JP2020109104A - 狂犬病の治療のための化合物およびその方法 - Google Patents

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Hiroyuki Shoji
弘行 小路
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Kentaro Yamada
健太郎 山田
明良 加藤
Akira Kato
明良 加藤
敏理 石崎
Toshimasa ISHIZAKI
敏理 石崎
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Shigeru Matsuoka
茂 松岡
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Akira Nishizono
晃 西園
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正 三品
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Atsushi Yoshimori
篤史 吉森
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Abstract

【課題】狂犬病の治療のための化合物およびその方法の提供。【解決手段】式IFまたは式IB:[式中、R1、R2、R3、およびR4は、必要に応じて置換されたアルキル、必要に応じて置換されたアリールアルキル等]により表される化合物、溶媒和物またはその薬学的に許容される塩、これらの化合物、溶媒和物またはその薬学的に許容される塩の狂犬病の治療または予防のための用途、これらの化合物、溶媒和物またはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物、およびそれを用いた狂犬病の治療および予防のための方法を提供する。【選択図】なし

Description

本開示は、医薬として有用な新規縮合三環式化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物に関する。より詳しくは、該縮合三環式化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物を含有する医薬組成物に関する。本開示はまた、該縮合三環式化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの薬学的に許容される塩またはそれらの溶媒和物を含有する治療剤に関する。
狂犬病は、狂犬病ウイルスにより引き起こされる感染症であり、ヒトにおける発症後の致死率は、ほぼ100%である。毎年、狂犬病を予防するために世界で1500万以上の人が暴露後予防接種を受けている一方で、世界での狂犬病死亡者数は毎年約55000人である。狂犬病の有効な治療方法は、未だ確立されておらず、その確立が依然として求められている。
本開示は、狂犬病の治療のための化合物およびその方法を提供する。
本発明者らは鋭意研究を行った結果、下記式IF、IB、IIFまたはIIBで表される化合物、またはその薬学的に許容される塩(以下、「本開示の化合物」(thecompound(s) of the present disclosure)または「本(開示)化合物」(the present compound(s))と称することもある)が上記課題を解決することを見出し、本開示を完成させた。即ち、本開示は以下のとおりである。
本開示は、以下の項目を提供する。
[項1]式IF:
により表される化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物であって、式中、
、RおよびRは各々独立して、必要に応じて置換されたアルキル、必要に応じて置換されたアルケニル、必要に応じて置換されたアルキニル、必要に応じて置換されたアリールアルキル、必要に応じて置換されたヘテロアリールアルキル、必要に応じて置換されたシクロアルキルアルキル、または必要に応じて置換されたヘテロシクロアルキルアルキルであり、
は、水素、必要に応じて置換されたアルキル、必要に応じて置換されたアルケニル、必要に応じて置換されたアルキニル、必要に応じて置換されたアリールアルキル、必要に応じて置換されたヘテロアリールアルキル、必要に応じて置換されたシクロアルキルアルキル、必要に応じて置換されたヘテロシクロアルキルアルキル、必要に応じて置換されたアルキルカルボニル、必要に応じて置換されたアルコキシカルボニル、必要に応じて置換されたアリールカルボニル、必要に応じて置換されたヘテロアリールカルボニル、または必要に応じて置換されたカルバモイルである、
化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項2]式IB
により表される化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物であって、式中、
、RおよびRは各々独立して、必要に応じて置換されたアルキル、必要に応じて置換されたアルケニル、必要に応じて置換されたアルキニル、必要に応じて置換されたアリールアルキル、必要に応じて置換されたヘテロアリールアルキル、必要に応じて置換されたシクロアルキルアルキル、または必要に応じて置換されたヘテロシクロアルキルアルキルであり、
は、水素、必要に応じて置換されたアルキル、必要に応じて置換されたアルケニル、必要に応じて置換されたアルキニル、必要に応じて置換されたアリールアルキル、必要に応じて置換されたヘテロアリールアルキル、必要に応じて置換されたシクロアルキルアルキル、必要に応じて置換されたヘテロシクロアルキルアルキル、必要に応じて置換されたアルキルカルボニル、必要に応じて置換されたアルコキシカルボニル、必要に応じて置換されたアリールカルボニル、必要に応じて置換されたヘテロアリールカルボニル、または必要に応じて置換されたカルバモイルである、
化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項3]R、RおよびRは各々独立して、必要に応じて置換されたアルキル、必要に応じて置換されたアリールアルキル、必要に応じて置換されたヘテロアリールアルキル、または必要に応じて置換されたシクロアルキルアルキルであり、
は、水素、必要に応じて置換されたアルキル、必要に応じて置換されたアルキルカルボニル、必要に応じて置換されたアリールカルボニル、必要に応じて置換されたアルコキシカルボニル、または必要に応じて置換されたカルバモイルである、
上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項3a]R、RおよびRは各々独立して、必要に応じて置換されたアルキル、必要に応じて置換されたアリールアルキル、必要に応じて置換されたヘテロアリールアルキル、または必要に応じて置換されたシクロアルキルアルキルであり、
は、水素、必要に応じて置換されたアルキル、必要に応じて置換されたアルキルカルボニル、必要に応じて置換されたアリールカルボニル、または必要に応じて置換されたアルコキシカルボニルである、
上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項4]R、RおよびRは各々独立して、必要に応じて置換されたC1-6アルキル、必要に応じて置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、必要に応じて置換された5〜10員ヘテロアリールC1-6アルキル、または必要に応じて置換されたC3-6シクロアルキルC1-6アルキルであり、
は、水素、必要に応じて置換されたC1-6アルキル、必要に応じて置換されたC1-6アルキルカルボニル、必要に応じて置換されたC6-10アリールカルボニル、必要に応じて置換されたC1-6アルコキシカルボニル、または必要に応じて置換されたC1-6アルキルカルバモイルである、
上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項4b]R、RおよびRは各々独立して、必要に応じて置換されたC1-6アルキル、必要に応じて置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、必要に応じて置換された5〜10員ヘテロアリールC1-6アルキル、または必要に応じて置換されたC3-6シクロアルキルC1-6アルキルであり、
は、水素、必要に応じて置換されたC1-6アルキル、必要に応じて置換されたC1-6アルキルカルボニル、必要に応じて置換されたC6-10アリールカルボニル、または必要に応じて置換されたC1-6アルコキシカルボニルである、
上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項5]R、RおよびRは各々独立して、C1-6アルキル、ヒドロキシ置換されたC1-6アルキル、カルバモイル置換されたC1-6アルキル、アミノ置換されたC1-6アルキル、アミジノアミノ置換されたC1-6アルキル、カルボキシ置換されたC1-6アルキル、C6-10アリールC1-6アルキル、C1-4アルコキシカルボニル置換された5〜10員ヘテロアリールC1-6アルキル、C1-4アルキル置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、ヒドロキシ置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、ハロゲン置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、C1-4アルコキシ置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、(置換されていてもよいアミノ)-C6-10アリールC1-6アルキル、C1-4アルコキシカルボニル置換されたC1-6アルキル、C1-4アルコキシカルボニルアミノ置換されたC1-6アルキル、5〜6員ヘテロシクロアルキル置換されたC1-6アルキル、またはC3-6シクロアルキルC1-6アルキルである、
上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項5a]R、RおよびRは各々独立して、C1-6アルキル、ヒドロキシ置換されたC1-6アルキル、カルバモイル置換されたC1-6アルキル、アミノ置換されたC1-6アルキル、アミジノアミノ置換されたC1-6アルキル、カルボキシ置換されたC1-6アルキル、C6-10アリールC1-6アルキル、C1-4アルコキシカルボニル置換された5〜10員ヘテロアリールC1-6アルキル、C1-4アルキル置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、ヒドロキシ置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、ハロゲン置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、C1-4アルコキシ置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、C1-4アルコキシカルボニル置換されたC1-6アルキル、C1-4アルコキシカルボニルアミノ置換されたC1-6アルキル、5〜6員ヘテロシクロアルキル置換されたC1-6アルキル、またはC3-6シクロアルキルC1-6アルキルである、
上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項5b]Rは、水素、必要に応じて置換されたC1-6アルキル、必要に応じて置換されたC1-6アルキルカルボニル、必要に応じて置換されたC6-10アリールC1-6アルキルカルボニル、必要に応じて置換されたC6-10アリールカルボニル、必要に応じて置換されたC1-6アルコキシカルボニル、必要に応じて置換されたC6-10アリールC1-6アルコキシカルボニル、カルバモイル、必要に応じて置換されたC1-6アルキルカルバモイルまたは必要に応じて置換されたC6-10アリールC1-6アルキルカルバモイルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項5c]R、RおよびRは各々独立して、必要に応じて置換されたアルキル、または必要に応じて置換されたアリールアルキルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項5d]R、RおよびRは各々独立して、必要に応じて置換されたC1-6アルキル、または必要に応じて置換されたC6-10アリールC1-6アルキルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項5e]R、RおよびRは各々独立して、C1-6アルキル、C6-10アリールC1-6アルキル、C1-4アルキル置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、ハロゲン置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、C1-4アルコキシ置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、または(置換されていてもよいアミノ)-C6-10アリールC1-6アルキルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項5f]Rは、ナフタレン-1-イルメチル、または必要に応じて置換されたベンジルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項5g]RおよびRは各々独立して、アルキル、または必要に応じて置換されたベンジルであり、Rは、必要に応じて置換されたベンジルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項5h]RおよびRは各々独立して、C1-6アルキル、ベンジル、C1-4アルキル置換されたベンジル、クロロ置換されたベンジル、C1-4アルコキシ置換されたベンジル、または
アミノ置換されたベンジルであり、Rは、ベンジル、またはクロロ置換されたベンジルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項5i]RおよびRは各々独立して、イソブチル、イソペンチル、4−(ジメチルアミノ)ベンジル、4−メチルベンジル、4−メトキシベンジル、3−クロロベンジル、4−クロロベンジル、または3,4−ジクロロベンジルであり、Rは、ベンジル、3−クロロベンジル、または3,4−ジクロロベンジルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項6]Rが、水素、C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C6-10アリールカルボニル、C6-10アリールC1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、C6-10アリールC1-6アルコキシカルボニル、カルバモイル、C1-6アルキルカルバモイルまたはC6-10アリールC1-6アルキルカルバモイルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項6b]Rが、水素、C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C6-10アリールカルボニル、またはC1-6アルコキシカルボニルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項7]Rが、水素、C1-4アルキル、C1-4アルキルカルボニル、C6アリールカルボニル、C6アリールC1-4アルキルカルボニル、C1-4アルコキシカルボニル、C6アリールC1-4アルコキシカルボニル、カルバモイル、C1-4アルキルカルバモイルまたはC6アリールC1-4アルキルカルバモイルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項7b]Rが、水素、C1-4アルキル、C1-4アルキルカルボニル、C6アリールカルボニル、またはC1-4アルコキシカルボニルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項8]Rが、水素、メチル、エチル、アセチル、ベンゾイル、メトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、またはプロピルカルバモイルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項8b]Rが、水素、メチル、エチル、アセチル、ベンゾイル、メトキシカルボニルまたはtert-ブトキシカルボニルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項9]Rが、C1-4アルキル、ヒドロキシ置換されたC1-4アルキル、カルバモイル置換されたC1-4アルキル、アミノ置換されたC1-4アルキル、アミジノアミノ置換されたC1-4アルキル、カルボキシ置換されたC1-4アルキル、C6-10アリールC1-4アルキル、C1-4アルコキシカルボニル置換された5〜10員ヘテロアリールC1-4アルキル、C1-4アルキル置換されたC6-10アリールC1-4アルキル、ヒドロキシ置換されたC6-10アリールC1-4アルキル、ハロゲン置換されたC6-10アリールC1-4アルキル、C1-4アルコキシ置換されたC6-10アリールC1-4アルキル、C1-4アルコキシカルボニル置換されたC1-4アルキル、C1-4アルコキシカルボニルアミノ置換されたC1-4アルキル、5〜6員ヘテロシクロアルキル置換されたC1-4アルキル、またはC5-6シクロアルキルC1-4アルキルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項9b]Rが、イソプロピル、1-メチルプロピル、イソブチル、イソペンチル、n-ヘキシル、ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、カルバモイルメチル、3-アミノ-3-オキソプロピル、4-アミノブチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、2-カルボキシエチル、ベンジル、フェネチル、ナフタレン-1-イルメチル、2-(ナフタレン-1-イル)エチル、2-(1-(tert-ブトキシカルボニル)-1H-インドール-3-イル)エチル、3-メチルベンジル、4-メチルベンジル、4-ヒドロキシベンジル、4-フルオロベンジル、3-クロロベンジル、4-クロロベンジル、3,4-ジクロロベンジル、4-(tert-ブトキシ)ベンジル、2-(tert-ブトキシ)-2-オキソエチル、4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル、(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル、またはシクロヘキシルメチルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項10]Rが、イソブチル、2-ヒドロキシエチル、3-アミノ-3-オキソプロピル、4-アミノブチル、2-カルボキシエチル、ベンジル、フェネチル、ナフタレン-1-イルメチル、2-(ナフタレン-1-イル)エチル、2-(1-(tert-ブトキシカルボニル)-1H-インドール-3-イル)エチル、3-メチルベンジル、4-メチルベンジル、4-ヒドロキシベンジル、3-クロロベンジル、4-クロロベンジル、3,4-ジクロロベンジル、4-(tert-ブトキシ)ベンジル、2-(tert-ブトキシ)-2-オキソエチル、4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル、(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル、またはシクロヘキシルメチルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項10b]Rが、1-メチルプロピル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、n-ヘキシル、ベンジル、4-ヒドロキシベンジル、4-フルオロベンジル、2-カルボキシエチル、カルバモイルメチル、カルバモイルエチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、フェネチル、ナフタレン-1-イルメチル、またはシクロヘキシルメチルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項11]Rが、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、ベンジル、4-ヒドロキシベンジル、4-フルオロベンジル、2-カルボキシエチル、カルバモイルメチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、2-ヒドロキシエチル、フェネチル、ナフタレン-1-イルメチル、またはn-ヘキシルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項11b]Rが、1-メチルプロピル、イソプロピル、イソブチル、ベンジル、4-ヒドロキシベンジル、2-カルボキシエチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、またはナフタレン-1-イルメチルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項12]Rが、C1-6アルキル、ヒドロキシ置換されたC1-4アルキル、カルバモイル置換されたC1-4アルキル、アミノ置換されたC1-6アルキル、アミジノアミノ置換されたC1-4アルキル、カルボキシ置換されたC1-4アルキル、C1-4アルコキシカルボニル置換されたC1-4アルキル、C6-10アリールC1-4アルキル、ヒドロキシ置換されたC6-10アリールC1-4アルキル、C1-4アルコキシ置換されたC6-10アリールC1-4アルキル、ハロ置換されたC6-10アリールC1-4アルキル、またはC5-6シクロアルキルC1-4アルキルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項12b]Rが、メチル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、n-ヘキシル、3-アミノ-3-オキソプロピル、3-(tert-ブトキシ)-3-オキソプロピル、ベンジル、ナフタレン-1-イルメチル、2-カルボキシエチル、カルバモイルメチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、4-フルオロベンジル、4-ヒドロキシベンジル、4-(tert-ブトキシ)ベンジル、3,4-ジクロロベンジル、ナフタレン-1-イルメチル、フェネチル、ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、またはシクロヘキシルメチルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項13]Rが、メチル、イソブチル、イソペンチル、3-(tert-ブトキシ)-3-オキソプロピル、ベンジル、ナフタレン-1-イルメチル、4-ヒドロキシベンジル、4-(tert-ブトキシ)ベンジル、3,4-ジクロロベンジル、またはシクロヘキシルメチルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項14]Rが、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、n-ヘキシル、シクロヘキシルメチル、ベンジル、フェネチル、ナフタレン-1-イルメチル、4-ヒドロキシベンジル、4-フルオロベンジル、2-カルボキシエチル、カルバモイルメチル、カルバモイルエチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、ヒドロキシメチル、またはヒドロキシエチルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項14b]Rが、イソブチル、イソペンチル、シクロヘキシルメチル、ベンジル、フェネチル、ナフタレン-1-イルメチル、4-ヒドロキシベンジル、4-フルオロベンジル、2-カルボキシエチル、カルバモイルメチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、またはヒドロキシエチルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項14c]Rが、イソブチル、ベンジル、4-ヒドロキシベンジル、2-カルボキシエチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、またはナフタレン-1-イルメチルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項15]Rが、C1-4アルキル、ヒドロキシ置換されたC1-4アルキル、カルバモイル置換されたC1-4アルキル、C1-4アルコキシカルボニル置換されたC1-4アルキル、アミノ置換されたC1-4アルキル、アミジノアミノ置換されたC1-4アルキル、カルボキシ置換されたC1-4アルキル、C6-10アリールC1-4アルキル、C1-4アルキル置換されたC6-10アリールC1-4アルキル、ヒドロキシ置換されたC6-10アリールC1-4アルキル、またはC5-6シクロアルキルC1-4アルキルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項15b]イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、n-ヘキシル、ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、カルバモイルメチル、3-アミノ-3-オキソプロピル、4-アミノブチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、2-カルボキシエチル、ベンジル、フェネチル、ナフタレン-1-イルメチル、4-ヒドロキシベンジル、4-フルオロベンジル、3-メチルベンジル、4-メチルベンジル、3-メトキシ-3-オキソプロピル、4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル、またはシクロヘキシルメチルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項16]Rが、イソブチル、イソペンチル、3-アミノ-3-オキソプロピル、3-メトキシ-3-オキソプロピル、4-アミノブチル、2-カルボキシエチル、ベンジル、フェネチル、3-メチルベンジル、4-メチルベンジル、4-ヒドロキシベンジル、4