JP2020078446A - バイブレーション装置 - Google Patents

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理絵子 鈴木
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Abstract

【課題】ユーザがいつでもどこでも気軽に振動を受けることができ、より心地よい振動を受けることができるようにする。【解決手段】触覚に関する所定の感覚をユーザにイメージさせるように生成された振動情報である触覚コンテンツの供給を受けて、当該振動情報に基づいてユーザの身体に振動を与えるための振動付与体101と、振動付与体101が設置される振動呈示部102と、ユーザの対象部位に対して振動呈示部102を当接させ、ユーザが移動してもバイブレーション装置100がユーザから離脱しないようにするための当接機構103とを備え、振動付与体101および振動呈示部102を少なくとも1組備え、当接機構103が少なくとも1つの振動呈示部102を対象部位に当接させることにより、ユーザがいつでもどこでも気軽に振動を受けることができ、より心地よい振動を受けることができるようにする。【選択図】図1

Description

本発明は、バイブレーション装置に関し、特に、人間の身体に振動を与えるバイブレーション装置に用いて好適なものである。
従来、振動を活用した様々な機器が提供されている。例えば、人間の身体に振動を与えることにより、当該振動を媒体として人間に対して所与の作用を奏するようにしたバイブレーション装置が存在する。そのようなバイブレーション装置の一例として、マッサージ器が存在する(例えば、特許文献1〜3参照)。特許文献1に記載のマッサージ装置は、椅子型のマッサージ装置であり、各大腿部をそれぞれ左右両側より挟みながら揉みマッサージを施すようにしたものである。
また、特許文献2に記載の携帯用マッサージ器は、携帯性に適し、足の裏と表または手の平と甲を同時にマッサージできるようにしたものである。具体的には、特許文献2に記載の携帯用マッサージ器は、弾性材を用いて二股状に形成された挟持枠の先端に一対のタイヤ状ローラを取り付けたものであり、当該一対のローラは、指間を通る幅寸法で、かつ、手の平と手の甲に所定の押圧力で接触できる間隔に設定されている。
また、特許文献3に記載のサウンドコントロールマッサージ装置は、座面受け体、電源装置、コントローラ、音源入力装置、数個の振動器を含み、振動器は座面受け体中に敷設されている。音源入力装置は、外部の音源信号を受信し、それによりマッサージ装置の振動の強弱および速度を制御し、立体音響効果および振動マッサージ効果を同時に達成する。
特開2004−321318号公報 実用新案登録第3015353号公報 実用新案登録第3037838号公報
上記特許文献1,3に記載のマッサージ装置は、比較的大型で場所を取るため、どこにでも簡単に設置することが難しく、いつでもどこでも気軽にマッサージを受けることができないという問題があった。これに対し、特許文献2に記載の携帯用マッサージ器であれば、携帯性に適しているので、いつでもどこでも自らマッサージを行うことが可能である。しかしながら、特許文献2に記載の携帯用マッサージ器では、単にタイヤ状ローラによって足や手を挟んで機械的に押圧するだけなので、心地よいマッサージからはほど遠いものである。
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、ユーザがいつでもどこでも気軽に振動を受けることができ、より心地よい振動を受けることができるようにすることを目的とする。また、本発明は、音声と共に振動を出力するように構成された装置において、より心地よい振動を受けることができるようにすることをも目的としている。
上記した課題を解決するために、本発明のバイブレーション装置は、触覚に関する所定の感覚をユーザにイメージさせるように生成された振動情報である触覚コンテンツの供給を受けて、当該振動情報に基づいてユーザの身体に振動を与えるための振動付与体と、振動付与体が設置される振動呈示部と、ユーザの身体または被服の一部である対象部位に対して振動呈示部を当接させ、ユーザが移動してもバイブレーション装置がユーザから離脱しないようにするための当接機構とを備え、振動付与体および振動呈示部を少なくとも1組備え、当接機構は、少なくとも1つの振動呈示部を対象部位に当接させる。
上記のように構成した本発明によれば、ユーザの身体または被服の一部である対象部位に対して振動呈示部を当接させ、ユーザが移動してもバイブレーション装置がユーザから離脱しないようにするための当接機構が設けられているので、ユーザがいつでもどこでも気軽に振動を受けることができる。また、振動付与体を通じてユーザに与えられるが振動情報が、触覚に関する所定の感覚をユーザにイメージさせるように生成された触覚コンテンツであるため、ユーザはより心地よい振動を受けることができる。
第1の実施形態によるバイブレーション装置の構成例を示す図である。 振動付与体の振動呈示部に対する設置位置を説明するための図である。 第2の実施形態によるバイブレーション装置の構成例を示す図である。 第3の実施形態によるバイブレーション装置の構成例を示す図である。 コンテンツ供給装置の機能構成例を示すブロック図である。 第1構成例に係る触覚コンテンツ取得部の機能構成例を示すブロック図である。 触質コンテンツ記憶部が記憶する触質コンテンツの記憶例を模式的に示す図である。 触質パラメータ生成部による処理内容の一例を説明するための図である。 第2構成例に係る触覚コンテンツ取得部の機能構成例を示すブロック図である。 第3構成例に係る触覚コンテンツ取得部の機能構成例を示すブロック図である。 触覚コンテンツ生成部による繰り返しパターンの判定アルゴリズムを説明するための図である。 第4構成例に係る触覚コンテンツ取得部の機能構成例を示すブロック図である。 コンテンツ供給装置の機能構成例を示すブロック図である。 第1構成例に係る触覚コンテンツ取得部の機能構成例を示すブロック図である。 第2構成例に係る触覚コンテンツ取得部の機能構成例を示すブロック図である。 第3構成例に係る触覚コンテンツ取得部の機能構成例を示すブロック図である。 第4構成例に係る触覚コンテンツ取得部の機能構成例を示すブロック図である。 振動波形加工部の機能構成例を示すブロック図である。 特徴抽出部および重み情報生成部の処理内容を説明するための図である。 振動波形加工部により加工された触覚コンテンツの波形情報を音声コンテンツの波形情報と共に示す図である。 図6および図14に示す構成の変形例を示す図である。 ヒストグラム情報を対象情報とした場合における触質パラメータ生成部による処理内容の一例を説明するための図である。 画像情報を対象情報とした場合における触質パラメータ生成部による処理内容の一例を説明するための図である。 テキスト情報を対象情報とした場合における触質パラメータ生成部による処理内容の一例を説明するための図である。 マッサージの動作情報を入力した場合における触質パラメータ生成部による処理内容の一例を説明するための図である。 触質モードの指定を可能にしたコンテンツ供給装置の機能構成例を示すブロック図である。 触質モード指定部の機能構成例を示すブロック図である。 モード指定部による触質モードの指定内容の一例を示す図である。 触覚コンテンツ取得部に対して触質モード指定部を適用した場合の構成例を簡略的に示す図である。 触質コンテンツ記憶部が記憶する触質モードに応じた触質コンテンツの記憶例を模式的に示す図である。 振動波形加工部の触質モードに応じた処理内容を模式的に示すイメージ図である。 触質モード指定部を備えたコンテンツ供給装置の変形例に係る機能構成例を示すブロック図である。 触質モード指定部を備えたコンテンツ供給装置の変形例に係る機能構成例を示すブロック図である。 情報提供部により提供される情報提供画面の一例を示す図である。 変形例に係るバイブレーション装置の構成例を示す図である。 変形例に係るバイブレーション装置の構成例を示す図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、第1の実施形態によるバイブレーション装置100の構成例を示す図である。第1の実施形態によるバイブレーション装置100は、ユーザの肩甲骨周りおよび鎖骨周りの対象部位に対して振動を呈示するものである。
具体的には、図1に示すように、第1の実施形態によるバイブレーション装置100は、対象部位に対して振動を与えるための振動付与体101と、振動付与体101が設置される振動呈示部102と、振動呈示部102を対象部位に当接させ、ユーザが移動してもバイブレーション装置100がユーザから離脱しないようにするための当接機構103とを備える。
振動付与体101は、触覚コンテンツの供給を受けて、当該触覚コンテンツの振動情報に基づいてユーザの身体に振動を与えるためのものであり、振動情報を供給する振動源として機能するコンテンツ供給装置500Aに対してコードCDを介して接続されている。触覚コンテンツは、触覚に関する所定の感覚をユーザにイメージさせるように生成された振動情報である。所定の感覚とは、音を聞いたときに感じる聴感(緩やか、激しい、リズミカルなど)であってもよいし、物に触れたときに感じる触感(柔らかい、硬いなど)であってもよい。この触覚コンテンツおよびコンテンツ供給装置500Aの構成の詳細については後述する。
なお、ここではバイブレーション装置100とコンテンツ供給装置500Aとが別体として構成されているが、これらはセットとして使用されるものである。本発明のバイブレーション装置は、ユーザの身体に装着する部分のバイブレーション装置100だけを意味する場合の他、当該バイブレーション装置100と、当該バイブレーション装置100に接続するコンテンツ供給装置500Aとを含めてバイブレーション装置と捉える場合との両方を含む概念である。
バイブレーション装置100は、振動付与体101および振動呈示部102を2組備えている。当接機構103は、ユーザの身体または被服の一部である対象部位に2つの振動呈示部102を当接させ、ユーザが移動してもバイブレーション装置100がユーザから離脱しないようにするためのものである。第1の実施形態において、当接機構103は、ユーザの肩甲骨周りおよび鎖骨周の対象部位に対して2つの振動呈示部102を当接させるためのものであり、当該2つの振動呈示部102の間を屈曲しながら懸架する弾性の懸架部材により構成されている。
図1の例では、当接機構103の懸架部材は、略U字形状をしている。ここで、2つの振動呈示部102の間隔は、例えば、標準的な体型を有する大人を基準として、肩甲骨周りと鎖骨周りとを水平な直線で結んだ長さ(体厚)よりも若干狭くなる程度(以下、これを定常間隔という)に設計するのが好ましい。
また、当接機構103は、懸架部材の長さを伸縮できるように構成するのが好ましい。懸架部材の長さを伸縮させるための構成は、公知の構成を適用することが可能である。例えば、2つの懸架部材によって1つの略U字形状を成すようにし、一方の懸架部材の端部側の一定領域と他方の懸架部材の端部側の一定領域とをオーバーラップするようにして保持する保持部材を設け、このオーバーラップする長さを可変とするように構成する。なお、これ以外の構成によって懸架部材の長さを伸縮できるようにしてもよい。
当接機構103に外圧が加わっていない定常状態では、2つの振動呈示部102の間隔は定常間隔でほぼ安定している。これに対し、当接機構103に対し、2つの振動呈示部102の間隔が狭くなる方向または広くなる方向(矢印Yで示す方向)に外圧が加わると、当接機構103は矢印Yの方向に撓む。このとき、当接機構103は、その弾性力により、元の定常状態に戻ろうとする。
以上の構成により、ユーザが、2つの振動呈示部102の間隔を広げるような外力を与えて、2つの振動呈示部102を肩甲骨周りおよび鎖骨周りの対象部位に当接させると、2つの振動呈示部102は、当接機構103が元の定常状態に戻ろうとする弾性力を受けて、肩甲骨周りおよび鎖骨周りを表裏から挟むようにして押圧する。これにより、肩甲骨周りおよび鎖骨周りを表裏から2つの振動呈示部102によって指圧するような効果が得られる。
また、以上の構成によれば、ユーザは、肩甲骨周りおよび鎖骨周りに2つの振動呈示部102が当接するように、バイブレーション装置100を片手でも簡単に装着することができる。また、ユーザは、バイブレーション装置100を身体に装着した状態にして、歩きながらハンドフリーで振動を受けることも可能である。
なお、ここでは、当接機構103の構成として、2つの振動呈示部102の間を屈曲しながら懸架する構成を示したが、2つの振動付与体101の間を屈曲しながら懸架する構成としてもよい。また、ここでは、懸架部材の形状として略U字形状を示したが、略コの字形状など他の形状であってもよい。要は、2つの振動呈示部102で肩甲骨周りと鎖骨周りとを挟み、その間の当接機構103が肩を迂回できるような形状になっていればよい。
図2は、振動付与体101の振動呈示部102に対する設置位置を説明するための図である。図2に示すように、振動呈示部102は、肩甲骨周りや鎖骨周りの対象部位BD(ユーザの身体または被服の一部)に接触するように形成された接触部102aと、対象部位BDに接触しないように形成された非接触部102bとから成り、振動付与体101は、振動呈示部102の非接触部102bに設置される。
このように、非接触部102bに対して振動付与体101を設置するのは、対象部位BDの一部に対して振動付与体101からダイレクトに振動を与えないようにするためである。対象部位BDの一部に対して、振動呈示部102上で振動付与体101が設置された部分をダイレクトに接触させると、その接触部分に振動が吸収されてしまい、対象部位BDの全体に振動が行き渡りにくくなる。そこで、振動呈示部102の構成として、対象部位BDに直接的には接触しない非接触部102bを設け、当該非接触部102bに振動付与体101を設置する。これにより、振動付与体101によって付与された振動が振動呈示部102を介して対象部位BDの全体に行き渡るようにしている。
なお、振動呈示部102は、対象部位BDに接触する接触部102aと、対象部位BDに直接的に接触しない非接触部102bとを有していればよく、その形状は任意である。例えば、接触部102aに対して非接触部102bを曲面上に膨らませる構成としてもよい。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図面に基づいて説明する。図3は、第2の実施形態によるバイブレーション装置200の構成例を示す図である。第2の実施形態によるバイブレーション装置200は、肩周り、肩甲骨周りまたは鎖骨周りの対象部位に対して振動を呈示するものである。
具体的には、図3に示すように、第2の実施形態によるバイブレーション装置200は、対象部位に対して振動を与えるための振動付与体201と、振動付与体201が設置される振動呈示部202と、2つの振動呈示部202の間を屈曲しながら懸架する弾性の懸架部203と、振動呈示部202を対象部位に当接させるための回転機構(図示せず)とを備える。懸架部203および回転機構により当接機構が構成されている。図示は省略しているが、振動付与体201は、図1と同様に、触覚コンテンツを供給するコンテンツ供給装置500Aに対してコードCDを介して接続されている。
バイブレーション装置200は、振動付与体201および振動呈示部202を2組備えている。懸架部203は、ユーザの首または頭部に掛けるためのものであり、2つの振動呈示部202の間を屈曲しながら懸架する弾性の懸架部材により構成されている。図3の例では、懸架部203を略U字形状としているが、この形状に限定されるものではない。
ここで、定常状態において、2つの振動呈示部202の間隔および懸架部203の屈曲の程度は、例えば、標準的な体型を有する大人を基準として、懸架部203を無理なく首に掛けることができる程度に設計するのが好ましい。また、2つの振動呈示部202の間隔および懸架部203の屈曲の程度は、懸架部203を無理なく頭部に掛けることができて、かつ、矢印Y方向の弾性力によって頭部を挟持できる程度に設計するのが好ましい。また、懸架部203は、その長さを伸縮できるように構成するのが好ましい。
2つの振動呈示部202が身体の正面にくるようにして懸架部203を首に掛けると、2つの振動呈示部202は、左右の鎖骨周りに位置する。また、2つの振動呈示部202が身体の背面にくるようにして懸架部203を首に掛けると、2つの振動呈示部202は、左右の肩甲骨周りに位置する。また、懸架部203を頭部に掛けると、2つの振動呈示部202は、左右の肩周りに位置する。このとき、懸架部203を伸縮させることによって、2つの振動呈示部202が肩周り、肩甲骨周りまたは鎖骨周りに適切に当接するように、位置を調整することが可能である。
第2の実施形態における回転機構(図示せず)は、図3に示すように、左右の肩周り、左右の肩甲骨周り、または左右の鎖骨周りの対象部位に対して2つの振動呈示部202を当接させるためのものであり、2つの振動呈示部202をそれぞれ個別に回転可能に構成される。すなわち、2つの振動呈示部202が左右の肩周り、左右の肩甲骨周り、または左右の鎖骨周りの対象部位に対して適切に当接するように、回転機構によって2つの振動呈示部202の角度を調整可能である。
ここで、図3(a)に示す状態にすると、第1の実施形態と同様に、2つの振動呈示部202を肩甲骨周りおよび鎖骨周りに当接させることができる。また、図3(b)に示す状態にすると、2つの振動呈示部202を左右の肩甲骨周りまたは左右の鎖骨周りに当接させることができる。また、図3(c)に示す状態にすると、2つの振動呈示部202を左右の肩周りに当接させることができる。
なお、第2の実施形態における振動呈示部202も、図2に示した振動呈示部102と同様に接触部と非接触部とを有し、非接触部に対して振動付与体201が設置される。
なお、ここでは、振動呈示部202を回転可能にする回転機構を備え、当該回転機構によって振動呈示部202の角度を調整可能にする例を示したが、これに加え、振動呈示部202を形状記憶素材により構成するようにしてもよい。このようにすれば、左右の肩周り、左右の肩甲骨周り、または左右の鎖骨周りの対象部位の形状に合わせて振動呈示部202を変形させることにより、振動呈示部202を対象部位に対してより密着するように当接させることができる。
以上、第1の実施形態および第2の実施形態で説明したように、肩周り、肩甲骨周り、鎖骨周りの何れか2箇所に振動付与体101,201を設けることにより、簡易な構造で、振動の感覚を身体全体にいき渡らせることができる。これにより、バイブレーション装置100,200を使用するユーザは、振動の感覚に身体全体が包みこまれるような心地よさを感じることができる。しかも、この振動は、触覚に関する所定の感覚をユーザにイメージさせるように生成された触覚コンテンツに基づくものであるため、ユーザはより心地よい振動を受けることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態を図面に基づいて説明する。図3は、第3の実施形態によるバイブレーション装置300の構成例を示す図である。第3の実施形態によるバイブレーション装置300は、肩周り、肩甲骨周りまたは鎖骨周りの対象部位に対して振動を呈示することに加えて、音声を出力するようにしたものである。
具体的には、図4に示すように、第3の実施形態によるバイブレーション装置300は、対象部位に対して振動を与えるための振動付与体301と、振動付与体301が設置される振動呈示部302と、振動呈示部302を対象部位に当接させるための当接機構303と、音声を出力するためのイヤホン304(音声出力部に相当)とを備える。
