JP2020108050A - アンテナ装置および無線端末 - Google Patents

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Abstract

【課題】アンテナ素子を実装する回路の実装効率を向上させる。【解決手段】本アンテナ装置は、第1信号を伝送する配線を有する基板と、板状に形成され第2信号による無線通信に用いられる複数のアンテナ素子と、を備える。本アンテナ装置において、前記アンテナ素子は、前記配線上に前記配線に沿って並んで配置され、複数の前記アンテナ素子それぞれの前記配線が延びる方向と直交する方向の長さは、前記配線の短手方向の長さより長く形成されており、複数の前記アンテナ素子それぞれの給電点は、前記アンテナ素子の重心とは異なる位置に設けられる。【選択図】図2

Description

本発明は、アンテナ装置および無線端末に関する。
昨今、サービス導入に向けた動きが活発となっている第5世代通信システムは、ミリ波帯域の電波を採用する。ミリ波帯域の電波は、第4世代通信システムで採用されたマイクロ波帯域の電波よりも伝搬距離が短い。第5世代通信システムでは、ビームフォーミングを採用することで伝搬距離を伸ばすことが検討されている。ビームフォーミングでは、複数並べて配置したアンテナ素子からの電波の位相を制御することで高い指向性ゲインを得る。このような複数のアンテナ素子を並べたアンテナをアレーアンテナと称する。アレーアンテナにおける各アンテナ素子の配置について、様々なパターンが提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2017−188779号公報 特開平9−199938号公報
無線端末は、様々な機能に対応しつつ小型化、薄型化が要請されている。小型化、薄型化が要請される中で様々な機能への対応を要請されるため、無線端末内にアンテナ素子を実装するスペースの確保が困難となっている。
開示の技術の1つの側面は、アンテナ素子を実装する回路の実装効率を向上させることを課題とする。
開示の技術の1つの側面は、次のようなアンテナ装置によって例示される。本アンテナ装置は、第1信号を伝送する配線を有する基板と、板状に形成され第2信号による無線通信に用いられる複数のアンテナ素子と、を備える。本アンテナ装置において、前記アンテナ素子は、前記配線上に前記配線に沿って並んで配置され、複数の前記アンテナ素子それぞれの前記配線の延びる方向と直交する方向の長さは、前記配線の短手方向の長さより長く形成されており、複数の前記アンテナ素子それぞれの給電点は、前記アンテナ素子の重心とは異なる位置に設けられる。
本アンテナ装置は、アンテナ素子を実装する回路の実装効率を向上させることができる。
図1は、実施形態に係るアンテナ装置の一例を示す図である。 図2は、実施形態に係るアンテナ装置の正面の一例を示す図である。 図3は、実施形態に係るアンテナ装置の側面の一例を示す図である。 図4は、図3の矩形領域R1を拡大した図である。 図5は、実施形態に係るアンテナ素子に給電する給電回路からアンテナ素子までの給電経路の一例を模式的に示す図である。 図6は、給電点の位置を変えたアンテナ素子に給電した場合における電流分布を模式的に示す図である。 図7は、各アンテナ素子から送信する電波の位相を揃えるビームフォーミングの一例を示す図である。 図8は、走査角を様々に変更した場合における放射パターンの一例を示す図である。 図9は、信号線を流れる信号の損失を例示する図である。 図10は、第1実施例に係るスマートフォンの構成を説明する図である。 図11は、スマートフォンに搭載される近距離無線通信用アンテナの一例を示す図である。 図12は、第1変形例に係るアンテナ装置の一例を示す正面図である。 図13は、図12のA−A断面を示す図である。 図14は、第2変形例に係るアンテナ装置の一例を示す正面図である。 図15は、第2変形例に係るアンテナ装置の一例を示す背面図である。 図16は、信号線とアンテナ素子の位置関係の別例を示す図である。
