以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は、第1の実施の形態に係る情報処理システムの構成例および処理例を示す図である。図1に示す情報処理システムは、情報処理装置1,2を含む。
情報処理装置1は、所定の取引の申込に利用される情報を受け付けるために用いられる。例えば、顧客によって取引の申込が行われる店舗に、顧客が操作する端末装置3が設置される。そして、顧客によって端末装置3に対して申込のための入力操作が行われ、入力された情報が情報処理装置1に送信される。あるいは、情報処理装置1自体が顧客によって操作される端末装置であってもよい。
本実施の形態において、情報処理装置1は、複数の取引の申込に利用可能な複数のデータを含む申込情報11の入力を受け付ける。図1では例として、申込情報11は、取引A〜Cの申込に利用されるデータD1〜D4を含む。情報処理装置1は、入力された申込情報11に応じて、申込情報11の内容を示す識別子12を生成して出力する。識別子12としては、例えば、二次元バーコードが用いられる。また、識別子12は、例えば、紙媒体に印刷された状態で出力される。あるいは、識別子12は、画像データなどのコンピュータで取り扱い可能なデータとして、ネットワークや可搬型の記録媒体に対して出力されてもよい。
情報処理装置2では、取引A〜Cの実行のためのデータ入力が行われる。例えば、情報処理装置2は、店舗内の店員によって操作される端末装置として実現される。あるいは、情報処理装置2は、そのような端末装置に接続されたサーバ装置として実現されてもよい。
情報処理装置2は、出力された識別子12に基づき、取引A〜Cのそれぞれに対応付けられた1以上の入力項目に対してデータを入力する処理を実行する。本実施の形態では例として、取引ごとに表示される入力画面を用いて入力項目へのデータ入力が行われるものとする。すなわち、情報処理装置2は、出力された識別子12に基づき、取引A〜Cのそれぞれの実行で要求される入力画面を図示しない表示装置に表示させ、各入力画面に対して必要なデータを入力する処理を実行する。図1の例では、取引A,B,Cの実行のためにそれぞれ入力画面21,22,23が用いられるものとする。
また、情報処理装置2は、識別子12を読み取って、識別子12から申込情報11の内容、すなわちデータD1〜D4を取得可能になっている。例えば、識別子12が紙媒体に印刷された場合、情報処理装置2は、図示しない読取装置によって読み取られた識別子12の画像データを取得し、取得した画像データに基づいて申込情報11の内容を取得する。また、識別子12がデータとして出力された場合、情報処理装置2は、ネットワークや可搬型の記録媒体を介して識別子12のデータを取得し、取得したデータに基づいて申込情報11の内容を取得する。
情報処理装置2は、取引A〜Cのうち一の取引の選択を受け付けた場合、選択された一の取引の実行で要求される入力画面を、図示しない表示装置に表示させる。このとき、情報処理装置2は、識別子12を読み取って申込情報11を取得し、申込情報11に含まれるデータD1〜D4から、表示された入力画面で入力される1または複数の入力項目にそれぞれ対応する1または複数のデータを特定する、情報処理装置2は、特定された1または複数のデータを、表示された入力画面の1または複数の入力項目にそれぞれ入力する処理を実行する。
例えば、情報処理装置2は、取引Aの選択を受け付けた場合、取引Aに対応する入力画面21を表示させる。入力画面21にデータD1,D2の入力項目が含まれるものとすると、情報処理装置2は、識別子12を読み取って申込情報11を取得し、申込情報11からデータD1,D2を特定する。情報処理装置2は、データD1,D2を入力画面21内の対応する入力項目にそれぞれ入力する。
同様に、情報処理装置2は、取引Bの選択を受け付けた場合、取引Bに対応する入力画面22を表示させる。入力画面22にデータD1,D3の入力項目が含まれるものとすると、情報処理装置2は、識別子12を読み取って申込情報11を取得し、申込情報11からデータD1,D3を特定する。情報処理装置2は、データD1,D3を入力画面22内の対応する入力項目にそれぞれ入力する。
また、情報処理装置2は、取引Cの選択を受け付けた場合、取引Cに対応する入力画面23を表示させる。入力画面23にデータD3,D4の入力項目が含まれるものとすると、情報処理装置2は、識別子12を読み取って申込情報11を取得し、申込情報11からデータD3,D4を特定する。情報処理装置2は、データD3,D4を入力画面23内の対応する入力項目にそれぞれ入力する。
なお、情報処理装置2は、各入力画面21〜23に対するデータの入力処理が完了すると、例えば、入力されたデータを、取引実行のための図示しないサーバ装置に送信して、取引の実行を依頼する。あるいは、情報処理装置2自体がそのようなサーバ装置であってもよく、その場合には、情報処理装置2は、入力画面21〜23にそれぞれ入力されたデータを用いて、対応する取引の実行のための処理を実行する。
以上の情報処理装置2によれば、入力画面21〜23のそれぞれに含まれる入力項目に対するデータの入力が自動的に実行されるので、オペレータによるデータ入力を省略でき、データの入力作業を効率化できる。これに加えて、情報処理装置2は、共通の識別子12を用いて、複数の取引、すなわち取引A〜Cにそれぞれ対応する個別の入力画面21〜23に対して、必要なデータを自動的に入力することができる。これにより、入力画面21〜23のそれぞれに対する入力時において使用する識別子を間違える可能性を低減できる。したがって、取引A〜Cごとの入力画面21〜23に対するデータの自動入力、すなわち、取引A〜Cのそれぞれに対応付けられた1以上の入力項目に対するデータの自動入力の正確性を高めることができる。
特に、銀行などの業務上の取引では、顧客がある1つの取引の申込を行った場合に、業務システム側ではその取引に対応する複数の取引(上記の取引A〜Cに対応)が実行される場合がある。このような場合に、顧客が申し込んだ1つの取引に対し、その取引に関連する複数の取引についての各入力画面への入力のために、元の1つの取引に対応する唯一の識別子を用いることが可能となる。ここで、図2を用いて、このようなケースにおけるデータ入力の例を示す。
図2は、複数の入力画面に対するデータ入力の一例を示す図である。
図2では例として、銀行の店舗において、顧客によって新規の銀行口座を開設する取引が申し込まれたとする。ただし、顧客の情報はすでに登録済みであるとする。この場合、銀行の業務システム(例えば、勘定系システム)では、例えば、顧客を検索する「顧客検索」、新規の銀行口座を開設する「口座開設」、開設された銀行口座に入金する「入金」の各取引が実行される。すなわち、「顧客検索」「口座開設」「入金」は、それぞれ図1の取引A,B,Cに対応する。
そして、「顧客検索」「口座開設」「入金」という取引の実行のために、入力画面21a,22a,23aがそれぞれ用いられるとする。入力画面21aには、項目名「科目」,「氏名」,「住所」,「電話番号」,「生年月日」という入力項目が含まれる。入力画面22aには、項目名「氏名」,「住所」,「電話番号」という入力項目が含まれる。入力画面23aには、項目名「科目」,「金額」,「電話番号」という入力項目が含まれる。なお、同じ項目名の入力項目には同じデータが入力されるものとする。
このように、科目名「金額」を除くすべての入力項目は、2以上の入力画面の間で重複している。この場合、顧客に入力される申込情報11aには、同じ入力項目のデータが重複しないように、項目名「科目」,「金額」,「氏名」,「住所」,「電話番号」,「生年月日」にそれぞれ対応するデータが含められる。そして、情報処理装置1は、このような申込情報11aに基づいて1つの識別子12aを生成する。
