JP2020104676A - 車速制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】動力源の発熱量と放熱器の放熱量とのバランスを考慮して車間距離を適切に制御する。【解決手段】車速制御装置は、自車VC2とその前方を走行する前車VC1との間の車間距離Lを検出する検出部と、検出部により検出された車間距離が、予め設定された目標車間距離に近づくよう、自車の車速を制御する制御部とを備える。制御部は、自車における動力源1の発熱量と放熱器の放熱量とを計算すると共に、計算された発熱量と放熱量の差に基づいて、目標車間距離を変更する。【選択図】図1

Description

本開示は車速制御装置に係り、特に、車両のクルーズコントロール装置において車速を自動的に制御するための車速制御装置に関する。
自車と、その前方を走行する前車との間の車間距離が一定となるよう、前車の車速に合わせて自車の車速を制御する追従型クルーズコントロール装置が知られている。これは例えば、複数台のトラック等の車両を自動的に隊列走行させるためなどに利用されている。
特開2008−196305号公報
一般的に、自車と前車の間の車間距離を短くすれば、自車が受ける空気抵抗が低減するため、自車と前車のトータルで考えた場合に、動力源の一種である内燃機関の燃費が向上する。
しかし、車間距離を短くすると自車が走行風を受け辛くなるため、ラジエータといった放熱器への走行風量が低下し、放熱器の放熱量が低下し、内燃機関の冷却が困難となる。
その一方で、内燃機関の発熱量が少ないときには、放熱器の放熱量が低下しても問題ないことが多い。
そこで本開示は、かかる事情に鑑みて創案され、その目的は、動力源(例えば内燃機関)の発熱量と放熱器の放熱量とのバランスを考慮して車間距離を適切に制御できる車速制御装置を提供することにある。
本開示の一の態様によれば、
自車と、その前方を走行する前車との間の車間距離を検出する検出部と、
前記検出部により検出された車間距離が、予め設定された目標車間距離に近づくよう、前記自車の車速を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記自車における動力源の発熱量と放熱器の放熱量とを計算すると共に、計算された前記発熱量と前記放熱量の差に基づいて、前記目標車間距離を変更する
ことを特徴とする車速制御装置が提供される。
好ましくは、前記制御部は、前記発熱量から前記放熱量を減じて得られる前記差が所定の閾値以上となったとき、前記目標車間距離を増大する。
本開示によれば、動力源の発熱量と放熱器の放熱量とのバランスを考慮して車間距離を適切に制御できる。
複数の車両の走行中の様子を示す概略側面図である。 後車の内燃機関周辺の構造を示す概略平面図である。 マップを示す図である。 制御のルーチンを示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本開示の実施形態を説明する。なお本開示は以下の実施形態に限定されない点に留意されたい。
図1は、複数(本実施形態では2台)の車両の走行中の様子を示し、(A)は車間距離Lが短い場合(L=L1)、(B)は車間距離Lが長い場合(L=L2>L1)を示す。車両は図中左側に向かって走行しており、前方を走行する車両が前車VC1、後方を走行する車両が自車VC2である。自車VC2が、本開示に係る車速制御装置が適用された車両である。但し本実施形態では便宜上、前車VC1を自車VC2と同じ車両とし、前車VC1にも同様の車速制御装置を適用している。本実施形態の場合、前車VC1と自車VC2はトラックである。但し車両の種類は限定されず、前車VC1と自車VC2を異ならせてもよい。
本実施形態では、自車VC2が前車VC1の後に追従して一定の車間距離で走行する場合を想定している。つまり2台の車両が隊列走行する例であるが、車両の台数は3台以上でもよい。仮に3台の場合、自車VC2の後にもう1台の車両(後車)が追従走行することとなり、前車VC1と自車VC2の関係は、自車VC2と後車の関係と同じとなる。勿論、より多くの車両を隊列走行させてもよく、この場合の関係も同様である。
