JP2020105256A - サポーター用エラストマー発泡体及びサポーター - Google Patents

サポーター用エラストマー発泡体及びサポーター Download PDF

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Miyuki Maruyama
美由紀 丸山
石川 聡之
Satoyuki Ishikawa
聡之 石川
伊藤 武利
Taketoshi Ito
武利 伊藤
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Abstract

【課題】繰り返し使用が可能で皮下温度を十分に温めることができるサポーター用エラストマー発泡体を提供する。【解決手段】運動エネルギーを熱エネルギーに変換するエラストマーで形成され、示差走査熱量計により測定されるDSC曲線において、25℃以上、55℃以下の温度領域に吸熱ピークを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、サポーター用エラストマー発泡体及びサポーターに関するものである。
変形性膝関節症の痛みは、患部の温めにより和らげることが可能である。現在、皮膚の上から患部を温める温熱製品としては、カイロ、湯たんぽ、発熱生地などが提供されている。
湯たんぽは、予め温めた(蓄熱)素材の熱を利用する。カイロは、開封時に製品中の素材が酸化することによって熱を生じる(例えば、特許文献1参照)。カイロ及び湯たんぽ等の温熱製品は、一方的な熱エネルギーの移動反応であるため、繰り返し使用が出来ないか、再度熱を与えないと使用出来ないという問題がある。
カイロについては、カイロ袋の片面に粘着剤層を有する貼るカイロや、特許文献1に開示されているように、身体に密着する部分に厚めのタオル生地が貼られたドーナツ状の発熱体と、その左右に身体に固定するための粘着物の付いた羽根状バンドにより体に固定し発熱体を体に直に貼りつける事ができる関節専用カイロが開示されており、歩行運動時等において関節部を温めることはできるが、湯たんぽについてはヒトに装着して歩行することは困難である。
発熱生地は、例えば、体から蒸発する水蒸気を繊維自体が吸収し、熱エネルギーに変換する。特許文献2には、発熱生地を用いて形成されたサポーターが開示されている。特許文献2に記載されたサポーターをヒトに装着することにより、患部を温めることができる。
特開2012−081040号公報 特開2014−051751号公報
しかしながら、カイロについては、発熱は1回限り且つ持続時間にも限りがあるほか、関節部の動きに追随し難い為、皮膚からカイロがはがれて発熱が患部に十分届かないといった課題がある。また、上述した発熱生地は、繊維が水蒸気を吸収できれば半永久的に発熱するが、その発熱量は十分とはいえない。また、変形性膝関節症の痛みは、例えば、皮下温度を3℃加熱して温めることで治療効果があるといわれているが、発熱生地は発熱量が十分ではないため皮下温度を十分に温めることは困難である。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、繰り返し使用が可能で皮下温度を十分に温めることができるサポーター用エラストマー発泡体及びサポーターを提供することを目的とする。
本発明者らは、膝やひじに装着して発熱性を評価した結果、特定の発泡体が発熱性に優れ、特定範囲に熱の転移ピークを有することが、良好な発熱を生むことを見出した。
本発明の第1の態様に従えば、運動エネルギーを熱エネルギーに変換するエラストマーで形成され、示差走査熱量計により測定されるDSC曲線において、25℃以上、55℃以下の温度領域に吸熱ピークを有するサポーター用エラストマー発泡体が提供される。
また、上記本発明の一態様に係るサポーター用エラストマー発泡体において、前記エラストマーが、下記(A)及び(B)から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする。
(A)エチレン酢酸ビニル共重合体、スチレンジエン共重合体
(B)ニトリルゴム、アクリルゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、ブタジエンゴム、低スチレン・ブタジエンゴム
また、上記本発明の一態様に係るサポーター用エラストマー発泡体において、前記エラストマーが前記(A)を含有し、前記(A)がポリスチレン(a1)とポリジエン(a2)のブロック共重合体であることを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係るサポーター用エラストマー発泡体において、前記(a2)がポリイソプレン(3,4結合)、ポリイソプレン(1,4結合)、ポリイソプレン(1,2結合)、水添ポリイソプレン(3,4結合)、水添ポリイソプレン(1,4結合)、水添ポリイソプレン(1,2結合)であることを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係るサポーター用エラストマー発泡体において、前記エラストマーが、前記(A)から選ばれる1種以上と、前記(B)から選ばれる1種以上とを含有することを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係るサポーター用エラストマー発泡体において、前記エラストマーは、0.1%ひずみにおける25℃、0.1〜10Hzの損失正接であるtanδが0.2以上、0.6以下であることを特徴とする。
