JP2020116062A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】フラットケーブルに生じる不具合の発生を抑制できる遊技機を提供すること。【解決手段】動作可能な第2可動体512と、第2可動体512に被接続部CN2が接続されたフレキシブルフラットケーブルC2と、を備え、フラットケーブルC2は、被接続部CN2の近傍の被固定部CSが第2可動体512に固定されており、被接続部CN2と被固定部CSとの間に、折曲げまたは湾曲する特定部CZが設けられていることで、フラットケーブルの不具合が好適に防止される。【選択図】図22

Description

本発明は、遊技が可能な遊技機に関する。
パチンコ遊技機やスロットマシンなどの遊技機において、動作可能な可動体を備えるものがある。
この種の遊技機において、可動体に接続されたフラットケーブルの一部を動かないように固定したもの等があった(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2016−154670号公報 特開2016−193012号公報
上記特許文献1、2に記載の遊技機では、可動体に加わった衝撃によりフラットケーブルに生じる不具合について考慮されていないという問題があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、フラットケーブルに生じる不具合の発生を抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
手段1の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
動作可能な可動体(例えば、第2可動体512)と、
前記可動体に被接続部(例えば、被接続部CN2)が接続されたフラットケーブル(例えば、フレキシブルフラットケーブルC2)と、
を備え、
前記フラットケーブルは、
前記被接続部の近傍の被固定部(例えば、被固定部CS)が前記可動体に固定されており、
前記被接続部と前記被固定部との間に、折曲げまたは湾曲する特定部(例えば、特定部CZ)が設けられている(図20〜図22参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可動体の動作に応じて振動や衝撃が生じた場合でも、被接続部と被固定部との間でフラットケーブルに過度な張力が生じることが特定部により防止されるため、フラットケーブルの不具合を好適に防止できる。
手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記フラットケーブル(例えば、フレキシブルフラットケーブルC2)は、前記特定部(例えば、特定部CZ)において折り目の両側が重なるように折曲げられている(図22参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、フラットケーブルをコンパクトに配線することができる。
手段3の遊技機は、手段1または2に記載の遊技機であって、
前記可動体(例えば、第2可動体512)における前記被接続部(例えば、被接続部CN2)と前記被固定部(例えば、被固定部CS)との間(例えば、特定経路部Sなど)に対応する部分に補強部材(例えば、補強部材546)を設けた(図19、図22参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、被接続部と被固定部との間での部材の変形が抑制されるため、被接続部と被固定部との間でフラットケーブルに過度な張力が生じることが防止される。
手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記可動体(例えば、第2可動体512)は、第1位置(例えば、原点位置)から該第1位置よりも下方の第2位置(例えば、演出位置)に向けて自重により落下可能である
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第2位置に落下したときの衝撃により被接続部と被固定部との間でフラットケーブルに過度な張力が生じることを抑制できる。
手段5の遊技機は、手段1〜4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記可動体(例えば、第2可動体512)は、第1部材(例えば、LED基板524)と該第1部材とは異なる第2部材(例えば、支持部517B)とを有し、
前記フラットケーブルの被接続部(例えば、被接続部CN2)は前記第1部材に接続され、前記フラットケーブルの被固定部(例えば、被固定部CS)は前記第2部材に固定される
ことを特徴としている。
この特徴によれば、被接続部に対し被固定部が動きやすい構造であっても、特定部により被接続部と被固定部との間でフラットケーブルに過度な張力が生じることを防止できる。
手段6の遊技機は、手段1〜5のいずれかに記載の遊技機であって、
前記フラットケーブル(例えば、フレキシブルフラットケーブルC2)は、ベース部材(例えば、配線部535)とカバー部材(例えば、配線カバー545)との間に形成された配線経路(例えば、配線経路部)に配線され、
前記配線経路は、前記被接続部と前記被固定部との間に対応する特定経路部(例えば、特定経路部S)と対応しない非特定経路部(例えば、配線経路部において支持部517Bに対応する部分)とを有し、
前記特定経路部における前記ベース部材と前記カバー部材との離間寸法(例えば、離間寸法L2)は、前記非特定経路部における前記ベース部材と前記カバー部材との離間寸法(例えば、L1)よりも大きい(図22参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、フラットケーブルが特定部において伸びやすくなるので、被接続部と被固定部との間でフラットケーブルに過度な張力が生じることが防止される。
尚、本発明は、本発明の請求項に記載された発明特定事項のみを有するものであっても良いし、本発明の請求項に記載された発明特定事項とともに該発明特定事項以外の構成を有するものであっても良い。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 遊技盤及び賞球ユニットの分解斜視図である。 (A)は第1演出装置の第1状態を示す正面図、(B)は第1演出装置の第2状態を示す正面図である。 第1演出装置の構成を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。 第1演出装置の構成を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。 センター演出装置の構成を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。 センター演出装置の構成を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。 センター演出装置の要部の構成を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。 (A)はセンター演出装置の要部を示す平面図、(B)はセンター演出装置の要部を示す右側面図である。 (A)〜(D)は第1軸部材と第2軸部材との接合動作例を示す図である。 (A)〜(C)は第1軸部材と第2軸部材との接合動作例を示す平面図、A−A断面図、右側面図である。 (A)〜(C)はセンター演出装置の動作例を示す概略図である。 (A)は第1リンク部材と第2リンク部材が傾斜姿勢にある状態、(B)は第1リンク部材と第2リンク部材が起立姿勢にある状態を示す正面図である。 演出部材の動作態様を示す説明図である。 第2演出装置の構成を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。 第2演出装置の構成を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。 (A)は第1可動体と第2可動体が原点位置に位置する第1状態、(B)は第1可動体のみが演出位置まで移動した状態、(C)は第1可動体と第2可動体とが演出位置まで移動した状態を示す正面図である。 第1可動体の配線構造を示す斜視図である。 第2可動体の配線構造を示す斜視図である。 ケーブルの配線構造を示す斜視図である。 (A)は第2可動体の背面要部を示す図、(B)は(A)のB−B断面図である。 図21(A)のC−C断面図である。 (A)(B)はケーブルが張設されている場合、(C)(D)はケーブルに特定部が設けられている場合において第2可動体が落下したときの状態を示す説明図である。 (A)〜(D)は本実施の形態の変形例としてのケーブルの特定部を示す概略説明図である。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域10が形成され、この遊技領域10には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠3には、ガラス窓50aを有するガラス扉枠50が左側辺を中心として回動可能に設けられ、該ガラス扉枠50により遊技領域10を開閉できるようになっており、ガラス扉枠50を閉鎖したときにガラス窓50aを通して遊技領域10を透視できるようになっている。
図1に示すように、遊技盤2は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材にて正面視略四角形状に形成され、前面である遊技盤面に障害釘(図示略)やガイドレール2b等が設けられた盤面板と、該盤面板の背面側に一体的に取付けられるスペーサ部材と、から構成されている。尚、遊技盤2は、ベニヤ板等の非透光性部材にて正面視略四角形状に構成され、前面である遊技盤面に障害釘(図示略)やガイドレール2b等が設けられた盤面板にて構成されていてもよい。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域10の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう。)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。これらは、7セグメントのLED(light emitting diode)などからなり、特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどであればよい。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
尚、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。尚、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。尚、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
尚、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。尚、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域10の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。尚、遊技盤2における開口2cには枠状のセンター飾り枠51が設けられている。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。尚、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリア5Hが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。表示エリア5Hには、実行が保留されている第1特図ゲーム(飾り図柄の可変表示)に対応する第1保留表示画像(ここでは、丸の画像)が右詰めで表示され、実行が保留されている第2特図ゲーム(飾り図柄の可変表示)に対応する第2保留表示画像(ここでは、丸の画像)が左詰めで表示される。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。