図2は、後車VC2の内燃機関周辺の構造を示す概略平面図である。動力源の一種である内燃機関(エンジン)1はディーゼルエンジンである。但し内燃機関の種類は限定されず、例えばガソリンエンジンであってもよい。後車VC2の前後左右上下の各方向は図示する通りである。
エンジン1は、車両内部の前端部でかつキャブCBの下方に形成されたエンジンルームER内に、縦置き状態で配置されている(図1参照)。車両Vの前面部5において、エンジン1の前方に位置する部分には、車両の走行中に車両に向かって吹いてくる走行風RWを、エンジンルームER内のエンジン1に向かって導入するための開口部6が形成されている。そしてこの開口部6にはグリル部材としてのフロントグリル7が設けられている。
エンジン1は、エンジン本体2と、エンジン本体2に接続された吸気通路3および排気通路4とを備える。エンジン本体2は、シリンダヘッド、シリンダブロック、クランクケース等の構造部品と、その内部に収容されたピストン、クランクシャフト、バルブ等の可動部品とを含む。
吸気通路3は、エンジン本体2(特にシリンダヘッド)に接続された吸気マニホールド10と、吸気マニホールド10の上流端に接続された吸気管11とにより主に画成される。吸気マニホールド10は、吸気管11から送られてきた吸気IGを各気筒の吸気ポートに分配供給する。吸気管11には、上流側から順に、エアクリーナ12、エアフローメータ13、ターボチャージャ14のコンプレッサ14C、インタークーラ15、および電子制御式の吸気スロットルバルブ16が設けられる。エアフローメータ13は、エンジン1の単位時間当たりの吸入空気量、すなわち吸気流量を検出するためのセンサである。
排気通路4は、エンジン本体2(特にシリンダヘッド)に接続された排気マニホールド20と、排気マニホールド20の下流側に配置された排気管21とにより主に画成される。排気マニホールド20は、各気筒の排気ポートから送られてきた排気EGを集合させる。排気管21、もしくは排気マニホールド20と排気管21の間には、ターボチャージャ14のタービン14Tが設けられる。タービン14Tより下流側の排気管21には、上流側から順に、酸化触媒22、フィルタ23、NOx触媒24およびアンモニア酸化触媒26が設けられる。これらはそれぞれ排気後処理を実行する後処理部材をなす。フィルタ23とNOx触媒24の間に添加弁25が設けられる。
酸化触媒22は、排気中の未燃成分(炭化水素HCおよび一酸化炭素CO)を酸化して浄化すると共に、このときの反応熱で排気を加熱昇温し、また排気中のNOをNO2に酸化する。フィルタ23は、所謂連続再生式の触媒付きフィルタであり、排気中に含まれる粒子状物質(PM: Particulate Matter)を捕集すると共に、捕集したPMを連続的に燃焼除去する。NOx触媒24は選択還元型NOx触媒であり、添加弁25から添加された尿素水に由来するアンモニアを還元剤として排気中のNOxを還元する。アンモニア酸化触媒26は、NOx触媒24から排出された余剰アンモニアを酸化して浄化する。
なおここでは四つの後処理部材を設けたが、後処理部材の数および種類は適宜変更可能である。
エンジン1はEGR(Exhaust Gas Recirculation:排気再循環)装置30をも備える。EGR装置30は、排気通路4内(特に排気マニホールド20内)の排気の一部(EGRガスRG)を吸気通路3内(特に吸気マニホールド10内)に還流させるためのEGR通路31と、EGR通路31を流れるEGRガスを冷却するEGRクーラ32と、EGRガスの流量を調節するためのEGR弁33とを備える。
エンジン1は、以下に述べるような冷却機構をも備える。すなわちエンジン1は、エンジン冷却水CLを冷却するためのラジエータ51と、吸気を冷却するための前述のインタークーラ15とを備える。ラジエータ51は、エンジン本体2の前方でかつ開口部6およびフロントグリル7の後方に配置されている。インタークーラ15は、ラジエータ51の前面付近に重ねて配置されると共に、開口部6およびフロントグリル7の後方に配置されている。ラジエータ51は、エンジン1の熱を冷媒たる冷却水CLを介して外気に放熱する放熱器を構成する。