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。以下に示す実施形態の構成は例示であり、開示の技術は実施形態の構成に限定されない。
<実施形態>
本実施形態に係るアンテナ装置は、例えば、第1信号を伝送する配線を有する基板と、板状に形成され第2信号による無線通信に用いられる複数のアンテナ素子と、を備える。
上記アンテナ装置において、前記アンテナ素子は、前記配線上に前記配線の長手方向に並んで配置され、複数の前記アンテナ素子それぞれの前記長手方向と直交する方向の長さは、前記配線の短手方向の長さより長く形成されており、複数の前記アンテナ素子それぞれの給電点は、前記アンテナ素子の重心とは異なる位置に設けられる。
第1信号は、アンテナ装置が搭載する部品間やアンテナ装置を搭載する無線装置の部品間で送受信される信号であってもよく、部品に供給される電力であってもよい。このようなアンテナ装置であれば、第1信号を伝送する配線と第2信号の通信に用いられる複数のアンテナ素子とを異なる場所に配置しなくともよいため、回路の実装効率を高めることができる。
上記アンテナ装置において、前記第2信号が波長λの信号である場合に、複数の前記アンテナ素子それぞれは、互いにλ/4以上離れて配置されてもよい。このような構成とすることで、アンテナ素子間のアイソレーション(Isolation)を確保し、アンテナ素子間が配線によって接続されることによるアンテナ素子の放射特性への影響を抑制できる。
上記アンテナ装置において、前記給電点は、前記重心を通り、前記配線と直交する線上において前記重心とは異なる位置に設けられてもよい。このような位置に給電点が設けられることで、給電したアンテナ素子から配線によって接続された隣接するアンテナ素子への電流の流入が抑制される。そのため、アンテナ素子それぞれについて所望の放射特性を確保することが容易となる。
上記アンテナ装置において、前記アンテナ素子に給電する給電回路と前記アンテナ素子との間に、前記給電回路への前記第1信号の流入を抑制するフィルタ部が設けられてもよい。フィルタ部は、例えば、コンデンサやフィルタ回路を挙げることができる。フィルタ
回路は、例えば、ハイパスフィルタやバンドパスフィルタを挙げることができる。また、フィルタ部として、アンテナ素子への給電を非接触で行う非接触給電を挙げることもできる。フィルタ部によって、配線を流れる第1信号が給電回路へ流入を抑制することができ、アンテナ素子への給電を高精度に制御することが可能となる。
上記アンテナ装置は、例えば、無線端末に実装することができる。無線端末としては、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブルコンピュータ、携帯電話、ノートブック型パーソナルコンピュータ等を挙げることができる。
以上で説明したアンテナ装置および無線端末について、図面を参照してさらに説明する。図1は、実施形態に係るアンテナ装置の一例を示す斜視図である。図2は、実施形態に係るアンテナ装置の正面の一例を示す図である。図3は、実施形態に係るアンテナ装置の側面の一例を示す図である。図4は、図3の矩形領域R1を拡大した図である。アンテナ装置1は、複数のアンテナ素子41を含むアレイアンテナ4および信号線3を備える。信号線3およびアレイアンテナ4は、例えば、プリント基板2上に印刷されることで形成される。
プリント基板2は、硬質なリジッド基板であっても屈曲可能なフレキシブル基板であってもよい。プリント基板2は、厚さtの地板21と地板21の一方の面上に形成される厚さhの誘電体層22とを含む。地板21はグランド層となる。誘電体層22上には、厚さtの信号線3およびアレイアンテナ4が形成される。信号線3およびアレイアンテナ4が設けられる側の面を正面、地板21側の面を背面と称する。
