JP2020114565A - 遊技機 - Google Patents

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勝博 牟田
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Abstract

【課題】遊技への注目度を良好に高めることが可能な遊技機を提供すること。【解決手段】遊技領域PEには、遊技球が入球可能な下第1作動口33A及び右第1作動口33Bと、第2作動口34と、が設けられている。下第1作動口33A又は右第1作動口33Bへの入球に基づいて、第1特図側の当否抽選が行われ、その結果は、第1特図表示部37aによる絵柄の変動表示によって報知される。また、第2入球部34への入球に基づいて、第2特図側の当否抽選が行われ、その結果は、第2特図表示部37bにて絵柄の変動表示によって報知される。【選択図】 図3

Description

本発明は、遊技球が流下する遊技領域を有するパチンコ機などの遊技機に関するものである。
パチンコ機等の遊技機として、遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球したことに基づいて抽選が行われ、当該抽選にて当選結果となった場合には遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行する構成が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2005−074175号公報
ここで、遊技への注目度を高めるという観点では、未だ改良の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を良好に高めることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
請求項1記載の発明は、
遊技領域に向けて遊技球を発射させる発射手段と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球部及び第2入球部と、
前記第1入球部に遊技球が入球したことに基づいて、遊技状態を遊技者にとって有利な特定状態に移行させるか否かの第1抽選を行う第1抽選手段と、
前記第2入球部に遊技球が入球したことに基づいて、前記特定状態に移行させるか否かの第2抽選を行う第2抽選手段と、
前記特定状態後に遊技者にとって有利な有利状態に移行させることが可能な移行手段と、
前記第1抽選手段による抽選に基づいて、第1表示部において絵柄の変化表示を開始させ、前記第1抽選手段の抽選結果に対応した停止結果を表示させる第1表示制御手段と、
前記第2抽選手段による抽選に基づいて、第2表示部において絵柄の変化表示を開始させ、前記第2抽選手段の抽選結果に対応した停止結果を表示させる第2表示制御手段と、を備え、
前記第1抽選手段の抽選結果に基づいて移行した前記特定状態後に前記移行手段が前記有利状態へ移行させる確率よりも、第2抽選手段の抽選結果に基づいて移行した前記特定状態後に前記移行手段が前記有利状態へ移行させる確率の方が、高い確率に設定されており、
遊技状態を、前記第1表示部において前記絵柄の変化表示が行われる第1表示期間が、前記第2表示部において前記絵柄の変化表示が行われる第2表示期間よりも短い期間に設定され易い第1遊技状態とする手段を備えていることを特徴とする。
遊技への注目度を良好に高めることが可能となる。
一実施の形態におけるパチンコ機を示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を分解して示す斜視図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 (a)閉鎖状態である場合の右第1作動口の概略図であり、(b)開放状態である場合の右第1作動口の概略図である。 (a),(b)図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための概略図である。 (a)閉鎖状態である第1可変入賞装置の概略図であり、(b)開放状態である第1可変入賞装置の概略図である。 (a)第2可変入賞装置の側面側から見た縦断面図であり、(b)第2可変入賞装置の背面側から見た縦断面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示すブロック図である。 (a)〜(d)当否テーブルの説明図である。 (a),(b)振分テーブルの説明図である。 (a)〜(d)変動表示時間テーブルの説明図である。 (a)〜(d)変動表示時間テーブルの説明図である。 (a)〜(d)変動表示時間テーブルの説明図である。 主制御装置によるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 作動口用の入賞処理を示すフローチャートである。 主制御装置による通常処理を示すフローチャートである。 第1遊技回制御処理を示すフローチャートである。 第1データ設定処理を示すフローチャートである。 第1変動開始用処理を示すフローチャートである。 第1変動表示時間の設定処理を示すフローチャートである。 強制終了処理を示すフローチャートである。 第2遊技回制御処理を示すフローチャートである。 第2データ設定処理を示すフローチャートである。 第2変動開始用処理を示すフローチャートである。 第2変動表示時間の設定処理を示すフローチャートである。 遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。 開閉実行モード終了時の移行処理を示すフローチャートである。 (a),(b)遊技の概要の説明図である。 (a),(b)払出ベースの説明図である。 第2の実施形態における通常処理を示すフローチャートである。 強制終了処理を示すフローチャートである。 開閉実行モードの終了処理を示すフローチャートである。 遊技回制御処理を示すフローチャートである。 第3の実施形態における、遊技盤の構成を示す正面図である。 (a),(b)当否テーブルの説明図である。 (a),(b)振分テーブルの説明図である。 第1変動開始用処理を示すフローチャートである。 第2変動開始用処理を示すフローチャートである。 遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。 開閉実行モード終了時の移行処理を示すフローチャートである。 変動終了用処理を示すフローチャートである。 変動表示時間の設定処理を示すフローチャートである。 (a)〜(d)変動表示時間テーブルの説明図である。 (a)〜(d)変動表示時間テーブルの説明図である。 (a),(b)保留数と遊技回の進行の様子を説明するためのタイミングチャートである。 保留数と遊技回の進行の様子を説明するためのタイミングチャートである。 遊技が進行する様子を説明するためのタイミングチャートである。 遊技の概要の説明図である。 第4の実施形態における、作動口用の入賞処理を示すフローチャートである。 演出制御装置による上限入賞コマンド対応処理を示すフローチャートである。 (a)〜(g)対応演出の説明図である。 第4の実施形態の変形例における、演出制御装置による保留用画像変更処理を示すフローチャートである。 (a),(b)保留用画像の変更に関する説明図である。 第5の実施形態における、遊技盤の構成を示す正面図である。 (a)〜(d)遊技状態の概要を説明するための説明図である。 (a)第5の実施形態の変形例における、作動口の概要を示す図であり、(b)〜(d)遊技状態の概要を説明するための説明図である。 (a)第6の実施形態における、遊技盤の構成を示す正面図であり、(b)作動口の拡大図である。 入賞タイミングを説明するためのタイミングチャートである。 (a),(b)当否テーブルの説明図である。 (a),(b)振分テーブルの説明図である。 作動口用の入賞処理を示すフローチャートである。 主制御装置による変動表示時間テーブル変更処理を示すフローチャートである。 (a)〜(d)遊技状態の概要を説明するための説明図である。 遊技の概要の説明図である。 (a)〜(h)第6の実施形態の変形例における、遊技状態の概要を説明するための説明図である。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の斜視図、図2はパチンコ機10の主要な構成を分解して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技ホールの島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機本体12は、図2に示すように、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、その回動先端部に施錠装置が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24は合板よりなり、遊技盤24の前面に形成された遊技領域PEが樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
ここで、遊技盤24の構成を図3に基づいて説明する。図3は遊技盤24の正面図である。
遊技盤24には、遊技領域PEの外縁の一部を区画するようにして内レール部25と外レール部26とが取り付けられており、これら内レール部25と外レール部26とにより誘導手段としての誘導レールが構成されている。樹脂ベース21において窓孔23の下方に取り付けられた遊技球発射機構27から発射された遊技球は誘導レールにより遊技領域PEの上部に案内されるようになっている。
ちなみに、遊技球発射機構27は、誘導レールに向けて延びる発射レール27aと、後述する上皿66aに貯留されている遊技球を発射レール27a上に供給する球送り装置27bと、発射レール27a上に供給された遊技球を誘導レールに向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイド27cと、を備えている。前扉枠14に設けられた発射操作装置(又は発射ハンドル)28が回動操作されることによりソレノイド27cが駆動制御され、遊技球が発射される。
遊技盤24には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31、可変入賞装置32、第1作動口(又は第1始動入球部)33、第2作動口(又は第2始動入球部)34、スルーゲート35、可変表示ユニット36、メイン表示部としての特図表示部37及び役物表示部としての普図表示部38等がそれぞれ設けられている。なお、一般入賞口31、可変入賞装置32、第1作動口33はそれぞれ複数設けられている。
スルーゲート35への入球が発生したとしても遊技球の払い出しは実行されない。一方、一般入賞口31、可変入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34への入球が発生すると、所定数の遊技球の払い出しが実行される。当該賞球個数について具体的には、第1作動口33への入球が発生した場合には3個の賞球の払い出しが実行され、第2作動口34への入球が発生した場合には1個の賞球の払い出しが実行され、一般入賞口31への入球が発生した場合には10個の賞球の払い出しが実行され、可変入賞装置32への入球が発生した場合には10個の賞球の払出しが実行される。
但し、これら賞球の個数は任意であり、例えば第1作動口33に係る賞球個数と第2作動口34に係る賞球個数とが同数となる構成としてもよいし、第1作動口33に係る賞球個数の方が第2作動口34に係る賞球個数よりも少ない構成としてもよい。また、複数の第1作動口33のそれぞれの賞球個数が相違してもよい。さらに、少なくとも1の可変入賞装置32に係る賞球個数が他の作動口等に係る賞球個数と同数又は少ない構成としてもよい。複数の可変入賞装置32のそれぞれの賞球個数が相違してもよい。
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口24aが設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口24aを通って遊技領域PEから排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘24bが植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、入球とは所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域PEから排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域PEから排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口24aへの遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口31、可変入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
遊技領域PEの中央部を含むようにして可変表示ユニット36が設けられている。当該可変表示ユニット36の周縁部(センターフレーム36a)が遊技盤24の表面よりもパチンコ機10前方に突出していることに起因して、遊技領域PEに発射された遊技球が流下可能な領域が区画されている。具体的には、遊技領域PEにおいて可変表示ユニット36の所定の高さ位置よりも上方の領域である上側領域PE1と、当該上側領域PE1に対してその下方にて連続し可変表示ユニット36よりも左方の領域である左側領域PE2と、上側領域PE1に対してその下方にて連続し可変表示ユニット36よりも右方の領域である右側領域PE3と、左側領域PE2及び右側領域PE3のそれぞれに対してその下方にて連続し可変表示ユニット36よりも下方の領域である下側領域PE4と、に区画されている。
遊技者が第1発射操作として基準回動量未満である第1範囲の回動量で発射操作装置28の操作を行うことで、上側領域PE1において横方向の中央位置よりも左方にて遊技球が流下し出す。この場合、遊技球は上側領域PE1→左側領域PE2→下側領域PE4の順で遊技球が流下することとなる。その一方、遊技者が第2発射操作として基準回動量以上である第2範囲の回動量で発射操作装置28の操作を行うことで、上側領域PE1において横方向の中央位置よりも右方にて遊技球が流下し出す。この場合、遊技球は上側領域PE1→右側領域PE3→下側領域PE4の順で遊技球が流下することとなる。つまり、遊技者は発射操作装置28の回動操作量を調整することで、左側領域PE2及び右側領域PE3のうち左側領域PE2を遊技球が流下するように遊技を行うことができるとともに、右側領域PE3を遊技球が流下するように遊技を行うことができる。
複数の第1作動口33のうち、下第1作動口33Aは、下側領域PE4に設置されている。下第1作動口33Aは上向きに開放されており、開閉する部材は設けられていない。そして、同一の態様で遊技球が発射されている状況では遊技状態に依存することなく下第1作動口33Aへの入賞確率は一定となっている。また、下第1作動口33Aは可変表示ユニット36に形成されたステージの真下に配置されており、可変表示ユニット36に形成された誘導通路を介してステージ上に流入した遊技球であってステージの中央から可変表示ユニット36外に排出される遊技球は下第1作動口33Aに入賞し易くなっている。下第1作動口33Aには検知センサ330が設けられており、当該検知センサ330により下第1作動口33Aに入賞した遊技球が検知される。
ここで、上記のように下第1作動口33Aが下側領域PE4に設けられていることにより、左側領域PE2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合及び右側領域PE3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合のいずれにおいても下第1作動口33Aへの入賞が可能である。但し、ステージへの誘導通路の入口が左側領域PE2に対して設けられており、右側領域PE3に対して設けられていないことにより、左側領域PE2を流下した方が右側領域PE3を流下する場合に比べて下第1作動口33Aへの入賞が発生し易い。また、左側領域PE2及び右側領域PE3における遊技部品や釘24bの配列も、左側領域PE2を流下した方が右側領域PE3を流下する場合に比べて下第1作動口33Aへの入賞が発生し易いように設定されている。そして、右側領域PE3を流下した遊技球は下第1作動口33Aへの入賞がほとんど発生しないようになっている。つまり、下第1作動口33Aは、発射操作装置28の操作を第1発射操作にて行うほうが、第2発射操作にて行うよりも入球し易い位置に配置されている。
複数の第1作動口33のうち、右第1作動口33Bは、右側領域PE3に設置されている。右第1作動口33Bは左側領域PE2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が不可であり、右側領域PE3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が可能である。つまり、右第1作動口33Bは、発射操作装置28の操作を第2発射操作にて行うほうが、第1発射操作にて行うよりも入球し易い位置に配置されている。
右第1作動口33Bの構成について、図4を参照しながら説明する。図4(a),(b)は、右第1作動口33Bの縦断面を示す概略図である。
右第1作動口33Bは、前後方向に開放させた遊技球が通過可能な大きさの開口である。右第1作動口33Bには、右第1作動口33Bへ入球し易い開放状態と入球しにくい又は入球できない閉鎖状態とに切換可能な電動役物331が設けられている。電動役物331についてより詳細には、電動役物331は、右第1作動口33Bにおける前後方向の遊技球の動作を規定する開閉役物332と、右第1作動口33Bの上方から流下する遊技球を下方から受けるとともに右第1作動口33B(遊技機後方)へ誘導する受け役物333と、からなる。開閉役物332は、右第1作動口33Bを遊技球が通過不可である閉鎖状態と遊技球が通過可能である開放状態とに切り換えられる開閉部材334を有し、開閉役物332は、駆動部335により図示しないリンク機構を通じて駆動されることで開放状態と閉鎖状態とに切り換えれる。開閉部材334が開放状態となると、当該開閉部材334は右第1作動口33B(遊技盤24の前面)よりも後方に配置され、より詳しくは、右第1作動口33Bから通じる球排出通路の上部に配置される。開閉部材334が閉鎖状態となると、当該開閉部材334は右第1作動口33Bを塞ぎ、遊技盤24の前面と面一となる。つまり、開閉部材334は開放状態及び閉鎖状態のいずれに配置される場合であっても、遊技盤24の前面よりも前方に突出しない。
受け役物333は、右第1作動口33Bよりも上方から流下してくる遊技球を1球だけ下方から受けるとともに当該受けた遊技球を右第1作動口33Bへ誘導する受け状態と、上方から流下してくる遊技球を下方から受けることができない非受け状態と、に切り換えられる受け部材336を備えている。受け部材336は、駆動部337により図示しないリンク機構を通じて駆動されることで受け状態と非受け状態とに切り換えられる。受け部材336が受け状態となると、受け部材336は右第1作動口33B(遊技盤24の前面)よりも前方に突出して上方から流下する遊技球を1球だけ受けることが可能となる。一方、受け部材336が非受け状態となると、受け部材336は右第1作動口33B(遊技盤24の前面)よりも後方に配置され、より詳しくは、右第1作動口33Bから通じる球排出通路の底部に配置される。つまり、受け部材336は、受け状態となると遊技盤24の前面よりも前方に突出し、非受け状態となると遊技盤24の前面よりも後方に配置される。
なお、以下の説明では、開閉役物332が開放状態となるとともに受け役物333が受け状態となる状態を電動役物331のサポート状態ともいい、開閉役物332が閉鎖状態となるとともに受け役物333が非受け状態となる状態を電動役物331の非サポート状態ともいう。そして、電動役物331がサポート状態となると右第1作動口33Bへの入球が許容され、電動役物331が非サポート状態となると右第1作動口33Bへの入球が規制される。換言すると、電動役物331がサポート状態となることで右第1作動口33Bへの入球率が向上し、電動役物331が非サポート状態となることで右第1作動口33Bへの入球率が低下する。
ここで、電動役物331がサポート状態となると受け部材336は上方から流下する遊技球を1個のみ受けることが可能となり、その遊技球は遊技盤24後方へと誘導される。すなわち、電動役物331がサポート状態となると、右第1作動口33Bへは1個の遊技球の入球が許容され、それ以上の入球は許容されない。このようにすることで、電動役物331がサポート状態となることによる右第1作動口33Bへの入球率を高め過ぎないことが可能となる。また、サポート状態時の入球を1個に限定することで、複数個まとめて入球する事象が回避され、設計通りの入球率とすることができるとともに、サポート状態と非サポート状態との入球率の差を小さくすることも可能となる。
さらに、右第1作動口33B及び電動役物331における開閉役物332や受け役物333を上記のような構成としたため、電動役物331が非サポート状態である状況においては、右第1作動口33Bの前方において遊技球の流下が右第1作動口33Bや電動役物331によって妨げられない。つまり、右第1作動口33Bの前方を流下する遊技球は、電動役物331がサポート状態である場合には当該電動役物331によって右第1作動口33Bへ誘導されるものの、非サポート状態である場合には電動役物331に干渉されることなくそのまま右第1作動口33Bよりも下流側へ流下する。そのため、電動役物331が非サポート状態である状況においては、その下流側の入球部における入球率が電動役物331に干渉されることなく設計通りの入球率を見込むことが可能となる。
なお、右第1作動口33Bへの入球率に変化を生じさせるという観点では、上記電動役物331の構成に限定されず、他の構成であってもよく、例えば、既存の電動チューリップの構成でもよい。さらに、入球が発生し易い状態とそれよりも入球が発生しにくい状態との切り換えが、右第1作動口33B自身の変化によって行われる構成としてもよい。また、右第1作動口33Bを前後方向に開口させた開口部とし、開閉部材の開閉によって遊技球の前後の動作が許容/制限されることで右第1作動口33Bへの入球が許容/制限される構成としてもよい。
右第1作動口33Bから通じる球排出通路において、遊技球が必ず通過する位置に検知センサ338が設けられており、当該検知センサ338により右第1作動口33Bに入賞した遊技球が検知される。
右側領域PE3において右第1作動口33Bの上流側にはスルーゲート35が設けられている。つまり、スルーゲート35は左側領域PE2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合(第1発射操作が行われている場合)には入賞が不可であり、右側領域PE3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合(第2発射操作が行われている場合)には入賞が可能である。スルーゲート35は縦方向に貫通した図示しない貫通孔を有しており、スルーゲート35に入賞した遊技球は入賞後に遊技領域PEを流下する。これにより、スルーゲート35に入賞した遊技球は、その下流側の入球部(例えば右第1作動口33B)へ入賞することが可能となっている。スルーゲート35には検知センサ35aが設けられており、当該検知センサ35aによりスルーゲート35に入賞した遊技球が検知される。
スルーゲート35への入賞に基づき右第1作動口33Bの電動役物331が非サポート状態からサポート状態に切り換えられる。具体的には、スルーゲート35への入賞をトリガとして内部抽選が行われるとともに、遊技盤24における遊技領域PE外の遊技球が通過しない領域である右下の隅部に設けられた普図表示部38にて絵柄の変動表示が行われる。そして、内部抽選の結果がサポート当選であり当該結果に対応した停止結果が表示されて変動表示が終了された場合にサポート実行モードへ移行する。サポート実行モードでは、電動役物331が所定の態様でサポート状態となる。
なお、普図表示部38は、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、普図表示部38にて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
また、普図表示部38に隣接した位置には、普図保留表示部41が設けられている。遊技球がスルーゲート35を入賞した個数は最大4個まで保留され、普図保留表示部41の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
右側領域PE3において、右第1作動口33Bの下流側に第2作動口34が設けられている。第2作動口34は上向きに開放されており、開閉する部材は設けられていない。そして、同一の態様で遊技球が発射されている状況では遊技状態に依存することなく第2作動口34への入賞確率は一定となっている。但し、上記のように右第1作動口33Bが第2作動口34の上流側に配置されていることから、右第1作動口33Bに入賞し易い状態(電動役物331がサポート状態)においては、右第1作動口33Bに入賞しにくい状態(電動役物331が非サポート状態)と比較して第2作動口34への入賞確率は低くなる。第2作動口34には検知センサ340が設けられており、当該検知センサ340により第2作動口34に入賞した遊技球が検知される。
第1作動口33(下第1作動口33A,右第1作動口33B)又は第2作動口34への入賞をトリガとして大当たり抽選が行われる。そして、当該抽選結果は特図表示部37及び可変表示ユニット36の図柄表示装置42における表示演出を通じて明示される。
特図表示部37について詳細には、特図表示部37には、第1特図表示部37aと、第2特図表示部37bとが設けられている。第1特図表示部37aでは、第1作動口33への入賞(下第1作動口33A又は右第1作動口33Bへの入賞)をトリガとして大当たり抽選が行われることで絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる。そして、抽選結果に対応した結果が表示される。また、第2特図表示部37bでは、第2作動口34への入賞をトリガとして大当たり抽選が行われることで絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる。そして、抽選結果に対応した結果が表示される。
なお、第1特図表示部37a及び第2特図表示部37bは、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、第1特図表示部37a及び第2特図表示部37bにて表示される絵柄としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成又は複数種の色が表示される構成などが考えられる。
図柄表示装置42について詳細には、図柄表示装置42は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置42は、液晶表示装置に限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示画面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。
図柄表示装置42では、いずれかの第1作動口33(下第1作動口33A又は右第1作動口33B)への入賞に基づき第1特図表示部37aにて絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる場合にそれに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示が行われるとともに、第2作動口34への入賞に基づき第2特図表示部37bにて絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる場合にそれに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示が行われる。なお、図柄表示装置42では、第1作動口33又は第2作動口34への入賞をトリガとした表示演出だけでなく、大当たり当選となった場合の開閉実行モード中の表示演出などが行われる。
図柄表示装置42にて図柄の変動表示が行われる場合の表示内容について、図5を参照して詳細に説明する。図5は図柄表示装置42の表示画面42aを示す図である。
絵柄の一種である図柄は、「1」〜「9」の数字が各々付された9種類の主図柄と、貝形状の絵図柄からなる副図柄とにより構成されている。より詳しくは、タコ等の9種類のキャラクタ図柄に「1」〜「9」の数字がそれぞれ付されて主図柄が構成されている。
図5(a)に示すように、図柄表示装置42の表示画面42aには、複数の表示領域として、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。詳細には、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。
つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。
図5(b)に示すように、表示画面42aは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示画面42aには、図5(a)に示すように、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。
第1作動口33又は第2作動口34への入賞に基づいて表示画面42aにおいて図柄の変動表示が行われる場合には、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示が開始される。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示から待機表示に切り換えられ、最終的に各図柄列Z1〜Z3にて所定の図柄を静止表示した状態で終了される。また、図柄の変動表示が終了する場合、後述する開閉実行モードへの移行に対応しているとともに当該開閉実行モード後に後述する高頻度サポートモードに設定される場合には、いずれかの有効ライン上に同一の奇数図柄の組み合わせが形成され、後述する開閉実行モードへの移行に対応しているとともに当該開閉実行モード後に後述する低頻度サポートモードに設定される場合には、いずれかの有効ライン上に同一の偶数図柄の組み合わせが形成される。
なお、いずれかの作動口33,34への入賞に基づいて、いずれかの特図表示部37a,37b及び図柄表示装置42にて表示が開始され、所定の結果を表示して終了されるまでが遊技回の1回に相当する。また、図柄表示装置42における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、図柄表示装置42にて変動表示される絵柄は上記のような図柄に限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよい。
表示画面42aの下部には、第1作動口33用の特図表示領域Gaと第2作動口34用の特図表示領域Gbが設定されている。第1作動口用の特図表示領域Gaは、遊技球が第1作動口33に入賞した場合の最大保留個数と同一の数の単位保留表示領域Ga1〜Ga4が左右方向に並べて区画表示されるようにして設けられている。具体的には、遊技球が第1作動口33に入賞した場合の最大保留個数は4個であり、これに対応させて特図表示領域Gaには、第1単位保留表示領域Ga1、第2単位保留表示領域Ga2、第3単位保留表示領域Ga3、第4単位保留表示領域Ga4が設定されている。
第2作動口用の特図表示領域Gbは、遊技球が第2作動口34に入賞した場合の最大保留個数と同一の数の単位保留表示領域Gb1〜Gb4が左右方向に並べて区画表示されるようにして設けられている。具体的には、遊技球が第2作動口34に入賞した場合の最大保留個数は4個であり、これに対応させて特図表示領域Gbには、第1単位保留表示領域Gb1、第2単位保留表示領域Gb2、第3単位保留表示領域Gb3、第4単位保留表示領域Gb4が設定されている。
さらに表示画面42aの下部には、特図表示領域Ga,Gbと並列させて実行用表示領域GA,GBが設定されている。第1作動口用の実行用表示領域GAには、現在実行している第1特図表示部37aにおける遊技回の保留情報に対応する情報が表示される。また、第2作動口用の実行用表示領域GBには、現在実行している第2特図表示部37bにおける遊技回の保留情報に対応する情報が表示される。
ここで、本パチンコ機10においては、第1特図表示部37aにおける遊技回と、第2特図表示部37bにおける遊技回と、が並行して実行される場合がある。具体的には、第1作動口33への入賞に基づく第1特図表示部37aにおける遊技回と、第2作動口34への入賞に基づく第2特図表示部37bにおける遊技回と、が重複している場合には、特図表示部37における各特図表示部37a,37bの遊技回が並行して実行される。一方、図柄表示装置42の表示画面42aにおける各図柄列Z1〜Z3の変動表示による遊技回は、第1作動口33及び第2作動口34のうちの一方の遊技回と対応するように実行される。つまり、各特図表示部37a,37bにおける遊技回は重複して実行されるものの、図柄表示装置42における遊技回は当該特図表示部37a,37bにおいて重複して実行されている遊技回のうちの一方のみと対応するように実行される。
実行用表示領域GA,GBは、それぞれ複数の小さな表示部を有し、これら各表示部を点滅させることで変動表示が可能となっている。また、各表示部の点滅を停止させた場合の表示色の組合せによって対応する保留情報の遊技結果を報知することが可能となっている。すなわち、実行用表示領域GA,GBは、表示画面42aにおいて、各図柄列Z1〜Z3の変動表示の補助的な役割を有するとともに、各遊技回が重複する場合には、各図柄列Z1〜Z3の変動表示が行われていない側の遊技回の結果を報知するものである。
また、可変表示ユニット36の前面側において図柄表示装置42の下方には、図3に示すように、特図保留表示部43が設けられている。特図保留表示部43は、第1特図保留表示部43aと第2特図保留表示部43bとを備え、第1特図保留表示部43aが第1作動口33に対応し、第2特図保留表示部43bが第2作動口34に対応する。遊技球が第1作動口33(下第1作動口33A又は右第1作動口33B)に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1特図保留表示部43aの点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。また、遊技球が第2作動口34に入賞した個数は最大4個まで保留され、第2特図保留表示部43bの点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
なお、第1作動口33及び第2作動口34の最大保留個数は上記4個に限定されず、それよりも多くてもよいし、少なくてもよい。また、第1作動口33及び第2作動口34の最大保留個数が同数であることは必須ではなく、最大保留個数が相違するようにしてもよい。さらに、第1作動口33及び第2作動口34の少なくとも一方について、入賞した個数が保留されない構成としてもよい。これらの場合、保留個数(の有無)によって特図保留表示部43をそれに対応させて設けるとよい。
第1作動口33又は第2作動口34への入賞に基づく大当たり抽選にて当選となった場合には、可変入賞装置32への入賞が可能となる開閉実行モードへ移行する。可変入賞装置32は、右側領域PE3において、スルーゲート35の下流側であって、右第1作動口33Bよりも上流側に配置されている。つまり、可変入賞装置32は左側領域PE2を流下するように発射操作装置28が操作されている場合(第1発射操作が行われている場合)には入賞が不可であり、右側領域PE3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合(第2発射操作が行われている場合)には入賞が可能である。可変入賞装置32は、第1可変入賞装置32Aと第2可変入賞装置32Bとが設けられており、開閉実行モードにおいて所定のタイミングで開放される可変入賞装置32A,32Bが切り換えられる。第1可変入賞装置32Aと第2可変入賞装置32Bとは、第1可変入賞装置32Aが第2可変入賞装置32Bよりも上流側となるように配置されている。
先ず、第1可変入賞装置32Aについて図6を参照しながら説明する。図6(a)、図6(b)は第1可変入賞装置32Aの縦断面図である。
第1可変入賞装置32Aは、前後方向に開放され遊技球が通過可能な大きさの大入賞口(又は特別入賞口)321が形成されているとともに、当該大入賞口321を遊技球が通過不可である閉鎖状態と遊技球が通過可能である開放状態とに切り換える開閉部材322を備えている。開閉部材322は駆動部323により図示しないリンク機構を通じて駆動されることで開放状態となる。また、第1可変入賞装置32Aには、大入賞口321を介して第1可変入賞装置32A内に入球した遊技球が必ず通過する位置に入賞用通過部324が形成されており、さらに当該入賞用通過部324の位置に検知領域が存在するようにして大入賞口用の検知センサ325が設けられている。当該大入賞口用の検知センサ325によって、第1可変入賞装置32Aに入賞した遊技球が個別に検知される。
次に、第2可変入賞装置32Bについて図7を参照しながら説明する。図7(a)は第2可変入賞装置32Bの側方から見た状態の縦断面図であり、図7(b)は第2可変入賞装置32Bの背面側から見た状態の縦断面図である。
図7(a)に示すように、第2可変入賞装置32Bは、前後方向に開放され遊技球が通過可能な大きさの振分入口351が形成されているとともに、当該振分入口351を遊技球が通過不可である閉鎖状態と遊技球が通過可能である開放状態とに切り換える振分部材352を備えている。振分部材352は振分入口用の駆動部353により図示しないリンク機構を通じて駆動されることで開放状態となる。振分入口351は案内通路354の入口を構成しており、振分入口351から流入した遊技球は案内通路354を下流側へと流下する。
案内通路354は、図7(b)に示すように、その途中位置から二股に分岐しており、分岐位置よりも上流側を構成する上流領域355と、分岐位置よりも下流側の一方を構成するV入賞用領域(又は有利用領域)356と、分岐位置よりも下流側の他方を構成する排出用領域(又は不利用領域)357と、を備えている。また、分岐位置には、上流領域355から当該分岐位置に到達した遊技球をV入賞用領域356及び排出用領域357のいずれかに振り分ける振分手段としてシャッタ358が設けられている。シャッタ358がシャッタ用の駆動部359により駆動されていない状態では分岐位置に到達した遊技球が排出用領域357へ流入することとなり、シャッタ358がシャッタ用の駆動部359により駆動されている状態では分岐位置に到達した遊技球がV入賞用領域356へ流入することとなる。
上流領域355に流入した遊技球が必ず通過する位置に検知領域が存在するようにしてカウント用の検知センサ361が設けられている。カウント用の検知センサ361にて遊技球が検知されたことに基づき、第2可変入賞装置32Bへの入賞に対応した賞球の払い出しが実行される。また、V入賞用領域356に流入した遊技球が必ず通過する位置に検知領域が存在するようにしてV入賞用の検知センサ362が設けられている。V入賞用の検知センサ362にて遊技球が検知されたことに基づき、開閉実行モード後の当否抽選モードが所定の抽選モードに設定される。より詳しくは、開閉実行モードにおいて所定のタイミング(5ラウンド目)において第1可変入賞装置32Aによるラウンド遊技から第2可変入賞装置32Bによるラウンド遊技に切り換えられる。そして、第2可変入賞装置32Bによるラウンド遊技に切り換えられた後、V入賞用の検知センサ362にて遊技球が検知されると、当該開閉実行モード後に当否抽選モードが通常よりも当選確率が高い高確率モードに設定される。
また、排出用領域357に流入した遊技球が必ず通過する位置に検知領域が存在するようにして排出用の検知センサ363が設けられている。排出用の検知センサ363及びV入賞用の検知センサ362からの検知結果に基づき、第2可変入賞装置32B内に遊技球が残存しているか否かが判定される。
ちなみに、本パチンコ機10では、第2可変入賞装置32Bに入賞した遊技球が100%の確率でV入賞用領域356に誘導されるようにシャッタ用の駆動部359の駆動タイミングが設定されているが、誘導される具体的な確率は任意であり、100%よりも低くてもよい。そして、V入賞用領域356に誘導される確率を異ならせることで開閉実行モード後に高確率モードに設定される確率が異なる構成としてもよい。すなわち、本パチンコ機10では、開閉実行モードの種類(契機となった大当たり結果の種類)として、開閉実行モード中の所定のタイミングにおいて第2可変入賞装置32Bへの入賞が発生するモードに切り換えられる開閉実行モードと同切換が発生しない開閉実行モードが設定されている。そして、切換が発生すると、ほぼ100%の確率(狙えばほぼ入る程度)で第2可変入賞装置32Bへ入賞した遊技球がV入賞用領域356に誘導される。これを、例えば開閉実行モードの種類によらず切換が発生するとともに、同切換が発生して第2可変入賞装置32Bを狙った場合に、開閉実行モードの種類によってV入賞用領域356側に誘導される確率が異なる構成とする。このようにしても、開閉実行モードの種類(契機となった大当たり結果の種類)によって開閉実行モード後に高確率モードに設定される確率を異ならせることが可能である。例えば、開閉実行モードにおいて第2可変入賞装置32Bによるラウンドの切り換えが発生し得るものの、V入賞用領域356側に誘導される確率を0%とすれば、実質的に当該開閉実行モード後に高確率モードに設定されない遊技結果とすることができる。また、V入賞用領域356側に誘導される確率を50%とすれば、開閉実行モードへの移行契機となった遊技結果によらず、その後に高確率モードとなるチャンスが生じるため、開閉実行モード中(特に第2可変入賞装置32Bによるラウンド中)に大いに注目させることが可能となる。
また、第2可変入賞装置32Bは、入賞した遊技球がV入賞用領域356及び排出用領域357のいずれに振り分けられるのかをパチンコ機10前方から視認可能となるように形成されていることが好ましく、具体的には第2可変入賞装置32Bの前面側が有色透明又は無色透明に形成されていることが好ましい。
右側領域PE3におけるゲージ構成について、再度図3を参照しながら、より詳細に説明する。右側領域PE3において、各入球部35,35A,35B,32B,34は、上流から、スルーゲート35、第1可変入賞装置32A、第2可変入賞装置32B、右第1作動口33B、第2作動口34の順で配設されている。このうち、スルーゲート35、第1可変入賞装置32A、第2可変入賞装置32B及び右第1作動口33Bは、右側領域PE3に向けて発射された遊技球が必ず通過する位置に配置されている。具体的には、右側領域PE3においては、スルーゲート35、第1可変入賞装置32A、第2可変入賞装置32B及び右第1作動口33Bを左右方向から囲うように釘24bが配設されており、当該釘24bによって遊技球がスルーゲート35等を迂回することが規制されるように誘導通路W1が形成されている。なお、釘24bに加えて/代えて、樹脂等により誘導通路W1を形成してもよい。また、誘導通路W1は、各入球部35,35A,35B,32B,34へ遊技球を誘導する機能を有していればよく、こぼれ球が発生し得る構成としてもよい。
上記のとおり、スルーゲート35は入賞後に遊技領域PEへ排出される通過型の入球部であり、右側領域PE3へ向けて発射された遊技球は、スルーゲート35を通過(入賞)した後、第1可変入賞装置32A側へ導出される。第1可変入賞装置32A、第2可変入賞装置32B、右第1作動口33Bは、いずれも開放状態(サポート状態)と閉鎖状態(非サポート状態)とに変位可能な構成であり、これらが開放状態であれば入球し、閉鎖状態であれば通過する。すなわち、スルーゲート35を通過した遊技球が第1可変入賞装置32Aへ到達した状況において、第1可変入賞装置32Aが開放状態であれば、当該第1可変入賞装置32Aへ入賞し、当該遊技球はその下流側である第2可変入賞装置32Bや右第1作動口33Bへは到達しない。一方、第1可変入賞装置32Aに遊技球が到達した状況において、当該第1可変入賞装置32Aが閉鎖状態であれば、当該到達した遊技球は第1可変入賞装置32Aを通過し、第2可変入賞装置32B側へ導出される。そして、当該遊技球が第2可変入賞装置32Bへ到達した状況において、第2可変入賞装置32Bが開放状態であれば当該遊技球は第2可変入賞装置32Bへ入賞し、閉鎖状態であれば右第1作動口33B側へ導出される。
右第1作動口33Bの下流側においては、第2作動口34とアウト口24aとに向けて遊技球をそれぞれ誘導するように釘24bが配置されており、当該釘24bによって分岐通路W2が形成されている。なお、分岐通路W2において第2作動口34側へ誘導する通路を右分岐通路W3といい、アウト口側へ誘導する通路を左分岐通路W4という。これら分岐通路W3,W4を樹脂等によって形成してもよい。右分岐通路W3は、流下する遊技球が全て第2作動口34に向けて誘導されるように釘24bが配置されている。既に説明したとおり、第2作動口34は遊技球の入球可否を切り換える切替部材は設けられていない。そのため、右第1作動口33Bを通過した遊技球が右分岐通路W3側へ振り分けられると、当該遊技球は遊技状態によらず全て第2作動口34へ入球する。なお、右分岐通路W3においてこぼれ球が発生し得る構成としてもよい。
左分岐通路W4は、流下する遊技球が主にアウト口24aに向けて誘導されるように釘24bが配置されている。そのため、右第1作動口33Bを通過した遊技球が左分岐通路W4側へ振り分けられると、当該遊技球は主にアウト口24aを介して排出される。また、左分岐通路W4側へ振り分けられた遊技球の一部は、下第1作動口33Aへ誘導される。なお、左分岐通路W4から他の入球部(例えば一般入賞口31)へ入球し得る構成としてもよい。また、左分岐通路W4へ振り分けられた遊技球は全てアウト口24aに誘導される構成としてもよい。
分岐通路W2において、右分岐通路W3と左分岐通路W4との振り分け率は、それぞれ50%となっている。つまり、右第1作動口33Bを通過した遊技球の半数が第2作動口34へ入球し、もう半数がアウト口24aを介して排出される。
なお、分岐通路W2において右分岐通路W3と左分岐通路W4とのいずれに誘導されるかを振り分ける振分部材を設けてもよい。この場合、振分部材について周期的な動作を行わせて、各分岐通路W3,W4の振分率を上記同様のものとするとよい。
また、分岐通路W2における振り分け率は上記のものに限定されない。例えば、右分岐通路W3へ振り分けられる率が50%よりも多くてもよいし少なくてもよいし、右分岐通路W3へ100%振り分けられる構成としてもよい。また、右分岐通路W3に振り分けられた遊技球が全て第2作動口34へ入球するのではなく、途中でこぼれ球が発生する構成とし、そのこぼれ率を加味して右第1作動口33Bを通過した遊技球のうち所定割合(例えば70%)の遊技球が右分岐通路W3に振り分けられる構成としてもよい(こぼれ球を加味して第2作動口34への入球は右第1作動口33Bを通過した遊技球の50%とする)。
上記構成の遊技盤24が樹脂ベース21に取り付けられてなる内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1及び図2に示すように、遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部61が形成されている。窓部61は、略楕円形状をなし、窓パネル62が嵌め込まれている。窓パネル62は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成されていてもよく、パチンコ機10前方から窓パネル62を通じて遊技領域PEを視認可能であれば有色透明に形成されていてもよい。
窓部61の周囲には、各種ランプ部等の発光手段が設けられている。各種ランプ部の一部として表示発光部63が窓部61の右方に設けられている。また、窓部61の上方にはエラー発光部64が設けられている。また、遊技状態に応じた効果音などが出力される左右一対のスピーカ部65が設けられている。
前扉枠14における窓部61の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部66と下側膨出部67とが上下に並設されている。上側膨出部66内側には上方に開口した上皿66aが設けられており、下側膨出部67内側には同じく上方に開口した下皿67aが設けられている。上皿66aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構27側へ導くための機能を有する。また、下皿67aは、上皿66a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図2に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、遊技の主たる制御を司る主制御装置81が搭載されている。主制御装置81は主制御基板が基板ボックスに収容されてなる。
主制御装置81を含めて内枠13の背面側を覆うようにして裏パックユニット15が設置されている。裏パックユニット15は、透明性を有する合成樹脂により形成された裏パック72を備えており、当該裏パック72に対して、払出機構部73及び制御装置集合ユニット74が取り付けられている。
払出機構部73は、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク75と、当該タンク75に貯留された遊技球を払い出すための払出装置76と、を備えている。払出装置76より払い出された遊技球は、当該払出装置76の下流側に設けられた払出通路を通じて、上皿66a又は下皿67aに排出される。なお、払出機構部73には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチを有する裏パック基板が搭載されている。
制御装置集合ユニット74は、払出装置76を制御する機能を有する払出制御装置77と、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力されるとともに遊技者による発射操作装置28の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる電源及び発射制御装置78と、を備えている。これら払出制御装置77と電源及び発射制御装置78とは、払出制御装置77がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
裏パック72には、払出機構部73及び制御装置集合ユニット74以外にも、外部端子板79が設けられている。外部端子板79は、パチンコ機10の背面において裏パックユニット15の回動基端側であって上側の隅角部分に設置されている。外部端子板79は、パチンコ機10の状態を遊技ホールの管理コンピュータに認識させるために、所定の信号出力を行うための基板である。
<電気的構成>
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図8のブロック図に基づき説明する。
主制御装置81は、遊技の主たる制御を司る主制御基板201と、電源を監視する電源監視基板(停電監視基板)205と、を具備している。主制御基板201には、MPU202が搭載されている。MPU202には、ROM203及びRAM204が内蔵されている。
ROM203は、NOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を、読み出し専用として利用するように構成されている。当該ROM203は、MPU202により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。
RAM204は、SRAMやDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)を読み書き両用として利用するように構成されており、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合にROM203よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。当該RAM204は、ROM203内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶する。
また、MPU202又は主制御基板201には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが設けられている。なお、MPU202に対してROM203及びRAM204が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU202には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU202の入力側には、電源監視基板205、払出制御装置77及び各種入賞検知センサ35a、325、330、338、340、361,362、363などが接続されている。電源監視基板205には電源及び発射制御装置78が接続されており、MPU202には電源監視基板205を介して電力が供給される。また、各種入賞検知センサ35a、325、330、338、340、361,362、363の検知結果に基づいて、MPU202において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU202では、第1作動口33(下第1作動口33A、右第1作動口33B)又は第2作動口34への入賞に基づいて大当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入賞に基づいてサポート抽選を実行する。
MPU202の出力側には、電源監視基板205、払出制御装置77及び演出制御装置82が接続されている。払出制御装置77には、例えば、上記入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。演出制御装置82には、変動用コマンド、種別コマンド、最終停止コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。これら各種コマンドの詳細については後に説明する。
また、MPU202の出力側には、可変入賞装置32(第1可変入賞装置32A,第2可変入賞装置32B)用の各駆動部323,353,359や、電動役物331用の各駆動部335,337、第1特図表示部37a、第2特図表示部37b及び普図表示部38が接続されている。主制御基板201には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU202は各種駆動部の駆動制御を実行する。
また、MPU202の出力側には、外部端子板79が接続されている。外部端子板79には、複数の外部端子(出力端子)が設けられている。外部端子は例えば8個設けられており、管理コンピュータに向けて外部出力する情報の種類が相違している。これら複数の外部端子には、開閉実行モード中であることを示す開閉実行信号の外部出力を行うための端子と、高頻度サポートモード中であることを示す高頻度信号の外部出力を行うための端子とが含まれている。MPU202は、RAM204に設けられた外部出力バッファに対して、遊技の進行に応じた情報の設定を行う。そして、外部出力バッファに設定された情報に応じて、信号出力用の設定を外部端子板79に対して行い、パチンコ機10の状態を遊技ホールの管理コンピュータに認識させる。なお、各外部端子は、主制御装置81から管理コンピュータへ向けた電気信号の送信を可能としながら、その逆の流れを防止すべく、フォトカプラを用いて構成されている。