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル、またはシクロヘキシルメチルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項17]Rが、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、n-ヘキシル、シクロヘキシルメチル、ベンジル、フェネチル、ナフタレン-1-イルメチル、4-ヒドロキシベンジル、4-フルオロベンジル、2-カルボキシエチル、カルバモイルメチル、カルバモイルエチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、ヒドロキシメチル、またはヒドロキシエチルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項17b]Rが、イソブチル、イソペンチル、ベンジル、フェネチル、4-ヒドロキシベンジル、2-カルボキシエチル、カルバモイルメチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、ヒドロキシメチル、またはナフタレン-1-イルメチルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項17c]Rが、イソブチル、ベンジル、4-ヒドロキシベンジル、2-カルボキシエチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、またはナフタレン-1-イルメチルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項18]Rは、水素またはアルキルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項18a]Rは、水素またはC1-6アルキルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項18b]Rが水素またはエチルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項19]Rが水素である、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項20]Rは、C1-6アルキルまたはC6-10アリールC1-6アルキルであり、RおよびRは各々独立して、C1-6アルキルまたは必要に応じて置換されたC6-10アリールC1-6アルキルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項21]Rは、イソブチル、イソペンチルまたはベンジルであり、Rは、イソブチル、ベンジル、フェネチル、3-メチルベンジル、4-メチルベンジルまたは3,4-ジクロロベンジルであり、Rは、イソブチル、ベンジル、フェネチル、3-メチルベンジルまたは4-メチルベンジルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項22]前記化合物が式IFの化合物であり、Rがイソブチルであり、Rがベンジルであり、Rがベンジルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項23]前記化合物が式IFの化合物であり、Rがベンジルであり、Rがベンジルであり、Rがイソブチルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項24]前記化合物が式IFの化合物であり、Rがイソブチルであり、Rがベンジルであり、Rが3-メチルベンジルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項25]前記化合物が式IFの化合物であり、Rがベンジルであり、Rが3,4-ジクロロベンジルであり、Rがイソブチルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項26]前記式IFの化合物が、IF-1,IF-2,IF-3,IF-4,IF-5,IF-6,IF-7,IF-8,IF-9,IF-10,IF-11,IF-12,IF-13,IF-14,IF-15,IF-16,IF-17,IF-18,IF-19,IF-20,IF-22,IF-23,IF-24,IF-25,IF-26,IF-27,IF-28,IF-29,IF-30,IF-31,IF-32,IF-33,IF-34,IF-35,IF-36,IF-38,IF-39,IF-40,IF-41,IF-42,IF-43,IF-44,IF-45,IF-46,IF-47,IF-49,IF-50,IF-54,IF-57,IF-58,IF-68,IF-69,IF-70,IF-71,IF-72,IF-73,IF-74,IF-76,IF-77,IF-80、およびIF-81〜IF-884からなる群から選択される化合物である、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項26b]前記式IFの化合物が、(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-N,7-ジベンジル-1-イソブチルオクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド、(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-1,7-ジベンジル-N-イソブチルオクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド、(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-N,1-ジベンジル-7-イソブチルオクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド、(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-N,7-ジベンジル-1-イソペンチルオクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド、(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-N-ベンジル-1-イソブチル-7-フェネチルオクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド、(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-N-ベンジル-1-イソブチル-7-(3-メチルベンジル)オクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド、(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-N-ベンジル-1-イソブチル-7-(4-メチルベンジル)オクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド、(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-7-ベンジル-1-イソブチル-N-(3-メチルベンジル)オクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド、(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-1-ベンジル-N-(3,4-ジクロロベンジル)-7-イソブチルオクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミドまたは(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-N,7-ジベンジル-4-エチル-1-イソブチルオクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミドである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項27]前記式IBの化合物が、IB-1,IB-2,IB-3,IB-4,IB-5,IB-6,IB-7,IB-8,IB-9,IB-10,IB-11,IB-12,IB-13,IB-14,IB-15,IB-16,IB-17,IB-18,IB-19,IB-20,IB-21,IB-22,IB-23,IB-24,IB-25,IB-26,IB-27,IB-28,IB-29,IB-30,IB-31,IB-32,IB-33,IB-34,IB-35,IB-36,IB-37,IB-38,IB-39,IB-40,IB-41,IB-42,IB-43,IB-44,IB-45,IB-46,IB-47,IB-49,IB-50,IB-54,IB-57,IB-58,IB-64,IB-68,IB-69,IB-70,IB-71,IB-72,IB-73,IB-74,IB-75,IB-76,IB-77,IB-78,IB-79,IB-80、およびIB-81〜IB-923からなる群から選択される化合物である、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項27b]前記式IBの化合物が、(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-7-ベンジル-N,1-ジイソブチルオクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド、(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-1-ベンジル-N,7-ジイソブチルオクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド、(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-N-ベンジル-1,7-ジイソブチルオクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド、(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-N,7-ジベンジル-1-イソペンチルオクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド、(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-1-ベンジル-7-イソブチル-N-フェネチルオクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド、(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-N-ベンジル-1-イソブチル-7-(3-メチルベンジル)オクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミドまたは(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-7-ベンジル-1-イソブチル-N-(3-メチルベンジル)オクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミドである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項28]式IIF:
により表される化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物であって、式中、
、RおよびRは各々独立して、必要に応じて置換されたアルキル、必要に応じて置換されたアルケニル、必要に応じて置換されたアルキニル、必要に応じて置換されたアリールアルキル、必要に応じて置換されたヘテロアリールアルキル、必要に応じて置換されたシクロアルキルアルキル、または必要に応じて置換されたヘテロシクロアルキルアルキルである、
化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項29]式IIB:
により表される化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物であって、式中、
、RおよびRは各々独立して、必要に応じて置換されたアルキル、必要に応じて置換されたアルケニル、必要に応じて置換されたアルキニル、必要に応じて置換されたアリールアルキル、必要に応じて置換されたヘテロアリールアルキル、必要に応じて置換されたシクロアルキルアルキル、または必要に応じて置換されたヘテロシクロアルキルアルキルである、
化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項30]R、RおよびRは各々独立して、必要に応じて置換されたアルキル、必要に応じて置換されたアリールアルキル、必要に応じて置換されたヘテロアリールアルキル、または必要に応じて置換されたシクロアルキルアルキルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項31]R、RおよびRは各々独立して、必要に応じて置換されたC1-6アルキル、必要に応じて置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、必要に応じて置換された5〜10員ヘテロアリールC1-6アルキル、または必要に応じて置換されたC3-6シクロアルキルC1-6アルキルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項32]R、RおよびRは各々独立して、C1-6アルキル、ヒドロキシ置換されたC1-6アルキル、カルバモイル置換されたC1-6アルキル、アミノ置換されたC1-6アルキル、アミジノアミノ置換されたC1-6アルキル、カルボキシ置換されたC1-6アルキル、C6-10アリールC1-6アルキル、C1-4アルコキシカルボニル置換された5〜10員ヘテロアリールC1-6アルキル、C1-4アルキル置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、ヒドロキシ置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、ハロゲン置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、C1-4アルコキシ置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、(置換されていてもよいアミノ)-C6-10アリールC1-6アルキル、C1-4アルコキシカルボニル置換されたC1-6アルキル、C1-4アルコキシカルボニルアミノ置換されたC1-6アルキル、5〜6員ヘテロシクロアルキル置換されたC1-6アルキル、またはC3-6シクロアルキルC1-6アルキルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項32a]R、RおよびRは各々独立して、C1-6アルキル、ヒドロキシ置換されたC1-6アルキル、カルバモイル置換されたC1-6アルキル、アミノ置換されたC1-6アルキル、アミジノアミノ置換されたC1-6アルキル、カルボキシ置換されたC1-6アルキル、C6-10アリールC1-6アルキル、C1-4アルコキシカルボニル置換された5〜10員ヘテロアリールC1-6アルキル、C1-4アルキル置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、ヒドロキシ置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、ハロゲン置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、C1-4アルコキシ置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、C1-4アルコキシカルボニル置換されたC1-6アルキル、C1-4アルコキシカルボニルアミノ置換されたC1-6アルキル、5〜6員ヘテロシクロアルキル置換されたC1-6アルキル、またはC3-6シクロアルキルC1-6アルキルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項32b]R、RおよびRは各々独立して、必要に応じて置換されたアルキル、または必要に応じて置換されたアリールアルキルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項32c]R、RおよびRは各々独立して、必要に応じて置換されたC1-6アルキル、または必要に応じて置換されたC6-10アリールC1-6アルキルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項33]Rが、C1-4アルキル、ヒドロキシ置換されたC1-4アルキル、カルバモイル置換されたC1-4アルキル、アミノ置換されたC1-4アルキル、アミジノアミノ置換されたC1-4アルキル、カルボキシ置換されたC1-4アルキル、C6-10アリールC1-4アルキル、C1-4アルコキシカルボニル置換された5〜10員ヘテロアリールC1-4アルキル、C1-4アルキル置換されたC6-10アリールC1-4アルキル、ヒドロキシ置換されたC6-10アリールC1-4アルキル、ハロゲン置換されたC6-10アリールC1-4アルキル、C1-4アルコキシ置換されたC6-10アリールC1-4アルキル、C1-4アルコキシカルボニル置換されたC1-4アルキル、C1-4アルコキシカルボニルアミノ置換されたC1-4アルキル、5〜6員ヘテロシクロアルキル置換されたC1-4アルキル、またはC5-6シクロアルキルC1-4アルキルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項33b]Rが、イソプロピル、1-メチルプロピル、イソブチル、イソペンチル、n-ヘキシル、ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、カルバモイルメチル、3-アミノ-3-オキソプロピル、4-アミノブチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、2-カルボキシエチル、ベンジル、フェネチル、ナフタレン-1-イルメチル、2-(ナフタレン-1-イル)エチル、2-(1-(tert-ブトキシカルボニル)-1H-インドール-3-イル)エチル、3-メチルベンジル、4-メチルベンジル、4-ヒドロキシベンジル、4-フルオロベンジル、3-クロロベンジル、4-クロロベンジル、3,4-ジクロロベンジル、4-(tert-ブトキシ)ベンジル、2-(tert-ブトキシ)-2-オキソエチル、3-(tert-ブトキシ)-3-オキソプロピル、4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル、(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル、シクロヘキシルメチル、または
である、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項34]Rが、イソブチル、2-ヒドロキシエチル、3-アミノ-3-オキソプロピル、4-アミノブチル、2-カルボキシエチル、ベンジル、フェネチル、ナフタレン-1-イルメチル、2-(ナフタレン-1-イル)エチル、2-(1-(tert-ブトキシカルボニル)-1H-インドール-3-イル)エチル、3-メチルベンジル、4-メチルベンジル、4-ヒドロキシベンジル、3-クロロベンジル、4-クロロベンジル、3,4-ジクロロベンジル、4-(tert-ブトキシ)ベンジル、2-(tert-ブトキシ)-2-オキソエチル、4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル、(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル、またはシクロヘキシルメチルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項35]Rが、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、ベンジル、4-ヒドロキシベンジル、4-フルオロベンジル、2-カルボキシエチル、カルバモイルメチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、ヒドロキシエチル、フェネチル、ナフタレン-1-イルメチル、またはn-ヘキシルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項35b]Rが、イソプロピル、1-メチルプロピル、イソブチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、2-カルボキシエチル、ベンジル、ナフタレン-1-イルメチル、4-ヒドロキシベンジル、4-(tert-ブトキシ)ベンジル、3-(tert-ブトキシ)-3-オキソプロピル、または
である、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項36]Rが、C1-6アルキル、ヒドロキシ置換されたC1-4アルキル、カルバモイル置換されたC1-4アルキル、アミノ置換されたC1-6アルキル、アミジノアミノ置換されたC1-4アルキル、カルボキシ置換されたC1-4アルキル、C1-4アルコキシカルボニル置換されたC1-4アルキル、C6-10アリールC1-4アルキル、ヒドロキシ置換されたC6-10アリールC1-4アルキル、C1-4アルコキシ置換されたC6-10アリールC1-4アルキル、ハロ置換されたC6-10アリールC1-4アルキル、またはC5-6シクロアルキルC1-4アルキルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項36b]Rが、メチル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、n-ヘキシル、2-ヒドロキシエチル、カルバモイルメチル、3-アミノ-3-オキソプロピル、3-(アミジノアミノ)プロピル、2-カルボキシエチル、ベンジル、フェネチル、ナフタレン-1-イルメチル、4-ヒドロキシベンジル、4-フルオロベンジル、3,4-ジクロロベンジル、4-(tert-ブトキシ)ベンジル、3-(tert-ブトキシ)-3-オキソプロピル、ヒドロキシメチル、シクロヘキシルメチル、または
である、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項37]Rが、メチル、イソブチル、イソペンチル、3-(tert-ブトキシ)-3-オキソプロピル、ベンジル、ナフタレン-1-イルメチル、4-ヒドロキシベンジル、4-(tert-ブトキシ)ベンジル、3,4-ジクロロベンジル、またはシクロヘキシルメチルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項38]Rが、イソブチル、イソペンチル、シクロヘキシルメチル、ベンジル、フェネチル、ナフタレン-1-イルメチル、4-ヒドロキシベンジル、4-フルオロベンジル、2-カルボキシエチル、カルバモイルメチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、またはヒドロキシエチルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項38b]Rが、イソブチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、2-カルボキシエチル、ベンジル、ナフタレン-1-イルメチル、4-ヒドロキシベンジル、4-(tert-ブトキシ)ベンジル、3-(tert-ブトキシ)-3-オキソプロピル、または
である、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項39]Rが、C1-4アルキル、ヒドロキシ置換されたC1-4アルキル、カルバモイル置換されたC1-4アルキル、C1-4アルコキシカルボニル置換されたC1-4アルキル、アミノ置換されたC1-4アルキル、アミジノアミノ置換されたC1-4アルキル、カルボキシ置換されたC1-4アルキル、C6-10アリールC1-4アルキル、C1-4アルキル置換されたC6-10アリールC1-4アルキル、ヒドロキシ置換されたC6-10アリールC1-4アルキル、またはC5-6シクロアルキルC1-4アルキルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項39b]Rが、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、n-ヘキシル、ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、カルバモイルメチル、3-アミノ-3-オキソプロピル、4-アミノブチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、2-カルボキシエチル、ベンジル、フェネチル、ナフタレン-1-イルメチル、3-メチルベンジル、4-メチルベンジル、4-ヒドロキシベンジル、4-フルオロベンジル、4-(tert-ブトキシ)ベンジル、3-メトキシ-3-オキソプロピル、3-(tert-ブトキシ)-3-オキソプロピル、4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル、シクロヘキシルメチル、または
である、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項40]Rが、イソブチル、イソペンチル、3-アミノ-3-オキソプロピル、3-メトキシ-3-オキソプロピル、4-アミノブチル、2-カルボキシエチル、ベンジル、フェネチル、3-メチルベンジル、4-メチルベンジル、4-ヒドロキシベンジル、4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル、またはシクロヘキシルメチルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項41]Rが、イソブチル、イソペンチル、ベンジル、フェネチル、4-ヒドロキシベンジル、2-カルボキシエチル、カルバモイルメチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、ヒドロキシメチル、またはナフタレン-1-イルメチルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項41b]Rが、イソブチル、2-カルボキシエチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、ベンジル、ナフタレン-1-イルメチル、4-ヒドロキシベンジル、4-(tert-ブトキシ)ベンジル、3-(tert-ブトキシ)-3-オキソプロピル、または
