JP2020080001A - 販売管理装置および方法ならびに販売管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】或る程度の売れ筋や定番の商品の適切な在庫管理を行う。【解決手段】1ヶ月や2ヶ月の予め定める取引単位期間毎に予定される売上高(納品額)D2を、そのまま、顧客側に請求するのではなく、第1の設定手段11に設定し、第2の設定手段12に、与信などに応じた請求(支払)率D4を設定し、第1の演算手段13で、それらを乗算して実際の請求額D5に設定する。すると、売上高(納品額)D2と請求額D5との差分D6を生じるが、それを、第2の演算手段14が演算し、第1の設定手段11において、次の取引単位期間の売上高(納品額)に加算して、売上高(納品額)D2’とし、再び請求(支払)率D4を乗算することを繰返す。したがって、顧客側では、資金面での負担が軽く、場所だけ用意すれば、最初の取引単位期間から、差分D6の商品を在庫にしておくことができ、配送の負担を軽減することができる。【選択図】図2

Description

本発明は、予め定める取引単位期間、たとえば1ヶ月や2ヶ月の間に、必ず幾つかは売れるような売れ筋、或いは定番の商品の販売にあたって、前記予め定める取引単位期間における顧客への請求額を決定する販売管理装置および方法ならびに販売管理システムに関する。
メーカーなどの商品の販売側に設置され、生産計画や売上げ(受注)管理などのために利用される販売管理装置において、たとえば、年に1つも売れないような特殊な商品ではなく、前記売れ筋や定番の商品、たとえば工事部品で良く使う寸法の部品を販売するにあたって、現在では、物流の発展により、注文があれば、前記販売管理装置に入力し、直ぐに伝票を印刷して発送することで、メーカーや販売店などが、在庫を持たないようになってきている。そのため、伝票の枚数が増加するだけでなく、たとえば午前に発送したのに、また午後に発送する、しかも小口(1梱包に商品の数が少ない)での発送ばかりとなってしまっている。
そのため、物流に過度な負担が掛って疲弊を招き、また流通コストの上昇が、問題となっている。さらにまた、工事現場で、見込み違いなどで部品が不足しても、その都度、メーカーや販売店から取り寄せなければならず、工程に空きが生じたりすることもある。したがって、予備の在庫を備えておくことが望ましく、従来は、資金力等に応じて、メーカーや販売店が、多目に在庫を持っていたりしたが、現在は、物流の発達で、上述のように、在庫を持たないようになってきている。
そのため、売上げの一部を繰越して、在庫を確保することも考えられるが、在庫を適正に保つことが難しく、一方で上述のような物流の発達があり、利便性のために、注文のたびの発送となってしまっている。ここで、特許文献1には、キャッシュバックであるが、一部の項目について、ポイントを即時戻すか、繰越すかを選択することで、顧客に売上げ促進のインセンティブを与えるキャッシュバックサーバが示されている。
なお、本発明の販売管理装置および方法ならびに販売管理システムにおいて、たとえば、メーカーが販売側であるときは、販売店(代理店、特約店)が顧客であり、販売店(代理店、特約店)が販売側であるときは、工務店や自営業者などが顧客になり、本発明は、いずれの間にも適用可能である。
特開2008−129715号公報
上述の従来技術では、ポイント(資産)であるが、繰越しを示唆している。一方、在庫の場合は、負債であるので、資金的余裕や売上げ(需要)予想などから、慎重にならざるを得ない。
本発明の目的は、顧客側での資金面での負担が軽く、適切な在庫を持つことができる販売管理装置および方法ならびに販売管理システムを提供することである。
本発明の販売管理装置は、商品の販売側に設置される販売管理装置において、顧客との間で決定された予め定める取引単位期間における予定の売上高(納品額)を設定する第1の設定手段と、前記顧客に対して、前記販売側での請求(支払)率を設定する第2の設定手段と、前記売上高に前記請求(支払)率を乗算して、前記取引単位期間における実際の請求額を決定する第1の演算手段と、前記売上高と請求額との差分を次の取引単位期間に繰越し、該次の取引単位期間における前記売上高に加算する第2の演算手段とを含むことを特徴とする。
