<第一実施形態>
以下、本発明に係る遊技機を適用した各実施形態について、図面を参照しながら説明する。まず、図1から図3を参照して、本発明の第一実施形態におけるパチンコ機1の外観構成を説明する。
(1.パチンコ機1の概略構成)
図1に示すように、パチンコ機1は、遊技者が遊技可能な遊技機であり、遊技施設に設置される。パチンコ機1は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠2により構成の各部を保持する。外枠2には、左側の上下の位置に設けたヒンジ11を介して結合された前枠3及び内枠4(図3参照)が設けられる。これら前枠3及び内枠4は、シリンダ錠12により外枠2に閉鎖ロックされる。内枠4は、シリンダ錠12に所定の鍵を挿入し、鍵を時計回りに操作することにより開放され、内枠4が開放された状態で鍵を反時計回りに操作することにより前枠3が開放される。
前枠3には、板ガラス31が嵌め込まれ、その板ガラス31の奥側には、内枠4に着脱可能に保持された遊技盤5(図2参照)が設けられる。そして、前枠3の上部の左右両側位置には、遊技音を出力するスピーカ32が設けられる。さらに、前枠3には、遊技状態に応じて発光する複数の枠側装飾ランプ33や、遊技の異常を報知するLED類が設けられる。
前枠3の下半部には、上皿34及び下皿35が配置される。上皿34には、遊技盤5に設けられた各種入賞口に入球した賞球が払い出される。下皿35は、上皿34の下方に設けられ、上皿34から溢れた賞球を受ける。遊技者は、下皿35に設けられた球抜きレバー(図示せず)を操作することにより、下皿35に溜まった遊技球をホールに備えられた別箱(ドル箱)へ移すことができる。
下皿35の右側には、発射ハンドル36が設けられる。発射ハンドル36を時計回りに操作すると、発射装置が作動し、上皿34から供給された遊技球が遊技領域50(図2参照)へ向けて発射される。また、上皿34の中央位置には、遊技者が操作可能な演出ボタン37と、演出ボタン37の外周を囲むように設けられたジョグダイヤル38とが設けられる。
パチンコ機1は、いわゆるCR機であり、パチンコ機1の左側には、プリペイドカードの読み書きを行うCRユニット70が隣接して設けられる。また、上皿34の右側には、貸出ボタン71、精算ボタン72及び残高表示器73が設けられる。
図2に示すように、遊技盤5には、外レール51と内レール52とにより囲まれた略円形の遊技領域50が形成され、遊技領域50の中央部には、大型のセンターケース53が装着される。遊技領域には、多数の遊技釘が植設され、センターケース53の中央部分には、演出図柄表示装置54のLCDパネルが設けられ、LCDパネルの周囲には、周知のセンターケースと同様のワープ口、ワープ樋(遊技球通路)、ステージ等が設けられる。
センターケース53の左側には、普図始動口55が設けられる。普図始動口55は、遊技球が通過可能なゲートであり、遊技球が普図始動口55を通過すると、普通図柄(普図)の当否判定が行われる。
センターケース53の左右方向における中央下方位置には、上方へ向かって開口する第一特図始動口56が設けられる。第一特図始動口56は、遊技球が常時入球可能な始動口であり、パチンコ機1は、第一特図始動口56への遊技球の入球に基づいて、第一特別図柄(以下「第一特図」と称す)の当否判定を実行する。具体的に、第一特図始動口56に遊技球が入球すると、複数種の乱数が抽出され、抽出された乱数は、第一特図の保留記憶として記憶される。
さらに、第一特図始動口56の下方には、普通電動役物57と、第二特図始動口58とが設けられる。普通電動役物57は、第二特図始動口58を開閉する電動役物であり、普通電動役物57の閉鎖時において第二特図始動口58への遊技球の入球は不能である。その一方、普図の当否判定で当たりになると、普通電動役物57が所定時間開放され、第二特図始動口58への遊技球の入球が可能となる。そして、パチンコ機1は、第二特図始動口58への遊技球の入球に基づき、第二特別図柄(以下「第二特図」と称す)の当否判定を実行する。具体的に、第二特図始動口58に遊技球が入球すると、複数種の乱数が抽出され、抽出された乱数は、第二特図の保留記憶として記憶される。
また、第二特図始動口58の下方には、開閉板により開閉可能される大入賞口59が設けられる。大入賞口59は、開閉板により閉鎖された状態において、遊技球の入球が不能である。
第一特図及び第二特図の当否判定で大当たりになると、パチンコ機1は、大当たり遊技を開始する。パチンコ機1に設けられた役物連続作動装置は、大当たり遊技時に特別電動役物を連続して作動させる。そして、特別電動役物が作動すると、大入賞口59が所定時間開放される。これにより、大入賞口59への遊技球の入球が可能な状態となる。
遊技領域50の左側下部には、入球率が変化しない入賞口である複数の普通入賞口60が設けられる。そして、遊技領域50の最下部には、上記した各種始動口や各種入賞口に入球しなかった遊技球を取り込み、遊技球を遊技領域50から遊技盤5の裏面側へ排出するアウト口61が設けられる。
遊技盤5の右下端部には、第一特図の変動表示及び確定表示を行う第一特図表示装置62A、第二特図の変動表示及び確定表示を行う第二特図表示装置62B、普通図柄の変動表示及び確定表示を行う普通図柄表示装置62C、第一特図の保留記憶数を表示する第一特図保留数表示装置63A、第二特図の保留記憶数を表示する第二特図保留数表示装置63B、及び、普通図柄の保留記憶数を表示する普通図柄保留数表示装置63Cがそれぞれ設けられる。
図3に示すように、内枠4には、球タンク41、タンクレール42及び払出ユニット43が設けられ、払出ユニット43には、遊技球を払い出す払出装置(図示せず)が設けられる。球タンク41には、遊技球が貯留され、払出ユニット43は、遊技盤5に設けられた各種入賞口等に遊技球が入球すると、球タンク41から所定個数の遊技球を賞球として払い出し、払い出された遊技球は、タンクレール42を介して上皿34に払い出される。なお、払出ユニット43は、貸出ボタン71への操作に基づく貸球の払出も行う。また、球タンク41の右側には、遊技状態や遊技結果を示す信号をホールコンピュータHC(図4参照)や試射試験装置(図示せず)へ送る外部接続端子板161が設けられる。
そして、パチンコ機1の裏側には、主制御装置100、払出制御装置110、サブ統合制御装置120、演出図柄制御装置130、発射制御装置140(図4参照)及び電源基板150が設けられる。主制御装置100、サブ統合制御装置120及び演出図柄制御装置130は、遊技盤5に設けられる一方、払出制御装置110、発射制御装置140及び電源基板150は、内枠4に設けられる。なお、発射制御装置140は、払出制御装置110の下に設けられている。また、電源基板150には、パチンコ機1の電源をON又はOFFに切り替える際に操作される電源SW155が設けられる。
また、主制御装置100には、RWMクリアSW101及び設定キーSW102が設けられる。RWMクリアSW101は、主として、主制御装置100に内蔵されたRWM330(RAM)に記憶された遊技情報等をクリアする際に操作される。なお、RWMクリアSW101は、払出制御装置110や電源基板150に設けてもよい。
設定キーSW102は、鍵穴に挿入した鍵を一方向へ回転させることでONとなる鍵スイッチ機構である。パチンコ機1は、ホール従業員等の操作によって大当たり確率の設定を変更可能な設定機能を有する遊技機であり、ホール従業員等は、設定キーSW102をONにした状態で電源を投入することにより、大当たり確率の設定変更及び設定確認を行うことができる。なお、RWMクリアSW101は、大当たり確率の設定変更を行う際にも操作される。
さらに、主制御装置100には、4つの7セグメントLED表示器からなる性能表示装置103が設けられている。パチンコ機1は、性能表示装置103をパチンコ機1の裏面側に設けることにより、遊技中の遊技者から見えない位置に性能表示装置103を配置することができる。
また、払出制御装置110には、不正があったと主制御装置100が判断した場合に、LEDを点灯し、不正があった旨をホール関係者等に報知する不正報知ランプ111が設けられている。
続いて、図2に戻り、パチンコ機1の作動について説明する。パチンコ機1は、普図始動口55に遊技球が入球すると、普通図柄の当否判定に関する複数種の乱数値を抽出し、抽出した乱数値に基づいて当否判定を行う。この当否判定の結果に基づき、パチンコ機1は、普通図柄表示装置62Cにおいて普図の変動表示を開始し、所定時間後に確定表示を行う。
そして、当否判定の結果が当たりであれば、パチンコ機1は、普通電動役物57を駆動して第二特図始動口58を開放とする。普通電動役物57による第二特図始動口58の開放時間及び開放回数は、通常状態で0.2秒×1回、遊技者にとって有利な特典遊技状態(確変状態及び時短状態)では、2秒×1回に設定される。
パチンコ機1は、第一特図始動口56に遊技球が入球すると、第一特図の当否判定に関する複数種の乱数値を抽出し、抽出した乱数値を第一特図の保留記憶として所定数記憶する。そして、パチンコ機1は、保留記憶された乱数値に基づいて当否判定を行う。この当否判定の結果に基づき、パチンコ機1は、第一特図表示装置62Aにおいて第一特図の変動表示を開始し、所定時間経過後に確定表示を行う。また、パチンコ機1は、演出図柄表示装置54において第一特図に対応する疑似演出図柄400(図16参照)の変動表示を開始し、所定時間経過後に確定表示を行う。
同様に、パチンコ機1は、第二特図始動口58に遊技球が入球すると、第二特図の当否判定に関する複数種の乱数値を抽出し、抽出した乱数値を第二特図の保留記憶として所定数記憶する。そして、パチンコ機1は、保留記憶された第二特図の乱数値に基づいて当否判定を行う。この当否判定に基づき、パチンコ機1は、第二特図表示装置62Bにおいて第二特図の変動表示を開始し、所定時間経過後に第二特図の確定表示を行う。また、パチンコ機1は、演出図柄表示装置54において第二特図に対応する疑似演出図柄400の変動表示を開始し、所定時間経過後に疑似演出図柄400の確定表示を行う。
なお、第一特図及び第二特図の変動表示及び確定表示は、遊技盤5の隅に小さく表示される。そこで、パチンコ機1は、遊技領域50の中央に設けた演出図柄表示装置54において第一特図及び第二特図に対応する疑似演出図柄400による疑似演出表示を行い、疑似演出表示を通して遊技者に当否判定の結果を報知する。パチンコ機1は、疑似演出表示において、3つの疑似演出図柄400の変動表示を行い、当否判定の結果が大当たりであれば、3つの疑似演出図柄400を同一図柄で停止させる。また、パチンコ機1は、疑似演出表示において、2つの疑似演出図柄400を同じ図柄で停止させた状態で残り1つの疑似演出図柄400の変動表示を行うリーチ演出を行うことにより、当否判定において大当たりになることの期待感を遊技者に与えることができる。
ここで、パチンコ機1は、第一特図始動口56と第二特図始動口58への入球順に関係なく、第二特図の当否判定を第一特図の当否判定に優先して行う。具体的に、第一特図の保留記憶がある場合、第一特図の当否判定は、第二特図の変動が停止し、且つ、第二特図の保留記憶がない状態となってから行われる。
第一特図及び第二特図の何れか一方の当否判定で大当たりとなった場合、パチンコ機1は、大当たり種別及び大当たり図柄を決定すると共に、演出図柄表示装置54に大当たり図柄の変動表示及び確定表示を行い、大当たり遊技(特別遊技)を開始する。この大当たり遊技時において、パチンコ機1は、大入賞口59の開閉を行う。具体的に、パチンコ機1は、大入賞口59の開放を開始してから所定時間が経過した際、或いは、大入賞口59の開放を開始してから入球した遊技球が規定入賞数(本実施形態では10個)に到達した際に、大入賞口59を閉鎖する、といった一連の動作を1ラウンドとするラウンド遊技を所定回数行う。
パチンコ機1は、いわゆる確率変動機であり、大入賞口59が閉鎖された遊技状態と大入賞口59が開放された遊技状態との2つの遊技状態に大別される。さらに、大入賞口59が閉鎖された遊技状態には、通常状態(低確率状態)と、通常状態よりも遊技者にとって有利な確変状態(高確率状態)との2つの遊技状態が含まれる。なお、確変状態とは、第一特図及び第二特図の当否判定で大当たりとなる確率が通常状態よりも高く設定された遊技状態である。さらに、確変状態では、普通図柄で当たりとなると普通電動役物57により開放される第二特図始動口58の開放時間が、通常時よりも延長される。
また、パチンコ機1は、確変大当たりと通常大当たりとの2つの大当たり種別を含む。パチンコ機1は、第一特図又は第二特図の当否判定で確変大当たりとなった場合に、大当たり図柄として確変図柄を選択する。この場合、パチンコ機1は、大当たり遊技後に確変状態へ移行する。一方、パチンコ機1は、第一特図又は第二特図の当否判定で通常大当たりとなった場合に、大当たり図柄として非確変図柄を選択する。この場合、パチンコ機1は、大当たり遊技後に、第一特図、第二特図及び普図の変動時間が短縮されると共に、普通電動役物57の開放時間が通常状態よりも延長される時短状態へ移行する。この時短状態において、パチンコ機1は、一定時間内で行われる第一特図、第二特図及び普図の変動表示回数を増やすことができる。
(2.パチンコ機1の電気的構成)
次に、図4を参照して、パチンコ機1の電気的構成を説明する。なお、図4には、単に信号を中継するだけのいわゆる中継基板及び電源回路等の図示が省略されている。主制御装置100、払出制御装置110、サブ統合制御装置120及び演出図柄制御装置130は、何れもCPU、ROM、RWM、入力ポート及び出力ポート等を備える。各々のCPUは、2ms周期又は4ms周期の割り込み信号に基づき、ROMに搭載されたメインルーチン及びサブルーチンからなるプログラムを開始し、各種制御を実行する。一方、本実施形態において、発射制御装置140には、CPU、ROM及びRWMが設けられていないが、発射制御装置140にCPU、ROM及びRWM等が設けられてもいてもよい。
(2−1:主制御装置100)
図4に示すように、パチンコ機1の電気的構成は、主として遊技の制御を司る主制御装置100を中心に構成される。主制御装置100は、裏配線中継端子板162及び外部接続端子板161を介してホールコンピュータHC又は試射試験装置(図示せず)に電気的に接続される。そして、主制御装置100からの出力信号は、裏配線中継端子板162及び外部接続端子板161を介してホールコンピュータHC又は試射試験装置に送られる。
主制御装置100には、裏配線中継端子板162を介して、前枠3(図1参照)が開放しているか否かを検出する前枠開放SW201、及び、内枠4(図3参照)が開放しているか否かを検出する内枠開放SW202が接続される。これら前枠開放SW201及び内枠開放SW202は、各々の検出信号を主制御装置100に出力する。
また、主制御装置100には、遊技盤中継端子板163を介して、第一特図始動口56(図2参照)への入球を検出する第一始動口SW203、第二特図始動口58(図2参照)への入球を検出する第二始動口SW204、普図始動口55(図2参照)への入球を検出する普図始動口SW205、普通入賞口60(図2参照)への入球を検出する普通入賞口SW206、大入賞口59(図2参照)への入球数をカウントするカウントSW207及びアウト口61に取り込まれた遊技球を検出するアウト口SW208が接続される。そして、これら第一始動口SW203、第二始動口SW204、普図始動口SW205、普通入賞口SW206、カウントSW207及びアウト口SW208は、各々の検出信号を主制御装置100に出力する。
さらに、主制御装置100は、遊技盤中継端子板163を介して大入賞口ソレノイド209を駆動し、大入賞口59(図2参照)の開閉制御を行うと共に、普電役物ソレノイド210を駆動し、普通電動役物57(図2参照)の開閉制御を行う。
主制御装置100は、搭載されたプログラムに従って動作する。そして、主制御装置100は、各種検出信号等に基づいて遊技の進行に関わる各種コマンドを生成し、払出制御装置110及びサブ統合制御装置120にコマンドを出力する。さらに、主制御装置100は、図柄表示装置中継端子板164を介して接続された第一特図表示装置62A、第一特図保留数表示装置63A、第二特図表示装置62B、第二特図保留数表示装置63B、普通図柄表示装置62C及び普通図柄保留数表示装置63Cの表示制御を行う。
(2−1−1:MPU300の概略構成)
ここで、図5を参照しながら、主制御装置100に搭載されるMPU300(Micro Processing Unit)について説明する。図5に示すように、MPU300は、CPU310と、ROM320と、RAM330と、カウンタ回路340と、タイマ回路350と、乱数回路360とを主に備える。CPU310、ROM320、RAM330、カウンタ回路340、タイマ回路350及び乱数回路360の各々は、内部バス301を介して接続され、内部バス301は、外部バスインターフェイス302を介して、パチンコ機1に設けられた各種SWや各種装置等に通信可能に接続されている(図4参照)。
(2−1−2:ROM320)
ROM320には、第一特図用当否判定テーブル321aと、第一特図用図柄選択テーブル322aと、第一特図用変動パターン選択テーブル323aと、第二特図用当否判定テーブル321bと、第二特図用図柄選択テーブル322bと、第二特図用変動パターン選択テーブル323bと、リーチ判定テーブル324とが記憶される。
第一特図用当否判定テーブル321aは、第一特図の当否判定に用いる。第一特図用当否判定テーブル321aは、遊技状態や後述する段階設定値に応じて使い分けられる複数の当否判定テーブルを含む。第一特図用図柄選択テーブル322aは、第一特図の当否判定の結果として第一特図表示装置62Aに確定表示する図柄を決定する際に用いる。第一特図用変動パターン選択テーブル323aは、第一特図表示装置62Aに変動表示する変動パターンを選択する際に用いる。なお、第一特図用変動パターン選択テーブル323aは、第一特図の当否判定の結果や、実行中の遊技状態等に応じて使い分けられる複数の変動パターン選択テーブルを含む。
第二特図用当否判定テーブル321bは、第二特図の当否判定に用いる。第二特図用当否判定テーブル321bは、遊技状態や設定段階値等に応じて使い分けられる複数の当否判定テーブルを含む。第二特図用図柄選択テーブル322bは、第二特図の当否判定の結果として第二特図表示装置62Bに確定表示する図柄を決定する際に用いる。第二特図用変動パターン選択テーブル323bは、第二特図表示装置62Bに変動表示する変動パターンを選択する際に用いる。なお、第二特図用変動パターン選択テーブル323bは、第二特図の当否判定の結果や、実行中の遊技状態等に応じて使い分けられる複数の変動パターン選択テーブルを含む。
リーチ判定テーブル324は、第一特図及び第二特図の当否判定に用いる。リーチ判定テーブル324は、第一特図及び第二特図の変動表示に伴って演出図柄表示装置54に表示する疑似演出図柄400(図16参照)において、リーチ演出後にはずれを示す疑似演出図柄400を確定表示させるリーチ外れ演出を行うか否かの決定に用いる。
また、ROM320には、普図用当否判定テーブル321cと、普図用図柄選択テーブル322cと、普図用変動パターン選択テーブル323cとが更に記憶される。普図用当否判定テーブル321cは、普通図柄の当否判定に用いる。普図用図柄選択テーブル322cは、普通図柄の当否判定の結果として普通図柄表示装置62Cに確定表示する図柄を決定する際に用いる。普図用変動パターン選択テーブル323cは、普通図柄表示装置62Cに変動表示する変動パターンを選択する際に用いる。
(2−1−3:RWM330)
RWM330には、第一特図用保留記憶領域331と、第二特図用保留記憶領域332と、普図用保留記憶領域333と、確変カウンタ334と、時短カウンタ335と、段階設定値格納領域336と、モード値格納領域337とが記憶される。
第一特図用保留記憶領域331は、第一特図の保留球数を記憶し、第二特図用保留記憶領域332は、第二特図の保留球数を記憶する。普図用保留記憶領域333は、普図の保留球数を記憶する。なお、第一特図用保留記憶領域331、第二特図用保留記憶領域332及び普図用保留記憶領域333に記憶される保留球数の上限は、何れも4個である。
確変カウンタ334は、確変回数Mのカウントに用いられる。上記したように、パチンコ機1は、第一特図又は第二特図の当否判定において確変大当たりとなると、大当たり遊技終了後に、当否判定で大当たりとなる確率が通常状態(低確率状態)よりも高くなる確変状態(高確率状態)へ移行する。このとき、確変カウンタ334には、所定値(本実施形態では、10000)が確変回数Mの値として設定される。この確変回数Mの値は、当否判定が1回行われる毎に1ずつ減少し、確変回数Mが0になると、遊技状態が確変状態から通常状態へ移行する。なお、RWM330には、遊技状態が確変状態であることを示す確変フラグが設けられる。この確変フラグは、遊技状態が確変状態であるときに「1」がセットされ、遊技状態が確変状態ではないときに「0」がセットされる。
時短カウンタ335は、時短回数Nのカウントに用いられる。上記したように、パチンコ機1は、第一特図又は第二特図の当否判定において通常大当たりになると、大当たり遊技終了後に時短状態へ移行する。このとき、時短カウンタ335には、所定値(本実施形態では、10000又は100)が時短回数Nの値として設定される。この時短回数Nの値は、当否判定が1回行われる毎に1ずつ減少し、時短回数Nが0になると、遊技状態が時短状態から通常状態へ移行する。なお、RWM330には、遊技状態が時短状態であることを示す時短フラグが設けられる。この時短フラグは、遊技状態が時短状態であるときに「1」がセットされ、遊技状態が時短状態ではないときに「0」がセットされる。
(2−1−4:段階設定値)
段階設定値格納領域336には、当否判定での大当たり確率に関する値である段階設定値が格納される。上記したように、パチンコ機1は、設定機能を有する遊技機である。即ち、パチンコ機1は、段階設定値格納領域336に対し、当否判定での大当たり確率に応じて6段階に分けられた段階設定値1〜6を設定する。そして、主制御装置100は、段階設定値格納領域336に格納された段階設定値に基づき、第一特図又は第二特図の当否判定で用いる当否判定テーブルを決定する。