である、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項42]Rは、C1-6アルキルまたはC6-10アリールC1-6アルキルであり、RおよびRは各々独立して、C1-6アルキルまたは必要に応じて置換されたC6-10アリールC1-6アルキルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項42b]R、RおよびRは各々独立して、C1-6アルキル、または必要に応じて置換されたC6-10アリールC1-6アルキルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項42c]R、RおよびRは各々独立して、C1-6アルキル、C6-10アリールC1-6アルキル、C1-4アルキル置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、ハロゲン置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、C1-4アルコキシ置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、または(置換されていてもよいアミノ)-C6-10アリールC1-6アルキルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項42d]Rは、C1-6アルキルまたはC6アリールC1-4アルキルであり、Rは、C1-6アルキル、またはC1-4アルキル置換されたベンジルであり、Rは、C1-6アルキルまたはC6アリールC1-4アルキルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項43]Rは、イソブチル、ベンジル、4-(ジメチルアミノ)ベンジル、4-メチルベンジル、4-tert-ブチルベンジル、4-メトキシベンジル、3-クロロベンジル、4-クロロベンジル、または3,4-ジクロロベンジルであり、Rは、イソブチル、ベンジル、ナフタレン-1-イルメチル、4-メチルベンジル、4-クロロベンジル、または3,4-ジクロロベンジルであり、Rは、イソブチル、イソペンチル、またはベンジルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項43b]Rは、イソブチル、イソペンチルまたはベンジルであり、Rは、イソブチル、ベンジル、フェネチル、3-メチルベンジル、4-メチルベンジルまたは3,4-ジクロロベンジルであり、Rは、イソブチル、ベンジル、フェネチル、3-メチルベンジルまたは4-メチルベンジルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項44]前記化合物が式IIFの化合物であり、Rがイソブチルであり、Rが4-メチルベンジルであり、Rがベンジルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項45]前記化合物が式IIBの化合物であり、Rがベンジルであり、Rがイソブチルであり、Rがイソブチルである、上記項のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物。
[項46]上記項のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含有する、リッサウイルス属ウイルスに対する抗ウイルス剤。
[項47]前記リッサウイルス属ウイルスは狂犬病ウイルスを含む、上記項のいずれか一項に記載の抗ウイルス剤。
[項48]上記項のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、あるいは上記項のいずれか一項に記載の抗ウイルス剤を含有する医薬。
[項49]狂犬病の予防薬または治療薬である上記項のいずれか一項に記載の医薬。
[項50]上記項のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、あるいは上記項のいずれか一項に記載の抗ウイルス剤、及び薬学的に許容される担体を含有する医薬組成物。
[項51]上記項のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、あるいは上記項のいずれか一項に記載の抗ウイルス剤、及び薬学的に許容される担体を含有する、狂犬病を予防または治療するための医薬組成物。
[項52]リッサウイルス属ウイルス、好ましくは狂犬病ウイルスに対する抗ウイルス剤として使用するため、あるいは狂犬病を予防または治療するための上記項のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
[項53]狂犬病を予防または治療するための方法であって、予防または治療が必要な患者に、治療上の有効量の上記項のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、上記項のいずれか一項に記載の抗ウイルス剤、上記項のいずれか一項に記載の医薬、あるいは上記項のいずれか一項に記載の医薬組成物を投与することを特徴とする、方法。
[項54]狂犬病を予防または治療するための医薬を製造するための、上記項のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、あるいは上記項のいずれか一項に記載の抗ウイルス剤の使用。
本開示において、上記1または複数の特徴は、明示された組み合わせに加え、さらに組み合わせて提供されうることが意図される。本開示のなおさらなる実施形態および利点は、必要に応じて以下の詳細な説明を読んで理解すれば、当業者に認識される。
本開示の化合物は、狂犬病ウイルスを含むリッサウイルス属ウイルスに対する優れた抗ウイルス作用を示す。したがって、本開示の化合物は、狂犬病の治療剤および/または予防剤として有用である。
図1は、合成例:IF-1のX線結晶構造解析の結果のORTEP図を示す。 図2は、合成例:IF-1のラセミ体をキラルカラム、CHIRALPAK IG(5μm,4.6×150mm)、移動相:メタノール:ジエチルアミン(100:0.1)を用いて分離した際のクロマトグラムを示す。 図3は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図4は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図5は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図6は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図7は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図8は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図9は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図10は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図11は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図12は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図13は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図14は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図15は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図16は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図17は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図18は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図19は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図20は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図21は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図22は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図23は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図24は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図25は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図26は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図27は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図28は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図29は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図30は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図31は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図32は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図33は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図34は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図35は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図36は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図37は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図38は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図39は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図40は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図41は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図42は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図43は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図44は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図45は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図46は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図47は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図48は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図49は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図50は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図51は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図52は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図53は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図54は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図55は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図56は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図57は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図58は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図59は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図60は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図61は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図62は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図63は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図64は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図65は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図66は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図67は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図68は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図69は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図70は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図71は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図72は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図73は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図74は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図75は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図76は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図77は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図78は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図79は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図80は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。 図81は本開示の例示化合物(式は図中)の1H-NMRチャートを示す。
以下に、本開示をさらに詳細に説明する。
本明細書の全体にわたり、単数形の表現は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。従って、単数形の冠詞(例えば、英語の場合は「a」、「an」、「the」等)は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用されるすべての専門用語および科学技術用語は、本開示の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。
(定義)
最初に本開示において使用される用語および一般的な技術を説明する。
本明細書において「基」なる用語は、別途指定されない限り、一価基を意味する。一価基でない例としては、アルキレン基(2価)等が挙げられる。また、下記の置換基等の説明において、「基」なる用語を省略する場合もある。
本明細書において、「必要に応じて置換された」もしくは「置換されている」で定義される場合における置換基の数は、特に限定がない場合、置換可能であれば特に制限はなく、1または複数である。また、特に指示した場合を除き、各々の置換基の説明はその置換基が他の置換基の一部分または置換基である場合にも該当する。
本明細書において「必要に応じて置換された」もしくは「置換されている」で修飾されている基において、該基のいずれの部分が置換されていてもよい。例えば、「必要に応じて置換されたアリールアルキル」および「置換されているアリールアルキル」は、アリール部分が置換されていても、アルキル部分が置換されていてもよく、アリール部分およびアルキル部分の両方が置換されていてもよい。
本明細書において「必要に応じて置換された」場合における置換基としては、以下からなる置換基群αから選択されていてもよく、また、同一または異なる1〜5個の置換基で置換されていてもよい。結合に関与する置換基内の原子の種類は、置換基の種類によって特に制限されないが、置換基が結合する原子が酸素原子、窒素原子、硫黄原子の場合は、下記の置換基の中から結合する原子が炭素原子のものに限定される。
置換基群αは、
1)ハロゲン原子
2)水酸基
3)カルボキシル基
4)シアノ基
5)C1-6アルキル
6)C2-6アルケニル
7)C2-6アルキニル
8)C1-6アルコキシ
9)C1-6アルキルチオ
10)C1-6アルキルカルボニル
11)C1-6アルキルスルホニル
(但し、5)から11)の各置換基は、置換基群βから選択される、同一または異なる1〜5個の置換基で置換されていてもよい)
12)C3-10脂環式基
13)C3-10脂環式オキシ
14)C6-10アリールオキシ
15)5員または6員ヘテロアリールオキシ
16)4〜10員の非アリールヘテロ環オキシ
17)C3-10脂環式チオ
18)C6-10アリールチオ
19)5員または6員ヘテロアリールチオ
20)4〜10員の非アリールヘテロ環チオ
21)C6-10アリール
22)5員または6員ヘテロアリール
23)4〜10員の非アリールヘテロ環
24)C3-10脂環式カルボニル
25)C6-10アリールカルボニル
26)5員または6員ヘテロアリールカルボニル
27)4〜10員の非アリールヘテロ環カルボニル
28)C3-10脂環式スルホニル
29)C6-10アリールスルホニル
30)5員または6員ヘテロアリールスルホニル
31)4〜10員の非アリールヘテロ環スルホニル
(但し12)から31)の各置換基は、1〜5個の置換基群βまたは前記5)C1-6アルキルによって置換されていてもよい)
32)−NR10a11a
33)−SO−NR10b11b
34)−NR10c−C(=O)R11c
35)−NR10d−C(=O)OR11d
36)−NR12a−C(=O)NR10e11e
37)−NR10i−SO−R11i
38)−NR12c−SO−NR10j11j
39)−C(=O)OR10k
40)−C(=O)NR10l11k
41)−C(=O)NR10mOR11l
42)−C(=O)NR12d−NR10n11m
43)−C(=NR13a)R10s
44)−C(=NR13c)NR10t11q
45)−C(=NR13d)NR12f−NR10u11r
46)−NR17c−C(=NR13k)R17d
47)−NR12g−C(=NR13e)−NR10v11s
48)−NR14−C(=NR13f)−NR12h−NR10w11t
49)−OC(=O)R10x
50)−OC(=O)OR10y
51)−OC(=O)NR10z111u
52)−NR12i−NR10z211v
53)−NR10z3OR11w
54)保護基
が挙げられ、
置換基群βは、
1)ハロゲン原子、
2)水酸基、
3)カルボキシル基、
4)シアノ基、
5)C3-10脂環式基、
6)C1-6アルコキシ、
7)C3-10脂環式オキシ、
8)C1-6アルキルチオ、
9)5員または6員ヘテロアリールチオ、
10)C6-10アリール、
11)5員または6員ヘテロアリール、
12)4〜10員の非アリールヘテロ環、
13)C1-6アルキルカルボニル、
14)C3-10脂環式カルボニル、
15)C6-10アリールカルボニル、
16)5員または6員ヘテロアリールカルボニル、
17)4〜10員の非アリールヘテロ環カルボニル、
18)−NR15a16a
19)−SO−NR15b16b
20)−NR15c−C(=O)R16c
21)−NR17a−C(=O)NR15d16d
22)−C(=O)NR15e16e
23)−C(=NR13g)R15f
24)−C(=NR13h)NR15g16f
25)−NR16g−C(=NR13i)R15h
26)−NR17b−C(=NR13j)−NR15i16h
27)保護基
(但し、置換基群βのうち、5)から17)の各置換基は、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、カルボキシル基、−NR18a18bからなる群より選択される1〜5個の置換基によって置換されていてもよい)からなる群であり、
13a、R13a2、R13c、R13c2、R13d、R13d2、R13e、R13f、R13g、R13g2、R13h、R13h2、R13i、R13j、R13kは、各々独立して、同一または異なって、水素原子、水酸基、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、またはC1-6アルコキシカルボニルであり、
10a10a、R10b、R10c、R10d、R10e、R10i、R10j、R10k、R10l、R10m、R10n、R10s、R10s2、R10t、R10t2、R10u、R10u2、R10v、R10w、R10x、R10y、R10z1、R10z2、R10z3、R11a、R11b、R11c、R11d、R11e、R11i、R11j、R11k、R11l、R11m、R11q、R11q2、R11r、R11r2、R11s、R11t、R11u、R11v、R11w、R12a、R12c、R12d、R12f、R12f2、R12g、R12h、R12i、R14、R15a、R15b、R15c、R15d、R15e、R15f、R15f2、R15g、R15g2、R15h、R15i、R16a、R16b、R16c、R16d、R16e、R16f、R16f2、R16g、R16h、R17a、R17b、R17c、R17dは、各々独立して、同一または異なって、水素原子、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、水酸基、シアノ基、C1-6アルコキシ、−NR18a18bより選ばれる同一または異なる、1〜3個の置換基によって置換されていてもよい)、またはC1-6アルコキシカルボニルであり、
18a、R18bは、各々独立して、同一または異なって、水素原子またはC1-6アルキルである。
例示的な実施形態において、置換基群αおよびβにおける任意の水酸基の水素は、保護基で置換されていてもよい。
本明細書において「必要に応じて置換された」場合における置換基としては、好ましくは下記の置換基が挙げられる。
置換基群αは、好ましくは、
1)ハロゲン原子
2)水酸基
3)カルボキシル基
4)シアノ基
5)C1-6アルキル
6)C1-6アルコキシ
7)C1-6アルキルチオ
8)C1-6アルキルカルボニル
(但し、5)から8)の各置換基は、置換基群βから選択される、同一または異なる1〜5個の置換基で置換されていてもよい)
9)C3-10脂環式基
10)C3-10脂環式オキシ
11)C6-10アリールオキシ
12)5員または6員ヘテロアリールオキシ
13)4〜10員の非アリールヘテロ環オキシ
14)C3-10脂環式チオ
15)C6-10アリールチオ
16)5員または6員ヘテロアリールチオ
17)4〜10員の非アリールヘテロ環チオ
18)C6-10アリール
19)5員または6員ヘテロアリール
20)4〜10員の非アリールヘテロ環
21)C3-10脂環式カルボニル
22)C6-10アリールカルボニル
23)5員または6員ヘテロアリールカルボニル
24)4〜10員の非アリールヘテロ環カルボニル
(但し9)から24)の各置換基は、1〜5個の置換基群βまたは前記1)C1-6アルキルによって置換されていてもよい)
25)−NR10a11a
26)−SO−NR10b11b
27)−NR10c−C(=O)R11c
28)−NR12a−C(=O)NR10d11d
29)−NR10e−SO−R11e
30)−NR12b−SO−NR10f11f
31)−C(=O)NR10g11g
32)−C(=NR13a)R10h
33)−C(=NR13b)NR10i11h
34)−NR11f2−C(=NR13c)R10g2
35)−NR12c−C(=NR13d)−NR10j11i
が挙げられ、
置換基群βは、好ましくは、
1)ハロゲン原子
2)水酸基
3)シアノ基
4)C3-10脂環式基
5)C1-6アルコキシ
6)C1-6アルキルチオ
7)5員または6員ヘテロアリールチオ
8)5員または6員ヘテロアリール
9)4〜10員の非アリールヘテロ環
10)C1-6アルキルカルボニル
11)C3-10脂環式カルボニル
12)C6-10アリールカルボニル
13)5員または6員ヘテロアリールカルボニル
14)4〜10員の非アリールヘテロ環カルボニル
15)−NR15a16a
16)−NR15b−C(=O)R16b
17)−NR17a−C(=O)NR15c16c
18)−C(=O)NR15d16d
19)−C(=NR13e)R15e
20)−C(=NR13f)NR15f16e
21)−NR16f−C(=NR13g)R15g
22)−NR17b−C(=NR13h)−NR15h16g
23)−C(=N−OR13e2)R15e2
24)−C(=N−OR13f2)NR15f216e2
(但し、置換基群βのうち、4)から14)の各置換基は、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、カルボキシル基、−NR18a18bからなる群より選択される1〜5個の置換基によって置換されていてもよい)からなる群であり、
13a、R13a2、R13b、R13b2、R13c、R13d、R13e、R13e2、R13f、R13f2、R13g、R13hは、各々独立して、同一または異なって、水素原子、水酸基、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、またはC1-6アルコキシカルボニルであり、
