JP2020102524A - スイッチング素子ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】接続端子により接続されるスイッチング素子モジュールと制御基板との間にシールド板を有した構造において、シールド性を確保しつつ、スイッチング素子モジュールと制御基板とを接続端子により適切に接続可能な構造を提供する。【解決手段】スイッチング素子モジュール5と制御基板4との間において制御基板4の基板面に沿って配置されるにシールド板2は、スイッチング素子モジュール5に設けられた複数の端子接続部55にそれぞれ接続される複数の接続端子3がそれぞれ貫通する独立した複数の端子貫通孔6を有する。シールド板2には、複数の端子貫通孔6のそれぞれの内面61を覆うように、電気的絶縁性を有するカバー部材1が設けられ、端子貫通孔6のそれぞれが、スイッチング素子モジュール5の側に向かうに従って大径となる端子導入部7を有している。【選択図】図3
Description
本発明は、スイッチング素子ユニットに関する。
スイッチング素子を含むスイッチング素子モジュールと、当該スイッチング素子モジュールを制御する制御基板とを接続端子によって電気的に接続して、スイッチング素子ユニットが構成される場合がある。そして、スイッチング素子のスイッチング動作により発生するノイズが制御基板に与える影響を軽減するために、スイッチング素子モジュールと制御基板との間にはシールド板が備えられる場合がある。特開2009−130177号公報には、そのようなスイッチング素子ユニットの一例として、スイッチング素子モジュールとしてのパワーモジュール(44)と、制御基板としての回路基板(40)と、接続端子としての信号ピン(42a)と、シールド板としての電磁シールド板(46)とを備えたパワードライブユニット(22)が開示されている(背景技術において括弧内の符号は参照する文献のもの。)。
このパワードライブユニット(22)では、パワーモジュール(44)と回路基板(40)とを電気的に接続する信号ピン(42a)を適切に位置決めして固定するために、固定部材(50)を有している。そして、パワーモジュール(44)と回路基板(40)との間に信号ピン(42a)を通すと共に、固定部材(50)を位置決めするために、回路基板(40)に直交する方向視で信号ピン(42a)と重複する位置において、電磁シールド板(46)に切り欠きが形成されている。
電磁シールド板(46)にこのような切り欠きが形成された場合、回路基板(40)に直交する方向視で当該切り欠きが重複する領域においては、電磁シールドとしての機能が低下する。そして、信号ピン(42a)も電磁シールドとしての機能が低い領域を通ることになるため、制御信号等がノイズの影響を受ける可能性もある。また、複数の信号ピン(42a)が隣接して配置されている場合には、当該隣接する信号ピン(42a)同士が互いに影響を与え合う可能性もある。
上記背景に鑑みて、接続端子により接続されるスイッチング素子モジュールと制御基板との間にシールド板を有した構造において、シールド板によるシールド性を確保しつつ、スイッチング素子モジュールと制御基板とを接続端子により適切に接続可能な構造を有するスイッチング素子ユニットの提供が望まれる。
上記に鑑みたスイッチング素子ユニットは、1つの態様として、少なくとも1つのスイッチング素子を含むスイッチング素子モジュールに設けられた複数の端子接続部にそれぞれ接続される複数の接続端子と、複数の前記接続端子が接続される制御基板と、前記スイッチング素子モジュールと前記制御基板との間において前記制御基板の基板面に沿って配置されるシールド板と、を備え、前記シールド板は、複数の前記接続端子がそれぞれ貫通する独立した複数の端子貫通孔を有し、前記シールド板には、複数の前記端子貫通孔のそれぞれの内面を覆うように、電気的絶縁性を有するカバー部材が設けられ、前記端子貫通孔のそれぞれが、前記スイッチング素子モジュールの側に向かうに従って大径となる端子導入部を有している。