また、本発明の販売管理方法は、予め定める取引単位期間における予定の売上高(納品額)に、予め設定した請求(支払)率を乗算して前記取引単位期間における請求額に設定するステップと、前記売上高(納品額)と請求額との差分を次の取引単位期間に繰越し、前記売上高(納品額)に加算するステップとを、前記取引単位期間毎に繰返すことを特徴とする。
上記の構成によれば、メーカーなどの商品の販売側に設置され、生産計画や売上げ(受注)管理などのために利用される販売管理装置および販売管理方法において、たとえば、年に1つも売れないような特殊な商品ではなく、予め定める取引単位期間、たとえば1ヶ月や2ヶ月の間に、必ず幾つかは売れるような売れ筋、或いは定番の商品、たとえば工事部品で良く使う寸法の部品を販売するにあたって、前記予め定める取引単位期間における顧客への請求額を、以下のようにして決定する。
先ず、代理店や販売店、または末端の工務店などの顧客側では、前記メーカー、または代理店や販売店などの販売側から提供されるなどした前年実績などに基づいて、1年や半年などの所定期間に亘り、前記取引単位期間毎の購入予定額(販売側では売上高(納品額))を決定していることが一般的である。しかしながら、顧客側が、前記前年実績や、売上げ(購入)目標などに基づいて、そのまま、販売側に、予定の売上高(納品額)を決定して、発注すると、前年同様の販売実績が続いても、たまたま一時的に注文が重なるなどして、欠品を生じる可能性もある。このような不具合を未然に防止するために、一般には、前記売上高(納品額)に余裕を持たせて発注することが多い。しかし、そうなると、販売実数以上の請求が発生し、顧客にとっては資金面で負担となる可能性がある。
そこで本発明では、顧客からの要望などに基づいて、第1の設定手段が予定の前記売上高(納品額)を設定しており、一方、第2の設定手段が、顧客の与信などに応じて、顧客に対して予め請求(支払っていただく)率を設定している。そして、第1の演算手段が、前記売上高(納品額)に請求率を乗算して、前記取引単位期間における実際の請求額に設定する。前記の請求率は、1より小さい。そうすると、前記売上高(納品額)と請求額との差分が生じるが、それは、第2の演算手段が、次の取引単位期間に繰越し、前記売上高(納品額)に加算することで、繰延べ分を、次の取引単位期間に、さらに前記の請求(支払い)率で反映させることになる。このような処理を、前記取引単位期間毎に繰返してゆくと、前記予め定める請求率の請求しか行わなくても、最終的に、売上高(納品額)の少ない取引単位期間には、繰延べが少なくなってゆき、顧客側の在庫が減少し、販売側の売掛け(未収金)も減少する。
したがって、顧客側では、資金面での負担が軽く、最初の取引単位期間から、前記差分の商品を在庫にしておくことができる。すなわち、在庫にあたって、顧客側は、余剰資金は必要無く、場所だけ準備すればよい。それだけで、商品は、前記取引単位期間毎に、たとえば一括で、多目に納入することができる。これによって、前記欠品による小口の発送などの小量高頻度の発送(納入)を無くし、物流面での負担(人手不足や燃料コストなど)を劇的に低減することができ、また、販売側では、発送(納入)コストを抑え、顧客側に商品価格の低下などで還元することができる。また、顧客側では、請求額に対して送金(振込み)を行うという通常の会計処理を行うだけでよい。
また、本発明の販売管理装置では、前記請求(支払)率は、顧客毎の売上高(納品額)および与信に基づいて決定されることを特徴とする。
上記の構成によれば、所定レベルの売上高(納品額)を有し、所定レベルの与信を有する顧客、つまり所謂得意先に対して、適宜、それらに基づく請求率を決定することになる。したがって、売上高(納品額)が大きく、与信のレベルの高い顧客程、請求率が低く、つまり繰延べ率が高くなり、在庫を多く持つことができて商品の販売が容易であり、販売側には、売掛金の回収リスクを抑えることができる。
