JP2020081521A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】有利状態中の期間と特別状態中の期間とで実行される演出について遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供すること。【解決手段】10R確変大当りAにおける特定ラウンドおよびKT状態においてKTラッシュ演出を実行可能であり、10R確変大当りAにおいて、該10R確変大当りAの終了後にKT状態に制御されるか否かを示唆する突入示唆演出を実行可能であり、KT状態において、該KT状態が終了するか否かを示唆する継続示唆演出を実行可能であり、突入示唆演出と継続示唆演出とを同一または類似の態様にて実行する(図9−36および図9−37参照)。これにより、有利状態の終了後に特別状態に制御されなかった場合における落胆感を抑制することができる。【選択図】図9−37

Description

本発明は、所定の遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態と、該有利状態とは異なる特殊状態とに制御可能なパチンコ遊技機等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定の入賞価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示手段が設けられ、可変表示手段において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある(いわゆるパチンコ機)。
なお、入賞価値とは、入賞領域への遊技球の入賞に応じて賞球を払い出したり得点や景品を付与したりすることである。また、遊技価値とは、特定表示結果となった場合に遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
パチンコ遊技機では、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて可変表示手段において開始される特別図柄(識別情報)の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定の表示態様が導出表示された場合に、「大当り(有利状態)」が発生する。なお、導出表示とは、図柄を停止表示させることである。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば16ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドということがある。
また、遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態)とは異なる特殊状態(小当り遊技状態)に制御可能であり、通常状態よりも特殊状態(小当り遊技状態)になりやすい特別状態に制御可能に構成されたパチンコ遊技機があり、特別状態においては特殊状態(小当り遊技状態)により価値を付与するものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
特開2015−156952号公報(段落0044)
しかし、有利状態中の期間と特別状態中の期間とで実行される演出にて改善の余地があった。
そこで、本発明は、有利状態中の期間と特別状態中の期間とで実行される演出について遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
(手段1)本発明による遊技機は、所定の遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と、該有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能な遊技機であって、非特別状態(例えば、非KT状態)と、該非特別状態よりも特殊状態に制御される頻度が高い特別状態(例えば、KT状態)とに制御可能な状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ090IWS2208,S2213を実行する部分)と、有利状態の所定期間(例えば、10R確変大当りAや10R通常大当りにおける9ラウンドおよび10ラウンド、10R確変大当りBにおける1ラウンドおよび2ラウンド)および特別状態において特定の演出状態(例えば、KTラッシュ演出の実行状態)に制御可能な演出状態制御手段(例えば、演出制御用CPU120における、ステップ090IWS930,S8105を行うことにより第2KT状態の変動中にKTラッシュ演出を行い、ステップ090IWS9724,S1962を行うことにより小当り遊技状態中にKTラッシュ演出を行い、ステップ090IWS9712,S1912を行うことにより10R確変大当りA、10R確変大当りB、および10R通常大当り中にKTラッシュ演出を行う部分)と、有利状態において、該有利状態の終了後に特別状態に制御されるか否かを示唆する特別示唆演出(例えば、突入示唆演出(突入成功演出、突入失敗演出))を実行可能な特別示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120における、ステップ090IWS9712,S1912を行うことにより10R確変大当りA、および10R通常大当り中に突入示唆演出(突入成功演出、突入失敗演出)を行う部分)と、特別状態において、該特別状態が終了するか否かを示唆する終了示唆演出(例えば、継続示唆演出(継続成功演出、継続失敗演出))を実行可能な終了示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120における、ステップ090IWS930,S8105を行うことにより継続示唆演出(継続成功演出、継続失敗演出)を行部分)とを備え、特別示唆演出と終了示唆演出とを同一または類似の態様にて実行する(図9−36および図9−37参照)ことを特徴とする。そのような構成によれば、有利状態の終了後に特別状態に制御されなかったのか、または有利状態の終了後に特別状態に制御されてから該特別状態が終了したのかを遊技者に認識させにくくすることができ、有利状態の終了後に特別状態に制御されなかった場合における落胆感を抑制することができる。
(手段2)手段1において、遊技者にとって有利な第1状態(例えば、開放状態)と、該第1状態よりも不利な第2状態(例えば、閉鎖状態)とに変化可能な可変入賞手段(例えば、特殊可変入賞球装置17)と、有利状態および特殊状態において可変入賞手段を第1状態に制御する可変入賞制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、大当り遊技状態と小当り遊技状態とで共通する特殊可変入賞球装置17を開閉制御する部分)とを備えたことを特徴とする。そのような構成によれば、有利状態の終了後に特別状態に制御されなかったのか、または有利状態の終了後に特別状態に制御されてから該特別状態が終了したのかを遊技者に認識させにくくすることができ、有利状態の終了後に特別状態に制御されなかった場合における落胆感を抑制することができる。
(手段3)手段2において、可変入賞手段が第1状態に制御されるときに特定演出(例えば、開放報知LED090IW01の点灯)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120における、ステップ090IWS9724,S1962を行うことにより小当り遊技状態中に開放報知LED090IW01の点灯を行い、ステップ090IWS9712,S1912を行うことにより10R確変大当りA、10R確変大当りB、および10R通常大当り中に開放報知LED090IW01の点灯を行う部分)を備え、特定演出実行手段は、特別状態に制御されているとき、および有利状態において特定の演出状態に制御されているときに特定演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、第2KT状態およりKTラッシュ演出の実行中である大当り遊技状態中の期間(10R確変大当りAおよび10R通常大当りにおける9ラウンドおよび10ラウンド、10R確変大当りBにおける1ラウンドおよび2ラウンド)において開放報知LED090IW01の点灯を行う)こととしてもよい。そのような構成によれば、特別状態に制御されているか否かを遊技者に認識させにくくすることができ、興趣の向上を図ることができる。
(手段4)手段3において、特定演出実行手段は、有利状態において特定の演出状態に制御されていないときは特定演出を実行しない(例えば、演出制御用CPU120は、KTラッシュ演出の実行中でない期間においはて開放報知LED090IW01の点灯を行わない)こととしてもよい。そのような構成によれば、特別状態に制御されているか否かを遊技者に認識させにくくすることができ、興趣の向上を図ることができる。
(手段5)手段1から手段4のうちのいずれかにおいて、可動体(例えば可動体32)を備え、特別示唆演出実行手段は、可動体を用いて特別示唆演出を行い(図9−37(B)参照)、終了示唆演出実行手段は、可動体を用いて終了示唆演出を行う(図9−37(A)参照)こととしてもよい。そのような構成によれば、有利状態の終了後に特別状態に制御されなかったのか、または有利状態の終了後に特別状態に制御されてから該特別状態が終了したのかを遊技者に認識させにくくすることができ、有利状態の終了後に特別状態に制御されなかった場合における落胆感を抑制することができる。
(手段6)手段1から手段5のうちのいずれかにおいて、有利状態における第1期間(例えば、10R確変大当りAおよび10R通常大当りにおける1ラウンド〜8ラウンド)において有利状態専用演出(例えば、大当り祝福演出)を実行可能な専用演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120における、ステップ090IWS9712,S1912を行うことにより大当り祝福演出を行う部分)を備え、演出状態制御手段は、第1期間よりも後の第2期間(例えば、10R確変大当りAおよび10R通常大当りにおける9ラウンドおよび10ラウンド)において特定の演出状態に制御可能である(図9−3および図9−4参照)こととしてもよい。そのような構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(手段7)手段6において、演出状態制御手段は、非特別状態において有利状態に制御する場合(例えば、非KT状態において10R確変大当りAまたは10R通常大当りに制御する場合)、該有利状態において、第1期間(例えば、10R確変大当りAおよび10R通常大当りにおける1ラウンド〜8ラウンド)よりも後の第2期間(例えば、10R確変大当りAおよび10R通常大当りにおける9ラウンドおよび10ラウンド)において特定の演出状態に制御可能であり、特別状態において有利状態に制御する場合(例えば、KT状態において10R確変大当りBに制御する場合)、該有利状態において、第1期間(例えば、10R確変大当りBにおける3ラウンド〜10ラウンド)よりも前の第3期間(例えば、10R確変大当りBにおける1ラウンドおよび2ラウンド)において特定の演出状態に制御可能である(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ090IWS9712,S1912を行うことにより、10R確変大当りAおよび10R通常大当りにおいては1ラウンド〜8ラウンドで大当り祝福演出を行うとともに9ラウンドおよび10ラウンドでKTラッシュ演出を行う一方、10R確変大当りBにおいては1ラウンドおよび2ラウンドでKTラッシュ演出を行い、3ラウンド〜10ラウンドで大当り祝福演出を行う)こととしてもよい。そのような構成によれば、有利状態から特別状態へ移行する際、および特別状態から有利状態へ移行する際の状態の境界をシームレスとすることにより、遊技の興趣を向上させることができる。
(手段8)手段1から手段7のうちのいずれかにおいて、有利状態の終了後に特別状態に制御されることを示唆する特別示唆演出(例えば、突入成功演出)が実行された後と、特別状態が終了しないことを示唆する終了示唆演出(例えば、継続成功演出)が実行された後とで共通する共通演出(例えば、「KTラッシュ継続!」という文字を画像表示装置5に表示する演出)を実行可能な共通演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120における、ステップ090IWS930,S8105,S9724,S1962を行うことにより第2KT状態の変動中および小当り遊技状態中において、継続成功演出の後に「KTラッシュ継続!」という文字を画像表示装置5に表示する演出を行い、ステップ090IWS9712,S1912を行うことにより10R確変大当りAにおいて、突入成功演出の後に「KTラッシュ継続!」という文字を画像表示装置5に表示する演出を行う部分)を備えたこととしてもよい。そのような構成によれば、特別状態に制御されているか否かを遊技者に認識させにくくすることができ、興趣の向上を図ることができる。
(手段9)手段1から手段8のうちのいずれかにおいて、遊技者にとって有利な第1状態(例えば、開放状態)と、該第1状態よりも不利な第2状態(例えば、閉鎖状態)とに変化可能な可変入賞手段(例えば、特殊可変入賞球装置17)と、有利状態および特殊状態において可変入賞手段を第1状態に制御する可変入賞制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、大当り遊技状態と小当り遊技状態とで共通する特殊可変入賞球装置17を開閉制御する部分)とを備え、可変入賞制御手段は、第1状態となる期間が長い長期間態様(例えば、開放期間が4秒、9秒、または27秒である開放態様)と、該長期間態様よりも第1状態となる期間が短い短期間態様(例えば、開放期間が0.2秒である開放態様)とを含むいずれかの態様にて可変入賞手段を第1状態に制御し(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS122,S123を行うことにより大当り遊技状態において特殊可変入賞球装置17を所定期間開放し(図9−3〜図9−5参照)、ステップS126,S127を行うことにより小当り遊技状態において特殊可変入賞球装置17を0.2秒開放する(図9−5(F)参照))、少なくとも特殊状態においては短期間態様にて可変入賞手段を第1状態に制御し、有利状態において特定の演出状態に制御されているときには、短期間態様にて可変入賞手段を第1状態に制御する(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS126,S127を行うことにより小当り遊技状態において特殊可変入賞球装置17を0.2秒開放し(図9−5(F)参照)、ステップS122,S123を行うことにより大当り遊技状態におけるKTラッシュ演出の実行中である期間で特殊可変入賞球装置17を0.2秒開放する(図9−3および図9−4参照))こととしてもよい。そのような構成によれば、複数の状態に関連性を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(手段10)手段9において、可変表示を行い、可変表示の表示結果として所定表示結果(例えば、小当り図柄)が導出されたことにもとづいて特殊状態に制御可能な遊技機であって、可変入賞制御手段は、特別状態において所定表示結果が導出される可変表示の可変表示期間のうち少なくとも一部(例えば、KT状態において小当りとなる場合の第2変動パターン#11に対応する1.5秒の変動時間)と共通する期間に亘り、有利状態において可変入賞手段を第2状態に制御する(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS126,S127を行うことにより、10R確変大当りA、10R確変大当りCおよび10R通常大当りにおいて、特殊可変入賞球装置17を1.5秒に亘り閉鎖状態に制御する)こととしてもよい。そのような構成によれば、特別状態に制御されているか否かを遊技者に認識させにくくすることができ、興趣の向上を図ることができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 役物制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部090IWにおけるパチンコ遊技機の正面図である。 大当り確率および小当り確率を説明するための説明図および大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 大当り遊技状態および小当り遊技状態における特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示す説明図である。 大当り遊技状態および小当り遊技状態における特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示す説明図である。 大当り遊技状態および小当り遊技状態における特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 KT状態における可変入賞球装置および特殊可変入賞球装置の開放パターンを説明するための説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 第1特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第1変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 役物制御通常処理を示すフローチャートである。 ゲート通過待ち処理を示すフローチャートである。 大当り開放中処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 小当り終了処理を示すフローチャートである。 遊技状態の遷移の仕方を説明するための説明図である。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 可変表示開始待ち処理を示すフローチャートである。 可変表示開始設定処理を示すフローチャートである。 可変表示中演出処理を示すフローチャートである。 特図当り待ち処理を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理における大当り中演出処理を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理における大当り中演出処理を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理における小当り中演出処理を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理における小当り中演出処理を示すフローチャートである。 第2KT状態において継続示唆演出を実行する場合と、大当り遊技状態において突入示唆演出を実行する場合とを比較するタイミングチャートである。 第2KT状態において継続示唆演出を実行する場合と、大当り遊技状態において突入示唆演出を実行する場合とを比較するタイミングチャートである。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
また、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの下方には、遊技領域の右方を狙って発射操作を行う右打ち操作を促すための右打ち表示器26が設けられている。なお、右打ち表示器26は、例えば、LEDによって構成され、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって点灯制御される(図2参照)。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
また、例えば、画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示を表示するための表示エリアが設けられている。本例では、第1特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第1保留表示領域5Aと、第2特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第2保留表示領域5Bとが設けられている。なお、画像表示装置5の画面上には、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
また、画像表示装置5の右方には、右打ち操作を促すための右打ち報知用LED37が設けられている。なお、右打ち報知用LED37は、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120によって点灯制御される(図2参照)。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、第1始動入賞口を有する入賞球装置6Aが設けられている。第1始動入賞口に入賞した遊技球は、遊技盤2の背面に導かれ、第1始動口スイッチ22Aによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、第1始動入賞口の右方には、釘の列19が設けられており、遊技領域の右方から流下した遊技球が第1始動入賞口が設けられた領域に進入しないように構成されている。このように、遊技領域の右方から流下した遊技球が進入することを防止する釘の列19が設けられていることによって、遊技領域の左方を狙って遊技球を発射操作(いわゆる左打ち操作)した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成されている。
なお、本例では、釘の列19が設けられていることにより左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成される場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられていることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよいし、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられているとともに釘の列19も設けることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよい。
画像表示装置5の右方には、通過ゲート41が設けられている。通過ゲート41を通過した遊技球は、ゲートスイッチ21によって検出される。
通過ゲート41の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する大入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特別可変入賞球装置7は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する大当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる大入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
特別可変入賞球装置7の下方には、小当り用の特殊入賞口を形成する特殊可変入賞球装置17と、第2始動入賞口を有する可変入賞球装置6Bとが設けられており、図1に示すように、左側に特殊可変入賞球装置17が配置され、その右側に隣り合うように可変入賞球装置6Bが配置されている。これら特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する特殊入賞口や第2始動入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特殊可変入賞球装置17は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに所定表示結果(小当り図柄)が導出表示されたときに生起する小当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる特殊入賞口を開状態とする開放制御を実行する。また、可変入賞球装置6Bは、普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示されたときに、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる第2始動入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
なお、本例では、特別可変入賞球装置7と特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは、同様の構造を有するように形成されている。また、図1に示すように、特別可変入賞球装置7は底面部材が左上から右下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特別可変入賞球装置7上に落下した遊技球は、特別可変入賞球装置7が閉状態であれば特別可変入賞球装置7上を左上から右下に向けて移動して行き、その下の可変入賞球装置6B上に落下する。
また、本例では、可変入賞球装置6Bと比較して特殊可変入賞球装置17の方が若干大きい。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは底面部材が右上から左下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上の遊技球は、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6Bが閉状態であれば特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上を右上から左下に向けて移動して行く。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは隣り合うように配置されているので、特別可変入賞球装置7に入賞することなく可変入賞球装置6B上に落下した遊技球は、可変入賞球装置6Bの底面部材が後退移動されて第2始動入賞口が開状態となっていれば、遊技球は第2始動入賞口に入賞し、特殊可変入賞球装置17の方には遊技球は流れて行かない。一方、第2始動入賞口が開状態となっていなければ、遊技球は可変入賞球装置6Bの底面部材の上を移動して特殊可変入賞球装置17の方に導かれる。この際に特殊可変入賞球装置17の底面部材が後退移動されて特殊入賞口が開状態となっていれば、遊技球は特殊入賞口に入賞する。さらに、特殊入賞口も開状態となっていなければ、遊技球は特殊可変入賞球装置17の底面部材の上を移動して、そのままアウト口の方へ落下することになる。
また、本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bには、底面部材上を流下する遊技球の流下速度を低下させる複数の規制片が形成されている。本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bにおいて規制片が設けられていることによって、左上から右下方向または右上から左下方向に向けて流下する遊技球を前後方向成分の動きをもって蛇行するように、遊技球の流下方向を変更させて、その流下にかかる時間を、規制片がない場合よりも遅延させる。
なお、本例では、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17が左側に配置され、可変入賞球装置6Bが右側に配置されているのであるが、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bの底面部材が右上方から左下方に緩やかに傾斜するように形成され、底面部材が後退しておらず閉状態である場合には可変入賞球装置6Bの方から特殊可変入賞球装置17の方に向かって遊技球が流れるように構成されているので、この意味で、可変入賞球装置6Bの方が上流側に設けられ、特殊可変入賞球装置17の方が下流側に設けられているといえる。
大入賞口内には、大入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第1カウントスイッチ23)が設けられている。第1カウントスイッチ23によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。従って、特別可変入賞球装置7が開放制御されて大入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7が閉鎖制御されて大入賞口が閉状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
特殊入賞口内には、特殊入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第2カウントスイッチ24)が設けられている。第2カウントスイッチ24によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。ここで、特殊可変入賞球装置17において開状態となった特殊入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、大入賞口に遊技球が入賞したときと比較すると賞球の数が少ないものの、例えば第1始動入賞口1や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出されるようになっている。従って、特殊可変入賞球装置17が開放制御されて特殊入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特殊可変入賞球装置17が閉鎖制御されて特殊入賞口が閉状態となれば、特殊入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
また、第2始動入賞口内には、第2始動入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な第2始動口スイッチ22Bが設けられている。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
以下、第1始動入賞口と第2始動入賞口とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
なお、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41、特別可変入賞球装置7(大入賞口)、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)、および特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中やKT状態(いわゆる小当りタイム)中である場合には、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(いわゆる右打ち操作)を行う。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
なお、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて普通図柄の変動表示が実行されることから、通過ゲート41は普通始動領域としての役割を担っているのであるが、大当り図柄が導出表示された場合にも通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技状態に移行するので、通過ゲート41は作動領域としての役割も担っている。従って、通過ゲート41は、普通始動領域と作動領域との両方の役割を担う兼用ゲートとして構成されている。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の枠LED9が設けられている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
このパチンコ遊技機1では、遊技状態が通常状態である場合には、遊技者は遊技領域の左方を狙って発射操作(いわゆる左打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、左打ち操作を行い、入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
第1特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となる。また、大当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。なお、第1特図ゲームであっても、極低い割合で小当り図柄が停止表示され、「小当り」となる場合があるように構成してもよい。