この構成によれば、シールド板には、複数の端子貫通孔が設けられ、それぞれの端子貫通孔を接続端子が貫通する。従って、隣接する接続端子の間にはシールド板が存在することになり、隣接する接続端子の間でのシールド性を確保できる。また、例えば制御基板及びシールド板に直交する方向視で複数の接続端子が重複する位置を含む領域に対応させてシールド板を切り欠くと、制御基板に対するシールド性が低下するおそれがあるが、本構成によれば、そのような切り欠きが形成されないのでシールド性の低下が抑制される。また、一般的にシールド板は金属など導電性材料によって形成されるが、本構成によれば、それぞれの端子貫通孔の内面を覆うように電気的絶縁性を有するカバー部材が設けられている。従って、シールド板と接続端子との絶縁性が確保される。また、端子貫通孔のそれぞれには、スイッチング素子モジュールの側に向かうに従って大径となる端子導入部が設けられているので、端子貫通孔に対して適切に接続端子を誘導することができる。尚、端子貫通孔が端子導入部を有しているという構成には、端子貫通孔の内面を覆うカバー部材に端子導入部が形成されている構成を含むものである。このように、本構成によれば、接続端子により接続されるスイッチング素子モジュールと制御基板との間にシールド板を有した構造において、シールド板によるシールド性を確保しつつ、スイッチング素子モジュールと制御基板とを接続端子により適切に接続可能な構造を有するスイッチング素子ユニットを提供することができる。
スイッチング素子ユニットのさらなる特徴と利点は、図面を参照して説明する実施形態についての以下の記載から明確となる。
以下、回転電機を駆動制御するインバータを構成する形態を例として、スイッチング素子ユニットの実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、スイッチング素子ユニット10を含むシステムの模式的な回路ブロック図を示している。ここでは、当該システムとして、スイッチング素子ユニット10によって構成されるインバータ50を含む回転電機駆動装置の模式的な回路ブロックを示している。回転電機駆動装置は、例えば電気自動車やハイブリッド車において車両(車輪)の駆動力源となる回転電機80を駆動する。回転電機80は、複数相(一例として、U相,V相,W相からなる3相)の交流で駆動される交流回転電機である。インバータ50は、直流電源20及び回転電機80に接続されて、直流と複数相の交流との間で電力を変換する。直流電源20とインバータ50との間には、インバータ50の直流側の電圧(直流リンク電圧)を平滑する直流リンクコンデンサ30(平滑コンデンサ)が備えられている。
インバータ50は、複数のスイッチング素子51を備えて構成されている。スイッチング素子51は、好適には高周波での動作が可能なパワー半導体素子である。例えば、スイッチング素子51として、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)や、パワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、SiC−MOSFET(Silicon Carbide - Metal Oxide Semiconductor FET)、SiC−SIT(SiC - Static Induction Transistor)、GaN−MOSFET(Gallium Nitride - MOSFET)等を用いることができる。図1に示すように、本実施形態では、スイッチング素子51としてIGBTを例示している。また、各スイッチング素子51には、フリーホイールダイオード52が並列に接続されている。
本実施形態では、スイッチング素子51及びフリーホイールダイオード52が1つの半導体チップに集積され、後述する他の回路素子や端子接続部55と共に1つのスイッチング素子モジュール5として構成されている。本実施形態では、半導体チップは、正方形に近い形状(例えばアスペクト比が0.8〜1.2程度)の長方形状に形成されている(図2参照)。また、図1に示すように、本実施形態では、フリーホイールダイオード52の他、電流検出回路53、温度検出ダイオード54も一体化されてスイッチング素子モジュール5が形成されている。電流検出回路53は、入出力端子間(ドレイン−ソース間)を流れる素子電流(ドレイン−ソース間電流)に比例する微小な電流(センス電流)を流して素子電流を検出する(抵抗器両端の電圧を検出値として出力する。)。温度検出ダイオード54は、スイッチング素子51の温度を検出する温度検出センサとして機能する(温度検出ダイオード54の順方向電圧降下の変化を利用して温度を検出する。)。