情報処理装置2は、取引が選択されるたびに、識別子12aを読み取り、申込情報11aに含まれる項目名「科目」,「金額」,「氏名」,「住所」,「電話番号」,「生年月日」の各データを取得する。取引として「顧客検索」が選択された場合、情報処理装置2は、取得されたデータの中から項目名「科目」,「氏名」,「住所」,「電話番号」,「生年月日」の各データを特定し、特定された各データを入力画面21aの対応する入力項目に入力する。また、取引として「口座開設」が選択された場合、情報処理装置2は、取得されたデータの中から項目名「氏名」,「住所」,「電話番号」の各データを特定し、特定されたデータを入力画面22aの対応する入力項目に入力する。また、取引として「入金」が選択された場合、情報処理装置2は、取得されたデータの中から項目名「科目」,「金額」,「電話番号」の各データを特定し、特定されたデータを入力画面23aの対応する入力項目に入力する。
なお、例えば、申込情報11aに含まれる項目名「科目」,「金額」,「氏名」,「住所」,「電話番号」,「生年月日」には、それぞれID「01」,「02」,「03」,「04」,「05」,「06」が付加される。一方、入力画面21a〜23aのそれぞれに含まれる入力項目には、申込情報11aから取得されるデータを示すIDが関連付けられる。これにより、上記のように1つの識別子12aから入力画面21a〜23aのそれぞれに対して、必要なデータを抽出して入力できるようになる。
ここで、図3を用いて、入力画面21a〜23aのそれぞれについて個別の識別子を生成するようにした比較例を説明する。
図3は、複数の入力画面に対するデータ入力の比較例を示す図である。
図3の比較例では、申込情報11aに基づき、入力画面21aに入力すべきデータに基づく識別子12bと、入力画面22aに入力すべきデータに基づく識別子12cと、入力画面23aに入力すべきデータに基づく識別子12dとが生成される。この場合、取引として「顧客検索」が選択された場合、情報処理装置2は、識別子12bを読み取って入力画面21aに対するデータの自動入力を実行する。また、取引として「口座開設」が選択された場合、情報処理装置2は、識別子12cを読み取って入力画面22aに対するデータの自動入力を実行する。また、取引として「入金」が選択された場合、情報処理装置2は、識別子12dを読み取って入力画面23aに対するデータの自動入力を実行する。
このように、図3に示す比較例では、顧客から申し込まれた同一の取引についてのデータ入力であるにもかかわらず、その取引に関する入力画面21a〜23aのそれぞれについて別の識別子12b〜12dが用いられることになる。このため、入力画面へのデータ入力時に間違った識別子が用いられる可能性があり、自動入力の正確性が低下する可能性があるという問題がある。
これに対して、図2に示した例では、顧客から申し込まれた1つの取引に関する複数の入力画面、すなわち入力画面21a〜23aに対し、共通の識別子12aを用いて必要なデータを入力することができる。このため、入力画面21a〜23aのそれぞれに対する入力時において使用する識別子を間違える可能性を低減できる。
例えば、銀行の行員は、顧客から1つの取引が申し込まれた際、その取引に対応する入力画面21a〜23aに対するデータ入力作業を連続的に行う。そのような連続的な作業の間、行員は、識別子12aを、入力画面21a〜23aに依存しない、顧客に申し込まれた1つの取引を示すものとして認識できるようになる。
すなわち、行員は、上記の連続的な作業の間、同一の識別子12aを読取装置に読み取らせることで、入力画面21a〜23aのそれぞれに対するデータの自動入力を情報処理装置2に実行させることができる。このため、行員が識別子を間違えて選択する可能性が低くなり、入力画面21a〜23aのそれぞれに対するデータの自動入力の正確性を高めることができる。また、行員は、入力画面21a〜23aのそれぞれに対応する識別子を判別して選択する手間を省くこともでき、行員の作業効率を高めることもできる。
さらに、情報処理装置1では、顧客から申し込まれた1つの取引に対して、入力画面21a〜23aのそれぞれに対応する個別の識別子を生成する必要がなくなる。これにより、例えば、識別子が紙媒体に印刷された場合には、紙資源を節約でき、また印刷された紙媒体の管理も容易化できる。さらに、識別子がデータとして出力される場合には、そのデータを受信した情報処理装置2における識別子の管理処理を効率化できる。
〔第2の実施の形態〕
次に、図1の情報処理システムを銀行業務に適用した場合について説明する。
図4は、第2の実施の形態に係る銀行業務システムの構成例を示す図である。図4に示す銀行業務システムは、顧客が銀行に対して取引を申し込むための情報を勘定系システムに入力して、その取引に対応する業務処理を実行するための情報処理システムである。
この銀行業務システムは、顧客端末100、サーバ200、プリンタ300、行員端末400およびサーバ500を含む。これらの構成要素のうち、顧客端末100、プリンタ300および行員端末400は、銀行店舗1000に配置される。なお、顧客端末100、サーバ200、行員端末400は、それぞれ図1の端末装置3、情報処理装置1、情報処理装置2の一例である。
顧客端末100は、銀行店舗1000のロビーにおいて顧客に手渡され、顧客によって操作される可搬型の端末装置である。本実施の形態では例として、顧客端末100は、タッチパネル式のディスプレイを備えた情報処理端末であるタブレット端末であるものとする。顧客端末100は、無線通信によりサーバ200と通信可能になっている。例えば、サーバ200と有線ネットワークを介して接続された無線アクセスポイントが銀行店舗1000に設置され、顧客端末100は、この無線アクセスポイントを介してサーバ200と通信可能になっている。
顧客は、顧客端末100を用いて、所定の取引を申し込むための各種情報(以下、「申込情報」と記載する)の入力操作を行う。顧客端末100は、入力された申込情報をサーバ200に送信する。
なお、顧客端末100としては、可搬型の端末装置の代わりに、銀行店舗1000において顧客に操作させるために固定的に設置された端末装置であってもよい。この場合、プリンタ300は、顧客端末100に接続または内蔵されていてもよい。
サーバ200は、銀行店舗1000での顧客対応業務に関する処理を実行するためのサーバコンピュータである。サーバ200は、顧客端末100から受信した顧客の申込情報に基づいて、この申込情報の内容を示す二次元バーコードを生成し、生成された二次元バーコードが表示された帳票をプリンタ300に印刷させる。
プリンタ300は、銀行店舗1000のロビーに設置され、ネットワークを介してサーバ200と通信可能になっている。プリンタ300は、サーバ200からの指示に応じて、二次元バーコードが表示された帳票を印刷する。
行員端末400は、銀行店舗1000に設置され、銀行店舗1000の窓口の行員によって操作される端末装置である。行員端末400は、ネットワークを介してサーバ500と通信可能になっている。また、行員端末400には、プリンタ300によって印刷された帳票上の二次元バーコードを読み取るためのバーコードリーダ450が接続されている。
行員端末400は、行員の操作に応じて、顧客によって申込が行われた取引の実行に必要な情報を入力するための入力画面を、表示装置に表示させる。行員端末400は、入力画面内の各データ項目に対して、顧客の申込情報の内容を入力するため処理を実行する。このとき、行員端末400は、各データ項目に対するデータの入力を、行員の操作に応じて受け付けることができる。また、行員端末400は、バーコードリーダ450によって読み取られた二次元バーコードに基づいて、各データ項目に対してデータを自動入力することもできる。この自動入力によって、行員による申込情報の入力操作を補助し、その作業効率を向上させる。行員端末400は、入力画面内の各データ項目に入力されたデータを、サーバ500に送信する。
サーバ500は、銀行の基幹業務処理を実行するための勘定系システムに含まれるサーバコンピュータである。サーバ500は、行員端末400から各データ項目に対応するデータを受信し、受信したデータに基づいて申し込まれた取引を実行する。
図5は、顧客端末のハードウェア構成例を示す図である。前述のように、本実施の形態では、顧客端末100は、図5に示すようなタブレット端末として実現される。
