(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部099IWに関する説明)
次に、特徴部099IWについて説明する。図8−1は、特徴部099IWにおけるパチンコ遊技機の正面図である。この特徴部099IWでは、図8−1に示すように、図1で示した通過ゲート41に代えて、画像表示装置5の右方に通過ゲート012IW041が設けられている。通過ゲート012IW041を通過した遊技球は、ゲートスイッチ012IW021(図8−2参照)によって検出される。
また、この特徴部099IWでは、図8−1に示すように、図1で示した特別可変入賞球装置7に代えて、遊技領域の右方に、第1大入賞口を構成する第1特別可変入賞装置012IW007aと、第2大入賞口を構成する第2特別可変入賞装置012IW007aとが設けられている。第1特別可変入賞装置012IW007aに入賞した遊技球は、第1カウントスイッチ012IW023a(図8−2参照)によって検出される。また、第2特別可変入賞装置012IW007bに入賞した遊技球は、第2カウントスイッチ012IW023b(図8−2参照)によって検出される。さらに、第2特別可変入賞装置012IW007b内には、いわゆるV入賞領域が設けられており、第2特別可変入賞装置012IW007b内のV入賞領域に入賞した遊技球は、V入賞スイッチ012IW024(図8−2参照)によって検出される。
なお、本例では、一般入賞口10に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ012IW010a(図8−2参照)によって検出される。
また、本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ゲートスイッチ012IW021からの検出信号を入力すると(通過ゲート012IW041を遊技球が通過すると)、通過ゲート012IW041を遊技球が通過したことを指定するゲート通過指定コマンドを第2演出制御基板012IW12bに対して送信する制御を行う。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、入賞口スイッチ012IW010aからの検出信号を入力すると(一般入賞口10に遊技球が入賞すると)、一般入賞口10に遊技球が入賞したことを指定する入賞口入賞指定コマンドを第2演出制御基板012IW12bに対して送信する制御を行う。
また、本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、払出制御基板が搭載する払出制御用マイクロコンピュータから、打球供給皿(下皿)の満タン状態を検出したことを示すコマンドを受信すると、打球供給皿(下皿)の満タン状態を検出したことを示す満タン検出コマンドを第2演出制御基板012IW12bに対して送信する制御を行う。なお、払出制御用マイクロコンピュータは、例えば、打球供給皿(下皿)に設けられた満タン状態を検出するための満タンスイッチからの検出信号を入力したか否かを確認することにより、打球供給皿(下皿)の満タン状態を検出することができる。
なお、本例では、通過ゲート012IW041が遊技領域の右方領域に設けられているので、遊技状態が高ベース状態に制御されている場合には、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(いわゆる右打ち操作)を行った方が有利である。また、本例では、第1特別可変入賞装置012IW007aおよび第2特別可変入賞装置012IW007bが遊技領域の右方領域に設けられているので、大当り遊技中には遊技者は右打ち操作を行った方が有利である。
一方で、本例では、遊技状態が高ベース状態に制御されておらず(すなわち、低ベース状態に制御されており)、大当り遊技中でもない場合には、遊技者は遊技領域の左方を狙って発射操作(いわゆる左打ち操作)を行った方が第1始動入賞口に遊技球が入賞しやすく、有利であるものとする。
この特徴部099IWでは、確変大当りとなる場合には、例えば、16ラウンドの大当り遊技が実行され、第1ラウンド〜第3ラウンドおよび第5ラウンド〜第16ラウンドにおいては第1特別可変入賞装置012IW007aを所定期間(本例では、29.5秒間)が経過するかまたは所定数(本例では、10個)の遊技球が入賞するまで開放状態に制御し、第4ラウンドにおいては第2特別可変入賞装置012IW007bを所定期間(本例では、29.5秒間)が経過するかまたは所定数(本例では、10個)の遊技球が入賞するまで開放状態に制御する。そして、第4ラウンドにおいて第2特別可変入賞装置012IW007b内のV入賞領域に遊技球が入賞したことを条件として、大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御される。本例では、確変大当りとなる場合には、V入賞領域への入賞が条件であるが、第2特別可変入賞装置012IW007bが比較的長期期間(本例では、29.5秒間)にわたって開放されるので、概ね大当り遊技終了後に確変状態に制御されることになる。
なお、この特徴部099IWでは、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、特別図柄プロセス処理(ステップS25)の大当り開放中処理(ステップS115)や大当り開放後処理(ステップS116)において、第2特別可変入賞装置012IW007b内のV入賞領域に遊技球が入賞したことを検出すると(具体的には、V入賞スイッチ012IW024からのオン信号を入力すると)、V入賞領域に遊技球が入賞したこと(V入賞が発生したこと)を指定するV入賞指定コマンドを第2演出制御用CPU012IW120bに対して送信する制御を行う。
また、非確変大当り(通常大当り)となる場合には、例えば、16ラウンドの大当り遊技が実行され、第1ラウンド〜第3ラウンドおよび第5ラウンド〜第16ラウンドにおいては第1特別可変入賞装置012IW007aを所定期間(本例では、29.5秒間)が経過するかまたは所定数(本例では、10個)の遊技球が入賞するまで開放状態に制御し、第4ラウンドにおいては第2特別可変入賞装置012IW007bを極めて短い期間(本例では、0.1秒間)が経過するまで開放状態に制御する。本例では、通常大当りとなる場合には、確変大当りと同様に第4ラウンドにおいて第2特別可変入賞装置012IW007bが開放状態に制御されるのであるが、極めて短い期間(本例では、0.1秒間)しか開放されないので、大当り遊技終了後に確変状態に制御されることは殆どない。
また、この特徴部099IWでは、図8−2に示すように、図2で示した演出制御基板12に代えて、第1演出制御基板012IW12aおよび第2演出制御基板012IW12bが搭載されている。
電源基板から電源供給を受ける第1演出制御基板012IW12aには、第1演出制御用CPU012IW120a、ROM012IW121a、RAM012IW122a、表示制御部012IW123、およびI/O012IW125aが搭載されている。第1演出制御用CPU012IW120aは、第2演出制御基板012IW12bに搭載された第2演出制御用CPU012IW120bからのコマンドを受信し、受信したコマンドにもとづいて演出を実行する機能を有する。また、本例では、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号は、第1演出制御基板012IW12aに搭載された第1演出制御用CPU012IW120aに入力される。なお、本例では、第1演出制御用CPU012IW120aは、電源供給開始時にタイマ割り込み時間として10msが設定され、10msごとにタイマ割り込みが発生して各種の処理を実行するものとする。
電源基板から電源供給を受ける第2演出制御基板012IW12bには、第2演出制御用CPU012IW120b、ROM012IW121b、RAM012IW122b、乱数回路012IW124、I/O012IW125b、リアルタイムクロック012IW126、および電源監視回路099IW127が搭載されている。第2演出制御用CPU012IW120bは、演出制御メイン処理を実行する機能を有するとともに、電源基板から電源供給を受ける主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100からの演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドにもとづいて演出制御プロセス処理などを実行する機能を有する(ただし、実際の画像表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9などの演出手段を制御したり、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bなどの入力手段からの入力を受け付けたりする部分の制御は第1演出制御用CPU012IW120a側で行われる)。なお、本例では、第2演出制御用CPU012IW120bは、電源供給開始時にタイマ割り込み時間として10msが設定され、10msごとにタイマ割り込みが発生して各種の処理を実行するものとする。
また、第2演出制御用CPU012IW120bは、所定のログ情報をバックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dに設けられたログ領域に記録する機能を有する。詳細については後述するが、バックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dは、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても記憶内容を保持可能である。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126が出力する日時情報を用いて、所定のログ情報をRAM012IW122bに設けられたログ領域に記録する機能も有する。RAM012IW122bは、電源基板(図示せず)が搭載するバックアップ電源によってバックアップされており、遊技機への電源供給が停止しても、所定期間は少なくともログ領域に記録されたログ情報は保持される。
電源監視回路099IW127は、第2演出制御基板012IW12bに供給される電源を監視し、電源電圧が所定値(例えば、+8V)未満であるときに、第2演出制御用CPU012IW120bに対して、電源断信号を出力する。具体的には、電源断信号をオン状態(ローレベル)にする。なお、本特徴部099IWでは、電源監視回路099IW127は、第2演出制御基板012IW12b上に設けられているが、このような構成に限らず、例えば、電源基板上や電源基板との間の中継基板上に設けられていてもよい。この場合には、電源監視回路099IW127は、主基板11や第2演出制御基板012IW12b、第1演出制御基板012IW12aなどに電源断信号を出力可能に構成されていてもよい。また、例えば、主基板11上に電源監視回路099IW127が設けられ、主基板11から第2演出制御基板012IW12bに対して電源断信号に相当する信号を出力可能に構成されていてもよい。
第2演出制御基板012IW12bでは、第2演出制御基板012IW12bに搭載された電源回路によって、+12Vから+3Vや+1Vの電源が生成される。第2演出制御用CPU012IW120bとしては+3V供給されていれば動作可能(例えば、コアは+1Vで動作し、ROMとの通信が+3Vで可能となる)であるが、+3Vや+1Vを生成する電源回路は、+4〜5V供給されていれば+3Vを生成可能であるため、電源が安定供給される前に動作してしまうおそれがある。
そこで、第2演出制御用CPU012IW120bは、第2演出制御基板012IW12bに対する電源供給が行われると、電源監視回路099IW127から電源断信号が入力されている間(すなわち、供給されている電源電圧が所定値(例えば、+8V)未満である間)は、制御を開始せず、電源断信号の入力が停止されると(すなわち、供給されている電源電圧が所定値(例えば、+8V)以上となり、電源が安定供給されると)、制御を開始するように構成されている。このような構成により、電源が安定供給される前に、第2演出制御用CPU012IW120bが動作してしまうことを防ぐことができる。
遊技機への電源供給が停止し、その後、遊技機への電源供給が開始された場合であれば、第2演出制御用CPU012IW120bの制御開始時(すなわち動作可能となったとき)には、電源監視回路099IW127から電源断信号が入力されており、電源断信号の入力が停止されるまで(すなわち供給される電源電圧が立ち上がり、所定値(例えば、+8V)を超えるまで)の待機期間を経て、第2演出制御用CPU012IW120bの制御が開始される(後述するステップ099IWS001のYの場合の処理に相当する)。また、この場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、遊技制御用マイクロコンピュータ100から少なくとも初期化指定コマンドまたは復旧時のコマンドを受信する。
一方で、第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどが発生した場合であれば、遊技機自体の電源供給が停止した訳ではなく、第2演出制御用CPU012IW120bの制御開始時(すなわち動作可能となったとき)には、電源監視回路099IW127から電源断信号が入力されておらず(すなわち供給される電源電圧が既に立ち上がっているため、所定値(例えば、+8V)を超えている)、待機期間を経ることなく、第2演出制御用CPU012IW120bの制御が開始される(後述するステップ099IWS001のNの場合の処理に相当する)。また、この場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、遊技制御用マイクロコンピュータ100から初期化指定コマンドや復旧時のコマンドなど電源投入時のコマンドは送信されない。
そのため、第2演出制御用CPU012IW120bは、制御開始時(すなわち動作可能となったとき)の待機期間の有無により、遊技機自体の電断が発生したのか、第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどが発生したのかを、特定することができる。具体的には、第2演出制御用CPU012IW120bは、制御開始時に待機期間があるときは(すなわち動作可能となった後、供給される電源の電源電圧が所定値未満から所定値以上まで変化したことが電源監視回路099IW127から電源断信号の状態により通知されたときは)、遊技機自体の電断が発生したと特定することができる。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、制御開始時に待機期間がないときは(すなわち動作可能となったときに、供給される電源の電源電圧が既に所定値以上であることが電源監視回路099IW127から電源断信号の状態により通知されたときは)、第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどが発生したと特定することができる。以下、遊技機自体の電断や遊技機自体の再起動という表現を用いるが、これは、少なくとも主基板11および演出制御基板(例えば第1演出制御基板012IW12aと第2演出制御基板012IW12b)の電断や再起動が生じたことを含む概念である。
図8−2に示すように、第2演出制御基板012IW12bは、バックアップメモリ基板099IW14と相互に接続されている。バックアップメモリ基板099IW14は、第1演出制御基板012IW12aおよび第2演出制御基板012IW12bとは別個に設けられたバックアップデータ記憶用の基板であり、第2演出制御基板012IW12bからのバックアップ制御信号に従って、バックアップデータの書込処理や読出処理を実行可能に構成されている。バックアップデータの書込処理は、バックアップデータメモリにバックアップデータを書き込んで記憶させる。バックアップデータの読出処理は、バックアップデータメモリに記憶されたバックアップデータを読み出して第2演出制御基板012IW12bなどに伝送する。
図8−3は、第2演出制御基板012IW12bの構成例を示している。第2演出制御基板012IW12bに搭載された第2演出制御用CPU012IW120b、ROM012IW121b、RAM012IW122bといった電子部品のうち、一部または全部の部品は、コネクタソケットに対してコネクタピンを挿抜することなどにより着脱可能に取り付けられてもよく、他の部品は、半田付けなどにより実装可能に取り付けられてもよい。第2演出制御基板012IW12bには、これらの電子部品とともに、コネクタ099IW150、コネクタ099IW151、コネクタ099IW154およびコネクタ099IW156が実装されている。また、第2演出制御基板012IW12bは、第2演出制御用CPU012IW120bや、ROM012IW121b、RAM012IW122bといった電子部品の他に、シリアル通信回路099IW137などの、複数の電子部品を含んで構成されている。
シリアル通信回路099IW137は、第2演出制御基板012IW12b以外の各種基板や各種回路に対して、シリアル通信方式で通信データを送受信可能な回路である。シリアル通信回路099IW137は、例えばUART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)、SPI(Serial Peripheral Interface)、I2C(Inter-Integrated Circuit)といった、複数種類のシリアル通信規格に対応した通信データを送受信可能であればよい。シリアル通信回路099IW137は、受信部、送信部、通信制御部、シリアル通信データレジスタ、シリアルステータスレジスタ、シリアル制御レジスタなどを含んで構成された複数の通信処理部を備えていればよい。UARTは、調歩同期式のシリアル通信規格であり、スタートビットやストップビットを用いて通信データを転送する。この場合には、クロック信号線が不要になるが、通信速度(ボーレート)は比較的に低速となる。SPIやI2Cは、クロック同期式のシリアル通信規格であり、クロック信号を用いて通信データを転送する。この場合には、クロック信号線が必要になるが、通信速度(ボーレート)は比較的に高速となる。SPIの場合には、クロック信号、送信データ信号、受信データ信号、スレーブ選択信号のそれぞれに対応した信号線が設けられる。I2Cの場合には、クロック信号と、データ信号のそれぞれに対応した信号線が設けられる。シリアル通信回路099IW137が備える複数の通信処理部は、こうした複数種類のシリアル通信規格に応じて、異なるハードウェア構成を有していればよい。
コネクタ099IW150、コネクタ099IW151、コネクタ099IW154およびコネクタ099IW156は、例えばレセプタクルを用いて構成され、各種の信号配線を着脱自在に接続可能な配線接続装置の構成を有している。コネクタ099IW150、コネクタ099IW151、コネクタ099IW154およびコネクタ099IW156は、第2演出制御基板012IW12bにおいて互いに異なる配線パターンといった、異なる経路を介して各種信号を出力可能にする。コネクタ099IW150は、主基板11との間で電気的に接続される主基板配線を接続可能な主基板配線用のコネクタポートである。コネクタ099IW151は、電源基板といった電源部との間で電気的に接続される電源配線を接続可能な電源配線用のコネクタポートである。コネクタ099IW154は、バックアップメモリ基板099IW14といったバックアップ部との間で電気的に接続されるバックアップ配線を接続可能なバックアップ配線用のコネクタポートである。コネクタ099IW156は、検査用や試験用または開発用の情報処理装置(パーソナルコンピュータなど)との間で電気的に接続される検査配線を接続可能な検査配線用のコネクタポートである。検査用の情報処理装置は、例えば特定のソフトウェアプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1の検査装置として機能するものであればよい。このように、コネクタ099IW156は、パチンコ遊技機1の検査装置が接続される接続部材として使用される電子部品となる。
コネクタ099IW156は、例えばパチンコ遊技機1の試作段階、開発段階、あるいは、製造段階にて、検査配線を接続可能とし、演出制御コマンドとは異なるテストコマンドに応じて、第2演出制御用CPU012IW120bが出荷前の検査処理を実行可能となるようにしてもよい。出荷前の検査処理は、例えば試作中や開発中におけるソフトウェアプログラムの完成前にて、第2演出制御用CPU012IW120bがプログラムコードの一部または全部を実行したときの内部パラメータや入出力信号などを、検証可能な処理を含んでいてもよい。出荷前などに検査処理が実行される検証環境は、例えばパチンコ遊技機1が遊技機設置島に設置された状態に対応する実行環境であってもよいし、パチンコ遊技機1を単独でパーソナルコンピュータなどの情報処理装置と接続して動作状況を確認可能とする実行環境であってもよい。また、コネクタ099IW156は、例えばパチンコ遊技機1の回収段階にて、検査配線を接続可能とし、演出制御コマンドとは異なるテストコマンドに応じて、バックアップデータの読出処理を実行可能となるようにしてもよい。あるいは、コネクタ099IW156は、例えばパチンコ遊技機1の出荷段階にて取り外されてもよい。あるいは、コネクタ099IW156は、パチンコ遊技機1が遊技場に設置される機種以外のデモ用や試験用など所定の機種にのみ搭載され、量産されて遊技場に設置される機種(量産機)には搭載されないものであってもよい。第2演出制御基板012IW12bの基板表面には、コネクタ099IW156を実装可能なランドが形成されていればよい。コネクタ099IW156が取り外されたり搭載されなかったりする場合に、コネクタ099IW156が実装されなくなったランドの銅箔パターンには、半田処理が行われてもよい。半田処理は、銅箔パターンの露出部分に半田を塗布する処理であり、例えばクリーム半田印刷機を用いて行われてもよいし、クリーム半田印刷機を用いない任意の方法により行われてもよい。コネクタ099IW156を実装する場合と実装しない場合とでは、同じ工程の半田処理が行われてもよいし、互いに異なる工程の半田処理が行われてもよい。同じ工程の半田処理が行われる場合には、ランドに半田を塗布するためのクリーム半田印刷機で用いられるメタルマスクを複数パターン作製する必要がないため、基板作製に要する費用の増大を防止できる。コネクタ099IW156のような電子部品を実装しない未実装ランドに半田処理を行うことで、銅箔パターンの酸化を防ぎ、配線パターンの腐食による断線といった不具合を防止して、基板の品質を適切に維持することができる。
なお、コネクタ099IW156といった電子部品が未実装の場合に、電子部品が実装されないランドの銅箔パターンは、半田処理をされて被覆されるものに限定されず、例えば絶縁被膜であるレジストが塗布されて被覆されてもよい。このように電子部品が実装されないランドを任意の方法により被覆することで、銅箔パターンの酸化を防ぎ、配線パターンの腐食による断線といった不具合を防止して、基板の品質を適切に維持することができればよい。これに対し、電子部品が実装されないランドは、半田処理などにより被覆されないようにしてもよい。例えばランドが半田処理される場合には、導体としての半田が銅箔パターンに付着することにより、配線パターンに意図しない短絡(ショート)や電流経路が生じるおそれがある。そこで、電子部品が実装されないランドは、半田処理を行わないことで、銅箔パターンに対する半田の付着を防ぎ、配線パターンの短絡や電流経路の変化といった不具合を防止して、基板の品質を適切に維持することができる。半田処理に代えて絶縁被膜処理を行うことで、銅箔パターンに対する半田の付着を防ぎ、配線パターンの短絡や電流経路の変化といった不具合を防止して、基板の品質を適切に維持することができるようにしてもよい。
図8−4(A)は、バックアップメモリ基板099IW14に搭載された各種回路の構成例を示している。バックアップメモリ基板099IW14には、メモリコントローラ099IW200、RTC099IW201、シリアル通信回路099IW202、検査用接続部099IW203、バックアップデータメモリ099IW210A〜210D、コネクタ099IW220が設けられている。このように、バックアップメモリ基板099IW14には、複数のバックアップデータ記憶部として、バックアップデータメモリ099IW210A〜210Dが設けられている。メモリコントローラ099IW200は、第2演出制御基板012IW12bからのバックアップ制御信号に従って、バックアップデータの書込処理や読出処理を実行可能である。RTC099IW201は、現在の日付や時刻を計測して、日付情報および時刻情報を含む日時情報を、メモリコントローラ099IW200に供給可能である。シリアル通信回路099IW202は、第2演出制御基板012IW12bに対して、シリアル通信方式で通信データを送受信可能な回路である。シリアル通信回路099IW202は、例えばSPIといった、特定のシリアル通信規格に対応した通信データを送受信可能であればよい。シリアル通信回路099IW202は、こうした特定のシリアル通信規格に対応したハードウェア構成の通信処理部を備えていればよい。検査用接続部099IW203は、例えばテストポイントといった、検査信号を入出力可能な端子を含む特定導体部として形成されていればよい。検査用接続部099IW203がテストポイントである場合には、検査用接続部099IW203にテストプローブを接触させ、検査装置と第2演出制御基板012IW12bの第2演出制御用CPU012IW120bとの間で、検査信号の入出力や、バックアップデータの読出しなどを行うことができればよい。検査用接続部099IW203は、第2演出制御基板012IW12bの第2演出制御用CPU012IW120bを介することなく、検査装置とバックアップメモリ基板099IW14のメモリコントローラ099IW200あるいはバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dとの間で、検査信号の入出力や、バックアップデータの読出しなどを行うことができるようにしてもよい。このように、検査用接続部099IW203は、バックアップメモリ基板099IW14において、外部装置となる検査装置との間でデータ通信を行う場合のインタフェースを提供可能である。
バックアップデータメモリ099IW210A〜210Dは、一部または全部がFRAM(登録商標)(Ferroelectric RAM)といった不揮発性強誘電体メモリを用いて構成されてもよく、一部または全部が電池付きSRAM(Static RAM)を用いて構成されてもよい。バックアップデータメモリ099IW210A〜210Dは、一部または全部がNAND−ROMといったフラッシュメモリやEEPROM、HDD(Hard Disk Drive)を用いて構成されてもよい。FRAM(登録商標)と称される不揮発性強誘電体メモリは、強誘電体膜をキャパシタ絶縁膜として用いたメモリセルを有し、動作電源をオフ状態にしてもメモリセルに書かれている記憶データは失われない。FRAM(登録商標)を用いた構成では、データ保持にバッテリバックアップが不要で、フラッシュメモリやEEPROM、HDDなどの不揮発性メモリと比較して、高速書込み、高書換え回数、低消費電力となる。これにより、設置面積の増大を防止するとともに、装置構成を簡素化して、動作効率が高められ、バックアップデータを適切に記憶して保存することができる。また、電池の廃棄が不要になり、電池の交換による記憶内容の消滅が防止され、バックアップデータを適切に記憶して保存することができる。なお、バックアップデータメモリ099IW210A〜210Dは、電源基板が搭載するバックアップ電源によってバックアップされてもよい。このように、バックアップデータメモリ099IW210A〜210Dは、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても記憶内容を保持可能である。バックアップデータメモリ099IW210A〜210Dは、例えば一部または全部がFRAM(登録商標)を用いて構成された場合など、バックアップ電源を用いずに記憶内容を保持可能であってもよい。あるいは、バックアップデータメモリ099IW210A〜210Bは、例えば一部または全部が電池付きSRAMを用いて構成された場合など、バックアップ電源を用いて記憶内容を保持可能であってもよい。
バックアップメモリ基板099IW14では、RTC099IW201が出力する日時情報を用いて、バックアップデータメモリ099IW210A〜210Dに設けられたログ領域に、各種のログ情報を記憶して保管する。メモリコントローラ099IW200は、第2演出制御基板012IW12bの第2演出制御用CPU012IW120bから送られた命令や指示に応じて、バックアップデータメモリ099IW210A〜210Dに対する記憶データの書込処理や読出処理を実行可能である。この場合に、日時情報を含めたログ情報を示す記憶データの書込処理や読出処理を実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技や演出に用いられる複数の電子部品に関する動作履歴、設定履歴、エラー履歴などを、事後的に検証可能となるように記憶できればよい。
図8−4(B)は、第2演出制御基板012IW12bとバックアップメモリ基板099IW14とを接続するための構成例を示している。第2演出制御基板012IW12bは、バックアップメモリ基板099IW14のコネクタ099IW220に対して着脱可能なコネクタ099IW154を備える。バックアップメモリ基板099IW14は、第2演出制御基板012IW12bのコネクタ099IW154に対して着脱可能なコネクタ099IW220を備える。コネクタ099IW154とコネクタ099IW220とを結合することにより、第2演出制御基板012IW12bとバックアップメモリ基板099IW14とを物理的および電気的に接続することができる。第2演出制御基板012IW12bに設けられたコネクタ099IW154は、端子TM01〜TM06を備えている。バックアップメモリ基板099IW14に設けられたコネクタ099IW220は、端子TM11〜TM16を備えている。コネクタ099IW154が備える端子TM01〜TM06と、コネクタ099IW220が備える端子TM11〜TM16は、コネクタ099IW154およびコネクタ099IW220が結合された場合に、それぞれ対応する端子(例えば端子TM01と端子TM11)が物理的および電気的に接続される関係であればよい。
第2演出制御基板012IW12bのコネクタ099IW154が備える端子TM01は、VD1といった、特定電圧を提供可能とする。第2演出制御基板012IW12bのコネクタ099IW154が備える端子TM02は、バックアップメモリ基板099IW14との接続確認に用いられる特定電圧のVD1を受電可能となる。例えば、第2演出制御基板012IW12bのコネクタ099IW154が備える端子TM01から出力された特定電圧VD1は、バックアップメモリ基板099IW14のコネクタ099IW220が備える端子TM11に供給される。コネクタ099IW220の端子TM11、TM12は、バックアップメモリ基板099IW14の基板上で短絡されていればよい。したがって、コネクタ099IW154とコネクタ099IW220とが結合された状態の場合には、バックアップメモリ基板099IW14におけるコネクタ099IW220の端子TM12から、第2演出制御基板012IW12bにおけるコネクタ099IW154の端子TM02へと、VD1に対応する電圧が供給される。これに対し、コネクタ099IW154とコネクタ099IW220とが結合されていない未接続状態の場合には、第2演出制御基板012IW12bにおけるコネクタ099IW154の端子TM02に対する電圧の供給が行われない。
第2演出制御基板012IW12bにおいて、演出制御用CPU012IW120bは、バックアップメモリ基板099IW14との接続状態を確認するために、コネクタ099IW154の端子TM02における電圧値を判定する。この場合に、端子TM02の電圧値がVD1に対応した高電圧値であれば、第2演出制御基板012IW12bとバックアップメモリ基板099IW14とが接続された状態(接続状態)であると判定できる。これに対し、端子TM02の電圧値が電圧未供給に対応した低電圧値であれば、第2演出制御基板012IW12bとバックアップメモリ基板099IW14とが接続されていない状態(未接続状態)であると判定できる。このように、接続確認用部材となる端子TM02における電圧に基づいて、第2演出制御基板012IW12bとバックアップメモリ基板099IW14との接続状態を確認すればよい。なお、端子電圧に基づいて接続状態を確認するものに限定されず、例えば特定信号の入力状態に基づいて接続状態を確認するものであってもよい。あるいは、スイッチやセンサを接続確認用部材として用いて接続状態を確認するものであってもよい。
第2演出制御基板012IW12bのコネクタ099IW154が備える端子TM03〜TM06は、第2演出制御基板012IW12bが備えるシリアル通信回路099IW137と配線接続されている。バックアップメモリ基板099IW14のコネクタ099IW220が備える端子TM13、TM14は、シリアル通信回路099IW202と配線接続されている。したがって、コネクタ099IW154の端子TM03、TM04およびコネクタ099IW220の端子TM11、TM12に接続された配線は、シリアル通信回路099IW137およびシリアル通信回路099IW202を介して、第2演出制御用CPU012IW120bと、バックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dとの間で、記憶データが転送可能となるように、電気的な接続を提供する。バックアップメモリ基板099IW14のコネクタ099IW220が備える端子TM15、TM16は、検査用接続部099IW203と配線接続されている。これにより、コネクタ099IW154の端子TM05、TM06およびコネクタ099IW220の端子TM15、TM16に接続された配線は、シリアル通信回路099IW137を介して、第2演出制御用CPU012IW120bと、バックアップメモリ基板099IW14の検査用接続部099IW203との間で、検査信号の送受信や記憶データの転送が可能となるように、電気的な接続を提供する。
バックアップメモリ基板099IW14は、第2演出制御基板012IW12bに対して着脱可能に構成されている。これにより、例えばバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dを使用しないパチンコ遊技機1の場合には、バックアップメモリ基板099IW14を取り外した構成とすることができ、装置構成の柔軟性が高められるとともに、製造コストの増大を防止できる。また、バックアップメモリ基板099IW14を取り外して記憶データの読出や解析を行うことができるので、記憶データを検査する作業負担を軽減できる。第2演出制御基板012IW12bに設けられたリアルタイムクロック012IW126は、例えば複数のパチンコ遊技機1が連動した演出を実行するためのタイミング調整用に現在時刻を提供する場合があり、比較的に高精度のものが必要とされる。これに対し、バックアップメモリ基板099IW14のRTC099IW201は、バックアップデータメモリ099IW210A〜210Dに対して実行された記憶処理の前後関係を特定できればよいので、比較的に低精度のもので充分に用途を満足させることができる。このように、バックアップメモリ基板099IW14のRTC099IW201は比較的に低精度のものであればよいので、製造コストの増大を防止できる。なお、バックアップメモリ基板099IW14が備える構成および機能は、第2演出制御基板012IW12bが備えるように構成されてもよい。例えばバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dの構成および機能は、RAM012IW122bによって実現されるものであってもよい。この場合でも、例えば第2演出制御基板012IW12bにおける配線パターン、あるいは、スイッチやセンサを、接続確認用部材として用いて接続状態を確認するものであってもよい。
また、図8−2及び図8−5に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠012IW001aと、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2(図1参照)と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)012IW003とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠012IW003には、ガラス窓を有するガラス扉枠012IW003aが左側辺を中心として遊技機用枠012IW003の前面を開放する扉開放位置と該前面を閉鎖する扉閉鎖位置との間で回動可能に設けられ、該ガラス扉枠012IW003aにより遊技領域を開閉できるようになっており、ガラス扉枠012IW003aを閉鎖したときにガラス窓を通して遊技領域を透視できるようになっている。
また、遊技機用枠012IW003は、遊技場の店員等が所有する扉キーを図示しない錠前に挿入して解錠することで開放可能となり、店員以外の遊技者等は遊技機用枠012IW003及びガラス扉枠012IW003aを開放することはできないようになっている。
主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース012IW201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、後述する設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キー012IW051が設けられている。
これら設定キー012IW051といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース012IW201内に収容されており、設定キー012IW051は、基板ケース012IW201を開放しなくても操作可能となるように基板ケース012IW201の背面右部に形成された開口を介して背面側に露出している。
設定キー012IW051を有する基板ケース012IW201は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠3を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機1の正面側からの操作が不可能であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠3を開放することで操作が可能となる。また、設定キー012IW051は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、設定キー012IW051は、後述するONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。尚、この特徴部099IWでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示したが、一のキーにて兼用されていてもよい。
また、基板ケース012IW201には、表示モニタ012IW029と、該表示モニタ012IW029の表示を切り替えるための表示切替スイッチ012IW030が配置されている。これら表示モニタ012IW029及び表示切替スイッチ012IW030は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース012IW201の左上部に配置されている。つまり、表示モニタ012IW029及び表示切替スイッチ012IW030は、基板ケース012IW201における主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠012IW003を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠012IW003を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
前述したように、本特徴部099IWにおける設定キー012IW051は、遊技機用枠3を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機1の正面側からは操作が不可能となっているが、該パチンコ遊技機1が設置される遊技島の内側等から設定キー012IW051が操作される虞がある。そこで本特徴部099IWでは、図8−5及び図8−6に示すように、外枠012IW001aの右端部には、遊技機用枠012IW003の閉鎖時に、設定キー012IW051を含む基板ケース012IW201の右側部を背面側から被覆するセキュリティカバー012IW500Aが取り付けられている。このキュリティーカバー012IW500Aは、前後方向を向く短片012IW500Aaと、該短片012IW500Aaの後端部からパチンコ遊技機1の左側方に向けて伸びる長片012IW500Abと、を備える略L字状の部材であって、透過性を有する板状の合成樹脂材によって構成されている。短片012IW500Aaの上下寸法は、基板ケース012IW201の背板の上下寸法とほぼ同寸とされている。また、セキュリティカバー012IW500Aは、短片012IW500Aaの前端部を介して外枠012IW001aの右端部に固定されている。
尚、図8−5に示すように、長片012IW500Abは、遊技機用枠012IW003が閉鎖されている状態において、基板ケース012IW201の右部にパチンコ遊技機1の後方から当接(または近接)することによって設定キー012IW051を含む基板ケース012IW201の右側部をパチンコ遊技機1の背面側から被覆する。このため、設定キー012IW051は、長片012IW500Abによって操作不能な状態となる。一方で、図8−6に示すように、遊技機用枠012IW003が開放されている状態においては、設定キー012IW051は、遊技機用枠012IW003とともに移動して長片012IW500Abから離間することによって長片012IW500Abによる被覆状態が解除されることで操作可能な状態となる。
つまり、本特徴部099IWにおけるパチンコ遊技機1は、遊技機用枠012IW003が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー012IW500Aによって設定キー012IW051を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠012IW003が開放されている状態においては、前述したセキュリティカバー012IW500Aによる規制状態が解除され、設定キー012IW051の操作が許容される許容状態となる。
基板ケース012IW201は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられているため、遊技機用枠012IW003が閉鎖されている状態において、設定キー012IW051にアクセスすることは極めて困難であるため、遊技場の店員等が扉キーにより遊技機用枠012IW003を開放しない限り設定キー012IW051を操作して設定値を変更することはできない。
しかし、パチンコ遊技機1が遊技場の遊技島(図示略)に設置された状態において、遊技機用枠012IW003が閉鎖されていても、例えば、パチンコ遊技機1に隣接する他のパチンコ遊技機との間に設置されるカードユニット等の遊技用装置やスペーサ部材とパチンコ遊技機1との間から針金やセル板等の不正部材を進入させて、パチンコ遊技機1の背面側にある設定キー012IW051を操作することで設定値が変更されるといった不正行為が行われる可能性があるため、遊技機用枠012IW003が閉鎖されている状態においてセキュリティカバー012IW500Aによって設定キー012IW051を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持されることで、上記不正行為を好適に抑制することができる。
また、遊技機用枠012IW003が閉鎖され、セキュリティカバー012IW500Aによって設定キー012IW051を含む基板ケース012IW201の背面右側が被覆されている規制状態でも、透過性を有するセキュリティカバー012IW500Aを通して、基板ケース012IW201に収容されている主基板11等を透視することができるため、主基板11におけるCPU103などの電子部品が実装される実装面や封印シール等の状況を容易に確認することができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
本特徴部099IWでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図8−7及び図8−8などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの変動表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図8−7(A)に示す表示結果判定テーブル(設定値1)、図8−7(B)に示す表示結果判定テーブル(設定値2)、図8−7(C)に示す表示結果判定テーブル(設定値3)、図8−8(A)に示す大当り種別判定テーブルの他、大当り変動パターン判定テーブル(図示略)、小当り変動パターン判定テーブル(図示略)、図8−9に示すハズレ変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン判定テーブル(図示略)などが含まれている。
本特徴部099IWにおけるパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。具体的には、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜3の3段階からなり、1が最も出玉率が低く、1、2、3の順に値が大きくなるほど出玉率が高くなる。すなわち、設定値として1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が低く、2、3の順に値が大きくなるほど有利度が段階的に高くなる。なお、本特徴部099IWでは、小当りの当選確率については、設定値に関係なく同じである。
(表示結果判定テーブル)
図8−7(A)〜(C)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。各表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値と、小当りとする判定値が設定されている。
図8−7(A)に示すように、設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「2」、「3」である場合よりも低い確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されており、設定値が「2」、「3」である場合と同じ確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率(1/2)で小当りに当選するようになっている。
また、図8−7(B)に示すように、設定値2に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」である場合よりも高い確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されており、設定値が「1」、「3」である場合と同じ確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率であり、かつ、設定値が「1」、「3」である場合と同じ確率(1/2)で小当りに当選するようになっている。
また、図8−7(C)に示すように、設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」である場合よりも高い確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されており、設定値が「1」、「2」である場合と同じ確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率であり、かつ、設定値が「1」、「2」である場合と同じ確率(1/2)で小当りに当選するようになっている。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が図8−7(A)〜(C)に示す大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当り種別A〜大当り種別C)とすることを決定する。また、MR1が図8−7(A)〜(C)に示す小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当り及び小当りの当選を決定する。尚、図8−7(A)〜(C)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、本例では、図8−7に示すように、設定値に関係なく、小当りの当選確率が同じである場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当りの当選確率と同様に、1、2、3の順に設定値の値が大きくなるほど小当りの当選確率が高くなるように構成してもよい。また、この場合、小当りの当選確率の設定差が大当りの当選確率の設定差と同じ比率となるようにしてもよい。具体的には、設定値「1」における小当りの当選確率を1/100とするのであれば、設定値「2」における小当りの当選確率が1/93.75となるように設計し、設定値「3」における小当りの当選確率が1/87.5となるように設定してもよい。
また、小当りを設けない遊技機において、本特徴部099IWで示した構成を適用するように構成してもよい。
また、本特徴部099IWでは、CPU103は、図8−7(A)〜(C)に示す表示結果判定テーブルを用いて大当りまたは小当りとするか否かを判定するようになっているが、大当り判定テーブルと小当り判定テーブルとを別個に設け、大当りの判定は、変動特図指定バッファによらず第1特別図柄の変動表示である場合と第2特別図柄の変動表示である場合とで共通のテーブルを用いて行うようにし、小当りの判定は、変動特図指定バッファが第1である場合と第2である場合とで別個のテーブルを用いて行うようにしてもよい。
また、本特徴部099IWでは、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」の順に有利度が高くなる場合を示しているが、例えば、遊技状態に応じて有利度の順位が変化するように構成してもよい。例えば、高確率/高ベース状態に制御され、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持され、且つ小当り遊技である程度の賞球が得られるように構成された遊技機に適用した場合に、本例では、図8−7に示すように、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には1/2の高い確率で小当りが発生し賞球が得られやすい期間となりうるので、特定の遊技状態(この例では、高確率/高ベース状態)では、他の遊技状態とは異なり、逆に大当りが発生しにくい(高確率/高ベース状態が継続しやすい)設定値「1」が最も有利度が高い設定となるようにしてもよい。
また、例えば、確変状態(高確率状態)に制御された後、所定回数(確変終了回数)の変動表示が実行されたことにもとづいて確変状態が終了する遊技機に適用した場合に、同じ確変終了回数であれば、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」の順に確変継続率(連荘率)が高くなるように構成してもよい。
尚、本特徴部099IWでは、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜3の計3個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、2個または4個以上であってもよい。
