JP2020099630A - 遊技機 - Google Patents

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卓人 市原
Takuto Ichihara
卓人 市原
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Abstract

【課題】補助遊技に関して公平性を高める。【解決手段】第1始動口への入球に応答して取得した第1当否判定情報を保留する第1記憶手段と、遊技球の入球し易さが変化する可変式の第2始動口への入球に応答して取得した第2当否判定情報を保留する第2記憶手段と、第2始動口への入球が相対的に困難又は不能な第1状態と、第2始動口への入球が相対的に容易な第2状態とを切り替える入賞口制御手段と、一回の図柄変動ごとに、第1当否判定情報に係る保留よりも第2当否判定情報に係る保留を優先して消化する態様で、第1当否判定情報又は第2当否判定情報に基づいて、特別遊技を実行するための第2抽選に当選したか否かを判定する判定手段と、判定手段により第2抽選に当選したと判定された場合に、特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、第1当否判定情報に係る保留が消化中であるか否かに基づいて、第1状態から第2状態への切り替えタイミングを制御する切替タイミング制御手段とを備える、遊技機が開示される。【選択図】図24A

Description

本発明は、遊技機に関する。
第1特別図柄乱数値の保留及び第2特別図柄乱数値の保留の何れも存在する場合、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定が優先して行われ、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが並行して行われない仕様の遊技機が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2018−099584号公報
しかしながら、従来技術では、遊技球の入球し易さが変化する可変式の始動口への入球が容易となる補助遊技に関して、公平性を高めることが難しい。例えば、補助遊技の開始時に第1特別図柄乱数値の保留の消化中である場合、当該補助遊技状態において始動口への入球数が5つであったとしても、獲得できる第2特別図柄乱数値の保留数は“4”である。他方、補助遊技の開始時に第1特別図柄乱数値の保留の消化中でない場合、当該補助遊技状態において始動口への入球数が5つであれば、獲得できる実効的な第2特別図柄乱数値の保留数は“5”である。第1特別図柄乱数値の保留の消化中でない場合は、5つのうちの最初の1つ目の入球時に獲得できる第2特別図柄乱数値の保留が即座に消化中になるためである。
そこで、1つの側面では、本発明は、補助遊技に関して公平性を高めることを目的とする。
1つの側面では、第1始動口への入球に応答して取得した第1当否判定情報を保留する第1記憶手段と、
遊技球の入球し易さが変化する可変式の第2始動口への入球に応答して取得した第2当否判定情報を保留する第2記憶手段と、
前記第2始動口への入球が相対的に困難又は不能な第1状態と、前記第2始動口への入球が相対的に容易な第2状態とを切り替える入賞口制御手段と、
一回の図柄変動ごとに、前記第1当否判定情報に係る保留よりも前記第2当否判定情報に係る保留を優先して消化する態様で、前記第1当否判定情報又は前記第2当否判定情報に基づいて、特別遊技を実行するための第2抽選に当選したか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記第2抽選に当選したと判定された場合に、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
前記第1当否判定情報に係る保留が消化中であるか否かに基づいて、前記第1状態から前記第2状態への切り替えタイミングを制御する切替タイミング制御手段とを備える、遊技機が提供される。
1つの側面では、本発明によれば、補助遊技に関して公平性を高めることが可能となる。
本発明の一実施例に係る遊技機を示す模式的正面図である。 図1の遊技機における遊技盤の盤面構成を示す模式的正面図である。 図1の遊技機の電気的構成を示すブロック図である。 遊技機が形成可能な遊技状態の遷移態様の一例を示す図である。 主制御基板の機能を表す機能ブロック図である。 普通図柄抽選用テーブルの一例を示す図である。 大当り判定テーブルの一例を示す図である。 大当り種別決定用テーブルの一例を示す図である。 特図2保留待機機能に係るタイミング図(第2特別図柄乱数値の保留がない場合)である。 特図2保留待機機能に係るタイミング図(第2特別図柄乱数値の保留がある場合)である。 比較例に関するタイミング図である。 主制御メイン処理を示すフローチャートである。 割り込み処理を示すフローチャートである。 始動口センサ検知処理を示すフローチャートである。 特図1保留消化待機処理を示すフローチャートである。 特図動作処理を示すフローチャートである。 特別図柄待機処理を示すフローチャートである。 特図2乱数シフト処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 特別図柄確定処理を示すフローチャートである。 特別電動役物処理を示すフローチャートである。 遊技状態設定処理を示すフローチャートである。 変形例による特図1保留消化待機処理を示すフローチャートである。 実施例2による遊技機における遊技盤の盤面構成を示す模式的正面図である。 実施例2による主制御基板の機能を表す機能ブロック図である。 実施例2による第2始動口開放待機処理及び第2待機処理に係るタイミング図である。 比較例に関するタイミング図(その1)である。 比較例に関するタイミング図(その2)である。 実施例2による割り込み処理を示すフローチャートである。 普図動作処理(S204A)における普通電動役物処理のフローチャートである。 特図1保留消化待機処理(S205A)のフローチャートである。 変形例による特図1保留消化待機処理(S205A)のフローチャートである。 変形例の効果の説明図である。 本変形例の効果の説明図である。 比較例に関するタイミング図である。 比較例に関するタイミング図である。 実施例3による主制御基板の機能を表す機能ブロック図である。 実施例3において用いられる大当り判定テーブルの一例を示す図である。 時短回数決定用テーブルの一例である。 残存数表示の一例を示す図である。 残存数表示の各状態の一例を示す図である。 残存数表示の各状態と時短残存数との関係の一例を示す表図である。 所定回数N1=99の場合の残存数表示の変化態様を示す図である。 所定回数N1=2〜15の場合の残存数表示の変化態様を示す図である。 演出表示制御部により実現される演出例の説明図である。 遊技状態設定処理(S2124B)を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。
[遊技機の構成]
遊技機1は、図1に示すように、正面側に前面枠2を備えている。図1には図示されていないが、遊技機1は、本体枠と、この本体枠の正面側に配設され、本体枠の側辺において回動可能に軸支される中枠とを備えており、前面枠2は、この中枠の正面側に配設され、中枠における本体枠に軸支される側の側辺で回動可能に軸支されている。前面枠2は、正面視で略長方形に形成されており、中央上部に透明な窓部2aを有している。また、遊技機1は、中枠の正面側に後述する遊技盤10を備えている。そして、前面枠2の窓部2aを通して遊技盤10が視認可能となっている。なお、以下では、遊技機1の正面に向かって左側(図面における左側)を単に左側とし、その逆側を右側としている。
前面枠2の中央頂部には、発光により演出を行うためのランプ3が設けられており、このランプ3の左右には、音響により演出を行うための一対の上部スピーカー4aが設けられている。また、前面枠2の下部には、音響により演出を行うための左右一対の下部スピーカー4bが設けられている。
前面枠2の窓部2aの下方には、貸し出される遊技球や払い出される遊技球を貯留するための上皿5が設けられており、この上皿5の下方には、上皿5が一杯になった際の余分な遊技球を貯留するための下皿6が設けられている。
前面枠2の右下部には、遊技球を遊技盤10内に発射するための発射ハンドル7が設けられている。遊技機1では、遊技者が前面枠2の窓部2aを通して遊技盤10を目視しつつ発射ハンドル7を操作することによって遊技が進行する。また、上皿5の中央正面側の縁部には、演出を実行するための演出操作部8(例えば演出ボタン)が設けられており、遊技機1は、遊技者が遊技中の所定の演出タイミングにおいて演出操作部8を操作すると、所定の演出が実行されるように構成されている。
[遊技盤の構成]
遊技盤10は、図2に示すように、正面側に遊技領域10aとセグメント表示領域10bとを有しており、これらの領域は、前面枠2の窓部2aを通して視認可能に形成されている。遊技領域10aは、遊技盤10の中央の広い範囲に形成される一方、セグメント表示領域10bは、遊技盤10の右下部の狭い範囲に形成されている。
遊技盤10は、遊技領域10aの略中央に液晶表示装置11を備えている。液晶表示装置11は、表示画面内に様々な演出画像を表示可能であり、遊技の進行に応じて様々な演出表示を行うように構成されている。また、遊技領域10aにおける液晶表示装置11の周囲は、遊技球の流下領域となっており、遊技球は、この領域に配設される釘等によって移動方向を変化させながら流下する。
遊技領域10aの中央下部には、遊技領域10aを流下する遊技球を受入可能な第1始動口12が設けられており、この第1始動口12の内部には、第1始動口12への遊技球の入球(入賞)を検出可能な第1始動口センサ12aが設けられている。遊技機1は、第1始動口12への入球を検出すると、所定個数の遊技球を上皿5へ払い出すとともに、第1特図に関する乱数値を取得するように構成されている。
第1始動口12の下方には、第2始動口13を備える第2始動入賞装置131が設けられており、この第2始動口13の内部には、第2始動口13への入球(入賞)を検出可能な第2始動口センサ13aが設けられている。遊技機1は、第2始動口13への入球を検出すると、所定個数の遊技球を上皿5へ払い出すとともに、第2特図に関する乱数値を取得するように構成されている。以下では、第1特図に関する乱数値と第2特図に関する乱数値について、区別しない場合は、「特別図柄乱数値」と称し、区別する場合は、第1特図に関する乱数値を「第1特別図柄乱数値」と、第2特図に関する乱数値を「第2特別図柄乱数値」とそれぞれ称する。
遊技盤10は、遊技領域10aの左側を流下する遊技球を第1始動口12へ導きやすく、遊技領域10aの右側を流下する遊技球を第2始動口13へ導きやすいように構成されている。
遊技領域10aの中央右部には、遊技領域10aを流下する遊技球が通過可能な作動ゲート14が設けられており、この作動ゲート14の内部には、作動ゲート14を通過する遊技球を検出可能なゲートセンサ14aが設けられている。遊技機1は、作動ゲート14において遊技球の通過を検出すると、普通図柄抽選を行うように構成されている。作動ゲート14は、いわゆる右打ちの際に遊技球が通過しやすくなるように配置される。従って、普通図柄抽選は、後述の時短状態での右打ちの際に比較的に多く実行されることになる。なお、変形例では、作動ゲート14と同様の機能を持つ作動ゲートが、作動ゲート14と略左右対称の位置に設けられてもよい。
第1始動口12は、遊技球を常に受入可能に構成されている。一方、第2始動口13は、遊技球の入球し易さが変化する可変式である。例えば、第2始動口13は、可動部材130を備えており、この可動部材130を動作させる始動口ソレノイド13bによって、遊技球を受入困難な閉止状態又は遊技球を受入可能な開放状態のいずれか一方に制御される。通常、第2始動口13は、閉止状態に制御されているが、遊技機1は、作動ゲート14において遊技球の通過を検出すると、普通図柄抽選によって第2始動口13を開放状態に制御するか否かを決定する。
遊技領域10aの右中央部(作動ゲート14よりも下側)には、V入賞用の大入賞口(いわゆるVアタッカ)21(可変入球口の一例)を備える大入賞装置211が設けられている。大入賞口21は、例えば開閉扉210を備える。通常時には、V入賞用の大入賞口21は、開閉扉210を動作させる第2大入賞口ソレノイド21bにより閉止状態に制御されているが、大当り遊技状態における特定のラウンド(Vラウンド)において開放状態(図2では開放状態で図示)に制御される。また、V入賞用の大入賞口21の内部にはV入賞用の大入賞口21への入球(入賞)を検出可能な第2大入賞口センサ21aが設けられている。
また、V入賞用の大入賞口21の内部には、特定領域212と非特定領域(図示せず)が設けられる。V入賞用の大入賞口21の内部に入った遊技球は、可動片ソレノイド212bにより駆動可能な可動片(図示せず)によって、特定領域212及び非特定領域のいずれかを通るように振り分けられる。例えば、可動片が開放位置にあるときは、特定領域212を遊技球が通過可能とされ、可動片が閉塞位置にあるときは、非特定領域のみを遊技球が通過可能とされる(特定領域212を遊技球が通過困難又は通過不能とされる)。特定領域212には、特定領域212を通過する遊技球を検出する特定領域センサ212aが設けられる。
遊技領域10aの右下部には、大入賞口15を備える大入賞装置151が設けられている。通常時には、大入賞口15は、開閉扉を動作させる大入賞口ソレノイド15bにより閉止状態に制御されているが、特別図柄乱数値を用いた大当り判定の結果に基づいて開放状態に制御される。また、大入賞口15の内部には大入賞口15への入球(入賞)を検出可能な大入賞口センサ15aが設けられている。遊技機1は、大入賞口15への入球を検出すると、所定個数の遊技球を上皿5へ払い出すように構成されている。
遊技領域10aの下端部には、遊技領域10aを流下した遊技球を遊技機1内へ回収するための左右一対のアウト口16が設けられている。また、遊技領域10aの左部には、発射装置7aにより下側から上側へ向けて発射される遊技球をガイドするための発射レール17が設けられている。また、液晶表示装置11の上方には、遊技機1を彩る装飾部材18が設けられている。
装飾部材18の背面側には、液晶表示装置11の正面側で上下方向に移動可能な可動部材19が設けられている。可動部材19は、動作によって演出を盛り上げる部材であり、可動部材移動機構19aにより昇降動作可能に構成されている。可動部材19は、通常時には装飾部材18の背面側に隠れるように位置しているが、遊技中の所定の演出タイミングにおいて液晶表示装置11の正面側を覆うように下方向へ移動し、演出の終了時に上方向へ戻るように昇降動作する。
遊技盤10は、セグメント表示領域10bに遊技に関する情報を表示するためのセグメント表示部50を備えている。セグメント表示部50は複数のLEDを有しており、遊技機1は、これらのLEDによる表示の組み合わせによって、第1特図に関する図柄変動表示、第2特図に関する図柄変動表示、第1特図に関する保留数表示、第2特図に関する保留数表示、大当り遊技状態における大当り遊技で実行可能なラウンド数の表示、普通図柄に関する図柄変動表示、普通図柄に関する保留数表示、第2始動口13が開放状態に制御されやすい電サポ状態であるか否かを示す電サポ表示、及び遊技領域10aの右側への遊技球の発射を促すタイミングであることを示す右打ち表示を行うことができる。
なお、大入賞装置151や大入賞装置211、第2始動口13等の位置やタイプなどは任意であり、また、図2に示した遊技盤10以外の構成に対しても本発明は適用可能である。
[電気的構成]
遊技機1は、図3に示すように、遊技の制御を行う主制御基板100と、遊技球の払い出し制御を行う払出制御基板300と、主制御基板100から送信される各種コマンドに基づいて演出制御を行う演出制御基板200とを備えている。これらの基板は、CPUと記憶部とを備えており、これらのハードウェア資源を用いて所定の機能を実現する。
主制御基板100には、演出制御基板200及び払出制御基板300に加えて、第1始動口センサ12a、第2始動口センサ13a、大入賞口センサ15a、ゲートセンサ14a、始動口ソレノイド13b、大入賞口ソレノイド15b、第2大入賞口センサ21a、特定領域センサ212a、及びセグメント表示部50等が接続されている。なお、変形例では、主制御基板100は、サブ制御基板(図示せず)に接続され、サブ制御基板に、第1始動口センサ12a、第2始動口センサ13a、大入賞口センサ15a、ゲートセンサ14a、始動口ソレノイド13b、大入賞口ソレノイド15b、第2大入賞口センサ21a、特定領域センサ212a、及びセグメント表示部50等が接続されてもよい。この場合、主制御基板100は、サブ制御基板を介して演出制御基板200に接続されてもよい。
第1始動口センサ12a、第2始動口センサ13a、大入賞口センサ15a、ゲートセンサ14a、第2大入賞口センサ21a、及び特定領域センサ212aにより遊技球が検出されると、検出信号が主制御基板100へ送信される。主制御基板100は、いずれかのセンサから検出信号を受信すると、遊技の進行に応じた演算によりコマンド又は駆動信号を生成し、演出制御基板200、払出制御基板300、始動口ソレノイド13b、大入賞口ソレノイド15b、第2大入賞口ソレノイド21b、可動片ソレノイド212b、及びセグメント表示部50等へ生成したコマンド又は駆動信号を送信する。
払出制御基板300には、遊技球を発射するための発射装置7a、発射ハンドル7、図示しない遊技機1に併設される台間機、玉貸ボタン、払出装置等が接続されている。また、発射装置7aには、遊技球を発射する発射モータや遊技者が発射ハンドル7に触れていることを検知するタッチスイッチが接続されている。払出制御基板300は、主制御基板100から送信される払出コマンドに基づく遊技球の払い出し制御や、発射ハンドル7の操作に基づく発射装置7aへの遊技球の発射信号の送信処理等を実行する。
演出制御基板200には、液晶表示装置11、ランプ3、スピーカー4(上部スピーカー4a、下部スピーカー4b)、演出操作部8、可動部材移動機構19a等が接続されている。演出制御基板200は、主制御基板100から送信される各種コマンドを受信すると、各種コマンドの内容を解析し、液晶表示装置11、ランプ3、上部スピーカー4a、下部スピーカー4b、演出操作部8、可動部材移動機構19a等を用いてコマンドの内容に応じた演出制御を行う。
遊技機1は、遊技中の所定の演出タイミングにおいて可動部材19を液晶表示装置11の正面に出現させる演出を実行する。演出制御基板200は、主制御基板100から送信されたコマンドに基づいて可動部材19による演出の実行を決定すると、可動部材移動機構19aを動作させることにより可動部材19を装飾部材18の背面側に隠れた退避位置から液晶表示装置11の正面側を覆う演出位置へ移動させる。
[状態の遷移]
図4は、遊技機1が形成可能な遊技状態の遷移態様の一例を示す図である。
遊技機1は、図4に示すように、遊技状態として、大当り遊技状態と、時短状態と、非時短状態とを含む。
大当り遊技状態は、後述するように、特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”である場合に形成される。大当り遊技状態は、大入賞口15への入球が容易となる状態に対応する。すなわち、大当り遊技状態とは、大入賞口15の開閉扉の開放を伴う遊技である。なお、遊技機1は、大当り遊技状態において右打ちにより大入賞口15への入球が容易となるように構成されてよい。
時短状態とは、一般的には、時間短縮状態の略であり、第1特図に関する図柄変動又は第2特図に関する図柄変動(以下、区別しないときは「特別図柄変動」とも称する)に係る変動時間が非時短状態よりも短い状態である。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示の開始時から確定表示時までの時間)の平均値が、非時短状態における特別図柄の変動時間の平均値よりも短くなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、主に第2始動口13への実効的な入球(特別図柄の変動に寄与する入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当りを狙うことができる。
ただし、本明細書では、時短状態は、この定義に当てはまらないような状態を含んでよい。例えば、時短状態とは、普通図柄抽選に係る当選確率が(非時短状態に比べて)高くなる状態として定義されてもよい。これは、時短状態における変動可能な回数(後述の所定回数N1)が非常に少なく(例えば1〜15程度)、1回の変動ごとに、比較的長い時間をかけて演出を行う仕様があるためである。
時短状態は、大当り遊技が終了した場合に形成され、所定の時短終了条件が成立すると、非時短状態に移行する。所定の時短終了条件は、任意であるが、例えば、大当り遊技が終了した後に、大当り遊技状態に至ることなく、所定回数N1の特別図柄の変動が終了した場合に成立してよい。所定回数N1は、任意であり、本実施例では、一例として、「150」である。所定回数N1は、後述する大当り種別に応じて変化してもよい。時短状態において、特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”となると、大当り遊技状態に移行する。なお、時短状態では、普通図柄抽選に当選した際に後述の補助遊技状態が形成されうる。
非時短状態は、大当り遊技状態でなくかつ時短状態でない状態に対応する。なお、大当り遊技状態でも、普通図柄抽選等に関しては非時短状態と同様の状態となるが、本明細書では、大当り遊技状態と非時短状態とは別の状態として定義する。非時短状態は、上述のように、時短状態から移行される。非時短状態において、特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”となると、大当り遊技状態に移行する。なお、非時短状態では、普通図柄抽選に当選した際に後述の補助遊技状態が形成されうる。
[機能的構成]
図5は、主制御基板100の機能を表す機能ブロック図である。なお、図5に示す機能的構成は、あくまで一例であり、1つの機能ブロック(データベース及び機能処理部)を分割したり、複数の機能ブロックをまとめて1つの機能ブロックとして構成したりしてもよい。また、図5に示す機能的構成は、本発明の説明上、必要な構成であり、主制御基板100の機能のすべてを表すものではない。従って、実際には、主制御基板100は、他の機能を有してもよい。
主制御基板100は、第1記憶部101と、第2記憶部102と、普通図柄抽選処理部103と、入賞口制御部104と、切替部105と、判定部106と、大当り種別決定部107と、特別遊技実行部108と、特典付与部109と、表示制御部110を含む。第1記憶部101及び第2記憶部102は、RAM(Random Access Memory)等のような記憶装置により実現できる。第1記憶部101及び第2記憶部102は、同一の記憶装置の別々の記憶領域により実現されてもよいし、異なる記憶装置により実現されてもよい。普通図柄抽選処理部103、入賞口制御部104、切替部105、判定部106、大当り種別決定部107、特別遊技実行部108、特典付与部109、及び表示制御部110は、CPU(Central Processing Unit)が、ROM(Read Only Memory)や、フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive)、ハードディスクなどの記憶装置に格納されたプログラムを実行することで実現できる。
