JP2020076361A - 湿度推定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】新たなセンサを用いることなく、既存のNOxセンサを利用して湿度を推定可能な湿度推定装置を提供する。【解決手段】湿度推定装置1は、エンジン2の排気流路3に設けられ、排気流路3の排気ガス中に含まれるNOxを検出するたNOxセンサ7と、NOxセンサ7の検出結果に基づいて、NOxの生成に関与する複数の物質のうち特定の対象物質の量の実測値に相当する第1物質量を算出するNOx量実測部12と、エンジン2の運転状態を表す状態量に基づいて、所定の標準条件における対象物質の量の推定値に相当する第2物質量を算出するNOx量推定部13と、第1物質量及び第2物質量と空気中の湿度との関係を表すように予め設定された湿度変換情報を記憶する記憶部14と、第1物質量と第2物質量と湿度変換情報とに基づいて、空気中の湿度を推定する湿度推定部15と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、湿度推定装置に関する。
従来、湿度の推定に関する技術として、筒内圧センサで検出された筒内圧に基づいて、気筒内の筒内ガスの湿度を推定する推定手段を備える内燃機関の制御装置が知られている(例えば特許文献1)。
特開2014−137004号公報
近年、空気中の湿度を考慮することで制御(例えば車両の内燃機関又はエアコン等の制御)の高度化を図ることが望まれている。ここで、湿度を取得するための新たなセンサ(例えば筒内圧センサ又は湿度センサ等)を設けると、コストが増加してしまう。
本発明は、新たなセンサを用いることなく、内燃機関の排気流路に設けられた既存のNOxセンサを利用して湿度を推定可能な湿度推定装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る湿度推定装置は、内燃機関の排気流路に設けられ、排気流路の排気ガス中に含まれるNOxを検出するNOxセンサと、NOxセンサの検出結果に基づいて、NOxの生成に関与する複数の物質のうち特定の対象物質の量の実測値に相当する第1物質量を算出する第1物質量算出部と、内燃機関の運転状態を表す状態量に基づいて、空気中の湿度が所定の標準条件の場合における対象物質の量の推定値に相当する第2物質量を算出する第2物質量算出部と、第1物質量及び第2物質量と空気中の湿度との関係を表すように予め設定された湿度変換情報を記憶する記憶部と、第1物質量と第2物質量と湿度変換情報とに基づいて、空気中の湿度を推定する湿度推定部と、を備える。
本発明の一態様に係る湿度推定装置では、第1物質量及び第2物質量と空気中の湿度との関係が、湿度変換情報として記憶部に記憶されている。これにより、内燃機関の排気流路に設けられたNOxセンサの検出結果に基づいて第1物質量算出部により算出された第1物質量を用いて、湿度推定部により空気中の湿度を推定することができる。したがって、新たなセンサを用いることなく、内燃機関の排気流路に設けられた既存のNOxセンサを利用して湿度を推定することが可能となる。
上記作用効果を好適に奏する構成として、具体的には、対象物質の量は、NOxの濃度若しくは質量、又は、空気中に含まれるOの濃度若しくは質量であってもよい。
一実施形態において、記憶部は、第2物質量に対する第1物質量の相対値と空気中の湿度との関係を、湿度変換情報として記憶し、湿度推定部は、相対値と湿度変換情報とに基づいて、空気中の湿度を推定してもよい。この場合、第2物質量に対する第1物質量の相対値で湿度変換情報を規定することで、制御の簡略化を図ることができる。
上記作用効果を好適に奏する構成として、具体的には、相対値は、第2物質量に対する第1物質量の比であってもよい。
一実施形態において、排気流路には、排気ガス中に含まれるNOxを浄化する触媒が設けられており、NOxセンサは、排気流路における触媒よりも内燃機関側に設けられていてもよい。この場合、触媒によって浄化される前の排気ガス中に含まれるNOxをNOxセンサで検出した結果に基づいて第1物質量が算出されるため、例えば触媒の浄化機能を制限することなく第1物質量を算出することができる。