振動付与体301、振動呈示部302および当接機構303は、図1に示した振動付与体101、振動呈示部102および当接機構103と同様に構成される。あるいは、振動付与体301、振動呈示部302および当接機構303を、図2に示した振動付与体201、振動呈示部202および懸架部203と同様に構成し、振動呈示部302の当接機構として図示しない回転機構を設ける構成としてもよい。
第3の実施形態では、振動付与体301は、振動情報および音声情報を含む音響コンテンツを再生して供給する音響再生装置として機能するコンテンツ供給装置500Bに対して第1のコードCD1を介して接続されている。また、イヤホン304は、第2のコードCD2を介してコンテンツ供給装置500Bに接続されている。なお、コンテンツ供給装置500Bの構成の詳細については後述する。
これにより、振動付与体301に対して、振動を呈示するための振動情報がコンテンツ供給装置500Bから第1のコードCD1を介して供給され、イヤホン304に対して、音声を出力するための音声情報がコンテンツ供給装置500Bから第2のコードCD2を介して供給されるように構成されている。
第3の実施形態においても、振動付与体301に対して供給される振動情報は触覚コンテンツであり、触覚に関する所定の感覚をユーザにイメージさせるように生成された情報である。このようにすれば、振動付与体301に供給する振動情報によってユーザに所定の感覚を与えつつ、イヤホン304に供給する音声情報によって音楽等の音声を再生することができる。
以上のように構成した第3の実施形態によるバイブレーション装置300は、ユーザがマッサージを受けることを目的として使用することができるのみならず、“触覚をききながら歩く装置”としても利用することが可能である。
なお、上記第1〜第3の実施形態では、バイブレーション装置100〜300とコンテンツ供給装置500A,500Bとの間をコードCD,CD1,CD2により有線で接続する例を示したが、無線で接続するようにしてもよい。
次に、図1または図3の振動付与体101,201に対して触覚コンテンツを供給するコンテンツ供給装置500Aの構成について説明する。図5は、コンテンツ供給装置500Aの機能構成例を示すブロック図である。図5に示すように、コンテンツ供給装置500Aは、その機能構成として、触覚コンテンツ取得部11Aおよび触覚コンテンツ供給部12Aを備えている。
上記各機能ブロック11A,12Aは、ハードウェア、DSP(Digital Signal Processor)、ソフトウェアの何れによっても構成することが可能である。例えばソフトウェアによって構成する場合、上記各機能ブロック11A,12Aは、実際にはコンピュータのCPU、RAM、ROMなどを備えて構成され、RAMやROM、ハードディスクまたは半導体メモリ等の記録媒体に記憶されたコンテンツ提供用プログラムが動作することによって実現される。
触覚コンテンツ取得部11Aは、触覚コンテンツを取得する。触覚コンテンツ供給部12Aは、触覚コンテンツ取得部11Aにより取得された触覚コンテンツを振動呈示部102,202に供給する。
ここで、触覚コンテンツ取得部11Aの構成例について説明する。以下では、4つの構成例を説明する。第1構成例〜第3構成例は、以下に述べる触質コンテンツから触覚コンテンツを生成するようにしたものである。これに対し、第4構成例は、第1構成例〜第3構成例の何れかにより生成される触覚コンテンツをあらかじめ記憶しておいて、当該触覚コンテンツを読み出すようにしたものである。
<触覚コンテンツ取得部11Aの第1構成例>
図6は、第1構成例に係る触覚コンテンツ取得部11Aの機能構成例を示すブロック図である。図6に示すように、第1構成例に係る触覚コンテンツ取得部11Aは、触質コンテンツ読出部1131、触質コンテンツ記憶部1132、対象情報取得部1133および触質パラメータ生成部1134を備えている。
触質コンテンツ記憶部1132は、それぞれが触感の一要素を表したn個(n≧2)の触質パラメータにより特定される固有の触覚効果を持った触質コンテンツを、n個の触質パラメータの組み合わせに対応付けて記憶する。本実施形態では、n=2の例を示す。また、2個の触質パラメータとして、情報の強度に関する第1の触質パラメータと、情報の分割区間の長さに関する第2の触質パラメータとを用いる例を示す。ここでいう情報とは、強度が時系列に変動する情報であり、典型例としては振動や音声などの波形情報である。
すなわち、本実施形態において、触質コンテンツ記憶部1132は、情報の強度に関する第1の触質パラメータおよび情報の分割区間の長さに関する第2の触質パラメータにより特定される固有の触覚効果を持った触質コンテンツを、第1の触質パラメータおよび第2の触質パラメータの組み合わせに対応付けて記憶する。ここで用いる触質パラメータは、例えば<硬い−柔らかい>、<粗い−滑らか>のように対立する触質(以下、触質対という)の程度を表すパラメータといえる。
例えば、<硬い−柔らかい>という触質対に関する触質パラメータとして、情報の強度を用いることが可能である。すなわち、強度を表す値が大きいほど硬いことを表し、強度を表す値が小さいほど柔らかいことを表す。また、<粗い−滑らか>という触質対に関する触質パラメータとして、情報の分割区間の長さを用いることが可能である。すなわち、長さを表す値が大きいほど滑らかであることを表し、長さを表す値が小さいほど粗いことを表す。
図7は、触質コンテンツ記憶部1132が記憶する触質コンテンツの記憶例を模式的に示す図である。図7は、縦軸に第1の触質パラメータとしての「強度」をとり、横軸に第2の触質パラメータとしての「分割区間の長さ」をとって表したマトリクス状の触質対空間を示している。図7の例では、第1の触質パラメータ(強度)で表される触質対として<硬い−柔らかい>を用い、第2の触質パラメータ(分割区間の長さ)で表される触質対として<粗い−滑らか>を用いたものを示している。
図7の例では、強度の最大値から最小値までを5段階に分けるとともに、分割区間の長さの最大値から最小値までを5段階に分けることにより、25個のマトリクス空間を形成している。25個のマトリクス空間には、それぞれ1番〜25番のインデックス番号が付与されている。触質コンテンツ記憶部1132は、これら25個のマトリクス空間内にそれぞれ、強度および分割区間の長さの組み合わせに応じた触質コンテンツを記憶する。
例えばインデックス番号“1”の位置には、強度が最大で分割区間の長さが最小の振動情報、つまり、最も硬くて最も粗いというイメージを伝達可能な触質コンテンツの振動情報が記憶される。また、例えばインデックス番号“25”の位置には、強度が最小で分割区間の長さが最大の振動情報、つまり、最も柔らかくても最も滑らかというイメージを伝達可能な触質コンテンツの振動情報が記憶される。
なお、触質コンテンツを特定するための2組の触質対として何を用いるかは任意に定めることが可能である。すなわち、ここでは2組の触質対として<硬い−柔らかい>および<粗い−滑らか>を用いているが、本発明はこれに限定されない。例えば、触質対の別の例として、<大きい−小さい>、<鋭い−鈍い>、<重い−軽い>、<ざらざら−つるつる>、<揺らぎのある−安定した>、<消えるような−残るような>などの対を用いてもよい。
対象情報取得部1133は、触覚コンテンツの生成元とする対象情報を取得する。ここで、対象情報取得部1133は、強度に相当する値が連続的または断続的に連なって成る対象情報を取得する。当該対象情報の一例として、時系列の波形情報を取得する。ここで取得する波形情報は、アナログ信号でもよいし、デジタルデータでもよい。また、取得する波形情報は、時間の経過と共に振幅が変化する情報であればよく、その種類は任意である。例えば、音声信号、映像信号、地震計・風力計・光量計など各種計測機器の測定信号、オシロスコープによる波形測定データ、株価変動データなどが挙げられるが、これらは一例に過ぎない。
このように対象情報取得部1133が取得する対象情報は、ユーザが任意に指定することが可能である。すなわち、ユーザは、あらかじめ用意した対象情報をコンテンツ供給装置500Aに入力し、これを触覚コンテンツ取得部11Aの対象情報取得部1133が取得する。
触質パラメータ生成部1134は、対象情報取得部1133により取得された対象情報(波形情報)から、それぞれが触感の一要素を表したn個(今の例ではn=2)の触質パラメータの組み合わせを1組以上生成する。例えば、触質パラメータ生成部1134は、波形情報から、情報の強度に関する第1の触質パラメータと、情報の分割区間の長さに関する第2の触質パラメータとの組み合わせを1組以上生成する。
波形情報は、強度に相当する振幅が時間軸に沿って連続的(アナログ信号の場合)または断続的(デジタルデータの場合)に連なっている情報である。この場合、情報の強度に関する第1の触質パラメータは振幅、情報の分割区間の長さに関する第2の触質パラメータは、波形情報を時間軸方向に複数に分割した場合の各分割区間の時間の長さである。強度および分割区間の長さは、何れも触感の一要素(触感の強さ、長さ)を成すものである。
触質パラメータ生成部1134は、まず、波形情報を時間軸方向に複数に分割する。次に、それぞれの分割区間から、分割区間内の代表振幅を第1の触質パラメータとして特定するとともに、分割区間の時間の長さを第2の触質パラメータとして特定することにより、第1の触質パラメータおよび第2の触質パラメータの組み合わせを1組以上生成する。
ここで、触質パラメータ生成部1134は、対象情報取得部1133が取得した波形情報の全域を対象として触質パラメータの生成を行う。なお、波形情報の全域のうち、一部の区間を指定して触質パラメータの生成を行うようにしてもよい。
なお、触質パラメータ生成部1134は、前処理として、波形情報にローパスフィル処理を施すことにより、入力された波形情報のエンベロープを抽出し、当該エンベロープを対象として、複数の分割区間から第1の触質パラメータおよび第2の触質パラメータを特定するようにしてもよい。
図8は、触質パラメータ生成部1134による処理内容の一例を説明するための図である。図8は、対象情報取得部1133により取得された波形情報(または、触質パラメータ生成部1134により前処理としてローパスフィルタ処理が施されたエンベロープ波形情報)を示している。
触質パラメータ生成部1134は、まず、図8に示す波形情報を時間軸方向に複数に分割する。図8では一例として、波形の振幅が極小となる時間毎に分割している。すなわち、波形の開始点から1つ目の極小値までを第1の分割区間T1、1つ目の極小値から2つ目の極小値までを第2の分割区間T2、2つ目の極小値から3つ目の極小値までを第3の分割区間T3、・・・のように、波形情報を時間軸方向に複数に分割する。
なお、波形情報の分割のし方は、図8に示した例に限定されない。例えば、波形の振幅が極大となる時間毎に波形情報を複数の区間に分割するようにしてもよい。あるいは、正の値の振幅および負の値の振幅がある波形情報の場合は、振幅値がゼロとなる時間毎に波形情報を複数の区間に分割するようにしてもよい。さらに別の例として、振幅値がゼロ以外の所定値となる時間毎に波形情報を複数の区間に分割するようにしてもよい。
触質パラメータ生成部1134は、それぞれの分割区間T1,T2,T3,・・・から、第1の触質パラメータとして代表振幅h1,h2,h3,・・・を特定するとともに、第2の触質パラメータとして分割区間の時間の長さt1,t2,t3,・・・を特定する。ここで、代表振幅h1,h2,h3,・・・は、それぞれの分割区間T1,T2,T3,・・・における開始点の極小値または終了点の極小値のうち値が大きい方と、分割区間T1,T2,T3,・・・における極大値との差分の値を示している。
すなわち、分割区間T1に関しては、極小値が1つしかないので、この極小値と極大値との差分が代表振幅h1となる。分割区間T2に関しては、当該区間の開始点の極小値の方が終了点の極小値よりも大きいので、開始点の極小値と極大値との差分が代表振幅h2となる。分割区間T3に関しては、当該区間の開始点の極小値よりも終了点の極小値の方が大きいので、終了点の極小値と極大値との差分が代表振幅h3となる。
なお、ここで示した代表振幅の特定方法は一例であり、これに限定されるものではない。例えば、それぞれの分割区間T1,T2,T3,・・・における開始点の極小値または終了点の極小値のうち値が小さい方と、分割区間T1,T2,T3,・・・における極大値との差分を代表振幅として特定するようにしてもよい。
また、正の値の振幅および負の値の振幅がある波形情報を、振幅値がゼロとなる時間毎に分割した場合は、各分割区間における正の極大値または負の極小値を第1の触質パラメータの代表振幅として特定するようにしてもよい。ここで、負の極小値に関しては、その絶対値を第1の触質パラメータの代表振幅として特定するようにしてもよい。また、振幅値がゼロ以外の所定値となる時間毎に波形情報を分割した場合は、各分割区間における最大値または最小値と所定値との差分値を第1の触質パラメータの代表振幅として特定するようにしてもよい。
触質コンテンツ読出部1131は、触質パラメータ生成部1134により生成されたn個の触質パラメータ(第1の触質パラメータおよび第2の触質パラメータ)の組み合わせを1組以上指定して、当該指定した1組以上の組み合わせに対応する1以上の触質コンテンツを触質コンテンツ記憶部1132から読み出す。
例えば、触質コンテンツ読出部1131は、図8のように触質パラメータ生成部1134によりそれぞれの分割区間から第1の触質パラメータ(振幅)および第2の触質パラメータ(分割区間の時間の長さ)の組み合わせが複数生成された場合、これらの組み合わせを順に指定して、当該指定した複数組の組み合わせに対応する複数の触質コンテンツを触質コンテンツ記憶部1132から順に読み出す。
すなわち、触質コンテンツ読出部1131は、図8に示す各分割区間T1,T2,T3,・・・から特定された代表振幅および分割区間の長さの組み合わせ{h1,t1},{h2,t2},{h3,t3},・・・を指定する。そして、図7に示した触質コンテンツのマトリクス空間上において、上記指定したそれぞれの組み合わせに対応する触質コンテンツを順に読み出す。
なお、図8のように第1の触質パラメータおよび第2の触質パラメータの組み合わせが複数生成された場合であっても、その中の何れか1つまたは複数の組み合わせを指定して、当該指定した組み合わせに対応する1以上の触質コンテンツを触質コンテンツ記憶部1132から読み出すようにしてもよい。この場合における触質パラメータの組み合わせの指定は、所望の触覚コンテンツを生成したいユーザが手動で行うことができるようにしてもよいし、所定のルールに基づいて触質コンテンツ読出部1131が自動的に行うようにしてもよい。
図6に示す第1構成例に係る触覚コンテンツ取得部11Aでは、触質コンテンツ読出部1131により読み出された触質コンテンツを触覚コンテンツとし、これを触覚コンテンツ供給部12Aに供給する。
<触覚コンテンツ取得部11Aの第2構成例>
図9は、第2構成例に係る触覚コンテンツ取得部11Aの機能構成例を示すブロック図である。なお、この図9において、図6に示した符号と同一の符号を付したものは同一の機能を有するものであるので、ここでは重複する説明を省略する。
図9に示すように、第2構成例に係る触覚コンテンツ取得部11Aは、触質コンテンツ読出部1131および触質コンテンツ記憶部1132に代えて触質コンテンツ読出部1151および触質コンテンツ記憶部1152を備えるとともに、触質差分パラメータ生成部1153を更に備えている。
第2構成例に係る触覚コンテンツ取得部11Aにおいて、触質パラメータ生成部1134は、対象情報取得部1133により取得された対象情報から、それぞれが触感の一要素を表したn個(n≧2)の触質パラメータの組み合わせを2組以上生成する。そして、この触質パラメータ生成部1134の後段に設けられる触質差分パラメータ生成部1153は、触質パラメータ生成部1134により生成された2組以上の触質パラメータについて、2つの組間で触質パラメータの差分値をそれぞれ計算することにより、n個の触質差分パラメータの組み合わせを1組以上生成する。
すなわち、n=2の場合、触質差分パラメータ生成部1153は、2つの組間で、第1の触質パラメータどうしの差分値を計算することによって第1の触質差分パラメータを生成するとともに、第2の触質パラメータどうしの差分値を計算することによって第2の触質差分パラメータを生成する。この計算を複数の組み合わせで順次行うことにより、第1の触質差分パラメータと第2の触質差分パラメータとの組み合わせを1組以上生成する。
例えば、触質パラメータ生成部1134により生成された2組以上の触質パラメータが、{h1,t1},{h2,t2},{h3,t3}の3組であったとする。ここで、h1,h2,h3が第1の触質パラメータ、t1,t2,t3が第2の触質パラメータである。この場合、触質差分パラメータ生成部1153は、{h1,t1}および{h2,t2}の2つの組間で触質パラメータの差分値を計算するとともに、{h2,t2},{h3,t3}の2つの組間で触質パラメータの差分値を計算することにより、次のような2組の触質差分パラメータを生成する。
{h2−h1,t2−t1},{h3−h2,t3−t2}
触質コンテンツ記憶部1152は、n個の触質差分パラメータにより特定される固有の触覚効果を持った複数の触質コンテンツを、n個の触質差分パラメータの組み合わせに対応付けて記憶する。そして、触質コンテンツ読出部1151は、触質差分パラメータ生成部1153により生成されたn個の触質差分パラメータの組み合わせを1組以上指定して、当該指定した1組以上の組み合わせに対応する1以上の触質コンテンツを触質コンテンツ記憶部1152から読み出す。
この第2構成例に係る触覚コンテンツ取得部11Aの場合も、触質コンテンツ読出部1151により読み出された触質コンテンツを触覚コンテンツとし、これを触覚コンテンツ供給部12Aに供給する。
<触覚コンテンツ取得部11Aの第3構成例>
図10は、第3構成例に係る触覚コンテンツ取得部11Aの機能構成例を示すブロック図である。なお、この図10において、図6に示した符号と同一の符号を付したものは同一の機能を有するものであるので、ここでは重複する説明を省略する。図10に示すように、第3構成例に係る触覚コンテンツ取得部11Aは、図6に示した構成に対して繰り返し抽出部1145を更に備えている。なお、ここでは図9に示した構成に対して繰り返し抽出部1145を更に備えるようにしてもよい。
繰り返し抽出部1145は、触質コンテンツ読出部1131により順に読み出された複数の触質コンテンツが、2つ以上の異なる触質コンテンツの組み合わせから成るパターンの繰り返しを有するか否かを判定する。そして、繰り返しを構成している触質コンテンツ群の少なくとも1サイクル分を抽出し、これを触覚コンテンツとして生成する。
繰り返しを構成している触質コンテンツ群は、この振動を受けるユーザに対して意味のあるメッセージを伝えることが可能な情報である。その理由を以下に説明する。
触覚によって何らかのメッセージを人に伝える場合、第1に、触感に差異を作ることが大事である。例えば、人は、ずっと同じ圧力を受け続けると圧力を感じなくなるが、圧力に差異を作ると、より強く圧力を感じるようになる。そして、その差異の連なりから、ある種のメッセージを表現することが可能となる。例えば、図7に示したマトリクス空間において、インデックス番号が20番の触質コンテンツと25番の触質コンテンツとを順に抽出すると、比較的弱い強度で長い時間をかけてゆったりと強度が変化するという差異が生じ、この差異によって「柔らかくて滑らか」な感じというメッセージを表現することが可能となる。
