JP2020075838A - 水素生成システムとその運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気化学デバイスの電解質膜の水素イオン移動抵抗が高い状態で、電気化学デバイスに電流を流して運転を開始することを抑え、水素純化効率の高い水素生成システムを提供する。【解決手段】水素生成システム8は、アノード1からアノードセパレータ18を介してアノード排出経路15に排出される水素含有排ガスに含まれる水分量を測定する水分量検出手段9を備える。ガス供給手段6がアノード1への水素含有ガスの供給を開始した後に、水分量検出手段9で測定された水素含有排ガス中の水分量が、アノード1に供給した水素含有ガスと同じ水分量に増加したときに、電源4により、アノード1から電解質膜3を介してカソード2へ電流を流す。これにより、電解質膜3の水素イオン移動抵抗が低い状態になってから水素生成運転を開始するので、水素純化効が向上する。【選択図】図1

Description

本発明は、電気化学デバイスを用いて、水素含有ガスから純度の高い水素を生成する水素生成システムに関するものである。
この種の水素生成システムは、水素含有ガスから電気化学反応を利用して、純度の高い水素を生成するシステムである。この水素生成システムは、例えば、水素イオンを輸送する電解質膜をアノードとカソードとの間に配置した電気化学デバイスを備えている。
アノードに加湿された水素含有ガスを供給して、アノードとカソードとの間に所定方向の電流を流すことで、アノードでは、(化1)に示す水素が水素イオンと電子に解離する酸化反応が起こり、カソードでは、(化2)に示す水素イオンと電子から水素が生成する還元反応が起こる。
Figure 2020075838
Figure 2020075838
以上の反応により、アノードに供給された水素含有ガスから、カソードで水素を生成させることができる(例えば、特許文献1参照)。
ここで、カソードで(化2)の反応を起こすために、(化1)で生成する水素イオン(H)をアノードからカソードに電解質膜を介して移動させるが、水素イオン移動抵抗を低くするためには電解質膜が十分に水分を保持している必要がある。
電解質膜が乾燥している状態では、電解質膜中の水分が少ないため、水素イオンが移動しにくく、水素イオン移動抵抗が高い。したがって、電解質膜の水素イオン移動抵抗を低くするために、電気化学デバイスには、水分を多く含んだ水素含有ガスを供給することがよく行われる。
電気化学デバイスに供給される水素含有ガスは、例えば、燃料処理器によって、都市ガスやプロパンガスなどの炭化水素系の原料を水蒸気改質や部分酸化改質、またはオートサーマル改質して生成され、水素の他に窒素や二酸化炭素等の不純物と水分を含んでいる。
特公昭62−59184号公報
しかしながら、前記従来の技術は、水素イオン移動抵抗に着目しておらず、電解質膜の水素イオン移動抵抗が低い状態になっているか否かが分からない。
そのため、電解質膜の水素イオン移動抵抗が高い状態で電気化学デバイスに直流電流を流すと、水素イオン移動抵抗が低い状態に比べて水素イオン移動抵抗による過電圧が大きくなり、水素純化効率が低くなるという課題を有していた。ここで、水素純化効率とは電気化学デバイスに投入される電気エネルギーに対するカソードで生成される水素のエネルギーの割合である。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、水素純化効率の高い水素生成システムとその運転方法を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の水素生成システムは、電解質膜と電解質膜を挟んで電解質膜の一方の主面に配置されるアノードと電解質膜の他方の主面に配置されるカソードとで構成される電解質膜−電極接合体を有し、アノードに水素含有ガスを供給し、アノードとカソードとの間に所定方向の電流を流すことで、カソードにおいて水素を生成する電気化学デバイスと、水素含有ガスを供給するガス供給手段と、電気化学デバイスのアノードとカソードとの間に電流を流すための電源と、電気化学デバイスのアノードから排出される水素含有排ガスに含まれる水分量を測定する水分量検出手段と、制御器とを備え、制御器が、ガス供給手段にアノードへの水素含有ガスの供給を開始させた後に、水分量検出手段で測定された水素含有排ガスに含まれる単位時間当たりの水分量が所定値以上になったときに、電源を制御して電流を流すことを特徴としたものである。
