JP2020073822A - 軸心位置制御装置、回転機械システム、軸心位置制御方法およびプログラム - Google Patents

軸心位置制御装置、回転機械システム、軸心位置制御方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】回転機械の軸系が不安定になる可能性を低減させる。【解決手段】軸受パッドにより潤滑油を介して回転軸を摺動可能に支持する回転機械の軸心位置制御装置が、センサから入力される回転軸の状態量に基づいて回転軸の軸心位置を推定し、推定された軸心位置と、軸受メタルの温度を測定する熱電対の測定値から得られた軸心位置との差の大きさが所定値以上の場合、推定位置の出力を抑制する軸心位置推定部と、軸心位置推定部が推定した軸心位置に基づいて、軸心位置が上方に位置するほど給油温度が高くなるように給油温度を設定し、潤滑油の温度を調整可能な温度調整部に設定した給油温度を出力する給油温度設定部であって、軸心位置が、軸系が不安定になる領域として設定されている不安定領域に含まれると判定した場合、軸心位置が、軸系が安定する領域として設定されている安定領域に含まれるように給油温度を設定する給油温度設定部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、軸心位置制御装置、回転機械システム、軸心位置制御方法およびプログラムに関する。
横軸型の回転機械において回転軸を支持する軸受の1つに、回転軸を摺動可能に支持するジャーナル軸受がある。特に、横軸型のタービン、発電機、電動機など大型の回転機械では、軸受に潤滑油を供給して回転軸を摺動可能に支持する方法が一般的に用いられている(特許文献1参照)。
例えば、大型の回転軸を支持する軸受には、調心性と振動安定性にすぐれたパッド型ジャーナル軸受装置が使用されることが多い。さらに例えば、下半2枚のパッドで回転軸の荷重を分担し、高面圧化を図ることを目的として、ロードビトゥイーン型のパッド型ジャーナル軸受装置(LBP軸受)が使用されている。
特開平1−227804号公報
ロードビトゥイーン型のパッド軸受では、軸心(軸の中心)の位置によって、振動の減衰を比較的得やすく軸系が安定する領域と、振動の減衰を比較的得にくく軸系が不安定になりやすい領域とが存在する。軸に作用する力などの要因により軸心が動くことで、軸系が不安定になり易い領域に位置することが考えられる。軸心が振動の減衰を比較的得にくい領域に位置して軸系が不安定になると、装置全体の信頼性に影響する可能性がある。
比較的高重量な軸では軸受面圧が比較的大きく、このような軸受動特性の変化がさほど問題にならないことが考えられるが、比較的軽量な軸では軸受面圧が比較的小さく、軸受の動特性の変化が軸の安定性に大きな影響を与える可能性がある。
また、比較的軽量な軸を有するギア駆動圧縮機などでも、歯車のかみ合わせの状態が原因で軸受に作用する軸受荷重の大きさと方向とが変化し、軸系の安定性に影響する可能性がある。
本発明は、軸系が不安定になる可能性を低減させることができる軸心位置制御装置、回転機械システム、軸心位置制御方法およびプログラムを提供する。
本発明の第1の態様によれば、軸心位置制御装置は、軸受パッドにより潤滑油を介して回転軸を摺動可能に支持する回転機械の軸心位置制御装置であって、センサから入力される前記回転軸の状態量に基づいて該回転軸の軸心位置を推定し、推定された軸心位置と、軸受メタルの温度を測定する熱電対の測定値から得られた軸心位置との差の大きさが所定値以上の場合、推定位置の出力を抑制する軸心位置推定部と、前記軸心位置推定部が推定した軸心位置に基づいて、該軸心位置が上方に位置するほど給油温度が高くなるように給油温度を設定し、前記潤滑油の温度を調整可能な温度調整部に設定した給油温度を出力する給油温度設定部であって、前記軸心位置が、軸系が不安定になる領域として設定されている不安定領域に含まれると判定した場合、前記軸心位置が、軸系が安定する領域として設定されている安定領域に含まれるように前記給油温度を設定する給油温度設定部と、を備える。
前記給油温度設定部は、前記軸心位置が、前記安定領域と前記不安定領域との中間の領域として設定されている中間領域に含まれると判定した場合、前記軸心位置が前記安定領域に含まれるように前記給油温度を設定するようにしてもよい。
前記軸心位置推定部は、互いに異なる方向について前記回転軸の変位を測定する2つの変位センサによる測定値に基づいて、鉛直方向、前記回転軸に直交する水平方向の両方について、前記軸心位置を推定するようにしてもよい。
前記給油温度設定部は、給油温度の設定値により軸受における油膜温度が上限値を超えると判定すると、より低い給油温度に変更するようにしてもよい。
前記センサは、軸振動センサを含むようにしてもよい。