第2に、上記のような触感の差異を2回以上繰り返すことにより、それが何か特別なもの(偶然ではないもの)という印象を人に与えることができる。すなわち、20番の触質コンテンツと25番の触質コンテンツとを順に1回ずつ抽出するだけなく、20番→25番→20番→25番のように2回以上繰り返すことにより、差異によって生じるメッセージをより強く伝えることが可能となる。なお、ここでは2つの触質コンテンツが繰り返される例を示したが、3つ以上の触質コンテンツが繰り返されるものも、強いメッセージ性を持った触覚コンテンツとなる。
以下に、繰り返し抽出部1145による繰り返しパターンの判定アルゴリズムの一例を説明する。図11は、繰り返し抽出部1145による繰り返しパターンの判定アルゴリズムを説明するための図である。図11(a)は、例えば触質コンテンツ読出部1131(触質コンテンツ読出部1151の場合も同様)により順に読み出された10個の触質コンテンツのインデックス番号の順列を示している。
繰り返し抽出部1145は、まず、触質コンテンツ読出部1131により読み出された触質コンテンツに対応する複数のインデックス番号のうち、先頭のインデックス番号をkeyとして、当該keyと同じインデックス番号が出現する直前までをパターンとして抽出する。ここで、パターンとは、2つ以上の異なるインデックス番号(それにより示される触質コンテンツ)の組み合わせをいうものとする。
例えば、keyと同じインデックス番号が連続する場合(例えば、“11”のようなケース)、「2つ以上の異なる」という制限を設けることなく、keyと同じインデックス番号が出現する直前までをパターンとして抽出すると、最初の1つ目のインデックス番号“1”だけがパターンとして抽出されることになる。本実施形態では、このような1つのインデックス番号のみから成るものをパターンとしては抽出しない。これをパターンとして抽出すると、“11”は“1”が2回繰り替えされている触覚コンテンツとなってしまうが、これだと触質コンテンツの連なりに差異がないので、触覚コンテンツとしては不適だからである。
繰り返し抽出部1145は、1つのパターンを抽出したら、次に、当該抽出したパターンの次のインデックス番号をkeyとして、当該keyと同じインデックス番号が出現する直前までをパターンとして新たに抽出する。繰り返し抽出部1145は、以上の処理を、触質コンテンツ読出部1131により順に読み出された触質コンテンツに対応する複数のインデックス番号の最後まで行う。
なお、先頭のインデックス番号をkeyとして、最後のインデックス番号まで探索を行っても、そのkeyと同じインデックス番号が見つからない場合は、先頭から2番目のインデックス番号をkeyに設定し直して、当該keyと同じインデックス番号が出現する直前までをパターンとして抽出する。この処理は、パターンが見つかるまで、keyを変えながら繰り返し行う。図11(b)は、このようなパターン抽出処理を行った結果を示している。
図11(b)の例では、まず、先頭のインデックス番号“1”をkeyとして、当該keyと同じインデックス番号が出現する直前までをパターンとして抽出している。これにより、“123”が1つ目のパターンとして抽出されている。次に、抽出した1つ目のパターンの次のインデックス番号(4番目のインデックス番号)“1”をkeyとして、当該keyと同じインデックス番号が出現する直前までをパターンとして抽出している。これにより、“123”が2つ目のパターンとして抽出されている。
次に、抽出した2つ目のパターンの次のインデックス番号(7番目のインデックス番号)“1”をkeyとして、当該keyと同じインデックス番号が出現する直前までをパターンとして抽出している。これにより、“14”が3つ目のパターンとして抽出されている。さらに、抽出した3つ目のパターンの次のインデックス番号(9番目のインデックス番号)“1”をkeyとして、当該keyと同じインデックス番号が出現する直前までをパターンとして抽出しようとしたが、同じインデックス番号はみつからず、残りの “13”が4つ目のパターンとして抽出されている。
図11(b)の例では、“123”のパターンが2回繰り返されている。よって、繰り返し抽出部1145は、この繰り返しを構成している触質コンテンツ群“123123”を抽出し、これを触覚コンテンツとして生成する。なお、繰り返し抽出部1145は、繰り返しを構成している触質コンテンツ群“123123”のうち、1サイクル分(1つのパターン分)の“123”だけを抽出し、これを触覚コンテンツとして生成するようにしてもよい。1サイクル分の触質コンテンツ群“123”を触覚コンテンツとして触覚コンテンツ供給部12Aに供給し、触覚コンテンツ供給部12Aのリピート再生機能によって“123123”のように繰り返しのある触覚コンテンツを得るようにすることも可能である。
なお、図11の例では、図11(c)に示すように、2番目のインデックス番号“2”をkeyとして設定すると、“231”というパターンの繰り返しを抽出することができる。そこで、繰り返し抽出部1145は、keyの設定位置を先頭から順に変えながらパターン抽出処理を行うことにより、繰り返しを構成している複数の触質コンテンツ群“123123”、“231231”を抽出し、これらの少なくとも1サイクル分を触覚コンテンツとして生成するようにしてもよい。また、インデックス番号の全てを順次keyに設定して、繰り返しパターンの判定処理を行うようにしてもよい。
なお、上記実施形態では、触質コンテンツ読出部1131により読み出された触質コンテンツが10個の場合における繰り返しパターンの判定例を説明したが、触質コンテンツが多数の場合もある。そこで、繰り返し抽出部1145は、触質コンテンツ読出部1131により順に読み出された複数の触質コンテンツを先頭から所定数毎に区切ってグループ化し、グループ毎に繰り返しパターンの判定処理を行うようにしてもよい。
また、上記実施形態では、触質コンテンツ記憶部1132から読み出された複数の触質コンテンツの中から、1種類の繰り返しパターンから成る触質コンテンツ群を抽出し、抽出した触質コンテンツ群の少なくとも1サイクル分をそのまま触覚コンテンツとする例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、複数種類の繰り返しパターンから成る触質コンテンツ群の少なくとも1サイクル分を抽出し、これらを組み合わせることによって触覚コンテンツを生成するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、1つのインデックス番号をKeyに設定して、そのKeyと同じインデックス番号が出現する直前までをパターンとして抽出する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、複数のインデックス番号の組み合わせをKeyに設定して、そのKeyと同じインデックス番号の組み合わせが出現する直前までをパターンとして抽出するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、例えば図11(b)のように“123|123”とパターンの繰り返しが検出された場合に、その繰り返しを構成している触質コンテンツ群“123123” の少なくとも1サイクル分を触覚コンテンツとして生成する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、“123”を1個または2個以上の任意の数だけ組み合わせたものを触覚コンテンツとして生成するようにしてもよい。
また、“123”の順序をサイクリックに置き換えたもの(“231”または“312”)を生成し、これを1個または複数個組み合わせたものを触覚コンテンツとして生成するようにしてもよい。ここで、“231231”や“312312”のように、同一のパターンを組み合わせて触覚コンテンツを生成してもよいし、“123231312”のように、異なるパターンを任意に組み合わせて触覚コンテンツを生成するようにしてもよい。
<触覚コンテンツ取得部11Aの第4構成例>
図12は、第4構成例に係る触覚コンテンツ取得部11Aの機能構成例を示すブロック図である。図12に示すように、第4構成例に係る触覚コンテンツ取得部11Aは、触覚コンテンツ読出部1111および触覚コンテンツ記憶部1112を備えている。
触覚コンテンツ記憶部1112は、上述した第1構成例〜第3構成例の何れかに係る触覚コンテンツ取得部11Aにより生成される触覚コンテンツと同様の複数の触覚コンテンツを記憶する。なお、コンテンツ供給装置500Bを外部装置(例えば、サーバ)と通信ネットワークを介して接続し、外部装置から通信ネットワークを介して所望の触覚コンテンツを受信して触覚コンテンツ記憶部1112に記憶させるようにしてもよい。これは、上述した触質コンテンツ記憶部1132,1152についても同様である。
触覚コンテンツ読出部1111は、触覚コンテンツ記憶部1112から触覚コンテンツ読み出す。第4構成例に係る触覚コンテンツ取得部11Aでは、触覚コンテンツを、触覚コンテンツ読出部1111が触覚コンテンツ記憶部1112から読み出すことによって取得する。どの触覚コンテンツを読み出すかは、例えば、コンテンツ供給装置500Aが備える操作部、あるいはコンテンツ供給装置500Aがディスプレイ上に提供する所定のグラフィカルユーザインタフェースをユーザがを操作することによって指定する。
次に、図4の振動付与体301に対して触覚コンテンツを供給するとともに、イヤホン304に対して音声コンテンツを供給するコンテンツ供給装置500Bの構成について説明する。本実施形態において、音声コンテンツとは、音声を含むコンテンツのことであり、例えば音楽、発話、効果音、アラーム音などの音声のみを主データとするコンテンツに限らず、動画や映像など他のコンテンツに付随する音声コンテンツであってもよい。
図13は、コンテンツ供給装置500Bの機能構成例を示すブロック図である。図13に示すように、コンテンツ供給装置500Bは、その機能構成として、触覚コンテンツ取得部11B、音声コンテンツ取得部14、音響コンテンツ生成部18および音響コンテンツ供給部19を備えている。
上記各機能ブロック11B,14,18,19は、ハードウェア、DSP(Digital Signal Processor)、ソフトウェアの何れによっても構成することが可能である。例えばソフトウェアによって構成する場合、上記各機能ブロック11B,14,18,19は、実際にはコンピュータのCPU、RAM、ROMなどを備えて構成され、RAMやROM、ハードディスクまたは半導体メモリ等の記録媒体に記憶されたコンテンツ提供用プログラムが動作することによって実現される。
音声コンテンツ取得部14は、ユーザからの音声コンテンツの選択に係る指示に応じて、音声コンテンツを取得する。ここでいう音声コンテンツの選択は、音声コンテンツが付随している動画や映像などのコンテンツを選択することを含む。
音声コンテンツ取得部14は、音声コンテンツ読出部141および音声コンテンツ記憶部142を備えている。音声コンテンツ記憶部142は、1以上の音声コンテンツを記憶している。なお、コンテンツ供給装置500Bを外部装置(例えば、サーバ)と通信ネットワークを介して接続し、外部装置から通信ネットワークを介して所望の音声コンテンツを受信して音声コンテンツ記憶部142に記憶させるようにしてもよい。
音声コンテンツ読出部141は、音声コンテンツ記憶部142に記憶されている1以上の音声コンテンツの中から、ユーザ操作により選択された音声コンテンツを読み出すことによって音声コンテンツを取得する。ユーザ操作による音声コンテンツの選択は、例えば、コンテンツ供給装置500Bが備える操作部、あるいはコンテンツ供給装置500Bがディスプレイ上に提供する所定のグラフィカルユーザインタフェースをユーザが操作することによって行うことが可能である。
触覚コンテンツ取得部11Bは、触覚コンテンツを取得する。図13に示す触覚コンテンツ取得部11Bは、図5に示した触覚コンテンツ取得部11Aと同様の機能を有するものであってもよいが、図13では、音声コンテンツ取得部14により取得された音声コンテンツを利用して触覚コンテンツを取得する構成を示している。この触覚コンテンツ取得部11Bの詳細な構成例については後述する。
ここで、触覚コンテンツ取得部11Bは、例えば、ユーザにより音声コンテンツの選択操作が行われたときに、触覚コンテンツの取得を自動的に行う。この場合、音声コンテンツの選択操作に応じて、音声コンテンツ取得部14による音声コンテンツの取得と、触覚コンテンツ取得部11Bによる触覚コンテンツの取得とが実行される。
あるいは、触覚コンテンツ取得部11Bは、音声コンテンツの選択操作とは別に、触覚コンテンツの取得を指示する操作がユーザにより行われたときに、触覚コンテンツの取得を行うようにしてもよい。この場合、音声コンテンツ取得部14による音声コンテンツの取得と触覚コンテンツ取得部11Bによる触覚コンテンツの取得とが非同期で実行される。
前者のように、音声コンテンツの選択操作に応じて触覚コンテンツの取得を自動的に行う場合は、コンテンツ供給装置500Bから振動呈示部302に対する触覚コンテンツの供給と、コンテンツ供給装置500Bからイヤホン304に対する音声コンテンツの供給とを同時に行うことができる。これにより、振動呈示部302による触覚コンテンツに基づく振動の付与と、イヤホン304による音声コンテンツに基づく音声の出力とを同時に行うことが、音声コンテンツの選択操作だけで簡単に実行可能である。
これに対し、後者のように、音声コンテンツの選択操作と触覚コンテンツの取得指示操作とを別に行う場合でも、この2つの操作を並行することにより、コンテンツ供給装置500Bから振動呈示部302に対する触覚コンテンツの供給とイヤホン304に対する音声コンテンツの供給とを同時に行うことが可能である。これに加え、音声コンテンツの選択操作だけを行うことにより、コンテンツ供給装置500Bからイヤホン304に対して音声コンテンツの供給だけを行うことも可能である。また、触覚コンテンツの取得指示操作だけを行うことにより、コンテンツ供給装置500Bから振動呈示部302に対して触覚コンテンツの供給だけを行うことも可能である。
音響コンテンツ生成部18は、触覚コンテンツ取得部11Bにより取得された触覚コンテンツと、音声コンテンツ取得部14により取得された音声コンテンツとの組み合わせにより音響コンテンツを生成する。例えば、音響コンテンツ生成部18は、触覚コンテンツ取得部11Bにより取得された触覚コンテンツを第1チャネル情報とし、音声コンテンツ取得部14により取得された音声コンテンツを第2チャネル情報とする音響コンテンツを生成する。
音響コンテンツ供給部19は、音響コンテンツ生成部18により生成された音響コンテンツを、振動呈示部302およびイヤホン304に供給する。すなわち、音響コンテンツ供給部19は、第1チャネル情報として生成された触覚コンテンツを振動呈示部302に供給するとともに、音響コンテンツ生成部18により第2チャネル情報として生成された音声コンテンツをイヤホン304に供給する。すなわち、音響コンテンツ供給部19は、触覚コンテンツ供給部および音声コンテンツ供給部として機能する。
ここで、触覚コンテンツ取得部11Bの構成例について説明する。以下では、4つの構成例を説明する。第1構成例〜第4構成例に係る触覚コンテンツ取得部11Bは、図6、図9、図10、図12に示した触覚コンテンツ取得部11Aにより生成した(あるいは読み出した)触覚コンテンツをもとに、その振動情報を加工するようにしたものである。
<触覚コンテンツ取得部11Bの第1構成例〜第4構成例>
図14〜図17は、第1構成例〜第4構成例に係る触覚コンテンツ取得部11Bの機能構成例を示すブロック図であり、それぞれ図6、図9、図10、図12に対応している。なお、図14〜17において、図6、図9、図10、図12に示した符号と同一の符号を付したものは同一の機能を有するものであるので、ここでは重複する説明を省略する。
図14〜図17に示すように、第1構成例〜第4構成例に係る触覚コンテンツ取得部11Bはそれぞれ図6、図9、図10、図12に示した構成に加え、振動波形加工部1123を更に備えている。
振動波形加工部1123は、図14の触質コンテンツ読出部1131により読み出された触質コンテンツ(=触覚コンテンツ)、図15の触質コンテンツ読出部1151により読み出された触質コンテンツ(=触覚コンテンツ)、図16の繰り返し抽出部1145により生成された触覚コンテンツ、または、図17の触覚コンテンツ読出部1111により読み出された触覚コンテンツの振動情報に対する重み情報を生成し、生成した重み情報によって触覚コンテンツの振動情報を加工する。そして、加工した触覚コンテンツを音響コンテンツ生成部18に供給する。
図18は、振動波形加工部1123の機能構成例を示すブロック図である。図18に示すように、振動波形加工部1123は、その機能構成として、特徴抽出部1123a、重み情報生成部1123bおよび重み加工部1123cを備えている。
特徴抽出部1123aは、音声コンテンツ取得部14により取得された音声コンテンツの波形情報において、他の箇所と区別し得る複数の特徴箇所を抽出する。例えば、特徴抽出部1123aは、音声コンテンツの波形情報において、所定時間の間に振幅値が所定値以上大きくなる箇所を特徴箇所として抽出する。
重み情報生成部1123bは、特徴抽出部1123aにより抽出された複数の特徴箇所に基づいて、特徴箇所間の時間区間において経時的に値が変化する重み情報を生成する。例えば、重み情報生成部1123bは、特徴抽出部1123aにより抽出された複数の特徴箇所に基づいて、一の特徴箇所が抽出された時間から次の特徴箇所が抽出された時間まで値が経時的に徐々に小さくなる重み情報を生成する。
図19は、特徴抽出部1123aおよび重み情報生成部1123bの処理内容を説明するための図である。ここで、図19(a)は、音声コンテンツ取得部14により取得された音声コンテンツの波形情報の一部を示している。図19(b)は、触覚コンテンツ読出部1111により触覚コンテンツ記憶部1112から読み出された触覚コンテンツの波形情報に対し、重み情報生成部1123bにより生成された重み情報を模式的に重ねて示した状態を示している。
特徴抽出部1123aは、図19(a)に示す音声コンテンツの波形情報において、所定時間(例えば、0.1秒)の間に振幅値が所定値以上大きくなる箇所を複数の特徴箇所F,F,F,・・・として抽出する。すなわち、特徴抽出部1123aは、音声コンテンツの波形情報の振幅値が急激に大きくなる箇所を特徴箇所F,F,F,・・・として抽出する。
重み情報生成部1123bは、特徴抽出部1123aにより抽出された複数の特徴箇所F,F,F,・・・に基づいて、一の特徴箇所F(i=1,2,・・・)が抽出された時間から、次の特徴箇所Fi+1が抽出された時間まで、値が経時的に徐々に小さくなる重み情報を生成する。この重み情報は、重み値(何れも正の値)が最小値から最大値までの間をとる情報であり、図19(b)においてノコギリ波として模式的に示されている。
図19(b)の例では、一の特徴箇所Fが抽出された時間において重み値が最大となり、そこから線形的あるいは段階的に値が経時的に徐々に小さくなり、次の特徴箇所Fi+1が抽出された時間において重み値が再び最大となるような重み情報を生成している。ここで、重み情報生成部1123bは、一の特徴箇所Fが抽出された時間において重み値が最大となり、次の特徴箇所Fi+1が抽出された時間に達する時点で重み値がちょうど最小値となるような重み情報を生成している。
