JP2020084939A - インペラホイール、モータ及び過給機 - Google Patents

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【課題】軽量化するとともに、回転軸への固定を容易かつ確実に行うことができるインペラホイール、このインペラホイールを備えたモータ及び過給機を提供する。【解決手段】軸線C回りに回転するとともに軸線Cと同軸な貫通孔15が形成された環状のハブ11と、ハブ11の外周部14から軸線Cの径方向に突出するブレード12と、を有する樹脂製のインペラ本体10と、貫通孔15に内挿され、インペラ本体10に係合する係合部32を有し、軸線Cと同軸な軸挿通孔33が形成されるとともに、軸線Cを対称中心とする回転対称形状となるように形成された金属製のスリーブ30と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、インペラホイール、モータ及び過給機に関するものである。
従来、内燃機関の燃費改善及び出力向上を目的として、過給機が用いられている。過給機は、圧縮空気をエンジンに送り込むことにより、自然吸気と比較してより高い燃焼エネルギーを得ることができる。過給機として、内燃機関の排気ガスや内燃機関の出力軸からの動力を駆動源とする機械式過給機と、モータを駆動源とする電動式過給機と、が知られている。これらの過給機では、過給のためにインペラホイールを瞬時に高回転にする必要がある。このため、インペラホイールを軽量化する技術が種々提案されている。
例えば特許文献1には、複数の樹脂部材により形成されたインペラホイールの構成が開示されている。これらの樹脂部材は、製造時に金型表面に接する外側部分にスキン層が形成されるため、コア層が形成される内側部分に比べて外側部分が高強度に形成される。よって、複数の樹脂部材を用いることにより、スキン層の割合が大きくなり、インペラホイールの強度が向上する。特許文献1に記載の技術によれば、樹脂材料で形成することによりインペラホイールを軽量化するとともに、複数の樹脂部材を用いることによりインペラホイールの強度を向上できるとされている。
特開2016−98756号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術にあっては、金属製の回転軸にインペラホイールを固定する際に、樹脂製のインペラホイールでは安定的に熱膨張することができないため、焼き嵌めが困難である。回転軸との接合に接着剤を用いた場合には、接着剤の塗布量の管理や、回転軸の交換時に接着剤を除去する作業など、製造時やメンテナンス時の手間が煩雑になるおそれがある。さらに、ナットを用いて軸方向の固定をする場合、ナットの締め付け力が一定の値を超えるとインペラホイールが変形するおそれがある。
そこで、本発明は、軽量化するとともに、回転軸への固定を容易かつ確実に行うことができるインペラホイール、このインペラホイールを備えたモータ及び過給機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一つの形態のインペラホイールは、軸線回りに回転するとともに前記軸線と同軸な貫通孔が形成された環状のハブと、前記ハブの外周部から前記軸線の径方向に突出するブレードと、を有する樹脂製のインペラ本体と、前記ハブに内挿され、前記インペラ本体に係合する係合部を有し、前記軸線と同軸な軸挿通孔が形成されるとともに、前記軸線を対称中心とする回転対称形状となるように形成された金属製のスリーブと、を備えることを特徴としている。
この構成によれば、インペラホイールの大部分を占めるインペラ本体が樹脂材料で形成されているので、インペラホイール全体が金属材料により形成される場合と比較して、インペラホイールを軽量化し、回転時の慣性モーメントを小さくできる。
インペラホイールの径方向内側には金属製のスリーブが設けられている。スリーブは係合部を有するので、係合部によりインペラ本体とスリーブとの接合強度を向上できる。特に、インペラ本体とスリーブとをインサート成形により一体形成した場合、より確実かつ容易にインペラ本体とスリーブとを接合させることができる。また、スリーブは軸線を対称中心とする回転対称形状となるように形成されているので、回転時におけるインペラホイールのアンバランスの発生を抑制できる。よって、安定的に回転するインペラホイールとすることができる。
