれかの遊技状態に移行する準備を行う(ステップS310)。
次いで、主制御CPU600aは、図23のステップS253にて主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca(図9(a)参照)に格納した変動パターン用乱数値を用いて特別図柄の変動パターンの生成を行い、その生成された特別図柄の変動パターンの変動パターンコマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして、演出制御基板90(演出制御CPU900)に送信する(ステップS311)。この際、図11(b)に示すような変動時間を取得するプログラムが実行され、特別図柄変動タイマに変動時間が設定される。なお、変動パターンコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)送信処理は、CALL_S命令でコールして処理されることとなる。
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄変動中フラグに5AHを設定し、ON状態にする(ステップS312)。
次いで、主制御CPU600aは、液晶表示装置41に表示される特別図柄の指定を行う図柄指定コマンドを生成し(ステップS313)、その生成した図柄指定コマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして演出制御基板90(演出制御CPU900)に送信する処理を行う(ステップS314)。なお、図柄指定コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)送信処理は、CALL_S命令でコールして処理されることとなる。
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄動作ステータスフラグに02Hを設定し(ステップS315)、特別図柄変動開始処理を終了する。
<主制御:特別図柄処理の説明>
他方、図22に示すように、特別図柄動作ステータスフラグの値が02Hの場合、主制御CPU600aは、特別図柄変動中(特別図柄が現在変動中であることを示す)であると判定し、特別図柄変動中処理を行う(ステップS206)。
<主制御:特別図柄処理:特別図柄変動中処理の説明>
この処理について、図25を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600aは、まず、図24のステップS311にて特別図柄変動タイマに設定された変動時間が経過したか、すなわち、0になったか否かを確認する(ステップS350)。特別図柄変動タイマが0でなければ(ステップS350:NO)、主制御CPU600aは、特別図柄変動中処理を終了する。
一方、特別図柄変動タイマが0であれば(ステップS350:YES)、主制御CPU600aは、図柄停止コマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして演出制御基板90(演出制御CPU900)に送信する(ステップS351)。なお、図柄停止コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)送信処理は、CALL_S命令でコールして処理されることとなる。
次いで、主制御CPU600aは、特別図柄動作ステータスフラグに03Hを設定し、特別図柄変動中フラグに00Hを設定する。そしてさらに、主制御CPU600aは、特別図柄の当否抽選結果を一定時間維持するために、特別図柄変動タイマに例えば約500msの時間を設定する(ステップS352)。その後、主制御CPU600aは、特別図柄変動中処理を終了する。
<主制御:特別図柄処理の説明>
一方、特別図柄動作ステータスフラグの値が03Hの場合、主制御CPU600aは、特別図柄確認中(特別図柄の変動が終了して停止中であることを示す)であると判定し、特別図柄確認時間中処理を行う(ステップS207)。
<主制御:特別図柄処理:特別図柄確認中処理の説明>
この処理について、図26を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600aは、まず、図24のステップS311にて特別図柄変動タイマに設定された変動時間が経過したか、すなわち、0になったか否かを確認する(ステップS400)。特別図柄変動タイマが0でなければ(ステップS400≠0)、主制御CPU600aは、特別図柄確認時間中処理を終了する。
