以下、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。
実施の形態に係るシステムは、インターネット等のネットワークと通信可能かつ非接触通信可能な携帯端末と、非接触通信可能でありかつ接点を有する連動媒体と、非接触通信用のリーダライタは有さないが接点を有する玩具と、を備える。システムを構成する要素のうちいずれか複数または全ての要素が同じ提供体(企業等)により実施すなわち製造・販売されてもよい。システムの携帯端末には、同じ提供体により提供されるアプリケーションプログラムがインストールされている。連動媒体は携帯端末および玩具の両方で共通に使用される識別情報を保持する記憶媒体である。
システムでは、連動媒体を介して携帯端末と玩具との間でデータの連動が実現される。すなわち、携帯端末と連動媒体とが非接触で通信することで、連動媒体の識別情報が更新され、連動媒体と玩具とが接点を介して通信することで、更新された識別情報が玩具に作用する。逆もしかりであり、システムでは、連動媒体と玩具とが接点を介して通信することで、連動媒体の識別情報が更新され、携帯端末と連動媒体とが非接触で通信することで、更新された識別情報が携帯端末に作用する。これにより、携帯端末、連動媒体、玩具の3者の間で比較的自由にデータのやりとりや更新が可能となるので、ユーザに提案できる遊び方の幅が広がる。例えば、携帯端末で更新された識別情報を玩具が読み込むと玩具の演出が更新されたり(または、変化したり)、玩具で更新された識別情報を携帯端末が読み込むと携帯端末の演出が更新される(または、変化する)ので、2者のみでは実現できない演出を提供してユーザの興味をより強く惹くことができる。さらに、そのような3者連動を実現しつつも、玩具は非接触通信用のリーダライタを備えなくてもよいので、玩具の製造コストを低減できる。したがって、様々な遊び方を提案できるより廉価なプラットフォームが提供される。
なお、本明細書では「識別情報」は携帯端末または玩具から出力される演出効果を特定する情報として定義される。したがって、識別情報が異なれば出力される演出効果も異なることとなる。しかしながら、識別情報はこれに限られず、出力される演出効果と識別情報とが関連づけられていればよい。したがって、識別情報には様々な定義が可能である。例えば、識別情報は玩具に関連するキャラクタやアイテムを特定する情報であってもよいし、連動媒体を特定する情報であってもよい。これらの場合、キャラクタやアイテム、若しくは連動媒体と、演出効果とが対応関係にあれば、これらのキャラクタやアイテム若しくは連動媒体を特定する識別情報は、演出効果を特定する情報と見なされうる。
図1は、実施の形態に係るシステム1の例示的な模式図である。システム1は所定の世界観に基づく遊びをユーザ5に提供する。世界観は著作物や非著作物に基づいてもよく、または空想や現実や史実に基づいてもよい。システム1の世界観では、キャラクタやアイテムが存在し、それらに係るストーリーや性能が設定される。ユーザ5はシステム1を利用することで、そのような世界観のなかで遊びを楽しむことができる。
システム1は、玩具2(本発明にいう「第1端末」または「玩具」)と、携帯端末3(「第2端末」または「玩具とは別の装置」)と、連動媒体4(「記憶媒体」)と、を備える。玩具2は、ユーザ5の腹部に装着可能に構成されたベルト型の玩具である。玩具2は、電源(「第1電源」)としての電池を受け入れるための電池受容部と、連動媒体4が取り付けられる媒体受容部22と、演出効果に係る動画や静止画を表示するLCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイ24と、演出効果に係る音声や楽曲等の音を出力するスピーカ26と、操作用のボタン28と、制御用のマイクロコントローラ(本発明にいう「制御部」を含んでいる)と、を備える。媒体受容部22は玩具側の接点である玩具接点(本発明にいう「第1接点」)を含む。ユーザ5は電池受容部に電池を取り付けた後、玩具2を腹部に装着する。ユーザ5が玩具2のボタン28を押すと、押されたボタン28に対応する演出効果に係る映像がディスプレイ24から、音声がスピーカ26から、それぞれ出力される。媒体受容部22に連動媒体4が装着されると、玩具2のマイクロコントローラは連動媒体4に保持される識別情報を読み出し、読み出された識別情報に応じた演出効果をディスプレイ24またはスピーカ26もしくはその両方から出力させる。すなわち、ディスプレイ24、スピーカ26が本発明にいう出力部に相当する。
携帯端末3は、例えばスマートフォンや携帯型ゲーム装置、タブレット型コンピュータ等であってもよい。携帯端末3は、操作用および表示用を兼ねるタッチパネルディスプレイ32を備えることができる。携帯端末3にはネットワークを介して、玩具2の提供体により提供されるアプリケーションプログラムがダウンロードされ、インストールされている。なお、該アプリケーションプログラムは携帯端末3にプリインストールされていてもよい。携帯端末3自体は玩具2の提供体により提供されてもよいし、他の提供体(携帯端末製造販売企業等)により提供されてもよい。ユーザ5は携帯端末3上でアプリケーションプログラムを起動する。携帯端末3はアプリケーションプログラムを実行することにより、タッチパネルディスプレイ32を介して受け付けられたユーザ5の操作内容に応じた演出効果に係る映像や音声を出力する。すなわち、タッチパネルディスプレイ32が本発明にいう出力部に相当する。以下、説明を簡単にするため、携帯端末3がアプリケーションプログラムを実行することにより実現される動作や機能を携帯端末3の動作や機能として説明する。携帯端末3は非接触通信を行う機能を有する。携帯端末3は、連動媒体4と非接触通信を行うことにより、連動媒体4に保持される識別情報を読み出し、読み出された識別情報に応じた演出効果を出力する。
図2は、図1の連動媒体4の例示的な斜視図である。連動媒体4は、媒体接点42(本発明にいう「第2接点」)と、アンテナ46と、媒体接点42およびアンテナ46に接続されるIC44と、を含む。連動媒体4は電池等の電源を有さない。連動媒体4は玩具2に着脱可能に構成される。IC44およびアンテナ46は連動媒体4のボディに埋設されており、外部に露出していない。媒体接点42は、第1電極パッド421と、第2電極パッド422と、第3電極パッド423と、第4電極パッド424と、第5電極パッド425と、第6電極パッド426と、を有する。各電極パッドは連動媒体4の所定の面において外部に露出している。各電極パッドはIC44と接続される。媒体接点42は後述の玩具接点に対応する配置または構造を有し、連動媒体4が玩具2に取り付けられた状態で媒体接点42と玩具接点とが接触するよう構成される。
IC44はRF電波を電源とする整流電圧安定化回路、RFおよびシリアル通信(I2Cなど)を制御する通信制御回路、データを読み書きしておくEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)やフラッシュメモリ等の不揮発性メモリを有する。不揮発性メモリは識別情報を保持する。アンテナ46は複数ターンのコイル型アンテナであり、その両端はIC44に接続される。
