本出願に係る電子機器、制御方法、及びプログラムを実施するための複数の実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
本出願に係る電子機器は、例えば、モバイルフォン、タブレット、携帯型パソコン、メディアプレイヤ、電子書籍リーダ、ナビゲータ、ウエアラブルデバイス、又はゲーム機等の電話機能を有する機器であってよい。
図1は、実施形態に係る電子機器の機能構成の一例を示すブロック図である。以下の説明において、同様の構成要素について同一の符号を付すことがある。以下の説明において、重複する説明は省略することがある。
図1に示すように、電子機器1は、タッチスクリーンディスプレイ2と、ボタン3と、照度センサ4と、近接センサ5と、通信ユニット6と、レシーバ7と、マイク8と、ストレージ9と、コントローラ10と、スピーカ11と、カメラ12と、カメラ13と、コネクタ14と、モーションセンサ15と、バイブレータ16とを含む。
タッチスクリーンディスプレイ2は、ディスプレイ2Aと、タッチスクリーン2Bとを有する。ディスプレイ2A及びタッチスクリーン2Bは、例えば、重なって位置してよいし、並んで位置してよいし、離れて位置してよい。ディスプレイ2Aとタッチスクリーン2Bとが重なって位置する場合、例えば、ディスプレイ2Aの1ないし複数の辺は、タッチスクリーン2Bのいずれの辺とも沿っていなくてもよい。
ディスプレイ2Aは、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro−Luminescence Display)、又は無機ELディスプレイ(IELD:Inorganic Electro−Luminescence Display)等の表示デバイスを含む。ディスプレイ2Aは、文字、画像、記号、及び図形等のオブジェクトを画面内に表示する。ディスプレイ2Aが表示するオブジェクトを含む画面は、ロック画面と呼ばれる画面、ホーム画面と呼ばれる画面、アプリケーションの実行中に表示されるアプリケーション画面を含む。ホーム画面は、デスクトップ、待受画面、アイドル画面、標準画面、アプリ一覧画面又はランチャー画面と呼ばれることもある。
タッチスクリーン2Bは、タッチスクリーン2Bに対する指、ペン、又はスタイラスペン等の接触又は近接を検出する。タッチスクリーン2Bは、複数の指、ペン、又はスタイラスペン等がタッチスクリーン2Bに接触又は近接したときのタッチスクリーン2B上の位置を検出することができる。以下の説明において、タッチスクリーン2Bが検出する複数の指、ペン、及びスタイラスペン等がタッチスクリーン2Bに接触又は近接した位置を「検出位置」と表記する。タッチスクリーン2Bは、タッチスクリーン2Bに対する指の接触又は近接を、検出位置とともにコントローラ10に通知する。タッチスクリーン2Bは、検出位置の通知をもって接触又は近接の検出をコントローラ10に通知してよい。タッチスクリーン2Bが行える動作を、タッチスクリーン2Bを有するタッチスクリーンディスプレイ2は実行できる。言い換えると、タッチスクリーン2Bが行う動作は、タッチスクリーンディスプレイ2が行ってもよい。
コントローラ10は、タッチスクリーン2Bにより検出された接触又は近接、検出位置、検出位置の変化、接触又は近接が継続した時間、接触又は近接が検出された間隔、及び接触が検出された回数の少なくとも1つに基づいて、ジェスチャの種別を判別する。コントローラ10が行える動作を、コントローラ10を有する電子機器1は実行できる。言い換えると、コントローラ10が行う動作は、電子機器1が行ってもよい。ジェスチャは、指を用いて、タッチスクリーン2Bに対して行われる操作である。タッチスクリーン2Bに対して行われる操作は、タッチスクリーン2Bを有するタッチスクリーンディスプレイ2に行われてもよい。コントローラ10が、タッチスクリーン2Bを介して判別するジェスチャには、例えば、タッチ、ロングタッチ、リリース、スワイプ、タップ、ダブルタップ、ロングタップ、ドラッグ、フリック、ピンチイン、及びピンチアウトが含まれるが、これらに限定されない。
タッチスクリーン2Bの検出方式は、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、及び荷重検出方式等の任意の方式でよい。
図2は、実施形態に係るソフトウェアキーの表示例を示す図である。タッチスクリーンディスプレイ2は、タッチスクリーンディスプレイ2の縁に沿って、複数のソフトウェアキーを表示する。図2に示す例では、タッチスクリーンディスプレイ2は、タッチスクリーンディスプレイ2(ディスプレイ2A)上の表示領域30aに、複数のソフトウェアキー30a1、・・・、ソフトウェアキー30a10を表示する。ソフトウェアキー30a1、・・・、ソフトウェアキー30a10は、タッチスクリーンディスプレイ2の縁F1に沿って、図2に示すy軸に平行な方向に1列に並んで配置される。同様に、タッチスクリーンディスプレイ2は、タッチスクリーンディスプレイ2(ディスプレイ2A)上の表示領域30bに、複数のソフトウェアキー30b1、・・・、ソフトウェアキー30b10を表示する。ソフトウェアキー30b1、・・・、ソフトウェアキー30b10は、タッチスクリーンディスプレイ2の縁F2に沿って、図2に示すy軸に平行な方向に1列に並んで配置される。ソフトウェアキーの数は、図2に示す例には限定されることなく、必要に応じて任意の数で構成されてよい。ソフトウェアキー30a1、・・・、ソフトウェアキー30a10及びソフトウェアキー30b1、・・・、ソフトウェアキー30b10は、ソフトウェアキーの一例である。ソフトウェアキー30a1、・・・、ソフトウェアキー30a10及びソフトウェアキー30b1、・・・、ソフトウェアキー30b10は、例えば、文字入力、電話の着信等の処理時に、タッチスクリーンディスプレイ2上の表示領域30a、30bに並べて表示できる。
ボタン3は、ユーザからの操作入力を受け付ける。
図3を用いて、実施形態に係るタッチスクリーン2Bの構造の一例を説明する。図3は、実施形態に係るタッチスクリーンの構造の一例を示す図である。図3に示すように、タッチスクリーン2Bは、複数の第1の電極2B1と、複数の第2の電極2B2とを含む。第1の電極2B1は、タッチスクリーン2Bの長手方向に延在する。第2の電極2B2は、タッチスクリーン2Bの短手方向に延在する。タッチスクリーン2Bは、複数の第1の電極2B1と複数の第2の電極2B2とを、格子状に交差させた状態で配置する。タッチスクリーン2Bは、複数の第1の電極2B1と複数の第2の電極2B2とが交差する各位置(検出点)40で、タッチスクリーンディスプレイ2(ディスプレイ2A)上のソフトウェアキーに対する指などの導電性の物体の接触又は近接を検出する。導電性の物体がタッチスクリーン2Bに接近すると、タッチスクリーン2Bと当該物体との間に容量結合が発生する。タッチスクリーン2Bは、容量結合を検出点40で感知することにより、指などの導電性の物体の接触点50などを検出する。
コントローラ10は、タッチスクリーンディスプレイ2(タッチスクリーン2B)を介して、タッチスクリーンディスプレイ2上に表示されるソフトウェアキーに対するタッチジェスチャを検出できる。コントローラ10は、1又は複数のソフトウェアキーに対するタッチを検出できる。コントローラ10は、1又は複数のソフトウェアキーに対するロングタッチを検出できる。
コントローラ10は、例えば、タッチスクリーンディスプレイ2(タッチスクリーン2B)を介して、ソフトウェアキーに対する操作と、ソフトウェアキー以外に対する操作とを同一のタイミングで検出した場合には、最新の操作に対する処理を優先して実行できる。コントローラ10は、例えば、タッチスクリーンディスプレイ2(タッチスクリーン2B)を介して、ソフトウェアキーに対する操作が検出されている状態の時には、ソフトウェアキー以外に対する操作を無効な操作として取り扱うことができる。
照度センサ4は、照度を検出する。照度は、照度センサ4の測定面の単位面積に入射する光束の値である。照度センサ4は、例えば、ディスプレイ2Aの輝度の調整に用いられる。
近接センサ5は、近隣の物体の存在を非接触で検出する。近接センサ5は、磁界の変化又は超音波の反射波の帰還時間の変化等に基づいて物体の存在を検出する。近接センサ5は、例えば、ディスプレイ2Aと顔とが接近したことを検出する。照度センサ4及び近接センサ5は、1つのセンサとして構成されていてもよい。照度センサ4は、近接センサとして用いられてもよい。
通信ユニット6は、無線により通信する。通信ユニット6によってサポートされる無線通信規格には、例えば、2G、3G、4G、5G等のセルラーフォンの通信規格と、近距離無線の通信規格とが含まれる。セルラーフォンの通信規格としては、例えば、LTE(Long Term Evolution)、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、WiMAX(登録商標)(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、CDMA2000、PDC(Personal Digital Cellular)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)、PHS(Personal Handy−phone System)等がある。近距離無線の通信規格としては、例えば、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)、IrDA(Infrared Data Association)、NFC(Near Field Communication)、WPAN(Wireless Personal Area Network)等が含まれる。WPANの通信規格には、例えば、ZigBee(登録商標)が含まれる。通信ユニット6は、上述した通信規格の1つ又は複数をサポートしていてもよい。