第1記憶部101は、第1始動口12への入球に応答して、第1特別図柄乱数値(第1当否判定情報の一例)を記憶(保留)する。第1特別図柄乱数値は、上述のように、第1始動口12への入球を第1始動口センサ12aにより検出すると取得される。そして、取得された第1特別図柄乱数値は、第1記憶部101に記憶される。第1記憶部101に記憶可能な第1特別図柄乱数値の最大数は、例えば4個である。第1記憶部101には、第1特別図柄乱数値は、FIFO(First In,First Out)形式で記憶される。
第2記憶部102は、第2始動口13への入球に応答して、第2特別図柄乱数値(第2当否判定情報の一例)を記憶(保留)する。第2特別図柄乱数値は、上述のように、第2始動口13への入球を第2始動口センサ13aにより検出すると取得される。そして、取得された第2特別図柄乱数値は、第2記憶部102に記憶される。第2記憶部102に記憶可能な第2特別図柄乱数値の最大数は、例えば4個である。第2記憶部102には、第2特別図柄乱数値は、FIFO形式で記憶される。
このようにして、異なる入賞口への入球(すなわち第1始動口12への入球と第2始動口13への入球)に応答してそれぞれ取得される第1特別図柄乱数値及び第2特別図柄乱数値が、それぞれ、第1記憶部101及び第2記憶部102に記憶(保留)される。第1記憶部101に記憶された第1特別図柄乱数値は、後述の判定部106による大当り判定で利用されることで、第1記憶部101から消去(消化)される。すなわち、第1特別図柄乱数値の保留は、後述の判定部106による大当り判定を受けることで消化される。同様に、第2記憶部102に記憶された第2特別図柄乱数値は、後述の判定部106による大当り判定で利用されることで、第2記憶部102から消去(消化)される。すなわち、第2特別図柄乱数値の保留は、後述の判定部106による大当り判定を受けることで消化される。
普通図柄抽選処理部103は、普通図柄抽選を行う。なお、普通図柄抽選は、作動ゲート14を遊技球が通過することで取得される乱数値(以下、「普通図柄乱数値」と称する)と、当り及びハズレにそれぞれ対応付けられた乱数範囲を規定したテーブル(以下、「普通図柄抽選用テーブル」と称する)との関係に基づいて実行されてよい。例えば、図6には、普通図柄抽選用テーブルの一例が示される。図6に示す例では、普通図柄乱数値と抽選結果(当り又はハズレ)との関係が遊技状態(時短状態及び非時短状態)ごとに規定されている。
入賞口制御部104は、始動口ソレノイド13b、大入賞口ソレノイド15b、第2大入賞口ソレノイド21b、及び可動片ソレノイド212bを制御する。
例えば、普通図柄抽選で当選すると、入賞口制御部104は、所定の開放パターンに従って、始動口ソレノイド13bを介して第2始動口13の可動部材130が開放させる。このようにして、普通図柄抽選で当選すると、第2始動口13への入球が困難又は不能である状態(第1状態の一例)から、第2始動口13への入球が容易となる状態(補助遊技状態)(第2状態の一例)へと切り替えられる。なお、1回の当選による1回の補助遊技状態の持続時間(及びその間における第2始動口13が開放状態となる時間)は、時短状態の方が非時短状態よりも長くなる態様で、時短状態と非時短状態とで異なってもよい。また、普通図柄の変動表示の持続時間(変動が開始してから停止するまでの時間)は、時短状態の方が非時短状態よりも短くなる態様で、時短状態と非時短状態とで異なってもよい。
切替部105は、普通図柄抽選に係る当選確率を、低確率P(low)(第1確率の一例)と、高確率P(high)(第2確率の一例)とを含む複数の確率間で切り替える。ここでは、一例として、切替部105は、普通図柄抽選に係る当選確率を、低確率P(low)と高確率P(high)との間で切り替える。低確率P(low)及び高確率P(high)の具体的な値は任意である。なお、図6に示す例では、低確率P(low)は、6600/65536×100=約10%であり、高確率P(high)は、59936/65536×100=90%以上である。
具体的には、切替部105は、遊技状態が非時短状態であるときは、普通図柄抽選に係る当選確率を低確率P(low)に設定し、遊技状態が時短状態であるときは、普通図柄抽選に係る当選確率を高確率P(high)に設定する。また、切替部105は、遊技状態が大当り遊技状態であるときは、普通図柄抽選に係る当選確率を低確率P(low)に設定する。従って、切替部105は、特別遊技実行部108による大当り遊技の実行後、時短状態において、普通図柄抽選に係る当選確率が高確率P(high)になるように機能する。なお、時短状態では、非時短状態に比べて、普通図柄抽選に係る当選確率が高くなるので、その分だけ特別図柄乱数値の保留が溜まりやすくなり、特別図柄乱数値の保留の消化が促進される。
なお、本実施例においては、切替部105が普通図柄抽選に係る当選確率を低確率P(low)に設定する状態が「第1遊技状態」の一例であり、切替部105が普通図柄抽選に係る当選確率を高確率P(high)に設定する状態が「第2遊技状態」の一例である。従って、本実施例においては、切替部105は、時短状態か非時短状態かに応じて、普通図柄抽選に係る当選確率を切り替えるので、時短状態が「第2遊技状態」と一致し、非時短状態が「第1遊技状態」と一致する。
ただし、変形例では、普通図柄抽選に係る当選確率が常に一定であってもよい。この場合、切替部105は、普通図柄抽選の1回の当選あたりの補助遊技状態の持続時間(及びその間における第2始動口13が開放状態となる時間)を、比較的長い持続時間と比較的短い持続時間とで切り替えてもよい。普通図柄の変動表示の持続時間(変動が開始してから停止するまでの時間)が変化しない場合、普通図柄抽選の1回の当選あたりの補助遊技状態の持続時間が長くなるほど、ある任意の時点で補助遊技状態が形成されている可能性が高くなる。従って、普通図柄抽選の1回の当選あたりの補助遊技状態の持続時間が、比較的長い持続時間に設定される状態は、同時間が比較的短い持続時間に設定される状態に比べて、第2始動口13に遊技球が入球しやすい状態ということができる。この場合、切替部105が普通図柄抽選の1回の当選あたりの補助遊技状態の持続時間を比較的短い持続時間に設定する状態が、「第1遊技状態」の一例であり、切替部105が普通図柄抽選の1回の当選あたりの補助遊技状態の持続時間を比較的長い持続時間に設定する状態が、「第2遊技状態」の一例である。この場合も、切替部105は、時短状態が「第2遊技状態」と一致しかつ非時短状態が「第1遊技状態」と一致する態様で、時短状態か非時短状態かに応じて、普通図柄抽選の1回の当選あたりの補助遊技状態の持続時間を切り替えてよい。
あるいは、普通図柄抽選に係る当選確率が常に一定である変形例では、切替部105は、普通図柄抽選の1回の当選あたりの補助遊技状態の持続時間を上述したように可変とすることに代えて又は加えて、普通図柄の変動表示の持続時間(変動が開始してから停止するまでの時間)を、比較的短い持続時間と比較的長い持続時間とで切り替えてもよい。普通図柄抽選の1回の当選あたりの補助遊技状態の持続時間が一定である場合、普通図柄の変動表示の持続時間が短くなるほど、単位時間あたりの抽選回数(すなわち抽選頻度)が増える。従って、普通図柄の変動表示の持続時間が比較的短い持続時間に設定される状態は、同時間が比較的長い持続時間に設定される状態に比べて、第2始動口13に遊技球が入球しやすい状態ということができる。この場合、切替部105が普通図柄の変動表示の持続時間を比較的長い持続時間に設定する状態が、「第1遊技状態」の一例であり、切替部105が普通図柄の変動表示の持続時間を比較的短い持続時間に設定する状態が、「第2遊技状態」の一例である。この場合も、切替部105は、時短状態が「第2遊技状態」と一致しかつ非時短状態が「第1遊技状態」と一致する態様で、時短状態か非時短状態かに応じて、普通図柄の変動表示の持続時間を切り替えてよい。
判定部106は、第1記憶部101又は第2記憶部102に記憶された特別図柄乱数値に基づいて、大当り判定を行う。大当り判定の結果が大当りである場合は、当該特別図柄乱数値に基づく大当り遊技(遊技者に有利な特別遊技の一例)が実行されることになり、大当り判定の結果がハズレである場合は、当該特別図柄乱数値に基づく大当り遊技が実行されることはない。
判定部106は、第1記憶部101に記憶された第1特別図柄乱数値よりも第2記憶部102に記憶された第2特別図柄乱数値を優先して消化するように機能する。すなわち、第2記憶部102に第2特別図柄乱数値が記憶されている状態では、第1記憶部101に記憶された第1特別図柄乱数値よりも先に第2記憶部102に記憶された第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定を行う。
本実施例では、遊技機1は、大当り判定に係る確率状態として、通常確率状態と高確率状態とを含む。なお、変形例では、遊技機1は、通常確率状態及び高確率状態に加えて、他の1つ以上の確率状態を含んでもよい。
高確率状態は、通常確率状態よりも大当り確率が高く設定される状態である(後出の図7参照)。高確率状態は、通常確率状態から開始された大当り遊技状態で特定領域212を遊技球が通過(以下、「V入賞」とも称する)し、かつ、大当り遊技が終了した場合に移行される。また、高確率状態は、高確率状態から開始された大当り遊技状態でV入賞し、かつ、当該大当り遊技が終了した場合に再開される。
通常確率状態は、電源投入時に初期的に形成される。また、通常確率状態は、遊技状態が非時短状態である場合に形成される。また、通常確率状態は、遊技状態が時短状態である場合においても、形成される。具体的には、通常確率状態は、通常確率状態又は高確率状態から開始された大当り遊技状態でV入賞せず、かつ、大当り遊技が終了した場合に再開又は移行される。
大当り判定は、第1記憶部101又は第2記憶部102に記憶された特別図柄乱数値と、大当りに対応付けられた乱数範囲を規定したテーブル(以下、「大当り判定テーブル」と称する)との関係に基づいて実行されてよい。図7には、大当り判定テーブルの一例が示される。図7に示す例では、特別図柄乱数値と抽選結果(当り又はハズレ)との関係が、異なる確率状態(通常確率状態及び高確率状態)ごとに規定されている。なお、この場合、通常確率状態における大当り確率は、220/65536×100であり、高確率状態における大当り確率は、1500/65536×100である。
判定部106は、更に、時短状態においては、第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定を待機する待機処理を行う。具体的には、判定部106は、大当り遊技状態から時短状態に移行する際に(切替部105が普通図柄抽選に係る当選確率を低確率P(low)から高確率P(high)に切り替える際に)、第2記憶部102に第2特別図柄乱数値が記憶されていない場合は、待機終了条件(所定条件の一例)が成立するまで第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定を待機する待機処理を行う。以下、判定部106による当該待機処理に係る機能を「特図2保留待機機能」と称する。特図2保留待機機能は、大当り遊技状態の終了後における時短状態において保留の第1特別図柄乱数値に基づき大当り判定されてしまう可能性を低減するための機能である。特図2保留待機機能の詳細(待機終了条件等)は、後述する。
大当り種別決定部107は、判定部106による大当り判定の結果が“大当り”である場合に、大当り種別決定用乱数値に基づいて、大当り種別を決定する。大当り種別決定用乱数値は、特別図柄乱数値と同様、第1始動口12への入球又は第2始動口13への入球の検出に基づいて取得される。大当り種別決定用乱数値は、特別図柄乱数値とセットで管理され、ある特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”である場合に、当該特別図柄乱数値とセットをなす大当り種別決定用乱数値に基づいて、当該大当りに係る大当り種別が決定される。
大当り種別は、V入賞が比較的容易となる種別と、V入賞が比較的困難又は実質的に不能となる種別とを含む。V入賞が比較的容易となる種別とは、V入賞用の大入賞口21が比較的長い時間開放されるラウンド(すなわちVラウンド)が存在するものであり、V入賞が比較的困難又は実質的に不能となる種別とは、大当り遊技状態においてV入賞用の大入賞口21が実質的に開放されない(例えば非常に短時間しか開放されない)種別である。以下、V入賞が比較的容易となる種別の大当り種別を、「特典付き大当り」とも称し、V入賞が比較的困難又は実質的に不能となる種別の大当り種別を、「特典無し大当り」とも称する。大当り種別は、その他、時短終了条件に係る所定回数N1の相違や、ラウンド数の相違等を含んでよい。例えば、時短終了条件に係る所定回数N1は、大当り種別決定用乱数値に応じて可変となる態様で決定されてもよい。なお、大当り種別は、出玉の増加が実質的にない種類(例えばラウンド数が“2”であり、各ラウンドにおける大入賞装置151の開放状態が非常に短い種類)の大当りを含んでもよい。
大当り種別決定部107は、第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”である場合に第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”である場合よりも、大当り種別が特典付き大当りと決定される可能性が低くなる態様で、大当り種別を決定する。すなわち、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”である場合に大当り種別が特典付き大当りと決定される可能性は、第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”である場合に大当り種別が特典付き大当りと決定される可能性よりも、高い。
例えば、大当り種別決定部107は、大当り種別決定用乱数値と、各大当り種別に対応付けられた乱数範囲を規定したテーブル(以下、「大当り種別決定用テーブル」と称する)との関係に基づいて、大当り種別を決定してよい。図8には、大当り種別決定用テーブルの一例が示される。図8に示す例では、第1特別図柄及び第2特別図柄のそれぞれに対して、大当り種別決定用乱数値と大当り種別(特典付き大当り又は特典無し大当り)との関係が規定されており、第1特別図柄の方が第2特別図柄よりも、大当り種別が特典無し大当りと決定される可能性が高い。具体的には、第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”である場合、大当り種別が特典無し大当りと決定される確率は、1/2×100であるのに対して、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”である場合、大当り種別が特典無し大当りと決定される確率は、0である。なお、第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”である場合に大当り種別が特典無し大当りと決定される確率は、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”である場合に大当り種別が特典無し大当りと決定される確率よりも大きい限り、1/2×100以外であってもよい。同様に、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”である場合に大当り種別が特典無し大当りと決定される確率は、0よりも大きくてもよい。
特別遊技実行部108は、判定部106による大当り判定の結果が“大当り”である場合に、大当り遊技を実行する。この際、特別遊技実行部108は、大当り種別決定部107により決定された大当り種別に応じた開放パターンで大入賞口15、21を開放又は閉止する。例えば、特別遊技実行部108は、大当り種別が特典付き大当りであるときは、Vラウンドでは大入賞口21を開放し、それ以外のラウンドでは大入賞口15を開放する。他方、特別遊技実行部108は、大当り種別が特典無し大当りであるときは、全ラウンドで大入賞口15を開放し、大入賞口21を実質的に開放しない。
特典付与部109は、遊技者に有利な特典(特別遊技直後の特典)を付与する。本実施例では、特典付与部109は、大当り確率に関する特典を付与する。具体的には、特典付与部109は、特別遊技実行部108による大当り遊技の実行後、時短状態において、大当り判定に係る確率状態を、高確率状態(大当り確率に関する特典の一例)に設定する。すなわち、本実施例では、特典付与部109により付与される特典は、大当り遊技の実行後の高確率状態である。
本実施例では、大当り遊技状態でV入賞しない限り、確率状態が高確率状態となることがない。換言すると、特典付与部109は、大当り遊技状態でV入賞した場合に限り、大当り遊技の実行後、時短状態が終了するまで、大当り判定に係る確率状態を、高確率状態に設定することになる。なお、V入賞は、上述のように大当り種別が特典付き大当りであるときに容易となるので、大当り種別が特典付き大当りである方が、大当り種別が特典無し大当りであるよりも、特典付与部109より特典が付与される可能性が高くなる点で遊技者にとって有利となる。
本実施例では、上述したように、第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”である場合は、大当り種別が特典無し大当りとなる場合がある。すなわち、第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”である場合は、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”である場合とは異なり、特典付与部109による特典が付与されない場合がある。
なお、本実施例では、大当り判定に係る確率状態の高確率状態は、大当り遊技状態でV入賞した場合に限り、当該大当り遊技状態が終了した場合に形成される。そして、高確率状態は、所定の高確率状態終了条件が成立すると、通常確率状態に移行し、当該所定の高確率状態終了条件は、上述した所定の時短終了条件と同じである。
ただし、変形例では、所定の高確率状態終了条件は、所定の時短終了条件と異なってもよいし、異なる場合があってもよい。すなわち、本実施例では、特典付与部109は、時短状態の全体において大当り判定に係る確率状態を高確率状態に設定するが、変形例では、時短状態の一部において大当り判定に係る確率状態を高確率状態に設定してもよいし、時短状態の一部において大当り判定に係る確率状態を高確率状態に設定する場合があってもよい。例えば、高確率状態は、時短状態において特別図柄変動ごとに実行されうる転落抽選に当選した場合に、通常確率状態に変化(転落)されてもよい。この場合、転落抽選に当選した場合でも時短状態は継続することで、時短状態の一部においてのみ大当り判定に係る確率状態が高確率状態に設定されることになる。また、この場合、高確率状態から通常帯確率状態への転落抽選は、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”である場合の大当り遊技の実行後においては、実行されず、第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”である場合の大当り遊技の実行後においてのみ、実行されてもよい。
表示制御部110は、液晶表示装置11上の演出表示等に係るコマンドを生成し、コマンドを演出制御基板200に送信する。
[特図2保留待機機能]
ところで、判定部106は、上述のように、第1記憶部101に記憶された第1特別図柄乱数値よりも第2記憶部102に記憶された第2特別図柄乱数値を優先して消化するように機能する。従って、判定部106は、大当り遊技状態から時短状態に移行する際に(切替部105が普通図柄抽選に係る当選確率を低確率P(low)から高確率P(high)に切り替える際に)、第2記憶部102に第2特別図柄乱数値が記憶されている場合は、第1記憶部101に第1特別図柄乱数値が記憶されていたとしても、第2特別図柄乱数値に基づき大当り判定を行う。この場合、仮に当該第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”であると、大当り種別が特典付き大当りとなる。
他方、大当り遊技状態から時短状態に移行する際に(切替部105が普通図柄抽選に係る当選確率を低確率P(low)から高確率P(high)に切り替える際に)、第1記憶部101に第1特別図柄乱数値が記憶されておりかつ第2記憶部102に第2特別図柄乱数値が記憶されていない場合は、判定部106は、第1特別図柄乱数値よりも第2特別図柄乱数値を優先して消化できない。
この場合、仮に、判定部106が第1特別図柄乱数値に基づき大当り判定を行うこととすると、当該第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”である場合に、大当り種別が特典無し大当りとなる可能性がある。
特に、非時短状態での初当りの場合、当該初当りに係る大当り遊技状態の終了直後は、第2記憶部102に第2特別図柄乱数値が記憶されていない可能性が高い。初当りの場合、その直前までの遊技状態が、普通図柄抽選に係る当選確率が低確率P(low)である非時短状態である可能性が高いためである。
遊技者は、V入賞が実現された大当り遊技状態の終了後に、時短状態の恩恵を受けずに保留の第1特別図柄乱数値によって大当りを引くと、損をしたような複雑な気持ちになりやすい。これは、新たに引いた大当りの大当り種別が特典無し大当りである可能性があるためである。つまり、当該新たに引いた大当りの大当り種別が特典付き大当りでないと、次の大当りを引ける可能性が低くなることから、今回引いた当該大当り(特典無し大当り)で、いわゆる連チャン(大当り遊技終了後の時短状態で大当りを引くこと)が終了する可能性が高くなるためである。
このように、V入賞が実現された大当り遊技状態の終了後に保留の第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”となる事態は、遊技者に損をしたような複雑な気持ちにさせてしまう可能性を生じさせる。すなわち、V入賞が実現された大当り遊技状態の終了後に、たまたま保留の第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”となった遊技者と、保留の第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”とならずにその後の第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”となった遊技者(あるいは、第1特別図柄乱数値の保留がない遊技者)との間で、不公平感が生じる。