普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
普通可変入賞球装置6Bは、普通電動役物用のソレノイド81(図2参照)によって第1突出位置となる閉鎖状態と退避位置となる開放状態とに変化する可動板を有する普通電動役物を備え、第2始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、例えば、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動板が第1突出位置となることにより、当該可動板が遊技領域10側に突出し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動板が遊技盤2側に退避する退避位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの間には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域10の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の右方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域10の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域10周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2とその背面側に設けられる画像表示装置5との間には、後述する第1演出装置400と第2演出装置500が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域10に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域10の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域10の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域10の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域10に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。尚、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、普通可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
尚、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
尚、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。尚、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。尚、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
尚、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。尚、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、第1演出装置400や第2演出装置500の可動体の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。尚、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。尚、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。尚、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
また、CPU103は、第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、特図表示結果判定用、大当り種別判定用、変動パターン判定用などの乱数値をそれぞれ抽出して、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部における空きエントリの最上位に格納(記憶)する始動入賞処理を実行する。
また、CPU103は、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている保留データの有無などに基づいて特図ゲームを開始するか否かの判定や、特図表示結果判定用の乱数値を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する特別図柄通常処理を実行する。つまり、CPU103は、特図ゲームの変動表示を開始するときに、始動入賞が発生したときに記憶した乱数値に基づいて、当該変動表示の表示結果として大当り表示結果を導出表示するか否かを決定(抽選)する処理を実行する。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、第1演出装置400や第2演出装置500の可動体の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、第1演出装置400や第2演出装置500に内蔵された発光手段としての各種LEDを発光させる信号を供給したり、第1演出装置400や第2演出装置500の可動体を動作させる信号を駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
尚、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、第1演出装置400や第2演出装置500の可動体の制御(第1演出装置400や第2演出装置500の可動体を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(遊技の進行や演出の進行など)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドルへの遊技者による回転操作により、遊技媒体(遊技球)が遊技領域10に向けて発射される。
(主基板11で制御される遊技の進行)
遊技領域10を流下した遊技球が通過ゲート41を通過したときには、普図ゲーム(普通図柄の可変表示)が開始される。尚、すでに他の普図ゲームが実行されている、下記の開放制御中など、普図ゲームを開始できないとき(開始条件が成立していないとき)には、4つなどを上限として普図ゲームの実行は保留される。保留された普図ゲームは、当該普図ゲームを開始できる開始条件の成立(他の普図ゲームが実行されておらず、開放制御中でもないなど)により実行される。普図保留記憶数が上限値に達しているときに遊技球が通過ゲート41を通過したときには、当該普図保留記憶数は増えないで、当該通過は無効化される。
普図ゲームで停止表示される可変表示結果には、普図当り図柄(例えば、「7」などの普図)と、普図ハズレ図柄(例えば、「−」などの普図)と、がある。普図当り図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「普図当り」のときである。普図ハズレ図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「普図ハズレ」のときである。
「普図当り」のときには、普通可変入賞球装置6Bの可動翼片を所定期間傾動位置とする開放制御(第2始動入賞口が開放状態になる。)が行われる。「普図ハズレ」のときには、前記開放制御は行われない。
遊技領域10を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入したときには、第1特図ゲームが開始される。また、遊技球が、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入したときには、第2特図ゲームが開始される。尚、すでに他の特図ゲームが実行中である、後述の大当り遊技状態に制御されているときなど、特図ゲームを開始できないとき(開始条件が成立していないとき)には、それぞれ4つなどを上限として特図ゲームの実行は保留される。保留された特図ゲームは、特図ゲームを開始できる開始条件の成立(他の特図ゲームが実行されておらず、大当り遊技状態中でもないなど)により実行される。
第1特図保留記憶数が上限値に達しているときに遊技球が第1始動入賞口を進入したときには、当該第1特図保留記憶数は増えないで、当該進入は無効化される(賞球はあってもよい)。第2特図保留記憶数が上限値に達しているときに遊技球が第2始動入賞口を進入したときには、当該第2特図保留記憶数は増えないで、当該進入は無効化される(賞球はあってもよい)。
第1特図保留記憶数を増やす遊技球の第1始動入賞口への進入(入賞)を第1始動入賞ともいう。第2特図保留記憶数を増やす遊技球の第2始動入賞口への進入(入賞)を第2始動入賞ともいう。これら入賞を総称して単に始動入賞ともいう。
特図ゲームで停止表示される可変表示結果には、大当り図柄(例えば、「3」、「7」などの特図)と、ハズレ図柄(例えば、「−」などの特図)と、がある。大当り図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「大当り」のときである。ハズレ図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「ハズレ」のときである。
第1特図ゲーム又は第2特図ゲームの可変表示結果が「大当り」(特定表示結果)のときには、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態に制御される。可変表示結果が「ハズレ」のときには、大当り遊技状態には制御されない。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。このような開放状態をラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)という。大当り遊技状態では、当該ラウンド遊技が、所定の上限回数(例えば「15回」)に達するまで繰返し実行される(ラウンド遊技以外の期間では、大入賞口が閉鎖する。)。
「大当り」には、「非確変」、「確変」という大当り種別が設定されている。大当り種別が「非確変」のときには、「3」の大当り図柄が停止表示される。大当り種別が「確変」のときには、「7」の大当り図柄が停止表示される。
尚、大当り種別が「確変」のときの「大当り」を「確変大当り」、大当り種別が「非確変」のときの「大当り」を「非確変大当り」ということがある。また、「確変大当り」に基づく大当り遊技状態を「確変大当り遊技状態」ということがある。また、「非確変大当り」に基づく大当り遊技状態を「非確変大当り遊技状態」ということがある。
確変大当り遊技状態が終了した後には、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御される。確変状態は、次回の大当り遊技状態が開始されるまで継続する。
確変大当り遊技状態又は非確変大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間(可変表示の期間)が通常状態よりも短くなる時短状態に制御される。時短状態は、所定回数(この実施の形態では、100回)の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の終了条件が先に成立するまで、継続する。
