JP2020093890A - クレーン作業監視システム、クレーン作業監視方法、危険状態判定装置、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】危険状態の判定精度の向上を図ることが可能なクレーン作業監視システムを提供する。【解決手段】クレーン作業監視システムは、クレーンのフックが移動可能な空間から少なくとも水平方向に離れて配置され、空間を少なくとも水平方向に向かって撮影するカメラと、カメラにより生成された画像に含まれる、フックに吊られた吊り荷、及び人を識別する識別部と、画像で識別された吊り荷と人との位置関係に基づいて、危険状態であるか否かを判定する判定部と、危険状態であると判定された場合に、警報を出力する警報出力部と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、クレーン作業監視システム、クレーン作業監視方法、危険状態判定装置、及びプログラムに関する。
非特許文献1には、クレーンに搭載したカメラとLIDAR(Laser Imaging Detection and Ranging)から取得したデータをもとに、AIを活用した画像認識技術を用いて、作業者と吊荷対象物までの距離などから算出した危険度にもとづき減速・停止や音声アナウンスをする技術が開示されている。
株式会社日立プラントメカニクス、"AI を活用した安全運転支援機能と故障予兆診断機能を搭載する天井クレーン「Aicrane\アイクレーン」を開発"、[online]、2018年 8月 8日、[2018年12月 1日検索]、インターネット〈URL:http://www.hitachi-hpm.co.jp/pdf/aicrane_hpm20180808.pdf〉
しかしながら、上記文献に開示された技術では、カメラとLIDARによって真上から作業者と吊荷対象物を検知するため、特に吊荷対象物が大きい場合等において死角が生まれやすく、危険状態を把握しきれないおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、危険状態の判定精度の向上を図ることが可能なクレーン作業監視システム、クレーン作業監視方法、危険状態判定装置、及びプログラムを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の一の態様のクレーン作業監視システムは、クレーンのフックが移動可能な空間から少なくとも水平方向に離れて配置され、前記空間を少なくとも水平方向に向かって撮影するカメラと、前記カメラにより生成された画像に含まれる、前記フックに吊られた吊り荷、及び人を識別する識別部と、前記画像で識別された前記吊り荷と前記人との位置関係に基づいて、危険状態であるか否かを判定する判定部と、危険状態であると判定された場合に、警報を出力する警報出力部と、を備える。
また、本発明の他の態様のクレーン作業監視方法は、クレーンのフックが移動可能な空間から少なくとも水平方向に離れて配置されたカメラにより、前記空間を少なくとも水平方向に向かって撮影し、前記カメラにより生成された画像に含まれる、前記フックに吊られた吊り荷、及び人を識別し、前記画像で識別された前記吊り荷と前記人との位置関係に基づいて、危険状態であるか否かを判定し、危険状態であると判定された場合に、警報を出力する。
また、本発明の他の態様の危険状態判定装置は、クレーンのフックが移動可能な空間から少なくとも水平方向に離れて配置され、前記空間を少なくとも水平方向に向かって撮影するカメラにより生成された画像を取得する取得部と、前記画像に含まれる、前記フックに吊られた吊り荷、及び人を識別する識別部と、前記画像で識別された前記吊り荷と前記人との位置関係に基づいて、危険状態であるか否かを判定し、判定結果を出力する判定部と、を備える。