本発明の第2の態様に従えば、本発明の第1の態様のサポーター用発泡体と、中心軸方向の少なくとも一方に開口部を有する筒状に構成され、又は、少なくとも一つの平面体の端部をつなげて筒状に構成され、前記サポーター用発泡体が装着されたサポーター本体とを有するサポーターが提供される。
また、上記本発明の一態様に係るサポーターにおいて、前記サポーター用発泡体は、前記サポーター本体の内周面側に固定されていることを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係るサポーターにおいて、前記サポーター用発泡体は、一端が前記中心軸方向の一方側に配置され他端が前記中心軸方向の他方側に配置された長尺体を含むことを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係るサポーターにおいて、前記長尺体は、周方向に間隔をあけて対で設けられていることを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係るサポーターにおいて、前記サポーター用発泡体は、前記中心軸方向の中心よりも前記一方側に配置され前記中心軸方向の中心側の外形輪郭が中心側に対して反対方向側に窪んだ支持体を含むことを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係るサポーターにおいて、前記サポーター用発泡体は、前記中心軸方向に延び周方向に間隔をあけて対で設けられた長尺体を含み、前記支持体は、前記対で設けられた前記長尺体同士の間に配置されていることを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係るサポーターにおいて、前記支持体は、前記中心軸方向の中心に設けられた空隙を挟み、且つ、前記略円弧形状の外形輪郭を対向させて前記中心軸方向の両側に配置されていることを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係るサポーターにおいて、前記長尺体および前記支持体は、前記中心軸方向の端部における前記中心軸を中心とする径方向内側と径方向外側との少なくとも一方に、前記中心軸方向外側に向かうに従って、厚さが薄くなる方向に変化する傾斜部又は曲面部を有することを特徴とする。
本発明では、繰り返し使用が可能で皮下温度を十分に温めることができるサポーター用エラストマー発泡体及びサポーターを提供することができる。
本実施形態に係るサポーター1の外観斜視図である。 図1におけるM−M線視断面図である。 膝関節部にサポーター1が装着された外観斜視図である。 支持体の変形例を示す(a)は正面図、(b)は側面図である。 支持体の変形例を示す(a)は正面図、(b)は側面図である。 長尺体の変形例を示す斜視図である。 長尺体の変形例を示す斜視図である。 長尺体の変形例を示す平面図である。 長尺体の変形例を示す平面図である。 支持体の変形例を示す平面図である。 支持体の変形例を示す平面図である。
以下、本発明のサポーター用エラストマー発泡体及びサポーターの実施の形態を、図1ないし図3を参照して説明する。
なお、以下の実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせている。
[サポーター]
図1は、本実施形態に係るサポーター1の外観斜視図である。図2は、図1におけるM−M線視断面図である。
図1に示すように、サポーター1は、サポーター本体10とエラストマー発泡体(サポーター用エラストマー発泡体)20とを有している。
[サポーター本体10]
サポーター本体10は、ヒトの可動部(膝、肘、首、足首、肩、手首、腰、股関節及びその周辺部)をサポートする支持具である。サポーター本体10は、上記ヒトの可動部にエラストマー発泡体20を組込める構造を有するサポーターが好ましい。
サポーター本体10は、中心軸C方向に延びる円筒形状に形成されている。又は、少なくとも一つの平面体の端部をつなげて筒状に構成されている。後者の構成について具体的には、平面形状に形成され、対向する端部同士を接合して円筒形状にする、或いは前記ヒトの稼動部に装着する際に対向する端部同士を接合して円筒形状にする形態も含む。以下では、中心軸Cが上下方向に延び、サポーター本体10の下側に開口部11が形成され、上側に開口部12が形成されるものとして説明する。ただし、この上下方向の定義により、本発明に係るサポーター1の使用時の向きを限定する意図はない。
サポーター本体10の素材としては、例えば、パワーネット素材、ソフトパイル素材、ダブルラッセル素材、シングルラッセル素材、メッシュ素材及びその組合せ、丸編みニット生地等、伸縮性及び柔軟性を有しヒトに装着されたときに圧迫してヒトの可動部(関節部等)を安定させることが可能であれば特に限定されない。サポーター本体10としては、例えば、日本シグマックス株式会社製ザムスト、膝用「ZK−7」、「ZK−1」、足首・アキレス腱用FA−1」、腰用「ZW−3」、手首・指用「リストラップ」、肩・ヒジ用「ボディーメイト」、「ショルダーラップ」、などが挙げられる。
[エラストマー発泡体20]
エラストマー発泡体20は、運動エネルギーを熱エネルギーに変換するエラストマー素材の発泡体である。エラストマー発泡体20は、長尺体21及び支持体22を含む。図2に示すように、長尺体21は、サポーター本体10の内周面側に、一例として、メッシュ材23によって固定されている。また、支持体22は、サポーター本体10の内周面側に、一例として、メッシュ材24によって固定されている。