信号線3は、アレイアンテナ4が送受信を行う無線信号とは異なる信号を伝送する配線である。信号線3は、マイクロストリップラインとして形成される。信号線3の両端部には、接続点9が設けられる。接続点9には、例えば、電源や各種部品等が接続される。信号線3は、一方の接続点9に接続された電源から供給される電力を他方の接続点9に接続された部品に伝送してもよいし、一方の接続点9に接続された部品と他方の接続点9に接続された部品との間で送受信される信号を伝送してもよい。以下、本明細書において、信号線3が伝送する電力および信号を、伝送信号と称する。伝送信号は、「第1信号」の一例である。
アンテナ素子41は、アンテナ装置1の正面視において正方形(パッチ形状)に形成される放射素子である。アンテナ素子41は、信号線3上に等間隔に複数配置される。アンテナ素子41は、信号線3の一部の領域の幅を広げて形成される。すなわち、アンテナ素子41の幅Wは信号線3の幅Wよりも広い。さらに、アンテナ素子41の幅Wは、ミリ波の無線信号の送受信に好適な幅に調整される。信号線3は、アンテナ素子41が形成する正方形の対向する2辺と直交するとともに、アンテナ素子41の中心を通る。アンテナ素子41の給電点42は、アンテナ素子41の中心とは異なる位置に設けられる。給電点42は、好ましくはアンテナ素子41の中心を通り信号線3の配線が延びる方向と直交する線上に設けられ、より好ましくはアンテナ素子41の中心を通り信号線3の配線が延びる方向と直交する線上におけるアンテナ素子41の端部に設けられる。複数のアンテナ素子41によって、アレイアンテナ4が形成される。すなわち、アレイアンテナ4は、複数のアンテナ素子41を信号線3上に並べて配置したアンテナである。ミリ波の無線信号は、「第2信号」の一例である。アンテナ素子41の中心は、「重心」の一例である。
(アンテナ素子41の形状および大きさ)
アンテナ素子41の幅Wは、アンテナ素子41が送受信する電波の波長をλとすると、λ/2の正の整数倍とする。その上で、アンテナ素子41の幅Wは、信号線3の幅Wよりも広く形成する。換言すれば、信号線3の幅Wをアンテナ素子41の幅Wより
も狭く形成する。信号線3の幅Wをアンテナ素子41の幅Wよりも狭くする(WをWよりも小さい値とする)ことで、共振長の確保および給電点42を介した給電信号の反射を発生させることが可能となる。その結果、アンテナ素子41が互いに信号線3によって接続されている状態においても、アンテナ素子41間における放射特性の影響を抑制し、アンテナ素子41を互いに信号線3で接続していない状態からのアンテナ性能の劣化を抑制できる。
(アンテナ素子41の間隔)
アンテナ素子41それぞれの間隔を広げることで、アンテナ素子41間のアイソレーション(Isolation)を確保し、アンテナ素子41間が信号線3によって接続されることによるアンテナ素子41の放射特性への影響を抑制することができる。アンテナ素子41それぞれの間隔(すなわち、アンテナ素子41を接続する接続ライン長)Lは、例えば、λ/4以上とすること好ましい。
(給電回路)
アレイアンテナ4は信号線3上に設けられる。そのため、信号線3を流れる伝送信号が給電点42を介して給電回路に流れる虞がある。そこで、アンテナ装置1は、信号線3を流れる伝送信号が給電回路に流れることを抑制する構成を採用する。図5は、実施形態に係るアンテナ素子に給電する給電回路からアンテナ素子までの給電経路の一例を模式的に示す図である。図5では、アンテナ素子41と給電回路5の間に電波の位相を制御する位相器6が設けられる。さらに、アンテナ素子41と位相器6との間に、フィルタ部7が設けられる。フィルタ部7は、給電回路5から供給される電流を通過させるとともに、信号線3を流れる伝送信号をフィルタする。このようなフィルタ部7を採用することで、給電回路5への信号線3を流れる伝送信号の流入を抑制することができる。フィルタ部7は、例えば、コンデンサやフィルタ回路を挙げることができる。フィルタ回路は信号線3が伝送する伝送信号の周波数および給電回路5が給電する電流の周波数に応じて適宜選択することができる。フィルタ回路は、例えば、ハイパスフィルタやバンドパスフィルタを採用することができる。
(給電点42の位置)
