JP2020109368A - 蓄電池充放電検査方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の蓄電池の充放電検査を効率的または低コストで実現できる技術を提供する。【解決手段】蓄電池充放電検査方法は、作業者の作業に基づいて、検査装置に対し、検査対象の蓄電池として1個以上の蓄電池が設置および電気的に接続された状態にするステップ(S3等)と、検査装置が、検査対象の蓄電池に対する総電圧制御による充電および放電の制御を実行し、各蓄電池の時系列上の電圧値を含む測定データを取得するステップ(S5等)と、測定データに基づいて、各蓄電池の内部抵抗値を演算して第1結果として得るステップ(S6等)と、複数個の蓄電池の直列接続の場合に、第1結果の各蓄電池の内部抵抗値を、各蓄電池の電圧の違いを考慮した補正を行って第2結果として得るステップ(S7)と、第2結果から各蓄電池の充放電検査の結果を判定して結果を出力するステップ(S8)とを有する。【選択図】図4
Description
本発明は、蓄電池の充放電検査のための技術に関する。
リチウムイオン電池等の蓄電池製品の製造や保守等のタイミングでは、蓄電池の充放電検査が行われる。この検査の結果、その蓄電池が良品であるか否か等の状態が判定される。充放電検査とは、例えば、対象の蓄電池を一定電圧で充電し、その後、一定電流で放電し、それらの期間での電圧値や電流値を測定し、それらの測定値に基づいてその蓄電池の内部抵抗値等を演算するものである。
蓄電池の充放電検査に係わる先行技術例として、特開平5−74492号公報(特許文献1)、特開平11−14719号公報(特許文献2)が挙げられる。特許文献1には、電池の検査方法として、非水二次電池の検査に際して、検査機を効率的に使用することにより、検査のコストを低減する旨や、高価な検査機の使用台数を低減できる旨が記載されている。また、特許文献1には、この検査方法で、少なくとも2つ以上の電池を、並列に接続後、一定電圧に保持して充電し、次に直列に接続後、一定電流で一定時間放電し、その後、個々の電池毎に一定電流で一定電圧まで放電するといった旨が記載されている。
特許文献2には、リチウムイオン二次電池の検査方法等として、既使用の二次電池の寿命を迅速に判定する旨や、満充電することなく迅速に判定する旨が記載されている。特許文献2には、この検査方法で、リチウムイオン二次電池を、所定の時間または時点まで充電した後、放電を開始し、所定時間放電後における端子電圧を測定し、その端子電圧と、基準となる放電特性曲線における所定時間経過時の電圧値との差に基づき、寿命を算定するといった旨が記載されている。特許文献2の図1には、検査装置の構成例が示されている。この構成例では、1個の電池の正負の電極に対し1台の検査装置が接続されている。
従来技術例の蓄電池充放電検査方法および装置では、作業者は、検査対象の複数の蓄電池がある場合に、それらのうち1個の蓄電池毎に、その蓄電池を1台の検査装置に対し電気的に接続した状態とし、その状態で充放電検査を行う。多数の蓄電池を検査しなければならない場合、作業者の検査作業の手間が大きく、時間が長くかかり、効率の点で課題がある。また、複数台の検査装置を用意すれば、それらを同時に使用することで、複数個の蓄電池の検査を同時並列で行うことが可能であるが、コストが高くなる。また、検査対象となる蓄電池(例えば蓄電池パック)には、標準電圧等が異なる複数の種類の蓄電池が存在する。蓄電池パックは、複数の単電池(セル)を内蔵したものである。従来、複数の種類の蓄電池の充放電検査を行う場合には、電池種類毎に異なる検査装置を用意する必要があり、効率やコスト等の点で課題がある。
本発明の目的は、複数の蓄電池の充放電検査を効率的にまたは低コストで実現できる技術を提供することである。
本発明のうち代表的な実施の形態は、以下に示す構成を有する。一実施の形態の蓄電池充放電検査方法は、検査装置を用いて蓄電池の充放電検査を行う蓄電池充放電検査方法であって、作業者の作業に基づいて、前記検査装置に対し、装置上限電圧以内の条件で、検査対象の蓄電池として1個以上の蓄電池が設置および電気的に接続された状態にし、複数個の蓄電池の場合には前記複数個の蓄電池が直列接続された状態にする第1ステップと、前記検査装置が、前記検査対象の蓄電池に対する総電圧制御による充電および放電の制御を実行し、各蓄電池の時系列上の電圧値を含む測定データを取得する第2ステップと、前記検査装置が、前記測定データに基づいて、前記検査対象の蓄電池の各蓄電池の内部抵抗値を演算して第1結果として得る第3ステップと、前記検査装置が、前記複数個の蓄電池の直列接続の場合には、前記第1結果の各蓄電池の内部抵抗値を、前記各蓄電池の電圧の違いを考慮した補正を行って第2結果として得る第4ステップと、前記検査装置が、前記第2結果を、閾値を含む条件と照合することで、前記各蓄電池の充放電検査の結果を判定して前記結果を出力する第5ステップと、を有する。
本発明のうち代表的な実施の形態によれば、複数の蓄電池の充放電検査を効率的にまたは低コストで実現できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、全図面において同一部には原則として同一符号を付し、繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態)
図1〜図7を用いて、本発明の実施の形態の蓄電池充放電検査方法および装置について説明する。実施の形態の蓄電池充放電検査方法は、実施の形態の蓄電池充放電検査装置を用いて実行されるステップを有する方法である。実施の形態の蓄電池充放電検査装置は、実施の形態の蓄電池充放電検査方法に従った充放電検査を行う機能および対応する充放電検査作業を支援する機能を有する装置またはシステムである。
図1〜図7を用いて、本発明の実施の形態の蓄電池充放電検査方法および装置について説明する。実施の形態の蓄電池充放電検査方法は、実施の形態の蓄電池充放電検査装置を用いて実行されるステップを有する方法である。実施の形態の蓄電池充放電検査装置は、実施の形態の蓄電池充放電検査方法に従った充放電検査を行う機能および対応する充放電検査作業を支援する機能を有する装置またはシステムである。
[蓄電池充放電検査装置]
図1は、実施の形態の蓄電池充放電検査装置の構成を示す。図1は、装置外観に関する模式図を示す。図1は、検査対象の蓄電池1を含むシステム全体を蓄電池充放電検査装置として示す。この蓄電池充放電検査装置は、検査台2と、充放電制御装置3と、計算機10と、IDリーダ4とを有し、それらが電線や通信線を通じて接続されている。検査作業を行う作業者であるユーザは、検査台2やIDリーダ4や計算機10等を操作する。IDリーダ4は、検査対象の各蓄電池1の識別情報(ID)等を読み取るための機器であり、例えば2次元コードリーダである。
図1は、実施の形態の蓄電池充放電検査装置の構成を示す。図1は、装置外観に関する模式図を示す。図1は、検査対象の蓄電池1を含むシステム全体を蓄電池充放電検査装置として示す。この蓄電池充放電検査装置は、検査台2と、充放電制御装置3と、計算機10と、IDリーダ4とを有し、それらが電線や通信線を通じて接続されている。検査作業を行う作業者であるユーザは、検査台2やIDリーダ4や計算機10等を操作する。IDリーダ4は、検査対象の各蓄電池1の識別情報(ID)等を読み取るための機器であり、例えば2次元コードリーダである。
