JP2020104678A - 車速制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】道路状況に応じて車間距離を適切に制御する。【解決手段】車速制御装置は、自車VC2とその前方を走行する前車VC1との間の車間距離Lを検出する車間距離検出部と、車間距離検出部により検出された車間距離が、予め設定された目標車間距離に近づくよう、自車の車速を制御するように構成された車速制御部と、自車の前方道路の道路特性を検出する道路特性検出部とを備える。車速制御部は、道路特性検出部により検出された道路特性に基づいて、目標車間距離を変更する。【選択図】図1

Description

本開示は車速制御装置に係り、特に、車両のクルーズコントロール装置において車速を自動的に制御するための車速制御装置に関する。
自車と、その前方を走行する前車との間の車間距離が一定となるよう、前車の車速に合わせて自車の車速を制御する追従型クルーズコントロール装置が知られている。これは例えば、複数台のトラック等の車両を自動的に隊列走行させるためなどに利用されている。
特開2008−196305号公報
一般的に、自車と前車の間の車間距離を短くすれば、自車が受ける空気抵抗が低減するため、自車と前車のトータルで考えた場合に、動力源の一種である内燃機関の燃費が向上する。
しかし、車間距離を短くすると自車が走行風を受け辛くなるため、自車においてラジエータといった放熱器への走行風量が低下し、放熱器の放熱量が低下し、内燃機関の冷却が困難となる。
特に、例えば前車と自車が上り坂を走行する場合等、道路状況によっては、自車において内燃機関の発熱量が増大するため、これに応じて放熱器の放熱量も増大させる必要がある。
そこで本開示は、かかる事情に鑑みて創案され、その目的は、道路状況に応じて車間距離を適切に制御できる車速制御装置を提供することにある。
本開示の一の態様によれば、
自車と、その前方を走行する前車との間の車間距離を検出する車間距離検出部と、
前記車間距離検出部により検出された車間距離が、予め設定された目標車間距離に近づくよう、前記自車の車速を制御するように構成された車速制御部と、
前記自車の前方道路の道路特性を検出する道路特性検出部と、
を備え、
前記車速制御部は、前記道路特性検出部により検出された道路特性に基づいて、前記目標車間距離を変更する
ことを特徴とする車速制御装置が提供される。
好ましくは、前記道路特性検出部により、前記前方道路の勾配が所定の上り勾配閾値以上の上り勾配であることが検出されたとき、前記車速制御部は、前記目標車間距離を増大する。
好ましくは、前記道路特性検出部により、前記前方道路の勾配が所定の下り勾配閾値以下の下り勾配であることが検出されたとき、前記車速制御部は、前記目標車間距離を増大する。
好ましくは、前記道路特性検出部により、前記前方道路の制限速度が所定の制限速度閾値以下であることが検出されたとき、前記車速制御部は、前記目標車間距離を増大する。
好ましくは、前記道路特性検出部により、前記前方道路の形状が、前記自車の平均速度を所定の平均速度閾値以下にするような形状であることが検出されたとき、前記車速制御部は、前記目標車間距離を増大する。
好ましくは、前記自車は流体式リターダを備える。
本開示によれば、道路状況に応じて車間距離を適切に制御できる。
複数の車両の走行中の様子を示す概略側面図である。 自車の内燃機関周辺の構造を示す概略平面図である。 制御のルーチンを示すフローチャートである。 マップを示す図である。
以下、添付図面を参照して本開示の実施形態を説明する。なお本開示は以下の実施形態に限定されない点に留意されたい。