第1特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、確変状態(高確率状態)、KT状態、高ベース状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されることがある。
確変状態(確率変動状態)では、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
KT状態では、通常状態よりも小当りになりやすいKT制御が実行される。このパチンコ遊技機1では、小当り遊技状態でもある程度の賞球を得ることができるので、大当り遊技状態と比べると得られる賞球が少ないが遊技者にとって有利な状態である。
高ベース状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行され(時短状態)、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。高ベース状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態やKT状態、高ベース状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、確変状態、KT状態、高ベース状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
大当り遊技を終了し、遊技状態が確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されると、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(右打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、右打ち操作を行い、遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
第2特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
第2特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。第2特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
小当り遊技状態では、特殊可変入賞球装置17により形成される特殊入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、枠LED9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ(第1カウントスイッチ23および第2カウントスイッチ24))からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82、ソレノイド83をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82、特殊入賞口用のソレノイド83に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、枠LED9および右打ち報知用LED37の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、LED信号(LEDの点灯/消灯態様を指定する信号)をLED制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
LED制御基板14は、枠LED9や右打ち報知用LED37を駆動する各種回路を搭載しており、当該LED信号に基づき枠LED9や右打ち報知用LED37を駆動し、当該LED信号が指定する態様で枠LED9や右打ち報知用LED37を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、LEDの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、LEDの点灯/消灯の制御(音指定信号やLED信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、LED信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、第1特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25A)。CPU103がタイマ割込み毎に第1特別図柄プロセス処理を実行することにより、第1特図ゲームの実行及び保留の管理などが実現される(詳しくは後述)。また、CPU103は、第2特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25B)。CPU103がタイマ割込み毎に第2特別図柄プロセス処理を実行することにより、第2特図ゲームの実行及び保留の管理などが実現される。なお、このパチンコ遊技機1では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを同時に並行して実行することが可能である。
第1特別図柄プロセス処理および第2特別図柄プロセス処理に続いて、CPU103は、役物制御プロセス処理を実行する(ステップS25C)。CPU103がタイマ割込み毎に役物制御プロセス処理を実行することにより、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
役物制御プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
また、図4では記載を省略しているが、遊技制御用タイマ割込み処理では、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力するための処理である試験端子処理も実行される。試験端子処理では、CPU103は、右打ち操作を行う期間であることを特定可能な試験信号(右打ち試験信号)も出力する制御を行う。具体的には、試験端子処理において、CPU103は、大当り遊技中や、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中、KT状態中に右打ち試験信号を出力する制御を行う。一方、試験端子処理において、CPU103は、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中には右打ち試験信号を出力する制御を行わない。
図5は、第1特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25Aにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この第1特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、第1始動入賞判定処理を実行する(ステップS101A)。
第1始動入賞判定処理では、第1始動入賞口への始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し第1保留記憶数を更新する処理が実行される。第1始動入賞口への始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報としてRAM102に設けられた第1保留記憶バッファに記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や第1保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、第1保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば第1特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて第1始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた第1特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110A〜S113Aの処理のいずれかを選択して実行する。なお、第1特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110A〜S113A)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110Aの第1特別図柄通常処理は、第1特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この第1特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、第1特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、第1特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、第1特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、第1特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、第1特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、第1特別図柄通常処理は終了する。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111Aの第1変動パターン設定処理は、第1特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この第1変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。第1変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、第1特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、第1変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112Aの第1特別図柄変動処理は、第1特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この第1特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その第1特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、第1特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、第1特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、第1特別図柄変動処理は終了する。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とは並行して実行可能であるので、例えば、第1特別図柄変動処理(ステップS112A)に移行して第1特別図柄の変動表示中であるときに、第2特別図柄の変動表示において小当りとなり小当り遊技に制御される場合がある。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、小当り遊技中であるか否かを判定し(具体的には、第2特図プロセスフラグの値が小当り開放前処理〜小当り終了処理に相当する値であるか否かを判定し)、小当り遊技中であれば、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理に相当する値から変更しないようにし、小当り遊技中でなければ、第1特図プロセスフラグの値を次の第1特別図柄停止処理に相当する値に更新可能としている。そのような制御を行うことにより、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中では第1特別図柄の変動表示を中断し、その小当り遊技の終了後に第1特別図柄の変動表示を再開するように制御している。なお、そのような制御にかぎらず、例えば、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中は、第1特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を中断(タイマの更新を中断)するように構成してもよい。
また、例えば、小当り終了処理期間としての小当りエンディング期間を遊技状態によって異ならせるように構成してもよい。例えば、通常状態において、第1特別図柄の変動表示を中断するように構成すると、第1特別図柄の変動表示の中断期間が長くなり、第1特別図柄の変動表示の実行期間と中断期間との差が大きくなると飾り図柄の揺れ停止などにより中断期間を吸収する必要があり、遊技者に違和感を与える演出になってしまう。そのため、通常状態では、小当りエンディング期間をKT状態(第1KT状態、第2KT状態)よりも短くすることが望ましい。この場合、例えば、通常状態では小当りエンディング期間が0.5秒であるのに対して、KT状態では小当りエンディング期間が3秒であるように構成してもよい。
また、上記のように構成する場合、例えば、第1KT状態では、小当り制御において実質的に遊技球が入賞困難であり特に演出を行わないので、第2KT状態に比べて小当りエンディング期間を短くするように構成してもよい。一方、第2KT状態では、小当り制御において遊技球が入賞容易であり小当り制御を強調する演出を実行するので、第1KT状態に比べて小当りエンディング期間を長くするように構成してもよい。この場合、例えば、第1KT状態では小当りエンディング期間が0.5秒であるのに対して、第2KT状態では小当りエンディング期間が3秒であるように構成してもよい。
さらに、小当り開放前処理期間としての小当りファンファーレ期間についても、上記の小当りエンディング期間と同様に、遊技状態によって期間の長さを異ならせてもよい。
ステップS113Aの第1特別図柄停止処理は、第1特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この第1特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aにて第1特別図柄の変動を停止させ、第1特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には、大当り遊技を開始するための設定処理が行われる。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、小当り遊技を開始するための処理が行われる。そして、第1特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。第1特図プロセスフラグの値が更新されると、第1特別図柄停止処理は終了する。
なお、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)において実行される処理は、第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)において実行される処理と同様である。すなわち、図5で説明した第1特別図柄プロセス処理において、「第1」を「第2」と読み替えれば、第2特別図柄プロセス処理が説明されることになる。また、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)の第1始動入賞判定処理で抽出された各乱数値は、保留情報としてRAM102に設けられた第2保留記憶バッファに記憶される。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とは並行して実行可能であるので、例えば、第2特別図柄変動処理に移行して第2特別図柄の変動表示中であるときに、第1特別図柄の変動表示において小当りとなり小当り遊技に制御される場合もある。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、小当り遊技中であるか否かを判定し(具体的には、第1特図プロセスフラグの値が小当り開放前処理〜小当り終了処理に相当する値であるか否かを判定し)、小当り遊技中であれば、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄変動処理に相当する値から変更しないようにし、小当り遊技中でなければ、第2特図プロセスフラグの値を次の第2特別図柄停止処理に相当する値に更新可能としている。そのような制御を行うことにより、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中では第2特別図柄の変動表示を中断し、その小当り遊技の終了後に第2特別図柄の変動表示を再開するように制御している。なお、そのような制御にかぎらず、例えば、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中は、第2特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を中断(タイマの更新を中断)するように構成してもよい。
なお、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り制御に関しても、遊技状態によって小当りファンファーレ期間や小当りエンディング期間の長さを異ならせるように構成してもよい。
図6は、役物制御プロセス処理として、図4に示すステップS25Cにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この役物制御プロセス処理において、CPU103は、RAM102に設けられた役物制御プロセスフラグの値に応じて、ステップS120〜S128の処理のいずれかを選択して実行する。なお、役物制御プロセス処理の各処理(ステップS120〜S128)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS120の役物制御通常処理は、役物制御プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この役物制御通常処理では、大当り遊技を開始するための設定が行われたか否かを監視し、大当り遊技を開始するための設定が行われれば、大当り遊技を開始するための処理が行われ、役物制御プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS121のゲート通過待ち処理は、役物制御プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。このゲート通過待ち処理では、通過ゲート41への遊技球の通過を待機する制御を行う。通過ゲート41への遊技球の通過を検知したときには役物制御プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS122の大当り開放前処理は、役物制御プロセスフラグが“2”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、役物制御プロセスフラグの値が“3”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS123の大当り開放中処理は、役物制御プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間や第1カウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、役物制御プロセスフラグの値が“4”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS124の大当り開放後処理は、役物制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、役物制御プロセスフラグの値が“3”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、役物制御プロセスフラグの値が“5”に更新される。役物制御プロセスフラグの値が更新されると、大当り開放後処理は終了する。
ステップS125の大当り終了処理は、役物制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御やKT制御、高ベース制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、役物制御プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS126の小当り開放前処理は、役物制御プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において特殊入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、役物制御プロセスフラグの値が“7”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS127の小当り開放中処理は、役物制御プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この小当り開放中処理には、特殊入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、特殊入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。特殊入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、役物制御プロセスフラグの値が“8”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS128の小当り終了処理は、役物制御プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、役物制御プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図7のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図7に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、枠LED9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図8は、演出制御プロセス処理として、図7のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、LED制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により枠LED9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部090IWに関する説明)
次に、特徴部090IWについて説明する。図9−1は、特徴部090IWにおけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。図9−1に示すように、特別可変入賞球装置7が設けられておらず、大当り遊技状態においても、小当り遊技状態においても、共通する特殊可変入賞球装置17を開放制御するよう構成されている。すなわち、特徴部090IWでは、特殊可変入賞球装置17は大入賞口としての機能を有するものである。
また、図9−1に示すように、画像表示装置5の直下には、特殊可変入賞球装置17が開放していることを報知するための開放報知LED090IW01が設けられている。開放報知LED090IW01は、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120によって点灯制御される。LED制御基板14は、開放報知LED090IW01を駆動する各種回路を搭載しており、当該LED信号に基づき開放報知LED090IW01を駆動し、当該LED信号が指定する態様で開放報知LED090IW01を点灯/消灯する。
ここで、本特徴部090IWにおける遊技状態について説明する。まず、本特徴部090IWにおける遊技状態には、通常状態(低確率/非KT状態)と、通常状態よりも小当りになりやすいKT状態(いわゆる小当りタイム)とがある。さらに、KT状態には第1KT状態と第2KT状態との2種類があり、この特徴部090IWでは、遊技状態には、低確率状態且つ非KT状態(低確率/非KT状態:通常状態)に制御されている場合と、低確率且つ第1KT状態(低確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第2KT状態(高確率/第2KT状態)に制御されている場合とがある。高確率且つ第1KT状態(高確率/第1KT状態)に制御されている場合が設けられていてもよい。
KT状態のうち第1KT状態は、後述するように、小当りが発生しやすく特殊可変入賞球装置17が開状態となりやすいものの、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が極めて長く、小当りが発生しても下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞するケースは極めて少ない(例えば、100変動するごとに1球程度)。具体的には、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに高ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなるように制御される。また、KT状態のうち第2KT状態は、後述するように、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が短く、小当りが発生した場合に下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞しやすい。具体的には、第2KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに低ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御される。
また、KT状態は、通常状態(低確率/非KT状態)よりも小当りになりやすい遊技状態である。具体的には、この特徴部090IWでは、普図当りとなって可変入賞球装置6Bが開状態となる確率はKT状態の方が通常状態より高くなっている。そして、第1特別図柄の変動時には小当りと決定される割合が低いのに対して、第2特別図柄の変動時には小当りと決定される割合が高くなるよう構成されている(ただし、後述する強制はずれの場合を除く)ため、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態としている。これにより、KT状態では、主に第2特別図柄の変動を行わせることにより小当りを頻繁に発生させ、遊技者に有利な遊技状態となっている。
なお、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするための構成としては、これに限るものではない。例えば、KT状態であっても普図当りとなって可変入賞球装置6Bが開状態となる確率は通常状態と同じ(例えば、10%または100%)であるが、第2特別図柄の変動時に選択する変動パターンの有する変動時間が、KT状態の方が通常状態よりも短く構成することにより、KT状態の方が通常状態よりも一定時間に対する変動回数の割合が高くなり、KT状態を通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするものであってもよい。
また、本特徴部090IWでは、第2KT状態においては飾り図柄の変動表示が行われないものであり、特別図柄の変動表示結果については小図柄または第4図柄にて報知が行われるようになっている。
また、本特徴部090IWでは、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が0.6秒以上になるよう構成されている。具体的には、通過ゲート41および可変入賞球装置6Bの設置位置や、遊技球の流下経路を形成する釘群により調整されている。詳しくは後述するが、本特徴部090IWでは遊技球が通過ゲート41を通過したことにもとづいて可変入賞球装置6Bが開放状態に制御され得る構成であり、後述する第1KT状態では遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間が0.5秒となっており、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間である0.6秒よりも短いことから、第1KT状態において一の遊技球が通過ゲート41を通過した場合に可変入賞球装置6Bが開放状態に制御された場合、該一の遊技球がそのまま可変入賞球装置6Bに入賞可能となっている。
また、可動体32は、画像表示装置5の上部の退避位置から画像表示装置5における小図柄の表示領域に重複する進出位置まで、直線的な上下移動が可能である。可動体32は、進出位置から初期位置としての退避位置までの移動に2秒の移動時間を要するものである。従って、可動体32が原点復帰動作(任意の位置から退避位置に移動する動作)を行う所要時間の上限は2秒である。
(大当り確率、小当り確率)
図9−2(A)は、大当り確率および小当り確率を説明するための説明図である。
まず、非確変状態(低確率状態)における大当り確率および小当り確率について説明する。図9−2(A)に示す例では、非確変状態(低確率状態)では、第1特別図柄の変動表示が実行される場合、大当り確率が「235/65536」であり、小当り確率が「6298/65536」であり、はずれ確率が「59003/65536」である。また、非確変状態(低確率状態)では、第2特別図柄の変動表示が実行される場合、大当り確率が「235/65536」であり、小当り確率が「65301/65536」であり、はずれ確率が「0/65536」である。
次に、確変状態(高確率状態)における大当り確率および小当り確率について説明する。図9−2(A)に示す例では、確変状態(高確率状態)では、第1特別図柄の変動表示が実行される場合、大当り確率が「705/65536」であり、小当り確率が「6298/65536」であり、はずれ確率が「58533/65536」である。また、確変状態(高確率状態)では、第2特別図柄の変動表示が実行される場合、大当り確率が「2350/65536」であり、小当り確率が「62986/65536」であり、はずれ確率が「0/65536」である。
また、本例で示した態様にかぎらず、例えば、小当り確率が0となる場合(すなわち、小当りに対応する判定値が含まれない判定値)があるように構成してもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、一律に小当り確率が0となるようにして、小当りに対する判定値が含まれないように構成してもよい。
(大当り種別判定テーブル)
図9−2(B)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数にもとづいて、大当りの種別を「2R通常大当り」、「10R通常大当り」、「10R確変大当りA」、「10R確変大当りB」または「10R確変大当りC」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図9−2(B)に示すように、この特徴部090IWでは、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、65%の確率で「10R確変大当りA」と決定され、35%の確率で「10R通常大当り」と決定される。また、図9−2(B)に示すように、この特徴部090IWでは、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、35%の確率で「10R確変大当りB」と決定され、30%の確率で「10R確変大当りC」と決定され、35%の確率で「2R通常大当り」と決定される。
「10R確変大当りA」、「10R確変大当りB」および「10R確変大当りC」とは、10ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。
「10R通常大当り」とは、10ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に移行させる大当りである。また、「2R通常大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に制御される大当りである。