スリーブは金属材料により形成されているので、熱膨張を利用した焼き嵌めにより、スリーブとスリーブの軸挿通孔に挿入された回転軸とを固定できる。また、焼き嵌めの温度管理を容易にできる。よって、接着剤により回転軸にインペラホイールを固定する場合と比較して、回転軸に対してより確実にインペラホイールを固定できる。また、接着剤を用いずに回転軸とインペラホイールとを固定できるので、例えば部品交換時に接着剤を除去する作業が不要となる。これにより、容易に回転軸からインペラホイールを取り除くことができる。よって、部品交換時の作業性を向上できる。
したがって、軽量化するとともに、回転軸への固定を容易かつ確実に行うことができるインペラホイールを提供できる。
また、前記インペラホイールは、前記係合部は、前記軸線の軸方向に沿う溝及び前記軸線の周方向に沿う溝の少なくともいずれか一方であることを特徴としている。
この構成によれば、スリーブの外周部に形成された溝にインペラ本体の樹脂部材が入り込むことにより、スリーブとインペラ本体との接合面積が増加し、スリーブとインペラ本体との接合強度を向上できる。特に、軸方向に沿う溝が形成された場合には、回転軸が高速回転した際の回転力によるインペラ本体とスリーブとの周方向のずれが抑制される。また、係合部は、軸線を対称中心とする回転対称形状となるように形成されているので、インペラホイールのバランスを崩すことなく、回転方向の接合強度を向上できる。
よって、簡易な構成によりスリーブとインペラ本体との接合強度を向上したインペラホイールとすることができる。
また、前記インペラホイールは、前記スリーブの前記溝の深さ寸法は、前記スリーブの前記径方向における厚み寸法の半分よりも小さいことを特徴としている。
この構成によれば、スリーブに形成された溝の深さ寸法は、回転時にスリーブが遠心破壊しない寸法に設定されている。これにより、係合部においてスリーブの強度が極端に低下するのを抑制し、回転時におけるスリーブの強度を確保できる。よって、スリーブの強度を確保しつつ、スリーブとインペラ本体との接合強度を向上したインペラホイールとすることができる。
本発明の一つの形態のモータは、上述したインペラホイールと、前記インペラホイールの前記軸挿通孔に挿入された回転軸と、前記回転軸における前記軸線の軸方向の一方側に配置され、前記回転軸と一体回転するロータと、前記ロータの前記径方向の外側に間隔を空けて配置されるステータと、前記回転軸における前記軸方向の他方側に配置され、前記インペラホイールの端面に当接するナットと、を備えることを特徴としている。
この構成によれば、インペラホイールの軸方向一方側に配置されたロータとステータとにより発生した回転力を、回転軸を介してインペラホイールに伝達し、インペラホイールを高速回転させることができる。また、インペラホイールは、回転軸に対して焼き嵌め及びナットの締結により位置決めされるので、回転軸に対してインペラホイールを確実に固定できる。また、回転軸とインペラホイールとは、焼き嵌め及びナットの締結により機械的に固定されるので、接着剤により固定される場合と比較して、部品の交換時に容易に回転軸からインペラホイールを取り除くことができる。よって、回転軸に対して確実にインペラホイールを固定できるとともに、部品交換時の作業性を向上できる。
したがって、軽量化するとともに、回転軸への固定を容易かつ確実に行うことができるインペラホイールを備えたモータを提供できる。
また、前記モータは、前記ナットの外形は、前記スリーブの外形よりも小さいことを特徴としている。
この構成によれば、金属製のスリーブにナットが当接して軸方向に締め付けられるので、樹脂部材に当接して締め付ける場合と比較してより強い力で締め付けることができる。よって、締め付け強度を向上できる。また、ナットはインペラ本体に当接しないので、樹脂製のインペラ本体がナットの締め付け力により座屈するのを抑制できる。したがって、回転軸に容易かつ確実にインペラホイールを固定できるとともに、インペラ本体の座屈を抑制できる。
本発明の一つの形態の過給機は、上述したモータを備えたことを特徴としている。
この構成によれば、軽量化するとともに、回転軸への固定を容易かつ確実に行うことができるインペラホイールを備えているので、応答性に優れた高性能な過給機を提供できる。
本発明によれば、インペラホイールの大部分を占めるインペラ本体が樹脂材料で形成されているので、インペラホイール全体が金属材料により形成される場合と比較して、インペラホイールを軽量化し、回転時の慣性モーメントを小さくできる。
