JP2020075662A - 鉄道車両用車体 - Google Patents

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秋山 悟
Satoru Akiyama
悟 秋山
達哉 宇野
Tatsuya Uno
達哉 宇野
川本 英樹
Hideki Kawamoto
英樹 川本
文夫 水島
Fumio Mizushima
文夫 水島
雄介 若林
Yusuke Wakabayashi
雄介 若林
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Abstract

【課題】鉄道車両が走行する際の低周波圧力変動を好適に低減することができる鉄道車両用車体を提供する。【解決手段】鉄道車両用車体は、台車の車両長手方向一方側で地面に対向して水平に延びる底部塞ぎ板と、台車の近位側における底部塞ぎ板の端部から上方に延びて、台車に車両長手方向に対向する端部塞ぎ板と、を備え、端部塞ぎ板は、底部塞ぎ板から上方にいくにつれて台車に近づくように傾斜した傾斜面と、前記傾斜面の上側端部から上方に延び、前記台車の上部に車両長手方向に対向する、車両長手方向に対して垂直な垂直面とを有し、傾斜面は、台車の近位側における底部塞ぎ板の端部につながり、車幅方向に垂直な断面の接線の傾きが台車に近づくにつれ徐々に上昇する湾曲形状を呈する凸面部と、凸面部よりも台車の近位側に配置され、車幅方向に垂直な断面の接線の傾きが台車に近づくにつれ徐々に減少する湾曲形状を呈する凹面部と、を含む。【選択図】図2

Description

本発明は、底部に台車が設置される鉄道車両用車体に関する。
従来から、高速で走行する鉄道車両の車体では、車両の床下に設置される床下機器の底面を底部塞ぎ板で覆っており、これにより床下機器の凹凸による空力騒音の低減を図っている。底部塞ぎ板は、車両長手方向における台車の前後に設けられており、底部塞ぎ板の台車側の端部には、上方に延びて台車に車両長手方向に対向する端部塞ぎ板が設けられている(特許文献1,特許文献2参照)。
特許第4371880号公報 特開2018−122730号公報
鉄道車両の走行時に発生する可聴領域より低い低周波の圧力変動は、人間の聴覚では感知ができないものの、鉄道沿線家屋の建具などを振動させることで、騒音の要因となる可能性がある。低周波圧力変動は、鉄道車両の速度の増加とともに増大するが、鉄道車両の高速化に伴っても、低周波圧力変動を少なくとも増加させない、あるいは低減することが望まれている。しかしながら、低周波圧力変動の発生要因は、はっきりと判明しておらず、これまで低周波圧力変動に対する効果的な対応策はなされていなかった。
そこで、本発明は、鉄道車両が走行する際の低周波圧力変動を好適に低減することができる鉄道車両用車体を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る鉄道車両用車体は、底部に台車が設置される鉄道車両用車体であって、前記台車の車両長手方向一方側で地面に対向して水平に延びる底部塞ぎ板と、前記台車の近位側における前記底部塞ぎ板の端部から上方に延びて、前記台車に車両長手方向に対向する端部塞ぎ板と、を備え、前記端部塞ぎ板は、前記底部塞ぎ板から上方にいくにつれて前記台車に近づくように傾斜した傾斜面と、前記傾斜面の上側端部から上方に延び、前記台車の上部に車両長手方向に対向する、車両長手方向に対して垂直な垂直面とを有し、前記傾斜面は、前記台車の近位側における前記底部塞ぎ板の端部につながり、車幅方向に垂直な断面の接線の傾きが前記台車に近づくにつれ徐々に上昇する湾曲形状を呈する凸面部と、前記凸面部よりも前記台車の近位側に配置され、車幅方向に垂直な断面の接線の傾きが前記台車に近づくにつれ徐々に減少する湾曲形状を呈する凹面部と、を含む。
上記の構成によれば、端部塞ぎ板における傾斜面が、台車に近づくにつれ徐々に上昇した後、徐々に減少する。また、傾斜面の上側端部から上方に延びる垂直面が、台車の上部に車両長手方向に対向する。このため、鉄道車両が走行する際に傾斜面に沿って台車に向かって流れる空気が、傾斜面と垂直面とのつなぎ目で剥離した後、台車の上部に衝突するのを好適に抑制することができる。その結果、台車周りで生じる低周波圧力変動を低減することができる。
