JP2020085632A - 位置推定装置、無線装置、位置推定システム、位置推定方法、およびフィンガープリント生成方法 - Google Patents

位置推定装置、無線装置、位置推定システム、位置推定方法、およびフィンガープリント生成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】遮蔽物の位置を推定する、改善された位置推定装置、無線装置、位置推定システム、位置推定方法、およびフィンガープリント生成方法を提供する。【解決手段】位置推定装置(1)は、位置が既知である複数の無線装置(A1〜AM)のそれぞれ(Am)が送信した第1の無線信号の、第1の無線信号の送信元(Am)とは異なる無線装置(A1〜Am−1,Am+1〜AM)での第1の受信強度を示す第1の情報(FBoff)を記憶する記憶回路(13)と、複数の無線装置(A1〜AM)のそれぞれ(Am)が送信した第2の無線信号の、第2の無線信号の送信元(Am)とは異なる無線装置(A1〜Am−1,Am+1〜AM)での第2の受信強度を示す第2の情報(FBon)と、第1の情報(FBoff)と、に基づいて、第2の無線信号を遮蔽する遮蔽物(B1)の位置を推定する推定回路(12)と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、位置推定装置、無線装置、位置推定システム、位置推定方法、およびフィンガープリント生成方法に関する。
近年、無線通信技術の発展および無線端末の普及に伴い、無線通信技術を応用した無線端末の位置推定の需要が高まっている。例えば、検知エリアを分割し、分割された領域ごとに予め電波情報を測定し、電波情報に基づいて受信機が位置する領域を特定する位置特定装置がある(特許文献1参照)。
特開2017−201240号公報
本開示の一態様は、遮蔽物の位置を推定する、改善された位置推定装置、無線装置、位置推定システム、位置推定方法、およびフィンガープリント生成方法の提供に資する。
本開示の一態様に係る位置推定装置は、位置が既知である複数の無線装置のそれぞれが送信した第1の無線信号の、前記第1の無線信号の送信元とは異なる前記無線装置での第1の受信強度を示す第1の情報を記憶する記憶回路と、前記複数の無線装置のそれぞれが送信した第2の無線信号の、前記第2の無線信号の送信元とは異なる前記無線装置での第2の受信強度を示す第2の情報と、前記第1の情報と、に基づいて、前記第2の無線信号を遮蔽する遮蔽物の位置を推定する推定回路と、を備える構成を採る。
本開示の一態様に係る無線装置は、他の無線装置を送信先とする無線信号を傍受する無線通信機と、傍受した前記無線信号の受信強度を測定する測定回路と、を備え、前記無線通信機は、傍受した前記無線信号の受信強度を示す情報を含む無線信号を送信する構成を採る。
本開示の一態様に係る位置推定システムは、本開示に係る位置推定装置と、本開示に係る無線装置と、前記位置推定装置に接続され、前記無線装置と無線通信するアクセスポイントと、を備える構成を採る。
本開示の一態様に係る位置推定方法は、位置が既知である複数の無線装置のそれぞれが送信した第1の無線信号の、前記第1の無線信号の送信元とは異なる前記無線装置での第1の受信強度を示す第1の情報を記憶し、前記複数の無線装置のそれぞれが送信した第2の無線信号の、前記第2の無線信号の送信元とは異なる前記無線装置での第2の受信強度を示す第2の情報と、前記第1の情報と、に基づいて、前記第2の無線信号を遮蔽する遮蔽物の位置を推定する構成を採る。
本開示の一態様に係るフィンガープリント生成方法は、屋内エリアにおける複数の既知の位置のそれぞれに設置された複数の無線装置からそれぞれ無線信号を送信し、前記複数の無線装置のうち、前記無線信号のそれぞれの送信元とは異なる無線装置において前記無線信号の受信強度を測定し、前記受信強度の測定結果に基づいて、前記無線信号の送信元無線装置と受信先無線装置との異なる組み合わせの別に前記受信強度を示したフィンガープリントを生成する構成を採る。
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム、または、記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本開示の一態様によれば、遮蔽物の位置を推定する、改善された位置推定装置、無線装置、位置推定システム、位置推定方法、およびフィンガープリント生成方法を提供することができる。
本開示の一態様における更なる利点および効果は、明細書および図面から明らかにされる。かかる利点および/または効果は、いくつかの実施形態並びに明細書および図面に記載された特徴によってそれぞれ提供されるが、1つまたはそれ以上の同一の特徴を得るために必ずしも全てが提供される必要はない。
オフラインモードにおける本開示に係る位置推定システムの構成の一例を示す図 本開示に係る位置推定装置の構成の一例を示す図 本開示に係るアクセスポイントの構成の一例を示す図 本開示に係る無線ノードの構成の一例を示す図 オフラインモードにおける本開示に係る位置推定装置の動作の一例を示すフローチャート オフラインモードにおけるステップS603〜S605における無線信号のシーケンスの一例を示す図 図6Aに示される無線信号のシーケンスの一例に続く無線信号のシーケンスの一例を示す図 図5のステップS606において記憶部に記憶させたフィンガープリントの一例を示す図 オンラインモードにおける本開示に係る位置推定システムの構成の一例を示す図 オフラインモードにおける本開示に係る位置推定装置の動作の一例を示すフローチャート オンラインモードにおけるステップS703〜S705における無線信号のシーケンスの一例を示す図 図10Aに示される無線信号のシーケンスの一例に続く無線信号のシーケンスの一例を示す図 図9のステップS706において比較の対象となるフィンガープリントの一例を示す図 ブロッキングフィンガープリント行列を用いた遮蔽物の位置の推定を説明する図 アンカーフィンガープリント行列を用いたターゲットノードの位置の推定を説明する図 ターミナルフィンガープリント行列を用いたターゲットノードの位置の推定を説明する図 プロキシミティフィンガープリント行列を用いたターゲットノードの近接度の推定を説明する図
特許文献1に記載の位置特定装置によると、複数のビーコンが設置された検知エリアにおいて、位置特定の対象となる受信機は、ビーコンからの電波を受信する。受信機は、受信したビーコンからの電波の受信電力を測定し、電波情報として用いる。受信機は、ネットワークを介して電波情報をサーバに送信する。サーバは、フィンガープリント方式を用いて受信機の位置を特定する。
このため、受信機は、測定した電波情報をサーバに送信するために、ビーコンとは別の通信手段を用いることが求められる。また、受信機を持たない人、遮蔽物といったビーコンを受信しない物体は、検知エリアに存在していても、検出されない。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は一例であり、本開示は以下の実施の形態により限定されるものではない。
(実施の形態)
図1は、オフラインモードにおける本開示に係る位置推定システム1000の構成の一例を示す。
位置推定システム1000は、位置推定装置1と、アクセスポイント(AP)2と、無線ノード(無線装置)3と、を備える。位置推定システム1000は、例えば、店舗やオフィスで使用されることが想定される。一例として、図1には、対象エリアである店舗内において位置推定システム1000が使用されることを想定し、位置推定システム1000に加えて壁面4と商品棚5a,5bが示されている。無線ノード3は、店舗内の見取図上に配置して示されている。
位置推定装置1は、アクセスポイント2を介して無線ノード3と無線通信を行い、受信電界強度情報(RSSI:Received Signal Strength Indicator)に基づき、無線ノード3の位置を推定する。位置推定装置1の構成の詳細については、図2を参照して後述する。
アクセスポイント2は、位置推定装置1の指示に応じて、無線ノード3との間の無線通信を行い、無線ノード3からの受信データを位置推定装置1に送信する。アクセスポイント2の構成の詳細については、図3を参照して後述する。