レシーバ7は、コントローラ10から送出される音信号を音として出力する。レシーバ7は、例えば、電子機器1にて再生される動画の音、音楽の音、及び通話時の相手の声を出力することができる。マイク8は、入力されるユーザの声等を音信号へ変換してコントローラ10へ送信する。
ストレージ9は、プログラム及びデータを記憶する。ストレージ9は、コントローラ10の処理結果を一時的に記憶する作業領域として利用されてもよい。ストレージ9は、半導体記憶媒体、及び磁気記憶媒体等の任意の非一過的(non−transitory)な記憶媒体を含んでよい。ストレージ9は、複数の種類の記憶媒体を含んでよい。ストレージ9は、メモリカード、光ディスク、又は光磁気ディスク等の記憶媒体と、記憶媒体の読み取り装置との組み合わせを含んでよい。ストレージ9は、RAM(Random Access Memory)等の一時的な記憶領域として利用される記憶デバイスを含んでよい。
ストレージ9に記憶されるプログラムには、フォアグランド又はバックグランドで実行されるアプリケーションと、アプリケーションの動作を支援する支援プログラム(図示略)とが含まれる。アプリケーションは、例えば、フォアグランドで実行される場合、当該アプリケーションに係る画面を、ディスプレイ2Aに表示する。支援プログラムには、例えば、OSが含まれる。プログラムは、通信ユニット6による無線通信又は非一過的な記憶媒体を介してストレージ9にインストールされてもよい。
ストレージ9は、制御プログラム9A、文字入力制御プログラム9B、アドレス帳データ9C、及び設定データ9Zなどを記憶できる。制御プログラム9Aは、各種機能を提供するに際し、電子機器1が記憶する各種アプリケーションと連携できる。制御プログラム9Aは、通信ユニット6を介してクラウドストレージと連携し、当該クラウドストレージが記憶するファイル及びデータにアクセスしてもよい。クラウドストレージは、ストレージ9に記憶されるプログラム及びデータの一部又は全部を記憶してもよい。
制御プログラム9Aは、電子機器1の各種動作に関する処理を実現するための機能をそれぞれ提供できる。制御プログラム9Aが提供する機能には、照度センサ4の検出結果に基づいて、ディスプレイ2Aの輝度を調整する機能が含まれる。制御プログラム9Aが提供する機能には、近接センサ5の検出結果に基づいて、タッチスクリーン2Bに対する操作を無効とする機能が含まれる。制御プログラム9Aが提供する機能には、通信ユニット6の電話の着信を報知する機能が含まれる。制御プログラム9Aが提供する機能には、電話の着信が属する第1のグループをソフトウェアキーに割り当てる機能が含まれる。制御プログラム9Aが提供する機能には、通信ユニット6、レシーバ7、及びマイク8等を制御することによって、通話を実現させる機能が含まれる。制御プログラム9Aが提供する機能には、カメラ12、及びカメラ13の撮影処理を制御する機能が含まれる。制御プログラム9Aが提供する機能には、コネクタ14を介して接続される外部機器との間の通信を制御する機能が含まれる。制御プログラム9Aが提供する機能には、タッチスクリーン2Bの検出結果に基づいて判別したジェスチャに応じて、ディスプレイ2Aに表示されている情報を変更する等の各種制御を行う機能が含まれる。制御プログラム9Aが提供する機能には、モーションセンサ15の検出結果に基づいて、電子機器1を携帯する利用者の移動、停止等を検出する機能が含まれる。制御プログラム9Aが提供する機能には、対象となる情報を音声で読み上げる機能が含まれる。制御プログラム9Aが提供する機能には、アドレス帳データ9Cを管理する機能が含まれる。
文字入力制御プログラム9Bは、電子機器1において実行される文字入力を制御するための機能を提供できる。文字入力制御プログラム9Bは、例えば、ソフトウェアキーに対する操作を検出すると、操作が検出されたソフトウェアキーに対応付けられている複数のソフトウェアキーのそれぞれに、当該複数のソフトウェアキーに予め紐付けられている少なくとも1つの文字を割り当てる機能を提供できる。文字入力制御プログラム9Bは、対象となる情報を音声で読み上げる機能を提供できる。
文字入力制御プログラム9Bは、複数のソフトウェアキーに文字を割り当て、当該ソフトウェアキーに対する利用者の操作に基づいた文字入力を電子機器1で実現するための機能を提供できる。
例えば、電子機器1は、利用者が文字入力を行う場合、ソフトウェアキー30a1、・・・、ソフトウェアキー30a10のそれぞれに対して、あ行、か行、さ行、た行、な行、は行、ま行、や行、ら行、わ行の各行を割り当てることができる。例えば、電子機器1は、ソフトウェアキー30a1、・・・、ソフトウェアキー30a10のうち、操作が検出されたソフトウェアキーごとに、ソフトウェアキー30b1、・・・、ソフトウェアキー30b5に対する文字を割り当てることができる。例えば、ソフトウェアキー30a1に対する操作が検出された場合(30a1=あ行)には、ソフトウェアキー30b1、・・・、ソフトウェアキー30b5のそれぞれに対して、「あ」、「い」、「う」、「え」、「お」の文字を割り当てることができる。電子機器1は、ソフトウェアキーに対する確定操作を検出した場合に、当該ソフトウェアキーに割り当てられた文字の入力を受け付けることができる。
例えば、電子機器1は、ソフトウェアキー30a1、・・・、ソフトウェアキー30a9のそれぞれに対して、「abc」、「def」、「ghi」、「jkl」、「mno」、「pqrs」、「tuv」、「wxyz」、「./@」の文字を割り当ててもよい。この場合、電子機器1は、ソフトウェアキー30a1に対する操作が検出された場合には、ソフトウェアキー30b1、・・・、ソフトウェアキー30b6のそれぞれに対して、「a」、「b」、「c」、「A」、「B」、「C」の文字を割り当てることができる。ソフトウェアキーには、上記以外の文字の他、改行、削除、変換などの編集機能などを割り当ててもよい。
アドレス帳データ9Cは、通話相手に関するアドレス情報を含む。アドレス情報は、例えば、名前、電話番号等の各種情報を含む。アドレス情報は、通話相手に対応したグループを割り当てることができる。例えば、アドレス情報は、電子メールアドレス、画像、SNS(Social Network Service)等のコミュニケーションサイトでその人物が各種のメッセージを投稿する際に用いるアカウント等を含んでもよい。
設定データ9Zは、制御プログラム9Aにより実行される処理に用いられる情報を含む。設定データ9Zは、電話の着信に関する情報の分類と当該種類を割り当てるソフトウェアキーとの対応関係を示す情報を含む。設定データ9Zは、例えば、マナーモード、サイレントモード等の設定に関する各種の情報を含む。マナーモードは、通知音、着信音を出力せず、バイブレータ16で電子機器1を振動させるモードである。サイレントモードは、ディスプレイ2Aへの表示のみを行い、通知音、着信音を出力させず振動を発生させないモードである。
コントローラ10は、演算処理装置を含む。演算処理装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、SoC(System−on−a−Chip)、MCU(Micro Control Unit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、およびコプロセッサを含むが、これらに限定されない。コントローラ10は、電子機器1の動作を統括的に制御して各種の機能を実現する。
具体的には、コントローラ10は、ストレージ9に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行できる。コントローラ10は、ストレージ9に記憶されているデータを必要に応じて参照できる。コントローラ10は、データ及び命令に応じて機能部を制御できる。コントローラ10は、機能部を制御することによって、各種機能を実現できる。機能部は、例えば、ディスプレイ2A、通信ユニット6、マイク8、スピーカ11、及びバイブレータ16を含むが、これらに限定されない。コントローラ10は、検出部の検出結果に応じて、制御を変更することがある。検出部は、例えば、タッチスクリーン2B、ボタン3、照度センサ4、近接センサ5、マイク8、カメラ12、カメラ13、及びモーションセンサ15を含むが、これらに限定されない。
コントローラ10は、制御プログラム9Aを実行することにより、電子機器1の各種動作に関する処理を実現できる。コントローラ10は、制御プログラム9Aを実行することにより、通信ユニット6の電話の着信に関する処理を実現できる。電話の着信に関する処理は、例えば、電話の着信の報知に関する処理、電話の着信に応じて通話を開始するための操作に関する処理、電話の発信に関する処理等を含む。