また、大当り遊技状態においてV入賞が実現されていなくても、当該大当り遊技状態の終了後に保留の第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”となる事態は、遊技者に損をしたような複雑な気持ちにさせてしまう可能性を生じさせる。これは、当該保留の第1特別図柄乱数値は、通常確率状態においても大当り判定の結果が“大当り”となる可能性があるためである(図7参照)。仮に、当該保留の第1特別図柄乱数値が消化されることなく、時短状態から非時短状態へと移行した場合、遊技者は、当該保留の第1特別図柄乱数値によって大当りを引き戻しうるためである。
また、大当り遊技状態の終了後に保留の第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定が行われてしまう事自体も(例え当該大当り判定の結果が“大当り”とならなくても)、遊技者に損をした気持ちにさせてしまう可能性を生じさせる。これは、保留の第1特別図柄乱数値は時短状態で獲得したものでなく、大当り遊技前の非時短状態で獲得したものであるためである。すなわち、時短状態では特別図柄乱数値の獲得が容易であるので、遊技者にとっては、非時短状態で獲得した特別図柄乱数値が時短状態で消化されるのは不本意となりうる。
このように、非時短状態で獲得した第1特別図柄乱数値が時短状態で消化されてしまうことがあったり、なかったりすることは、不公平感を生みうる。すなわち、大当り遊技状態の終了後における時短状態において保留の第1特別図柄乱数値に基づき大当り判定されることは、公平性を損なう可能性がある。
この点、本実施例によれば、判定部106が上述のような特図2保留待機機能を有するので、上記のような不都合を低減できる。具体的には、第1記憶部101に第1特別図柄乱数値が記憶されておりかつ第2記憶部102に第2特別図柄乱数値が記憶されていない場合であっても、待機終了条件が成立するまで、第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定を回避できる。従って、切替部105が普通図柄抽選に係る当選確率を低確率P(low)から高確率P(high)に切り替える際に、第1記憶部101に第1特別図柄乱数値が記憶されておりかつ第2記憶部102に第2特別図柄乱数値が記憶されていない場合であっても、その後、待機終了条件が成立した際に、第2記憶部102に第2特別図柄乱数値が記憶されていれば、判定部106は、第1特別図柄乱数値よりも第2特別図柄乱数値を優先して、第2特別図柄乱数値に基づき大当り判定を行うことができる。
これにより、大当り遊技状態の終了後における時短状態において保留の第1特別図柄乱数値に基づき大当り判定されてしまう可能性を低減でき、公平性を高めることができる。
なお、本実施例では、非時短状態においては普通図柄抽選に係る当選確率が低確率P(low)とされるので、非時短状態において普通図柄抽選に係る当選確率を高確率P(high)に設定した場合の不都合を防止しつつ、大当り遊技状態の終了後における時短状態において保留の第1特別図柄乱数値に基づき大当り判定されてしまう可能性を低減できる。すなわち、非時短状態において普通図柄抽選に係る当選確率を高確率P(high)に設定すると、初当りに係る大当り遊技状態の終了直後において、第2記憶部102に第2特別図柄乱数値が記憶されていない可能性が低くなる反面、非時短状態において遊技者が右打ちをすることを誘引してしまう不都合がある。本実施例では、かかる不都合を低減しつつ、大当り遊技状態の終了後における時短状態において保留の第1特別図柄乱数値に基づき大当り判定されてしまう可能性を、低減できる。
ここで、特図2保留待機機能に係る待機終了条件は、任意であるが、例えば、第2記憶部102に第2特別図柄乱数値が記憶された場合に満たされてよい。この場合、大当り遊技状態から時短状態に移行した後の第1回目の特別図柄変動のために第1特別図柄乱数値の保留が消化されることがないので、大当り遊技状態の終了後における時短状態において保留の第1特別図柄乱数値に基づき大当り判定されてしまう可能性を、無くすことができる。
あるいは、待機終了条件は、(1)第2記憶部102に第2特別図柄乱数値が記憶される場合、及び、(2)大当り遊技状態から時短状態に移行した後、第2記憶部102に第2特別図柄乱数値が記憶されることなく、所定時間T1が経過した場合のいずれにおいても、満たされてよい。所定時間T1は、任意であるが、新たな第2特別図柄乱数値が取得されるまでに要する平均的な時間以上とされてもよい。この場合、大当り遊技状態から時短状態に移行した後の第1回目の特別図柄変動のために第1特別図柄乱数値の保留が消化される可能性が低減される。この結果、大当り遊技状態の終了後における時短状態において保留の第1特別図柄乱数値に基づき大当り判定されてしまう可能性を、低減できる。
あるいは、待機終了条件は、大当り遊技状態から時短状態に移行した後、所定回数N2、普通図柄抽選に当選した場合に満たされてよい。所定回数N2は、2以上の任意であるが、例えば2である。この場合も、大当り遊技状態から時短状態に移行した後の第1回目の特別図柄変動のために第1特別図柄乱数値の保留が消化される可能性が低減される。この結果、大当り遊技状態の終了後における時短状態において保留の第1特別図柄乱数値に基づき大当り判定されてしまう可能性を、低減できる。
あるいは、待機終了条件は、(1)第2記憶部102に第2特別図柄乱数値が記憶される場合、及び、(2)大当り遊技状態から時短状態に移行した後、第2記憶部102に第2特別図柄乱数値が記憶されることなく、所定回数N3、普通図柄抽選に当選した場合のいずれにおいても、満たされてよい。所定回数N3は、2以上の任意であるが、例えば3である。この場合も、大当り遊技状態から時短状態に移行した後の第1回目の特別図柄変動のために第1特別図柄乱数値の保留が消化される可能性が低減される。この結果、大当り遊技状態の終了後における時短状態において保留の第1特別図柄乱数値に基づき大当り判定されてしまう可能性を、低減できる。
あるいは、待機終了条件は、大当り遊技状態から時短状態に移行した後、初回の普通図柄抽選の当選後から所定時間T2が経過した場合に満たされてよい。所定時間T2は、任意であるが、始動口ソレノイド13bによる第2始動口13の可動部材130の開放時間に対応してよい。この場合も、大当り遊技状態から時短状態に移行した後の第1回目の特別図柄変動のために第1特別図柄乱数値の保留が消化される可能性が低減される。この結果、大当り遊技状態の終了後における時短状態において保留の第1特別図柄乱数値に基づき大当り判定されてしまう可能性を、低減できる。
図9A及び図9Bは、特図2保留待機機能に係るタイミング図である。図9A及び図9Bでは、待機終了条件は、第2記憶部102に第2特別図柄乱数値が記憶された場合に満たされるものとする。
図9A及び図9Bは、特図2保留待機機能が作動する場合のタイミング図であり、上から順に、特別図柄変動に関する状態、第1特別図柄乱数値の保留数、第2特別図柄乱数値の保留数、第2始動口13への入賞状態、及び遊技状態の時系列が示される。特別図柄変動に関する状態に関して、変動待機状態とは、特図2保留待機機能が機能している状態であり、本来的には特別図柄変動が可能であるにもかかわらず、特別図柄変動が待機されている状態である。変動可能状態とは、特別図柄乱数値が記憶されていれば特別図柄変動が即座に実行される状態である。また、第2始動口13への入賞状態に関して、“ON”は第2始動口センサ13aが遊技球の入賞を検出したことを表す。
図9Aでは、時点t0で、大当り遊技状態が終了(大当りのエンディング期間が終了)し、時短状態へと移行する。時点t0では、第2特別図柄乱数値の保留数が0であるので、特図2保留待機機能が作動する。すなわち、第1特別図柄乱数値の保留数が3であるにもかかわらず、待機終了条件が成立するまで、第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定が待機され、それに伴い、特別図柄変動が待機される。
その後、時点t1よりも前に初回の普通図柄抽選の当選があり(図示せず)、時点t1で第2始動口13への入賞が発生する。すなわち、時点t1で第2特別図柄乱数値の保留数が0から1に変化する。これにより、待機終了条件が満たされ、変動待機状態が変動可能状態へと遷移する。そして、第2特別図柄乱数値の保留が即座に消化される(従って、第2特別図柄乱数値の保留数は1から0へと即座に変化する)。すなわち、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定が実行されるとともに、当該判定結果に基づく特別図柄変動が実行される。なお、図9Aでは、第2特別図柄乱数値の1つ目の保留(時点t1で獲得された保留)に係る特別図柄変動中に複数回第2始動口13への入賞が発生し、第2特別図柄乱数値の保留数が増加している。
図9Bでは、時点t0で、大当り遊技状態が終了し、時短状態へと移行する。時点t0では、第2特別図柄乱数値の保留数が1であるので、特図2保留待機機能が作動しない。なお、これは、第2特別図柄乱数値の保留数が2以上であっても同様である。従って、第2特別図柄乱数値の保留が即座に消化される(従って、第2特別図柄乱数値の保留数は1から0へと即座に変化する)。すなわち、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定が実行されるとともに、当該判定結果に基づく特別図柄変動が実行される。なお、図9Bでは、第2特別図柄乱数値の1つ目の保留(時点t0で存在していた保留)に係る特別図柄変動中に、初回の普通図柄抽選の当選があり、複数回第2始動口13への入賞が発生し、第2特別図柄乱数値の保留数が増加している。
図9Cは、比較例に関するタイミング図である。比較例は、特図2保留待機機能を備えない点が異なる。比較例では、時点t0で、大当り遊技状態が終了し、時短状態へと移行する。時点t0では、第2特別図柄乱数値の保留数が0であり、第1特別図柄乱数値の保留数が1以上(ここでは、“3”)であるので、第1特別図柄乱数値の保留が即座に消化される。すなわち、第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定が実行されるとともに、当該判定結果に基づく特別図柄変動が実行される。なお、図9Cでは、第1特別図柄乱数値の1つ目の保留に係る特別図柄変動中に、初回の普通図柄抽選の当選があり、時点t1で第2始動口13への入賞が発生する。そして、その後、複数回第2始動口13への入賞が発生し、第2特別図柄乱数値の保留数が増加している。従って、時点t0からカウントして2回目の大当り判定は、時点t1で獲得された第2特別図柄乱数値に基づいて実行されることになる。
このように、比較例では、大当り遊技状態が終了して時短状態へと移行する際に、第2特別図柄乱数値の保留がなく第1特別図柄乱数値の保留が存在すると、第1特別図柄乱数値の保留が消化される。これに対して、図9Aに示す例では、大当り遊技状態が終了して時短状態へと移行する際に、第2特別図柄乱数値の保留がなく第1特別図柄乱数値の保留が存在する場合でも、第2特別図柄乱数値の保留が発生するまで、第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定が待機されるので、結果として、第2特別図柄乱数値の保留が最初に消化される(図9A参照)。従って、図9Aに示す例では、比較例における大当り遊技状態が終了して時短状態へと移行する際における第1特別図柄乱数値の保留の消化を防止できる。
[実施例1による遊技機に係る動作例]
次に、図10から図20を参照して、実施例1による遊技機1に係る動作例(特に特図2保留待機機能に関連する動作例)について説明する。なお、以下の動作例の説明において登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等は、主制御基板100のRAMに設けられている。主制御基板100は、遊技機1の電源がONされると、主制御基板100のROMから図10に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(S101)。初期設定では例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、主制御基板100のCPUの設定、SIO(Serial Input/Output)、PIO(Parallel Input/Output)、CTC(割り込み時間用コントローラ)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタのリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお、初期設定(S101)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。なお、以下の説明及び図面において、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄を「特図1」「第1特図」、第2特別図柄を「特図2」「第2特図」とも称する。
初期設定(S101)に次いで、割り込みを禁止し(S102)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)では、第1特別図柄乱数値等を取得する際に用いられる各種乱数カウンタの値を1加算する更新を行う。各種乱数カウンタの値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。なお、各種乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。更新された乱数カウンタ値は主制御基板100のRAMの所定の更新値記憶領域(図示せず)に逐次記憶される。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)が終了すると、割り込みを許可する(S104)。割り込み許可中は、割り込み処理(S105)の実行が可能となる。この割り込み処理(S105)は、例えば4ms周期で主制御基板100のCPUに繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。そして、割り込み処理(S105)が終了してから、次に割り込み処理(S105)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときにCPUに割り込みパルスが入力された場合は、割り込み処理(S105)はすぐには開始されず、割り込み許可(S104)がされてから開始される。
次に、割り込み処理(S105)について説明する。図11に示すように、割り込み処理(S105)では、まず出力処理(S200)を実行する。出力処理(S200)では、以下に説明する各処理において主制御基板100のRAMに設けられた出力バッファにセットされたコマンド(制御信号)等を、演出制御基板200や払出制御基板300等に出力する。出力するコマンド等には、遊技状態、特別図柄に係る大当り判定の結果、大当り種別としての図柄(大当り図柄)、変動パターン等に関する情報等が含まれる。
出力処理(S200)に次いで行われる入力処理(S201)では、主に遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ12a、第2始動口センサ13a、大入賞口センサ15a、第2大入賞口センサ21a等(図3参照)が検知した検知信号を読み込み、賞球情報としてRAMの出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S202)は、図10の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)と同じである。すなわち、各種乱数カウンタ値の更新処理は、タイマ割り込み処理(S105)の実行期間と、それ以外の期間(割り込み処理(S105)の終了後、次の割り込み処理(S105)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S202)に次いで、始動口センサ検知処理(S203)、普図動作処理(S204)、特図1保留消化待機処理(S205)、特図動作処理(S206)、及び特定領域センサ検知処理(S207)を実行する。その後、その他の必要な処理(S208)を実行して、割り込み処理(S105)を終了する。そして、次に主制御基板100のCPUに割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のS102〜S104の処理が繰り返し実行され(図10参照)、割り込みパルスが入力されると(約4ms後)、再び割り込み処理(S105)が実行される。再び実行された割り込み処理(S105)の出力処理(S200)においては、前回の割り込み処理(S105)にてRAMの出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
<始動口センサ検知処理(S203)>
図12に示すように、始動口センサ検知処理(S203)ではまず、遊技球が作動ゲート14を通過したか否か、すなわち、ゲートセンサ14aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S301)。遊技球が作動ゲート14を通過していなければ(S301でNO)、S305に進み、作動ゲート14を遊技球が通過していれば(S301でYES)、普通図柄保留数(普図保留の数、具体的にはRAMに設けた普図保留の数をカウントするカウンタの値)が4未満であるか否かを判定する(S302)。
普通図柄保留数が4未満でなければ(S302でNO)、S305に進む。一方、普通図柄保留数が4未満であれば(S302でYES)、普通図柄保留数に「1」を加算し(S303)、普通図柄乱数取得処理(S304)を行う。普通図柄乱数取得処理(S304)では、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている普通図柄当否判定用乱数カウンタの値を取得し、取得した乱数値を、主制御基板100のRAMに設けられた普図保留記憶部のうち現在の普通図柄保留数に応じたアドレス空間に格納する。
S305では、第2始動口13に遊技球が入球したか否か、すなわち、第2始動口センサ13aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S305)。第2始動口13に遊技球が入球していない場合(S305でNO)にはS309に進むが、第2始動口13に遊技球が入球した場合には(S305でYES)、第2特別図柄乱数値の保留数(以下、「特図2保留数」とも称する)が4(上限数)未満であるか否かを判定する(S306)。そして、特図2保留数が4未満でない場合(S306でNO)には、S309に進むが、特図2保留数が4未満である場合には(S306でYES)、特図2保留数に1を加算する(S307)。
続いて特図2関係乱数取得処理(S308)を行う。特図2関係乱数取得処理(S308)では、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている第2特別図柄乱数値、大当り種別決定用乱数値及び変動パターン乱数値を取得し、取得した乱数値を第2記憶部102のうち現在の特図2保留数に応じたアドレス空間に格納する。なお、変動パターン乱数値は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数である。
そして、第1始動口12に遊技球が入球したか否か、すなわち、第1始動口センサ12aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S309)。第1始動口12に遊技球が入球していない場合(S309でNO)には処理を終えるが、第1始動口12に遊技球が入球した場合には(S309でYES)、第1特別図柄乱数値の保留数(以下、「特図1保留数」とも称する)が4(上限数)未満であるか否かを判定する(S310)。そして、特図1保留数が4未満でない場合(S310でNO)には、処理を終えるが、特図1保留数が4未満である場合には(S310でYES)、特図1保留数に「1」を加算する(S311)。
続いて特図1関係乱数取得処理(S312)を行う。特図1関係乱数取得処理(S312)では、特図2関係乱数取得処理(S308)と同様に、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている第1特別図柄乱数値、大当り種別決定用乱数値及び変動パターン乱数値を取得し、取得した乱数値を第1記憶部101のうち現在の特図1保留数に応じたアドレス空間に格納する。
<普図動作処理(S204)>
普図動作処理では、普通図柄の変動処理や、普通図柄抽選に係る当否判定、変動パターン決定処理、補助遊技を実行する普通電動役物処理等に関する各種処理が実行される。普通図柄抽選に係る当否判定では、後述の確変フラグがONであるときは、高確率P(high)が用いられ、後述の確変フラグがOFFであるときは、低確率P(low)が用いられる。なお、普図動作処理自体は広く知られているので(また、一例について図6を参照して説明済であるので)、ここでは、普図動作処理のこれ以上の詳細は説明しない。
<特図1保留消化待機処理(S205)>
特図1保留消化待機処理は、上述した特図2保留待機機能に関連する処理である。図13に示すように、特図1保留消化待機処理(S205)ではまず、遊技状態が大当り遊技状態から時短状態に移行するイベントが発生したか否かを判定する(S401)。例えば、遊技状態が大当り遊技状態から時短状態に移行するイベントは、後述する時短フラグのOFFからONへの変化に基づいて検出できる。遊技状態が大当り遊技状態から時短状態に移行するイベントが発生した場合(S401でYES)、特図2保留数が「0」であるか否かを判定する(S402)。特図2保留数が「0」である場合(S402でYES)、待機フラグをONにして(S403)、処理を終える。待機フラグは、後出の図15に示す特別図柄待機処理(S1102)において、特図2保留数が「0」である場合でも第1特図保留の消化が行われないようにするためのフラグである。
他方、遊技状態が大当り遊技状態から時短状態に移行するイベントが発生していない場合(S401でNO)、待機フラグがONか否かを判定し(S404)、待機フラグがONである場合(S404でYES)、待機終了条件が満たされたか否かを判定する(S405)。ここでは、一例として、待機終了条件は、特図2保留数が「1」である場合に満たされる。待機フラグがOFFである場合(S404でNO)、処理を終える。待機終了条件が満たされた場合(S405でYES)、待機フラグをOFFにして(S406)、処理を終え、待機終了条件が満たされない場合(S405でNO)、処理を終える。
図13に示す特図1保留消化待機処理(S205)によれば、遊技状態が大当り遊技状態から時短状態に移行する際に、特図2保留数が「0」であることに基づいて、待機フラグがONになる。後述するが、待機フラグがONになると、後出の図15に示す特別図柄待機処理(S1102)において、特図2保留数が「0」である場合でも第1特図保留の消化が待機されることになる。
なお、図13に示す例では、遊技状態が大当り遊技状態から時短状態に移行する際に、特図2保留数が「0」であることに基づいて、待機フラグがONするが、遊技状態が大当り遊技状態から時短状態に移行する際に、常に待機フラグがONしてもよい。すなわち、S402は省略されてもよい。この場合、特図2保留数が1以上であれば、次の処理周期でS405がYESとなり、待機フラグがOFFするので、実質的に等価の処理を実現できる。