無線ノード3は、アクセスポイント2と無線通信を行う。無線ノード3の構成の詳細については、図4を参照して後述する。
無線ノード3は、アンカーノードA(A1〜A10)とリファレンス(参照)ノードR(R1〜R16)とを含む。
アンカーノードAは、予め決められた位置に固定された無線ノード3である。アンカーノードAは、図5〜図7を参照して後述されるオフラインモードおよび図8〜図15を参照して後述されるオンラインモードの双方で、同じ位置で、位置推定に用いられる。図1に示される一例においては、アンカーノードA5は、棚5aの上に、アンカーノードA6は、棚5bの上に、それ以外は、壁面4に、それぞれ設置されている。図1に示される一例においては、アンカーノードAは、アンカーノードA1〜A10の10個であるが、アンカーノードAの個数は、2以上の任意の数であってもよい。
リファレンスノードRは、位置が推定される対象となる無線ノード3である。複数のリファレンスノードRが、例えば、通路、出入口といったターゲットノードが移動する可能性のある場所に設置される。リファレンスノードRは、後述するオフラインモードにおいて設置され、後述するオンラインモードにおいては、撤去されている。図1に示される一例においては、リファレンスノードRは、リファレンスノードR1〜R16の16個であるが、リファレンスノードRの個数は、2以上の任意の数であってもよい。
なお、本開示における位置の推定には、位置が含まれる範囲の推定も含まれる。例えば、図1において、対象エリアを、リファレンスノードR1〜R16の近傍から構成される16のサブエリアに分割し、位置が含まれるサブエリアを推定することによって、位置を推定してもよい。
図2は、本開示に係る位置推定装置1の構成の一例を示す。位置推定装置1は、制御部(制御回路)11と、記憶部(記憶回路)13と、通信部(通信機、出力回路)15と、を備える。
制御部11は、オフラインモードおよびオンラインモードにおける位置推定装置1の動作を制御する。制御部11は、位置推定部(推定回路)12と、無線ノード選択部(選択回路)14と、フィンガープリント生成部(生成回路)16と、を備える。
位置推定部12は、オフラインモードにおいてフィンガープリント生成部16が生成したフィンガープリントを記憶部13から読み出す。また、位置推定部12は、図8〜図15を参照して後述されるオンラインモードにおいてフィンガープリント生成部16が生成したフィンガープリントと比較する。また、位置推定部12は、比較の結果に基づいて、ターゲットノードまたは遮蔽物の位置を推定し、もしくは、ターゲットノードの近接度を推定する。ターゲットノードの近接度とは、ターゲットノードが他のターゲットノードとどのくらい近接しているかを示す値である。フィンガープリントについては、図7および図11を参照して後述する。
記憶部13は、オフラインモードにおいて、フィンガープリント生成部16が生成したフィンガープリントを記憶する。
無線ノード選択部14は、オフラインモードおよびオンラインモードにおいて、通信対象となる無線ノード3を選択し、無線ノード3から収集したRSSI測定履歴からフィンガープリントを生成し記憶部13に記憶させる。オフラインモードにおいて通信対象となる無線ノード3は、アンカーノードAおよびリファレンスノードRである。また、オンラインモードにおいて通信対象となる無線ノード3は、アンカーノードAおよびターゲットノードである。
通信部15は、アクセスポイント2との通信を行う。通信部15は、アクセスポイント2を介して、無線ノード3と通信を行うことができる。通信は、有線通信媒体を介した有線通信、または、アクセスポイント2および無線ノード3の間の無線通信と干渉しない無線通信媒体を介した無線通信である。通信部15が用いる通信プロトコルは、例えば、シリアル通信プロトコル、USB(Universal Serial Bus)プロトコル、またはEthernet(登録商標)プロトコルである。
フィンガープリント生成部16は、記憶部13からRSSIの測定履歴を読み出し、読み出したRSSIの測定履歴を用いて、フィンガープリントを生成し、記憶部13に記憶させる。
図3は、本開示に係るアクセスポイント2の構成の一例を示す。
アクセスポイント2は、通信部(通信機、通信回路)21と、制御部(制御回路)22と、RSSI測定部(測定回路)23と、無線通信部(無線通信機、無線通信回路)24と、を備える。
通信部21は、位置推定装置1との通信を行う。通信は、有線通信媒体を介した有線通信、または、アクセスポイント2および無線ノード3の間の無線通信と干渉しない無線通信媒体を介した無線通信である。
制御部22は、通信部21と、無線通信部24と、を制御し、通信対象の無線ノード3を指示するデータを位置推定装置1から受信させ、通信対象の無線ノード3へ呼び出しパケットを送出させ、無線ノード3からの応答パケットを受信させる。さらに、制御部22は、通信部21と、RSSI測定部23と、を制御し、無線ノード3との通信のRSSIを測定させ、測定結果を示すデータを位置推定装置1に送信させる。
RSSI測定部23は、無線通信部24で受信された無線ノード3からの無線信号の受信レベルを測定し、RSSIに変換する。RSSI測定部23は、RSSIに対して、dB単位への変換、所定のスケール変換、直線近似、曲線近似といった種々の変換をさらに施してもよい。
無線通信部24は、無線ノード3との無線通信を行う。無線通信は、例えば、920MHz帯を用いる小電力通信、IEEE802.15.4、2.4GHz帯を用いるZigbee、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(IEEE802.11b/g/n)、5GHz帯を用いる無線LAN(IEEE802.11a/ac)またはDSRC、60GHz帯を用いる無線LAN(IEEE802.11ad)、構内PHS、あるいは、LTEを用いた無線通信である。
図4は、本開示に係る無線ノード3の構成の一例を示す。
無線ノード3は、無線通信部(無線通信機、無線通信回路)31と、RSSI測定部(測定回路)32と、制御部(制御回路)33と、記憶部(記憶回路)35と、を備える。
無線通信部31は、アクセスポイント2との無線通信を行う。無線通信部31は、アクセスポイント2と他の無線ノード3との間の無線通信を傍受できる。無線通信の方式は、アクセスポイント2が用いる無線通信の方式と同様の方式である。
RSSI測定部32は、無線通信部31で受信されたアクセスポイント2からの無線信号の受信レベルを測定し、RSSIに変換する。RSSI測定部32は、RSSIに対して、dB単位への変換、所定のスケール変換、直線近似、曲線近似といった種々の変換をさらに施してもよい。
制御部33は、無線通信部31を制御して、無線通信部31にアクセスポイント2との無線通信を行わせ、また、他の無線ノード3からの無線信号を傍受させる。さらに、制御部33は、RSSI測定部32を制御して、RSSI測定部32に、無線信号の受信レベルをRSSIに変換させる。
制御部33は、RSSI管理部(管理回路)34と、位置推定部(推定回路)36とを備える。RSSI管理部34は、無線通信部31が傍受した他の無線ノード3の無線信号のRSSI値とその無線信号の送信元とを、RSSI受信履歴として記憶部35に記憶させる。RSSI管理部34は、アクセスポイント2からの要求に応じて、無線通信部31を制御して、記憶部35が記憶するRSSI受信履歴を、アクセスポイント2に通知させる。一例において、RSSI管理部34は、RSSIに基づいてフィンガープリントを生成する。
記憶部(記憶回路)35は、RSSI受信履歴およびフィンガープリントを記憶する。一例において、フィンガープリントは、アクセスポイント2を介して、位置推定装置1から送信される。他の一例において、フィンガープリントは、RSSI管理部34によって生成される。
位置推定部(推定回路)36は、記憶部35が記憶するフィンガープリントと、RSSI管理部34によって生成されるフィンガープリントとに基づいて、無線ノード3の位置を推定する。なお、無線ノード3が位置推定を実行しない場合、記憶部35および位置推定部36は、省略してもよい。