顧客端末100は、プロセッサ101によって装置全体が制御されている。プロセッサ101は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ101は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、またはPLD(Programmable Logic Device)である。また、プロセッサ101は、CPU、MPU、DSP、ASIC、PLDのうちの2以上の要素の組み合わせであってもよい。
プロセッサ101には、バス107を介して、RAM(Random Access Memory)102と複数の周辺機器が接続されている。
RAM102は、顧客端末100の主記憶装置として使用される。RAM102には、プロセッサ101に実行させるOS(Operating System)プログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM102には、プロセッサ101による処理に必要な各種データが格納される。
バス107に接続されている周辺機器としては、フラッシュメモリ103、表示装置104、入力装置105および無線通信インタフェース(I/F)106がある。
フラッシュメモリ103は、顧客端末100の補助記憶装置として使用される。フラッシュメモリ103には、OSプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、補助記憶装置としては、HDD(Hard Disk Drive)などの他の種類の不揮発性記憶装置を使用することもできる。
表示装置104は、プロセッサ101からの命令にしたがって画像を表示する。表示装置104としては、液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどがある。入力装置105は、タッチパネルとして表示装置104の表示面に実装される。入力装置105は、入力操作に応じた信号をプロセッサ101に送信する。無線通信インタフェース106は、ネットワーク600を介して、サーバ200などの他の装置との間でデータを送受信する。
図6は、行員端末のハードウェア構成例を示す図である。行員端末400は、例えば、図6に示すようなコンピュータとして実現される。
行員端末400は、プロセッサ401によって装置全体が制御されている。図5のプロセッサ101と同様に、プロセッサ401は、マルチプロセッサであってもよいし、例えばCPU、MPU、DSP、ASICまたはPLDであってもよい。また、プロセッサ401は、CPU、MPU、DSP、ASIC、PLDのうちの2以上の要素の組み合わせであってもよい。
プロセッサ401には、バス409を介して、RAM402と複数の周辺機器が接続されている。
RAM402は、行員端末400の主記憶装置として使用される。RAM402には、プロセッサ401に実行させるOSプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM402には、プロセッサ401による処理に必要な各種データが格納される。
バス409に接続されている周辺機器としては、HDD(Hard Disk Drive)403、グラフィック処理装置404、入力インタフェース(I/F)405、読取装置406、ネットワークインタフェース(I/F)407および通信インタフェース(I/F)408がある。
HDD403は、行員端末400の補助記憶装置として使用される。HDD403には、OSプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、補助記憶装置としては、SSD(Solid State Drive)などの他の種類の不揮発性記憶装置を使用することもできる。
グラフィック処理装置404には、表示装置404aが接続されている。グラフィック処理装置404は、プロセッサ401からの命令にしたがって、画像を表示装置404aに表示させる。表示装置404aとしては、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどがある。
入力インタフェース405には、入力装置405aが接続されている。入力インタフェース405は、入力装置405aから出力される信号をプロセッサ401に送信する。入力装置405aとしては、キーボードやポインティングデバイスなどがある。ポインティングデバイスとしては、マウス、タッチパネル、タブレット、タッチパッド、トラックボールなどがある。
読取装置406には、可搬型記録媒体406aが脱着される。読取装置406は、可搬型記録媒体406aに記録されたデータを読み取ってプロセッサ401に送信する。可搬型記録媒体406aとしては、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリなどがある。
ネットワークインタフェース407は、ネットワーク610を介して、サーバ500などの他の装置との間でデータの送受信を行う。
通信インタフェース408には、バーコードリーダ450が接続されている。通信インタフェース408は、バーコードリーダ450によって読み取られた情報をプロセッサ401に送信する。
なお、サーバ200,500も、図6に示すようなハードウェア構成を有するコンピュータとして実現可能である。
次に、図7は、銀行業務システムにおける処理の流れについて説明するための図である。この図7を用いて、銀行業務システムにおける各装置の処理の流れの概要を、顧客および行員の動作とともに説明する。
顧客は、銀行店舗1000に来店すると、行員から顧客端末100を受け取る。顧客は、顧客端末100に表示される画像にしたがって、申込を行いたい取引を選択し、その申込に必要な各種の情報(申込情報)を顧客端末100に入力する(ステップS11)。以下、顧客が申し込む取引を「申込取引」と記載する。申込が可能な申込取引としては、例えば、新規の普通預金口座を開設する「普通預金口座開設」、新規の定期預金口座を開設する「定期預金口座開設」、各種の税金や公金を収納する「税公金収納」などがある。
顧客端末100には、サーバ200の制御によって、申込取引の選択画面や申込情報を入力するための複数の入力画面が順次表示される。ここで、サーバ200は、顧客端末100に表示させる入力画面に関する入力画面データベース(DB)210を備えている。入力画面データベース210には、申込取引ごとに、入力が必要なデータ項目を示す項目情報と、各データ項目にデータを入力するための入力画面を示す入力画面情報とが登録されている。このような入力画面データベース210により、顧客によって選択された申込取引の申込に必要な申込情報を、顧客端末100に表示させた入力画面に対して顧客に入力させることができる。
顧客端末100は、顧客によって入力された顧客情報をサーバ200に送信する(ステップS12)。サーバ200は、受信した申込情報の内容をコード化して表現した二次元バーコード311を生成する。二次元バーコード311としては、例えば、QR(Quick Response)コード(登録商標)が生成される。サーバ200は、二次元バーコード311が表示された帳票310をプリンタ300に印刷させる(ステップS13)。帳票310には、二次元バーコード311の他、例えば、顧客の氏名や住所、申込対象の取引の種類など、申込情報に含まれる少なくとも一部の情報が表示される。
なお、二次元バーコード311の印刷が完了すると、顧客端末100からは入力された申込情報が消去される。これにより、顧客の個人情報が漏洩する可能性を低減できる。
顧客は、プリンタ300によって印刷された帳票310を受け取り、この帳票310を窓口の行員に渡して、申込取引の実行を申し込む。行員は、受け取った帳票310を用いて、行員端末400を操作しながら、申込取引をサーバ500に実行させるための入力操作を行う。
ここで、勘定系システムに属するサーバ500では、顧客によって申込対象として選択された申込取引が実行される際、その申込取引に対応付けてあらかじめ決められた複数段階の取引が実行される。以下、このような申込取引に対応する複数段階の取引を「行内取引」と記載する。例えば、顧客によって申込取引として「普通預金口座開設」が申し込まれた場合、サーバ500では行内取引として、顧客の個人情報を登録する取引、顧客に対応するCIF(Customers' Information Files)を登録する取引、新規の普通預金口座を開設する取引、キャッシュカードを発行する取引などが実行される。
