JP2020085397A - 給湯装置、給湯プログラムおよび給湯方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、給湯装置は、複数のバーナーを数本ずつにまとめて区分けし、給湯要求に応じて区分けられたバーナーを組み合せて燃焼させている。このようなバーナーを区分けして燃焼させる場合、フレームロッドから離間した区分のバーナーについては燃焼状態の監視を行うことができない。
大容量の給湯消費を行う施設などでは、給湯要求の変動が少なく、かつ長時間継続的に同じ給湯要求が続く場合がある。このとき給湯装置は、たとえば給湯要求に合せて区分けされたバーナーが選択されて燃焼が継続すれば、フレームロッドによる燃焼状態の監視やバーナーの燃焼改善が行えない状態が続くおそれがある。
斯かる課題について、特許文献1、2には開示や示唆はなく、特許文献1、2に開示された構成では斯かる課題を解決することができない。
上記給湯装置において、前記第1の給湯器および前記第2の給湯器は、単一の装置筐体内に併設されてよい。
上記給湯装置において、前記制御部は、前記第1のバーナー部および第2のバーナー部のそれぞれの燃焼量を変化させるとともに、前記第1のバーナー部および第2のバーナー部のいずれか一方または両方の動作の切替えにより給湯能力を調整可能であってよい。
上記給湯装置において、前記制御部は、給湯要求の変動に対し、設定された上限燃焼能力または下限燃焼能力で前記バーナーが駆動している場合、前記バーナーの駆動数または前記給湯器の駆動数を変更させる変更指示情報を設定してよい。
上記給湯装置において、さらに、前記炎センサーの検出情報を利用して前記バーナーの燃焼状態を判断し、この判断結果により、前記バーナーに給気する給気手段を調整する燃焼調整部とを備えてよい。
上記給湯プログラムにおいて、前記バーナーの燃焼排気と熱交換した湯または前記給湯器から出湯される湯の検出温度を温度センサーから取り込む機能と、前記検出温度が設定温度範囲内でない場合、前記バーナーの燃焼量を変更し、または前記第1のバーナー部を燃焼状態にしながら前記第2のバーナー部の燃焼を切替える機能とを含んでよい。
上記給湯プログラムにおいて、給湯要求の変動に対し、設定された上限燃焼能力または下限燃焼能力で前記バーナーが駆動している場合、前記バーナーの駆動数または前記給湯器の駆動数を変更させる変更指示情報を設定する機能とを含んでよい。
上記給湯方法において、給湯要求の変動に対し、設定された上限燃焼能力または下限燃焼能力で前記バーナーが駆動している場合、前記バーナーの駆動数または前記給湯器の駆動数を変更させる変更指示情報を設定する処理を含んでよい。
(1) 給湯器の駆動台数制御とバーナーの燃焼制御を行い、少なくとも給湯器の運転中は炎センサーが設置されたバーナーを動作させることで、給湯要求の内容に関わらず燃焼状態の監視を継続することができる。
(2) 複数台の給湯器を組み合せて駆動させることで、幅広い給湯要求に対応することができる。
(3) 複数のバーナー部の一部に設置したフレームロッドによってバーナーの燃焼状態の監視が行えるので、部品数を減らすことができるとともに、燃焼状態の監視による燃焼改善による環境負荷の低減が図れる。
<給湯装置2について>
図1は、一実施の形態に係る給湯装置の構成例を示している。図1に示す構成は一例であり、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
この給湯装置2には、たとえば図1に示すように、それぞれ独立して給湯可能な給湯器ユニット4−1、4−2や給湯装置2の駆動を制御する給湯制御ユニット6が装置筐体8内に設置されている。給湯器ユニット4−1は、本発明の第1の給湯器の一例である。給湯器ユニット4−2は、第2の給湯器の一例である。これらの給湯器ユニット4−1、4−2は給湯制御ユニット6に接続されており、給湯制御ユニット6の駆動制御情報によっていずれか一方または両方の駆動が制御される。
