JP2020112921A - プラント制御調節装置 - Google Patents
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Description
設定値に基づく操作量を制御装置からプラントへ送信し、前記操作量により操作された前記プラントの計測値を前記制御装置へ送信し、前記設定値と前記計測値に基づいて前記操作量を前記制御装置がフィードバック制御する制御系から、前記設定値、前記操作量及び前記計測値と共に前記操作量をフィードバック制御する際の制御パラメータを取得して、前記制御パラメータを調整するプラント制御調節装置において、
1回の試験で取得した前記設定値、前記操作量及び前記計測値の時系列データから前記プラントの同定を行うと共に前記制御パラメータを調整する調整部と、
同定した前記プラントと前記制御装置に基づく仮想システムを構成し、前記制御パラメータの可動範囲内にある複数の模擬制御パラメータと前記設定値の可動範囲内にある複数パターンの模擬設定値の時系列データとを用いて、前記仮想システムによるシミュレーションを行い、対応する模擬計測値の時系列データを各々求めて、各々の前記模擬制御パラメータをラベルとする前記模擬設定値の時系列データと対応する前記模擬計測値の時系列データのデータセットを生成し、前記データセットをニューラルネットワークで学習して、前記プラントと前記制御装置の学習モデルを生成する学習部と、
前記学習モデルを用いて、入力された前記計測値がどの前記ラベルに該当するか分類することで、前記プラントの変動を監視する推論部とを有し、
前記調整部は、前記推論部で前記プラントが変動ありと判定された場合、前記制御パラメータの再調整を行う
ことを特徴とする。
上記第1の発明に記載のプラント制御調節装置において、
前記学習部は、前記調整部で前記制御パラメータの再調整を行った場合、前記学習モデルの生成を再度行う
ことを特徴とする。
上記第1又は第2の発明に記載のプラント制御調節装置において、
前記学習部は、
正規乱数をもとに生成された複数のステップ信号を用いて、複数パターンの前記模擬設定値の時系列データを生成する設定値生成器を有する
ことを特徴とする。
上記第1又は第2の発明に記載のプラント制御調節装置において、
前記学習部は、
初期値と最終値とステップ時間の可動範囲を等分割した点の組み合わせにより生成された複数のステップ信号を用いて、複数パターンの前記模擬設定値の時系列データを生成する設定値生成器を有する
ことを特徴とする。
上記第3又は第4の発明に記載のプラント制御調節装置において、
前記学習部は、
前記ニューラルネットワークで学習する前に、前記データセットの前記模擬設定値及び前記模擬計測値の時系列データに所定の揺らぎを与える前処理を行うデータ前処理部を有する
ことを特徴とする。
上記第1又は第2の発明に記載のプラント制御調節装置において、
前記学習部は、
ステップ振幅が同じである複数種類のステップ信号を用いて、複数パターンの前記模擬設定値の時系列データを生成する設定値生成器と、
前記データセットの前記模擬設定値及び前記模擬計測値の時系列データから、上下を値とし、左右を時間とする画像データを各々生成して保存するデータセット保存部と、
前記ニューラルネットワークで学習する前に、各々の前記画像データに対して、上下の位置シフト、左右の位置シフト、上下反転及び上下方向の拡大又は縮小のうちの少なくとも1つの前処理を行うデータ前処理部とを有し、
前記ニューラルネットワークでは、当該ニューラルネットワークのライブラリである画像処理アルゴリズムを利用して、複数の前記画像データの学習を行う
ことを特徴とする。
上記第1又は第2の発明に記載のプラント制御調節装置において、
前記学習部は、
ステップ振幅が異なる複数種類のステップ信号を用いて、複数パターンの前記模擬設定値の時系列データを生成する設定値生成器と、
前記データセットの前記模擬設定値及び前記模擬計測値の時系列データから、上下を値とし、左右を時間とする画像データを各々生成して保存するデータセット保存部と、
前記ニューラルネットワークで学習する前に、各々の前記画像データに対して、上下の位置シフト、左右の位置シフト及び上下反転のうちの少なくとも1つの前処理を行うデータ前処理部とを有し、
前記ニューラルネットワークでは、当該ニューラルネットワークのライブラリである画像処理アルゴリズムを利用して、複数の前記画像データの学習を行う
ことを特徴とする。
上記第1又は第2の発明に記載のプラント制御調節装置において、
前記学習部は、