図1は、複数(本実施形態では2台)の車両の走行中の様子を示し、(A)は車間距離Lが短い場合(L=L1)、(B)は車間距離Lが長い場合(L=L2>L1)を示す。車両は図中左側に向かって走行しており、前方を走行する車両が前車VC1、後方を走行する車両が後車もしくは自車VC2である。自車VC2が、本開示に係る車速制御装置が適用された車両である。但し本実施形態では便宜上、前車VC1を自車VC2と同じ車両とし、前車VC1にも同様の車速制御装置を適用している。本実施形態の場合、前車VC1と自車VC2はトラックである。但し車両の種類は限定されず、前車VC1と自車VC2を異ならせてもよい。
本実施形態では、自車VC2が前車VC1の後に追従して一定の車間距離で走行する場合を想定している。つまり2台の車両が隊列走行する例であるが、車両の台数は3台以上でもよい。仮に3台の場合、自車VC2の後にもう1台の車両(3台目車両)が追従走行することとなり、自車VC2と3台目車両の関係は、前車VC1と自車VC2の関係と同じとなる。勿論、より多くの車両を隊列走行させてもよく、この場合の関係も同様である。
図2は、後車VC2の内燃機関周辺の構造を示す概略平面図である。動力源の一種である内燃機関(エンジン)1はディーゼルエンジンである。但し内燃機関の種類は限定されず、例えばガソリンエンジンであってもよい。後車VC2の前後左右上下の各方向は図示する通りである。
エンジン1は、車両内部の前端部でかつキャブCBの下方に形成されたエンジンルームER内に、縦置き状態で配置されている(図1参照)。車両Vの前面部5において、エンジン1の前方に位置する部分には、車両の走行中に車両に向かって吹いてくる走行風RWを、エンジンルームER内のエンジン1に向かって導入するための開口部6が形成されている。そしてこの開口部6にはグリル部材としてのフロントグリル7が設けられている。
エンジン1は、エンジン本体2と、エンジン本体2に接続された吸気通路3および排気通路4とを備える。エンジン本体2は、シリンダヘッド、シリンダブロック、クランクケース等の構造部品と、その内部に収容されたピストン、クランクシャフト、バルブ等の可動部品とを含む。
吸気通路3は、エンジン本体2(特にシリンダヘッド)に接続された吸気マニホールド10と、吸気マニホールド10の上流端に接続された吸気管11とにより主に画成される。吸気マニホールド10は、吸気管11から送られてきた吸気IGを各気筒の吸気ポートに分配供給する。吸気管11には、上流側から順に、エアクリーナ12、エアフローメータ13、ターボチャージャ14のコンプレッサ14C、インタークーラ15、および電子制御式の吸気スロットルバルブ16が設けられる。エアフローメータ13は、エンジン1の単位時間当たりの吸入空気量、すなわち吸気流量を検出するためのセンサである。
排気通路4は、エンジン本体2(特にシリンダヘッド)に接続された排気マニホールド20と、排気マニホールド20の下流側に配置された排気管21とにより主に画成される。排気マニホールド20は、各気筒の排気ポートから送られてきた排気EGを集合させる。排気管21、もしくは排気マニホールド20と排気管21の間には、ターボチャージャ14のタービン14Tが設けられる。タービン14Tより下流側の排気管21には、上流側から順に、酸化触媒22、フィルタ23、NOx触媒24およびアンモニア酸化触媒26が設けられる。これらはそれぞれ排気後処理を実行する後処理部材をなす。フィルタ23とNOx触媒24の間に添加弁25が設けられる。
酸化触媒22は、排気中の未燃成分(炭化水素HCおよび一酸化炭素CO)を酸化して浄化すると共に、このときの反応熱で排気を加熱昇温し、また排気中のNOをNO2に酸化する。フィルタ23は、所謂連続再生式の触媒付きフィルタであり、排気中に含まれる粒子状物質(PM: Particulate Matter)を捕集すると共に、捕集したPMを連続的に燃焼除去する。NOx触媒24は選択還元型NOx触媒であり、添加弁25から添加された尿素水に由来するアンモニアを還元剤として排気中のNOxを還元する。アンモニア酸化触媒26は、NOx触媒24から排出された余剰アンモニアを酸化して浄化する。
なおここでは四つの後処理部材を設けたが、後処理部材の数および種類は適宜変更可能である。