尚、時短状態では、通常状態などの時短状態になっていない非時短状態よりも第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを開放状態と閉鎖状態とに変化させてもよい。例えば、普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図の可変表示の期間であり、普図変動時間ともいう。)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御などにより、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で開放状態と閉鎖状態とに変化させればよい。このような制御は、高開放制御(「時短制御」あるいは「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、遊技状態は、通常状態よりも遊技者にとって有利な状態となる。
尚、通常状態とは、大当り遊技状態等の有利状態や、時短状態や、確変状態等の遊技者にとって有利な状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
時短状態は、「高ベース」などともいわれ、時短状態でない遊技状態は、「低ベース」「非時短状態」などともいわれる。確変状態は、「高確」などともいわれ、確変状態でない遊技状態は、「低確」、「非確変」などともいわれる。
(演出制御基板12で制御される遊技の進行)
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示(これも演出の一種である。)が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて可変表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果(可変表示結果)となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出表示)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示態様などのことである。
また、この実施の形態では、可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。リーチ演出として、演出態様がそれぞれ異なるノーマルリーチ、スーパーリーチA、スーパーリーチBが用意されている。この実施の形態では、大当り期待度は、スーパーリーチB>スーパーリーチA>ノーマルリーチの順で高い。
大当り期待度は、例えば、特図ゲームの可変表示結果が「大当り」となる割合であり、ここでは、飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる割合でもある。
特図ゲームの可変表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、確変大当りのときに「7」、非確変大当りのときに「6」など)が揃って停止表示される。
可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されることがある。また、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示されることもある。
演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンド(制御情報)に基づいて、飾り図柄の変動表示制御や予告演出といった遊技に関連する各種演出を実行可能とされている。
尚、演出制御用CPU120が飾り図柄の可変表示中において実行する予告演出としては、例えば、大当りの可能性を示唆する大当り予告演出や、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、停止図柄を予告する停止図柄予告、遊技状態が確率変動状態であるか否か(潜伏しているか否か)を予告する潜伏予告といったように、可変表示開始時やリーチ成立時において実行される複数の予告を含む。
また、本実施の形態では、上記予告を含む各種演出として、第1演出装置400や第2演出装置500の可動体による可動体演出やスピーカ8L,8R、及び遊技効果ランプ9による複合演出を実行可能とされている。尚、これら各種演出は、例えば、可変表示中における所定タイミングや、遊技者がスティックコントローラ31Aまたはプッシュボタン31Bを操作したタイミングで実行される。
(第1演出装置400)
次に、第1演出装置400の詳細について、図3〜図11に基づいて説明する。図3は、(A)は第1演出装置の第1状態を示す正面図、(B)は第1演出装置の第2状態を示す正面図である。図4は、第1演出装置の構成を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図5は、第1演出装置の構成を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図6は、センター演出装置の構成を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図7は、センター演出装置の構成を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図8は、センター演出装置の要部の構成を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図9は、(A)はセンター演出装置の要部を示す平面図、(B)はセンター演出装置の要部を示す右側面図である。図10は、(A)〜(D)は第1軸部材と第2軸部材との接合動作例を示す図である。図11は、(A)〜(C)は第1軸部材と第2軸部材との接合動作例を示す平面図、A−A断面図、右側面図である。
尚、以下の説明においては、遊技者が位置する方向をパチンコ遊技機1の前方とし、その反対の方向を後方とする。また、パチンコ遊技機1の前方に位置する遊技者からみて上下左右の方向を基準として説明する。
図3〜図5に示すように、第1演出装置400は、遊技盤2の背面側に設けられる裏カバー(図示略)に取付けられ、遊技盤2と画像表示装置5との間における画像表示装置5の下方位置に配設されている。第1演出装置400は、正面視横長略長方形状に形成されたベース体401と、ベース体401の前面側略中央に組付けられたセンター演出装置402と、ベース体401の前面側におけるセンター演出装置402の左右側に組付けられた左右のサイド演出装置403L,403Rと、を有している。
センター演出装置402は、演出用モータ410により、各可動部(各演出部材)が原点位置に位置する第1状態(図3(A)参照)と、各可動部が演出位置に位置する第2状態(図3(B)参照)と、に変化可能とされている。一方、サイド演出装置403L,403Rは、演出用モータ411L,411Rにより、各可動部が原点位置に位置する第1状態(図3(A)参照)と、各可動部が演出位置に位置する第2状態(図3(B)参照)と、に変化可能とされている。また、センター演出装置402には複数の演出用LED495が設けられ、サイド演出装置403L,403Rには複数の演出用LED496が設けられており、後述する各演出部材を背面側から発光させることができるようになっている。
(センター演出装置402)
図6及び図7に示すように、センター演出装置402は、ベース体401の前面に固定されたベース部材420と、ベース部材420に対し上下動可能に設けられる可動部421と、ベース体401に固定され、可動部421を駆動させるための駆動機構部422と、から主に構成されている。
駆動機構部422は、演出用モータ410と、演出用モータ410の駆動軸410aに固着された第1ギヤ431と、第1ギヤ431に噛合する第2ギヤ432と、第2ギヤ432に噛合する第3ギヤ433と、左端がベース体401の所定箇所に設けられた前後方向を向く回動軸Zを中心として回動可能に軸支された駆動アーム434と、を有し、第3ギヤ433の背面に突設された連結軸433Aは、駆動アーム434に形成された長孔434Aに挿入されている。よって、演出用モータ410により第1ギヤ431、第2ギヤ432、第3ギヤ433が回転することで、駆動アーム434がベース体401の所定箇所に設けられた前後方向を向く回動軸を中心として回動するようになっている。
可動部421は、ベース部材420の前面側に上下動可能に設けられた第1スライド部材441と、第1スライド部材441の前面側に上下動可能に設けられた第2スライド部材442と、後述する第1リンク部材461及び第2リンク部材462と、これら各部材に取付けられる後述する演出部材451,452,465,466と、を有する。第1スライド部材441の左下角部には連結軸423が前方に向けて突設されており、該連結軸423が駆動アーム434の右端に形成された連結長孔434Bに挿入されることで、駆動アーム434の右端が第1スライド部材441に軸支されている。
第1スライド部材441の背面下部には、ベース部材420の前面側に形成された上下方向を向くラックギヤ443に噛合するピニオンギヤ444が回転可能に設けられ、前面上部には、第2スライド部材442の背面側に形成された上下方向を向くラックギヤ445に噛合するピニオンギヤ446が回転可能に設けられており、これら上下のピニオンギヤ444,446は、上下方向に列設された複数のアイドルギヤ447を介して連動可能とされている。
第1スライド部材441は、ベース部材420に対して案内レール(図示略)を介して上下方向に移動可能に支持され、第2スライド部材442は、第1スライド部材441に対して案内レール(図示略)を介して上下方向に移動可能に支持されている。よって、第1スライド部材441がベース部材420に対して上下方向に移動することでピニオンギヤ444が回転し、この回転力が複数のアイドルギヤ447を介してピニオンギヤ446に伝達されることで、第2スライド部材442が第1スライド部材441に対して上下方向に移動する。
第1スライド部材441の前面側には、画像表示装置5にて表示される第1キャラクタ(図示略)の胴体を模した演出部材451が取付けられ、第2スライド部材442の前面側には、前記第1キャラクタ(図示略)の顔を模した演出部材452が取付けられている。尚、演出部材451は、第1スライド部材441に対し左右方向を向く軸部材(図示略)を介して回動可能に軸支されており、第1スライド部材441との間に第2スライド部材442及び演出部材452を挟んでこれらの前側に配置されている。
第2スライド部材442の左側には、上下方向に延設されるガイド孔453が形成されている。ガイド孔453は、上下方向を向く上ガイド部453Aと、上ガイド部453Aの下部から下方に向けて左側に傾斜する中ガイド部453Bと、中ガイド部453Bの下部から下方に延設される下ガイド部453Cとから構成されている。
ベース部材420の前面右側にはガイド部材454が取付けられている。ガイド部材454には、上下方向に延設されるガイド孔455が形成されている。ガイド孔455は、上下方向を向く上ガイド部455Aと、上ガイド部455Aの下部から下方に向けて後側に傾斜する中ガイド部455Bと、中ガイド部455Bの下部から下方に延設される下ガイド部455Cとから構成されている。このガイド孔455は左右側に開口されており、演出部材451から右側方に突設されたガイド軸456が挿入されている。よって、ベース部材420に対し第1スライド部材441が上方に移動することで、演出部材451の下部が左右方向を向く軸部材(図示略)を中心として前方に回動するようになっている。
第1スライド部材441の前面左側には軸受部材464が固設されており、この軸受部材464には、第1リンク部材461と第2リンク部材462の右端が回動可能に軸支されている。また、これら第1リンク部材461と第2リンク部材462の左端は連結部材463を介して連結されており、これら第1リンク部材461と第2リンク部材462と連結部材463と軸受部材464とで平行リンク機構が構成されている。
また、第1リンク部材461には、前記第1キャラクタ(図示略)の上腕部を模した演出部材465が取付けられ、連結部材463には、前記第1キャラクタ(図示略)の手首及び手部を模した演出部材466が取付けられている。また、第1リンク部材461の側縁には、第2リンク部材462と連結部材463との軸支部467を収容可能な切欠凹部468が形成されている(図13(A)参照)。
