JP2020114284A - 超音波診断装置、医用画像処理装置、及び超音波データ処理プログラム - Google Patents

超音波診断装置、医用画像処理装置、及び超音波データ処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】時間的に離散した各スキャンデータセットの結合処理を適切に行うこと。【解決手段】実施形態に係る、超音波プローブの移動操作により断面の異なる複数のスキャンデータをスキャンデータセットとして生成し、時間的に離散した複数のスキャンデータセットを結合してボリュームデータを生成する超音波診断装置は、画像生成部を有する。画像生成部は、複数のスキャンデータセットの領域間の重畳領域について、同じ位置座標をもつ複数のデータの双方を用いて新規データを生成し、新規データを用いてボリュームデータを生成する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、超音波診断装置、医用画像処理装置、及び超音波データ処理プログラムに関する。
医用分野では、超音波プローブの複数の振動子(圧電振動子)を用いて発生させた超音波を利用して、被検体内部を画像化する超音波診断装置が使用されている。超音波診断装置は、超音波診断装置に接続された超音波プローブから被検体内に超音波を送信させ、反射波に基づくエコー信号を生成し、画像処理によって所望の超音波画像を得る。
超音波診断装置は、超音波プローブの移動操作により断面の異なる複数のスキャンデータをスキャンデータセットとして生成し、時間的に離散した複数のスキャンデータセットを結合してボリュームデータを生成することができる。時間的に離散した各スキャンデータセットの結合処理を行う場合、時間的に離散した複数のスキャンデータセットの領域間に重畳領域が存在するときがある。
その場合、超音波診断装置は、当該重畳領域について、時間的に古い方のデータを新しい方のデータで上書きしてボリュームデータを生成する。つまり、超音波診断装置は、当該重畳領域について、時間的に新しい方のデータを採用する。
特開2000−325347号公報
本発明が解決しようとする課題は、時間的に離散した各スキャンデータセットの結合処理を適切に行うことである。
実施形態に係る、超音波プローブの移動操作により断面の異なる複数のスキャンデータをスキャンデータセットとして生成し、時間的に離散した複数のスキャンデータセットを結合してボリュームデータを生成する超音波診断装置は、画像生成部を有する。画像生成部は、複数のスキャンデータセットの領域間の重畳領域について、同じ位置座標をもつ複数のデータの双方を用いて新規データを生成し、新規データを用いてボリュームデータを生成する。
図1は、実施形態に係る超音波診断装置の構成を示す概略図。 図2は、実施形態に係る超音波診断装置の機能を示すブロック図。 図3は、実施形態に係る超音波診断装置において、超音波プローブの位置情報を説明するための図。 図4は、実施形態に係る超音波診断装置の動作の前半をフローチャートとして示す図。 図5は、実施形態に係る超音波診断装置の動作の後半をフローチャートとして示す図。 図6は、実施形態に係る超音波診断装置において、時系列に離散した複数のスキャンデータセットの一例を示す図。 図7は、実施形態に係る超音波診断装置において、新規データの生成方法を説明するための図。 図8は、実施形態に係る超音波診断装置において、新規データの生成方法を説明するための図。 図9は、実施形態に係る超音波診断装置において、新規データの生成方法を説明するための図。 図10は、実施形態に係る医用画像処理装置の構成及び機能を示す概略図。
以下、図面を参照しながら、超音波診断装置、医用画像処理装置、及び超音波データ処理プログラムの実施形態について詳細に説明する。
1.超音波診断装置
図1は、実施形態に係る超音波診断装置の構成を示す概略図である。
図1は、超音波プローブ10と、位置センサ20と、実施形態に係る超音波診断装置30と、入力インターフェース40と、ディスプレイ50とを示す。なお、超音波診断装置30に、超音波プローブ10と、位置センサ20と、入力インターフェース40と、ディスプレイ50とのうちの少なくとも1個を加えた装置を超音波診断装置と称する場合もある。以下の説明では、超音波診断装置30の外部に、超音波プローブ10と、位置センサ20と、入力インターフェース40と、ディスプレイ50との全てが備えられる場合について説明する。
超音波診断装置30は、超音波プローブ10の移動操作なしではその全体をカバーすることが困難な比較的大きな被検体、例えば、手(Hand)の全体や、肝臓や、心臓や、乳房等に関するボリュームデータを生成可能である。
超音波診断装置30は、超音波プローブ10の移動操作により、断面の異なる複数のスキャンデータをスキャンデータセットとして生成し、時間的に離散した複数のスキャンデータセットを結合して(繋いで)ボリュームデータを生成することができる。スキャンデータは、スキャンコンバート処理前のデータ(すなわち、Rawデータ)であってもよいし、スキャンコンバート処理後のデータであってもよい。
時間的に離散した複数のスキャンデータセットは、(1)1検査内で行われる超音波プローブ10の連続した往復移動操作や、(2)1検査内で行われる超音波プローブ10の同一方向の移動操作や、(3)一定の時間間隔を空けた異なる検査で行われる超音波プローブ10の移動操作(往復移動操作又は同一方向の移動操作)等により生成される。上記(2)については、一方向の移動操作であるが、スキャンを途中で一旦止めることで、時間的に離散した複数のスキャンデータセットを生成可能である。以下、上記(1)の場合について説明するが、その場合に限定されるものではない。
