JP2020112921A - プラント制御調節装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】プラントの変動を検出するフィルタを不要とし、計算負荷を低減することができるプラント制御調節装置を提供する。【解決手段】プラント制御調節装置は、プラントの同定を行うと共にPIDパラメータを調整する調整部20と、複数の模擬PIDパラメータと複数パターンの模擬設定値の時系列データとを用いて、仮想システムによるシミュレーションを行い、模擬計測値の時系列データを各々求めて、模擬PIDパラメータをラベルとする模擬設定値及び模擬計測値の時系列データのデータセットを生成し、データセットをニューラルネットワークで学習して学習モデルを生成する学習部30と、学習モデルを用いて、入力された計測値がどのラベルに該当するか分類することで、プラントの変動を監視する推論部40とを有し、調整部20は、推論部40でプラントが変動ありと判定された場合、PIDパラメータの再調整を行う。【選択図】図3

Description

本発明は、プラント設備におけるプラント制御調節装置に関する。
本発明者等が既に提案したプラント制御調節装置では、一度収集したデータからプラントの同定モデルを作成し、その後は、運転中のプラントの出力のみからプラントの変動を検出するようにしている(特許文献1)。また、ニューラルネットワークを用いて、動的なプラントの同定を行って、制御を行う先行技術が知られている(特許文献2)。
特願2018−043411号 特開平3−265902号公報 特開2018−077663号公報
上記の特許文献1において、プラントの変動を確実に検出するためには、フィルタの設計が非常に重要かつ繊細であり、フィルタの設計にノウハウが必要な点が障害となっている。また、上記の特許文献2では、常時ニューラルネットワークに学習させる形になるため、コントローラにかかる計算負荷が非常に大きく、相応の演算能力が必要であるほか、いつまで学習するのかがはっきりしていない。
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、プラントの変動を検出するフィルタを不要とし、計算負荷を低減することができるプラント制御調節装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する第1の発明に係るプラント制御調節装置は、
設定値に基づく操作量を制御装置からプラントへ送信し、前記操作量により操作された前記プラントの計測値を前記制御装置へ送信し、前記設定値と前記計測値に基づいて前記操作量を前記制御装置がフィードバック制御する制御系から、前記設定値、前記操作量及び前記計測値と共に前記操作量をフィードバック制御する際の制御パラメータを取得して、前記制御パラメータを調整するプラント制御調節装置において、
1回の試験で取得した前記設定値、前記操作量及び前記計測値の時系列データから前記プラントの同定を行うと共に前記制御パラメータを調整する調整部と、
同定した前記プラントと前記制御装置に基づく仮想システムを構成し、前記制御パラメータの可動範囲内にある複数の模擬制御パラメータと前記設定値の可動範囲内にある複数パターンの模擬設定値の時系列データとを用いて、前記仮想システムによるシミュレーションを行い、対応する模擬計測値の時系列データを各々求めて、各々の前記模擬制御パラメータをラベルとする前記模擬設定値の時系列データと対応する前記模擬計測値の時系列データのデータセットを生成し、前記データセットをニューラルネットワークで学習して、前記プラントと前記制御装置の学習モデルを生成する学習部と、
前記学習モデルを用いて、入力された前記計測値がどの前記ラベルに該当するか分類することで、前記プラントの変動を監視する推論部とを有し、
前記調整部は、前記推論部で前記プラントが変動ありと判定された場合、前記制御パラメータの再調整を行う
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第2の発明に係るプラント制御調節装置は、
上記第1の発明に記載のプラント制御調節装置において、
前記学習部は、前記調整部で前記制御パラメータの再調整を行った場合、前記学習モデルの生成を再度行う
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第3の発明に係るプラント制御調節装置は、
上記第1又は第2の発明に記載のプラント制御調節装置において、
前記学習部は、
正規乱数をもとに生成された複数のステップ信号を用いて、複数パターンの前記模擬設定値の時系列データを生成する設定値生成器を有する
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第4の発明に係るプラント制御調節装置は、
上記第1又は第2の発明に記載のプラント制御調節装置において、
前記学習部は、
初期値と最終値とステップ時間の可動範囲を等分割した点の組み合わせにより生成された複数のステップ信号を用いて、複数パターンの前記模擬設定値の時系列データを生成する設定値生成器を有する
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第5の発明に係るプラント制御調節装置は、
上記第3又は第4の発明に記載のプラント制御調節装置において、
前記学習部は、
前記ニューラルネットワークで学習する前に、前記データセットの前記模擬設定値及び前記模擬計測値の時系列データに所定の揺らぎを与える前処理を行うデータ前処理部を有する
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第6の発明に係るプラント制御調節装置は、
上記第1又は第2の発明に記載のプラント制御調節装置において、
前記学習部は、
ステップ振幅が同じである複数種類のステップ信号を用いて、複数パターンの前記模擬設定値の時系列データを生成する設定値生成器と、
前記データセットの前記模擬設定値及び前記模擬計測値の時系列データから、上下を値とし、左右を時間とする画像データを各々生成して保存するデータセット保存部と、
前記ニューラルネットワークで学習する前に、各々の前記画像データに対して、上下の位置シフト、左右の位置シフト、上下反転及び上下方向の拡大又は縮小のうちの少なくとも1つの前処理を行うデータ前処理部とを有し、
前記ニューラルネットワークでは、当該ニューラルネットワークのライブラリである画像処理アルゴリズムを利用して、複数の前記画像データの学習を行う
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第7の発明に係るプラント制御調節装置は、
上記第1又は第2の発明に記載のプラント制御調節装置において、