一方、特別図柄変動タイマが0であれば(ステップS400=0)、主制御CPU600aは、特別図柄動作ステータスフラグに01Hを設定し(ステップS401)、特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されているか(5AHが設定されているか)を確認する(ステップS402)。特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されていれば(5AHが設定されていれば)(ステップS402:YES)、特別図柄大当たり判定フラグに00Hを設定し、特別図柄大当たり作動フラグに5AHを設定し、そして普通図柄時短フラグに00Hを設定し、普通図柄確変フラグに00Hを設定し、さらに、特別図柄時短フラグに00Hを設定し、特別図柄確変フラグに00Hを設定し、後述する特別図柄時短回数カウンタ及び特別図柄確変回数カウンタに00Hを設定する処理を行う(ステップS403)。その後、主制御CPU600aは、特別図柄確認時間中処理を終了する。
他方、特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されていなければ(5AHが設定されていなければ)(ステップS402:NO)、主制御CPU600aは、特別図柄小当たり判定フラグがONに設定されているか(5AHが設定されているか)を確認する(ステップS404)。特別図柄小当たり判定フラグがONに設定されていれば(5AHが設定されていれば)(ステップS404:YES)、特別図柄小当たり判定フラグに00Hを設定し、特別図柄小当たり作動フラグに5AHを設定する(ステップS405)。
主制御CPU600aは、上記ステップS405の処理を終えた後、又は、特別図柄小当たり判定フラグがONに設定されていなければ(5AHが設定されていなければ)(ステップS404:NO)、特別図柄時短回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS406)。
特別図柄時短回数カウンタの値が0でなければ(ステップS406:NO)、特別図柄時短回数カウンタの値を1減算(−1)し(ステップS407)、主制御CPU600aは、再度、特別図柄時短回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS408)。そして、特別図柄時短回数カウンタの値が0であれば(ステップS408:YES)、普通図柄時短フラグに00Hを設定すると共に、普通図柄確変フラグに00Hを設定し、さらに、普通図柄時短フラグに00Hを設定する(ステップS409)。
上記ステップS409の処理を終えた後、又は、特別図柄時短回数カウンタの値が0(ステップS406:YES)、あるいは、特別図柄時短回数カウンタの値が0でなければ(ステップS408:NO)、主制御CPU600aは、特別図柄確変回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS410)。特別図柄確変回数カウンタの値が0であれば(ステップS410:YES)、主制御CPU600aは、特別図柄確認時間中処理を終了する。
一方、特別図柄確変回数カウンタの値が0でなければ(ステップS410:NO)、主制御CPU600aは、特別図柄確変回数カウンタの値を1減算(−1)し(ステップS411)、再度、特別図柄確変回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS412)。特別図柄確変回数カウンタの値が0でなければ(ステップS412:NO)、主制御CPU600aは、特別図柄確認時間中処理を終了する。
一方、特別図柄確変回数カウンタの値が0であれば(ステップS412:YES)、主制御CPU600aは、普通図柄時短フラグに00Hを設定し、普通図柄確変フラグに00Hを設定し、特別図柄時短フラグに00Hを設定し、特別図柄確変フラグに00Hを設定する処理を行い(ステップS413)、特別図柄確認時間中処理を終了する。
<主制御:特別図柄処理の説明>
このように、上記ステップS205、ステップS206、ステップS207のいずれかの処理を終えると、主制御CPU600aは、特別図柄の表示データの更新を行った後(ステップS208)、特別図柄処理を終える。
<演出制御処理の説明>
次に、上記図15〜図17に示す演出の処理方法について、図28〜図30に示す演出制御基板90の処理内容(プログラムの概要)を参照して具体的に説明する。
<演出制御:メイン処理>
まず、パチンコ遊技機1に電源が投入されると、電源基板130(図7参照)から各制御基板に電源が投入された旨の電源投入信号が送られ、その信号を受けて、演出制御CPU900(図7参照)は、図28に示す演出制御メイン処理を行う。演出制御CPU900は、まず、内部に設けられているレジスタを初期化すると共に、入出力ポートの入出力方向を設定する。そしてさらに、出力方向に設定された出力ポートから送信されるデータがシリアル転送となるように設定する(ステップS500)。