10a、R10b、R10c、R10d、R10e、R10f、R10g、R10g2、R10h、R10h2、R10i、R10i2、R10j、R11a、R11b、R11c、R11d、R11e、R11f、R11f2、R11g、R11h、R11h2、R11i、R12a、R12b、R12c、R15a、R15b、R15c、R15d、R15e、R15e2、R15f、R15f2、R15g、R15h、R16a、R16b、R16c、R16d、R16e、R16e2、R16f、R16g、R17a、R17bは、各々独立して、同一または異なって、水素原子、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、水酸基、シアノ基、C1-6アルコキシ、−NR18a18bより選ばれる同一または異なる、1〜3個の置換基によって置換されていてもよい)、またはC1-6アルコキシカルボニルであり、
18a、R18bは、各々独立して、同一または異なって、水素原子またはC1-6アルキルである。
例示的な実施形態において、置換基群αおよびβにおける任意の水酸基の水素は、保護基で置換されていてもよい。
本明細書において「必要に応じて置換された」場合における置換基としては、さらに好ましくは下記の置換基が挙げられる。
置換基群αは、さらに好ましくは、
1)ハロゲン原子
2)水酸基
3)シアノ基
4)C1-6アルキル
5)C1-6アルコキシ
6)C1-6アルキルチオ
7)C1-6アルキルカルボニル
(但し、4)から7)の各置換基は、置換基群βから選択される、同一または異なる1〜5個の置換基で置換されていてもよい)
8)C3-10脂環式基
9)5員または6員ヘテロアリールオキシ
10)4〜10員の非アリールヘテロ環オキシ
11)5員または6員ヘテロアリールチオ
12)4〜10員の非アリールヘテロ環チオ
13)C6-10アリール
14)5員または6員ヘテロアリール
15)4〜10員の非アリールヘテロ環
(但し8)から15)の各置換基は、1〜5個の置換基群βまたは前記1)C1-6アルキルによって置換されていてもよい)
16)−NR10a11a
17)−NR11b−C(=O)R10b
18)−NR12a−C(=O)NR10c11c
19)−C(=O)NR10d11d
20)−C(=NR13a)R10e
21)−C(=NR13b)NR10f11e
22)−NR11f−C(=NR13c)R10g
23)−NR12b−C(=NR13d)−NR10h11g
が挙げられ、
置換基群βは、さらに好ましくは、
1)ハロゲン原子、
2)水酸基、
3)シアノ基、
4)−NR15a16a
5)−NR15b−C(=O)R16b
6)−NR17a−C(=O)NR15c16c
7)−C(=O)NR15d16d
8)−C(=NR13e)R15e
9)−C(=NR13f)NR15f16e
10)−NR16f−C(=NR13g)R15g
11)−NR17b−C(=NR13h)−NR15h16g
であり、
13a、R13a2、R13b、R13b2、R13c、R13d、R13e、R13e2、R13f、R13f2、R13g、R13hは、各々独立して、同一または異なって、水素原子、水酸基、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、またはC1-6アルコキシカルボニルであり、
10a、R10b、R10c、R10d、R10e、R10f、R10e2、R10f2、R10g、R10h、R11a、R11b、R11c、R11d、R11e、R11e2、R11f、R11g、R12a、R12b、R15a、R15b、R15c、R15d、R15e、R15e2、R15f、R15f2、R15g、R15h、R16a、R16b、R16c、R16d、R16e、R16e2、R16f、R16g、R17a、R17bは、各々独立して、同一または異なって、水素原子、C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、水酸基、シアノ基、C1-6アルコキシ、−NR18a18bより選ばれる同一または異なる、1〜3個の置換基によって置換されていてもよい)、またはC1-6アルコキシカルボニルであり、
18a、R18bは、各々独立して、同一または異なって、水素原子またはC1-6アルキルである。
例示的な実施形態において、置換基群αおよびβにおける任意の水酸基の水素は、保護基で置換されていてもよい。
本明細書において「C1-6」とは、炭素原子数が1〜6であることを意味する。他の数字の場合も同様であり、例えば、「C1-4」とは炭素原子数が1〜4であること、「C1-3」とは炭素原子数が1〜3であることを意味する。
本明細書において「ヘテロ原子」は、炭素原子および水素原子以外の原子をいい、例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等を意味する。
本明細書において「ハロゲン原子」は、ハロゲン族に属する原子であって、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子等を意味する。好ましくはフッ素原子、又は塩素原子である。さらに好ましくは、フッ素原子である。「ハロゲン原子」を「ハロゲン」、「ハロ」と称する場合もある。
本明細書において「水酸基」は、-OHの一価基である。この基は、「ヒドロキシ基」、「ヒドロキシ」と呼ばれる場合もある。
本明細書において「カルボキシル基」は、-COOHの一価基である。この基は、「カルボキシ基」、「カルボキシ」、「カルボキシル」と呼ばれる場合もある。
本明細書において「シアノ基」は、-CNの一価基である。
本明細書において「アミノ」は、-NH2の一価基である。この基は、「アミノ基」と呼ばれる場合もある。
本明細書において「アルキル」は、直鎖または分枝鎖状の飽和脂肪族炭化水素基を意味する。「C1-6アルキル」は、炭素原子数1〜6のアルキル基であり、好ましい例としては、「C1-4アルキル」が挙げられ、より好ましくは「C1-3アルキル」であり、さらに好ましくは「C1-2アルキル」である。「C1-4アルキル」の具体例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、sec-ブチル等が挙げられる。「C1-6アルキル」の具体例としては、C1-4アルキル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert-ペンチル、1,2-ジメチルプロピル、n-ヘキシル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「アルケニル」は、少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を含有する直鎖または分枝鎖状の不飽和脂肪族炭化水素基を意味する。「C2-6アルケニル」は、炭素原子数2〜6のアルケニル基であり、好ましい例としては「C2-4アルケニル」が挙げられる。「C2-6アルケニル」の具体例としては、ビニル、1-プロペニル、2-プロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、2-メチル-1-プロピレニル、2-メチル-2-プロピレニル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「アルキニル」は、少なくとも1個の炭素-炭素三重結合を含有する直鎖または分枝鎖状の不飽和脂肪族炭化水素基を意味する。「C2-6アルキニル」は、炭素原子数2〜6のアルキニル基であり、好ましい例としては「C2-4アルキニル」が挙げられる。「C2-6アルキニル」の具体例としては、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、1-メチル-2-プロピニル、3-ブチニル、1-ペンチニル、1-へキシニル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「アリール」は、単環式または二環式の芳香族炭化水素環の一価基を意味し、「C6-10アリール」は、炭素原子数6から10のアリール基を意味する。「アリール」の例としては、C6アリール、C10アリール等が挙げられるが、これらに限定されない。C6アリールの具体例としては、フェニル等が挙げられるが、これらに限定されない。C10アリールの具体例としては、1-ナフチル、2-ナフチル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「アリールアルキル」は、少なくとも一つのアリールで置換されたアルキルを意味する。「C6-10アリールC1-6アルキル」は、少なくとも一つのC6-10アリールで置換されたC1-6アルキルを意味する。C6-10アリールC1-6アルキルの具体例としては、ベンジル(フェニル-CH2-)、フェネチル(フェニル-CHCH2-)、ナフタレン-1-イルメチル、ナフタレン-2-イルメチル、2-(ナフタレン-1-イル)エチル、2-(ナフタレン-2-イル)エチル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「(置換されていてもよいアミノ)-アリールアルキル」は、置換されていてもよいアミノ基で置換されているアリールアルキルを意味し、ここで、該アルキル基もしくは該アリール基またはそれら両方が、アミノ基で置換されている。当該アリールアルキル基のアミノ基は、非置換であってもよく、また、1、2、または3個の置換基、例えば、置換されていてもよいアルキル(例えば、非置換C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル-C1-6アルキル、C3-6シクロアルキルカルボニルなど)で置換されていてもよい。(置換されていてもよいアミノ)-C6-10アリールC1-6アルキルの例としては、4−(ジメチルアミノ)ベンジル、4−((シクロペンチルメチル)アミノ)ベンジル、4−((シクロペンチルカルボニル)アミノ)ベンジル、4−((2−カルバモイルエチル)カルボニルアミノ)ベンジル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「C6-10アリールチオ」のC6-10アリール部分は、上記C6-10アリールと同義である。「C6-10アリールチオ」として、好ましくは「C6もしくはC10アリールチオ」が挙げられる。「C6-10アリールオキシ」の具体例としては、フェニルチオ、1-ナフチルチオ、2-ナフチルチオ等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「C6-10アリールスルホニル」とは、上記「C6-10アリール」で置換されたスルホニルを意味する。「C6-10アリールスルホニル」として、好ましくは「CまたはC10のアリールスルホニル」である。「C6-10アリールスルホニル」の具体例としては、フェニルスルホニル、1-ナフチルスルホニル、2-ナフチルスルホニル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「ヘテロアリール」は、酸素原子、窒素原子および硫黄原子からなる群より選択される同一または異なる1〜4個のヘテロ原子を含む、単環式または二環式の芳香族ヘテロ環の一価基を意味する。
本明細書において「5員または6員ヘテロアリール」は、酸素原子、窒素原子および硫黄原子からなる群より選択される同一または異なる1〜4個のヘテロ原子を含む、5から6個の原子からなる単環の芳香族ヘテロ環の一価基を意味する。「5員または6員ヘテロアリール」の具体例としては、ピロリル、フリル、チエニル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、フリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「5〜10員ヘテロアリール」は、酸素原子、窒素原子および硫黄原子からなる群より選択される同一または異なる1〜4個のヘテロ原子を含む、5から10個の原子からなる単環式または二環式の芳香族ヘテロ環の一価基を意味する。「5〜10員ヘテロアリール」の具体例としては、5員または6員ヘテロアリール、キノリル、イソキノリル、ナフチリジニル、キノキサリニル、シンノリニル、キナゾリニル、フタラジニル、イミダゾピリジル、イミダゾチアゾリル、イミダゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、ピロロピリジル、チエノピリジル、フロピリジル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ピリドピリミジニル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾ[1,3]ジオキソール、チエノフリル、クロメニル、クロマニル、クマリニル、キノロニル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「ヘテロアリールアルキル」は、少なくとも一つのヘテロアリールで置換されたアルキルを意味する。「5〜10員ヘテロアリールC1-6アルキル」は、少なくとも一つの5〜10員ヘテロアリールで置換されたC1-6アルキルを意味する。5〜10員ヘテロアリールC1-6アルキルの具体例としては、ピリジン-2-イルメチル、ピリジン-4-イルメチル、2-(キノリン-8-イル)エチル、2-(キノリン-5-イル)エチル、2-(キノキサリン-5-イル)エチル、2-(1H-インドール-3-イル)エチル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「C3-20脂環式基」とは、炭素原子数3から20の単環式、二環式または三環式の非芳香族の炭化水素環の一価基を意味し、一部不飽和結合を有するもの、一部架橋構造を有するもの、一部スピロ化されたものおよび1または2個のカルボニル構造を有するものも含む。「脂環式基」は、シクロアルキル、シクロアルケニル、およびシクロアルキニルを包含する。「C3-20脂環式基」として、好ましくは「C3-10脂環式基」であり、より好ましくは「C3-6脂環式基」である。「C3-20脂環式基」の具体例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロヘキサジニル、シクロヘプタジニル、シクロオクタジニル、アダマンチルまたはノルボルニル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「C3-10脂環式基」は、上記「C3-20脂環式基」のうち、「C3-10脂環式基」が一価基となっている置換基を意味する。
本明細書において「C3-10脂環式オキシ」は、(C3-10脂環式基)-O-基を意味し、該C3-10脂環式部分は、C3-10脂環式基と同義である。「C3-6脂環式オキシ」は、(C3-6脂環式基)-O-基を意味し、該C3-6脂環式部分は、C3-6脂環式基と同義である。「C3-6脂環式オキシ」として、好ましくは「C3-5脂環式オキシ」である。「C3-6脂環式オキシ」の具体例としては、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「C3-10脂環式カルボニル」とは、上記「C3-10脂環式基」で置換されたカルボニルを意味する。「C3-10脂環式カルボニル」として、好ましくは、「C3-6脂環式カルボニル」である。「C3-10脂環式カルボニル」の具体例としては、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「C3-10脂環式チオ」は、(C3-10脂環式基)-S-基を意味し、該C3-10脂環式部分は、上記C3-10脂環式基と同義である。「C3-10脂環式チオ」として、好ましくは「C3-6脂環式チオ」である。「C3-6脂環式チオ」の具体例としては、シクロプロピルチオ、シクロブチルチオ、シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオ等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「C3-10脂環式スルホニル」とは、上記「C3-10脂環式基」で置換されたスルホニル基を意味する。「C3-10脂環式スルホニル」として、好ましくは「C3-6脂環式スルホニル」である。「C3-10脂環式スルホニル」の具体例としては、シクロプロピルスルホニル、シクロブチルスルホニル、シクロペンチルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「シクロアルキル」は、非芳香族の飽和炭化水素環基を意味し、一部架橋構造を有するもの、一部スピロ化されたものおよび1または2個のカルボニル構造を有するものも含む。「C3-20シクロアルキル」は、炭素原子数3から20の単環式または二環式シクロアルキルを意味する。「C3-6シクロアルキル」は、炭素原子数3から6の単環式シクロアルキルを意味する。C3-6シクロアルキルの具体例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「シクロアルキルアルキル」は、少なくとも一つのシクロアルキルで置換されたアルキルを意味する。「C3-6シクロアルキルC1-6アルキル」は、少なくとも一つのC3-6シクロアルキルで置換されたC1-6アルキルを意味する。C3-6シクロアルキルC1-6アルキルの具体例としては、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、2-シクロプロピルエチル、2-シクロブチルエチル、2-シクロペンチルエチル、2-シクロヘキシルエチル、3-シクロプロピルプロピル、3-シクロブチルプロピル、3-シクロペンチルプロピル、3-シクロヘキシルプロピル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「ヘテロシクロアルキル」は、酸素原子、窒素原子および硫黄原子からなる群より選択される同一または異なる1または2個以上のヘテロ原子を含む、非芳香族の飽和ヘテロ環を意味し、一部架橋された構造を有するものおよび一部スピロ化されたものを含む。
本明細書において「4〜20員の非アリールヘテロ環」は、酸素原子、窒素原子および硫黄原子からなる群より選択される同一または異なる1または2個以上のヘテロ原子を含む、4から20個の原子で構成される単環式または二環式の非芳香族のヘテロ環を意味し、一部不飽和結合を有するもの、一部架橋された構造を有するものおよび一部スピロ化されたものを含む。非アリールヘテロ環は、アリールまたはヘテロアリールと縮合環を形成してもよい。例えば、C6-10アリールまたは5員または6員ヘテロアリールと縮合した場合もヘテロ環に含まれる。また、当該非アリールヘテロ環を構成するのに、1または2個のカルボニル、チオカルボニル、スルフィニルまたはスルホニルを含んでいてもよく、例えば、ラクタム、チオラクタム、ラクトン、チオラクトン、環状のイミド、環状のカルバメート、環状のチオカルバメート等の環状基も当該非アリールヘテロ環に含まれる。ここにおいて、カルボニル、スルフィニルおよびスルホニルの酸素原子およびチオカルボニルの硫黄原子は、4から20員の数(環の大きさ)および環を構成しているヘテロ原子の数には含まれない。
本明細書において「4〜10員の非アリールヘテロ環」は、上記「4〜20員の非アリールヘテロ環」のうち、「4〜10員の非アリールヘテロ環」が一価基となっている置換基を意味する。
本明細書において「4〜10員の非アリールヘテロ環オキシ」の4〜10員の非アリールヘテロ環部分は、上記「4〜10員の非アリールヘテロ環」と同義である。「4〜10員の非アリールヘテロ環オキシ」として、好ましくは、「4〜6員の非アリールヘテロ環オキシ」である。「4〜10員の非アリールヘテロ環オキシ」の具体例としては、テトラヒドロフラニルオキシ、テトラヒドロピラニルオキシ、アゼチジニルオキシ、ピロリジニルオキシ、ピペリジニルオキシ等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「4〜10員の非アリールヘテロ環チオ」の4〜10員の非アリールヘテロ環部分は、上記「4〜10員の非アリールヘテロ環」と同義である。「4〜10員の非アリールヘテロ環チオ」として、好ましくは、「4〜6員の非アリールヘテロ環チオ」である。「4〜10員の非アリールヘテロ環チオ」の具体例としては、テトラヒドロピラニルチオ、ピペリジニルチオ等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「4〜10員の非アリールヘテロ環カルボニル」とは、上記「4〜10員の非アリールヘテロ環」で置換されたカルボニル基を意味する。「4〜10員の非アリールヘテロ環カルボニル」として、好ましくは、「4〜6員の非アリールヘテロ環カルボニル」である。「4〜10員の非アリールヘテロ環カルボニル」の具体例としては、アゼチジニルカルボニル、ピロリジニルカルボニル、ピペリジニルカルボニル、モルホリニルカルボニル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「4〜10員の非アリールヘテロ環スルホニル」とは、上記「4〜10員の非アリールヘテロ環」で置換されたスルホニル基を意味する。「4〜10員の非アリールヘテロ環スルホニル」として、好ましくは、「4〜6員の非アリールヘテロ環スルホニル」である。「4〜10員の非アリールヘテロ環スルホニル」の具体例としては、アゼチジニルスルホニル、ピロリジニルスルホニル、ピペリジニルスルホニル、モルホリニルスルホニル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「5〜6員ヘテロシクロアルキル」は、酸素原子、窒素原子および硫黄原子からなるより選択される同一または異なる1または2個以上のヘテロ原子を含む、5〜6個の環原子から構成されるヘテロシクロアルキルを意味する。
本明細書において「ヘテロシクロアルキルアルキル」は、少なくとも一つのヘテロシクロアルキルで置換されたアルキルを意味する。
本明細書において「アルキルカルボニル」は、-C(=O)-アルキルの一価基である。アルキルカルボニルの好ましい例としては、C1-6アルキルカルボニルが挙げられる。C1-6アルキルカルボニルの具体例としては、アセチル(CHC(=O)-)、n-プロパノイル(CHCHC(=O)-)、n-ブタノイル(CHCHCHC(=O)-)、n-ペンタノイル(CH(CHC(=O)-)、n-ヘキサノイル(CH(CHC(=O)-)、n-ヘプタノイル(CH(CHC(=O)-)等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「アルコキシ」は、-O-アルキルの一価基である。アルコキシの好ましい例としては、C1-6アルコキシ(即ち、C1-6アルキル-O-)、C1-4アルコキシ(即ち、C1-4アルキル-O-)等が挙げられる。C1-4アルコキシの具体例としては、メトキシ(CH3O-)、エトキシ(CH3CH2O-)、n-プロポキシ(CH3(CH2)2O-)、イソプロポキシ((CH3)2CHO-)、n-ブトキシ(CH3(CH2)3O-)、イソブトキシ((CH3)2CHCH2O-)、tert-ブトキシ((CH3)3CO-)、sec-ブトキシ(CH3CH2CH(CH3)O-)等が挙げられる。C1-6アルコキシの具体例としては、C1-4アルコキシ、n-ペンチルオキシ(CH3(CH2)4O-)、イソペンチルオキシ((CH3)2CHCH2CH2O-)、ネオペンチルオキシ((CH3)3CCH2O-)、tert-ペンチルオキシ(CH3CH2C(CH3)2O-)、1,2-ジメチルプロポキシ(CH3CH(CH3)CH(CH3)O-)等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「アルコキシカルボニル」は、-C(=O)-O-アルキルの一価基である。アルコキシカルボニルの例としては、C1-6アルコキシカルボニル、好ましくはC1-4アルコキシカルボニルが挙げられるが、これらに限定されない。C1-4アルコキシカルボニルの具体例としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n-プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、n-ブトキシカルボニル、sec-ブトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル等が挙げられる。C1-6アルコキシカルボニルの具体例としては、C1-4アルコキシカルボニル、n-ペンチルオキシカルボニル、イソペンチルオキシカルボニル、ネオペンチルオキシカルボニル、tert-ペンチルオキシカルボニル、1,2-ジメチルプロピルオキシカルボニル、n-ヘキシルオキシカルボニル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「アルコキシカルボニルアミノ」は、-NH-C(=O)-O-アルキルの一価基である。アルコキシカルボニルアミノの例としては、C1-6アルコキシカルボニルアミノ、好ましくはC1-4アルコキシカルボニルアミノが挙げられるが、これらに限定されない。C1-4アルコキシカルボニルアミノの具体例としては、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、n-プロポキシカルボニルアミノ、イソプロポキシカルボニルアミノ、n-ブトキシカルボニルアミノ、sec-ブトキシカルボニルアミノ、tert-ブトキシカルボニルアミノ、イソブトキシカルボニルアミノ等が挙げられる。C1-6アルコキシカルボニルアミノの具体例としては、C1-4アルコキシカルボニルアミノ、n-ペンチルオキシカルボニルアミノ、イソペンチルオキシカルボニルアミノ、ネオペンチルオキシカルボニルアミノ、tert-ペンチルオキシカルボニルアミノ、1,2-ジメチルプロピルオキシカルボニルアミノ、n-ヘキシルオキシカルボニルアミノ等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「C1-6アルキルスルホニル」とは、上記「C1-6アルキル」で置換されたスルホニル基を意味する。「C1-6アルキルスルホニル」として、好ましくは「C1-4アルキルスルホニル」である。「C1-6アルキルスルホニル」の具体例としては、メチルスルホニル、プロピオニルスルホニル、ブチリルスルホニル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「C1-6アルキルチオ」のC1-6アルキル部分は、上記C1-6アルキルと同義である。「C1-6アルキルチオ」の例としては、「C1-4アルキルチオ」、好ましくは「C1-3アルキルチオ」が挙げられる。「C1-6アルキルチオ」の具体例としては、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、イソプロピルチオ、イソブチルチオ、tert-ブチルチオ、sec-ブチルチオ、イソペンチルチオ、ネオペンチルチオ、tert-ペンチルチオ、1,2-ジメチルプロピルチオ等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「アリールカルボニル」は、-C(=O)-アリールの一価基である。アリールカルボニルの好ましい例としては、C6-10アリールカルボニルが挙げられる。C6-10アリールカルボニルの具体例としては、ベンゾイル(即ち、フェニル-C(=O)-)、1-ナフチルカルボニル、2-ナフチルカルボニル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「C6-10アリールオキシ」のC6-10アリール部分は、上記C6-10アリールと同義である。「C6-10アリールオキシ」として、好ましくは「CもしくはC10のアリールオキシ」が挙げられる。「C6-10アリールオキシ基」の具体例としては、フェノキシ基、1-ナフチルオキシ基、2-ナフチルオキシ基等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「ヘテロアリールカルボニル」は、-C(=O)-ヘテロアリールの一価基である。