エンジン1はEGR(Exhaust Gas Recirculation:排気再循環)装置30をも備える。EGR装置30は、排気通路4内(特に排気マニホールド20内)の排気の一部(EGRガスRG)を吸気通路3内(特に吸気マニホールド10内)に還流させるためのEGR通路31と、EGR通路31を流れるEGRガスを冷却するEGRクーラ32と、EGRガスの流量を調節するためのEGR弁33とを備える。
エンジン1は、以下に述べるような冷却機構をも備える。すなわちエンジン1は、エンジン冷却水CLを冷却するためのラジエータ51と、吸気を冷却するための前述のインタークーラ15とを備える。ラジエータ51は、エンジン本体2の前方でかつ開口部6およびフロントグリル7の後方に配置されている。インタークーラ15は、ラジエータ51の前面付近に重ねて配置されると共に、開口部6およびフロントグリル7の後方に配置されている。ラジエータ51は、エンジン1の熱を冷媒たる冷却水CLを介して外気に放熱する放熱器を構成する。
本実施形態のラジエータ51は冷却水を上から下に流すダウンフロー式であるが、これに限らず、例えば冷却水を水平方向に流すクロスフロー式であってもよい。インタークーラ15は、吸気を水平方向に流すクロスフロー式であるが、これに限らず、ダウンフロー式であってもよい。またインタークーラ15は空冷式であるが、これに限らず、例えば水冷式であってもよい。
ラジエータ51の後面付近には、エンジン1のクランクシャフトによって回転駆動されるファン54が設けられる。
エンジン本体2から入口管52を通じてラジエータ51に導入された冷却水CLは、ラジエータ51内で外気と熱交換し、冷却された後、出口管53を通じてエンジン本体2に戻される。冷却水CLを循環させる機械式ウォータポンプ55が、エンジン本体2と出口管53の接続部に設けられる。なおウォータポンプ55は電動式であってもよい。ラジエータ51をバイパスするバイパス管56が入口管52と出口管53を連結する。バイパス管56と出口管53の接続部には周知の感温型サーモスタット57が設けられる。サーモスタット57の開閉に応じて、ラジエータ51を通過する流れと、バイパス管56を通過する流れとが切り替えられる。
他方、コンプレッサ14Cから吸気管11を通じてインタークーラ15に導入された吸気IGは、インタークーラ15内で外気と熱交換し、冷却された後、吸気管11を通じて吸気マニホールド10に送られる。
開口部6を通過した後向きの走行風RWは、そのまま直線的にインタークーラ15およびラジエータ51に当たり、これらを順次通過する。この際に冷却水および吸気は走行風RWにより冷却される。ラジエータ通過後の走行風RWはエンジン本体2、吸気マニホールド10、排気マニホールド11等にも当たり、これらを冷却する。
ファン54は、後向きの吸引流を生成し、例えば走行風RWが存在しない車両停止時においても、インタークーラ15およびラジエータ51における外気の通過を許容もしくは促進する。
また、自車VC2には補助ブレーキとしての流体式リターダ17が設けられている。流体式リターダ17は知られているように、シャシ側に固定されたステータ27と変速機18のシャフトに連動連結されたロータ28とを有する。ステータ27とロータ28の間は流体29で満たされ、ロータ28の回転により流体29が攪拌されることで流体抵抗が発生し、ブレーキ力が発生する。本実施形態の場合、変速機18はクラッチ19を介してエンジン1に連結され、流体式リターダ17は変速機18のPTO(Power Take Off:動力取り出し)軸にPTOクラッチ34を介して連結されている。流体29にはオイルが使用される。なお流体式リターダ17の連結位置はこれに限られない。
PTOクラッチ34が接続され流体式リターダ17がオン(作動)されると、流体29の攪拌により流体29の温度が上昇する。この流体29を冷却するため、冷却水CLが用いられる。流体式リターダ17には、冷却水CLが循環される冷却水室35が設けられる。ラジエータ51を通過した後の比較的低温の冷却水CLが、図中丸付きAで示されるように、出口管53から取り出され、冷却水室35内に導入される。そして冷却水室35で流体29の冷却を終え比較的高温となった冷却水CLは、図中丸付きBで示されるように、冷却水室35から取り出され、入口管52内に戻される。