超音波プローブ10は、前面部に複数個の微小な振動子(圧電素子)を備え、スキャン対象を含む領域、例えば管腔体を含む領域に対して超音波の送受波を行う。各振動子は電気音響変換素子であり、送信時には電気パルスを超音波パルスに変換し、また、受信時には反射波を電気信号(受信信号)に変換する機能を有する。超音波プローブ10は小型、軽量に構成されており、ケーブル(又は無線通信)を介して超音波診断装置30に接続される。
超音波プローブ10は、スキャン方式の違いにより、リニア型、コンベックス型、及びセクタ型等の種類に分けられる。また、超音波プローブ10は、アレイ配列次元の違いにより、アジマス方向に1次元(1D)的に複数個の振動子が配列された1Dアレイプローブと、アジマス方向かつエレベーション方向に2次元(2D)的に複数個の振動子が配列された2Dアレイプローブとの種類に分けられる。なお、1Dアレイプローブは、エレベーション方向に少数の振動子が配列されたプローブを含む。
ここで、3Dスキャン、つまり、ボリュームスキャンが実行される場合、超音波プローブ10として、リニア型、コンベックス型、及びセクタ型等のスキャン方式を備えた2Dアレイプローブが利用される。又は、ボリュームスキャンが実行される場合、超音波プローブ10として、リニア型、コンベックス型、及びセクタ型等のスキャン方式を備え、エレベーション方向に機械的に揺動する機構を備えた1Dプローブが利用される。後者のプローブは、メカ4Dプローブとも呼ばれる。
位置センサ20は、超音波プローブ10の、時系列に複数の位置情報を検知して、超音波診断装置30に出力する。位置センサ20としては、超音波プローブ10に取り付けられるタイプのセンサと、超音波プローブ10とは別体で設けられるタイプのセンサとがある。後者のセンサは、光学式センサであり、測定対象である超音波プローブ10の特徴点を複数位置から撮影し、三角測量の原理で超音波プローブ10の各位置を検出する。
また、位置センサ20は、超音波プローブ10に取り付けられ、自身の位置情報を検知して、超音波診断装置30に出力する。位置センサ20の位置情報を、超音波プローブ10の位置情報と見なすこともできる。超音波プローブ10の位置情報は、超音波プローブ10の位置及び姿勢(傾き角)を含む。例えば、磁場送信器(図示省略)が3軸の磁場を順次送信しその磁場を位置センサ20で順次受信することにより超音波プローブ10の姿勢が検知され得る。また、位置センサ20は、3次元空間における3軸の角速度を検知する3軸ジャイロセンサ、3次元空間における3軸の加速度を検知する3軸加速度センサ、3次元空間における3軸の地磁気を検知する3軸地磁気センサのうち少なくともいずれかを含む、いわゆる9軸センサであってもよい。
図3は、超音波プローブ10の位置情報を説明するための図である。
図3(A)は、超音波プローブ10を基準とした直交する3軸方向、つまり、U軸方向と、V軸方向と、W軸方向とを示す。U軸方向は、振動子のアレイ方向、つまり、アジマス方向で定義され、V軸方向は、深さ方向、つまり、U軸方向及びW軸方向の直交方向で定義され、W軸方向は、エレベーション方向で定義される。
図3(B)は、検査室内の3軸方向、つまり、X軸方向と、Y軸方向と、Z軸方向とを示す。X軸方向は、被検体である患者の右手(Right Hand)の左右方向で定義され、Y軸方向は、右手の厚み方向で定義され、Z軸方向は、手首から指先に向かう方向、つまり、U軸方向及びW軸方向の直交方向で定義される。
ここで、超音波プローブ10が、そのU軸方向がX軸方向に平行になるように、かつ、そのW軸方向がZ軸方向に平行になるように、患者の右手の甲上に配置され、そのW軸の正負向きに、つまり、Z軸の正負向きに移動操作される場合について説明する(図3(C)に図示)。図3(C)は、超音波プローブ10の移動操作の軌跡を示す上面図である。図3(C)において、最も右の点線矩形は、超音波プローブ10のZ軸の正向きの移動操作によって形成されるスキャン領域を示し、中央の破線矩形は、超音波プローブ10のZ軸の負向きの移動操作によって形成されるスキャン領域を示し、最も左の実線矩形は、超音波プローブ10のZ軸の正向きの移動操作によって形成されるスキャン領域を示す。超音波プローブ10のZ軸の正向きの移動操作のスキャン領域と、負向きの移動操作のスキャン領域との間に重畳領域R1,R2が発生する。
図1の説明に戻って、超音波診断装置30は、送受信回路31と、Bモード処理回路32と、ドプラ処理回路33と、画像生成回路34と、2次元メモリ35と、2次元メモリ36と、ネットワークインターフェース37と、処理回路38と、メインメモリ39とを備える。回路31〜34は、特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)等によって構成されるものである。しかしながら、その場合に限定されるものではなく、回路31〜34の機能の全部又は一部は、処理回路38がプログラムを実行することで実現されるものであってもよい。
また、部材31〜39の全部又は一部は、超音波プローブ10に設けられてもよい。
送受信回路31は、送信回路及び受信回路(図示省略)を有する。送受信回路31は、処理回路38による制御の下、超音波の送受信における送信指向性と受信指向性とを制御する。なお、送受信回路31が超音波診断装置30に設けられる場合について説明するが、送受信回路31は、超音波プローブ10に設けられてもよいし、超音波診断装置30及び超音波プローブ10の両方に設けられてもよい。なお、送受信回路31は、送受信部の一例である。
送信回路は、パルス発生回路と、送信遅延回路と、パルサ回路等を有し、超音波振動子に駆動信号を供給する。パルス発生回路は、所定のレート周波数で、送信超音波を形成するためのレートパルスを繰り返し発生する。送信遅延回路は、超音波プローブ10の超音波振動子から発生される超音波をビーム状に集束して送信指向性を決定するために必要な圧電振動子ごとの遅延時間を、パルス発生回路が発生する各レートパルスに対し与える。また、パルサ回路は、レートパルスに基づくタイミングで、超音波振動子に駆動パルスを印加する。送信遅延回路は、各レートパルスに対し与える遅延時間を変化させることで、圧電振動子面から送信される超音波ビームの送信方向を任意に調整する。