給電点42の位置は、アンテナ素子41の中心から信号線3と直交する方向にオフセット距離dずらした位置とし、好ましくはアンテナ素子41の端部とする。すなわち、給電点42は、信号線3の中心線上から外れた位置に配置される。また、各アンテナ素子41において、給電点42を中心からずらす方向は同一方向とする。
図6は、給電点の位置を変えたアンテナ素子に給電した場合における電流分布を模式的に示す図である。図6のB1、B2、B3のそれぞれでは、上側の図が給電点42の位置を示し、下側の図が電流分布を示す。図6の電流分布を示す図(下側の図)では、強い電流が存在する領域を濃い色で示し、弱い電流が存在する領域を薄い色で示す。図6では、B1およびB2に本実施形態のアレイアンテナ4においてアンテナ素子411に給電した場合の電流分布が模式的に示される。図6のB3では、給電点42を信号線3の中心線上に配置した比較例に係るアレイアンテナにおいてアンテナ素子411に給電した場合の電流分布が模式的に示される。
図6のB1に例示する本実施形態に係るアレイアンテナ4では、アンテナ素子41の中心を通り信号線3と直交する線上にアンテナ素子41の中心からオフセット距離dだけずらした位置に給電点42を配置する。オフセット距離dは、給電点42がアンテナ素子41の端部に位置するように設定される。B2に例示する本実施形態に係るアレイアンテナ4では、アンテナ素子41の右上端部に給電点42を配置する。B2に例示する給電点42の位置は、アンテナ素子41の中心から信号線3と直交する方向にオフセット距離dだ
けずらして給電点42を配置する構成の一例である。B3に例示する比較例は、アンテナ素子41それぞれにおいて、信号線3の中心線上に給電点42を配置する。B1、B2、B3を比較すると、B1、B2、B3のいずれにおいても、アンテナ素子411において強い電流が生じている。一方、B1、B2では、アンテナ素子411以外の他のアンテナ素子41においては弱い電流が生じているのに対し、B3では、アンテナ素子411以外のアンテナ素子41においても強い電流が生じている。すなわち、B3に例示される比較例では、いずれかのアンテナ素子41に給電すると他のアンテナ素子41にも電流が流れやすいことが理解できる。
すなわち、図6のB3に例示する比較例のように、給電点42をアンテナ素子41における信号線3の線上に配置すると、アンテナ素子411に給電された電流が隣接するアンテナ素子41に流入しやすくなる。そのため、アンテナ素子41それぞれについて所望の放射特性を確保することが困難となる。一方、図6のB1、B2に例示する本実施形態では、給電点42の位置を信号線3の線上からずらした位置に配置することで、アンテナ素子411に給電した電流の隣接するアンテナ素子41への流入を抑制することができる。そのため、アンテナ素子41それぞれについて所望の放射特性を確保することが容易となる。なお、B1とB2とを比較すると、アンテナ素子411以外の他のアンテナ素子41に流れる電流はB1の方がB2よりも弱いことがわかる。すなわち、給電点42は、アンテナ素子41の中心を通り信号線3と直交する線上にアンテナ素子41の中心からオフセット距離dだけずらした位置に配置することがより好ましいことが理解できる。
なお、アレイアンテナ4の一部のアンテナ素子41における給電点42を中心からずらす方向を他のアンテナ素子41と逆方向とした場合、アンテナ素子41に流れる電流の位相が逆となるため、各アンテナ素子41に流れる電流の位相を揃えるため、逆方向にずらした給電点42を有するアンテナ素子41に流す電流の位相を180°移相することとなる。そのため、各アンテナ素子41における給電点42を中心からずらす方向は同一とすることが好ましい。なお、移相を行うのであれば、アレイアンテナ4は、一部のアンテナ素子41における給電点42を中心からずらす方向を他のアンテナ素子41と逆方向とすることもできる。