連動媒体4は、アンテナ46を介して携帯端末3から無線により電力供給を受けた場合に、アンテナ46を介して携帯端末3が不揮発性メモリに無線アクセス可能であるように構成されている。連動媒体4と携帯端末3との間のアンテナ46を介した非接触通信は、Felica(登録商標)やISO/IEC 14443(TypeA、TypeB)やISO/IEC 18092(NFC:Near Field Communication)やISO/IEC 15693やISO/IEC 21481(NFC IP−2)やBluetooth(登録商標)やWiFiダイレクト等の公知の電磁波による非接触通信技術により実現されてもよい。これらの非接触通信技術では、装置と装置とが直接(ルータや基地局等を介さず)通信する。あるいはまた、非接触通信は、IrDA等の光通信技術や超音波等の音波を利用する音波通信技術により実現されてもよい。なお、上記の技術のなかでも、携帯端末3が連動媒体4に無線で電力を供給する方式を採用すると、連動媒体4の製造コストの観点から有利である。本実施の形態では、非接触通信はISO/IEC 14443のTypeAにより実現される。
図3(A)、(B)は、図1のA−A線断面図である。図3(A)は連動媒体4が取り付けられていない場合を示し、図3(B)は連動媒体4が取り付けられた場合を示す。連動媒体4の媒体受容部22には、正しい向きで挿入されたときに媒体接点42と面する媒体受容部22の面226に、6つのピンを含む玩具接点が設けられる。図3(A)、(B)には第1から第6の6つのピンの内の2つ(第1ピン271、第4ピン274)が示されている。第1から第6の6つのピンは、連動媒体4が媒体受容部22に正しい向きで挿入されたときに第1から第6の電極パッド421〜426のそれぞれに接するよう配置される。図3(A)では第1ピン271および第4ピン274は面226から少し突き出ている。図3(B)では第1ピン271は第1電極パッド421と、第4ピン274は第4電極パッド424と、それぞれ接する。この状態で第1電極パッド421と第1ピン271とは電気的に接続され、第4電極パッド424と第4ピン274とは電気的に接続される。媒体接点42および玩具接点の構造として、公知のコンプレッションリーフコネクタの構造が使用されてもよい。
玩具2の媒体受容部22に連動媒体4が取り付けられている場合は媒体接点42と玩具接点とが接触する。それらの接点同士が接触する場合、玩具2は連動媒体4に媒体接点42および玩具接点を介して電力を供給し、かつ、玩具2のマイクロコントローラは媒体接点42および玩具接点を介して連動媒体4の不揮発性メモリにアクセスする。
図4は、図1の連動媒体4および玩具2の例示的な回路図である。IC44は、LA端子441と、VSS端子442と、SCL端子443と、FD端子444と、SDA端子445と、VCC端子446と、VOUT端子447と、LB端子448と、を有する。
LA端子441はアンテナ46の一端と接続され、LB端子448はアンテナ46の他端と接続される。LA端子441とLB端子448との間には第1キャパシタC1がアンテナ46と並列に接続される。
VSS端子442は第6電極パッド426と接続される。連動媒体4が玩具2に取り付けられた場合、玩具接点238の第6ピン276およびそれに接触する第6電極パッド426を介して、玩具2からVSS端子442に基準電位すなわち接地電位が印加される。
SCL端子443は第5電極パッド425と接続される。連動媒体4が玩具2に取り付けられた場合、玩具接点238の第5ピン275およびそれに接触する第5電極パッド425を介して、玩具2からSCL端子443にクロック信号が提供される。第1抵抗R1の一端はSCL端子443に接続され、他端には電源電圧VCCが印加される。
FD端子444は、LA端子441およびLB端子448を介して非接触通信に使用される電磁波が検出されるとアサートされる電磁波検出信号を出力する。つまり、FD端子444は、連動媒体4が高周波電力RFにより電源供給されて通信可能な状態になった時に信号が出力されるので、接続された玩具等へ通信可能状態であることを知らせたり、または、当該周波数のRF電波が近傍で送信されていることをLEDの点灯などで連動媒体4に表示することが出来る。不要な場合は、どの電極パッドにも接続されていなくてもよい。第2抵抗R2の一端は第4電極パッド424に接続され、他端には電源電圧VCCが印加される。連動媒体4が玩具2に取り付けられた場合、玩具接点238の第4ピン274は第4電極パッド424に接触する。
SDA端子445は第3電極パッド423と接続される。連動媒体4が玩具2に取り付けられた場合、玩具接点238の第3ピン273およびそれに接触する第3電極パッド423を介して、玩具2とIC44とがデータをやりとりする。玩具2からSDA端子445に送られる信号は、識別情報の要求信号と、識別情報の更新信号と、を含む。SDA端子445から玩具2に送られる信号は、要求信号に応じて不揮発性メモリから読み出された識別情報を含む識別情報信号を含む。第3抵抗R3の一端はSDA端子445に接続され、他端には電源電圧VCCが印加される。
VCC端子446は第2電極パッド422と接続される。連動媒体4が玩具2に取り付けられた場合、玩具接点238の第2ピン272およびそれに接触する第2電極パッド422を介して、玩具2からVCC端子446に電源電圧VCCが印加される。第2キャパシタC2の一端はVCC端子446に接続され、他端には接地電位が印加される。玩具2が連動媒体4に接地電位および電源電圧VCC(またはそれらの差に相当する電位差)を提供することが、玩具2が連動媒体4に電力を供給することに相当する。
VOUT端子447は第1電極パッド421と接続される。VOUT端子447は、IC44が非接触通信により電力の供給を受けているとき、該電力の一部を出力する。例えば、VOUT端子447はVSS端子442の電位よりも数ボルト高い電位を有する。したがって、連動媒体4が玩具2に取り付けられておらず、かつ連動媒体4と携帯端末3とが非接触通信を行っている状態では、第1電極パッド421と第6電極パッド426との間に電位差が発生する。連動媒体4が玩具2に取り付けられた場合、玩具接点238の第1ピン271は第1電極パッド421に接触する。
IC44の各端子と玩具2のマイクロコントローラ23との関係では、玩具2において第2ピン272と第3ピン273と第4ピン274と第5ピン275と第6ピン276
とはマイクロコントローラ23に接続され、第1ピン271はマイクロコントローラに接続されない。すなわち、連動媒体4が玩具2に取り付けられた状態で、VCC端子446と、SDA端子445と、SCL端子443と、VSS端子442と、は玩具2のマイクロコントローラ23と接続される。FD端子444とVOUT端子447とは、マイクロコントローラ23と接続されていないが、外部より電力を受けず、高周波電力RFによりマイクロコントローラ等を駆動する場合に用いることもできる。
図5は、図4のIC44の機能および構成を示すブロック図である。IC44は、RF電波を電源とする整流電圧安定化部458と、RFアクセス制御部452と、接点アクセス制御部454と、識別情報を保持する識別情報保持部456と、を有する。識別情報保持部456は、IC44に含まれる不揮発性メモリ内の領域として構成される。
RFアクセス制御部452は、携帯端末3から識別情報保持部456へのアンテナ46を介したアクセスを制御する。RFアクセス制御部452は携帯端末3からアンテナ46を介して得た電力をIC44の他の部材へ提供する。RFアクセス制御部452は携帯端末3からアンテナ46を介して受信したコマンドを解釈し、識別情報保持部456に対する処理を行う。コマンドが識別情報の要求に係る場合はRFアクセス制御部452は識別情報保持部456から識別情報を取得し、取得された識別情報をアンテナ46を介して携帯端末3に送信する。コマンドが識別情報の更新に係る場合はRFアクセス制御部452は識別情報保持部456に保持される識別情報を指定された態様で更新する。