電源監視基板205は、主制御基板201と電源及び発射制御装置78とを中継し、また電源及び発射制御装置78から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置77は、主制御装置81から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置76により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源及び発射制御装置78は、例えば、遊技ホール等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板201や払出制御装置77等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力経路を通じて供給する。また、電源及び発射制御装置78は、遊技球発射機構27の発射制御を担うものであり、発射操作装置28に対する所定の発射操作を特定したことに基づいて、遊技球発射機構27を駆動する。
演出制御装置82は、主制御装置81から入力した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に設けられた表示発光部63、エラー発光部64及びスピーカ部65を駆動制御するとともに、表示制御装置212を制御するものである。表示制御装置212では、演出制御装置82から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置42の表示制御を実行する。
<MPU202にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、MPU202にて各種抽選を行うための電気的な構成について、図9を用いて説明する。
MPU202は、各種カウンタ情報を用いて、大当たり抽選、電動役物331のサポート抽選、第1特図表示部37a及び第2特図表示部37bの表示の設定、図柄表示装置42の図柄表示の設定、普図表示部38の表示の設定などを行うこととしている。具体的には、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり結果の種別の抽選に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置42が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、各特図表示部37a,37b及び図柄表示装置42における変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSと、電動役物331をサポート状態とするか否かのサポート抽選に使用する電動役物開放カウンタC4と、を用いることとしている。なお、上記カウンタC1〜C4,CINI,CSは、RAM204の各種カウンタエリア233に設けられている。
各カウンタC1〜C4,CINI,CSは、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新される。
大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報は、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が発生した場合に、大当たり抽選用の保留情報の取得情報記憶手段として設けられた保留球格納エリア232に格納される。保留球格納エリア232は、第1作動口33への入賞に基づく保留情報を格納等するエリアとしての第1特図用保留エリアRA、第1保留数記憶エリアNA及び第1実行エリアRAEと、第2作動口34への入賞に基づく保留情報を格納等するエリアとしての第2特図用保留エリアRB、第2保留数記憶エリアNB及び第2実行エリアRBEと、を備えている。
第1特図用保留エリアRAは、第1エリアRA1、第2エリアRA2、第3エリアRA3及び第4エリアRA4を備えており、第1作動口33への入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSの各数値情報が特図側の保留情報として、いずれかのエリアRA1〜RA4に格納される。
この場合、第1エリアRA1〜第4エリアRA4には、第1作動口33への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリアRA1→第2エリアRA2→第3エリアRA3→第4エリアRA4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリアRA1〜RA4が設けられていることにより、第1作動口33への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。また、各エリアRA1〜RA4に記憶されている保留情報の個数は、第1保留数記憶エリアNAに数値情報として記憶される。そして、第1保留数記憶エリアNAの数値情報は、保留情報の増減に対応させてその数値情報の更新が行われる。
なお、第1特図用保留エリアRAにおいて保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
第1実行エリアRAEは、第1特図表示部37aにて変動表示を開始する際に、当否判定や振分判定などを行う対象の保留情報が格納されるエリアである。具体的には、第1特図表示部37aの変動表示を開始する際には、第1特図用保留エリアRAの第1エリアRA1に格納された保留情報が第1実行エリアRAEに移動される。そして、当該第1実行エリアRAEへ移動された保留情報に基づいて1遊技回の当否判定や振分判定が行われる。
第2作動口34への入賞に基づく保留情報に関する各エリアRB,NB,RBEは上記第1作動口33への入賞に基づく保留情報に関する各エリアRA,NA,RAEと同様の構成となっている。
すなわち、第2特図用保留エリアRBは、第1エリアRB1、第2エリアRB2、第3エリアRB3及び第4エリアRB4を備えており、第2作動口34への入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSの各数値情報が特図側の保留情報として、いずれかのエリアRB1〜RB4に格納される。
この場合、第1エリアRB1〜第4エリアRB4には、第2作動口34への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリアRB1→第2エリアRB2→第3エリアRB3→第4エリアRB4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリアRB1〜RB4が設けられていることにより、第2作動口34への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。また、各エリアRB1〜RB4に記憶されている保留情報の個数は、第2保留数記憶エリアNBに数値情報として記憶される。そして、第2保留数記憶エリアNBの数値情報は、保留情報の増減に対応させてその数値情報の更新が行われる。
なお、第2特図用保留エリアRBにおいて保留記憶可能な数も、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
第2実行エリアRBEは、第2特図表示部37bにて変動表示を開始する際に、当否判定や振分判定などを行う対象の保留情報が格納されるエリアである。具体的には、第2特図表示部37bの変動表示を開始する際には、第2特図用保留エリアRBの第1エリアRB1に格納された保留情報が第2実行エリアRBEに移動される。そして、当該第2実行エリアRBEへ移動された保留情報に基づいて1遊技回の当否判定や振分判定が行われる。
上記のように、各特図用保留エリアRA,RBに対応させて、それぞれの実行エリアRAE,RBEが設けられていることにより、第1作動口33への入賞に基づく保留情報の当否判定等と、第2作動口34への入賞に基づく保留情報の当否判定等と、をそれぞれの実行エリアRAE,RBEにて並行して実行することができる。
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり599)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。より詳しくは、第1作動口33に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第1特図用保留エリアRAに格納され、第2作動口34に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第2特図用保留エリアRBに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM203における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア221に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について図10を用いて説明する。図10に示すように、当否テーブルとしては、図10(a)の低確率モード時の第1特図用当否テーブル(低確率用第1当否情報群)と、図10(b)の高確率モード時の第1特図用当否テーブル(高確率用第1当否情報群)と、図10(c)の低確率モード時の第2特図用当否テーブル(低確率用第2当否情報群)と、図10(d)の高確率モード時の第2特図用当否テーブル(高確率用第2当否情報群)とが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されており、各モードに対して、それぞれ第1作動口33への入賞に基づく保留情報についての第1特図用の当否テーブルと、第2作動口34への入賞に基づく保留情報についての第2特図用の当否テーブルとが設けられている。
ここで、いずれの特図用の当否テーブルにおいても、低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図10(a)及び図10(c)に示すように、大当たり当選となる乱数の値はいずれも2個である。また、いずれの特図用の当否テーブルにおいても、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図10(b)及び図10(d)に示すように、大当たり当選となる乱数の値はいずれも20個である。なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数及び値は任意である。但し、低確率モードと高確率モードとで、各特図における当選確率がいずれも同じ確率であることが好ましい。
また、各抽選モードにおいて、大当たり当選となる乱数の値以外は、抽選結果が外れ結果となるが、本パチンコ機10においては、外れ結果として、特別外れ結果と通常外れ結果との2種類が設定されている。これらの違いについては後に説明する。
大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり29)に達した後0に戻る構成となっている。ここで、本実施の形態では、複数の大当たり結果が設定されている。これら複数の大当たり結果は、(1)開閉実行モード終了後の右第1作動口33Bの電動役物331におけるサポートモードと、(2)開閉実行モードにおける各可変入賞装置32A,32Bの開閉制御の態様、という2つの条件に差異を設けることにより、複数の大当たり結果が設定されている。
右第1作動口33Bの電動役物331におけるサポートモードとしては、遊技領域PEに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況(右側領域PE3を流下するように第2発射操作が行われている状況)で比較した場合に、右第1作動口33Bの電動役物331が単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(低頻度サポート状態又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(高頻度サポート状態又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
具体的には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に1/2)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放状態当選となった際に電動役物331が開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役開放状態当選となり電動役物331の開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間が短く設定されている。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも右第1作動口33Bへの入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、右第1作動口33Bよりも下第1作動口33Aや第2作動口34への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、下第1作動口33Aや第2作動口34よりも右第1作動口33Bへの入賞が発生する確率が高くなる。そして、右第1作動口33Bへの入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。さらには、回数、開放時間及び当選確率のうち、いずれか1条件又は任意の組合せの条件を相違させることで、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとの設定を行う構成としてもよい。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。より詳しくは、第1作動口33に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第1特図用保留エリアRAに格納され、第2作動口34に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第2特図用保留エリアRBに格納される。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM203における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア222に振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。ここで、振分テーブルの内容について図11を用いて説明する。図11に示すように、振分テーブルとしては、図11(a)の第1特図用の振分テーブル(第1振分情報群)と、図11(b)の第2特図用の振分テーブル(第2振分情報群)とが設定されている。
第1特図用の振分テーブルでは、図11(a)に示すように、遊技結果の振分先として、Vなし大当たり結果(高確率非移行結果)と第1Vあり大当たり結果(第1高確率移行結果)が設定されている。第2特図用の振分テーブルでは、図11(b)に示すように、遊技結果の振分先として、第1Vあり大当たり結果(第1高確率移行結果)と第2Vあり大当たり結果(第2高確率移行結果)とが設定されている。
ここで、本パチンコ機10における開閉実行モードにおける各可変入賞装置32A,32Bの開閉制御の態様について説明する。
本パチンコ機10の大当たり時の開閉実行モードとしては、第1可変入賞装置32Aによる開閉制御のみが行われる通常用開閉実行モードと、第1可変入賞装置32Aによる開閉制御と第2可変入賞装置32Bによる開閉制御とが行われるV確変用開閉実行モードとが設定されている。通常用開閉実行モードでは、第1可変入賞装置32Aにおける大入賞口321の開閉が5回行われ、1回の開放は30sec(第1期間)が経過するまで又は大入賞口321への入賞個数が8個(第1個数)となるまで継続される。一方、V確変用開閉実行モードでは、第1可変入賞装置32Aにおける大入賞口321の開閉が4回行われ、その後、第2可変入賞装置32Bにおける振分入口351の開閉が1回行われ、いずれの開放状態も30sec(第1期間)が経過するまで又は大入賞口321及び振分入口351のうち開放状態となっている側への入賞個数が8個(第1個数)となるまで継続される。
上記のとおり、第1可変入賞装置32A及び第2可変入賞装置32Bへの入賞に基づく賞球は、いずれも10個であり、通常用開閉実行モードとV確変用開閉実行モードとで得られる賞球数は同等である。一方、通常用開閉実行モードでは第1可変入賞装置32Aにのみ入賞し、V確変用開閉実行モードでは第1可変入賞装置32A及び第2可変入賞装置32Bへ入賞する。そのため、V確変用開閉実行モードでは第2可変入賞装置32Bへの入賞に基づいてV入賞用領域356へ流入させる(V入賞用の検知センサ362により検知される)場合がある。そして、本パチンコ機10では、開閉実行モード後の当否抽選モードを、開閉実行モード中に遊技球がV入賞用の検知センサ362により検知されるか否かによって決定する構成としている。
より具体的には、開閉実行モード中に遊技球がV入賞用の検知センサ362により検知されることで、当該開閉実行モード後の当否抽選モードは高確率モードとなる。当該高確率モードは、当否抽選における抽選結果が大当たり当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。一方、開閉実行モード中に遊技球がV入賞用の検知センサ362により検知されない場合は、当該開閉実行モード後の当否抽選モードは低確率モードとなる。当該低確率モードは、当否抽選における抽選結果が大当たり当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。
すなわち、通常用開閉実行モードへ移行する大当たり結果となると、当該開閉実行モード後の当否抽選モードは低確率モードへ移行し、V確変用開閉実行モードへ移行する大当たり結果となると、当該開閉実行モード後の当否抽選モードは高確率モードへ移行し得る。上記のとおり、本実施形態では、第2可変入賞装置32Bへ入賞した遊技球が100%の確率でV入賞用領域356に誘導されるようになっており、V確変用開閉実行モードへ移行する大当たり結果となり、第2可変入賞装置32Bへの入賞が発生すれば、100%の確率でその後は当否抽選モードが高確率モードへ移行するように設定されている。つまり、本パチンコ機10では、移行する開閉実行モードの種類によって、その後の当否抽選モードの高低が定まり、大当たり結果の種類によっては開閉実行モード後の当否抽選モードが定まらない。
なお、上記各遊技状態との関係で通常遊技状態とは、当否抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである状態をいう。
図11における振分テーブルにて示した各大当たり結果についてより詳細に説明すると、移行する開閉実行モードと、開閉実行モード後のサポートモードの高低が異なるように設定されている。
Vなし大当たり結果は、通常用開閉実行モードへ移行するとともに、開閉実行モードの終了後には、サポートモードが低頻度サポートモードとなる大当たり結果である。換言すれば、Vなし大当たり結果は、実質的に、開閉実行モード後の遊技状態を、低確率モード及び低頻度サポートモードとなる通常遊技状態へ移行させる遊技結果である。
第1Vあり大当たり結果は、V確変用開閉実行モードへ移行するとともに、開閉実行モードの終了後には、サポートモードが低頻度サポートモードとなる大当たり結果である。換言すれば、第1Vあり大当たり結果は、実質的に、開閉実行モード後の遊技状態を、高確率モード及び低頻度サポートモードとなる第1確変状態へ移行させる遊技結果である。
第2Vあり大当たり結果は、V確変用開閉実行モードへ移行するとともに、開閉実行モードの終了後には、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。換言すれば、第2Vあり大当たり結果は、実質的に、開閉実行モード後の遊技状態を、高確率モード及び高頻度サポートモードとなる第2確変状態へ移行させる遊技結果である。
上記のとおり、サポートモードが高頻度サポートモードとなると電動役物331がサポート状態となり易くなり、その結果、右第1作動口33Bへの入賞確率が高くなる。そのため、高頻度サポートモードとなる第2確変状態においては、第1発射操作にて左側領域PE2を流下させて下第1作動口33Aを狙うよりも、右側領域PE3を流下するように第2発射操作にて遊技球を発射させたほうが、持ち球をあまり減らさずに第1特図側の当否抽選を受けることが可能であるため、遊技者にとって有利となる。
一方、サポートモードが低頻度サポートモードであっても、すなわち電動役物331がサポート状態となりにくく、右第1作動口33Bへの入賞確率が低くても、右側領域PE3を流下するように第2発射操作にて遊技球を発射させると、当該遊技球は第2作動口34へ入球し得る。上記のとおり、第2発射操作にて遊技球を発射させると、当該遊技球は誘導通路W1を通過して分岐通路W2へ到達する。そして、本実施形態における分岐通路W2では、到達した遊技球の半数を第2作動口34側の右分岐通路W3へ分岐させる構成としている。さらに、本実施形態では、各通路W1〜W3にてこぼれ球が発生しにくいように各通路が形成されている。そのため、低頻度サポートモードであっても、第2発射操作にて発射された遊技球の半数は第2作動口34へ入球し、第2特図側の当否抽選を受けることが可能となる。
そのため、通常遊技状態や第1高確率状態のように低確率モードであっても、第1発射操作を行えば下第1作動口33Aへの入賞に基づく第1特図側の当否抽選を受けることができ、第2発射操作を行えば第2作動口34への入賞に基づく第2特図側の当否抽選を受けることができる。
図10に示すように、第1特図用の当否テーブルと第2特図用の当否テーブルとでは、当否抽選モードの高低によらず大当たり結果となる確率は同じ確率となっている。一方で、両当否テーブルでは、特別外れ結果となる確率が異なるように設定されている。
ここで、特別外れ結果とは、第1可変入賞装置32Aによる開閉制御(大入賞口321の開閉)が1回行われ、1回の開放が6sec(第2期間)が経過するまで又は大入賞口321への入賞個数が3個(第2個数)となるまで継続される開閉実行モードに移行する遊技結果である。すなわち、特別外れ結果では、いずれの大当たり結果の開閉実行モードよりも大入賞口321の開放期間が短く、開閉回数も少なく設定されており、得られる賞球が少ない。本実施形態では、発射条件が成立している状態(発射操作装置28が操作されている状態)で0.6secに1個の遊技球が遊技領域PEに向けて発射されるように設定されている。上記のとおり、特別外れ結果に基づく大入賞口321の開放時間は、発射周期と入賞限度個数(3個)の積よりも長く設定されている。そのため、特別外れ結果に基づく開閉実行モードでは、入賞限度個数の遊技球の入賞が期待でき、それに伴う賞球を得ることができる。
図10に示すように、第1特図用当否テーブルと第2特図用当否テーブルとでは、当否抽選モードの高低によらず、第2特図用当否テーブルの方が第1特図用当否テーブルよりも特別外れ結果となる確率が高くなるように設定されている。そのため、上記のとおり、通常遊技状態や第1高確率状態のように低確率モードであっても、第2発射操作を行えば第2作動口34への入賞に基づく第2特図側の当否抽選を受けることができ、それに伴い、特別外れ結果となれば、第1可変入賞装置32Aへの入賞による賞球(実質3個の入賞×10個の賞球で、30個の賞球)を得ることができる。
但し、第2特図用当否テーブルにおいて特別外れ結果となる確率は、本実施形態では30分の1に設定されており、また、第2作動口34への入賞に基づく賞球は1個に設定されている。通常遊技状態において、第2作動口34を狙って、すなわち第2発射操作を行って遊技球を発射させる遊技を行った場合を想定すると、第2作動口34へ入球させて特別外れ結果(30個の賞球)を得るためには、少なくとも平均して約60個(2分の1×30分の1)の遊技球を発射させる必要があり、特別外れ結果により得る賞球数よりもそれ要するまでの発射球数の方が多い。さらに、通常遊技状態において大当たり結果となる確率は300分の1に設定されており、第2作動口34へ入球させて大当たり結果(400個の賞球、5ラウンド×8個入賞×10個)を得るためには、少なくとも平均して約600個(2分の1×300分の1)の遊技球を発射させる必要があり、大当たり結果により得る賞球数よりもそれに要するまでの発射球数の方が多い。そうすると、通常遊技状態において第2発射操作を操作するメリットは低く、特に発射球数から第2作動口34への入賞に基づく賞球数(第2作動口34の賞球数+開閉実行モードに基づく賞球数)を引いた払出ベースはマイナスとなる。
さらに、本実施形態では、各当否抽選に基づく変動表示時間を異ならせることで、各当否抽選の消化効率(消化スピード)を異ならせる構成としている。以下、その構成について説明する。
上記のように、本パチンコ機10では、第1特図側の当否抽選と第2特図側の当否抽選とが並行して実行可能となっている。そして、両当否抽選の結果は、対応する特図表示部37a,37bによる変動表示及び図柄表示装置42による各絵柄の変動表示によって報知される。これら変動表示の期間は、当否抽選の契機が発生する度にROM203に設けられた変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶された変動表示時間テーブルを参照することで設定される。そして、本実施形態では、選択される変動表示時間テーブルが、遊技状態及び各当否抽選の契機、及び遊技結果ごとにそれぞれ設定されている。
図12に示すように、通常遊技状態(低確率モード及び低頻度サポートモード)における変動表示時間テーブルでは、遊技結果が通常外れ結果である場合には、第1特図用の変動表示時間テーブル(図12(b))が選択された場合よりも、第2特図用の変動表示時間テーブル(図12(d))が選択された場合の方が、長い時間の変動表示時間となるように各テーブルが設定されている。より具体的には、通常外れ時の第2特図用の変動表示時間テーブルが選択されると、6000secの変動表示時間が設定され、1回の遊技回に1時間以上(100分)要することになる。例えば、遊技ホールの営業時間を10時間とすると、通常遊技状態において第2作動口34を狙った遊技を行っても、6回の遊技回(抽選)しか行えないことになる。これに対して、第1特図用の変動表示時間テーブルが選択された場合には、大当たり時・特別外れ時(図12(a))や通常外れ時(図12(b))のいずれであっても、最も長くても90secが選択される。そのため、通常遊技状態における消化効率は第1特図側の方が第2特図側よりも高く、第1発射操作を行って下第1作動口33Aを狙ったほうが、第2発射操作を行って第2作動口34を狙うよりも消化効率が高くなる。
一方、第1確変状態時(高確率モード及び低頻度サポートモード)における変動表示時間テーブルでは、図13に示すように、遊技結果が通常外れ結果である場合には、第2特図用の変動表示時間テーブル(図13(d))が選択された場合よりも、第1特図用の変動表示時間テーブル(図13(b))が選択された場合の方が、長い時間の変動表示時間となるように各テーブルが設定されている。つまり、通常遊技状態と変動表示時間の長さの関係が逆転する。そのため、第1確変状態における消化効率は、第2特図側の方が第1特図側よりも高く、第2発射操作を行って第2作動口34を狙ったほうが、第1発射操作を行って下第1作動口33Aを狙うよりも消化効率が高くなる。そして、第1確変状態時においては、当否抽選モードが高確率モードとなるため、大当たり結果となる確率も高くなる(図10参照)。そうすると、第2作動口34を狙うことで、比較的少ない遊技回数で、大当たり結果となることが期待できる。さらに、上記のとおり、第2作動口34への入賞に基づく第2特図用の当否テーブルでは、特別外れ結果となる確率が第1特図用の当否テーブルよりも高く設定されている。そのため、第1確変状態時においては、第2発射操作を行って第2作動口34へ入賞させることで、持ち球をさほど減らさずに第2特図側の当否抽選を受けることが可能となる。
第2確変状態時(高確率モード及び高頻度サポートモード)における変動表示時間テーブルでは、図14に示すように、遊技結果が通常外れ結果である場合には、第1特図用の変動表示時間テーブル(図14(b))が選択された場合よりも、第2特図用の変動表示時間テーブル(図14(d))が選択された場合の方が、長い時間の変動表示時間となるように各テーブルが設定されている。つまり、第1確変状態と第2確変状態とでは、変動表示時間の長さの関係が逆転する。そのため、第2確変状態における消化効率は第1特図側の方が第2特図側よりも高くなる。但し、第2確変状態においてはサポートモードが高頻度サポートモードとなるため、下第1作動口33Aを狙うよりも右第1作動口33Bを狙ったほうが、入球率は高くなる。より具体的には、右第1作動口33Bに設けられた電動役物331が頻繁にサポート状態となることによって、右第1作動口33Bへの入賞頻度が高まり、当該右第1作動口33Bへの入賞に伴う賞球(3個)を得ることによって、持ち球をさほど減らさずに第1特図側の当否抽選を受けることが可能となる。
各カウンタの説明(図9)に戻り、リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。より詳しくは、第1作動口33に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第1特図用保留エリアRAに格納され、第2作動口34に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第2特図用保留エリアRBに格納される。そして、ROM203のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルに基づいてリーチを発生させるか否かを決定することとしている(図12〜図14参照)。
ここで、リーチ表示(リーチ状態)とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置42を備え、可変入賞装置32A,32Bの開閉実行モードとなる遊技回にて変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となる遊技機において、図柄表示装置42における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
換言すれば、図柄表示装置42の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、開閉実行モードの発生に対応した大当たり図柄の組合せが成立する可能性があるリーチ図柄の組合せを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置42の表示画面内の予め設定された有効ライン上に、開閉実行モードの発生に対応した大当たり図柄の組合せが成立する可能性のあるリーチ図柄の組合せを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
図5の表示内容について具体的に説明すると、先ず全図柄列Z1〜Z3について高速変動表示が開始される。この場合、どの図柄が表示されているかは認識できない又は困難となっている。その後、上図柄列Z1の変動表示態様が、高速変動表示から、遊技者が表示されている図柄を認識することが容易な又はできる低速変動表示に切り換わる。そして、上図柄列Z1の変動表示が終了するとともに、下図柄列Z3の変動表示態様が高速変動表示から低速変動表示に切り換わる。その後、下図柄列Z3の変動表示が終了する。この場合、いずれかの有効ラインL1〜L5に同一の数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成される。そして、中図柄列Z2の変動表示が高速変動表示から低速変動表示に切り換わり、開閉実行モードが発生する場合には、リーチラインを形成している主図柄と同一の数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるようにして中段の図柄列Z2における図柄の変動表示が終了される。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組合せを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組合せを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ表示が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクタといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、特図表示部37の第1特図表示部37a及び第2特図表示部37bにおける変動表示時間と、図柄表示装置42における図柄の変動表示時間とをMPU202において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、変動種別カウンタCSは、遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。より詳しくは、第1作動口33に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第1特図用保留エリアRAに格納され、第2作動口34に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第2特図用保留エリアRBに格納される。
電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の電役保留エリアRに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって電動役物331を開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。例えば、C4=0〜190であれば、電動役物331を開放状態に制御し、C4=191〜250であれば、電動役物331を開放状態に制御しない。
既に説明したように、MPU202では、各実行エリアRAE,RBEに格納されている変動種別カウンタCSの値を用いて、第1特図表示部37a及び第2特図表示部37bにおける変動表示時間が決定されるが、その決定に際してはROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223が用いられる。また、MPU202では、各実行エリアRAE,RBEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1特図表示部37a及び第2特図表示部37bにおける停止結果が決定されるが、その決定に際してはROM203の停止結果テーブル記憶エリア224が用いられる。
<主制御装置81にて実行される各種処理について>
次に、主制御装置81内のMPU202にて各遊技回での遊技を進行させる上で実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU202では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理及びNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理とが実行されるが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
先ず、タイマ割込み処理について、図15のフローチャートを参照しながら説明する。本処理はMPU202により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS101では、各種検知センサの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置81に接続されている各種検知センサの状態を読み込むとともに、当該検知センサの状態(検知センサからの検知情報)を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。例えば、大入賞口321へ遊技球が入球したと判定した場合には、大入賞口用の入賞検知フラグを格納する。第2可変入賞装置32Bへの入賞が発生した(カウント用の検知センサ361にて遊技球を検知した)場合には、第2可変入賞装置32Bへの入賞用の入賞検知フラグを格納する。また、V入賞用領域356を遊技球が通過したと判定した場合には、V入賞用の検知フラグを格納する。そして、排出用領域357を遊技球が通過したと判定した場合には、排出用の検知フラグを格納する。なお、第2可変入賞装置32Bを設けない構成等、他のセンサを有さない構成においては、それらのセンサの状態読み込み処理を行わない構成とすればよい。
その後、ステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS104では、スルーゲート35への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行する。スルー用の入賞処理では、RAM204にスルーゲート用の入賞検知フラグが格納されているか否かを判定し、同フラグが格納されている場合には電役保留エリアRに記憶されている役物保留記憶数が4未満であることを条件として、前記ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC4の値を電役保留エリアRに格納する。また、今回の取得により更新された役物保留記憶数に対応させて、普図保留表示部41の表示(保留数の表示)を更新する処理を行う。そして、同入賞検知フラグを消去して当該スルーゲート用の入賞処理を終了する。
ステップS104のスルーゲート用の入賞処理を実行した後はステップS105に進み、当該ステップS105にて作動口33A,33B,34への入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行し、本タイマ割込み処理を終了する。
<作動口用の入賞処理>
ここで、図16のフローチャートを参照して作動口用の入賞処理について説明する。
ステップS201では、遊技球がいずれかの第1作動口33A,33Bに入賞(始動入賞)したか否かを下第1作動口33A及び右第1作動口33Bに対応した検知センサの検知状態により判定する。遊技球がいずれかの第1作動口33A,33Bに入賞したと判定すると、ステップS202では、払出制御装置77に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。続くステップS203では、第1特図用保留エリアRAの保留数記憶領域(第1保留数記憶エリアNA)に格納された値を読み出し、当該第1特図用保留エリアRAに保留記憶されている第1始動保留記憶数RaNが記憶可能な最大数(4)未満であるか否かを判定する。最大数未満である場合には、ステップS204にて、第1始動保留記憶数RaNを1加算する処理を実行する。その後、ステップS205にて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSの各値を格納する情報取得処理を行う。続くステップS206では、第1保留予告用の確認処理を実行する。かかる処理では、第1作動口33A,33Bへの入賞が発生したことの情報を演出制御装置82側へ出力するとともに、今回の第1作動口33A,33Bへの入賞に基づいて取得された保留情報についての遊技回の情報(当否判定、リーチ発生の有無、予告演出の発生の有無等の情報)を、演出制御装置82側へ出力する処理を行う。
ステップS201及びステップS203のいずれかで否定判定した場合、又はステップS206の処理を実行した後は、ステップS207へ進む。ステップS207では、遊技球が第2作動口34に入賞(始動入賞)したか否かを第2作動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。遊技球が第2作動口34に入賞したと判定すると、ステップS208にて払出制御装置77に遊技球を1個払い出させるための賞球コマンドをセットする。続くステップS209では、第2特図用保留エリアRBの保留数記憶領域(第2保留数記憶エリアNB)に格納された値を読み出し、当該第2特図用保留エリアRBに保留記憶されている第2始動保留記憶数RbNが記憶可能な最大数(4)未満であるか否かを判定する。最大数未満である場合には、ステップS210にて、第1始動保留記憶数RaNを1加算する処理を実行する。その後、ステップS211にて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSの各値を格納する情報取得処理を行う。続くステップS212では、第2保留予告用の確認処理を実行する。かかる処理では、第2作動口34への入賞が発生したことの情報を演出制御装置82側へ出力するとともに、今回の第2作動口34への入賞に基づいて取得された保留情報についての遊技回の情報(当否判定、リーチ発生の有無、予告演出の発生の有無等の情報)を、演出制御装置82側へ出力する処理を行う。ステップS207及びステップS209のいずれかで否定判定した場合、又はステップS212の処理を実行した後は、本作動口用の入賞処理を終了する。
なお、上記ステップS202,ステップS208にてセットした賞球コマンドは、後述する通常処理の外部出力処理にて払出制御装置77に対して送信される。また、ステップS206,ステップS212にてセットした保留情報のコマンド(保留コマンド)も、通常処理の外部出力処理にて演出制御装置82に対して送信される。これら保留コマンドには第1作動口33A,33B及び第2作動口34への入賞のうちいずれの作動口への入賞に基づくものであるかの情報が含まれており、演出制御装置82においては当該保留コマンドを受信することにより特図表示領域Ga,Gbにおける表示を、保留個数の増加に対応させて変更するための処理を実行する。
具体的には、演出制御装置82を経由して表示制御装置212にて同コマンドを受信したコマンドがいずれかの第1作動口33A,33Bへの入賞に対応している場合には、表示画面42aにて設定された第1作動口用の特図表示領域Gaに上記保留用画像を表示させるための処理を実行する(図5(b)参照)。第1作動口用の特図表示領域Gaにおいては右側から順次保留画像が表示されるようになっており、例えば第1作動口用の第1始動保留記憶数RaNが1であれば右端の第1単位保留表示領域Ga1に保留画像が表示され、第1始動保留記憶数RaNが4であれば全ての単位保留表示領域Ga1〜Ga4に保留画像が表示されるようになっている。また、演出制御装置82を経由して表示制御装置212にて同コマンドを受信したコマンドが第2作動口34への入賞に対応している場合には、表示画面42aにて設定された第2作動口用の特図表示領域Gbに保留画像を表示させるための処理を実行する(図5(b)参照)。第2作動口用の特図表示領域Gbにおいては左側から順次保留画像が表示されるようになっており、例えば第2作動口用の第2始動保留記憶数RbNが1であれば左端の第1単位保留表示領域Gb1に保留画像が表示され、始動保留記憶数RbNが4であれば全ての単位保留表示領域Gb1〜Gb4に保留画像が表示されるようになっている。
<通常処理>
次に、通常処理の流れを図17のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS301〜S307の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS309,S310のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理においては先ず、ステップS301にて外部信号出力処理を実行する。ステップS301の外部信号出力処理では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置77に対して送信する。また、変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンドや保留コマンド等の演出用コマンドが設定されている場合にはそれを演出制御装置82に対して送信する。
次に、ステップS302では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントするとともに、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS303では、いずれかの第1作動口33A,33Bへの入賞に基づく各遊技回における遊技を制御するための第1遊技回制御処理を実行する。この第1遊技回制御処理では、第1特図側の大当たり判定、図柄表示装置42による図柄の変動表示の設定、第1特図表示部37aの表示制御などを行う。
ステップS303の第1遊技回制御処理を実行した後は、ステップS304に進み、第2作動口34への入賞に基づく各遊技回における遊技を制御するための第2遊技回制御処理を実行する。この第2遊技回制御処理では、第2特図側の大当たり判定、図柄表示装置42による図柄の変動表示の設定、第2特図表示部37bの表示制御などを行う。
ステップS303及びステップS304にて各遊技回制御処理を実行した後は、ステップS305にて、遊技状態移行処理を実行する。この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。なお、ステップS303〜ステップS305の処理についての詳細は後述する。
続くステップS306では、右第1作動口33Bに設けられた電動役物331を駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、RAM204の電役保留エリアRに格納されている電動役物開放カウンタC4から取得した数値情報を用いて電動役物331を開放状態とするか否かの電役開放抽選を行うとともに、電役開放状態当選となった場合には電動役物331の開閉処理を実行する。また、電役開放抽選の抽選結果を教示するように、普図表示部38の表示制御などを行う。
ここで、既に説明したとおり、電動役物331によるサポートの態様として、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとが設定されており、遊技状態移行処理にていずれかのサポートモードへの移行が行われる。この処理を経てRAM204の各種フラグ格納エリア234に高頻度サポートフラグがセットされている場合は高頻度サポートモードとなり、当該フラグがセットされていない場合には低頻度サポートモードとなる。
電役サポート用処理では、RAM204の各種フラグ格納エリア234に高頻度サポートフラグがセットされているか否かを判定することで、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。そして、高頻度サポートモードである場合には低頻度サポートモードの場合よりも、電役開放状態当選となった際に、電動役物331が開放状態となる回数を多く設定するとともに、1回の開放時間を長く設定する。また、高頻度サポートモードである場合は、電役開放状態当選となり電動役物331の開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間が、1回の開放時間よりも短くなるように設定する。
ちなみに、開閉実行モードに移行した場合には、RAM204の各種フラグ格納エリア234に高頻度サポートフラグがセットされていたとしても、サポートモードは強制的に低頻度サポートモードに設定される。
その後、ステップS307では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、電源及び発射制御装置78から発射許可信号を入力していることを条件として、所定期間(例えば、0.6sec)に1回、遊技球発射機構27のソレノイドを励磁する。これにより、遊技球が遊技領域PEに向けて打ち出される。
続くステップS308にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。
つまり、ステップS309では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM204の該当するエリアに格納する。また、ステップS310では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1加算するとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM204の該当するエリアに格納する。
ここで、ステップS301〜S307の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCSについてもランダムに更新することができる。
<第1遊技回制御処理>
次に、ステップS303の第1遊技回制御処理を図18〜図22のフローチャートを参照して説明する。
第1遊技回制御処理では、先ずステップS401にて、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM204の各種フラグ格納エリア234に開閉実行モードフラグ(開閉実行状態情報)が格納(記憶)されているか否かを判定する。当該開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理にて遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合に格納され、同じく遊技状態移行処理にて開閉実行モードを終了させる場合に消去される。
開閉実行モード中である場合には、ステップS402以降の処理、すなわちステップS403〜ステップS407の遊技回開始用処理及びステップS408〜ステップS414の遊技回進行用処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。つまり、開閉実行モード中である場合には、いずれかの第1作動口33A,33Bへの入賞が発生しているか否かに関係なく、第1特図側の遊技回が開始されることはない。
開閉実行モード中でない場合には、ステップS402にて、第1特図表示部37aが変動表示中であるか否かを判定する。なお、この判定は、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1変動表示中フラグ(第1変動表示中情報)が格納(記憶)されているか否かを判定することにより行う。第1変動表示中フラグは、第1特図表示部37aについて変動表示を開始させる場合に格納され、その変動表示が終了する場合に消去される。
第1特図表示部37aが変動表示中でない場合には、ステップS403〜ステップS407の遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ずステップS403にて、第1始動保留記憶数RaNが「0」か否かを判定する。第1始動保留記憶数RaNが「0」である場合とは、下第1作動口33A及び右第1作動口33Bのいずれへの入賞も発生していないことを意味する。したがって、そのまま第1遊技回制御処理を終了する。第1始動保留記憶数RaNが「0」でない場合には、ステップS404にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第2当選フラグ又は特別外れフラグが格納されているか否かを判定する。第2当選フラグは、第2特図側の抽選にて大当たり当選した場合に格納され、当該大当たりに基づく開閉実行モードの終了時に消去されるフラグである。また、特別外れフラグは、特別外れ結果となることに基づいて格納され、当該特別外れ結果に基づく開閉実行モードの終了時に消去されるフラグである。第2当選フラグ又は特別外れ結果フラグが格納されている場合には、そのまま第1遊技回制御処理を終了する。
すなわち、本実施形態では、第1特図側の抽選系と第2特図側の抽選系とを並行して実行可能としつつも、一方の抽選系にて大当たりとなった場合には、他方の抽選系の遊技回の開始を制限する構成としている。このようにすることで、せっかく一方の抽選系にて大当たりとなったのにもかかわらず、他方の抽選系の結果が気になるあまり、当該大当たりに集中できない、といった事象を回避することが可能となる。
また、他方の抽選系における大当たりだけでなく、特別外れ結果についても、その結果となることに基づいてもう一方の抽選系の遊技回の開始を制限する構成としている。このようにすれば、特別外れ結果となる遊技回の実行中に他方の抽選系にて大当たり結果となる遊技回が開始されてしまって開閉実行モードが重複してしまう、といった事象を回避することが可能となる。
このように、本実施形態では、複数の抽選系を並行して実施可能な構成としつつも、他方を制限し得る結果を設定する構成としている。つまり、これら複数の抽選系を並行して実施する場合もあれば、独立して実施される場合もあり、並行抽選による抽選の効率化や遊技性の向上を図りつつも、関心を寄せさせたい側の抽選系を際立たせることが可能となっている。
ステップS404にて第2当選フラグ又は特別外れフラグが格納されていない場合、ステップS405にて第1特図用保留エリアRAに記憶されているデータを変動表示用に設定するための第1データ設定処理を実行し、さらにステップS406にて第1特図表示部37a及び図柄表示装置42における変動表示を開始させるための第1変動開始処理を実行する。そして、ステップS407にてこれら変動表示を開始させるための変動用コマンド及び種別コマンドを送信設定した後、第1遊技回制御処理を終了する。変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理の外部出力処理にて演出制御装置82へ送信される。演出制御装置82では、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、表示制御装置212を制御して表示画面42aにおける図柄の変動表示等の遊技回演出を開始させる。
ここで、ステップS405の第1データ設定処理及びステップS406の第1変動開始処理について、以下に詳細に説明する。
先ず、第1データ設定処理について、図19のフローチャートを参照して説明する。
データ設定処理では、先ずステップS501にて、第1始動保留記憶数RaNを「1」減算する処理を実行する。続くステップS502では、第1特図用保留エリアRAの第1エリアRA1に格納されたデータを第1実行エリアRAEに移動する。続くステップS503では、第1特図用保留エリアRAの記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1エリアRA1〜第4エリアRA4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアRA1のデータをクリアすると共に、第2エリアRA2→第1エリアRA1、第3エリアRA3→第2エリアRA2、第4エリアRA4→第3エリアRA3といった具合に各エリア内のデータをシフトする。その後、ステップS504にて、第1特図用保留エリアRAのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である演出制御装置82に認識させるための情報である第1シフトコマンド(第1シフト発生情報)を設定する。この場合、ROM203のコマンド情報記憶エリア225から、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1特図用保留エリアRAに対応していることの情報、すなわちいずれかの第1作動口33A,33Bに対応していることの情報を含む第1シフトコマンドを選定し、その選定した第1シフトコマンドを演出制御装置82への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本データ設定処理を終了する。