さらにまた、本発明の販売管理装置では、前記予め定める取引単位期間における売上高(納品額)は、前年同月の実績に基づき、前記顧客側に提案されることを特徴とする。
上記の構成によれば、予定する売上高(納品額)を、顧客側で、或いは顧客と販売側との協議により決定するにあたって、前年同月の実績を参考にする。したがって、特に季節商品の動きを正確に予測した売上高(納品額)を決定することができる。
また、本発明の販売管理装置では、前記商品は、季節商品であり、前記請求(支払)率は、シーズンオフには100%に設定されることを特徴とする。
上記の構成によれば、商品が、たとえば空調機のような季節商品である場合、シーズンオフには動かなくなり、発注数も減少するので、請求率を、たとえばオンシーズンでの50%から、オフシーズンになると大きくしてゆき、最終的に100%にする。
したがって、顧客側では、シーズンオフの在庫を減らしてゆくことができるとともに、たとえば1年間などの複数の取引単位期間から成る所定期間を通じて、支払額を平準化することができる。
さらにまた、本発明の販売管理装置では、前記第2の設定手段に関連して、適用判断手段が設けられており、該適用判断手段は、同じ顧客において、一部の商品に関して、前記第2の設定手段における前記請求(支払)率を100%に設定可能であることを特徴とする。
上記の構成によれば、前記第1の設定手段で前記売上高(納品額)を設定する売れ筋や定番の商品であっても、同じ顧客へ販売する商品の中で、適用判断手段は、前記第2の設定手段に、一部の商品に関して、前記請求(支払)率を変えて、100%に設定可能とする。
したがって、前記一部の商品、たとえば特売品や推奨品などについては、前記の繰延べの適用を除外することができる。これによって、不所望な買占めや、顧客としての成績を上げる(販売店ランクを上げる)ような操作を防止でき、また災害時などにおける均等な納品なども行うことができる
また、本発明の販売管理システムは、前記の販売管理装置と、前記顧客側に設置されて前記販売管理装置の第1の設定手段に前記売上高(納品額)を設定(連絡、通知)するとともに、前記売上高(納品額)以外で、商品の追加発注を行うことができる情報処理装置と、前記販売管理装置と情報処理装置とを接続するネットワークとを備えて構成されることを特徴とする。
上記の構成によれば、オンラインで、売上高(納品額)に基づいた発注を、前記取引単位期間毎などの定期的に行うだけで、顧客側に会計処理や支払いの負担が生じることなく、適宜在庫を持つことができる販売管理システムを実現することができる。また、追加発注にも対応することができる。
本発明の販売管理装置および方法ならびに販売管理システムは、以上のように、売れ筋や定番の商品の販売にあたって、1ヶ月や2ヶ月の予め定める取引単位期間毎の売上高(納品額))を、そのまま、顧客側に請求するのではなく、与信などに応じた請求(支払)率を設定し、乗算して実際の請求額に設定する一方、売上高(納品額)と請求額との差分は、次の取引単位期間に繰越し、売上高(納品額)に加算することを繰返してゆくことで、最終的に、売上高の少ない取引単位期間には、繰延べが少なくなってゆき、顧客側の在庫が減少し、販売側の売掛け(未収金)も減少する。
それゆえ、顧客側では、資金面での負担が軽く、場所だけ用意すれば、最初の取引単位期間から、前記差分の商品を在庫にしておくことができ、一括で、多目に納入することができる。これによって、欠品による小口の発送などの小量高頻度の発送(納入)を無くし、物流面での負担(人手不足や燃料コストなど)を劇的に低減することができ、また、販売側では、発送(納入)コストを抑え、顧客側に商品価格の低下などで還元することができる。また、顧客側では、請求額に対して送金(振込み)を行うという通常の会計処理を行うだけでよい。
本発明の実施の一形態に係る販売管理システムの全体構成図である。 本発明の実施の一形態に係る販売管理装置の機能的構成を示すブロック図である。 販売管理機能を説明するための図である。 本件発明者によるシミュレーション結果を示す図である。