前記学習部は、
ステップ振幅が異なる複数種類のステップ信号を用いて、複数パターンの前記模擬設定値の時系列データを生成する設定値生成器と、
前記データセットの前記模擬設定値及び前記模擬計測値の時系列データから、上下を値とし、左右を時間とする画像データを各々生成して保存するデータセット保存部と、
前記ニューラルネットワークで学習する前に、各々の前記画像データに対して、上下の位置シフト、左右の位置シフト及び上下反転のうちの少なくとも1つの前処理を行うデータ前処理部とを有し、
前記ニューラルネットワークでは、当該ニューラルネットワークのライブラリである画像処理アルゴリズムを利用して、複数の前記画像データの学習を行う
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第8の発明に係るプラント制御調節装置は、
上記第1又は第2の発明に記載のプラント制御調節装置において、
前記学習部は、
前記プラントと前記制御装置を含むシステムが、当該システムの各動作領域で各々線形化された非線形システムである場合、前記動作領域に各々対応する複数種類のステップ信号を用いて、複数パターンの前記模擬設定値の時系列データを生成する設定値生成器と、
前記データセットの前記模擬設定値及び前記模擬計測値の時系列データから、上下を値とし、左右を時間とする画像データを各々生成して保存するデータセット保存部と、
前記ニューラルネットワークで学習する前に、各々の前記画像データに対して、左右の位置シフト及び上下方向の拡大又は縮小のうちの少なくとも1つの前処理を行うデータ前処理部とを有し、
前記ニューラルネットワークでは、当該ニューラルネットワークのライブラリである画像処理アルゴリズムを利用して、複数の前記画像データの学習を行う
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第9の発明に係るプラント制御調節装置は、
上記第3から第8のいずれか1つの発明に記載のプラント制御調節装置において、
前記設定値生成器は、前記ステップ信号に代えて、正弦波を用いる
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第10の発明に係るプラント制御調節装置は、
上記第3から第8のいずれか1つの発明に記載のプラント制御調節装置において、
前記設定値生成器は、前記ステップ信号に代えて又は前記ステップ信号に加えて、ランプ信号を用いる
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第11の発明に係るプラント制御調節装置は、
前記設定値生成器は、上記第3から第8のいずれか1つの発明に記載のプラント制御調節装置における前記ステップ信号のステップ時間を固定する、又は、上記第9の発明に記載のプラント制御調節装置における前記正弦波の位相を固定する、又は、上記第10の発明に記載のプラント制御調節装置における前記ランプ信号のランプ時間を固定する
ことを特徴とする。
本発明によれば、プラントの変動を検出するフィルタを不要とし、計算負荷を低減することができるプラント制御調節装置を提供することができる。
本発明に係るプラント制御調節装置とプラントと制御装置を説明するブロック図である。 図1に示したプラント制御調節装置を説明するブロック図である。 図2に示した学習部の実施形態の一例(実施例1)を説明するブロック図である。 図3に示した学習モデル部を説明するブロック図である。 図2に示した推論部を説明するブロック図である。 図2に示した学習部の実施形態の他の一例(実施例2)を説明するブロック図である。 組み合わせテーブルを説明する図である。 組み合わせテーブルの一例を示す図である。 図7Bに示した組み合わせテーブルにおいて、揺らぎの範囲を示す図である。 図2に示した学習部の実施形態の他の一例(実施例4)を説明するブロック図である。 図9に示したデータセット保存部及びデータ前処理部を説明するブロック図である。 基準ステップ信号を示す図である。 基準ステップ信号から左右シフト±25%の対応領域を示す図である。 基準ステップ信号から上下シフト±25%の対応領域を示す図である。 基準ステップ信号から上下シフト±25%+上下反転の対応領域を示す図である。 基準ステップ信号を示す図である。 基準ステップ信号から左右シフト±25%の対応領域を示す図である。 基準ステップ信号から上下シフト±25%の対応領域を示す図である。 基準ステップ信号から上下シフト±25%+上下反転の対応領域を示す図である。 ステップ振幅5%の基準ステップ信号を示す図である。 ステップ振幅10%の基準ステップ信号を示す図である。 ステップ振幅15%の基準ステップ信号を示す図である。 ステップ振幅20%の基準ステップ信号を示す図である。 ステップ振幅25%の基準ステップ信号を示す図である。 ある動作領域での基準ステップ信号を示す図である。 図14Aとは異なる動作領域での基準ステップ信号を示す図である。 図14A及び図14Bとは異なる動作領域での基準ステップ信号を示す図である。 正弦波信号を示す図である。 ランプ信号を示す図である。
本発明は、1回の試験で収集したデータからプラントの同定(プラントの伝達関数の同定)を行った後に、コントローラのPIDパラメータ(制御パラメータ)のゲインを振ったシミュレーションを複数回行って、データセットを自動生成し、このデータセットとニューラルネットワークによって、コントローラとプラントを含めたシステムを学習させた学習モデルを生成し、生成した学習モデルの推論によって、プラントの変動を分類問題として解くプラント制御調節装置である。
以下、上述した特徴を有する本発明に係るプラント制御調節装置(以降、調節装置と略す)について、図1〜図16を参照して、その実施形態を説明する。
[実施例1]
本実施例の調節装置について、図1〜図5を参照して説明する。
(構成・構造)
プラントP、制御装置E、本実施例の調節装置10のブロック図を図1に示す。制御装置EのコントローラCとプラントPは、コントローラCがプラントPのフィードバック制御を行う制御系となっている。具体的には、設定値SVに基づく操作量MVをコントローラCからプラントPへ送信し、操作量MVにより操作されたプラントPの計測値PVをコントローラCへ送信し、設定値SVと計測値PVに基づいて操作量MVをコントローラCがフィードバック制御している。このとき、調節装置10は、制御装置Eから設定値SVと操作量MVと計測値PVの3つの時系列データを取得すると共に、操作量MVをフィードバック制御する際のPIDパラメータをコントローラCから取得し、これらをもとに、プラントPの同定と推論を行って、コントローラCのPIDパラメータの調整を行っている。