なお、ここに示した重み情報の生成処理は一例であり、これに限定されるものではない。例えば、図19(b)では、重み値が一定の割合で直線的に徐々に小さくなる例を示したが、一の特徴箇所Fが抽出された時間から次の特徴箇所Fi+1が抽出された時間まで、所定の2次関数あるいは対数関数などに従って値が曲線的に徐々に小さくなるような重み情報を生成するようにしてもよい。
また、重み値が徐々に小さくなる割合(ノコギリ波で示される斜線部の傾斜角)を、どの区間も同じとするようにしてもよい。この場合、一の特徴箇所Fと次の特徴箇所Fi+1との間が長い区間があると、次の特徴箇所Fi+1に至る前に重み値が最小値に達する。この場合、重み情報生成部1123bは、例えば、重み値が最小値に達した後、次の特徴箇所Fi+1に至るまで、重み値が最小値に固定するような重み情報を生成する。
また、重み値の最大値と最小値とを固定せず、所定の条件に応じて変動する変動値とするようにしてもよい。例えば、特徴箇所における振幅値の大きさに応じて、重み値の最大値を可変とするようにしてもよい。この場合、重み情報生成部1123bは、一の特徴箇所Fにおける振幅値が大きいほど重み値が大きくなるようにし、そこから次の特徴箇所Fi+1まで値が徐々に小さくなるような重み情報を生成する。このようにすれば、所定時間の間に振幅値が所定値以上大きくなる複数の特徴箇所Fのうち、その特徴箇所Fの振幅値が大きいほど大きな重み値が設定されるようになる。
重み加工部1123cは、触覚コンテンツ読出部1111により触覚コンテンツ記憶部1112から読み出された触覚コンテンツ(または、触質コンテンツ読出部1131,1151により触質コンテンツ記憶部1132,1152から読み出された触質コンテンツ=触覚コンテンツ、繰り返し抽出部1145により生成された触覚コンテンツ)の振動情報を、重み情報生成部1123bにより生成された重み情報によって加工する。例えば、重み加工部1123cは、触覚コンテンツの波形情報の振幅値に対して重み情報の重み値を乗算することにより、触覚コンテンツの振動情報を加工する。
すなわち、重み加工部1123cは、図19(b)に示している触覚コンテンツの波形情報の各時間における振幅値に対し、同じく図19(b)にノコギリ波として模式的に示している各時間における重み値を乗算する。図19(b)において、触覚コンテンツの波形情報と重み情報とを重ねて示しているのは、各時刻における波形情報の振幅値と、これに対して乗算する重み値との対応関係を明示するためである。
図20は、振動波形加工部1123により加工された触覚コンテンツの波形情報を音声コンテンツの波形情報と共に示す図である。図20(a)は、音声コンテンツ取得部14により取得された音声コンテンツの波形情報を示し、図20(b)は、振動波形加工部1123により加工された触覚コンテンツの波形情報を示している。図20(a)に示す音声コンテンツの波形情報は、図19(a)に示す音声コンテンツの波形情報と同じである。
なお、音声コンテンツ取得部14により取得される音声コンテンツがモノラルの音声信号である場合は、上述したように、図19(a)に示す音声コンテンツの波形情報(重み情報を生成するために特徴箇所の抽出対象とする音声コンテンツの波形情報)と、図20(a)に示す音声コンテンツの波形情報(イヤホン304に供給される音声コンテンツの波形情報)とは同じになる。
一方、音声コンテンツ取得部14により取得される音声コンテンツがステレオの音声信号である場合は、図19(a)に示す音声コンテンツの波形情報と、図20(a)に示す音声コンテンツの波形情報とを同じとしてもよいが、必ずしも同じとする必要はない。例えば、特徴箇所の抽出対象とする音声コンテンツは左チャネルの音声信号とし、イヤホン304に供給する音声コンテンツは右チャネルの音声信号としてもよい。もちろん、その逆でもよい。また、左右何れかのチャネルの音声信号を解析して特徴箇所を抽出し、両チャネルの音声信号をイヤホン304に供給するようにしてもよい。
なお、特徴抽出部1123aが音声コンテンツの波形情報から抽出する複数の特徴箇所は、以上に説明した例に限定されない。例えば、特徴抽出部1123aは、音声コンテンツの波形情報において、振幅値が所定値以上となる箇所を特徴箇所として抽出するようにしてもよい。あるいは、音声コンテンツの波形情報を時間ごとに周波数解析し、含まれる周波数成分が急激に変わる箇所を特徴箇所として抽出するようにしてもよい。あるいは、音声コンテンツの波形情報に対して図8と同様の解析を行い、第1の触質パラメータおよび第2の触質パラメータの四則演算値が急激に変わる箇所を特徴箇所として抽出するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、重み情報生成部1123bは、一の特徴箇所Fが抽出された時間から次の特徴箇所Fi+1が抽出された時間まで値が徐々に小さくなるような重み情報を生成したが、本発明はこれに限定されない。例えば、特徴抽出部1123aが、音声コンテンツの波形情報において所定時間の間に振幅値が急激に小さくなる箇所を特徴箇所として抽出するようにし、重み情報生成部1123bが、一の特徴箇所Fが抽出された時間から次の特徴箇所Fi+1が抽出された時間まで値が徐々に大きくなるような重み情報を生成するようにしてもよい。
ここで、以上説明したコンテンツ供給装置500A,500Bの変形例を説明する。図21は、一例として、図6および図14に示した構成の変形例を示している。なお、この図21(a)および(b)において、それぞれ図6および図14に示した符号と同一の符号を付したものは同一の機能を有するものであるので、ここでは重複する説明を省略する。図21に示す変形例では、対象情報取得部1133に代えて対象情報取得部1133’を備えている。
図6および図14では、対象情報取得部1133は、音声コンテンツ取得部14により取得された音声コンテンツとは異なる情報、すなわち、ユーザが音声コンテンツとは別に指定した波形情報を対象情報として取得していた。これに対し、図21の構成例では、対象情報取得部1133’は、音声コンテンツ取得部14により取得された音声コンテンツを対象情報として取得する。その他は図6および図14と同様である。
この図21に示す構成によれば、音声コンテンツ取得部14により取得される音声コンテンツ(すなわち、イヤホン304に供給する音声コンテンツ)が持つ触質パラメータにより特定される触質コンテンツをもとに触覚コンテンツが生成されることになる。すなわち、図21に示す構成によれば、ユーザにより選択された音声コンテンツに関する触質パラメータに応じた触覚コンテンツ(すなわち、対象情報取得部1133’において音声コンテンツを対象情報として取得することによって生成される触覚コンテンツ)が取得されることになる。これにより、音声コンテンツと親和性の高い触覚コンテンツを生成することができる。
なお、ここでは図示を省略するが、図9、図10に示した触覚コンテンツ取得部11Aおよび図15、図16に示した触覚コンテンツ取得部11Bに対しても図21と同様の変形例を適用することが可能である。すなわち、図9、図10、図15、図16に示す対象情報取得部1133に代えて対象情報取得部1133’を用いることが可能である。
また、上記図6、図9、図10に示した触覚コンテンツ取得部11A、および図14〜図16に示した触覚コンテンツ取得部11Bでは、対象情報取得部1133が取得する対象情報の例として波形情報を説明したが、これに限定されない。本実施形態において処理対象として使用可能な情報は、n個(n≧2)の触質パラメータにより特定される固有の触覚効果を持った情報である。特に、強度に相当する値が連続的または断続的に連なっているもの、あるいは、連なっている状態に変換可能なものであれば、対象情報として用いることが可能である。
上述した波形情報は、強度に相当する振幅が時間軸に沿って連続的(アナログ信号の場合)または断続的(デジタルデータの場合)に連なっている情報であり、対象情報取得部1133により取得可能な情報の典型例である。
別の例として、文字列から成るテキスト情報は、これ自体は強度に相当する値が連なっている情報ではないが、詳細を後述するように、そのような情報に変換可能な情報である。よって、テキスト情報も、対象情報取得部1133により取得可能な情報の1つである。この場合、第1の触質パラメータおよび第2の触質パラメータがそれぞれ何であるかについては後述する。
基本的に、情報量が単一のもの以外は、本実施形態において扱うことが可能な情報と言える。例えば、テキスト情報の場合、“あ”のように1文字のみから成るものは、強度に相当する値が連なっている情報とは言えず、また、これに変換することもできないので、本実施形態の対象外となる。一方、複数の文字から成るテキスト情報であれば、後述するように、強度に相当する値が連なっている情報に変換可能なので、本実施形態において扱うことが可能な情報となる。
音声信号の場合、ある程度の時間的な長さを持ったものであれば、上述の通り本実施形態において扱うことが可能な情報である。一方、一瞬で終わる音の場合、振幅は存在するが、時間軸に沿って複数に分割可能な長さを持たない。そのため、このままでは本実施形態において扱うことが可能な情報ではない。しかし、その瞬時音を周波数解析して周波数軸の信号に変換すると、周波数毎に異なる振幅を持った情報、つまり、強度に相当する振幅が周波数軸に沿って連なった情報となるため、本実施形態において扱うことが可能な情報となる。
音声信号やテキスト情報に限らず、それ以外のあらゆる情報についても同様のことが言える。すなわち、もともと情報量が単一でないものは、強度に相当する値が連なっているものと言えるので、本実施形態において扱うことが可能な情報である。一方、もとは情報量が単一であっても、強度に相当する値が連なっている情報に変換可能なものも、本実施形態において扱うことが可能な情報である。
以下に、対象情報取得部1133により取得される対象情報の種類に応じた触質パラメータの具体的な生成例について説明する。なお、対象情報が波形情報である場合については既に説明したので、それ以外の情報が対象情報である場合について説明する。
<第1例:ヒストグラム情報の場合>
触質パラメータ生成部1134は、対象情報取得部1133により取得された対象情報が、周波数の違いに応じて強度が変化するヒストグラム情報である場合、当該ヒストグラム情報を周波数軸方向に複数に分割する。そして、それぞれの分割区間から、分割区間内の代表強度を第1の触質パラメータとして特定するとともに、分割区間の周波数幅を第2の触質パラメータとして特定することにより、第1の触質パラメータおよび第2の触質パラメータの組み合わせを生成する。
図22は、ヒストグラム情報を入力した場合における触質パラメータ生成部1134による処理内容の一例を説明するための図である。図22(a)は、対象情報取得部1133により取得されたヒストグラム情報を示している。図22(a)に示す通り、ヒストグラム情報は、外形は波形情報と同様である。そのため、波形情報と同様の処理を適用することが可能である。この場合も、前処理として、図22(b)のようにヒストグラム情報のエンベロープを抽出し、当該エンベロープを対象として第1の触質パラメータおよび第2の触質パラメータを特定するようにしてもよい。
すなわち、触質パラメータ生成部1134は、まず、図22(a)に示すヒストグラム情報(または図22(b)に示すエンベロープ情報)を周波数軸方向に複数に分割する。図22では一例として、エンベロープの振幅が極小となる時間毎に分割している。すなわち、エンベロープの開始点から1つ目の極小値までを第1の分割区間F1、1つ目の極小値から2つ目の極小値までを第2の分割区間F2、2つ目の極小値から3つ目の極小値までを第3の分割区間F3、・・・のように、ヒストグラム情報を周波数軸方向に複数に分割している。ただし、分割法はこれに限定されない。
触質パラメータ生成部1134は、それぞれの分割区間F1,F2,F3,・・・から、第1の触質パラメータとして代表強度h1,h2,h3,・・・を特定するとともに、第2の触質パラメータとして分割区間の周波数幅f1,f2,f3,・・・を特定する。ここで、代表強度h1,h2,h3,・・・は、それぞれの分割区間F1,F2,F3,・・・における極大値を示している。ただし、代表強度の取り方はこれに限定されない。
<第2例:空間分布情報の場合>
触質パラメータ生成部1134は、対象情報取得部1133により取得された対象情報が、位置または領域の違いに応じて強度が変化する空間分布情報である場合、当該空間分布情報を位置または領域に応じて複数に分割する。そして、それぞれの分割区間から、分割区間内の代表強度を第1の触質パラメータとして特定するとともに、分割区間の終始点間の長さまたは面積を第2の触質パラメータとして特定することにより、第1の触質パラメータおよび第2の触質パラメータの組み合わせを生成する。
空間分布情報の一例として、画像情報が挙げられる。画像情報は、画素の位置または複数の画素群から成る領域に応じて、強度の要素を有する色情報や輝度情報が変化する情報である。触質パラメータ生成部1134は、このような画像情報を、画素の位置または画素群の領域に応じて複数に分割し、それぞれの分割区間から第1の触質パラメータおよび第2の触質パラメータの組み合わせを生成する。
図23は、画像情報を入力した場合における触質パラメータ生成部1134による処理内容の一例を説明するための図である。図23(a)に示す画像情報は、縦横が様々な大きさのメッシュ状に分割されたパターン画像の例を示している。第2例は、このようなパターン画像から第1の触質パラメータおよび第2の触質パラメータの組み合わせを生成するのに適している。
触質パラメータ生成部1134は、まず、図23(a)に示すパターン画像をメッシュの領域に応じて複数に分割する。図23(a)では一例として、最も左上のメッシュを第1の分割区間A1、その右側のメッシュを第2の分割区間A2、更にその右側のメッシュを第3の分割区間A3、・・・としていき、右端までいったら1つの下の段に降りて左端から右端に向かって順に分割していく。これを最も右下のメッシュまで行うことにより、パターン画像の全体を各メッシュの領域に応じて複数に分割している。
触質パラメータ生成部1134は、それぞれの分割区間A1,A2,A3,・・・から、第1の触質パラメータとして代表強度h1,h2,h3,・・・を特定するとともに、第2の触質パラメータとして分割区間の面積a1,a2,a3,・・・を特定する。ここで、代表強度h1,h2,h3,・・・は、それぞれの分割区間A1,A2,A3,・・・における彩度、明度または輝度の何れかの平均値などを用いることが可能である。
なお、ここでは、複数のメッシュが縦横に区切られた2次元のパターン画像の例を示したが、図23(b)のような1次元のパターン画像(縦方向は1画素、横方向は複数画素のライン画像)であってもよい。この場合、触質パラメータ生成部1134は、それぞれの分割区間A1,A2,A3,・・・から、第2の触質パラメータとして、分割区間の始点から終点までの長さ(画素数に相当)を特定すればよい。
<第3例:周波数スペクトル情報の場合>
対象情報取得部1133により取得された画像情報が、図23に示したシンプルなパターン画像ではなく、写真や絵画のような複雑な画像情報の場合、第2例を適用するのは難しい。このような画像情報を処理対象とする場合、触質パラメータ生成部1134は、前処理として画像情報を周波数スペクトル情報に変換し、その周波数スペクトル情報から第1の触質パラメータおよび第2の触質パラメータの組み合わせを生成する。
すなわち、触質パラメータ生成部1134は、対象情報取得部1133により取得された画像情報を分析して強度−周波数分布の周波数スペクトル情報を生成した後、当該周波数スペクトル情報を周波数軸方向に複数に分割し、それぞれの分割区間から、分割区間内の代表強度を第1の触質パラメータとして特定するとともに、分割区間の周波数幅を第2の触質パラメータとして特定することにより、第1の触質パラメータおよび第2の触質パラメータの組み合わせを生成する。
この場合における具体的な処理例は、図22を用いて説明した第1例と同様なので、説明を割愛する。なお、画像情報の他に、音声信号に対してもこの第3例を適用することが可能である。上述したように、一瞬で終わる単発の音の場合は、図8の例を適用することができない。しかし、第3例を適用することは可能である。すなわち、瞬時音を分析して強度−周波数分布の周波数スペクトル情報を生成することにより、その周波数スペクトル情報から第1の触質パラメータおよび第2の触質パラメータの組み合わせを生成することが可能である。
<第4例:テキスト情報の場合>
触質パラメータ生成部1134は、対象情報取得部1133により取得された対象情報がテキスト情報である場合、テキスト情報を形態素解析してセンテンス毎に分割するとともに、各センテンス内を分節毎に区切り、各文節の音素数を特定する。そして、それぞれのセンテンスから、センテンス内の代表音素数の逆数を強度とみなして第1の触質パラメータとして特定するとともに、センテンス内の文節数を第2の触質パラメータとして特定することにより、第1の触質パラメータおよび第2の触質パラメータの組み合わせを生成する。
図24は、テキスト情報を入力した場合における触質パラメータ生成部1134による処理内容の一例を説明するための図である。図24は、対象情報取得部1133により取得されたテキスト情報にカナを併記したものを示している。図24に示す例において入力されたテキスト情報は、「今日は日曜日。私は今日学校に行きました。」という文章の文字列から成る情報である。
触質パラメータ生成部1134は、まず、「今日は日曜日。私は今日学校に行きました。」という文章のテキスト情報をセンテンス毎に分割する。すなわち、「今日は日曜日」および「私は今日学校に行きました」の2つに分割する。1つ目のセンテンスが第1の分割区間B1、2つ目のセンテンスが第2の分割区間B2となる。
次に、触質パラメータ生成部1134は、それぞれのセンテンスを形態素解析し、各センテンス内を分節毎に区切り、各文節の音素数を特定する。すなわち、第1の分割区間B1に関しては、センテンスを「今日は」および「日曜日」の2つの文節に区切る。そして、1つ目の文節「キョウハ」の音素数を“3”と特定し、2つ目の文節「ニチヨウビ」の音素数を“5”と特定する。同様に、第2の分割区間B2に関しては、センテンスを「私は」、「今日」、「学校に」および「行きました」の4つの文節に区切る。そして、各文節の音素数をそれぞれ“4”、“2”、“5”、“5”と特定する。
そして、触質パラメータ生成部1134は、第1の分割区間B1および第2の分割区間B2のそれぞれから、分割区間内の代表音素数の逆数を強度とみなして、これを第1の触質パラメータとして特定する。代表音素数は、例えば、分割区間内で最小の音素数、最大の音素数、または平均音素数とすることが可能である。例えば、平均音素数を用いる場合、第1の分割区間B1の平均音素数は“4”であり、これの逆数を第1の触質パラメータとして特定する。また、第2の分割区間B2の平均音素数も“4”であり、これの逆数を第1の触質パラメータとして特定する。
また、触質パラメータ生成部1134は、第1の分割区間B1および第2の分割区間B2のそれぞれから、文節数を第2の触質パラメータとして特定する。すなわち、第1の分割区間B1については文節数“2”を第2の触質パラメータとして特定し、第2の分割区間B2については文節数“4”を第2の触質パラメータとして特定する。
<第5例:動作情報の場合>
触質パラメータ生成部1134は、対象情報取得部1133により取得された対象情報が、人の動きを表す一連の動作情報である場合、当該一連の動作情報を一動作毎に分割する。そして、それぞれの動作から、当該動作による加圧力、速度、加速度または人体の到達高さに関する代表値を強度とみなし第1の触質パラメータとして特定するとともに、一動作にかかる時間の長さを第2の触質パラメータとして特定することにより、第1の触質パラメータおよび第2の触質パラメータの組み合わせを生成する。