つまり、起動時にアノードから排出される水素含有排ガスに含まれる水分量を検出し、電解質膜の水素イオン移動抵抗が低い状態になってから電気化学デバイスに電流を流すのである。
これによって、電解質膜の水素イオン移動抵抗が低い状態で電流を流して、カソードで水素を生成させるようになり、電気化学デバイスに投入する電気量が少なくなる。これによって水素生成システムの水素純化効率が高くなる。
これは以下のように説明できる。まず、起動前の水素生成システムが停止している間、電気化学デバイスへ水分の供給を行わない。そのため、停止させている間に電解質膜に含まれる水分は徐々に蒸発し少なくなっている。
次に、起動時に、電気化学デバイスに電流を流さず水素含有ガスを供給すると、電解質膜は十分な湿潤状態になるまで供給された水素含有ガスから水分を奪う。よって水素含有排ガスには、供給した水素含有ガス中に含まれる水分量よりも少ない水分が含まれる。
そして、電解質膜が十分に湿潤すると、電解質膜の水素イオン移動抵抗が低くなると共に、水素含有ガス中から水分を奪わなくなる。よって、水素含有排ガスには、供給した水素含有ガスを同じ水分量が含まれる。
以上の現象を利用し、水素含有排ガスに含まれる単位時間当たりの水分量を検知することで、電解質膜の水素イオン移動抵抗が低い状態で電流を流すようになり、電気化学デバイスに投入する電気量が少なくなる。これによって、水素生成システムを高い水素純化効率にできる。
本発明の水素生成システムは、起動時にアノードから排出される水素含有排ガスに含まれる水分量から、電解質膜の湿潤状態を検知できる。そして、電解質膜の水素イオン移動
抵抗が低くなってから、電気化学デバイスに電流を流すので、水素純化効率の高い水素生成システムを提供できる。
また、電解質膜の水素イオン移動抵抗が低いので、電気化学デバイスに必要な電気エネルギーが小さくエネルギー消費量が少ない水素生成システムを提供できる。
本発明の実施の形態1における水素生成システムの概略構成図 本発明の実施の形態1における水素生成システムの運転方法のフローチャート 本発明の実施の形態2における水素生成システムの概略構成図 本発明の実施の形態2における水素生成システムの運転方法のフローチャート
第1の発明は、電解質膜と電解質膜を挟んで電解質膜の一方の主面に配置されるアノードと電解質膜の他方の主面に配置されるカソードとで構成される電解質膜−電極接合体を有し、アノードに水素含有ガスを供給し、アノードとカソードとの間に所定方向の電流を流すことで、カソードにおいて水素を生成する電気化学デバイスと、水素含有ガスを供給するガス供給手段と、電気化学デバイスのアノードとカソードとの間に電流を流すための電源と、電気化学デバイスのアノードから排出される水素含有排ガスに含まれる水分量を測定する水分量検出手段と、制御器と、を備えた水素生成システムであって、制御器は、ガス供給手段にアノードへの水素含有ガスの供給を開始させた後に、水分量検出手段で測定された水素含有排ガスに含まれる単位時間当たりの水分量が、所定値以上になったときに、電源を制御して電流を流すことを特徴とするものである。
これにより、電解質膜の水素イオン移動抵抗が低い状態で電気化学デバイスに電流を流すようになり、水素純化効率が高い水素生成システムにできる。
第2の発明は、特に、第1の発明に加えて、水素含有排ガスから分離した液水を貯める回収タンクをさらに備え、第1の発明の水分量検出手段を、液水量測定手段とし、液水量測定手段で測定された単位時間当たりに増加した液水量が所定値以上となったときに、電源により電流を流すことを特徴とするものである。