ステップS504にて設定された第1シフトコマンドは、通常処理における外部出力処理にて、演出制御装置82に送信される。演出制御装置82では、受信した第1シフトコマンドに基づいて、可変表示ユニット36の第1特図保留表示部43aにおける表示や、図柄表示装置42の第1特図表示領域Gaにおける表示を、保留個数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。
次に、ステップS406の第1変動開始用処理について、図20のフローチャートを参照して説明する。
第1変動開始用処理では、先ずステップS601にて当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM204の各種フラグ格納エリア234に高確率モードフラグ(高確率状態情報)が格納(記憶)されているか否かを判定する。高確率モードフラグは、V確変用開閉実行モードにおいて第2可変入賞装置32BにおけるV入賞用領域356を遊技球が通過したことに基づいて格納され、その後にいずれかの大当たり結果が発生した場合に消去されるフラグである。
高確率モードでない場合には、ステップS602にて低確率モード用の当否テーブルを取得して、ステップS604にて当否判定を行う。具体的には、第1実行エリアRAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、低確率モード時の第1特図用当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する(図10(a))。一方、高確率モードである場合には、ステップS602にて高確率モード用の当否テーブルを取得して、ステップS604にて当否判定を行う。具体的には、第1実行エリアRAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、高確率モード時の第1特図用当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する(図10(b))。
ステップS604の処理の後は、ステップS605〜ステップS616にて、今回の遊技回の遊技結果を設定するための処理を実行するとともに、今回の遊技回において第1特図表示部37aにて実行される変動表示を終了させる場合の停止結果を設定するための処理などを実行する。この場合に、停止結果を設定する場合には、ROM203における停止結果情報群記憶手段としての停止結果テーブル記憶エリア224に記憶されている各種停止結果テーブル(停止結果情報群)が参照される。
具体的には、先ずステップS605にて、ステップS604における抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。大当たり当選である場合には、ステップS606〜ステップS612において、大当たり当選である場合における遊技結果を設定するための処理及び停止結果を設定するための処理などを実行する。
ステップS606では、RAM204の各種フラグ格納エリア234に第1当選フラグを格納する処理を実行する。第1当選フラグは、第1特図側の抽選にて大当たり当選した場合に格納され、当該大当たりに基づく開閉実行モードの終了時に消去されるフラグである。詳細は後述するが、当該第1当選フラグが格納されることにより、第2特図側の遊技回の開始の制限、及び変動表示の中止のための処理が行われる。
続くステップS607では、第1特図表示部用の振分テーブル(図11(a))を参照して振分判定を行う。具体的には、第1実行エリアRAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、Vなし大当たり結果の数値範囲、第1Vあり大当たり結果の数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
ステップS608では、ステップS607の処理結果に基づいて、今回の大当たりが第1Vあり大当たり結果であるか否かを判定する。第1Vあり大当たり結果である場合には、ステップS609へ進み、第1Vあり大当たり結果が発生することとなる停止結果が第1特図表示部37aにて表示した状態で当該第1特図表示部37aの変動表示を終了させるための第1Vあり大当たり用の停止結果設定処理を実行する。また、ステップS610では、今回の遊技結果が第1Vあり大当たり結果であることを示すための情報である第1Vフラグを、RAM204の各種フラグ格納エリア234に格納する。
ステップS608にて否定判定した場合とは、今回の大当たり結果がVなし大当たり結果であることを意味する。この場合、ステップS611にて、Vなし大当たり結果が発生することとなる停止結果が第1特図表示部37aにて表示した状態で当該第1特図表示部37aの変動表示を終了させるためのVなし大当たり用の停止結果設定処理を実行する。また、ステップS612では、今回の遊技結果がVなし大当たり結果であることを示すための情報である通常フラグを、RAM204の各種フラグ格納エリア234に格納する。
ステップS605にて大当たり結果ではないと判定した場合、ステップS613に進み、今回の外れ結果が特別外れ結果であるか否かを判定する。特別外れ結果である場合には、ステップS614に進み、特別外れ結果が発生することとなる停止結果が第1特図表示部37aにて表示した状態で当該第1特図表示部37aの変動表示を終了させるための特別外れ用の停止結果設定処理を実行する。また、ステップS615では、今回の遊技結果が特別外れ結果であることを示すための情報である特別外れフラグを、RAM204の各種フラグ格納エリア234に格納する。ステップS613にて特別外れ結果ではないと判定した場合は、今回の外れ結果が通常外れ結果であることを意味する。この場合、ステップS616にて、通常外れ結果が発生することとなる停止結果が第1特図表示部37aにて表示した状態で当該第1特図表示部37aの変動表示を終了させるための通常外れ用の停止結果設定処理を実行する。
ステップS610、ステップS612、ステップS615及びステップS616のいずれかの処理を実行した後は、ステップS617に進む。ステップS617では、第1変動表示時間の設定処理を実行する。その後、ステップS618にて第1特図表示部37aにおける変動表示を開始させてから第1変動開始処理を終了する。
ここで、ステップS617の第1変動表示時間の設定処理について、図21のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS701では、現在のサポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。高頻度サポートモードではなく低頻度サポートモードである場合には、ステップS702へ進み、現在の当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。ステップS702にて高確率モードではなく低確率モードである場合、すなわち、低頻度サポートモード且つ低確率モードである通常遊技状態である場合には、ステップS703にて通常遊技状態用の変動表示時間テーブルを取得する。
通常遊技状態用の変動表示時間テーブルは、図12(a)及び図12(b)に示すように、いずれかの大当たり結果又は特別外れ結果である場合の変動表示時間テーブル(図12(a))と、通常外れ結果である場合の変動表示時間テーブル(図12(b))とが設定されており、上記のステップS610、ステップS612及びステップS615の各処理の結果に基づいて、対応する変動表示時間テーブルを選択する。すなわち、第1Vフラグ、通常フラグ及び特別外れフラグのいずれかが格納されていれば、図12(a)の変動表示時間テーブルを取得し、いずれのフラグも格納されていなければ(通常外れ結果であれば)、図12(b)の変動表示時間テーブルを取得する。それぞれの変動表示時間テーブルでは、保留情報のうちのリーチ乱数カウンタC3、変動種別カウンタCS及び変動開始時の第1始動保留記憶数RaNによって、変動表示時間が異なるように設定されている。より具体的には、リーチ発生の有無は基本的にはリーチ乱数カウンタC3によって定まり、リーチ非発生時とリーチ発生時との変動表示時間を比較すると、リーチ発生時の方がリーチ非発生時よりも長い変動表示時間が選択され易くなっている。また、リーチ発生時においては、リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSの値によってリーチの種類が異なっている。リーチの種類としては、ノーマルリーチA,BとスーパーリーチA〜Cとが設定されている。ノーマルリーチA及びスーパーリーチA〜Cは第1始動保留記憶数RaNの数によらず同一の変動表示時間が設定されるリーチである。そして、その変動表示時間は、ノーマルリーチA、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチCの順で長くなるように設定されており、スーパーリーチCが最も長い変動表示時間が選択される。一方、ノーマルリーチB及びリーチ非発生時においては、基本的には第1始動保留記憶数RaNの値が多いほど短い変動表示時間が選択され易くなっている。なお、本実施形態では、長い変動表示時間が選択されるほど、大当たり結果や特別外れ結果である期待度が高くなるように設定されている。
ステップS701にて否定判定し、且つステップS702にて肯定判定した場合、すなわち、低頻度サポートモード且つ高確率モードの第1確変状態である場合は、ステップS704にて第1確変状態用の変動表示時間テーブルを取得する。
第1確変状態用の変動表示時間テーブルは、図13(a)及び図13(b)に示すように、いずれかの大当たり結果又は特別外れ結果である場合の変動表示時間テーブル(図13(a))と、通常外れ結果である場合の変動表示時間テーブル(図13(b))とが設定されており、上記のステップS610、ステップS612及びステップS615の各処理の結果に基づいて、対応する変動表示時間テーブルを選択する。すなわち、第1Vフラグ、通常フラグ及び特別外れフラグのいずれかが格納されていれば、図13(a)の変動表示時間テーブルを取得し、いずれのフラグも格納されていなければ(通常外れ結果であれば)、図13(b)の変動表示時間テーブルを取得する。第1確変状態時の変動表示時間テーブルでは、リーチ乱数カウンタC3、変動種別カウンタCS及び変動開始時の第1始動保留記憶数RaN等にかかわらず、相対的に長短となる長時間態様と短時間態様とが遊技結果に応じてそれぞれ定められている。すなわち、いずれかの大当たり結果又は特別外れ結果であれば、短時間態様である10secの変動表示時間が選択され、通常外れ結果であれば長時間態様である6000secの変動表示時間が選択される。つまり、第1確変状態においては、いずれかの大当たり結果又は特別外れ結果である場合を除き、第1特図側の消化効率が低くなるように設定されている。
ステップS701にて肯定判定した場合、すなわち高頻度サポートモードである場合は、現在の遊技状態が第2確変状態であることを意味する。この場合、ステップS705にて第2確変状態用の変動表示時間テーブルを取得する。
第2確変状態用の変動表示時間テーブルは、図14(a)及び図14(b)に示すように、いずれかの大当たり結果又は特別外れ結果である場合の変動表示時間テーブル(図14(a))と、通常外れ結果である場合の変動表示時間テーブル(図14(b))とが設定されており、上記のステップS610、ステップS612及びステップS615の各処理の結果に基づいて、対応する変動表示時間テーブルを選択する。これらの変動表示時間テーブルにおける変動表示時間の振分は、基本的には上記通常遊技状態時の変動表示時間テーブルと同じである。すなわち、保留情報のうちのリーチ乱数カウンタC3、変動種別カウンタCS及び変動開始時の第1始動保留記憶数RaNによって、変動表示時間が異なるように設定されている。但し、第2確変状態における変動表示時間テーブルでは、通常遊技状態における変動表示時間よりも短い時間が選択され易くなっており、第1特図側の抽選系の消化効率が高くなるように設定されている。
ステップS703〜ステップS705のいずれかの処理を実行した後は、各処理にて取得した変動表示時間テーブルを参照して、ステップS706にて今回の第1特図側の遊技回における変動表示時間を設定する処理を実行してから、第1変動表示時間の設定処理を終了する。RAM204の各種カウンタエリア233には、第1特図側の遊技回と第2特図側の遊技回との変動表示時間をそれぞれ別々にカウントする第1経過カウンタと第2経過カウンタとが設けられている。これら各経過カウンタは、所定周期(2msec)で1ずつ減算されるカウンタであり、MPU202は当該経過カウンタを参照することで、現状の遊技回の残りの変動表示時間を把握することが可能となっている。そして、ステップS706では、今回選択した変動表示時間に対応する数値情報を、第1特図側の遊技回の変動表示時間のカウントを行う第1経過カウンタに入力する処理を実行する。
第1遊技回制御処理(図18)の説明に戻り、ステップS402にて第1特図表示部37aの変動表示が行われていると判定した場合には、ステップS408へ進む。ステップS408では、上記第1経過カウンタを参照して、今回の第1特図側の遊技回における変動表示時間が経過したか否かを判定する。経過していないと判定した場合には、ステップS409にて、RAM204に第2当選フラグが格納されているか否か、すなわち、第2特図側の抽選系でいずれかの大当たり結果が発生したか否かを判定する。第2当選フラグが格納されていない場合には、ステップS410に進み、変動表示用処理を実行してから、第1遊技回制御処理を終了する。変動表示用処理は、第1特図表示部37aにおける変動表示(発光部の発光制御)を行う処理である。
ステップS409にて第2当選フラグが格納されていると判定した場合には、ステップS411及びステップS412の強制終了用の処理を行う。これらの処理については、後に詳細に説明する。
ステップS408にて変動表示時間が経過して、第1特図側の遊技回の終了タイミングである場合には、ステップS413へ進む。ステップS413では、変動終了用処理を実行する。かかる処理では、上記ステップS609、ステップS611、ステップS614及びステップS616のいずれかの処理にて設定した停止結果が表示されるように第1特図表示部37aを制御する。そして、ステップS414にて変動終了コマンドを設定してから、第1遊技回制御処理を終了する。変動終了コマンドは、通常処理における外部出力処理にて演出制御装置82へ送信される。演出制御装置82では、変動終了コマンドを受信したことに基づいて、実行中の図柄の変動表示を今回の遊技結果に対応する停止結果として終了するように表示制御装置212を制御する。
ここで、ステップS411及びステップS412の強制終了用の処理について説明する。本実施形態では、遊技回の開始時に設定する変動表示時間が経過する場合以外に、遊技回が途中で終了する場合が設定されている。上記のとおり、本実施形態では、第1特図及び第2特図の両抽選系が並行して実行される構成であり、上記変動表示時間が経過した場合以外に遊技回が終了する場合とは、他方の抽選系で大当たり結果が発生した場合である。
すなわち、ステップS411の強制終了処理では、図22のフローチャートに示すように、ステップS801にて変動中の遊技回の遊技結果を通常外れ結果に書き換える処理を実行する。ここで、本実施形態では、両抽選系が並行して実行されるものの、両抽選系において同時に大当たり結果が発生し得ない構成としている。すなわち、上記ステップS404のように、第1特図側の抽選の開始時において他方の第2特図側の抽選系で大当たりが発生しているか否かの判定処理が行われる。そして、大当たりが発生していれば、第1特図側の抽選が実施されないように設定されている。第2特図側の第2遊技回制御処理については後述するが、基本的には第1特図側の処理と同様の処理構成となっており、同様に、第1特図側で大当たりが発生していれば、第2特図側の抽選が実施されないように設定されている。このようにすることで、遊技回を途中で終了させて通常外れ結果に書き換える場合、すなわち、ステップS801の処理が行われる場合に、大当たり結果を消滅させてしまうことがなく、遊技者が不利益を被ることが回避されている。
ステップS801の処理を実行した後は、ステップS802にて第1経過カウンタの値を0とする。これにより、第1特図側の遊技回の変動表示時間が0となる。その後、本強制終了処理を終了する。ステップS411の強制終了処理を実行した後は、ステップS412にて強制終了コマンドを設定してから、第1遊技回制御処理を終了する。強制終了コマンドは、通常処理における外部出力処理にて演出制御装置82へ出力される。演出制御装置82では、強制終了コマンドを受信したことに基づいて、実行中の遊技回を強制的に終了させる処理を行う。但し、強制終了コマンドが設定される場合とは、他方(上記であれば第2特図側)の抽選系統で大当たりが発生した場合である。そこで、演出制御装置82では、強制終了コマンドを受信したことに基づいて、実行中の図柄の変動表示を大当たり結果に対応する停止結果としてから遊技回を終了するように表示制御装置212を表示制御する。このようにすることで、遊技回を楽しんでいた遊技者にとって、その楽しみが途中で奪われてしまうことにより遊技への意欲が極端に低下してしまうことを回避することが可能となる。
<第2遊技回制御処理>
次に、通常処理における304の第2遊技回制御処理について図23〜図26のフローチャートを参照しながら説明する。なお、第2遊技回制御処理は、基本的には、第1遊技回制御処理と同様の処理であるため、相違点を主に説明する。
すなわち、第2遊技回制御処理では、先ずステップS901にてステップS401と同様に開閉実行モード中であるか否かを判定する。開閉実行モードであれば、そのまま第2遊技回制御処理を終了する。ステップS902では、第2特図表示部37bの変動表示中であるか否かを判定する。変動表示中ではない場合には、ステップS903にて、第2始動保留記憶数RbNを参照して、第2特図側の保留情報が記憶されている状況であるか否かを判定する。第2特図側の保留情報が記憶されていれば、ステップS904にて第1当選フラグ又は特別外れフラグが格納されているか否かを判定する。いずれも格納されていなければ、ステップS905にて第2データ設定処理を実行し、ステップS906にて第2変動開始用処理を実行し、その後、ステップS907にて変動用コマンド及び種別コマンドを演出制御装置82への送信対象として設定してから、第2遊技回制御処理を終了する。
ステップS905の第2データ設定処理は、上記第1データ設定処理に対応するものである。すなわち、図24のフローチャートに示すように、ステップS1001にて第2始動保留記憶数RbNの減算処理を行い、ステップS1002にて第2特図用保留エリアRBにおける第1エリアRB1の保留情報を第2実行エリアRBEへ移動する処理を行う。その後、ステップS1003にて、各エリアRB1〜RB4のシフト処理を行い、ステップS1004にて第2シフトコマンド(第2シフト発生情報)を演出制御装置82への送信対象として設定してから、第2データ設定処理を終了する。演出制御装置82では、受信した第2シフトコマンドに基づいて、可変表示ユニット36の第2特図保留表示部43bにおける表示や、図柄表示装置42の第2特図表示領域Gbにおける表示を、保留個数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。
ステップS906の第2変動開始用処理は、上記第1変動開始用処理に対応するものである。すなわち、図25のフローチャートに示すように、ステップS1101〜ステップS1105にて今回の第2特図側の遊技回における遊技結果を判定するための処理を実行する。この場合、ステップS1102ではステップS602とは異なり、低確率モード時の第2特図用当否テーブル(図10(c))を取得し、ステップS1103ではステップS603とは異なり、高確率モード時の第2特図用当否テーブル(図10(d))を取得する。既に説明したとおり、第1特図側と第2特図側の抽選系において、大当たり結果となる確率は同じであるものの、特別外れ結果となる確率がそれぞれの抽選系にて異なっている。より具体的には、第2特図側の方が第1特図側よりも特別外れ結果となる確率が高くなっている。
ステップS1104にて当否判定処理を行った後は、ステップS1105にて、今回の第2特図側の遊技回の遊技結果が大当たり結果であるか否かを判定する。大当たり結果である場合には、ステップS1106に進み、RAM204に第2当選フラグを格納する処理を実行する。この処理によって、上記ステップS404にて肯定判定して第1特図側の遊技回の開始を制限したり、ステップS409にて肯定判定して第1特図側の遊技回を強制終了させることが可能となる。
ステップS1107では、振分判定処理を実行する。かかる処理では、ステップS607とは異なり、第2特図用の振分テーブル(図11(b))を取得して、今回の大当たり結果の種類を判定する。既に説明したとおり、第2特図用の振分テーブルでは、Vなし大当たり結果に対応する振分が設定されておらず、第1Vあり大当たり結果又は第2Vあり大当たり結果に振り分けられるように設定されている。
ステップS1108では、今回の大当たり結果が第1Vあり大当たり結果であるか否かを判定する。第1Vあり大当たり結果である場合には、ステップS1109及びステップS1110にて第1Vあり大当たり結果用の処理を行う。ステップS1109及びステップS1110の処理は、ステップS609及びステップS610の処理と同様である。
ステップS1108にて第1Vあり大当たり結果ではないと判定した場合とは、今回の大当たり結果が第2Vあり大当たり結果であることを意味する。この場合、ステップS1111にて第2Vあり大当たり用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、第2Vあり大当たり結果が発生することとなる停止結果が第2特図表示部37bにて表示した状態で当該第2特図表示部37bの変動表示を終了させるため処理を行う。また、ステップS1112では、今回の遊技結果が第2Vあり大当たり結果であることを示すための情報である第2Vフラグを、RAM204の各種フラグ格納エリア234に格納する。
ステップS1105にて否定判定した場合、ステップS1113〜ステップS1116にて外れ用の処理を行う。これらの処理は、上記ステップS613〜ステップS616の処理と同様の処理であるため、説明を省略する。
ステップS1110、ステップS1112、ステップS1115及びステップS1116のいずれかの処理を実行した後は、ステップS1117に進む。ステップS1117では、第2変動表示時間の設定処理を実行する。その後、ステップS1118にて変動表示を開始する処理を実行してから、第2変動開始用処理を終了する。
ステップS1117の第2変動表示時間の設定処理は、上記第1変動表示時間の設定処理に対応するものである。すなわち、図26のフローチャートに示すように、ステップS1201の高頻度サポートモードであるか否かの判定処理、及びステップS1202の高確率モードであるか否かの判定処理により、現在の遊技状態を把握する。そして、通常遊技状態であればステップS1203にて通常遊技状態時の変動表示時間テーブルを取得し、第1確変状態であればステップS1204にて第1確変状態時の変動表示時間テーブルを取得し、第2確変状態であればステップS1205にて第2確変状態時の変動表示時間テーブルを取得する。その後、ステップS1206にて変動表示時間を第2経過カウンタに設定する処理を実行してから、第2変動表示時間の設定処理を終了する。
但し、第1特図側と第2特図側とで、各遊技状態において設定され易い変動表示時間の長短が異なっている。すなわち、第2特図側では、通常遊技状態においては、大当たり結果及び特別外れ結果であれば短時間態様である10secが選択される(図12(c))一方、それ以外の通常外れ結果であれば長時間態様である6000secが選択される(図12(d))。そのため、通常遊技状態においては、いずれかの大当たり結果又は特別外れ結果である場合を除き、第2特図側の消化効率が低くなるように設定されている。
つまり、通常遊技状態においては第2特図側の遊技よりも第1特図側の遊技の方が遊技の進行が速くなる。また、右第1作動口33Bは通常遊技状態(低頻度サポートモード)における入賞率が低く設定されており、ほとんど入賞しないように設定されている。そのため、第1特図側の遊技として第1発射態様(左打ち)で下第1作動口33Aを狙った遊技と、第2発射態様(右打ち)で右第1作動口33Bを狙った遊技とを比較すると、第1発射態様で下第1作動口33Aを狙ったほうが、第2発射態様による遊技よりも第1特図側の遊技を進行させるうえで好ましい遊技態様といえる。
ここで、第2発射態様によれば、右第1作動口33Bへの入球は期待できないものの、第2作動口34への入球は期待できるものと考えられる。そして、第2作動口34への入賞に基づく第2特図側の遊技であれば、大当たりとなる当否抽選の確率は第1特図側の遊技と変わらないものの、特別外れ結果となる確率は第1特図側の遊技よりも高くなっている(図10)。そのため、特別外れ結果による開閉実行モードによって、賞球を得つつ第2特図側の遊技又は第1特図側の遊技を進行させようとする行為が行われることも考えられる。しかし、上記のように第2特図側の遊技回の変動表示時間は、通常外れであれば6000secが設定されるため、仮に1回目の第2特図側の遊技回にて通常外れ結果となると、次に第2特図側の当否抽選を受け得る機会は6000sec後となり、特別外れ結果を狙って第2特図側の当否抽選を受けるメリットは非常に低くなる。その点からも、通常遊技状態であれば、第1発射態様にて下第1作動口33Aを狙う遊技が遊技者にとってメリットが生じ易い遊技といえる。
また、第2特図側の第1確変状態においては、保留情報のうちのリーチ乱数カウンタC3、変動種別カウンタCS及び変動開始時の第2始動保留記憶数RbNによって、変動表示時間が異なるように設定されている(図13(c)及び図13(d))。但し、第1確変状態における変動表示時間テーブルでは、通常遊技状態における第1特図側の変動表示時間よりも短い時間が選択され易くなっており、通常遊技状態における第1特図側の抽選系の消化効率よりも第1確変状態における第2特図側の抽選系の消化効率の方が高くなるように設定されている。
つまり、第1確変状態時において第1特図側の遊技を行わせようと第1作動口33A,33Bへの入賞を発生させる遊技を行うと、変動表示時間は大当たり結果又は特別外れ結果である場合を除き、6000secが選択されるため、実質的に遊技を進行させることが困難となる。つまり、第1確変状態のように当否抽選の確率が高くなったとしても、遊技ホールの一般的な営業時間(例えば9時から22時の13時間)内に確率の分母分の抽選を行わせることが困難となる。そうすると、第1確変状態時において大当たり結果となることを望むのであれば、遊技者は推奨される遊技(第1特図側の遊技ではなく、第2特図側の遊技)を行うものと考えられる。
また、第1確変状態時においても、例えば通常遊技状態から第1確変状態へ移行して間もない状況等においては、第2作動口34への入賞が発生しておらず第2特図側の保留情報が存在しない場合も想定される。この場合、第1特図側の遊技回だけが進行することとなるが、上記のように通常外れ結果であれば長時間(6000sec)の変動表示時間が設定されることになるため、第2特図側の保留情報が取得されるまでに十分な時間が確保されているといえる。また、図13(c)、図13(d)に示すように、第1確変状態時に第2特図側の遊技回で設定される変動表示時間としては、長くても30secであり、当否抽選の確率の分母分の第2特図側の遊技回の変動表示時間のトータルの時間は、第1特図側の外れ遊技回の変動表示時間よりも短くなっている。そのため、第1確変状態時において、第1特図側の外れ遊技回を実行中に第2特図側の当否抽選にて大当たり結果(特別外れ結果)となり易いように設定されている。
但し、第1確変状態時に移行してから第1特図側の1回目の遊技回で大当たり結果となった場合、第2特図側の保留情報がなかったりすると、第1特図側の振分テーブル(図11(a))を参照される。その結果、第1確変状態にもかかわらず、Vなし大当たり結果に振り分けられる可能性もあり、この場合、第2確変状態を経ずに通常遊技状態へ移行してしまう。そのため、遊技者としては、第1確変状態へ移行したら第1特図側の1回目の遊技回で大当たり結果とならないことを願うとともに、第2特図側の保留情報が存在しない事象を回避するように遊技するものと考えられる。その点、第1確変状態への移行前には、開閉実行モードを経る構成としており、開閉実行モードの推奨遊技は第2発射態様(右打ち)による遊技である。また、第2発射態様にて遊技を行えば第2作動口34への入賞が期待できる。そうすると、開閉実行モードを推奨遊技通り行えば、当該開閉実行モード中に第2作動口34への入賞が発生し、第1確変状態へ移行する際には第2特図側の保留情報が貯まっていることが想定される。
第2特図側の第2確変状態においては、通常遊技状態と同様に、大当たり結果及び特別外れ結果であれば短時間態様である10secが選択される(図14(c))一方、それ以外の通常外れ結果であれば長時間態様である6000secが選択される(図14(d))。そのため、第2確変状態においては、いずれかの大当たり結果又は特別外れ結果である場合を除き、第2特図側の消化効率が低くなるように設定されている。
つまり、第2確変状態時において第2発射態様にて右第1作動口33Bへの入賞を発生させる場合に、第2作動口34への入賞も発生し得るが、この第2作動口34への入賞に基づく第2特図側の遊技回では、大当たり結果又は特別外れ結果である場合を除き、6000secの変動表示時間が選択されるため、第2特図側の遊技回は実質的に進行させることが困難となる。つまり、第2確変状態のように当否抽選の確率が高くなったとしても、遊技ホールの一般的な営業時間(例えば9時から22時の13時間)内に確率の分母分の第2特図側の抽選を行わせることが困難となる。また、第2確変状態時においても、例えば第1遊技状態から第2確変状態へ移行して間もない状況等においては、右第1作動口33Bへの入賞が発生しておらず第1特図側の保留情報が存在しない場合も想定される。この場合、第2特図側の遊技回だけが進行することとなるが、上記のように通常外れ結果であれば長時間(6000sec)の変動表示時間が設定されることになるため、第1特図側の保留情報が取得されるまでに十分な時間が確保されているといえる。また、図14(a)、図14(b)に示すように、第2確変状態時に第1特図側の遊技回で設定される変動表示時間としては、長くても30secであり、当否抽選の確率の分母分の第1特図側の遊技回の変動表示時間のトータルの時間は、第2特図側の外れ遊技回の変動表示時間よりも短くなっている。そのため、第2確変状態時において、第2特図側の外れ遊技回を実行中に第1特図側の当否抽選にて大当たり結果(特別外れ結果)となり易いように設定されている。
但し、第2確変状態時に移行してから第2特図側の1回目の遊技回で大当たり結果となった場合、第1特図側の保留情報がなかったりすると、第2特図側の振分テーブル(図11(b))を参照される。しかし、そもそも第2特図側の振分テーブルが選択されれば第1特図側の振分テーブルが選択するよりも遊技者にとって有利なものであるため、このような事象は遊技者にとって好ましくなる。そのため、第2確変状態時に仮に第2特図側の遊技回が優先されてしまっても遊技者に与える不都合は生じないものと考えられる。
第2遊技回制御処理(図23)の説明に戻り、ステップS902にて第2特図表示部37bによる変動表示中であると判定した場合には、ステップS908にて第2経過カウンタを参照して遊技回の開始時に設定した変動表示時間が経過したか否かを判定する。変動表示時間が経過していない場合は、ステップS909にてRAM204に第1当選フラグが格納されているか否かを判定する。かかる処理は、上記ステップS409の処理と対応するものであり、第2特図側の外れ結果となる遊技回の実行中に、第1特図側の抽選にて大当たりが発生したか否かを判定するための処理である。
ステップS909にて第1当選フラグが格納されていないと判定した場合には、ステップS910にて第2特図表示部37bの変動表示を行うための変動表示用処理を実行してから、第2遊技回制御処理を終了する。ステップS909にて第1当選フラグが格納されていると判定した場合には、ステップS911にて強制終了処理を実行する。かかる処理は、図22の処理と同様の処理であり、ステップS801にて実行中の遊技回(今回であれば第2特図側の遊技回)の遊技結果を通常外れ結果に書き換える処理を実行し、ステップS802にて変動表示時間をクリアする処理を行う。この処理にて、実行中の第2特図側の遊技回が強制的に終了される。そして、ステップS912にて強制終了コマンドを演出制御装置82への送信対象として設定し、第2遊技回制御処理を終了する。演出制御装置82では、実行中の第1特図用の図柄の変動表示を強制的に終了させるとともに、大当たり結果に対応する停止結果として当該遊技回が終了するように表示制御装置212を表示制御する。
ステップS908にて変動表示時間が経過したと判定した場合には、ステップS913にて変動終了用処理を実行してから、ステップS914にて変動終了用コマンドを送信設定して、第2遊技回制御処理を終了する。これらステップS913及びステップS914の処理は、上記ステップS413及びステップS414と同様の処理である。
以上のように、本実施形態では、第1遊技回制御処理と第2遊技回制御処理とによって、2つの抽選系の遊技回をそれぞれ独立して実行可能とするとともに、一方の抽選系にて大当たりが発生した場合には、他方の抽選系の遊技回の開始を制限したり、実行中の遊技回を強制終了させる構成としている。このようにすることで、複数の抽選系が並行して行われても、各大当たり結果への注目度の低下を抑制することが可能となっている。
ここで、一方の抽選系において大当たり結果となり、他方の抽選系を強制終了された場合について、補足説明する。上記のとおり、他方の抽選系を強制終了させた場合、変動表示時間の残り時間を0にして、その時点で変動表示が終了する。そして、この場合、強制終了される側の遊技結果は通常外れ結果に書き換えられる。そのため、第1特図表示部37aや第2特図表示部37bにおいては、当該強制終了される側は、変動表示時間の終了を待たずに通常外れ結果に対応する停止結果が表示されて当該遊技回が終了する。また、その後は、大当たり結果となった側の開閉実行モードへ移行するため、強制終了された側の遊技回は開始されない。そのため、当該強制終了された側の特図表示部37a,37bの表示は通常外れ結果のままである。
表示画面42aにおいては、強制終了が行われると、実行中の各図柄列Z1〜Z3による遊技回は大当たり結果に対応する停止結果に書き換えられて変動表示が終了する。この場合、大当たり結果となった側の変動表示時間が加算されて変動表示が終了する。すなわち、例えば、第1特図側の外れ結果の遊技回を実行中に、第2特図側の大当たり結果となる遊技回の重複が発生した場合、各図柄列Z1〜Z3による第1特図側の外れ結果となる遊技回は、第2特図側の大当たり結果となる各図柄列Z1〜Z3の遊技回に書き換えられることになる。このようにすれば、両抽選系が重複する構成において、各図柄列Z1〜Z3の変動表示自体は1つにして、遊技者の注意が分散してしまう事象を回避することができる。
なお、表示画面42aにおいて実行用表示領域GA,GBは第1特図表示部37a及び第2特図表示部37bに対応するものであり、強制終了が発生した時点で、終了される側の実行用表示領域GA,GBの点滅は、通常外れ結果に対応する表示色の組合せが表示されるように停止する。また、大当たり結果となった側の実行用表示領域GA、GBの点滅は、対応する変動表示時間の経過後に大当たり結果に対応する表示色の組合せが表示されて停止する。
<遊技状態移行処理>
次に、ステップS305の遊技状態移行処理を図27〜図29のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS1301では、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中でない場合にはステップS1302に進み、RAM204に第1当選フラグ及び第2当選フラグのいずれかの当選フラグ、又は特別外れフラグが格納されているか否かを判定する。いずれのフラグも格納されていない場合には、そのまま遊技状態移行処理を終了する。いずれかのフラグが格納されている場合には、ステップS1303に進み、対応する遊技回の変動表示の終了タイミングか否かを判定する。かかる処理にて判定するタイミングとは、上記のように遊技回の開始時に設定した変動表示時間が経過して当該遊技回が終了する場合の終了タイミングと、いずれか一方の抽選系の遊技回の変動表示中に他方の抽選系で大当たりが発生した場合に変動表示中の遊技回を強制終了させる場合の終了タイミングと、が含まれる。いずれの終了タイミングでもない場合には、そのまま遊技状態移行処理を終了する。
いずれかの終了タイミングである場合にはステップS1304に進み、開閉実行モードの開始処理を実行する。当該開始処理では、開閉実行モードのオープニング用に第1可変入賞装置32Aの大入賞口321の開放を開始することなく待機するためのオープニング用待機時間(開始用待機期間)を設定する。具体的には、RAM204の各種カウンタエリア233に設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM203に予め記憶されているオープニング用の待機時間情報をセットする。この場合に、開閉実行モードの種類に応じてセットされる待機時間情報が異なっており、当該待機時間情報はいずれかの大当たり結果に対応する開閉実行モードの方が特別外れ結果に対応する開閉実行モードよりも待機時間が長くなるように設定されている。例えば、いずれかの大当たり結果に対応する開閉実行モードでは、待機時間が1secとなるように待機時間情報のカウント値が設定されており、特別外れ結果に対応する開閉実行モードでは、待機時間が0.2secとなるように待機時間情報のカウント値が設定されている。ここでセットされた待機時間情報の値は、タイマ割込み処理が実行される度に1ディクリメントされる。
続くステップS1305では、今回の開閉実行モードにおけるラウンド数を設定するために、特別外れフラグの有無を確認する。特別外れフラグが格納されておらず、今回の開閉実行モードがいずれかの大当たり結果に基づくものであれば、ステップS1306にてRAM204の各種カウンタエリア233に設けられたラウンドカウンタRCに「5」をセットする処理を実行するとともに、ステップS1307にてRAM204の各種フラグ格納エリア234に大当たり中フラグを格納する処理を実行する。ラウンドカウンタRCは開閉実行モードのラウンド数をカウントするためのものであり、大当たり中フラグは、今回の開閉実行モードの契機がいずれかの大当たり結果であることをMPU202が把握するためのフラグである。
ステップS1305にて特別外れフラグが格納されていると判定した場合には、ステップS1308に進む。ステップS1308では、上記ラウンドカウンタRCに「1」をセットする処理を実行する。そして、ステップS1309にてRAM204の各種フラグ格納エリア234に特別外れ中フラグを格納する処理を実行する。特別外れ中フラグは、今回の開閉実行モードの契機が特別外れ結果であることをMPU202が把握するためのフラグである。
ステップS1305又はステップS1309の処理を実行した後は、ステップS1310にてオープニングコマンドを設定する。この設定されたオープニングコマンドは、通常処理における外部出力処理にて、演出制御装置82に送信される。このオープニングコマンドには、開閉実行モードの契機となった遊技結果の種類の情報が含まれる。演出制御装置82では、受信したオープニングコマンドに基づいて、開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置42における表示態様が含まれており、この決定された表示態様は演出制御装置82から表示制御装置212に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置212では、演出制御装置82から受信した表示内容コマンドに基づいて、今回の開閉実行モードに対応した表示(例えば、動画表示)が行われるように図柄表示装置42を表示制御する。
続くステップS1311では、外部信号設定処理を実行した後に、本遊技状態移行処理を終了する。外部信号設定処理では、RAM204に、第1Vフラグ、第2Vフラグ及び通常大当たりフラグのいずれかが格納されているか否かを判定し、いずれかのフラグが格納されている場合には、外部端子板79に設けられた大当たり信号用の出力端子の信号出力状態を大当たり信号出力状態とする。これにより、大当たり信号用の出力端子が遊技ホール側の管理制御装置に接続されている場合には、当該管理制御装置に大当たり信号が出力され、当該管理制御装置においてパチンコ機10にて大当たりが発生したことを把握することができる。
また、外部信号設定処理では、RAM204に、特別外れフラグが格納されている場合には、外部端子板79に設けられた特別外れ信号用の出力端子の信号出力状態を特別外れ信号出力状態とする。これにより、特別外れ信号用の出力端子が遊技ホール側の管理制御装置に接続されている場合には、当該管理制御装置に特別外れ信号が出力され、当該管理制御装置においてパチンコ機10にて開閉実行モードが発生したことを把握することができる。
ステップS1301にて開閉実行モード中であると判定した場合、ステップS1312に進む。ステップS1312では、オープニング用の待機時間が経過したか否かを判定する。オープニング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。オープニング用の待機時間が経過している場合には、ステップS1313にて大入賞口開閉処理を実行する。ここで、大入賞口開閉処理について、図28のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、ステップS1401にて大入賞口321又は振分入口351を開放中であるか否かを判定する。具体的には、第1可変入賞装置32Aの駆動部323及び第2可変入賞装置32Bの駆動部353の駆動状態に基づいてかかる判定を行う。大入賞口321及び振分入口351を開放中でない場合には、ステップS1402にてラウンドカウンタRCの値が「0」か否かを判定すると共に、ステップS1403にてRAM204の各種カウンタエリア233に設けられたタイマカウンタTCの値が「0」か否かを判定する。
ラウンドカウンタRCの値が「0」である場合又はタイマカウンタTCの値が「0」でない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、ラウンドカウンタRCの値が「0」でなく且つタイマカウンタTCの値が「0」である場合には、ステップS1404に進み、RAM204にいずれかのVフラグ(第1Vフラグ又は第2Vフラグ)が格納されているか否かを判定する。すなわち、今回の開閉実行モードの契機となった遊技結果が第1Vあり大当たり結果及び第2Vあり大当たり結果のうちのいずれかであるか否かを判定する。
いずれかのVフラグが格納されている場合には、ステップS1405に進み、ラウンドカウンタRCの値が「1」であり、これから開始するラウンドが今回の開閉実行モードの最終ラウンドであるか否かを判定する。最終ラウンドではない場合、又はステップS1404にていずれのVフラグも格納されていない場合には、ステップS1406にて第1開放処理を実行する。第1開放処理では、第1可変入賞装置32Aの駆動部323を駆動制御して、大入賞口321を開放状態とする制御を行う。これにより、第1可変入賞装置32Aへの入賞が許容される。
一方、ステップS1405にて、今回の開閉実行モードの最終ラウンドであると判定した場合には、ステップS1407にて、第2開放処理を実行する。第2開放処理では、第2可変入賞装置32Bの駆動部353を駆動制御して、振分入口351を開放状態とする制御を行う。これにより、第2可変入賞装置32Bへの入賞が許容される。
ステップS1406又はステップS1407の処理を実行した後は、ステップS1408にてRAM204に大当たり中フラグが格納されているか否かを判定する。すなわち、今回の開閉実行モードの契機となった遊技結果がいずれかの大当たり結果であるか否かを判定する。いずれかの大当たり結果を契機とする開閉実行モードである場合には、ステップS1409にてタイマカウンタTCに「15000」をセットする。この処理は、大入賞口321又は振分入口351の開放状態を保持する期間を定める処理であり、ステップS1409にてセットする値は30sec(長期間開放)に相当する。続くステップS1410では、RAM204の各種カウンタエリア233に設けられた入賞カウンタPCに「8」をセットする。入賞カウンタPCは、可変入賞装置32A,32Bへの入賞個数をカウントするためのカウンタである。ステップS1408では、大当たり結果に基づく開閉実行モードの1ラウンドにおける最大入賞個数(8個、第1個数)をセットする処理である。
ステップS1408にて大当たり中フラグが格納されておらず、今回の開閉実行モードの契機が特別外れ結果である場合には、ステップS1411にてタイマカウンタTCに「3000」をセットする。ステップS1411にてセットする値は6sec(短期間開放)に相当する。続くステップS1412では、入賞カウンタPCに「3」をセットする。ステップS1412にてセットする値は、特別外れ結果に基づく開閉実行モードの最大入賞個数(3個、第2個数)に相当する。
ステップS1410又はステップS1412の処理を実行した後は、ステップS1413にて開放コマンドを演出制御装置82への出力対象として設定してから、本大入賞口開閉処理を終了する。開放コマンドには、いずれの可変入賞装置32A,32Bを開放状態とするかの情報が含まれている。演出制御装置82では、受信した開放コマンドに基づいて、開放状態とする可変入賞装置32A,32Bに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
また、ステップS1401にて大入賞口321又は振分入口351が開放中である場合にはステップS1414に進み、タイマカウンタTCの値が「0」か否かを判定する。タイマカウンタTCの値が「0」ではない場合、ステップS1415にて、いずれかの可変入賞装置32A,32Bへの入賞が発生したか否かを判定する。具体的には、大入賞口用の検知センサ325又はカウント用の検知センサ361の検知状態により遊技球の通過を検知したか否かを判定する。入賞が発生していない場合には、そのまま大入賞口開閉処理を終了する。一方、入賞が発生している場合には、ステップS1416にて入賞カウンタPCの値を1ディクリメントする。
続くステップS1417では、V入賞用の検知センサ362の検知状態に基づいて、遊技球がV入賞用領域356へ流入したか否かを判定する。V入賞用領域356への流入が発生した場合には、ステップS1418にてRAM204の各種フラグ格納エリア234にV入賞フラグを格納する処理を実行する。V入賞フラグは、今回の開閉実行モードにおいてV入賞(V入賞用領域356への遊技球の流入)が発生したことをMPU202が把握するためのフラグである。
ステップS1417にてV入賞が発生していないと判定した場合、又はステップS1418の処理を実行した後は、ステップS1419にて入賞カウンタPCの値が「0」か否かを判定し、「0」でない場合にはそのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS1414にてタイマカウンタTCの値が「0」の場合、又はステップS1419にて入賞カウンタPCの値が「0」の場合には、大入賞口閉鎖条件が成立したことを意味する。かかる場合にはステップS1420にて大入賞口321又は振分入口351を閉鎖すべく対応する駆動部323、353を非駆動状態とする。
続くステップS1421ではラウンドカウンタRCの値を1ディクリメントし、ステップS1422にてラウンドカウンタRCの値が「0」か否かを判定する。ラウンドカウンタRCの値が「0」でない場合にはステップS1423にて、タイマカウンタTCに「1000」(すなわち2sec)をセットする。その後、ステップS1424にて閉鎖コマンドを設定し、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定された閉鎖コマンドは、通常処理における外部出力処理にて、演出制御装置82に送信される。演出制御装置82では、受信した閉鎖コマンドに基づいて、可変入賞装置32A,32Bの閉鎖に対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
ステップS1422にて、ラウンドカウンタRCの値が「0」であると判定した場合には、ステップS1425にて、エンディングの開始処理を実行する。当該開始処理では、開閉実行モードのエンディング用に次の遊技回を開始することなく待機するためのエンディング用待機時間を設定する。具体的には、RAM204の各種カウンタエリア233に設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM203に予め記憶されているエンディング用の待機時間情報をセットする。ここでセットされた待機時間情報の値は、タイマ割込み処理が実行される度に1ディクリメントされる。
その後、ステップS1426にて、エンディングコマンドを設定した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理における外部出力処理にて、演出制御装置82に送信される。演出制御装置82では、受信したエンディングコマンドに基づいて、開閉実行モードの終了に対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置42における表示態様が含まれており、この決定された表示態様は演出制御装置82から表示制御装置212に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置212では、演出制御装置82から受信した表示内容コマンドに基づいて、今回の開閉実行モードに対応した表示(例えば、動画表示)が行われるように図柄表示装置42を表示制御する。
遊技状態移行処理(図27)の説明に戻り、ステップS1313にて大入賞口開閉処理を実行した後は、ステップS1314にてラウンドカウンタRCの値が「0」か否かを判定する。また、ステップS1315では、エンディング用の待機時間が経過したか否かを判定する。ラウンドカウンタRCの値が「0」でない場合又はエンディング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
一方、ラウンドカウンタRCの値が「0」であり、且つエンディング用の待機時間が経過している場合には、ステップS1316にて、開閉実行モード終了時の移行処理を実行し、ステップS1317にて開閉実行モードの終了処理を実行してから、遊技状態移行処理を終了する。開閉実行モードの終了処理では、開閉実行モードの契機となった各種フラグ(第1当選フラグや第2当選フラグ)の消去を行うとともに、開閉実行モード終了用の演出を行うように演出制御装置82等を制御する。
ここで、開閉実行モード終了時の移行処理について、図29のフローチャートを参照して説明する。
先ずステップS1501にて、遊技状態を特定するための情報を消去するためのフラグ消去処理を実行する。具体的には、RAM204の各種フラグ格納エリア234において、大当たり中フラグ、特別外れ中フラグ、高頻度サポートフラグ、高確率モードフラグが格納されている場合には、それらを消去するとともに、既に格納されていない場合にはその状態を維持する。続くステップS1502では、RAM204に、第2Vフラグが格納されているか否かを判定する。第2Vフラグが格納されている場合には、ステップS1503にて、RAM204の各種フラグ格納エリア234に高頻度サポートモードフラグを格納する。これにより、サポートモードが高頻度サポートモードに設定される。また、ステップS1503では、高頻度サポートコマンドを演出制御装置82へ出力する。これにより、演出制御装置82ではサポートモードが高頻度サポートモードに設定されたことを把握することが可能となる。
ステップS1502にて否定判定した場合、又はステップS1503の処理を実行した後は、ステップS1504に進む。ステップS1504では、V入賞フラグが格納されているか否かを判定する。V入賞フラグが格納されている場合には、ステップS1505にてRAM204の各種フラグ格納エリア234に高確率モードフラグを格納する処理を実行する。これにより、当否抽選モードが高確率モードに設定される。また、ステップS1505では、高確率コマンドを演出制御装置82へ出力する。これにより、演出制御装置82では当否抽選モードが高確率モードに設定されたことを把握することが可能となる。
演出制御装置82では、開閉実行モードの終了時において上記の高頻度サポートコマンドを受信し且つ高確率コマンドを受信することで、遊技状態が第2確変状態に移行することを把握することができる。また、高頻度サポートコマンドを受信し且つ高確率コマンドを受信しないことで、遊技状態が第1確変状態に移行することを把握することができる。そして、これら高頻度サポートコマンド及び高確率コマンドのいずれをも受信しないことで、遊技状態が通常遊技状態に移行することを把握することができる。
この場合、演出制御装置82では、図柄表示装置42の表示画面42aによる図柄列Z1〜Z3の変動表示の対象を遊技状態の移行に合わせて変更する処理を行う。すなわち、遊技状態が通常遊技状態又は第2確変状態に移行することに基づいて、表示画面42aの図柄列Z1〜Z3の変動表示の対象を、推奨遊技とされる第1特図側の遊技回の変動表示を対象とするように設定する。また、遊技状態が第1確変状態に移行することに基づいて、表示画面42aの図柄列Z1〜Z3の変動表示の対象を、推奨遊技とされる第2特図側の遊技回の変動表示を対象とするように設定する。第1特図側及び第2特図側のいずれを対象とする図柄列Z1〜Z3の変動表示を行っているかは、例えば背景や変動キャラクタの種類、効果音、発光態様等の相違によって遊技者が識別可能となっている。また、通常遊技状態と第2確変状態とは対象とする遊技回が第1特図側で共通するものの、これらも例えば背景や変動キャラクタの種類、効果音、発光態様等の相違によって遊技者が識別可能となっている。これにより、通常遊技状態と第2確変状態の有利度の相違を遊技者は把握することができる。
ここで、上記のような背景や変動キャラクタの種類等を変更しても、実行用表示領域GA,GBではそれぞれの遊技回の変動表示を個別に実行している。そのため、図柄列Z1〜Z3の変動表示がいずれの遊技回に対応しているかを遊技者が迷ったとしても、実行用表示領域GA,GBによりそれを確認することが可能となっている。また、上記の背景や変動キャラクタの種類等の変更に際しては、対象となる実行用表示領域GA,GBの強調表示が行われるとともに、それまで表示していた図柄列Z1〜Z3が対象とならない側の実行用表示領域GA,GBに吸い込まれるような演出が行われる。これにより、いずれの遊技回の変動表示が図柄列Z1〜Z3によって行われているかを容易に識別可能となっている。
開閉実行モード終了時の移行処理の説明に戻り、ステップS1504にて否定判定した場合、又はステップS1505の処理を実行した後は、ステップS1506にて、各遊技結果フラグ(第1当選フラグ、第2当選フラグ、第1Vフラグ、第2Vフラグ、通常フラグ、特別外れフラグ等の遊技回用のフラグの他、開閉実行モード中に使用したV入賞フラグ等)の消去処理を実行してから、本移行処理を終了する。
ステップS1503及びステップS1505の処理が行われることで第2確変状態(高頻度サポートモード且つ高確率モード)に設定され、ステップS1503の処理が行われることなくステップS1505の処理が行われることで第1確変状態(低頻度サポートモード且つ高確率モード)に設定され、ステップS1503及びステップS1505のいずれの処理も行われないと通常遊技状態(低頻度サポートモード且つ低確率モード)に設定される。
<遊技の内容>
上記構成により実現される遊技の内容について、図30を参照して説明する。