図7は、各アンテナ素子から送信する電波の位相を揃えるビームフォーミングの一例を示す図である。上記したように、アレイアンテナ4では、複数のアンテナ素子41間における信号線3の幅W、アンテナ素子41の間隔および給電点42の位置の調整、信号線3を流れる伝送信号の給電回路5への流入を抑制するフィルタ部7の採用により、アンテナ素子41それぞれについて所望の放射特性を確保することが可能となる。アンテナ素子41それぞれについて所望の放射特性を確保することで、アレイアンテナ4をマイクロストリップパッチアンテナとして動作させることが可能となる。その結果、アンテナ素子41が送信する電波の位相を制御することで、図7に例示するような、所望の方向(走査角θ)への指向性ゲインを得て伝搬距離を伸ばすビームフォーミングも可能である。
(本実施形態のシミュレーション)
本実施形態について、アンテナ装置1の各数値を具体的に定めてシミュレーションを行ったので、シミュレーション結果について説明する。本シミュレーションでは、誘電体層22の比誘電率εを1.0、アンテナ素子41の幅Wを4.6mm、信号線3の幅W(図2)を1.8mm、アンテナ素子41の長さL(図2)を4.6mm、アンテナ素子41の間隔L(図2)を2.3mm、給電点42のオフセット距離d(図2)を1.5mm、地板21からアンテナ素子41までの高さh(図3)を0.5mm、アンテナ素子41の厚みt(図4)を0.05mm、地板21の厚みt(図4)を1.0mmとする。また、給電点42を介してアンテナ素子41に供給する電流の周波数を28GHzとし、信号線3を流れる伝送信号の周波数を0〜6GHzの範囲とする。
図8は、走査角を様々に変更した場合における放射パターンの一例を示す図である。図8は、走査角0度、走査角10度、走査角20度、走査角30度のそれぞれについて放射パターンを例示する。図8を参照すると、アレイアンテナ4は所望の走査角に対して強い電波を放射していることが理解できる。すなわち、本実施形態によれば、信号線3上にアレイアンテナ4を配置しても、所望の方向にビームフォーミングが可能である。
図9は、信号線を流れる信号の損失を例示する図である。図9の縦軸は信号線3を流れる伝送信号の損失を示しており、下方に行くほど伝送信号の損失が生じていることを示す。図9の横軸は伝送信号の周波数を示す。図6を参照すると、周波数が0〜6GHzの範囲の伝送信号について、大きな損失は生じていないことが理解できる。すなわち、本実施形態によれば、信号線3上にアレイアンテナ4を配置しても、伝送信号の損失が抑制される。
<実施形態の作用効果>
実施形態では、信号線3上にアンテナ素子41を複数配置してアレイアンテナ4とした。すなわち、信号線3とアレイアンテナ4の実装スペースを共用化した。そのため、信号線3とは異なる位置にアレイアンテナ4を設ける場合と比較して、アレイアンテナ4を実装する回路の実装効率を向上させることができる。
本実施形態では、信号線3の幅Wをアンテナ素子41の幅Wよりも狭く形成することで、共振長をの確保および給電点42を介した給電信号の反射を発生させる。本実施形態ではこのような構成を採用することで、アンテナ素子41が互いに信号線3によって接続されている状態においても、アンテナ素子41を互いに信号線3で接続していない状態からのアンテナ性能の劣化を抑制できる。
本実施形態では、アンテナ素子41それぞれの間隔Lを広めに設定する(例えば、間隔Lをλ/4以上とする)ことで、アンテナ素子41間のアイソレーション(Isolation)を確保し、アンテナ素子41間が信号線3によって接続されることによるアンテナ素子41の放射特性への影響を抑制できる。
本実施形態では、アンテナ素子41と位相器6との間に、フィルタ部7が設けられる。フィルタ部7が設けられることで、給電回路5への信号線3を流れる伝送信号の流入を抑制することができるため、アンテナ素子41への給電を高精度に制御することが可能となる。
本実施形態では、アンテナ素子41の中心からずらした位置、かつ、信号線3と直交する線上に給電点42を配置した。給電点42をこのような位置に配置することで、給電したアンテナ素子41から信号線3によって接続された隣接するアンテナ素子41への電流の流入が抑制される。そのため、本実施形態によれば、アンテナ素子41それぞれについて所望の放射特性を確保することを容易となる。