[2つの動作モード]
本実施の形態に係る位置推定システム1は、2つの動作モードで動作する。2つの動作モードを、それぞれオフラインモードとオンラインモードと称する。オフラインモードでは、対象エリア内のフィンガープリントを収集する。オンラインモードでは、対象エリア内で移動する無線ノード3(ターゲットノードT)の位置を推定し、また、無線ノード3持たない人といった無線信号を遮蔽するが送信しない物体(以降、遮蔽物と称する)の位置を推定する。
[オフラインモード]
後述するオンラインモードにおける位置推定に用いられるフィンガープリントを生成するために、図1に示されるアンカーノードA1〜AMおよび参照(リファレンス)ノードR1〜RNについて、各ノード間のRSSIが測定され、RSSIに基づいて生成されたフィンガープリントが保存される。
図5は、オフラインモードにおける本開示に係る位置推定装置1の動作の一例を示すフローチャートである。
ステップS603〜ステップS605において、位置推定装置1は、アクセスポイント2に指示することにより、アンカーノードA1〜AMおよび参照リファレンスノードR1〜RNに測定させたRSSI値を集める。
まず、ステップS603において、無線ノード選択部14は、アンカーノードA1〜AMの1つまたはリファレンスノードR1〜RNの1つ(例えば、アンカーノードA1)を選択し、選択したアンカーノードA1に、それまでのRSSI測定履歴を送信させる。
ステップS604において、無線ノード選択部14は、他のアンカーノードA2〜AMおよびリファレンスノードR1〜RNに無線信号を傍受させ、RSSIを測定させる。
ステップS605において、無線ノード選択部14は、収集対象とするRSSIの測定履歴が集まったか否かを判定する。一例において、収集対象とするRSSIの測定履歴は、RSSI値「ri,j」(但し、iおよびjは、1以上M+N以下の整数)を含む。他の一例において、収集対象とするRSSIの測定履歴は、RSSI値「ri,j」(但し、iおよびjは、i<jを満たす1以上M+N以下の整数)を含む。
ここで、RSSI値「ri,j」(1≦i≦M,1≦j≦M)は、アンカーノードAjによって傍受されたアンカーノードAiの無線信号のRSSI値を表す。また、RSSI値「rM+i,j」(1≦i≦N,1≦j≦M)は、アンカーノードAjによって傍受されたリファレンスノードRiの無線信号のRSSI値を表す。また、RSSI値「ri,M+j」(1≦i≦M,1≦j≦N)は、リファレンスノードRjによって傍受されたアンカーノードAiの無線信号のRSSI値を表す。また、RSSI値「rM+i,M+j」(1≦i≦N,1≦j≦N)は、リファレンスノードRjによって傍受されたリファレンスノードRiの無線信号のRSSI値を表す。
収集対象とするRSSIの測定履歴が集まっていないと判定した場合(ステップS605:No)、処理をステップS603に進めて、アンカーノードA1〜AMの1つまたはリファレンスノードR1〜RNの他の1つ(例えば、アンカーノードA2)を選択する。無線ノード選択部14は、収集対象とするRSSIの測定履歴が集まったと判定する(ステップS605:Yes)まで、ステップS603〜ステップS605を繰り返し実行する。次いで、ステップS606において、フィンガープリント生成部16は、収集対象とするRSSIの測定履歴を用いてフィンガープリントを生成し、記憶部13に記憶させる。
図6Aは、オフラインモードにおけるステップS603〜S605における無線信号のシーケンスの一例を示す。最初に選択したアンカーノードA1に、それまでのRSSI測定履歴を送信させるために、無線ノード選択部14は、例えば、アンカーノードA1を呼び出すためのパケットREQ(A1,AP)を無線信号で送信するようにアクセスポイントAPに指示する。図6Aに示されるように、パケットREQ(A1,AP)は、宛先がアンカーノードA1で、送信元がアクセスポイントAPであるパケットである。
パケットREQ(A1,AP)は、全てのアンカーノードA1〜AMおよび全てのリファレンスノードR1〜RNによって受信される。このうち、パケットREQ(A1,AP)に含まれる宛先のIDと一致するIDを有するアンカーノードA1は、パケットACK(AP,A1)を送信することにより応答する。図6Aに示されるように、パケットACK(AP,A1)は、宛先がアクセスポイントAPで、送信元がアンカーノードA1であるパケットである。この時点で、アンカーノードA1は、RSSI測定履歴を有さないので、それまでのRSSI測定履歴は、空である。したがって、図6Aに示されるパケットACK(AP,A1)には、RSSI測定履歴は含まれない。
パケットREQ(A1,AP)を受信した全てのアンカーノードA1〜AMおよび全てのリファレンスノードR1〜RNのうち、アンカーノードA1以外のアンカーノードA、リファレンスノードRは、パケットREQ(A1,AP)に含まれる宛先のIDと一致しないIDを有する。そこで、アンカーノードA1以外のアンカーノードA2〜AMおよび全てのリファレンスノードR1〜RNは、それぞれ、応答パケットACK(AP,A1)を傍受し、送信元であるアンカーノードA1のIDと、応答パケットACK(AP,A1)を含む無線信号のRSSI値とを受信履歴として、記憶部35に記憶させる。例えば、アンカーノードAMは、応答パケットACK(AP,A1)を傍受して、送信元ID「A1」とRSSI値「r1,M」を記憶させる。リファレンスノードRNは、送信元ID「A1」とRSSI値「r1,M+1」を記憶させる。リファレンスノードRNは、送信元ID「A1」とRSSI値「r1,M+N」を記憶させる。
同様に、無線ノード選択部14は、例えば、選択したアンカーノードAMを呼び出すためのパケットREQ(AM,AP)を無線信号で送信するようにアクセスポイントAPに指示する。これに応じて、パケットREQ(AM,AP)に含まれる宛先のIDと一致するIDを有するアンカーノードAMは、それまでに記憶部35に記憶させたRSSI値の受信履歴(r1,M,…,rM−1,M)を含むパケットACK(AP,AM;r1,M,…,rM−1,M)を送信することにより応答する。
同様に、無線ノード選択部14は、例えば、リファレンスノードR1を呼び出すためのパケットREQ(R1,AP)を無線信号で送信するようにアクセスポイントAPに指示する。これに応じて、パケットREQ(R1,AP)に含まれる宛先のIDと一致するIDを有するリファレンスノードR1は、それまでに記憶部35に記憶させたRSSI値の受信履歴(r1,M+1,…,rM,M+1)を含むパケットACK(AP,R1;r1,M+1,…,rM,M+1)を送信することにより応答する。
同様に、無線ノード選択部14は、例えば、リファレンスノードRNを呼び出すためのパケットREQ(RN,AP)を無線信号で送信するようにアクセスポイントAPに指示する。これに応じて、パケットREQ(RN,AP)に含まれる宛先のIDと一致するIDを有するリファレンスノードRNは、それまでに記憶部35に記憶させたRSSI値の受信履歴(r1,M+N,…,rM+N−1,M+N)を含むパケットACK(AP,RN;r1,M+N,…,rM+N−1,M+N)を送信することにより応答する。
上記の手順の実行が成功した後、アクセスポイントAPには、RSSI値「ri,j」(但し、iおよびjは、i<jを満たす1以上M+N以下の整数)が収集される。しかしながら、RSSI値「ri,j」(但し、iおよびjは、i>jを満たす1以上M+N以下の整数)は、上記の手順によっては、未だ収集されていない。
図6Bは、図6Aに示される無線信号のシーケンスの一例に続く無線信号のシーケンスの一例を示す。図6Aに示されるシーケンスが実行された時点で、例えば、アンカーノードA1の記憶部35は、RSSI値の受信履歴(r2,1,…,rM+N,1)を記憶している。したがって、無線ノード選択部14は、例えば、選択したアンカーノードA1を呼び出すためのパケットREQ(A1,AP)を無線信号で送信するようにアクセスポイントAPに再度指示する。これに応じて、パケットREQ(A1,AP)に含まれる宛先のIDと一致するIDを有するアンカーノードA1は、それまでに記憶部35に記憶させたRSSI値の受信履歴(r2,1,…,rM+N,1)を含むパケットACK(AP,AM;r2,1,…,rM+N,1)を送信することにより応答する。