バーナーユニット10は、給湯器ユニット4−1、4−2の燃焼手段の一例であり、供給された燃料ガスGと空気の混合気を燃焼させて燃焼排気を生成する。給湯ユニット4−1、4−2では、被加熱流体である湯や水または熱媒を燃焼排気と熱交換させての出湯、または浴槽水の加熱、その他熱負荷に対する熱の供給を行う。バーナーユニット10は、たとえば仕切りにより燃料ガス混合気の放出部が複数形成されたバーナーを複数本備えており、これら複数本のバーナーを数本ずつ異なる本数をまとめて区分けしたバーナーユニット10−1、10−2を備える。バーナーユニット10−1は、本発明の第1のバーナー部の一例であり、一部または全部のバーナーの近傍にフレームロッド12が配置される。バーナーユニット10−2は、本発明の第2のバーナー部の一例であり、たとえばバーナーユニット10−1と異なる本数のバーナーを備えている。つまりバーナーユニット10−1、10−2は、たとえば図2のAに示すようにバーナーの本数を異ならせることでそれぞれ燃焼能力を異ならせている。
フレームロッド12は、本発明の炎センサーの一例であり、バーナーユニット10−1の燃焼状態を検出する。この給湯装置2では、バーナーユニット10−1の燃焼状態を監視することで、バーナーの不完全燃焼、または燃料ガスGと空気の混合比率を調整する、燃焼改善機能を備える。
各給湯器ユニット4−1、4−2には、それぞれ燃焼手段の燃焼制御として、給湯要求に対して必要な燃焼能力を調整するための燃焼モードが設定されている。
(1) バーナーユニット10には、たとえば燃焼量が少ない範囲であり、たとえば3号〜8号の燃焼能力が得られる1段燃焼として、第1の燃焼モードが設定されている。この第1の燃焼モードは、たとえば図2のBに示すように、バーナーユニット10−1のみを燃焼させる。
(2) バーナーユニット10には、たとえば中程度の燃焼量の範囲であり、たとえば6号〜16号の燃焼能力が得られる2段燃焼として、第2の燃焼モードが設定されている。この第2の燃焼モードは、たとえば図2のCに示すように、バーナーユニット10−2のみを燃焼させる。この第2の燃焼モードでは、バーナーユニット10−1が燃焼停止状態であるため、フレームロッド12が燃焼状態を監視することができない。そのため、本発明では、この第2の燃焼モードによる燃焼制御は行わない。
(3) バーナーユニット10には、たとえば高燃焼量の範囲であり、たとえば9号〜24号の燃焼能力が得られる3段燃焼として、第3の燃焼モードが設定されている。この第3の燃焼モードは、たとえば図2のDに示すように、全てのバーナーユニット10−1、10−2を燃焼させる。
給湯器ユニット4−1にはガス供給管14からガス供給管14−1を通じて燃料ガスGが流れ込む。給湯器ユニット4−2にはガス供給管14からガス供給管14−2を通じて燃料ガスGが流れ込む。
給湯器ユニット4−1には給水管16から給水管16−1に給水Wが流れ込み、給湯器ユニット4−2には給水管16から給水管16−2に給水Wが流れ込む。給湯器ユニット4−1に得られる温水HWは給湯管18−1から給湯管18に流れ、給湯器ユニット4−2に得られる温水HWは給湯管18−2から給湯管18に流れる。
給湯器ユニット4−1内で生成されたドレンDは排水管20−1から排水管20に流され、給湯器ユニット4−2内で生成されたドレンDは排水管20−2から排水管20に流されて、装置筐体8から外部に排出される。
図3は、給湯制御ユニットの構成例を示している。
給湯制御ユニット6は、本発明の制御部の一例であり、給湯要求に対する給湯装置の運転制御を行う。給湯制御ユニット6は、たとえば図3に示すように、統括制御部24や給湯器制御部26−1、26−2、記憶部28を備える。
統括制御部24は、給湯装置2の全体の給湯制御を実行する手段の一例であり、たとえば給湯要求に対して給湯器ユニット4−1、4−2のいずれを駆動させるか、かつどの燃焼モードでバーナーを燃焼させるかを設定し、動作指示を出力する。この給湯制御処理は、たとえば記憶部28に記憶されているバーナー制御データベース30を読み出して実行する。このバーナー制御データベース30は、たとえば給湯要求に対する給湯器ユニット4−1、4−2の駆動台数情報やバーナーユニット10の燃焼モードの設定データが格納されている。このバーナー制御データベース30には、バーナーの燃焼制御条件として、少なくともバーナーユニット10−1の燃焼を維持させることが設定されている。つまり、燃焼制御では、駆動する給湯器ユニットにおいて、第1の燃焼モードまたは第3の燃焼モードのいずれかで駆動させている。このような給湯器ユニット4−1、4−2の駆動条件およびバーナーユニット10−1、10−2の設定条件が本発明の駆動条件の一例である。