長尺体21は、一端が中心軸C方向の一方側(下側)に配置され、他端が中心軸C方向の他方側(上側)に配置されている。本実施形態の長尺体21は、中心軸C方向に長尺に延びる直方体形状である。長尺体21は、中心軸Cを中心とする周方向に間隔をあけて対で設けられている。長尺体21は、例えば、サポーター本体10を膝部(膝関節部)に装着した際に、膝蓋骨の両側で大腿四頭筋及び側副靱帯と重なる位置又はその近傍に配置されている。長尺体21の中心軸C方向の長さは、サポーター本体10の中心軸C方向の長さと同等が最大であり下限は50mm以上である。長尺体21の幅は、例えば、10〜30mmである。長尺体21の厚さは、例えば、5〜20mmである。長尺体21の体積としては、1つあたり2.5〜180cmが好ましい。2.5cm以上とすることで、発熱性が良好となり、180cm以下とすることで、サポーターの動きに対する追随性が良好となる。なお、長尺体21は、サポーター本体10に1〜4つ配置されていることが好ましく、2つが対で配列されていることがより好ましい。
支持体22は、サポーター本体10における中心軸C方向の中心よりも下側に配置されている。支持体22は、図1に示すように、対で設けられた長尺体21同士の間に配置されている。支持体22は、例えば、サポーター本体10を膝部(膝関節部)に装着した際に、膝蓋骨を下側から支持し膝蓋腱と重なる位置又はその近傍に配置されている。支持体22の上側の外形輪郭は下側に窪んでいる。本実施形態における支持体22の上側の外形輪郭は、正面視で略円弧形状である。当該円弧形状の曲率中心は、正面視で円弧形状よりも上側に配置されている。すなわち、支持体22の上側の外形輪郭は、正面視で下側に窪んだ略円弧形状である。
支持体22の厚さは、例えば、5〜20mmである。支持体22の幅は、例えば40〜150mm、高さは10mm〜80mmである。支持体22は、図2に示すように、下側の端部における中心軸Cを中心とする径方向外側の位置に、下側に向かうに従って、薄くなる方向に傾斜する傾斜部25を有してもよい。
支持体22の体積としては、1つあたり2〜200cmが好ましい。2cm以上とすることで、発熱性が良好となり、200cm以下とすることで、サポーターの動きに対する追随性が良好となる。なお、支持体22は、サポーター本体10に1〜2つ配置されていることが好ましい。
エラストマー発泡体20は、示差走査熱量計により測定されるDSC(Differential scanning calorimetry)曲線において、10K/minで昇温した際のDSC 曲線25℃以上、55℃以下の温度領域、好ましくは40℃以上、50℃以下の温度領域に1.5μVs/mg以上の吸熱ピークを有するものが好ましい。エラストマー発泡体20は、発熱した熱を吸熱ピークの温度領域において蓄熱すると考えられる。すなわち、エラストマー発泡体20は、上記の温度領域の発熱体として機能し温かさを維持することができる。なお、比熱容量としては、−0.4mW/mg以下であることが好ましい。
エラストマー発泡体20は、下記(A)成分及び(B)成分から選ばれる1種以上を含有する。
(A)成分:エチレン酢酸ビニル共重合体、スチレンジエン共重合体が挙げられ、発熱性の観点から、スチレンジエン共重合体が好ましい。スチレンジエン共重合体は、スチレン(a1)とジエン(a2)の共重合体であり、発熱性の観点から、ポリスチレン(a1)とポリジエン(a2)のブロック共重合体が好ましい。また、共重合体は他の素材と架橋、共重合してもよい。
エラストマー発泡体20中、(A)成分の含有量は、15質量%以上70質量%以下が好ましく、20質量%以上65質量%以下がより好ましい。15質量%以上70質量%以下とすることで発熱効果が良好となる。
(a1)スチレンとしては、発泡体の復元性(よじれても元の姿に回復する力)の観点からポリスチレンが好ましい。
(a2)ジエンとしては、適度な柔軟性と発熱性を付与する観点からポリジエンが好ましい。ポリジエンとしては、ポリイソプレン(3,4結合)、ポリイソプレン(1,4結合)、ポリイソプレン(1,2結合)、やこれらを水添したポリイソプレン、塩素化ブチルゴムが挙げられ、適度な柔軟性と発熱性の観点から、3,4結合や1,4結合のポリイソプレンや、これらの水添が好ましい。
ポリスチレンポリジエンブロック共重合体として、(a1)成分と(a2)成分の含有割合(質量比)は、発熱性の観点から、1:0.5〜10が好ましく、1:1〜9がより好ましい。
(B)成分:天然ゴム、ブタジエンゴム、低スチレン・ブタジエンゴム、スチレン、水素添加スチレン、ジエン系ゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム、アクリロニトリル、ブタジエン、塩素化ブチルゴムが挙げられる。(A)成分との混合性の観点から、エラストマーには(A)成分に加えて(B)成分として、天然ゴム、ブタジエンゴム、低スチレン・ブタジエンゴムをさらに含有していることが好ましい。発泡体中(B)成分の含有量は、1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましい。前記下限以上とすることで、発泡体の変形後の回復が早くなり易く発熱性が良好となる。上限は、55質量%以下が好ましく、50質量%以下がより好ましい。前記上限以下とすることで、発熱性が良好となる。