本実施形態において、スイッチング素子モジュール5は、7つの端子を有している。この内、図1に四角で示す2つの端子(コレクタ端子5C、エミッタ端子5E)は、大電流が流れる端子であり、不図示のバスバーに接続される。例えば板状の半導体チップの一方側の面にコレクタ端子5Cが形成され、他方側の面にエミッタ端子5Eが形成されており、それぞれの面がバスバーに接続される。図1に丸で示す残りの5つの端子は、コレクタ端子5C及びエミッタ端子5Eに比べて流れる電流は小さく、ドライブ回路42(DRV-CCT)を介してインバータ制御装置41(INV-CTRL)に接続される端子である。これら5つの端子は、接続端子3に接続される端子接続部55として、直線状に5つ並んで配置されている(図2〜図7参照)。
インバータ制御装置41は、例えば、より上位の車両制御装置90(VHL-CTRL)から提供される回転電機80の目標トルクに基づいて、ベクトル制御法を用いた電流フィードバック制御を行う。回転電機80の各相のステータコイルを流れる実電流は、交流電流センサ43により検出され、回転電機80のロータの各時点での磁極位置は、レゾルバなどの回転センサ44により検出される。インバータ制御装置41は、交流電流センサ43及び回転センサ44の検出結果を用いて電流フィードバック制御を実行し、各スイッチング素子51を個別にスイッチング制御する制御信号を生成する。生成された制御信号は、電圧や電流を増幅して駆動能力を高めるドライブ回路42を経由し、スイッチング制御信号SWとして各スイッチング素子51に提供される。
図2に示すように、スイッチング素子ユニット10は、少なくとも1つのスイッチング素子51を含むスイッチング素子モジュール5と、スイッチング素子モジュール5に設けられた複数の端子接続部55にそれぞれ接続される複数の接続端子3と、複数の接続端子3が接続される制御基板4と、スイッチング素子モジュール5と制御基板4との間において制御基板4の基板面に沿って配置されるシールド板2とを備えている。
また、本実施形態では、スイッチング素子ユニット10は、3相交流と直流との間で電力を変換するインバータ50を構成するように、6つのスイッチング素子モジュール5を備えて構成されている。接続端子3は、図1を参照して上述したように、本実施形態では、それぞれのスイッチング素子モジュール5に対して5本ずつ設けられている。尚、図2は、スイッチング素子ユニット10の概念的な分解斜視図を示しているため、5本の接続端子3が分離している形態を示している。しかし、例えば樹脂性のハウジング等によって5本の接続端子3が絶縁性を有して束ねられ、接続端子ユニットとして構成されていてもよい。
制御基板4には、図1を参照して上述したインバータ制御装置41及びドライブ回路42が形成されている。シールド板2は、制御基板4の基板面に沿うと共に、制御基板4の基板面に直交する方向視(直交方向Y視)において、スイッチング素子モジュール5と重複するように配置されている。好ましくは、直交方向Y視において、シールド板2の外形の範囲内に、スイッチング素子モジュール5の全てが重複しているとよい。スイッチング素子モジュール5からのノイズをシールド板2によって適切に遮蔽でき、シールド性を高く確保できる。尚、シールド板2は、アルミニウムや銅などの金属(導電性材料)によって形成されている。
接続端子3は、スイッチング素子モジュール5の端子接続部55と、制御基板4とを接続しているが、スイッチング素子モジュール5と制御基板4との間には、シールド板2が存在する。このため、シールド板2は、複数の接続端子3がそれぞれ貫通する独立した複数の端子貫通孔6を有している。本実施形態では、それぞれのスイッチング素子モジュール5に対して、5本の接続端子3が設けられているので、スイッチング素子ユニット10は30本の接続端子3を備える。従って、シールド板2には、30個の端子貫通孔6が形成されている。
上述したように、シールド板2は導電性材料によって形成されているため、端子貫通孔6においてシールド板2と接続端子3とが短絡するおそれがある。このため、シールド板2には、複数の端子貫通孔6のそれぞれの内面61(図3〜図7を参照して後述する)を覆うように、電気的絶縁性を有するカバー部材1が設けられている。例えば、カバー部材1は樹脂によって形成されている。尚、カバー部材1については、図3〜図7の拡大断面図を参照して、種々の形態を例示して後述する。従って、図2においては、カバー部材1の形状を示してはおらず、概念的にカバー部材1の位置を示している。同様に、詳細については後述するが、端子貫通孔6のそれぞれは、スイッチング素子モジュール5の側に向かうに従って大径となる端子導入部7(図3〜図7参照)を有している。
