JP2020072435A - 信号処理装置、イメージセンサ、撮像装置、並びに情報処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シングルスロープ型のAD変換を行う信号処理装置を提供する。【解決手段】信号処理装置は、アナログ信号を増幅するアンプと、前記アナログ信号の上位ビットを判定する判定部と、前記判定部の判定結果に基づいて、前記アンプに入力される前記アナログ信号のレベルを調整する調整部と、前記レベル調整された出力信号を用いて前記アナログ信号の下位ビットをAD変換するシングルスロープ型のAD変換部を具備する。前記判定部は、インバータとキャパシタとスイッチ素子で構成され、前記アンプに入力される前の前記アナログ信号の上位ビットを判定する。【選択図】 図10

Description

本明細書で開示する技術は、シングルスロープ型のAD変換を行う信号処理装置、及びそれを用いたカラムADCとして用いたイメージセンサ、撮像装置、並びに情報処理装置に関する。
固体撮像装置として、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などのMOS型イメージセンサに代表される増幅型固体撮像装置や、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサに代表される電荷転送型固体撮像装置が知られている。これらの固体撮像装置は、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ、さらにはスマートフォンやタブレットなどの各種情報端末などに広く用いられている。
最近では、電源電圧が低く、消費電力の観点などからCMOSイメージセンサが多く用いられている。CMOSイメージセンサは、同一素子内にさまざまな機能回路を集積できるというメリットもある。特に、AD変換器を同一素子内に搭載してデジタル出力することによって、画素信号の処理中に混入するノイズの影響を低減することができる。
CMOSイメージセンサは、光電変換を行うPD(Photo Diode)などの光電変換素子を有する画素が出力するアナログの電気信号をAD(Analog to Digital)変換するAD変換器(AD Converter:ADC)を有する。撮影後の待ち時間短縮のため、AD変換器を行方向に並列に搭載して、画素で光電変換したアナログ信号を行毎にAD変換して読み出すカラムAD変換方式が一般的である。また、AD変換器の回路構成が簡素であることが求められることから、シングルスロープ型AD変換器(SSADC)が採用されることが多い。
SSADCでは、比較器において、ランプ(Ramp)信号と呼ばれる一定の傾きでレベルが変化する参照信号と画素が出力する電気信号とが比較され、カウンタにおいて、参照信号と電気信号とのレベルが一致するまでの、参照信号のレベルの変化に要する時間がカウントされることにより、画素が出力する電気信号がAD変換される。そして、画素をリセットした直後の電気信号であるリセットレベルのAD変換結果と、リセット後に、画素のPDに蓄積される電荷に対応する電気信号である信号レベルのAD変換結果との差分を求めるCDS(Correlated Double Sampling:相関二重サンプリング)が行われ、そのCDSの結果により得られる差分が画素値として出力される(例えば、特許文献1を参照のこと)。
ところが、従来のSSADCでは、高精度化(若しくは、多ビット化)、高速化(若しくは、高フレームレート化)、及び低消費電力化といった要求をすべて満たすことが困難になってきている。例えば、多ビット化により高分解能になればなるほどカウント期間が増すために、AD変換時間が長くなり、画素からの信号読み出しが低速となり、結局、高速撮影ができなくなる。
SSADCの分解能はランプを生成するクロック数で決まるが、既にクロック速度が上限に達していることを考慮すると、分解能が1ビット増える毎にAD変換期間が2倍に増えることになり、高精度化と高速動作の両立には限界がある。現状の12ビットを14ビットに高精度化しようとすると、AD処理時間が4倍になることから、フレームレートが厳しくなり、またADCの消費電力増を招来する。高速化の解決策として、AD縦列化(若しくは、並列処理)があるが、さらなる消費電力増となり、実装上の問題がある。
特開2007−59991号公報 特開2012−19410号公報
本明細書で開示する技術の目的は、高精度化、高速化、及び低消費電力化を実現するシングルスロープ型のAD変換を行う信号処理装置、高精度且つ高速の変換が可能なカラムAD変換器を備えたイメージセンサ、撮像装置、並びに情報処理装置を提供することにある。
本明細書で開示する技術は、上記課題を参酌してなされたものであり、
アナログ信号を増幅するアンプと、
前記アナログ信号の上位ビットを判定する判定部と、
前記判定部の判定結果に基づいて、前記アンプに入力される前記アナログ信号のレベルを調整する調整部と、
前記レベル調整された出力信号を用いて前記アナログ信号の下位ビットをAD変換するシングルスロープ型のAD変換部と、
を具備する信号処理装置である。
前記判定部は、インバータとキャパシタとスイッチ素子で構成され、前記アンプに入力される前の前記アナログ信号の上位ビットを判定する。
前記判定部は、前記アナログ信号のAD変換におけるD相セトリング時に、前記アナログ信号の上位ビットの判定を行う。また、前記判定部により判定した上位ビットと、前記AD変換部から出力される下位ビットとを連結して、前記アナログ信号をAD変換したデジタル信号を出力する。
本明細書で開示する技術によれば、高精度化、高速化、及び低消費電力化を実現するシングルスロープ型のAD変換を行う信号処理装置、高精度且つ高速の変換が可能なカラムAD変換器を備えたイメージセンサ、撮像装置、並びに情報処理装置を提供することができる。
なお、本明細書に記載された効果は、あくまでも例示であり、本発明の効果はこれに限定されるものではない。また、本発明が、上記の効果以外に、さらに付加的な効果を奏する場合もある。
本明細書で開示する技術のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
図1は、イメージセンサ100の構成例を示した図である。 図2は、画素アレイ101の主な構成例を示した図である。 図3は、単位画素141の主な回路構成例を示した図である。 図4は、AD変換部103の構成例を模式的に示した図である。 図5は、シングルスロープ方式でAD変換を行うカラムAD変換部161の内部構成例を模式的に示した図である。 図6は、相関二重サンプリング方式によるAD変換が行われる際のタイミングチャートを示した図である。 図7は、D相期間の短縮を行う場合のAD変換の各処理フェーズを示した図である。 図8は、マルチランプ方式におけるD相比較処理を説明するための図である。 図9は、VSLシフト方式におけるD相比較処理を説明するための図である。 図10は、VSLシフト方式によって画素信号VSLをAD変換するための信号処理回路1000の概略的な構成例を示した図である。 図11は、調整部1002並びにカラムアンプ160の具体的な回路構成例を示した図である。 図12は、調整部1002の動作例を示した図である。 図13は、調整部1002による画素信号VSLのレベルシフト動作例を示した図である。 図14は、判定部1001の回路構成例を示した図である。 図15は、AD変換の各処理フェーズにおける判定部1001の動作タイミングチャートを示した図である。 図16は、判定部1001の動作例を示した図である。 図17は、判定部1001の動作例を示した図である。 図18は、インバータ1401の4ビットの判定結果と、判定部1001から出力される上位2ビットの関係を示した図である。 図19は、撮像装置1900の構成例を示した図である。 図20は、情報処理装置2000の構成例を示した図である。
以下、図面を参照しながら本明細書で開示する技術の実施形態について詳細に説明する。
A.イメージセンサの概略構成