(第1実施例)
本実施形態の実施例について説明する。第1実施例では、スマートフォンやタブレット端末のリジッドなプリント基板に本実施形態を適用する場合について説明する。図10は、第1実施例に係るスマートフォンの構成を説明する図である。図10では、スマートフォン100の筐体101内の構成が例示される。スマートフォン100では、筐体101内のプリント基板2上に、電池102、電源IC103、Radio Frequency(RC)IC104、アンテナ105が設けられる。電池102は、例えば、リチウムイオンバッテリーである。電源IC103は、電池102から供給される電力をスマート
フォン100内部のRC IC104等の各部品に供給する。
電源ライン31およびRFライン32は、信号線3の一例である。電源ライン31は、電源IC103とRF IC104とを接続し、電源IC103から供給される電力をRF IC104に伝送する。RFライン32は、RF IC104とアンテナ105とを接続し、RF IC104からのRF信号をアンテナ104に伝送する。
第1実施例では、電源ライン31上に4つのアンテナ素子41が配置され、RFライン32上に5つのアンテナ素子41が配置される。電源ライン31上に配置された4つのアンテナ素子41は、アレイアンテナ4aとして動作可能である。RFライン32上に配置された5つのアンテナ素子41もアレイアンテナ4bとして動作可能である。このような構成を採用することで、第1実施例に係るスマートフォン100は、アンテナ105とは異なる周波数で通信するアレイアンテナ4aおよびアレイアンテナ4bを備えることができる。
(第2実施例)
第2実施例では、スマートフォンやタブレット端末のフレキシブルなプリント基板に本実施形態を適用した場合について説明する。図11は、スマートフォンに搭載される近距離無線通信(Near Field Communication、NFC)アンテナの一例を示す図である。図11に例示されるNFCアンテナ200では、給電回路51によって給電されるアンテナ線33を備える。NFCアンテナ200は、アンテナ線33によって近距離無線通信を行う。アンテナ線33は、信号線3の一例である。第2実施例では、アンテナ線33上にアンテナ素子41が並んで配置される。このような構成を採用することで、NFCアンテナ200は、アンテナ線33とは異なる周波数で通信するアレイアンテナ4cおよびアレイアンテナ4dを備えることができる。
<変形例>
以上説明した実施形態は、様々に変形することができる。以下では、変形例について説明する。
実施形態では、信号線3を流れる伝送信号の給電回路5への流入を抑制するため、コンデンサやフィルタ回路が採用される。しかしながら、給電回路への伝送信号の流入を抑制する手段は、コンデンサやフィルタ回路に限定されるわけではなく、他の手段を採用してもよい。例えば、給電回路5からアンテナ素子41へ非接触給電を行うことで、給電回路への伝送信号を抑制してもよい。非接触給電の方式としては、例えば、容量結合給電およびスロット結合給電を挙げることができる。
図12は、第1変形例に係るアンテナ装置の一例を示す正面図である。図13は、図12のA−A断面を示す図である。図12および図13に例示されるアンテナ装置1aは、アンテナ素子41に給電する給電エレメント7aを備える。図13に例示の通り、給電エレメント7aは誘電体層22上に設けられ、給電回路5に接続される。アンテナ素子41と給電エレメント7aとは正面視において一部重なり合うように配置され、アンテナ素子41と給電エレメント7aとは図13に例示されるように互いに接触しない。第1変形例において給電回路5からアンテナ素子41への給電は、給電エレメント7aとアンテナ素子41との容量結合給電によって行う。
図14は、第2変形例に係るアンテナ装置の一例を示す正面図である。図15は、第2変形例に係るアンテナ装置の一例を示す背面図である。図15では、正面側(すなわち、誘電体層22側)に設けられるアンテナ素子41が点線で示される。第2変形例に係るアンテナ装置1bは、給電エレメント7aがプリント基板2の背面に設けられる。すなわち