<特図動作処理(S206)>
図14に示すように、「特図動作ステータス」について「1」、「2」、「3」、「4」の4つのステータスが用いられ「特図動作ステータス」が「1」である場合には(S1101でYES)、特別図柄待機処理(S1102)を行い、「特図動作ステータス」が「2」である場合には(S1101でNO、S1103でYES)、特別図柄変動中処理(S1104)を行い、「特図動作ステータス」が「3」である場合には(S1101、S1103で共にNO、S1105でYES)、特別図柄確定処理(S1106)を行い、「特図動作ステータス」が「4」である場合には(S1101、S1103、S1105で共にNO)、大当り遊技としての特別電動役物処理(S1107)を行う。なお、特図動作ステータスは、初期設定では「1」である。
<特別図柄待機処理(S1102)>
図15に示すように、特別図柄待機処理(S1102)ではまず、特図2保留数が「0」であるか否かを判定する(S1200)。特図2保留数が「0」である場合(S1200でYES)、待機フラグがONか否かを判定する(S1205)。待機フラグがOFFである場合(S1205でNO)、特図1保留数が「0」であるか否かを判定する(S1206)。そして、特図1保留数も「0」である場合(S1206でYES)、又は、待機フラグがONである場合(S1205でYES)、液晶表示装置11の表示画面を待機画面とする処理中(客待ち用のデモ画面又は時短状態における特別図柄変動開始前の画面の表示中)であるか否かを判定し(S1211)、そうであれば(S1211でYES)処理を終え、そうでなければ(S1211でNO)、待機画面を表示するために待機画面設定処理を実行する(S1212)。
S1200において特図2保留数が「0」でない場合(S1200でNO)、特図2当否判定処理(大当り判定処理)(S1201)、特図2変動パターン選択処理(S1202)、特図2乱数シフト処理(S1203)、特図2変動開始処理(S1204)をこの順に行う。また、特図2保留数が「0」であるが待機フラグがOFFでありかつ特図1保留数が「0」でない場合(S1200でYES、S1205でNO、S1206でNO)、特図1当否判定処理(S1207)、特図1変動パターン選択処理(S1208)、特図1乱数シフト処理(S1209)、特図1変動開始処理(S1210)をこの順に行う。特図1当否判定処理(S1207)、特図1変動パターン選択処理(S1208)、特図1乱数シフト処理(S1209)、特図1変動開始処理(S1210)は、後述する第2特図に係る対応する処理と類似するものであり、説明を省略する。
このように本実施例では、第1特図保留に基づく第1特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」である場合(S1200でYESの場合)に限って行われる。すなわち第2特図保留の消化(第2特別図柄の変動表示)は、第1特図保留の消化(第1特別図柄の変動表示)に優先して実行される。そして本実施例では、第2特図保留に基づく大当り判定の方が、第1特図保留に基づく大当り判定よりも、遊技者にとって特典の恩恵レベルの高い大当り(すなわち特典付き大当り)になりやすくなっている。
また、本実施例では、上述した特図2保留待機機能に起因して、第1特図保留に基づく第1特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」である場合(S1200でYESの場合)であっても、待機フラグがONである場合(S1205でYESの場合)には実行されない。すなわち、第1特図保留に基づく第1特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」でありかつ待機フラグがOFFである場合(S1200でYESかつS1205でNOの場合)に限って行われる。
<特図2当否判定処理(S1201)>
特図2当否判定処理は、第2特別図柄乱数値に基づいて大当り判定を行う処理である。その際、確変フラグがONである場合は、高確率状態に対応付けられた特別図柄乱数値と抽選結果(当り又はハズレ)との関係(図7参照)が用いられ、確変フラグがOFFである場合は、通常確率状態に対応付けられた特別図柄乱数値と抽選結果(当り又はハズレ)との関係(図7参照)が用いられる。大当り判定が“大当り”である場合は、大当りフラグをONにし、大当り種別を決定する。
<特図2変動パターン選択処理(S1202)>
特図2変動パターン選択処理は、第2特別図柄の変動表示を行う際の変動パターンを決定する処理である。変動パターンは、時短状態か否か、大当りフラグがONであるか否か、保留数等に応じて決定されてよい。
<特図2乱数シフト処理(S1203)>
図16に示すように、特図2乱数シフト処理(S1203)ではまず、特図2保留数を1デクリメントする(S1501)。次いで、第2記憶部102における各種カウンタ値の格納場所を、1つ下位側(例えば第2記憶部102がアドレス「0000」〜「0003」に対応するアドレス空間からなる場合、アドレス「0000」側)にシフトする(S1502)。そして、第2記憶部102の最上位のアドレス空間に「0」をセットして、すなわち、(上限数まで記憶されていた場合)第2特図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S1503)、この処理を終える。
<特図2変動開始処理(S1204)>
特図2変動開始処理では、特図動作ステータスを「2」にセットすると共に、変動開始コマンドをRAMの出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。
<特別図柄変動中処理(S1104)>
図17に示すように、特別図柄変動中処理(S1104)ではまず、特別図柄の変動時間(図15のS1202又はS1208で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間)が経過したか否かを判定する(S1901)。変動時間が経過していないと判定した場合(S1901でNO)、処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過したと判定した場合(S1901でYES)、変動停止コマンドをセットする(S1902)。そして、確変フラグがONか否かを判定し(S1903)、ONであれば(S1903でYES)、確変カウンタを1だけデクリメントし(S1904)、確変カウンタの値が「0」か否かを判定する(S1905)。S1905で確変カウンタが「0」であると判定した場合、確変フラグをOFFし(S1906)、S1907の処理に移行する。一方、確変フラグがONでないと判定した場合と(S1903でNO)、確変カウンタが「0」でないと判定した場合には(S1905でNO)、S1907の処理に移行する。
そしてS1907では、時短フラグがONか否かを判定し、時短フラグがONであると判定した場合(S1907でYES)、時短状態中に実行した特別図柄の変動回数をカウントする時短カウンタの値を1だけデクリメントし(S1908)、時短カウンタの値が「0」か否かを判定し(S1909)、「0」であれば(S1909でYES)、時短フラグをOFFにし(S1910)、S1911の処理に進む。また、時短フラグがONでないと判定した場合と(S1907でNO)時短カウンタの値が「0」でないと判定した場合には(S1909でNO)、S1911の処理に進む。
S1911では、特図動作ステータスを「3」にセットする(S1911)。そして、特別図柄を停止表示させる等のその他の処理を行い(S1912)、この処理を終える。
<特別図柄確定処理(S1106)>
図18に示すように、特別図柄確定処理(S1106)ではまず、大当りフラグがONであるか否かを判定する(S2001)。大当りフラグがONであれば(S2001でYES)、S2002の処理に移行し、大当りフラグがOFFであれば(S2001でNO)、特図動作ステータスを「1」にセットし(S2007)、処理を終える。
S2002では、大当り種別に応じた大入賞口開放パターンをセットし、S2003の処理に移行する。S2003では、大当り遊技を開始するべく、大当りのオープニングコマンドをセットする。オープニングコマンドは、大当り種別によって定められてよい。そして、セットされたオープニングコマンドによって、その後、対応するオープニング期間が決定される。なお、オープニング期間は、大当り遊技における大入賞口の最初の開放動作を開始する前であって、特別図柄に係る演出図柄(液晶表示装置11上の図柄)の変動表示を実行不能とした後に設定される期間である。オープニングコマンドを受信した演出制御基板200では、オープニング期間に対応した所定の遊技演出を行うものとされる。また、S2004では、大当り遊技のオープニング期間を開始し、特図動作ステータスを「4」にセットし(S2005)、処理を終える。
<特別電動役物処理(大当り遊技)(S1107)>
図19に示すように、特別電動役物処理(S1107)ではまず、確変フラグがONか否かを判定し(S2101)、確変フラグがONであると判定した場合(S2101でYES)、確変フラグをOFFし(S2102)、次いで、時短フラグがONか否かを判定する(S2103)。S2103で、時短フラグがONであると判定した場合(S2103でYES)、時短フラグをOFFし(S2104)、S2105の処理に移行する。なお、S2101でNOと判定された場合、確変フラグをOFFにすることなくS2103の処理に移行し、S2103でNOと判定された場合、時短フラグをOFFにすることなくS2105の処理に移行する。
次に、大当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S2105)。大当り終了フラグは、大当り遊技において大入賞口15、21の開閉扉(開閉扉210等)の開放処理が全て終了(大当り遊技が終了)したことを示すフラグである。大当り終了フラグがONでないと判定した場合(S2105でNO)、次いでラウンドの開始時期か否かを判定する(S2106)。これは、上述した大当り種別ごとに設定した大入賞口開放パターンに基づいて判定する。例えば、1ラウンド目の開始前であれば、オープニング期間が終了して1ラウンド目の最初の開放処理を実行するタイミングであるか否かによって判定する。また、既に1ラウンド目を開始した後であれば、前のラウンドが終了し、かつ、所定のインターバル時間が終了したか否かによって判定する。なお、ラウンドを、単に「R」とも称し、「ラウンド遊技」とも称する。
S2106で、ラウンド開始時期であると判定した場合(S2106でYES)、対応するラウンドのラウンド開始コマンドをセットし(S2107)、大入賞口開放処理を行って(S2108)、処理を終える。これにより、大入賞口が開放状態となり所定のラウンドが開始することとなる。なお、S2107では、1ラウンド目の開始であれば「1R開始コマンド」、2ラウンド目の開始であれば「2R開始コマンド」のように、開始するラウンドを特定可能なラウンド開始コマンドがセットされる。また、S2108の大入賞口開放処理では、実行される大当り種別に応じて定められた大入賞口開放パターンであって、開始されるラウンドに定められた開放パターンが開始される。
S2106で、ラウンド開始時期でないと判定した場合(S2106でNO)、S2111の処理に移行する。ここで、ラウンド開始時期でないと判定する場合として、例えば、1ラウンド開始前のオープニング期間実行中や、ラウンド実行中や、ラウンド終了後のインターバル時間中などを挙げることができる。S2111では、ラウンドの実行中であるか否か、すなわち、S2108で開始した所定の開放パターンに基づく大入賞口開放動作の実行中であるか否かを判定する(S2111)。S2111で、ラウンド実行中(大入賞口開放動作の実行中)であると判定した場合(S2111でYES)、次いで、実行中のラウンドがVラウンドであるか否かを判定する(S2112)。例えば、大当り遊技の5ラウンド目をVラウンド(特典決定遊技)としている場合、ここでは5ラウンド目であるか否かを判定することとなる。そして、実行中のラウンドがVラウンド(5ラウンド目)であれば(S2112でYES)、後述するVラウンド処理を行い(S2113)、Vラウンドでなければ(5ラウンド目以外のラウンドであれば)(S2112でNO)、Vラウンド処理(S2113)を行うことなくS2114の処理に移行する。
Vラウンド処理(S2113)では、大入賞口21が開放状態とされる。この際、大入賞口21に入った遊技球によりV入賞が実現されるように可動片ソレノイド212bが制御される。
S2114では、実行中のラウンドのラウンド終了条件が成立したか否かを判定する(S2114)。ここでは、ラウンド終了条件として、(1)実行中のラウンドに定められたラウンド実行時間(例えば、「25秒」)が経過したこと(又は、実行中のラウンドに定められた開放パターンを終了したこと)、(2)実行中のラウンドにおいて当該実行中のラウンドに定められた規定数(例えば、「9球」)の遊技球が入球したこと、の2つの条件が定められている。そして、いずれか一方の条件が成立すると、当該先に成立した条件に基づいてラウンド終了条件が成立となる。S2114で、ラウンド終了条件が成立していないと判定した場合(S2114でNO)、処理を終える。
一方、S2114で、ラウンド終了条件が成立したと判定した場合(S2114でYES)、対応するラウンドのラウンド終了コマンドをセットし(S2115)、S2116の処理に移行する。
S2116では、ラウンド終了に伴い大入賞口(大入賞口15又は大入賞口21)を閉止するとともに、所定のインターバル時間をセットする処理(大入賞口閉止処理)を行う(S2116)。
次に、S2117では、先の大入賞口閉止処理(S2116)でセットしたインターバル時間が経過したか否かを判定する(S2117)。このS2117の処理は、S2111にてラウンド実行中でないと判定した場合(S2111でNO)に続いて行われる処理でもある。S2117で、インターバル時間が経過していないと判定した場合(S2117でNO)、そのまま処理を終え、経過したと判定した場合(S2117でYES)、ラウンドカウンタの値を1だけデクリメントし(S2118)、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S2119)。そして、ラウンドカウンタの値が「0」でないと判定した場合(S2119でNO)、次のラウンドを開始するため、処理を終える。一方、ラウンドカウンタの値が「0」であると判定した場合(S2119でYES)、大当り遊技を終了させる大当り終了処理として、大当りのエンディングコマンドをセットするとともに大当りのエンディング期間を開始し(S2120)、大当り終了フラグをONにし(S2121)、処理を終える。なお、ラウンドカウンタの値は、実行する大当りにおける全てのラウンドが終了すると「0」になる。
ここで、S2120における大当り終了処理では、複数のエンディングコマンドのうちの、大当りとなった際の遊技状態、大当り種別、及びVフラグがONかOFFかに基づいて、いずれかのエンディングコマンドが選択され、セットされるものとされる。セットされるエンディングコマンドの種類によって、実行される(設定される)エンディング期間が異なるものとなっている。ここで、エンディング期間は、大当り遊技における大入賞口(大入賞口15及び大入賞口21)の全ての開放動作を終了した後であって、特別図柄の変動可能とする前に設定される期間である。エンディング期間(終了期間)は、大入賞口は閉止状態とされている。Vフラグは、後述の特定領域センサ検知処理においてV入賞が検出された場合にONとされる。
S2105において、大当り終了フラグがONであると判定した場合(S2105でYES)、大当り遊技における最終ラウンドが終了しているので、大当りのエンディング演出の実行時間が経過したか否かを判定し(S2122)、エンディング時間が経過していないと判定した場合(S2122でNO)、処理を終える。一方、エンディング時間が経過したと判定した場合(S2122でYES)、大当り終了フラグをOFFにし(S2123)、後述する遊技状態設定処理(S2124)を行う。次いで、大当りフラグをOFFにし(S2125)、特図動作ステータスを「1」にセットし(S2126)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、特図動作処理(図14)として再び特別図柄待機処理(S1102)が実行されることになる。
<遊技状態設定処理(S2124)>
図20に示すように、遊技状態設定処理(S2124)ではまず、VフラグがONであるか否かを判定する(S2201)。S2201で、VフラグがONであると判定した場合(S2201でYES)、確変フラグをONにすると共に(S2202)、確変カウンタに規定値「150(所定回数N1)」をセットし(S2203)、VフラグをOFFにする(S2204)。そして、時短フラグをONにし(S2205)、時短カウンタに規定値「150」をセットし(S2206)、処理を終える。すなわち、本実施例の遊技機1では、この遊技状態設定処理においてVフラグがONになっているか否かに基づいて、大当り遊技後の遊技状態を高確率状態に設定するか否かを決めている。
ここで、VフラグがONの場合に、確変カウンタにセットする値は、高確率状態で大当り判定を実行可能な回数である。本実施例では、確変カウンタに「150」をセットすることから、150回の特別図柄の変動(大当り判定)が実行されるまで高確率状態は継続されることとなる。但し、150回の間に大当りとなった場合には、その大当り遊技の実行に際して高確率状態は終了する。また、確変フラグがONの場合には、時短カウンタにも同様に「150」がセットされるため、高確率状態が設定されている間、時短状態も設定され、高確率状態の終了とともに時短状態も終了することとなる。
<特定領域センサ検知処理(S207)>
特定領域センサ検知処理は、特定領域センサ212aによる遊技球の検知があった場合にVフラグをONする。なお、特定領域センサ検知処理は、特定領域センサ212aが少なくとも1個の遊技球を検知した場合にVフラグをONする処理である。
以上、図10以降を参照して上述した動作例によれば、S205の特図1保留消化待機処理(図13)が実行されるので、遊技状態が大当り遊技状態から時短状態に移行した際に特図2保留数が「0」である場合に、待機フラグがONとされる。待機フラグがONとなると、図15の特別図柄待機処理において、特図2保留数が「0」である場合でも(S1200でYES)、S1205でYESとなるので、特図1当否判定処理(S1207)に進むことがない。従って、待機フラグがONである間、特図1当否判定処理が実行されることが防止される。
そして、特図2保留数が「0」でなくなることで(すなわち特図2保留数が「1」になることで)待機終了条件が成立すると(図13のS405でYES)、待機フラグがOFFとされる。待機フラグがOFFとなると、図15の特別図柄待機処理においてS1205でNOとなるが、その前のS1200でNOとなるので、特図1当否判定処理(S1207)に進むことがない。従って、特図2保留数が「1」になることで待機フラグがOFFとなる処理周期では、特図1当否判定処理が実行されることなく、特図2当否判定処理が実行されることになる。
このようにして、図10以降を参照して上述した動作例によれば、大当り遊技状態の終了後における時短状態において保留の第1特別図柄乱数値に基づき大当り判定されてしまう事態を、防止できる。
なお、図10以降を参照して上述した動作例では、時短カウンタは、図20の遊技状態設定処理でそれぞれ規定値(所定回数N1)「150」が設定され、かつ、確変カウンタは、図20の遊技状態設定処理でそれぞれ規定値「150」が設定されるが、これに限られない。すなわち、図20の遊技状態設定処理において、時短カウンタ及び確変カウンタは、例えば大当り種別の相違に応じて異なる値が設定されてもよい。また、規定値が「10000」のような非常に大きい値が設定される場合がある仕様であってよい。すなわち、次回大当り発生まで高確率状態が保証されるとは限らない仕様の遊技機(いわゆる「V確ST機」)に代えて、実質的に次回の大当りが発生するまで、高確率状態が保証される場合がある仕様(いわゆる「V確ループ機」)であってもよい。また、確変カウンタの他に、例えば、高確率状態での大当りの発生回数を計数するカウンタ(大当りカウンタ)を設け、大当り発生回数(大当りカウンタのカウント値)が所定カウント値(例えば「5」)になると、その所定カウント値に対応する回数番目(例えば「5回目」)の大当りに係る大当り遊技の終了後は必ず(強制的に)低確率状態になる仕様の遊技機(いわゆる「V確セット機」)であってもよい。
また、図10以降を参照して上述した動作例では、大当り遊技状態から時短状態に移行する際に(切替部105が普通図柄抽選に係る当選確率を低確率P(low)から高確率P(high)に切り替える際に)、待機フラグがONするが、これに限られない。例えば、大当り遊技状態における例えば大当りのエンディング期間中から待機フラグがONしてもよい。あるいは、大当り遊技状態の開始時に待機フラグがONしてもよい。このように待機フラグがONするタイミングは、大当り遊技状態の開始時以降であれば任意であるし、更には、大当り判定の結果が“大当り”となった特別図柄乱数値の消化の開始時以降であれば任意である。
[変化例]
次に、図10以降を参照して上述した動作例に対する変形例を説明する。
図10以降を参照して上述した動作例では、大当り遊技状態から時短状態に移行する際に(切替部105が普通図柄抽選に係る当選確率を低確率P(low)から高確率P(high)に切り替える際に)、第2記憶部102に第2特別図柄乱数値が記憶されていない場合は、待機終了条件が成立するまで第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定を待機する待機処理が実行されるが、これに限られない。例えば、本変形例では、時短状態においては(どのようなときでも)、第2記憶部102に第2特別図柄乱数値が記憶されていない場合は、待機終了条件が成立するまで第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定を待機する待機処理が実行される。以下、本変形例について詳説する。
図21は、本変形例による特図1保留消化待機処理を示すフローチャートである。図21に示す特図1保留消化待機処理は、図10以降を参照して上述した動作例における図13に示した特図1保留消化待機処理に対して代替えして実行される。
図21に示すように、本変形例による特図1保留消化待機処理ではまず、待機フラグがONであるか否かを判定し(S410)、待機フラグがONである場合(S410でYES)、S418に進む。待機フラグがOFFである場合(S410でNO)、時短フラグがONであるか否かを判定し(S412)、時短フラグがONである場合(S412でYES)、特図2保留数が「0」であるか否かを判定する(S414)。特図2保留数が「0」である場合(S414でYES)、待機フラグをONにして(S416)、処理を終える。他方、時短フラグがOFFである場合(S412でNO)や、特図2保留数が「0」でない場合(S414でNO)、そのまま処理を終える。