また、この特徴部090IWでは、大当り遊技を終了するときに、大当り遊技前の遊技状態および大当り種別に応じて第1KT状態、第2KT状態または非KT状態のいずれかに制御されるのであるが、大当り遊技後の遊技状態の遷移の仕方については後述する(図9−24参照)。
図9−3〜図9−5を用いて、大当り遊技状態および小当り遊技状態における特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。
図9−3(A)は、「10R確変大当りA」における特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示す説明図である。「10R確変大当りA」では、1ラウンド〜8ラウンドでは、1ラウンド毎に特殊可変入賞球装置17を9秒開放して1.5秒閉鎖する制御を3回ずつ繰り返し、9ラウンドでは、特殊可変入賞球装置17を0.2秒開放して1.5秒閉鎖する制御を4回繰り返し、10ラウンドでは、特殊可変入賞球装置17を0.2秒開放して1.5秒閉鎖する制御を2回繰り返した後に、特殊可変入賞球装置17を0.2秒開放して10秒閉鎖する制御を行い、最後に特殊可変入賞球装置17を0.2秒開放する制御を行う。以下、特殊可変入賞球装置17を0.2秒開放する制御を「短開放」、特殊可変入賞球装置17を0.2秒より長い期間開放する制御を「長開放」ということがある。
図9−3(B)は、「10R確変大当りB」における特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示す説明図である。「10R確変大当りB」では、1ラウンドおよび2ラウンドでは、特殊可変入賞球装置17を0.2秒開放して1.5秒閉鎖する制御を4回繰り返し、3ラウンド〜10ラウンドでは、1ラウンド毎に特殊可変入賞球装置17を9秒開放して1.5秒閉鎖する制御を3回ずつ繰り返す。後述するように、「10R確変大当りB」となる場合の大当り変動(第2変動パターン#15)では大当りとなることを報知せずに「KTラッシュ演出」が行われるため、少なくとも2ラウンドまでは、大当り遊技状態に制御されていることが認識しにくい構成となっており、大当りが突然開始されたかのように見せることができ、興趣の向上を図っている。
図9−4(C)は、「10R確変大当りC」における特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示す説明図である。「10R確変大当りC」では、1ラウンド〜10ラウンドにおいて、特殊可変入賞球装置17を27秒開放して1.5秒閉鎖する制御を行う。
図9−4(D)は、「10R通常大当り」における特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示す説明図である。「10R通常大当り」では、「10R確変大当りA」と同様の制御を行う。具体的に、1ラウンド〜8ラウンドでは、1ラウンド毎に特殊可変入賞球装置17を9秒開放して1.5秒閉鎖する制御を3回ずつ繰り返し、9ラウンドでは、特殊可変入賞球装置17を0.2秒開放して1.5秒閉鎖する制御を4回繰り返し、10ラウンドでは、特殊可変入賞球装置17を0.2秒開放して1.5秒閉鎖する制御を2回繰り返した後に、特殊可変入賞球装置17を0.2秒開放して10秒閉鎖する制御を行い、最後に特殊可変入賞球装置17を0.2秒開放する制御を行う。
図9−5(E)は、「2R通常大当り」における特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示す説明図である。「2R通常大当り」では、1ラウンドおよび2ラウンドでは、特殊可変入賞球装置17を4秒開放して1.5秒閉鎖する制御を行う。
図9−5(F)は、「小当り」における特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示す説明図である。「小当り」では、特殊可変入賞球装置17を0.2秒開放する制御を行う。
ここで、大当り遊技状態において行われる演出について説明する。本特徴部090IWにおいて、大当り遊技状態における大当り演出としては、主に、大当りとなったことを祝福する「大当り祝福演出」と、「KTラッシュ演出」と、大当り遊技状態の終了後に第2KT状態に制御する(突入する)か否かを示唆するための「突入示唆演出」と、第2KT状態が終了したことを示す「KT終了演出」とを実行可能である。
「KTラッシュ演出」は、第2KT状態中であるか大当り遊技状態中であるのかを認識困難とさせる演出であり、大当り遊技状態における所定期間と、第2KT状態における変動中と、第2KT状態において小当り遊技状態に制御される場合の該小当り遊技状態中とで実行される演出である。具体的に、「KTラッシュ!」という文字を画像表示装置5に表示する演出である。
「突入示唆演出」には、大当り遊技状態の終了後に第2KT状態に制御する(突入する)ことを示唆する「突入成功演出」と、大当り遊技状態の終了後に第2KT状態に制御しない(突入しない)ことを示唆する「突入失敗演出」とが含まれる。具体的に、「突入示唆演出」は、「役物落ちるとKT終了」といった文字情報を画像表示装置5に表示する第1突入示唆演出と、第1突入示唆演出の後に行う第2突入示唆演出とから構成されている。第2突入示唆演出では、可動体32を進出位置まで移動制御する落下パターンと、可動体32を進出位置まで移動制御しない非落下パターンとのいずれかの演出が行われる。すなわち、突入成功演出では非落下パターンの第2突入示唆演出が行われ、突入失敗演出では落下パターンの第2突入示唆演出が行われるものである。
図9−3(A)に示すように、「10R確変大当りA」では、1ラウンド〜8ラウンドにおいて大当り祝福演出を行い、9ラウンドおよび10ラウンドの3回目の特殊可変入賞球装置17の開放まではKTラッシュ演出を行い、10ラウンドの3回目の特殊可変入賞球装置17の開放後の閉鎖では突入成功演出を行う。
図9−3(B)に示すように、「10R確変大当りB」では、1ラウンドおよび2ラウンドにおいてKTラッシュ演出を行い、3ラウンド〜10ラウンドにおいて大当り祝福演出を行う。
図9−4(C)に示すように、「10R確変大当りC」では、1ラウンド〜10ラウンドにおいて大当り祝福演出を行う。
図9−4(D)に示すように、「10R確変大当りA」では、1ラウンド〜8ラウンドにおいて大当り祝福演出を行い、9ラウンドおよび10ラウンドの3回目の特殊可変入賞球装置17の開放まではKTラッシュ演出を行い、10ラウンドの3回目の特殊可変入賞球装置17の開放後の閉鎖では突入失敗演出を行う。
図9−5(E)に示すように、「2R通常大当り」では、1ラウンドおよび2ラウンドにおいてKT終了演出を行う。
なお、大当り遊技状態においては、いずれの大当り種別によるものであっても、何ラウンド目に制御されているかを示す演出は行わないものとする。
また、大当り種別によって開放報知LED090IW01の点灯制御の態様が異なるよう構成されている。
図9−3(A)に示すように、「10R確変大当りA」では、9ラウンドおよび10ラウンドにおいて特殊可変入賞球装置17が開放されている期間のみ開放報知LED090IW01の点灯制御が行われるものである。
図9−3(B)に示すように、「10R確変大当りB」では、1ラウンドおよび2ラウンドにおいて特殊可変入賞球装置17が開放されている期間のみ開放報知LED090IW01の点灯制御が行われるものである。
図9−4(C)に示すように、「10R確変大当りC」では、いずれのラウンドにおいて特殊可変入賞球装置17が開放されても開放報知LED090IW01の点灯制御が行われないよう構成されている。
図9−4(D)に示すように、「10R通常大当り」では、「10R確変大当りA」と同様に、9ラウンドおよび10ラウンドにおいて特殊可変入賞球装置17が開放されている期間のみ開放報知LED090IW01の点灯制御が行われるものである。
図9−5(E)に示すように、「2R通常大当り」では、いずれのラウンドにおいて特殊可変入賞球装置17が開放されても開放報知LED090IW01の点灯制御が行われないよう構成されている。
また、図9−5(F)に示すように、「小当り」では、特殊可変入賞球装置17が開放される期間において開放報知LED090IW01の点灯制御が行われるものである。また、第2KT状態において小当り遊技状態に制御される場合には、小当り遊技状態においては小当り変動における変動演出と同様のKTラッシュ演出が行われるものである。従って、第2KT状態では、リーチや継続示唆演出が行われない限り、変動中と小当り遊技状態中とで切れ目なくKTラッシュ演出が行われるようになっている。
(変動パターンテーブル)
図9−6〜図9−8は、この特徴部090IWで用いられる特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。図9−6〜図9−8に示すEXTとは、それぞれの変動パターンに対応した演出制御コマンド(2バイト構成)の2バイト目のデータである。
図9−6〜図9−8に示す例では、第1特別図柄および飾り図柄についての第1変動パターン#01〜#09の9種類と、第2特別図柄および飾り図柄についての第2変動パターン#01〜#17の17種類とが用いられる。以下、例えば変動パターン#n(n=01〜09または01〜17)というときには、第1変動パターン#nと第2変動パターン#nの双方を意味する。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図9−6(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−6(A)に示すように、非KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#01〜#06のいずれかに決定される。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態)である場合には、図9−6(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−6(B)に示すように、KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#07〜#09のいずれかに決定される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図9−7(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−7(C)に示すように、非KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#01〜#02のいずれかに決定される。具体的には、小当りと決定する場合には第2変動パターン#01が決定されて、10分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、大当りと決定する場合にも第2変動パターン#02が決定されて、5分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
この特徴部090IWでは、非KT状態中であっても第2特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなると、特殊入賞口への遊技球の入賞によりある程度の賞球を期待できる状況が生じてしまう。そこで、この特徴部090IWでは、図9−7(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行されても、変動時間を極端に長くし変動表示の実行頻度を低下させることによって却って小当りの発生頻度を低下させるようにし、非KT状態中であるにもかかわらず小当りによる賞球の獲得を狙われてしまう事態を防止している。なお、この特徴部090IWにおいて、「小当りの発生頻度」とは、例えば、単位時間(例えば、1分)あたりの小当りの発生割合であり、KT状態では、例えば、単位時間あたりの小当りの発生割合が通常状態よりも高い状態となっている。
なお、この特徴部090IWでは、図9−7(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、大当りとなる場合であっても変動時間を5分と比較的長くすることによって、非KT状態中に不当に特殊入賞口への入賞による賞球を狙う行為を防止するようにしている。ただし、大当りとなる場合には、小当りとなる場合と比較して第1保留記憶の消化を長くしなくてもよいので、小当りとなる場合よりも短い変動時間となるように構成している。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、低確率/第1KT状態である場合には、その低確率/第1KT状態の契機となった10R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図9−7(D)に示す低確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−7(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#03〜#04のいずれかに決定される。
なお、図9−7(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合には、小当りとしては比較的長めの7秒の変動時間である第2変動パターン#03(第2始動入賞口開放準備用の変動パターン)に決定される。この特徴部090IWでは、既に説明したように、第1KT状態に制御される場合には、小当りの頻度が高くなるものの可変入賞球装置6Bの開放時間を長くすることによって実際には特殊可変入賞球装置17内の特殊入賞口には滅多に入賞しないように設定されている。しかしながら、低確率/第1KT状態に移行した直後の状態では可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上にある程度の遊技球が溜まっている可能性があり、直ちに特殊可変入賞球装置17を開状態に制御してしまったのでは、相当数の遊技球が特殊入賞口に入賞してしまう可能性がある。そこで、この特徴部090IWでは、第1KT状態の1変動目では、少なくとも7秒の変動時間を確保することによって、第1KT状態に移行する前から可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上に溜まっている遊技球が全て落下するまでに十分な時間が経過してから特殊可変入賞球装置17を開状態に制御して特殊入賞口への入賞を可能とすることにより、第1KT状態において想定以上の賞球が得られるような事態が生じることを防止している。また、低確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には第2変動パターン#04が決定されて、2分間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった10R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2〜49変動目の変動表示を実行する場合であれば、図9−7(E)に示す低確率/第1KT時且つ2〜49変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−7(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#05〜#08のいずれかに決定される。また、図9−7(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#05や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#06に決定される場合がある。一方で、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として小当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#07に決定される場合がある。第2変動パターン#05は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#06は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。また、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#08に決定される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった10R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから50変動目の変動表示(すなわち、低確率/第1KT状態における最終変動)を実行する場合であれば、図9−7(F)に示す低確率/第1KT時且つ50変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−7(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#09〜#10のいずれかに決定される。
この特徴部090IWでは、低確率/第1KT状態に制御されている場合には、例えば、画像表示装置5において「チャンスタイム中」などの文字表示が表示される。図9−7(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目としてはずれや小当りと決定する場合には、画像表示装置5において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示を伴う第2変動パターン#09に決定される。また、図9−7(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目として大当りと決定する場合には、画像表示装置5において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示の後に所定の復活表示を伴う第2変動パターン#10に決定される。
なお、この特徴部090IWでは、図9−6に示すように、KT状態中に第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には、変動時間が10秒の第1変動パターン#09を決定するように構成されている。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、第1特別図柄の大当り変動の変動時間を長い変動時間としてしまうと、該第1特別図柄の大当り変動中に実行される第2特別図柄の変動は強制はずれとされる構成であるため、第2KT状態であるにもかかわらず強制はずれが頻発して遊技者が小当りによる利益を一切受けられないこととなる。そのため、この特徴部090IWでは、第1特別図柄の大当り変動の変動時間を短い変動時間とすることにより、強制はずれが頻発する前に第1特別図柄の変動にもとづく大当り遊技状態に移行するように構成されている。
なお、本特徴部090IWとは異なり、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始した場合にも、該第2特別図柄の変動を強制はずれとしない構成(例えば、第1特別図柄の大当り図柄停止時に第2特別図柄の変動中であるときは、第2特別図柄を強制はずれとする構成)の遊技機であれば、KT状態中の第1特別図柄の大当りの変動時間を長い変動時間(例えば、1分)としてもよい。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、大当りの変動時間をはずれと同じ短い変動時間としてしまうと、遊技者が小当りによる利益を一切受けられなくなる。そのため、KT状態中の第1特別図柄の大当りの変動時間を長い変動時間(例えば、1分)とすれば、そのようなケースであっても、少なくとも複数回小当りが発生可能な十分な時間(例えば、1分)が確保されるように構成される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第2KT状態である場合には、図9−8(G)に示す高確率/第2KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−8(G)に示すように、高確率/第2KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#11〜#17のいずれかに決定される。
なお、図9−8(G)に示すように、高確率/第2KT状態において小当りと決定する場合には、変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#11に決定される場合や、変動時間が5秒の通常変動の第2変動パターン#12に決定される場合や、変動時間が10秒の継続示唆変動(成功)の第2変動パターン#13に決定される場合や、変動時間が2分のリーチ変動の第2変動パターン#14に決定される場合がある。
なお、変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#11は保留記憶数が1以上である場合にのみ選択され得る変動パターンである一方、変動時間が5秒の通常変動の第2変動パターン#12は保留記憶数が0である場合にのみ選択され得る変動パターンである。第2変動パターン#11および第2変動パターン#12のいずれが選択された場合であっても、変動演出としては上述した「KTラッシュ演出」が行われる。
小当りである場合の第2特別図柄の変動パターンの選択割合は、第2変動パターン#11(=第2変動パターン#12)>第2変動パターン#13>第2変動パターン#14となっている。また、上述したように第2特別図柄の変動を行うときにははずれとはなり得ない構成であるとともに、高確率/第2KT状態においては可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)への遊技球の入賞が容易であることから、高確率/第2KT状態においては、主に第2変動パターン#11の変動が行われるものである。
また、高確率/第2KT状態において大当りと決定する場合には、動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#15に決定される場合や、変動時間が10秒の継続示唆変動(失敗)の第2変動パターン#16に決定される場合や、リーチを伴う第2変動パターン#17に決定される。
具体的に、高確率/第2KT状態において、10R確変大当りBとなる場合には動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#15に決定され、2R通常大当りとなる場合には変動時間が10秒の継続示唆変動(失敗)の第2変動パターン#16に決定され、10R確変大当りCとなる場合にはリーチを伴う第2変動パターン#17に決定される。第2変動パターン#15のいずれが選択された場合、大当り変動であることを報知せずに「KTラッシュ演出」が行われ、そのまま10R確変大当りBが開始されるものである。
継続示唆変動とは、第2KT状態が継続するか否かを示唆する「継続示唆演出」を伴う変動である。「継続示唆演出」には、第2KT状態が継続することを示唆する「継続成功演出」と、第2KT状態が終了する(継続しない)ことを示唆する「継続失敗演出」とが含まれる。
具体的に、「継続示唆演出」では、「役物落ちるとKT終了」といった文字情報を画像表示装置5に表示する第1継続示唆演出と、第1継続示唆演出の後に行う第2継続示唆演出とから構成されている。第2継続示唆演出では、可動体32を進出位置まで移動制御する落下パターンと、可動体32を進出位置まで移動制御しない非落下パターンとのいずれかの演出が行われる。すなわち、継続成功演出では非落下パターンの第2継続示唆演出が行われ、継続失敗演出では落下パターンの第2継続示唆演出が行われるものである。
上述したように、大当り遊技状態において行われる「突入示唆演出」と、第2KT状態において行われる「継続示唆演出」とは、それぞれ異なるタイミングで行われる演出ではあるものの、見た目が類似する演出であり、遊技者から見るといずれの演出を行っているのかが認識困難になっている。
変動パターンを決定する場合には、より具体的には、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれの変動表示を実行する場合であるかや、現在の遊技状態、可変表示結果に応じた変動パターンテーブルを用いて、変動パターン判定用の乱数にもとづいて抽選処理を行い、いずれの変動パターンとするかが決定される。
なお、特徴部090IWに示す例では、第1KT状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、第2KT状態の場合に1.5秒の短縮変動を高い確率で実行するように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、低確率状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、高確率状態の場合に1.5秒の短縮変動を実行するように構成してもよい。
次に、KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図9−9は、小当りとなる場合の可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示している。また、図9−9(1)は、第1KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示し、図9−9(2)は、第2KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示している。
まず、図9−9(1)を用いて、第1KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図9−9(1)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21にて遊技球が検出されると、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器20にはずれ図柄が導出表示される。この特徴部090IWでは、図9−9(1)に示すように、普通図柄の変動時間は0.2秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図9−9(1)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間0.1秒を経過してから、可変入賞球装置6Bが5.5秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示装置4Bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、図9−9(1)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.2秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口に遊技球が入賞可能な状態となる(ただし、小当りの場合には、特殊可変入賞球装置17が極めて短い0.2秒間しか開放しないので、殆ど入賞は期待できない)。しかしながら、第1KT状態では、図9−9(1)に示すように、下流側の特殊可変入賞球装置17の開放時間が0.2秒と短いのに対して、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が5.5秒と長い。従って、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態ではあるものの、特殊入賞口に遊技球が入賞することは極めて稀である(例えば、100変動表示ごとに1球程度)。
なお、第1KT状態では、図9−9(1)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放を終了した後、次の可変入賞球装置6Bの開放を行えるのは、次の普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した少なくとも0.5秒を経過した後である。従って、この特徴部090IWでは、第1KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放した後のインターバル期間として少なくとも0.5秒の閉鎖期間が設けられていることになる。
また、本特徴部090IWでは、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過した後、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した0.5秒を経過した後であるとともに、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから該遊技球が可変入賞球装置6Bに到達するまでの時間よりも短いため、可変入賞球装置6Bが既に開放状態に制御されているときに遊技球が該可変入賞球装置6Bに到達することとなる。従って、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で通過ゲート41を通過した遊技球は、可変入賞球装置6Bに入賞しやすくなっている。
次に、図9−9(2)を用いて、第2KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図9−9(2)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21にて遊技球が検出されると、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器20にはずれ図柄が導出表示される。この特徴部090IWでは、図9−9(2)に示すように、普通図柄の変動時間は1.0秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図9−9(2)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒を経過してから、可変入賞球装置6Bが0.2秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示装置4Bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、小当りである場合には、図9−9(2)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.2秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口に遊技球が入賞可能となる。
第2KT状態では、第1KT状態とは異なり可変入賞球装置6Bの開放時間が0.2秒と極めて短い。また、この特徴部090IWでは、第2KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放した後のインターバル期間(閉鎖期間)として少なくとも3.8秒(普通図柄の変動時間1.0秒+図柄確定時間0.2秒+第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒)という比較的長い期間が確保されている。従って、第2KT状態では、図9−9(2)に示すように、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が短いとともにインターバル期間(閉鎖期間)が長いので、第1KT状態と比較して下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が進入しやすく特殊入賞口に遊技球が入賞しやすい。ただし、小当りの場合には、特殊可変入賞球装置17が極めて短い0.2秒間しか開放しないので、第2KT状態であっても、特殊入賞口への遊技球の入賞は殆ど期待できない。
なお、第2KT状態では、特殊入賞口に遊技球が入賞しやすく賞球が得られやすいことから、本例では「小当りRUSH」ともいい、第2KT状態中である場合には「小当りRUSH」などの文字表示が表示される。