図6に示すように、本実施形態では、段階設定値格納領域336に格納された段階設定値が「1」のとき、通常状態での大当たり確率は、1/300に設定され、確変状態での大当たり確率は、1/30に設定される。また、段階設定値格納領域336に段階設定値が「2」のとき、通常状態での大当たり確率は、1/290に設定されると共に、確変状態での大当たり確率は、1/29に設定され、段階設定値格納領域336に段階設定値が「3」のとき、通常状態での大当たり確率は、1/280に設定されると共に、確変状態での大当たり確率は、1/28に設定される。
同様に、段階設定値が「4」に設定されたとき、通常状態での大当たり確率は、1/270に設定されると共に、確変状態での大当たり確率は、1/27に設定され、段階設定値が「5」に設定されたとき、通常状態での大当たり確率は、1/260に設定されると共に、確変状態での大当たり確率は、1/26に設定され、段階設定値が「6」に設定されたとき、通常状態での大当たり確率は、1/250に設定されると共に、確変状態での大当たり確率は、1/25に設定される。
なお、本実施形態において、段階設定値は、通常状態での大当たり確率と確変状態での大当たり確率とが連動しているが、これに限られるものではない。例えば、パチンコ機1は、通常状態での大当たり確率及び確変状態での大当たり確率の何れか一方を段階設定値に関係なく一定としつつ、何れか他方のみが段階設定値に応じて変更されるものであってもよい。また、パチンコ機1は、段階設定値を変更した場合に、通常状態での大当たり確率及び確変状態での大当たり確率の何れか一方を上昇させつつ、何れか他方を低下させてもよい。
ここで、主制御装置100が段階設定値格納領域336に格納する段階設定値として、「1〜6」までの値を設定する仕様となっているのに対し、パチンコ機1は、段階設定値格納領域336に格納する段階設定値として、「7」を設定することも可能である。そして、主制御装置100は、段階設定値格納領域336に「7」が格納された場合に、何等かの不正行為、又は、RWM330の異常が発生したと判断する。この場合、主制御装置100は、RWM330のクリア処理及び段階設定値の再設定が行われるまで、遊技の開始を不能とする。
(2−1−5:移行モード)
モード値格納領域337は、パチンコ機1が電源投入後に移行する4つの移行モードのうち何れの移行モードであるかを示す「モード値」が格納される。
具体的には、図7に示すように、パチンコ機1の電源が投入され、所定の準備処理が終了すると、パチンコ機1は、「遊技モード」、「設定確認モード」、「設定変更モード」及び「遊技停止モード」の何れかの移行モードに移行する。
遊技モードは、パチンコ機1が遊技可能な状態となったときに設定される移行モードである。また、遊技モードは、直前の電源断発生時においてRWM330に保存したバックアップデータを復帰させた後に遊技モードへ移行する「バックアップ復帰モード」と、直前の電源断発生時においてRWM330に保存したバックアップデータを消去した後に遊技モードへ移行する「RWMクリアモード」とを含む。なお、モード値格納領域337に格納されたモード値が「0」のとき、主制御装置100は、遊技モードへ移行する。
設定確認モードは、パチンコ機1に現在設定されている段階設定値をホール従業員等が確認する場合に設定される移行モードである。設定変更モードは、パチンコ機1に設定されている段階設定値を変更する場合に設定される移行モードである。なお、パチンコ機1は、移行モードとして設定確認モード又は設定変更モードが設定された状態において、遊技を不能とする。
また、モード値格納領域337に格納されたモード値が「1」のとき、主制御装置100は、設定確認モードへ移行し、モード値格納領域337に格納されたモード値が「2」のとき、主制御装置100は、設定変更モードへ移行する。そして、設定確認モード及び設定変更モードは、ホール従業員等による所定の操作があった場合に終了する。設定確認モード又は設定変更モードの終了後、主制御装置100は、遊技モードへ移行すると共に、モード値格納領域337に「0」を格納する。
なお、設定確認モード、設定変更モード及び遊技停止モードは、電源投入時にのみ移行可能な移行モードである。つまり、パチンコ機1は、電源投入後に設定確認モード及び設定変更モードの何れかへ移行した後、遊技モード以外の移行モードへ移行することはない。また、パチンコ機1は、遊技モードへ移行した後、設定確認モード、設定変更モード及び遊技停止モードの何れかへ移行することはない。
遊技停止モードは、RWM330に異常が発生したと判断された場合に設定される移行モードである。なお、移行モードとして遊技停止モードが設定されたとき、モード値格納領域337には、モード値として「3」が格納される。
(2−1−6:電源投入時の操作と移行モードとの関係)
ここで、ホール従業員等が電源投入後のパチンコ機1に設定する移行モードを選択するにあたり、電源投入と同時に行う操作について説明する。ホール従業員等は、以下に示す所定の操作を電源投入と同時に行うことにより、パチンコ機1の電源投入後に移行するモードを選択することができる。
具体的に、パチンコ機1は、主制御装置100に設けられた設定キーSW102をONにした状態でパチンコ機1の電源が投入された場合に、設定確認モード又は設定変更モードに移行する。一方、設定キーSW102をOFFにした状態でパチンコ機1の電源が投入されると、パチンコ機1は、遊技モードに移行する。
また、パチンコ機1は、主制御装置100に設けられたRWMクリアSW101を押し下げながら(ONにした状態で)電源が投入された場合に、RWMクリアモード又は設定変更モードに移行する。このとき、主制御装置100は、遊技モード又は設定変更モードへ移行する前に、直前の電源断発生時にRWM330に保存したバックアップデータを消去する。一方、RWMクリアSW101をOFFにした状態でパチンコ機1の電源が投入された場合、パチンコ機1は、遊技モードへ移行する前に、直前の電源断発生時にRWM330に保存したバックアップデータを復帰させる。
より具体的には、図8及び図9に示すように、主制御装置100は、設定キーSW102をOFFに、且つ、RWMクリアSW101をOFFにした状態で電源をONに切り替えると、バックアップ復帰を実行した後に遊技モードへ移行する(図8に示す矢印<1>)。
また、主制御装置100は、設定キーSW102をOFFに、且つ、RWMクリアSW101をONにした状態で電源SW155をONに切り替えると、RWM330のクリア処理を実行した後に遊技モードへ移行する(図8に示す矢印<2>)。
一方、主制御装置100は、設定キーSW102をONに、且つ、RWMクリアSW101をOFFにした状態で電源SW155をONに切り替えると、設定確認モードへ移行する(図8に示す矢印<3>)。そして、主制御装置100は、移行モードが設定確認モードに設定された状態で設定キーSW102がOFFに切り替えられると、バックアップ復帰をした旨の報知処理を実行した後、遊技モードへ移行する。
また、主制御装置100は、設定キーSW102をONに、且つ、RWMクリアSW101をONにした状態で電源SW155をONに切り替えると、設定変更モードへ移行する(図8に示す矢印<4>)。そして、主制御装置100は、移行モードが設定変更モードに設定された状態で設定キーSW102がOFFに切り替えられると、RWM330のクリア処理をした旨の報知処理を実行した後、遊技モードへ移行する。
ここで、本実施形態において、主制御装置100は、RWM330に異常が発生していると判断した場合に、RWM330のクリア処理及び段階設定値の再設定を必要とする。よってこの場合、主制御装置100は、RWM330に異常が発生していると判断した場合に、遊技停止モードへ移行する。
この点に関して、図10に示すように、遊技停止モードは、バックアップ復帰モード、RWMクリアモード及び設定確認モードに優先する。つまり、主制御装置100は、電源投入時に、バックアップ復帰モード、RWMクリアモード又は設定確認モードへ移行するようにRWMクリアSW101及び設定キーSW102の操作が行われたとしても、主制御装置100がRWM330に異常が発生したと判断した場合には、遊技停止モードに移行する。
これに対し、設定変更モードは、遊技停止モードに優先する。つまり、パチンコ機1が遊技停止モードへ移行した場合に、ホール従業員等は、電源投入と同時に設定変更モードへ移行するようにRWMクリアSW101及び設定キーSW102を操作し、段階設定値の再設定及びRWM330のクリア処理を実行する。これにより、ホール従業員等は、パチンコ機1を遊技可能な状態へ復帰させることができる。
具体的に、ホール従業員等は、パチンコ機1が遊技停止モードへ移行した場合、まず電源を一旦OFFにする。その後、ホール従業員等は、再度電源を投入する際に、設定キーSW102をONにし、且つ、RWMクリアSW101をONにした状態で電源SW155をONに切り替える。これにより、パチンコ機1は、設定変更モードに移行する。そして、ホール従業員等は、設定変更モードにおいて所望の段階設定値を設定し、設定変更モードを終了させる。これにより、パチンコ機1において、段階設定値の再設定及びRWM330のクリア処理が行われ、移行モードが遊技モードに設定される。
このように、パチンコ機1は、RWM330に異常が発生した場合に、設定キーSW102をONに、且つ、RWMクリアSW101をONにした状態で電源SW155がONに切り替えられた場合(図8に示す矢印<4>)を除き、遊技停止モードへ移行する(図8に示す矢印<5>)。この場合、パチンコ機1は、遊技停止モードから遊技モードへ移行できず、電源断処理へ移行する以外の選択肢はなく、ホール従業員等は、電源を再投入し、設定変更モードにおいて段階設定値の再設定及びRWM330のクリア処理を実行することにより、パチンコ機1を遊技可能な状態とすることができる。
なお、パチンコ機1において、設定変更モード中に電源断処理が行われた場合、その後の電源投入後に移行するモードは、電源投入時においてRWM330に異常がないと判断した場合、設定キーSW102及びRWMクリアSW101の操作内容に関わらず、設定変更モードとなるように構成されている(図8に示す矢印<4>)。しかしながらこの場合、主制御装置100は、電源投入時においてRWM330に異常が発生していると判断した場合において、電源導入時の操作において設定変更モードが選択されていなければ、パチンコ機1は、遊技停止モードへ移行する(図8に示す矢印<5>)。
この点に関して、主制御装置100は、設定変更モードの終了処理が行われる前に(即ち、設定キーSW102をONからOFFへ切り替える前に)電源断処理が行われた場合に、設定キーSW102をロックする。よって、設定変更モード中に電源断処理が行われた後の電源投入時において、設定キーSW102は、必然的にONに設定される。そしてこの場合、パチンコ機1は、電源投入時にRWMクリアSW101がONに設定されていなくても、RWM330に異常がなければ、設定変更モードへ移行する。またこの場合、RWM330に異常が発生し、移行モードとして遊技停止モードが設定されたとしても、ホール従業員等は、RWMクリアSW101を押し下げながら電源を投入することで、電源投入後に設定変更モードへ移行させることができる。
なお、段階設定値格納領域336に格納された段階設定値に格納された段階設定値は、RWM330のクリア処理が実行されたとしても消去されない。一方、モード値格納領域337に格納されたモード値は、RWM330のクリア処理により消去される。
この点に関し、CPU310には、汎用レジスタ311が設けられる。そして、主制御装置100は、RWM330のクリア処理を実行する前に、モード値格納領域337に格納されたモード値を汎用レジスタ311に格納する。これにより、主制御装置100は、RWM330のクリア処理によってモード値格納領域337に格納されたモード値が消去されたとしても、汎用レジスタ311を参照することにより、電源断発生時においてモード値格納領域337に格納されていたモード値を確認できる。
(2−1−7:遊技モード開始表示)
次に、遊技モード開始表示について説明する。遊技モード開始表示は、遊技を開始可能な状態(以下「遊技開始可能状態」と称す)となった場合に、第一特図表示装置62A及び第二特図表示装置62Bに表示する図柄である。そして、遊技モード開始表示として第一特図表示装置62A及び第二特図表示装置62Bに表示される図柄は、バックアップ復帰モード、RWMクリアモード、設定確認モード及び設定変更モードの何れを経由して遊技モードへ移行したかに関係なく常に同一である。
この点に関し、RWM330には、バックアップデータとして、電源断発生時において第一特図表示装置62A及び第二特図表示装置62B(図2参照)に表示されていた図柄に関するデータが保存される。従って、パチンコ機1は、バックアップ復帰を実行した後に遊技モードへ移行した場合に、電源断処理が行われたときに表示されていた図柄を第一特図表示装置62A及び第二特図表示装置62Bに表示できる。一方、パチンコ機1は、RWM330のクリア処理を実行した後に遊技モードへ移行した場合、電源断発生時において第一特図表示装置62A及び第二特図表示装置62Bに表示されていた図柄に関するデータが消去される。よってこの場合、パチンコ機1は、電源断発生時において第一特図表示装置62A及び第二特図表示装置62Bに表示されていた図柄を表示できないため、予め設定された初期図柄を表示することが、従来において一般的に行われている。
こうした従来のパチンコ機1は、遊技開始可能状態にあるパチンコ機1の第一特図表示装置62A又は第二特図表示装置62Bに対し、初期図柄が表示されているか否かを確認すれば、RWM330のクリア処理が実行されたか否かを判別できる。つまり、初期図柄として第一特図表示装置62A又は第二特図表示装置62Bに表示される図柄を遊技者が把握している場合、その遊技者は、例えば、ホールの開店時等に第一特図表示装置62A又は第二特図表示装置62Bを確認することにより、RWM330のクリア処理が実行されたパチンコ機1であるか否かを判別できる。
つまり、多くのホールには、パチンコ機1毎の過去数日間の出玉データ等を閲覧可能なデータ表示装置(図示せず)が設けられている。そして、遊技者は、データ表示装置を閲覧することにより、過去数日間にパチンコ機1に設定された段階設定値を予測することができ、直前(例えば前日)においてパチンコ機1に設定されていた段階設定値が変更されているか否かは、遊技者にとって有益な情報であると考えられる。
一方、上記したように、パチンコ機1は、段階設定値を変更する際、RWM330のクリア処理を実行する必要がある。つまり、RWM330のクリア処理が行われたか否かについての情報は、直前においてパチンコ機1に設定されていた段階設定値が変更されているか否かを判別するにあたり、大きな手がかりとなる情報である。しかしながら、設定変更を行ったパチンコ機1であるか否かについて、遊技者に予測されることをホール関係者等が望まない場合がある。
そこで、パチンコ機1は、遊技開始可能状態となった場合に、第一特図表示装置62A及び第二特図表示装置62Bに表示する図柄を、RWM330のクリア処理が行われたか否かを判別不能な態様で表示する。つまり、パチンコ機1は、バックアップ復帰を行った後に遊技開始可能状態となった場合であっても、RWM330のクリア処理を行った後に遊技開始可能状態となった場合であっても、第一特図表示装置62A及び第二特図表示装置62Bに表示する図柄を同一とする。これにより、パチンコ機1は、遊技開始可能状態において、設定変更が行われたか否かを遊技者に予測されることを防止できる。
なお、遊技モード開始表示で第一特図表示装置62A及び第二特図表示装置62Bに表示する図柄としては、第一特図表示装置62A及び第二特図表示装置62Bを構成する全てのLEDを点灯することや、全てのLEDを消灯すること、他の図柄として、特定のLEDのみを点灯させることが例示される。
そして、パチンコ機1は、遊技開始可能状態となってから第一始動口SW203、第二始動口SW204及び普図始動口SW205が遊技球を最初に検出したとき、遊技モード開始表示を終了する。
また、RWM330には、遊技モード開始表示を行うタイミングであるか否かを示す開始表示フラグが設けられる。主制御装置100は、遊技開始可能状態へ移行したときに開始表示フラグを「1」にし、第一始動口SW203、第二始動口SW204及び普図始動口SW205が遊技球を最初に検出したときに開始表示フラグを「0」にする。
ここで、本実施形態において、パチンコ機1は、遊技開始可能状態となった場合に、遊技モード開始表示を第一特図表示装置62A及び第二特図表示装置62Bに表示する場合について説明したが、遊技モード開始表示を普通図柄表示装置62C(図2参照)に表示してもよい。つまり、RWM330には、バックアップデータとして、電源断発生時において普通図柄表示装置62Cに表示されていた図柄に関するデータが保存される。これに対し、パチンコ機1は、遊技開始可能状態において、遊技モード開始表示を普通図柄表示装置62Cに表示することで、設定変更が行われたパチンコ機1であるか否かを遊技者に予測されることを確実に防止できる。
(2−1−8:遊技性能及び遊技性能の表示)
次に、図11から図14を参照して、性能表示装置103に表示する遊技性能について説明する。遊技性能とは、所定期間における射幸性の度合いを示す指標であり、主制御装置100は、遊技性能の演算を行うと共に、演算した遊技性能を性能表示装置103に表示する。
最初に、主として性能表示装置103に表示するベース値について説明する。図11に示すように、「ベース値」は、「通常遊技でのアウト数」に対する「通常遊技での払出球数」の比率である。「通常遊技でのアウト数」は、「総アウト数(遊技状態に関わらず、遊技領域50へ発射した遊技球の総数)」から「大当たり遊技状態及び特典遊技状態(確変状態及び時短状態)でのアウト数」を除いたアウト数である。「通常状態での払出球数」は、「総払出球数(遊技状態に関わらず、払い出された賞球数)」から「大当たり遊技状態及び特典遊技状態での払出球数」を除いた賞球数である。
そして、主制御装置100は、第一始動口SW203、第二始動口SW204、普図始動口SW205、普通入賞口SW206、カウントSW207及びアウト口SW208(図4参照)から出力された検出信号に基づき、総アウト数をカウントする。また、主制御装置100は、払出SW212から出力された検出信号に基づき、総払出球数をカウントする。なお、主制御装置100は、第一特図始動口56、第二特図始動口58、大入賞口59、普通入賞口60及びアウト口61(図2参照)に取り込まれ、遊技領域50から排出された遊技球をまとめて排出する排出路を設け、その排出路を通過した遊技球を検出する排出SWから出力された検出信号に基づき、総アウト数をカウントしてもよい。
次に、図12を参照しながら、ベース値の演算手順を説明する。図12に示すように、主制御装置100は、工場から出荷後、初めて電源投入時から起算した総アウト数が300個に到達するまでの区間を「テスト区間」とみなし、テスト区間中の遊技結果をベース値の演算対象から除外する。
主制御装置100は、テスト区間の終了後から起算した「通常状態でのアウト数」と「通常遊技での払出球数」とに基づき、ベース値を演算する。また、主制御装置100は、テスト期間の終了後から起算した総アウト数が60000個に到達した時点でベース値を演算し、演算したベース値を「最終ベース値」としてRWM330に記憶する。その後、主制御装置100は、「通常状態でのアウト数」と「通常遊技での払出球数」を一旦リセットし、改めてベース値の演算を開始する。そして、主制御装置100は、総アウト数が再び60000個に到達した時点で最終ベース値を演算し、RWM330に記憶する。
以下同様に、主制御装置100は、総アウト数が60000個に到達する毎にベース値を演算し、演算した値を最終ベース値としてRWM330に記憶する。なお、RWM330には、3回分の最終ベース値が記憶される。そして、主制御装置100は、新たに演算した最終ベース値を記憶する際に、RWM330に記憶された3回分の最終ベース値のうち最も古い最終ベース値をRWM330から消去する。なお、本実施形態において、RWM330には3回分の最終ベース値が記憶されるが、記憶する最終ベース値の数は、適宜変更可能である。
続いて、図13を参照しながら、性能表示装置103に表示する遊技性能の表示態様を説明する。図13に示すように、性能表示装置103は、横並びに設けられた4つの7セグメントLED表示器(以下「表示器」と称す)から構成される。性能表示装置103を構成する4つの表示器のうち、右側2つの表示器は、演算したベース値(%)を表示する性能表示部103aであり、左側2つの表示器は、性能表示部103aに表示するベース値を演算した区間を示す識別子を表示する識別表示部103bである。
次に、図14を参照しながら、性能表示装置103に表示する遊技性能の表示態様の具体例を説明する。なお、テスト区間の終了後から起算した総アウト数が60000個に到達するまでの期間を「区間A」、区間A終了後から起算した総アウト数が60000個に到達するまでの期間を「区間B」、区間B終了後から起算した総アウト数が60000個に到達するまでの期間を「区間C」、区間C終了後から起算した総アウト数が60000個に到達するまでの期間を「区間D」、区間D終了後から起算した総アウト数が60000個に到達するまでの期間を「区間E」とする。
最初に、区間Dにおいて性能表示装置103に表示されるベース値の表示態様を説明する。このとき、性能表示装置103には、計測中である区間Dのベース値と、直前にRWM330に記憶した3回分の最終ベース値(即ち、区間Cのベース値、区間Bのベース値及び区間Aの最終ベース値)とが、5秒間隔で順次、且つ、繰り返し表示される。
具体的に、計測中のベース値(上記の例では区間Dのベース値)を性能表示装置103にリアルタイムで表示する際、識別表示部103bには、識別子として「bL」が点灯表示される。例えば、性能表示装置103に「bL35」と表示されていた場合、計測中(区間D)のベース値が35(%)であることを示す。なお、計測中の区間(区間D)での総アウト数が6000個に到達していない場合、識別表示部103bにおいて「bL」が点滅表示される。また、主制御装置100は、ベース値が100(%)を超える場合、性能表示部103aには「99.」と表示される。
また、直前(1回前)の区間の最終ベース値(区間Dの計測中であれば、区間Cの最終ベース値)を性能表示装置103に表示する際、識別表示部103bには、識別子として「b1」が点灯表示される。例えば、性能表示装置103に「b135」と表示されていた場合、直前の区間(区間C)の最終ベース値が35(%)であることを示す。