接点アクセス制御部454は、玩具2から識別情報保持部456への媒体接点42を介したアクセスを制御する。接点アクセス制御部454は玩具2から媒体接点42を介して得た電力をIC44の他の部材へ提供する。接点アクセス制御部454は、連動媒体4が玩具2に取り付けられた状態で、SCL端子443から入力されるクロック信号を使用する。接点アクセス制御部454は玩具2からSDA端子445を介して受信したコマンドを解釈し、識別情報保持部456に対する処理を行う。コマンドが識別情報の要求に係る場合は接点アクセス制御部454は識別情報保持部456から識別情報を取得し、取得された識別情報をSDA端子445を介して玩具2に送信する。コマンドが識別情報の更新に係る場合は接点アクセス制御部454は識別情報保持部456に保持される識別情報を指定された態様で更新する。なお、本実施形態においては、RFアクセス制御部452と、接点アクセス制御部454により、本発明にいう「アクセス制御部」を構成している。
図6は、図5の識別情報保持部456の一例を示すデータ構造図である。識別情報保持部456は、玩具2に関連するキャラクタを特定するキャラクタIDと、該キャラクタのレベルと、該キャラクタの経験値と、アンロックされたか否かを示すアンロックフラグと、一番最後に更新されたときの該更新を行った装置を示す最終更新経路フラグと、を対応付けて保持する。最終更新経路フラグは、玩具2または携帯端末3のいずれが一番最後に識別情報を更新したかを示す。フラグ値「RF」は携帯端末3を、フラグ値「TC」は玩具2をそれぞれ示す。
図7は、図1の玩具2(本発明にいう「第1端末」または「玩具」)の機能および構成を示すブロック図である。玩具2は、ボタン28を有する玩具操作部228と、ディスプレイ24およびスピーカ26を有する玩具出力部230(本発明にいう「出力部」)と、玩具制御部232(「制御部」)と、玩具保持部234と、接点通信部236と、玩具接点238(「第1接点」)と、電池252(「第1電源」)が取り付けられる電池受容部240と、を含む。玩具制御部232、玩具保持部234および接点通信部236はマイクロコントローラ23に含まれる。
玩具操作部228は、ユーザ5による各種操作入力を受け付け、なされた操作に応じた操作信号を玩具制御部232に出力する。この機能は、例えばボタン28やスイッチやタッチパネル等の入力装置によって実現される。
玩具出力部230は、映像、光、音声、動作のうちの少なくとも1つを演出効果として出力する。玩具出力部230はディスプレイ24やスピーカ26の他にLED(Light Emitting Diode)等の発光装置や振動源等の可動部を含んでもよい。玩具2がラジコン等の走行型の玩具である場合は、出力される動作は玩具の走行のパターンを含む。
接点通信部236は玩具接点238および玩具制御部232と接続され、玩具接点238を介した通信を制御する。接点通信部236における処理は接点アクセス制御部454における処理に対応する。接点通信部236および接点アクセス制御部454は、I2C(Inter−Integratd Circuit)等の公知の有線通信方式に準拠するよう構成されてもよい。
玩具保持部234は、玩具制御部232に玩具2を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、本実施の形態の各種機能を実現するためのプログラムやデータ等を保持する。玩具保持部234は、玩具制御部232の作業領域として用いられ、玩具制御部232が各種プログラムに従って実行した演算結果や、接点通信部236からの受信データ等が一時的に格納される。この機能は、例えばRAMやROM等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現されてもよい。玩具保持部234は、演出データテーブル250を有する。
図8は、図7の演出データテーブル250の一例を示すデータ構造図である。演出データテーブル250は、識別情報と演出データとを対応付けて保持する。図8の例では、識別情報はキャラクタID、レベルの組み合わせである。演出データは玩具出力部230から出力される演出効果を規定するデータであり、ディスプレイ24に表示される映像に対応する映像データ、スピーカ26から出力される音に対応する音データ、LEDの明滅パターンに対応する光データ、可動部の動きに対応する動きデータのうちの少なくともひとつを含む。
図7に戻り、玩具制御部232は、玩具保持部234から読み出したプログラムやデータ、玩具操作部228からの操作信号、玩具接点238を介して連動媒体4から取得する識別情報等に基づいて、玩具2の動作を統括的に制御する。この機能は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、メモリ等の電子部品によって実現される。玩具制御部232は、連動媒体4の不揮発性メモリから読み出した識別情報に応じて玩具出力部230を制御するための演出データを選択する。
玩具制御部232は、玩具識別情報取得部242と、玩具演出制御部244と、玩具識別情報更新部246と、装着検出部254と、を有する。装着検出部254は、玩具接点238の第4ピン274の電位に基づいて、連動媒体4が玩具2に取り付けられたか否かを判定する。装着検出部254は、第4ピン274の電位が玩具2の電源電圧VCCと実質的に一致する場合、連動媒体4が玩具2に取り付けられたと判定する。連動媒体4が玩具2に取り付けられると玩具接点238の第2ピン272から第2電極パッド422を介して連動媒体4に電源電圧VCCが供給される。この電源電圧VCCが第4電極パッド424を介して第4ピン274に現れるからである。なお、第4電極パッド424を連動媒体4の接地電位に接続した上で、装着検出部254は第4ピン274の電位が玩具2の接地電位と実質的に一致するか否かを判定してもよい。
玩具識別情報取得部242は、装着検出部254において連動媒体4が玩具2に取り付けられたと判定された場合、連動媒体4から識別情報を取得する。玩具識別情報取得部242は、接点通信部236および玩具接点238を介して連動媒体4に、識別情報の要求に係るコマンドを含む要求信号を送信する。玩具識別情報取得部242は、接点通信部236および玩具接点238を介して連動媒体4から、要求信号に対応する識別情報を含む識別情報信号を受信する。
玩具演出制御部244は、玩具識別情報取得部242によって取得された識別情報に対応する演出効果を出力するよう玩具出力部230を制御する。玩具演出制御部244は、演出データテーブル250を参照し、玩具識別情報取得部242によって取得された識別情報に対応する演出データを特定する。玩具演出制御部244は特定された演出データに基づき、その演出データが規定する演出効果を玩具出力部230に出力させる。例えば、演出データが映像データを含んでいれば、その映像データに対応する映像がディスプレイ24に表示される。
玩具識別情報更新部246は、装着検出部254において連動媒体4が玩具2に取り付けられたと判定された場合、玩具操作部228からの操作信号に応じて連動媒体4の識別情報を更新する。玩具識別情報更新部246は、接点通信部236および玩具接点238を介して連動媒体4に、識別情報の更新に係るコマンドおよび更新データを含む更新信号を送信する。更新データは、更新先の新たな識別情報を含む。この新たな識別情報は、玩具識別情報取得部242によって取得された識別情報とは異なる。玩具識別情報更新部246は、玩具操作部228からの操作信号に基づき更新データを生成する。
図9は、図1の携帯端末3(本発明にいう「第2端末」または「玩具とは別の装置」)の機能および構成を示すブロック図である。携帯端末3は、端末操作部302と、端末出力部304(「出力部」)と、端末通信部306と、端末非接触通信部308と、端末制御部310と、端末保持部312と、端末アンテナ322と、を含む。