一方、本実施形態においては、車両およびエンジン全体の制御を司る電子制御ユニット(ECU)100が設けられる。ECU100は制御ユニット、回路要素(circuitry)もしくはコントローラをなすものである。ECU100は、演算機能を有するCPU(Central Processing Unit)、記憶媒体であるROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)、入出力ポート、ならびにROMおよびRAM以外の記憶装置等を含む。ECU100は、吸気スロットルバルブ16、添加弁25、EGR弁33、PTOクラッチ34(すなわち流体式リターダ17)を制御するように構成され、プログラムされている。
センサ類として、上述のエアフローメータ13の他、エンジンの回転速度(具体的には毎分当たりの回転数(rpm))を検出するための回転速度センサ40と、アクセル開度を検出するためのアクセル開度センサ41と、車速Vv2を検出するための車速センサ49とが設けられる。これらセンサ類はECU100に接続される。
また、ナビゲーション装置46もECU100に接続される。ナビゲーション装置46は知られているように、道路地図データを記録した道路地図情報、自車VC2の現在位置(自車位置情報)を検出するGPS(Global Positioning System)装置、これらの情報を入力して各種演算を行うナビゲーションコントローラ等を含む。ナビゲーションコントローラはECU100に相互通信可能に接続される。
ところでECU100は、自車VC2の車速を制御する車速制御装置の構成要素をなす。以下、この車速制御装置について説明する。
当該車速制御装置は、自車VC2と前車VC1との間の車間距離Lを検出する車間距離検出部と、車間距離検出部により検出された車間距離Lが、予め設定された目標車間距離Ltrgに近づくよう、好ましくは一致するよう、自車VC2の車速Vv2を制御するように構成された車速制御部とを備える。これら車間距離検出部および車速制御部は概ねECU100により構成される。
車間距離検出部に関し、ECU100は、自車VC2に搭載された車間距離センサ47の出力に基づいて車間距離Lを検出する。車間距離センサ47は知られているように、ミリ波レーダー、カメラ、赤外線レーザーレーダー等の少なくとも一つを含む。車間距離センサ47も車間距離検出部の構成要素である。
車速制御部に関し、ECU100は、検出した車間距離Lが、ドライバにより予め設定された目標車間距離Ltrgに近づくよう、好ましくは一致するよう、自車VC2の車速Vv2を制御する。目標車間距離Ltrgの設定は、自車VC2の車室内に搭載された手動の車間距離設定スイッチ48によって行われる。また車速Vv2の制御は、主にエンジンへの燃料噴射量の増減によるエンジンの加減速によって行う。なお減速に関しては、フットブレーキおよび流体式リターダ17の少なくとも一方の作動、および変速機18のシフトダウン等を単独であるいは併用して用いてもよい。以下、こうした制御を追従制御という。例えば車間距離設定スイッチ48を操作することにより、追従制御を実行(オン)した状態と、停止(オフ)した状態とが選択可能である。
追従制御をオンして追従走行もしくは隊列走行したとき、前車VC1の車速Vv1の変化に合わせて自車VC2の車速Vv2が調節、変化される。そして車間距離Lはできるだけ、目標車間距離Ltrgに一定に維持されるよう制御される。
因みに追従制御は、ドライバが予め設定した目標車速以下の範囲内で行うのが好ましい。この場合、前車VC1が目標車速以下で走行している場合には車間距離Lが目標車間距離Ltrgに維持されるが、前車VC1が目標車速より速く走行している場合だと、車間距離Lが目標車間距離Ltrgより拡大する。