本発明の第2の態様によれば、回転機械システムは、軸受パッドにより潤滑油を介して回転軸を摺動可能に支持する回転機械と、前記回転機械の軸心位置を制御する軸心位置制御装置とを備える回転機械システムであって、前記軸心位置制御装置は、センサから入力される前記回転軸の状態量に基づいて該回転軸の軸心位置を推定し、推定された軸心位置と、軸受メタルの温度を測定する熱電対の測定値から得られた軸心位置との差の大きさが所定値以上の場合、推定位置の出力を抑制する軸心位置推定部と、前記軸心位置推定部が推定した軸心位置に基づいて、該軸心位置が上方に位置するほど給油温度が高くなるように給油温度を設定し、前記潤滑油の温度を調整可能な温度調整部に設定した給油温度を出力する給油温度設定部であって、前記軸心位置が、軸系が不安定になる領域として設定されている不安定領域に含まれると判定した場合、前記軸心位置が、軸系が安定する領域として設定されている安定領域に含まれるように前記給油温度を設定する給油温度設定部と、を備える。
本発明の第3の態様によれば、軸心位置制御方法は、軸受パッドにより潤滑油を介して回転軸を摺動可能に支持する回転機械の軸心位置制御方法であって、センサから入力される前記回転軸の状態量に基づいて該回転軸の軸心位置を推定し、推定された軸心位置と、軸受メタルの温度を測定する熱電対の測定値から得られた軸心位置との差の大きさが所定値以上の場合、推定位置の出力を抑制する軸心位置推定ステップと、前記軸心位置推定ステップにて推定した軸心位置に基づいて、該軸心位置が上方に位置するほど給油温度が高くなるように給油温度を設定し、前記潤滑油の温度を調整可能な温度調整部に設定した給油温度を出力する給油温度設定ステップであって、前記軸心位置が、軸系が不安定になる領域として設定されている不安定領域に含まれると判定した場合、前記軸心位置が、軸系が安定する領域として設定されている安定領域に含まれるように前記給油温度を設定する給油温度設定ステップと、を有する。
本発明の第4の態様によれば、プログラムは、軸受パッドにより潤滑油を介して回転軸を摺動可能に支持する回転機械の軸心位置を制御するコンピュータに、センサから入力される前記回転軸の状態量に基づいて該回転軸の軸心位置を推定し、推定された軸心位置と、軸受メタルの温度を測定する熱電対の測定値から得られた軸心位置との差の大きさが所定値以上の場合、推定位置の出力を抑制する軸心位置推定ステップと、前記軸心位置推定ステップにて推定した軸心位置に基づいて、該軸心位置が上方に位置するほど給油温度が高くなるように給油温度を設定し、前記潤滑油の温度を調整可能な温度調整部に設定した給油温度を出力する給油温度設定ステップであって、前記軸心位置が、軸系が不安定になる領域として設定されている不安定領域に含まれると判定した場合、前記軸心位置が、軸系が安定する領域として設定されている安定領域に含まれるように前記給油温度を設定する給油温度設定ステップと、を実行させるためのプログラムである。
上記した軸心位置制御装置、回転機械システム、軸心位置制御方法およびプログラムによれば、軸系が不安定になる可能性を低減させることができる。
本発明の一実施形態における蒸気タービンシステムの機能構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における蒸気タービンのロータの軸心が安定領域にある例を示す説明図である。 同実施形態における蒸気タービンのロータの軸心が不安定領域にある例を示す説明図である。 同実施形態における軸に作用する流体力に偏りが生じた状態の例を示す説明図である。 同実施形態における変位センサの設置位置を蒸気タービンの横側から見た場合の、各部の位置関係の例を示す概略図である。 同実施形態における変位センサの設置位置を蒸気タービンのロータの軸方向から見た場合の、各部の位置関係の例を示す概略図である。 同実施形態における熱電対が温度を測定する軸受メタルの配置例を示す説明図である。 同実施形態における蒸気タービンシステムが行う軸受への潤滑油供給の処理手順の例を示す説明図である。 同実施形態において、油膜温度の制限を行う場合に、蒸気タービンシステムが行う軸受への潤滑油供給の処理手順の例を示す説明図である。 同実施形態における変位センサの設置位置を蒸気タービンのロータの軸方向から見た場合の各部の位置関係の、もう1つの例を示す概略図である。 同実施形態における変位センサの設置位置を蒸気タービンのロータの軸方向から見た場合の各部の位置関係の、もう1つの例を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の一実施形態における蒸気タービンシステムの機能構成を示す概略ブロック図である。同図において、蒸気タービンシステム1は、軸心位置制御装置100と、潤滑油供給装置200と、蒸気タービン300とを備える。軸心位置制御装置100は、軸心位置推定部110と、給油温度設定部120とを備える。潤滑油供給装置200は、温度調整部210と、潤滑油供給部220とを備える。蒸気タービン300は、変位センサ311と、熱電対312とを備える。