S418では時短フラグがOFFであるか否かを判定し、時短フラグがOFFである場合(S418でYES)、待機フラグをOFFにして(S420)、処理を終える。他方、時短フラグがONである場合(S418でNO)、待機終了条件が満たされたか否かを判定する(S422)。ここでは、一例として、待機終了条件は、特図2保留数が「1」である場合に満たされる。待機終了条件が満たされた場合(S422でYES)、待機フラグをOFFにして(S420)、処理を終える。
このように図21に示す処理によれば、時短フラグがONである時短状態において、特図2保留数が「0」である場合は、待機終了条件が成立するまで(S422でYES)第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定を待機させるために、待機フラグがONにされる。これにより、時短状態において保留の第1特別図柄乱数値に基づき大当り判定されてしまう事態を、防止できる。かかる構成は、例えば時短状態において遊技者が休憩等で遊技を休止する場合でも、保留の第1特別図柄乱数値に基づき大当り判定されてしまうことが防止される点で有用となる。
なお、以上の実施例1(後出の実施例2についても同様)においては、待機フラグがONしている状態が、「所定の状態」の一例である。
実施例2は、上述した待機処理に対応する待機処理(第2待機処理)が実行される場面が、上述した実施例1とは異なり、非時短状態における補助遊技状態である。
以下の実施例2の説明では、上述した実施例1と同様の機能の構成要素については同一の参照符号を付して説明を省略する場合がある。
[基本構成]
図22は、実施例2による遊技機1Aにおける遊技盤10Aの盤面構成を示す模式的正面図である。
実施例2による遊技盤10Aは、上述した実施例1による遊技盤10に対して、作動ゲート14Aが追加された点が異なる。
作動ゲート14Aは、作動ゲート14とは左右逆側に設けられる。遊技機1Aは、作動ゲート14Aにおいて遊技球の通過をゲートセンサ(図示せず)が検出すると、普通図柄抽選を行うように構成されている。なお、図示は省略するが、実施例2による遊技機1Aの電気的構成は、上述した実施例1による遊技機1の電気的構成(図3参照)に対して、作動ゲート14Aに係るゲートセンサ(図示せず)が追加された点が異なる。
なお、図22において、第2始動入賞装置131の可動部材130は、遊技機1Aの表面に対して垂直方向に延在する舌状の部材であり、突出位置(遊技盤10の表面よりも手前側に突出する位置)と退避位置との間で可動である。補助遊技状態では、可動部材130が突出位置とされることで第2始動口13が開放状態となる。このとき、可動部材130に向かって転動してきた遊技球は可動部材130に拾われて奥側の第2始動口13へと導かれる。他方、可動部材130が退避位置にあるとき閉止状態となり、可動部材130に向かって転動してきた遊技球は可動部材130に拾われることなく更に下方へと転動していく。なお、ここでは、一例として、可動部材130の開放パターンは、時短状態及び非時短状態のいずれの場合も、2.0秒の開放を3回繰り返す開放パターンである。ただし、非時短状態における可動部材130の開放パターンは、1回の補助遊技状態で遊技球の5個以上の入球が可能な態様であれば任意である。
なお、第2始動入賞装置131の可動部材130は、上述のような舌状の部材以外にも多様な態様で実現可能である。例えば、可動部材130は、第1始動口12の下方に設けられる電動チューリップ(いわゆる電チュー)タイプであってもよい。また、第2始動入賞装置131は、第2始動口13への入賞が実質的に右打ち時のみ可能なタイプであってもよいし、第2始動口13への入賞が右打ち時に促進されるタイプであってもよいし、第2始動口13への入賞のしやすさが左打ちと右打ちとの間で実質的に相違がないタイプであってもよい。
また、図22において、大入賞装置211の大入賞口21は、例えば遊技盤10Aの表面に対して垂直な方向にスライド可能な可動片(図示せず)が開閉することで開放状態又は閉止状態となるタイプである。
[機能的構成]
図23は、主制御基板100Aの機能を表す機能ブロック図である。実施例2による主制御基板100Aは、図23に示すように、上述した実施例1による遊技機1の主制御基板100(図5参照)に対して、第2始動口開放待機処理部103A(切替タイミング制御手段の一例)が追加され、かつ、判定部106が判定部106Aで置換された点が異なる。
第2始動口開放待機処理部103Aは、非時短状態において、第1特別図柄の変動が終了するまで、第2始動口13の可動部材130の開放状態とする開始時期(すなわち補助遊技の開始タイミング)を遅らせる処理(以下、「第2始動口開放待機処理」と称する)を行う。すなわち、第2始動口開放待機処理は、非時短状態において、補助遊技状態と第1特別図柄の変動とが同時に起こらないようにする処理である。第2始動口開放待機処理は、後述のように、補助遊技状態で獲得できる実質的な特図2保留数を最大化できるようにするための処理である。
判定部106Aは、上述した実施例1による判定部106が実行する待機処理(以下、区別のために「第1待機処理」と称する)に代えて又は加えて、非時短状態かつ補助遊技状態においては、第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定を待機する待機処理(以下、区別のために「第2待機処理」と称する)を行う。第2待機処理は、補助遊技状態において保留の第1特別図柄乱数値に基づき大当り判定されてしまう可能性を低減するための処理である。具体的には、第2待機処理は、上述した実施例1による第1待機処理と同様、第1記憶部101に第1特別図柄乱数値が記憶されておりかつ第2記憶部102に第2特別図柄乱数値が記憶されていない場合であっても、第1特別図柄乱数値に係る保留の消化を待機する処理である。
判定部106Aは、待機終了条件(所定条件の一例)が成立するまで第1特別図柄乱数値に係る保留の消化を待機する。
第2待機処理に係る待機終了条件は、例えば、第2記憶部102に第2特別図柄乱数値が記憶された場合に満たされてよい。この場合、補助遊技状態で第2特別図柄乱数値の保留が獲得できれば、補助遊技状態に移行した後の第1回目の特別図柄変動のために第1特別図柄乱数値の保留が消化されることがない。この場合、第2待機処理に係る待機終了条件は、第2記憶部102に第2特別図柄乱数値が記憶されることなく、補助遊技状態が終了した場合にも満たされる。
あるいは、第2待機処理に係る待機終了条件は、第2記憶部102に第2特別図柄乱数値が記憶されるか否かに無関係に、補助遊技状態が終了した場合に満たされてもよい。この場合、補助遊技状態で第2特別図柄乱数値の保留が獲得できれば、補助遊技状態が終了した後の第1回目の特別図柄変動のために第1特別図柄乱数値の保留が消化されることがない。
[第2始動口開放待機処理及び第2待機処理]
図24Aは、実施例2による第2始動口開放待機処理及び第2待機処理に係るタイミング図であり、図24Bは、比較例に関するタイミング図である。なお、図24A及び図24Bは、非時短状態におけるタイミング図である。図24A及び図24Bでは、上から順に、特別図柄変動に関する状態、特図1保留数(第1特別図柄乱数値の保留数)、特図2保留数(第2特別図柄乱数値の保留数)、第2始動口13への入賞状態、第2始動口13の状態、及び普図当りフラグのON/OFF状態の時系列が示される。特別図柄変動に関する状態に関して、変動待機状態とは、第2待機処理が機能している状態であり、本来的には特別図柄変動が可能であるにもかかわらず、特別図柄変動が待機されている状態である。変動可能状態とは、特別図柄乱数値が記憶されていれば特別図柄変動が即座に実行される状態である。また、第2始動口13への入賞状態に関して、“ON”は第2始動口センサ13aが遊技球の入賞を検出したことを表す。普図当りフラグは、普通図柄抽選に当選した場合にONとなり、補助遊技状態(第2始動口13の開放状態)が終了した場合にOFFされるフラグである。なお、後出の図24Cについても同様である。
比較例は、第2始動口開放待機処理及び第2待機処理が実行されない点が異なる。
本実施例及び比較例では、時点t10では、同じ状態である。具体的には、時点t10では、第1特別図柄の変動中であり、特図1保留数は“3”であり、特図2保留数は“0”であり、第2始動口13は閉止状態であり、普図当りフラグは、OFFである。
本実施例及び比較例では、時点t11で第1特別図柄の変動が終了し、次の保留の第1特別図柄の変動が開始する。このため、特図1保留数が1だけ減り“2”となる。
本実施例及び比較例では、時点t12−1で、普通図柄抽選の当選により普図当りフラグがONとなる。
本実施例では、第2始動口開放待機処理によって、第1特別図柄の変動が終了するまで(時点t20まで)、補助遊技の開始が待機される。これに対して、比較例では、時点t11よりも後の時点t12−2(普図当りフラグ“ON”に係る普通図柄の変動が終了した時点)から補助遊技が開始される。このため、比較例では、第1特別図柄の変動中における補助遊技状態となり、当該補助遊技状態において、5回、第2始動口13への入賞が発生(時点t13からt17)し、特図2保留数が最大の“4”まで増加している。
ここで、比較例では、5回目の第2始動口13への入賞は、第2特別図柄乱数値の保留の獲得に寄与しない。これは、5回目の第2始動口13への入賞時に、すでに特図2保留数が最大の“4”となっているためである。
比較例では、その後、時点t18で補助遊技状態が終了し、その後、時点t20で第1特別図柄の変動が終了すると、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定が実行されるとともに、当該判定結果に基づく第2特別図柄の変動が実行される。このため、特図2保留数が1だけ減り“3”となる。このようにして、比較例では、1回の補助遊技に対して4回だけ第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定が実行されることになる。
これに対して、本実施例では、時点t20で第1特別図柄の変動が終了すると、補助遊技の開始タイミングとなり、補助遊技が開始されるとともに、第2待機処理が機能し、変動待機状態となる。従って、本実施例では、時点t20で特図1保留数が“2”であるにもかかわらず、第1特別図柄の変動が実行されること(すなわち第1特別図柄乱数値の保留が消化されること)がない。
本実施例では、その後、変動待機状態において、時点t21で第2始動口13への入賞が発生する。すなわち、時点t21で特図2保留数が0から1に変化する。これにより、待機終了条件が満たされ、変動待機状態が変動可能状態へと遷移する。そして、第2特別図柄乱数値の保留が即座に消化される(従って、特図2保留数は1から0へと即座に変化する)。すなわち、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定が実行されるとともに、当該判定結果に基づく第2特別図柄の変動が実行される。本実施例では、比較例と同様、補助遊技状態において、5回、第2始動口13への入賞が発生(時点t21からt25)し、特図2保留数が最大の“4”まで増加している。1回目の第2始動口13への入賞によって第2特別図柄の変動が即座に実行されるので(特図2保留数は1から0へと即座に変化するので)、残りの4回の第2始動口13への入賞がすべて第2特別図柄乱数値の保留の獲得に寄与する。
本実施例では、その後、時点t26で補助遊技状態が終了し、その後、時点t27で第2特別図柄の変動(1回目)が終了すると、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定が実行されるとともに、当該判定結果に基づく第2特別図柄の変動(2回目)が実行される。このため、本実施例では、1回の補助遊技に対して、比較例よりも1回多い5回、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定が実行されることになる。
このようにして、本実施例によれば、1回の補助遊技状態で実行可能な第2特別図柄の変動回数を最大5個にできる可能性を高めることができる。以下、補助遊技状態における第2始動口13への入賞のうちの、第2特別図柄の変動に寄与する入賞を、「第2始動口13への実効的な入賞」とも称し、一回の補助遊技状態において実現可能な第2始動口13への実効的な入賞の数の最大値を、「第2始動口13への実効的な最大入賞数」とも称する。
ところで、図24Cに示す比較例の他の状況のように、時点t11で第1特別図柄の変動が実行されていない状況であれば、5回の第2始動口13への入賞に基づき、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定が、5回、実行されることになる。すなわち、第2始動口13への実効的な最大入賞数が“5”である。
従って、比較例では、補助遊技状態の開始の際に第1特別図柄の変動中であるか否かに応じて、当該補助遊技状態における5回以上の第2始動口13への入賞に基づく遊技者の恩恵が異なってくる。すなわち、補助遊技状態の開始の際に第1特別図柄の変動中でない場合のほうが、補助遊技状態の開始の際に第1特別図柄の変動中である場合よりも、1回の補助遊技あたりの、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定が実行される回数の上限値(すなわち、第2始動口13への実効的な最大入賞数)が大きくなる。かかる相違は、遊技者に不公平感を与えてしまうという不都合がある。
より一般的には、補助遊技状態において1回目の第2始動口13への入賞時に第1特別図柄が変動中であるか否かに応じて、当該補助遊技状態において遊技者が享受可能な恩恵が異なってくる。補助遊技状態において1回目の第2始動口13への入賞時に第1特別図柄が変動中である場合は、第2始動口13への実効的な最大入賞数が“4”であるのに対して、補助遊技状態において1回目の第2始動口13への入賞時に第1特別図柄が変動中でない場合は、第2始動口13への実効的な最大入賞数が“5”となる。かかる相違は、遊技者に不公平感を与えてしまうという不都合がある。
これに対して、本実施例によれば、第2始動口開放待機処理及び第2待機処理によって、補助遊技状態において1回目の第2始動口13への入賞時に第1特別図柄が変動中である可能性を低減することで、上述のような不都合を低減できる。
具体的には、本実施例によれば、普図当りフラグ“ON”に係る普通図柄の変動が終了した時点で第1特別図柄の変動中であったとしても、上述のように、第2始動口開放待機処理が実行されるので、補助遊技状態の開始時に第1特別図柄が変動中である可能性を無くすことができる。
また、本実施例によれば、補助遊技状態の開始時に特図1保留数が“1”以上であったとしても、補助遊技状態の開始時に第2待機処理が実行されるので、第1特別図柄の変動が待機される。従って、第2始動口開放待機処理の終了時(すなわち補助遊技状態の開始時)に第1特別図柄の変動が開始される可能性を無くすことができる。
この結果、本実施例によれば、補助遊技状態において1回目の第2始動口13への入賞時に第1特別図柄が変動中である可能性を低減できる。
また、本実施例によれば、補助遊技状態において、第2待機処理によって待機終了条件が成立するまで第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定(第1特別図柄乱数値の保留の消化)が待機される。そして、第2待機処理に係る待機終了条件は、上述のように、第2記憶部102に第2特別図柄乱数値が記憶されると満たされる。
ここで、変形例では、第2待機処理に係る待機終了条件は、補助遊技状態の開始時の特図1保留数が“0”であると満たされてもよい。しかしながら、このような変形例では、補助遊技状態の開始後に、第1特別図柄乱数値の保留の獲得があったとしても、第2特別図柄乱数値の保留の獲得が、第1特別図柄乱数値の保留の獲得よりも先であれば、第2始動口13への実効的な最大入賞数が“5”となる。他方、補助遊技状態の開始後に、当該第1特別図柄乱数値の保留の獲得が、第2特別図柄乱数値の保留の獲得よりも先であれば、第2始動口13への実効的な最大入賞数が“4”となる。
特に、補助遊技状態において遊技者に右打ちで第2始動口13を狙わせる仕様の遊技機1である場合、補助遊技状態の開始後に、確率的には低いものの、遊技者が右打ちに切り替える前にすでに発射されていて遊技盤10の遊技領域10aを転動していた遊技球に起因して、運悪く、第1特別図柄乱数値の保留が獲得される可能性もある。このような点を考慮すると、第2待機処理に係る待機終了条件は、補助遊技状態の開始時の特図1保留数が“0”であっても満たされない方が好ましい。すなわち、第2待機処理に係る待機終了条件は、補助遊技状態において第2記憶部102に第2特別図柄乱数値が記憶されるまで満たされない方が好ましい。
また、補助遊技状態において遊技者に左打ち(通常打ち)で第2始動口を狙わせる仕様等の遊技機では、補助遊技状態の開始後に、第1特別図柄乱数値の保留が獲得される可能性が大いにある。従って、かかる仕様では、補助遊技状態において第2記憶部102に第2特別図柄乱数値が記憶されるまで満たされないような第2待機処理に係る待機終了条件が特に好適である。
ところで、第1特別図柄の変動が終了した時点から、補助遊技状態が終了するまでの時間ΔTは、第2始動口13への実効的な入賞の数に影響する。具体的には、時間ΔTが長いほど、第2始動口13への実効的な入賞の数が増加しやすい。
この点、本実施例によれば、第2始動口開放待機処理が実行されるので、時間ΔTが常に一定となり、時間ΔTが変化しうる場合に生じる不公平を無くすことができる。
ただし、変形例では、時間ΔTが可変とされてもよい。例えば、第2始動口開放待機処理による待機時間をΔT0とし、補助遊技状態の持続時間をΔT1としたとき、ΔT0が閾値Th以下である場合は、第2始動口開放待機処理が省略されてもよい。この場合、時間ΔT=ΔT1−ΔT0となる。この場合、閾値Thは、ΔT1−Thに対応する時間でも第2始動口13への5つ以上の入賞が可能となるように適合されてもよい。
また、他の変形例では、第2始動口開放待機処理を無くして、その分だけ、補助遊技状態の持続時間ΔT1が増加されてもよい。例えば、補助遊技状態の持続時間のノミナル値をΔT1とし、補助遊技状態での第1特別図柄の変動時間をΔT2(ΔT2は可変値)としたとき、補助遊技状態の持続時間ΔT1=ΔT1+ΔT2と補正されてもよい。
より具体的には、例えば、1回の補助遊技における可動部材130のノミナルの開放パターンは、2.0秒の開放を3回繰り返す開放パターンであるとする。この場合、例えば、補助遊技状態での第1特別図柄の変動時間をΔT2が1回分の開放に対応する時間である場合、可動部材130の開放パターンは、2.0秒の開放を4回繰り返す開放パターンに補正されてもよい。
[実施例2による遊技機に係る動作例]
次に、図25以降及び前出の図10等を参照して、実施例2による遊技機1Aに係る動作例(特に第2始動口開放待機処理及び第2待機処理に関連する動作例)について説明する。ここでは、図10から図20を参照して上述した動作例との相違について、説明する。
実施例2による割り込み処理(S105A)は、図25に示すように、上述した実施例1による割り込み処理(S105)に対して、普図動作処理(S204)が、第2始動口開放待機処理を含む普図動作処理(S204A)で置換され、かつ、第2待機処理を含む特図1保留消化待機処理(S205A)が追加された点が異なる。
普図動作処理(S204A)は、普図動作処理(S204)に対して、普通電動役物処理が第2始動口開放待機処理を含む点が異なるだけであり、以下では、異なる部分を説明する。
図26は、普図動作処理(S204A)における普通電動役物処理のフローチャートである。普通電動役物処理は、普図当りフラグがONであり、普通図柄変動停止コマンドがセットされ(すなわち普通図柄の変動時間が終了し)、かつ、可動部材130の開放パターンが決定されると、実行される。なお、ここでは、一例として、可動部材130の開放パターンは、時短状態及び非時短状態のいずれの場合も、2.0秒の開放を3回繰り返す開放パターンである。従って、この場合、第2始動口13の開放回数をカウントする第2始動口開放カウンタに「3」がセットされる。
図26に示すように、普通電動役物処理では、まず、補助遊技状態フラグがOFFであるか否かを判定する(S1001)。補助遊技状態フラグは、補助遊技状態である間、ONとなるフラグである。補助遊技状態フラグがOFFであれば(S1001でYES)、補助遊技状態フラグをONし(S1007)、S1006に進む。なお、ここでは、普通図柄の変動時間が終了する時点と、補助遊技状態の開始タイミングとが常に同一であるが、普通図柄の変動時間が終了する時点に対して補助遊技状態の開始タイミングが所定時間T3だけ遅延されてもよい。所定時間T3は、例えば普図当り図柄や開放パターンに応じて可変されてもよい。
補助遊技状態フラグがOFFでなければ(S1001でNO)、第2始動口13の開放中か否かを判定する(S1002)。開放中でなければ(S1002でNO)、第2始動口13を開放させる時期(タイミング)に至ったか否かを判定し(S1003)、第2始動口13を開放させる時期に至っていなければ(S1003でNO)、処理を終え、第2始動口13を開放させる時期に至っていれば(S1003でYES)、S1004に進む。第2始動口13を開放させる時期は、可動部材130の開放パターンに応じて決まる。
S1004では、第2始動口13の初回の開放時期(例えば2.0秒の開放を3回繰り返す開放パターンであるときの1回目の開放時期)であるか否かを判定し、第2始動口13の初回の開放時期である場合は(S1004でYES)、S1005に進み、第2始動口13の初回の開放時期でない場合(すなわち2回目以降の開放時期である場合)は(S1004でNO)、S1006に進む。
S1005では、第1特別図柄が変動中か否かを判定する。第1特別図柄が変動中か否かは、例えば特図動作ステータスが“2”であるか否かに基づいて判定できる。第1特別図柄が変動中であれば(S1005でYES)、処理を終える。すなわち、第1特別図柄の変動が待機される。他方、第1特別図柄が変動中でなければ(S1005でNO)、第2始動口13を開放させ(S1006)、処理を終える。一方、第2始動口の開放状態であれば(S1002でYES)、第2始動口13を閉止させる時期(タイミング)に至ったか否か(すなわち第2始動口13を開放してから予め定められた開放時間が経過したか否か)を判定し(S1008)、第2始動口13を閉止させる時期に至っていなければ(S1008でNO)処理を終え、第2始動口13を閉止させる時期に至っていれば(S1008でYES)、第2始動口13を閉止状態とする(S1009)。
そして第2始動口13の閉止処理(S1009)に次いで、第2始動口開放カウンタの値を1デクリメントし(S1010)、第2始動口開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S1011)。第2始動口開放カウンタの値が「0」でなければ(S1011でNO)、再び第2始動口13を開放させるためにそのまま処理を終える。一方、第2始動口開放カウンタの値が「0」であれば(S1011でYES)、補助遊技を終了させる普図当り終了処理を行う(S1012)とともに、普図当りフラグをOFFし(S1013)、補助遊技状態フラグをOFFして(S1014)、処理を終え、普通図柄抽選が可能な状態となる。