図6Bに示されるように、同様の手順を、選択したアンカーノードA2〜AMおよびリファレンスノードR1〜RNに対して実行すると、アクセスポイントAPは、RSSI値「ri,j」(但し、iおよびjは、1以上M+N以下の整数)を収集できる。
図7は、図5のステップS606において記憶部35に記憶させたフィンガープリント501の一例を示す。フィンガープリント501は、例えば、フィンガープリント行列Foffで表現される。
図7に示されるように、フィンガープリント行列Foffは、i≠jである整数i,jについて、i行j列成分にRSSI値「ri,j」を有する行列である。同一の無線ノード3が送受信ノードとなる場合に相当する、フィンガープリント行列Foffの対角成分に相当するRSSI値は、収集されない。したがって、フィンガープリント行列Foffの対角成分は、任意の値(例えば、0)であってよい。
図5のステップS602〜S605において収集対象とするRSSIの測定履歴が、RSSI値「ri,j」(但し、iおよびjは、i<jを満たす1以上M+N以下の整数)であった場合、一例において、i>jに対するri,jの値にri,jの値を採用してもよい。
一例において、無線ノード選択部14は、複数回「ri,j」を収集して、その平均値を、フィンガープリント行列Foffのi行j列成分としてもよい。また、無線ノード選択部14は、「ri,j」を正規化した値を、フィンガープリント行列Foffのi行j列成分としてもよい。正規化は、例えば、フィンガープリント行列Foffの、i行の平均値、j列の平均値、または全体の平均値からの差分をとる変換、所定の数値範囲(例えば、−1.0から1.0)への変換といった、線形変換であってもよい。
図7に示されるように、フィンガープリント行列Foffは、ブロッキング(遮蔽物)フィンガープリントを表すブロッキングフィンガープリント行列FBoff(第1の情報)、アンカーフィンガープリントを表すアンカーフィンガープリント行列FAoff(第5の情報)、ターミナル(端末)フィンガープリントを表すターミナルフィンガープリント行列FToff(第3の情報)、およびプロキシミティ(Proximity、近接度)フィンガープリントを表すプロキシミティフィンガープリント行列FPoff(第7の情報)の4つの部分行列から構成される行列で表される。
アンカーフィンガープリントは、位置推定装置1によって遮蔽物の検出に用いられる。遮蔽物の検出については、図12を参照して後述する。アンカーフィンガープリントは、一例において、位置推定装置1が無線ノード3の位置を推定するのに用いられる。また、アンカーフィンガープリントは、他の一例において、無線ノード3の位置を推定するのに用いられる。無線ノード3の位置の推定については、図13を参照して後述する。ターミナルフィンガープリントは、位置推定装置1によって無線ノード3の位置を推定するのに用いられる。位置推定装置1による無線ノード3の位置の推定については、図14を参照して後述する。プロキシミティフィンガープリントは、位置推定装置1または無線ノード3が、無線ノード3同士の近接度を推定するのに用いられる。近接度の推定については、図15を参照して後述する。
[オンラインモード]
本開示に係る位置推定装置1は、上述のオフラインモードで動作した後、以下に述べるオンラインモードで、ターゲットノードおよび遮蔽物の位置を推定する。
図8は、オンラインモードにおける本開示に係る位置推定システム1000の構成の一例を示す。オンラインモードにおいては、オフラインモードで使用されたリファレンスノードR1〜RNは撤収されており、リファレンスノードR1〜RNに代えて、ターゲットノードT1〜TKが対象エリア内に存在する。ここで、Kは、任意の非負整数を表し、例えば、図8に示されるように、K=2である。ターゲットノードT1〜TKは、位置推定の対象である。位置推定装置1がオフラインモードで動作した後、オンラインモードで動作する迄の間に、必要に応じて、ターゲットノードT1〜TKは、アンカーフィンガープリント行列FAoff、または、プロキシミティ(Proximity、近接度)フィンガープリント行列FPoffを、位置推定装置1から、例えば無線通信を介して受け取り、記憶部35に記憶させる。
図9は、オフラインモードにおける本開示に係る位置推定装置1の動作の一例を示すフローチャートである。
ステップS703〜ステップS705において、位置推定装置1は、アクセスポイント2に指示することにより、アンカーノードA1〜AMおよびターゲットノードT1〜TKに測定させたRSSI値を集める。
まず、ステップS703において、無線ノード選択部14は、アンカーノードA1〜AMの1つまたはターゲットノードT1〜TKの1つ(例えば、アンカーノードA1)を選択し、選択したアンカーノードA1に、それまでのRSSI測定履歴を送信させる。
ステップS704において、無線ノード選択部14は、他のアンカーノードA2〜AMおよびターゲットノードT1〜TKに無線信号を傍受させ、RSSIを測定させる。
ステップS705において、無線ノード選択部14は、収集対象とするRSSIの測定履歴が集まったか否かを判定する。一例において、収集対象とするRSSIの測定履歴は、RSSI値「ri,j」(但し、iおよびjは、1以上M+N以下の整数)を含む。他の一例において、収集対象とするRSSIの測定履歴は、RSSI値「ri,j」(但し、iおよびjは、i<jを満たす1以上M+N以下の整数)を含む。
ここで、RSSI値「ri,j」(1≦i≦M,1≦j≦M)は、アンカーノードAjによって傍受されたアンカーノードAiの無線信号のRSSI値を表す。また、RSSI値「rM+i,j」(1≦i≦K,1≦j≦M)は、アンカーノードAjによって傍受されたターゲットノードTiの無線信号のRSSI値を表す。また、RSSI値「ri,M+j」(1≦i≦M,1≦j≦K)は、ターゲットノードTjによって傍受されたアンカーノードAiの無線信号のRSSI値を表す。また、RSSI値「rM+i,M+j」(1≦i≦K,1≦j≦K)は、ターゲットノードTjによって傍受されたターゲットノードTiの無線信号のRSSI値を表す。
収集対象とするRSSIの測定履歴が集まっていないと判定した場合(ステップS705:No)、処理をステップS703に進めて、アンカーノードA1〜AMの1つまたはターゲットノードT1〜TKの他の1つ(例えば、アンカーノードA2)を選択する。無線ノード選択部14は、収集対象とするRSSIの測定履歴が集まったと判定する(ステップS705:Yes)まで、ステップ703〜ステップS705を繰り返し実行する。次いで、ステップS706において、位置推定部12または位置推定部36は、フィンガープリントを比較し、遮蔽物の位置、ターゲットノードT1〜TKの位置、またはターゲットノードT1〜TKの近接度を推定する。ステップS706の処理内容については、図12〜図15を参照して後述する。
図10Aは、オンラインモードにおけるステップS703〜S705における無線信号のシーケンスの一例を示す。簡単のため、アンカーノードA1〜AMの数Mが10であり、ターゲットノードT1〜TKの数Kが2であるとして説明する。最初に選択したアンカーノードA1に、それまでのRSSI測定履歴を送信させるために、無線ノード選択部14は、例えば、アンカーノードA1を呼び出すためのパケットREQ(A1,AP)を無線信号で送信するようにアクセスポイントAPに指示する。
パケットREQ(A1,AP)は、全てのアンカーノードA1〜A10および全てのターゲットノードT1,T2によって受信される。このうち、パケットREQ(A1,AP)に含まれる宛先のIDと一致するIDを有するアンカーノードA1は、パケットACK(AP,A1)を送信することにより応答する。