これにより、水素含有排ガスに含まれる水分を液水量として、より正確に測定し、電解質膜の湿潤状態を正確に検知することが可能となる。
第3の発明は、電解質膜と電解質膜を挟んで電解質膜の一方の主面に配置されるアノードと電解質膜の他方の主面に配置されるカソードとで構成される電解質膜−電極接合体を有し、アノードに水素含有ガスを供給し、アノードとカソードとの間に所定方向の電流を流すことで、カソードにおいて水素を生成する電気化学デバイスと、水素含有ガスを供給するガス供給手段と、電気化学デバイスのアノードとカソードとの間に電流を流すための電源と、電気化学デバイスのアノードから排出される水素含有排ガスに含まれる水分量を測定する水分量検出手段と、を備える水素生成システムの運転方法あって、ガス供給手段がアノードへの水素含有ガスの供給を開始した後に、水分量検出手段で測定された水素含有排ガスに含まれる単位時間当たりの水分量が所定値以上になったときに、電源により電流を流すことを特徴とするものである。
これにより、水素純化効率が高い水素生成システムの運転方法にできる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における水素生成システムの概略構成図を示すものである。図2は、本発明の実施の形態1における水素生成システムの運転方法のフローチャートである。
図1に示すように、本実施の形態の水素生成システム8は、水素含有ガスを供給するガス供給手段6と、アノード1に供給された水素含有ガスから水素含有ガスよりも水素の純度が高い水素をカソード2において生成する電気化学デバイス7と、電気化学デバイス7のアノード1とカソード2との間に所定の電流を流す電源4と、アノード1から排出される水素含有排ガスに含まれる水分量を測定する水分量検出手段9と、制御器5と、で構成されている。
電気化学デバイス7は、電解質膜−電極接合体10と、アノードセパレータ18と、カソードセパレータ19と、温度調節器17と、で構成されている。
電解質膜−電極接合体10は、電解質膜3と、電解質膜3の一方の主面に配置されるアノード1と、電解質膜3の他方の主面に配置されるカソード2と、で構成される。
ここで、電解質膜3には、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンスルホン酸系の高分子電解質膜を用いる。アノード1とカソード2とは、白金を担持したカーボン粒子から構成されている。
電解質膜−電極接合体10は、アノードセパレータ18とカソードセパレータ19によって把持されている。アノードセパレータ18におけるアノード1と接する面には、アノードガス流路溝20が形成され、カソードセパレータ19におけるカソード2と接する面には、およびカソードガス流路溝21が形成されている。
また、電気化学デバイス7にはアノード1から電解質膜3を経由してカソード2に流れる電流を流すための電源4が接続されている。電源4には、電源4の正極端子がアノード1に電気的に接続され、電源4の負極端子がカソード2に電気的に接続される直流電源を用いる。
さらに、電気化学デバイス7のアノードセパレータ18には、アノードガス流路溝20の一端と連通する接続経路14を介して水素含有ガスを供給するガス供給手段6が接続されている。ガス供給手段6は、都市ガスから改質反応を利用して加湿された、水素の比率が80%で二酸化炭素の比率が20%の水素含有ガスを生成し、電気化学デバイス7に供給する燃料改質器で構成されている。
また、電気化学デバイス7の温度を調節する温度調節器17は、設定された温度を一定に保つための熱交換器を用いる。
また、電気化学デバイス7には、電気化学デバイス7のアノードセパレータ18から水素含有排ガスを排出するアノード排出経路15が接続されている。アノード排出経路15はアノードガス流路溝20の他端と連通している。このアノード排出経路15には、水素含有排ガスに含まれる単位時間当たりの水分量を測定する水分量検出手段9が備えられている。