以下、1つのスイッチング素子モジュール5に対する接続端子3の設置箇所の拡大断面図である図3〜図7を参照して、スイッチング素子ユニット10(特に端子貫通孔6及びカバー部材1)の詳細について5つの態様(第1の例〜第5の例)を例示して説明する。尚、図3〜図7に共通して、制御基板4とシールド板2とは、互いに位置決めされている。ここでは、スイッチング素子モジュール5が設置される不図示のモジュール基板や不図示のケースに対して、支柱93によってシールド板2が位置決めされると共に固定されている形態を示している。また、制御基板4は、シールド板2に対して位置決め部材91によって位置決めされている形態を示している。この位置決め部材91により、直交方向Yにおけるシールド板2と制御基板4との距離はほぼ一定に保たれ、シールド板2と制御基板4とは平行状に配置されている。
図3は、スイッチング素子ユニット10の第1の例を示している。カバー部材1は、例えば樹脂成形によって形成され、それぞれの端子貫通孔6に取り付けられている。ここでは、直交方向第1側Y1から、直交方向Yに沿って端子貫通孔6に差し込むように、カバー部材1が端子貫通孔6に取り付けられる形態を例示している。尚、カバー部材1は、それぞれの端子貫通孔6に対して独立した部材であってもよいし、一群の(ここでは5つの)端子貫通孔6に対して一括して取り付け可能なように一体的に形成された部材であってもよい。
図3に示すように、カバー部材1は、複数の端子貫通孔6のそれぞれの内面61を覆って、シールド板2と接続端子3との電気的絶縁性を確保する。また、図3に示すように、カバー部材1は、直交方向Yの厚さがシールド板2よりも大きい。ここでは、カバー部材1は、直交方向Yの両方向(直交方向第1側Y1及び直交方向第2側Y2)においてシールド板2から突出している。上述したように、シールド板2は金属など導電性材料によって形成されている。カバー部材1の直交方向Yの厚さがシールド板2よりも大きいと、接続端子3とシールド板2との沿面距離を長くすることができ、絶縁性を確保し易くなる。尚、シールド板2に対するカバー部材1の突出量は、直交方向Yの両方向(直交方向第1側Y1及び直交方向第2側Y2)において同一であってもよいし、異なっていてもよい。図3に示す第1の例では、シールド板2に対するカバー部材1の突出量が、直交方向Yの両方向で異なっている形態を例示している。
また、図3に示すように、カバー部材1は、スイッチング素子モジュール5の側に向かうに従って大径となる端子導入部7を有している。この端子導入部7により、端子貫通孔6に対して適切に接続端子3を誘導することができる。例えば、スイッチング素子モジュール5に対して接続端子3を接合させた中間アッセンブリに対して、シールド板2を取り付ける際に、接続端子3を端子貫通孔6に対して適切に案内することができる。尚、カバー部材1は、端子貫通孔6に設置されているので、端子貫通孔6が端子導入部7を有しているということもできる。この点については、後述する第2の例〜第4の例についても同様である(後述するように第5の例では端子貫通孔6自体が端子導入部7を有している)。
図4は、スイッチング素子ユニット10の第2の例を示している。この第2の例では、接続端子3は、シールド板2とスイッチング素子モジュール5との間において、接続端子3の他の部位よりも剛性が低い低剛性部31を有している。第2の例は、接続端子3が低剛性部31を有している点においてのみ第1の例と相違し、その他の構成については第1の例と同様である。従って、図5〜図7を参照して後述する第3の例〜第5の例についても、接続端子3が低剛性部31を有してない形態を例示しているが、第1の例と第2の例との関係と同様に、低剛性部31を有する形態であってもよい。
接続端子3は、一方側の端部においてスイッチング素子モジュール5に接続されると共に、他方側の端部において、制御基板4に接続される。ここで、接続端子3の接続先の状態にばらつきが生じていると、接続端子3と接続先(スイッチング素子モジュール5や制御基板4)との接続箇所に機械的負荷が掛かり、接触不良を招くおそれがある。例えば、制御基板4には、反りや撓み等の影響で形状に変化やばらつきが生じる場合がある。また、スイッチング素子モジュール5も反りを生じている場合や、接続端子3と接合するための導電性接合材料の塗布厚のばらつきが大きい場合がある。接続端子3が、低剛性部31を有すると、接続端子3の接続先の部材の形状や状態にばらつきや変化がある場合にも、その形状や状態の変化やばらつきを低剛性部31において吸収することができる。その結果、接続先の部材の形状や状態に起因して生じた外力が、スイッチング素子モジュール5や制御基板4に与える影響を軽減させることができ、経年変化による接触不良等を抑制できて信頼性を向上させることができる。