受信回路は、アンプ回路と、A/D(Analog to Digital)変換器と、加算器等を有し、超音波振動子が受信したエコー信号を受け、このエコー信号に対して各種処理を行ってエコーデータを生成する。アンプ回路は、エコー信号をチャンネル毎に増幅してゲイン補正処理を行う。A/D変換器は、ゲイン補正されたエコー信号をA/D変換し、デジタルデータに受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与える。加算器は、A/D変換器によって処理されたエコー信号の加算処理を行ってエコーデータを生成する。加算器の加算処理により、エコー信号の受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調される。
Bモード処理回路32は、処理回路38による制御の下、受信回路からエコーデータを受信し、対数増幅、及び包絡線検波処理等を行って、信号強度が輝度の明るさで表現されるデータ(2次元又は3次元データ)を生成する。このデータは、一般に、Bモードデータと呼ばれる。なお、Bモード処理回路32は、Bモード処理部の一例である。
なお、Bモード処理回路32は、フィルタ処理により、検波周波数を変化させることで、映像化する周波数帯域を変えることができる。Bモード処理回路32のフィルタ処理機能を用いることにより、コントラストハーモニックイメージング(CHI:Contrast Harmonic Imaging)や、ティッシュハーモニックイメージング(THI:Tissue Harmonic Imaging)等のハーモニックイメージングを実行可能である。すなわち、Bモード処理回路32は、造影剤が注入された被検体の反射波データから、造影剤(微小気泡、バブル)を反射源とするハーモニック成分の反射波データ(高調波データ又は分周波データ)と、被検体内の組織を反射源とする基本波成分の反射波データ(基本波データ)とを分離することができる。Bモード処理回路32は、また、ハーモニック成分の反射波データ(受信信号)から、造影画像データを生成するためのBモードデータを生成することができ、また、基本波成分の反射波データ(受信信号)から、基本波(ファンダメンタル)画像データを生成するためのBモードデータを生成することができる。
また、Bモード処理回路32のフィルタ処理機能を用いることによるTHIにおいて、被検体の反射波データから、ハーモニック成分の反射波データ(受信信号)である高調波データ又は分周波データを分離することができる。そして、Bモード処理回路32は、ハーモニック成分の反射波データ(受信信号)から、ノイズ成分を除去した組織画像データを生成するためのBモードデータを生成することができる。
さらに、CHIやTHIのハーモニックイメージングを行なう際、Bモード処理回路32は、上述したフィルタ処理を用いた方法とは異なる方法により、ハーモニック成分を抽出することができる。ハーモニックイメージングでは、振幅変調(AM:Amplitude Modulation)法や位相変調(PM:Phase Modulation)法、AM法及びPM法を組み合わせたAMPM法と呼ばれる映像法が行なわれる。AM法、PM法及びAMPM法では、同一の走査線に対して振幅や位相が異なる超音波送信を複数回行なう。これにより、送受信回路31は、各走査線で複数の反射波データ(受信信号)を生成し出力する。そして、Bモード処理回路32は、各走査線の複数の反射波データ(受信信号)を、変調法に応じた加減算処理することで、ハーモニック成分を抽出する。そして、Bモード処理回路32は、ハーモニック成分の反射波データ(受信信号)に対して包絡線検波処理等を行なって、Bモードデータを生成する。
例えば、PM法が行なわれる場合、送受信回路31は、処理回路38が設定したスキャンシーケンスにより、例えば(−1,1)のように、位相極性を反転させた同一振幅の超音波を、各走査線で2回送信させる。そして、送受信回路31は、「−1」の送信による受信信号と、「1」の送信による受信信号とを生成し、Bモード処理回路32は、これら2つの受信信号を加算する。これにより、基本波成分が除去され、2次高調波成分が主に残存した信号が生成される。そして、Bモード処理回路32は、この信号に対して包絡線検波処理等を行なって、THIのBモードデータやCHIのBモードデータを生成する。
又は、例えば、THIでは、受信信号に含まれる2次高調波成分と差音成分とを用いて映像化を行なう方法が実用化されている。差音成分を用いた映像化法では、例えば、中心周波数が「f1」の第1基本波と、中心周波数が「f1」より大きい「f2」の第2基本波とを合成した合成波形の送信超音波を、超音波プローブ10から送信させる。この合成波形は、2次高調波成分と同一の極性を持つ差音成分が発生するように、互いの位相が調整された第1基本波の波形と第2基本波の波形とを合成した波形である。送受信回路31は、合成波形の送信超音波を、位相を反転させながら、例えば、2回送信させる。かかる場合、例えば、Bモード処理回路32は、2つの受信信号を加算することで、基本波成分が除去され、差音成分及び2次高調波成分が主に残存したハーモニック成分を抽出した後、包絡線検波処理等を行なう。
ドプラ処理回路33は、処理回路38による制御の下、受信回路からのエコーデータから速度情報を周波数解析し、平均速度、分散、パワー等の移動体の移動情報を多点について抽出したデータ(2次元又は3次元データ)を生成する。このデータは、一般に、ドプラデータと呼ばれる。ここで、移動体とは、例えば、血流や、心壁等の組織、造影剤である。なお、ドプラ処理回路33は、ドプラ処理部の一例である。