前記プラントと前記制御装置を含むシステムが、当該システムの各動作領域で各々線形化された非線形システムである場合、前記動作領域に各々対応する複数種類のステップ信号を用いて、複数パターンの前記模擬設定値の時系列データを生成する設定値生成器と、
前記データセットの前記模擬設定値及び前記模擬計測値の時系列データから、上下を値とし、左右を時間とする画像データを各々生成して保存するデータセット保存部と、
前記ニューラルネットワークで学習する前に、各々の前記画像データに対して、左右の位置シフト及び上下方向の拡大又は縮小のうちの少なくとも1つの前処理を行うデータ前処理部とを有し、
前記ニューラルネットワークでは、当該ニューラルネットワークのライブラリである画像処理アルゴリズムを利用して、複数の前記画像データの学習を行う
ことを特徴とする。
上記第3から第8のいずれか1つの発明に記載のプラント制御調節装置において、
前記設定値生成器は、前記ステップ信号に代えて、正弦波を用いる
ことを特徴とする。
上記第3から第8のいずれか1つの発明に記載のプラント制御調節装置において、
前記設定値生成器は、前記ステップ信号に代えて又は前記ステップ信号に加えて、ランプ信号を用いる
ことを特徴とする。
前記設定値生成器は、上記第3から第8のいずれか1つの発明に記載のプラント制御調節装置における前記ステップ信号のステップ時間を固定する、又は、上記第9の発明に記載のプラント制御調節装置における前記正弦波の位相を固定する、又は、上記第10の発明に記載のプラント制御調節装置における前記ランプ信号のランプ時間を固定する
ことを特徴とする。
本実施例の調節装置について、図1〜図5を参照して説明する。
プラントP、制御装置E、本実施例の調節装置10のブロック図を図1に示す。制御装置EのコントローラCとプラントPは、コントローラCがプラントPのフィードバック制御を行う制御系となっている。具体的には、設定値SVに基づく操作量MVをコントローラCからプラントPへ送信し、操作量MVにより操作されたプラントPの計測値PVをコントローラCへ送信し、設定値SVと計測値PVに基づいて操作量MVをコントローラCがフィードバック制御している。このとき、調節装置10は、制御装置Eから設定値SVと操作量MVと計測値PVの3つの時系列データを取得すると共に、操作量MVをフィードバック制御する際のPIDパラメータをコントローラCから取得し、これらをもとに、プラントPの同定と推論を行って、コントローラCのPIDパラメータの調整を行っている。
図2の調整部20に関しては、特許文献3などの手法があり、ここでは、その詳細な説明を省略するが、特許文献3では、システム同定を行って伝達関数を生成し、その伝達関数を用いたステップ応答シミュレーションを行って、ユーザー指示の目標応答に最小二乗法でフィッティングさせたときのPIDパラメータを調整パラメータとしている。調整部20としては、PIDパラメータの調整の過程で、1回の試験で取得した設定値SV、操作量MV及び計測値PVの時系列データから、シミュレーションに利用可能なプラントの同定(同定プラントPiのモデルの生成)を行うと共にPIDパラメータを調整していればなんでもよい。この同定及び調整の処理は演算リソースを大きく消費するため、一度同定及び調整が完了した後は、コントローラCやプラントPの状態変動の情報がもたらされるまで調整部20は停止し、再調整を行わない。ここでは、このときのPIDパラメータを調整パラメータと呼ぶものとする。
本実施例では、1回の試験で収集したデータからプラントPの同定とPIDパラメータの調整を行い、同定したプラントPのモデルを利用したシミュレーションにより、PIDパラメータをラベルとした訓練データを大量に生成し、生成した訓練データをNN52で学習して、調整パラメータのときのデータを分類する学習が完了するので、プラントPの変動を検出するためのフィルタを不要とし、学習時などの計算負荷を低減することができる。そして、学習が完了した後は、学習後モデルを利用して、PIDパラメータを監視することで、コントローラCとプラントPの両方の変動監視を行うことができる。
本実施例の調節装置について、図6〜図8を参照して説明する。
本実施例の調節装置は、実施例1で説明した調節装置10と略同等の構成を有するが、図6に示すように、実施例1で使用した乱数生成器33の代わりに、組み合わせテーブル36を用いて、学習部30Bを構成している。実施例1では、設定値SVvの時系列データをランダムに決定していたが、本実施例では、組み合わせテーブル36が、ステップ信号の初期値と最終値とステップ時間の3つの可動範囲をそれぞれ等分割した点をそれぞれ組み合わせた複数の組み合わせから構成されており、設定値生成器32は、組み合わせテーブル36の複数の組み合わせにより生成された複数のステップ信号を用いて、設定値SVvの時系列データを決定している。