インペラホイールの径方向内側には金属製のスリーブが設けられている。スリーブは係合部を有するので、係合部によりインペラ本体とスリーブとの接合強度を向上できる。特に、インペラ本体とスリーブとをインサート成形により一体形成した場合、より確実かつ容易にインペラ本体とスリーブとを接合させることができる。また、スリーブは軸線を対称中心とする回転対称形状となるように形成されているので、回転時におけるインペラホイールのアンバランスの発生を抑制できる。よって、安定的に回転するインペラホイールとすることができる。
スリーブは金属材料により形成されているので、熱膨張を利用した焼き嵌めにより、スリーブとスリーブの軸挿通孔に挿入された回転軸とを固定できる。また、焼き嵌めの温度管理を容易にできる。よって、接着剤により回転軸にインペラホイールを固定する場合と比較して、回転軸に対してより確実にインペラホイールを固定できる。また、接着剤を用いずに回転軸とインペラホイールとを固定できるので、例えば部品交換時に接着剤を除去する作業が不要となる。これにより、容易に回転軸からインペラホイールを取り除くことができる。よって、部品交換時の作業性を向上できる。
したがって、軽量化するとともに、回転軸への固定を容易かつ確実に行うことができるインペラホイールを提供できる。
実施形態に係る過給機の断面図。 実施形態に係るインペラホイールの斜視図。 実施形態に係るスリーブの斜視図。 実施形態に係るスリーブの軸方向から見た平面図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。
(実施形態)
(過給機)
図1は、実施形態に係る過給機1の断面図である。
過給機1は、ハウジング2と、軸受3と、モータ4と、を備える。過給機1は、モータ4のロータ6を回転駆動することにより圧縮した空気を不図示のエンジンに供給する。以下の説明では、ロータ6の軸線Cに沿う方向を軸方向といい、軸線Cに直交する方向を径方向といい、軸線C回りの方向を周方向という場合がある。
ハウジング2は、軸線Cを中心とする大径筒部21と、小径筒部22と、を有する。
大径筒部21は、軸受3とモータ4とを内部に収容している。大径筒部21の内部には、モータ収容部2aと、軸受収容部2bと、が形成されている。モータ収容部2aは、大径筒部21における軸方向のほぼ中央に設けられている。軸受収容部2bは、モータ収容部2aの軸方向一方側(図1における右側)及び他方側(図1における左側)にそれぞれ設けられている。大径筒部21の軸方向一方側の端面は閉塞されている。大径筒部21の軸方向他方側には、スクロール室20が設けられている。スクロール室20は、軸線Cを中心とする環状に形成されている。スクロール室20は、ハウジング2の外部に連通している。
小径筒部22は、大径筒部21の軸方向他方側に配置されている。小径筒部22は、大径筒部21に接続されている。小径筒部22の内部には、給気孔2cが形成されている。給気孔2cは、軸線Cと同軸となるように形成されている。給気孔2cにより、ハウジング2は、軸方向他方側の端面において開口する給気口2dを有する。給気孔2cと、モータ収容部2aと、は軸方向に連通している。給気孔2cと、スクロール室20と、は径方向に連通している。
軸受3は、ハウジング2における一対の軸受収容部2bにそれぞれ配置されている。軸受3は、ハウジング2に対して後述するモータ4の回転軸7を回転可能に支持している。軸受3は、例えばボールベアリングが採用される。
(モータ)
モータ4は、ハウジング2のモータ収容部2aに収容されている。モータ4は、ステータ5と、ロータ6と、回転軸7と、インペラホイール8と、ナット9と、を有する。
ステータ5は、軸線Cを中心とする環状に形成されている。ステータ5の外周部は、ハウジング2の内壁に固定されている。ステータ5には、不図示のコイルが装着されている。コイルに電流が供給されることでステータ5に磁界が形成される。
ロータ6は、ステータ5に対して径方向の内側に間隔を空けて配置されている。ロータ6は環状に形成されている。ロータ6は、軸線C回りに回転可能に構成されている。ロータ6の外周部には、不図示の永久磁石が設けられている。永久磁石とステータ5のコイルとの間に生じた磁界により、ロータ6がステータ5に対して回転する。