本実施形態のラジエータ51は冷却水を上から下に流すダウンフロー式であるが、これに限らず、例えば冷却水を水平方向に流すクロスフロー式であってもよい。インタークーラ15は、吸気を水平方向に流すクロスフロー式であるが、これに限らず、ダウンフロー式であってもよい。またインタークーラ15は空冷式であるが、これに限らず、例えば水冷式であってもよい。
ラジエータ51の後面付近には、エンジン1のクランクシャフトによって回転駆動されるファン54が設けられる。
エンジン本体2から入口管52を通じてラジエータ51に導入された冷却水CLは、ラジエータ51内で外気と熱交換し、冷却された後、出口管53を通じてエンジン本体2に戻される。冷却水CLを循環させる機械式ウォータポンプ55が、エンジン本体2と出口管53の接続部に設けられる。なおウォータポンプ55は電動式であってもよい。ラジエータ51をバイパスするバイパス管56が入口管52と出口管53を連結する。バイパス管56と出口管53の接続部には周知の感温型サーモスタット57が設けられる。サーモスタット57の開閉に応じて、ラジエータ51を通過する流れと、バイパス管56を通過する流れとが切り替えられる。
他方、コンプレッサ14Cから吸気管11を通じてインタークーラ15に導入された吸気IGは、インタークーラ15内で外気と熱交換し、冷却された後、吸気管11を通じて吸気マニホールド10に送られる。
開口部6を通過した後向きの走行風RWは、そのまま直線的にインタークーラ15およびラジエータ51に当たり、これらを順次通過する。この際に冷却水および吸気は走行風RWにより冷却される。ラジエータ通過後の走行風RWはエンジン本体2、吸気マニホールド10、排気マニホールド20等にも当たり、これらを冷却する。
ファン54は、後向きの吸引流を生成し、例えば走行風RWが存在しない車両停止時においても、インタークーラ15およびラジエータ51における外気の通過を許容もしくは促進する。
一方、本実施形態においては、車両およびエンジン全体の制御を司る電子制御ユニット(ECU)100が設けられる。ECU100は制御ユニット、回路要素(circuitry)もしくはコントローラをなすものである。ECU100は、演算機能を有するCPU(Central Processing Unit)、記憶媒体であるROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)、入出力ポート、ならびにROMおよびRAM以外の記憶装置等を含む。ECU100は、吸気スロットルバルブ16、添加弁25、EGR弁33を制御するように構成され、プログラムされている。
センサ類として、上述のエアフローメータ13の他、エンジンの回転速度(具体的には毎分当たりの回転数(rpm))を検出するための回転速度センサ40と、アクセル開度を検出するためのアクセル開度センサ41とが設けられる。また、ラジエータ51の入口側の冷却水温である入口水温Tw1を検出するための入口水温センサ42と、ラジエータ51の出口側の冷却水温である出口水温Tw2を検出するための出口水温センサ43とが設けられる。
また、EGRクーラ32の入口側のEGRガス温である入口EGRガス温Tegr1を検出するための入口EGRガス温センサ44と、EGRクーラ32の出口側のEGRガス温である出口EGRガス温Tegr2を検出するための出口EGRガス温センサ45とが設けられる。
また、外気温Toを検出するための外気温センサ46と、車速Vv2を検出するための車速センサ49とが設けられる。これらセンサ類の出力はECU100に送られる。
ECU100は、回転速度センサ40およびアクセル開度センサ41によりそれぞれ検出されたエンジン回転数Neおよびアクセル開度Acに基づき、所定の燃料噴射量マップ(関数でもよい。以下同様)に従って、目標燃料噴射量qを算出する。そしてこの目標燃料噴射量qに等しい量の燃料を筒内噴射インジェクタ(図示せず)から噴射させる。アクセル開度Acおよび目標燃料噴射量qはいずれもエンジン負荷を表すパラメータである。