組み合わせテーブル36を用いることで、決まったサンプル数のステップ信号を、正規乱数の偏りに左右されず、所定の範囲内に一様に生成することができる。予め決め打ちでステップ信号を配置するため、本実施例では、データ前処理部51において、データセットのデータに対する移動などの前処理は行わない。分解能は、組み合わせテーブル36を等分割する数で決定され、決定後は、データセットのサンプル数は変化しない。分解能を細かくした場合には、データセットのサンプル数が膨れ上がるが、より精度のよい同定プラントPiのモデルが生成できるようになる。
実施例1では、正規乱数によってデータセットの全てが生成されているため、正規乱数の偏りによって学習内容の偏りが発生し、学習完了が遅れてしまうことがあるが、本実施例では、ステップ信号の可動範囲内に一様になるように予め計算して配置された訓練データのデータセットを生成することで、サンプル数を一定数に保ったまま正規乱数の偏りによる影響をなくすことができる。その結果、データセットのランダム性を排除して、NN52に学習させることができ、学習時間を安定して短くすることができる。
本実施例の調節装置について、図6、図8を参照して説明する。
本実施例の調節装置は、実施例2で説明した調節装置と同等の構成を有する。但し、実施例2では、データ前処理部51において、データセットのデータに対する移動などの前処理は行わなかったが、本実施例では、データセットのデータに対して、ランダムな位置シフトやノイズの加算などの前処理を行っている。
本実施例では、組み合わせテーブル36を基にして生成されたデータセットを、データ前処理部51で更に分解能に応じたランダムな位置シフトやノイズの加算などを行うことにより、実施例1でのデータセットや実施例2での評価データと同様に、当初のデータセットの設定値SVvの時系列データや計測値PVvの時系列データに所定の揺らぎを与えている。図8に示すように、網目の隙間をぴっちり埋めて、取りうる値の全範囲をカバーした訓練データのデータセットとすることで、学習モデルデータの精度を向上させることができる。但し、実施例1ほどではないにせよ、乱数の影響をやや受けるようになる。
本実施例では、実施例2の粗い網目状に配置されたデータセットに対して、更に、データ前処理部51において、乱数により細かい揺らぎを与えて、データセットにランダム性と計画性をミックスすることで、データセットの大きさはそのままに、その訓練データのバラエティを豊かにしている。これにより、学習時間の短さと学習モデルデータの精度を両立させる訓練データを生成することになり、学習時間を短くすると共に学習モデルデータの精度を向上させることができる。
本実施例の調節装置について、図9〜図12Dを参照して説明する。
本実施例の調節装置は、実施例1で説明した調節装置10と略同等の構成を有するが、図9に示すように、実施例1で使用した乱数生成器33を使用しない代わりに、固定のステップ信号2種類を用いて設定値SVvの時系列データを生成する設定値生成器37を用いて、学習部30Cを構成している。そして、このように生成した設定値SVvの時系列データと設定値SVvの時系列データ対する仮想システムVの応答を用いて、各ラベルのデータセットを作成するようにしている。この2種類のステップ信号は、どちらもステップ振幅が25%で、初期値と最終値が25%か50%の立ち上がりと立ち下がりで対称の決まった波形とする。なお、ステップ信号は、ステップ振幅が同じであれば、種類の数を更に増やしてもよい。
本実施例においては、実施例1においてステップ応答信号データの集合として扱っているデータセットを、ステップ応答信号データのプロットないしトレンド画面のキャプチャなどによって画像化し、ステップ応答画像データの集合として扱うことになる。信号ジェネレータ512と異なり、画像ジェネレータ511は位置シフトや反転を容易に行うことができる。
本実施例では、ステップ応答信号データをステップ応答画像データとして再構成することで、訓練データのサンプル数をラベル数×2種類まで抑制して、データ量及び演算量を削減することができる。また、画像ジェネレータ511により簡便かつランダムに加工されたステップ応答画像データから学習することで、コントローラCとプラントPを含めたシステムが線形システムであれば、ユーザーが意識することなく必要な動作領域を全て学習することができる。また、画像データとして扱うことで、NNライブラリが持つ強力な画像処理アルゴリズムを利用することができる。