また、本発明の他の態様のプログラムは、クレーンのフックが移動可能な空間から少なくとも水平方向に離れて配置され、前記空間を少なくとも水平方向に向かって撮影するカメラにより生成された画像を取得する取得部、前記画像に含まれる、前記フックに吊られた吊り荷、及び人を識別する識別部、及び、前記画像で識別された前記吊り荷と前記人との位置関係に基づいて、危険状態であるか否かを判定し、判定結果を出力する判定部、としてコンピュータを機能させる。
本発明によれば、危険状態の判定精度の向上を図ることが可能となる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[システム概要]
図1は、実施形態に係るクレーン作業監視システム100の構成例を示す図である。クレーン作業監視システム100は、クレーン9が設置された作業場における作業者Pの安全を確保するためのシステムである。
図1は、実施形態に係るクレーン作業監視システム100の構成例を示す図である。クレーン作業監視システム100は、クレーン9が設置された作業場における作業者Pの安全を確保するためのシステムである。
クレーン作業監視システム100は、危険状態判定装置1、カメラ2、警報出力部6、及びクレーン制御部7を備えている。危険状態判定装置1は、例えばインターネット又はLAN等の通信ネットワークを介してカメラ2、警報出力部6、及びクレーン制御部7と通信可能である。
カメラ2は、作業空間A全体を撮影し、生成した画像を判定装置1に送信する。作業空間Aは、クレーン9のフック95が移動可能な空間である。作業空間Aには、荷物L及び作業者Pが配置されている。荷物Lは、フック95に吊り紐Sを介して吊り下げられる(以下、フック95に吊り下げられた荷物Lを「吊り荷L」ともいう)。カメラ2は、作業者Pによる作業(例えば、玉掛け、地切り、巻き上げ、移動など)の様子を撮影する。
カメラ2は、作業空間Aから少なくとも水平方向に離れて配置され、作業空間Aを少なくとも水平方向に向かって撮影する。具体的には、カメラ2は、例えば建屋の壁又は柱等に取り付けられ、例えば水平方向且つやや下方向に向かって撮影する。
カメラ2は、互いに異なる水平方向に向かって作業空間Aを撮影するように複数設置されている。例えば2台のカメラ2が、撮影方向の水平成分が互いに直交するように設置される。このように複数のカメラ2が設けられることで、死角を低減するとともに、吊り荷Lと作業者Pの位置関係をより正確に把握することが可能となる。
カメラ2は、時系列の複数の画像を生成する。時系列の複数の画像は、例えば動画データに含まれる複数の静止画像(フレーム)であってもよいし、所定の時間間隔で撮影して個別に生成された複数の静止画像であってもよい。
危険状態判定装置1は、カメラ2により生成された画像に含まれる吊り荷L及び作業者Pを識別し、吊り荷Lと作業者Pの位置関係に基づいて危険状態であるか否かを判定し、危険状態であると判定した場合に、危険状態を表す危険状態信号を警報出力部6に送信する。また、危険状態判定装置1は、危険状態信号をクレーン制御部7に送信してもよい。
警報出力部6は、例えば回転灯及びサイレン等を含んでおり、危険状態判定装置1から危険状態信号を受信すると、警報を出力する。また、クレーン制御部7は、危険状態判定装置1から危険状態信号を受信したときに、クレーン9の動作を制限してもよい。
[クレーン構成]
図2は、クレーン9の構成例を示す図である。クレーン9は、例えばトロリ式天井クレーンであり、一対のランウェイガーダ91、一対のランウェイガーダ91に跨って配置された一対のクレーンガーダ92、及び一対のクレーンガーダ92に跨って配置されたクラブトロリ93を備えている。
図2は、クレーン9の構成例を示す図である。クレーン9は、例えばトロリ式天井クレーンであり、一対のランウェイガーダ91、一対のランウェイガーダ91に跨って配置された一対のクレーンガーダ92、及び一対のクレーンガーダ92に跨って配置されたクラブトロリ93を備えている。
クレーンガーダ92は、ランウェイガーダ91の長手方向に沿って移動可能に設けられている。クレーンガーダ92の両端部は、ランウェイガーダ91上に載せられて、ランウェイガーダ91上を移動する。