コントローラ10は、文字入力制御プログラム9Bを実行することにより、電子機器1において実行される文字入力、文字編集等を制御する処理を実現できる。コントローラ10は、例えば、文字入力制御プログラム9Bを実行することにより、ソフトウェアキーに対する操作を検出すると、操作が検出されたソフトウェアキーに対応付けられている複数のソフトウェアキーのそれぞれに、当該複数のソフトウェアキーに予め紐付けられている少なくとも1つの文字を割り当てる処理を実現できる。コントローラ10は、例えば、文字入力制御プログラム9Bを実行することにより、複数のソフトウェアキーを用いた文字入力、文字編集を行う処理を実現できる。コントローラ10は、コントローラの一例である。
スピーカ11は、コントローラ10から送出される音信号を音として出力する。スピーカ11は、例えば、着信音、音声、音楽等を出力するために用いられる。レシーバ7及びスピーカ11の一方が、他方の機能を兼ねてもよい。
カメラ12及びカメラ13は、撮影した画像を電気信号へ変換する。カメラ12は、ディスプレイ2Aに面している物体を撮影するインカメラである。カメラ13は、ディスプレイ2Aの反対側の面に面している物体を撮影するアウトカメラである。カメラ12及びカメラ13は、インカメラ及びアウトカメラを切り換えて利用可能なカメラユニットとして、機能的及び物理的に統合された状態で電子機器1に実装されてもよい。
コネクタ14は、他の装置が接続される端子である。コネクタ14は、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(登録商標)(High−Definition Multimedia Interface)、ライトピーク(サンダーボルト(登録商標))、イヤホンマイクコネクタのような汎用的な端子であってもよい。コネクタ14は、Dockコネクタのような専用の端子でもよい。コネクタ14に接続される装置は、例えば、外部ストレージ、スピーカ、及び通信装置を含むが、これらに限定されない。
モーションセンサ15は、電子機器1を携帯する利用者の動作を判定するための各種情報を検出できる。モーションセンサ15は、加速度センサ、方位センサ、ジャイロスコープ、磁気センサ及び気圧センサなどを備えるセンサユニットとして構成されてよい。
バイブレータ16は、電子機器1の筐体1hを振動させる。バイブレータ16は、振動を発生させるために、例えば、圧電素子、又は偏心モータなどを有する。例えば、バイブレータ16は、設定データ9Zのマナーモードの項目が有効となっている場合、電話の着信を報知するためにコントローラ10の制御によって振動する。
電子機器1は、上記の各機能部の他、GPS受信機を備えてもよい。GPS受信機は、GPS衛星からの所定の周波数帯の電波信号を受信する。GPS受信機は、受信した電波信号の復調処理を行って、処理後の信号をコントローラ10に送出する。GPS受信機は、電子機器1の現在位置の演算処理をサポートする。電子機器1は、GPS衛星以外の測位用人工衛星の信号を受信可能な受信機を備え、現在位置の演算処理を実行してもよい。電子機器1は、バッテリなど、電子機器1の機能を維持するために当然に用いられる機能部、及び電子機器1の制御を実現するために当然に用いられる制御部を実装する。
電子機器1は、通信ユニット6を介してクラウド上の記憶サーバにアクセスし、各種プログラム及びデータを取得してもよい。
図4は、アドレス帳データ9Cの一例を示す図である。アドレス帳データ9Cは、1または複数のアドレス情報を含む。アドレス情報は、識別番号、グループ名、名前、電話番号等の項目を含む。識別番号の項目には、アドレス情報を識別するための情報が設定される。グループ名の項目には、例えば、第2のグループの情報が設定される。第2のグループは、電子機器1の利用者等が割り当てたグループ、予め設定されているグループ等の情報が設定される。名前の項目には、例えば、人物、会社、店等の名称の情報が設定される。電話番号の項目には、通話相手の電話番号の情報が設定される。
図4に示す例では、識別番号「ID1」のアドレス情報は、グループ名の項目に「家族」、名前の項目に「京セラ太郎」、電話番号の項目に「000−1234−5678」が設定されている。識別番号「ID2」のアドレス情報は、グループ名の項目に「友達」、名前の項目に「佐藤二郎」、電話番号の項目に「000−2345−6789」が設定されている。識別番号「ID3」のアドレス情報は、グループ名の項目に「仕事」、名前の項目に「勤務先」、電話番号の項目に「000−3456−7890」が設定されている。識別番号「ID4」のアドレス情報は、グループ名の項目に「店」、名前の項目に「床屋」、電話番号の項目に「000−4567−8901」が設定されている。
図5は、設定データ9Zの一例を示す図である。設定データ9Zは、第1のグループと、第1のグループを割り当てるソフトウェアキーとの対応関係を示す情報を含む。第1のグループは、電話の着信に関する情報及びアドレス帳データ9Cの情報に基づいて、特定可能なグループを含む。電話の着信に関する情報は、例えば、電話の発信元の電話番号を示す情報、電話の発信元が非通知であることを示す情報、電話の発信元が公衆電話であることを示す情報等を含む。第1のグループは、例えば、電話の着信の種類を利用者に認識させるためのグループを含む。電子機器1は、設定データ9Zにおける第1のグループとソフトウェアキーとの対応関係を利用者に設定させることができる。利用者は、設定データ9Zの第1のグループとソフトウェアキーとの対応関係を覚えておくことで、ソフトウェアキーに基づいて第1のグループを特定することができる。例えば、利用者は、電話の着信に関する情報がアドレス帳データ9Cに登録されているか否かを知りたい場合、設定データ9Zの第1のグループとして、アドレス帳データ9Cに登録されている人等を示す情報を設定する。
図5に示す例では、設定データ9Zは、電話の着信を複数の第1のグループに分類する場合の設定データ9Zの一例を示している。第1のグループは、例えば、電話の着信の種類を示すグループを含む。第1のグループは、例えば、利用者が分類したい電話の着信の分類を示すグループを含む。第1のグループは、例えば、アドレス帳データ9Cに登録されている人、非通知電話、公衆電話、アドレス帳データ9Cに登録されていない人等のグループを含む。設定データ9Zは、アドレス帳データ9Cに登録されている人のグループを、ソフトウェアキー30b1に割り当てることを示している。設定データ9Zは、非通知電話のグループを、ソフトウェアキー30b2に割り当てることを示している。設定データ9Zは、公衆電話のグループを、ソフトウェアキー30b3に割り当てることを示している。設定データ9Zは、アドレス帳データ9Cに登録されていない人のグループを、ソフトウェアキー30b4に割り当てることを示している。
図5に示す例では、電子機器1は、4つの第1のグループを用いる場合について説明するが、これに限定されない。例えば、電子機器1は、1つの第1のグループのみを用いてもよい。この場合、設定データ9Zは、1つの第1のグループと、1つまたは複数のソフトウェアキーとを紐付ける。例えば、第1のグループがアドレス帳データ9Cに登録されている人である場合、電子機器1は、電話の着信の相手がアドレス帳データ9Cに登録されている人か否かを判別する。
図6は、実施形態に係る電子機器1の電話の着信の報知の一例を説明するための図である。図6に示す例では、設定データ9Zは、図5に示すように、4つのソフトウェアキーの各々と4つの第1のグループの各々とを対応付ける設定内容となっている。
図6に示すステップS10では、電子機器1は、アドレス帳データ9Cに登録されている電話番号からの電話の着信を通信ユニット6によって検出している。電子機器1は、電話の着信の発信元の電話番号及びアドレス帳データ9Cの情報に基づいて、電話の着信が属する第1のグループを特定する。発信元の電話番号がアドレス帳データ9Cに登録されている場合、電子機器1は、アドレス帳データ9Cに登録されている人のグループを第1のグループとして特定する。この場合、電子機器1は、電話着信の電話番号とアドレス帳データ9Cとに基づいて、アドレス帳データ9Cから着信相手を特定してもよい。電子機器1は、設定データ9Zに基づいて、特定した第1のグループをソフトウェアキー30b1に割り当てる。第1のグループをソフトウェアキーに割り当てるとは、例えば、当該第1のグループが予め割り当てられたソフトウェアキーに対する利用者の操作の有効/無効を切り替えることを含む。第1のグループをソフトウェアキーに割り当てるとは、例えば、電話の着信に用いるソフトウェアキーを決定することを含む。第1のグループをソフトウェアキーに割り当てるとは、例えば、電子機器1が複数のソフトウェアキーをタッチスクリーンディスプレイ2上の表示領域に表示することを含んでもよい。電子機器1は、着信中を報知する画面をタッチスクリーンディスプレイ2に表示し、着信音をスピーカ11から出力している。電子機器1は、タッチスクリーンディスプレイ2の一方及び他方の縁に沿うように、複数のソフトウェアキーを並べて当該画面上に表示している。図6に示す例では、タッチスクリーンディスプレイ2の右側が一方、左側が他方となっている。