発泡体:発泡体とは内部に細かな気泡、孔を複数有した多孔質体のことを指す。(A)成分を含有する樹脂を発泡体とするため、発泡剤を含有する。
発泡剤としては、アゾジカルボンアミド(ADCA)、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)、ジメチル−2,2’−アゾビスブチレート、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチル−プロピオンアミジン]等のアゾ化合物;N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)等のニトロソ化合物;4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラジド等のヒドラジン誘導体;p−トルエンスルホニルセミカルバジド等のセミカルバジド化合物;トリヒドラジノトリアジンなどの有機系熱分解型発泡剤、更には、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等の重炭酸塩、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム等の炭酸塩;亜硝酸アンモニウム等の亜硝酸塩、水素化合物などの無機系熱分解型発泡剤などが挙げられる。これらの発泡剤の中で、(A)素材との製造時の相溶性の観点からアゾジカルボンアミド(ADCA)、炭酸水素ナトリウム、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)が好ましい。発泡体中、発泡剤の含有量は、1質量%以上15質量%以下が好ましく、2質量%以上10質量%以下がより好ましい。1質量%以上15%以下とすることで発熱性が良好となる。
(A)成分を含有する発泡体には、任意成分として、(A)成分及び(B)成分以外の樹脂、架橋剤、架橋助剤、充填剤等を配合することができる。
(A)成分以外の樹脂(B)成分としては、アクリレート、オレフィン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、エポキシ樹脂、石油系樹脂(C5-C9系石油樹脂、C9系石油樹脂等)が挙げられる。
架橋剤としては、ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルペルオキシ)バレレート、ベンゾイルペルオキシド、p−クロロベンゾイルペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、t−ブチルペルオキシベンゾエート、t−ブチルペルベンゾエート、t−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド等の有機ペルオキシドが挙げられる。
架橋助剤としては、ジビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールメタクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、トリメリット酸トリアリルエステル、トリアリルイソシアネート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリアリルエステル、トリシクロデカンジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレートなどを挙げることができ、これらを2つ以上組み合わせて用いることもできる。
充填剤としてはカーボンブラック、カーボンナノチューブ、フラーレン、シリカ、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、クレー、タルク、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム等が挙げられる。
エラストマー発泡体20における損失正接であるtanδは、0.1〜10Hzまでの周波数において(測定温度25℃)、0.2以上となる発泡体が好ましい。0.2以上とすることで十分な発熱量が得られやすくなり、温かく感じられる。0.6以下とすることで、発泡体の製造性が良好となる。損失正接であるtanδとは、損失弾性率/貯蔵弾性率の比であり、0に近ければ弾性体に近くなり、値が大きいほど粘性体に近い。測定手段としては、レオメーターが挙げられる。
損失正接であるtanδの測定は、例えばTAインスツルメント社製のレオメーターAR 2000exを用いて測定することができる。試験片を10mmの厚みで切り出してひずみ依存性を測定し、0.1%ひずみが線形領域であることを確認する。直径40mmのアルミ平板を使用し、法線応力は1.5〜6Nで測定する。0.1%ひずみは、25℃固定での0.01〜100Hzの周波数依存性を測定する。
エラストマー発泡体20における見掛け密度としては、0.1〜0.4g/cmが挙げられる。見掛け密度としては、好ましくは、0.15〜0.2g/cmである。見掛け密度が0.1g/cm以上で発熱効果が得られやすくなり、0.4g/cm以下とすることで可動部での追従性が得られやすくなる。本発明の見掛け密度とは、内部に空隙をもつ物質や粉粒体にあって、その空隙を含めた単位容積当たりの質量をいう。見掛け密度の測定としては、予め縦、横、高さを測定した直方体形状の発泡体について重さを測り、1cmあたりの重さgを計算により求めることができる。