加えて本実施形態の車速制御装置は、自車VC2の前方に位置する道路(前方道路)の道路特性を検出する道路特性検出部も備える。道路特性検出部は概ねECU100とナビゲーション装置46により構成される。
ECU100は、ナビゲーション装置46から自車位置情報と道路地図情報を取得し、これらに基づいて自車VC2の前方道路を特定すると共に、前方道路の道路特性を検出もしくは把握する。ここで前方道路とは、例えば自車VC2から所定距離前方までの道路とすることができる。前方道路の道路特性には、道路の勾配、制限速度、および形状が含まれる。これらの道路特性は道路地図情報に予め記録されている。
後に詳述するが、ECU100は、検出した道路特性に基づいて目標車間距離Ltrgを変更する。
さて、前述したように、自車VC2と前車VC1の間の車間距離Lを短くすれば、自車VC2が受ける空気抵抗が低減するため、自車VC2と前車VC1のトータルで考えた場合に燃費が向上する。
しかし、車間距離Lを短くすると自車VC2が走行風RWを受け辛くなるため、自車VC2においてラジエータ51への走行風量が低下し、ラジエータ51の放熱量が低下し、エンジン1の冷却が困難となる。この場合、エンジン温度上昇により燃料噴射量が制限されて最高出力が低下したり、ファン回転数増加により補機駆動損失が増大したりする問題も懸念される。
特に、例えば前車と自車が上り坂を走行する場合等、道路状況によっては、自車VC2においてエンジン1の発熱量が増大するため、これに応じてラジエータ51の放熱量も増大させる必要がある。
そこで本実施形態のECU100は、検出した道路特性に基づいて目標車間距離Ltrgを変更する。これにより、道路状況に応じて車間距離Lを適切に制御し、自車VC2におけるエンジン1の冷却不足を確実に解消することができる。
以下、この特徴点について説明する。まず、エンジン1の冷却不足が発生し得る道路状況には例えば次のものが考えられる。
(1)上り坂(登坂路)
(2)下り坂(降坂路)
(3)制限速度が比較的低い道路
(4)平均速度が比較的低くなる道路
(1)に関しては言わば当然である。比較的きつい上り坂の走行中にはエンジン1の燃料噴射量が増大し、エンジン1の発熱量が増大するため、エンジン1の冷却不足が懸念される。
(2)に関しては、本実施形態のような流体式リターダ17を備えた車両において特に顕著である。すなわち、比較的きつい下り坂の走行中に流体式リターダ17をオンすると、流体29であるオイルの温度が上昇し、これに伴って冷却水室35から排出される冷却水CLの温度が上昇する。こうなるとエンジン内部に循環される冷却水CLの温度も上昇し、エンジンから冷却水への熱伝達量が減少し、エンジン1の冷却不足が懸念される。
なお、流体29に冷却水を直接用いる流体式リターダも存在するが、この場合にも同様の問題が存在する。
(3)に関して、制限速度が低い道路の走行中には自ずと前車VC1および自車VC2の車速が低下し、自車VC2のラジエータ51に当たる走行風量が減少する。よってラジエータ51の放熱量が低下し、エンジン1の冷却が不足する可能性がある。
(4)に関しては、例えば山間部等でコーナーが連続しているような道路だと、自ずと前車VC1および自車VC2の平均車速が低下するので、自車VC2のラジエータ51に当たる走行風量が減少する傾向にある。よって前記同様、ラジエータ51の放熱量が低下し、エンジン1の冷却が不足する可能性がある。
本実施形態では、上記(1)〜(4)のいずれかとみなせるような道路特性を検出した場合、目標車間距離Ltrgを、ドライバが設定した設定値よりも増大する。これにより、実際の車間距離Lを拡大し、自車VC2のラジエータ51に当たる走行風量を増大し、ラジエータ51からの放熱量を増大してエンジンの冷却不足を解消または抑制できる。
次に、図3を参照して、本実施形態の制御のルーチンを説明する。図示するルーチンは追従制御の実行中に、ECU100により、所定の演算周期τ(例えば10msec)毎に繰り返し実行される。