パケットREQ(A1,AP)を受信した全てのアンカーノードA1〜A10および全てのターゲットノードT1,T2のうち、アンカーノードA1以外は、パケットREQ(A1,AP)に含まれる宛先のIDと一致しないアンカーノードA及びターゲットノードTである。そこで、アンカーノードA1以外のアンカーノードA2〜A10および全てのターゲットノードT1,T2は、それぞれ、応答パケットACK(AP,A1)を傍受し、送信元であるアンカーノードA1のIDと、応答パケットACK(AP,A1)を含む無線信号のRSSI値とを受信履歴として、記憶部35に記憶させる。例えば、アンカーノードA10は、応答パケットACK(AP,A1)を傍受して、送信元ID「A1」とRSSI値「r1,10」を記憶させる。ターゲットノードT1は、送信元ID「A1」とRSSI値「r1,11」を記憶させる。ターゲットノードT2は、送信元ID「A1」とRSSI値「r1,12」を記憶させる。
同様に、無線ノード選択部14は、例えば、選択したアンカーノードA10を呼び出すためのパケットREQ(A10,AP)を無線信号で送信するようにアクセスポイントAPに指示する。これに応じて、パケットREQ(A10,AP)に含まれる宛先のIDと一致するIDを有するアンカーノードA10は、それまでに記憶部35に記憶させたRSSI値の受信履歴(r1,10,…,r9,10)を含むパケットACK(AP,A10;r1,10,…,r9,10)を送信することにより応答する。
同様に、無線ノード選択部14は、例えば、ターゲットノードT1を呼び出すためのパケットREQ(T1,AP)を無線信号で送信するようにアクセスポイントAPに指示する。これに応じて、パケットREQ(T1,AP)に含まれる宛先のIDと一致するIDを有するターゲットノードT1は、それまでに記憶部35に記憶させたRSSI値の受信履歴(r1,11,…,r10,11)を含むパケットACK(AP,R1;r1,11,…,r10,11)を送信することにより応答する。なお、ターゲットノードT1,T2の位置を、それぞれ、ターゲットノードT1,T2が推定する場合、パケットACKのRSSI値を省略してもよい。
同様に、無線ノード選択部14は、例えば、ターゲットノードT2を呼び出すためのパケットREQ(T2,AP)を無線信号で送信するようにアクセスポイントAPに指示する。これに応じて、パケットREQ(T2,AP)に含まれる宛先のIDと一致するIDを有するターゲットノードT2は、それまでに記憶部35に記憶させたRSSI値の受信履歴(r1,12,…,r11,12)を含むパケットACK(AP,RN;r1,12,…,r11,12)を送信することにより応答する。なお、ターゲットノードT1,T2の近接度を、それぞれ、ターゲットノードT1,T2が推定する場合、パケットACKのRSSI値を省略してもよい。
上記の手順の実行が成功した場合、アクセスポイントAPには、RSSI値「ri,j」(但し、iおよびjは、i<jを満たす1以上12以下の整数)が収集される。しかしながら、RSSI値「ri,j」(但し、iおよびjは、i>jを満たす1以上M+N以下の整数)は、上記の手順によっては、未だ収集されていない。
図10Bは、図10Aに示される無線信号のシーケンスの一例に続く無線信号のシーケンスの一例を示す。図10Aに示されるシーケンスが実行された時点で、例えば、アンカーノードA1の記憶部35は、RSSI値の受信履歴(r2,1,…,r12,1)を記憶している。したがって、無線ノード選択部14は、例えば、選択したアンカーノードA1を呼び出すためのパケットREQ(A1,AP)を無線信号で送信するようにアクセスポイントAPに再度指示する。これに応じて、パケットREQ(A1,AP)に含まれる宛先のIDと一致するIDを有するアンカーノードA1は、それまでに記憶部35に記憶させたRSSI値の受信履歴(r2,1,…,r12,1)を含むパケットACK(AP,A1;r2,1,…,r12,1)を送信することにより応答する。
図10Bに示されるように、同様の手順を、選択したアンカーノードA2〜A10およびターゲットノードT1,T2に対して実行すると、アクセスポイントAPは、RSSI値「ri,j」(但し、iおよびjは、1以上12以下の整数)を収集できる。なお、ターゲットノードT1,T2の位置を、それぞれ、ターゲットノードT1,T2が推定する場合、パケットACKのRSSI値「ri,j」(j=11,12)を省略してもよい。
図11は、図9のステップS706において比較の対象となるフィンガープリント701の一例を示す。フィンガープリント701は、例えば、フィンガープリント行列Fonで表現される。
図11に示されるように、フィンガープリント行列Fonは、i≠jである整数i,jについて、i行j列成分にRSSI値「ri,j」を有する行列である。同一の無線ノード3が送受信ノードとなる場合に相当する、RSSI値行列Fonの対角成分は、収集されない。したがって、行列Fonの対角成分は、任意の値(例えば、0)であってよい。
図9のステップS702〜S705において収集対象とするRSSIの測定履歴が、RSSI値「ri,j」(但し、iおよびjは、i<jを満たす1以上12以下の整数)であった場合、一例において、i>jに対するri,jの値にri,jの値を採用してもよい。
一例において、無線ノード選択部14は、複数回「ri,j」を収集して、その平均値を、フィンガープリント行列Fonのi行j列成分としてもよい。また、無線ノード選択部14は、「ri,j」を行列Fonの正規化と同じ手法で正規化した値を、フィンガープリント行列Fonのi行j列成分としてもよい。
図11に示されるように、フィンガープリント行列Fonは、ブロッキングフィンガープリント行列FBon(第2の情報)、アンカーフィンガープリント行列FAon(第6の情報)、ターミナルフィンガープリント行列FTon(第4の情報)、およびプロキシミティフィンガープリント行列FPon(第8の情報)の4つの部分行列から構成される行列で表される。
[ブロッキングフィンガープリントを用いた遮蔽物の位置推定]
図12は、ブロッキングフィンガープリント行列FBon,FBoffを用いた遮蔽物B1の位置の推定を説明する図である。
図12において、アンカーノードA1〜A10間の見通し伝播パスに相当する直線パス(以下、単にパスと称する)P1〜P5が、点線で示されている。例えば、アンカーノードA1およびアンカーノードA10の間のパスP1のRSSI値は、ブロッキングフィンガープリント行列FBonの1行10列の成分に対応する。
オンラインモードにおける位置推定装置1の対象エリアの状態が、オフラインモードにおける位置推定装置1の対象エリアの状態から変更されていない場合、2つのブロッキングフィンガープリント行列FBon,FBoffは、成分毎に値が等しいことが期待される。しかしながら、例えば、図12に示されるように、オンラインモードにおいて、オフラインモードの時に存在しなかった遮蔽物B1が存在する場合、ブロッキングフィンガープリント行列FBonは、遮蔽物B1の影響を受ける。そこで、位置推定装置1は、2つのブロッキングフィンガープリント行列FBon,FBoffの比較の結果に基づいて、遮蔽物B1の位置を推定する。
図12に示されるように、パスP1〜P5のうち、パスP1〜P4は、遮蔽物B1によって遮蔽されており、パスP5は、遮蔽物B1によって遮蔽されていない。パスP1〜P4のRSSI値に対応する、ブロッキングフィンガープリント行列FBonの1行10列、2行10列,5行10列,6行10列の成分が、オフラインモードにおいて生成されたブロッキングフィンガープリント行列FBoffの対応する成分から変動(例えば、減衰)した場合、パスP1〜P4のどこかで遮蔽が発生したと推定できる。
そこで、位置推定装置1の位置推定部12は、オフラインモードにおいて生成されたブロッキングフィンガープリント行列FBoffと、オンラインモードにおいて生成されたブロッキングフィンガープリント行列FBonとを成分同士で比較して、所定の閾値以上の変動が生じた成分に対応するパスを抽出する。次いで、位置推定部12は、抽出したパスを、アンカーノードA1〜A10の座標から求まる直線に変換し、それらの交点に基づいて、遮蔽物B1の大凡の位置を推定する。例えば、図12に示される場合、パスP1〜P4が抽出され、それらの交点であるアンカーノードA10の付近で、遮蔽物B1による遮蔽が発生したことを推定する。また、ブロッキングフィンガープリント行列FBoff,FBonの成分同士の比較において、所定の閾値以上の変動がなかった場合、位置推定部12は、遮蔽物がないことを推定する。