回転軸7は、ロータ6の径方向内側に配置されている。回転軸7は、軸線Cと同軸となるように配置されている。回転軸7は、鉄系の金属材料により形成されている。回転軸7は、ロータ6と一体回転可能に構成されている。回転軸7の軸方向の長さは、ロータ6の軸方向の長さよりも長い。回転軸7のうちロータ6よりも軸方向の一方側に突出した部分は第一突出部71とされている。回転軸7のうちロータ6よりも軸方向の他方側に突出した部分は第二突出部72とされている。第二突出部72の長さ寸法は、第一突出部71の長さ寸法よりも大きい。第二突出部72の端部は、給気孔2cの内部に位置している。第二突出部72は、軸方向において軸受3の縁部に対応する位置に段差部73を有する。段差部73により、第二突出部72における軸方向他方側の回転軸7の外形寸法は、第二突出部72における軸方向一方側の回転軸7の外形寸法よりも小さい。
第一突出部71は、軸方向一方側に配置された軸受3に支持されている。第二突出部72は、軸方向他方側に配置された軸受3に支持されている。回転軸7は、一対の軸受3によりハウジング2に対して回転可能に支持されている。
(インペラホイール)
図2は、インペラホイール8を軸方向他方側から見た斜視図である。
インペラホイール8は、回転軸7の第二突出部72(図1参照)に取り付けられている。インペラホイール8は、複数の羽根を有し、回転軸7と一体回転することにより空気を圧縮し、圧縮した空気をエンジンに供給する。具体的に、インペラホイール8は、樹脂製のインペラ本体10と、金属製のスリーブ30と、を有する。
インペラ本体10は、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)やポリフェニレンサルファイド(PPS)等の耐熱性と強度に優れた樹脂材料により形成される。本実施形態において、インペラホイール8の周辺温度は100℃以上200℃未満とされている。このため、インペラ本体10に用いられる樹脂材料としては、耐熱温度が200℃以上の樹脂材料が好適に用いられる。インペラ本体10は、ハブ11と、ブレード12と、を有する。
ハブ11は、軸線Cと同軸な環状に形成されている。ハブ11の外周部14は、軸方向の他方側から一方側に向かうにしたがい外径が大きくなるような緩やかな曲面に形成されている(図1も参照)。ハブ11は、軸線Cと同軸となるように形成された貫通孔15を有する。貫通孔15は、ハブ11を軸方向に貫通している。
ブレード12は、ハブの外周部14から径方向の外側に突出している。ブレード12は薄板状に形成されている。ブレード12は、周方向に複数(本実施形態では7枚)設けられている。周方向に互いに隣接するブレード12同士の間には空気が流通可能とされている。
図3は、スリーブ30の斜視図である。図4は、軸方向他方側から見たスリーブ30の平面図である。
スリーブ30は、軸線Cを中心とする筒状に形成されている。スリーブ30は、例えばアルミニウム等の金属材料により形成されている。スリーブ30は、ハブ11の貫通孔15に内挿されている。スリーブ30は、軸線Cを対称中心とする回転対称形状となるように形成されている。スリーブ30は、係合部32と、軸挿通孔33と、当接面34と、を有する。
係合部32は、スリーブ30の外周部に設けられている。係合部32は、インペラ本体10に係合している。具体的に、本実施形態において係合部32は軸方向に沿って形成された溝16であり、溝16にインペラ本体10の樹脂部材が入り込むことによりインペラ本体10とスリーブ30とが接合されている。ここで、本実施形態において、インペラ本体10とスリーブ30とはインサート成形により一体形成されている。
溝16は、断面半円形状となるように形成されている。溝16は、周方向において等間隔に複数(本実施形態では4個)形成されている。図3に示すように、溝16の深さ寸法D1は、スリーブ30の径方向における厚み寸法D2の半分よりも小さい。すなわち、D1<(1/2)D2となるように形成されている。
軸挿通孔33は、スリーブ30を軸方向に貫通している。軸挿通孔33は、軸線Cと同軸となるように形成されている。軸挿通孔33には、回転軸7が焼き嵌めにより固定されている。これにより、スリーブ30は、回転軸7に対して回転不能となっている。
当接面34は、スリーブ30のうち、軸方向他方側を向く端面に設けられている。
図1に戻って、ナット9は、インペラホイール8の軸方向他方側に配置されている。ナット9は、回転軸7に形成された不図示のネジ部に締結固定されている。ナット9は、スリーブ30の当接面34に当接している。ナット9の外形は、スリーブ30の外形よりも小さい。このように、ナット9は、回転軸7のネジ部に締結されてスリーブ30を軸方向に締め付けることにより、インペラホイール8を固定している。