上記の構成において、前記垂直面の上下方向の長さは、前記端部塞ぎ板の上下方向の長さの4分の1以上で且つ2分の1以下の範囲内にあってもよい。
上記の構成において、前記垂直面の上下方向の長さは、200mm以上で且つ400mm以下の範囲内にあってもよい。
上記の構成において、前記傾斜面の上下方向の長さが、400mm以上で且つ600mm以下の範囲内にあり、前記傾斜面の車両長手方向の長さが、800mm以上で且つ1200mm以下の範囲内にあってもよい。
上記の構成において、前記凸面部の車両長手方向の長さ及び前記凹面部の車両長手方向の長さは、それぞれ、前記傾斜面の車両長手方向の長さの4分の1以上で且つ4分の3以下の範囲内にあってもよい。
上記の構成において、前記台車の近位側における前記凸面部の端縁と前記台車の遠位側における前記凹面部の端縁とが連続しており、車幅方向に垂直な断面視において、前記台車の近位側における前記凸面部の端縁の接線の傾きと、前記台車の遠位側における前記凹面部の端縁の接線の傾きとが一致してもよい。
あるいは、前記傾斜面は、前記凸面部と前記凹面部との間に配置され、前記凸面部及び前記凹面部のそれぞれと連続する平面部を有し、車幅方向に垂直な断面視において、前記台車の近位側における前記凸面部の端縁の接線の傾きと前記平面部の傾きとが一致し、前記台車の遠位側における前記凹面部の端縁の接線の傾きと前記平面部の傾きとが一致してもよい。
本発明によれば、鉄道車両が走行する際の低周波圧力変動を好適に低減することができる鉄道車両用車体を提供することができる。
一実施形態に係る鉄道車両車体を備える鉄道車両の台車周りの概略拡大側面断面図である。 図1に示す鉄道車両車体における端部塞ぎ板の概略拡大側面断面図である。 実施例および比較例1,2における端部塞ぎ板の側面断面の形状を示す図である。 実施例および比較例1,2における各周波数と圧力変動レベルの関係を示す図である。
(実施形態)
以下、本発明の一実施形態に係る鉄道車両用車体(以下、「車体」)ついて図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る車体3を備える鉄道車両1の台車2周りの概略拡大側面断面図である。以下の説明では、鉄道車両1の車体3が延びる長さ方向を車両長手方向とし、それに直交する横方向を車幅方向として定義する。車両長手方向は前後方向とも称し、車幅方向は左右方向とも称しえる。また、図面中において同一の構成については同一符号を付している。
鉄道車両1は、台車2と車体3とを備える。車体3の底部に、地面Gなどに敷設された軌道R上を走行する台車2が設置される。車体3は、台車2に下方から支持される。図1に示すように、台車2は、空気バネ6を介して車体3を支持する台車枠4を備える。台車枠4は、車幅方向に延びる横梁(図示せず)と、当該横梁の車幅方向の両端部にそれぞれ接続されて車両長手方向に延びる一対の側梁4bとを有する。横梁の中央には、台車2の台車枠4と車体3とを接続し、台車2の牽引力を車体3に伝達する牽引装置(図示せず)が設けられている。台車枠4の車両長手方向両側には、一対の輪軸5が互いに車両長手方向に離れて配置されている。輪軸5は、車幅方向に沿って延びる車軸5aと、車軸5aに設けられた一対の車輪5bとを有する。車軸5aを回転自在に支持する軸受(図示せず)は、軸箱7に収容されている。軸箱7と側梁4bとの間には、一次サスペンションとなるバネ8(例えば、コイルバネ)が介設されている。
車体3の床下には、台車2の車両長手方向の一方側及び他方側で、図示しない各種機器(以下、「床下機器」という。)が設置されている。床下機器は、車体3の台枠(図示せず)に吊下げ支持されている。台車2の車両長手方向の一方側及び他方側のそれぞれに、床下機器の底面を覆う底部塞ぎ板21が配置されている。台車2の車両長手方向の一方側及び他方側の各底部塞ぎ板21は、地面Gに対向して水平に延びている。各底部塞ぎ板21は、車両限界内に配置されている。車両限界とは、荷重、軌道が変化したとしても、車両と地面Gとが接触しないように定められた限界をいう。