端末操作部302は、ユーザ5による各種操作入力を受け付け、なされた操作に応じた操作信号を端末制御部310に出力する。この機能は、例えばボタンやスイッチやジョイスティック、タッチパネルディスプレイ32やタッチパッド、トラックボールといった直接ユーザが指で操作する素子は勿論、加速度センサや角速度センサ、傾斜センサ、地磁気センサ等、運動や姿勢を検知する素子等によって実現される。
端末出力部304は、映像、光、音声、動作のうちの少なくとも1つを演出効果として出力する。端末出力部304はタッチパネルディスプレイ32の他にスピーカやLED等の発光装置や振動源等の可動部を含んでもよい。
端末通信部306は、携帯電話基地局や無線通信基地局等を介してネットワークに接続して外部装置(主に、玩具2の提供体により管理されるサーバシステム10)とのデータ通信を行う。この機能は、例えば無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。
端末非接触通信部308は端末アンテナ322および端末制御部310に接続され、端末アンテナ322および連動媒体4のアンテナ46を介した非接触通信を制御する。端末非接触通信部308における処理はRFアクセス制御部452における処理に対応する。端末非接触通信部308およびRFアクセス制御部452は、ISO/IEC 14443のTypeAの非接触通信方式に準拠するよう構成されてもよい。
端末保持部312は、端末制御部310に携帯端末3を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、本実施の形態の各種機能を実現するためのアプリケーションプログラム320やデータ等を保持する。アプリケーションプログラム320はネットワークを介してダウンロードされてもよいし、携帯端末3にプリインストールされていてもよい。端末保持部312は、端末制御部310の作業領域として用いられ、端末制御部310が各種プログラムに従って実行した演算結果や、端末通信部306、端末非接触通信部308からの受信データ等が一時的に格納される。この機能は、例えばRAMやROM等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現されてもよい。端末保持部312は、アプリケーションプログラム320と端末演出データテーブル324とを有する。端末演出データテーブル324は図8に示される演出データテーブル250と同等の構成を有する。なお、演出データテーブル250と端末演出データテーブル324とで、同じ識別情報に対応する演出データが異なってもよいし同じでもよい。
端末制御部310は、端末保持部312から読み出したプログラムやデータ、端末操作部302からの操作信号、端末非接触通信部308を介して連動媒体4から取得する識別情報等に基づいて、携帯端末3の動作を統括的に制御する。この機能は、CPUやGPU等のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、ASIC、メモリ等の電子部品によって実現される。端末制御部310は、連動媒体4の不揮発性メモリから読み出した識別情報に応じて端末出力部304を制御するための演出データを選択する。
端末制御部310は、端末識別情報取得部314と、端末演出制御部316と、端末識別情報更新部318と、を有する。端末識別情報取得部314は、端末非接触通信部308から端末アンテナ322および連動媒体4のアンテナ46を介して連動媒体4に電力が供給される場合、連動媒体4から識別情報を取得する。端末識別情報取得部314は、端末非接触通信部308および端末アンテナ322を介して連動媒体4に、識別情報の要求に係るコマンドを含む要求信号を送信する。端末識別情報取得部314は、端末非接触通信部308および端末アンテナ322を介して連動媒体4から、要求信号に対応する識別情報を含む識別情報信号を受信する。
端末演出制御部316は、端末識別情報取得部314によって取得された識別情報に対応する演出効果を出力するよう端末出力部304を制御する。端末演出制御部316は、端末演出データテーブル324を参照し、端末識別情報取得部314によって取得された識別情報に対応する演出データを特定する。端末演出制御部316は特定された演出データに基づき、その演出データが規定する演出効果を端末出力部304に出力させる。例えば、演出データが映像データを含んでいれば、その映像データに対応する映像がタッチパネルディスプレイ32に表示される。
端末識別情報更新部318は、端末非接触通信部308から端末アンテナ322および連動媒体4のアンテナ46を介して連動媒体4に電力が供給される場合、端末操作部302からの操作信号に応じて連動媒体4の識別情報を更新する。端末識別情報更新部318は、端末非接触通信部308および端末アンテナ322を介して連動媒体4に、識別情報の更新に係るコマンドおよび更新データを含む更新信号を送信する。更新データは、更新先の新たな識別情報を含む。この新たな識別情報は、端末識別情報取得部314によって取得された識別情報とは異なる。端末識別情報更新部318は、端末操作部302からの操作信号に基づき更新データを生成する。
以上の構成によるシステム1の動作を説明する。
図10は、図1のシステム1における一連の処理の一例を時系列で示すチャートである。ユーザ5が玩具2を腰に巻き、携帯端末3を手に持ち、かつ連動媒体4の識別情報保持部456に第1識別情報が保持されている状況を想定する。ユーザ5は、連動媒体4を玩具2の媒体受容部22に挿入する(S502)。玩具2は連動媒体4が媒体受容部22に挿入されたことを検知し、玩具接点238および媒体接点42を介して連動媒体4に識別情報を要求する(S504)。連動媒体4は、第1識別情報を識別情報保持部456から玩具2に送信する(S506)。玩具2は、受信した第1識別情報に対応する第1演出データを選択する(S508)。玩具2は、選択された第1演出データを処理することにより第1識別情報に対応する第1演出効果を出力する(S510)。
その後、ユーザ5は携帯端末3上でアプリケーションプログラム320を起動する(S512)。アプリケーションプログラム320が実行されることにより、携帯端末3のタッチパネルディスプレイ32に、連動媒体4を携帯端末3に近づけるよう促すプロンプトメッセージが表示される。ユーザ5は、連動媒体4を携帯端末3に近づける(S514)。携帯端末3は、連動媒体4が携帯端末3の非接触通信可能な領域の中に入ったことを検知し、端末アンテナ322および連動媒体4のアンテナ46を介して連動媒体4に電力を供給すると共にそれらのアンテナを介して連動媒体4に識別情報を要求する(S516)。連動媒体4は、要求された第1識別情報を識別情報保持部456から携帯端末3に送信する(S518)。携帯端末3は、受信した第1識別情報に対応する第2演出データ(第1演出データと同じであっても異なっていてもよい)を選択する(S520)。携帯端末3は、選択された第2演出データを処理することにより第1識別情報に対応する第2演出効果を出力する(S522)。携帯端末3は、タッチパネルディスプレイ32に対するユーザ5の操作に基づき、識別情報を更新すべきこと、および更新先の新たな第2識別情報を決定する(S524)。携帯端末3のタッチパネルディスプレイ32に、連動媒体4を携帯端末3に近づけるよう促すプロンプトメッセージが表示される。ユーザ5は、連動媒体4を携帯端末3に近づける(S526)。携帯端末3は、端末アンテナ322および連動媒体4のアンテナ46を介して連動媒体4に、新たな第2識別情報を送ると共に識別情報の更新を要求する(S528)。連動媒体4は、識別情報保持部456に保持される第1識別情報を、受信した新たな第2識別情報で更新する(S530)。すなわち、連動媒体4は識別情報保持部456の第1識別情報を新たな第2識別情報に置き換える。