ステップS10では、利用者は、電子機器1の着信音によって電話の着信に気付いている。利用者は、タッチスクリーンディスプレイ2の一方の縁に沿うように、第1のグループが割り当てられたソフトウェアキー30b1を含む複数のソフトウェアキーの一部または全体を指でなぞっている。例えば、利用者は、ソフトウェアキー30b1から順に、ソフトウェアキーに対する仮選択操作を行っている。仮選択操作は、例えば、ソフトウェアキーに対するタッチ、タップ、フリック等の操作を含む。
ステップS11では、電子機器1は、着信音の出力を継続している。電子機器1は、タッチスクリーン2Bを介して、第1のグループが割り当てられたソフトウェアキー30b1に対する仮選択操作を検出する。電子機器1は、ソフトウェアキー30b1に割り当てられた第1のグループを報知する。図6に示す例では、電子機器1は、バイブレータ16によって筐体1hを所定の振動パターンで振動させる。所定の振動パターンは、例えば、一定時間の連続した振動、振動する場合と振動しない場合との連続した組み合わせ等の振動パターンを含む。その結果、電子機器1は、電話の着信を着信音と筐体1hの振動とによって電話の着信及び第1のグループを報知できる。
ステップS11では、利用者は、筐体1hが振動したときに仮選択していたソフトウェアキーの配置に基づいて、当該ソフトウェアキーに対応した第1のグループを推測することができる。例えば、利用者は、電子機器1がソフトウェアキー30b1によって第1のグループを報知していることを認識すると、当該ソフトウェアキー30b1に割り当てられた第1のグループからの着信であると判断することができる。
例えば、利用者は、アドレス帳データ9Cに登録されている人の第1のグループがソフトウェアキー30b1に割り当てられることを知っていれば、着信の相手がアドレス帳データ9Cに登録された人か否かをソフトウェアキー30b1の報知によって確認できる。よって、電子機器1は、利用者がディスプレイ2Aを確認することなく、ソフトウェアキーに基づいて着信相手を確認させることができる。電子機器1は、例えば、視覚障害の利用者であっても、ソフトウェアキーを用いて電話の着信の相手を確認させることができる。電子機器1は、音声による電話の着信の報知を行わずに、ソフトウェアキーを用いて第1のグループを報知することで、周囲の人に分からないように、電話の着信の相手を利用者に確認させることができる。
また、ステップS11では、利用者は、第1のグループを確認するために、タッチスクリーンディスプレイ2の他方(図6における左側)の縁に沿うように、ソフトウェアキー30a1、・・・、ソフトウェアキー30a10の一部または全体を指でなぞっている。
ステップS12では、電子機器1は、着信音の出力を継続している。電子機器1は、タッチスクリーン2Bを介して、ソフトウェアキー30a1、・・・、ソフトウェアキー30a10の一部または全体に対する操作を検出する。この場合、電子機器1は、利用者によってソフトウェアキー30b1が選択されたと判断し、第1のグループに関する情報の読み上げ音声をスピーカ11から出力する。図6に示す例では、電話の着信の電話番号がアドレス帳データ9Cの識別番号「ID1」のアドレス情報に登録されているため、電子機器1は、当該アドレス情報の名前の項目に設定された「京セラ太郎」の読み上げ処理を実行する。読み上げ処理は、例えば、読み上げ対象のデータを音声に変換する処理、変換した音声をスピーカ11から出力する処理を含む。電子機器1は、「京セラ太郎」の音声をスピーカ11から出力する。
ステップS12では、利用者は、電子機器1のスピーカ11から出力される音声により、電話の着信の相手を確認することができる。
ステップS13では、利用者は、電話に出ると判断し、第1のグループが割り当てられたソフトウェアキー30b1を選択操作している。選択操作は、例えば、ソフトウェアキーに対するロングタッチ、タップ等の操作を含む。選択操作は、例えば、ボタン3に対する押下の操作を含んでもよい。
ステップS13では、電子機器1は、着信音の出力を継続している。電子機器1は、ソフトウェアキー30b1に対する選択操作を検出すると、当該選択操作をオフフック操作と判定する。電子機器1は、第1のグループを割り当てたソフトウェアキー30b1によって利用者のオフフック操作を検出することができる。電子機器1は、第1のグループを割り当てたソフトウェアキー30b1によってオフフック操作を受け付けることにより、利用者がディスプレイ2Aを確認することなく、オフフック操作をすることができる。その結果、電子機器1は、電話の着信に対する利用者の利便性を向上させることができる。
ステップS14では、電子機器1は、通知音の出力による電話の着信の報知を終了し、通信ユニット6を介して相手側電子機器との間の通話を開始する。電子機器1は、通話中であることを示す画面をタッチスクリーンディスプレイ2に表示する。利用者は、電子機器1を用いて電話の着信の相手と通話を行う。
図6に示す例では、電子機器1は、ソフトウェアキーに割り当てられた第1のグループを、筐体1hの振動によって報知する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、電子機器1は、第1のグループを割り当てたソフトウェアキーに対する操作を検出している間、出力している着信音とは異なる報知音を出力してもよい。例えば、電子機器1は、第1のグループを割り当てたソフトウェアキーに対する操作を検出している間、出力している着信音のパターンを変更してもよい。
本実施形態では、電子機器1は、通話中を通知する画面にソフトウェアキーを設ける場合について説明するが、これに限定されない。例えば、電子機器1は、通話中を通知する画面にソフトウェアキーを設けなくてもよい。
例えば、電子機器1は、通信ユニット6によって非通知電話からの着信を検出した場合、設定データ9Zに基づいて、非通知電話の第1のグループをソフトウェアキー30b2に割り当てると、筐体1hの振動によって非通知電話の第1のグループを報知する。例えば、利用者は、非通知電話を示す第1のグループがソフトウェアキー30b2に割り当てられていることを知っていれば、ソフトウェアキー30b2に対する操作に応じて筐体1hが振動した場合に、電話の着信が非通知電話からであることを確認できる。その結果、電子機器1は、利用者が非通知電話の着信に誤って出てしまうことを防止できる。
例えば、電子機器1は、通信ユニット6によって公衆電話からの着信を検出した場合、設定データ9Zに基づいて、公衆電話の第1のグループをソフトウェアキー30b3に割り当てると、筐体1hの振動によって公衆電話の第1のグループを報知する。例えば、利用者は、公衆電話を示す第1のグループがソフトウェアキー30b3に割り当てられていることを知っていれば、ソフトウェアキー30b3に対する操作に応じて筐体1hが振動した場合に、電話の着信が公衆電話からであることを確認できる。その結果、電子機器1は、利用者が公衆電話からの着信に誤って出てしまうことを防止できる。
例えば、電子機器1は、通信ユニット6によってアドレス帳データ9Cに登録されていない人からの電話の着信を検出した場合、設定データ9Zに基づいて、アドレス帳データ9Cに登録されていない人の第1のグループをソフトウェアキー30b4に割り当てる。電子機器1は、当該ソフトウェアキー30b4を用いて電話の着信を報知する。例えば、利用者は、アドレス帳データ9Cに登録されていない人を示す第1のグループがソフトウェアキー30b4に割り当てられていることを知っている。この場合、利用者は、ソフトウェアキー30b4に対する操作に応じて筐体1hが振動した場合に、電話の着信がアドレス帳データ9Cに登録されていない人であることを確認できる。その結果、電子機器1は、利用者がアドレス帳データ9Cに登録されていない人からの電話の着信に誤って出てしまうことを防止できる。
例えば、電子機器1は、マナーモードが設定されている場合、バイブレータ16を振動させることにより、電話の着信及び第1のグループを報知することができる。この場合、電子機器1は、バイブレータ16を第1の振動パターンで振動させ、第1のグループを報知する場合に、当該第1の振動パターンを他の振動パターンに変更させてもよい。例えば、電子機器1は、バイブレータ16を第1の振動パターンで振動させ、第1のグループが割り当てられたソフトウェアキーが操作された場合に、一時的にバイブレータ16を停止させてもよい。
図7は、電子機器1による電話の着信の報知に関する制御の一例の処理手順を示すフローチャートである。図7に示す処理手順は、コントローラ10が制御プログラム9Aを実行することによって実現される。図7に示す処理手順は、コントローラ10によって繰り返し実行される。
図7に示すように、電子機器1のコントローラ10は、通信ユニット6を介して、電話の着信を検出しているか否かを判定する(ステップS101)。コントローラ10は、電話の着信を検出していないと判定した場合(ステップS101でNo)、図7に示す処理手順を終了させる。コントローラ10は、電話の着信を検出していると判定した場合(ステップS101でYes)、処理をステップS102に進める。