次に、第1スライド部材441に対する第1リンク部材461と第2リンク部材462の取付構造の詳細について、図8〜図11に基づいて説明する。尚、図9においては、第1軸部材471と第2軸部材472との接合部分を見やすくするために一部の部材(例えば、軸受部材464や第1スライド部材441など)の図示を省略している。
図8及び図9に示すように、第1スライド部材441の前面左上部には軸受孔470が形成されており、この軸受孔470には、第1リンク部材461の回動軸を構成する第1軸部材471が前側から回転可能に挿入されており、軸受孔470に挿入された第1軸部材471の後部にはカム部材473の基端部が固着されている。尚、第2スライド部材442は、ガイド孔453に対応する左部分442Aがベース部442Bよりも後側に配置されていることで、この左部分442Aは第1スライド部材441に形成された溝部(図示略)を挿通して背面側に配置されている。そして、左部分442Aと第1スライド部材441との間に配置されたカム部材473の先端には、ガイド孔453に背面側から挿入される連結軸473Aが取付けられている。
軸受部材464は、第1スライド部材441の前面との間に所定のスペースが形成されるように第1スライド部材441に対して左下方に傾斜するように取付けられている。軸受部材464の上部には軸受孔474が形成されており、この軸受孔474には、第1リンク部材461の右端背面に取付けられる第2軸部材472が背面側から回動可能に挿入されている。また、軸受部材464の背面下部には、第2リンク部材462の右端が回動可能に軸支されている。
また、第1リンク部材461に取付けられる第2軸部材472は、第1スライド部材441に軸支された第1軸部材471に対し傾斜した状態で前側から回転可能に接合(連結)され、これら第1軸部材471と第2軸部材472とは、第1スライド部材441と軸受部材464との間に配置されている。
図10及び図11に示すように、第1軸部材471は、軸受孔470に挿入可能な円筒状の軸部480と、軸部480の前側に形成され該軸部480よりも外径が大寸の円筒状の軸受部481と、から構成されている。軸受部481には、前方に開口する凹部482が形成されるとともに、周壁の前端における軸心T1を挟んで互いに対向する位置には、軸心T1に対して平行な一対の切欠部483,483が形成されている。
一方、第2軸部材472は、軸受孔474に挿入可能な円柱状の軸部485と、軸部485の後側に形成され該軸部485よりも外径が大寸のフランジ部486と、フランジ部486の後側に突出し、軸部485よりも外径が小寸で第1軸部材471の凹部482内に挿入可能な挿入部487と、から構成されている。また、挿入部487の外周面における軸心T2を挟んで互いに対向する位置には、軸心T2に対し直交する一対の円柱状の連結軸部488,488が突設されている。
このように構成された第1軸部材471と第2軸部材472とは、第1軸部材471の切欠部483,483に第2軸部材472の連結軸部488,488を対応させた状態で、挿入部487を凹部482の前側から挿入することで接合される。
ここで、第1軸部材471は、第1スライド部材441に形成された前後方向を向く軸受孔470に回動可能に軸支される一方で、第2軸部材472は、軸受部材464に形成された左斜め下方を向く軸受孔474に回動可能に軸支されている。つまり、軸受孔474に挿入された第2軸部材472の軸心T2は、軸受孔470に挿入された第1軸部材471の前後方向を向く軸心T1に対し左下方に傾斜しており、第1軸部材471と第2軸部材472とは、各々の軸心T1,T2を中心として回転可能に接合されている。
詳しくは、連結軸部488,488を切欠部483,483に対し直交させた状態から(図示略)、図10(A)に示すように連結軸部488,488を切欠部483,483に対し左斜めに傾けたり、図10(B)に示すように連結軸部488,488を切欠部483,483に対し右斜めに傾けたりすることができるとともに、連結軸部488,488を、図10(C)に示すように連結軸部488,488の軸心周りに左側に回動させたり、図10(D)に示すように連結軸部488,488の軸心周りに右側に回動させたりすることが可能である(2軸方向に各々回転可能)。
すなわち、第1軸部材471と第2軸部材472は、軸心T1,T2各々を中心として回転するときに、第1軸部材471と第2軸部材472とが接合する角度が自由に変化する自在継手(ユニバーサルジョイント)を構成している。
よって、図11(A)〜(C)に示すように、第1軸部材471が軸心T1周りに回転すると、第1軸部材471との接合状態を維持したまま第2軸部材472が軸心T2周りに回転するため、軸心T1を中心として回転可能な第1軸部材471の回転力を、軸心T1に対し交差する軸心T2を中心として回転可能な第2軸部材472に伝達することができる。
(センター演出装置402の動作例)
次に、センター演出装置402の動作例について、図12〜図14に基づいて説明する。図12は、(A)〜(C)はセンター演出装置の動作例を示す概略図である。図13は、(A)は第1リンク部材と第2リンク部材が傾斜姿勢にある状態、(B)は第1リンク部材と第2リンク部材が起立姿勢にある状態を示す正面図である。図14は、演出部材の動作態様を示す説明図である。
図12(A)に示すように、可動部421を構成する各演出部材451,452,465,466が原点位置に位置する第1状態においては、第1スライド部材441及び第2スライド部材442がベース部材420の前面側に重複した状態で配置されていることで、演出部材452の前側に演出部材451が重複して演出部材452が遊技者側から視認困難な状態とされている。また、第1リンク部材461と第2リンク部材462とは、正面視において左斜め下方に傾斜するとともに、平面視で左側に向けて後側に傾斜する傾斜姿勢で配置されているため(図9(A)及び図13(A)参照)、演出部材465の特定部分X1(例えば、軸心T2から離れた所定位置)よりも演出部材466の特定部分X2の方が下方に位置している。また、カム部材473の連結軸473Aは、ガイド孔453の上端において、第1軸部材471の軸心T1の右斜め下方に位置している。
次いで、図12(B)に示すように、演出用モータ410により第1ギヤ431、第2ギヤ432、第3ギヤ433が回転することで、駆動アーム434がベース体401の所定箇所に設けられた前後方向を向く回動軸Zを中心として正面視反時計回りに上方に回動すると、ベース部材420に対し第1スライド部材441がベース部材420に対して上方向に移動するとともに、この上昇に伴いピニオンギヤ444が回転し、この回転力が複数のアイドルギヤ447を介してピニオンギヤ446に伝達されることで、第2スライド部材442が第1スライド部材441に対して上方向に移動する。よって、が第1スライド部材441と第2スライド部材442がベース部材420に対し上方に移動する。
また、第1スライド部材441の上昇に伴い、第2スライド部材442及びガイド孔453が第1スライド部材441に対し上昇すると、カム部材473の連結軸473Aが、ガイド孔453における上ガイド部453Aから中ガイド部453Bへ移動して左側に押圧されることにより、カム部材473が正面視時計回りに回動する。これにより、カム部材473が固着された第1軸部材471が軸心T1を中心として正面視時計回りに回動する。
第1軸部材471が回動すると、該回動力が第1軸部材471に接合された第2軸部材472に伝達されて第2軸部材472が正面視時計回りに回動することにより、第1リンク部材461が軸心T2を中心として正面視時計回りに回動するとともに、第2リンク部材462も正面視時計回りに回動する。
次いで、図12(C)に示すように、カム部材473の連結軸473Aがガイド孔453における中ガイド部453Bの下部まで移動することで、第1リンク部材461と第2リンク部材462の双方が略上下方向を向く起立姿勢になる。
詳しくは、図13(B)に示すように、第1リンク部材461と第2リンク部材462とは、前後方向に異なる位置に配置されていることで、図13(A)に示す傾斜姿勢から図13(B)に示す起立姿勢に変化するときに、第1リンク部材461の背面側に第2リンク部材462が重複することが可能であり、また、第2リンク部材462と連結部材463との軸支部467が切欠凹部468に収容されることで、2つの第1リンク部材461と第2リンク部材462とが前後に重複するまで起立させることが可できる。
また、図12(A)に示すように、第1リンク部材461と第2リンク部材462とが傾斜姿勢にあるときには、演出部材465の特定部分X1よりも演出部材466の特定部分X2の方が下方に位置しているが、図12(C)に示すように、第1リンク部材461と第2リンク部材462とが傾斜姿勢から起立姿勢に変化すると、演出部材465の特定部分X1よりも演出部材466の特定部分X2の方が上方に位置する。このように、第1リンク部材461と第2リンク部材462の回動に応じて2つの演出部材465と演出部材466との特定部分X1,X2の位置関係が逆転するため、意外性を与えることができる。
また、演出部材466は、図12(A)に示す原点位置から図12(C)に示す演出位置まで上昇するときに、平行リンク機構を構成する第1リンク部材461と第2リンク部材462により正面視において姿勢がほぼ変化しない。また、図14(A)(B)に示すように、第1軸部材471の軸心T1に対し傾斜する第2軸部材472の軸心T2を中心として正面視時計回りに回動することにより、上方に移動しながら前方及び右方にも移動することになる。つまり、演出部材466は、Y軸方向(上下方向)、Z軸方向(前後方向)及びX軸方向(左右方向)各々への移動を伴うため、原点位置から上方に向けて回動することにより、原点位置よりも上方で、かつ、前右方の演出位置まで移動する。
このように、演出部材466は、第1軸部材471に対し第2軸部材472が、軸心T1に対し傾斜する軸心T2を中心として回転可能に接合されていることで、演出用モータ410を回転させるだけで、原点位置と演出位置との間で上下方向(例えば、Y軸方向)だけでなく、前後方向(例えば、Z軸方向)や左右方向(例えば、X軸方向)にも移動するため、複雑な機構等を設けることなく、演出部材466を3次元的に動作させることができる。また、演出部材466は演出位置へ移動することで遊技者側に移動するため、遊技者にインパクトを与えることができる。
また、演出部材451,452は、前方の遊技者から視認可能とするために正面側を向くように設けられるため、第1スライド部材441や第2スライド部材442は、遊技盤2に対し平行に固設されるベース体401に沿って配置される。これら部材に対し、演出部材465,466を有する第1リンク部材461や第2リンク部材462を、斜め方向を向く軸心T2を中心として回動可能とする場合、駆動源からの動力を伝達するためのギヤなどの駆動機構部も斜めに配置しなければならないが、上記のように第1リンク部材461の回動軸の一部である第2軸部材472を第1軸部材471に対し傾斜させて接合することで、演出用モータ410の動力を伝達する駆動機構部をベース体401に沿って配置することができるため、駆動源である演出用モータ410を、第1リンク部材461や第2リンク部材462の動作に邪魔にならない離れた位置に配置することが可能となる。
また、第2軸部材472は、第1軸部材471に対し前側から組付けたり前側に取外したりすることができるように着脱可能に接合されているため、第1リンク部材461や第2リンク部材462の第1スライド部材441に対する組付け及び解除作業を容易に行うことができる。
(サイド演出装置403L,403R)
次に、サイド演出装置403L,403Rについて、図3を用いて簡単に説明する。図3に示すように、サイド演出装置403L,403Rは、演出用モータ411L,411R及び演出用モータ411L,411Rの動力を伝達する動力伝達手段からなる駆動機構部(図示略)と、演出用モータ411L,411Rにより動作可能な可動部と、から主に構成される。