ところでECU100は、自車VC2の車速を制御する車速制御装置の構成要素をなす。以下、この車速制御装置について説明する。
当該車速制御装置は、自車VC2と前車VC1との間の車間距離Lを検出する検出部と、検出部により検出された車間距離Lが、予め設定された目標車間距離Ltrgに近づくよう、好ましくは一致するよう、自車VC2の車速Vv2を制御するように構成された制御部とを備える。これら検出部および制御部は概ねECU100により構成される。
検出部に関し、ECU100は、自車VC2に搭載された車間距離センサ47の出力に基づいて車間距離Lを検出する。車間距離センサ47は知られているように、ミリ波レーダー、カメラ、赤外線レーザーレーダー等の少なくとも一つを含む。このように車間距離センサ47も検出部の構成要素である。
制御部に関し、ECU100は、検出した車間距離Lが、ドライバにより予め設定された目標車間距離Ltrgに近づくよう、好ましくは一致するよう、自車VC2の車速Vv2を制御する。目標車間距離Ltrgの設定は、自車VC2の車室内に搭載された手動の車間距離設定スイッチ48によって行われる。また車速Vv2の制御は、主に目標燃料噴射量qの増減によるエンジンの加減速によって行う。なお減速に関しては、ブレーキの作動、変速機のシフトダウン等を単独であるいは併用して用いてもよい。以下、こうした制御を追従制御という。例えば車間距離設定スイッチ48を操作することにより、追従制御を実行(オン)した状態と、停止(オフ)した状態とが選択可能である。
追従制御をオンして追従走行もしくは隊列走行したとき、前車VC1の車速Vv1の変化に合わせて自車VC2の車速Vv2が調節、変化される。そして車間距離Lはできるだけ、目標車間距離Ltrgに一定に維持されるよう制御される。
因みに追従制御は、ドライバが予め設定した目標車速以下の範囲内で行うのが好ましい。この場合、前車VC1が目標車速以下で走行している場合には車間距離Lが目標車間距離Ltrgに維持されるが、前車VC1が目標車速より速く走行している場合だと、車間距離Lが目標車間距離Ltrgより拡大する。
ところで前述したように、自車VC2と前車VC1の間の車間距離Lを短くすれば、自車VC2が受ける空気抵抗が低減するため、自車VC2と前車VC1のトータルで考えた場合に燃費が向上する。
しかし、車間距離Lを短くすると自車VC2が走行風RWを受け辛くなるため、ラジエータ51への走行風量が低下し、ラジエータ51の放熱量が低下し、エンジン1の冷却が困難となる。この場合、エンジン温度上昇により燃料噴射量が制限されて最高出力が低下したり、ファン回転数増加により補機駆動損失が増大したりする問題も懸念される。
その一方で、エンジン1が低負荷運転しているときなど、エンジン1の発熱量が少ないときには、ラジエータ51の放熱量が低下しても問題ないことが多い。
そこで本実施形態のECU100は、自車VC2におけるエンジン1の発熱量Qengとラジエータ51の放熱量Qradとを計算すると共に、計算された発熱量Qengと放熱量Rradの差に基づいて、目標車間距離Ltrgを変更する。
これにより、エンジン1の発熱量Qengとラジエータ51の放熱量Qradとのバランスを考慮し、車間距離Lを適切に制御することができる。
以下、この特徴点について説明する。まずECU100は、自車VC2におけるエンジン1の発熱量Qengを次式に基づいて計算する。
Figure 2020104676
前述したように、qは目標燃料噴射量、Neは回転速度センサ40により検出されたエンジン回転数Neである。Aは冷損率であり、所定の定数である。Qegrは、EGRによる付加的なエンジン発熱量であり、EGR発熱量と称する。すなわちEGRを行うと、高温の排気ガスが吸気側に環流されるため、エンジン発熱量が増加する。この増加分がEGR発熱量Qegrである。EGR発熱量Qegrは、次式からECU100により計算される。
Figure 2020104676