行員は、二次元バーコード311を受け取ることによってある申込取引の実行申込を受け付けると、その申込取引に対応する複数の行内取引のそれぞれについて、実行に必要な情報を行員端末400に入力する。このとき、行員は、各行内取引に対応する入力画面を呼び出して表示装置404aに表示させ、表示された入力画面内のデータ項目にデータを入力する。以下、行内取引に対応する入力画面を「取引画面」と記載する。
行員端末400は、各行内取引に対応する取引画面を示す情報が登録された取引画面データベース(DB)410を備えている。行員端末400は、行員の操作によって行内取引が選択されると、選択された行内取引に対応する取引画面を表示装置404aに表示させる。行員端末400は、表示された取引画面内の各データ項目にデータが入力されると、それらのデータをサーバ500に送信して、対応する行内取引を実行させる。
また、行員端末400は、取引画面データベース410に基づき、二次元バーコード311から読み取った申込情報に含まれるデータを、取引画面内の対応するデータ項目に自動入力することができる。このような自動入力を可能にするために、取引画面データベース410には、取引画面内の各データ項目と、そのデータ項目に入力すべきデータを示す申込情報内のデータ項目とが、対応付けて登録されている。このような自動入力の仕組みにより、行員端末400およびサーバ500では次のような処理が実行される。
まず、行員は、申し込まれた申込取引の実行に必要な行内取引の1つを選択し、行員端末400に対し、選択した行内取引に対応する取引画面の呼び出し操作を行う(ステップS14a)。行員端末400は、取引画面データベース410に基づいて、呼び出しが要求された取引画面を表示装置404aに表示させる。
次に、行員は、帳票310上の二次元バーコード311をバーコードリーダ450にかざす。これにより、バーコードリーダ450によって二次元バーコード311が読み取られ、読み取られた二次元バーコード311の画像データが行員端末400に送信される(ステップS14b)。行員端末400は、二次元バーコード311の画像データに基づいて、申込情報に含まれる各データ項目のデータを認識する。行員端末400は、取引画面データベース410に基づき、申込情報から認識されたデータの中から、表示させた取引画面内の各データ項目に入力すべきデータを判別して、各データ項目に対応するデータを自動入力する(ステップS14c)。
取引画面内の各データ項目に対するデータの入力が完了すると、行員端末400は、入力されたデータをサーバ500に送信して、対応する行内取引の実行を要求する(ステップS14d)。サーバ500は、行員端末400から受信したデータを用いて、行内取引の実行に相当する所定の処理を実行する(ステップS14e)。
行員は、申し込まれた申込取引の実行に必要な複数の行内取引のそれぞれについて、上記のステップS14a,S14bにそれぞれ相当する取引画面の呼び出し操作および二次元バーコード311の読み取り操作を行う。これにより、各行内取引についてステップS14a〜S14eの処理が繰り返し実行される。
このように、各行内取引に対応する取引画面に対して、二次元バーコード311を用いてデータが自動入力されることで、行員による申込情報の入力作業の手間を省くことができ、行員の作業効率を向上させることができる。また、入力された申込情報がオンラインでなく、帳票310のような紙媒体に印刷された二次元バーコード311を介して受け渡されることで、サーバ200を含む顧客対応業務に関する処理のためのシステムと、勘定系システムとを物理的に分離できる。これにより、勘定系システムの安全性を向上させることができる。
ここで、1つの申込取引に対応する複数の行内取引を実行させる際には、各行内取引に対応する取引画面に対するデータの自動入力のために、同一の帳票310上の同一の二次元バーコード311が用いられる。したがって、1つの申込取引の申込に伴って生成された二次元バーコード311に含まれる各データ項目のデータは、その申込取引に対応する複数の取引画面に対するデータの自動入力のために共用される。例えば、複数の取引画面に同一のデータ項目が存在する場合、それらのデータ項目には、共通の二次元バーコード311から認識された同一のデータが入力される。
このため、例えば、1つの申込取引が申し込まれた際に、その申込取引に対応する複数の取引画面のそれぞれについて、個別の二次元バーコード311や個別の帳票310を生成する必要がなくなる。これにより、帳票310を生成するための紙資源を節約できる。また、生成される帳票310の枚数が減ることで、銀行店舗1000における帳票310の管理も容易になる。
さらに、行員によるデータの自動入力作業についても、効率や正確性を高めることができる。例えば、行員は、1つの申込取引に対する複数の取引画面に対する入力作業を連続的に行う。その連続的な作業の間、行員は、同一の帳票310をバーコードリーダ450に読み取らせればよい。このため、各取引画面に対応する帳票を判別して選択する手間を省くことができ、帳票を間違えて選択する可能性も低くなる。
また、顧客に対しても、申込取引に対応する取引画面ごとに必要なデータを入力させずに済む。顧客は、申込取引に対応する各取引画面間で共通するデータについては1回のみ入力すればよくなる。したがって、顧客による入力作業の負荷を低減することもできる。
なお、上記のように申込取引に対応する複数の行内取引が存在する銀行店舗1000における、二次元バーコード311を用いない従来のオペレーション方法の例としては、複数の伝票が重ねられた複写伝票を用いる方法があった。この方法では、重ねられた1組の伝票のそれぞれが取引画面に対応付けられており、顧客が1番上の伝票の各項目に対して情報を記入することで、各取引画面に対応する伝票に、取引画面上のデータ項目に対応する情報が転写される。行員は、申込取引に対応する1組の伝票を受け取り、そこに含まれる各伝票を視認しながら、伝票に対応する取引画面に対してデータを入力していく。
この方法でも、取引画面ごとに伝票が生成される。このため、このような方法に対しても、図7に示した本実施の形態の方法によれば、紙資源を節約でき、帳票310の管理も容易化されるというメリットが得られる。また、当然ながら、行員による取引画面に対するデータ入力作業の効率も向上させることができる。
次に、本実施の形態に係る銀行業務システムの処理の詳細について説明する。
<顧客の入力操作に伴う処理>
図8は、顧客端末およびこれに接続するサーバが備える処理機能の構成例を示す図である。
顧客端末100は、表示・入力処理部110を有する。表示・入力処理部110の処理は、例えば、プロセッサ101が所定のプログラムを実行することで実現される。表示・入力処理部110は、サーバ200からの指示にしたがって、申込情報の入力を受け付けるための入力画面を表示装置104に表示させる。また、表示・入力処理部110は、顧客の操作によって入力画面に入力された情報をサーバ200に送信する。
サーバ200は、記憶部221、入力受付処理部222およびバーコード生成部223を有する。記憶部221は、例えば、RAM、HDDなど、サーバ200が備える図示しない記憶装置の記憶領域として実現される。入力受付処理部222およびバーコード生成部223の処理は、例えば、サーバ200が備える図示しないプロセッサが所定のプログラムを実行することで実現される。
記憶部221には、前述の入力画面データベース210が記憶される。入力画面データベース210には、顧客端末100に表示させる入力画面に関する情報が登録される。
入力受付処理部222は、入力画面データベース210に基づいて、申込情報の入力を受け付けるための入力画面を顧客端末100の表示・入力処理部110に表示させる。入力受付処理部222は、入力画面に入力された情報を表示・入力処理部110から受信し、次の入力画面がある場合にはその入力画面を表示・入力処理部110に表示させる。
バーコード生成部223は、入力画面を通じた申込情報の入力の受け付けが完了すると、入力された申込情報の内容がコード化された二次元バーコードを生成する。バーコード生成部223は、二次元バーコードが表示された帳票をプリンタ300に印刷させる。
