JP2020097010A - 交流電解水蒸気製造方法並びに製造装置および金属粒子や金属イオンを除去する方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】土壌や構造物に付着した金属粒子および金属イオンの洗浄に通常の水が用いられるが、効果は小さい。そこで、通常の水に機能性を付加した水蒸気の製造および効果的な洗浄方法が求められる。【解決手段】これを解決するために、本発明においては、交流電流による交流電解水蒸気製造方法並びに製造装置および金属粒子および金属イオンの除去方法を考案した。交流電解水蒸気は、通常の水に交流電流を流すことにより、Hプラスイオン、Hラジカル、Hマイナスイオン、H2および金属粒子、金属イオンを含有する。これらの原子、分子が土壌や構造物に付着する金属粒子および金属イオンに作用して、土壌や構造物からの金属粒子および金属イオンの洗浄を容易にし、さらに、蒸気化することにより、効果的な洗浄をおこなうことができる。【選択図】図1
Description
本発明は、交流電源を用いて、水中の電極間に電流を流すことにより、Hプラスイオン、Hラジカル、Hマイナスイオン、H2および金属粒子、金属イオンを含有する交流電解水蒸気を製造することを特徴とする交流電解水蒸気製造方法および製造装置と土壌や構造物に付着した金属粒子および金属イオンを効果的に洗い流す方法に関するものである。
土壌や構造物に付着した無機物および有機物の洗浄には、通常の水の他に有機溶媒や酸、アルカリ水溶液、界面活性剤等が用いられる。
通常の水による洗浄は安価で安全に大量の洗浄ができる利点がある。
しかしながら、土壌や構造物、特に土壌はマイナスに帯電していることが多く、プラスに帯電した金属粒子および金属イオンと強く結合しており、通常の水による洗浄力では弱く、水に洗浄能力を付けるための機能的な性質を有した水が必要である。(非特許文献1、2)
通常の水に機能性を付与するために、交流電源を使用して生成した交流電解水溶液は、いろいろな特性を備えている。(非特許文献1)
通常の水は、HプラスイオンとOHマイナスイオンがイオン積に基づいて存在している。この水に電流を通じると、陰極表面ではHプラスイオンが電子をもらってHラジカルとなる。
Hラジカルは、さらに電子をもらうとHマイナスイオンとなり、2個が結合した場合にH2となる。
HラジカルおよびHマイナスイオンは、電極より溶出した金属粒子の表面に結合し、交流電解水溶液中に長期に存在することができるために利用価値が高い。(非特許文献3)
上記のHラジカルやHマイナスイオン、及び水溶液中のH2が土壌と結合した金属粒子や金属イオンを土壌から引き離し、洗浄を容易にする。
電源に交流を用いた場合には、上記反応をより効率的に行うことができ、多量のHプラスイオン、Hラジカル、HマイナスイオンおよびH2を作り出すことができる。(非特許文献3)
そこで、上記交流電解水を用いて、土壌や構造物に付着した金属粒子および金属イオンを除去する方法および装置について前回出願を行った。(特許文献1)
東日本大震災の農地汚染に挑む、最新農業技術土壌施肥vol.4、農山漁村文化協会、2012
森林土壌の調べ方とその性質、森林土壌研究会編、林野弘済会、1993
健康に良い還元水研究の進歩、白畑實隆、Trends in Food Science & Technology 23(2)、 124‐131、2012
土壌や構造物等の洗浄に有機溶剤や界面活性剤を使用すれば、環境汚染の懸念があり、酸やアルカリ水溶液では、構造物等を棄損するおそれが生じる。
土壌に含まれる有機物や無機物の地表からの洗浄には、通常の水が用いられているが、土壌はマイナスに帯電していることが多く、電荷を帯びた有機物や無機物、特にプラスに帯電した金属粒子や金属イオンの洗い流しは困難である。
そこで、前回出願したように、通常の水に交流電流を流すことにより、Hプラスイオン、Hラジカル、Hマイナスイオン、H2および金属粒子、金属イオンを含有する機能性を有した交流電解水を開発した。
しかしながら、土壌は大小粒子からなる多孔質構造となっており、また複雑な構造をした構造物には、この交流電解水のままでは、土壌や複雑な構造物に短期に浸透し、効果的な洗浄を行うことは困難である。
これを解決するために、電解槽の出水孔に蒸気発生装置を取り付けて、交流電解水蒸気として発生させた。
蒸気発生装置の調整により、蒸気の粒度および発生量を決定し、除染対象物の性質に合わせて、より効果的に除染を行うことが可能である。
土壌や構造物等の洗浄に、交流電解水蒸気を利用することで、土壌や構造物等に付着した金属粒子および金属イオンをより効率的に洗い流すことができる。
さらに、交流電解水蒸気により、多孔質の土壌や複雑な構造物の洗浄により効果的に働く。
交流電解水蒸気は廉価で大量に作成することができ、有機溶剤や界面活性剤のように、環境汚染の懸念もなく安全に土壌や構造物等に付着した金属粒子および金属イオンを洗い流すことができる。
貯水タンク6に供給する水として、井戸水、水道水、河川水、産業処理水等を使用し、ポンプ5で交流電解水発生容器2に送水する。尚、送水量はポンプの回転数やトルクにより調整する。
