JP2020083179A - 車両用駆動装置 - Google Patents

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Yoshinobu Kamata
義信 鎌田
彰宏 井村
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Abstract

【課題】モータのねじれ振動低減を図った車両用駆動装置を提供する。【解決手段】車両用駆動装置300は、モータ500と、主動シャフトと、減速分配機構600と、を備える。主動シャフトは、モータシャフトおよびインプットシャフトにより提供される。減速分配機構600は、インプットギヤ604と、第1カウンターギヤ605と、カウンターシャフト602と、第2カウンターギヤ606と、ドライブギヤ607と、差動装置608と、を有する。そして、左右のドライブシャフトであるアウトプットシャフト603R、603L、カウンターシャフト602および主動シャフトは、互いに平行に配置されている。ドライブギヤ607は、主動シャフトの回転中心線方向においてインプットギヤ604よりもモータ500に近い側に配置されている。【選択図】図6

Description

本明細書に記載の開示は、モータと減速分配機構を備える車両用駆動装置に関するものである。
特許文献1に記載の車両用駆動装置は、モータおよび減速分配機構を備える。減速分配機構は、モータシャフトの回転速度を減速させつつ、モータシャフトの回転駆動力を左右のドライブシャフトへ分配する。この種の減速分配機構は、左右のドライブシャフトへ回転駆動力を分配する差動装置と、モータシャフトの回転駆動力を差動装置へ伝達するドライブギヤと、を有する。
特許第5943033号公報
さて、左右のドライブシャフトとモータシャフトが互いに平行に配置され、かつ、ドライブシャフトに対してモータシャフトがオフセット配置される場合がある。この場合には、そのオフセット量が大きいほど、重量物であるモータがドライブシャフト周りに振動しやすくなる。加えて、このようなオフセット配置に係るモータの重心は、ドライブギヤ中心から径方向に延びる仮想線上にはなく、その仮想線から回転中心線方向に大きくずれることになる。そのため、上記仮想線周りにもモータが振動(ねじれ振動)しやすくなる。
そこで本明細書に記載の開示は、モータのねじれ振動低減を図った車両用駆動装置を提供することを目的とする。
開示の1つは、
回転駆動するロータ(502)を有したモータ(500)と、
ロータと一体となって回転駆動する主動シャフト(501、601)と、
主動シャフトの回転速度を減速させるとともに、主動シャフトの回転駆動力を車両(V)の走行駆動力として左右のドライブシャフト(603R、603L)へ分配して出力する減速分配機構(600)と、
を備え、
減速分配機構は、
主動シャフトに取り付けられるインプットギヤ(604)と、
インプットギヤと噛み合う第1カウンターギヤ(605)と、
第1カウンターギヤが取り付けられるカウンターシャフト(602)と、
カウンターシャフトに取り付けられる第2カウンターギヤ(606)と、
第2カウンターギヤと噛み合うドライブギヤ(607)と、
ドライブギヤにより伝達される回転駆動力を、左右のドライブシャフトへ分配する差動装置(608)と、
を有し、
左右のドライブシャフト、カウンターシャフトおよび主動シャフトは、互いに平行に配置され、
ドライブギヤは、主動シャフトの回転中心線方向においてインプットギヤよりもモータに近い側に配置されている車両用駆動装置である。
上記装置によれば、主動シャフトの回転中心線方向において、ドライブギヤはインプットギヤよりもモータに近い側に配置されている。そのため、この配置とは逆の側にドライブギヤが配置されている場合に比べて、回転中心線方向におけるドライブギヤとモータ重心との離間距離を短くできる。よって、ドライブギヤ中心から径方向に延びる仮想線の周りにモータが振動するといったねじれ振動を、低減できる。
なお、上記の括弧内の参照番号は、後述の実施形態に記載の構成との対応関係を示すものに過ぎず、技術的範囲を何ら制限するものではない。
第1実施形態における駆動システムを示す模式図である。 車両用駆動装置の上面図である。 車両用駆動装置の分解上面図である。 車両用駆動装置の斜視図である。 x方向とy方向を含む平面で切断した、車両用駆動装置の断面図である。 車両用駆動装置の上面図であって、ギヤハウジングを取り除いて減速分配機構を露出させた状態を示す図である。 第2実施形態における車両用駆動装置の上面図である。
以下、本開示の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合わせることができる。そして、複数の実施形態及び変形例に記述された構成同士の明示されていない組み合わせも、以下の説明によって開示されているものとする。
(第1実施形態)
<駆動システム>
先ず、図1に基づいて、車両用駆動装置300の設けられる駆動システム100を説明する。駆動システム100は、電気自動車等の車両Vに搭載され、車両Vの走行輪110R、110Lへ動力を供給するシステムを構成している。
駆動システム100は車両用駆動装置300の他にバッテリ200を有する。車両用駆動装置300は電力変換装置400、モータ500、および、減速分配機構600を有する。
また駆動システム100は図示しない複数のECUを有する。これら複数のECUはバス配線を介して相互に信号を送受信している。複数のECUは協調して車両Vを制御している。複数のECUにより、バッテリ200のSOCに応じてモータ500の力行と回生が制御される。SOCはstate of chargeの略である。ECUはelectronic control unitの略である。
バッテリ200は複数の二次電池を有する。これら複数の二次電池は直列接続された電池スタックを構成している。この電池スタックのSOCがバッテリ200のSOCに相当する。二次電池としてはリチウムイオン二次電池、ニッケル水素二次電池、および、有機ラジカル電池などを採用することができる。