可動部は、画像表示装置5にて表示される第1キャラクタとは異なる第2キャラクタ(図示略)の顔及び胴部を模した演出部材490L,490Rと、第2キャラクタの腕を模した演出部材491L,491Rと、を有する。これら演出部材490L,490R及び演出部材491L,491Rからなる可動部は、図3(A)に示すように、ベース体401の左右側に位置する原点位置(第1状態)と、原点位置よりも上方であって中央のセンター演出装置402側である演出位置(第2状態)と、の間でスライド移動(変化)可能とされている。また、演出部材491L,491Rの下端は、演出部材490L,490Rに対し回動可能に軸支されており、図3(A)に示す原点位置と図3(B)に示す演出位置との間で回動可能とされている。
図3に示すように、センター演出装置402が第1状態から第2状態へ変化することに応じて、サイド演出装置403L,403Rも第1状態から第2状態へ変化可能とされている。サイド演出装置403L,403Rの演出部材490L,490R及び演出部材491L,491Rからなる可動部が演出位置まで移動することによりセンター演出装置402に近接したとき、演出部材491L,491Rがセンター演出装置402側へ傾倒するが、特に左側のサイド演出装置403Lの演出部材491Lの上部は、センター演出装置402の演出部材466の後側に重複する。
詳しくは、図3(A)に示す第1状態では、センター演出装置402とサイド演出装置403Lとは離れているため、センター演出装置402の演出部材466は、原点位置において、センター演出装置402とサイド演出装置403Lとの間に形成されたスペースにおける後側のベース体401の近傍に配置することができる。よって、遊技盤2と画像表示装置5との間にコンパクトに収容できる一方で、第2状態では、演出部材466は上昇しながら前右方に移動することで、演出部材466の背面側のスペースにサイド演出装置403Lの演出部材491Lを配置することができるため、サイド演出装置403Lをセンター演出装置402に近接させて一体感のある演出を実現できる。
(第2演出装置500)
次に、第2演出装置500の詳細について、図15〜図23に基づいて説明する。図15は、第2演出装置の構成を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図16は、第2演出装置の構成を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図17は、(A)は第1可動体と第2可動体が原点位置に位置する第1状態、(B)は第1可動体のみが演出位置まで移動した状態、(C)は第1可動体と第2可動体とが演出位置まで移動した状態を示す正面図である。
図15〜図17に示すように、第2演出装置500は、遊技盤2の背面側に設けられる裏カバー(図示略)に各々取付けられ、遊技盤2と画像表示装置5との間における画像表示装置5の上方位置に配設されている。第2演出装置500は、上辺部501A及び該上辺部501Aの左右端から下方に延設される側辺部501B,501Cにより正面視下向きコ字形に形成されたベース体501と、ベース体501に対し上下動可能に設けられた第1可動体511及び第2可動体512と、を有する。
第1可動体511は、ベース体501の上辺部501Aの前面側に位置する原点位置(図17(A)参照)と、原点位置よりも下方の演出位置(図17(B)(C)参照)と、の間で上下方向に移動可能に設けられ、第2可動体512は、ベース体501の上辺部501A及び第1可動体511の前側に位置する原点位置(図17(A)(B)参照)と、原点位置よりも下方の演出位置(図17(C)参照)と、の間で上下方向に移動可能に設けられている。
ベース体501の側辺部501B,501Cの前面には、上下方向を向く案内棒502L,502Rが設けられており、第1可動体511と第2可動体512とを個別に上下方向に案内する。また、側辺部501B,501Cにおける案内棒502L,502Rの下端よりやや上方位置には、第2可動体512を演出位置にて停止させるためのストッパ部503L,503Rが設けられている。尚、ストッパ部503L,503Rには、第2可動体512を受止めたときの衝撃を緩衝するための緩衝部材(例えば、ゴム材など)が設けられている。
ベース体501の上辺部501Aには、第1可動体511を上下動させるための演出用モータ504L,504Rが背面側に取付けられており、前面側には、演出用モータ504L,504Rにより回転するギヤ506L,506Rによって、前後方向を向く回動軸505L,505Rを中心として回動可能な駆動アーム507L,507Rが設けられている。また、駆動アーム507L,507Rの先端には取付部材508L,508Rが取付けられており、この取付部材508L,508Rには第1可動体511が取付けられる。
また、上辺部501Aには、第2可動体512を上方の原点位置にて下方への落下を規制(維持)するための規制部509Aと、該規制部509Aを動作させて規制を解除するための演出用ソレノイド509L,509Rと、を有する。
第1可動体511は、非透光性の構成部材550により横長四角枠状に形成された演出部515Aと、演出部515Aから左右側方に延設される支持部515Bと、から構成され、支持部515Bの先端には案内棒502L,502Rが挿通される挿通孔516(被案内部)が形成されている。よって、演出用モータ504L,504Rにより駆動アーム507L,507Rが回動することで取付部材508L,508Rが昇降することにより、第1可動体511が案内棒502L,502Rにより案内されて、原点位置と演出位置との間で上下方向に移動するようになっている。
構成部材550における演出部515Aに相当する部分は背面が開口する縦断面略コ字形に形成され、背面側には図示しない演出用LEDからの光を拡散して前方に照射可能な後レンズ部材551Aと、後レンズ部材551Aの前側に配置され後レンズ部材551Aからの光を前方に出射可能な中レンズ部材551Bと、が取付けられている。また、演出部515Aの上辺部における前面には、中レンズ部材551Bの一部を前方に臨ませる円形の開口552が長手方向に複数形成されており、これら開口552を介して演出用LED(図示略)からの光が前方に出射可能とされている。
また、構成部材550の左右側各々の後端縁には、切欠部553L,553R、554L,554Rがそれぞれ形成されており、これら切欠部553L,553R、554L,554Rから後レンズ部材551Aの一部を視認できるようになっている。
詳しくは、図15の拡大図に示すように、切欠部553L,553Rには後レンズ部材551Aの第1所定部560Aの上縁から上方に突出して形成された第2所定部560BL,560BRが対応するように配置されて一部が上方に突出している。また、切欠部554L,554Rには後レンズ部材551Aの第1所定部560Aの左右側縁の一部である第2所定部560CL,560CRが対応するように配置されている。
このように、図示しない演出用LEDからの光を拡散して前方に照射可能な後レンズ部材551Aと中レンズ部材551Bは、非透光性の構成部材550により前面側が被覆されるように配置されることで、中レンズ部材551Bについては、開口552を通して前方から視認することができるが、後レンズ部材551Aについては、前面側における開口552に対応する部分が中レンズ部材551Bにより覆われていることで、開口552を通して前方から視認することができない。
よって、例えば、製造時において後レンズ部材551Aが組付けられておらず中レンズ部材551Bのみが組付けられた状態で遊技盤2に組付けられてしまった場合、後レンズ部材551Aは構成部材550により前面側が被覆されていることで後レンズ部材551Aの欠品に気が付き難いため、欠品状態のまま出荷されてしまう虞があった。
しかし、本実施の形態では、構成部材550により後レンズ部材551Aの第1所定部560Aの前面側が構成部材550により被覆されていても、切欠部553L,553R、554L,554Rから第2所定部560BL,560BR、560CL,560CRを視認することができる。すなわち、第1可動体511は、構成部材550と、該構成部材550の背面側に少なくとも演出位置まで移動した状態において視認困難に設けられた後レンズ部材551Aと、を備え、構成部材550は、後レンズ部材551Aの第1所定部560Aを前面側から被覆するとともに、該第1所定部560Aとは異なる第2所定部560BL,560BR、560CL,560CRを被覆しないように設けられ、第2所定部560BL,560BR、560CL,560CRは、第1所定部560Aよりも表面積が小さくなっている。
このようにすることで、後レンズ部材551Aが欠品した状態で第2演出装置200が遊技盤2に組付けられた後でも、後レンズ部材551Aの欠品に気が付きやすくなるため、後レンズ部材551Aが欠品した状態で出荷されてしまったり、欠品した状態でパチンコ遊技機1が稼働されてしまうことを抑制できる。
また、第2所定部560BL,560BR、560CL,560CRは、演出位置においてパチンコ遊技機1の前方における正面以外の角度(例えば、遊技盤面に対し目線が直交する位置より左右または上方などにずれた位置)から視認したときに、正面から見たときよりも視認し易くなるように構成部材550の上面及び側面に配置されるため、演出を行うときには目立ちにくく、かつ、演出を行わないときには視認し易くすることができる。また、図1に示すように画像表示装置5の上方の原点位置に位置したときには、第2所定部560BL,560BR、560CL,560CRの前方に遊技盤2が配置されることにより視認し難くなるため、目立つことがない。
尚、本実施の形態では、第2所定部560BL,560BR、560CL,560CRは、演出位置においてパチンコ遊技機1の前方における正面から視認し難くなるように構成部材550の上面及び側面に配置される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2所定部560BL,560BR、560CL,560CRは、演出位置において第2所定部560BL,560BR、560CL,560CRが発光すること等により後レンズ部材551Aであることが視認し難くなったり、他の発光部からの光により視認し難くなったり、あるいは他の演出用可動体により隠蔽されることで視認し難くなるようになっていれば、パチンコ遊技機1の前方から視認し易い位置(例えば、前面など)に設けられていてもよい。
また、本実施の形態では、後レンズ部材551Aの欠品を防止するための構成を記載した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、中レンズ部材551Bや、レンズ部材以外の部材(例えば、各種装飾部材や中継基板等)の欠品を抑制するために上記した第2所定部の構成を採用してもよい。尚、第2所定部560BL,560BR、560CL,560CRにおいて視認可能な表面積は、遊技球の表面積よりも小さいことが好ましい。
第2可動体512は、横長四角形状に形成された演出部517Aと、演出部517Aから左右側方に延設される支持部517Bと、から構成され、支持部517Bの先端には案内棒502L,502Rが挿通される挿通孔518(被案内部)が形成されている。左右の支持部517Bの所定箇所は、演出位置まで移動(落下)したときにストッパ部503L,503Rに当接することにより演出位置にて停止するようになっている。
また、左右の支持部517Bは、演出部517Aから後方に延びる第1片部517Cと該第1片部517Cの後端から左右側方に延びる第2片部517Dとにより平面視略L字形に構成されているため(図19参照)、第1可動体511の移動を案内する案内棒502L,502Rにより案内された状態でも、演出部517Aを第1可動体511の演出部515Aよりも前側に重複するように配置することができる。また、左右の支持部517Bは、第1可動体511の左右の支持部515Bの上方に位置した状態で案内棒502L,502Rに案内されているため、第1可動体511の左右の支持部515Bが演出位置から上昇するときに、該支持部515Bが支持部517Bに下方から当接して上方に押し上げられるようになっている。
このように構成された第2可動体512は、原点位置において規制部509Aにより落下が規制されており(図17(A)参照)、第1可動体511が演出位置まで移動した状態において(図17(B)参照)、演出用ソレノイド509L,509Rをオン状態として規制部509Aによる規制を解除することで、演出位置まで自重により下方に落下するようになっている。尚、演出位置まで自重により落下したときには、支持部517Bの所定箇所がストッパ部503L,503Rに当接することで演出位置にて停止する。