(大当り種別判定テーブル)
図8−8(A)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。なお、本特徴部099IWでは、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合と、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合とで、共通の大当り種別判定テーブルを用いるように構成されているが、異なるテーブルを設けて、いずれの大当り種別に決定されるかの割合が異なるようにしてもよい。
大当り種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当り種別A〜大当り種別Cのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図8−8(A)に示す大当り種別判定テーブルにおいては、設定値ごとに大当り種別判定用の乱数(MR2)に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。つまり、設定値ごとに大当り種別A〜大当り種別Cのいずれに判定されるかの割合が示されている。なお、後述する図8−9に示すハズレ変動パターン判定テーブルや、図8−10に示す非リーチハズレ変動パターン判定テーブル等についても、実際には乱数に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。
図8−8(A)に示すように、大当り種別判定テーブルにおいては、設定値が「1」である場合、大当り種別Cに決定される割合が高く、設定値が「2」である場合、大当り種別Bに決定される割合が高く、設定値が「3」である場合、大当り種別Aに決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。
ここで、本特徴部099IWにおける大当り種別について、図8−8(B)を用いて説明すると、本特徴部099IWでは、大当り種別毎に、大当り遊技におけるファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間がそれぞれ定められている。
ファンファーレ期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS114の大当り開放前処理が実行される期間であり、第1演出制御基板012IW12aおよび第2演出制御基板012IW12b側において、大当り図柄が停止表示された後に、大当り遊技状態の開始を報知する演出動作としてのファンファーレ演出が実行される期間である。
インターバル期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS116の大当り開放後処理が実行される期間であり、第1演出制御基板012IW12aおよび第2演出制御基板012IW12b側において、大入賞口を開放状態とするラウンドが終了した後に、次のラウンドの開始を報知する演出動作としてのインターバル演出が実行される期間である。
エンディング期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS117の大当り終了処理が実行される期間であり、第1演出制御基板012IW12aおよび第2演出制御基板012IW12b側において、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間である。
図8−8(B)に示すように、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間は、大当り種別Aの場合に最も長くなり、次に大当り種別Bの場合に長くなり、大当り種別Cの場合に最も短くなるように設定されている。
上述のように、本特徴部099IWでは、設定値が「1」である場合には、大当り種別Cと判定される割合が高いため、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的短くなりやすい。一方、設定値が「3」である場合には、大当り種別Aと判定される割合が高いため、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的長くなりやすい。よって、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間は長くなる。
本特徴部099IWでは、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率(出玉率)が高くなるように構成されているが、同時に、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間は長くなるようにも構成されている。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
本特徴部099IWでは、大当り遊技中に、設定値を示唆する大当り中示唆演出(詳細については後述する)を実行可能に構成されているが、この大当り中示唆演出をファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間において実行可能である。そのような構成により、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の興趣を高めることができる。また、遊技者の関心を大当り中示唆演出に向けることにより、各期間の長短に気付かれにくくすることができる。
なお、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間においては、設定される期間の長さに関わらず、共通の演出を実行するようにしてもよい。この場合には、遊技者が期間の長短に気付きにくい演出(例えば、静止画像の表示等)が共通して実行されることが望ましい。
また、本特徴部099IWでは、大当り種別ごとにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が設定され、設定値ごとにいずれの大当り種別と判定されるかの割合が異なるように構成することにより、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間を長くする、すなわち遊技の進行を遅らせるようにしているが、このような構成に限らず、設定値ごとにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が固定的に設定されているようにしてもよい。また、例えば、予め定められた期間が異なる複数種類のファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間からいずれかを抽選によって決定するようにしてもよい。この場合には、大当り種別A<B<Cの順に、比較的長い期間が設定されたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が選択される割合が高くなるように判定値が設定されたテーブルを用いることで、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が長くなるようにすることができる。
本特徴部099IWでは、大当り種別A〜大当り種別Cのいずれの場合にも、大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御および確変制御は、所定回数(本特徴部099IWでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了するが、例えば、大当り種別ごとに時短制御および確変制御の回数が異なるようにしてもよいし、特定の大当り種別の場合には、大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御および時短制御が、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行されるようにしてもよい。このような特定の大当り種別となる場合には、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。本特徴部099IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値毎に大当りとなる割合が異なるように構成されているが、このような構成に加えて、または代えて、設定値毎に確変継続率(連荘率)が異なるようにしてもよい。
また、本特徴部099IWでは、大当り種別A〜大当り種別Cに有利度(例えば、大当り遊技中のラウンド数や、時短制御および確変制御の有無、制御回数など)の違いはなく、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が異なるように構成されているが、例えば、大当り種別ごとに、大当り遊技中のラウンド数や、時短制御および確変制御の有無、制御回数を異ならせ、有利度が異なるようにしてもよい。この場合には、ラウンド中の演出は、大当り種別ごとに異なるようにしてもよいし、大当り種別に関わらず同じようにしてもよい。
尚、本特徴部099IWでは、設定されている設定値に応じて、変動表示結果が大当りとなる場合の大当り種別を大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cから異なる割合で決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値によっては、大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cのうち、決定され得ない大当り種別が1つまたは複数あってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて大当り種別の決定割合が異なることには、いずれかの大当り種別を決定しないこと(決定割合が0%である)や、特定の大当り種別を100%の割合で決定すること含まれている。
また、本特徴部099IWでは、大当り種別に応じてファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が異なる場合を示したが、そのような態様にかぎらず、大当り種別によらずにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を異ならせるように構成してもよい。例えば、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を一律に決定するように構成してもよい。また、例えば、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じた選択確率による抽選処理を行い、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を決定するように構成してもよい。
このように、本特徴部099IWでは、設定されている設定値に応じて変動表示結果が大当りとなった場合の大当り種別の決定割合が異なっているので、遊技興趣を向上できるようになっている。
尚、本特徴部099IWでは、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を用いて決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
また、本特徴部099IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きいほど遊技者にとって有利となる(大当り確率や小当り確率が高まることや、大当り種別としての大当り種別Cが決定されやすくなること等)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
また、本特徴部099IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて大当り確率が変化する一方で、遊技性自体は変化しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。
例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(所謂確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中の特定のラウンドにおいて遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、大当り種別に応じて大当り遊技中に遊技球が該カウントスイッチを通過する割合が異なる遊技性(所謂V確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320且つ小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(所謂1種2種混合タイプ)としてもよい。更に、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3と遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合)を設けてもよい。
更に、このように、設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、上述の例であれば、設定値が1や4の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを演出用スイッチ(遊技球が該カウントスイッチを通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が2や3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを遊技用スイッチ(遊技球が該カウントスイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
(小当り種別判定テーブル)
図8−8(C)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブルを示す説明図である。図8−8(C)に示すように、本特徴部099IWでは、小当り種別として小当り種別A〜Cが設けられている。図8−8(C)に示すように、本特徴部099IWでは、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに関係なく、小当り種別A〜Cの決定割合は同じである。
また、本特徴部099IWでは、小当り種別A〜Cのいずれであるかに関係なく、小当り遊技中の大入賞口の開放期間や開放回数は同じであり、遊技における有利度合いは同じである。
(変動パターン判定テーブル)
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、変動表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される小当り変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「ハズレ」にすることが事前決定されたときに使用されるハズレ変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
(ハズレ変動パターン判定テーブル)
図8−9は、ハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。本特徴部099IWでは、電源投入時に設定変更が行われた時点から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間(以下、特別期間ともいう)と、それ以外の期間(以下、非特別期間ともいう)とで、異なるハズレ変動パターン判定テーブルを用いるように構成されている。
具体的には、特別期間においては、図8−9(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを判定し、非特別期間においては、図8−9(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを判定する。なお、本特徴部099IWでは、電源投入時に設定変更が行われた時点から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間を特別期間としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、電源投入時に設定変更が行われたか否かに関わらず、変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間を特別期間としてもよい。また、リアルタイムクロック012IW126等を用いて、所定の時間帯(例えば、午前9時から午前11時まで)であれば特別期間としてもよい。また、初回の大当りが発生するまでの期間を特別期間としてもよい。
図8−9(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、いずれも設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレとなる割合が高く、非リーチハズレとなる割合が低くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なるため、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度によって設定値が示唆されることになる。
また、図8−9(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルは、図8−9(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルよりも、ノーマルリーチハズレとなる割合が高く、さらに設定値間のノーマルリーチハズレとなる割合の差が大きくなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、特別期間においては、非特別期間よりもノーマルリーチが実行される頻度の違いが認識しやすくなる(すなわち設定値の示唆を認識しやすくなる)ため、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
なお、例えば、スーパーリーチを伴う変動パターン(またはそのうちの特定の変動パターン)については、設定値の違いに関わらず(または特別期間と非特別期間との違いに関わらず)、同じ割合で決定されるようにしてもよい。このようにすることにより、設定値に応じて、特定の変動パターン(本例ではノーマルリーチハズレ)のみ実行割合が異なることになり、特定の変動パターンが実行される頻度によって設定値が示唆されることになる。なお、逆に、設定値に応じてスーパーリーチハズレとなる変動パターンの選択割合も異ならせてもよい。
また、図8−9(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値に応じて、非リーチハズレ以外のときに、ノーマルリーチハズレとスーパーリーチハズレとのいずれとなるかの割合(すなわち、ノーマルリーチハズレ:スーパーリーチハズレのバランス)が異なるように判定値が割り当てられている。具体的には、図8−9(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレの比率が著しく高くなり(本例では、5%ずつ高くなる)、具体的には、図8−9(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレの比率が僅かに高くなる(本例では、0.2%ずつ高くなる)ように構成されている。このような構成により、ノーマルリーチハズレとスーパーリーチハズレとの選択傾向によって設定値が示唆されることになる。また、特別期間と非特別期間とで選択傾向の違いを大きくすることができる。
本特徴部099IWでは、設定値に応じて、異なる割合で設定示唆演出を実行可能であるが、これは、設定値に応じてノーマルリーチハズレおよびスーパーリーチハズレ全体の実行割合が異なること、設定値に応じてノーマルリーチハズレおよびスーパーリーチハズレの実行比率が異なること、設定値に応じてノーマルリーチハズレのみ実行割合が異なることを含む概念である。
本特徴部099IWでは、図8−9(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルのいずれが用いられたときにも、画像表示装置5において共通の背景画像を表示して、飾り図柄の変動表示を行う。また、設定値が1〜3のいずれに設定されているときにも、画像表示装置5において共通の背景画像を表示して、飾り図柄の変動表示を行う。なお、特別期間や電源投入時から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間のみ、専用の背景画像が表示されるようにしてもよい。このような構成により、特別期間や電源投入時から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間の遊技興趣を高めることができる。
なお、本特徴部099IWの例に限らず、例えば、設定値を示唆する特殊変動パターン(例えば、飾り図柄の変動表示の態様が通常とは異なる変動パターンであって、設定値1または2の場合にのみ選択される)を設け、特別期間においてのみ特殊変動パターンが選択され得るようにしてもよい。このような構成によっても、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
(非リーチハズレ変動パターン判定テーブル)
図8−10は、非リーチハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。本特徴部099IWでは、変動時間が異なる複数種類の非リーチハズレ変動パターンが設けられており、変動パターンが非リーチハズレに決定されたときに、さらに非リーチハズレA〜Cのいずれにするかに決定するように構成されている。なお、このような構成に限らず、例えば、図8−9に示すハズレ変動パターン判定テーブルに、非リーチハズレA〜Cが含まれるようにして、非リーチハズレA〜C、ノーマルリーチハズレ、スーパーリーチハズレのいずれかに決定するように構成してもよい。
図8−10に示すように、非リーチハズレ変動パターン判定テーブルにおいては、設定値が「1」である場合、非リーチハズレC(変動時間7秒)に決定される割合が高く、設定値が「2」である場合、非リーチハズレB(変動時間8秒)に決定される割合が高く、設定値が「3」である場合、非リーチハズレA(変動時間9秒)に決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。
本特徴部099IWでは、設定値が「1」である場合には、非リーチハズレCと判定される割合が高いため、非リーチハズレ時の変動時間が比較的短くなりやすい。一方、設定値が「3」である場合には、非リーチハズレAと判定される割合が高いため、非リーチハズレ時の変動時間が比較的長くなりやすい。よって、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、平均変動時間が長くなる。
本特徴部099IWでは、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率(出玉率)が高くなるように構成されているが、同時に、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、平均変動時間が長くなるようにも構成されている。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、平均変動時間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
本特徴部099IWでは、設定値に応じて、変動時間が異なる非リーチハズレA〜Cのいずれとなるかの割合を異ならせることにより、平均変動時間が異なるように構成されているが、例えば、非リーチハズレ以外の変動パターン(例えば、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレ等)も、変動時間が異なるように複数種類設け、設定値に応じて、選択される割合が異なるようにしてもよい。なお、変動パターン(例えば、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレ等)を変動時間が異なるように複数種類設ける場合には、飾り図柄の揺れ表示や高速変動表示の時間等を異ならせるようにして、演出等の見え方には違いがないようにすることが望ましい。
また、本特徴部099IWでは、設定値に応じて、平均変動時間が異なるように構成されているが、このような構成に代えて、または加えて、設定値に応じて、確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される期間が異なるようにしてもよい。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
また、本特徴部099IWでは、非リーチハズレA〜Cにそれぞれ変動時間が設定され、設定値ごとに非リーチハズレA〜Cのいずれに決定するかの割合が異なるように構成することにより、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、平均変動時間を長くする、すなわち遊技の進行を遅らせるようにしているが、このような構成に限らず、設定値ごとに各変動パターンの変動時間が固定的に設定され、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定の方が、変動時間が長くなるようにしてもよい。
なお、本特徴部099IWでは、他の変動パターンに比べて変動時間が短い短縮用の変動パターンが設けられている。例えば、非リーチハズレA(変動時間9秒)よりも変動時間が短い短縮非リーチハズレ(変動時間1.5秒)の変動パターンが設けられている。そして、この短縮用の変動パターンは、例えば、保留記憶数が所定数(例えば3)以上であるときに、用いられるように構成されている。このような構成は、保留記憶数が上限に達している状態、または上限に近い状態であるときに、この状態を解消して、効率的に変動表示を行う(すなわち効率的に遊技を進行する)ことを目的とするものである。ゆえに、保留記憶数が所定数以上であるときに、遊技の進行を遅らせることは不適当であるともいえる。そのため、本特徴部099IWでは、保留記憶数が所定数以上であるときに用いられる短縮用の変動パターンについては、設定値に関わらず、共通の変動時間となっている。なお、本特徴部099IWの構成に関わらず、保留記憶数が所定数以上であるときに用いられる短縮用の変動パターンについても、設定値に応じて変動時間を異ならせるようにしてもよい。
(設定確認処理、設定変更処理)
次に、本特徴部099IWにおけるパチンコ遊技機1の設定値の変更について説明する。図8−11〜図8−13は、特徴部099IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。なお、本特徴部099IWにおいて、ステップIWS001〜S002の処理は、図3で示したステップS1〜S2の処理と同様である。
初期設定を行うと、CPU103は、遊技機への電源供給を開始したときに演出制御手段(具体的には、第1演出制御用CPU012IW120a、第2演出制御用CPU012IW120b)が起動するまでの時間を計測するための演出制御手段起動待ちタイマをセットする(ステップ012IWS003)。この場合、演出制御手段起動待ちタイマには、遊技機への電源供給を開始してから第1演出制御用CPU012IW120aおよび第2演出制御用CPU012IW120bが起動するまでに十分な時間がセットされる。次いで、CPU103は、演出制御手段起動待ちタイマの値を1減算し(ステップ012IWS004)、減算後の演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ012IWS005)。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていなければ、ステップ012IWS004に戻り、ステップ012IWS004〜S005の処理を繰り返し実行する。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていれば、ステップ012IWS006に移行する。
ステップ012IWS003〜S005の処理が実行されることによって、第1演出制御用CPU012IW120aおよび第2演出制御用CPU012IW120bが起動するまで待ってからステップ012IWS006以降の処理が実行され、設定値の変更や確認、RAMの初期化や復旧処理などが実行される。そのため、後述する設定値コマンドや初期化指定コマンド、復旧時のコマンドなど各種のコマンド類が第1演出制御用CPU012IW120aおよび第2演出制御用CPU012IW120bが起動する前に送信されてしまうような事態を防止することができ、コマンドの取りこぼしが発生することを防止することができる。
次いで、CPU103は、遊技機への電源投入時にクリアスイッチが押下されたことを示すRAMクリアフラグをリセットする(ステップ012IWS006)。
なお、本例では、後述する電源断処理(ステップ012IWS031参照)ではRAMクリアフラグをクリアせず、遊技機への電源投入時にステップ012IWS006により一旦RAMクリアフラグをクリアして、その後、クリアスイッチがセットされていれば、新たにRAMクリアフラグをセットする(ステップ012IWS016,S022参照)ように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、電源断処理を実行するときにRAMクリアフラグもクリアしてしまい、その後、遊技機への電源投入時にクリアスイッチがセットされていれば、新たにRAMクリアフラグをセットするように構成してもよい。
次いで、CPU103は、ステップS4と同様の処理により、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップ012IWS007)。具体的には、ステップ012IWS007では、CPU103は、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップ012IWS007;No)、ステップ012IWS012に移行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップ012IWS007;Yes)、CPU103は、ステップS5と同様の処理により、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップ012IWS008)。ステップ012IWS008では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップ012IWS008;No)、ステップ012IWS010に移行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップ012IWS008;Yes)、CPU103は、RAM102に記憶されている設定値が設定値「1」〜「3」以外の値であるか否かを確認する(ステップ012IWS009)。RAM102に記憶されている設定値が設定値「1」〜「3」のいずれかであれば、ステップ012IWS011に移行する。
RAM102のデータが正常でないと判定した場合(ステップ012IWS008のN)またはRAM102に記憶されている設定値が設定値「1」〜「3」以外の値であると判定した場合(ステップ012IWS009のY)には、CPU103は、RAM102に異常が発生していることを示すRAM異常フラグをセットする(ステップ012IWS010)。そして、ステップ012IWS012に移行する。
RAM102に記憶されている設定値が設定値「1」〜「3」のいずれかであった場合(ステップ012IWS009のN)には、CPU103は、設定値を変更するための設定変更処理の実行中であることを示す設定変更中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS011)。設定変更中フラグがセットされていれば(ステップ012IWS011;Yes)、すなわち設定値の変更中に電断などが発生して遊技機への電源供給が再開された場合、ステップ012IWS012に移行する。
ステップ012IWS012では、CPU103は、扉開放センサ012IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ012IWS012)。扉開放センサ012IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー012IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ012IWS013)。設定キー012IW051がオンであれば、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ012IWS014)。クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU103は、RAMクリア2処理を実行する(ステップ012IWS015)。
本例では、RAMクリア処理として、RAMクリア1処理(ステップ012IWS051参照)と、RAM異常発生時などに実行されるRAMクリア2処理(ステップ012IWS015参照)とがある。
RAMクリア1処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアする処理を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMクリア1処理では、RAM102の記憶領域のうち連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報を記憶する領域、および設定値を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報、および設定値の情報はクリアされず保持される。以下、RAMクリア1処理でクリアされるRAM102の記憶領域をクリア記憶領域1という。
RAMクリア2処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアする処理を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMクリア2処理では、RAM102の記憶領域のうち連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報はクリアされず保持される。また、RAMクリア2処理では、RAM102に記憶される設定値の値もクリアされる。以下、RAMクリア2処理でクリアされるRAM102の記憶領域をクリア記憶領域2という。従って、本例では、RAMクリア2処理でクリアされるRAM102のクリア記憶領域2は、RAMクリア1処理でクリアされるRAM102のクリア記憶領域1よりも広くなっている。
そして、CPU103は、RAMクリアフラグをセットし(ステップ012IWS016)、ステップ012IWS025に移行する。なお、RAMクリアフラグは、RAM102のクリア記憶領域2にセットされる。
一方、扉開放センサ012IW090からの出力信号がオフである場合や(ステップ012IWS012のN)、設定キー012IW051がオフである場合(ステップ012IWS013のN)、クリアスイッチからの出力信号がオフである場合(ステップ012IWS014のN)には、CPU103は、設定値異常エラーコマンドを第2演出制御用CPU012IW120bに対して送信する制御を行う(ステップ012IWS017)。
次いで、CPU103は、ステップ012IWS018〜S020のループ処理に移行する。ループ処理では、CPU103は、4msのウエイト時間を計測する4msウエイト処理を実行する(ステップ012IWS018)。そして、4msのウエイト時間が経過すると、CPU103は、ステップ012IWS019に移行し、所定のエラー表示を行う(ステップ012IWS019)。例えば、CPU103は、表示モニタ012IW029においてRAM異常エラーであることを示す表示(例えば、「E」の表示)を表示する制御を行う。また、CPU103は、外部端子板を介してホールコンピュータなどの外部装置に対してセキュリティ信号を外部出力する制御を行う(ステップ012IWS020)。そして、ステップ012IWS018以降の処理を繰り返し実行する。
ステップ012IWS007〜S020の処理が実行されることによって、本特徴部099IWでは、バックアップRAMが正常でない場合や(ステップ012IWS007,S008のN、ステップ012IWS009のY)、設定変更中に電断などが発生した場合(ステップ012IWS011のY)には、遊技機用枠012IW003が開放された状態で設定キー012IW051がオン操作され且つクリアスイッチがオン操作されたことを条件にRAMクリアされてステップ012IWS025以降の設定値の変更が可能となる。一方で、遊技機用枠012IW003が開放され、設定キー012IW051およびクリアスイッチがオン操作されないかぎり、ループ処理が実行され、設定値の変更を行えず、遊技制御も進行しない。
設定変更中フラグがセットされていなければ(ステップ012IWS011;No)、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ012IWS021)。クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU103は、RAMクリアフラグをセットする(ステップ012IWS022)。
本例では、ステップ012IWS022やステップ012IWS016の処理が実行されることによって、遊技機への電源投入時に最初にクリアスイッチのオンが検出されたときにRAMクリアフラグがセットされる。そして、以降、タイマ割込が設定されてタイマ割込処理(遊技制御処理)が開始されるまでの間に、電源投入時にクリアスイッチのオンが検出されたか否かを確認する場面が複数回存在するのであるが、クリアスイッチの状態を直接確認するのではなく、RAMクリアフラグがセットされているか否かを確認することにより、電源投入時にクリアスイッチのオンが検出されたか否かが判定される(ステップ012IWS025,S034,S048参照)。
次いで、CPU103は、扉開放センサ012IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ012IWS023)。扉開放センサ012IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー012IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ012IWS024)。設定キー012IW051がオンであれば、CPU103は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS025)。RAMクリアフラグがセットされていなければ、CPU103は、設定値を確認するための設定確認処理を実行することを示す設定確認コマンドを第2演出制御用CPU012IW120bに対して送信する制御を行う(ステップ012IWS026)。そして、ステップ012IWS030に移行する。
一方、RAMクリアフラグがセットされていれば、CPU103は、設定値を変更するための設定変更処理を実行することを示す設定変更コマンドを第2演出制御用CPU012IW120bに対して送信する制御を行う(ステップ012IWS027)。次いで、CPU103は、RAM異常フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS028)。RAM異常フラグがセットされていれば(すなわち、RAM102の異常が検出されている場合であれば)、CPU103は、設定値確定バッファ(RAM102に設けられた現在の設定値を格納する格納領域)に設定値「1」に設定する(ステップ012IWS029)。そして、ステップ012IWS030に移行する。なお、この際に、CPU103は、RAM異常フラグをリセットする。
なお、第1演出制御基板012IW12aおよび第2演出制御基板012IW12b側では、設定確認コマンドや設定変更コマンドを受信すると、設定確認中である旨や設定変更中である旨を報知する制御を行う(例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させたりする)。なお、この場合、第1演出制御基板012IW12aおよび第2演出制御基板012IW12b側において、プッシュボタン31Bなど演出用の操作ボタンが押下されることによって、「メンテナンスモード」などと表示してメンテナンスモードに移行するように構成してもよい。「メンテナンスモード」とは、例えば、リアルタイムクロック012IW126の日時設定や、各種エラーの発生履歴(いつどのようなエラーが発生したかの記録)、設定変更履歴(いつ設定値を変更したかや変更後の設定値の記録)を確認できるモードである。なお、設定キー012IW051がオフとなり設定確認処理や設定変更処理が終了すると、メンテナンスモードも終了する。
次いで、CPU103は、4msのウエイト時間を計測する4msウエイト処理を実行する(ステップ012IWS030)。そして、4msのウエイト時間が経過すると、CPU103は、ステップ012IWS031に移行し、電源断処理を実行する(ステップ012IWS031)。ステップ012IWS031の電源断処理では、CPU103は、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する処理を実行する。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断処理において、CPU103は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータ(例えば、バックアップフラグ、チェックサム)をバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。
次いで、CPU103は、設定値確定バッファに格納されている設定値を特定し、特定した設定値を表示モニタ012IW029に表示する(ステップ012IWS032)。また、CPU103は、外部端子板を介してホールコンピュータなどの外部装置に対してセキュリティ信号を外部出力する制御を行う(ステップ012IWS033)。
次いで、CPU103は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS034)。RAMクリアフラグがセットされていなければ、そのままステップ012IWS043に移行する。
RAMクリアフラグがセットされていれば、CPU103は、設定変更中フラグをセットし(ステップ012IWS035)、設定変更処理を開始する。次いで、遊技機が電源投入されてから既に初回のクリアスイッチバッファへの値の設定が行われたことを示す初回設定済フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS036)。なお、クリアスイッチバッファは、RAM102に設けられ、クリアスイッチの入力状態(オン状態であるかオフ状態であるか)を設定するためのバッファである。例えば、クリアスイッチバッファは、クリアスイッチがオン状態であれば「1」の値がセットされ、オフ状態であれば「0」の値がセットされる。初回設定済フラグがセットされていれば(遊技機が電源投入されてから既に初回のクリアスイッチバッファへの値の設定が行われていれば)、そのままステップ012IWS039に移行する。
初回設定済フラグがセットされていなければ(すなわち、遊技機が電源投入されてからまだ一度もクリアスイッチバッファへの値の設定が行われていなければ)、CPU103は、クリアスイッチバッファにオン状態を示す値(例えば、「1」)を設定する(ステップ012IWS037)。また、CPU103は、初回設定済フラグをセットする(ステップ012IWS038)。
次いで、CPU103は、クリアスイッチバッファに現在設定されている値を前回クリアスイッチバッファに設定する(ステップ012IWS039)。なお、前回クリアスイッチバッファは、RAM102に設けられ、前回(本例では、4ms前)確認したクリアスイッチの入力状態(オン状態であるかオフ状態であるか)を設定するためのバッファである。例えば、前回クリアスイッチバッファは、前回確認したクリアスイッチがオン状態であれば「1」の値がセットされ、オフ状態であれば「0」の値がセットされる。
次いで、CPU103は、クリアスイッチの現在の入力状態を確認し、クリアスイッチの現在の入力状態をクリアスイッチバッファに設定する(ステップ012IWS040)。次いで、CPU103は、前回クリアスイッチバッファに設定されている値がオフ状態(例えば、「0」)であり、且つクリアスイッチバッファに設定されている値がオン状態(例えば、「1」)となっているか否かを確認する(ステップ012IWS041)。
前回クリアスイッチバッファに設定されている値がオフ状態であり、且つクリアスイッチバッファに設定されている値がオン状態となっていれば、CPU103は、表示モニタ012IW029に表示されている設定値を更新表示するとともに、設定値確定バッファに記憶(既に記憶されている設定値に対して更新記憶)させる(ステップ012IWS042)。例えば、表示モニタ012IW029に設定値として「1」が表示されている場合は、表示モニタ012IW029の表示を「2」に更新表示し、設定値確定バッファに設定値「2」を記憶させる。また、表示モニタ012IW029に設定値として「2」が表示されている場合は、表示モニタ012IW029の表示を「3」に更新表示し、設定値確定バッファに設定値「3」を記憶させる。また、表示モニタ012IW029に設定値として「3」が表示されている場合は、表示モニタ012IW029の表示を「1」に更新表示し、設定値確定バッファに設定値「1」を記憶させる。
次いで、CPU103は、設定キー012IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ012IWS043)。設定キー012IW051がオンのままであれば、ステップ012IWS030に移行し、ステップ012IWS030〜S043の処理を繰り返し実行し、設定確認処理や設定変更処理を繰り返し実行する。一方、設定キー012IW051がオフとなっていれば、CPU103は、設定確認処理や設定変更処理を終了し、ステップ012IWS044に移行する。
以上のステップ012IWS025〜S043の処理が実行されることによって、RAMクリアフラグがセットされていない場合(すなわち、遊技機の電源投入時にクリアスイッチがオン操作されなかった場合)には(ステップ012IWS025,S034のN)、設定確認コマンドを送信する(ステップ012IWS026)とともに、設定確認処理(特にステップ012IWS032)を行うのみで、設定変更処理までは行わない。一方、RAMクリアフラグがセットされている場合(すなわち、遊技機の電源投入時にクリアスイッチがオン操作された場合)には(ステップ012IWS025,S034のY)、設定変更コマンドを送信する(ステップ012IWS027)とともに、設定確認処理(特にステップ012IWS032)および設定変更処理(特に012IWS035〜S042)を行う。
次いで、CPU103は、セキュリティ信号の出力期間を設定するためのセキュリティ情報タイマに所定値(例えば、30秒に相当する値)を設定する(ステップ012IWS044)。本例では、遊技機への電源投入時に設定確認処理や設定変更処理が実行された場合には、ステップ012IWS033の処理が実行されることによってセキュリティ信号の外部出力が開始されるのであるが、その後、ステップ012IWS044でセキュリティ情報タイマが設定され、そのセキュリティ情報タイマの値にもとづいて情報出力処理(ステップS23)が実行されることによって、所定期間(例えば、30秒)が経過するまでセキュリティ信号が継続して外部出力される。
一方、本例では、ステップ012IWS020の処理が実行されることによって、RAM異常などが発生した場合にもセキュリティ信号が外部出力されるのであるが、この場合には、遊技機への電源供給がリセットされるまでセキュリティ信号が継続して外部出力される。
次いで、CPU103は、設定変更中フラグをリセットする(ステップ012IWS045)。また、CPU103は、表示モニタ012IW029に表示されている設定値を消去する(ステップ012IWS046)。また、CPU103は、設定された設定値を示す設定値コマンドを第2演出制御用CPU012IW120bに対して送信する制御を行う(ステップ012IWS047)。
次いで、CPU103は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS048)。RAMクリアフラグがセットされていなければ、ステップ012IWS049の復旧処理に移行する。なお、本特徴部099IWにおいてステップ012IWS049,S050の処理は、図3で示したステップS6,S7の処理と同様である。
RAMクリアフラグがセットされていれば、CPU103は、RAMクリア1処理を実行し、RAM102のクリア記憶領域1をクリアする処理を行う(012IWS051)。なお、本特徴部099IWにおいてステップ012IWS052〜S055の処理は、図3で示したステップS9〜S12の処理と同様である。
図8−14は、電源投入時に実行される処理を示す説明図である。本特徴部099IWでは、図8−14に示すように、電源投入時に設定キー012IW051がオンである場合(さらに、扉開放センサ012IW090からの出力信号がオンである場合)には、クリアスイッチがオンであれば、設定確認処理(特にステップ012IWS032)および設定変更処理(特に012IWS035〜S042)が実行されるとともに初期化処理(RAMクリア1処理(ステップ012IWS051))が実行され、クリアスイッチがオフであれば、設定確認処理(特にステップ012IWS032)のみが実行されるとともに復旧処理(ステップ012IWS049)が実行される。また、電源投入時に設定キー012IW051がオフである場合には、クリアスイッチがオンであれば、初期化処理(RAMクリア1処理(ステップ012IWS051))のみが実行され、クリアスイッチがオフであれば、復旧処理(ステップ012IWS049)のみが実行される。
次に、設定確認処理および設定変更処理における表示モニタ012IW029の表示態様について説明する。先ず、図8−15(A)及び図8−15(B)に示すように、遊技場の店員等の操作によって電源がOFFとなる(電断させる)と、パチンコ遊技機1への電力の供給が停止することによって表示モニタ012IW029での表示が終了する。尚、電源をOFFとするタイミングにおいて大当り遊技中や小当り遊技中等の大入賞口の開放中である場合は、ソレノイド82への電力の供給が停止することによって大入賞口が閉鎖される。
次に、図8−15(C)に示すように、遊技場の店員等がクリアスイッチを操作しつつ電源を投入すると(遊技制御メイン処理のステップS3でYesの場合)、設定キー012IW051がONとなっていることを条件にCPU103によって設定確認処理が実行され、表示モニタ012IW029においてRAM102のバックアップ領域に格納されている設定値が表示される。
このように表示モニタ012IW029にて設定値が表示されている状態において、図8−15(D)に示すように、CPU103は、設定変更処理において、遊技場の店員等によるクリアスイッチの操作を検出する毎に表示モニタ012IW029に表示している数値を順次更新(例えば、クリアスイッチが操作される毎に1→2→3→1→・・・のように更新)表示していく。また、表示モニタ012IW029に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)する。