制御装置Eは、PLC(プログラマブルロジックコントローラ、通称シーケンサ)を一例として用いるが、PID制御を行うものであれば、ループコントローラやマイコンなどでもよい。また、調節装置10は別装置となっているが、図中の点線矢印で表されるのはデジタルデータであり、調節装置10及び制御装置Eの演算は全てソフトウェアプログラムであるので、制御装置Eの演算性能に余力があるのであれば、制御装置Eと同一の機器内で同時に実行してもよい。但し、制御装置Eとして例に挙げたPLCでは、多くのメーカー品で演算性能が不足すると考えられるため、調節装置10には別の装置(例えば、ラップトップPC)を用いる。
図1の調節装置10の内部は大きく分けて図2のようになっている。具体的には、推論部40からの判定結果と、得られた設定値SV、操作量MV及び計測値PVと、PIDパラメータとから、プラントPの同定ならびにPIDパラメータの調整を行う調整部20と、調整部20で得られた同定プラントからシミュレーションを行って訓練データを生成し、これをニューラルネットワークで学習して学習モデルを生成する学習部30Aと、生成した学習モデルを用いて、得られた設定値SV、操作量MV及び計測値PVとPIDパラメータとから、コントローラCやプラントPの状態の推論を行う推論部40とに分かれている。
図3は、図2の学習部30Aを説明するブロック図である。学習部30A内で行うシミュレーションのため、図1と類似の構成となるように、コントローラCの位置に、調整部20が調整したものと全く同じ構成を持った仮想コントローラCvを配置し、プラントPの位置に、調整部20によって求められた同定プラントPiを配置して、仮想システムVを構成する。そして、学習部30Aは、仮想システムVを用いた学習のために、PIDパラメータ生成器31、設定値生成器32、乱数生成器33、データセット作成部34、データセット保存部35、学習モデル部50を有している。
PIDパラメータ生成器31は、調整部20のPIDパラメータをもとに仮想コントローラCvのPIDパラメータ(模擬制御パラメータ)を生成し、これを仮想コントローラCvに入力する。設定値生成器32は、乱数生成器33からの正規乱数をもとに生成されたステップ信号を用いて、設定値SVv(模擬設定値)の時系列データを生成し、これを仮想システムVに入力する。ステップ信号では、その初期値と最終値とステップ時間の3つが、それらの可動範囲において、正規乱数をもとにそれぞれ決定されている。
データセット作成部34は、仮想システムVに入力された設定値SVvと仮想システムVから出力される計測値PVv(模擬計測値)の二つの時系列データを信号データとしてまとめ、更に、仮想コントローラCvに入力されたPIDパラメータを基にラベルを作成の上、データセットを作成し、データセット保存部35で保存する。
学習モデル部50は、図4に詳細を示すように、データ前処理部51とニューラルネットワーク(以降、NNと略す)52とを有している。データセット保存部35で保存されたデータセットは、データ前処理部51によって前処理が行われた後にNN52に入力され、ここで学習が行われる。ここまでが学習部30Aである。但し、学習モデル部50は推論部40と共有している。NN52からは評価結果と学習モデルデータが出力されるが、評価結果はNN52自身の更新のために利用されるので、ここでは記載していない。学習モデルデータのみ推論部40に送られる。
推論部40を図5に示す。推論部40は、学習モデル部50と判定部41とを有している。推論部40は、学習部30Aの学習モデル部50を共有しており、ここに学習部30Aから送られた学習モデルデータが入力されて、学習後モデルが再現される形になっている。計測された設定値SV、計測値PVは、データ前処理部51で前処理が行われた後にNN52に入力され、推論されて、分類結果が出力される。図4の場合の学習モデル部50と異なり、図5の学習モデル部50は解答なしであるため、評価ではなく、分類結果となっている。判定部41は、出力された分類結果と実際のPIDパラメータとを照らし合わせて、同じPIDパラメータであるかどうかを判定する。判定結果は調整部20と学習部30Aに送られる。
(作用・動作)
図2の調整部20に関しては、特許文献3などの手法があり、ここでは、その詳細な説明を省略するが、特許文献3では、システム同定を行って伝達関数を生成し、その伝達関数を用いたステップ応答シミュレーションを行って、ユーザー指示の目標応答に最小二乗法でフィッティングさせたときのPIDパラメータを調整パラメータとしている。調整部20としては、PIDパラメータの調整の過程で、1回の試験で取得した設定値SV、操作量MV及び計測値PVの時系列データから、シミュレーションに利用可能なプラントの同定(同定プラントPiのモデルの生成)を行うと共にPIDパラメータを調整していればなんでもよい。この同定及び調整の処理は演算リソースを大きく消費するため、一度同定及び調整が完了した後は、コントローラCやプラントPの状態変動の情報がもたらされるまで調整部20は停止し、再調整を行わない。ここでは、このときのPIDパラメータを調整パラメータと呼ぶものとする。
学習部30Aは、調整部20での調整が完了した後に、図3に示すように、現実のシステムに対応する仮想コントローラCvと同定プラントPiを有する仮想システムVを構築し、仮想システムVと調整パラメータを用いて、設定値SVvの時系列データをランダムな信号として生成した時系列シミュレーションを複数回行い、学習に必要な訓練データのデータセットを生成する。
このとき、PIDパラメータは調整パラメータと同一にして、まず、複数回の(複数パターンの設定値SVvの時系列データに対する)シミュレーションを行い、対応する計測値PVvの時系列データを各々求め、求めた計測値PVvの時系列データには全て同一のラベルを付ける。このラベルを仮にAとする。次に、安定性を考慮しつつ、調整パラメータの時定数を上下に振ったPIDパラメータで複数回のシミュレーションを行い、対応する計測値PVvの時系列データを各々求め、求めた計測値PVvの時系列データにはそれぞれのPIDパラメータごとにラベルを振り分ける。仮にこれらをB、C、D、Eとする。このようにして、各ラベルで複数回のシミュレーションを行う。なお、この際に使用するPIDパラメータ及び設定値SVvの時系列データは、それらの可動範囲内にある数値を用いている。
仮に2回の(2パターンの設定値SVvの時系列データに対する)シミュレーションを行うとすると、A〜Eまでの5種類のラベルがつけられた計測値PVvの時系列データ群がラベルごとに2つ、計10通りのデータができ上がる。このとき、ラベルは1−hot化したベクトルデータ(該当箇所が1でそれ以外が0の配列データ。上の例でBのラベルであれば01000、Eのラベルであれば00001といった形になる。デジタル用語。)である。データセット作成部34は、5種類のラベル(ベクトルデータ)と2パターンの設定値SVvの時系列データとこれらの組み合わせに対応する10通りの計測値PVvの時系列データとを一つのデータセットにまとめて、データセット保存部35に保存する。
