JP2020085209A - 波動歯車装置 - Google Patents

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【課題】比較的薄い波動歯車装置の提供。【解決手段】内歯歯車110と、可撓性を有する外歯歯車120と、波動発生体130とを備える波動歯車装置100であって、外歯歯車120は、他端部から内方に向けて延在し、出力軸体に回転を伝達するフランジ部122と、一端側に突出した状態でフランジ部122に設けられ、出力軸体と接続されるボス部123を備え、無負荷時における外歯歯車120の歯先円直径D1に対する外歯歯車120の一端から他端までの距離である外歯歯車幅W1の比率は、0.45以下である波動歯車装置。【選択図】図3

Description

本発明は、波動歯車装置に関する。
従来、減速機として用いられる歯車装置の1つとして波動歯車装置がある。この波動歯車装置は、剛体からなる円筒の内歯歯車と、内歯歯車の内歯と噛み合う外歯を有し、かつ可撓性のある筒状の外歯歯車と、内歯と外歯とを所定箇所で噛み合わせ、噛み合い位置を内歯歯車に沿って周回させる楕円形の波動発生体とを備えている。
特許文献1に記載の波動歯車装置は、端縁部に内向きのフランジを備えたいわゆるカップ型の外歯歯車を備えており、フランジに設けられたボスに出力軸が接続される波動歯車装置が開示されている。
特開平11−351341号公報
波動歯車装置は、入力軸体と出力軸体とを同一軸上に配置でき、コンパクトな減速機を構成できる。しかしながら、稼働中の外歯歯車は、周方向において楕円形に変形し、波動発生体の回転に伴って外歯歯車の長軸の位置が回転し続ける部材である。従ってカップ型の外歯歯車は、外歯が設けられ楕円形に変形する開口部分から変形を阻害する力が発生するフランジ(底部分)までの間隔をある程度長く確保する必要があり、所望のトルク容量が実現できる波動歯車装置の扁平化が困難であった。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、カップ型の外歯歯車を備え所望のトルク容量を充足する波動歯車装置の扁平化を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の1つである波動歯車装置は、円筒の内周面に複数の内歯を有する内歯歯車と、筒の一端部の外周面に前記内歯と噛み合う複数の外歯を有し可撓性を有する外歯歯車と、前記外歯歯車の内側に配置され、前記外歯歯車を撓めて前記外歯を前記内歯に対して噛み合わせ、噛み合わせた位置を周方向に移動させる波動発生体とを備える波動歯車装置であって、前記外歯歯車は、他端部から内方に向けて延在し、出力軸体に回転を伝達するフランジ部と、一端側に突出した状態で前記フランジ部に設けられ、出力軸体と接続されるボス部を備え、無負荷時における前記外歯歯車の歯先円直径に対する前記外歯歯車の一端から他端までの距離である外歯歯車幅の比率は、0.25以下である。
これによれば、波動歯車装置の扁平化を図ることができ、波動歯車装置に接続される入力軸体から出力軸体までの距離を短くすることが可能となる。
また、前記外歯歯車幅に対する前記外歯歯車の外歯の歯幅の比率は0.55以上であることが好ましい。
これにより、波動歯車装置の扁平化を図りつつ、従前と同様のトルク容量の充足を可能とできる。
前記波動発生体は、軸方向において前記外歯歯車の外歯の歯幅に対し偏った位置を押圧するものでもよい。さらに、前記外歯歯車の外歯には、歯幅の中間部に歯筋に沿って配置される平坦を含む第一曲率半径の第一クラウニング面と、歯幅の端部に歯筋に交差する方向に配置される平坦を含む第二曲率半径の第二クラウニング面とを備え、前記波動発生体の玉中心は、前記第二クラウニング面が設けられる部分を押圧するものでもよい。
これによれば、外歯歯車の変形による応力、波動発生体が内歯歯車を押しつける応力を分散させることができ、波動歯車装置の長寿命化を図ることができる。
また前記ボス部は、複数箇所に他端側に開口するネジ穴を備えてもよい。これによれば、外歯歯車と出力軸体とを容易に締結することが可能となる。
本発明によれば、カップ型の外歯歯車を備え所望のトルク容量を充足する波動歯車装置の扁平化を図ることが可能となる。