次いで、図8−15(E)に示すように、CPU103は、設定キー012IW051が遊技場の店員等の操作によってOFFとなったことに基づいて、表示モニタ012IW029を消灯させることによって、遊技場の店員等に新たな設定値がRAM102のバックアップ領域に格納されたことを報知する。
また、RAM102のバックアップ領域に保留記憶が記憶されている場合は、該保留記憶がクリアされる。また、図8−15(A)のタイミング(パチンコ遊技機1の電源がOFFとなったタイミング)にて大入賞口が閉鎖された場合には、設定変更が行われるとRAMクリア処理が実行されて大当りに関する記憶が消去されるため、大入賞口は閉鎖されたままとなる。以降、CPU103は、設定変更処理を終了し、遊技が可能な状態、つまり、変動表示結果や大当り種別、変動パターンの決定抽選や、賞球の払出等が実行可能な状態となる。
尚、本特徴部099IWにおける設定変更処理では、表示モニタ012IW029に表示する初期表示として、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定変更処理において表示モニタ012IW029に表示する初期表示としては、遊技者にとって最も不利な設定値(本特徴部099IWであれば「1」)、或いは、遊技者にとって最も有利な設定値(本特徴部099IWであれば「3」)を表示するようにしてもよい。
また、図8−15に示す例では、設定値の確認時や変更時に表示モニタ012IW029の4桁の表示のうち1つ目の表示を用いて設定値を表示する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、表示モニタ012IW029の2つ目以降の表示を用いて設定値を表示するように構成してもよい。また、例えば、表示モニタ012IW029において専用の4桁表示を行うことによって設定値を表示するように構成してもよい。この場合、例えば、設定値「1」であれば表示モニタ012IW029において「−S−1」の4桁の表示を行ったり、設定値「2」であれば表示モニタ012IW029において「−S−2」の4桁の表示を行ったり、設定値「3」であれば表示モニタ012IW029において「−S−3」の4桁の表示を行ったりしてもよい。また、例えば、例えば、表示モニタ012IW029の4桁の全ての表示に設定値を表示するように構成してもよい。例えば、設定値「1」であれば表示モニタ012IW029において「1111」の4桁の表示を行ったり、設定値「2」であれば表示モニタ012IW029において「2222」の4桁の表示を行ったりしてもよい。
(特別図柄通常処理)
次に、本特徴部099IWにおける特別図柄通常処理(ステップS110)の処理について説明する。図8−16および図8−17は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS110)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、合算保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数)の値を確認する(ステップ012IWS171)。例えば、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU103は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップ012IWS172)。例えば、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタのカウント値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップ012IWS173)。第2保留記憶数が0であれば、CPU103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップ012IWS174)。
ステップ012IWS172〜S174の処理が実行されることによって、本特徴部099IWでは、第2特別図柄の変動表示が第1特別図柄の変動表示よりも優先して実行される。なお、そのような態様にかぎらず、例えば、第1始動入賞口と第2始動入賞口とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを実行するように構成してもよい。
次いで、CPU103は、RAM102において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する(ステップ012IWS175)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ012IWS176)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU103は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップ012IWS177)。なお、CPU103は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM102の所定の領域に保存する。
次いで、CPU103は、RAM102に設定されている設定値を示す設定値コマンドを第2演出制御基板012IW12bに送信する(ステップ012IWS178)。本特徴部112では、既に説明したように、ステップ012IWS047の処理が実行されることによって電源投入時に設定変更処理を実行したときに設定値コマンドが送信されるのであるが、電源投入後も、ステップ012IWS178の処理が実行されることによって変動表示を開始するごとに設定値コマンドが送信される。
なお、本例では、ステップ012IWS047で設定値コマンドを送信するときと、ステップ012IWS178で設定値コマンドを送信するときとで、同じ設定値コマンドを送信する場合を示しているが、設定値コマンドとして異なるコマンドを送信するように構成してもよい。例えば、ステップ012IWS047では設定値を直接指定するコマンド(例えば、設定値「1」〜「3」に応じて、コマンド9E01(H)〜9E03(H))を送信する一方、ステップ012IWS178では設定値を特定可能な変動パターンコマンドを送信し、変動パターンコマンドを設定値の数分用意するように構成してもよい(例えば、設定値「1」では変動パターンコマンドとしてコマンド1C00(H)〜を用意し、設定値「2」では変動パターンコマンドとしてコマンド2C00(H)〜を用意し、設定値「3」では変動パターンコマンドとしてコマンド3C00(H)〜を用意するように構成してもよい。
また、上記のように構成する場合、同じ変動パターンを用いる場合であっても設定値ごとに異なる変動パターンコマンドを送信するように構成すると、変動パターンの総数×設定値の数(本例では3)分の変動パターンコマンドが必要となり、データ容量が増大してしまうおそれがある。そこで、例えば、特定の変動パターンを用いる場合にのみ設定値コマンドを送信するようにし、特定の変動パターンに対応する変動パターンコマンドのみ設定値の数分の変動パターンコマンドを設けるように構成してもよい。この場合、例えば、出力頻度が最も高い通常変動の変動パターンを用いる場合にのみ設定値コマンドを送信するようにし、通常変動の変動パターンに対応する変動パターンコマンドのみ設定値の数分の変動パターンコマンドを設けるようにしてもよい。
また、本例では、電源投入時に送信する設定値コマンド(ステップ012IWS047参照)と変動開始時に送信する設定値コマンド(ステップ012IWS178参照)とで同じ設定値コマンドを送信する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、電源投入時用の設定値コマンドと変動開始時用の設定値コマンドとを別々のコマンドとして構成し、電源投入時と変動開始時とで異なる設定値コマンドを送信するように構成してもよい。
また、本例では、変動開始時に変動パターンコマンドとは別に設定値コマンドを送信する場合を示しているが、変動パターンコマンドと設定値コマンドとを兼用する演出制御コマンドを送信するように構成してもよい。この場合、例えば、同じ変動パターンAを指定する変動パターンコマンドであっても、設定値「1」である場合には変動パターンコマンドA−1を送信し、設定値「2」である場合には変動パターンコマンドA−2を送信し、設定値「3」である場合には変動パターンコマンドA−3を送信するように構成してもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100側では設定値に関係なく同じ変動パターンコマンド(例えば、変動パターンコマンドA)を出力可能に構成し、第1演出制御用CPU012IW120aおよび第2演出制御用CPU012IW120b側でいずれの設定値であるかに応じていずれの変動パターンを選択するかやその選択割合を異ならせるように構成してもよい。例えば、設定値1であれば変動パターンA−1を選択または変動パターンA−1を高い割合で選択したり、設定値2であれば変動パターンA−2を選択または変動パターンA−2を高い割合で選択したり、設定値3であれば変動パターンA−3を選択または変動パターンA−3を高い割合で選択したりしてもよい。この場合、例えば、変動パターンA−1〜A−3は、変動時間は同じであるが、擬似連の有無や擬似連回数、リーチの有無や種類が異なるように構成されていればよい。また、この場合、例えば、設定値コマンドを正常に受信できていない場合には、一律に変動パターンA−1を選択するようにしたり、設定値コマンドを正常に受信できていない場合専用の選択割合で変動パターンを選択したりするように構成すればよい。
また、本例では、変動開始時に設定値コマンドを送信する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、変動終了時に設定値コマンドを送信するように構成してもよい。
また、CPU103は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを第2演出制御基板012IW12bに送信する制御を行う(ステップ012IWS179)。この場合、CPU103は、例えば、確変状態である場合には確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行い、時短状態である場合には時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行い、通常状態である場合には通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU103は、乱数バッファ領域から特図表示結果判定用の乱数値MR1を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図8−7参照)と乱数値MR1とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
乱数値MR1の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップ012IWS180のN)、CPU103は、小当りの判定の処理を行う(ステップ012IWS181)。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップ012IWS181のY)、CPU103は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップ012IWS182)、ステップ012IWS186に移行する。
なお、乱数値MR1の値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップ012IWS181のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップ012IWS186に移行する。
乱数値MR1の値がいずれかの大当り判定値に一致した場合には(ステップ012IWS180のY)、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(ステップ012IWS183)。次いで、CPU103は、大当り種別判定テーブル(図8−8参照)を用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数値MR2の値と一致する値に対応した種別(「大当り種別A」、「大当り種別B」または「大当り種別C」)を大当りの種別に決定する(ステップ012IWS184)。
また、CPU103は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM102における大当り種別バッファに設定する(ステップ012IWS185)。例えば、大当り種別が「大当り種別A」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「大当り種別B」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「大当り種別C」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU103は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップ012IWS186)。例えば、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、例えば、大当りフラグがセットされている場合には、大当り図柄となる「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。なお、さらに大当り種別に応じて異なる特別図柄の停止図柄に決定してもよい。また、例えば、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS111)に対応した値に更新する(ステップ012IWS187)。
(演出制御メイン処理)
次に、本特徴部099IWにおける演出制御手段の動作について説明する。図8−18(A)は、特徴部099IWにおける演出制御メイン処理を示すフローチャートである。
演出制御メイン処理では、まず、第2演出制御用CPU012IW120bは、電源監視回路099IW127から電源断信号が入力されているか否かを確認する(ステップ099IWS001)。電源断信号が入力されている場合には(ステップ099IWS001のY)、第2演出制御用CPU012IW120bは、遊技機自体の電断が発生した(すなわち遊技機自体が再起動した)と判定して、電源断信号の入力が停止されるまで待機する(ステップ099IWS002のN)。そして、電源断信号の入力が停止されると(ステップ099IWS002のY)、ステップ099IWS201の処理に移行する。
処理開始当初から電源断信号が入力されていない場合には(ステップ099IWS001のY)、第2演出制御用CPU012IW120bは、第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどが発生した(すなわち第2演出制御用CPU012IW120bのみが再起動した)と判定して、リアルタイムクロック012IW126から日時情報を入力し、入力した日時情報を第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセット日時として含むログ情報の記憶処理を実行する(ステップ012IWS003)。そして、ステップ099IWS201の処理に移行する。
本特徴部099IWにおいて、ステップ099IWS201〜S202の処理は、図6に示したステップS71〜S72の処理と同様である。なお、本特徴部099IWでは、ステップ099IWS201の初期化処理において、画像表示装置5に初期画像(遊技機が動作していることが認識可能となる画像であればよい)を表示する制御を行うが、このような構成に限らず、第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどが発生したと判定したときのみ画像表示装置5に初期画像を表示する制御を行うことや、遊技機自体が再起動したと判定したときと、第2演出制御用CPU012IW120bのみが再起動したと判定したときとで、異なる初期画像を表示する制御を行うことにより、起動履歴(すなわち第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどが発生したか否か)が一目で認識可能となるようにしてもよい。
ステップ012IWS202の初期動作制御処理を実行すると、第2演出制御用CPU012IW120bは、第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどが発生したと判定していなければ(ステップ012IWS203のN)、リアルタイムクロック012IW126から日時情報を入力し、入力した日時情報を電源投入日時として含むログ情報の記憶処理を実行する(ステップ012IWS204)。
ステップ012IWS003、ステップ012IWS204の処理を実行することにより、システムリセット日時または電源投入日時を含むログ情報を示すデータは、バックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dに設けられたログ領域に、バックアップデータとして書き込まれて記憶される。第2演出制御用CPU012IW120bは、シリアル通信回路099IW137を介してバックアップメモリ基板099IW14に対し、電源投入時用のバックアップ命令に対応する制御信号を送信する。バックアップメモリ基板099IW14では、メモリコントローラ099IW200がシリアル通信回路099IW202を介して受信した制御信号で示されるバックアップ命令に応答し、システムリセット日時または電源投入日時を含むログ情報の書込処理を実行すればよい。
本特徴部099IWでは、演出制御メイン処理において、第2演出制御用CPU012IW120bは、制御開始時に電源監視回路099IW127から電源断信号が入力されている場合には、遊技機自体の電断が発生した(すなわち遊技機自体が再起動した)と判定し、電源断信号の入力が停止するまで制御の開始を待機する(ステップ099IWS001のY、099IWS002の処理に相当)。そして、第2演出制御用CPU012IW120bは、電源投入日時を含むログ情報の記憶処理を実行する(ステップ099IWS204の処理に相当)。また、遊技機自体の電断が発生した(すなわち遊技機自体が再起動した)ときには、主基板11から設定変更コマンドや設定確認コマンド、初期化指定コマンド、復旧時のコマンドなど電源投入時のコマンドが送信されるため、第2演出制御用CPU012IW120bは、それらのコマンドにもとづいて処理を実行する(例えば、後述するステップ012IWS802、012IWS805、012IWS809などの処理に相当)。さらに、電断日時を含むログ情報の記憶処理(例えば、後述するステップ012IWS847の処理に相当)も実行する。
一方、演出制御メイン処理において、制御開始時に電源監視回路099IW127から電源断信号が入力されていない場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどが発生した(すなわち第2演出制御用CPU012IW120bのみが再起動した)と判定し、制御の開始を待機することなく、システムリセット日時を含むログ情報をログ領域に記憶する(ステップ099IWS003の処理に相当)。第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどが発生した(すなわち第2演出制御用CPU012IW120bのみが再起動した)ときには、主基板11から設定変更コマンドや設定確認コマンド、初期化指定コマンド、復旧時のコマンドなど電源投入時のコマンドが送信されないため、第2演出制御用CPU012IW120bは、それらのコマンドにもとづいて処理を実行することはない。また、電源投入日時を含むログ情報の記憶処理や、電断日時を含むログ情報の記憶処理も実行しない。
このように、本特徴部099IWでは、第2演出制御用CPU012IW120bの制御開始時に(すなわち動作可能となったときに)、遊技機自体の電断(すなわち遊技機自体の再起動)と、第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなど(すなわち第2演出制御用CPU012IW120bのみの再起動)とのいずれが発生したかを特定可能である。そして、第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどが発生したときには、システムリセット日時を含むログ情報の記憶処理を実行する一方、制御の開始を待機する処理(ステップ099IWS001のY,099IWS002)や、電源投入日時を含むログ情報の記憶処理(ステップ099IWS204)、電断日時を含むログ情報の記憶処理(後述するステップ012IWS847)といった、遊技機自体の電断の発生時には必要であっても第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセット時には不要な処理を実行しない。よって、電源投入時の状況を好適に判定することができるとともに、状況に応じて最適な処理を実行することができる。
本特徴部099IWでは、バックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dにおいて、ログ情報を記録するログ領域として、遊技店用のログ情報を記録する第1ログ領域と、遊技機メーカ用のログ情報を記録する第2ログ領域とを設けるように構成している。そして、遊技機自体の電断が発生した場合には、電源投入日時を含むログ情報や電断日時情報を含むログ情報を第1ログ領域に記憶する記憶処理を実行する(ステップ012IWS204,012IWS847の処理に相当)。一方、遊技機自体の電断ではなく、第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどが発生した場合には、システムリセット日時を含むログ情報を第2ログ領域に記憶する記憶処理を実行する(ステップ012IWS003の処理に相当)。
本特徴部099IWでは、第2ログ領域に記録されたログ情報については、パチンコ遊技機1に検査装置が接続され、検査装置と第2演出制御基板012IW12bの第2演出制御用CPU012IW120bとの間で、検査信号の入出力がなされることによって読み出される。すなわち、起動履歴を特定可能なログ情報を出力する出力手段を有する。このような構成により、遊技機メーカの開発用やデバッグ用の情報として、システムリセット日時を含むログ情報を利用することができる。
バックアップの対象となるログ情報には、システムデータや、演出制御エラーデータ、受信コマンドデータなど様々な種類があるが、本例では、第1ログ領域には、メンテナンスモードにおいて履歴情報として表示されるログ情報が記憶される。例えば、電源投入日時や設定変更開始日時、設定確認開始日時、RAMクリア日時などのログ情報が記憶される(ステップ099IWS204、012IWS802、012IWS805、012IWS809などの処理を実行する部分。図8−45〜図8−47参照)。
一方、第2ログ領域には、開発用やデバッグ用の情報として用いられるログ情報が記憶される。例えば、システムリセット日時や、後述する例外事象情報、受信コマンドデータなどのログ情報が記憶される(ステップ099IWS003、099IWS42などの処理を実行する部分)。
なお、本特徴部099IWでは、第2ログ領域に記録されたログ情報は、メンテナンスモードにおいてメンテナンス履歴画面に履歴情報として表示されないが、このような構成に限らず、第2ログ領域に記録されたログ情報の一部または全て(第1ログ領域に記録されたログ情報と重複するものを除く)が、メンテナンスモードにおいてメンテナンス履歴画面に履歴情報として表示されるようにしてもよい。
また、例えば、第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどが発生した場合など、所定のバックアップ条件が成立した場合には、ログ情報を第1ログ領域と第2ログ領域との双方に記憶する記憶処理を実行するようにしてもよい。第1ログ領域と第2ログ領域とに記憶されるログ情報の区分については、本例の構成に限られない。また、3以上のログ領域を設けるようにしてもよい。
また、第1ログ領域と第2ログ領域とで、バックアップ方法を異ならせるようにしてもよい。例えば、バックアップ方法が一括バックアップの場合には、1回分のバックアップによるバックアップ対象データを、演出制御用タイマ割込み処理が1回発生したことに基づく割込処理において記憶させ、バックアップ方法が分割バックアップの場合には、1回分のバックアップによるバックアップ対象データを、演出制御用タイマ割込み処理が複数回発生したことに基づく割込処理において記憶させる。このように、バックアップ方法を使い分けることによりログ情報に応じて好適にバックアップを行うことができる。
また、第1ログ領域と第2ログ領域とで、バックアップ多重度を異ならせるようにしてもよい。多重度は、同一のログ情報を示すバックアップ対象データを、異なる複数のログ領域で重複しつつ分散して記憶させるミラーリングの度合いであり、ミラーリングして記憶させるか否かや、ミラーリングする場合の記憶回数を指定可能である。例えば、多重度が「1」である場合には、ミラーリングを行わず、同一のログ情報を示すバックアップ対象データを1回だけ記憶させてバックアップする。多重度が「2」である場合には、記憶回数が2回のミラーリングを行い、同一のログ情報を示すバックアップ対象データを異なる記憶領域に2回記憶させてバックアップする。多重度が「3」である場合には、記憶回数が3回のミラーリングを行い、同一のログ情報を示すバックアップ対象データを異なる記憶領域に3回記憶させてバックアップする。多重度を大きくすることにより、冗長性(可用性)を向上させ、記憶データの信頼性を高めることができる。
図8−19は、多重度が異なるバックアップ処理の実行例を示している。第2演出制御用CPU012IW120bは、ROM012IW121bから読み出したプログラムを実行することにより、メモリ書込処理部43AKM11、43AKM12の機能と、発生事象情報作成処理部43AKM21、43AKM22の機能とを備える。バックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Cには、バックアップ記憶部43AKA11〜43AKA13とともに、バックアップ記憶部43AKA21が設けられる。バックアップ記憶部43AKA11は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア43AKA111〜43AKA113を備えており、バックアップ記憶部43AKA12は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア43AKA121〜43AKA123を備えており、バックアップ記憶部43AKA13は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア43AKA131〜43AKA133を備えている。これに対し、バックアップ記憶部43AKA21は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア43AKA211〜43AKA213を備えている。
発生事象情報作成処理部43AKM21は、多重度が「3」のバックアップ条件が成立した場合に対応するバックアップデータを作成する。メモリ書込処理部43AKM11は、発生事象情報作成処理部43AKM21が作成したバックアップデータを取得する。このとき取得されたバックアップデータは、バックアップメモリ基板099IW14へと転送され、バックアップ記憶部43AKA11〜43AKA13のログ領域に記憶される。3つのバックアップ記憶部43AKA11〜43AKA13に対しては、発生事象情報作成処理部43AKM21により作成された同一のバックアップデータが重複しつつ分散して記憶される。例えば発生事象情報作成処理部43AKM21から最初に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部43AKA11のバックアップ記憶エリア43AKA111と、バックアップ記憶部43AKA12のバックアップ記憶エリア43AKA121と、バックアップ記憶部43AKA13のバックアップ記憶エリア43AKA131とに、複写して書き込むことで記憶される。発生事象情報作成処理部43AKM21から次に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部43AKA11のバックアップ記憶エリア43AKA112と、バックアップ記憶部43AKA12のバックアップ記憶エリア43AKA122と、バックアップ記憶部43AKA13のバックアップ記憶エリア43AKA132とに、複写して書き込むことで記憶される。発生事象情報作成処理部43AKM21から、さらに次に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部43AKA11のバックアップ記憶エリア43AKA113と、バックアップ記憶部43AKA12のバックアップ記憶エリア43AKA123と、バックアップ記憶部43AKA13のバックアップ記憶エリア43AKA133とに、複写して書き込むことで記憶される。
発生事象情報作成処理部43AKM22は、多重度が「1」のバックアップ条件が成立した場合に対応するバックアップデータを作成する。メモリ書込処理部43AKM12は、発生事象情報作成処理部43AKM22が作成したバックアップデータを取得する。このとき取得されたバックアップデータは、バックアップメモリ基板099IW14へと転送され、バックアップ記憶部43AKA21のログ領域に記憶される。また、多重度が「1」に対応して、ミラーリングを行わず単一のバックアップデータが分散せずに記憶される。例えば発生事象情報作成処理部43AKM22から最初に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部43AKA21のバックアップ記憶エリア43AKA211に複写なく書き込むことで記憶される。発生事象情報作成処理部43AKM22から次に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部43AKA21のバックアップ記憶エリア43AKA212に複写なく書き込むことで記憶される。発生事象情報作成処理部22から、さらに次に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部43AKA21のバックアップ記憶エリア43AKA213に複写なく書き込むことで記憶される。
第2ログ領域に記録されるログ情報については、メンテナンスモードにおいてメンテナンス履歴画面に履歴情報として表示されず、例えば専用の検査装置を用いないと確認できないものであるため、多少のログ情報が欠落しても許容される(少なくとも遊技店における遊技機の管理者には問題とされない)が、第1ログ領域に記録されるログ情報については、メンテナンスモードにおいてメンテナンス履歴画面に履歴情報として表示されるため、バックアップが確実に行われることが望ましい。
しかし、例えば、バックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dの一部または全部がFRAM(登録商標)(Ferroelectric RAM)といった不揮発性強誘電体メモリを用いて構成され、シリアル通信回路099IW137およびシリアル通信回路099IW202を介してシリアル通信方式で通信データを送受信するように構成されている(例えば、バス接続方式に比べて通信速度が遅くなる)場合には、多重度を大きくしてバックアップを行うと、バックアップが完了するのに時間がかかってしまうおそれがある。すると、所定のエラーが発生した状況で、直ちに遊技店の管理者が遊技機を再起動させたときに、当該所定のエラーがログ情報として記録されていない(すなわちメンテナンス履歴画面に履歴情報として表示されない)という状況が生じ、不信感を与えてしまう可能性がある。
そこで、第1ログ領域に記憶させるログ情報については、バックアップの多重度を「1」として、ログ情報を示すバックアップ対象データを1回だけ記憶させてバックアップする構成とする。また、第2ログ領域に記憶させるログ情報については、バックアップの多重度を「2」または「3」として、ログ情報を示すバックアップ対象データを2回または3回だけ記憶させてバックアップする構成とする。また、第1ログ領域へのバックアップ方法は一括バックアップとして、早く処理が完了するようにし、第2ログ領域へのバックアップ方法は分割バックアップとして、処理負担を分散させるようにしてもよい。このような構成により、メンテナンスモードにおいてメンテナンス履歴画面に履歴情報として表示されるべきログ情報が欠落している(例えば、遊技機が再起動されるまでにバックアップ処理が完了しない)事態が生じることを防ぐとともに、遊技機メーカの開発用やデバッグ用の情報として用いられる第2ログ領域に記憶されたログ情報の冗長性(可用性)を向上させることができる。すなわち、ログ情報の特性に応じて好適なバックアップを実現することができる。
次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、割込初期設定処理を実行する(ステップ099IWS205)。ステップ099IWS205の割込初期設定処理では、第2演出制御基板012IW12bに搭載された割込コントローラが制御する割込の優先順位を初期設定することができればよい。割込コントローラが制御する割込の優先順位は、ROM012IW121bに設けられたプログラム管理エリアなどに、予め記憶された割込優先度データに基づいて設定すればよい。例えば、シリアル受信割込の方が演出制御用タイマ割込みよりも優先度が高なるように、割込の優先順位を設定すればよい。そして、第2演出制御用CPU012IW120bは、割込許可に設定してから(ステップ099IWS206)、ループ処理に入る。
図8−18(B)は、第2演出制御用CPU012IW120bにおける処理優先度の設定例を示している。第2演出制御用CPU012IW120bにおける処理優先度は、第2演出制御基板012IW12aに搭載された割込コントローラが制御する割込の優先順位とともに、第2演出制御基板012IW12aの仕様などに基づいて、予め決定可能であればよい。一例として、CPU例外事象発生時処理は、最も優先度が高くなり、次にシリアル受信割込の優先度が高くなり、続いて割込コントローラが制御する割込の優先順位に従った処理の優先度となるように、処理優先度が予め設定されていればよい。
CPU例外事象発生時処理は、第2演出制御用CPU012IW120bにて、内部状態の異常などによる例外事象が発生した場合に実行される処理である。第2演出制御用CPU012IW120bの例外事象は、命令セット内に定義されていない未定義命令をデコードした場合に発生してもよい。第2演出制御用CPU012IW120bの例外事象は、ゼロ除算やオーバーフローといった無効な演算を実行した場合に発生してもよい。第2演出制御用CPU012IW120bの例外事象は、仮想記憶における記憶保護違反となった場合に発生してもよい。第2演出制御用CPU012IW120bの例外事象は、仮想アドレスから物理アドレスへの変換が異常となるTLB(Translation Lookaside Buffer)ミスの場合に発生してもよい。このように、CPU例外事象発生時処理は、第2演出制御用CPU012IW120bの例外事象が発生した場合に実行される。したがって、第2演出制御用CPU012IW120bの内部状態に応じた事象の発生条件が成立した場合には、CPU例外事象発生時処理が実行される。CPU例外事象発生時処理は、第2演出制御用CPU012IW120bのような、制御装置や処理装置の内部状態に応じて成立可能な事象の発生条件が成立した場合に実行可能である。
図8−20は、CPU例外事象発生時処理の一例を示すフローチャートである。CPU例外事象発生時処理では、まず、例外時前処理が実行される(ステップ099IWS41)。ステップ099IWS41の例外時前処理では、例えばRAM012IW122bの所定領域(スタック領域など)に、命令コード実行用の制御情報を退避させる。命令コード実行用の制御情報は、プログラムカウンタ(PC:Program Counter)の格納値やプログラムステータスワード(PSW:Program Status Word)の値を含んでいればよい。例外時前処理に続いて、例外時バックアップ処理が実行される(ステップ099IWS42)。ステップ099IWS42の例外時バックアップ処理では、例外事象情報を含むログ情報の記憶処理が実行される。この場合には、バックアップメモリ基板099IW14に対し、例外事象発生時用のバックアップ命令に対応する制御信号が送信される。例外事象発生時用のバックアップ命令は、第2演出制御用CPU012IW120bにて発生した例外事象を特定可能に示す例外事象情報や、リアルタイムクロック012IW126から取得した日時情報(例えば、RTC099IW201から取得した日時情報を用いるようにしてもよい)を含んでいてもよい。例外事象情報は、例外事象の種類を識別可能に示してもよい。バックアップメモリ基板099IW14のメモリコントローラ099IW200は、例外事象発生時用のバックアップ命令を受け付けると、例外事象情報を含むログ情報の書込処理を実行すればよい。
例外時バックアップ処理の次には、その他の例外時処理が実行される(ステップ099IWS43)。ステップ099IWS43では、例えばベクタテーブルにアクセスして、取得した例外ハンドラアドレスにジャンプすることで例外処理ルーチンを開始すればよい。このときには、第2演出制御用CPU012IW120bの内部レジスタ(汎用レジスタなど)の格納値を退避してもよい。例外処理ルーチンにより例外事象を解消できた場合や、例外事象を解消できずにリセットが発生した場合には、ステップ099IWS42と同様のバックアップ処理を実行して、例外事象を解消できた場合または解消できなかった場合のログ情報を記憶可能にしてもよい。例外時処理が終了すると、例外時後処理が実行され(ステップ099IWS44)、CPU例外事象発生時処理を終了する。ステップ099IWS44の例外時後処理では、第2演出制御用CPU012IW120bの内部レジスタ(汎用レジスタなど)の格納値を復帰させ、命令コード実行用の制御情報を復帰させることなどにより、例外事象発生前の処理に復帰可能とすればよい。
CPU例外事象発生時処理は、ステップ099IWS42の例外時バックアップ処理を含んでいる。ステップ099IWS42の例外時バックアップ処理では、ログ情報を示すバックアップデータとして、複数の電子部品のうちで第2演出制御用CPU012IW120bに関する例外事象情報を含むデータを、バックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dに設けられたログ領域に書き込む書込処理が実行される。CPU例外事象発生時処理は、第2演出制御用CPU012IW120bの内部状態に応じた事象の発生条件が成立した場合として、第2演出制御用CPU012IW120bの例外事象が発生した場合に、実行される。このように、第2演出制御用CPU012IW120bのような、制御装置や処理装置の内部状態に応じた事象の発生条件が成立した場合には、ログ領域などの記憶領域に対して、複数の電子部品に関する情報を書き込んで記憶させるための書込処理を実行することができる。
演出制御メイン処理のステップ099IWS206により割込許可に設定された後には、所定時間(2ミリ秒など)ごとにタイマ回路135の所定チャネルでタイムアウトが発生することで、第2演出制御基板012IW12aに搭載された割込コントローラから第2演出制御用CPU012IW120bに対して、演出制御用のタイマ割込みに対応した割込要求信号が出力される。この割込要求信号を受信して割込要求を受け付けた第2演出制御用CPU012IW120bは、演出制御用タイマ割込み処理の実行を開始する。
図8−21は、演出制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。本特徴部099IWにおいて、ステップ012IWS204〜S208の処理は、図6に示したステップS73〜S77の処理と同様である。ステップ012IWS208の演出用乱数更新処理を実行すると、第2演出制御用CPU012IW120bは、演出モードを変更する演出モード変更処理を実行する(ステップ012IWS209)。
本特徴部099IWでは、演出モードA〜演出モードCの3種類の演出モードに制御可能であり、いずれの演出モードに制御されているかに応じて、例えば、画像表示装置5の背景画面が異なり、予告演出やリーチ演出に登場するキャラクタの種類が異なる。ステップ012IWS209の演出モード変更処理では、第2演出制御用CPU012IW120bは、所定の演出モード変更条件が成立すると、現在の演出モードから異なる演出モードに変更する制御を行う。例えば、リアルタイムクロック012IW126からの日時情報にもとづいて所定の日や時刻となったことにもとづいて演出モードを変更するようにしてもよい。また、例えば、乱数にもとづく抽選処理を実行し、演出モードを変更すると決定したことにもとづいて演出モードを変更するようにしてもよい。
ステップ012IWS209では、第2演出制御用CPU012IW120bは、演出モードを変更すると、例えば、変更後の演出モードに対応したフラグをセットし、変更前の演出モードに対応したフラグをリセットするようにすればよい。例えば、演出モードAに変更した場合には、演出モードAフラグをセットし、変更前の演出モードBフラグまたは演出モードCフラグをリセットするようにすればよい。また、例えば、演出モードBに変更した場合には、演出モードBフラグをセットし、変更前の演出モードAフラグまたは演出モードCフラグをリセットするようにすればよい。また、例えば、演出モードCに変更した場合には、演出モードCフラグをセットし、変更前の演出モードAフラグまたは演出モードBフラグをリセットするようにすればよい。
なお、演出モードの変更の仕方は、演出モードA→演出モードB→演出モードC→演出モードA→・・・のように予め決められた順番で変更していくようにしてもよいし、演出モードA〜Cの中からランダムに変更するようにしてもよい。
次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、各種のエラー報知を行うためのエラー報知処理を実行する(ステップ012IWS210)。次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定確認中にメンテナンスモードに制御し、メンテナンス履歴画面や設定変更/確認履歴画面を表示するためのメンテナンスモード処理を実行する(ステップ012IWS211)。
ステップ099IWS211のメンテナンスモード処理では、メンテナンス履歴画面や設定変更/確認履歴画面を表示可能にする制御が行われる。メンテナンス履歴画面は、例えば設定確認状態に対応した設定確認中表示やメンテナンスモードメニュー画面の表示が行われているときに、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する遊技場の係員による操作となる動作の検出結果に基づいて、メンテナンス履歴選択操作が行われたと判定した場合に表示可能となる。メンテナンス履歴画面を表示する場合には、バックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dに設けられたログ領域から、すべてのログ情報が読み出される(厳密には、ログ情報のうち遊技店用のログ情報のみが読み出され、遊技機メーカ用のログ情報は読み出されない)。画像表示装置5では、読み出されたログ情報を履歴情報として含むメンテナンス履歴画面が表示される。設定変更/確認履歴画面は、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する遊技場の係員による操作となる動作の検出結果に基づいて、設定変更/確認履歴選択操作が行われたと判定した場合に表示可能となる。設定変更/確認履歴画面を表示する場合には、バックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dに設けられたログ領域から、すべての設定変更および設定確認のログ情報が読み出される。画像表示装置5では、読み出された設定変更および設定確認のログ情報を履歴情報として含む設定変更/確認履歴画面が表示される。なお、メンテナンス履歴画面や設定変更/確認履歴画面は、遊技場の係員とは異なり、パチンコ遊技機1の製造業者における担当者による操作となる動作の検出結果に基づいて、表示可能であってもよい。メンテナンス履歴画面や設定変更/確認履歴画面は、パチンコ遊技機1の遊技者が遊技中には視認できない画面であり、遊技場の係員、あるいは、製造業者における担当者が、確認可能な画面であればよい。
次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定変更処理において設定値が変更された日時を記録するための設定変更時刻記録処理を実行する(ステップ012IWS212)。次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、メンテナンスモード中に現在時刻の設定を行うための現在時刻設定処理を実行する(ステップ012IWS213)。次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、電断が発生したときの電断日時を記録するための電断日時記録処理を実行する(ステップ012IWS214)。そして、演出制御中バックアップ処理を実行してから(ステップ099IWS215)、演出制御用タイマ割込み処理を終了する。
演出制御タイマ割込み処理のステップ099IWS215にて実行される演出制御中バックアップ処理では、予め設定されたバックアップ条件が成立したか否かを判定する。そして、バックアップ条件が成立したと判定された場合に、成立したバックアップ条件に応じたバックアップ対象データを、記憶して保管するためのバックアップ処理が実行される。バックアップ条件は、パチンコ遊技機1における各種の変更や設定を含めた事象の発生に応じて、異なる複数の条件が設定可能であればよい。複数のバックアップ条件を示すバックアップ制御テーブルは、例えばROM012IW121bに設けられた所定領域(プログラム管理エリアなど)に、予め記憶されていればよい。バックアップ対象データは、バックアップ条件に応じて異なるデータを含んでいてもよい。あるいは、バックアップ対象データは、複数のバックアップ条件について共通のデータを含んでいてもよい。いずれのバックアップ条件が成立した場合にも、日時情報を含めたログ情報を示すバックアップ対象データが記憶されるようにすればよい。バックアップ対象データを記憶させるバックアップ方法として、一括バックアップと、分割バックアップとが用意されてもよい。一括バックアップの場合には、1回分のバックアップによるバックアップ対象データを、演出制御用のタイマ割込みが1回発生したことに基づく割込み処理において記憶させる。分割バックアップの場合には、1回分のバックアップによるバックアップ対象データを、演出制御用のタイマ割込みが複数回発生したことに基づく割込み処理において記憶させる。
バックアップ条件に応じたバックアップ対象データを記憶して保管するためのバックアップ処理は、演出制御タイマ割込み処理が実行されるごとに、ステップ099IWS215の演出制御中バックアップ処理にてバックアップ条件が成立したときに実行可能であってもよいし、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止される電断時に一括して実行可能であってもよい。電断時に一括してバックアップ処理を実行する場合に、演出制御中バックアップ処理にてバックアップ条件が成立したと判定されたときには、例えばRAM012IW122bの所定領域に、日時情報を含めたログ情報を示すバックアップ対象データを記憶しておく。
(コマンド解析処理)
図8−22および図8−23は、コマンド解析処理(ステップ012IWS206)の具体例を示すフローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、第2演出制御用CPU012IW120bは、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、第2演出制御用CPU012IW120bは、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップ012IWS301)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップ012IWS302)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップ012IWS303)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが設定値コマンドであれば(ステップ012IWS304)、第2演出制御用CPU012IW120bは、受信した設定値コマンドで示される設定値を、RAM012IW122bに形成されている設定値格納領域に格納する(ステップ012IWS305)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、遊技機への電源投入がされてから設定値コマンドを少なくとも1回正常に受信したことを示す設定値コマンド受信フラグをセットする(ステップ012IWS306)。なお、本特徴部099IWでは、設定値格納領域に格納された設定値および設定値コマンド受信フラグは、遊技機への電源供給が開始されたときには、初期化処理(ステップ012IWS201)においてリセットされるものとする。
また、本特徴部099IWでは、遊技機への電源投入がされて設定変更処理が行われたときに設定値コマンドが送信されるのであるが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどにより設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には、ステップ012IWS305の処理は実行されず、設定値格納領域に設定値は格納されない。しかしながら、本特徴部099IWでは、電源投入時に設定値コマンドを正常に受信できなくても、変動表示ごとに設定値コマンドが送信されるので、その後受信した設定値コマンドにもとづいてステップ012IWS305の処理が実行され、設定値格納領域に設定値が格納されるようにすることができる。
また、設定値コマンドを受信しても、設定値コマンドに含まれる設定値が異常な値である場合も考えられることから、第2演出制御用CPU012IW120b側で設定値コマンドを読み出すときに、設定値コマンドに含まれる設定値が正常な値であるか否かを判定するように構成してもよい。例えば、本例では、設定値は「1」〜「3」のいずれかの値に設定されるように構成されているところ、「5」や「10」など設定されず筈のない値が含まれる場合には、設定値コマンドに含まれる設定値が異常であると判定するように構成してもよい。また、例えば、第2演出制御用CPU012IW120b側で、受信した設定値コマンドで示される設定値を記憶しておくようにし、その後、新たな設定値コマンドを受信したときに、新たに受信した設定値コマンドで示される設定値と前回記憶した設定値とが一致しない場合に不整合が発生したと判定し、異常であると判定するように構成してもよい。そして、設定値コマンドに含まれる設定値が異常な値であると判定した場合にも、やはり設定値コマンドを正常に受信できていないものとして、本特徴部099IWで示した処理方法に従って演出を制限するように構成してもよい。
(初期出目設定)
本特徴部099IWでは、第2演出制御基板012IW12b側において、コマンド解析処理にて、主基板11から初期化指定コマンドおよび復旧時のコマンドのいずれかを受信すると、画像表示装置5において、所定の初期出目(具体的には、飾り図柄の組み合わせであって、最初の変動表示が開始されるまで画像表示装置5において表示されるもの)を表示する制御を行う(以下、初期出目演出ともいう)。