データセット保存部35に保存されたデータセットは、NN52の訓練データのサンプル数としては少なく、同定プラントPiのモデルを頑健に作るには物足りない場合もある。その場合には、データ前処理部51によって、データのランダムな外挿、内挿を行う。具体的には、時系列データに対して、時間軸方向の移動、強度方向の移動、強度方向のレンジ変更、強度方向の反転、ノイズの付加による前処理を行い、当初のデータセットの設定値SVvの時系列データや計測値PVvの時系列データに所定の揺らぎ(例えば、分解能と同じ範囲を持つ揺らぎ)を与えて、サンプル数を水増しすることができる。また、データ前処理部51では正規化も行う。そして、このようにして作成したデータセット又は水増ししたデータセットによりNN52で学習を行って、学習モデルを生成して、調整パラメータのときのデータだけを分類できるようにする。
NN52は、分類の成功率(正答率)が一定値以上(例えば、95%以上)で、かつ、NN52の損失関数の低下量(例えば、十のマイナス四乗)により打ち切り条件を定め、この条件が満たされるまでは学習を繰り返し行う。学習完了後は、学習モデルデータを推論部40に送る。この学習の処理もまた演算リソースを大きく消費するため、一度学習が完了した後は再学習の指示がくるまで学習を停止し、学習は行わない。
推論部40は、NN52と学習モデルデータにより学習後モデルを形成し、ここに設定値SV、操作量MV及び計測値PVを定期的に入力する。学習後モデルで雑音のみから、コントローラCやプラントPの状態を予測、推論するのは難しいため、入力された設定値SVをトリガにして、設定値SV及び計測値PVの非定常データを取得し、NN52に入力する。データ前処理部51は、設定値SV、計測値PVの正規化と簡単なフィルタなどの静的変換のみを行い、学習時のようなランダムな動作は行わない。推論部40において、NN52は、学習後モデルを用いて、入力された設定値SV、計測値PVがどのラベルに該当するか推論し、分類結果を出力する。判定部41は出力された分類結果がラベルAかどうか、また、現在のPIDパラメータがラベルAに対応するかどうかを確認する。
ラベルが異なっていた場合は、別の設定値SV、計測値PVでも再度チェックを行い、やはり異なる場合は、プラントP側に変動があったとみなして、判定結果を調整部20へ送り、プラントPの変動に対応できるようPIDパラメータの再調整を指示する。このとき、調整部20とコントローラCは、システム構成によっては、警報等で上位システムに情報発信するようにしてもよい。逆に、ラベルAと異なるPIDパラメータに変更されていた場合は、学習部30Aへ判定結果を送り、再学習を指示して、学習モデルの生成を再度行う。これは学習に時間がかかるため、学習中にコントローラCのPIDパラメータが変更されてしまっていた可能性を想定している。ラベルが異なっていない場合は、コントローラC、プラントP共に変動がないものと判断し、何も指示を出さず、監視を続行する。
なお、同定及び調整と学習は計算負荷が高いため、調整部20と学習部30Aは作業完了後に動作を停止するとしたが、特にこれらの部分のみを、高性能な計算機又はクラウドサーバなど上位のシステムに回し、学習後モデルによる監視のみを下位システムで行うように役割分担することなども考えられる。
(効果)
本実施例では、1回の試験で収集したデータからプラントPの同定とPIDパラメータの調整を行い、同定したプラントPのモデルを利用したシミュレーションにより、PIDパラメータをラベルとした訓練データを大量に生成し、生成した訓練データをNN52で学習して、調整パラメータのときのデータを分類する学習が完了するので、プラントPの変動を検出するためのフィルタを不要とし、学習時などの計算負荷を低減することができる。そして、学習が完了した後は、学習後モデルを利用して、PIDパラメータを監視することで、コントローラCとプラントPの両方の変動監視を行うことができる。
[実施例2]
本実施例の調節装置について、図6〜図8を参照して説明する。
(構成・構造)
本実施例の調節装置は、実施例1で説明した調節装置10と略同等の構成を有するが、図6に示すように、実施例1で使用した乱数生成器33の代わりに、組み合わせテーブル36を用いて、学習部30Bを構成している。実施例1では、設定値SVvの時系列データをランダムに決定していたが、本実施例では、組み合わせテーブル36が、ステップ信号の初期値と最終値とステップ時間の3つの可動範囲をそれぞれ等分割した点をそれぞれ組み合わせた複数の組み合わせから構成されており、設定値生成器32は、組み合わせテーブル36の複数の組み合わせにより生成された複数のステップ信号を用いて、設定値SVvの時系列データを決定している。
図7Aは、組み合わせテーブル36の縦軸(ステップ信号の初期値及び最終値)が5段階、横軸(ステップ時間)が3段階となるように等分割した場合を説明する図であり、図7Bは、その1つの組み合わせの例を示す図である。なお、組み合わせテーブル36では、直線となるような組み合わせが発生する場合は除外している。また、図7A及び図7Bにおいて、時間軸方向の後半50%は、応答時間として確保している時間である。
(作用・動作)
組み合わせテーブル36を用いることで、決まったサンプル数のステップ信号を、正規乱数の偏りに左右されず、所定の範囲内に一様に生成することができる。予め決め打ちでステップ信号を配置するため、本実施例では、データ前処理部51において、データセットのデータに対する移動などの前処理は行わない。分解能は、組み合わせテーブル36を等分割する数で決定され、決定後は、データセットのサンプル数は変化しない。分解能を細かくした場合には、データセットのサンプル数が膨れ上がるが、より精度のよい同定プラントPiのモデルが生成できるようになる。
また、NN52で学習する訓練データとNN52の評価に用いる評価データは同じデータセットから確率で分けるのが一般的であるが、この方式の場合、組み合わせテーブル36の内容は全て訓練データに入らなければ、網目に大きな穴が生じるため、評価データは訓練データから無作為に選んで、図8に示すように分解能と同じ範囲を持つ揺らぎ(分解能が25%刻みなら±12.5%のノイズ、バイアス成分)を加えて生成する。なお、図8においても、時間軸方向の後半50%は、応答時間として確保している時間である。
(効果)