エラストマー発泡体20の発熱に伴う皮膚皮下温度としては、一例として、サポーター1との接触部位の近傍2cm付近の皮膚皮下1cmの温度であり、35℃超、45℃以下が好ましく、36℃以上、43℃以下がより好ましく、36℃以上、40℃以下がさらに好ましい。皮膚皮下温度を35℃超とすることにより、温熱効果が得られ、血流促進効果や、関節部の痛みの低減効果が得られやすくなる。皮膚皮下温度を45℃以下とすることにより、低温やけどが生じ難くなる。皮膚皮下温度を非侵襲で測定する方法としては熱流補償式体温測定の原理を使う。また、皮膚皮下温度の上昇温度としては、3℃以上が好ましく、4℃以上がより好ましく、5℃以上がさらに好ましい。皮膚皮下温度が3℃以上上昇して温めることで温熱効果が得られ、血流促進効果や、関節部の痛みの低減効果が向上する。皮膚皮下温度の上昇温度の上限としては、10℃以下が好ましい。10℃以下とすることで、低温やけどが生じ難くなる。
[エラストマー発泡体20の製造方法]
エラストマー発泡体20の製造方法としては、(A)成分及び(B)成分から選ばれる1種と、発泡剤と、さらに必要に応じて充填剤、プロセスオイル、石油系樹脂、加硫剤、加硫助剤、可塑剤、活性剤、老化防止剤、素練り促進剤等を添加し、一例として、160℃・10分の加熱・加圧による架橋にて発泡体を製造する。
発泡体の製造においては、上記長尺体21あるいは支持体22に対応した凹部を有する金型を用いて長尺体21あるいは支持体22を成形して製造する方法や、所定厚さのシート状発泡体を製作した後に成形して長尺体21あるいは支持体22を製造する方法を選択できる。
製造されたエラストマー発泡体20のうち、一対の長尺体21は、サポーター本体10の内周面側にそれぞれ絹、綿、アセテート、ナイロン、ポリエステル及びその混紡製のチュール地のメッシュ材23によって、図1に示したように、中心軸C方向に延び、且つ周方向に間隔をあけて固定される。また、支持体22は、サポーター本体10の内周面側にメッシュ材24によって、中心軸C方向の中心よりも下側あるいは上側、その両方に固定される。なお、メッシュ材24はメッシュ材23と同様の素材が挙げられる。
次に、上記サポーター1の使用方法について、図3を参照して説明する。
ここでは、ヒトの可動部として膝関節部にサポーター1を装着する場合について説明する。
まず、図3に示すように、サポーター本体10の上側の開口部12に足先を挿入して、膝関節部がサポーター本体10に覆われる位置にサポーター1を装着する。このとき、長尺体21は、大腿四頭筋及び側副靱帯と重なる位置又はその近傍に配置される。また、支持体22は、膝蓋骨を下側から支持し膝蓋腱と重なる位置又はその近傍に配置される。膝関節部は、サポーター本体10に圧迫されることにより安定して支持される。
この状態で歩行等により膝が屈伸すると、エラストマー発泡体20のうち、一対の長尺体21はそれぞれ屈曲(折り曲げ)と伸張(折り曲げ解除)とを繰り返すように変形する。すなわち、一対の長尺体21は、膝の屈伸に伴って加わる運動エネルギーにより変形する。一対の長尺体21に加わった運動エネルギーは熱エネルギーに変換され、長尺体21は発熱する。
同様に、膝が屈伸した際にはエラストマー発泡体20のうち、支持体22を下側のみに装着した場合は、膝蓋骨を下側から支持しつつ、膝の屈伸に伴う膝蓋骨の移動により、上下方向に圧縮されるとともに、中心軸Cと平行な軸線を中心として屈曲と伸張とを繰り返すように変形する。すなわち、支持体22は、膝の屈伸に伴って加わる運動エネルギーにより変形する。支持体22に加わった運動エネルギーは熱エネルギーに変換され、支持体22は発熱する。
示差走査熱量計により測定されるDSC曲線において、長尺体21及び支持体22は、25℃以上、55℃以下の温度領域に吸熱ピークを有するため、発熱した長尺体21及び支持体22は、発熱した熱を蓄熱し、25℃以上、55℃以下の温度の温熱部材として機能する。そのため、長尺体21及び支持体22が発熱・蓄熱した熱により、長尺体21及び支持体22と対向する皮下を温めることができる。
長尺体21は、大腿四頭筋及び側副靱帯と重なる位置又はその近傍に配置され、支持体22は、膝蓋腱と重なる位置又はその近傍に配置されているため、骨部と比較して熱伝達効率が高い筋部を介して熱を伝えることができ、効果的に皮下を温めることができる。
サポーター1を膝関節部から外す際には、サポーター本体10を足先側に移動させ、足先をサポーター10の開口部11側から開口部12側に抜き出すが、膝などの関節は屈伸運動により関節に向かって捲れあがる性質があるため、長尺体が装着されることにより捲れ上がりを防止しやすくなる。長尺体は、関節部から遠い両端部の厚さが薄くなる傾斜部や曲面部を設けることで、着脱が容易となり、装着時の違和感も少なくなる。
また、支持体22が、下側の端部における中心軸Cを中心とする径方向外側の位置に、下側に向かうに従って、薄くなる方向に傾斜する傾斜部25を有する場合には、径方向外側への出っ張りが少なくなり、衣類との摩擦を低減するため、使用者がズボン等をはく時や脱ぐとき、あるいは着ているときの動作でサポーター1を膝からずれ難くすることができる。
以上のように、本実施形態のサポーター1においては、エラストマー発泡体20が運動エネルギーを熱エネルギーに変換し、25℃以上、55℃以下の温度領域に吸熱ピークを有するため、半永久的に繰り返し使用が可能で皮下温度を十分に温めることができる。