本明細書において「5員または6員ヘテロアリールカルボニル基」とは、上記「5員または6員ヘテロアリール」で置換されたカルボニル基を意味する。「5員または6員ヘテロアリールカルボニル基」の具体例としては、ピラゾイルカルボニル基、トリアゾイルカルボニル基、チアゾイルカルボニル基、チアジアゾイルカルボニル基、ピリジルカルボニル基、ピリダゾイルカルボニル基等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「5員または6員ヘテロアリールオキシ基」の5員または6員ヘテロアリール部分は、上記「5員のヘテロアリール」もしくは「6員のヘテロアリール」と同義である。「5員または6員ヘテロアリールオキシ基」の具体例としては、ピラゾイルオキシ基、トリアゾイルオキシ基、チアゾイルオキシ基、チアジアゾイルオキシ基、ピリジルオキシ基、ピリダゾイルオキシ基等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「5員または6員ヘテロアリールチオ基」の5員または6員ヘテロアリール部分は、上記「5員のヘテロアリール」もしくは「6員のヘテロアリール」と同義である。「5員または6員ヘテロアリールチオ基」の具体例としては、ピラゾイルチオ基、トリアゾイルチオ基、チアゾイルチオ基、チアジアゾイルチオ基、ピリジルチオ基、ピリダゾイルチオ基等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「5員または6員ヘテロアリールスルホニル基」とは、上記「5員または6員ヘテロアリール」で置換されたスルホニル基を意味する。「5員または6員ヘテロアリールスルホニル基」の具体例としては、ピラゾイルスルホニル基、トリアゾイルスルホニル基、チアゾイルスルホニル基、チアジアゾイルスルホニル基、ピリジルスルホニル基、ピリダゾイルスルホニル基等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「カルバモイル」は、-C(=O)-NH2の一価基である。
本明細書において「アミジノアミノ」は、-NH-C(=NH)-NH2の一価基である。
本明細書において、「ある置換基で置換された基」という記載は、該基が少なくとも一つの置換基で置換されていることを意味する。例えば、「ヒドロキシ置換されたC1-6アルキル」は、C1-6アルキルが少なくとも一つのヒドロキシで置換されていることを意味する。
本明細書において「カルバモイル置換されたC1-6アルキル」は、少なくとも一つの-C(=O)-NH基で置換されたC1-6アルキルである。「カルバモイル置換されたC1-6アルキル」の例としては、カルバモイル置換されたC1-4アルキルが挙げられるが、これに限定されない。「カルバモイル置換されたC1-4アルキル」の具体例としては、2-アミノ-2-オキソエチル(即ち、H2NC(=O)-CH2-、またはカルバモイルメチル)、3-アミノ-3-オキソプロピル(即ち、H2NC(=O)-CH2CH2-、またはカルバモイルエチル)、4-アミノ-4-オキソブチル(即ち、H2NC(=O)-(CH2)3-、またはカルバモイルプロピル)、5-アミノ-5-オキソペンチル(即ち、H2NC(=O)-(CH2)4-、またはカルバモイルブチル)等が挙げられるが、これらに限定されない。「カルバモイル置換されたC1-6アルキル」の具体例としては、カルバモイル置換されたC1-4アルキル、6-アミノ-6-オキソヘキシル(即ち、H2NC(=O)-(CH2)5-、またはカルバモイルペンチル)、7-アミノ-7-オキソヘプチル(即ち、H2NC(=O)-(CH2)6-、またはカルバモイルヘキシル)等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「アミジノアミノ置換されたC1-6アルキル」は、少なくとも一つの-NH-C(=NH)-NH2基で置換されたC1-6アルキルであり、ここで、アミジノアミノ基の窒素原子は、窒素保護基(例えば、tert-ブトキシカルボニル基)で保護されていてもよい。「アミジノアミノ置換されたC1-6アルキル」の例としては、「アミジノアミノ置換されたC1-4アルキル」等が挙げられるが、これに限定されない。「アミジノアミノ置換されたC1-4アルキル」の具体例としては、(アミジノアミノ)メチル、2-(アミジノアミノ)エチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、4-(アミジノアミノ)ブチル等が挙げられるが、これらに限定されない。「アミジノアミノ置換されたC1-6アルキル」の具体例としては、アミジノアミノ置換されたC1-4アルキル、5-(アミジノアミノ)ペンチル、6-(アミジノアミノ)ヘキシル等が挙げられるが、これらに限定されない。窒素保護基で保護されたアミジノアミノ基の例としては、
が挙げられる。
本明細書において「カルボキシ置換されたC1-6アルキル」は、少なくとも一つの-COOH基で置換されたC1-6アルキルである。「カルボキシ置換されたC1-6アルキル」の例としては、「カルボキシ置換されたC1-4アルキル」等が挙げられるが、これに限定されない。「カルボキシ置換されたC1-4アルキル」の具体例としては、カルボキシメチル、2-カルボキシエチル、3-カルボキシプロピル、4-カルボキシブチル等が挙げられるが、これらに限定されない。「カルボキシ置換されたC1-6アルキル」の具体例としては、カルボキシ置換されたC1-4アルキル、5-カルボキシペンチル、6-カルボキシヘキシル等が挙げられるが、これらに限定されない。
「保護基」は、分子内の反応性官能基に結合した場合、官能基の反応性を遮蔽するか、減少させるか、または防止する原子群を指す。典型的には、保護基は、所望する場合、合成過程の最中に選択的に除去され得る。保護基の例は、GreeneおよびWuts、Protective Groups in Organic Chemistry、第5版、2014年、John Wiley & Sons、NYおよびHarrisonら、Compendium of Synthetic Organic Methods、1〜8巻、John Wiley & Sons、NY等に見出すことができる。本明細書で使用される場合、「保護基」は、置換基αの1)〜53)および置換基βの1)〜26)の定義に該当し得る。その場合、置換基群αにおいて、「54)保護基」は「54)1)〜53)以外の保護基」と、置換基群βにおいて、「27)保護基」は「1)〜26)以外の保護基」と記載してもよい。代表的な窒素保護基としては、ホルミル、アセチル、トリフルオロアセチル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル(「CBZ」)、tert−ブトキシカルボニル(「Boc」)、トリメチルシリル(「TMS」)、2-トリメチルシリルエタンスルホニル(「TES」)、トリチルおよび置換トリチル基、アリルオキシカルボニル、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(「FMOC」)、およびニトロ−ベラトリルオキシカルボニル(「NVOC」)などが挙げられるが、これらに限定されない。代表的なヒドロキシル保護基として、ヒドロキシル基が、アシル化(エステル化)またはアルキル化されるもの、例えば、ベンジルおよびトリチルエーテルなど、ならびにアルキルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテル、トリアルキルシリルエーテル(例えば、TMS、トリエチルシリル、t−ブチルジメチルシリル(TBDMS)、トリイソプロピルシリル(TIPS))、アルキルアリールシリルエーテル(例えば、t−ブチルジフェニルシリル(TBDPS))、トリアリールシリルエーテル(例えば、トリフェニルシリル)、グリコールエーテル(例えば、エチレングリコールエーテル、プロピレングリコールエーテルなど)、およびアリルエーテルが挙げられるが、これらに限定されない。
(好ましい実施形態)
以下に本開示の好ましい実施形態を説明する。以下に提供される実施形態は、本開示のよりよい理解のために提供されるものであり、本開示の範囲は以下の記載に限定されるべきでないことが理解される。従って、当業者は、本明細書中の記載を参酌して、本開示の範囲内で適宜改変を行うことができることは明らかである。また、本開示の以下の実施形態は単独でも使用されあるいはそれらを組み合わせて使用することができることが理解される。
(本開示の化合物および組成物)
一つの局面において、本開示の化合物は、下記式IF:
により表される化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物として例示することができる。式IF中、
、RおよびRは各々独立して、必要に応じて置換されたアルキル、必要に応じて置換されたアルケニル、必要に応じて置換されたアルキニル、必要に応じて置換されたアリールアルキル、必要に応じて置換されたヘテロアリールアルキル、必要に応じて置換されたシクロアルキルアルキル、または必要に応じて置換されたヘテロシクロアルキルアルキルであり、
は、水素、必要に応じて置換されたアルキル、必要に応じて置換されたアルケニル、必要に応じて置換されたアルキニル、必要に応じて置換されたアリールアルキル、必要に応じて置換されたヘテロアリールアルキル、必要に応じて置換されたシクロアルキルアルキル、必要に応じて置換されたヘテロシクロアルキルアルキル、必要に応じて置換されたアルキルカルボニル、必要に応じて置換されたアルコキシカルボニル、必要に応じて置換されたアリールカルボニル、必要に応じて置換されたヘテロアリールカルボニル、または必要に応じて置換されたカルバモイルである。
一実施形態において、R、RおよびRは各々独立して、必要に応じて置換されたアルキル、必要に応じて置換されたアリールアルキル、必要に応じて置換されたヘテロアリールアルキル、または必要に応じて置換されたシクロアルキルアルキルである。
一実施形態において、R、RおよびRは各々独立して、必要に応じて置換されたC1-6アルキル、必要に応じて置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、必要に応じて置換された5〜10員ヘテロアリールC1-6アルキル、または必要に応じて置換されたC3-6シクロアルキルC1-6アルキルである。
一実施形態において、R、RおよびRは各々独立して、必要に応じて置換されたアルキル、必要に応じて置換されたアリールアルキル、必要に応じて置換されたヘテロアリールアルキル、または必要に応じて置換されたシクロアルキルアルキルであり、Rは、水素、必要に応じて置換されたアルキル、必要に応じて置換されたアルキルカルボニル、必要に応じて置換されたアリールカルボニル、必要に応じて置換されたアルコキシカルボニル、または必要に応じて置換されたアルキルカルバモイルである。
一実施形態において、R、RおよびRは各々独立して、C1-6アルキル、ヒドロキシ置換されたC1-6アルキル、カルバモイル置換されたC1-6アルキル、アミノ置換されたC1-6アルキル、アミジノアミノ置換されたC1-6アルキル、カルボキシ置換されたC1-6アルキル、C6-10アリールC1-6アルキル、C1-4アルコキシカルボニル置換された5〜10員ヘテロアリールC1-6アルキル、C1-4アルキル置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、ヒドロキシ置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、ハロゲン置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、C1-4アルコキシ置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、(置換されていてもよいアミノ)-C6-10アリールC1-6アルキル、C1-4アルコキシカルボニル置換されたC1-6アルキル、C1-4アルコキシカルボニルアミノ置換されたC1-6アルキル、5〜6員ヘテロシクロアルキル置換されたC1-6アルキル、またはC3-6シクロアルキルC1-6アルキルである。
一実施形態において、R、RおよびRは各々独立して、C1-6アルキル、ヒドロキシ置換されたC1-6アルキル、カルバモイル置換されたC1-6アルキル、アミノ置換されたC1-6アルキル、アミジノアミノ置換されたC1-6アルキル、カルボキシ置換されたC1-6アルキル、C6-10アリールC1-6アルキル、C1-4アルコキシカルボニル置換された5〜10員ヘテロアリールC1-6アルキル、C1-4アルキル置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、ヒドロキシ置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、ハロゲン置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、C1-4アルコキシ置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、(置換されていてもよいアミノ)-C6-10アリールC1-6アルキル、C1-4アルコキシカルボニル置換されたC1-6アルキル、C1-4アルコキシカルボニルアミノ置換されたC1-6アルキル、5〜6員ヘテロシクロアルキル置換されたC1-6アルキル、またはC3-6シクロアルキルC1-6アルキルである。
一実施形態において、R、RおよびRは各々独立して、アルキル、または必要に応じて置換されたアリールアルキルである
一実施形態において、R、RおよびRは各々独立して、C1-6アルキル、または必要に応じて置換されたC6-10アリールC1-6アルキルである。
一実施形態において、R、RおよびRは各々独立して、C1-6アルキル、C6-10アリールC1-6アルキル、C1-4アルキル置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、ハロゲン置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、C1-4アルコキシ置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、または(置換されていてもよいアミノ)-C6-10アリールC1-6アルキルである。
一実施形態において、R、RおよびRは各々独立して、C1-6アルキル、C6-10アリールC1-6アルキル、C1-4アルキル置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、クロロ置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、C1-4アルコキシ置換されたC6-10アリールC1-6アルキル、または(置換されていてもよいアミノ)-C6-10アリールC1-6アルキルである。
一実施形態において、Rは、C1-6アルキルまたはC6アリールC1-4アルキルであり、Rは、C1-6アルキル、またはC1-4アルキル置換されたベンジルであり、Rは、C1-6アルキルまたはC6アリールC1-4アルキルである。
一実施形態において、RおよびRは各々独立して、アルキル、または必要に応じて置換されたベンジルであり、Rは、必要に応じて置換されたベンジルである。
一実施形態において、RおよびRは各々独立して、C1-6アルキル、ベンジル、C1-4アルキル置換されたベンジル、クロロ置換されたベンジル、C1-4アルコキシ置換されたベンジル、またはアミノ置換されたベンジルであり、Rは、ベンジル、またはクロロ置換されたベンジルである。
一実施形態において、RおよびRは各々独立して、イソブチル、イソペンチル、4−(ジメチルアミノ)ベンジル、4−メチルベンジル、4−メトキシベンジル、3−クロロベンジル、4−クロロベンジル、または3,4−ジクロロベンジルであり、Rは、ベンジル、3−クロロベンジル、または3,4−ジクロロベンジルである。
一実施形態において、Rは、イソブチル、ベンジル、4-(ジメチルアミノ)ベンジル、4-メチルベンジル、4-tert-ブチルベンジル、4-メトキシベンジル、3-クロロベンジル、4-クロロベンジル、または3,4-ジクロロベンジルであり、Rは、イソブチル、ベンジル、ナフタレン-1-イルメチル、4-メチルベンジル、4-クロロベンジル、または3,4-ジクロロベンジルであり、Rは、イソブチル、イソペンチル、またはベンジルである。
一実施形態において、Rが、C1-6アルキル、ヒドロキシ置換されたC1-4アルキル、カルバモイル置換されたC1-4アルキル、アミノ置換されたC1-6アルキル、アミジノアミノ置換されたC1-4アルキル、カルボキシ置換されたC1-4アルキル、C1-4アルコキシカルボニル置換されたC1-4アルキル、C6-10アリールC1-4アルキル、ヒドロキシ置換されたC6-10アリールC1-4アルキル、C1-4アルコキシ置換されたC6-10アリールC1-4アルキル、ハロ置換されたC6-10アリールC1-4アルキル、またはC5-6シクロアルキルC1-4アルキルである。
一実施形態において、Rが、メチル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、n-ヘキシル、3-アミノ-3-オキソプロピル、3-(tert-ブトキシ)-3-オキソプロピル、ベンジル、ナフタレン-1-イルメチル、2-カルボキシエチル、カルバモイルメチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、4-フルオロベンジル、4-ヒドロキシベンジル、4-(tert-ブトキシ)ベンジル、3,4-ジクロロベンジル、ナフタレン-1-イルメチル、フェネチル、ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、またはシクロヘキシルメチルである。
一実施形態において、Rが、メチル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、n-ヘキシル、2-ヒドロキシエチル、カルバモイルメチル、3-アミノ-3-オキソプロピル、3-(アミジノアミノ)プロピル、2-カルボキシエチル、ベンジル、フェネチル、ナフタレン-1-イルメチル、4-ヒドロキシベンジル、4-フルオロベンジル、3,4-ジクロロベンジル、4-(tert-ブトキシ)ベンジル、3-(tert-ブトキシ)-3-オキソプロピル、ヒドロキシメチル、シクロヘキシルメチル、または
である。
一実施形態において、Rが、メチル、イソブチル、イソペンチル、3-(tert-ブトキシ)-3-オキソプロピル、ベンジル、ナフタレン-1-イルメチル、4-ヒドロキシベンジル、4-(tert-ブトキシ)ベンジル、3,4-ジクロロベンジル、またはシクロヘキシルメチルである。
一実施形態において、Rが、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、n-ヘキシル、シクロヘキシルメチル、ベンジル、フェネチル、ナフタレン-1-イルメチル、4-ヒドロキシベンジル、4-フルオロベンジル、2-カルボキシエチル、カルバモイルメチル、カルバモイルエチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、ヒドロキシメチル、またはヒドロキシエチルである。
一実施形態において、Rが、イソブチル、イソペンチル、シクロヘキシルメチル、ベンジル、フェネチル、ナフタレン-1-イルメチル、4-ヒドロキシベンジル、4-フルオロベンジル、2-カルボキシエチル、カルバモイルメチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、またはヒドロキシエチルである。
一実施形態において、Rが、Rが、イソブチル、ベンジル、4-ヒドロキシベンジル、2-カルボキシエチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、またはナフタレン-1-イルメチルである。
一実施形態において、Rが、イソブチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、2-カルボキシエチル、ベンジル、ナフタレン-1-イルメチル、4-ヒドロキシベンジル、4-(tert-ブトキシ)ベンジル、3-(tert-ブトキシ)-3-オキソプロピル、または
である。
一実施形態において、Rが、イソブチル、3-ヒドロキシプロピル、3-アミノ-3-オキソプロピル、6-アミノヘキシル、2-カルボキシエチル、ベンジル、ナフタレン-1-イルメチル、4-ヒドロキシベンジル、またはシクロヘキシルメチルである。
一実施形態において、Rが、C1-4アルキル、ヒドロキシ置換されたC1-4アルキル、カルバモイル置換されたC1-4アルキル、アミノ置換されたC1-4アルキル、アミジノアミノ置換されたC1-4アルキル、カルボキシ置換されたC1-4アルキル、C6-10アリールC1-4アルキル、C1-4アルコキシカルボニル置換された5〜10員ヘテロアリールC1-4アルキル、C1-4アルキル置換されたC6-10アリールC1-4アルキル、ヒドロキシ置換されたC6-10アリールC1-4アルキル、ハロゲン置換されたC6-10アリールC1-4アルキル、C1-4アルコキシ置換されたC6-10アリールC1-4アルキル、C1-4アルコキシカルボニル置換されたC1-4アルキル、C1-4アルコキシカルボニルアミノ置換されたC1-4アルキル、5〜6員ヘテロシクロアルキル置換されたC1-4アルキル、またはC5-6シクロアルキルC1-4アルキルである。
一実施形態において、Rは、ナフタレン-1-イルメチル、または必要に応じて置換されたベンジルである。
一実施形態において、Rが、イソプロピル、1-メチルプロピル、イソブチル、イソペンチル、n-ヘキシル、ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、カルバモイルメチル、3-アミノ-3-オキソプロピル、3-(アミジノアミノ)プロピル、4-アミノブチル、2-カルボキシエチル、ベンジル、フェネチル、ナフタレン-1-イルメチル、2-(ナフタレン-1-イル)エチル、2-(1-(tert-ブトキシカルボニル)-1H-インドール-3-イル)エチル、3-メチルベンジル、4-メチルベンジル、4-ヒドロキシベンジル、4-フルオロベンジル、3-クロロベンジル、4-クロロベンジル、3,4-ジクロロベンジル、4-(tert-ブトキシ)ベンジル、2-(tert-ブトキシ)-2-オキソエチル、4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル、(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル、またはシクロヘキシルメチルである。
一実施形態において、Rが、イソプロピル、1-メチルプロピル、イソブチル、イソペンチル、n-ヘキシル、ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、カルバモイルメチル、3-アミノ-3-オキソプロピル、4-アミノブチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、2-カルボキシエチル、ベンジル、フェネチル、ナフタレン-1-イルメチル、2-(ナフタレン-1-イル)エチル、2-(1-(tert-ブトキシカルボニル)-1H-インドール-3-イル)エチル、3-メチルベンジル、4-メチルベンジル、4-ヒドロキシベンジル、4-フルオロベンジル、3-クロロベンジル、4-クロロベンジル、3,4-ジクロロベンジル、4-(tert-ブトキシ)ベンジル、2-(tert-ブトキシ)-2-オキソエチル、3-(tert-ブトキシ)-3-オキソプロピル、4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル、(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル、シクロヘキシルメチル、または
である。
一実施形態において、Rが、イソブチル、2-ヒドロキシエチル、3-アミノ-3-オキソプロピル、4-アミノブチル、2-カルボキシエチル、ベンジル、フェネチル、ナフタレン-1-イルメチル、2-(ナフタレン-1-イル)エチル、2-(1-(tert-ブトキシカルボニル)-1H-インドール-3-イル)エチル、3-メチルベンジル、4-メチルベンジル、4-ヒドロキシベンジル、3-クロロベンジル、4-クロロベンジル、3,4-ジクロロベンジル、4-(tert-ブトキシ)ベンジル、2-(tert-ブトキシ)-2-オキソエチル、4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル、(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)メチル、またはシクロヘキシルメチルである。
一実施形態において、Rが、1-メチルプロピル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、n-ヘキシル、ベンジル、4-ヒドロキシベンジル、4-フルオロベンジル、2-カルボキシエチル、カルバモイルメチル、カルバモイルエチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、フェネチル、ナフタレン-1-イルメチル、またはシクロヘキシルメチルである。
一実施形態において、Rが、イソプロピル、1-メチルプロピル、イソブチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、2-カルボキシエチル、ベンジル、ナフタレン-1-イルメチル、4-ヒドロキシベンジル、4-(tert-ブトキシ)ベンジル、3-(tert-ブトキシ)-3-オキソプロピル、または
である。
一実施形態において、Rが、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、ベンジル、4-ヒドロキシベンジル、4-フルオロベンジル、2-カルボキシエチル、カルバモイルメチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、ヒドロキシエチル、フェネチル、ナフタレン-1-イルメチル、またはn-ヘキシルである。