図9は、入力画面データベースの構成例を示す図である。入力画面データベース210には、メニュー画面情報211と、入力画面情報212a,212b,・・・と、項目情報213a,213b,・・・とが記憶される。
メニュー画面情報211は、顧客が申込取引を選択するためのメニュー画面を表示するための情報を含む。入力画面情報212a,212b,・・・は、それぞれ個別の申込取引に対応付けられている。入力画面情報212a,212b,・・・のそれぞれは、対応する申込取引の実行のために必要な申込情報の入力画面を表示するための情報を含む。メニュー画面から申込取引が選択されると、入力画面情報212a,212b,・・・のうち、選択された申込取引に対応する入力画面情報に基づいて、入力画面が表示される。
項目情報213a,213b,・・・は、入力画面情報212a,212b,・・・にそれぞれ対応付けられている。入力画面情報212a,212b,・・・がそれぞれ示す、申込取引ごとの入力画面の間では、データが入力されるデータ項目について共通の項目番号が用いられる。そして、申込取引ごとの入力画面の間では、同一のデータ項目に対しては同一の項目番号が付与される。項目情報213a,213b,・・・のそれぞれには、対応する入力画面に表示される各データ項目についての項目番号が登録されている。
図10は、入力画面データベースに含まれる項目情報の例を示す図である。図10では、申込取引の例として「普通預金口座開設」に対応する項目情報213を示している。この項目情報213には、項目ID(IDentification)「0」〜「8」,「11」〜「13」,「21」〜「23」,「31」〜「33」がそれぞれ付与されたデータ項目が登録されている。なお、図10において「項目名」とは、データ項目を識別するための名称を示す。
図10の項目情報213に基づき、申込取引として「普通預金口座開設」が申し込まれた場合には、入力画面を用いて項目ID「1」〜「8」,「11」〜「13」,「21」〜「23」,「31」〜「33」にそれぞれ対応するデータ項目に対してデータが入力される。ただし、項目ID「0」の「店舗番号」は、申込取引が申し込まれた店舗の識別番号を示し、「店舗番号」のデータ項目にはサーバ200の入力受付処理部222によって銀行店舗1000の識別番号が自動的に設定される。
なお、図10の例では、例えば、項目ID「1」〜「8」のデータ項目、項目ID「11」〜「13」のデータ項目、項目ID「21」〜「23」のデータ項目、項目ID「31」〜「33」のデータ項目のそれぞれについて、個別の入力画面を用いてデータを入力させることができる。
図10に示した例のように、入力画面データベース210においては、顧客に入力させるべきデータ項目が、申込取引ごとにあらかじめ定義されている。また、顧客は、申し込んだ申込取引に対応する複数の行内取引の間で、実行に必要なデータ項目として重複するデータ項目があったとしても、その申込取引の実行に必要な各データ項目について1回ずつ入力すればよい。すなわち、顧客は、申込取引に対応する複数の行内取引を何ら意識することなく、必要な情報の入力操作を行うことができる。
図11は、顧客の入力操作に伴うサーバの処理手順を示すフローチャートの例である。
[ステップS21]サーバ200の入力受付処理部222は、入力画面データベース210のメニュー画面情報211に基づいて、申込取引を選択するためのメニュー画面を顧客端末100に表示させる。
[ステップS22]入力受付処理部222は、顧客によるメニュー画面に対する選択操作を監視する。入力受付処理部222は、顧客端末100からの受信情報に基づき、メニュー画面に対する申込取引の選択操作が行われたと判定すると、入力画面データベース210の入力画面情報212a,212b,・・・の中から、選択された申込取引に対応する入力画面情報を選択する。そして、入力受付処理部222は、選択した入力画面情報に基づいて、ステップS23の処理を実行する。
[ステップS23]入力受付処理部222は、入力画面情報に基づいて、選択された申込取引に対応する入力画面を顧客端末100に表示させる。
[ステップS24]入力受付処理部222は、ステップS23で表示された入力画面に対する顧客の入力操作を監視する。入力受付処理部222は、顧客端末100からの受信情報に基づき、入力画面に対する入力操作が完了したと判定すると、ステップS25の処理を実行する。
[ステップS25]入力受付処理部222は、入力画面情報に基づき、次の入力画面が存在する場合、処理をステップS23に進め、次の入力画面を顧客端末100に表示させる。一方、入力受付処理部222は、次の入力画面が存在しない場合、ステップS26の処理を実行する。
[ステップS26]バーコード生成部223は、入力画面に入力された情報を含む申込情報に基づいて、二次元バーコードを生成する。バーコード生成部223は、生成された二次元バーコードが表示された帳票の画像データを生成し、この画像データをプリンタ300に送信して、画像データに基づく帳票をプリンタ300に印刷させる。
図12は、印刷される帳票の例を示す図である。図12では例として、申込取引として「普通預金口座開設」が申し込まれた場合の帳票310の例を示す。
前述のように、サーバ200のバーコード生成部223は、入力画面に対して入力された情報を含む申込情報に基づいて、二次元バーコード311を生成する。二次元バーコード311は、例えば、申込情報に含まれる各データ項目のデータと、各データに対応するデータ項目の項目IDとを、順番にコード化して埋め込むことで生成される。これにより、行員端末400は、二次元バーコード311に基づいて、申込情報に含まれる各データを項目IDが示すデータ項目ごとに取得することができる。
バーコード生成部223は、生成された二次元バーコード311が表示された帳票310の画像データを生成し、その画像データをプリンタ300に送信して、帳票310を印刷させる。図12に示すように、帳票310には、二次元バーコード311とともに、申込情報に含まれるデータのうちいくつかの所定のデータが表示される。
なお、申込情報のデータサイズと二次元バーコード311に埋め込み可能(変換可能)なデータサイズの上限との関係によっては、申込情報のすべてのデータを1つの二次元バーコード311に埋め込むことができない場合もある。この場合、申込情報のデータが複数の二次元バーコード311に分割して埋め込まれてもよい。このとき、生成される二次元バーコード311には、例えば、二次元バーコードが1つか複数かを示す情報や、複数の場合に次の二次元バーコードの有無を示す情報が埋め込まれる。これにより、複数の二次元バーコード311をセットで取り扱うことができる。また、申込情報のデータは、その内容とは関係なく、二次元バーコード311に埋め込み可能なサイズごとに分割されて複数の二次元バーコード311のそれぞれに埋め込まれればよい。
<行員端末の取引画面に対する自動入力処理>
図13は、行員端末およびこれに接続するサーバが備える処理機能の構成例を示す図である。
行員端末400は、記憶部421、バーコード読取処理部422およびデータ入力処理部423を有する。記憶部421は、例えば、RAM402、HDD403など、行員端末400が備える記憶装置の記憶領域として実現される。バーコード読取処理部422およびデータ入力処理部423の処理は、例えば、行員端末400が備えるプロセッサ401が所定のプログラムを実行することで実現される。
記憶部421には、前述した取引画面データベース410が記憶される。取引画面データベース410には、各行内取引を実行するための情報が入力される取引画面に関する情報が登録される。また、取引画面データベース410には、各取引画面に表示されるデータ項目の少なくとも一部について、二次元バーコードから読み取られた申込情報に含まれるデータ項目との対応関係が定義されている。
バーコード読取処理部422は、データ入力処理部423からの指示に応じてバーコードリーダ450を制御し、バーコードリーダ450によって帳票から読み取られた二次元バーコードの画像データを取得する。バーコード読取処理部422は、二次元バーコードの画像データを解析して、申込情報の内容を認識する。これにより、申込情報に含まれる各データ項目のデータと、各データに対応するデータ項目の項目IDとが認識される。