特に、本実施形態のサポーター1においては、筒状のサポーター本体10及び長尺体21が中心軸C方向に延びているため、膝等の可動部の屈伸により、効果的に長尺体21を変形させて発熱させることができる。さらに、本実施形態のサポーター1においては、周方向に間隔をあけて一対の長尺体21を設けているため、サポーター1を膝関節部に装着した際に膝蓋骨から離れた腱部を温めることができ、効果的に皮下を温めることが可能となる。
また、本実施形態のサポーター1においては、中心軸C方向の中央よりも下側に、一対の長尺体21同士の間に支持体22を設けているため、サポーター1を膝関節部に装着した際に膝蓋骨を下方から支持して関節のぐらつきを抑えつつ、膝蓋腱等の腱部を温めることができ、効果的に皮下を温めることが可能となる。
また、本実施形態のサポーター1においては、支持体22の上側の外形輪郭が、正面視で下側に窪んだ略円弧形状であるため、サポーター1を膝関節部に装着した際に正面視で略円形の膝蓋骨の外周を偏りなく下方から支持することができる。そのため、本実施形態のサポーター1においては、膝蓋骨をより安定した状態で支持することが可能になる。
[実施例]
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実施することができる。
(実施例1〜4、比較例1〜5)
[表1]に示す仕様に従って、エラストマー発泡体の構成、見掛け密度(g/cm)、損失正接であるtanδ、DSCにおける吸熱ピーク温度(℃)が異なるサポーターを用いる場合を実施例1〜4、比較例2〜5のサンプルとして歩行試験を行った。また、サポーターを用いない場合を比較例1のサンプルとして歩行試験を行った。各サンプルについて、歩行試験直前の皮下温度(℃)及び30分徒歩後の皮下温度(℃)を測定した。
実施例1のサポーターにおけるエラストマー発泡体は、株式会社ムーンスター製、ポリスチレンとポリイソプレンのブロック共重合体配合発泡体を用いた。当該ブロック共重合体配合発泡体については、まず、「ハイブラーVS−3((株)クラレ製)」40部と「天然ゴム」60部とのポリマーブレンド体を作製した。次に、前記ポリマーブレンド体100部に対し、ステアリン酸3部、酸化亜鉛5部、架橋助剤2部、充填剤30部、石油系樹脂10部、プロセスオイル10部を混合し、さらに架橋剤2.5部、発泡剤8部をロール練りし混合物とした。前記混合物を160℃、10分の加熱・加圧による架橋を行い、エラストマー発泡体のサンプルを得た。この発泡体から、長さ170mm、幅10mm、厚さ10mmとなる長尺体2本と(各17cm)、長さ45mm、幅70mm、厚さ10mm、幅方向の片側に曲率半径40mmの円弧形状となる支持体(21cm)を作成した。前記の支持体は、外周側に向けて傾斜する傾斜部を設けた。
実施例2のサポーターにおけるエラストマー発泡体は、「ハイブラーVS−3」を60部とし、「天然ゴム」を40部とした以外は、実施例1のエラストマー発泡体と同様の製造方法でサンプルを得た。この発泡体から、実施例1と同様の大きさとなる長尺体2本と、支持体を作成した。
実施例3のサポーターにおけるエラストマー発泡体は、発泡剤を6部とした以外は、実施例2のエラストマー発泡体と同様の製造方法でサンプルを得た。この発泡体から、実施例1と同様の大きさとなる長尺体2本と、支持体を作成した。
実施例4のサポーターにおけるエラストマー発泡体は、エチレン酢酸ビニル共重合体に発泡剤を加えて発泡させたVBRANスポンジ(クレハエラストマー(株))をサンプルとした。この発泡体から、実施例1と同様の大きさとなる長尺体2本と、支持体を作成した。
比較例2のサポーターは、エラストマー発泡体を用いずにサポーター本体のみ用いたサンプルである。
比較例3のサポーターは、エラストマー発泡体を用いずに温熱部材として「ひざホットン(桐灰化学(株)製)」のカイロのみを用いたサンプルである。
比較例4のサポーターは、エラストマー発泡体としてブリヂストン化成品(株)製、FHNP(低反発ウレタンフォーム)を用いたサンプルである。この発泡体から、実施例1と同様の大きさとなる長尺体2本と、支持体を作成した。
比較例5のサポーターは、エラストマー発泡体としてアキレス(株)製、KI(高反発ウレタンフォーム)を用いたサンプルである。この発泡体から、実施例1と同様の大きさとなる長尺体2本と、支持体を作成した。
[損失正接であるtanδの測定方法]
TAインスツルメント社製のレオメーターAR 2000exを用いて測定した。試験片は厚み10mm、難しい場合は3mm以上の厚みでひずみ依存性を測定し、0.1%ひずみが線形領域であることを確認した。直径40mmのアルミ平板を使用した。法線応力は1.5〜6Nで測定。0.1%ひずみは、25℃固定での0.01〜100Hzの周波数依存性を測定する。
[DSC吸熱ピークの測定方法]
DSC測定は、NETZSCH Japan社製のDSC 3500 Sirius(示差走査熱量計)を用い測定した。試験片をアルミパンに5〜10mg正確に入れ測定した。ベースラインは空容器で補正し、基準物質をサファイヤとした。−10℃で10分保持後、10K/minで70℃まで昇温した際のDSC曲線から、DDSCにてピークと認められる変化の頂点部の温度を読み取り、これを吸熱ピークとした。
[30分歩行で皮膚皮下温度36℃到達の確認方法]