図5は、スイッチング素子ユニット10の第3の例を示している。第3の例では、シールド板2に対するカバー部材1の突出量が、直交方向Yの両方向で同一である形態を例示している。また、第3の例では、シールド板2の板面に沿った方向(面方向X)において、カバー部材1における接続端子3に最も近接する近接部13が、端子貫通孔6内に形成されている。このような近接部13が端子貫通孔6内に形成されていることにより、端子貫通孔6において、接続端子3の位置ずれを抑制し、スイッチング素子モジュール5と制御基板4とを適切に接続することができる。ここで、近接部13における面方向Xの離間距離が、接続端子3の径以下であると、近接部13により接続端子3を保持することができるのでさらに好適である。
図6は、スイッチング素子ユニット10の第4の例を示している。第3の例と同様に、第4の例も、シールド板2に対するカバー部材1の突出量が、直交方向Yの両方向で同一である形態を例示している。但し、第3の例では、近接部13が、端子貫通孔6内に形成されている形態を例示したが、第4の例では、近接部13が端子貫通孔6の外に形成されている形態を例示している。より詳しくは、第4の例においては、近接部13は、直交方向Yにおいて端子貫通孔6の外で、制御基板4の側に形成されている。つまり、近接部13は、シールド板2を挟んで端子導入部7とは反対側に形成されている。第3の例と同様に、近接部13における面方向Xの離間距離が、接続端子3の径以下であると、近接部13により接続端子3を保持することができるのでさらに好適である。また、この形態では、近接部13と制御基板4における端子孔46との直交方向Yにおける距離が近くなる。従って、接続端子3と制御基板の端子孔46との位置決めが容易となり組み立て時の作業性が向上する利点がある。
図7は、スイッチング素子ユニット10の第5の例を示している。第1の例〜第4の例では、内径が一定の端子貫通孔6がシールド板2に形成され、その端子貫通孔6の周辺にカバー部材1が設置される形態を例示した。第5の例ではスイッチング素子モジュール5の側から制御基板4の側に向かうに従って(直交方向第1側Y1から直交方向第2側Y2に向かうに従って)内径が狭くなる(小径となる)端子貫通孔6がシールド板2に形成される形態を例示している。この場合、端子貫通孔6自体の制御基板4の側(直交方向第2側Y2)に近接部13が形成される。
そして、第5の例では、カバー部材1は、シールド板2の全体を覆うように、例えば電気的絶縁性を有する絶縁膜によって形成されている。絶縁膜は、端子貫通孔6の内面61も覆うため、カバー部材1は、複数の端子貫通孔6のそれぞれの内面61を覆うように、シールド板2に設けられているということができる。尚、このように絶縁膜によってカバー部材1が形成される場合も、膜厚の分だけ、直交方向Yにおけるカバー部材1の厚さは、シールド板2の厚さよりも大きくなるということができる。
〔その他の実施形態〕
以下、その他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
以下、その他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記においては、制御基板4とシールド板2とが、位置決め部材91によって互いに位置決めされている形態を例示したが、そのように位置決めされていない形態を除外するものではない。
(2)上記においては、カバー部材1の直交方向Yの厚さがシールド板2よりも大きい形態を例示した。しかし、接続端子3を通る信号の電圧は比較的低く(3.3〜20ボルト)、面方向Xにおける絶縁距離が確保できるような場合には、カバー部材1の直交方向Yの厚さがシールド板2の厚さと同程度であってもよい。また、接続端子3を流れる信号の種類に応じて、一群の接続端子3の内の一部(例えば、15〜20ボルト程度のスイッチング制御信号SWを伝達する接続端子3)が通る端子貫通孔6では、カバー部材1の直交方向Yの厚さをシールド板2よりも大きくし、その他(3.3〜5ボルト程度の電流検出回路53や温度検出ダイオード54からの出力信号を伝達する接続端子)が通る端子貫通孔6では、カバー部材1の直交方向Yの厚さをシールド板2と同程度としてもよい。
〔実施形態の概要〕
以下、上記において説明したスイッチング素子ユニット(10)の概要について簡単に説明する。
以下、上記において説明したスイッチング素子ユニット(10)の概要について簡単に説明する。