[アンカーフィンガープリントを用いたターゲットノードの位置推定]
図10Aに示されるシーケンスが終了した場合、ターゲットノードT1の記憶部35は、受信した無線信号のRSSI値「ri,11」(i=1〜10)を記憶している。また、ターゲットノードT1の記憶部35は、受信した無線信号のRSSI値「ri,11」(i=1〜10)を記憶している。そこで、以下において、アンカーフィンガープリント行列FAonの一部を構成するこれらのRSSI値を用いたターゲットノードT1,T2によるターゲットノードT1,T2の位置の推定について説明する。
図13は、アンカーフィンガープリント行列FAon,FAoffを用いたターゲットノードT1の位置の推定を説明する図である。
図13において、ターゲットノードT1と、アンカーノードA1,A2,A4,A5のそれぞれとのパスP11〜P14が、点線で示されている。パスP11〜P14に相当するフィンガープリントは、アンカーフィンガープリント行列FAonのターゲットノードT1に対応する列ベクトルの要素である。
そこで、図9のステップS706において、ターゲットノードT1の位置推定部36は、リファレンスノードR1〜RNの位置におけるフィンガープリントに相当するアンカーフィンガープリント行列FAoffの列ベクトルのうち、ターゲットノードT1に対応する列ベクトルと類似度が高いものを算出する。例えば、ターゲットノードT1の位置推定部36は、次の式(1)から値jを算出することにより、類似度が高いj列目の列ベクトルを求める。
Figure 2020085632
ここで、FAoff(・,j)は、アンカーフィンガープリントFAoffのj列目の列ベクトルを表す。また、FAon(・,1)は、アンカーフィンガープリントFAonの1列目の列ベクトル、即ち、ターゲットノードT1に対応する列ベクトルを表す。また、ノルムは、例えば、L1ノルム、L2ノルム、またはL∞ノルムである。
次いで、図9のステップS706において、ターゲットノードT1の位置推定部36は、類似度が高い列ベクトルに対応するリファレンスノードR1〜RNの位置を、ターゲットノードT1の位置と推定する。例えば、j=6であった場合、ターゲットノードT1の位置推定部36は、オフラインモードにおいてリファレンスノードR6が存在した位置を、ターゲットノードT1の位置と推定する。
なお、位置推定装置1が、リファレンスノードR1〜RNから集めたRSSIに基づいて生成されたアンカーフィンガープリント行列FAon,FAoffを保持している場合もある。この場合、ターゲットノードT1,T2の位置推定部36に代えて、またはターゲットノードT1,T2の位置推定部36と、位置推定装置1の位置推定部12とが、アンカーフィンガープリント行列FAon,FAoffを用いてターゲットノードT1,T2の位置を推定してもよい。ターゲットノードT1,T2の位置推定部36と位置推定装置1の位置推定部12とがターゲットノードT1,T2の位置を推定し、推定の結果を、例えば平均化することによって統合することにより、推定の精度を高めることができる。
[ターミナルフィンガープリントを用いたターゲットノードの位置推定]
図14は、ターミナルフィンガープリント行列FTon,FToffを用いたターゲットノードT1の位置の推定を説明する図である。
図14において、ターゲットノードT1と、アンカーノードA1,A2,A3,A4,A5,A8のそれぞれとのパスP21〜P26が、点線で示されている。パスP21〜P26に相当するフィンガープリントは、ターミナルフィンガープリント行列FTonのターゲットノードT1に対応する行ベクトルの要素である。
そこで、図9のステップS706において、位置推定装置1の位置推定部12は、リファレンスノードR1〜RNの位置におけるフィンガープリントに相当するターミナルフィンガープリント行列FToffの行ベクトルのうち、ターゲットノードT1に対応する行ベクトルと類似度が高いものを算出する。例えば、位置推定装置1の位置推定部12は、次の式(2)から値iを算出することにより、類似度が高いi行目の行ベクトルを求める。
Figure 2020085632
ここで、FToff(i,・)は、ターミナルフィンガープリントFToffのi行目の行ベクトルを表す。また、FTon(1,・)は、ターミナルフィンガープリントFTonの1行目の行ベクトル、即ち、ターゲットノードT1に対応する行ベクトルを表す。また、ノルムは、例えば、L1ノルム、L2ノルム、またはL∞ノルムである。
次いで、図9のステップS706において、位置推定装置1の位置推定部12は、類似度が高い行ベクトルに対応するリファレンスノードR1〜RNの位置を、ターゲットノードT1の位置と推定する。例えば、i=6であった場合、位置推定装置1の位置推定部12は、オフラインモードにおいてリファレンスノードR6が存在した位置を、ターゲットノードT1の位置と推定する。
[プロキシミティフィンガープリントを用いたターゲットノードの近接度推定]
図10Bに示されるシーケンスが終了した場合、ターゲットノードT1の記憶部35は、受信した無線信号のRSSI値「r12,11」を記憶している。また、ターゲットノードT1の記憶部35は、受信した無線信号のRSSI値「r12,12」を記憶している。そこで、以下において、プロキシミティフィンガープリント行列FPonの一部を構成するこれらのRSSI値を用いたターゲットノードT1,T2による近接度の推定について説明する。
図15は、プロキシミティフィンガープリント行列FPon,FPoffを用いたターゲットノードT1,T2の近接度の推定を説明する図である。
図15において、ターゲットノードT1とターゲットノードT2との間のパスP31が、点線で示されている。パスP31に相当するフィンガープリントは、プロキシミティフィンガープリント行列FPonの1行2列および2行1列の要素である。
そこで、図9のステップS706において、ターゲットノードT1の位置推定部36は、まず、ターゲットノードTの組み合わせ(例えば、ターゲットノードTK1,TK2)について、プロキシミティフィンガープリント行列FPonのTK1行TK2列またはTK2行TK1列の成分の大きさに基づいて、ターゲットノードTK1,TK2の近接度を推定する。
また、ターゲットノードTK1がリファレンスノードRN1の近傍に位置することが既知であるとする。この場合、ターゲットノードT1の位置推定部36は、ターゲットノードTK2について、プロキシミティフィンガープリント行列FPoffの第N1列の列ベクトルの成分のうち、プロキシミティフィンガープリント行列FPonのTK2行TK1列の値にもっとも近い値の成分が第N2行の成分である場合、リファレンスノードRN2の位置をターゲットノードTK2の位置と推定する。
本開示の一態様によれば、アンカーノードA間のフィンガープリントの時間変動から、無線信号を送信しない物体、例えば人の存在または不存在を検出することができる。また、アンカーノードAおよびリファレンスノードRの間の多数の組み合わせの受信信号強度をフィンガープリントとして用いることで、ターゲットノードTの位置推定をサーバと端末との双方で行うことができる。さらに、これらの推定結果を統合することで、ターゲットノードTの位置を推定する精度を向上させることができる。
(その他の実施の形態)
上述の実施の形態においては、アンカーフィンガープリントを用いたターゲットノードTの位置推定において、アンカーフィンガープリント行列FAoffの全ての成分を用いている。しかしながら、例えば、図12に示されるように、オフラインモードにおいて存在しなかった遮蔽物B1がオンラインモードにおいて出現することがある。その場合に、アンカーフィンガープリントをそのまま用いても、ターゲットノードTの位置を推定する精度が劣化する可能性がある。そこで、一例において、ターゲットノードTの位置を推定する前に、ブロッキングフィンガープリント行列FAoff,FAonのうち、値に所定の閾値以上の変動があった成分に対応するアンカーノードA(例えば、A10)を特定する。次いで、ターゲットノードTの位置推定において、特定されたアンカーノードAに対応する成分を除いたアンカーフィンガープリント行列FAoffを用いてもよい。これにより、遮蔽物B1の影響によるターゲットノードTの位置を推定する精度の劣化を防ぐことができる。