Tegr1は、入口EGRガス温センサ44により検出された入口EGRガス温である。Tegr2は、出口EGRガス温センサ45により検出された出口EGRガス温である。Cegrおよびγegrは、それぞれEGRガスの比熱および比重であり、所定の定数である。Vegrは、EGRガスの流量であり、EGR弁33の開度等に基づきECU100により計算される。なおECU100はEGR弁33の開度を制御しているのでEGR弁33の開度を把握している。
なおEGRクーラ32が水冷式である場合、ECU100は代替的にEGR発熱量Qegrを次式により計算することもできる。
Figure 2020104676
Tegrw1はEGRクーラ入口側の冷却水温、Tegrw2はEGRクーラ出口側の冷却水温であり、いずれも図示しない水温センサを設置することにより検出可能である。Cegrwおよびγegrwはそれぞれ、EGRクーラ冷却水の比熱および比重であり、所定の定数である。Vegrwは、EGRクーラ冷却水の流量であり、エンジン回転数Ne等に基づきECU100により計算される。
次にECU100は、自車VC2におけるラジエータ51の放熱量Qradを次式に基づいて計算する。
Figure 2020104676
Tw1は、入口水温センサ42により検出されたラジエータ入口側の入口水温である。Tw2は、出口水温センサ43により検出されたラジエータ出口側の出口水温である。Cwおよびγwはそれぞれ、ラジエータ51を流れるエンジン冷却水CLの比熱および比重であり、所定の定数である。Vwは冷却水CLの流量であり、エンジン回転数Neと入口水温Tw1に基づきECU100により計算される。エンジン回転数Neに基づく理由は、ウォータポンプ55がクランクシャフトにより駆動されその吐出流量がエンジン回転数Neに応じて変化するからである。入口水温Tw1に基づく理由は、入口水温Tw1に応じてサーモスタット57の開度が変化し、ラジエータ51を通過する流量が変化するからである。ここでは、冷却水CLから外気に放出された熱量をラジエータ放熱量Qradと捉えている。
なお代替的にECU100は、ラジエータ放熱量Qradを次のように計算することもできる。すなわち、ECU100にラジエータ51の単体性能マップが予め記憶され、ECU100はこのマップを使用してラジエータ放熱量Qradを計算する。この際、入口水温Tw1から外気温Toを減じて得られる温度差(Tw1−To)と、前記冷却水流量Vwと、ラジエータ51を通過する風量とが入力値とされ、この入力値に対応したラジエータ放熱量Qradがマップから計算される。これら温度差、冷却水流量および風量が大きいほど、大きなラジエータ放熱量Qradが算出される。
外気温Toは外気温センサ46により検出された値である。ラジエータ51の通過風量は、走行風RWによる風量(走行風量)とファン54の吸引流による風量(ファン風量)との和である。走行風量は、車速センサ49により検出された車速Vv2に基づきECU100により計算される。ファン風量は、エンジン回転数Neに基づきECU100により計算される。
次にECU100は、エンジン発熱量Qengとラジエータ放熱量Qradの差である熱量差ΔQを、前者から後者を減じることによって計算する。すなわち熱量差ΔQは次式によって表される。
Figure 2020104676
これによれば、エンジン発熱量Qengが大きいほど、またラジエータ放熱量Qradが小さいほど、熱量差ΔQは大きくなり、ラジエータ51の通過風量を増大しエンジンを冷却する要請が高まる。
次にECU100は、熱量差ΔQに基づいて目標車間距離Ltrgを変更する。具体的にはECU100は、熱量差ΔQが所定の閾値ΔQs以上となったとき、目標車間距離Ltrgを増大する。
仮にエンジン発熱量Qengとラジエータ放熱量Qradが等しく、熱量差ΔQがゼロであれば、エンジン発熱量Qengとラジエータ放熱量Qradがバランスしているため、現状の車間距離を変える必要はない。しかし、エンジン発熱量Qengがラジエータ放熱量Qradより大きく、熱量差ΔQがゼロより大きいと、エンジン発熱量Qengに対してラジエータ放熱量Qradが不足するため、現状の車間距離を維持するとエンジンの温度が次第に上昇し、最悪オーバーヒートに至る可能性がある。