また、本特徴部090IWでは、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過した後、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間1.0秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間2.6秒とを合計した3.8秒を経過した後であるとともに、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから該遊技球が可変入賞球装置6Bに到達するまでの時間よりも長いため、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御される前に遊技球が該可変入賞球装置6Bに到達することとなる。従って、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で通過ゲート41を通過した遊技球は、可変入賞球装置6Bに入賞しにくくなっている。
なお、この特徴部090IWでは、普通図柄の変動表示を実行したり可変入賞球装置6Bを開放制御したりする処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって普通図柄プロセス処理(ステップS26参照)が実行されることによって行われる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS26の普通図柄プロセス処理において、遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否かや、非KT状態、第1KT状態または第2KT状態のいずれであるか、大当り遊技状態であるか否かに関係なく、同じ確率(例えば、10%または100%)により普図当りとするか否かを決定する。
なお、この特徴部090IWでは、第1KT状態と第2KT状態とで普通図柄の変動時間と図柄確定時間とはそれぞれ0.2秒ずつで同じであり、第2始動入賞口開放処理前時間が第1KT状態では0.1秒と短く第2KT状態では2.6秒と長くすることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態と第2KT状態とで変動時間や図柄確定時間を異ならせることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。また、例えば、可変入賞球装置6Bを閉鎖した後の第2始動入賞口開放処理後時間を制御可能に構成し、第1KT状態と第2KT状態とで第2始動入賞口開放処理後時間を異ならせることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。特に、上記のいずれかの方法により第1KT状態における可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)が短くなるように構成すれば、第1KT状態における特殊入賞口への入賞を抑制することができる。
この特徴部090IWでは、後述するように、第1KT状態では、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをセットすることによって高ベース状態に制御することによって、図9−9(1)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなるように制御している。また、第2KT状態では、高ベースフラグをセットせず低ベース状態に制御することによって、図9−9(2)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御している。
また、低確率/非KT状態中においては可変入賞球装置6Bをショート開放するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/非KT状態(左打ち状態)である場合に可変入賞球装置6Bの開放確率が高くなるように構成する場合には、遊技球を数個発射操作しただけでは可変入賞球装置6Bに入賞しないようすることができ、低確率/非KT状態中に右打ち操作が行われてしまうことを防止することができる。
なお、この特徴部090IWでは、図9−9に示すように、普通図柄の変動時間が0.2秒と短い時間に設定されている。これは、例えば、第1KT状態において比較的変動時間が長い第2特別図柄の変動表示が実行される場合に、普通図柄が変動停止中であり且つ普通図柄の保留記憶がない状態では可変入賞球装置6Bが閉鎖状態となっており、第2特別図柄の変動停止タイミングを狙った攻略が可能となってしまうためである(小当りとなった場合に、普通図柄の変動時間が長いと通過ゲート41を通過した遊技球が可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17に到達するまでに可変入賞球装置6Bが開放せず、特殊入賞口の入賞が可能となってしまう)。これに対して、この特徴部090IWでは、普通図柄の変動時間を短くすることにより、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達する前に可変入賞球装置6Bの開放が開始されるように設定されているので、第1KT状態において第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り発生タイミングを狙った発射操作による攻略要素を排除することができる。
図9−10および図9−11は、演出制御用CPU120に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図9−10に示す例において、コマンド8000(H)〜8009(H),8011(H)〜8027(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用CPU120は、コマンド8000(H)〜8009(H),8011(H)〜8027(H)のいずれかを受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド9001(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果1指定コマンド)(はずれ指定コマンド))である。コマンド9002(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を10R確変大当りAとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果2指定コマンド(10R確変大当りA指定コマンド))である。コマンド9003(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を10R確変大当りBとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果3指定コマンド(10R確変大当りB指定コマンド))である。コマンド9004(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を10R確変大当りCとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果4指定コマンド(10R確変大当りC指定コマンド))である。コマンド9005(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を10R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果5指定コマンド(10R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9006(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果6指定コマンド(2R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9007(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果7指定コマンド(小当り指定コマンド))である。
以下、表示結果1指定コマンド〜表示結果7指定コマンドを、表示結果指定コマンドということがある。なお、この特徴部090IWでは、遊技制御用マイクロコンピュータ100は変動パターンコマンドの直前に表示結果指定コマンドを送信するので、演出制御用CPU120が第1変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第1特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定でき、第2変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第2特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定できるので、表示結果指定コマンドを第1特別図柄と第2特別図柄とについて兼用できるが、第1特別図柄についての表示結果指定コマンドと第2特別図柄についての表示結果指定コマンドとを別にしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100が表示結果指定コマンドを送信するのではなく、10R確変大当りA/10R確変大当りB/10R確変大当りC/10R通常大当り/2R通常大当り/小当り/はずれのそれぞれに対応させて変動パターンコマンドを定め、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
コマンド9C00(H)は、右打ち表示器26の点灯を終了したことを指定する演出制御コマンド(右打ち点灯終了指定コマンド)である。コマンド9C01(H)は、右打ち表示器26の点灯を開始したことを指定する演出制御コマンド(右打ち点灯開始指定コマンド)である。
コマンドA000(H)は、第1特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第1図柄確定指定コマンド)である。コマンドA001(H)は、第2特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第2図柄確定指定コマンド)である。
コマンドA002(H)は、第1特別図柄の可変表示を強制停止することを特定可能な演出制御コマンド(第1強制図柄確定指定コマンド)である。コマンドA003(H)は、第2特別図柄の可変表示を強制停止することを特定可能な演出制御コマンド(第2強制図柄確定指定コマンド)である。
コマンドBXXX(H)(X=任意の16進数)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そのうち、B000(H)は、大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。B001(H)は、大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング指定コマンド)である。B004(H)は、小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド)である。B005(H)は、小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド)である。
コマンドB1XX(H)は、大当り遊技中のラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。コマンドB2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
コマンドB400(H)は、大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(大入賞口入賞指定コマンド)である。コマンドB401(H)は、特殊入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(特殊入賞口入賞指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が4に達していない状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第1有効始動入賞指定コマンド)である。コマンドC001(H)は、第2保留記憶数が4に達していない状態で第2始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第2有効始動入賞指定コマンド)である。なお、第1有効始動入賞指定コマンドとして第1保留記憶数を示すコマンドを送信し、第2有効始動入賞指定コマンドとして第2保留記憶数を示すコマンドを送信してもよいが、この特徴部090IWでは、第1有効始動入賞指定コマンドおよび第2有効始動入賞指定コマンドは、始動入賞があったことを示すコマンドである。
コマンドC801(H)は、通過ゲート41を遊技球が通過したことを指定する演出制御コマンド(ゲート通過指定コマンド)である。
コマンドD000(H)は、第1客待ち状態(第1特別図柄の変動が行われておらず、第1保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第1客待ちデモ表示指定コマンド)である。コマンドD001(H)は、第2客待ち状態(第2特別図柄の変動が行われておらず、第2保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第2客待ちデモ表示指定コマンド)である。なお、第1客待ちデモ表示指定コマンドは通常状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。また、第2客待ちデモ表示指定コマンドはKT状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。
コマンドE000(H)は、遊技状態が低確率/非KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/非KT背景指定コマンド)である。コマンドE001(H)は、遊技状態が低確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE003(H)は、遊技状態が高確率/第2KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第2KT背景指定コマンド)である。
演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120(具体的には、演出制御用CPU120)は、主基板11に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ100から上述した演出制御コマンドを受信すると図9−10および図9−11に示された内容に応じて画像表示装置5の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声制御基板13に対して音番号データを出力する。なお、図9−10および図9−11に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板11から演出制御基板12に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドや遊技状態を示す演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドを示す演出制御コマンド)も主基板11から演出制御基板12に送信される。
図9−12は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(ステップS110A)を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理が実行される状態は、第1特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合である。なお、第1特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合とは、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の変動表示がなされていない状態である。
第1特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ090IWS50A)。なお、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、すなわち役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理(ステップS121)〜小当り終了処理(ステップS128)を示す値となっていない場合であり、大当り遊技(特殊可変入賞球装置17を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数の値を確認する(ステップ090IWS51A)。具体的には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。第1保留記憶数が0であれば、第1客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ090IWS52A)。
第1保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第1保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第1乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップ090IWS53A)、第1保留記憶数の値を1減らし(第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ090IWS54A)。すなわち、RAM102の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。なお、本例では、第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値と、第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値とが抽出された順番についても特定可能に保存される。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ090IWS56A)。具体的に、確変フラグおよび高ベースフラグがオフである場合には低確率/非KT状態であると判定して低確/非KT背景指定コマンドを、確変フラグがオフで高ベースフラグがオンである場合には低確率/第1KT状態であると判定して低確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンで高ベースフラグがオフである場合には高確率/第2KT状態であると判定して高確/第2KT背景指定コマンドを、送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップ090IWS57A)。具体的に、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされている場合には第2特別図柄の大当り変動中であると判定する。第2特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップ090IWS58A以降の処理を行うことなくステップ090IWS69Aへ移行する。これにより、第2特別図柄の大当り変動中に第1特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えば、ステップ090IWS57Aにて第2特別図柄の大当り変動中である場合に、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、ステップ090IWS59Aへ移行することにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、例えば、ステップ090IWS57Aにて第2特別図柄の大当り変動中である場合に、ステップ090IWS58A〜S63Aの処理を行わずに、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定を行うことにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第2特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1乱数格納バッファから当り判定用乱数を読み出し(ステップ090IWS58A)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ090IWS59A)。大当り判定モジュールは、当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップ090IWS60A)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグをセットする(ステップ090IWS61A)。そして、当り種別判定用乱数にもとづいて大当り種別が10R確変大当りAおよび10R通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップ090IWS62A)、大当り種別を記憶し(ステップ090IWS63A)、ステップ090IWS69Aへ移行する。
また、ステップ090IWS60Aにおいて大当りとしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、小当り判定モジュールを実行する(ステップ090IWS64A)。小当り判定モジュールは、当り判定用乱数(小当り判定用の乱数でもよい)が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。小当りとすることに決定した場合には(ステップ090IWS65A)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第1小当りフラグをセットする(ステップ090IWS66A)。そして、ステップ090IWS69Aへ移行する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態の残余回数を示す高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップ090IWS69A)、「0」である場合、ステップ090IWS75Aへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態である場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース回数カウンタの値を「1」減算し(ステップ090IWS70A)、「0」になったか否かを判定する(ステップ090IWS71A)。高ベース回数カウンタの値が「0」にならない場合、ステップ090IWS75Aへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」になった場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをリセットする(ステップ090IWS72A)とともに、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをリセットする(ステップ090IWS73A)。そして、ステップ090IWS75Aに移行する。
この特徴部090IWでは、後述するように、高ベースフラグがセットされて高ベース状態における変動表示の実行回数が管理されるのは、10R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技の終了時に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御され50回の変動表示が実行される場合である。低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)である場合には、50回目の変動表示を開始するときに、ステップ090IWS71A,S71BでYと判定されてステップ090IWS72A,S72Bで高ベースフラグがリセットされるとともに、ステップ090IWS73A,S73Bで特図時短フラグもリセットされ、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行することになる。
そして、ステップ090IWS75Aにおいて、第1特図プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップ090IWS75A)。なお、図示は省略したが、ステップ090IWS75Aの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、ステップ090IWS59Aでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
図9−13は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(ステップS111A)を示すフローチャートである。第1変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ090IWS1700A)。なお、本例では、特図時短フラグがセットされ特別図柄の変動表示の短縮制御が行われることによって、第2特別図柄の変動表示を実行させた方が有利な状態になり(図9−6〜図9−8参照)、小当りが発生しやすい状態となるので、KT状態に制御されている状態となる。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9−6(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ090IWS1701A)。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9−6(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ090IWS1702A)。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ090IWS1701A,S1702Aにて使用することに決定した変動パターンテーブルと、第1特別図柄判定用バッファに格納されている変動パターン決定用乱数とにもとづいて、図9−6に示した変動パターンのいずれとするのかを決定する(ステップ090IWS1703A)。本例では、変動パターンを決定することによって、第1特別図柄の変動時間が決定される。また、変動時間を決定したあと、決定した変動時間が設定されている変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようにしてもよい。
変動パターンを決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動パターンを示す変動パターンコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ090IWS1704A)。
また、ステップ090IWS1703Aにて第1特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動時間を示す変動時間データを第1変動時間タイマに設定して変動時間の計測を開始するとともに(ステップ090IWS1705A)、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動表示を開始する(ステップ090IWS1706A)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理に対応した値に更新する(ステップ090IWS1707A)。
図9−14は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動処理(ステップS112A)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動処理において、CPU103は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ090IWS1120A)。なお、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、すなわち役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理(ステップS121)〜小当り終了処理(ステップS128)を示す値となっていない場合であり、大当り遊技(特殊可変入賞球装置17を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっていれば、CPU103は、まだ送信していなければ、大当りとするか否かの決定結果、および大当り種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド、表示結果2指定コマンド、表示結果3指定コマンド、表示結果4指定コマンド、表示結果7指定コマンド)を演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ090IWS1121A)。
次いで、CPU103は、第1変動時間タイマを1減算し(ステップ090IWS1122A)、第1変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップ090IWS1123A)、演出制御用CPU120に第1図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ090IWS1124A)。そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS113A)に対応した値に更新する(ステップ090IWS1130A)。
第1変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ090IWS1125A)。なお、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。
第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示していなければ、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ090IWS1126A)。なお、第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第2小当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示していなければ、そのまま処理を終了する。
第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示していれば、CPU103は、実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものであるか否かを確認する(ステップ090IWS1127A)。なお、実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものであるか否かは、例えば、第1大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものでなければ、そのまま処理を終了する。
実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものであれば、CPU103は、その大当り種別が10R確変大当りAであるか否かを確認する(ステップ090IWS1128A)。なお、10R確変大当りAであるか否かは、例えば、ステップ090IWS63Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。10R確変大当りAであれば、そのまま処理を終了する。
第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示した場合(ステップ090IWS1125AのY)、または小当り図柄を導出表示した場合(ステップ090IWS1126AのY)であって10R確変大当りAとならない(すなわち、10R通常大当りとなる)第1特別図柄の変動表示の実行中である場合(ステップ090IWS1127AのY、ステップ090IWS1128AのN)には、CPU103は、演出制御用CPU120に第1強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ090IWS1129A)。なお、この場合、第1大当りフラグや第1小当りフラグがセットされていれば、CPU103は、それら第1大当りフラグや第1小当りフラグをリセットする。そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS113A)に対応した値に更新する(ステップ090IWS1130A)。