図1は、本発明の実施の一形態に係る販売管理システムの全体構成図である。図1の例は、メーカーに設置される販売管理装置1が、複数の各販売店(代理店、特約店)に設置される情報処理装置2,3,4と、ネットワーク5を介して接続されて構成される。販売管理装置1には、逐次、各情報処理装置2,3,4からの発注も送信されて来て、該販売管理装置1は、適宜それらを処理し、売上げ計上して、図示しないプリンターで発送伝票を作成するなどの販売管理を行うことができる。このような一般的な販売管理機能に加えて、本発明の販売管理装置1は、たとえば1年や半年などの所定期間における売上高に基づく販売管理に特徴を有する。その管理の対象商品としては、年に1つも売れないような特殊な商品ではなく、予め定める取引単位期間、たとえば1ヶ月や2ヶ月の間に、必ず幾つかは売れるような売れ筋、或いは定番の商品、たとえば工事部品で良く使う寸法の部品などである。
なお、販売側がメーカーではなく、上述の例で顧客となっている販売店(代理店、特約店)である場合、顧客側は、工務店や、自営業者(大工や電気工事士など)などとなり、システム規模は多少異なる(小さくなる)ものの、売れ筋や定番の商品の在庫管理に有利な販売管理システムを構成する点では同様である。本販売管理システムは、販売側がメーカーの場合は、前記予め定めた期間における生産計画や材料調達のために利用でき、販売店の場合は、仕入れ計画などに利用することができる。たとえば、販売店が数百社に及び、最終(末端の)顧客が数万に及ぶことがあり、現状、最終顧客からの注文を、販売店がメーカーに伝票だけ回し、商品は、メーカーから、直接、最終顧客へ宅配するようなケースも多い。
図2は販売管理装置1の機能的構成を示すブロック図であり、図3は販売管理機能を説明するための図である。先ず、この販売管理装置1が販売管理を行うにあたって、好ましくは、該販売管理装置1のデータベース10から各情報処理装置2,3,4へ、前年の各商品の売上高(納品数量)のデータD1が提供されている。それに基づき、販売店側では、メーカーとの相談で、或いは独自判断で、前記1年や半年などの所定期間に亘り、前記取引単位期間毎の購入予定額(販売側では売上高(納品額))や購入数量を決定し、各情報処理装置2,3,4から販売管理装置1の第1の設定手段11に、売上高D2として設定される。なお、この売上高D2の設定に関して、販売店側が情報処理装置2,3,4を備えておらず、決定した売上高D2を電話やファクシミリなどでメーカー側に通知して、メーカー側では、オペレーターなどが販売管理装置1に直接入力してもよい。図3の例では、前記所定期間は、4月から3月の会計年度で、前記取引単位期間は、1ヶ月としており、予定する売上高(納入額)D2は、金額ベースで、単位は千円としている。図3では、前記売上高(納入額)D2は、4月に100千円、5月に150千円、・・・となっている。
一方、メーカー側では、前記データベース10における取引実績D3などから、予め各販売店に対する売上高および与信の情報が得られており、それに応じて、第2の設定手段12に、請求(支払)率D4を設定している。この請求(支払)率D4は、販売店に、その月の売上高(納品額)D2に対して、実際に入金してもらう金額の割合を示す。具体的には、請求(支払)率D4は、本システムによる販売管理(後述の繰延処理)を、所定レベルの売上高(納品額)を有し、所定レベルの与信を有する販売店、つまり所謂得意先に対して行うものである。それ以外の販売店に対しては、システム適用外として、毎月の売上げそのままの請求を月〆で行う通常の会計処理を行う。本システムによる販売管理を適用の場合は、前記売上高(納品額)D2が大きい程、また与信が高い程、請求(支払)率D4は低く設定される。与信は、たとえば支払い遅延が少なく、キャンセルや返品が少ない程高くなる。この請求(支払)率D4は、図3では、お支払率として、%表示となっている。