交流電源装置2として、100ないし230Vの単相、二相または三相の交流電流を、好ましくは200ボルト以上の三相の交流電源を用いて、交流電解水溶液を発生させる。
交流電解水溶液製造方法として、電極3は2本以上の電極を備えて良い。一般に、それ自体と他の電極との間の供給水を通る電気を効果的に導くことができるいずれの形状にもすることができ、平面状電極、棒状電極、及び多孔質電極を挙げることができるが、これらに限定されない。電極は、電極間にほぼ均一な間隙を与えるように、形状設定し配置することができる。一方、電極を、異なる形状、異なる寸法にすることもでき、互いに不均等な間隔をあけて配置することもできる。
電極3は、金属の導電性材料であり、同一でも異なっても良い。好ましい電極用金属は、ステンレス鋼、白金、パラジウム、イリジウム、ルテニウムと同様に、チタン、鉄、ニッケル、クロム、並びにこれらの合金及び酸化物である。
交流電解水発生容器2は、数個を直列、または並列に配置することができる。
交流電気水発生容器2より排出される電解水は、例えば、レバー1aにより出水孔1bを調整する交流電解水蒸気発生装置1で、交流電解水蒸気が生成される。尚、交流電解水発生容器2に直結するのも一考で、その時は、蛇口5のハンドル5aで送水量(水圧)を調整する。
放射性セシウムに汚染された土壌に、交流電解水蒸気と水道水水蒸気によって洗浄前後の土壌の表層の放射性セシウムの放射線量を測定した。
土壌は、福島原発事故後に、郡山市内で採取した。測定はゲルマニウム半導体検出器を用いたガンマ線スぺクトロメトリーによる核種分析法により行った。
土壌は、福島原発事故後に、郡山市内で採取した。測定はゲルマニウム半導体検出器を用いたガンマ線スぺクトロメトリーによる核種分析法により行った。
採取した土壌のセシウム134、セシウム137の放射線量は、それぞれ1860Bq/Kg、1855Bq/Kgであった。
上記土壌を等量の水道水水蒸気と交流電解水蒸気とで洗浄した。水道水水蒸気による洗浄後のセシウム134、セシウム137の放射線量は、それぞれ、945Bq/Kg、1320Bq/Kgであった。
交流電解水蒸気による洗浄後のセシウム134、セシウム137の放射線量は、それぞれ、670Bq/Kg、885Bq/Kgであった。
よって、交流電解水蒸気による洗浄は、水道水水蒸気に比べて、セシウム134を71.9%、セシウム137を67.0%に減少させることができた。
上記結果より、土壌の放射性物質、特にセシウムの洗浄に、交流電解水蒸気は極めて有効であることが示された。尚、各部位の大きさや容量、材質等は必要によって決めればよく、水蒸気の大きさとして100ミクロン以下が適当である。
1交流電解水蒸気発生装置
1aレバー
1b出水孔
2交流電解水発生容器
3電極
4交流電源装置
5蛇口
5aハンドル
6ポンプ
7貯水タンク
1aレバー
1b出水孔
2交流電解水発生容器
3電極
4交流電源装置
5蛇口
5aハンドル
6ポンプ
7貯水タンク
Claims (4)
- 交流電源を用いて、水中の電極間に電流を流すことにより、Hプラスイオン、Hラジカル、Hマイナスイオン、H2および金属粒子、金属イオンを含有する交流電解水蒸気を製造することを特徴とする交流電解水蒸気製造方法。
- 前記交流電源は、単相・二相・三相の内一つを選択し、電圧は100−230Vを用いることを特徴とする請求項1に記載の交流電解水蒸気製造装置。
- 前記交流電解水蒸気を用いて、物質、特に土壌や構造物に付着した金属粒子および金属イオンを除去する方法。
- 前記交流電解水蒸気により除去する金属粒子および金属イオンは、放射性物質を含むことを特徴とする金属粒子および金属イオンを除去する方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018237098A JP2020097010A (ja) | 2018-12-19 | 2018-12-19 | 交流電解水蒸気製造方法並びに製造装置および金属粒子や金属イオンを除去する方法 |
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Publications (1)
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JP2020097010A true JP2020097010A (ja) | 2020-06-25 |
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JP2018237098A Pending JP2020097010A (ja) | 2018-12-19 | 2018-12-19 | 交流電解水蒸気製造方法並びに製造装置および金属粒子や金属イオンを除去する方法 |
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2018
- 2018-12-19 JP JP2018237098A patent/JP2020097010A/ja active Pending
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