その設定後、演出制御CPU900は、上記主制御基板60(主制御CPU600)から受信する演出制御コマンドDI_CMDを格納する演出制御RAM920(図7参照)内のメモリ領域を初期化する(ステップS501)。そして、演出制御CPU900は、上記主制御基板60(主制御CPU600)からの割込み信号を受信する入力ポートの割込み許可設定処理を行う(ステップS502)。
次いで、演出制御CPU900は、作業領域、スタック領域として使用する演出制御RAM920内のメモリ領域を初期化し(ステップS503)、音LSI930(図7参照)に初期化指令を行う。これにより、音LSI930は、その内部に設けられているレジスタを初期化する(ステップS504)。
次いで、演出制御CPU900は、可動役物装置43(図5参照)を動作させるモータ(図示せず)を動作させるモータデータが格納される演出制御RAM920内のメモリ領域を確認する。異常データが格納されていれば、演出制御CPU900は、これらモータを原点位置に戻す指令を行う。これにより、可動役物装置43は、初期位置に戻ることとなる(ステップS505)。
次いで、演出制御CPU900は、その内部に設けられている一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC(Counter Timer Circuit)の設定を行う。すなわち、演出制御CPU900は、1ms毎に定期的にタイマ割込みがかかるように上記CTCの時間定数レジスタを設定する(ステップS506)。
上記処理を終えた後、演出制御CPU900は、メインループ更新周期か否かを確認する。具体的には、0〜31までループ状にカウントするメインループカウンタML_CNTを16分周(すなわち、16で除算)した際の余りを確認し、その余りが0であれば(ステップS507:YES)、ステップS509に進み、0以外であれば(ステップS507:NO)、予告演出乱数カウンタの乱数値等を更新する処理を行う(ステップS508)。なお、メインループカウンタML_CNTのインクリメント(+1)方法については、後述することとする。
次いで、演出制御CPU900は、後述するステップS511にて生成された装飾ランプ基板100(図7参照)に搭載されているLEDランプ等の装飾ランプをそれぞれ点灯又は消灯させるのに必要な制御信号を演出制御RAM920内のメモリ領域に書込みする処理を行う(ステップS509)。
続いて、演出制御CPU900は、上記演出制御RAM920内のメモリ領域に格納されている上記主制御基板60(主制御CPU600)から受信する演出制御コマンドDI_CMDを読み出し、その内容に応じた演出パターンを、演出制御ROM910内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定する。この決定した演出パターンが液晶制御コマンドLCD_CMDとして上記演出制御RAM920内のメモリ領域に格納される(ステップS510)。この際、客待ちデモコマンドを備えておらず、図柄停止コマンドを契機として、遊技状態が客待ちデモ状態へ移行するような場合、図柄停止コマンドを受信すると、タイマが起動し、所定時間カウントすることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、上記ステップS510の処理を終えた後、上記決定された演出パターンに対応するBGMを決定すると共に、可動役物装置43(図7参照)を動作させるモータ(図示せず)を動作させるモータの動作内容を決定する。そして、上記決定された演出パターン内に、演出ボタン装置13(図1参照)を遊技者に押下させるような演出があるか否かも決定される(ステップS511)。
次いで、演出制御CPU900は、上記決定された音に関する制御信号を音LSI933に送信する。そして、音LSI930は、その制御信号に応じたBGMを音ROM940から読み出す。これにより、音LSI930は、その読み出した音データに基づく処理を行い、音源データとしてスピーカ17へ出力する処理を行う(ステップS512)。
具体的には、図15(b)に示すタイミングT1時、演出制御コマンドDI_CMDとして、始動保留球数が1個から0個に減算される始動保留減算コマンド(例えば、B001H)、装飾図柄(特別図柄)の変動パターン(例えば、ハズレパターン1)の変動パターンコマンド(例えば、A001H)、装飾図柄(特別図柄)の指定(例えば、ハズレ図柄)を行う図柄指定コマンド(例えば、BB01H)を受信すると、装飾図柄(特別図柄の)変動時間(例えば、120秒等)に係らず、BGMをループ再生することとなる。