その後、ユーザ5は、連動媒体4を玩具2の媒体受容部22に挿入する(S532)。玩具2は連動媒体4が媒体受容部22に挿入されたことを検知し、互いに接触する玩具接点238および媒体接点42を介して連動媒体4に識別情報を要求する(S534)。連動媒体4は、携帯端末3により更新された識別情報である新たな第2識別情報を識別情報保持部456から玩具2に送信する(S536)。玩具2は、受信した新たな第2識別情報に対応する第3演出データ(第1演出データとは異なる)を選択する(S538)。玩具2は、選択された第3演出データを処理することにより第2識別情報に対応する第3演出効果(第1演出効果とは異なる)を出力する(S540)。
なお、図10は携帯端末3によって識別情報が更新される場合に対応するが、玩具2によって識別情報が更新されてもよい。その場合のシステム1における処理の流れは図10に示される流れに準ずる。
システム1の第1応用例を説明する。第1応用例では、火属性ベルト演出データは、火属性の戦闘フォームの画像を規定する映像データと、「ファイヤー!メラメラ!」という音声を規定する音データと、LEDの赤点灯を規定する光データと、を含む。水属性ベルト演出データは、水属性の戦闘フォームの画像を規定する映像データと、「ウォーター!ザッバーン!」という音声を規定する音データと、LEDの青点灯を規定する光データと、を含む。火属性必殺技ベルト演出データは、火属性の必殺技の画像を規定する映像データと、「ゴォォォー!」という音声を規定する音データと、LEDの赤点滅を規定する光データと、を含む。水属性必殺技ベルト演出データは、水属性の必殺技の画像を規定する映像データと、「ザザザー!」という音声を規定する音データと、LEDの青点滅を規定する光データと、を含む。演出データテーブル250は、識別情報「F1」に対応する火属性ベルト演出データと、識別情報「W1」に対応する水属性ベルト演出データと、識別情報「F2」に対応する火属性必殺技ベルト演出データと、識別情報「W2」に対応する水属性必殺技ベルト演出データと、を含む。
火属性端末演出データは、火属性の決めポーズの動画を規定する映像データと、「ファイヤー!メラメラ!」という音声を規定する音データと、を含む。水属性端末演出データは、水属性の決めポーズの動画を規定する映像データと、「ウォーター!ザッバーン!」という音声を規定する音データと、含む。火属性必殺技端末演出データは、火属性の必殺技の動画を規定する映像データと、「ゴォォォー!」という音声を規定する音データと、を含む。水属性必殺技端末演出データは、水属性の必殺技の動画を規定する映像データと、「ザザザー!」という音声を規定する音データと、を含む。端末演出データテーブル324は、識別情報「F1」に対応する火属性端末演出データと、識別情報「W1」に対応する水属性端末演出データと、識別情報「F2」に対応する火属性必殺技端末演出データと、識別情報「W2」に対応する水属性必殺技端末演出データと、を含む。また、携帯端末3の端末保持部312は、戦闘力や技の解説と、戦闘フォームのリストと、仲間のヒーローリストと、を保持する。携帯端末3に所定の操作を行うことによって、戦闘力や技の解説や仲間のヒーローの、音声や画像を表示する演出を行うことができる。
識別情報「F1」を保持する連動媒体4(以下、バッジ)を玩具2(以下、ベルト)に装着した状態で所定の条件(ベルトでのミニゲームの結果や、遊んだ回数や、特殊な操作入力)が満たされると、ベルトは火属性ベルト演出データに代えて火属性必殺技ベルト演出データによって規定される演出効果を出力する。すなわち、識別情報は、玩具2に所定の操作を行うことに基づいて更新されてもよい、ということである。ベルトは、バッジに保持される識別情報を「F1」から「F2」に変更(更新)する。すなわち、バッジ(連動媒体4)とベルト(玩具)とが接点を介して通信することで、バッジに保持される識別情報(連動媒体4のデータ)が更新される。その後、携帯端末3はバッジから変更後の識別情報「F2」を読み出し、火属性必殺技端末演出データにより規定される演出効果を出力する。つまり、携帯端末3とバッジ(連動媒体4)とが非接触で通信することで、変更後の識別情報「F2」(更新された連動媒体4のデータ)を携帯端末3に作用させる(携帯端末3の演出を火属性端末演出データに規定される演出効果から火属性必殺技端末演出データにより規定される演出効果に更新する)。バッジは互いに異なる複数種類があり、種類ごとに異なる識別情報を保持させることができる。つまり、識別情報「F1」を保持する連動媒体4と、これと種類が異なる連動媒体4があり、当該種類が異なる連動媒体4には、識別情報「F1」とは異なる識別情報「W1」を保持させることができる。識別情報「W1」を保持するバッジについても同様に、識別情報「W1」を保持するバッジをベルトに装着した状態で所定の条件が満たされると、ベルトは水属性ベルト演出データに代えて水属性必殺技ベルト演出データによって規定される演出効果を出力する。ベルトは、バッジに保持される識別情報を「W1」から「W2」に変更(更新)する。その後、携帯端末3はバッジから変更後の識別情報「W2」を読み出し、水属性必殺技端末演出データにより規定される演出効果を出力する。
携帯端末3はユーザから戦闘フォームの選択(火属性か水属性か)を受け付ける。携帯端末3は、選択された戦闘フォームに基づき、バッジに保持される識別情報を更新する。例えば、バッジに識別情報「F1」が保持されている状態で、携帯端末3がユーザから水属性への変更を受け付けると、携帯端末3はバッジの識別情報を「F1」から「W1」へ変更する。すなわち、携帯端末3とバッジ(連動媒体4)とが非接触で通信することで、携帯端末3がバッジ(連動媒体4)の識別情報(データ)を更新する。その後、バッジがベルトに装着されると、水属性ベルト演出データにより規定される演出効果がベルトから出力される。すなわち、識別情報を更新されたバッジ(データを更新された連動媒体4)とベルト(玩具)とが接点を介して通信することで、更新されたバッジの識別情報「W1」を玩具に作用させる(玩具の演出を、火属性ベルト演出データにより規定される演出効果から、水属性ベルト演出データにより既定される演出効果に更新(変更)する)ことになる。
携帯端末3はユーザの名前等の属性情報の設定を受け付ける。携帯端末3は、バッジに保持される識別情報に、ユーザによって設定された属性情報を付加する。ベルトは、バッジから識別情報を読み出す際に合わせて属性情報も読み出す。ベルトは、読み出された識別情報によって特定される演出効果を出力すると共に、属性情報を出力する。これにより、ユーザ固有の演出が可能となる。例えば、ヒーローがキックをする映像に合わせて、ユーザの名前(タケル)と攻撃名(キック)とを組合わせ「タケルキーーック!」という音声とLEDの点滅とを出力することができる。
ベルトは、読み込んだことのある戦闘フォームの情報や別のヒーローの情報をバッジに書き込む(すなわち、連動媒体4のデータを更新する)。携帯端末3は、バッジからそのような情報を読み出し、戦闘フォームや仲間のヒーローリストを更新して表示する(すなわち、更新された連動媒体4のデータを携帯端末3に作用させるようになっている)。また、携帯端末3は、読み込んだことのある戦闘フォームの情報や別のヒーローの情報をバッジに書き込み(すなわち、連動媒体4のデータを更新し)、ベルトは、バッジからそのような情報を読み出し、戦闘フォームや仲間のヒーローリストを更新して表示する(すなわち、更新された連動媒体4のデータを玩具にさせるようになっている)。