また、演出位置において第1可動体511が上昇すると、第1可動体511の支持部515Bが支持部517Bに下方から当接することで、第1可動体511とともに原点位置まで上昇し、原点位置において規制部509Aが支持部517Bに係止されることで原点位置に保持される。
(第1可動体511及び第2可動体512の配線構造)
次に、第1可動体511及び第2可動体512の配線構造について、図18〜図23に基づいて説明する。図18は、第1可動体の配線構造を示す斜視図である。図19は、第2可動体の配線構造を示す斜視図である。図20は、ケーブルの配線構造を示す斜視図である。図21は、(A)は第2可動体の背面要部を示す図、(B)は(A)のB−B断面図である。図22は、図21(A)のC−C断面図である。図23は、(A)(B)はケーブルが張設されている場合、(C)(D)はケーブルに特定部が設けられている場合において第2可動体が落下したときの状態を示す説明図である。
図18〜図20に示すように、第1可動体511の演出部515Aには、前方に向けて光を照射可能な複数の演出用LED521(図2参照)が前面側に設けられたLED基板522が設けられている。また、第2可動体512の演出部517Aには、前方に向けて光を照射可能な複数の演出用LED523(図2参照)が前面側に設けられたLED基板524が設けられており、各演出部を背面側から発光させることができるようになっている。これらLED基板522,524は、表裏面を前後に向けた状態でベース体501に取付けられ、ベース体501の上辺部501Aの背面側に設けられる中継基板526にフレキシブルフラットケーブルC1,C2(以下、ケーブルC1,C2と略称する)を介して電気的に接続されている。中継基板526は、図示しないケーブルを介して演出制御基板12に接続されているため、電子部品である演出用LED521,523が設けられたLED基板522,524と演出制御基板12との接続を中継している。
ケーブルC1,C2は、電力や信号を供給するための電気ケーブルであって、弾性(可撓性)を有し変形可能なフレキシブルフラットケーブル(FFC)とされており、例えば、絶縁ベースシート(図示略)と、この絶縁ベースシート上に基板側コネクタKCN1,11側の各接続端子と同じ一定ピッチで並列に並べられた複数本の導体(図示略)と、これら複数の導体を挟んで絶縁ベースシート上に貼着された絶縁カバーフィルム(図示略)と、で構成され、これら複数本の導体が基板側コネクタKCN1,11の各接続端子に夫々対応している。また、ケーブルCの一端部には、基板側コネクタKCN1,KCN2と電気的に接続するための被接続部CN1,CN2が設けられ、他端部には、基板側コネクタKCN11,KCN12と電気的に接続するための被接続部CN11,CN12が設けられている。この被接続部CN1,CN2,CN11,CN12は、絶縁カバーフィルムによる被覆が除去されて内部の導体の一部が一定長さで露出している。
尚、フレキシブルフラットケーブルは、被覆線を複数本並べて融着したフラットケーブルや、平型の導体を等間隔で複数本並べ、それらをまとめて両面側から絶縁シートで挟み込んで被覆したフラットケーブルであってもよいし、1本の単線、撚線であってもよいし、撚対線であってもよい。
LED基板522の背面右側には基板側コネクタKCN1が設けられ、LED基板524の背面右側には基板側コネクタKCN2が設けられ、中継基板526の背面右側には基板側コネクタKCN11、KCN12が設けられている。ケーブルC1は、一端の被接続部CN1が基板側コネクタKCN1に接続され、他端の被接続部CN11が基板側コネクタKCN11に接続されることで、LED基板522と中継基板526とが接続される。ケーブルC2は、一端の被接続部CN2が基板側コネクタKCN2に接続され、他端の被接続部CN12が基板側コネクタKCN12に接続されることで、LED基板524と中継基板526とが接続される。
図18に示すように、第1可動体511の左側の支持部515Bの背面には、基板側コネクタKCN1から左側方に向けて所定長さの凹溝状の配線部531が形成されているとともに、この配線部531には、背面側から配線カバー541がネジN1により着脱可能に取付けられている。基板側コネクタKCN1に被接続部CN1が接続されたケーブルC1は、配線部531に沿って一面を対向させた状態で右方向に向けて引き回された後に後方に屈曲され、さらに下方に屈曲されて下方に引き回される。配線部531に沿って配線されたケーブルC1の背面側から配線カバー541を取付けることにより、ケーブルC1における支持部515Bに対応する部分が配線部531と配線カバー541との間に保持される。
下方に引き回されたケーブルC1は、上方に向けて方向変換されてベース体501の側辺部501Bの背面に形成された配線部532,533に沿って上方へ引き回された後、左側に折り曲げられて上辺部501Aの背面側に形成された配線部534を左側に向けて引き回されて、他端が中継基板526の基板側コネクタKCN11に接続される。尚、配線部532,533,534には、配線カバー542,543,544が背面側からネジN2、N3,N4により各々着脱可能に取付けられことにより、ケーブルC1におけるベース体501に対応する部分が配線部532,533,534と配線カバー542,543,544との間に保持される。
また、ケーブルC1において背面視略U字形状となる変形部CAは、第1可動体511とベース体501のいずれにも保持されないフリーな部分とされているため、第1可動体511の上下動に応じて変形可能となっている。
このようにケーブルC1は、第1可動体511における基板側コネクタKCN1の近傍位置に形成される配線部531に配線カバー541が取付けられることにより、該配線カバー541により配線部531側に押し付けられることで、配線部の長手方向に移動しないように固定されており、また、ベース体501における基板側コネクタKCN11の近傍位置に形成される配線部534や側辺部501Bの配線部532,533に配線カバー542,543,544が取付けられることにより、該配線カバー542,543,544により配線部532,533,534側に押し付けられることで、配線部の長手方向に移動しないように固定される。
また、ケーブルC1は、ベース体501に対し第1可動体511が上下動したときに張力が生じて基板側コネクタKCN1,KCN11から抜脱することがないように余裕をもった長さとされているが、各配線部531,532,533,534において配線カバー541,542,543,544により固定されることで、第1可動体511の上下動に応じて変形部CAが変形した場合でも、基板側コネクタKCN1,KCN11との接続部に屈曲や引張りなどの負荷がかからないようになっているため、変形に応じてケーブルC1が動くことにより基板側コネクタKCN1,KCN11との接続部に負荷がかかって基板側コネクタKCN1,KCN11から抜脱されてしまうことが防止されている。
図19に示すように、第2可動体512の左側の背面には、基板側コネクタKCN2から左側方に向けて所定長さの凹溝状の配線部535が形成されているとともに、この配線部535には、背面側から配線カバー545がネジN5により着脱可能に取付けられている。基板側コネクタKCN2に被接続部CN2が接続されたケーブルC2は、配線部535に沿って一面を対向させた状態で右方向に向けて引き回された後に後方に屈曲されてからさらに左側に屈曲された後、下方に屈曲されて下方に引き回される。配線部535に沿って配線されたケーブルC2の背面側から配線カバー545を取付けることにより、ケーブルC1における支持部517Bに対応する部分が配線部535と配線カバー545との間に保持される。
下方に引き回されたケーブルC2は、上方に向けて方向変換されてベース体501の側辺部501Bの背面に形成された配線部532,533に沿って上方へ引き回された後、左側に折り曲げられて上辺部501Aの背面側に形成された配線部534を左側に向けて引き回されて、他端が中継基板526の基板側コネクタKCN12に接続される。尚、配線部532,533,534には、配線カバー542,543,544が背面側からネジN2、N3,N4により各々着脱可能に取付けられことにより、ケーブルC2におけるベース体501に対応する部分が配線部532,533,534と配線カバー542,543,544との間に保持される。
支持部517B及び演出部517Aの一部には、金属製の補強部材546が複数のネジN6により取付けられており、合成樹脂材により略L字形に形成された支持部517Bが補強されている。補強部材546は、配線部535の上方及び下方に沿って配置される第1補強片546A,546Bと、第1補強片546A,546Bの一端側を連結する第2補強片546Cと、により略二股状に形成されており、第2補強片546Cは、配線カバー545における基板側コネクタKCN2の近傍位置に形成された凹部545Aの背面側から、配線部535を跨いで交差するように配置される。尚、第2補強片546Cを第2可動体512に取付けた状態において、第2補強片546Cの前面は配線カバー545における凹部545Aの背面に当接する。
また、ケーブルC2において背面視略U字形状となる変形部CBは、第2可動体512とベース体501のいずれにも保持されないフリーな部分とされているため、第2可動体512の上下動に応じて変形可能となっている。
このようにケーブルC2は、第2可動体512における基板側コネクタKCN2の近傍位置に形成される配線部535に配線カバー545が取付けられることにより、該配線カバー545により配線部535側に押し付けられることで、配線部の長手方向に移動しないように固定されており、また、ベース体501における基板側コネクタKCN12の近傍位置に形成される配線部534や側辺部501Bの配線部532,533に配線カバー542,543,544が取付けられることにより、該配線カバー542,543,544により配線部532,533,534側に押し付けられることで、配線部の長手方向に移動しないように固定される。
また、ケーブルC2は、ベース体501に対し第2可動体512が上下動したときに張力が生じて基板側コネクタKCN2,KCN12から抜脱することがないように余裕をもった長さとされているが、各配線部535,532,533,534において配線カバー545,542,543,544により固定されることで、第2可動体512の上下動に応じて変形部CBが変形した場合でも、基板側コネクタKCN2,KCN12との接続部に屈曲や引張りなどの負荷がかからないようになっているため、変形に応じてケーブルC2が動くことにより基板側コネクタKCN2,KCN12との接続部に負荷がかかって基板側コネクタKCN2,KCN12から抜脱されてしまうことが防止されている。
また、配線カバー541〜545は、透光性を有する合成樹脂材にて構成されているため、各配線部531〜535に取付けられた状態でも配線カバー541〜545を通してケーブルC1,C2を視認できるようになっている。
次に、配線部535の詳細な構造について、図21〜図23に基づいて説明する。
図21及び図22に示すように、演出部517Aの背面左側から平面視略L字形の支持部517Bの背面にかけて平面視クランク形状に形成される配線部535は、第2可動体412の移動方向である上下方向に対し略直交する左右方向及び前後方向に延びるように形成されており、配線部535の後側に配線カバー545が取付けられることで、ケーブルC2の表面を配線部535に対向させた状態でケーブルC2を保持可能な略四角筒状の配線経路が形成される。また、配線部535は、背面及び右側方に開口する凹溝状に形成されており、上下寸法L3は、ケーブルC2を配線することを考慮して、ケーブルC2の上下寸法L4よりも若干大寸とされている。
