JP2020090901A - Case structure of power transmission device - Google Patents
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Abstract
Description
この発明は、エンジンオイルを貯留するためのオイルパンを備えた動力伝達装置のケース構造に関するものである。 The present invention relates to a case structure of a power transmission device provided with an oil pan for storing engine oil.
特許文献1には、エンジンハウジングとトランスアクスルハウジングとを密着するパワーユニットにおける密閉構造が記載されている。この密閉構造は、エンジンのみを駆動力源としたいわゆるエンジン車両に使用されるエンジンハウジングとトランスアクスルハウジングとを、エンジンとモータとを駆動力源としたハイブリッド車両に使用できるように構成されたものである。エンジン車両は、エンジンをクランキングするためのスタータモータがエンジンハウジングとトランスアクスルハウジングとの境界部分に取り付けられており、そのスタータモータを使用しないハイブリッド車両では、その部分に隙間が空く。そのため、特許文献1に記載された密閉構造では、スタータモータを取り付ける部分に、柔軟材を嵌め込ませることにより、エンジンハウジングとトランスアクスルハウジングとを密閉するように構成されている。
特許文献1に記載されたようにエンジンハウジングとトランスアクスルハウジングとを連結させるケース構造では、エンジンハウジングやトランスアクスルハウジングに断面二次モーメントを向上させるためのビードなどが形成されており、外面に複数の凹凸が形成されている。それに対して、エンジンハウジングとトランスアクスルハウジングとを連結する併せ面などは、シール性を向上させるなどのために平滑面に形成されている。これは、エンジンオイルを貯留するオイルパンとエンジンハウジングとの取付け面も同様であり、一般的に、その取り付け面に沿ってオイルパンの外形形状が形成されている。しかしながら、上記エンジンハウジングやトランスアクスルハウジングと同様にオイルパンの剛性を向上させる場合に、要求される剛性を充足できる程度までオイルパンの内面にビードを形成するとオイルを貯留する容量が低下する可能性がある。または、エンジン内部の下方の部材との位置関係からオイルパンの内面に複数のビードを形成することができない可能性がある。
In the case structure for connecting the engine housing and the transaxle housing as described in
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、車両の鉛直方向におけるオイルパンの形状の変化を抑制しつつ、オイルパンの剛性を向上させることができる動力伝達装置のケース構造を提供することを目的とするものである。 The present invention has been made in view of the above technical problem, and a case structure of a power transmission device capable of improving the rigidity of the oil pan while suppressing a change in the shape of the oil pan in the vertical direction of the vehicle. It is intended to provide.
この発明は、上記の目的を達成するために、エンジンハウジングと、エンジンに供給するためのオイルを貯留するとともに、前記エンジンハウジングの鉛直方向における下側に取り付けられた有底円筒状のオイルパンとを備えた動力伝達装置のケース構造において、前記エンジンハウジングは、鉛直方向における下側に開口した第1開口部を備え、前記オイルパンは、鉛直方向における上側に開口する第2開口部を備え、前記第1開口部と前記第2開口部との外縁を接触させて固定することにより、前記エンジンハウジングと前記オイルパンとを液密状に締結するように構成され、前記第2開口部は、前記第1開口部の外縁部に接触するシールラインを備え、前記シールラインは、平面視において前記第2開口部の内側に窪んだ窪み部を有し、前記オイルパンは、平面視において前記窪み部から外側に張り出て形成された補強部を備えていることを特徴としている。 The present invention, in order to achieve the above object, includes an engine housing, an oil pan for storing oil to be supplied to the engine, and a bottomed cylindrical oil pan attached to a lower side of the engine housing in a vertical direction. In the case structure of the power transmission device including: the engine housing includes a first opening that opens downward in the vertical direction, and the oil pan includes a second opening that opens upward in the vertical direction. The engine opening and the oil pan are configured to be liquid-tightly fixed by contacting and fixing the outer edges of the first opening and the second opening, and the second opening is A seal line that contacts the outer edge portion of the first opening is provided, the seal line has a recessed portion that is recessed inside the second opening in plan view, and the oil pan is the recessed portion in plan view. It is characterized in that it is provided with a reinforcing portion which is formed so as to project outward from the portion.