図1は、実施の形態に係る波動歯車装置の断面図である。 図2は、波動歯車装置の噛み合い位置を示す断面図である。 図3は、外歯歯車を示す断面図である。 図4は、波動歯車装置を一端側から示す平面図である。 図5の(a)の部分は、外歯歯車の嵌合位置近傍を波動発生体と共に示す断面図である。図5の(b)の部分は、外歯歯車のクラウンの状態を示す平面図である。 図6は、波動歯車装置の変形例を示す断面図である。
以下に、本発明に係る波動歯車装置の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、図面は、本発明を示すために適宜強調や省略、比率の調整を行った模式的な図となっており、実際の形状や位置関係、比率とは異なる場合がある。
図1は、本発明の実施の形態の波動歯車装置の断面図である。図2は、波動歯車装置の噛み合い位置を示す断面図である。なお、図2は、断面を示すハッチングは省略している。これらの図に示すように、波動歯車装置100は、内歯歯車110と、外歯歯車120と、波動発生体130とを備えている。
内歯歯車110は、外歯歯車120よりも構造的に剛性が高く、円筒の内周面を備える部材であり、入力軸体、および出力軸体の回転と分離され固定状態で取り付けられる部材である。内歯歯車110は、内周面に複数の内歯111(図2参照)が形成されている。
外歯歯車120は、内歯歯車110よりも構造的に剛性が低く可撓性を備えた筒状の部材である。外歯歯車120は、一端部(図中Z軸負側の端部)の外周面に内歯歯車110の内歯111と噛み合う複数の外歯121(図2参照)を備えた部材であり、フランジ部122と、ボス部123とを備えている。ここで、「一端」とは、外歯歯車120、または波動発生体130の軸方向(図中Z軸方向)において、波動歯車装置100に対する入力軸体側(図中Z軸の負側)の端を意味するものとして記載している。例えば、外歯歯車120において外歯121は一端部に配置されている。また、「一端」の対義語となる「他端」とは、外歯歯車120、または波動発生体130の軸方向(図中Z軸方向)において、波動歯車装置100に対する出力軸体側(図中Z軸の正側)の端を意味するものであり、例えば外歯歯車120においてフランジ部122は、他端部に配置されている。なお、「一端部」「他端部」の「部」とは、端を含む端の近傍領域を意味する。
外歯歯車120は、無負荷時、具体的に例えば図3に示すように、外歯歯車120を波動歯車装置100から取り出して他から力が加えられていない状態において、一端が開口し他端にフランジ部122が配置された略有底の円筒形状となっている。外歯歯車120の円筒部分は、外歯121が配置されている胴部124と、胴部124から他端に向かって延設される円環状のリム部125とを一体に備えている。
無負荷時における外歯歯車120の歯先円直径D1に対する外歯歯車120の一端部から他端(本実施の形態の場合ボス部123の他端)までの距離である外歯歯車幅W1の比率である扁平率は、0.25以下である。これにより波動歯車装置100全体を薄型化することができ、入力軸体(不図示)と出力軸体(不図示)とが同軸上で接近したコンパクトな減速機を実現することができる。また、扁平率は、0.15以上がよい。扁平率が0.15未満の場合、所望の伝達効率を達成できない。さらに、扁平率は0.2以上、0.25以下が好ましい。これによれば、波動歯車装置100の小型化とともに、所望のトルク容量を実現しやすくなる。
外歯歯車幅W1に対する外歯歯車120の外歯121の歯幅である外歯幅W2の比率である歯幅率は0.55以上がよい。これによれば、内歯歯車110の内歯111と広い範囲で噛み合うことができ、所望のトルク容量を実現できる。また、歯幅率は、0.85以下がよい。歯幅率が0.85よりも大きい場合、所望の伝達効率を達成できない。さらに、歯幅率は0.7以上、0.8以下が好ましい。これによれば、外歯歯車120の所望の扁平率と、所望のトルク容量とを同時に実現することが可能となる。
フランジ部122は、外歯歯車120の円筒部分の他端部から内方に向けて延在し、出力軸体に回転を伝達する外歯歯車120の底に該当する部分である。フランジ部122の形状は、特に限定されるものではないが、本実施の形態の場合、フランジ部122は、薄い板状の円環形状であり、外周の直径はリム部125の直径と対応し、リム部125の他端縁から一体に延設されている。フランジ部122は、リム部125の他端を仮想的に含む面内に配置されている。換言すればフランジ部122は、リム部125の他端と面一、またはほぼ面一に配置されている。ここで、ほぼ面一とは、外歯歯車120が波動発生体130の押しつけにより変形すること伴いリム部125の他端、フランジ部122、ボス部123の少なくとも1つが軸方向に変位する変位量程度の誤差を含む意味として記載している。つまり、ボス部123に接続される出力軸体、出力軸体を支える軸受などの他の部材とリム部125の他端、フランジ部122とが外歯歯車120の変形により干渉することを避けるために設けられる逃げ量の範囲内でフランジ部122に窪み、突起などを施していた場合でも、当該範囲内であればほぼ面一の状態に含まれる。