そしてさらに、図15(b)に示すタイミングT2時、演出制御コマンドDI_CMDとして、装飾図柄(特別図柄)を停止させる図柄停止コマンド(例えば、BF01H)を受信すると、音LSI930は、ループ再生されているBGMを停止させず、そのままループ再生することとなる。
かくして、このようにすれば、図15(b)に示すタイミングT3時、客待ちデモコマンドが受信できなかった(欠落した)としても、BGMがループ再生され続けることとなる。それゆえ、BGMがループ再生され続けることにより、液晶表示装置41に「コマンド受信エラー」のような表示をせずとも、エラーの仕様を理解している遊技場の従業員等に、コマンド受信エラーが発生したことを知らせることが可能となる。
また、客待ちデモコマンドが受信できず、BGMがループ再生され続けている状態で、図15(b)に示すタイミングT4時、演出制御コマンドDI_CMDとして、装飾図柄(特別図柄)の変動パターン(例えば、ハズレパターン1)の変動パターンコマンド(例えば、A001H)、装飾図柄(特別図柄)の指定(例えば、ハズレ図柄)を行う図柄指定コマンド(例えば、BB01H)を受信すると、音LSI930は、新たなBGMを再生するのではなく、ループ再生しているBGMをそのまま再生するようにする。これにより、エラー状態から通常遊技状態に移行した際、遊技者は、違和感なく遊技をすることができる。
なお、図柄停止コマンドを契機として、遊技状態が客待ちデモ状態へ移行するような場合であっても、同様の処理を行うこととなる。
次いで、演出制御CPU900は、上記ステップS512の処理に関し、音LSI930が音データ等をデコード処理する際、ノイズ等により何らかのエラーが発生していないかを、当該音LSI930にアクセスし確認する(ステップS513)。
かくして、演出制御CPU900は、上記ステップS513の処理を終えた後、再度ステップS507の処理に戻り、ステップS507〜S513の処理を繰り返すこととなる。
<演出制御:コマンド受信割込み処理の説明>
続いて、図29を参照して、このような演出制御メイン処理の実行中に、主制御基板60(主制御CPU600)より演出制御コマンドDI_CMD及び割込み信号が送信されてきた際の処理について説明する。
図29に示すように、演出制御CPU900は、上記割込み信号を受信した際、各レジスタの内容を演出制御RAM920内のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS550)。その後、演出制御CPU900は、演出制御コマンドDI_CMDを受信した入力ポートのレジスタを読み出し(ステップS551)、演出制御RAM920内のコマンド送受信用メモリ領域のアドレス番地を示すポインタを算出する(ステップS552)。
そしてその後、演出制御CPU900は、再度、演出制御コマンドDI_CMDを受信した入力ポートのレジスタを読み出し(ステップS553)、ステップS551にて読み出した値とステップS553にて読み出した値が一致しているか否かを確認する(ステップS554)。一致していなければ(ステップS554:NO)、ステップS557に進み、一致していれば(ステップS554:YES)、上記算出したポインタに対応するアドレス番地に、主制御基板60(主制御CPU600)より受信した演出制御コマンドDI_CMDを格納する(ステップS555)。なお、この格納された演出制御コマンドDI_CMDが、図28に示すステップS510の処理の際、演出制御CPU900に読み出されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内のコマンド送受信用メモリ領域のアドレス番地を示すポインタを更新し(ステップS556)、ステップS550の処理で退避しておいたレジスタを復帰させる(ステップS557)。これにより、図28に示す演出制御メイン処理に戻ることとなる。
<演出制御:タイマ割込み処理の説明>
続いて、図30を参照して、演出制御メイン処理のステップS506(図28参照)の処理にて設定した、1ms毎のタイマ割込みが発生した際の処理について説明する。
図30に示すように、演出制御CPU900は、1ms毎のタイマ割込みが発生した際、各レジスタの内容を演出制御RAM920内のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS600)。その後、演出制御CPU900は、当該演出制御CPU900内に設けられている入出力ポートのレジスタをリフレッシュする(ステップS601)。
次いで、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内のメモリ領域に格納されているモータデータを出力ポートよりシリアル転送で送信(パルスを出力)する。これにより、可動役物装置43(図5参照)が、そのモータデータに基づいた動作をすることとなる(ステップS602)。