これにより、給湯装置2では、いずれの燃焼要求に対応しても、フレームロッド12による燃焼状態の監視を行える状態となっている。
給湯器制御部26−1はたとえば給湯器ユニット4−1の給湯制御を担当し、給湯器制御部26−2は給湯器ユニット4−2の給湯制御を担当する。
図4は、給湯装置2の給湯制御による処理手順を示している。図4に示す処理内容および処理手順は一例であり、本発明が斯かる構成に限定されない。また、この給湯制御が本発明のプログラムまたは給湯方法の一例を示している。
この給湯制御には、少量給湯を給湯器ユニット4−1または給湯器ユニット4−2の何れか一方による給湯、大量給湯を給湯器ユニット4−1、4−2の双方で給湯する処理が含まれる。さらにこの給湯制御では、たとえば給湯要求に対し、少なくともバーナーユニット10−1での燃焼を含むように、給湯器ユニット4−1、4−2の駆動台数およびそれぞれのバーナーの燃焼モードの設定処理が含まれる。
そして給湯制御ユニット6は、決定した駆動条件により、給湯器制御部26−1、26−2を介して、動作が割当てられた給湯器ユニット4−1、4−2を駆動させて、バーナーユニット10の燃焼制御を実行する(S13)。
この一実施の形態によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1) 給湯器ユニット4−1または給湯器ユニット4−2の何れかによる給湯、給湯器ユニット4−1、4−2の双方による給湯が得られ、少量給湯から大量給湯まで幅広い連続した給湯が得られる。
(2) 給湯要求に対し、バーナーを第1の燃焼モードまたは第3の燃焼モードで燃焼させて、第2の燃焼モードにしない駆動条件を設定することで、駆動する給湯器ユニットのバーナーの燃焼状態を常に監視することができる。
(3) フレームロッド12で燃焼状態が検出されるバーナーユニット10−1を常に燃焼させる駆動条件により、全てのバーナーユニットにフレームロッド12を設置する必要がなく、部品数の削減や製造コストの低減が図れる。
(4) 燃焼モードに関わらずバーナーの燃焼状態を監視可能にし、混合気の燃料ガスGと空気の割合がガスリッチまたはエアリッチの状態を継続させないようにし、それによって環境負荷の軽減が図れる。
(5) フレームロッド12で燃焼状態が検出されるバーナーユニット10−1を常に燃焼させる駆動条件により、給湯状態を維持して燃焼監視を行うことができる。
図5は、実施例1に係る給湯装置2を示している。図5において、図1と同一部分には同一符号を付してある。
この給湯装置2は、たとえば図5に示すように、給湯器ユニットI4−1、給湯器ユニットII4−2に、共通の給水管16から分岐した給水管16−1または給水管16−2を通じて給水Wが流れ込む。給水管16−1、16−2は、たとえば同量の給水Wが流入可能に形成される。そして、給湯器ユニットI4−1と給湯器ユニットII4−2から、それぞれ給湯管18−1または18−2を通じて加熱された湯HWが給湯され、共通の給湯管18で合流する。給湯器ユニットI4−1、II4−2からは、たとえば同等の流量および同等の温度に加熱された湯HWが給湯される。
図6は、給湯器ユニット4−1、4−2の内部構成例を示している。
この給湯器ユニット4には、たとえば図6に示すように、燃焼室36にバーナー38や熱交換器40、42が設置される。燃焼室36には給気ファン44により燃焼用空気が取り込まれる。バーナー38にはガス供給管14から燃料ガスGが供給される。このガス供給管14には、燃料ガスGを通過させ、または遮断する元ガス電磁弁46やバーナーに向けた燃料ガスGの流量を制御する給湯ガス比例弁47を備える。バーナー38は複数のバーナーユニット10−1、10−2を備えており、各バーナーユニットに対する燃料ガスGの供給が切替弁22−1、22−2によって切り替えられる。バーナー38の燃焼によって生じる燃焼排気は燃焼室36の排気口48から燃焼室36外に排出される。
熱交換器42は、排気経路の上流側に設置されており、熱交換器40で熱交換した給水Wとの間で熱交換することで、主として燃焼排気の顕熱を回収する一次熱交換器の一例である。