実施例1では、正規乱数によってデータセットの全てが生成されているため、正規乱数の偏りによって学習内容の偏りが発生し、学習完了が遅れてしまうことがあるが、本実施例では、ステップ信号の可動範囲内に一様になるように予め計算して配置された訓練データのデータセットを生成することで、サンプル数を一定数に保ったまま正規乱数の偏りによる影響をなくすことができる。その結果、データセットのランダム性を排除して、NN52に学習させることができ、学習時間を安定して短くすることができる。
[実施例3]
本実施例の調節装置について、図6、図8を参照して説明する。
(構成・構造)
本実施例の調節装置は、実施例2で説明した調節装置と同等の構成を有する。但し、実施例2では、データ前処理部51において、データセットのデータに対する移動などの前処理は行わなかったが、本実施例では、データセットのデータに対して、ランダムな位置シフトやノイズの加算などの前処理を行っている。
(作用・動作)
本実施例では、組み合わせテーブル36を基にして生成されたデータセットを、データ前処理部51で更に分解能に応じたランダムな位置シフトやノイズの加算などを行うことにより、実施例1でのデータセットや実施例2での評価データと同様に、当初のデータセットの設定値SVvの時系列データや計測値PVvの時系列データに所定の揺らぎを与えている。図8に示すように、網目の隙間をぴっちり埋めて、取りうる値の全範囲をカバーした訓練データのデータセットとすることで、学習モデルデータの精度を向上させることができる。但し、実施例1ほどではないにせよ、乱数の影響をやや受けるようになる。
(効果)
本実施例では、実施例2の粗い網目状に配置されたデータセットに対して、更に、データ前処理部51において、乱数により細かい揺らぎを与えて、データセットにランダム性と計画性をミックスすることで、データセットの大きさはそのままに、その訓練データのバラエティを豊かにしている。これにより、学習時間の短さと学習モデルデータの精度を両立させる訓練データを生成することになり、学習時間を短くすると共に学習モデルデータの精度を向上させることができる。
[実施例4]
本実施例の調節装置について、図9〜図12Dを参照して説明する。
(構成・構造)
本実施例の調節装置は、実施例1で説明した調節装置10と略同等の構成を有するが、図9に示すように、実施例1で使用した乱数生成器33を使用しない代わりに、固定のステップ信号2種類を用いて設定値SVvの時系列データを生成する設定値生成器37を用いて、学習部30Cを構成している。そして、このように生成した設定値SVvの時系列データと設定値SVvの時系列データ対する仮想システムVの応答を用いて、各ラベルのデータセットを作成するようにしている。この2種類のステップ信号は、どちらもステップ振幅が25%で、初期値と最終値が25%か50%の立ち上がりと立ち下がりで対称の決まった波形とする。なお、ステップ信号は、ステップ振幅が同じであれば、種類の数を更に増やしてもよい。
また、本実施例の場合には、図10に示すように、データセット保存部35が、ステップ応答信号データ(設定値SVv及び計測値PVvの時系列データ)から、上下を値とし、左右を時間とするステップ応答画像データを各々生成するプロッタ(又は、画面キャプチャ)351と、ステップ応答画像データを保存する画像保存部352と、ラベルデータを1−hot化したベクトルデータとする1−hotベクトル化部353と、1−hot化したベクトルデータのラベルデータを保存するラベル保存部354と、ステップ応答信号データを保存する信号保存部355とを有している。
また、データ前処理部51が、各ラベル2種類のステップ応答画像データ及びラベルデータを基に、ランダムに画像を加工する画像ジェネレータ511と、各ラベル2種類のステップ応答信号データ及びラベルデータを基に、ランダムに信号を加工する信号ジェネレータ512とを有している。なお、ジェネレータとは、呼び出しごとに異なる出力を返す関数の一種(プログラミング用語)のことである。
従って、本実施例では、データセットの保存時にプロッタ351によってステップ応答信号データのステップ応答画像データを生成して、画像保存部352に保存しており、画像保存部352に保存したステップ応答画像データをデータ前処理部51の画像ジェネレータ511へ送っている。データ前処理部51では、画像ジェネレータ511において、入力された各ラベル2種類のステップ応答画像データ及びラベルデータを基に、上下左右±25%の位置シフトや上下反転、上下方向の拡大縮小を駆使して、設定値SVvの時系列データが取りうる値(可動範囲の値)を満遍なく網羅するように、ランダムに画像を加工する。
例えば、2種類の基準のステップ信号(以降、基準ステップ信号とする)の一方を、図11Aに示すように、初期値が25%で最終値が50%の立ち上がりの波形とし、他方を、図12Aに示すように、初期値が50%で最終値が25%の立ち下がりの波形とし、互いに立ち上がりと立ち下がりで対称の波形とする。
そして、図11Bは、図11Aの基準ステップ信号を左右±25%の位置にシフトした場合の対応領域をドットで示している。また、図11Cは、図11Aの基準ステップ信号を上下±25%の位置にシフトした場合の対応領域をドットで示している。また、図11Dは、図11Aの基準ステップ信号を上下±25%の位置にシフトし、更に上下反転した場合の対応領域をドットで示している。同様に、図12Bは、図12Aの基準ステップ信号を左右±25%の位置にシフトした場合の対応領域をドットで示している。また、図12Cは、図12Aの基準ステップ信号を上下±25%の位置にシフトした場合の対応領域をドットで示している。また、図12Dは、図12Aの基準ステップ信号を上下±25%の位置にシフトし、更に上下反転した場合の対応領域をドットで示している。なお、図11A〜図12Dにおいて、時間軸方向の後半50%は、応答時間として確保している時間である。
また、本実施例では、データセットの保存時に信号保存部355に保存したステップ応答信号データをデータ前処理部51の信号ジェネレータ512へ送っている。データ前処理部51では、信号ジェネレータ512において、入力された各ラベル2種類のステップ応答信号データ及びラベルデータを基に、データのランダムな外挿、内挿、具体的には、データに対して、時間軸方向の移動、強度方向の移動、強度方向のレンジ変更、強度方向の反転、ノイズの付加を行い、また、正規化も行う。
なお、図10では、画像ジェネレータ511と信号ジェネレータ512を選択式にしているが、実際は、NN52のモデルも切り替える必要があるため、画像ジェネレータ511のみが存在するように組んでもよい。但し、コントローラCとプラントPを含めたシステムが線形システムの場合に限るものとする。
(作用・動作)
本実施例においては、実施例1においてステップ応答信号データの集合として扱っているデータセットを、ステップ応答信号データのプロットないしトレンド画面のキャプチャなどによって画像化し、ステップ応答画像データの集合として扱うことになる。信号ジェネレータ512と異なり、画像ジェネレータ511は位置シフトや反転を容易に行うことができる。