図30(a)に示すように、遊技状態としては、通常遊技状態、第1確変状態及び第2確変状態が設定されている。通常遊技状態においては、当否抽選モードは低確率モードであり、サポートモードは低頻度サポートモードである。上記のとおり、低頻度サポートモードである場合、下第1作動口33Aと第2作動口34とへの入賞が可能となっている。但し、変動表示時間が、下第1作動口33Aの方が第2作動口34よりも短い時間が設定され易く、換言すると、第2作動口34へ入賞させると実質的に当選確率の分母に相当する回数の抽選を受けることが困難な程度の変動表示時間が設定される。そのため、通常遊技状態においては、下第1作動口33Aの方が第2作動口34よりも消化効率が良くなり、第1発射操作にて左側領域PE2を狙って遊技を行うことが好ましくなる。
下第1作動口33Aへの入賞に基づいて第1特図側の当否抽選が行われ、当該当否抽選にて大当たり結果となると、Vなし大当たり結果と第1Vあり大当たり結果とのいずれかに振り分けられる。Vなし大当たり結果であれば、開閉実行モード後は通常遊技状態に設定され、遊技状態の移行は行われない。一方で、第1Vあり大当たり結果であれば、サポートモードは低頻度サポートモードのままであるものの、開閉実行モード時において第2可変入賞装置32Bへの入賞が許容されるため、V入賞が発生し得る。V入賞が発生すると、当否抽選モードは高確率モードに設定される。この場合、サポートモードは上記のように低頻度サポートモードのままであるため、通常遊技状態と比較して、下第1作動口33A及び第2作動口34のいずれかに入賞させることが可能な状態であることには変わりがない。但し、高確率モードに設定されると、参照される変動表示時間テーブルが切り換わり、第2作動口34の方が下第1作動口33Aよりも短い時間が設定され易くなる。その結果、第2発射操作にて右側領域PE3を流下させるように第2作動口34を狙って遊技を行えば、第2特図側の当否抽選を頻繁に受けることが可能となる。
そればかりか、第2作動口34への入賞に基づく第2特図側の当否抽選では、特別外れ結果となる確率が第1特図側の当否抽選よりも高く設定されている。特別外れ結果となると、大当たり結果よりは賞球が得られないものの、第1可変入賞装置32Aへ所定個数(3個)の入賞が期待でき、それに伴う賞球(30個)を得ることができる。その結果、第1確変状態においては、第2作動口34を狙うことで持ち球を余り減らさずに遊技を行うことが可能となる。
第2作動口34への入賞に基づく当否抽選にて大当たり結果となると、第2特図側の振分テーブルが参照され、第1Vあり大当たり結果又は第2Vあり大当たり結果に振り分けられる。第1Vあり大当たり結果に振り分けられた場合には、上記のとおり、第2作動口34を狙う遊技を継続すべきである。一方、第2Vあり大当たり結果に振り分けられると、サポートモードが高頻度サポートモードに設定される。高頻度サポートモードに設定されると、右第1作動口33Bへ入賞し易くなり、右側領域PE3を流下するように第2発射操作を行えば、持ち球を余り減らさずに第1特図側の抽選を得る遊技を行うことが可能となる。そして、第1Vあり大当たり結果と同様に、開閉実行モード中にV入賞が発生し易くなっているため、当否抽選モードは高確率モードに設定され易い。
以上のように、通常遊技状態において、第1Vあり大当たり結果となることを契機として、第1確変状態と第2確変状態との少なくとも2回の確変状態(要は開閉実行モードに移行し易い状態)を得ることが可能となる(図30(b))。換言すると、第1確変状態においてVなし大当たり結果に振り分けられない構成であり、Vなし大当たり結果は第2確変状態においてのみ振り分けられる構成であるため、第1確変状態から第2確変状態を経ずに通常遊技状態へ移行することがない。そればかりか、第1確変状態において、第1Vあり大当たり結果となることで、更に2回の確変状態を得ることが可能となる。第2確変状態においても、第1Vあり大当たり結果となることで、更に2回の確変状態を得ることが可能となる。したがって、通常遊技状態において第1Vあり大当たり結果に当選することへの期待度を高めることができ、遊技への注目度を向上させることができる。
<払出ベース>
第1確変状態と第2確変状態とでは、推奨される遊技態様における発射球数から得られるであろう賞球数を差し引いた払出ベース(発射球数と賞球数との割合)が同じ又は略同じとなるように設定されている。具体的には、図31(a)に示すように、第1確変状態においては、第2作動口34を狙って遊技を行った場合、第2作動口34への入賞に基づく賞球は1個であるため、当該第2作動口34への入賞に基づいて持ち球が増えることはない(図31(a)では、第2作動口34への入賞に基づく賞球の増加を省略して示している)。一方で、第2作動口34への入賞に基づいて行われる第2特図側の当否抽選において、特別外れ結果となれば、第1可変入賞装置32Aへの入賞が許容され、それに基づく賞球を得ることができる。
すなわち、第1確変状態において遊技球を第2作動口34へ向けて発射させた場合、約半数(具体的には約45%)が第2作動口34へ入球する。そのため、100個の遊技球を発射させた場合、そのうち約45個が第2作動口34へ入賞し約45個の賞球(45個入賞×1個賞球)を得ることができる。そして、第2特図側の当否抽選においては、30分の1の確率で特別外れ結果となり約30個の賞球(3個入賞×10個賞球)を得ることができる。そのため、100個の遊技球を発射させた場合においては、約45個の賞球を得ることが期待できる。また、第2作動口34へ入球しなかった遊技球の一部は下第1作動口33Aや一般入賞口31へ入賞し、それにより得られる賞球は100個発射させた場合(第2作動口34へ入球しなかった55個がそれよりも下流に流下した場合)には約5個となる。その結果、第1確変状態において第2作動口34へ向けて遊技球を発射させる(第2発射操作を行う)と、100個発射させた場合に約95個の賞球を得ることができ、発射個数と賞球数との割合である払出ベースは約95%となる。
なお、第2作動口34や下第1作動口33Aへの入賞に基づく当否抽選にて大当たり結果となった場合に得られる賞球を加味すると、発射個数と賞球数との割合は100%を超える。そのため、第1確変状態においては、第2作動口34を狙って遊技を行うことで遊技者は持ち球を増やすことが可能となる。
これに対して、図31(b)に示すように、第2確変状態においては、右第1作動口33Bを狙って遊技を行った場合、上記第1確変状態とは異なり特別外れ結果となる確率は低くなる(図31(b)では特別外れ結果となることを省略して示している)。一方で、第2確変状態では、サポートモードが高頻度サポートモードとなり、右第1作動口33Bへの入賞に基づく賞球は3個であるため、当該右第1作動口33Bへの入賞に基づいて持ち球の増加(減少を回避)させることができる。
すなわち、第2確変状態においては、右第1作動口33Bを狙って遊技球を発射させると、約18%が右第1作動口33Bへ入賞する。そのため、100個の遊技球を発射させた場合、そのうち約18個が右第1作動口33Bへ入賞し約54個の賞球(18個入賞×3個賞球)を得ることができる。また、右第1作動口33Bを狙って遊技球を発射させると、右第1作動口33Bへ入球しなかった遊技球は第2作動口34へ入球し得る。そのため、100個の遊技球を発射させた場合、右第1作動口33Bに入賞しなかった約82個の遊技球のうち約45%である約37個の遊技球が第2作動口34へ入球して約37個の賞球(37個入賞×1個賞球)を得ることができる。そして、右第1作動口33Bや第2作動口34へ入球しなかった遊技球が、下第1作動口33Aや一般入賞口31へ入賞する分として、約45個の遊技球が流下したことを想定すると約4個の賞球を加味することができる。その結果、第2確変状態において右第1作動口33Bへ向けて遊技球を発射させる(第2発射操作を行う)と、100個発射させた場合に約95個の賞球を得ることができ、発射個数と賞球数との割合である払出ベースは約95%となり、第1確変状態において第2発射操作を行った場合と同じ又は略同じとなる。
なお、第2作動口34や下第1作動口33Aへの入賞に基づく当否抽選にて大当たり結果となった場合に得られる賞球を加味すると、発射個数と賞球数との割合は100%を超える。そのため、第2確変状態においても、右第1作動口33Bを狙って遊技を行うことで遊技者は持ち球を増やすことが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
通常遊技状態において入球可能な下第1作動口33Aと、第2作動口34と、で大当たり当選となる確率は同じである一方で、振分テーブルとして第2作動口34への入賞に基づいて参照される第2特図用の振分テーブルの方が有利なように設定した。但し、下第1作動口33Aと第2作動口34とでは、設定される変動表示時間が異なり、下第1作動口33Aの方が第2作動口34よりも消化効率が良くなるように変動表示時間が設定される。このようにすれば、有利な側を狙うか、消化効率を優先するか、といった遊技を遊技者に選択させることが可能となり、遊技の多様化を図ることができる。
下第1作動口33Aと第2作動口34とを、同じ発射操作では入球し得ない位置に配置した。これにより、通常遊技状態において、いずれの作動口33A,34を狙うかを、明確に区別させることができ、遊技性に差を生じさせることができる。
遊技状態が通常遊技状態から第1確変遊技状態へ移行すると、第2作動口34への入賞のほうが、下第1作動口33Aへの入賞よりも短い変動表示時間が設定され易くなる。つまり、上記通常遊技状態と、消化効率の観点で逆転する。このようにすれば、遊技状態を移行させることで狙うべき作動口33A,34を変化させることができ、遊技の多様化を図ることができる。
上記のような遊技状態の変化(消化効率の変化)は、大当たり結果に基づいて行う構成とした。例えば、大当たり結果を経ずに遊技状態が変化する構成としてしまうと、遊技者がいずれの作動口33A,34を狙うべき状態かを把握しにくくなる。そこで、大当たり結果を契機としたことで、多様な遊技性を実現しつつも、遊技者にそれをわかり易くすること(混乱を招かないようにすること)が可能となる。
大当たり結果となることで、開閉実行モードへ移行する構成とし、当該開閉実行モードを右側領域PE3に設けられた可変入賞装置32A,32Bにて実行する構成とした。可変入賞装置32A,32Bは、左側領域PE2を狙って第1発射操作にて遊技を行っていても遊技球が到達し得ない位置に配置されている。つまり、通常遊技状態において第1発射操作にて下第1作動口33Aを狙っていた遊技者としては、開閉実行モードを契機として、可変入賞装置32A,32Bを狙うべく発射操作の態様を第2発射操作に切り換える。そして、上記のとおり、第2作動口34は第2発射操作によって到達する位置に配置されている。このようにすれば、開閉実行モードを契機として、その後に狙うべき第2作動口34に対応する発射操作の態様に、必然的に切り換えさせることが可能となる。
遊技結果として、大当たり結果の他に第1可変入賞装置32Aへの入賞が許容され得る特別外れ結果を設けた。そして、当該特別外れ結果に基づいては、上記のような遊技状態の移行(消化効率の変化)が生じないようにした。これにより、遊技状態の移行を伴わずに特別外れ結果を用いて賞球を得させる遊技も実現可能となり、より遊技の多様化を図ることができる。
第1確変状態と第2確変状態とで、発射態様は同じであっても異なる作動口33B,34へ入球させ、大当たり確率は同じであって、且つそれに伴う払出ベースを同じとなるように設定した。このようにすることで、一方の遊技状態の方が遊技球が減りが早い等の不満を感じさせないようにしつつ、第1確変状態と第2確変状態とが行き来する遊技を実現することが可能となる。
そして、このような第1確変状態や第2確変状態を行き来する遊技は、第1確変状態や第2確変状態において推奨される遊技として第2発射態様(右打ち)の遊技を行うことで好適に実現し得る構成としている。つまり、推奨しない遊技を行うと、例えば第1確変状態において第1発射態様(左打ち)を行ってしまうと、払出ベースが第2発射態様の場合よりも低くなって遊技球の減りは早くなってしまうし、第1特図側の当否抽選を受けることで、大当たり結果となってもVなし大当たり結果に振り分けられる可能性が生じてしまう。この場合、通常遊技状態から第1確変状態へ移行したのにもかかわらず移行時の大当たりを含めて2回の大当たりで通常遊技状態へ戻ってしまう。また、第2確変状態において第1発射態様(左打ち)を行ってしまうと、振分こそは第2発射態様を行っている場合と同じであるものの、払出ベースは第2発射態様の場合よりも低くなり、持ち球が大きく減ってしまうという事象が生じ得る。このように、第1確変状態と第2確変状態において推奨される遊技を行ったほうが遊技者にとって有利なものとすることで、第1確変状態と第2確変状態とを行き来する遊技を好適に実現させることが可能となる。
右第1作動口33Bには電動役物331を設け、高頻度サポートモードに設定されることで右第1作動口33Bへの入球率が高められる構成とした。一方、第2作動口34においては、特別外れ結果となる確率を右第1作動口33B側(第1特図側)よりも高く設定するとともに、第2作動口34への入賞に基づいて設定される変動表示時間を高確率モードと低確率モードとで異なる(高確率モードの方が低確率モードよりも短い時間が選択される)構成とした。つまり、いずれの作動口33B,34も、遊技状態の変化(サポートモード又は当否抽選モードの移行)に基づいて払出ベースの変化が生じるようにした。このようにすることで、遊技状態を移行させつつも、異なる作動口33B,34における払出ベースを同等とする遊技性を実現することが可能となる。
右第1作動口33Bを第2作動口34よりも上流側に設けた。これにより、高頻度サポートモードに設定したのにもかかわらず、第2作動口34側へ入球してしまって、設定どおりの払出ベースとならない事象を回避することができる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、上記第1の実施形態のように、第1特図側の抽選系と第2特図側の抽選系とが並行して行われる構成において、各抽選系の抽選タイミングが重複する場合の処理を変更する。
すなわち、上記第1の実施形態では、通常処理において第1遊技回制御処理が第2遊技回制御処理よりも先に実行される構成としていた。そのため、例えば、開閉実行モードの終了後のように、各抽選系の抽選タイミングが重複する場合であっても、第1遊技回制御処理が先に行われ、その後に第2遊技回制御処理が行われる構成としていた。つまり、当該抽選タイミングが重複した場合であって、当該重複したタイミングで抽選される各保留情報のいずれもが大当たり結果に対応する場合、第1特図側の抽選系が優先され(第1当選フラグが格納され)、その後の第2遊技回制御処理において第2特図側の抽選の実行が制限される構成としていた。
先ず、本実施形態における通常処理を、図32のフローチャートを参照して説明する。
上記第1の実施形態における相違点としては、遊技回制御処理が通常処理において一処理にまとめられている点である。すなわち、上記ステップS301〜ステップS302の処理と同様にステップS1601〜ステップS1602の処理を行ったあと、ステップS303の第1遊技回制御処理及びステップS304の第2遊技回制御処理に相当する遊技回制御処理がステップS1603にて実行される。ステップS1604〜ステップS1609の処理は、上記ステップS305〜ステップS310の処理と同様である。
ステップS1603の遊技回制御処理に先だって、本実施形態における強制終了処理及び開閉実行モードの終了処理について説明する。
図33のフローチャートに示すように、本実施形態における強制終了処理では、ステップS1701及びステップS1702にて、上記ステップS801及びステップS803の処理と同様の処理を実行する。ステップS1703では、強制終了したことを記憶する処理を行う。すなわち、RAM204の各種フラグ格納エリア234に強制終了フラグを格納する。その後、強制終了処理を終了する。
図34のフローチャートに示すように、本実施形態における開閉実行モードの終了処理では、ステップS1801にて強制終了フラグが格納されているか否かを判定する。強制終了フラグが格納されていない場合には、ステップS1802にて各種フラグの消去処理を実行してから、本開閉実行モードの終了処理を終了する。一方、強制終了フラグが格納されている場合には、当該強制終了フラグ、及び第1当選フラグ又は第2当選フラグ以外の各種フラグの消去処理を実行してから、本開閉実行モードの終了処理を終了する。
ステップS1603の遊技回制御処理について、図35のフローチャートを参照して説明する。
ステップS1901では、強制終了フラグが格納されているか否かを判定する。強制終了フラグが格納されている場合には、ステップS1902に進み、第2当選フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1901及びステップS1902にて肯定判定する場合とは、第1特図側の遊技回を実行中に第2特図側にて大当たりが発生して、当該実行中の第1特図側の遊技回を強制終了させた場合である。この場合、先ず、ステップS1903にて各当選フラグ(第1当選フラグ又は第2当選フラグ)及び強制終了フラグの消去を行ってから、ステップS1904にて第1遊技回制御処理を実行し、続くステップS1905にて第2遊技回制御処理を実行する。また、ステップS1901にて強制終了フラグが格納されている場合であって、且つステップS1902にて第2当選フラグが格納されていない場合(第1当選フラグが格納されている場合)には、ステップS1906にて各当選フラグ(第1当選フラグ又は第2当選フラグ)及び強制終了フラグの消去を行ってから、ステップS1907にて第2遊技回制御処理を実行し、続くステップS1908にて第1遊技回制御処理を実行する。
なお、ステップS1901にて強制終了フラグが格納されていない場合には、ステップS1904に進み、上記第1の実施形態と同様に、第1遊技回制御処理を実行してから、その後、ステップS1905にて第2遊技回制御処理を実行する。
ステップS1905又はステップS1908の処理を実行した後は、遊技回制御処理を終了する。
すなわち、本実施形態では、遊技回の強制終了が発生した場合には、開閉実行モード後の遊技回の開始タイミングにおいて、強制終了させた側の抽選系統を優先して実行する構成としている。具体的には、第1特図側を強制終了させた場合には、第1特図側の抽選系統を優先して実行し(第1遊技回制御処理を第2遊技回制御処理よりも先に実行し)、第2特図側を強制終了させた場合には、第2特図側の抽選系統を優先して実行する(第2遊技回制御処理を第1遊技回制御処理よりも先に実行する)構成とした。
このようにすることで、2回の確変状態をより確実に保証することが可能となる。つまり、通常遊技状態において第2特図側の変動表示を実行中に第1特図側の抽選系統で大当たりが発生した場合には、第2特図側の変動表示は強制終了される。上記のように、通常遊技状態において大当たり結果となり、第1Vあり大当たり結果に振り分けられると、第1確変状態に移行し、第2特図側の抽選を行う遊技(第2作動口34へ入球させる遊技)に移行する。しかし、このような状況で開始される第1確変状態の1回目の抽選において、第1特図側の抽選系統で大当たりが発生した場合、すなわち、第1特図側の抽選系統が2連続で大当たりとなった場合には、上記第1の実施形態では、第1遊技回制御処理が優先されるため、第2特図側の抽選を受けることができずに第1特図側の振分テーブルによってVなし大当たり結果に振り分けられる可能性がある。つまり、第1の実施形態では、第1特図側の抽選系統で大当たり結果が2連続で発生すると、第2確変状態を経ずに通常遊技状態へ移行してしまう可能性があった。
そこで、本実施形態のようにすれば、より確実に第2確変状態を経て、すなわち第2特図側の抽選を経てから、通常遊技状態へ移行させることが可能となる。よって、2回の確変状態を確実に実施させることができる。
<第3の実施形態>
本実施形態では、上記第1,第2の実施形態における、通常遊技状態中の第1作動口33A,33Bと第2作動口34との入賞率及び変動表示時の長短の関係を利用して、異なる遊技性を実現する。すなわち、上記第1,第2の実施形態では、通常遊技状態中においては、第1作動口33A,33Bよりも第2作動口34へ遊技球が入賞し易く、第1作動口33A,33Bへの入賞に基づく第1特図側の変動表示時間(図12(a),図12(b))よりも第2作動口34への入賞に基づく第2特図側の変動表示時間(図12(c),図12(d))の方が長い時間が選択され易い構成とした。そして、第2特図側の変動表示時間を実質的に遊技回が終了せずにスムーズな遊技を実現しにくい長さ(外れ時は6000sec)にしたことで、通常遊技状態中においては、第2特図側の第2作動口34を狙わずに、第1特図側の作動口(特に下第1作動口33A)を狙わせる遊技を実現した。換言すると、入賞し易く且つ変動表示時間が長い側の作動口を狙うよりも、入賞しにくく且つ変動表示時間が短い側の作動口を狙うほうが遊技者にとってのメリットを大きくし、遊技者に入賞しにくく且つ変動表示時間が短い側の作動口を狙わせる構成とした。これに対して、本実施形態では、入賞し易く且つ変動表示時間が長い側の作動口を狙うことで遊技者にメリットが生じる構成としている。
図36は、本実施形態における遊技盤24の構成を示す正面図である。なお、図36において、上記第1,第2の実施形態における遊技盤24と同様の構成は基本的には同じ符号を付して示しており、当該同様の構成の説明は省略する。
本実施形態では、第1特図側の作動口としての第3作動口51と、第2特図側の作動口としての第4作動口52とが、作動口装置としてユニット化されて遊技盤24の下側領域PE4に設置されている。つまり、第3作動口51及び第4作動口52へは、遊技球が右側領域PE3を流下するように第1発射操作で発射操作装置28を操作した場合、及び左側領域PE2を流下するように第2発射操作で発射操作装置28を操作した場合、のいずれであっても遊技球が到達可能となっている。
第3作動口51及び第4作動口52は共に上向きに開放されている。また、第3作動口51が上方となるようにして両作動口51,52は鉛直方向に並んでいる。第4作動口52には、左右一対の可動片よりなるガイド片としての電動役物52aが設けられている。
電動役物52aについて説明する。電動役物52aは、第4作動口52に遊技球が入賞しにくい閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)と、閉鎖状態よりも遊技球が入賞し易い開放状態(サポート状態又はガイド状態)とに切り換えられる。
第3作動口51を構成する作動口ケースは、手前側に張り出すとともに正面から見て略台形状をなしており、上辺長<下辺長となっている。このとき、作動口ケースの上辺長(すなわち第3作動口51の左右幅)は、遊技球の直径よりも僅かに大きい長さとされ、下辺長は、電動役物52aが閉鎖状態にある場合において左右の電動役物52a間の距離よりも大きい長さとされている。また、電動役物52aが閉鎖状態にある場合には作動口ケースと電動役物52aの上端部との間隔が遊技球の直径よりも僅かに短くなるよう両作動口51,52の設置間隔が調整されている。
上記構成によれば、電動役物52aの閉鎖状態では遊技球が第4作動口52に入賞できず、電動役物52aが開放されることで第4作動口52への入賞が可能となる。特にこのとき、電動役物52aが閉鎖状態から開放状態に移行する動作途中では、上記のとおり第3作動口51の作動口ケースが略台形状をなしておりそれが障害となることから、電動役物52aが十分に開放されるまでは第4作動口52への遊技球の入賞が不可能となり、電動役物52aのほぼ全開状態でのみ入賞が可能となっている。つまり、上方から落下してきた遊技球は作動口ケースの側面に当たって外側に弾かれ、第4作動口52に直接入賞することはない。これにより、電動役物52aが極短時間で開放される場合には第4作動口52への入賞が極めて困難となり、電動役物52aの開放状態が継続される場合にのみ第4作動口52への入賞が容易となる。
なお、第3作動口51の作動口ケースを上記の如く略台形状とする構成以外にも、第3作動口51の作動口ケースを上部幅狭、下部幅広の2段構成としたり、第3作動口51の左右両側に略ハ字状のガイド片を設けたり、作動口ケースの斜め下方に障害釘を植設したりしても良い。
下側領域PE4において、第3作動口51及び第4作動口52の下流側に第3可変入賞装置55が設けられている。第3可変入賞装置55は、上記第1可変入賞装置32Aと同様の構成である。すなわち、遊技盤24の背面側へと通じる大入賞口55aを備えているとともに、当該大入賞口55aを開閉する開閉扉55bを備えている。開閉扉55bは、通常は遊技球が入賞できない又は入賞しにくい閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モード(開閉実行状態)への移行に当選した場合に遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。主制御装置81には可変入賞駆動部55cが接続されており、主制御装置81のMPU202が当該可変入賞駆動部55cを制御することで、開閉扉55bの開放状態と閉鎖状態との切替制御が行われる。また、大入賞口55aから入球した遊技球は大入賞口用の検知センサ(図示略)により検知される。主制御装置81のMPU202は、当該検知センサ(図示略)の検知結果に基づいて、大入賞口55aへ遊技球が入球したことを把握する。
なお、本実施形態においては、開閉実行モード中の所定ラウンドを実行するとともに、開閉実行モード後の当否抽選モードの高低を設定するためのV入賞用領域356を有する第2可変入賞装置32Bに対応する入賞装置は設けられていない。そのため、本実施形態においては、開閉実行モード中の全てのラウンドを上記第3可変入賞装置55にて実行するとともに、開閉実行モード後の当否抽選モードの高低は、開閉実行モードの移行契機となった遊技結果に基づいて設定する構成とする。
ここで、本実施形態における当否抽選の構成について、図37及び図38を用いて説明する。
本実施形態では、当否テーブルとして、低確率モード時の当否テーブル(図37(a))と、高確率モード時の当否テーブル(図37(b))と、の2種類の当否テーブルが設定されている。そして、第1特図側及び第2特図側のいずれにおいても、当否抽選モードの高低に応じた当否テーブルを用いて当否抽選を実行する。つまり、本実施形態では、第1特図側の当否テーブルと第2特図側の当否テーブルとで別々の当否テーブルは用意されておらず、共通の当否テーブルを用いる構成とし、記憶容量の削減が図られている。
振分テーブルとしては、図38に示すように、第1特図用の振分テーブル(図38(a))と、第2特図用の振分テーブル(図38(b))と、の2種類が設定されている。
第1特図用の振分テーブルは、遊技結果の振分先として、第1通常大当たり結果と確変大当たり結果とが設定されている。また、第2特図用の振分テーブルは、遊技結果の振分先として、第2通常大当たり結果と確変大当たり結果とが設定されている。
第1通常大当たり結果及び第2通常大当たり結果は、15ラウンドの開閉実行モードが行われるとともに、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが低確率モードとなり、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。但し、この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回の回数が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。
第1通常大当たり結果と第2通常大当たり結果との違いは、後に詳細に説明するが、高度サポートモード中の変動表示時間テーブルに差異が設けられている。
確変大当たり結果は、15ラウンドの開閉実行モードが行われるとともに、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなり、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。当該高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり当選となるまで継続する。
本実施形態も、上記第1,第2の実施形態と同様に、第1特図側の遊技回と第2特図側の遊技回とが同時並行で実施される構成としている。そのため、通常処理における第1遊技回制御処理(図18)や第2遊技回制御処理(図23)の構成は、上記第1,第2の実施形態と概ね同様である。但し、上記のように、遊技結果の振分先や、当否抽選モードの高低の設定に差異があるため、その差異に関する処理の変更点について、以下説明する。
図39は、本実施形態における第1変動開始処理を示すフローチャートである。第1変動開始処理は、第1遊技回制御処理におけるステップS406で実施される処理であり、第1特図側の遊技回を開始する際に実施される。
本実施形態では、上記ステップS601〜ステップS604と同様に、ステップS2001〜ステップS2004にて、当否抽選モードの高低に応じた当否テーブルを取得して、当否抽選用の各処理を実行する。なお、既に説明したとおり、本実施形態では、図37(a)の低確率モード時の当否テーブル、又は図37(b)の高確率モード時の当否テーブルのいずれかが選択されて当否判定処理が行われる。
ステップS2005にて、当否判定処理の結果が大当たり当選であるか否かを判定し、大当たり当選であれば、ステップS2006にて第1当選フラグを格納する。これらの処理は、上記ステップS605及びステップS606の処理と同様である。
ステップS2007では、振分判定処理を実行する。かかる処理では、図38(a)の第1特図用の振分テーブルを使用して、今回の大当たり結果の種類の判定を行う。ステップS2008では、ステップS2007の処理結果に基づいて、今回の大当たり結果が確変大当たり結果であるか否かを判定する。確変大当たり結果である場合には、ステップS2009に進み、確変大当たり結果が発生することとなる停止結果が第1特図表示部37aにて表示された状態で当該第1特図表示部37aの変動表示を終了させるための確変大当たり用の停止結果設定処理を実行する。そして、ステップS2010にて、今回の遊技結果が確変大当たり結果であることを示すための情報である確変フラグを、RAM204の各種フラグ格納エリア234に格納する。
ステップS2008にて否定判定した場合とは、今回の大当たり結果が第1通常大当たり結果であることを意味する。この場合、ステップS2011にて第1通常大当たり結果が発生することとなる停止結果が第1特図表示部37aにて表示された状態で当該第1特図表示部37aの変動表示を終了させるための第1通常大当たり用の停止結果設定処理を実行する。そして、ステップS2012にて、今回の遊技結果が第1通常大当たり結果であることを示すための情報である第1通常フラグを、RAM204の各種フラグ格納エリア234に格納する。
ステップS2005にて大当たり結果ではないと判定した場合、ステップS2013に進み、今回の外れ結果が特別外れ結果であるか否かを判定する。特別外れ結果である場合には、ステップS2014に進み、特別外れ用の停止結果設定処理を実行する。また、ステップS2015では、特別外れフラグを格納する。ステップS2013にて特別外れ結果ではないと判定した場合は、ステップS2016にて通常外れ用の停止結果設定処理を実行する。ステップS2013〜ステップS2016の処理は、上記ステップS613〜ステップS616の処理と同様である。
ステップS2010、ステップS2012、ステップS2015及びステップS2016のいずれかの処理を実行した後は、ステップS2017にて変動表示時間の設定処理を実行し、ステップS2018にて変動表示を開始してから、本第1変動開始用処理を終了する。ステップS2017の変動表示時間の設定処理については、後に詳細に説明する。
次に、第2特図側の第2変動開始用処理について、図40のフローチャートを参照しながら説明する。第2変動開始用処理は、第2遊技回制御処理におけるステップS906にて実施される処理である。
第2変動開始用処理は、第1,第2の実施形態でも説明したとおり、第1変動開始用処理と概ね同様の処理である。すなわち、ステップS2101〜ステップS2104にて、ステップS2001〜ステップS2004と同様の当否抽選処理を行う。そして、ステップS2105にて大当たり当選であるか否かの判定を行い、大当たり当選である場合には、ステップS2106にて第2当選フラグを格納する処理を実行する。
その後、ステップS2107にて振分判定処理を行う。かかる処理では、図38(b)の第2特図用の振分テーブルを参照して、今回の大当たり結果の種類の判定を行う。ステップS2108では、今回の大当たり結果の種類が確変大当たり結果であるか否かを判定し、確変大当たり結果である場合には、ステップS2109にて確変大当たり用の停止結果設定処理を実行する。そして、ステップS2110にて確変フラグを格納する処理を実行する。
また、確変大当たり結果ではない場合には、今回の大当たり結果が、第2通常大当たり結果であることを意味し、この場合、ステップS2111にて、第2通常大当たり結果が発生することとなる停止結果が第1特図表示部37aにて表示された状態で当該第1特図表示部37aの変動表示を終了させるための第2通常大当たり用の停止結果設定処理を実行する。そして、ステップS2112にて、今回の遊技結果が第2通常大当たり結果であることを示すための情報である第2通常フラグを、RAM204の各種フラグ格納エリア234に格納する。
ステップS2105にて否定判定した場合、ステップS2013〜ステップS2016と同様に、ステップS2113〜ステップS2116にて外れ結果用の処理を実行する。
ステップS2110、ステップS2112、ステップS2115及びステップS2116のいずれかの処理を実行した後は、ステップS2117にて変動表示時間の設定処理を実行し、ステップS2118にて変動表示を開始してから、本第2変動開始用処理を終了する。ステップS2117の変動表示時間の設定処理は、ステップS2017と同様の処理であり、後に詳細に説明する。
次に、本実施形態における遊技状態移行処理について、図41のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2201では、開閉実行モード中であるか否かを判定する。開閉実行モード中でない場合にはステップS2202に進み、RAM204に第1当選フラグ及び第2当選フラグのいずれかの当選フラグ、又は特別外れフラグが格納されているか否かを判定する。いずれのフラグも格納されていない場合には、そのまま遊技状態移行処理を終了する。いずれかのフラグが格納されている場合には、ステップS2203に進み、対応する遊技回の変動表示の終了タイミングか否かを判定する。これらステップS2201〜ステップS2203の処理は、上記ステップS1301〜ステップS1303の処理と同様である。
続くステップS2204では、開閉実行モードの開始処理を実行し、ステップS2205〜ステップS2207では、ラウンド数の設定用の処理を実行する。これらの処理は、ステップS1305、ステップS1306、ステップS1308の処理と同様である。なお、本実施形態では、特別外れ結果に基づく開閉実行モードを上記第1,第2の実施形態と同様の1ラウンドの開閉実行モードとしている一方、大当たり結果に基づく開閉実行モードを第1,第2の実施形態よりも多い15ラウンドの開閉実行モードとしている。そこで、本実施形態では、ステップS2205にて否定判定して大当たり結果に基づく開閉実行モードである場合には、ステップS2206にてラウンドカウンタRCに「15」をセットする構成としている。
ステップS2206又はステップS2207にて、ラウンドカウンタRCにラウンド数の設定を行う処理を実行した後は、ステップS2208にてオープニングコマンドを設定する処理を実行し、ステップS2209にて外部信号設定処理を実行してから、本遊技状態移行処理を終了する。すなわち、本実施形態では、ステップS1307やステップS1309の、今回の開閉実行モードが大当たり結果に基づくものか否かの記憶するための処理を行わない。これは、本実施形態では、大当たり結果に基づく開閉実行モードも特別外れ結果に基づく開閉実行モードも、ラウンド数の相違はあるものの、いずれも各ラウンドの最大入賞個数を同じ個数とするとともに、最大開放期間も同じ長さの期間とすることとしている変更に基づくものである。
ステップS2201にて開閉実行モード中であると判定した場合、ステップS2110に進み、オープニング期間が終了したか否かを判定する。終了した場合には、ステップS2211にて大入賞口開閉処理を実行する。
本実施形態における大入賞口開閉処理では、図42に示すように、ステップS2301にて大入賞口55aが開放されているか否かを、第3可変入賞装置55の可変入賞駆動部55cの駆動状態から判定する。大入賞口55aが閉鎖状態である場合には、ステップS2302にて、ラウンドカウンタRCが「0」であるか否かを判定するとともに、ステップS2303にてタイマカウンタTCが「0」であるか否かを判定する。ラウンドカウンタRCが「0」である場合、又はタイマカウンタTCが「0」ではない場合には、そのまま大入賞口開閉処理を終了する。
ラウンドカウンタRCが「0」ではなく、且つタイマカウンタTCが「0」である場合には、ステップS2304にて大入賞口開放処理を実行する。かかる処理では、大入賞口55aが開放されるように、可変入賞駆動部55cを駆動制御する。そして、ステップS2305にて、タイマカウンタTCに「15000」を入力して最大開放期間の設定を行うととともに、ステップS2306にて入賞カウンタPCに「10」を入力して最大入賞個数の設定を行う。そして、ステップS2307にて、開放コマンドの設定を行い、本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS2301にて大入賞口55aが開放状態であると判定した場合には、ステップS2308に進む。ステップS2308では、タイマカウンタTCが「0」であるか否かを判定する。タイマカウンタTCが「0」ではない場合には、ステップS2309にて大入賞口55aへ遊技球の入賞が発生したか否かを判定する。入賞が発生した場合には、ステップS2310にて入賞カウンタPCの更新処理を実行し、ステップS2311にて最大入賞個数に達したか否か(入賞カウンタPC=0であるか否か)の判定を行う。ステップS2309にて入賞が発生していない場合、又はステップS2311にて最大入賞個数に達していない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS2308にてタイマカウンタTCが「0」であり最大開放期間が経過した場合、又はステップS2311にて最大入賞個数の入賞が発生した場合、ステップS2312にて大入賞口閉鎖処理を実行する。かかる処理では、可変入賞駆動部55cの駆動制御を終了して、大入賞口55aを閉鎖状態とする。その後、ステップS2313にて、ラウンドカウンタRCの更新処理を実行し、ステップS2314にてラウンドカウンタRCが「0」となったか否かを判定する。ラウンドカウンタRCが「0」ではない場合には、ステップS2315にて、タイマカウンタTCに「1000」を入力してラウンド間の待機期間を設定する。その後、ステップS2316にて閉鎖コマンドを設定して、本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS2314にてラウンドカウンタRCが「0」である場合には、ステップS2317にてエンディングの開始処理を実行し、ステップS2318にてエンディングコマンドを設定してから、本大入賞口開閉処理を終了する。
遊技状態移行処理の説明(図41)に戻り、ステップS2211にて大入賞口開閉処理を実行した後は、ステップS2212にてラウンドカウンタRCが「0」であるか否かを判定する。ラウンドカウンタRCが「0」である場合には、ステップS2213にて、エンディング期間の終了タイミングか否かを判定して、ステップS2214にて開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。
開閉実行モード終了時の移行処理では、図43に示すように、ステップS2401にて確変フラグが格納されているか否かを判定する。確変フラグが格納されている場合には、ステップS2402にて遊技状態を特定するための情報を消去するためのフラグ消去処理を実行する。具体的には、開閉実行モードフラグ、高確率モードフラグ、第1高頻度サポートフラグ又は第2高頻度サポートフラグが格納されている場合には、それらを消去するとともに、格納されていない場合にはその状態を維持する。
ここで、本実施形態では、高頻度サポートモードとして第1高頻度サポートモードと第2高頻度サポートモードとが設定されている。第1高頻度サポートモードと第2高頻度サポートモードとでは、各サポートモード中に実施される特図側の遊技回の変動表示時間が相違する。一方、第1高頻度サポートモードと第2高頻度サポートモードとは、いずれも低頻度サポートモードよりも、電動役物52aが開放状態となる頻度が高く開放状態が維持される期間が長くなるように設定されており、これら開放状態となる頻度及び開放状態が維持される期間は、第1高頻度サポートモードと第2低頻度サポートモードとでは同じものとなっている。つまり、第1高頻度サポートモードと第2低頻度サポートモードとでは、電役サポート用処理(図17におけるステップS306)においては同じ高頻度サポートモードとして扱われ、第1高頻度サポートモードと第2高頻度サポートモードとの相違点は、特図用の遊技回の変動表示時間のみとなっている。この変動表示時間の相違については、後に詳細に説明する。
そして、高頻度サポートモードに設定される場合、第1高頻度サポートモードと第2高頻度サポートモードのいずれかをMPU202が特定するために、第1高頻度サポートモードフラグと第2高頻度サポートモードフラグとが設けられており、ステップS2402では、これらのサポートモードフラグを含めて消去する処理を実行する。
ステップS2402の消去処理を実行した後は、続くステップS2403にて、高確率モードフラグを格納する。そして、ステップS2404にて、第2高頻度サポートフラグを格納する。これにより、遊技状態が、当否抽選モードが高確率モードであり且つサポートモードが高頻度サポートモードのうちの第2高頻度サポートモードである遊技状態(以下、当該遊技状態を確変状態ともいう)に移行する。ステップS2404の処理を実行した後は、本移行処理を終了する。
ステップS2401にて、確変フラグが格納されていないと判定した場合には、ステップS2405にて第1通常フラグが格納されているか否かを判定する。第1通常フラグが格納されている場合には、ステップS2406にて、上記フラグ消去処理を実行する。その後、ステップS2407にて、第1高頻度サポートフラグを格納する。そして、ステップS2408にて、RAM204の各種カウンタエリア233に設けられた高頻度回数カウンタに「100」を入力する処理を実行する。高頻度回数カウンタは、回数制限ありの高頻度サポートモードにおける遊技回の回数を把握するためのカウンタである。ステップS2406〜ステップS2408の処理により、遊技状態が、当否抽選モードが低確率モードであり且つサポートモードが高頻度サポートモードのうちの第1高頻度サポートモードであって、当該第1高頻度サポートモードの継続回数が100回である遊技状態(以下、当該遊技状態を第1高頻度状態ともいう)に移行する。第1高頻度状態は特図側の遊技回が100回継続した場合に終了し、その後、当否抽選モードが低確率モードであり且つサポートモードが低頻度サポートモードである通常遊技状態に移行する。ステップS2408の処理を実行した後は、本移行処理を終了する。
ステップS2405にて第1通常フラグが格納されていないと判定した場合には、ステップS2409にて第2通常フラグが格納されているか否かを判定する。第2通常フラグが格納されている場合には、ステップS2410にて、上記フラグ消去処理を実行する。その後、ステップS2411にて、第2高頻度サポートフラグを格納するとともに、ステップS2412にて、上記高頻度回数カウンタに「100」を入力する処理を実行する。これにより、遊技状態が、当否抽選モードが低確率モードであり且つサポートモードが高頻度サポートモードのうちの第2高頻度サポートモードであって、当該第2高頻度サポートモードの継続回数が100回である遊技状態(以下、当該遊技状態を第2高頻度状態ともいう)に移行する。第2高頻度状態は特図側の遊技回が100回継続した場合に終了し、その後、当否抽選モードが低確率モードであり且つサポートモードが低頻度サポートモードである通常遊技状態に移行する。ステップS2412の処理を実行した後は、本移行処理を終了する。
ステップS2409にて第2通常フラグが格納されていないと判定した場合には、そのまま本移行処理を終了する。つまり、特別外れ結果となり、開閉実行モードに移行した場合には、その特別外れ結果となった遊技回の遊技状態が開閉実行モードの終了後において維持される。
遊技状態移行処理の説明(図41)に戻り、ステップS2214の開閉実行モード終了時の移行処理が終了した後は、ステップS2215にて、開閉実行モードの終了処理を実行した後に、本遊技状態移行処理を終了する。ステップS2215の処理は上記ステップS1317の処理と同様である。
次に、本実施形態における変動終了用処理について、図44のフローチャートを参照しながら説明する。変動終了用処理は、第1遊技回制御処理におけるステップS413や、第2遊技回制御処理におけるステップS913にて実施される処理であり、変動表示時間の経過に基づいて遊技回を終了する場合に実施される処理である。既に説明したとおり、第1特図側の遊技回又は第2特図側の遊技回の一方が大当たり当選となった場合には、他方の遊技回を強制終了する構成としており、この場合は、図44の変動終了用処理は実施されない。
変動終了用処理では、ステップS2501にて、高確率モードフラグが格納されているか否かを判定する。高確率モードフラグが格納されている場合とは、遊技状態が確変状態であることを意味する。高確率モードフラグが格納されていない場合には、ステップS2502にて第1高頻度サポートフラグ及び第2高頻度サポートフラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。いずれかの高頻度サポートフラグが格納されている場合とは、第1高頻度状態又は第2高頻度状態であることを意味する。この場合、ステップS2503にて、高頻度回数カウンタの更新処理を実行する。具体的には、高頻度回数カウンタを1減算する処理を実行する。そして、ステップS2504にて、ステップS2403の処理結果に基づいて高頻度回数カウンタが0となったか否かを判定する。高頻度回数カウンタが0となった場合には、ステップS2505にて、各高頻度サポートフラグを消去する処理を実行する。これにより、遊技状態が低確率モード且つ低頻度サポートモードの通常遊技状態に設定される。
ステップS2506では、変動中の遊技回の強制終了処理を実行する。かかる処理では、今回終了する側ではなく他方の側の遊技回が変動中であれば、当該変動中の遊技回の変動表示時間を0として、遊技結果に応じた停止結果を表示させて終了する処理を実行する。具体的には、今回の変動終了処理が第1特図側の遊技回の変動表示時間が経過したことに基づく変動終了処理である場合には、第2特図側の遊技回が変動中である場合があり、この変動中の第2特図側の遊技回を強制的に終了させる処理を実行する。また、逆に今回の変動終了処理が第2特図側の遊技回の変動表示時間が経過したことに基づく変動終了処理である場合には、第1特図側の遊技回が変動中である場合があり、この変動中の第1特図側の遊技回を強制的に終了させる処理を実行する。
ちなみに、既に説明したとおり、本パチンコ機10においては、両特図が並行して変動表示が行われる構成としつつ、一方が大当たり結果となる遊技回が開始されれば、第1当選フラグ又は第2当選フラグが格納されて他方の変動は強制的に終了する。また、第1当選フラグや第2当選フラグが格納されることによって、他方の変動の開始も制限されるため、強制的に終了された側は、終了の契機となった大当たりに基づく開閉実行モードが終了するまで開始されることなく待機する。つまり、大当たり結果となる変動表示を実行中に他方の変動表示が実施されている事象は生じない構成となっている。
そうすると、ステップS2506にて他方の変動表示を強制的に終了させる場合とは、当該他方の変動表示は外れ結果であることになり、他方の変動表示を終了させるにあたって、大当たり結果となる変動表示を強制的に終了させることにはならない。
なお、ステップS2506にて他方の変動表示を強制的に終了させる場合において、当該他方の変動表示が特別外れ結果であった場合、今回の変動終了用処理の契機となった側の遊技結果に応じて、当該他方の特別外れ結果に基づく開閉実行モードを実行する構成とするとよい。具体的には、今回の変動終了用処理の契機となった側の遊技結果がいずれかの大当たり結果であれば、当該他方の特別外れ結果に基づく開閉実行モードを実施するのではなく大当たり結果に基づく開閉実行モードを実施する構成とし、今回の変動終了用処理の契機となった側の遊技結果が特別外れ結果であれば、いずれかの特別外れ結果に基づく開閉実行モードを実施する構成とし、今回の変動終了用処理の契機となった側の遊技結果が通常外れ結果であれば、他方の特別外れ結果に基づく開閉実行モードを実施する構成とする。このようにすれば、開閉実行モードが重複する事象を回避することができる。
なお、一方の開閉実行モードを優先して実施し、他方の開閉実行モードを実施しない構成に代えて、又は加えて、一方の開閉実行モードを実施するとともに、他方の開閉実行モードを当該一方の開閉実行モードの後に実施する構成としてもよい。重複する開閉実行モードの一方を実施しない場合と両方を実施する場合とがある構成としては、重複する開閉実行モードを後から実施するか否かを抽選等によって決定する構成とするとよい。また、特別外れ結果に基づく開閉実行モードの開閉態様が複数設定されている場合には、有利度に応じて重複して実施する場合や実施しない場合の割合の差を設けてもよいし、有利度に応じて重複し実施する場合の順番を決定する構成としてもよい。
ステップS2501にて高確率モードフラグが格納されている場合、ステップS2502にていずれの高頻度サポートモードフラグも格納されていない場合、ステップS2504にて高頻度回数カウンタが0ではない場合、又はステップS2506の処理を実行した後は、ステップS2507にて変動終了用のその他の処理を実行してから、本変動終了用処理を終了する。当該その他の処理では、特図表示部37a,37bの表示が今回の遊技結果に対応する停止結果となるようにするための処理等を行う。
つまり、本実施形態で第1通常大当たり結果又は第2通常大当たり結果となると、回数制限のある第1高頻度サポートモード又は第2高頻度サポートモードに設定される。そして、第1特図側の遊技回及び第2特図側の遊技回が終了する度に、高頻度サポートモードの回数の更新が行われ、第1特図側の遊技回と第2特図側の遊技回との合計回数が上限回数(100回)に至った場合に、高頻度サポートモードが終了する。また、これら第1高頻度状態や第2高頻度状態中に、いずれかの大当たり結果となることで、遊技状態の更新処理(開閉実行モード終了時の移行処理)が行われて、例えば再度第1高頻度状態や第2高頻度状態に設定されると、上限回数が再設定される。そのため、大当たり当選に基づく強制終了処理(図22)では、高頻度回数の更新処理を行わない構成としている。
次に、本実施形態における変動表示時間の設定処理について、図45のフローチャート及び図46,図47の変動表示時間テーブルを参照しながら説明する。
先ず、ステップS2601では、第2高頻度サポートモードフラグが格納されているか否かを判定する。第2高頻度サポートフラグが格納されている場合とは、第2高頻度状態である場合の他、確変状態も含まれる。一方、第2高頻度サポートフラグが格納されていない場合とは、第1高頻度状態である場合の他、通常遊技状態も含まれる。そして、ステップS2601にて否定判定した場合、すなわち、第1高頻度状態又は通常遊技状態である場合には、ステップS2602にて、通常遊技状態及び第1高頻度状態用の変動表示時間テーブルを取得して、今回の遊技回の変動表示時間を特定する処理を実行する。
通常遊技状態及び第1高頻度状態用の変動表示時間テーブルは、図46に示すように、大当たり時及び特別外れ時の第1特図用変動表示時間テーブル(図46(a))と、通常外れ時の第1特図用変動表示時間テーブル(図46(b))と、大当たり時及び特別外れ時の第2特図用変動表示時間テーブル(図46(c))と、通常外れ時の第2特図用変動表示時間テーブル(図46(d))と、が設定されている。これら各変動表示時間テーブルは、第1,第2の実施形態における通常遊技状態中の各変動表示時間テーブル(図12)と同様である。すなわち、第1特図側の遊技回よりも第2特図側の遊技回の方が基本的には長い変動表示時間となるように設定されており、特に第2特図側の遊技回では、通常外れ時の変動表示時間がリーチ乱数カウンタC3や変動種別カウンタCSの値にかかわらず実質的に遊技回が終了せずにスムーズな遊技を実現しにくい長さ(6000sec)となっている。その一方で、第2特図側の遊技回で大当たり又は特別外れとなる場合には、リーチ乱数カウンタC3や変動種別カウンタCSの値にかかわらず比較的短時間の変動表示時間(10sec)が選択され、開閉実行モードへ移行する遊技回であるのにもかかわらず、なかなか遊技回が終了しないといった不都合が回避されている。第1特図側の遊技回は、リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSの値、変動開始時の保留個数に応じた変動表示時間が設定されており、またその変動表示時間に応じた変動パターン(リーチ発生の有無及びリーチの種類)が設定されている。
ステップS2602では、今回実行する遊技回が第1特図側の遊技回であれば、その遊技結果に対応する第1特図用変動表示時間テーブルを取得するとともに、リーチ乱数カウンタC3、変動種別カウンタCS、及び保留個数に基づいて、今回の遊技回の変動表示時間を特定する。また、今回実行する遊技回が第2特図側の遊技回であれば、その遊技結果に対応する第2特図用変動表示時間テーブルを取得して、今回の遊技回の変動表示時間を特定する。
一方、ステップS2601にて肯定判定した場合、すなわち、第2高頻度状態又は確変状態である場合には、ステップS2603にて、第2高頻度状態及び確変状態用の変動表示時間テーブルを取得して、今回の遊技回の変動表示時間を特定する処理を実行する。
第2高頻度状態及び確変状態用の変動表示時間テーブルは、図47に示すように、大当たり時及び特別外れ時の第1特図用変動表示時間テーブル(図47(a))と、通常外れ時の第1特図用変動表示時間テーブル(図47(b))と、大当たり時及び特別外れ時の第2特図用変動表示時間テーブル(図47(c))と、通常外れ時の第2特図用変動表示時間テーブル(図47(d))と、が設定されている。これら各変動表示時間テーブルは、第1,第2の実施形態における第1確変状態中の各変動表示時間テーブル(図13)と同様である。すなわち、第2特図側の遊技回よりも第1特図側の遊技回の方が基本的には長い変動表示時間となるように設定されており、特に第1特図側の遊技回では、通常外れ時の変動表示時間がリーチ乱数カウンタC3や変動種別カウンタCSの値にかかわらず実質的に遊技回が終了せずにスムーズな遊技を実現しにくい長さ(6000sec)となっている。その一方で、第1特図側の遊技回で大当たり又は特別外れとなる場合には、リーチ乱数カウンタC3や変動種別カウンタCSの値にかかわらず比較的短時間の変動表示時間(10sec)が選択され、開閉実行モードへ移行する遊技回であるのにもかかわらず、なかなか遊技回が終了しないといった不都合が回避されている。第2特図側の遊技回は、リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSの値、変動開始時の保留個数に応じた変動表示時間が設定されており、またその変動表示時間に応じた変動パターン(リーチ発生の有無及びリーチの種類)が設定されている。この場合、第2特図側の遊技回の各変動表示時間は、通常遊技状態及び第1高頻度状態用の第1特図側の遊技回の各変動表示時間よりも短い変動表示時間となり易くなっている。