データ入力処理部423は、取引画面データベース410に基づき、行員の操作によって選択された行内取引に対応する取引画面を、表示装置404aに表示させる。データ入力処理部423は、表示された取引画面内の各データ項目に対して、行員の操作に応じてデータの入力を受け付けることができる。
また、データ入力処理部423は、取引画面が表示された状態で、行員の操作により二次元バーコードの読み取り指示を受けた場合には、二次元バーコードを読み取るようにバーコード読取処理部422に指示する。この場合、データ入力処理部423は、読み取られた二次元バーコードに基づく申込情報の内容をバーコード読取処理部422から取得する。データ入力処理部423は、取引画面データベース410に基づき、表示された取引画面内の各データ項目に対して、申込情報内の対応するデータ項目のデータを自動入力する。
データ入力処理部423は、申込情報内の各データ項目に対するデータの入力が完了すると、行員の操作に応じて、入力されたデータをサーバ500に送信し、行内取引の実行を依頼する。
サーバ500は、取引実行部511を備える。取引実行部511の処理は、例えば、サーバ500が備える図示しないプロセッサが所定のプログラムを実行することで実現される。取引実行部511は、行内取引の実行依頼を、その実行に必要なデータとともに行員端末400のデータ入力処理部423から受信し、受信したデータを用いて行内取引の実行に相当する処理を実行する。
図14は、取引画面データベースの構成例を示す図である。取引画面データベース410には、取引選択画面情報411と、取引画面情報412a,412b,・・・と、項目情報413a,413b,・・・とが記憶される。
取引選択画面情報411は、行員が行内取引を選択するための取引選択画面を表示するための情報を含む。取引画面情報412a,412b,・・・は、それぞれ個別の行内取引に対応付けられている。取引画面情報412a,412b,・・・のそれぞれは、対応する行内取引の実行のために必要なデータを入力するための取引画面を表示するための情報を含む。取引選択画面から行内取引が選択されると、取引画面情報412a,412b,・・・のうち、選択された行内取引に対応する取引画面情報に基づいて、取引画面が表示される。
項目情報413a,413b,・・・は、取引画面内のデータ項目に対するデータの自動入力のために利用される情報である。項目情報413a,413b,・・・は、取引画面情報412a,412b,・・・にそれぞれ対応付けられている。項目情報413a,413b,・・・のそれぞれには、対応する取引画面に表示される各データ項目の識別情報(項目番号)と、二次元バーコードに基づく申込情報内のデータ項目の識別情報(項目ID)とが、対応付けて登録されている。
なお、項目情報には、対応する取引画面内のすべてのデータ項目に対して、申込情報内のデータ項目が必ずしも対応付けられている必要はなく、取引画面内の一部のデータ項目に対して、申込情報内のデータ項目が対応付けられていてもよい。ただし、申込情報内のデータ項目が対応付けられていない、取引画面内のデータ項目に対しては、データの自動入力を実行できず、行員によるデータの入力操作が必要となる。
また、取引画面情報412a,412b,・・・の中には、項目情報が対応付けられていない取引画面情報が存在してもよい。ただし、項目情報が対応付けられていない取引画面情報に対しては、取引画面に含まれるすべてのデータ項目に対して行員によるデータの入力操作が必要となる。
次に、図15〜図18を用いて、申込取引として「普通預金口座開設」が申し込まれた場合の取引画面の例と、各取引画面に入力されるデータの例について説明する。
申込取引として「普通預金口座開設」が申し込まれた場合、行内取引としては、口座の名義人情報を登録する「名義人登録」、顧客のCIFを登録する「CIF新規登録」、普通預金口座を開設するための「普通預金口座開設」、キャッシュカードを発行するための「キャッシュカード発行」が実行される。このため、行員は、申込取引として「普通預金口座開設」の申込を受け付けると、「名義人登録」、「CIF新規登録」、「普通預金口座開設」、「キャッシュカード発行」の各行内取引を実行するための取引画面を順次呼び出して表示させる。
本実施の形態では例として、これらの取引画面内のすべてのデータ項目に対して、申込情報内のデータ項目の項目IDが対応付けられており、データの自動入力が行われるものとする。したがって、行員は、上記各取引画面を表示させるたびに、申込取引の申込時に顧客から受け取った同一の二次元バーコードをバーコードリーダ450に読み取らせる。
なお、申込取引として「普通預金口座開設」が申し込まれた場合、二次元バーコードから読み取られた申込情報には、図10に示した項目ID「0」〜「8」,「11」〜「13」,「21」〜「23」,「31」〜「33」にそれぞれ対応するデータ項目のデータが含まれている。
図15は、取引画面およびデータ項目についての第1の例を示す図である。図15では、行内取引として「名義人登録」が選択された場合について示す。
図15に示すように、行内取引として「名義人登録」の実行を要求するための取引画面431には、項目番号「001」の「漢字氏名」、項目番号「002」の「カナ氏名」、項目番号「003」の「生年月日」の各データ項目が表示される。また、取引画面431に対応する項目情報413−1には、項目番号「001」,「002」,「003」に対してそれぞれ、申込情報におけるデータ項目の項目ID「1」,「2」,「3」が対応付けられている。
この場合、データ入力処理部423は、二次元バーコードから読み取られた申込情報の中から、項目ID「1」〜「3」にそれぞれ対応するデータ項目のデータを抽出する。そして、データ入力処理部423は、取引画面431における項目番号「001」,「002」,「003」に対応するデータ項目に対して、それぞれ項目ID「1」,「2」,「3」に対応するデータ項目のデータを自動的に設定する。
図16は、取引画面およびデータ項目についての第2の例を示す図である。図16では、行内取引として「CIF新規登録」が選択された場合について示す。
図16に示すように、行内取引として「CIF新規登録」の実行を要求するための取引画面432には、項目番号「101」の「職業」、項目番号「102」の「性別」、項目番号「103」の「本人確認方法」、項目番号「104」の「カナ氏名」、項目番号「105」の「漢字氏名」、項目番号「106」の「住所」、項目番号「107」の「郵便番号」、項目番号「108」の「生年月日」、項目番号「109」の「自宅電話番号」、項目番号「110」の「携帯電話番号」、項目番号「111」の「世帯種別」、項目番号「112」の「店舗番号」の各データ項目が表示される。
また、取引画面432に対応する項目情報413−2には、項目番号「101」,「102」,「103」,「104」,「105」,「106」,「107」,「108」,「109」,「110」,「111」,「112」に対してそれぞれ、申込情報におけるデータ項目の項目ID「12」,「4」,「11」,「2」,「1」,「5」,「6」,「3」,「7」,「8」,「13」,「0」が対応付けられている。
この場合、データ入力処理部423は、二次元バーコードから読み取られた申込情報の中から、項目ID「0」〜「8」,「11」〜「13」にそれぞれ対応するデータ項目のデータを抽出する。そして、データ入力処理部423は、取引画面432における項目番号「101」,「102」,「103」,「104」,「105」,「106」,「107」,「108」,「109」,「110」,「111」,「112」に対応するデータ項目に対して、それぞれ項目ID「12」,「4」,「11」,「2」,「1」,「5」,「6」,「3」,「7」,「8」,「13」,「0」に対応するデータ項目のデータを自動的に設定する。
図17は、取引画面およびデータ項目についての第3の例を示す図である。図17では、行内取引として「普通預金口座開設」が選択された場合について示す。