熱交換器40および熱交換器42は直列に接続され、熱交換器42からの温水HWが出湯管58に流れる。この出湯管58には温度センサー50−2、水制御弁60が設置されている。温度センサー50−2は熱交換器42の出口側に流れる温水HWの出湯温度を検出する。水制御弁60は、開閉により給湯の有無を規制するが、バイパス管56を通して給水Wと温水HWとを混合するミキシング室を兼用している。給湯器ユニット4は、水制御弁60の開閉により給水Wの取込み、湯HWの出湯を制御している。すなわち、給湯器ユニット4は、水制御弁60を開状態として給水Wが流入可能な状態にすると、給水源からの水圧によって給水Wが給水管16に流入する。そして、給湯制御ユニット6は、給水量を水量センサー52で検出すると、その流量に応じて、自動で燃焼制御を開始する。
そのほか、給湯器ユニット4には、給湯管18上の一部に、給水Wと温水HWの混合後の給湯温度を検出する温度センサーを備えてもよい。
図7はバーナー制御データベースの一例を示している。図7に示す構成は一例であり、本発明が斯かる構成に限定されない。
このバーナー制御データベース30には、たとえば図7に示すように、切替情報や給湯要求情報、給湯器ユニットIと給湯器ユニットIIのバーナー燃焼制御情報が含まれている。
切替情報は、給湯要求の変化に対してバーナーの燃焼モードを切替えるときの制御情報の一例である。この切替情報には、所定の号数毎に区分けされた給湯要求が増加または減少し、他の号数に変動する場合、バーナーの燃焼切替指示情報が記憶されている。
この燃焼切替指示情報は、たとえば、以下のものが含まれる。
A)給湯器ユニット単体で燃焼中のバーナーを切替える場合、第1の燃焼モードから第3の燃焼モードに切替える。または給湯器ユニット1台が稼動中の場合、稼動する給湯器ユニットを2台に増加させる。または給湯器ユニットが2台稼動中の場合、稼動する給湯器ユニットを1台に減少させる。
B)給湯器ユニットが1台稼動中であって、1台の給湯能力の上限に近づいた場合、給湯器ユニットの稼動台数を2台に増加させる。
C)給湯器ユニットが2台稼動中であって、2台の給湯能力の下限に近づいた場合、給湯器ユニットの稼動台数を1台に減少させる。
このバーナー制御データベース30では、駆動条件として、給湯要求や給湯器ユニット4の燃焼能力を給湯号数によって区分しているがこれに限らない。駆動条件は、たとえば給湯温度や給湯流量、給気ファン44の回転数、給湯ガス比例弁47の開度などを利用して区分してもよい。また、バーナー制御データベース30には、たとえば給湯要求に対して稼動させる給湯器ユニット4−1、4−2やそれらのバーナーユニット10−1、10−2の組み合せを複数個格納されてもよい。そして、給湯制御ユニット6は、たとえば給湯器ユニット4−1、4−2の積算稼動時間などにより、稼動させる給湯器ユニット4−1、4−2やそのバーナーユニット10−1、10−2の組み合せを切替えてもよい。
図8は、給湯制御ユニット6の構成例と、給湯器ユニット4−1、4−2との関係例を示している。
この給湯制御ユニット6はコンピュータで構成されており、たとえば図8に示すように、プロセッサ70、メモリ部72、外部のリモコン装置76に通信する通信部74および入出力部(I/O)78が備えられる。
プロセッサ70は、たとえばメモリ部72にあるプログラムを実行し、給湯器ユニット4−1、4−2の給湯制御などの情報処理を行う。
メモリ部72は、プログラムやバーナー制御データベース30などを格納する記憶手段であり、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random-Access Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory )などの記憶素子を備える。
通信部74は、プロセッサ70の制御により、リモコン装置76との通信を行い、給湯制御などに必要な情報やバーナーの燃焼状態の監視結果情報、その他、バーナーの燃焼改善処理情報などの情報交換を行う。
図9は、給湯制御の一例を示している。図9に示す処理内容、処理手順は一例である。またこの給湯制御は、本発明の給湯プログラムまたは給湯方法の一例である。
この給湯制御では、給湯制御ユニット6が給湯要求に対して、給湯器ユニット4−1、4−2の稼動台数を制御する駆動条件の設定処理を行う。