クラブトロリ93は、クレーンガーダ92の長手方向に沿って移動可能に設けられている。クラブトロリ93は、クレーンガーダ92上に載せられて、クレーンガーダ92上を移動する。
クラブトロリ93にはフックブロック94が吊り下げられており、フックブロック94にはフック95が設けられている。
本実施形態では、クレーン9の例として天井クレーンを挙げたが、これに限らず、例えばジブクレーン等であってもよいし、移動式クレーン等であってもよい。
[危険状態判定装置]
図3は、実施形態に係る危険状態判定装置1の構成例を示すブロック図である。危険状態判定装置1は、CPU、RAM、ROM、不揮発性メモリ及び入出力インターフェース等を含む制御部10を備えている。危険状態判定装置1は、例えば1又は複数のサーバーコンピュータで構成される。
図3は、実施形態に係る危険状態判定装置1の構成例を示すブロック図である。危険状態判定装置1は、CPU、RAM、ROM、不揮発性メモリ及び入出力インターフェース等を含む制御部10を備えている。危険状態判定装置1は、例えば1又は複数のサーバーコンピュータで構成される。
制御部10は、データベース20にアクセス可能である。データベース20は、危険状態判定装置1の内部に設けられてもよいし、危険状態判定装置1の外部に設けられ、例えばインターネット又はLAN等の通信ネットワークを介してアクセスされてもよい。
制御部10は、取得部11、識別部12、判定部13、及び計測部14を含んでいる。これらの機能部は、制御部10のCPUがROM又は不揮発性メモリからRAMにロードされたプログラムに従って情報処理を実行することによって実現される。
プログラムは、例えば光ディスク又はメモリカード等の情報記憶媒体を介して供給されてもよいし、例えばインターネット又はLAN等の通信ネットワークを介して供給されてもよい。
図4は、危険状態判定装置1の制御部10により実現される、実施形態に係るクレーン作業監視方法の手順例を示すフロー図である。制御部10は、同図に示す情報処理をプログラムに従って実行することによって、取得部11、識別部12、判定部13、及び計測部14として機能する。
制御部10は、同図に示す情報処理を所定の時間間隔で繰り返し実行して、同図に示す情報処理をカメラ2から供給される時系列の複数の画像のそれぞれに順次適用する。
まず、制御部10は、カメラ2により生成された画像を取得する(S11、取得部11としての処理)。
次に、制御部10は、取得した画像に含まれる吊り荷L及び作業者Pを識別する(S12、識別部12としての処理)。
識別には、例えば、画像から物体の候補領域を抽出し、候補領域に含まれる物体の区分を推定するための、機械学習により予め構築された学習済みモデルが用いられる。学習済みモデルは、データベース20に格納されている。なお、識別には、機械学習に限らず、例えば画像から物体を表す所定のパターンを抽出する画像認識技術が用いられてもよい。
図5は、吊り荷L及び作業者Pの識別例を示す図である。画像3内には、例えば吊り荷判定領域41及び人判定領域42が規定される。
吊り荷判定領域41は、学習済みモデルによって「フックに吊られた吊り荷」である可能性が高いと判定された物体を含む領域である。このため、吊り荷判定領域41には、フック95に吊り紐Sを介して吊られた吊り荷Lが含まれる。
人判定領域42は、学習済みモデルによって「人」と判定された物体を含む領域である。このため、人判定領域42には作業者Pが含まれる。
学習済みモデルは、「フックに吊られた吊り荷」又は「人」を含む画像を入力データとし、「フックに吊られた吊り荷」又は「人」のラベルを教師データとして、機械学習によって構築される。
これに限らず、例えば図6に示すように、フック95、吊り紐S、及び荷物Lをそれぞれ識別するフック判定領域411、吊り紐判定領域412、及び荷物判定領域413がこの順で縦に一列に並んでいる場合に、「フックに吊られた吊り荷」と判定されてもよい。