システム1の第2応用例を説明する。図11は、第2応用例に係る玩具2および携帯端末3の画面の例示的な遷移を表す説明図である。第2応用例では、玩具2(以下、ベルト)に関連するキャラクタ(以下、ヒーロー)を特定するキャラクタIDと該ヒーローのレベルとの組み合わせが識別情報として使用される。演出効果は、ヒーローごとおよびレベルごとのヒーローの映像および音声である。初期のヒーローのレベル1に対応する演出効果は、単純な映像および音声であり、レベルアップ後のヒーローのレベルMAXの演出効果は、非常に猛々しい映像および音声である。すなわち、玩具2(「第1端末」)が出力する演出効果は、玩具2に関連するキャラクタと関連付けられている。
連動媒体4に保持される識別情報は、図6に示される通りキャラクタID「AAA001」、レベル「32」であるとする。ユーザ5が連動媒体4(以下、バッジ)をベルトに装着すると、ベルトのディスプレイ24に、キャラクタID「AAA001」に対応するキャラクタ「ヒーローA1」の、レベル「32」に対応する画像が表示される。また、効果音がスピーカ26から出力される。
次に、ユーザ5は、ヒーローが敵を倒すゲームアプリケーションプログラムを携帯端末3にダウンロードしてインストールする。ユーザ5がゲームアプリケーションプログラムを起動すると、携帯端末3のタッチパネルディスプレイ32にバッジを携帯端末3に近づけるよう促すプロンプトメッセージが表示される。ユーザ5がバッジを携帯端末3に近づけ、携帯端末3がバッジと非接触通信を行う。携帯端末3はバッジから読み出した識別情報に基づき、ゲーム内にレベル「32」のキャラクタ「ヒーローA1」を登場させる。
携帯端末3は、登場させた「ヒーローA1」を敵と戦わせる演出効果を出力する。ユーザ5はタッチパネルディスプレイ32をタップして「ヒーローA1」を操作し、首尾よく敵を倒す。携帯端末3は、敵を倒した報酬としての経験値をユーザ5の「ヒーローA1」に付与する演出効果を出力する。携帯端末3は経験値を得た結果レベルが上がる場合はレベルアップをユーザ5に通知するための演出効果を出力する。この場合携帯端末3はバッジの識別情報を更新すべきであると決定し、更新先の新たな識別情報をレベル「33」と決定する(キャラクタIDについては変更なし)。携帯端末3は、タッチパネルディスプレイ32にバッジを携帯端末3に近づけるよう促すプロンプトメッセージを表示する。ユーザ5がバッジを携帯端末3に近づけると、携帯端末3はバッジに保持されるレベルを「32」から「33」に変更する。すなわち、携帯端末3とバッジ(連動媒体4)とが非接触で通信することで、携帯端末3がバッジ(連動媒体4)のデータを更新する。
次に、ユーザ5がバッジをベルトに装着すると、ベルトのディスプレイ24に、キャラクタ「ヒーローA1」のレベル「33」に対応する画像が表示される。レベル「33」に対応する画像はレベル「32」に対応する画像よりも猛々しい。図10の例では、レベル「33」に対応するヒーローA1は頭部に角を有するよう描かれる。すなわち、バッジ(連動媒体4)とベルト(玩具2)とが接点を介して通信することで、更新されたバッジのレベル「33」(更新された連動媒体4のデータ)をベルト(玩具2)に作用させるようになっている(ベルト(玩具2)の演出を、キャラクタ「ヒーローA1」のレベル「32」に対応する画像からキャラクタ「ヒーローA1」のレベル「33」に対応する画像に更新するようになっている)。
システム1の第3応用例を説明する。第3応用例では、玩具2(以下、ベルト)に関連するキャラクタ(以下、ヒーロー)を特定するキャラクタIDが識別情報として使用される。ユーザ5が連動媒体4(以下、バッジ)をベルトに装着するとキャラクタ「ヒーローA1」の変身シーンがディスプレイ24に表示される。
玩具2の提供体はゲームアプリケーションプログラムのダウンロードキャンペーンを行っている。キャンペーン期間中にゲームアプリケーションプログラムをダウンロードしたユーザには、キャラクタのフリーアップグレードが提供される。ユーザ5は携帯端末3上でゲームアプリケーションプログラムを起動し、バッジを携帯端末3に近づける。携帯端末3はバッジからキャラクタIDを取得し、キャラクタ「ヒーローA1」の画像をタッチパネルディスプレイ32に表示させる。携帯端末3はキャンペーンによるアップグレードを適用するか否かをユーザ5に問い合わせる。ユーザ5がアップグレード適用を希望する場合、携帯端末3はキャラクタ「ヒーローA1」をキャラクタ「ヒーローZZZ」にアップグレードする演出効果を出力する。携帯端末3は、バッジの識別情報を更新すべきであると決定し、更新先の新たな識別情報をキャラクタ「ヒーローZZZ」を特定するキャラクタID「BCD002」と決定する。携帯端末3は、タッチパネルディスプレイ32にバッジを携帯端末3に近づけるよう促すプロンプトメッセージを表示する。ユーザ5がバッジを携帯端末3に近づけると、携帯端末3はバッジに保持されるキャラクタIDを「AAA001」から「BCD002」に変更する。その後、ユーザ5がバッジをベルトに装着すると、ベルトのディスプレイ24に、キャラクタ「ヒーローZZZ」の変身シーンが表示される。このように、識別情報は、ゲーム結果や、遊んだ回数や、操作入力等の有無や結果だけでなく、様々な任意の条件に基づいて更新されてもよい。
システム1の第4応用例を説明する。第4応用例では、玩具2(以下、ベルト)に関連するキャラクタ(以下、ヒーロー)を特定するキャラクタIDとアンロックフラグと最終更新経路フラグとの組み合わせが識別情報として使用される。まず、連動媒体4(以下、バッジ)の識別情報は(キャラクタID「AAA001」、アンロックフラグ「N」、最終更新経路フラグ「RF」)となっている。
玩具2の提供体はベルトの購入キャンペーンを行っている。キャンペーン期間中にベルトを購入したユーザには、キャラクタの潜在能力解放が提供される。ベルトを購入したユーザ5は、バッジをベルトに装着する。ベルトは、キャラクタ「ヒーローA1」の変身シーンをディスプレイ24に表示させる。この変身シーンは(「AAA001」、「N」、「RF」)に対応する。ベルトは、バッジの最終更新経路フラグを「RF」から「TC」に変更する。つまり、バッジ(連動媒体4)とベルト(玩具2)とが接点を介して通信することで、バッジの最終更新経路フラグ(連動媒体4のデータ)を更新するようになっている。また、このように、識別情報は、最終更新経路フラグに基づいて更新されてもよい。
次に、ユーザ5は携帯端末3上でゲームアプリケーションプログラムを起動し、バッジを携帯端末3に近づける。携帯端末3はバッジから(「AAA001」、「N」、「TC」)を取得し、その組み合わせに対応するキャラクタ「ヒーローA1」の画像をタッチパネルディスプレイ32に表示させる。携帯端末3は、最終更新経路フラグに基づいてキャンペーン適用対象か否かを判定する。最終更新経路フラグの「TC」はユーザ5がベルトを購入したことに、「RF」はまだ購入していないことに、それぞれ対応する。携帯端末3は、取得された最終更新経路フラグが「TC」であることから、キャンペーン適用対象であると判定する。携帯端末3はキャラクタ「ヒーローA1」をキャラクタ「ヒーローA1(改)」にアップグレードする演出効果を出力する。すなわち、携帯端末3とバッジ(連動媒体4)とが非接触で通信することで、更新されたバッジの最終更新経路フラグ(更新された連動媒体4のデータ)を携帯端末3に作用させるようになっている。携帯端末3は、バッジの識別情報を更新すべきであると決定し、更新先の新たな識別情報を(「AAA001」、「Y」、「TC」)と決定する。携帯端末3は、タッチパネルディスプレイ32にバッジを携帯端末3に近づけるよう促すプロンプトメッセージを表示する。ユーザ5がバッジを携帯端末3に近づけると、携帯端末3はバッジに保持されるアンロックフラグを「N」から「Y」に変更する。つまり、携帯端末3とバッジ(連動媒体4)とが非接触で通信することで、携帯端末3がバッジのアンロックフラグ(連動媒体4のデータ)を更新するようになっている。その後、ユーザ5がバッジをベルトに装着すると、ベルトのディスプレイ24に、キャラクタ「ヒーローA1(改)」の変身シーンが表示される。この変身シーンは(「AAA001」、「Y」、「TC」)に対応する。つまり、バッジ(連動媒体4)とベルト(玩具2)とが接点を介して通信することで、更新されたバッジのアンロックフラグ(更新された連動媒体4のデータ)をベルト(玩具2)に作用させるようになっている。また、このように、所定の玩具を所有するユーザの連動媒体は特別な識別情報に更新することができるため、ユーザはより多くの玩具を所有することで、より広い遊び方をすることができる。また、ユーザに対し、より多くの玩具を所有することについての動機付けを与えることができる。