ステップS2603では、今回実行する遊技回が第1特図側の遊技回であれば、その遊技結果に対応する第1特図用変動表示時間テーブルを取得して、今回の遊技回の変動表示時間を特定する。また、今回実行する遊技回が第2特図側の遊技回であれば、その遊技結果に対応する第2特図用変動表示時間テーブルを取得するとともに、リーチ乱数カウンタC3、変動種別カウンタCS、及び保留個数に基づいて、今回の遊技回の変動表示時間を特定する。
ステップS2602又はステップS2603の処理を実行した後は、ステップS2604にて、各種カウンタエリア233の対応する経過カウンタに、ステップS2602又はステップS2603の処理で特定した変動表示時間の情報を入力して、本変動表示時間の設定処理を終了する。
すなわち、本実施形態では、変動表示時間テーブルとして、第1特図側の遊技回よりも第2特図側の遊技回の方が長い変動表示時間が選択され易い通常遊技状態及び第1高頻度状態用の変動表示時間テーブルと、第1特図側の遊技回の方が第2特図側の遊技回よりも長い変動表示時間が選択され易い第2高頻度状態及び確変状態用の変動表示時間テーブルと、が設定されている。特に、通常遊技状態及び第1高頻度状態用の変動表示時間テーブルでは、電動役物52aによるサポートが低頻度と高頻度とで異なるものの同じ変動表示時間テーブルを用いる構成としている。
また、電動役物52aによるサポートの態様は同様である第1高頻度サポートモードと第2高頻度サポートモードとでは、参照される変動表示時間テーブルが異なり、第1高頻度サポートモードでは、電動役物52aが設けられている側の第2特図側の変動表示時間の方が、電動役物52aが設けられていない側の第1特図側の変動表示時間よりも長くなり易くなっている。また、第2高頻度サポートモードでは、電動役物52aが設けられている側の第2特図側の変動表示時間の方が、電動役物52aが設けられていない側の第1特図側の変動表示時間よりも短くなり易くなっている。
このような、変動表示時間テーブルを用いて、第1特図側の遊技回と第2特図側の遊技回とが進行する様子を、図48及び図49のタイミングチャートを参照しながら説明する。
先ず、通常遊技状態の様子を、図48(a)を用いて説明する。
通常遊技状態では、第4作動口52の電動役物52aが開放状態となりにくい低頻度サポートモードに設定される。そのため、第3作動口51及び第4作動口52を狙って遊技球を発射させると、第3作動口51の方が第4作動口52よりも入賞が発生し易い。ta1のタイミングで第3作動口51への入賞が発生したとすると、当該タイミングで第1特図側の当否抽選が行われるとともに、比較的短時間の変動表示時間が設定された遊技回が開始され、ta3のタイミングで当該遊技回が終了して、ta1のタイミングで実施された第1特図側の当否抽選の結果が報知される。ta3よりも前のタイミングであるta2のタイミングで、再度第3作動口51への入賞が発生した場合、第1特図側の保留個数は、1個となり、ta3のタイミングで遊技回が終了すると、続けてta2で取得された保留情報についての遊技回がta4のタイミングで開始される。つまり、ta2で取得された保留情報についての当否抽選もta4のタイミングで実施される。
ta4で開始される遊技回も、比較的短時間の変動表示時間が設定され、ta6のタイミングで当該遊技回が終了して、ta4のタイミングで実施された第1特図側の当否抽選の結果が報知される。例えば、ta5のタイミングで第4作動口52への入賞が発生すると、当該入賞に基づいて第2特図側の当否抽選が行われる一方、当該入賞に基づく遊技回は、長時間の変動表示時間が設定される。そうすると、ta5のタイミングで開始される第2特図側の遊技回は、実質的に終了することなく(6000sec後に終了し)、仮に後続の遊技球が第4作動口52へ入賞しても、当該入賞に基づく保留情報の当否抽選はなかなか実施されない。また、ta5のタイミングで実施された第2特図側の当否抽選の結果の報知もなかなか行われない。
一方、第1特図側の遊技回は、例えばta4のタイミングで開始した遊技回はta6のタイミングで終了し、その後、ta7のタイミングで第3作動口51への入賞が発生すれば、再度第1特図側の当否抽選が行われ、ta8のタイミングでその結果が報知される。
このように、通常遊技状態においては、第3作動口51及び第4作動口52を狙って遊技を行うと、第3作動口51への入賞に基づく第1特図側の遊技回を実質的に進行させることができる。換言すると、たまたま第4作動口52へ入賞が発生しても、当該入賞に基づく第2特図側の遊技回は実質的に進行させることができない。
なお、当該たまたま入賞した第2特図側の当否抽選において、大当たり結果や特別外れ結果となった場合には、それが速やかに報知される。但し、当該大当たり結果や特別外れ結果よりも前に消化すべき保留情報として通常外れ結果の保留情報が存在する場合には、その通常外れ結果の保留情報についての遊技回が終了しなければ、これら大当たり結果や特別外れ結果の遊技回は開始されない。
次に、第2高頻度状態と確変状態の様子を、図48(b)を用いて説明する。
第2高頻度状態及び確変状態であっても、第3作動口51及び第4作動口52を狙って遊技を行えば、第3作動口51への入賞は発生し得る。但し、これらの状態の場合、第3作動口51への入賞に基づく第1特図側の遊技回は、長時間の変動表示時間が設定される。具体的には、例えばtb1のタイミングで第3作動口51への入賞が発生しても、当該tb1のタイミングで実施される第1特図側の当否抽選の結果はなかなか報知されず、また、その後に第3作動口51への入賞が発生しても、当該tb1のタイミングで開始されている遊技回が終了しないかぎり、第1特図側の当否抽選は実施されない。
一方、第2高頻度状態や確変状態であると、高頻度サポートモードに設定されるため、第4作動口52の電動役物52aは開放状態となり易く、第4作動口52への入賞が頻繁に発生する。例えば、tb2のタイミングで第4作動口52への入賞が発生すると、第2特図側の当否抽選が実施されるとともに、比較的短時間の変動表示時間が設定されて第2特図側の遊技回が開始される。そして、tb3のタイミングで当該遊技回が終了すると、tb2のタイミングで実施された当否抽選の結果が報知される。高頻度サポートモードであれば、第4作動口52への入賞は頻繁に発生し、tb3のタイミングで前回の遊技回が終了しても続けてtb4のタイミングで再度第2特図側の当否抽選が実施されるとともに、第2特図側の遊技回が開始される。そして、tb5のタイミングで当該遊技回が終了して、tb4のタイミングで実施された当否抽選の結果が報知される。そして、その後も、第4作動口52への入賞は頻繁に発生するとともに、第2特図側の遊技回は短時間変動にて頻繁に実施される。
そして、この第2高頻度サポートモードは、確変状態であればいずれかの大当たり結果となるまで継続し、第2高頻度状態であれば大当たり結果となること又は遊技回の回数が第1特図側の遊技回とあわせて上限回数(100回)となることに基づいて、第2高頻度サポートモードは終了する(再設定される)。第2高頻度状態の場合、上記のように第1特図側の遊技回は実質的にはほぼ進行しない構成であり、また、高頻度回数カウンタの更新処理は遊技回の終了時に行われる構成であるため、第2高頻度状態における遊技回の上限回数は、実質的に第2特図側の遊技回の回数となる。
次に、第1高頻度状態の様子を、図49を用いて説明する。
第1高頻度状態であっても、第3作動口51及び第4作動口52を狙えば第3作動口51へ入賞し得る。そして、tc1のタイミングで第3作動口51への入賞が発生すると、第1特図側の当否抽選が実施されるとともに、通常遊技状態と同様の変動表示時間が設定された第1特図側の遊技回が開始される。そして、当該遊技回は、tc7のタイミングで終了する。この場合、第1特図側の保留情報が取得されていれば、tc7のタイミングで遊技回が終了した後、続けてtc8のタイミングで第1特図側の当否抽選が実施され、当該当否抽選に対応する遊技回が開始されて、当該tc8のタイミングで実施された当否抽選の結果がtc10のタイミングで報知される。すなわち、第1高頻度状態であっても、第1特図側の遊技回は通常遊技状態と同様のスピードで進行する。
一方、第4作動口52へは、通常遊技状態とは異なり、高頻度で入賞が発生する。例えばtb2のタイミングで第4作動口52への入賞が発生すると、第2特図側の当否抽選が実施されるとともに、第2特図側の遊技回が開始される。但し、第1高頻度状態では、第2特図側の遊技回の変動表示時間は長時間のものが選択されるため、当該tb2のタイミングで開始される遊技回は実質的に終了することなく(6000sec後に終了し)、第2特図側の当否抽選はなかなか進行しない。
第2特図側の当否抽選は進行しないものの、第4作動口52への入賞は頻繁に発生する。すなわち、tb2のタイミングで開始された遊技回中であるtb3、tb4、tb5、tb6、tb9・・・のタイミングで、続けて第4作動口52への入賞が発生する。そうすると、これら、tb3以降の第4作動口52への入賞は、実質的に第2特図側の当否抽選が行われることがない入賞といえる。
特に、tb2、tb3、tb4、tb5、tb6のタイミングの第4作動口52への入賞時には、第2特図側の当否抽選のための保留情報の取得が行われる一方で、tb9のタイミング以降の第4作動口52への入賞時には、保留個数が上限個数(4個)に達しているため、第2特図側の当否抽選のための保留情報の取得すら行われない。但し、いずれのタイミングであっても、第4作動口52への入賞に基づく賞球の払い出しは行われる。
第1高頻度状態は、大当たり結果となること又は遊技回の回数が第2特図側の遊技回とあわせて上限回数(100回)となることに基づいて終了する(再設定される)。上記のように第2特図側の遊技回は実質的にはほぼ進行しない構成であり、また、高頻度回数カウンタの更新処理は遊技回の終了時に行われる構成であるため、第1高頻度状態における遊技回の上限回数は、実質的に第1特図側の遊技回の回数となる。
図50及び図51を用いて、本実施形態の遊技の流れを、各遊技状態の概要とともに説明する。
例えば、通常遊技状態であるt1のタイミングで第3作動口51への入賞が発生すると、第1特図側の遊技回が行われる。通常遊技状態では、第1特図側の変動表示時間は比較的短く、第2特図側の変動表示時間は比較的長いため、実質的に進行できる遊技は第1特図側の遊技となる。また、通常遊技状態では、当否抽選モードは低確率モードであって、サポートモードは低頻度サポートモードであるため、第4作動口52への入賞はなかなか発生しないし、第3作動口51への入賞に基づく第1特図側の当否抽選は大当たり結果となりにくい。その結果、遊技の進行に伴い遊技者の持ち球は徐々に減っていく。
t2のタイミングで第1特図側の遊技において大当たり当選となった場合、第1特図用の振分テーブルが参照されて、今回の大当たり結果の種類が決定される。この場合、例えば確変大当たり結果に振り分けられたとすると、当該大当たり結果に基づく開閉実行モードが終了するt3のタイミングで、遊技状態が確変状態に設定される。なお、当該大当たり結果に基づいて、遊技者の持ち球は大幅に増加している。
確変状態においては、第1特図側の変動表示時間は長く、第2特図側の変動表示時間は短いため、実質的に進行できる遊技は第2特図側の遊技となる。また、確変状態では、高頻度サポートモードとなるため、持ち球をさほど減らすことなく第2特図側の当否抽選を受けることができ、且つ高確率モードに設定されるため、比較的早期に大当たり当選となり易い。
t4のタイミングで第2特図側の遊技において大当たり当選となった場合、第2特図用の振分テーブルが参照されて、今回の大当たり結果の種類が決定される。この場合、例えば第2通常大当たり結果に振り分けられたとすると、当該大当たり結果に基づく開閉実行モードが終了するt5のタイミングで、遊技状態が第2高頻度状態に設定される。なお、当該大当たり結果に基づいて、遊技者の持ち球は大幅に増加しており、また、確変状態中の持ち球の減少はないものとして示している。
第2高頻度状態においては、確変状態と同様に、第1特図側の変動表示時間は長く、第2特図側の変動表示時間は短いため、実質的に進行できる遊技は第2特図側の遊技となる。また、第2高頻度状態では、高頻度サポートモードとなるため、持ち球をさほど減らすことなく第2特図側の当否抽選を受けることができる。但し、当否抽選モードは低確率モードに設定されるため、確変状態と比較すると大当たり当選とはなりにくい。
第2高頻度状態であるt6のタイミングで再度大当たり当選となった場合、t4のタイミングと同様に、第2特図用の振分テーブルが参照されて、今回の大当たり結果の種類が決定される。この場合も、第2通常大当たり結果に振り分けられたとすると、開閉実行モードが終了するt7のタイミングで第2高頻度状態に設定される。この場合、第2高頻度状態における高頻度回数カウンタの再設定が行われる。
例えばt8のタイミングで、第2高頻度状態中の遊技回の回数が上限回数に達した場合、遊技状態は通常遊技状態に設定される。そうすると、実質的に進行できる遊技は、第2特図側の遊技から第1特図側の遊技に変更される。ちなみに、t8のタイミングで上限回数に達することとなる第2特図側の変動終了用処理において、第1特図側の遊技回の強制終了処理(ステップS2506)が実施される。このようにしているため、第1特図側の遊技と第2特図側の遊技との切り換えが開閉実行モードを挟まずに生じた場合において、両遊技回が長い変動表示時間となってしまう事象を回避することが可能となっている。
t8のタイミングで通常遊技状態となると、低頻度サポートモード且つ低確率モードであるため、持ち球は徐々に減っていく。t9のタイミングで大当たり結果となった場合、第1特図用の振分テーブルが参照されて、今回の大当たり結果の種類が決定される。この場合、第1通常大当たり結果に振り分けられたとすると、開閉実行モードが終了するt10のタイミングで第1高頻度状態に設定される。
第1高頻度状態においては、第1特図側の変動表示時間は短く、第2特図側の変動表示時間は長いため、実質的に進行できる遊技は第1特図側の遊技となる。また、第1高頻度状態では、高頻度サポートモードとなるため、持ち球をさほど減らすことなく第1特図側の当否抽選を受けることができる。但し、当否抽選モードは低確率モードに設定されるため、確変状態と比較すると大当たり当選とはなりにくい。
ここで、第1高頻度状態における第1特図側の変動表示時間は、第2高頻度状態における第2特図側の変動表示時間よりも長く、通常遊技状態における第1特図側の変動表示時間と同じ長さのものが設定される。そうすると、第1高頻度状態は電動役物52aによるサポートが高頻度となるものの、遊技回の消化スピードは第2高頻度状態や確変状態よりも遅く、通常遊技状態と同じ程度の消化スピードとなる。換言すると、第1高頻度状態は、持ち球の減りを抑えつつ、通常遊技状態と同じ程度の消化スピードで遊技回を消化することが可能な遊技状態といえる。
第1高頻度状態においてt11のタイミングで再度大当たり結果となった場合、第1特図用の振分テーブルが参照されて、今回の大当たり結果の種類が決定される。そして、この場合も、例えば第1通常大当たり結果に振り分けられたとすると、開閉実行モードが終了するt12のタイミングで、第1高頻度状態に設定される。この場合、第1高頻度状態における高頻度回数カウンタの再設定が行われる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
第1高頻度サポートモードに設定されることで第3作動口51よりも入賞し易くなる第4作動口52への入賞に基づく第2特図側の変動表示時間を、第3作動口51への入賞に基づく第1特図側の変動表示時間よりも長くなり易くした。これにより、第4作動口52への入賞は高頻度で発生するものの、第4作動口52の入賞に基づく第2特図側の当否抽選が実質的になかなか発生しない状況を創出することが可能となる。このような状況においては、第4作動口52への入賞に基づく当否抽選が行われないものの、第4作動口52への入賞に基づく賞球のみが発生することになる。そうすると、第4作動口52という第2特図側の当否抽選が行われ得る入球部を用いて、持ち球の補助を行うことが可能となる。
第1高頻度サポートモードにおいて、第3作動口51への入賞に基づく第1特図側の遊技を実行可能としたことで、第4作動口52への入賞に基づく持ち球の補助を得つつも、第1特図側の遊技を実行することが可能となる。すなわち、入球が容易となる第2特図側とは異なる側の第1特図側の遊技を実質的に実行可能な構成であり、従来の遊技機とは全く異なる斬新な遊技性を実現することができる。
第1特図側の遊技が行われる第1高頻度状態と第2特図側の遊技が行われる第2高頻度状態とを比較すると、いずれも低確率モードであって、且つ持ち球の減りは低減されているものの、進行スピードが第2高頻度状態の方が早く、第1高頻度状態の方が遅い。そのため、第2高頻度状態は、単位時間当たりの遊技回の回数を多くしたい遊技者にとっては好ましい遊技状態といえる。一方、長い時間遊びたい遊技者にとっては、第1高頻度状態の方が好ましい遊技状態といえる。このように、第1高頻度状態と第2高頻度状態とで当否抽選確率や持ち球の減り方は同じであるものの、進行スピードを異ならせたことで、遊技者の多様なニーズに応じた遊技性を実現することが可能となる。
通常遊技状態や第1高頻度状態における第1特図側の遊技で大当たり結果となると、第1通常大当たり結果と確変大当たり結果とのいずれかに振り分けられる。第1通常大当たり結果となると第1特図側の遊技が継続されることになり、また、確変大当たり結果となると第1特図側の遊技から第2特図側の遊技に切り替わる。また、第2特図側の遊技で大当たり結果となると、第2通常大当たり結果又は確変大当たり結果に振り分けられる。この場合、いずれの大当たり結果でも第2特図側の遊技は継続されることになる。一方、第2高頻度状態において実行可能な遊技回の回数が上限に達すると、通常遊技状態に移行する。このように、第1特図側の遊技と第2特図側の遊技とが行き来する構成としたことで、いずれかの遊技のみが延々と継続されることなく、それぞれの遊技性を十分に楽しませることができる。
第1高頻度状態と第2高頻度状態とは、いずれも同じ高頻度サポートモードであって、且ついずれも低確率モードとなっている。つまり、第1高頻度状態と第2高頻度状態との違いは、進行可能な遊技が第1特図側か第2特図側かといった違いと、遊技の進行スピードの違いのみであり、持ち球の減り方や大当たり当選のし易さには差異がない。このような、遊技状態を設けることで有利度に大きな差を設けることなく遊技の多様化を実現することができる。
また、第1高頻度状態及び第2高頻度状態のいずれであっても、第3作動口51や第4作動口52を狙えばよく、発射態様をそれぞれの高頻度状態で異ならせる必要が生じない。これにより、わかり易い遊技とすることができる。また、両作動口51,52が打ち分け不可となっていることから、第1特図側の遊技と第2特図側の遊技とを遊技者が選択しにくい構成となり、設計通りの遊技を行わせることができる。これにより、設計者が意図しない遊技によって出球率が極端に増加したり減少したりする事象を回避することができる。
通常遊技状態と第1高頻度状態とは、持ち球の減り方は異なることとなるものの、実質的に進行可能な遊技回は第1特図側の遊技回で同じである。また、当否抽選の確率も低確率モードで同じである。さらに、これら通常遊技状態と第1高頻度状態とは、変動表示時間テーブルが同じであるため進行スピードは同じといえる。そうすると、当否抽選の構成(抽選確率や振分テーブル)が同じ状態であって進行スピードを変えずに、持ち球の減り方のみを異ならせる、といった斬新な遊技状態を実現することができる。
また、第2高頻度サポートモードのように入球が容易となる第2特図側の遊技が実質的に実行可能となる状態とは別に、第1高頻度サポートモードのように入球が容易となる側ではない第1特図側の遊技が実質的に実行可能となる状態を、1つの電動役物52aによって実現することが可能となっており、しかも、第2特図側の始動入賞口である第4作動口52への入賞によって持ち球を補助する構成であり、各構成の機能の集約化を図り、上記の斬新な遊技性を実現しつつも構成部品の増加を生じさせないようにすることが可能となる。
<第4の実施形態>
本実施形態では、作動口へ保留上限個数を超える入賞が発生した場合に、所定の特典を付与する。なお、本実施形態では、第3の実施形態における遊技盤24を用いた場合について説明する。また、変動表示時間テーブルについても、第3の実施形態のものを用いた場合について説明する。
図52は、本実施形態における作動口用の入賞処理を示すフローチャートである。既に説明したとおり、作動口用の入賞処理は、タイマ割込み処理(図15)におけるステップS105にて実施される処理である。
本実施形態では、上記ステップS201〜ステップS212の処理と同様に、ステップS2701〜ステップS2712にて第3作動口51への入賞に基づく処理及び第4作動口52への入賞に基づく処理を実施する。但し、本実施形態では、ステップS2703やステップS2709にて保留上限個数を超える入賞であると判定した場合の処理が異なっている。
すなわち、本実施形態では、ステップS2703にて、今回の第3作動口51への入賞が保留上限個数を超える入賞であると判定した場合には、ステップS2713にて第1上限入賞コマンドを演出制御装置82への出力対象として設定する。そして、ステップS2707の第4作動口52の入賞判定処理へ進む。第1上限入賞コマンドは、第1特図側において保留上限個数を超える入賞が発生したことをサブ側の演出制御装置82へ把握させるためのコマンドであり、当該コマンドは、通常処理における外部出力処理にて演出制御装置82へ出力される。
また、ステップS2709にて、今回の第4作動口52への入賞が保留上限個数を超える入賞であると判定した場合には、ステップS2714にて第2上限入賞コマンドを演出制御装置82への出力対象として設定する。その後、作動口用の入賞処理を終了する。第2上限入賞コマンドは、第2特図側において保留上限個数を超える入賞が発生したことをサブ側の演出制御装置82へ把握させるためのコマンドであり、当該コマンドは、通常処理における外部出力処理にて演出制御装置82へ出力される。
次に、演出制御装置82側にて実施される上限入賞コマンド対応処理について、図53のフローチャートを参照しながら説明する。なお、演出制御装置82の制御基板には、MPUが搭載されており、MPUには、当該MPUにより実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROMと、そのROM内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAMと、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵されている。そして、ROMに記憶されている制御プログラムの一種として、演出用の周期処理が設定されており、当該演出用の周期処理は、タイマ回路によって周期的に起動される。上限入賞コマンド対応処理は、演出用の周期処理のうちの一処理として実施される。
上限入賞コマンド対応処理では、ステップS2801にて、第1上限入賞コマンドを受信しているか否かを判定する。ちなみに演出制御装置82のRAMには、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されたコマンド格納エリアが設けられており、複数のコマンドを同時期に受信した場合であってもそれら各コマンドに対応した処理を良好に実行できるようになっている。
ステップS2801にて肯定判定した場合、ステップS2802にて第1上限カウンタの更新処理を実行する。第1上限カウンタは、RAMに設けられたカウンタであり、所定期間中における保留上限個数を超える入賞が発生した回数を、演出制御装置82のMPUが特定するためのカウンタである。ステップS2802では、当該第1上限カウンタを1加算して更新する処理を実行する。
続くステップS2803では、ステップS2802の更新後の第1上限カウンタの値に対応する第1対応演出を設定する処理を実行する。この第1対応演出については、後に詳細に説明する。
ステップS2801にて否定判定した場合、又はステップS2803の処理を実行した後は、ステップS2804にて第2上限入賞コマンドを受信しているか否かを判定する。受信している場合には、ステップS2805にて第2上限カウンタの更新処理を実行する。第2上限カウンタは、第1上限カウンタに対応するものであり、当該カウンタもRAMに設けられている。そして、ステップS2805では、第2上限カウンタを1加算して更新する処理を実行する。
続くステップS2806では、ステップS2803の更新後の第2上限カウンタの値に対応する第2対応演出を設定する処理を実行する。この第2対応演出については、後に詳細に説明する。
ステップS2804にて否定判定した場合、又はステップS2806の処理を実行した後は、ステップS2807にて上限カウンタのクリア条件(初期値に再設定する条件)が成立したか否かを判定する。上限カウンタのクリア条件としては、例えば、最後の上限入賞コマンドを受信してから(ステップS2801又はステップS2804にて肯定判定してから)所定期間が経過したこと、第1特図側及び第2特図側の遊技回が終了し且つ保留情報が記憶されていない状況になったこと、開閉実行モードが開始されたこと、開閉実行モードが終了したこと、いずれかの高頻度サポートモードが終了したこと、等がある。
なお、上記各クリア条件をいずれも適用してもよいし、一部を組み合わせて適用してもよいし、全部を組み合わせて適用してもよい。また、上記各クリア条件以外にも、上限カウンタがクリアされる条件を設けてもよい。
例えば、最後の上限入賞コマンドを受信してから所定期間(例えば60sec)が経過したことに基づいて、上限カウンタがクリアされる構成の場合、以下のようにするとよい。すなわち、ステップS2801又はステップS2803にて肯定判定した場合、演出制御装置82におけるRAMの各種カウンタエリアに設けられた所定の経過カウンタに所定期間に対応する数値を入力する。所定の経過カウンタは、所定周期で減算される構成とする。そして、当該所定の経過カウンタが初期値(0)となることで、ステップS2806では、最後の上限カウンタを受信してから所定期間が経過したことを把握することができる。
ステップS2806にて、クリア条件が成立したと判定した場合、ステップS2807にて上限カウンタのクリア処理を実行する。なお、このクリア処理において、第1上限カウンタ及び第2上限カウンタのいずれをもクリアする構成としてもよいし、一方だけの上限カウンタをクリアする構成としてもよい。一方だけをクリアする場合、例えば所定期間経過に基づいてクリアするのであれば、所定の経過カウンタを第1特図側と第2特図側とで別々に設け、それぞれ最後の上限入賞コマンドを受信してからの期間を対応する経過カウンタにて把握する構成とするとよい。
ステップS2807にて否定判定した場合、又はステップS2808の処理を実行した後は、本上限入賞コマンド対応処理を終了する。
図54を用いて、第1対応演出及び第2対応演出について説明する。なお、ここでは、第2対応演出についてのみ説明するが、第1対応演出は第2対応演出と同じ内容の演出であってもよいし、遊技者がそれぞれを識別可能な程度に異なる内容の演出であってもよい。
図54(a)では、第1高頻度サポートモード中の表示画面42aの様子を示している。既に説明したとおり、第1高頻度サポートモードでは、第3作動口51よりも第4作動口52への入賞が発生し易く、第3作動口51への入賞に基づく第1特図側の変動表示時間よりも第4作動口52への入賞に基づく第2特図側の変動表示時間の方が長いものが設定される。そのため、第2特図側の保留情報は消化されにくく、上限保留個数を超える第4作動口52への入賞が発生し易い。
図では、表示画面42aにおいて、各図柄列Z1〜Z3の変動表示(図では、第1特図側の遊技回に対応する変動表示を示している)が行われている状況において、第1特図側の特図表示領域Gaに保留数に対応する保留用画像が表示され(図では2個の保留情報が記憶されていることを示している)、第2特図側の特図表示領域Gbにも保留数に対応する保留用画像が表示されている(図では4個の保留情報が記憶されていることを示している)。そして、両実行用表示領域GA,GBでは、第1特図表示部37a及び第2特図表示部37bにて実行されている各遊技回に対応する保留情報が表示されている。
第2特図側の特図表示領域Gbには上限保留個数に対応する4個の保留用画像が表示され、上限保留個数の保留情報が記憶されている。上限保留個数の保留情報が記憶されると、例えば特図表示領域Gbの上方であって、各図柄列Z1〜Z3の変動表示とは重ならない特定領域GPにおいて、第2対応演出が発生し得る状況であることを示す、上限用予告表示が行われる。上限用予告表示としては、例えば「入賞するとおみくじが引けるよ!!」といった文字にて、上限保留個数を超える入賞によって何らかの特典が付与され得ることを示唆する表示が行われる。
例えば、第2上限カウンタが「1」であれば、図54(b)に示すように、特定領域GPに、「今日の」と表示する。第2上限カウンタが「5」であれば、図54(c)に示すように、「1」の場合の表示内容に続けて、「今日のあなたの」と表示する。第2上限カウンタが「10」であれば、図54(d)に示すように、「5」の場合の表示内容に続けて、「今日のあなたの運勢は!!」と表示する。このように、上限カウンタが増加するにしたがって表示内容が更新される構成とすれば、表示内容を最後まで見たい遊技者にとって、上限保留個数を超える入賞を発生させる意義を生じさせることができる。
そして、第2上限カウンタが「15」であれば、図54(e)に示すように、「小吉!!」と表示して、おみくじの結果を報知する。なお、このおみくじの内容は「小吉」、「中吉」、「大吉」等のうちから抽選等によって決定するとよい。
図54(f)に示すように、第2上限カウンタが「20」となった場合、「15」となった場合に表示したおみくじの結果を更新(昇格)させて、「中吉!!」と表示する構成としてもよい。また、更に第2上限カウンタの加算が行われ(第4作動口52への入賞が発生し)、第2上限カウンタが「30」となった場合、「15」や「20」の場合から更に更新(昇格)させて、「大吉!!」と表示する構成としてもよい。このようにすれば、上限保留個数を超える入賞が所定数に達した後も、更に上限保留個数を超える入賞を発生させる動機付けとすることができる。
以上のように、本実施形態では、上限保留個数を超える入賞が発生した場合に、おみくじの内容の報知という特典が付与される構成としたことにより、入賞し易い作動口への入賞に基づく遊技回の変動表示時間が長い構成において、大当たり用の当否抽選が行われない上限保留個数を超える入賞を発生させるメリットを高めることができる。
上限保留個数を超える入賞が発生した場合、遊技者に実行中の遊技回の内容とは関係のない内容(おみくじ)の特典を付与する構成としたため、実行中の遊技回とは別の楽しみを付与することができる。ここで、第3の実施形態で説明したように、第1高頻度サポートモードにおける第2特図側の保留情報、第2高頻度サポートモードにおける第1特図側の保留情報、確変状態における第1特図側の保留情報が、貯まり易く、上限保留個数を超える入賞が発生し易い。つまり、いずれも通常遊技状態よりも有利な状態であり、このような状態においては、大当たりが連荘している場合等、遊技回の内容への関心が低くなる可能性が通常遊技状態よりも高くなる。そこで、上記のように上限保留個数を超える入賞が発生したことに基づいて、遊技回の内容とは全く異なる内容の演出が発生するようにしたため、遊技者の関心を集めやすく、トータル的な遊技への注目度を好適に保つことが可能となる。
なお、上記の実施形態は以下のように変形してもよい。
図55は、演出制御装置82側にて実施される保留用画像変更処理を示すフローチャートである。保留用画像変更処理は、表示画面42aの第1特図側の特図表示領域Gaや第2特図側の特図表示領域Gb等に表示している保留用画像を、所定の契機で変更するための処理であり、上記演出用の周期処理のうちの一処理として実施される。
ステップS2901では、保留用画像の変更契機が発生したか否かを判定する。変更契機として、本変形例では、第1特図側又は第2特図側の保留情報が取得された場合に主制御装置81から出力される保留コマンドを受信したこと、又は上記の上限入賞コマンドを受信したこと、としている。つまり、本変形例では、第3作動口51又は第4作動口52への入賞が発生すれば保留用画像の変更契機が発生することになる。いずれのコマンドも受信しておらず、変更契機が発生していない場合には、そのまま本変更処理を終了する。
いずれかのコマンドを受信している場合には、ステップS2902にて、現状の保留数を確認用のカウンタKに入力する処理を実行する。例えば、第1特図側の保留数が2で、第2特図側の保留数が4である場合、確認用のカウンタKには第1特図側と第2特図側の保留数の合計数である6が入力される。
続くステップS2903では、保留用画像変更抽選を実行する。保留用画像変更抽選では、演出制御装置82のMPUにおけるROMに記憶されている変更抽選テーブルを取得するとともに、同MPUにおけるRAMから抽選用のカウンタを取得して、現状表示している保留用画像を変更するか否かの抽選を実行する。変更抽選テーブルとしては、図56(a)に示すように、上限入賞カウンタの値に応じて当選確率が異なるように設定されており、上限入賞カウンタの値が大きくなるほど当選確率が高くなるように設定されている。
ちなみに、このテーブルにおいて、上限入賞カウンタの値は第1上限入賞カウンタと第2上限入賞カウンタの合計値を示している。但し、第1上限入賞カウンタの値が大きいほど当選し易く且つ第2上限入賞カウンタの値が大きいほど当選しにくい等、第1上限入賞カウンタと第2上限入賞カウンタとが別々のパラメータとして設定されている構成としてもよい。また、第1特図用の変更抽選テーブルと、第2特図用の変更抽選テーブルとを別々に設け、第1特図用の変更抽選テーブルには第2上限入賞カウンタを設定し、第2特図用の変更抽選テーブルには第1上限入賞カウンタを設定する構成、又はその逆で、第1特図側には第1上限入賞カウンタを設定し、第2特図側には第2上限入賞カウンタを設定する構成としてもよい。第1上限入賞カウンタを受信する場合とは、第1特図側ではなく第2特図側の遊技回が進行されていることが想定され、第2上限入賞カウンタを受信する場合とは、第2特図側ではなく第1特図側の遊技回が進行されていることが想定される。その点、受信した上限入賞カウンタではない側の保留用画像が変更され易くすることで、進行している遊技回に関連性を持たせ易く、受信した上限入賞カウンタと同じ側の保留用画像が変更され易くすることで、進行している遊技回とは関係しない独立した演出である印象を強く持たせることができる。
続くステップS2904では、ステップS2903の変更抽選に当選したか否かを判定する。当選した場合には、ステップS2905にて現状表示している保留用画像を変更するための変更処理を実行する。この場合、演出制御装置82のMPUは、表示制御装置212へ変更用のコマンドを出力する。当該コマンドを受信した表示制御装置212は、予め記憶されている変更用の保留用画像のデータを読み出し、当該変更用の保留用画像のデータに対応する保留用画像が図柄表示装置42の表示画面42aに表示されるように制御する。
この場合、例えば、図56(b)に示すように、それまで表示されていた円形状の保留用画像(図54(a)参照)が、女の子が踊っている保留用画像に変更される。このようにすることで、現状の状態がそれまでの状態とはことなる特別な状態である印象を遊技者に与えることが可能となるとともに、変更された保留用画像が大当たり結果になり易いものではないか、と思わせることが可能となる。これにより、遊技への注目度が高められる。ステップS2905の処理を実行した後は、ステップS2906にて確認用のカウンタKを0にクリアしてから、本保留用画像変更処理を終了する。
ステップS2904にて当選しなかった場合は、ステップS2907にて確認用のカウンタKを1減算する処理を実行する。そして、ステップS2908にて、ステップS2907の処理結果に基づいて確認用のカウンタKが0となったか否かを判定する。0となった場合には、そのまま本保留用画像変更処理を終了する。0ではない場合には、ステップS2903に戻り、再度変更抽選を実行する。
すなわち、本変形例では、変更抽選テーブルにおける当選確率が上限入賞カウンタの値が大きいほど変更当選し易く、且つ、現状の保留数が多ければ変更抽選が実施される回数が多くなる。このようにしたことで、保留情報の数と、上限保留個数を超える入賞の発生回数とをより密接に関連付けることが可能となり、上限保留個数を超える入賞を発生させる動機付けとすることができる。
なお、上記構成では、各保留用画像に対応する保留情報の遊技結果は加味せずに変更抽選を行うとともに、変更後の保留用画像を一律に決定する構成としたが、保留情報の遊技結果や変動表示時間の長さ等を、主制御装置81に記憶されている当否抽選用のカウンタ(C1〜C3、CS)を用いて把握して、変更抽選の当選確率や当選後の保留用画像を決定する構成としてもよい。
<第5の実施形態>
本実施形態では、入賞し易く且つ変動表示時間が長い作動口の構成を用いて、第1,第2の実施形態のように所定の大当たり結果となると大当たり結果が2回ループする遊技性を実現する。図57は、本実施形態における遊技盤24の構成を示す正面図である。なお、図57において、上記第1〜第4の実施形態における遊技盤24と同様の構成は基本的には同じ符号で示しており、当該同様の構成の説明は省略する。
本実施形態における遊技盤24では、上記第3,第4の実施形態と同様に、下側領域PE4に、第1特図側の作動口としての第3作動口51と、第2特図側の作動口としての第4作動口52と、が設けられている。これら第3作動口51と第4作動口52は、上記第3,第4の実施形態と同様の構成である。
下側領域PE4において、第3作動口51及び第4作動口52の下流側には、第4可変入賞装置56と第5可変入賞装置57とが設けられている。第4可変入賞装置56と第5可変入賞装置57は上下に並べて設置されており、第4可変入賞装置56が第5可変入賞装置57の上方に配置される。第4可変入賞装置56は上記第1可変入賞装置32Aと同様の構成であり、第5可変入賞装置57は上記第2可変入賞装置32Bと同様の構成である。すなわち、開閉実行モードにおいては、第4可変入賞装置56への入賞が可能となって、入賞に基づく賞球の払い出しが行われる。また、当該開閉実行モード中の所定のラウンドにおいては第5可変入賞装置57への入賞が可能となり、当該入賞した遊技球がV入賞用領域356を通過することで、開閉実行モード後の当否抽選モードが高確率モードに設定される。
本実施形態における、当否抽選テーブルは第3,第4の実施形態のものを適用し、振分テーブルは第1,第2の実施形態のものを適用する。すなわち、当否抽選テーブルにおいては、当否抽選モードの高低によらず特別外れ結果となる確率は同じであり、また、当該特別外れ結果となる確率は第1特図側と第2特図側とで同じ確率となっている。また、大当たり結果となった場合、第1特図側では、第1Vあり大当たり結果又はVなし大当たり結果に振り分けられ、第2特図側では、第1Vあり大当たり結果又は第2Vあり大当たり結果に振り分けられる。既に説明したとおり、第1Vあり大当たり結果及び第2Vあり大当たり結果の場合、開閉実行モード中に第5可変入賞装置57のV入賞用領域356を通過し易く、開閉実行モード後の当否抽選モードが高確率モードに設定され易い。また、Vなし大当たり結果の場合には、開閉実行モード中に第5可変入賞装置57のV入賞用領域356を通過しにくく、開閉実行モード後の当否抽選モードが低確率モードに設定され易い。
本実施形態では、第1Vあり大当たり結果後のサポートモードと第2Vあり大当たり結果後のサポートモードとで、いずれも電動役物52aが開放状態となり易い高頻度サポートモードに設定されるものの、第1特図側の変動表示時間テーブルと第2特図側の変動表示時間テーブルとに差異を設ける。
具体的には、第1Vあり大当たり結果後のサポートモードでは、第1特図側においては、上記第3,第4の実施形態における第2高頻度状態及び確変状態時の変動表示時間テーブル(図47)が参照されて変動表示時間の設定が行われる。また、第2特図側においては、上記第3,第4の実施形態における通常遊技状態及び第1高頻度状態時の変動表示時間テーブルにおける第1特図側の変動表示時間テーブルが参照されて変動表示時間の設定が行われる。つまり、第1Vあり大当たり結果後においては、第3作動口51への入賞に基づく第1特図側の変動表示時間は長く、且つ第4作動口52への入賞に基づく第2特図側の変動表示時間は短くなり易いように設定される。そのため、第1特図側の遊技回は実質的に進行させることができず、第2特図側の遊技回を実質的に進行させることが可能となる。したがって、第1Vあり大当たり結果に基づいて移行する第1確変状態においては、当否抽選モードは高確率モードであって、振分テーブルは実質的に第2特図用の振分テーブルが参照される遊技が行われる。
これに対して、第2Vあり大当たり結果後のサポートモードでは、各特図の遊技回において上記第3,第4の実施形態における通常遊技状態及び第1高頻度状態時の変動表示時間テーブル(図46)が参照されて変動表示時間の設定が行われる。つまり、第2Vあり大当たり結果後においては、第3作動口51への入賞に基づく第1特図側の変動表示時間は短く、且つ第4作動口52への入賞に基づく第2特図側の変動表示時間は長くなり易いように設定される。そのため、第2特図側の遊技回は実質的に進行させることができず、第1特図側の遊技回を実質的に進行させることが可能となる。したがって、第2Vあり大当たり結果に基づいて移行する第2確変状態においては、当否抽選モードは高確率モードであって、振分テーブルは実質的に第1特図用の振分テーブルが参照される遊技が行われる。
また、遊技状態が低確率モードであって低頻度サポートモードである通常遊技状態の場合には、各特図の遊技回において上記第3,第4の実施形態における通常遊技状態及び第1高頻度状態時の変動表示時間テーブル(図46)が参照されて変動表示時間の設定が行われる。
本実施形態の遊技の進行の様子を、図58を参照しながら説明する。
図58(a)及び図58(d)に示すように、通常遊技状態においては、当否抽選モードは低確率モードであり、サポートモードは低頻度サポートモードであるため、第3作動口51への入賞は可能である一方、第4作動口52への入賞は発生しにくい。また、変動表示時間は、第1特図側が短く、第2特図側が長くなるように設定される。そうすると、実質的に進行可能な遊技としては第1特図遊技となり、大当たり結果となると第1特図用の振分テーブルが参照されて第1Vあり大当たり結果又はVなし大当たり結果に振り分けられる。Vなし大当たり結果に振り分けられると、遊技状態は通常遊技状態に設定され確変状態には移行しない。
第1Vあり大当たり結果に振り分けられると、遊技状態は第1確変状態に移行する。第1確変状態においては、図58(b)及び図58(d)に示すように、当否抽選モードは高確率モードであり、サポートモードは高頻度サポートモードであるため、第3作動口51よりも第4作動口52の方が入賞が発生し易くなる。また、変動表示時間は、第1特図側が長く、第2特図側が短くなるように設定される。そうすると、実質的に進行可能な遊技としては第2特図遊技となり、大当たり結果となると第2特図用の振分テーブルが参照されて第1Vあり大当たり結果又は第2Vあり大当たり結果に振り分けられる。第1Vあり大当たり結果に振り分けられると、遊技状態は第1確変状態に設定され遊技状態の移行は生じない。
第2Vあり大当たり結果に振り分けられると、遊技状態は第2確変状態に移行する。第2確変状態においては、図58(c)及び図58(d)に示すように、当否抽選モードは高確率モードであり、サポートモードは高頻度サポートモードであるため、第3作動口51よりも第4作動口52の方が入賞が発生し易くなる。一方、変動表示時間は、第1特図側が短く、第2特図側が長くなるように設定される。そうすると、実質的に進行可能な遊技としては第1特図遊技となり、大当たり結果となると第1特図用の振分テーブルが参照されて第1Vあり大当たり結果又はVなし大当たり結果に振り分けられる。第1Vあり大当たり結果に振り分けられると、遊技状態は第1確変状態に設定され、Vなし大当たり結果に振り分けられると、遊技状態は通常遊技状態に設定される。
第1確変状態及び第2確変状態においては、高頻度サポートモードに設定されているため、持ち球を減らさずに遊技を行うことができる。つまり、本実施形態のようにしても、第1Vあり大当たり結果を契機として、2回の確変状態がループする構成を実現することが可能となる。
しかも、本実施形態では、各確変状態において発射態様が同じものとなり、確変状態が移行することに基づいて発射態様の変更が必要とならない。つまり、第3作動口51及び第4作動口52は打ち分けができない又は打ち分けしにくい作動口として設けられており、これら打ち分けができない又は打ち分けしにくい作動口同士で、実質的に進行できる遊技と進行できない遊技とを共存させる構成とすることで、本実施形態のように打ち分けを要さずに確変状態の移行を実現することが可能となる。
また、第1確変状態及び第2確変状態のいずれかに移行することで高頻度サポートモードに設定されるものの、第1確変状態と第2確変状態とでは、第3作動口51及び第4作動口52への入球率は変化していない。このようにすることで、第3作動口51や第4作動口52(特に第4作動口52)への入賞に基づく賞球を加味して、持ち球の減りを抑えた確変状態を実現することができる。
本実施形態は以下のように変形してもよい。
図59(a)は、本変形例の作動口の概要を示す図である。
本変形例における第1特図側の作動口としては、上記実施形態における第3作動口51に対応する位置(下側領域PE4)に、第5作動口100が設けられている。第5作動口100は上方に向けて開放された開口部であり、上方から落下する遊技球が入球可能となっている。第5作動口100には、当該第5作動口100の入球率を変化させる電動役物等は設けられていない。
第5作動口100の下方には、上方に向けて開放された特定入球部130が設けられている。当該特定入球部130には、当該特定入球部130への入球率を変化させる電動役物140が設けられている。電動役物140は、上記電動役物52aに対応するものであり、主制御装置81に接続された電動役物駆動部150が制御されることによって、電動役物140は開放状態と閉鎖状態とに変位する。電動役物140が開放状態となると、特定入球部130への入球が可能となり、電動役物140が閉鎖状態となると特定入球部130への入球が困難となる。なお、閉鎖状態となることで特定入球部130への入球が不可能となる構成としてもよい。電動役物140は、高頻度サポートモードとなることで、開放状態となり易くなり、低頻度サポートモードとなることで開放状態となりにくくなる。
特定入球部130からの遊技球の通路は、途中で二股(第1通過領域131と第2通過領域132)に分岐している。当該分岐前において、特定入球部130に入球した遊技球が必ず通過する位置に振分部材133が設けられている。特定入球部130に入球した遊技球は、振分部材133によって第1通過領域131と第2通過領域132とに振り分けられる。なお振分部材133は、遊技球を第1通過領域131と第2通過領域132とに交互に振り分けることが可能となっている。
第1通過領域131を通過した遊技球が入球する入球部として、本変形例における第1特図側の作動口である第6作動口110が設けられている。つまり、本変形例では第1特図側の作動口が、第5作動口100の他に第6作動口110が設けられている。また、第2通過領域132を通過した遊技球が入球する入球部として、本変形例における第2特図側の作動口である第7作動口120が設けられている。
以上のような構成により、サポートモードが低頻度サポートモードである場合には、電動役物140が開放状態となりにくいため、特定入球部130への入球は発生しにくく、下側領域PE4を流下する遊技球は、第5作動口100側に入球する。サポートモードが高頻度サポートモードとなると、電動役物140が開放状態となり易くなるため、特定入球部130への入球が発生し易くなり、特定入球部130へ入球した遊技球は、第6作動口110と第7作動口120とに交互に入球する。
各遊技状態の変動表示時間テーブルとしては、図59(b)〜図59(d)に示すように、通常遊技状態の変動表示時間テーブルは、上記第5の実施形態と同様であり、第1特図側が短く、第2特図側が長い変動表示時間が選択される。その結果、通常遊技状態では、実質的に進行可能な遊技は第1特図側の遊技となる。第1Vあり大当たり結果に基づいて移行する第1確変状態の変動表示時間テーブルは、上記第3の実施形態における第2高頻度サポートモード及び確変状態時の変動表示時間テーブルが選択される。すなわち、図59(c)に示すように、第1特図側が長く、第2特図側が短い変動表示時間が選択される。そして、この第2特図側の変動表示時間は通常遊技状態の第1特図側の変動表示時間よりも短くなっている。第2Vあり大当たり結果に基づいて移行する第2確変状態の変動表示時間テーブルは、上記第1確変状態のものと逆側の特図用の変動表示時間テーブルが選択される。すなわち、図59(d)に示すように、第1特図側が短く、第2特図側が長く変動表示時間が選択され、この第1特図側の変動表示時間は通常遊技状態の第1特図側の変動表示時間よりも短くなっている。
以上のようにすることで、第1確変状態及び第2確変状態中に実質的に進行可能な側の作動口への入球率を高めつつ、第1確変状態及び第2確変状態中において実質的に進行可能な側の各遊技回の変動表示時間を、通常遊技状態中において実質的に進行可能な遊技回の変動表示時間よりも短くすることができる。よって、第1確変状態及び第2確変状態中の遊技の進行がよりスムーズなものとなる。
<第6の実施形態>
本実施形態では、第1特図側の作動口及び第2特図側の作動口を、遊技球が通過可能であって通過した後、遊技領域PEに排出される通過型のゲートとする。図60(a)は本実施形態における遊技盤24の構成を示す正面図である。なお、本実施形態においても他の実施形態と同様の構成においては同じ符号を付して示しているとともに、当該同様の構成の説明は省略する。
本実施形態の遊技盤24は、図60(a)に示すように、基本的には上記第3,第4の実施形態における遊技盤24と同様である。相違点としては、第3作動口51及び第4作動口52が設けられていた位置に、通過型の第8作動口91と第9作動口92とが設けられており、当該第8作動口91及び第9作動口92の下流側に一般入賞口31が設けられている。第8作動口91は第1特図側の作動口であり、当該第8作動口91を遊技球が通過すると、検知センサ91aによりその通過が検知されて、主制御装置81により第1特図側の入賞が発生したと把握される。また、第9作動口92は第2特図側の作動口であり、当該第9作動口92を遊技球が通過すると、検知センサ92aによりその通過が検知されて、主制御装置81により第2特図側の入賞が発生したと把握される。
図60(b)に示すように、第8作動口91は第9作動口92の上流側に配置されており、第8作動口91を通過した遊技球は、必ず第9作動口92を通過する。また、第9作動口92の下流側に設けられた一般入賞口31には、第9作動口92を通過した遊技球が必ず入賞する。
例えば、図61に示すように、t1のタイミングで第1特図側の作動口である第8作動口91への入賞が発生すると、続けてt2のタイミングで第2特図側の作動口である第9作動口92への入賞が発生し、更に続けてt3のタイミングで一般入賞口31への入賞が発生し、それに伴い賞球が払い出される。また、t4のタイミングで第8作動口91への入賞が発生すると、続けてt5のタイミングで第9作動口92への入賞が発生し、更に続けてt6のタイミングで一般入賞口31への入賞が発生し、それに伴い賞球が払い出される。
なお、一般入賞口31は、第8作動口91及び第9作動口92への入賞に伴う賞球を払い出すために設けられている。そのため、第1〜第5の実施形態とは異なり、作動口用の入賞処理(図16等)においては、第8作動口91及び第9作動口92への入賞に伴う賞球の設定は行われない。但し、それぞれの入賞に伴って賞球の設定が行われる構成としてもよい。
また、本実施形態では、作動口への入賞率を変化させる電動役物は設けられていない。つまり、本実施形態ではサポートモードの高低は設けられていない。
本実施形態の当否抽選テーブル及び振分テーブルについて、図62及び図63を参照しながら説明する。
本実施形態の当否抽選テーブルは、基本的には第3〜第5の実施形態と同様である。相違点としては、図62(a)及び図62(b)に示すように、特別外れ結果となる確率が、上記第3〜第5の実施形態よりも高く設定されている。そのため、比較的高頻度で特別外れ結果が発生し、それに伴う開閉実行モードが実施される。
本実施形態の振分テーブルでは、図63(a)及び図63(b)に示すように、第1特図用の振分テーブルでは、遊技結果の振分先として、8R通常大当たり結果又は8R確変大当たり結果が設定されている。
8R通常大当たり結果は、8ラウンドの開閉実行モードが実施されるとともに、当該開閉実行モード後の当否抽選モードが低確率モードに設定される大当たり結果である。一方、8R確変大当たり結果は、8ラウンドの開閉実行モードが実施されるとともに、当該開閉実行モード後の当否抽選モードが高確率モードに設定される大当たり結果である。当該高確率モードは所定回数(例えば50回)の遊技回を実行するまで、又は通常大当たり結果となるまで継続する。
第2特図用の振分テーブルでは、遊技結果の振分先として、15R通常大当たり結果又は15R確変大当たり結果が設定されている。
15R通常大当たり結果は、15ラウンドの開閉実行モードが実施されるとともに、当該開閉実行モード後の当否抽選モードが低確率モードに設定される大当たり結果である。一方、15R確変大当たり結果は、15ラウンドの開閉実行モードが実施されるとともに、当該開閉実行モード後の当否抽選モードが高確率モードに設定される大当たり結果である。当該高確率モードは所定回数(例えば50回)の遊技回を実行するまで、又は通常大当たり結果となるまで継続する。
なお、確変大当たり結果に基づく高確率モードの継続回数は、例えば開閉実行モード終了時の移行処理にて所定のカウンタに当該継続回数に対応する数値が入力され、第1特図及び第2特図のいずれかの遊技回が終了する度に当該所定のカウンタの減算処理が行われる。そして所定のカウンタが初期値(0)となったことに基づいて、当否抽選モードを高確率モードから低確率モードに設定する。
第1特図用の振分テーブル及び第2特図用の振分テーブルでは、通常大当たり結果と確変大当たり結果とに振り分けられる割合は、いずれも同じ割合となるように設定されている。
つまり、本実施形態では、第1特図用の振分テーブルと第2振分テーブルとで、開閉実行モード後に高確率モードに設定される割合は同じであるものの、開閉実行モードのラウンド数を異ならせることによって、第1特図用の振分テーブルと第2特図用の振分テーブルとで有利度が異なるように設定されている。具体的には、第1特図用の振分テーブルが参照されるよりも第2特図用の振分テーブルが参照されたほうが、ラウンド数が多い開閉実行モードへ移行するため、より多くの賞球を得ることができるという点で、遊技者にとって有利となるように設定されている。
なお、特別外れ結果となると、第1特図側及び第2特図側のいずれであっても、上記第1〜第5の実施形態と同様に1ラウンドの開閉実行モードに設定され、また、遊技状態の移行は行われない。
図による詳細な説明は省略するが、本実施形態における遊技状態移行処理では、開閉実行モードの開始に際して、今回の開閉実行モードの契機となった遊技結果を把握することで今回の開閉実行モードのラウンド数を把握し、ラウンドカウンタRCに対応する数値(1、8、15のいずれか)を入力する処理を実行する。
本実施形態における作動口用の入賞処理について、図64のフローチャートを参照しながら説明する。
本実施形態の入賞処理は、上記ステップS201〜ステップS212の処理と基本的には同様である。但し、本実施形態では、上記のとおり第8作動口91や第9作動口92への入賞に基づく賞球は設定されず、一般入賞口31への入賞に基づいて設定される。そのため、本実施形態の作動口用の入賞処理では、賞球に関する処理(ステップS202及びステップS208)の処理は実施されない。