(効果)
本実施例では、ステップ応答信号データをステップ応答画像データとして再構成することで、訓練データのサンプル数をラベル数×2種類まで抑制して、データ量及び演算量を削減することができる。また、画像ジェネレータ511により簡便かつランダムに加工されたステップ応答画像データから学習することで、コントローラCとプラントPを含めたシステムが線形システムであれば、ユーザーが意識することなく必要な動作領域を全て学習することができる。また、画像データとして扱うことで、NNライブラリが持つ強力な画像処理アルゴリズムを利用することができる。
[実施例5]
本実施例の調節装置について、図6、図13A〜13Fを参照して説明する。
(構成・構造)
本実施例の調節装置は、実施例4で説明した調節装置と同等の構成を有している。但し、学習部30Cの設定値生成器37において、実施例4では同じステップ振幅の2種類のステップ信号を用いていたが、本実施例では異なるステップ振幅の複数種類のステップ信号を用いている。
(作用・動作)
実施例4においては、ステップ応答画像データがグリッド線入りのキャプチャ画像であるなど、何らかの理由で、画像の上下方向の拡大縮小の実施が難しい場合がある。そこで、本実施例では、設定値生成器37において、ステップ応答画像データの元となるステップ信号として、同じステップ振幅のものを複数種類用いるのではなく、異なるステップ振幅のものを複数種類用いて、設定値SVvの時系列データを生成している。
例えば、図13A〜図13Eに示すように、ステップ振幅が5%、10%、15%、20%、25%となるものを複数種類用いるようにする。ここで、図13Aはステップ振幅が5%、図13Bはステップ振幅が10%、図13Cはステップ振幅が15%、図13Dはステップ振幅が20%、図13Eはステップ振幅が25%となるステップ信号を例示している。
そして、本実施例でも、データセットの保存時にプロッタ351によってステップ応答信号データのステップ応答画像データを生成して、画像保存部352に保存し、画像保存部352に保存したステップ応答画像データをデータ前処理部51の画像ジェネレータ511へ送っている。但し、データ前処理部51の画像ジェネレータ511では、入力されたステップ応答画像データ及びラベルデータを基に、上下左右の位置シフトや上下反転を行って、設定値SVvの時系列データが取りうる値を満遍なく網羅するように、ランダムに画像を加工しているが、上下方向の拡大縮小は行っていない。
このように、本実施例においては、データ前処理部51でステップ振幅方向の拡大縮小を行わないが、設定値生成器37で用意するステップ信号のステップ振幅を、5%、10%、15%、20%、25%とした場合には、実施例4でのステップ振幅25%を基準にすると、データ前処理部51でそれぞれ20%、40%、60%、80%、100%と縮小処理した場合と類似の状態になり、むしろ、実際に小さい信号を入れた場合のデータを得ていることから、データ前処理部51でステップ振幅方向の拡大縮小を行う場合と同等以上の効果を得ることができる。但し、この場合、データ量及び演算量は、用意するステップ信号の数の分だけ増加する。
(効果)
本実施例では、実施例4と比較して、訓練データのサンプル数が膨れ上がるため、データ量や演算量は増加するが、ステップ応答画像データとして扱った際の拡大縮小操作ができなくとも、ステップ振幅の変動を想定して、設定値生成器37で用意することで、同一ラベルのステップ振幅が異なるパターンも網羅した訓練データを生成することができる。また、実施例4と同様に、画像データとして扱うことで、NNライブラリが持つ強力な画像処理アルゴリズムを利用することができる。
[実施例6]
本実施例の調節装置について、図6、図14A〜図14Cを参照して説明する。
(構成・構造)
本実施例の調節装置は、実施例4、実施例5で説明した調節装置と同等の構成を有している。但し、学習部30Cの設定値生成器37において、本実施例では、非線形システムへの対応のため、非線形システムの各動作領域に各々対応する複数種類のステップ信号を用いて、設定値SVvの時系列データを生成している。詳しく説明すると、コントローラCとプラントPを含むシステムが非線形システムであり、その非線形システムの各動作領域で各々線形化できる場合には、各動作領域に対応するステップ信号を、動作領域の数だけ用意し、動作領域の数の複数種類のステップ信号を用いて、設定値SVvの時系列データを生成している。
(作用・動作)
実施例4、実施例5において、コントローラCとプラントPのうちの少なくとも一方が非線形システムであった場合、ステップ応答画像データの上下移動や上下反転を行うと、現実に存在し得ない信号を作り出すことになりうる。そこで、本実施例では、同定プラントPiが非線形システムかつ複数の動作領域でそれぞれ線形化されたシステムである場合には、ステップ応答画像データの元となるステップ信号を、動作領域の数だけ複数種類用意している。例えば、図14A〜図14Cに示すように、ステップ振幅が同じ基準ステップ信号を動作領域ごとに用意する。このようなステップ信号で訓練データとなるデータセットを生成することで、非線形システムへの対応を行うことができる。
そして、本実施例でも、データセットの保存時にプロッタ351によってステップ応答信号データのステップ応答画像データを生成して、画像保存部352に保存し、画像保存部352に保存したステップ応答画像データをデータ前処理部51の画像ジェネレータ511へ送っている。但し、データ前処理部51の画像ジェネレータ511では、入力されたステップ応答画像データ及びラベルデータを基に、左右の位置シフトや上下方向の拡大縮小を行って、各動作領域において、設定値SVvの時系列データが取りうる値を満遍なく網羅するように、ランダムに画像を加工しているが、上下の位置シフトや上下反転は行っていない。
(効果)
本実施例では、データセットを動作領域ごとに用意することで、複数の動作領域で線形化された非線形システムに対応することができ、非線形システムおいても、画像データから訓練データを生成することができる。また、実施例4及び実施例5と同様に、画像データとして扱うことで、NNライブラリが持つ強力な画像処理アルゴリズムを利用することができる。
[実施例7]
本実施例の調節装置について、図3、図6、図9、図15を参照して説明する。
(構成・構造)
本実施例の調節装置は、実施例1〜実施例5で説明した調節装置と同等の構成を有している。但し、学習部30A、30Bの設定値生成器32又は学習部30Cの設定値生成器37において、実施例1〜実施例5ではステップ信号を用いていたが、本実施例では図15に示す正弦波信号を用いている。