蒸気タービン300は、ボイラから供給される蒸気にてロータを回転させて回転力を生成する。蒸気タービン300は、回転機械の例に該当し、潤滑油供給装置200が供給する潤滑油を介して、軸受メタルによりロータの回転軸を摺動可能に支持する。なお、蒸気タービン300のロータの回転軸を、単に「軸」と称する。
ここで、図2〜図3を参照して、蒸気タービン300における軸系の安定性について説明する。
図2は、蒸気タービン300のロータの軸心が安定領域にある例を示す説明図である。同図において、蒸気タービン300のうち、軸受メタル322−1〜322−4を備える軸受321と、ロータ330の軸331とが示されている。軸受メタル211−1〜322−4は、軸受パッドの例に該当する。
また、図2において、安定領域A11と、中間領域A12と、不安定領域A13とが示されており、また、点P11は、軸331の軸心を示す。
安定領域A11は、ロータ330の軸系が安定する、軸心の位置を示す領域である。図2の例では、点P11で示される軸心が安定領域A11内に位置している。この場合、軸331の振動の減衰を比較的得やすく、ロータ330の軸系が安定する。
一方、不安定領域A13は、ロータ330の軸系が不安定になる、軸心の位置を示す領域である。ロータ330の軸心が不安定領域A13内に位置している場合、軸331の振動の減衰を比較的得にくく、ロータ330の軸系が不安定になる。
また、中間領域A12は、安定領域A11と不安定領域A13との中間の領域である。ロータ330の軸心が中間領域A12内に位置している場合、ロータ330の軸心が不安定領域A13内に位置している場合よりも、軸331の振動の減衰を得やすい。一方、ロータ330の軸心が中間領域A12内に位置している状態は、当該軸心が不安定領域A13に比較的近い位置にある状態と言える。この点において、中間領域A12は、ロータ330の軸系が不安定にならないか注意を要する領域である。
蒸気タービンシステム1の製造者または管理者は、例えば、蒸気タービン300の解析結果、あるいは、過去の計測結果(例えば、蒸気タービン300の保守点検記録または試験データなど)から、不安定領域A13を予め設定し、給油温度設定部120に記憶させておく。そして、蒸気タービンシステム1の製造者または管理者は、不安定領域A13の近傍に中間領域A12を予め設定し、給油温度設定部120に記憶させておく。
図3は、蒸気タービン300のロータの軸心が不安定領域にある例を示す説明図である。図2の場合と同様、図3において、蒸気タービン300のうち、軸受メタル322−1〜322−4を備える軸受321と、軸331とが示されている。また、図3において、安定領域A11と、中間領域A12と、不安定領域A13とが示されており、また、点P11は、軸331の軸心を示す。
図2の場合と異なり、図3の例では、点P11で示される軸心が不安定領域A13内に位置している。この場合、上記のように、軸331の振動の減衰を比較的得にくく、ロータ330の軸系が不安定になる。
次に、図4を参照して、軸331の位置が変化する要因の例について説明する。
図4は、軸331に作用する流体力に偏りが生じた状態の例を示す説明図である。同図では、蒸気タービン300の車室を軸方向から見た断面の概略が示されており、ステータ340の外周(ケーシング)と、ロータの軸331および動翼332とが示されている。また、点P11は軸心を示す。
また、図4は、蒸気タービン300が部分噴射を行う蒸気タービンである場合の例を示している。ここでいう部分噴射とは、タービンへの蒸気挿入時に、周方向に取り付けられたノズル毎に弁の開閉度によって蒸気流入量を調節する手法である。図4の例において、矢印R11〜R14は、それぞれ、ノズルからの蒸気の噴射方向の例を示しており、R11〜R13は、蒸気が噴射されている状態を示している。一方、R14は、蒸気が噴射されていない状態を示している。R11〜R13の方向とR14の方向との、蒸気の噴射の有無の違いにより、軸331に作用する流体力に偏りが生じ、この偏りによって軸心(点P11)が動くことが考えられる。
このように、部分噴射を行う蒸気タービンでは、各方向からの蒸気流入量の違いにより軸に作用する流体力に偏りが生じ、それに伴い軸をある半径方向へ変化させる力が生じる場合がある。この力により、軸心が振動の減衰を得にくい不安定領域に位置することが考えられる。軸心が振動の減衰を比較的得にくい領域に位置して軸系が不安定になると、装置全体の信頼性に影響する可能性がある。
そこで、蒸気タービンシステム1では、後述するように軸心位置制御装置100が、軸受321に供給される潤滑油の温度を制御することで、蒸気タービン300のロータの軸心の位置を制御する。