また、本実施形態では、第9作動口92への入賞が発生した場合、当否抽選及び振分判定用のカウンタ以外のカウンタ(リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCS)の取得は行われない(ステップS3009)。その代り、続くステップS3010にて、直前の第8作動口91への入賞に基づいてステップS3004にて取得されたリーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSの値を参照して、今回の第9作動口92への入賞に基づくカウンタとして対応する保留エリアに記憶する処理を実行する。
つまり、本実施形態では、第8作動口91への入賞に続けて第9作動口92への入賞が発生する構成であり、当否抽選及び振分判定用のカウンタはそれぞれ取得される一方、遊技回の変動表示時間に関するカウンタC3,CSは、共通のカウンタが取得される。
さらに、本実施形態では、変動表示時間テーブルの切り替えが、大当たり結果に基づく開閉実行モードだけでなく、特別外れ結果に基づく開閉実行モードにおいても行われる。
図65は、変動表示時間テーブル変更処理を示すフローチャートである。変動表示時間テーブル変更処理は、遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了する場合に実施される開閉実行モードの終了処理(ステップS2216)のうちの一処理として行われる処理である。
ステップS3101では、今回の開閉実行モードが通常大当たり結果又は確変大当たり結果に基づく開閉実行モードであったか否かを判定する。いずれかの大当たり結果に基づく開閉実行モードであれば、ステップS3102にて、開閉実行モード終了後の変動表示時間テーブルを、第1特図側が短く、第2特図側が長くなるテーブル(例えば、図46の通常遊技状態及び第1高頻度状態時の変動表示時間テーブル)が選択されるように設定してから、本変更処理を終了する。
ステップS3101にて否定判定した場合とは、今回の開閉実行モードが、特別外れ結果に基づく開閉実行モードであったことを意味する。この場合、所定期間に亘って、第2特図側の変動表示時間が第1特図側の変動表示時間と同じ長さとなるように設定する。具体的には、ステップS3103にて、第2特図側の変動表示時間テーブルを、例えば、図46の通常遊技状態及び第1高頻度状態時の変動表示時間テーブルにおける第1特図側の変動表示時間テーブルが選択されるように設定する。そして、ステップS3104にて、RAM204の各種カウンタエリア233に設けられた短変動カウンタに所定期間に対応する「30」を入力する処理を実行する。短変動カウンタは、第2特図側の変動表示時間が第1特図側の変動表示時間と同じ変動表示時間となる期間であることをMPU202が把握するためのカウンタであり、第2特図側の遊技回の終了に際して1ずつ減算されるカウンタである。ステップS3104の処理を実行した後は、本変更処理を終了する。
本実施形態における遊技の進行の様子、及び遊技状態の移行の概要について、図66及び図67を参照しながら説明する。
図66(a)及び図66(b)は、当否抽選モードが低確率モードである状況の各遊技回の進行の様子を示している。このうち、図66(a)では、第1特図側が短く、第2特図側が長い(実質的に進行できない長さの)変動表示時間が設定される。この場合、第8作動口91及び第9作動口92への入賞に基づいて、作動口用の入賞処理が実施されるものの、第2特図側の保留情報は保留上限個数に達している場合がほとんどであり、実質的には第2特図側の当否抽選は実施されない。そうすると、第1特図側と第2特図側の入賞が発生しても、実質的には第1特図側のみの当否抽選が行われることになる。この場合の大当たり当選の確率は300分の1であり、大当たり当選となった場合の振分テーブルは第1特図用の振分テーブルが参照される。
一方、図66(b)では、第1特図側は上記図66(a)のものと同じ長さの変動表示時間が設定され、更に、第2特図側においても第1特図側と同じ長さの変動表示時間が設定される。この場合、第1特図側の遊技回と、第2特図側の遊技回と、のいずれをも実質的に進行できる状態であり、第8作動口91及び第9作動口92への入賞に基づいて第1特図側の当否抽選と、第2特図側の当否抽選が実施される。そうすると、各当否抽選において大当たり当選の確率は300分の1であるものの、1回の入賞で実質的に2回分の当否抽選が行われる構成であるため、大当たり当選の確率は実質的に150分の1となる。また、大当たり当選となった場合の振分テーブルは、第1特図用の振分テーブル又はそれよりも遊技者にとって有利な第2特図用の振分テーブルが参照される。
図66(c)及び図66(d)は、当否抽選モードが高確率モードである状況の各遊技回の進行の様子を示している。当否抽選モードが高確率モードとなると、第1特図側及び第2特図側のいずれもが大当たり当選となる確率が30分の1に上昇する。このうち、図66(c)では、第1特図側が短く、第2特図側が長い変動表示時間が設定されるため、図66(a)の場合と同様に、第1特図側のみの当否抽選が実質的に行われる。そうすると、この場合の大当たり当選の確率は30分の1であり、大当たり当選となった場合の振分テーブルは第1特図用の振分テーブルが参照される。
一方、図66(d)では、第1特図側は上記図66(c)のものと同じ長さの変動表示時間が設定され、更に、第2特図側においても第1特図側と同じ長さの変動表示時間が設定される。この場合、第1特図側の遊技回と、第2特図側の遊技回と、のいずれをも実質的に進行できる状態であり、第8作動口91及び第9作動口92への入賞に基づいて第1特図側の当否抽選と、第2特図側の当否抽選が実施される。そうすると、大当たり当選確率は実質的に15分の1となり、大当たり当選となった場合の振分テーブルは、第1特図用の振分テーブル又はそれよりも遊技者にとって有利な第2特図用の振分テーブルが参照される。
このような構成とすることで、図67に示すように、大当たり当選の確率を変えないで、実質的な大当たり当選の確率が変化する状態を創出することができる。つまり、当否抽選モードが低確率モードであって、第1特図側のみの遊技回が実質的に進行できる状態(図66(a)の状態)では、大当たり当選の確率は実質的に300分の1であり、大当たり当選となりにくい(非チャンスゾーン)。
この状況で、特別外れ結果に基づいて変動表示時間テーブルの切り替えが行われると、第2特図側の変動表示時間が短い変動表示時間となるように設定され、第2特図側の遊技回を所定回数(30回)に亘って実質的に進行させることができる(図66(b)の状態)。この状況となると、大当たり当選の確率は、それぞれ300分の1であって、当選確率自体は変化しないものの、実質的な当選確率は150分の1に上昇して、上記非チャンスゾーンよりも大当たり当選となり易くなる(チャンスゾーン)。
当否抽選モードが高確率モードとなると、大当たり当選の確率はそれぞれ30分の1に上昇する。当該高確率モードは、所定回数の遊技回(50回)に亘って継続する。この場合、第1特図側のみの遊技回が実質的に進行できる状態(図66(c)の状態)であっても、大当たり当選の確率は実質的に30分の1であるため、比較的、大当たり当選となり易い(高確率ゾーン)。
一方、この高確率ゾーンにおいて、特別外れ結果に基づいて変動表示時間テーブルの切り替えが行われると、第2特図側の変動表示時間が短い変動表示時間となるように設定され、第2特図側の遊技回を所定回数(30回)に亘って実質的に進行させることができる(図66(d)の状態)。この状況となると、大当たり当選の確率は、それぞれ30分の1であって、当選確率自体は変化しないものの、実質的な当選確率は15分の1に上昇して、上記高確率ゾーンよりも更に大当たり当選となり易くなる(超高確率ゾーン)。
なお、図柄表示装置42の表示画面42aにおける図柄列Z1〜Z3の変動表示では、基本的には第1特図側の遊技回に対応する変動表示が実施される。そして、第2特図側の当否抽選にて大当たり結果又は特別外れ結果となる遊技回においては、当該図柄列Z1〜Z3の変動表示は第2特図側の遊技回に対応する変動表示が実施される。
以上のように、入賞は可能であっても変動表示時間が長く設定される作動口を設け、保留上限個数に達することで当否抽選が実質的に行われない構成を利用すれば、変動表示時間テーブルの切り替えを行うだけで、当否抽選が実質的に行われない状態と、当否抽選が実質的に行われる状態とを切り替えることができる。
当否抽選が実質的に行われる第1特図側の作動口(第8作動口91)へ入賞した遊技球が、更に当否抽選が実質的に行われない第2特図側の作動口(第9作動口92)へ入賞する構成としたことで、第1特図側と第2特図側との作動口に重複して入賞するものの、第1特図側の一方のみの当否抽選が実質的に行われる。そして、第2特図側の変動表示時間テーブルを当否抽選が実質的に行われるテーブルに切り替えれば第1特図側の当否抽選と第2特図側の当否抽選とが重複して実施される状態となり、当否抽選の確率を変えることなく、実質的な大当たり当選となる確率を上昇させることができる。
特に、特図側の当否抽選の確率としては、2種類の確率が設定されているものの、上記のように重複して当否抽選が行われる場合とそうではない場合とを設ける構成とすれば、当否抽選の確率は実質的に倍の4種類となり、遊技の多様化に大きく貢献することができる。
変動表示時間テーブルの切り替えを特別外れ結果としたことにより、従来であれば当否抽選の確率は変化せず遊技状態の移行が行われない遊技結果であっても、実質的な当否抽選の確率を変更し得る遊技結果とすることが可能となる。
第1特図側の振分テーブルと第2特図側の振分テーブルとで、遊技者にとっての有利度を異ならせたことで、実質的に第1特図側の当否抽選が行われる場合と、第2特図側の当否抽選が行われる場合とで、遊技者にとっての有利度をも変動表示時間の切り替えのみで差異を生じさせることが可能となる。
なお、本実施形態では、第1特図側の作動口と第2特図側の作動口とに重複して入賞が発生する構成としたが、例えば、普図側の作動口(スルーゲート35)と特図側の作動口とに重複して入賞が発生する構成としてもよい。普図側の作動口への入賞に基づいて普図側の当否抽選を実行し、当選となった場合、所定の入賞部への入球が発生し易い状態に移行し、当該所定の入賞部への入賞に伴って賞球を得られる構成とする。当否抽選の重複を生じさせる変形例を図68に示す。
図68(a)〜図68(c)は、特図側の作動口と普図側の作動口とに重複して入賞が発生する構成において、実質的に進行できない遊技を設けることで両作動口に基づく当否抽選の実質的な当選確率のパターンの一例を示している。
図68(a)に示すように、特図側の当否抽選の当選確率を例えば300分の1とし、普図側の当否抽選の当選確率を例えば100分の1とする。特図側の変動表示時間を短くし、普図側の変動表示時間を長くして、実質的には特図側の当否抽選のみが行える構成とする。この場合、実質的な当選確率は300分の1である。図68(b)に示すように、特図側の変動表示時間を長くし、普図側の変動表示時間を短くして、実質的には普図側の当否抽選のみが行える構成とする。この場合、実質的な当選確率は300分の3(100分の1)である。図68(c)に示すように、特図側及び普図側の変動表示時間を短くすれば、両側の当否抽選が実質的に行われる。この場合、実質的な当選確率は300分の4である。
このようにすることで、特図と普図とであっても、実質的に進行可能な変動表示時間と実質的に進行不可能な変動表示時間とを切り替えるだけで、実質的な当選確率を変化させることが可能となる。
図68(d)〜図68(h)では、第1特図、第2特図及び普図の重複を示している。例えば、図68(d)では、第1特図のみを実質的に進行可能な変動表示時間とし、第2特図及び普図を進行不可能な変動表示時間としている。この場合の実質的な当選確率は300分の1である。また、図68(e)では、第1特図及び第2特図を実質的に進行可能な変動表示時間とし、普図を進行不可能な変動表示時間としている。この場合の実質的な当選確率は300分の2である。図68(f)では、第1特図及び第2特図を実質的に進行不可能な変動表示時間とし、普図を進行可能な変動表示時間としている。この場合の実質的な当選確率は300分の3である。図68(g)では、第1特図を実質的に進行不可能な変動表示時間とし、第2特図及び普図を進行可能な変動表示時間としている。この場合の実質的な当選確率は300分の4である。そして、図68(h)では、第1特図、第2特図及び普図のいずれもを実質的に進行可能な変動表示時間としている。この場合の実質的な当選確率は300分の5である。
このように、重複させる作動口が多ければ多いほど、変動表示時間の切り替えによって当選確率を変化させるパターンが多くなる。これにより、遊技の多様化を図ることができる。
なお、普図側の当否抽選の当選確率は、特図側の当否抽選の当選確率と同じであってもよいし、それよりも低い確率であってもよい。但し、当選となった場合の有利度に対応する確率であることが好ましく、例えば、特図側の当否抽選で当選となった場合に得られる特典の方が普図側の当否抽選で当選となった場合に得られる特典よりも多い場合には、特図側の当否抽選の当選確率を普図側の当選確率よりも低くすることが好ましい。
また、普図側の作動口と特図側の作動口とを上下に並設する場合、普図側を上方、特図側を下方に設ける構成とすると、特図側の作動口を入球後に遊技球が遊技領域PEへ排出されないタイプの入球部とすることができる。
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施の形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施の形態に対して適用してもよい。また、上記各実施の形態に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。実施の形態の組み合わせからなる新たな構成に対して以下の各構成を個別に適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
(1)各変動表示時間テーブル(図12〜図14等)において示した変動表示時間は一例であり、少なくとも、本発明の技術的意義を逸脱しない範囲で異ならせてもよい。すなわち、例えば、第1,第2の実施形態では、通常遊技状態における第2特図側の変動表示時間は、第1特図側の変動表示時間よりも長い時間が選択され易くなっていればよく、上記実施形態のように一律(6000sec)ではなく複数の変動表示時間から選択され得る構成としてもよい。そして、例えば、複数のうちの一部は第1特図側の変動表示時間よりも短い時間となっていてもよい。また、上記実施形態において設定される6000secよりも長い時間(例えば、遊技ホールの営業時間(14時間)以上)の時間が選択される構成としてもよい。このようにすれば、有利な側の第2作動口34の消化効率を更に悪くすることが可能となり、通常遊技状態において下第1作動口33Aを狙った遊技を行わせる意義を高めることができる。また、上記実施形態において設定される6000secよりも短い時間(例えば、600secや300sec)としてもよい。このようにすれば、第2作動口34を狙った遊技を行う意義が高まり、遊技を遊技者に選択させるという観点では好ましくなる。但し、通常遊技状態において推奨する遊技(下第1作動口33A)を行わせる意義を高めるためには、例えば、大当たり確率を上記実施形態よりも低くする(例えば400分の1)、第2特図側の特別外れ結果となる確率を低くする、といった構成に変更するとよい。また、第1確変状態や第2確変状態中の、消化効率の良い側の外れ時の変動表示時間を、上記各実施形態のものよりも短い(例えば、平均して0.6sec)ものとしてもよい。このようにすれば、第1確変状態や第2確変状態中の各抽選をより効率的に実行することができる。
また、第3〜第6の実施形態では、実質的に進行可能な側の変動表示時間と実質的に進行できない側の変動表示時間とは上記の変動表示時間テーブルに示したものに限定されない。実質的に進行できない側の変動表示時間として、実質的に進行可能な側の変動表示時間と比較して相対的に長い変動表示時間が選択され易い構成であればよい。例えば、上記実施形態において設定される6000secよりも長い時間(例えば、遊技ホールの営業時間(14時間)以上)の時間が選択される構成としてもよい。このようにすれば、1回転目で大当たり又は特別外れ結果とならない限り、実質的に遊技を進行できない状態とすることができる。また、上記実施形態において設定される6000secよりも短い時間(例えば、600secや300sec)としてもよい。このようにすれば、例えば、遊技者が席を離れたいのにもかかわらず、変動中であることによりそれが気になって席を離れられない、といった事象を回避することができる。但し、上記実施形態でも示したように、このような長時間の変動表示時間が設定される場合とは通常外れ結果の場合のみであり、仮に遊技者が変動中に席を離れたとしても、遊技者の不利益にはつながらない。なお、この観点からして、例えば長時間の変動表示時間が設定されてた変動が行われている最中に、当該遊技回が通常外れ結果であることを明確に報知する(変動表示の終了前、変動表示時間の経過前に遊技結果を報知する)構成としてもよい。また、これらの構成においても、実質的に進行できない側の遊技回を他方の大当たり時等に基づいて強制的に終了可能とすることで、実質的に進行できない状態と進行可能な状態との切り替え契機とすることができる。
実質的に進行できない側の変動表示時間について実質的に進行可能な側の変動表示時間との相対的な差として、実質的に進行可能な側の変動表示時間の10倍以上の長さ、より好ましくは実質的に進行可能な側の変動表示時間の100倍以上の長さ、さらに好ましくは実質的に進行可能な側の変動表示時間の1000倍以上の長さとするとよい。
(2)上記実施形態では、第1特図側の抽選系と第2特図側の抽選系とを比較して、大当たり結果の振分テーブルにて有利/不利の差を設けたが、それとは異なる構成やそれとは異なる構成を加えることによって有利/不利の差を設けてもよい。例えば、開閉実行モード後の高頻度サポートモードの継続遊技回数に差を設ける、V入賞率(高確率モードの設定率)に差を設ける、開閉実行モードのラウンド数(得られる賞球数)に差を設ける、等の構成が考えられる。
(3)第1,第2,第5の実施形態では、第1特図側の振分テーブルでは50%の確率でV入賞が発生し得る大当たり結果となり、第2特図側の振分テーブルにおいていずれの大当たり結果であってもV入賞が発生し得る構成としたが、少なくとも、第2特図側の振分テーブルの方がV入賞の発生率(高確率モードの設定率)が高くなる構成であれば、第1確変状態に移行した後、通常遊技状態へ移行する前に第2確変状態を経る確率を高めることが可能となる。
(4)特別外れ結果をいずれの抽選系においても設定したが、第1,第2の実施形態では、少なくとも第1確変状態(第2作動口34を狙った遊技)において特別外れ結果となることで、払出ベースが向上する構成であれば良く、その他の遊技状態において特別外れ結果となる確率を異ならせてもよい。また、第1特図側の当否抽選テーブルにおいて特別外れ結果とならない構成としてもよい。
第6の実施形態では、少なくとも第1特図側の当否抽選テーブルに設けられていればよい。すなわち、第1特図側の当否抽選にて特別外れ結果となることで変動表示時間テーブルの切り替えが生じて、チャンスゾーン又は超高確率ゾーンに移行する構成であるため、第1特図側の遊技を進行させている状況で特別外れ結果が発生し得る構成であればよい。但し、第2特図側の当否抽選テーブルにおいても特別外れ結果を設けておけば、当該チャンスゾーンや超高確率ゾーン中に第2特図側の抽選系で特別外れ結果となる可能性も生じ、この場合、チャンスゾーンや超高確率ゾーンの回数の再設定が行われるため、遊技者にとっては好ましい。ちなみに、特別外れ結果となる確率を高くすれば遊技者にとって有利となり、特別外れ結果となる確率を低くすれば遊技者にとって不利となる。
(5)第1,第2の実施形態では、第2作動口34への入賞に基づいて1個の賞球を払い出す構成としたが、払い出さない構成としてもよい。このようにすれば、通常遊技状態において第2作動口34を狙う遊技を行わせにくくすることができる。この場合、第2作動口34をスルーゲート35のように通過型の入球部としてもよい。
(6)第1作動口33、第2作動口34、第3作動口51、第4作動口52、第5作動口100、第6作動口110、第7作動口120、第8作動口91、第9作動口92への入賞に基づいて、それぞれ最大4個の保留情報が記憶される構成としたが、記憶可能な保留数を異ならせてもよい。また、いずれも5個以上、4個未満としてもよい。特に、第1,第2の実施形態では、第2作動口34への入賞に基づく保留数を少なくすれば、通常遊技状態において第2作動口34側の消化効率を低くしたこととのバランスを担保することができる。つまり、例えば、通常遊技状態において第2作動口34側に多数の保留情報が記憶されていると、第2特図側の変動表示時間は長く設定されるため、なかなかその保留情報を消化することができない。そうすると、第2作動口34を狙う意義を低下させることは可能となるものの、仮に保留情報が貯まっている場合には、遊技者の意志に反して遊技をやめにくくさせてしまう可能性がある。また、第3〜第6の実施形態では、記憶可能な保留数が少ないほど、長い変動表示時間とする側の抽選系を実質的に進行させにくくすることが可能となる。
(7)各抽選系における振分テーブルを、遊技状態にかかわらずそれぞれ一律のものとしたが、遊技状態に応じて異なる振分テーブルが参照される構成としてもよい。例えば、第1,第2,第5の実施形態では、第1特図側の振分テーブルとして、通常遊技状態における振分テーブルは上記のものと同様にするとともに、高頻度サポートモードや高確率モードに設定されている状況(少なくとも第2確変状態時)の振分テーブルとして、Vなし大当たり結果(例えば50%)、第1Vあり大当たり結果(例えば25%)、第2Vあり大当たり結果(例えば25%)の振分テーブルとする。この場合、第2特図側の振分テーブルを上記実施形態のものと同様とすると、第2確変状態時において第2確変状態がループする可能性が生じ、更なる遊技の多様化を図ることができる。また、通常遊技状態における第1特図側の振分テーブルに第2Vあり大当たり結果が含まれる構成とすると、第1確変状態を経ずに通常遊技状態から第2確変状態へ移行するルートを生じさせることができる。
また、例えば第3,第4の実施形態では、通常遊技状態中の振分テーブルと第1高頻度遊技状態中の振分テーブルとで、特に第1特図側の振分テーブルを異なる振分テーブルとしてもよい。通常遊技状態中と第1高頻度状態中とでは、いずれも第1特図遊技が進行できる構成であるものの、状態によって異なる振分先が設定されていれば、遊技の多様化に大きく貢献できる。この場合、例えば、通常遊技状態中の振分テーブルでは第1通常大当たり結果と確変大当たり結果とが振分先に設定されているとともに、第1高頻度状態中の振分テーブルでは、これらの振分先に加えて第2通常大当たり結果が含まれるようにする。このようにすれば、第1高頻度状態中に大当たり当選となることに基づいて、当否抽選モードは低確率モードのままで、且つ持ち球の減りが少ない高頻度サポートモードが継続される場合であっても、遊技の進行スピードが異なることとなる場合を生じさせることができる。これにより、遊技の抑揚がつけられる。また、第2高頻度状態中の振分テーブルと確変状態中の振分テーブルとで、特に第2特図側の振分テーブルを異なる振分テーブルとしてもよい。第2高頻度状態中と確変状態中とでは、いずれも第2特図遊技が進行できる構成であるものの、状態によって異なる振分先が設定されていれば、遊技の多様化に大きく貢献できる。この場合、例えば、確変状態中の振分テーブルでは第2通常大当たり結果と確変大当たり結果とが振分先に設定されているとともに、第2高頻度状態中の振分テーブルでは、これらの振分先に加えて第1通常大当たり結果が含まれるようにする。このようにすれば、第2高頻度状態中に大当たり当選となることに基づいて、当否抽選モードは低確率モードのままで、且つ持ち球の減りが少ない高頻度サポートモードが継続される場合であっても、遊技の進行スピードが異なることとなる場合を生じさせることができる。これにより、遊技の抑揚がつけられる。また、これらを組み合わせることで、高頻度状態中の振分テーブルとしては、第1特図側と第2特図側とで同じ振分先(第1通常大当たり結果、第2通常大当たり結果、及び確変大当たり結果)が設定されたテーブルとなり、テーブルの共通化を通じて記憶容量の削減を図ることができる。
(8)第2Vあり大当たり結果となることに基づいて、高頻度サポートモードへ移行する構成としてが、Vなし大当たり結果となることに基づいて高頻度サポートモードへ移行する構成としてもよい。この場合、遊技回の回数制限(例えば100回)のある高頻度サポートモードとすれば、Vなし大当たり結果となることの有利度を高め過ぎず、且つVなし大当たり結果となることといずれかのVあり大当たり結果となることとの有利度の差を低くして、Vなし大当たり結果となった場合の落胆度合を低くすることができる。また、第1Vあり大当たり結果となったことに基づいて高頻度サポートモードへ移行する構成としてもよい。さらに、高頻度サポートモードを各遊技結果において所定の割合で移行する構成としてもよい。例えば、第2確変大当たり結果となった場合の50%を高頻度サポートモードとし、残りの50%を低頻度サポートモードとする。このようにすれば、更なる遊技の多様化を図ることができる。
(9)選択される変動表示時間テーブルの変更を、大当たり結果を契機としたが、それに代えて又は加えて以下のいずれかを契機としてもよい。すなわち、当否抽選モードの切り換えやサポートモードの切り換えを遊技回の回数によって規定し、所定回数の遊技回を消化することで当否抽選モードやサポートモードが切り換わる構成とする。そして、その切り換え時に、選択される変動表示時間テーブルも切り換わる構成とする。また、所定回数の遊技回に亘って継続する演出が行われる遊技状態を設定し、当該遊技状態の移行時、終了時に変動表示時間テーブルも切り換わる構成とする。
(10)第1,第2の実施形態において、分岐通路W3,W4の関係は左右逆であってもよい。すなわち、左分岐通路W4に第2作動口34を設け、右分岐通路W3をアウト口24aへ誘導される通路としてもよい。また、第2作動口34が設けられていない側の分岐通路W3,W4に遊技球が入球可能な入球部(例えば一般入賞口31)を設け、当該入球部への入球に基づいても賞球が得られる構成としてもよい。但し、通常遊技状態における右側領域PE3を狙った遊技における優位性を高め過ぎない、という観点からすると、通常遊技状態では入球できない又は入球困難となる可変入球部を、第2作動口34が設けられていない側の分岐通路W3,W4に設け、第1確変状態において当該可変入球部への入球率が向上する構成とするとよい。例えば、特別外れ結果用の可変入球部や第2可変入賞装置32Bを設ける構成が考えられる。また、第2作動口34が設けられていない側の分岐通路W3,W4に遊技球が入球可能な入球部を設けるとともに、当該第2作動口34が設けられていない側の分岐通路W3,W4において更に遊技球を分岐させるポイントを設け、当該入球部へ振り分けられる場合と、当該入球部へ振り分けられない場合とが生じる構成としてもよい。そして、当該入球部への入球に基づいて所定数の賞球(例えば3個)が払い出される構成とし、これら入球部や特別外れ結果用の可変入球部、第2可変入賞装置32Bへの入賞に基づく当該賞球が払出ベースに寄与する構成とするとよい。
(11)第1,第2の実施形態において、分岐通路W2にいて下流側の分岐通路W3,W4への振り分け率を50%としたが、これを変更してもよい。例えば、50%よりも高い確率で第2作動口34側へ振り分けられる構成としてもよいし、50%よりも低い確率で第2作動口34側へ振り分けられる構成としてもよい。
(12)第1,第2の実施形態において、分岐通路W2において振分部材を設けてもよい。当該振分部材としては、遊技球の自重を受けて振分先を変更する構成であってもよいし、電気駆動によって振分先を変更する構成であってもよい。後者の場合、周期的な動作で振分先の変更を行う構成が好ましい。いずれの場合であっても、機械式の振分部材を設けることで、上記のような通路構成による振分よりもより設計値通りの振り分け率(50%)を実現することが可能となる。
(13)第1,第2の実施形態において、分岐通路W2において振分部材を設ける構成として、例えば第2作動口34側へ流下しないように遊技球を複数個貯留可能な貯留部を設ける。当該貯留部は、遊技者の所定の操作部(例えば遊技機前面の位置に設けられた操作部)の操作によって貯留状態と非貯留状態とに変位可能とする。そして、遊技者の操作によって非貯留状態とすれば第2作動口34側へ入球させることが可能な構成とする。このようにすれば、当該貯留部に遊技球を貯留させておいて、第2作動口34へ入球させたい場合に上記操作部を操作すれば、発射操作装置28の操作態様の変更よりも先に第2作動口34へ入球させることが可能となる。よって、より迅速な第2特図側の当否抽選を実現することができる。上記貯留部を設ける構成として、貯留状態では、第2作動口34が設けられた側とは異なる分岐通路W3,W4に流下可能とし、当該流下先に(10)に示した入球部を設ける構成としてもよい。このようにすれば、第2作動口34への入賞に基づく第2特図側の抽選系を効率良く消化させたい場合には、非貯留状態として第2作動口34側へ流下するように操作し、タイミングに応じて(保留が上限数に達している場合やリーチ中等)貯留状態として賞球を得る遊技を楽しませる構成としてもよい。
(14)第1,第2の実施形態において、上記実施形態において示した払出ベースは一例であり、95%よりも高い払出ベースである構成であってもよいし、95%よりも低い払出ベースである構成であってもよい。また、少なくとも、右第1作動口33B側の払出ベースと、第2作動口34との払出ベースとが長期的に見て同じ又は略同じとなればよく、一時的に異なる構成も含まれる。
(15)第1特図側の抽選系と第2特図側の抽選系とで、一方の大当たり結果に基づいて他方の変動表示を強制終了させる構成としたが、一旦停止して、開閉実行モードの終了後に再開させる構成としてもよい。一旦停止させるタイミングとして、上記実施形態のように一方の大当たり結果となる遊技回の開始時としてもよいし、当該大当たり結果となる遊技回が終了するタイミング(変動表示が終了するタイミング、確定表示を行うタイミング)としてもよい。
(16)第1特図側の抽選系と第2特図側の抽選系とで、一方が大当たり中である場合には、他方の抽選系を行わない(制限する)構成としたが、当該他方の抽選系における抽選を行うものの、当該抽選においては通常外れ結果となるようにする構成としてもよい。
(17)第1特図側の抽選系と第2特図側の抽選系とで、重複の発生の有無に関わらず変動開始時に第1当選フラグや第2当選フラグを格納する構成としたが、重複が発生した時点で実行中の抽選系の遊技結果を把握する構成としてもよい。このようにすれば、変動開始時の処理負荷の軽減を図ることができる。
(18)第1特図側の抽選系と第2特図側の抽選系とが重複して行われる構成において、一方が大当たり中である場合には他方の抽選系の抽選を行わず、また、一方の抽選系における遊技回の結果が大当たり結果であれば他方の抽選系の抽選を行わない構成としたが、少なくとも両抽選系において開閉実行モードが重複する期間が生じないようにすれば、いずれの抽選系による開閉実行モードかがわからなくなるといった不都合は生じない。その点、例えば、一方の抽選系が大当たり中又は大当たり結果となる遊技回中において、他方の抽選系の抽選を行い特別外れ結果となることが許容される構成としてもよい。また、少なくとも両抽選系において大当たり結果となる遊技回が重複しないようにすれば良く、(16)のように抽選を行うものの外れ結果となる構成としてもよい。
(19)第1特図側の抽選系と第2特図側の抽選系とが重複して行われる構成において、一方の遊技回中に他方の抽選系で大当たり結果となった場合に、当該遊技回を強制終了させる構成としたが、その強制終了させるタイミングは上記のもの(他方の抽選系で大当たり結果となる当否抽選が行われたタイミング)に限定されない。例えば、当該大当たり結果となった側の抽選系の変動表示時間が経過するタイミングであってもよい。
(20)第1可変入賞装置32Aと第2可変入賞装置32Bや、第4可変入賞装置56と第5可変入賞装置57のようにこれら可変入賞装置をそれぞれ別々に設け、第2可変入賞装置32B(第5可変入賞装置57)によるラウンドの発生の有無によってV入賞率(高確率モードの設定率)を異ならせる構成としたが、1の可変入賞装置によってそれを実現してもよい。例えば、シャッタ358の動作をV入賞が発生し易い態様とV入賞が発生しにくい態様に異ならせる構成、シャッタ358の動作を変更せずに、振分部材352の開閉態様を異ならせることでV入賞が発生し易い態様と発生しにくい態様と、を実現する構成としてもよい。
(21)特別外れ結果となることに基づいて第1可変入賞装置32A(第4可変入賞装置56)による開閉実行モードが行われる構成としたが、第2可変入賞装置32B(第5可変入賞装置57)による開閉実行モードが行われる構成としてもよい。この場合、V入賞が発生しないようにシャッタ358の動作態様を設定するとよい。例えば遊技結果として、特別外れ結果の開閉実行モードにおける開閉態様と同じ開閉態様となるとともに、V入賞が発生し易いシャッタ358の動作態様が設定される大当たり結果(所謂突確大当たり結果や潜伏確変大当たり結果)を設ける構成とした場合、開閉させる可変入賞装置32A,32B,56,57を同じものとすることによって、当該大当たり結果と特別外れ結果との差がわかりにくくなり、興趣向上に役立てることができる。
(22)第1,第2の実施形態において、通常遊技状態、第1確変状態、第2確変状態のそれぞれで、推奨される発射操作の態様を、報知する構成としてもよい。例えば、通常遊技状態から第1確変状態や第2確変状態に移行すると、第1発射操作から第2発射操作に切り換えることが推奨される。すなわち、左側領域PE2を流下するように発射させる態様(左打ち)から、右側領域PE3を流下するように発射させる態様(右打ち)に、発射操作の態様を切り換えることが推奨される。この場合、例えば、表示画面42a等において「右を狙ってね」といった表示を行うことで、遊技者は発射操作の態様を切り換えるべきことを把握することができる。なお、上記のように、通常遊技状態から第1確変状態又は第2確変状態へ移行するよりも前に、開閉実行モードが挟まれるため、当該開閉実行モードにおいて遊技球を可変入賞装置32A,32Bへ入賞させるべく、発射操作の態様の切り換えが必要となる。そのため、上記発射操作の態様の切り換え報知を、大当たり結果となることに基づいて行う構成としてもよい。第1確変状態と第2確変状態との移行においては、推奨される発射操作の態様の切り換えは生じない(いずれも右打ちが推奨される)。第1確変状態や第2確変状態から通常遊技状態へ移行した場合には、第2発射操作から第1発射操作に切り換えることが推奨される。すなわち、右打ちから左打ちに、発射操作の態様を切り換えることが推奨される。この場合、例えば、表示画面42a等において「左を狙ってね」といった表示を行うことで、遊技者は発射操作の態様を切り換えるべきことを把握することができる。これらの推奨される発射操作の態様を報知する構成に加え、又は代えて、推奨されない発射操作の態様にて発射操作が行われている場合に、それを報知する構成(例えば、右打ちをすべき状況で左打ちをしたら、「右を狙ってね」と表示する。また、左打ちをすべき状況で右打ちをしたら、「左を狙ってね」と表示する。)としてもよい。
(23)第1,第2の実施形態や第5の実施形態の変形例において、第1特図側の抽選系において、下第1作動口33Aと右第1作動口33B(第5作動口100と第6作動口110)とが区別されない構成としたが、抽選系は同一のものを使用するとしても、表示上区別される構成としてもよい。例えば、特図表示領域Ga,Gbに表示する保留用画像が異なる構成としてもよい。この場合、第1,第2の実施形態においては、右第1作動口33Bへの入賞に基づく保留用画像と下第1作動口33Aへの入賞に基づく保留用画像と異ならせるとともに、右第1作動口33Bの保留用画像を第2作動口34の保留用画像と同じ又は略同じ保留用画像としてもよい。このようにすれば、右第1作動口33Bを狙う遊技(第2確変状態)と第2作動口34を狙う遊技(第1確変状態)とが切り換わるものの、狙っている作動口が違うことに気付きにくくすることができる。さらにこの場合、右第1作動口33Bへの入賞に基づく保留用画像が第2特図表示領域Gbに表示され得る構成としてもよい。これにより、上記気付きにくくする効果をより高めることができる。
(24)第1,第2,第5の実施形態において、第1確変状態と第2確変状態とで、払出ベースが同じとなるようにしたが、第1確変状態と第2確変状態とで遊技状態が移行しても、遊技者の第1特図側の抽選系と第2特図側の抽選系との抽選を受けるにあたって有利度に差が生じないような構成であればよい。例えば、賞球による持ち球の増加を加味せずに、右第1作動口33Bへの入賞期待度と、第2作動口34への入賞期待度が同じ又は略同じとなるように、各作動口33B,34の入賞期待度が設定されていてもよい。このようにすれば、仮に各作動口33B,34への入賞に基づく賞球のいずれか一方が0となる構成や、各作動口33B,34への入賞に基づく賞球が同じである構成においても、本発明を適用することができる。
更に、第3,第4の実施形態において、第1高頻度状態と第2高頻度状態とでも、払出ベースが同じとなるようにしたが、第1高頻度状態と第2高頻度状態とで遊技状態が移行しても、遊技者の第1特図側の抽選系と第2特図側の抽選系との抽選を受けるにあたって有利度に差が生じないような構成であればよい。
(25)遊技状態の移行を、大当たり結果を契機として行う構成としたが、例えば、所定回数の遊技回を消化することや、所定時間が経過することに基づいて遊技状態の移行を行う構成としてもよく、特別外れ結果に基づいて遊技状態の移行を行う構成としてもよい。
(26)遊技状態の移行を、開閉実行モードの終了後に行う構成としたが、開閉実行モードの移行前やV入賞が発生した時点で行う構成としてもよい。この場合であっても、少なくとも開閉実行モード中は両抽選系の抽選が行われない構成としているため、開閉実行モード中に抽選が行われることによる注目度の分散化を回避することは可能である。
(27)開閉実行モード中の各可変入賞装置32A,32B,55,56,57の開閉態様は上記のものに限定されない。例えば、1ラウンド中に複数回開閉制御が行われる構成としてもよい。この場合、特別外れ結果であっても複数回の開閉を行わせることが可能となる。少なくとも、大当たり結果に基づく開閉実行モードでは複数のラウンド遊技を実行可能とし、特別外れ結果に基づく開閉実行モードでは1回のラウンド遊技を実行可能とする構成であれば良い。
(28)第1,第2の実施形態において、可変入賞装置32A,32B、右第1作動口33B、第2作動口34の配置は上記のものに限定されない。例えば、第2可変入賞装置32Bが、右第1作動口33Bや第2作動口34よりも下流側に配置される構成としてもよい。また、第2可変入賞装置32Bが、分岐通路W2において第2作動口34が設けられていない側(左分岐通路W4)に設けられる構成としてもよい。また、第1確変状態中において、第2作動口34への入賞に基づく特別外れ結果による開閉実行モード中に作動口33B,34への入賞が発生してしまう事象を回避する、という観点からすると、いずれかの作動口33B,34が第1可変入賞装置32Aよりも下流に配置されていればよい。この場合、第2作動口34は常時入球可能な入球部であること、右第1作動口33Bは低頻度サポートモード中は入球しにくい構成であること、開閉実行モード中は低頻度サポートモードに設定されること、を鑑みると、右第1作動口33Bが上流側に配置される構成の方が好ましい。
また、第3〜第6の実施形態において、第1特図側の作動口と第2特図側の作動口、及び可変入賞装置55,56,57のいずれもが下側領域PE4に配置される構成としたが、これらが上側領域PE1、左側領域PE2、右側領域PE3、下側領域PE4にちりばめられて配置され、いずれの作動口、可変入賞装置を狙うかを、発射態様の切り換えによって打ち分けが可能な配置としてもよい。
(29)複数の抽選系を並行して実施する構成において、一方の抽選系にて大当たり結果となる遊技回が開始された場合(第1当選フラグ又は第2当選フラグが格納された場合)や特別外れ結果となる遊技回が開始された場合(特別外れフラグが格納された場合)等、開閉実行モードの契機となる遊技回が開始された場合に、当該開始されたタイミング(厳密には次の通常処理の処理回)にて開始された側とは異なる側の抽選系の遊技回を強制終了するとともに、以降の遊技回の開始を制限する構成としたが、これを以下のように変更してもよい。すなわち、上記開閉実行モードの契機となる遊技回が終了するタイミング(変動表示が終了するタイミング、確定表示を行うタイミング)で、他方の遊技回を強制終了させる。そして、開閉実行モード中はいずれの抽選系においても遊技回の開始を制限する。このようにすれば、他方の遊技回が強制終了されることによって、開閉実行モードとなることが事前に察知されることを抑制することが可能となる。また、上記開閉実行モードの契機となる遊技回が開始された場合に、他方の遊技回を強制終了するとともに、当該他方の遊技回の開始は許容するものの、当該遊技回の当否抽選を強制的に外れ結果(通常外れ結果)にする構成としてもよい。
さらに、開閉実行モードの契機となる遊技回として大当たり結果を契機とする場合と特別外れ結果を契機とする場合とで処理を異ならせる構成としてもよい。すなわち、大当たり結果と特別外れ結果とでは得られる特典(賞球)が大当たり結果の方が多いため、仮に特別外れ結果となる遊技回の開始や終了に基づいて、他方の大当たり結果となる遊技回が実施されない(大当たり結果に基づく開閉実行モードが実施されない)構成とすると、遊技者としては損をした気分となり得る。そこで、特別外れ結果に基づく遊技回が開始・終了した場合には、他方の強制終了させたり強制的に外れ結果とする保留情報が外れ結果である場合には強制終了等して、当該保留情報が大当たり結果に対応するものであれば強制終了等しない構成とするとよい。強制終了や強制的に外れ結果としない場合、当該抽選系を待機しておく構成とするとよい。すなわち、遊技回の実施中であれば変動表示時間の計測を一旦停止して終了しないようにするとよいし、遊技回の開始前であれば上記実施形態のように遊技回を開始しないで保留情報が消化されないようにすると良い。待機する期間としては、特別外れ結果に基づく開閉実行モードの終了まで待機する構成であってもよい。
上記のような開閉実行モードの重複を抑制するために遊技回の進行や開始を待機する構成としては、少なくとも開閉実行モードの重複が生じないようにすればよく、例えば、開閉実行モードの契機となる遊技回が開始・終了したとしても、他方を進行させるとともに遊技回の終了前で待機する構成とする。このようにすれば、当該待機の契機となった側の開閉実行モードが終了すると、待機していた側の遊技回が終了して開閉実行モードが開始される構成となるため、開閉実行モードの重複は生じない。
(30)上記実施形態では、特別外れ結果を契機とする開閉実行モードでは、第1可変入賞装置32A、第3可変入賞装置55、第4可変入賞装置56の開放上限期間を6secとしたが、それよりも短い期間(例えば1.8sec)を開放上限期間としてもよい。このようにすれば、上記実施形態よりも、特別外れ結果に基づく開閉実行モードにおいて第1可変入賞装置32A、第3可変入賞装置55、第4可変入賞装置56へ入賞させることが困難となり、低確率モード時に第2特図側の当否抽選を受けて特別外れ結果によって持ち球の減りを抑えようとする行為をさせにくくすることができる。よって、推奨する遊技(低確率モードにおいては第1特図側の当否抽選を受ける遊技)をより実施させ易くすることができる。
(31)第1特図側の遊技回と第2特図側の遊技回との変動表示の態様は上記のものに限定されない。例えば、第1特図側の遊技回を実行する表示画面と、第2特図側の遊技回を実行する表示画面と、をそれぞれ設け、各表示画面にて変動表示を実行する構成としてもよい。また、一の表示画面の第1特図側の遊技回の表示領域と第2特図側の遊技回の表示領域とで分割して表示する構成としてもよい。いずれにしても、現在推奨されている遊技に対応する遊技回がクローズアップされる構成とするとよく、例えばそれぞれの表示画面を設ける構成とするのであれば、推奨遊技に対応している表示画面を強調表示したり、各表示画面を可動式として、推奨遊技側の表示画面を目立つ位置(上や前方)に、非推奨遊技側の表示画面を目立たない位置(下や後方)に配置される構成とするとよい。
(32)第1特図側の遊技回と第2特図側の遊技回とで、推奨される遊技に対応する側が図柄列Z1〜Z3による変動表示が行われる構成としたが、これに加えて又は代えて、推奨されない遊技が行われている場合(例えば通常遊技状態にて第2発射態様とする、第1,第2確変状態時に第1発射態様とする)には、打ち方を指示する指示報知を行う構成としてもよい。すなわち、通常遊技状態において第2発射態様にて遊技を行っていれば、「左打ちに戻してください」と報知し、第1,第2確変状態において第1発射態様にて遊技を行っていれば、「右打ちして下さい」と報知するとよい。また、この指示報知は、遊技状態の移行時(発射態様の変更を要する際)にも報知する構成としてもよい。
(33)第1特図側の遊技回と第2特図側の遊技回とで、推奨される遊技に対応する側の図柄列Z1〜Z3の変動表示の切り換えを、遊技状態の移行時に行う構成としたが、例えば、大当たり中に行う構成としてもよい。このようにすれば、大当たりの終了を待たずに、発射態様を変更すべきことを遊技者は把握することが可能となり、その準備を行うことができる。ただし、大当たり中の演出として、昇格演出(例えば、Vなし大当たり結果として報知していた内容を第1Vあり大当たり結果として報知し直す等、遊技者にとって好ましくない結果を先に報知して、その後、好ましい側に変更されたかのような演出)を行う場合には、発射態様の変更を指示することで、昇格演出が発生し得ないことが遊技者に悟られてしまう可能性がある。その点、大当たり終了時に上記変動表示の切り換えを行う構成の方が、最後まで大当たり演出を楽しませるといった観点では好ましい。
(34)第1確変状態と第2確変状態及び第1高頻度状態と第2高頻度状態とでいずれも約95%の払出ベースとしたが、これらの確変状態(高頻度状態)の払出ベースが同じ又は略同じであれば、95%よりも高くしてもよいし低くしてもよい。
(35)第1,第2の実施形態において、第1確変状態と第2確変状態とで払出ベースを同じ又は略同じとして、遊技状態を行き来させる遊技を実現したが、払出ベースをそれぞれ異ならせてもよい。すなわち、通常遊技状態から第1確変状態を経て第2確変状態へ移行し、第2確変状態から通常遊技状態へ移行するというサイクルを加味すると、次の大当たりがいずれかのVあり大当たり結果である第1確変状態が最も遊技者にとって有利な状況であり、次の大当たりがVなし大当たり結果である可能性がある第2確変状態の方が第1確変状態よりも遊技者にとっては不利な状況ともいえる。そこで、例えば、払出ベースが第1確変状態よりも第2確変状態の方が高くなるようにすれば、払出ベースによって上記の有利度を差を補うことも可能となる。そうすると、各確変状態において大当たり結果に基づく出球やそれに付随する出球も加味した有利度をあわせることが可能となる。逆に、第1確変状態の払出ベースを第2確変状態よりも高くすれば、より第1確変状態時の優位性を高めることが可能となり、遊技の抑揚をつけることが可能となる。
(36)第3,第4の実施形態において、ステップS2506の強制終了処理では、他方の変動表示を強制的に終了する構成としたが、強制的に終了させずに変動表示時間の経過に基づいて変動表示を終了する構成としてもよい。
(37)第3,第4の実施形態において、確変大当たり結果であれば、次に大当たり結果となるまで高確率モード及び高頻度サポートモード(第2高頻度サポートモード)が継続する構成としたが、当該高確率モード及び高頻度サポートモードの両方又は一方が、所定回数の遊技回を実施したことに基づいて終了する構成としてもよい。
(38)第3,第4の実施形態における高頻度回数カウンタや、第6の実施形態における短変動カウンタを、一方の遊技回が終了する度に減算する構成としたが、いずれの遊技回が終了しても減算する構成としてもよい。このようにすれば、現状いずれの遊技回が実質的に進行しているかを主制御装置81が判断しなくてすみ、処理構成の簡素化を図ることができる。
(39)第3,第4の実施形態では、第1高頻度サポートモードと第2高頻度サポートモードとで、電動役物52aの開閉態様やサポート抽選の頻度が同じものとなるようにしたが、それぞれのサポートモードで電動役物52aの開閉態様やサポート抽選の頻度、サポート当選となる確率のうちの少なくとも1が異なる構成としてもよい。このようにすれば、遊技状態をより多様なものとすることができる。
(40)第3,第4の実施形態における第1高頻度サポートモードのように、電動役物52aにより入球が容易となる側とは異なる側の遊技回が進行する状態を、通常遊技状態としてもよい。つまり、第1高頻度サポートモードを、第1特図側の遊技回を進行させるための持ち球の補助、という観点からすると、当該持ち球の補助を通常遊技状態において実施してもよい。この場合、その他の高頻度サポートモードの優位性を担保するために、(39)のように第1高頻度サポートモードにおける電動役物52aの開閉態様やサポート抽選の頻度、サポート当選となる確率のうちの少なくとも1をその他の高頻度サポートモードよりも遊技者にとって不利なものとする構成とするとよい。
(41)第3〜第6の実施形態において、実質的に進行できない側の変動表示時間として通常外れ時には一律で6000secが設定され、大当たり時又は特別外れ時には10secが設定される構成としたが、後続の保留情報に基づいて変動表示時間が変化する構成としてもよい。例えば、実質的に進行できない構成として、通常外れとなる遊技回が長々と継続していればよいという観点からすると、1つ目の保留情報は長時間の変動表示時間を設定し、後続の保留情報は実質的に進行可能な変動表示時間が設定される構成としてもよい。このようにすると、遊技状態が切り替わる等して、実質的に進行できない側を実質的に進行可能な側にする場合、変動中の遊技回を強制終了等させれば、後続の保留情報について再度短い変動表示時間を設定する必要が生じない。
さらに、後続の保留情報が取得されたことに基づいて、変動中の実質的に進行できない遊技回を強制的に終了させて(変動表示時間を強制的に短縮させる等して終了させ)、当該取得された保留情報について新たに実質的に進行できない遊技回を開始させる構成としてもよい。このようにすれば、通常外れ結果の遊技回が連続するかぎり実質的に進行できない構成としつつ、新たに保留情報を取得させる意義を生じさせることができる。
また、実質的に進行できない変動表示時間として、実質的に進行可能な変動表示時間の平均時間と当該実質的に進行可能な遊技回の実行回数との積以上の長さの変動表示時間(例えば、実質的に進行可能な変動表示時間の平均時間が20secで、実質的に進行可能な遊技回の上限継続回数が50回であれば、1000sec以上の長さの変動表示時間)を設定する構成としてもよい。この場合、上記のように1つの保留情報について当該積以上の長さの変動表示時間を設定する構成としてもよいし、複数の保留情報で当該積以上の長さの変動表示時間を割り振って設定する構成としてもよい。複数の保留情報で割り振る場合、実質的に進行できない側に設定されるタイミング(同タイミングで実質的に進行可能な側の設定が行われる前提)で記憶されている各保留情報で、上記の積以上の長さの変動表示時間を割り振る構成とするとよい。
さらに、実質的に進行できない側の遊技回が実行されている状況において、当該実質的に進行できない側の後続の保留情報として大当たり結果や特別外れ結果に対応する保留情報が取得された場合、変動中の遊技回を強制的に終了させる(変動表示時間を強制的に短縮させる等して終了させる)とともに、当該大当たり結果や特別外れ結果に対応する保留情報よりも先に消化される保留情報については、実質的に進行可能な変動表示時間を設定する構成としてもよい。このようにすれば、記憶されている保留情報に大当たり結果や特別外れ結果の保留情報があるのにもかかわらず、通常外れ結果の遊技回が長々と実施されることで大当たり結果や特別外れ結果に基づく開閉実行モードへ移行させることができない、といった不都合を解消することができる。
(42)第1確変状態において実行される表示画面42a等による遊技回の演出と、第2確変状態において実行される表示画面42a等による遊技回の演出と、について、遊技者が識別可能なように異なる演出内容としてもよいし、遊技者が識別困難又は不可能なように同じ又は略同じ演出内容としてもよい。また、第1高頻度状態において実行される表示画面42a等による遊技回の演出と、第2高頻度状態において実行される表示画面42a等による遊技回の演出と、について、遊技者が識別可能なように異なる演出内容としてもよいし、遊技者が識別困難又は不可能なように同じ又は略同じ演出内容としてもよい。
第1確変状態は、少なくともあと2回の大当たり結果が発生する状態であり、第2確変状態は、次の大当たり結果で確変状態が終了し得る状態である。そのため、例えば第1確変状態では所定のキャラクタがビーチで寝そべっている様子を背景として図柄列Z1〜Z3の変動表示を行い、また、例えば第2確変状態では所定のキャラクタが海上でサメに襲われている様子を背景として図柄列Z1〜Z3の変動表示を行う等して、これらの状態を異なる演出内容とすれば、遊技者の第1確変状態における安心感と第2確変状態におけるドキドキ感とに沿った内容の演出等とすることも可能である。一方、同じ演出内容とすると、演出用のデータを記憶しておくための記憶容量の削減につながるし、いつ確変状態が終了するかがわからない、といったドキドキ感を提供することも可能である。
また、第1高頻度状態と第2高頻度状態とでは、いずれも低確率モードであってその終了条件はいずれも遊技回を100回消化したことに基づくものであるものの、実質的に進行している遊技が、第1高頻度状態では第1特図遊技である一方第2高頻度状態では第2特図遊技であり、また、消化スピードも第1高頻度状態よりも第2高頻度状態のほうが速い。そこで、これらの相違により、第1高頻度状態では、例えば所定のキャラクタが温泉に浸かってリラックスしている様子を背景として図柄列Z1〜Z3の変動表示を行う等すると、持ち球を減らさないでまったりと遊技が進行可能な状態を遊技者はイメージし易く、また、第2高頻度状態では、例えば所定のキャラクタが全力疾走している様子を背景として図柄列Z1〜Z3の変動表示を行う等とすると、速い遊技進行スピードに合わせて疾走感のある演出とすることができる。
(43)開閉実行モードへ移行する遊技回において各図柄列Z1〜Z3に停止させる図柄の組み合せは上記のものに限定されない。例えば、第1,第2,第5の実施形態では、高頻度サポートモードへ移行する遊技結果(第2Vあり大当たり結果)であれば奇数図柄の組み合わせが停止され、低頻度サポートモードへ移行する遊技結果(Vなし大当たり結果、第1Vあり大当たり結果)の場合には偶数図柄を停止させる構成とした。これを、例えば、同じ遊技結果であっても遊技状態に応じて停止させる図柄の組み合わせが異なる構成としてもよい。具体的には、通常遊技状態において当否抽選モードの移行が発生しにくい(V入賞が発生しにくい)大当たり結果(Vなし大当たり結果)である場合には偶数図柄の組み合わせを停止させ、第1確変状態へ移行し易い遊技結果(第1Vあり大当たり結果)である場合には奇数図柄の組み合わせを停止させる構成とする。また、第1確変状態において、第1確変状態がループする大当たり結果(第1Vあり大当たり結果)の場合には奇数図柄の組み合わせを停止させるとともに、第2確変状態へ移行する大当たり結果(第2Vあり大当たり結果)の場合には偶数図柄の組み合わせを停止させる。そして、第2確変状態において第1確変状態へ移行する遊技結果(第1Vあり大当たり結果)の場合には奇数図柄の組み合わせを停止させるとともに、通常遊技状態へ移行する大当たり結果(Vなし大当たり結果)の場合には偶数図柄の組み合わせを停止させる。このようにすれば、奇数図柄が停止表示されればその後に確変状態が2回ループする印象を強めることができる。