電力変換装置400はバッテリ200とモータ500との間の電力変換を行う。電力変換装置400は複数のスイッチ素子を有する。これら複数のスイッチ素子がECUによってPWM制御される。これによりバッテリ200の直流電力が交流電力に変換される。モータ500の発電(回生)によって生成された交流電力が直流電力に変換される。
モータ500は電力変換装置400から供給される交流電力によって力行する。モータ500は減速分配機構600に連結されている。モータ500の回転エネルギーは減速分配機構600を介して走行輪110R、110Lに伝達される。これにより走行輪110R、110Lに推進力が付与される。
逆に、走行輪110R、110Lの回転エネルギーは減速分配機構600を介してモータ500に伝達される。これによりモータ500は回生する。回生によって発生した交流電力は、電力変換装置400によって直流電力に変換される。この直流電力がバッテリ200に供給される。また直流電力は車両Vに搭載された各種電気負荷にも供給される。以下、車両用駆動装置300の構成要素を個別に説明する。
<電力変換装置>
電力変換装置400は、2つの電力ラインの間で並列接続された少なくとも3相のレグとコンデンサ420(図2参照)を有する。コンデンサ420は、上下アーム回路に並列接続され、かつ、直流電源に並列に接続されている。コンデンサ420は、たとえば直流電圧を平滑化し、その直流電圧の電荷を蓄積する。3相のレグそれぞれは、直列接続された2つのスイッチング素子411(図2参照)を有する。これら2つのスイッチング素子411の間の中点に電力配線が接続されている。電力配線は後述のステータコイル510と電気的に接続されている。
スイッチング素子411は、Siなどの半導体、および、SiCなどのワイドギャップ半導体によって製造することができる。本実施形態では、スイッチング素子411としてIGBTを採用している。なお、スイッチング素子411は、IGBTに限定されない。たとえばMOSFETを採用することもできる。ダイオードとしては、寄生ダイオードを用いることもできる。
電力変換装置400の備えるスイッチング素子411は上記のECUと図示しないゲートドライバとによって開閉制御される。ECUは制御信号を生成し、それをゲートドライバに出力する。ゲートドライバは制御信号を増幅してスイッチ素子の制御電極に出力する。これによりECUは電力変換装置400に入力される電力を直流から交流に、若しくは、交流から直流に変換する。
図2に示す半導体装置410は、上下アーム回路の一方、すなわち1つのアームを構成するように構成されている。すなわち、2つの半導体装置410により、上下アーム回路が構成される。このような半導体装置410は、1つのアームを構成する要素単位でパッケージ化しているため、1in1パッケージとも称される。半導体装置410は、封止樹脂体、スイッチング素子411、導電部材、ターミナル、主端子、及び信号端子を備えている。
電力変換装置400は、図1に示すインバータハウジング401に収納されている。インバータハウジング401は金属製である。インバータハウジング401は車両Vの車体と電気的に接続されている。これによりインバータハウジング401はボディアースされている。
インバータハウジング401は開口を有する箱形状を成している。インバータハウジング401の開口は金属製の蓋部402で閉塞されている。蓋部402は金属製のボルト403によってインバータハウジング401に機械的および電気的に接続されている。インバータハウジング401と蓋部402とによって収納空間が構成されている。この収納空間に電力変換装置400を構成する半導体装置410とコンデンサ420が収納されている。これにより半導体装置410のスイッチング素子411は電磁遮蔽されている。スイッチング素子411のスイッチングなどに起因して生じる電磁ノイズが収納空間の外へ漏れることが抑制されている。
なお、インバータハウジング401は後述のモータハウジング505と機械的および電気的に接続されている。これらインバータハウジング401とモータハウジング505は例えばアルミダイカストで一体に形成されてもよい。インバータハウジング401とモータハウジング505は別体で形成されてもよい。本実施形態ではインバータハウジング401とモータハウジング505とが一体に形成されている。
<モータ>
モータ500は、モータシャフト501、ロータ502、および、ステータ503を有する。モータシャフト501は、一対のベアリング504a、504bにより、回転可能な状態で支持されている。モータハウジング505の内部空間に、モータ500、および、ベアリング504a、504bが収納されている。
ベアリング504a、504bには、深溝玉軸受等の転がり軸受が用いられている。ベアリング504a、504bは、モータシャフト501から付与されるラジアル荷重とスラスト荷重の両方について支持可能である。ベアリング504a、504bは、内輪と、外輪と、内輪および外輪に挟持されるボールとを有する。モータハウジング505に外輪が圧入されることで、ベアリング504a、504bはモータハウジング505に固定されている。モータシャフト501は、ベアリング504a、504bの内輪に圧入されている。
またモータハウジング505には自身の内部空間と外部雰囲気とを連通する第1貫通孔506が形成されている。モータシャフト501は第1貫通孔506に挿通される。これによりモータシャフト501の一端側がモータハウジング505の内部空間に位置している。モータシャフト501の他端側が第1貫通孔506を介してモータハウジング505の内部空間の外に位置している。
ロータ502は、永久磁石507と、永久磁石507をモータシャフト501に固定する固定部508と、を有する。固定部508は円筒形状を成している。固定部508の内部にモータシャフト501が挿入固定されている。これにより永久磁石507はモータシャフト501の軸周りに設けられている。複数の永久磁石507がモータシャフト501の軸周りに等間隔で設けられている。ロータ502の磁極数は8になっている。
ステータ503は、ステータコア509と、ステータコア509に設けられるステータコイル510と、を有する。ステータコア509は円筒形状を成している。ステータコア509の内部に、モータシャフト501とともにロータ502が設けられている。これによりロータ502とステータ503とが、モータシャフト501の延長方向に対して直交する放射方向で対向している。