フランジ部122、リム部125、および胴部124の肉厚は、特に限定されるものではなく、外歯歯車120を構成する材料の特性などにより決定される。本実施の形態、フランジ部122、およびリム部125の肉厚は、同一であり、外歯121の全歯たけよりも薄いものとなっている。具体的に例えば、歯先円直径D1が68.8mmの場合、フランジ部122、およびリム部125の肉厚は、0.5mm以下、0.2mm以上である。フランジ部122、およびリム部125の肉厚が0.5mmよりも厚くなると、波動発生体130による胴部124の変形を阻害して所望の伝達効率を得ることができない。フランジ部122、およびリム部125の肉厚が、0.1mm未満になると、所望のトルク容量を実現することができなくなる。
ボス部123は、フランジ部122から一端側に突出した状態でフランジ部122に設けられ、出力軸体と接続される部分である。ボス部123の形状は、特に限定されるものではないが、本実施の形態の場合、ボス部123は、フランジ部122より肉厚の厚い板状の円環形状であり、外周はフランジ部122の外周と連続的に接続されている。ボス部123の他端側の面部は、フランジ部122の他端側の面部と面一、またはほぼ面一に配置されている。本実施の形態の場合、ボス部123はフランジ部122より僅かに他端側に突出している。ボス部123の他端側への突出長さは、ボス部123に取り付けられた出力軸体などとの干渉を回避するための長さであり、ボス部123の他端側の面部は、フランジ部122の他端側の面部とほぼ面一と考えることができる。
本実施の形態の場合、ボス部123は出力軸体を締結するためのボルト(不図示)が刺し通される複数の貫通孔126と、出力軸体のずれの防止、乃至伝達トルク増加のためのピンが挿入される複数のピン穴127が周方向に並べて設けられている。
ボス部123の肉厚、つまりフランジ部122から一端側へのボス部123の突出量は、特に限定されるものではなく、出力軸体との取り付け態様などにより決定される。本実施の形態、ボス部123は、一端側からボス部123に設けられた貫通孔126にボルトを刺し通し、当該ボルトを用いてボス部123と出力軸体と締結する構造を備えているため、ボルトヘッドが波動発生体130等に干渉しない肉厚(突出量)が採用されている。
以上の様に、ボス部123をフランジ部122から一端側に突出させ、他端側に突出させない(干渉防止用の突出を除く)配置とすることにより、外歯歯車120全体の扁平率を小さくすることができる。
図4は、波動歯車装置を一端側から示す平面図である。なお、見やすくするために部材毎にハッチングを施しているが、図4におけるハッチングは断面を示すものではない。また、内歯111、外歯121は図示していない。同図に示すように波動発生体130は、内歯歯車110の内方から噛み合う外歯歯車120の内側に配置され、外歯歯車120を撓めて外歯121を内歯111に対して噛み合わせ、噛み合わせた噛み合い位置101を周方向に移動させる部材である。本実施の形態の場合、波動発生体130は、可撓性軸受131と、楕円カム135とを備えている。
可撓性軸受131は、可撓性を有している。可撓性軸受131は、楕円カム135の外周面に固定的に配置される内輪132と、外歯歯車120の径方向内側に配置される外輪133と、ボール134と、リテーナ(図示せず)とを備えている。内輪132、および外輪133の内少なくとも外輪133は、可撓性を有している。内輪132の外周面には、ボール134に嵌合する内輪側軌道溝(不図示)が形成されている。外輪133の内周面には、外輪側軌道溝(不図示)が形成されている。
ボール134は、内輪側軌道溝と外輪側軌道溝との間に介在配置されている。ボール134は、リテーナによって互いに離隔された状態で、内輪132と外輪133の間に、自転及び公転可能に挟持されている。
本実施の形態の場合、可撓性軸受131は、楕円カム135に嵌合されていない状態では真円形状になる。