また、配線部535において支持部517Bを構成する第1片部517Cと第2片部517Dに対応する部分は、配線カバー545が取付けられた状態において、配線部535と配線カバー545との間の離間寸法がケーブルC2の厚み寸法とほぼ同寸の離間寸法L1となっている一方で、支持部517Bから演出部517Aに設けられた基板側コネクタKCN2までの間に対応する部分は、配線カバー545が取付けられた状態において、配線部535と配線カバー545との間の離間寸法L2は離間寸法L1よりも大寸となっている。
つまり、ケーブルC2において支持部517Bに対応する部分は配線カバー545により配線部535に押し付けられて固定されている一方で、演出部517Aに対応する基板側コネクタKCN2の近傍部分は、配線カバー545により配線部535に押し付けられて固定されていない。言い換えると、配線部535と配線カバー545とにより形成される配線経路部のうち基板側コネクタKCN2の近傍部分は、ケーブルC2が前後及び上下方向に動くことが可能な空間からなる特定経路部Sとされている。
また、ケーブルC2において基板側コネクタKCN2に接続される被接続部CN2(被接続部)から支持部517Bにおいて配線部535と配線カバー545とにより固定される被固定部CSまでの間、つまり、特定経路部Sに対応する部分には、配線方向に対し交差する折り目の両側が前後に重なるように複数回折曲げられてなる特定部CZ(折曲部)が設けられている。言い換えると、ケーブルC2において特定経路部Sに対応する部分の両側は基板側コネクタKCN2と配線部535及び配線カバー545とにより固定されているため、これらの間でケーブルC2が張設されないようにケーブルC2が余剰しており、該余剰した部分を前後に重複するように折曲げることで特定部CZが設けられている。
次に、第2可動体412が原点位置から自重により落下して演出位置にて停止したときのケーブルC2の状態について、図23に基づいて説明する。
例えば、図23(A)に示すように、ケーブルC2が基板側コネクタKCN2と支持部517Bとの間で所定の張力を有する状態で張設されている場合、第2可動体412が原点位置から自重により落下して演出位置にてストッパ部503L,503Rに当接して停止したときに、ケーブルC2において基板側コネクタKCN2と支持部517Bとの間に下方に向けた力Fが作用する。
また、特に図示しないが、基板側コネクタKCN2を有するLED基板524は演出部517Aに設けられる一方で、固定部となる支持部517Bは演出部517Aから演出する板状部材とされているため、演出部517Aよりも脆弱で変形しやすい。よって、第2可動体412が演出位置にて停止したときの衝撃により支持部517Bが変形することなどによって、基板側コネクタKCN2に対し固定部となる支持部517Bが若干離れる方向に移動する可能性等がある。
このように、ケーブルC2における基板側コネクタKCN2と支持部517Bとの間に下方に向けた力Fが作用したり、基板側コネクタKCN2から離れる方向に向けた力が作用したりすることで、図23(B)に示すように、基板側コネクタKCN2からケーブルC2の被接続部CNが抜脱してしまうことがあった。尚、基板側コネクタKCN2からケーブルC2の被接続部CNが抜脱しやすいのは、基板側コネクタKCN2は被接続部CN2を着脱可能な接続構造であることで被固定部CS側よりも固定力が小さいことや、ケーブルC2の被固定部CS側は長いのに対し被接続部CN2側は短いということ等が考えられる。
これに対し本実施の形態では、図23(C)に示すように、ケーブルC2における被接続部CN2と被固定部CSとの略中央部に特定部CZが設けられていることで、ケーブルC2における被接続部CN2と被固定部CSとの間に下方に向けた力Fが作用したり、基板側コネクタKCN2から離れる方向に向けた力が作用した場合には、図23(D)に示すように、ケーブルC2の特定部CZにて折曲げられて重なっている部分が伸びることで、被接続部CN2に基板側コネクタKCN2からの抜脱方向への力が作用し難くなるため、基板側コネクタKCN2からのケーブルC2の被接続部CNの抜脱が好適に防止される。
また、ケーブルC2は、特定部CZにおいて折り目の両側が前後に重なるように折り畳まれているため、配線部535と配線カバー545との間にコンパクトに収納することができるとともに、折り目を境に配線を折り返すように引き回していることで、ケーブルC2における特定部CZの位置が変わりにくくなるので、特定経路部S内において余剰したケーブルC2が捩れたり意図しない位置で折れ曲がった状態で保持されて断線等が発生しやすくなることを防止できる。
また、本実施の形態では、ケーブルC2において特定経路部Sに対応する部分に、配線方向に対し交差する折り目の両側が前後に重なるように折曲げられてなる特定部CZAを設けた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特定部は、図24に示すように、ケーブルC2において配線方向に対し交差する折り目の両側が左右に重なるように折曲げられることにより形成された特定部CZBや(図24(A)参照)、図24(B)に示すように、ケーブルC2において平面視湾曲形状の折返し部CZCを設けたものや、図24(C)に示すように、ケーブルC2において平面視湾曲形状の折返し部CZCを1個所のみ設けたものであってもよい。
また、本実施の形態では、特定経路部SはケーブルC2を左右方向に引き回し可能に設けられた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図24(D)に示すように、特定経路部SはケーブルC2を上下方向に引き回し可能に設けられていてもよい。この場合、第2可動体412が原点位置から自重により落下して演出位置にてストッパ部503L,503Rに当接して停止したときに、ケーブルC2における特定部CZDにて折曲げられて重なっている部分が下方向に伸びることで、特定部CZDよりも上方の被接続部CN2に基板側コネクタKCN2からの抜脱方向への力が作用し難くなるため、基板側コネクタKCN2からのケーブルC2の被接続部CN2の抜脱が好適に防止される。
(第1発明)
以上説明したように、本実施の形態には、以下に示す第1発明が含まれている。つまり、従来、パチンコ遊技機やスロットマシンなど、動作可能な可動部を備える遊技機において、例えば、特開2014−233429号公報等に記載されたもののように、ラックギヤとピニオンギヤとによりベース部に対し所定方向に移動可能であるとともに、所定方向への移動に応じて連結部材を介して所定方向に対し交差する方向に移動可能な可動部を備えるもの等があった。上記特許公報に記載の遊技機では、動部を所定方向へ移動させるためのギヤ部材と所定部材に対し交差する方向へ移動させるための連結部材とを有するため、構造が複雑になるという問題があった。そこで、簡素な構造で可動部を動作させることができる遊技機を提供することを目的として、
第1発明の手段1の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
駆動源(例えば、演出用モータ410)により回転可能な第1軸部(例えば、第1軸部材471)と、
前記第1軸部とともに回転可能な第2軸部(例えば、第2軸部材472)と、
前記第2軸部を中心として回動可能な可動部(例えば、可動部421のうち、演出部材465,466及び第1リンク部材461、第2リンク部材462、連結部材463など)と、
を備え、
前記第2軸部は、前記第1軸部に対し傾斜した状態で設けられており(例えば、軸受孔474に挿入された第2軸部材472の軸心T2は、軸受孔470に挿入された第1軸部材471の前後方向を向く軸心T1に対し左下方に傾斜しており、第1軸部材471と第2軸部材472とは、各々の軸心T1,T2を中心として回転可能に接合されている。図10、図11参照)、
前記可動部は、前記駆動源により前記第1軸部と前記第2軸部とが回動することで、第1位置と該第1位置に対し前記第1軸部の軸心方向と異なる第2位置との間で前記第2軸部を中心として回動する(例えば、演出部材466は、第1軸部材471に対し第2軸部材472が軸心T1に対し傾斜する軸心T2を中心として回転可能に接合されていることで、演出用モータ410を回転させるだけで、原点位置と演出位置との間で上下方向(例えば、Y軸方向)だけでなく、前後方向(例えば、Z軸方向)や左右方向(例えば、X軸方向)にも移動する。図12、図14参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可動部は、第2軸部を中心として第1位置から第2位置まで回動するときに、第1軸部の軸心方向への移動も伴うため、簡素な構造で可動部を3次元方向に動作させることができる。
第1発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記第2軸部(例えば、第2軸部材472)は、前記第1軸部(例えば、第1軸部材471)に対し自在継手を介して接合されている(図10参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、簡素な構造で可動部を3次元方向に動作させることができる。
第1発明の手段3の遊技機は、手段1または2に記載の遊技機であって、
前記第2軸部(例えば、第2軸部材472)は、前記第1軸部(例えば、第1軸部材471)に対し着脱可能に接合されている(例えば、第2軸部材472は、第1軸部材471に対し前側から組付けたり前側に取外したりすることができるように着脱可能に接合されている。図10参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可動部を有する第2軸部の第1軸部に対する組付けを容易に行うことができる。
第1発明の手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記第1軸部(例えば、第1軸部材471)は、ベース部(例えば、第1スライド部材441)に回転可能に軸支され、
前記ベース部は、前記駆動源(例えば、演出用モータ410)により前記第1軸部が回転したときに該第1軸部に対し略直交する方向(例えば、上下方向)に移動可能とされている
ことを特徴としている。
この特徴によれば、一の駆動源によりベース部と可動部とを異なる方向に移動させることができる。
第1発明の手段5の遊技機は、手段1〜4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記可動部(例えば、可動部421)は、第1可動部(例えば、演出部材465)と該第1可動部に対し前記第2軸部の反対側に配置された第2可動部(例えば、演出部材466)とを有し、
前記可動部が第1位置(例えば、原点位置)に位置しているときには、前記第2可動部の所定部分(例えば、特定部分X2)が前記第1可動部の所定部分(例えば、特定部分X1)よりも下方に位置し、前記可動部が前記第1位置から第2位置(例えば、演出位置)へ移動したときには、前記第2可動部の所定部分(例えば、特定部分X2)が前記第1可動部の所定部分(例えば、特定部分X1)よりも上方に位置する(図12参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可動部の動作に応じて2つの第1可動部と第2可動部の位置関係が逆転するため、意外性を与えることができる。
(第2発明)
以上説明したように、本実施の形態には、以下に示す第2発明が含まれている。つまり、従来、パチンコ遊技機やスロットマシンなど、動作可能な可動体を備える遊技機において、例えば、特開2016−154670号公報や特開2016−193012号公報等に記載されたもののように、可動体に接続されたフラットケーブルの一部を動かないように固定したもの等があった。上記特許公報に記載の遊技機では、可動体に加わった衝撃によりフラットケーブルに生じる不具合について考慮されていないという問題があった。そこで、フラットケーブルに生じる不具合の発生を抑制できる遊技機を提供することを目的として、
第2発明の手段1の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
動作可能な可動体(例えば、第2可動体512)と、
前記可動体に被接続部(例えば、被接続部CN2)が接続されたフラットケーブル(例えば、フレキシブルフラットケーブルC2)と、
を備え、
前記フラットケーブルは、