まずステップS101で、ECU100は、ナビゲーション装置46からの情報に基づき、前方道路の勾配SLが所定の上り勾配閾値SLus以上の上り勾配であるか否かを判断する。
勾配SLの値は上り勾配のとき正であり、上り勾配がきつくなるほど(すなわち上り勾配の上向き傾斜角が大きくなるほど)勾配SLの値は大きくなる。上り勾配閾値SLusは当然に正の値であり、試験等を通じ、エンジン冷却不足が生じ得る勾配SLの最小値として予め設定されている。なお勾配のない平坦路の場合、勾配SLの値はゼロである。
勾配SLが上り勾配閾値SLus以上の場合、ECU100はステップS106に進み、目標車間距離Ltrgを、ドライバが設定した設定値よりも増大する。これにより実際の車間距離Lが拡大し、自車VC2への走行風量を増大してエンジン冷却不足を解消できる。なお増大方法の詳細については後に述べる。
他方、勾配SLが上り勾配閾値SLus未満の場合、ECU100はステップS102に進み、ナビゲーション装置46からの情報に基づき、前方道路の勾配SLが所定の下り勾配閾値SLds以下の下り勾配であるか否かを判断する。
勾配SLの値は下り勾配のとき負であり、下り勾配がきつくなるほど(すなわち下り勾配の下向き傾斜角が大きくなるほど)勾配SLの値はマイナス側に大きくなる。下り勾配閾値SLdsは負の値であり、試験等を通じ、エンジン冷却不足が生じ得る勾配SLの最大値として予め設定されている。
勾配SLが下り勾配閾値SLds以下の場合も、ECU100はステップS106に進み、目標車間距離Ltrgを設定値よりも増大する。
特に本実施形態の場合、ステップS102では実質的に、前方道路の勾配SLが、流体式リターダ17がオンされるほどにきつい下り勾配であるか否かを判断している。流体式リターダ17がオンされると冷却水温が上昇し、エンジンから冷却水への熱伝達量が減少し、エンジン冷却不足が生じ易い。従って本実施形態では、勾配SLが下り勾配閾値SLds以下のときに流体式リターダ17がオンされると予想し、目標車間距離Ltrgを増大する。これにより、流体式リターダ17の作動に起因するエンジン冷却不足を抑制することが可能である。
なお、ステップS102において代替的または追加的に、流体式リターダ17がオンされた場合にステップS106に進むようなロジックを付加してもよい。
他方、勾配SLが下り勾配閾値SLdsより大きい場合、ECU100はステップS103に進み、ナビゲーション装置46からの情報に基づき、前方道路の制限速度Vlimが所定の制限速度閾値Vlims以下か否かを判断する。制限速度Vlimが制限速度閾値Vlims以下の場合、ECU100はステップS106に進み、目標車間距離Ltrgを設定値よりも増大する。
前方道路の制限速度Vlimの値はナビゲーション装置46からの情報に基づきECU100が認識可能である。制限速度閾値Vlimsは、試験等を通じ、エンジン冷却不足が生じ得る車速の最小値として予め設定されている。前方道路の制限速度Vlimが制限速度閾値Vlims以下の場合、自車VC2において車速Vv2が制限速度閾値Vlimsよりも低下し、ラジエータ51への走行風量減少によりラジエータ放熱量が低下し、エンジン冷却不足が発生する可能性がある。このため、この場合には目標車間距離Ltrgを増大し、実際の車間距離Lを拡大する。これにより、制限速度Vlimの低下によるエンジン冷却不足を抑制することが可能である。
他方、制限速度Vlimが制限速度閾値Vlimsより大きい場合、ECU100はステップS104に進み、ナビゲーション装置46からの情報に基づき、前方道路の形状が、自車VC2の平均速度Vaveを所定の平均速度閾値Vaves以下にするような形状(低車速形状という)であるか否かを判断する。前方道路の形状がそのような低車速形状である場合、ECU100はステップS106に進み、目標車間距離Ltrgを設定値よりも増大する。