次いで、演出制御CPU900は、演出ボタン装置13及び設定ボタン15からの信号を受信する(ステップS603)。なお、演出ボタン装置13が遊技者によって押下されていた場合、演出制御CPU900は、図28に示すステップS511の処理を行う際、演出ボタン装置13が押下されたことを考慮した演出パターンを決定することとなる。
次いで、演出制御CPU900は、可動役物装置43(図5参照)を動作させるモータ(図示せず)のモータセンサからのデータに基づきモータの位置及びステップ数を確認する(ステップS604)。
次いで、演出制御CPU900は、図28に示すステップS510の処理にて演出制御RAM920内のメモリ領域に格納された液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120(図7参照)に送信する(ステップS605)。これにより、液晶表示装置41に図15〜図17に示すような表示がされることとなる。
具体的には、図15(b)に示すタイミングT1時、演出制御コマンドDI_CMDとして、始動保留球数が1個から0個に減算される始動保留減算コマンド(例えば、B001H)、装飾図柄(特別図柄)の変動パターン(例えば、ハズレパターン1)の変動パターンコマンド(例えば、A001H)、装飾図柄(特別図柄)の指定(例えば、ハズレ図柄)を行う図柄指定コマンド(例えば、BB01H)を受信すると、変動用映像が液晶表示装置41に表示されることとなる。
そしてさらに、図15(b)に示すタイミングT2時、演出制御コマンドDI_CMDとして、特別図柄を停止させる図柄停止コマンド(例えば、BF01H)を受信すると、装飾図柄(特別図柄)の変動が停止した映像が液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、この装飾図柄(特別図柄)の変動が停止した映像は、液晶表示装置41に継続して表示されることとなる。
かくして、このようにすれば、図15(b)に示すタイミングT3時、客待ちデモコマンドが受信できなかった(欠落した)としても、装飾図柄(特別図柄)の変動が停止した映像が液晶表示装置41に継続して表示され続けることとなる。それゆえ、装飾図柄(特別図柄)の変動が停止した映像が表示され続けることにより、液晶表示装置41に「コマンド受信エラー」のような表示をせずとも、エラーの仕様を理解している遊技場の従業員等に、コマンド受信エラーが発生したことを知らせることが可能となる。
また、客待ちデモコマンドが受信できず、装飾図柄(特別図柄)の変動が停止した映像が表示され続けている状態で、図15(b)に示すタイミングT4時、演出制御コマンドDI_CMDとして、装飾図柄(特別図柄)の変動パターン(例えば、ハズレパターン1)の変動パターンコマンド(例えば、A001H)、装飾図柄(特別図柄)の指定(例えば、ハズレ図柄)を行う図柄指定コマンド(例えば、BB01H)を受信すると、装飾図柄(特別図柄)の変動が停止した映像から装飾図柄(特別図柄)の変動が開始される変動用映像が液晶表示装置41に表示されることとなる。これにより、エラー状態から通常遊技状態に移行した際、遊技者は、違和感なく遊技をすることができる。
一方、客待ちデモコマンドを備えておらず、図柄停止コマンドを契機として、遊技状態が客待ちデモ状態へ移行するような場合、図16(b)に示すタイミングT10時、演出制御コマンドDI_CMDとして、始動保留球数が1個から0個に減算される始動保留減算コマンド(例えば、B001H)、装飾図柄(特別図柄)の変動パターン(例えば、ハズレパターン1)の変動パターンコマンド(例えば、A001H)、装飾図柄(特別図柄)の指定(例えば、ハズレ図柄)を行う図柄指定コマンド(例えば、BB01H)を受信した際、変動用映像が液晶表示装置41に表示されることとなる。
この変動用映像は、装飾図柄(特別図柄)の変動が表示されているが、装飾図柄(特別図柄)の変動時間(例えば、120秒等)が決まっているため、決められた変動時間(例えば、120秒等)に達すると、装飾図柄(特別図柄)の変動は揺れ変動を行うこととなる。
この装飾図柄(特別図柄)の揺れ変動は、図柄停止コマンド(例えば、BF01H)を演出制御CPU900が受信することにより、停止することとなる。しかしながら、図柄停止コマンド(例えば、BF01H)が演出制御CPU900にて受信できなかったことを想定して、この装飾図柄(特別図柄)の揺れ変動は、液晶表示装置41にループ状態で表示されることとなる。
かくして、このようにすれば、図16(b)に示すタイミングT11時、図柄停止コマンドが受信できなかった(欠落した)としても、装飾図柄(特別図柄)が揺れ変動している映像が液晶表示装置41にループ状態で表示されることとなる。それゆえ、装飾図柄(特別図柄)が揺れ変動している映像がループ状態で表示され続けることにより、液晶表示装置41に「コマンド受信エラー」のような表示をせずとも、エラーの仕様を理解している遊技場の従業員等に、コマンド受信エラーが発生したことを知らせることが可能となる。