受信した演出制御コマンドが初期化指定コマンドまたは復旧時のコマンドであれば(ステップ012IWS307)、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定値コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS308)。設定値コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、設定変更処理が実行され、且つ設定値コマンドを正常に受信した場合には)、第2演出制御用CPU012IW120bは、RAM012IW122bの設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、初期出目決定テーブルを用いて、偶数の飾り図柄の組み合わせである偶数初期出目(例えば、「246」や「224」など)と、奇数の飾り図柄の組み合わせである奇数初期出目(例えば、「135」や「113」など)と、特殊図柄(例えば、星図柄)を含む飾り図柄の組み合わせである特殊初期出目とのいずれかに決定する(ステップ012IWS309)。そして、ステップ012IWS314に移行する。
図8−24は、初期出目決定テーブルの一例を示す説明図である。ステップ012IWS309では、図8−24(A)に示す初期出目決定テーブルを用いて、設定値格納領域に格納されている設定値に応じた判定値の割り振りに従って乱数にもとづく抽選処理を行い、初期出目を決定する。図8−24(A)に示す初期出目決定テーブルでは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、奇数初期出目に決定される割合が高くなっている。そのため、遊技開始前の画像表示装置5において、奇数初期出目が表示されていれば、設定変更が行われたこと、および偶数初期出目が表示されている場合と比較して有利な設定値に設定されていることが示唆されることになる。また、図8−24(A)に示すように、設定値「3」である場合にのみ特殊初期出目に決定される場合がある。そのため、遊技開始前の画像表示装置5において、特殊初期出目が表示されていれば、設定変更が行われたこと、および設定値「3」であることが確定することになる。このような構成により、遊技開始前のパチンコ遊技機1の状態に関心を持たせ、遊技店の営業時間のうち早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、興趣を高めることができる。
設定値コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、設定変更処理が実行されたが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には)、第2演出制御用CPU012IW120bは、現在の演出モードが演出モードAであるか否かを確認する(ステップ012IWS310)。なお、演出モードAであるか否かは、例えば、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードAであれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定値「1」であるものとして、図8−24(A)に示す初期出目決定テーブルを用いて、初期出目を決定する(ステップ012IWS311)。そして、ステップ012IWS314に移行する。
ステップ012IWS310〜S311の処理が実行されることによって、本特徴部099IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードAである場合には、最も不利な設定である設定値「1」であるものとして初期出目が決定される。図8−24(A)に示すように、設定値「1」に対しては、奇数初期出目と決定される割合が最も低く、特殊初期出目と決定される場合はない。そのように構成することによって、不利な設定値が設定されているにも関わらず奇数初期出目や特殊初期出目を表示して遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
演出モードAでなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、現在の演出モードが演出モードCであるか否かを確認する(ステップ012IWS312)。なお、演出モードCであるか否かは、例えば、演出モードCフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードCであれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、演出モードC用の初期出目決定テーブルを用いて、初期出目を決定する(ステップ012IWS313)。そして、ステップ012IWS314に移行する。
図8−24(B)は、演出モードC用の初期出目決定テーブルの一例を示す説明図である。図8−24(B)に示すように、演出モードC用の初期出目決定テーブルでは、遊技者にとって最も有利な設定値「3」の場合と比較して、奇数初期出目と決定される割合が低く、特殊初期出目と決定される場合もない。
ステップ012IWS312〜S313の処理が実行されることによって、本特徴部099IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードCである場合には、不利な設定値が設定されているにも関わらず奇数初期出目や特殊初期出目を表示して遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
そして、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5において、ステップ012IWS309,S311,S313で決定した初期出目を表示する制御を行う(ステップ012IWS314)。
なお、本特徴部099IWでは、画像表示装置5において表示する制御を行うや、遊技効果ランプ9を点灯させる制御を行う、スピーカ8L,8Rから音を出力させる制御を行うなどと記載しているが、第2演出制御用CPU012IW120bが画像表示装置5や遊技効果ランプ9、スピーカ8L,8Rを直接制御するのではなく、より具体的には、第2演出制御用CPU012IW120bは、第1演出制御用CPU012IW120aに画像表示装置5や遊技効果ランプ9、スピーカ8L,8Rを制御させるためのコマンドを送信する。そして、第1演出制御用CPU012IW120a側で、第2演出制御用CPU012IW120bからのコマンドにもとづいて、画像表示装置5や遊技効果ランプ9、スピーカ8L,8Rを制御して各種の演出や報知を行う。このことは、本特徴部099IWにおける他の同様の記載箇所においても同様である。
一方、演出モードCでもなかった場合(すなわち、現在の演出モードが演出モードBであった場合)には、第2演出制御用CPU012IW120bは、初期出目を偶数初期出目に決定し、画像表示装置5において、偶数初期出目を表示する制御を行う(ステップ012IWS315)。
ステップ012IWS315の処理が実行されることによって、本特徴部099IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合には、一律に偶数初期出目を表示することにより、不利な設定値が設定されているにも関わらず奇数初期出目や特殊初期出目を表示して遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
なお、演出モードBで設定値コマンドを正常に受信できていなかった場合であっても、低い割合で奇数初期出目図柄を決定可能に構成してもよい。この場合、例えば、図8−24(A)に示す初期出目決定テーブルの設定値「1」よりもさらに全体的に奇数初期出目図柄の決定割合を低く設定したテーブルを用いて、初期出目図柄を決定するように構成してもよい。
なお、本例では、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合に一律に偶数初期出目を表示する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合に、初期出目として「???」の図柄の組み合わせなど、設定値コマンドを正常に受信できなかったとき専用の初期出目を表示するように構成してもよい。そのように何らかの形式で設定値を全く示唆しない図柄の組み合わせを初期出目として表示するものであればよい。
また、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合(または設定値を正常に格納できていない場合)の処理は、本例で示したものにかぎられない。例えば、ステップ012IWS308でNと判定したときに、デフォルトとして設定値「1」を設定値格納領域に格納して初期出目を決定するように構成してもよい。また、例えば、設定値コマンドを正常に受信できなかったことを示す専用の設定値(例えば、設定値「4」)を設定値格納領域に格納して初期出目を決定するように構成してもよい。
受信した演出制御コマンドが設定値異常エラーコマンドであれば(ステップ012IWS316)、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定値異常エラー報知を実行する(ステップ012IWS317)。例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5において「設定値異常エラーが発生しています」などの文字表示を表示したり、スピーカ8L,8Rから設定値異常エラーを示す音声やエラー音を音出力したり、遊技効果ランプ9やLEDを所定のエラーパターンで発光させたりする制御を行う。なお、この場合、設定値異常エラー報知を行う際に、スピーカ8L,8Rから最大音量の音声やエラー音を音出力したり、遊技効果ランプ9やLEDを最大輝度で発光(例えば、フルカラーLEDの場合は白色で発光)させたりすることが望ましい。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンド(変動パターンを指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ012IWS320)、第2演出制御用CPU012IW120bは、受信した変動パターンコマンドを、RAM012IW122bに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップ012IWS321)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップ012IWS322)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンド(大当りとするか否かや小当りとするか否か、大当り種別、小当り種別を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ012IWS323)、第2演出制御用CPU012IW120bは、受信した表示結果指定コマンドを、RAM012IW122bに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップ012IWS324)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンド(飾り図柄の停止図柄を確定表示することを指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ012IWS325)、第2演出制御用CPU012IW120bは、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップ012IWS326)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ012IWS327)、第2演出制御用CPU012IW120bは、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ012IWS328)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンド(大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ012IWS329)、第2演出制御用CPU012IW120bは、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ012IWS330)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、受信した演出制御コマンドを格納したり、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットしたりする(ステップ012IWS331)。そして、ステップ012IWS301に移行する。
なお、本特徴部099IWでは、電源投入時に設定変更処理が実行されていない場合には、奇数初期出目が表示されないように構成されているが、奇数初期出目が表示され得るようにしてもよい。また、この場合にも、設定値に応じて奇数初期出目に決定される割合が異なるようにしてもよい(すなわち設定値の示唆が行われるようにしてもよい)。
また、例えば、奇数初期出目や偶数初期出目に代えて、または加えて、特定の設定値である可能性を否定する初期出目(例えば、設定値1である可能性が否定され、設定値2または設定値3であることが確定する)や、特定の設定値であることが確定する初期出目などを設け、設定値に応じて表示されるようにしてもよい。例えば、設定値1の場合には、特定の初期出目に決定されないようにすることにより、特定の初期出目が表示されると、設定値1である可能性が否定され、設定値2または設定値3であることが確定することになる。また、例えば、設定値3の場合にのみ、特定の初期出目に決定されるようにすることにより、特定の初期出目が表示されると、設定値3であることが確定することになる。また、初期出目決定時には、抽選によりこれらの初期出目のいずれかに決定されるようにしてもよい。この場合には、設定値に応じて決定される割合が異なるようにしてもよい。
(設定示唆演出)
本特徴部099IWでは、設定値を変更可能に構成されるとともに、設定値を示唆する設定示唆演出として、遊技開始前に実行される遊技前示唆演出や上述した初期出目演出、遊技中(例えば、飾り図柄の変動表示中)に実行される遊技中示唆演出や上述した変動パターンの決定傾向による設定示唆、大当り中(例えば、大当り遊技中)に実行される大当り中示唆演出を実行可能に構成されている。なお、本特徴部099IWでは、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出および大当り中示唆演出を、それぞれ示唆の信頼度が異なる複数種類の演出態様により実行可能であるが、例えば、設定示唆演出の種別ごとに示唆の信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、遊技前示唆演出>大当り中示唆演出>遊技中示唆演出の順や、遊技前示唆演出>遊技中示唆演出>大当り中示唆演出の順に示唆の信頼度が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出>大当り中示唆演出>遊技前示唆演出の順や、大当り中示唆演出>遊技中示唆演出>遊技前示唆演出の順に示唆の信頼度が高くなるようにしてもよい。また、各設定示唆演出の実行割合を設定可能に構成してもよい。例えば、遊技機の管理者が、設定示唆演出のうちの一部(例えば、設定変更が行われたことが示唆される遊技前示唆演出や初期出目演出)もしくは全てを実行しない、または実行割合を低くする(もしくは高くする)ように設定変更できるようにしてもよい。例えば、電源投入後に設定画面が表示され、プッシュボタン31B等の操作手段や、遊技機内部に設けられたスイッチ等の操作手段(管理者のみ操作可能)を操作することにより、設定示唆演出に関する設定を変更できるようにしてもよい。
(可変表示開始待ち処理)
図8−25は、可変表示開始待ち処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始待ち処理において、第2演出制御用CPU012IW120bは、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップ012IWS501)。
変動パターンコマンド受信フラグがセットされている場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、客待ちデモ演出の実行中であれば、終了させる制御を行う(ステップ012IWS502,ステップ012IWS503)。
そして、第2演出制御用CPU012IW120bは、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップ012IWS504)とともに、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し(ステップ012IWS505)、可変表示開始待ち処理を終了する。
変動パターンコマンド受信フラグがセットされていない場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、客待ちデモ演出の実行中でなければ(ステップ012IWS506のN)、計時手段による計時結果が所定条件に合致するか否かを確認する(ステップ012IWS507)。ステップ012IWS507では、例えば、前回の可変表示(表示結果「ハズレ」)が終了したときにセットされたタイマ(例えば、30秒間にセットされる)がタイムアウトした場合に、所定条件に合致すると判断する。また、タイマがセットされていない場合(つまり電源投入後、変動表示が1回も実行されておらず、遊技開始前である場合)にも、所定条件に合致すると判断する。すなわち、可変表示が実行されずに所定期間経過した場合(かつ大当り遊技状態に制御されなかった場合)、または遊技開始前である場合に、所定条件が成立し、後述する処理により客待ちデモ演出が実行されることになる。
計時手段による計時結果が所定条件に合致すれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、電源投入後の変動回数が0回であるか否かを判定する(ステップ012IWS508)。すなわち、ステップ012IWS508では、未だ遊技が開始されていないか確認する。なお、電源投入後の変動回数が0回であるか否かは、具体的には、後述する遊技機に電源投入されてからの飾り図柄の変動表示の実行回数をカウントするための変動回数カウンタ(ステップ012IWS603参照)の値が0であるか否かを確認することにより判定できる。
電源投入後の変動回数が0回であれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定値コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS509)。設定値コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、設定値コマンドを正常に受信した場合には)、第2演出制御用CPU012IW120bは、RAM012IW122bの設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、遊技前示唆演出決定テーブルを用いて、設定値に応じて、遊技前示唆演出の実行の有無と、実行する場合の演出態様とを決定する(ステップ012IWS510)。そして、ステップ012IWS515に移行する。
本特徴部099IWでは、第1演出態様の遊技前示唆演出を含む態様の客待ちデモ演出が実行されるときには、装飾ランプが通常色(例えば、白色)とは異なる第1特別色(青色)に制御され、第2演出態様の遊技前示唆演出を含む態様の客待ちデモ演出が実行されるときには、装飾ランプが第2特別色(赤色)に制御され、第3演出態様の遊技前示唆演出を含む態様の客待ちデモ演出が実行されるときには、装飾ランプが第3特別色(虹色)に制御される。
図8−26は、遊技前示唆演出決定テーブルの一例を示す説明図である。ステップ012IWS510では、図8−26(A)に示す遊技前示唆演出決定テーブルを用いて、設定値格納領域に格納されている設定値に応じた判定値の割り振りに従って乱数にもとづく抽選処理を行い、遊技前示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する。図8−26(A)の遊技前示唆演出決定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、遊技前示唆演出が実行される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。また、設定値「1」<「2」<「3」の順に第2演出態様に決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、遊技前示唆演出が実行されること、また第1演出態様よりも第2演出態様により実行されることで、有利な設定値に設定されていることが示唆されることになる。また、遊技前示唆演出が実行されることで、電源投入時に設定変更が行われたことが示唆されることになる。また、図8−26(A)に示すように、設定値「3」である場合にのみ第3演出態様に決定される場合がある。そのため、第3演出態様により遊技前示唆演出が実行されることで、設定変更が行われたこと、および設定値「3」であることが確定することになる。
設定値コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、設定変更処理が実行されたが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には)、第2演出制御用CPU012IW120bは、現在の演出モードが演出モードAであるか否かを確認する(ステップ012IWS511)。なお、演出モードAであるか否かは、例えば、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードAであれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定値「1」であるものとして、図8−26(A)に示す遊技前示唆演出決定テーブルを用いて、遊技前示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ012IWS512)。そして、ステップ012IWS515に移行する。
ステップ012IWS511〜S512の処理が実行されることによって、本特徴部099IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードAである場合には、最も不利な設定である設定値「1」であるものとして遊技前示唆演出の実行の有無および演出態様が決定される。図8−26(A)に示すように、設定値「1」に対しては、第2演出態様と決定される割合が最も低く、第3演出態様と決定される場合はない。そのように構成することによって、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様により遊技前示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
演出モードAでなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、現在の演出モードが演出モードCであるか否かを確認する(ステップ012IWS513)。なお、演出モードCであるか否かは、例えば、演出モードCフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードCであれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、演出モードC用の遊技前示唆演出決定テーブルを用いて、遊技前示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ012IWS514)。そして、ステップ012IWS515に移行する。
図8−26(B)は、演出モードC用の遊技前示唆演出決定テーブルの一例を示す説明図である。図8−26(B)に示すように、演出モードC用の遊技前示唆演出決定テーブルでは、設定値「2」や「3」の場合と比較して、遊技前示唆演出を実行すると決定される割合自体が低く、第1演出態様や第2演出態様と決定される割合が低く、第3演出態様と決定される場合もない。
ステップ012IWS513〜S514の処理が実行されることによって、本特徴部099IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードCである場合には、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様により遊技前示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
そして、第2演出制御用CPU012IW120bは、ステップ012IWS510,S512,S514で実行決定した遊技前示唆演出を含む態様の客待ちデモ演出を実行する制御を行う(ステップ012IWS515)。そして、ステップ012IWS517に移行する。
一方、演出モードCでもなかった場合(すなわち、現在の演出モードが演出モードBであった場合)には、第2演出制御用CPU012IW120bは、そのままステップ012IWS516に移行する。すなわち、演出モードBである場合には、遊技前示唆演出を実行しないように制限する。
ステップ012IWS513の処理が実行されることによって、本特徴部099IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合には、遊技前示唆演出を実行しないことにより、不利な設定値が設定されているにも関わらず遊技前示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
なお、演出モードBで設定値コマンドを正常に受信できていなかった場合であっても、低い割合で遊技前示唆演出を実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、図8−26(A)に示す遊技前示唆演出決定テーブルの設定値「1」よりもさらに全体的に遊技前示唆演出の実行割合を低く設定したテーブルを用いて、遊技前示唆演出の有無や種類を決定するように構成してもよい。
なお、図8−26(A)に示す例に限られず、複数の演出態様のうちの特定の演出態様(例えば、第2演出態様)のみ、設定値に応じて、実行される割合が異なるようにしてもよい。
また、例えば、複数の演出態様のうちの特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、特定の設定値である可能性が否定されるようにしてもよい。例えば、設定値1の場合には、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)に決定されないようにすることにより、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、設定値1である可能性が否定され、設定値2または設定値3であることが確定することになる。また、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、特定の設定値であることが確定するようにしてもよい。例えば、設定値3の場合にのみ、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)に決定されるようにすることにより、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、設定値3であることが確定することになる。
本特徴部099IWでは、設定値に応じて、異なる割合で遊技前示唆演出を実行可能であるが、これは、設定値に応じて遊技前示唆演出(第1演出態様、第2演出態様および第3演出態様を含む)の実行割合が異なること、設定値に応じて第1演出態様と第2演出態様と第3演出態様との実行比率が異なること、設定値に応じて特定の演出態様のみ実行割合が異なることを含む概念である。
なお、本特徴部099IWでは、電源投入時に設定変更が行われず、未だ設定値コマンドを受信していない場合には、遊技前示唆演出を実行しないように構成されているが、このような構成に限らず、設定変更が行われていないときにも、遊技前示唆演出を実行可能としてもよい。この場合、設定変更が行われたときと、行われていないときとで、異なる割合で遊技前示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様を決定するようにしてもよい。
例えば、図8−26(C)は、復旧時のコマンドを受信したときに用いられる遊技前示唆演出決定テーブルである。図8−26(A)に示す遊技前示唆演出決定テーブルと、図8−26(C)に示す遊技前示唆演出決定テーブルとを比較すると、復旧時のコマンドを受信したとき、すなわち設定変更が行われていないときには、設定変更が行われたときに比べて、遊技前示唆演出が実行される割合が低く、設定値間の実行割合の差も小さくなっている。このようにすることにより、設定変更が行われたときと、行われなかったときとで、遊技前示唆演出による示唆の信頼度を異ならせることができる。
電源投入後の変動回数が0回でなければ、CPU120は、設定示唆演出(遊技前示唆演出を除く)の実行履歴情報を含む態様の客待ちデモ演出を実行する制御を行う(ステップ012IWS516)。
ステップ012IWS516の処理が実行されると、例えば、画像表示装置5において、設定示唆演出(遊技中示唆演出や大当り中示唆演出)の実行回数や実行内容(実行時の演出態様)等を示す実行履歴情報が表示される態様の客待ちデモ演出が実行される。なお、ステップ012IWS516の処理が実行されると、客待ちデ演出が実行され、当該客待ちデモ演出の実行中に所定の操作(例えば、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作)が行われると、画像表示装置5において、設定示唆演出の実行履歴情報が表示されるようにしてもよい。また、第1演出制御基板012IW12aおよび第2演出制御基板012IW12bの側において、設定示唆演出(初期出目演出や遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出など)の実行回数や実行内容(実行時の演出態様)を示す情報を記憶しておき、これらの情報から設定値を推測して報知する演出を実行可能としてもよい。なお、この演出は、設定示唆演出の実行状況から所定の基準にもとづいて算出した設定期待度(または推測される設定値)を報知するものであって、実際の設定値を報知するものではない。
本特徴部099IWでは、ステップ012IWS508〜012IWS515の処理により、遊技が開始される前にのみ遊技前示唆演出が実行されることになる。また、ステップ012IWS516の処理により客待ちデモ演出中に設定示唆演出の実行履歴情報が示されるが、遊技前示唆演出に関する情報は除かれる。このような構成により、遊技開始前のパチンコ遊技機1の状態に関心を持たせ、遊技店の営業時間のうちの早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、興趣を高めることができる。なお、本特徴部099IWの例に限らず、例えば、リアルタイムクロック012IW126等を用いて、所定の時間帯(例えば、午前9時から午前11時まで)にのみ遊技前示唆演出が実行されるようにしてもよい。また、設定示唆演出の実行履歴情報には、特別期間における遊技中示唆演出に関する情報も含まれないようにしてもよい。
本特徴部099IWの構成に加えて、設定示唆演出の実行回数や実行内容について、実行履歴情報として蓄積し、遊技終了時などに画像表示装置5において、後述するように実行履歴情報を含む2次元コードなどを表示するように構成してもよい。また、遊技者がカメラ機能付き携帯電話機などの携帯端末を用いて、遊技機に表示された2次元コードを撮影し、インターネット上のWebサーバに送信すると、Webサーバは、受信した情報にもとづいて遊技者の遊技履歴を管理し、その遊技履歴に応じて所定の特典を付与する処理を行うようにしてもよい。また、遊技者が携帯端末を用いてWebサーバにアクセスする(または2次元コードを解析する)ことにより、実行履歴情報を取得し、携帯端末が備える表示装置において表示できるようにしてもよい。また、遊技者が携帯端末を用いて実行履歴情報を含む2次元コードを読み込むことで、携帯端末が備える表示装置において設定値を示唆する設定示唆画像が表示されるようにしてもよい。例えば、実行履歴情報から所定の基準にもとづいて推測される設定値を算出し、算出した設定値(あくまで推測であって実際の設定値とは異なる)を示唆する設定示唆画像を表示するようにしてもよい。
次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、遊技者によって遊技終了操作が行われたことを検出したか否かを確認する(ステップ012IWS517)。例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号にもとづいて、遊技終了の選択肢が選択操作され決定操作が行われたことを検出したか否かを確認する。遊技終了操作が行われたことを検出していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、バックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dに設けられたログ領域からログ情報を抽出し、抽出したログ情報(例えば、後述する確変不成立日時のログ情報)を含む2次元コードを生成する(ステップ012IWS518)。そして、第2演出制御用CPU012IW120bは、生成した2次元コードを画像表示装置5に表示する制御を行い(ステップ012IWS519)、可変表示開始待ち処理を終了する。
なお、本特徴部099IWでは、操作が行われたことを検出などと記載しているが、第2演出制御用CPU012IW120bがコントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号を直接入力するのではなく、より具体的には、まず第1演出制御用CPU012IW120a側でコントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号を入力し、第2演出制御用CPU012IW120bは、第1演出制御用CPU012IW120aを経由してスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが操作されたことを示すコマンドを入力する。このことは、本特徴部099IWにおける他の同様の記載箇所においても同様である。
(可変表示開始設定処理)
図8−27は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、第2演出制御用CPU012IW120bは、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップ012IWS601)。次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、ステップ012IWS601で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ012IWS602)。すなわち、第2演出制御用CPU012IW120bによってステップ012IWS602の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(飾り図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、第2演出制御用CPU012IW120bは、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップ012IWS602において、第2演出制御用CPU012IW120bは、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
ステップ012IWS602では、例えば、受信した表示結果指定コマンドが確変大当りを示している場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、停止図柄として3図柄が同じ奇数図柄で揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。また、例えば、受信した表示結果指定コマンドが通常大当り(非確変大当り)を示している場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、停止図柄として3図柄が同じ偶数図柄で揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。
また、受信した表示結果指定コマンドが小当りを示している場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、表示結果指定コマンドで指定される小当り種別に応じた小当り図柄の飾り図柄の組み合わせを決定する。本例では、小当り種別Aである場合には小当り図柄として「135」の組み合わせを決定し、小当り種別Bである場合には小当り図柄として「357」の組み合わせを決定し、小当り種別Cである場合には小当り図柄として「579」の組み合わせを決定するものとする。
また、受信した表示結果指定コマンドがはずれを示している場合には、上記以外の飾り図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。
なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、ステップ012IWS602において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。
第2演出制御用CPU012IW120bは、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組み合わせを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組み合わせを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、遊技機に電源投入されてからの飾り図柄の変動表示の実行回数をカウントするための変動回数カウンタの値を1加算する(ステップ012IWS603)。なお、本特徴部099IWでは、変動回数カウンタの値は、遊技機への電源供給が開始されたときには、初期化処理(ステップ012IWS201)においてリセットされ、遊技機に電源投入されたときには変動回数カウンタの値が0である状態から始まるものとする。
次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、遊技中示唆演出の有無および演出態様を決定する遊技中示唆演出決定処理を実行する(ステップ012IWS604)。
次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、変動パターン、および遊技中示唆演出の実行が決定されている場合であれば、遊技中示唆演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ012IWS605)。そして、第2演出制御用CPU012IW120bは、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ012IWS606)。
プロセステーブルとは、第2演出制御用CPU012IW120bが演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、第2演出制御用CPU012IW120bは、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って画像表示装置5等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、画像表示装置5の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。第2演出制御用CPU012IW120bは、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で飾り図柄を表示させる制御を行う。また、プロセステーブルは、第2演出制御基板012IW12bにおけるROM012IW121bに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、ステップ012IWS604の遊技中示唆演出決定処理で遊技中示唆演出の実行が決定された場合には、ステップ012IWS605で遊技中示唆演出を含むプロセステーブルが選択され、その選択されたプロセステーブルに従ってステップ012IWS607および可変表示中演出処理(ステップS172)が実行されることによって、飾り図柄の変動表示中に遊技中示唆演出が実行される。
また、第2演出制御用CPU012IW120bは、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ012IWS607)。
なお、この特徴部099IWでは、第2演出制御用CPU012IW120bは、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、第2演出制御用CPU012IW120bは、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップ012IWS608)。そして、第2演出制御用CPU012IW120bは、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し(ステップ012IWS609)、可変表示開始設定処理を終了する。
(遊技中示唆演出決定処理)
図8−28は、遊技中示唆演出決定処理(ステップ012IWS604)の一例を示すフローチャートである。遊技中示唆演出決定処理は、可変表示開始設定処理(ステップS171)内において実行される。遊技中示唆演出決定処理において、第2演出制御用CPU012IW120bは、特別期間中である場合(ステップ012IWS701のY)には、第1遊技中示唆演出決定テーブルを選択し(ステップ012IWS702)、特別期間中ではない場合(ステップ012IWS701のN)には、第2遊技中示唆演出決定テーブルを選択する(ステップ012IWS703)。例えば、設定変更終了コマンドや設定値コマンドを受信したときに、特別期間フラグをセットし、変動表示が所定回(本例では30回)実行されると、特別期間フラグをリセットするように構成すれば、特別期間フラグの状態を確認することにより、ステップ012IWS701において、特別期間中であるか否かを確認することができる。
次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定値コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS704)。設定値コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、設定値コマンドを正常に受信した場合には)、第2演出制御用CPU012IW120bは、RAM012IW122bの設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、選択した遊技中示唆演出決定テーブルを用いて、遊技中示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様を決定する(ステップ012IWS705)。
図8−29(A)は、特別期間において用いられる第1遊技中示唆演出決定テーブルを示す説明図であり、図8−29(B)は、非特別期間において用いられる第2遊技中示唆演出決定テーブルを示す説明図である。
図8−29(A),(B)に示す第1,第2遊技中示唆演出決定テーブルは、いずれも設定値「1」<「2」<「3」の順に、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、遊技中示唆演出が実行されることで、有利な設定値に設定されていることが示唆されることになる。
また、第2演出態様(ミニキャラクタA,B登場)については、設定値「1」<「2」<「3」の順に実行される割合が高く、かつ第1演出態様(ミニキャラクタA登場)よりも設定値間の実行割合の差が大きくなるように判定値が割り当てられている。すなわち、第2演出態様は、第1演出態様よりも有利な設定値に設定されていることに対する信頼度が高い。
また、図8−29(A),(B)に示す第1,第2遊技中示唆演出決定テーブルでは、特別期間にのみ、信頼度が高い第2演出態様の遊技中示唆演出が実行されるように構成されている。このような構成により、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、興趣を高めることができる。
また、図8−29(A),(B)に示すように、設定値「3」である場合にのみ第3演出態様(キャラクタC登場)に決定される場合がある。そのため、第3演出態様により遊技中示唆演出が実行されることで、設定値「3」であることが確定することになる。
設定値コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、設定変更処理が実行されたが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には)、第2演出制御用CPU012IW120bは、現在の演出モードが演出モードAであるか否かを確認する(ステップ012IWS706)。なお、演出モードAであるか否かは、例えば、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードAであれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定値「1」であるものとして、選択した遊技中示唆演出決定テーブルを用いて、遊技中示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ012IWS707)。
ステップ012IWS706〜S707の処理が実行されることによって、本特徴部099IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードAである場合には、最も不利な設定である設定値「1」であるものとして遊技中示唆演出の実行の有無および演出態様が決定される。図8−29(A),(B)に示すように、設定値「1」に対しては、遊技中示唆演出を実行すると決定する割合自体が低いとともに、第2演出態様と決定される割合が最も低く、第3演出態様と決定される場合はない。そのように構成することによって、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様により遊技中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
演出モードAでなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、現在の演出モードが演出モードCであるか否かを確認する(ステップ012IWS708)。なお、演出モードCであるか否かは、例えば、演出モードCフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードCであれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、演出モードC用の遊技中示唆演出決定テーブルを用いて、遊技中示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ012IWS709)。
図8−29(C)は、演出モードC用の遊技中示唆演出決定テーブルの一例を示す説明図である。図8−29(C)に示すように、演出モードC用の遊技中示唆演出決定テーブルでは、設定値「3」の場合と比較して、遊技中示唆演出を実行すると決定される割合が低く、第3演出態様と決定される場合もない。
ステップ012IWS708〜S709の処理が実行されることによって、本特徴部099IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードCである場合には、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様により遊技中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
一方、演出モードCでもなかった場合(すなわち、現在の演出モードが演出モードBであった場合)には、第2演出制御用CPU012IW120bは、そのまま処理を終了する。すなわち、演出モードBである場合には、遊技中示唆演出を実行しないように制限する。
ステップ012IWS708の処理が実行されることによって、本特徴部099IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合には、遊技中示唆演出を実行しないことにより、不利な設定値が設定されているにも関わらず遊技中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
なお、演出モードBで設定値コマンドを正常に受信できていなかった場合であっても、低い割合で遊技中示唆演出を実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、図8−29(A),(B)に示す遊技中示唆演出決定テーブルの設定値「1」よりもさらに全体的に遊技中示唆演出の実行割合を低く設定したテーブルを用いて、遊技中示唆演出の有無や種類を決定するように構成してもよい。
なお、図8−29(A),(B)に示す例に限られず、複数の演出態様のうちの特定の演出態様(例えば、第2演出態様)のみ、設定値に応じて、実行される割合が異なるようにしてもよい。
また、例えば、複数の演出態様のうちの特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、特定の設定値である可能性が否定されるようにしてもよい。例えば、設定値1の場合には、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)に決定されないようにすることにより、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、設定値1である可能性が否定され、設定値2または設定値3であることが確定することになる。また、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、特定の設定値であることが確定するようにしてもよい。例えば、設定値3の場合にのみ、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)に決定されるようにすることにより、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、設定値3であることが確定することになる。
本特徴部099IWでは、設定値に応じて、異なる割合で遊技中示唆演出を実行可能であるが、これは、設定値に応じて遊技中示唆演出(第1演出態様、第2演出態様および第3演出態様を含む)の実行割合が異なること、設定値に応じて第1演出態様と第2演出態様と第3演出態様との実行比率が異なること、設定値に応じて特定の演出態様のみ実行割合が異なることを含む概念である。
なお、本特徴部099IWでは、特別期間と非特別期間とで、共通の態様(例えば、第1演出態様)の遊技中示唆演出を実行可能に構成されているが、このような構成に限らず、異なる態様の遊技中示唆演出を実行可能としてもよい。例えば、特別期間と非特別期間とで、ミニキャラAのサイズや色等が異なるようにしてもよい。