人の動きを表す一連の動作情報の一例として、マッサージの施術の動きを表した動作情報が挙げられる。図25は、マッサージの動作情報を入力した場合における触質パラメータ生成部1134による処理内容の一例を説明するための図である。マッサージは、複数の手技の組み合わせで行われる。そして、1つの手技は、圧力を所定時間加えることによって成される。
したがって、このようなマッサージの施術の動きを表した動作情報は、図25に示すように、横軸を時間軸とし、縦軸を圧力として描かれる棒グラフのような情報で表すことができる。なお、隣接する棒グラフの間が開いている箇所は、2つの手技が時間を置いて行われることを意味する。また、隣接する棒グラフの間が接続している箇所は、2つの手技が時間を置かずに連続して行われることを意味する。例えば、表面に圧力センサを備えた人型の人形等に対して実際にマッサージを施術すると、図25に示すようなセンサ情報が得られるので、これを対象情報取得部1133への入力とすることが可能である。
触質パラメータ生成部1134は、対象情報取得部1133により取得される、複数の手技の組み合わせから成る一連の動作情報を、1つ1つの手技(一動作)毎に分割する。図25のイメージで説明すると、1つ1つの棒グラフに分割することに相当する。この場合、1つの手技(棒グラフ)が1つの分割区間に相当する。すなわち、1つ目の手技を第1の分割区間M1,2つ目の手技を第2の分割区間M2、3つ目の手技を第3の分割区間M3、・・・のように、一連の動作情報を手技毎に分割していく。
そして、触質パラメータ生成部1134は、それぞれの分割区間M1,M2,M3,・・・から、当該分割区間M1,M2,M3,・・・の手技による加圧力p1,p2,p3,・・・を第1の触質パラメータとして特定するとともに、各手技を行うの要する所要時間の長さt1,t2,t3,・・・を第2の触質パラメータとして特定することにより、第1の触質パラメータおよび第2の触質パラメータの組み合わせを生成する。
また、人の動きを表す一連の動作情報の別の例として、モーションキャプチャで捉えた動作情報が挙げられる。モーションキャプチャによる動作情報は、人の動きをデジタル的に記録した動画情報として提供される。触質パラメータ生成部1134は、この動画情報を画像解析して、人の特定部位(例えば、手)の動きの開始点を特定し、その開始点に手が戻ってくるまでの動きを一動作として捉える。そして、一連の動作情報を一動作毎に分割する。この場合、手が開始点に戻ってくるまでの一動作が1つの分割区間に相当する。
そして、触質パラメータ生成部1134は、それぞれの分割区間から、当該分割区間の動作による速度、加速度または人体の到達高さに関する代表値を強度とみなし、これを強度に関する第1の触質パラメータとして特定する。例えば、動作の速度の代表値を第1の触質パラメータとする場合、一動作の中の最大速度、最小速度または平均速度を代表値として用いることが可能である。また、人体の到達高さの代表値を第1の触質パラメータとする場合、例えば手を動かして動作したときの床からの最高点を代表値として用いることができる。また、触質パラメータ生成部1134は、一動作にかかる時間の長さを第2の触質パラメータとして特定する。
<第6例:動画情報の場合>
触質パラメータ生成部1134は、対象情報取得部1133により取得された対象情報が動画情報である場合、当該動画情報をオプティカルフロー解析してフレーム画像間の変位量を演算することにより、時間の経過と共に変位量が変化する波形情報に変換する。そして、当該波形情報を時間軸方向に複数に分割し、それぞれの分割区間から、分割区間内の代表強度を第1の触質パラメータとして特定するとともに、分割区間の時間の長さを第2の触質パラメータとして特定することにより、第1の触質パラメータおよび第2の触質パラメータの組み合わせを生成する。
動画情報は、上述したモーションキャプチャによる動作情報を含む、任意の動画情報である。オプティカルフロー解析は、公知の方法を適用することが可能である。まず、時間t1における1番目のフレーム画像と、時間t2における2番目のフレーム画像との差分であるオプティカルフロー値を求める。ここで、各画素に対して求まるx,y方向のオプティカルフロー値をFx,Fyとした場合、例えば(Fx2+Fy2)/2の値を画素毎に求め、さらに全画素における平均値を求めることにより、この平均値を時間t2における変位量とする。
次に、時間t2における2番目のフレーム画像と、時間t3における3番目のフレーム画像との間で、x,y方向のオプティカルフロー値Fx,Fyをもとに(Fx2+Fy2)/2の値を画素毎に求め、さらに全画素における平均値を求めることにより、この平均値を時間t3における変位量とする。以降も同様にしてフレーム毎に変位量を求めることにより、時間の経過と共に変位量が変化する波形情報が得られる。このようにして波形情報を得た後の処理は、図8を用いて説明した例と同様なので、説明を割愛する。
なお、上記実施形態では、対象情報取得部1133により取得された対象情報を触質パラメータ生成部1134が解析することにより、当該対象情報から特定された第1の触質パラメータおよび第2の触質パラメータの組み合わせを順次指定する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、所望の触覚コンテンツを生成したいユーザが、第1の触質パラメータおよび第2の触質パラメータの指定を手動で行うようにしてもよい。この場合、対象情報取得部1133および触質パラメータ生成部1134は不要である。一例として、触質コンテンツ読出部1131,1151または触覚コンテンツ読出部1111は、図7に例示したマトリクスをコンピュータの画面上に表示させ、タッチパネルやマウス等の操作デバイスを用いてユーザに所望の位置を順に指定させることにより、第1の触質パラメータおよび第2の触質パラメータの組み合わせを複数組順に指定する。これに応じて、触質コンテンツ読出部1131,1151または触覚コンテンツ読出部1111は、マトリクス上で順に指定された位置に対応する触質コンテンツまたは触覚コンテンツを順次触質コンテンツ記憶部1132,1152または触覚コンテンツ記憶部1112から読み出す。
また、触質パラメータ生成部1134がランダムに、あるいは所定の規則に従って第1の触質パラメータおよび第2の触質パラメータの組み合わせを順次指定するようにしてもよい。
<触質モードの指定>
次に、触質モードを指定し、触質モードに応じた触覚コンテンツを生成できるようにした実施形態について説明する。図26は、触質モードの指定を可能にしたコンテンツ供給装置500A’,500B’の機能構成例を示すブロック図である。なお、図26(a)において、図5に示した符号と同一の符号を付したものは同一の機能を有するものであるので、ここでは重複する説明を省略する。また、図26(b)において、図13に示した符号と同一の符号を付したものは同一の機能を有するものであるので、ここでは重複する説明を省略する。
図26(a)に示すように、コンテンツ供給装置500A’は、図5に示した構成に加えて触質モード指定部13Aを更に備えるとともに、触覚コンテンツ取得部11Aに代えて触覚コンテンツ取得部11A’を備えている。触質モード指定部13Aは、ユーザからの触質モードの選択に係る指示に応じて、触覚に関する感覚の性質が異なる複数の触質モードのうち何れかを指定する。触覚コンテンツ取得部11A’は指定された触質モードに応じた触覚コンテンツを取得する。
図26(b)に示すように、コンテンツ供給装置500B’は、図13に示した構成に加えて触質モード指定部13Bを更に備えるとともに、触覚コンテンツ取得部11Bに代えて触覚コンテンツ取得部11B’を備えている。触質モード指定部13Bは、音声コンテンツ取得部14により取得された音声コンテンツを解析し、その解析結果に応じて触質モードを指定する。すなわち、触質モード指定部13Bは、音声コンテンツの波形情報が有している特徴を解析して、その特徴に応じた触質を表す触質モードを指定する。なお、この解析処理の詳細については後述する。触覚コンテンツ取得部11B’は指定された触質モードに応じた触覚コンテンツを取得する。
なお、図26(b)に示すコンテンツ供給装置500B’において、触覚コンテンツ取得部11B’は触質モードに応じた触覚コンテンツを取得し、その触質モードは音声コンテンツを解析することによって指定されるので、ユーザにより音声コンテンツの選択操作が行われたときに、触覚コンテンツの取得を自動的に行うのが好ましい。音声コンテンツの選択操作と触覚コンテンツの取得指示操作とを別に行う構成としても、触覚コンテンツの取得指示操作を行うときは、基本的には音声コンテンツの選択操作も必要である。ただし、例えばデフォルトの触質モードを設定しておいて、触覚コンテンツの取得指示操作だけが行われた場合には、このデフォルトの触質モードに応じた触覚コンテンツを取得するようにしてもよい。
次に、触質モード指定部13Bの構成例について説明する。図27は、触質モード指定部13Bの機能構成例を示すブロック図である。ここでは、図27(a)および(b)において、触質モード指定部13Bに関して2つの構成例を示している。
図27(a)に示す例において、触質モード指定部13Bは、その機能構成として、触質パラメータ生成部1311、触質特徴量算出部132およびモード指定部1313を備えている。また、図27(b)に示す例において、触質モード指定部13Bは、その機能構成として、触質パラメータ生成部1311、触質差分パラメータ生成部1314、触質特徴量算出部1312’およびモード指定部1313を備えている。
触質パラメータ生成部1311は、音声コンテンツ取得部14により取得された音声コンテンツの波形情報から、それぞれが触感の一要素を表したn個(n≧2)の触質パラメータの組み合わせを2組以上生成する。この触質パラメータ生成部1311の処理内容は、図6等に示した触質パラメータ生成部1134と同様である。
触質差分パラメータ生成部1314は、触質パラメータ生成部1311により生成された2組以上の触質パラメータについて、2つの組間で触質パラメータの差分値をそれぞれ計算することにより、n個の触質差分パラメータの組み合わせを2組以上生成する。この触質差分パラメータ生成部1314の処理内容は、図9等に示した触質差分パラメータ生成部1153と同様である。
触質特徴量算出部132は、触質パラメータ生成部1311により生成された2組以上の触質パラメータ(第1の触質パラメータおよび第2の触質パラメータの2組以上の組み合わせ)に基づいて、音声コンテンツの波形情報に関する触質特徴量を算出する。本実施形態では、第1の触質パラメータと第2の触質パラメータとを用いた四則演算値を算出し、同じ四則演算値が現れる区間の長さを第1の触質特徴量として算出する。また、四則演算値の多様度を第2の触質特徴量として算出する。
例えば、分割区間の数がk個の場合、触質特徴量算出部132は、それぞれの分割区間Ti(i=1〜k)ごとにhi/tiの値を求める。そして、同じhi/tiの値が出現する区間の長さを第1の触質特徴量P1として算出する。例えば、分割区間T1におけるh1/t1の値と、分割区間T3におけるh3/t3の値とが同じになった場合、第1の触質特徴量P1は、次の式により求められる。
P1=t1+t2
あるいは、同じhi/tiの値が出現するまでの区間数を区間の長さとして、第1の触質特徴量P1を算出するようにしてもよい。この場合、上述した例のケースでは、分割区間T1から分割区間T3までの区間数である“2”が第1の触質特徴量P1ということになる。
なお、同じhi/tiの値が出現する区間が複数存在する場合は、それぞれの区間ごとに第1の触質特徴量P1を算出し、その平均値を最終的な第1の触質特徴量P1として決定する。あるいは、平均値に代えて、最大値、最小値、中央値などを第1の触質特徴量P1として決定するようにしてもよい。
また、触質特徴量算出部132は、分割区間ごとに算出した複数のhi/tiの値の分散を第2の触質特徴量P2として算出する。すなわち、第2の触質特徴量P2は、次の式により求められる。
P2=Σ(hi/ti−m)2/k (i=1〜k)
ただし、mはhi/ti(i=1〜k)の平均値
上記のように求められる第1の触質特徴量P1は、音声コンテンツの波長情報が潜在的に持っている触感のリズムを表している。また、第2の触質特徴量P2は、音声コンテンツの波長情報が潜在的に持っている触感の多様度を表している。本実施形態では、この触感のリズムおよび多様度を示唆する2種類の触質特徴量によって、音声コンテンツの波長情報を特徴付けるようにしている。
なお、ここではhi/tiの値を算出しているが、他の四則演算値を算出するようにしてもよい。例えば、ti/hiの値、hi×tiの値、hi+tiの値、hi−tiの値などを算出するようにしてもよい。
触質特徴量算出部1312’は、触質差分パラメータ生成部1314により生成された2組以上の触質差分パラメータ(第1の触質差分パラメータおよび第2の触質差分パラメータの2組以上の組み合わせ)に基づいて、触質特徴量算出部132と同様にして音声コンテンツの波形情報に関する触質特徴量を算出する。
モード指定部1313は、触質特徴量算出部132,132’により算出された複数種類の触質特徴量の組み合わせに基づいて、当該組み合わせの内容に応じた触質モードを指定する。例えば、モード指定部1313は、触質特徴量算出部132,132’により算出された2種類の触質特徴量の組み合わせを所定の座標空間上にマッピングし、マッピングされた位置に応じて触質モードを指定する。
所定の座標空間は、例えば、横軸(x軸)に第1の触質特徴量P1、縦軸(y軸)に第2の触質特徴量P2をとった2次元座標とすることが可能である。この場合、モード指定部1313は、当該2次元座標空間において、(x,y)=(P1,P2)とするxy座標に応じて触質モードを指定する処理を実行する。
図28は、モード指定部1313による触質モードの指定内容の一例を示す図である。例えば、図28(a)に示すように、モード指定部1313は、横軸に第1の触質特徴量P1、縦軸に第2の触質特徴量P2をとった2次元座標空間を4つの象限に分割する。そして、4つ象限のそれぞれに対して異なる触質モードを割り当てる。
第1象限は、第1の触質特徴量P1が第1の閾値Th1より大きく、かつ、第2の触質特徴量P2が第2の閾値Th2より大きい領域である。この第1象限における第1の触質モードは、触覚に関する触感のリズムが遅く、かつ、触感の多様度が大きいという性質を持った触質モードである。
第2象限は、第1の触質特徴量P1が第1の閾値Th1以下、かつ、第2の触質特徴量P2が第2の閾値Th2より大きい領域である。この第2象限における第2の触質モードは、触覚に関する触感のリズムが速く、かつ、触感の多様度が大きいという性質を持った触質モードである。
第3象限は、第1の触質特徴量P1が第1の閾値Th1以下、かつ、第2の触質特徴量P2が第2の閾値Th2以下の領域である。この第3象限における第3の触質モードは、触覚に関する触感のリズムが速く、かつ、触感の多様度が小さいという性質を持った触質モードである。
第4象限は、第1の触質特徴量P1が第1の閾値Th1より大きく、かつ、第2の触質特徴量P2が第2の閾値Th2以下の領域である。この第4象限における第4の触質モードは、触覚に関する触感のリズムが遅く、かつ、触感の多様度が小さいという性質を持った触質モードである。
モード指定部1313は、以上のように分割された4つの象限に対してそれぞれ第1〜第4の触質モードが割り当てられた2次元座標空間において、触質特徴量算出部132により算出された触質特徴量の組み合わせ(P1,P2)で特定されるxy座標がどの象限に属するかを判定する。そして、属すると判定された象限に割り当てられている触質モードを指定する。
なお、第1の触質特徴量P1に関する第1の閾値Th1の値および第2の触質特徴量P2に関する第2の閾値Th2の値は、任意に定めることが可能である。
また、ここでは2種類の触質特徴量P1,P2で表される2次元座標空間を4つの象限に分割して4つの触質モードを割り合てる例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図28(b)に示すように、第3象限に属する領域を第1の触質モードとし、それ以外の領域(第1象限、第2象限および第4象限を合わせた領域)を第2の触質モードとしてもよい。
あるいは、触質特徴量算出部132において第1の触質特徴量P1のみを算出し、図28(c)のように第1の閾値Th1を境界として第1の触質モードと第2の触質モードとを割り当てるようにしてもよい。同様に、触質特徴量算出部132において第2の触質特徴量P2のみを算出し、図28(d)のように第2の閾値Th2を境界として第1の触質モードと第2の触質モードとを割り当てるようにしてもよい。
なお、ここでは、音声コンテンツ取得部14により音声コンテンツが取得されたときに、その音声コンテンツを解析して触質モードを指定する構成を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、音声コンテンツと触質モードとの対応関係を示した対応情報(例えば、テーブル情報)をあらかじめ作成しておいて、触質モード指定部13Bがその対応情報を参照して触質モードを指定するようにしてもよい。
すなわち、触質モード指定部13Bは、音声コンテンツ記憶部142に記憶されている音声コンテンツと、当該記憶されている音声コンテンツの解析(図27にて説明した解析)によって得られる触質特徴量に基づき特定される触質モードとの対応関係を示す対応情報をあらかじめ作成し、記憶する。そして、触質モード指定部13Bは、音声コンテンツ取得部14により音声コンテンツが取得されたときに、当該取得された音声コンテンツに対応する触質モードを対応情報から取得して指定する。
ここで、音声コンテンツ記憶部142に記憶されている音声コンテンツに対応する触質モードの解析に基づく対応情報の生成は、例えば、ユーザから指示があったタイミングで実行するようにしてよい。また、音声コンテンツを外部装置からダウンロードして音声コンテンツ記憶部142に記憶させることを可能にした構成の場合、対応情報の生成は、決められたインターバルごとに定期的に行うようにしてもよいし、外部装置から受信した音声コンテンツが音声コンテンツ記憶部142に記憶される都度、新たに記憶された音声コンテンツについて実行するようにしてもよい。
次に、触覚コンテンツ取得部11A’,11B’の構成について説明する。図26(a)に示したコンテンツ供給装置500A’において、触覚コンテンツ取得部11A’の構成例としては、図6、図9、図10、図12の何れの構成を応用したものであってもよい。また、図26(b)に示したコンテンツ供給装置500B’において、触覚コンテンツ取得部11B’の構成例としては、図14〜図17の何れの構成を応用したものであってもよい。
一例として、図29(a)は、図12に示した触覚コンテンツ取得部11Aを応用した触覚コンテンツ取得部11A’に対して触質モード指定部13Aを適用した場合の構成例を簡略的に示す図である。図29(b)は、図14に示した触覚コンテンツ取得部11Bを応用した触覚コンテンツ取得部11B’に対して触質モード指定部13Bを適用した場合であって、触質モードに応じた触質コンテンツを読み出す場合の構成例を簡略的に示す図である。図29(c)は、図14に示した触覚コンテンツ取得部11Bを応用した触覚コンテンツ取得部11B’に対して触質モード指定部13Bを適用した場合であって、触質モードに応じた重み情報を生成して触質コンテンツを加工する場合の構成例を簡略的に示す図である。