この発明によれば、エンジンハウジングに接触するシールラインがオイルパンに形成され、そのシールラインは、平面視においてオイルパンの開口部の内側に窪んで形成されている。そして、その窪んだ窪み部から外側に張り出て補強部が形成されている。したがって、補強部が形成された箇所の断面二次モーメントを向上させることができるため、オイルパンに作用する曲げ荷重に対する強度を向上させることができる。 According to the present invention, the seal line that contacts the engine housing is formed in the oil pan, and the seal line is formed so as to be recessed inside the opening of the oil pan in a plan view. Then, a reinforcing portion is formed by projecting outward from the hollow portion. Therefore, it is possible to improve the second moment of area of the portion where the reinforcing portion is formed, so that it is possible to improve the strength against the bending load acting on the oil pan.
この発明で対象とすることができる動力伝達装置は、駆動力源としてのエンジンを備えていればよく、エンジンのみを駆動力源としたエンジン車両や、エンジンとモータとを駆動力源としたハイブリッド車両のいずれの車両であってよい。 The power transmission device to which the present invention is applicable only needs to include an engine as a driving force source, an engine vehicle using only the engine as the driving force source, or a hybrid using the engine and the motor as the driving force source. It may be any vehicle.
図1には、ハイブリッド車両の動力伝達装置の構成例を説明するためのスケルトン図を示してある。図1に示すハイブリッド車両は、フロントエンジン・フロントドライブ方式の車両であって、エンジン1の出力軸2とドライブシャフト3とが平行に配置されている。言い換えると、エンジン1の出力軸2が車幅方向に延出するように配置されている。
FIG. 1 shows a skeleton diagram for explaining a configuration example of a power transmission device of a hybrid vehicle. The hybrid vehicle shown in FIG. 1 is a front engine/front drive type vehicle in which an
このエンジン1の出力軸2には、エンジン1のトルクを駆動輪4と第1モータ5とに分割する動力分割機構6が連結されている。この動力分割機構6は、少なくとも三つの回転要素を備えた差動機構であって、図1に示す例では、シングルピニオン型の遊星歯車機構により構成されている。この動力分割機構6におけるサンギヤ7に第1モータ5が連結され、キャリヤ8にエンジン1が連結され、リングギヤ9に外歯歯車である出力ギヤ10が連結されている。したがって、第1モータ5から反力トルクを出力することによりエンジントルクと動力分割機構6のギヤ比に応じたトルクの分割率とに基づいてリングギヤ9からトルクが出力される。
A
第1モータ5は、従来知られているハイブリッド車両などで使用されるモータと同様に発電機能のあるモータであって、例えば、永久磁石式の同期モータや誘導モータにより構成することができる。また、第1モータ5は、図1に示すように動力分割機構6を挟んでエンジン1とは反対側に配置されている。
The
エンジン1の出力軸2や第1モータ5の出力軸11と平行にカウンタシャフト12が配置されており、そのカウンタシャフト12の一方の端部に、出力ギヤ10と噛み合うカウンタドリブンギヤ13が取り付けられ、他方の端部にカウンタドライブギヤ14が取り付けられている。そのカウンタドライブギヤ14には、デファレンシャルギヤユニット15におけるリングギヤ16が噛み合い、エンジン1から動力分割機構6を介して伝達されたトルクが、デファレンシャルギヤユニット15、およびドライブシャフト3を介して駆動輪4に伝達されるように構成されている。
A