ステータコイル510はU相ステータコイル、V相ステータコイル、および、W相ステータコイルを有する。これら3相のステータコイルそれぞれは導線が絶縁被膜で覆われた絶縁電線を有する。これら3相の絶縁電線がステータコア509に巻き回されている。これによりステータコイル510がステータコア509に設けられている。
ステータコイル510は電力配線を介して電力変換装置400と電気的に接続されている。ステータコイル510には電力変換装置400から三相交流が供給される。これによりステータコイル510から三相回転磁界が発生する。
上記したようにロータ502は永久磁石507を有する。永久磁石507から磁界が発生している。そしてステータコイル510からは三相回転磁界が発生する。これら2つの磁界の相互作用によって、ロータ502に回転トルクが発生する。回転トルクの発生方向は、三相回転磁界の位相変化に応じて、モータシャフト501の延長方向まわりの周方向で順次経時的に変化する。これによりロータ502の設けられたモータシャフト501が回転する。
上記したようにモータシャフト501の他端側がモータハウジング505の内部空間の外に位置している。このモータシャフト501の他端側に第1スプライン溝501aが形成されている。後述の減速分配機構600のインプットシャフト601の先端に孔が形成されている。この孔の壁面に第2スプライン溝601aが形成されている。
モータシャフト501の他端側がインプットシャフト601の孔に入れ込まれている。第1スプライン溝501aと第2スプライン溝601aとが互いに嵌め合されている。モータシャフト501とインプットシャフト601とがスプライン結合している。これによりモータシャフト501の回転によってインプットシャフト601が回転可能になっている。逆に言えば、インプットシャフト601の回転によってモータシャフト501が回転可能になっている。なお、互いに結合した状態のモータシャフト501とインプットシャフト601は、ロータ502と一体となって回転駆動する「主動シャフト」に相当する。
<減速分配機構>
減速分配機構600は、インプットシャフト601、カウンターシャフト602、インプットギヤ604、第1カウンターギヤ605、第2カウンターギヤ606、ドライブギヤ607、差動装置608、および、ベアリング609a、609bを有する。
ギヤハウジング610の内部空間に、インプットシャフト601、および、カウンターシャフト602が収納されている。またギヤハウジング610の内部空間に、インプットギヤ604、第1カウンターギヤ605、第2カウンターギヤ606、ドライブギヤ607、差動装置608、および、ベアリング609a、609bが収納されている。
ギヤハウジング610には自身の内部空間と外部雰囲気とを連通する第2貫通孔611が形成されている。モータシャフト501の他端側がこの第2貫通孔611に挿通される。これによりモータシャフト501の他端側がギヤハウジング610の内部空間に位置している。モータシャフト501とインプットシャフト601とはギヤハウジング610の内部空間でスプライン結合している。
なお後で詳説するように、モータハウジング505における第1貫通孔506の開口する第1開口面506aとギヤハウジング610における第2貫通孔611の開口する第2開口面611aとが離間している。図1に模式的に示すように第1開口面506aと第2開口面611aとの間に空隙302が構成されている。この空隙302にモータシャフト501の一部が位置している。
上記したようにギヤハウジング610の内部空間に一対のベアリング609a、609bが設けられている。インプットシャフト601は、これらのベアリング609a、609bにより、回転可能な状態で支持されている。ベアリング609a、609bには、深溝玉軸受等の転がり軸受が用いられている。ベアリング609a、609bは、インプットシャフト601から付与されるラジアル荷重とスラスト荷重の両方について支持可能である。ベアリング609a、609bは、内輪と、外輪と、内輪および外輪に挟持されるボールとを有する。ギヤハウジング610に外輪が圧入されることで、ベアリング609a、609bはギヤハウジング610に固定されている。インプットシャフト601は、ベアリング609a、609bの内輪に圧入されている。
インプットシャフト601にはインプットギヤ604が設けられている。インプットギヤ604はインプットシャフト601の回転中心線方向(軸方向)まわりに並ぶ複数の歯を有する。インプットシャフト601が自身の軸方向まわりに回転すると、それにともなってインプットギヤ604の有する複数の歯もインプットシャフト601の軸方向まわりに回転する。
カウンターシャフト602には第1カウンターギヤ605と第2カウンターギヤ606が設けられている。第1カウンターギヤ605と第2カウンターギヤ606それぞれはカウンターシャフト602の軸方向まわりに並ぶ複数の歯を有する。カウンターシャフト602が自身の軸方向まわりに回転すると、それにともなって第1カウンターギヤ605と第2カウンターギヤ606それぞれの有する複数の歯もカウンターシャフト602の軸方向まわりに回転する。
インプットシャフト601に設けられたインプットギヤ604と、カウンターシャフト602に設けられた第1カウンターギヤ605とが互いに噛み合っている。インプットシャフト601が回転すると、それにともなってカウンターシャフト602が回転する。
カウンターシャフト602に設けられた第2カウンターギヤ606とドライブギヤ607とが互いに噛み合っている。カウンターシャフト602が回転すると、それにともなってドライブギヤ607が回転する。
アウトプットシャフト603R、603L、カウンターシャフト602、インプットシャフト601およびモータシャフト501は、互いに平行に配置されている。インプットギヤ604、第1カウンターギヤ605、第2カウンターギヤ606およびドライブギヤ607には、はすば歯車または平歯車が用いられている。なお、カウンターシャフト602は、アウトプットシャフト603R、603Lとインプットシャフト601を含む仮想平面上にはなく、車両搭載状態において、その仮想平面から上側または下側にずれた位置に配置されている。