こうして、第2の設定手段12に、顧客の与信などに応じて予め請求(支払)率D4が設定されており、第1の設定手段11に売上高(納品額)D2が設定されると、第1の演算手段13が、前記売上高(納品額)D2に請求(支払)率D4を乗算して、前記取引単位期間における実際の請求額D5を求める。この請求額D5は、たとえば月末などの前記取引単位期間内で適宜のタイミングに、販売店側の情報処理装置2,3,4に送信され、或いは郵送の請求書に作成される。図3では、この請求額D5は、当月お支払額としている。
前記の請求率は、1より小さい。そうすると、前記売上高(納品額)D2と請求額D5との差分D6が生じる。本販売管理システムでは、その差分D6を、第2の演算手段14が演算し、次の取引単位期間の売上高(納品額)D2への繰越し分として、演算結果を第1の設定手段11に与える。すると、第1の設定手段11は、差分D6を、当初の売上高(納品額)D2に加算し、このような処理を繰返すと、加算した額が正式な請求額D2'となり、以降は、請求額D2' に請求(支払)率D4を乗算して、実際の請求額D5を求めることになる。図3では、前記差分D6を、翌月への繰越額としており、繰越された翌月分では、前月の繰越高となり、またその差分D6で修正した(繰越し分を加算した)請求額D2'を、当月ご請求額としている。
図3の例を詳しく説明すると、図3の例では、前記所定期間である年度始めの4月は、年度始めで、前月からの繰越高は0(千円)となっている。勿論、年度替わりなどを考慮せずに、前記所定期間の切替わりに対して、前期の繰越しを残しておいてもよい。そして、売上高(納品額)D2は、少し多目の100(千円)で、3月からの繰越しは無いので、請求額D2'(当月ご請求額)も、100(千円)となっている。したがって、請求(支払)率D4の50%を乗算して、実際の請求額D5(当月お支払額)は50(千円)、差分D6(翌月への繰越額)は50(千円)となっている。
そして、翌5月に、売上高(納品額)D2が150(千円)であったとすると、前月の差分D6(繰越高)が50(千円)であったので、請求額D2'(当月ご請求額)は、200(千円)となる。したがって、請求(支払)率D4の50%を乗算して、実際の請求額D5(当月お支払額)は100(千円)、差分D6(翌月への繰越額)は100(千円)となる。
そうすることで、図3の通り、所定期間、つまり年度を通じて、請求額D5(当月お支払額)の合計金額と売上高(納品額)D2の合計金額とは、2350(千円)で等しいものの、その内の1920(千円)が、差分D6(翌月への繰越額)となって、一時的に販売店の販売実績を超える在庫となっていることが理解される。図3は、空調機の設置の際に使用される部品で、4月から繰越し(在庫)が始まり、ピークの8月、9月でも、請求額D5(当月お支払額)は、250(千円)および270(千円)と、売上高(納品額)D2の300(千円)を下回っており、販売店の負担が軽減されていることが理解される。
そして、このような販売管理方法(繰延処理)を、取引単位期間毎に繰返してゆくと、予め定める請求(支払)率D4の請求しか行わなくても、最終的に、売上高(納品額)D2の少ない取引単位期間には、繰延べが少なくなってゆき、販売店側の在庫が減少し、メーカー側の売掛け(未収金)も減少する。図3の例では、非需要期で、年度替わりの3月には、決算のため、請求(支払)率D4を100%として、翌年度への繰越しを無くしている。
以上のように、本発明の販売管理方法によれば、取引単位期間における売上高(納品額)D2に請求(支払)率D4を乗算して実際の請求額D5を決定し、それらの差分D6は次の取引単位期間へ繰越しして売上高(納品額)D2に加算し、請求額D2'として、それに請求(支払)率D4を乗算する。