図1には、本明細書で開示する技術を適用したイメージセンサ100の構成例を示している。イメージセンサ100は、被写体からの光を光電変換して画像データとして出力するデバイスであるが、CMOSイメージセンサ、又はCCDイメージセンサなどとして構成される。図示のイメージセンサ100は、画素アレイ101と、参照電圧発生部102と、AD変換部103と、水平転送部104と、制御部111と、垂直走査部112を備えている。
画素アレイ101は、PDなどの光電変換素子を有する単位画素が平面状又は曲面状に配置される画素領域である。各単位画素から読み出されたアナログ信号は、垂直信号線121−1乃至垂直信号線121−Nのいずれかを介してAD変換部103に伝送される。以下では、垂直信号線121−1乃至垂直信号線121−Nを互いに区別して説明する必要がない場合には、垂直信号線121と総称する。
参照電圧発生部102は、AD変換部103のAD変換の基準信号となる参照信号(参照電圧ともいう)を発生する。本実施形態では、ランプ波(のこぎり波)からなるランプ(Ramp)信号を参照信号として用いることにする。参照電圧発生部102は、例えばDA(Digital to Analog)変換部を有し(図示しない)、そのDA変換部によりランプ信号を生成する。このランプ信号は、参照信号線122を介してAD変換部103に供給される。
AD変換部103は、その参照信号を用いて、画素アレイ101内の各単位画素から垂直信号線121を介して読み出されたアナログ信号をAD変換して、列毎のデジタルデータを、信号線123−1乃至信号線123−Nのうち該当する信号線を介して水平転送部104に出力する。以下では、信号線123−1乃至信号線123−Nを互いに区別して説明する必要がない場合には、信号線123と総称する。
水平転送部104は、AD変換部103から信号線123を介して供給されるデジタルデータを、信号線124を介してイメージセンサ100の外部などに転送する。
制御部111は、イメージセンサ100の各部を制御することにより、イメージセンサ100全体の動作を制御する。具体的には、制御部111は、制御線131を介して制御信号を供給することにより、参照電圧発生部102によるランプ信号の発生などの動作を制御する。また、制御部111は、制御線132を介して制御信号を供給することにより、AD変換部103による画素信号(VSL)のAD変換動作などを制御する。また、制御部111は、制御線133を介して制御信号を供給することにより、水平転送部104によるデジタルデータの転送動作などを制御する。また、制御部111は、制御線134を介して制御信号を供給することにより、垂直走査部112による画素アレイ101の垂直走査などを制御する。
垂直走査部112は、制御部111に制御されて、制御線125−1乃至制御線125−Mを介して制御信号を供給することにより、画素アレイ101の各単位画素のトランジスタの動作を制御する。なお、以下では、制御線125−1乃至制御線125−Mを互いに区別して説明する必要がない場合には、制御線125と総称する。
図2には、画素アレイ101の主な構成例を示している。画素アレイ101は、複数の単位画素が面状に配置されて構成される。図2に示す例では、M×N個の単位画素141(単位画素141−11乃至単位画素141−MN)が、M行N列の行列状(アレイ状)に並べられて配置されている(但し、M及びNは任意の自然数とする)。以下では、単位画素141−11乃至単位画素141−MNを互いに区別して説明する必要がない場合には、単位画素141と総称する。単位画素141の並べ方は任意であり、例えば、いわゆるハニカム構造などのように、行列状以外の並べ方であってもよい。
単位画素141のカラム(列)(以下において、単位画素列とも称する)毎に垂直信号線121(垂直信号線121−1乃至垂直信号線121−N)が形成されている。そして、各垂直信号線121は、自身に対応するカラム(単位画素列)の各単位画素に接続され、その各単位画素から読み出された信号をAD変換部103(図2では図示しない)に伝送する。また、単位画素141の行(以下において、単位画素行とも称する)毎に制御線125(制御線125−1乃至制御線125−M)が形成されている。そして、各制御線125は、自身に対応する単位画素行の各単位画素141に接続され、垂直走査部112から供給される制御信号を、その各単位画素141に伝送する。
つまり、単位画素141は、自身が属するカラム(単位画素列)に割り当てられた垂直信号線121と、自身が属する単位画素行に割り当てられた制御線125とに接続されており、その制御線125を介して供給される制御信号に基づいて駆動し、自身において得られる電気信号を、その垂直信号線121を介してAD変換部103に供給する。
B.画素の構成
図3には、単位画素141の主な回路構成例を示している。図示の単位画素141は、単位画素141は、フォトダイオード(PD)151と、転送トランジスタ152と、リセットトランジスタ153と、増幅トランジスタ154と、セレクトトランジスタ155を備えている。基本的には、各単位画素141−11乃至単位画素141−MNは同一の構成とする。
フォトダイオード151は、受光した光をその光量に応じた電荷量の光電荷に光電変換してその光電荷を蓄積する。その蓄積された光電荷は、所定のタイミングにおいて読み出される。フォトダイオード151のアノード電極は画素領域のグランド(画素グランド)に接続され、カソード電極は転送トランジスタ152を介してフローティングディフュージョン(FD)に接続される。もちろん、フォトダイオード151のカソード電極が画素領域の電源(画素電源)に接続され、アノード電極が転送トランジスタ152を介してFDに接続され、光電荷が光正孔として読み出される方式としてもよい。
転送トランジスタ152は、フォトダイオード151からの光電荷の読み出しを制御する。転送トランジスタ152は、ドレイン電極がFDに接続され、ソース電極がフォトダイオード151のカソード電極に接続される。また、転送トランジスタ152のゲート電極には、垂直走査部112から供給される転送制御信号を伝送する転送制御線(TRG)が接続される。このTRGは、図2中の制御線125に含まれる。
TRGの信号(すなわち、転送トランジスタ152のゲート電位)がオフ状態のとき、フォトダイオード151からの光電荷の転送が行われない(フォトダイオード151において光電荷が蓄積される)。これに対して、TRGの信号がオン状態のとき、フォトダイオード151に蓄積された光電荷がFDに転送される。
リセットトランジスタ153は、FDの電位をリセットする。リセットトランジスタ153は、ドレイン電極が電源電位に接続され、ソース電極がFDに接続される。また、リセットトランジスタ153のゲート電極には、垂直走査部112から供給されるリセット制御信号を伝送するリセット制御線(RST)が接続される。このRSTは、図2中の制御線125に含まれる。
RSTの信号(すなわち、リセットトランジスタ153のゲート電位)がオフ状態のとき、FDは電源電位と切り離されている。一方、RSTの信号がオン状態のとき、FDの電荷が電源電位に捨てられ、FDがリセットされる。
増幅トランジスタ154は、FDの電位変化を増幅し、電気信号(アナログ信号)として出力する。増幅トランジスタ154は、ゲート電極がFDに接続され、ドレイン電極がソースフォロワ電源電圧に接続され、ソース電極がセレクトトランジスタ155のドレイン電極に接続されている。
例えば、増幅トランジスタ154は、リセットトランジスタ153によってリセットされたFDの電位をリセット信号(リセットレベル)としてセレクトトランジスタ155に出力する。また、増幅トランジスタ154は、転送トランジスタ152によって光電荷が転送されたFDの電位を画素信号(光蓄積信号レベル)としてセレクトトランジスタ155に出力する。