同様に、2回前の区間の最終ベース値(区間Dを計測中であれば、区間Bの最終ベース値)を性能表示装置103に表示する際、識別表示部103bには、識別子として「b2」が点灯表示される。例えば、性能表示装置103に「b235」と表示されていた場合、2回前の区間(区間B)の最終ベース値が35(%)であることを示す。さらに、3回前の区間の最終ベース値(区間Dを計測中である場合は、区間Aのベース値)を性能表示装置103に表示する際、識別表示部103bには、識別子として「b3」が点灯表示される。例えば、性能表示装置103に「b335」と表示されていた場合、直前の区間(区間A)の最終ベース値が35(%)であることを示す。
その後、区間Dでの総アウト数が60000個に到達すると、主制御装置100は、区間Dの最終ベース値を演算する。そして、主制御装置100は、RWM330に記憶された最終ベース値の中で最も古い区間Aの最終ベース値をRWM330から消去し、新たに演算した区間Dの最終ベース値をRWM330に記憶する。
その後、区間Eの計測中に区間Eのベース値をリアルタイムで表示する際、識別表示部103bには、識別子として「bL」が表示される。同様に、1回前の区間である区間Dの最終ベース値を表示する際、識別表示部103bには、識別子として「b1」が表示される。また、2回前の区間である区間Cの最終ベース値を表示する際、識別表示部103bには、識別子として「b2」が表示され、3回前の区間である区間Bの最終ベース値を表示する際、識別表示部103bには、識別子として「b3」が表示される。
なお、テスト区間、区間A、区間B及び区間Cにおいて、RWM330には、区間Aよりも前の区間の最終ベース値が記憶されていない。従って、区間Aよりも前の区間について性能表示装置103に表示する際、主制御装置100は、識別表示部103bにおいて識別子を点滅表示し、性能表示部103aに「−−」と表示する。
ここで、主制御装置100は、遊技性能の演算に伴ってRWM330に記憶する総アウト数、通常状態でのアウト数、通常状態での払出総数及びベース値等は、RWM330をクリアしたとしても消去されない。つまり、パチンコ機1は、RWM330のクリア操作を行ったとしても、RWM330のクリア操作が行われる前の状態からベース値等の計測を再開できる。よって、パチンコ機1は、RWM330のクリア処理を行ったとしても、RWM330のクリア処理を行う際にRWM330に記憶されていた最終ベース値及び計測中のベース値を性能表示装置103に表示できる。
なお、上記したように、パチンコ機1は、総アウト数が60000個に到達する毎に最終ベース値を演算し、RWM330に記憶する。これに加え、パチンコ機1は、最終ベース値を演算するタイミングとは異なるタイミングで演算した参考ベース値を、最終ベース値とは別個に記憶してもよい。
例えば、パチンコ機1は、アウト球が30000個に到達した時点でのベース値を演算し、参考ベース値としてRWM330に記憶してもよい。また、パチンコ機1は、通常状態でのアウト数が所定個数に到達した時点でのベース値を演算し、演算したベース値を参考ベース値としてRWM330に記憶してもよい。
そしてこの場合、パチンコ機1は、RWM330に記憶した参考ベース値を性能表示装置103に表示可能な構成としてもよい。この場合、ホール従業員等は、様々な視点でパチンコ機1の遊技性能を確認することができる。例えば、パチンコ機1は、主制御装置100に切替ボタン等を設け、その切替ボタン等の操作により、性能表示装置103に表示する遊技性能の内容を切替可能としてもよい。なおこの場合、パチンコ機1は、RWMクリアSW101を切替ボタンとして併用することもできる。
さらに、パチンコ機1は、ベース値以外の遊技性能を演算し、性能表示装置103に表示してもよい。例えば、パチンコ機1は、図11に例示するベース値以外の遊技性能を演算し、RWM330に記憶してもよい。また、パチンコ機1は、RWM330に記憶したベース値以外の遊技性能を性能表示装置103に表示可能としてもよい。
図11に示すように、パチンコ機1は、遊技性能として、「総払出球数」に対する「役物による払出球数」の比率を示す「役物比率」を所定のタイミング(例えば、最終ベース値を演算するタイミング)で演算し、RWM330に記憶してもよい。また、パチンコ機1は、遊技性能として、「総払出球数」に対する「連続役物による払出球数」の比率を示す「連続役物比率」を所定のタイミング(例えば、最終ベース値を演算するタイミング)で演算し、RWM330に記憶してもよい。
また、パチンコ機1は、遊技性能として、「直近1時間での総アウト数」に対する「総払出球数」の比率を示す「短時間出玉率」を演算し、RWM330に記憶してもよい。同様に、パチンコ機1は、遊技性能として、「直近10時間での総アウト数」に対する「総払出球数」の比率を示す「中時間出玉率」を演算し、RWM330に記憶してもよい。さらに、パチンコ機1は、遊技性能として、特典遊技状態での総アウト数に対する特典遊技状態での総払出球数の比率を示す「高ベース出玉率」を演算し、RWM330に記憶してもよい。
また、パチンコ機1は、所定時間内における総払出総数をRWM330に記憶してもよい。なおこの場合、総払出総数が3桁以上となる場合、性能表示部103aに総払出総数を1度に表示することができないため、性能表示装置103は、例えば、一万の位の値から一の位の値まで順次、2桁ずつ表示することにより、ホール従業員等に把握可能な態様で総払出総数を表示する。
また、パチンコ機1は、遊技性能として、「総アウト数」に対する「各入賞口への入球数」の比率を示す「入賞口別入賞球率」を入賞口毎に演算し、RWM330に記憶してもよい。同様に、パチンコ機1は、遊技性能として、一定時間内で払い出した球数を示す「払出球数」を演算し、RWM330に記憶してもよい。
さらに、パチンコ機1は、遊技性能として、「総アウト数に所定の係数1を乗じた値」に対する「通常状態での払出球数」の比率を示す「ベース近似値」を演算し、RWM330に記憶してもよい。同様に、パチンコ機1は、遊技性能として、「総アウト数に所定の係数2を乗じた値」に対する「特典遊技状態での払出球数」の比率を示す「高ベース近似値」を演算し、RWM330に記憶してもよい。
そして、パチンコ機1は、RWM330に記憶した上記遊技性能に関する演算結果を、性能表示装置103に表示可能としてもよい。この場合、性能表示装置103は、例示した上記各遊技性能に対応する識別子を識別表示部103bに表示する。これにより、ホール従業員等は、性能表示部103aに表示された数値がどのような遊技性能を示しているかを把握することができる。そして、多種多様な遊技性能を性能表示装置103に表示可能とすることで、ホール従業員等は、パチンコ機1の遊技性能をより正確に把握することができ、パチンコ機1が不正に改造されている場合に、その不正を容易に発見することができる。
また、パチンコ機1は、ベース値及びベース値以外の各遊技性能に関して、遊技性能として適正と考えられる範囲を予め設定し、演算により求めた遊技性能が適正と考えられる範囲に含まれなかった場合に、性能表示部103aを点滅表示させてもよい。この場合、ホール従業員等は、性能表示部103aが点滅表示された性能表示装置103を確認することにより、パチンコ機1が不正に改造されたおそれのあることを早期に発見できる。
なお、本実施形態において、主制御装置100は、所定時間内(例えば60秒間)に普通入賞口60に入球した遊技球数が規定数(例えば10個)よりも2個以上多かった場合に、普通入賞口60への入球頻度が異常であり、不正が行われたと判定する。このとき、主制御装置100は、払出制御装置110及びサブ統合制御装置120に不正報知コマンドを送信する。
そして、払出制御装置110は、不正報知コマンドを受信すると、払出制御装置110に設けられた不正報知ランプ111(図3参照)を点灯する。また、サブ統合制御装置120は、不正報知コマンドを受信すると、枠側装飾ランプ33の点灯や点滅、スピーカ32からの音声出力等によるエラー報知を行う。また、サブ統合制御装置120から不正報知コマンドを受信した演出図柄制御装置130は、演出図柄表示装置54に対し、不正が行われた旨のエラー表示(警告表示)を行う(図17参照)。
なお、本実施形態において、主制御装置100は、所定時間内に普通入賞口60に入球した遊技球数が規定数よりも2個以上を超えた場合に、不正が行われたと判断する場合について説明したが、これに限られるものではない。即ち、主制御装置100は、所定時間内に各種始動口や大入賞口59に入球した遊技球数が所定数を超えた場合に、不正が行われたと判断してもよい。
(2−1−9:段階設定値の表示)
ここで、性能表示装置103は、移行モードとして設定確認モード又は設定変更モードが設定されている場合に段階設定値を表示する装置を兼用する。
つまり、性能表示装置103は、移行モードとして設定確認モードが設定されている場合に、現在設定されている段階設定値を性能表示部103aに点灯表示する。具体的に、性能表示装置103は、識別表示部103bに「−−」を点灯表示し、性能表示部103aに「−1」〜「−6」の何れか一を点灯表示する。例えば、現在設定されている段階設定値が「3」であれば、性能表示装置103には、段階設定値として「−−−3」が表示される。
また、性能表示装置103は、移行モードとして設定変更モードが設定されている場合に、仮設定された段階設定値を性能表示部103aに点滅表示する。例えば、仮設定された段階設定値が「5」であるとき、性能表示装置103には、「−−−5」が点滅表示される。
続いて、段階設定値の変更手順を説明する。主制御装置100は、移行モードとして設定変更モードが設定されているとき、性能表示装置103に仮設定された段階設定値を点滅表示する。そして、主制御装置100は、RWMクリアSW101が1回押される毎に仮設定された段階設定値に1を加算する。例えば、仮設定された段階設定値が「5」であるときにRWMクリアSW101が一回押し下げられると、仮設定される段階設定値が「5」から「6」に切り替わると共に、性能表示装置103の表示は、「−−−5」から「−−−6」に切り替わる。
さらに、仮設定された段階設定値が「6」であるときにRWMクリアSW101が1回押し下げられると、仮設定された段階設定値が「1」に切り替わると共に、性能表示装置103の表示は、「−−−6」から「−−−1」に切り替わる。つまり、本実施形態におけるパチンコ機1において、設定可能な段階設定値の上限値が「6」である。よって、仮設定された段階設定値が「6」である状態でRWMクリアSW101が1回押し下げられると、設定可能な段階設定値の下限値である「1」が、段階設定値として仮設定される。
(2−1−10:カウンタ回路)
図5に戻り、MPU300の説明を続ける。カウンタ回路340は、パチンコ機1に設けられた各種カウンタの計時処理を行い、タイマ回路350は、パチンコ機1に設けられた各種タイマの計時処理を行う。例えば、タイマ回路350は、選択された変動パターンに応じて設定される第一特図又は第二特図の変動時間が設定される変動時間タイマ351を備える。主制御装置100は、変動時間タイマ351が0になるまで第一特図又は第二特図の変動表示を行い、変動時間タイマ351が0になると、第一特図及び第二特図の確定表示を行う。
(2−1−11:乱数回路360)
乱数回路360は、主制御装置100が行う処理の中で用いるハードウェア乱数を生成する。なお、乱数回路360で生成される乱数としては、第一特図及び第二特図の当否判定に用いる大当たり判定用乱数、普通図柄の当否判定で用いる当たり判定用乱数が例示される。そして、主制御装置100は、抽出した大当たり判定用乱数が、第一特図用当否判定テーブル321a又は第二特図用当否判定テーブル321bに設定された乱数値と一致した場合に、当否判定の結果が大当たりであると判定する。
なお、主制御装置100は、第一特図始動口56に遊技球が入球すると、抽出した大当たり決定用乱数を第一特図用保留記憶領域331に記憶する。同様に、主制御装置100は、第二特図始動口58に遊技球が入球すると、抽出した大当たり決定用乱数を第二特図用保留記憶領域332に記憶する。また、主制御装置100は、普図始動口55に遊技球が入球すると、抽出した当たり決定用乱数を普図用保留記憶領域333に記憶する。
乱数回路360は、第一特図表示装置62A又は第二特図表示装置62Bに表示する特別図柄の選択に用いる大当たり図柄決定用乱数1及び大当たり決定用乱数2を生成する。そして、主制御装置100は、抽出した大当たり図柄決定用乱数1及び大当たり図柄決定用乱数2と、第一特図用図柄選択テーブル322a又は第二特図用図柄選択テーブル322bに設定された乱数値と基づき、第一特図表示装置62A又は第二特図表示装置62Bに表示する特別図柄を決定する。
同様に、乱数回路360は、普通図柄表示装置62Cに表示する普通図柄の選択に用いる当たり決定用乱数を生成する。そして、主制御装置100は、抽出した当たり図柄決定用乱数と、普図用図柄選択テーブル322cに設定された乱数値とに基づき、普通図柄表示装置62Cに表示する普通図柄を決定する。
さらに、乱数回路360は、リーチ外れ演出を行うか否かの決定に用いるリーチ判定用乱数を生成する。そして、主制御装置100は、抽出したリーチ判定用乱数と、リーチ判定テーブル324に設定された乱数値とに基づき、リーチ外れ演出を行うか否かを決定する。
また、乱数回路360は、第一特図表示装置62A又は第二特図表示装置62Bに変動表示する変動パターンの選択に用いる特図変動パターン決定用乱数1及び特図変動パターン決定用乱数2を生成する。そして、主制御装置100は、抽出した特図変動パターン決定用乱数1及び特図変動パターン決定用乱数2と、第一特図用変動パターン選択テーブル323a又は第二特図用変動パターン選択テーブル323bに設定された乱数値とに基づき、第一特図表示装置62A又は第二特図表示装置62Bに変動表示する変動パターンを決定する。
さらに、乱数回路360は、普通図柄表示装置62Cに変動表示する変動パターンの選択に用いる普図変動パターン決定用乱数を生成する。そして、主制御装置100は、抽出した普図変動パターン決定用乱数2と、普図用変動パターン選択テーブル323cに設定された乱数値とに基づき、普通図柄表示装置62Cに変動表示する変動パターンを決定する。
図15に示すように、乱数回路360は、乱数生成回路361と、3つの乱数値レジスタ362A〜362Cと、乱数値取り込みレジスタ363と、乱数ラッチフラグレジスタ364A〜364Cとを備える。乱数生成回路361は、MPU300の通電と同時に起動し、タイマ回路350(図5参照)からのシステムクロック信号(SCLK)を適宜分周してなるタイミングで乱数値を更新する。
各々の乱数値レジスタ362A〜362Cは、乱数生成回路361が生成した乱数値を格納する。乱数値取り込みレジスタ363は、乱数値を格納する乱数値レジスタ362A〜362Cの指定を行う際に用いる。例えば、乱数値を乱数値レジスタ362Aに格納する場合、主制御装置100は、乱数値取り込みレジスタ363に「1」をセットする。同様に、主制御装置100は、乱数値を乱数値レジスタ362Bに格納する場合に、乱数値取り込みレジスタ363に「2」をセットし、乱数値を乱数値レジスタ362Cに格納する場合に、乱数値取り込みレジスタ363に「3」をセットする。
乱数ラッチフラグレジスタ364A〜364Cは、各々の乱数値レジスタ362A〜362Cに乱数値が取り込まれているか否かを示す。具体的に、乱数値レジスタ362A〜362Cに乱数値が取り込まれると、主制御装置100は、対応する乱数ラッチフラグレジスタ364A〜Cに「1」をセットする。そして、主制御装置100は、乱数値レジスタ362A〜362Cの各々に格納された乱数値を参照すると、参照した乱数ラッチフラグレジスタ364A〜Cに「0」をセットする。これにより、主制御装置100は、各々の乱数値レジスタ362A〜362Cに乱数値が格納されているか否かを把握することができる。
(2−2:払出制御装置110)
図4に戻り、払出制御装置110について説明する。払出制御装置110は、主制御装置100に対して双方向通信可能に接続される。払出制御装置110には、払出中継端子板165及び裏配線中継端子板162を介して前枠開放SW201及び内枠開放SW202に接続される。そして、払出制御装置110は、外部接続端子板161を介して賞球に関する情報、前枠3及び内枠4の開閉状態に関する情報等をホールコンピュータHC又は試射試験装置(図示せず)に送信する。また、払出制御装置110は、必要に応じて、遊技球の発射を停止させるための発射停止信号を発射制御装置140に送信する。
また、払出制御装置110は、裏配線中継端子板162を介して、球タンク41(図3参照)が空状態になったことを検出する球切れSW211が接続される。球切れSW211は、球タンク41(図3参照)が空状態になったことを検出すると、検出信号を払出制御装置110に出力する。
さらに、払出制御装置110には、払出中継端子板165を介して、遊技球の払出を行う払出モータ112と、遊技球が払い出されたことを検出する払出SW212とが接続される。払出制御装置110は、主制御装置100から送られるコマンドに応じて払出モータ112を駆動し、遊技球の払出を行い、払出SW212は、遊技球が払い出されたことを検出すると、検出信号を払出制御装置110に出力する。さらに、払出制御装置110には、下皿35が満杯状態になったことを検出する満杯SW213が接続される。満杯SW213は、下皿35が満杯状態になったことを検出すると、検出信号を払出制御装置110に出力する。
払出制御装置110は、球切れSW211から検出信号が入力された場合、及び、満杯SW213から検出信号が入力された場合、払出モータ112を停止する。これにより、払出ユニット43による賞球の払出動作が停止される。球切れSW211は、球切れ状態が解消されるまで検出信号を出力し続け、満杯SW213は、下皿35の満杯状態が解除されるまで検出信号を出力し続ける。そして、払出制御装置110は、球切れSW211及び満杯SW213からの検出信号の入力が停止すると、払出モータ112の駆動を再開する。
なお、機内に封入した遊技球を循環させて遊技を行う封入式遊技機等に本発明を採用する場合、主制御装置100から払出制御装置110(封入式遊技機の場合では、遊技球の払出が行われないため、枠制御装置と称するのが好適)への一方向通信としてもよい。この場合、遊技機は、不正されにくい構成とすることができる。
さらに、払出制御装置110には、CRユニット端子板166を介して、CRユニット70及び精算表示SW214に双方向通信可能に接続される。精算表示SW214には、遊技者により操作される球貸SW215及び精算SW216が接続される。球貸SW215は、遊技者が遊技球の貸出を要求する際に操作されるスイッチであり、精算SW216は、遊技者が精算を要求する際に操作されるスイッチである。
球貸SW215は、遊技者による貸出ボタン71の操作を検知すると、貸出要求の操作信号を出力する。球貸SW215が出力した貸出要求信号は、精算表示SW214を介してCRユニット70に入力され、CRユニット70から払出制御装置110へ貸出要求信号が発信される。そして、払出制御装置110は、CRユニット70から貸出要求信号を受けると、払出モータ112を駆動し、遊技球の払出を行うと共に、CRユニット70に挿入されたプリペイドカードの残高表示を制御する。
精算SW216は、遊技者による精算ボタン72の操作を検知すると、精算要求の操作信号を出力する。精算SW216が出力した精算要求信号は、精算表示SW214を介してCRユニット70に入力され、CRユニット70は、精算要求信号に応じて、CRユニット70に挿入されたプリペイドカードの残高管理及び残高表示に関する制御を行う。
また、払出制御装置110には、普通入賞口60への入球頻度が異常であると判断され場合に、点灯するLEDである不正報知ランプ111が設けられる。払出制御装置110は、主制御装置100から不正コマンドを受信すると、不正報知ランプ111を点灯させることにより、ホール従業員等に対し、不正が行われたおそれがあることを報知できる。
(2−3:サブ統合制御装置120及び演出図柄制御装置130)
サブ統合制御装置120は、演出中継端子板167を介して主制御装置100に接続されると共に、主制御装置100からサブ統合制御装置120への通信を可能とする。そして、サブ統合制御装置120は、主制御装置100から受信したコマンドに基づいて演出制御を行う。サブ統合制御装置120には、演出ボタン37(図1参照)の操作を検出するボタン操作検出SW221、ジョグダイヤル38(図1参照)の操作を検出するジョグダイヤル操作検出SW222が接続される。それらボタン操作検出SW221及びジョグダイヤル操作検出SW222は、各々の検出信号をサブ統合制御装置120に入力する。
そして、サブ統合制御装置120は、スピーカ32の駆動により音声の出力を制御すると共に、枠側装飾ランプ33を含む各種LEDやランプの点灯及び消灯等を制御する。さらに、サブ統合制御装置120には、スピーカ32から出力する音量を調節する音量調節SW121が設けられる。サブ統合制御装置120は、音量調節SW121から入力された操作信号に基づいて、スピーカ32から出力する音量を制御する。
演出図柄制御装置130は、サブ統合制御装置120に対して双方向通信可能に接続される。サブ統合制御装置120は、演出図柄制御装置130に対し、キャラクタ等を表示する疑似演出や特図の疑似図柄の表示態様に関するコマンドを送信する。一方、演出図柄制御装置130は、サブ統合制御装置120から送られるコマンドに応じた疑似演出図柄400(図16参照)を演出図柄表示装置54のLCDパネルに表示する。
また、サブ統合制御装置120は、普通入賞口60への入球頻度が異常であると判断され場合に、スピーカ32、枠側装飾ランプ33及び演出図柄表示装置54によるエラー報知を行う。
ここで、図16及び図17を参照しながら、第一特図又は第二特図の変動表示中に演出図柄表示装置54に表示される演出図柄の表示態様と、普通入賞口60への入球頻度が異常であると判断された場合に演出図柄表示装置54に表示されるエラー報知の一例を説明する。
図16に示すように、演出図柄制御装置130は、第一特図又は第二特図の変動表示中において、演出図柄表示装置54の表示画面のほぼ中央部分に、第一特図又は第二特図に対応する疑似演出図柄400の変動表示を行う。なお、疑似演出図柄400は、3桁の数字により構成される。また、演出図柄表示装置54の表示画面の左下部には、第一特図の保留記憶数を示す第一特図保留表示401が表示され、表示画面の右下部には、第二特図の保留記憶数を示す第二特図保留表示402が表示される。