検査台2は、蓄電池ホルダーであり、作業者の作業に基づいて、検査対象である1つ以上の蓄電池1が設置され、その蓄電池1を保持する。検査台2は、サイズが異なる複数の種類の蓄電池1を設置できる構成を有する。図1の例では、検査台2の上面に、3個の蓄電池1が設置および保持されている。検査台2は、本例では、概略的に平板形状を有し、蓄電池1の保持がしやすいように、平板の外周にフレームの部分を有する。なお、図1は、フレーム内の凹部領域を破線で図示している。また、本例では、検査台2には、作業者の作業がしやすいように、Y方向にある2辺に、取っ手91が設けられている。作業者は、この取っ手91を持つことで、検査台2を移動させることができる。
検査台2に複数の蓄電池1が設置される場合には、それらの複数の蓄電池1は、電線50(ハーネスともいう)を通じて直列接続される。直列接続される隣接する2つの蓄電池1は、一方の蓄電池1の負極端子(−)と他方の蓄電池1の正極端子(+)との間が電線50で接続される。直列接続される複数(例えば3個)の蓄電池1の全体では、一方の蓄電池1の正極端子と他方の蓄電池1の負極端子との間が、検査用電線51(正側を実線、負側を破線で示す)を通じて、コネクタ61に対し接続される。電線50および検査用電線51には電流が流れる。コネクタ61は、電線53を通じて、充放電制御装置3(特に電流用端子)に接続される。
直列接続される個別の蓄電池1は、それぞれ、正極端子および負極端子が、検査用電線52(正側を実線、負側を破線で示す)を通じて、コネクタ62に対し接続される。検査用電線52は、電圧測定用の電線である。コネクタ62は、検査用電線54を通じて、充放電制御装置3(特に電圧用端子)に接続される。
充放電制御装置3は、計算機10と接続されている。充放電制御装置3は、公知技術で構成できる。充放電制御装置3は、電圧検出器や電流検出器を内蔵しており、それらに接続されている蓄電池1の電圧や電流を測定可能である。充放電制御装置3は、検査対象の蓄電池1に対する充放電検査の際には、充放電条件に従って充放電制御を行う。
計算機10は、充放電検査の際のデータ測定処理や演算処理等を行う装置であり、公知のPCやLSI基板等で構成できる。また、計算機10は、ユーザの検査作業を支援する装置であり、グラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)となる画面を提供する。ユーザは、計算機10のGUIの画面に対し、検査のための設定を行い、画面に表示される検査結果等を確認することができる。
なお、変形例としては、検査台2のフレーム付近に、電線や電線の接続のための端子やコネクタ等を、整理し集約して設けた構成としてもよい。また、変形例としては、検査台2のフレーム付近にLED等の表示器を設け、その表示器で蓄電池1の接続状態や検査状態等を表す表示を行わせてもよい。
[蓄電池]
検査対象の蓄電池1は、例えばリチウムイオン電池パックが挙げられるが、これに限らず、各種の蓄電池が適用可能である。蓄電池1を電池パックと記載する場合がある。1個の蓄電池1である電池パック内には、複数の単電池(セルとも呼ばれる)が内蔵されている。1個の電池パック内における複数のセルの接続は、電池種類に応じて、直列接続や並列接続を含む。一般的に、蓄電池(二次電池)の検査工程では、内部抵抗値の測定項目を含む。
検査対象の蓄電池1は、例えばリチウムイオン電池パックが挙げられるが、これに限らず、各種の蓄電池が適用可能である。蓄電池1を電池パックと記載する場合がある。1個の蓄電池1である電池パック内には、複数の単電池(セルとも呼ばれる)が内蔵されている。1個の電池パック内における複数のセルの接続は、電池種類に応じて、直列接続や並列接続を含む。一般的に、蓄電池(二次電池)の検査工程では、内部抵抗値の測定項目を含む。
蓄電池1の標準電圧Vsの例としては、電池種類に応じて、25.2V、30V、100V等が挙げられる。本例では、蓄電池充放電検査装置は、検査対象となる第1種類の蓄電池1として、標準電圧Vsが25.2Vのリチウムイオン電池パックを扱う。同様に、同じ1台の蓄電池充放電検査装置は、第2種類として例えば標準電圧Vsが30Vの電池パックや、第3種類として例えば標準電圧Vsが100Vの電池パックを扱うことができる。これらの各種の蓄電池1は、蓄電池充放電検査装置の装置上限電圧Vmax(例えば250V)以下である範囲内で、1回の検査作業で検査台2に複数個が接続可能である。例えば、検査作業の効率を考慮して、検査台2に、第1種類の蓄電池1を、直列接続数N=3として接続できる。この場合、1回の検査での充放電制御時の総電圧は、25.2V×3=75.6Vとなる。
[蓄電池接続例]
図2は、検査台2における蓄電池1の接続例を示す。図2は、検査台2の上面(X−Y面)の平面視での模式図を示す。検査台2の上面のY方向に、複数の蓄電池1が並列で設置可能である。本例では、第1種類の3個の蓄電池1として蓄電池B1,B2,B3が設置されている。検査台2における最大の直列接続数をMとし、本例ではM=5である。検査台2における検査時の実際の直列接続数をNとし、本例ではN=3である。これらの数(M,N)は、この例に限定されない。
図2は、検査台2における蓄電池1の接続例を示す。図2は、検査台2の上面(X−Y面)の平面視での模式図を示す。検査台2の上面のY方向に、複数の蓄電池1が並列で設置可能である。本例では、第1種類の3個の蓄電池1として蓄電池B1,B2,B3が設置されている。検査台2における最大の直列接続数をMとし、本例ではM=5である。検査台2における検査時の実際の直列接続数をNとし、本例ではN=3である。これらの数(M,N)は、この例に限定されない。
本例では、検査台2の上面の領域には、作業がしやすいように、予め位置L1〜L5および各位置に対応する各領域が設けられている。各位置の領域に、1個の蓄電池1が設置可能である。蓄電池1の種類に応じて外形のサイズが異なる場合があるが、そのうちの最大のサイズを考慮して、検査台2の上面のサイズや領域が設計されている。なお、検査台2の上面に、位置や領域の情報が記載されていてもよい。
検査台2の上面の複数の位置および領域は、使用に関する順序が規定されている。例えば、位置L1,……,L5の順序である。作業者は、基本的にはその順序に従って位置および領域を使用する。例えば、作業者は、検査台2の上面に3個の蓄電池1を設置する場合、位置L1〜L5のうち任意の3箇所を選択して順次に使用する。本例では、位置L1,L3,L5が選択されている。これに限らず、例えば位置L1,L2,L3等の選択も可能である。選択された3箇所の位置および領域は、順序関係を持ち、その順序に従って、検査上の識別番号も付与される。例えば、識別番号を(1)〜(3)として、(1)位置L1の蓄電池B1、(2)位置L3の蓄電池B2、(3)位置L5の蓄電池B3となる。
この蓄電池充放電検査装置は、装置上限電圧Vmaxを有する。この装置上限電圧Vmaxは、蓄電池1の直列接続による総電圧に関して最大限に許容できる電圧である。一例では、この装置上限電圧Vmaxは250Vである。この装置上限電圧Vmax(例えば250V)は、検査対象の蓄電池1群が搭載される電源装置製品の電圧(例えば250V、200V、150V等がある)を想定して設計されている。