スイッチング素子ユニット(10)は、1つの態様として、少なくとも1つのスイッチング素子(51)を含むスイッチング素子モジュール(5)に設けられた複数の端子接続部(55)にそれぞれ接続される複数の接続端子(3)と、複数の前記接続端子(3)が接続される制御基板(4)と、前記スイッチング素子モジュール(5)と前記制御基板(4)との間において前記制御基板(4)の基板面に沿って配置されるシールド板(2)と、を備え、前記シールド板(2)は、複数の前記接続端子(3)がそれぞれ貫通する独立した複数の端子貫通孔(6)を有し、前記シールド板(2)には、複数の前記端子貫通孔(6)のそれぞれの内面(61)を覆うように、電気的絶縁性を有するカバー部材(1)が設けられ、前記端子貫通孔(6)のそれぞれが、前記スイッチング素子モジュール(5)の側に向かうに従って大径となる端子導入部(7)を有している。
この構成によれば、シールド板(2)には、複数の端子貫通孔(6)が設けられ、それぞれの端子貫通孔(6)を接続端子(3)が貫通する。従って、隣接する接続端子(3)の間にはシールド板(2)が存在することになり、隣接する接続端子(3)の間でのシールド性を確保できる。また、例えば制御基板(4)及びシールド板(2)に直交する方向視で複数の接続端子(3)が重複する位置を含む領域に対応させてシールド板(2)を切り欠くと、制御基板(4)に対するシールド性が低下するおそれがあるが、本構成によれば、そのような切り欠きが形成されないのでシールド性の低下が抑制される。また、一般的にシールド板(2)は金属など導電性材料によって形成されるが、本構成によればそれぞれの端子貫通孔(6)の内面(61)を覆うように電気的絶縁性を有するカバー部材(1)が設けられている。従って、シールド板(2)と接続端子(3)との絶縁性が確保される。また、端子貫通孔(6)のそれぞれには、スイッチング素子モジュール(5)の側に向かうに従って大径となる端子導入部(7)が設けられているので、端子貫通孔(6)に対して適切に接続端子(3)を誘導することができる。尚、端子貫通孔(6)が端子導入部(7)を有しているという構成には、端子貫通孔(6)の内面(61)を覆うカバー部材(1)に端子導入部(7)が形成されている構成を含むものである。このように、本構成によれば、接続端子(3)により接続されるスイッチング素子モジュール(5)と制御基板(4)との間にシールド板(2)を有した構造において、シールド板(2)によるシールド性を確保しつつ、スイッチング素子モジュール(5)と制御基板(4)とを接続端子(3)により適切に接続可能な構造を有するスイッチング素子ユニット(10)を提供することができる。
ここで、前記カバー部材(1)は、前記シールド板(2)の板面に直交する方向(Y)の厚さが前記シールド板(2)よりも大きく、前記シールド板(2)の前記板面に沿った方向(X)において、前記カバー部材(1)における前記接続端子(3)に最も近接する近接部(13)が、前記端子貫通孔(6)内に形成されていると好適である。
上述したように、シールド板(2)は金属など導電性材料によって形成される場合が多い。シールド板(2)の板面に直交する方向(Y)におけるカバー部材(1)の厚さがシールド板(2)の厚さよりも大きいと、接続端子(3)とシールド板(2)との沿面距離を長くすることができ、絶縁性を確保し易くなる。また、近接部(13)が端子貫通孔(6)内に形成されていることにより、端子貫通孔(6)において、接続端子(3)の位置ずれを抑制し、スイッチング素子モジュール(5)と制御基板(4)とを適切に接続することが容易となる。
また、前記制御基板(4)と前記シールド板(2)とは、互いに位置決めされていると好適である。
制御基板(4)とシールド板(2)とが位置決めされていると、制御基板(4)における接続端子(3)の接続箇所と、シールド板(2)に形成された端子貫通孔(6)とを適切に位置決めすることができる。
また、前記接続端子(3)は、前記シールド板(2)と前記スイッチング素子モジュール(5)との間において、前記接続端子(3)の他の部位よりも剛性が低い低剛性部(31)を有すると好適である。