セレクトトランジスタ155は、増幅トランジスタ154から供給される電気信号の垂直信号線(VSL)121(すなわち、AD変換部103)への出力を制御する。セレクトトランジスタ155は、ドレイン電極が増幅トランジスタ154のソース電極に接続され、ソース電極が垂直信号線121に接続されている。また、セレクトトランジスタ155のゲート電極には、垂直走査部112から供給されるセレクト制御信号を伝送するセレクト制御線(SEL)が接続される。このSELは、図1中の制御線125に含まれる。
SELの信号(すなわち、セレクトトランジスタ155のゲート電位)がオフ状態のとき、増幅トランジスタ154と垂直信号線121は電気的に切り離されている。したがって、この状態のとき、当該単位画素141からリセット信号や画素信号が出力されない。一方、SELがオン状態のとき、当該単位画素141が選択状態となる。つまり、増幅トランジスタ154と垂直信号線121が電気的に接続され、増幅トランジスタ154から出力される信号が、当該単位画素141の画素信号VSLとして、垂直信号線121に供給される。すなわち、当該単位画素141からリセット信号や画素信号VSLが読み出される。
C.シングルスロープ型AD変換部の構成
図4には、AD変換部103の構成例を模式的に示している。図示のAD変換部103は、画素アレイ101の単位画素141の列数に相当するN個のカラムAD変換部161−1乃至カラムAD変換部161−Nを有する。以下では、カラムAD変換部161−1乃至カラムAD変換部161−Nを互いに区別して説明する必要が無い場合には、カラムAD変換部161と総称する。カラムAD変換部161は、画素アレイ101のカラム(単位画素列)毎に設けられている。
各カラムAD変換部161(カラムAD変換部161−1乃至カラムAD変換部161−N)には、自身に対応するカラムの垂直信号線121(垂直信号線121−1乃至垂直信号線121−N)と、参照信号線122とが接続されている。また、各カラムの垂直信号線121−1乃至垂直信号線121−N上には、画素信号を増幅するカラムアンプ160−1乃至カラムアンプ160−Nが挿入されている。以下では、カラムアンプ160−1乃至カラムアンプ160−Nを互いに区別して説明する必要がない場合には、カラムアンプ160と総称する。カラムアンプ160では、垂直信号線121で転送される画素信号VSLをカラムAD変換部161に入力する前に、VSLを低雑音増幅して、反転出力する。
カラムAD変換部161は、シングルスロープ方式でAD変換を行う。すなわち、各カラムAD変換部161は、自身に対応するカラムの単位画素141から読み出され、そのカラムの垂直信号線121を介して供給される(カラムアンプ160で増幅した後の)信号を、参照信号線122を介して参照電圧発生部102から供給される参照信号を利用して、AD変換する。
各カラムAD変換部161には、自身に対応するカラムの信号線123(信号線123−1乃至信号線123−N)が接続されている。各カラムAD変換部161は、自身において得られたAD変換結果を、自身に対応する信号線123を介して水平転送部104(図4では図示しない)に供給する。
また、各カラムAD変換部161には、制御線132(制御線132−1乃至制御線132−N)が接続されている。各カラムAD変換部161は、自身に対応する制御線132を介して制御部111(図4では図示しない)から供給される制御信号(すなわち、制御部111の制御)に基づいて駆動する。
図5には、シングルスロープ方式でAD変換を行うカラムAD変換部161の内部構成例を模式的に示している。図示のカラムAD変換部161は、比較器171と、カウンタ172と、キャパシタ173及びキャパシタ174を備えている。
2入力1出力の比較器171の一方の入力端子には、キャパシタ174を介して自身に対応するカラムの垂直信号線121に接続されており、自身に対応するカラムの各単位画素から読み出された画素信号VSLが、対応するカラムアンプ160で低雑音増幅された後、キャパシタ174を介して入力される。また、比較器171の他方の入力端子には、キャパシタ173を介して参照信号線122に接続されており、参照電圧発生部102によって参照信号として生成したランプ信号が入力される。また、比較器171の出力端子VCOは、カウンタ172に接続されている。
キャパシタ173及びキャパシタ174は、容量が固定の(所定の容量を有する)キャパシタである。なお、比較器171と、キャパシタ173及びキャパシタ174をまとめて比較器181としてもよい(言い換えれば、キャパシタ173及びキャパシタ174を比較器181の構成に含めるようにしてもよい)。
比較器171は、垂直信号線121及びキャパシタ174を介して一方の入力端子に入力されるVSL信号(但し、カラムアンプ160により低雑音増幅した後)と、参照信号線122及びキャパシタ173を介して他方の入力端子に入力されるランプ信号の信号レベルの比較を行い、その比較結果をカウンタ172に出力する。すなわち、比較器171は、VSL信号とランプ信号のいずれの信号レベルが大きいかを示す信号を出力端子VCOから出力して、カウンタ172に供給する。
比較器171が出力する信号は、例えば1ビットのデジタルデータである。ランプ信号の信号レベルがVSL信号の信号レベルより大きい場合、比較器171が出力する値が「0」となり、逆にVSL信号の信号レベルがランプ信号の信号レベルより大きい場合には、比較器171が出力する値が「1」となる。もちろん、この信号の値の取り方は逆でもよい。また、比較結果を示す信号のビット長は任意であり、複数ビットからなる情報であってもよい。
カウンタ172は、入力端子が比較器171の出力端子VCOに接続され、出力端子が、自身に対応するカラムの信号線123に接続されている。カウンタ172には、比較器171から比較結果が供給される。カウンタ172は、カウント開始から比較器171の比較結果が反転する(すなわち、出力端子VCOの信号レベルが変化する)までのクロック信号のクロック数をカウントすることにより、比較結果が反転するまでの時間を計測する。そして、カウンタ172は、比較結果が反転した時点でそれまでのカウント値を、比較器171の一方の入力端子に入力されるVSL信号のAD変換結果(つまり、単位画素141から読み出された信号のデジタルデータ)として、信号線123を介して水平転送部104に出力する。
D.シングルスロープ型AD変換部の動作
図6には、カラムAD変換部161において相関二重サンプリング方式によるAD変換が行われる際のタイミングチャートを示している。図示のAD変換期間は、相関二重サンプリング(比較器171)のオートゼロ(AZ)期間(時刻t0乃至時刻t1)と、画素から読み出されたリセット信号とランプ信号との比較が行われるP(プリチャージ)相期間(時刻t1乃至時刻t2)と、画素から読み出されたVSL信号とランプ信号との比較が行われるD(データ)相期間(時刻t2乃至時刻t3)を含む。
垂直信号線121で読み出されたアナログの画像信号VSLは、カラム毎に配置されたカラムAD変換部103内の比較器171で、参照信号であるランプ信号と信号レベル(電圧)が比較される。このとき、同じカラムAD変換部161内のカウンタ172が動作する。ランプ信号とカウンタ172のカウント値とが一対一の対応を取りながら変化することで、垂直信号線121のアナログ画素信号VSLがデジタルの画素信号に変換される。参照電圧Vslopの変化は、電圧の変化を時間の変化に変換するものであり、その時間を所定のクロックでカウントすることで、アナログ値がデジタル値に変換される。そして、アナログの信号である垂直信号線121の電位VSLとランプ信号の参照電圧Vslopとが交わったとき、比較器171(若しくは、比較器181)の出力が反転する。これによりカウンタ172の入力クロックを停止し、AD変換が完了する。
P相期間において、垂直信号線121から入力される画素信号VSLの電位とランプ信号の参照電圧Vslopとが等しくなると、比較器171の出力はハイレベルからローレベルに反転する。そして、この比較器171の極性反転を受けて、カウンタ171はカウント動作を停止して、P相出力(ΔV)に対応するカウント値τPを一時保持する。