図29(a)に示す構成の場合、触覚コンテンツ記憶部1112’は、複数の触質モードにそれぞれ対応した複数の触覚コンテンツを記憶する。そして、触覚コンテンツ読出部1111’は、ユーザの選択に係る操作によって触質モード指定部13Aにより指定された触質モードに応じた触覚コンテンツを触覚コンテンツ記憶部1112’から読み出す。これと同様のことが、図6、図9、図10に示した触覚コンテンツ取得部11Aを応用した触覚コンテンツ取得部11A’に対して触質モード指定部13Aを適用した場合にも同様に展開可能である。
図29(b)に示す構成の場合、触質コンテンツ記憶部1132’は、複数の触質モードにそれぞれ対応した複数の触質コンテンツを記憶する。そして、触質コンテンツ読出部1131’は、音声コンテンツの解析結果に基づいて触質モード指定部13Bにより指定された触質モードに応じた触質コンテンツを触質コンテンツ記憶部1132’から読み出す。これと同様のことが、図15〜図17に示した触覚コンテンツ取得部11Bを応用した触覚コンテンツ取得部11B’に対して触質モード指定部13Bを適用した場合にも同様に展開可能である。
図30は、図29(b)に示す触質コンテンツ記憶部1132’が記憶する触質コンテンツの記憶例を模式的に示す図である。図30は、図7と同様、縦軸に第1の触質パラメータとしての「強度」をとり、横軸に第2の触質パラメータとしての「分割区間の長さ」をとって表したマトリクス状の触質対空間(強度の5段階×分割区間の長さの5段階で25個のマトリクス空間)を示している。触質コンテンツ記憶部1132’は、これら25個のマトリクス空間内にそれぞれ、強度および分割区間の長さの組み合わせに応じた触質コンテンツを記憶する。
また、触質コンテンツ記憶部1132’は、図30に示したようなマトリクスの対応情報を、複数の触質モードに応じて記憶する。例えば、図28(a)のように4つの触質モードを有する場合は、4つの触質モードに応じた4つの対応情報を記憶する。これにより、情報の強度に関する第1の触質パラメータの値および情報の分割区間の長さに関する第2の触質パラメータの値が何れも同じであっても、触質モード指定部13Bにより指定される触質モードに応じて触質コンテンツの振動情報が変わることになる。
なお、触質モードに応じて内容が異なる複数の対応情報は、第1の触質パラメータで表される触質対<硬い−柔らかい>と、第2の触質パラメータで表される触質対<粗い−滑らか>との組み合わせが同じで、個々のインデックス番号に対応付けて記憶される振動情報の内容が異なるものとすることが可能である。あるいは、触質モードに応じて内容が異なる複数の対応情報は、第1の触質パラメータで表される触質対と、第2の触質パラメータで表される触質対との組み合わせを触質モードに応じて変えたものとすることも可能である。
図29(c)に示す構成の場合、触質コンテンツ記憶部1132は、触質モードに対応して生成された触質コンテンツではなく、触質モードに応じた触覚コンテンツを生成するための基準となる触質コンテンツを記憶する。この基準となる触質コンテンツは、図14に示した触質コンテンツ記憶部1132が記憶する触質コンテンツと同じであってよい。
図29(c)に示す触覚コンテンツ取得部11B’は、触質コンテンツ読出部1131が触質コンテンツ記憶部1132から読み出した基準の触質コンテンツ(図14の構成に触質モード指定部13Bを適用した場合は、触質コンテンツ=触覚コンテンツ)をもとに、その振動情報を加工することによって触質モードに応じた触覚コンテンツを生成する。すなわち、振動波形加工部1123’は、触質モード指定部13Bにより指定された触質モードに応じた重み情報を生成し、このようにして生成した重み情報によって、触質コンテンツ読出部1131により読み出された触質コンテンツを加工する。これと同様のことが、図15〜図17に示した触覚コンテンツ取得部11Bを応用した触覚コンテンツ取得部11B’に対して触質モード指定部13Bを適用した場合にも同様に展開可能である。
振動波形加工部1123’は、触質コンテンツ読出部1131により触質コンテンツ記憶部1132から読み出された触質コンテンツ(=触覚コンテンツ)の振動情報に対する重み情報であって、触質モード指定部13Bにより指定された触質モードに応じた重み情報を生成し、生成した重み情報によって触覚コンテンツの振動情報を加工することにより、指定された触質モードに応じた触覚コンテンツを生成する。
図31は、振動波形加工部1123’の処理内容を模式的に示すイメージ図である。図31は、図28(a)の例と同様に、2つの触質特徴量P1,P2の組み合わせに基づいて、第1〜第4の触質モードの何れかを指定する場合の例を示している。図31において、菱形のマークで示しているのは、触質コンテンツ記憶部1132に記憶されている基準の触質コンテンツに対応する触質特徴量の組み合わせである。また、図31において、4つの矢印で示しているのは、触質モードに応じた重み付けの方向である。なお、矢印の向きは、重み付けの厳密な方向を示しているものではなく、各象限への方向付けをイメージとして模式的に示したものである。
すなわち、図31の例は、第1の触質特徴量P1の値が第1の閾値Th1と同じ、かつ、第2の触質特徴量P2の値が第2の閾値Th2と同じで、第1〜第4の触質モードの何れにも対応しない基準の触質コンテンツの振動情報に対して、触質モードに応じて方向性の異なる重み情報を生成して加工を施すことにより、指定された触質モードに応じた振動情報を有する触質コンテンツを生成することを模式的に示している。
なお、第1〜第4の触質モードの何れにも対応しない触質コンテンツを基準とするのではなく、何れかの触質モードに対応する触質コンテンツを基準として、触質モードに応じて生成した重み情報によって振動情報を加工するようにしてもよい。例えば、第1の触質モードに対応する触質コンテンツを基準として触質コンテンツ記憶部1132に記憶させ、触質モード指定部13Bにより指定された触質モードが第1触質のモードの場合は重み付けを行わず、指定された触質モードが第2〜第4の触質モードの場合に、第1の触質モードが第2〜第4の触質モードの何れかに変わるような重み付けを行うようにしてもよい。
図32は、触質モード指定部13B’を備えたコンテンツ供給装置500B’の変形例に係る機能構成例を示すブロック図である。触覚コンテンツ取得部11B’の構成例としては、図14〜図17の構成を触質モードに応用した何れの構成も適用することが可能である。
図32は、音声コンテンツの解析結果に基づく触質モードの指定に加えて、ユーザ操作に応じて触質モードを指定できるようにしたものである。すなわち、触質モード指定部13B’は、音声コンテンツの解析結果に基づいて触質モードを指定する機能に加えて、ユーザからの触質モードの選択に係る指示に応じて触質モードを指定する機能を更に備えている。
ここで、触質モード指定部13B’は、音声コンテンツ取得部14により取得された音声コンテンツの解析結果に応じて触質モードを指定する状態をデフォルトとして、ユーザからの触質モードの選択に係る指示が行われた場合には、当該ユーザからの指示に応じて触質モードを指定する状態に変更するようにしてもよい。
すなわち、ユーザが選択した音声コンテンツの解析結果に基づいて指定される触質モードをお勧めモードとし、特にユーザからの指定がなければ、触覚コンテンツ取得部11B’はこのお勧めモードに従って触覚コンテンツを取得する。一方、ユーザが意図的にお勧めモードとは違う触質モードを指定する操作を行った場合には、触覚コンテンツ取得部11B’はその指定された触質モードに従って触覚コンテンツを取得する。
このようにすれば、ユーザが選択した音声コンテンツの特徴に合わせた触覚コンテンツを取得することを基本としつつ、ユーザが触質モードを指定した場合には、お勧めモードによる触覚コンテンツの触感とは異なる触感の触覚コンテンツをユーザの希望に合わせて取得することも可能となる。
図32における触覚コンテンツ取得部11B’の構成として、例えば図29(b)の構成を適用し、かつ、音声コンテンツを対象情報として取得する対象情報取得部1133’を採用した場合、ユーザは、所望の音声コンテンツを選択するとともに、所望の触質モードを選択することが可能である。この場合、触覚コンテンツ取得部11B’の触質コンテンツ読出部1131’は、ユーザが選択した音声コンテンツから生成される触質パラメータに応じた触質コンテンツで、かつ、当該音声コンテンツに関する触質パラメータとは無関係の触質モード(ユーザにより選択された触質モード)に対応する触質コンテンツを触質コンテンツ記憶部1132’から読み出すことが可能である。
図33は、触質モード指定部13B’を備えたコンテンツ供給装置500B’の更に別の変形例に係る機能構成例を示すブロック図である。この図33において、図32に示した構成要素と同一の機能を有する構成要素には同一の符号を付している。
図33に示すコンテンツ供給装置500B’は、その機能構成として、触覚コンテンツ取得部11B’、触質モード指定部13B’、音声コンテンツ取得部14、音響コンテンツ生成部18、音響コンテンツ供給部19および情報提供部20を備えている。
触覚コンテンツ取得部11B’の構成としては、図14〜図17の構成を応用した何れの構成も適用することが可能であるが、特に図21のように対象情報取得部1133’を用いる構成を適用するのが好ましい。この場合、触覚コンテンツ取得部11B’は、触質モード指定部13B’により指定された触質モードに応じた触覚コンテンツであって、かつ、ユーザにより選択された音声コンテンツに関する触質パラメータに応じた触覚コンテンツを取得することになる。
ここで、「触質モード指定部13B’により指定された触質モードに応じた触覚コンテンツ」とは、ユーザにより選択された音声コンテンツの解析結果(触質特徴量)に基づいて指定された触質モードに応じた触覚コンテンツ、または、ユーザ操作により選択された触質モードに応じた触覚コンテンツを意味する。ユーザ操作により選択される触質モードは、音声コンテンツの触質特徴量とは無関係の触質を持った触質モードであることもある。
また、「ユーザにより選択された音声コンテンツに関する触質パラメータに応じた触覚コンテンツ」とは、ユーザにより選択された音声コンテンツを図21の対象情報取得部1133’から取得した場合に触質パラメータ生成部1134により生成される触質パラメータに基づいて生成される触覚コンテンツを意味する。
情報提供部20は、触覚コンテンツ取得部11B’により取得される触覚コンテンツの振動をユーザに呈示した場合に期待される所定の身体的効果または心理的効果の情報をユーザに提供する。ここでいう身体的効果または心理的効果とは、上述した「ユーザにより選択された音声コンテンツに関する触質パラメータに応じた触覚コンテンツ」に起因して生じ得る効果である。
すなわち、音声コンテンツから生成される触質パラメータは、上述したように触感の一要素を表したものである。この触質パラメータに基づいて触質コンテンツ記憶部1132’から読み出される触質コンテンツから生成される触覚コンテンツも、所定の触感を表したものとなっている。そして、上述したように、触質パラメータにより表される触感は、<硬い−柔らかい>とか<粗い−滑らか>のような触質対に基づくものである。このため、例えば「硬い触感を持った振動情報」から成る触覚コンテンツに基づいて振動をユーザに呈示した場合に期待される身体的効果または心理的効果と、「柔らかい触感を持った振動情報」から成る触覚コンテンツに基づいて振動をユーザに呈示した場合に期待される身体的効果または心理的効果とは異なったものとなる。
情報提供部20は、ユーザにより所望の音声コンテンツが選択されたときに(音声コンテンツ読出部141により音声コンテンツが読み出されたとき)、選択された音声コンテンツを触覚コンテンツ取得部11B’の対象情報取得部1133’が対象情報として入力して触覚コンテンツを生成した場合に当該触覚コンテンツから期待される所定の身体的効果または心理的効果の情報をユーザに提供する。情報の提示方法は任意であるが、コンテンツ供給装置500B’のディスプレイに情報を表示する形態が一例として考えられる。なお、どの音声コンテンツによってどのような効果が期待されるかについては、事前に行われた試験等の結果に基づいて作成されたテーブル情報を記憶しておき、情報提供部20がこのテーブル情報を参照することによって確認する。
図34は、情報提供部20によりコンテンツ供給装置500B’のディスプレイに提供される情報提供画面の一例を示す図である。図34に示す情報提供画面の例では、ユーザにより選択された音声コンテンツの名称と、触質モード指定部13B’により指定された触質モードと、ユーザにより選択された音声コンテンツを触覚コンテンツ取得部11B’が対象情報として利用して触覚コンテンツを生成した場合に期待される身体的効果または心理的効果(振動効果)とを属性情報として表示している。すなわち、ユーザにより選択された音声コンテンツの名称として「ABC」、触質モード指定部13B’により指定された触質モードとして「ふわふわモード」、ユーザにより選択された音声コンテンツを対象情報として生成される触覚コンテンツの振動効果として「安眠」が表示されている。
図34の例では、ユーザにより選択された音声コンテンツの触質パラメータを解析することによって指定された触質モードが表示されており、「ふわふわ」の触感を有し、かつ、「安眠」の振動効果を有する触覚コンテンツが触覚コンテンツ取得部11B’により取得されることを示している。これに対し、ユーザが所望の触質モード(例えば、「さらさらモード」)を指定すれば、「さらさら」の触感を有し、かつ、「安眠」の振動効果を有する触覚コンテンツが触覚コンテンツ取得部11’により取得される。この場合、図34の情報提供画面における触質モードの表示は「さらさらモード」となる。
このように、図33に示す構成によれば、触覚コンテンツ取得部11B’により取得される触覚コンテンツからどのような身体的効果または心理的効果が期待されるのかをユーザに提示することができる。また、図34のように触質モードの情報も併せて提示するようにすれば、ユーザは、触覚コンテンツ取得部11B’により取得される触覚コンテンツどのような触感を持ち、どのような身体的効果または心理的効果が期待されるものであるのかを把握することができる。これにより、ユーザは、所望の触覚コンテンツを取得しやすくなり、ユーザの利便性が向上する。
なお、上記実施形態では、n=2とし、2個の触質パラメータとして、情報の強度に関する第1の触質パラメータと、情報の分割区間の長さに関する第2の触質パラメータとを生成する例について説明したが、nは3以上であってもよい。なお、n≧3とする場合、図7のような2次元状のマトリクス空間ではなく、3階層以上のn次元階層空間として、n個の触質パラメータの組み合わせに対応する触質コンテンツをそれぞれ記憶することになる。
また、上記実施形態では、情報の強度に関する第1の触質パラメータと、情報の分割区間の長さに関する第2の触質パラメータとの両方を生成する例について説明したが、何れか一方のみとしてもよい。
すなわち、触質パラメータ生成部1134は、対象情報取得部1133により取得された対象情報を複数に分割し、それぞれの分割区間から、情報の強度に関する第1の触質パラメータおよび分割区間の長さに関する第2の触質パラメータの少なくとも一方を用いて、n個(n≧2)の触質パラメータの組み合わせを生成することが可能である。
例えば、n=3とする場合、第1の触質パラメータを1個または2個生成するとともに、第2の触質パラメータを2個または1個生成するといったことが可能である。あるいは、第1の触質パラメータとして異なるものを3個生成するようにしてもよいし、第2の触質パラメータとして異なるものを3個生成するようにしてもよい。
情報の強度に関する第1の触質パラメータだけでn個の触質パラメータを生成する場合、例えば、対象情報取得部1133によりn種の対象情報を入力するようにする。そして、触質パラメータ生成部1134は、入力されたn種の対象情報をそれぞれ複数に分割し、n種の対象情報のそれぞれの分割区間から、第1の触質パラメータを1個ずつ特定することにより、n個の第1の触質パラメータの組み合わせを生成する。
一例として、対象情報取得部1133が、対象情報として、心拍、加速度(身体の動き)、血流量の3種の情報に関して以下のようなデジタル値を入力したとする。
心拍 :79,60,79,75,74,79,75
加速度:40,10,30,40,35,40,20
血流量:80,60,40,60,80,60,80
この場合、触質パラメータ生成部1134は、入力された3種の対象情報をそれぞれ入力値ごとに分割し、3種の対象情報のそれぞれの分割区間から、第1の触質パラメータを特定することにより、3個の第1の触質パラメータの組み合わせを以下のように生成する。
{79,40,80},{60,10,60},{79,30,40},・・・
この場合、触質コンテンツ読出部1131は、このように生成された第1の触質パラメータの組み合わせを指定して、{79,40,80}の組み合わせに対応する触質コンテンツ、{60,10,60}の組み合わせに対応する触質コンテンツ、{79,30,40}の組み合わせに対応する触質コンテンツ、・・・を触質コンテンツ記憶部1132から読み出す。
また、情報の分割区間の長さに関する第2の触質パラメータだけでn個の触質パラメータを生成する場合も、例えば、対象情報取得部1133によりn種の対象情報を取得するようにする。そして、触質パラメータ生成部1134は、取得されたn種の対象情報をそれぞれ複数に分割し、n種の対象情報のそれぞれの分割区間から、第2の触質パラメータを1個ずつ特定することにより、n個の第2の触質パラメータの組み合わせを生成する。
一例として、対象情報取得部1133が、心拍、加速度、血流量の3種の情報に関して、上記と同様のデジタル値を入力したとする。この場合、触質パラメータ生成部1134は、例えば、同じ値が入力されるまでを単位として3種の対象情報をそれぞれ分割し、3種の対象情報のそれぞれの分割区間から、第2の触質パラメータを特定することにより、3個の第2の触質パラメータの組み合わせを生成する。
上記の例の場合、心拍に関して、最初の“79”と同じ値が次に現れるのは2つ後、その次に同じ値が現れるのは更に3つ後なので、分割区間の長さは2,3となる。加速度に関して、最初の“40” と同じ値が次に現れるのは3つ後、その次に同じ値が現れるのは更に2つ後なので、分割区間の長さは3,2となる。血流量に関して、最初の“80”と同じ値が次に現れるのは4つ後、その次に同じ値が現れるのは更に2つ後なので、分割区間の長さは4,2となる。
この場合、触質パラメータ生成部1134は、第2の触質パラメータの組み合わせを{2,3,4},{3,2,2}のように生成する。また、触質コンテンツ読出部1131は、このように生成された第2の触質パラメータの組み合わせを指定して、{2,3,4}の組み合わせに対応する触質コンテンツ、{3,2,2}の組み合わせに対応する触質コンテンツを触質コンテンツ記憶部1132から読み出す。
なお、ここでは、複数種類の対象情報としてデジタル値を入力する例について説明したが、アナログ信号を入力するようにしてもよいことは言うまでもない。この場合、強度に関する触質パラメータおよび分割区間の長さに関する触質パラメータの生成法は、上記実施形態で説明した方法を適用することが可能である。
また、ここでは、強度に関する触質パラメータ、あるいは分割区間の長さに関する触質パラメータの何れか一方のみを、複数種類の対象情報から生成する例について説明したが、1種類の対象情報から生成するようにしてもよい。例えば、上記実施形態と同様にして1種類の対象情報を複数の区間に分割し、それぞれの分割区間から、強度に関する触質パラメータを複数生成するようにしてもよい(例えば、強度の最大値と最小値をそれぞれ触質パラメータとするなど)。また、1種類の対象情報を複数の区間に分割する際に、異なる方法に従って複数の区間に分割し、それぞれの方法で分割した分割区間の長さを触質パラメータとするようにしてもよい。