図7は、学習済みモデルの構築例を示す図である。学習済みモデルには、例えば Faster R-CNN (Regions with Convolutional Neural Networks) が適用される。畳込み層群(conv layers)は、複数の畳込み層(c1〜c5)及び複数のプーリング層(p)を含んでおり、入力画像から特徴マップ(feature map)を生成する。
RPN(Region Proposal Network)は、特徴マップに複数の固定枠(Anchor)を適用して、特徴マップに含まれる物体候補(object)及びその領域(bbox)を推定する。
特徴マップのうち、RPNにより推定された物体候補の領域は、関心領域プーリング層(ROI pooling layer)により所定の大きさに調整された上で、全結合層に入力され、物体候補の該当する区分(class)及びその領域(bbox)が推定される。
区分を表す出力層には、少なくとも「フックに吊られた吊り荷」及び「人」に対応する要素が含まれる。区分を表す出力層には、例えばソフトマックス関数が用いられる。この場合、出力値が0〜1の間の実数で得られるので、出力値を確率として解釈することができる。領域を表す出力層には、例えば恒等関数が用いられる。
なお、図示の Faster R-CNN はあくまでも一例である。Faster R-CNN に限らず、例えば Selective Search 等により候補領域を抽出した上で R-CNN 又は Fast R-CNN 等を適用してもよいし、YOLO(You Only Look Once)又は SSD(Single Shot MultiBox Detector)等を適用してもよい。
図4の説明に戻り、制御部10は、吊り荷L及び作業者Pを識別すると(S13:YES)、吊り荷Lの下方に作業者Pがいるか否かを判定する(S14、判定部13としての処理)。
吊り荷Lの下方に作業者Pがいるか否かは、例えば図8に示すように、画像3内で吊り荷判定領域41の下方に人判定領域42が位置するか否かによって判定する。複数のカメラ2により同時に生成された複数の画像3を用いる場合は、何れか1つの画像3において吊り荷判定領域41の下方に人判定領域42が位置するときに吊り荷Lの下方に作業者Pがいると判定してもよいし、2つ以上の画像3において吊り荷判定領域41の下方に人判定領域42が位置するときに吊り荷Lの下方に作業者Pがいると判定してもよい。
吊り荷Lの下方に作業者Pがいない場合(S14:NO)、制御部10は、吊り荷Lと作業者Pとの距離を算出し(S15、計測部14としての処理)、算出した距離が閾値以下か否かを判定する(S16、判定部13としての処理)。距離は、例えば水平方向の距離である。
例えば図9に示すように、画像3内における吊り荷判定領域41と人判定領域42との距離Dが、吊り荷Lと作業者Pとの距離として算出される。距離Dが閾値以下か否かの判定は、言い換えると、吊り荷判定領域41を基準とする閾値範囲Hに人判定領域42が含まれるか否かを判定することである。
また、画像3から吊り荷判定領域41の地面からの高さを検出し、例えば吊り荷Lの高さが大きくなるほど閾値範囲Hを大きくする等、吊り荷Lの高さに応じて閾値範囲Hを変更してもよい。
複数のカメラ2により同時に生成された複数の画像を用いる場合は、次のように距離が算出される。例えば第1の画像においては吊り荷判定領域41と人判定領域42とが距離Dだけ離れ、第2の画像においては吊り荷判定領域41と人判定領域42とが重複する場合には、距離Dが用いられる。
また、例えば第1の画像においては吊り荷判定領域41と人判定領域42とが距離D1だけ離れ、第2の画像においては吊り荷判定領域41と人判定領域42とが距離D2だけ離れている場合には、距離D1と距離D2の小さい方が距離として用いられてもよいし、距離D1と距離D2との相乗平均が距離として用いられてもよい。
吊り荷Lと作業者Pとの距離は、吊り荷判定領域41から抽出される特徴(例えば吊り荷Lの端)と人判定領域42から抽出される特徴(例えば作業者Pのヘルメット)との距離が用いられてもよい。