したがって、従来では、顧客側が、前年実績や、売上げ(購入)目標などに基づいて、そのまま、販売側に、予定の売上高(納品額)D2を決定して、発注すると、前年同様の販売実績が続いても、たまたま一時的に注文が重なるなどして、欠品を生じる可能性があったのに対して、本発明では、このような不具合を未然に防止することができる。詳しくは、前記欠品を防止するために、一般には、売上高(納品額)に余裕を持たせて発注することが多く、そうなると、販売実数以上の請求が発生し、顧客にとっては資金面で負担となる可能性がある。これに対して本発明では、顧客側は、資金面での負担が軽く、最初の取引単位期間から、前記差分D6の商品を在庫にしておくことができる。すなわち、在庫にあたって、顧客側は、余剰資金は必要無く、場所だけ準備すればよい。それだけで、商品は、前記取引単位期間毎に、たとえば一括で、多目に納入することができる。これによって、欠品による小口の発送などの小量高頻度の発送(納入)を無くし、物流面での負担(人手不足や燃料コストなど)を劇的に低減することができ、また、販売側では、発送(納入)コストを抑え、顧客側に商品価格の低下などで還元することができる。また、顧客側では、請求額D5に対して送金(振込み)を行うという通常の会計処理を行うだけでよい。
また、前記請求(支払)率D4を一律にするのではなく、所定レベルの売上高(納品額)D2を有し、所定レベルの与信を有する顧客、つまり所謂得意先に対して、適宜、それらに基づく請求(支払)率D4を決定するので、売上高(納品額)D2が大きく、与信のレベルの高い顧客程、該請求(支払)率D4が低く、つまり繰延べ率が高くなり、在庫を多く持つことができて商品の販売が容易であり、販売側には、売掛金の回収リスクを抑えることができる。
さらにまた、前記予め定める取引単位期間毎に予定する売上高(納品額)D2を、顧客側で、或いは顧客と販売側との協議により決定するにあたって、データベース10から、前年同月の実績の売上高(納品額)D1を参考にするので、特に季節商品の動きを正確に予測した売上高(納品額)D2を決定することができる。
また、商品が、たとえば前記の空調機の関連部品のような季節商品である場合、シーズンオフには動かなくなり、発注数も減少するので、請求率を、たとえばオンシーズンでの50%から、オフシーズンになると大きくしてゆき、最終的に売掛け額を0(図3の例では3月の請求(支払)率D4を190%)にすることで、顧客側では、シーズンオフの在庫を減らしてゆくことができるとともに、たとえば1年間などの複数の取引単位期間から成る所定期間を通じて、支払額を平準化することができる。
上述のような売上高(納品額)D2の一部を繰越す販売管理は、少なくとも一部の商品について行われればよい。データベース10には、各販売店における各商品の売上高(納品額)D2が集積され、商品毎に纏められた売上高(納品額)に基づいて、メーカーでは生産計画や材料発注を行い、販売店では販売計画を作成することができる。
好ましくは、第2の設定手段12に関連して、適用判断手段が設けられており、前記第1の設定手段11で前記売上高(納品額)D2を設定する売れ筋や定番の商品であっても、同じ顧客へ販売する商品の中で、前記適用判断手段は、一部の商品に関して、前記第2の設定手段における、前記請求(支払)率を変えて、100%に設定可能である。
したがって、前記一部の商品、たとえば特売品や推奨品などについては、前記の繰延べの適用を除外することができる。これによって、不所望な買占めや、顧客としての成績を上げる(販売店ランクを上げる)ような操作を防止でき、また災害時などにおける均等な納品なども行うことができる。
図4は、本件発明者によるシミュレーション結果を示す図である。この図4における従来方式は、前述の午前に発送して、午後に発送してと言うような極端な例ではなく、現状で極めて良識的な実際の取引例である。勿論、当月〆で、当月請求であり、各月の繰延べは0(千円)である。発送(納入)は、月5回平均で、年60回程度、総売上高(納品額)は、16400(千円)である。したがって、1回の発送(納品)当りの売上高(納品額)、つまり伝票単価は、270(千円)となる。
一方、これに本発明の販売管理方法を適用し、毎月〆と、2ヶ月〆とで、シミュレーション結果は、以下のようになる。当然ながら、年間の総売上高(納品額)は、16400(千円)で同じで、各月の売上高(納品額)も従来方式と同じである。