コントローラ10は、電話の着信に関する情報及びアドレス帳データ9Cに基づいて、電話の着信が属する第1のグループを特定する(ステップS102)。例えば、コントローラ10は、通信ユニット6を介して、電話の着信の発信元情報、電話番号、電話番号非通知、公衆電話等を電話の着信に関する情報として基地局等から取得する。コントローラ10は、取得した当該情報が電話番号を含む場合、当該電話番号がアドレス帳データ9Cに登録されているか否かを判定する。当該電話番号がアドレス帳データ9Cに登録されている場合、コントローラ10は、第1のグループがアドレス帳データ9Cに登録されている人と特定する。当該電話番号がアドレス帳データ9Cに登録されていない場合、コントローラ10は、第1のグループがアドレス帳に登録されてない人と特定する。電話の着信が非通知電話である場合、コントローラ10は、第1のグループが非通知電話であると特定する。電話の着信が公衆電話である場合、コントローラ10は、第1のグループが公衆電話であると特定する。
コントローラ10は、特定した第1のグループをソフトウェアキーに割り当てる(ステップS103)。例えば、コントローラ10は、特定した第1のグループと設定データ9Zとを比較してソフトウェアキーを特定し、当該ソフトウェアキーに第1のグループを割り当てる。
コントローラ10は、電話の着信を報知する報知処理を実行する(ステップS104)。例えば、コントローラ10は、報知処理を実行することにより、着信音をスピーカ11から出力させる。コントローラ10は、報知処理を継続した状態で、処理をステップS105に進める。
コントローラ10は、通信ユニット6を介して、電話の着信が継続しているか否かを判定する(ステップS105)。コントローラ10は、電話の着信が継続していないと判定した場合(ステップS105でNo)、処理をステップS106に進める。コントローラ10は、報知処理を終了させる(ステップS106)。例えば、コントローラ10は、報知処理を終了させることにより、着信音の出力を終了させる。コントローラ10は、報知処理を終了させると、図7に示す処理手順を終了させる。
コントローラ10は、電話の着信が継続していると判定した場合(ステップS105でYes)、処理をステップS107に進める。コントローラ10は、タッチスクリーン2Bの検出結果等に基づいて、第1のグループを割り当てたソフトウェアキーに対する選択操作を検出したか否かを判定する(ステップS107)。コントローラ10は、第1のグループを割り当てたソフトウェアキーに対する選択操作を検出したと判定した場合(ステップS107でYes)、処理をステップS108に進める。
コントローラ10は、ステップS106と同様に、報知処理を終了させる(ステップS108)。コントローラ10は、報知処理を終了すると、通話処理を実行させる(ステップS109)。通話処理には、例えば、通話中を示す画面をディスプレイ2Aに表示させる処理、相手から送信される音声信号をレシーバ7等から出力する処理、利用者の音声を音声信号に変換して相手へ送信する処理、及び通話の終了を検出する処理等が含まれる。コントローラ10は、通話処理を実行すると、図7に示す処理手順を終了させる。
コントローラ10は、第1のグループを割り当てたソフトウェアキーに対する選択操作を検出していないと判定した場合(ステップS107でNo)、処理をステップS110に進める。コントローラ10は、タッチスクリーン2Bの検出結果等に基づいて、第1のグループを割り当てたソフトウェアキーに対する仮選択操作を検出したか否かを判定する(ステップS110)。
コントローラ10は、第1のグループを割り当てたソフトウェアキーに対する仮選択操作を検出したと判定した場合(ステップS110でYes)、処理をステップS111に進める。コントローラ10は、第1のグループを筐体1hの振動によって報知する(ステップS111)。例えば、コントローラ10は、バイブレータ16を制御することで、筐体1hを一時的又は所定の振動パターンで振動させる。コントローラ10は、第1のグループの報知が終了すると、処理を既に説明したステップS105に戻す。
コントローラ10は、第1のグループを割り当てたソフトウェアキーに対する仮選択操作を検出していないと判定した場合(ステップS110でNo)、処理をステップS112に進める。コントローラ10は、タッチスクリーン2Bの検出結果等に基づいて、他のソフトウェアキーに対する操作を検出したか否かを判定する(ステップS112)。他のソフトウェアキーは、例えば、第1のグループが割り当てられていないソフトウェアキー、予め定められたソフトウェアキー等を含む。コントローラ10は、他のソフトウェアキーに対する操作を検出していないと判定した場合(ステップS112でNo)、処理を既に説明したステップS105に戻す。コントローラ10は、他のソフトウェアキーに対する操作を検出したと判定した場合(ステップS112でYes)、処理をステップS113に進める。
コントローラ10は、着信相手がアドレス帳データ9Cに登録されているか否かを判定する(ステップS113)。コントローラ10は、着信相手がアドレス帳データ9Cに登録されていると判定した場合(ステップS113でYes)、処理をステップS114に進める。コントローラ10は、アドレス帳データ9Cに基づいて着信相手の情報を読み上げる(ステップS114)。例えば、コントローラ10は、着信相手の電話番号に基づいてアドレス情報を特定し、当該アドレス情報の名前の項目に設定された情報の音声をスピーカ11から出力させる。コントローラ10は、着信相手の情報を読み上げると、処理を既に説明したステップS105に戻す。
コントローラ10は、着信相手がアドレス帳データ9Cに登録されていないと判定した場合(ステップS113でNo)、処理をステップS115に進める。コントローラ10は、ソフトウェアキーに割り当てた第1のグループの情報を読み上げる(ステップS115)。例えば、コントローラ10は、ソフトウェアキーに割り当てた第1のグループの情報を示す音声をスピーカ11から出力させる。コントローラ10は、第1のグループの情報を読み上げると、処理を既に説明したステップS105に戻す。
図7に示す例では、電子機器1は、第1のグループを割り当てたソフトウェアキーとは異なる他のソフトウェアキーに対する操作を検出すると、情報を読み上げる場合について説明したが、これに限定されない。例えば、電子機器1は、読み上げ機能の有効/無効を利用者に設定させ、読み上げ機能が有効である場合のみ、情報を読み上げるようにしてもよい。
図8は、設定データ9Zの他の一例を示す図である。設定データ9Zは、図5に示す例と同様に、第1のグループと、第1のグループを割り当てるソフトウェアキーとの対応関係を示す情報を含む。設定データ9Zは、アドレス帳データ9Cにグループが登録されている場合に、第1のグループと第2のグループとの対応関係を示す情報を含む。設定データ9Zは、第2のグループと、第2のグループを割り当てるソフトウェアキーとの対応関係を示す情報を含む。利用者は、設定データ9Zの第2のグループとソフトウェアキーとの対応関係を覚えておくことで、ソフトウェアキーに基づいて第2のグループを特定することができる。
図8に示す例では、設定データ9Zは、アドレス帳データ9Cに登録されている人の第2のグループには第2のグループが紐付けられ、他の第1のグループには第2のグループが紐付けられていないことを示している。第2のグループは、アドレス帳データ9Cに設定されている家族、友達、仕事、店のグループを含む。設定データ9Zは、「家族」のグループを、ソフトウェアキー30a1に割り当てることを示している。設定データ9Zは、「友達」のグループを、ソフトウェアキー30a2に割り当てることを示している。設定データ9Zは、「仕事」のグループを、ソフトウェアキー30a3に割り当てることを示している。設定データ9Zは、「店」のグループを、ソフトウェアキー30a4に割り当てることを示している。
図8に示す例では、設定データ9Zは、第2のグループとソフトウェアキーとを対応付ける場合について説明したが、これに限定されない。設定データ9Zは、ソフトウェアキーに割り当てる情報として、アドレス帳データ9Cのグループ又は名前の名称を示す情報を設定できる。例えば、設定データ9Zは、第2のグループを複数のソフトウェアキーに対して割り当てる情報を含んでもよい。例えば、第2のグループが「家族」である場合、設定データ9Zは、ソフトウェアキー30a1、ソフトウェアキー30a2、ソフトウェアキー30a3の各々に、「家族」の文字のひらがなである「か」、「ぞ」、「く」の文字の各々を割り当てるようにしてもよい。第2のグループを複数のソフトウェアキーに割り当てる場合、電子機器1は、操作されたソフトウェアキーごとに文字を読み上げることができる。その結果、利用者は、複数のソフトウェアキーに対する操作の速度を調整することにより、希望する読み上げ速度で第2のグループを確認することができる。
制御プログラム9Aは、上記の機能に加え、第1のグループを割り当てたソフトウェアキーとは異なる他のソフトウェアキーを用いて、電話の着信に関する情報を報知する機能を提供できる。例えば、制御プログラム9Aは、設定データ9Zが示すソフトウェアキー30a1、・・・、ソフトウェアキー30a4を用いて、電話の着信に関するグループの情報を報知する機能を提供できる。