吊り荷Lと作業者Pとの距離は、例えばステレオカメラ方式を利用して測定されてもよいし、例えば基準物の既知の寸法を利用して測定されてもよい。基準物は、例えばフックブロック94、フック95、吊り荷Lの端、又は作業者Pのヘルメット等である。
吊り荷Lの下方に作業者Pがいる場合(S14:YES)、又は吊り荷Lと作業者Pとの距離が閾値以下である場合(S16:YES)、制御部10は、危険状態であることを表す危険状態信号を警報出力部6及びクレーン制御部7(図1参照)に送信する(S17及びS18)。
警報出力部6は、危険状態信号を受信すると警報(アラーム)を出力して、危険状態であることを作業者Pに知らせる。警報は、危険状態であることを作業者Pが明確に把握できるように音声であることが好ましい。また、同時に、警報が出力されていることを工事監督者が使用する端末に通知してもよい。
クレーン制御部7は、危険状態信号を受信するとクレーン9の動作を制限する。具体的には、クレーン制御部7は、危険状態信号を受信した場合にクレーン9の動作を停止してもよいし、危険状態信号を受信している間はクレーン9が動作しないようにインターロックを設定してもよい。
なお、吊り荷Lと作業者Pの位置関係に基づく危険状態の判定は、上記S14及びS16で説明した例(図8及び図9参照)に限定されない。例えば図10に示すように、制御部10は、吊り荷Lと壁Wとの隙間に作業者Pが位置する場合に危険状態であると判定してもよい。
具体的には、吊り荷Lと壁Wとの間に形成された所定の大きさ以下の隙間に作業者Pが位置する場合に、危険状態であると判定する。また、吊り荷Lと作業者Pとの距離が閾値範囲H(図9参照)より大きくても、吊り荷Lと壁Wとの隙間に作業者Pが位置する場合は、危険状態であると判定する。
壁Wは、例えば画像3内の予め定められた位置にあるものとしてもよいし、吊り荷L及び作業者Pとともに学習済みモデルによって識別されてもよい。壁Wは、建屋の壁に限らず、例えば作業空間A内で鋼材等によって形成された壁であってもよい。
また、例えば図11に示すように、制御部10は、判定部は、クラブトロリ93を中心とし、クラブトロリ93と吊り荷Lとの距離を半径とする球Bと、作業者Pとの距離Dが閾値以下である場合に、危険状態であると判定してもよい。
クラブトロリ93は、例えば吊り荷Lから上方に所定の距離だけ離れて位置するものとしてもよいし、吊り荷L及び作業者Pとともに学習済みモデルにより識別されてもよい。フック95を吊り下げるクラブトロリ93は、吊り部の一例である。ジブクレーンの場合は、ジブの先端部が吊り部に相当する。
また、例えば上記図9において、吊り荷Lを基準とする閾値範囲Hを大きさが異なる2段階に分け、広い方の閾値範囲に作業者Pが入った場合には警報のみを出力し、その後、狭い方の閾値範囲に作業者Pが入った場合には、上記警報とは異なる警報を出力するとともに、クレーン9の動作を制限してもよい。
[他の実施形態]
図12は、危険状態判定装置1の制御部10により実現される、他の実施形態に係るクレーン作業監視方法の手順例を示すフロー図である。上記実施形態と重複するステップについては、同番号を付すことで詳細な説明を省略する。
図12は、危険状態判定装置1の制御部10により実現される、他の実施形態に係るクレーン作業監視方法の手順例を示すフロー図である。上記実施形態と重複するステップについては、同番号を付すことで詳細な説明を省略する。
制御部10は、吊り荷L及び作業者Pを識別すると(S13:YES)、吊り荷Lが移動しているか否かを判定する(S19)。吊り荷Lが移動しているか否かは、時系列の複数の画像のそれぞれにおいて規定される吊り荷判定領域41の位置を比較することによって判定される。
吊り荷Lが移動している場合(S19:YES)、制御部10は、閾値を変更した上で(S20)、吊り荷Lと作業者Pとの距離を算出する(S15)。
閾値の変更は、例えば図13に示すように、吊り荷Lが移動している場合の閾値範囲Hmを、吊り荷Lが停止している場合の閾値範囲Hsよりも大きくすることによって行われる。