このようにして、図26に示す処理によれば、第1特別図柄が変動中であれば、当該第1特別図柄の変動が終了するまで、補助遊技状態の開始が待機される(すなわち第2始動口開放待機処理が実現される)。これにより、補助遊技状態の開始時に第1特別図柄が変動中である可能性を無くすことができる。
図27は、特図1保留消化待機処理(S205A)のフローチャートである。
特図1保留消化待機処理は、上述した第2待機処理に関連する処理である。図27に示すように、特図1保留消化待機処理(S205A)ではまず、時短フラグがOFFであるか否かを判定し(S450)、時短フラグがOFFである場合(S450でYES)、S451に進み、時短フラグがONである場合(S450でNO)、処理を終える。S451では、待機フラグがOFFであるか否かを判定し、待機フラグがOFFである場合(S451でYES)、S452に進み、待機フラグがONである場合(S451でNO)、S455に進む。
S452では補助遊技状態が開始したか否かを判定し、補助遊技状態が開始した場合(S452でYES)、S453に進み、補助遊技状態が開始していない場合(S452でNO)、処理を終える。補助遊技状態の開始は、図26で説明した補助遊技状態フラグがOFFからONになるイベントである。
S453では特図2保留数が「0」であるか否かを判定する。特図2保留数が「0」である場合(S453でYES)、待機フラグをONにして(S454)、処理を終える。他方、特図2保留数が「0」でない場合(S453でNO)、そのまま処理を終える。
S455では待機終了条件が満たされたか否かを判定する。ここでは、一例として、待機終了条件は、特図2保留数が「1」であるか、補助遊技状態フラグがOFFであるか、少なくともいずれかが満たされた場合に満たされる。待機終了条件が満たされた場合(S455でYES)、待機フラグをOFFにして(S456)、処理を終える。待機終了条件が満たされない場合(S455でNO)、処理を終える。
このように図27に示す処理によれば、時短フラグがOFFである非時短状態において、補助遊技状態が開始した際の特図2保留数が「0」である場合は、待機終了条件が成立するまで(S455でYES)第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定を待機させるために、待機フラグがONにされる。待機フラグがONになると、上述した実施例1で説明したように、特別図柄待機処理(S1102)(図15参照)において、第1特図保留に基づく第1特別図柄の変動が待機される。これにより、補助遊技状態において1回目の第2始動口13への入賞時に第1特別図柄が変動中である可能性を無くすことができる。
なお、図27に示す例では、補助遊技状態が開始した際に、特図2保留数が「0」であることに基づいて、待機フラグがONするが、補助遊技状態が開始した際に、常に待機フラグがONしてもよい。すなわち、S453は省略されてもよい。この場合、特図2保留数が1以上であれば、次の処理周期でS455がYESとなり、待機フラグがOFFするので、実質的に等価の処理を実現できる。
なお、図26及び図27を参照して上述した動作例では、第2待機処理は、普通図柄の変動停止後に機能するが、これに限られない。例えば、第2待機処理は、普通図柄の変動時間を調整することで実現されてもよい。具体的には、非時短状態において、普図当りフラグがONであるときの普通図柄の変動時間が終了するタイミングで、第1特別図柄が変動中である場合、当該第1特別図柄の変動が終了するまで、普通図柄の変動時間が終了するタイミングが遅らされてもよい。この場合、第2待機処理が実行される場合でも普通図柄の変動停止と同時に補助遊技状態を開始できる。
[変形例]
上述した実施例2では、第2始動口開放待機処理及び第2待機処理の双方が実行されるが、第2始動口開放待機処理及び第2待機処理のうちの一方だけが実行されてもよい。
(第1変形例)
ここでは、まず、第2始動口開放待機処理及び第2待機処理のうちの第2待機処理だけが実行される第1変形例について説明する。
本変形例では、第2待機処理は、非時短状態、かつ、普図当りフラグがONである状態においては、待機終了条件が成立するまで、第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定を待機する処理である。
図28は、本変形例による特図1保留消化待機処理(S205A)のフローチャートである。特図1保留消化待機処理(S205A)は、上述のように、図25に示す割り込み処理(S105A)で実行される。
図28に示す処理は、図27に示した処理に対して、S452がS452Aで置換された点が異なる。
S452Aでは、普図当りフラグがONであるか否かを判定し、普図当りフラグがONである場合(S452AでYES)、S453に進み、普図当りフラグがOFFである場合(S452AでNO)、処理を終える。
このように図28に示す処理によれば、時短フラグがOFFである非時短状態において、普図当りフラグがONでありかつ特図2保留数が「0」である場合は、待機終了条件が成立するまで(S455でYES)第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定を待機させるために、待機フラグがONにされる。待機フラグがONになると、上述した実施例1で説明したように、特別図柄待機処理(S1102)(図15参照)において、第1特図保留に基づく第1特別図柄の変動が待機される。これにより、補助遊技状態において1回目の第2始動口13への入賞時に第1特別図柄が変動中である可能性を無くすことができる。
図29は、本変形例の効果の説明図である。図29は、前出の図24A等と同様のタイミング図である。
図29に示す例では、第2待機処理に係る待機終了条件は、同様に、第2記憶部102に第2特別図柄乱数値が記憶された場合か、第2記憶部102に第2特別図柄乱数値が記憶されることなく、補助遊技状態が終了した場合に、満たされる。
図29に示す例では、時点t10では、第1特別図柄の変動中であり、特図1保留数は“3”であり、特図2保留数は“0”であり、第2始動口13は閉止状態であり、普図当りフラグは、OFFである。
時点t11よりも前の時点t12−1で、普通図柄抽選の当選により普図当りフラグがONとなる。時点t11で第1特別図柄の変動が終了するが、第2待機処理が機能し、変動待機状態となる。従って、本変形例では、図24Bに示した比較例とは異なり、時点t11で特図1保留数が“3”であるにもかかわらず、第1特別図柄の変動が実行されること(すなわち第1特別図柄乱数値の保留が消化されること)がない。
本変形例では、その後、変動待機状態において、時点t13で第2始動口13への入賞が発生する。すなわち、時点t13で特図2保留数が0から1に変化する。これにより、待機終了条件が満たされ、変動待機状態が変動可能状態へと遷移する。そして、第2特別図柄乱数値の保留が即座に消化される(従って、特図2保留数は1から0へと即座に変化する)。すなわち、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定が実行されるとともに、当該判定結果に基づく第2特別図柄の変動が実行される。本変形例では、図24Bに示した比較例と同様、補助遊技状態において、5回、第2始動口13への入賞が発生(時点t13からt17)し、特図2保留数が最大の“4”まで増加している。1回目の第2始動口13への入賞によって第2特別図柄の変動が即座に実行されるので(特図2保留数は1から0へと即座に変化するので)、残りの4回の第2始動口13への入賞がすべて第2特別図柄乱数値の保留の獲得に寄与する。
本変形例では、その後、時点t18で補助遊技状態が終了し、その後、時点t20で第2特別図柄の変動(1回目)が終了すると、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定が実行されるとともに、当該判定結果に基づく第2特別図柄の変動(2回目)が実行される。このため、本変形例では、1回の補助遊技に対して、比較例よりも多い5回、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定が実行されることになる。
このようにして、本変形例によっても、1回の補助遊技状態で実行可能な第2特別図柄の変動回数が最大の5回となる可能性を高めることができる。
(第2変形例)
次に、第2始動口開放待機処理及び第2待機処理のうちの第2始動口開放待機処理だけが実行される第2変形例について説明する。
本変形例では、第2始動口開放待機処理は、特図1保留数が“0”である状態での第1特別図柄の変動に対してのみ実行される。
図30Aは本変形例の効果の説明図である。図30Bは、上述した比較例に関するタイミング図である。図30A及び図30Bは、前出の図24A等と同様のタイミング図である。後出の図30Cも同様である。
本変形例及び比較例では、時点t10では、同じ状態である。具体的には、図30A及び図30Bでは、時点t10では、第1特別図柄の変動中であり、特図1保留数は“1”であり、特図2保留数は“0”であり、第2始動口13は閉止状態であり、普図当りフラグは、OFFである。
時点t11で第1特別図柄の変動が終了し、次の保留の第1特別図柄の変動が開始する。このため、特図1保留数が1だけ減り“0”となる。本変形例では、第2始動口開放待機処理によって、第1特別図柄の変動が終了するまで(時点t20まで)、補助遊技の開始が待機される。これに対して、比較例では、時点t11よりも後の時点t12−2(普図当りフラグ“ON”に係る普通図柄の変動が終了した時点)から補助遊技が開始される。このため、比較例では、第1特別図柄の変動中における補助遊技状態となり、当該補助遊技状態において、5回、第2始動口13への入賞が発生(時点t13からt17)し、特図2保留数が最大の“4”まで増加している。
比較例では、5回目の第2始動口13への入賞は、第2特別図柄乱数値の保留の獲得に寄与しない。これは、5回目の第2始動口13への入賞時に、すでに特図2保留数が最大の“4”となっているためである。
これに対して、本変形例では、時点t20で第1特別図柄の変動が終了すると、補助遊技の開始タイミングとなり、補助遊技が開始される。図30Aでは、時点t11後、特図1保留数の増加はなく、時点t20が到来している。そして、補助遊技状態において、5回、第2始動口13への入賞が発生(時点t21からt25)し、特図2保留数が最大の“4”まで増加している。1回目の第2始動口13への入賞によって第2特別図柄の変動が即座に実行されるので(特図2保留数は1から0へと即座に変化するので)、残りの4回の第2始動口13への入賞がすべて第2特別図柄乱数値の保留の獲得に寄与する。
ここで、特図1保留数が“0”である状態での第1特別図柄の変動(時点t11〜t20までの第1特別図柄の変動)の場合、当該第1特別図柄の変動が終了した際の特図1保留数が“0”のままである可能性がある。第1特別図柄の変動が終了した際の特図1保留数が“0”である場合、当該第1特別図柄の変動が終了する時点から補助遊技状態が開始される場合、第1特別図柄の変動が終了する時点よりも前から補助遊技状態が開始される場合(すなわち第2始動口開放待機処理が実行されない場合)よりも、上述のように、1回の補助遊技あたりの、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定が実行される回数の上限値(すなわち、第2始動口13への実効的な最大入賞数)が大きくなりやすい。従って、本変形例によれば、第2始動口開放待機処理が実行されることで、第2待機処理が実行されない場合でも、第2始動口13への実効的な最大入賞数を大きくすることができる場合がある。
なお、図30Cに示す比較例では、第2始動口開放待機処理は、特図1保留数が“0”以外(図30Cでは、“2”)である状態での第1特別図柄の変動に対して実行されている。かかる第2始動口開放待機処理は、機能しない。具体的には、特図1保留数が“0”以外のときは、第1特別図柄の1回の変動に対して第2始動口開放待機処理が実行されても、当該変動後に次の第1特別図柄の変動が開始されるので(第2待機処理が実行されないので)、5回目の第2始動口13への入賞(時点t25)は、第2特別図柄乱数値の保留の獲得に寄与しない。
なお、本変形例において、特図1保留数が“0”である状態での第1特別図柄の変動中に、特図1保留数が“1”に増加した場合は、第2始動口開放待機処理が終了し、直ちに補助遊技が開始されてよい。この場合、当該第1特別図柄の変動が終了しても次の第1特別図柄の変動が開始されるので、図30Cに示す状態となり、第2始動口開放待機処理が機能しないためである。
以下の実施例3の説明では、上述した実施例1と同様の機能の構成要素については同一の参照符号を付して説明を省略する場合がある。
実施例3による遊技盤は、上述した実施例2による遊技盤10Aと同様であり、図示を省略する。ただし、実施例3による遊技盤は、上述した実施例1による遊技盤10と同様であってもよいし、他の形態であってもよい。
[状態の遷移]
実施例3による遊技機が形成可能な遊技状態の遷移態様は、上述した実施例1と同様であってよい。ただし、本実施例では、所定回数N1(時短カウンタのに係る規定値)は、「150」ではなく、後述のように可変とされる。
[機能的構成]
図31は、主制御基板100Bの機能を表す機能ブロック図である。実施例3による主制御基板100Bは、図31に示すように、上述した実施例1による遊技機1の主制御基板100(図5参照)に対して、判定部106が判定部106Bで置換され、大当り種別決定部107が大当り種別決定部107Bで置換され、かつ、表示制御部110が表示制御部110Bで置換されたが点が異なる。
判定部106Bは、使用する大当り判定テーブルが異なる点が、上述した実施例1による判定部106と異なる。図32には、大当り判定テーブルの一例が示される。図32に示す例では、特別図柄乱数値と抽選結果(当り又はハズレ)との関係が、異なる確率状態(通常確率状態及び高確率状態)ごとに規定されている。なお、この場合、通常確率状態における大当り確率は、512/65536×100であり、高確率状態における大当り確率は、7363/65536×100である。
なお、本実施例3でも、大当り種別決定部107Bは、上述した実施例1のように、第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”である場合に、大当り種別が特典無し大当りとなる場合がある態様で、大当り種別を決定する(図8及び図33参照)。
大当り種別決定部107Bは、更に、時短終了条件に係る所定回数N1を決定する。所定回数N1の決定方法は、所定回数N1が可変な態様(異なる複数の数から所定の規則で選択される態様)である限り、任意である。例えば、所定回数N1は、第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”である場合に第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”である場合よりも、所定回数N1が大きくなりやすい態様で決定されてもよい。
本実施例では、一例として、大当り種別決定用乱数値と、各所定回数N1に対応付けられた乱数範囲を規定したテーブル(以下、「時短回数決定用テーブル」と称する)との関係に基づいて、大当り種別を決定する。図33は、時短回数決定用テーブルの一例が示される。図33に示す例では、第1特別図柄及び第2特別図柄のそれぞれに対して、大当り種別決定用乱数値と所定回数N1との関係が規定されている。例えば、第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”である場合、大当り種別決定用乱数値が0〜49であれば、所定回数N1=15となり、大当り種別決定用乱数値が50〜99であれば、所定回数N1=0となる。同様に、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定の結果が“大当り”である場合、大当り種別決定用乱数値が0〜4であれば、所定回数N1=99となり、大当り種別決定用乱数値が5〜6であれば、所定回数N1=15となり、以下同様である。
表示制御部110Bは、液晶表示装置11上の演出表示等に係るコマンドを生成し、コマンドを演出制御基板200に送信する。なお、液晶表示装置11に代えて、他の形式の表示装置(例えば有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ)が使用されてもよい。
本実施例では、表示制御部110Bは、残存数表示制御部111及び演出表示制御部112を含む。以下、残存数表示制御部111及び演出表示制御部112の機能について詳説する。
[残存数表示制御部の機能]
残存数表示制御部111は、時短状態において、所定回数N1及び時短の残存数を示唆する残存数表示(所定表示の一例)を液晶表示装置11上に出力する。残存数表示制御部111は、基本的に、時短状態の開始時から時短状態の終了間際(後述の時短残存数が“1”になる)まで残存数表示を出力する。ただし、残存数表示制御部111は、時短状態の開始時から時短状態の終了間際までの間、他の演出等のために一時的に残存数表示を出力しない場合があってもよい。
時短の残存数とは、所定回数N1から、時短状態における第1特別図柄乱数値の保留又は第2特別図柄乱数値の保留の消化数を減算して得られる数であり、以下、「時短残存数」とも称する。なお、時短状態においては、補助遊技が実行されやすくなるので、第1特別図柄乱数値の保留よりも第2特別図柄乱数値の保留が消化されやすくなる。以下では、第1特別図柄乱数値の保留及び第2特別図柄乱数値の保留について、区別しないときは、「特図保留」と称する。
残存数表示は、数字表示とは異なり、抽象的な表示である。これにより、数字表示とは異なり、遊技者が正確な時短残存数がわからない状態(不確定的な状態)で遊技できるので、興趣を高めることができる。なお、残存数表示は、ある程度の正確性で時短残存数を示唆する方が、常に不正確すぎたり常に正確すぎたりする場合よりも、興趣を高める観点からは有利である。従って、例えば、残存数表示は、時短状態での遊技の進行に応じて、不正確な時短残存数を示唆する状態や、正確な時短残存数を示唆する状態等に変化してよい。
本実施例では、一例として、残存数表示は、示唆する時短残存数に応じて状態が変化するメータ表示と、示唆する時短残存数に応じて色が変化するオーラ表示とを含む。ただし、変形例では、残存数表示は、メータ表示及びオーラ表示のいずれか一方のみを含んでよい。
図34は、残存数表示の一例を示す図である。
図34に示す例では、残存数表示70は、本体表示71と、針表示72(メータ表示の一例)と、オーラ表示73とを含む。
本体表示71は、懐中時計の形態である。
針表示72は、本体表示71内に重畳され、懐中時計の針を表す。針表示72は、本体表示71の所定位置Pまわりに回転可能である。針表示72は、所定位置Pまわりに回転することで、先端の指す位置が変化する。これにより、時短残存数を示唆できる。
オーラ表示73は、本体表示71から発せされるオーラのイメージを表す。オーラ表示73は、示唆する時短残存数に応じて色が変化する。例えば、オーラ表示73は、赤色であるときは白色であるときよりも時短残存数が多いことを示唆する態様で色が変化されてもよい。また、オーラ表示73は、時短残存数が“16”以上であるときに、特別な色(例えば虹色)を有してよい。
図35は、残存数表示70の各状態の一例を示す図である。
図35に示す例では、残存数表示70は、状態1から状態10までの10種類の状態間で変化する。なお、状態の種類の数は、任意であり、10以外であってもよい。
状態1では、針表示72が3時の位置を指し、状態2から状態9に変化するに従って、針表示72が時計回りに回転していく(1目盛りずつが進んでいく)。そして、状態9では、針表示72が0時の位置を指す。0時の位置は、時短残存数が無くなったことを示唆する。時計回りで進み側の領域S1は、針表示72が指す位置とともに変化するので、時短残存数を示唆する。従って、かかる示唆が分かりやすくなるように、好ましくは、0時の位置を指す場合の針表示72のラインと、各状態での針表示72の位置との間の領域S1、S2のうち、時計回りで進み側の領域S1は、領域S2よりも明るい色で描画される。換言すると、領域S2は、領域S1であった部分が暗転して増加していく領域である。
なお、状態10では、オーラ表示73が虹色である。状態10においては、針表示72の指す位置は有効な情報でないため、針表示72の指す位置は任意であり、針表示72が省略されてもよいし、針表示72が常に回転し続ける表示であってもよい。
図36は、残存数表示70の各状態と時短残存数との関係の一例を示す表図である。
図36では、例えば時短残存数が“1”である場合、状態9が用いられ、時短残存数が“2”である場合、状態7又は8が選択的に用いられ、時短残存数が“4”である場合、状態5から8のうちのいずれか1つが選択的に用いられ、以下、同様である。
ここで、図36からわかるように、時短残存数が“2”である場合、時短残存数が“3”である場合に用いられうる状態6が用いられることなく、時短残存数が“3”である場合、時短残存数が“4”である場合に用いられうる状態5が用いられることない、といった具合に、残存数表示70は、実際よりも多い時短残存数を示唆することはない。逆に、時短残存数が“7”である場合、時短残存数が“2”である場合に用いられうる状態7が用いられることがあり、時短残存数が“5”である場合、時短残存数が“3”である場合に用いられうる状態6が用いられることがある、といった具合に、残存数表示70は、実際よりも少ない時短残存数を示唆することはある。
このような残存数表示70の各状態と時短残存数との関係によれば、示唆する時短残存数が比較的少ない数であっても実際には時短残存数がより多い可能性があるので、遊技者は、期待感を持ちながら残存数表示70の状態変化を楽しむことができる。他方、示唆する時短残存数が実際の時短残存数より多いことがないので、遊技者に過度の期待感を持たせてしまうことを防止できる。
次に、図37及び図38を参照して、残存数表示70の状態変化態様について説明する。
本実施例では、残存数表示70は、所定回数N1に応じて状態の変化態様が異なる。具体的には、残存数表示70は、所定回数N1=99の場合と、所定回数N1=2〜15の場合とで異なる態様で変化する。
図37は、所定回数N1=99の場合の残存数表示70の変化態様を示す図である。
図37に示すように、所定回数N1=99の場合の残存数表示70は、常に状態10であり、時短残存数が99未満になっても変化しない。ただし、所定回数N1=99の場合の残存数表示70は、時短残存数が15以下になると、以下で図38を参照して説明する所定回数N1=2〜15の場合の変化態様で変化してもよい。
図38は、所定回数N1=2〜15の場合の残存数表示70の変化態様を示す図である。図38では、液晶表示装置11上の画面G11における画像例が示される。なお、図38では、画面G11における一部の画像部分だけが表現され、他の部分は「白地」で省略されている。
図38に示すように、所定回数N1=2〜15の場合の残存数表示70は、まず、所定回数N1=2〜15に応じた初期状態で、時短状態の開始時に出力される。初期状態は、図36を参照して上述した残存数表示70の各状態と時短残存数との関係に基づいて、決定される。この場合、時短残存数=所定回数N1として同関係が利用される。従って、初期状態は、所定回数N1に応じて変化しうる。初期状態は、時短状態の開始前の任意のタイミングで決定されてよく、例えば大当り遊技状態のラウンド中に決定されてもよい。