第3、第4の実施形態のように、通常遊技状態の他に、確変状態、第1高頻度状態及び第2高頻度状態が設定されている構成においては、確変状態へ移行する確変大当たり結果であれば奇数図柄の組み合わせを停止させ、通常大当たり結果のうち第1通常大当たり結果であれば第1高頻度状態へ移行することに対応する図柄の組み合わせ(例えば、偶数図柄のうち2,4,8図柄の組み合わせ)を停止させ、通常大当たり結果のうち第2通常大当たり結果であれば第2高頻度状態へ移行することに対応する図柄の組み合わせ(例えば、偶数図柄のうち6図柄の組み合わせ)を停止させる。このようにすれば、第1高頻度状態と第2高頻度状態とが異なる遊技状態である印象を強く与えることができる。
また、第6の実施形態のように、変動表示時間テーブルの切り替え契機となる特別外れ結果の場合には、大当たり結果の場合とは異なる特定の図柄組み合わせ(例えば、3・4・1図柄の組み合わせ)を停止させる構成とする。これにより、その後の遊技状態がチャンスゾーンや超高確率ゾーンに移行することを遊技者がより明確に把握することができる。
(44)大当たり結果の一種として、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードがそれまでのモードに維持されることとなる確変大当たり結果(非明示高確率対応遊技結果又は潜伏確変状態となる結果)が含まれていてもよい。この場合、開閉実行モードにおける可変入賞装置の開閉態様や表示画面42a等における演出を特別外れ結果のものと同じ又は略同じものとすると、見た目上当該大当たり結果と特別外れ結果とのいずれに基づいて開閉実行モードが行われたのかをわかりにくくすることができる。特に第6の実施形態のように、通常遊技状態において特別外れ結果となるとチャンスゾーンに移行する構成においては、開閉実行モード後にチャンスゾーン(150分の1の当選確率の状態)に移行したのか、それとも高確率モード(30分の1の当選確率の状態)を予測させる、という遊技を行うことができる。さらに、これらの開閉態様や演出等が見た目上同じ又は略同じとなる開閉実行モードへ移行する遊技結果であって、変動表示時間テーブルの切り替え(チャンスゾーンへの移行)や高確率モードへの設定が行われない遊技結果を設けてもよい。このようにすれば、開閉実行モード後にチャンスゾーンへ移行したのか、高確率モードへ移行したのか、だけでなく、遊技状態が移行していない(低確率モードのままである)場合もあり、予測の枝が多くなって遊技の多様化が図られる。
(45)第3,第4の実施形態において、電動役物52aを第4作動口52に設けたが、第3作動口51側に設けてもよい。また、これらとは異なる作動口(第1特図側の作動口、又は第2特図側の作動口)を別途設け、当該作動口に対して電動役物52aを設ける構成としてもよい。これらの場合であっても、電動役物52aが高頻度で開放される状態における作動口の遊技回の変動表示時間を長い変動表示時間とすれば、当該作動口への入賞に基づく保留情報が上限個数に達し易く、実質的に当該作動口への入賞に基づく当否抽選が行われにくい状態を創出することができる。
(46)上記各実施形態において、第1特図側の遊技回と第2特図側の遊技回とが、同時並行で実施される構成を前提として説明したが、これらを同時並行で実施しない構成としてもよい。具体的には、入賞タイミングが第1特図側の作動口→第2特図側の作動口→第1特図側の作動口→第2特図側の作動口であってこれらの入賞が一遊技回中に発生した(保留情報として記憶された)場合において、第1特図側の遊技回→第2特図側の遊技回→第2特図側の遊技回→第1特図側の遊技回といったように、消化順序に優先側と非優先側の優劣が存在する(この例では、第2特図側が第1特図側よりも入賞タイミングが後であっても先に消化される)構成としてもよい。このように少なくとも消化順序に優劣が存在する構成であれば、例えば第3〜第5の実施形態のように、実質的に進行不可能な側の特図を、非優先側の特図として後回しにされる構成とするとよい。具体的には、例えば、第3の実施形態において、第1高頻度サポートモードを第1特図側の遊技が実質的に進行可能であって第2特図側の遊技が実質的に進行不可能とするためには、第2特図側を非優先側とすればよい。この場合、第1特図側と第2特図側とでいずれも保留情報が存在していれば、第1特図側の保留情報が優先して消化され、第2特図側(入賞し易い側)のみの保留情報が存在している場合には第2特図側の保留情報が消化される。但し、この第2特図側の保留情報に係る遊技回の変動表示時間は長時間とされるため、その間に第1特図側の保留情報が複数取得される可能性は高く、次回以降の遊技回は第1特図側の遊技回となり易い。このようにすれば、入賞しにくい第1特図側の遊技を優先して実施する構成となる。
また、第6の実施形態のように、入賞が重複する構成においては、例えば第1特図側を優先として、第2特図側を非優先とすれば、第2特図側の保留情報が取得される場合には第1特図側も取得されるのであるから、入賞が発生する限り非チャンスゾーン(高確率ゾーン)においては第1特図側のみが進行することになる。そして、第1特図側の保留情報がすべて消化された後は、第2特図側の保留情報が消化されることになるが、この保留情報に係る遊技回の変動表示時間は長時間とされるため、その間に更に複数の保留情報が取得される可能性は高く、次回以降の遊技回は第1特図側の遊技回となり易い。また、チャンスゾーン(超高確率ゾーン)に移行した場合には、第1特図側の保留情報がなくなれば第2特図側の保留情報の消化が比較的短時間で実施されるため、不都合は生じない。
上記のように、各遊技回を別々に実施する場合、非優先側の遊技回を実行中に優先側の保留情報が取得されたことに基づいて、当該実行中の遊技回を強制的に終了する構成としてもよい。このようにすれば、非優先側の遊技回が終了するまで実質的に遊技を進行させることができない、といった不都合を回避することができる。なお、強制的に終了させる場合、遊技回の遊技結果に応じて、例えば通常外れ結果であれば強制的に終了させ、大当たり結果や特別外れ結果であれば変動表示時間の終了まで待機する構成とするとよい。遊技結果が大当たり結果や特別外れ結果であるのにもかかわらず強制的に終了してしまうと、遊技者に不信感を与えかねないからである。
(47)第5の実施形態の変形例にて、振分部材133にて第6作動口110と第7作動口120とに交互に(1対1で)振り分けられる構成としたが、いずれかに振り分けられ易い構成としてもよい。
(48)第6の実施形態において、一の作動口へ入賞した遊技球が必ず他の作動口に入賞する構成としたが、一の作動口へ入賞した遊技球のうち所定割合の遊技球が他の作動口へ入賞する構成としてもよい。この場合、例えば一の作動口へ入賞した遊技球のうち2球に1球の割合で他の作動口へ入賞する構成とすれば、一の作動口への入賞が発生すると、2回に1回は他の作動口への入賞も発生することになり、当該一の作動口の入賞に基づく当否抽選が他の作動口の入賞に基づく当否抽選の2倍の回数実施されることになる。そうすると、一の作動口の入賞に基づく当否抽選の確率と、他の作動口の入賞に基づく当否抽選の確率とを、重複の発生割合といった観点からも差異を設けることが可能となる。このようにすることで、実質的に進行可能な変動表示時間とする場合と、実質的に進行不可能な変動表示時間とする場合とに切り替えを行う構成において、実質的な当選確率のパターンをより多様なものとすることが可能となる。
(49)各作動口への入賞に基づく賞球数は一例であり、賞球数を上記のものと異ならせてもよい。例えば、第1特図側の作動口の賞球数は3個に限定されず2個以下であってもよいし、4個以上であってもよい。また、第2特図側の作動口の賞球数も1個に限定されず2個以上(4個以上)であってもよい。
(50)第3〜第6の実施形態において、高頻度サポートモード等の継続回数に上限を設ける構成として、上限継続回数に至った場合に変動表示時間テーブルの切り替えを行う構成としたが、開閉実行モードを介さずに変動表示時間テーブルの切り替えを行わない構成としてもよい。このようにすれば、実質的に進行できない側と実質的に進行可能な側との切り替えが、両特図の遊技回が行われない状況である開閉実行モードを介さずに発生しない構成となり、両特図が並行して実施される遊技の進行状況をよりわかり易くすることが可能となる。
(51)特別外れ結果に基づく開閉実行モードを、大入賞口55aへの入賞が実質的に発生しない開閉態様にて実行する構成としてもよい。この場合、第3可変入賞装置55が開放状態とされる期間の長さが遊技球の発射周期(0.6sec)よりも短い長さとなるようにするとよい。特に、第6の実施形態においては、特別外れ結果に基づく開閉実行モードは、持ち球の補助という観点の他、変動表示時間テーブルの切り替え契機ともしているため、上記のようにしても、少なくとも変動表示時間テーブルの切り替え契機としてチャンスモードや超高確率モードへの移行契機とすることが可能となる。
(52)第6の実施形態において、通常時は第2特図側の遊技回を実質的に進行できない構成としたが、第1特図側の遊技回を実質的に進行できない構成としてもよく、特別外れ結果等の契機によって実質的に進行できない側が切り替わる構成としてもよい。第1特図側の遊技回と第2特図側の遊技回とで、当否抽選テーブルにおける大当たり当選確率は同じであるものの、振分テーブルの有利度は異なる。そのため、第6の実施形態においても、第1特図側と第2特図側において実質的に進行可能な遊技回が切り替わる意義があるといえる。
(53)第1特図側の当否抽選テーブルと第2特図側の当否抽選テーブルとで、大当たり当選となる確率を同じとしたが、第1特図側の方が大当たり当選し易い又は第2特図側の方が大当たり当選し易い等、当選確率が異なる構成としてもよい。
(54)変動中の遊技回を他方の抽選系の都合によって強制的に終了させる場合、残りの変動表示時間を0に設定する構成としたが、所定の残余時間(例えば1sec)に設定する構成とし、当該所定の残余時間にて、強制終了する側の遊技回の遊技結果を報知する(確定表示を行う)構成としてもよい。
(55)上記実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも本発明を適用できる。
<上記実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
なお、以下の各発明は、「パチンコ機等の遊技機として、遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球したことに基づいて抽選が行われる、当該抽選にて当選結果となった場合には遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行する構成が知られている(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「ここで、遊技への注目度を高めるという観点では、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
<特徴A群>
特徴A1.遊技領域(遊技領域PE)に向けて遊技球を発射させる発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球部(下第1作動口33A又は右第1作動口33B)及び第2入球部(第2作動口34)と、
前記第1入球部に遊技球が入球したことに基づいて、遊技状態を遊技者にとって有利な状態に移行させるか否かの第1抽選を行う第1抽選手段(主制御装置81による第1特図用の当否判定処理を実行する機能)と、
前記第2入球部に遊技球が入球したことに基づいて、遊技状態を遊技者にとって有利な状態に移行させるか否かの第2抽選を行う第2抽選手段(主制御装置81による第2特図用の当否判定処理を実行する機能)と、
前記第1抽選手段による抽選に基づいて、第1表示部(第1特図表示部37a)において絵柄の変化表示を開始させ、前記第1抽選手段の抽選結果に対応した停止結果を表示させる第1表示制御手段(主制御装置81における第1遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第2抽選手段による抽選に基づいて、第2表示部(第2特図表示部37b)において絵柄の変化表示を開始させ、前記第2抽選手段の抽選結果に対応した停止結果を表示させる第2表示制御手段(主制御装置81における第2遊技回制御処理を実行する機能)と、
を備え、
遊技状態を、前記第1表示部において前記絵柄の変化表示が行われる第1表示期間が、前記第2表示部において前記絵柄の変化表示が行われる第2表示期間よりも短い期間に設定され易い第1遊技状態(通常遊技状態、第2確変状態)とする手段を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、入球する入球部によって異なる抽選が行われる構成において、いずれの入球部に入球させるかによって結果が報知されるまでの期間が短い/長いといった異なる遊技性を実現することができる。より具体的には、少なくとも第1遊技状態であれば、第1入球部に入球させた方が第2入球部に入球させるよりも早く結果が報知される(短い期間が設定され易い)ため、第1入球部へ入球させる方が遊技者にとっては、早く有利な状態に移行させ易いものと考えられる。その一方で、上記第1遊技状態においては、第2入球部へ入球させたほうが有利な状態へ移行するか否かの変化表示を楽しむ期間が長くなる、といった見方もでき、そのような遊技を楽しみにしている遊技者にとっては、第2入球部へ入球させたほうが好ましくなる。このような構成とすれば、例えば、第1入球部と第2入球部の入球率や、有利な状態の有利度に差を設けたりすることによって更に各入球部の差を出すことも可能であり、遊技の多様化に大きく貢献することが可能となる。つまり、単に入球率や有利度のように各入球部の有利度を異ならせるだけでなく、消化速度という時間の要素を組み合わせることで、更なる遊技の多様化を図ることが可能となる。
特徴A2.前記第1抽選手段による抽選結果が前記遊技者にとって有利な状態に移行させることに対応する第1移行対応結果(高確率モードへ移行する可能性のある第1Vあり大当たり結果)となる確率と、第2抽選手段による抽選結果が前記遊技者にとって有利な状態に移行させることに対応する第2移行対応結果(高確率モードへ移行する可能性のある第1Vあり大当たり結果又は第2Vあり大当たり結果)となる確率とが異なる確率に設定されていることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
上記構成によれば、入球させる入球部によって消化速度を異ならせるだけでなく、入球に基づいて行われる抽選(第1抽選/第2抽選)の当選確率を異ならせるようにしたので、より遊技の多様化を図ることができる。例えば、第1抽選の当選確率を第2抽選の当選確率よりも高くすると、第1入球部へ入球させた方が第2入球部へ入球させるよりも結果が早く報知される(早く有利な状態に移行する)だけでなく、その有利な状態に移行する確率も高くなるため、遊技者にとっては第1入球部側の方が基本的には有利なものとなり得る。一方、第2抽選の当選確率の方を高くすると、第2入球部へ入球させた方が結果は遅く報知されるものの、有利な状態に移行する確率は高くなるため、変化表示が行われる期間との関係で遊技者の状況によっては第2入球部の方が有利なものとなり得る。
特徴A3.前記第1抽選手段による抽選結果が前記第1移行対応結果となる確率よりも、第2抽選手段による抽選結果が前記第2移行対応結果となる確率の方が高い確率に設定されていることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
一般的に、遊技者にとって有利な入球部は、消化速度を速くして、遊技者がその恩恵を最大限受けられるようにする方が好ましいと考えられる。しかし、そのようにすると、遊技者にとっての有利度が高くなりすぎたり、他の入球部(有利でない側の入球部)との差が大きくなりすぎて、当該他の入球部へ入球させる遊技に支障(例えば注目度の低下)をきたしかねない。そこで、上記構成のように、有利な側の入球部の消化速度を遅くする構成とすれば、消化速度との関係で一方の入球部の有利度を高め過ぎず、両入球部のバランスを取ることが可能となる。
特徴A4.遊技状態を、前記第2表示期間が前記第1表示期間よりも短い期間に設定され易い第2遊技状態(第1確変状態)とする手段を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1遊技状態と第2遊技状態とで、各入球部の消化速度が逆転する。このようにすれば、特徴A1に記載した各入球部の関係性を、遊技状態の切り換えによってそれぞれ楽しませることができる。
特徴A5.予め定められた第1条件成立に基づいて遊技状態を前記第1遊技状態へ移行させ、予め定められた第2条件成立に基づいて遊技状態を前記第2遊技状態へ移行させる遊技状態移行手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴A4に記載した効果、すなわち遊技状態の切り換えによる消化速度の速い/遅い入球部の切り換えが各条件成立に基づいて発生する。このようにすることで、遊技に抑揚をつけることが可能となる。つまり、例えば、各入球部の消化速度や得られる利益との関係で、一方の入球部の方が遊技者にとって有利な状態とすると、その状態が継続すればするほど遊技者としては、利益を得られ好ましい。しかし、そのような状況が発生し易い遊技機とすると、出球率との関係で、当該状況が発生しない場合には、遊技者の遊技への関心が低下し得る。
特徴A6.前記第1条件及び前記第2条件のうちの少なくとも一方は、前記遊技者にとって有利な状態へ移行することで成立するものであることを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1抽選や第2抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な状態へ移行するだけでなく、遊技状態の切り換え(消化速度の異なる入球部の切り換え)も発生する。これにより、各入球部に基づいて異なる抽選(第1抽選/第2抽選)が行われる構成と、異なる消化速度の入球部との関係性を使って、遊技の多様化を図ることが可能となる。
特徴A7.前記第1条件及び前記第2条件のうちの少なくとも一方は、前記遊技者にとって有利な状態へ移行し、該状態が終了したことに基づいて成立するものであることを特徴とする特徴A6に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技者としては、先ずは有利な状態を楽しむことができ、例えば先に消化速度の異なる入球部が切り換わる構成とすることによって当該有利な状態を十分に堪能することができない、といった本末転倒な結果を招くことがない。
特徴A8.前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な開状態と当該開状態よりも遊技球が入球しにくい閉状態とに切換可能な可変入球手段(可変入賞装置32A,32B)と、
前記可変入球手段を前記閉状態から前記開状態に切り換え、その後前記閉状態に切り換える単位切換制御を実行する切換制御実行手段(主制御装置81による大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段へ遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(払出制御装置77)と、
を備え、
前記遊技者にとって有利な状態とは、前記単位切換制御を予め定められた特定回数実行する特定切換制御(ラウンド遊技)を、予め定められた複数回実行可能な状態として設定されており、
前記第1抽選又は前記第2抽選の結果として、前記特定切換制御を1回のみ実行可能な特別結果(特別外れ結果)が設定されており、
前記特別結果に基づく前記特定切換制御が行われた場合に、前記第1遊技状態又は前記第2遊技状態へ移行させることを制限する制限手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A5乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特典が多数付与されるであろう結果(複数の特定切換制御が行われる結果)であれば、遊技状態の切り換えによる消化速度の速い/遅い入球部の切り換えが行われる一方、それよりも得られる特典が少ないであろう特定結果(特定切換制御が1回のみ行われる結果)であれば、上記遊技状態の切り換えが行われない。このようにすれば、例えば遊技者にとって有利な状態に滞在していたのにもかかわらず、十分な出球(特典)を伴わずに不利な状態に移行してしまう事象を回避することができる。また、仮に不利な遊技状態に滞在していたとして、有利な遊技状態側への移行待ちの状態を想定すると、当該有利な遊技状態への移行確率を高くすれば遊技者にとっては好ましくも思えるが、その分、出球のバランスが悪くなってしまいかねない。そこで、そのような状況において特定結果となる確率を高くすれば、たとえ有利な遊技状態へ移行しなくても、特定切換制御を頻繁に行わせて持ち球の減りを少なくする、といった工夫も可能となる。以上のように、上記の構成を用いれば、多種多様な遊技を作り出すことが可能となる。
なお、上記構成は以下のように表現してもよい。
「前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な開状態と当該開状態よりも遊技球が入球しにくい閉状態とに切換可能な可変入球手段(可変入賞装置32A,32B)と、
前記可変入球手段の前記閉状態と前記開状態との切換制御を実行する切換制御実行手段(主制御装置81による大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段へ遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(払出制御装置77)と、
を備え、
前記遊技者にとって有利な状態とは、前記切換制御実行手段による切換制御を行う所定のラウンド遊技を予め定められた複数回実行可能な状態として設定されており、
前記第1抽選又は前記第2抽選の結果として、前記切換制御実行手段による所定の切換制御が実行可能となる特別結果(特別外れ結果)が設定されており、
前記特別結果に基づく前記所定の切換制御が行われた場合に、前記第1遊技状態又は前記第2遊技状態へ移行させることを制限する制限手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A5乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。」
特徴A9.前記第1入球部を複数有し、当該複数の第1入球部のうち一の前記第1入球部には該一の第1入球部への入球率が向上する状態と入球率が低下する状態とに変化可能な変化手段(電動役物331)が設けられており、
前記遊技領域において前記一の第1入球部は前記発射手段を第1発射操作態様にて操作した場合に到達する領域に設けられており、他の第1入球部は前記第1発射操作態様にて操作した場合には到達しない領域であって前記第1発射操作態様とは異なる第2発射操作態様にて操作した場合に到達する領域に設けられていることを特徴とする特徴A1乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1遊技状態において第2入球部よりも消化速度が速くなる第1入球部が設けられている構成において、その第1入球部として、入球率が変化するものと変化しないものとが設けられている。そして、これらの第1入球部は発射操作態様を異ならせないと狙えない位置に配置されている。変化手段によって入球率が向上している状態の場合にはそちら側の第1入球部を狙うべきであろうし、変化手段によって入球率が低下している場合には変化手段が設けられていない側を狙うべきと考えられる。このようにすれば、更なる遊技の多様化に貢献することが可能となる。
特徴A10.前記第1抽選と前記第2抽選とは、それぞれ独立して実行されるものであり、前記第1表示部における絵柄の変化表示が行われている状況で前記第2表示部における絵柄の変化表示を開始することが可能であって、且つ前記第2表示部における絵柄の変化表示が行われている状況で前記第1表示部における絵柄の変化表示を開始することが可能な構成であることを特徴とする特徴A1乃至A9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、消化速度の異なる第1抽選と第2抽選とが並行して実施される。そのため、例えば、消化速度の遅い側(第1遊技状態であれば第2抽選側)の1回の変化表示を行いつつも消化速度の速い側(第1遊技状態であれば第1抽選側)の変化表示を複数回実行させる、といった遊技も実現することができる。よって、消化速度の異なる複数の抽選系を用いて多様な遊技を創作することが可能となる。
特徴A11.遊技領域(遊技領域PE)に向けて遊技球を発射させる発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球部(下第1作動口33A又は右第1作動口33B)及び第2入球部(第2作動口34)と、
前記第1入球部に遊技球が入球したことに基づいて、遊技状態を遊技者にとって有利な特定状態に移行させるか否かの第1抽選を行う第1抽選手段(主制御装置81による第1特図用の当否判定処理を実行する機能)と、
前記第2入球部に遊技球が入球したことに基づいて、前記特定状態に移行させるか否かの第2抽選を行う第2抽選手段(主制御装置81による第2特図用の当否判定処理を実行する機能)と、
前記特定状態後に遊技者にとって有利な有利状態に移行させることが可能な移行手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記第1抽選手段による抽選に基づいて、第1表示部(第1特図表示部37a)において絵柄の変化表示を開始させ、前記第1抽選手段の抽選結果に対応した停止結果を表示させる第1表示制御手段(主制御装置81における第1遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第2抽選手段による抽選に基づいて、第2表示部(第2特図表示部37b)において絵柄の変化表示を開始させ、前記第2抽選手段の抽選結果に対応した停止結果を表示させる第2表示制御手段(主制御装置81における第2遊技回制御処理を実行する機能)と、
遊技状態を、前記第1表示部において前記絵柄の変化表示が行われる第1表示期間が、前記第2表示部において前記絵柄の変化表示が行われる第2表示期間よりも短い期間に設定され易い第1遊技状態(通常遊技状態、第2確変状態)とする手段と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、入球する入球部によって異なる抽選が行われる構成において、いずれの入球部に入球させるかによって結果が報知されるまでの期間が短い/長いといった異なる遊技性を実現することができる。より具体的には、少なくとも第1遊技状態であれば、第1入球部に入球させた方が第2入球部に入球させるよりも早く結果が報知される(短い期間が設定され易い)ため、第1入球部へ入球させる方が遊技者にとっては、早く有利な状態に移行させ易いものと考えられる。その一方で、上記第1遊技状態においては、第2入球部へ入球させたほうが有利な状態へ移行するか否かの変化表示を楽しむ期間が長くなる、といった見方もでき、そのような遊技を楽しみにしている遊技者にとっては、第2入球部へ入球させたほうが好ましくなる。このような構成とすれば、例えば、第1入球部と第2入球部の入球率や、有利な状態の有利度に差を設けたりすることによって更に各入球部の差を出すことも可能であり、遊技の多様化に大きく貢献することが可能となる。つまり、単に入球率や有利度のように各入球部の有利度を異ならせるだけでなく、消化速度という時間の要素を組み合わせることで、更なる遊技の多様化を図ることが可能となる。
特徴A12.前記移行手段が、前記第1抽選手段の抽選結果に基づいて移行した前記特定状態後に前記有利状態へ移行させる確率(高確率モードへ移行する可能性のある第1Vあり大当たり結果となる確率)と、第2抽選手段の抽選結果に基づいて移行した前記特定状態後に前記有利状態へ移行させる確率(高確率モードへ移行する可能性のある第1Vあり大当たり結果又は第2Vあり大当たり結果となる確率)とが、異なる確率に設定されていることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
上記構成によれば、入球させる入球部によって消化速度を異ならせるだけでなく、入球に基づいて行われる抽選(第1抽選/第2抽選)により有利状態へ移行する確率を異ならせるようにしたので、より遊技の多様化を図ることができる。例えば、第1抽選に基づいて有利状態へ移行する確率を第2抽選に基づいて有利状態へ移行する確率よりも高くすると、第1入球部へ入球させた方が第2入球部へ入球させるよりも結果が早く報知される(早く有利状態に移行する)だけでなく、その有利状態に移行する確率も高くなるため、遊技者にとっては第1入球部側の方が基本的には有利なものとなり得る。一方、第2抽選に基づいて有利状態へ移行する確率の方を高くすると、第2入球部へ入球させた方が結果は遅く報知されるものの、有利状態に移行する確率は高くなるため、変化表示が行われる期間との関係で遊技者の状況によっては第2入球部の方が有利なものとなり得る。
特徴A13.前記第1抽選手段の抽選結果に基づいて移行した前記特定状態後に前記移行手段が前記有利状態へ移行させる確率(高確率モードへ移行する可能性のある第1Vあり大当たり結果となる確率)よりも、第2抽選手段の抽選結果に基づいて移行した前記特定状態後に前記移行手段が前記有利状態へ移行させる確率(高確率モードへ移行する可能性のある第1Vあり大当たり結果又は第2Vあり大当たり結果となる確率)の方が、高い確率に設定されていることを特徴とする特徴A12に記載の遊技機。
一般的に、遊技者にとって有利な入球部は、消化速度を速くして、遊技者がその恩恵を最大限受けられるようにする方が好ましいと考えられる。しかし、そのようにすると、遊技者にとっての有利度が高くなりすぎたり、他の入球部(有利でない側の入球部)との差が大きくなりすぎて、当該他の入球部へ入球させる遊技に支障(例えば注目度の低下)をきたしかねない。そこで、上記構成のように、有利な側の入球部の消化速度を遅くする構成とすれば、消化速度との関係で一方の入球部の有利度を高め過ぎず、両入球部のバランスを取ることが可能となる。
<特徴B群>
特徴B1.遊技者によって操作される操作手段(発射操作装置28)と、
前記操作手段の操作量に応じた発射強度で、遊技領域(遊技領域PE)に向けて遊技球を発射させる発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球部(右第1作動口33B)及び第2入球部(第2作動口34)と、
前記第1入球部に遊技球が入球したことに基づいて、遊技者に第1特典を付与するか否かの第1抽選を実行する第1抽選手段(主制御装置81による第1特図用の当否判定処理を実行する機能)と、
前記第2入球部に遊技球が入球したことに基づいて前記第1特典よりも遊技者にとっての有利度が高い第2特典を付与するか否かの第2抽選を実行する第2抽選手段(主制御装置81による第2特図用の当否判定処理を実行する機能)と、
所定の払出条件が成立した場合に、払出手段(払出装置76)により賞球を払い出す払出制御手段(払出制御装置77)と、
を備え、
遊技状態には、所定の操作量で前記操作手段が操作されている状況で前記第2入球部よりも前記第1入球部に入球し易い第1遊技状態(第2確変状態)と、前記所定の操作量で前記操作手段が操作されている状況で前記第1入球部よりも前記第2入球部に入球し易い第2遊技状態(第1確変状態)と、が設定されており、
単位期間当たりの前記発射手段からの発射球数と前記払出手段から払い出される賞球数との割合(払出ベース)が、前記操作手段の操作量が前記所定の操作量である状況おいて、前記第1遊技状態と前記第2遊技状態とで同じ又は略同じとなるように設定されていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、遊技状態に応じて入球し易い入球部が異なり、得られる特典が異なることによる遊技の多様化を図ることができる。さらに、遊技状態が異なっても、発射球数と賞球数との差し引きが同様となるように設定されていることから、入球し易さや得られる特典の関係で遊技の多様化を図りつつも、2種類の遊技を同様の発射球数と賞球数との割合で実現するという斬新な遊技機を提供することができる。
特徴B2.前記操作手段の操作量が所定の操作量である状況で、前記第1入球部及び前記第2入球部のいずれにも入球可能な位置に前記第1入球部及び前記第2入球部が配置されていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
上記構成によれば、異なる遊技状態であっても操作手段の操作量を変更せずに遊技させることができる。そればかりか、上記のように発射球数と賞球数との割合が同様に設定されているため、遊技者としては操作手段の操作量を変更せずに、発射球数と賞球数との割合を気にせずに異なる遊技性をそれぞれ楽しむことが可能となる。
特徴B3.前記第1入球部に設けられ、当該第1入球部に遊技球を受入れやすい受入状態と当該受入状態よりも遊技球を受入れにくい非受入状態とに切換可能な受入手段(電動役物331)と、
前記受入状態を前記非受入状態から前記受入状態に切り換え、その後前記非受入状態に切り換える受入制御を実行する受入制御実行手段(主制御装置81によるサポート用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記受入制御実行手段により前記受入制御が実行されるモードとして、単位期間当たりの前記第1入球部への受入率が相対的に高低となる高受入モード(高頻度サポートモード)と低受入モード(低頻度サポートモード)とが設定されており、
前記第1遊技状態では前記高受入モードに設定され、前記第2遊技状態では前記低受入モードに設定されることを特徴とする特徴B1又は特徴B2に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1入球部には受入手段が設けられていることで受入率が向上したり低下したりするため、第1入球部への入球に基づく第1抽選が行われる頻度が変化する。このような構成とすれば、仮に一時的に第1入球部の発射球数と賞球数との割合が低くなったとしても、発射球数と賞球数との割合をトータル的に向上させることができ、第2入球部側の割合と併せることができる。
特徴B4.前記第1入球部は、前記第2入球部よりも上流側に配置されていることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
上記構成によれば、高受入モードにおいて第2入球部よりも第1入球部に入球し易くなる。換言すると、高受入モードにおいて第2入球部に入球することで第1入球部に入球しにくくなる事象を抑制することができる。このようにすることで、第1入球部への入球率に影響を及ぼさない範囲で、第2入球部への入球率を高く設定することができる。
特徴B5.前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な開状態と当該開状態よりも遊技球が入球しにくい閉状態とに切換可能な可変入球手段(可変入賞装置32A,32B)を備え、
前記所定の払出条件として、少なくとも前記可変入球手段へ遊技球が入球したことが含まれており、
前記可変入球手段を前記閉状態から前記開状態に切り換え、その後前記閉状態に切り換える単位切換制御を実行する切換制御実行手段(主制御装置81による大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記第1特典又は前記第2特典として、前記単位切換制御を予め定められた特定回数実行する特定切換制御を、予め定められた複数回実行可能な特別状態に遊技状態を移行させる移行手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1抽選又は前記第2抽選の結果として、前記特定切換制御を1回のみ実行可能な特別結果が設定されており、
前記第1抽選又は前記第2抽選の結果が前記特別結果となったことに基づいて、前記可変入球手段にて前記特定切換制御を実行する特定切換制御実行手段(主制御装置81による特別外れ時の大入賞口開閉処理を実行する機能)を備え、
前記第1抽選により前記特別結果となる確率と前記第2抽選により前記特別結果となる確率とが異なる確率となるように設定されていることを特徴とする特徴B1乃至B4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、各入球部への入球に基づく第1特典や第2特典の確率や入球率を変更することなく、特別結果となる確率を異ならせることで発射球数と賞球数との割合を同様にすることが可能となる。この場合、付与される特典が低い側や入球率が低い側の抽選を、特別結果となる確率が高くなるように設定するとよい。また、上記構成を特徴B3のような受入手段を有する構成(第1入球部側の発射球数と賞球数との割合が向上し得る構成)に適用する場合、第2抽選において特別結果となる確率を高めれば、第2抽選において第2特典となる確率を高めなくても第2入球部側の発射球数と賞球数との割合を向上させることができ、第1抽選側の発射球数と賞球数との割合とあわせることが可能となる。
なお、上記構成は以下のように表現することもできる。
「前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な開状態と当該開状態よりも遊技球が入球しにくい閉状態とに切換可能な可変入球手段(可変入賞装置32A,32B)を備え、
前記所定の払出条件として、少なくとも前記可変入球手段へ遊技球が入球したことが含まれており、
前記可変入球手段の前記閉状態と前記開状態との切換制御を実行する切換制御実行手段(主制御装置81による大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記第1特典又は前記第2特典として、前記切換制御実行手段による切換制御を行う所定のラウンド遊技を予め定められた複数回実行可能な特別状態に遊技状態を移行させる移行手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1抽選又は前記第2抽選の結果として、前記切換制御実行手段による所定の切換制御が実行可能となる特別結果(特別外れ結果)が設定されており、
前記第1抽選又は前記第2抽選の結果が前記特別結果となったことに基づいて、前記可変入球手段にて前記所定の切換制御を実行する手段(主制御装置81による特別外れ時の大入賞口開閉処理を実行する機能)を備え、
前記第1抽選により前記特別結果となる確率と前記第2抽選により前記特別結果となる確率とが異なる確率となるように設定されていることを特徴とする特徴B1乃至B4のいずれか1に記載の遊技機。」
特徴B6.前記可変入球手段は、前記第1入球部又は前記第2入球部の少なくとも一方よりも上流側に配置されていることを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別結果に基づく特定切換制御中に第1入球部や第2入球部へ入球してしまうことによる可変入球手段への入球機会の損失を回避することができる。
特徴B7.前記第1抽選及び前記第2抽選は、抽選契機が発生した後、所定の報知用期間を経て、その結果が所定の報知手段(第1特図表示部37a,第2特図表示部37b)にて報知される構成であり、
前記第1抽選に基づいて設定される前記所定の報知用期間と、前記第2抽選に基づいて設定される前記所定の報知用期間との長さの長短の関係が前記第1遊技状態と前記第2遊技状態とで異なるように設定されていることを特徴とする特徴B1乃至B6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技状態によって各入球部への入球し易さが異なるだけでなく、入球に伴う所定の報知用期間も異なる。このようにすれば、各抽選の消化率の良い遊技性や消化率の低い遊技性をそれぞれの入球部を用いて実現することが可能となる。よって、遊技の多様化を図ることができる。
特徴B8.前記第1遊技状態及び前記第2遊技状態において入球しにくい側の入球部への入球に基づく前記所定の報知用期間が、他方の入球部への入球に基づく前記所定の報知用期間よりも長い期間が設定され易い構成であることを特徴とする特徴B7に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技者としては入球しにくい側の所定の報知用期間は長くなり易いため、消化効率との関係から入球し易い側の入球部へ入球したほうが好ましいものと思える。ただし、いずれの入球部も発射球数と賞球数との割合が同じ(略同じ)に設定されているため、入球させる入球部によって損得は生じない。このようにすれば、遊技ホールにとっての遊技の公平性を担保しつつも、遊技者の遊技への関心を高めることが可能となる。
特徴B9.前記遊技領域において、前記第1入球部及び前記第2入球部とは別に設けられ遊技球が入球可能な第3入球部(下第1作動口33A)を備え、
前記第3入球部は、前記所定の操作量で前記操作手段が操作されている状況では遊技球が到達困難な位置であって、当該所定の操作量とは異なる特定の操作量で前記操作手段を操作することで到達する位置に配置されており、
前記特定の操作量で前記操作手段が操作されている状況における発射球数と賞球数との割合と、前記所定の操作量で前記操作手段が操作されている状況における発射球数と賞球数との割合とが異なるように設定されており、
前記第3入球部に遊技球が入球したことに基づいて、前記第1抽選及び前記第2抽選のうちの一方である特別抽選を実行する特別抽選手段(主制御装置81による第1特図用の当否判定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技状態によって入球率が異なる一方で発射球数と賞球数との割合が同様の第1入球部と第2入球部の他に、これらの割合とは異なる割合となる第3入球部が設けられている。この第3入球部は、第1入球部や第2入球部を狙っている状況(所定の操作量で操作している状況)では遊技球が到達しないようない位置に設けられているものの、第3入球部へ入球すれば、第1抽選及び第2抽選のうちのいずれか一方が行われる。そのため、第1入球部や第2入球部と各遊技状態との関係による遊技性に加えて、第3入球部を狙うという遊技性も加味され、遊技の更なる多様化が図られる。
特徴B10.遊技状態として前記第1遊技状態及び前記第2遊技状態とは別に第3遊技状態(通常遊技状態)が設定されており、
前記特定の操作量で前記操作手段が操作されている状況における発射球数と賞球数との割合は、前記所定の操作量で前記操作手段が操作されている状況における発射球数と賞球数との割合よりも、低くなるように設定されており、
前記第1遊技状態又は前記第2遊技状態へは、前記第3入球部への入球に基づく前記特別抽選の結果に基づいて移行し得るものであることを特徴とする特徴B9に記載の遊技機。
上記構成によれば、第3入球部を狙った遊技は、第1入球部や第2入球部を狙うよりも発射球数と賞球数との割合が低いものの、第3入球部への入球に基づく特別抽選の結果によって第1遊技状態や第2遊技状態へ移行し得る。そのため、先ずは第3入球部を狙って、その後、第1入球部又は第2入球部を狙う、という一連の遊技性を実現することが可能となる。
なお、第1遊技状態や第2遊技状態に移行しなくても第1入球部や第2入球部への入球が可能であってもよいが、その入球率や消化率が悪い方が好ましい。
特徴B11.遊技者によって操作される操作手段(発射操作装置28)と、
前記操作手段の操作量に応じた発射強度で、遊技領域(遊技領域PE)に向けて遊技球を発射させる発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球部(右第1作動口33B)及び第2入球部(第2作動口34)と、
前記第1入球部に遊技球が入球したことに基づいて、遊技者に第1特典を付与するか否かの第1抽選を実行する第1抽選手段(主制御装置81による第1特図用の当否判定処理を実行する機能)と、
前記第2入球部に遊技球が入球したことに基づいて前記第1特典よりも遊技者にとっての有利度が高い第2特典を付与するか否かの第2抽選を実行する第2抽選手段(主制御装置81による第2特図用の当否判定処理を実行する機能)と、
所定の払出条件が成立した場合に、払出手段(払出装置76)により賞球を払い出す払出制御手段(払出制御装置77)と、
を備え、
単位期間当たりの前記発射手段からの発射球数と前記第1入球部又は前記第2入球部への入球に基づいて前記所定の払出条件が成立して払い出される賞球数との割合(払出ベース)が、前記第1入球部への入球に基づいて前記所定の払出条件が成立して払い出される場合と、前記第2入球部への入球に基づいて前記所定の払出条件が成立して払い出される場合とで、同じ又は略同じとなるように設定されていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、第1入球部へ入球させた場合と第2入球部へ入球させた場合とで、それぞれの発射球数と賞球数との割合が同じ又は略同じとなるように設定されているため、得られる特典が異なる(異なる抽選が行われる)2種類の遊技を、同様の割合で実現するという斬新な遊技機を提供することができる。
特徴B12.遊技者によって操作される操作手段(発射操作装置28)と、
前記操作手段の操作量に応じた発射強度で、遊技領域(遊技領域PE)に向けて遊技球を発射させる発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球部(右第1作動口33B)及び第2入球部(第2作動口34)と、
前記第1入球部に遊技球が入球したことに基づいて、遊技者に第1特典を付与するか否かの第1抽選を実行する第1抽選手段(主制御装置81による第1特図用の当否判定処理を実行する機能)と、
前記第2入球部に遊技球が入球したことに基づいて前記第1特典よりも遊技者にとっての有利度が高い第2特典を付与するか否かの第2抽選を実行する第2抽選手段(主制御装置81による第2特図用の当否判定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記操作手段を所定の操作量で操作した場合において、前記発射手段から発射される遊技球の単位数当たりの前記第1入球部への入球期待度と前記第2入球部への入球期待度とが同じ又は略同じとなるように設定されていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、操作手段を所定の操作量で操作した場合の各入球部への入球期待度が同じ又は略同じとなるように設定されているため、得られる特典が異なる(異なる抽選が行われる)2種類の遊技を、同様の入球期待度で実現するという斬新な遊技機を提供することができる。
なお、上記特徴B11又は特徴B12に対して、特徴B1乃至B10にて限定する各構成をそれぞれ個別に適用してもよく、組み合せ適用してもよい。
<特徴C群>
特徴C1.遊技者により操作される操作手段(発射操作装置28)と、
前記操作手段の操作態様に応じた発射強度で遊技球を遊技領域(遊技領域PE)に向けて発射させる発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球部(下第1作動口33A)及び第2入球部(第2作動口34)と、
前記第1入球部へ遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与するか否かの第1抽選を行う第1抽選手段(主制御装置81による第1特図側の当否抽選処理を実行する機能)と、
前記第1抽選手段により前記第1抽選が行われることに基づいて、所定の報知手段(第1特図表示部37a)にて第1報知用の演出を行い、その後所定の報知期間を経て当該第1抽選の結果を報知する第1報知手段(主制御装置81による第1遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第2入球部へ遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与するか否かの第2抽選を行う第2抽選手段(主制御装置81による第2特図用の当否抽選処理を実行する機能)と、
前記第2抽選手段により前記第2抽選が行われることに基づいて、所定の報知手段(第2特図表示部37b)にて第2報知用の演出を行い、その後所定の報知期間を経て当該第2抽選の結果を報知する第2報知手段(主制御装置81による第2遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な開状態と入球困難又は入球不可な閉状態とに変位可能な可変入球手段(可変入賞装置32A,32B)と、
前記可変入球手段を前記閉状態から前記開状態とし、その後、前記閉状態とする可変入球制御を実行可能な可変入球制御手段(主制御装置81による大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記第1抽選又は前記第2抽選の結果が前記特典を付与することに対応する結果であることに基づいて、遊技状態を通常遊技状態から前記可変入球制御手段により前記可変入球制御が行われる特別状態へ移行させる遊技状態移行手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1抽選手段は、前記第1報知手段による前記第1報知用の演出が行われた後に、次回の前記第1抽選を行う構成であり、
前記第2抽選手段は、前記第2報知手段による前記第2報知用の演出が行われた後に、次回の前記第2抽選を行う構成であり、
前記第1報知手段により前記第1報知用の演出が行われる場合の報知期間(第1特図側の変動表示時間)を設定する第1設定手段(主制御装置81による第1変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、
前記第2報知手段により前記第2報知用の演出が行われる場合の報知期間(第2特図側の変動表示時間)を設定する第2設定手段(主制御装置81による第2変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1入球部は、前記第2入球部よりも入球しにくいものであり、
前記第1設定手段は、前記第2設定手段よりも短い報知期間を設定し易い構成であることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、第1入球部は第2入球部よりも入球しにくいものの、第1入球部への入球に基づいて行われる第1報知用の演出が行われる報知期間は、第2入球部への入球に基づいて行われる第2報知用の演出が行われる報知期間よりも短くなり易いため、第1抽選が行われる頻度は第2抽選が行われる頻度よりも高くなり得る。そのため、効率的な抽選を望む遊技者にとっては第1入球部へ入球させた方が好ましく、少ない発射球数で長い演出を楽しみたい遊技者にとっては第2入球部へ入球させた方が好ましい。このようにすれば、一の遊技機において遊技者の多様なニーズに応じることが可能となる。
特徴C2.前記第1入球部は、前記遊技領域において、前記操作手段の操作態様が第1操作態様である場合に到達可能な位置に設けられており、
前記第2入球部は、前記遊技領域において、前記操作手段の操作態様が前記第1操作態様である場合に到達不可であって、且つ前記第1操作態様とは異なる第2操作態様である場合に到達可能な位置に設けられていることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
上記構成によれば、効率的な抽選を望む遊技(第1入球部へ入球させる遊技)と、長い演出を楽しむ遊技(第2入球部へ入球させる遊技)とを、異なる操作態様にて行わせることができる。これにより、限られた遊技領域において各遊技を明確に区別することができ、例えば、遊技者が望まない側の入球部に入球することにより当該望まない側の遊技が行われてしまう事象が回避される。
特徴C3.前記第1抽選の結果が前記特典を付与することに対応する結果となる確率と、前記第2抽選の結果が前記特典を付与することに対応する結果となる確率と、が同じ確率として設定されていることを特徴とする特徴C1又は特徴C2に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴C1のように複数の遊技態様を実現しつつも、それぞれの遊技態様に有利不利をなくし、公平性を担保することが可能となる。
特徴C4.前記第1設定手段は、前記通常遊技状態において、前記第2設定手段よりも短い報知期間を設定し易い構成であることを特徴とする特徴C1乃至C3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1抽選や第2抽選の結果によって移行する特別状態前の通常遊技状態において、特徴C1の効果を奏することができる。すなわち、一般的に、遊技の大半は通常遊技状態に滞在するものであり、その通常遊技状態中にいかにして特別状態へ移行させるか、といった点が遊技者が関心を寄せるポイントといえる。そのような前提のもと、特徴C1のように多様な遊技態様を設定すれば、特別状態への移行パターンを入球させる入球部によって異ならせることが可能となり、興趣向上を図ることができる。特に、特徴C2のように遊技者自身で入球させる入球部を選択可能な構成に適用すれば、上記特別状態への移行パターンを遊技者自身で選択することができ、より興趣向上を図るうえで好ましい。
特徴C5.前記第1入球部及び前記第2入球部への入球率の変化を生じさせる変化手段(電動役物331)が設けられていないことを特徴とする特徴C1乃至C4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、各入球部の入球率が変化しないため、遊技状態によらず特徴C1に記載した独特の遊技性を実現することが可能となる。
なお、上記構成は、「前記第1入球部への入球率及び前記第2入球部への入球率は、前記遊技状態が前記通常遊技状態及び前記特別状態とで変化しない構成である」とも表現することができる。
また、上記構成は、「前記第1入球部は、前記操作手段を所定の操作態様にて操作した場合の当該第1入球部への入球率が変化しないように形成されており、前記第2入球部は、前記操作手段を所定の操作態様にて操作した場合の当該第2入球部への入球率が変化しないように形成されている」とも表現することができる。
特徴C6.前記可変入球手段は、前記第2入球部へ入球可能な操作態様で前記操作手段が操作されている場合に到達可能な位置に設けられていることを特徴とする特徴C1乃至C5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、可変入球手段を狙って遊技球を発射させれば、第2入球部へも入球し得る。このようにすれば、第2入球部への入球に基づく第2抽選自体はその結果がなかなか報知されないものの、第2入球部への入球に基づく特典(例えば、第2抽選の抽選契機であったり、賞球等)は得ることが可能となる。よって、可変入球制御が行われる特別状態の有利性を高めることが可能となる。
なお、「前記第2入球部へ入球可能な操作態様」は、特徴C2にて記載した「第2操作態様」と表現することができる。
<特徴D群>
特徴D1.遊技領域(遊技領域PE)に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球部(第1作動口33)及び第2入球部(第2作動口34)と、
前記第1入球部に遊技球が入球したことに基づいて、遊技者に第1特典を付与するか否かの第1抽選を実行する第1抽選手段(主制御装置81による第1特図用の当否抽選処理を実行する機能)と、
前記第2入球部に遊技球が入球したことに基づいて、遊技者に第2特典を付与するか否かの第2抽選を実行する第2抽選手段(主制御装置81による第2特図用の当否抽選処理を実行する機能)と、