図9は、実施形態に係る電子機器1の電話の着信の報知の他の一例を説明するための図である。図9に示す例では、設定データ9Zは、図8に示すように、4つのソフトウェアキーの各々と4つの第1のグループの各々とを対応付ける設定内容となっている。設定データ9Zは、図8に示すように、4つのソフトウェアキーの各々と4つのグループの各々とを対応付ける設定内容となっている。アドレス帳データ9Cの情報は、例えば、1又は複数の第2のグループを含む。図9に示す例では、アドレス帳データ9Cの情報は、図4に示した4つのグループを、第2のグループとして含んでいる。制御プログラム9Aは、第1のグループが割り当てられたソフトウェアキーが選択されると、1又は複数の第2のグループを選択されていないソフトウェアキーに割り当てる機能を提供できる。例えば、ソフトウェアキーに対する選択操作は、仮選択操作を含んでもよい。コントローラ10は、制御プログラム9Aを実行することにより、第1のグループが割り当てられたソフトウェアキーが選択されると、1又は複数の第2のグループを選択されていないソフトウェアキーに割り当てる。
図9に示すステップS20では、電子機器1は、アドレス帳データ9Cに登録されている電話番号からの電話の着信を通信ユニット6によって検出している。電子機器1は、電話の着信の発信元の電話番号及びアドレス帳データ9Cの情報に基づいて、電話の着信が属する第1のグループを特定する。発信元の電話番号がアドレス帳データ9Cに登録されている場合、電子機器1は、アドレス帳データ9Cに登録されている人のグループを第1のグループとして特定する。この場合、電子機器1は、電話着信の電話番号とアドレス帳データ9Cとに基づいて、着信相手を特定することができる。電子機器1は、着信中を報知する画面をタッチスクリーンディスプレイ2に表示し、着信音をスピーカ11から出力している。着信中を報知する画面は、例えば、第1のグループを示す情報を含んでもよい。電子機器1は、設定データ9Zに基づいて、特定した第1のグループをソフトウェアキー30b1に割り当てる。電子機器1は、タッチスクリーンディスプレイ2の一方及び他方の縁に沿うように、複数のソフトウェアキーを並べて当該画面上に表示している。図9に示す例では、タッチスクリーンディスプレイ2の右側が一方、左側が他方となっている。
ステップS20では、利用者は、電子機器1の着信音によって電話の着信に気付いている。利用者は、タッチスクリーンディスプレイ2の一方の縁に沿うように、第1のグループが割り当てられたソフトウェアキー30b1を含む複数のソフトウェアキーの一部または全体を指でなぞっている。すなわち、利用者は、ソフトウェアキー30b1から順に、ソフトウェアキーに対する仮選択操作を行っている。
ステップS21では、電子機器1は、着信音の出力を継続している。電子機器1は、タッチスクリーン2Bを介して、第1のグループが割り当てられたソフトウェアキー30b1に対する仮選択操作を検出する。電子機器1は、ソフトウェアキー30b1に割り当てられた第1のグループを報知する。図9に示す例では、電子機器1は、バイブレータ16によって筐体1hを所定の振動パターンで振動させる。所定の振動パターンは、例えば、一定時間の連続した振動、振動する場合と振動しない場合との連続した組み合わせ等の振動パターンを含む。その結果、電子機器1は、電話の着信を着信音と筐体1hの振動とによって電話の着信及び第1のグループを報知できる。
ステップS21では、利用者は、筐体1hが振動したときに仮選択していたソフトウェアキーの配置に基づいて、当該ソフトウェアキーに対応した第1のグループを推測することができる。利用者は、第1のグループを確認するために、タッチスクリーンディスプレイ2の他方の縁に沿うように、ソフトウェアキー30a1、・・・、ソフトウェアキー30a10の一部または全体を指でなぞっている。
ステップS21では、電子機器1は、タッチスクリーン2Bを介して、ソフトウェアキー30b1に対する仮選択操作を検出する。電子機器1は、仮選択操作されたソフトウェアキー30b1に割り当てた第1のグループに、第2のグループが紐付けられているか否かを、設定データ9Zに基づいて判定する。例えば、アドレス帳データ9Cに登録されている人の第1のグループには、複数の第2のグループが紐付けられている。電子機器1は、第1のグループに紐付けられた複数の第2のグループのうち、電話の着信に対応した第2のグループを特定する。電子機器1は、第2のグループを特定すると、特定した第2のグループを仮選択操作されていないソフトウェアキーに割り当てる。
図9に示す例では、電子機器1は、電話の着信の電話番号が「000−3456−7890」である場合、第2のグループとしてアドレス帳データ9Cから「仕事」のグループと、当該第2のグループを割り当てるソフトウェアキー30a3とを特定する。電子機器1は、特定した第2のグループをソフトウェアキー30a3に割り当てる。
ステップS22では、電子機器1は、着信音の出力を継続している。電子機器1は、第1のグループの報知を停止している。
ステップS22では、利用者は、第2のグループを確認するために、タッチスクリーンディスプレイ2の他方の縁に沿うように、ソフトウェアキー30a1、・・・、ソフトウェアキー30a10の一部または全体を指でなぞっている。すなわち、利用者は、第2のグループが割り当てられたソフトウェアキー30a3を含む複数のソフトウェアキーに対する仮選択操作を行っている。
ステップS23では、電子機器1は、着信音の出力を継続している。電子機器1は、タッチスクリーン2Bを介して、第2のグループが割り当てられたソフトウェアキー30a3に対する仮選択操作を検出する。電子機器1は、ソフトウェアキー30a3に割り当てられた第2のグループを報知する。図9に示す例では、電子機器1は、バイブレータ16によって筐体1hを所定の振動パターンで振動させる。その結果、電子機器1は、電話の着信を着信音と筐体1hの振動とによって電話の着信及び第2のグループを報知できる。
ステップS23では、利用者は、電子機器1によって第2のグループが報知されると、ソフトウェアキー30a3に第2のグループが割り当てられていると判断することができる。例えば、利用者は、ソフトウェアキー30a3に第2のグループの「仕事」のグループが割り当てられることを知っていれば、電話着信の相手が仕事関係であることを確認できる。よって、電子機器1は、利用者がディスプレイ2Aを確認することなく、ソフトウェアキーに基づいて着信相手を推測させることができる。電子機器1は、例えば、視覚障害の利用者であっても、ソフトウェアキーを用いて電話の着信の相手を推測させることができる。例えば、友達からの私用の電話に出ることができない状況であっても、利用者は、着信相手が仕事関連の相手であることを認識できれば、当該電話の着信にだけ出ることができる。さらに、電子機器1は、第2のグループを割り当てるソフトウェアキーを予め定めておくことで、利用者による第2のグループの推測が可能となり、第2のグループの情報を音声で読み上げる処理を不要とすることができる。
ステップS24では、電子機器1は、着信音の出力を継続している。電子機器1は、ソフトウェアキー30b1に対する選択操作を検出すると、当該選択操作をオフフック操作と判定する。電子機器1は、第1のグループを割り当てたソフトウェアキー30b1によって利用者のオフフック操作を検出することができる。電子機器1は、第1のグループを割り当てたソフトウェアキー30b1によってオフフック操作を受け付けることにより、利用者がディスプレイ2Aを確認することなく、オフフック操作をすることができる。その結果、電子機器1は、電話の着信に対する利用者の利便性を向上させることができる。
ステップS25では、電子機器1は、通知音の出力による電話の着信の報知を終了し、通信ユニット6を介して相手側電子機器との間の通話を開始する。電子機器1は、通話中であることを示す画面をタッチスクリーンディスプレイ2に表示する。利用者は、電子機器1を用いて電話の着信の相手と通話を行う。
図9に示す例では、電子機器1は、ソフトウェアキーに割り当てられた第2のグループを筐体1hの振動によって報知する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、電子機器1は、第2のグループを割り当てたソフトウェアキーに対する操作を検出している間、出力している着信音とは異なる報知音を出力してもよい。例えば、電子機器1は、第2のグループを割り当てたソフトウェアキーに対する操作を検出している間、出力している着信音のパターンを変更してもよい。例えば、電子機器1は、第1のグループと第2のグループとを、筐体1hの振動パターンの変化によって報知してもよい。
図10は、電子機器1による電話の着信の報知に関する制御の他の一例の処理手順を示すフローチャートである。図10に示す処理手順は、コントローラ10が制御プログラム9Aを実行することによって実現される。図10に示す処理手順は、コントローラ10によって繰り返し実行される。
図10に示す例では、ステップS101からステップS109の処理は、図8に示すステップS101からステップS109の処理と同一であるため、異なる部分のみを説明し、同一部分の説明は省略する。
図10に示すように、電子機器1のコントローラ10は、ステップS101からステップS105の処理を実行する。コントローラ10は、タッチスクリーン2Bの検出結果等に基づいて、第1のグループを割り当てたソフトウェアキーに対する選択操作を検出したか否かを判定する(ステップS107)。コントローラ10は、第1のグループを割り当てたソフトウェアキーに対する選択操作を検出していないと判定した場合(ステップS107でNo)、処理をステップS110に進める。