システム1の第5応用例を説明する。第5応用例では、玩具2(以下、ベルト)に関連するキャラクタ(以下、ヒーロー)を特定するキャラクタIDとアンロックフラグとの組み合わせが識別情報として使用される。まず、連動媒体4(以下、バッジ)の識別情報はキャラクタID「AAA001」となっており、また、これと関連付けられた情報としてアンロックフラグ「N」も連動媒体4の不揮発性メモリに記憶されている。
第5応用例ではバッジをベルトに装着した状態でベルトに特殊な操作を行うと、キャラクタの潜在能力が解放される。ユーザ5は、バッジをベルトに装着する。ベルトは、キャラクタ「ヒーローA1」の変身シーンをディスプレイ24に表示させる。この変身シーンはキャラクタID「AAA001」に対応する。次にユーザ5はベルトに特殊なボタン操作を施す。ベルトはキャラクタ「ヒーローA1」をキャラクタ「ヒーローA1(改)」にアップグレードする演出効果を出力する。ベルトは、バッジの識別情報と関連付けられた情報を更新すべきであると決定し、バッジに保持されるアンロックフラグを「N」から「Y」に変更する。つまり、バッジ(連動媒体4)とベルト(玩具2)とが接点を介して通信することで、バッジのアンロックフラグ(連動媒体4のデータ)を更新するようになっている。つまり、ベルト(玩具2)の制御部は、ベルトに対し特殊なボタン操作を施したことを示すアンロックフラグ「Y」の情報(ユーザ操作の結果の情報)とキャラクタID「AAA001」(識別情報)と関連付けて、バッジ(連動媒体4)の不揮発性メモリに記憶させるようになっている。
その後、ユーザ5は携帯端末3上でゲームアプリケーションプログラムを起動し、バッジを携帯端末3に近づける。携帯端末3はバッジから(「AAA001」、「Y」)を取得し、その組み合わせに対応するキャラクタ「ヒーローA1(改)」の画像をタッチパネルディスプレイ32に表示させる。すなわち、バッジは、ベルトに対し特殊なボタン操作を施したことを示すアンロックフラグ「Y」の情報(ユーザ操作の結果の情報)を取得するために携帯端末3がバッジ(連動媒体4)の不揮発性メモリに無線アクセス可能であるように構成されていることになる。また、携帯端末3とバッジ(連動媒体4)とが非接触で通信することで、更新されたバッジのアンロックフラグ(更新された連動媒体4のデータ)を携帯端末3に作用させるようになっている。
本実施の形態に係るシステム1によると、携帯端末3、連動媒体4、玩具2の3者の間で比較的自由にデータのやりとりや更新が可能となるので、ユーザに提案できる遊び方の幅が広がる。特に、2者のみでは実現できない演出を提供してユーザの興味をより強く惹くことができる。さらに、そのような3者連動を実現しつつも、玩具2は非接触通信用のリーダライタを備えなくてもよいので、玩具2の製造コストを低減できる。したがって、様々な遊び方を提案できるより廉価なプラットフォームが提供される。
特に玩具2を比較的廉価で提供できるので、低年齢層のユーザでも玩具2を使用することにより、連動媒体4を利用した様々な遊びを体験できる。したがって、非接触通信可能な連動媒体4を利用した様々な遊びをより広い年齢層のユーザに提供できる。
また、本実施の形態に係るシステム1では、玩具2から連動媒体4に供給される電力によって連動媒体4の不揮発性メモリへのアクセスが可能となる。また、携帯端末3から連動媒体4に供給される電力によって連動媒体4の不揮発性メモリへのアクセスが可能となる。したがって、連動媒体4は電池等の電源を有する必要が無いので、連動媒体4の製造コストを低減できる。
また、本実施の形態に係るシステム1では、携帯端末3および玩具2はいずれも連動媒体4の不揮発性メモリの中の同じ領域すなわち識別情報保持部456にアクセスする。したがって、携帯端末3によって更新された識別情報を玩具2が読み出したり、玩具2によって更新された識別情報を携帯端末3が読み出したりすることが可能となる。その結果、玩具2と携帯端末3との間のデータ連携がより容易となる。
また、実施の形態に係るシステム1では、連動媒体4はFD端子444やVOUT端子447(第1電極パッド421)などの、データ連携には不要なIC端子の存在を許す構成を有する。したがって、非接触通信および接点接続の両方をサポートするよう設計されたICだけでなく、非接触通信はサポートするが接点接続は想定されていないICもIC44として使用することが可能となる。後者の方がより低いコストで調達できる場合、後者を採用することで連動媒体4の製造コストを低減することができる。
以上、実施の形態に係るシステム1の構成と動作について説明した。この実施の形態は例示であり、その各構成要素や各処理の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
実施の形態では、連動媒体4の識別情報保持部456がひとつの識別情報を保持する場合について説明したが、これに限られない。例えば、連動媒体の不揮発性メモリは、異なる複数の識別情報であって、少なくともひとつが活性化されている複数の識別情報を保持してもよい。連動媒体において活性化される識別情報は、玩具または携帯端末により変更されてもよい。玩具および携帯端末のそれぞれは、変更の結果新たに活性化された識別情報を取得してもよい。
図12は、第1変形例に係る連動媒体604の例示的な斜視図である。第1変形例に係る連動媒体604と実施の形態に係る連動媒体4との主な差異は、外観および識別情報保持部のデータ構造である。連動媒体604は玩具2に着脱可能なように構成される。連動媒体604の表面606には、玩具2に関連する複数のキャラクタまたはアイテムのそれぞれと、それぞれが関連する複数の表現が描かれている。これらの表現はユーザ5により視認可能となっている。特に連動媒体604の上面608にはアイテム「鞭」に対応する絵が描かれており、側面610にはアイテム「剣」に対応する絵が描かれており、前面612にはアイテム「鎌」に対応する絵が描かれている。なお、連動媒体4の表面606に直接描くのではなく、絵が描かれたシールを表面606に貼ってもよい。また、表現は絵に限られず、形状や文字等であってもよい。
図13は、第1変形例に係る識別情報保持部614の一例を示すデータ構造図である。識別情報保持部614は、玩具2に関連するアイテムを特定するアイテムIDと、該アイテムの攻撃力と、該アイテムの耐久力と、活性化フラグと、を対応付けて保持する。アイテムID「K01」はアイテム「鞭」に、アイテムID「K02」はアイテム「剣」に、アイテムID「K03」はアイテム「鎌」に、それぞれ対応する。つまり、アイテム「鞭」に対応する絵、アイテム「剣」に対応する絵、および、アイテム「鎌」に対応する絵(「複数の表現」)のうちの少なくとも一つに対応するアイテムID(識別情報)を保持していることになる。また、活性化フラグが「Y」となっているアイテムIDは活性化され、「N」となっているアイテムIDは不活化される。活性化フラグは、3つのアイテムIDのうちのいずれかひとつについて「Y」、残りの2つについて「N」となるよう設定される。つまり、アイテム「鞭」に対応する絵、アイテム「剣」に対応する絵、および、アイテム「鎌」に対応する絵(「複数の表現」)のそれぞれに対応するアイテムID(識別情報)を保持しており、アイテムIDのうちのひとつが活性化されていることになる。