一実施形態において、Rが、イソブチル、2-ヒドロキシエチル、3-アミノ-3-オキソプロピル、4-アミノブチル、2-カルボキシエチル、ベンジル、フェネチル、ナフタレン-1-イルメチル、3-メチルベンジル、4-メチルベンジル、4-ヒドロキシベンジル、シクロヘキシルメチル、または2-(1H-インドール-3-イル)エチルである。
一実施形態において、Rが、1-メチルプロピル、イソプロピル、イソブチル、ベンジル、4-ヒドロキシベンジル、2-カルボキシエチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、またはナフタレン-1-イルメチルである。
一実施形態において、Rが、C1-4アルキル、ヒドロキシ置換されたC1-4アルキル、カルバモイル置換されたC1-4アルキル、C1-4アルコキシカルボニル置換されたC1-4アルキル、アミノ置換されたC1-4アルキル、アミジノアミノ置換されたC1-4アルキル、カルボキシ置換されたC1-4アルキル、C6-10アリールC1-4アルキル、C1-4アルキル置換されたC6-10アリールC1-4アルキル、ヒドロキシ置換されたC6-10アリールC1-4アルキル、またはC5-6シクロアルキルC1-4アルキルである。
一実施形態において、Rが、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、n-ヘキシル、3-アミノ-3-オキソプロピル、3-メトキシ-3-オキソプロピル、4-アミノブチル、2-カルボキシエチル、カルバモイルメチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、ベンジル、ナフタレン-1-イルメチル、フェネチル、ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、4-フルオロベンジル、3-メチルベンジル、4-メチルベンジル、4-ヒドロキシベンジル、4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル、またはシクロヘキシルメチルである。
一実施形態において、Rが、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、n-ヘキシル、ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、カルバモイルメチル、3-アミノ-3-オキソプロピル、4-アミノブチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、2-カルボキシエチル、ベンジル、フェネチル、ナフタレン-1-イルメチル、3-メチルベンジル、4-メチルベンジル、4-ヒドロキシベンジル、4-フルオロベンジル、4-(tert-ブトキシ)ベンジル、3-メトキシ-3-オキソプロピル、3-(tert-ブトキシ)-3-オキソプロピル、4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル、シクロヘキシルメチル、または
である。
一実施形態において、Rが、イソブチル、イソペンチル、3-アミノ-3-オキソプロピル、3-メトキシ-3-オキソプロピル、4-アミノブチル、2-カルボキシエチル、ベンジル、フェネチル、3-メチルベンジル、4-メチルベンジル、4-ヒドロキシベンジル、4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル、またはシクロヘキシルメチルである。
一実施形態において、Rが、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、n-ヘキシル、シクロヘキシルメチル、ベンジル、フェネチル、ナフタレン-1-イルメチル、4-ヒドロキシベンジル、4-フルオロベンジル、2-カルボキシエチル、カルバモイルメチル、カルバモイルエチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、ヒドロキシメチル、またはヒドロキシエチルである。
一実施形態において、Rが、イソブチル、イソペンチル、ベンジル、フェネチル、4-ヒドロキシベンジル、2-カルボキシエチル、カルバモイルメチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、ヒドロキシメチル、またはナフタレン-1-イルメチルである。
一実施形態において、Rが、イソブチル、ベンジル、4-ヒドロキシベンジル、2-カルボキシエチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、またはナフタレン-1-イルメチルである。
一実施形態において、Rが、イソブチル、2-カルボキシエチル、3-(アミジノアミノ)プロピル、ベンジル、ナフタレン-1-イルメチル、4-ヒドロキシベンジル、4-(tert-ブトキシ)ベンジル、3-(tert-ブトキシ)-3-オキソプロピル、または
である。
一実施形態において、Rが、イソブチル、ヒドロキシメチル、3-アミノ-3-オキソプロピル、4-アミノブチル、2-カルボキシエチル、ベンジル、2-ナフチルメチル、4-ヒドロキシベンジル、またはシクロヘキシルメチルである。
一実施形態において、Rは、C1-6アルキルまたはC6-10アリールC1-6アルキルであり、RおよびRは各々独立して、C1-6アルキルまたは必要に応じて置換されたC6-10アリールC1-6アルキルである。
一実施形態において、Rは、イソブチル、イソペンチルまたはベンジルであり、Rは、イソブチル、ベンジル、フェネチル、3-メチルベンジル、4-メチルベンジルまたは3,4-ジクロロベンジルであり、Rは、イソブチル、ベンジル、フェネチル、3-メチルベンジルまたは4-メチルベンジルである。
一実施形態において、Rがイソブチルであり、Rがベンジルであり、Rがベンジルである。
一実施形態において、Rがベンジルであり、Rがベンジルであり、Rがイソブチルである。
一実施形態において、Rがイソブチルであり、Rがベンジルであり、Rが3-メチルベンジルである。
一実施形態において、Rがベンジルであり、Rが3,4-ジクロロベンジルであり、Rがイソブチルである。
一実施形態において、Rがイソブチルであり、Rが4-メチルベンジルであり、Rがベンジルである。
一実施形態において、Rがベンジルであり、Rがイソブチルであり、Rがイソブチルである。
一実施形態において、Rは、水素、必要に応じて置換されたアルキル、必要に応じて置換されたアルキルカルボニル、必要に応じて置換されたアリールカルボニル、または必要に応じて置換されたアルコキシカルボニルである。
一実施形態において、Rは、水素、必要に応じて置換されたC1-6アルキル、必要に応じて置換されたC1-6アルキルカルボニル、必要に応じて置換されたC6-10アリールカルボニル、必要に応じて置換されたC1-6アルコキシカルボニル、または必要に応じて置換されたC1-6アルキルカルバモイルである。
一実施形態において、Rは、水素、必要に応じて置換されたC1-6アルキル、必要に応じて置換されたC1-6アルキルカルボニル、必要に応じて置換されたC6-10アリールカルボニル、または必要に応じて置換されたC1-6アルコキシカルボニルである。
一実施形態において、Rが、水素、C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C6-10アリールカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、またはC1-6アルキルカルバモイルである。
一実施形態において、Rが、水素、C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C6-10アリールカルボニル、またはC1-6アルコキシカルボニルである
一実施形態において、Rが、水素、C1-4アルキル、C1-4アルキルカルボニル、C6アリールカルボニル、C1-4アルコキシカルボニル、またはC1-4アルキルカルバモイルである。
一実施形態において、Rが水素、C1-4アルキル、C1-4アルキルカルボニル、C6アリールカルボニル、またはC1-4アルコキシカルボニルである。
一実施形態において、Rが、水素またはアルキルである
一実施形態において、Rが、水素またはC1-6アルキルである。
一実施形態において、Rが、水素、メチル、エチル、アセチル、ベンゾイル、メトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、またはプロピルカルバモイルである。
一実施形態において、Rが、水素、メチル、エチル、アセチル、ベンゾイル、メトキシカルボニルまたはtert-ブトキシカルボニルである。
一実施形態において、Rが水素またはエチルである。好ましい実施形態において、Rが水素である。
、R、Rおよび/またはR中に水酸基、アミノ基、および/またはカルボキシル基が存在する場合、それらは独立して保護基で保護されていてもよく、そのような化合物もまた本開示の範囲内である。
別の局面において、本開示の化合物は、下記式IB:
により表される化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物として例示することができる。式IB中のR、RおよびRは式IFの場合と同様に定義される。
さらに別の局面において、本開示の化合物は、下記式IIF:
により表される化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物として例示することができる。式IIF中のR、RおよびRは式IFの場合と同様に定義される。
さらに別の局面において、本開示の化合物は、下記式IIB:
により表される化合物もしくはそのエナンチオマーまたはそれらの塩またはそれらの溶媒和物として例示することができる。式IIB中のR、RおよびRは式IFの場合と同様に定義される。
以下、本開示の化合物について、さらに説明する。
本開示の化合物には、置換基の種類によっては、互変異性体、幾何異性体等の立体異性体および光学異性体が存在しうるが、本開示はそれらも含む。即ち、本開示の化合物において不斉炭素原子が一つ以上存在する場合には、ジアステレオマーや光学異性体が存在するが、これらのジアステレオマーや光学異性体の混合物や単離されたものも本開示の化合物に含まれる。
また、本開示は、各種水和物、溶媒和物および結晶多形を含むことが意図される。
さらに、本開示の化合物は、同位体元素(例えば、H(もしくはD)、H(もしくはT)、11C、13C、14C、13N、15N、15O、35S、18F、125I等)で置換されていてもよく、これらの化合物も本開示の化合物に含まれる。
さらに本開示の範囲には本開示の化合物のプロドラッグも含まれる。本開示においてプロドラッグとは、生体内で酸加水分解により、あるいは酵素的に分解されて前記式IF、IB、IIFまたはIIBで表される化合物を与える誘導体をいう。例えば、前記式IF、IB、IIFまたはIIBで表される化合物が水酸基やアミノ基、またはカルボキシル基を有する場合は、これらの基を常法に従って修飾してプロドラッグを製造することができる。プロドラッグの技術については、例えば、C.G.Wermuth, “The Practice of Medicinal Chemistry”, 4th Ed.,AcademicPress, (2015), Chapter 28に記載されている。
例えばカルボキシ基を有する化合物であればそのカルボキシル基がアルコキシカルボニル基となった化合物、アルキルチオカルボニル基となった化合物、またはアルキルアミノカルボニル基となった化合物が挙げられる。
また、例えばアミノ基を有する化合物であれば、そのアミノ基がアルカノイル基で置換されアルカノイルアミノ基となった化合物、アルコキシカルボニル基により置換されアルコキシカルボニルアミノ基となった化合物、アルカノイルオキシメチルアミノ基となった化合物、またはヒドロキシルアミンとなった化合物が挙げられる。
また例えば水酸基を有する化合物であれば、その水酸基が前記アルカノイル基により置換されてアルカノイルオキシ基となった化合物、リン酸エステルとなった化合物、またはアルカノイルオキシメチルオキシ基となった化合物が挙げられる。
これらのプロドラッグ化に用いる基のアルキル部分としては前記アルキル基が挙げられ、そのアルキル基は例えばアルコキシ基等により置換されていてもよい。好ましい例としては、次のものが挙げられる。
例えばカルボキシル基がアルコキシカルボニル基となった化合物についての例としては、メトキシカルボニルまたはエトキシカルボニル等のアルコキシカルボニル、またはメトキシメトキシカルボニル、エトキシメトキシカルボニル、2-メトキシエトキシカルボニル、2-メトキシエトキシメトキシカルボニルまたはピバロイルオキシメトキシカルボニル等のアルコキシ基により置換されたアルコキシカルボニルが挙げられる。
本明細書において、「薬学的に許容される塩」とは、薬学的に使用することが許容されている酸付加塩および塩基付加塩を意味する。「薬学的に許容される塩」の具体例としては、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、ギ酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、エチルコハク酸塩、マロン酸塩、ラクトビオン酸塩、グルコン酸塩、グルコヘプトン酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸塩(トシル酸塩)、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、アスコルビン酸塩、マンデル酸塩、サッカリン酸塩、キシナホ酸塩、パモ酸塩、ケイヒ酸塩、アジピン酸塩、システイン塩、N-アセチルシステイン塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、ヨウ化水素酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、ピクリン酸塩、チオシアン酸塩、ウンデカン酸塩、アクリル酸ポリマー塩、カルボキシビニルポリマー等の酸付加塩;リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩等の無機塩基付加塩;モルホリン、ピペリジン等の有機塩基付加塩;アスパラギン酸、グルタミン酸等のアミノ酸との付加塩等が挙げられるが、これらに限定されない。
一つの実施形態において、本開示の化合物は、経口投与または非経口投与により、直接または適当な剤形を用いて製剤、医薬または医薬組成物にし、投与することができる。これらの剤形の具体例としては、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、液剤、懸濁剤、注射剤、貼付剤、パップ剤等が挙げられるが、これらに限定されない。また、これらの製剤は、通常の医薬品添加物として使用されている添加剤を用いて、公知の方法で製造することができる。
これらの添加剤としては、目的に応じて、賦形剤、崩壊剤、結合剤、流動化剤、滑沢剤、コーティング剤、溶解剤、溶解補助剤、増粘剤、分散剤、安定化剤、甘味剤、香料等を用いることができる。これらの添加剤の具体例としては、乳糖、マンニトール、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、トウモロコシデンプン、部分α化デンプン、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、酸化チタン、タルク等が挙げられるが、これらに限定されない。
本開示の化合物の投与量は、投与される被験体、投与経路、疾患、被験体の年齢、体重および症状によって適宜選択される。例えば、経口投与の場合には、成人に対して、1日当たり、下限として0.01mg(好ましくは100mg)、上限として10000mg(好ましくは6000mg)であり、この量を1日1回または数回に分けて投与することができる。
一つの実施形態において、本開示の化合物は、リッサウイルス(Lyssavirus)属ウイルスに対する抗ウイルス活性を有する化合物である。前記リッサウイルス属ウイルスは、狂犬病ウイルス、ラゴスコウモリウイルス、モコラウイルス、ドゥベンヘイジウイルス、ヨーロッパコウモリリッサウイルス1、ヨーロッパコウモリリッサウイルス2、オーストラリアコウモリリッサウイルス等を含み、好ましくは、前記リッサウイルス属ウイルスは、狂犬病ウイルスを含む。
本開示の化合物およびそれらの治療剤の投与時期は限定されず、これらを投与される被験体に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。また、本開示の化合物とそれらの治療剤の合剤としてもよい。それらの治療剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本開示の化合物とそれらの治療剤との配合比は、投与される被験体、投与経路、対象疾患、症状、組合せ等により適宜選択することができる。
本開示の一つの実施形態において、医薬組成物を使用する際に、本開示の化合物を、同時または異時に組み合わせて投与することができる。このような医薬組成物もまた本開示の範囲内にある。
このような医薬、製剤、医薬組成物は、当該分野で公知の任意の技術を用いて、本開示の化合物および/または追加の薬剤(例えば、抗狂犬病ガンマグロブリン製剤、抗菌薬、抗ウイルス剤(例えば、リバビリン、アマンタジン等)、鎮静剤(例えば、ケタミン、ミダゾラム等)等)を、一緒にまたは別々に、合剤としてまたは別々の薬剤として、適宜の任意の成分と混合することによって製造することができ、当該分野で公知の任意の技術を用いて、適宜の製剤、例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、液剤、懸濁剤、注射剤、貼付剤、パップ剤とすることで製剤化することができる。本開示の化合物および/または追加の薬剤(例えば、抗狂犬病ガンマグロブリン製剤、抗菌薬、抗ウイルス剤(例えば、リバビリン、アマンタジン等)、鎮静剤(例えば、ケタミン、ミダゾラム等)等)が別々の薬剤として調製される場合は、2つの薬剤のキットとして提供されてもよく、一方の成分の単剤として提供され、他方の成分(本開示の化合物の場合は、追加の薬剤であり、追加の薬剤(例えば、抗狂犬病ガンマグロブリン製剤、抗菌薬、抗ウイルス剤(例えば、リバビリン、アマンタジン等)、鎮静剤(例えば、ケタミン、ミダゾラム等)等)の場合は、本開示の化合物である)を同時または異時に組み合わせて投与されることを指示する指示書(添付文書等)とともに提供されてもよい。
本開示の化合物を医薬の活性成分として使用する場合、それはヒトだけに使用することを意図するのではなく、ヒト以外のその他の動物(ネコ、イヌ、ウシ、ウマ、コウモリ、キツネ、マングース、アライグマ等)にも使用することが可能である。
(本開示の化合物の製造法)
以下に、本開示の化合物の製造法について、例を挙げて説明するが、本開示はもとよりこれらに限定されるものではない。
本開示の化合物は、これらに限定されないが、例えば、下記に記した製造法によって製造することができる。これらの製造法は、有機合成化学を習熟している者の知識に基づき、適宜改良することができる。下記製造法において、原料として用いられる化合物は、反応に支障をきたさない限り、それらの塩を用いてもよい。
下記製造法において、具体的に保護基の使用を明示していなくても、反応点以外のいずれかの官能基が反応条件で変化する場合、または反応後の処理を実施するのに不適当な場合には、反応点以外を必要に応じて保護し、反応終了後または一連の反応を行った後に脱保護することにより目的化合物を得ることができる。これらの過程で用いられる保護基としては、文献(PeterG. M. Wuts, “Greene's Protective Groups in Organic Synthesis”,5thEd., John Wiley & Sons, Inc., Hoboken, New Jersey (2014))等に記載されている通常の保護基を用いることができる。また、保護基の導入および除去は、有機合成化学で常用される方法(例えば、上記文献に記載の方法等)またはそれらに準じた方法により行うことができる。
下記製造法における出発原料および中間体は、市販品として購入可能であるか、または公知文献に記載された方法もしくは公知化合物から公知の方法に準じて合成することにより入手可能である。また、これらの出発原料および中間体は、反応に支障をきたさない限り、それらの塩を用いてもよい。
下記製造法における中間体および目的化合物は、それらの官能基を適宜変換することによって、本開示に含まれる別の化合物へ変換することもできる。その際の官能基の変換は、有機合成化学で常用される方法(例えば、R.C. Larock, “Comprehensive Organic Transformations”, 2nd Ed., JohnWiley and Sons, Inc., New York (1999)に記載されている方法等)またはそれらに準じた方法により行うことができる。
下記製造法における不活性溶媒とは、反応で用いられる原料、試薬、塩基、酸、触媒、配位子等(以下、「反応で用いられる原料等」と称することもある)と反応しない溶媒を意味する。また、各工程で使用する溶媒が、反応で用いられる原料等と反応する場合であっても、目的の反応が進行して目的化合物が得られる限り、不活性溶媒として使用することができる。
本開示に関わる化合物合成の全体像を以下に示した。化合物番号ローマ数字の後の“B”と“F”は、窒素を含む5員環がそれぞれ“後方”と“前方”に位置することを表している。言い換えると、-C(=O)NH-R2基が窒素を含む5員環に結合しているものを“後方”と呼び、-C(=O)NH-R基が窒素を含む5員環に結合していないものを“前方”と呼ぶ。
合成スキーム1
化合物IIIの合成
化合物IIIは、例えば下記製造法によって製造することができる。
(1)経路1−1 化合物VIIと化合物VIIIからの合成
(2)経路1−2 アミンの保護を経由する化合物VIIと化合物VIIIからの合成
(3)経路1−3 化合物XIと化合物XIIからの合成
ここで、Xは求核置換反応における脱離基を示し、通常ハロゲン(例えば、塩素、臭素、ヨウ素)、スルホニル-O-基(例えば、メタンスルホニル-O-、トルエンスルホニル-O-等)を示す。
(4)経路1−4 化合物XIと化合物XIIIからの合成
(5)経路1−5 化合物XIIと化合物XIVからの合成
ここで、化合物III中のRが-CH2-R’で表すことができる場合には、化合物III中のRを-CH2-R’に置き換えて、化合物IIIを化合物III’として表すことができる。
式中、Rは、本明細書項1に定義されるとおりであり、「Protect」はアミノ基の保護基である。アミノ基の保護基の例としては、エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、アセチル基、ベンゾイル基、トリフルオロアセチル基、ベンジルオキシカルボニル基、3-もしくは4-クロロベンジルオキシカルボニル基、トリフェニルメチル基、メタンスルホニル基、p-トルエンスルホニル基、トリメチルシリル基、ベンジルオキシカルボニル基、3-もしくは4-クロロベンジルオキシカルボニル基、ベンジルスルホニル基、ベンジル基、4-ニトロベンジル基、4-メトキシベンジル基、メチル基、エチル基等が挙げられる。
出発原料である化合物は、市販されているものを用いるか、または公知の方法で製造されたものを用いることができる。
合成スキーム2
化合物Vの合成
式Vの化合物は、例えば下記製造法によって製造することができる。
(1)経路2−1 化合物XVIと化合物XVIIからの合成
式中、Rはアルコキシ、アリールオキシ、ヒドロキシまたはハロゲンを表し、例としては、エトキシ基などが挙げられる。この合成は、当業者に公知の種々の反応によって達成される。Rがアリールの場合、化合物Vを、C.W. Cheung, M. L. Ploeger, and X. Hu, Nature Communications 2017,8, 14878に記載の方法に従って合成してもよい。
(2)経路2−2 化合物XVIIIからの合成
式中、Rは、本明細書項1に定義されるとおりである。
出発原料である化合物は、市販されているものを用いるか、または公知の方法で製造されたものを用いることができる。
合成スキーム3
化合物VIの合成
式VIの化合物は、例えば下記製造法によって化合物IIIと化合物IVから製造することができる。
式中、RおよびRは、本明細書項1に定義されるとおりである。
合成スキーム4
式IIFの化合物および式IIBの化合物−経路1
式IIFの化合物および式IIBの化合物は、例えば、公知の方法(例えば、Bioorg.Med.Chem. 23 (2015) 2629-2635、Tetrahedron63 (2007) 6004-6014、Eur. J. Org. Chem.2009, 2185-2189およびEur. J. Org. Chem.2011, 2354-2359に記載される方法等)に準じて、三成分からワンポット合成により製造することができる。
式中、R、RおよびRは、本明細書項1に定義されるとおりである。
合成スキーム5
式IIFの化合物および式IIBの化合物−経路2
式IIFの化合物および式IIBの化合物は、例えば、下記のように二成分から製造することができる。
式中、R、RおよびRは、本明細書項1に定義されるとおりである。
合成スキーム6
化合物IFおよび化合物IBの合成
ステップ6-1
イミンの還元
化合物IF(即ち、式IFの化合物)または化合物IB(即ち、式IBの化合物)は、例えば、下記のように還元することにより化合物IIF(即ち、式IIFの化合物)または化合物IIB(即ち、式IIBの化合物)から製造することができる。ただし、下記式中のRはHである。
ステップ6-2
ピペリジン環のアミンの修飾
化合物IFまたは化合物IB中のピペリジン環のアミンは、例えば、アルキル化またはアミド化等により、下記のように修飾することができる。
上記製造法における中間体および目的化合物は、有機合成化学で常用される精製法(例えば、中和、濾過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグラフィー等)に付することにより単離精製することができる。また、各中間体においては、特に精製することなく次の反応に供することも可能である。
光学活性な出発原料や中間体を用いること、または中間体や最終品のラセミ体を光学分割することにより、本開示の化合物の光学活性体を製造することができる。光学分割の方法としては、これらに限定されないが、例えば、光学活性カラムを用いた分離方法、分別結晶化法等の分離方法が挙げられる。本開示の化合物のジアステレオマーは、これらに限定されないが、例えば、カラムクロマトグラフィーや分別結晶化法等の分離方法によって、製造することができる。
式IF、IB、IIFまたはIIBで表される化合物の薬学的に許容される塩は、これらに限定されないが、例えば、水、メタノール、エタノール、2-プロパノール、酢酸エチル、アセトン等の溶媒中で、式(1)で表される化合物と、薬学的に許容される酸または塩基とを混合することで製造することができる。
本明細書において「または」は、文章中に列挙されている事項の「少なくとも1つ以上」を採用できるときに使用される。「もしくは」も同様である。本明細書において「2つの値の範囲内」と明記した場合、その範囲には2つの値自体も含む。