台車2の近位側における各底部塞ぎ板21の端縁21aには、それぞれ端部塞ぎ板22がつながっている。端部塞ぎ板22は、それぞれ、台車2の近位側における底部塞ぎ板21の端縁21aから上方に延びており、台車2に車両長手方向に対向している。すなわち、一対の端部塞ぎ板22が車両長手方向に台車2を挟むように配置されている。本実施形態では、台車2の車両長手方向両側に配置された一対の端部塞ぎ板22は、車両長手方向に垂直な面に対して互いに対称な形状を有している。
また、車体3は、台車2の側面を覆う一対の側面カバー23を有する(図1の二点鎖線参照)。各側面カバー23は、台車2に車幅方向に対向している。一対の側面カバー23は、それぞれ、車両長手方向に延びており、車両長手方向に台車2を挟んで配置された一対の端部塞ぎ板22の端部同士をつないでいる。側面カバー23の下側端縁は、底部塞ぎ板21と同じ高さに位置している。こうして、車体3の底部には、車両長手方向に対向する一対の端部塞ぎ板22と、車幅方向に対向する一対の側面カバー23とにより囲まれた、台車2を収容するための収容空間Sが形成されている。
次に、端部塞ぎ板22のより詳しい構成について、図2を参照しながら説明する。図2は、車体3における端部塞ぎ板22の概略拡大側面断面図である。
本実施形態では、端部塞ぎ板22は、地面G(言い換えれば水平面)に対して傾斜した傾斜面31と、地面Gに対して垂直な垂直面32とを有する。台車2の遠位側における傾斜面31の端縁31aは、台車2の近位側における底部塞ぎ板21の端縁21aと接続されており、台車2の近位側における傾斜面31の端縁31bは、垂直面32の下側端縁32aと接続されている。傾斜面31は、台車2の近位側における底部塞ぎ板21の端縁21aから上方にいくにつれて台車2に近づくように傾斜している。
垂直面32は、傾斜面31の上側端部から上方に延びている。具体的には、台車2の近位側における傾斜面31の端縁31bから上方に延びている。垂直面32は、車両長手方向に対して垂直である。垂直面32は、台車2の上部に車両長手方向に対向している。具体的には、垂直面32は、車両長手方向から見て台車枠4に部分的に重なるように配置される。本実施形態では、図2に示すように、端部塞ぎ板22の上下方向の長さが800mmであり、そのうち、傾斜面31の上下方向の長さが500mmであり、また、垂直面32の上下方向の長さが300mmである。また、傾斜面31の車両長手方向の長さが1000mmである。
さらに、傾斜面31は、台車2の近位側における底部塞ぎ板21の端縁21aにつながる凸面部41と、当該凸面部41よりも台車2の近位側に配置された凹面部42とにより構成される。図2に示すように、凸面部41は、車幅方向に垂直な断面の接線の傾きが台車2に近づくにつれ徐々に上昇する湾曲形状を呈しており、凹面部42は、車幅方向に垂直な断面の接線の傾きが台車2に近づくにつれ徐々に減少する湾曲形状を呈している。
台車2の近位側における凸面部41の端縁41bと台車2の遠位側における凹面部42の端縁42aとは、滑らかに連続している。具体的には、凸面部41の端縁41bと凹面部42の端縁42aとは、車幅方向に垂直な断面視において、凸面部41の端縁41bの接線の傾きと凹面部42の端縁42aの接線の傾きとが一致するように連続している。
なお、本実施形態では、凸面部41の車両長手方向の長さは、傾斜面31の車両長手方向の長さの4分の3、より詳しくは750mmであり、凹面部42の車両長手方向の長さは、傾斜面31の車両長手方向の長さの4分の1、より詳しくは250mmである。
また、本実施形態では、車幅方向に垂直な断面視において、台車2の遠位側における凸面部41の端部(すなわち、台車2の遠位側における傾斜面31の端部)の接線の傾きは、水平面に対して0度以上で且つ10度以下の範囲内にある。これにより、鉄道車両1が走行する際に底部塞ぎ板21に沿って流れる空気が、台車2の進行方向前方の底部塞ぎ板21と端部塞ぎ板22とのつなぎ目で剥離するのを抑制される。ここで、「台車の遠位側における凸面部の端部」とは、凸面部41の端縁41aから、車両長手方向における傾斜面31の全体の長さのうちの5%の長さまでの凸面部41の領域をいう。本実施形態では、台車2の遠位側における凸面部41の端部は、台車2の遠位側における凸面部41の端縁41aから車両長手方向に50mm(すなわち、車両長手方向における傾斜面31の全体の長さである1000mmの5%)の長さまでの凸面部41の領域である。そして、凸面部41のこの領域の全てで、車幅方向に垂直な断面視における接線の傾きが水平面に対して0度以上で且つ10度以下の範囲内にある。