本発明によれば、新たなセンサを用いることなく、内燃機関の排気流路に設けられた既存のNOxセンサを利用して湿度を推定することができる。
実施形態に係る湿度推定装置を備えたエンジンシステムを示すブロック図である。 湿度変換情報の一例を示す図である。 湿度推定装置の処理を例示するフローチャートである。 変形例に係る湿度推定装置を備えたエンジンシステムを示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
[湿度推定装置の構成]
図1は、実施形態に係る湿度推定装置1を備えたエンジンシステムを示すブロック図である。図1において、本実施形態に係る湿度推定装置1は、例えば車両に搭載された内燃機関の制御装置に適用されており、エンジンシステム100の一部を構成している。内燃機関の制御装置は、エンジン(内燃機関)2を制御する。エンジン2は、例えば、複数の気筒(図示せず)を有するディーゼルエンジンである。
エンジンシステム100は、エンジン2と接続された排気流路3と、排気流路3に設けられたDOC[Diesel OxidationCatalyst]4と、排気流路3におけるDOC4の下流側に設けられたSCR[Selective Catalytic Reduction]5と、を備えている。DOC4は、排気ガス中のHC及びCO等を酸化して浄化する。SCR5は、尿素水を用いた還元により、排気ガス中に含まれるNOxを浄化する触媒である。SCR5は、尿素選択還元(尿素SCR)触媒のことである。エンジンシステム100は、排気流路3におけるDOC4とSCR5との間に添加弁8を備えている。添加弁8は、還元剤である尿素水を噴射する。
湿度推定装置1は、エンジン2の状態を取得するためのセンサとして、アクセルセンサ2a、エンジン回転数センサ2b、空気量センサ2c、水温センサ2dを備えている。
アクセルセンサ2aは、アクセルペダルのアクセル開度を検出する検出器である。アクセルセンサ2aは、検出したアクセル開度の検出信号をECU[Electronic Control Unit]10に送信する。
エンジン回転数センサ2bは、例えばエンジン2のクランクシャフトの回転数をエンジン回転数として検出する検出器である。エンジン回転数センサ2bは、検出したエンジン回転数の検出信号をECU10に送信する。
空気量センサ2cは、エンジン2が吸入する空気の流量の実測値を吸入空気量実測値として検出する検出器である。空気量センサ2cは、検出した吸入空気量実測値の検出信号をECU10に送信する。
水温センサ2dは、エンジン2の冷却水の水温をエンジン2の温度として検出する検出器である。水温センサ2dは、検出したエンジン2の水温の検出信号をECU10に送信する。
続いて、湿度推定装置1は、排気流路3におけるSCR5よりも上流側(内燃機関側)、具体的にはエンジン2とDOC4との間に設けられた排気温度センサ6及びNOxセンサ7を備えている。
排気温度センサ6は、排気流路3におけるエンジン2の排気ガスの温度(以下、単に排気温度という)をエンジン2の温度として検出する検出器である。排気温度センサ6は、検出した排気温度の検出信号をECU10に送信する。
NOxセンサ7は、SCR5の上流側の排気ガスのNOx濃度を検出する検出器である。NOxセンサ7は、検出したNOx濃度の検出信号をECU10に送信する。
ECU10は、CPU[Central Processing Unit]、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]、CAN[Controller Area Network]通信回路等を有する電子制御ユニットである。ECU10では、ROMに記憶されているプログラムをRAMにロードし、RAMにロードされたプログラムをCPUで実行することにより各種の機能を実現する。ECU10は、複数の電子制御ユニットから構成されていてもよい。