制御器5には、水分量検出手段9で測定されたアノード排出経路15を流れる水素含有排ガスに含まれる単位時間当たりの水分量が入力される。水分量検出手段9には、静電容量式の水分計を用いる。さらに、電気化学デバイス7のカソードセパレータ19には、カソードガス流路溝21から水素純度の高い水素含有ガスを排出するためのカソード排出経路16が接続されている。
以上のように構成された本実施の形態の水素生成システム8について、図1を参照しながら、起動時の動作、作用を、図2を用いて説明する。
まず、温度調節器17により、電気化学デバイス7の温度を60℃に維持し、電源4から電気化学デバイス7に電流を流さない状態で、相対湿度90%の水素含有ガスを、ガス供給手段6からアノードセパレータ18を介してアノード1へ3.0L/minの流量で供給する。この水素含有ガスにおいて水分が占める割合は23%であり、水蒸気量換算の水分供給量は0.7L/minである(S101)。
次に、制御器5は、水分量検出手段9によって測定した水分量が所定量の0.7L/minより小さい場合は、0.7L/min以上になるまで判定を繰り返し行い、水分量が0.7L/min以上になったら、S103に移行する(S102)。次に、電源4により、アノード1から電解質膜3を経由してカソード2へ180Aの電流を流し、起動を終了する(S103)。
以上のような水素生成システム8では、電解質膜3は十分な湿潤状態になるまで供給された水素含有ガスから水分を奪う。また、電解質膜3が十分に湿潤すると、水素含有ガス中から水分を奪わなくなり、水素含有排ガス中の水分量は水素含有ガスと同じとなると共に、電解質膜3の水素イオン移動抵抗が低くなる。
本実施の形態では、起動前の水素イオン移動抵抗は0.15mΩ、水素含有ガスから水分を奪わなくなる時の電解質膜3の水素イオン移動抵抗は0.04mΩであり、起動前に比べて水素イオン移動抵抗が約74%小さくなる。
よって、アノード1に供給した水素含有ガス中の水分量と同じ水分量0.7L/minが、水分量検出手段9で計測されてから、電気化学デバイス7に電流を流すので、水素生成システムの水素純化効率が高くなる。
以上のように、本実施の形態の水素生成システム8は、電解質膜3と電解質膜3を挟んで電解質膜3の一方の主面に配置されるアノード1と電解質膜3の他方の主面に配置されるカソード2とで構成される電解質膜−電極接合体10を有し、アノード1に水素含有ガスを供給し、アノード1とカソード2との間にアノード1から電解質膜3を経由してカソード2に流れる電流を流すことで、カソード2において水素を生成する電気化学デバイス7と、接続経路14とアノードセパレータ18のアノードガス流路溝20を介してアノード1に水素含有ガスを供給するガス供給手段6と、アノード1の電位がカソード2の電位よりも高くなるようにアノード1とカソード2に電気的に接続して電気化学デバイス7のアノード1とカソード2との間に電流を流すための電源4と、電気化学デバイス7のアノード1からアノードガス流路溝20を介してアノード排出経路15に排出される水素含有排ガスに含まれる水分量を測定する水分量検出手段9と、制御器5と、を備え、制御器5は、ガス供給手段6にアノード1への水素含有ガスの供給を開始させた後に、水分量検出手段9で測定された水素含有排ガスに含まれる単位時間当たりの水分量が、アノード1に供給した水素含有ガス中の水分量と同等(0.7L/min)以上の水分量に増加したときに、電源4を制御してアノード1とカソード2との間にアノード1から電解質膜3を経由してカソード2に流れる180Aの電流を流すように構成されている。
これにより、電解質膜3の水素イオン移動抵抗が低い状態で電気化学デバイス7に電流を流し、カソード2で水素を生成させることが可能となり、電気化学デバイス7に投入する電気量が少なくなる。これによって水素純化効率が高い水素生成システム8を提供することができる。
なお、本実施の形態においては、水分量検出手段9として、静電容量式の水分計を用いたが、これに限定されない。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2における水素生成システムの概略構成図を示すものである。図4は、本発明の実施の形態2における水素生成システムの運転方法のフローチャートである。