次に、D相期間において、アナログ信号である垂直信号線121から入力される画素信号VSLの電位とランプ信号の参照電圧VRampとが等しくなると、比較器171の出力はハイレベルからローレベルに反転する。そして、この比較器171の極性反転を受けて、カウンタ172はカウント動作を停止して、D相出力に対応するカウント値τDを一時保持する。
次に、相関二重サンプリング、すなわちD相期間のカウント値τDからP相期間のカウント値τPを差し引いて、D相出力とP相出力との差分である出力電圧Voutを得ることができる。
E.シングルスロープ型AD変換部の高速化
イメージセンサが多ビット化すると、D相期間すなわちカウント値τDが増大する。例えば、現状の12ビットを14ビットに高精度化する際、AD変換する全範囲にわたりフルスケールで計測しようとすると、D相期間が4倍になることから、フレームレートが厳しくなり、またADCの消費電力増を招来する。
そこで、本明細書では、D相期間を短縮化することによってシングルスロープ型AD変換部の高速化を実現するための技術について、以下で提案する。付言すればAD処理時間が短縮することに比例して、消費電力の削減効果もある。
シングルスロープ型AD変換部の高速化を実現する方法として、マルチランプ方式と、VSLシフト方式を挙げることができる。いずれの方式も、D相セトリング時に設けられた上位判定期間において、画素信号VSLの上位ビットを判定し、続いて、VSLの下位レベルに限定してVSLとランプ信号のレベル比較を詳細に実施することで、D相期間の短縮化を図るものである(図7を参照のこと)。
前者のマルチランプ方式は、例えばD相におけるVSLの上位ビットをN段階で判定するとともに、上位ビットに対応してレベルの異なるN個のランプ信号を生成する方法である(例えば、特許文献2を参照のこと)。具体的には、上位ビットの判定結果に基づいてN個の中から該当する1つのランプ信号を選択して、VSLとの比較を実施し、下位ビットについて計測する。
図8には、D相のフルスケール(FS)を4分割して、4つの電圧領域毎のランプ信号が生成される様子を示している。上位判定期間では、D相のVSLレベルが4段階のいずれの電圧領域に該当するかを判定する。そして、続くD相期間では、上位ビットの判定結果に対応するランプ信号を選択して、画素信号VSLとの比較を実施する。フルスケールでVSLとの比較を実施する場合と比較して、D相期間を4分の1に短縮することができる。
例えば、12ビットから14ビットに拡張された画素信号VSLを、図8に示すマルチランプ方式によってAD変換する場合、マルチランプとして、12ビット用の同じランプ状の波形信号を用いて、上位ビット(00、01、10、11)に応じてレベルの異なる4種類のランプ信号を生成可能とする。まず、上位判定期間において、上位2ビットを判定する。続いて、上位ビットの判定結果が00、01、10、11のいずれであったかに基づいて、該当するレベルのランプ信号を選択してD相の画素信号VSLと比較して、下位12ビットの相関二重サンプリングを実施する。そして、得られた下位12ビットの上位に、上位判定期間で取得した2ビットを連結して、14ビットのデジタルデータに変換することができる。フルスケールでVSLとの比較を実施する場合と比較して、D相期間を4分の1に短縮することができる。
要するにマルチランプは、読み出した画素レベルに応じてランプ信号を選択する方式であり、簡素な回路構成により実現することが可能である。しかしながら、マルチランプ方式は、画像の変化により各ランプ信号を選択するカラムAD変換部161の数が変化することにより、各ランプ発生回路にかかる負荷容量が変動するので、遅延が発生し、その結果AD変換値がずれるという課題がある。また、遅延誤差を補正するためには、1H毎のキャリブレーションが必要で、且つ回路規模が増大する。
一方、後者のVSLシフト方式は、D相期間におけるVSLのレベルをシフトする方法である。具体的には、D相のVSLのレベルをN段階で判定するとともに、その判定結果に基づいてD相におけるVSLのレベルをシフトして、比較器171への入力信号がD相期間のN分の1の電圧範囲に入るようにして、D相期間をN分の1に短縮する。VSLシフト方式では、使用するランプ数は1個なので、マルチランプ方式の場合におけるような遅延の問題は生じない。
図9には、VSLシフト方式によりD相のフルスケール(FS)の4分の1の長さからなる単一のランプ信号でD相比較を行う様子を示している。上位判定期間では、D相のVSLレベルが4段階のいずれの電圧領域に該当するかを判定し、続くD相期間では、上位ビットの判定結果に対応してVSLのレベルをシフトして、比較器171への入力信号がD相期間の4分の1の電圧範囲に入るようにして、D相期間を4分の1に短縮することができる。
例えば、12ビットから14ビットに拡張された画素信号VSLを、図9に示すVSLシフト方式によってAD変換する場合、ランプ信号として、12ビット用(若しくは、P相比較用)の1種類のランプ信号のみを使用する。まず、上位判定期間において、画素信号VSLの上位2ビットを判定する。続いて、上位ビットの判定結果が00、01、10、11のいずれであったかに基づいて、D相の画素信号VSLを、P相若しくは上位2ビット“00”のレベルまでシフトして、上記のランプ信号と比較して、下位12ビットの相関二重サンプリングを実施する。そして、得られた下位12ビットの上位に、上位判定期間で取得した2ビットを連結して、14ビットのデジタルデータに変換することができる。フルスケールでVSLとの比較を実施する場合と比較して、D相期間を4分の1に短縮することができる。
本明細書では、マルチランプ方式が抱える、負荷変動や回路規模などの課題に鑑み、VSLシフト方式によって、シングルスロープ型AD変換部の高速化を実現する技術について提案する。
図10には、VSLシフト方式によって画素信号VSLをAD変換するための信号処理回路1000の概略的な構成例を示している。図示の信号処理回路1000は、図4〜図5に示したカラムAD変換部161に対して、画素信号VSLの上位ビットを判定する判定部1001、上位ビットの判定結果に基づいて画素信号VSLのシフト量を調整するための調整部1002が追加された構成となっている。
判定部1001は、D相のセトリング時において、単位画素141から垂直信号線121を介して転送される(アンプ202に入力される前の)画素信号VSLを入力して、その上位2ビットを判定する。判定部1001の判定結果は、カウンタ172(前述)の上位2ビットとして書き込まれるとともに、調整部1002に出力される。
判定部1001は、例えばインバータとキャパシタとスイッチ素子を用いた簡単な回路により実現することができるが、その詳細な構成については後述に譲る。
調整部1002は、カラムアンプ160に入力される画素信号VSLに対して、判定部1001による判定結果に基づいたDCオフセット電圧を加えて、画素信号VSLのレベルをシフトする。
カラムアンプ160は、上位ビットに基づいてレベルシフトされた画素信号VSLを低雑音増幅及び反転して、後段のカラムAD変換部161に出力する。
参照電圧発生部102からは、画素信号VSLの(上記の上位ビットを外した)下位ビット用の、N分の1としたランプ電圧範囲のランプ信号を生成して(但し、Nは正の整数とする)、カラムAD変換部161に供給する。
カラムAD変換部161内では、比較器181は、カラムアンプ160から入力される、レベルシフトされた画素信号VSLと、N分の1としたランプ電圧範囲のランプ信号の信号レベルを比較して、いずれの信号レベルが大きいかを示す信号を出力端子VCOから出力して、カウンタ172に供給する。
カウンタ172は、カウント開始から比較器171の比較結果が反転する(すなわち、出力端子VCOの信号レベルが変化する)までのクロック信号のクロック数をカウントして、比較結果が反転した時点でそれまでのカウント値を、画素信号VSLの下位ビットのAD変換結果とする。そして、この下位ビットのAD変換結果の上位に、判定部1001で判定された上位ビットを連結して、信号線123を介して水平転送部104(図10では図示しない)に出力する。