(作用・動作)
本実施例では、実施例1〜実施例5におけるステップ信号の代わりに、PIDパラメータ調整のゲイン交差周波数付近に予め定めた周波数の正弦波信号を用いる。正弦波信号は周期信号であるので、乱数生成器33、組み合わせテーブル36、画像ジェネレータ511又は信号ジェネレータ512の加工の対象となるのは、正弦波信号の振幅、位相、バイアス成分の3つの組み合わせとなる。本実施例は、コントローラCとプラントPを含めたシステムが線形システムの場合に限る。
ステップ信号の代わりに、正弦波信号を用いる場合を具体的に説明する。実施例1で説明した調節装置では、設定値生成器32が、正弦波信号の振幅、位相、バイアス成分の3つを、それらの可動範囲において、正規乱数をもとにそれぞれ決定することになる。また、実施例2で説明した調節装置では、組み合わせテーブル36が、正弦波信号の振幅、位相、バイアス成分の3つの可動範囲をそれぞれ等分割した点をそれぞれ組み合わせた複数の組み合わせから構成されることになる。また、実施例3で説明した調節装置では、データ前処理部51が、正弦波信号をもとに生成したデータセットのデータに対して、ランダムな位置シフトやノイズの加算などの前処理を行うことになる。また、実施例4で説明した調節装置では、設定値生成器37が、同じ振幅の複数種類の正弦波信号を用いることになる。また、実施例5で説明した調節装置では、設定値生成器37が、異なる振幅の複数種類の正弦波信号を用いることになる。
(効果)
本実施例では、ステップ信号ではなく、周期信号である正弦波信号を用いることで、単純な振動系のシステムに対しても適用することができる。
[実施例8]
本実施例の調節装置について、図3、図6、図9、図16を参照して説明する。
(構成・構造)
本実施例の調節装置も、実施例1〜実施例6で説明した調節装置と同等の構成を有している。但し、学習部30A、30Bの設定値生成器32又は学習部30Cの設定値生成器37において、実施例1〜実施例6ではステップ信号を用いていたが、本実施例では図16に示すランプ信号を用いている。更には、設定値生成器32又は設定値生成器37で用いる信号を、ステップ信号とランプ信号の両方としてもよい。
(作用・動作)
設定値SVの変化は、現実には、ステップ信号よりもランプ信号となっていることが多い。そこで、本実施例では、実施例1〜実施例6におけるステップ信号の代わりに、ランプ信号を入力に用いた応答で学習を行う。手順は実施例1〜実施例6と同様である。ステップ信号を用いた応答と同様に、初期値、最終値があり、ステップ時間の代わりにランプ時間(ランプ開始時間)があり、そのほかにランプの傾きを表す変化率という要素が増えるので演算量が増加するが、より現実的な訓練データを生成できる。
ステップ信号の代わりに、ランプ信号を用いる場合を具体的に説明する。実施例1で説明した調節装置では、設定値生成器32が、ランプ信号の初期値、最終値、ランプ時間、変化率の4つを、それらの可動範囲において、正規乱数をもとにそれぞれ決定することになる。また、実施例2で説明した調節装置では、組み合わせテーブル36が、ランプ信号の初期値、最終値、ランプ時間、変化率の4つの可動範囲をそれぞれ等分割した点をそれぞれ組み合わせた複数の組み合わせから構成されることになる。また、実施例3で説明した調節装置では、データ前処理部51が、ランプ信号をもとに生成したデータセットのデータに対して、ランダムな位置シフトやノイズの加算などの前処理を行うことになる。また、実施例4で説明した調節装置では、設定値生成器37が、同じランプ幅の複数種類のランプ信号を用いることになる。また、実施例5で説明した調節装置では、設定値生成器37が、異なるランプ幅の複数種類のランプ信号を用いることになる。また、実施例6で説明した調節装置では、設定値生成器37が、非線形システムの動作領域の数の複数種類のランプ信号を用いることになる。
更には、ラベルデータはコントローラCのPIDパラメータで決まっているので、ランプ信号とステップ信号とを併用して学習すれば、どちらの信号でも推論可能となり、対応力が向上する。
(効果)
本実施例では、ランプ信号を用いることで、より現実的な訓練データを生成することができ、学習モデルデータの精度を向上させることができる。また、ランプ信号とステップ信号とを併用して学習する場合には、学習モデルデータの精度と共に対応力を向上させることができる。
[実施例9]
本実施例の調節装置について、図3、図6、図9を参照して説明する。
(構成・構造)
本実施例の調節装置は、実施例1〜実施例8で説明した調節装置と同等の構成を有している。但し、実施例1〜実施例8の調節装置とは異なり、推論部40において、設定値SV及び計測値PVを取り込む際に、設定値SVの変化と方向をトリガとして、トリガが計測値PVのデータ長に対して一定の位置にくるようにデータ化している。
そして、学習部30A、30B又は30Cのデータセット作成部34において、設定値SVv及び計測値PVvを取り込む際にも、設定値SVvの変化と方向をトリガとして、トリガが計測値PVのデータ長に対して一定の位置にくるようにデータ化している。つまり、データセット作成部34に入力する設定値SVv及び計測値PVvの時系列データのステップ時間又はランプ時間又は正弦波の位相を固定している。
(作用・動作)
本実施例では、データセットの設定値SVv及び計測値PVvの時系列データのステップ時間、ランプ時間又は正弦波の位相を固定しているので、ステップ時間やランプ時間や正弦波の位相の学習が不要となり、学習のための時間軸方向や位相の乱数、テーブル列、揺らぎが不要になり、データ量及び演算量の削減が可能となる。
(効果)
本実施例では、計測値PV及び設定値SVや設定値SVv及び計測値PVvを取り込む際のトリガタイミングを定めることで、信号、画像を問わず、それらのデータの時間軸方向の変動要素を固定化するようにしており、データ量及び演算量の削減を行うことができ、時間軸方向の学習要素を減らして学習することができる。
本発明は、プラント設備におけるプラント制御調節装置に適用可能なものであり、特に、PID制御を用いたプラント制御調節装置に好適なものである。
10 プラント制御調節装置
20 調整部
30A、30B、30C 学習部
31 PIDパラメータ生成器
32 設定値生成器
33 乱数生成器
34 データセット作成部
35 データセット保存部
36 組み合わせテーブル
37 設定値生成器
40 推論部
41 判定部
50 学習モデル部
51 データ前処理部
52 ニューラルネットワーク
351 プロッタ
352 画像保存部
353 1−hotベクトル化部
354 ラベル保存部
355 信号保存部
511 画像ジェネレータ
512 信号ジェネレータ

Claims (11)