そこで本実施形態では、熱量差ΔQが閾値ΔQs以上となったとき、目標車間距離Ltrgを増大し、これにより実際の車間距離Lを増大するようにしている。これにより、自車VC2のラジエータ51を通過する走行風量を増加し、ラジエータ放熱量Qradを増大させ、熱量差ΔQをゼロに近づけ、エンジンの温度上昇やオーバーヒートを確実に抑制することができる。
こうした意味において、閾値ΔQsは、ゼロまたはその近傍の値に設定するのが好ましい。但し閾値ΔQsの値が小さすぎると、頻繁に車間距離が増大され、車間距離短縮による燃費向上の効果が喪失されるので、注意が必要である。
目標車間距離Ltrgを増大する方法については次のような様々な方法が採用可能である。まず最も単純な第1の方法として、現状の目標車間距離Ltrgに、予め定められた一定の補正距離ΔLを加える方法がある。例えば図1(A)に示すように、L1(例えば5m)に等しい目標車間距離Ltrgでの走行中に、熱量差ΔQが閾値ΔQs以上となった場合、ECU100は、現状の目標車間距離L1に補正距離ΔL(例えば3m)を加え、L1+ΔL=L2(例えば8m)を新たな目標車間距離Ltrgとする。すると図1(B)に示すように、実際の車間距離LをL2に拡大し、ラジエータ51への走行風量を増加してエンジンの温度上昇を抑制できる。
次に第2の方法として、現状の目標車間距離Ltrgに補正距離ΔLを加えると共に、熱量差ΔQに応じて補正距離ΔLを変える方法がある。この場合、例えば図3(A)に示すような、熱量差ΔQと補正距離ΔLの関係を規定したマップ(関数でもよい。以下同様)が、ECU100に予め記憶される。ECU100は、実際の熱量差ΔQに対応した補正距離ΔLをマップから算出し、補正距離ΔLを現状の目標車間距離Ltrgに加えて新たな目標車間距離Ltrgとする。
図示例のマップでは、閾値ΔQsがゼロより僅かに大きい値とされる。そして熱量差ΔQが閾値ΔQs以上のとき、熱量差ΔQの増加につれ、補正距離ΔLがゼロから連続的に増加するようになっている。このように補正距離ΔLを算出することで、実際の熱量差ΔQに応じた最適な補正距離ΔLを算出することができ、車間距離短縮による燃費向上効果と車間距離拡大によるエンジン温度上昇抑制効果とを最適にバランスさせることができる。
この第2の方法の別法として、図3(B)に示すようなマップを用いる方法も可能である。このマップは、熱量差ΔQが閾値ΔQs以上のとき、熱量差ΔQの増加につれ、補正距離ΔLが段階的に増加する点が、図3(A)のマップと異なる。このマップに従って補正距離ΔLを算出しても、燃費向上効果とエンジン温度上昇抑制効果とを最適にバランスさせることができる。
次に、図4を参照して、本実施形態の制御のルーチンを説明する。図示するルーチンはECU100により所定の演算周期τ(例えば10msec)毎に繰り返し実行される。なお、後述するフラグの初期状態はオフ(OFF)である。
まずステップS101で、ECU100は、上述の(1)式に基づいてエンジン発熱量Qengを計算する。
次いでステップS102で、ECU100は、上述の(4)式に基づいてラジエータ放熱量Qradを計算する。
次いでステップS103で、ECU100は、上述の(5)式に基づいて熱量差ΔQを計算する。
次にステップS104で、ECU100は、熱量差ΔQを閾値ΔQsと比較する。
熱量差ΔQが閾値ΔQs以上のとき、ECU100はステップS105に進み、前述の第1の方法または第2の方法(別法を含む)により、目標車間距離Ltrgを、ドライバが設定した設定値よりも増大する。そしてステップS106で、熱量差ΔQが閾値ΔQs以上となったことを示すフラグをオン(ON)し、ルーチンを終了する。
他方、熱量差ΔQが閾値ΔQs未満のとき、ECU100はステップS107に進み、フラグがオンか否かを判断する。フラグがオンの場合、ECU100はステップS108に進み、目標車間距離Ltrgを、ドライバが設定した設定値に復帰させる。そしてステップS109でフラグをオフする。