一方、図17に示すように、サブ統合制御装置120が主制御装置100から不正報知コマンドを受信した場合に、演出図柄制御装置130は、演出図柄表示装置54の表示画面に対し、普通入賞口60への入球頻度が異常であると判断された旨を表示するエラー報知を実行する。
なおこのとき、サブ統合制御装置120は、スピーカ32からの音声出力によるエラー報知及び枠側装飾ランプ33によるエラー報知を併せて行う。なお、スピーカ32からの音声出力によるエラー報知は、エラー報知を開始してから30秒後に終了し、演出図柄表示装置54における警告表示及び枠側装飾ランプ33によるエラー報知は、エラー報知を開始してから5分後に終了する。
(2−4:発射制御装置140)
発射制御装置140は、払出制御装置110に接続され、払出制御装置110から発射制御装置140への通信を可能とする。発射制御装置140は、払出制御装置110を介して主制御装置100から送られるコマンドや、発射ハンドル36の回動信号に基づいて発射モータ141を制御し、遊技球の発射及び発射停止を行う。
また、発射制御装置140には、発射ハンドル36に設けられた発射停止SW241、及び、発射ハンドル36に遊技者が接触していることを検出するタッチSW242が接続される。タッチSW242は、遊技者による発射ハンドル36の接触を検出した場合に、検出信号を発射制御装置140に入力する。そして、発射制御装置140は、タッチSW242から検出信号が入力されている場合に、遊技球を発射する。一方、発射停止SW241は、遊技者による操作があった場合に、検出信号を発射制御装置140に入力する。そして、発射制御装置140は、発射停止SW241から検出信号が入力されると、タッチSW242から検出信号が入力されている場合であっても、遊技球の発射を停止する。
(2−5:電源基板150)
図18に示すように、電源基板150は、電源回路151と、受電回路152と、停電検出回路153と、バックアップ用電源回路154とを備える。電源回路151は、外部に設けられたAC電源(主電源AC24V)から供給される交流電圧を変換し、直流電圧を生成する。受電回路152には、電源SW155が設けられ、電源回路151は、受電回路152を介してAC電源に接続される。電源SW155をONにすると、電源回路151は、AC電源と導通し、電源回路151に主電源AC24Vが供給される。そして、電源回路151は、必要な直流電圧各種制御装置やアクチュエータ等に供給する。
停電検出回路153は、電源回路151から供給される電圧を監視する。そして、停電検出回路153は、供給された電圧が所定電圧未満となった場合に、電源SW155のOFFへの切替、或いは、停電に伴う電源の遮断が発生したと判断し、主制御装置100及び払出制御装置110に出力する停電検出信号をハイレベル(ON)にする。その一方、停電検出回路153は、電源回路151から供給される電圧が所定電圧以上に上昇した場合に、停電検出信号をローレベル(OFF)にする。
なお、本実施形態において、停電検出回路153は、停電検出信号を主制御装置100及び払出制御装置110に送信する場合を例に挙げて説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、停電検出回路153は、停電検出信号を主制御装置100及び払出制御装置110の何れか一方のみに送信し、主制御装置100から払出制御装置110に、或いは、払出制御装置110から主制御装置100に対し、停電用のコマンドを送信する構成としてもよい。
バックアップ用電源回路154は、コンデンサ等により構成される。バックアップ用電源回路154は、電源回路151がAC電源から電力を供給しながら生成したDC5Vの電力を充電し、停電となった場合に、バックアップ電源(DC5V)を主制御装置100のRWM330及び払出制御装置110のRWM等に供給する。
本実施形態において、バックアップ電源は、主制御装置100のRWM330及び払出制御装置110のRWMに供給される。よって、パチンコ機1は、電源が遮断された後においても一定時間に亘り、電源断発生時に主制御装置100及び払出制御装置110に記憶されていた内容、例えば、パチンコ機1の遊技状態や賞球として払い出す遊技球の数等の情報を保持できる。
その一方、バックアップ電源は、サブ統合制御装置120のRWMには供給されない。よって、パチンコ機1への電力供給が停止されると、サブ統合制御装置120のRWMに記憶されていた内容は、消去される。
(3.パチンコ機1の仕様)
次に、図19を参照しながら、パチンコ機1の基本的仕様を説明する。図19に示すように、パチンコ機1において、通常状態での大当たり確率は、1/300(段階設定値が1である場合)〜1/250(段階設定値が6である場合)であり、確変状態での大当たり確率は、1/30(段階設定値が1である場合)〜1/25(段階設定値が6である場合)である(図6参照)。
パチンコ機1の賞球に関して、第一特図始動口56及び第二特図始動口58に1個の遊技球が入球したときの賞球は、3個であり、普通入賞口60に1個の遊技球が入球したときの賞球は、10個であり、大入賞口59に1個の遊技球が入球したときの賞球は、15個である。
パチンコ機1の規定入賞数に関して、第二特図始動口58の規定入賞数は、4個であり、大入賞口59の規定入賞数は、10個である。つまり、普電役物ソレノイド210により第二特図始動口58が開放されてから所定時間が経過するまでの間に第二特図始動口58に遊技球が4個入球すると、普電役物ソレノイド210は、第二特図始動口58を閉鎖する。また、大入賞口ソレノイド209により大入賞口59が開放されてから所定時間が経過するまでの間に大入賞口59に遊技球が10個入球すると、大入賞口ソレノイド209は、第二特図始動口58を閉鎖する。
普通図柄の当否判定における当たり確率に関して、通常状態での当たり確率は、1/6であり、特典遊技状態での当たり確率は、5/6である。また、第二特図始動口58の開放時間及び開放回数に介して、通常状態での開放時間は、0.2×1回であり、特典遊技状態での開放時間は、2秒×1回である。
パチンコ機1の大当たり種別に関して、パチンコ機1は、3パターンの大当たり種別を含む。具体的に、パチンコ機1は、ラウンド遊技を15ラウンド行った後に確変状態へ移行する15R確変大当たりと、ラウンド遊技を10ラウンド行った後に確変状態へ移行する10R確変大当たりと、ラウンド遊技を5ラウンド行った後に時短状態へ移行する5R通常大当たりとの3種類の大当たり種別を含む。
なお、第一特図の当否判定で大当たりとなった場合に、15R確変大当たりとなる確率は、30%であり、10R確変大当たりとなる確率は、30%であり、5R通常大当たりとなる確率は、40%である。一方、第二特図の当否判定で大当たりとなった場合に、15R確変大当たりとなる確率は、40%であり、10R確変大当たりとなる確率は、20%であり、5R通常大当たりとなる確率は、40%である。また、15R確変大当たり及び10R確変大当たりとなった場合、大当たり遊技後に付与される確変回数は、10000回である。一方、5R通常大当たりとなった場合、大当たり遊技後に移行する時短状態において付与される時短回数は、100回である。
(4.起動処理)
次に、図20に示すフローチャートを参照しながら、主制御装置100により実行される起動処理について説明する。起動処理は、パチンコ機1の電源投入時に実行される処理である。
図20に示すように、主制御装置100は、起動処理の最初の処理として、スタックアドレスにスタックポインタを設定する(S1)。続いて、主制御装置100は、割込みベクタテーブルの割込みベクタアドレスを、対応するレジスタに設定する(S2)と共に、内蔵レジスタを設定する(S3)なお、割込みベクタアドレスは、アドレス空間(メモリ空間)の中で、後述する割込み処理のプログラムに係る開始番地の指定に使用される。
次に、主制御装置100は、入力ポートのレジスタを読込み(S4)、停電停止信号がOFFであるか否かを判定する(S5)。そして、停電検出信号がONのままであれば(S5:No)、主制御装置100は、電源回路151から供給される電圧が所定電圧に到達していないと判断する。この場合、主制御装置100は、S4処理に戻り、停電停止信号がOFFになるまでS4及びS5の処理を繰り返し実行される。
一方、停電検出信号がOFFに切り替わった場合(S5:Yes)、主制御装置100は、電源回路151から供給される電圧が所定電圧以上となり、安定的に電圧が供給される状態になったと判断し、RWM330への書込みを許可する(S6)。
S6の処理後、主制御装置100は、初期設定処理(S7)を実行する。この初期設定処理(S7)は、主に、移行モードの設定を行うと共に、遊技開始可能状態へ移行した場合に、第一特図表示装置62A及び第二特図表示装置62Bに遊技モード開始表示の設定を行う。なお、初期設定処理(S7)の詳細については、図40に示すフローチャートを参照しながら後述する。
S7の処理後、主制御装置100は、割込みを禁止する(S8)と共に、レジスタ退避を実行する(S9)。その後、主制御装置100は、ベース値等の遊技性能を演算する遊技性能演算処理を実行する(S10)。つまり、主制御装置100は、遊技性能に関する演算をRWM330の領域外で行う。
S10の処理後、主制御装置100は、レジスタ復帰を実行する(S11)と共に割込みを許可し(S12)、S8の処理へ戻る。このように、主制御装置100は、起動処理において、S8からS12までの処理を繰り返し実行する。その一方で、主制御装置100は、S12の処理が実行されてからS8の処理が再度実行されるまでの間に、後述する割込み処理(図21参照)を周期的に(例えば4ms周期で)実行する。
(5:割込み処理)
次に、図21に示すフローチャートを参照しながら、主制御装置100により実行される割込み処理について説明する。図21に示すように、主制御装置100は、割込み処理で実行する最初の処理として、タイマ及びウォッチドッグタイマを設定する(S21)。S21の処理において、主制御装置100は、主制御装置100に設けられた各種タイマの設定や、ウォッチドッグタイマのクリア及びリスタートを行う。
S21の処理後、主制御装置100は、モード値格納領域337に格納されたモード値が「3」であるか否かを判定する(S22)。その結果、モード値が「3」であれば(S22:Yes)、パチンコ機1は、移行モードとして、遊技停止モードが設定されていると判断できる。つまり、パチンコ機1は、遊技開始不能な状態であって、電源SW155のOFFへの切替を待機している状態であると判断できる。よってこの場合、主制御装置100は、割込み許可(S35)を行い、起動処理(図20参照)へリターンする。
一方、モード値格納領域337に格納されたモード値が「3」でなければ(S22:No)、主制御装置100は、主制御装置100に設けられた各種タイマを更新するタイマ更新処理を実行する(S23)。続いて、主制御装置100は、各種始動口及び各種入賞口への遊技球の入球に関する処理である入力判定処理(S24)を実行する。なお、入力判定処理(S24)の詳細は、図23に示すフローチャートを参照しながら後述する。S24の処理後、主制御装置100は、当否判定及び大当たり遊技に関する処理である当否判定処理(S25)を実行する。なお、当否判定処理(S25)の詳細は、図26に示すフローチャートを参照しながら後述する。
S25の処理後、主制御装置100は、遊技状態が移行した場合に、その旨の信号をホールコンピュータHCに送信する遊技状態設定処理(S26)を実行する。S26の処理において、主制御装置100は、例えば、上記した当否判定処理(S25)において大当たり遊技(特別遊技)や当たり遊技(普通遊技)が終了した後、所定時間経過後にホールコンピュータHCに信号を送信する。なお、パチンコ機1が図示しない試射試験装置に接続されている場合に、主制御装置100は、S26の処理において、遊技状態が移行したことを示す試験信号を試射試験装置(図示せず)に送信する。
S26の処理後、主制御装置100は、エラーが発生したか否かを監視するエラー監視処理(S27)を行う。なお、エラー監視処理(S27)において主制御装置100が監視するエラーとしては、前枠3や内枠4が開放されていることを示す開放エラーや、図示しない電波センサにより異常な電波が検出されたことを示す電波エラーや、図示しない振動センサにより異常な振動が検出されたことを示す振動エラー等が例示される。
S27の処理後、主制御装置100は、払出制御装置110に賞球コマンドを送信する賞球コマンド送信処理(S28)を実行する。そして、払出制御装置110は、受信した賞球コマンドに基づき、入球があった各種始動口又は各種入賞口毎に設定された賞球の払い出しを実行する。
S28の処理後、主制御装置100は、実行中に遊技内容に応じた画像データや音声データ等を作成し、サブ統合制御装置120に出力する演出用データ出力処理(S29)を実行する。さらに、主制御装置100は、上記したエラー監視処理(S27)においてエラーの発生を検出した場合に、検出したエラーの内容に応じて、演出図柄表示装置54におけるエラー表示や、枠側装飾ランプ33の点灯や点滅、スピーカ32からの音声出力等のエラー報知を適宜行う。
S29の処理後、主制御装置100は、外部接続端子板161を介してホールコンピュータHCに外部出力処理(S30)を実行する。S30の処理において、主制御装置100は、上記した当否判定処理(S25)での処理内容に基づき、大入賞口ソレノイド209及び普電役物ソレノイド210に関するデータをホールコンピュータHCに送信する。また、S30の処理において、主制御装置100は、上記したエラー監視処理(S27)でエラーの発生を検出した場合に、セキュリティ信号をホールコンピュータHCに送信する。なお、パチンコ機1に試射試験装置が接続されている場合、主制御装置100は、S30の処理において、大入賞口ソレノイド209及び普電役物ソレノイド210に関するデータやセキュリティ信号を試射試験装置に送信する。
図22に示すように、S30の処理後、主制御装置100は、レジスタ退避(S31)を行い、性能表示用データ作成処理(S32)を実行する。S32の処理において、主制御装置100は、起動処理(S20参照)においてRWM330の領域外で実行した性能表示用除算処理(S10)の算出結果や、試射試験の試験結果を性能表示装置103に表示するためのデータを作成する。S31の処理後、主制御装置100は、レジスタ復帰(S33)を実行する。
S33の処理後、主制御装置100は、セグメントデータ作成処理(S34)を実行する)。S34の処理において、主制御装置100は、S31の処理で作成したデータを性能表示装置103に表示する準備として、性能表示装置103に設けられた各種LEDのコモン(LEDセグメントに係る8bit単位の表示領域)毎の発光制御を行うためのセグメントデータを作成する。
S34の処理後、主制御装置100は、各種表示装置に対する表示処理(S35)として、性能表示装置103における遊技性能や試射試験データの表示を行う。また、S35の処理において、主制御装置100は、実行中の遊技状況に応じて、第一特図表示装置62A、第二特図表示装置62B、普通図柄表示装置62Cにおける各種図柄の変動表示や確定表示等を行う。S35の処理後、主制御装置100は、割込みを許可し(S36)、起動処理(図20参照)へリターンする。
なお、主制御装置100は、性能表示用演算処理(S10)を起動処理(S20)で実行するのに対し、性能表示用演算処理(S10)での演算結果の表示に関する処理を割込み処理で行う。この点に関し、主制御装置100は、処理量が多い性能表示用演算処理(S10)を起動処理で行うことにより、性能表示用演算処理(S10)が終了する前に割込み禁止(S8、図20参照)が実行されることを防止できる。一方、主制御装置100は、性能表示装置103に対する表示処理を、第一特図表示装置62A等に対する表示処理と同じタイミングで実行することで、表示制御の効率化を図ることができる。
(6.入力判定処理)
次に、図23に示すフローチャートを参照しながら、割込み処理(図21参照)の中で実行される入力判定処理(S24)について説明する。図23に示すように、主制御装置100は、入力判定処理(S24)の最初の処理として、特図入球確認処理(S41)を実行する。特図入球確認処理(S41)は、第一特図始動口56又は第二特図始動口58に遊技球が入球した場合に実行される処理である。なお、特図入球確認処理(S41)の詳細は、図24に示すフローチャートを参照しながら後述する。
S41の処理後、主制御装置100は、普図入球確認処理(S42)を実行する。普図入球確認処理(S42)は、普図始動口55に遊技球が入球した場合に実行される処理である。なお、普図入球確認処理(S42)の詳細は、図25に示すフローチャートを参照しながら後述する。
S42の処理後、主制御装置100は、入賞数カウント処理(S43)を実行する。入賞数カウント処理(S43)は、大入賞口59又は普通入賞口60に遊技球が入球した場合に実行される処理である。具体的に、S43の処理において、主制御装置100は、普通入賞口SW206又はカウントSW207が遊技球を検出した場合に、大入賞口59又は普通入賞口60へ入球した遊技球の数をカウントするカウンタの値に1を加算する。
S43の処理後、主制御装置100は、アウト数カウント処理(S44)を実行する。アウト数カウント処理(S44)は、遊技性能の演算に利用するアウト数の集計を行う処理である。具体的に、S44の処理において、主制御装置100は、第一始動口SW203、第二始動口SW204、普図始動口SW205、普通入賞口SW206、カウントSW207及びアウト口SW208が遊技球を検出した場合に、アウト数をカウントするカウンタの値に1を加算する。
S44の処理後、主制御装置100は、普通入賞口60への入球頻度が異常であるか否かを判定する(S45)。具体的に、主制御装置100は、S44の処理において、所定時間内(例えば60秒間)に普通入賞口60に入球した遊技球数が規定数(例えば10個)を超えた場合に、不正が行われたと判定する。その結果、主制御装置100は、入球頻度が正常であれば(S45:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、入球頻度が異常であれば(S45:Yes)、主制御装置100は、払出制御装置110及びサブ統合制御装置120に対して不正報知コマンドを送信し(S46)、本処理を終了する。S46の処理において、主制御装置100から不正報知コマンドを受信した払出制御装置110は、払出制御装置110に設けられた不正報知ランプ111(図3参照)を点灯する。
また、主制御装置100から不正報知コマンドを受信したサブ統合制御装置120は、枠側装飾ランプ33の点灯や点滅、スピーカ32からの音声出力等によるエラー報知を行う。さらに、サブ統合制御装置120から不正報知コマンドに受信した演出図柄制御装置130は、演出図柄表示装置54において、不正が行われた旨の警告表示を行う(図17参照)。なお、スピーカ32からの音声出力によるエラー報知は、エラー報知を開始してから30秒後に終了し、演出図柄表示装置54における警告表示及び枠側装飾ランプ33によるエラー報知は、エラー報知を開始してから5分後に終了する。
(6−1:特図入球確認処理)
次に、図24に示すフローチャートを参照しながら、入力判定処理(S24、図23参照)の中で実行される特図入球確認処理(S41)について説明する。図24に示すように、主制御装置100は、特図入球確認処理(S41)で実行する最初の処理として、第一特図始動口56に遊技球が入球したか否かの判定を行う(S51)。具体的に、主制御装置100は、第一始動口SW203が遊技球を検出したか否かを判定する。そして、第一特図始動口56に遊技球が入球していなければ(S51:No)、主制御装置100は、S58の処理へスキップする。
一方、第一特図始動口56に遊技球が入球した場合(S51:Yes)、主制御装置100は、第一特図の保留記憶数が満杯(4個)であるか否かを判定する(S52)。その結果、第一特図の保留記憶数が満杯であれば(S52:Yes)、主制御装置100は、S55の処理へスキップする。
これに対し、第一特図の保留記憶数が満杯でない(3個以下)場合(S52:No)、主制御装置100は、第一特図始動口56への入球に起因して抽出した複数の乱数値(大当たり決定用乱数、大当たり図柄決定用乱数1、大当たり図柄決定用乱数2、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等)を保留記憶として記憶する第一特図抽出乱数保留記憶処理(S53)を実行する。
続いて、主制御装置100は、第一特図保留数表示装置63Aに点灯する保留記憶数を1つ増加させると共に、サブ統合制御装置120に対して現在の第一特図の保留記憶数を送信する第一特図保留数コマンドの送信処理を行う(S54)。そして、サブ統合制御装置120は、演出図柄制御装置130に第一特図保留数コマンドを送信し、演出図柄表示装置54における第一特図保留表示401の表示内容を更新する。S54の処理後、主制御装置100は、S55の処理へ移行する。
S55の処理において、主制御装置100は、開始表示フラグが1であるか否かの判定を行う。そして、開始表示フラグが1であれば(S55:Yes)は、主制御装置100は、第一特図表示装置62A及び第二特図表示装置62Bにおいて、遊技モード開始表示が表示されていると判断する。よってこの場合、主制御装置100は、遊技モード開始表示を終了させる開始表示終了処理を実行する(S56)と共に、開始表示フラグを0にし(S57)、S58の処理へ移行する。一方、開始表示フラグが0であれば(S55:No)、主制御装置100は、第一特図表示装置62A及び第二特図表示装置62Bにおいて、遊技モード開始表示が表示されていないと判断する。よって、主制御装置100は、S56及びS57の処理をスキップし、S58の処理へ移行する。
S58の処理において、主制御装置100は、第二特図始動口58に遊技球が入球したか否かの判定を行う。具体的に、主制御装置100は、第二始動口SW204が遊技球を検出したか否かを判定する。そして、第二特図始動口58に遊技球が入球していなければ(S58:No)、主制御装置100は、S62の処理へ移行する。