ECU10には、上記各センサ(アクセルセンサ2a、エンジン回転数センサ2b、空気量センサ2c、水温センサ2d、排気温度センサ6、及びNOxセンサ7)が電気的に接続されている。
ECU10は、機能的構成として、エンジン状態取得部11と、NOx量実測部(第1物質量算出部)12と、NOx量推定部(第2物質量算出部)13と、記憶部14と、湿度推定部15と、を有している。
エンジン状態取得部11は、上記各センサの検出結果に基づいて、エンジン状態量を取得する。エンジン状態量は、エンジン2の運転状態を表す状態量である。
エンジン状態取得部11は、例えば公知の手法により、アクセルセンサ2aで検出されたアクセル開度、エンジン回転数センサ2bで検出されたエンジン2のエンジン回転数、空気量センサ2cで検出された吸入空気量実測値、水温センサ2dで検出されたエンジン2の水温、及び、排気温度センサ6で検出された排気温度を、エンジン状態量として取得する。
エンジン状態取得部11は、例えば、取得されたアクセル開度とエンジン回転数とに基づいて、エンジン2の要求トルクを算出する。エンジン状態取得部11は、エンジン回転数及び要求トルクに基づいて、公知の手法により、燃料噴射量指示値及び燃料噴射タイミング指示値を算出してエンジン状態量として取得する。燃料噴射量指示値は、複数の燃料噴射を行う場合は、それぞれの燃料噴射についての噴射量指示値、及び、複数の燃料噴射の全体についての噴射量指示値を取得してもよい。燃料噴射タイミング指示値は、複数の燃料噴射を行う場合は、それぞれの燃料噴射についての噴射タイミング指示値を取得してもよい。
NOx量実測部12は、NOxセンサ7の検出結果に基づいて、実測NOx量を算出する。実測NOx量は、排気流路3の排気ガス中に含まれるNOxの生成に関与する複数の物質のうち特定の対象物質の量の実測値に相当する第1物質量である。対象物質は、ここではNOxであり、対象物質の量としては、一例としてNOxの質量である。なお、対象物質の量として、NOxの質量流量が含まれてもよい。NOx量実測部12は、NOxセンサ7で検出された排気流路3の排気ガス中に含まれるNOxの濃度の実測値と吸入空気量実測値とに基づいて、公知の手法により、実測NOx量を算出する。なお、NOx量実測部12は、NOxセンサ7の出力が安定したことを確認した後に、実測NOx量を算出してもよい。NOxセンサ7の出力が安定したか否かは、公知の手法により確認することができる。
NOx量実測部12により算出された実測NOx量は、空気中の湿度に応じて変動し得る。空気中の湿度に応じて空気中に含まれる水分は、エンジン2での燃焼により、排気ガス中に水蒸気として含まれることとなる。そのため、空気中の湿度が大きくなるほど排気ガス中の水蒸気の濃度が大きくなる分、排気ガス中に含まれるNOxの濃度は小さくなる。空気中の湿度が小さくなるほど排気ガス中の水蒸気の濃度が小さくなる分、排気ガス中に含まれるNOxの濃度は大きくなる。また、空気中の湿度に応じて空気中に含まれる水分は、エンジン2での燃焼を緩慢にさせ、NOxの生成量自体を変化させる。そのため、空気中の湿度が大きくなるほどNOxの生成量自体が小さくなる分、排気ガス中に含まれるNOxの濃度は小さくなる。空気中の湿度が小さくなるほどNOxの生成量自体が大きくなる分、排気ガス中に含まれるNOxの濃度は大きくなる。よって、NOxセンサ7で検出されたNOxの濃度から算出された実測NOx量は、空気中の湿度が大きくなるほど小さくなり、空気中の湿度が小さくなるほど大きくなる。なお、ここでの水蒸気の濃度とは、単位体積の排気ガス中の水蒸気の質量を意味し、NOxの濃度とは、単位体積の排気ガス中のNOxの質量を意味する。
NOx量推定部13は、エンジン状態量に基づいて、空気中の湿度が所定の標準条件の場合における推定NOx量を算出する。推定NOx量は、排気流路3の排気ガス中に含まれるNOxの量の推定値に相当する第2物質量である。所定の標準条件とは、NOx量推定部13がNOx量を推定する際の前提条件となる湿度の条件である。ここでの湿度とは、空気中の水分の質量を乾燥空気の質量で除算した絶対湿度である。標準条件としては、例えば、飽和蒸気圧以下の所定の湿度(例えば10.071g/kg)の湿度条件とすることができる。