残存数表示70の針表示72は、時短残存数が減少するタイミング(すなわち特別図柄の変動が開始するタイミング)で、1目盛りだけ進む。例えば、この例では、残存数表示70は、状態1が初期状態であり、大当り遊技後の初回の特別図柄の変動が開始するタイミングで、状態2に変化している(矢印R1参照)。
以下同様にして、残存数表示70の針表示72は、時短残存数が減少するタイミング(すなわち特別図柄の変動が開始するタイミング)で、1目盛りずつ進んでいく。すなわち、残存数表示70は、特図保留が1つ消化されるごとに針表示72が1目盛りずつ進む態様で、状態が変化していく(矢印R2参照)。この例では、状態4まで変化している。なお、特図保留が1つ消化されることに基づいて、針表示72が2目盛り以上進むことはないものとする。
本実施例では、残存数表示70は、特図保留の消化中に、針表示72が1目盛り以上戻る態様で、状態が変化する場合がある。以下、このような演出を、「残存数獲得演出」とも称する。なお、残存数獲得演出は、あくまで演出(示唆する時短残存数が増加する演出)であり、実際の時短残存数が増加するわけではない。
具体的には、この例では、残存数表示70が状態4であるときの特図保留の消化中に、残存数獲得演出が発生している(矢印R3、R4参照)。ここでは、一例として、残存数表示70は、針表示72が3目盛り戻る態様で、状態が変化している。この場合、状態4から針表示72が3目盛り戻ることで状態1に戻っている。
ここで、残存数獲得演出で獲得できる増加目盛りの数は、好ましくは、固定でなく、可変である。1回の残存数獲得演出で獲得できる増加目盛りの数の可変範囲は任意であるが、例えば1〜8目盛りの範囲内であってよい。なお、残存数獲得演出で獲得できる増加目盛りの数が多いほど遊技者にとっては有利となる。このように、1回の残存数獲得演出で獲得できる増加目盛りの数が不定であると、当該数の相違により遊技者は一喜一憂でき、興趣が向上する。
また、残存数獲得演出は、1つの特図保留の消化中に2回以上発生してもよい。例えば、残存数獲得演出は、1つの特図保留の消化中に連続して2回以上発生してもよいし、後述の疑似変動状態を介して2回以上発生してもよい。後述の疑似変動状態を介する場合は、1回の疑似変動状態ごとに発生可能な残存数獲得演出は、1回だけであってよい。
なお、残存数獲得演出は、図36に示した関係から逸脱しない限り、興趣を高めるために任意の状況で発生してもよい。ただし、残存数獲得演出は、今回の特図保留の消化後の時短残存数(すなわち現在の時短残存数から“1”だけ引いた値)と、現在の残存数表示70の状態から1目盛り進んだ状態との関係が、図36に示した関係から逸脱することになる場合には、必ず生じる。例えば、時短残存数が“6”であるときに、今回の特図保留の消化後の時短残存数は“5”となる。図36に示した関係からは、時短残存数が“5”のときは状態4〜状態7のいずれかであるので、現在の残存数表示70が状態7であるとき、次の特図保留の消化に伴って1目盛り進んで状態8に変化することは、図36に示した関係から逸脱する。従って、この場合は、今回の特図保留の消化中に状態3〜状態6に変化するように残存数獲得演出が発生する。
そして、その後の特図保留の消化に伴って、最終的に、残存数表示70が状態9に至り(完全に暗転した状態)(矢印R5、矢印R6参照)、液晶表示装置11の画面の左右からシャッタSHL、SHRが閉じて、時短状態が残り1回の特図保留の消化を残すのみとなる。すなわち、左右からシャッタSHL、SHRが閉じると(矢印R6参照)、いわゆる「泣きの1回」として、最後の1つの特図保留が高確率状態で抽選される(矢印R8参照)。なお、「泣きの1回」では、当該1回の第2特別図柄の変動が、特別な演出を伴って実行されてよい。なお、状態8における特図保留の消化中においては、左右からシャッタSHL、SHRが閉じる方向に動くが、最終的に閉じずに開く、又は、最終的に閉じてしまう2パターンがあってもよい。最終的に閉じずに開くパターンの場合は、左右からシャッタSHL、SHRが開いた後に残存数獲得演出が発生して、残存数表示70は、状態7以上の適切な状態へと変化する(図示せず)。また、シャッタSHL、SHRが完全に閉じて残存数表示70が状態9に至った後、シャッタSHL、SHRが開くような復活演出が実行可能であってもよい。この場合も、復活演出は、残存数獲得演出を伴い、残存数表示70は、状態9から状態8以上の適切な状態へと変化する。
このようなシャッタSHL、SHRによる演出(時短状態が残り1回の特図保留の消化を残す状態になることに対する煽り演出)によれば、遊技者は、左右からシャッタSHL、SHRの動きに基づいて、今回の特図保留の消化で時短状態が残り1回の特図保留の消化を残す状態になる可能性があることを容易に把握できる。また、遊技者は、左右からシャッタSHL、SHRが閉じそうになった状態において、当該シャッタSHL、SHRが開くことを願う等、シャッタSHL、SHRによる演出を楽しむことができる。
なお、左右に開くシャッタSHL、SHRに代えて、上下に動くシャッタや、カメラの絞りのような態様で開口が狭くなる態様のシャッタが利用されてもよい。
[演出表示制御部の機能]
演出表示制御部112は、液晶表示装置11上で演出用の図柄変動表示により判定部106Bによる判定結果(大当り又はハズレ)を示唆する。
例えば、演出表示制御部112は、1つの特図保留の消化中、複数回にわたり演出用の図柄変動表示が擬似的に停止する疑似変動状態を形成する。疑似変動状態が生じた場合に生じない場合に比べて判定部106Bによる判定結果が“大当り”である可能性が高い場合は、疑似変動状態の有無に応じて判定部106Bによる判定結果(大当り又はハズレ)を示唆できる。また、演出表示制御部112は、1つの特図保留の消化中に、複数回、疑似変動状態を発生させる場合があってもよい。この際、1つの特図保留の消化中における疑似変動状態の発生回数(所定数の一例)は、好ましくは、可変とされる。この場合、疑似変動状態が生じる回数が多いほど判定部106Bによる判定結果が“大当り”である可能性が高い場合は、複数回の疑似変動状態の有無又は疑似変動状態の発生回数に応じて判定部106Bによる判定結果(大当り又はハズレ)を示唆できる。なお、例えば1回の疑似変動状態は、最大で4回の擬似的な停止を含み、疑似変動状態は、最大3回発生可能であってよい(この場合、最大で12回の擬似的な停止が発生可能である)。
演出表示制御部112は、液晶表示装置11上で演出用の最終表示により判定部106Bによる判定結果(大当り又はハズレ)を伝達する。演出用の最終表示(確定表示)は、3つの数字を含み、例えば数字3つがゾロ目である場合が“大当り”を意味し、数字3つがゾロ目でない場合が“ハズレ”を意味する態様であってよい。
演出表示制御部112は、好ましくは、疑似変動状態を発生させた後、演出用の中間表示を発生させた上で、演出用の最終表示を発生させる。複数回の疑似変動状態を発生させる場合は、演出用の中間表示を介して疑似変動状態を発生させ、最後の疑似変動状態後に、演出用の中間表示を発生させた上で、演出用の最終表示を発生させる。例えば、演出用の最終表示が、バトル演出やミッション演出等への発展演出を含む場合、中間表示は、発展演出への可能性を示唆したりバトル演出やミッション演出の内容を示唆したりできる予告表示(メイン予告表示)であってよい。
このような複数回の疑似変動状態や中間表示等を伴う演出は、1つの特図保留の消化を長く見せることができる。例えば、疑似変動状態は、例えば4回の擬似的な停止を含むとき、4回分の特別図柄の変動のように見せることができる。また、複数回の疑似変動状態に伴って中間表示を複数回発生させることで、複数回分の特別図柄の変動のように見せることができる。
従って、複数回の疑似変動状態や中間表示等を伴う演出は、1つの特図保留の消化を長く見せることができる点で、本実施例のように1つの特図保留の消化の重みが大きい仕様に好適である。本実施例では、上述のように、高確率状態では1つの特図保留での大当り確率が約1/9×100と、非常に高確率であるので、1つの特図保留の消化の重みが大きい。このような演出は、1つの特図保留の消化を長く見せることができる点で、本実施例のように所定回数N1が比較的少ない仕様に好適である。本実施例では、上述のように、所定回数N1が15以下になる確率が50%以下であり、所定回数N1が比較的少ない仕様である。なお、所定回数N1=99となった場合には、複数回の疑似変動状態や中間表示等を伴う演出の頻度は低減されてもよい。
なお、疑似変動状態においては、先読み予告演出が発生されてもよい。先読み予告が発生した疑似変動状態は、先読み演出を伴う4回分の特別図柄の変動のように見せることができる。これにより、1つの特図保留の消化を、より効果的に長く見せることができる。
図39は、演出表示制御部112により実現される演出例の説明図である。図39では、まず、疑似変動状態(1〜4回の擬似的な停止)後に、メイン予告表示(中間表示)に移行する(矢印R10参照)。メイン予告表示からは、再び疑似変動状態(1〜4回の擬似的な停止)に移行する場合(矢印R11参照)と、バトル演出やミッション演出への発展演出に移行する場合(矢印R12参照)とがあり、再び疑似変動状態(1〜4回の擬似的な停止)に移行する場合(矢印R11参照)は、再びメイン予告表示(中間表示)を経て(矢印R13参照)、バトル演出やミッション演出への発展演出に移行する(矢印R14参照)。なお、上述のように、2回目の疑似変動状態(1〜4回の擬似的な停止)後の、2回目のメイン予告表示(中間表示)後に、3回目の疑似変動状態(1〜4回の擬似的な停止)に移行してもよい。この場合、3回目の疑似変動状態(1〜4回の擬似的な停止)後に再びメイン予告表示(中間表示)を経て、バトル演出やミッション演出への発展演出に移行する。そして、バトル演出で例えば敵が勝利すると敗北となって演出用ハズレ図柄(ゾロ目でない3つの数字の並び)が確定表示される。また、ミッション演出でミッションがクリアできないと演出用ハズレ図柄(ゾロ目でない3つの数字の並び)が確定表示される。他方、バトル演出で例えば敵が敗北したり、ミッション演出でミッションをクリアしたりすると演出用大当り図柄(ゾロ目の3つの数字の並び)が確定表示される。
なお、図39では、疑似変動状態がメイン予告表示の前に発生するが、これに限られない。例えば、疑似変動状態の発生なしにメイン予告表示が発生する場合があってもよい。
[実施例3による遊技機に係る動作例]
実施例3による遊技機に係る動作例は、図10から図20を参照して説明した実施例1による遊技機1に係る動作例と基本的には同じであるが、図19に示した特別電動役物処理(S1107)における遊技状態設定処理(S2124)が遊技状態設定処理(S2124B)で置換された点が異なる。
図40は、遊技状態設定処理(S2124B)を示すフローチャートである。
図40に示す遊技状態設定処理(S2124B)は、前出の図20に示した遊技状態設定処理(S2124)に対して、S2203がS2203B−1及びS2203B−2で置換され、かつ、S2206がS2206Bで置換された点が異なる。
S2203B−1では、図33に示した時短回数決定用テーブルに基づいて、大当り図柄種別乱数値に応じて所定回数N1が決定される。S2203B−2では、S2203B−1で決定された所定回数N1がセットされる。
S2206Bでは、時短カウンタに、S2203B−2でセットされた所定回数N1がセットされる。
なお、S2203B−1は、遊技状態設定処理(S2124B)以外の処理内で実行されてもよい。例えば、特別図柄確定処理(S1106)内等で実行されてもよい。
なお、上述した実施例3による遊技機では、上述した実施例1で詳説したような第1待機処理が実行されるが、かかる第1待機処理は省略されてもよい。ただし、第1待機処理は、実施例3のように所定回数N1が比較的少ない仕様に好適である。これは、所定回数N1が比較的少ない仕様においては、所定回数N1が比較的多い仕様に比べて、時短状態における1回の特別図柄の変動の重みが大きいためである。同様の観点から、上述した実施例3による遊技機においては、第1待機処理に代えて又は加えて、上述した実施例2における第2始動口開放待機処理及び/又は第2待機処理が実行されてもよい。
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
例えば、上述した各実施例は、第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定が“大当り”である場合に、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定が“大当り”である場合よりも、高確率状態になり難い仕様(特典付き大当りの大当り種別の大当りとなる大当り判定結果が得られ難い仕様)の遊技機1に適用されるが、これに限られない。すなわち、上述した各実施例は、第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定が“大当り”である場合に、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定が“大当り”である場合に付与される特典が付与され難い仕様の遊技機1に適用されるが、これに限られない。
例えば、上述した各実施例は、第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定が“大当り”である場合に第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定が“大当り”である場合よりも、特典の恩恵レベルが低くなる仕様又は特典の恩恵レベルが低くなりやすい仕様の遊技機にも適用できる。かかる仕様は、例えば、第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定が“大当り”である場合は、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定が“大当り”である場合よりも、時短終了条件に係る所定回数N1が少なくなりやすい又は少なくなる仕様であってよい。また、かかる仕様は、時短状態と高確率状態とが一致しない場合がある仕様であって、第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定が“大当り”である場合は、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定が“大当り”である場合よりも、大当り遊技後における高確率状態での大当り判定の回数(すなわち確変カウンタに係る規定値)が少なくなりやすい又は少なくなる仕様であってよい。
また、上述した各実施例では、大当り判定に関して高確率状態と通常確率状態を含む2つ以上の異なる状態が存在する仕様の遊技機1であるが、これに限られない。例えば、本発明は、大当り判定に関して通常確率状態だけでしか存在しない仕様の遊技機にも適用可能である。この場合、大入賞装置211は不要であるので省略されてもよい。また、この場合、遊技者に付与される有利な特典(大当り遊技後の特典)は、時短状態であってよく、時短終了条件に係る所定回数N1(すなわち時短カウンタに係る規定値)が可変とされてもよい。例えば、第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定が“大当り”である場合は、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定が“大当り”である場合よりも、時短終了条件に係る所定回数N1が少なくなりやすい又は少なくなる仕様であってよい。
また、上述した各実施例では、特典付与部109は、特別遊技実行部108による大当り遊技の実行後、時短状態において、大当り判定に係る確率状態を、高確率状態に設定するが、高確率状態が設定される条件はこれに限られない。例えば、特典付与部109は、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定が高確率状態で実行されるように、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定時にだけ確率状態を高確率状態に設定してもよい。換言すると、第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定用の大当り判定テーブルが、通常確率状態で用いられる大当り判定テーブルと同じであり、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定用の大当り判定テーブルが、高確率状態で用いられる大当り判定テーブルと同じであってもよい。この場合、非時短状態においても普通図柄抽選に当選し第2特別図柄乱数値が記憶されると、特典が付与されることになる。ただし、この変形例では、好ましくは、非時短状態では、普通図柄抽選で抽選結果が“当り”となる確率は非常に低く設定される(例えば約1/1700)。そして、この変形例では、好ましくは、第2記憶部102に記憶可能な第2特別図柄乱数値の最大数は、“1”であり、普通図柄の変動中は、第2記憶部102に第2特別図柄乱数値が記憶されない仕様とされる。この場合、遊技盤は、左打ちの際には、第2始動口13に向かって遊技球が転動され難いように構成されることが好ましい。時短状態において左打ちが誘引されること(及びそれにより第2特別図柄乱数値が記憶される前に第1特別図柄乱数値の消化が開始されやすくなること)を防止するためである。
また、上述した各実施例では、特典付与部109は、大当り遊技状態でV入賞した場合に限り、当該大当り遊技状態の終了後に、確率状態を高確率状態に設定するが、これに限られない。例えば、“V入賞”という概念が存在しない遊技機にも適用可能である。この場合、特典付与部109は、大当り種別の如何にかかわらず、大当り遊技状態の終了後に、確率状態を高確率状態に設定してよい。この場合、所定の高確率状態終了条件は、上述した所定の時短終了条件と同じであってよいし、異なってもよいし、異なる場合があってもよい。なお、この場合、大入賞装置211は不要となり、特定領域212等も不要である。かかる変形例においても、例えば、第1特別図柄乱数値に基づく大当り判定が“大当り”である場合に、第2特別図柄乱数値に基づく大当り判定が“大当り”である場合よりも、所定の時短終了条件に係る所定回数N1が少なくなる又は少なくなる場合がある仕様においては、上述した実施例1や実施例2による効果が顕著となる。また、かかる変形例においては、上述した実施例3のように、所定の時短終了条件に係る所定回数N1が可変な態様で決まる仕様においては、上述した実施例3による効果(例えば残存数表示による効果)が奏される。
また、上述した実施例2では、第2始動口開放待機処理部103Aは、非時短状態において、第1特別図柄の変動が終了するまで補助遊技の開始タイミングが到来しないように補助遊技の開始を遅らせるが、これに限られない。例えば、第2始動口開放待機処理部103Aは、本来の補助遊技の開始タイミングに対して補助遊技の開始タイミングを遅らせる限り、第1特別図柄の変動が終了するタイミングとの関係は任意である。例えば、第2始動口開放待機処理部103Aは、第1特別図柄の変動が終了するタイミングに対して所定時間ΔT4前まで補助遊技の開始を遅らせてもよい。この場合、所定時間ΔT4は、補助遊技状態の持続時間をΔT1としたとき、ΔT1−ΔT4に対応する時間でも第2始動口13への5つ以上の入賞が可能となるように適合されてもよい。あるいは、第2始動口開放待機処理部103Aは、第1特別図柄の変動が終了するタイミングに対して所定時間ΔT5後まで補助遊技の開始を遅らせてもよい。この場合、所定時間ΔT5は、非常に短い時間であってよい。
また、上述した実施例2において、第2始動口開放待機処理部103Aは、時短状態において、第1特別図柄の変動が終了するまで、補助遊技の開始タイミングを遅らせてもよい。時短状態においても第1特別図柄の変動が生じる場合があるためである。例えば、上述のように、非時短状態での初当りの場合、大当り遊技後の時短状態においては、最初の1つ目の特別図柄の変動が第1特別図柄の変動となる可能性が比較的高い。
また、上述した実施例2においては、遊技盤10Aは作動ゲート14Aを備えるが、これに限られない。すなわち、遊技盤10Aに代えて、上述した実施例1のような遊技盤10が使用されてもよい。ただし、作動ゲート14Aを備える場合は、左打ち状態で遊技球が作動ゲート14Aを通過しやすいので、非時短状態において普通図柄抽選が行われる頻度が高くなる。上述した実施例2は、非時短状態において普通図柄抽選に当選する際の補助遊技に関するものであるので、非時短状態において普通図柄抽選が行われる可能性がある仕様に好適である。
なお、以上の実施例1及び各変形例に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
第1始動口への入球に応答して取得した第1当否判定情報を保留する第1記憶手段と、
遊技球の入球し易さが変化する可変式の第2始動口への入球に応答して取得した第2当否判定情報を保留する第2記憶手段と、
第1遊技状態と、前記第1遊技状態よりも前記第2始動口に遊技球が入球しやすくなる第2遊技状態との間を切り替える切替手段と、
一回の図柄変動ごとに、前記第1当否判定情報に係る保留よりも前記第2当否判定情報に係る保留を優先して消化する態様で、前記第1当否判定情報又は前記第2当否判定情報に基づいて、特別遊技を実行するための特別遊技用抽選に当選したか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記特別遊技用抽選に当選したと判定された場合に、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、を備え、
前記判定手段は、前記第1遊技状態及び前記第2遊技状態のうちの少なくともいずれか一方において形成される所定の状態においては、前記第2記憶手段に前記第2当否判定情報が記憶されていない場合であっても、前記第1当否判定情報に係る保留の消化に伴う前記特別遊技用抽選の実行を待機する、遊技機。
本遊技機によれば、所定の状態においては、第2記憶手段に第2当否判定情報が記憶されていない場合であっても、第1当否判定情報に係る保留の消化が待機される。これにより、所定の状態においては、第1当否判定情報に係る保留が消化されることに起因した不都合(例えば第1当否判定情報に係る保留の消化よりも第2当否判定情報に係る保留の消化を期待する遊技者が感じうる不公平感)を低減できる。すなわち、第1特別図柄乱数値の保留の消化に起因した公平性の低下を抑制できる。
(付記2)
前記所定の状態は、非時短状態で普通図柄抽選に当選することに基づいて形成される補助遊技状態において、形成される、付記1に記載の遊技機。
非時短状態で普通図柄抽選に当選することに基づいて形成される補助遊技状態においては、第2始動口への入球が相対的に容易となる。従って、このような補助遊技状態においては、第1当否判定情報に係る保留が消化されることに起因した不都合が生じやすいので、第1当否判定情報に係る保留の消化が待機されることの有用性が増す。
(付記3)
前記所定の状態は、前記補助遊技状態の開始時を含む、付記2に記載の遊技機。