ところで、図柄停止デモコマンドが受信できず、装飾図柄(特別図柄)が揺れ変動している映像がループ状態で表示され続けている状態で、図16(b)に示すタイミングT13時、演出制御コマンドDI_CMDとして、装飾図柄(特別図柄)の変動パターン(例えば、ハズレパターン1)の変動パターンコマンド(例えば、A001H)、装飾図柄(特別図柄)の指定(例えば、ハズレ図柄)を行う図柄指定コマンド(例えば、BB01H)を受信すると、変動用映像が液晶表示装置41に表示されることとなる。これにより、装飾図柄(特別図柄)が揺れ変動している映像がループ状態で表示され続けている状態ではあるが、遊技球の入賞を契機として、液晶表示装置41に変動用映像が表示されることによって、エラー状態から通常遊技状態に移行した際、遊技者は、違和感なく遊技をすることができる。
他方、始動保留球数が3個から2個に減算する始動保留減算コマンドである演出制御コマンドDI_CMDが演出制御CPU900にて受信できなかった場合、図17(a−5)に示すように、高速変動している装飾図柄(特別図柄)が表示(画像P4参照)され、始動保留球として3個保留されている状態がそのまま表示(画像P1参照)されることとなる。すなわち、主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca(図9(a)参照)に実際に格納されている始動保留球数と、液晶表示装置41に表示されている始動保留球数とが不一致となる。
そして、図17(c−1)に示すように、始動保留球として3個保留されている状態がそのまま表示(画像P1参照)され続け、高速変動している装飾図柄(特別図柄)の変動が、図17(c−2)に示すように、停止(図示では、組合せ図柄が「123」のハズレの状態で停止)(画像P7参照)する。そしてその後、演出制御コマンドDI_CMDとして、始動保留球数が2個から1個に減算される始動保留減算コマンド(例えば、B002H)、装飾図柄(特別図柄)の変動パターン(例えば、ハズレパターン1)の変動パターンコマンド(例えば、A001H)、装飾図柄(特別図柄)の指定(例えば、ハズレ図柄)を行う図柄指定コマンド(例えば、BB01H)が受信すると、図17(c−3)に示すように、高速変動している装飾図柄(特別図柄)が表示(画像P8参照)される。そしてさらに、液晶表示装置41には、始動保留球として2個保留されている状態が瞬時に表示(画像P11参照)される。この際、始動保留球数が3個から1個消去されて2個になるという始動保留球数が減算されるアニメーションを液晶表示装置41に表示するのではなく、始動保留球として3個保留されている状態から2個保留されている状態へ瞬時に表示を切り替えることとなる。
そして、この状態から、始動保留球数が2個から1個消去されて1個になるという始動保留球数が減算されるアニメーションが開始され、図17(c−4)に示すように、液晶表示装置41には、始動保留球数が2個から1個消去されて1個になるという始動保留球数が減算されるアニメーションが表示(画像P12参照)され、もって、図17(c−5)に示すように、始動保留球として1個保留されている状態が表示(画像P13参照)されることとなる。これにより、主制御RAM600cの通常用RAM領域600ca(図9(a)参照)に実際に格納されている始動保留球数と、表示されている始動保留球数とが一致することとなる
しかして、このようにすれば、遊技者は、始動保留球数が3個保留されている状態から2個保留されている状態へ瞬時に表示が切り替わり、2個から1個に減算される見慣れたアニメーションが表示されることとなるため、遊技者に大きな違和感を与えることなく、正常な始動保留球の数が表示されている始動保留表示に戻すことができる。これにより、遊技者が不自然に感じることなく、遊技を継続することができる。また、始動保留球数が3個から、2個消去されて1個になるという始動保留球数が減算されるアニメーションを別途用意する必要もなくなる。
次いで、演出制御CPU900は、上記ステップS604にて確認したモータの位置及びステップ数に基づき、図28に示すステップS511にて決定された可動役物装置43(図5参照)を動作させるモータ(図示せず)の動作内容に応じたモータデータを生成した上で、演出制御RAM920内のメモリ領域に格納する(ステップS606)。なお、この演出制御RAM920内のメモリ領域に格納されたモータデータが、次の1msのタイマ割込みの際、ステップS602の処理にて出力ポートよりシリアル転送にて送信されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、図28に示すステップS509の処理にて演出制御RAM920内に格納した装飾ランプ基板100(図7参照)に搭載されているLEDランプ等の装飾ランプをそれぞれ点灯又は消灯させるのに必要な制御信号を装飾ランプ基板100に送信する(ステップS607)。なお、識別ランプ装置52を点灯又は消灯させるのに必要な制御信号も送信されることとなる。