図17に示すように、行内取引として「普通預金口座開設」の実行を要求するための取引画面433には、項目番号「201」の「店舗番号」、項目番号「202」の「入金額」、項目番号「203」の「入金区分」、項目番号「204」の「カード発行識別」の各データ項目が表示される。また、取引画面433に対応する項目情報413−3には、項目番号「201」,「202」,「203」,「204」に対してそれぞれ、申込情報におけるデータ項目の項目ID「0」,「21」,「22」,「23」が対応付けられている。
この場合、データ入力処理部423は、二次元バーコードから読み取られた申込情報の中から、項目ID「0」,「21」〜「23」にそれぞれ対応するデータ項目のデータを抽出する。そして、データ入力処理部423は、取引画面433における項目番号「201」,「202」,「203」,「204」に対応するデータ項目に対して、それぞれ項目ID「0」,「21」,「22」,「23」に対応するデータ項目のデータを自動的に設定する。
図18は、取引画面およびデータ項目についての第4の例を示す図である。図18では、行内取引として「キャッシュカード発行」が選択された場合について示す。
図18に示すように、行内取引として「キャッシュカード発行」の実行を要求するための取引画面434には、項目番号「301」の「カード種類」、項目番号「302」の「暗証番号」、項目番号「303」の「カード送付方法」、項目番号「304」の「店舗番号」の各データ項目が表示される。また、取引画面434に対応する項目情報413−4には、項目番号「301」,「302」,「303」,「304」に対してそれぞれ、申込情報におけるデータ項目の項目ID「31」,「32」,「33」,「0」が対応付けられている。
この場合、データ入力処理部423は、二次元バーコードから読み取られた申込情報の中から、項目ID「0」,「31」〜「33」にそれぞれ対応するデータ項目のデータを抽出する。そして、データ入力処理部423は、取引画面434における項目番号「301」,「302」,「303」,「304」に対応するデータ項目に対して、それぞれ項目ID「31」,「32」,「33」,「0」に対応するデータ項目のデータを自動的に設定する。
以上の図15〜図18の例のように、行員端末400は、取引画面431〜434のそれぞれに対して、同一の二次元バーコードに基づく申込情報の中から必要なデータ項目のデータを取得し、取得したデータを自動入力できる。
なお、以上の図15〜図18の例では、申込取引として「普通預金口座開設」が申し込まれた場合について説明した。例えば、申込取引として「定期預金口座開設」が申し込まれた場合、行内取引としては、口座の名義人を確認する「名義人確認」、顧客のCIFを確認する「CIF確認」、新規の定期預金口座を開設する「定期預金口座開設」という取引が実行される。
図19は、行員端末の処理手順を示すフローチャートの例である。
[ステップS31]行員端末400のデータ入力処理部423は、取引画面データベース410の取引選択画面情報411に基づいて、行内取引を選択するための取引選択画面を表示装置404aに表示させる。
[ステップS32]データ入力処理部423は、行員による取引選択画面に対する選択操作を監視する。データ入力処理部423は、取引選択画面に対する行内取引の選択操作が行われたと判定すると、取引画面データベース410の取引画面情報412a,412b,・・・の中から、選択された行内取引に対応する取引画面情報を選択する。そして、データ入力処理部423は、選択した取引画面情報に基づいて、ステップS33の処理を実行する。
[ステップS33]データ入力処理部423は、取引画面情報に基づいて、選択された行内取引に対応する取引画面を表示装置404aに表示させる。
この後、データ入力処理部423は、ステップS34,S36,S38の判定処理を一定時間間隔で実行する。
[ステップS34]データ入力処理部423は、行員によって二次元バーコードの読み取り指示操作が行われたかを判定する。データ入力処理部423は、読み取り指示操作が行われたことを検知した場合、ステップS35の処理を実行し、読み取り指示操作が行われたことを検知しなかった場合、ステップS36の処理を実行する。なお、読み取り指示操作は、例えば、入力装置405aとして接続されたキーボード上の所定のキーの押下によって行われる。
[ステップS35]二次元バーコードを用いたデータ項目に対する自動入力処理が実行される。この処理の詳細については、後の図20を用いて説明する。
[ステップS36]データ入力処理部423は、行員により、表示された取引画面上のデータ項目に対するデータの入力操作が行われたかを判定する。データ入力処理部423は、データの入力操作が行われたことを検知した場合、ステップS37の処理を実行し、データの入力操作が行われたことを検知しなかった場合、ステップS38の処理を実行する。
[ステップS37]データ入力処理部423は、取引画面上のデータ項目に、行員によって入力されたデータを設定する。
なお、ステップS37の処理により、行員は、例えば、取引画面に対して項目情報が登録されておらず、自動入力が不可能な場合でも、取引画面内の各データ項目にデータを手作業で入力できる。また、取引画面内の一部のデータ項目に対してのみ、項目情報に申込情報内の対応するデータ項目が登録されていた場合でも、行員は、取引画面内の残りのデータ項目に対してデータを手作業で入力できる。
[ステップS38]データ入力処理部423は、取引画面に対する入力操作が完了したかを判定する。例えば、入力装置405aとして接続されたキーボード上の所定のキーの押下によって完了操作が行われた場合に、入力操作が完了したと判定される。データ入力処理部423は、入力操作が完了していない場合、処理をステップS34に進め、入力操作が完了した場合、ステップS39の処理を実行する。
[ステップS39]データ入力処理部423は、ステップS35,S37の処理によって取引画面内の各データ項目に設定されたデータをサーバ500に送信して、ステップS32で選択された行内取引の実行をサーバ500に依頼する。これにより、サーバ500の取引実行部511によって行内取引の実行に相当する処理が実行され、取引の実行結果が行員端末400に通知される。
[ステップS40]データ入力処理部423は、通知された取引の実行結果を表示装置404aに表示させる。この後、データ入力処理部423は、取引選択画面の表示指示操作を受け付けると、処理をステップS31に進める。
図20は、自動入力処理の手順を示すフローチャートの例である。この図20の処理は、図19のステップS35の処理に対応する。
[ステップS41]データ入力処理部423は、取引画面データベース410の項目情報413a,413b,・・・の中から、表示されている取引画面に対応する項目情報を特定する。
[ステップS42]データ入力処理部423は、表示されている取引画面がデータの自動入力に対応しているかを判定する。ステップS41で対応する項目情報が特定された場合、取引画面がデータの自動入力に対応していると判定される。データ入力処理部423は、自動入力に対応している場合、ステップS43の処理を実行し、自動入力に対応していない場合、ステップS45の処理を実行する。
[ステップS43]データ入力処理部423は、バーコード読取処理部422に対して二次元バーコードを読み取るように指示する。行員によって二次元バーコードがバーコードリーダ450にかざされて二次元バーコードが読み取られると、バーコード読取処理部422は、読み取られた二次元バーコードの画像データを解析して申込情報の内容を認識する。データ入力処理部423は、認識された申込情報の内容をバーコード読取処理部422から取得する。
[ステップS44]データ入力処理部423は、ステップS41で特定された項目情報に基づき、取引画面内の各データ項目に対して、申込情報に含まれるデータの中から対応するデータ項目のデータを抽出して設定する。この後、処理は図19のステップS38に進められる。
[ステップS45]データ入力処理部423は、取引画面上に、この取引画面がデータの自動入力に対応していないことを示すエラー表示を行う。この後、処理は図19のステップS38に進められる。