差動装置608にはアウトプットシャフト603R、603L(ドライブシャフト)が取り付けられている。この差動装置608にドライブギヤ607が噛み合っている。ドライブギヤ607が回転すると、それにともなって差動装置608とアウトプットシャフト603R、603Lが回転する。
差動装置608は、一対のデフピニオン、左右のデフサイドギヤおよびデフケース608a(図5参照)を有する。なお、図5ではデフピニオンおよびデフサイドギヤの図示を省略している。これらのデフピニオンとデフサイドギヤにはかさ歯車が用いられており、デフピニオンはデフサイドギヤと噛み合う。一対のデフピニオンと左右のデフサイドギヤはデフケース608aに収容されている。デフケース608aはドライブギヤ607に取り付けられ、ドライブギヤ607とともに回転する。
左右のデフサイドギヤの各々は、アウトプットシャフト603R、603Lに取り付けられ、アウトプットシャフト603R、603Lとともに回転する。一対のデフピニオンは、自転可能な状態でデフケース608aに保持されている。デフピニオンは、ドライブギヤ607およびデフケース608aとともに公転しつつ、アウトプットシャフト603R、603Lの回転負荷に応じて自転する。
図1に示すようにアウトプットシャフト603R、603Lの一部はギヤハウジング610の内部空間に位置している。これらのアウトプットシャフト603R、603Lの各々には、走行方向において車両Vの右側に位置する走行輪110Rと、左側に位置する走行輪110Lが連結されている。
以上に示した連結形態により、モータ500が力行してモータシャフト501が回転すると、その回転エネルギーがインプットシャフト601とカウンターシャフト602を介してアウトプットシャフト603R、603Lに伝達される。これにより走行輪110R、110Lが回転する。また車両Vが例えば坂道を下ることで走行輪110R、110Lが回転すると、その回転エネルギーがカウンターシャフト602とインプットシャフト601を介してモータシャフト501に伝達される。これによりモータシャフト501が回転する。
また、モータシャフト501の回転駆動力は、差動装置608の作用により、右側の走行輪110Rと左側の走行輪110Lへ分配される。これにより、車両Vがカーブ走行する場合等、左右の走行輪110R、110Lで走行負荷が異なる場合に、左右の走行輪110R、110Lはそれぞれ異なる回転速度で駆動される。
なお、これまでに説明したように減速分配機構600ではギヤ同士が互いに噛み合う構成となっている。これらギヤの噛み合いカ所においてギヤに摩耗が生じることを抑制するために、ギヤハウジング610内には潤滑油が塗布されている。この潤滑油の粘性は温度が高いほどに低まる性質を有する。
<ハウジングの連結形態>
次に、図1〜図5に基づいてモータハウジング505とギヤハウジング610の連結形態を説明する。それに当たって、以下においては互いに直交の関係にある3方向をx方向、y方向、および、z方向とする。なお、y方向が車両Vの左右方向に沿うように、車両用駆動装置300は車両Vに搭載される。
図2に示す車両用駆動装置300は、図3に分離して示すようにモータハウジング505とギヤハウジング610とが互いに連結されることで製造される。
図1に示すようにモータハウジング505の第1開口面506aはy方向に面している。この第1開口面506aに第1貫通孔506が開口している。第1貫通孔506はy方向に延びている。第1貫通孔506に挿通されるモータシャフト501もy方向に延びている。モータシャフト501の他端側がモータハウジング505の内部空間の外に位置している。
モータハウジング505にはギヤハウジング610と連結するための第1フランジ部520が複数形成されている。第1フランジ部520は第1開口面506aの外縁に形成されている。第1フランジ部520は第1開口面506aから放射方向に離間している。第1フランジ部520はy方向において第1開口面506aよりもモータハウジング505の内部空間から離間している。
図1に示すようにギヤハウジング610の第2開口面611aはy方向に面している。この第2開口面611aに第2貫通孔611が開口している。第2貫通孔611はy方向に延びている。この第2貫通孔611にモータシャフト501の他端側が挿通される。
ギヤハウジング610にはモータハウジング505と連結するための第2フランジ部620が複数形成されている。第2フランジ部620は第2開口面611aの外縁に形成されている。第2フランジ部620は第2開口面611aから放射方向に離間している。第2フランジ部620はy方向において第2開口面611aよりもギヤハウジング610の内部空間から離間している。
モータハウジング505とギヤハウジング610とは第1開口面506aと第2開口面611aとがy方向で互いに対向する態様で対向配置される。この際、モータシャフト501の他端側が第2貫通孔611の第2開口面611a側の開口とy方向で対向される。また、複数の第1フランジ部520と複数の第2フランジ部620は、それぞれボルト301で締結されている。これによりモータハウジング505とギヤハウジング610とが連結される。
<ハウジングの分割形態>
次に、図2、図4および図5に基づいて、モータハウジング505とギヤハウジング610の分割形態を説明する。
上述の如く連結されたモータハウジング505、ギヤハウジング610、インバータハウジング401および蓋部402は、1つのハウジングHを構成しているとも言える。このハウジングHは、モータ500、減速分配機構600および電力変換装置400等を収容する。このハウジングHは、以下に説明する5つの分割ケースにより構成される。
モータハウジング505は、第1分割ケースH1と第2分割ケースH2に分割されている。第1分割ケースH1と第2分割ケースH2の各々には、ボルト孔を有する複数のフランジ部F1、F2が形成されている。これらのフランジ部F1、F2を図示しないボルトで締結することで、第1分割ケースH1と第2分割ケースH2はモータハウジング505を構成する。なお、インバータハウジング401は第1分割ケースH1と一体に形成されている。蓋部402は第3分割ケースH3に相当する。