これにより、目標車間距離Ltrgの増大後、熱量差ΔQが閾値ΔQs未満に低下した場合に、目標車間距離Ltrgを増大直前の元の設定値に復帰させることができる。
他方、ステップS107でフラグがオフの場合、ECU100はステップS110に進み、目標車間距離Ltrgを設定値に維持する。この場合は熱量差ΔQが閾値ΔQs未満で目標車間距離Ltrgも増大されてないので、目標車間距離Ltrgは通常通り、設定値に維持される。
以上述べたように本実施形態によれば、エンジン発熱量Qengとラジエータ放熱量Rradの差すなわち熱量差ΔQに基づいて目標車間距離Ltrgを変更するので、エンジン発熱量Qengとラジエータ放熱量Qradとのバランスを考慮し、車間距離Lを適切に制御することができる。
また、熱量差ΔQが閾値ΔQs以上のとき目標車間距離Ltrgを増大するので、ラジエータ51を通過する走行風量を増加すると共にラジエータ放熱量Qradを増大させ、エンジンの温度上昇を確実に抑制することができる。
因みに、本実施形態と異なる比較例として、水温センサにより検出されたエンジン冷却水温が閾値以上となったとき目標車間距離を増大することが考えられる。しかし、検出された水温はエンジン温度に対しタイムラグがあるため、目標車間距離の増大が遅れる可能性がある。しかし本実施形態は、各パラメータに応じて計算された熱量差ΔQに応じて目標車間距離を増大するので、タイムラグが生じず、増大を速やかに行うことができる。そしてエンジン温度上昇を確実に抑制することができる。
以上、本開示の実施形態を詳細に述べたが、本開示の実施形態は他にも様々考えられる。例えば、ラジエータ放熱量Qradがエンジン発熱量Qengより大きくなり熱量差ΔQがゼロまたは負の閾値以下となった場合、ラジエータ放熱量Qradに余裕があるため、ECU100により目標車間距離Ltrgを減少してもよい。
動力源は、エンジン以外のもの、例えば電気モータであってもよい。この場合、車両は電気自動車、ハイブリッド電気自動車、または燃料電池車であってもよい。動力源の発熱量はモータ発熱量となる。このモータと、モータに付随するバッテリ、インバータ、燃料電池等の熱源とを冷却水で冷却するため、冷却回路が設けられる。冷却回路はラジエータを含み、冷却水の熱がラジエータで放熱される。この際の放熱量が放熱器の放熱量となる。
本開示の実施形態は前述の実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本開示の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本開示に含まれる。従って本開示は、限定的に解釈されるべきではなく、本開示の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
1 内燃機関(エンジン)
47 車間距離センサ
100 電子制御ユニット(ECU)
VC1 前車
VC2 自車
L 車間距離
Ltrg 目標車間距離
Qeng エンジン発熱量
Qrad ラジエータ放熱量
ΔQ 熱量差
ΔQs 閾値

Claims (2)

  1. 自車と、その前方を走行する前車との間の車間距離を検出する検出部と、
    前記検出部により検出された車間距離が、予め設定された目標車間距離に近づくよう、前記自車の車速を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記自車における動力源の発熱量と放熱器の放熱量とを計算すると共に、計算された前記発熱量と前記放熱量の差に基づいて、前記目標車間距離を変更する
    ことを特徴とする車速制御装置。
  2. 前記制御部は、前記発熱量から前記放熱量を減じて得られる前記差が所定の閾値以上となったとき、前記目標車間距離を増大する
    請求項1に記載の車速制御装置。
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