楕円カム135は、可撓性軸受131の径方向内側に配置された楕円形状の剛体である。楕円カム135は、可撓性軸受131を楕円状に弾性変形させ、可撓性軸受131を介して外歯歯車120を弾性変形させる。楕円カム135は、入力軸体にねじ止めや圧入等により固定される。なお楕円カム135は、入力軸体と一体であってもよい。楕円カム135の長径は、真円時の可撓性軸受131の内輪132の内径より大きく設定されている。楕円カム135の短径は、真円時の内輪132の内径より小さく設定されている。このため、図4に示すように、楕円カム135が内輪132の径方向内側に配置されることにより、長径部の二箇所(図2では上下二箇所)で内輪132を径方向外側に押圧して内輪132を楕円形に弾性変形させる。これに伴い、外輪133もボール134を介して楕円状に弾性変形する。弾性変形された内輪132及び外輪133は、楕円カム135が回転することに伴って長径部となる箇所が周方向に移動する。
図5の(a)の部分は、外歯歯車の嵌合位置近傍を波動発生体と共に示す断面図である。図5の(b)の部分は、外歯歯車のクラウンの状態を示す平面図である。同図に示すように、外歯歯車120の内周面の内周面を押圧する波動発生体130は、軸方向(図中Z軸方向)において外歯121の外歯幅W2に対し偏った位置を押圧している。本実施の形態の場合、波動発生体130は、外歯幅W2の一端側(フランジ部122に対して遠い側)に偏って配置されている。
また本実施の形態の場合、外歯121には、外歯幅W2の中間部に歯筋(図中Z軸方向)に沿って配置される平坦を含む第一曲率半径の第一クラウニング面141と、外歯幅W2の端部に歯筋に交差する方向に配置される平坦を含む第二曲率半径の第二クラウニング面142とを備え、波動発生体130は、第二クラウニング面142が設けられる外歯121の部分を押圧している。具体的には、波動発生体130は、ボール134を有する可撓性軸受131を備えているため、波動発生体130が外歯121を押圧する位置は、複数のボール134の玉中心136を含む面である玉中心面F上にある。また、一端から他端に向かう方向(図中Z軸方向)において、第一クラウニング面141の頂点と玉中心面Fとの距離δは、0mmより大きく、1mm以下の範囲から選定されてることが好ましい。また、本実施の形態のように、第一クラウニング面141が平坦の場合は、第一クラウニング面141全体を頂点とみなし、第一クラウニング面141の玉中心面Fに近い側のエッジと玉中心面Fとの距離δは、0mm以上、1mm以下が好ましい。
また、外歯121に設けられるクラウニング量Cr(図5の(a)参照)は、50μm以上である。また、クラウニング量Crは、100μm以上、300μm以下の範囲で選定されることが好ましい。
以上のように、大きなクラウニング量Crを有するクラウニングの頂点(中間部のクラウニングが平坦の場合頂点領域)ではなく頂点(または頂点領域のエッジ)から距離δ離れた位置において、波動発生体130が外歯歯車120を内歯歯車110に押しつけることで、外歯歯車120の変形に伴い外歯121、胴部124などに発生する応力と波動発生体130の押付により外歯121、胴部124などに発生する応力とを押圧部に集中させることなく分散させることができる。これにより、外歯歯車120を高い扁平率にし、高い可撓性を確保するために胴部124、リム部125などを薄肉にした場合でも外歯歯車120が応力の集中により損傷することを防止し波動歯車装置100の長寿命化を図ることができる。また、要求される寿命を達成できる範囲内において、外歯の全歯たけを除く外歯歯車の肉厚をできる限り薄くすることが可能となる。これにより、軸方向においてフランジ部122と外歯121との距離を短くすることができ、波動歯車装置100の扁平化を図ることができる。
つぎに、波動歯車装置100の動作を説明する。可撓性軸受131の内輪132は楕円カム135により楕円形に撓められ、外輪133はボール134を介して内輪132により楕円形に撓められている。これにより、波動発生体130は、外歯歯車120の胴部124を略楕円形に撓ませると共に、楕円形の長径に対応する二箇所の噛み合い位置101で外歯歯車120の外歯121を内歯歯車110の内歯111が噛み合う。