非時短状態で普通図柄抽選に当選することに基づいて形成される補助遊技状態の開始時に、第1当否判定情報に係る保留が消化中であると、当該補助遊技状態において第2始動口への入球数が5以上であっても実効的な入賞数(図柄変動に寄与する入賞の数)が4に留まる可能性が高い。本遊技機によれば、このような補助遊技状態の開始時に、第1当否判定情報に係る保留の消化が待機されるので、当該補助遊技状態において第2始動口への入球数が5以上であることに基づいて、実効的な入賞数の最大化(すなわち5回の図柄変動)を確保できる。これにより、補助遊技状態の開始時に第1当否判定情報に係る保留が“0”である場合と“0”以外である場合との間で、当該補助遊技状態において実効的な入賞数の最大化の実現しやすさに差異がなくなり、公平性を高めることができる。
(付記4)
前記所定の状態は、前記特別遊技後から開始する第2遊技状態において形成される、付記1に記載の遊技機。
特別遊技後から開始する第2遊技状態においては、第2始動口に遊技球が入球しやすくなる。従って、このような特別遊技後から開始する第2遊技状態においては、第1当否判定情報に係る保留が消化されることに起因した不都合が生じやすいので、第1当否判定情報に係る保留の消化が待機されることの有用性が増す。
(付記5)
前記所定の状態は、前記第2遊技状態の開始時を含む、付記4に記載の遊技機。
特別遊技後から開始する第2遊技状態の開始時は、第1当否判定情報に係る保留が存在し、第2当否判定情報に係る保留がしない可能性が高いので、第1当否判定情報に係る保留の消化が待機されることの有用性が増す。
(付記6)
前記所定の状態は、前記第2記憶手段に前記第2当否判定情報が記憶されると終了する、付記1〜5のうちのいずれか1項に記載の遊技機。
第2記憶手段に第2当否判定情報が記憶されると、第2当否判定情報の当該保留が優先的に消化されるので、第1当否判定情報に係る保留の消化を待機する必要性が実質的に無くなる。従って、本遊技機によれば、待機状態が過剰に長く継続することを防止する際に、適切な段階で待機状態を終了させることができる。
(付記7)
遊技者に有利な特典を付与する特典付与手段を更に備え、
前記第1当否判定情報に基づき前記特別遊技用抽選に当選した場合に前記第2当否判定情報に基づき前記特別遊技用抽選に当選した場合よりも前記特典が付与され難くなる、付記1〜6のうちのいずれか1項に記載の遊技機。
第1当否判定情報に基づき特別遊技用抽選に当選した場合に第2当否判定情報に基づき特別遊技用抽選に当選した場合よりも特典が付与され難くなる仕様では、特に、第1当否判定情報に係る保留が消化されることに起因した不都合が顕著となるので、かかる仕様においては、第1当否判定情報に係る保留の消化が待機されることの有用性が顕著となる。
(付記8)
遊技者に有利な特典を付与する特典付与手段を更に備え、
前記第1当否判定情報に基づき前記特別遊技用抽選に当選した場合に前記第2当否判定情報に基づき前記特別遊技用抽選に当選した場合よりも前記特典の恩恵レベルが低くなる又は低くなりやすい、付記1〜6のうちのいずれか1項に記載の遊技機。
第1当否判定情報に基づき特別遊技用抽選に当選した場合に第2当否判定情報に基づき特別遊技用抽選に当選した場合よりも特典の恩恵レベルが低くなる又は低くなりやすい仕様では、特に、第1当否判定情報に係る保留が消化されることに起因した不都合が顕著となるので、かかる仕様においては、第1当否判定情報に係る保留の消化が待機されることの有用性が顕著となる。
(付記9)
開放することで遊技球が入球可能となる可変入球口を更に備え、
前記特典付与手段は、前記可変入球口に入球した遊技球が特定領域を通過したことに基づいて、前記第2遊技状態において、前記特別遊技用抽選に関して前記特典を付与する、付記7又は8に記載の遊技機。
特別遊技用抽選に関する特典は、出玉に大きく影響するので、第1当否判定情報に係る保留が消化されることに起因した不都合が顕著となる。従って、かかる仕様においては、第1当否判定情報に係る保留の消化が待機されることの有用性が顕著となる。
(付記10)
前記第2遊技状態は、前記第1遊技状態よりも普通図柄抽選に係る当選確率が高く設定される、付記1〜9のうちのいずれか1項に記載の遊技機。
(付記11)
前記第1当否判定情報は、第1特図に係る当否判定情報であり、
前記第2当否判定情報は、第2特図に係る当否判定情報である、付記1〜10のうちのいずれか1項に記載の遊技機。
また、以上の実施例2及び各変形例に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記21)
第1始動口への入球に応答して取得した第1当否判定情報を保留する第1記憶手段と、
遊技球の入球し易さが変化する可変式の第2始動口への入球に応答して取得した第2当否判定情報を保留する第2記憶手段と、
前記第2始動口への入球が相対的に困難又は不能な第1状態と、前記第2始動口への入球が相対的に容易な第2状態とを切り替える入賞口制御手段と、
一回の図柄変動ごとに、前記第1当否判定情報に係る保留よりも前記第2当否判定情報に係る保留を優先して消化する態様で、前記第1当否判定情報又は前記第2当否判定情報に基づいて、特別遊技を実行するための第2抽選に当選したか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記第2抽選に当選したと判定された場合に、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
前記第1当否判定情報に係る保留が消化中であるか否かに基づいて、前記第1状態から前記第2状態への切り替えタイミングを制御する切替タイミング制御手段とを備える、遊技機。
本遊技機によれば、第1当否判定情報に係る保留が消化中であるか否かに基づいて、第1状態から第2状態への切り替えタイミングを制御する。ここで、第1当否判定情報に係る保留が消化中に、第1状態から第2状態への切り替えると、当該第2状態において第2始動口への入球数が5以上であっても実効的な入賞数(図柄変動に寄与する入賞の数)が4に留まる可能性が高い。他方、第1当否判定情報に係る保留が消化中でないときに、第1状態から第2状態への切り替えると、当該第2状態において第2始動口への入球数が5以上であると実効的な入賞数(図柄変動に寄与する入賞の数)が最大値の“5”になる可能性が高い。従って、第1当否判定情報に係る保留が消化中であるか否かに基づいて、第1状態から第2状態への切り替えタイミングを制御することで、第2状態において第1当否判定情報に係る保留が消化中であることに起因した不都合(例えば第2状態において実効的な入賞数を最大化したいと思う遊技者が感じうる不公平感)を低減できる。すなわち、補助遊技に関して公平性を高めることができる。
(付記22)
前記切替タイミング制御手段は、前記第1当否判定情報に係る保留の消化が終了するタイミングに、前記第1状態から前記第2状態への切り替えタイミングを対応させる、付記21に記載の遊技機。
本遊技機によれば、第1当否判定情報に係る保留が消化中である場合でも、第1当否判定情報に係る保留の消化が終了するタイミングに、第1状態から第2状態への切り替えタイミングに対応される。従って、どのようなタイミングで消化中の第1当否判定情報に係る保留が終了したとしても、第1当否判定情報に係る保留の消化が終了するタイミングに対応した同様のタイミングで第1状態から第2状態への切り替えが実行されるので、補助遊技に関して公平性を高めることができる。
(付記23)
前記判定手段は、前記第1状態から前記第2状態へ切り替えられる際、前記第1当否判定情報に係る保留の消化を待機する、付記21又は22に記載の遊技機。
本遊技機によれば、第1状態から第2状態へ切り替えられる際、第1当否判定情報に係る保留の消化が待機されるので、待機されずに第1当否判定情報に係る保留の消化が即座に開始される場合に生じる不都合(例えば第2状態において実効的な入賞数を最大化したいと思う遊技者が感じうる不公平感)を低減できる。
(付記24)
前記第1状態から前記第2状態への切り替えのための第1抽選に係る当選確率を、第1確率、又は、前記第1確率よりも高い第2確率に設定する切替手段を更に備え、
前記判定手段は、前記当選確率が前記第1確率に設定された状態において、前記第1抽選に当選することで前記第1状態から前記第2状態へ切り替えられる際、前記第1当否判定情報に係る保留の消化を待機する、付記21又は22に記載の遊技機。
当選確率が第1確率に設定された状態においては、当選確率が第2確率に設定された状態よりも、第1状態から第2状態への切り替えが生じがたい。このような比較的生じがたい第2状態においては、1回の第2状態あたりの実効的な入賞数が重要となるので、公平性を高めることの有用性が高い。
(付記25)
前記第1抽選の1回の当選あたりの前記第2状態の持続時間は、前記第2始動口に5つ以上の遊技球が入球する可能性があるように設定される、付記24に記載の遊技機。
本遊技機によれば、第2始動口に5つ以上の遊技球が入球する可能性がある場合に生じる不平等感を防止できる。
(付記26)
前記判定手段は、所定条件が成立するまで、前記第1当否判定情報に係る保留の消化を待機する状態を維持する、付記23〜25のうちのいずれか1項に記載の遊技機。
本遊技機によれば、第1当否判定情報に係る保留の消化を待機する状態が過剰に長く継続することを防止できる。
(付記27)
前記所定条件は、前記第2記憶手段に前記第2当否判定情報が記憶されると満たされる、付記26に記載の遊技機。
第2記憶手段に第2当否判定情報が記憶されると、第2当否判定情報の当該保留が優先的に消化されるので、第1当否判定情報に係る保留の消化を待機する必要性が実質的に無くなる。従って、本遊技機によれば、待機状態が過剰に長く継続することを防止するために、適切な段階で待機状態を終了させることができる。
(付記28)
遊技者に有利な特典を付与する特典付与手段を更に備え、
前記第1当否判定情報に基づき前記第2抽選に当選した場合に前記第2当否判定情報に基づき前記第2抽選に当選した場合よりも前記特典が付与され難くなる、付記21〜27のうちのいずれか1項に記載の遊技機。
第1当否判定情報に基づき第2抽選に当選した場合に第2当否判定情報に基づき第2抽選に当選した場合よりも特典が付与され難くなる仕様では、特に、第2状態において第1当否判定情報に係る保留が消化中であることに起因した不都合(例えば第2状態において実効的な入賞数を最大化したいと思う遊技者が感じうる不公平感)が顕著となるので、かかる仕様においては、第1状態から第2状態への切り替えタイミングを制御することの有用性が顕著となる。
(付記29)
遊技者に有利な特典を付与する特典付与手段を更に備え、
前記第1当否判定情報に基づき前記第2抽選に当選した場合に前記第2当否判定情報に基づき前記第2抽選に当選した場合よりも前記特典の恩恵レベルが低くなる又は低くなりやすい、付記21〜27のうちのいずれか1項に記載の遊技機。
第1当否判定情報に基づき第2抽選に当選した場合に第2当否判定情報に基づき第2抽選に当選した場合よりも特典の恩恵レベルが低くなる又は低くなりやすい仕様では、特に、第2状態において第1当否判定情報に係る保留が消化中であることに起因した不都合が顕著となるので、かかる仕様においては、第1状態から第2状態への切り替えタイミングを制御することの有用性が顕著となる。
(付記30)
開放することで遊技球が入球可能となる可変入球口を更に備え、
前記特典付与手段は、前記可変入球口に入球した遊技球が特定領域を通過したことに基づいて、前記可変入球口に入球した遊技球が特定領域を通過したことに基づいて、前記特別遊技後から開始し前記第1当否判定情報及び前記第2当否判定情報が合わせて少なくとも1つ消化される遊技状態において、前記第2抽選に関して前記特典を付与する、付記28又は29に記載の遊技機。
第2抽選に関する特典は、出玉に大きく影響するので、第1状態から第2状態への切り替えタイミング等の相違に起因して、第2状態における実効的な入賞数の最大化の実現しやすさが変化することは、大きな不公平感を生みうる。従って、かかる仕様においては、第1状態から第2状態への切り替えタイミングを制御することの有用性が顕著となる。
また、以上の実施例3及び各変形例に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記31)
始動口への入球に応答して取得した当否判定情報を保留する記憶手段と、
前記当否判定情報に基づいて、特別遊技を実行するための抽選に当選したか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記抽選に当選したと判定された場合に、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
遊技者に有利な前記特別遊技後の特典を付与する特典付与手段と、
前記特典の付与される状態が継続する長さを、数字表示とは異なる所定表示により示唆する表示制御手段とを備える、遊技機。
本遊技機によれば、特典の付与される状態が継続する長さが、数字表示とは異なる所定表示により示唆される。これにより、特典の付与される状態が継続する長さが数字表示で示唆される場合に比べて、示唆される長さの曖昧さ(抽象性)や不確定さが増し、興趣を高めることができる。すなわち、遊技者は、特典の付与される状態がいつ終了するかを正確に把握できないので、1つ1つの保留の消化に対する期待(特典の付与される状態がまだ継続するのではないかという期待)や不安(特典の付与される状態が終わるかもしれないという不安)が交錯し、興趣が向上する。
(付記32)
前記特典付与手段は、前記特別遊技後に、前記当否判定情報が、複数の異なる所定回数のうちから選択された一の所定回数だけ、消化されるまで、前記特典を付与し、
前記所定表示は、前記一の所定回数、及び、前記当否判定情報に係る保留が1つ消化されるごとに前記一の所定回数から1ずつ減算して得られる残存数のうちの、少なくともいずれか一方の数を、前記長さとして示唆する、付記31に記載の遊技機。
本遊技機によれば、特別遊技後に、当否判定情報が所定回数(複数の異なる所定回数のうちから選択された一の所定回数)だけ消化されるまで特典が付与される。そして、一の所定回数及び残存数のうちの、少なくともいずれか一方の数が、数字表示とは異なる所定表示により示唆される。これにより、一の所定回数及び残存数のうちの、少なくともいずれか一方の数が数字表示で示唆される場合に比べて、示唆される数の曖昧さ(抽象性)や不確定さが増し、興趣を高めることができる。
(付記33)
前記所定表示は、示唆する前記数に応じて状態が変化するメータ表示を含む、付記32に記載の遊技機。
本遊技機によれば、一の所定回数及び残存数のうちの、少なくともいずれか一方の数をメータ表示の状態で示唆できるので、数字表示とは異なる斬新な示唆を実現できる。
(付記34)
前記所定表示は、示唆する前記数に応じて色が変化するオーラ表示を含む、付記31又は33に記載の遊技機。
本遊技機によれば、一の所定回数及び残存数のうちの、少なくともいずれか一方の数をオーラ表示の色で示唆できるので、数字表示とは異なる斬新な示唆を実現できる。
(付記35)
前記所定表示は、示唆する前記残存数に応じて複数の状態間で変化し、
前記所定表示は、前記当否判定情報に係る保留が1つ消化されると、変化前の状態より少ない前記残存数を示唆する状態に変化する、付記32〜34のうちのいずれか1項に記載の遊技機。
本遊技機によれば、示唆する残存数に応じて複数の状態間で変化するので、遊技者は、保留の消化ごとに生じうる変化を楽しむことができ、興趣が向上する。
(付記36)
前記所定表示は、前記当否判定情報に係る保留が1つ消化されている間に、変化前の状態より多い前記残存数を示唆する状態に変化する場合がある、付記35に記載の遊技機。
本遊技機によれば、実際の残存数は増えることはないが、保留の消化中に、所定表示の状態の変化により示唆する残存数が増加することがあるので、遊技者は、当該変化を期待して保留の消化を楽しむことができ、興趣が向上する。
(付記37)
前記所定表示は、前記当否判定情報に係る保留が1つ消化されている間に、変化前の状態より多い前記残存数を示唆する状態に複数回変化する場合がある、付記36に記載の遊技機。
本遊技機によれば、1つの保留の消化中に、所定表示の状態の2回以上の変化により示唆する残存数が増加することがあるので、遊技者は、当該変化を期待して保留の消化を楽しむことができ、興趣が向上する。
(付記38)
前記表示制御手段は、更に、演出用の図柄変動表示により前記判定手段による判定結果を示唆し、
前記演出用の図柄変動表示は、前記当否判定情報に係る保留が1つ消化されている間に、複数回にわたり変動が擬似的に停止する疑似変動状態となった後、再び、前記疑似変動状態になる場合があり、
前記所定表示は、前記演出用の図柄変動表示が前記疑似変動状態になるごとに、変化前の状態より多い前記残存数を示唆する状態に変化する場合がある、付記37に記載の遊技機。
本遊技機によれば、疑似変動状態が複数セットで発生可能であるので、1つの保留の消化を長く見せることが可能である。また、疑似変動状態になるごとに所定表示の状態により示唆する残存数が増加することがあるので、遊技者は、当該変化を期待して疑似変動状態を楽しむことができ、興趣が向上する。
(付記39)
前記表示制御手段は、更に、所定数だけ前記演出用の図柄変動表示を前記疑似変動状態にしてから、演出用の最終表示により前記判定手段による判定結果を伝達し、
前記所定数は、可変である、付記38に記載の遊技機。
本遊技機によれば、1つの保留の消化中に発生可能な疑似変動状態の回数(所定数)が可変となるので、演出用の図柄変動表示の見せ方を多様化でき、興趣が向上する。また、1つの保留の消化中に発生可能な疑似変動状態の回数(所定数)が可変となるので、それに伴い、所定表示の状態の変化(示唆する残存数が増加する態様の変化)の発生可能な回数も可変となり、興趣が向上する。
(付記40)
前記特典付与手段は、前記抽選に関して前記特典を付与する、付記31〜39のうちのいずれか1項に記載の遊技機。
本遊技機によれば、特別遊技を実行するための抽選に関して特典が付与されるので、特典が付与されている状態では1つ1つの保留の重み(遊技者にとっての重み)が大きい。従って、かかる場合は、上述のような所定表示が示唆する数に対する関心が高くなるので、上述のような所定表示に係る効果がより顕著となる。
1 遊技機
2 前面枠
2a 窓部
3 ランプ
4 スピーカー
4a 上部スピーカー
4b 下部スピーカー
5 上皿
6 下皿
7 発射ハンドル
7a 発射装置
8 演出操作部
10 遊技盤
10a 遊技領域
10b セグメント表示領域
11 液晶表示装置
12 第1始動口
12a 第1始動口センサ
13 第2始動口
13a 第2始動口センサ
13b 始動口ソレノイド
14 作動ゲート
14a ゲートセンサ
15 大入賞口
15a 大入賞口センサ
15b 大入賞口ソレノイド
16 アウト口
17 発射レール
18 装飾部材
19 可動部材
19a 可動部材移動機構
21 大入賞口
21a 第2大入賞口センサ
21b 第2大入賞口ソレノイド
210 開閉扉
212 特定領域
212a 特定領域センサ
212b 可動片ソレノイド
50 セグメント表示部
100 主制御基板
101 第1記憶部
102 第2記憶部
103 普通図柄抽選処理部
103A 第2始動口開放待機処理部
104 入賞口制御部
105 切替部
106、106A、106B 判定部
107 大当り種別決定部
108 特別遊技実行部
109 特典付与部
130 可動部材
110 表示制御部
200 演出制御基板
300 払出制御基板

Claims (10)

  1. 第1始動口への入球に応答して取得した第1当否判定情報を保留する第1記憶手段と、
    遊技球の入球し易さが変化する可変式の第2始動口への入球に応答して取得した第2当否判定情報を保留する第2記憶手段と、
    前記第2始動口への入球が相対的に困難又は不能な第1状態と、前記第2始動口への入球が相対的に容易な第2状態とを切り替える入賞口制御手段と、
    一回の図柄変動ごとに、前記第1当否判定情報に係る保留よりも前記第2当否判定情報に係る保留を優先して消化する態様で、前記第1当否判定情報又は前記第2当否判定情報に基づいて、特別遊技を実行するための第2抽選に当選したか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記第2抽選に当選したと判定された場合に、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
    前記第1当否判定情報に係る保留が消化中であるか否かに基づいて、前記第1状態から前記第2状態への切り替えタイミングを制御する切替タイミング制御手段とを備える、遊技機。
  2. 前記切替タイミング制御手段は、前記第1当否判定情報に係る保留の消化が終了するタイミングに、前記第1状態から前記第2状態への切り替えタイミングを対応させる、請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記判定手段は、前記第1状態から前記第2状態へ切り替えられる際、前記第1当否判定情報に係る保留の消化を待機する、請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記第1状態から前記第2状態への切り替えのための第1抽選に係る当選確率を、第1確率、又は、前記第1確率よりも高い第2確率に設定する切替手段を更に備え、
    前記判定手段は、前記当選確率が前記第1確率に設定された状態において、前記第1抽選に当選することで前記第1状態から前記第2状態へ切り替えられる際、前記第1当否判定情報に係る保留の消化を待機する、請求項1又は2に記載の遊技機。
  5. 前記第1抽選の1回の当選あたりの前記第2状態の持続時間は、前記第2始動口に5つ以上の遊技球が入球する可能性があるように設定される、請求項4に記載の遊技機。
  6. 前記判定手段は、所定条件が成立するまで、前記第1当否判定情報に係る保留の消化を待機する状態を維持する、請求項3〜5のうちのいずれか1項に記載の遊技機。
  7. 前記所定条件は、前記第2記憶手段に前記第2当否判定情報が記憶されると満たされる、請求項6に記載の遊技機。
  8. 遊技者に有利な特典を付与する特典付与手段を更に備え、
    前記第1当否判定情報に基づき前記第2抽選に当選した場合に前記第2当否判定情報に基づき前記第2抽選に当選した場合よりも前記特典が付与され難くなる、請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の遊技機。
  9. 遊技者に有利な特典を付与する特典付与手段を更に備え、
    前記第1当否判定情報に基づき前記第2抽選に当選した場合に前記第2当否判定情報に基づき前記第2抽選に当選した場合よりも前記特典の恩恵レベルが低くなる又は低くなりやすい、請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の遊技機。
  10. 開放することで遊技球が入球可能となる可変入球口を更に備え、
    前記特典付与手段は、前記可変入球口に入球した遊技球が特定領域を通過したことに基づいて、前記特別遊技後から開始し前記第1当否判定情報及び前記第2当否判定情報が合わせて少なくとも1つ消化される遊技状態において、前記第2抽選に関して前記特典を付与する、請求項8又は9に記載の遊技機。
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