画像生成回路34は、処理回路38による制御の下、超音波プローブ10が受信したエコー信号に基づいて、所定の輝度レンジで表現された超音波画像データを生成する。例えば、画像生成回路34は、超音波画像データとして、Bモード処理回路32によって生成された2次元のBモードデータから反射波の強度を輝度にて表したBモード画像データを生成する。また、画像生成回路34は、超音波画像として、ドプラ処理回路33によって生成された2次元のドプラデータから移動態情報を表す平均速度画像、分散画像、パワー画像、又は、これらの組み合わせ画像としてのカラードプラ画像を生成する。なお、画像生成回路34は、画像生成部の一例である。
ここで、画像生成回路34は、一般的には、超音波走査の走査線信号列を、テレビ等に代表されるビデオフォーマットの走査線信号列に変換(スキャンコンバート)し、表示用の超音波画像データを生成する。具体的には、画像生成回路34は、超音波プローブ10による超音波の走査形態に応じて座標変換を行なうことで、表示用の超音波画像データを生成する。また、画像生成回路34は、スキャンコンバート以外に、種々の画像処理として、例えば、スキャンコンバート処理後の複数の画像フレームを用いて、輝度の平均値画像を再生成する画像処理(平滑化処理)や、画像内で微分フィルタを用いる画像処理(エッジ強調処理)等を行なう。また、画像生成回路34は、超音波画像データに、種々のパラメータの文字情報、目盛り、ボディーマーク等を合成する。
すなわち、Bモードデータ及びドプラデータは、スキャンコンバート処理前の超音波画像データであり、画像生成回路34が生成するデータは、スキャンコンバート処理後の表示用の超音波画像データである。なお、Bモードデータ及びドプラデータは、生データ(Raw Data)とも呼ばれる。画像生成回路34は、スキャンコンバート処理前の2次元超音波画像データから、表示用の2次元超音波画像データを生成する。
また、画像生成回路34は、複数のスキャンデータ(例えば、Rawデータ)のそれぞれに超音波プローブ10の位置情報を対応付けるために、複数のスキャンデータのそれぞれに位置情報を付帯させることができる。例えば、画像生成回路34は、各Rawデータのヘッダやフッタ等に位置情報を書込む。位置情報が付帯されたスキャンデータは2次元メモリ35に記憶される。
2次元メモリ35は、2軸方向に複数のメモリセルを備えたメモリである。2次元メモリ35は、処理回路38の制御による制御の下、超音波プローブ10の位置情報に基づいてスキャンデータのスキャン面上の各位置の座標(X,Y,Z)を算出し、各位置の信号強度を位置座標に従って配列して記憶する。スキャンデータとは、例えば、Bモード処理回路32によって生成された断面のBモードデータや、ドプラ処理回路33によって生成された断面のドプラデータや、画像生成回路34によって生成された2次元画像データ等を含む概念である。また、スキャン面上の位置座標は、超音波プローブ10の位置情報、つまり、超音波プローブ10の位置及び姿勢から算出される。なお、2次元メモリ35は、記憶部の一例である。
また、画像生成回路34は、処理回路38による制御の下、2次元メモリ35としての2次元メモリに配列されたスキャンデータに対し、必要に応じて補間処理を行う3次元再構成を行うことで、3次元メモリ36内にスキャンデータをボリュームデータとして生成する。補間処理方法としては、公知の技術が用いられる。
さらに、画像生成回路34は、ボリュームデータをディスプレイ50にて表示するための各種の画像データを生成するために、ボリュームデータに対してレンダリング処理を行なう。画像生成回路34は、レンダリング処理として、例えば、断面再構成法(MPR:Multi Planer Reconstruction)を行なってボリュームデータからMPR画像データを生成する処理を行う。また、画像生成回路34は、レンダリング処理として、例えば、3次元の情報を反映した画像データを生成するボリュームレンダリング(VR:Volume Rendering)処理を行う。
3次元メモリ36は、3軸方向であるX軸、Y軸、及びZ軸方向(図3(B)に図示)に複数のメモリセルを備えた3次元メモリである。3次元メモリ36は、処理回路38の制御による制御の下、画像生成回路34によって生成された超音波画像をボリュームデータとして記憶する。
ネットワークインターフェース37は、ネットワークの形態に応じた種々の情報通信用プロトコルを実装する。ネットワークインターフェース37は、この各種プロトコルに従って、超音波診断装置30と、外部の医用画像管理装置60及び医用画像処理装置70等の他の機器とを接続する。この接続には、電子ネットワークを介した電気的な接続等を適用することができる。ここで、電子ネットワークとは、電気通信技術を利用した情報通信網全般を意味し、無線/有線の病院基幹のLAN(Local Area Network)やインターネット網のほか、電話通信回線網、光ファイバ通信ネットワーク、ケーブル通信ネットワーク及び衛星通信ネットワーク等を含む。
また、ネットワークインターフェース37は、非接触無線通信用の種々のプロトコルを実装してもよい。この場合、超音波診断装置30は、例えば超音波プローブ10と、ネットワークを介さず直接にデータ送受信することができる。なお、ネットワークインターフェース37は、ネットワーク接続部の一例である。
処理回路38は、専用又は汎用のCPU(central processing unit)、MPU(micro processor unit)、又はGPU(Graphics Processing Unit)の他、ASIC、及び、プログラマブル論理デバイス等を意味する。プログラマブル論理デバイスとしては、例えば、単純プログラマブル論理デバイス(SPLD:simple programmable logic device)、複合プログラマブル論理デバイス(CPLD:complex programmable logic device)、及び、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:field programmable gate array)等が挙げられる。