本実施例の調節装置について、図6、図13A〜13Fを参照して説明する。
本実施例の調節装置は、実施例4で説明した調節装置と同等の構成を有している。但し、学習部30Cの設定値生成器37において、実施例4では同じステップ振幅の2種類のステップ信号を用いていたが、本実施例では異なるステップ振幅の複数種類のステップ信号を用いている。
実施例4においては、ステップ応答画像データがグリッド線入りのキャプチャ画像であるなど、何らかの理由で、画像の上下方向の拡大縮小の実施が難しい場合がある。そこで、本実施例では、設定値生成器37において、ステップ応答画像データの元となるステップ信号として、同じステップ振幅のものを複数種類用いるのではなく、異なるステップ振幅のものを複数種類用いて、設定値SVvの時系列データを生成している。
本実施例では、実施例4と比較して、訓練データのサンプル数が膨れ上がるため、データ量や演算量は増加するが、ステップ応答画像データとして扱った際の拡大縮小操作ができなくとも、ステップ振幅の変動を想定して、設定値生成器37で用意することで、同一ラベルのステップ振幅が異なるパターンも網羅した訓練データを生成することができる。また、実施例4と同様に、画像データとして扱うことで、NNライブラリが持つ強力な画像処理アルゴリズムを利用することができる。
本実施例の調節装置について、図6、図14A〜図14Cを参照して説明する。
本実施例の調節装置は、実施例4、実施例5で説明した調節装置と同等の構成を有している。但し、学習部30Cの設定値生成器37において、本実施例では、非線形システムへの対応のため、非線形システムの各動作領域に各々対応する複数種類のステップ信号を用いて、設定値SVvの時系列データを生成している。詳しく説明すると、コントローラCとプラントPを含むシステムが非線形システムであり、その非線形システムの各動作領域で各々線形化できる場合には、各動作領域に対応するステップ信号を、動作領域の数だけ用意し、動作領域の数の複数種類のステップ信号を用いて、設定値SVvの時系列データを生成している。
実施例4、実施例5において、コントローラCとプラントPのうちの少なくとも一方が非線形システムであった場合、ステップ応答画像データの上下移動や上下反転を行うと、現実に存在し得ない信号を作り出すことになりうる。そこで、本実施例では、同定プラントPiが非線形システムかつ複数の動作領域でそれぞれ線形化されたシステムである場合には、ステップ応答画像データの元となるステップ信号を、動作領域の数だけ複数種類用意している。例えば、図14A〜図14Cに示すように、ステップ振幅が同じ基準ステップ信号を動作領域ごとに用意する。このようなステップ信号で訓練データとなるデータセットを生成することで、非線形システムへの対応を行うことができる。
本実施例では、データセットを動作領域ごとに用意することで、複数の動作領域で線形化された非線形システムに対応することができ、非線形システムおいても、画像データから訓練データを生成することができる。また、実施例4及び実施例5と同様に、画像データとして扱うことで、NNライブラリが持つ強力な画像処理アルゴリズムを利用することができる。
本実施例の調節装置について、図3、図6、図9、図15を参照して説明する。
本実施例の調節装置は、実施例1〜実施例5で説明した調節装置と同等の構成を有している。但し、学習部30A、30Bの設定値生成器32又は学習部30Cの設定値生成器37において、実施例1〜実施例5ではステップ信号を用いていたが、本実施例では図15に示す正弦波信号を用いている。
本実施例では、実施例1〜実施例5におけるステップ信号の代わりに、PIDパラメータ調整のゲイン交差周波数付近に予め定めた周波数の正弦波信号を用いる。正弦波信号は周期信号であるので、乱数生成器33、組み合わせテーブル36、画像ジェネレータ511又は信号ジェネレータ512の加工の対象となるのは、正弦波信号の振幅、位相、バイアス成分の3つの組み合わせとなる。本実施例は、コントローラCとプラントPを含めたシステムが線形システムの場合に限る。
本実施例では、ステップ信号ではなく、周期信号である正弦波信号を用いることで、単純な振動系のシステムに対しても適用することができる。
本実施例の調節装置について、図3、図6、図9、図16を参照して説明する。