検査台2において設置および接続される1つ以上の蓄電池1は、この装置上限電圧Vmax以内の合計電圧となる条件で接続可能である。検査台2の上面に、ある種類の蓄電池1を、1個接続、または複数個の直列接続した状態で、それらの蓄電池1の合計電圧が装置上限電圧Vmax以内であれば、充放電検査が可能である。
この蓄電池充放電検査装置は、検査対象となる複数の種類の蓄電池1における各蓄電池1の標準電圧やサイズ等の構成に合わせて、検査台2の装置上限電圧Vmaxやサイズ等を含む規格が設計されている。この蓄電池充放電検査装置は、各直列接続数Nを含む接続のパターンに対応可能なように、その規格が設計されている。この蓄電池充放電検査装置は、所定の最大の直列接続数Mおよび装置上限電圧Vmaxの範囲内で、1個または複数の蓄電池1に関する同時の充放電検査が可能なように、その規格が設計されている。
例えば、ある第1種類の蓄電池1の検査の場合に、装置上限電圧Vmax以下で、標準電圧Vsaを持つ最大Na個の蓄電池1が直列接続できる(Vsa×Na≦Vmax)。また、別の第2種類の蓄電池の検査の場合には、装置上限電圧Vmax以下で、標準電圧Vsbを持つ最大Nb個の蓄電池が直列接続できる(Vsb×Nb≦Vmax)。このように、各種類の蓄電池1の接続の状態(対応するパターン)に応じて、複数の蓄電池1の直列接続の状態での同時の充放電検査が可能である。よって、実施の形態の方法および装置によれば、多数の蓄電池1の充放電検査の作業を、効率的に実現でき、検査に要する時間も短縮できる。
[蓄電池充放電検査装置]
図3は、実施の形態の蓄電池充放電検査装置の機能ブロック等の構成を示す。蓄電池充放電検査装置は、検査台2の複数(図3では最大数M個)の蓄電池1に対し、充放電制御装置3が接続されている。充放電制御装置3は、複数(M個)の電圧検出器301、1つの電流検出器302、1つの電圧検出器303、および制御電源部304を含む。各々の電圧検出器301は、個別の1つの蓄電池1の正極端子と負極端子とに接続される。1つの電流検出器302は、直列接続される複数の蓄電池1の全体で、正極端子と負極端子との間に接続され、その全体に関する電流(全体電流と記載する場合がある)を検出する。1つの電圧検出器303は、直列接続される複数の蓄電池1の全体で、正極端子と負極端子とに接続され、その全体に関する電圧(総電圧または全体電圧と記載する場合がある)を検出する。複数の電圧検出器301、電流検出器302、および電圧検出器303は、それぞれ、電線を通じて、計算機10の信号入力部350と接続されている。
図3は、実施の形態の蓄電池充放電検査装置の機能ブロック等の構成を示す。蓄電池充放電検査装置は、検査台2の複数(図3では最大数M個)の蓄電池1に対し、充放電制御装置3が接続されている。充放電制御装置3は、複数(M個)の電圧検出器301、1つの電流検出器302、1つの電圧検出器303、および制御電源部304を含む。各々の電圧検出器301は、個別の1つの蓄電池1の正極端子と負極端子とに接続される。1つの電流検出器302は、直列接続される複数の蓄電池1の全体で、正極端子と負極端子との間に接続され、その全体に関する電流(全体電流と記載する場合がある)を検出する。1つの電圧検出器303は、直列接続される複数の蓄電池1の全体で、正極端子と負極端子とに接続され、その全体に関する電圧(総電圧または全体電圧と記載する場合がある)を検出する。複数の電圧検出器301、電流検出器302、および電圧検出器303は、それぞれ、電線を通じて、計算機10の信号入力部350と接続されている。
制御電源部304は、直列接続される複数の蓄電池1の全体で、正極端子と負極端子との間に接続されている。また、制御電源部304は、計算機10の処理部310と接続されている。制御電源部304は、ICチップ等で構成できる。制御電源部304は、検査時、処理部310からの指示や制御情報に従って、複数の蓄電池1に対する、総電圧制御での充放電制御を制御する。この制御情報は、充放電条件72に対応した制御情報である。
計算機10は、処理部310、記憶部320、出力部330、入力部340、信号入力部350等を有する。処理部310は、CPU,ROM,RAM等で構成され、プロセッサによるソフトウェアプログラム処理によって、充放電検査の制御処理を行う部分である。処理部310は、より詳しい機能ブロックとしては、データ測定部101、演算処理部102、演算結果補正部103、検査判定部104を含む。
記憶部320は、不揮発性メモリ等で構成され、充放電検査に係わる各種のデータや情報を記憶する。記憶部320には、補正テーブル71、充放電条件72、測定データ73、検査結果74等が記憶される。
出力部330は、充放電検査に係わる情報を出力する。出力部330は、画面出力部331、および印刷出力部332を含む。画面出力部331は、検査結果74等の情報を含むGUIの画面を構成し、図示しない表示装置のスクリーンに表示させる処理を行う。印刷出力部332は、検査結果74等の情報を含む所定の形式の用紙データを構成し、図示しないプリンタに対し印刷出力させる処理を行う。入力部340は、ハードウェアボタン、キーボード、マウス、またはタッチパネル等を用いて、ユーザの入力操作を受け付ける部分である。計算機10は、その他、図示しない通信インタフェース装置等を備える。計算機10は、通信処理を通じて、外部の機器にデータを送信してもよいし、外部の機器からデータを取得してもよい。
信号入力部350は、充放電制御装置3の電圧検出器301、電流検出器302および電圧検出器303からの各信号(例えばアナログ信号またはデジタル信号)を入力して、測定データを取得する。信号入力部350には、アナログデジタル変換器等を有してもよい。充放電制御装置3内に信号入力部350に対応する機能が実装されていてもよい。
データ測定部101は、信号入力部350を通じて、測定データを取得する。測定データは、検査台2に直列接続される複数の蓄電池1における個別の蓄電池1および全体に関する、測定期間の時系列上の電圧値や電流値を含むデータ(言い換えるとログデータ)である。データ測定部101は、対応する測定データ73を記憶部320に保存する。
演算処理部102は、測定データ73に基づいて、内部抵抗値(DCR:直流内部抵抗)に関する演算処理を行う。一般に、内部抵抗は、直流成分と交流成分とに分けられる。演算処理部102は、演算結果の内部抵抗値のデータを、検査結果74の一部として、記憶部320に保存する。
演算結果補正部103は、直列接続での検査の場合に、演算結果の内部抵抗値を補正処理し、補正後の結果の内部抵抗値のデータを得る。この補正処理は、後述するが、複数の蓄電池1の電圧のばらつき(標準電圧Vsと個別の電圧との差)を考慮して、そのばらつきを補正した正確な内部抵抗値を得るための処理である。この際、演算結果補正部103は、補正テーブル71の補正係数を用いて補正処理を行う。演算結果補正部103は、補正後の結果の内部抵抗値のデータを、検査結果74の一部として、記憶部320に保存する。
検査判定部104は、補正後の結果の内部抵抗値を、所定の条件と照合して、充放電検査に関する合否判定を行う。検査判定部104は、合否判定結果を含む検査結果74を、記憶部320に保存する。合否判定は、良品(合格)か否(不合格)かの判定である。