一方、第二特図始動口58に遊技球が入球した場合(S58:Yes)、主制御装置100は、第二特図の保留記憶数が満杯(4個)であるか否かを判定する(S59)。その結果、第二特図の保留記憶数が満杯であれば(S59:Yes)、主制御装置100は、S62の処理へスキップする。
これに対し、第二特図の保留記憶数が満杯でなければ(S59:No)、主制御装置100は、第二特図始動口58への入球に起因して抽出した複数の乱数値(大当たり決定用乱数、大当たり図柄決定用乱数1、大当たり図柄決定用乱数2、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等)を保留記憶として記憶する第二特図抽出乱数保留記憶処理(S60)を実行する。
続いて、主制御装置100は、第二特図保留数表示装置63Bに点灯する保留記憶数を1つ増加させると共に、サブ統合制御装置120に対して現在の第二特図の保留記憶数を送信する第二特図保留数コマンドの送信処理を行う(S61)。そして、サブ統合制御装置120は、演出図柄制御装置130に第二特図保留数コマンドを送信し、演出図柄表示装置54における第二特図保留表示402の表示内容を更新する。S61の処理後、主制御装置100は、S62の処理へ移行する。
S62からS64の処理は、上記したS55からS57までの処理と同様である。つまり、主制御装置100は、遊技モード開始表示が表示されていると判断した場合に(S62:Yes)、遊技モード開始表示を終了させる開始表示終了処理(S63)を実行すると共に、開始表示フラグを0にする(S64)。S64の処理後、主制御装置100は、本処理を終了し、入力判定処理(S24、図23参照)へリターンする。
なお、本実施形態において、主制御装置100は、第一特図の保留記憶数又は第二特図の保留記憶数が満杯である場合に、第一特図保留数コマンド又は第二特図保留数コマンドの送信を行わない場合を例に挙げて説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。即ち、主制御装置100は、満杯であっても第一特図始動口56又は第二特図始動口58に入球があったことを知らせたい場合には、第一特図保留数コマンド又は第二特図保留数コマンドの送信を行ってもよい。また、主制御装置100は、記憶された第一特図及び第二特図の保留記憶に基づき、大当たりやリーチ等の可能性があるか否かを先読み判定してもよい。なおこの場合、主制御装置100は、先読みコマンドをサブ統合制御装置120に送信することが望ましい。
(6−2:普図入球確認処理)
次に、図25に示すフローチャートを参照しながら、入力判定処理(S24、図23参照)の中で実行される普図入球確認処理(S42)について説明する。図25に示すように、主制御装置100は、普図入球確認処理(S42)で実行する最初の処理として、普図始動口55に遊技球が入球したか否かを判定する(S71)。具体的に、主制御装置100は、普図始動口SW205が遊技球を検出したか否かを判定する。そして、普図始動口55に遊技球が入球していなければ(S71:No)、主制御装置100は、そのまま本処理を終了し、入力判定処理(S24)へリターンする。
一方、普図始動口55に遊技球が入球した場合(S71:Yes)、主制御装置100は、普通図柄の保留記憶数が満杯(4個)であるか否かを判定する(S72)。そして、普通図柄の保留記憶数が満杯であれば(S72:Yes)、主制御装置100は、S75の処理へスキップする。
一方、普通図柄の保留記憶数が満杯でない(3個以下)場合(S72:No)、主制御装置100は、普図始動口55への入球に起因して抽出した乱数値(当たり決定用乱数、当たり図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数等)を保留記憶として記憶する普図抽出乱数保留記憶処理(S73)を実行する。
続いて、主制御装置100は、普通図柄保留数表示装置63Cに点灯する保留記憶数を1つ増加させると共に、サブ統合制御装置120に対して現在の普通図柄の保留記憶数を送信する普図保留数コマンドの送信処理を行う(S74)。S74の処理後、主制御装置100は、S75の処理へ移行する。
S75からS77の処理は、上記したS55からS57までの処理及びS62からS64までの処理と同様である。つまり、主制御装置100は、遊技モード開始表示が表示されていると判断した場合に(S75:Yes)、遊技モード開始表示を終了させる開始表示終了処理(S76)を実行すると共に、開始表示フラグを0にする(S77)。S77の処理後、主制御装置100は、本処理を終了し、入力判定処理(S24)にリターンする。一方、主制御装置100は、遊技モード開始表示が行われていないと判断した場合(S75:No)、そのまま本処理を終了し、入力判定処理(S24)にリターンする。
(7.当否判定処理)
次に、図26に示すフローチャートを参照しながら、割込み処理の中で実行される当否判定処理(S25)について説明する。図26に示すように、主制御装置100は、当否判定処理(S25)で実行する最初の処理として、第一特図又は第二特図の当否判定、及び、大当たり遊技(特別遊技)に関する処理である特図当否判定処理(S100)を実行する。なお、特図当否判定処理(S100)の詳細は、図27から図33に示すフローチャートを参照しながら後述する。
続いて、主制御装置100は、普通図柄の当否判定及び当たり遊技(普図遊技)に関する処理である普図当否判定処理(S200)を実行する。なお、普図当否判定処理(S200)の詳細は、図34から図38に示すフローチャートを参照しながら後述する。
(7−1:特図当否判定処理)
次に、図27から図33に示すフローチャートを参照しながら、当否判定処理(S25)の中で実行される特図当否判定処理(S100)について説明する。なお、特図当否判定処理(S100)は、第一特図における当否判定及び第二特図における当否判定の双方で共通して実行される。
図27に示すように、主制御装置100は、特図当否判定処理(S100)で実行する最初の処理として、大当たり遊技中に作動する役物連続作動装置が作動中であるか否かを判定する(S101)。S101の処理において、役物連続作動装置が作動していれば(S101:Yes)、主制御装置100は、大当たり遊技中であると判断し、特別遊技処理(S150)へ移行する(図30参照)。
一方、役物連続作動装置が作動していなければ(S101:No)、主制御装置100は、第一特図表示装置62A(第二特図表示装置62B)において第一特図(第二特図)を変動表示中であるか否かを判定する(S102)。そして、第一特図(第二特図)の変動表示中であれば(S102:Yes)、主制御装置100は、変動表示中である第一特図(第二特図)の変動時間が経過したか否かを判定する(S103)。
そして、変動表示中である第一特図(第二特図)の変動時間が経過していれば(S103:Yes)、主制御装置100は、第一特図(第二特図)の変動表示を停止し、確定表示を行う確定表示処理を実行し(S104)、特別遊技処理(S150)へ移行する。一方、変動表示中である第一特図(第二特図)の変動時間が経過していなければ(S103:No)、主制御装置100は、S104の処理をスキップして、特別遊技処理(S150)へ移行する。
S102の処理において、第一特図(第二特図)の変動表示中でなければ(S102:No)、主制御装置100は、第一特図表示装置62A(第二特図表示装置62B)に第一特図(第二特図)の確定表示中であるか否かを判定する(S105)。
その結果、第一特図(第二特図)の確定表示中であれば(S105:Yes)、主制御装置100は、第一特図(第二特図)の確定表示時間が経過したか否かを判定する(S106)。その結果、確定表示時間が経過していなければ(S106:No)、主制御装置100は、特別遊技処理(S150)へ移行する。一方、第一特図(第二特図)の確定表示時間が経過した場合(S106:Yes)、主制御装置100は、確定表示終了処理(S107)を実行する。
S107の処理において、主制御装置100は、第一特図表示装置62A又は第二特図表示装置62Bにおいて確定表示中である第一特図又は第二特図の表示終了設定を行う。また、S107の処理において、主制御装置100は、演出図柄表示装置54において確定表示中である疑似演出図柄400の表示を終了させるためのコマンドをサブ統合制御装置120に送信する。そして、S107の処理後、主制御装置100は、図28に示すS108の処理へ移行する。
図28に示すように、主制御装置100は、S108の処理として、第一特図(第二特図)の当否判定の結果が特図大当たりであるか否かを判定する。その結果、第一特図(第二特図)の当否判定の結果が特図大当たりであれば(S108:Yes)、主制御装置100は、大当たり遊技を開始するための処理を行う。
具体的に、主制御装置100は、確変フラグが「1」であるか否かを判定する(S109)。そして、確変フラグが「1」であれば(S109:Yes)、主制御装置100は、確変フラグを「0」にセットし(S110)、S111の処理へ移行する。一方、確変フラグが「0」であれば(S109:No)、主制御装置100は、S110の処理をスキップしてS111の処理へ移行する。
S111の処理において、主制御装置100は、時短フラグが「1」であるか否かを判定する。そして、時短フラグが「1」であれば(S111:Yes)、主制御装置100は、時短フラグを「0」にセットし(S112)、S113の処理へ移行する。一方、時短フラグが「0」であれば(S111:No)、主制御装置100は、S112の処理をスキップしてS113の処理へ移行する。
S113の処理において、主制御装置100は、条件装置の作動を開始するための処理である条件装置作動開始処理を実行する。続いて、主制御装置100は、役物連続作動装置の作動を開始するための処理である役物連続作動装置作動開始処理(S114)を実行する。その後、主制御装置100は、大当たり遊技演出の開始を指示する大当たり遊技開始コマンドをサブ統合制御装置120に送信する(S115)と共に、大当たり遊技の開始演出時間の計時を開始する。そして、大当たり遊技開始コマンドを受信したサブ統合制御装置120は、大当たり遊技の開始演出を行う。
一方、S108の処理において、第一特図(第二特図)が特図大当たりでなければ(S108:No)、主制御装置100は、確変フラグが「1」であるか否かを判定する(S116)。
そして、確変フラグが「0」であれば(S116:No)、主制御装置100は、現在の遊技状態が確変状態でないと判断できる。この場合、主制御装置100は、S120の処理へ移行する。これに対し、確変フラグが「1」であれば(S116:Yes)、主制御装置100は、現在の遊技状態が確変状態であると判断できる。この場合、主制御装置100は、確変回数Mから1を減算する(S117)。その後、主制御装置100は、確変回数Mが0になったか否かを判定する(S118)。
その結果、確変回数Mが0であれば(S118:Yes)、主制御装置100は、大当たり遊技後に確変状態へ移行してからの第一特図及び第二特図の変動回数が、大当たり遊技後に設定した確変回数(本実施形態では10000回)に到達したと判断する。即ち、確変状態から通常状態へ移行するタイミングであると判断できるので、主制御装置100は、確変フラグを「0」にセットし(S119)、S120の処理へ移行する。一方、S118の処理において、確変回数Mが0でなければ(S118:No)、主制御装置100は、確変状態から通常状態へ移行するタイミングではないと判断できるので、S119の処理をスキップし、S120の処理へ移行する。
S120の処理において、主制御装置100は、時短フラグが「1」であるか否かを判定する。その結果、時短フラグが「0」であれば(S120:No)、主制御装置100は、現在の遊技状態が時短状態でないと判断できる。この場合、主制御装置100は、S124の処理へ移行する。これに対し、時短フラグが「1」であれば(S120:Yes)、主制御装置100は、現在の遊技状態が時短状態であると判断できる。この場合、主制御装置100は、時短回数Nから1を減算する(S121)。その後、主制御装置100は、時短回数Nが0になったか否かを判定する(S122)。
その結果、時短回数Nが0であれば(S122:Yes)、主制御装置100は、大当たり遊技後に時短状態へ移行してからの第一特図及び第二特図の変動回数が、大当たり遊技後に設定した時短回数(本実施形態では100回)に到達したと判断する。即ち、時短状態から通常状態へ移行するタイミングであると判断できるので、主制御装置100は、時短フラグを「0」にセット(S123)、S124の処理へ移行する。一方、時短回数Nが0でなければ(S122:No)、主制御装置100は、時短状態から通常状態へ移行するタイミングではないと判断できるので、S123の処理をスキップし、S124の処理へ移行する。
S124の処理において、主制御装置100は、確変フラグ及び時短フラグの情報等を含む状態指定コマンドをサブ統合制御装置120に送信する。S124の処理後、主制御装置100は、特別遊技処理(S150、図27参照)へ移行する。
図27に戻り、特図当否判定処理(S100)の説明を続ける。S105の処理において、第一特図(第二特図)の確定表示中でなければ(S105:No)、主制御装置100は、第二特図の保留記憶があるか否かを判定する(S125)。
その結果、第二特図の保留記憶があれば(S125:Yes)、主制御装置100は、第二特図の保留記憶のシフト処理を行い(S126)、第二特図の保留記憶のうち最も古い保留記憶に基づく当否判定を行う。このS126の処理に伴い、主制御装置100は、第二特図の保留記憶数から1を減算する。S126の処理後、図29に示すS129の処理へ移行する。
一方、S125の処理において、第二特図の保留記憶がなければ(S125:No)、主制御装置100は、第一特図の保留記憶があるか否かを判定する(S127)。その結果、第一特図の保留記憶がなければ(S127:No)、主制御装置100は、特別遊技処理(S150)へ移行する。
これに対し、S127の処理において、第一特図の保留記憶があれば(S127:Yes)、主制御装置100は、第一特図の保留記憶のシフト処理を行い(S128)、第一特図のうち最も古い保留記憶に基づく当否判定を行う。このS128の処理に伴い、主制御装置100は、第一特図の保留記憶数から1を減算する。S128の処理後、図29に示すS129の処理へ移行する。
図29に示すように、S129の処理において、主制御装置100は、確変フラグが「1」であるか否かを判定する。その結果、確変フラグが「1」であれば(S129:Yes)、主制御装置100は、現在の遊技状態が確変状態であると判断できる。よってこの場合、主制御装置100は、段階設定値格納領域336に格納された段階設定値に対応した当否判定用テーブルであって、確変状態である場合に用いる当否判定用テーブル(確変テーブル)と大当たり決定用乱数とに基づく当否判定を行う(S130)。
一方、確変フラグが「0」であれば(S129:No)、主制御装置100は、現在の遊技状態が確変状態でないと判断できる。よってこの場合、主制御装置100は、段階設定値格納領域336に格納された段階設定値に対応した当否判定用テーブルであって、通常状態又は時短状態である場合に用いる当否判定用テーブル(通常テーブル)と大当たり決定用乱数とに基づく当否判定を行う(S131)。
S130又はS131の処理に関して、当否判定の結果が大当たりであれば(S132:Yes)、主制御装置100は、大当たり図柄決定用乱数に基づき、第一特図(第二特図)の大当たり図柄を決定する(S133)と共に、変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを決定する(S134)。その後、主制御装置100は、大当たり設定処理(S135)を実行する。S135の処理において、主制御装置100は、S133の処理で決定した大当たり図柄に基づき、大当たり遊技(特別遊技)に関する設定(オープニング時間、大入賞口59の開放パターン、ラウンド数、エンディング時間等の設定)や、大当たり種別に応じた設定(大当たり遊技後に移行する遊技状態(確変状態又は時短状態)に関する設定)を行う。
一方、当否判定の結果がはずれであれば(S132:No)、主制御装置100は、はずれ図柄を決定する(S136)と共に、変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを決定する(S137)。
S135又はS137の処理後、主制御装置100は、保留記憶の減少に示す情報を含む保留記憶情報をサブ統合制御装置120に送信する(S138)。そして、保留記憶情報を受信したサブ統合制御装置120は、演出図柄制御装置130に保留記憶情報を送信し、演出図柄表示装置54の表示画面における第一特図保留表示401又は第二特図保留表示402の表示内容を更新する。
S138の処理後、主制御装置100は、サブ統合制御装置120に対し、特図変動開始コマンドを送信する(S139)。S139の処理は、第一特図表示装置62A(第二特図表示装置62B)において第一特図(第二特図)の変動表示を行うのに伴い、変動表示を行う第一特図(第二特図)に対応する疑似演出図柄400の変動表示を演出図柄表示装置54において行うための前処理である。具体的に、主制御装置100は、サブ統合制御装置120に対し、特図変動開始コマンドとして、当否判定の結果や第一特図(第二特図)の変動パターン等を含む図柄変動開始コマンドや、S133又はS136の処理で決定した大当たり図柄又ははずれ図柄に応じた疑似演出図柄400を指定する図柄指定コマンドを送信する。S139の処理後、主制御装置100は、特別遊技処理(S150、図27)を実行する。
次に、図30に示すフローチャートを参照しながら、特図当否判定処理(S91)の中で実行される特別遊技処理(S150)について説明する。図30に示すように、主制御装置100は、特別遊技処理(S150)で実行する最初の処理として、役物連続作動装置が作動中であるか否かを判定する(S151)。そして、役物連続作動装置が作動中でなければ(S151:No)、主制御装置100は、大当たり遊技(特別遊技)中ではないと判断する。よって、主制御装置100は、そのまま本処理及び特図当否判定処理(S100)を終了し、割込み処理(図21参照)へリターンする。
これに対し、役物連続作動装置が作動中であれば(S151:Yes)、主制御装置100は、大当たり遊技中であると判断できる。よってこの場合、主制御装置100は、続いて、大入賞口59が開放中であるか否かを判定する(S152)。そして、大入賞口59が開放中であれば(S152:Yes)、主制御装置100は、図31に示すS153の処理へ移行する。
図30に示すように、S153の処理において、主制御装置100は、大入賞口59に遊技球が15個入球したか否かを判定する。そして、大入賞口59に入球した遊技球が15個に到達していなければ(S153:No)、続けて、主制御装置100は、大入賞口59を開放してから所定時間が経過したか否かを判定する(S154)。その結果、大入賞口59を開放してから所定時間が経過していなければ(S154:No)、主制御装置100は、そのまま本処理及び特図当否判定処理(S100、図27参照)を終了し、割込み処理(図21参照)へリターンする。
一方、大入賞口59に入球した遊技球が15個に到達した場合(S153:Yes)、又は、大入賞口59を開放してから所定時間が経過した場合(S154:Yes)、主制御装置100は、大入賞口ソレノイド209を駆動して大入賞口59を閉鎖する(S155)。次に、主制御装置100は、インターバル演出開始処理(S156)を行う。S156の処理において、主制御装置100は、次のラウンド遊技を開始するまでのインターバル時間の計時を開始すると共に、インターバル演出開始コマンドをサブ統合制御装置120に送信する。そして、インターバル演出開始コマンドを受信したサブ統合制御装置120は、大当たり遊技のラウンド間で実行するインターバル演出を開始する。S156の処理後、主制御装置100は、特別遊技処理(S150)及び特図当否判定処理(S100)を終了し、割込み処理へリターンする。
図30に戻り、特別遊技処理(S150)の説明を続ける。S152の処理において、大入賞口59を開放中でなければ(S152:No)、主制御装置100は、大入賞口59を閉鎖してから、次のラウンド遊技を開始するまでのインターバル中であるか否かを判定する(S157)。その結果、インターバル中であれば(S157:Yes)、主制御装置100は、図32に示すS158の処理へ移行する。
図32に示すように、S158の処理において、主制御装置100は、インターバル時間が経過したか否かを判定する。そして、インターバル時間が経過していなければ(S158:No)、主制御装置100は、そのまま本処理及び特図当否判定処理(S100)を終了し、割込み処理(図21参照)へリターンする。一方、インターバル時間が経過した場合(S158:Yes)、主制御装置100は、直前に終了したラウンド遊技が最終ラウンドであったか否かを判定する(S159)。
その結果、直前に終了したラウンド遊技が最終ラウンドであった場合に(S159:Yes)、主制御装置100は、サブ統合制御装置120に対し、大当たり遊技終了コマンドを送信する(S160)。これに伴い、主制御装置100は、大当たり遊技の終了演出時間の計時を開始する。そして、大当たり遊技終了コマンドを受信したサブ統合制御装置120は、大当たり遊技の終了演出を実行する。
一方、S159の処理において、直前に終了したラウンド遊技が最終ラウンドでなければ(S159:No)、主制御装置100は、次のラウンドに移行すべく、大入賞口ソレノイド209を駆動して大入賞口59を開放する(S161)。S160又はS161の処理後、主制御装置100は、特別遊技処理(S150、図27参照)及び特図当否判定処理(S100、図27)を終了し、割込み処理(図21参照)へリターンする。
図30に戻り、特別遊技処理(S150)の説明を続ける。S157の処理において、インターバル中でなければ(S157:No)、主制御装置100は、大当たり遊技の終了演出中であるか否かを判定する(S162)。その結果、大当たり遊技の終了演出中であれば(S162:Yes)、主制御装置100は、図33に示すS163の処理へ移行する。