そして給湯制御ユニット6は、稼動している給湯器ユニットが切り替え中か否かを判断し(S24)、切り替え中である場合(S24のYES)、燃焼モードである燃焼段数の増加(UP)または減少(DOWN)の予告指示をリセットして(S25)、給湯処理を継続させる。また給湯器ユニットが切り替え中でない場合(S24のNO)、給湯器ユニットが2台稼動中か否かを判断する(S26)。この予告指示は、バーナーユニット10−1、10−2の燃焼段数を増減させる指示情報の一例であり、たとえば給湯要求の変化や燃焼状態の監視結果に基づいて、給湯制御ユニット6から給湯器ユニットI4−1や給湯器ユニットII4−2に対して通知される。
給湯器ユニットが2台稼動中の場合(S26のYES)、全体の給湯要求に対し、バーナーユニット10の燃焼量が給湯器ユニット2台の燃焼能力の合計下限値として、たとえば6号以下か否かを判断する(S27)。給湯制御ユニット6は、燃焼量が合計下限値以下の場合(S27のYES)、給湯器ユニットの1台を停止させ、1台のみでの給湯処理に移行させる動作指示を出力する(S29)。
また給湯制御ユニット6は、燃焼量が合計下限値以下でない場合(S27のNO)、バーナーの燃焼段数の増加(UP)や減少(DOWN)の予告指示があるかを判断し(S28)、これらの予告指示がある場合(S28のYES)、給湯器ユニットの1台を停止させ、1台のみでの給湯処理に移行させる動作指示を出力する(S29)。バーナーの燃焼段数を増加(UP)または減少(DOWN)の予告指示がない場合(S28のNO)、現状の燃焼状態を維持させる。
そして、燃焼段数の増加(UP)の予告指示または燃焼段数の減少(DOWN)の予告指示がある場合(S32のYES)、または稼動中の給湯器ユニットにあるバーナーユニット10の燃焼量が上限値に達している場合(S31のYES)、給湯器ユニットの稼動台数を2台に増加させる動作指示を出力する(S33)。
給湯器ユニット4−1、4−2は、たとえば図10に示すように、給湯制御ユニット6からの給湯運転指示を受けると、常時処理を行う(S41)。この常時処理は、たとえば電源投入による初期化や給湯待機処理などが含まれる。給湯器ユニット4−1、4−2は、水量センサー52の検出結果から通水ありか否かを監視し(S42)、通水が無ければ(S42のNO)、燃焼停止状態にする(S43)。
また給湯器ユニット4−1、4−2に通水があり(S42のYES)、バーナーユニット10−1、10−2のいずれかまたは両方が燃焼していない場合(S44のNO)、給湯要求の駆動条件として、要求号数が1段燃焼(第1の燃焼モード)の燃焼範囲か否かを判断する(S45)。要求号数が1段燃焼の場合(S45のYES)、バーナーユニット10−1のみに対して1段燃焼にて点火する(S46)。また、要求号数が1段燃焼でない場合(S45のNO)、バーナーユニット10−1、10−2を燃焼させる3段燃焼(第3の燃焼モード)にて点火させる(S47)。この給湯装置2では、バーナーユニット10−1に利用した燃焼モードを基準とし、バーナーユニット10−2のみを燃焼させる2段燃焼(第2の燃焼モード)を実行させないように燃焼制御が行われる。
給湯器ユニット4−1、4−2は、バーナーユニット10−1、10−2のいずれかまたは両方が燃焼している場合(S44のYES)、たとえば給湯装置2からの出湯温度が設定温度T1から低温側に所定温度α〔℃〕の範囲内かを判断する(S48)。出湯温度が設定温度T1から所定温度α〔℃〕の範囲よりも低い温度、つまり(設定温度T1−α)より低い温度の場合(S48のYES)、給湯要求に対して設定された給湯号数が不足しているとして、給湯制御ユニット6から駆動条件の変更指示を受け、バーナーの燃焼量を増加させる(S49)。
給湯制御ユニット6は、燃焼量の増加制御として、現在の燃焼量が1段燃焼でない場合(S50のNO)、2段燃焼中か否かを判断する(S55)。この給湯制御では、各バーナー10の駆動条件として、2段燃焼を設定しないように制御しているが、たとえば給湯要求の変化に対して燃焼段数を切り替えたときなどに、一時的に2段燃焼となる可能性もある。そこで、給湯制御ユニット6は、バーナーユニット10−2が単独で燃焼する、2段燃焼中となっている場合(S55のYES)、燃焼量が段数増加(UP)の条件を判断する(S56)。燃焼量が段数増加(UP)の条件に達していれば(S56のYES)、3段燃焼の同一燃焼量に切替える(S57)。また燃焼量が段数増加(UP)の条件に達していない場合(S56のNO)たとえば燃焼量の切り替えによる変化中などを考慮し、その燃焼状態を維持させる。