また、処理部310は、予め、ユーザの操作に基づいて、記憶部320に、充放電条件72を設定しておく。この充放電条件72の設定は、蓄電池充放電検査装置のデフォルト設定としてもよいし、ユーザの操作に基づいて設定変更を可能としてもよい。例えば、予め、検査対象の複数の種類の蓄電池1と、それらの接続の複数のパターンとに対応させて、複数の充放電条件72が設定される。各充放電条件72は、検査台2にある種類の蓄電池1をある接続数で接続するパターンに対応した条件である。充放電条件72は、充放電検査時に対象の蓄電池1に対する充電、放電、および休止等を制御する際の、電圧、電流、時間等のパラメータで規定される条件である。接続のパターン毎に適切な充放電条件が存在する。
また、計算機10の処理部310は、蓄電池1が検査台2に接続された際には、作業者の操作に基づいて、IDリーダ4を通じて、その蓄電池1のラベルから、IDを含む蓄電池情報を読み取り、測定データ等と関連付けるようにして、記憶部320内に格納する。
[蓄電池充放電検査作業]
実施の形態の蓄電池充放電検査方法における充放電検査時の検査作業の概要は以下の通りである。例えば、電池パック製品の製造時における出荷前の1つの工程として、充放電検査工程が設けられている。この工程で、図1のユーザである作業者は、検査室内で、対象の複数の蓄電池1に関する、充放電検査の検査作業を行う。なお、製品出荷後、保守の際に充放電検査を同様に行うことも可能である。この充放電検査工程で、本例では、対象の複数の蓄電池1として、第1種類の100個のリチウムイオン電池パックがあるとする。
実施の形態の蓄電池充放電検査方法における充放電検査時の検査作業の概要は以下の通りである。例えば、電池パック製品の製造時における出荷前の1つの工程として、充放電検査工程が設けられている。この工程で、図1のユーザである作業者は、検査室内で、対象の複数の蓄電池1に関する、充放電検査の検査作業を行う。なお、製品出荷後、保守の際に充放電検査を同様に行うことも可能である。この充放電検査工程で、本例では、対象の複数の蓄電池1として、第1種類の100個のリチウムイオン電池パックがあるとする。
最初、検査台2は、恒温槽の外側で、作業台上に配置されている。恒温槽は、充放電検査時に蓄電池1の温度を概ね一定に制御するための機構である。恒温槽には内部と外部とで検査台2の出し入れが可能なように出入り口が設けられている。作業者は、検査台2の上面に、検査対象の1つ以上の蓄電池1を設置する。本例では、効率を優先して、1回につき3個の蓄電池1を1セットとして検査を行い、順次に複数回、同様の検査作業を繰り返すものとする。なお、検査台2に1個の蓄電池1のみが設置および接続される場合もある。
作業者は、1回の作業の際には、図2の例のように、検査台2の上面に、3個の蓄電池1を設置する。この際、作業者は、各位置に設置された蓄電池1毎に、ラベルをIDリーダ4で読み取らせる。これにより、位置毎に対応付けられた蓄電池1毎の蓄電池情報が計算機10に取得される。なお、製造時、各蓄電池パックには、予め、ID(蓄電池ID)を含む蓄電池情報がコード化されたラベルが付与されている。例えば、蓄電池パックの筐体外面に、QRコード(登録商標)のラベルが貼り付けられている。IDリーダ4は例えばQRコードリーダである。これにより、計算機10は、検査台2の位置毎に、設置された蓄電池1を把握し、検査結果等を対応付けることができる。
作業者は、検査台2上の3個の蓄電池1(B1〜B3)を直列接続する。その際、図2のように、作業者は、3個の蓄電池1間を電線50で接続する。また、作業者は、3個の蓄電池1の個別および全体を、検査用電線51を通じてコネクタ61に接続し、検査用電線52を通じてコネクタ62に接続する。その後、作業者は、作業台上の、蓄電池1を保持した状態の検査台2を、前述の取っ手91を持って、水平方向にスライド移動させることで、恒温槽の内部に入れる。
一方、充放電制御装置3および計算機10は、各コネクタや検査用電線を通じて蓄電池1が電気的に接続された状態を把握する。計算機10は、その把握に基づいて、検査台2の蓄電池1の状態が正しいかどうかを自動的にチェック、判定する。この自動判定の結果が肯定(OK)である場合、充放電検査が可能であることを意味する。計算機10は、検査台2が恒温槽内にある状態で、自動判定の結果が肯定の場合、そのまま自動的に、充放電検査を開始させることができる。なお、これに限らず、作業者が蓄電池充放電検査装置の計算機10に検査開始指示を入力することで充放電検査を開始させることもできる。
計算機10は、検査開始後、充放電制御装置3を制御して、複数(3個)の蓄電池1に対する充放電制御を実行させる。その充放電制御の期間中、計算機10は、測定データ73を取得し、内部抵抗値を演算し、その演算結果を必要(すなわち直列接続の場合)に応じて補正し、検査結果74を作成して出力する。
作業者は、計算機10の画面で検査結果74を確認する。作業者は、恒温槽から外側に検査台2を出す。作業者は、検査台2の検査済みの蓄電池1を、電気的非接続状態にし、検査台2から取り出す。作業者は、検査結果がNG(不合格)の蓄電池1がある場合には、その蓄電池1を、検査結果がOK(合格)の蓄電池1とは区別して取り除く。
上記のようにして、ある回での蓄電池1の充放電検査が終了した後、同様に、次の回の検査が可能である。すなわち、作業者は、検査台2に、次の対象の蓄電池1を設置し、上記と同様に検査作業を行う。例えば、3個の蓄電池1毎に33回の作業を繰り返した場合、最後の回(34回)では、残った1個の蓄電池1を対象として検査が行われる。100個の蓄電池1の検査を、3×33+1=100から、34回で実現できる。同様に、各回の検査作業は、2個、4個、または5個等の直列接続での検査も可能である。1回で2個ずつ検査を行う場合、2×50=100から、50回で実現できる。1回で4個ずつ検査を行う場合、4×25=100から、25回で実現できる。1回で5個ずつ検査を行う場合、5×20=100から、20回で実現できる。1回の直列接続数Nは、例えば1〜5個の範囲内で、作業者が作業しやすい数を選択可能である。また、別の第2種類の複数の蓄電池1の検査作業を行う場合にも、同じ蓄電池充放電検査装置を用いて同様に実現可能である。
従来技術例の蓄電池充放電検査方法および装置の場合には、例えば2種類の多数の蓄電池1の充放電検査を行う場合、2種類の蓄電池充放電検査装置を用意する必要がある。また、従来の方法および装置の場合、複数の電池パックの直列接続の状態での充放電検査には対応していないので、検査作業の回数が多数必要であり、時間も長くかかる。一方、実施の形態の蓄電池充放電検査方法および装置の場合には、1台の蓄電池充放電検査装置で対応でき、検査作業の回数が少なくて済み、時間も短縮できる。
[蓄電池充放電検査方法]
図4は、実施の形態の蓄電池充放電検査方法のフローを示す。このフローは、ユーザの作業手順および計算機10の処理手順を含む。図4のフローは、ステップS1〜S8,S13〜S16を有する。以下、ステップの順に説明する。
図4は、実施の形態の蓄電池充放電検査方法のフローを示す。このフローは、ユーザの作業手順および計算機10の処理手順を含む。図4のフローは、ステップS1〜S8,S13〜S16を有する。以下、ステップの順に説明する。