連動媒体604は、玩具2または携帯端末3から識別情報が要求されると、識別情報保持部614に保持される識別情報すなわちアイテムIDのうち活性化されているアイテムIDを玩具2または携帯端末3に送信する。活性化されているアイテムIDは、対応する活性化フラグが「Y」となっているアイテムIDである。玩具2または携帯端末3は、取得したアイテムIDに対応するアイテムの画像を出力する。玩具2および携帯端末3のそれぞれは、ユーザ5の操作内容に基づき連動媒体604の活性化フラグを変更する。
例えば、携帯端末3において連動媒体604が表すアイテムを「鞭」から「剣」に変更する操作がなされた場合、携帯端末3は識別情報保持部614にアクセスし、アイテムID「K01」の活性化フラグを「Y」から「N」に変更すると共にアイテムID「K02」の活性化フラグを「N」から「Y」に変更する。すなわち、連動媒体604において活性化されるアイテムID(識別情報)は、携帯端末3により変更される。その後、連動媒体604が玩具2に装着されると玩具2は変更の結果新たに活性化されたアイテムID「K02」を取得し、アイテム「剣」の画像をディスプレイ24に表示させる。
本変形例に係る連動媒体604によると、連動媒体604で設定可能な識別情報と連動媒体604の外観とがリンクするので、ユーザ5は識別情報の変更可能性をより直感的に理解できる。例えば、ユーザ5は連動媒体604の外観から連動媒体604は「鞭」、「剣」、「鎌」のいずれかになり得ることを理解し、前述のとおり、実際に連動媒体604に保持される識別情報はそれら3つのうちのいずれかに対応する。これは特にアイテムやキャラクタそのものが変更されうる場合に有利である。
実施の形態では、玩具2が電源を備えている場合について説明したが、これに限らず、玩具2は電源を備えていなくてもよい。携帯端末3は電源(本発明にいう「第2電源」)を有しており、連動媒体4が、アンテナ46を介して携帯端末3(本発明にいう「別の装置」)から無線により電力供給を受けており、かつ、玩具2の媒体受容部22に連動媒体4が取り付けられている場合は、携帯端末3からの電力供給を連動媒体4によって中継し、玩具2に供給してもよい。
実施の形態では、玩具2の種類については言及しなかったが、玩具は、互いに異なる種類の第1玩具と第2玩具とを含んでもよい。第1玩具と第2玩具とは、連動媒体4の不揮発性メモリから読み出した識別情報に応じて選択する演出データにつき、互いに異なる演出データを選択するように構成されてもよい。例えば、第1玩具は男の子用、第2玩具は女の子用であり、同じ識別情報に対して第1玩具はよりかっこいい演出効果を出力し、第2玩具はよりかわいい演出効果を出力するように、同一の識別情報であっても、異なる種類の玩具からは異なる演出効果を出力してもよい。この場合、玩具の種類によってより豊かなユーザ体験を提供できる。
実施の形態では、玩具2および携帯端末3のそれぞれは識別情報に応じた演出効果を出力する場合について説明したが、これに限られず、玩具の玩具出力部および携帯端末の端末出力部のそれぞれは、連動媒体4の不揮発性メモリから読み出した識別情報に関連付けられた情報を出力してもよい。例えば、図6に示される例において、玩具出力部はキャラクタIDによって特定されるキャラクタに応じた映像に加えて、該キャラクタIDに対応するレベルおよび経験値をディスプレイに表示させてもよい。また、図13に示される例において、端末出力部はアイテムIDによって特定されるアイテムの画像に加えて、該アイテムIDに対応する攻撃力および耐久度をタッチパネルディスプレイに表示させてもよい。
また、識別情報に関連付けられた情報は、玩具2または携帯端末3で行われたゲーム結果(例えば、ポイントの増減や、キャラクタ、アイテム、技、友だち(他のユーザの名前)等に関連する情報やリスト)、玩具2または携帯端末3で設定した属性情報(例えば、プロフィール(ユーザの名前、生年月日、すきなもの、親友、等)や、スケジュール、ユーザがキャラクタに付けた名前、等)を含んでもよい。これらの情報に基づいた演出効果を出力してもよい。
実施の形態では、システム1が携帯端末3を備える場合について説明したが、これに限られず、連動媒体4と非接触通信が可能な端末であれば携帯端末3でなくてもよい。例えば、非接触通信可能な店頭筐体や遊技機やアーケードゲーム機、若しくは非接触通信可能なパソコンやテレビと連動媒体4とが非接触通信を行ってもよい。
実施の形態では、コンプレッションリーフコネクタ型の接点構造を使用する場合について説明したが、これに限られず、接触により電気的接続を実現する任意の接点構造が使用されてもよい。例えば、ピン型の接点を使用してもよいしスプリング型の接点を使用してもよい。
実施の形態では、端末演出データテーブル324を携帯端末3が有する場合について説明したが、これに限られない。例えば、端末演出データテーブルをサーバシステム10に保持させ、携帯端末は識別情報をサーバシステム10に送信し、サーバシステム10から対応する演出データをダウンロードしてもよい。
実施の形態において、連動媒体4が玩具2に取り付けられた状態とそうでない状態とで、同じ識別情報に応じて出力される演出効果を異ならせてもよい。この場合、より豊かなユーザ体験を提供できる。
実施の形態では、連動媒体4は略直方体である場合について説明したが、これに限られず、例えばミニカー型やメダル型や人形型等の形象物であってもよい。また、実施の形態では、玩具2はベルト型の玩具である場合について説明したが、これに限られず、例えば腕時計型やブレスレット型、ペンダント型、車両型、人形型、ハウス型等の玩具であってもよい。
実施の形態では、連動媒体4に識別情報を保持させる場合について説明したが、これに限られない。例えば、連動媒体は演出データそのものを仲介してもよい。一例では、携帯端末はネットワークから新たな演出データをダウンロードする。携帯端末は、ダウンロードされた演出データを連動媒体に書き込む。その後、連動媒体が玩具に装着されると、連動媒体から玩具に新たな演出データが渡され、玩具はその新たな演出データに基づく演出効果を出力する。応用例としては、新たな演出データは新たなキャラクタに対応し、玩具は新たなキャラクタの映像および音声を出力する。
本発明の別の態様は、記憶媒体である。この記憶媒体は、玩具に着脱可能なように構成され、該玩具に関連する複数のキャラクタまたはアイテムのそれぞれと、それぞれが関連する複数の表現が視認可能な態様で付される。記憶媒体は、複数の表現のうちの少なくともひとつに対応する識別情報を保持する不揮発性メモリと、玩具から不揮発性メモリへのアクセスを制御するアクセス制御部と、を備える。玩具から記憶媒体に供給される電力によって不揮発性メモリへのアクセスが可能となる。
本発明のさらに別の態様もまた、記憶媒体である。この記憶媒体は、玩具に着脱可能なように構成され、該玩具に関連するキャラクタまたはアイテムに関する表現が視認可能な態様で付された記憶媒体であって、表現に対応する識別情報を保持する不揮発性メモリと、アンテナと、を備える。記憶媒体は、玩具に装着された場合に、玩具から記憶媒体に供給される電力によって不揮発性メモリへのアクセスが可能となるよう構成される。記憶媒体は、アンテナを介して玩具とは別の装置から無線により電力供給を受けた場合に、アンテナを介して別の装置が不揮発性メモリに無線アクセス可能であるように構成されている。