ところで、装飾ランプ基板100(図7参照)に搭載されているLEDランプ等の装飾ランプをそれぞれ点灯又は消灯させるにあたって具体的説明すると、図15(b)に示すタイミングT1時、演出制御コマンドDI_CMDとして、始動保留球数が1個から0個に減算される始動保留減算コマンド(例えば、B001H)、装飾図柄(特別図柄)の変動パターン(例えば、ハズレパターン1)の変動パターンコマンド(例えば、A001H)、装飾図柄(特別図柄)の指定(例えば、ハズレ図柄)を行う図柄指定コマンド(例えば、BB01H)を受信すると、装飾図柄(特別図柄)の変動時間(例えば、120秒等)に係らず、変動用ランプ演出がループして実行されることとなる。
そしてさらに、図15(b)に示すタイミングT2時、演出制御コマンドDI_CMDとして、装飾図柄(特別図柄)を停止させる図柄停止コマンド(例えば、BF01H)を受信すると、ループして実行されている変動用ランプ演出を停止させず、そのままループして実行することとなる。
かくして、このようにすれば、図15(b)に示すタイミングT3時、客待ちデモコマンドが受信できなかった(欠落した)としても、変動用ランプ演出がループして実行され続けることとなる。それゆえ、変動用ランプ演出がループして実行され続けることにより、液晶表示装置41に「コマンド受信エラー」のような表示をせずとも、エラーの仕様を理解している遊技場の従業員等に、コマンド受信エラーが発生したことを知らせることが可能となる。
ところで、ランプ演出としては、上記のような変動用ランプ演出をループして実行するものに代え、図15(c)に示すように、図柄停止用ランプ演出を実行しても良い。すなわち、図15(c)に示すタイミングT2時、演出制御コマンドDI_CMDとして、装飾図柄(特別図柄)を停止させる図柄停止コマンド(例えば、BF01H)を受信した際、図柄停止用ランプ演出を実行することとなる。この図柄停止用ランプ演出は、ランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプの輝度を下げてループさせたパターンを継続するもの、又は、装飾ランプの点灯又は消灯を繰り返すパターンを継続させるものである。
しかして、このようにしても、図15(c)に示すタイミングT3時、客待ちデモコマンドが受信できなかった(欠落した)としても、図柄停止用ランプ演出が実行され続けることとなる。それゆえ、図柄停止用ランプ演出が実行され続けることにより、液晶表示装置41に「コマンド受信エラー」のような表示をせずとも、エラーの仕様を理解している遊技場の従業員等に、コマンド受信エラーが発生したことを知らせることが可能となる。
また、客待ちデモコマンドが受信できず、変動用ランプ演出がループして実行され続けている状態で、図15(b)に示すタイミングT4時、演出制御コマンドDI_CMDとして、装飾図柄(特別図柄)の変動パターン(例えば、ハズレパターン1)の変動パターンコマンド(例えば、A001H)、装飾図柄(特別図柄)の指定(例えば、ハズレ図柄)を行う図柄指定コマンド(例えば、BB01H)を受信すると、ループして実行されている変動用ランプ演出を停止させず、そのままループして実行することとなる。これにより、エラー状態から通常遊技状態に移行した際、遊技者は、違和感なく遊技をすることができる。
なお、図柄停止コマンドを契機として、遊技状態が客待ちデモ状態へ移行するような場合であっても、同様の処理を行うこととなる。
次いで、演出制御CPU900は、図28に示すステップS507の処理にて用いる0〜31までループ状にカウントするメインループカウンタML_CNTをインクリメント(+1)し、そのインクリメントした値を16分周(すなわち、16で除算)する処理を行う(ステップS608)。そしてその後、演出制御CPU900は、ステップS600の処理で退避しておいたレジスタを復帰させる(ステップS609)。これにより、図28に示す演出制御メイン処理に戻ることとなる。
しかして、以上説明した本実施形態によれば、遊技者が不自然に感じることなく、エラーが発生したことを遊技場の従業員等に知らせることができる。
またさらに、本実施形態によれば、遊技者が不自然に感じることなく、遊技を継続することができる。
なお、本実施形態においては、設定表示装置620の表示方法として点灯表示している例しか示していないが、それに限らず、設定変更中、設定表示装置620の表示を点滅表示させるようにしても良い。