(S1) ステップS1で、作業者は、対象の1個以上の蓄電池1(例えば100個の第1種類の蓄電池パック)について、ある回の検査で、直列接続での充放電検査を行うか否かを確認する。すなわち、作業者は、検査台2に、対象の複数の蓄電池1を直列接続するか、1個の蓄電池1のみを接続するかを確認する。複数の直列接続の場合(S1−Y)にはステップS2へ進み、1個の接続の場合(S1−N)にはステップS13へ進む。検査作業時間短縮を優先する方針の場合、1回の検査作業の際には、複数(例えば3個)の蓄電池1が直列接続で検査台2に設置される。なお、計算機10で、予め、複数回の検査作業における各回の直列接続数N等を設定しておくこともできる。その場合、作業者は、計算機10の画面で回毎に直列接続数N等を確認しながら作業が可能である。
(S13) まず、より簡単な方である、1個の蓄電池1の接続の場合の検査の手順を説明する。ステップS13では、作業者は、検査台2に、対象の1個の蓄電池1を設置し電気的に接続する。すなわち、その1個の蓄電池1は、検査用電線等を通じて、充放電制御装置3および計算機10と接続される。作業者または計算機10は、その1個の蓄電池1の接続状態に対応させた充放電条件72を設定する。
(S14) ステップS14で、計算機10は、接続されている1個の蓄電池1の電池種類が、充放電条件72を満たすかどうか、言い換えると、その時の接続状態が、充放電条件72に照らして正しいかどうかを確認する。充放電条件72を満たさない状態の場合には、不適切なので、ステップS13へ戻り、作業者は接続や設定をやり直す。
(S15) ステップS15で、計算機10は、対象の1個の蓄電池1に対する充放電検査を開始する。すなわち、計算機10は、充放電制御装置3に、充放電条件72に従った充放電制御を実行させながら、時系列上、蓄電池1の電圧値を含む測定データ73を得る。図4では、1個の蓄電池1の測定データをデータD1で示す。
(S16) ステップS16で、計算機10は、測定データ73のデータD1から、演算処理によって、内部抵抗値(DCR)を得る。図4では、1個の蓄電池1の内部抵抗値の演算結果を、結果E1で示す。ステップS16の後、ステップS8へ進む。
(S8) ステップS8で、計算機10は、結果E1について、検査結果の合否判定を行う。計算機10は、結果E1の内部抵抗値を、上下限閾値によって構成される範囲と比較し、その内部抵抗値がその範囲内にある場合には、判定結果をOK(合格)とし、範囲外となる場合には、判定結果をNG(不合格)とする。計算機10は、判定結果を含む検査結果74を記憶および出力する。ステップS8の後、本フローが終了となる。各回の作業毎に、本フローを同様に繰り返しである。まだ対象の蓄電池1が残っている場合には、ステップS1から次の回の検査が同様に行われる。対象の蓄電池1が残っていない場合には検査作業が完了となる。
(S2) 次に、ステップS2〜S8で、複数個の直列接続の場合の検査の手順を説明する。ステップS2で、作業者は、検査台2で直列接続する対象の複数の蓄電池について、その直列接続が、装置上限電圧Vmaxの条件を満たすかどうかを確認する。例えば、1個の蓄電池1の標準電圧Vsが25.2Vである。直列接続数Nが例えば3である。直列接続の総電圧(Vdとする)は、例えば、Vd=Vs×N=25.2V×3=75.6Vである。ステップS2の確認は、例えば、その直列接続の総電圧Vdが、装置上限電圧Vmax以下であるかどうかの確認である。装置上限電圧Vmaxが例えば250Vである。この場合、Vd=75.6Vは、Vmax=250V以下であるので、ステップS2の結果は肯定(Y)となり、直列接続での充放電検査が可能であることを意味する。ステップS2の条件を満たす場合(Y)にはステップS3へ進む。ステップS2の条件を満たさない場合(N)、ステップS1に戻り、作業者は、接続の仕方を見直す。
(S3) ステップS3で、作業者は、対象の複数の蓄電池1を、検査台2に設置し、直列接続をする。この際、作業者は、各蓄電池1のラベルをIDリーダ4で読み取らせる。これにより、計算機1は、検査台2の各位置の各蓄電池1の蓄電池情報を取得する。また、ステップS3で、作業者または計算機10は、対象の蓄電池1の接続状態に対応させた充放電条件72を設定する。計算機10がこの充放電条件72の設定を行う方式の場合、計算機10は、蓄電池1の接続状態の把握に基づいて、自動的に、適用する充放電条件72を選択して設定する。作業者がこの設定を行う方式の場合、作業者は、画面で、適用する充放電条件72を選択して設定する。
(S4) ステップS4で、計算機10は、対象の蓄電池1の電池種類および直列接続数Nが、ステップS3で設定した充放電条件72を満たすかどうかを確認する。充放電条件72を満たす場合(Y)にはステップS5へ進み、満たさない場合(N)にはステップS3へ戻り、作業者は接続や設定を見直す。
(S5) ステップS5で、計算機10(特にデータ測定部101)は、充放電検査の測定を開始させる。すなわち、処理部310は、充放電制御装置3に、総電圧制御による充放電制御の指示や制御情報を与える。充放電制御装置3は、それに従って、直列接続の蓄電池1の全体に対する総電圧制御による充放電制御を実行する。総電圧制御は、直列接続された複数の蓄電池1の全体に対する総電圧Vd(後述の図5の全体電圧Vw)を制御電圧として制御することである。
総電圧制御による充放電制御は、例えば以下の通りである。充放電制御装置3(特に制御電源部304)は、図3や図5の構成に基づいて、対象の直列接続の複数(直列接続数N)の各蓄電池1に対し、第1期間で充電制御を行い、一定期間休止後、次に第2期間で放電制御を行う。充放電制御装置3および計算機1は、これらの期間での各蓄電池1の電圧や電流を測定し、測定データ73として得る。
充放電制御装置3は、まず、第1期間で、直列接続数Nの複数個の蓄電池1に対し、制御電圧として総電圧(図5の全体電圧Vw)を、標準電圧Vs×直列接続数Nとして、充電を行う。この第1期間の各蓄電池1の電圧変化を含む電圧値が、測定データ73の一部として測定される。この第1期間の終了時の各蓄電池1の電圧を、充電終了時電圧Veとする。この充電終了時電圧Veは、ステップS7の補正の際に補正係数を決定するために使用される。
充放電制御装置3は、第2期間では、直列接続数Nの複数の蓄電池1に対し、制御電流として所定の総電流(図5の全体電流Iw)として、放電を行う。本例では、2種類の制御電流が用いられる。充放電制御装置3は、第2期間のうちの前半の期間では、直列接続数Nの複数個の蓄電池1に対し、総電流(全体電流Iw)を、第1電流値=10Aとして、放電を行い、後半の期間では、第2電流値=90Aとして、放電を行う。第2期間での各蓄電池1の電圧変化を含む電圧値が、測定データ73の一部として測定される。この第2期間での各電流値での放電の終了時の電圧(放電終了時電圧)は、ステップS6でDCRを演算するために使用される。
ステップS5の結果、測定データ73として、蓄電池1(B1〜BN)毎に、個別の電圧(図5での個別電圧Vi:VB1〜VBN)の測定値を含むデータ(データD1〜DN)が得られる。この個別電圧Viのデータは、時系列上の電圧値の変化を含むデータである。また、測定データ73として、全体電圧Vwおよび全体電流Iwについても、時系列上の値の変化を含むデータが得られる。
(S6) ステップS6で、計算機10の演算処理部102は、ステップS5の測定データ73(データD1〜DN)を用いて、電圧と電流の関係に基づいて、内部抵抗値(DCR)を演算する。この演算の結果、蓄電池1(B1〜BN)毎に、DCRを含む結果E1〜ENが得られる。