ギヤハウジング610は、第4分割ケースH4と第5分割ケースH5に分割されている。第4分割ケースH4と第5分割ケースH5の各々には、ボルト孔を有する複数のフランジ部F4、F5が形成されている。これらのフランジ部F4、F5を図示しないボルトで締結することで、第4分割ケースH4と第5分割ケースH5はギヤハウジング610を構成する。
第1分割ケースH1と第2分割ケースH2との境界である分割面は、第4分割ケースH4と第5分割ケースH5との境界である分割面と平行である。これらの分割面は、モータハウジング505とギヤハウジング610の接合面に対しても平行である。これらの分割面は、アウトプットシャフト603R、603Lの延出方向(y方向)に対して垂直である。
第5分割ケースH5のうち、差動装置608を収容する部分が円錐形状部H5aに相当する。第5分割ケースH5のうち、円錐形状部H5aから径方向に拡大した部分が拡径部H5bに相当する。拡径部H5bは、フランジ部F5を有するとともに、ドライブギヤ607を収容する。
図5に示すように、モータシャフト501はベアリング504a、504bにより回転可能に支持されている。ベアリング504aは第1分割ケースH1に圧入固定され、ベアリング504bは第2分割ケースH2に圧入固定されている。インプットシャフト601はベアリング609a、609bにより回転可能に支持されている。ベアリング609bは第5分割ケースH5に圧入固定され、ベアリング609aは第4分割ケースH4に圧入固定されている。具体的には、これらのベアリングの外輪が、各々の分割ケースに圧入されている。
<ハウジングの車体取付け構造>
軸受ケースである第1分割ケースH1と第4分割ケースH4には、第1取付部B1、B4が設けられている。加えて、第5分割ケースH5には、第2取付け部B5が設けられている。これらの取付部B1、B4、B5は、車体のシャーシ900部分にハウジングHを取り付けるためのものである。具体的には、取付部B1、B4、B5の各々には、図4に示すブラケット700の一端が、ボルト孔700aに挿入される図示しないボルトで締結されている。ブラケット700の他端は、ボルト孔700bに挿入される図示しないボルトでシャーシ900に締結されている。
取付部B1、B4、B5、ブラケット700およびシャーシ900は金属製である。取付部B1、B4、B5は、各々が設けられている分割ケースに一体に形成されている。取付部B1、B4、B5の各々は、複数のボスB1a、B4a、B5aおよび複数の連結部B1b、B4b、B5bを有する。ハウジングHに設けられている取付部B1、B4、B5の数は3つである。1つの取付部B1、B4、B5に設けられているボスB1a、B4a、B5aの数は3つである。ボスB1a、B4a、B5aはボルトの締結方向に延びる形状(例えば円柱形状)である。
連結部B1b、B4b、B5bは、複数のボスB1a、B4a、B5aの各々を連結して、取付部B1、B4、B5の曲げ剛性を向上させている。例えば、連結部B1b、B4b、B5bは、複数のボスB1a、B4a、B5aの側面を、締結方向に直交する方向に連結する。なお、連結部B1b、B4b、B5bについてもボスB1a、B4a、B5aと同様にして、分割ケースに一体に形成されている。第1取付部B1、B4は、主動シャフトと同軸に配置されている。具体的には、締結方向から見て複数のボスB1a、B4aの重心位置が、主動シャフトの軸中心位置と一致している。
第2取付部B5は、円錐形状部H5aと拡径部H5bに跨ってハウジングHに設けられている(図4参照)。具体的には、第2取付部B5が有する複数のボスB5aのうちの1つは拡径部H5bから突出し、他の1つは円錐形状部H5aから突出する。これらの突出方向は、ドライブギヤ607の径方向と一致する。第2取付部B5が有する複数のB5b連結部のうちの1つは、円錐形状部H5aと拡径部H5bの両方に跨って設けられている。
<振動モデル>
先述したように、モータシャフト501およびインプットシャフト601(主動シャフト)と、左右のアウトプットシャフト603R、603L(ドライブシャフト)とは、互いに平行に配置されている。主動シャフトは、ドライブシャフトに対してオフセット配置されている。図6に示すように、主動シャフトのドライブシャフトに対するオフセット量L1は、ドライブシャフトの回転中心線A1と、主動シャフトの回転中心線A2との離間距離である。
さて、モータ500の重量は減速分配機構600に比べて大きい。このような重量物であるモータ500は、車両Vの走行に伴い生じるドライブシャフトの振動を受けて、以下のように振動する。すなわち、車両Vの走行に伴い生じるドライブシャフトの振動は、ドライブギヤ607、第2カウンターギヤ606、カウンターシャフト602、第1カウンターギヤ605、インプットギヤ604、主動シャフトおよびモータ500へ順に伝播していく。
したがって、これらの各種ギヤおよびシャフトを1つの梁部材とみなし、その梁部材の一端にモータ500が固定され、他端を起振源とした振動モデルにより、モータ500の振動を検討することができる。起振源はドライブギヤ607の中心G1である。この振動モデルにおいては、オフセット量L1が大きいほど、ドライブシャフトの回転中心線A1周りにモータ500が振動(シャフト周り振動)しやすくなる。
また、2本の回転中心線A1、A2を含む平面に直交する方向において、モータ500の重心G2aは、ドライブギヤ607の中心G1(起振源)からドライブギヤ607の径方向に延びる仮想線A3上にはなく、その仮想線A3から軸方向に大きくずれている。このずれ量が大きいほど、つまりモータ500の重心G2aが起振源から軸方向に離間しているほど、仮想線A3周りにモータ500が振動(ねじれ振動)しやすくなる。
なお、ドライブシャフトには等速ジョイントが接続されている。等速ジョイントは、走行輪110R、110Lの回転中心線周りに大きく振動するため、この等速ジョイントの振動により、ドライブシャフトは回転中心線A1周りに大きく振動する。よって、上述したねじれ振動の低減が望まれている。
<振動低減の効果>
これらの振動を低減させるべく、各ギヤの位置や電力変換装置400の重心位置は以下のように設定されている。