ステップ090IWS1125A〜S1129Aの処理が実行されることによって、この特徴部090IWでは、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が大当りとなった場合や、小当りとなった場合であって通常大当り(本例では、10R通常大当り)となる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合に、第1特別図柄の変動表示は強制的に停止され、第1特別図柄と第2特別図柄とで同時に大当りや小当りが発生する事態が生じないようにしている。なお、この場合、演出制御用CPU120側では、第1特別図柄の変動表示が強制はずれとされた場合には、ステップ090IWS1129Aで送信された第2強制図柄確定指定コマンドにもとづいて、飾り図柄の変動表示結果として強制的にはずれ図柄を停止表示するように制御する。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、確変大当り(本例では、10R確変大当りA)となる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合には、そのまま第1特別図柄変動処理を終了するのであるが(ステップ090IWS1128AのY参照)、この場合、第2特別図柄の変動表示が小当りとなったことにもとづいて、役物制御プロセスフラグの値が小当り開放前処理(ステップS126)に対応した値に更新されて、小当り遊技に移行する。そのため、次回のタイマ割込以降では、ステップ090IWS1120AでNと判定されてステップ090IWS1121A〜S1130Aの処理はスキップされ、ステップ090IWS1122Aの第1変動時間タイマの更新も行われない。従って、第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって確変大当りとなる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合には、小当り遊技中に、第1変動時間タイマの更新が中断され第1特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。そして、小当り遊技を終了すると、再び役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)に対応した値に更新され、第1変動時間タイマの更新が再開される。
また、本例では、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、はずれや小当りとなる第1特別図柄の変動表示中である場合にも、そのまま第1特別図柄変動処理を終了する(ステップ090IWS1127AのN参照)。従って、第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であってはずれや小当りとなる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合にも、小当り遊技中に、第1変動時間タイマの更新が中断され第1特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となり、小当り遊技を終了すると、第1変動時間タイマの更新が再開される。
図9−15は、第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第1特別図柄停止処理において、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の停止図柄を導出表示させる(ステップ090IWS2014A)。なお、この場合、第1特別図柄変動処理のステップ090IWS1129Aで第1強制図柄確定指定コマンドを送信していた場合には、変動開始時の決定結果に関係なく、第1特別図柄の停止図柄として強制的にはずれ図柄を導出表示させる。
次いで、CPU103は、第1大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ090IWS2015A)。第1大当りフラグがセットされている場合、CPU103は、大当り信号1(大当り遊技中であることを示す信号)および大当り信号2(連荘中であることを示す信号)を外部出力することを示す大当り信号出力フラグをセットする(ステップ090IWS2029A)。本特徴部090IWでは、ステップ090IWS2029Aで大当り信号出力フラグがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されて、大当り信号1のホールコンピュータに対する外部出力が開始され、大当り信号2の外部出力中でなければ、大当り信号2のホールコンピュータに対する外部出力が開始される。
次いで、CPU103は、大当りを開始することを示す大当り開始フラグをセットする(ステップ090IWS2016A)。また、CPU103は、第1大当りフラグをクリアする(ステップ090IWS2017A)。
次いで、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を開始する制御を行う(ステップ090IWS2018A)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ090IWS2019A)。そして、ステップ090IWS2027Aに移行する。
ステップ090IWS2018A,S2019Aの処理が実行されることによって、本例では、第1特別図柄の変動表示において大当りとなったときに右打ち表示器26の点灯が開始される。すなわち、本例では、本例では、特殊可変入賞球装置17(大入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示器26が点灯される。
なお、本例では、大当り図柄が導出表示された後、さらに通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技が開始されるので、通過ゲート41を遊技球が通過したタイミングで右打ち表示器26の点灯を開始するように構成してもよい。
第1大当りフラグがセットされていない場合には(ステップ090IWS2015AのN)、CPU103は、第1小当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ090IWS2020A)。第1小当りフラグがセットされている場合、演出制御用CPU120に対して小当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ090IWS2021A)。また、CPU103は、第1小当りフラグをクリアする(ステップ090IWS2022A)。そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ090IWS2026A)。そして、ステップ090IWS2027Aに移行する。
そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理に対応した値に設定する(ステップ090IWS2027A)。
なお、本例では、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、遊技者に対して遊技領域の右方に遊技球を発射操作することを促す右打ち報知を実行可能に構成されている。また、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、右打ち報知として、遊技者に対して通過ゲート41を狙って遊技球を発射操作することを促す発射促進報知を実行可能に構成されていてもよい。
また、第2特別図柄で大当り図柄を停止表示した状態では右打ち報知や発射促進報知を実行せず、その状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞した場合に右打ち報知や発射促進報知を実行する(この場合、ゲート通過待ち状態であるので、第1始動入賞口に遊技球が入賞しても直ちには第1特別図柄の変動表示は開始されず、第1保留記憶となる)ように構成してもよい。
また、逆に、通常状態(低確率/非KT状態)で通過ゲート41での遊技球の通過を検出した場合には、認識度合いが低い態様(例えば、小音量の音出力や小画面表示)により、遊技者に対して遊技領域の左方に遊技球を発射操作することを促す左打ち報知を行うように構成してもよい。一方で、通常状態(低確率/非KT状態)で第2始動入賞口や特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、認識度合いが高い態様(例えば、大音量の音出力や大画面表示)により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、的確に発射報知を行うことができる。特に、上記の構成により、偶発的に遊技領域の右方に遊技球を発射操作した遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが低い態様により軽度な左打ち報知を行う一方で、右打ち操作を意図的に行う遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが高い態様により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、意図的に右打ち操作を行う遊技者に対して、遊技店の店員から左打ち操作に戻すように促すことができる。
また、上記の場合に、通過ゲート41や第2始動入賞口、特殊入賞口での遊技球の検出数が一定数に達した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。また、通過ゲート41では所定期間内(例えば、1分間)に複数回(例えば、5回)遊技球を検知した場合に左打ち報知を行い、第2始動入賞口や特殊入賞口では所定数よりも少ない特定数(例えば、1個)以上遊技球を検出した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。
なお、本特徴部090IWでは特定の条件が満たされたときにデモ表示を行うものであるが、通常状態においてデモ表示を行っているときに通過ゲート41、第2始動入賞口または特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、実行していたデモ表示の実行を終了して左打ち報知を行うものであってもよい。
図9−16は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。第2特別図柄通常処理が実行される状態は、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄通常処理を示す値となっている場合である。なお、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄通常処理を示す値となっている場合とは、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の変動表示がなされていない状態ある。
第2特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ090IWS50B)。なお、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、すなわち役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理(ステップS121)〜小当り終了処理(ステップS128)を示す値となっていない場合であり、大当り遊技(特殊可変入賞球装置17を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2保留記憶数の値を確認する(ステップ090IWS51B)。具体的には、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。第2保留記憶数が0であれば、第2客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ090IWS52B)。
第2保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第2保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第2乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップ090IWS53B)、第2保留記憶数の値を1減らし(第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ090IWS54B)。すなわち、RAM102の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第2保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ090IWS56B)。なお、具体的な背景指定コマンドの送信の仕方は、第1特別図柄通常処理のステップ090IWS56Aで示した処理と同様である。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップ090IWS57B)。具体的に、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグがセットされている場合には第1特別図柄の大当り変動中であると判定する。第1特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップ090IWS58B以降の処理を行うことなくステップ090IWS69Bへ移行する。これにより、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えばステップ090IWS57Bにて第1特別図柄の大当り変動中である場合に、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、ステップ090IWS59Bへ移行することにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、例えば、ステップ090IWS57Bにて第1特別図柄の大当り変動中である場合に、ステップ090IWS58B〜S63Bの処理を行わずに、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定を行うことにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第1特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2乱数格納バッファから当り判定用乱数を読み出し(ステップ090IWS58B)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ090IWS59B)。大当り判定モジュールは、当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップ090IWS60B)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグをセットする(ステップ090IWS61B)。そして、当り種別判定用乱数にもとづいて大当り種別が10R確変大当りB、10R確変大当りCおよび2R通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップ090IWS62B)、大当り種別を記憶し(ステップ090IWS63B)、ステップ090IWS69Bへ移行する。
また、ステップ090IWS60Bにおいて大当りとしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、小当り判定モジュールを実行する(ステップ090IWS64B)。小当り判定モジュールは、当り判定用乱数(小当り判定用の乱数でもよい)が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。小当りとすることに決定した場合には(ステップ090IWS65B)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第2小当りフラグをセットする(ステップ090IWS66B)。そして、ステップ090IWS69Bへ移行する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップ090IWS69B)、「0」である場合、ステップ090IWS75Bへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態である場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース回数カウンタの値を「1」減算し(ステップ090IWS70B)、「0」になったか否かを判定する(ステップ090IWS71B)。高ベース回数カウンタの値が「0」にならない場合、ステップ090IWS75Bへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」になった場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをリセットする(ステップ090IWS72B)とともに、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをリセットする(ステップ090IWS73B)。そして、ステップ090IWS75Bに移行する。
そして、ステップ090IWS75Bにおいて、第2特図プロセスフラグの値を第2変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップ090IWS75B)。なお、図示は省略したが、ステップ090IWS75Bの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、ステップ090IWS59Bでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
第2変動パターン設定処理は、図9−13に示した第1変動パターン設定処理(ステップS111A)と同様である。すなわち、図9−13に示す第1変動パターン設定処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2変動パターン処理が説明されたことになる。ただし、第2変動パターン設定処理では、CPU103は、まず、ステップ090IWS1700Aと同様の処理を行い、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9−7(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、確変フラグおよび高ベースフラグがセットされているか否かや、変動回数に応じて、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9−7(D)〜図9−8(G)に示すいずれかのKT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。例えば、確変フラグがオフで高ベースフラグがオンであれば(低確率/第1KT状態であれば)、1変動目であれば図9−7(D)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、2〜49変動目であれば図9−7(E)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、50変動目であれば図9−7(F)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。
図9−17は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。第2特別図柄変動処理において、CPU103は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ090IWS1120B)。なお、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、すなわち役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理(ステップS121)〜小当り終了処理(ステップS128)を示す値となっていない場合であり、大当り遊技(特殊可変入賞球装置17を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっていれば、CPU103は、まだ送信していなければ、大当りとするか否かの決定結果、および大当り種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド、表示結果2指定コマンド、表示結果3指定コマンド、表示結果5指定コマンド、表示結果6指定コマンド、表示結果7指定コマンド)を演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ090IWS1121B)。
次いで、CPU103は、第2変動時間タイマを1減算し(ステップ090IWS1122B)、第2変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップ090IWS1123B)、演出制御用CPU120に第2図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ090IWS1124B)。そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄停止処理に対応した値に更新する(ステップ090IWS1130B)。
第2変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ090IWS1125B)。なお、第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第1特図プロセスフラグの値が第1特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。
第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示していなければ、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにて小当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ090IWS1126B)。なお、第1特別図柄表示装置4Aにて小当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第1特図プロセスフラグの値が第1特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第1特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第1小当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。第1特別図柄表示装置4Aにて小当り図柄を導出表示していなければ、そのまま処理を終了する。
第1特別図柄表示装置4Aにて小当り図柄を導出表示していれば、CPU103は、実行中の第2特別図柄の変動表示が大当りとなるものであるか否かを確認する(ステップ090IWS1127B)。なお、実行中の第2特別図柄の変動表示が大当りとなるものであるか否かは、例えば、第2大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。実行中の第2特別図柄の変動表示が大当りとなるものでなければ、そのまま処理を終了する。
実行中の第2特別図柄の変動表示が大当りとなるものであれば、CPU103は、その大当り種別が10R確変大当りBまたは10R確変大当りCであるか否かを確認する(ステップ090IWS1128B)。なお、10R確変大当りBまたは10R確変大当りCであるか否かは、例えば、ステップ090IWS63Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。10R確変大当りBまたは10R確変大当りCであれば、そのまま処理を終了する。
第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示した場合(ステップ090IWS1125BのY)、または小当り図柄を導出表示した場合(ステップ090IWS1126BのY)であって10R確変大当りBまたは10R確変大当りCのいずれともならない(すなわち、2R通常大当りとなる)第2特別図柄の変動表示の実行中である場合(ステップ090IWS1127BのY、ステップ090IWS1128BのN)には、CPU103は、演出制御用CPU120に第2強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ090IWS1129B)。なお、この場合、第2大当りフラグや第2小当りフラグがセットされていれば、CPU103は、それら第2大当りフラグや第2小当りフラグをリセットする。そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄停止処理に対応した値に更新する(ステップ090IWS1130B)。
ステップ090IWS1125B〜S1129Bの処理が実行されることによって、この特徴部090IWでは、第2特別図柄の変動表示の実行中に第1特別図柄の変動表示が大当りとなった場合や、小当りとなった場合であって通常大当り(本例では、2R通常大当り)となる第2特別図柄の変動表示の実行中である場合に、第2特別図柄の変動表示は強制的に停止され、第1特別図柄と第2特別図柄とで同時に大当りや小当りが発生する事態が生じないようにしている。なお、この場合、演出制御用CPU120側では、第2特別図柄の変動表示が強制はずれとされた場合には、ステップ090IWS1129Bで送信された第2強制図柄確定指定コマンドにもとづいて、飾り図柄の変動表示結果として強制的にはずれ図柄を停止表示するように制御する。
なお、本例では、第2特別図柄の変動表示の実行中に第1特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、確変大当り(本例では、10R確変大当りBまたは10R確変大当りC)となる第2特別図柄の変動表示の実行中である場合には、そのまま第2特別図柄変動処理を終了するのであるが(ステップ090IWS1128BのY参照)、この場合、第1特別図柄の変動表示が小当りとなったことにもとづいて、役物制御プロセスフラグの値が小当り開放前処理(ステップS126)に対応した値に更新されて、小当り遊技に移行する。そのため、次回のタイマ割込以降では、ステップ090IWS1120BでNと判定されてステップ090IWS1121B〜S1130Bの処理はスキップされ、ステップ090IWS1122Bの第2変動時間タイマの更新も行われない。従って、第1特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって確変大当りとなる第2特別図柄の変動表示の実行中である場合には、小当り遊技中に、第2変動時間タイマの更新が中断され第2特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。そして、小当り遊技を終了すると、再び役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)に対応した値に更新され、第2変動時間タイマの更新が再開される。
また、本例では、第2特別図柄の変動表示の実行中に第1特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、はずれや小当りとなる第2特別図柄の変動表示中である場合にも、そのまま第2特別図柄変動処理を終了する(ステップ090IWS1127BのN参照)。従って、第1特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であってはずれや小当りとなる第2特別図柄の変動表示の実行中である場合にも、小当り遊技中に、第2変動時間タイマの更新が中断され第2特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となり、小当り遊技を終了すると、第2変動時間タイマの更新が再開される。
上記のように構成することによって、第1KT状態終了後(時短状態終了後)の通常状態において、残りの第2保留記憶を消化することができ、遊技者不在の意図しないタイミングでの大当りの発生を抑制することができる。
また、入賞球装置6A(第1始動入賞口)の下方に第1特別図柄用の可変入賞球装置を設けるように構成するとともに、遊技領域の右方に第2特別図柄用の入賞球装置(可変入賞球装置ではない始動入賞口)を設けるように構成し、第2KT状態(小当りRUSH)終了後に第1特別図柄の時短状態を経由して通常状態に移行するように構成した遊技機において、上記のように第2特別図柄の変動表示を強制はずれとする構成を適用してもよい。この場合、第1特別図柄の変動効率が高くなることにより第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り発生の頻度も高くなるのであるが、それに伴って第2特別図柄の変動表示を強制はずれとする頻度も高めて、通常状態での第2保留記憶にもとづく第2特別図柄の変動表示の発生を抑制することができ、遊技者不在の意図しないタイミングでの大当りの発生をより一層抑制することができる。
図9−18は、第2特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第2特別図柄停止処理において、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の停止図柄を導出表示させる(ステップ090IWS2014B)。なお、この場合、第2特別図柄変動処理のステップ090IWS1129Bで第2強制図柄確定指定コマンドを送信していた場合には、変動開始時の決定結果に関係なく、第2特別図柄の停止図柄として強制的にはずれ図柄を導出表示させる。
次いで、CPU103は、第2大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ090IWS2015B)。第2大当りフラグがセットされている場合、CPU103は、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ090IWS2028B)。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、そのままステップ090IWS2016Bに移行する。
次いで、CPU103は、大当り開始フラグをセットする(ステップ090IWS2016B)。また、CPU103は、第2大当りフラグをクリアする(ステップ090IWS2017B)。
次いで、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を開始する制御を行う(ステップ090IWS2018B)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ090IWS2019B)。そして、ステップ090IWS2027Bに移行する。
ステップ090IWS2018B,S2019Bの処理が実行されることによって、本例では、第2特別図柄の変動表示において大当りとなったときに右打ち表示器26の点灯が開始される。すなわち、本例では、本例では、特殊可変入賞球装置17(大入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示器26が点灯される。
第2大当りフラグがセットされていない場合には(ステップ090IWS2015BのN)、CPU103は、第2小当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ090IWS2020B)。第2小当りフラグがセットされている場合、演出制御用CPU120に対して小当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ090IWS2021B)。また、CPU103は、第2小当りフラグをクリアする(ステップ090IWS2022B)。