(作用、効果)
次に、インペラホイール8、モータ4及び過給機1の作用、効果について説明する。
本構成のインペラホイール8によれば、インペラホイール8の大部分を占めるインペラ本体10が樹脂材料で形成されているので、インペラホイール8全体が金属材料により形成される場合と比較して、インペラホイール8を軽量化し、回転時の慣性モーメントを小さくできる。
インペラホイール8の径方向内側には金属製のスリーブ30が設けられている。スリーブ30は係合部32を有するので、係合部32によりインペラ本体10とスリーブ30との接合強度を向上できる。特に、インペラ本体10とスリーブ30とをインサート成形により一体形成した場合、より確実かつ容易にインペラ本体10とスリーブ30とを接合させることができる。また、スリーブ30は軸線Cを対称中心とする回転対称形状となるように形成されているので、回転時におけるインペラホイール8のアンバランスの発生を抑制できる。よって、安定的に回転するインペラホイール8とすることができる。
スリーブ30は金属材料により形成されているので、熱膨張を利用した焼き嵌めにより、スリーブ30とスリーブ30の軸挿通孔33に挿入された回転軸7とを固定できる。また、焼き嵌めの温度管理を容易にできる。よって、接着剤により回転軸7にインペラホイール8を固定する場合と比較して、回転軸7に対してより確実にインペラホイール8を固定できる。また、接着剤を用いずに回転軸7とインペラホイール8とを固定できるので、例えば部品交換時に接着剤を除去する作業が不要となる。これにより、容易に回転軸7からインペラホイール8を取り除くことができる。よって、部品交換時の作業性を向上できる。
したがって、軽量化するとともに、回転軸7への固定を容易かつ確実に行うことができるインペラホイール8を提供できる。
スリーブ30の外周部に形成された溝16にインペラ本体10の樹脂部材が入り込むことにより、スリーブ30とインペラ本体10との接合面積が増加し、スリーブ30とインペラ本体10との接合強度を向上できる。特に、軸方向に沿う溝16が形成された場合には、回転軸7が高速回転した際の回転力によるインペラ本体10とスリーブ30との周方向のずれが抑制される。また、係合部32は、軸線Cを対称中心とする回転対称形状となるように形成されているので、インペラホイール8のバランスを崩すことなく、回転方向の接合強度を向上できる。
よって、簡易な構成によりスリーブ30とインペラ本体10との接合強度を向上したインペラホイール8とすることができる。
スリーブ30に形成された溝16の深さ寸法は、回転時にスリーブ30が遠心破壊しない寸法に設定されている。これにより、係合部32においてスリーブ30の強度が極端に低下するのを抑制し、回転時におけるスリーブ30の強度を確保できる。よって、スリーブ30の強度を確保しつつ、スリーブ30とインペラ本体10との接合強度を向上したインペラホイール8とすることができる。
また、本構成のモータ4によれば、インペラホイール8の軸方向一方側に配置されたロータ6とステータ5とにより発生した回転力を、回転軸7を介してインペラホイール8に伝達し、インペラホイール8を高速回転させることができる。また、インペラホイール8は、回転軸Cに対して焼き嵌め及びナット9の締結により位置決めされるので、回転軸7に対してインペラホイール8を確実に固定できる。また、回転軸7とインペラホイール8とは、焼き嵌め及びナット9の締結により機械的に固定されるので、接着剤により固定される場合と比較して、部品の交換時に容易に回転軸7からインペラホイール8を取り除くことができる。よって、回転軸7に対して確実にインペラホイール8を固定できるとともに、部品交換時の作業性を向上できる。
したがって、軽量化するとともに、回転軸7への固定を容易かつ確実に行うことができるインペラホイール8を備えたモータ4を提供できる。
また、ナット9の外形はスリーブ30の外形よりも小さい。これにより、金属製のスリーブ30にナット9が当接して軸方向に締め付けられるので、樹脂部材に当接して締め付ける場合と比較してより強い力で締め付けることができる。よって、締め付け強度を向上できる。また、ナット9はインペラ本体10に当接しないので、樹脂製のインペラ本体10がナット9の締め付け力により座屈するのを抑制できる。したがって、回転軸7に容易かつ確実にインペラホイール8を固定できるとともに、インペラ本体10の座屈を抑制できる。