以上の図19、図20の処理では、ステップS44において、二次元バーコードから読み取られた申込情報に含まれる複数のデータ項目のデータの中から、取引画面に対する入力が必要なデータだけが抽出される。そして、抽出されたデータが、取引画面上の対応するデータ項目に自動入力される。これにより、1つの申込取引に対応する複数の取引画面に対するデータの自動入力の際に、その申込取引の申込時に生成された同一の二次元バーコードを用いることが可能になる。
例えば、1つの申込取引の申込に応じて行員が対応する取引画面に対するデータ入力を連続的に行う際には、ステップS31〜S40の処理が取引画面ごとに繰り返し実行される。この実行の間、行員は同一の二次元バーコードをバーコードリーダ450に読み取らせればよくなる。
これにより、二次元バーコードは、取引画面に依存せず、顧客に申し込まれた申込取引を示すものとして行員に認識されるようになる。行員は、各取引画面に対応する二次元バーコードを判別して選択する手間を省くことができ、二次元バーコードを間違えて選択する可能性も低くなる。その結果、データ入力の作業効率や確実性を高めることができる。
〔第3の実施の形態〕
次に、第3の実施の形態に係る銀行業務システムについて説明する。第3の実施の形態に係る銀行業務システムは、第2の実施の形態に係る銀行業務システムの一部を変形したものである。
図21は、第3の実施の形態に係る銀行業務システムの構成例を示す図である。第3の実施の形態に係る銀行業務システムは、第2の実施の形態における行員端末400およびサーバ500の代わりに、行員端末400aおよびサーバ500aを含む。顧客端末100およびサーバ200については第2の実施の形態と同様であるので、図21では行員端末400aおよびサーバ500aのみ示している。また、行員端末400aには、第2の実施の形態と同様にバーコードリーダ450が接続されている。
第2の実施の形態では、行員端末400が単体で、各取引画面に対するデータの自動入力を実行していた。これに対して、第3の実施の形態では、サーバ500aの制御の下で、行員端末400aに表示される各取引画面に対するデータの自動入力が実行される。
行員端末400aは、表示・入力処理部424とバーコード読取処理部425を備える。表示・入力処理部424およびバーコード読取処理部425の処理は、例えば、行員端末400aが備えるプロセッサが所定のプログラムを実行することで実現される。
表示・入力処理部424は、サーバ500aからの指示にしたがって、取引選択画面や取引画面の表示処理や、行員からの入力操作の受け付け処理を実行する。バーコード読取処理部425は、サーバ500aからの指示にしたがった、バーコードリーダ450によって読み取られた二次元バーコードの画像データをサーバ500aに送信する。
一方、サーバ500aは、第2の実施の形態と同様の取引実行部511に加え、記憶部512とデータ入力処理部513を備える。記憶部512は、例えば、サーバ500aが備える記憶装置の記憶領域によって実現される。データ入力処理部513の処理は、例えば、サーバ500aが備えるプロセッサが所定のプログラムを実行することで実現される。
記憶部512には、第2の実施の形態と同様の取引画面データベース410が記憶される。
データ入力処理部513は、第2の実施の形態において行員端末400が備えていたデータ入力処理部423の機能を、サーバ500aにおいて実現するためのものである。以下、データ入力処理部513の制御の下で実行される、取引画面に対するデータの自動入力処理について説明する。
データ入力処理部513は、取引画面データベース410の取引選択画面情報411に基づいて、取引選択画面の表示を行員端末400aに指示する。行員端末400aの表示・入力処理部424は、指示に応じて取引選択画面を表示装置に表示させる。表示・入力処理部424は、行員による行内取引の選択操作を受け付けると、選択された行内取引を示す情報をサーバ500aに送信する。
サーバ500aのデータ入力処理部513は、取引画面データベース410の取引画面情報412a,412b,・・・のうち、選択された行内取引に対応する取引画面情報を選択し、選択した取引画面情報に基づく取引画面の表示を行員端末400aに指示する。行員端末400aの表示・入力処理部424は、指示に応じて取引画面を表示装置に表示させる。
ここで、表示・入力処理部424は、行員による二次元バーコードの読取指示操作を受け付けると、その旨をサーバ500aに通知する。サーバ500aのデータ入力処理部513は、その通知に応じて、二次元バーコードを読み取るように行員端末400aに指示する。このとき、行員によって二次元バーコードがバーコードリーダ450にかざされる。行員端末400aのバーコード読取処理部425は、バーコードリーダ450に二次元バーコードを読み取らせ、得られた二次元バーコードの画像データをサーバ500aに送信する。
サーバ500aのデータ入力処理部513は、受信した二次元バーコードの画像データを解析して、申込情報を認識する。データ入力処理部513は、取引画面データベース410の項目情報413a,413b,・・・の中から、表示されている取引画面に対応する項目情報を特定する。データ入力処理部513は、特定された項目情報に基づき、取引画面内の各データ項目について、申込情報に含まれるデータの中から対応するデータ項目のデータを抽出する。データ入力処理部513は、抽出された各データと、取引画面内の対応するデータ項目の項目番号とを対応付けて、行員端末400aに送信する。行員端末400aの表示・入力処理部424は、受信した情報に基づいて、取引画面内の各データ項目にデータを自動入力する。
表示・入力処理部424は、行員による取引画面に対するデータ入力の完了操作を受け付けると、取引画面内の各データ項目に入力されたデータをサーバ500aに送信する。サーバ500aのデータ入力処理部513は、受信したデータを取引実行部511に受け渡して、対応する行内取引の実行を依頼する。取引実行部511は、受け渡されたデータを用いて、行内取引を実行する。
以上の行員端末400aおよびサーバ500aの処理により、第2の実施の形態と同様に、二次元バーコードを用いて、取引画面ごとにデータを自動入力できるようになる。1つの申込取引に対応する複数の取引画面に対しては、同一の二次元バーコードを用いてデータの自動入力を実行できる。
なお、上記の第2、第3の実施の形態では、サーバ200から行員端末400,400aに対して、二次元バーコードが紙媒体(帳票)に印刷された状態で受け渡された。しかし、二次元バーコードは、例えば、画像データとしてネットワークあるいは可搬型の記録媒体を介してサーバ200から行員端末400,400aに受け渡されてもよい。
また、上記の各実施の形態に示した装置(例えば、情報処理装置1,2、顧客端末100、サーバ200,500,500a、行員端末400,400a)の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、各装置が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供され、そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。磁気記憶装置には、ハードディスク装置(HDD)、磁気テープなどがある。光ディスクには、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc:BD、登録商標)などがある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)などがある。
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CDなどの可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムまたはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムにしたがった処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムにしたがった処理を実行することもできる。また、コンピュータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムにしたがった処理を実行することもできる。