変位センサ311は、軸の位置の変化(軸変位)を測定する。具体的には、変位センサ311は、変位センサ311自らと軸331との距離の変化を測定する。変位センサ311として、例えば、軸振動計を用いることができる。軸振動計による軸振動の測定値から必要な周波数成分を取り出すことで、軸331の軸心位置を推定することができる。具体的には、変位センサ311の測定値をローパスフィルタに通して高周波(回転数成分等)を除去して軸331の変位の測定値を得る。
ここで、図5および図6を参照して変位センサ311の設置位置の例について説明する。
図5は、変位センサ311の設置位置を蒸気タービン300の横側から(軸331の長手方向に垂直な方向から)見た場合の、各部の位置関係の例を示す概略図である。同図の例において、軸受箱323と車室341とにわたって軸331が配置されている。また、軸受箱323には軸受321が配置されて軸331を支持している。また、軸受箱323と車室341との間にバッフルプレート351が設けられており、バッフルプレート351にL字型治具352を取り付けて変位センサ311が設置されている。変位センサ311は、軸331に向けて(例えば、軸331の直径方向について、変位センサ311自らと軸331との距離の変化を測定する向きに)設置されている。
図6は、変位センサ311の設置位置を蒸気タービン300のロータの軸方向から見た場合の、各部の位置関係の例を示す概略図である。同図の例において、バッフルプレート351にL字型治具352を取り付けて変位センサ311が設置されている。変位センサ311は、軸331に向けて設置されている。
ここで、2つの変位センサ311が互いに異なる方向(図6の例では互いに直交する方向)について、軸331の変位を測定する。これら2つの変位センサ311による測定値を用いることで、鉛直方向、軸331に直交する水平方向の両方について、軸心の位置を推定することができる。これにより、図2の例のように安定領域A11等が比較的複雑な形状をしている場合でも、軸心がどの領域に含まれているかを判定することができる。
但し、変位センサ311が、鉛直方向についてのみ、軸331の変位を測定するようにしてもよい。この場合、軸心位置推定部110が、軸331の鉛直方向の位置と給油温度との対応関係を予め記憶しておき、軸331の鉛直方向の位置に応じた給油温度を設定する。
なお、変位センサ311の設置位置は、図5および図6を参照して説明した位置に限らない。変位センサ311は、軸331の変位を測定可能な位置を設置されていればよい。一方、変位センサ311をバッフルプレート351に設置することで、設置用ネジの増し締めや、変位センサ311の取り外しを容易に行うことができる。
熱電対312は、軸受メタル322の温度を測定する。
図7は、熱電対312が温度を測定する軸受メタル322の配置例を示す説明図である。同図において、蒸気タービン300のうち、軸受メタル322−1〜322−4を備える軸受321と、軸331とが示されている。熱電対312は、これら4つの軸受メタル322−1〜322−4のうち、下側の軸受メタル322−3の温度および軸受メタル322−4の温度を測定する。
軸331が沈み込むと、軸331の下側に位置する軸受メタル322−3の温度や軸受メタル322−4の温度が高くなるというように、軸受メタルの温度と軸331の位置との間には相関関係がある。そこで、熱電対312による測定値に基づいて、軸心の位置を推定することができる。
変位センサ311、熱電対312は、いずれも、蒸気タービンシステム1におけるセンサの例に該当する。また、変位センサ311による測定値、熱電対312による測定値は、いずれも、軸331の状態量の例に該当する。
但し、蒸気タービン300が備えるセンサは、変位センサ311と熱電対312との組み合わせに限らず、軸心の位置を推定可能な測定値を得られるセンサであればよい。
例えば、蒸気タービン300が距離センサを備え、当該距離センサと軸331との距離を測定するようにしてもよい。図6の例と同様に、蒸気タービン300が複数の距離センサを備えて複数の方向について距離センサと軸331との距離を測定することで、鉛直方向、軸331に直交する水平方向の両方について、軸心の位置を推定することができる。
あるいは、蒸気タービン300が、熱電対312または変位センサ311のいずれか一方のみを備えるようにしてもよい。一方、蒸気タービン300が熱電対312および変位センサ311を備えることで、いずれか一方のみを備える場合よりも高精度に軸心の位置を推定することができる。
軸心位置制御装置100は、変位センサ311による軸331の変位の測定値、および、熱電対312による軸受メタル322−3および322−4の温度の測定値をに基づいて、潤滑油供給装置200が軸受321に供給する潤滑油の温度を制御する。
軸心位置推定部110は、変位センサ311から入力される測定値、および、熱電対312から入力される測定値に基づいて、軸331の軸心位置を推定する。