、第2変形例では、アンテナ素子41と給電エレメント7aとが、プリント基板2の互いに異なる面に設けられる。第2変形例では、プリント基板2を厚み方向に貫通するスロット8が、アンテナ素子41と給電エレメント7aとが正面視において重畳する領域に設けられる。第2変形例では、スロット8を介してアンテナ素子41と給電エレメント7aとがスロット結合することで、アンテナ素子41への給電が行われる。第1変形例および第2変形例では、アンテナ素子41と給電エレメント7aとが非接触であるため、伝送信号の給電回路5への流入が抑制される。
実施形態では、正方形に形成されたアンテナ素子41を用いたが、アンテナ素子41の形状は正方形以外の形状であってもよい。アンテナ素子41は、例えば、円形、正多角形等の様々な形状を採用できる。アンテナ素子41の形状として正多角形を採用する場合、角の数が偶数である多角形が好ましい。アンテナ素子41の形状を正方形以外の形状とする場合、給電点42の位置はアンテナ素子41の重心からずらした位置に設ければよい。
実施形態では、信号線3は、正方形に形成されたアンテナ素子41の対向する2辺に直交するとともにアンテナ素子41の中心を通るが、信号線3とアンテナ素子41との位置関係がこのような関係に限定されるわけではない。信号線3は、例えば、アンテナ素子41の重心を通過するとともに、信号線3を対象軸としてアンテナ素子41が線対象となるような位置を通ればよい。例えば、図16に例示されるように、信号線3は、ひし形に形成したアンテナ素子41の対向する頂点を通ってもよい。また、アレイアンテナ4が含むアンテナ素子41の数に限定は無い。
以上で開示した実施形態や変形例はそれぞれ組み合わせる事ができる。
1、1a、1b・・・アンテナ装置
2・・・プリント基板
21・・・地板
22・・・誘電体層
3・・・信号線
4、4a、4b、4c、4d・・・アレイアンテナ
41、411・・・アンテナ素子
5、51・・・給電回路
6・・・位相器
7・・・フィルタ部
7a・・・給電エレメント
8・・・スリット
9・・・接続点
31・・・電源ライン
32・・・RFライン
100・・・スマートフォン
200・・・NFCアンテナ
104、105・・・アンテナ

Claims (6)

  1. 第1信号を伝送する配線を有する基板と、
    板状に形成され第2信号による無線通信に用いられる複数のアンテナ素子と、を備え、
    前記アンテナ素子は、前記配線上に前記配線に沿って並んで配置され、
    複数の前記アンテナ素子それぞれの前記配線が延びる方向と直交する方向の長さは、前記配線の短手方向の長さより長く形成されており、
    複数の前記アンテナ素子それぞれの給電点は、前記アンテナ素子の重心とは異なる位置に設けられる、
    アンテナ装置。
  2. 前記第2信号が波長λの信号である場合に、複数の前記アンテナ素子それぞれは、互いにλ/4以上離れて配置される、
    請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記給電点は、前記重心を通り、前記配線と直交する線上において前記重心とは異なる位置に設けられる、
    請求項1または2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記アンテナ素子に給電する給電回路と前記アンテナ素子との間に、前記給電回路への前記第1信号の流入を抑制するフィルタ部が設けられる、
    請求項1から3のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  5. 前記無線通信は近距離無線通信である、
    請求項1から4のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のアンテナ装置を備える、
    無線端末。
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