また、処理回路38は、単一の回路によって構成されてもよいし、複数の独立した回路要素の組み合わせによって構成されてもよい。後者の場合、メインメモリ39は回路要素ごとに個別に設けられてもよいし、単一のメインメモリ39が複数の回路要素の機能に対応するプログラムを記憶するものであってもよい。なお、処理回路38は、処理部の一例である。
メインメモリ39は、RAM(random access memory)、フラッシュメモリ(flash memory)等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等によって構成される。メインメモリ39は、USB(universal serial bus)メモリ及びDVD(digital video disk)等の可搬型メディアによって構成されてもよい。メインメモリ39は、処理回路38において用いられる各種処理プログラム(アプリケーションプログラムの他、OS(operating system)等も含まれる)や、プログラムの実行に必要なデータを記憶する。また、OSに、操作者に対するディスプレイ50への情報の表示にグラフィックを多用し、基礎的な操作を入力インターフェース40によって行うことができるGUI(graphical user interface)を含めることもできる。なお、メインメモリ39は、記憶部の一例である。
入力インターフェース40は、操作者によって操作が可能な入力デバイスと、入力デバイスからの信号を入力する入力回路とを含む。入力デバイスは、トラックボール、スイッチ、マウス、キーボード、操作面に触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力デバイス、及び音声入力デバイス等によって実現される。操作者により入力デバイスが操作されると、入力回路はその操作に応じた信号を生成して処理回路38に出力する。なお、入力インターフェース40は、入力部の一例である。
ディスプレイ50は、例えば液晶ディスプレイやOLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ等の一般的な表示出力装置により構成される。ディスプレイ50は、処理回路38の制御に従って各種情報を表示する。なお、ディスプレイ50は、表示部の一例である。
また、図1は、超音波診断装置30の外部機器である医用画像管理装置60及び医用画像処理装置70を示す。医用画像管理装置60は、例えば、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)サーバであり、ネットワークNを介してデータ送受信可能に超音波診断装置30等の機器に接続される。医用画像管理装置60は、超音波診断装置30によって生成された超音波画像等の医用画像をDICOMファイルとして管理する。
医用画像処理装置70は、ネットワークNを介してデータ送受信可能に超音波診断装置30や医用画像管理装置60等の機器に接続される。医用画像処理装置70としては、例えば、超音波診断装置30によって生成された超音波画像に対して各種画像処理を施すワークステーションや、タブレット端末等の携帯型情報処理端末等が挙げられる。なお、医用画像処理装置70はオフラインの装置であって、超音波診断装置30によって生成された超音波画像を可搬型の記憶媒体を介して読み出し可能な装置であってもよい。
続いて、超音波診断装置30の機能について説明する。
図2は、超音波診断装置30の機能を示すブロック図である。
処理回路38が、メインメモリ39に記憶されたプログラムを実行することによって、超音波診断装置30は、スキャン制御機能381と、データ生成処理機能382とを実現する。なお、機能381,382がプログラムを実行することで実現されるものとして説明するが、それら機能381,382の一部又は全部は、超音波診断装置30にASIC等の回路として設けられるものであってもよい。
スキャン制御機能381は、送受信回路31と、Bモード処理回路32と、ドプラ処理回路33と、画像生成回路34と、2次元メモリ35と、3次元メモリ36等を制御して、結合モードによる超音波スキャンを実行させる機能を含む。結合モードとは、超音波プローブ10の移動操作により断面の異なる複数のスキャンデータをスキャンデータセットとして生成し、時間的に離散した複数のスキャンデータセットを結合してボリュームデータを生成することを目的とするモードを意味する。なお、スキャン制御機能381は、スキャン制御部の一例である。
データ生成処理機能382は、スキャン制御機能381により収集されたデータに基づいて、複数のスキャンデータセットの領域間の重畳領域について、同じ位置座標をもつ複数のデータの双方を用いて新規データを生成し、新規データを用いてボリュームデータを生成する機能を含む。なお、データ生成処理機能382は、データ生成処理部の一例である。
ここで、断面の異なる複数のスキャンデータがスキャンデータセットとして生成され、時間的に離散した複数のスキャンデータセットを結合される場合、各スキャンデータセットの結合処理を行う際に複数のスキャンデータセットの間に重畳領域が存在するときがある(図3(C)に図示)。そのとき、比較例では、当該重畳領域について、2次元メモリに記憶された時間的に古い方のデータが新しい方のデータで上書きされる。
一方で、超音波診断装置30のデータ生成処理機能382は、複数のスキャンデータセットの領域間に重畳領域が存在するとき、複数のスキャンデータセットの領域間の重畳領域について、同じ位置座標をもつ複数のデータの双方を用いて重畳領域内の新規データを生成することで、ボリュームデータを生成する。
例えば、データ生成処理機能382は、同じ位置座標をもつ複数のデータの代表値を用いて新規データを生成する。画像生成回路34は、代表値として、平均値を用いて新規データを生成することができる(図8(D)参照)。