  1. 設定値に基づく操作量を制御装置からプラントへ送信し、前記操作量により操作された前記プラントの計測値を前記制御装置へ送信し、前記設定値と前記計測値に基づいて前記操作量を前記制御装置がフィードバック制御する制御系から、前記設定値、前記操作量及び前記計測値と共に前記操作量をフィードバック制御する際の制御パラメータを取得して、前記制御パラメータを調整するプラント制御調節装置において、
    1回の試験で取得した前記設定値、前記操作量及び前記計測値の時系列データから前記プラントの同定を行うと共に前記制御パラメータを調整する調整部と、
    同定した前記プラントと前記制御装置に基づく仮想システムを構成し、前記制御パラメータの可動範囲内にある複数の模擬制御パラメータと前記設定値の可動範囲内にある複数パターンの模擬設定値の時系列データとを用いて、前記仮想システムによるシミュレーションを行い、対応する模擬計測値の時系列データを各々求めて、各々の前記模擬制御パラメータをラベルとする前記模擬設定値の時系列データと対応する前記模擬計測値の時系列データのデータセットを生成し、前記データセットをニューラルネットワークで学習して、前記プラントと前記制御装置の学習モデルを生成する学習部と、
    前記学習モデルを用いて、入力された前記計測値がどの前記ラベルに該当するか分類することで、前記プラントの変動を監視する推論部とを有し、
    前記調整部は、前記推論部で前記プラントが変動ありと判定された場合、前記制御パラメータの再調整を行う
    ことを特徴とするプラント制御調節装置。
  2. 請求項1に記載のプラント制御調節装置において、
    前記学習部は、前記調整部で前記制御パラメータの再調整を行った場合、前記学習モデルの生成を再度行う
    ことを特徴とするプラント制御調節装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のプラント制御調節装置において、
    前記学習部は、
    正規乱数をもとに生成された複数のステップ信号を用いて、複数パターンの前記模擬設定値の時系列データを生成する設定値生成器を有する
    ことを特徴とするプラント制御調節装置。
  4. 請求項1又は請求項2に記載のプラント制御調節装置において、
    前記学習部は、
    初期値と最終値とステップ時間の可動範囲を等分割した点の組み合わせにより生成された複数のステップ信号を用いて、複数パターンの前記模擬設定値の時系列データを生成する設定値生成器を有する
    ことを特徴とするプラント制御調節装置。
  5. 請求項3又は請求項4に記載のプラント制御調節装置において、
    前記学習部は、
    前記ニューラルネットワークで学習する前に、前記データセットの前記模擬設定値及び前記模擬計測値の時系列データに所定の揺らぎを与える前処理を行うデータ前処理部を有する
    ことを特徴とするプラント制御調節装置。
  6. 請求項1又は請求項2に記載のプラント制御調節装置において、
    前記学習部は、
    ステップ振幅が同じである複数種類のステップ信号を用いて、複数パターンの前記模擬設定値の時系列データを生成する設定値生成器と、
    前記データセットの前記模擬設定値及び前記模擬計測値の時系列データから、上下を値とし、左右を時間とする画像データを各々生成して保存するデータセット保存部と、
    前記ニューラルネットワークで学習する前に、各々の前記画像データに対して、上下の位置シフト、左右の位置シフト、上下反転及び上下方向の拡大又は縮小のうちの少なくとも1つの前処理を行うデータ前処理部とを有し、
    前記ニューラルネットワークでは、当該ニューラルネットワークのライブラリである画像処理アルゴリズムを利用して、複数の前記画像データの学習を行う
    ことを特徴とするプラント制御調節装置。
  7. 請求項1又は請求項2に記載のプラント制御調節装置において、
    前記学習部は、
    ステップ振幅が異なる複数種類のステップ信号を用いて、複数パターンの前記模擬設定値の時系列データを生成する設定値生成器と、
    前記データセットの前記模擬設定値及び前記模擬計測値の時系列データから、上下を値とし、左右を時間とする画像データを各々生成して保存するデータセット保存部と、
    前記ニューラルネットワークで学習する前に、各々の前記画像データに対して、上下の位置シフト、左右の位置シフト及び上下反転のうちの少なくとも1つの前処理を行うデータ前処理部とを有し、
    前記ニューラルネットワークでは、当該ニューラルネットワークのライブラリである画像処理アルゴリズムを利用して、複数の前記画像データの学習を行う
    ことを特徴とするプラント制御調節装置。
  8. 請求項1又は請求項2に記載のプラント制御調節装置において、
    前記学習部は、
    前記プラントと前記制御装置を含むシステムが、当該システムの各動作領域で各々線形化された非線形システムである場合、前記動作領域に各々対応する複数種類のステップ信号を用いて、複数パターンの前記模擬設定値の時系列データを生成する設定値生成器と、
    前記データセットの前記模擬設定値及び前記模擬計測値の時系列データから、上下を値とし、左右を時間とする画像データを各々生成して保存するデータセット保存部と、
    前記ニューラルネットワークで学習する前に、各々の前記画像データに対して、左右の位置シフト及び上下方向の拡大又は縮小のうちの少なくとも1つの前処理を行うデータ前処理部とを有し、
    前記ニューラルネットワークでは、当該ニューラルネットワークのライブラリである画像処理アルゴリズムを利用して、複数の前記画像データの学習を行う
    ことを特徴とするプラント制御調節装置。
  9. 請求項3から請求項8のいずれか1つに記載のプラント制御調節装置において、
    前記設定値生成器は、前記ステップ信号に代えて、正弦波を用いる
    ことを特徴とするプラント制御調節装置。
  10. 請求項3から請求項8のいずれか1つに記載のプラント制御調節装置において、
    前記設定値生成器は、前記ステップ信号に代えて又は前記ステップ信号に加えて、ランプ信号を用いる
    ことを特徴とするプラント制御調節装置。
  11. 前記設定値生成器は、請求項3から請求項8のいずれか1つに記載のプラント制御調節装置における前記ステップ信号のステップ時間を固定する、又は、請求項9に記載のプラント制御調節装置における前記正弦波の位相を固定する、又は、請求項10に記載のプラント制御調節装置における前記ランプ信号のランプ時間を固定する
    ことを特徴とするプラント制御調節装置。
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