以上、図面を参照しながら各種の実施形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、開示の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
上記各実施形態では、本開示はハードウェアを用いて構成する例にとって説明したが、本開示はハードウェアとの連携においてソフトウェアでも実現することも可能である。
また、上記各実施形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。集積回路は、上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックを制御し、入力と出力を備えてもよい。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサを用いて実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、LSI内部の回路セルの接続又は設定を再構成可能なリコンフィギュラブル プロセッサ(Reconfigurable Processor)を利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術により,LSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックを集積化してもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
本開示は、通信機能を持つあらゆる種類の装置、デバイス、システム(通信装置と総称)において実施可能である。通信装置の、非限定的な例としては、電話機(携帯電話、スマートフォン等)、タブレット、パーソナル・コンピューター(PC)(ラップトップ、デスクトップ、ノートブック等)、カメラ(デジタル・スチル/ビデオ・カメラ等)、デジタル・プレーヤー(デジタル・オーディオ/ビデオ・プレーヤー等)、着用可能なデバイス(ウェアラブル・カメラ、スマートウオッチ、トラッキングデバイス等)、ゲーム・コンソール、デジタル・ブック・リーダー、テレヘルス・テレメディシン(遠隔ヘルスケア・メディシン処方)デバイス、通信機能付きの乗り物又は移動輸送機関(自動車、飛行機、船等)、及び上述の各種装置の組み合わせがあげられる。
通信装置は、持ち運び可能又は移動可能なものに限定されず、持ち運びできない又は固定されている、あらゆる種類の装置、デバイス、システム、例えば、スマート・ホーム・デバイス(家電機器、照明機器、スマートメーター又は計測機器、コントロール・パネル等)、自動販売機、その他IoT(Internet of Things)ネットワーク上に存在し得るあらゆる「モノ(Things)」をも含む。
通信には、セルラーシステム、無線LANシステム、通信衛星システム等によるデータ通信に加え、これらの組み合わせによるデータ通信も含まれる。また、通信装置には、本開示に記載される通信機能を実行する通信デバイスに接続又は連結される、コントローラやセンサー等のデバイスも含まれる。例えば、通信装置の通信機能を実行する通信デバイスが使用する制御信号やデータ信号を生成するような、コントローラやセンサーが含まれる。
また、通信装置には、上記の非限定的な各種装置と通信を行う、あるいはこれら各種装置を制御する、インフラストラクチャ設備、例えば、基地局、アクセスポイント、その他あらゆる装置、デバイス、システムが含まれる。
以上の説明において、各構成要素に用いる「・・・部」という表記は、「・・・回路(circuitry)」、「・・・デバイス」、「・・・ユニット」、又は、「・・・モジュール」といった他の表記に置換されてもよい。
(実施の形態のまとめ)
本開示に係る位置推定装置(1)は、位置が既知である複数の無線装置(A1〜AM)のそれぞれ(Am)が送信した第1の無線信号の、前記第1の無線信号の送信元(Am)とは異なる前記無線装置(A1〜Am−1,Am+1〜AM)での第1の受信強度を示す第1の情報(FBoff)を記憶する記憶回路(13)と、前記複数の無線装置(A1〜AM)のそれぞれ(Am)が送信した第2の無線信号の、前記第2の無線信号の送信元(Am)とは異なる前記無線装置(A1〜Am−1,Am+1〜AM)での第2の受信強度を示す第2の情報(FBon)と、前記第1の情報(FBoff)と、に基づいて、前記第2の無線信号を遮蔽する遮蔽物(B1)の位置を推定する推定回路(12)と、を備える。
本開示に係る位置推定装置(1)において、前記推定回路(12)は、前記第1の受信強度と前記第2の受信強度との間の変動の大きさが所定の値以上である前記第1の受信強度または前記第2の受信強度に対応する、送信元の前記無線装置(A1)が配置された位置と送信先の前記無線装置(A10)が配置された位置とに基づいて、前記遮蔽物(B1)の位置を推定する。
本開示に係る位置推定装置(1)において、前記複数の無線装置(A1〜AM)に前記第1の無線信号を送信させるための信号をアクセスポイント(2)に出力する出力回路(15)を備え、前記アクセスポイント(2)は、前記複数の無線装置(A1〜AM)と無線通信する。
本開示に係る位置推定装置(1)において、前記第1の無線信号および前記第2の無線信号の送信先は、前記アクセスポイント(2)であり、前記複数の無線装置(A1〜AM)は、前記第1の無線信号および前記第2の無線信号を傍受する。
本開示に係る位置推定装置(1)において、前記第1の情報(FBoff)および前記第2の情報(FBon)を生成する生成回路(16)を備え、前記複数の無線装置(A1〜AM)は、それぞれ前記アクセスポイント(2)からの要求に応じて、前記第1の受信強度または前記第2の受信強度を示す情報を含む応答信号(ACK)を、前記アクセスポイント(2)に送信し、前記生成回路(16)は、前記応答信号(ACK)に含まれる前記第1の受信強度に基づいて、前記第1の情報(FBoff)を生成し、前記応答信号に含まれる前記第2の受信強度に基づいて、前記第2の情報(FBon)を生成する。
本開示に係る位置推定装置(1)において、前記記憶回路は、位置が既知であり、第1の無線装置群である前記複数の無線装置(A1〜AM)とは異なる第2の無線装置群(R1〜RN)のそれぞれ(Rn)が送信した第1の無線信号の、前記第1の無線装置群(A1〜AM)での第1の受信強度を示す第3の情報(FToff)を記憶し、前記推定回路(12)は、前記第1の無線装置群(A1〜AM)および前記第2の無線装置群(R1〜RN)の何れとも異なる無線装置(T)が送信した第2の無線信号の、前記第1の無線装置群(A1〜AM)での第2の受信強度を示す第4の情報(FTonの行ベクトル)と前記第3の情報(FToff)とに基づいて、前記無線装置(T)の位置を推定する。
本開示に係る無線装置(A,R,T)は、他の無線装置(A,R)を送信先とする無線信号を傍受する無線通信機(31)と、傍受した前記無線信号の受信強度を測定する測定回路(32)と、を備え、前記無線通信機(31)は、傍受した前記無線信号の受信強度を示す情報を含む無線信号を送信する。
本開示に係る無線装置(A,R,T)において、前記受信強度は、RSSI(Receive Signal Strength Indicator)値によって示される。
本開示に係る無線装置(T)において、位置が既知であり、第1の無線装置群である複数の無線装置(A1〜AM)のそれぞれ(Am)が送信した第1の無線信号の、前記第1の無線装置群とは異なる第2の無線装置群(R1〜RN)での第1の受信強度を示す第5の情報(FAoff)を記憶する記憶回路(35)と、前記第1の無線通信群(A1〜AM)のそれぞれ(A1)が送信した第2の無線信号の、無線通信機(31)での第2の受信強度を示す第6の情報(FAonの列ベクトル)と前記第5の情報(FAoff)とに基づいて、前記無線通信部(31)の位置を推定する推定回路(36)と、を備える。