また、第1モータ5の半径方向における外側に第2モータ17が配置されている。すなわち、第1モータ5と第2モータ17とは、車幅方向において重なる位置に配置されている。この第2モータ17の出力軸18が、エンジン1の出力軸2や第1モータ5の出力軸11と平行になるように第2モータ17が配置されており、その出力軸18の端部にカウンタドリブンギヤ13に噛み合う出力ギヤ19が取り付けられている。なお、第2モータ17も第1モータ5と同様に構成することができ、例えば、永久磁石式の同期モータによって構成することができる。
In addition, the
上記の動力分割機構6や第1モータ5ならびに第2モータ17は、トランスミッションケース20に収容されている。このトランスミッションケース20は、エンジン1側に開口した第1開口部21と、第1モータ5側に開口した第2開口部22とを有する筒状のフロントハウジング23と、そのフロントハウジング23を挟んでエンジン1とは反対側に設けられ、かつ第2開口部22側に開口した第3開口部24を有する有底円筒状のリヤカバー25とにより構成されている。第1モータ5および第2モータ17が、このリヤカバー25に収容されている。
The
そして、第1開口部21の外縁とエンジンボディ(エンジンハウジング)26に形成されかつクランク軸(出力軸2)が貫通した第4開口部27の外縁とが併せられてボルトなどにより固定され、また、第2開口部22の外縁とリヤカバー25の第3開口部24の外縁とが併せられてボルトなどにより固定されている。
The outer edge of the
また、エンジンボディ26の鉛直方向における下端部に第5開口部28が形成され、その第5開口部28を閉じるように有底円筒状に形成されたオイルパン29が取り付けられている。このオイルパン29には、例えば、図示しないオイルポンプに連通したストレーナが浸漬していて、そのオイルポンプによってオイルが汲み上げられ、エンジン2のピストンなどの潤滑の対象部材に供給される。
A
上述したトランスミッションケース20やエンジンボディ26の外縁部分が、図示しないサイドメンバーなどの車体を構成するフレーム部材に固定されている。また、トランスミッションケース20やエンジンボディ26は、各回転軸を保持するための反力を受け持ち、また、第1モータ5や第2モータ17のステータに作用する荷重を受け持つなどの種々の方向に荷重が作用するため、それらの荷重を要因として種々の方向に曲げ荷重が作用する。そのため、曲げ荷重に対する剛性を高めるために、トランスミッションケース20やエンジンボディ26の外面には、複数の凹凸形状が形成されている。それに対して、エンジンボディ26とオイルパン29との取付け部(併せ面)は、シール性を確保するために平滑面に形成されている。
The outer edge portions of the
一方、上記のエンジンボディ26にオイルパン29を固定するため、オイルパン29にも曲げ荷重が作用する。そのため、この発明の実施形態におけるオイルパン29は、曲げ荷重に対する剛性を向上できるように構成されている。図2は、オイルパン29の構成例を説明するための斜視図を示している。図2に示すオイルパン29は、鉄をベースとした材料のプレートをプレス加工することにより形成されている。図2に示す例では、オイルパン29の外周縁が矩形状に形成されている。このオイルパン29の外周縁には、エンジンボディ26の下面に当接するシールライン30が形成されている。
On the other hand, since the
このシールライン30は、エンジンボディ26およびオイルパン29を液密状に締結するための部分であって、オイルパン29の上側に僅かに突出して形成され、かつ平滑面に形成されている。また、シールライン30は、エンジンボディ26の第5開口部28の外縁に沿った形状となっており、図2における例では、図2における左上部分31と左下部分32と右上部分33とが、平面視においてオイルパン29の内側に窪んで形成されている。言い換えると、左上部分31と左下部分32と右上部分33は、シールライン30の曲率中心がオイルパン29の内側となる二つの屈曲部に、その曲率中心がオイルパン29の外側となる屈曲部が挟まれて形成されている。なお、シールライン30には、エンジンボディ26とオイルパン29とを固定するためのボルトが挿入される複数の貫通孔が、所定の間隔を空けて形成されている。
The
また、図2に示す例では、図2における左上部分31と左下部分32との窪んだ部分からオイルパン29の外側に張り出た補強部35が形成されている。つまり、補強部35は、図3に示すようにプレス加工によって下方側に窪ませていない平坦な部分である。すなわち、補強部35の上面とエンジンボディ26との間には所定の隙間が空いている。図3に示す例では、更に、補強部35の剛性を向上させるために、補強部35の外縁が下側に屈曲して形成されている。なお、補強部35は、図2における右上部分33に形成してもよく、またオイルパン29の幅方向における中央部分36が窪んで形成されている場合には、その部分36に補強部35を形成してもよい。なおまた、図2に示すようにオイルパン29の底面にビード37を形成していてもよい。
