JP2020112229A - 歯車及び歯車の製造方法 - Google Patents

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信也 長坂
Shinya Nagasaka
信也 長坂
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Abstract

【課題】疲労寿命を向上した歯車を提供する。【解決手段】歯車10は、ガスバリア被膜20がコーティングされたコーティング領域Cと、ガスバリア被膜20がコーティングされていない非コーティング領域Nと、を有する。歯車10においては、歯元R部10fがコーティング領域Cであり、歯面10cにおける非コーティング領域Nの占める面積が、歯面10cにおけるコーティング領域Cの占める面積よりも少ない。【選択図】図2

Description

本発明は、歯車に関する。
歯車の歯元疲労強度を向上させる方法として、高強度材料の適用、浸炭等の表面処理、ショットピーニングなどが知られており、例えば、特許文献1では、浸炭、ショットピーニング等について言及されている。
特開2002−166366号公報
ところで、一般に、歯車の疲労亀裂の進展を助長する要因の一つとして酸素の存在について知られており、低酸素濃度の環境下においては疲労寿命が向上することが知られている。
本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたもので、本発明は、酸素の影響を低減することにより、疲労寿命を向上した歯車を提供することを目的とする。
本発明のある態様によれば、歯車は、ガスバリア被膜がコーティングされたコーティング領域と、ガスバリア被膜がコーティングされていない非コーティング領域と、を有し、歯元R部がコーティング領域であり、歯面における非コーティング領域の占める面積が、歯面における前記コーティング領域の占める面積よりも少ないことを特徴とする。
この態様によれば、歯車の疲労寿命が向上する。
本発明の実施形態に係る歯車の外観図である。 本発明の実施形態に係る要部の拡大図である。 歯元R部に亀裂が生じた状態を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態の歯車10を示している。歯車10は、例えば、平歯車である。歯車10は、例えば、自動変速機を構成する部品として用いられる。
図1に示す歯車10は、中心に貫通孔10cを有する円板状の本体部10aと、本体部10aの外周に、所定のピッチを設けて形成される複数の歯10bと、を有する。歯車10は、例えば、機械構造用炭素鋼鋼材(SC鋼、SCR鋼、SCM鋼、SNC鋼、SNCM鋼など)によって形成される。なお、歯車10の材質は、用途に合わせて適宜選択すればよく、他の鉄系合金、アルミニウム系合金、銅系合金などの他の合金、金属であってもよい。
図2に示すように、歯車10は、ガスバリア被膜20がコーティングされたコーティング領域Cと、ガスバリア被膜20がコーティングされていない非コーティング領域Nと、を有する。
ガスバリア被膜20は、酸素透過性の低い樹脂(例えば、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール)、金属(例えば、アルミニウム、ステンレス)、セラミックス、DLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)などによって形成される。
ガスバリア被膜20は、少なくとも歯面10cと歯底面10eとをつなぐ曲面である歯元R部10fに形成される。つまり、本実施形態では、コーティング領域Cには歯元R部10fが含まれる。
ガスバリア被膜20は、歯面10c、より具体的ンは歯面10cにおける歯当たり領域には形成されない。歯面10cは、相手側の歯と接触するため、ガスバリア被膜20が削られ、コンタミネーションとなって装置の動作に悪影響を与えるおそれがある。そこで、歯面10cの歯当りの箇所(歯当り領域)全域を露出させ非コーティング領域Nとすることにより、コンタミネーションの発生を最小限に抑えることができる。
また、本実施形態においては、ガスバリア被膜20は、歯先10dにも形成されない。歯先10dにガスバリア被膜20を形成しようとすると、製造工程上、歯面10cにまで被膜がはみ出てしまう場合が有りえる。このため、歯先10dは非コーティング領域Nとして露出させる。
ガスバリア被膜20は、局所的にコーティングすることによって形成する。コーティングの具体的な手法としては、塗布、蒸着、溶射、メッキ、CVDなどである。使用する材料に合わせて、これらの手法から適宜選択する。
歯元R部10fにのみガスバリア被膜20を形成することが困難であれば、歯元R部10fに隣接する歯面10cの一部や歯底面10eにガスバリア被膜20が形成されていてもよい。この場合には、コーティング作業が容易になると共に、作業効率が向上する。ただし、この場合には、歯面10cにおける非コーティング領域Nの占める面積が、歯面10cにおけるコーティング領域Cの占める面積よりも少なくなるように形成することが好ましい。