例えば、軸心位置推定部110は、上記のように、変位センサ311が測定する軸振動から所定の周波数成分を取り出して軸331の軸心位置を推定する。また、軸心位置推定部110は、熱電対312が測定する軸受メタル322−3の温度および軸受メタル322−4の温度を軸331の軸心位置に換算する。例えば、熱電対312による温度測定値と軸331の位置との対応関係を示すテーブルを予め記憶しておき、熱電対312から取得した温度測定値に対応する値をテーブルから読み出すことで、軸331の軸心位置を求める。
軸心位置推定部110は、変位センサ311の測定値から得られた軸心位置と、熱電対312の測定値から得られた軸心位置とに基づいて、軸心の推定位置を決定する。例えば、軸心位置推定部110は、変位センサ311の測定値から得られた軸心位置の座標と、熱電対312の測定値から得られた軸心位置の座標とを、所定の重みで重み付け平均し、得られた座標を軸心の推定位置とする。
但し、軸心位置推定部110が軸心の推定位置を決定する方法は、重み付け平均による方法に限らず、いろいろな方法を用いることができる。例えば、軸心位置推定部110が、変位センサ311の測定値から得られた軸心位置を軸心の推定位置に決定し、熱電対312の測定値から得られた軸心位置を確認用データとして用いるようにしてもよい。例えば、軸心位置推定部110は、変位センサ311の測定値から得られた軸心位置と、熱電対312の測定値から得られた軸心位置との差を求め、差の大きさが所定値以上の場合に、軸心位置の推定に失敗したと判定して推定位置の出力を抑制するようにしてもよい。
給油温度設定部120は、軸心位置推定部110が推定した軸心位置に基づいて、軸心位置が上方に位置するほど給油温度が高く(大きく)なるように、潤滑油供給装置200が軸受321に供給する潤滑油の給油温度を設定する。そして、給油温度設定部120は、設定した給油温度を示す情報を、潤滑油供給装置200の温度調整部210へ出力(送信)する。
例えば、給油温度設定部120は、軸心位置と給油温度との対応関係を示すテーブルを予め記憶しておき、軸心位置推定部110が推定した軸心位置に対応する給油温度をテーブルから読み出すことで、給油温度を設定する。なお、当該テーブルは、例えば、蒸気タービンシステム1の製造者または管理者が、解析または試験等で求め、給油温度設定部120に予め記憶させておく。
ここで、潤滑油の温度と軸331の位置(特に高さ)との間には相関関係があり、潤滑油の温度が高いほど軸331の位置は低くなる(下方に位置するようになる)。軸受321の油膜温度が高くなると、油膜の粘性が低下して軸を支える力が弱くなり、軸が沈み込むためと考えられる。逆に、軸受321の油膜温度が低くなると、油膜の粘性が上昇して軸を支える力が強くなり、軸の沈み込みが抑制されると考えられる。
そこで、給油温度設定部120は、軸331の位置が高い(上方に位置する)場合、給油温度を高く設定することで、軸331の位置を下げる制御を行う。一方、軸331の位置が低い場合、給油温度設定部120は、給油温度を低く(小さく)設定することで、軸331の位置を上げる制御を行う。
潤滑油供給装置200は、軸受321に潤滑油を供給する。その際、潤滑油供給装置200は、給油温度設定部120が設定した給油温度の潤滑油を供給するよう、潤滑油の加熱または冷却を行う。
温度調整部210は、例えばヒータおよび冷却器を備えるなど加熱機能および冷却機能を有し、給油温度設定部120が設定した給油温度になるように、潤滑油の加熱または冷却を行う。あるいは、自然冷却にて潤滑油の冷却を行うようにし、温度調整部210は、潤滑油の加熱のみを行って、潤滑油の温度を給油温度設定部120による設定温度(給油温度)に合わせるようにしてもよい。
潤滑油供給部220は、温度調整部210が温度調整した潤滑油を軸受321へ供給する。例えば、潤滑油供給部220と軸受321とが給油パイプで接続されており、潤滑油供給部220は、ポンプを備えて潤滑油を給油パイプへ出力することで、潤滑油を軸受321へ供給する。
次に、図8を参照して蒸気タービンシステム1の動作について説明する。
図8は、蒸気タービンシステム1が行う軸受321への潤滑油供給の処理手順の例を示す説明図である。蒸気タービンシステム1は、蒸気タービン300の動作時において同図の処理を繰り返し行う。
図8の処理において、軸心位置推定部110は、変位センサ311が測定した軸331の変位の測定値を取得する(ステップS101)。また、軸心位置推定部110は、熱電対312が測定した軸受メタル322−3、322−4それぞれの温度の測定値を取得する(ステップS102)。
そして、軸心位置推定部110は、ステップS101で得られた軸331の変位の測定値と、ステップS102で得られた軸受メタル322−3、322−4それぞれの温度の測定値とに基づいて、軸331の軸心位置を推定する(ステップS103)。