給湯制御ユニット6は、燃焼量の増加制御として、現在の燃焼量が2段燃焼でない場合(S55のNO)、3段燃焼中か否かを判断する(S58)。給湯制御ユニット6は、全てのバーナーユニット10−1、10−2が燃焼する3段燃焼中の場合(S58のYES)、燃焼量が給湯装置2の上限条件に達しているか否かを判断し(S59)、この上限条件に達していれば(S59のYES)、たとえば水制御弁60の開度を規制して(S60)、給水Wの制限を行えばよい。また、給湯制御ユニット6は、バーナーユニット10が3段燃焼でない場合(S58のNO)や、燃焼量が上限条件でない場合(S59のNO)、現状の燃焼監視を繰り返す。
給湯制御ユニット6は、燃焼量の減少制御として、現在の燃焼量が3段燃焼でない場合(S63のNO)、2段燃焼中か否かを判断する(S68)。給湯制御ユニット6は、バーナーユニット10−2が単独で燃焼する、2段燃焼中となっている場合(S68のYES)、燃焼量が段数減少(DOWN)の条件を判断する(S69)。燃焼量が段数減少(DOWN)の条件に達していれば(S69のYES)、1段燃焼の同一燃焼量に切替える(S70)。また燃焼量が段数減少(DOWN)の条件に達していない場合(S69のNO)、たとえば燃焼量の切り替えによる変化中などを考慮し、その燃焼状態を維持させる。
給湯制御ユニット6は、燃焼量の減少制御として、現在の燃焼量が2段燃焼でない場合(S68のNO)、1段燃焼中か否かを判断する(S71)。給湯制御ユニット6は、バーナーユニット10−1のみが燃焼する1段燃焼中の場合(S71のYES)、燃焼量が給湯装置2の下限条件に達しているか否かを判断し(S72)、この下限条件に達していれば(S72のYES)、燃焼停止指示を出力する(S73)。また、給湯制御ユニット6は、バーナーユニット10が1段燃焼でない場合(S71のNO)や、燃焼量が下限条件でない場合(S72のNO)、現状の燃焼監視を繰り返す。
この実施例1によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1) 上記一実施の形態と同様の効果が得られる。
(2) フレームロッド12が設置されたバーナーユニット10−1を燃焼状態に維持させることで、どのような給湯要求に対応しても、燃焼状態の監視が行える。
(3) 給湯要求の変動に対し、駆動させる給湯器ユニット4−1、4−2の増加または減少または燃焼させるバーナーユニット10の燃焼モードの切り替えにより、フレームロッド12による燃焼状態の監視が可能となる。
(4) 燃焼状態の監視を維持させることで、所定タイミング毎にバーナーユニットの燃焼状態に対応した燃焼改善処理が実行できる。
(5) 複数の給湯器ユニット4−1、4−2と、バーナーユニット10−1、10−2を組み合せることで、給湯要求への精緻な対応が可能になるとともに、一部の給湯器ユニットやバーナーユニットに対してのみ燃焼による負荷がかかるのを防ぐために各々を平均的に動作さることで、機器の長寿命化が期待できる。
図12は、実施例2に係る給湯装置2の構成例を示している。図12において、図1、図5と同一部分には同一符号を付してある。
この給湯装置2は、給湯要求に対して給湯を行う場合、少なくともバーナーユニット10−1を常に燃焼状態にさせており、このバーナーユニット10−1の燃焼状態をフレームロッド12によって監視している。給湯装置2は、たとえば図12に示すように、給湯制御ユニット6内に燃焼調整部80を備える。
燃焼調整部80は、各給湯器ユニット4−1、4−2のフレームロッド12が検出した燃焼状態情報を取り込んで、バーナーユニット10−1の燃焼状態を判断するとともに、その燃焼状態の改善処理を行う機能部の一例である。
図13Bは、燃焼中の炎の部位と電流値との関係を示している。炎の中心部付近(PB)では検出される炎電流値が最大となり、それよりもバーナーに近い高さのPAや、炎の先端側のPCの位置では炎電流値が減少する。つまり、炎の中心部付近から離れるに従って電流値が減少する。すなわち、フレームロッド12は、配置位置が固定されているため、バーナーの燃焼状態に応じた炎の形状変化が電流値を利用して監視できる。つまり炎が小さくなり、PBがFRAに近づくと電流値が大きくなる。炎が大きくなりPBがFRAから離れると、電流値が小さくなる。