次いで、CPU103は、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ090IWS2023B)。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を開始する制御を行う(ステップ090IWS2024B)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ090IWS2025B)。
そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ090IWS2026B)。そして、ステップ090IWS2027Bに移行する。
ステップ090IWS2024B,S2025Bの処理が実行されることによって、本例では、第2特別図柄の変動表示において小当りとなったときに右打ち表示器26の点灯が開始される。すなわち、本例では、本例では、特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、小当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示器26が点灯される。
ただし、本例では、第2特別図柄の変動表示において小当りとなる場合であっても、KT状態中である場合には既に右打ち表示器26の点灯中である筈である。従って、本例では、ステップ090IWS2023Bの判定処理を行うことによって、KT状態中に第2特別図柄の変動表示において小当りとなった場合には、重複して右打ち表示器26の点灯を開始したり右打ち点灯開始指定コマンドを送信したりする処理を行わないようにしている。
そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄通常処理に対応した値に設定する(ステップ090IWS2027B)。
図9−19は、役物制御プロセス処理における役物制御通常処理(ステップS120)を示すフローチャートである。役物制御通常処理において、CPU103は、まず、大当り開始フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ090IWS2101)。大当り開始フラグがセットされていなければ、そのまま処理を終了する。
大当り開始フラグがセットされていれば、CPU103は、その大当り開始フラグをリセットする(ステップ090IWS2102)。次いで、CPU103は、大入賞口開放前タイマを設定し(ステップ090IWS2103)、大当り種別に応じたラウンド1用開放パターンデータをセットし(ステップ090IWS2104)、大当りのラウンド数を示すラウンド数カウンタに「1」をセットする(ステップ090IWS2105)。
そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値をゲート通過待ち処理に対応した値に設定する(ステップ090IWS2106)。
図9−20は、役物制御プロセス処理におけるゲート通過待ち処理(ステップS121)を示すフローチャートである。ゲート通過待ち処理において、CPU103は、ゲートスイッチ21からの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップ090IWS2501)。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していなければ、そのまま処理を終了する。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していれば、CPU103は、セットされていれば、確変フラグや、高ベースフラグ、特図時短フラグをリセットし、高ベース回数カウンタの値を0クリアする(ステップ090IWS2502)。次いで、CPU103は、大当り開始指定コマンドを送信し(ステップ090IWS2503)、役物制御プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ090IWS2504)。
この特徴部090IWでは、ゲート通過待ち処理が実行されることによって、第2特別図柄の変動表示結果として大当り図柄が導出表示されると直ちに大当り遊技が開始されるのではなく、通過ゲート41を遊技球が通過し、ゲートスイッチ21で検出されたことを条件として、大当り遊技に移行するように構成されている。
図9−21は、役物制御プロセス処理における大当り開放中処理(ステップS123)を示すフローチャートである。大当り開放中処理において、CPU103は、第1カウントスイッチ23がオン状態となっているか否かを確認する(ステップ090IWS2401)。第1カウントスイッチ23がオン状態となっていれば、すなわち大入賞口に入賞した遊技球を検出していれば、CPU103は、大入賞口に入賞した遊技球の数をカウントするための入賞個数カウンタの値を1加算する(ステップ090IWS2402)。そして、CPU103は、大入賞口入賞指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ090IWS2403)。
次いで、CPU103は、入賞個数カウンタの値が10となっているか否かを確認する(ステップ090IWS2406)。入賞個数カウンタの値が10となっていれば、ステップ090IWS2409に移行する。入賞個数カウンタの値が10となっていなければ、CPU103は、大入賞口の開放時間を計測するための開放時間タイマの値を1減算し(ステップ090IWS2407)、減算後の開放時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ090IWS2408)。開放時間タイマがタイムアウトしていなければ、そのまま処理を終了する。
入賞個数カウンタの値が10となっている場合(ステップ090IWS2406のY)、または開放時間タイマがタイムアウトした場合(ステップ090IWS2408のY)には、CPU103は、大入賞口扉用のソレノイド82の駆動を停止して、大入賞口を閉鎖状態に制御する(ステップ090IWS2409)。また、CPU103は、大入賞口開放後表示コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ090IWS2410)。また、CPU103は、ラウンド数カウンタの値を1減算する(ステップ090IWS2411)。
そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値を大当り開放後処理に対応した値に設定する(ステップ090IWS2412)。
図9−22は、役物制御プロセス処理における大当り終了処理(ステップS125)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ090IWS2200)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ090IWS2202に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、CPU103は、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ090IWS2201)、処理を終了する。
ステップ090IWS2202では、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ090IWS2202)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ090IWS2203)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップ090IWS2203のY)、CPU103は、確変大当りであるか否かを確認する(ステップ090IWS2204)。確変大当りであれば、CPU103は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップ090IWS2206)。
次いで、CPU103は、今回終了した大当りの種別が10R確変大当りA、10R確変大当りB、または10R確変大当りCであるか否かを確認する(ステップ090IWS2207)。なお、10R確変大当りA、10R確変大当りB、または10R確変大当りCであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップ090IWS63Aや第2特別図柄通常処理のステップ090IWS63Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。10R確変大当りA、10R確変大当りB、または10R確変大当りCであれば、CPU103は、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ090IWS2208)。そして、ステップ090IWS2215に移行する。なお、10R確変大当りA、10R確変大当りB、または10R確変大当りCであった場合には、高ベースフラグのセットは行われないので、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に制御されることになる。
10R確変大当りA、10R確変大当りB、または10R確変大当りCのいずれでもなければ、(すなわち、10R通常大当りまたは2R通常大当りであれば)、CPU103は、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行する(ステップ090IWS2212)とともに、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ090IWS2213)。また、CPU103は、高ベース回数カウンタに「50」をセットする(ステップ090IWS2214)。そして、ステップ090IWS2215に移行する。従って、10R通常大当りまたは2R通常大当りであった場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御されることになる。
そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値を役物制御通常処理に対応した値に更新する(ステップ090IWS2215)。
図9−23は、役物制御プロセス処理における小当り終了処理(ステップS128)を示すフローチャートである。小当り終了処理において、CPU103は、小当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ090IWS2300)、小当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ090IWS2302に移行する。小当り終了表示タイマが設定されていない場合には、CPU103は、小当り終了表示タイマに、画像表示装置5において小当り終了表示が行われている時間(小当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ090IWS2301)、処理を終了する。
ステップ090IWS2302では、小当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ090IWS2302)。そして、CPU103は、小当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち小当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ090IWS2303)。経過していなければ処理を終了する。
小当り終了表示時間を経過していれば(ステップ090IWS2303のY)、CPU103は、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ090IWS2304)。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、CPU103は、右打ち表示器26の点灯中であるか否かを確認する(ステップ090IWS2305)。右打ち表示器26の点灯中であれば、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を終了する制御を行う(ステップ090IWS2306)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ090IWS2307)。
本例では、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合には小当り遊技の開始時に右打ち表示器26の点灯が開始されるのであるが(ステップ090IWS2023B〜S2025B参照)、ステップ090IWS2304〜S2307の処理が実行されることによって、その小当り遊技の終了時に右打ち表示器26の点灯が終了する。
そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値を役物制御通常処理に対応した値に更新する(ステップ090IWS2308)。
ここで、この特徴部090IWにおける遊技状態の遷移について説明する。図9−24は、この特徴部090IWにおける遊技状態の遷移の仕方を説明するための説明図である。まず、この特徴部090IWでは、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では、遊技者は遊技領域の左方を狙って遊技球の発射操作(左打ち)を行う。そのため、通常状態では、主として第1始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第1特別図柄の変動表示が実行される。また、主として第1特別図柄の変動表示が実行されることから、低確率/低ベース状態において大当りが発生した場合には、主として10R確変大当りAまたは10R通常大当りが発生する。
図9−24に示すように、低確率/低ベース状態において10R確変大当りAが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ090IWS2204〜S2208参照)。また、低確率/低ベース状態において10R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ090IWS2212〜S2214参照)。
KT状態(低確率/高ベース状態、高確率/低ベース状態)に移行した後である場合には、この特徴部090IWでは、遊技者は遊技領域の右方を狙って遊技球の発射操作(右打ち)を行う。そのため、KT状態では、主として第2始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第2特別図柄の変動表示が実行される。また、主として第2特別図柄の変動表示が実行されることから、KT状態において大当りが発生した場合には、主として10R確変大当りB、10R確変大当りCまたは2R通常大当りが発生する。
図9−24に示すように、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において10R確変大当りBまたは10R確変大当りCが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ090IWS2204〜S2208参照)。また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ090IWS2212〜S2214参照)。なお、この特徴部090IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、2R通常大当りとなる確率が35%であるので(図9−2(B)参照)、一旦低確率/高ベース状態となると35%の割合で低確率/高ベース状態がループすることになる。なお、10R通常大当りや2R通常大当りが発生して低確率/高ベース状態となった後、次の大当りが発生することなく、50回の変動表示が終了した場合には、図9−24に示すように、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行する(ステップ090IWS69A〜S73A,S69B〜S73B参照)。
図9−24に示すように、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において10R確変大当りBまたは10R確変大当りCが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ090IWS2204〜S2208参照)。なお、この特徴部090IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、10R確変大当りBまたは10R確変大当りCとなる確率が65%であるので(図9−2(D),(E)参照)、一旦高確率/低ベース状態となると65%の割合で高確率/低ベース状態がループすることになる。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ090IWS2212〜S2214参照)。
なお、図9−24では、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では第1特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第2特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りBまたは10R確変大当りCが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、2R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図9−24では、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りAが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、10R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図9−24では、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りAが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、10R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
図9−25〜図9−27は、コマンド解析処理(ステップS75)の具体例を示すフローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップ090IWS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップ090IWS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップ090IWS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップ090IWS616)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドを、RAM122に形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップ090IWS617)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップ090IWS618)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップ090IWS619)、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンドを、RAM122に形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップ090IWS620)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄確定指定コマンド(第1図柄確定指定コマンド、第2図柄確定指定コマンド、第1強制図柄確定指定コマンド、第2強制図柄確定指定コマンド)であれば(ステップ090IWS621)、演出制御用CPU120は、受信した図柄確定指定コマンドに応じた確定コマンド受信フラグをセットする(ステップ090IWS622)。例えば、第1図柄確定指定コマンドを受信した場合には、第1確定コマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第2図柄確定指定コマンドを受信した場合には、第2確定コマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第1強制図柄確定指定コマンドを受信した場合には、第1強制確定コマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第2強制図柄確定指定コマンドを受信した場合には、第2強制確定コマンド受信フラグをセットする。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンドであれば(ステップ090IWS623)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示画面において右打ち表示の表示を開始する制御を行う(ステップ090IWS624)。また、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ090IWS625)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンドであれば(ステップ090IWS626)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示画面において右打ち表示の表示を終了する制御を行う(ステップ090IWS627)。また、演出制御用CPU120は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ090IWS628)。
なお、本例では、ステップ090IWS624,S627の処理が実行されることによって、大当り遊技中に画像表示装置5の表示画面において右打ち表示が表示される。
受信した演出制御コマンドが小当り開始指定コマンドであれば(ステップ090IWS629)、演出制御用CPU120は、小当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ090IWS630)。
受信した演出制御コマンドが小当り終了指定コマンドであれば(ステップ090IWS631)、演出制御用CPU120は、小当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ090IWS632)。
受信した演出制御コマンドが右打ち点灯開始指定コマンドであれば(ステップ090IWS633)、演出制御用CPU120は、右打ち報知を行っていることを示す右打ち点灯中フラグをセットし(ステップ090IWS633A)、右打ち報知用LED37の点灯を開始する制御を行う(ステップ090IWS634)。
受信した演出制御コマンドが右打ち点灯終了指定コマンドであれば(ステップ090IWS635)、演出制御用CPU120は、右打ち報知を行っていることを示す右打ち点灯中フラグをリセットし(ステップ090IWS635A)、右打ち報知用LED37の点灯を終了する制御を行う(ステップ090IWS636)。
受信した演出制御コマンドが低確/非KT背景指定コマンドであれば(ステップ090IWS637)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における背景画像を低確率/非KT状態に応じた背景画像(例えば、青色の背景画像)で表示する制御を行う(ステップ090IWS638)。また、演出制御用CPU120は、セットされていれば、第1KT状態であることを示す第1KT状態フラグをリセットする(ステップ090IWS639)。その後、表示していれば獲得数表示の表示を終了する(ステップ090IWS639A)。
獲得数表示とは、特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞することにもとづいて払い出された賞球数の値を示す表示である。本特徴部090IWでは、通常状態(低確率/非KT状態)において大当り遊技状態となったことにもとづいて獲得数表示の表示を開始し、通常状態(低確率/非KT状態)に移行した最初の変動開始時に該獲得数表示の表示を終了する。その間、変動中、大当り遊技状態中、小当り遊技状態中のいずれであっても継続して獲得数表示が表示されるものである。すなわち、本特徴部090IWでは、大当り遊技状態および小当り遊技状態により獲得した賞球数が獲得数表示として表示される。獲得数表示の表示中は、賞球が払い出される度に該獲得数表示の値が更新されるものである。例えば、獲得数表示の値として「100」が表示されている状態で特殊可変入賞球装置17に1個の遊技球が入賞して10個の遊技球が賞球として払い出された場合には、獲得数表示の値として「110」が更新表示されるようになっている。
なお、獲得数表示の表示期間についてはこれに限るものではない。例えば、上述したように低確率/第1KT状態は実質的に小当りによる賞球を得られない状態であることから、低確率/第1KT状態において獲得数表示を表示しても該獲得数表示の値は稀にしか更新しないこととなる。そこで、高確率/第2KT状態における変動および小当り遊技状態および大当り遊技状態においてのみ獲得数表示を表示するものであってもよい。
また、本特徴部090IWでは、獲得数表示の表示開始タイミングは、通常状態(低確率/非KT状態)から大当り遊技状態に移行したタイミング(すなわち、大当り開始タイミング)であることとするが、これに限るものではない。例えば、通常状態(低確率/非KT状態)において主に発生する大当りの種別は10R確変大当りAおよび10R通常大当りであり、これらの大当りでは9ラウンド以降はKT状態と同様の演出を行うものであるから、9ラウンド開始タイミングから獲得数表示の表示を開始してもよい。その後も、高確率/第2KT状態における変動、小当り遊技状態および大当り遊技状態における特殊可変入賞球装置17を短開放するラウンド(10R確変大当りBにおける1、2ラウンド)においては獲得数表示を継続して表示することとすれば、恰も小当り遊技状態において獲得した賞球数を表示しているかのように見せることができる。
受信した演出制御コマンドが低確/第1KT背景指定コマンドであれば(ステップ090IWS640)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における背景画像を低確率/第1KT状態に応じた背景画像(例えば、緑色の背景画像)で表示する制御を行う(ステップ090IWS641)。また、演出制御用CPU120は、第1KT状態フラグをセットする(ステップ090IWS642)とともに、セットされていれば、高確率状態であることを示す高確率状態フラグや、第2KT状態であることを示す第2KT状態フラグをリセットする(ステップ090IWS643)。
受信した演出制御コマンドが高確/第2KT背景指定コマンドであれば(ステップ090IWS648)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における背景画像を高確率/第2KT状態に応じた背景画像(例えば、赤色の背景画像)で表示する制御を行う(ステップ090IWS649)。また、演出制御用CPU120は、高確率状態フラグおよび第2KT状態フラグをセットする(ステップ090IWS650)とともに、セットされていれば、第1KT状態フラグをリセットする(ステップ090IWS651)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップ090IWS652)、演出制御用CPU120は、大入賞口入賞指定コマンドを受信したことを示す大入賞口入賞指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ090IWS653)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドを記憶したり、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットしたりする処理を実行する(ステップ090IWS662)。そして、ステップ090IWS611に移行する。
ステップ090IWS662では、例えば、受信した演出制御コマンドが第1有効始動入賞指定コマンドであれば第1有効始動入賞指定コマンドを受信したことを示すフラグをセットする。そして演出制御用CPU120は、先読予告設定処理(ステップS161)において、非KT状態であれば該フラグがセットされていることにもとづいて第1保留記憶に対応する第1保留表示の表示を行うものである。
ステップ090IWS662では、例えば、受信した演出制御コマンドが第2有効始動入賞指定コマンドであれば第2有効始動入賞指定コマンドを受信したことを示すフラグをセットする。そして演出制御用CPU120は、先読予告設定処理(ステップS161)において、KT状態であれば該フラグがセットされていることにもとづいて第2保留記憶に対応する第2保留表示の表示を行うものである。
なお、図示は省略するが、演出制御用CPU120は、飾り図柄の変動を開始した際に、該飾り図柄の変動に対応するアクティブ表示を表示するとともに、飾り図柄に対応する特別図柄の保留表示(非KT状態であれば第1保留表示、KT状態であれば第2保留表示)を更新表示する。例えば、1個目の保留表示を消去し、残りの保留表示を1つずつシフトすることにより更新表示するものである。
図9−28は、可変表示開始待ち処理(ステップS170)を示すフローチャートである。可変表示開始待ち処理において、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する(ステップ090IWS811)。なお、変動パターンコマンドを受信しているか否かは、例えば、コマンド解析処理(ステップS75)において、変動パターンコマンドを受信した場合に、変動パターンコマンドを受信したことを示す変動パターンコマンド受信フラグをセットするようにし、ステップ090IWS811では、その変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。
変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、右打ち点灯中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ090IWS812)。右打ち点灯中フラグがセットされていなければ(すなわち、非KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドが第1特別図柄に対応する変動パターンコマンドであるか否かを確認する(ステップ090IWS813)。第1特別図柄に対応する変動パターンコマンドでなければ(すなわち、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であれば)、そのまま可変表示開始待ち処理を終了する。第1特別図柄に対応する変動パターンコマンドであれば(すなわち、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であれば)、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(ステップS171)に対応した値に更新する(ステップ090IWS815)。
右打ち点灯中フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドが第2特別図柄に対応する変動パターンコマンドであるか否かを確認する(ステップ090IWS814)。第2特別図柄に対応する変動パターンコマンドでなければ(すなわち、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であれば)、そのまま可変表示開始待ち処理を終了する。第2特別図柄に対応する変動パターンコマンドであれば(すなわち、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であれば)、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(ステップS171)に対応した値に更新する(ステップ090IWS815)。