本実施例の調節装置も、実施例1〜実施例6で説明した調節装置と同等の構成を有している。但し、学習部30A、30Bの設定値生成器32又は学習部30Cの設定値生成器37において、実施例1〜実施例6ではステップ信号を用いていたが、本実施例では図16に示すランプ信号を用いている。更には、設定値生成器32又は設定値生成器37で用いる信号を、ステップ信号とランプ信号の両方としてもよい。
設定値SVの変化は、現実には、ステップ信号よりもランプ信号となっていることが多い。そこで、本実施例では、実施例1〜実施例6におけるステップ信号の代わりに、ランプ信号を入力に用いた応答で学習を行う。手順は実施例1〜実施例6と同様である。ステップ信号を用いた応答と同様に、初期値、最終値があり、ステップ時間の代わりにランプ時間(ランプ開始時間)があり、そのほかにランプの傾きを表す変化率という要素が増えるので演算量が増加するが、より現実的な訓練データを生成できる。
本実施例では、ランプ信号を用いることで、より現実的な訓練データを生成することができ、学習モデルデータの精度を向上させることができる。また、ランプ信号とステップ信号とを併用して学習する場合には、学習モデルデータの精度と共に対応力を向上させることができる。
本実施例の調節装置について、図3、図6、図9を参照して説明する。
本実施例の調節装置は、実施例1〜実施例8で説明した調節装置と同等の構成を有している。但し、実施例1〜実施例8の調節装置とは異なり、推論部40において、設定値SV及び計測値PVを取り込む際に、設定値SVの変化と方向をトリガとして、トリガが計測値PVのデータ長に対して一定の位置にくるようにデータ化している。
本実施例では、データセットの設定値SVv及び計測値PVvの時系列データのステップ時間、ランプ時間又は正弦波の位相を固定しているので、ステップ時間やランプ時間や正弦波の位相の学習が不要となり、学習のための時間軸方向や位相の乱数、テーブル列、揺らぎが不要になり、データ量及び演算量の削減が可能となる。
本実施例では、計測値PV及び設定値SVや設定値SVv及び計測値PVvを取り込む際のトリガタイミングを定めることで、信号、画像を問わず、それらのデータの時間軸方向の変動要素を固定化するようにしており、データ量及び演算量の削減を行うことができ、時間軸方向の学習要素を減らして学習することができる。
20 調整部
30A、30B、30C 学習部
31 PIDパラメータ生成器
32 設定値生成器
33 乱数生成器
34 データセット作成部
35 データセット保存部
36 組み合わせテーブル
37 設定値生成器
40 推論部
41 判定部
50 学習モデル部
51 データ前処理部
52 ニューラルネットワーク
351 プロッタ
352 画像保存部
353 1−hotベクトル化部
354 ラベル保存部
355 信号保存部
511 画像ジェネレータ
512 信号ジェネレータ
Claims (11)
- 設定値に基づく操作量を制御装置からプラントへ送信し、前記操作量により操作された前記プラントの計測値を前記制御装置へ送信し、前記設定値と前記計測値に基づいて前記操作量を前記制御装置がフィードバック制御する制御系から、前記設定値、前記操作量及び前記計測値と共に前記操作量をフィードバック制御する際の制御パラメータを取得して、前記制御パラメータを調整するプラント制御調節装置において、
1回の試験で取得した前記設定値、前記操作量及び前記計測値の時系列データから前記プラントの同定を行うと共に前記制御パラメータを調整する調整部と、
同定した前記プラントと前記制御装置に基づく仮想システムを構成し、前記制御パラメータの可動範囲内にある複数の模擬制御パラメータと前記設定値の可動範囲内にある複数パターンの模擬設定値の時系列データとを用いて、前記仮想システムによるシミュレーションを行い、対応する模擬計測値の時系列データを各々求めて、各々の前記模擬制御パラメータをラベルとする前記模擬設定値の時系列データと対応する前記模擬計測値の時系列データのデータセットを生成し、前記データセットをニューラルネットワークで学習して、前記プラントと前記制御装置の学習モデルを生成する学習部と、
前記学習モデルを用いて、入力された前記計測値がどの前記ラベルに該当するか分類することで、前記プラントの変動を監視する推論部とを有し、
前記調整部は、前記推論部で前記プラントが変動ありと判定された場合、前記制御パラメータの再調整を行う
ことを特徴とするプラント制御調節装置。 - 請求項1に記載のプラント制御調節装置において、
前記学習部は、前記調整部で前記制御パラメータの再調整を行った場合、前記学習モデルの生成を再度行う