また、本実施形態においては、計測表示装置610と設定表示装置620とを別々に設ける例を示したが、これに限らず、計測表示装置610を構成する4個の7セグメントの1個を設定表示装置620とし、計測表示装置610と設定表示装置620とを兼用させても良い。このようにすれば、部品点数を削減させることができる。なお、このように計測表示装置610と設定表示装置620とを兼用させる際、電源投入後の設定変更期間中は、設定値を表示させるようにし、それ以外の期間は、低確時(当たり抽選確率が通常の低確率状態)に幾らの賞球がされたかの比率等に関する内容を表示させるのが好ましい。また、設定変更期間中に限らず、設定確認期間中は、現在の設定値を表示させるのが好ましい。
また、本実施形態において、設定変更スイッチ650は、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定内容を変更させる機能だけを備え、その設定変更内容の確定は、別のスイッチを設けて行うようにしても良い旨説明したが、そのスイッチは、ゲートからなる普通図柄始動口47に遊技球を通過させ、普通図柄始動口スイッチ47a(図7参照)にてその遊技球を検出させることによって、設定変更内容を確定するようにしても良い。このようにすれば、部品点数を削減することができる。
また、本実施形態おいては、設定キースイッチ640に専用キーが挿入され、ONされると、設定変更スイッチ650にて、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定内容を例えば「1」〜「6」の6段階で設定変更することができるようになっている旨説明したが、それに限らず、発射ハンドル16(図1参照)を回す動作、或いは、発射ハンドル16に設けられている図示しない発射停止スイッチの押下により、設定の変更又は設定の確定をするようにしても良い。このようにすれば、部品点数を削減することができる。
また、本実施形態においては、設定表示装置620を1個の7セグメントで構成する例を示したが、それに限らず、複数のLEDを組み合わせる構成にしても良い。
また、本実施形態においては、設定表示装置620と、設定キースイッチ640と、設定変更スイッチ650とを別々の部品で構成する例を示したが、それに限らず、設定表示装置620と、設定キースイッチ640と、設定変更スイッチ650をユニット化して1つの部品としても良い。このようにすれば、部品点数を削減することができる。
また、本実施形態においては、設定表示装置620に設定内容を表示する例を示したが、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定が設けられていないパチンコ遊技機1においては、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定内容を表示しないようにしておくこともできる。
また、本実施形態においては、設定変更スイッチ650にて、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定内容を例えば「1」〜「6」の6段階で設定変更できる旨を例示したが、それに限らず、主制御基板60に搭載されているRAMクリアスイッチ630又は図示しない音量変更用のスイッチ等で変更できるようにしても良い。このようにすれば、設定変更スイッチ650を新たに設ける必要がなくなり、もって、部品点数を削減することができる。なお、設定変更できるスイッチに関しては、クリック感があるものが好ましい。
また、本実施形態においては、図18に示すように、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定値を変更する前に、4ms毎に定期的にタイマ割込みがかかるようにCTCの時間定数レジスタを設定する例を示したが、それに限らず、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる確率の設定値を変更した後に、4ms毎に定期的にタイマ割込みがかかるようにCTCの時間定数レジスタを設定しても良い。例えば、ステップS33又はステップS34の処理後に設ければ良い。
また、本実施形態においては、計測表示装置610に所定の表示をさせる処理と特別図柄表示装置50を点灯表示させる処理とを共通化しているため、図20に示すステップS117のLED管理処理にて処理されるものとなる例を示したが、共通化せず、別々の処理としても良い。すなわち、図20に示すステップS117のLED管理処理は、特別図柄表示装置50を点灯表示させる際の処理とし、計測表示装置610に所定の表示をさせる際は、また別の処理を設けても良い。