(S7) ステップS7で、計算機10の演算結果補正部103は、ステップS6の結果E1〜ENに対し、補正テーブル71を用いて、補正処理を行う。この補正処理は、蓄電池1の標準電圧Vsと個別電圧Viとの差分(電圧のばらつきに対応する)に基づいて、ステップS6の結果の内部抵抗値を補正する処理である。演算結果補正部103は、この補正処理の際、測定データ73における総電圧制御の際の各蓄電池1の充電終了時電圧Veから、補正テーブル71を参照して、各蓄電池1の補正係数Cを決定する。そして、演算結果補正部103は、各結果E1〜ENの内部抵抗値に対し、対応する各補正係数Cを乗算し、その演算結果を、補正後の結果F1〜FNのデータとする。
(S8) ステップS8で、計算機10の検査判定部104は、ステップS7の補正後の結果F1〜FNのデータを用いて、充放電検査結果の合否判定処理を行う。検査判定部104は、各蓄電池1の結果F1〜FNの内部抵抗値を、合否判定用の上下限閾値による範囲と比較する。検査判定部104は、その比較結果から、蓄電池1毎に、合格(OK)か不合格(NG)かを判定する。検査判定部104は、その判定結果を、検査結果74の一部とし、記憶部320に保存する。検査判定部104は、検査結果74等のデータを、メモリカード等の可搬型の記憶媒体に格納してもよい。
検査判定部104は、画面出力部331と連携し、画面出力部331は、その判定結果を含む検査結果74を、計算機10の表示装置のスクリーンに表示する。あるいは、印刷出力部332は、ユーザの指示または設定に従って、検査結果74を印刷出力してもよい。作業者は、スクリーンまたは用紙で検査結果74等を確認でき、蓄電池1毎に合否を認識できる。なお、その際、作業者は、検査結果74から、個別の蓄電池1を、検査台2の上面での位置および識別番号等によって、誤らずに識別可能である(後述の図7)。また、作業者は、検査結果74等のデータを格納した可搬型の記憶媒体を利用することもできる。
[補正]
図5は、ステップS7の演算結果(DCR)の補正の概念に関する説明図を示す。複数の蓄電池1として直列接続数Nに対応する蓄電池B1〜BNが直列接続された状態であるとする。各蓄電池1の個別電圧をViとし、本例では電圧VB1〜VBNを有する。直列接続の複数の蓄電池1の全体での電圧を全体電圧Vwとする。直列接続の複数の蓄電池1の全体での電流を全体電流Iwとする。1個の蓄電池1の標準電圧をVsとし、例えばVs=25.2Vである。
図5は、ステップS7の演算結果(DCR)の補正の概念に関する説明図を示す。複数の蓄電池1として直列接続数Nに対応する蓄電池B1〜BNが直列接続された状態であるとする。各蓄電池1の個別電圧をViとし、本例では電圧VB1〜VBNを有する。直列接続の複数の蓄電池1の全体での電圧を全体電圧Vwとする。直列接続の複数の蓄電池1の全体での電流を全体電流Iwとする。1個の蓄電池1の標準電圧をVsとし、例えばVs=25.2Vである。
総電圧制御による充放電制御の充電の際、制御電圧は、全体電圧Vw=標準電圧Vs×直列接続数Nによって制御される。また、充放電制御の放電の際、制御電流(全体電流Iw)としては、1つ以上の電流値、例えば10A,90Aの2種類の電流値によって制御される。
ここで、直列接続される複数の蓄電池1における個別の蓄電池1は、それぞれ、その時の実態の電圧が、標準電圧Vsと同じとは限らず、ばらつき(標準電圧Vsとの差に対応する)を有している場合がある。例えば、蓄電池B1の個別電圧VB1、蓄電池B2の個別電圧VB2、蓄電池B3の個別電圧VB3等が、21.0V,21.5V,20.5Vといったように、ばらつきを有しているとする。この場合、前述の内部抵抗値(DCR)の演算結果(結果E1〜EN)は、総電圧制御によるものであって、蓄電池1のばらつきを反映しているので、正確であるとは言えない。そのため、より正確な結果を出すために、結果E1〜ENに関する補正(ステップS7)が必要である。
ステップS7の補正計算は、[補正後DCR]=[補正係数C]×[補正前DCR]で表すことができる。[補正前DCR]は結果E1等に対応し、[補正後DCR]は結果F1等に対応する。補正係数Cは、予め、補正テーブル71において、充電終了時電圧Veと補正係数Cとの関係で記述されている。よって、測定データ73のうちの各蓄電池1の充電終了時電圧Veから、補正テーブル71を参照して、補正係数Cが得られる。
[補正テーブル]
図6は、補正テーブル71の構成例を示す。この補正テーブル71のグラフは、横軸(x)が蓄電池電圧として充電終了時電圧Veであり、縦軸(y)が補正係数Cである。x値である蓄電池電圧とy値である補正係数Cは、所定の多項式(例えばy=−0.1x2+4.89x−58.724)の関係を持つ。この補正テーブル71の多項式は、実際に同一の蓄電池1を用いて充放電制御時の充電電圧(図5の全体電圧Vw)を変化させて測定、取得したDCRに基づいて算出されている。ステップS7の補正演算の際には、処理部310は、図6の式に従って演算を行って補正係数Cを決定してもよいし、この式に対応したルックアップテーブルを用いて補正係数Cを決定してもよい。
図6は、補正テーブル71の構成例を示す。この補正テーブル71のグラフは、横軸(x)が蓄電池電圧として充電終了時電圧Veであり、縦軸(y)が補正係数Cである。x値である蓄電池電圧とy値である補正係数Cは、所定の多項式(例えばy=−0.1x2+4.89x−58.724)の関係を持つ。この補正テーブル71の多項式は、実際に同一の蓄電池1を用いて充放電制御時の充電電圧(図5の全体電圧Vw)を変化させて測定、取得したDCRに基づいて算出されている。ステップS7の補正演算の際には、処理部310は、図6の式に従って演算を行って補正係数Cを決定してもよいし、この式に対応したルックアップテーブルを用いて補正係数Cを決定してもよい。
蓄電池充放電検査装置は、蓄電池1が1個の1直列接続(N=1)の場合には、充放電制御の際、充電電圧を、標準電圧Vs(例えば25.2V)になるように制御する。そのため、この場合、標準電圧Vsとのずれが無いので、補正の必要は無い。蓄電池充放電検査装置は、蓄電池1が複数個の直列接続(N≧2)の場合には、充放電制御の際、充電電圧(全体電圧Vw)を、標準電圧Vs(例えば25.2V)×直列接続数Nとなるように制御する。この場合、ステップS8の合否判定に用いたい値は、個別の蓄電池1を標準電圧Vs=25.2Vで充電した場合の内部抵抗値(DCR)である。ステップS5では、直列接続の複数個の蓄電池1の全体が全体電圧Vwで充電されているので、この場合、個別の蓄電池1のすべてが、実測の充電後の電圧(充電終了時電圧Ve)として標準電圧Vs=25.2Vとなっている訳ではなく、標準電圧Vsとの差、ずれがある。よって、この場合、蓄電池充放電検査装置は、充電終了時電圧Veと標準電圧Vs=25.2Vとの差を考慮した補正係数Cを用いて、ステップS6の結果E1〜ENのDCRを、標準電圧Vsで測定した場合のDCRとなるように補正する。
[画面例]
図7は、計算機10のスクリーンにおける、充放電検査画面の表示例を示す。この充放電検査画面は、領域や情報項目として、領域701,702,703,704,705を有し、操作ボタンとして、ボタン706,707,708を有する。領域701は、検査対象の蓄電池1の情報を表示する領域である。この領域701には、検査台2上の位置および領域、順序や整理番号に対応させて、1個以上の蓄電池1のID、種類等の情報が表示される。領域702は、1回の検査における直列接続数Nの情報を表示する領域であり、ユーザによる値の設定も可能である。