前方道路の形状はナビゲーション装置46からの情報に基づきECU100が認識可能である。なおこの形状は、例えば平面視のような二次元形状であってもよいし、高低の高さも含めた三次元形状であってもよい。ECU100は、この前方道路の形状から前方道路を走行する際の平均速度Vaveを算出し、これを平均速度閾値Vavesと比較する。前方道路の形状が峠道のような蛇行形状であると、当然に低い平均速度Vaveが算出される。逆に前方道路の形状が直線状であると高い平均速度Vaveが算出される。
平均速度閾値Vavesも、試験等を通じ、エンジン冷却不足が生じ得る平均速度の最小値として予め設定されている。平均速度Vaveが平均速度閾値Vaves以下の場合、前記同様、自車VC2のラジエータ51への走行風量が低下してエンジン冷却不足が発生する可能性がある。このため、この場合には低車速形状であると判断して目標車間距離Ltrgを増大し、実際の車間距離Lを拡大する。これにより、前方道路の形状に起因したエンジン冷却不足を抑制することが可能である。
他方、前方道路の形状が低車速形状でない場合(平均速度Vaveが平均速度閾値Vavesより大きい場合)、ECU100はステップS105に進み、目標車間距離Ltrgを設定値に設定し、ルーチンを終える。これにより実際の車間距離Lを比較的短くし、燃費効果を向上することができる。
ところで、ステップS106において目標車間距離Ltrgを増大する方法については次のような様々な方法が採用可能である。まず最も単純な第1の方法として、設定値である現状の目標車間距離Ltrgに、予め定められた一定の補正距離ΔLを加える方法がある。例えば図1(A)に示すように、L1(例えば5m)に等しい目標車間距離Ltrgでの走行中に、ステップS101がイエス(勾配SL≧上り勾配閾値SLus)となった場合、ECU100は、現状の目標車間距離L1に補正距離ΔL(例えば3m)を加え、L1+ΔL=L2(例えば8m)を新たな目標車間距離Ltrgとする。すると図1(B)に示すように、実際の車間距離LをL2に拡大し、ラジエータ51への走行風量を増加してエンジンの冷却性能を向上できる。
次に第2の方法として、現状の目標車間距離Ltrgに補正距離ΔLを加えると共に、ステップS101〜S104の各パラメータの値に応じて補正距離ΔLを変える方法がある。
ステップS101の上り勾配の場合を例に挙げて説明すると、例えば図4(A)に示すような、勾配差ΔSLと補正距離ΔLの関係を規定したマップ(関数でもよい。以下同様)が、ECU100に予め記憶される。ここで勾配差ΔSLは、検出した勾配SLと上り勾配閾値SLusとの差(ΔSL=SL−SLus)として定義される。ECU100は、実際の勾配差ΔSLに対応した補正距離ΔLをマップから算出し、補正距離ΔLを現状の目標車間距離Ltrgに加えて新たな目標車間距離Ltrgとする。
図示例のマップでは、勾配差ΔSLが増加するにつれ補正距離ΔLが連続的に増加するようになっている。このように補正距離ΔLを算出することで、実際の勾配差ΔSLに応じた最適な補正距離ΔLを算出することができ、車間距離短縮による燃費向上効果と車間距離拡大によるエンジン冷却不足抑制効果とを最適にバランスさせることができる。
この第2の方法の別法として、図4(B)に示すようなマップを用いる方法も可能である。このマップは、勾配差ΔQの増加につれ、補正距離ΔLが段階的に増加する点が、図4(A)のマップと異なる。このマップに従って補正距離ΔLを算出しても、燃費向上効果とエンジン冷却不足抑制効果とを最適にバランスさせることができる。
ステップS102〜S104についても同様の考え方および方法で目標車間距離Ltrgを増大することが可能である。ステップS102がイエス(勾配SL≦下り勾配閾値SLds)の場合、勾配差ΔSLをΔSL=SLds−SLと定義すれば図4(A)、(B)のマップを利用できる。ステップS103がイエス(制限速度Vlim≦制限速度閾値Vlims)の場合、前述の勾配差ΔSLに代わって、制限速度差ΔVlim=Vlims−Vlimを用いれば、図4(A)、(B)のマップを利用できる。ステップS104がイエス(平均速度Vave≦平均速度閾値Vaves)の場合も、前述の勾配差ΔSLに代わって、平均速度差ΔVave=Vaves−Vaveを用いれば、図4(A)、(B)のマップを利用できる。