なお、図3に示す実施の形態2の水素生成システム11において、図1に示す実施の形態1の水素生成システム8と同一構成については同一符号を付し、その説明を省略する。
図3に示す実施の形態2の水素生成システム11において、図1に示す実施の形態1の水素生成システム8と異なるのは、実施の形態2の水素生成システム11が、水素含有排ガスから分離した液水をためる回収タンク13をさらに備え、水分量検出手段を、回収タンク13の液水量を測定する液水量測定手段12とした点である。
液水量測定手段12には、フロートセンサを用いる。また、制御器5には、液水量測定手段12で測定した単位時間当たりに増加した液水量が入力される。
以上のように構成された本実施の形態の水素生成システム11について、図3を参照しながら、起動時の動作、作用を、図4を用いて説明する。
まず、温度調節器17により、電気化学デバイス7の温度を60℃に維持し、電源4から電気化学デバイス7に電流を流さない状態で、相対湿度90%の水素含有ガスを、ガス供給手段6からアノードセパレータ18を介してアノード1へ3.0L/minの流量で供給する。このうち水分が占める割合は23%であり、液水量換算の水分供給量は0.56g/minである(S201)。
次に、制御器5は、液水量測定手段12によって測定した単位時間当たりに増加した液水量が、所定量の0.56g/minより小さい場合は、0.56g/min以上になるまで繰り返し判定をし、液水量測定手段12によって測定した単位時間当たりに増加した液水量が0.56g/min以上になったら、S203へ移行する(S202)。
次に、電源4により、アノード1から電解質膜3を介してカソード2へ180Aの電流を流し、起動を終了する(S203)。
以上のような水素生成システム11では、電解質膜3は十分な湿潤状態になるまで供給された水素含有ガスから水分を奪う。また、電解質膜3が十分に湿潤すると、水素含有ガス中から水分を奪わなくなり、水素含有排ガス中の液水量は水素含有ガス中の液水量と同じとなると共に、電解質膜3の水素イオン移動抵抗が低くなる。
本実施の形態では、起動前の水素イオン移動抵抗は0.15mΩ、水素含有ガスから水分を奪わなくなる時の電解質膜3の水素イオン移動抵抗は0.04mΩであり、起動前に比べて水素イオン移動抵抗が約74%小さくなる。
よって、供給した水素含有ガス中の液水量と同じ液水量0.56g/minが、液水量測定手段12で計測されてから、電気化学デバイス7に電流を流し、カソードで水素を生成させるようになり、電気化学デバイス7に投入する電気量が少なくなる。これによって水素生成システムの水素純化効率が高くなる。
以上のように、本実施の形態の水素生成システム11は、電解質膜3と電解質膜3を挟んで電解質膜3の一方の主面に配置されるアノード1と電解質膜3の他方の主面に配置されるカソード2とで構成される電解質膜−電極接合体10を有し、アノード1に水素含有ガスを供給し、アノード1とカソード2との間にアノード1から電解質膜3を経由してカソード2に流れる電流を流すことで、カソード2において水素を生成する電気化学デバイス7と、接続経路14とアノードセパレータ18のアノードガス流路溝20を介してアノード1に水素含有ガスを供給するガス供給手段6と、アノード1の電位がカソード2の電位よりも高くなるようにアノード1とカソード2に電気的に接続して電気化学デバイス7のアノード1とカソード2との間に電流を流すための電源4と、電気化学デバイス7のアノード1からアノードガス流路溝20を介してアノード排出経路15に排出される水素含有排ガスから分離した液水をためる回収タンク13と、回収タンク13の液水量を測定する液水量測定手段12と、制御器5と、を備え、制御器5は、ガス供給手段6にアノード1への水素含有ガスの供給を開始させた後に、液水量測定手段12で測定された単位時間当たりに増加した液水量が0.56g/min以上に増加したときに、電源4を制御してアノード1とカソード2との間にアノード1から電解質膜3を経由してカソード2に流れる180Aの電流を流すように構成されている。