NOx量推定部13は、公知の手法により、燃料噴射量指示値、燃料噴射タイミング指示値、エンジン回転数、及び吸入空気量実測値に基づいて、推定NOx量を算出する。NOx量推定部13は、例えば、燃料噴射量指示値、燃料噴射タイミング指示値、エンジン回転数、及び吸入空気量実測値のべき乗等からなる複数のパラメータを含む関数F1により、推定NOx量を算出してもよい。関数F1では、大気圧などの補正が考慮されていてもよい。
NOx量推定部13により推定された推定NOx量は、所定の標準条件のもとで算出されるため、空気中の湿度が変化しても、推定NOx量は変動しない。
記憶部14は、湿度の推定に用いられる湿度変換情報を記憶する。記憶部14は、例えば、ECU10のROMである。記憶部14は、ECU10の外部の記憶媒体等であってもよい。
湿度変換情報は、実測NOx量及び推定NOx量と空気中の湿度との関係を表す情報である。湿度変換情報としては、例えば、実測NOx量及び推定NOx量を引数とする関数(数式)、あるいはマップデータ等を用いることができる。湿度変換情報は、エンジン2の仕様等に応じて、実験及びシミュレーション等により、予め設定することができる。
記憶部14は、例えば、推定NOx量に対する実測NOx量の相対値と空気中の湿度との関係を、湿度変換情報として記憶する。相対値は、推定NOx量に対する実測NOx量の比(つまり、実測NOx量/推定NOx量。以下、単にNOx比という)とすることができる。
図2は、湿度変換情報の一例を示す図である。図2において、横軸はNOx比を表し、縦軸は湿度を表している。図2には、一例として、湿度変換情報としてNOx比と空気中の湿度との関係が、複数のプロットにより直線として表されている。横軸のNOx比の値が100%に対応するプロットPは、湿度が標準条件であることを意味する。
湿度推定部15は、実測NOx量と推定NOx量と湿度変換情報とに基づいて、空気中の湿度を推定する。湿度推定部15は、例えば、相対値(ここではNOx比)と湿度変換情報とに基づいて、空気中の湿度を推定する。
湿度推定部15は、例えば、推定NOx量に対する実測NOx量の相対値を算出し、当該相対値と湿度変換情報とに基づいて、湿度の推定を行う。ここでは、湿度推定部15は、実測NOx量と推定NOx量とからNOx比を相対値として算出する。
具体的には、湿度推定部15は、例えば現在の実測NOx量が推定NOx量よりも大きい場合、図2においてプロットPに対して紙面右側(NOx比>100%)の領域の、現在の実測NOx量に対応するプロットの湿度を読み取ることで、現在の空気中の湿度を求める。この場合、現在の空気中の湿度が標準条件よりも小さいものとなる。
湿度推定部15は、例えば現在の実測NOx量が推定NOx量よりも小さい場合、図2においてプロットPに対して紙面左側(NOx比<100%)の領域の、現在の実測NOx量に対応するプロットの湿度を読み取ることで、現在の空気中の湿度を求める。この場合、現在の空気中の湿度が標準条件よりも大きいものとなる。
湿度推定部15は、エンジン2の運転状態として、エンジン回転数及び負荷が所定の定常状態であり且つエンジン2の温度が所定の温度閾値以上の場合に、空気中の湿度を推定する。負荷としては、例えば、要求トルク又は燃料噴射量指示値を用いることができる。所定の定常状態とは、エンジン2における吸入空気量実測値及び燃料噴射量の変化が十分に小さい状態であることを意味する。温度閾値は、エンジン2における燃焼が安定していることを判定するための温度の閾値である。
湿度推定部15は、例えば、エンジン回転数が一定の回転数範囲内の状態が一定時間継続した場合、且つ、負荷が一定の負荷範囲内の状態が一定時間継続した場合に、所定の定常状態となったと判定する。湿度推定部15は、例えば、エンジン2の水温が所定の水温閾値以上の場合、且つ、排気温度が所定の排気温度閾値以上の場合に、エンジン2の温度が所定の温度閾値以上となったと判定する。