本開示に係る無線装置(T)において、位置が既知であり、第1の無線通信群である複数の無線装置(R1〜RN)のそれぞれ(Rn)が送信した第1の無線信号の、前記第1の無線信号の送信元(Rn)とは異なる前記無線装置(R1〜Rn−1,Rn+1〜RN)での第1の受信強度を示す第7の情報(FPoff)を記憶する記憶回路(35)と、前記第1の無線通信群(R1〜RN)とは異なる第2の無線装置群(T1〜TK,自分を除く)のそれぞれ(Tk)が送信した第2の無線信号の、無線通信機(31)での第2の受信強度を示す第8の情報(FPonの列ベクトル)と前記第7の情報(FPoff)とに基づいて、前記第2の無線装置群(T1〜TK,自分を除く)との近接度および前記無線通信機(31)の位置を推定する推定回路(36)と、を備える。
本開示に係る位置推定システム(1000)は、本開示に係る位置推定装置(1)と、本開示に係る無線装置(A,R,T)と、前記位置推定装置に接続され、前記無線装置と無線通信するアクセスポイント(2)と、を備える。
本開示に係る位置推定方法は、位置が既知である複数の無線装置(A1〜AM)のそれぞれ(A1)が送信した第1の無線信号の、前記第1の無線信号の送信元(A1)とは異なる前記無線装置(A2〜AM)での第1の受信強度を示す第1の情報(FAoff)を記憶し、前記複数の無線装置(A1〜AM)のそれぞれ(A1)が送信した第2の無線信号の、前記第2の無線信号の送信元(A1)とは異なる前記無線装置(A2〜AM)での第2の受信強度を示す第2の情報(FAon)と、前記第1の情報(FAoff)と、に基づいて、前記第2の無線信号を遮蔽する遮蔽物(B1)の位置を推定する。
本開示に係るフィンガープリント生成方法は、屋内エリアにおける複数の既知の位置のそれぞれに設置された複数の無線装置からそれぞれ無線信号を送信し、前記複数の無線装置のうち、前記無線信号のそれぞれの送信元とは異なる無線装置において前記無線信号の受信強度を測定し、前記受信強度の測定結果に基づいて、前記無線信号の送信元無線装置と受信先無線装置との異なる組み合わせの別に前記受信強度を示したフィンガープリントを生成する。
本開示は、無線通信のフィンガープリントを用いた位置推定システムに適用できる。
1000 位置推定システム
1 位置推定装置
2 アクセスポイント
3 無線ノード
11,22,33 制御部
12,36 位置推定部
14 無線ノード選択部
15,21 通信部
16 フィンガープリント生成部
23,32 RSSI測定部
24,31 無線通信部
34 RSSI管理部

Claims (13)

  1. 位置が既知である複数の無線装置のそれぞれが送信した第1の無線信号の、前記第1の無線信号の送信元とは異なる前記無線装置での第1の受信強度を示す第1の情報を記憶する記憶回路と、
    前記複数の無線装置のそれぞれが送信した第2の無線信号の、前記第2の無線信号の送信元とは異なる前記無線装置での第2の受信強度を示す第2の情報と、前記第1の情報と、に基づいて、前記第2の無線信号を遮蔽する遮蔽物の位置を推定する推定回路と、
    を備えた、位置推定装置。
  2. 前記推定回路は、前記第1の受信強度と前記第2の受信強度との間の変動の大きさが所定の値以上である前記第1の受信強度または前記第2の受信強度に対応する、送信元の前記無線装置が配置された位置と送信先の前記無線装置が配置された位置とに基づいて、前記遮蔽物の位置を推定する、請求項1に記載の位置推定装置。
  3. 前記複数の無線装置に前記第1の無線信号を送信させるための信号をアクセスポイントに出力する出力回路を備え、
    前記アクセスポイントは、前記複数の無線装置と無線通信する、
    請求項1または2に記載の位置推定装置。
  4. 前記第1の無線信号および前記第2の無線信号の送信先は、前記アクセスポイントであり、
    前記複数の無線装置は、前記第1の無線信号および前記第2の無線信号を傍受する、
    請求項3に記載の位置推定装置。
  5. 前記第1の情報および前記第2の情報を生成する生成回路を備え、
    前記複数の無線装置は、それぞれ前記アクセスポイントからの要求に応じて、前記第1の受信強度または前記第2の受信強度を示す情報を含む応答信号を、前記アクセスポイントに送信し、
    前記生成回路は、前記応答信号に含まれる前記第1の受信強度に基づいて、前記第1の情報を生成し、前記応答信号に含まれる前記第2の受信強度に基づいて、前記第2の情報を生成する、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の位置推定装置。
  6. 前記記憶回路は、位置が既知であり、第1の無線装置群である前記複数の無線装置とは異なる第2の無線装置群のそれぞれが送信した第1の無線信号の、前記第1の無線装置群での第1の受信強度を示す第3の情報を記憶し、
    前記推定回路は、前記第1の無線装置群および前記第2の無線装置群の何れとも異なる無線装置が送信した第2の無線信号の、前記第1の無線装置群での第2の受信強度を示す第4の情報と前記第3の情報とに基づいて、前記無線装置の位置を推定する、請求項1から5のいずれか一項に記載の位置推定装置。
  7. 他の無線装置を送信先とする無線信号を傍受する無線通信機と、
    傍受した前記無線信号の受信強度を測定する測定回路と、
    を備え、
    前記無線通信機は、傍受した前記無線信号の受信強度を示す情報を含む無線信号を送信する、
    無線装置。
  8. 前記受信強度は、RSSI(Receive Signal Strength Indicator)値によって示される、
    請求項7に記載の無線装置。
  9. 位置が既知であり、第1の無線装置群である複数の無線装置のそれぞれが送信した第1の無線信号の、前記第1の無線装置群とは異なる第2の無線装置群での第1の受信強度を示す第5の情報を記憶する記憶回路と、
    前記第1の無線通信群のそれぞれが送信した第2の無線信号の、無線通信機での第2の受信強度を示す第6の情報と前記第5の情報とに基づいて、前記無線通信部の位置を推定する推定回路と、
    を備えた、請求項7または8に記載の無線装置。
  10. 位置が既知であり、第1の無線通信群である複数の無線装置のそれぞれが送信した第1の無線信号の、前記第1の無線信号の送信元とは異なる前記無線装置での第1の受信強度を示す第7の情報を記憶する記憶回路と、
    前記第1の無線通信群とは異なる第2の無線装置群のそれぞれが送信した第2の無線信号の、無線通信機での第2の受信強度を示す第8の情報と前記第7の情報とに基づいて、前記第2の無線装置群との近接度および前記無線通信機の位置を推定する推定回路と、
    を備えた、請求項7または8に記載の無線装置。
  11. 請求項1から6のいずれか一項に記載の位置推定装置と、
    請求項7から10のいずれか一項に記載の無線装置と、
    前記位置推定装置に接続され、前記無線装置と無線通信するアクセスポイントと、
    を備える、位置推定システム。
  12. 位置が既知である複数の無線装置のそれぞれが送信した第1の無線信号の、前記第1の無線信号の送信元とは異なる前記無線装置での第1の受信強度を示す第1の情報を記憶し、
    前記複数の無線装置のそれぞれが送信した第2の無線信号の、前記第2の無線信号の送信元とは異なる前記無線装置での第2の受信強度を示す第2の情報と、前記第1の情報と、に基づいて、前記第2の無線信号を遮蔽する遮蔽物の位置を推定する、
    位置推定方法。
  13. 屋内エリアにおける複数の既知の位置のそれぞれに設置された複数の無線装置からそれぞれ無線信号を送信し、
    前記複数の無線装置のうち、前記無線信号のそれぞれの送信元とは異なる無線装置において前記無線信号の受信強度を測定し、
    前記受信強度の測定結果に基づいて、前記無線信号の送信元無線装置と受信先無線装置との異なる組み合わせの別に前記受信強度を示したフィンガープリントを生成する、
    フィンガープリント生成方法。
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