次に、給油温度設定部120は、ステップS103で軸心位置推定部110が推定した軸心位置に基づいて、軸心が不安定領域A13に近付いているか否かを判定する(ステップS104)。具体的には、給油温度設定部120は、軸心位置が中間領域A12または不安定領域A13に含まれるか否かを判定する。
軸心が不安定領域A13に近付いていると判定した場合(ステップS104:YES)、給油温度設定部120は、軸心が安定領域A11に含まれるように、給油温度を設定する(ステップS105)。具体的には、上述したように、ステップS103で得られた軸心位置が高い位置にある場合、給油温度設定部120は、給油温度を高く設定する。一方、ステップS103で得られた軸心位置が低い位置にある場合、給油温度設定部120は、給油温度を低く設定する。
次に、温度調整部210は、軸受321への潤滑油の給油温度を調整する(ステップS107)。具体的には、温度調整部210は、軸受321への潤滑油の給油温度が、給油温度設定部120の設定した給油温度になるように、潤滑油を加熱または冷却する。
そして、潤滑油供給部220は、温度調整部210が温度調整した潤滑油を、軸受321へ供給する(ステップS108)。潤滑油は、例えば、軸331の荷重を支持する軸受メタル322−3および322−4に供給される。なお、軸331の上下の位置制御に加えて、潤滑油供給部220が、軸受メタル322−3への潤滑油の供給量と、軸受メタル322−4への潤滑油の供給量とをそれぞれ制御することで、軸331の水平方向の位置(図8において左右方向の位置)を制御するようにしてもよい。
ステップS108の後、図8の処理を終了する。
一方、ステップS104において、軸心が不安定領域A13に近付いていないと判定した場合(ステップS104:NO)、給油温度設定部120は、現在の給油温度設定値を保持する(ステップS106)。これにより、給油温度設定部120は、軸331が現在の位置を維持するよう、軸331の位置を制御する。
ステップS106の後、ステップS107へ進む。
以上のように、軸心位置推定部110は、変位センサ311、熱電対312のそれぞれから入力されるセンサ測定値に基づいて軸331の軸心位置を推定する。そして、給油温度設定部120は、軸心位置推定部110が推定した軸心位置に基づいて、軸心位置が上方に位置するほど給油温度が高くなるように給油温度を設定し、設定した給油温度を温度調整部210へ出力する。
これにより、給油温度設定部120は、軸心位置が高い場合には軸心位置を下げ、軸心位置が低い場合には軸心位置を上げるように、軸331の軸心位置を制御することができる。この点において、給油温度設定部120は、軸331の軸心が安定領域A11に位置するように軸心位置を制御することができ、軸系が不安定になる可能性を低減させることができる。
なお、軸心位置制御装置100が軸心位置を制御する回転機械は、上述した蒸気タービンに限らず、軸心位置を推定可能であり、潤滑油の温度により軸心の位置が変化する様々な回転機械であってよい。例えば、軸心位置制御装置100が、ガスタービン、発電機または電動機など、蒸気タービン以外の回転機械の軸心位置を制御するようにしてもよい。
なお、蒸気タービンシステム1が、軸331の位置に基づく給油温度の調整に加えて、油膜温度が上限値を超えないように制限を行うようにしてもよい。油膜温度の上限値は、例えば、軸受メタル322−3〜322−4の上限温度に基づいて、例えば100度(℃)に予め設定される。
図9は、油膜温度の制限を行う場合に、蒸気タービンシステム1が行う軸受321への潤滑油供給の処理手順の例を示す説明図である。蒸気タービンシステム1は、蒸気タービン300の動作時において、図8の処理に代えて図9の処理を繰り返し行う。
図9のステップS201〜S206は、図8のステップS101〜S106と同様である。
ステップS205の後、および、ステップS206の後、給油温度設定部120は、設定した給油温度にて軸受321における油膜温度の上限値を超えるか否かを判定する(ステップS211)。
油膜温度の上限値を超えると判定した場合(ステップS211:YES)、給油温度設定部120は、給油温度を再設定する(ステップS212)。具体的には、油膜温度が上限値以下となるように、給油温度の設定値を下げる。ステップS212の後、ステップS213へ進む。
ステップS213〜S214は、図8のステップS107〜S108と同様である。
ステップS214の後、図9の処理を終了する。
一方、ステップS211で油膜温度の上限値を超えないと判定した場合(ステップS211:NO)、ステップS213へ進む。
以上のように、給油温度設定部120は、給油温度の設定値により軸受321における油膜温度が上限値を超えると判定すると、より低い給油温度に変更する。
これにより、蒸気タービンシステム1は、軸331の位置制御を行い、かつ、油膜温度が上限値以下になるよう制御することができる。軸331の位置制御を行うことで、軸系が不安定になる可能性を低減させることができる。また、油膜温度が上限値以下になるようにすることで、軸受321や軸等の損傷や劣化の進行を抑制することができる。