ステップ090IWS812〜S815の処理が実行されることによって、この特徴部090IWでは、非KT状態である場合には、第1特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5において飾り図柄の変動表示が実行され、KT状態である場合には、第2特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5において飾り図柄の変動表示が実行される。言い換えれば、第1特別図柄の変動表示が実行される場合であってもKT状態である場合や、第2特別図柄の変動表示が実行される場合であっても非KT状態である場合には、飾り図柄の変動表示は実行されない。
図9−29は、可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、変動表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップ090IWS923)。ステップ090IWS923では、演出制御用CPU120は、表示結果1指定コマンドを受信した場合(はずれと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が全く不一致のはずれ図柄または左右の飾り図柄のみが一致したリーチはずれ図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果2指定コマンドや表示結果5指定コマンドを受信した場合(10R確変大当りAや10R通常大当りと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が偶数図柄で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果4指定コマンドを受信した場合(10R確変大当りCと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が「7」図柄で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果6指定コマンドを受信した場合(2R通常大当りと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が偶数図柄で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果3指定コマンドまたは表示結果7指定コマンドを受信した場合(10R確変大当りBまたは小当りと決定されている場合)には、小当り図柄(例えば、「135」)の飾り図柄の組み合わせを決定する。
次いで、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンにもとづいて、使用する飾り図柄の変動パターン、および予告演出(例えば、役物予告演出、セリフ予告演出、ステップアップ予告演出、ミニキャラ予告演出、群予告演出)の実行を決定している場合には、実行を決定している予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ090IWS928)。
なお、図示は省略するが、演出制御用CPU120は、開始する変動にもとづいて大当りとするか否かを示唆するための予告演出(例えば、セリフ予告演出、ステップアップ予告演出、ミニキャラ予告演出、群予告演出)の実行の有無を決定するための抽選を行い、抽選結果に応じた設定を行うものである。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ090IWS928で選択したプロセステーブルにおけるプロセスデータ1のプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップ090IWS929)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、役物動作データ1)に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R、可動体32)の制御を実行する(ステップ090IWS930)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDPに制御信号(表示制御実行データ)を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、LED制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
次いで、演出制御用CPU120は、変動時間に応じた値を飾り図柄変動時間タイマに設定して飾り図柄変動時間タイマをスタートさせる(ステップ090IWS931)。そして、演出制御プロセスフラグを、可変表示中演出処理(ステップS172)に応じた値に更新する(ステップ090IWS932)。
図9−30は、演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理(ステップS172)を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップ090IWS8101)、飾り図柄変動時間タイマの値を1減算する(ステップ090IWS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップ090IWS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップ090IWS8104)。その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび役物動作データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップ090IWS8105)。
次いで、演出制御用CPU120は、右打ち点灯中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ090IWS8106)。右打ち点灯中フラグがセットされていなければ(すなわち、非KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第1図柄確定指定コマンドを受信したか否か(例えば、第1確定コマンド受信フラグがセットされているか否か)を確認する(ステップ090IWS8107)。第1図柄確定指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、ステップ090IWS8114へ移行する。
第1図柄確定指定コマンドを受信していなければ、演出制御用CPU120は、第1強制図柄確定指定コマンドを受信したか否か(例えば、第1強制確定コマンド受信フラグがセットされているか否か)を確認する(ステップ090IWS8108)。第1強制図柄確定指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、ステップ090IWS8113へ移行する。
ステップ090IWS8106で右打ち点灯中フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第2図柄確定指定コマンドを受信したか否か(例えば、第2確定コマンド受信フラグがセットされているか否か)を確認する(ステップ090IWS8111)。第2図柄確定指定コマンドを受信していれば、ステップ090IWS8114へ移行する。
第2図柄確定指定コマンドを受信していなければ、演出制御用CPU120は、第2強制図柄確定指定コマンドを受信したか否か(例えば、第2強制確定コマンド受信フラグがセットされているか否か)を確認する(ステップ090IWS8112)。第2強制図柄確定指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理のステップ090IWS923で決定した飾り図柄の停止図柄を、はずれ図柄に差し替える処理を行う(ステップ090IWS8113)。そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ090IWS8114)。
ステップ090IWS8108で第1強制図柄確定指定コマンドも受信していなかった場合、またはステップ090IWS8112で第2強制図柄確定指定コマンドも受信していなかった場合には、演出制御用CPU120は、飾り図柄変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ090IWS8115)。飾り図柄変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御用CPU120は、待機演出用のプロセスデータに切り替える(ステップ090IWS8116)。そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマを再スタートさせる(ステップ090IWS8117)。
本例では、既に説明したように、第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、はずれや小当り、確変大当りとなる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合には、小当り遊技中に、第1変動時間タイマの更新が中断され第1特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。また、第1特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、はずれや小当り、確変大当りとなる第2特別図柄の変動表示の実行中である場合には、小当り遊技中に、第2変動時間タイマの更新が中断され第2特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。いずれかの図柄確定指定コマンドを受信することなく、ステップ090IWS8115で飾り図柄変動時間タイマがタイムアウトしたということは、このように第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が中断され、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が継続して実行されている場合である。この場合、本例では、ステップ090IWS8116,S8117の処理が実行されることによって、待機演出に切り替えられ、その後、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が再開され、最終的に1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が終了するまで、待機演出が継続される。なお、「待機演出」は、例えば、画像表示装置5において左中右の飾り図柄を揺れ変動または微変動させた状態で仮停止状態とする演出である。
なお、例えば、画像表示装置5において、例えば、システム小図柄や第4図柄などの変動表示も実行する場合には、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が中断され、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が継続して実行されている場合において、これらシステム小図柄や第4図柄の変動表示も継続して実行される。そして、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が再開され、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が最終的に停止表示されると、これらシステム小図柄や第4図柄の変動表示も停止表示される。
図9−31は、演出制御プロセス処理における特図当り待ち処理(ステップS173)を示すフローチャートである。特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグ1がセットされているか否かを確認する(ステップ090IWS9701)。停止図柄表示フラグ1がセットされていれば、ステップ090IWS9706に移行する。この特徴部090IWでは、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップ090IWS9705で停止図柄表示フラグ1がセットされる。そして、大当り中演出を実行するときに停止図柄表示フラグ1がリセットされる。従って、停止図柄表示フラグ1がセットされているということは、大当り図柄を確定表示したが大当り中演出をまだ実行していない段階であるので、ステップ090IWS9703の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップ090IWS9706に移行する。
停止図柄表示フラグ1がセットされていなければ、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄として小当り図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグ2がセットされているか否かを確認する(ステップ090IWS9702)。停止図柄表示フラグ2がセットされていれば、ステップ090IWS9716に移行する。この特徴部090IWでは、飾り図柄の停止図柄として小当り図柄を表示した場合には、ステップ090IWS9715で停止図柄表示フラグ2がセットされる。そして、小当り中演出を実行するときに停止図柄表示フラグ2がリセットされる。従って、停止図柄表示フラグ2がセットされているということは、小当り図柄を確定表示したが小当り中演出をまだ実行していない段階であるので、ステップ090IWS9703の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップ090IWS9716に移行する。
停止図柄表示フラグ1および停止図柄表示フラグ2のいずれもセットされていなければ、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において停止表示中の左中右の飾り図柄の停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄、小当り図柄)を確定表示させる制御を行う(ステップ090IWS9703)。なお、第1強制図柄確定指定コマンドや第2強制図柄確定指定コマンドを受信し、ステップ090IWS8109,S8113ではずれ図柄に差し替える処理を実行した場合には、ステップ090IWS9703において、演出制御用CPU120は、はずれ図柄を確定表示させる制御を行う。
ステップ090IWS9703の処理で大当り図柄を確定表示した場合には(ステップ090IWS9704のY)、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ1をセットする(ステップ090IWS9705)。
次いで、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ090IWS9706)。大当り開始指定コマンドを受信している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ1をリセットする(ステップ090IWS9707)。
次いで、演出制御用CPU120は、大当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ090IWS9710)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ090IWS9711)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、役物動作データ1)に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R、可動体32)の制御を実行する(ステップ090IWS9712)。
その後、演出制御用CPU120は、表示中でなければ獲得数表示の表示を開始し(ステップ090IWS9712A)、演出制御プロセスフラグの値を大当り中演出処理(ステップS176)に応じた値に更新する(ステップ090IWS9713)。
ステップ090IWS9703の処理で大当り図柄を確定表示していなければ(ステップ090IWS9704のN)、ステップ090IWS9703の処理で小当り図柄を確定表示した場合には(ステップ090IWS9714のY)、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ2をセットする(ステップ090IWS9715)。
次いで、演出制御用CPU120は、小当り開始指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ090IWS9716)。小当り開始指定コマンドを受信している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ2をリセットする(ステップ090IWS9717)。
次いで、演出制御用CPU120は、小当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ090IWS9722)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ090IWS9723)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、役物動作データ1)に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R、可動体32)の制御を実行する(ステップ090IWS9724)。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を小当り中演出処理(ステップS174)に応じた値に更新する(ステップ090IWS9725)。
ステップ090IWS9703の処理で大当り図柄や小当り図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップ090IWS9704のN、且つステップ090IWS9714のN)、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理(ステップS170)に応じた値に更新する(ステップ090IWS9726)。
図9−32および図9−33は、演出制御プロセス処理における大当り中演出処理(ステップS176)を示すフローチャートである。大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、大入賞口開放中表示コマンド(大入賞口の開放を開始した(ラウンドを開始したこと)ことを示すコマンド)を受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否か(すなわち、大入賞口開放中表示コマンドを受信したか否か)を確認する(ステップ090IWS1901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップ06IWS1901のN)、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンド(大入賞口の開放を終了したこと(ラウンドを終了したこと)を示すコマンド)を受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ090IWS1902)。
大入賞口開放後フラグがセットされていないときは(ステップ090IWS1902のN)、演出制御用CPU120は、大当りが終了したことを示す大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ090IWS1903)。
大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていないときは(ステップ090IWS1903のN)、演出制御用CPU120は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップ090IWS1911)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R、可動体32)の制御を実行する(ステップ090IWS1912)。
次いで、演出制御用CPU120は、大入賞口入賞しておコマンド受信フラグがセットされていた場合には、獲得数表示の値を更新する(ステップ090IWS1912A,S1912B)。具体的に、更新前の獲得数表示の値に所定数(特殊可変入賞球装置17へ1個の遊技球が入賞したことにもとづいて払い出される賞球の数。例えば10)加算した値を新たな獲得数表示の値として更新する。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップ090IWS1913)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップ090IWS1914)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび役物動作データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップ090IWS1915)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップ090IWS1901のY)、演出制御用CPU120は、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップ090IWS1916)、ラウンド中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ090IWS1921)。
そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマをスタートさせ(ステップ090IWS1922)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、役物動作データ1)に従って演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9などのLED、可動体32等)の制御を実行する(ステップ090IWS1923)。なお、上述したように、10R確変大当りAの9ラウンドおよび10ラウンド、10R確変大当りBの1ラウンドおよび2ラウンド、10R通常大当りの9ラウンドおよび10ラウンドでは、特殊可変入賞球装置17の開放と同期して開放報知LED090IW01が点灯制御されるものであるが、それらのラウンドでは、特殊可変入賞球装置17の開放期間が短いことから、実質的には所定個数(特殊可変入賞球装置17の閉鎖条件である入賞数。例えば9個)の特殊可変入賞球装置17への入賞が発生すること(開放時間が終了するよりも前にラウンドが終了すること)は考えにくいため、ラウンド開始タイミングからの経過時間によって開放報知LED090IW01の点灯/消灯を制御することにより、殊可変入賞球装置17の開放と同期して開放報知LED090IW01を点灯させるものである。例えば、10R確変大当りAの10ラウンドであれば、ラウンド開始タイミングからの経過時間が0秒、1.7秒、3.4秒、13.6秒のタイミングから0.2秒間ずつ開放報知LED090IW01を点灯させることにより、特殊可変入賞球装置17の開放と同期を図るものである。なお、特殊可変入賞球装置17の開放/閉鎖を直接監視し、特殊可変入賞球装置17が開放した場合に開放報知LED090IW01を点灯する処理を行い、特殊可変入賞球装置17が閉鎖した場合に開放報知LED090IW01を消灯する処理を行うものであってもよい。
また、ステップ090IWS1902において大入賞口開放後フラグがセットされているときは(ステップ090IWS1902のY)、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後フラグをリセットし(ステップ090IWS1930)、インターバル演出に応じた表示制御コマンドを第2演出制御用マイクロコンピュータ21IW02に送信する(ステップ090IWS1931)。そして、演出制御用CPU120は、大当り種別に応じたインターバル演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ090IWS1931)。
そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマをスタートさせ(ステップ090IWS1932)、プロセスデータ1(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、役物動作データ1)の内容に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R、可動体32)の制御を実行する(ステップ090IWS1933)。
また、ステップ090IWS1903において大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされたときは(ステップ090IWS1903のY)、演出制御用CPU120は、大当り終了指定コマンド受信フラグをリセットする(ステップ090IWS1940)。そして、演出制御用CPU120は、エンディング演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ090IWS1941)。
また、演出制御用CPU120は、プロセスタイマをスタートさせる(ステップ090IWS1946)。そして、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、役物動作データ1)に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R、可動体32)の制御を実行する(ステップ090IWS1947)。そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理(ステップS177)に対応した値に設定する(ステップ090IWS1948)。
図9−34および図9−35は、演出制御プロセス処理における小当り中演出処理(ステップS174)を示すフローチャートである。小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、小当り開始指定コマンド(大入賞口の開放を開始したことを示すコマンド)を受信したことを示す小当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ090IWS1951)。小当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていないときは(ステップ06IWS1951のN)、演出制御用CPU120は、小当りが終了したことを示す小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ090IWS1952)。
小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていないときは(ステップ090IWS1952のN)、演出制御用CPU120は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップ090IWS1961)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R、可動体32)の制御を実行する(ステップ090IWS1962)。
次いで、演出制御用CPU120は、大入賞口入賞しておコマンド受信フラグがセットされていた場合には、獲得数表示の値を更新する(ステップ090IWS1962A,S1962B)。具体的に、更新前の獲得数表示の値に所定数(特殊可変入賞球装置17へ1個の遊技球が入賞したことにもとづいて払い出される賞球の数。例えば10)加算した値を新たな獲得数表示の値として更新する。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップ090IWS1963)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップ090IWS1964)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび役物動作データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップ090IWS1965)。
小当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているときは(ステップ090IWS1951のY)、演出制御用CPU120は、小当り開始指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップ090IWS1966)、小当り開放中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ090IWS1971)。
そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマをスタートさせ(ステップ090IWS1972)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、役物動作データ1)に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R、可動体32)の制御を実行する(ステップ090IWS1973)。
また、ステップ090IWS1952において小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされたときは(ステップ090IWS1952のY)、演出制御用CPU120は、小当り終了指定コマンド受信フラグをリセットする(ステップ090IWS1980)。そして、演出制御用CPU120は、小当り終了演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ090IWS1981)。
また、演出制御用CPU120は、プロセスタイマをスタートさせる(ステップ090IWS1982)。そして、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、役物動作データ1)に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R、可動体32)の制御を実行する(ステップ090IWS1983)。そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を小当り終了演出処理(ステップS175)に対応した値に設定する(ステップ090IWS1998)。
図9−36および図9−37は、第2KT状態において継続示唆演出を実行する場合と、大当り遊技状態において突入示唆演出を実行する場合とを比較するタイミングチャートである。
図9−36(A)は、第2KT状態において継続示唆演出を実行する場合のタイミングチャートである。例えば、第2KT状態では、タイミングA1〜A2に示すように、大当り以外の変動では全てが小当りとなるため、大当りとならない限り、図示するように、1.5秒に亘る特別図柄の変動(第2変動パターン#11)と、小当り遊技状態による特殊可変入賞球装置17の0.2秒に亘る開放とが交互に行われることとなる。その間、変動中であっても、小当り遊技状態中であっても、第2KT状態であることを示す「KTラッシュ!」との文字が画像表示装置5に表示される。
そして、タイミングA2にて第2変動パターン#13の変動が開始される。このとき、変動演出として継続成功演出が行われる。具体的に、「役物落ちるとKT終了」という文字を画像表示装置5に表示することで可動体32が進出位置に移動制御することを煽る演出を行ってから、所定のタイミングA3から該変動にもとづいた小当りが終了するタイミングA4までの期間にて「KTラッシュ継続!」という文字を画像表示装置5に表示する。
図9−36(B)は、10R確変大当りAにおいて突入成功演出を実行する場合のタイミングチャートである。例えば、タイミングB1〜B2に示すように、特殊可変入賞球装置17の短開放を繰り返すタイミングB1〜B2の期間では、「KTラッシュ!」との文字が画像表示装置5に表示される。
そして、タイミングB2にて特殊可変入賞球装置17が閉鎖し、突入成功演出が行われる。具体的に、「役物落ちるとKT終了」という文字を画像表示装置5に表示することで可動体32が進出位置に移動制御することを煽る演出を行ってから、所定のタイミングB3から最後の短開放が終了するタイミングB4までの期間にて「KTラッシュ継続!」という文字を画像表示装置5に表示する。