前記被接続部の近傍の被固定部(例えば、被固定部CS)が前記可動体に固定されており、
前記被接続部と前記被固定部との間に、折曲げまたは湾曲する特定部(例えば、特定部CZ)が設けられている(図20〜図22参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可動体の動作に応じて振動や衝撃が生じた場合でも、被接続部と被固定部との間でフラットケーブルに過度な張力が生じることが特定部により防止されるため、フラットケーブルの不具合を好適に防止できる。
詳しくは、第2可動体512の動作に応じて第2可動体512外に引き回されたケーブルC2の変形が基板側コネクタKCN2との接続部に伝達されることが被固定部CSが固定されていることにより防止される一方で、ケーブルC2における被接続部CN2と被固定部CSとの間に過度な張力が生じることが防止されるため、基板側コネクタKCN2からの被接続部CN2の抜脱が防止される。
第2発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記フラットケーブル(例えば、フレキシブルフラットケーブルC2)は、前記特定部(例えば、特定部CZ)において折り目の両側が重なるように折曲げられている(図22参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、フラットケーブルをコンパクトに配線することができる。
第2発明の手段3の遊技機は、手段1または2に記載の遊技機であって、
前記可動体(例えば、第2可動体512)における前記被接続部(例えば、被接続部CN2)と前記被固定部(例えば、被固定部CS)との間(例えば、特定経路部Sなど)に対応する部分に補強部材(例えば、補強部材546)を設けた(図19、図22参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、被接続部と被固定部との間での部材の変形が抑制されるため、被接続部と被固定部との間でフラットケーブルに過度な張力が生じることが防止される。
第2発明の手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記可動体(例えば、第2可動体512)は、第1位置(例えば、原点位置)から該第1位置よりも下方の第2位置(例えば、演出位置)に向けて自重により落下可能である
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第2位置に落下したときの衝撃により被接続部と被固定部との間でフラットケーブルに過度な張力が生じることを抑制できる。
第2発明の手段5の遊技機は、手段1〜4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記可動体(例えば、第2可動体512)は、第1部材(例えば、LED基板524)と該第1部材とは異なる第2部材(例えば、支持部517B)とを有し、
前記フラットケーブルの被接続部(例えば、被接続部CN2)は前記第1部材に接続され、前記フラットケーブルの被固定部(例えば、被固定部CS)は前記第2部材に固定される
ことを特徴としている。
この特徴によれば、被接続部に対し被固定部が動きやすい構造であっても、特定部により被接続部と被固定部との間でフラットケーブルに過度な張力が生じることを防止できる。
第2発明の手段6の遊技機は、手段1〜5のいずれかに記載の遊技機であって、
前記フラットケーブル(例えば、フレキシブルフラットケーブルC2)は、ベース部材(例えば、配線部535)とカバー部材(例えば、配線カバー545)との間に形成された配線経路(例えば、配線経路部)に配線され、
前記配線経路は、前記被接続部と前記被固定部との間に対応する特定経路部(例えば、特定経路部S)と対応しない非特定経路部(例えば、配線経路部において支持部517Bに対応する部分)とを有し、
前記特定経路部における前記ベース部材と前記カバー部材との離間寸法(例えば、離間寸法L2)は、前記非特定経路部における前記ベース部材と前記カバー部材との離間寸法(例えば、L1)よりも大きい(図22参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、フラットケーブルが特定部において伸びやすくなるので、被接続部と被固定部との間でフラットケーブルに過度な張力が生じることが防止される。
以上、本発明の実施の形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
(変形および応用に関する説明)
例えば、前記実施の形態では、第1軸部材471は、上下動可能な第1スライド部材441に設けられた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1軸部材471は動作不能なベース体401等に設けられていてもよい。
また、前記実施の形態では、第1軸部材471は軸心T1が前後方向に向けて水平に設けられ、第2軸部材472は、軸心T2が左斜め下方に向けて設けられる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、軸心T1に対し軸心T2が傾斜(交差)するようになっていれば、軸心T1,T2の向きは前記実施の形態に記載のものに限定されるものではない。また、傾斜角度は任意であり、種々に変更可能である。
また、前記実施の形態では、第1軸部材471と第2軸部材472とが自在継手を介して接合された形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2軸部材472が第1軸部材471に対し傾斜した状態で回転可能に接合されていれば、例えば、第2軸部材472が第1軸部材471に対しかさ歯車等のギヤ機構等を介して回転可能に接合されていてもよいし、あるいは、第2軸部材472が第1軸部材471に対し変形可能な部材(例えば、ゴム材等)からなる筒状部材を介して回転可能に接合されていてもよい。
また、前記実施の形態では、演出部材466は、第2軸部材472を中心として回動する第1リンク部材461及び第2リンク部材462からなる平行リンクを介して回動可能に設けられている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2軸部材472を中心として回動可能とされていれば、一のリンク部材のみを介して回動可能とされていてもよい。
また、前記実施の形態では、第1軸部材471及び第2軸部材472は、演出用モータ410により第1スライド部材441や第2スライド部材442が上下動する力を利用して回転可能とされている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1スライド部材441や第2スライド部材442など他の部材の動作を利用することなく、演出用モータ410の動力によりダイレクトに動作するように構成してもよい。
また、前記実施の形態では、第2軸部材472は、第1スライド部材441の軸受部材464に、軸心T2の向きを変更不能に設けた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、軸心T1に対し軸心T2が交差するような接合状態を維持したまま、軸心T1に対する軸心T2の傾斜角度を変更可能としてもよい。このようにすることで、第2軸部材472が回動することで演出部材466をより複雑な態様で回動させることが可能となる。
また、前記実施の形態では、演出部材466は、原点位置から演出位置まで移動するときに、第2軸部472の回転によりX軸、Y軸及びZ軸方向に移動可能とされた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも2軸方向に移動可能とされていれば、必ずしも3軸方向へ移動可能とされていなくてもよい。
また、前記実施の形態では、第1軸部材471に対し第2軸部材472が傾斜した状態で回転可能に接合された形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2軸部材472に対しさらに第3軸部材等の複数の軸部材が数珠繋ぎで接合されてもよい。
また、前記実施の形態では、フラットケーブルの一例として、弾性(可撓性)を有し変形可能なフレキシブルフラットケーブルC2を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形が困難なフラットケーブル等であってもよい。
また、前記実施の形態では、動作可能な可動体の一例として、自重により落下可能な第2可動体512を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1可動体511のように駆動源の動力により上下、左右、前後の少なくともいずれかの方向に動作可能な可動体であってもよい。
また、前記実施の形態では、ケーブルC2の一端が基板側コネクタKCN2に接続された形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ケーブルC2の一端の被接続部が可動体に接続されているものであれば、コネクタではなく基板等に直接接続されていてもよい。
また、前記実施の形態では、ケーブルC2の特定部CZは、配線部535と配線カバー545とに囲まれた特定経路部Sに設けられている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特定経路部Sは、配線カバー545等がなく少なくとも一面が開放された経路部であってもよい。
また、前記実施の形態では、第2可動体512の基板側コネクタKCN2に接続されるケーブルC2に特定部CZが設けられる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1可動体511の基板側コネクタKCN1に接続されるケーブルC1や、他の可動体に接続されるケーブルに特定部CZを設けてもよい。
また、前記実施の形態では、ケーブルC2における被接続部CN2と該被接続部CN2から最も近い被固定部CSとの間に1つ設けた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、2以上の特定部を設けてもよい。
また、前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、前記実施の形態では、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。
また、前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な変動表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該変動表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
本発明の遊技機は、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機やスロットマシンなどにも適用することができる。また、遊技が可能な遊技機とは、少なくとも遊技を行うものであれば良く、パチンコ遊技機やスロットマシンに限らず、一般ゲーム機であっても良い。
1 パチンコ遊技機
400 第1演出装置
410 演出用モータ
422 駆動機構部
441 第1スライド部材
442 第2スライド部材
471 第1軸部材
472 第2軸部材
466 演出部材
500 第2演出装置
512 第2可動体
535 配線部
545 配線カバー
KCN2 基板側コネクタ
CN2 被接続部
CZ 特定部
S 特定経路部

Claims (1)

  1. 遊技が可能な遊技機であって、
    動作可能な可動体と、
    前記可動体に被接続部が接続されたフラットケーブルと、
    を備え、
    前記フラットケーブルは、
    前記被接続部の近傍の被固定部が前記可動体に固定されており、
    前記被接続部と前記被固定部との間に、折曲げまたは湾曲する特定部が設けられている
    ことを特徴とする遊技機。
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