接続端子(3)は、一方側の端部において半導体モジュール(5)に接続されると共に、他方側の端部において、制御基板(4)に接続される。ここで、接続端子(3)の接続先の状態にばらつきが生じていると、接続端子(3)と接続先(半導体モジュール(5)や制御基板(4))との接続箇所に機械的負荷が掛かり、接触不良を招くおそれがある。例えば、制御基板(4)には、反りや撓み等の影響で形状に変化やばらつきが生じる場合がある。また、半導体モジュール(5)も反りを生じている場合や、接続端子(3)と接合するための導電性接合材料の塗布厚のばらつきが大きい場合がある。接続端子(3)が、低剛性部(31)を有すると、接続端子(3)の接続先の部材の形状や状態にばらつきや変化がある場合にも、その形状や状態の変化やばらつきを低剛性部(31)において吸収することができる。その結果、接続先の部材の形状や状態に起因して生じた外力が、半導体モジュール(5)や制御基板(4)に与える影響を軽減させることができ、経年変化による接触不良等を抑制できて信頼性を向上させることができる。
1 :カバー部材
2 :シールド板
3 :接続端子
4 :制御基板
5 :スイッチング素子モジュール
6 :端子貫通孔
7 :端子導入部
10 :スイッチング素子ユニット
13 :近接部
31 :低剛性部
51 :スイッチング素子
55 :端子接続部
61 :内面
91 :位置決め部材
X :面方向(シールド板の板面に沿った方向)
Y :直交方向(シールド板の板面に直交する方向)
2 :シールド板
3 :接続端子
4 :制御基板
5 :スイッチング素子モジュール
6 :端子貫通孔
7 :端子導入部
10 :スイッチング素子ユニット
13 :近接部
31 :低剛性部
51 :スイッチング素子
55 :端子接続部
61 :内面
91 :位置決め部材
X :面方向(シールド板の板面に沿った方向)
Y :直交方向(シールド板の板面に直交する方向)
Claims (4)
- 少なくとも1つのスイッチング素子を含むスイッチング素子モジュールに設けられた複数の端子接続部にそれぞれ接続される複数の接続端子と、
複数の前記接続端子が接続される制御基板と、
前記スイッチング素子モジュールと前記制御基板との間において前記制御基板の基板面に沿って配置されるシールド板と、を備え、
前記シールド板は、複数の前記接続端子がそれぞれ貫通する独立した複数の端子貫通孔を有し、
前記シールド板には、複数の前記端子貫通孔のそれぞれの内面を覆うように、電気的絶縁性を有するカバー部材が設けられ、
前記端子貫通孔のそれぞれが、前記スイッチング素子モジュールの側に向かうに従って大径となる端子導入部を有している、スイッチング素子ユニット。 - 前記カバー部材は、前記シールド板の板面に直交する方向の厚さが前記シールド板よりも大きく、前記シールド板の前記板面に沿った方向において、前記カバー部材における前記接続端子に最も近接する近接部が、前記端子貫通孔内に形成されている、請求項1に記載のスイッチング素子ユニット。
- 前記制御基板と前記シールド板とは、互いに位置決めされている、請求項1又は2に記載のスイッチング素子ユニット。
- 前記接続端子は、前記シールド板と前記スイッチング素子モジュールとの間において、前記接続端子の他の部位よりも剛性が低い低剛性部を有する、請求項1から3の何れか一項に記載のスイッチング素子ユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018239589A JP2020102524A (ja) | 2018-12-21 | 2018-12-21 | スイッチング素子ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018239589A JP2020102524A (ja) | 2018-12-21 | 2018-12-21 | スイッチング素子ユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020102524A true JP2020102524A (ja) | 2020-07-02 |
Family
ID=71139874
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018239589A Pending JP2020102524A (ja) | 2018-12-21 | 2018-12-21 | スイッチング素子ユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020102524A (ja) |
-
2018
- 2018-12-21 JP JP2018239589A patent/JP2020102524A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20210423 |