また、本特徴部099IWでは、特別期間と非特別期間とのいずれであるかと、設定値とに応じて、遊技中示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様が異なるように構成されているが、このような構成に加えて、例えば、変動パターンにより特定される変動時間やリーチ演出の有無、リーチ演出の種類、擬似連演出の有無、擬似連演出の種類、表示結果が大当りとなるか否か等に応じて、遊技中示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様が異なるようにしてもよい。
例えば、少なくとも、リーチ演出を含む変動パターン(すなわち、非リーチの変動パターンよりも変動時間が長い)であるときにのみ、遊技中示唆演出を実行可能としてもよい。また、例えば、スーパーリーチBを含む変動パターンと、スーパーリーチBよりも期待度が高いスーパーリーチAを含む変動パターンとでは、後者の方が、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなり、かつ実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよい。
また、例えば、擬似連演出を含む変動パターンと、擬似連演出を含まない(または前者よりも擬似連回数が少ない)変動パターンとでは、前者の方が、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなり、かつ実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよい。
また、例えば、表示結果が大当りとなる変動パターンと、表示結果が大当りとならない変動パターンとでは、前者の方が、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなり、かつ実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよい。
(大当り中演出決定処理)
図8−30は、大当り中演出決定処理の一例を示すフローチャートである。大当り中演出決定処理は、大当り開放前処理(ステップS114)内において実行される。大当り中演出決定処理において、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定値コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS901)。設定値コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、設定値コマンドを正常に受信した場合には)、第2演出制御用CPU012IW120bは、RAM012IW122bの設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、大当り中示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様を決定する(ステップ012IWS902)。そして、ステップ012IWS907に移行する。
ステップS012IWS902では、遊技開始時点から変動表示が特定回(本例では100回)実行されるまでの期間(以下、特定期間ともいう)である場合には、図8−31(A)に示す第1大当り中示唆演出決定テーブルを選択し、特定期間中ではない場合には、図8−31(B)に示す第2大当り中示唆演出決定テーブルを選択する。そして、選択した大当り中示唆演出決定テーブルと、設定値とにもとづいて、大当り中示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様を決定する。なお、ここでの「遊技開始時点」とは、電源投入後、最初の変動表示が開始された時点を指しているが、これに限らず、例えば、前回の連荘の終了後、最初の変動表示が開始された時点であってもよいし、客待ちデモ演出の終了後、最初の変動表示が開始された時点であってもよい。また、この特徴部099IWでは、電源投入時に設定変更が行われたか否かに関わらず、遊技開始時点から変動表示が特定回(本例では100回)実行されるまでの期間を特定期間としているが、電源投入時に設定変更が行われた場合の、遊技開始時点から変動表示が特定回(本例では100回)実行されるまでの期間を特定期間とするようにしてもよい。また、例えば、特定期間を複数の期間に区分し、第1特定期間(遊技開始時点から変動表示が50回実行されるまでの期間)と、第2特定期間(遊技開始後、51回目の変動表示から100回目の変動表示が実行されるまでの期間)とで、大当り中示唆演出の有無や演出態様の決定割合が異なる大当り中示唆演出決定テーブルを用いるようにしてもよい。
図8−31(A),(B)に示す第1,第2大当り中示唆演出決定テーブルは、いずれも設定値「1」<「2」<「3」の順に、大当り中示唆演出が実行される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、大当り中示唆演出が実行されることで、有利な設定値に設定されていることが示唆されることになる。
また、第2演出態様および第3演出態様については、設定値「1」<「2」<「3」の順に実行される割合が高く、特定期間と非特定期間とで設定値間の実行割合の差が大きくなるように判定値が割り当てられている。すなわち、特定期間においては、非特定期間よりも、信頼度が高い大当り中示唆演出が実行されるように構成されている。このような構成により、特定期間に遊技を行う動機を与えることができ、興趣を高めることができる。なお、本特徴部099IWの構成に限らず、大当り中示唆演出(またはそのうちの特定の演出態様)は、特定期間にのみ実行され、非特定期間には実行されないようにしてもよい。
また、図8−31(A),(B)に示すように、設定値「3」である場合にのみ第4演出態様に決定される場合がある。そのため、第4演出態様により大当り中示唆演出が実行されることで、設定値「3」であることが確定することになる。
本特徴部099IWでは、大当り中示唆演出が第3演出態様により実行されると、例えば、図8−43(A1)に示すように、画像表示装置5において、大当りとなる飾り図柄が停止表示された後に、図8−43(B1)に示すように、セリフC画像(「高設定!?」)012IW102が表示される。
また、大当り中示唆演出が第4演出態様により実行されると、例えば、図8−43(A1)に示すように、画像表示装置5において、大当りとなる飾り図柄が停止表示された後に、図8−44(C1)に示すように、セリフD画像(「高設定確定」)012IW105が表示される。
設定値コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、設定変更処理が実行されたが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には)、第2演出制御用CPU012IW120bは、現在の演出モードが演出モードAであるか否かを確認する(ステップ012IWS903)。なお、演出モードAであるか否かは、例えば、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードAであれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定値「1」であるものとして、選択した大当り中示唆演出決定テーブルを用いて、大当り中示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ012IWS904)。そして、ステップ012IWS907に移行する。
ステップ012IWS903〜S904の処理が実行されることによって、本特徴部099IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードAである場合には、最も不利な設定である設定値「1」であるものとして大当り中示唆演出の実行の有無および演出態様が決定される。図8−31(A),(B)に示すように、設定値「1」に対しては、第2演出態様や第3演出態様と決定される割合が最も低く、第4演出態様と決定される場合はない。そのように構成することによって、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様、第3演出態様により大当り中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
演出モードAでなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、現在の演出モードが演出モードCであるか否かを確認する(ステップ012IWS905)。なお、演出モードCであるか否かは、例えば、演出モードCフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードCであれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、演出モードC用の大当り中示唆演出決定テーブルを用いて、大当り中示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ012IWS906)。そして、ステップ012IWS907に移行する。
図8−31(C)は、演出モードC用の大当り中示唆演出決定テーブルの一例を示す説明図である。図8−31(C)に示すように、演出モードC用の大当り中示唆演出決定テーブルでは、大当り中示唆演出を実行すると決定する割合自体が低く、設定値「2」や「3」の場合と比較して、第2演出態様や第3演出態様と決定される割合が低く、第4演出態様と決定される場合もない。
ステップ012IWS905〜S906の処理が実行されることによって、本特徴部099IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードCである場合には、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様、第3演出態様により大当り中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
一方、演出モードCでもなかった場合(すなわち、現在の演出モードが演出モードBであった場合)には、第2演出制御用CPU012IW120bは、そのままステップ012IWS907に移行する。すなわち、演出モードBである場合には、大当り中示唆演出を実行しないように制限する。
ステップ012IWS905の処理が実行されることによって、本特徴部099IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合には、大当り中示唆演出を実行しないことにより、不利な設定値が設定されているにも関わらず大当り中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
なお、演出モードBで設定値コマンドを正常に受信できていなかった場合であっても、低い割合で大当り中示唆演出を実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、図8−31(A),(B)に示す大当り中示唆演出決定テーブルの設定値「1」よりもさらに全体的に大当り中示唆演出の実行割合を低く設定したテーブルを用いて、大当り中示唆演出の有無や種類を決定するように構成してもよい。
なお、図8−31(A),(B)に示す例に限られず、複数の演出態様のうちの特定の演出態様(例えば、第3演出態様)のみ、設定値に応じて、実行される割合が異なるようにしてもよい。
また、図8−31(A)に示す例では、特定期間に大当りとなったときには、必ず大当り中示唆演出が実行されるように構成されているが、低い割合で実行されない場合があるようにしてもよい。この場合には、設定値に応じて実行されない割合を異ならせるようにしてもよい。また、図8−31(B)に示す例では、設定値に関わらず、大当り中示唆演出が実行されない割合は同じとなるように構成されているが、設定値に応じて実行されない割合を異ならせるようにしてもよい。
また、本特徴部099IWでは、特定期間に大当りとなったときに、設定示唆演出として大当り中示唆演出が実行されるように構成されているが、このような構成に加えて、または代えて、特定期間に所定条件が成立したことにもとづいて、設定示唆演出(例えば、所定条件が成立したときに、設定値を示唆するセリフ画像が表示される)が実行されるようにしてもよい。この場合、所定条件は、例えば、リーチ演出や擬似連演出の実行回数が所定回数に達したことや、特定のスーパーリーチ演出や予告演出が実行されたこと等により成立するようにしてもよい。
本特徴部099IWでは、設定値に応じて異なる割合で大当り中示唆演出を実行可能であるが、これは、設定値に応じて大当り中示唆演出(第1演出態様、第2演出態様、第3演出態様および第4演出態様を含む)の実行割合が異なること、設定値に応じて第1演出態様、第2演出態様、第3演出態様および第4演出態様の実行比率が異なること、設定値に応じて特定の演出態様(例えば、第3演出態様)のみ実行割合が異なることを含む概念である。
次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、役物演出の実行の有無を決定する(ステップ012IWS907)。
ここでは、例えば、図8−43(A1)に示すように、画像表示装置5の上方に、可動部材012IW101が設けられているものとする。このような構成において、役物演出が実行されると、図8−43(B2)に示すように、可動部材012IW101が画像表示装置5の前面に移動する制御が行われる。
図8−43(A1),(B2)に示すように、役物演出が実行されると、可動部材012IW101が画像表示装置5の前面に移動するため、画像表示装置5において大当り中示唆演出によりセリフ画像が表示される位置が視認しづらくなる。本特徴部099IWでは、大当り中示唆演出と役物演出とは、大当り遊技におけるファンファーレ期間のうちの異なるタイミングで実行されるため、実際に画像表示装置5の前面に移動した可動部材012IW101が、大当り中示唆演出により表示されているセリフ画像を覆い隠すことはない。しかし、ファンファーレ期間中に、役物演出により可動部材012IW101が動作すると、可動部材012IW101に遊技者の注意が向いて、大当り中示唆演出により表示されているセリフ画像を見落としてしまうおそれがある。そこで、ステップ012IWS907では、図8−31(D)に示す役物演出決定テーブルを用いることによって、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出が実行されないように構成されている。このような構成により、大当り中示唆演出が認識しづらくなって興趣を低下させてしまうことを防止することができる。また、このような構成により、大当り中示唆演出と役物演出とが同じタイミングで実行されるものであっても、大当り中示唆演出が認識しづらくなることを防止することができる。
なお、大当り中示唆演出の実行が決定されているときには、大当り中示唆演出と役物演出とのいずれかの実行タイミングを変えて(例えば、役物演出をファンファーレ期間に行い、大当り中示唆演出をエンディング期間に行う)、大当り中示唆演出が認識しづらくなることを防止するようにしてもよい。また、大当り中示唆演出の実行が決定されているときには、可動部材012IW101の動作態様を変化させて(例えば、大当り中示唆演出によるセリフ画像と重なる位置で停止しないように制御して)、または大当り中示唆演出によるセリフ画像の表示位置を変更して、大当り中示唆演出が認識しづらくなることを防止するようにしてもよい。また、大当り中示唆演出の実行が決定されている場合には、役物演出の実行割合を低下させることにより、役物演出の実行を制限するようにしてもよい。また、特定期間のみ、役物演出の実行を制限するようにしてもよい。また、図8−31(D)に示す例に限らず、大当り中示唆演出が実行されるときにも、低い割合で役物演出が実行されることがあるようにしてもよい。
次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、役物演出を実行しない場合には(ステップ012IWS908のN)、導光板演出の有無を決定する(ステップ012IWS909)。
ここでは、画像表示装置5の前面に、光を透過可能な透光性を有する導光板012IW103と、導光板の端面から光を入射可能に設けられた発光体とが設けられ、導光板012IW103は、発光体によって導光板012IW103の端面から導光板012IW103の内部に入射された光を反射して遊技機の前面に出射させる反射部が設けられているものとする。そして、発光体を発光させることにより導光板012IW103に設けられた反射部から遊技機の前面に光を出射させる導光板演出を実行可能である。このような構成において、導光板演出が実行されると、図8−43(B3)に示すように、導光板012IW103に設けられた反射部から遊技機の前面に光が出射され、「大当り」の文字が現れる。また、導光板演出の実行中は、画像表示装置5に表示されている画像を視認しづらくなる。
ステップ012IWS909では、図8−31(E)に示す導光板演出決定テーブルを用いることによって、大当り中示唆演出の有無、実行される場合の演出態様に応じて、異なる割合により導光板演出が実行される。具体的には、第1演出態様の大当り中示唆演出が実行されるときに、導光板演出が実行される割合が高く、第2演出態様、第3演出態様および第4演出態様の大当り中示唆演出が実行されるときに、導光板演出が実行される割合が低くなるように構成されている。すなわち、有利な設定値であることが示唆されない演出態様の大当り中示唆演出が実行されるときには、導光板演出が実行される割合が高く、大当り中示唆演出が視認しづらくするように構成されている。例えば、図8−43(B4)に示すように、第1演出態様の大当り中示唆演出によりセリフA画像(「設定は・・・」)012IW104が表示されているときに、導光板演出が実行されると、セリフA画像が視認しづらくなる。このような構成により、遊技者にとって望ましくない演出態様の大当り中示唆演出により、却って遊技興趣を低下させてしまうことを抑えることができる。なお、第2演出態様、第3演出態様および第4演出態様の大当り中示唆演出が実行されるときには、大当り中示唆演出と導光板演出とのいずれかの実行タイミングを変更する(例えば、導光板演出をファンファーレ期間に行い、大当り中示唆演出をエンディング期間に行う)ようにしてもよい。
(エンディング演出処理)
図8−32は、図7に示された演出制御プロセス処理におけるエンディング演出処理(ステップS177)を示すフローチャートである。エンディング演出処理において、第2演出制御用CPU012IW120bは、まず、演出期間計測タイマの値を1減算する(ステップ012IWS951)。なお、演出期間計測タイマは、大当り中演出処理(ステップS176参照)において、大当り遊技の全てのラウンドを終了したことにもとづいてセットされる。次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ012IWS952)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップ012IWS952のN)、第2演出制御用CPU012IW120bは、プロセスタイマの値を1減算し(ステップ012IWS953)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(画像表示装置5、遊技効果ランプ9、スピーカ8L,8R等)を制御する処理を実行する(ステップ012IWS954)。例えば、大当りが終了することを表示したり、所定のキャラクタを表示させたりする演出を実行する。
そして、第2演出制御用CPU012IW120bは、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップ012IWS955)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップ012IWS956)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップ012IWS957)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていれば(ステップ012IWS952のY)、第2演出制御用CPU012IW120bは、今回終了する大当り遊技が確変大当りにもとづく大当り遊技であるか否かを確認する(ステップ012IW958)。なお、確変大当りであるか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドを確認することにより判定できる。確変大当りでなければ(ステップ012IW958のN)、そのままステップ012IWS961に移行する。
確変大当りにもとづく大当り遊技を終了する場合であれば(ステップ012IWS958のY)、第2演出制御用CPU012IW120bは、V入賞指定コマンドを受信しているか否かを確認する(ステップ012IWS959)。V入賞指定コマンドを受信していれば(ステップ012IWS959のY)、そのままステップ012IWS961に移行する。
V入賞指定コマンドを受信していなければ(ステップ012IWS959のN)、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126から日時情報を入力し、入力した日時情報を確変不成立日時としてバックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dに設けられたログ領域にログ情報を記憶させる(ステップ012IWS960)。すなわち、この場合、確変大当りにもとづく大当り遊技に制御され、第2特別可変入賞装置012IW007bが比較的長期間(本例では、29.5秒間)開放された場合であるにもかかわらず、第2特別可変入賞装置012IW007b内のV入賞領域に遊技球が入賞せず確変状態に制御されない場合であるので、確変不成立日時としてログ情報を記録する。そして、ステップ012IWS961に移行する。
その後、第2演出制御用CPU012IW120bは、演出プロセスフラグの値を“0”に更新し(ステップ012IWS961)、エンディング演出処理を終了する。
なお、本例では、大当り遊技終了時のエンディング期間において確変不成立を検出してログ情報を記録する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、本例では、大当り遊技中の第4ラウンドにおいて第2特別可変入賞装置012IW007bが開放されるので、第4ラウンドの終了時(第4ラウンド後の第2特別可変入賞装置012IW007bの閉鎖時)や、第4ラウンド後の第5ラウンド中(第5ラウンドの第2特別可変入賞装置012IW007bの開放中)に、確変不成立であったか否かを検出してログ情報を記録するように構成してもよい。
(エラー報知処理)
図8−33〜図8−36は、エラー報知処理(ステップ012IWS210)を示すフローチャートである。エラー報知処理において、第2演出制御用CPU012IW120bは、まず、第1左打ち報知の実行中であることを示す第1左打ち報知中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS101)。第1左打ち報知中フラグがセットされていなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、第2左打ち報知の実行中であることを示す第2左打ち報知中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS102)。
第2左打ち報知中フラグもセットされていなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、大当り遊技中であるか否かを確認する(ステップ012IWS103)。なお、大当り遊技中であるか否かは、例えば、演出制御プロセス処理において更新される演出プロセスフラグの値が大当り中演出処理(ステップS176)〜エンディング演出処理(ステップS177)を示す値となっているか否かを確認することにより判定できる。大当り遊技中でなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、高ベース状態中であるか否かを確認する(ステップ012IWS104)。なお、高ベース状態中であるか否かは、例えば、高ベース状態中であることを特定可能なコマンド(例えば、確変状態背景指定コマンド、時短状態背景指定コマンド)を受信したか否かを確認することにより判定できる。
高ベース状態中でなければ(すなわち、低ベース状態中であれば)、第2演出制御用CPU012IW120bは、ゲート通過指定コマンドを受信しているか否かを確認する(ステップ012IWS105)。ゲート通過指定コマンドを受信していれば(すなわち、通過ゲート012IW041の遊技球の通過を検出していれば)、第2演出制御用CPU012IW120bは、通過ゲート012IW041を通過した遊技球の数をカウントするためのゲート通過カウンタの値を1加算し(ステップ012IWS106)、加算後のゲート通過カウンタの値が5となっているか否かを確認する(ステップ012IWS107)。
ゲート通過カウンタの値が5となっていれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5において左打ち報知表示の表示を開始する制御を行う(ステップ012IWS108)。例えば、画像表示装置5において「左を狙え!」などの文字表示の表示を開始する制御を行う。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、第1左打ち報知中フラグをセットする(ステップ012IWS109)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、第1左打ち報知の実行期間を計測するための第1左打ち報知タイマに、所定期間(本例では、5秒)に相当する値をセットする(ステップ012IWS110)。すなわち、この場合、低ベース状態中であり大当り遊技中でもないことから本来左打ち操作を行う場合であるが、遊技領域の右方領域に設けられている通過ゲート012IW041への遊技球の通過を合計で5回検出したということは右打ち操作が行われているということであるので、遊技者に左打ち操作を促す第1左打ち報知を行う。
加算後のゲート通過カウンタの値が5でなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、加算後のゲート通過カウンタの値が10となっているか否かを確認する(ステップ012IWS111)。ゲート通過カウンタの値が10となっていれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5において左打ち報知表示の表示を開始する制御を行う(ステップ012IWS112)。例えば、画像表示装置5において「左を狙え!」などの文字表示の表示を開始する制御を行う。なお、この場合、例えば、第1左打ち報知を実行する場合と比較して、大きいサイズの左打ち報知表示を表示するように構成してもよい。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、遊技効果ランプ9の全灯を開始する制御を行う(ステップ012IWS113)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、スピーカ8L,8Rから所定の報知音の出力を開始する制御を行う(ステップ012IWS114)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、第2左打ち報知中フラグをセットする(ステップ012IWS115)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、第2左打ち報知の実行期間を計測するための第2左打ち報知タイマに、所定期間(本例では、33秒)に相当する値をセットする(ステップ012IWS116)。すなわち、この場合、低ベース状態中であり大当り遊技中でもない場合に、さらに遊技領域の右方領域に設けられている通過ゲート012IW041への遊技球の通過を合計で10回検出したということであるので、遊技者に左打ち操作を促す第2左打ち報知を行う。なお、第2演出制御用CPU012IW120bは、セットされていれば、第1左打ち報知中フラグや第1左打ち報知タイマをリセットする。
なお、本例では、通過ゲート012IW041への遊技球の通過を合計で10回検出したことにもとづいて第2左打ち報知の実行条件が成立するのに対して、通過ゲート012IW041への遊技球の通過を合計で5回検出したことにもとづいて第1左打ち報知の実行条件が成立するので、2つ分の第1左打ち報知の実行条件が成立したことにもとづいて第2左打ち報知の実行条件が成立するものとなっている。
また、本例では、通過ゲート012IW041への遊技球の通過を合計で5回や10回検出したことにもとづいて左打ち報知の実行条件が成立したものとする場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2始動入賞口が遊技球の右方領域に設けられている場合に、第2始動入賞口への遊技球の入賞を1回でも検出すれば、左打ち報知の実行条件が成立したものとして左打ち報知を実行するように構成してもよい。
また、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126から日時情報を入力し、入力した日時情報を左打ち報知日時としてバックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dに設けられたログ領域にログ情報を記憶させる(ステップ012IWS117)。このように、本例では、左打ち報知には第1左打ち報知と第2左打ち報知との2種類があるのであるが、そのうち重要度が高い第2左打ち報知を実行する場合のみログ情報に記録し、重要度が低い第1左打ち報知を実行する場合にはログ情報は記録されない。
ゲート通過指定コマンドを受信していなければ(ステップ012IWS105のN、すなわち通過ゲート012IW041の遊技球の通過を検出していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、入賞口入賞指定コマンドを受信しているか否かを確認する(ステップ012IWS118)。入賞口入賞指定コマンドを受信していれば(すなわち、一般入賞口10への遊技球の入賞を検出していれば)、第2演出制御用CPU012IW120bは、ゲート通過カウンタの値を0にクリアする(ステップ012IWS119)。すなわち、入賞口入賞指定コマンドを受信したということは、遊技領域の左方領域に設けられている一般入賞口10への遊技球の入賞を検出したということであり、遊技者が左打ち操作を行っているということであるから、ゲート通過カウンタの値を0にクリアする。
また、大当り遊技中である場合(ステップ012IWS103のY)、または高ベース状態中である場合(ステップ012IWS104のY)にも、第2演出制御用CPU012IW120bは、ステップ012IWS119に移行し、ゲート通過カウンタの値を0にクリアする(ステップ012IWS119)。すなわち、大当り遊技中や高ベース状態中であるということは右打ち操作を行う場合であることから、ゲート通過カウンタの値を0にクリアする。
第1左打ち報知中フラグがセットされている場合には(ステップ012IWS101のY)、すなわち第1左打ち報知の実行中である場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、第1左打ち報知タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ012IWS120)。第1左打ち報知タイマがタイムアウトしていれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5における左打ち報知表示の表示を終了する制御を行う(ステップ012IWS121)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、第1左打ち報知中フラグをリセットする(ステップ012IWS122)。
第2左打ち報知中フラグがセットされている場合には(ステップ012IWS102のY)、すなわち第2左打ち報知の実行中である場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、第2左打ち報知タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ012IWS123)。第2左打ち報知タイマがタイムアウトしていれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5における左打ち報知表示の表示を終了する制御を行う(ステップ012IWS124)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、遊技効果ランプ9の全灯を終了する制御を行う(ステップ012IWS125)とともに、スピーカ8L,8Rからの所定の報知音の出力を終了する制御を行う(ステップ012IWS126)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、第2左打ち報知中フラグをリセットする(ステップ012IWS127)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、ゲート通過カウンタの値を0にクリアする(ステップ012IWS128)。
なお、本例では、一般入賞口10への遊技球の入賞を検出したことや、大当り遊技中であること、高ベース状態中であること、第2左打ち報知の報知期間(33秒)を経過したことにもとづいて、ゲート通過カウンタの値を0にクリアする場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、一般入賞口10への遊技球の入賞を検出したことや、大当り遊技中であること、高ベース状態中であることにもとづいてゲート通過カウンタの値を0にクリアする一方で、第2左打ち報知の報知期間(33秒)を経過してもゲート通過カウンタの値をクリアしないようにしてもよく、様々な処理態様が考えられる。
次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、第1満タン報知の実行中であることを示す第1満タン報知中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS129)。第1満タン報知中フラグがセットされていなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、第2満タン報知の実行中であることを示す第2満タン報知中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS130)。
第2満タン報知中フラグもセットされていなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、満タン検出コマンドを受信しているか否かを確認する(ステップ012IWS131)。満タン検出コマンドを受信していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、打球供給皿(下皿)の満タン状態の検出中であることを示す満タン中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS132)。満タン中フラグがセットされていなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、満タン中フラグをセットし(ステップ012IWS133)、打球供給皿(下皿)の満タン状態の継続時間を計測するための満タン中タイマをセットする(ステップ012IWS134)。
満タン中フラグがセットされていれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、満タン中タイマの値が10秒に相当する値となっているか否かを確認する(ステップ012IWS135)。満タン中タイマの値が10秒に相当する値となっていれば(すなわち、打球供給皿(下皿)の満タン状態が10秒継続していれば)、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5において満タン報知表示の表示を開始する制御を行う(ステップ012IWS136)。例えば、画像表示装置5において「下皿が満タンです!」などの文字表示の表示を開始する制御を行う。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、第1満タン報知中フラグをセットする(ステップ012IWS137)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、第1満タン報知の実行期間を計測するための第1満タン報知タイマに、所定期間(本例では、5秒)に相当する値をセットする(ステップ012IWS138)。
満タン中タイマの値が10秒に相当する値でなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、満タン中タイマの値が30秒に相当する値となっているか否かを確認する(ステップ012IWS139)。満タン中タイマの値が30秒に相当する値となっていれば(すなわち、打球供給皿(下皿)の満タン状態が30秒継続していれば)、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5において満タン報知表示の表示を開始する制御を行う(ステップ012IWS140)。例えば、画像表示装置5において「下皿が満タンです!」などの文字表示の表示を開始する制御を行う。なお、この場合、例えば、第1満タン報知を実行する場合と比較して、大きいサイズの満タン報知表示を表示するように構成してもよい。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、遊技効果ランプ9の全灯を開始する制御を行う(ステップ012IWS141)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、スピーカ8L,8Rから所定の報知音の出力を開始する制御を行う(ステップ012IWS142)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、第2満タン報知中フラグをセットする(ステップ012IWS143)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、第2満タン報知の実行期間を計測するための第2満タン報知タイマに、所定期間(本例では、33秒)に相当する値をセットする(ステップ012IWS144)。なお、第2演出制御用CPU012IW120bは、セットされていれば、第1満タン報知中フラグや第1満タン報知タイマをリセットする。
なお、本例では、第2満タン報知を実行する場合に、第2左打ち報知を実行する場合と同様に遊技効果ランプ9の全灯および所定の報知音の出力を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、遊技効果ランプ9の全灯または所定の報知音の出力のいずれか一方を実行するように構成してもよく、遊技効果ランプ9のうちの一部のみを点灯させるように構成してもよい。
また、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126から日時情報を入力し、入力した日時情報を満タン報知日時としてバックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dに設けられたログ領域にログ情報を記憶させる(ステップ012IWS145)。このように、本例では、満タン報知には第1満タン報知と第2満タン報知との2種類があるのであるが、そのうち重要度が高い第2満タン報知を実行する場合のみログ情報に記録し、重要度が低い第1満タン報知を実行する場合にはログ情報は記録されない。
一方、満タン検出コマンドを受信していなければ(ステップ012IWS131のN)、すなわち打球供給皿(下皿)の満タン状態を検出していなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、セットされていれば、満タン中フラグをリセットするとともに、満タン中タイマをリセットする(ステップ012IWS146)。
第1満タン報知中フラグがセットされている場合には(ステップ012IWS129のY)、すなわち第1満タン報知の実行中である場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、第1満タン報知タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ012IWS147)。第1満タン報知タイマがタイムアウトしていれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5における満タン報知表示の表示を終了する制御を行う(ステップ012IWS148)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、第1満タン報知中フラグをリセットする(ステップ012IWS149)。
第2満タン報知中フラグがセットされている場合には(ステップ012IWS130のY)、すなわち第2満タン報知の実行中である場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、第2満タン報知タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ012IWS150)。第2満タン報知タイマがタイムアウトしていれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5における左打ち報知表示の表示を終了する制御を行う(ステップ012IWS151)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、遊技効果ランプ9の全灯を終了する制御を行う(ステップ012IWS152)とともに、スピーカ8L,8Rからの所定の報知音の出力を終了する制御を行う(ステップ012IWS153)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、第2満タン報知中フラグをリセットする(ステップ012IWS154)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、満タン中フラグをリセットするとともに、満タン中タイマをリセットする(ステップ012IWS155)。
(メンテナンスモード処理)
図8−37は、メンテナンスモード処理(ステップ012IWS211)を示すフローチャートである。メンテナンスモード処理において、第2演出制御用CPU012IW120bは、まず、メンテナンスモード中であることを示すメンテナンスモード中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS451)。メンテナンスモード中フラグがセットされていなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定確認中であることを示す設定確認中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS452)。
設定確認中フラグもセットされていなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定確認コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ012IWS453)。設定確認コマンドを受信していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5において設定確認中表示の表示を開始する制御を行う(ステップ012IWS454)。例えば、画像表示装置5において「設定確認中です」などの文字表示の表示を開始する制御を行う。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定確認中フラグをセットする(ステップ012IWS455)。
設定確認中フラグがセットされていれば(ステップ012IWS452のY)、第2演出制御用CPU012IW120bは、プッシュボタン31Bがオンとなっているか(具体的には、プッシュセンサ35Bからの検出信号を入力しているか)否かを確認する(ステップ012IWS456)。プッシュボタン31Bがオンとなっていれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5においてメンテナンスモードメニュー画面の表示を開始する制御を行う(ステップ012IWS457)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、メンテナンスモード中フラグをセットする(ステップ012IWS458)。
以上のように、ステップ012IWS452〜S458の処理が実行されることによって、本例では、遊技機への電源投入時の設定確認中にプッシュボタン31Bの押下操作が行われたことにもとづいて、メンテナンスモードに制御され、メンテナンスモードメニュー画面の表示が開始される。
プッシュボタン31Bがオンとなっていなければ(ステップ012IWS456のN)、第2演出制御用CPU012IW120bは、復旧時のコマンドを受信したか否かを確認する(ステップ012IWS459)。復旧時のコマンドを受信していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5における設定確認中表示の表示を終了する制御を行う(ステップ012IWS460)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定確認中フラグをリセットする(ステップ012IWS461)。すなわち、設定確認中に復旧時のコマンドを受信したということは、遊技者によって設定キー012IW051がオフとされ、設定確認処理が終了する場合であるので(ステップ012IWS043のN、ステップ012IWS049参照)、設定確認中表示の表示を終了する制御を行う。
メンテナンスモード中フラグがセットされていれば(ステップ012IWS451のY)、第2演出制御用CPU012IW120bは、遊技者によってメンテナンス履歴選択操作が行われたことを検出したか否かを確認する(ステップ012IWS462)。例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号にもとづいて、メンテナンス履歴選択操作が行われたことを検出したか否かを確認する。メンテナンス履歴選択操作が行われたことを検出していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、バックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dに設けられたログ領域からログ情報を全て抽出する(ステップ012IWS463)。なお、厳密には、ステップ012IWS463では、遊技店用のログ情報のみが読み出され、遊技機メーカ用のログ情報は読み出されない。そして、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5において、抽出したログ情報を履歴情報として含むメンテナンス履歴画面を表示する制御を行う(ステップ012IWS464)。
メンテナンス履歴選択操作を検出していなければ(ステップ012IWS462のN)、第2演出制御用CPU012IW120bは、遊技者によって設定変更/確認履歴選択操作が行われたことを検出したか否かを確認する(ステップ012IWS465)。例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号にもとづいて、設定変更/確認履歴選択操作が行われたことを検出したか否かを確認する。設定変更/確認履歴選択操作が行われたことを検出していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、バックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dに設けられたログ領域に記憶されるログ情報のうち設定変更および設定確認のログ情報を全て抽出する(ステップ012IWS466)。そして、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5において、抽出した設定変更および設定確認のログ情報を履歴情報として含む設定変更/確認履歴画面を表示する制御を行う(ステップ012IWS467)。
設定変更/確認履歴選択操作が行われたことも検出していなければ(ステップ012IWS465のN)、第2演出制御用CPU012IW120bは、復旧時のコマンドを受信したか否かを確認する(ステップ012IWS468)。復旧時のコマンドを受信していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5におけるメンテナンスモードメニュー画面や、メンテナンス履歴画面、設定変更/確認履歴画面を消去する制御を行う(ステップ012IWS469)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、メンテナンスモード中フラグをリセットする(ステップ012IWS470)。すなわち、設定確認中に復旧時のコマンドを受信したということは、遊技者によって設定キー012IW051がオフとされ、設定確認処理が終了する場合であるので(ステップ012IWS043のN、ステップ012IWS049参照)、メンテナンスモードを終了する制御を行う。
なお、本例では、復旧時のコマンドを受信したことにもとづいて設定キー012IW051がオフとなったと判定し、メンテナンスモードを終了する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、本例では、設定キー012IW051がオフとなると設定値コマンドも送信されるので(ステップ012IWS047参照)、設定値コマンドを受信したことにもとづいて設定キー012IW051がオフとなったと判定し、メンテナンスモードを終了するように構成してもよい。
(設定変更時刻記録処理)
図8−38は、設定変更時刻記録処理(ステップ012IWS212)を示すフローチャートである。設定変更時刻記録処理において、第2演出制御用CPU012IW120bは、まず、設定変更コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ012IWS801)。設定変更コマンドを受信していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126から日時情報を入力し、入力した日時情報を設定変更開始日時としてバックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dに設けられたログ領域にログ情報を記憶させる(ステップ012IWS802)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定変更コマンドを受信したことを示す設定変更コマンド受信フラグをセットする(ステップ012IWS803)。
設定変更コマンドを受信していなければ(ステップ012IWS801のN)、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定確認コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ012IWS804)。設定確認コマンドを受信していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126から日時情報を入力し、入力した日時情報を設定確認開始日時としてバックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dに設けられたログ領域にログ情報を記憶させる(ステップ012IWS805)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定確認コマンドを受信したことを示す設定確認コマンド受信フラグをセットする(ステップ012IWS806)。