実施例1〜4、比較例4、5については、長尺体2本と、支持体を図1に示すように、一方に開口部を有する筒状に構成されたサポーター本体(パワーネットとソフトパイル生地の積層構造体)内に組み込み、前記サポーターを膝下内側稼動部付近に装着した。サポーター装着後、約55m/分の速度で15分歩行して、10分休憩後、再度15分歩行し、合計30分歩行した直後の温度を測定した(パネラーは40代女性、1人、気温23〜25℃、湿度28〜57%)。皮膚皮下温度は、3M製「スポットオン」深部温モニタリングシステムを用いて測定した。前記のモニタリングシステムのセンサー部をサポーター接触部位の近傍2cmに取り付け、その温度を皮膚皮下温度(皮下1cmの温度)とした。皮膚皮下温度は、上記歩行試験直前と試験終了直後に測定した。
下記[表1]に示されるように、サポーターを装着しない比較例1のサンプルでは皮下温度を十分に温められなかった。また、サポーターを装着してもエラストマー発泡体が設けられていない比較例2のサンプルでは、サポーター本体による保温機能しか機能しないことから皮下温度の上昇は3℃未満であり不十分であった。さらに、サポーターにカイロが装着された比較例3のサンプル、25℃以上、55℃以下の温度領域に吸熱ピークを有さないエラストマー発泡体が装着された比較例4、5のサンプルについても皮下温度は35℃以下であり、ヒトの体温の平熱を考慮すると治療効果を得ることは期待できないことを確認した。
これに対して、示差走査熱量計により測定されるDSC曲線において、25℃以上、55℃以下の温度領域に吸熱ピークを有する実施例1〜4のサンプルでは、いずれも皮下温度の上昇はいずれも4℃以上であり、また、皮下温度は35℃を超えていることから、変形性膝関節症の治療効果が期待できることを確認した。
エラストマーがポリスチレンポリジエンのブロック共重合体及び天然ゴムを含有する実施例1〜3のサンプルでは、いずれも皮下温度の上昇が5℃以上であり皮下温度が36℃を超えていることから、高い治療効果を得られると推定できる。
特に、実施例1、2のサンプルに対して発泡剤の部数が少ない実施例3のサンプルでは、エラストマー発泡体と皮膚との密着性が向上することやエラストマー発泡体量が増えることから、皮下温度及び皮下温度の上昇が最も高くなり、より高い治療効果を得られたと推定する。
また、エチレン酢酸ビニル共重合体を含有する実施例4のサンプルでは、皮下温度の上昇は4℃以上であり、また、皮下温度は35℃を超えていることから、治療効果を得られると推定できる。
Figure 2020105256
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、サポーターを膝に装着する構成を例示したが、この構成に限定されず、肘、肩、足首、腰、頸、手首などの関節可動部に広く適用可能である。
関節部位などの慢性炎症では40〜42℃のマイルドな温度で加温し細胞に熱ストレスを与え、HSP(ヒートショックプロテイン) を誘導させ疾患の治療や健康を保つ療法が知られている。また、皮膚温度を上げることによって痛みが和らぐ効果があり、臨床現場では加温療法として知られている。このため、本発明に係るサポーターを上記関節可動部に装着し、慢性炎症の起きている関節部位を温めることで、痛みを和らげ、HSPを誘導し疾患の治療効果を高めることが可能になる。
また、上記実施形態では、サポーター本体10がシンプルな筒状である構成を例示したが、この構成に限定されず、例えば、サポーター本体10の外周に、周方向の締め付け力を調節可能なベルト部を設ける構成であってもよい。
この構成を採ることにより、サポーターによる圧迫状態を適切に調節することが可能になる。
また、上記実施形態では、支持体22がサポーター本体10における中心軸C方向の中心よりも下側に配置されている構成を例示したが、この構成に限定されない。支持体22としては、中心軸C方向の中心よりも上側に配置されている構成や、中心軸C方向の中心に設けられた空隙を挟んで中心軸C方向の両側に略円弧形状の外形輪郭を対向させて配置されている構成であってもよい。
また、上記実施形態では、サポーター本体10に対してエラストマー発泡体20として、長尺体21及び支持体22の双方が設けられる構成を例示したが、この構成に限定されず、例えば、長尺体21のみが設けられる構成や、支持体22のみが設けられる構成であってもよい。
また、上記実施形態では、支持体22の下側端部に中心軸Cを中心とする径方向の外側(外周側)の位置に傾斜部25を設ける構成を例示したが、この構成に限定されない。例えば、図4(a)の正面図および図4(b)の側面図に示されるように、外形輪郭が円弧形状の窪みが形成された上側部分における径方向の内側(皮膚側;内周側)に、上側に向けて厚さが薄くなる方向に変化する傾斜部25Aを設けてもよい。この場合、傾斜部25Aは、支持体22の上側の外形輪郭を形成する略円弧形状の曲率中心に向けて厚さが薄くなる方向に傾斜することが好ましい。
また、図5(a)の正面図および図5(b)の側面図に示されるように、外形輪郭が円弧形状の窪みが形成された上側部分における径方向の外側(外周側)に、支持体22の上側の外形輪郭を形成する略円弧形状の曲率中心に向けて厚さが薄くなる方向に変化する曲面部25Bを設ける構成であってもよい。
また、支持体22に限らず、長尺体21の中心軸C方向端部における、中心軸Cを中心とする径方向の外側の外周部に向く位置に、図6に示すように、中心軸C方向外側に向かうに従って、厚さが薄くなる方向に変化する傾斜部25Cを設ける構成であってもよい。また、長尺体21の中心軸C方向端部における、中心軸Cを中心とする径方向の外側の外周部に向く位置に、図6に示すように、中心軸C方向外側に向かうに従って、厚さが薄くなる方向に変化する曲面部25Dを設ける構成であってもよい。