本明細書において引用された、科学文献、特許、特許出願等の参考文献は、その全体が、各々具体的に記載されたのと同じ程度に本明細書において参考として援用される。
以上、本開示を、理解の容易のために好ましい実施形態を示して説明してきた。以下に、実施例に基づいて本開示を説明するが、上述の説明および以下の実施例は、例示の目的のみに提供され、本開示を限定する目的で提供したのではない。従って、本開示の範囲は、本明細書に具体的に記載された実施形態にも実施例にも限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。
今回の開示は、実施例を基準として具体的に説明される。しかし、今回の開示の範囲は、以下に述べる実施例に限定されるものではない。
薄層クロマトグラフィー(TLC: Thin Layer Chromatography)として、メルク社製TLCSilica gel 60 F254(25ガラスプレート,20×20cm)と富士シリシア化学製CHROMATOREX NH-TLC Plates (20×20cm)を用いた。展開溶媒としてはクロロホルム−メタノール混合溶媒系、酢酸エチル-メタノール混合溶媒系または酢酸エチル-ヘキサン混合溶媒系を用いた。スポットの確認は、UV照射、ニンヒドリン、ヨウ素、またはりんモリブデン酸(エタノール溶液)による発色により行った。有機溶媒の乾燥は、無水硫酸ナトリウム及び無水硫酸マグネシウムを用いて行った。カラムクロマトグラフィーは精製したい粗生成物の量に従って、富士シリシア化学製カートリッジカラムCHROMATOREXQ-PACKSI30(SIZE 10, 20または60) 及びDNH (SIZE 20) または昭光サイエンスPurif-Pack(登録商標)-EX SI50(SIZE20または60)を用いた。分離用シリカゲル薄層クロマトグラフィー(PTLC:Preparative Thin Layer Chromatography)は、Merck社製PLCSilica gel 60 F254(20×20cm;厚さ:0.5mm;商品番号:1.05744.0001;厚さ:1mm; 商品番号:1.13895.0001)と富士シリシア化学製CHROMATOREXNH-PLC05(20×20cm;厚さ:0.5mm)を用いた。合成した化合物の同定は、LC/MS(Liquid Chromatography/MassSpectrometry)で行い、表1〜表4に保持時間(tR)とm/z値[M+1]+を示した。測定には島津製作所製LCMS-2020システムを利用し、化学物質評価研究機構製L-column2ODS,3μm,3.0×50mmを分析カラムとした。カラムオーブンは40℃とし、紫外吸収(220nm,254nm)と質量分析を併用して化合物を検出した。溶出条件は以下に示すAまたはBを用いた。
溶出条件A:流速1.5mL/min, 移動相a=0.05%(v/v)トリフルオロ酢酸水溶液、移動相b=0.05%(v/v)トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル;0-0.9分線形勾配A:B(95:5)-A:B(10:90),0.9-2 分。
溶出条件B:流速1.0mL/min, 移動相a=0.05%(v/v)ギ酸水溶液、移動相b=0.05%(v/v)ギ酸含有アセトニトリル;0-0.9分線形勾配A:B(95:5)-A:B(10:90),0.9-2分。
さらに、LC/MS測定は、以下の機器並びに測定条件でも行った。
測定条件C:
島津社製LCMS-2020システムを利用し、化学物質評価研究機構製L-column2ODS,3μm,3.0×50mmを分析カラムとした。カラムオーブンは40℃とし、紫外吸収(220nm,254nm)と質量分析を併用して化合物を検出した。
溶出条件:流速1.5mL/min,移動相a=0.05%(v/v)トリフルオロ酢酸水溶液、移動相b=0.05%(v/v)トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル
測定条件D:
測定条件Cと同じ装置を用いた。
溶出条件:流速1.5mL/min、移動相a=0.05%(v/v)トリフルオロ酢酸水溶液、移動相b=0.05%(v/v)トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル
測定条件E:
測定条件Cと同じ装置を用いた。
溶出条件:流速1.5mL/min、移動相a=5mM NH4HCO3含有水/アセトニトリル=900/100(v/v)、移動相b=5mMNH4HCO3含有水/アセトニトリル=100/900 (v/v)
測定条件F:
Waters社製 Alliance 2695 Separation Moduleシステムを利用し、ワイエムシィ製YMC-TriartC18,5μm,3.0×50mmを分析カラムとした。カラムオーブンは30℃とし、紫外吸収(220nm)と質量分析を併用して化合物を検出した。
溶出条件:流速1.27mL/min、移動相a=0.05%(v/v)トリフルオロ酢酸水溶液、移動相b=0.05%(v/v)トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル
測定条件G:
測定条件Fと同じ装置を用いた。
溶出条件:流速1.27mL/min、移動相a=0.05%(v/v)トリフルオロ酢酸水溶液、移動相b=0.05%(v/v)トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル
測定条件H:
Waters社製2767システムを利用し、ワイエムシィ製YMC-Triart C18,5μm,4.6×50mmを分析カラムとした。カラムオーブンは25℃とし、紫外吸収(220nm)、質量分析及びELS(EvaporativeLightScattering)を併用して化合物を検出した。
溶出条件:流速2mL/min、移動相a=0.1%(v/v)トリフルオロ酢酸水溶液、移動相b=0.1%(v/v)トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル
測定条件I:
Waters社製H-class/SQD2システムを利用し、Waters製ACQUITY UPLC BEH C18 1.7μm,2.1×50mmを分析カラムとした。紫外吸収(220nm)と質量分析を併用して化合物を検出した。
溶出条件:流速0.6mL/min、移動相a=0.1%(v/v)ギ酸水溶液、移動相b=0.1%(v/v)ギ酸含有アセトニトリル
測定条件J:
測定条件Fと同じ装置を用いた。
溶出条件:流速1.27mL/min, 移動相a=0.05%(v/v)トリフルオロ酢酸水溶液、移動相b=0.05%(v/v)トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル
核磁気共鳴(NMR:Nuclear Magnetic Resonance)は、Bruker AVANCE III 400MHz Spectrometer(共鳴周波数:1H:400MHz,13C:100MHz)及びBrukerAVANCE III 300MHz Spectrometer(共鳴周波数:1H:300MHz,13C:75MHz)を用いて測定した。X線結晶構造の測定には、株式会社リガク製単結晶X線回折装置XtaLABP200を用い、多層膜反射鏡で単色化したCu-Kα線を線源とした。SIR2008を用いた直接法により構造を決定し、SHELEX-2014/7を用いたF2に対する完全行列最小二乗法により構造精密化した。異方性原子変位パラメーターにより非水素原子に精密化をおこなった。
実施例において、記載の簡略化のために、上記で示した略語および下記に示す略語を使用することがある。
s:一重線
d:二重線
t:三重線
m:多重線
dd:二重線の二重線
J:カップリング定数(coupling constant)
Hz:ヘルツ(Hertz)
δ:化学シフト
min:分
RT:保持時間
CDCl3:重クロロホルム
Me:メチル
Et:エチル
Pr:プロピル
i-Pr:イソプロピル
i-Bu:イソブチル
s-Buまたはsec-Bu:第二級ブチル
tBuまたはtert-Bu:第三級ブチル
i-Pnt:イソペンチル
Hxy:n−ヘキシル
Ac:アセチル
Bz:ベンゾイル
Bnzl:ベンジル
4-OH-Bnzl:4−ヒドロキシベンジル
4-F-Bnzl:4−フルオロベンジル
3-Cl-Bnzl:3−クロロベンジル
4-Cl-Bnzl:4−クロロベンジル
3,4-Cl2-Bnzl:3,4−ジクロロベンジル
Cbx-E:2−カルボキシエチル
Cbm-M:2−アミノ−2−オキソエチル、またはカルバモイルメチル
Cbm-E:3−アミノ−3−オキソプロピル、または2−カルバモイルエチル
Gun-Pr:3−グアニジノプロピル
Hdr-M:ヒドロキシメチル
Hdr-E:2−ヒドロキシエチル
Ph-Et:2−フェニルエチル
Np-M:ナフタレン−1−イルメチル
Np-E:2−(ナフタレン−1−イル)エチル
Chm:シクロヘキシルメチル
BocまたはtBOCまたはtBOC:tert−ブトキシカルボニル
実施例1:化合物の合成
[化合物Vの合成例]
N-ベンジル-1,2,4-トリアジン-3-カルボキサミドの合成
エチル 1,2,4-トリアジン-3-カルボキシレート(1.53g,10.0mmol)をメタノール(10.0mL)に溶解し、フェニルメタンアミン(1.18g,11.0mmol)を加えた後、50℃で3時間加熱攪拌した。メタノールを減圧下に留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(カラム:Purif-PackSi50、Size60、溶離液:酢酸エチル-メタノール(0%から15%グラジュエント))で精製した。目的物のフラクションを濃縮し、析出した結晶を濾取し標記化合物(1.25g,収率:58%)を得た。
本反応と同様な条件で、以下の化合物を合成した。
N-(ナフタレン-1-イルメチル)-1,2,4-トリアジン-3-カルボキサミド
tert-ブチル (4-(1,2,4-トリアジン-3-カルボキサミド)ブチル)カルバメート
N-(4-(tert-ブトキシ)ベンジル)-1,2,4-トリアジン-3-カルボキサミド
N-イソブチル-1,2,4-トリアジン-3-カルボキサミド
N-(4-メチルベンジル)-1,2,4-トリアジン-3-カルボキサミド
N-フェネチル-1,2,4-トリアジン-3-カルボキサミド
N-(3-メチルベンジル)-1,2,4-トリアジン-3-カルボキサミド
N-(3-クロロベンジル)-1,2,4-トリアジン-3-カルボキサミド
N-(4-クロロベンジル)-1,2,4-トリアジン-3-カルボキサミド
N-(2-(ナフタレン-1-イル)エチル)-1,2,4-トリアジン-3-カルボキサミド
tert-ブチル 3-(2-(1,2,4-トリアジン-3-カルボキサミド)エチル)-1H-インドール-1-カルボキシレート
N-(3,4-ジクロロベンジル)-1,2,4-トリアジン-3-カルボキサミド
[化合物Vの合成例]
N-(2-ヒドロキシエチル)-1,2,4-トリアジン-3-カルボキサミドの合成
エチル 1,2,4-トリアジン-3-カルボキシレート(76.5mg,0.500mmol)をエタノール(1.00mL)に溶解し、2-アミノエタノール(24.2mg,0.525mmol)を加えた後、室温で3時間攪拌した。メタノールを減圧下に留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(カラム:Purif-PackSi50、Size20、溶離液:酢酸エチル-メタノール(0%から30%グラジュエント))で精製した。目的物のフラクションを濃縮し標記化合物(44.8mg,収率:53%)を得た。
本反応と同様な条件で、以下の化合物を得た。
N-(シクロヘキシルメチル)-1,2,4-トリアジン-3-カルボキサミド
[化合物Vの合成例]
tert-ブチル 3-(1,2,4-トリアジン-3-カルボキサミド)プロパノエートの合成
tert-ブチル 3-アミノプロパノエート・HCl(272mg,1.50mmol)のエタノール(2.00mL)溶液にトリエチルアミン(0.245mL,1.75mmol)を加え、そこにエチル1,2,4-トリアジン-3-カルボキシレート(76.0mg,0.500mmol)のメタノール(1.00mL)懸濁液を加え、室温で4時間攪拌した。エタノールを減圧留去し、残渣を酢酸エチルに溶解し、有機層を10%クエン酸水、5%炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(カラム:Purif-PackSi50、Size20、溶離液:ヘキサン-酢酸エチル(60%から100%グラジュエント))で精製し、標記化合物(65.7mg,収率:52%)を得た。
[化合物XVの合成例]
4-メチルペンタナールの合成
1,1,1-トリアセトキシ-1,1-ジヒドロ-1,2-ベンゾヨードキソール-3-(1H)-オン(デスマーチンペルヨージナン)(5.25g,12.4mmol)の塩化メチレン(45.0mL)溶液に、室温下で4-メチルペンタン-1-オール(1.49mL,11.8mmol)と酢酸(0.0994mL,1.30mmol)の塩化メチレン(40.0mL)溶液をゆっくりと滴下した。滴下終了後、さらに1時間攪拌した後ジエチルエーテル(280mL)を加えた。有機層に1.30M水酸化ナトリウム水溶液(200mL)を加え。室温で10分攪拌した。有機層を1.30M水酸化ナトリウム水溶液(90.0mL)、水(50.0mL)で洗浄した。無水硫酸マグネシウムナトリウムで乾燥後、注意深く溶媒を留去し、標記化合物(1.01g,86%)を得た。
本反応と同様な条件で、以下の化合物を合成した。
5-メチルヘキサナール
[化合物IIIの合成例]
N-ベンジルプロパ-2-エン-1-アミンの合成
無水炭酸カリウム(1.39g,10.0mmol)とプロパ-2-エン-1-アミン(7.53mL,100mmol)の懸濁物に、(ブロモメチル)ベンゼン(0.992mL,8.35mmol)を徐々に滴下した後、3時間室温で攪拌した。固体をろ過し塩化メチレンで洗浄、合わせた有機層を減圧留去した。得られた残渣をCHROMATOREXQ-PACKSI30SIZE20(ヘキサン:酢酸エチル=50%:50%から0%:100%)で精製し、標記化合物(934mg,収率:76%)を得た。
本反応と同様な条件で、以下の化合物を合成した。
N-(3,4-ジクロロベンジル)プロパ-2-エン-1-アミン
[化合物IIIの合成例]
N-(シクロヘキシルメチル)プロパ-2-エン-1-アミンの合成
シクロヘキサンカルボアルデヒド(7.06g,63.0mmol)のメタノール(40.0mL)溶液に氷冷下にプロパ-2-エン-1-アミン(3.42g,60.0mmol)を滴下した。滴下終了後、氷冷下にテトラヒドロほう酸ナトリウム(0.850g,22.0mmol)を分割して加え、さらに1時間攪拌した。メタノールを減圧下に留去し、残渣にエチルエーテルを加えて有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣を減圧蒸留し、標記化合物(7.35g,80%、沸点79〜84℃/9.1mmHg)を得た。
本反応と同様な条件で、以下の化合物を合成した。
N-イソブチルプロパ-2-エン-1-アミン
N-アリル-3-メチルブタン-1-アミン
[化合物IIIの合成例]
N-(4-tert-ブトキシベンジル)プロパ-2-エン-1-アミンの合成
プロパ-2-エン-1-アミン(143mg,2.50mmol)のメタノール(3.00mL)溶液に氷冷下に4-tert-ブトキシベンズアルデヒド(468mg,2.63mmol)のメタノール(2.00mL)溶液を滴下した。滴下終了後、氷冷下にテトラヒドロほう酸ナトリウム(35.0mg,0.920mmol)を分割して加え、さらに1時間攪拌した。メタノールを減圧下に留去し、残渣に酢酸エチルを加えて有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(カラム:Purif-PackSi50、Size60、溶離液:ヘキサン-酢酸エチル(20%から100%グラジュエント)その後酢酸エチル-メタノール(0%から15%グラジュエント))で精製し、標記化合物(370mg,収率:68%)を得た。
本反応と同様な条件で、以下の化合物を合成した。
N-(ナフタレン-1-イルメチル)プロパ-2-エン-1-アミン
N-(3,4-ジクロロベンジル)プロパ-2-エン-1-アミン
[合成例:IIB-1及びIIF-1]
(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-N,7-ジベンジル-1-イソブチル-1,2,3,6,7,7a-ヘキサヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド(IIB-1)及び(3S*,3aR*,6S*,7R*,7aR*)-N,7-ジベンジル-1-イソブチル-1,2,3,3a,7,7a-ヘキサヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド(IIF-1)の合成
N-ベンジル-1,2,4-トリアジン-3-カルボキサミド(III)(170mg,0.794mmol)のクロロホルム(8.50mL)溶液に、4Aモレキュラーシーブス(850mg)、3-フェニルプロパナール(0.157mL,1.19mmol)、N-イソブチルプロパ-2-エン-1-アミン(純度:90%,150mg,1.19mmol)を加え、10時間加熱還流した。モレキュラーシーブスをろ過しクロロホルム(5.00mL)で2回洗浄した。合わせた有機層を減圧留去し、得られた残渣をCHROMATOREXQ-PACKSI30SIZE60(酢酸エチル:メタノール=100%:0%から96%:4%)で精製し、標記化合物(IIF-1)(86.9mg,収率:26%,RT=1.14分(B法),[M+1]=416)及び(IIB-1)(149mg,収率:45%,RT=1.19分(B法),[M+1]=416)を得た。
[合成例:IIB-29]
(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-N-(4-アミノブチル)-7-ベンジル-1-イソブチル-1,2,3,6,7,7a-ヘキサヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド(IIB-29)
の合成
(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-7-ベンジル-1-イソブチル-N-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル)-1,2,3,6,7,7a-ヘキサヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド(IIB-30)(9.30mg,0.0187mmol)にギ酸(300μL)を加え、室温で一晩放置した。ギ酸を減圧下に留去して標記化合物の二ギ酸塩(7.70mg,収率:84%,RT=0.71分(A法),[M+1]=397)を得た。
[合成例:IIF-26]
3-((3S*,3aR*,6S*,7R*,7aR*)-7-ベンジル-1-イソブチル-1,2,3,3a,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド)プロパン酸(II-26)の合成
(3S*,3aR*,6S*,7R*,7aR*)-7-ベンジル-1-イソブチル-N-(2-(tert-ブトキシ)-2-オキソエチル)-1,2,3,3a,7,7a-ヘキサヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド(IIF-27)(30.4mg,0.0660mmol)にギ酸(1.00mL)を加えて、50℃にて一晩加熱した。ギ酸を減圧下に留去して標記化合物の一ギ酸塩(29.7mg,収率:100%,RT=0.75分(A法),[M+1]=398)を得た。
[合成例:IIB-28]
(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-N-(3-アミノ-3-オキソプロピル)-7-ベンジル-1-イソブチル-1,2,3,6,7,7a-ヘキサヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド(IIB-28)の合成
3-((3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-7-ベンジル-1-イソブチル-1,2,3,6,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド)プロパン酸(IIB-26)(15.0mg,0.0380mmol)をメタノール(2.00mL)に溶解し、室温にてアンモニア水(25.0μL)と4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウムクロリド(110mg,0.397mmol)をそれそれ4回に分割して加えた。溶媒を減圧下に留去し、得られた残渣を分取用PLC(富士シリシア化学製CHROMATOREXNH-PLC05(層厚0.500mm)(酢酸エチル:メタノール=9:1)で精製し、標記化合物(7.10mg,収率:47%,RT=0.79分(A法),[M+1]=397)を得た。
合成した式IIBの化合物およびIIFの化合物を表1〜表4にまとめた。下表において、以下の略語を使用した。
INT-iBu:N-イソブチル-1,2,4-トリアジン-3-カルボキサミド
INT-Bnzl:N-ベンジル-1,2,4-トリアジン-3-カルボキサミド
SM1-iBu:N-イソブチルプロパ-2-エン-1-アミン
SM1-Bnzl:N-ベンジルプロパ-2-エン-1-アミン
SM2-Ph:3-フェニルプロパナール
SM2-Pnt:4-メチルペンタナール
また、下表中のMassが空欄のサンプルについては、HPLC上Mass Numberに基づく分取がなされていることから、HPLCの保持時間(UV)に基づき分子量の推定的確認がなされ、当該構造の同定がなされていると考えることができる。
[合成例:IF-1]
(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-N,7-ジベンジル-1-イソブチルオクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド(IF-1)の合成
(3S*,3aR*,6S*,7R*,7aR*)-N,7-ジベンジル-1-イソブチル-1,2,3,3a,7,7a-ヘキサヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド(IIF-1)(10.2mg,0.0245mmol)のメタノール(0.500mL)溶液に、テトラヒドロほう酸ナトリウム(1.86mg,0.0490mmol)を加え、1時間攪拌した。溶媒を減圧留去後、残渣に5%炭酸水素ナトリウム溶液(1.00mL)を加え、酢酸エチル(3.00mL)で抽出した。有機層を水(1.00mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を分取用PLCシリカゲル60F254(層厚0.500mm)(酢酸エチル:メタノール=85:15)で精製し、標記化合物(6.37mg,収率:62%,RT=0.99分(B法),[M+1]=418)を得た。
1H-NMRスペクトル(400MHz, CDCl3) δ(ppm):0.52(3H, d), 0.58(3H,d), 0.89-0.97(1H,m),1.57-1.62(1H,m), 1.83-1.94(3H, m), 2.01-2.07(1H, m),2.18-2.24(2H, m), 2.29(1H,d),2.40-2.44(1H, m), 2.71-2.75(2H, m), 2.86-2.89(1H,m), 3.10-3.19(2H,m),4.39-4.48(2H, m), 7.24-7.38(11H, m).
13C-NMRスペクトル(100MHz, CDCl3) δ(ppm):20.20, 26.99, 33.45,35.79, 36.41, 39.83,42.13,42.79, 46.40, 56.95, 61.37, 61.78, 61.97, 125.50,126.96, 127.39,127.73,128.25, 129.41, 138.20, 139.59, 175.20.
X線結晶構造解析により分子の三次元構造を確認した。図1に、そのORTEP図を示す。また、株式会社ダイセルのキラルカラム、CHIRALPAKIG(5μm,4.6×150mm)、移動相:メタノール:ジエチルアミン(100:0.1)を用いた分析によりラセミ体であることを確認した。図2に、そのクロマトグラムを示す。
[合成例:IB-1]
(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-N,7-ジベンジル-1-イソブチルオクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド(IB-1)の合成
(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-N,7-ジベンジル-1-イソブチル-1,2,3,6,7,7a-ヘキサヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド(IIB-1)(21.0mg,0.0506mmol)のメタノール(1.00mL)溶液に、テトラヒドロほう酸ナトリウム(3.83mg,0.101mmol)を加え、1時間攪拌した。溶媒を減圧留去後、残渣に5%炭酸水素ナトリウム溶液(1.00mL)を加え、酢酸エチル(4.00mL)で抽出した。有機層を水(1.00mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を分取用PLCシリカゲル60F254(層厚0.500mm)(酢酸エチル:メタノール=90:10)で精製し、標記化合物(17.0mg,収率:81%,RT=1.21分(B法),[M+1]=418)を得た。
1H-NMRスペクトル(400MHz, CDCl3) δ(ppm):0.48(3H, d), 0.57(3H,d), 1.18-1.28(1H,m),1.35-1.39(1H, m), 1.55(1H, s), 1.83-1.88(1H, m),2.09-2.14(3H, m),2.24-2.28(1H, m), 2.45(1H, s), 2.70-2.75(1H, m), 2.78-2.88(1H,m), 2.97(1H, s),3.20-3.27(1H, m), 3.28-3.31(1H, m), 4.28-4.33(1H, m),4.48-4.53(1H, m),7.21-7.27(1H, m), 9.56(1H, t).
13C-NMRスペクトル(400MHz, CDCl3) δ(ppm):20.20, 20.37, 25.84,26.43, 38.09, 38.60, 39.25,42.99, 58.19, 61.48, 62.33, 66.49, 125.58, 126.77,127.49, 127.93,128.07,128.70, 138.22, 140.32, 173.83.