これにより、電解質膜3の水素イオン移動抵抗が低い状態で電気化学デバイス7に電流を流し、カソード2で水素を生成させることが可能となり、電気化学デバイス7に投入する電気量が少なくなる。これによって水素純化効率の高い水素生成システム11を提供することができる。
また、水素含有排ガスに含まれる水分の変化量を、より確実に測定することができるため、電解質膜3の水素イオン移動抵抗が十分に低い状態になっているかを確実に検出することができる。
本発明にかかる水素生成システムは、電解質膜の水素イオン移動抵抗が十分に低くなった状態で運転を開始することで水素純化効率を向上できる。そのため、電気化学デバイスを用いて、水素と不純物を含む混合ガスから純度の高い水素を製造する水素生成システムに適用できる。
1 アノード
2 カソード
3 電解質膜
4 電源
5 制御器
6 ガス供給手段
7 電気化学デバイス
8,11 水素生成システム
9 水分量検出手段
10 電解質膜−電極接合体
12 液水量測定手段
13 回収タンク
14 接続経路
15 アノード排出経路
16 カソード排出経路
17 温度調節器
18 アノードセパレータ
19 カソードセパレータ
20 アノードガス流路溝
21 カソードガス流路溝

Claims (3)

  1. 電解質膜と前記電解質膜を挟んで前記電解質膜の一方の主面に配置されるアノードと前記電解質膜の他方の主面に配置されるカソードとで構成される電解質膜−電極接合体を有し、前記アノードに水素含有ガスを供給し、前記アノードと前記カソードとの間に所定方向の電流を流すことで、前記カソードにおいて水素を生成する電気化学デバイスと、
    前記水素含有ガスを供給するガス供給手段と、
    前記電気化学デバイスの前記アノードと前記カソードとの間に前記電流を流すための電源と、
    前記電気化学デバイスの前記アノードから排出される水素含有排ガスに含まれる水分量を測定する水分量検出手段と、
    制御器と、
    を備え、
    前記制御器は、前記ガス供給手段に前記アノードへの前記水素含有ガスの供給を開始させた後に、前記水分量検出手段で測定された前記水素含有排ガスに含まれる単位時間当たりの水分量が所定値以上になったときに、前記電源を制御して前記電流を流すことを特徴とする水素生成システム。
  2. 前記水素含有排ガスから分離した液水を貯める回収タンクをさらに備え、
    前記水分量検出手段は、前記回収タンクの液水量を測定する液水量測定手段であり、
    前記制御器は、前記液水量測定手段で測定された単位時間当たりに増加した液水量が所定値以上となったときに、前記電源を制御して前記電流を流すことを特徴とする請求項1に記載の水素生成システム。
  3. 電解質膜と前記電解質膜を挟んで前記電解質膜の一方の主面に配置されるアノードと前記電解質膜の他方の主面に配置されるカソードとで構成される電解質膜−電極接合体を有し、前記アノードに水素含有ガスを供給し、前記アノードと前記カソードとの間に所定方向の電流を流すことで、前記カソードにおいて水素を生成する電気化学デバイスと、
    前記水素含有ガスを供給するガス供給手段と、
    前記電気化学デバイスの前記アノードと前記カソードとの間に前記電流を流すための電源と、
    前記電気化学デバイスの前記アノードから排出される水素含有排ガスに含まれる水分量を測定する水分量検出手段と、
    を備える水素生成システムの運転方法であって、
    前記ガス供給手段が前記アノードへの前記水素含有ガスの供給を開始した後に、前記水分量検出手段で測定された前記水素含有排ガスに含まれる単位時間当たりの水分量が所定値以上になったときに、前記電源により前記電流を流すことを特徴とする水素生成システムの運転方法。
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