コントローラ10は、タッチスクリーン2Bの検出結果等に基づいて、第1のグループを割り当てたソフトウェアキーに対する仮選択操作を検出したか否かを判定する(ステップS110)。
コントローラ10は、第1のグループを割り当てたソフトウェアキーに対する仮選択操作を検出したと判定した場合(ステップS110でYes)、処理をステップS121に進める。コントローラ10は、第1のグループを筐体1hの振動によって報知する(ステップS121)。例えば、コントローラ10は、バイブレータ16を制御することで、筐体1hを一時的又は所定の振動パターンで振動させる。コントローラ10は、第1のグループの報知が終了すると、処理をステップS122に進める。
コントローラ10は、第2のグループを仮選択操作されていないソフトウェアキーに割り当てる(ステップS122)。例えば、コントローラ10は、設定データ9Zの設定内容に基づいて、仮選択操作された第1のグループに紐付けられた第2のグループを、仮選択操作されていないソフトウェアキーに割り当てる。例えば、コントローラ10は、仮選択操作された第1のグループに第2のグループが紐付けられていない場合、ステップS122の処理を実行しない。コントローラ10は、ステップS122の処理が終了、またはステップS122の処理をスキップすると、処理を既に説明したステップS105に戻す。
コントローラ10は、第1のグループを割り当てたソフトウェアキーに対する仮選択操作を検出していないと判定した場合(ステップS110でNo)、処理をステップS131に進める。コントローラ10は、タッチスクリーン2Bの検出結果等に基づいて、第2のグループを割り当てたソフトウェアキーに対する仮選択操作を検出したか否かを判定する(ステップS131)。コントローラ10は、第2のグループを割り当てたソフトウェアキーに対する仮選択操作を検出していないと判定した場合(ステップS131でNo)、処理を既に説明したステップS105に戻す。
コントローラ10は、第2のグループを割り当てたソフトウェアキーに対する仮選択操作を検出したと判定した場合(ステップS131でYes)、処理をステップS132に進める。コントローラ10は、第2のグループを筐体1hの振動によって報知する(ステップS132)。例えば、コントローラ10は、バイブレータ16を制御することで、筐体1hを一時的又は第2のグループに対応した所定の振動パターンで振動させる。コントローラ10は、第2のグループの報知が終了すると、処理を既に説明したステップS105に戻す。
図11は、実施形態に係る電子機器1の電話の着信の報知の他の一例を説明するための図である。図11に示す例では、設定データ9Zは、図5に示すように、4つのソフトウェアキーの各々と4つの第1のグループの各々とを対応付ける設定内容となっている。ストレージ9の制御プログラム9Aは、第1のグループが割り当てられたソフトウェアキーが選択されると、第2のグループを選択されていないソフトウェアキーに割り当てる機能を提供できる。例えば、ソフトウェアキーに対する選択は、仮選択を含んでもよい。
図11に示すステップS30では、電子機器1は、アドレス帳データ9Cに登録されていない人(電話番号)からの着信を通信ユニット6によって検出している。電子機器1は、電話の着信の発信元の電話番号及びアドレス帳データ9Cの情報に基づいて、電話の着信が属する第1のグループを特定する。発信元の電話番号がアドレス帳データ9Cに登録されていない場合、電子機器1は、アドレス帳データ9Cに登録されていない人を第1のグループとして特定する。電子機器1は、設定データ9Zに基づいて、アドレス帳データ9Cに登録されていない人の第1のグループをソフトウェアキー30b4に割り当てる。電子機器1は、着信中を報知する画面をタッチスクリーンディスプレイ2に表示し、着信音をスピーカ11から出力している。電子機器1は、タッチスクリーンディスプレイ2の一方及び他方の縁に沿うように、複数のソフトウェアキーを並べて当該画面上に表示している。図11に示す例では、タッチスクリーンディスプレイ2の右側が一方、左側が他方となっている。
ステップS30では、利用者は、電子機器1の着信音によって電話の着信に気付いている。利用者は、タッチスクリーンディスプレイ2の一方の縁に沿うように、第1のグループが割り当てられたソフトウェアキー30b4を含む複数のソフトウェアキーの一部または全体を指でなぞっている。例えば、利用者は、ソフトウェアキー30b1から順に、ソフトウェアキーに対する仮選択操作を行っている。仮選択操作は、例えば、ソフトウェアキーに対するタッチ、タップ、フリック等の操作を含む。
ステップS31では、電子機器1は、着信音の出力を継続している。電子機器1は、タッチスクリーン2Bを介して、第1のグループが割り当てられたソフトウェアキー30b4に対する仮選択操作を検出する。電子機器1は、ソフトウェアキー30b4に割り当てられた第1のグループを報知する。図11に示す例では、電子機器1は、バイブレータ16によって筐体1hを所定の振動パターンで振動させる。その結果、電子機器1は、電話の着信を着信音と筐体1hの振動とによって電話の着信及び第1のグループを報知できる。
ステップS31では、利用者は、筐体1hが振動したときに仮選択していたソフトウェアキーの配置に基づいて、当該ソフトウェアキーに対応した第1のグループを推測することができる。利用者は、電子機器1がソフトウェアキー30b4によって第1のグループを報知していることを認識すると、当該ソフトウェアキー30b4に割り当てられた第1のグループからの着信であると判断することができる。利用者は、アドレス帳データ9Cに登録されていない人の第1のグループがソフトウェアキー30b4に割り当てられていることを知っていれば、着信の相手がアドレス帳データ9Cに登録された人か否かをソフトウェアキー30b4によって確認できる。よって、電子機器1は、利用者がディスプレイ2Aを確認することなく、ソフトウェアキーに基づいて着信相手を確認させることができる。電子機器1は、例えば、視覚障害の利用者であっても、ソフトウェアキーを用いて電話の着信の相手を把握させることができる。電子機器1は、音声等による報知を行わずに、ソフトウェアキーを用いることで、周囲の人に分からないように、電話の着信の相手を利用者に確認させることができる。
ステップS32では、利用者は、ソフトウェアキー30b4を対応した第1のグループの報知により、着信の相手がアドレス帳データ9Cに登録されていない人と認識した後、当該ソフトウェアキー30b4に対して選択操作している。電子機器1は、着信音の出力を継続している。電子機器1は、第1のグループを割り当てたソフトウェアキー30b4に対する選択操作を検出すると、当該選択操作をオフフック操作と判定する。電子機器1は、第1のグループを割り当てたソフトウェアキー30b4によって利用者のオフフック操作を検出することができる。
ステップS33では、電子機器1は、着信音の出力及び筐体1hの振動による第1のグループの報知を終了し、通信ユニット6を介して相手側電子機器との間の通話を開始する。電子機器1は、通話中であることを示す画面をタッチスクリーンディスプレイ2に表示する。利用者は、電子機器1を用いて電話の着信の相手と通話を行う。
ステップS34では、利用者は、電話着信の相手との通話を終了している。電子機器1は、通話の終了を検出すると、通話終了を示す画面をタッチスクリーンディスプレイ2に表示する。利用者は、通話を終了した電話番号のアドレス帳データ9Cへの登録を希望する場合、登録を希望する第2のグループが割り当てられるソフトウェアキーに対して、仮選択操作または選択操作を行う。例えば、通話を終了した電話番号を「仕事」のグループに登録したい場合、利用者は、「仕事」のグループが割り当てられる電子機器1のソフトウェアキー30a3に対して、仮選択操作または選択操作を行う。電子機器1は、ソフトウェアキー30a3に対する仮選択操作または選択操作を検出すると、通話を終了した電話番号をアドレス帳データ9Cに登録する処理を実行する。例えば、電子機器1は、操作されたソフトウェアキー30a3に対する第2のグループを特定し、当該第2のグループと電話番号との情報を有するアドレス情報を作成する。電子機器1は、作成したアドレス情報を、ストレージ9のアドレス帳データ9Cに追加する。
例えば、電子機器1は、電話番号の登録を利用者から受け付ける期間を、通話が終了してから所定の時間が経過するまでとしてもよい。所定の時間は、例えば、通話終了の画面を消去するまでの時間、通話終了から予め定められた一定時間等を含む。例えば、電子機器1は、上記文字入力制御プログラム9Bを実行し、利用者にソフトウェアキーを操作させて名前等の文字を入力させ、当該文字をアドレス情報に設定してもよい。
ステップS35では、電子機器1は、着信の電話番号をアドレス帳データ9Cに登録したことを示す画面をタッチスクリーンディスプレイ2に表示する。例えば、電子機器1は、電話番号をアドレス帳データ9Cに登録したことを、筐体1hの振動等によって報知してもよい。電子機器1は、通話が終了した後、利用者がソフトウェアキーを操作するだけで、通話した電話番号をアドレス帳データ9Cに登録できるため、急いでいる時等の利用者の操作性を向上させることができる。その結果、利用者は、登録した電話番号から再度電話着信した場合、電子機器1が第2のグループを報知できるため、当該報知に基づいて電話着信が知っている相手か否かを判断することができる。