また、ガスバリア被膜20(コーティング領域C)は、歯車10の全面あるいは一部をコーティングしてから、非コーティング領域Nにおけるコーティングを除去することにより形成してもよい。
次に、ガスバリア被膜20を備えることによる効果について説明する。
歯車10における疲労亀裂は、歯元R部10fにおける法線方向から生じることが多い(図3参照)。このため、少なくとも疲労亀裂の発生しやすい歯元R部10fをガスバリア被膜20でコーティングすることにより、酸素の浸入を抑制して亀裂発生の確率を低減することができる。
ガスバリア被膜20は酸素の浸入を防止する機能が重要であり、その強度は問われない。このため、歯面10cに形成されたガスバリア被膜20は、対向する歯車の歯によって削られてしまうおそれがある。そこで、歯面10cにおけるガスバリア被膜20が形成されない非コーティング領域Nの面積を増やすことにより、言い換えると、歯面10cにおけるコーティング領域Cの面積を減らすことにより、コンタミネーションの発生を抑制することができる。つまり、歯面10cにおいては、露出面積を増やすことが好ましい。
このように、疲労亀裂の生じやすい歯元R部10fをコーティング領域Cとし、それ以外の部分を非コーティングN領域とすることにより、酸素の浸入による亀裂発生の抑制とコンタミネーションの発生の抑制とを両立することができる。
以上のように構成された本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
歯車10は、ガスバリア被膜20がコーティングされたコーティング領域Cと、ガスバリア被膜20がコーティングされていない非コーティング領域Nと、を有する。歯車10においては、歯元R部10fがコーティング領域Cであり、歯面10cにおける非コーティング領域Nの占める面積が、歯面10cにおけるコーティング領域Cの占める面積よりも少ない。
疲労亀裂の生じやすい歯元R部10fをコーティング領域Cとし、それ以外の部分を非コーティング領域とし、さらに、歯面10cにおける非コーティング領域Nの占める面積が、歯面10cにおけるコーティング領域Cの占める面積よりも少なくなるように形成することするで、酸素の浸入による亀裂発生の抑制とコンタミネーションの発生の抑制とを両立することができる(請求項1、4に対応する効果)。
また、歯車10においては、歯面10cにおける歯当り領域の全域を非コーティング領域Nとする。
相手側の歯と接触する歯当りの箇所(歯面10c)全域を非コーティング領域Nとすることにより、コンタミネーションを最小限に抑えることができる(請求項2に対応する効果)。
歯車10においては、歯先10dを非コーティング領域Nとする。
歯先10dに被膜をつけようとすると、製造工程上、歯面10cにまで被膜がはみ出てしまう場合が有りえる。そこで、歯先10dを非コーティング領域Nとすることにより、歯面10cにまでガスバリア被膜20が形成されることを防止できる(請求項3に対応する効果)。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したものに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
なお、上記実施形態では、歯車10の材質として、機械構造用炭素鋼鋼材を例に説明したが、酸素が疲労寿命に影響を与える材質であれば、どのようなものであってもよい。
10 歯車
10a 歯
10c 歯面
10d 歯先
20 ガスバリア被膜
C コーティング領域
N 非コーティング領域

Claims (4)

  1. ガスバリア被膜がコーティングされたコーティング領域と、
    前記ガスバリア被膜がコーティングされていない非コーティング領域と、を有し、
    歯元R部が前記コーティング領域であり、
    歯面における前記非コーティング領域の占める面積が、前記歯面における前記コーティング領域の占める面積よりも少ないことを特徴とする歯車。
  2. 請求項1に記載された歯車において、
    前記歯面における歯当り領域の全域を前記非コーティング領域とすることを特徴とする歯車。
  3. 請求項1又は請求項2に記載された歯車において、
    歯先を前記非コーティング領域とすることを特徴とする歯車。
  4. ガスバリア被膜がコーティングされたコーティング領域と、
    前記ガスバリア被膜がコーティングされていない非コーティング領域と、を有する歯車の製造方法であって、
    歯面における前記非コーティング領域の占める面積が、前記歯面における前記コーティング領域の占める面積よりも少なくなるように、歯元R部を含む領域に局所的に前記コーティング領域を形成することを特徴とする歯車の製造方法。
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