また、本実施形態では、車幅方向に垂直な断面視において、台車2の近位側における凹面部42の端部(すなわち、台車2の遠位側における傾斜面31の端部)の接線の傾きは、できるだけ小さくなるよう設計される。これにより、鉄道車両1が走行する際に傾斜面31に沿って台車2に向かって流れる空気が、傾斜面31と垂直面32とのつなぎ目で剥離した後、台車2の上部に衝突するが抑制される。
本実施形態では、車幅方向に垂直な断面視において、車両長手方向に台車2を挟む一対の端部塞ぎ板22のうちの一方の端部塞ぎ板22について、台車2の近位側における凹面部42の端部の接線は、他方の端部塞ぎ板22の垂直面32に交差する。また、車幅方向に垂直な断面視において、台車2の近位側における凹面部42の端部の接線の傾きは、水平面に対して0度以上で且つ20度以下の範囲内にある。ここで、「台車の近位側における凹面部の端部」とは、凹面部42の端縁42bから、車両長手方向における傾斜面31の全体の長さのうちの5%の長さまでの凹面部42の領域をいう。本実施形態では、台車2の近位側における凹面部42の端部は、台車2の近位側における凹面部42の端縁42bから車両長手方向に50mm(すなわち、車両長手方向における傾斜面31の全体の長さである1000mmの5%)の長さまでの凹面部42の領域である。そして、凹面部42のこの領域の全てで、車幅方向に垂直な断面視における接線の傾きが水平面に対して0度以上で且つ20度以下の範囲内にある。
以上に説明した鉄道車両用車体3によれば、端部塞ぎ板22における傾斜面31が、台車2に近づくにつれ徐々に上昇した後、徐々に減少する。また、傾斜面31の上側端部から上方に延びる垂直面32が、台車2の上部に車両長手方向に対向する。このため、鉄道車両1が走行する際に傾斜面31に沿って台車2に向かって流れる空気が、傾斜面31と垂直面32とのつなぎ目で剥離した後、台車2の上部に衝突するのを好適に抑制することができる。その結果、台車2周りで生じる低周波圧力変動を低減することができる。
(確認試験)
端部塞ぎ板の形状を変化させたとき台車周りの圧力変動レベルがどのように変化するかを、以下の確認試験で調べた。確認試験とその結果について、表1並びに図3及び図4を参照しつつ説明する。
図3は、実施例および比較例1,2における端部塞ぎ板の側面断面の形状を示す図である。確認試験では、実施例及び比較例1,2として、図3に示した端部塞ぎ板の形状が異なる3つの鉄道車両のシミュレーションモデルを作成した。そして、作成したシミュレーションモデルを用いて、所定の速度で鉄道車両が高速走行したときの5Hz〜40Hzの範囲の周波数帯における複数の周波数について、大気圧からの圧力変動分を算出した。
図3に実線で示すように、実施例は、上記実施形態で説明された端部塞ぎ板を備える鉄道車両のシミュレーションモデルとした。
また、図3に破線で示すように、比較例1は、傾斜面を有さずに垂直面のみにより構成された端部塞ぎ板を備える鉄道車両のシミュレーションモデルとした。また、図3に一点鎖線で示すように、比較例2は、上記実施形態で説明された端部塞ぎ板とは異なる傾斜面を備える鉄道車両のシミュレーションモデルとした。具体的には、比較例2の鉄道車両の端部塞ぎ板は、垂直面を有さず、傾斜面のみにより構成されており、傾斜面の上下方向の長さを800mmとし、傾斜面の車両長手方向の長さを実施例と同様の1000mmとした。また、比較例2の鉄道車両の傾斜面は、実施例と同様に、凸面部の車両長手方向の長さを750mmとし、凹面部の車両長手方向の長さを250mmとした。また、比較例2においても、実施例と同様、車幅方向に垂直な断面視において、台車の遠位側における凸面部の端部の接線の傾きは、水平面に対して0度以上で且つ10度以下の範囲内とした。
実施例及び比較例1,2のいずれも、台車の近位側における端部塞ぎ板の端縁が、車両長手方向に同じ位置にあるように、鉄道車両のシミュレーションモデルは作成された。すなわち、図3に示すように、比較例1における台車の近位側の底部塞ぎ板の端縁は、垂直面のみにより構成される端部塞ぎ板と、車両長手方向において同じ位置に位置する。