一定の回転数範囲及び一定の負荷範囲は、それぞれ、例えばエンジン2における吸入空気量実測値及び燃料噴射量の変化が小さいことが確認できるような範囲に設定される。水温閾値及び排気温度閾値は、それぞれ、例えばエンジン2における燃焼が安定していることが確認できるような温度の閾値に設定される。
なお、湿度推定部15は、例えば、エンジン2の運転状態として、エンジン回転数及び負荷が所定の定常状態ではなくなるか、あるいはエンジン2の温度が所定の温度閾値以上ではなくなった場合に、空気中の湿度の推定を停止してもよい。
[ECU10による演算処理の一例]
次に、ECU10による演算処理の一例について説明する。図3は、湿度推定装置1の処理を例示するフローチャートである。図3に示される処理は、例えば、エンジン2の運転中において、所定の演算周期ごとに繰り返し実行される。
図3に示されるように、ECU10は、S1において、エンジン状態取得部11により、エンジン状態量の取得を行う。エンジン状態取得部11は、例えば、アクセル開度、エンジン回転数、吸入空気量実測値、エンジン2の水温、排気温度、要求トルク、燃料噴射量指示値、及び燃料噴射タイミング指示値をエンジン状態量として取得する。
S2において、ECU10は、湿度推定部15により、エンジン回転数及び負荷が定常状態であるか否かの判定を行う。エンジン回転数及び負荷が定常状態ではないと湿度推定部15により判定された場合(S2:NO)、ECU10は、図3の処理を終了する。
エンジン回転数及び負荷が定常状態であると湿度推定部15により判定された場合(S2:YES)、ECU10は、S3において、湿度推定部15により、エンジン2の温度が所定の温度閾値以上であるか否かの判定を行う。エンジン2の温度が所定の温度閾値以上ではないと湿度推定部15により判定された場合(S3:NO)、ECU10は、図3の処理を終了する。
エンジン2の温度が所定の温度閾値以上であると湿度推定部15により判定された場合(S3:YES)、ECU10は、S4において、NOx量実測部12により、実測NOx量の算出を行う。NOx量実測部12は、NOxセンサ7の検出結果に基づいて、実測NOx量を算出する。また、ECU10は、S5において、NOx量推定部13により、推定NOx量の算出を行う。NOx量推定部13は、エンジン状態量に基づいて、標準条件における推定NOx量を算出する。
ECU10は、S6において、湿度推定部15により、NOx比の算出を行う。湿度推定部15は、実測NOx量と推定NOx量とからNOx比を算出する。ECU10は、S7において、湿度推定部15により、NOx比と湿度変換情報とに基づいて、湿度の推定を行う。湿度推定部15は、例えば、算出したNOx比を湿度変換情報(例えば図2の関係)に適用して湿度を求めることで、湿度の推定を行う。その後、ECU10は、図3の処理を終了する。
[湿度推定装置1の作用効果]
以上説明した湿度推定装置1では、実測NOx量及び推定NOx量と空気中の湿度との関係が、湿度変換情報として記憶部14に記憶されている。これにより、エンジン2の排気流路3に設けられたNOxセンサ7の検出結果に基づいてNOx量実測部12により算出された実測NOx量を用いて、湿度推定部15により空気中の湿度を推定することができる。したがって、新たなセンサを用いることなく、エンジン2の排気流路3に設けられた既存のNOxセンサ7を利用して湿度を推定することが可能となる。
湿度推定装置1では、記憶部14は、推定NOx量に対する実測NOx量の相対値(NOx比)と空気中の湿度との関係を、湿度変換情報として記憶し、湿度推定部15は、相対値と湿度変換情報とに基づいて、空気中の湿度を推定する。これにより、推定NOx量に対する実測NOx量の相対値で湿度変換情報を規定することで、制御の簡略化を図ることができる。