また、データ生成処理機能382は、同じ位置座標をもつ複数のデータを、混合(ブレンド)比率を調整して混合することもできる。例えば、データ生成処理機能382は、超音波プローブ10の移動操作の速度が閾値より低いデータの混合比率を高くすることができる。移動速度が低いほどフレームの密度が高く分解能が高いためである。また、例えば、データ生成処理機能382は、同じ位置座標をもつ複数のデータのうち、断面のスキャン中心位置に近いデータの混合比率を高くすることができる(図9参照)。スキャン中心位置から近いデータの方が画質の点で有利だからである。
続いて、超音波診断装置30の動作について説明する。
図4及び図5は、超音波診断装置30の動作をフローチャートとして示す図である。図4及び図5において、「ST」に数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
図4について説明する。スキャン制御機能381は、送受信回路31と、Bモード処理回路32と、ドプラ処理回路33と、画像生成回路34と、2次元メモリ35と、3次元メモリ36等を制御して、結合モードによる超音波スキャンを開始させる(ステップST1)。超音波プローブ10の移動操作は、超音波プローブ10を把持する操作者により操作されてよいが、被検体の呼吸性等の動きを補正する目的で行われるオートスキャンや、操作者による超音波プローブ10の操作を軽減する目的で行われるロボットアームスキャンにより行われてもよい。
スキャン制御機能381は、所定のスキャンデータセットにおけるデータ収集を開始する(ステップST2)。ステップST2によってデータ収集が開始されたスキャンデータセットにおいて、画像生成回路34は、スキャン制御機能381による制御の下、所定断面のスキャンデータを生成する(ステップST3)。スキャン制御機能381は、所定のスキャンデータセットにおいて、スキャンデータの生成が終了したか否かを判断する(ステップST4)。例えば、スキャン制御機能381は、入力インターフェース40を介した操作者による終了操作があったか否かに基づいて、スキャンデータの生成が終了したか否かを判断する。
ステップST4の判断にてNO、すなわち、所定のスキャンデータセットにおいて、スキャンデータの生成が終了していないと判断される場合、画像生成回路34は、スキャン制御機能381による制御の下、ステップST2によってデータ収集が開始されたスキャンデータセットにおいて、次の断面のスキャンデータを生成する(ステップST3)。
一方、ステップST4の判断にてYES、すなわち、所定のスキャンデータセットにおいて、スキャンデータの生成が終了すると判断される場合、スキャン制御機能381は、時間的に離散した次のスキャンデータセットにおいてデータ収集を行うか否か、つまり、ステップST1によって開始された結合モードによる超音波スキャンを終了するか否かを判断する(ステップST5)。
ステップST5の判断にてYES、すなわち、結合モードによる超音波スキャンを終了しないと判断された場合、スキャン制御機能381は、時間的に離散した次のスキャンデータセットにおけるデータ収集を開始する(ステップST2)。
一方、ステップST5の判断にてNO、すなわち、結合モードによる超音波スキャンを終了すると判断された場合、スキャン制御機能381は、結合モードによる超音波スキャンを終了させる(ステップST6)。
図6は、時系列に離散した複数のスキャンデータセットの一例を示す図である。
図6(A)は、時系列に離散した3個のスキャンデータセットの領域D1〜D3を示す斜視図である。隣り合う2個のスキャンデータセットの領域D1,D2は、重畳領域R1を形成する。隣り合う2個のスキャンデータセットの領域D2,D3は、重畳領域R2を形成する。
図6(B)は、時系列に離散した3個のスキャンデータセットの領域D1〜D3を示す上面図である。スキャンデータセットの領域D1は、k(k=1,2,…)個のスキャンデータD1kを含む。スキャンデータセットの領域D2は、m(m=1,2,…)個のスキャンデータD2mを含む。スキャンデータセットの領域D3は、n(n=1,2,…)個のスキャンデータD3nを含む。
図5の説明に進んで、データ生成処理機能382は、スキャンデータに付帯された位置情報に基づいて、スキャン面上の各位置の位置座標(X,Y,Z)を算出する(ステップST7)。データ生成処理機能382は、ステップST7によって算出されたスキャン面上の各位置の位置座標に基づいて、異なるスキャンデータセットの間で同じ位置座標をもつ複数のデータがあるか否かを判断する(ステップST8)。ステップST8の判断にてYES、すなわち、異なるスキャンデータセットの間で同じ位置座標をもつ複数のデータがあると判断される場合、データ生成処理機能382は、双方のデータに基づいて新規データを生成する(ステップST9)。
ステップST9において、データ生成処理機能382は、同じ位置座標をもつ複数のデータの双方を用いて重畳領域R1,R2内の新規データを生成する。例えば、データ生成処理機能382は、代表値としての平均値を用いて重畳領域R1,R2内の新規データを生成する。また、データ生成処理機能382は、複数のスキャンデータセットの領域間の隙間領域については、複数のスキャンデータセットのデータの補間処理により、新規データを生成すればよい。
図7及び図8は、新規データの生成方法を説明するための図である。
図7(A)は、2個のスキャンデータセットの領域D1,D2を示す上面図である。図7(B)は、図7(A)に示す2個のスキャンデータセットの領域D1,D2の対応する位置座標Xに、被検体である右手Sが動いた後に形成されるスキャンデータセットの領域D3を重ねたものを示す図である。
また、図8(A)は、図7(A)に示す直線L上の信号強度(画素値)の分布を示す図である。直線Lは、Y,Z座標が一定の場合であって、複数のX座標に亘る直線である。図8(B)は、図8(A)に示す直線L上の信号強度の分布(破線)と、被検体である右手Sが動いた後に形成される図7(B)に示す直線L上の信号強度の分布(実線)とを示す図である。図8(B)の重畳領域R2において、スキャンデータセットの領域D2に対応する時間的に古いデータ「0」と、スキャンデータセットの領域D3に対応する時間的に新しいデータ(右手の人差指の先端部に相当)とが存在することになる。