12ビットから14ビットに拡張された画素信号VSLをAD変換する場合を例にとって、図10に示す信号処理回路1000の具体的動作について説明する。
判定部1001は、D相セトリング時の上位判定期間において、画素信号VSLの上位2ビットを判定する。そして、調整部1002は、上位2ビットの判定結果が00、01、10、11のいずれであったかに基づいて、D相の画素信号VSLを、上位ビット“00”のレベルまでシフトするためのDCオフセット電圧を、カラムアンプ160に入力される画素信号VSLに加える。また、参照電圧発生部102は、例えば14ビット用の、4分の1としたランプ電圧範囲のランプ信号を生成して、カラムAD変換部161内の比較器181に供給する。
比較器181は、レベルシフトされた画素信号VSLと、4分の1としたンプ電圧範囲のランプ信号の信号レベルを比較して、いずれの信号レベルが大きいかを示す信号を出力端子VCOから出力して、カウンタ172に供給する。カウンタ172は、カウント開始から比較器171の比較結果が反転するまでのクロック信号のクロック数をカウントし、そのカウント値を画素信号VSLの下位12ビットのAD変換結果とする。そして、この下位12ビットのAD変換結果の上位に、判定部1001で判定された上位2ビットを連結して、画素信号VSLの14ビットのAD変換結果を得ることができる。
図10に示す信号処理回路1000によれば、D相セトリング時に画素信号VSLの電圧値に基づいて上位ビットを判定してVSLのレベルシフト量の設定を行い、N分の1のランプ電圧範囲に画素信号VSLを引き込むことにより、AD処理時間を短縮することができる。
なお、判定部1001並びに調整部1002のうち一方又は両方の機能を、カラムアンプ160内に実装することも可能である。
図11には、図10に示した信号処理回路1000のうち、調整部1002並びにカラムアンプ160の具体的な回路構成例を示している。
カラムアンプ160は、本来、垂直信号線121で転送される画素信号VSLをカラムAD変換部161に入力する前に、VSLを増幅する低雑音アンプである。図示のカラムアンプ160は、スイッチトキャパシタアンプであり、カラムアンプ160は、CINとしてのキャパシタ1101と、アンプ1102と、CFBとしてのキャパシタ1103と、スイッチ1104とを備え、2つのキャパシタCIN及びCFBを以って、入力される画素信号VSLを増幅するゲインが決定される構成となっている。
垂直信号線121を介して転送される画素信号VSLは、キャパシタ1101の第1の端子に入力されて蓄積される。これにより、キャパシタ1101の第2の端子から、蓄積した電荷信号に応じた電圧の電圧信号が出力されて、アンプ1102の反転入力端子に入力される。また、アンプ1102の非反転入力端子はグランドに接地される。そして、アンプ1102は、入力された電圧信号の電圧を増幅し、増幅した電圧信号を、当該カラムアンプ160の出力として後段のカラムAD変換部161に反転出力する。
また、アンプ1102が反転出力した電圧信号は、キャパシタ1103の第1の端子に入力されて蓄積される。これにより、キャパシタ1103の第2の端子から、蓄積した電圧信号に応じた電圧の信号が、フィードバック信号としてアンプ1102に出力される。そして、アンプ1102は、フィードバック信号の電圧に応じた一定の電圧の電圧信号を出力し続ける。つまり、アンプ1102は、当該カラムアンプ160に入力された電荷信号に応じた電圧の電圧信号を、後段のカラムAD変換部161に出力し続ける。
アンプ1102が出力する電圧信号は、画素アレイ101の対応する単位画素141が発生する画素信号VSLを、キャパシタ1101の容量CINとキャパシタ1103の容量CFBの比率に応じて増減した大きさを表す電圧の反転信号である。例えば、キャパシタ1101の容量CINは200fFであり、キャパシタ1103の容量CFBは200fF、100fF、50fF、25fFのうちで可変である。
また、アンプ1102の出力端子(キャパシタ1103の第1の端子でもある)は、スイッチ1104の第1の端子に接続し、アンプ1102の入力端子(キャパシタ1103の第2の端子でもある)は、スイッチ1104の第2の端子に接続している。そして、スイッチ1104は、キャパシタ1103の第1の端子と第2の端子とを短絡又は開放する。キャパシタ1103の両方の端子が短絡されると、キャパシタ1103の両方の端子の電圧が同じ電圧なってリセットされるとともに、アンプ1102による電圧信号の増幅動作もリセットされる。
上述したように、信号処理回路1000は、垂直信号線121を介して入力される画素信号VSLから直接VSLの上位ビットを判定する判定部1001と、この判定部1001による判定結果に基づいてVSLのレベルを調整(シフト)する調整部1002をさらに備えている。図11では、判定部1001並びに調整部1002をカラムアンプ160の外に配置しているが、判定部1001並びに調整部1002のうち一方又は両方の機能をカラムアンプ160内に実装することも可能である。
図11では、D相のVSLのフルスケールを4分割してVSLのレベルをシフトする場合の調整部1002の回路構成例を示している。4以外の2のべき乗でD相のVSLのフルスケールを分割する場合には、図11と同様に調整部1002を構成することができる。また、2のべき乗以外の数値でD相のVSLのフルスケールを分割するように調整部1002を構成することも、当業者であれば可能である。
判定部1001は、垂直信号線121を介して転送される(アンプ202に入力される前の)画素信号VSLの上位2ビットを判定する。判定部1001の判定結果は、カウンタ172(前述)の上位2ビットとして書き込まれるとともに、調整部1001に出力される。判定部1001は、例えばインバータとキャパシタとスイッチ素子を用いた簡単な回路により実現することができるが、その詳細な構成については後述に譲る。
調整部1002は、判定部1001による画素信号VSLの上位2ビットの判定結果に基づいたDCオフセット電圧ΔVSHをアンプ1102(若しくは、カラムアンプ160)の反転入力端子に入力して、上位2ビットの判定結果に応じたシフト量で画素信号VSLのレベルをシフトする。
図11に示す例では、調整部1002は、DCオフセット電圧を生成するDA変換回路で構成される。具体的には、調整部1002は、一端が共通にアンプ1102の反転入力端子に接続され、他端にグランドと参照電圧信号VFSRとの間で切り換えられるスイッチ1111〜1113(SW1、SW2、SW3)がそれぞれ接続された、同一の容量CSHを有する3つの並列するキャパシタ1114〜1116で構成される。
参照電圧信号VFSRは、例えば14ビットの、画素信号VSLのフルスケールに相当する電圧信号であり、DAコンバータ1110から供給される。各キャパシタ1114〜1116の容量は、カラムアンプ160を構成するキャパシタ201の容量の4分の1(すなわち、CSH=1/4・CIN=50fF)とする。但し、各キャパシタ1114〜1116の容量は、均一である必要はなく、例えば、C、2C、4Cのようにキャパシタ毎に重み付けして、調整部1002をバイナリー型で構成することもできる。
参照番号1111〜1113で示す各スイッチSW1、SW2、SW3は、判定部1001による画素信号VSLの上位2ビットの判定結果に基づいてオンオフ動作し、オン状態のスイッチの個数に応じた画素信号VSLのレベルのシフト量ΔVSHをアンプ1102(若しくは、カラムアンプ160)の反転入力端子に与えることができる。例えば、スイッチSW1のみがオン状態であればシフト量ΔVSHは1/4・VFSRであり、スイッチSW1及びSW2の2個がオン状態であればシフト量ΔVSHは1/2・VFSRであり、全スイッチSW1〜SW3がオン状態であればシフト量ΔVSHは3/4・VFSRである。画素信号VSLの上位2ビットの判定結果と、各スイッチSW1〜SW3のオンオフ状態、及び画素信号VSLのレベルのシフト量ΔVSHの関係を、図12に例示しておく。