図7は、計算機10のスクリーンにおける、充放電検査画面の表示例を示す。この充放電検査画面は、領域や情報項目として、領域701,702,703,704,705を有し、操作ボタンとして、ボタン706,707,708を有する。領域701は、検査対象の蓄電池1の情報を表示する領域である。この領域701には、検査台2上の位置および領域、順序や整理番号に対応させて、1個以上の蓄電池1のID、種類等の情報が表示される。領域702は、1回の検査における直列接続数Nの情報を表示する領域であり、ユーザによる値の設定も可能である。
領域703は、充放電条件72の情報を表示する領域である。領域703では、ユーザによる充放電条件72の設定や選択適用も可能である。領域704は、測定データ73の内容をグラフまたはテーブル等の形式で表示する領域である。領域704では、ユーザの操作によって表示対象データを選択可能である。領域705は、演算結果および検査判定結果を表示する領域である。領域705には、例えばテーブル形式で、蓄電池1(整理番号やID)と、補正後の内部抵抗値(DCR)と、検査判定結果の値(例えばOKまたはNG)とが対応付けて表示される。
ボタン706は、「OK(次の検査へ進む)」ボタンであり、このボタン706が押された場合、その回の検査結果74を保存してその回の検査作業を終了し、次の回の検査作業に進むことができる。ボタン707は、「NG(検査のやり直し)」ボタンであり、このボタン707が押された場合、その回の検査結果74を保存または確定せずに、その回の検査作業をやり直すことができる。ボタン708は、「検査終了」ボタンであり、このボタン708が押された場合、その回の検査結果74を保存して、検査作業を終了させることができる。
[検査実行例]
充放電検査の具体的な実行例を以下に示す。検査実行の第1例は、直列接続が無く(直列接続数N=1)、第1種類の1個の蓄電池1の場合であり、図4のフローではステップS13〜S16の手順の場合である。検体対象の1個の蓄電池1である電池パックは、その時の電池電圧が例えば21.0Vであるとする。作業者は、その1個の蓄電池1を、検査台2(例えば位置L1)に設置し、電線で接続する。作業者は、この蓄電池1に対応した充放電条件72を設定する。例えば、予め設定済みの充放電条件72が選択され適用される。計算機10は、IDリーダ4に基づいて、接続された蓄電池1のIDおよび電池種類等を含む蓄電池情報を把握する。この蓄電池情報は、セル電圧数、セル電圧範囲、電池パック電圧範囲等の情報を含む。計算機は、ステップS14の自動判定で、その電池種類と充放電条件72とが一対一で対応しているかどうか、すなわち、その電池種類で示す構成が、充放電条件72を満たすかどうかを確認する。自動判定の結果がOKである場合には、ステップS15の測定が開始される。
充放電検査の具体的な実行例を以下に示す。検査実行の第1例は、直列接続が無く(直列接続数N=1)、第1種類の1個の蓄電池1の場合であり、図4のフローではステップS13〜S16の手順の場合である。検体対象の1個の蓄電池1である電池パックは、その時の電池電圧が例えば21.0Vであるとする。作業者は、その1個の蓄電池1を、検査台2(例えば位置L1)に設置し、電線で接続する。作業者は、この蓄電池1に対応した充放電条件72を設定する。例えば、予め設定済みの充放電条件72が選択され適用される。計算機10は、IDリーダ4に基づいて、接続された蓄電池1のIDおよび電池種類等を含む蓄電池情報を把握する。この蓄電池情報は、セル電圧数、セル電圧範囲、電池パック電圧範囲等の情報を含む。計算機は、ステップS14の自動判定で、その電池種類と充放電条件72とが一対一で対応しているかどうか、すなわち、その電池種類で示す構成が、充放電条件72を満たすかどうかを確認する。自動判定の結果がOKである場合には、ステップS15の測定が開始される。
ステップS15で、計算機10は、充放電制御として、第1期間で、蓄電池1を標準電圧Vs=25.2Vで充電させる。次に、計算機10は、第2期間で、蓄電池1を、10A,90Aの2種類の制御電流で順次に放電させる。計算機10は、10A放電時の5秒目の電圧、および90A放電時の5秒目の電圧の各電圧値を取得する。計算機10は、各放電時の放電電流値も取得する。ステップS16で、計算機10は、それらの各取得電圧値と各放電電流値との関係に基づいて、最小二乗法によって、内部抵抗値(DCR)を演算し、データD1を得る。ステップS8で、計算機10は、このデータD1のDCRが、上下限閾値による範囲内である場合には、検査判定結果をOKとする。これにより、その回の1個の蓄電池1の充放電検査が終了する。
検査実行の第2例は、第1種類の3個の蓄電池1(B1〜B3)の直列接続の場合(直列接続数N=3)であり、図4のフローではステップS3〜S8の手順の場合である。検査時の各蓄電池1の電圧の状態が以下であり、ばらつきを有するとする。
蓄電池B1(第1電池パック): 21.0V
蓄電池B2(第2電池パック): 21.5V
蓄電池B3(第3電池パック): 20.5V。
蓄電池B2(第2電池パック): 21.5V
蓄電池B3(第3電池パック): 20.5V。
ステップS3で、作業者は、図2の例のように、これらの3個の蓄電池1を、検査台2上で直列接続する。この場合、直列接続数N=3の総電圧Vdは63Vである。この総電圧Vdは、装置上限電圧Vmax=250V以内であるため、充放電検査が可能である。作業者は、これらの蓄電池1に対応した充放電条件72を設定する。例えば、予め設定済みの充放電条件72(なおステップS13での充放電条件72とは異なる)が選択され適用される。計算機10は、IDリーダ4に基づいて、接続された蓄電池1のIDおよび電池種類等を含む蓄電池情報を把握する。この蓄電池情報は、セル電圧数、セル電圧範囲、電池パック電圧数、および電池パック電圧範囲、等の情報を含む。計算機は、ステップS4の自動判定で、その電池種類および直列接続数Nと充放電条件72とが一対一で対応しているかどうか、すなわち、その電池種類および直列接続数Nで示す構成が、充放電条件72を満たすかどうかを確認する。自動判定の結果がOKである場合には、ステップS5の測定が開始される。
ステップS5で、計算機10は、充放電制御として、第1期間で、3個の蓄電池1を、全体電圧Vwとして、標準電圧Vs=25.2VのN倍(3倍)の制御電圧(例えば75.6V)で充電させる。次に、計算機10は、第2期間で、蓄電池1を、10A,90Aの2種類の制御電流で順次に放電させる。計算機10は、10A放電時の5秒目の電圧、および90A放電時の5秒目の電圧の各電圧値を取得する。計算機10は、各放電時の放電電流値も取得する。ステップS6で、計算機10は、それらの各取得電圧値と各放電電流値との関係に基づいて、最小二乗法によって、内部抵抗値(DCR)を演算し、データD1〜DNを得る。データD1〜DNのDCRは以下のようになったとする。
B1: DCR=10.0mΩ
B2: DCR=11.0mΩ
B3: DCR= 9.5mΩ。
B2: DCR=11.0mΩ
B3: DCR= 9.5mΩ。
この場合に、測定データ73に基づいて、充放電制御の充電時におけるそれぞれの蓄電池1の充電終了時電圧Ve(Ve1〜Ve3)は、以下のようであったとする。
B1: Ve1=25.2V
B2: Ve2=25.7V
B3: Ve3=24.7V。