また、長尺体21の形状も一端が中心軸C方向の下側に配置され、他端が中心軸C方向の上側に配置されていれば直線状に形成される構成の他に、例えば、図8の正面図に示すように、それぞれが「>」記号状に屈曲する長尺体21が周方向に間隔をあけて配置される構成であってもよい。図8に示す一対の長尺体21は、関節の位置が最も間隔が狭く、中心軸C方向の端部に向けて間隔が徐々に広くなる構成とすることができる。
また、長尺体21の形状としては、図8に示した形状の他に、例えば、図9の正面図に示すように、関節の位置から下側が中心軸Cと平行に延びて長尺体21同士の間隔が一定で、関節の位置から上側に向かうに従って中心軸Cから離れる外側に延びて長尺体21同士の間隔が徐々に広くなる構成であってもよい。
また、支持体22の形状についても、上側の外形輪郭が下側に窪んでいれば、上記実施形態で説明した形状に限定されない。支持体22の形状としては、例えば、図10の正面図に示すように、周方向の中央部が下側に凸形状となる円弧形状によって上側の外形輪郭が下側に窪み、円弧形状の両端がそれぞれ半円形状に形成されたU字状であってもよい。同様に、支持体22の形状としては、図11の正面図に示すように、周方向の中央部が下側に凸形状となる円弧形状によって上側の外形輪郭が下側に窪み、円弧形状の両端がそれぞれ中心が異なる二つの円弧が交差して突起状となった三日月形状であってもよい。
なお、上記実施形態および変形例で示した傾斜部25、25A、25C、曲面部25B、25Dは、必須ではない。
1…サポーター、 10…サポーター本体、 20…エラストマー発泡体(サポーター用エラストマー発泡体)、 21…長尺体、 22…支持体、 25、25A、25C…傾斜部、 25B、25D…曲面部、 C…中心軸

Claims (14)

  1. 運動エネルギーを熱エネルギーに変換するエラストマーで形成され、
    示差走査熱量計により測定されるDSC曲線において、25℃以上、55℃以下の温度領域に吸熱ピークを有するサポーター用エラストマー発泡体。
  2. 前記エラストマーが、下記(A)及び(B)から選ばれる1種以上を含有する、請求項1に記載のサポーター用エラストマー発泡体。
    (A)エチレン酢酸ビニル共重合体、スチレンジエン共重合体
    (B)ニトリルゴム、アクリルゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、ブタジエンゴム、低スチレン・ブタジエンゴム
  3. 前記エラストマーが前記(A)を含有し、前記(A)がポリスチレン(a1)とポリジエン(a2)のブロック共重合体である、
    請求項2に記載のサポーター用エラストマー発泡体。
  4. 前記(a2)がポリイソプレン(3,4結合)、ポリイソプレン(1,4結合)、ポリイソプレン(1,2結合)、水添ポリイソプレン(3,4結合)、水添ポリイソプレン(1,4結合)、水添ポリイソプレン(1,2結合)である、
    請求項3に記載のサポーター用エラストマー発泡体。
  5. 前記エラストマーが、前記(A)から選ばれる1種以上と、前記(B)から選ばれる1種以上とを含有する、
    請求項2〜4のいずれか一項に記載のサポーター用エラストマー発泡体。
  6. 前記エラストマーは、0.1%ひずみにおける25℃、0.1〜10Hzの損失正接であるtanδが0.2以上、0.6以下であり、
    運動エネルギーを熱エネルギーに変換する
    請求項1〜5記載のサポーター用エラストマー発泡体。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のサポーター用発泡体と、
    中心軸方向の少なくとも一方に開口部を有する筒状に構成され、又は、少なくとも一つの平面体の端部をつなげて筒状に構成され、前記サポーター用発泡体が装着されたサポーター本体とを有するサポーター。
  8. 前記サポーター用発泡体は、前記サポーター本体の内周面側に固定されている、
    請求項7に記載のサポーター。
  9. 前記サポーター用発泡体は、一端が前記中心軸方向の一方側に配置され他端が前記中心軸方向の他方側に配置された長尺体を含む、
    請求項8に記載のサポーター。
  10. 前記長尺体は、周方向に間隔をあけて対で設けられている、
    請求項9に記載のサポーター。
  11. 前記サポーター用発泡体は、前記中心軸方向の中心よりも前記一方側に配置され前記中心軸方向の中心側の外形輪郭が中心側に対して反対方向側に窪んだ支持体を含む、
    請求項7〜10のいずれか一項に記載のサポーター。
  12. 前記サポーター用発泡体は、前記中心軸方向に延び周方向に間隔をあけて対で設けられた長尺体を含み、
    前記支持体は、前記対で設けられた前記長尺体同士の間に配置されている、
    請求項11に記載のサポーター。
  13. 前記支持体は、前記中心軸方向の中心に設けられた空隙を挟み、且つ、前記略円弧形状の外形輪郭を対向させて前記中心軸方向の両側に配置されている、
    請求項11又は12に記載のサポーター。
  14. 前記長尺体および前記支持体は、前記中心軸方向の端部における前記中心軸を中心とする径方向内側と径方向外側との少なくとも一方に、前記中心軸方向外側に向かうに従って、厚さが薄くなる方向に変化する傾斜部又は曲面部を有する、
    請求項11〜13のいずれか一項に記載のサポーター。
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