図13には、判定部1001により判定された上位ビットが“11”の場合に、調整部1002によって画素信号VSLのレベルをシフトした例を示している。但し、画素信号VSLは、カラムアンプ160の入力前、すなわちカラムアンプ160で反転出力される前の状態とする。図13に示すように、画素信号VSLのレベルが“11”から“00”にシフトされる。また、図示を省略するが、画素信号VSLの上位レベルが“10”又は“01”のいずれの場合であっても、同様に、調整部1002によってレベル“00”にシフトされる。
したがって、後段のカラムAD変換部161では、14ビットに拡張された画素信号VSLの下位12ビットを12ビット用(若しくは、P相比較用)の1種類のランプ信号と比較し、その比較結果により相関二重サンプリングを行って、デジタルデータを得ることができる。すなわち、4分の1のランプ電圧範囲に画素信号VSLを引き込むことにより、D相期間若しくはAD処理時間を4分の1に短縮することができる。
図14には、判定部1001の回路構成例を示している。また、図15には、AD変換の各処理フェーズにおける判定部1001の動作タイミングチャートを示している。判定部1001は、カラムアンプ160の入力前の画素信号VSLを用いて上位判定を行うことと、後述するように、インバータとキャパシタとスイッチ素子という簡単な素子で構成されることから、判定時間が短いという点に主な特徴がある。
図14に示す判定部1001は、インバータ1401と、第1のキャパシタ1402及び第2のキャパシタ1403と、スイッチ1404と、ラッチ1405を含んである。但し、第1のキャパシタ1402の容量C1と第2のキャパシタ1403の容量C2は等しく、C1=C2=Cとする。
垂直信号線121を介して転送される画素信号VSLは、第1のキャパシタ1402の第1の端子に入力されて蓄積される。これにより、第1のキャパシタ1402の第2の端子から、蓄積した電荷信号に応じた電圧の電圧信号が出力される。
DAコンバータ1406は、D相のVSLのフルスケールの直流電圧を参照電圧VFSRとして生成する。この参照電圧VFSRは、抵抗値が等しい4個の直列接続された抵抗素子からなる分圧回路によって分圧されて、電圧レベルが異なる4種類の参照電圧0/4・VFSR、1/4・VFSR、2/4・VFSR、3/4・VFSRを生成することができる。そして、スイッチSW1、SW2、SW3、SW4の順に各スイッチをオンすることによって、第2のキャパシタ1403の第1の端子には参照電圧0/4・VFSR、1/4・VFSR、2/4・VFSR、3/4・VFSRが順に入力される。これにより、第2のキャパシタ1403の第2の端子から、蓄積した電荷信号に応じた電圧の電圧信号が出力される。
第1のキャパシタ1402及び第2のキャパシタ1403の各々の第2の端子は、共通にインバータ1401に接続されている。インバータ1401の入力端子の電圧をVaとする。また、インバータ1401の出力は、ラッチ1405に入力される。
インバータ1401を用いた判定処理を高精度で(若しくは、安定して)実施するためには、インバータ1401の入力と出力のオフセットを一旦除去する必要がある。そこで、画素信号VSLのレベルが一定となるオートゼロ期間及びP相期間を利用して、キャリブレーション(Tcal)を実施する。具体的には、スイッチ1404をオンにして、インバータ1401の出力をインバータ1401の入力に短絡させて、入出力のオフセットを除去する。これによって、P相期間終了時若しくはD相期間開始時における画素信号VSLのレベルVSPと第2のキャパシタ1403の第2の端子から出力される基準電圧VrPとの絶対ずれを補正する。キャリブレーションの際、スイッチSW1をオンにして、第2のキャパシタ1403の第1の端子には参照電圧0/4・VFSRを入力する。そして、キャリブレーションを実施した結果、インバータ1401の入力端子の電圧Vaは、インバータ1401の論理電圧閾値(logical Vth(インバータ1401内で決まる閾値):VB)と等しくなる(すなわち、Va=VB)。その後の上位判定期間(TCM)では、インバータ1401の入力端子電圧VaがVBよりも高くなったり低くなったりする度に、インバータ1401の出力は反転する。
そして、P相期間が終了して、D相期間が開始すると、スイッチ1404をオフにして、画素信号VSLの上位ビットの判定処理を開始する。D相期間では、画素信号VSLのレベルが変動する。D相セトリング時の上位ビットの判定期間(TCM)では、スイッチSW1、SW2、SW3、SW4の順に各スイッチをオンすることによって、第2のキャパシタ1403の第1の端子には、参照電圧として0/4・VFSR、1/4・VFSR、2/4・VFSR、3/4・VFSRが順に入力される。これにより、第2のキャパシタ1403の第2の端子から出力される電圧信号が変化する。また、画素信号VSLも、D相期間に入ると降下して、第1のキャパシタ1402の第2の端子から出力される電圧信号も変化する。
ここで、P相期間終了時からの画素信号VSLの電圧レベルの変化量をΔVSとする。また、第2のキャパシタ1403の第2の端子から出力される電圧レベルの、基準電圧VrPからの変化量の単位をΔVrefとする。第1のキャパシタ1402及び第2のキャパシタ1403の各々の第1の端子に入力される電圧レベルの変化ΔVS及びΔVrefに伴って、インバータ1401の入力端子電圧Vaが変化する。上位ビットの判定期間(TCM)におけるVaを以下の式(1)のように表すことができる。但し、同式(1)中のnは、0乃至3の整数とする。また、第1のキャパシタ1402の容量C1と第2のキャパシタ1403の容量C2が等しいとする(すなわち、C1=C2=C)。
上記のキャリブレーションにより、画素信号VSLの電圧レベルの変化量ΔVSと、参照電圧の変化量ΔVrefの差分値がインバータ1401の論理的閾値(logical Vth):VB)を基準に判定される構成となっている。これにより、インバータ1401の素子毎の論理的閾値のずれを吸収することができ、精度よくD相画素信号VSLの上位ビットを判定することができる。
上位ビットの判定期間(TCM)において、スイッチSW1、SW2、SW3のオンオフを順次切り替えていく。各スイッチSW1、SW2、SW3のオンオフは、4ビットのスイッチ制御信号により制御される。スイッチ制御信号が“0000”のときはスイッチSW1がオン、“0001”はスイッチSW2がオン、“0011”はスイッチSW3がオン、“0111”はスイッチSW3がオンである。この4ビットのスイッチ制御信号はラッチ1405にも入力される。
また、上位ビットの判定期間(TCM)において、スイッチSW1、SW2、SW3、SW4のオンオフを順次切り替えていくと、画素信号VSLの電圧レベルの変化量ΔVSと、基準電圧VrPからの変化量ΔVref×nに応じて、インバータ1401の出力が変化する。
ラッチ1405は、インバータ1401の出力が反転した時点に入力された4ビットのスイッチ制御信号を、判定結果として一時的に保持する。図16及び図17には、判定部1001の動作例として、インバータ1401の判定結果の例をそれぞれ示している。
図16に示す例では、画素信号VSLの電圧レベルの変化量ΔVSが小さく、第2のキャパシタ1403の第2の端子から出力される電圧レベルΔVref×nのいかんに拘わらずインバータ1401の出力は反転しないので、判定部1001による判定結果は、“0000”となる。
また、図17に示す例では、画素信号VSLの電圧レベルの変化量ΔVSがやや大きく、第2のキャパシタ1403の第2の端子から出力される電圧レベルΔVref×3でインバータ1401の出力が反転するので、判定部1001による判定結果は、“0011”となる。
なお、図示を省略するが、第2のキャパシタ1403の第2の端子から出力される電圧レベルΔVref×2でインバータ1401の出力が反転する場合には、判定部1001による判定結果は、“0010”となり、第2のキャパシタ1403の第2の端子から出力される電圧レベルΔVref×4でインバータ1401の出力が反転する場合には、判定部1001による判定結果は、“0111”となる。