Further, in the example shown in FIG. 2, a reinforcing
図4は、上述したように構成されたオイルパン29を、エンジンボディ26の下面に取り付けた例を示す下面図である。図4に示すようにオイルパン29に形成された補強部35は、エンジンボディ26とトランスミッションケース20とを含む軸線方向における中央部分に近い位置に形成されている。
FIG. 4 is a bottom view showing an example in which the
上述したようにオイルパン29に補強部35を形成することにより、エンジンボディ26やトランスミッションケース20が車両の前後方向に曲げ振動した場合に、その曲げ荷重に対しての断面二次モーメントが向上する。そのため、オイルパン29に作用する曲げ荷重に対する強度を向上させることができる。また、上述したようにエンジンボディ26やトランスミッションケース20の外周部分が、車体に固定されているため、エンジンボディ26やトランスミッションケース20が曲げ振動した場合には、エンジンボディ26とトランスミッションケース20とを含む軸線方向における中央部分の振幅が大きくなる。そのため、オイルパン29のうちエンジンボディ26とトランスミッションケース20とを含む軸線方向における中央部分に近い位置に補強部35を形成することにより、オイルパン29の曲げ強度をより一層向上させることができる。
By forming the reinforcing
1…エンジン、 2,11,18…出力軸、 3…ドライブシャフト、 4…駆動輪、 5,17…モータ、 6…動力分割機構、 7…サンギヤ、 8…キャリヤ、 9,16…リングギヤ、 10,19…出力ギヤ、 12…カウンタシャフト、 13…カウンタドリブンギヤ、 14…カウンタドライブギヤ、 15…デファレンシャルギヤユニット、 20…トランスミッションケース、 21,22,24,27,28…開口部、 23…フロントハウジング、 25…リヤカバー、 26…エンジンボディ、 29…オイルパン、 30…シールライン、 35…補強部。
DESCRIPTION OF
Claims (1)
前記エンジンハウジングは、鉛直方向における下側に開口した第1開口部を備え、
前記オイルパンは、鉛直方向における上側に開口する第2開口部を備え、
前記第1開口部と前記第2開口部との外縁を接触させて固定することにより、前記エンジンハウジングと前記オイルパンとを液密状に締結するように構成され、
前記第2開口部は、前記第1開口部の外縁部に接触するシールラインを備え、
前記シールラインは、平面視において前記第2開口部の内側に窪んだ窪み部を有し、
前記オイルパンは、平面視において前記窪み部から外側に張り出て形成された補強部を備えている
ことを特徴とする動力伝達装置のケース構造。 In a case structure of a power transmission device, which includes an engine housing and an oil pan that stores oil to be supplied to the engine and is attached to a lower side of the engine housing in a vertical direction,
The engine housing includes a first opening that opens downward in the vertical direction,
The oil pan includes a second opening that opens upward in the vertical direction,
By fixing the outer edges of the first opening and the second opening in contact with each other, the engine housing and the oil pan are configured to be liquid-tightly fastened.
The second opening includes a seal line that contacts an outer edge of the first opening,
The seal line has a recessed portion that is recessed inside the second opening in plan view,
The case structure of the power transmission device, wherein the oil pan includes a reinforcing portion that is formed so as to project outward from the hollow portion in a plan view.
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