しかしながら、本発明方式では、その売上高(納品額)の一部、図4では50%を、翌月または翌々月に繰延べして、売上高(納品額)に加算している。そのため、毎月〆で、発送(納入)は、月3回平均で、年36回程度、1回の発送(納品)当りの売上高(納品額)、つまり伝票単価は、450(千円)となる。また、2ヶ月〆で、発送(納入)は、2ヶ月に4回平均で、年24回程度、1回の発送(納品)当りの売上高(納品額)、つまり伝票単価は、683(千円)となる。
したがって、発送(納品)回数を、毎月〆で4割程度、2ヶ月〆で6割程度も削減できる可能性のあることが、理解される。同様に、伝票単価は、1.7倍と、2.5倍とにアップしている。これに、梱包材費や梱包作業費を考慮すると、発送(納品)に係る経費は半減以下となり、その分を商品価格の引き下げなどの顧客還元に回すことも可能になる。
なお、従来から、帳簿の端に、備忘録として、一部の売上げを記載し、翌月以降に繰延べする帳端と呼ばれる会計処理があるが、それは、翌月以降に、繰延べた額(差分D6)と売上高(納品額)D2との合算した額(図3では当月ご請求額)を請求する単なる繰延べに過ぎず、本発明のように請求(支払)率D4を乗算して実請求額D5(当月お支払額)を決定するものではない。
1 販売管理装置
2,3,4 情報処理装置
5 ネットワーク
10 データベース
11 第1の設定手段
12 第2の設定手段
13 第1の演算手段
14 第2の演算手段
また、本発明の販売管理方法は、商品の販売側に設置される販売管理装置が、予め定める取引単位期間における予定の売上高(納品額)に、予め設定した請求(支払)率を乗算して前記取引単位期間における請求額に設定するステップと、前記売上高(納品額)と請求額との差分を次の取引単位期間に繰越し、前記売上高(納品額)に加算するステップと、を前記取引単位期間毎に繰返すことを特徴とする。

Claims (7)

  1. 商品の販売側に設置される販売管理装置において、
    顧客との間で決定された予め定める取引単位期間における予定の売上高を設定する第1の設定手段と、
    前記顧客に対して、前記販売側での請求率を設定する第2の設定手段と、
    前記売上高に前記請求率を乗算して、前記取引単位期間における請求額を決定する第1の演算手段と、
    前記売上高と請求額との差分を次の取引単位期間に繰越し、該次の取引単位期間における前記売上高に加算する第2の演算手段とを含むことを特徴とする販売管理装置。
  2. 前記請求率は、顧客毎の売上高および与信に基づいて決定されることを特徴とする請求項1記載の販売管理装置。
  3. 前記予め定める取引単位期間における売上高は、前年同月の実績に基づき、前記顧客側に提案されることを特徴とする請求項1または2記載の販売管理装置。
  4. 前記商品は、季節商品であり、前記請求率は、シーズンオフには100%に設定されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の販売管理装置。
  5. 前記第2の設定手段に関連して、適用判断手段が設けられており、該適用判断手段は、同じ顧客において、一部の商品に関して、前記第2の設定手段における前記請求率を100%に設定可能であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の販売管理装置。
  6. 前記請求項1〜5の何れか1項に記載の販売管理装置と、
    前記顧客側に設置されて前記販売管理装置の第1の設定手段に前記売上高を設定するとともに、前記売上高以外で、商品の追加発注を行うことができる情報処理装置と、
    前記販売管理装置と情報処理装置とを接続するネットワークとを備えて構成されることを特徴とする販売管理システム。
  7. 予め定める取引単位期間における予定の売上高に、予め設定した請求率を乗算して前記取引単位期間における請求額に設定するステップと、
    前記売上高と請求額との差分を次の取引単位期間に繰越し、前記売上高に加算するステップとを、前記取引単位期間毎に繰返すことを特徴とする販売管理方法。
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