図33に示すように、S163の処理において、主制御装置100は、大当たり遊技の終了演出時間が経過したか否かを判定する。その結果、大当たり遊技の終了演出時間が経過していなければ(S163:No)、主制御装置100は、特別遊技処理(S150、図27参照)及び特図当否判定処理(S100、図27参照)を終了し、割込み処理(図21参照)へリターンする。
これに対し、大当たり遊技の終了演出時間が経過した場合(S163:Yes)、主制御装置100は、役物連続作動装置の作動を停止する(S164)と共に、条件装置の作動を停止する(S165)。その後、主制御装置100は、今回の大当たり種別が確変大当たり(15R確変大当たり又は10R確変大当たり)であるか否かを判定する(S166)。その結果、今回の大当たり種別が確変大当たりであれば(S166:Yes)、主制御装置100は、確変回数Mの値に「10000」を設定する(S167)と共に、確変フラグを「1」にする(S168)。
一方、S166の処理において、今回の大当たり種別が確変大当たりでなければ(S166:No)、主制御装置100は、今回の大当たり種別が通常大当たり(5R通常)であったと判断できる。よってこの場合、主制御装置100は、時短回数Nの値に「100」を設定する(S169)と共に、時短フラグを「1」にする(S170)。
S168又はS170の処理後、主制御装置100は、大当たり遊技終了コマンドをサブ統合制御装置120に送信する(S171)。そして、大当たり遊技終了コマンドを受信したサブ統合制御装置120は、大当たり遊技の終了演出を終了する。S171の処理後、主制御装置100は、特別遊技処理(S150、図27参照)及び特図当否判定処理(S100、図27参照)を終了し、割込み処理(図21参照)へリターンする。
図30に戻り、特別遊技処理(S150)の説明を続ける。S162の処理において、大当たり遊技の終了演出中でなければ(S162:No)、主制御装置100は、大当たり遊技の開始演出時間が経過したか否かを判定する(S172)。その結果、大当たり遊技の開始演出時間が経過していなければ(S172:No)、主制御装置100は、本処理及び特図当否判定処理(S100、図27参照)を終了し、割込み処理(図21参照)にリターンする。
これに対し、大当たり遊技の開始演出時間が経過した場合(S172:Yes)、主制御装置100は、1ラウンド目のラウンド遊技を開始するタイミングであると判断し、大入賞口59を開放する(S173)。S173の処理後、主制御装置100は、本処理及び特図当否判定処理(S100)を終了し、割込み処理へリターンする。
(7−2:普図当否判定処理)
続いて、図34から図38に示すフローチャートを参照しながら、当否判定処理(S25、図26参照)の中で実行される普図当否判定処理(S200)について説明する。
図34に示すように、主制御装置100は、普図当否判定処理(S200)で実行する最初の処理として、当たり遊技(普通遊技)中に作動する普通電動役物57(普電)が作動中であるか否かを判定する(S201)。S201の処理において、普通電動役物57が作動していれば(S201:Yes)、主制御装置100は、当たり遊技中であると判断し、普通遊技処理(S250)へ移行する。
一方、普通電動役物57が作動していなければ(S201:No)、主制御装置100は、普通図柄表示装置62Cにおいて普通図柄を変動表示中であるか否かの判定を行う(S202)。その結果、普通図柄の変動表示中であれば(S202:Yes)、主制御装置100は、変動表示中である普通図柄の変動時間が経過したか否かを判定する(S203)。
そして、変動表示中である普通図柄の変動時間が経過した場合(S203:Yes)、主制御装置100は、普通図柄の変動を停止し、確定表示する確定表示処理を実行し(S203)、普通遊技処理(S250)へ移行する。一方、変動表示中である普通図柄の変動時間が経過していなければ(S203:No)、主制御装置100は、S204の処理をスキップして、普通遊技処理(S250)へ移行する。
S202の処理において、普通図柄の変動表示中でなければ(S202:No)、主制御装置100は、普通図柄表示装置62Cにおいて普通図柄を確定表示中であるか否かを判定する(S205)。
そして、普通図柄の確定表示中であれば(S205:Yes)、主制御装置100は、普通図柄の確定表示時間が経過したか否かを判定する(S206)。その結果、確定表示時間が経過していなければ(S206:No)、主制御装置100は、普通遊技処理(S250)へ移行する。一方、普通図柄の確定表示時間が経過した場合(S206:Yes)、主制御装置100は、確定表示終了処理(S207)を実行する。
S207の処理において、主制御装置100は、普通図柄表示装置62Cにおいて確定表示中である普通図柄の表示終了設定を行う。また、主制御装置100は、演出図柄表示装置54における疑似演出図柄400の確定表示を終了させるためのコマンドをサブ統合制御装置120に送信する。S207の処理後、主制御装置100は、図35に示すS208の処理へ移行する。
図35に示すように、S208の処理において、主制御装置100は、普通図柄の当否判定の結果が当たりであるか否かを判定する。そして、普通図柄の当否判定の結果が当たりであれば(S208:Yes)、主制御装置100は、当たり遊技(普通遊技)を開始するための処理を行う。具体的に、主制御装置100は、普通電動役物57の作動を開始するための処理(S209)を行う。また、主制御装置100は、当たり遊技演出の開始を指示する当たり遊技開始コマンドをサブ統合制御装置120に送信する(S210)と共に、当たり遊技の開始インターバル時間の計時を開始する。S210の処理後、主制御装置100は、普通遊技処理(S250、図34参照)へ移行する。
一方、S208の処理において、普通図柄の当否判定の結果がはずれであれば(S208:No)、主制御装置100は、S209及びS210の処理をスキップし、普通遊技処理(S250)へ移行する。
図34に戻り、普図当否判定処理(S200)の説明を続ける。S205の処理において、普通図柄の確定表示中でなければ(S205:No)、主制御装置100は、普通図柄の保留記憶があるか否かを判定する(S211)。
その結果、普通図柄の保留記憶がなければ(S211:No)、主制御装置100は、普通遊技処理(S250)へ移行する。一方、普通図柄の保留記憶があれば(S211:Yes)、主制御装置100は、普通図柄の保留記憶のシフト処理を行い(S212)、普通図柄の保留記憶のうち最も古い保留記憶に基づく当否判定を行う。また、このS212の処理に伴い、主制御装置100は、普通図柄の保留記憶数から1を減算する。そして、S212の処理後、図36に示すS213の処理へ移行する。
図36に示すように、S213の処理において、主制御装置100は、普通図柄で用いる当否判定テーブル(普通テーブル)と当たり決定用乱数とに基づく当否判定を行う。その結果、当否判定の結果が当たりであれば(S214:Yes)、主制御装置100は、当たり図柄決定用乱数に基づいて普通図柄の当たり図柄を決定する(S215)と共に、変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを決定する(S216)。その後、主制御装置100は、当たり遊技の開始インターバル時間及び終了インターバル時間を設定する当たり設定処理(S217)を実行する。
一方、当否判定の結果がはずれであれば(S214:No)、主制御装置100は、当たり図柄決定用乱数に基づいてはずれ図柄を決定する(S218)と共に、変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを決定する(S219)。
なお、S216及びS219の処理において、主制御装置100は、特典遊技中であれば、通常状態よりも普通図柄の変動時間が短縮されるように変動パターンを決定する。例えば、主制御装置100は、通常遊技中であれば、変動時間を30秒とする変動パターンを選択し、特典遊技中であれば、変動時間を通常遊技中よりも短い0.5秒とする変動パターンを選択する。
S217又はS219の処理後、主制御装置100は、普図保留記憶の減少を示す情報等を含む保留記憶情報をサブ統合制御装置120に送信する(S220)。そして、保留記憶情報を受信したサブ統合制御装置120は、演出図柄制御装置130に保留記憶情報を送信し、演出図柄表示装置54における普通図柄保留表示(図示せず)の表示内容を更新する。
S220の処理後、主制御装置100は、サブ統合制御装置120に対し、普図変動開始コマンドを送信する(S221)。S221の処理は、普通図柄表示装置62Cにおいて普通図柄の変動表示を行うのに伴い、普通図柄に対応する疑似演出図柄400の変動表示(図示せず)を演出図柄表示装置54において行うための前処理である。具体的に、主制御装置100は、サブ統合制御装置120に対し、普図変動開始コマンドとして、当否判定の結果や普通図柄の変動パターン等を含む図柄変動開始コマンドや、S215又はS218の処理で決定した当たり図柄又ははずれ図柄に応じた疑似演出図柄400を指定する図柄指定コマンドを送信する。S221の処理後、主制御装置100は、普通遊技処理(S250、図34)を実行する。
次に、図37に示すフローチャートを参照しながら、普図当否判定処理(S200)の中で実行される普通遊技処理(S250)について説明する。図37に示すように、主制御装置100は、普通遊技処理(S250)で実行する最初の処理として、第二特図始動口58を開放中であるか否かを判定する(S251)。そして、第二特図始動口58が開放されていれば(S251:Yes)、主制御装置100は、図38に示すS252の処理へ移行する。
図38に示すように、S252の処理において、主制御装置100は、第二特図始動口58に遊技球が4個入球したか否かを判定する。そして、第二特図始動口58に入球した遊技球が4個に到達していなければ(S252:No)、主制御装置100は、第二特図始動口58を開放してから所定時間が経過したか否かを判定する(S253)。そして、第二特図始動口58を開放してから所定時間が経過していなければ(S253:No)、主制御装置100は、そのまま普通遊技処理(S250、図34参照)を終了し、割込み処理(図21参照)へリターンする。
一方、第二特図始動口58に入球した遊技球が4個に到達した場合(S252:Yes)、又は、第二特図始動口58を開放してから所定時間が経過した場合(S253:Yes)、主制御装置100は、普電役物ソレノイド210を駆動して第二特図始動口58を閉鎖する(S254)。続いて、主制御装置100は、終了インターバル時間の計時を開始する終了インターバル処理(S255)を実行する。S255の処理後、主制御装置100は、普通遊技処理(S250)を終了し、割込み処理へリターンする。
図37に戻り、普通遊技処理(S250)の説明を続ける。S251の処理において、第二特図始動口58の開放中でなければ(S251:No)、主制御装置100は、終了インターバル中であるか否かを判定する(S256)。その結果、終了インターバル中であれば(S256:Yes)、続いて、主制御装置100は、終了インターバル時間が経過したか否かを判定する(S257)。
その結果、終了インターバル時間が経過していれば(S257:Yes)、主制御装置100は、普通電動役物57の作動停止処理(S258)を実行すると共に、当たり遊技終了コマンドをサブ統合制御装置120に送信する(S259)。そして、当たり遊技終了コマンドを受信したサブ統合制御装置120は、当たり遊技演出を終了する。S259の処理後、主制御装置100は、普通遊技処理(S250、図34参照)を終了し、割込み処理(図21参照)へリターンする。一方、終了インターバル時間が経過していなければ(S257:No)、主制御装置100は、そのまま普通遊技処理(S250)を終了し、割込み処理へリターンする。
また、S256の処理において、終了インターバル中でなければ(S256:No)、主制御装置100は、開始インターバル時間が経過したか否かを判定する(S260)。その結果、開始インターバル時間が経過していれば(S260:Yes)、主制御装置100は、普電役物ソレノイド210を駆動し、第二特図始動口58を開放する(S261)。一方、S260の処理において、開始インターバル時間が経過していなければ(S260:No)、主制御装置100は、そのまま普通遊技処理(S250)を終了し、割込み処理へリターンする。
(8.電源断発生時処理)
次に、図39に示すフローチャートを参照しながら、割込み処理の中で実行される電源断発生時処理(S300)について説明する。電源断発生時処理(S300)は、電源断が発生した場合に、次回の電源投入に備え、現在のRWM330に記憶された情報をバックアップしておくための処理である。
なお、電源断発生時処理(S300)は、停電検出回路153から出力された停電検出信号がONとなった場合に実行されるノンマスカブル割込み処理(NMI割込み処理)である。即ち、停電検出信号がONに切り替わると、主制御装置100は、CPU310にリセット信号(NMI信号)を出力し、CPU310は、リセット信号を受信すると、直ちに電源断発生時処理(S300)を実行する。また、停電検出信号は、払出制御装置110に対しても出力されており、停電検出回路153から出力された停電検出信号がONに切り替わると、電源断発生時処理(S300)と同様の処理が、払出制御装置110において実行される。
図39に示すように、主制御装置100は、電源断発生時処理(S300)で実行する最初の処理として、モード値格納領域337に格納されたモード値が「3」であるか否かを判定する(S301)。その結果、モード値格納領域337に格納されたモード値が「3」であれば(S301:Yes)、主制御装置100は、S305の処理へ移行する。
一方、モード値格納領域337に格納されたモード値が「3」でなければ(S301:No)、主制御装置100は、バックアップフラグに「1」をセットする(S302)。S302の処理後、主制御装置100は、チェックサムを算出し、算出したチェックサムをRWM330に記憶する(S303)と共に、電源断の発生情報をRWM330に記憶する(S304)。S304の処理後、主制御装置100は、S305の処理へ移行する。
S305の処理において、主制御装置100は、RWM330への書込みを禁止し(S304)、電源が遮断されるまで待機する。このように、主制御装置100は、移行モードとして遊技停止モードが設定されている場合に、S302からS304の処理を省略する。その結果、再度電源が投入された際に実行される起動処理(図20参照)において、主制御装置100は、RWM330に異常が発生したと判断する。
(9.初期設定処理)
続いて、図40に示すフローチャートを参照しながら、起動処理(図20)の中で実行される初期設定処理(S7)について説明する。図40に示すように、主制御装置100は、初期設定処理(S7)の最初の処理として、RWM異常判定処理(S311)を実行する。主制御装置100は、RWM異常判定処理(S311)において、RWM330に異常が発生したか否かを判定する。なお、RWM異常判定処理(S311)の詳細は、図41に示すフローチャートを参照しながら後述する。
S311の処理後、主制御装置100は、RWMクリアSW101がONであるか(押し下げられているか)否かを判定する(S312)。その結果、RWMクリアSW101がOFFであれば(S312:No)、主制御装置100は、続いて、汎用レジスタ311の値が「3」であるか否かを判定する(S313)。
その結果、RWMクリアSW101がONであれば(S312:Yes)、或いは、汎用レジスタ311の値が「3」であれば(S313:Yes)、主制御装置100は、RWM330のクリア処理(S314)を行うと共に、RWM330の初期設定(S315)を行う。また、S315の処理に伴い、主制御装置100は、払出制御装置110にRWMクリアコマンドを送信する。そして、RWMクリアコマンドを受信した払出制御装置110は、払出制御装置110に内蔵されたRWMのクリア処理を実行する。S315の終了後、主制御装置100は、S316の処理へ移行する。
一方、S313の処理において、汎用レジスタ311の値が「3」でなければ、主制御装置100は、RWM330のクリア処理が不要であると判断する。よって、主制御装置100は、S314及びS315の処理をスキップし、S316の処理へ移行する。
S316の処理において、主制御装置100は、モード値設定処理を実行する。モード値設定処理(S316)は、モード値格納領域337に格納するモード値を決定する処理である。なお、モード値設定処理(S316)の詳細は、図42に示すフローチャートを参照しながら後述する。
S316の処理後、主制御装置100は、モード値格納領域337に格納されたモード値が「1」であるか否かを判定する(S317)。その結果、モード値格納領域337に格納されたモード値が「1」であれば(S317:Yes)、主制御装置100は、移行モードとして設定確認モードが選択されたと判断する。よってこの場合、主制御装置100は、設定確認モードが選択された場合に実行する設定確認処理(S318)へ移行する。なお、設定確認処理(S318)の詳細は、図43に示すフローチャートを参照しながら後述する。
一方、S317の処理において、モード値格納領域337に格納されたモード値が「1」でなければ(S317:No)、主制御装置100は、S318の処理をスキップし、S319の処理へ移行する。
S319の処理において、主制御装置100は、モード値格納領域337に格納されたモード値が「2」であるか否かを判定する。その結果、モード値格納領域337に格納されたモード値が「2」であれば(S319:Yes)、主制御装置100は、移行モードとして設定変更モードが選択されたと判断する。よってこの場合、主制御装置100は、設定変更モードが選択された場合に実行する設定変更処理(S320)へ移行する。なお、設定変更処理(S320)の詳細は、図44に示すフローチャートを参照しながら後述する。一方、S319の処理において、モード値格納領域337に格納されたモード値が「2」でなければ(S319:No)、主制御装置100は、S320の処理をスキップし、S321の処理へ移行する。
S321の処理において、主制御装置100は、遊技モード移行処理を実行する。遊技モード移行処理(S321)は、遊技モードへ移行する場合に実行される処理である。なお、遊技モード移行処理(S321)の詳細は、図45に示すフローチャートを参照しながら後述する。
(9−1:RWM異常判定処理)
次に、図41に示すフローチャートを参照しながら、初期設定処理(S7)の中で実行されるRWM異常判定処理(S311)について説明する。図41に示すように、主制御装置100は、RWM異常判定処理(S311)で実行する最初の処理として、バックアップフラグが「0」であるか否かを判定する(S331)。S331の処理において、主制御装置100は、バックアップフラグが「0」であれば、直前の電源断発生時における移行モードが遊技停止モードであると判断できる。
S331の処理において、バックアップフラグが「1」であれば(S331:No)、続いて、主制御装置100は、電源断の発生情報が異常であるか否かを判定する(S332)。S332の処理において、主制御装置100は、RWM330に電源断の発生情報が記憶されていない場合、例えば、初回の電源投入時や、時間の経過により電源断の発生情報が揮発した場合等に、電源断の発生情報に異常があると判定する。
S332の処理において、電源断の発生情報が正常であれば(S332:No)、主制御装置100は、続けて、チェックサムを算出すると共に、電源断発生時処理(S300)の中で実行したS303の処理においてRWM330に記憶したチェックサムを取得する(S333)。そして、主制御装置100は、チェックサムが異常であるか否かを判定する(S334)。
S334の処理において、主制御装置100は、S333の処理で算出したチェックサムの値が、電源断発生時処理(S300)におけるS303の処理でRWM330に記憶したチェックサムの値と一致するか否かを判定し、チェックサムが不一致である場合に、チェックサムが異常であると判断する。つまり、主制御装置100は、チェックサムが不一致である場合に、RWM330に保存されている内容が、電源断発生時におけるRWM330に保存された内容と不一致であり、電源断発生時の状態に復帰することができないと判断する。
S334の処理において、チェックサムが正常であると判定した場合(S334:No)、主制御装置100は、続けて、段階設定値が「6」を超えた値である否かを判定する(S335)。つまり、主制御装置100は、S335の処理において、段階設定値が「7」であるか否かを判定する。その結果、段階設定値が「6」以下であれば(S335:No)、主制御装置100は、RWM330が正常であると判断する。この場合、主制御装置100は、モード値格納領域337に格納されたモード値を汎用レジスタ311に格納する(S336)。なお、S336の処理時において、モード値格納領域337には、電源断発生時においてモード値格納領域337に格納されていたモード値が格納されている。S336の処理後、主制御装置100は、本処理を終了し、初期設定処理(S7、図40参照)へリターンする。
一方、RWM異常判定処理(S311)において、バックアップフラグが0である場合(S331:Yes)、電源断の発生情報に異常がある場合(S332:Yes)、チェックサムが異常である場合(S334:Yes)、又は、段階設定値が6を超える場合(S335:Yes)、主制御装置100は、RWM330に異常が発生したと判断する。よってこの場合、主制御装置100は、モード値格納領域337に格納されたモード値とは関係なく、汎用レジスタに「3」を格納する(S337)。
なお、S337の処理は、遊技を開始不能な状態であって、RWM330のクリア処理及び段階設定値の再設定が必要な状態である場合に実行される処理である。そこで、主制御装置100は、S337の処理において汎用レジスタ311に「3」を格納し、RWM330のクリア処理及び段階設定値の再設定が実行されない場合には、遊技停止モードへ移行し、ホール従業員等に対してRWM330のクリア処理及び段階設定値の再設定の実行を促す。
(9−2:モード値設定処理)
次に、図42に示すフローチャートを参照しながら、初期設定処理(S7)の中で実行されるモード値設定処理(S316)について説明する。図42に示すように、主制御装置100は、モード値設定処理(S316)で実行する最初の処理として、汎用レジスタ311に格納されたモード値が「3」であるか否かを判定する(S341)。