湿度推定装置1では、排気流路3には、排気ガス中に含まれるNOxを浄化するSCR5が設けられており、NOxセンサ7は、排気流路3におけるSCR5よりも上流側に設けられている。これにより、SCR5によって浄化される前の排気ガス中に含まれるNOxをNOxセンサ7で検出した結果に基づいて実測NOx量が算出されるため、例えばSCR5の浄化機能を制限することなく実測NOx量を算出することができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。本発明は、上述した実施形態を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した様々な形態で実施することができる。
上記実施形態では、エンジン2はディーゼルエンジンであったが、例えばガソリンエンジン等、その他の内燃機関であってもよい。
上記実施形態では、NOxセンサ7は、排気流路3におけるSCR5よりも上流側に設けられていたが、排気流路3におけるSCR5よりも下流側に設けられていてもよい。この場合、SCR5でのNOxの還元を一定の範囲(例えば排ガス規制を満足する範囲)で一時的に弱めてSCR5の浄化機能を制限することにより、NOxセンサ7で排気ガスのNOx濃度を検出することができる。
上記実施形態では、対象物質の量として、排気流路3の排気ガス中に含まれるNOxの質量又は質量流量を例示したが、排気流路3の排気ガス中に含まれるNOxの濃度を対象物質の量として用いることも可能である。
上記実施形態では、相対値は、推定NOx量に対する実測NOx量の比であったが、推定NOx量に対する実測NOx量の偏差等、別の相対値であってもよい。
上記実施形態では、湿度変換情報として、図2の関係を例示したが、これに限定されない。湿度変換情報は、実測NOx量及び推定NOx量から空気中の湿度へ変換するための関係が表されている情報であればよい。例えば、湿度変換情報には、推定NOx量に対する実測NOx量の相対値を用いなくてもよい。この場合、実測NOx量及び推定NOx量のそれぞれを、関数の引数又はマップデータの引数とすればよい。
上記実施形態では、湿度推定部15は、エンジン回転数及び負荷が所定の定常状態であり且つエンジン2の温度が所定の温度閾値以上の場合に、空気中の湿度を推定したが、必ずしも当該条件の判定をしなくてもよい。湿度推定部15は、例えば、他の条件下で空気中の湿度を推定してもよいし、エンジン2の運転中に常に空気中の湿度を推定してもよい。また、排気温度は、排気温度センサ6ではなく公知の温度推定手法により推定されたものでもよい。
上記実施形態では、エンジンシステム100は、触媒としてDOC4及びSCR5を備えていたが、これに限定されるものではない。その他の同種又は異種の触媒を備えていてもよいし、DOC4及びSCR5の少なくとも一方が省略されてもよい。
上記実施形態では、対象物質としてNOxを例示したが、これに限定されない。排気流路3の排気ガス中に含まれるNOxの生成に関与する複数の物質としては、NOxの他、O、燃料としてのHC、EGRガスとしてのCO等を挙げることができる。例えば、対象物質がOの場合、湿度推定装置1は、例えば図4に示されるように、湿度推定装置1のNOx量実測部12及びNOx量推定部13に代えて、実O量算出部(第1物質量算出部)12A及び推定O量算出部(第2物質量算出部)13Aを備える湿度推定装置1Aに変形することができる。
実O量算出部12Aは、NOxセンサ7の検出結果に基づいて、実O量を算出する。実O量は、排気流路3の排気ガス中に含まれるNOxの生成に関与する複数の物質のうち特定の対象物質の量の実測値に相当する第1物質量である。対象物質は、ここではOであり、対象物質の量としては、一例としてOの濃度である。なお、対象物質の量としては、Oの質量及び質量流量が含まれてもよい。
実O量算出部12Aは、公知の手法により、燃料噴射量指示値、燃料噴射タイミング指示値、エンジン回転数、及びNOxセンサ7の検出値に基づいて、実O量を算出する。実O量算出部12Aは、例えば、燃料噴射量指示値、燃料噴射タイミング指示値、エンジン回転数、及びNOxセンサ7の検出値のべき乗からなる複数のパラメータを含む関数F2により、実O量を算出してもよい。関数F2は、NOx及びOについて、NOx量推定部13の関数F1の逆関数に相当する。関数F2では、大気圧などの補正が考慮されていてもよい。