なお、給油温度設定部120に代えて温度調整部210が、油膜温度の上限値を超えないよう潤滑油の温度を調整する処理を行うようにしてもよい。あるいは、蒸気タービンシステム1が、油膜温度の上限値を超えないよう潤滑油の温度を調整する装置をさらに備えるようにしてもよい。
なお、変位センサ311の1つとして、軸331の振動監視用に設置されている軸振動計を用いるようにしてもよい。
図10は、変位センサ311の設置位置を蒸気タービン300のロータの軸方向から見た場合の各部の位置関係の、もう1つの例を示す概略図である。
図10の例では、変位センサ311−1が示されている点が、図5の例と異なっている。変位センサ311−1は、軸331の振動監視用に設置されている。変位センサ311−1として、例えば軸331の鉛直方向の軸振動を測定する軸振動計を用いることができる。
また、軸331の変位の測定値を軸心位置制御装置100へ出力するため専用のセンサを、変位センサ311−2と表記している。変位センサ311−2は、変位センサ311−1とは異なる方向について軸331の変位を測定する位置および向きに設置される。
以上のように、軸331の変位の測定値を軸心位置制御装置100へ出力するセンサに、軸331の振動監視用に設置されている変位センサ311−1を用いる。これにより、軸331の変位の測定値を軸心位置制御装置100へ出力するセンサが全て専用のセンサである場合よりも、蒸気タービンシステム1の製造コストを低減させることができる。
なお、変位センサ311の1つとして、軸331の振動監視用に設置されている軸振動計を用いる場合、軸331の変位の測定値を軸心位置制御装置100へ出力する専用のセンサ(変位センサ311−2)の数は、1つでもよいし複数あってもよい。
図11は、変位センサ311の設置位置を蒸気タービン300のロータの軸方向から見た場合の各部の位置関係の、もう1つの例を示す概略図である。
図11の例では、変位センサ311−2の向きが図6の例と異なっている。図11では、2つの変位センサ311−2が、それぞれ、軸331の水平方向の変位を測定するように、軸331の直径方向に対向して設置されている。軸心位置推定部110は、図10の変位センサ311−1、および、図11の2つの変位センサ311−2の、全部で3つの変位センサ311から、軸331の変位の測定値を取得する。
これにより、軸心位置推定部110は、異なる方向について軸331の変位の測定値を得ることができ、図6の場合と同様、鉛直方向、軸331に直交する水平方向の両方について、軸心の位置を推定することができる。これにより、図2の例のように安定領域A11等が比較的複雑な形状をしている場合でも、軸心がどの領域に含まれているかを判定することができる。
また、軸心位置推定部110は、軸331の直径方向に対向して設置された2つの変位センサ311−2からの測定値を用いて、軸331の熱膨張等を検出することができる。 具体的には、2つの変位センサ311−2からの測定値が、いずれも、軸331が変位センサ311−2に近付いていることを示している場合、軸心位置推定部110は、軸331が膨張したと判定することができる。そして、軸心位置推定部110は、軸331が変位センサ311−2に近付いた距離を、2つの変位センサ311について合計することで、軸331が膨張した大きさを求めることができる。
一方、2つの変位センサ311−2からの測定値が、いずれも、軸331が変位センサ311−2から遠ざかっていることを示している場合、軸心位置推定部110は、軸331が収縮したと判定することができる。そして、軸心位置推定部110は、軸331が変位センサ311−2から遠ざかった距離を、2つの変位センサ311について合計することで、軸331が収縮した大きさを求めることができる。
軸心位置推定部110は、軸331の膨張や収縮を検出し、変位センサ311の測定値から膨張分または収縮分を差し引く補正を行うことで、軸331の軸心の位置をより正確に推定することができる。
なお、軸心位置制御装置100の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
1 蒸気タービンシステム
100 軸心位置制御装置
110 軸心位置推定部
120 給油温度設定部
200 潤滑油供給装置
210 温度調整部
220 潤滑油供給部
300 蒸気タービン
311 変位センサ
312 熱電対
321 軸受
322 軸受メタル
323 軸受箱
330 ロータ
331 軸
332 動翼
340 ステータ
341 車室
351 バッフルプレート
352 L字型治具

Claims (8)

  1. 軸受パッドにより潤滑油を介して回転軸を摺動可能に支持する回転機械の軸心位置制御装置であって、