S341の処理において、汎用レジスタ311に格納されたモード値が「3」でなければ(S341:No)、主制御装置100は、RWM異常判定処理(S311)においてRWM330が正常であると判定されたと判断できる。よって、主制御装置100は、続いて、汎用レジスタ311に格納されたモード値が「2」であるか否かを判定する(S342)。
そして、汎用レジスタ311に格納されたモード値が「2」でなければ(S342:No)、主制御装置100は、設定キーSW102がONであるか否かを判定する(S343)。その結果、設定キーSW102がOFFであれば(S343:No)、主制御装置100は、RWMクリアSW101がONであるか否かを判定する(S344)。
その結果、RWMクリアSW101がOFF(S344:No)であれば、主制御装置100は、移行モードとしてバックアップ復帰モードが選択されたと判断できる(図8及び図9参照)。よってこの場合、主制御装置100は、サブ統合制御装置120に電源復帰コマンドを送信するバックアップ復帰処理(S345)を実行する。つまり、サブ統合制御装置120に内蔵されたRWMに記憶された情報は、バックアップされず、電源が遮断されることで消去されるに対し、パチンコ機1は、バックアップ復帰処理(S345)を行うことにより、サブ統合制御装置120を電源断発生時の状態に戻すことができる。また、サブ統合制御装置120は、バックアップ復帰が実行された場合に、その旨をスピーカ32による音声出力や枠側装飾ランプ33の点灯等により報知する。
その後、主制御装置100は、パチンコ機1が遊技モードへ移行可能な状態になったと判断し、モード値格納領域337に「0」を格納する(S346)。S346の処理後、主制御装置100は、初期設定処理(S7、図40参照)へリターンする。
一方、S344の処理において、RWMクリアSW101がON(S344:Yes)であれば、主制御装置100は、移行モードとしてRWMクリアモードが選択されたと判断できる(図8及び図9参照)。よってこの場合、主制御装置100は、RWMクリア報知処理(S347)を実行する。S347の処理において、主制御装置100は、サブ統合制御装置120に対し、RWMクリアが実行されたことを報知するRWMクリア報知コマンドを送信する。そして、RWMクリア報知コマンドを受信したサブ統合制御装置120は、スピーカ32による音声出力や枠側装飾ランプ33の点灯等により、RWMクリアが実行された旨の報知を行う。
その後、主制御装置100は、パチンコ機1が遊技モードへ移行可能な状態になったと判断し、モード値格納領域337に「0」を格納する(S348)。S348の処理後、主制御装置100は、初期設定処理(S7)へリターンする。
また、S343の処理において、設定キーSW102がONであれば(S343:Yes)、主制御装置100は、続けて、RWMクリアSW101がONであるか否かを判定する(S349)。
その結果、RWMクリアSW101がOFFであれば(S349:No)、主制御装置100は、移行モードとして設定確認モードが選択されたと判断できる(図8及び図9参照)。この場合、主制御装置100は、設定確認報知処理(S350)を実行する。S350の処理において、主制御装置100は、サブ統合制御装置120に対し、移行モードとして設定確認モードが設定されていることを報知するための設定確認報知コマンドを送信する。そして、設定確認報知コマンドを受信したサブ統合制御装置120は、スピーカ32による音声出力や枠側装飾ランプ33の点灯等により、移行モードとして設定確認モードが設定されており、遊技を開始不能な状態である旨の報知を行う。その後、主制御装置100は、モード値格納領域337に「1」を格納し(S351)、初期設定処理(S7)へリターンする。
これに対し、RWMクリアSW101がONであれば(S349:Yes)、主制御装置100は、移行モードとして設定変更モードが選択されたと判断できる(図8及び図9参照)。この場合、主制御装置100は、設定変更報知処理(S352)を実行する。S352の処理において、主制御装置100は、サブ統合制御装置120に対し、移行モードとして設定変更モードが設定されていることを報知するための設定変更報知コマンドを送信する。そして、設定変更報知コマンドを受信したサブ統合制御装置120は、スピーカ32による音声出力や枠側装飾ランプ33の点灯等により、移行モードとして設定変更モードが設定されており、遊技を開始不能な状態である旨の報知を行う。その後、主制御装置100は、モード値格納領域337に「2」を格納し(S353)、初期設定処理(S7)へリターンする。
また、S342の処理において、汎用レジスタ311に格納されたモード値が「2」であれば(S342:Yes)、主制御装置100は、電源断発生時において、移行モードとして設定変更モードが設定されていたと判断できる。この場合、主制御装置100は、設定変更報知処理(S352)へ移行すると共に、モード値格納領域337に「2」を格納する(S353)。即ち、主制御装置100は、電源投入時においてRWM330に異常がなく、且つ、直前の電源断発生時において移行モードとして設定変更モードが設定されていた場合には、RWMクリアSW101及び設定キーSW102の操作内容に関わらず、移行モードが設定変更モードに設定される。
一方、S341の処理において、汎用レジスタ311に格納されたモード値が「3」であれば(S341:Yes)、今回の電源投入時にRWM330に異常があったと判断できる。この場合、主制御装置100は、続けて、設定キーSW102がONであるか否かを判定する(S354)。その結果、設定キーSW102がONであれば(S354:Yes)、主制御装置100は、RWMクリアSW101がONであるか否かを判定する(S355)。
その結果、RWMクリアSW101がONであれば(S355:Yes)、主制御装置100は、移行モードとして設定変更モードが選択されたと判断できる(図8及び図10参照)。よってこの場合、主制御装置100は、設定変更報知処理(S352)を実行すると共に、モード値格納領域337に「2」を格納する(S353)。
この点に関して、上記したように、設定変更モードは、遊技停止モードに優先する。よって、主制御装置100は、RWM異常判定処理(S311)において汎用レジスタ311に「3」が格納されていたとしても、移行モードとして設定変更モードが選択されていた場合には、モード値格納領域337に「2」を格納する。
これに対し、設定キーSW102がOFFである場合(S354:No)、又は、RWMクリアSW101がOFFである場合(S355:NO)、主制御装置100は、遊技停止報知処理(S356)を実行する。S356の処理において、主制御装置100は、サブ統合制御装置120に対し、移行モードとして遊技停止モードが設定されていることを報知するための遊技停止報知コマンドを送信する。そして、遊技停止報知コマンドを受信したサブ統合制御装置120は、スピーカ32による音声出力や枠側装飾ランプ33の点灯等により、及び、演出図柄表示装置54に対する表示により、RWM330に異常が発生している旨の報知を行う。このとき、パチンコ機1は、演出図柄表示装置54において、RWM330のクリア処理及び段階設定値の再設定が必要である旨の報知を併せて行ってもよい。
この点に関して、上記したように、遊技停止モードは、バックアップ復帰モード、RWMクリアモード及び設定確認モードに優先する(図10参照)。よって、主制御装置100は、設定キーSW102及びRWMクリアSW101の操作により、バックアップ復帰モード、RWMクリアモード及び設定確認モードの何れかが選択されていたとしても、RWM異常判定処理(S311)において汎用レジスタ311に「3」が格納されていた場合には、遊技を開始不能な状態であると判断し、モード値格納領域337に「3」を格納する(S357)。S357の処理後、主制御装置100は、本処理を終了し、初期設定処理(S7)へリターンする。
このように、モード値設定処理(S316)において、主制御装置100は、汎用レジスタ311に「3」が格納されている場合には、設定キーSW102及びRWMクリアSW101の双方がONである場合を除き、遊技停止モードへ移行する。一方この場合において、主制御装置100は、設定キーSW102及びRWMクリアSW101の双方がONである場合に、設定変更モードへ移行する。
(9−3:設定確認処理)
次に、図43に示すフローチャートを参照しながら、初期設定処理(S7、図40参照)の中で実行される設定確認処理(S318)について説明する。図43に示すように、主制御装置100は、設定確認処理(S318)で実行する最初の処理として、現在設定されている段階設定値を性能表示装置103に点灯表示する(S361)。これにより、性能表示装置103を見たホール従業員等は、パチンコ機1に現在設定されている段階設定値を確認することができる。
その後、主制御装置100は、設定キーSW102がOFFに切り替わったか否かを判定する(S362)。その結果、設定キーSW102がONのままであれば(S362:No)、主制御装置100は、設定キーSW102がOFFに切り替わるまでS362の処理を繰り返し実行する。
そして、設定キーSW102がOFFに切り替わった場合(S362:Yes)、主制御装置100は、設定確認モードの終了が選択されたと判断できる。よってこの場合、主制御装置100は、バックアップ復帰処理(S363)を実行する。なお、S363の処理は、上記したS345の処理(図42参照)と同様である。その後、主制御装置100は、パチンコ機1が遊技モードへ移行可能な状態になったと判断し、モード値格納領域337に「0」を格納する(S364)。S364の処理後、主制御装置100は、初期設定処理(S7)へリターンする。
(9−4:設定変更処理)
次に、図44に示すフローチャートを参照しながら、初期設定処理(S7、図40参照)の中で実行される設定変更処理(S320)について説明する。図44に示すように、主制御装置100は、設定変更処理(S320)で実行する最初の処理として、現在設定されている段階設定値を性能表示装置103に点滅表示する(S371)。これにより、性能表示装置103を見たホール従業員等は、パチンコ機1に現在仮設定されている段階設定値を確認することができる。
S371の処理後、主制御装置100は、RWMクリアSW101が押し下げられたことを検出したか否かを判定する(S372)。具体的に、S372の処理において、主制御装置100は、RWMクリアSW101の押し下げが一旦解除された後、再度RWMクリアSW101が押し下げられたか否かを検出する。例えば、S372の処理において、RWMクリアSW101が電源投入時から継続して押し下げられている場合(継続して長押しされている場合)、主制御装置100は、RWMクリアSW101が押し下げられていないと判定する。
その結果、RWMクリアSW101が押し下げられたことを検出した場合(S372:Yes)、主制御装置100は、仮設定されている段階設定値の値に1を加算する(S373)。続けて、主制御装置100は、段階設定値が6を超えたか否かを判定し(S374)、段階設定値が6を超えた場合(S374:Yes)、段階設定値を1に設定し(S375)、S376の処理へ移行する。一方、主制御装置100は、段階設定値が6を超えていなければ(S374:No)、S375の処理をスキップしてS376の処理へ移行する。そして、S376の処理において、主制御装置100は、性能表示装置103に点滅表示する段階設定値を更新する段階設定更新処理を実行する。
なお、S372からS376の処理は、段階設定値を変更可能な状態において、RWMクリアSW101を押し下げた場合に実行される処理である。具体的に、主制御装置100は、RWMクリアSW101が一回押し下げられる毎に、仮設定されている段階設定値に1を加算し、段階設定値が上限値である「6」を超えた場合(即ち、段階設定値が「7」となった場合)、段階設定値を1に戻す。そして、主制御装置100は、RWMクリアSW101の押し下げによって変更された後の仮設定された段階設定値を性能表示装置103に点滅表示する。
一方、S372の処理において、RWMクリアSW101の押し下げが検出されなければ(S372:No)、主制御装置100は、S373からS376の処理をスキップし、S377の処理へ移行する。
S377の処理において、主制御装置100は、設定キーSW102がOFFに切り替わったか否かを判定する。その結果、設定キーSW102がONのままであれば(S377:No)、主制御装置100は、S372の処理へ戻る。
これに対し、設定キーSW102がOFFに切り替わった場合(S377:Yes)、主制御装置100は、設定変更モードの終了が選択されたと判断できる。この場合、主制御装置100は、RWMクリア報知処理(S378)を実行する。なお、S378の処理は、上記したS347の処理(図42参照)と同様である。その後、主制御装置100は、パチンコ機1が遊技モードへ移行可能な状態になったと判断し、モード値格納領域337に「0」を格納する(S379)。S379の処理後、主制御装置100は、初期設定処理(S7)へリターンする。
なお、設定変更モードにおいて、段階設定値は、設定キーSW102がOFFに切り替わった時点で確定する。このとき、主制御装置100は、パチンコ機1においてリーチ演出や大当たり演出等の中で段階設定値に関する示唆演出等を行う場合に、確定した段階設定値に関するデータをサブ統合制御装置120に送信してもよい。
次に、図45に示すフローチャートを参照しながら、初期設定処理(S7、図40)の中で実行される遊技モード移行処理(S321)について説明する。図45に示すように、主制御装置100は、遊技モード移行処理(S321)で実行する最初の処理として、モード値格納領域337に格納されたモード値が「0」であるか否かを判定する(S381)。
その結果、モード値格納領域337に格納されたモード値が「0」でなければ(S381:No)、主制御装置100は、移行モードとして遊技停止モードが設定され、遊技が開始不能な状態であると判断できる。よってこの場合、主制御装置100は、遊技モードへ移行することなく初期設定処理(S7)を終了し、起動処理(図20参照)へリターンする。
一方、モード値格納領域337に格納されたモード値が「0」であれば(S381:Yes)、主制御装置100は、遊技モードへ移行する。具体的に、主制御装置100は、バックアップフラグを「0」にする(S382)と共に、割込み処理(図21参照)に備えた前処理として、タイマ割込みレジスタの設定を行う(S383)。これにより、パチンコ機1は、遊技開始可能状態となる。その後、主制御装置100は、第一特図表示装置62A及び第二特図表示装置62Bに遊技モード開始表示を設定する(S384)と共に、開始表示フラグを「1」にする(S385)。S385の処理後、主制御装置100は、初期設定処理(S7)を終了し、起動処理へリターンする。
このように、主制御装置100は、初期設定処理(S7)において遊技開始可能状態へ移行すると、第一特図表示装置62A及び第二特図表示装置62Bに遊技モード開始表示を表示する。そして、パチンコ機1は、遊技開始可能状態へ移行後、最初に遊技が開始されたときに遊技モード開始表示を終了する。
なお、パチンコ機1は、遊技モードへ移行すると、電源が遮断されるまで他の移行モードへ移行することがなく、主制御装置100は、遊技モードへ移行した後、電源が遮断されるまでモード値格納領域337に格納されたモード値を参照することがない。また、パチンコ機1は、電源投入時にRWM330に異常がなく、且つ、電源断発生時において移行モードが設定変更モードでなかった限りにおいて、電源投入時における設定キーSW102及びRWMクリアSW101の操作内容に基づき、移行するモードを決定する。そのため、本実施形態において、遊技モードへ移行後にモード値格納領域337に格納されたモード値のクリア処理等が行われていないが、必要に応じて、モード値格納領域337に格納されたモード値のクリア処理を行ってもよい。
以上説明したように、パチンコ機1は、遊技モードへ移行した後、遊技が開始される前(各種始動口への遊技球の入球が検出される前)の状態、即ち、遊技開始可能状態において、第一特図表示装置62A及び第二特図表示装置62Bに対し、遊技モード開始表示を設定する。これにより、パチンコ機1は、遊技開始可能状態において、バックアップ復帰モード、RWMクリアモード、設定確認モード及び設定変更モードの何れを経由して遊技モードへ移行したかについての判別を不能とすることができる。
つまり、遊技者は、遊技開始状態にあるパチンコ機1の第一特図表示装置62A及び第二特図表示装置62Bを確認したとしても、段階設定値が変更された可能のあるパチンコ機1であるか否かについて、判別することができなくなる。よって、パチンコ機1は、遊技開始可能状態において、設定変更が行われたか否かを遊技者に推認されることを防止できる。
<第二実施形態>
次に、第二実施形態について説明する。上記した第一実施形態では、遊技開始可能状態へ移行した際に、第一特図表示装置62A及び第二特図表示装置62Bに遊技モード開始表示を表示する場合について説明した。これに対し、第二実施形態では、演出図柄表示装置54に遊技モード開始表示を表示すると共に、遊技モード開始表示を表示する前に、RWM330のクリア処理が行われたか否かを判別可能な態様で疑似演出図柄400を表示する記憶消去判別表示500を演出図柄表示装置54に表示する。なお、上記した第一実施形態と同一の部品には同一の符号を付し、その説明を省略する。
(10.記憶消去判別表示500)
最初に、記憶消去判別表示500について説明する。記憶消去判別表示500は、遊技開始可能状態へ移行してから所定時間経過するまでの間、演出図柄表示装置54に表示される疑似演出図柄400であり、RWM330のクリア処理が行われたか否かをホール従業員等が判別可能な態様で表示される。
例えば、図46に示すように、RWM330のクリア処理が実行された後に遊技モードへ移行した場合、演出図柄表示装置54には、記憶消去判別表示500を示す疑似演出図柄400として「357」が表示される。
一方、図47に示すように、RWM330のクリア処理が実行されずに遊技モードへ移行した場合、即ち、バックアップ復帰処理が実行された後に遊技モードへ移行した場合、演出図柄表示装置54の表示画面には、記憶消去判別表示500を示す疑似演出図柄400として「246」が表示される。
このように、パチンコ機1は、記憶消去判別表示500として、RWM330のクリア処理を実行した場合と実行していない場合とで、異なる疑似演出図柄400を表示する。よって、記憶消去判別表示500を確認したホール従業員等は、RWM330のクリア処理が実行されたか否かを容易に判別することができる。
なお、図48に示すように、記憶消去判別表示500を開始してから所定時間(例えば10秒)経過すると、演出図柄表示装置54の表示画面には、遊技モード開始表示600を示す疑似演出図柄400として「???」が表示される。
このように、パチンコ機1は、記憶消去判別表示500を開始してから所定時間経過後に、遊技モード開始表示600を開始する。よって、例えば、ホール従業員等がホールの開店前にパチンコ機1の電源を投入した後、遊技者がホールへ入場するまでの間に、演出図柄表示装置54に表示される疑似演出図柄400は、記憶消去判別表示500を示す疑似演出図柄400から、遊技モード開始表示600を示す疑似演出図柄400に切り替わる。よって、パチンコ機1は、ホール従業員等がRWM330のクリア処理が実行されたか否かの判別することを容易としつつ、遊技開始可能状態において、設定変更が行われたか否かを遊技者に予測されることを防止できる。
なお、上記した記憶消去判別表示500及び遊技モード開始表示600の表示態様は、一例であり、他の表示態様を採用することは当然可能である。例えば、パチンコ機1は、記憶消去判別表示500及び遊技モード開始表示600の表示態様として、「246」、「357」、「???」以外の数字や文字等を停止表示させてもよい。
また、パチンコ機1は、記憶消去判別表示500において、3つの数字のうち何れか1つの数字を変動表示させると共に、何れの数字が変動表示されているかを確認することにより、RWM330のクリア処理が実行されたか否かを判別可能に表示してもよい。例えば、バックアップ復帰モードを経由して遊技可能開始状態となった場合には、3つの数字のうち左側に位置する数字を変動表示し、RWMクリアモードを経由して遊技可能開始状態となった場合には、3つの数字のうち右側に位置する数字を変動表示してもよい。さらにこの場合、パチンコ機1は、設定変更モードを経由して遊技可能開始状態となった場合に、3つの数字のうち中央に位置する数字を変動表示させることにより、ホール従業員等は、段階設定値が変更されたか否かを判別することができる。
なお、RWM330には、RWM330のクリア処理が実行されたか否かを示すRWMクリア時表示フラグが設けられている。具体的に、RWMクリア時表示フラグが「1」の場合、RWM330のクリア処理が実行されたことを示し、RWMクリア時表示フラグが「0」の場合、RWM330のクリア処理が実行されなかったこと、即ち、バックアップ復帰処理が実行されたことを示す。
(11.初期設定処理2)
次に、図49に示すフローチャートを参照しながら、起動処理の中で実行される初期設定処理2について説明する。初期設定処理2は、第一実施形態における初期設定処理(S7)の代わりに実行される処理である。なお、初期設定処理2で実行されるS411からS415までの処理、及び、S418からS422までの処理は、それぞれ第一実施形態における初期設定処理で実行されるS311からS315までの処理、及び、S316からS320と同様であるため、説明を省略する。
図49に示すように、主制御装置100は、S412の処理において、RWMクリアSW101がONであった場合(S412:Yes)、S415の処理後、RWM330に設けられたRWMクリア時表示フラグを「1」にする(S416)。一方、S412の処理において、RWMクリアSW101がOFFであった場合(S412:No)、主制御装置100は、RWM330に設けられたRWMクリア時表示フラグを「0」にする(S417)。
そして、S422までの処理が終了した後、主制御装置100は、遊技モード移行処理2(S423)を実行する。この遊技モード移行処理2は、第一実施形態における遊技モード移行処理(S321)の代わりに実行される処理である。
(11−1:遊技モード移行処理2)