本実施形態では、ドライブギヤ607は、主動シャフトの軸方向においてインプットギヤ604よりもモータ500に近い側に配置されている。これによれば、この構成に反してドライブギヤ607がインプットギヤ604よりもモータ500から遠い側に配置されている場合に比べて、ドライブギヤ607の中心G1(起振源)とモータ500の重心G2aとの軸方向の離間距離が短くなる。よって、仮想線A3周りにモータ500がねじれ振動することを低減できる。
さらに本実施形態では、ドライブシャフトと主動シャフトとのシャフト径方向における離間距離、つまり上記オフセット量L1は、モータ500の回転中心線方向長さ(軸方向長さL4)よりも短い。そのため、この構成に反したオフセット量L1に設定した場合に比べて、ドライブシャフトの回転中心線A1周りにモータ500が振動(シャフト周り振動)することを低減できる。本実施形態では、モータ500の軸方向長さL4をステータ503と回転中心線方向長さとしているが、ロータ502の回転中心線方向長さであってもよい。
なお、本実施形態では電力変換装置400がモータ500に取り付けられている機電一体の構造であるため、上述した振動モデルにおける振動対象の質量が、電力変換装置400の分だけ大きくなる。その質量増大分は、ねじれ振動やシャフト周り振動の増大を招いている。そして、上述の如くモータ500重心G2aを起振源に軸方向に近づけたり、オフセット量L1を短くしたりすることによる振動低減の効果は、機電一体構造である車両用駆動装置300において、顕著に発揮される。
さらに本実施形態では、ドライブシャフトと主動シャフトの両方を直交して通る方向において、電力変換装置400の重心位置がモータ500の重心位置よりもドライブシャフトに近い側に位置する(図6参照)。そのため、先述した振動モデルにおける振動対象の質量、つまり電力変換装置400とモータ500を合わせた質量(合成質量)の重心G2が、モータ500重心G2aよりもドライブシャフトに近い側に位置することになる。要するに、電力変換装置400のオフセット量L2をモータ500のオフセット量L1より小さくするように電力変換装置400を配置することで、合成質量のオフセット量L3をモータ500のオフセット量L1より小さくしている。このようにオフセット量を小さくした分、ドライブシャフトの回転中心線A1周りにモータ500が振動(シャフト周り振動)することを低減できる。
なお、ドライブシャフトと主動シャフトの両方を直交して通る方向とは、2本の回転中心線A1、A2を含む平面上において、2本の回転中心線A1、A2が離間する方向、つまり回転中心線A1と直交する方向のことである。電力変換装置400の重心G2bは、蓋部402およびインバータハウジング401を除いた、半導体装置410およびコンデンサ420の重心のことである。モータ500の重心G2aは、モータハウジング505を除いた、ステータ503およびロータ502の重心のことである。
さらに本実施形態では、主動シャフトの軸方向において、電力変換装置400の重心位置がモータ500の重心位置よりも減速分配機構600に近い側に位置する(図6参照)。これによれば、ドライブギヤ607の中心G1(起振源)とモータ500の重心G2aとの軸方向の離間距離が短くなるので、仮想線A3周りにモータ500がねじれ振動することを、より一層低減できる。
さらに本実施形態では、主動シャフトの軸方向において、複数のスイッチング素子411がコンデンサ420よりも減速分配機構600に近い側に位置する(図2参照)。この種の電力変換装置400は、複数のスイッチング素子411の総重量の方がコンデンサ420の重量よりも大きい。よって、上記配置に係る本実施形態によれば、主動シャフトの軸方向におけるインバータハウジング401の位置変更を要することなく、電力変換装置400の重心G2bを減速分配機構600に近い側に位置させることができる。そのため、ドライブギヤ607の中心G1(起振源)とモータ500の重心G2aとの軸方向の離間距離が短くなることを促進でき、モータ500のねじれ振動をより一層低減できる。
さらに本実施形態では、第1取付部B1、B4は、軸受ケースである第1分割ケースH1および第4分割ケースH4に設けられている(図2、4、5参照)。これによれば、ハウジングHのうち振動が伝達されてくる部分に近い部分をシャーシ900に固定して振動抑制させるので、軸受ケース以外の分割ケースをシャーシ900に固定する場合に比べて、ハウジングHが共振する懸念を低減できる。また、ハウジングHが共振することにより生じる騒音(異音)も低減できる。
また、軸受ケースである第1分割ケースH1は、ベアリング504aを保持する底部を有した有底筒形状であるが、この筒形状の内周面にはモータ500のステータ503が圧入されていないので、第2分割ケースH2に比べて振動しやすい。したがって、このように振動しやすい部分である第1分割ケースH1をシャーシ900に固定する本実施形態によれば、ハウジングHのうち共振しやすい部分を好適に振動抑制できる。
さらに本実施形態では、第1取付部B1、B4は、主動シャフトの同軸上に配置されている。そのため、ハウジングHのうちシャーシ900に固定する部分を、ハウジングHのうち振動が伝達されてくる部分に近づけることができるので、ハウジング共振の懸念をより一層低減できる。
<ハウジング離間による振動抑制>
上記したように、モータハウジング505の第1開口面506aとギヤハウジング610の第2開口面611aとがy方向で離間した態様で、モータハウジング505とギヤハウジング610とが連結されている。
これによれば、第1開口面506aと第2開口面611aが全面で接触する構成と比べて、モータ500と減速分配機構600のうちの一方の振動が他方に伝達されがたくなる。そのため、モータ500と減速分配機構600のうちの一方で振動に起因する騒音(異音)が発生していた際に、一方から他方への振動伝達によって、他方で振動に起因する騒音(異音)が発生することが抑制される。
特に本実施形態では第1開口面506aの全てと第2開口面611aの全てとが離間している。これによりモータ500と減速分配機構600のうちの一方の振動が他方により伝達されがたくなっている。振動の伝達によってモータ500と減速分配機構600の両方から騒音(異音)が発生することが抑制される。
<空隙による昇温抑制>
第1開口面506aと第2開口面611aとの間に空隙302が構成されている。空隙302は複数の締結部の間の開口303を介して外部雰囲気と連通している。