以上の実施例及び比較例1,2について、5Hz〜40Hzの範囲の周波数帯における圧力変動レベルのシミュレーション結果を、表1及び図4に示す。なお、圧力変動レベルは、実施例及び比較例1,2の各圧力変動分を、基準圧力(20μPa)との比の常用対数で示した値である。また、表1には、5Hz〜40Hzの範囲の圧力変動レベルの合計値も示されている。
Figure 2020075662

表1及び図4に示すように、実施例で得られた圧力変動レベルは、比較例1で得られた圧力変動レベルに比べ、全体的に低い値となり、実施例の圧力変動レベルの合計値は、比較例1の圧力変動レベルの合計値より低かった。特に、可聴領域外となる20Hzより低い周波数帯では、実施例と比較例1との間で、圧力変動レベルの差が顕著であった。従って、この確認試験における実施例と比較例1の結果から、端部塞ぎ板が傾斜面を備える鉄道車両では、端部塞ぎ板が傾斜面を有さない鉄道車両よりも低周波圧力変動レベルを低減する効果があると言える。
また、実施例で得られた圧力変動レベルは、比較例2で得られた圧力変動レベルに比べ、全体的に低い値となり、実施例の圧力変動レベルの合計値は、比較例2の圧力変動レベルの合計値より低かった。特に、可聴領域外となる10Hzより低い周波数帯では、実施例と比較例2との間で、圧力変動レベルの差が顕著であった。従って、この確認試験における実施例と比較例2の結果から、端部塞ぎ板が垂直面と傾斜面とを備える鉄道車両では、端部塞ぎ板が垂直面を有さない鉄道車両よりも低周波圧力変動レベルを低減する効果があると言える。
(その他の実施形態)
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
例えば上記実施形態で説明された車体3の構成要素の形状、寸法などは、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、一対の端部塞ぎ板22は、車両長手方向に垂直な面に対して互いに対称な形状を有していたが、一対の端部塞ぎ板22は、互いに非対称な形状であってもよい。
また、上記実施形態では、傾斜面31の上下方向の長さが500mmで、傾斜面31の車両長手方向の長さが1000mmであり、垂直面32の上下方向の長さが300mmであったが、傾斜面31及び垂直面32の寸法はこれに限定されない。ただし、垂直面32の上下方向の長さは、端部塞ぎ板22の上下方向の長さの4分の1以上で且つ2分の1以下の範囲内にあることが望ましい。例えば、上記実施形態のように端部塞ぎ板22の上下方向の長さが800mmである場合、垂直面32の上下方向の長さは、200mm以上で且つ400mm以下の範囲内にあることが望ましい。上記のように垂直面32の上下方向の長さを制限することで、端部塞ぎ板が傾斜面を有さない鉄道車両や端部塞ぎ板が垂直面を有さない鉄道車両と比べて明らかな低周波圧力変動の低減効果が得られる。
また、傾斜面31は、その上下方向の長さが400mm以上で且つ600mm以下の範囲内にあり、且つその車両長手方向の長さが800mm以上で且つ1200mm以下の範囲内にあることが望ましい。傾斜面31の上下方向の長さが400mmより短い場合や傾斜面31の車両長手方向の長さが800mmより短い場合、鉄道車両1の走行時に台車2周りの空気の蛇行流れが発生しやすくなる。また、傾斜面31の上下方向の長さが600mmより長い場合や傾斜面31の車両長手方向の長さが1200mmより長い場合、台車2の収容空間Sに流れ込む空気の流入量が大きくなる。上記のように傾斜面31の上下方向及び車両長手方向の長さを制限することで、台車2周りで生じる低周波圧力変動の低減効果をより一層高めることができる。
また、車両長手方向に台車2を挟む一対の端部塞ぎ板22のうちの一方の端部塞ぎ板22について、車幅方向に垂直な断面視したときの台車2の近位側における凹面部42の端部の接線が、他方の端部塞ぎ板22の垂直面32に交差しなくてもよい。また、車幅方向に垂直な断面視において、台車2の近位側における凹面部42の端部の接線の傾きは、水平面に対して20度を超えていてもよい。