このように本実施形態によれば、検出された前方道路の道路特性に基づいて目標車間距離を変更するので、道路状況に応じて車間距離を適切に制御することができる。
以上、本開示の実施形態を詳細に述べたが、本開示の実施形態は他にも様々考えられる。例えば上記実施形態では、ステップS101〜S104の全てをOR条件で結んで目標車間距離を増大するか否かを判断したが、ステップS101〜S104のうちの任意の一つ、二つ、または三つを選択して用い、OR条件およびAND条件の少なくとも一方で適宜結んで判断してもよい。
動力源は、エンジン以外のもの、例えば電気モータであってもよい。この場合、車両は電気自動車、ハイブリッド電気自動車、または燃料電池車であってもよい。動力源の発熱量はモータ発熱量となる。このモータと、モータに付随するバッテリ、インバータ、燃料電池等の熱源とを冷却水で冷却するため、冷却回路が設けられる。冷却回路はラジエータを含み、冷却水の熱がラジエータで放熱される。この際の放熱量が放熱器の放熱量となる。
本開示の実施形態は前述の実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本開示の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本開示に含まれる。従って本開示は、限定的に解釈されるべきではなく、本開示の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
1 内燃機関(エンジン)
46 ナビゲーション装置
47 車間距離センサ
100 電子制御ユニット(ECU)
VC1 前車
VC2 自車

Claims (6)

  1. 自車と、その前方を走行する前車との間の車間距離を検出する車間距離検出部と、
    前記車間距離検出部により検出された車間距離が、予め設定された目標車間距離に近づくよう、前記自車の車速を制御するように構成された車速制御部と、
    前記自車の前方道路の道路特性を検出する道路特性検出部と、
    を備え、
    前記車速制御部は、前記道路特性検出部により検出された道路特性に基づいて、前記目標車間距離を変更する
    ことを特徴とする車速制御装置。
  2. 前記道路特性検出部により、前記前方道路の勾配が所定の上り勾配閾値以上の上り勾配であることが検出されたとき、前記車速制御部は、前記目標車間距離を増大する
    請求項1に記載の車速制御装置。
  3. 前記道路特性検出部により、前記前方道路の勾配が所定の下り勾配閾値以下の下り勾配であることが検出されたとき、前記車速制御部は、前記目標車間距離を増大する
    請求項1または2に記載の車速制御装置。
  4. 前記道路特性検出部により、前記前方道路の制限速度が所定の制限速度閾値以下であることが検出されたとき、前記車速制御部は、前記目標車間距離を増大する
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の車速制御装置。
  5. 前記道路特性検出部により、前記前方道路の形状が、前記自車の平均速度を所定の平均速度閾値以下にするような形状であることが検出されたとき、前記車速制御部は、前記目標車間距離を増大する
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の車速制御装置。
  6. 前記自車は流体式リターダを備える
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の車速制御装置。
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