これによれば、モータ500と減速分配機構600のうちの一方から他方への伝熱が抑制される。第1開口面506aと第2開口面611aとの間の空隙302に熱が留まりがたくなる。モータ500と減速分配機構600それぞれの昇温が抑制される。
この結果、ステータコイル510の絶縁電線の絶縁被膜の融解が抑制される。ステータコイル510で電気的な接続不良が生じることが抑制される。減速分配機構600に被着される潤滑油の粘性の低下が抑制される。ギヤハウジング610内でのギヤ同士の噛み合いカ所での摩耗の発生が抑制される。
上記したように第1開口面506aの全てと第2開口面611aの全てとが離間している。これによれば、モータ500と減速分配機構600のうちの一方から他方への伝熱がより効果的に抑制される。
空隙302にモータシャフト501の一部が位置している。上記したように空隙302は外部雰囲気と連通している。
これによればモータシャフト501の昇温が抑制される。モータシャフト501に設けられたロータ502の昇温が抑制される。永久磁石507の磁化強度の低下が抑制される。
複数の開口303のうちの2つはモータシャフト501の延長方向に直交する放射方向において、空隙302を介して並んでいる。
これによれば放射方向で並ぶ2つの開口303のうちの一方を介して、外部雰囲気から空隙302に空気が流入しやすくなる。2つの開口303のうちの他方を介して、空隙302から外部雰囲気に空気が流出しやすくなる。空隙302の空気が流動しやすくなる。これにより空隙302に熱が留まることが効果的に抑制される。第1開口面506aと第2開口面611aそれぞれから空隙302への放熱が促される。モータ500と減速分配機構600それぞれの温度上昇が抑制される。モータシャフト501に設けられた永久磁石507の磁化強度の低下が抑制される。
複数の開口303のうちの2つは、空隙302に設けられたモータシャフト501の一部を介してx方向に並んでいる。x方向が車両Vの進退方向に沿っている。
これによれば車両Vの進退によって生じる走行風が空隙302を通りやすくなる。これにより空隙302に熱が留まることが効果的に抑制される。第1開口面506aと第2開口面611aそれぞれから空隙302への放熱が効果的に促される。永久磁石507の磁化強度の低下が効果的に抑制される。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、主動シャフトの軸方向において、複数のスイッチング素子411がコンデンサ420よりも減速分配機構600に近い側に位置する(図2参照)。これに対し、図7に示す本実施形態では、ドライブシャフトと主動シャフトの両方を直交して通る方向において、複数のスイッチング素子411がコンデンサ420よりもドライブシャフトに近い側に位置する。
先述した通り、複数のスイッチング素子411の総重量の方がコンデンサ420の重量よりも大きい。よって、上記配置に係る本実施形態によれば、ドライブシャフトと主動シャフトの両方を直交して通る方向におけるインバータハウジング401の位置変更を要することなく、電力変換装置400の重心G2bをドライブシャフトに近い側に位置できる。そのため、合成質量のオフセット量L3を小さくすることを促進でき、ドライブシャフトの回転中心線A1周りにモータ500が振動(シャフト周り振動)することをより一層低減できる。
(その他の変形例)
以上、本開示の好ましい実施形態について説明したが、本開示は上記した実施形態になんら制限されることなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
図2に示す例では、スイッチング素子411の全体がコンデンサ420よりも減速分配機構600に近い側に位置している。これに対し、スイッチング素子411全体の重心が、コンデンサ420の重心よりも減速分配機構600に近い側に位置する配置でもよい。
図7に示す例では、スイッチング素子411の全体がコンデンサ420よりもドライブシャフトに近い側に位置している。これに対し、スイッチング素子411全体の重心が、コンデンサ420の重心よりもドライブシャフトに近い側に位置する配置でもよい。
上記各実施形態では、取付部B1、B4は主動シャフトの同軸上に配置されているが、軸受ケースH1、H4に設けられていれば、上記配置に限られるものではない。例えば、軸受ケースH1、H4の板面H1a、H4aのうち主動シャフトの軸線上から外れた位置に、取付部B1、B4が配置されていてもよい。また、取付部B1、B4の全体が、軸受投影領域R1、R2やロータ投影領域Rに収まっていることが望ましいが、取付部B1、B4の一部が投影領域の外に位置していてもよい。また、軸受ケースH1、H4のうち板面H1a、H4aとは異なる位置に、取付部B1、B4が配置されていてもよい。
上記各実施形態では、取付部B1、B4は、3つのボスB1a、B4a有した構造であるが、2つのボスB1a、B4aを有する構造であってもよいし、1つのボスB1a、B4aを有する構造であってもよい。
上記各実施形態では、各々別体のモータシャフト501とインプットシャフト601が連結して、これら両シャフトにより主動シャフトは構成されている。これに対し、モータシャフト501とインプットシャフト601が一体に形成されていてもよい。
上記各実施形態では、アウトプットシャフト603R、603Lが主動シャフトに対してオフセット配置されている。これに対し、アウトプットシャフト603R、603Lが主動シャフトに対して同軸上に配置されていてもよい。減速分配機構600には遊星歯車が用いられていてもよい。
上記各実施形態では、インバータハウジング401がモータハウジング505と一体に形成されている。これに対し、インバータハウジング401は、モータハウジング505と別体に形成され、ボルト等によりモータハウジング505に取り付けられていてもよい。或いは、インバータハウジング401は、モータハウジング505に取り付けられていない状態で車両に搭載されていてもよい。
上記各実施形態では、アウトプットシャフト603R、603L(ドライブシャフト)がモータ500の動力で回転駆動する車両に駆動システム100を適用させている。これに対し、内燃機関の動力とモータ500の動力とを切り替えてドライブシャフトを回転駆動させる車両であっても駆動システム100は適用可能である。この場合、駆動システム100は、内燃機関の動力とモータ500の動力とを切り替えるクラッチ機構を備えていてもよい。このクラッチ機構は、ハウジングHに収納されていてもよい。