設定確認コマンドを受信していなければ(ステップ012IWS804のN)、第2演出制御用CPU012IW120bは、初期化指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ012IWS807)。初期化指定コマンドを受信していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定変更コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS808)。設定変更コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、設定変更処理が実行されず、初期化処理のみが実行された場合であれば)、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126から日時情報を入力し、入力した日時情報をRAMクリア日時としてバックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dに設けられたログ領域にログ情報を記憶させる(ステップ012IWS809)。
一方、設定変更コマンド受信フラグがセットされていなければ(ステップ012IWS808のY)、すなわち設定変更処理および初期化処理の両方が実行され場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、RAM012IW122bの設定値格納領域に格納されている現在の設定値を読み出す(ステップ012IWS810)。なお、本例では、設定変更処理が実行された場合には、初期化指定コマンドよりも前に設定値コマンドが送信されるので(ステップ012IWS047,S052参照)、RAM012IW122bの設定値格納領域には最新の設定値が格納されている筈である。そして、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126から日時情報を入力し、読み出した設定値に対応付けて、入力した日時情報を設定変更終了日時としてバックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dに設けられたログ領域にログ情報を記憶させる(ステップ012IWS811)。なお、第2演出制御用CPU012IW120bは、セットされていた設定変更コマンド受信フラグをリセットする。
なお、本例では、ステップ012IWS810,S811の処理が実行されることによって、設定変更処理が実行された場合には初期化処理も実行されている筈であるが、設定変更に関するログ情報のみを記録し、RAMクリアに関するログ情報の記録は省略することによって、無駄にログ情報を記録することを防止している。
初期化コマンドを受信していなければ(ステップ012IWS807のN)、第2演出制御用CPU012IW120bは、復旧時のコマンドを受信したか否かを確認する(ステップ012IWS812)。復旧時のコマンドを受信していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定確認コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS813)。設定確認コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、設定確認処理が実行されず、復旧処理のみが実行された場合であれば)、そのまま処理を終了する。
一方、設定確認コマンド受信フラグがセットされていなければ(ステップ012IWS813のY)、すなわち設定確認処理および復旧処理の両方が実行され場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、RAM012IW122bの設定値格納領域に格納されている現在の設定値を読み出す(ステップ012IWS814)。そして、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126から日時情報を入力し、読み出した設定値に対応付けて、入力した日時情報を設定確認終了日時としてバックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dに設けられたログ領域にログ情報を記憶させる(ステップ012IWS815)。なお、第2演出制御用CPU012IW120bは、セットされていた設定確認コマンド受信フラグをリセットする。
なお、本例では、設定確認処理が実行されず復旧処理のみが実行された場合には、特にログ情報として記録しない場合を示しているが、ログ情報を記録するように構成してもよい。この場合、例えば、ステップ012IWS813でNのときに、リアルタイムクロック012IW126から日時情報を入力し、入力した日時情報を復旧日時としてバックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dに設けられたログ領域にログ情報を記憶させるように構成すればよい。
(現在時刻設定処理)
図8−39は、現在時刻設定処理(ステップ012IWS213)を示すフローチャートである。現在時刻設定処理において、第2演出制御用CPU012IW120bは、まず、メンテナンスモード中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS821)。メンテナンスモード中フラグがセットされていれば(すなわち、メンテナンスモード中であれば)、第2演出制御用CPU012IW120bは、現在時刻の設定中であることを示す現在時刻設定中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS822)。
現在時刻設定中フラグがセットされていなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、遊技者によって現在時刻設定選択操作が行われたことを検出したか否かを確認する(ステップ012IWS823)。例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号にもとづいて、現在時刻設定選択操作が行われたことを検出したか否かを確認する。現在時刻設定選択操作が行われたことを検出していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5において現在時刻設定画面の表示を開始する制御を行う(ステップ012IWS824)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、現在時刻設定中フラグをセットする(ステップ012IWS825)。
現在時刻設定中フラグがセットされていれば(ステップ012IWS822のY)、第2演出制御用CPU012IW120bは、現在時刻設定のログ情報を記録するまでの待機中であることを示す待機中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS826)。待機中フラグがセットされていなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、時信号を第1演出制御用CPU012IW120aから受信したか否かを確認する(ステップ012IWS827)。
本例では、既に説明したように、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号は、まず第1演出制御用CPU012IW120aに入力されるので、遊技者によってスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが操作されて現在時刻の設定情報が入力されると、入力された現在時刻の設定情報を特定可能な信号が第1演出制御用CPU012IW120aから第2演出制御用CPU012IW120bに順次送信される。この場合、本例では、設定入力された時を示す時信号、分を示す分信号、秒を示す秒信号、年を示す年信号、月を示す月信号、日を示す日信号、および曜日を示す曜日信号の順に送信される。また、本例では、既に説明したように、第1演出制御用CPU012IW120aでは10msごとにタイマ割り込みが発生し、10ms毎にこれらの信号が送信される。
時信号を受信していれば(ステップ012IWS827のY)、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126の時情報を、受信した時信号で示される時に設定する(ステップ012IWS828)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、現在時刻設定のログ情報を記録するまでの待機期間を計測するための待機中タイマに500msに相当する値をセットする(ステップ012IWS829)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、待機中フラグをセットする(ステップ012IWS830)。
待機中フラグがセットされていれば(ステップ012IWS826のY)、第2演出制御用CPU012IW120bは、待機中タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ012IWS831)。待機中タイマがタイムアウトしていなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、分信号、秒信号、年信号、月信号、日信号、または曜日信号のいずれかを第1演出制御用CPU012IW120aから受信したか否かを確認する(ステップ012IWS832)。
いずれかの信号を受信していれば(ステップ012IWS832のY)、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126の情報を、受信した信号で示される情報に設定する(ステップ012IWS833)。例えば、分信号を受信した場合には、リアルタイムクロック012IW126の分情報を、受信した分信号で示される分に設定する。また、例えば、秒信号を受信した場合には、リアルタイムクロック012IW126の秒情報を、受信した秒信号で示される秒に設定する。また、例えば、年信号を受信した場合には、リアルタイムクロック012IW126の年情報を、受信した年信号で示される年に設定する。また、例えば、月信号を受信した場合には、リアルタイムクロック012IW126の月情報を、受信した月信号で示される月に設定する。また、例えば、日信号を受信した場合には、リアルタイムクロック012IW126の日情報を、受信した日信号で示される日に設定する。また、例えば、曜日信号を受信した場合には、リアルタイムクロック012IW126の曜日情報を、受信した曜日信号で示される曜日に設定する。
待機中タイマがタイムアウトしていれば(ステップ012IWS831のY)、すなわち最初に時信号を受信してから500msが経過していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126から時、分、秒、年、月、日、および曜日の日時情報を読み出す(ステップ012IWS834)。そして、第2演出制御用CPU012IW120bは、読み出したこれらの日時情報を時刻設定日時としてバックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dに設けられたログ領域にログ情報を記憶させる(ステップ012IWS835)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、現在時刻設定中フラグおよび待機中フラグをリセットする(ステップ012IWS836)。
図8−40は、現在時刻の設定タイミングを説明するための説明図である。遊技者がスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bを操作して現在時刻の設定操作を行うと、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号は、まず第1演出制御用CPU012IW120aに入力される。そして、図8−40に示すように、遊技者による設定操作に応じて、時信号、分信号、秒信号、年信号、月信号、日信号、および曜日信号が10ms毎に第1演出制御用CPU012IW120aから第2演出制御用CPU012IW120bに順次送信される。
第2演出制御用CPU012IW120bは、これらの信号を受信すると、図8−40に示すように、受信した信号にもとづいてリアルタイムクロック012IW126の情報を直ちに設定する。図8−40に示すように、時信号を受信すると、受信した時信号にもとづいて直ちにリアルタイムクロック012IW126の時情報を設定する。また、その10ms後に分信号を受信すると、受信した分信号にもとづいて直ちにリアルタイムクロック012IW126の分情報を設定する。また、その10ms後に秒信号を受信すると、受信した秒信号にもとづいて直ちにリアルタイムクロック012IW126の秒情報を設定する。また、その10ms後に年信号を受信すると、受信した年信号にもとづいて直ちにリアルタイムクロック012IW126の年情報を設定する。また、その10ms後に月信号を受信すると、受信した月信号にもとづいて直ちにリアルタイムクロック012IW126の月情報を設定する。また、その10ms後に日信号を受信すると、受信した日信号にもとづいて直ちにリアルタイムクロック012IW126の日情報を設定する。さらに、その10ms後に曜日信号を受信すると、受信した曜日信号にもとづいて直ちにリアルタイムクロック012IW126の曜日情報を設定する。
一方で、時刻設定日時のログ情報については直ちに記録せず、最初の時信号を受信したときに待機中タイマをセットし、待機中タイマがタイムアウトして、図8−40に示すように、時信号を受信してから500ms経過するまで待ってからリアルタイムクロック012IW126からの日時情報を読み出し、時刻設定日時としてログ情報に記録される。
なお、時信号を受信してから500msが経過する前にさらに遊技者によって現在時刻設定の操作が行われた場合には、500msが経過する前にさらに別の時信号や分信号、秒信号、年信号、月信号、日信号、曜日信号を受信してリアルタイムクロック012IW126の情報が設定される場合もあるが、本例では、これらの信号の受信ごとにリアルタイムクロック012IW126の情報が随時設定されるので、最後に受信した信号にもとづいて設定されたリアルタイムクロック012IW126の日時情報にもとづいて時刻設定日時のログ情報が記録される。
個別に送信される時信号や分信号、秒信号、年信号、月信号、日信号、曜日信号を受信するごとにログ情報として記録すると、現在時刻設定のログ情報が必要以上に冗長となってしまうが、本例では、図8−40に示すように、時刻設定に関わる全ての信号を受信するまで待ってから時刻設定日時のログ情報を記録するように構成しているので、そのように冗長となることを防止している。
なお、本例では、第2演出制御用CPU012IW120bとは別に、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号が一次的に入力される第1演出制御用CPU012IW120aが設けられている場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号が入力される入力回路が設けられ、その入力回路から時信号や分信号、秒信号、年信号、月信号、日信号、曜日信号が順次第2演出制御用CPU012IW120bに送信されるように構成されていてもよい。そのように何らかの形式で操作に応じた信号が第2演出制御用CPU012IW120bに順次送信されるように構成されたものであればよい。
また、本例では、第2演出制御基板012IW12b側にリアルタイムクロック012IW126を搭載する場合を示しているが、第1演出制御基板012IW12a側にリアルタイムクロックを搭載するように構成し、遊技者の操作に応じて第1演出制御用CPU012IW120a側でリアルタイムクロックの日時情報を随時更新するように構成してもよい。そして、第1演出制御用CPU012IW120aは、更新したリアルタイムクロックの日時情報を第2演出制御用CPU012IW120bに送信し、第2演出制御用CPU012IW120bは、受信した日時情報を基準にカウンタなどを更新して日時の管理を行うように構成してもよい。
(電断日時記録処理)
図8−41は、電断日時記録処理(ステップ012IWS214)を示すフローチャートである。電断日時記録処理において、第2演出制御用CPU012IW120bは、まず、リアルタイムクロック012IW126からの日時情報の一時記憶を許可することを示す一時記憶可フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS841)。一時記憶可フラグがセットされていれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126からの日時情報を一時記憶する時間を計測するための一時記憶タイマがタイムアウトしているか否かを確認する(ステップ012IWS842)。一時記憶タイマがタイムアウトしていれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126から日時情報を読み出し、読み出した日時情報をRAM012IW122bに設けられた一時領域に格納する(ステップ012IWS843)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、一時記憶タイマに100msに相当する値をセットする(ステップ012IWS844)。
なお、RAM012IW122bの一時領域には100ms毎に日時情報が記憶されていくのであるが、一時領域に前回の日時情報が記憶されている場合には、100ms毎に随時新たな日時情報が上書きで一時領域に記憶されるものとする。
一時記憶可フラグがセットされていなければ(ステップ012IWS841のN)、第2演出制御用CPU012IW120bは、初期化指定コマンドまたは復旧時のコマンドを受信したか否かを確認する(ステップ012IWS845)。初期化指定コマンドまたは復旧時のコマンドを受信していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、バックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dに設けられたログ領域に前回の電源投入日時のログ情報が記憶されているか否かを確認する(ステップ012IWS846)。前回の電源投入日時のログ情報が記憶されていなければ(ステップ012IWS846のN)、ステップ012IWS849に移行する。前回の電源投入日時のログ情報が記憶されていれば(ステップ012IWS846のY)、第2演出制御用CPU012IW120bは、RAM012IW122bの一時領域に格納されている日時情報を読み出し、読み出した日時情報を電断日時としてバックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dに設けられたログ領域にログ情報を記憶させる(ステップ012IWS847)。そして、ステップ012IWS849に移行する。
初期化指定コマンドおよび復旧時のコマンドのいずも受信していなければ(ステップ012IWS845のN)、第2演出制御用CPU012IW120bは、その他のコマンド(ただし、設定確認コマンドや設定変更コマンドなどの電源投入時に送信されるコマンドを除く)を受信したか否かを確認する(ステップ012IWS848)。その他のコマンドを受信いしてれば、例えば、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンドなどを受信していれば、ステップ012IWS849に移行する。
ステップ012IWS849では、第2演出制御用CPU012IW120bは、一時記憶可フラグをセットする(ステップ012IWS849)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、一時記憶タイマに100msに相当する値をセットする(ステップ012IWS844)。
なお、一時記憶可フラグは、ステップ012IWS849でセットされると、遊技機への電源供給が停止するか、または第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどが発生するまで維持される。そして、遊技機への電源投入やシステムリセットなどの発生により図8−18に示す演出制御メイン処理が開始されたときに、ステップ012IWS201の初期化処理によってリセットされるものとする。
図8−42は、電断日時のログ情報の記録タイミングを説明するための説明図である。図8−42に示すように、第2演出制御用CPU012IW120bは、第2演出制御用CPU012IW120bの起動中である場合には、電断日時記録処理のステップ012IWS841でYと判定され、ステップ012IWS842〜S844の処理が実行されることによって、100ms毎にRAM012IW122bの一時領域に日時情報が一時記憶される。
次いで、遊技機への電源供給が停止または第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどが発生し、初期化処理(ステップ012IWS201参照)が実行され一時記憶可フラグがリセットされると、第2演出制御用CPU012IW120bが起動中の状態に戻っても、電断日時記録処理のステップ012IWS841でNと判定され、100ms毎の日時情報の一時記憶は実行されず、RAM012IW122bの一時領域には最後に記憶された日時情報が維持される。
遊技機への電源供給が停止し、その後、遊技機への電源供給が開始された場合であれば、少なくとも初期化指定コマンドまたは復旧時のコマンドを受信する筈である。そこで、本例では、図8−42(1)に示すように、初期化指定コマンドまたは復旧時のコマンドを受信したことを条件として、一時領域に維持されている日時情報を読み出し、読み出した日時情報を電断日時としてバックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dに設けられたログ領域にログ情報を記憶させる(ステップ012IWS845のY、ステップ012IWS847参照)。そして、その後、一時記憶可フラグがセットされ、100ms毎の日時情報の一時記憶が再開される(ステップ012IWS849,S850参照)。ただし、本例では、電源投入日時のログ情報も記録するように構成されているのであるが(ステップ012IWS203参照)、電断発生よりも前の電源投入日時のログ情報が記録されていない場合には何らかの異常が発生している可能性がありうるので、この場合には電断日時のログ情報を記録しないように構成している(ステップ012IWS846のN参照)。
一方、第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどが発生した場合であれば、遊技機自体の電源供給が停止した訳ではなく、遊技制御用マイクロコンピュータ100から初期化指定コマンドや復旧時のコマンドなど電源投入時のコマンドは送信されない。そこで、本例では、図8−42(2)に示すように、初期化指定コマンドや復旧時のコマンドを受信しなかった場合には、遊技機自体の電断が発生した訳ではないと判断して、一時領域に維持されている日時情報を電断日時としてログ情報を記録しないように制御している。この場合、図8−42(2)に示すように、その他のコマンド(ただし、設定確認コマンドや設定変更コマンドなどの電源投入時に送信されるコマンドを除く)を受信したことにもとづいて、例えば、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンドなどを受信したことにもとづいて、一時記憶可フラグがセットされ、100ms毎の日時情報の一時記憶が再開される(ステップ012IWS849,S850参照)。
第2演出制御用CPU012IW120b側の停止を検出したことのみにもとづいて電断日時のログ情報を記録するように構成してしまうと、第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどが発生した場合(第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどにより一時的に第2演出制御用CPU012IW120bの電源供給が停止したのと同様の状態となった場合)にも電断日時のログ情報が記録されてしまい、遊技機自体の電断が発生した訳ではないのに電断日時のログ情報が記録さてしまう可能性がある。そこで、本例では、図8−42に示すように、第2演出制御用CPU012IW120bの停止時の日時は仮の電断日時として一時記憶しておいて、初期化指定コマンドや復旧時のコマンドなど電源投入時のコマンドを受信したことを条件として正式に電断日時のログ情報を記録するように構成し、そのような事態が生じないようにしている。
なお、本例では、初期化指定コマンドまたは復旧時のコマンドを受信したことを条件として、遊技機自体の電断が発生したものと判断して電断日時をログ情報に記録する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定確認コマンドや設定変更コマンドなど他の電源投入時に送信されるコマンドを受信したことにもとづいて、電断日時をログ情報に記録するように構成してもよい。また、演出制御メイン処理のステップ099IWS001の処理において、電源監視回路099IW127から電源断信号が入力されていることにもとづいて遊技機自体の電断が発生したものと判断するようにしてもよい。
次に、メンテナンスモード中の表示画面の具体例について説明する。図8−45〜図8−48は、メンテナンスモード中の表示画面の具体例を説明するための説明図である。なお、図8−45〜図8−48において、(A)(B)(C)・・・の順に表示画面が遷移する。
まず、図8−45および図8−46を用いて、メンテナンスモード中にメンテナンス履歴の選択操作が行われた場合の表示画面の具体例について説明する。遊技機への電源供給が開始されたときに、設定確認コマンドを受信すると、図8−45(A)に示すように、画像表示装置5において「設定確認中です」などの文字表示が表示され、設定確認中表示が開始される(ステップ012IWS453〜S455参照)。また、図8−45(A)に示すように、設定確認中表示の表示中である場合には、画像表示装置5において「プッシュボタン押下でメンテナンスモードに移行します」などの文字表示が表示され、メンテナンスモードに移行するための操作を促す表示が表示される。
次いで、遊技者がプッシュボタン31Bを押下すると、図8−45(B)に示すように、画像表示装置5においてメンテナンスモードメニュー画面が表示され、メンテナンスモードに移行する(ステップ012IWS456〜S458参照)。図8−45(B)に示すように、メンテナンスモードメニュー画面には、「メンテナンス履歴」、「設定変更/確認履歴」、および「現在時刻設定」の選択肢が表示されているとともに、現在時刻が表示されている。
「メンテナンス履歴」の選択肢012IW106を選択すると、図8−45(C)に示すように、画像表示装置5においてメンテナンス履歴画面の表示に切り替わる。図8−45(C)に示すように、メンテナンス履歴画面では、日時とログ内容とが対応付けて表示され、最新のログ情報が上位となるように順に表示される。図8−45(C)に示す例では、第1大入賞口や第2大入賞口などの入賞口への不正入賞を検出したことを示す不正入賞エラー、第1カウントスイッチ012IW023aや第2カウントスイッチ012IW023bなど各種スイッチの異常を検出したことを示すスイッチ異常エラー、賞球異常を検出したことを示す賞球エラー、異常磁気を検出したことを示す磁石エラーのログ情報が表示されている。また、図8−45(C)に示す例では、確変不成立を検出した旨のログ情報も表示されている(ステップ012IWS958〜S960参照)。
また、メンテナンス履歴画面が複数ページある場合には、次のページの選択操作を行うと、図8−45(D)に示すように、メンテナンス履歴画面の2ページ目に移行する。図8−45(D)に示す例では、設定変更の開始や設定変更の終了のログ情報や(ステップ012IWS802,S811参照)、電断日時や電源投入日時のログ情報が表示されている(ステップ012IWS203,S847参照)。また、図8−45(D)に示す例では、左打ち報知や満タン報知のログ情報も表示されている(ステップ012IWS117,S145参照)。
また、さらに次のページがある場合には、次のページの選択操作を行うと、図8−46(E)に示すように、メンテナンス履歴画面の3ページ目に移行し、さらに次のページの選択操作を行うと、図8−46(F)に示すように、メンテナンス履歴画面の4ページ目に移行する。図8−46(E)に示す例では、設定確認の開始や設定確認の終了のログ情報が表示され(ステップ012IWS805,S815参照)、設定確認中のメンテナンスモード中に現在時刻設定が行われた旨のログ情報も表示されている(ステップ012IWS835参照)。
本例では、現在時刻設定が行われると、設定後の日時情報を読み出してログ情報が記録されるので、現在時刻設定の前後で日時の不整合が生じる場合もありうる。例えば、図8−46(E)に示す例では、設定確認が開始されたのが2018/03/21(水)の09:36:28であるのに対して、現在時刻を設定したのが2018/03/21(水)の09:36:16とされており、設定確認の開始よりも時刻が早くなっている。このように、本例では、現在時刻設定の前後で日時が整合しなくなる場合であっても、ログ情報が発生した順にログ領域にログ情報が記録され、図8−46(E)に示すように、ログ情報が発生した順にログ情報が表示される。
また、図8−46(F)に示す例では、遊技機への電源投入時に何らかのRAM異常が発生したことを示すRWM異常エラー(ステップ012IWS017〜S020参照)のログ情報が表示されている。そして、RWM異常エラーが発生したことから、遊技店員が一旦遊技機の電力供給を停止した後にクリアスイッチをオンしながら電源を再投入して、図8−46(E)に示すように、初期化処理が実行されたことを示すログ情報も表示されている(ステップIWS809参照)。
次に、図8−47を用いて、メンテナンスモード中に設定変更/確認履歴の選択操作が行われた場合の表示画面の具体例について説明する。図8−47(A)に示す設定確認中表示の表示中に、遊技者がプッシュボタン31Bを押下して図8−47(B)に示すメンテナンスモードメニュー画面が表示され、メンテナンスモードメニュー画面の表示中に「設定変更/確認履歴」の選択肢012IW107が選択操作されたものとする。
「設定変更/確認履歴」の選択肢012IW107を選択すると、図8−47(C)に示すように、画像表示装置5において設定変更/確認履歴画面の表示に切り替わる。図8−47(C)に示すように、設定変更/確認履歴画面では、日時と、設定変更であるか設定確認であるかと、変更後の設定値または確認した設定値とが対応付けて表示され、最新のログ情報が上位となるように順に表示される。
次に、図8−48を用いて、メンテナンスモード中に現在時刻設の選択操作が行われた場合の表示画面の具体例について説明する。図8−48(A)に示す設定確認中表示の表示中に、遊技者がプッシュボタン31Bを押下して図8−48(B)に示すメンテナンスモードメニュー画面が表示され、メンテナンスモードメニュー画面の表示中に「現在時刻設定」の選択肢012IW108が選択操作されたものとする。
「現在時刻設定」の選択肢012IW108を選択すると、図8−48(C)に示すように、画像表示装置5において現在時刻設定画面の表示に切り替わる。図8−48(C)および図8−48(D)に示すように、スティックコントローラ31Aの左右の傾倒操作により年、月、日、曜日、時、分、または秒の項目が選択され、スティックコントローラ31Aの前後の傾倒操作により項目毎の数字が選択される。例えば、図8−48(C)に示す状態において、時を16から15に変更したい場合には、スティックコントローラ31Aを右方向に4回傾倒操作して時の項目に移動し、スティックコントローラ31Aを前方向(遊技者に対して手前方向)に1回傾倒操作して「16」から「15」に変更すればよい。そして、図8−48(D)に示すように、遊技者がプッシュボタン31Bを押下すると、現在表示中の日時に現在の日時が設定される。
なお、本特徴部099IWでは、役物演出や導光板演出が、大当り中示唆演出を認識しづらくなる態様により実行されるが、例えば、エラーが発生したときに画像表示装置9において表示されるエラー表示も、大当り中示唆演出を認識しづらくなる態様により実行される。すなわち、エラー表示は、大当り中示唆演出(または遊技前示唆演出や遊技中示唆演出)よりも優先して表示される。このような構成により、エラーの発生を適切に報知することができる。また、大当り中示唆演出と同時に実行され得る所定の演出(例えば、ファンファーレ演出のうち特定の演出態様のもの)が設けられ、当該所定の演出が大当り中示唆演出を認識しづらくする態様である場合には、大当り中示唆演出を優先するようにしてもよい。具体的には、当該所定の演出により画像表示装置5に表示される画像が、大当り中示唆演出により表示される画像を認識しづらくする態様である場合には、大当り中示唆演出により表示される画像を優先的に表示するようにしてもよい。このような構成により、大当り中示唆演出を認識しやすくすることができる。
また、本特徴部099IWでは、画像表示装置5の表示領域にて飾り図柄を可変表示させているが、表面に飾り図柄を配したドラム状の可動体を駆動させることにより飾り図柄を可変表示させてもよい(つまり、所謂ドラム型の遊技機にも適用してもよい)。あるいは、表面に飾り図柄を配したベルト状の可動体を駆動させることにより飾り図柄を可変表示させてもよい(つまり、所謂ベルトリール型の遊技機にも適用してもよい)。このような、ドラム型またはベルトリール型の遊技機では、設定変更を行った後の初回変動開始時に、ドラム状またはベルト状の可動体が通常時とは異なる特徴的な動作を行う(または特徴的な動作が発生してしまう)場合がある。そこで、設定変更を行った後の初回変動においては、変動開始時に可動体を視認しづらくする導光板演出を実行する(または実行する割合を高くする)ようにしてもよい。このような構成により、設定変更を行ったことを遊技者に気付かれにくくすることができる。
また、本特徴部099IWでは、役物演出や導光板演出が、大当り中示唆演出の視認性を低下させることができるように構成されているが、このような構成に代えて、または加えて、例えば、役物演出や導光板演出が実行されることにより、初期出目演出や遊技前示唆演出、遊技中示唆演出の視認性を低下させることができるようにしてもよい。また、この場合にも、遊技者にとって望ましくない示唆がなされる場合に、高い割合で視認性を低下させるようにしてもよい。例えば、偶数初期出目が表示される場合や、第1演出態様の遊技前示唆演出が実行される場合、第1演出態様の遊技中示唆演出が実行される場合に、これらの視認性を低下させるように、可動部材が動作する役物演出や、導光板により文字や絵を表示する導光板演出を実行する割合を高くするようにしてもよい。また、役物演出や導光板演出に限らず、所定音を出力する制御や、可動部材やスティックコントローラ31Aを振動させる制御、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させる制御を含む演出を行うことにより、遊技者の注意を他に向けて、初期出目演出や遊技前示唆演出、遊技中示唆演出の視認性を低下させる(または気づきにくくする)ようにしてもよい。
また、本特徴部099IWの設定示唆演出に加えて、計測結果(電源投入時にセットした計測タイマやリアルタイムクロック012IW126を用いた計測結果)にもとづいて実行される一斉演出を、特定の態様により実行することにより、設定を示唆するようにしてもよい。
また、保留記憶が0になることなく連続して変動表示が実行された回数や、上限保留記憶数を超える始動入賞が発生した回数に応じて、設定を示唆する設定示唆演出(例えば、所定画像の表示制御や所定音の出力制御、所定ランプの発光制御等を行う)が実行されるようにしてもよい。
また、所定の操作有効期間において、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作が検出されたことにもとづいて、設定を示唆する設定示唆演出(例えば、所定画像の表示制御や所定音の出力制御、所定ランプの発光制御等を行う)が実行されるようにしてもよい。
以上、特徴部099IWを図面により説明してきたが、具体的な構成は本例で示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
(変形例1)
例えば、前記特徴部099IWでは、セキュリティカバー012IW500Aを外枠012IW001aに固定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、セキュリティカバーは遊技機用枠012IW003側に設けてもよい。具体的には、変形例1として図8−49(A)及び図8−49(B)に示すように、短片012IW500Baと長片012IW500Bbとから成るセキュリティカバー012IW500Bを、例えば、基板ケース012IW201に対して、長片012IW500Bbの右端部が設定キー012IW051を含む基板ケース012IW201の右側部を被覆する被覆位置と該被覆位置よりも右側の被覆解除位置との間で左右方向にスライド移動可能に設ける。
一方、遊技機用枠012IW003を開放した際には、基板ケース012IW201に対してセキュリティカバー012IW500Bを右側方にスライド移動させることによって、長片012IW500Bbの左部に形成された貫通口012IW500Bcを介して設定キー012IW051を操作可能とすればよい。つまり、本変形例1においては、遊技機用枠012IW003が閉鎖されているときは、セキュリティカバー012IW500B(長片012IW500Bb)が設定キー012IW051を被覆した状態で基板ケース012IW201に対する左右方向へのスライド移動が規制されることによってパチンコ遊技機1が規制状態に維持される。一方で、遊技機用枠012IW003が開放されているときには、基板ケース012IW201に対してセキュリティカバー012IW500Bを右方向にスライド移動させて設定キー012IW051を被覆した状態を解除することによって、パチンコ遊技機1が規制状態から解除可能(許容状態に変化させることが可能)な状態とすることができる。
より詳しくは、図8−49(A)及び図8−49(B)に示すように、遊技機用枠012IW003の閉鎖時は、セキュリティカバー012IW500Bの基板ケース012IW201からの突出寸法が長さL1である一方で、遊技機用枠012IW003を開放した際には、基板ケース012IW201に対してセキュリティカバー012IW500Bをスライド移動させることによってセキュリティカバー012IW500Bの基板ケース012IW201からの突出寸法が長さL2に伸長される(L2>L1)。
つまり、図8−50(A)に示すように、遊技機用枠012IW003を所定の回動軸を中心に回動して開放した際には、セキュリティカバー012IW500Bを基板ケース012IW201からの突出寸法が長さL2となるまで基板ケース012IW201に対してスライド移動させる(パチンコ遊技機1を許容状態とする)ことで、遊技場の店員等が設定キー012IW051を操作することによってパチンコ遊技機1の設定値を変更可能となっている。一方で、該パチンコ遊技機1が許容状態である場合は、図8−50(B)に示すように、セキュリティカバー012IW500Bを基板ケース012IW201からの突出寸法が長さL1となるまで基板ケース012IW201に対してスライド移動させなければ(パチンコ遊技機1を規制状態に変化させなければ)セキュリティカバー012IW500Bが外枠012IW001aの前端部に当接してしまい、遊技機用枠012IW003を閉鎖することが不可能となっている。
このため、本変形例1では、パチンコ遊技機1が許容状態のまま遊技機用枠012IW003が閉鎖されてしまうことを防止することが可能となっているので、セキュリティカバー012IW500Bによる設定キー012IW051の被覆し忘れ、つまり、操作部に対する操作を規制しないまま遊技機用枠012IW003を閉鎖してしまうことを防ぐことができ、セキュリティ性を向上できるようになっている。
尚、遊技機用枠012IW003を閉鎖している状態では、短片012IW500Baの前端部が外枠012IW001aと遊技機用枠012IW003との間に配置されることで被覆位置から左右方向への移動が規制されるようになっているが、セキュリティカバー012IW500Bにより設定キー012IW051を被覆している状態が維持される範囲でセキュリティカバー012IW500Bが左右方向に移動されるようになっていてもよい。
(変形例2)
更に、セキュリティカバーを遊技機用枠012IW003側に設ける形態としては、変形例2として図8−51(A)及び図8−51(B)に示すように、セキュリティカバー012IW500Cの左端部を遊技機用枠012IW003の背面側に設けられた上下方向を向く枢軸012IW500Cdを中心として、設定キー012IW051を含む基板ケース012IW201の右側部を被覆する被覆位置と該被覆位置から回動した被覆解除位置との間で回動可能に枢支されていてもよい。このような場合は、遊技機用枠012IW003の閉鎖時には、短片012IW500Caの前端部が外枠012IW001aの右側辺に設けられた係止部012IW500Ccに係止され、長片012IW500Cbが設定キー012IW051を背面側から被覆している状態から背面側への回動が規制されるようにすればよい。
そして、遊技機用枠012IW003を開放した際には、基板ケース012IW201に対してセキュリティカバー012IW500Cを枢軸012IW500Cd周り(平面視で反時計回り)に回動させることによって設定キー012IW051を被覆した状態を解除して操作可能とすればよい。つまり、本変形例2においては、遊技機用枠012IW003が閉鎖されているときは、セキュリティカバー012IW500C(長片012IW500Cb)が設定キー012IW051を被覆した状態で回動が規制されることによってパチンコ遊技機1が規制状態に維持される。一方で、遊技機用枠012IW003が開放されているときには、基板ケース012IW201に対してセキュリティカバー012IW500Cを枢軸012IW500Cd周り(平面視で反時計回り)に回動させて設定キー012IW051を被覆した状態を解除することによって、パチンコ遊技機1が規制状態から解除可能(許容状態に変化させることが可能)な状態とすることができる。
より詳しくは、図8−52(A)に示すように、本変形例2におけるセキュリティカバー012IW500Cは、枢軸012IW500Cd周りに回動する(パチンコ遊技機1を許容状態とする)ことで、遊技場の店員等が設定キー012IW051を操作することによってパチンコ遊技機1の設定値を変更可能となっている。一方で、該パチンコ遊技機1が許容状態である場合は、図8−52(B)に示すように、セキュリティカバー012IW500Cを平面視で時計回り方向に回動して該セキュリティカバー012IW500Cによって設定キー012IW051を被覆しなければ(パチンコ遊技機1を規制状態に変化させなければ)、セキュリティカバー012IW500Cが外枠012IW001aの前端部に当接してしまい、遊技機用枠012IW003を閉鎖することが不可能となっている。
このため、本変形例2では、パチンコ遊技機1が許容状態のまま遊技機用枠012IW003が閉鎖されてしまうことを防止することが可能となっているので、セキュリティカバー012IW500Cによる設定キー012IW051の被覆し忘れ、つまり、操作部に対する操作を規制しないまま遊技機用枠012IW003を閉鎖してしまうことを防ぐことができ、セキュリティ性を向上できるようになっている。
(変形例3)
また、前記特徴部099IWでは、遊技機用枠012IW003を開放することによってパチンコ遊技機1の設定値を変更可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ガラス扉枠012IW003aを開放することによってパチンコ遊技機1の設定値を変更可能としてもよい。尚、このようにガラス扉枠012IW003aを開放することによってパチンコ遊技機1の設定値を変更可能とする場合は、変形例3として図8−53(A)〜図8−53(C)に示すように、遊技機用枠012IW003下部に貫通口012IW003bを形成し、該貫通口012IW003bを介して設定キー012IW051を操作可能とすればよい。尚、この場合は、主基板11におけるIC等の実装面がパチンコ遊技機1の背面側に向けて配置され、設定キー012IW051は主基板11における前記実装面とは反対側の面に配置される。
このように貫通口012IW003bを介して設定キー012IW051を操作可能とする場合には、貫通口012IW003bを開閉可能な扉体012IW003cを設け、該扉体012IW003cが閉鎖されている状態ではて設定キー012IW051の操作規制されるようにすればよい。尚、図8−53(B)及び図8−53(C)に示すように、扉体012IW003cを遊技機用枠012IW003の正面側に設ける場合は、ガラス扉枠012IW003aを閉鎖することによって扉体012IW003cがガラス扉枠012IW003aと遊技機用枠012IW003との間で開閉可能に挟持されることとなるので、ガラス扉枠012IW003aの閉鎖時に設定キー012IW051が不正に操作されてしまうことを強力に防ぐことができ、セキュリティ性を向上することができる。
(変形例4)
また、ログ情報として記録可能な情報は、本特徴部099IWで示したものにかぎらず、様々なログ情報を記録可能である。図8−54は、変形例4におけるメンテナンス履歴画面の具体例を示す説明図である。変形例4では、ログ情報として設定示唆不成功や「ポイント付与不成功」を示す情報を記録し、メンテナンス履歴画面に表示可能に構成する場合が示されている。「設定示唆不成功」のログ情報012IW109aとは、現在の設定値を示唆する設定値示唆演出の実行条件が成立したにもかかわらず、遊技者が操作を行わなかったり操作手段の故障などの理由により、設定値示唆演出が実行されなかったり、示唆精度が低い設定値示唆演出が実行されたりしたことを示すログ情報である。また、「ポイント付与不成功」のログ情報012IW109bとは、画像表示装置5の表示画面のカスタマイズや画像コンテンツ取得に必要なポイントの付与条件が成立したにもかかわらず、遊技者が操作を行わなかったり操作手段の故障などの理由により、ポイントが付与されなかったことを示すログ情報である。このように、何らかの形式で演出に関する利益またはコンテンツに関する利益を付与可能とし、それらのログ情報を記録するように構成したものであってもよい。
(変形例5)
また、ログ情報として記録可能な情報は、本特徴部099IWで示したものにかぎらず、様々なログ情報を記録可能である。図8−55は、変形例5におけるメンテナンス履歴画面の具体例を示す説明図である。変形例5では、第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどが発生したこと示すログ情報099IW109を、メンテナンス履歴画面に表示可能に構成する場合が示されている。本特徴部099IWの構成では、第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどが発生したこと示すログ情報は、第2ログ領域のみに記憶されるため、メンテナンス履歴画面に履歴情報として表示されないが、例えば、このログ情報を第1ログ領域と第2ログ領域との双方に記憶する構成とすることや、第1ログ領域に記録されたログ情報に加えて、第2ログ領域に記録されたログ情報の一部(例えば、システムリセット日時を含むログ情報など)が、メンテナンスモードにおいてメンテナンス履歴画面に履歴情報として表示される構成とすることにより実現できる。
また、例えば、第1始動入賞口および第2始動入賞口に遊技球を交互に振り分ける振分装置を備えた遊技機において、いずれか一方の始動入賞口に連続して所定個数(例えば、5個)の入賞を検出したことにもとづいて、始動口ユニット異常エラーとして検出しログ情報に記録するとともに、メンテナンス履歴画面において表示するように構成してもよい。また、例えば、遊技機における異常な振動を検出したことを示す振動エラーや、異常な電波を検出したことを示す電波エラーをログ情報として記録し、メンテナンス履歴画面において表示するように構成してもよく、様々なログ情報の態様が考えられる。
以上に説明したように、本特徴部099IWによれば、電源手段(例えば、電源基板)と、電源手段から電源供給を受けて制御を行う第1制御手段(例えば、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、電源手段から電源供給を受けて第1制御手段からの指示情報にもとづいて制御を行う第2制御手段(例えば、第2演出制御基板012IW12bに搭載された第2演出制御用CPU012IW120b)と、第2制御手段に供給される電源を監視して第2制御手段に通知する監視手段(例えば、第2演出制御基板012IW12bに供給される電源を監視し、電源電圧が所定値(例えば、+8V)未満であるときに、第2演出制御用CPU012IW120bに対して、電源断信号を出力する電源監視回路099IW127)とを備え、第2制御手段は、制御開始時に、監視手段からの通知に応じて異なる起動時処理を実行する(例えば、制御開始時に電源監視回路099IW127から電源断信号が入力されている場合には、電源断信号の入力が停止するまで制御の開始を待機する。第2演出制御用CPU012IW120bが、ステップ099IWS001、099IWS002の処理を実行する部分。一方、制御開始時に電源監視回路099IW127から電源断信号が入力されていない場合には、制御の開始を待機することなく、取得した日時情報を第2演出制御基板012IW12bのシステムリセット日時として含むログ情報をログ領域に記憶する。第2演出制御用CPU012IW120bが、ステップ099IWS001、099IWS003の処理を実行する部分)。そのような構成により、状況に応じて最適な処理を実行することができる。
また、本特徴部099IWによれば、電源手段(例えば、電源基板)と、電源手段から電源供給を受けて第1制御を行う第1制御手段(例えば、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、電源手段から電源供給を受けて第2制御を行う第2制御手段(例えば、第2演出制御基板012IW12bに搭載された第2演出制御用CPU012IW120b)と、第2制御手段に供給される電源を監視して第2制御手段に通知する監視手段(例えば、第2演出制御基板012IW12bに供給される電源を監視し、電源電圧が所定値(例えば、+8V)未満であるときに、第2演出制御用CPU012IW120bに対して、電源断信号を出力する電源監視回路099IW127)とを備え、第1制御手段は、電源が供給され第1制御を開始したことを特定可能な指示情報(例えば、設定変更コマンドや、設定確認コマンド、初期化指定コマンドなど電源投入時のコマンド)を第2制御手段に通知し、第2制御手段は、制御開始時に、供給される電源の電源電圧が所定値未満から該所定値以上まで変化したことが監視手段から通知されたときは、少なくとも第1制御手段および第2制御手段が再起動したと特定し、第1制御手段からの指示情報にもとづいて第2制御を開始し(例えば、制御開始時に電源監視回路099IW127から電源断信号が入力されている場合には、電源断信号の入力が停止するまで制御の開始を待機した後に、設定変更コマンドや、設定確認コマンド、初期化指定コマンドなど電源投入時のコマンドにもとづいて処理を実行する。第2演出制御用CPU012IW120bが、ステップ099IWS001、099IWS002、099IWS204、012IWS802、012IWS805、012IWS809などの処理を実行する部分)、制御開始時に、供給される電源の電源電圧が所定値以上であることが監視手段から通知されたときは、第2制御手段のみが再起動したと特定し、第2制御を開始する(例えば、制御開始時に電源監視回路099IW127から電源断信号が入力されていない場合には、制御の開始を待機することなく、取得した日時情報を第2演出制御基板012IW12bのシステムリセット日時として含むログ情報をログ領域に記憶する。第2演出制御用CPU012IW120bが、ステップ099IWS001、099IWS003の処理を実行する部分)。そのような構成により、状況に応じて最適な処理を実行することができる。