以上のような状態において、入力軸体が比較的高速に回転すると、波動発生体130によって楕円形状に撓められて周方向の2か所で内歯歯車110の内歯111に噛み合っている外歯歯車120の外歯121の噛み合い位置101が周方向に移動する。外歯121と内歯111の歯数は異なっているので、歯数差に応じた相対回転がこれらの外歯歯車120と内歯歯車110との間に発生する。この回転は、入力回転数に比べて大幅に減速されたものとなる。その減速回転が、出力軸体から出力される。
本実施の形態では、内歯111と外歯121の噛み合い位置101で外歯歯車120は、可撓性軸受131のボール134によって可撓性軸受131の外輪133を介して外周面側へ押圧され、噛み合い位置101は楕円カム135の回転に伴い比較的高速に周方向に移動する。内歯歯車110、および外歯歯車120の歯幅に対し波動発生体130の押圧位置が軸方向の一端側(図中Z軸方向負側)に第一クラウニング面141の頂点、または頂点領域のエッジから距離δだけ偏っているので、ボール134から外輪133を介して外歯歯車120に付与される押圧力、外歯歯車120が楕円に撓んだことによる応力が分散される。このため、ボール134から外輪133を介する押圧による、外歯歯車120の応力集中を抑制することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本明細書において記載した構成要素を任意に組み合わせて、また、構成要素のいくつかを除外して実現される別の実施の形態を本発明の実施の形態としてもよい。また、上記実施の形態に対して本発明の主旨、すなわち、請求の範囲に記載される文言が示す意味を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例も本発明に含まれる。
例えば、上記実施の形態では、ボス部123に貫通孔126を設け、貫通孔126に挿通されたボルトを用いて出力軸体と締結する例を示したが、図6に示すように、ボス部123に他端側に開口するネジ穴128を複数箇所に設けても構わない。この場合、締結強度を確保するためにボス部123のフランジ部122から一端側への突出量を増加させても構わない。
また、外歯歯車120においてリム部125とフランジ部122との接続箇所は、R面取りやC面取りがなされていてもよく、また面取りがなされていなくても構わない。
本発明は、減速機、または増速機として利用可能である。
100:波動歯車装置、101:噛み合い位置、110:内歯歯車、111:内歯、120:外歯歯車、121:外歯、122:フランジ部、123:ボス部、124:胴部、125:リム部、126:貫通孔、127:ピン穴、128:ネジ穴、130:波動発生体、131:可撓性軸受、132:内輪、133:外輪、134:ボール、135:楕円カム、141:第一クラウニング面、142:第二クラウニング面

Claims (5)

  1. 円筒の内周面に複数の内歯を有する内歯歯車と、
    筒の一端部の外周面に前記内歯と噛み合う複数の外歯を有し可撓性を有する外歯歯車と、
    前記外歯歯車の内側に配置され、前記外歯歯車を撓めて前記外歯を前記内歯に対して噛み合わせ、噛み合わせた位置を周方向に移動させる波動発生体とを備える波動歯車装置であって、
    前記外歯歯車は、
    他端部から内方に向けて延在し、出力軸体に回転を伝達するフランジ部と、
    一端側に突出した状態で前記フランジ部に設けられ、出力軸体と接続されるボス部を備え、
    前記外歯歯車の一端から他端までの距離である外歯歯車幅に対する前記外歯歯車の外歯の歯幅の比率は0.55以上である
    波動歯車装置。
  2. 無負荷時における前記外歯歯車の歯先円直径に対する前記外歯歯車幅の比率は、0.25以下である
    請求項1に記載の波動歯車装置。
  3. 前記波動発生体は、軸方向において前記外歯歯車の外歯の歯幅に対し偏った位置を押圧する
    請求項1または2に記載の波動歯車装置。
  4. 前記外歯歯車の外歯には、歯幅の中間部に歯筋に沿って配置される平坦を含む第一曲率半径の第一クラウニング面と、歯幅の端部に歯筋に交差する方向に配置される平坦を含む第二曲率半径の第二クラウニング面とを備え、
    前記波動発生体は、前記第二クラウニング面が設けられる部分を押圧する
    請求項3に記載の波動歯車装置。
  5. 前記ボス部は、複数箇所に他端側に開口するネジ穴を備えている
    請求項1から4のいずれか一項に記載の波動歯車装置。
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