続いて、図50に示すフローチャートを参照しながら、初期設定処理2の中で実行される遊技モード移行処理2(S423)について説明する。なお、遊技モード移行処理2(S423)で実行されるS481からS483までの処理は、第一実施形態における遊技モード移行処理で実行されるS381からS383までの処理と同様であるため、説明を省略する。
図50に示すように、主制御装置100は、S481の処理において、モード値格納領域337に格納されたモード値が「0」である場合(S481:Yes)、S483の処理後にRWMクリア時表示フラグが1であるか否かを判定する(S484)。
その結果、RWMクリア表示フラグが1であれば(S484:Yes)、主制御装置100は、RWM330のクリア処理が実行されたと判断できる。よってこの場合、主制御装置100は、サブ統合制御装置120に対し、RWM330のクリア処理が実行されたことを示す記憶消去判別表示を行うためのコマンドを送信する(S485)。そして、記憶消去判別表示コマンドを受信したサブ統合制御装置120は、演出図柄制御装置130にコマンドを送信し、演出図柄制御装置130は、演出図柄表示装置54において、RWM330のクリア処理が実行されたことを示す疑似演出図柄400を、記憶消去判別表示500として表示する(図46参照)。
これに対し、RWMクリア表示フラグが0であれば(S484:No)、主制御装置100は、RWM330のクリア処理が実行されず、バックアップ復帰処理が実行されたと判断できる。よってこの場合、主制御装置100は、サブ統合制御装置120に対し、バックアップ復帰処理が実行されたことを示す記憶消去判別表示を行うためのコマンドを送信する(S486)。そして、コマンドを受信したサブ統合制御装置120は、演出図柄制御装置130にコマンドを送信し、演出図柄制御装置130は、演出図柄表示装置54において、バックアップ復帰処理が実行されたことを示す疑似演出図柄400を、記憶消去判別表示500として表示する(図47参照)。
S485又はS486の処理後、主制御装置100は、RWM330に設けられた開始表示待機タイマに「10」をセットする(S487)。なお、開始表示待機タイマは、演出図柄表示装置54に表示される疑似演出図柄400を、記憶消去判別表示500を示す疑似演出図柄400から遊技モード開始表示600を示す疑似演出図柄400へ切り替えるまでの残り時間を計時するカウントダウンタイマである。
S487の処理後、主制御装置100は、開始表示待機タイマが0になったか否かの判定を行い(S488)、開始表示待機タイマが0でなければ(S488:No)、主制御装置100は、開始表示待機タイマが0になるまでS488の処理を繰り返し実行する。そして、開始表示待機タイマが0になると(S488:Yes)、主制御装置100は、演出図柄表示装置54に遊技モード開始表示600を設定する(S489)と共に、開始表示フラグを1にする(S490)。S490の処理後、主制御装置100は、本処理を終了し、起動処理へリターンする。
このように、主制御装置100は、S487からS490までの処理において、記憶消去判別表示500を開始してから10秒経過後に記憶消去判別表示500を終了し、遊技モード開始表示600を開始する。これにより、パチンコ機1は、ホール従業員等がRWM330のクリア処理が実行されたか否かの判別することを容易としつつ、遊技開始可能状態において、段階設定値の変更が行われたか否かを遊技者に予測されることを防止できる。
また、パチンコ機1は、記憶消去判別表示500が演出図柄表示装置54に表示されている状態で、発射ハンドル36や演出ボタン37が操作された場合に、記憶消去判別表示500を終了し、遊技モード開始表示600を開始してもよい。この場合、ホール従業員等は、時間の経過を待たずに記憶消去判別表示500を終了させることができる。
<第三実施形態>
次に、第三実施形態について説明する。
第三実施形態では、図18に示す電源回路150として、図51に示す電源回路を用いる。第三実施形態では、停電検出回路153から出力される停電検出信号は演出図柄制御装置130にも出力され、バックアップ用電源回路154から供給されるバックアップ電源は演出図柄制御装置130にも供給される。なお、停電検出信号及びバックアップ電源は、演出図柄制御装置130ではなくサブ統合制御装置120に出力するよう構成しても良い。また、バックアップ電源は、演出図柄制御装置130又はサブ統合制御装置120で生成する構成でも良い。これにより、演出図柄制御装置130は停電発生時の演出図柄(疑似図柄)を記憶し、バックアップ復帰時には停電発生時の演出図柄を表示することが可能となる。
第三実施形態では、図5に示すMPU300のタイマ回路350の一部を停電時にも時間の経過を測定できる停電時タイマ回路として構成する。
第三実施形態では、第二実施形態で行われる処理の一部が相違し、停電時間が短い所謂「瞬停時の処理」を追加する。
第3実施形態では、図39に示した「電源断発生時処理」として図52に示す「電源断発生時処理2」、図50に示した「遊技モード移行処理2」として図53に示す「遊技モード移行処理3」、を実行する。
図52に示す「電源断発生時処理2」は、図39に示した「電源断発生時処理」にS505の処理を追加したものであり、S505以外の処理は図39のS301〜S305と同じ処理を行う。同様に、 図53に示す「遊技モード移行処理3」は、図50に示した「遊技モード移行処理2」にS514〜S516の処理を追加したものであり、S514〜S516以外の処理は図50のS481〜S490と同じ処理を行う。
図52のS505では、停電時タイマ回路を起動させる処理を行う。
図53のS514では、停電時タイマ回路の値から瞬停であるか否かの判断が実行される。本実施例では、停電から5秒以内に復電した場合を瞬停とするが、その値は適宜変更可能である。
S514の処理が済めば、停電時タイマ回路の起動を停止し、タイマの値をクリアする(S515又はS516)。
S515の処理が済めばS523の処理に移行し、S516の処理が済めばS517の処理に移行する。
第三実施形態では、バックアップ復帰時であって瞬停と判断されたときには、図47に示すように、演出図柄表示装置54の表示画面には、記憶消去判別表示500を示す疑似演出図柄400として「246」が表示される。
演出図柄制御装置130がバックアップされていれば、停電時に記憶された図柄を表示する。停電発生時に変動中であれば、停電時に記憶された図柄から変動が再開される。
一方、瞬停でなく(S514のNO)、且つ、RWMクリア時表示フラグが1であれば(S518のYes)、図46に示すように、演出図柄表示装置54には、記憶消去判別表示500を示す疑似演出図柄400として「357」が表示される。
瞬停でなく、且つ、RWMクリア時表示フラグが0であれば(S517のno)、演出図柄表示装置54の表示画面には、記憶消去判別表示500を示す疑似演出図柄400として「246」が表示される。なお、演出図柄制御装置130がバックアップされていれば、停電時に記憶された図柄が表示される。
第三実施形態における瞬停は、交流50〜60サイクルにおける半サイクルから1サイクル程度の遊技者が気付かない停電を含むが、遊技者が気付く短時間停電を意味する。従って、短時間停電と言い換えても良い。
5秒以上の停電の場合には、停電時に記憶された疑似図柄から変動が再開されなくとも、遊技者は違和感やパチンコ機1に対する不信感を抱く虞がないと考えられる。但し、前述したように、第三実施形態における瞬停判断基準の5秒は、遊技者の感覚を考慮した適切な値に適宜変更可能である。
なお、5秒以上の停電の場合におけるバックアップ復帰時には、図47に示す疑似演出図柄400として「357」が表示される。この場合、10分(適宜変更可能)以上の停電からの復電のときには、図48に示す遊技モード開始表示600を示す疑似演出図柄400を表示する。
<第四実施形態>
第三実施形態では、演出図柄表示装置54に遊技モード開始表示を表示することを説明した。これに対し、第四実施形態では、第一特図表示装置62A及び第二特図表示装置62B又は普通図柄表示装置62Cに遊技モード開始表示を表示する。
表示装置が相違するだけであり、行われる処理は第三実施形態と同じであり、バックアップ復帰時に瞬停と判断されたときには、停電発生時に記憶された図柄が表示される。その他の処理は第一実施形態と同じ処理を行う。
瞬停によるバックアップ復帰時には、遊技者は停電発生時の疑似図柄、特別図柄又は普通図柄を記憶していると考えられる。このようなとき、第一実施形態又は第二実施形態に示されるように、RWMクリア時の初期図柄を表示すると、遊技者は違和感やパチンコ機1に対する不信感を抱く虞が考えられる。
第三実施形態又は第四実施形態では、バックアップ復帰で瞬停と判断されたときには、停電発生時の図柄を表示することができる。停電発生時の図柄から遊技が再開されるので、遊技者が違和感又は不信感を抱く虞を未然に防止することができる効果を有する。
瞬停でないバックアップ復帰時には、第一実施形態又は第二実施形態と同様に、第三実施形態で遊技モード開始表示の疑似演出図柄「???」、同様に第四実施形態では遊技モード開始表示を行うので、第一実施形態又は第二実施形態と同様の効果を発揮する。
<第五実施形態>
ここで、第三実施形態の変形例である第五実施形態を、図55に従って説明する。この図55に示す「復電時表示処理」は、停電が解消して復電したときの演出図柄表示装置54に表示される疑似演出図柄400の表示態様を振り分けるものであり、これ以外の処理は第一実施形態乃至第四実施形態に準じる。
また、図55に示す「復電時表示処理」は、疑似演出図柄400の表示態様に関する処理のみを示すが、前述した特別図柄又は普通図柄の処理に適用しても良い。
「復電時表示処理」では、先ず、電源スイッチ155の操作によらずにパチンコ機1に電源が供給されたか否かが判断される(S555)。
電源スイッチ155の操作により電源が供給された場合(S555:No)、主制御装置100のMPU300より実行される処理は「リターン」に抜け、第一実施形態又は第二実施形態に示した処理が実行される。
電源スイッチ155の操作によらずに電源が供給された場合は(S555:Yes)、停電が解消し遊技機155に自動的に電源が供給された場合であり、タイマ回路350の一部である前記停電時タイマ回路の値から停電時間の長さが判断される(S556)。
停電時間がT1以下でない場合(S556:No)、次に停電時間がT2以上か否かが判断される(S557)。
停電時間がT2以上と判断されると(S557:Yes)、疑似演出図柄400として前述した遊技モード開始表示である疑似演出図柄「???」が表示され(S558)、処理は「リターン」に抜ける。
本実施形態では、T1は5秒、T2は5分とするが、その値は適宜変更可能である。
本実施形態では、停電時間がT1以下の場合は、瞬停を含む短時間停電と見做す。また、停電時間がT2以上であれば、遊技者は発射ハンドル36から手を離し、遊技を中断していると推測する。
S558の表示処理と共に、停電から復帰した旨の報知を行うことが好適である。なお、S558の処理が行われた後は、発射ハンドル36が操作されたこと等を起因として停電時に記憶されたデータに基づいてバックアップ処理が実行される。
停電時間がT1以下と判断されると(S556:Yes)、次に停電発生時に疑似演出図柄400が変動中であったか否かが判断される(S559)。
この判断は、MPU300が、サブ統合制御装置120に送信した変動パターンが示す図柄の変動時間と停電発生時迄の変動経過時間とから判断可能である。
停電発生時に疑似演出図柄400が変動中でないと判断されると(S559:No)、前記S558に処理は移行する。
停電発生時に疑似演出図柄400が変動中であると判断されると(S559:Yes)、次に停電時に変動していた疑似演出図柄400の変動の残り時間である変動残時間の長さが判断される(S560)。
変動残時間がT3以上と判断されると(S560:Yes)、停電発生時の変動を最初から再開表示する(S561)。このとき、主制御装置100は、停電発生時の変動パターンを示すデータをサブ統合制御装置120に再送する。
変動残時間がT3以上でないと判断されると(S560:No)、停電発生時の変動から変動が再開される(S562)。
このとき、主制御装置100は、変動残時間を示すデータをサブ統合制御装置120に送信する。演出図柄制御装置130は、停電発生時に記憶していた図柄が変動を再開し、変動残時間経過後に変動を停止する。
変動残時間は、サブ統合制御装置120又は演出図柄制御装置130で演算しても良い。この場合には、主制御装置100は、変動を再開する旨を示すデータをサブ統合制御装置120に送信する。
本実施形態では、T3を30秒とするが、適宜変更可能である。
また、固定値ではなく、変動パターンが示す変動時間に基づきT3を変更しても良い。
例えば、変動時間が20秒以下の場合にはT3を10秒、変動時間が60秒以下のノーマルリーチではT3を30秒、変動時間が1分以上のロングリーチではT3を45秒、変動時間が2分以上のスーパーリーチではT3を60秒等、としても良い。
S560〜S562の処理は、停電発生時に疑似演出図柄400の変動時間が残り少ないときには、当該変動を復電時に最初から再開するのではなく、停電発生時から再開する処理である。この処理は、停電時間がT1以下の短時間停電の場合に実行される。停電時間がT1以下の短時間停電の場合には、遊技者は発射ハンドル36を操作していない場合があっても、遊技を中断していないと考えられる。
前記S557において、停電時間がT2以上でないと判断された場合(S557:No)、処理は前記S561に移行する。
これは、停電時間がT2(本実施形態では5分)以上でないので、遊技者は発射ハンドル36を操作していないが、まだ椅子に座り様子を見ていることが多いと考えられるからである。この場合には、停電発生時の変動表示を最初から再開したほうが遊技者には遊技状態が判り易いと考えられる。
第五実施形態では、操作により電源が投入された場合には、第一実施形態又は第二実施形態と同様の処理を行い、操作によらない復電の場合には、停電時間の長さにより処理を相違させる処理を行う。
これにより、第一実施形態又は第二実施形態が有す効果の他、瞬停を含む短時間停電からの復電の場合には、停電時の疑似図柄等から遊技を再開できるので遊技者は違和感又は不信感を抱くことがない効果を奏する。
また、短時間停電以上の停電からの復電の場合には、遊技モード開始表示から遊技が再開され、疑似図柄等の変動表示から突然に再開されることはなく、遊技者に唐突感を与えることはない。停電から数分以上経過してから、停電時の変動表示から再開すれば、遊技者は驚くことになる。この場合、停電時の変動表示結果を出力していなければ、その時の保留記憶に従って変動を開始することが好適である。
なお、短時間停電以上の停電からの復電の場合でも、バックアップ復帰時には、高確率状態等の遊技者に有利な遊技状態から再開される。
但し、5〜6時間等の停電時間が極めて長い場合の復電時には、RWMクリア時の遊技状態から再開させても良い。
本実施形態では、S555の処理により電源スイッチ155の操作を検出する構成だが、この処理を省くことも可能である。
S155の処理を省く場合、停電時間の長さにより停電からの復電と見做すのである。例えば、停電時間がT2以上でなければ、電源スイッチ155の操作によらない電源供給と見做すのである。
なお、電源スイッチ155の操作を検出する構成としては、電源スイッチ155が操作されればパチンコ機1に電源が供給される回路の他、電源スイッチ155の操作により閉じる回路を別途設ければ良い。
これにより、短時間停電の場合には、電源スイッチ155のオン状態が維持されているので、電源スイッチ155の操作が検出されることなく、復電時にはパチンコ機1に電源が供給されることになる。
また、S560〜S562までの処理をS561のみにする構成でも良い。この構成の場合、演出図柄制御装置130は、停電時のデータを記憶する必要がない。
停電発生時の図柄から変動を再開することはできないが、停電時間がT2以下であれば復電時に最初から変動を再開し、停電時間がT2以上であれば復電時に遊技モード開始表示を行った後にバックアップ復帰処理を行うことができる。
これにより、停電時間がT2以上であれば、一旦、遊技モード開始表示が行われるので、遊技者に唐突感を与えない効果は維持される。停電時間がT2(本実施形態では5分)以上で30分未満の場合、遊技者は席を離れていないことが考えられるので、この効果は大きい。
<12.その他>
以上、上記各実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記各形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、本発明は、発射された遊技球を回収し、再び発射装置により発射すると共に、ICカード等の記憶媒体を用いて遊技球の持ち球和をデータとして管理する封入式遊技機に適用することも可能である。また、本発明は、価値媒体としてメダルを利用して遊技を行う回胴式遊技機(スロット遊技機)に適用することも可能である。さらに、本発明は、価値媒体として遊技球を利用してスロット遊技機と同様の遊技を行う回胴式遊技機(パロット遊技機)に適用することも可能である。
上記各実施形態において、段階設定値が当否判定での大当たり確率に応じて6段階に分けられ、パチンコ機1は、段階設定値格納領域336に対し、1〜6までの段階設定値を設定可能な場合について説明したが、これに限られるものではなく、段階設定値は、2段階以上であればよい。また、例えば、段階設定値が3段階に分けられ、段階設定値格納領域336に対して1〜3までの段階設定値を設定可能な場合において、段階設定値格納領域336に4以上の段階設定値が設定されていた場合に、主制御装置100は、RWM330に異常が発生したと判断する。なおこの処理は、RWM異常判定処理(S311)におけるS335の処理(図41参照)に対応する。
上記した第二実施形態において、記憶消去判別表示500や遊技モード開始表示600が疑似演出図柄400を用いて行われる場合について説明したが、RWM330のクリア処理によって疑似演出図柄の代わりにキャラクタを用いた記憶消去判別表示500や遊技モード開始表示600を行ってもよい。
上記実施形態において、モード値格納領域337に格納されたモード値が、RWM330のクリア処理により消去される場合について説明したが、モード値格納領域337に格納されたモード値が消去されない構成を採用してもよい。この場合、パチンコ機1は、初期設定処理(S7、図40)において、RWM330のクリア処理(S314)を行う前の処理として、RWM異常判定処理(S311、図41参照)の中で、モード値格納領域337に格納されたモード値を汎用レジスタ311に格納する処理(S336、S337)を行うことを不要とすることができる。
なお、上記第一実施形態において、S317からS320までの処理が初期設定処理(S7)の中で実行される場合を例に挙げて説明したが、S317からS320までの処理は、割込み処理の中で行ってもよい。同様に、S419からS422までの処理が初期設定処理2の中で実行される場合を例に挙げて説明したが、S419からS422までの処理は、上記第一実施形態に倣い、割込み処理の中で行ってもよい。なお、これらの場合において、主制御装置100は、割込み処理の中で実行されるS10の処理を、移行モードが遊技モードである(モード値が「0」である)場合に限り、実行すればよい。
また、上記の場合において、設定確認処理(S318、S420)の中で実行されるS362の処理において、設定キーSW102がONのままであれば(S362:No)、主制御装置100は、S362の処理に戻らず、そのまま設定確認処理(S318、S420)を終了し、初期設定処理(S7)又は初期設定処理2にリターンする。同様に、設定変更処理(S320、S422)の中で実行されるS362の処理において、設定キーSW102がONのままであれば(S377:No)、主制御装置100は、S372の処理に戻らず、そのまま設定変更処理(S320、S422)を終了し、初期設定処理(S7)又は初期設定処理2にリターンする。
上記各実施形態において、電源断発生時処理がノンマスカブル処理で実行される場合について説明したが、これに限られるものではなく、電源断発生時処理に相当する処理を割込み処理の中で実行してもよい。例えば、主制御装置100は、S21の処理後、S22の処理を実行する前に、停電検出回路153から出力された停電検出信号がONに切り替わった否かを判定し、停電検出信号がONに切り替わったと判断した場合に、電源断発生時処理に相当する処理を行ってもよい。
上記実施形態の説明で用いた用語と、特許請求の範囲の記載に用いた用語との対応関係を説明する。
パチンコ機1が、遊技機に相当する。
設定キーSW102をONにしつつ、RWMクリアSW101をONにする操作が、第一操作の一例に相当する。
主制御装置100のRWM330及び払出制御装置110のRWMに記憶されていた情報が、所定の記憶情報の一例に相当する。
設定変更モードが、第一モードの一例に相当する。
遊技モードが、第二モードの一例に相当する。
RWMクリアSW101をOFFにする操作が、第二操作の一例に相当する。
初期設定処理(S7、図40参照)及び初期設定処理2(図49参照)が、初期設定手段の一例に相当する。
第一特図表示装置62A、第二特図表示装置62B、普通図柄表示装置62C及び演出図柄表示装置54が、表示装置の一例に相当する。
遊技モード開始表示が、遊技開始表示の一例に相当する。
遊技モード移行処理(S321、図45参照)の中で実行されるS384の処理、及び、遊技モード移行処理2(S423、図50参照)の中で実行されるS489の処理が、遊技開始表示設定手段の一例に相当する。
第一特図表示装置62A、第二特図表示装置62B及び普通図柄表示装置62Cが、第一表示装置の一例に相当する。
サブ統合制御装置120が、サブ制御装置の一例に相当する。
演出図柄表示装置54が、第二表示装置の一例に相当する。
遊技モード移行処理2(S423)の中で実行されるS485の処理及びS486の処理が、記憶消去判別表示設定手段の一例に相当する。
電源断発生時処理2(S500)の中で実行されるS505の処理等が、停電時間計測手段の一例に相当する。
遊技モード移行処理3の中で実行されるS514及びS523の処理、復電時表示処理(図55)に示す処理等が、復電時遊技開始表示手段の一例に相当する。