インバータ1401による4ビットの判定結果は、スイッチSW1、SW2、SW3のオンオフ制御に対応する。そして、インバータ1401による4ビットの判定結果の3ビットを使用して、判定部1001による画素信号VSLの上位2ビットの判定結果を取得する。インバータ1401の4ビットの判定結果と、判定部1001から出力される上位2ビットの関係を、図18に示しておく。判定部1001の判定結果は、カウンタ172(前述)の上位2ビットとして書き込まれるとともに、調整部1002に出力される。
図10に示した信号処理回路1000についてまとめると、D相のVSLのレベルをN段階で判定するとともに、その判定結果に基づいてD相におけるVSLのレベルをシフトして、比較器171への入力信号がD相期間のN分の1の電圧範囲に入るようにすることで、AD変換処理におけるD相期間をN分の1に短縮することができる。D相期間を4分の1に短縮する場合、14ビットのAD変換処理時間を60%短縮することができる。AD処理時間が短縮することに比例して、消費電力の削減効果もある。
信号処理回路1000は、D相セトリング時に画素信号VSLの上位ビットを判定し、上位ビットの判定結果に基づいて、カラムアンプ160に入力される画素信号VSLのシフト量を調整するように構成される。画素信号VSLの上位ビットを判定する判定部1001や、画素信号VSLのシフト量を調整する調整部1002の回路を、低雑音増幅を目的とするカラムアンプ160の回路内に実装することもできる。
判定部1001は、カラムアンプ160の入力前の画素信号VSLを用いて上位判定を行うことと(図10及び図11を参照のこと)、インバータとキャパシタとスイッチ素子という簡単な素子で構成されることから(図14を参照のこと)、判定時間が短いという点に主な特徴がある。
信号処理回路1000を用いてVSLシフト方式を実施する場合、AD変換部161とランプ信号の関係は、従来の(VSLシフトを行わない)AD変換処理と同様である。したがって、マルチランプ方式で発生する負荷容量の変動や回路規模などの課題がなく、1H毎のキャリブレーションも不要である。
信号処理回路1000によれば、画質に最も影響が出る、小信号時(遮光時若しくは黒レベル)における暗示特性は、従来の(VSLシフトを行わない)AD変換処理と同様であり、良好な特性を保ちつつ、AD変換処理時間の短縮を図ることができる。
E.撮像装置の構成例
図19には、本明細書で開示する技術を適用して構成される撮像装置1900の構成例を示している。撮像装置1900は、例えばデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラに相当する。図示の撮像装置1900は、光学系1901と、イメージセンサ1902と、信号処理部1903と、記録再生部1904と、記録部1905と、制御部1906を備えている。
光学系1901は、メカニカルシャッターやレンズ、絞り機構などを含み、シャッターが開いたタイミングで被写体からの反射光をレンズで集光して、絞り機構を介してイメージセンサ1902の画素領域に入射する。
イメージセンサ1902は、図1に示した構成を備えているが、AD変換部103内では、図10に示した信号処理回路1000を適用したカラムアンプ160及びカラムAD変換部161で構成されるものとする。イメージセンサ1902は、光学系1901からの光に対応した画像信号を生成し、且つデジタル変換して、信号処理部1903に出力する。
信号処理部1903は、イメージセンサ1902から出力されるデジタル画像信号に対してデジタルゲイン処理やガンマ処理などのデジタル処理を施して、記録部1905に記録するのに適した信号を生成する。
記録再生部1904は、信号処理部1904から供給された信号を記録部1905に記録する。また、記録再生部1904は、記録部1905に記録された信号を再生して、当該撮像装置1900が装備し又は外付け接続されている表示装置(図示しない)に表示する。記録部1905は、ハードディスクや半導体メモリなどの記録媒体で構成され、記録再生部1904によって信号の記録並びに再生が行われる。
制御部1906は、例えばマイクロプロセッサにより構成され、当該撮像装置1900内の各部の動作を統括的にコントロールする。例えば、制御部1906は、撮像装置1900が備えるユーザインターフェース(図示しない)などを介して入力されるユーザからの指示に応じて、当該撮像装置1900内の各部の動作を統括的にコントロールする。また、制御部1906は、光学系1901内のメカニカルシャッター及び絞り機構を駆動制御して、自動露光処理などを実現する。
F.情報処理装置の構成例
図20には、本明細書で開示する技術を適用して構成されるイメージセンサを搭載した情報処理装置2000の構成例を示している。情報処理装置2000は、例えばスマートフォンやタブレット、あるいはその他のタイプの情報端末に相当するが、制御部2010に対して、表示部2020や音声処理部2030、通信部2040、記憶部2050、撮像部2060、センサ部2070などが接続されることにより構成されている。
制御部2010は、CPU2011、ROM(Read Only Memory)2012、RAM(Random Access Memory)20613などにより構成される。ROM2012内には、CPU2011が実行するプログラム・コードや当該情報処理装置2000に必須の情報などが格納されている。
CPU2011は、ROM2012や記憶部2040からRAM2013にプログラム・コードをロードして実行する。CPU2011が実行するプログラムには、AndroidやiOSなどのオペレーティングシステム(OS)や、そのOSが提供する実行環境下で動作する各種アプリケーションプログラムを挙げることができる。
表示部2020は、液晶素子や有機EL(Electro Luminescence)素子などからなる表示パネル2021と、この表示パネル2021の上面に貼設された透明なタッチパネル2023を備えている。表示パネル2021は、表示インターフェース2022を介して制御部2010に接続され、制御部610で生成された画像情報を表示出力する。また、タッチパネル2023は、タッチインターフェース2024を介して制御部2010に接続され、ユーザが表示パネル2021上を指先で操作した座標情報を制御部2010に出力する。制御部2010側では、入力された座標情報に基づいて、ユーザによるタッチ操作(タップや長押し、フリック、スワイプなど)を検出して、ユーザ操作に対応する処理を起動する。
音声処理部2030は、スピーカなどの音声出力部2031と、マイクロホンなどの音声入力部2032と、入出力される音声信号を符号化復号処理する音声コーデック(CODEC)2033を備えている。また、音声処理部2030は、音声信号をヘッドフォン(図示しない)に出力するための音声出力端子2034をさらに備えていてもよい。
通信部2040は、制御部2010で実行するアプリケーションと外部装置(図示しない)間での情報の通信処理を行なう。ここで言う外部装置として、他のユーザが扱う情報端末や、インターネット上に存在するサーバなどを挙げることができる。通信部2040は、使用する通信媒体に応じて、Wi−Fi(登録商標)、NFC、Bluetooth(登録商標)通信などの物理層モジュールを装備するとともに、物理層モジュールを介して送受信される通信信号の変復調処理や符号化復号処理を行なう。
記憶部2050は、例えばSSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disc Drive)などの大容量の記憶装置からなる。例えば、通信部2040を介してダウンロードしたアプリケーションプログラムやコンテンツ、撮像部2060で撮影した静止画や動画などの画像データなどは、記憶部2050に格納される。
撮像部2060は、図19に示した撮像装置1900に相当し、本明細書で開示する技術を適用している。撮像部2060は、生成した画像データを、カメラインターフェース(図示しない)を介して制御部610に出力する。