また、ここでは、複数種類の対象情報から、強度に関する触質パラメータだけ、あるいは分割区間の長さに関する触質パラメータだけを生成する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、複数種類の対象情報から、強度に関する触質パラメータおよび分割区間の長さに関する触質パラメータの両方を組み合わせて生成するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、触質パラメータの差分値を計算することによって触質差分パラメータを生成する例について説明したが、さらに、この触質差分パラメータの差分値を計算するようにしてもよい。すなわち、触質差分パラメータは、触質パラメータの1階差分情報であってもよいし、m階(m≧2)差分情報であってもよい。
また、上記実施形態では、複数の分割区間ごとにn個の四則演算値(hi/tiの値)を算出し、同じ四則演算値が出現する区間の長さを第1の触質特徴量P1として算出する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、それぞれの分割区間ごとにn個の触質パラメータを用いた四則演算値を算出し、当該分割区間ごとに算出した複数の四則演算値のm階差分値(m≧1)の平均値または代表値(最大値、最小値または中央値など)を第1の触質特徴量P1としてもよい。具体例として、それぞれの分割区間ごとにn個の四則演算値(hi/tiの値)を算出し、当該分割区間ごとに算出した複数の四則演算値の1階差分値{(h2/t2−h1/t1),(h3/t3−h2/t2),・・・}の平均値を第1の触質特徴量P1とすることが考えられる。
また、上記実施形態では、複数の分割区間ごとに算出した複数の四則演算値(hi/tiの値)の分散を多様度(第2の触質特徴量P2)の一例として算出する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、分割区間ごとに算出した複数の四則演算値の最小値から最大値までのレンジ、または当該レンジと中央値との組を第2の触質特徴量P2として算出するようにしてもよい。あるいは、分割区間ごとに算出した複数の四則演算値の情報量を第2の触質特徴量P2として算出するようにしてもよい。ここで、情報量の一例としては、次式により算出されるエントロピーH(シャノンの平均情報量)とすることが可能である。ここでp(ei)は、各四則演算値の生起確率を示す。
H=−Σp(ei)log2p(ei) (i=1〜n)
例えば、複数の分割区間ごとに算出した複数の四則演算値(hi/tiの値)が以下の通りであったとする。
20,18,1,9,11,1,1,1,38,38,1,16
この場合、分散は191.8、レンジは37、中央値は16、エントロピーは0.48となる。触質特徴量算出部132は、このように算出される分散、レンジと中央値との組、またはエントロピーを、四則演算値の多様度を表す第2の触質特徴量P2として用いることが可能である。
なお、レンジと中央値との組を第2の触質特徴量P2として用いる場合、第2の触質特徴量P2として2つの値が存在することになる。第1の触質特徴量P1を合わせると、3つの値が存在することになる。この場合は、3つの触質特徴量に基づいて触質モードを指定するようにしてよい。あるいは、レンジと中央値とを用いて四則演算を行うことによって第2の触質特徴量P2を1つの値に置換するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、四則演算値の多様度を第2の触質特徴量として算出する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、触質特徴量算出部132は、分割区間ごとに算出した複数の四則演算値のm階差分値(m≧1)を更に算出し、上述した四則演算値に代えてm階差分値を用いるようにしてもよい。すなわち、同じm階差分値が出現する区間の長さを第1の触質特徴量P1として算出するとともに、m階差分値の多様度を第2の触質特徴量P2として算出するようにしてもよい。
例えば、複数の分割区間ごとに算出した複数の四則演算値(hi/tiの値)が以下の通りであったとする。
20,18,1,9,11,1,1,1,38,38,1,16
この場合、1階差分値(m=1)の絶対値は以下の通りとなる。
2,17,8,2,10,0,0,37,0,37,15
また、2階差分値(m=2)の絶対値は以下の通りとなる。
15,9,6,8,10,0,37,37,37,22
触質特徴量算出部132は、このように算出される複数のm階差分値の多様度を第2の触質特徴量P2として用いてもよい。m階差分値の多様度を第2の触質特徴量P2として算出する場合も、多様度として、複数のm階差分値の分散、レンジ、レンジと中央値との組、またはエントロピーを用いることが可能である。
このように、m階差分値を用いるのは、触質パラメータの四則演算値の変化の仕方が触質に影響するからである。例えば、m階差分値に大きな値が含まれる場合は、触質に大きな変化があり、触質は硬くなることを意味する。一方、m階差分値に小さな値が含まれる場合は、触質に小さな変化があり、触質は柔らかくなることを意味する。
また、上記実施形態では、2種類の触質特徴量の組み合わせを算出する例について説明したが、3種類以上の触質特徴量の組み合わせを算出するようにしてもよい。3種類目の触質特徴量としては、例えば、分割区間の長さの平均値(最小値または最大値であってもよい)を用いることが可能である。この分割区間の長さの平均値等は、対象情報が潜在的に持っている触感のテンポを表していると言える。
または、触質特徴量算出部132は、上述したように、分割区間ごとに算出した複数の四則演算値のm階差分値(m≧1)を更に算出し、m階差分値の多様度を第3の触質特徴量として更に算出するようにしてもよい。すなわち、同じ四則演算値が出現する区間の長さを第1の触質特徴量とし、四則演算値の多様度を第2の触質特徴量とし、m階差分値の多様度を第3の触質特徴量として用いるようにしてもよい。m階差分値の多様度を第3の触質特徴量として算出する場合も、多様度として、複数のm階差分値の分散、レンジ、レンジと中央値との組、またはエントロピーを用いることが可能である。
例えば、ある2つの対象情報1,2について複数の分割区間ごとに算出した複数の四則演算値(hi/tiの値)が、それぞれ以下の通りであったとする。
対象情報1):1,2,100,1,2,100
対象情報2):1,2,3,1,2,3
この場合、同じ四則演算値が出現するまでの区間数を第1の触質特徴量P1、四則演算値のエントロピーを第2の触質特徴量P2とすると、対象情報1,2の何れもP1=3、P2=log23(=−3×(1/3)log2 (1/3))となる。
これに対して、四則演算値の1階差分値を更に算出し、当該1階差分値のレンジを第3の触質特徴量P3として算出すると、対象情報1,2における第3の触質特徴量P3はそれぞれ以下のようになる。
対象情報1):P3=98
(1階階差分値の絶対値:1,98,99,1,98)
対象情報2:P3=1
(1階階差分値の絶対値:1,1,2,1,1)
このように、第1の触質特徴量P1および第2の触質特徴量P2が共に同じ値となる対象情報どうしであっても、第3の触質特徴量P3を加えることによって、触質特徴量に差を出すことが可能となる。
また、上記実施形態では、触質特徴量算出部132は、それぞれの分割区間ごとにn個の触質パラメータを用いた四則演算値を算出し、この四則演算値を用いて触質特徴量を算出する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、触質特徴量算出部132は、第1の触質パラメータと第2の触質パラメータとの組み合わせで同じものが現れる区間の長さを第1の触質特徴量として算出するとともに、第1の触質パラメータと第2の触質パラメータとの組み合わせの多様度を第2の触質特徴量として算出するようにしてもよい。
また、以上に述べた触質特徴量に関する種々の変形例は、図3(a)のように、触質特徴量算出部132が、触質パラメータ生成部1311により生成された2組以上の触質パラメータに基づいて触質特徴量を算出する場合に適用される。これに対し、図3(b)のように、触質特徴量算出部1312’が、触質差分パラメータ生成部1314により生成された2組以上の触質差分パラメータに基づいて触質特徴量を算出する場合にも同様に上記種々の変形例を適用することが可能である。
なお、上記第3の実施形態では、触覚コンテンツを第1チャネル情報とし、音声コンテンツを第2チャネル情報とする音響コンテンツを生成する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、上記2つのチャネル情報に加えて、3つ目あるいはそれ以上の数のチャネル情報を含めて音響コンテンツを生成するようにしてもよい。
その一例として、触覚コンテンツを第1チャネル情報、左チャネルの音声コンテンツを第2チャネル情報、右チャネルの音声コンテンツを第3チャネル情報とする音響コンテンツを生成するようにしてもよい。また、触覚コンテンツを第1チャネル情報、音声コンテンツを第2チャネル情報、映像コンテンツを第3チャネル情報とする音響コンテンツを生成するようにしてもよい。ここで、映像の出力は、例えば、音響再生装置AVに備えられているディスプレイに対して行うようにしてもよい。
また、例えば音響コンテンツ生成部18が、触覚コンテンツの振動情報と音声コンテンツの音声情報とをミキシングして音響コンテンツを生成するようにしてもよい。この場合、例えば図35に示すバイブレーション装置300’のように、図4に示した振動付与体301に代えて音声出力部305(例えば、イヤホン304が備えるスピーカなど)を備えるようにしてよい。そして、音響コンテンツ供給部19が、音響コンテンツ生成部18により生成された音響コンテンツに含まれる音声情報と振動情報とを分離しない状態のまま音声出力部305に対して供給するように構成することが可能である。
この場合、音響コンテンツ生成部18は、触覚コンテンツの振動情報に基づき音声出力部305から発生する音声が音声コンテンツの音声情報に基づき音声出力部305から発生する音声によってマスキングされるような態様でミキシングするのが好ましい。マスキングとは、2つの音が重なったときに、一方の音にもう一方の音がかき消されて聞こえなくなる現象をいう。すなわち、マスキングとは、物理的には存在する音なのに、人には知覚することのできない現象と言える。音響コンテンツ生成部18は、触覚コンテンツの振動情報を音声出力部305に供給した場合に発生する音声が、音声コンテンツの音声情報を音声出力部305に供給した場合に発生する音声によってマスキングされるような態様で、音声情報および振動情報の少なくとも一方を加工する。
一例として、音響コンテンツ生成部18は、触覚コンテンツの振動情報の振動圧力または振動量が、音声コンテンツの音声情報の周波数帯域のうち、振動情報の周波数帯域と同等の周波数帯域における音圧または音量よりも小さくなるように、音声情報の加工および振動情報の加工の少なくとも一方を行う。
このように生成される音響コンテンツを音声出力部305に供給した場合、音声と振動とが同じ音声出力部305から発生するので、これをユーザは一体のものとして体感することができる。しかも、音響コンテンツに含まれる振動情報が音声となって現れたとしても、同じ音響コンテンツに含まれる音声情報に基づき発生される音声よるマスキング効果によって、振動情報に基づき発生する音声はユーザに聴取し難いものとなっている。これにより、ユーザは、音声と振動とをより一体のものとして体感でき、振動が音声の邪魔をせず、むしろ振動が音声に対して直接的に相乗効果を与えるような、今までに全く存在しない画期的な音響コンテンツを楽しむことができる。
なお、図35に示す構成において、音声出力部305は、振動呈示部302の非接触部に設けられている。また、図35に示す構成では、振動呈示部302、音声出力部305およびカバー306によって閉空間を形成している。カバー306は、振動を反射しやすい素材により構成するのが好ましい。このようにすると、音声出力部305からユーザの耳側に発生した音声および振動がユーザの耳にダイレクトに届くとともに、音声出力部305からカバー306側に発生した音声および振動がカバー306で反射した後、振動呈示部302を介してユーザの耳に届くこととなる。これにより、より立体感あるいは奥行き感のある音響効果を与えることができる。
また、イヤホン304に代えて、振動付与体301および振動呈示部302と同様の構成を設けてこれを第2の振動付与体および第2の振動呈示部とし、振動付与体301(第1の振動付与体に相当)に対して、触覚に関する所定の感覚をユーザにイメージさせるように生成された第1の振動情報である第1の触覚コンテンツを供給する一方、第2の振動付与体に対して、触覚に関する所定の感覚をユーザにイメージさせるように生成された第2の振動情報である第2の触覚コンテンツを供給するようにしてもよい。ここで、第1の触覚コンテンツと第2の触覚コンテンツは、同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。
また、上記第3の実施形態では、振動付与体301に対して供給する振動情報として、触覚コンテンツの振動情報を重み情報によって加工したものを用いる例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、触覚コンテンツの振動情報を重み情報によって加工せず、触覚コンテンツの振動情報を振動付与体301に供給するようにしてもよい。
また、振動付与体301に対して供給する振動情報は、触覚コンテンツではない振動情報を重み情報によって加工したものであってもよい。すなわち、振動付与体301に対して供給する振動情報は、イヤホン34に供給する音声コンテンツの波形情報において他の箇所と区別し得る複数の特徴箇所を区切りとして、隣接する特徴箇所の時間区間において経時的に値が変化する重み情報により所定の振動情報(触覚コンテンツでなくてもよい)が加工されたものとしてもよい。
また、上記実施形態では、振動付与体および振動呈示部を2組備える例について説明したが、3組以上備える構成としてもよい。例えば、図1に示した構成を左右に備え、それをブリッジ機構で連結させた構成としてもよい。この場合は、振動付与体および振動呈示部を4組備える構成となる。このようにすれば、左側の肩甲骨周りと鎖骨周り、および、右側の肩甲骨周りと鎖骨周りの両方に対して同時に振動を呈示することができる。
また、振動付与体および振動呈示部を1組のみ備える構成としてもよい。例えば、図36に示すバイブレーション装置400のように、振動付与体401および振動呈示部402を1組のみ備え、1つの当接機構403が1つの振動呈示部102を対象部位に当接させる構成としてもよい。図35において、振動呈示部402はパッドであり、当接機構403はベルトである。
また、上記実施形態では、触覚コンテンツを第3の実施形態で用いる例について説明したが、触覚コンテンツを第1の実施形態または第2の実施形態で用いるようにしてもよい。ただし、この場合は、音声コンテンツに合わせて生成した重み情報によって触覚コンテンツの振動情報を加工することはなく、触覚コンテンツの振動情報そのものを振動付与体101,201に供給する。
その他、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
1A,11A’,11B,11B’ 触覚コンテンツ取得部
12A,12B 触覚コンテンツ供給部
13A,13A’,13B,13B’ 触質モード指定部
14 音声コンテンツ取得部
18 音響コンテンツ生成部
19 音響コンテンツ供給部
20 情報提供部
100,200,300,400 バイブレーション装置
500A,500A’,500B,500B’ コンテンツ供給装置
1111,1111’ 触覚コンテンツ読出部
1112,1112’ 触覚コンテンツ記憶部
1123,1123’ 振動波形加工部
1131,1131’ 触質コンテンツ読出部
1132,1132’ 触質コンテンツ記憶部
1133,1133’ 対象情報取得部
1134 触質パラメータ生成部
1145 繰り返し抽出部
1311 触質パラメータ生成部
1312,1312’ 触質特徴量算出部
1313 モード指定部
1314 触質差分パラメータ生成部

Claims (45)

  1. 触覚に関する所定の感覚をユーザにイメージさせるように生成された振動情報である触覚コンテンツの供給を受けて、当該振動情報に基づいてユーザの身体に振動を与えるための振動付与体と、
    上記振動付与体が設置される振動呈示部と、
    上記振動呈示部を、上記ユーザの身体または被服の一部である対象部位に当接させ、ユーザが移動してもバイブレーション装置がユーザから離脱しないようにするための当接機構とを備え、
    上記振動付与体および上記振動呈示部を少なくとも1組備え、
    上記当接機構は、少なくとも1つの上記振動呈示部を上記対象部位に当接させることを特徴とするバイブレーション装置。
  2. 上記当接機構は、上記ユーザの肩甲骨周りおよび鎖骨周りの上記対象部位に対して2つの上記振動呈示部を当接させるためのものであり、2つの上記振動呈示部または2つの上記振動付与体の間を屈曲しながら懸架する弾性の懸架部材により構成されることを特徴とする請求項1に記載のバイブレーション装置。
  3. 上記当接機構は、上記ユーザの左右の肩周り、左右の肩甲骨周り、または左右の鎖骨周りの上記対象部位に対して2つの上記振動呈示部を当接させるためのものであり、2つの上記振動呈示部または2つの上記振動付与体の間を屈曲しながら懸架する弾性の懸架部材と、上記2つの振動呈示部をそれぞれ個別に回転可能にする回転機構とにより構成されることを特徴とする請求項1に記載のバイブレーション装置。
  4. 上記振動呈示部を形状記憶素材により構成したことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のバイブレーション装置。
  5. 上記振動呈示部は、上記対象部位に接触するように形成された接触部と、上記対象部位に接触しないように形成された非接触部とから成り、
    上記振動付与体は、上記振動呈示部の上記非接触部に設置されることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のバイブレーション装置。
  6. それぞれが触感の一要素を表したn個(n≧2)の触質パラメータの組み合わせにより特定される固有の触覚効果を持った振動情報である触質コンテンツを上記触覚コンテンツとすることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のバイブレーション装置。
  7. それぞれが触感の一要素を表したn個(n≧2)の触質パラメータの組み合わせについて、2つの組間で算出される差分値である触質差分パラメータにより特定される固有の触覚効果を持った振動情報である触質コンテンツを上記触覚コンテンツとすることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のバイブレーション装置。
  8. 上記触質コンテンツの2つ以上の組み合わせから成るパターンの繰り返しを構成している触質コンテンツ群の少なくとも1サイクル分を上記触覚コンテンツとすることを特徴とする請求項6または7に記載のバイブレーション装置。