図7(B)及び図8(B)に示すように、重畳領域R2に、同じ位置座標をもつ複数のデータが存在することになる。そこで、重畳領域R2について、3次元メモリ36(又は、2次元メモリ35)に記憶された時間的に古い方であるスキャンデータセットの領域D2のデータを、新しい方であるスキャンデータセットの領域D3のデータで上書きする方法を採ることもできる。つまり、重畳領域R2について、時間的に新しい方のデータを採用する(図8(C)に図示)。その方法によれば、スキャンデータセットの領域D1〜D3の中のスキャンデータのうち、同じ位置座標をもたないデータと、同じ位置座標をもつ最新のデータとを用いてボリュームデータを生成することになる。
しかし、新しい方のデータを採用する図8(C)の方法によれば、特に、超音波プローブ10を右手S上で往復操作する場合、スキャンデータセットの領域のデータの取得における時間間隔が大きいため、超音波プローブ10の操作中の右手Sの動きや位置ずれ等により、重畳領域内の画像のがたつきが発生するという問題がある。
そこで、データ生成処理機能382は、重畳領域R2について、同じ位置座標をもつ複数のデータの双方を用いて新規データを生成する(図8(D)に図示)。例えば、データ生成処理機能382は、同じ位置座標をもつ複数のデータの代表値、例えば平均値を用いて新規データを生成する。図8(D)では、重畳領域R2内の同じX軸上の位置座標において、スキャンデータセットの領域R2の信号強度P2と、スキャンデータセットの領域R3の信号強度P3との間の平均値で新規の信号強度(新規データ)が生成される。
データ生成処理機能382は、重畳領域R2について、3次元メモリ36に記憶された時間的に古い方であるスキャンデータセットの領域D2のデータを、新しい方であるスキャンデータセットの領域D3のデータで上書きするのではなく、3次元メモリ36に記憶されたスキャンデータセットの領域D2のデータを、新規データで上書きすればよい。新規データの生成により、超音波プローブ10の操作中の右手Sの動きや位置ずれ等が発生しても、重畳領域R2内が滑らかに繋がれるので、重畳領域内の画像のがたつきが抑制される。
また、データ生成処理機能382は、重畳領域R2について、同じ位置座標をもつ複数のデータの双方を用いて新規データを生成する場合に限定されるものではない。例えば、データ生成処理機能382は、図8(B)に示すスキャンデータセットの領域D3全体の信号を、右手Sの位置ずれの分だけZ軸方向にシフトしてもよい。Z軸方向における右手Sの位置ずれは、図7(B)にも示す。
図5の説明に戻って、画像生成回路34は、データ生成処理機能382による制御の下、同じ位置座標をもたないデータと、ステップST9によって生成された新規データとを用いてボリュームデータを生成する(ステップST10)。
一方、ステップST8の判断にてNO、すなわち、異なるスキャンデータセットの間で同じ位置座標をもつ複数のデータがないと判断される場合、画像生成回路34は、データ生成処理機能382による制御の下、同じ位置座標をもたないデータを用いてボリュームデータを生成する(ステップST11)。
データ生成処理機能382は、ステップST10、又は、ST11によって生成されたボリュームデータに基づいてレンダリング画像やMPR画像等の画像データを生成して、画像データを画像としてディスプレイ50に表示させる(ステップST12)。
なお、データ生成処理機能382は、代表値(例えば、平均値)を用いて重畳領域R1,R2内の新規データを生成する場合に限定されるものではない。例えば、データ生成処理機能382は、同じ位置座標をもつ複数のデータを、混合比率を調整して混合することもできる。例えば、画像生成回路34は、超音波プローブ10の移動操作の速度が閾値より低いデータの混合比率を高くすることができる。移動速度が低いほどフレームの密度が高く分解能が高いためである。また、例えば、データ生成処理機能382は、同じ位置座標をもつ複数のデータのうち、断面のスキャン中心位置に近いデータの混合比率を高くすることができる。
図9は、新規データの生成方法を説明するための図である。具体的には、図9は、同じ位置座標をもつ複数のデータのうち、断面のスキャン中心位置に近いデータの混合比率を高くする場合を説明するための図である。
図9は、スキャンデータセットD2に含まれるスキャンデータD2mと、スキャンデータセットD3に含まれるスキャンデータD3nとを示す。2個のスキャンデータD2m,D3nの間には、重畳領域R2が存在する。重畳領域R2内の位置Qについては、スキャンデータD2mのスキャン中心位置C2よりも、スキャンデータD3nのスキャン中心位置C3に近い。よって、重畳領域R2内の位置Qについては、スキャンデータD3nの混合比率を高くする。
一方で、重畳領域R2内の位置Tについては、スキャンデータD3nのスキャン中心位置C3よりも、スキャンデータD2mのスキャン中心位置C2に近い。よって、重畳領域R2内の位置Tについては、スキャンデータD2mの混合比率を高くする。
このような混合比率をとることは、超音波画像の画質の点で有利である。
なお、超音波プローブ10の移動操作の軌道がX軸方向で重なる場合(例えば、図3(C)に図示)について説明したがその場合に限定されるものではない。超音波プローブ10の移動操作の軌道がX軸方向、Y軸方向(すなわち、押圧方向)、Z軸方向(すなわち、超音波プローブ10のエレベーション方向)で重なる場合があり、また、それらを組み合わせた方向で重なる場合も有り得る。それらの場合においても同様に、重畳領域が現れ得るので、複数のスキャンデータセットの結合処理を行うことができる。
超音波診断装置30によれば、超音波スキャン中に被検体が動いた場合等においても、時間的に離散した各スキャンデータセットの結合処理を適切に行うことができる。