検出した電流値と炎の形状変化との関係を利用し、バーナーユニット10の燃焼改善を行う。この燃焼改善処理では、たとえばバーナー10に対して空気を送る給気ファン44の回転数の調整を行う。電流値が理想値より大きい場合には、給気ファン44の回転数を増加し、電流値が理想値より小さい場合には、給気ファン44の回転数を減少させる制御を行う。
図14は、燃焼改善処理例を示している。図14に示す処理内容や処理手順は一例であり、本発明が斯かる構成に限定されない。
この燃焼改善処理では、炎の監視に基づき、空気供給量の調整を行う。
燃焼調整部80は、フレームロッド12が検出した炎電流値を取得し(S81)、駆動条件により炎電流値の理想値を取得する(S82)。この炎電流値の理想値は、給気ファン44による理想給気量、またはその回転数の情報であり、図示しない給湯制御ユニット6の記憶部28に格納されてもよく、または通信部74により外部データベースなどから取得してもよい。
燃焼調整部80は、炎電流値が理想値未満であると判断した場合(S83のYES)、給気ファン44の回転数をマイナス側に補正(S84)する。
燃焼調整部80は、炎電流値が理想値未満でなければ(S83のNO)、炎電流値が理想値より大きい値かを判断する(S85)。燃焼調整部80は、炎電流値が理想値より大きい値の場合(S85のYES)、給気ファン44の回転数をプラス側に補正する(S86)。
また、燃焼調整部80は、炎電流値が理想値より大きい値でない場合(S85のNO)、バーナーの燃焼状態が理想状態であると判断し、給気ファン44の回転数を維持させる。
なお、給気ファン44の回転数の調整量は、給湯器ユニットの種類や大きさ、給湯可能な号数のほか、給湯装置に対する安全規制基準などの条件により設定される。
この実施例2によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1) 常にバーナーの一部を燃焼させる駆動条件を設定し、このバーナーの燃焼状態を監視することで、給湯要求に関わらず燃焼改善処理が実行できる。
(2) 燃焼改善により適切なガス給気比率での燃焼が行えることで、環境に対する負荷を軽減できる。
4、4−1、4−2 給湯器ユニット
6 給湯制御ユニット
8 装置筐体
10、10−1、10−2 バーナーユニット
12 フレームロッド
14、14−1、14−2 ガス供給管
16、16−1、16−2 給水管
18、18−1、18−2 給湯管
20、20−1、20−2 排水管
22−1、22−2 切替弁
24 統括制御部
26−1、26−2 給湯器制御部
28 記憶部
30 バーナー制御データベース
36 燃焼室
38 バーナー
40、42 熱交換器
44 給気ファン
46 元ガス電磁弁
47 給湯ガス比例弁
48 排気口
50−1、50−2 温度センサー
52 水量センサー
54 混合水制御弁
56 バイパス管
58 出湯管
60 水制御弁
62 ドレン受け
64 ドレン管
66 ドレンタンク
70 プロセッサ
72 メモリ部
74 通信部
76 リモコン装置
80 燃焼調整部
Claims (14)
- 1または複数のバーナーを有し、該バーナーの燃焼状態情報を検出する炎センサーが設置された第1のバーナー部および該第1のバーナー部と異なる数のバーナーを有する第2のバーナー部を備えており、それぞれ独立給湯が可能な第1の給湯器および第2の給湯器と、
給湯要求に対して、少なくとも第1のバーナー部を燃焼状態とし、かつ給湯能力により前記第1の給湯器および前記第2の給湯器のいずれか一方または両方を動作させる駆動条件により、前記バーナーの燃焼および給湯を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする給湯装置。 - 前記駆動条件には、前記第1のバーナー部と前記第2のバーナー部のそれぞれの燃焼能力およびこれらの組み合せにより、給湯要求に対して駆動させる給湯器およびバーナー部の設定が含まれることを特徴とする請求項1に記載の給湯装置。
- 前記第1の給湯器および前記第2の給湯器は、単一の装置筐体内に併設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の給湯装置。