又は、閾値の変更は、例えば図14に示すように、吊り荷Lが移動している場合の閾値範囲Hmのうち、移動方向に対応する部分をその逆方向に対応する部分よりも大きくすることによって行われてもよい。
また、例えば上記図13又は図14において、吊り荷Lを基準とする閾値範囲Hs又はHmを大きさが異なる2段階に分け、広い方の閾値範囲に作業者Pが入った場合には警報のみを出力し、その後、狭い方の閾値範囲に作業者Pが入った場合には、上記警報とは異なる警報を出力するとともに、クレーン9の動作を制限してもよい。
なお、これに限らず、例えば図15に示すように、制御部10は、吊り荷L及び作業者Pの少なくとも一方が他方に向かって移動していることを検知した場合に危険状態であると判定してもよい。
また、例えば図16に示すように、吊り荷Lが上方に移動したとき、吊り荷判定領域41の地面からの高さを検出し、例えば吊り荷Lの高さが大きくなるほど閾値範囲Hを大きくなるように、吊り荷Lの高さに応じて閾値範囲Hを変更してもよい。
以上に説明した実施形態によれば、作業空間Aから少なくとも水平方向に離れて配置され、作業空間Aを少なくとも水平方向に向かって撮影するカメラ2によって吊り荷L及び作業者Pを識別するため、危険状態の判定精度の向上を図ることが可能となる。特に、互いに異なる水平方向に向かって作業空間Aを撮影するように複数のカメラ2を設置することで、死角を低減するとともに、吊り荷Lと作業者Pの位置関係をより正確に把握することが可能となる。
また、実施形態によれば、危険状態であることが判定された場合に警報出力部6により警報を出力するので、吊り荷Lの下方に入ったり、吊り荷Lに近づいた作業者Pは危険状態であることを気づき、安全な場所まで退避することが可能となる。
また、実施形態によれば、吊り荷Lと作業者Pとの間に一定以上の距離を確保しなければ、警報が出力され、クレーン9の動作も制限されるので、玉掛け作業の地切り時等に吊り荷Lが振れた瞬間に作業者Pが咄嗟に手を出して、手を挟んでしまうという事態を防ぐことが可能となる。
また、実施形態によれば、機械学習により構築された学習済みモデルを用いることで、吊り荷L及び作業者Pの識別精度の向上を図ることが可能となり、その結果、吊り荷Lと作業者Pの位置関係に基づく危険状態の判定精度の向上を図ることが可能となる。
また、実施形態によれば、吊り荷Lと作業者Pとの間に一定以上の距離を確保しなければ、警報が出力され、クレーン9の動作も制限されるので、作業経験に依らずどのような作業者Pであっても、安全な距離を確保することが可能となる。
また、実施形態によれば、カメラ2を設置することで作業者Pの安全に対する意識が高まるとともに、警報が出力されることで作業者Pは不注意や無意識で危険な作業をしていたことに気付くため、災害の抑制を期待することが可能となる。また、警報が出力されることで作業者Pの作業の手が止まり、危険な状態を回避しやすくなる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が当業者にとって可能であることはもちろんである。
1 危険状態判定装置、2 カメラ、3 画像、41 吊り荷判定領域、411 フック判定領域、412 吊り紐判定領域、412 荷物判定領域、42 人判定領域、6 警報出力部、7 クレーン制御部、10 制御部、11 取得部、12 識別部、13 判定部、14 計測部、20 データベース、9 クレーン、91 ランウェイガーダ、92 クレーンガーダ、93 クラブトロリ、94 フックブロック、95 フック、100 クレーン作業監視システム、A 作業空間、L 荷物(吊り荷)、P 作業者、S 吊り紐、W 壁、H 閾値範囲
Claims (14)
- クレーンのフックが移動可能な空間から少なくとも水平方向に離れて配置され、前記空間を少なくとも水平方向に向かって撮影するカメラと、
前記カメラにより生成された画像に含まれる、前記フックに吊られた吊り荷、及び人を識別する識別部と、