前記第1抽選手段による前記第1抽選に基づいて、第1表示部(第1特図表示部37a)において絵柄の変化表示を開始させ、前記第1抽選手段の抽選結果に対応した停止結果を表示させる第1表示制御手段(主制御装置81による第1遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第2抽選手段による前記第2抽選に基づいて、第2表示部(第2特図表示部37b)において絵柄の変化表示を開始させ、前記第2抽選手段の抽選結果に対応した停止結果を表示させる第2表示制御手段(主制御装置81による第2遊技回制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1抽選手段と前記第2抽選手段は、それぞれが独立して抽選を実行することが可能であり、
前記第1表示制御手段と前記第2表示制御手段は、それぞれが独立して対応する前記第1表示部又は前記第2表示部において前記絵柄の変化表示を行わせることが可能であり、
所定の選択契機において、前記第1抽選手段及び前記第2抽選手段のいずれを優先して実行するかを選択することが可能な選択手段(第2の実施形態における、主制御装置81による遊技回制御処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、第1入球部への入球に基づく第1抽選とそれに伴う絵柄の変化表示と、第2入球部への入球に基づく第2抽選とそれに伴う絵柄の変化表示と、がそれぞれ独立して実行されるようにすれば、それぞれの遊技を同時に楽しませることができ、興趣向上を図ることができる。一方で、そのような遊技を行ううえで、両抽選を同時に実行できない等の不都合も生じ得る。そこで、所定の選択契機においては、いずれか一方を選択して抽選処理自体は異なるタイミングで行う構成とすれば、両抽選を並行して行う遊技を好適に実現することが可能となる。
特徴D2.前記所定の選択契機とは、前記第1抽選手段と前記第2抽選手段の実行タイミングが重複する場合であることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
上記構成によれば、抽選タイミングが重複することによる処理負荷の高騰を回避しつつ、両抽選系が並行して行われる遊技を好適に実現することが可能となる。
特徴D3.予め定められた所定条件成立(いずれかの大当たり結果)に基づいて、前記第1表示制御手段又は前記第2表示制御手段による前記絵柄の変化表示を中止又は一旦停止させる特別制御を実行可能な特別制御手段(主制御装置81による強制終了処理を実行する機能)を備え、
前記選択手段は、前記特別制御手段による前記特別制御が行われた場合、次回の前記所定の選択契機において、前記第1表示制御手段及び前記第2表示制御手段のうち、当該特別制御が行われた側とは異なる側を選択することを特徴とする特徴D1又は特徴D2に記載の遊技機。
上記構成によれば、2つの抽選系がそれぞれ並行して実行される遊技機において、一方の抽選系の中止等の特別制御が行われた場合には、次回は中止等が行われた側とは逆の抽選系が優先して選択される。このように、それぞれの抽選系が交互に実施されるようにすれば、2つの抽選系のいずれをも楽しませることが可能となる。
特徴D4.前記第1抽選において前記第1特典を付与することに対応する結果であったこと、又は前記第2抽選において前記第2特典を付与することに対応する結果であったことが、前記所定条件に含まれていることを特徴とする特徴D3に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1特典を付与することや第2特典を付与すること、すなわちいずれかの抽選系で当たり結果となったことで、他方の抽選系の絵柄の変化表示が中止又は一旦停止される。これにより、2つの抽選系が並行して行われる構成において、一方が当たりとなっているのにもかかわらず他方の抽選系が継続して行われることによる注目ポイントの分散を回避することができる。一方で、上記のように中止又は一旦停止された側は、せっかくの抽選が台無しになってしまったのでは、と遊技者が不信感を抱くことが懸念され得る。これに対して特徴D3に記載したように、その後の所定の選択契機では、中止又は一旦停止した側が優先して選択されるため、上記不信感を払しょくすることができ、公平な遊技を提供することができる。
特徴D5.前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な開状態と当該開状態よりも遊技球が入球しにくい閉状態とに切換可能な可変入球手段(可変入賞装置32A,32B)と、
前記可変入球手段を前記閉状態から前記開状態に切り換え、その後前記閉状態に切り換える単位切換制御を実行する切換制御実行手段(主制御装置81による大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記第1特典又は前記第2特典として、前記単位切換制御を予め定められた特定回数実行する特定切換制御を、予め定められた複数回実行可能な特別状態に遊技状態を移行させる移行手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴D4に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1抽選又は第2抽選で特典を得ることが可能な結果となると、可変入球手段にて特定切換制御が複数回実行される特別状態へ移行する。そのため、遊技者は、可変入球手段へ遊技球が入球するか否かに注目し、その間、他方への関心が薄れがちとなる。したがって、当該他方の絵柄の変化表示を中止又は一旦停止させる意義が高まるといえる。そればかりか、特定切換制御が複数回実行されるということは、少なくともそのような制御を行う期間が必要であり、仮にその間も他方の絵柄の変化表示を継続させてしまうと、当該期間における演出が無駄となってしまう。そこで、上記構成のようにすれば、それぞれの抽選系を並行して行いつつも、一方の当たり時にはそれに注目させることが可能となる。
特徴D6.前記第1抽選又は前記第2抽選の結果として、前記特定切換制御を1回のみ実行可能な特別結果が設定されており、
前記第1抽選又は前記第2抽選の結果が前記特別結果となったことに基づいて、前記可変入球手段にて前記特定切換制御を実行する特定切換制御実行手段(主制御装置81による特別外れ時の大入賞口開閉処理を実行する機能)を備え、
前記特別結果に基づく前記特定切換制御が行われる場合、前記特別制御手段により前記絵柄の変化表示を中止又は一旦停止させることを制限する手段(主制御装置81によるステップS409又はステップS909の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D5に記載の遊技機。
上記構成によれば、絵柄の変化表示の中止や一旦停止は、可変入球手段へ多量の遊技球が入球するであろう特定切換制御が複数回行われる特別状態に限定される。換言すると、可変入球手段への入球数が少ないであろう特別結果では、絵柄の変化表示の中止や一旦停止は行われない。これは、入球数の多い少ないの差による遊技者の関心の高低に基づくものであり、上記構成のようにすれば、遊技者の関心が低い結果であるのにもかかわらず絵柄の変化表示が中止又は一旦停止してしまうことによる遊技者の混乱を抑止することが可能となる。
<特徴E群>
特徴E1.遊技者により操作される操作手段(発射操作装置28)と、
前記操作手段の操作態様に応じた発射強度で遊技球を遊技領域(遊技領域PE)に向けて発射させる発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球部(下第1作動口33A、第3作動口51、第5作動口100)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能であって前記第1入球部とは異なる第2入球部(第2作動口34、高頻度サポートモード中の第4作動口52、高頻度サポートモード中の第7作動口120)と、
遊技球が前記第1入球部より前記第2入球部へ入球し易くする特定手段(釘24bの配置や、電動役物52aによるサポート)と、
前記第1入球部へ遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与するか否かの第1抽選を行う第1抽選手段(主制御装置81による第1特図側の当否抽選処理を実行する機能)と、
前記第1抽選手段により前記第1抽選が行われることに基づいて、所定の報知手段(第1特図表示部37a)にて第1報知用の演出を行い、その後所定の報知期間を経て当該第1抽選の結果を報知する第1報知手段(主制御装置81による第1遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第2入球部へ遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与するか否かの第2抽選を行う第2抽選手段(主制御装置81による第2特図用の当否抽選処理を実行する機能)と、
前記第2抽選手段により前記第2抽選が行われることに基づいて、所定の報知手段(第2特図表示部37b)にて第2報知用の演出を行い、その後所定の報知期間を経て当該第2抽選の結果を報知する第2報知手段(主制御装置81による第2遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な開状態と入球困難又は入球不可な閉状態とに変位可能な可変入球手段(可変入賞装置32A,32B,55,56,57)と、
前記可変入球手段を前記閉状態から前記開状態とし、その後、前記閉状態とする可変入球制御を実行可能な可変入球制御手段(主制御装置81による大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記第1抽選又は前記第2抽選の結果が前記特典を付与することに対応する結果であることに基づいて、遊技者に前記特典を付与する特典付与手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1抽選手段は、前記第1報知手段による前記第1報知用の演出が行われた後に、次回の前記第1抽選を行う構成であり、
前記第2抽選手段は、前記第2報知手段による前記第2報知用の演出が行われた後に、次回の前記第2抽選を行う構成であり、
前記第1報知手段により前記第1報知用の演出が行われる場合の報知期間(第1特図側の変動表示時間)を設定する第1設定手段(主制御装置81による第1特図側の変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、
前記第2報知手段により前記第2報知用の演出が行われる場合の報知期間(第2特図側の変動表示時間)を設定する第2設定手段(主制御装置81による第2特図側の変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第2設定手段は、前記特定手段により前記第2入球部の方が前記第1入球部よりも入球し易くなっている状況において、前記第1設定手段よりも長い報知期間を設定し易い特別設定手段(第1,第2の実施形態では、主制御装置81による通常遊技状態中の第2特図側の変動表示時間を設定する機能であり、第3、第4の実施形態では主制御装置81による第1高頻度サポートモードにおける第2特図側の変動表示時間を設定する機能、第5の実施形態では第2確変状態における第2特図側の変動表示時間を設定する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、特定手段が設けられているので、第1入球部は第2入球部よりも入球し易く、その入球に基づく第1報知用の演出の報知期間は第2報知用の演出と比較して短い期間が設定され易い。換言すると、遊技球が入球し易い側の第2入球部への入球に基づいて行われる第2報知用の演出は、比較的長い報知期間で行われる。つまり、第2入球部を狙えば、比較的少ない発射球数で第2抽選を行わせることが可能となるとともに、その第2抽選に基づく第2報知用の演出を長く楽しむことが可能となる。よって、少ない投資で長時間の遊技が可能となり、遊技の多様なニーズに応じることができる。
また、上記構成のようにすると、第2入球部へ入球させて第2報知用の演出を行っている場合において、再度第2入球部へ入球させようとすると、入球は容易に発生させることができる一方で、その入球は第2報知用の演出中に発生し易いため、第2抽選自体はすぐには行われない。そうすると、第2入球部への入球に基づく第2抽選が行われるタイミングと第2入球部への入球タイミングとに大きなズレが生じ易くなる。そして、例えば第2入球部への入球が発生したことを所定数を上限として記憶可能な構成であれば、当該所定数を超える入球は第2抽選が行われない入球となる。つまり、入球に基づいて抽選が行われる構成において、入球に基づく抽選が実施されにくくなる事象が生じ易くなる。そして、上記構成においては、このような入球に基づく抽選が実施されにくくなる事象が生じ得る構成としつつも、第1入球部への入球に基づく第1抽選は、第2入球部側と比較すると抽選が実施されにくくなる事象は生じにくい。つまり、第2入球部への入球によって第2抽選を行わせないようにしつつ、第1入球部への入球によって第1抽選を行わせることが可能となる。このような事象が生じる構成を利用すれば、新たな遊技性の実現に大いに役立つものと考えられる。よって、遊技の多様化を図り注目度を好適に高めることが可能となる。
なお、「前記第2入球部への入球が発生したことに基づいて、前記第2抽選に用いられる抽選用情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された前記抽選用情報を所定数を上限として記憶する記憶手段と、を備え、前記第2抽選手段は、前記記憶手段に記憶されている前記抽選用情報に基づいて順次前記第2抽選を実行する」構成とすれば、第2入球部への入球に基づいて直ぐに第2抽選が実行されることがない場合があることをより明確に示すことが可能である。
また、「第2入球部へ遊技球が入球したことに基づいて、所定数の賞球を払い出す払出手段」を備える構成とすれば、第2抽選が行われないものの、第2入球部への入球を発生させることにより持ち球の補助というメリットを生じさせることが可能となる。
特徴E2.前記第1抽選手段は、前記第2報知手段による前記第2報知の実行中であっても、前記第1入球部への入球が発生したことに基づいて前記第1抽選を実行することが可能な構成であることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2入球部への入球に基づいて長期間となる第2報知が行われている最中であっても、第1入球部への入球を発生させて第1抽選を受けることができる。このようにすれば、第2入球部への入球に基づく長期間の遊技だけでなく、第1入球部への入球に基づく短期間の遊技も実施可能となり、多様なニーズに応じた遊技を実現することができる。
特徴E3.前記第2設定手段により前記長い報知期間が設定されることにより、後続の遊技球が前記第2入球部へ入球した場合、当該入球に基づいて前記第2抽選手段による前記第2抽選が実施されなくなる又は実施されにくくなる構成であることを特徴とする特徴E1又は特徴E2に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2入球部への入球に基づいて第2抽選が行われる構成において、第2入球部への入球が発生しても実質的に第2抽選を行わせない構成とすることが可能となる。このような事象を生じさせれば、特徴E1で示したような斬新な遊技性を実現することが可能となる。
なお、「後続の遊技球が前記第2入球部へ入球した場合、当該入球に基づいて前記第2抽選手段による前記第2抽選が実施されなくなる又は実施されにくくなる」長い報知期間とは、第1設定手段により設定される報知期間との関係で、「前記第1設定手段により設定される前記報知期間の10倍以上の長さの報知期間」であることが好ましく、より好ましくは「前記第1設定手段により設定される前記報知期間の100倍以上の長さの報知期間」であり、「前記第1設定手段により設定される前記報知期間の1000倍以上の長さの報知期間」であるとより好ましい。
特徴E4.遊技状態として、前記第2報知用の演出が行われる場合の報知期間の方が前記第1報知用の演出が行われる場合の報知期間よりも長い報知期間が設定され易い第1状態(第1特図側の遊技回が進行する状態として、第1,第2の実施形態では通常遊技状態、第3,第4の実施形態では第1高頻度サポートモード、第2の実施形態では第2確変状態)と、前記第1報知用の演出が行われる場合の報知期間の方が前記第2報知用の演出が行われる場合の報知期間よりも長い報知期間が設定され易い第2状態(第2特図側の遊技回が進行する状態として、第1,第2の実施形態では第1確変状態、第3,第4の実施形態では第2高頻度サポートモード、第5の実施形態では第1確変状態)と、が設定されており、
前記特別設定手段は、前記第1状態において前記第2報知用の演出が行われる場合の報知期間を設定するものであり、
所定の切替契機が生じたことに基づいて、前記第1状態と前記第2状態との切り替えを生じさせる切替手段(主制御装置81における開閉実行モード終了時の移行処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1乃至E3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2状態と第1状態との切り替えが生じることで、第2入球部への入球に基づいて行われる第2報知の報知期間が短くなったり長くなったりする。これにより、第2入球部への入球に基づく第2抽選の相対的な実施され易さが変化する。すなわち、第1状態では第1入球部への入球に基づく第1抽選が実施され易く、第2入球部への入球に基づく第2抽選が実施されにくい。また、第2状態では第1入球部への入球に基づく第1抽選は実施されにくく、第2入球部への入球に基づく第2抽選は実施され易い。このようにすることで、遊技の多様化に大きく貢献することができる。
特徴E5.前記切替手段は、前記所定の切替契機として、前記第1抽選の結果が所定の第1切替結果(第1Vあり大当たり結果、確変大当たり結果)となることに基づいて、前記第1状態から前記第2状態への切り替えを生じさせることが可能な構成であることを特徴とする特徴E4に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1報知用の報知期間の方が第2報知用の報知期間よりも短い第1状態中においては第2抽選よりも第1抽選の方が実施され易く、この第1抽選の結果によって、第2抽選が行われ易くなる第2状態への切り替えが発生することがある。これにより、第1抽選だけでなく第2抽選を行わせることができ、第1抽選と第2抽選といった複数の抽選系統を有する意義を担保することができる。
特徴E6.前記切替手段は、前記所定の切替契機として、前記第2抽選の結果が所定の第2切替結果(第2Vあり大当たり結果、通常外れ結果)となることに基づいて、前記第2状態から前記第1状態への切り替えを生じさせることが可能な構成であることを特徴とする特徴E4又は特徴E5に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2抽選が行われ易い第2状態において実施される当該第2抽選の結果によって、第1抽選が行われ易い第1状態への切り替えが発生することがある。これにより、第1抽選と第2抽選といった複数の抽選系統を有する意義を担保することができる。
特徴E7.前記操作手段の操作態様が所定の操作態様である場合に、前記発射手段により発射された遊技球が前記第1入球部及び前記第2入球部へ到達可能となるように前記第1入球部及び前記第2入球部の位置が定められていることを特徴とする特徴E1乃至E6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1入球部を狙いつつ第2入球部へ入球させることができる。これにより、操作手段の操作態様の変更を要することなく、特徴E1の効果を奏することが可能となる。
特徴E8.前記第1入球部へ入球した遊技球が、前記第2入球部へ入球可能な構成であることを特徴とする特徴E1乃至E7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1入球部への入球を発生させれば、第1抽選が行われるとともに、更に第2入球部への入球が発生し得る。つまり、一の遊技球によって第1抽選と第2抽選とが重複して実施される場合がある。但し、第2入球部への入球が発生しても、上記のように第2抽選が行われない場合があり、この場合、第1抽選のみが行われる。各抽選が重複すれば特典が付与され易くなるのであるから遊技者にとって有利となり、重複しなければ重複する場合と比較すると有利度は低くなる。このように、第2入球部側の状況によって遊技者にとっての有利度が変化する構成とすれば、第1抽選や第2抽選の当選確率を変更することなく有利度を変化させることができ、この事象を利用した斬新な遊技を提供することが可能となる。
特徴E9.前記第1入球部は、前記遊技領域において、前記操作手段の操作態様が第1操作態様である場合に到達可能な位置に設けられており、
前記第2入球部は、前記遊技領域において、前記操作手段の操作態様が前記第1操作態様である場合に到達不可であって、且つ前記第1操作態様とは異なる第2操作態様である場合に到達可能な位置に設けられていることを特徴とする特徴E1乃至E6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1入球部への入球を発生させて短期間の第1報知を実行させる場合と、第2入球部への入球を発生させて長期間の第2報知を実行させる場合と、を遊技者が明確に選択することが可能となる。これにより、例えば、遊技者が望まない側の入球部に入球することにより当該望まない側の遊技が行われてしまう事象が回避される。
特徴E10.前記特典付与手段は、前記第1抽選の結果に基づいて付与する前記特典と、前記第2抽選の結果に基づいて付与する前記特典と、が遊技者にとっての有利度が異なるものとなるように付与することが可能であることを特徴とする特徴E1乃至E9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1抽選と第2抽選とで有利度が異なる特典が付与される。これにより、入球することで実施され易い第1抽選と、入球しても実施されにくい第2抽選と、に有利度も含めて差異を設けることができる。例えば、第1抽選の方が第2抽選よりも有利度が高い特典が付与される構成であれば、なかなか入球しない第1入球部側の第1抽選の希少性や優位性が高められるし、第2抽選の方が有利度が高い特典が付与される構成であれば、第2抽選は実施されにくいのであるから実質的な有利度の差はさほど生じない。このように、有利度に差を設けることで、遊技の多様化が図られる。
特徴E11.前記第1抽選と前記第2抽選とで、前記特典を付与することに対応する結果となる確率が同じ又は略同じ確率となるように設定されていることを特徴とする特徴E10に記載の遊技機。
上記構成によれば、付与される特典の有利度に差を設けつつも、当否抽選の当選確率を同じ又は略同じとすることで、当否抽選の構成を共用する等、構成の簡素化を図ることができる。
特徴E12.前記遊技領域に設けられ、流下する遊技球が入球可能な開状態と当該開状態よりも入球しにくい閉状態とに切替可能な可変入球手段(可変入賞装置32)と、
前記可変入球手段の前記開状態と前記閉状態との切替制御を実行する切替制御手段(主制御装置81により大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特典付与手段は、遊技状態を前記切替制御手段による前記切替制御が行われる特定状態へ移行させることで前記特典を付与することが可能な構成であり、
前記可変入球手段は、前記遊技領域において前記第2入球部の下流側に配置されていることを特徴とする特徴E1乃至E11のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定状態中に可変入球手段を狙いつつも第2入球部への入球を発生させることができる。これにより、特定状態後においては特定状態中に発生した第2入球部への入球に基づく第2報知用の演出が行われ易くなり、後続の第2入球部への入球に基づく第2抽選をなかなか行わせない状況を創出することができる。
特徴E13.前記第2入球部への入球が発生したことに基づいて、前記第2抽選に用いられる抽選用情報を取得する取得手段(主制御装置81による作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記取得手段により取得された前記抽選用情報を所定数を上限として記憶する記憶手段(保留球格納エリア232)と、を備え、
前記第2抽選手段は、前記記憶手段に記憶されている前記抽選用情報に基づいて順次前記第2抽選を実行する構成であり、
前記記憶手段に前記所定数の前記抽選用情報が記憶されている状況で、前記第2入球部への入球が発生したことに基づいて、遊技者に所定の特典を付与することが可能な手段(演出制御装置82によるステップS2803,ステップS2806の処理や、保留用画像変更処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1乃至E12のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、所定数の抽選用情報が記憶されている状況では、第2入球部への入球によって抽選用情報が取得されず、当該入球に対応する第2抽選も実施されない。特徴E1に記載したように、本遊技機ではこのような状況が生じ易くなっており、上記構成では、このような状況において、さらなる第2入球部への入球を促し得る構成となっている。
特徴E14.遊技者により操作される操作手段(発射操作装置28)と、
前記操作手段の操作態様に応じた発射強度で遊技球を遊技領域(遊技領域PE)に向けて発射させる発射手段(遊技球発射機構27)と、
を備え、
前記遊技領域には、
遊技球が入球可能な第1入球部(下第1作動口33A)と、
前記第1入球部とは異なる第2入球部(第2作動口34)と、
遊技球を前記第2入球部へ誘導し易い誘導状態(開放状態)と前記誘導状態よりも遊技球を前記第2入球部へ誘導しにくい非誘導状態(閉鎖状態)とに切換可能な誘導手段(電動役物52a)と、
が設けられており、
前記誘導手段の前記誘導状態と前記非誘導状態との切換制御手段(主制御装置81による電役サポート用処理を実行する機能)と、
前記第1入球部へ遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与するか否かの第1抽選を行う第1抽選手段(主制御装置81による第1特図側の当否抽選処理を実行する機能)と、
前記第2入球部へ遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与するか否かの第2抽選を行う第2抽選手段(主制御装置81による第2特図用の当否抽選処理を実行する機能)と、
前記第1抽選又は前記第2抽選の結果が前記特典を付与することに対応する付与対応結果であることに基づいて、遊技者に前記特典を付与する特典付与手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備え、
遊技状態として、前記誘導手段が前記誘導状態となるなり易さが相対的に高低となるように、高誘導状態(高頻度サポートモード)と低誘導状態(低頻度サポートモード)とが設定されており、
前記高誘導状態において、前記第2抽選手段による前記第2抽選を前記第1抽選手段による前記第1抽選よりも優先して実行する第1手段(第3,第4の実施形態において、主制御装置81による第2高頻度サポートモード中の第2特図側の遊技回を実行する機能、第5の実施形態において、主制御装置81による第1確変状態中の第2特図側の遊技回を実行する機能)と、
前記高誘導状態において、前記第1抽選手段による前記第1抽選を前記第2抽選手段による前記第2抽選よりも優先して実行する第2手段(第3,第4の実施形態における主制御装置81による第1高頻度サポートモード中の第1特図側の遊技回を実施する機能、第5の実施形態において、主制御装置81による第2確変状態中の第1特図側の遊技回を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、高誘導状態においては、第2入球部への入球が誘導され易いため、第2入球部への入球が発生し易くなる。第1入球部への入球が発生すると第1抽選が行われ、第2入球部への入球が発生すると第2抽選が行われる構成であるところ、高誘導状態中においては、第1抽選よりも第2抽選が優先される場合もあれば、第2抽選よりも第1抽選が優先される場合もある。このようにすることで、第2入球部への入球が発生し易くなる高誘導状態において、単に第2抽選が頻繁に行われるといった画一的な遊技機とは大きく異なる斬新な遊技性を実現することができる。
また、第2入球部への入球に基づいて賞球の払い出しが行われる構成においては、第2入球部への入球が頻繁に発生する高誘導状態においては、当該第2入球部への入球に基づく賞球によって、持ち球の減りを抑えた遊技を行うことができる。この場合、第2入球部への入球に基づく第2抽選が行われる場合もあれば、第1入球部への入球に基づく第1抽選が行われる場合もある。つまり、持ち球の減りを抑えつつ、第1抽選を行わせることも可能であるし、第2抽選を行わせることが可能となる。このようにすれば、遊技の多様化に大きく貢献することができる。
なお、上記特徴E14に対して、特徴E1乃至E13にて示した各構成を個別に適用してもよく、組み合わせて適用してもよい。この場合、特徴E14の有する構成に合わせて適宜表現を修正するとよい。
<特徴F群>
特徴F1.遊技者により操作される操作手段(発射操作装置28)と、
前記操作手段の操作態様に応じた発射強度で遊技球を遊技領域(遊技領域PE)に向けて発射させる発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第1入球部(第3作動口51、第6作動口110、第8作動口91)及び第2入球部(第4作動口52、第7作動口120、第9作動口92)と、
前記第1入球部へ遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与するか否かの第1抽選を行う第1抽選手段(主制御装置81による第1特図側の当否抽選処理を実行する機能)と、
前記第1抽選手段により前記第1抽選が行われることに基づいて、所定の報知手段(第1特図表示部37a)にて第1報知用の演出を行い、その後所定の報知期間を経て当該第1抽選の結果を報知する第1報知手段(主制御装置81による第1遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第2入球部へ遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与するか否かの第2抽選を行う第2抽選手段(主制御装置81による第2特図用の当否抽選処理を実行する機能)と、
前記第2抽選手段により前記第2抽選が行われることに基づいて、所定の報知手段(第2特図表示部37b)にて第2報知用の演出を行い、その後所定の報知期間を経て当該第2抽選の結果を報知する第2報知手段(主制御装置81による第2遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第1抽選の結果が特典を付与することに対応する付与対応結果であることに基づいて、遊技者に特典を付与する第1特典付与手段(主制御装置81による遊技状態移行処理にて第1特図側の開閉実行モードを設定する処理を実行する機能)と、
前記第2抽選の結果が特典を付与することに対応する付与対応結果であることに基づいて、遊技者に特典を付与する第2特典付与手段(主制御装置81による遊技状態移行処理にて第2特図側の開閉実行モードを設定する処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1報知手段は、前記第2報知手段により前記第2報知用の演出が行われている最中に前記第1報知用の演出を行うことが可能であり、
前記第2報知手段は、前記第1報知手段により前記第1報知用の演出が行われている最中に前記第2報知用の演出を行うことが可能な構成であり、
所定の発射強度にて前記遊技領域に発射された遊技球が前記第1入球部及び前記第2入球部のいずれにも到達可能となるように、前記第1入球部及び前記第2入球部が配置されており、
前記第2抽選の進行を制限し且つ前記第1抽選の進行を許容する第1状態(第1特図側の遊技を進行させる状態として、第3,第4の実施形態における第1高頻度状態、第5の実施形態における第2確変状態)と、前記第1抽選の進行を制限し且つ前記第2抽選の進行を許容する第2状態(第2特図側の遊技を進行させる状態として、第3,第4の実施形態における第2高頻度状態、第5の実施形態における第1確変状態)との設定を行う遊技設定手段(第3〜第6の実施形態における主制御装置81による第1特図側と第2特図側の変動表示時間の設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、第1入球部へ遊技球が入球すると第1抽選が行われるとともに第1報知用の演出が実施され、第2入球部へ遊技球が入球すると第2抽選が行われるとともに第2報知用の演出が実施される構成において、第1入球部と第2入球部とは所定の発射強度で遊技球が発射された場合にはいずれにも入球可能となっている一方で、第1抽選及び第2抽選の一方の進行は制限され他方の進行は許容される場合がある。これにより、同一の発射態様で第1抽選と第2抽選との抽選系のいずれもが同時並行で実施され得る構成としつつも、実質的に実施される抽選系を限定することができる。よって、複数の抽選系を有する構成において、各抽選系の遊技性を利用した多様な遊技を、発射態様を変えずに実現することが可能となり、遊技の多様化に大きく貢献することが可能となる。
特徴F2.前記遊技設定手段は、前記第1状態と前記第2状態とで、前記第1入球部及び前記第2入球部への入球し易さの変化を生じさせないように前記制限及び前記許容を行うことが可能な構成であることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1抽選の進行が許容される第1状態と第2抽選の進行が許容される第2状態とを、各入球部の入球率を変化させることなく実現することができる。つまり、第1状態と第2状態とでは、第1入球部と第2入球部とへはいずれへも入球可能となっており、各入球部への入球を制限することなく第1状態と第2状態との切り替えが行われる。このようにすることで、例えば各入球部への入球に基づいて賞球の払い出しが行われる構成では、両入球部への入球に基づく賞球等を加味した遊技性を実現することができ、遊技の多様化に大きく貢献することができる。
特徴F3.前記第1抽選又は前記第2抽選の結果に基づいて、前記第1状態と前記第2状態との切り替えを実行する手段(主制御装置81による開閉実行モード終了時の移行処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F1又は特徴F2に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1状態と第2状態との切り替えが、第1抽選や第2抽選の結果で行われる。このようにすれば、第1抽選と第2抽選とのいずれかが進行する状態が設定されている遊技性において、一方のみの抽選に偏らせることなく他方も行わせることが可能となる。
特徴F4.前記第1報知手段により前記第1報知用の演出が行われる場合の報知期間(第1特図側の変動表示時間)を設定する第1設定手段(主制御装置81による第1変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、
前記第2報知手段により前記第2報知用の演出が行われる場合の報知期間(第2特図側の変動表示時間)を設定する第2設定手段(主制御装置81による第2変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記遊技設定手段は、前記第1抽選の進行を制限し且つ前記第2抽選の進行を許容する場合、前記第1設定手段により設定される前記報知期間を前記第2設定手段により設定される前記報知期間よりも長くなり易くし、前記第1抽選の進行を許容し且つ前記第2抽選の進行を制限する場合、前記第1設定手段により設定される前記報知期間を前記第2設定手段により設定される前記報知期間よりも短くなり易くすることが可能な構成であることを特徴とする特徴F1乃至F3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1抽選系と第2抽選系とが並行して実施され得る遊技機において、各抽選系の報知期間の長さを調節するだけで、いずれの抽選系を進行させるかを決定することが可能となる。このようにすることで、従来からある遊技機の構成を大きく変更することなく、斬新な遊技性を実現することができる。
特徴F5.前記第1抽選又は前記第2抽選の結果に基づいて、前記第1状態と前記第2状態との切り替えを実行する手段(主制御装置81による開閉実行モード終了時の移行処理を実行する機能)と、
前記第1抽選及び前記第2抽選のうち前記進行を制限する側から前記進行を許容する側に切り替える場合、実行中の報知期間を強制的に終了させる手段(主制御装置81によるステップS2506の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴F4に記載の遊技機。
上記構成によれば、長い報知期間が設定されて遊技の進行が制限されている状態から遊技の進行が許容される状態に切り替えられる場合、切り替え前に設定されていた長い報知期間によって、実質的に進行できない、といった事象を回避することができる。
特徴F6.前記遊技領域に設けられ、前記第1入球部と前記第2入球部との上流側において流下する遊技球を受け、当該遊技球を前記第1入球部又は前記第2入球部へ振り分ける振分手段(振分部材133)を備え、
前記振分手段を介さずに前記第1入球部及び前記第2入球部への入球が発生しない構成であることを特徴とする特徴F1乃至F5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、振分手段によって第1入球部と第2入球部とに振り分けられるため、第1入球部への入球数と第2入球部への入球数とを振分手段によって管理することができる。これにより、各抽選系の抽選契機の発生/非発生をそれぞれ管理することができる。
特徴F7.前記遊技領域において前記振分手段の上流側に設けられ、遊技球が前記振分手段へ到達し易い受入状態と当該受入状態よりも前記振分手段に到達しにくい非受入状態とに変位可能な受入手段(電動役物140)を備えていることを特徴とする特徴F6に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1入球部及び第2入球部への振り分け率を変えずに、両入球部への入球率を変化させることができる。このようにすれば、第1抽選や第2抽選を頻繁に行わせる遊技状態や頻繁に行わせない遊技状態を、両入球部へ入球させつつも実現することができる。
特徴F8.前記第1入球部へ入球した遊技球が前記第2入球部へ入球可能な構成であることを特徴とする特徴F1乃至F5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1抽選と第2抽選との抽選契機が重複して発生し得る。但し、遊技進行手段によって各抽選の進行の許容及び制限が行われるため、重複して発生した抽選契機のいずれの抽選を行わせるか、といった遊技性を実現することができる。
特徴F9.遊技者により操作される操作手段(発射操作装置28)と、
前記操作手段の操作態様に応じた発射強度で遊技球を遊技領域(遊技領域PE)に向けて発射させる発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第1入球部(第3作動口51、第6作動口110、第8作動口91)及び第2入球部(第4作動口52、第7作動口120、第9作動口92)と、
前記遊技領域に設けられ、前記第1入球部と前記第2入球部との上流側において流下する遊技球を受け、当該遊技球を前記第1入球部又は前記第2入球部へ振り分ける振分手段(振分部材133)と、
を備え、
前記振分手段を介さずに前記第1入球部及び前記第2入球部への入球が発生しない構成であり、
前記第1入球部へ遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与するか否かの第1抽選を行う第1抽選手段(主制御装置81による第1特図側の当否抽選処理を実行する機能)と、
前記第1抽選手段により前記第1抽選が行われることに基づいて、所定の報知手段(第1特図表示部37a)にて第1報知用の演出を行い、その後所定の報知期間を経て当該第1抽選の結果を報知する第1報知手段(主制御装置81による第1遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第2入球部へ遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与するか否かの第2抽選を行う第2抽選手段(主制御装置81による第2特図用の当否抽選処理を実行する機能)と、
前記第2抽選手段により前記第2抽選が行われることに基づいて、所定の報知手段(第2特図表示部37b)にて第2報知用の演出を行い、その後所定の報知期間を経て当該第2抽選の結果を報知する第2報知手段(主制御装置81による第2遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第1抽選の結果が特典を付与することに対応する付与対応結果であることに基づいて、遊技者に特典を付与する第1特典付与手段(主制御装置81による遊技状態移行処理にて第1特図側の開閉実行モードを設定する処理を実行する機能)と、
前記第2抽選の結果が特典を付与することに対応する付与対応結果であることに基づいて、遊技者に特典を付与する第2特典付与手段(主制御装置81による遊技状態移行処理にて第2特図側の開閉実行モードを設定する処理を実行する機能)と、
前記第1報知手段により前記第1報知用の演出が行われる場合の報知期間(第1特図側の変動表示時間)を設定する第1設定手段(主制御装置81による第1変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、
前記第2報知手段により前記第2報知用の演出が行われる場合の報知期間(第2特図側の変動表示時間)を設定する第2設定手段(主制御装置81による第2変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1抽選手段は、前記第1報知手段による前記第1報知用の演出が行われた後に、次回の前記第1抽選を行う構成であり、
前記第2抽選手段は、前記第2報知手段による前記第2報知用の演出が行われた後に、次回の前記第2抽選を行う構成であり、
前記第1報知手段は、前記第2報知手段により前記第2報知用の演出が行われている最中に前記第1報知用の演出を行うことが可能な構成であり、
前記第2報知手段は、前記第1報知手段により前記第1報知用の演出が行われている最中に前記第2報知用の演出を行うことが可能な構成であり、
前記第1設定手段により設定される前記報知期間の長さが前記第2設定手段により設定される前記報知期間の長さよりも長くなり易い第1状態と、前記第1設定手段により設定される前記報知期間の長さが前記第2設定手段により設定される前記報知期間の長さよりも短くなり易い第2状態と、の切り替えを実行可能な切替手段(主制御装置81による開閉実行モード終了時の移行処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、第1入球部と第2入球部とには振分手段による振分を介してのみ遊技球が入球可能であり、これらの入球部への入球に基づいて第1抽選・第2抽選がそれぞれ行われるとともに、第1報知用の演出・第2報知用の演出がそれぞれ実施される。特に、上記構成においては、第1報知用の演出と第2報知用の演出とがそれぞれ同時並行で実施され得る構成である。このような構成においては、振分手段の振分率によって第1抽選と第2抽選との実施率を調整することが可能となるものの、各抽選の単位時間当たりの実施率はそれぞれの報知期間の長さによっても定まる。そこで、第1報知用の演出の報知期間と第2報知用の演出の報知期間の長さの長短を切替手段によって切り替えることが可能とすれば、振分手段による第1入球部と第2入球部との振り分け率を変更することなく第1抽選と第2抽選との実施率を変更することができる。よって、第1抽選と第2抽選の実施率を調整する構成を利用した新たな遊技性を実現することができ、遊技の多様化に寄与することができる。
なお、上記特徴F8に対して、特徴F1乃至F7にて示した各構成を個別に適用してもよく、組み合わせて適用してもよい。この場合、特徴F8の有する構成に合わせて適宜表現を修正するとよい。
<特徴G群>
特徴G1.遊技者により操作される操作手段(発射操作装置28)と、
前記操作手段の操作態様に応じた発射強度で遊技球を遊技領域(遊技領域PE)に向けて発射させる発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が通過可能な第1通過部(第8作動口91)と、
前記遊技領域に設けられ、前記第1通過部を通過した遊技球が通過可能な第2通過部(第9作動口92)と、
前記第1通過部を遊技球が通過したことに基づいて判定用情報を取得する第1取得手段(主制御装置81によるステップS3004の処理を実行する機能)と、
前記第1取得手段により取得された判定用情報を予め定められた第1所定数を上限数として記憶する第1記憶手段(第1特図用保留エリアRA)と、
前記第1記憶手段に記憶されている判定用情報に基づいて、遊技者に特典を付与するか否かの第1抽選を順次行う第1抽選手段(主制御装置81による第1特図側の当否抽選処理を実行する機能)と、
前記第1抽選手段により前記第1抽選が行われることに基づいて、所定の報知手段(第1特図表示部37a)にて第1報知用の演出を行い、その後所定の報知期間を経て当該第1抽選の結果を報知する第1報知手段(主制御装置81による第1遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第1報知手段により前記第1報知用の演出が行われる場合の報知期間(第1特図側の変動表示時間)を設定する第1設定手段(主制御装置81による第1変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、
前記第1抽選の結果が前記特典を付与することに対応する結果であることに基づいて、遊技者に前記特典を付与する第1特典付与手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記第2通過部を遊技球が通過したことに基づいて判定用情報を取得する第2取得手段(主制御装置81によるステップS3008の処理を実行する機能)と、
前記第2取得手段により取得された判定用情報を予め定められた第2所定数を上限数として記憶する第2記憶手段(第2特図用保留エリアRB)と、
前記第2記憶手段に記憶されている判定用情報に基づいて、遊技者に特典を付与するか否かの第2抽選を順次行う第2抽選手段(主制御装置81による第2特図側の当否抽選処理を実行する機能)と、
前記第2抽選手段により前記第2抽選が行われることに基づいて、所定の報知手段(第2特図表示部37b)にて第2報知用の演出を行い、その後所定の報知期間を経て当該第2抽選の結果を報知する第2報知手段(主制御装置81による第2遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記第2報知手段により前記第2報知用の演出が行われる場合の報知期間(第2特図側の変動表示時間)を設定する第2設定手段(主制御装置81による第2変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、
前記第2抽選の結果が前記特典を付与することに対応する結果であることに基づいて、遊技者に前記特典を付与する第2特典付与手段(主制御装置81による遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1設定手段により設定される前記報知期間の長さが前記第2設定手段により設定される前記報知期間の長さよりも長くなり易い第1状態と、当該第1状態よりも前記第1設定手段により設定される前記報知期間の長さが前記第2設定手段により設定される前記報知期間の長さよりも長くなりにくい第2状態と、の切り替えを実行可能な切替手段(主制御装置81による変動表示時間テーブル変更処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、第1通過部を遊技球が通過すると第2通過部への通過も発生し、第1抽選と第2抽選とが重複して実施される構成において、第1状態となると第2状態よりも第1抽選側の報知期間が第2抽選側の報知期間よりも長くなり易くなる。そうすると、第1状態となると第2状態よりも第1記憶手段側の判定用情報が消化されにくくなり、第1記憶手段側の判定用情報が上限である第1所定数貯まっている状況が生じ易くなる。その結果、第1通過部を通過したのにもかかわらず第1記憶手段へ判定用情報が記憶されない状況が生じ、第1抽選が実施されにくくなる。よって、第1抽選と第2抽選とが重複して行われ得る構成において、実質的に抽選が重複しない場合を発生させることができる。
この場合、例えば抽選が重複する場合には、いずれかの抽選系で当選する確率は、それぞれの抽選系の当選確率の合成であり、それぞれの単独の確率よりも高くなる。これに対して、抽選が重複しない場合には、抽選が実施される側の確率で当選することになり、合成確率よりも低くなる。よって、それぞれの抽選確率を変えずに実質的な抽選確率を変化させる、といった斬新な遊技性を実現することができる。
ここで、実質的に重複しない場合を発生させるために、例えば、第1抽選又は第2抽選を全く行わない状態を設ける構成も考えられる。しかし、このような構成としてしまうと、通過部への通過が発生して判定用情報が取得されたのにもかかわらず抽選が行われない場合が存在し得ることとなり、遊技者に大きな不信感を与えてしまう可能性がある。そこで、このような実質的に抽選が重複しない状況を、抽選の結果を報知するための報知期間の長さを変更するだけで生じさせることが可能としたため、抽選を無効化するのではなく、実質的に抽選が行えないようにするだけですみ、遊技の公平性を担保しつつも、上記の遊技性を実現することが可能となる。
特徴G2.前記第1状態において前記第1報知用の演出の報知期間が前記第1設定手段により設定されることにより、前記第1記憶手段に記憶されている前記判定用情報の数が前記第1所定数となる状況が生じ易くなることを特徴とする特徴G1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴G1に記載の遊技性を好適に実現できる。
特徴G3.前記第2状態は、前記第2設定手段により設定される前記報知期間の長さが前記第1設定手段により設定される前記報知期間の長さよりも長くなり易い状態であることを特徴とする特徴G1又は特徴G2に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1抽選と第2抽選とが重複して実施され得る構成において、第1状態では第1抽選が実施されにくくなることで第2抽選側の単独抽選となり易くなる一方、第2状態では第2抽選が実施されにくくなることで第1抽選側の単独抽選となり易くなる。よって、報知期間の長短の関係によっていずれの抽選系を行わせるかを切り替えることが可能となる。
特徴G4.前記第1通過部を通過した遊技球が前記第2通過部を通過することなく前記遊技領域から排出される場合が生じないように、前記第1通過部と前記第2通過部とが設けられていることを特徴とする特徴G1乃至G3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1通過部を通過した遊技球は必ず第2通過部を通過する。このような構成において、第1抽選と第2抽選とが重複する場合と重複しない場合とを設けることで、特徴G1のような斬新な遊技性を実現することができる。
特徴G5.前記第1取得手段により前記判定用情報が取得される場合、前記第1設定手段により前記第1報知用の演出が行われる場合の報知期間の設定に用いられる期間情報(リーチ乱数カウンタC3、変動種別カウンタCS)を取得する第1期間取得手段を備え、
前記第2設定手段は、前記第1期間取得手段が取得した前記期間情報を利用して、前記第2報知用の演出が行われる場合の報知期間の設定を行うことが可能であることを特徴とする特徴G1乃至G4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、少なくとも第1抽選と第2抽選との判定用情報は独立してそれぞれ取得される一方で、報知用の期間情報については共通なものが利用される。このようにしたことで、両抽選が重複し得ることを前提とした構成において、構成の簡素化が図られる。
特徴G6.前記第1報知手段は、前記第2報知手段により前記第2報知用の演出が行われている最中に前記第1報知用の演出を行うことが可能であり、
前記第2報知手段は、前記第1報知手段により前記第1報知用の演出が行われている最中に前記第2報知用の演出を行うことが可能な構成であることを特徴とする特徴G1乃至G5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1抽選と第2抽選とが重複したり重複しなかったりする構成において、それぞれの抽選の結果の報知を待たずに他方の抽選を実施することができる。これにより、よりスムーズな遊技を実現することができる。
なお、上述した各特徴に示す技術的思想のいずれか1つを他の特徴に適用してもよいし、複数の特徴に示した技術的思想を組み合わせて他の特徴に適用してもよい。また、各特徴に示す構成の一部を抽出して他の特徴に適用することも可能である。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
10…パチンコ機、27…遊技球発射機構、28…発射操作装置、32A…第1可変入賞装置、32B…第2可変入賞装置、33A…下第1作動口、33B…右第1作動口、34…第2作動口、37a…第1特図表示部、37b…第2特図表示部、51…第3作動口、52…第4作動口、55…第3可変入賞装置、91…第8作動口、92…第9作動口、76…払出装置、77…払出制御装置、81…主制御装置、82…演出制御装置、100…第5作動口、110…第6作動口、120…第7作動口、PE…遊技領域、PE2…左側領域、PE3…右側領域、PE4…下側領域。

Claims (1)

  1. 遊技領域に向けて遊技球を発射させる発射手段と、
    前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球部及び第2入球部と、
    前記第1入球部に遊技球が入球したことに基づいて、遊技状態を遊技者にとって有利な特定状態に移行させるか否かの第1抽選を行う第1抽選手段と、
    前記第2入球部に遊技球が入球したことに基づいて、前記特定状態に移行させるか否かの第2抽選を行う第2抽選手段と、
    前記特定状態後に遊技者にとって有利な有利状態に移行させることが可能な移行手段と、
    前記第1抽選手段による抽選に基づいて、第1表示部において絵柄の変化表示を開始させ、前記第1抽選手段の抽選結果に対応した停止結果を表示させる第1表示制御手段と、
    前記第2抽選手段による抽選に基づいて、第2表示部において絵柄の変化表示を開始させ、前記第2抽選手段の抽選結果に対応した停止結果を表示させる第2表示制御手段と、を備え、
    前記第1抽選手段の抽選結果に基づいて移行した前記特定状態後に前記移行手段が前記有利状態へ移行させる確率よりも、第2抽選手段の抽選結果に基づいて移行した前記特定状態後に前記移行手段が前記有利状態へ移行させる確率の方が、高い確率に設定されており、
    遊技状態を、前記第1表示部において前記絵柄の変化表示が行われる第1表示期間が、前記第2表示部において前記絵柄の変化表示が行われる第2表示期間よりも短い期間に設定され易い第1遊技状態とする手段を備えていることを特徴とする遊技機。
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