また、凸面部41の車両長手方向の長さや凹面部42の車両長手方向の長さも、上記実施形態で説明された寸法に限定されない。ただし、凸面部の車両長手方向の長さ及び凹面部の車両長手方向の長さは、それぞれ、傾斜面の車両長手方向の長さの4分の1以上で且つ4分の3以下の範囲内にあることが望ましい。このように凸面部41の車両長手方向の長さや凹面部42の車両長手方向の長さを制限することで、台車2周りで生じる低周波圧力変動の低減効果をより一層高めることができるためである。
また、上記実施形態では、車幅方向に垂直な断面視において、凸面部41の端縁41bの接線の傾きと凹面部42の端縁42aの接線の傾きとが一致していたが、本発明の鉄道車両用車体は、これに限定されない。すなわち、傾斜面に沿って流れる空気が、凸面部の端縁と凹面部の端縁との接続部分で剥離しない程度に、凸面部と凹面部とが十分滑らかに連続していればよい。
また、上記実施形態では、傾斜面31が凸面部41と凹面部42とにより構成されていたが、端部塞ぎ板の傾斜面の構成はこれに限定されない。例えば、傾斜面31は、凸面部41と凹面部42との間に配置され、凸面部41及び凹面部42のそれぞれと連続する平面部を有してもよい。この場合、車幅方向に垂直な断面視において、台車の近位側における凸面部の端部の接線の傾きと平面部の傾きとが一致し、台車の遠位側における凹面部の端部の接線の傾きと平面部の傾きとが一致してもよい。
1 :鉄道車両
2 :台車
3 :車体(鉄道車両用車体)
21 :底部塞ぎ板
22 :端部塞ぎ板
31 :傾斜面
32 :垂直面
41 :凸面部
42 :凹面部
G :地面

Claims (7)

  1. 底部に台車が設置される鉄道車両用車体であって、
    前記台車の車両長手方向一方側で地面に対向して水平に延びる底部塞ぎ板と、
    前記台車の近位側における前記底部塞ぎ板の端部から上方に延びて、前記台車に車両長手方向に対向する端部塞ぎ板と、を備え、
    前記端部塞ぎ板は、前記底部塞ぎ板から上方にいくにつれて前記台車に近づくように傾斜した傾斜面と、前記傾斜面の上側端部から上方に延び、前記台車の上部に車両長手方向に対向する、車両長手方向に対して垂直な垂直面とを有し、
    前記傾斜面は、
    前記台車の近位側における前記底部塞ぎ板の端部につながり、車幅方向に垂直な断面の接線の傾きが前記台車に近づくにつれ徐々に上昇する湾曲形状を呈する凸面部と、
    前記凸面部よりも前記台車の近位側に配置され、車幅方向に垂直な断面の接線の傾きが前記台車に近づくにつれ徐々に減少する湾曲形状を呈する凹面部と、を含む、鉄道車両用車体。
  2. 前記垂直面の上下方向の長さは、前記端部塞ぎ板の上下方向の長さの4分の1以上で且つ2分の1以下の範囲内にある、請求項1に記載の鉄道車両用車体。
  3. 前記垂直面の上下方向の長さは、200mm以上で且つ400mm以下の範囲内にある、請求項2に記載の鉄道車両用車体。
  4. 前記傾斜面の上下方向の長さが、400mm以上で且つ600mm以下の範囲内にあり、前記傾斜面の車両長手方向の長さが、800mm以上で且つ1200mm以下の範囲内にある、請求項1〜3のいずれか1項に記載の鉄道車両用車体。
  5. 前記凸面部の車両長手方向の長さ及び前記凹面部の車両長手方向の長さは、それぞれ、前記傾斜面の車両長手方向の長さの4分の1以上で且つ4分の3以下の範囲内にある、請求項4に記載の鉄道車両用車体。
  6. 前記台車の近位側における前記凸面部の端縁と前記台車の遠位側における前記凹面部の端縁とが連続しており、
    車幅方向に垂直な断面視において、前記台車の近位側における前記凸面部の端縁の接線の傾きと、前記台車の遠位側における前記凹面部の端縁の接線の傾きとが一致する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の鉄道車両用車体。
  7. 前記傾斜面は、前記凸面部と前記凹面部との間に配置され、前記凸面部及び前記凹面部のそれぞれと連続する平面部を有し、
    車幅方向に垂直な断面視において、前記台車の近位側における前記凸面部の端縁の接線の傾きと前記平面部の傾きとが一致し、前記台車の遠位側における前記凹面部の端縁の接線の傾きと前記平面部の傾きとが一致する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の鉄道車両用車体。
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