- 前記制御部は、前記第1のバーナー部および前記第2のバーナー部のそれぞれの燃焼量を変化させるとともに、前記第1のバーナー部および前記第2のバーナー部のいずれか一方または両方の動作の切替えにより給湯能力を調整可能であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかの請求項に記載の給湯装置。
- さらに、前記バーナーの燃焼排気と熱交換した湯または前記給湯器から出湯される湯の温度を検出する温度センサーを備え、
前記制御部は、前記温度センサーから取得した湯の検出温度が設定温度範囲内でない場合、前記バーナーの燃焼量を変更し、または前記第1のバーナー部を燃焼状態にしながら前記第2のバーナー部の燃焼を切替えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかの請求項に記載の給湯装置。 - 前記制御部は、給湯要求の変動に対し、設定された上限燃焼能力または下限燃焼能力で前記バーナーが駆動している場合、前記バーナーの駆動数または前記給湯器の駆動数を変更させる変更指示情報を設定することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかの請求項に記載の給湯装置。
- さらに、前記炎センサーの検出情報を利用して前記バーナーの燃焼状態を判断し、この判断結果により、前記バーナーに給気する給気手段を調整する燃焼調整部と、
を備えることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかの請求項に記載の給湯装置。 - コンピュータで実現する給湯プログラムであって、
給湯要求に対し、少なくとも燃焼状態情報を検出する炎センサーが設置された第1のバーナー部を燃焼状態とし、かつ給湯能力により該第1のバーナー部および第2のバーナー部を備えた第1の給湯器および第2の給湯器のいずれか一方または両方を動作させる駆動条件により、バーナーの燃焼および給湯を制御する機能と、
を含むことを特徴とする給湯プログラム。 - 前記第1のバーナー部および前記第2のバーナー部のそれぞれの燃焼量を変化させるとともに、前記第1のバーナー部および前記第2のバーナー部のいずれか一方または両方の動作の切替えにより給湯能力を調整する機能を含むことを特徴とする請求項8に記載の給湯プログラム。
- 前記バーナーの燃焼排気と熱交換した湯または前記給湯器から出湯される湯の検出温度を温度センサーから取り込む機能と、
前記検出温度が設定温度範囲内でない場合、前記バーナーの燃焼量を変更し、または前記第1のバーナー部を燃焼状態にしながら前記第2のバーナー部の燃焼を切替える機能と、
を含むことを特徴とする請求項8または9に記載の給湯プログラム。 - 給湯要求の変動に対し、設定された上限燃焼能力または下限燃焼能力で前記バーナーが駆動している場合、前記バーナーの駆動数または前記給湯器の駆動数を変更させる変更指示情報を設定する機能と、
を含むことを特徴とする請求項8ないし10のいずれかの請求項に記載の給湯プログラム。 - 給湯要求に対し、少なくとも燃焼状態情報を検出する炎センサーが設置された第1のバーナー部を燃焼状態とし、かつ給湯能力により該第1のバーナー部および第2のバーナー部を備えた第1の給湯器および第2の給湯器のいずれか一方または両方を動作させる駆動条件により、バーナーの燃焼および給湯を制御する処理を含むことを特徴とする給湯方法。
- 前記バーナーの燃焼排気と熱交換した湯または前記給湯器から出湯される湯の温度を温度センサーで検出する処理と、
前記温度センサーから取得した湯の検出温度が設定温度範囲内でない場合、前記バーナーの燃焼量を変更し、または前記第1のバーナー部を燃焼状態にしながら前記第2のバーナー部の燃焼を切替える処理と、
を含むことを特徴とする請求項12に記載の給湯方法。 - 給湯要求の変動に対し、設定された上限燃焼能力または下限燃焼能力で前記バーナーが駆動している場合、前記バーナーの駆動数または前記給湯器の駆動数を変更させる変更指示情報を設定する処理を含むことを特徴とする請求項12または請求項13のいずれかの請求項に記載の給湯方法。
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