2.医用画像処理装置
図10は、実施形態に係る医用画像処理装置の構成及び機能を示す概略図である。
図10は、実施形態に係る医用画像処理装置70を示す。医用画像処理装置70は、医用画像管理装置(画像サーバ)や、ワークステーションや、読影端末等であり、ネットワークを介して接続された医用画像システム上に設けられる。なお、医用画像処理装置70は、オフラインの装置であってもよい。
医用画像処理装置70は、処理回路71と、メインメモリ72と、入力インターフェース73と、ディスプレイ74と、ネットワークインターフェース75とを備える。処理回路71と、メインメモリ72と、入力インターフェース73と、ディスプレイ74と、ネットワークインターフェース75とは、図1に示す処理回路38と、メインメモリ39と、入力インターフェース40と、ディスプレイ50と、ネットワークインターフェース37と同等の構成を有するものとして説明を省略する。
処理回路71は、メインメモリ72に記憶されたプログラムを実行することで、データ取得機能711と、データ生成処理機能712と、を実現する。なお、機能711,712の全部又は一部は、医用画像処理装置70のプログラムの実行により実現される場合に限定されるものではなく、医用画像処理装置70にASIC等の回路として備えられる場合であってもよい。
データ取得機能711は、ネットワークインターフェース75を介して医用画像管理装置60又は超音波診断装置30から、スキャン制御機能381(図2に図示)によって生成されたデータを取得する機能を含む。なお、データ取得機能711は、データ取得部の一例である。
データ生成処理機能712は、データ取得機能711によって取得されたデータに基づいて、図2に示すデータ生成処理機能382と同等の機能を実現する。なお、データ生成処理機能712は、データ生成処理部の一例である。
なお、医用画像処理装置70の動作については、図4及び図5に示す超音波診断装置30の動作と同等であるので、説明を省略する。
医用画像処理装置70によれば、超音波スキャン中に被検体が動いた場合等においても、時間的に離散した各スキャンデータセットの結合処理を適切に行うことができる。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、時間的に離散した各スキャンデータセットの結合処理を適切に行うことができる。
なお、スキャン制御機能381は、スキャン制御部の一例である。データ生成処理機能382,712は、データ生成処理部の一例である。データ取得機能711は、データ取得部の一例である。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 超音波プローブ
20 位置センサ
30 超音波診断装置
34 画像生成回路
35 2次元メモリ
36 3次元メモリ
38 処理回路
381 スキャン制御機能
382 データ生成処理機能
70 医用画像処理装置
71 処理回路
711 データ取得機能
712 データ生成処理機能

Claims (9)

  1. 超音波プローブの移動操作により断面の異なる複数のスキャンデータをスキャンデータセットとして生成し、時間的に離散した複数のスキャンデータセットを結合してボリュームデータを生成する超音波診断装置であって、
    前記複数のスキャンデータセットの領域間の重畳領域について、同じ位置座標をもつ複数のデータの双方を用いて新規データを生成し、前記新規データを用いてボリュームデータを生成するデータ生成処理部
    を有する超音波診断装置。
  2. 前記データ生成処理部は、前記複数のデータの代表値を用いて前記新規データを生成する、
    請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記データ生成処理部は、前記代表値としての平均値を用いて前記新規データを生成する、
    請求項2に記載の超音波診断装置。
  4. 前記データ生成処理部は、同じ位置座標をもつ複数のデータを、混合比率を調整して混合する、
    請求項1に記載の超音波診断装置。
  5. 前記データ生成処理部は、前記超音波プローブの移動操作の速度が閾値より低いデータの前記混合比率を高くすることで前記新規データを生成する、
    請求項4に記載の超音波診断装置。
  6. 前記データ生成処理部は、同じ位置座標をもつ複数のデータのうち、断面のスキャン中心位置に近いデータの前記混合比率を高くすることで前記新規データを生成する、
    請求項4に記載の超音波診断装置。
  7. 前記データ生成処理部は、前記複数のスキャンデータセットの領域間の隙間領域について、前記複数のスキャンデータセットのデータの補間処理により、新規データを生成する、
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
  8. 超音波プローブの移動操作により断面の異なる複数のスキャンデータをスキャンデータセットとして超音波診断装置によって生成された、時間的に離散した複数のスキャンデータセットを結合してボリュームデータを生成する医用画像処理装置であって、
    前記複数のスキャンデータセットの領域間の重畳領域について、同じ位置座標をもつ複数のデータの双方を用いて新規データを生成し、前記新規データを用いてボリュームデータを生成するデータ生成処理部
    を有する医用画像処理装置。
  9. コンピュータに、
    超音波プローブの移動操作により断面の異なる複数のスキャンデータからなる複数のスキャンデータセットの領域間の重畳領域について、同じ位置座標をもつ複数のデータの双方を用いて新規データを生成する機能と、
    前記新規データを用いてボリュームデータを生成する機能と、
    を実現させる超音波データ処理プログラム。
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