図11に示す例では、電子機器1は、筐体1hによって第1のグループまたは第2のグループを報知する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、電子機器1は、第1のグループまたは第2のグループを割り当てたソフトウェアキーに対する所定の操作を検出している間、出力している着信音とは異なる報知音を出力してもよい。例えば、電子機器1は、第1のグループまたは第2のグループを割り当てたソフトウェアキーに対する所定の操作を検出している間、出力している着信音のパターンを変更してもよい。
図11に示した電話の着信の報知に関する処理は、電子機器1が図7又は図10に示す処理手順を実行することによって実現できる。
図12は、電子機器1による電話着信の相手をアドレス帳データ9Cに登録する制御の一例の処理手順を示すフローチャートである。図12に示す処理手順は、コントローラ10が制御プログラム9Aを実行することによって実現される。図12に示す処理手順は、例えば、通話相手の電話番号が通知されている場合に、コントローラ10によって実行される。
図12に示すように、電子機器1のコントローラ10は、通信ユニット6を介して、通話が終了したか否かを判定する(ステップS201)。コントローラ10は、通話が終了していないと判定した場合(ステップS201でNo)、ステップS201の処理を繰り返す。コントローラ10は、通話が終了していると判定した場合(ステップS201でYes)、処理をステップS202に進める。
コントローラ10は、通話相手の電話番号がアドレス帳データ9Cに登録されているか否かを判定する(ステップS202)。コントローラ10は、通話相手の電話番号がアドレス帳データ9Cに登録されていると判定した場合(ステップS202でYes)、図12に示す処理手順を終了させる。コントローラ10は、通話相手の電話番号がアドレス帳データ9Cに登録されていないと判定した場合(ステップS202でNo)、処理をステップS203に進める。
コントローラ10は、通話が終了してから所定の時間が経過したか否かを判定する(ステップS203)。例えば、コントローラ10は、タイマ、通話終了時間及び現在時間等に基づいて、通話が終了してから所定の時間が経過したか否かを判定する。コントローラ10は、通話が終了してから所定の時間が経過したと判定した場合(ステップS203でYes)、図12に示す処理手順を終了させる。コントローラ10は、通話が終了してから所定の時間が経過していないと判定した場合(ステップS203でNo)、処理をステップS204に進める。
コントローラ10は、タッチスクリーン2Bの検出結果に基づいて、第2のグループが割り当てられるソフトウェアキーに対する操作を検出したか否かを判定する(ステップS204)。例えば、図8に示すように、第2のグループをソフトウェアキー30a1、30a2、30a3、30a4に割り当てる場合、コントローラ10は、第2のグループが割り当てられるソフトウェアキー30a1、30a2、30a3、30a4のいずれかに対する選択操作または仮選択操作を検出したかを判定する。コントローラ10は、第2のグループが割り当てられるソフトウェアキーに対する操作を検出していないと判定した場合(ステップS204でNo)、処理を既に説明したステップS203に戻す。コントローラ10は、第2のグループが割り当てられるソフトウェアキーに対する操作を検出したと判定した場合(ステップS204でYes)、処理をステップS205に進める。
コントローラ10は、選択されたソフトウェアキーに割り当てられる第2のグループに基づいて、通話相手の電話番号をアドレス帳データ9Cに登録する(ステップS205)。例えば、コントローラ10は、通話相手の電話番号及び第2のグループを示す情報を含むアドレス情報を作成し、当該アドレス情報をアドレス帳データ9Cに登録する。
コントローラ10は、通話相手をアドレス帳データ9Cに登録したことを報知する(ステップS206)。例えば、コントローラ10は、登録した電話番号、第2のグループ等を示す画面等をタッチスクリーンディスプレイ2に表示させてもよい。例えば、コントローラ10は、通話相手をアドレス帳データ9Cに登録したことを通知する音声データをスピーカ11から出力させてもよい。コントローラ10は、登録の報知が終了すると、図12に示す処理手順を終了させる。
図12に示す例では、電子機器1は、利用者のソフトウェアキーに対する操作に応じて通話相手の電話番号をアドレス帳データ9Cに登録する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、電子機器1は、通話相手の電話番号の登録をするか否かを利用者に確認してもよい。
本出願の開示する実施形態は、発明の要旨及び範囲を逸脱しない範囲で変更することができる。さらに、本出願の開示する実施形態及びその変形例は、適宜組み合わせることができる。例えば、上記の実施形態は、以下のように変形してもよい。
例えば、図1に示した各プログラムは、複数のモジュールに分割されていてもよいし、他のプログラムと結合されていてもよい。
上記の実施形態では、タッチスクリーン2Bを備える電子機器の例として、電子機器1について説明したが、添付の請求項に係る電子機器は、電子機器に限定されない。添付の請求項に係る電子機器は、電子機器以外の携帯電子機器であってもよい。携帯電子機器は、例えば、モバイルフォン、タブレット、携帯型パソコン、デジタルカメラ、スマートウォッチ、メディアプレイヤ、電子書籍リーダ、ナビゲータ、及びゲーム機を含むが、これに限定されない。
上記の実施形態では、電子機器1は、第1のグループ及び第2のグループを報知する一例として、筐体1hを振動させる場合について説明したが、これに限定されない。例えば、電子機器1は、光や色で第1のグループ及び第2のグループを報知してもよい。この場合、電子機器1は、例えば、発光部、表示部等を設けることで実現できる。
上記の実施形態では、電子機器1は、ソフトウェアキー30a1、・・・、ソフトウェアキー30a10に第2のグループ、ソフトウェアキー30b1、・・・、ソフトウェアキー30b10に第1のグループを割り当てる場合について説明したが、これに限定されない。例えば、電子機器1は、ソフトウェアキー30a1、・・・、ソフトウェアキー30a10またはソフトウェアキー30b1、・・・、ソフトウェアキー30b10のいずれか一方を画面に設け、当該ソフトウェアキーに第1のグループ及び第2のグループを割り当ててもよい。
上記の実施形態では、電子機器1は、ソフトウェアキー30a1、・・・、ソフトウェアキー30a10及びソフトウェアキー30b1、・・・、ソフトウェアキー30b10に情報を表示しない場合について説明したが、これに限定しない。例えば、電子機器1は、第1のグループ及び第2のグループを割り当てたソフトウェアキーに、割り当てたグループを示す情報を表示してもよい。
上記の実施形態では、電子機器1は、ソフトウェアキー30a1、・・・、ソフトウェアキー30a10及びソフトウェアキー30b1、・・・、ソフトウェアキー30b10を表示する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、電子機器1は、第1のグループ及び第2のグループを割り当てたソフトウェアキーのみを表示してもよい。
図13及び図14は、実施形態に係る電子機器の他の構成例を示す図である。図13に示すように、電子機器1は、図2に示す例とは異なり、筐体1hを横向きで用いてもよい。すなわち、ソフトウェアキー30a1、・・・、ソフトウェアキー30a10は、電子機器1のタッチスクリーンディスプレイ2の縁F3に沿って配置してもよい。同様に、ソフトウェアキー30b1、・・・、ソフトウェアキー30b10は、タッチスクリーンディスプレイ2の縁F4に沿って配置してもよい。図13に示す例では、電子機器1は、ハードウェアのボタン3の代わりに、ソフトウェア30c1、30c2、30c3をタッチスクリーンディスプレイ2に表示している。この場合、電子機器1は、ソフトウェア30c1、30c2、30c3に第1のグループまたは第2のグループを割り当ててもよい。
図14に示すように、電子機器1は、略円形状の形態をなし、内部にタッチスクリーンディスプレイ2を配置するとともに、タッチスクリーンディスプレイ2の縁に沿って複数のソフトウェアキーを配置する構成としてもよい。図14に示す例では、電子機器1は、ソフトウェアキー30d0、・・・、30d15をタッチスクリーンディスプレイ2の縁に沿って設けている。この場合、電子機器1は、第1のグループ及び第2のグループをソフトウェアキー30d0、・・・、30d15のいずれかに割り当てればよい。図14に示す例では、電子機器1は、ソフトウェアキー30d0、・・・、30d15を環状に設けているが、これに限定されない。例えば、電子機器1は、1又は複数のソフトウェアキーをタッチスクリーンディスプレイ2の縁に沿って円弧状に設けてもよい。
添付の請求項に係る技術を完全かつ明瞭に開示するために特徴的な実施形態に関し記載してきた。しかし、添付の請求項は、上記実施形態に限定されるべきものでなく、本明細書に示した基礎的事項の範囲内で当該技術分野の当業者が創作しうるすべての変形例及び代替可能な構成を具現化するように構成されるべきである。