また、本特徴部099IWによれば、電源手段(例えば、電源基板)と、電源手段から電源供給を受けて制御を行う第1制御手段(例えば、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、電源手段から電源供給を受けて第1制御手段からの指示情報にもとづいて制御を行う第2制御手段(例えば、第2演出制御基板012IW12bに搭載された第2演出制御用CPU012IW120b)と、第2制御手段に供給される電源を監視して第2制御手段に通知する監視手段(例えば、第2演出制御基板012IW12bに供給される電源を監視し、電源電圧が所定値(例えば、+8V)未満であるときに、第2演出制御用CPU012IW120bに対して、電源断信号を出力する電源監視回路099IW127)とを備え、第2制御手段は、制御開始時に監視手段からの通知に応じて第2制御手段の起動履歴を特定可能な情報を出力する出力手段を有する(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどが発生したと判定したときと、遊技機自体の電断が発生したときとで、異なる初期画像を表示することにより、起動履歴が認識可能となる。また、第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどが発生したこと示すログ情報099IW109を、メンテナンス履歴画面に表示することができる(図8−55参照)。また、第2ログ領域に記録されたログ情報については、パチンコ遊技機1に検査装置が接続され、検査装置と第2演出制御基板012IW12bの第2演出制御用CPU012IW120bとの間で、検査信号の入出力がなされることによって読み出される)。そのような構成により、電源投入時の状況を確認することができるとともに、状況に応じて最適な処理を実行することができる。
なお、上記の「第1制御手段」と「第2制御手段」とは、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100と第2演出制御基板012IW12bに搭載された第2演出制御用CPU012IW120bとの組み合わせに限らず、第2演出制御基板012IW12bに搭載された第2演出制御用CPU012IW120bと第1演出制御基板012IW12aに搭載された第1演出制御用CPU012IW120aとの組み合わせに対しても本特徴部099IWの構成を適用可能である。この場合には、第1演出制御基板012IW12aに供給される電源を監視し、電源電圧が所定値(例えば、+8V)未満であるときに第1演出制御基板012IW12aに対して電源断信号を出力する電源監視回路が設けられていればよい。このような構成により、第1演出制御基板012IW12aにおいて電源が安定供給されてから処理を開始することができるとともに、電源投入時に第1演出制御基板012IW12aにおいてシステムリセットの発生などを特定することができ、状況に応じて最適な処理を実行することができる。
本特徴部099IWでは、図8−2に示すように、図2で示した演出制御基板12に代えて、第1演出制御基板012IW12aおよび第2演出制御基板012IW12bが搭載されているが、図2で示した主基板11と演出制御基板12とが搭載された遊技機にも、本特徴部099IWの構成を適用可能である。この場合には、演出制御基板12に供給される電源を監視し、電源電圧が所定値(例えば、+8V)未満であるときに演出制御基板12に対して電源断信号を出力する電源監視回路が設けられていればよい。このような構成により、第1演出制御基板12において電源が安定供給されてから処理を開始することができるとともに、電源投入時に演出制御基板12においてシステムリセットの発生などを特定することができ、状況に応じて最適な処理を実行することができる。
また、本特徴部099IWによれば、第2制御手段は、供給される電源の電源電圧が所定値(例えば、+8V)以上であることが監視手段から通知されるまで(例えば、電源監視回路099IW127から電源断信号の入力が停止されるまで)、制御を開始しない(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bが、ステップ099IWS001、099IWS002の処理を実行する部分)。そのような構成により、状況に応じて最適な処理を実行することができる。
また、本特徴部099IWによれば、遊技機に対する電力供給が停止しても記憶内容を保持可能な記憶手段(例えば、バックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210D)を備え、第2制御手段は、制御開始時に、供給される電源の電源電圧が所定値未満から該所定値以上まで変化したことが監視手段から通知されたときは(例えば、制御開始時に電源監視回路099IW127から電源断信号が入力されており、その後電源断信号の入力が停止されたとき)、第1制御手段からの指示情報にもとづいて起動に関する所定情報(例えば、電源投入日時や、設定変更開始日時、設定確認開始日時、RAMクリア日時など)を記憶手段に記憶し(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bが、ステップ099IWS205や、ステップ012IWS802、ステップ012IWS805、ステップ012IWS809などの処理を実行する部分)、制御開始時に、供給される電源の電源電圧が所定値以上であることが監視手段から通知されたときは、所定画像を表示手段に表示し、所定情報を記憶手段に記憶しない(例えば、第2演出制御基板012IW12bのシステムリセットなどが発生した場合には、画像表示装置5において初期画像を表示するが、ステップ099IWS204の処理を実行せず、設定変更コマンドや、設定確認コマンド、初期化指定コマンドなど電源投入時のコマンドを受信することもないため、それらに関するログ情報を記憶しない)。そのような構成により、状況に応じて最適な処理を実行することができる。
また、本特徴部099IWによれば、記憶手段は、第1記憶手段(例えば、遊技店用のログ情報を記録する第1ログ領域)と第2記憶手段(例えば、遊技機メーカ用のログ情報を記録する第2ログ領域)とを含み、第2制御手段は、制御開始時に、供給される電源の電源電圧が所定値未満から該所定値以上まで変化したことが監視手段から通知されたときは、第1制御手段からの指示情報にもとづいて起動に関する所定情報を第1記憶手段に記憶し(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bが、ステップ099IWS204や、ステップ012IWS802、ステップ012IWS805、ステップ012IWS809などの処理を実行する部分)、制御開始時に、供給される電源の電源電圧が所定値以上であることが監視手段から通知されたときは、第2制御手段のみが再起動したことを特定可能な特定情報(例えば、システムリセット日時を含むログ情報)を第2記憶手段に記憶する(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bが、ステップ099IWS001のN、ステップ099IWS003の処理を実行する部分)。そのような構成により、状況に応じて最適な処理を実行することができる。
また、本特徴部099IWによれば、第2制御手段は、制御に関する情報を第1記憶手段に記憶させる第1バックアップ処理(例えば、ログ情報を第1ログ領域に記憶させるバックアップ処理)と、制御に関する情報を第2記憶手段に記憶させる第2バックアップ処理(例えば、ログ情報を第2ログ領域に記憶させるバックアップ処理)とを実行可能であり、第1バックアップ処理は、一の情報を一の記憶領域に記憶させ、第2バックアップ処理は、一の情報を複数の記憶領域に記憶させる(例えば、図8−19参照)。そのような構成により、状況に応じて最適な処理を実行することができる。
また、本特徴部099IWによれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちいずれかの設定値に設定可能である。また、遊技の際に発生した情報を記憶可能な記憶領域(例えば、RAM102)を備え、遊技に関する異常の履歴情報(例えば、ログ情報)を特定可能に表示可能であり、記憶領域の記憶内容を初期化するための初期化処理(例えば、RAMクリア1)を実行可能であり、初期化処理が実行される場合に、設定値を変更するための設定変更処理(例えば、設定変更処理)を実行可能である。また、初期化処理が実行され、設定変更処理が実行されなかった場合に、初期化処理が実行されたことを特定可能に表示可能であり(例えば、図8−46(E)に示すように、RAMクリアのログ情報を表示する)、初期化処理および設定変更処理が実行された場合に、初期化処理が実行されたことを特定可能な表示を行わずに、設定変更処理が実行されたことを特定可能に表示可能である(例えば、図8−45(D)に示すように、設定変更終了を示すログ情報のみを表示する)。そのため、不要な情報を表示しないので、履歴情報が確認しにくくなることを防止することができる。すなわち、本例では、設定変更処理が実行される場合には初期化処理の実行が前提となっているのであるが、設定変更のログ情報が表示されていれば初期化処理が実行されたことも自明であるのであるから、初期化処理のログ情報まで記録し表示するのは冗長である。従って、不要な初期化処理のログ情報は記録および表示しないようにすることによって無駄なログ情報の記録を防止し、却って履歴情報が確認しにくくなることを防止している。
また、本特徴部099IWによれば、設定値を確認するための設定確認処理(例えば、設定確認処理)を実行可能であり、設定確認処理の実行中に、遊技者の動作を検出したことにもとづいて履歴情報を特定可能に表示可能である(例えば、図8−45〜図8−48に示すように、設定確認中表示の表示中に、プッシュボタン31Bが押下されたことにもとづいて、メンテナンスモードメニュー画面が表示される)。そのため、好適に履歴情報を確認可能とすることができる。
また、本特徴部099IWによれば、遊技に関する制御を行う遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103))と、遊技制御手段からの情報にもとづいて演出の制御を行う演出制御手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120b)とを備える。また、遊技制御手段は、初期化処理が実行されたことを示す初期化情報(例えば、初期化指定コマンド)を出力可能であるとともに、設定変更処理が実行されることを示す設定変更情報(例えば、設定変更コマンド)を出力可能である。また、演出制御手段は、初期化情報および設定変更情報が出力されているか否かに応じて異なる履歴情報を特定可能に表示可能である(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、初期化指定コマンドおよび設定変更コマンドを受信していることにもとづいて、設定変更終了のログ情報を記録し、図8−45(D)に示すように、メンテナンス履歴画面において表示する)。そのため、好適に履歴情報を確認可能とすることができる。
また、本特徴部099IWによれば、所定の異常(例えば、左打ち報知状態)を検出可能であり、履歴情報を記憶可能な履歴記憶手段(例えば、バックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dに設けられたログ領域や、RAM012IW122bのログ領域)を備える。また、所定の異常について所定の重要度であることを示す第1異常状態(例えば、第1左打ち報知状態)と、該所定の異常について第1異常状態よりも重要度が高いことを示す第2異常状態(例えば、第2左打ち報知状態)とを検出可能であり、第1異常状態を検出したことを示す情報を履歴情報として記憶せず、第2異常状態を検出したことを示す情報を履歴情報として記憶可能である(例えば、第2左打ち報知状態が発生したときのみログ情報を記録する)。そのため、好適に履歴情報を記憶することができる。
また、本特徴部099IWによれば、第1異常(例えば、第1左打ち報知状態)と、該第1異常よりも重要度が高い第2異常(例えば、第2左打ち報知状態)とを検出可能である。また、遊技に関する異常の履歴情報を記憶可能な履歴記憶手段(例えば、バックアップメモリ基板099IW14のバックアップデータメモリ099IW210A〜210Dに設けられたログ領域や、RAM012IW122bのログ領域)を備え、履歴記憶手段が記憶する履歴情報を特定可能に表示可能である(例えば、図8−45および図8−46に示すように、メンテナンス履歴画面を表示する)。また、第2異常が検出された場合に該第2異常が検出されたことを示す情報を履歴情報として記憶する一方、異常検出手段によって第1異常が検出された場合に該第1異常が検出されたことを示す情報を履歴情報として記憶しない(例えば、第2左打ち報知状態が発生したときのみログ情報を記録し、第1左報知状態が発生してもログ情報を記録しない)。そのため、好適に履歴情報を記憶し表示することができる。すなわち、ログ情報の記憶容量にも制限があるので、重要度が低い第1異常まえログ情報として記録してしまうと、必要な異常の履歴が早期に消えてしまう可能性があるが、本例では、重要度が高い第2以上のみを記録するので、好適に履歴情報を記憶し表示することができる。
また、本特徴部099IWによれば、単位期間あたりの第1異常の検出結果に応じて第2異常を検出する(例えば、2つ分の第1左打ち報知の実行条件が成立したことにもとづいて第2左打ち報知の実行条件が成立する)。そのため、好適に履歴情報を記憶し表示することができる。
なお、本例では、第1左打ち報知の実行条件の成立回数に応じて第2左打ち報知の実行条件が成立する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1左打ち報知の実行条件が所定期間継続していることにもとづいて、第2左打ち報知の実行条件が成立したと判定して第2左打ち報知を実行するように構成してもよい。
また、本特徴部099IWによれば、第1異常が検出されたこと、および第2異常が検出されたことを報知可能である(例えば、第1左打ち報知および第2左打ち報知を実行する)。この場合、第1異常が検出されたことを所定態様により報知可能であるとともに、第2異常が検出されたことを所定態様とは異なる態様により報知可能である(例えば、第1左打ち報知では左打ち報知表示の表示のみを行い、第2左打ち報知では左打ち報知表示の表示に加えて遊技効果ランプ9の全灯および報知音の音出力を行う)。そのため、好適に異常を報知することができる。
また、本特徴部099IWによれば、複数種類の第1異常および第2異常を検出可能である(例えば、第1左打ち報知状態および第2左打ち報知状態に加えて、第1満タン報知状態および第2満タン報知状態を検出する)。また、第1異常および第2異常の種類ごとに異なる検出条件により、第1異常および第2異常を検出する(例えば、第1左打ち報知状態および第2左打ち報知状態は、通過ゲート012IW041への遊技球の通過を5回または10回検出したことにより判定するのに対して、第1満タン報知状態および第2満タン報知状態は、打球供給皿(下皿)の満タン状態が10秒または30秒継続しているかにより判定する)。そのため、好適に履歴情報を記憶し表示することができる。
なお、本例では、左打ち報知以外に満タン報知を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、異常入賞報知や、磁石エラー報知、球詰まりエラー報知などを実行するように構成し、それらについて、重要度が低い第1報知と重要度が高い第2報知とがあり、第2報知を実行する場合のみログ情報を記録して、メンテナンス履歴画面において表示するように構成してもよい。
また、本特徴部099IWによれば、所定制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)と、所定制御手段からの情報にもとづいて制御を行う特定制御手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120b)とを備える。また、特定制御手段は、該特定制御手段に対する電力供給が停止した日時を一時記憶可能であり(例えば、100ms毎にRAM012IW122bの一時領域に日時情報を記憶する)、該特定制御手段に対する電力供給が開始されたときに、所定制御手段によって出力された電力供給が開始されたことを特定可能な情報(例えば、初期化指定コマンド、復旧時のコマンド)を入力したことにもとづいて、一時記憶された日時を電断日時として記憶可能である(例えば、電断日時としてログ領域にログ情報を記憶させる)。そのため、電断日時を好適に記憶することができる。すなわち、遊技機自体の電断が発生したときも、第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどが発生したときも、ともに電断日時として記録されてしまう事態を防止し、電断日時を好適に記憶することができる。
また、本特徴部099IWによれば、特定制御手段に対する電力供給が開始されたときに、電力供給が開始されたことを特定可能な情報を入力できない場合、一時記憶された日時を電断日時として記憶しない(例えば、初期化指定コマンドや復旧時のコマンドを受信しなかった場合には、電断日時としてログ領域にログ情報を記憶させない)。そのため、電断日時を好適に記憶することができる。
また、本特徴部099IWによれば、所定タイミング(例えば、100ms)ごとに日時を一時記憶可能である(例えば、RAM012IW122bの一時領域に日時情報を記憶する)。そのため、電断日時を好適に記憶することができる。
なお、本例では、100ms毎に日時情報を一時記憶する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2演出制御用CPU012IW120bの停止を検出した場合のみ、現在の日時情報を一時記憶し、仮の電断日時として記憶してもよい。
また、本特徴部099IWによれば、特定制御手段に対する電力供給が停止したことにもとづいて、所定タイミングごとの日時の一時記憶を停止する(例えば、一時記憶可フラグがリセットされ、100ms毎の日時情報の一時記憶が実行されない状態となる)。そして、所定制御手段によって出力された所定の情報(例えば、初期化指定コマンドや復旧時のコマンド、他のコマンド)を入力したことにもとづいて、所定タイミングごとの日時の一時記憶を再開する(例えば、一時記憶可フラグがセットされて、100ms毎の日時情報の一時記憶が再開される)。そのため、電断日時を好適に記憶することができる。
また、本特徴部099IWによれば、特定制御手段は、特定制御手段に対する電力供給が開始された日時を記憶可能である(例えば、電源投入日時をログ情報として記録する)。また、電力供給が開始された日時が記憶されていない場合、一時記憶された日時を電断日時として記憶しない(例えば、電断発生よりも前の電源投入日時のログ情報が記録されていない場合には、電断日時のログ情報を記録しない)。そのため、異常な記憶状態となることを防止することができる。すなわち、遊技機の電源投入が行われた記録がないので、電断日時が記録されてしまうという異常な状態が生じることを防止することができる。
また、本特徴部099IWによれば、第1制御手段(例えば、第1演出制御用CPU012IW120a)と、第1制御手段からの情報にもとづいて制御を行う第2制御手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120b)とを備える。また、第1制御手段は、所定条件の成立(例えば、10msの経過)にもとづいて、日時の変更に関する複数の情報を所定期間にわたって第2制御手段に順次出力する(例えば、時信号、分信号、秒信号、年信号、月信号、日信号、および曜日信号を順に送信する)。また、第2制御手段は、日時の変更に関する複数の情報のうちの一部の情報を入力してから所定期間以上である特定期間経過後に、日時の変更履歴を記憶する(例えば、図8−40に示すように、時信号を受信してから500ms経過するまで待ってから時刻設定日時としてログ情報に記録する)。そのため、日時の変更履歴を好適に記憶することができる。
また、本特徴部099IWによれば、第2制御手段は、内部的な日時の情報を、日時の変更に関する情報を入力するごとに変更する(例えば、図8−40に示すように、受信した時信号、分信号、秒信号、年信号、月信号、日信号、または曜日信号にもとづいてリアルタイムクロック012IW126の情報を直ちに設定する)。そのため、日時の変更履歴を好適に記憶することができる。
また、本特徴部099IWによれば、第2制御手段は、特定期間が経過する前に日時の変更に関する情報を複数回入力した場合、最後に入力した日時の変更に関する情報にもとづいて、日時の変更履歴を記憶する(例えば、500msが経過する前にさらに時信号や分信号、秒信号、年信号、月信号、日信号、曜日信号を受信した場合には、最後に受信した信号にもとづいて設定されたリアルタイムクロック012IW126の日時情報にもとづいて時刻設定日時のログ情報が記録される)。そのため、日時の変更履歴を好適に記憶することができる。
また、本特徴部099IWによれば、第2制御手段は、日時の変更履歴を表示可能である(例えば、図8−46(E)に示すように、メンテナンス履歴画面において、現在時刻設定が行われた旨のログ情報を表示する)。また、変更後の日時に従って、日時の変更履歴を記憶し表示する(例えば、設定後のリアルタイムクロック012IW126から日時情報を読み出して、時刻設定日時としてログ情報を記録する)。そのため、日時の変更履歴を好適に記憶することができる。
また、本特徴部099IWによれば、第2制御手段は、日時の変更に関係なく、遊技に関する異常が発生した順番に従って履歴情報を記憶する(例えば、図8−46(E)に示すように、現在時刻設定の前後で日時が整合しなくなる場合であっても、ログ情報が発生した順にログ領域にログ情報が記録され、ログ情報が発生した順にログ情報が表示される)。そのため、好適に異常の履歴情報を記憶することができる。
また、本特徴部099IWによれば、特定条件が成立したこと(例えば、第2特別可変入賞装置012IW007b内のV入賞領域に遊技球が入賞したこと)にもとづいて、遊技者に利益を付与可能である(例えば、大当り遊技終了後に確変状態に制御する)。また、特定条件は、少なくとも所定条件が成立したこと(例えば、確変大当りとなったこと)にもとづいて成立可能である。そして、所定条件が成立したにもかかわらず特定条件が成立しなかった場合に、特定条件が成立しなかったことを特定可能な特定情報(例えば、確変不成立日時のログ情報)を記憶可能である。そのため、好適に情報を記憶することができる。すなわち、エラー以外のトラブルについても記録することができ、好適に情報を記憶することができる。
また、本特徴部099IWによれば、演出に関する利益またはコンテンツに関する利益を付与可能である(例えば、図8−54に示すように、「設定示唆不成功」のログ情報012IW109aや「ポイント付与不成功」のログ情報012IW109bを記録する)。そのため、好適に情報を記憶することができる。
なお、本例では、利益に関して、V入賞が成立せず確変不成立となった場合や、設定示唆不成功の場合、ポイント付与不成功の場合にログ情報を記録し、メンテナンス履歴画面に表示する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、役物内の特定領域(V入賞領域)に遊技球が入賞したことにもとづいて大当り遊技に移行する役物遊技を行うように構成した遊技機において、V入賞領域に遊技球が入賞しなかった場合にログ情報を記録し、メンテナンス履歴画面に表示するように構成してもよい。また、例えば、設定値示唆演出を実行したものの低い設定値の示唆が行われた場合にログ情報を記録し、メンテナンス履歴画面に表示するように構成してもよい。また、例えば、出現頻度が低い画像の表示や音声の出力が期待される場面で表示または出力されなかった場合にログ情報を記録し、メンテナンス履歴画面に表示するように構成してもよい。また、例えば、スロット機に適用する場合に、押し順ナビが実行されているときに押し順を間違えた場合にログ情報を記録し、メンテナンス履歴画面に表示するように構成してもよい。そのように「利益」として様々な態様が考えられる。
また、本特徴部099IWによれば、特定情報を認識可能に表示可能である(例えば、図8−45(C)に示すように、メンテナンス履歴画面において、確変不成立のご具情報を表示したり、図8−54に示すように、メンテナンス履歴画面において、「設定示唆不成功」のログ情報012IW109aや「ポイント付与不成功」のログ情報012IW109bを表示したりする)。そのため、好適に情報を表示することができる。
なお、本例では、確変不成立日時や、設定示唆不成功、ポイント付与不成功のログ情報をメンテナンス履歴画面において表示する場合を示したが、メンテナンス履歴画面では表示しないように構成してもよい。また、これらのログ情報については、遊技店用のログ情報を記録する第1ログ領域ではなく、遊技機メーカ用のログ情報を記録する第2ログ領域に記憶するようにしてもよい。そして、遊技機メーカ側でどのようなトラブルが発生したかを確認し、遊技機の開発などに活用できるように構成してもよい。
また、本特徴部099IWによれば、特定情報を含む情報を2次元コードとして出力可能である(例えば、確変不成立日時のログ情報を含む2次元コードを生成し表示する)。そのため、好適に情報を出力することができる。
なお、本例では、ログ情報を日付と時刻の両方を含む日時情報に対応付けて記録する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、年、月および日のみを含む日付情報に対応付けてログ情報を記録するようにしてもよいし、時、分および秒のみを含む時刻情報に対応付けてログ情報を記録するようにしてもよい。そのようにログ情報の記録方法として様々な態様が考えられる。また、同様に、本特徴部099IWにおいて、「日時」とは、必ずしも日付情報および時刻情報の両方を含む場合に限らず、日付情報のみを含む場合も含む概念であるとともに、時刻情報のみを含む場合も含む概念である。
また、本特徴部099IWには、以下に示す第2発明が含まれている。つまり、従来、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成されたパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されたものがある。特開2010−200902号公報には、前枠を開いて設定キースイッチをON側に操作した状態で電源スイッチがON側に操作された場合に設定変更処理が実行されることが記載されている。また、設定変更処理では、設定値記憶手段以外のRAM領域がクリアされることが記載されている。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、必ずしも適切に処理を行うことができないおそれがある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第2発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機であって、
遊技機への電源供給が開始されたときに操作されたことにもとづいて初期化処理(例えば、RAMクリア1処理、RAMクリア2処理)を実行可能に設けられた操作手段(例えば、クリアスイッチ)と、
遊技機への電源供給が開始されたときに前記操作手段が操作されたことを示す特定情報(例えば、RAMクリアフラグ)を記憶可能な特定情報記憶手段(例えば、RAM012IW122b)と、
設定値を変更するための設定値変更処理を含む複数の処理を実行する際に、前記特定情報を複数回用いて処理を実行する処理実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS025,S034,S048を実行する部分)とを備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。特に、設定値の変更というある程度処理時間がかかる処理において、特定情報(本例では、RAMクリアフラグ)を記憶しておき、そのRAMクリアフラグを確認して処理を実行することによって、好適に処理を行うことができる。
なお、本例では、「特定情報を複数回用いて」実行する処理として、ステップ012IWS025でRAMクリアフラグがセットされているか否かに応じてステップ012IWS026,S207で設定確認コマンドまたは設定変更コマンドを送信する処理を実行したり、ステップ012IWS034でRAMクリアフラグがセットされているか否かに応じてステップ012IWS035〜S042の設定値を変更する処理を実行するか否かを制御したり、ステップ012IWS048でRAMクリアフラグがセットされているか否かに応じてステップ012IWS049,S051の復旧処理またはRAMクリア1処理を実行したりする場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、特定情報(RAMクリアフラグ)がセットされているか否かに応じて設定値を変更する操作の直前に操作スイッチを有効にするか否かを制御したりしてもよい。
更には、第2発明の手段2の遊技機として、
処理実行手段は、設定値変更処理において、操作手段の操作にもとづいて設定値を変更する(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS039〜S042を実行する部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、操作手段を兼用できるので、コストの増加を抑えることができる。すなわち、本例では、RAM102の初期化のための操作を行う操作手段と、設定値の変更操作を行うための操作手段としてクリアスイッチを兼用で用いることができるので、コストの増加を抑えることができる。
なお、本例では、クリアスイッチを兼用で用いることによって、遊技機への電源投入時にクリアスイッチの状態を複数回確認する必要があるので、遊技機への電源投入時に最初にクリアスイッチのオンを検出したときにRAMクリアフラグをセットし、以降はRAM102の初期化のためのクリアスイッチの操作が行われたか否かはRAMクリアフラグがセットされているか否かを確認するようにし、設定値の変更操作のためのクリアスイッチの操作はクリアスイッチ自体の状態を確認するようにすることによって、好適に処理を行うことができるようにしている。
更には、第2発明の手段3の遊技機として、
遊技機への電源供給が開始されたときに操作手段が操作されたことにもとづいて通常の初期化処理(例えば、RAMクリア1処理)を実行する一方、遊技機への電源供給が開始されたときに異常を検出したことにもとづいて異常時の初期化処理(例えば、RAMクリア2処理)を実行する初期化処理実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS015,S051を実行する部分)と、
前記通常の初期化処理において記憶内容がクリアされる第1記憶領域(例えば、RAM102のクリア記憶領域1)と、
前記異常時の初期化処理において記憶内容がクリアされる第2記憶領域(例えば、RAM102のクリア記憶領域2)とを備え、
特定情報記憶手段は、特定情報を前記第2記憶領域に記憶可能である(例えば、RAMクリアフラグは、RAM102のクリア記憶領域2にセットされる)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。
更には、第2発明の手段4の遊技機として、
操作手段の状態がオフ状態からオン状態に切り替わったことにもとづいて、前記操作手段が操作されたと判定可能な判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS041を実行する部分)を備え、
処理実行手段は、設定値変更処理において、前記判定手段によって前記操作手段が操作されたと判定されたことにもとづいて設定値を変更可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ012IWS041でYのとき、ステップ012IWS042を実行する)、
前記判定手段は、遊技機への電源供給が開始されたときの初回の前記操作手段の状態をオン状態として、前記操作手段が操作されたか否かを判定する(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ012IWS036でNのとき、ステップ012IWS037を実行する)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。
更には、第2発明の手段5の遊技機として、
所定のタイマ割込が発生するごとにタイマ割込処理を実行可能なタイマ割込処理実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS21〜S27を実行する部分)を備え、
処理実行手段は、遊技機への電源供給が開始されたあと前記タイマ割込処理が実行されるまでにおいて、特定情報を複数回用いて処理を実行する(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ012IWS025,S034,S048を実行する)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。
更には、第2発明の手段6の遊技機として、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS047,S178を実行する部分)を備え、
示唆演出実行手段は、
前記情報出力手段から入力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能であり(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS509〜S515,S704〜S709,S901〜S906を実行する部分)、
前記示唆演出実行手段は、
前記示唆演出として第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能であり、
前記設定値情報が正常に入力されなかった場合、前記示唆演出として前記第1示唆演出を実行せず、前記示唆演出として前記第2示唆演出を実行可能である(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、ステップ012IWS514,S709,S906を実行することにより、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出を実行しない)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
また、本特徴部099IWには、以下に示す第3発明が含まれている。つまり、従来、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成されたパチンコ遊技機として、例えば、特開2017−60546号公報に記載されたものがある。特開2017−60546号公報には、RAMクリアスイッチが操作され、設定キースイッチがオン状態であれば、初期設定2が実行され、抽選確率を変更することが記載されている。また、設定キースイッチは、設定スイッチを有効するために使用され、設定スイッチが示す設定1〜3に対応した特図の当り抽選確率が設定されることが記載されている。しかしながら、特開2017−60546号公報に記載の遊技機にあっては、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、必ずしも適切に処理を行うことができないおそれがある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第3発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機であって、
操作手段(例えば、クリアスイッチ)と、
遊技機への電源供給が開始されたときに前記操作手段が操作されたことにもとづいて、設定値を変更するための設定値変更処理を実行可能な処理実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS039〜S042を実行する部分)と、
前記操作手段の状態がオフ状態からオン状態に切り替わったことにもとづいて、前記操作手段が操作されたと判定可能な判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS041を実行する部分)とを備え、
前記処理実行手段は、前記設定値変更処理において、前記判定手段によって前記操作手段が操作されたと判定されたことにもとづいて設定値を変更可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ012IWS041でYのとき、ステップ012IWS042を実行する)、
前記判定手段は、前記設定値変更処理が開始されたときの初回の前記操作手段の状態をオン状態として、前記操作手段が操作されたか否かを判定する(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ012IWS036でNのとき、ステップ012IWS037を実行する)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。すなわち、操作手段(本例では、クリアスイッチ)が継続して押下されている状態であるにもかかわらず、意図せず設定値を変更してしまう自体を防止することができ、好適に処理を行うことができる。
更には、第3発明の手段2の遊技機として、
遊技機への電源供給が開始されたときに操作手段が操作されたことを示す特定情報(例えば、RAMクリアフラグ)を記憶可能な特定情報記憶手段(例えば、RAM012IW122b)を備え、
処理実行手段は、設定値変更処理を含む複数の処理を実行する際に、前記特定情報を複数回用いて処理を実行する(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS025,S034,S048を実行する部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。
更には、第3発明の手段3の遊技機として、
遊技機への電源供給が開始されたときに操作手段が操作されたことにもとづいて通常の初期化処理(例えば、RAMクリア1処理)を実行する一方、遊技機への電源供給が開始されたときに異常を検出したことにもとづいて異常時の初期化処理(例えば、RAMクリア2処理)を実行する初期化処理実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS015,S051を実行する部分)と、
前記通常の初期化処理において記憶内容がクリアされる第1記憶領域(例えば、RAM102のクリア記憶領域1)と、
前記異常時の初期化処理において記憶内容がクリアされる第2記憶領域(例えば、RAM102のクリア記憶領域2)とを備え、
特定情報記憶手段は、特定情報を前記第2記憶領域に記憶可能である(例えば、RAMクリアフラグは、RAM102のクリア記憶領域2にセットされる)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。
更には、第3発明の手段4の遊技機として、
前回の操作手段の状態を記憶する第1状態記憶手段(例えば、前回クリアスイッチバッファ)と、
今回の前記操作手段の状態を記憶する第2状態記憶手段(例えば、クリアスイッチバッファ)とを備え、
判定手段は、前記第1状態記憶手段の記憶内容がオフ状態であり且つ前記第2状態記憶手段の記憶内容がオン状態であることにもとづいて、前記操作手段が操作されたと判定可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ012IWS041を実行する)、
前記第1状態記憶手段は、設定値変更処理が開始されたときの初回の前記操作手段の状態としてオン状態を記憶する(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ012IWS037を実行する)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。
更には、第3発明の手段5の遊技機として、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS047,S178を実行する部分)を備え、
示唆演出実行手段は、
前記情報出力手段から入力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能であり(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS509〜S515,S704〜S709,S901〜S906を実行する部分)、
前記示唆演出実行手段は、
前記示唆演出として第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能であり、
前記設定値情報が正常に入力されなかった場合、前記示唆演出として前記第1示唆演出を実行せず、前記示唆演出として前記第2示唆演出を実行可能である(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、ステップ012IWS514,S709,S906を実行することにより、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出を実行しない)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
また、本特徴部099IWには、以下に示す第4発明が含まれている。つまり、従来、設定操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能に構成され、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成されたパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されたものがある。特開2010−200902号公報には、変更前後の設定値に対応する変動停止コマンド(設定値指定コマンド)を主制御基板から演出制御基板に送信し、その変動停止コマンドにより得られる変更前後の設定値にもとづいて、キリン、ゾウ、ライオンの3種類のキャラクタに対応する3種類の演出パターンによる表示を行うことが記載されている。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定値情報(設定値指定コマンド)が正常でなかったときに誤った示唆演出が実行されてしまう可能性があり、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、却って遊技に対する興趣を低下させてしまうおそれがある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第4発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
設定操作にもとづいて複数段階の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS042を実行する部分)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS114〜S117を実行する部分)と、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS047,S178を実行する部分)と、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS509〜S515,S704〜S709,S901〜S906を実行する部分)とを備え、
前記示唆演出実行手段は、前記情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、前記複数段階の設定値のうち遊技者にとって有利度が低い所定の設定値に設定されているものとして、前記示唆演出を実行可能である(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、ステップ012IWS512,S707,S904を実行する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第4発明の手段2の遊技機として、
情報出力手段は、複数のタイミングにおいて設定値情報を出力可能である(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ012IWS047,S178を実行することにより、電源投入時と変動開始時に設定値コマンドを送信する)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、あるタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できなくても、次のタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できるので、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第4発明の手段3の遊技機として、
示唆演出実行手段は、示唆演出として、設定されている設定値の特定度合いが高い第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と、設定されている設定値の特定度合いが低い第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
更には、第4発明の手段4の遊技機として、
示唆演出の実行態様を決定するための複数種類の決定データ(例えば、遊技前示唆演出決定テーブル、遊技中示唆演出決定テーブル、大当り中示唆演出決定テーブル)を用いて、前記示唆演出の実行態様を決定する示唆演出決定手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS510,S512,S514,S705,S707,S709,S902,S904,S906を実行する部分)を備え、
前記示唆演出決定手段は、
前記複数種類の決定データのうち設定されている設定値に応じた決定データを用いて、前記示唆演出の実行態様を決定し(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、RAM012IW122bの設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、ステップ012IWS510,S705,S902を実行する)、
設定値情報が正常に入力されなかった場合、所定の設定値(例えば、設定値「1」)に応じた決定データを用いて、前記示唆演出の実行態様を決定する(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定値「1」にもとづいて、ステップ012IWS512,S707,S904を実行する)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、データ容量の増加を防止することができる。
なお、本特徴部099IWにおいて、「示唆演出の実行態様を決定する」とは、示唆演出を実行するか否かを決定することを含むとともに、示唆演出の演出態様を決定することも含む概念である。
更には、第4発明の手段5の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更されてから最初の可変表示が実行されるまでの期間において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出(例えば、遊技前示唆演出や初期出目演出など)を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技開始前の遊技機の状態に関心を持たせ、早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第4発明の手段6の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更された後、所定期間(例えば、特別期間(設定変更後から変動表示が30回実行されるまで))が経過するまでの遊技中において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能である(例えば、図8−9(A),(B)、図8−29(A),(B)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、所定期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第4発明の手段7の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図8−29(A),(B)等参照)、
実行された示唆演出に関する情報を報知可能な報知手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bがステップS012IWS516を実行する部分)をさらに備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、過去に実行された示唆演出を確認することができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第4発明の手段8の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図8−31(A),(B)等参照)、
示唆演出と並行して実行されると該示唆演出が認識しづらくなる演出態様により所定演出(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)を実行可能な所定演出実行手段と、
示唆演出が実行されるときに、所定演出の実行を制限する制限手段(例えば、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出の実行が制限される。図8−31(D)参照)とをさらに備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第4発明の手段9の遊技機として、
設定示唆実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により設定示唆を実行可能であり(例えば、図8−31(A),(B)等参照)、
設定示唆と並行して実行されると該設定示唆が認識しづらくなる態様により所定報知を実行可能な所定報知手段(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)をさらに備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第4発明の手段10の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間(例えば、大当り遊技中のファンファーレ期間やインターバル期間、エンディング期間など)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図8−8参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第4発明の手段11の遊技機として、
可変表示に関する所定の制御期間(例えば、変動時間)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図8−10参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第4発明の手段12の遊技機として、