センサ部2070は、当該情報処理装置2000の位置情報を取得するためのGPS(Global Posotioning System)センサや、当該情報処理装置2000本体の姿勢や作用する力を検出するためのジャイロ・センサー、加速度センサなどを含んでいる。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本明細書で開示する技術について詳細に説明してきた。しかしながら、本明細書で開示する技術の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
本明細書で開示する技術は、主にCMOSやCCDなどのイメージセンサのカラムAD変換部に好適に適用することができる。もちろん、簡素に構成することが求められるAD変換回路に対して、同様に本明細書で開示する技術を適用することができる。
また、本明細書で開示する技術を適用したイメージセンサは、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ、車載カメラ、さらにはスマートフォンやタブレットなどの各種情報端末などに広く用いることができる。
要するに、例示という形態により本明細書で開示する技術について説明してきたが、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本明細書で開示する技術の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
なお、本明細書の開示の技術は、以下のような構成をとることも可能である。
(1)アナログ信号を増幅するアンプと、
前記アナログ信号の上位ビットを判定する判定部と、
前記判定部の判定結果に基づいて、前記アンプに入力される前記アナログ信号のレベルを調整する調整部と、
前記レベル調整された出力信号を用いて前記アナログ信号の下位ビットをAD変換するシングルスロープ型のAD変換部と、
を具備する信号処理装置。
(2)前記判定部は、前記アンプに入力される前の前記アナログ信号の上位ビットを判定するように構成される、
上記(1)に記載の信号処理装置。
(3)前記判定部は、インバータとキャパシタとスイッチ素子で構成される、
上記(1)又は(2)のいずれかに記載の信号処理装置。
(4)前記判定部は、前記アナログ信号が第1の端子に入力される第1のキャパシタと、参照信号が第1の端子に入力される第2のキャパシタを備え、前記インバータには前記第1及び第2のキャパシタの第2の端子が入力され、前記スイッチング素子はオートゼロ期間に前記インバータの出力を入力に短絡する、
上記(3)に記載の信号処理装置。
(5)前記判定部は、前記アナログ信号のAD変換におけるD相セトリング時に、前記アナログ信号の上位ビットの判定を行う、
上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の信号処理装置。
(6)前記判定部により判定した上位ビットと、前記AD変換部から出力される下位ビットとを連結して、前記アナログ信号をAD変換したデジタル信号を出力する、
上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の信号処理装置。
(7)前記アンプはスイッチトキャパシタアンプで構成される、
上記(1)乃至(6)のいずれかに記載の信号処理装置。
(8)前記判定部及び前記調整部のうち少なくとも一方は、前記アンプの回路内に実装される、
上記(7)に記載の信号処理装置。
(9)前記アナログ信号は、画素から出力される画素信号である、
上記(1)乃至(8)のいずれかに記載の信号処理装置。
(10)前記アンプをカラムアンプとし、前記AD変換部をカラムAD変換部とし、上記(1)乃至(9)のいずれかに記載の信号処理装置を用いて構成される、
イメージセンサ。
(11)上記(10)に記載のイメージセンサを備えた、撮像装置。
(12)上記(11)に記載の撮像装置を搭載した、情報処理装置。
100…イメージセンサ
101…画素アレイ、102…参照電圧発生部、103…AD変換部
104…水平転送部、111…制御部、112…垂直走査部
121…垂直信号線、122…参照信号線、123…信号線
125…制御線、131、132、133、134…制御線
141…単位画素
151…フォトダイオード、152…転送トランジスタ
153…リセットトランジスタ、154…増幅トランジスタ
155…セレクトトランジスタ
160…カラムアンプ、161…カラムAD変換器
171…比較器、172…カウンタ
173…キャパシタ、174…キャパシタ、181…比較器
1000…信号処理回路、1001…判定部、1002…調整部
1101…キャパシタ(CIN)、1102…アンプ
1103…キャパシタ(CFB)、1104…スイッチ
1110…DAコンバータ、1111〜1113…スイッチ
1114〜1116…キャパシタ
1401…インバータ、1402…第1のキャパシタ(C1)
1403…第2のキャパシタ(C2)、1404…スイッチ
1405…ラッチ、1406…DAコンバータ
1900…撮像装置、1901…光学系、1902…イメージセンサ
1903…信号処理部、1904…記録再生部、1905…記録部
1906…制御部
2000…情報処理装置、2010…制御部、2020…表示部
2021…表示パネル、2022…表示インターフェース
2023…タッチパネル、2024…タッチインターフェース
2030…音声処理部、2031…音声出力部
2032…音声入力部、2033…音声コーデック
2034…音声出力端子、2040…通信部、2050…記憶部
2060…撮像部、2070…センサ部

Claims (12)

  1. アナログ信号を増幅するアンプと、
    前記アナログ信号の上位ビットを判定する判定部と、
    前記判定部の判定結果に基づいて、前記アンプに入力される前記アナログ信号のレベルを調整する調整部と、
    前記レベル調整された出力信号を用いて前記アナログ信号の下位ビットをAD変換するシングルスロープ型のAD変換部と、
    を具備する信号処理装置。
  2. 前記判定部は、前記アンプに入力される前の前記アナログ信号の上位ビットを判定するように構成される、
    請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記判定部は、インバータとキャパシタとスイッチ素子で構成される、
    請求項1に記載の信号処理装置。
  4. 前記判定部は、前記アナログ信号が第1の端子に入力される第1のキャパシタと、参照信号が第1の端子に入力される第2のキャパシタを備え、前記インバータには前記第1及び第2のキャパシタの第2の端子が入力され、前記スイッチング素子はオートゼロ期間に前記インバータの出力を入力に短絡する、
    請求項3に記載の信号処理装置。
  5. 前記判定部は、前記アナログ信号のAD変換におけるD相セトリング時に、前記アナログ信号の上位ビットの判定を行う、
    請求項1に記載の信号処理装置。
  6. 前記判定部により判定した上位ビットと、前記AD変換部から出力される下位ビットとを連結して、前記アナログ信号をAD変換したデジタル信号を出力する、
    請求項1に記載の信号処理装置。
  7. 前記アンプはスイッチトキャパシタアンプで構成される、
    請求項1に記載の信号処理装置。
  8. 前記判定部及び前記調整部のうち少なくとも一方は、前記アンプの回路内に実装される、
    請求項7に記載の信号処理装置。
  9. 前記アナログ信号は、画素から出力される画素信号である、
    請求項1に記載の信号処理装置。
  10. 前記アンプをカラムアンプとし、前記AD変換部をカラムAD変換部とし、請求項1に記載の信号処理装置を用いて構成される、
    イメージセンサ。
  11. 請求項10に記載のイメージセンサを備えた、撮像装置。
  12. 請求項11に記載の撮像装置を搭載した、情報処理装置。
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