一方、推定O量算出部13Aは、空気量センサ2cで検出された吸入空気量実測値を用いて、推定O量を算出する。推定O量は、排気流路3の排気ガス中に含まれるOの量の推定値に相当する第2物質量である。推定O量算出部13Aは、空気量センサ2cで検出された吸入空気量実測値を用いて、推定O量として、空気中の湿度が所定の標準条件の場合におけるOの濃度を算出する。例えば、空気中の湿度が変化しても検出値が変動しない空気量センサ2cが用いられてもよい。
なお、空気量センサ2cで検出された吸入空気量実測値は、エンジン2で燃焼される前の吸入空気量の実測値である。そのため、推定O量算出部13Aは、吸入空気量の実測値を用いてはいるが、実質的には、エンジン2で燃焼された後のOの量を推定していると言える。
ここで、実O量算出部12Aにより算出された実O量は、NOxセンサ7で検出されたNOxの実測値を用いて算出されるため、空気中の湿度の変化に応じて変動する。つまり、実O量は、排気流路3の排気ガス中に含まれるOの量の実測値に相当する。これに対し、推定O量算出部13Aにより算出された推定O量は、所定の標準条件のもとで算出されるため、空気中の湿度が変化しても変動しない。よって、記憶部14に、実O量及び推定O量と空気中の湿度との関係を表す湿度変換情報を記憶させておくことにより、湿度推定部15により、実O量と推定O量と湿度変換情報とに基づいて、空気中の湿度を推定することが可能となる。
上記実施形態では、湿度推定装置1,1Aは、例えば車両に搭載された内燃機関の制御装置に適用されていたが、例えば車両のエアコンなどその他の装置の制御にも適用することが可能である。
1…湿度推定装置、2…エンジン(内燃機関)、3…排気流路、5…SCR(触媒)、7…NOxセンサ、11…エンジン状態取得部、12…NOx量実測部(第1物質量算出部)、12A…実O量算出部(第1物質量算出部)、13…NOx量推定部(第2物質量算出部)、13A…推定O量算出部(第2物質量算出部)、14…記憶部、15…湿度推定部。

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気流路に設けられ、前記排気流路の排気ガス中に含まれるNOxを検出するNOxセンサと、
    前記NOxセンサの検出結果に基づいて、NOxの生成に関与する複数の物質のうち特定の対象物質の量の実測値に相当する第1物質量を算出する第1物質量算出部と、
    前記内燃機関の運転状態を表す状態量に基づいて、空気中の湿度が所定の標準条件の場合における前記対象物質の量の推定値に相当する第2物質量を算出する第2物質量算出部と、
    前記第1物質量及び前記第2物質量と前記空気中の湿度との関係を表すように予め設定された湿度変換情報を記憶する記憶部と、
    前記第1物質量と前記第2物質量と前記湿度変換情報とに基づいて、前記空気中の湿度を推定する湿度推定部と、を備える、湿度推定装置。
  2. 前記対象物質の量は、前記NOxの濃度若しくは質量、又は、前記空気中に含まれるOの濃度若しくは質量である、請求項1に記載の湿度推定装置。
  3. 前記記憶部は、前記第2物質量に対する前記第1物質量の相対値と前記空気中の湿度との関係を、前記湿度変換情報として記憶し、
    前記湿度推定部は、前記相対値と前記湿度変換情報とに基づいて、前記空気中の湿度を推定する、請求項1又は2に記載の湿度推定装置。
  4. 前記相対値は、前記第2物質量に対する前記第1物質量の比である、請求項3に記載の湿度推定装置。
  5. 前記排気流路には、前記排気ガス中に含まれるNOxを浄化する触媒が設けられており、
    前記NOxセンサは、前記排気流路における前記触媒よりも前記内燃機関側に設けられている、請求項1〜4の何れか一項に記載の湿度推定装置。
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