[合成例:IB-29]
(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-N-(4-アミノブチル)-7-ベンジル-1-イソブチルオクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド(IB-29)の合成
(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-7-ベンジル-1-イソブチル-N-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル)オクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド(IB-30)(7.70mg,0.0154mmol)にギ酸(500μL)を加え、室温で一晩放置した。ギ酸を減圧下に留去して標記化合物の三ギ酸塩(7.60mg,収率:92%,RT=0.75分(A法),[M+1]=399)を得た。
[合成例:IB-40]
(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-N,7-ジベンジル-1-(4-ヒドロキシベンジル)オクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド(IB-40)の合成
(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-N,7-ジベンジル-1-(4-(tert-ブトキシ)ベンジル)オクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド(IB-41)(7.80mg,0.0149mmol)にギ酸(250μL)を加え、室温で3時間放置した。ギ酸を減圧下に留去して標記化合物の二ギ酸塩(6.30mg,収率:99%,RT=0.89分(A法),[M+1]=468)を得た。
[合成例:IB-74]
tert-ブチル (3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-3a-(ベンジルカルバモイル)-1-イソブチル-7-(3-メトキシ-3-オキソプロピル)オクタヒドロ-4H-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-4-カルボキシレート(IB-74)の合成
(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-N-ベンジル-1-イソブチル-7-(3-メトキシ-3-オキソプロピル)オクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド(IB-36)(23.5mg,0.0570mmol)をテトラヒドロフラン(0.400mL)に溶解し、二炭酸ジ-tert-ブチルの30%テトラヒドロフラン溶液(140μL,0.140mmol)を加えて50℃にて2時間加熱した。溶媒を減圧下留去し、得られた残渣を分取用PLC(Merck社製1.05744.0001(層厚0.500mm)(酢酸エチル:メタノール=9:1))で精製し、標記化合物(22.0mg,収率:75%,RT=0.97分(A法),[M+1]+=514)を得た。
[合成例:IB-73]
tert-ブチル (3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-3a-(ベンジルカルバモイル)-1-イソブチル-7-(2-カルボキシエチル)オクタヒドロ-4H-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-4-カルボキシレート(IB-73)の合成
tert-ブチル (3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-3a-(ベンジルカルバモイル)-1-イソブチル-7-(3-メトキシ-3-オキソプロピル)オクタヒドロ-4H-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-4-カルボキシレート(IB-74)(22.0mg,0.0430mmol)をメタノール(1.00mL)に溶解し、水酸化リチウム・一水和物(18.0mg,0.430mmol)を加えて室温で一晩攪拌した。メタノールを減圧下留去し、そこに10%クエン酸溶媒(450μL)と酢酸エチルを加え、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下に留去して標記化合物(21.40mg,収率:100%,RT=0.91分(A法),[M+1]+=500)を得た。
[合成例:IB-75]
tert-ブチル (3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-3a-(ベンジルカルバモイル)-1-イソブチル-7-(3-アミノ-3-オキソプロピル)オクタヒドロ-4H-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-4-カルボキシレート(IB-75)の合成
tert-ブチル (3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-3a-(ベンジルカルバモイル)-1-イソブチル-7-(2-カルボキシエチル)オクタヒドロ-4H-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-4-カルボキシレート(IB-73)(6.9mg,0.0130mmol)をテトラヒドロフラン(0.200mL)に溶解しカルボニルジイミダゾール(4.2mg,0.0260mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。そこにアンモニア水(13M)(20.0μL,0.260mmol)を加え、1時間攪拌した。溶媒を留去し、得られた残渣を分取用PLC(富士シリシア化学製CHROMATOREXNH-TLC(層厚0.200mm)(酢酸エチル))で精製し、標記化合物(1.70mg、収率:26%、RT=0.86分(A法),[M+1]=499)を得た。
[合成例:IB-79]
(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-N3a,7-ジベンジル-1-(シクロヘキシルメチル)-N4-プロピルヘキサヒドロ-1H-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a,4-ジカルボキサミド(IB-79)の合成
(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-N,7-ジベンジル-1-シクロヘキシルメチルオクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド(IB-39)(4.6mg,0.0100mmol)をテトラヒドロフラン(0.180mL)に溶解し、トリエチルアミン(1.6μL,0.0120mmol)とプロピルイソシアネート(1.13μL,0.120mmol)を加え、室温で1時間放置した。反応混合物を分取用PLCシリカゲル60F254(層厚0.250mm)(酢酸エチル:メタノール=5:1)で精製し、標記化合物(3.50mg,収率:65%,RT=1.05分(A法),[M+1]=543)を得た。
3-((3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-3a-(ベンジルカルバモイル)-1-イソブチルオクタヒドロ-1H-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-7-イル)プロパン酸(IB-35)の合成
tert-ブチル (3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-3a-(ベンジルカルバモイル)-1-イソブチル-7-(2-カルボキシエチル)オクタヒドロ-4H-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-4-カルボキシレート(IB-73)(5.50mg,0.0110mmol)にトリフルオロ酢酸(200μL)を加え、室温で一晩放置した。トリフルオロ酢酸を減圧下に留去して標記化合物の二トリフルオロ酢酸塩(6.80mg,収率:100%,RT=0.83分(A法),[M+1]+=400)を得た。
[合成例:IF-26]
((3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-7-ベンジル-1-イソブチルオクタヒドロ-1H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド)プロパン酸(IF-26)の合成
(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-7-ベンジル-1-イソブチル-N-(2-(tert-ブトキシ)-2-オキソエチル)オクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド(IF-27)(15.0mg,0.0330mmol)にギ酸(0.500mL)を加え、45℃にて一晩加熱した。ギ酸を減圧下に留去して標記化合物の二ギ酸塩(16.2mg,収率:100%,RT=0.66分(A法),[M+1]=400)を得た。
[合成例:IF-33]
(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-7-(4-アミノブチル)-N-ベンジル-1-イソブチルオクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド(IF-33)の合成
(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-N-ベンジル-1-イソブチル-7-(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル)オクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド(IF-34)(7.80mg,0.0156mmol)にトリフルオロ酢酸(200μL)を加え、室温で一晩放置した。トリフルオロ酢酸を減圧下に留去して標記化合物の三トリフルオロ酢酸塩(7.80mg,収率:100%,RT=0.62分(A法),[M+1]=399)を得た。
[合成例:IF-41]
(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-N,7-ジベンジル-1-(4-(tert-ブトキシ)ベンジル)オクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド(IF-41)の合成
(3S*,3aR*,6S*,7R*,7aR*)-N,7-ジベンジル-1-(4-(tert-ブトキシ)ベンジル)-1,2,3,3a,7,7a-ヘキサヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド(IIF-41)(11mg,0.0210mmol)のメタノール(0.500mL)溶液に、10%パラジウム-炭素9.50mgを加え水素ガス雰囲気下で一週間攪拌した。パラジウム-炭素を濾別後、溶液を濃縮して、残渣を分取用PLCシリカゲル60F254(層厚0.500mm)(酢酸エチル:メタノール=5:1)で精製し、標記化合物(5.70mg,収率:52%,RT=0.90分(A法),[M+1]=524)を得た。
[合成例:IF-40]
(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-N,7-ジベンジル-1-(4-ヒドロキシベンジル)オクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミドの合成(IF-40)の合成
(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-N,7-ジベンジル-1-(4-(tert-ブトキシ)ベンジル)オクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド(IF-41)(5.70mg,10.9mmol)にギ酸(250μL)を加え、室温で3時間放置した。ギ酸を減圧下に留去して標記化合物の二ギ酸塩(3.20mg,収率:52%,RT=0.75分(A法),[M+1]=468)を得た。
[合成例:IF-71]
(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-N,7-ジベンジル-1-イソブチル-4-メチルオクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド(IF-71)の合成
(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-N,7-ジベンジル-1-イソブチルオクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド(IF-1)(30.8mg,0.0736mmol)のテトラヒドロフラン(2.00mL)溶液に37%ホルマリン液(0.06mL,0.736mmol)を加え15分間室温で攪拌した。反応混液にトリアセトキシヒドロほう酸ナトリウム(46.8mg,0.221mmol)を加え、さらに室温で1時間攪拌した。反応混液に5%炭酸水素ナトリウム水溶液(2.00mL)を加え、酢酸エチル(5.00mL)で抽出した。有機層を水(2.00mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を分取用PLCシリカゲル60F254(層厚0.500mm)(酢酸エチル:メタノール=85:15)で精製し、標記化合物(12.1mg,収率:38%,RT=1.02分(B法),[M+1]=432)を得た。
[合成例:IF-43]
(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-4-アセチル-N,7-ジベンジル-1-イソブチルオクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド(IF-43)の合成
(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-N,7-ジベンジル-1-イソブチルオクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド(IF-1)(31.4mg,0.0751mmol)のテトラヒドロフラン(1.80mL)溶液に、トリエチルアミン(0.0156mL,1.13mmol)、塩化アセチル(0.00804mL,1.13mmol)を加え30分氷浴下で攪拌した。反応混液に5%炭酸水素ナトリウム溶液(2.00mL)を加え、酢酸エチル(5.00mL)で抽出した。有機層を水(2.00mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を分取用PLCシリカゲル60F254(層厚0.500mm)(酢酸エチル:メタノール=85:15)で精製し、標記化合物(17.6mg,収率:51%,RT=1.08分(B法),[M+1]=460)を得た。
[合成例:IB-68]
(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-4-ベンゾイル-N,7-ジベンジル-1-イソブチルオクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド(IB-68)の合成
(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-N,7-ジベンジル-1-イソブチルオクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド(IB-1)(30.6mg,0.0733mmol)のテトラヒドロフラン(2.00mL)溶液に、トリエチルアミン(0.0152mL,0.110mmol)、塩化ベンゾイル(0.0127mL,1.10mmol)を加え30分氷浴下で攪拌した。反応混液に5%炭酸水素ナトリウム水溶液(2.00mL)を加え、酢酸エチル(5.00mL)で抽出した。有機層を水(2.00mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を分取用PLCシリカゲル60F254(層厚0.500mm)(酢酸エチル:メタノール=95:5)で精製し、標記化合物(14.8mg,収率:39%,RT=1.23分(B法),[M+1]=522)を得た。
[合成例:IB-69]
(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-N,7-ジベンジル-4-エチル-1-イソブチルオクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド(IB-69)の合成
(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-N,7-ジベンジル-1-イソブチルオクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド(IB-1)(33.0mg,0.790mmol)のテトラヒドロフラン(2.00mL)溶液にアセトアルデヒド2%N,N-ジメチルホルムアミド溶液(0.870mL,0.395mmol)を加え15分間室温で攪拌した。反応混液にトリアセトキシヒドロほう酸ナトリウム(50.2mg,0.273mmol)を加え、さらに室温で2時間攪拌した。反応混液に5%炭酸水素ナトリウム水溶液(10.0mL)を加え、酢酸エチル(30.0mL)で抽出した。有機層を水(10.0mL)で2回洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を分取用PLCシリカゲル60F254(層厚0.500mm)(酢酸エチル:メタノール=95:5)で精製し、標記化合物(9.85mg,収率:28%,RT=1.24分(B法),[M+1]=446)を得た。
[合成例:IB-70]
(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-N,7-ジベンジル-1-イソブチル-4-(メトキシカルボニル)オクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド(IB-70)の合成
(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-N,7-ジベンジル-1-イソブチルオクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド(IB-1)(31.5mg,0.0754mmol)のテトラヒドロフラン(2.00mL)溶液に、トリエチルアミン(0.0157mL,0.113mmol)、クロロギ酸メチル(0.00870mL,0.113mmol)を加え30分氷浴下で攪拌した。室温で30分攪拌した後、反応混液に5%炭酸水素ナトリウム溶液(2.00mL)を加え、酢酸エチル(5.00mL)で抽出した。有機層を水(2.00mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を分取用PLCシリカゲル60F254(層厚0.500mm)(酢酸エチル:メタノール=95:5)で精製し、標記化合物(31.0mg,収率:87%,RT=1.18分(B法),[M+1]=476)を得た。
上記合成例と同様な方法により以下の化合物を合成した。
なお、置換基R1、R2又はR3のいずれかにグアニジノプロピル基を持つ化合物は以下の方法で合成した。代表例を以下に示す。
(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-1-(3-グアニジノプロピル)-7-イソブチル-N-(ナフタレン-1-イルメチル)オクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド(IB-164)及び(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-1-(3-グアニジノプロピル)-7-イソブチル-N-(ナフタレン-1-イルメチル)オクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド(IF-162)の合成
1.tert-ブチル (3S*,3aR*,6S*,7R*,7aS*)-(3-(7-イソブチル-3a-((ナフタレン-1-イルメチル)カルバモイル)-2,3,3a,6,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-イル)プロピル)カルバメート及びtert-ブチル(3S*,3aR*,6S*,7R*,7aR*)-(3-(7-イソブチル-6-(ナフタレン-1-イルメチル)カルバモイル)-2,3,3a,6,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-1-イル)プロピル)カルバメートの合成
4-メチルペンタナール(60.1 mg, 0.6 mmol)、tert-ブチル(3-(アリルアミノ)プロピル)カルバメート(128.6 mg, 0.6mmol)及びモレキュラーシーブ4A(100 mg)にN,N-ジメチルホルムアミド(1mL)を加え、さらにN-(ナフタレン-1-イルメチル)-1,2,4-トリアジン-3-カルボキサミド(79.3mg, 0.3 mmol)を加えた。反応混合物を85℃で16時間加熱後、濾過した。炉液を分取HPLC(High Performance LiquidChromatography)で精製した。目的物のフラクションを濃縮し、標記化合物の混合物を得た。
2.(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-1-(3-アミノプロピル)-7-イソブチル-N-(ナフタレン-1-イルメチル)-1,2,3,6,7,7a-ヘキサヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド及び(3S*,3aR*,6S*,7R*,7aR*)-1-(3-アミノプロピル)-7-イソブチル-N-(ナフタレン-1-イルメチル)-1,2,3,3a,7,7a-ヘキサヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミドの合成
上記1.で得られた化合物(混合物)にトリフルオロ酢酸(0.3 mL)を加え、室温で一時間攪拌した。トリフルオロ酢酸を留去して標記化合物(混合物)のトリフルオロ酢酸塩を得た。
3.(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-1-(3-(N,N’-ジ(tert-ブトキシカルボニル)グアニジノ)プロピル)-7-イソブチル-N-(ナフタレン-1-イルメチル)-1,2,3,6,7,7a-ヘキサヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド及び(3S*,3aR*,6S*,7R*,7aR*)-1-(3-(N,N’-ジ(tert-ブトキシカルボニル)グアニジノ)プロピル)-7-イソブチル-N-(ナフタレン-1-イルメチル)-1,2,3,3a,7,7a-ヘキサヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミドの合成
上記2.で得られた化合物(混合物)に1,3-ジ(tert-ブトキシカルボニル)-2-(トリフルオロメタンスルフォニル)グアニジン(234.8mg, 0.6mmol)、トリエチルアミン(60.7 mg、0.6 mmol)とテトラヒドロフラン(0.5 mL)を加え、室温で3時間攪拌した。溶媒を留去し標記化合物を含む混合物を得た。本ステップで得た混合物を精製せずに次のステップの合成に用いた。
4.(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-1-(3-(N,N’-ジ(tert-ブトキシカルボニル)グアニジノ)プロピル)-7-イソブチル-N-(ナフタレン-1-イルメチル)オクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド及び(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-1-(3-(N,N’-ジ(tert-ブトキシカルボニル)グアニジノ)プロピル)-7-イソブチル-N-(ナフタレン-1-イルメチル)オクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミドの合成
上記3.で得られた反応混合物をメタノール(1 mL)に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(22.7mg, 0.6 mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を分取HPLCで精製した。目的物のフラクションを濃縮し、標記化合物をそれぞれ別個に得た。
5.(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-1-(3-グアニジノプロピル)-7-イソブチル-N-(ナフタレン-1-イルメチル)オクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミドの合成
上記4.で得られた(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-1-(3-(N,N’-ジ(tert-ブトキシカルボニル)グアニジノ)プロピル)-7-イソブチル-N-(ナフタレン-1-イルメチル)オクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミドにトリフルオロ酢酸(0.3mL)を加え室温で1時間攪拌した。トリフルオロ酢酸を留去し標記化合物のトリフルオロ酢酸塩を得た。
6.(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-1-(3-グアニジノプロピル)-7-イソブチル-N-(ナフタレン-1-イルメチル)オクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミドの合成
上記4.で得られた(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-1-(3-(N,N’-ジ(tert-ブトキシカルボニル)グアニジノ)プロピル)-7-イソブチル-N-(ナフタレン-1-イルメチル)オクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミドを用いて5.と同様な方法により標記化合物のトリフルオロ酢酸塩を得た。
(3S*,3aS*,6R*,7R*,7aS*)-N-ベンジル-7-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-1-フェネチル-1,2,3,6,7,7a-ヘキサヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド及び(3S*,3aR*,6S*,7R*,7aR*)-N-ベンジル-7-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-1-フェネチル-1,2,3,3a,7,7a-ヘキサヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6H-カルボキサミドの合成
N-フェネチル プロパ-2-エン-1-アミン(58.4 mg 0.4 mmol)、4-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ブタナール(80.0mg,0.4 mmol)、モレキュラーシーブ4A(400 mg)にクロロホルム(1 mL)を加え、さらにN-ベンジル-1,2,4-トリアジン-3-カルボキサミド(43.8mg,0.2 mmol)とクロロホルム(1 mL)を加えた。反応混合物を55℃で48時間加熱後、濾過した。炉液を減圧下に濃縮して得られた残渣を分取TLC(Merck1.13895.001、層厚1 mm)(酢酸エチル:メタノール=9:1)で精製し標記化合物の混合物(73.3 mg、収率69%、RT=1.08分,1.12分(C法)、[M+1]+=532)化合物を得た。
(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-N-ベンジル-7-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-1-フィネチルオクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド及び(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-N-ベンジル-7-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-1-フィネチルオクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミドの合成
上記反応で得られた混合物(73.3 mg)をメタノール(1 .5 mL)に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(9mg, 0.24 mmol)を加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチルを加え、飽和食塩水で2回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無水硫酸ナトリウムを濾別し、減圧下に濃縮して分取TLC(Merck1.13895.001、層厚1 mm)(酢酸エチル:メタノール=4:1)で精製し(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-N-ベンジル-7-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-1-フィネチルオクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド(47.6mg、二工程収率43%、RT=1.13分(C法)、[M+1]+=534)及び(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-N-ベンジル-7-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-1-フィネチルオクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド(20.6mg、二工程収率19%、RT=0.95分(C法)、[M+1]+=534)を得た。
(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-N-ベンジル-7-(2-ヒドロキシエチル)-1-フィネチルオクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3aH-カルボキサミドの合成
(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-N-ベンジル-7-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-1-フィネチルオクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-a-カルボキサミド(46.7mg,0.087 mmol)をテトラヒドロフラン(1mL)に溶解し、テトラブチルアンモニウムフルオリド (約1mol/Lテトラヒドロフラン溶液, 0.1mL)を加え、室温で一晩攪拌した。反応混合物を濃縮し、酢酸エチルを加えて分液ロードに移し、飽和食塩水で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮して分取TLC(Merck1.05744.001、層厚0.5 mm)(酢酸エチル:メタノール=4:1)で精製し標記化合物(35 mg、収率96%、RT=0.85分(C法)、[M+1]+=420)を得た。
(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-N-ベンジル-7-(2-ヒドロキシエチル)-1-フィネチルオクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6H-カルボキサミドの合成
(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-N-ベンジル-7-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)-1-フィネチルオクタヒドロ-6H-3,6-メタノピロロ[3,2-c]ピリジン-6-カルボキサミド(20.6mg,0.039 mmol)をテトラヒドロフラン(0.5mL)に溶解し、テトラブチルアンモニウムフルオリド (約1mol/Lテトラヒドロフラン溶液,0.05 mL)を加え、室温で一晩攪拌した。反応混合物を濃縮し、酢酸エチルを加えて分液ロードに移し、飽和食塩水で2回洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮して分取TLC(Merck105744.001、層厚0.5 mm)(酢酸エチル:メタノール=4:1)で精製し標記化合物(16 mg、収率91%、RT=0.72分(C法)、[M+1]+=420)を得た。
(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-N,4,7-トリベンジル-1-(ナフタレン-1-イルメチル)オクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミドの合成
(3S*,3aS*,6S*,7R*,7aS*)-N,7-ジベンジル-1-(ナフタレン-1-イルメチル)オクタヒドロ-3aH-3,6-メタノピロロ[3,2-b]ピリジン-3a-カルボキサミド(化合物IB-42,5mg, 0.01 mmol)をテトラヒドロフラン(0.2 mL)に溶解し、ベンズアルデヒド(2.1 mg, 0.02 mmol)、トリフルオロ酢酸(3.4mg,0.03 mmol)及びモレキュラーシーブ4A(40 mg)を加え、50℃で18時間加熱した。反応混合物にナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(5mg,0.024 mmol)を加え室温で5時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチルと飽和重曹水を加え、有機相を飽和食塩水で2回洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮してTLC(Merck105715.001、層厚0.25 mm)(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し標記化合物(1.2mg、収率20%、RT=1.14分(C法)、[M+1]+=592)を得た。
合成した式IBの化合物およびIFの化合物を表3および表4にまとめた。下表において、「EX」は、合成法が実施例に記載されていることを意味する。
実施例2:抗狂犬病ウイルス活性評価法
DMSOにて10mMストックとして調製された各被検化合物は、まず100μMもしくは40μMとなるように10%牛胎仔血清添加イーグル培地(以下、培地)で希釈し、それから目的の終濃度となるようにさらに培地で希釈を行い、その希釈液50μlを96穴プレートの各穴に滴下した。さらにその各穴に、GaussiaLuciferase(GLuc)を発現する組換え狂犬病ウイルス1088株(1088/GLuc)4×102感染単位およびNeuro-2a細胞4×104個を含む培地50μlを添加し、多連式マイクロプレートミキサーNS-4P(アズワン社製)にて30秒間振盪後、37℃かつ5%CO2存在下で3日間培養した。培養後、プレートの各穴にルシフェラーゼの基質となるセレンテラジン25μlを滴下し、直ちに発光プレートリーダーLuMate(AwarenessTechnology社製)に装填して10秒間の振盪を行った後、相対発光量(RLU)の測定を行った。
合成した化合物を試験したところ、表5に記載されている化合物は、抗狂犬病ウイルス剤として検討されているT-705(商品名:ファビピラビル)のIC50値=30μMよりも高い活性を示すことが分かった。
IC50が5μM以下であればA、5μM超かつ10μM以下であればB、10μM超かつ30μM未満であればCと分類する。
実施例3:狂犬病モデルマウスにおける効果
本実施例では、狂犬病モデルマウスにおいて、本開示の化合物が奏効するかを確認した。
(材料および方法)
Red Firefly Luciferase(RFLuc)を発現する組換え狂犬病ウイルス1088株(1088/RFLuc)については、組換えウイルス1088/E2CrのE2Cr遺伝子をRFLuc遺伝子に置き換えて作製した(IsomuraM, Yamada K, Noguchi K, Nishizono A. Near-infrared fluorescent protein iRFP720is optimal for in vivo fluorescence imaging of rabies virus infection. J GenVirol. 2017, 98(11): 2689-2698. doi: 10.1099/jgv.0.000950.)。1×105感染単位の1088/RFLucをヘアレスマウス(Hos:HR-1、6週齢、雌性;星野試験動物飼育所)の右後肢筋肉内に接種し、その1時間後から被検化合物の投与を行った。すなわち、1日2回(6時間のインターバル)の計6日間(Day0からDay5)、被検化合物(25mg/kgBW)を含んだ溶液(2%DMSO、2%Solutol HS 15、およびペニシリン・ストレプトマイシンを添加したダルベッコリン酸緩衝生理食塩水、これらはナカライテスク、Sigma-Aldrich等より入手可能)0.5mL、もしくは化合物を含まない溶媒(2%DMSO、2%Solutol HS 15、およびペニシリン・ストレプトマイシンを添加したダルベッコリン酸緩衝生理食塩水)0.5mLをマウスの腹腔内に投与した。マウスについては毎日、臨床症状の観察、体重の測定と、経日的なinvivoイメージングによるウイルス体内動態の観察を行った。invivoイメージング解析については、マウスの腹腔内にD-ルシフェリン溶液(150mg/kgBW;和光純薬工業)を接種し、その15分後に2%イソフルラン吸入麻酔下でLumazoneimaging system(日本ローパー社製)を用いて発光画像(16-bit、TIFF)の取得を行い(露光時間2分、電子増倍300)、ImageJソフトウェアを使用して得られた画像の加工および解析を行った。被検化合物としては、実施例2において評価した表5に記載される化合物を試験した。
(結果)
ウイルス接種後6および8日目(Day6および8)に、ルシフェラーゼの発光を指標に、ウイルスの感染動態と被検化合物の効果を確認した。その結果、溶媒投与群に比べて、被検化合物を50mg/kgBW/日で6日間(Day0から5)投与した群においては、4匹中3匹で脳脊髄(中枢神経系)におけるウイルスの増殖と伝播の顕著な抑制が認められた。すなわち、被検化合物の狂犬病ウイルスに対する抗ウイルス効果が感染マウスモデルでも確認された。換言すると、実施例2で評価した表5に記載される化合物に顕著に治療・予防効果を奏するものがあることが確認された。狂犬病ウイルスに対しても有効性が確認されている核酸アナログ製剤ファビピラビル(商品名:アビガン錠・富山化学工業)では、ddYマウスにおいてウイルス接種直後からの300mg/kgBW/日での7日間の投与では有意な予防効果が確認されたが、100mg/kg/日では有意な予防効果が得られなかったと報告にあることから(YamadaK, Noguchi K, Komeno T, Furuta Y, Nishizono A. Efficacy of Favipiravir (T-705)in Rabies Postexposure Prophylaxis. J Infect Dis. 2016, 213(8):1253-1261.doi:10.1093/infdis/jiv586.)、今回の化合物は、ファビピラビルとは作用機序が異なる、有効性の高い新たな狂犬病の治療薬として提供されうるものである。
(注記)
以上のように、本開示の好ましい実施形態を用いて本開示を例示してきたが、本開示は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願及び他の文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。本願は、日本国特許庁で2018年8月16日に出願された特願2018−153227号に対して優先権主張するものであり、その内容は本願においてその全体が参考として援用される。
本開示は、狂犬病治療および予防を業とする分野において有用である。

Claims (1)

  1. 明細書に記載の発明。
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