上記各実施形態では、電力変換装置400が直流電力を交流電力に、交流電力を直流電力に変換する機能を有する例を示した。しかしながら電力変換装置400は入力電力を昇降圧して出力する機能を有してもよい。また電力変換装置400にこの入力電力を昇降圧する電気機器が接続された構成を採用することもできる。この電気機器に含まれるスイッチ素子もECUによってPWM制御される。
上記各実施形態では、半導体装置410として、1in1パッケージ構造の半導体装置410を2つ用いる例を示したが、これに限定されない。上下アーム回路を構成する2つのアーム(上アーム及び下アーム)を構成する要素単位でパッケージ化した2in1パッケージ構造の半導体装置410を用いることもできる。
上記各実施形態では、上記第1実施形態では、カウンターシャフト602は、アウトプットシャフト603R、603Lとインプットシャフト601を含む仮想平面からずれた位置に配置されている。これに対し、カウンターシャフト602は、その仮想平面上に配置されていてもよい。
上記各実施形態では、ドライブシャフトの回転中心線A1と主動シャフトの回転中心線A2の両方を含む平面が上下方向に対して垂直となる向きに、車両用駆動装置300は車両Vに搭載されている。これに対し、上記平面が上下方向に対して交差する向きに、車両用駆動装置300が車両Vに搭載されていてもよい。
上記各実施形態では、オフセット量L1はモータ500の軸方向長さL4より短く設定されている。これに対し、ドライブギヤ607が主動シャフトの軸方向においてインプットギヤ604よりもモータ500に近い側に配置されていれば、オフセット量L1はモータ500の軸方向長さL4より長く設定されていてもよい。
上記各実施形態では、ドライブシャフトと主動シャフトの両方を直交して通る方向において、電力変換装置400の重心G2bがモータ500の重心G2aよりもドライブシャフトに近い側に位置する。これに対し、電力変換装置400の重心G2bが、上記方向においてモータ500の重心G2aよりもドライブシャフトから遠い側に位置していてもよいし、これらの重心位置が、上記方向において同じ位置であってもよい。
上記各実施形態では、主動シャフトの軸方向において、電力変換装置400の重心G2bがモータ500の重心G2aよりも減速分配機構600に近い側に位置する。これに対し、主動シャフトの軸方向において、電力変換装置400の重心G2bがモータ500の重心G2aよりも減速分配機構600から遠い側に位置していてもよいし、これらの重心位置が、上記方向において同じ位置であってもよい。
上記各実施形態では、第1開口面506aと第2開口面611aとの間に空隙302が構成されている。これに対し、空隙302を廃止して、第1開口面506aと第2開口面611aとを接触させてもよい。
300 車両用駆動装置、 400 電力変換装置、 500 モータ、 501 モータシャフト(主動シャフト)、 502 ロータ、 600 減速分配機構、 601 インプットシャフト(主動シャフト)、 604 インプットギヤ、 605 第1カウンターギヤ、 602 カウンターシャフト、 606 第2カウンターギヤ、 607 ドライブギヤ 608 差動装置。

Claims (7)

  1. 回転駆動するロータ(502)を有したモータ(500)と、
    前記ロータと一体となって回転駆動する主動シャフト(501、601)と、
    前記主動シャフトの回転速度を減速させるとともに、前記主動シャフトの回転駆動力を車両(V)の走行駆動力として左右のドライブシャフト(603R、603L)へ分配して出力する減速分配機構(600)と、
    を備え、
    前記減速分配機構は、
    前記主動シャフトに取り付けられるインプットギヤ(604)と、
    前記インプットギヤと噛み合う第1カウンターギヤ(605)と、
    前記第1カウンターギヤが取り付けられるカウンターシャフト(602)と、
    前記カウンターシャフトに取り付けられる第2カウンターギヤ(606)と、
    前記第2カウンターギヤと噛み合うドライブギヤ(607)と、
    前記ドライブギヤにより伝達される前記回転駆動力を、左右の前記ドライブシャフトへ分配する差動装置(608)と、
    を有し、
    左右の前記ドライブシャフト、前記カウンターシャフトおよび前記主動シャフトは、互いに平行に配置され、
    前記ドライブギヤは、前記主動シャフトの回転中心線方向において前記インプットギヤよりも前記モータに近い側に配置されている車両用駆動装置。
  2. 前記ドライブシャフトと前記主動シャフトとの回転径方向における離間距離(L1)は、前記モータの回転中心線方向長さ(L4)よりも短い請求項1に記載の車両用駆動装置。
  3. 上下アーム回路を構成する複数のスイッチング素子(411)と、前記上下アーム回路に並列接続されたコンデンサ(420)と、を有し、直流電力を交流電力に変換して前記モータに供給する電力変換装置(400)を備え、
    前記電力変換装置は、前記モータに取り付けられている請求項1または2に記載の車両用駆動装置。
  4. 前記ドライブシャフトと前記主動シャフトの両方を直交して通る方向において、前記電力変換装置の重心位置が前記モータの重心位置よりも前記ドライブシャフトに近い側に位置する請求項3記載の車両用駆動装置。
  5. 前記ドライブシャフトと前記主動シャフトの両方を直交して通る方向において、複数の前記スイッチング素子が前記コンデンサよりも前記ドライブシャフトに近い側に位置する請求項4に記載の車両用駆動装置。
  6. 前記回転中心線方向において、前記電力変換装置の重心位置が前記モータの重心位置よりも前記減速分配機構に近い側に位置する請求項3〜5のいずれか1つに記載の車両用駆動装置。
  7. 前記回転中心線方向において、複数の前記スイッチング素子が前記コンデンサよりも前記減速分配機構に近い側に位置する請求項6に記載の車両用駆動装置。
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