    センサから入力される前記回転軸の状態量に基づいて該回転軸の軸心位置を推定し、推定された軸心位置と、軸受メタルの温度を測定する熱電対の測定値から得られた軸心位置との差の大きさが所定値以上の場合、推定位置の出力を抑制する軸心位置推定部と、
    前記軸心位置推定部が推定した軸心位置に基づいて、該軸心位置が上方に位置するほど給油温度が高くなるように給油温度を設定し、前記潤滑油の温度を調整可能な温度調整部に設定した給油温度を出力する給油温度設定部であって、前記軸心位置が、軸系が不安定になる領域として設定されている不安定領域に含まれると判定した場合、前記軸心位置が、軸系が安定する領域として設定されている安定領域に含まれるように前記給油温度を設定する給油温度設定部と、
    を備える軸心位置制御装置。
  2. 前記給油温度設定部は、前記軸心位置が、前記安定領域と前記不安定領域との中間の領域として設定されている中間領域に含まれると判定した場合、前記軸心位置が前記安定領域に含まれるように前記給油温度を設定する、
    請求項1に記載の軸心位置制御装置。
  3. 前記軸心位置推定部は、互いに異なる方向について前記回転軸の変位を測定する2つの変位センサによる測定値に基づいて、鉛直方向、前記回転軸に直交する水平方向の両方について、前記軸心位置を推定する、
    請求項1または2に記載の軸心位置制御装置。
  4. 前記給油温度設定部は、給油温度の設定値により軸受における油膜温度が上限値を超えると判定すると、より低い給油温度に変更する、請求項1から3の何れか一項に記載の軸心位置制御装置。
  5. 前記センサは、軸振動センサを含む、請求項1から4の何れか一項に記載の軸心位置制御装置。
  6. 軸受パッドにより潤滑油を介して回転軸を摺動可能に支持する回転機械と、前記回転機械の軸心位置を制御する軸心位置制御装置とを備える回転機械システムであって、
    前記軸心位置制御装置は、
    センサから入力される前記回転軸の状態量に基づいて該回転軸の軸心位置を推定し、推定された軸心位置と、軸受メタルの温度を測定する熱電対の測定値から得られた軸心位置との差の大きさが所定値以上の場合、推定位置の出力を抑制する軸心位置推定部と、
    前記軸心位置推定部が推定した軸心位置に基づいて、該軸心位置が上方に位置するほど給油温度が高くなるように給油温度を設定し、前記潤滑油の温度を調整可能な温度調整部に設定した給油温度を出力する給油温度設定部であって、前記軸心位置が、軸系が不安定になる領域として設定されている不安定領域に含まれると判定した場合、前記軸心位置が、軸系が安定する領域として設定されている安定領域に含まれるように前記給油温度を設定する給油温度設定部と、
    を備える回転機械システム。
  7. 軸受パッドにより潤滑油を介して回転軸を摺動可能に支持する回転機械の軸心位置制御方法であって、
    センサから入力される前記回転軸の状態量に基づいて該回転軸の軸心位置を推定し、推定された軸心位置と、軸受メタルの温度を測定する熱電対の測定値から得られた軸心位置との差の大きさが所定値以上の場合、推定位置の出力を抑制する軸心位置推定ステップと、
    前記軸心位置推定ステップにて推定した軸心位置に基づいて、該軸心位置が上方に位置するほど給油温度が高くなるように給油温度を設定し、前記潤滑油の温度を調整可能な温度調整部に設定した給油温度を出力する給油温度設定ステップであって、前記軸心位置が、軸系が不安定になる領域として設定されている不安定領域に含まれると判定した場合、前記軸心位置が、軸系が安定する領域として設定されている安定領域に含まれるように前記給油温度を設定する給油温度設定ステップと、
    を有する軸心位置制御方法。
  8. 軸受パッドにより潤滑油を介して回転軸を摺動可能に支持する回転機械の軸心位置を制御するコンピュータに、
    センサから入力される前記回転軸の状態量に基づいて該回転軸の軸心位置を推定し、推定された軸心位置と、軸受メタルの温度を測定する熱電対の測定値から得られた軸心位置との差の大きさが所定値以上の場合、推定位置の出力を抑制する軸心位置推定ステップと、
    前記軸心位置推定ステップにて推定した軸心位置に基づいて、該軸心位置が上方に位置するほど給油温度が高くなるように給油温度を設定し、前記潤滑油の温度を調整可能な温度調整部に設定した給油温度を出力する給油温度設定ステップであって、前記軸心位置が、軸系が不安定になる領域として設定されている不安定領域に含まれると判定した場合、前記軸心位置が、軸系が安定する領域として設定されている安定領域に含まれるように前記給油温度を設定する給油温度設定ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
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