本構成の過給機1によれば、軽量化するとともに、回転軸7への固定を容易かつ確実に行うことができるインペラホイール8を備えているので、応答性に優れた高性能な過給機1を提供できる。
なお、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、スリーブ30の係合部32として、周方向に沿った溝が形成されていてもよい。また、係合部32の個数は実施形態の4個に限定されない。係合部32の断面形状は、三角形状や矩形状等、半円形状以外の形状であってもよい。また、スリーブ30の外周部にローレット加工が施されていてもよい。
ブレード12は、湾曲した板部材により形成されていてもよい。また、ブレード12の枚数は実施形態の7枚に限定されない。
スリーブ30とインペラ本体10との接合方法は、例えば接着や熱溶着等であってもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1 過給機
4 モータ
5 ステータ
6 ロータ
7 回転軸
8 インペラホイール
9 ナット
10 インペラ本体
11 ハブ
12 ブレード
14 外周部
15 貫通孔
16 溝
30 スリーブ
32 係合部
33 軸挿通孔
C 軸線
上記課題を解決するため、本発明の一つの形態のインペラホイールは、軸線回りに回転するとともに前記軸線と同軸な貫通孔が形成された環状のハブと、前記ハブの外周部から前記軸線の径方向に突出するブレードと、を有する樹脂製のインペラ本体と、前記ハブに内挿され、前記インペラ本体に係合する係合部を有し、前記軸線と同軸な軸挿通孔が形成されるとともに、前記軸線を対称中心とする回転対称形状となるように形成された金属製のスリーブと、を備え、前記係合部は、前記軸線の軸方向に沿う溝であり、前記溝は、前記軸方向から見て断面半円形状かつ、前記周方向に等間隔に形成されていることを特徴としている。
係合部32は、スリーブ30の外周部に設けられている。係合部32は、インペラ本体10に係合している。具体的に、本実施形態において係合部32は軸方向に沿って形成された溝16であり、溝16にインペラ本体10の樹脂部材が入り込むことによりインペラ本体10とスリーブ30とが接合されている。ここで、本実施形態において、インペラ本体10とスリーブ30とはインサート成形により一体形成されている。
溝16は、断面半円形状となるように形成されている。溝16は、周方向において等間隔に複数(本実施形態では4個)形成されている。図に示すように、溝16の深さ寸法D1は、スリーブ30の径方向における厚み寸法D2の半分よりも小さい。すなわち、D1<(1/2)D2となるように形成されている。

Claims (6)

  1. 軸線回りに回転するとともに前記軸線と同軸な貫通孔が形成された環状のハブと、前記ハブの外周部から前記軸線の径方向に突出するブレードと、を有する樹脂製のインペラ本体と、
    前記ハブに内挿され、前記インペラ本体に係合する係合部を有し、前記軸線と同軸な軸挿通孔が形成されるとともに、前記軸線を対称中心とする回転対称形状となるように形成された金属製のスリーブと、
    を備えることを特徴とするインペラホイール。
  2. 前記係合部は、前記軸線の軸方向に沿う溝及び前記軸線の周方向に沿う溝の少なくともいずれか一方であることを特徴とする請求項1に記載のインペラホイール。
  3. 前記スリーブの前記溝の深さ寸法は、前記スリーブの前記径方向における厚み寸法の半分よりも小さいことを特徴とする請求項2に記載のインペラホイール。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のインペラホイールと、
    前記インペラホイールの前記軸挿通孔に挿入された回転軸と、
    前記回転軸における前記軸線の軸方向の一方側に配置され、前記回転軸と一体回転するロータと、
    前記ロータの前記径方向の外側に間隔を空けて配置されるステータと、
    前記回転軸における前記軸方向の他方側に配置され、前記インペラホイールの端面に当接するナットと、
    を備えることを特徴とするモータ。
  5. 前記ナットの外形は、前記スリーブの外形よりも小さいことを特徴とする請求項4に記載のモータ。
  6. 請求項4又は請求項5に記載のモータを備えたことを特徴とする過給機。
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