開閉可能な開閉体と、操作部に対する操作を規制可能な規制部材(例えば、キュリティーカバー012IW500A/セキュリティカバー012IW500B/セキュリティカバー012IW500C)とを備え、
開閉体が閉鎖されているときには規制部材により操作部に対する操作が規制される規制状態に維持され、開閉体が開放されているときには規制状態が解除可能となる(例えば、遊技機用枠012IW003が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー012IW500Aによって設定キー012IW051を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠012IW003が開放されている状態においては、セキュリティカバー012IW500Aによる規制状態が解除され、設定キー012IW051の操作が許容される許容状態となる。図8−5、図8−6、図8−49〜図8−52)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、セキュリティ性が向上する。
また、本特徴部099IWには、以下に示す第5発明も含まれている。つまり、従来、設定操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能に構成され、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成されたパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されたものがある。特開2010−200902号公報には、変更前後の設定値に対応する変動停止コマンド(設定値指定コマンド)を主制御基板から演出制御基板に送信し、その変動停止コマンドにより得られる変更前後の設定値にもとづいて、キリン、ゾウ、ライオンの3種類のキャラクタに対応する3種類の演出パターンによる表示を行うことが記載されている。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定値情報(設定値指定コマンド)が正常でなかったときに誤った示唆演出が実行されてしまう可能性があり、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、却って遊技に対する興趣を低下させてしまうおそれがある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第5発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
設定操作にもとづいて複数段階の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS042を実行する部分)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS114〜S117を実行する部分)と、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS047,S178を実行する部分)と、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS509〜S515,S704〜S709,S901〜S906を実行する部分)とを備え、
前記示唆演出実行手段は、前記情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、前記示唆演出の実行を制限する(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、ステップ012IWS513でN,S708でN,S905でNのとき、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出を実行しない)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第5発明の手段2の遊技機として、
情報出力手段は、複数のタイミングにおいて設定値情報を出力可能である(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ012IWS047,S178を実行することにより、電源投入時と変動開始時に設定値コマンドを送信する)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、あるタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できなくても、次のタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できるので、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第5発明の手段3の遊技機として、
示唆演出実行手段は、示唆演出として、設定されている設定値の特定度合いが高い第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と、設定されている設定値の特定度合いが低い第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
更には、第5発明の手段4の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更されてから最初の可変表示が実行されるまでの期間において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出(例えば、遊技前示唆演出や初期出目演出など)を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技開始前の遊技機の状態に関心を持たせ、早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第5発明の手段5の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更された後、所定期間(例えば、特別期間(設定変更後から変動表示が30回実行されるまで))が経過するまでの遊技中において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能である(例えば、図8−9(A),(B)、図8−29(A),(B)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、所定期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第5発明の手段6の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図8−29(A),(B)等参照)、
実行された示唆演出に関する情報を報知可能な報知手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bがステップS012IWS516を実行する部分)をさらに備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、過去に実行された示唆演出を確認することができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第5発明の手段7の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図8−31(A),(B)等参照)、
示唆演出と並行して実行されると該示唆演出が認識しづらくなる演出態様により所定演出(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)を実行可能な所定演出実行手段と、
示唆演出が実行されるときに、所定演出の実行を制限する制限手段(例えば、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出の実行が制限される。図8−31(D)参照)とをさらに備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第5発明の手段8の遊技機として、
設定示唆実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により設定示唆を実行可能であり(例えば、図8−31(A),(B)等参照)、
設定示唆と並行して実行されると該設定示唆が認識しづらくなる態様により所定報知を実行可能な所定報知手段(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)をさらに備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第5発明の手段9の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間(例えば、大当り遊技中のファンファーレ期間やインターバル期間、エンディング期間など)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図8−8参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第5発明の手段10の遊技機として、
可変表示に関する所定の制御期間(例えば、変動時間)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図8−10参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第5発明の手段11の遊技機として、
開閉可能な開閉体と、操作部に対する操作を規制可能な規制部材(例えば、キュリティーカバー012IW500A/セキュリティカバー012IW500B/セキュリティカバー012IW500C)とを備え、
開閉体が閉鎖されているときには規制部材により操作部に対する操作が規制される規制状態に維持され、開閉体が開放されているときには規制状態が解除可能となる(例えば、遊技機用枠012IW003が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー012IW500Aによって設定キー012IW051を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠012IW003が開放されている状態においては、セキュリティカバー012IW500Aによる規制状態が解除され、設定キー012IW051の操作が許容される許容状態となる。図8−5、図8−6、図8−49〜図8−52)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、セキュリティ性が向上する。
また、本特徴部099IWには、以下に示す第6発明も含まれている。つまり、従来、設定操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能に構成され、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成されたパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されたものがある。特開2010−200902号公報には、変更前後の設定値に対応する変動停止コマンド(設定値指定コマンド)を主制御基板から演出制御基板に送信し、その変動停止コマンドにより得られる変更前後の設定値にもとづいて、キリン、ゾウ、ライオンの3種類のキャラクタに対応する3種類の演出パターンによる表示を行うことが記載されている。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定値情報(設定値指定コマンド)が正常でなかったときに誤った示唆演出が実行されてしまう可能性があり、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、却って遊技に対する興趣を低下させてしまうおそれがある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第6発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
設定操作にもとづいて複数段階の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS042を実行する部分)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS114〜S117を実行する部分)と、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS047,S178を実行する部分)と、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS509〜S515,S704〜S709,S901〜S906を実行する部分)とを備え、
前記示唆演出実行手段は、
前記示唆演出として第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能であり、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、前記示唆演出として前記第1示唆演出を実行せず、前記示唆演出として前記第2示唆演出を実行可能である(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、ステップ012IWS514,S709,S906を実行することにより、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出を実行しない)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第6発明の手段2の遊技機として、
情報出力手段は、複数のタイミングにおいて設定値情報を出力可能である(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ012IWS047,S178を実行することにより、電源投入時と変動開始時に設定値コマンドを送信する)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、あるタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できなくても、次のタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できるので、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第6発明の手段3の遊技機として、
示唆演出実行手段は、示唆演出として、設定されている設定値の特定度合いが高い第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と、設定されている設定値の特定度合いが低い第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
更には、第6発明の手段4の遊技機として、
示唆演出の実行態様を決定するための複数種類の決定データ(例えば、遊技前示唆演出決定テーブル、遊技中示唆演出決定テーブル、大当り中示唆演出決定テーブル)を用いて、前記示唆演出の実行態様を決定する示唆演出決定手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS510,S512,S514,S705,S707,S709,S902,S904,S906を実行する部分)を備え、
前記示唆演出決定手段は、
前記複数種類の決定データのうち設定されている設定値に応じた決定データを用いて、前記示唆演出の実行態様を決定し(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、RAM012IW122bの設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、ステップ012IWS510,S705,S902を実行する)、
設定値情報が正常に入力されなかった場合、専用の決定データ(例えば、演出モードC用の遊技前示唆演出決定テーブルや、遊技中示唆演出決定テーブル、大当り中示唆演出決定テーブル)を用いて、前記示唆演出の実行態様を決定する(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、演出モードC用の遊技前示唆演出決定テーブルや、遊技中示唆演出決定テーブル、大当り中示唆演出決定テーブルを用いて、ステップ012IWS514,S709,S906を実行する)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第6発明の手段5の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更されてから最初の可変表示が実行されるまでの期間において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出(例えば、遊技前示唆演出や初期出目演出など)を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技開始前の遊技機の状態に関心を持たせ、早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第6発明の手段6の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更された後、所定期間(例えば、特別期間(設定変更後から変動表示が30回実行されるまで))が経過するまでの遊技中において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能である(例えば、図8−9(A),(B)、図8−29(A),(B)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、所定期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第6発明の手段7の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図8−29(A),(B)等参照)、
実行された示唆演出に関する情報を報知可能な報知手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bがステップS012IWS516を実行する部分)をさらに備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、過去に実行された示唆演出を確認することができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第6発明の手段8の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図8−31(A),(B)等参照)、
示唆演出と並行して実行されると該示唆演出が認識しづらくなる演出態様により所定演出(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)を実行可能な所定演出実行手段と、
示唆演出が実行されるときに、所定演出の実行を制限する制限手段(例えば、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出の実行が制限される。図8−31(D)参照)とをさらに備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第6発明の手段9の遊技機として、
設定示唆実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により設定示唆を実行可能であり(例えば、図8−31(A),(B)等参照)、
設定示唆と並行して実行されると該設定示唆が認識しづらくなる態様により所定報知を実行可能な所定報知手段(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)をさらに備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第6発明の手段10の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間(例えば、大当り遊技中のファンファーレ期間やインターバル期間、エンディング期間など)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図8−8参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第6発明の手段11の遊技機として、
可変表示に関する所定の制御期間(例えば、変動時間)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図8−10参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第6発明の手段12の遊技機として、
開閉可能な開閉体と、操作部に対する操作を規制可能な規制部材(例えば、キュリティーカバー012IW500A/セキュリティカバー012IW500B/セキュリティカバー012IW500C)とを備え、
開閉体が閉鎖されているときには規制部材により操作部に対する操作が規制される規制状態に維持され、開閉体が開放されているときには規制状態が解除可能となる(例えば、遊技機用枠012IW003が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー012IW500Aによって設定キー012IW051を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠012IW003が開放されている状態においては、セキュリティカバー012IW500Aによる規制状態が解除され、設定キー012IW051の操作が許容される許容状態となる。図8−5、図8−6、図8−49〜図8−52)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、セキュリティ性が向上する。
なお、本特徴部099IWでは、3種類の演出モードA〜Cに変更可能であるように構成し、演出モードAに制御されている場合には、設定値情報が正常に入力されなかった場合、遊技者にとって有利度が低い所定の設定値に設定されているものとして示唆演出を実行可能に構成(上記の第4発明の構成)し、演出モードBに制御されている場合には、設定値情報が正常に入力されなかった場合、示唆演出の実行を制限するように構成(上記の第5発明の構成)し、演出モードCに制御されている場合には、設定値情報が正常に入力されなかった場合、示唆演出として第1示唆演出を実行せず、示唆演出として第2示唆演出を実行可能に構成(上記の第6発明の構成)する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、遊技状態に応じて上記の第4発明〜第6発明のいずれの制御方法により示唆演出を実行するかを切り替えてもよい。この場合、例えば、遊技状態が通常状態であれば、設定値情報が正常に入力されなかった場合、遊技者にとって有利度が低い所定の設定値に設定されているものとして示唆演出を実行可能に構成(上記の第4発明の構成)し、遊技状態が時短状態であれば、設定値情報が正常に入力されなかった場合、示唆演出の実行を制限するように構成(上記の第5発明の構成)し、遊技状態が確変状態であれば、設定値情報が正常に入力されなかった場合、示唆演出として第1示唆演出を実行せず、示唆演出として第2示唆演出を実行可能に構成(上記の第6発明の構成)するようにしてもよい。
また、上記に示した第4発明〜第6発明の全ての制御方法により示唆演出を実行可能に構成する必要はなく、いずれか1つの制御方法のみを用いて示唆演出を実行可能に構成してもよい。
また、本特徴部099IWでは、取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンド自体を受信できなかった場合に、上記の第4発明〜第6発明の制御方法により示唆演出の実行を制御する(示唆演出を制限する)場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値コマンドは受信したが、受信した設定値コマンドが不整合である場合に示唆演出を制限するように構成してもよい。この場合、例えば、設定値コマンドを受信するごとに演出制御手段側で受信した設定値コマンドで示される設定値を記憶しておくようにし、その後、新たな設定値コマンドを受信したときに、新たに受信した設定値コマンドで示される設定値と前回記憶した設定値とが一致しない場合に不整合が発生したと判定し、上記の第4発明〜第6発明の制御方法により示唆演出の実行を制御する(示唆演出を制限する)ようにしてもよい。
また、各設定値「1」〜「3」における遊技の異ならせ方は、本例で示したものにかぎられない。例えば、設定値「1」や「3」など奇数番号の設定値の場合には、連荘(確変状態中などに大当りが連続して発生すること)が発生しやすいときと連荘が発生しにくいときとの差が大きいように構成し、設定値「2」など偶数番号の設定値の場合には、連荘の発生しやすさが比較的一定で変化しないように構成し、設定値が奇数番号であることを示唆する示唆演出を実行可能に構成してもよい。そして、この場合、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には、上記の第4発明〜第6発明の制御方法により、設定値が奇数番号であることを示唆する示唆演出の実行を制御する(示唆演出を制限する)ように構成してもよい。
また、本特徴部099IWには、以下に示す第7発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定値の示唆が変動表示中のみにしか行われず、十分に興趣を高められないという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第7発明の手段1の遊技機として、
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更されてから最初の可変表示が実行されるまでの期間において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出(例えば、遊技前示唆演出や初期出目演出など)を実行可能である
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技開始前の遊技機の状態に関心を持たせ、早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第7発明の手段2の遊技機として、
演出用識別情報(例えば、飾り図柄)の可変表示を実行可能な遊技機であって、
前記示唆演出実行手段は、設定値が変更されてから最初の可変表示が実行されるまでの期間において、設定されている設定値に応じて異なる演出用識別情報が表示される示唆演出(例えば、奇数初期出目の表示)を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第7発明の手段3の遊技機として、
示唆演出実行手段は、遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が復旧したときに、設定されている設定値に応じて示唆演出を実行可能である(例えば、図8−26(A),(B)に示すように、判定値が異なる遊技前示唆演出決定テーブルが用いられる)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第7発明の手段4の遊技機として、
示唆演出実行手段は、可変表示が開始された後に、設定されている設定値を示唆する特定示唆演出(例えば、遊技中示唆演出や大当り中示唆演出など)を実行可能であり、
特定示唆演出は、示唆演出よりも示唆される設定値に対する信頼度が高い
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第7発明の手段5の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ012IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、表示モニタ012IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
また、本特徴部099IWには、以下に示す第8発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、遊技を行う動機を効果的に与えることができず、十分に興趣を高められないという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第8発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更された後、所定期間(例えば、特別期間(設定変更後から変動表示が30回実行されるまで))が経過するまでの遊技中において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能である(例えば、図8−9(A),(B)、図8−29(A),(B)参照)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、所定期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第8発明の手段2の遊技機として、
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段と、
前記可変表示パターン決定手段により決定された可変表示パターンにもとづいて、可変表示を実行する可変表示実行手段とを備え、
前記可変表示パターン決定手段は、設定値が変更されたときと変更されなかったときとで、異なる割合により複数の可変表示パターンのいずれかに決定し(例えば、図8−9(A),(B)参照)、
前記可変表示実行手段は、設定値が変更されたときと変更されなかったときとで、共通の背景画像を用いて可変表示を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第8発明の手段3の遊技機として、
可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段と、
前記可変表示パターン決定手段により決定された可変表示パターンにもとづいて、可変表示を実行する可変表示実行手段とを備え、
前記可変表示パターン決定手段は、設定手段により設定値が第1設定値に設定されたときと第2設定値に設定されたときとで、異なる割合により複数の可変表示パターンのいずれかに決定し(例えば、図8−9(A),(B)等参照)、
前記可変表示実行手段は、設定手段により設定値が第1設定値に設定されたときと第2設定値に設定されたときとで、共通の背景画像を用いて可変表示を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第8発明の手段4の遊技機として、
示唆演出実行手段は、所定期間内に所定条件が成立したこと(例えば、特定期間に大当りとなることや、リーチ演出や擬似連演出の実行回数が所定回数に達したこと、特定のスーパーリーチ演出や予告演出が実行されたこと等)にもとづいて、示唆演出を実行可能である(例えば、特定期間内に大当りが発生した場合に、大当り中示唆演出を実行可能である。図8−31(A),(B)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第8発明の手段5の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ012IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、表示モニタ012IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
また、本特徴部099IWには、以下に示す第9発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、過去に実行された示唆演出を確認することができず、十分に興趣を高められないという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第9発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図8−29(A),(B)等参照)、
実行された示唆演出に関する情報を報知可能な報知手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bがステップS012IWS516を実行する部分)をさらに備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、過去に実行された示唆演出を確認することができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第9発明の手段2の遊技機として、
報知手段は、示唆演出が実行された回数を報知可能である(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bがステップS012IWS516を実行する部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第9発明の手段3の遊技機として、
報知手段は、実行された示唆演出の内容を報知可能である(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bがステップS012IWS516を実行する部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第9発明の手段4の遊技機として、
報知手段は、可変表示が実行されていない客待ち中に、実行された示唆演出に関する情報を報知可能である(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bがステップS012IWS516を実行する部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第9発明の手段5の遊技機として、
実行された示唆演出に関する情報(例えば、実行履歴情報)を生成する情報生成手段と、
撮像装置によって前記情報を読み込み可能な特定画像(例えば、実行履歴情報を含む2次元コード)を生成する画像生成手段と、
前記特定画像を前記撮像装置によって撮像可能な態様で表示する表示手段(例えば、画像表示装置5)とを備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第9発明の手段6の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ012IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、表示モニタ012IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
また、本特徴部099IWには、以下に示す第10発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定示唆演出が他の演出により認識しづらくなると、興趣を低下させてしまうおそれがあるという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第10発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図8−31(A),(B)等参照)、
示唆演出と並行して実行されると該示唆演出が認識しづらくなる演出態様により所定演出(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)を実行可能な所定演出実行手段と、
示唆演出が実行されるときに、所定演出の実行を制限する制限手段とをさらに備えた(例えば、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出の実行が制限される。図8−31(D)参照)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第10発明の手段2の遊技機として、
制限手段は、示唆演出と所定演出とで実行タイミングが重なる場合に、示唆演出と所定演出との少なくともいずれかの実行タイミングを変更する(例えば、いずれか一方をファンファーレ期間に実行し、他方をエンディング期間に実行するように変更する)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第10発明の手段3の遊技機として、
制限手段は、示唆演出が実行されるときには、所定演出の実行を禁止する(例えば、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出の実行が禁止される。図8−31(D)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第10発明の手段4の遊技機として、
制限手段は、示唆演出が実行されるときには、該示唆演出が認識しづらくならない演出態様により所定演出を実行する(例えば、通常とは異なる動作態様により可動部材012IW101を動作させる(例えば、大当り中示唆演出によるセリフ画像と重なる位置で停止しないように制御する))
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第10発明の手段5の遊技機として、
示唆演出および所定演出(例えば、画像表示装置5に所定の画像を表示するファンファーレ演出など)は、いずれも一の表示手段(例えば、画像表示装置5)における表示を含み、
前記一の表示手段は、示唆演出に関する表示を所定演出に関する表示よりも優先して表示する
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第10発明の手段6の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ012IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、表示モニタ012IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
また、本特徴部099IWには、以下に示す第11発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、遊技者にとって好ましくない設定示唆演出実行されることにより、興趣を低下させてしまうおそれがあるという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第11発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する設定示唆(例えば、設定示唆演出)を実行可能な設定示唆実行手段とを備え、
前記設定示唆実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により設定示唆を実行可能であり(例えば、図8−31(A),(B)等参照)、
設定示唆と並行して実行されると該設定示唆が認識しづらくなる態様により所定報知を実行可能な所定報知手段(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)をさらに備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第11発明の手段2の遊技機として、
所定報知手段は、可動部材(例えば、可動部材012IW101)を動作させる所定報知(例えば、役物演出)を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
更には、第11発明の手段3の遊技機として、
光を透過可能な透光性を有する導光板(例えば、導光板012IW103)と、
前記導光板の端面から光を入射可能に設けられた発光体とを備え、
前記導光板は、前記発光体によって該導光板の端面から該導光板の内部に入射された光を反射して該遊技機の前面に出射させる反射部が設けられ、
所定報知手段は、前記発光体を発光させることにより前記導光板に設けられた前記反射部から遊技機の前面に光を出射させる所定報知(例えば、導光板演出)を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
更には、第11発明の手段4の遊技機として、
所定報知手段は、エラー表示を行う所定報知を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、適切にエラーを報知することができる。
更には、第11発明の手段5の遊技機として、
設定示唆実行手段は、第1設定値に設定されていることを示唆する第1設定示唆(例えば、第1演出態様の大当り中示唆演出。図8−31(A),(B)参照)と、該第1設定値よりも遊技者にとって有利度が高い第2設定値に設定されていることを示唆する第2設定示唆(例えば、第3演出態様の大当り中示唆演出。図8−31(A),(B)参照)とを実行可能であり、
所定報知手段は、第1設定示唆が実行されるときには、第2設定示唆が実行されるときに比べて高い割合で所定報知を実行可能である(例えば、図8−31(E)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第11発明の手段6の遊技機として、
設定示唆の実行割合を設定可能な設定示唆設定手段を備える(例えば、電源投入後に設定画面が表示され、プッシュボタン31B等の操作手段や、遊技機内部に設けられたスイッチ等の操作手段(管理者のみ操作可能)を操作することにより、設定示唆演出に関する設定を変更できるようする)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第11発明の手段7の遊技機として、
識別情報の可変表示を行う遊技機であって、
識別情報が配された可変表示部材(例えば、ドラム状やベルト状の可動体)を回転動作させて識別情報を可変表示可能な可変表示装置を備え、
前記可変表示装置は、設定値が変更された後の最初の識別情報の可変表示において、特定動作を行い、
所定報知手段は、設定値が変更された後の最初の識別情報の可変表示において、高い割合で所定報知を実行する
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第11発明の手段8の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ012IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、表示モニタ012IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
また、本特徴部099IWには、以下に示す第12発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、有利度が高い設定では、射幸性が高くなりすぎてしまうおそれがあるという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第12発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)とを備え、
前記有利状態における所定の制御期間(例えば、大当り遊技中のファンファーレ期間やインターバル期間、エンディング期間など)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図8−8参照)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第12発明の手段2の遊技機として、
有利状態におけるファンファーレ制御期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図8−8(B)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第12発明の手段3の遊技機として、
有利状態におけるインターバル制御期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図8−8(B)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第12発明の手段4の遊技機として、
有利状態におけるエンディング制御期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図8−8(B)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第12発明の手段5の遊技機として、
遊技価値を用いた遊技が可能な遊技機であって、
特定条件が成立したことにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、
設定手段は、第1設定値(例えば、設定値3)と、該第1設定値よりも前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値の大きさが遊技に使用された遊技価値の大きさに占める割合が高くなる第2設定値(例えば、設定値1)とに設定可能であり、
有利状態における所定の制御期間は、第2設定値に設定されているときの方が、第1設定値に設定されているときよりも長い(例えば、図8−8(A),(B)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第12発明の手段6の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間において、設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段を備えた
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、有利状態における所定の制御期間の興趣を高めることができる。
更には、第12発明の手段7の遊技機として、
演出を実行可能な演出実行手段を備え、
前記演出実行手段は、有利状態における所定の制御期間において、設定されている設定値に関わらず、共通の演出(例えば、共通のファンファーレ演出やインターバル演出、エンディング演出など)を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、有利状態における所定の制御期間の興趣を高めることができる。
更には、第12発明の手段8の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間は、設定されている設定値に応じて予め定められている
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第12発明の手段9の遊技機として、
複数種類の有利状態に制御可能な遊技機であって、
遊技制御手段は、設定されている設定値にもとづいて異なる割合により複数種類の前記有利状態(例えば、大当り種別A〜C)のいずれかに制御可能であり、
前記有利状態における所定の制御期間は、前記有利状態の種類に応じて異なる(例えば、図8−8(B)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第12発明の手段10の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ012IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、表示モニタ012IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
また、本特徴部099IWには、以下に示す第13発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、有利度が高い設定では、射幸性が高くなりすぎてしまうおそれがあるという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第13発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)とを備え、
可変表示に関する所定の制御期間(例えば、変動時間)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図8−10参照)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第13発明の手段2の遊技機として、
可変表示期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図8−10参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第13発明の手段3の遊技機として、
可変表示の表示結果が表示される期間は、設定されている設定値に応じて異なる
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第13発明の手段4の遊技機として、
遊技価値を用いた遊技が可能な遊技機であって、
特定条件が成立したことにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、
設定手段は、第1設定値(例えば、設定値3)と、該第1設定値よりも前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値の大きさが遊技に使用された遊技価値の大きさに占める割合が高くなる第2設定値(例えば、設定値1)とに設定可能であり、
可変表示に関する所定の制御期間は、第2設定値に設定されているときの方が、第1設定値に設定されているときよりも長い(例えば、図8−10参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第13発明の手段5の遊技機として、
可変表示に関する所定の制御期間は、設定されている設定値に応じて予め定められている
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第13発明の手段6の遊技機として、
可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段と、
前記可変表示パターン決定手段により決定された可変表示パターンにもとづいて、可変表示を実行する可変表示実行手段とを備え、
前記可変表示パターン決定手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により可変表示期間が異なる複数の可変表示パターンのいずれかに決定する(例えば、図8−10参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第13発明の手段7の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ012IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、表示モニタ012IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
なお、この特徴部099IWでは、設定値「1」〜「3」の3段階に設定値を設定可能に構成する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、4段階以上の設定値に設定可能に構成したり、2段階の設定値に設定可能に構成したりしてもよい。この場合、例えば、6段階の設定値に設定可能に構成し、設定値「1」の場合に大当りに対する期待度(信頼度)が最も低く、設定値「6」の場合に大当りに対する期待度(信頼度)が最も高くなるように構成してもよい。