B2: Ve2=25.7V
B3: Ve3=24.7V。
ステップS7で、計算機10は、補正テーブル71および充電終了時電圧Veから、各蓄電池1に関する補正のための補正係数Cを決定する。各蓄電池1の補正係数C(C1〜C3)は、以下のようになる。
B1: C1=1.0
B2: C2=0.9
B3: C3=1.05。
B2: C2=0.9
B3: C3=1.05。
演算結果補正部103は、各蓄電池1の補正係数C(C1〜C3)を用いて、各結果E1〜ENのDCRを補正する。すると、補正後のDCRの結果F1〜F3は、以下のようになる。
B1: F1=10.0mΩ
B2: F2= 9.9mΩ
B3: F3= 9.97mΩ。
B2: F2= 9.9mΩ
B3: F3= 9.97mΩ。
ステップS8で、計算機10は、これらの結果F1〜F3の各DCR値を、それぞれ、上下限閾値による範囲と比較し、範囲内であるものについては、検査判定結果をOKとする。これにより、その回の3個の蓄電池1の充放電検査が終了する。
[効果等]
上記のように、実施の形態の蓄電池充放電検査方法および装置によれば、検査対象となる多数の蓄電池1や複数の種類の蓄電池1がある場合でも、1台の検査装置に対し、複数の蓄電池1を直列接続した状態で、同時に充放電検査が可能である。よって、この方法および装置によれば、複数の蓄電池1の充放電検査を効率的または低コストで実現できる。以上、本発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は前述の実施の形態に限定されず、要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
上記のように、実施の形態の蓄電池充放電検査方法および装置によれば、検査対象となる多数の蓄電池1や複数の種類の蓄電池1がある場合でも、1台の検査装置に対し、複数の蓄電池1を直列接続した状態で、同時に充放電検査が可能である。よって、この方法および装置によれば、複数の蓄電池1の充放電検査を効率的または低コストで実現できる。以上、本発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は前述の実施の形態に限定されず、要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
1…蓄電池、2…検査台、3…充放電制御装置、4…IDリーダ、50…電線、51,52,53,54……検査用電線、61,62…コネクタ、10…計算機。
Claims (8)
- 検査装置を用いて蓄電池の充放電検査を行う蓄電池充放電検査方法であって、
作業者の作業に基づいて、前記検査装置に対し、装置上限電圧以内の条件で、検査対象の蓄電池として1個以上の蓄電池が設置および電気的に接続された状態にし、複数個の蓄電池の場合には前記複数個の蓄電池が直列接続された状態にする第1ステップと、
前記検査装置が、前記検査対象の蓄電池に対する総電圧制御による充電および放電の制御を実行し、各蓄電池の時系列上の電圧値を含む測定データを取得する第2ステップと、
前記検査装置が、前記測定データに基づいて、前記検査対象の蓄電池の各蓄電池の内部抵抗値を演算して第1結果として得る第3ステップと、
前記検査装置が、前記複数個の蓄電池の直列接続の場合には、前記第1結果の各蓄電池の内部抵抗値を、前記各蓄電池の電圧の違いを考慮した補正を行って第2結果として得る第4ステップと、
前記検査装置が、前記第2結果を、閾値を含む条件と照合することで、前記各蓄電池の充放電検査の結果を判定して前記結果を出力する第5ステップと、
を有する、蓄電池充放電検査方法。 - 請求項1記載の蓄電池充放電検査方法において、
前記第4ステップは、前記検査装置が、予め設定された補正テーブルと、前記測定データに基づいた前記各蓄電池の充電終了時電圧とから、補正係数を決定し、前記第1結果の内部抵抗値に前記補正係数を乗算して前記第2結果を得る、
蓄電池充放電検査方法。 - 請求項1記載の蓄電池充放電検査方法において、
前記第1ステップは、1回の検査の際、前記検査装置に、前記検査対象の蓄電池として、1個から最大数M個までの範囲から選択された個数の蓄電池が設置および電気的に接続される、
蓄電池充放電検査方法。 - 請求項1記載の蓄電池充放電検査方法において、
前記第1ステップは、1回の検査の際、前記検査装置に、前記検査対象の蓄電池として、所定の複数の種類の蓄電池から選択された種類の蓄電池が設置および電気的に接続される、
蓄電池充放電検査方法。 - 請求項1記載の蓄電池充放電検査方法において、
前記蓄電池の種類は、複数の単電池を内蔵したリチウムイオン電池パックを含む、
蓄電池充放電検査方法。 - 請求項1記載の蓄電池充放電検査方法において、
前記第1ステップは、
前記検査装置に、充放電条件が設定されるステップと、
前記検査装置に設置および電気的に接続された前記検査対象の蓄電池が、前記充放電条件を満たすかどうかを確認するステップと、
を含む、
蓄電池充放電検査方法。 - 請求項1記載の蓄電池充放電検査方法において、
前記第5ステップは、前記検査装置が、前記検査対象の蓄電池の前記各蓄電池のIDおよび種類を含む情報と、前記第2結果の内部抵抗値と、前記結果の情報とを対応付けて、スクリーンに表示させる、
蓄電池充放電検査方法。 - 蓄電池の充放電検査を行うための蓄電池充放電検査装置であって、
検査台と、充放電制御装置と、計算機と、を備え、
作業者の作業に基づいて、前記検査台に対し、装置上限電圧以内の条件で、検査対象の蓄電池として1個以上の蓄電池が設置され、前記充放電制御装置に対し電気的に接続された状態にされ、複数個の蓄電池の場合には前記複数個の蓄電池が直列接続された状態にされ、
前記計算機は、
前記充放電制御装置を制御することで、前記検査対象の蓄電池に対する総電圧制御による充電および放電の制御を実行し、各蓄電池の時系列上の電圧値を含む測定データを取得し、
前記測定データに基づいて、前記検査対象の蓄電池の各蓄電池の内部抵抗値を演算して第1結果として取得し、
前記複数個の蓄電池の直列接続の場合には、前記第1結果の各蓄電池の内部抵抗値を、前記各蓄電池の電圧の違いを考慮した補正を行って第2結果として取得し、
前記第2結果を、閾値を含む条件と照合することで、前記各蓄電池の充放電検査の結果を判定して前記結果を出力する、
蓄電池充放電検査装置。
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JP2019000316A JP2020109368A (ja) | 2019-01-04 | 2019-01-04 | 蓄電池充放電検査方法および装置 |
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CN112444752A (zh) * | 2020-11-06 | 2021-03-05 | 超威电源集团有限公司 | 一种铅酸蓄电池自动连接检测装置及其连接方法 |
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2019
- 2019-01-04 JP JP2019000316A patent/JP2020109368A/ja active Pending
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