このように、第2KT状態において継続成功演出を実行する場合(図9−36(A)参照)と、10R確変大当りAにおいて突入成功演出を実行する場合(図9−36(B)参照)とでは、画像表示装置5の表示画像や、特殊可変入賞球装置17の開放態様が同じであることにより、一見するだけでは遊技者はいずれの状態であるのかを判別することが困難になっている。
なお、継続成功演出の実行期間と突入成功演出の実行期間とは同じであることが望ましい。
図9−37(A)は、第2KT状態において継続失敗演出を実行する場合のタイミングチャートである。例えば、1.5秒に亘る特別図柄の変動(第2変動パターン#11)と、小当り遊技状態による特殊可変入賞球装置17の0.2秒に亘る開放とを繰り返すタイミングC1〜C2では、変動中であっても、小当り遊技状態中であっても、第2KT状態であることを示す「KTラッシュ!」との文字が画像表示装置5に表示される。
そして、タイミングC2にて第2変動パターン#16の変動が開始される。このとき、変動演出として継続失敗演出が行われる。具体的に、「役物落ちるとKT終了」という文字を画像表示装置5に表示することで可動体32が進出位置に移動制御することを煽る演出を行ってから、所定のタイミングC3にて可動体32を進出位置に移動制御し、その後のタイミングC4から2R通常大当りの大当り遊技状態が終了するタイミングC5までの期間にて「KTラッシュ終了・・・」という文字を画像表示装置5に表示する。
図9−37(B)は、10R通常大当りにおいて突入失敗演出を実行する場合のタイミングチャートである。例えば、タイミングD1〜D2に示すように、特殊可変入賞球装置17の短開放を繰り返すタイミングD1〜D2の期間では、「KTラッシュ!」との文字が画像表示装置5に表示される。
そして、タイミングD2にて特殊可変入賞球装置17が閉鎖し、突入失敗演出が行われる。具体的に、「役物落ちるとKT終了」という文字を画像表示装置5に表示することで可動体32が進出位置に移動制御することを煽る演出を行ってから、所定のタイミングD3にて可動体32を進出位置に移動制御し、その後のタイミングD43から最後の短開放が終了するタイミングD5までの期間にて「KTラッシュ終了・・・」という文字を画像表示装置5に表示する。
このように、第2KT状態において継続失敗演出を実行する場合(図9−37(A)参照)と、10R通常大当りにおいて突入失敗演出を実行する場合(図9−37(B)参照)とでは、画像表示装置5の表示画像や、特殊可変入賞球装置17の開放態様が同じであることにより、一見するだけでは遊技者は、第2KT状態において継続失敗演出が行われたのか、または10R通常大当りにおいて突入失敗演出が行われたのかを判別することが困難になっている。
なお、10R通常大当りの10ラウンドにおける最後の特殊可変入賞球装置17の開放の開放態様を、2R通常大当りと同様の開放態様(4秒開放を2回行い、その間は1.5秒閉鎖する態様)とすることにより、第2KT状態において継続失敗演出が行われたのか、または10R通常大当りにおいて突入失敗演出が行われたのかを遊技者が判別することをより困難としてもよい。
なお、継続失敗演出の実行期間と突入失敗演出の実行期間とは同じであることが望ましい。
以上に説明したように、本特徴部090IWによれば、所定の遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)と、該有利状態とは異なる特殊状態(本例では、小当り遊技状態)とに制御可能な遊技機であって、非特別状態(本例では、非KT状態)と、該非特別状態よりも特殊状態に制御される頻度が高い特別状態(本例では、KT状態)とに制御可能な状態制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ090IWS2208,S2213を実行する部分)と、有利状態の所定期間(本例では、10R確変大当りAや10R通常大当りにおける9ラウンドおよび10ラウンド、10R確変大当りBにおける1ラウンドおよび2ラウンド)および特別状態において特定の演出状態(本例では、KTラッシュ演出の実行状態)に制御可能な演出状態制御手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ090IWS930,S8105を行うことにより第2KT状態の変動中にKTラッシュ演出を行い、ステップ090IWS9724,S1962を行うことにより小当り遊技状態中にKTラッシュ演出を行い、ステップ090IWS9712,S1912を行うことにより10R確変大当りA、10R確変大当りB、および10R通常大当り中にKTラッシュ演出を行う部分)と、有利状態において、該有利状態の終了後に特別状態に制御されるか否かを示唆する特別示唆演出(本例では、突入示唆演出(突入成功演出、突入失敗演出))を実行可能な特別示唆演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ090IWS9712,S1912を行うことにより10R確変大当りA、および10R通常大当り中に突入示唆演出(突入成功演出、突入失敗演出)を行う部分)と、特別状態において、該特別状態が終了するか否かを示唆する終了示唆演出(本例では、継続示唆演出(継続成功演出、継続失敗演出))を実行可能な終了示唆演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ090IWS930,S8105を行うことにより継続示唆演出(継続成功演出、継続失敗演出)を行部分)とを備え、特別示唆演出と終了示唆演出とを同一または類似の態様にて実行する(図9−36および図9−37参照)こととした。これにより、有利状態の終了後に特別状態に制御されなかったのか、または有利状態の終了後に特別状態に制御されてから該特別状態が終了したのかを遊技者に認識させにくくすることができ、有利状態の終了後に特別状態に制御されなかった場合における落胆感を抑制することができる。
例えば、有利状態の終了後に特別状態に制御された直後に該特別状態が終了した場合(例えば、大当り遊技状態の後に第2KT状態に制御したものの、1変動目で2R通常大当りとなることで該第2KT状態が終了するような場合)、遊技者に大きく落胆させてしまうことが想定される。そこで、有利状態の終了後に特別状態に制御されなかったのか、または有利状態の終了後に特別状態に制御されてから該特別状態が終了したのかを遊技者に認識させにくくすることにより、遊技者を落胆させる度合いを軽減することができる。
なお、本特徴部090IWでは、突入示唆演出(突入成功演出、突入失敗演出)と継続示唆演出(継続成功演出、継続失敗演出)とを同一の態様で行うこととしたが、行われた演出が突入示唆演出(突入成功演出、突入失敗演出)であるか継続示唆演出(継続成功演出、継続失敗演出)であるかを遊技者が判別困難な程度であれば、完全に同一する態様のものではなく、類似する態様のものであってもよい。例えば、可動体32の移動制御を行うタイミングや移動スピード、画像表示装置5に表示する画像(例えば、「役物落ちるとKT終了」の文字)の大きさ、色、文字フォント、透過度、エフェクトの有無などが、突入示唆演出(突入成功演出、突入失敗演出)と継続示唆演出(継続成功演出、継続失敗演出)とで異なるものであっても、遊技者がその相違を判別困難であればよい。
なお、本特徴部090IWにおける「類似」とは、遊技者が判別困難な程度に複数の事象の態様が近しいことを示す概念である。
なお、本特徴部090IWでは、遊技者にとって有利な第1状態(本例では、開放状態)と、該第1状態よりも不利な第2状態(本例では、閉鎖状態)とに変化可能な可変入賞手段(本例では、特殊可変入賞球装置17)と、有利状態および特殊状態において可変入賞手段を第1状態に制御する可変入賞制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、大当り遊技状態と小当り遊技状態とで共通する特殊可変入賞球装置17を開閉制御する部分)とを備えたこととした。これにより、有利状態の終了後に特別状態に制御されなかったのか、または有利状態の終了後に特別状態に制御されてから該特別状態が終了したのかを遊技者に認識させにくくすることができ、有利状態の終了後に特別状態に制御されなかった場合における落胆感を抑制することができる。
また、本特徴部090IWによれば、可変入賞手段が第1状態に制御されるときに特定演出(本例では、開放報知LED090IW01の点灯)を実行可能な特定演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ090IWS9724,S1962を行うことにより小当り遊技状態中に開放報知LED090IW01の点灯を行い、ステップ090IWS9712,S1912を行うことにより10R確変大当りA、10R確変大当りB、および10R通常大当り中に開放報知LED090IW01の点灯を行う部分)を備え、特定演出実行手段は、特別状態に制御されているとき、および有利状態において特定の演出状態に制御されているときに特定演出を実行可能である(本例では、演出制御用CPU120は、第2KT状態およりKTラッシュ演出の実行中である大当り遊技状態中の期間(10R確変大当りAおよび10R通常大当りにおける9ラウンドおよび10ラウンド、10R確変大当りBにおける1ラウンドおよび2ラウンド)において開放報知LED090IW01の点灯を行う)こととした。これにより、特別状態に制御されているか否かを遊技者に認識させにくくすることができ、興趣の向上を図ることができる。
また、本特徴部090IWによれば、特定演出実行手段は、有利状態において特定の演出状態に制御されていないときは特定演出を実行しない(本例では、演出制御用CPU120は、KTラッシュ演出の実行中でない期間においはて開放報知LED090IW01の点灯を行わない)こととした。これにより、特別状態に制御されているか否かを遊技者に認識させにくくすることができ、興趣の向上を図ることができる。
また、本特徴部090IWによれば、可動体(本例では可動体32)を備え、特別示唆演出実行手段は、可動体を用いて特別示唆演出を行い(図9−37(B)参照)、終了示唆演出実行手段は、可動体を用いて終了示唆演出を行う(図9−37(A)参照)こととした。これにより、有利状態の終了後に特別状態に制御されなかったのか、または有利状態の終了後に特別状態に制御されてから該特別状態が終了したのかを遊技者に認識させにくくすることができ、有利状態の終了後に特別状態に制御されなかった場合における落胆感を抑制することができる。
また、突入示唆演出(突入成功演出、突入失敗演出)と継続示唆演出(継続成功演出、継続失敗演出)とで共通の可動体32を用いた演出を行うことにより、興趣を向上させ、好適に示唆演出を行うことができる。
なお、突入示唆演出(突入成功演出、突入失敗演出)と継続示唆演出(継続成功演出、継続失敗演出)とで共通の可動体32を用いた演出を行うこととしたが、同一の態様にて可動体32を動作させる必要はなく、例えば移動制御する距離や期間が異なるものであってもよい。
また、本特徴部090IWでは説明を省略したが、可動体32の動作に応じたエフェクト画像を画像表示装置5に表示するものであってもよい。また、突入示唆演出(突入成功演出、突入失敗演出)と継続示唆演出(継続成功演出、継続失敗演出)とで、可動体の動作に応じたエフェクト画像として共通の画像を表示することとしてもよい。これにより、実行された演出が突入示唆演出(突入成功演出、突入失敗演出)であったのか継続示唆演出(継続成功演出、継続失敗演出)であったのかの判別を、より困難とすることができる。
また、本特徴部090IWでは突入示唆演出と継続示唆演出とで共通の可動体32を用いた演出を行うこととしたが、他の共通の部材(画像表示装置5や操作を促す操作部材(スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B))を用いて突入示唆演出と継続示唆演出とを行うこととしてもよい。
また、本特徴部090IWによれば、有利状態における第1期間(本例では、10R確変大当りAおよび10R通常大当りにおける1ラウンド〜8ラウンド)において有利状態専用演出(本例では、大当り祝福演出)を実行可能な専用演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ090IWS9712,S1912を行うことにより大当り祝福演出を行う部分)を備え、演出状態制御手段は、第1期間よりも後の第2期間(本例では、10R確変大当りAおよび10R通常大当りにおける9ラウンドおよび10ラウンド)において特定の演出状態に制御可能である(図9−3および図9−4参照)こととした。これにより、遊技の興趣を向上させることができる。
また、特徴部090IWでは、演出状態制御手段は、非特別状態において有利状態に制御する場合(本例では、非KT状態において10R確変大当りAまたは10R通常大当りに制御する場合)、該有利状態において、第1期間(本例では、10R確変大当りAおよび10R通常大当りにおける1ラウンド〜8ラウンド)よりも後の第2期間(本例では、10R確変大当りAおよび10R通常大当りにおける9ラウンドおよび10ラウンド)において特定の演出状態に制御可能であり、特別状態において有利状態に制御する場合(本例では、KT状態において10R確変大当りBに制御する場合)、該有利状態において、第1期間(本例では、10R確変大当りBにおける3ラウンド〜10ラウンド)よりも前の第3期間(本例では、10R確変大当りBにおける1ラウンドおよび2ラウンド)において特定の演出状態に制御可能である(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ090IWS9712,S1912を行うことにより、10R確変大当りAおよび10R通常大当りにおいては1ラウンド〜8ラウンドで大当り祝福演出を行うとともに9ラウンドおよび10ラウンドでKTラッシュ演出を行う一方、10R確変大当りBにおいては1ラウンドおよび2ラウンドでKTラッシュ演出を行い、3ラウンド〜10ラウンドで大当り祝福演出を行う)こととした。これにより、有利状態から特別状態へ移行する際、および特別状態から有利状態へ移行する際の状態の境界をシームレスとすることにより、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本特徴部090IWによれば、有利状態の終了後に特別状態に制御されることを示唆する特別示唆演出(本例では、突入成功演出)が実行された後と、特別状態が終了しないことを示唆する終了示唆演出(本例では、継続成功演出)が実行された後とで共通する共通演出(本例では、「KTラッシュ継続!」という文字を画像表示装置5に表示する演出)を実行可能な共通演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ090IWS930,S8105,S9724,S1962を行うことにより第2KT状態の変動中および小当り遊技状態中において、継続成功演出の後に「KTラッシュ継続!」という文字を画像表示装置5に表示する演出を行い、ステップ090IWS9712,S1912を行うことにより10R確変大当りAにおいて、突入成功演出の後に「KTラッシュ継続!」という文字を画像表示装置5に表示する演出を行う部分)を備えたこととした。これにより、特別状態に制御されているか否かを遊技者に認識させにくくすることができ、興趣の向上を図ることができる。
また、以上に説明したように、本特徴部090IWによれば、所定の遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)と、該有利状態とは異なる特殊状態(本例では、小当り遊技状態)とに制御可能な遊技機であって、遊技者にとって有利な第1状態(本例では、開放状態)と、該第1状態よりも不利な第2状態(本例では、閉鎖状態)とに変化可能な可変入賞手段(本例では、特殊可変入賞球装置17)と、有利状態および特殊状態において可変入賞手段を第1状態に制御する可変入賞制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、大当り遊技状態と小当り遊技状態とで共通する特殊可変入賞球装置17を開閉制御する部分)と、非特別状態(本例では、非KT状態)と、該非特別状態よりも特殊状態に制御される頻度が高い特別状態(本例では、KT状態)とに制御可能な状態制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ090IWS2208,S2213を実行する部分)と、有利状態の所定期間(本例では、10R確変大当りAや10R通常大当りにおける9ラウンドおよび10ラウンド、10R確変大当りBにおける1ラウンドおよび2ラウンド)および特別状態において特定の演出状態(本例では、KTラッシュ演出の実行状態)に制御可能な演出状態制御手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ090IWS930,S8105を行うことにより第2KT状態の変動中にKTラッシュ演出を行い、ステップ090IWS9724,S1962を行うことにより小当り遊技状態中にKTラッシュ演出を行い、ステップ090IWS9712,S1912を行うことにより10R確変大当りA、10R確変大当りB、および10R通常大当り中にKTラッシュ演出を行う部分)とを備え、可変入賞制御手段は、第1状態となる期間が長い長期間態様(本例では、開放期間が4秒、9秒、または27秒である開放態様)と、該長期間態様よりも第1状態となる期間が短い短期間態様(本例では、開放期間が0.2秒である開放態様)とを含むいずれかの態様にて可変入賞手段を第1状態に制御し(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS122,S123を行うことにより大当り遊技状態において特殊可変入賞球装置17を所定期間開放し(図9−3〜図9−5参照)、ステップS126,S127を行うことにより小当り遊技状態において特殊可変入賞球装置17を0.2秒開放する(図9−5(F)参照))、少なくとも特殊状態においては短期間態様にて可変入賞手段を第1状態に制御し、有利状態において特定の演出状態に制御されているときには、短期間態様にて可変入賞手段を第1状態に制御する(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS126,S127を行うことにより小当り遊技状態において特殊可変入賞球装置17を0.2秒開放し(図9−5(F)参照)、ステップS122,S123を行うことにより大当り遊技状態におけるKTラッシュ演出の実行中である期間で特殊可変入賞球装置17を0.2秒開放する(図9−3および図9−4参照))こととした。これにより、複数の状態に関連性を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、特徴部090IWでは、小当り遊技状態において特殊可変入賞球装置17を0.2秒開放し大当り遊技状態におけるKTラッシュ演出の実行中である期間で特殊可変入賞球装置17を0.2秒開放することとしたが、すなわち、小当り遊技状態における特殊可変入賞球装置17の開放期間と、大当り遊技状態におけるKTラッシュ演出の実行中における特殊可変入賞球装置17の開放期間とが同一の長さ(0.2秒)であることとしたが、有利状態の終了後に特別状態に制御されなかったのか、または有利状態の終了後に特別状態に制御されてから該特別状態が終了したのかを遊技者が判別容易なものでなければ、これに限るものではない。例えば、小当り遊技状態における特殊可変入賞球装置17の開放期間を0.2秒とし、大当り遊技状態におけるKTラッシュ演出の実行中における特殊可変入賞球装置17の開放期間を0.3秒としても、特殊可変入賞球装置17の開放が小当り遊技状態によるものであるのか、または大当り遊技状態によるものであるのかを遊技者が判別困難な程度の誤差を有するものであれば、除外されるものではない。
また、特徴部090IWでは、可変表示を行い、可変表示の表示結果として所定表示結果(本例では、小当り図柄)が導出されたことにもとづいて特殊状態に制御可能な遊技機であって、可変入賞制御手段は、特別状態において所定表示結果が導出される可変表示の可変表示期間のうち少なくとも一部(本例では、KT状態において小当りとなる場合の第2変動パターン#11に対応する1.5秒の変動時間)と共通する期間に亘り、有利状態において可変入賞手段を第2状態に制御する(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS126,S127を行うことにより、10R確変大当りA、10R確変大当りCおよび10R通常大当りにおいて、特殊可変入賞球装置17を1.5秒に亘り閉鎖状態に制御する)こととした。これにより、特別状態に制御されているか否かを遊技者に認識させにくくすることができ、興趣の向上を図ることができる。
また、特徴部090IWでは、第2KT状態において小当りとなる場合の複数の変動パターン(第2変動パターン#11〜#14)のうち、最も選択割合の高い変動パターンである第2変動パターン#11に対応する変動時間と同じ長さの期間に亘り、大当り遊技状態において特殊可変入賞球装置17を閉鎖状態に制御することとした。これにより、特別状態に制御されているか否かを、より遊技者に認識させにくくすることができ、興趣の向上を図ることができる。
なお、特徴部090IWでは、突入示唆演出において可動体32が進出位置に移動制御した場合には常に第2KT状態に移行しないものであるが、これに限るものではない。例えば、10R確変大当りAおよび10R通常大当りのいずれであっても突入示唆演出として突入失敗演出を実行可能とし、該突入失敗演出の実行後に突入示唆実行後演出を実行可能であり、該突入示唆実行後演出の演出パターンとして、第2KT状態に移行しないパターン(10R通常大当りである場合のパターン)と第2KT状態に移行するパターン(10R確変大当りAである場合のパターン)とが設けられていることとしてもよい。
また、継続示唆演出において可動体32が進出位置に移動制御した場合には常に第2KT状態に移行しないものであるが、これに限るものではない。例えば、2R通常大当りおよび小当りのいずれであっても継続示唆演出として継続失敗演出を実行可能とし、継続失敗演出の実行後に継続示唆実行後演出を実行可能であり、該継続示唆実行後演出の演出パターンとして、第2KT状態を終了するパターン(2R通常大当りである場合のパターン)と第2KT状態を継続するパターン(小当りである場合のパターン)とが設けられていることとしてもよい。
また、突入示唆実行後演出と継続示唆実行後演出とは同一または類似する態様により行われるものであってもよい。これにより、大当り遊技状態の終了後に第2KT状態に制御されなかったのか、または大当り遊技状態の終了後に第2KT状態に制御されてから該第2KT状態が終了したのかを判別することを困難にすることができる。
また、特徴部090IWでは、通常状態と、2種類のKT状態(第1KT状態、第2KT状態)が設けられていることとしたが、少なくとも小当りに制御される頻度が通常である非特別状態(通常状態)と、該非特別状態よりも小当りに制御される頻度が高い特別状態(第2KT状態)とが設けられていることとすればこれに限るものではない。例えば、通常状態と第2KT状態のみが設けられているものであってもよい。
また、第2KT状態において発生し得る大当り種別として、全てのラウンドにおいて特殊可変入賞球装置17を短開放態様(0.2秒開放)にて開放制御する特殊大当りが設けられていることとしてもよい。その場合、特殊大当りにおける大当り演出として、KTラッシュ演出を行うことにより、小当り遊技状態による特殊可変入賞球装置17の開放おいよび閉鎖(変動)であるのか、特殊大当りによる特殊可変入賞球装置17の開放および閉鎖であるのかを遊技者に認識させにくくすることができ、興趣の向上を図ることができる。また、特殊大当りの大当り演出として、恰も第2KT状態に制御しているものの該第2KT状態を終了しない特別なモードであるかのように示す演出(例えば、「無敵ゾーン」といった文字を表示し、無敵ゾーンでは第2KT状態が終了しない旨を説明する)を行うこととしてもよい。これにより、内部的には第2KT状態から特殊大当りの大当り遊技状態に制御するものであるが、遊技者に対しては、第2KT状態が継続している途中に無敵ゾーンに突入したように見せることができ、興趣の向上を図ることができる。なお、特殊大当りは、該特殊大当りによる大当り遊技状態の終了後に第2KT状態に制御される種別の大当りであることとすれば、特殊大当りの前後に亘り第2KT状態が途切れることなく(大当りに制御されたことを認識することなく)継続しているように見せることができる。
また、特徴部090IWでは、10R確変大当りA、10R通常大当りの大当り遊技状態では、一のラウンド中に特殊可変入賞球装置17が複数回開放されることとした。仮に、一のラウンド中に特殊可変入賞球装置17を1回しか開放しない構成とした場合には、何ラウンド目に制御されているかを遊技者が認識容易となることから、例えば9ラウンドや10ラウンドにおいて特殊可変入賞球装置17を短開放させても、該開放が第2KT状態における小当り遊技状態における開放ではなく、大当り遊技状態における開放であることが明白となってしまう。そこで、特徴部090IWでは、10R確変大当りA、10R通常大当りの大当り遊技状態では、一のラウンド中に特殊可変入賞球装置17を複数回開放することにより、何ラウンド目に制御されているかを認識させにくくすることができ、特殊可変入賞球装置17の開放が、第2KT状態における小当り遊技状態における開放なのか、大当り遊技状態における開放なのかを認識させにくくすることができる。
なお、特徴部090IWでは、説明を簡略化するために、10R確変大当りA、10R通常大当りの大当り遊技状態では、1ラウンド〜8ラウンドにおける特殊可変入賞球装置17の開放態様を一定とした(一のラウンドにつき9秒ずつ3回開放する)が、これに限るものではない。例えば、より複雑な開放態様とすることで、より何ラウンド目に制御されているかを認識させにくくすることができる。例えば、ラウンド毎に特殊可変入賞球装置17の開放期間や開放回数が異なることとしてもよい。
また、特徴部090IWでは、大当り遊技状態においては、何ラウンド目に制御されているかを示す演出は行わない。これにより、より何ラウンド目に制御されているかを認識させにくくすることができる。
また、特徴部090IWでは、第2KT状態においては、飾り図柄の変動を行わない。これにより、より何ラウンド目に制御されているかを認識させにくくすることができる。
また、特徴部090IWでは、第2KT状態における変動中と小当り遊技状態により特殊可変入賞球装置17の開放中とでは共通するKTラッシュ演出を実行することとしたため、大当り中の所定期間(10R確変大当りAおよび10R通常大当りの9ラウンドおよび10ラウンド、10R確変大当りの1ラウンドおよび2ラウンド)における特殊可変入賞球装置17の開放中および閉鎖中もKTラッシュ演出を実行することとしたが、これに限るものではない。例えば、第2KT状態における変動中と大当り中の所定期間における特殊可変入賞球装置17の閉鎖中とで演出Aを行い、小当り遊技状態による特殊可変入賞球装置17の開放中と、大当り中の所定期間による特殊可変入賞球装置17の開放中とで演出B(演出Aとは異なる演出)を行うこととしても、第2KT状態における変動中と大当り中の所定期間における特殊可変入賞球装置17の閉鎖中との演出態様が同一または類似であって、小当り遊技状態による特殊可変入賞球装置17の開放中と、大当り中の所定期間における特殊可変入賞球装置17の開放中との演出態様が同一または類似であるため、特殊可変入賞球装置17の開放/閉鎖の制御が小当り遊技状態によるものであるか大当り遊技状態によるものであるかを認識困難とすることができる。
なお、特徴部090IWでは、10R確変大当りAおよび10R通常大当りのラウンド中に突入示唆演出を実行する構成としたが、これに限るものではなく、例えばエンディング期間中に突入示唆演出を実行するものであってもよい。その場合、ラウンド10ではラウンド9と同様のラウンド制御(特殊可変入賞球装置17の0.2秒開放と1.5秒閉鎖とを繰り返す制御)を行うこととしてもよい。
また、大当り遊技状態の終了後に第2特別図柄の保留記憶が記憶されている場合、エンディング期間終了後に直ちに第2特別図柄の変動が行われることとなる。そこで、該大当り遊技状態が10R確変大当りAによるものであり(すなわち、大当り遊技状態後に第2KT状態に移行するものであり)、且つ、大当り遊技状態終了後の1回目の変動が小当り変動であれば、エンディング期間と小当り変動期間とで突入成功演出を実行するものであってもよい。この場合、突入成功演出を行った直後に特殊可変入賞球装置17の0.2秒開放が発生することとなるため、実行された演出が継続示唆演出であったのか突入示唆演出であったのかを遊技者が認識しにくくなる。なお、その場合、エンディング期間と小当り変動期間との合計期間の長さが、第2KT状態における継続示唆演出の実行期間(10秒)と同じであることが望ましい。
また、特徴部090IWでは、大当り遊技状態の各ラウンドは、ラウンド開始から所定期間(大当り種別およびラウンド毎に予め定められた期間)が経過する第1条件、および所定個数(例えば9個)の特殊可変入賞球装置17への入賞が発生する第2条件のいずれかの条件が成立した場合に終了するものであるが、突入示唆演出を行うラウンド(10R確変大当りAの10ラウンド、10R通常大当りの10ラウンド)においては特殊可変入賞球装置17が0.2秒に亘り3回開放された後に突入示唆演出を行うものであるから、9個の遊技球が入賞するには特殊可変入賞球装置17の開放期間が短いため、実質的には突入示唆演出を行う前に第2条件が成立することはないものである。
仮に、突入示唆演出を行うラウンド(10R確変大当りAの10ラウンド、10R通常大当りの10ラウンド)において、突入示唆演出を行う前に第2条件が成立し得る構成である場合、突入示唆演出についてはエンディング期間において行われることとしてもよい。
また、特徴部090IWでは説明を省略したが、設定操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能に構成され、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成された遊技機(例えば、設定値「1」〜「6」が設けられており、設定されている設定値によって大当り確率が異なる遊技機)であってもよい。また、設定されている設定値を示唆する示唆演出を実行可能な構成としてもよい。
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4A、4B … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
6A … 入賞球装置
6B … 可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 枠LED
10 … 一般入賞口
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
13 … 音声制御基板
14 … LED制御基板
15 … 中継基板
17 … 特殊可変入賞球装置
20 … 普通図柄表示器
21 … ゲートスイッチ
22A、22B … 始動口スイッチ
23 … 第1カウントスイッチ
24 … 第2カウントスイッチ
30 … 打球操作ハンドル
31A … スティックコントローラ
31B … プッシュボタン
32 … 可動体
41 … 通過ゲート
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、121 … ROM
102、122 … RAM
103 … CPU
104、124 … 乱数回路
105、125 … I/O
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部

Claims (1)

  1. 所定の遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態と、該有利状態とは異なる特殊状態とに制御可能な遊技機であって、
    非特別状態と、該非特別状態よりも前記特殊状態に制御される頻度が高い特別状態とに制御可能な状態制御手段と、
    前記有利状態の所定期間および前記特別状態において特定の演出状態に制御可能な演出状態制御手段と、
    前記有利状態において、該有利状態の終了後に前記特別状態に制御されるか否かを示唆する特別示唆演出を実行可能な特別示唆演出実行手段と、
    前記特別状態において、該特別状態が終了するか否かを示唆する終了示唆演出を実行可能な終了示唆演出実行手段とを備え、
    前記特別示唆演出と前記終了示唆演出とを同一または類似の態様にて実行する
    ことを特徴とする遊技機。
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