  9. 上記触覚コンテンツは、音声コンテンツの波形情報において他の箇所と区別し得る複数の特徴箇所を区切りとして特徴箇所間の時間区間において経時的に値が変化する重み情報により、上記振動情報が更に加工されたものであることを特徴とする請求項6〜8の何れか1項に記載のバイブレーション装置。
  10. 音声出力部を更に備え、
    上記振動付与体に対して上記触覚コンテンツの振動情報が供給され、上記音声出力部に対して音声コンテンツの音声情報が供給されるように構成したことを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載のバイブレーション装置。
  11. 音声出力部を更に備え、
    上記振動付与体に対して上記触覚コンテンツの振動情報が供給され、上記音声出力部に対して音声コンテンツの音声情報が供給されるように構成し、
    上記重み情報に関連した音声情報は、上記音声出力部に供給される上記音声コンテンツの音声情報であることを特徴とする請求項9に記載のバイブレーション装置。
  12. 音声出力部を更に備え、
    上記振動付与体に対して上記触覚コンテンツの振動情報が供給され、上記音声出力部に対して音声コンテンツの音声情報が供給されるように構成し、
    上記触覚コンテンツは、上記音声出力部に供給される音声情報とは異なる音声情報から生成された上記n個の触質パラメータに基づき特定される触覚コンテンツであることを特徴とする請求項9に記載のバイブレーション装置。
  13. 音声出力部を更に備え、
    上記振動付与体に対して上記触覚コンテンツの振動情報が供給され、上記音声出力部に対して音声コンテンツの音声情報が供給されるように構成し、
    上記触覚コンテンツは、上記音声出力部に供給される音声情報と同じ音声情報から生成された上記n個の触質パラメータに基づき特定される触覚コンテンツであることを特徴とする請求項9に記載のバイブレーション装置。
  14. 上記振動付与体に代えて音声出力部を備え、
    上記触覚コンテンツの振動情報および音声コンテンツの音声情報がミキシングされて成る音響コンテンツが、当該音響コンテンツに含まれる音声情報と振動情報とを分離しない状態のまま上記音声出力部に対して供給されるように構成したことを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載のバイブレーション装置。
  15. 上記音響コンテンツは、上記触覚コンテンツの振動情報に基づき発生する音声が上記音声コンテンツの音声情報に基づき発生する音声によってマスキングされるような態様でミキシングされていることを特徴とする請求項14に記載のバイブレーション装置。
  16. 少なくとも2組の上記振動付与体および上記振動呈示部を備え、
    第1の振動付与体に対して、触覚に関する所定の感覚をユーザにイメージさせるように生成された第1の振動情報である第1の触覚コンテンツが供給され、第2の振動付与体に対して、触覚に関する所定の感覚をユーザにイメージさせるように生成された第2の振動情報である第2の触覚コンテンツが供給されるように構成したことを特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載のバイブレーション装置。
  17. 上記触覚コンテンツは、35〜50Hzの振動情報から生成されたものであることを特徴とする請求項1〜16の何れか1項に記載のバイブレーション装置。
  18. 上記振動付与体に上記触覚コンテンツを供給するコンテンツ供給装置を更に備え、当該コンテンツ供給装置は、
    上記触覚コンテンツを取得する触覚コンテンツ取得部と、
    上記触覚コンテンツ取得部により取得された上記触覚コンテンツを上記振動付与体に供給する触覚コンテンツ供給部とを備えたことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のバイブレーション装置。
  19. 上記触覚コンテンツ取得部は、上記触覚コンテンツを記憶する触覚コンテンツ記憶部から上記触覚コンテンツを読み出す触覚コンテンツ読出部により構成されることを特徴とする請求項18に記載のバイブレーション装置。
  20. 上記触覚コンテンツ取得部は、
    上記触覚コンテンツの生成元とする対象情報を取得する対象情報取得部と、
    上記対象情報取得部により取得された対象情報から、それぞれが触感の一要素を表したn個(n≧2)の触質パラメータの組み合わせを生成する触質パラメータ生成部と、
    上記n個の触質パラメータにより特定される固有の触覚効果を持った触質コンテンツを、上記n個の触質パラメータの組み合わせに対応付けて記憶する触質コンテンツ記憶部と、
    上記触質パラメータ生成部により生成された上記n個の触質パラメータの組み合わせを指定して、当該指定した触質パラメータの組み合わせに対応する触質コンテンツを上記触質コンテンツ記憶部から読み出す触質コンテンツ読出部とを備え、
    上記触質コンテンツ読出部により読み出された触質コンテンツを上記触覚コンテンツとすることを特徴とする請求項18に記載のバイブレーション装置。
  21. 上記触覚コンテンツ取得部は、
    上記触覚コンテンツの生成元とする対象情報を取得する対象情報取得部と、
    上記対象情報取得部により取得された対象情報から、それぞれが触感の一要素を表したn個(n≧2)の触質パラメータの組み合わせを生成する触質パラメータ生成部と、
    上記触質パラメータ生成部により生成された触質パラメータの組み合わせについて、2つの組間で上記触質パラメータの差分値をそれぞれ計算することにより、n個の触質差分パラメータの組み合わせを生成する触質差分パラメータ生成部と、
    上記n個の触質差分パラメータにより特定される固有の触覚効果を持った触質コンテンツを、上記n個の触質差分パラメータの組み合わせに対応付けて記憶する触質コンテンツ記憶部と、
    上記触質差分パラメータ生成部により生成された上記n個の触質差分パラメータの組み合わせを指定して、当該指定した触質差分パラメータの組み合わせに対応する触質コンテンツを上記触質コンテンツ記憶部から読み出す触質コンテンツ読出部とを備え、
    上記触質コンテンツ読出部により読み出された触質コンテンツを上記触覚コンテンツとすることを特徴とする請求項18に記載のバイブレーション装置。
  22. 上記触覚コンテンツ取得部は、上記触質コンテンツ読出部により順に読み出された複数の触質コンテンツが、2つ以上の異なる触質コンテンツの組み合わせから成るパターンの繰り返しを有するか否かを判定し、繰り返しを構成している触質コンテンツ群の少なくとも1サイクル分を抽出し、これを触覚コンテンツとして生成する繰り返し抽出部を更に備えたことを特徴とする請求項20または21に記載のバイブレーション装置。
  23. 上記コンテンツ供給装置は、
    上記ユーザからの音声コンテンツの選択に係る指示に応じて、上記音声コンテンツを取得する音声コンテンツ取得部と、
    上記音声コンテンツ取得部により取得された上記音声コンテンツを上記振動付与体に供給する音声コンテンツ供給部とを更に備えたことを特徴とする請求項18に記載のバイブレーション装置。
  24. 上記触覚コンテンツ取得部は、
    上記触覚コンテンツを記憶する触覚コンテンツ記憶部から上記触覚コンテンツを読み出す触覚コンテンツ読出部と、
    上記音声コンテンツの波形情報に基づいて、上記触覚コンテンツ読出部により読み出された触覚コンテンツの振動情報に対する重み情報を生成し、生成した重み情報によって上記触覚コンテンツの振動情報を加工する振動波形加工部とを備えたことを特徴とする請求項23に記載のバイブレーション装置。
  25. 上記触覚コンテンツ取得部は、
    上記触覚コンテンツの生成元とする対象情報を取得する対象情報取得部と、
    上記対象情報取得部により取得された対象情報から、それぞれが触感の一要素を表したn個(n≧2)の触質パラメータの組み合わせを生成する触質パラメータ生成部と、
    上記n個の触質パラメータにより特定される固有の触覚効果を持った触質コンテンツを、上記n個の触質パラメータの組み合わせに対応付けて記憶する触質コンテンツ記憶部と、
    上記触質パラメータ生成部により生成された上記n個の触質パラメータの組み合わせを指定して、当該指定した触質パラメータの組み合わせに対応する触質コンテンツを上記触質コンテンツ記憶部から読み出す触質コンテンツ読出部と、
    上記音声コンテンツの波形情報に基づいて、上記触質コンテンツ読出部により読み出された触質コンテンツの振動情報に対する重み情報を生成し、生成した重み情報によって上記触質コンテンツの振動情報を加工する振動波形加工部とを備え、
    上記振動波形加工部により加工された触質コンテンツを上記触覚コンテンツとすることを特徴とする請求項23に記載のバイブレーション装置。
  26. 上記触覚コンテンツ取得部は、
    上記触覚コンテンツの生成元とする対象情報を取得する対象情報取得部と、
    上記対象情報取得部により取得された対象情報から、それぞれが触感の一要素を表したn個(n≧2)の触質パラメータの組み合わせを生成する触質パラメータ生成部と、
    上記触質パラメータ生成部により生成された触質パラメータの組み合わせについて、2つの組間で上記触質パラメータの差分値をそれぞれ計算することにより、n個の触質差分パラメータの組み合わせを生成する触質差分パラメータ生成部と、
    上記n個の触質差分パラメータにより特定される固有の触覚効果を持った触質コンテンツを、上記n個の触質差分パラメータの組み合わせに対応付けて記憶する触質コンテンツ記憶部と、
    上記触質差分パラメータ生成部により生成された上記n個の触質差分パラメータの組み合わせを指定して、当該指定した触質差分パラメータの組み合わせに対応する触質コンテンツを上記触質コンテンツ記憶部から読み出す触質コンテンツ読出部と、
    上記音声コンテンツの波形情報に基づいて、上記触質コンテンツ読出部により読み出された触質コンテンツの振動情報に対する重み情報を生成し、生成した重み情報によって上記触質コンテンツの振動情報を加工する振動波形加工部とを備え、
    上記振動波形加工部により加工された触質コンテンツを上記触覚コンテンツとすることを特徴とする請求項23に記載のバイブレーション装置。
  27. 上記触覚コンテンツ取得部は、上記触質コンテンツ読出部により順に読み出された複数の触質コンテンツが、2つ以上の異なる触質コンテンツの組み合わせから成るパターンの繰り返しを有するか否かを判定し、繰り返しを構成している触質コンテンツ群の少なくとも1サイクル分を抽出し、これを触覚コンテンツとして生成する繰り返し抽出部を更に備え、
    上記振動波形加工部は、上記音声コンテンツの波形情報に基づいて、上記繰り返し抽出部により生成された触覚コンテンツの振動情報に対する重み情報を生成し、生成した重み情報によって上記触覚コンテンツの振動情報を加工することを特徴とする請求項25または26に記載のバイブレーション装置。
  28. 上記対象情報取得部は、上記音声コンテンツ取得部により取得された上記音声コンテンツを上記対象情報として取得することを特徴とする請求項25〜27の何れか1項に記載のバイブレーション装置。
  29. 上記対象情報取得部は、上記音声コンテンツ取得部により取得された上記音声コンテンツとは異なる情報を上記対象情報として取得することを特徴とする請求項25〜27の何れか1項に記載のバイブレーション装置。
  30. 上記振動波形加工部は、
    上記音声コンテンツの波形情報において、他の箇所と区別し得る複数の特徴箇所を抽出する特徴抽出部と、
    上記特徴抽出部により抽出された複数の特徴箇所に基づいて、特徴箇所間の時間区間において経時的に値が変化する上記重み情報を生成する重み情報生成部と、
    上記重み情報生成部により生成された上記重み情報によって上記触覚コンテンツの振動情報を加工する重み加工部とを備えたことを特徴とする請求項24〜27の何れか1項に記載のバイブレーション装置。
  31. 触覚に関する感覚の性質が異なる複数の触質モードのうち何れかを指定する触質モード指定部を更に備え、
    上記触覚コンテンツ取得部は、上記触質モード指定部により指定された上記触質モードに応じた触覚コンテンツを取得することを特徴とする請求項18または23に記載のバイブレーション装置。
  32. 上記触質モード指定部は、上記音声コンテンツ取得部により取得された上記音声コンテンツの解析結果に応じた上記触質モードを指定するように構成したことを特徴とする請求項23および請求項31に記載のバイブレーション装置。
  33. 上記触質モード指定部は、
    上記音声コンテンツ取得部により取得された上記音声コンテンツの波形情報から、それぞれが触感の一要素を表したn個(n≧2)の触質パラメータの組み合わせを生成する触質パラメータ生成部と、
    上記触質パラメータ生成部により生成された触質パラメータに基づいて、上記音声コンテンツの波形情報に関する触質特徴量を算出する触質特徴量算出部と、
    上記触質特徴量算出部により算出された上記触質特徴量に応じた触質モードを指定するモード指定部と備えたことを特徴とする請求項32に記載のバイブレーション装置。
  34. 上記触質モード指定部は、
    上記音声コンテンツ取得部により取得された上記音声コンテンツの波形情報から、それぞれが触感の一要素を表したn個(n≧2)の触質パラメータの組み合わせを生成する触質パラメータ生成部と、
    上記触質パラメータ生成部により生成された触質パラメータの組み合わせについて、2つの組間で上記触質パラメータの差分値をそれぞれ計算することにより、n個の触質差分パラメータの組み合わせを生成する触質差分パラメータ生成部と、
    上記触質差分パラメータ生成部により生成された触質差分パラメータに基づいて、上記音声コンテンツの波形情報に関する触質特徴量を算出する触質特徴量算出部と、
    上記触質特徴量算出部により算出された上記触質特徴量に応じた触質モードを指定するモード指定部と備えたことを特徴とする請求項32に記載のバイブレーション装置。
  35. 上記触質モード指定部は、
    音声コンテンツ記憶部に記憶されている音声コンテンツと、当該記憶されている音声コンテンツの上記触質特徴量に基づき特定される触質モードとの対応関係を示す対応情報を記憶し、
    上記音声コンテンツ取得部により取得された上記音声コンテンツに対応する触質モードを上記対応情報から取得して指定することを特徴とする請求項33または34に記載のバイブレーション装置。
  36. 上記触覚コンテンツ取得部は、上記触質モード指定部により指定された上記触質モードに応じた触覚コンテンツを、複数の触質モードにそれぞれ対応した複数の触覚コンテンツを記憶する触覚コンテンツ記憶部から読み出す触覚コンテンツ読出部により構成されることを特徴とする請求項31〜35の何れか1項に記載のバイブレーション装置。
  37. 上記触覚コンテンツ取得部は、それぞれが触感の一要素を表したn個(n≧2)の触質パラメータまたは当該触質パラメータ間の差分値である触質差分パラメータにより特定される固有の触覚効果を持った振動情報である触質コンテンツであって、上記触質モード指定部により指定された上記触質モードに応じた触質コンテンツを、複数の触質モードにそれぞれ対応した複数の触質コンテンツを記憶する触質コンテンツ記憶部から読み出す触質コンテンツ読出部を備えて構成され、
    上記触質コンテンツ読出部により読み出された触質コンテンツを上記触覚コンテンツとすることを特徴とする請求項31〜35の何れか1項に記載のバイブレーション装置。
  38. 上記触覚コンテンツ取得部は、上記触質コンテンツ読出部により順に読み出された複数の触質コンテンツが、2つ以上の異なる触質コンテンツの組み合わせから成るパターンの繰り返しを有するか否かを判定し、繰り返しを構成している触質コンテンツ群の少なくとも1サイクル分を抽出し、これを触覚コンテンツとして生成する繰り返し抽出部を更に備えたことを特徴とする請求項37に記載のバイブレーション装置。
  39. 上記触覚コンテンツの振動情報に対する重み情報であって、上記触質モード指定部により指定された上記触質モードに応じた重み情報を生成し、生成した重み情報によって上記振動情報を加工する振動波形加工部を更に備え、
    上記振動波形加工部により加工された振動情報を上記触覚コンテンツとすることを特徴とする請求項31〜38の何れか1項に記載のバイブレーション装置。
  40. 上記振動波形加工部は、
    上記音声コンテンツの波形情報において、他の箇所と区別し得る複数の特徴箇所を抽出する特徴抽出部と、
    上記特徴抽出部により抽出された複数の特徴箇所に基づいて、特徴箇所間の時間区間において経時的に値が変化する上記重み情報を生成する重み情報生成部と、
    上記触覚コンテンツの振動情報を、上記重み情報生成部により生成された上記重み情報によって加工する重み加工部とを備え、
    上記振動波形加工部は、上記触質モード指定部により指定された触質モードに応じて、上記特徴抽出部による上記特徴箇所の抽出内容、および、上記重み情報生成部による上記重み情報の生成内容の少なくとも一方を変えることを特徴とする請求項39に記載のバイブレーション装置。
  41. 上記触質モード指定部は、上記ユーザからの上記触質モードの選択に係る指示に応じて上記触質モードを指定するように構成したことを特徴とする請求項18または23に記載のバイブレーション装置。
  42. 上記触覚コンテンツ取得部は、上記触質モード指定部により指定された上記触質モードに応じた触覚コンテンツを、複数の触質モードにそれぞれ対応した複数の触覚コンテンツを記憶する触覚コンテンツ記憶部から読み出す触覚コンテンツ読出部により構成されることを特徴とする請求項41に記載のバイブレーション装置。
  43. 上記触質モード指定部は、上記ユーザからの上記触質モードの選択に係る指示に応じて上記触質モードを指定する機能を更に備え、
    上記触質モード指定部は、上記音声コンテンツ取得部により取得された上記音声コンテンツの解析結果に応じて上記触質モードを指定する状態をデフォルトとして、上記ユーザからの上記触質モードの選択に係る指示が行われた場合には、当該ユーザからの指示に応じて上記触質モードを指定する状態に変更することを特徴とする請求項32〜40の何れか1項に記載のバイブレーション装置。
  44. 上記触覚コンテンツ取得部は、上記触質モード指定部により指定された上記触質モードに応じた触覚コンテンツであって、かつ、上記ユーザからの指示に基づいて選択される音声コンテンツに関する触質パラメータで、それぞれが触感の一要素を表したn個(n≧2)の触質パラメータに応じた触覚コンテンツを取得することを特徴とする請求項31に記載のバイブレーション装置。
  45. 上記触覚コンテンツ取得部により取得される触覚コンテンツの振動をユーザに呈示した場合に期待される所定の身体的効果または心理的効果の情報を上記ユーザに提供する情報提供部を更に備えたことを特徴とする請求項44に記載のバイブレーション装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022176204A1 (ja) * 2021-02-22 2022-08-25 株式会社ファセテラピー 触質情報提供システム、触質情報提供方法および触質情報提供用プログラム

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