前記画像で識別された前記吊り荷と前記人との位置関係に基づいて、危険状態であるか否かを判定する判定部と、
危険状態であると判定された場合に、警報を出力する警報出力部と、
を備える、クレーン作業監視システム。 - 前記判定部は、前記吊り荷の下方に前記人が位置する場合に、危険状態であると判定する、
請求項1に記載のクレーン作業監視システム。 - 前記判定部は、前記吊り荷と前記人との水平方向の距離が閾値以下である場合に、危険状態であると判定する、
請求項1または2に記載のクレーン作業監視システム。 - 前記判定部は、前記吊り荷と壁との隙間に前記人が位置する場合に、危険状態であると判定する、
請求項1ないし3の何れかに記載のクレーン作業監視システム。 - 前記判定部は、前記フックを吊り下げる吊り部を中心とし、前記吊り部と前記吊り荷との距離を半径とする球と、前記人との距離が閾値以下である場合に、危険状態であると判定する、
請求項1ないし4の何れかに記載のクレーン作業監視システム。 - 前記判定部は、時系列の複数の前記画像で識別された前記吊り荷及び前記人の位置に基づき、前記吊り荷及び前記人の一方が他方に向かって移動することが検知された場合に、危険状態であると判定する、
請求項1ないし5の何れかに記載のクレーン作業監視システム。 - 前記判定部は、時系列の複数の前記画像で識別された前記吊り荷の位置に基づき、前記吊り荷が移動していることが検知された場合に、前記閾値を前記吊り荷が停止しているときよりも大きくする、
請求項1ないし6の何れかに記載のクレーン作業監視システム。 - 前記判定部は、時系列の複数の前記画像で識別された前記吊り荷の位置に基づき、前記吊り荷が移動していることが検知された場合に、前記吊り荷の移動方向に係る前記閾値を逆方向よりも大きくする、
請求項1ないし7の何れかに記載のクレーン作業監視システム。 - 前記識別部は、画像から物体の候補領域を抽出し、前記候補領域に含まれる物体の区分を推定するための、機械学習により予め構築された学習済みモデルを用いて、前記カメラにより生成された画像に含まれる前記吊り荷及び前記人を識別する、
請求項1ないし8の何れかに記載のクレーン作業監視システム。 - 互いに異なる水平方向に向かって撮影する複数の前記カメラを備える、
請求項1ないし9の何れかに記載のクレーン作業監視システム。 - 危険状態であると判定された場合に、前記クレーンの動作を制限する制御部をさらに備える、
請求項1ないし10の何れかに記載のクレーン作業監視システム。 - クレーンのフックが移動可能な空間から少なくとも水平方向に離れて配置されたカメラにより、前記空間を少なくとも水平方向に向かって撮影し、
前記カメラにより生成された画像に含まれる、前記フックに吊られた吊り荷、及び人を識別し、
前記画像で識別された前記吊り荷と前記人との位置関係に基づいて、危険状態であるか否かを判定し、
危険状態であると判定された場合に、警報を出力する、
クレーン作業監視方法。 - クレーンのフックが移動可能な空間から少なくとも水平方向に離れて配置され、前記空間を少なくとも水平方向に向かって撮影するカメラにより生成された画像を取得する取得部と、
前記画像に含まれる、前記フックに吊られた吊り荷、及び人を識別する識別部と、
前記画像で識別された前記吊り荷と前記人との位置関係に基づいて、危険状態であるか否かを判定し、判定結果を出力する判定部と、
を備える、危険状態判定装置。 - クレーンのフックが移動可能な空間から少なくとも水平方向に離れて配置され、前記空間を少なくとも水平方向に向かって撮影するカメラにより生成された画像を取得する取得部、
前記画像に含まれる、前記フックに吊られた吊り荷、及び人を識別する識別部、及び、
前記画像で識別された前記吊り荷と前記人との位置関係に基づいて、危険状態であるか否かを判定し、判定結果を出力する判定部、
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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