ことを特徴とするプラント制御調節装置。 - 請求項1又は請求項2に記載のプラント制御調節装置において、
前記学習部は、
正規乱数をもとに生成された複数のステップ信号を用いて、複数パターンの前記模擬設定値の時系列データを生成する設定値生成器を有する
ことを特徴とするプラント制御調節装置。 - 請求項1又は請求項2に記載のプラント制御調節装置において、
前記学習部は、
初期値と最終値とステップ時間の可動範囲を等分割した点の組み合わせにより生成された複数のステップ信号を用いて、複数パターンの前記模擬設定値の時系列データを生成する設定値生成器を有する
ことを特徴とするプラント制御調節装置。 - 請求項3又は請求項4に記載のプラント制御調節装置において、
前記学習部は、
前記ニューラルネットワークで学習する前に、前記データセットの前記模擬設定値及び前記模擬計測値の時系列データに所定の揺らぎを与える前処理を行うデータ前処理部を有する
ことを特徴とするプラント制御調節装置。 - 請求項1又は請求項2に記載のプラント制御調節装置において、
前記学習部は、
ステップ振幅が同じである複数種類のステップ信号を用いて、複数パターンの前記模擬設定値の時系列データを生成する設定値生成器と、
前記データセットの前記模擬設定値及び前記模擬計測値の時系列データから、上下を値とし、左右を時間とする画像データを各々生成して保存するデータセット保存部と、
前記ニューラルネットワークで学習する前に、各々の前記画像データに対して、上下の位置シフト、左右の位置シフト、上下反転及び上下方向の拡大又は縮小のうちの少なくとも1つの前処理を行うデータ前処理部とを有し、
前記ニューラルネットワークでは、当該ニューラルネットワークのライブラリである画像処理アルゴリズムを利用して、複数の前記画像データの学習を行う
ことを特徴とするプラント制御調節装置。 - 請求項1又は請求項2に記載のプラント制御調節装置において、
前記学習部は、
ステップ振幅が異なる複数種類のステップ信号を用いて、複数パターンの前記模擬設定値の時系列データを生成する設定値生成器と、
前記データセットの前記模擬設定値及び前記模擬計測値の時系列データから、上下を値とし、左右を時間とする画像データを各々生成して保存するデータセット保存部と、
前記ニューラルネットワークで学習する前に、各々の前記画像データに対して、上下の位置シフト、左右の位置シフト及び上下反転のうちの少なくとも1つの前処理を行うデータ前処理部とを有し、
前記ニューラルネットワークでは、当該ニューラルネットワークのライブラリである画像処理アルゴリズムを利用して、複数の前記画像データの学習を行う
ことを特徴とするプラント制御調節装置。 - 請求項1又は請求項2に記載のプラント制御調節装置において、
前記学習部は、
前記プラントと前記制御装置を含むシステムが、当該システムの各動作領域で各々線形化された非線形システムである場合、前記動作領域に各々対応する複数種類のステップ信号を用いて、複数パターンの前記模擬設定値の時系列データを生成する設定値生成器と、
前記データセットの前記模擬設定値及び前記模擬計測値の時系列データから、上下を値とし、左右を時間とする画像データを各々生成して保存するデータセット保存部と、
前記ニューラルネットワークで学習する前に、各々の前記画像データに対して、左右の位置シフト及び上下方向の拡大又は縮小のうちの少なくとも1つの前処理を行うデータ前処理部とを有し、
前記ニューラルネットワークでは、当該ニューラルネットワークのライブラリである画像処理アルゴリズムを利用して、複数の前記画像データの学習を行う
ことを特徴とするプラント制御調節装置。 - 請求項3から請求項8のいずれか1つに記載のプラント制御調節装置において、
前記設定値生成器は、前記ステップ信号に代えて、正弦波を用いる
ことを特徴とするプラント制御調節装置。 - 請求項3から請求項8のいずれか1つに記載のプラント制御調節装置において、
前記設定値生成器は、前記ステップ信号に代えて又は前記ステップ信号に加えて、ランプ信号を用いる
ことを特徴とするプラント制御調節装置。 - 前記設定値生成器は、請求項3から請求項8のいずれか1つに記載のプラント制御調節装置における前記ステップ信号のステップ時間を固定する、又は、請求項9に記載のプラント制御調節装置における前記正弦波の位相を固定する、又は、請求項10に記載のプラント制御調節装置における前記ランプ信号のランプ時間を固定する
ことを特徴とするプラント制御調節装置。
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